短編を。
- 1 名前:sunny 投稿日:2003/12/25(木) 12:06
- はじめまして。sunnyです。
短編で、ののかお、メロン、こんまこ
あたりをつらつら書かせて頂きます。
たまになちまりや高新あったり。
- 2 名前:sunny 投稿日:2003/12/25(木) 12:08
- のんちゃんは、毎日見る度綺麗になる。
昔の、16ビート教えてた頃とは全然違う
オトナの顔、躯、目。
可愛い妹が、大変身しちゃったみたいで、
嬉しさと悲しみが内混ぜになった変な感じが、
ここ最近は特にする。
痩せて、美しいラインの女らしい体になったせいかしら。
爪噛る癖、まだあるみたい。
ちょっと安心しちゃうのは、のんちゃんに大人になってほしくない
私の傲慢さの表れなのかな?
そう言えば、のんちゃんって呼び名も、
『私だけ』の辻希美を作りたかったからそう呼ぶようにしたの。
のんちゃんは、いつから私を煩わせなくなったのかな…?
私はいつからのんちゃんを
『可愛い妹』から『愛しい女性』に見るようになったのかな?
- 3 名前:sunny 投稿日:2003/12/25(木) 12:08
- 私は、いつから、のんちゃんに恋をしちゃったのかな?
名前、呼ばれるだけできゅうって胸が痛むんだ。
のんちゃん。好きなんだ。
のんちゃん…大好きなんだ。
また、膝の上に乗ってよ。ちょっとだけ、
かおを煩わせてよ。仕様がないコだって思わせてよ。
肩透かし、しないで。
かおを、煩わせて。
ねぇ、のんちゃん。大好き、だよ。
- 4 名前:sunny 投稿日:2003/12/25(木) 12:09
- 取り敢えずののかおです。
- 5 名前:sunny 投稿日:2003/12/25(木) 12:10
- あっ!タイトルつけわすれた。
「今日わずらい」です。すいません。
- 6 名前:TIME PASSED ME BY 投稿日:2003/12/25(木) 12:11
- 飯田さんは、家のお姉ちゃんとはまったく違うけど、
本当のお姉さんみたいなの。
最初は恐い人なのかなって思ってたけど違うの。
辻がわかんないって言ったら一生懸命判るように、
例えをいれて教えてくれて、
辛いことは一緒に乗り越えてくれて、
真っすぐでココロが綺麗な人なの。
でもね。
いつまでも飯田さんに頼ってちゃ
辻も飯田さんも駄目になっちゃう。
って思って、今は飯田さん離れをしてるの。
もう、色んなコト、ひとりで乗り越えなきゃなんだ…。
って判っちゃったから。
ふ、と見せる飯田さんの淋しそうな顔。知ってるよ。
でも、駄目、なの。
だって飯田さん好きだから、大好きだから。
辻は飯田さんに釣り合う素敵な人にならなきゃなの。
すぐ、素敵なヒトになるよ。待ってて飯田さん。
その間に、ちょっと甘えちゃうかもだけど許してね。
辻は、ののは、これからオトナになるのです。
- 7 名前:sunny 投稿日:2003/12/25(木) 12:12
- のの→かおでした。
- 8 名前:空っぽの街角 投稿日:2003/12/26(金) 12:37
- お互いがどっちむいてるか、
なんてずっと前から解りあってる。
ふたりの間を繋ぐものが、愛じゃないことも。
終電へ走る人たちの波をゆったり乗り越えて、改札を出る。
「終電なくした」
携帯、嘘、ひとこと。
「じゃあおいで」
いつもみたいに簡単な許容。
雨が降りそうな重たい空は寒さを加速させて、
より人肌を求めたくなる。
「いらっしゃい」
暖かい部屋に柔らかな彼女の笑み。そして美味しい紅茶。
なんもかんも、いつも揃えられて。
これで、恋人じゃない、なんて変だね。
- 9 名前:空っぽの街角 投稿日:2003/12/26(金) 12:38
- いつから、親友の枠を越えたんだろう。
お互いの想い人を大切にするあまりの慰め合いは、
いつからだろう。
「今日は、寒いね」
「うん」
マフラー外してコート脱いで、
彼女は甲斐甲斐しくそれを手伝ってくれてる。
奥さん、みたい。
「村っちなんか食べた?」
「や、なんも。でもお腹空いてないから。」
「そっか、でもちゃんと食べなきゃ駄目だよー」
お母さん、かな?彼女は誰にでもこんな風。
でもきっと同じ状況で、
相手があの人ならもっと甘い笑顔を見せるに違いない。
(悔しい)
不意に襲う馬鹿みたいな独占欲。
あたしはどうなのよ。
あたしは『スキナヒト』にどうするんだろう。
- 10 名前:空っぽの街角 投稿日:2003/12/26(金) 12:38
- わかんない。あたし誰がスキなんだっけ。
「外、かなり寒かったんだね。ほら、手冷たいよ」
そっと彼女の暖かい手に包み込まれる。
指先まで凍ってたのが、溶かされるみたい。
堪え切れずそっと彼女の指を噛む。
応えるように返される柔らかな笑み。
またしても簡単な許容。許されて、
甘やかされて、気持ちの在処がわかんなくなって、
あたしよりちょっと小さくて、丸くて女らしい体を抱き締める。
「体も冷たいね」
小さく笑う彼女。
「ほっぺたも」
彼女の右手があたしの頬を触れて、
触れられたトコからあったかくなって。
「くちびる、も」
ゆるり、と重なるくちびる。それだけで頭が痺れるみたいな感覚。
また慰め合いと、誤魔化して。
「首筋、マフラーしてたのに…冷たいんだね」
首筋に寄せられる唇は、甘く、切なくて。
- 11 名前:空っぽの街角 投稿日:2003/12/26(金) 12:39
- あたしは、誰が好きなんだっけ?
目の前の彼女がこんな愛しいのはなんで?
あたしが、『スキナヒト』は…。
慰め合いの相手の筈の、彼女、だったのです。
けれど、ふたりの間をつなぐ物は、『愛』ではないのです。
ベッドの中、すっかり暖かくなった腕で彼女を抱いて、
雨がぽつりぽつりと降りだした音を頭の片隅で聞いてたら。
不意に、涙が流れた。
自分のキモチにまで嘘、ついてたんです。
決してこちらを向かない彼女が、
斉藤瞳が、こんなにこんなに愛しいんです。
雨雲が、このままこの場所に留まればいいのに。
あたしの気持ちも、流してくれればいいのに。
気付かなきや、良かったのに…。
- 12 名前:sunny 投稿日:2003/12/26(金) 12:39
- 村→斉でした。
- 13 名前:ゆびきりげんまん 投稿日:2003/12/27(土) 17:05
- テーブルを軽やかにリズム打つ細い指を
ぼんやり見ていたら
「ゆびきりげんまんしたい」
って口をついた。
あなたは困ったような、
でもとろける様な笑顔で、
小指差し出して。
「なんに指切りするの?」
って。
当然の問い。そうだね。
「んー。忘れないで欲しいから」
「なんだそりゃ」
ころころ笑うあなたがいとおしい。
ゆるりと小指を絡ませて。
暖かい指先が、胸の奥をつく。
げんまん、切れないで。ずっとつないでて。
何のゆびきり?
確かめのゆびきり?
- 14 名前:ゆびきりげんまん 投稿日:2003/12/27(土) 17:07
-
夢現つなんだ。あなたが、おいらを好きだなんて。
夢現つなんだ。あなたが、行ってしまうなんて。
全部夢みたい。
だから。
「ゆびきりげんまん」
「なっちが、ずっとおいら好きで居ますように」
あなたは、ふわっと笑って。
「本当君はお馬鹿ちゃんだねぇ」
と、切れない小指に唇を寄せた。
「あたしは大好きなんだよ。君が。
矢口無しじゃ、もう…息もできない」
げんまん、相変わらず切れないで。そのまんま、唇重ねた。
ゆびきり、げんまん、いつまでも切れない小指で
- 15 名前:sunny 投稿日:2003/12/27(土) 17:08
- なちまりでした。
- 16 名前:片思い 投稿日:2003/12/28(日) 13:24
- あたしの『あのコ』に対する最初のイメージはクール。
年の割に周りをよく見てて、
でもたまに人の話聞かなくて。
なんつーか掴めないコ。
そんだけの印象だったのに、
何時の間に『あのコ』をこんなに見ちゃうようになったのかな。
自分でもわかんない。
ふとした仕草に目を奪われて視線を外せなくなって、
ドキドキが止まらなくなって。
ああ、あたしは…あのコを好きなんだ。
恋なんだ。これって。
って何時の間にやら気付いた。
そしたらますます、目離せなくなった。
少年の様な奔放さと少女らしい愛らしさ。
あたしを引き付けて止まない君。
- 17 名前:片思い 投稿日:2003/12/28(日) 13:24
-
心底好きなんですよ。
って、言えたら楽なのにねぇ。
言えるはずもないあたしは、
今日も君の左手をそっと握るだけ。
君は無意識に手を握りかえす。
それだけで、嬉しいあたしはつくづく馬鹿だなぁ、と。
伝わる温もりに、また好きを確信。
ねぇ、気付いて。
好き過ぎて壊れちゃいそうな気持ちに。
臆病なあたしの精一杯を気付いて。
君は無邪気に笑顔返してくれる。
今はまだ、口に出来ない淡い想いを、
繋いだ手に託して。今日もあたしは君を見つめる。
- 18 名前:sunny 投稿日:2003/12/28(日) 13:24
- 高→新でした〜。
- 19 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/29(月) 21:51
- 村→斉、切なくてすごい良かったです!
これからも楽しみにしてます。
- 20 名前:sunny 投稿日:2003/12/30(火) 14:36
- >19 名無し読者さま
読んでくださって有難うございます!
村→斉好きなのですが暗くなってしまい・・・・。
明るい系も頑張りますので宜しくお願いします〜。
- 21 名前:冬のニオイ 投稿日:2004/01/03(土) 08:57
- 「冬は鍋だねー」
なんて定番文句を楽屋で喋ってて
次のオフに鍋デートを約束した。
普段のデートよりちょい多めのドキドキでその日を待って
そんでオフな今日。
会場はあたしんち。あったかいおこたにお鍋って幸せ〜。
いや、マサオくんとの時間は
どれも幸せでうれしいけど、お鍋ってさ湯気とか何か幸せじゃん?
それを二人で分かち合えるんだよ。幸せ倍増だよね。
鍋とかサラダとかの買い出しをふたり仲良くスーパーで済ませて
家路を辿る。
「新婚さんみたいだねー」
なんて、一歩前を歩くマサオが無邪気に言う。
右手にはスーパーのビニール袋。
開いた左手をつなぎたかったけどいちゃいちゃは家までの我慢。
家について、あたしはキッチンに。マサオが
「なんか手伝う?」
って聞いてきたけどあたしの自慢のサラダを
食卓でびっくりして欲しかったから、
リビングに座っててもらった。
- 22 名前:冬のニオイ 投稿日:2004/01/03(土) 08:59
- マサオはちょっと退屈そうに
テレビのチャンネルかえたり、雑誌めくったり。
その内に飽きも最高潮になったらしくて、
やっぱキッチンにやってきた。
「やっぱ手伝うよぉ。暇だよー」
って背中から抱き締められた。
背中に伝わる暖かさが鼓動を早くさせる。
「飽きるの早いよ。直ぐできるから待っててよ。」
お母さんみたいな嗜める口調だけど、本当はうれしいのよ。
「下拵えの時間も離れたくないの」
今度は肩に顎乗せて拗ねた声。
なんかさぁ。可愛いよね。もう。
あたしだって抱き締めちゃいたいのに。我慢してよ。
- 23 名前:冬のニオイ 投稿日:2004/01/03(土) 09:00
- 「じゃあ、もうそろそろ出来るから、
お箸と取り皿おこたに持っていって。」
子供に言い聞かせるように、開いた手で、
頭なでなでしてあげたら途端に
「はぁ〜い。」
なんて素直なお返事。そんな声にいちいちに幸せ。
ある程度の下拵えを終え、
電気プレートの上にお鍋を置いて、
自慢のサラダを誇らしげに運ぶ。
これ、簡単なんだけどちょーぉ旨いんだよ!
マサオくんはしっぽ振りちぎれんばかりに
ぱたぱたするわんこみたいに、
「いただきます」とサラダに箸をつけた。
「おいっしー!すごい!
短時間でこんなおいしいなんてひとみん天才!」
「うふふー。もっと言って」
ブイ。美味しいって言われるのが一番うれしい。
なんとなく、マサオくんとは最近
味覚合うようになってきた気がするのはなんでかな?
- 24 名前:冬のニオイ 投稿日:2004/01/03(土) 09:03
- 「ほら、お鍋もいい感じ!」
「おお。じゃこっちも頂きます!」
あたしが魚介類苦手だから野菜とお肉のお鍋。
ひとくち食べたマサオくんは
「日本人でよかった。って感じ〜」
心底幸せそう。いいなぁ、こんな笑顔。
「だよねー」
同意するあたし。にマサオくんはにしっと笑って。
「これってひとみんと一緒だから幸せ倍増なんだよねー」
…もう。このコは。
「どーして同じコト思っちゃうのかね?」
「あぃ?おんなじこと思ってたんだ。こりゃ愛の力だねー」
さらりと、ね。もう。
「愛の力、かぁ。」
むふふって笑うマサオくんにもう心底惚れてる自分を確認。
お鍋、はあなたと食べるからあったかさが増えるんだろうな。
小さなことがあなたとだとこんなに嬉しい。
ずっとこんな毎日ならいいな。
冬は寒いけど、あなたと近付けるからうれしい季節だね。
「さて、そろそろおじやにしますかねぇ。」
- 25 名前:sunny 投稿日:2004/01/03(土) 09:03
- 斉大甘めでした〜。省略多くなってスイマセン・・・。
- 26 名前:せなか 投稿日:2004/01/06(火) 12:20
- いつもは、ちいさなせなかが、おおきくみえた。
いつか、こんな日が来ること、覚悟してたつもり。
でも、所詮はつもり、だった。
あたしの方が先に娘。から居なくなると思ってたのにね。
まさか、のんちゃんが先なんてね。
…イヤダヨ。本当は嫌だ。
あなたの笑顔を毎日見られなくなるのは、嫌だ。
欲張りだから。ずっと傍に居たかったんだ。
淡い夢はシャボン玉のように弾けて。
あなたが居ない毎日に、
いつしか慣れてしまう日が来るのだろうか。
- 27 名前:sunny 投稿日:2004/01/06(火) 12:20
- かおののでした。のんちゃん・・・。
- 28 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/08(木) 23:13
- sunnyさんの書かれるかおのの、雰囲気がとても好きです。
これからも楽しみにしています。頑張ってくださいね。
- 29 名前:sunny 投稿日:2004/01/09(金) 18:59
- >28 名無飼育さま。
ありがとうございます!
ちょっと、いやかなり暗い気分になっちゃってたので
お言葉嬉しいです。これからも頑張りますので
読んで下さい〜。
- 30 名前:果実 投稿日:2004/01/24(土) 20:06
- 無花果を、半分に割って大きい方を
あたしに差し出してくれた。
東京の果物は、故郷の名を謡うが
どれも故郷の物より美味しくなくて、
鈍色の空がそうさせるのかと、ぼんやりと思った。
けれど、あなたがくれた無花果は、
よく熟れていて美味しかった。
甘い甘い、ちょっとだけ酸っぱい、実。
口の中でひとつふたつ弾ける実に、
あなたに恋をしているのだと気付かされた。
隣の家の庭に植わっている小さなあの樹の花は、
いつ色付くのだろうか。
故郷で気にならなかったこと、
東京で気づいたこと。
あの樹が色付くその時にあたしはあなたに打ち明けようか。
- 31 名前:sunny 投稿日:2004/01/24(土) 20:07
- 更新です。
特にカプ意識して書いていないのでお好きに読んでください。
- 32 名前:残像 投稿日:2004/01/25(日) 15:11
- 「シャボン玉みたいにさ、
ぱちん、と弾けて無くなるなんてないよね」
と、あなたは一月の空を見上げながら。
プロデューサーの詞を否定するかのような発言。
「たとえば、煙草を吸えば煙がたゆたうように、
人の声も、想いも、そうだよね」
眩しそうなその表情は、
煙草を吸っていた
「かつて」のひとか「現在」のひとか、を想うように見えた。
「だから、そんなに泣かないで」
ワケの判らない慰めは初めて逢った時から変わらない。
「じゃあ、なっちが泣き止んでよ」
あたしのワケの判らないワガママも変わらない。
- 33 名前:残像 投稿日:2004/01/25(日) 15:11
-
かえられない。
あなたへの、想いのように。
いっそ、シャボン玉のように弾けて、
跡形も無くなる想いなら楽なのに。
「ほらっ!やぁーぐちぃ。」
と無理に涙でくちゃくちゃな顔を微笑ませて、
あたしの頭を撫でる手は、ちょっと大人。
『ふるさと』から去るあなたをあたしは、
煙みたいに頼りないモンじゃなく、あなたを焼き付けるよ。
残像なんかじゃない、確かな…。
「…」
声にならない想いを吸い込んだ一月の終わりの空は、滲んでた。
- 34 名前:sunny 投稿日:2004/01/25(日) 15:12
- 天使ラスコンに行けないやつの短文でした。
- 35 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/11(水) 23:47
- 一気に読ませて頂きました。文章一つ一つががすごくカッコイイ。
是非またのの絡みのカプを見てみたいです。
これからも頑張ってください。
- 36 名前:sunny 投稿日:2004/05/25(火) 21:22
- >名無し飼育さま
かなーり長く放置してしまいすいません。
読んでいただけてうれしいです!
これから復活する予定なのでまた読んでいただければ〜。
- 37 名前:sunny 投稿日:2004/05/25(火) 21:23
- ベリ題材ですので苦手な方はスルーでお願いしまする。
- 38 名前:まだ、寝てていいよ。 投稿日:2004/05/25(火) 21:26
- さらさら、の、髪。指に触れる。
気持ちいい。
ふと目をあける。
いつのまにか私、熊井友理奈の腕で丸まってるのは、ハムスター。
じゃなくハムスター並にちみっこいキャプテン佐紀ちゃん。
ラジオ収録まで時間があまっちゃったから、
控え室のソファで睡眠。してたら、
佐紀ちゃんがもそもそ私の腕に転がり込んできたみたいだ。
同じくラジオ組の桃子は茉麻の勉強みてやってる。
私たちを起こさないように静かに。でも桃子の声は響くんだな。
理解してるのかしてないのか判らない茉麻の表情。
ちょっと赤いほっぺの桃子。
なんか、みてるこっちがくすぐったい。
腕の中のしみハムはくぅくぅと小さく寝息をたててる。
完全に目を覚ましちゃった私は、
桃とまぁに気付かれないようにそっと佐紀ちゃんの髪を弄ぶ。
佐紀ちゃんの寝顔みてると、桃子みたいに顔が、赤くなる。
幸せになる。
これって恋ってやつかなぁ…。
- 39 名前:まだ、寝てていいよ。 投稿日:2004/05/25(火) 21:26
- あ、勉強組がこっち来た。慌てて寝たフリ。
「このふたりって、さぁ。」
「見てるこっちがくすぐったいね。」
あら、どこぞで聞いた台詞。…ま、いいか。
まだ、もう少し、時間があるから。
ラジオもお勉強も、恋も。
私は佐紀ちゃんの髪に指を絡めたまま再び眠りの海に漕ぎだした
- 40 名前:sunny 投稿日:2004/05/28(金) 13:57
- 更新しますー。
- 41 名前:前髪。 投稿日:2004/05/28(金) 13:59
- ね、愛ちゃん、あたしの前髪どぉ?」
里沙ちゃんが前髪を作ってから数日、
唐突に質問してきた。
「ど、って、可愛いよ?」
あたしは思ったまま返す。
「みんなさぁ、いいねって言ってくれるんだけど、
あんまりに久々で慣れないんだよー」
短くなった前髪をちょいちょいといじくりながら
頬を膨らませてる。
「えー可愛いよー。なんでそない自身なさげなん?」
「…っもん」
里沙ちゃんは俯いて、何やらぽそぽそつぶやく。
「あぃ?」
聞き取れなかったから聞き返す。
「だって、一番『可愛い』って言って欲しい人の
『可愛い』があんまりに軽かったんだもん・・・・。」
さっきとは違う投げるような大きな声。
一番に、可愛いと、言ってほしい人。言葉を胸の中で噛み砕く。
- 42 名前:前髪。 投稿日:2004/05/28(金) 14:00
- 思い浮かぶのは・・・・。
「安部さん?」
あたしの問い掛けに、ふるふる、無言で首を横に振る。
暫しの沈黙。俯いて、
真っ赤になってる里沙ちゃん。なんで?なんで?
「愛ちゃんの鈍感。」
吐き捨てるように言って、席を立つ。
え?え?それって。
ドアを開けようとする里沙ちゃんの腕を、慌てて掴んで、
「それって、あたし、のことやったの?」
またまた俯く里沙ちゃん。ああ、なんて可愛い。
- 43 名前:前髪。 投稿日:2004/05/28(金) 14:02
- 「里沙ちゃん、可愛いよ。」
「取って付けたみたい…」
「だぁって、里沙ちゃんなぁんも言ってくれんかったもん。」
「だけど、さぁ、気付いてよ。こーゆーの。」
まっかっかな里沙ちゃんがいとおしくて、
きゅっ。と抱き締める。
普段は結構何事もはっきりしてるのに。
乙女な部分。あたしに見せてくれてるんだぁ。
「鈍くてごめんね。」
「ホントだよ…。」
あたしは、ごめんね、の代わりに
短くなった里沙ちゃんの前髪を上げて、おでこにちゅってした。
- 44 名前:前髪。 投稿日:2004/05/28(金) 14:05
- 里沙ちゃんはちゅってしたおでこを撫で撫でしながら、
「やっぱ、前髪作らない方がよかったかな?」
「なんでぇ?」
「愛ちゃんに、気軽におでこちゅーしてもらえない。」
さらりと、可愛いことを言う。こんちきしょー。
前髪あってもなくても、
あたしは里沙ちゃんが好き。
どんな里沙ちゃんも好き。
これからは、照れずに言葉にだそう。
でも、ちょっとずつ、ね。
だって、俯いて頬赤らめる里沙ちゃんも可愛いんやもん。
- 45 名前:sunny 投稿日:2004/05/28(金) 14:05
- 高新でした。
- 46 名前:sunny 投稿日:2004/05/29(土) 02:04
- 更新します。
- 47 名前:休日。 投稿日:2004/05/29(土) 02:05
- 目を開けると、カーテンの隙間から灰色の空が見えた。
ここんとこ雨が続いてる。梅雨入りって、いつだったっけ?
もそもそと携帯を探る。今日はオフだから、携帯の電源は切ってある。眠る日だ
って決めたから、自分から目覚ます前に他人なんぞに介在されたら嫌。
電源入れた。八時。うーん。中途半端?もっと寝てたかったような。と、思って
いたらメール着信。あら。三件。
- 48 名前:休日。 投稿日:2004/05/29(土) 02:06
- ピコッ。メールを開く。一通目、あゆみ。午前七時半着信。あれま早起き。
『めぐちゃ〜ん、お暇なら遊ばない?早起きしちゃったからさ、寝てたらワルイ
からメールで。起きて暇なら電話ちょー(^O^)』
ふむふむ。あなたも早起きさんだったのですね。
はてさてお次は誰?
ピコピコ。二通目を開きます。ひとみん。着信七時四十五分。
『おはよー。むらさんはまだねんねかな?
暇だったらさぁ、久々のオフじゃん?
遊びたいなーって。起きて思いついたからメール!
願わくば眠り姫さまがこのメールを午前中に見ますように。』
あいあい、午前中に見ましたよー。
- 49 名前:休日。 投稿日:2004/05/29(土) 02:06
- こう来たら、やはりやはりお次は?
ピコピコピコ、三通目、
やっぱり、マサオくーん。ひとみんとそう変わらない時間。
『早起きマサオくんです。
暇だー、遊ぼうよ。ご飯とかでもいいよー。』
あ、らー。あたくしってばモテモテちゃん。
しかも皆さん揃ってあたくしがねぼすけって決めてかかってるし。
いや、そーなんだけどにぇ。
ふむふむ。どうしよーか。んー。
ピコピコピコピコ。返信文字を打つ。
- 50 名前:休日。 投稿日:2004/05/29(土) 02:08
- 『三人もの女性からお誘いを受けて嬉しいわ。よろしかったら家へいらっしゃい
な。』
三人にメール送信っと。
オフもメロン四人集まっちゃうのね。
嬉しいような、淋しいような、嬉しいような。
では、モテ子ちゃんなあたくしは身仕度でもしますかね。
カーテンを開けたら、
灰色の空の隙間から光一筋。
エンジェルラダー。だっけ?
うん。今日のオフは楽しそうだな。
- 51 名前:sunny 投稿日:2004/05/29(土) 02:08
- もて村田さんでした。
- 52 名前:今は、まだ。 投稿日:2004/06/01(火) 08:37
- つやつやすべる背中。
ころころ変わる髪色。
外見に反して乙女な感じ。
好き。なの、大好きなの。
だけどね。
あたしたちは、同じ夢を見てる。
同じトコ目指してる。
だからこんな風に繋いでたらいけない手なんだ。
気付いた。
ううん。二人とも、何時からか、気付いてた。
互いに気付かないふりで、
好きだよって言い合って、
唇重ねて、体を繋いで、手を繋いでた。
- 53 名前:今は、まだ。 投稿日:2004/06/01(火) 08:39
- でも、ね、もうほら、違う。
ちょっとずつ見ようとしなかった綻びが、目立ち始めた。
いっそ、戻ろう。仲間に。
同じ夢を、恋なんてフィルタ外して見よう。
好きだよ。大好き。
空廻る言葉。整理のつかない気持ち。
これは、恋だった。確かに恋だった。
でも愛には至れなかった。
恋と愛の線引はひどく曖昧で。
あたしは、翻弄されていたんだ。
「あゆみん?」
背中をくるりとこっちに返して、
怪訝な表情を浮かべる雅恵ちゃん。
- 54 名前:今は、まだ。 投稿日:2004/06/01(火) 08:41
- 雅恵ちゃん。雅恵ちゃん。
…駄目だ。駄目だよぉ。そんな顔見せたら…。
「どぉしたぁ?恐い夢でも見たんかい?」
いつのまにか流れてた涙を、指で拭われて、
更に止まらなくなる涙。
そうして、あたしの決心は鈍って、
優しい雅恵ちゃんに縋って。
愛になるのを待ってしまう。
辛いの。でも、戻るのも、もっと辛いの。
手を放したくないの。
一度繋いだ手は、放したら、次はもうないから。
雅恵ちゃんの体をぎゅうって抱き締めて、
もう少しをせがむあたしは、子供だ。
今は、まだ思い出には出来ないの。
少しだけ、恋の夢を見させて。
ねぇ、狡いあたしを、叱って。
- 55 名前:今は、まだ。 投稿日:2004/06/01(火) 08:42
- 「あゆみん?」
叱らない雅恵ちゃんは、優しく髪を撫でてくれる。
「雅恵ちゃん。好きだよ。」
唇、ふさぐ。
もう少し、もう少しだけ、許して。
「あたしもだよー。」
えへへって可愛く笑う。
嘘つきな雅恵ちゃん。
そんなトコも、好き。
優しく嘘をついてくれる雅恵ちゃんが好き。
狡いあたしたち。
そして雅恵ちゃんを共犯にしたいあたし。
- 56 名前:今は、まだ。 投稿日:2004/06/01(火) 08:43
- この雨も夜も、嘘じゃ、ない。嘘なのは…。
もう少し。もう少し。繋がせて。
嘘でもいいから。夢でも、いいから。
- 57 名前:sunny 投稿日:2004/06/01(火) 08:44
- 大柴でした。
- 58 名前:よっつの果実。 投稿日:2004/06/07(月) 15:08
- 強く、つながる気持ち。
家族以外に知らなかった。
もっとも家族は当たり前だと思ってたから、気付かなかった。
この世に、そんなもんがあるなんて思ってもみなかった。
だけど、ね。みんなに逢えて、
友達でもない、家族でもない、大切なものを得られたんだ。
あゆみの笑顔、私を和ませる。
ひとみんの香り、私を落ち着かせる。
むらっちのおしゃべり、私を笑わせて、楽にさせてくれる。
血つながらない私たち。
でも血よりも濃いものが確かにある。
- 59 名前:よっつの果実。 投稿日:2004/06/07(月) 15:09
- こんなこと、普通に暮らしてたら気付かなかった。
私はメロン記念日に居れて、幸せだ。
噛み締める。
そりゃ、たまーに喧嘩っぽいこともあります。
だけど元に戻れるからの喧嘩。
兄弟喧嘩と同じ。
たまに思う。
私が、ここにいて、
あゆみと瞳とめぐみに逢えたのは、
偶然?必然?
- 60 名前:よっつの果実。 投稿日:2004/06/07(月) 15:11
- 私は、メロン記念日になれたコト、大切に思うんだ。
マサオは、恥ずかしいから言わないけど、
きっとみんな同じだよね。
四人でメロン。
うん。いい言葉だ。
大好きな、よっつの果実を抱きしめて
さて、今日もマサオは頑張りますか。
- 61 名前:sunny 投稿日:2004/06/07(月) 15:11
- 更新しました。
マサオくんの独り言?
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