room
- 1 名前:NONO 投稿日:2004/01/28(水) 20:05
- 始めまして。
すこしシリアス気味に書かせてもらいます。
主人公はヒミツです。
- 2 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 20:06
-
room1〜white〜
- 3 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 20:18
- ...。
......。
...........。
.................起きて.......。
- 4 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 20:18
- その声に導かれるように私はゆっくり目を開いた。私はベットの上にいるらしい。
真っ白い布団、シーツ、枕。
私は上体をゆっくり起こす。
視界に入ってきたのは真っ白い壁。
上を向いた。真っ白い天井。
ぐるりと見回す。真っ白い壁。ドアも窓も無い。
最後に自分の体を見る。真っ白いシャツを着ていた。
そう、そこにあるものは純粋な白。
混じりけの無い、純粋な白。
- 5 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 20:22
- そして考える。
なぜ私はここにいるのか。
なぜ。だれが。どうやって。ここに「私」を運んだのか。
「私」?
そもそも「私」はだれ?
よく考える。
でもわからない。
「私」に関する過去がすべて消えている。
そこではじめてわかった。
「私」の記憶が無い。
- 6 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 20:26
- 「私」の顔もわからない。
「あぁ〜。あぁ〜。」声はでる。言葉はしゃべれる。
でも、どこで覚えたかはわからない。
私はベットから降りた。
そうして、なにかわかるわけでもない。
けど、何かせずにはいられなかった。
- 7 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 20:29
- 立ち上がってみる。
パンツもシャツと同様の白。
私は壁に触れてみた。
窓も無くて光が入ってこない部屋なのに、この部屋はまぶしいくらい白い。
この、ひんやりした壁が自ら光を放っていた。
- 8 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 20:37
- 私は壁を指でなぞりながら部屋を一周した。
そんなことで何か思い出せるわけでは無い。
でもそうした。
そのようにして部屋を一周した。
その間少し考えた。
私を呼んだあの声。女の子の声。誰の声だろう。
.....起きて......。
かすかだけどその声には悲しみの感情が混ざっていた。
思わず口に出してみる。
「起きて。」
その声が目の前の白い壁に吸い込まれていく。
私は壁をじっと見ていた。
ここはどこなんだろう。
- 9 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 20:46
- 「お目覚めのようね。」
背中のほうから声が聞こえた。
私は驚き後ろを振り返る。
そこには、同じく白いノースリーブワンピースを着た女の人がいた。
長い髪はゆるいウェーブがかかっていて、きれいな顔立ちだ。
彼女は上品に微笑んで驚く私を見た。
「ごめんね。脅かすつもりはなかったの。」
彼女は不安を私の不安を取り除くつもりで言った。
でも、私は本当に驚いていた。いやある種恐怖に近かったかもしれない。
この部屋には扉は無い。窓も無い。というより一切隙間が無いのだ。
それなのに彼女はそこにいた。
いったいどうやって。
私はその疑問で頭がいっぱいになった。
- 10 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 21:01
- 混乱している私を見て彼女はしゃべりだす。
「いろいろわからないことはあるけど落ち着いてくれないかな。これから大事な話をするから。」
大事な話?
「私の名前はカオリ。あなたに最初の『ミチ』を示す者にして、最後に『ネガイ』をかなえる者。」
何を言ってるのだろう。理解ができない。
「わからないのは当然よね。でもカオにはわかる。あなたはなにか『ネガイ』をかなえるためにここに来たことが。」
なにか『ネガイ』をかなえる?もしかして私のことを知ってるかも。
「カオリさんは、私が誰か知ってるんですか?」
「ごめんね。カオ今はあなたのことはわからないの。そしてここに来る人はみんなそうなの。」
ここに来る人?他にも人がいるのだろうか。
「ここに来る人はみんな記憶がないの。だから探すの。そして、見つけた人が『ネガイ』を叶えることができるの。」
探す?記憶を探す?つまり、『ネガイ』を探すこと?
- 11 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 21:16
- 「あなたにはこれから、いろいろな部屋に『タビ』にでてもらうわ。」
タビ?つまりここから出られるのだろう。
「そこで、様々な人に会うわ。そのなかであなたには記憶を見つけてもらうわ。」
「記憶をですか?」
「そう。正確に言うと3つ。『ナマエ』・『ネガイ』・『カコ』ね。」
「見つかるまで?」
「そう。でも制限はあるわ。カオの記憶が正しければ10部屋以内ね。」
「10部屋以内?でも、見つからなくて、もしそれを越すとどうなるんですか?」
よくわからなかった。正直。でも流れに流されている。
「う〜ん。確か。消える。」
「消える?」
「そう。カコもナマエもネガイも体もろとも、全部消えるのよ。つまり最初からいないことになるの。」
つまり、存在自体が消えるのだろう。
- 12 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 21:32
- 「思い出せないカコなら無いほうがいい。」
「思い出せないナマエなら必要ない。」
「思い出せないネガイなんて大したネガイではない。」
まさにその通りなんだろう。そして、カオリさんは最後に、
「そんな価値の無いものはここでは消えていくの。」
と上品な笑みを浮かべて言った。
私は話を黙って聞くしかなかった。
不安が走る。
「で、各部屋の出口は時が来れば現れるの。様々な形でね。でもカオの記憶によればドアなんだよね。」
「ドア。」
ポツリとつぶやく。不思議な響きに聞こえた。
「そう。ドア。で出口と入り口の間には必ずここみたいな部屋があるから。いわばここは中継地点ね。」
「中継地点?」
「そう。この空間の部屋はね、思えば何でも出てくるの。服でも食べ物でもなんでも。」
なんでもでてくる?どういうことだろう。
「でもね。飲食物以外は全部白。それに、人間などの生物は呼べないの。でもカオは大丈夫だよ。困ったらいつでも呼んでね。」
そういってニコニコ笑うカオリさんは言ったあとに、
「でも人間とか生物はだめなんでしょ?じゃあカオは人間じゃないのかなぁ。」
といい笑ってた。
- 13 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 21:42
- 「やってごらん。」
とカオリさんは言った。
私は思う。.......。『巻きスカート』
なぜだろう。よくわかんないけどそう思った。一応女らしいし私は。パンツよりわ。
「ほら。右の壁見てごらん。」
カオリさんが言う方向をみると、壁に巻きスカートがハンガーつきでかかっていた。
「ね。すごいでしょ。」
カオリさんはまた上品な笑みを浮かべる。
「そうそう。で。入り口は好きな時にでてくるの。入り口って思えばね。」
とカオリさんはあわてたように補足した。
ジリリリリリリリ。ジリリリリリリリ。
そこまで説明したとき、ベットの上でいつの間にかおいてあった白い目覚まし時計が音を立てた。
- 14 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 21:51
- カオリさんがいきなりなった目覚まし時計に驚き、
「あっ。時間だ。出発の時間。あぁぁ。説明終わってないのに〜。」
と急にあわてだした。
「え?終わってないのかよ。」
とあわててつっ込む私。
「そうそう。スタートは時間があるのわすれてたよ〜。ホントカオったら間抜けだね。」
と、舌を出してニコっと笑う。
私は、とりあえずせっかく出てきた巻きスカートにあわてて履き替えた。
「さぁ。思って入り口が欲しいって。」
私は、思った。『入り口』
「あれ?どこ?どこにあるの入り口。」
私は周囲をキョロキョロした。
でもどこにも無い。
- 15 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 22:01
- 「後ろだよ。真後ろ。」
カオリさんが、指を指す。
私は振り返った。
そこには、茶色の木製のドアが現れていた。
「残りのことは、次の中継地点で話すから。着いたらカオのこと忘れずに呼んでよね。」
カオリさんは笑っている。わたしも微笑み返す。
そして、私はドアの方を向く。大きく息をすう。
ドキドキする。不安。緊張。ぐるぐる混ざり合う。
これから私の、『カコ』と『ナマエ』と『ネガイ』を探すタビが始まる。
私はドアを開けた。
光が洪水のように押し寄せる。目がくらんだ。でも一歩踏み出す。
「いってらっしゃ〜い。」
カオリさんの声が聞こえた。
私は手を振ったと同時に光の中に溶け込んで行った。
- 16 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 22:04
-
room1〜white〜 end.
and gilr in to the next room.
- 17 名前:room1 投稿日:2004/01/28(水) 22:06
- 更新終了です。
感想などのレスお待ちしております。
次回更新は3日以内を予定しています。
このような小説ですがこれからどうぞよろしくお願いします。
- 18 名前:NONO 投稿日:2004/01/28(水) 22:07
- ↑(名前欄書き換えるの忘れてました。すいません。)
- 19 名前:くり 投稿日:2004/01/29(木) 10:43
- いきなり考えさせられちゃいました。
この小説の世界に引き込まれていっちゃいそうです。
つづき楽しみに待っています。
作者さんペースで頑張って下さい。
- 20 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/01/29(木) 21:15
- 私が出てきた場所もまた白い部屋だった。
さっきの部屋と違うところは、ベットでは無く二人がけのベンチがあること。
そして、左右の壁はガラス張りになっていて、たくさんの人が早足に通り過ぎていた。
その人たちもまた白い服を着ていて、白い靴を履いている。
持っているカバンも白い。
私はその壁に近寄る。
ドンドン。
両手にこぶしを作り、ガラスをたたく。
とても硬い。大きな音が部屋に響く。
ドンドン。ドンドン。
聞こえていないわけではないだろう。でも誰一人こっちを向かない。真っ直ぐ自分の進む方向に向かっている。
こんなに大きな音がするのに...。
私は悔しくなる。
- 21 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/01/29(木) 21:18
- 次は、もっと強く叩く。
気づいて欲しい。そう願いを込めて。
ドンドン。ドンドン。
気づいて。教えて。私は...。私は...。
誰?
room2〜a relation〜
- 22 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/01/29(木) 21:27
- ガラスを叩く音だけが部屋にむなしく響いていた。
そして、私のこぶしは赤く腫れ上がっていた。
なぜだろう。私はここにいるのに...。
ここにいるのに....。
悲しくなり、私はその場にひざまついてしまった。
それでも人は何も無いように歩く。真っ直ぐ歩いていく。
私は正直混乱していた。
さっきは流れに流されるまま勢いで部屋を飛び出した。
しかし、なに一つ納得したわけではなかった。
ここがなにかもわからない。記憶も無い。顔もわからない。
そんなフラストレーションが、いないと思っていた人を見た瞬間に、
爆発した。
なのに、誰一人私を見つけてくれない。
誰一人、見ようともしない。
孤独を感じた。ひどい孤独を。
誰とも..。私は..。
繋がっていなかった。
- 23 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/01/29(木) 21:39
- 「そのとおりですよ。」
その時、背中の方向から声が聞こえた。
振り返る。
そこには、白い服を着た、黒髪のほっぺのすこしふっくらしたかわいい女の子がいた。
ちょこんとベンチの真ん中に座り、両手は膝の上におき、首だけこっちを向き上品に笑ってる。
ここで人を見るときはいつも突然だよ。
二回目。やっぱり不思議だ。
「あなたが今思ったこと。その通りだとおもいますよ。」
彼女はもう一回同じことを繰り返す。
私の思ったこと?孤独?
「隣にお座りになりませんか?」
彼女は少し座ってた位置から右にずれて、私を手招きする。
私は彼女の隣に座った。
近くで見る彼女はやっぱりほっぺがふっくらしていてかわいかった。
きれいな黒髪。
そして、近くで気づいたことが一つあった。
彼女から、不思議な雰囲気をすごく感じた。
- 24 名前:NONO 投稿日:2004/01/29(木) 21:51
- こんばんは少しだけ更新です。
まだ、よく話が見えてこない段階で申し訳ございません。
私自身も答えを考えながら書いていくので、これからは更新は、
少しずつってことが多いかもしれませんが、どうかよろしくお願いします。
レスの返事です。
19 :くりさん。
レスありがとうございます。正直デカイテーマばかりに挑戦しようと
いています。割と自分のペースになって、申し訳ないですがこれから
もよろしくお願いします。
- 25 名前:NONO 投稿日:2004/01/31(土) 03:01
- こんばんわ。少しだけ更新します。
- 26 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/01/31(土) 03:17
- 「世の中の人は無関心なんです。」
彼女はゆっくりはなし始めた。
「他人の不幸に無関心なんです。そうですね、簡単に言えば他人はどうでもいいんですよ。」
私は歩いていく人たちを眺める。
そして思う。誰一人こちらに気づかない。見ようとしないのだ。
「人はね、余計な繋がりを持つことを時代とともに減らしていったのです。」
「余計なつながり?」
「はい。さっきで言うとあなたが壁をたたいて呼んでも誰も気づかなかったじゃないですか。」
そうだ。あれだけ大きな音を立てても誰も気づかない。
「無関心なんですよ。家族や友達、身内以外はすべて。」
「無関心?」
「そう。無関心なんです。」
- 27 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/01/31(土) 03:28
- 無関心。重い言葉だ。関心が無い。視界に入らないと言うこと。
存在を認められないこと。
「他人はね、どうでもいいってことです。つまり...。」
彼女は人が歩いてるほうを指差した。
さっきまで歩いてるだけの人の中に、小さな子供が混じってる。
子供は、波を乱すようにキョロキョロ歩き回っている。
でも、その表情は必死で、まるで何かを探してるようだ。
「あの子を見てどう思います?」
彼女は冷静な目で子供を眺めながら聞いてきた。
「私は...。」
「声をかけたりしますか?こんな話しているときですからね。」
私は答えに詰まった。
きっと、何もしないだろう。群集の中でならきっとその子も目に入らないだろう。
「そうです。それは間違ってませんよ。」
彼女はまるで心を読むかのように話す。
「かつての私も、そのようにされてしまったのです。でもそれは、間違いではなっかたのです。」
彼女は手首をさすりながら言った。
その手首には、無数の傷跡。
リストカットの跡だった....。
- 28 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/01/31(土) 03:33
- 私は動揺を隠せなかった。
いつの間にか子供は座りだし、泣き始めた。
大きな声で...。悲しみを誰かに必死に訴えかけている。
だが群集は、それをかきわけて真っ直ぐ歩いていく。
「私、紺野あさみといいます。」
彼女はそう名のった。
「あんまりいいたくないですけど、こうみえて天才なんですよ。」
彼女はニッコリ笑う。
「でもね、それってあんまりうれしいことじゃなっかったんですよ。」
彼女はゆっくり話し始めた。
- 29 名前:NONO 投稿日:2004/01/31(土) 03:35
- 更新以上です。
ほんとに話が見えてこなくてすいません。
レス待ってます。
良かったら、感想や文句など書いてください。
- 30 名前:NONO 投稿日:2004/02/02(月) 01:01
- 更新します。
- 31 名前:NONO 投稿日:2004/02/02(月) 01:17
- すいません。下書き終わってないのにこんなこと書いちゃって。
明日になります。
本当に申し訳ございません。
- 32 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/02(月) 02:55
- 待ってます。
- 33 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 01:02
- 「頭が良いと人よりもたくさんのことが見えてくるんです。」
「人よりもたくさんのこと?」
「そうです。私、別にIQ180とかそーゆんじゃないんですよ。でも頭が良いんです。」
彼女は照れくさそうに言う。
「自分で言うのも変ですけどね。」
彼女は頬を赤らめて照れくさそうに苦笑いした。
「え?じゃあどんな感じで頭良いのさ。」
彼女は少し考え込む。
私はそれを見ている。
相変わらずガラスの向こうの人たちは子供を掻き分けて歩いている。
「簡単に言うとですね。人より敏感なんです。」
「敏感?」
「はい。心が見えるんです。表情一つで。」
表情一つで...。
私の中で何か「歯車」が回り始めた。今の言葉で。
相変わらずガラスの向こうからは、無数の足音と消えかけた子供の声が響いている...。
- 34 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 01:09
- 「私。昔は人はつながり、支えあう生き物だって信じてました。」
彼女は何か昔話をするように語りだす。
「なんかのドラマでもありましたよね。人と言う字は一本では支えられないだかってやつ。」
そういって、空中に指で「人」と言う字を書く。
私も真似して書いてみる。
「ホント。そういうこと信じてましたよ。世間知らずだったのかなぁ。」
「でも。人ってそういうものじゃないの?」
私もそう思う。人とは支えあうもの。記憶が無いけどなんとなくそう感じる。
「私ね。裏切られたんです。信じていたものすべてに。」
彼女は急に真剣な表情に変わった。
「というか。信じるものなんて最初から無かったのかもしれませんね。」
「どういうこと?」
「だって。人間は生まれて死ぬまで一人なんですから。」
- 35 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 01:22
- 「私。進学校に通ってたんです。大学とかすごい頭いいとこにたくさん入るような。」
「進学校。」
「そう。そこではね。みんな必死で勉強するんです。学校でも寮に帰っても。」
勉強....。ずっと勉強。体に悪そう....。
そんな浅はかなことを考えてると彼女は頬を膨らました。
「今。体に悪そうとか思いましたね。顔が引きつってますよ。」
図星。それにしても引きつってるだけでそこまでわかるとは。
「周りはねみんなライバルって感じで、誰も会話とかしないんですよ。ロボットみたいでしたね。」
「ロボット?」
「そう。勉強ロボット。でもね。私、ある日そういうのに息苦しくなって話しかけたんです。」
「勇気あるね。ロボット相手に。」
「いやいや。ほめるとこ違うし。でもね、意外とその人もそう思ってたらしく話すと仲良くなれたりするんですよ。」
彼女は私のつっ込みに苦笑いをしながら話し続ける。
「でもね。同調の怖さですかね。周りに言われたのでしたかね、ある日突然無視するんです。急に。」
- 36 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 01:30
- 「浮くんですよ。特殊なものは。レールから外れたものは。」
彼女は泣いてる子供に目をやる。
「あの子の様に?」
私は聞き返す。
「そう。自分が大事。馴れ合うと勉強に遅れる。ライバルに負ける。そう思うんでしょうね。」
彼女は手首をさする。
「私はそれでも、人間ならと思って頑張りました。でも、その子もロボットに戻ったんです。同調の力で。」
「ロボットにもどった。」
「そう。彼女はある日を境にロボットに戻ったんです。つまり。無表情になりました。」
「無表情?」
どんな表情だろう。
「そう。心が無いんです。あるかもしれないけど無い。すべてを遮断する無関心の顔。」
彼女は群集を指差す。
「あの、皆様方がいい例ですね。」
- 37 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 01:42
- 「結局。人は、自分のために他人に無関心になれる。繋がりを無くすことができる。それがわかったとき....。」
彼女は手首をみつめた。
「私は手首を切り始めました。」
私はその傷口に見入ってしまった。無数の傷口。跡が残るくらいだから...。
「相当切ったの?」
「はい。誰かがこれを見て、人に戻ってくれるまで何度も何度も。」
私は身震いした。怖くなった。彼女ではなく。彼女をここまで追い詰めた状況が...。
「合図を出したんです。私はここだよ....。ここにいるんだよって。」
ここだよ...。ここにいるんだよ....。
サイン....・私の存在....。
何か声が聞こえる....。頭の中から....。
「でも。だれも気づいてくれませんでした。手首に包帯を巻いても。みんな無関心だった。」
気づかない....。誰も気づいてくれない....。
私は少しづつめまいを感じてきた。クラクラする....。
目の前の空間が歪んでいく...。
「私は結局最後に切った傷で−−−−−−。」
彼女の言葉が急に聞こえなくなった....。
私は真っ暗悩みに包まれた。
- 38 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 01:53
- 次に見えたのは、ぼんやりとした景色。
女の子がいる。
女の子は、周りの人たちに必死に声をかけている。
「ねえ。ねえ。どうしたの?みんな。」
そこで映像が止まる。
−−−−−−−−−−−−
次に見えたのは女の子以外の人たちと群れ。
顔がモザイクのようにかき消されている。
とぎれとぎれに声が聞こえる。
「あの子の父親は−−−−だ。関わらない−−−しな−−−。」
「−−−−ちゃん。あそぼ。」
「ダメ。−−−−ちゃんは。関わっちゃダメ。」
「そっかぁ。−−−−くん。あそぼ−−−−。」
「君の悪い子ね。こっちこないで−−−−−。」
「ヒソヒソ...。−−−−の子よ。父親みたいで気味悪いわ。」
−−−−−−−−
- 39 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 01:58
- 次に見えたのは女の子が商店街を歩く景色。
その子が歩くとみんなが避けていく。
まるでモーゼの十戒のシーンみたく。
表情は見てみないふり。
その子は人に近寄る。
人はまたよける。
その子に顔もあわせようともせず。
「なんで?−−−。なんか悪い子とした?なんで誰も構ってくれないの?」
女の子の気持ちが手に取るように伝わってくる。
「寂しいよ。悲しいよ。一人ぼっちだよ....。」
−−−−−−−−−−−−−
- 40 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 02:05
- 次に見えたのは、橋の上だった。
女の子は手すりの向こうから川を眺めている。
もう疲れたのだろう。ボロボロの心と体で。
橋の下には大きな川が流れている。
女の子は飛ぼうとしていた。
もう疲れた....。
そう彼女は思っていた。
「お母さんの所へいこう....。」
とつぶやき手すりへ上がった。
その時後方からものすごい勢いで駆け抜けてくるもう一人の女の子。
「−−−−−。ダメ!。しんじゃだめだよ。」
そういってもう一人の女の子は半分のぼりかけた手すりから彼女を引き釣り下ろした。
その勢いで地面に少女たちは転がった。
−−−−−−−−−−−−
- 41 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/03(火) 02:15
- また映像は真っ黒へ戻った。
私は、真っ暗な中に浮いてる感覚を感じていた。
何だったのだろう今の映像は...。
必死に訴え、疲れ果て死に向かおうとしていた少女。
裏で罵り。表で無関心の群集。
自殺を止めた少女。
何か関係があるのだろうか私と...。
わからなかった。
まためまいを覚えた。
先ほどよりも激しい。
真っ暗な中でも世界がゆがむ感覚に襲われる。
その中で...。そのような中で....。
私はまた声を聞く。
一人じゃないよ。
私が...。私がずっとそばにいるから。
例え世界が−−−の敵に回っても....。
私はずっと−−−−のそばにいるから。
その声に心地よさを覚えた。
この声を私は知ってる。
そうか...。
これは私の記憶だ....。
目を開けたら、紺野あさみが心配そうな顔で私を見ていた。
私は彼女に伝えるべきことを知り...。
帰ってきた....。
- 42 名前:NONO 投稿日:2004/02/03(火) 02:18
- 更新終了です。
読みづらくてすいません。
レスの返事です。
32 :名無飼育さん
ありがとうございます。わかりづらくて申し訳ないです。
レス待ってます。
主役あてクイズもやろうかなぁ。
でもネタばれの恐れありなんでやめます。
- 43 名前:NONO 投稿日:2004/02/03(火) 02:21
- 君の悪い子ね→気味の悪い子ね
訂正です。すいません。
- 44 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/04(水) 10:58
- 少しずつ姿を現す物語にめちゃめちゃ惹きこまれます。
表現も演出も非常に好きです。
今、もっとも気になる小説・・・
がんばってください。
- 45 名前:NONO 投稿日:2004/02/04(水) 19:41
- 更新します。
- 46 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 20:17
- 「どうかしたんですか?」
彼女は私の顔を覗き込む。
「いや。ちょっとね....。」
ぼんやりとする意識の中で私は彼女の声を聞く。
まだ意識ははっきりしない。しっかりと意識を捕まえなくては。
「そっか。おなかすいてるんですね?」
彼女は右手を私に向けて広げる。あめ玉?
「どうぞ。おすそ分けです。」
彼女はにっこり笑って手を差し出す。
「ありがとう....。」
別におなかすいてるわけじゃないんだけどなぁ...。
そう思いながらも、彼女の好意を受け取ることにした。
あめ玉を口に入れる。
辛いぃぃぃぃぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜〜。
「お口に会いましたか?」
彼女はニッコリ微笑む。
必死で取り戻そうとしてた意識が....。
あっさり帰ってきた....。
- 47 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 20:38
- 「あさ美ちゃんだっけ...。名前。」
「はい。そうですけど、それがなにか?」
彼女はクリッとした目をこっちに向ける。
「さっきの答え....。だけどさ。私はあの子を...。助けるよ。」
私は泣いている子供の方に目を向ける。
「そして...。あさ美ちゃんも...。助けてあげたい。」
彼女は急に厳しい表情をする。
「あめ玉のお礼ですか?それにしては冗談がきついですよ。」
彼女はこっちを睨む。彼女から憎しみがあふれ出てくる。
「それとも偽善ですか?私の話を聞いて同情しましたか?」
彼女のふっくらした頬も赤くなっている。相当怒っているのだろう。
「偽善か....。そうかもしれないね。」
- 48 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 21:01
- 「偽善って思われてもいいよ。それに助けられるとは限らない。でもね、考え方を少しだけ変えてあげられる。」
私は一息つく。そして。
「私にはそれはできる。」
と、力を込めていった。
「......。そんなの。無理です。」
彼女は強い態度を変えない。
「だって...。あなたは...。きっと味わったこと無いから。」
「あるよ。」
「え?」
彼女はあっけにとられた顔をする。
「あるよ。私も...。ってゆうか。きっとみんな思ってるはず。」
「みんな?...。そんなはず無い。だったらなんで平然といきてられるの。」
- 49 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 21:21
- 「きっとね。一人だって感じたときに。諦めちゃうんだよ。」
「諦める?」
「そう。それで、他の人が苦しんでるときも無関心でいられるの。なぜなら、自分もそうされたから。」
諦める。何もせずに諦めるんだ。対外の人は。
「でも。あさ美ちゃんは、偉いと思う。」
「なんでですか?」
彼女はほめられたのか、少し穏やかになっている。
「だって。戦ったじゃん。絶望に負けないように。」
「でも...。私は。」
「私も。戦ったのみたいなの。無関心な人々と。でね。私は最後の抵抗に死を選んだらしいの。」
「死....。」
彼女は少し震える。
- 50 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 21:27
- 「でもね。ある女の子が私を救ってくれたみたいで。」
そう。まだ名前も知らない女の子。
「でも私には誰も気づいてくれなかった。」
彼女はまた手首の傷をさする。
無数の傷。これを見ただけで彼女がどれだけ苦しんだのかが伝わってくる。
「でもね。諦めなければきっといるはず。きっと。助けてくれる人がいるはずだよ。」
彼女は、顔をうつむかせる。
「ほら。見てごらん。」
彼女は私が指を指した方向に目を向ける。
先ほど泣いていた女の子に、誰かが声をかける。
女の子は泣き止んで笑顔を見せ始めた。
「世の中。そんな捨てたもんじゃないよ。」
彼女は、少し笑った。
- 51 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 21:31
- 「私にもいますか?そんな人。」
「うん。きっといるはずだよ。」
私は空中に指で字を書いた。
「だって。『人』は一人じゃ倒れちゃうじゃん。」
「ふふふ....。ははっはははは。」
「ははは。」
私と彼女は笑った。
大きな声で笑った。
人は一人じゃ生きられない。
それに私たちだってもう....。
繋がっているんだから。
- 52 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 21:37
- しばらく笑っていると急に彼女は笑いを止めた。
「誰か。私のこと呼んでます。そろそろ行かなくちゃ。」
「あさ美ちゃん。いっちゃうの?」
「はい。誰かが呼んでるんです。私はそれに答えなくてはいけません。」
「そっかぁ。」
「はい。完璧です。」
「なにそれ?」
「口癖です。」
彼女はぴしゃりと言ってベンチから立ち上がった。
「そういえば。あなたお名前は?」
彼女は思い出したように聞いてきた。
「あぁ。実は知らないんだ。っていうか。記憶が無いんだよね。」
そう。私は記憶を探している。
そして少し私を知ることができた。
- 53 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 21:44
- 「そうですか。大変ですね。」
「そうだね。でもかんばるよ。お互いがんばりましょい。」
私も立ち上がり彼女に右手を差し出す。
「握手。」
彼女はそれを握り返す。
繋がっている。私はそれを感じる。彼女もきっとそうだろう。
「目が覚めたら、また会いましょうね。」
「そうだね。」
気が付くとベンチの後ろの壁に扉ができていた。
「じゃあさようなら。名無しさん。略して『なな』さん。完璧です。」
彼女は扉を開けて振り返り手を降る。
「だから。なんだよそれ。」
私はつっこみながら手を振り返す。
彼女は扉の奥へと消えていった。
そして、扉は閉まると同時に元の白い壁に戻った。
- 54 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 21:49
- さてと。どうしましょう。
私は、一人残されまたベンチに座った。
「出口....。どこかな。」
いやな予感がした。
もしかしてここから出られないかも。きっとだまされてる。
そもそも出口なんて存在しないんじゃ。
私は、うつむき頭を両手でくしゃくしゃにしながら考えていた。
その時。肩をポンポンと叩かれた。
私は顔を上げる。
そこにはさっきガラスの外にいた女の子がいた。
- 55 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/04(水) 21:56
- 女の子だったんだ...。と思い私は声をかける。
「どうしたのかな?」
女の子はポケットから茶色いクレヨンを出した。
そして、床に絵を書き始めた。
お絵描きかな?って見てると女の子はちょっと大き目の扉の絵を描いた。
そして、女の子がドアノブを書いた。
その時、絵で書いた扉が.....開いた。
マジかよ...。何でもありだなとおもった。
女の子はニコニコしながら地面に開いた扉を指差してる。
わかったよ。わかってるよ。これが出口ね。
ここに飛び込めばいいのね。
私は苦笑いをした。
そして、女の子の頭をなでると一気に扉の中に飛び込んだ。
- 56 名前:NONO 投稿日:2004/02/04(水) 22:00
- 更新終了です。
話し強引にまとめすぎてすいません。
_| ̄|○
次回room2〜a relation〜 完結です。
レスの返事です。
44 :名無飼育さん
ありがとうございます。すこしづつ出してるのはおもいつかないだけかも....。
こういうの好きですか。ありがたいです。これからもよろしくお願いします。
レス待ってます。
感想など。ドンドン書いてください。
- 57 名前:NONO 投稿日:2004/02/05(木) 23:16
- 更新します。
- 58 名前:room2〜a relation〜 after 投稿日:2004/02/05(木) 23:18
- ......。
...。はぁ...。疲れたぁ...。
戻るんだよね....。そしたら......。
ゆっくり寝よう....。
....。あっ....。かおりさん....。
呼ばなきゃね....。
- 59 名前:room2〜a relation〜 after 投稿日:2004/02/05(木) 23:32
- いい香りがする....。
なんだろう食べ物の香り....。
おいしそう....。
そういえばあの変な辛いあめ玉以外何も食べてないなぁ。
おなかすいたなぁ...。
「お〜い。起きろ〜。ごっはんだよ〜〜〜。」
パンパン。
目の前で何かを叩く音。
私は目が覚めた。
ベットの上にいて...。目の前にはかおりさんの顔。
ムクっと起き上がった。
「おっはよ〜。」
かおりさんは笑顔だ。
- 60 名前:room2〜a relation〜 after 投稿日:2004/02/05(木) 23:39
- 「あっ...。おはようございます。」
すこしボーっとした頭で返事をする。
「ごはんできてるよ〜。おなかすいたと思ってさ。」
かおりさんは横を指差す。
すると真っ白いテーブルに真っ白い二つの椅子。
その上にはキレイに並べてあるごはん。
ごはんってゆうか...。ホットケーキじゃん。
「好みわからなかったから。とりあえずね。」
ニコリと上品な笑いをする。
私はベットから降りてテーブルに向かう。
かおりさんもテーブルに向かい、二人で向かい合わせに座る。
「ありがとう。おいしそうですね。」
「でしょう。カオ腕によりをかけて作ったからね。」
得意げに言うかおりさん。
向かい合わせで手を合わせて
「「いただきます。」」
和やかな空気が真っ白い部屋に流れていった。
- 61 名前:room2〜a relation〜 after 投稿日:2004/02/05(木) 23:48
- 二人はホットケーキを食べる。
おなかがすいていたので勢いあまって喉を詰まらせてしまった。
かおりさんはすぐにコップとミルクを差し出してくれた。
「そういえば。紺野あさ美って人に会いましたよ。」
私はきのう?(ここでの時間の概念はよくわからないから一応)のことを話し始めた。
「ごめんね。カオ知らないんだ。この部屋以外のことは。」
申し訳なさそうに答えるかおりさん。
「カオはね。ここ以外には言ったこと無いの。ってゆうか行けないんだぁ。」
続けてそう言うと一口ミルクを飲む。
「ごめんなさい。」
急に申し訳なくなり私は謝った。
「いいの。カオはねここに来る人のお世話係みたいなものだから。」
とニッコリ笑った。
それ以上は深く聞こうとせず私は昨日あったことを順に追って話した。
無関心の人の群れ。
紺野あさ美ちゃんのこと。
小さな女の子のこと。
ものすごく辛いあめ玉のこと。
少し記憶らしきみたいなものが蘇ったこと。
かおりさんはそれをニコニコしながら聞いていた。
- 62 名前:room2〜a relation〜 after 投稿日:2004/02/05(木) 23:56
- 「かおりさんは、人の繋がりってどう思いますか?」
私はおもむろに聞いてみた。
かおりさんは少し考えこんだ。そして、
「正直ね。カオ生まれてから、ずっと一人みたいなものだからよくわからないんだ。」
と言った。でもその後に、少し親身な顔になって、
「でも。だからここに来る人との繋がりは大事にしたいし、周囲に人がいっぱい中で孤独を感じるのはとても辛いと思うの。」
と言った。
「だって、気づいてくれないってとても寂しいじゃん。」
と最後に付け加えて。
あさ美ちゃんは、だれも気づいてくれなかった。
でも、私は誰かが気づいてくれた。
私の存在に。
少し、私は考え込む。
そんな様子の私を見て、かおりさんは、
「思い出せるといいね。その子のこと。カオにはわかる。きっとあなたにとってそのこは大切な人なんだよ。」
とニッコリ笑って言った。
- 63 名前:room2〜a relation〜 after after 投稿日:2004/02/06(金) 00:02
-
私は幸せだったんだなと思う。
まだ思い出せない大切な人が私の存在を認めてくれた。
その繋がりだけで生きられると感じた。
だから私はここにいる。
今度は私があなたを見つけるのだろうか。
まだわからないけど...。
人は一人では生きられない....。
孤独を感じてる人がいるなら周りを見て欲しい。
あなたにも支えになる人がいるはず....。
あなたと繋がってる人が...。
きっといるはずだから....。
- 64 名前:room2〜a relation〜 投稿日:2004/02/06(金) 00:05
-
room2〜a relation〜 end.
A girl goes to the next room.
- 65 名前:NONO 投稿日:2004/02/06(金) 00:16
- 更新終了です。
room2〜a relation〜 はこれで完結です。
ちょっと哲学っぽいですが、今回は人間の繋がりをテーマに書きたくて書きました。
孤独や繋がりは大きすぎてまとまりきれなくてすいません。
今後も一話ずつテーマにそって行きたいと思っています。
そして主人公の記憶もそこに絡めて行きたいと思っています。
次回更新から
room3〜About Courage〜の更新です。
パソコンで翻訳したので正確かはわかりませんが「勇気」をテーマに書きたいと思います。
レスが無くて読んでる人いるかなと不安ですが、これからもよろしくお願いします。
良ければ、感想などドンドン書き込んでください。
- 66 名前:NONO 投稿日:2004/02/06(金) 00:21
- 63のタイトルafter afterになってる。
すいません。未熟者で。
_| ̄|○
- 67 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/06(金) 10:51
- テーマ性の高いストーリーが
徐々に進行していくのですね。
room2。考えさせられるお話でした。
次回更新も楽しみにしています!
- 68 名前:NONO 投稿日:2004/02/07(土) 00:31
- 更新します。
- 69 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/07(土) 00:37
-
はじまりの一歩....。
それができずに終わる人がいる....。
それができずに諦める人がいる....。
考えなくていいんだよ....。
怖がる必要も無い....。
はじまれば流れる川のように進んでいくから....。
一生やらずに後悔するよりは....。
やって失敗したほうがいいから....。
怖いなら..。私と踏み出そう....。
はじまりの一歩を...。
私があなたの...。
勇気になるよ....。
- 70 名前:room3〜About 投稿日:2004/02/07(土) 00:38
-
room3〜About Courage〜
- 71 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/07(土) 00:46
- 「で。つまり。記憶が戻ったら。カオに言ってくれれば良いわけ。」
この前の続きを私は聞いている。
説明が中途半端だったというのを思い出して。
あれから私は朝食をとった後、シャワーに入った。
シャワーはやっぱり思えば出てきてくれて、ご丁寧に別室が作られていた。
さっぱりした後に今のように説明の続きを聞いている。
「なんて言えばいいんですか?」
「うん。『記憶がもどった〜。』とかでいいよ。」
「そのまんまかよ。」
かおりさんに軽いツッコミを入れる。
かおりさんは、「それもそっか。」と言う顔をして、話を続ける。
「そしたらね。カオが最後の扉を開くからさ。」
「最後の扉?」
「そう。最後の扉。」
- 72 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/07(土) 00:53
- 「最後の扉は、最後の部屋に繋がってるの。」
「最後の部屋?」
「最後の部屋は、願いが叶う場所なんだよね。」
願いの叶う場所。いったいどんな部屋だろう。
「これで説明終わり。」
「え〜。まだよくわかんないんすけど。」
そうだ。肝心の最後の部屋のことや願いとか聞いてないし。
「ん〜。今聞いたって忘れちゃうしょ?だから。時が着たらまた説明するからさ。」
時がきたらって....。いつのなるのやら。
「この空間はね『定め』に従って動いてるの。」
「『定め』?」
「そう。だから、早すぎても遅すぎてもダメなの。」
時にかおりさんは難しいことをよく言うことがある。
私にはまだそのことがあまり理解できないでいる。
- 73 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/07(土) 01:00
- 「ゆっくり休んだし。ならそろそろ行こうかな。」
なら膳は急げ。早速次の部屋に向かおうと思い、私はベットから降りた。
『定め』とやらに追いつくためには、早く記憶を取り戻す必要がある。
「なんだぁ。もう行っちゃうの?」
かおりさんは少しさびしそうに言う。
「うん。できれば早く私が誰か知りたいから。」
そうは言ったが本音は違っていた。
あの時。
死のうとしていた時に助けてくれた女の子の名前。
これが知りたかった....。
「そっかぁ。そうだよね。」
かおりさんも立ち上がり、私と向き合った。
「がんばってらっしゃい。自分を早く見つけてあげるんだよ。」
と言って、頭をなでてくれた。
- 74 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/07(土) 01:03
-
私は思う....。
すると扉は現れる....。
私は、その扉を開く....。
「いってらっしゃい。」
かおりさんの言葉が耳に入ってくる....。
いってきます...。と心でつぶやく。
真っ白い光が私を包む...。
私はふと思った...。
いったいいつまで続くのだろう....。
このタビは...。
- 75 名前:NONO 投稿日:2004/02/07(土) 01:06
- 更新終了です。
今回は第3話のプロローグ編です。
次回は問題提議編になります。
レスのお返事です。
67 :名無飼育さん
レスありがとうございます。テーマが強すぎて私の頭が着いていかなくならないよう
がんばります。下手な文章ですがこれからもよろしくお願いします。
レス良かったら書いてください。
- 76 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/17(火) 09:41
- room3も期待しています。
是非頑張って欲しいです。
- 77 名前:ろん 投稿日:2004/02/25(水) 20:17
- 今日はじめて読みました。かなーり惹き付けられるものがあります。
この不思議な世界と不思議な感覚、多くの謎がほどけていく様子を見守っていきたいです。
頑張って下さい!
- 78 名前:NONO 投稿日:2004/02/27(金) 12:25
- 更新遅れてすいません。
風邪を引いてまして。だいぶ良くなってきたので、明日更新します。
レスもその際しますのでよろしくお願いします。
- 79 名前:NONO 投稿日:2004/02/28(土) 20:00
- 更新します。
- 80 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/28(土) 20:05
-
出てきたのはまた白い部屋だった。
なんら変わらない白い部屋。
前の部屋と違うところは?と言えば、
今回は四方全部が壁にかこまれているということ。
それだけだった....。
後ろを振り返る。
もうそこにはドアがなかった。
「間違えた....ってことはないよね?」
私は少々不安になりながらむかえの壁まで歩いていった。
- 81 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/28(土) 20:15
-
そこはまた変わること無い真っ白い壁で触れてみたらひんやりしていた。
おでこをつけてもたれかかってみる。
何もすることが無いので、なにかが起きるまで待つことにした。
そして、少しだけ考えてみた。
まず。私のこと。
これはわからない。性別は女である。あとはわからない。
鏡も無いこの世界では顔すら見ることができない。
でもいい。いずれわかるはずだ...。いずれ。
女のこのこと。
記憶の中に出てきた女の子。
誰なんだろう。私にとって彼女は何なんだろう。
わからない。でもきっと大事なはずなんだ。
おでこを通して、頭の熱が壁に吸い込まれていく。
実に気持ちが良かった。
このまま眠っちゃいそうなくらいだった。
ガタッ。
背中の方で音がしたのは、眠気に負けそうなときだった。
- 82 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/28(土) 20:21
-
私はビクッと体を震わした。
...動いた...。
そう感じたのだ。
部屋が動き出した。
それはいつも突然。
私は眠気を払ってゆっくりと壁からおでこを離した。
そして、おでこを触る。
もう、暖かい体温が感じなかった。
そして、一息ふぅっと吐いて、ゆっくり振り返った。
もうなにが起こってもおかしくない。
そう決心して。
そして、私は振り返った。
- 83 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/28(土) 20:30
-
そこには学校の制服らしき真っ白な服をきた女の子の背中があった。
その奥には、[2−1]とかかれた表札がついた扉。
女の子は茶色い髪を頭の上でまとめていた。
これまた、突然だなぁ。
私は相変わらずそう思いながら、女の子にゆっくり近づいてみた。
しかし、私は途中で足を止めてしまうことになる。
それは彼女の手を見たときだった。
彼女は小さな手でこぶしを握っていた。
そして、それは小刻みに震えていたのである。
それを見た瞬間私は、彼女に、容易には近づけなくなっていた。
彼女は、何かを感じてそこに立ってる気がしたのだ。
- 84 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/28(土) 20:38
-
私は彼女から少し離れた位置で彼女を眺めていた。
よく見ると、後ろからでも少しうつむいてるのがわかる。
そして、肩も少し震えていた。
私はなんとなく彼女が泣いているんではないだろうかという気がした。
というか、背中からそんなものを強く感じたのである。
だから、彼女に声をかけることが簡単にできなかった。
そっとしておくべきだろう。
私は、そう考えたのだ。
しかし、それは私の不手際でもろくもすぐにぶち壊されることになった。
そう。急にくしゃみが私を襲ってきたのである。
耐えましたよ。はい。かなり耐えましたよ私は。
でも、無理だったんです。そしてそれは無常にもその張り詰めて緊張感をピークに持っていくことになった。
クシュン!!
その音が部屋中に響いた瞬間。
一人は肩をビクッとさせた。
もうひとりは、やっちまったと言う顔をしていた。
そして、女の子はゆっくりとこっち側を向いたのである。
- 85 名前:room3〜About Courage〜 投稿日:2004/02/28(土) 20:48
-
首だけこっち側を向いた女の子の目は真っ赤だった。
少しだけ色黒のせいか、その赤い目は強調されていた。
そして私と目が会い、少し怯えていた。
「あぁ...。ごめんね。脅かすつもりじゃなかったんだよね。」
私は頭をポリポリと掻きながら言った。
女の子は体をこっちに向けて腕で目をこすった。
「おねーさん。だれれすか?」
と、こすり終わった目でしっかりと私を睨みつけていった。
「誰ですかって...。偶然ここを通った人?]
私は苦笑いで首をかしげて言った。
「いやいや。人?って聞かれても、のんはいらないれす。」
あまりにすっとぼけた答えだったのか女の子も苦笑いになっていた。
「のんは。つぃのぞみっていいます。」
強いまなざしで私を見つめながら彼女は言った。
少し舌ったらずなところは気になるが...。
「おねーさんはいったいだれなんれすか?」
- 86 名前:NONO 投稿日:2004/02/28(土) 20:52
- 更新終了です。
少し少なめです、内容には次回は入ります。
レスの返事です。ありがとうございます。
76 :名無飼育さん
ありがとうございます。room3も全力で書き上げますのでこれからもよろしくお願いします。
77 :ろんさん
ありがとうございます。書いてる本人も不思議な世界にはいちゃいそうなくらいです。
謎の出し惜しみ小説なので長い目で見守ってください。
応援してくださるみなさん、ホント感謝です。
レス、引き続き待っています。
- 87 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/05(金) 10:06
- 次の人物登場ですね。
どんな展開になるのか楽しみです。
作者さんのペースでがんばってください。
- 88 名前:紺ちゃんファン 投稿日:2004/05/09(日) 13:55
- 頑張ってください!!
- 89 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/08(木) 03:06
- 初めて読んで惹きこまれました。
凄い良いと思います。
ぜひ続きを読みたいです。お願いします。
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