お湯(160ml)
- 1 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 13:07
- 村田さんと柴田さんの短編が中心です。
拙い文章ですが感想など頂けると嬉しいです。
更新速度は、、、、遅めになると思いますが
出来る限り頑張ります。。。
それではよろしくお願いします。
- 2 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 13:07
-
いつもと変わらない、日常。
いつもと変わらない、部屋の中。
いつもよりオレンジ色な西日が部屋に射し込む。
少しだけ開けた窓から風が吹き込んで
緩やかにカーテンを揺らす。
洗濯物が西日に包まれてユラユラと揺れる。
窓を開け、ベランダへと出てオレンジ色の空に意識を飛ばす。
緩やかに、でも、確実に形を変えていく空が心を騒がせる。
いや、絶対に。
幸せなんだけれど。
それでも、形のない、音のない『絶対』は私の心をユラユラ揺らす。
- 3 名前:確かなもの。 投稿日:2004/03/05(金) 13:09
-
西日に抱かれているようなあなたの隣。
優しさが溢れ出して私を包む。
言葉にすることが出来たら。
この確かな感情を形にすることが出来たら。
私の心は揺らめいたりしないのに。
この気持ちの全てに、あなたの気持ちのすべてに
このオレンジのように色をつけてしまいたい。
ただオレンジの空を見ていただけなのに
突然、、、、、、、、
、、、、、、、、、、必然?
めぐちゃんに会いたくなった。
- 4 名前:確かなもの。 投稿日:2004/03/05(金) 13:10
- コートを羽織ってめぐちゃんちへの道を走る。
空はグレーがオレンジを呑み込もうとしてた。
めぐちゃん家の近くにある自販機の前でウロウロしている人の影。
「めぐちゃん!」
呼びながら抱きつくと、私の勢いにヨロヨロしながら抱きとめてくれる。
「どしたの?こんな急に。」
ペリッと私を引き剥がしながらめぐちゃんは言う。
その温もりに名残惜しさを感じながらも私は息を整えながら話す。
「あのね、なんか、、夕日が綺麗で、空も綺麗で―――――
それで――それで―――――― 私、めぐちゃんが好き。」
走った所為か、声が擦れていく。
本当は、なんかもっと伝えたいことがあるんだけど。
言葉にならない。声にならない。
この感情は言葉なんかにならない。
- 5 名前:確かなもの。 投稿日:2004/03/05(金) 13:12
-
「それで、走ってきた、と。」
ふって笑いながら、めぐちゃんは私の髪に触れた。
あのね、私はあなたが好きで好きで好きで仕方がなくて
ヒトリでいるといつの間にかあなたのことを考えていて
どうしようもなくあなたに会いたくなって
いつ、何処にいてもきっと心は繋がっていて
――――――――――だけど。
いつも思ってた。
『ばいばい、また明日。』
私の居場所から何故帰らなきゃいけないの?
繰り返されるサヨナラはいつも私に想わせる。
やっぱり此処は私の居場所。
やっと見つけた、私の居場所。
- 6 名前:確かなもの。 投稿日:2004/03/05(金) 13:13
-
あぁ、でも。
この気持ちは言葉にならない。
この想いは形にならない。
この暖かさは言葉に出来ない。
言葉になんてならない。
「うん。」
ってただ頷いたら、めぐちゃんは
相変わらず君はビックリ箱だなぁって少し笑った。
- 7 名前:確かなもの。 投稿日:2004/03/05(金) 13:14
-
いつもと変わらない、めぐちゃんの家。
いつもと変わらない、ソファに座る。
いつもより少し暖かく感じるめぐちゃんの隣。
形なんてない。
形なんていらない。
音だってしない。
音なんていらない。
ヒトリでいたって独りなんかじゃないってわかっているけれど
でも、それでもフタリでいたい。
めぐちゃんの隣には私がいたい。
傍にいたい。ただ傍にいたい。
- 8 名前:確かなもの。 投稿日:2004/03/05(金) 13:15
-
あぁ、でも、ほら。
この気持ちはきっと言葉にならない。
この暖かさは言葉に出来ない。
「私ね、やっぱり、めぐちゃんが好き。」
この暖かさは言葉にならない。
でも、この想いが少しでも伝わって欲しいと思う。
- 9 名前:確かなもの。 投稿日:2004/03/05(金) 13:15
-
唐突な私の言葉に
「ありがとぉ」
って笑いながら抱きしめてくれためぐちゃんを見て
この想いを、溢れ出た気持ちの欠片を
受け止めてくれているんだ、って感じる。
それでも、この暖かさは言葉にならない。
この優しさは言葉にできない。
――――――――――――この先もきっと。
- 10 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 13:20
- 出だしのタイトルが名前のままでした・・・鬱。。。
あぁ、、、そして駄文だなぁ。
こんな感じで村田さんと柴田さんを書いていけたらと思っています。
感想などありましたら是非・・・。
供給があまりに少ないCPなので心配です。。。
まぁ、私は大好きなので書き続けますが(爆)
ホントは柴田さんか村田さんの誕生日にはじめたかった_| ̄|○
- 11 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 13:28
- 調子に乗ってもうヒトツ。
補足を兼ねて、、、確かなもの。村田さん視点で。
- 12 名前:確かな確かな( ‐Δ‐)視点。 投稿日:2004/03/05(金) 13:29
- 西日がキッチンを支配している。
そんなに大きくない窓からオレンジが射し込み
私の視界すべてを暖かく縁取る。
コンロにヤカンを置いて火をつける。
椅子に座り、ボンヤリとお湯が沸くのを待つ。
ヤカンは静かにシューシューと音を奏でる。
あの子は今なにをしているのかなぁ。
ふっと浮かんでくる感情。
- 13 名前:確かな確かな( ‐Δ‐)視点。 投稿日:2004/03/05(金) 13:30
- ヤカンが少し大きな音を奏で始めたころ、電話がなった。
「めぐちゃん!?めぐちゃん!!」
少し興奮している声が電話からはみだす。
「どぉしたの?」
今、ちょうどキミのことを想っていたよ。
「今ね、今から行くから!!」
「え?なん・・・・」
なんかあったの?って聞く前に電話が切れた。
なんだかな?なんかあったのかな。
- 14 名前:確かな確かな( ‐Δ‐)視点。 投稿日:2004/03/05(金) 13:31
- 私はすぐにヤカンの奏でる音を消し、コートを羽織って外へでる。
すれ違うのは嫌だから家からすぐ傍の自販機の前で、あの子の姿を想う。
「めぐちゃん!」
後ろから声が聞こえて、振り返ると同時にわずかな衝撃。
「どしたの?こんな急に。」
抱きつくキミを剥がしながら聞く。
走ってきたようで、呼吸が荒い。
ふぅ。とヒトツ息を吐いて口が動き出す。
「あのね、なんか、、夕日が綺麗で、空も綺麗で―――――
それで――それで―――――― 私、めぐちゃんが好き。」
最後の方は少し声が擦れて、それでも私の耳にはハッキリと
私の心には狂おしいほどにハッキリと聞こえる言葉。
真っ直ぐな瞳から溢れ出す感情に心が熱くなる。
- 15 名前:確かな確かな( ‐Δ‐)視点。 投稿日:2004/03/05(金) 13:31
-
この愛おしさをどうしたらいいのだろう。
この感情をどうすれば―――――――
「それで、走ってきた、と。」
信じられないくらい優しい声がでて自分で少し驚いた。
どうしても触れたくなってそっと髪に触れる。
私はね、キミが愛しくて愛しくて愛しくて仕方がなくて
さっきもキミのことを考えたりしていて
その溢れ出る愛おしさを少し感じたり
離れていてもキミから溢れ出した欠片で暖かさを感じているよ。
キミが隣にいてくれることが、私の幸せ。
私を独りにさせない瞳。
この気持ちは言葉になんてならない。
――――――――少し。
ほんのちょっとだけ悔しいから言葉にしない。
- 16 名前:確かな確かな( ‐Δ‐)視点。 投稿日:2004/03/05(金) 13:32
-
「うん。」
弾んだ息のままキミが頷く。
私の愛しいビックリ箱。
いつもと変わらない、リビングのソファに
いつもと変わらず、キミが座る。
いつもより少し暖かく感じる部屋。
もう、オレンジは消えかかっているのに。
誰かが傍にいる。
なんて事が、こんなにも暖かくて
こんなにも愛しくて狂おしいだなんて
キミに会うまで知らなかった。
- 17 名前:確かな確かな( ‐Δ‐)視点。 投稿日:2004/03/05(金) 13:33
-
スッと息を吸う音がして
「私ね、やっぱり、めぐちゃんが好き。」
ふわっと微笑ながら。
今すぐ抱きしめてこのままずっと離したくない。
このままずっと、傍にいて欲しい。
狂おしいまでの感情が私を支配するけれど
でも、それは全然苦痛ではなくて
とても自然に言葉が出た。
「ありがとぉ」
そっと引き寄せて抱きしめる。
キミから溢れ出ている暖かさを少しでも早く感じるために。
- 18 名前:確かな確かな( ‐Δ‐)視点。 投稿日:2004/03/05(金) 13:34
-
でも、この気持ちは言葉にしない。
ちょっとだけ悔しいから。
今はまだ。
―――――――――――――――この先もきっと。
- 19 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 13:41
- 終わりです。
お話として機能しているのか微妙な気がしますが・・・。
仲良しなお二人が大好きなんです。
仲良くしてると(*´Д`*)ポワワなんでつ。
なんかやさしくて優しい空気を感じでしまうんです。
むっ村柴は真実!
って事で・・・(逃)
- 20 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 13:43
-
今日はさっぽろぜっぷですね。
遠すぎていけません・゚・(ノД`)・゚・
- 21 名前:なち 投稿日:2004/03/05(金) 14:14
- このCPダイスキです♪
頑張って下さ〜い(^O^)
- 22 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 23:37
- 土日は忙しくなりそうなので今のうちに更新。
またまた柴田さんと村田さんです。
- 23 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 23:38
-
「ほぃ、むぁたの、勝ち〜」
「うぅ〜」
画面に積み上がったぷよぷよたちを睨む。
こういうゲームは何度やっても勝てない。
- 24 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:39
-
「むぅ、、もっ、かい。。」
「えぇ、も、疲れたぉ〜」
「駄目!やだ!もっかい〜。」
強引にリプレイ。
「もぉ、しょおがないなぁ」
ぶつぶつ言いながら画面の方を向く。
- 25 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:40
-
「ほぃ、むぁたの勝ち〜」
「・・・。」
「しぁたくん?」
「・・・。」
「おぅい?」
なんにも答えずにリプレイを押す。
ふぅ。ってため息が聞こえてくる。
たかがゲームなんてことはわかってるけど
このままじゃ腹の虫が治まりそうもない。
- 26 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:41
-
ちらっと横を見ると真顔でコントローラーを握るめぐちゃん。
あぁ・・・そりゃ、機嫌も悪くなるよね。
なんてことを考えてたら見る見る間に積み重なる私のぷよぷよさん。
私、なにやってんだろ。
積み重なるぷよぷよさんに不機嫌なめぐちゃん。
フタツが重なってなんだかとても情けなくなる。
こんなことがしたかったんじゃない。
- 27 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:41
-
そう思った瞬間、ジワリと鼻が熱くなる。
「、、、、っ。、、、、ふっ、、、、ぅ。」
どんなに我慢しても漏れてしまう吐息。
必死に画面を睨むけど滲んでよく見えない。
- 28 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:42
-
めぐちゃんが「遊ぼぉ」って誘ってくれたのに。
楽しくゲームをするはずだったのに。
勝っても負けても一緒にいられるだけでいいって思ってたのに。
私の負けず嫌いな性格がそれを拒む。
- 29 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:43
-
『ガコッ』って何か落ちる音がしたのと同時に
躊躇いがちに頭を撫でる細い手。
「どぉしたの?」
なんでもない。って言いたいのに動かない口。
「そんなに悔しかった?」
違う。って意味を込めて首を振る。
「じゃぁ、どした?」
「めっぐちゃっ、、、が、、、おこって、、、かっも、、、って」
言葉が言葉にならない。
そのもどかしさが更に涙を誘う。
- 30 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:43
-
「んー?ぜぇんぜぇん怒ってないょ?」
コントローラーを握り締めたままの私の前にストンと膝を付いた。
ふわっと私を包む空気が動いて、そっと体が細い腕に包まれた。
「っ、、んっ、、ごめっ、ん。ねっ、、、?」
「ん。」
私の頭が静かに撫でられる。
愛の言葉を囁かれたことなんて、本当に数えることしかないけれど
この暖かさに包まれて、優しさを感じてこれ以上望むことなんてない。
- 31 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:44
-
めぐちゃんの体越しに見えるテレビには
一直線に重なったぷよぷよさんと
私の画面に映るWIN!の文字。
『WIN!』の文字なんてどうでもいい。
- 32 名前:ぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:44
-
床に転がったコントローラーとWINの文字。
だから私はあなたが好き。
- 33 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/05(金) 23:51
- おわり。です。
びみょ〜。
あまりに微妙なのでコレを書いていたときに思いついた
別CPの話ものせときます。。。
あくまでもオマケなので短い&支離滅裂な駄文ですが・・・。
読んで頂ければ幸いです。。。
- 34 名前:これもまたぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:52
-
「裕ちゃん、ゲームしよ!ゲーム!!」
いつまでたってもベットから出てこない裕子を揺すりながら言う。
「んー?げぇむぅ?」
眉間に皺を寄せ髪を掻き上げながらむっくりと枕から顔をあげる。
- 35 名前:これもまたぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:52
-
「うん!昨日来る途中で買ってきたの。ぷよぷよー!」
手に持っていたソフトを目の前に突き出す。
「、、、ぷょぷょ?」
ぷよぷよねぇ。とブツブツ呟いたあとニヤリと笑う裕子。
- 36 名前:これもまたぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:53
-
あぁ。。。
この顔はヤバイ・・・
って思った瞬間にはもうベットに引きずり込まれた。
「アタシはこっちのぷょぷょの方が好きやぁ〜」
「ちょっ!裕ちゃっ、、、違う、、、ゆうこぉ〜!!」
- 37 名前:これもまたぷよぷよ。 投稿日:2004/03/05(金) 23:54
-
矢口さんの叫び声は中澤さんの中へと吸い込まれていきましたとさ。
おわり?
- 38 名前:これもまたぷよぷよ。 投稿日:2004/03/06(土) 00:00
- チラッとだけやぐちゅーでしたw
やぐちゅー大好きなんですが、素敵な作者さんが
沢山いらっしゃるのでこんな駄文を載せるのはドキドキもんですが・・・。
まぁ、短いしいいかなぁ〜なんて〜(汗)
おっ怒らないで下さいね・・・。
21>なち様
読んで頂けて嬉しいです。
村柴いいですよねぇ。
頑張りますのでまた覗きにいらして下さい。。。
- 39 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/06(土) 00:02
-
また、名前欄・・・_| ̄|○
不慣れ丸出しですね・・・鬱だ。。。
- 40 名前:名無し読者 投稿日:2004/03/08(月) 02:19
- 村柴にやぐちゅーいいっすね。
負けず嫌いの柴ちゃんにエロ裕ちゃん、萌え〜。
- 41 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/09(火) 01:41
- 思いつきのみです。
でも、書いてて楽しかった・・・w
それでは更新します。
- 42 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:42
-
柴田くんは猫のような子だと思う。
ちょっと前までは呼べばニャーって寄って来る
可愛い可愛い子猫だったんだけど。
最近は少しばかり大人になったようで。
甘えてきたかと思うと拒絶してみたり。
構って欲しそうなのに、構うと怒ったり。
構ったら怒るから離れると拗ねるし。
ムラゴロウも手を焼くジャジャ猫なんですにぇ。
- 43 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:43
-
ほら、今も耳をこっちに向けて
『構ってよぉ』
ってオーラを出してる。
どぉしよっかなぁ。
ちょっと、焦らしちゃおうかなぁ。
なんて悪戯心がムクムクと湧きあがってきて
横目で見ながらも知らん振りを決め込んでマサオくんと談笑する。
- 44 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:44
-
『あれ?』
って、声が聞こえてきそうなほど柴田くんがソワソワする。
猫で言うならヒゲをヒクヒクさせながら耳をピクピクさせている感じ。
『無関心で〜す』って雰囲気を醸し出しながらも
全神経をこっちに集中させている。
バレバレだけどにぇ。
しばらく横目で観察していると、
ソワソワを隠すように携帯を開き手を動かす。
- 45 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:45
-
そぉ〜っと後ろから近づいて・・・・わふっと抱きついた。
ビックリして逃げないように強く優しく。
「わあ!なに〜?」
後ろから抱きついたのに一瞬で誰だか分かるんだねぇ?
なんて、意地悪なことを言ってしまいそうになったけれど
あまりに嬉しそうに笑ったからやめた。
- 46 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:46
-
「なぁ〜にしてんの?」
「ん〜ふふぅ。あのね、写真見てたのぉ」
ごろごろにゃーって声が聞こえてくる。
コレコレ〜って言いながら私の目線に携帯を持ち上げる。
あ゛ぁ!!
携帯には半目で寝ている私の写真。
- 47 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:47
-
・・・・・・・・ヴゥ。
ふふふ。なかなかやるじゃないか。
悪戯大好き!子猫ちゃんめ。
でも、このムラゴロウには勝てませんよぉ?
- 48 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:49
-
柴田くんの首にまわしていた腕をユックリと解き
後ろから携帯を握っている手の上に、私の手を這わす。
ピクリと柴田くんの体が反応を示した。
- 49 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:50
-
そのまま、携帯をパタリと閉じて耳元で囁く。
「キミは本当に私が好きなんだにぇ?」
柴田くん以外の人には聞こえないように、小さな声で。
途端に赤くなる耳。
- 50 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:51
-
少し俯いて口をパクパクさせてる。
マダマダだぁねぇ。
ふって口の端が持ち上がる。
「、、、うん。」
真っ赤な耳のまま、俯いたまま、小さく小さく呟いた。
私の心に子猫の声が拡がってじんわりと温まる。
- 51 名前:ムラゴロウと柴ニャ〜。 投稿日:2004/03/09(火) 01:52
-
大人になりかけた猫はこの日はずっと子猫に戻った。
一日中、私の後についてまわってミャーミャー鳴き続ける。
ムラゴロウの手にかかれば、ジャジャ猫だってこの通り。
まぁ、なんというか・・・愛ですかにぇ、愛。
- 52 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/09(火) 02:05
- おわり。です。
柴田さんにはずっと村田さんの手の中で
ごろにゃごしてもらいたいものです(笑)
柴ニャ〜て・・・とかいう突っ込みは避けて下さいw
40>名無し読者様
レスありがとうございます〜。
やはり、柴ちゃんは負けず嫌いで裕ちゃんはエロでなくては・・・(爆)
レスを頂いた嬉しさからまたやぐちゅーにも挑戦してみようかなぁなんて、、、
調子に乗りすぎ!って感じですね(笑)
- 53 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/09(火) 02:11
-
ミュージカル速報に村柴があってウキウキです。
そろそろ斉藤さんと大谷さんも登場させたいなぁと思う今日この頃。
がんばろ。
- 54 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/09(火) 02:17
- 飼っている猫さんにサカリがキテしまい大変です。。。
・・・柴ニャ〜にもサカリあるのか(ry
次はコレかな・・・Σ(゚Д゚;)
- 55 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/10(水) 18:40
- 村柴は真実!
と、言うわけで更新します。
- 56 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:42
-
オヤスミ前の少しの時間。
夜の空気が私たちを包む。
明かりの下には私たちしかいないって現実が
とても優しく浮き上がる時間。
- 57 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:43
-
お風呂から上がっためぐちゃんはコンタクトを外してメガネをかける。
「また曇ってるよ?」
暖かい体がメガネを曇らせている。
「んぅ。まぁ、しょぉがないにぇ。ないと見えないもん。」
タオルで髪をわしゃわしゃ拭きながら、テレビを見ていた私の隣にストンと腰をおろす。
メガネをかけてるめぐちゃんは、なんだかいつものめぐちゃんじゃないみたいで
いつもよりもっとドキドキする。
- 58 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:44
-
「あのさ、メガネかけてると・・・なんか、先生みたいだよね。」
何気ない気持ちでそう言ったらめぐちゃんは
『おっ』って思いついたみたいに眉を少しだけ上げて
「あー、ここまででわからない所、ありますかぁ?」
なんてメガネを曇らせたまま言い出した。
んー、ちょっと面白いかも。
「あー。せんせー。ここちょっとわからない〜」
手を上げてめぐちゃんに視線を送る。
「んー?」と言いながらめぐちゃんが私の手元を覗きこむ。
まだ少し湿った髪からシャンプーの匂いがして心臓がキュッてなる。
- 59 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:45
-
細い指がテーブルをコツコツと叩く。
「柴田くぅーん、こんな問題も分からないよぉじゃ、志望校あぶないぞぉ〜」
相変わらずメガネを曇らせたままめぐちゃんが言う。
その姿がとても愛しくて
「せんせ?メガネ、曇ってるよ?」
と言いながらほっぺにちゅっとキスをした。
- 60 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:46
- ピクッと体が震えてそのまま固まってしまっためぐちゃん。
「・・・めぐちゃん?」
耳元で囁くとスクッと立ち上がってスタスタと歩き出して
テレビの上に置いてあったメガネケースから
メガネ拭きを取り出してメガネを拭き始めた。
メガネを拭き終わるとスチャッとメガネをかけてクルッと私の方に向いて
またスタスタと歩いてきて、ストンっと私の横に座る。
「・・・めぐちゃん?」
- 61 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:46
-
少し心配になって顔を覗き込んだ瞬間に唇の感触。
お風呂上りなのに私より冷たい唇。
ちょんちょんと唇がノックされて少しだけ隙間をあけると
唇からは想像も出来ないくらい熱い舌が滑り込んでくる。
こういう流れでこんなキスをされるのは初めてで少し驚いた。
そっと唇が離れてぼんやりとする頭で顔をあげると
「教室でチューする悪い子にオシオキ。」
と言ってニッコリと笑った。
- 62 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:47
-
言葉が脳に直撃してクラクラする。
「ぜんぶ、めぐちゃんが教えたくせに・・・」
思わず口から出た言葉。
自分で言ったのに急に恥かしくなって俯いた。
- 63 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:49
-
「めぐちゃんはダメでしょ。がっこぉでは先生って呼びなさい?」
え、まだ続いてんの?って内心少し思って顔を上げたら
めぐちゃんの顔も少し赤かったから少しだけ安心して少しだけ嬉しかった。
「えー、じゃあ、生徒に手を出すのは良いんですか〜?」
さっきのキスの仕返しで少しタチの悪い言葉を吐く。
- 64 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:54
-
「教師である前に人間ですからにぇ」
「ふ〜ん。」
少し不満気に返事をしたら
しょうがないなぁって顔をして
「まぁ、責任は取りますょ?」
ってメガネを持ち上げながら言った。
あまりに嬉しくて今度は私が固まってしまう。
「あ、うん。ありがとうございます。」
カクカクとしながら言うと、めぐちゃんはちょっと笑ってから
「んじゃ、終わりにしてそろそろ寝ましょうかにぇ?」
って言いながらめぐちゃんが手を差し出したので私はそっとその手を握った。
めぐちゃんの髪はもうすっかり乾いていて、メガネももう曇ってない。
- 65 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 18:55
-
おやすみ前の少しの時間。
とても素敵な少しの時間。
おやすみなさい。
おわり。
- 66 名前:オヤスミ前の少しの時間。 投稿日:2004/03/10(水) 19:19
- 更新終了です。
村田さんが衣装でメガネをかけ始めるちょっと前(チャンスの頃かなぁ)
と、想定して頂けると有難いです。
まぁ、今のお二人でも良いんですが。
こんな駄文をageてしまうのは忍びないですが・・・
更新しにくかったのでageました。
- 67 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/15(月) 01:12
- 更新しますー。
ツアー真っ最中の柴田さんと村田さんへ向けて・・・(え?
- 68 名前:1日は24時間。 投稿日:2004/03/15(月) 01:14
-
『柴田くんっ!!事件だぁ〜!!』
―――――――ツアー前日の夜。
- 69 名前:1日は24時間。 投稿日:2004/03/15(月) 01:15
-
思いのほか時間が掛かってしまった荷造りを終えて
お風呂から上がると携帯にメールが来てた。
こんな時間になんだろう?
しかも意味分かんないし。
相変わらずだなぁ・・・とか、ため息を付きつつ口の端が持ち上がる。
- 70 名前:1日は24時間。 投稿日:2004/03/15(月) 01:15
-
早速、リダイアルの1番にいる人に電話。
何回か呼び出し音がなったあとにカツゼツの悪い聞きなれた声。
「もひもひ?」
「もしもし?博士ですかー?柴田ですよー。どーしましたぁ?」
めぐちゃんが「柴田くん」っていう時は博士モードの時。
その時は「博士」って呼ばないと怒るんだよね。
まぁ、そー言うとこも面白くて好きなんだけど。
「あ、あゅみちゃん?」
電話から聞こえてきたのは思いがけず弱々しいめぐちゃんの声。
え、なんだなんだ?今日は博士モードじゃないの?
てっきり「しぁたくん!大変なにょだょ」って返ってくると思ったのに。
- 71 名前:1日は24時間。 投稿日:2004/03/15(月) 01:16
-
「めぐちゃん?どしたのぉ〜。」
「ぅー。むぁた、なんだかふぁんで寝れねくて。」
小さい声でボソボソと話すめぐちゃんにははいつもの飄々とした感じが全くなくて
なんだかとても愛しくて・・・そんな風に思っていたら自分でも驚くほど優しい声がでた。
「どうしたのー?なんかあった?」
「ぅん。あのぅ、むぁたさー?昨日も寝てないのに今日もこんな時間まで起きててね、明日起きれるか不安でょ」
あぁ、そっか。
さっきの変なメールの訳も、今日の電話のめぐちゃんが変な訳も全部わかった。
だってめぐちゃんはどんなに疲れてたって絶対に寝坊なんてしない人だもん。
- 72 名前:1日は24時間。 投稿日:2004/03/15(月) 01:18
- 私が不安とか緊張で眠れないんじゃないか
って心配してメールを入れてくれたんだ。
最初のメールは私が起きてるかどうかの確認。
本当に私に甘いよなぁ。
恐ろしく緩む頬を引き締めて、
私がいま一番して欲しいことを言おう。
「そっか。んじゃ、ウチにおいでよ。二人ならきっと寝坊しないよ?」
傍にいてよ、めぐちゃん。
もっともっと私を甘やかしてよ。
- 73 名前:1日は24時間。 投稿日:2004/03/15(月) 01:19
-
「ん。じゃ、今から行くにぇ」
めぐちゃんは当たり前のようにそう答えた。
きっと今から当たり前のように仕度をしてうちに向かうのだろう。
電話を切った後に『ふっ』って優しく笑うめぐちゃんが想像できて私もちょっとだけ笑った。
- 74 名前:1日は24時間。 投稿日:2004/03/15(月) 01:19
-
おわり。
- 75 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/15(月) 01:22
- 更新終了です。
どうやら私はとにかく柴田さんを甘やかす村田さんと
村田さんに甘やかされる柴田さんが大好きみたいです。
もうちょっと痛いのとか切ないのとか書きたいんですが・・・。
・・・精進します。。。
- 76 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/20(土) 03:32
- 更新します。
- 77 名前:恋の仕方。 投稿日:2004/03/20(土) 03:34
- 久しぶりのオフ。
ウチでは柴田くんがゲームをしている。
これは別に珍しいことではないのだけれど
普段と違うのはコントローラーを握っているのが柴田くん一人だということ。
普段と違うのは玄関の扉を開けたとき、私の顔を見て笑わなかったこと。
テレビに向かい、黙々とゲームをしている柴田くんを後ろからぼんやりと眺める私。
「ねぇ」
「んぃ?」
「A、ネガティブになっちゃ駄目だよっ!と励ます。
B、暗い女は嫌い。無視する。
どっち?」
「A、、、かにぇ」
「ゲームじゃなかったら?」
「んー、励ましてはあげたぃけどぉ・・・。
そぅだなぁ。そぉっと見守るかにぇ。
ちょっとチョッカイだしたりとかして、よぅす見ながらねぇ。」
「ふぅん。」
さっきからこんな感じのやりとりが続いてる。
そう、柴田くんが今やってるのは
『恋愛シュミレーター』ゲーム。
- 78 名前:恋の仕方。 投稿日:2004/03/20(土) 03:37
- 画面の中には失敗をして落ち込んでいる女の子の姿。
柴田くんは私が選んだAの選択肢を選ぶ。
励まされた画面の中の女の子は
『そうよねっ!ポジティブ、ポジティブッ!!』
って笑顔で叫んでる。
可愛いのに変わった子みたいだ。
まぁ、ゲームのキャラだからね。
ちょっと変わった感じに作ったりもするのかな。
って言うか、こういうゲームは一人でやるものだと思うのだけれども。
でもまぁ、別に文句はないのでこうして後ろ姿を眺めてる訳で。
選択肢が出てくると私の意見を求めてくるから退屈もしないし。
- 79 名前:恋の仕方。 投稿日:2004/03/20(土) 03:38
- 紅茶をすすりながら可愛い柴田くんの背中を眺める休日なんてのもなかなか良いものだ。
普段の甘えん坊っぷりも捨てがたいけれど。
ぼんやりとそんなことを考えているうちに、ゲームは進みエンディングを迎えていた。
画面の中の女の子は『あなたが好き。』と瞳を潤ませながら言っている。
「ねぇ」
「んぃ。」
「告白されたらどうするの?」
「んー。時とばぁいによる、かに。」
「ふぅん。」
画面にはハッピーエンドの映像が流れる。
あれ。結婚式してるよ。
ウエディングドレスを着た女の子が指をL字型にして
『ハッピー!!』と叫んでゲームが終わりエンドロールが流れ出した。
- 80 名前:恋の仕方。 投稿日:2004/03/20(土) 03:39
-
「じゃあさ」
と言いながら振り返る柴田くん。
なんか久しぶりに顔を見た気がする。
「ん?」
「もしさ、、、もし、私が好きっていったら・・・どうする?」
真っ直ぐで綺麗な瞳。
でも、、、
まだ・・・。
汚したくない。
汚しちゃいけない。
- 81 名前:恋の仕方。 投稿日:2004/03/20(土) 03:39
-
ニッコリと微笑みながら。
ずるい大人の言葉を吐く。
「そりは、君が一番良くわかってんじゃなぃかぃ?」
触れたいのに我慢してることも。
ちゃんとした愛の言葉をいわないことも。
君を守りたい。なんて卑怯な言い訳。
汚してしまいたくない。
その綺麗な瞳を曇らせる理由になるのが恐い。
「あはは。うん、そうだね。」
笑いながら近づいてきて私の髪に触れる。
「でもね、めぐちゃんが思ってるよりは大人なんだよ?」
不意に顔が近づき唇が重なり合う。
ほんの、一瞬だけ。
- 82 名前:恋の仕方。 投稿日:2004/03/20(土) 03:40
-
「ん。じゃ、帰る、ね。」
そう言ってドアの方を向いた柴田くんの後ろ姿。
さっきまで見ていた後ろ姿。
さっきまでと違うのは赤くなった耳。
早足でドアに向かい靴を履く。
私は微笑みを噛み殺しながら見送りに玄関までついて行く。
座り込んで耳を真っ赤にしながら靴紐を結んでいる姿があまりにも愛しくて
そっとしゃがんで肩口に顔を埋めながら囁く。
「ありがとぉ」
一瞬だけビクッと跳ねる体に笑みが零れる。
「うん。」
そう言って立ち上がり振り向かずにドアから出て行った。
閉まったドアの向こうで、さらに耳を真っ赤にして座り込んでる姿が浮かぶ。
私は苦笑いをしながら呟いた。
「やりすぎたかなぁ」
君が大人になるまで優しいお姉さんで居ようと。
心に誓っていたんだけれど。
- 83 名前:恋の仕方。 投稿日:2004/03/20(土) 03:41
-
君からのキスの嬉しさに少しばかりの暴走。
『恋愛シュミレーター』のゲームにはないような
ゆったりと、ゆったりとした恋をしよう。
――――――――決して君を傷つけないように。
――――――――ゆっくりと優しく。君の歩調でゆっくりと。
- 84 名前:恋の仕方。 投稿日:2004/03/20(土) 03:42
-
おわり。
- 85 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/20(土) 03:48
- 柴田さんのショートが可愛すぎて錯乱しております。
一瞬、の○るさんが帰ってきたのかと・・・。
いやぁ、ほんとに可愛いですねぇ。
ぽわぽわしっ放しの3月です。
- 86 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/20(土) 03:50
- 次は、村柴の学園物(教師生徒モノ)か
田亀の学園物のどちらかになりそうです。
どっちも年齢設定などは無視する方向になりそうな・・・。
学園ものは書いてて楽しいですねぇ。
- 87 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/26(金) 15:46
- 更新します。
村柴で、学園ものです。
- 88 名前:またたびの木。 投稿日:2004/03/26(金) 15:48
-
「恋、、、したい、なぁ〜。」
学校の帰り道、梨華ちゃんを後ろに乗せて自転車を走らせる。
本当は二人乗りは駄目なんだけどね。
今の時間、学校は部活中だし先生に見つかることはまずない。
「なにー、柴ちゃん。また言ってるの?」
クスクスと笑いながら梨華ちゃんが言う。
「梨華ちゃんは良いよねぇ。よっすぃーが居るし。」
「えへへ。きっと柴ちゃんにも現れるよ、ひとみちゃんみたく素敵な人が。」
何気なぁ〜く惚気てるし・・・。
くそぉーって言いながら自転車のスピードを上げた。
「ちょっ、ちょっと柴ちゃん?速い、速いよぉ」
「乗せてあげてるんだから文句言わないっ!!」
「ひど〜い!」
いつものようにキャーキャー言いながらの帰り道。
- 89 名前:またたびの木。 投稿日:2004/03/26(金) 15:48
-
「気になる人もいないの?」
信号待ちで止まってるときに梨華ちゃんが聞いてきた。
「うーん。特には、、、居ないなぁ。」
好きな人は勿論、気になる人すら居ないなんて・・・。
花の16歳!!
なのに・・・無駄にしてる気がするよぉ。
こんなに恋したいっ!って思ってるのになぁ。
ふと、横に停まって信号待ちをしている車の中へと目がいった。
運転席の人と目が合って・・・私は固まった。
- 90 名前:またたびの木。 投稿日:2004/03/26(金) 15:49
-
あー、ヤバイ。
うちのクラスの受け持ちじゃないからよくは知らないけど、間違いなくウチの学校の先生だ。
朝礼や職員室で何度か見かけたことがある。
車の窓が開いて「クラスと名前は?」って聞かれるだろうって事が容易く想像出来て、視線が泳ぐ。
あぁ〜、もう、ツイテないなぁ・・・反省文かぁ・・・。
後ろでこの事に気付いても居ない梨華ちゃんの「そっかー」って気の抜けた声が聞こえた。
泳がせてた視線をそっと運転席に戻すと先生はまだこっちを見てた。
先生の眼鏡がキラリと光ったような気がした。
あーヤバイ。やばいよぉ。
数秒間ジーっと見つめあう事態。
- 91 名前:またたびの木。 投稿日:2004/03/26(金) 15:50
-
怒られるハズなんだけど・・・
車の窓は下がる気配すら見せない。
え?アレ?怒らないの?
なんで窓が開かないんだろ?
私の頭はグルグルと回転するけど、その速度は限りなく遅い。
覚悟を決めよう、と決心をした瞬間――――――――
――――――先生は、にっこりと微笑んだ。
パニック寸前だった頭の中は途端に真っ白になって・・・。
でも、焦ってドキドキしてたときよりも、ドキドキが大きくなってる。
- 92 名前:またたびの木。 投稿日:2004/03/26(金) 15:50
-
―――――顔が熱い。
「―――ちゃん?柴ちゃんっ!!」
「えっ?」
「とっくに信号変わってるんだけど。」
「え?あ、あぁ。ホント、あ、変わって。信号ね。うん。」
――――――――先生の乗った車が遠くに見える。
「もうっ!どうしたのよ。柴ちゃんらしくないよ?」
「ん・・・。ぁ、ぅん。大丈夫だよ?」
「ホントに大丈夫?・・・あ!あのねっ。昨日ね、ひとみちゃんったらね・・・」
梨華ちゃんのいつもの惚気話も全く耳に入らなかった。
家に帰っても、先生の笑顔が頭から離れなくて
私の頬の熱も冷めることがなかった。
- 93 名前:またたびの木。 投稿日:2004/03/26(金) 15:51
-
おわり。
- 94 名前:またたびの木。 投稿日:2004/03/26(金) 15:54
- えー、年齢設定はメチャクチャですので
その辺は流してください。
柴田さんより村田さんのほうが年上。ということで・・・。
次も学園ものかなぁ。
- 95 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/26(金) 17:11
- 作者さんの書く村柴が大好きです。
次の更新を楽しみにしておきます。
- 96 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/03/31(水) 16:32
- 村柴の学園物を書いているうちに予想より長くなってきてしまい
ココにうpしていいものか悩んでおります。
とりあえず、今日は別のものをうpします。
- 97 名前:アスフォデリン。 投稿日:2004/03/31(水) 16:35
-
撮影の合間の待ち時間。
椅子に座り、難しい顔で空を睨むめぐちゃん。
いつもは大抵、マサオくんとジャレてるんだけど
時々、今みたいに恐い顔して考え事してる。
「めぐちゃーん、めぐちゃーん?」
構ってよぉ〜ってアピール。
大抵はこれだけで、いつものめぐちゃんに戻ってくれるんだけど・・・
- 98 名前:アスフォデリン。 投稿日:2004/03/31(水) 16:36
-
今日は駄目みたい。
うーん、もう一押しか。
・・・ツン。
人差し指で頬を突っつく。
・・・・つんつん。
・・・・・・つんつんつんつん。
「めぇぐぅちゃ」
ん。って言う前に手を掴まれた。
- 99 名前:アスフォデリン。 投稿日:2004/03/31(水) 16:37
-
『こらっ!』って目でこっちを見てる。
でも全然恐くない。
だって目が優しい。
「えへへ。」
掴まれたままの手と合ったままの視線。
『ふぅ』って息が吐かれて
「しょおがないなぁ」
って言ってめぐちゃんは目を細めた。
- 100 名前:アスフォデリン。 投稿日:2004/03/31(水) 16:37
-
めぐちゃんが難しい顔をするのは私が子供だから。
めぐちゃんが睨んでいるのは私を傷つけるかもしれない、なにか。
めぐちゃんが恐い顔をするときは私を守る方法を考えているとき。
もう、そんなに子供じゃないよ。
傷ついても大丈夫だよ。
めぐちゃんが傍にいてくれれば、それだけでいいよ。
そんな想いが口に出そうになるけれど、決して言葉にはしない。
私はずっと子供でいるんだ。
傷ついたら泣いてしまおう。
めぐちゃんが守らなきゃって思ってくれるように。
ずっと傍にいてくれるように。
難しい顔のめぐちゃんをもとに戻せるのは私だけ。
きっと、私だけ。
- 101 名前:アスフォデリン。 投稿日:2004/03/31(水) 16:38
-
おわり。
- 102 名前:アスフォデリン。 投稿日:2004/03/31(水) 16:52
- 95>名無飼育さん
ありがとうございます。
本当に嬉しかったり。
ご期待に沿えるに頑張ります!!
また読んでやって下さい。
次は、村柴か、田亀。←いまだ書き途中。
田亀は慣れないせいもあり苦戦中。
っていうか、ズルズルと長くなっているだけなんですが。
早めに書き上げたい・・・今日この頃デス・・・。
- 103 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/04/02(金) 04:25
- 田亀で詰まっていたら、なんだか短いのが浮かんだので
先にそちらをうpします。
なんだか全く持って予告を裏切りまくっているので
もう予告はしません(最初からそうしろ。。。)
えぇーっと。
作者が村柴に次いで好きなマイナーCPのあやごまです。
それでは更新します。
- 104 名前:鏡の国のアリス。 投稿日:2004/04/02(金) 04:25
-
「好き」
たった二文字。
たった二文字、、、なのに。
ごっちん以外なら誰にだって簡単にいえる。
頭で心でこんなに繰り返しているのに
ごっちんの前に立つと喉がチリチリと静かな音をたてる。
- 105 名前:鏡の国のアリス。 投稿日:2004/04/02(金) 04:26
-
「好き」
鏡の中の自分に言う。
ほら、なんともないのに。
「好きなの」
もう一度つぶやく。
- 106 名前:鏡の国のアリス。 投稿日:2004/04/02(金) 04:28
-
「亜弥ちゃん?なに言ってんの。」
「わあっ!」
突然の声に驚いて振り向くとそこには怪訝な目をした、みきたんの姿。
「、、、なんだ、たんか、、、」
ほっとしたのと残念なのといっしょくた。
「なっ、なんだってなにさ?もぉ〜。」
「あー、ごめん〜。大好きよ?」
なんて言いながら美貴たんに抱きつく。
「美貴も亜弥ちゃん好きだよぉ。」
- 107 名前:鏡の国のアリス。 投稿日:2004/04/02(金) 04:29
-
心地良いオキマリの会話。
こんなに自然に言えるのに。
なんで、、、なんで?
たった二文字が、、遠い。
立ち入ることが出来ない領域が私を苦しめる。
あなたの全部を私にしたいの。
私の全部をあなたにあげるから。
- 108 名前:鏡の国のアリス。 投稿日:2004/04/02(金) 04:30
-
なんて、、、ね。
「遠い。とぉいなぁ〜。」
私の呟きは今日も鏡の中へ消えていった。
- 109 名前:鏡の国のアリス。 投稿日:2004/04/02(金) 04:30
-
おわり。
- 110 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/04/02(金) 04:34
- あやごま(?)でした。
ごっちん出てきてねぇし!!
って感じですが、あやごまったらあやごまなんです!(え?
片想いの松浦さんとか好きなのでちょくちょく書けるといいなぁ。と思っています。
えーっと、次は、、、予告はしないんでしたw
- 111 名前:rina 投稿日:2004/04/04(日) 20:13
- 更新お疲れです!
メロンCPは初めて(?)読んだのですが、
ハマりそうです(w
あやごまは、おいらの中では一押しです(w
- 112 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/04/15(木) 13:05
- お久しぶりです(汗)
更新します。
村田さんのお料理ネタ。
ダラダラと長くなってしまったので
そういうのが苦手なかたは避けた方がいいかも。。。(苦)
- 113 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:06
-
「ほら。料理ナンテ結局ワ創作ダカラにぇ。」
慣れない手つきでエプロンの紐を結びながらめぐちゃんは言う。
「いや、料理は料理でしょ。」
キッチンに向かった後姿に向けて呟くように言ったけど返事はない。
ガンッ、ゴッ、ガチッ、ゴッ・・・
不規則なマナイタの音。
後ろ姿からでも分かる危なっかしい手つき。
「なんか、手伝おうか?」
「、、、だ、いじょ、ぶ。」
緊張感が声から伝わってきて思わず私の体も強ばってしまった。
- 114 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:07
-
一心不乱に野菜をキザみ続けること30分。
軽い放置プレイ?と思いつつも私の為に作ってくれてるんだから・・・と我慢。
ふぅ。と息を吐いてめぐちゃんが顔をあげた。
満足感が背中から伝わってきて私は声を出さずに笑った。
「柴田くん。」
30分ぶりに聞くめぐちゃんの声は何故だか博士モード。
「なんでしょうか?博士。」
「冷蔵庫から卵を取ってくれたまえ。」
はいはーいって言いながら卵をとってめぐちゃんの隣にたった。
- 115 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:08
-
よぉし。卵を握り締めてお椀を睨む。
プルプルするめぐちゃん。
プルプルするめぐちゃん。
プルプルする時間。
ガッ、、、グシャ。
卵を割るときに聞こえちゃイケナイ音がする。
「はは。殻ハイッチッタ。」
誰に言う訳でもなく呟く。
少し心配になってそっとお椀の中を覗き込むと
殻を取り除こうとお椀の中を不器用に這うめぐちゃんの細い指。
なんだか艶かしくて綺麗。
同じようなことが繰り返され、4つの卵が割られた。
- 116 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:08
- フライパンを火にかけて、油に手を伸ばす。
でも、もう。
私の我慢は限界。
必死すぎて全然話が出来ないし、必死すぎるめぐちゃんは可愛すぎる。
そーっと、背後に移動して、そっと腰に腕をまわす。
本当は、覆いかぶさるみたく後ろから抱きしめたいんだけど・・・。
めぐちゃんの方が少しだけ背が高いから、、、後ろからだと腰に腕をまわすしかないんだよね。
「お、お、お、お。」
背中に耳をつけて抱きしめていたらカクカクしためぐちゃんの声が響いた。
- 117 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:09
-
腰に腕をまわしたまま、少しだけ背伸びをしてフライパンを覗き込む。
モクモクと煙の上がるフライパン。
どう考えても火が強すぎるんだけど・・・。
めぐちゃんはカクカクしながらも躊躇いは見せず
その中にみじん切りにした野菜を放り込んだ。
野菜の悲鳴が上がって、一緒に煙も上がった。
「博士。火が強すぎますぅ」
耳元でそっと囁くと慌てて火を弱くするめぐちゃん。
野菜が炒まり、慌ててゴハンを取りに行く。
「ゴハン!ゴハン!」
パタパタとめぐちゃんの腰にしがみ付いたまま移動。
傍から見たら可笑しな光景に違いないだろう。
炊飯器の内釜ごと、あちちって言いながら取り出して
そのままフライパンの上に逆さにして・・・
「ちょっ!多っ・・・」
多いよ・・・って言い終わる前にゴハンはフライパンにダイブ。
「ぇ?」
小さな声を上げつつも反省も後悔も無いらしく
けちゃっぷけちゃっぷ!!と言いながら冷蔵庫へ向かった。
勿論、私も腰に付いたまま。
- 118 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:10
-
ジュージュー言ってるフライパンに適当に塩胡椒。
味も見ないでケチャップを絞る。
「んし!デケタ!!」
満足感に溢れた声。
「柴田くん!味見をしたまえ!!」
何故かまだ博士モード。
料理って言うか、創作って言うか、実験?なのかな。コレは。
めぐちゃんの腕の下から顔を出すとスプーンにのった実験の成果が口の前に出される。
見た目は、、、まぁ、普通。だね。
思い切ってパクっと口に含む。
「ん、、、お?、、、おいしい」
「そうじゃろう!シャーッシャッシャッシャッ!!」
呟くように言った私の言葉が相当嬉しかったらしく
めぐちゃんの腕に力が入りヘッドロックされる。
「ぬぅ、痛い。痛いよ〜」
めぐちゃんの腕をペシペシ叩くと、ごめんごめんって言いながら腕をといてくれた。
出来上がったチキンライスをお皿に盛って、、、
―――――第二ラウンドが始まった。
- 119 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:10
- 溶いた卵が入ったお椀とお箸をフライパンの前で構える。
あまりの緊張感に抱きついていられなくなって、隣に立った。
「ふぉ〜!!」
訳の分からない掛け声と共にフライパンへ流れ込む溶き卵。
ジューって音と卵の焼ける良い匂い。
フライパンに拡がる黄色。
フツフツと音を上げる黄色。
「うしっ。」
と声を上げてフライパンを持ち上げてチキンライスの前に立った。
プルプルするめぐちゃん。
プルプルするめぐちゃん。
プルプルするフライパン。
「おぉぅ。」
フライパンがひっくり返される。
ボトッて音と共に黄色がお皿の上に落ちる。
- 120 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:11
-
「「あ゛」」
黄色は白いお皿から半分だけズレた。
お箸で動かしてチキンライスを包む。
ケチャップをウネウネにかけて、、、
「うしっ!デケタよぉ〜」
誇らしげにオムライスを見つめるめぐちゃん。
「うん、おいしそうだね。食べよう?」
オムライスと、私が適当に作ったサラダを持ってテーブルに向かう。
- 121 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:13
- 向かい合って座って、手を合わせて
「「頂きます」」
めぐちゃん、めぐちゃん、めぐちゃん?
好き、好きなの、好きだよ?
とても、とても。
溢れてしまいそうな思いをぐっと堪えて、オムライスを頬張った。
卵の端が少しパリパリとしたオムライスは、めぐちゃんの味だと思った。
- 122 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:13
-
おわり。
- 123 名前:水性カラー。 投稿日:2004/04/15(木) 13:17
- 更新終了です。
あぁ、何度読んでも纏まりがない、、、
村田さんの料理する姿とかとても可愛いんだろうなぁ
それを見れる柴田さんは幸せだなぁ、と言うような話です(多分)
111>rina様
ありがとうございます。
村柴好きになっちゃって下さいw
あやごま、今私の中でかなり熱いので
また書くと思います。
その時はまた読んでやって下さい。
- 124 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/04/16(金) 16:40
- 久しぶりに何もない休日。
なので、更新します。
- 125 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:42
-
「ふぅ。」
ドアに背を付けてズルズルと座り込む。
なにをやっているんだろう・・・私。
4人一緒の仕事を終えた後、私だけ別の仕事があって
でも、めぐちゃんと一緒にいたくて
終わったら家に行ってもいい?って聞いた。
「いいよぉ。んじゃ、待ってるから」
「うん。」
なんて会話をしていたのは、ほんの数時間前なのに。
なんだかとても懐かしい。
あぁ、私って。
なんて女々しいんだろ。
膝を抱えて自分の靴をみながら思う。
- 126 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:43
-
仕事が終わって携帯を見たらめぐちゃんからメールが入ってた。
『あの後、稲葉さんと合流して4人でご飯食べてるんだけど、
稲葉さんに捕まっちゃって、話が長引いてる。終わったら連絡して。
こっち、合流する?』
いつもより長い少しメールに返事は返してない。
「待ってる。って言ったくせに・・・」
小さく呟いた後、携帯を閉じて私が向かったのは、通いなれたこの家。
当然、明かりなんてついてない。
すぐに連絡して合流すれば良かったかなぁ。
なんて、冷たいドアを背中に感じながら思う。
二人で会いたかったんだもん。
待ってるっていったもん。
・・・・・・めぐちゃんのバカ。
- 127 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:44
-
誰が見てもきっとめぐちゃんは悪くないんだろうけど。
でも、だけど。
胸の辺りがモヤモヤする。
「・・・うぅ。」
苦しくてちょっと声が漏れた。
それと同時くらいに携帯が鳴る。
『どした?おしてるの?』
いつも通りの簡潔な文章。
おしてなんか、ない。
めぐちゃんなんか、もう、知らない。
・・・・・・バカ。
- 128 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:44
-
携帯の画面が歪む。
文字が滲む。
「・・・っ。」
涙を堪えていたら、今度は電話が鳴った。
液晶に映し出される愛しい人の名前。
なんだか、もう。
半分、ヤケクソ。
出ないもん。
出たい、ケド。
後には引けなくて。
開いた携帯を見つめていたら、涙がこぼれた。
「・・・っ、・・んぅ。・・・ばかぁ」
一度、流れ出した涙はそう簡単にはとまらない。
あぁ、もう、本当に。
こんな想いをするなら素直になればよかった。
こんな風に泣くくらいならみんなで一緒にご飯を食べてればよかった。
そしたら、こんな事にならなかったのに・・・。
笑いながらめぐちゃんと一緒にいれたのに。
- 129 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:45
-
イマサラな想いが頭の中を駆け巡る。
あぁ、もう。帰ろ。
めぐちゃんには明日あやまろう。
急に虚しくなって立ち上がって、マンションから歩き出した。
来た道のりをトボトボと靴の先を見つめながら歩く。
足が重い、瞼が重い、心も、重い。
- 130 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:46
-
シャカシャカ・・・
ん?
シャカシャカシャカシャカ・・・・・
んぅ?
- 131 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:47
- なんか、、、聞いたことあるような、、、妙な音が聞こえてきて、、、
そっと顔を上げる・・・
ε=ε=ε=ε=ε=ε=ε=ε=┏( ‐Δ‐)┛シャカシャカ
「ぶはぁっ」
- 132 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:48
-
その姿を見つけて思わず吹き出した。
なんだろう、この人は、
なんなんだろう、この人は。
なんで、こんなに嬉しいんだろう。
反対車線の歩道を走り抜けて行くその姿をただボンヤリ見てた。
走ってく後姿をみながら
「あぁ、もう。」
って呟いて、私も走り出す。
走っても走っても追いつけそうにない。
めぐちゃんて、こんなに足速かったかなぁ。
- 133 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:48
-
とか、思いながら走ってたら前の交差点の信号が赤になった。
チャンス!とばかりに思いっきり走る。
交差点について反対車線を見ると
シャカシャカ(( ((‐Δ‐ )( ‐Δ‐)) ))シャカシャカ
足踏みをしながらウロウロするめぐちゃん。
なんだろう、この人は。
なんなんだろう、この人は。
なんで、こんなに愛しいんだろう。
- 134 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:49
-
息も整えずに私はめぐちゃんの方へ駆け出した。
少しの距離なのに全部がスローモーションみたい。
横断歩道の白線が二人を繋ぐ架け橋みたい。
「めぐちゃん!」
自然に叫ぶ。
めぐちゃんがゆっくりこっちを向く。
抱き付く、というよりは少し、体当たりみたいな感じで
めぐちゃんの体に雪崩れ込む。
「ぐぇ。」
って声がした。
「えへへ。」
って言いながら顔を上げたらめぐちゃんは
やっぱりなぁ。って呟きながら私を抱きしめたまま
背中をポンポンって叩く。
- 135 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:50
- 「なんだか、泣いてるような気がしてさぁ。」
手をしっかりと繋いで青になった信号を渡りながらめぐちゃんが言う。
「なっ、泣いてなんかないもん。」
いや、泣いてたんだけど。泣いてたんだけど、ね。
「ふぅん。」
意地悪そうに笑って私の顔を覗き込む。
「・・・うぅ。」
思わず漏れた声に、めぐちゃんがふふって声を出さずに笑った。
そして、繋いだ手の感触を確かめるように
・・・私達はゆっくりと歩いていった。
- 136 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:50
-
終わり。
- 137 名前:後日 ノノ *“ З.“)談。。 投稿日:2004/04/16(金) 16:51
-
アンタ、ちょっと凄かったんだよ?
なんか、いつもよりソワソワした感じはしてたんだけどさ、
携帯いじったりとかぁ、ほら、電話かけに行ったりとかさ〜。
んで、そんなのはあったんだけどー、どうせアンタと待ち合わせしてんだなぁ
って思ってるからさ、コッチはさぁ。
だから気にしてなかった訳よ〜。
したらさ、急に立ち上がってさ
( ‐Δ‐)<ビッビデオの返却日、今日だったの忘れてましたぁ。
つって、物凄い棒読みでさぁ、ふふっ
あっちゃんに頭下げて、走って帰っちゃったのよ?
もう、あっというまでさぁ、あっちゃんでさえ
「お、おぅ。」
しか言えなかったんだからぁ、今思い出しても
ふふっ、ぶっ、ぎゃははははははははっははh〜
- 138 名前:後日 ノノ *“ З.“)談。。 投稿日:2004/04/16(金) 16:53
- 以後、笑いすぎて話せず。
笑い転げる瞳ちゃんを前に、チラっとめぐちゃんを見たら
いつもと同じようにマサオくんとじゃれてた。
いつもと、同じ。
だけど、私は。
昨日よりもっとめぐちゃんが好き。
- 139 名前:水解性原紙。 投稿日:2004/04/16(金) 16:54
-
今度こそ、終わり。
- 140 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/04/16(金) 17:00
- えぇっと・・・アハハ。
セツナイ柴田さんを書きたかったハズが
何故かこんな展開に・・・。
なんでだろう・・・。
えぇっと、微妙な感じで斉藤さんが初登場。
4人が絡む話とかも書きたいんですが・・・
なかなか・・・アハハ。
・・・精進します、ハイ。
- 141 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/04/16(金) 18:34
- 訂正です。
126>
×いつもより長い少しメールに返事は返してない。
○いつもより少し長いメールに返事は返してない。
です。
- 142 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/04/19(月) 14:44
- >ε=ε=ε=ε=ε=ε=ε=ε=┏( ‐Δ‐)┛シャカシャカ
これいいなぁー、爆笑しました。まさに「なんだろう、この人は」ですね。
自分はアピールする柴田君に対して
ちょっと大人ぶる村田さんていうのが好きなんだけど
こういうのもまたいいっすねぇ〜。
- 143 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/05/15(土) 18:24
- お久しぶり過ぎます・・・(汗)
更新します。
あやごま。
学園物です。
- 144 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/05/15(土) 18:24
- いつものようにかったるい授業をサボって
屋上に向かう階段を上がり、重い鉄の扉の鍵を開ける。
いちーちゃんがごとーにくれた最後のプレゼント。
きっともう、二度と会えない。
それでいい。
それでいいんだって過ぎて行く時間が慰めてくれた。
重い扉を開くと薄暗い階段に光が射しこむ。
- 145 名前:ラグドール。 投稿日:2004/05/15(土) 18:26
-
キラキラなこの瞬間が好き。
独りぼっちなこの時間が好き。
- 146 名前:ラグドール。 投稿日:2004/05/15(土) 18:27
- 屋上に出ていつもなら座り込む場所を通り抜けて
柵に肘を置いて少し背伸びをしながら下を見ると
自転車置場の屋根がギラリと光った。
なんだか見ちゃいけない気がして空を見上げた。
雲一つない空の青が距離感を失ってごとーの体めがけて落ちてくる。
軽い眩暈を感じたと同時に背中に重みと熱を感じた。
振り返ろうとしたら声がした。
- 147 名前:ラグドール。 投稿日:2004/05/15(土) 18:28
-
「今だけ・・・少しだけ・・・このままでいて?」
亜弥ちゃんの声は風のような音をたてて消えた。
だから、口から出かかった「どうしたの?」って言葉は呑みこんだ。
背中に感じる体温だけがお互いの存在を認めていた。
空は青、それだけ。
- 148 名前:ラグドール。 投稿日:2004/05/15(土) 18:29
-
おわり。
- 149 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/05/15(土) 18:35
- 異常に短いのは気にしないで下さい。
二人の関係は適当に想像してもらえるとありがたい(ヲイ
微妙な感じの二人が好きなもので・・・。
142>名無飼育さん様
シャカシャカ村田さん、気に入っていただけで嬉しいです。
運動会で走っている村田さんを見て
うわぁ、この人シャカシャカしてるなぁ。という
勝手な判断で話にもだしてみましたw
>自分はアピールする柴田君に対して
>ちょっと大人ぶる村田さんていうのが好きなんだけど
ですよね、私もそんな二人が好きなハズなんですが・・・
ちょっと、そんな感じの二人も書いてみます。
その時は読んでやって下さい。
- 150 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/06/05(土) 06:29
- また間隔が開いてしまいましたil||li _| ̄|● il||li
反省しつつ、更新します。
- 151 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:30
-
もし、話すことができたら
もし、友達くらいの距離になれたら
―――――私はきっと、あなたを好きになるのに。
もし、あなたが私と話をしたら
もし、あなたが私を知ってくれたら
―――――あなたはきっと私を好きになるのに。
- 152 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:31
-
揺れる電車の中、眠るその人をを見つめながらいつもそんなことを想う。
都心とは逆の方向、つまりは下りの方へ向かう
この電車は通勤時間でも割と空いている。
それでも私の乗る駅からでは、座ることは出来ないけれど。
- 153 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:31
-
いつもの車両のいつもの席で彼女は今日も眠っていて、
私も今日も同じ位置から彼女の姿を見つめている。
次の駅で友達が乗って来て、座って寝ている彼女の前に立つ。
そして、その次の次の駅で友達が彼女を揺らしながら言う。
「ごっちん、ごっちんってば!起きなよ!?」
さらにその次の駅に到着する直前に彼女は起きる。
そして不機嫌そうに電車を降りていく。
- 154 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:32
-
私は彼女の降りた次の駅で降りる。
彼女のことを想いながら。
―――――何回繰り返したかなんて覚えてない。
毎日のように繰り返される現実。
どちらかといえば心地よい現実。
- 155 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:33
-
ある日、いつもの駅で友達が乗って来なかった。
彼女はいつものように眠っている。
次の駅でもその次の駅でも彼女の友達は乗って来なかった。
次の駅が彼女の降りる駅。
彼女が目覚めることはなかった。
- 156 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:34
-
電車のドアが閉まって走りだす。
次の駅が私の降りる駅。
私は降りることができなかった。
生暖かくなった銀の手摺りに捕まったまま動けなかった。
次の駅もその次の駅も電車は走り続け、彼女は眠り続けた。
- 157 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:34
-
車掌さんのやる気のないアナウンスが流れる。
私は手摺りを放して彼女に近づいた。
「あの、、、起きて?終点だよ?」
―――――彼女はゆっくりと顔をあげた。
- 158 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:35
- 電車が駅に到着してゆっくりと扉が開く。
私はあなたと話をしてやっぱり恋に落ちた。
「初めまして、松浦亜弥です」
あなたも私を知ってやっぱり恋に落ちた。
嬉しかったけれど
繰り返しの日々はあたりまえのように消えて、少し淋しくなった。
- 159 名前:セカンドストリート。 投稿日:2004/06/05(土) 06:35
-
おわり。
- 160 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/06/05(土) 06:39
- あやごまで二人とも高校生くらいの設定。
なにが書きたかったんだろう(滝汗)
ふっと浮かんだのをそのまま文章にしてしまいました・・・。
なんだろう、まぁ、松浦さんは片想いで・・・って事で・・・(意味不明)
しょっ精進します・・・。
- 161 名前:rina 投稿日:2004/08/11(水) 22:01
- 遅くなりました;;
更新お疲れ様です。
・・・・あやごま好きです(w
こういう雰囲気のあやごまは初めて読んだのですが、すっごい好きです♪
これからも期待してますっ。
- 162 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/08/19(木) 00:21
- 物凄く間隔をあけてしまいました・・・。
今回はまた違った感じで。
初の試みです(ワラ
それでは更新します。
- 163 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 00:25
-
ピンッ ぽーん。
・・・うるさい。
ピンッ ぽーん。
・・・うるさいうるさい。
ピンッ ぽーん。
・・・うるさいうるさいうるさい!!
玄関のチャイムは休むことなくもう5分も鳴り続けている。
美貴はある理由で今誰とも会いたくない。
意地でもドアを開けるつもりはなかった。
それでも計っているかの如く均等な間隔でチャイムは押され続けた。
- 164 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 00:26
- 仕方なく立ち上がり、部屋に散らかったゴミを蹴りながら玄関に向う。
その間も均等な間隔でなり続けるチャイム。
その音は玄関に着くまでに美貴の機嫌をMAXまで悪くした。
乱暴に鍵を開けてドアノブをまわしてドアの先へと
睨みつけるように視線を送る。
「あっ、あのぉ・・・」
チャイムを連呼していたのは女だった。
申し訳なさそうに俯きながら立っている。
「なに?」
自分でも驚くくらいの低い声が出た。
「おっおや、すみのと、ころ申、し訳ございませ、ん・・・。」
美貴の不機嫌さにビビッたのか女は変なところで言葉を区切りながらそう言った。
そのビビリ方は前までだったら笑えたんだろうけど今はそんな気分じゃない。
「だから、なに?」
ますます不機嫌になった美貴に女はますます俯き、泣きそうな声でこういった。
「新聞は、いかがでしょうか?」
「イラナイ。」
マッハで扉を閉めた。
新聞って!!そんなのこの世で一番美貴には必要ない気がする。
- 165 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 00:27
- まぁ、こんだけ嫌味な対応をしておけばもう二度と来ないだろう。
ザマァミロと少し得意になって冷蔵庫からビールを取り出す。
プシュッと音をたてて開いた缶に口を近づけて
冷たい液体を口に含んだ瞬間―――――
ピンッ ぽーん。
間抜けな音が部屋に響いた。
思わず喉に流しかけていたビールを吹き出してむせた。
さっきと同じ間隔で鳴らされているチャイムに
堪えきれない怒りが込み上げビールの缶を握り潰しながら
玄関のドアを蹴り開けた。
鉄の扉が女の顔スレスレの所を勢い良く通り過ぎる。
もう少し俯いていたら頭に直撃していたかも知れない。
女は少しビクッとして、それでもさっきと同じように申し訳なさそうに立っていた。
「あ、あのっ。お話だけでも・・・」
「聞かない、帰れ。」
ありったけの力を込めてドアを閉める。
思いのほか大きな音を立てたドアに少し満足する。
鍵を回す音と一緒に遠退く足音が聞こえて更に満足した。
- 166 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 00:28
-
―――――満足は長くは続かなかった。
次の日も、その次の日も、そのまた次の日も
女はやってきて馬鹿の一つ覚えみたいに『ピンッ ぽーん』とチャイムを押し続けた。
怒鳴ろうが喚こうが毎日毎日やってきてはチャイムを押す。
今日はどうやって追い返そうか・・・
いつの間にかそんなことばかり考えるようになった。
- 167 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 00:29
-
―――――そして今日もあの音が鳴る。
ピンッ ぽーん。
・・・来た来た。
ピンッ ぽーん。
・・・ほいほい、ちっと待て。
ピンッ ぽーん。
・・・よし!準備OK!!
- 168 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 00:29
-
ワクワクする心を抑えきれずに勢いよく扉を開ける。
「っ!?!?!?!?」
女は出てきた美貴を見て声にならない声を上げて
驚きのあまり尻モチをついて、目を見開き口をパクパクと動かす。
あまりの反応のよさに調子にのって「ぐあ゛・・・ぁ・・・」と呻き声をあげると
「・・・ぅひゃぁ!」と叫んで女は逃げて行った。
満足感が体中を駆け巡るのがわかった。
TシャツとGパンをビリビリに破いてコーヒーの粉で体中を汚して
手足に血糊を塗りたくり
ホラー好きのごっちんからわざわざゾンビのお面を借りて
バイオハザードを見まくってゾンビの動きを研究しまくった甲斐があった!!
美貴はゾンビの格好のまま「ッシャア!」とガッツポーズを決めた。
ふと目をやると玄関の前になにか落ちてる。
財布?さっきの女が落としていったのか。
そうとう慌てて逃げてたもんなぁ。
女が金魚のように口をパクパクさせていた姿が目に浮かび、美貴は笑いを噛み殺した。
- 169 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 00:30
-
部屋に戻り財布を開けてみるとお札が3千円に少しばかりの小銭。
なにかの会員証が数枚と学生証。
学生証を抜き出し眺める。
一枚の学生証が女への興味を急激に引き寄せる。
散らかった部屋の真ん中に座り込み学生証を眺める。
岡村女子大学
学籍番号 1445684
所 属 経済学部1年
氏 名 紺野あさ美
生年月日 1987/05/07
ふぅーん、あの女、紺野って言うのか。
てか、大学って17で入れるもんだっけ?
まぁ、いいや。そんなのどうだって。
どうせあの女、、、紺野は明日も来るだろう。
あの妙に癖のあるチャイムの押し方で。
その時に渡せばいいや。
- 170 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 00:31
- なんて思ってたのに次の日、いくら待っても
あの変な癖のあるチャイムの音がすることはなかった。
あれだけ腹を立てていたのに、来なくなると淋しいもので
美貴は昨日と同じように部屋の真ん中で財布を睨みつけながら
どうしたもんかと考えていた。
なんで今日に限って来ないんだ、あいつは。
今までは来るな!っても来たくせに・・・。
まぁ、今日はたまたま休みだったのかもな。
そんな風に考えていたんだけど・・・次の日も紺野は現れなかった。
- 171 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/08/19(木) 00:36
- なんだか長くなってしまったので今日はココまでです。
えぇっと藤本さんと紺野さんのお話です。
恋、までは行かないかも知れないような感じです。
もろアンリアル。
明日辺りに残りをうpします。
- 172 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/08/19(木) 00:41
- 161>rina様
レスありがとう御座います。
あやごま読んで頂けて嬉しいです。
しかも気に入っていただけたようで有難いですw
今回はあやごまではないのですが
読んでいただけると嬉しいです。
- 173 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:52
-
ピンポーン。
紺野が来なくなって3日目。
玄関のチャイムが鳴り美貴は慌てて玄関に向かう。
慌ててドアを開けたけどそこに立ってたのは紺野じゃなかった。
靴もはかず飛び出してきた美貴に驚いたのか
そいつはポカーンと口を開けて美貴を見てる。
「なに?」
紺野じゃなかったって事が美貴を不機嫌にさせた。
「わっ!あっ、あのぉ〜新聞とってくれませんかぁ〜?」
ガクッとうな垂れてしまいそうなほど気の抜けた声。
それでも新聞って言葉に過剰に反応してしまう。
「あの、ちょっと聞いてもいいかな?」
「へい。どうぞ〜」
「あんたの働いてるトコに紺野って子、いる?」
- 174 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:52
- そいつは口を開けたままちょっと考えるような素振りをしてから答えた。
「あ、ハイ!いますよ〜。あさ美ちゃん、前までこの辺の担当だったんですけどぉ
この前、なんかアタシと担当区域変えてくれって涙目で言ってたからぁ
なんか良くわかんないけど変わったんですよぉ。」
アホの子みたいにベラベラと喋るその声がだんだん遠退いていくような感覚に陥る。
なんか、、、ショック、、、かも、、、
「ありがと、わかった。」
短く礼を言い、完全に沈みきった心を抱えて玄関のドアを閉める。
「あ!あのっしんぶん・・・」って声が聞こえたけど無視。
部屋に戻ってまたもや財布とニラメッコ。
少し考えて思う。
こんなの美貴らしくない。
うん、こんなの美貴らしくない。
- 175 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:53
-
財布をガッと掴み玄関に向かう。
ドアを開けて夕日の堕ちかけた街を走り出す。
学生証に書かれていた住所に向かって。
夕日が堕ちる速度よりも速く、速く、、速く、、、
- 176 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:54
- 堕ちた太陽が残した桃色を夜の紺色がのみ込んでいく。
美貴は小さな新聞屋に飛び込んだ。
「あのっ、紺野って子、居ますか?」
薄っすらと汗をかき、肩で息をしながら聞く。
「紺野?紺野ならもう裏の寮にいると思うよ。」
もう仕事を終えたのか、煙草を吸いながら「202号室ね」とオジサンが言う。
美貴は「どうも」って答えて裏へまわった。
寮と言われたそれは、激しく古い木造アパートで
美貴でさえこんなとこに人が住めるのか?って思ってしまうくらいボロイ。
ギシギシと軋む階段を上り、202『紺野』と書かれたドアの前に止まる。
インターホンなんてそんなものは見当たらなかったのでドアを叩く。
- 177 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:54
- 中から「はぁい」と声がしてパタパタと走ってくる音がして
身体がジンワリと汗を出したのがわかった。
なんか、美貴、緊張、してるかも。
まるでスローモーションのようにドアがユックリと開いて紺野が顔を出す。
スローモーションのように出てきた紺野は美貴の顔を見て、固まった。
そりゃそうだ、散々嫌味な対応をしたし、驚かせたし。
固まった紺野が動き出す気配を見せないので
握り締めていた財布を紺野の目の前に突き出した。
「これ、落としたから。」
美貴を見て、財布をみて、それから小さく「あっ」と紺野は声をあげる。
「困ってるかと思って。」
言葉を続けてみても今度は財布を見たまま固まる紺野。
- 178 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:55
- 美貴は紺野の手をとって財布を握らせた。
「あっ、ありがとう、ございます・・・」
紺野は財布を握り締めて聞き取れないくらいの小さな声で礼を言うと
ペコリとお辞儀をしてドアを閉めようとした。
美貴はなんだかわかんないけど体が勝手に動いて閉まるドアを手で押さえた。
紺野は『えっ?』って顔をして美貴を見る。
ドアを押さえたのは良いものの言うことなんて全く考えてなくて
慌てふためきながら言葉を捜す。
- 179 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:56
-
「あ、あのさ?」
ただただ必死に美貴はこう続けた。
「新聞、とりたいんで、明日来てくれないかな?」
- 180 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:57
-
ピンッ ぽーん。
癖のあるチャイムの音がして
美貴はゆっくりと玄関に向かう。
きっと俯いて立っている、紺野を想いながら。
- 181 名前:マーキングフリー。 投稿日:2004/08/19(木) 23:58
-
終わり?
- 182 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/08/20(金) 00:03
- 私の家には新聞の勧誘にイライラした話から書いてみました。
終わりが微妙すぎil||li _| ̄|● il||li
みきこん書くのは初めてってことで許して下さい。
村柴全然書いてないなぁ・・・(死)
- 183 名前:みそ汁1杯分。 投稿日:2004/08/20(金) 00:11
- ↑間違えましたil||li _| ̄|● il||li
私の家には新聞の勧誘が良く来てそれにイライラした
体験から書いてみました。
です。(恥)
- 184 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/27(金) 13:19
- おもしろかったです。
紺野さんほんとにこういうチャイムの押し方してそうw
『終わり?』ってことは続編もあるのかな?
- 185 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/30(木) 19:53
- みきこんいいですねー。
村柴も待ってます。
- 186 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/30(木) 21:45
- 同じく期待です。
- 187 名前:みそしるいっぱいぶん。 投稿日:2004/10/13(水) 05:38
- マーキングフリーの番外編(?)
というか、微妙にあやごまにリンクさせてみました。
甘めのあやごまにミキティ乱入、みたいな感じです。
それでは更新します。
- 188 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:39
- 午後3時に目が覚める。
覚醒していない頭と体をベットに預けたまま
ウトウトしながら止まった時間が動き出すのを待っている。
キミが消えたら止まってしまうあたしの時計。
キミとの時間だけしか刻まない、身勝手な時計。
- 189 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:40
- 静かに鍵穴が廻り、静かにドアが開き
静かにキミが入ってきて
静かにあたしのまどろむベットに腰掛ける。
ベットは微かに軋んで微かに沈む。
「起きて?」と優しい声がして
まどろみから少しだけ覚醒する。
動き出す、あたしの時計。
この瞬間のキミは確かに天使。
- 190 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:41
-
あたしは夜の9時から朝の5時まで知り合いの店で働いていて
亜弥ちゃんは朝9時から夕方の5時まで学校に通っている。
だから。
朝の6時から2時間と
夜の6時から2時間は
あたしと亜弥ちゃんの時間。
二人だけの甘い時間。
平日に二人が会えるのはこの時間だけだから
あたしも亜弥ちゃんもこの時間をとても大切にしていて
大切なこの時間があたし達はとても好きだった。
まるで世界から取り残されるような感覚。
ううん、違う。
この部屋が世界に変わる。
仕事も友達も家族でさえも
悩みも苦しみも楽しみでさえ
全てがまるで無かったかのように穏やかで優しい。
ふたりぼっち。
この時間は誰にも邪魔出来ない。
- 191 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:41
- この時間は誰にも邪魔出来ない。
ピンポーン。
チャイムが鳴る。
あたし達は囁き合いながら聞こえない振りをする。
この時間は誰にも邪魔出来ない。
ピンポーン。
またチャイムが鳴る。
亜弥ちゃんが少し気にして横を向く。
あたしは目の前の可愛い耳にそっと唇を寄せる。
亜弥ちゃんはくすぐったそうにあたしに視線を戻して微笑む。
この時間は誰にも邪魔出来ない。
- 192 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:42
- この時間は誰にも邪魔出来ない。
ピンポーン。ピンポーン。
・・・・・・・・・・・。
しつこすぎるチャイムにあたしの動きも止まる。
ふたりのじかんはだれにもじゃまできない。
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
ピンポンピンポンピンポンピンッピンポンピンッポン
ピンポンピンポンピンポンピンポンポンピンッポンッ
ふたりのじかんをじゃまするやつはゆるさない。
込み上げる怒りを堪えて玄関に向かう。
今の私はきっと世界で一番不機嫌なハズ。
ドアを開けると同時に世界で一番の不機嫌は
宇宙で一番の不機嫌に消されてしまった。
ドアの外で狂ったようにチャイムを押していたのは
亜弥ちゃんの親友であり私の悪友でもある美貴だった。
- 193 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:43
-
「遅っせぇよ!ごっちん!!亜弥ちゃんとイチャイチャしてんじゃねぇよ!」
うわぁ・・・ミキティって言うか・・・ワルティだ・・・。
なんて思いながら固まってたあたしの横を
すり抜けてズカズカと部屋へ入っていくワルティ。
あたしも慌てて後を追う。
「どしたの?たん??」
部屋へ戻るとワルティに優しく話しかける亜弥ちゃん。
ワルティの相手は亜弥ちゃんの方が上手いからな・・・。
あたしはとりあえずお茶でも淹れよう。
お茶を淹れながら二人の会話に耳を澄ます。
どうやらミキティの家にとんでもなくシツコイ新聞の勧誘が来ていて
心が休まるときがないらしい。
お茶を二人の所へ持って行く。
- 194 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:44
- 「どーぞ」って言う前にミキティが話し出した。
「んでさっ!?ごっちんの力が必要なんだよ!!」
「んあ?なんで??」
なんでそこであたしが出てくるやらサッパリわからん。
「ごっちんさ、確かホラー好きだったよね?
前に亜弥ちゃんから気味悪いお面が家にあるって聞いたからさ」
気味悪いお面??
あぁ、前に衝動買いしたクラッシュゾンビの次郎くんことか。
アレ、よく見れば可愛いのにな。
「それさ、ちょっと見せてよ。」
促されるまま次郎くんを持ってきてミキティに見せた。
「うわっ、なにコレ!?気持ちワルッ。ごっちんなんでそんなの触れるの?」
吐き捨てるミキティに少しカチンとくる。
亜弥ちゃんとの時間を邪魔した挙句、次郎くんを気持ち悪い呼ばわりするとは。
「んじゃ、もう見せない」
次郎くんをもとの場所に戻そうとするとミキティは慌てて
「あーちょっと、それ貸して欲しいんだけどっ」
と手を合わせて頼んできた。
- 195 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:45
-
次郎くんを使って新聞配達員を追い返したいらしい。
そんなのワルティになってヒト睨み利かせれば一発でしょ?
って言ったら、それが出来なかったからこんなこと考えたんだよ。ってミキティ。
亜弥ちゃん以外にミキティの睨みに耐えられる人がこの世にいたことに少し感動した。
やるからには徹底的に!!が
あたしのモットーだから、あたしは次郎くんとバイオハザードのDVDと
ホラー映画の解説本をミキティに貸すことにした。
- 196 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:46
- コレで勉強すればきっと富○急のオバケ屋敷のオバケよりは怖くなれるハズ。
って言うかワルティ事態がすでに富○急のオバケより怖いけどね・・・。
その新聞配達員はもしかしたら亜弥ちゃんみたいな子なのかも知れない。
亜弥ちゃんはワルティよりも次郎くんの方が怖いみたい。
次郎くんをクローゼットの奥から持ち出してからは
こっちを全く見ずにずっと漫画読んでるし。
最初に次郎くんを見た時、ちょっと泣いてたし・・・。
だからあたしはクローゼットの奥の奥に次郎くんを隠した。
亜弥ちゃんがいる時に次郎くんを出すのはそれ以来初めてのことだ。
あたしはワルティの方が怖いけどなぁ・・・。
なんて思っている間に「ありがと、助かった」と言って
ミキティは次郎くんを摘まんで持ちつつDVDと本をを抱え風のように去っていった。
- 197 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:46
-
残ったのは静寂・・・。
と、不機嫌な亜弥ちゃん・・・。
- 198 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:47
- 二人の時間を邪魔された挙句に大嫌いな次郎くんまで登場したんだから
そりゃ機嫌も悪くなるよな・・・と鈍いあたしにさえわかる。
二人の時間は後1時間。
あたしは「ふぅ」って息を吐いて携帯を握る。
「あ、お疲れさまです、ごとーです。店長お願いします」
「どーしたんや?」と電話の向こうで優しい声。
「あ、裕ちゃん?ごとー今日急用でお休みしたいんだけどいいかな。」
「珍しいなぁ?どしたん?」心配そうな声の後にちょっと間があいてそれから
「えぇで今日水曜やしお客さん少ないやろ。」って裕ちゃん。
「うん、ごめんねー。ありがと。」
電話を切って振り向くと亜弥ちゃんは驚いた顔でこっちを見てた。
- 199 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:47
-
「いいの?」
「うん。」
- 200 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:49
- 頷きながら笑ったら、亜弥ちゃんも嬉しそうに微笑んだ。
この瞬間のキミも確かに天使。
止まった時計が、また、動き出す。
キミとの瞬間を刻みだす。
あたしと亜弥ちゃんだけの時間。
誰にも邪魔出来ない、二人だけの甘い時間。
まるで世界から取り残されるように。
この部屋を世界に変える。
さぁ、ふたりぼっちになろう?
この時間は誰にも邪魔出来ないんだから。
- 201 名前:空間格子。 投稿日:2004/10/13(水) 05:49
-
おわり。
- 202 名前:みそしるいっぱいぶん。 投稿日:2004/10/13(水) 05:53
- どうなんでしょうか。
辻褄あってるかな・・・(汗
藤本さんがイラついてるときに
イチャイチャしてる二人もいました。ってな感じのお話です(え?
- 203 名前:みそしるいっぱいぶん。 投稿日:2004/10/13(水) 06:02
- >184 名無飼育さん
ありがとうございます。
紺野さんがチャイムを押すとしたらコレしかないな!
とソレだけには異常に自信があります(ノ∀`)
今回はあやごま番外編(?)でしたが
みきごま続編も考えてはいます。
うpできるかはわかりませんが・・・
書きあがり次第うpさせて頂きますので
その時は読んでやって下さい。
>185 名無飼育さん
みきこんいいですよね。
なかなか供給がないので書いてみましたw
村柴待って頂けているとは嬉しいです。
湧いてはいるんですけどなかなか文字に書く気力が(ry
・・・頑張ります!!
>186 名無飼育さん
ありがとうございます。
励みになります。
こんな亀更新にレス頂いてありがとう御座いました。
今後もボチボチ更新していきますので宜しくお願いします。
- 204 名前:rina 投稿日:2004/10/13(水) 09:44
- あやごまーーーーっ!!!(叫
あ、取り乱しました・・・すみません・・・;;
久しぶりに読みましたっ!やっぱ最高です。
みきこんも結構ツボで・・・・w
作者さんのあやごま大好きですっ。次回の更新も期待してますw
- 205 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 22:58
- あやごまかわいいなぁw
- 206 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/09(日) 19:29
- あやごま最高ですっ。
保全しまする。
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