性格の悪い彼女

1 名前:性格の悪い彼女 投稿日:2004/01/02(金) 17:06
誰もが振り返るほどの美少女は、
誰より性格が悪かったんです…。



2 名前:笑顔の可愛い彼女 投稿日:2004/01/02(金) 17:06
桜咲く校庭で真新しい制服の私、真っ白の校舎を見上げる。
受け取ったばかりの教科書で鞄をぱんぱんに膨らませながら
決まったばかりの教室へ向かう途中で、景色に目を奪われてた。

紺野あさ美、今日からここの一年生です。

地元で一番の大学進学率を誇るこの高校は、それ以外にも
制服の可愛いさで有名で、絶対に、ここに来たかった。
先生や両親は何度もランクを落としたほうが良いって言った
けれど、私は必死で勉強した。気だって弱いほうだから私は
進学校に行けば怖い人も少ないだろうって思っていたし。
3 名前:笑顔の可愛い彼女 投稿日:2004/01/02(金) 17:07
ふと視界に女の子が割り込んだ。
遥か遠くから、ゆっくり歩いて来る。こっちに向かって?
ロングの黒髪に黒目がちで釣目がちの目、すらりとした脚に
短めのスカートが似合っててとても、綺麗、だった。
どんどん近付いてくる。どんどん、どんどん。
もしかして私に用があるのかな?

「ねぇ」
「はい?」
そうみたい。私は見とれて、裏返った返事をしてしまう。
「一年C組のクラスって、どこかわかる?」
冷たい目と口調で聞いてきた。美人って得で凄い。こんな尊大な
態度で接しられても、親切にしてあげたくなる。
「あなたも新入生?あたしもC組なの。一緒に行こう」
4 名前:笑顔の可愛い彼女 投稿日:2004/01/02(金) 17:07
風が私達のスカートと髪を揺らす。散切れた桜の花びらが
一枚、私達の間を通り過ぎていった。
「私は、紺野あさ美。あなたの名前は?」
「…高橋愛」

私の愛想笑いにもやっぱり鉄面皮で。他人事ながらもったい
ないと思わずにはいられない。
「愛ちゃんさぁ」
「愛ちゃん!?」
こっちまで驚いた。そんな目を見開いて叫ばなくても。
余計なおせっかいかな、と思いながらも私は口を開いた。
「そんなすっごい美人さんなんだから、笑えば可愛いのに」

すると。
「…ありがと」
そう言ってはにかみを浮かべた愛ちゃんは、本当に天使だった。
5 名前:笑顔の可愛い彼女 投稿日:2004/01/02(金) 17:08
「あさ美ちゃんってさ、なんか水死体に似てるね」
「ふぇっ!?」
聞き直した。今の言葉は本当に目の前の天使の微笑みから
もれたものだったのだろうか?
愛ちゃんは完璧な笑顔に両手を添えると、とどめの一言を
私に突き付けた。
「ドザ美、って呼んで良い?」

こんなに美人で、この高校に来れるくらいには頭が良いのに、
性格が破綻している?
立ち尽くす私をよそに愛ちゃんは、美の無いほうが呼び易い
なぁ、とか一人ごちている。
「ねっ、ねぇ、愛ちゃん?」
「なぁに、ドザ?」
「!?」
6 名前:笑顔の可愛い彼女 投稿日:2004/01/02(金) 17:09
桜咲く校庭。
真新しい制服を着て春風に髪をなびかせている彼女は、
こんなにも綺麗に私の瞳に映ってるのに。

なぜでしょう?
こんなにもこれから始まる高校生活が不安に思えてしまうのは…。

「これからずっと、よろしくね」
7 名前:kmy 投稿日:2004/01/03(土) 02:21
なんか高橋こわいっすねぇ…。
でもこれからどうなってくのか
気になる話ですね!
楽しみにしてます!
8 名前:名無し読者 投稿日:2004/01/04(日) 22:07
高橋怖っ!w
高紺好きだけど滅多にないんでうれしいっす。
次回更新待ってます。
9 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/23(金) 00:25
ときめきの更新待ち。面白そう。
10 名前:PAN吉 投稿日:2004/02/01(日) 21:15
続き待ってます。
11 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/14(土) 23:29
おもしろそう。続き期待してます

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