ISHIGOMAX!!
- 1 名前:ひぃ 投稿日:2004/02/02(月) 07:09
- 最近までずっとロム専でしたが、此処に来て書く側になって見るべく短編を載せて行きたいと思います。
メインはいしごまで、ジャンルも短編ならではで幅広くほのぼの〜シリアスまで行きたいと思うので生ぬるい目(wで見守ってやってください。
- 2 名前:STORM 投稿日:2004/02/02(月) 07:09
- 嵐の前の静けさ─。
「眠……」
そう言った直後、梨華ちゃんの身体の重みがあたしの肩へとかかってきた。
「寝にくくな…もう寝てる……」
寝顔を見つめると、不埒な想いが湧き上がってくる。
この唇に触れてみたい。
その肌に直接触れてみたい。
梨華ちゃんの全てを感じてみたい。
誰も居ない今なら、もしかして…?
たまたま隣合わせになった楽屋に遊びに来るや否やこんな無防備な姿を晒してる梨華ちゃんを起こさないようにして、楽屋の鍵をそっと閉め、ゆっくりと梨華ちゃんの唇に指を這わせる。
輪郭をなぞり、頬へとかかる黒髪をどかして唇を重ねた。
- 3 名前:STORM 投稿日:2004/02/02(月) 07:10
- きっと一秒にも満たない瞬間。
目の覚める様子が一切ないから、あたしはキスを続けた。
一度。
二度…。
三度……。
徐々に深さを増し、曖昧だった欲求はリアルさを増してくる。
この身体を抱いてみたい。
愛だの恋だのとはちょっと違う気がする。
あたしだけの。
ごとーだけが知ってる梨華ちゃんが欲しい。
そんな些細な独占欲…?
違う。
それもあるけど、本能なんだ…きっと。
- 4 名前:STORM 投稿日:2004/02/02(月) 07:10
- 「ねぇ、梨華ちゃん…。1回だけ抱かせて?」
低視聴率なドラマにでも出てきそうなチープな台詞を投げ掛ける。
ただ、そんなコト言ってみたい気分に駆られただけ。
…って、あたしは情けなかったり、それが戦術だったりのナンパ師?
ギシッ。
自分の立てたソファーの軋む音に一瞬、身体が竦む。
気を取り直すように再度、唇を重ねた。
今度は触れるだけな訳じゃなくて、徐々に深くしていく。
歯列をなぞり、舌を絡めようとした次の瞬間。
- 5 名前:STORM 投稿日:2004/02/02(月) 07:11
- 「……ごっちん?…卑怯だよぉ…」
不意に掴まれた手首と寝てたハズの梨華ちゃんが話してるコトが飲み込めなかった。
「い、何時から…起きてたの?」
やっと口をついて出た言葉は余りにも間抜けで情けなさ過ぎ。
さっきのチープな台詞が似合うような子そのものだ…。
「何時からって…あんなコトされたら普通気付くでしょ……」
もしかして照れてる?
あたしの言葉にそっぽ向きながら返事した梨華ちゃんにいつもとは違うかわいさが見えた。
それと同時にさっき浮かんでた欲望が再燃して、HIROさんを見つめ改めて口付け直す。
「…ごっち…ッン……」
制止しようとした梨華ちゃんの声は普段喋ってる時と同じくらい甘いけど、それ以上に艶めいて聞こえて、そのままあたしは欲望に身を任せて圧し掛かるように見下ろした─。
- 6 名前:STORM 投稿日:2004/02/02(月) 07:12
- 「こんなトコロで…バカぁ」
乱れた呼吸と蒸気した頬に似合わない言葉。
額にはりついた髪をどかそうとして、手を伸ばした瞬間、そんなコトを言われた。
「だって、梨華ちゃんと二人になるって最近はほとんどないコトだし…」
咥えてたチュッパチャップスを口元から離しながら、悪びれずに答えるとすかさずソレを奪われゴミ箱に捨てられた。
「今度、楽屋とか仕事場でこんなコトしたら許さないから…。
するなら、仕事終わってからにしてね……」
最後口籠もる様にして言った言葉が意外だったけど、思わず口元が緩む。
前言撤回。
さっきは1回だけって言ったけど、甘い蜜は何時までも吸いたいタチだから。
「ごっちーん?どうせ梨華ちゃんも居るんでしょー?」
ガチャガチャとドアノブを回す音とドアの外から聞こえる耳慣れた少し低めにハスキーがかった声に気付いたあたしと梨華ちゃんは嵐の後の静けさを彩るべく、平静を装った─。
END
- 7 名前:@ 投稿日:2004/02/03(火) 17:20
- スレ名からして読まずにはいられませんでしたw
やっぱいしごまいいですねぇ。
まったりしてながらもすっきりした後味
短編の特徴をうまく利用できててすばらしい作品だと思います。
これからも楽しみにしています。
- 8 名前:ひぃ 投稿日:2004/02/04(水) 06:34
- @>スレ名ふざけすぎてるのにわざわざ読みに来てくださった挙句にお褒めの言葉ありがとうございましたv
今日、更新分の短編はSTORMの続きみたいな感じの話しになってます。
こんないしごま読みたいとかあったら気軽に言いつけてください(w
駄文ながら書かせていただきたいと思います。
- 9 名前:ジレンマ 投稿日:2004/02/04(水) 06:34
- 身体だけ、重ねる様になって数ヶ月。
一つだけ、気付いたコトがあった─。
「…ねぇ、梨華ちゃん……ごとー…」
口をついて出そうな言葉を飲み込む。
「……なぁに?今日はダメだからね?」
…解ってマス。
今日はあの子と過ごす日でしょ?
あたしじゃなくて、あの子を求めてるんでしょ?
あたしに出来るのは、あの子が居ない時にカラダだけを満たすコト。
ココロまでは満たせないの、痛い程解ったから。
だから。
そんな風に言わないで?
飲み込んだ言葉が逆流しちゃいそうだから─。
- 10 名前:ジレンマ 投稿日:2004/02/04(水) 06:35
- 人ノ恋路ヲ邪魔スル奴ハ馬ニ蹴ラレテ死ンジマエ。
そんな言葉、誰が考えたんだろー?
今のあたしはまさにそれ?
言訳とかじゃなくて、本当に最初は好奇心だった。
梨華ちゃんの身体、抱いてみたいなーって。
それだけ。
ただそれだけの好奇心。
なのに、気付いたらあたしの気持ちン中に梨華ちゃんが入り込んでた。
- 11 名前:ジレンマ 投稿日:2004/02/04(水) 06:36
- 梨華ちゃんには恋人ってポストも居る。
そんなの直接聞かなくても今まで…、あたしが卒業してからは一緒に居る機会減ったけど見てれば解ったし。
解ってるけどラインを踏み越えたあたし。
そんな人が居るのに応えた梨華ちゃん。
二人して起こした間違ったレールは何処までも平行線できっと交わるコトはない。
あの子のコト。
梨華ちゃんのコト。
両方、考えたらあたしが身を引くべき。
だけど、梨華ちゃんの口からちゃんと拒絶されるまではやめれない。
弱い、弱い心。
もしも、どんなカタチでもあたしを必要としてくれるのなら─。
小さな、小さな賭け─。
- 12 名前:ジレンマ 投稿日:2004/02/04(水) 06:36
- 「…ンゃっ……ごっちん!?」
梨華ちゃんの少し怒ったような声。
甘ったるくて、女の子っぽさ全開で大して声自体は怖くないけど、眉寄せる厳しい表情が心に刺さる。
「別に…ただ、跡つけたかっただけなんだからたまにはイイじゃん…」
首筋に残した跡を撫でながら、カラカラに渇く喉と震えそうな声を隠して平常心を装って答える。
「良くない……。あーぁ。どーすんのぉ…」
ほら、言って?
あの子にバレたらマズイって。
- 13 名前:ジレンマ 投稿日:2004/02/04(水) 06:36
- 「もぉ、許してあげるの今回だけだからね…?」
困ったような顔して微笑み、あたしの髪をくしゃっと一度撫でてから梨華ちゃんが部屋を出て行く。
身体だけ、重ねる様になって数ヶ月。
一つだけ、気付いたコトがあった─。
梨華ちゃん、アナタのコトが好きなんです─。
END
- 14 名前:NIGHTMARE 投稿日:2004/02/04(水) 07:04
- 「悪いけど、梨華ちゃんはあたしのモンだから…」
梨華チャンハアタシノモノ…?
突然の友達の言葉に耳を疑った。
コンナニモ愛シテルノニ…?
「ごっちんの気持ちは重いだけなの…」
アタシノ気持チハ重イダケ…?
愛する人の声だと思いたくなかった─。
- 15 名前:NIGHTMARE 投稿日:2004/02/04(水) 07:04
- 「まだわかんないの?私はよっすぃーの事を愛してるの。ね?よっすぃー…」
見つめながら話す梨華ちゃんに照れ笑いを浮かべて頷くよしこ。
ソノ視線ハアタシニ向ケラレテイルンデハナインダネ?
近づく二人の唇。
けれど、重なる事はなかった。
崩れ落ちる梨華ちゃんの姿。
あたしの手が朱に染まっていた─。
- 16 名前:NIGHTMARE 投稿日:2004/02/04(水) 07:04
- 「…ん、ごっちん……?」
恐る恐る瞳を開けると見慣れた顔が視界に飛び込んできた。
「うなされてたけど…なんか嫌な夢でも見た?」
夢?
梨華ちゃんに言われ、改めて周囲を見渡す。
いつものあたしの部屋、座りなれたソファー。
夢、アレは夢だったんだ…。
安堵の息を吐いた後、あたしは梨華ちゃんに夢の話をした。
梨華ちゃんとよしこがそういう関係にあったコト。
あたしはそれを認めたくなかったコト。
梨華ちゃんをこの手にかけたコト─。
- 17 名前:NIGHTMARE 投稿日:2004/02/04(水) 07:05
- 「心外だなぁ…。けど、本望でもあるかも…」
話終えるとそれまで無言だった梨華ちゃんが不意に口を開き、そんなコトを言った。
「心外…はまだ解る気するんだけど、本望って?」
「私はごっちんになら殺されてもイイよ?」
際どい発言に思わず言葉につまり、梨華ちゃんを見ると苦笑いし肩を竦めて首を振ってる。
「実際、今この場で殺してくれって言ってるんじゃなくて…
そんだけごっちん以外は考えられないし、ごっちんの気持ちを重いと思ったコトはないって言いたかっただけ…」
いつも甘い声が更に甘く響くような言葉を紡ぐ梨華ちゃんに愛しさが込み上げて、思わず近寄り後から抱き締めた。
- 18 名前:NIGHTMARE 投稿日:2004/02/04(水) 07:05
- 「梨華ちゃん?ありがとー…。
ごとーも梨華ちゃんに最期見届けてもらえるなら殺されるのも本望だよ?
世界の終わりが来る時は梨華ちゃんの体温感じながら迎えたいし…」
ありのままの想いを囁くと梨華ちゃんは無言で、だけど耳朶までもが赤くなってるのが解る。
「愛してるよ…梨華ちゃん……」
そのままの体勢で言葉を続けると、梨華ちゃんが身を翻し微かに赤面したままあたしを見つめる。
「私も愛してる…」
照れてぶっきらぼうになるその口調が。
人を惹きつけるようなその雰囲気が。
梨華ちゃんを形成する全ての物が愛しいとその時、改めて想った─。
愛してる。
なんて、まだ言えるような年じゃないのかもしれない。
だけど、あたしの中での好きはもう好きじゃ納まらないレベルだから。
愛してる─。
END
- 19 名前:名無し読者 投稿日:2004/02/05(木) 19:36
- 更新お疲れさまです。
なんだか読んでて、ごっちんの梨華ちゃんへの気持ちがすごく伝わってきました。
好きな人になら殺されてもイイなんて、本当に愛し合てる人にしか言えませんから。
これからも頑張って下さい!!影ながら応援しております。
- 20 名前:@ 投稿日:2004/02/05(木) 22:03
- よくこんなに綺麗にまとまりますね
尊敬です。
愛してるこの言葉の重みがよく似合うなんて
すごいなんかかっこいいです
- 21 名前:名無し読者 投稿日:2004/02/06(金) 00:38
- HIROさんを見つめ改めて口付け直す
??間違い?
- 22 名前:ひぃ 投稿日:2004/02/06(金) 02:49
- 21様の指摘する通り、間違いです(汗)
STORM(5)は
誤)それと同時にさっき浮かんでた欲望が再燃して、HIROさんを見つめ改めて口付け直す。
↓
正)それと同時にさっき浮かんでた欲望が再燃して、梨華ちゃんを見つめ改めて口付け直す。
です。
以前オリジナルで書いた話をいしごまに置き換えた物だったとは言え初歩的なミス、すみません(汗)
今後もオカシイ所がございましたらご指摘ください(汗)
21様、ご指摘ありがとうございました!
19>感想とお褒めの言葉ありがとうございます。
NIGHTMAREはシリアスな感じではあるもののバカップルの話だと作者本人は思っていたり(w
この話の二人は本当に深い所で愛し合っているんだな。と思いたい親心を持ちつつこれからも細々頑張っていきたいと思います。
20>感想カキコありがとうございます。
そのうち長編にも挑戦したいんですが、作者が基本飽き性なのでさっぱりと纏めた短編が書けるように目指しています。
…尊敬だなんて、こんな駄文書きにお世辞や冗談でも言わないでください!(汗)
他の素敵作家さん達に申し訳が立ちません(弱/w)
- 23 名前:CROSSROAD 投稿日:2004/02/06(金) 02:54
- 「1時間だけ。1時間だけは何も喋らないで…」
日も沈み、街に街灯が灯り始める頃バスが到着し、二人は最後列に並んで座った。
暫しの沈黙の後、梨華の言葉じゃなければ聞き逃すであろう低く、ぼそぼそと独り言の様な声が真希の耳に届く。
同時に重ねられた手から温もりが伝わった─。
- 24 名前:CROSSROAD 投稿日:2004/02/06(金) 02:54
- ―出逢った頃、陳腐な表現かもしれないけれど、梨華の瞳に映る相手の姿は何処か眩く輝いて見えた。
元々コミュニケーションの取り方が得意でなかった二人にとっては、歌と言う共通項が貴重な存在だった。
片や加入当初からセンターを任され、片や自分のキャラを確立出来ずに伸び悩んでいたけれど負けず嫌いで努力家な性格は重なる部分も多かった。
言い換えれば、そんな二人じゃなければ何時までも最初の距離感を保っていたかもしれない。
けれど、ぎこちないやりとりも何もかもの流れは二人を後押ししていた。
近付くたびに見れるようになった真希の笑顔は梨華にとって、この上ない程に惹かれる彼女の魅力となって存在していた。
- 25 名前:CROSSROAD 投稿日:2004/02/06(金) 02:55
- そして、その顔は崩れなかった。
付き合い出した当初に相手から貰った御揃いの携帯ストラップを返した瞬間もその笑い顔で此方を見つめてた─。
彼女の左手には二人で過ごした思い出のストラップが。
そして右手には─。
自然と絡まる指先に二人の距離が凝縮されてる気にさえなる。
梨華は不意にそんなコトを思った。
けれど、この指先も今までに重ねて来た唇の温もりも身体の重みも全て過去へと捨てるコトが出来るとしたら、きっとそれは隣に座る彼女だけのコト。
- 26 名前:CROSSROAD 投稿日:2004/02/06(金) 02:55
- 「私には…無理だ」
心の中でそう梨華は視線を絡めた指先から窓の外へと移した。
高速を降り、バスは目的の場所へと近づいたのが一変した景色から否が応でも解る。
もうすぐ二人の距離は遠くなる。
永遠にこの手を感じるコトはなくなる。
次に逢う時の二人はもう今の二人ではないから─。
バスが目的の場所へと到着し、二人はまばらな乗客の降車を見やってから握った手を離さないまま、バスを降りターミナルの入り口で立ち止まった。
きっと同性同士での友情とは異なるこの妙に重苦しい空気は周囲からの好奇の対象になって居ただろう。
当の本人達…特に梨華にはそんな空気を読み取る余裕はなかったけれど。
- 27 名前:CROSSROAD 投稿日:2004/02/06(金) 02:56
- 「…ねぇ、ごっちん……バス、乗ってる間の時間長いと思った?それとも…」
絡まっていた指先が解かれ、別離の時を痛感する梨華の手が真希によって握手するように手を握られた。
「短かった……」
手には微かな温もりが残るだけで、ただ立ち尽くす梨華に眩しいばかりの笑顔を向けてから真希が背中を向けて歩き出す。
「振り向かないで」
- 28 名前:CROSSROAD 投稿日:2004/02/06(金) 02:57
- 心が叫んでる言葉とは真逆の言葉を真希の背を見つめたまま、梨華は呟いた。
「………ッ」
次の瞬間、立ち止まり此方を振り返り手を振る真希が居た。
振られた手の中でキラリと反射するのは二人だけの時が、思い出がいっぱい詰まった彼女の携帯に揺れる二つのストラップ。
- 29 名前:CROSSROAD 投稿日:2004/02/06(金) 02:57
- 唇を噛み締め、梨華は先刻乗ってたバスへと踵を返す。
行き先の表示が二人が乗ったバスターミナルを指してるのを確認すると、最後列に座った。
窓に映る景色が霞んで行く。
頬を生暖かな感触が落ちて行く。
唇に少し、しょっぱさが伝わってくる。
二人は帰らない
二人は戻らない─。
END
- 30 名前:名無しさん 投稿日:2004/02/07(土) 22:21
- いしごま短編スレ発見
痛いのからホノボノまで凄くいいです
- 31 名前:@ 投稿日:2004/02/21(土) 20:18
- 次作楽しみにしてるのですが…
数少ないいしごま作 ひぃさんの短編で綺麗なまとまりが
ものすごく好きです。期待してます。
- 32 名前:名無し読者 投稿日:2004/02/22(日) 20:19
- うわぁい、いしごまだぁ!
ひぃさんすげえ。イイ!!
期待してます。
- 33 名前:ひぃ 投稿日:2004/02/23(月) 13:19
- 更新なかなか出来ずにすみません(滝汁)
PCが言う事聞いてくれずに不貞腐れて電源すらつけない2週間をすごしてました(w
30>発見されたのがこんなんですみませんι
ほのぼのな二人全開なのもそのうち書きたいなと思ってるんで気長に眺めたりだのリクしたりだのしてくれるとうれしいです。
@>こんな駄文書きに次作期待なんてもったいないお言葉ありがとうございます。
そのうち中〜長編も書きたいなと思いながら今は目先の短編更新増やせるようがんばります。
32>ふざけたスレタイでいしごまアピッてすみません(w
期待されるような文は書けませんが自分なりに頑張ります。
- 34 名前:Gossip? 投稿日:2004/02/23(月) 13:21
- 「ホントのコトって案外わかんないモンなんだぁ…」
買ったばかりのPCを手探りな感じでたどたどしく弄りながら、小さく苦笑を漏らす。
「何のコト…?」
私の呟きを不思議に思ったのかそれまでベッドに寝転がって雑誌を読んでたはずのごっちんが背後から、抱き締めて来て訊ねる。
「んーとぉ、まぁ…噂はアテにならないよねって感じ?」
PCを切り、くるりと椅子を動かして身体の向きを翻し立ったままのごっちんを見上げ、曖昧に笑うとすぐに柔らかなキスが落ちて来た。
- 35 名前:Gossip? 投稿日:2004/02/23(月) 13:22
- 「ン……」
もっと欲しくなる。
もっと、もっとごっちんで満たされたくなる。
それを言葉で伝えるのが私は苦手で。
だけど、ごっちんは言葉を望んでて。
「ねー、だからー…そのアテにならない噂ってのが何だったか教えて?」
尖らせた唇と駄々っ子みたいな喋り方。
それとは対照的に焦らすようにごっちんの指が私の唇をなぞる。
- 36 名前:Gossip? 投稿日:2004/02/23(月) 13:22
- この子はきっと私のコトを見透かしてるんだろーなぁ。
私がごっちんの言葉や瞳に弱いってコト、知ってるんだろーなぁ。
間近にあるごっちんの瞳から私は視線を全くと言ってイイ程に逸らすコトが出来なくなる。
「あのね…、正確には噂じゃないんだけど…」
そう言って、私が切り出した内容にごっちんが爆笑した。
とろん。と何処か眠たげないつもの瞳は何処へやらって感じで目尻に涙まで浮かべてる。
そりゃそうだよね?
恋人のコトを放って機械弄りした挙句。
偶然辿りついたページがいわゆる同人ページってヤツで。
そん中で目についたのは私とよっすぃーだの。
ごっちんと市井さんだの。
ごっちんと安倍さんだのって話。
- 37 名前:Gossip? 投稿日:2004/02/23(月) 13:23
- 「梨華ちゃーん?そんな作り物の世界は関係ないでしょー?」
目尻に溜まった涙を拭ったごっちんの吐息混じりの声が耳元で妖しく響く。
そう、私に必要なのはリアルな世界。
リアルなぬくもり。
リアルな愛情なんだ─。
「ごっちん…、キスして……?」
身体全体がくすぐったいような恥ずかしさを感じながら、声を振り絞る。
今日はごっちんの望むままに言葉をあげたい。
そう思ったから。
「キスだけで終われる気はしないんだけど…イイ?」
冗談めいたごっちんの笑みと掌が私を包み込んだ─。
END
- 38 名前:RYO 投稿日:2004/02/24(火) 15:45
- いしごま一番好きなのでうれしいです。
無理をせず、ひぃさんのペースでがんばって下さい。
- 39 名前:スコール 投稿日:2004/02/25(水) 08:57
- 今日初めて読ませてもらいました。
ひぃさんの話メチャメチャ好きになりました!!
私もいしごま大好きなので、これからも応援してます!!
頑張ってください!
- 40 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/26(木) 02:34
- いしごまだー!!
すんごく好きな感じの小説です。
- 41 名前:名無し読者 投稿日:2004/02/27(金) 01:06
- Gossip上手ですね
情景が浮かんできます
- 42 名前:ひぃ 投稿日:2004/02/28(土) 05:10
- 気づいたらレスついててありがとうございます!
もしもこんないしごまが観たいなんてのがあったら参考にしたいので教えてくださると嬉しいです(w
RYO>いしごまは作者も書いてるだけあって一番好きです(w
これからもマイペースに更新して行きますが時折見てやっていただけると嬉しいです。
スコール>好きになってくれたり応援してくれるなんてタオル4枚くらい必要なお言葉ありがとうございます!
いしごま供給求めてる方に提供になれば…と頑張りたいと思います。
40>好きな感じと言ってもらってありがとうございます。
まだ自分の作風みたいなのが確立できてませんが頑張っていきます。
41>Gossip?は一応作者なりのほのぼのいしごまのつもりな作品なのですが、情景浮かぶような話をこれからどんなジャンル問わずかけたらいいな…と精進します(苦
- 43 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:11
- 【S×F】
汗ばんだ肌。
乱れているのに重なる二つの呼吸─。
「…お水、取って来て」
熱の冷めない身体を僅かに起こして梨華がキッチンを指差す。
「んあー…、了解……」
ベッド下に落とした下着のみを纏った真希は冷蔵庫の中からミネラルウォーターのボトルを1本だけ取り出しベッドに戻るとその端に腰掛けた。
都内の一角。
互いの家の中間付近に存在するウィークリーマンションを借りるようになってから
早くも数ヶ月が経とうとし、季節は初夏の風から秋風に変わっていた─。
- 44 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:12
- 広いとは言いがたいワンルームの中には硬めのスプリングが効いたベビーピンク色のソファーベッドが目につく。
「こんなの買ってうちらが終わった時どーすんの?」
等とドライな事を口にしてた真希を押し切って梨華が惚れ込んで買ったソファーベッドはほとんどソファーとしての形は見られずに広げられ只のベッドと化していた。
たったそれだけで、殺風景な部屋だけれど二人がメンバーや事務所の人間に気付かれずに情事を重ねるには充分だった。
- 45 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:12
- 「ごっちんは飲まないの…?」
水を求めるように気だるそうに前髪を掻き上げ、寝そべったまま右手を差し出す。
「ううん、二人で飲めばいーじゃん?」
そんな梨華の様子を見た真希は一度、差出しかけたボトルを引っ込めてゴクッと喉を鳴らして流し込んだ。
「二人でって…私にはそうは見え、な…ッ……」
明らかに不満げな梨華の言葉を制御する様に唇が重なる。
一瞬の行為の後、真希は水を口に含み再度、梨華の唇を塞いだ。
- 46 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:13
- 「…ッ、ん……何すんのぉ…」
口の端を伝い落ちた液体を指で拭いながら、梨華は相手の出方を探るような視線を向けた。
「何って…ホントは今日、もうやめとこーって思ってたんだけど……シてもイイ?」
「明日ダンスレッスン入らないとダメだし寝たいから…するにしても絶対後1回だけ…ね?」
雰囲気を壊すような色気の薄れた会話。
二人の関係は俗に言う恋人同士ではない。
同性だからと言う様な隔たりを感じてる訳ではなく、ただ何時の頃からか極自然に密会し身体を重ね合うようになった。
- 47 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:13
- セックスフレンド。
きっとその言葉が一番的確に表現しているだろう─。
「んー…、オッケ……」
生返事を返し、真希は梨華の裸体を隠すシーツをベッド下へと丸め落として覆い被さるようにし、そのまま首筋に舌を這わせる。
「…っっ、……ッン…」
熱の冷め切らない身体への行為に梨華は早くも吐息混じりに小さく声を漏らす。
脇腹に残した鬱血の跡を指先でなぞりながら、舌先は鎖骨を通り、辿り着いた胸の膨らみの中心にある突起を口に含み、舌先で転がして梨華の反応を伺うように顔を見上げる。
「んぅっ…ぁッ……ん、あんま…こっち見な…ぃ・・でッ……」
幾度めかにも関わらず未だ微かな羞恥心なのか意図的なポーズなのか頬を染め、戸惑い気味に視線を返す姿が真希の欲情心を更に煽る。
- 48 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:14
- 「梨華ちゃんのそーゆー顔…やっぱ好………、そそる……」
言いかけた言葉を飲み込み、再度執拗に舌先で刺激し、もう片方の突起を指先で弄ぶ。
「っあ…、ごっち・・ん…、ダメ・・ぇ…ッ……」
「ダメじゃなくて、こっちにもシて欲しいってコトでしょー…?」
突起から唇を離し、真希はニッと不敵な笑みを浮かべつつ、逸る心を隠すようにのんびりとした口調で投げかけたまま梨華の下肢へと手を這わせ、そっと掠めるように撫でる。
「…ッッ、ん……っん」
唇を噛み締め、必死で声を殺そうとする梨華を尻目に真希は身体の位置を移動させ、中心に舌先を尖らせて割れ目をなぞった。
その行為の最中、真希は口内にそこから溢れる蜜の味と快感を堪える梨華の顔を楽しんでいた。
- 49 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:15
- 何度身体を重ねても慣れるコトなく、新鮮な反応を見せてくれる梨華を見ていると真希の中にも甘い疼きが走り、それを隠すように梨華の下腹部に指先も伸ばし、唇と掌でそれぞれ異なった刺激を与え続ける─。
「梨華ちゃん、もっと声聞かせてくれないと…イカせてあげれないよ?」
梨華に…と言うよりは梨華の身体に言い聞かせるような口調を投げ、真希は様子を伺う様に動きを止めて梨華を見据えた。
「ゃ…やめちゃ嫌…ぁッ……」
「なら、イイ声で鳴くのは約束ね? どっちでイカされたい?」
潤んだまなざしを向ける梨華に判断を委ね、真希はペロッとまた舌を這わせ、同時に指先を入り口へと宛がった。
「ん…ぁっ……ごっち・・のッ…指が、イィッ…ふぁ…っあ、っん…」
嬌声を漏らしながら、自分を見つめ訴える梨華に言葉の代わりに真希は一気に中へと指を2本押し沈め、細い腰を掴んだ。
「あっ…ッん、…はぁ…ぁッ……」
真希が手首を揺らして振動を与える度に、梨華の口から艶めいた声が零れ、それを数回繰り返す内に真希の中でも昂ぶる熱が増して行き、同時に絶頂を迎えた─。
- 50 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:15
- ―行為後。
ぐったりと意識を手放した梨華の髪をゆっくりと撫で、真希はすっかりぬるくなったボトルを口につけて天井を見上げた。
思い浮かぶのは先刻自分が言いかけ、飲み込んだ言葉。
「好き…なんて、いくらシてる最中だからって言ったら混乱するだけでしょ……」
苦笑混じりに自身へとツッコミを入れて梨華の寝顔を見つめる。
「ややこしくなんか、なりたくないもんね?」
ポツリと呟き、ボトルのキャップを閉めて床に転がすと真希も梨華の隣に潜り込んで瞳を閉じた─。
- 51 名前:S×F 投稿日:2004/02/28(土) 05:15
- Secret Face─。
誰も知らない秘密の繋がり。
誰も知らない限られたモノだけが知る顔。一面。
Sex Friend─。
恋人関係ではなく、肉体だけの繋がり。
恋愛感情を持ち出したら、終わりへと向かう。
二人の向かう先は─?
END
- 52 名前:名無しさん 投稿日:2004/02/29(日) 03:00
- エロ刹那いしごまが良すぎですよ作者さん
今一番楽しみな短編スレです
- 53 名前:スコール 投稿日:2004/03/02(火) 00:09
- 今回の話もまた良いですねぇ。それに、せつなかったです。
もしよければ、ごっちんがヤキモチやきな、いしごまが見てみたいです!
- 54 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/03(水) 14:07
- (・∀・)イイ!!
サイッコーーーーー!!
- 55 名前:@ 投稿日:2004/03/06(土) 14:55
- 毎回思うことですが
なんでそんな綺麗にまとまるのっ!!
と思うわけですよw
素敵な世界を毎回ありがとうございます
- 56 名前:ひぃ 投稿日:2004/03/11(木) 11:55
- またしても間が空いてしまっての更新だし激短編ですみません(汗)
下がりつつあるので一回だけ上げさせていただきます。
52>一番楽しみ…。そんな言葉に添えられるような話をもっと書けるようにがんばっていきます!
へぼエロですんませんι
スコール>切ない話をもっと膨らませながら書けるようになれればいいんですが…。
ヤキモチ焼きなごっちんリクは今、下書きしてる所なんで次の更新で見れると思います。
54>お褒めレスありがとうございます!
読んでもらえただけで十分なのにレスまで…(涙)
@>綺麗どころか無理やりまとめてるんで粗だらけです!(苦
もっと感情とか情景とか膨らませて書きたいんですけどね(汗)
- 57 名前:TEAR DROPS 投稿日:2004/03/11(木) 11:56
- 【TEAR DROPS】
「もう、終わりにするしかないよ…」
降り頻る雨空を見上げながら、弱々しく吐き出すような梨華の言葉。
無言で俯く真希─。
お互いが望んでた結末、本心で無いのは痛い程解って居た。
狭い観覧車の中、重苦しく止まった空気の中、混ざり合った二人分の香水の匂い。
徐々に地上を離れていく景色。
窓ガラスに映る今にも泣き出しそうな二人の表情─。
- 58 名前:TEAR DROPS 投稿日:2004/03/11(木) 11:56
- 周囲の目を掻い潜る様にして始まったガラスの様に脆く、儚い繋がり。
そう長くは続かないと確信しながら始まり、終わりが現実のモノとして目の前にぶら下がる。
初めて顔を合わせた時からお互いに惹かれあっていた事実。
それを後押しする様に、相手を想う気持ちは日増しに強くなる。
そして、二人はお互いの気持ちを打ち明け、密かに恋人としての関係を始めた─。
けれど、それと反比例する背徳心。
関係が明るみに出た時、皆の関係に亀裂が生じるのが予想出来て居るから─。
『メンバー同士で恋愛はやめよ?』
コンサートが終わり、年下組をホテルへと帰した後ざっくばらんに会話を楽しんでた所でのなつみの提案に冗談半分に皆が同意した。
その約束が首を絞めるコトも知らずに─。
- 59 名前:TEAR DROPS 投稿日:2004/03/11(木) 11:57
- 「ねぇ…、ごっちん…。石川と付き合ってるの…?」
珍しく神妙な面持ちで手招きしたなつみの口から発せられた言葉に真希は一瞬、耳を疑った。
「そんなハズないでしょー?あの約束があるんだし…」
「…ん、ならいいんだけど……ごめんね?なっち変なコト訊いたりしちゃって…」
空気を変えようと普段通りの笑みを零し、立ち去ったなつみの後姿を見つめながら過ぎった『終わり』の3文字。
モーニング娘。として出逢ってからの付き合い。
センターポジションを奪い合うなつみは真希にとってメンバーの中でも最高のライバルだった。
またそれと同時になつみが自分に対して友達・メンバー以上の感情を抱いてくれてる事も時折感じるまっすぐな視線や態度から真希には解って居た。
あの提案も多分、彼女なりの牽制球だったんだろう。
だからこそ梨華との関係をなつみには伝える事は出来ず、梨華もまたそれに同意していた。
- 60 名前:TEAR DROPS 投稿日:2004/03/11(木) 11:57
- 「…終わるのは、こーやって逢う事だけだよね…?」
重い口を開き、真希は梨華の頬を撫でながら顔を自分の方へと向けさせ
「あたしは梨華ちゃんのコト、ずっと好きだから……」
真っ直ぐに見つめる姿に梨華はただ無言で頷き、それを合図にしたかの様に唇を重ねた。
『恋人』と言う関係からの終わりのキス。
そして、また新たに『大切な人』として向き合う始まりのキスを─。
―観覧車はもうすぐ天辺を越えて地上へと降りて行く。
END
- 61 名前:名無し読者 投稿日:2004/03/15(月) 00:46
- せつないいしごまも良いですね
終わりのはじまり?次も期待してます
- 62 名前:名無し 投稿日:2004/04/05(月) 00:07
- 短編新作も待ってますね
- 63 名前:名無しさん 投稿日:2004/05/05(水) 23:08
- 期待ほぜん
- 64 名前:名無し 投稿日:2004/05/09(日) 17:07
- 待ってます
- 65 名前:ひぃ 投稿日:2004/05/11(火) 03:04
- 放置に近い状況本当にすみませんです(汗)
短いし、小説と言うよりは詩よりの物をUPしたいと思います。
待っててくださった方、この場借りてありがとうございます!
- 66 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:07
- 【Lost…】
―Side M―
何も食べたくない。
何も飲みたくない。
何もしたくない。
あの子が居ないから─。
真っ白な壁。
真っ白なシーツ。
一面、白だけの世界。
- 67 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:07
- 何も見たくない。
何も聞きたくない。
何もなくてイイ。
あの子以外、何も─。
動かぬカラダ。
堕ちてくココロ。
彷徨う深い闇の中。
- 68 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:08
- 離れた心が戻ってこないのは解ってる。
今更…「戻って来て」
なんて、都合良すぎる言葉を言う勇気なんかない。
だから。
眠りたい、眠らせて。
このまま、ただ眠らせて─。
- 69 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:08
- ―Side R―
一度の過ち。
それを許せない自分。
重い空気。
立ち去るコトしか出来なかった自分。
鳴らぬ携帯。
待ち侘びるだけの時間。
浅はかな願い。
問い合わせるだけのメール。
- 70 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:08
- 好きなハズのお菓子も。
好きなハズのキッチンも。
触りたいと思わない。
触れたいのはあの人のココロ。
触れたいのはあの人のカラダ。
触れたいのは、触れて欲しいのはあの人だけ─。
- 71 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:09
- ―Side M―
戻れない時間。
浅はかな自分を痛感する。
戻らない時間。
幸せだった頃が色鮮やかに甦る。
あの子の居ない空間は真っ白で。
それと同時に深い海の底みたいに真っ暗で。
- 72 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:09
- 色を失った世界。
大切なモノの真実の価値は。
輝くコトのない瞳。
失ってから解るモノだって知った。
手を伸ばしても触れられない。
視線を向けても交わすコトは出来ない。
苦しくて、もどかしくておかしくなりそうだった最初の頃。
- 73 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:09
- でも今は。
苦しさを感じない。
どうしようもない喪失感と。
止まるコトなく溢れる涙に濡れるだけ─。
- 74 名前:Lost… 投稿日:2004/05/11(火) 03:10
- 瞳を閉じれば。
いつでもあの子は微笑んでくれるから。
瞳を閉じれば。
いつでもあの子をこの腕に抱き締めるコトが出来るから。
眠りたい。
眠らせて。
このまま、ただ眠らせて─。
END
- 75 名前:mun 投稿日:2004/05/11(火) 21:20
- お疲れ様です! 今回もまた切なくて。。
どうか、次回はラブラブな二人を。。
現実では見られないので。。
- 76 名前:名無しです 投稿日:2004/05/23(日) 20:20
- 更新お疲れさまです。
作者さんのいしごまの雰囲気とてもスキです!
頑張って下さい!
- 77 名前:名無しさん 投稿日:2004/07/01(木) 21:53
- 新作待ってます
- 78 名前:名無し 投稿日:2004/08/20(金) 23:54
- ほぜんしますね
- 79 名前:ひぃ 投稿日:2004/09/07(火) 03:49
- ご無沙汰していました。
作者、あからさまに私情ですが転職しましてその余波でPCなど繋ぐ精神的余裕ありませんでした(汗)
でもこんな駄文書きの事を待っててくださってる方が居ると知り、亀更新必至ですがこれからもこのスレ消化させていただきたいと思います。
次回更新は8日の水曜深夜か木曜辺りになると思います。
お知らせのみですが、一度生存報告も兼ねてあげさせてもらいます(汗)
- 80 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/07(火) 06:14
- 生存報告ありがとうございます。
作者さんのペースで頑張ってください。次回更新を楽しみに待ってます。
- 81 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/09(木) 21:18
- お忙しいとは思いますが、更新マターリと待ってます。
無理しないでマイペースにやって下さい。
- 82 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/02(土) 11:48
- 待ってます。
- 83 名前:名無しさん 投稿日:2004/11/06(土) 06:21
- ほぜんです
- 84 名前:ひぃ 投稿日:2004/11/25(木) 06:39
- 8日更新と言ってから、どんだけ間空いてるんだと言う話ですが久々に新作UPします。
…とは言っても9月に載せる予定だった話は時期逃した事もあって、お蔵入りにしたんですが(汗)
しかも今回は短編完結してません(爆)
少し長めになるかもしれないですが、ぽつぽつ仕事の休み利用して頑張ります。
後、保全してくれてた方々、待っていてくださった方ありがとうございます!
- 85 名前:Paradox... 投稿日:2004/11/26(金) 01:33
- 始まりはいつも雨─。
季節外れの台風の襲来。
あまりニュースを見ない私でもそれ位の情報は入ってた。
だけど。
「はい、解りましたぁ。…はい、はい。……失礼しまー…す。」
野外ロケを行うハズだったスケジュールが潰れた連絡が届いたのは、皮肉にも私が集合
場所に程近い駅ビルの中で買い物をして居る時だった。
- 86 名前:Paradox... 投稿日:2004/11/26(金) 01:33
- 確かに。
朝、起きてカーテンを開けて覗いた空はどんよりと曇って居て。
今にも雨が降りそうって言えば確かにそうだったんだけど。
そもそも。
矢口さんの見てた雑誌に載って居た薄いピンク色したラビットファーのジャケットに心
奪われちゃって、仕事前に買い物なんて気を緩めたのが間違いだったんだけど。
だけど。
私が家を出る時までは雨は降ってなかった。
もしかしたら。
晴れるかもしれない。そんな希望だってあった。
なのに─。
- 87 名前:Paradox... 投稿日:2004/11/26(金) 01:33
- 私が駅ビルへと入ってる間にいつのまにかお天気はどしゃ降りの雨になって居て。
私が欲しくて堪らなかったジャケットは色違いしか、もう残って居なくて。
私に残されたのはぽっかりと空いてしまった偶然の休日。
「どうしよっかなぁ…」
溜息と一緒にそんな独り言が口をついて出る。
今から、家に帰っても誰が待っててくれる訳でもないし。
今から、家に帰っても買ったばかりの洋服を合わせるコトも出来ない。
私の手元には、マネージャーさんからのオフを知らせた携帯。
「誰か、オフ。重なってないかな…」
薄い希望だって言う事は解って居たんだけど、そんな言葉を呟いてみる。
元々が美勇伝でのロケで、他の二人はレッスン漬けの毎日で、娘。メンバーはそれぞれ
の仕事が入って居るはず。
美勇伝…。
その言葉のニュアンスで私の中に一人の子の名前が浮かんだ─。
- 88 名前:Paradox... 投稿日:2004/11/26(金) 01:34
- 【美勇伝】
ユニット編成決定から、暫くして告げられたユニット名。
他の二人はレッスンこそ重ねて居たものの、プロのお仕事なんて一切してないに等しく
て。
それは、逆に言えば二人を引っ張って行くと同時に輝かせる為に影から支えなくちゃい
けない。
今までにもユニット参加する度、新しいコトに挑戦するたび確かに緊張はあったけれど
それとこれとは種類が全然違って。
来年の春の卒業を控えてるから。
あの頃はまだ見習う所の方が多かったけれど─。
そんなプレッシャーに押しつぶされて潰されそうな時、たまたま仕事で顔を合わせた。
- 89 名前:Paradox... 投稿日:2004/11/26(金) 01:34
- 「でもねー、梨華ちゃんなら大丈夫だと思うよ?」
「きしょキャラなトコもあるけど美人だしさー、勇敢って言うの正義感と勇気は人一倍
だし」
「それ、伝えられるのは梨華ちゃんなんだから。そのまんまの、今まで娘。やユニット
で頑張って来た梨華ちゃんでいーんだよ、きっと」
思わず吐き出してしまった弱音と一緒に流れた涙。
その子は私を励ます様に色んな言葉を投げかけてくれた。
美しくって、勇ましくって。
それを伝える役目を娘。の中心で果たして居たその子にそんな風に言われるなんて思っ
てもみなかった。
だからこそ、心に残る印象は他の誰よりも強くて。
何回かのスクロールの後、辿り着いた。
- 90 名前:Paradox... 投稿日:2004/11/26(金) 01:34
- 後藤真希─。
Tululululu...。
Tululululu...。
繰り返される無機質なコール音。
もう、出ないかな。
そんな風に心の中で諦めって区切りをつけて携帯を閉じた。
その、
まさに次の瞬間。
- 91 名前:Paradox... 投稿日:2004/11/26(金) 01:35
- コール音が鳴るよりも先にディスプレイに表示される名前に条件反射で通話ボタンを押
す。
「どーしたのー?こんな時間に電話なんてさー」
一瞬ドキッとした胸にのんびりしたトーンが耳障り良い。
折り返し、すぐにかけなおしてくれた事実が心地良い。
さっきまでのついてないって気持ちも何処かに吹き飛んじゃう位で。
つくづく、私って現金なのかもしれない。
なんて、ごっちんの問いに答えるよりも先に頭の中でぐるぐる考えが渦巻いた。
「あのね、私…今、駅ビルの中で。
急にオフになっちゃったから、ごっち…」
「いいよー。じゃあ、今ごとー、そっち行くからさー」
プツッ。って、無機質な音が聞こえて、通話終了のディスプレイ。
私が何処の駅に居るか、解ってるの?
GPS機能なんてついてないんだよ?
からかわれちゃった…かな。
沢山のネガティブな考えが浮かんでは消えるのにその場を立ち去れない。
ごっちんなら、もしからかったにしても返事くれる筈だし。
数年間一緒に居た時間での揺るがない自信。
そこだけは一点の曇りもなかった─。
- 92 名前:名無し読者 投稿日:2004/11/26(金) 13:24
- 待ってましたよー。
続き楽しみにしてますね。
- 93 名前:名無しさん 投稿日:2004/11/27(土) 00:44
- 現在進行形のリアルいしごま楽しみです。
- 94 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/27(土) 12:07
- 続き楽しみですw
- 95 名前:名無しさん 投稿日:2004/12/27(月) 00:57
- 年末ほぜんです
- 96 名前:Liar 投稿日:2005/01/15(土) 12:08
- 早くつづきがみたぁ〜イ!!面白いです。作者さん。いしごま大好きなんです。
- 97 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/18(火) 20:57
- ほぜん
- 98 名前:Liar 投稿日:2005/01/20(木) 22:48
- 96のLiarです。ス、スイマセン。ageてしまって・・・。作者さん、今後もがんばってください!
- 99 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/18(金) 12:15
- 待ってます
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