しゃぎーらいふ
- 1 名前:ベイム 投稿日:2004/07/04(日) 17:18
- 空板でも書かせて頂いてますベイムです。
果てしなく駄文ですがこちらの方でもお世話になろうとやってきました。
甲斐性もなくごまっとう絡みが好きなもので・・・w
では、おつき合い交渉。
- 2 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 17:26
-
来たよ、あいつらが。
◇◆◇◆◇◆−−−−−−−−−
「……ふぅーじもぉとぉぉぉ!!!どこだぁーーーー!!」
−−−−あーうるさいな。見つかっちゃったじゃん。ごっちんのせいだ。
−−−−…美貴が本気でアタックするからガラス割ったんじゃん!ごとーのせいじゃ……
−−−−シッ!でっかい声出すな…ホラ、ハゲに見つかる!!
「くぅおらぁぁぁ!!キサマらこれで何回目だぁぁぁ!!」
チッ、見つかった。
- 3 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 17:53
- てゆうか、せんせー女子便入るなよ。
「女子便入るなよヘンタイ!!」
「ヘンタイもクソもあるか馬鹿野郎!またオレの給料から引かれるんだぞ!?」
「そんな事言っても美貴の腕力は止められない」
「ごっちんの言う通りじゃん!」
「開き直るなヴォケ!せめて散らばったガラス片を片付けろ!」
あの、生徒にヴォケとか言っていいんですか。
これだから体育会系の担任は嫌だっつの。しかもハゲときた。
カワイソーだよね〜、47にもなって独身しかもバツイチって。
「後藤!……お前も連隊責任だ!」
「んぁ!?ごとー何にもしてな………」
「そーだよごっちが上手い具合にトスするから……」
「うるさい!とにかく1年生の入学式行ってこい!片付けは…
後でいいから!」
あらら。ハゲ頭の血管が浮き上がってら。
- 4 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 18:41
-
「サンクス!ティーチャー!ごっちん早く行こ!」
「はいよ」
「ったく、ちゃんと片付けするんだぞー!??」
「「多分!」」
なんちゃって。するわけないじゃん、この美貴とごっちんが。
- 5 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 18:47
- なっがーい渡り廊下をとろとろと歩いていると、続々と新入生がやってくる。
おー、かわいいのがいっぱいいる。
「ごっちんごっちん!右から3番目のイス座ってるコかわいい!」
「目付けるのはやっ。相変わらず女癖悪い」
「いーじゃん。美貴は常に新しい恋を見つけてんだよ」
「どーぞ御自由に……」
なんつーか春だし。恋したい年頃だしさぁ。いいじゃんちょっと目付けるぐらい。
年下タイプじゃないんだけどかわいけりゃ問題ナッシングなわけよ。
- 6 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 18:56
-
『ーー……続いて、上級生からの部活動紹介です』
「ー…貴…」
「や……きにく…」
「肉じゃなくて、美貴」
「み・…真希ぃ?起こすな…眠い…」
「いやいや。部活動紹介。早く起きろ」
寝起きの美貴は危ないって、知ってるじゃん。起こすなよ。
校長の話なんかながったらしくて聞いてられるかっつの。
え?何?部活動紹介?…めんど。
「1人で行ってこい…ごっちん…」
「は!?死んでもやだ!ちょっと挨拶して終りなんだから…起きろ!」
「あー……もう分ったよぉ…」
渋々だけど。渋々起きたよ。
「あんの2人……っ…ちゃんと歩けっ馬鹿もん…」
ハゲが何か言ってるよ。しょうがないじゃん昨日3時までゲームやってた
んだもん。しかもあとちょっとで全クリだったのに。
- 7 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 19:03
- 『えー…続いてバレー部』
あ、順番来ちゃった。無意識で舞台上がってたよ美貴。
「真希、テキトーに何か言え」
「何を!?」
「Zz……眠い……」
「寝るなよぉ!ごとー何言えば……」
人間に不可能ってないんだね。立ち寝したよ美貴。
ごっちんの肩に頭乗せて足ちょっとガクンってなってるけど。
気のせいかな、さっきから体育館中がざわついてらぁ。
「ふじもぉとぉ!寝るな!せめて起きていろ!」
ハゲがついに大声出した。でももう聞こえないよーだ。
大体バレー部2人しかいないんだし、部活動紹介したって新入部員
入る訳ないって。
- 8 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 19:12
-
「……Zz…あ…や…」
「美貴?」
「亜弥ちゃぁん…Zz…」
『高校生になったら、毎日みきたんと一緒だね♪』
亜弥ちゃ……
「亜弥ちゃん!!!」
「みっ…美貴!?」
「ふじもと!?」
今、美貴なんて言った? 亜弥ちゃんとか言わなかったよね?
「…?みきたん……?」
ガタンッて音がしたと思ったら、1年生の座席から誰かが立った。
- 9 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 19:26
-
「美貴。逃げるよ」
「…ら、らじゃー…」
もう何がなんだかわかんない。真希に手首ひっつかまれて無我夢中で走った。
もちろん後方には先生5人ぐらいがいて。
あそこで逃げなかったらまたハゲにきったねートイレの吸盤で殴られる。
逃げたら余計殴られるか。
「ハァッハァッ……ッ…今の…まっつー…だよ…ねぇ…?」
「う、うん」
とりあえず保健室に飛び込んで鍵をしっかりしめた。
「何で…急にマイクつつぬけで名前言うの…」
「わ…わかんない…寝ぼけてたから…」
「自分の彼女紹介してどうすんの」
「あ…は…ごめん…」
- 10 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 19:34
-
エアコンの冷風が、汗ばんだ制服を包む。
クソ暑い日に新入生は体育館で御苦労さんだ事。
「どう?最近まっつーと上手くいってるの?」
「ぼちぼち…」
「美貴があんな取り乱すなんてさ、喧嘩した時ぐらいじゃん」
「まあ……」
「夜遊びしてる所、見つかった。でしょ?」
「…っ…」
『亜弥ちゃんもすればいいじゃん、浮気ぐらい』
言わなきゃよかったのに、ね。
- 11 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 19:43
-
ガラッ
「ふじもん。職員室にカモ〜ン♪ってハゲが言ってたよ」
「や、矢口さん…入学式終っちゃいました?」
「ザッツライト!ガラス割っちゃった上にふじもんが御乱心だから
ハゲは今にも気を失う程怒ってるよ?」
美貴とごっちんに気を使うように説明しているのが、3年の矢口真里さん。
ちっちゃい145Bで金髪のすごいかわいい先輩。
「あらら…美貴、どうする?」
「サボるに決まり。そんな事してる暇…なくなった…」
「ん?さっきのキャワイイ新入生の事かい?」
「矢口さん、一応出てたんですね」
「あ?一応って今年で卒業だしぃ、サボってたらヤバいじゃん。
マッキーも偉いねぇこんなアホティに付き合って」
「あー、幼稚園の頃からの付き合いですから」
亜弥ちゃん。亜弥ちゃん。亜弥ちゃん。
- 12 名前:おおばか2人で 投稿日:2004/07/04(日) 19:50
-
会いたい。
「ごっちん。亜弥ちゃんて何組か知ってる……?」
「え?あ……何組ですっけ矢口さん」
「……んー、多分あの座席にいたって事は3組」
まだ怒ってるよね、きっと。浮気性の美貴を許せる亜弥ちゃんは、優しすぎる。
保健室のドアを壊れるぐらい強く引いて、上履きが脱げそうなぐらい
速く走った。
「頼むから、ごとーを巻き込まない程度に仲直りしてよぉ」
「あ!あの2人付き合っちゃってるの!?」
後から矢口さんとごっちんが手を振ってくれた。
期待に答えます、藤本美貴。
- 13 名前:100回の謝罪 投稿日:2004/07/04(日) 20:01
-
1年生のクラスは、4階。
春だというのに何で暑い。階段を駆け上がる足が思い。
「……松浦、松浦亜弥…呼んで」
「へっ!?あっ!ハイぃ!只今!!!」
3組のドア近くで口を開けてボーッとしていた1年を捕まえて質問した。
早く、早くしろ。
「亜弥ちゃん!さっきの人!」
「ふぇ…?」
タタタッと小走りで向かってきた。まだ美貴の存在に気付いてない。
「亜弥っ……ちゃん…」
「みきたっ……すごい汗!」
「や、ヘーキ…だから……ちょっと…肩かして…」
力、抜けたよ。焦った目で美貴の事、いつもと同じように見つめてる。
亜弥ちゃんの肩に頭のっけて、寝そうだった。
- 14 名前:100回の謝罪 投稿日:2004/07/04(日) 20:09
-
「ごめっ……美貴…酒飲み過ぎて…調子のって……」
「ん…分ってるからっ…」
「浮気してばっかで…亜弥ちゃんの事見てなくて…」
「もう…、いいから。みきたんがそういう人だって…分るから」
口付け100回したって、謝る回数も100回あるんだって。
好きだったのか、好きなのかわかんないでいるし。
亜弥ちゃんが美貴の事しか見てないの、知っててやるんだから。
「みきたん……?職員室…行かなくていいの?」
「いい…一緒に…サボるか……いだぁ!!」
「みきたん!?」
も……浮気…しないよ…亜弥ちゃん…。
- 15 名前:ベイム 投稿日:2004/07/04(日) 20:10
- 更新終了します。空板と風板、上手に両立するように頑張ります!
- 16 名前:100回の謝罪 投稿日:2004/07/04(日) 22:13
-
気がつくと、また保健室にいた。
「おーい。不死美貴。起きたか?」
「ん…な……ごっちん?ずっといてくれたの…?」
「んあわけあるか!誰が美貴と!まっつんだよ」
「亜弥ちゃん!?どこ!?」
布団をはね除けて、頭の傷みも忘れて保健室中を見渡した。
でも亜弥ちゃんはいない。
「矢口さんが1年のクラスまで送ってっ……て何処行く!?」
「もっかい行く!」
「んな事したらまたハゲに殴られるよ!?」
「殴られたって……美貴は行くんだよ!」
あードタマカチ割れるっつの。でも、それより亜弥ちゃんの方が重病。
- 17 名前:100回の謝罪 投稿日:2004/07/04(日) 22:19
- やば、フラフラする。ハゲは大して殴ってないだろうけど、すごい痛い。
あんヤロー、誕生日にカツラ送る!!
息苦しいけど、頭超痛いけど、亜弥ちゃん困らせるけど、言ってやる。
「スゥ……1年3組っっ松浦亜弥ーーーーー!!!」
廊下中に、美貴のやたらデカい声が響いた。
きっと屋上にだって聞こえてる。
「……また藤本か……今度は何だ!??」
「ハゲは黙れ!」
わざわざ下からハゲがやってきた。
待ってるのはハゲじゃない。亜弥ちゃんだってば。
お願いだから、謝らせて。 浮気はしないって、約束させて。
- 18 名前:100回の謝罪 投稿日:2004/07/04(日) 22:26
-
「亜弥ちゃぁぁん!!……ゲホゲホッ!喉いた…っ」
ほんと、かっこわる。 自分からつきはなしといて結局呼ぶんだから。
「ふぅじもとみきーーーー!!たーーーーん!!」
「亜弥ーーーーっ!!……は?」
あの甘い声。誰だろう?
突然、ドンッて背中に何かくっついた。あったかいものが。
「たんっ!頭壊れちゃうよぉ叫んだらぁぁ!」
「壊れないから…ヘーキだからぁ……ごめんぅ……」
「言ってる事めちゃめちゃだよぉ!」
「あー……はぁ…死ぬゥ……」
「たん!倒れないで!たん!」
その後。記憶が飛びました。
- 19 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/04(日) 22:38
- で、結局仲良すぎて甘ったるい空気ムンムンなわけ?
見てる側のごとーは超腹立たしいんだこれが。
ドラマ仕立てかよ。さま〜ずじゃねえよ。
で、そのあとまっつーは入学早々美貴と熱い抱擁しちゃうし結果美貴の
浮気グセは直るかどうか意味シンだし。
入学式中美貴が言ってた事まっつーにばらしちゃろかって。
ごとーだけ1人身だよ、どうせさ。
「亜弥ちゃん次の授業サボって遊ぼうよぉ」
「だぁめだよ!あたし入学してまだ3日目だし勉強しなきゃ!」
「うー……そいじゃ胸触らせて……いだっ!?」
目の前でいちゃこかれたら傷を殴らずにいられないのが1人身心ってもんだ。
- 20 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/04(日) 22:50
-
「このエロオヤジ!エロティ!」
「んだと一匹狼!」
「んあ!?どういう意味だ!?」
「悔しかったら彼女の1人2人つくれっての!何なら美人のコ紹介しようか?
美貴顔広いから〜♪」
も1発殴ろうか、デコティ。
なんて、そんな心配ナッシングだった。
まっつーが手だしたから。
「んだぁぁ!!」
「このっ…浮気者ぉ!しないって言ったじゃんかぁ!!」
「ちが…違うんだよ亜弥ちゃん!美人のコってのはとっくに別れたコで…」
「ハッ、墓穴掘ってどーすんねん。バカティめ」
「真希だまってろ!……いたぁっ!亜弥ちゃん違うんだよぉ!」
「もぉっ!!みきたんなんかだいっっっっきらい!」
泣かせた女は数知れず。まっつーまで涙目にさせるとは。
- 21 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/05(月) 21:44
-
−−−−今から12年前。
『なまえ、なんていうの?』
あの時は、なんでもない。1人でぽつんとちっちゃいイスに座ってたから。
寂しそうで、悲しそうで、とびきりカワイイ顔をした女の子が泣いていた。
『いじめられたら、みきがぶっとばす!だから一緒にあそぼ?』
『あそ…ぶ…?』
『うん!すべりだいで、ごっちんとみきとあそぼ!』
その子の瞳が、美貴を呼んだ。だから、スキになった。
- 22 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/05(月) 21:54
-
亜弥ちゃんが、小学校1年生で、美貴が2年生だった。
いつもみたいに、ごっちんと美貴とですべりだいを逆走してた時。
その横のブランコに、亜弥ちゃんがいた。
今の明るい亜弥ちゃんがいるのは、ごっちん曰く美貴がいたかららしい。
それから亜弥ちゃんが美貴んちの隣に引っ越してきたのを知って、男友達ばっか
だった美貴はすごく嬉しかった。
女の子の友達って言ったら、ごっちんぐらいしかいなかったから。
- 23 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/05(月) 22:04
- 美貴が小4、亜弥ちゃんが3年生の時。
これはすごいショックだったなぁ。
『ごっちん…ここわかんない…』
『自分でやれ。夏休みの宿題8月31日まで手付けてない奴美貴ぐらい
しかいないよ』
『だってさー貴重な夏をこんな面白くないのに使ってどうすんの』
亜弥ちゃんの家で、ごっちんに美貴の夏休みの課題を見てもらっていた時。
そんときゃ非常に驚きましたとも。
『たん、ここの計算違うよぉ?速さを求めるには時間と距離をかけなきゃ
答え出ないよぉ』
『ん?あ…そっか……って亜弥ちゃん何で分るの!?』
『えへへぇ、パパに教えてもらったもん』
『あー、そーいやまっつーのパパさん高校のせんせーだよね』
『うん!おしえてあげる!』
『アハ…アハハハ……ァハァ……』
亜弥ちゃんのおかげで、提出ギリギリ間に合ったんだっけ。
- 24 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/05(月) 22:08
- とにかく、自分がかっこわるすぎて恥ずかしかった。
年下に勉強教えてもらうなんて、亜弥ちゃんのお姉ちゃん肌だった
美貴にとってこれは大きなショックだった。
その後『たん馬鹿だぁ』なんて言われちゃったし?
恥ずかしくて恥ずかしくて顔が合わせられなかったし?
いやな過去だよまったく。
そんな過去はほっといて、今度は純粋に行くよ。
- 25 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/05(月) 22:15
-
まっじめな話、亜弥ちゃんを意識し始めたのは美貴が最初だよ。
ごっちん入れて3人でよく亜弥ちゃんち泊まったし、土日にはずっと
遊んでた仲だったよ。
けど、それが一時期途切れたのさ。
多分、亜弥ちゃんに思春期が来たんだと思う。
『え……?あ…ああ、じゃ先帰るね』
『ゴメンね……?ちょっと放課後用事あって…』
『いや、いいよ。ば…バイバイ!』
『うん!みきたんバイバイ!』
小学校5年生になると、色々悩みがあったんだろう。
美貴にはそんなのぜんっぜんなかったけど、後でごっちんに言われて気付いた。
『まっつー、好きな人でもできたかな』
『っ好きな人だぁ!?ああああああ亜弥ちゃんに!?』
『明らかに恋してる目だよ。ポワポワだもん』
『ポワポワ……亜弥ちゃんが……』
応援するか、反対するか、徹夜で迷いまくったなぁあの時は。
- 26 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/05(月) 22:22
-
『みきたん?たん?どうしたの…?』
『…好きな人…誰…美貴の知ってる奴…』
『たぁん。たんってば』
『いやいやでも……好きだっていうなら応援したいし…あー…』
『た・ん!みきたん!!』
ふくれっつらになった亜弥ちゃんの唇が、美貴の頬に触れた。
久しぶりに、ごっちんがいない2人っきりのシチュエーションで。
『な…あ…や…今…美貴にななななな何を!???』
『だってたんが大好きな亜弥ちゃんが話し掛けてるのにぼけっと
してるんだもん!』
『だだだだ大好きて!??確かに大好きだけどっっ!?』
『イヤ……だった?』
ごっちんにされてたら半殺し、いや本当に2度と呼吸が出来ない様に
してたんだろな。
- 27 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/05(月) 22:27
-
『い……や…じゃない!!嬉しいから!!』
『ほんと…?』
『ほんとほんと!!大好きだよ大好き!』
『ニャハハッ…あんがと…』
うわー、よっかかるなよ。成長してる胸が当たるよ。
まさにそんな叫びが美貴にはお似合いだった。
『あの…亜弥ちゃん…さ、好きな男の子とか…いたりする?』
『ん……へへっ…帰ろ!ママに怒られちゃうから!』
『や…でも…あの…』
『いーの!もういいから!帰ろ!』
亜弥ちゃんにとって、始めての甘酸っぱい経験だったんだ。
『失恋』ってひとくくりだけど、すごい色んな意味があるって分った。
- 28 名前:ベイム 投稿日:2004/07/05(月) 22:28
- ごっちんが半放置ですがそのうち出てきます。
更新終ります。
- 29 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/07(水) 21:32
- どーしよーもなく複雑で、ごはんが喉を通らなかった。
美貴の卒業式近かったしこのまま微妙な関係になるのはすごく抵抗があった。
いつか美貴も、亜弥ちゃんみたいになるのかなぁなんて。
御飯をはんぱに食べ終ってテレビを見ている途中に、家の電話が鳴った。
「ぁい……もしもし」
『みき?たん?』
「どちらさまでっ…?亜弥ちゃん!?」
『あははぁ驚きすぎだよぉ』
「だってだって亜弥ちゃんが電話するなんてっ!?」
『なにさぁ、いつも電話してるよぉ』
「あ…そか…」
『あのね、今日みきたんのお家泊まっていい?』
ほっぺに初キスされた日にお泊まりなんて刺激が強すぎた。
鼻から湿った液が出てきそうで必死にティッシュを探したんだ、そういえば。
- 30 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/07(水) 21:41
-
『…ダメ…?』
「や!来て来て!絶対来て!」
ガチャンって乱暴に受話器を置くと、すぐにお母さんに報告した。
「ねえねえ今日とお泊まりしてもいい?」
「いいけど……あの汚い部屋なんとかしなさいよ」
「わ、分ってる!綺麗にするから!」
お母さんからオッケーをもらうと、すぐに自分の汚い部屋を綺麗にした。
投げ捨ててあったシャツとか雑誌とか、整理整頓して。
何度も何度も泊まりあいっこしたのにいてもたってもいられない。
「あー…トイレ行ってこよ」
何回行ったんだっけトイレ。あ、5回ぐらいかな。
『ピンポーン……』
「来たァ……」
- 31 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/07(水) 21:47
-
インターフォンが鳴ったと同時に玄関のドアを素早く開けて
亜弥ちゃんを迎え入れた。
「あはぁ……いらっしゃい…」
「んへへぇ、ごめんね突然。でも明日小学校休みだからごっちんも
呼びたかったんだけど…」
「ごっちん!?いいよいいよごっちんは!さ、おいで!」
「?…変なみきたん!」
あの時点で、美貴の気持ちが亜弥ちゃんがバレてたのかもしれない。
どもってる美貴を面白そうにただ見ていた亜弥ちゃんだけど、その後
いつも『ありがとう』って意味シンだったから。
「うわぁ、みきたん珍しく部屋きれいー」
「ん!?あ…ハハ…ま、まぁね…」
いつもは下らない事話してるのに、ぜんっぜん会話なかったし。
- 32 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/12(月) 02:22
- おもろい!超期待!
- 33 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/12(月) 15:41
-
亜弥ちゃんとは、その夜何にもなかった。
いつもの様に一緒にベッドに入って、亜弥ちゃんが美貴の背中に
ぴったりくっつくから眠れなかったけど。
ちゅーされた美貴としては顔もまともに見れなかったのに亜弥ちゃんは
平気な顔して甘えるから……どうしたらいいのか分らなかった。
こんな気持ち、絶対ヤだ。
- 34 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/12(月) 15:51
-
♪あーおーげーばーとおーとーしーわーがーしーのーおーんー♪
モヤモヤが続いたまんま、卒業式が来てしまった。
歌ってる途中でも、頭の中は亜弥ちゃんの事だけ。
美貴の隣で歌っているごっちんも、その時の美貴の気持ちを見すかして
る様だった。
「みきたん、おっきくなったもんね」
「うっ…ぇっ…」
「泣かないの!お家お隣同士だよぉ?いつもみたいに遊べるよぉ?」
「だってぇっ!亜弥ちゃんと毎日会えるかわかんないぃっしっ…」
「会いに行くよぉ、みきたんが寂しい時はずっといる」
なさけねぇー、つくづくなさけなかったよ美貴。
亜弥ちゃんの前で泣いちゃうし、頭撫でられちゃうし。
ごっちんはやれやれって感じで卒業証書で美貴の頭をパコンと叩いた。
「おいっ、ちゃんと言え!」
「ぇっ…何をぉっ…?」
「あーもう、好きって言っちゃえ!そらっ!」
「ぐぁっ!?」
「ふぁ…みきたん?」
そん時、ごっちんが美貴の背中をドンッて押した。
その拍子に亜弥ちゃんに抱きつく格好になってしまい、亜弥ちゃんは
すごく驚いてた。
- 35 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/12(月) 15:53
-
「あ……あの…亜弥ちゃん…?」
「なぁにみきたん?」
「その…えぇと…今、言いたい事がありまして…」
「だから、なぁに?」
亜弥ちゃんは美貴の首にギュッと手を回して、聞いてくれた。
ごっちんは傍で美貴に『言え!』って相づちをうってる。
- 36 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/12(月) 15:59
-
「すっ…………好き…だょ…」
「聞こえないっつの、美貴もっと大きい声で!」
「どしたの…?みきたん何て言ったの?」
「……あゃちゃんが……好き…」
あの頃の美貴に乾杯。
「あたしもっ、好き。みきたんの事、だいっすき!!」
サクラがすごく綺麗な卒業式だった。
- 37 名前:春よ来れ 投稿日:2004/07/12(月) 16:08
-
……こんな運命的っつか感動的なお話があったんだよ美貴とまっつーには。
くっだらねー…何て言ったら美貴に首絞められるか。
「おーい浮気者」
「あ!?ごっちん!?」
ハゲに連れられ美貴はガラスの片付けをしていた。
あうやくごとーは全力疾走してハゲから免れた。
それにしても入学式の事でずいぶん絞られたらしく、美貴はいつも
以上にイライラしてる。
あ、まっつーに『だいっきらい』宣言されちゃったんだっけ♪
「で、浮気者。ごとー保健室にネクタイ忘れた。行こー」
「浮気者…うるさい!!うっかりしてたんだよ!!」
「どっちにしろ付き合ってたんだから事実」
「…っ独りで行けよぉ!!」
ふーん、そういう口答えするんだ。いいんだ。
「まっつーに色々吹き込んじゃおうかなぁ♪」
「あんだとこんヤロ…待て!!」
「ついてこーい。馬鹿やろー」
ほんとーに馬鹿。保健室にまっつーがいる事も知らずに。
- 38 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/12(月) 16:17
-
「待てェごっちーん!!」
おーおー上手くついてきてる。 さて、このタイミングでドア
開けて……
「ごっちぃんん!!!」
「なっ……うわぁぁ!!」
とび蹴りかましやがったな。あのヤロー。
2メートルは離れてて余裕だったのに急にスピード上げやがった。
母親譲りのとび蹴りはダテじゃない。
「腰がぁっ……んあ…逝く…」
「誓え!!今すぐ亜弥ちゃんに何も言わないと誓えぇ!」
うるさい!でっかい声だすな!!
その時、保健室のドアが開いた。
- 39 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/12(月) 19:43
- おもしれぇ!!
- 40 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/15(木) 00:49
- ミキティとごっちんの悪ガキっぷりが・・・w
- 41 名前:ベイム 投稿日:2004/07/17(土) 09:31
- >32さん=超期待してもらえるなんて嬉しい限りです。
更新遅くてごめんなさい。
>39さん=おもしれぇ!!とたくさんの人に言っていただけるよう
頑張ります。
>40さん=ごっちんの悪ガキ像は想像できにくかったのですが
半無理矢理で出してみました(笑
- 42 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/17(土) 09:37
-
その時が、ごとーの初恋。
「ちょっとそこの2人!保健室の前で騒がないで頂戴!」
とっても白い白衣を纏った、とっても黒い人が倒れたごとーの真ん前に
立ちはだかった。
「あぁ!?アンタ誰!?」
「先生に向かってその口の聞き方は何!?…あなた藤本さんね…」
「そーだよ、仕方ないから藤本さんと呼ばせてやろう」
「生意気言ってんじゃないわよ!!……あなた、大丈夫?」
「…んあぁ…」
腰を強打というか、強蹴されたごとーに手を差し伸べた天使。
ずきゅーん。
「好きだぁぁ!!!」
美貴が耳に手をあてて訝し気な顔してる。
そんなの知るか、って感じでごとーはその先生らしき人に抱きついた。
今思えば、何やってんだ後藤真希だよ。
- 43 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/17(土) 09:41
-
「ちょっ…?!好きって……」
「ごとー、せんせぇに惚れました」
もぉ何がなんだか意味不明。 アタックしちゃいました。
「……ここは教育の場でね…生徒と教師の関係が崩れ……」
「そんなのカンケーない!!好きです!!」
汚れたスカートを美貴は払いながらごと−達を凝視した。
「名前…なんていうの?」
「2年4組、出席番号9番後藤真希!!」
先生は、くすっと笑って、ごとーにこう言った。
- 44 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/17(土) 09:45
-
「ごめんなさい、生徒をそういう対象には見られないの♪」
ごめんなさい、生徒をそういう対象には見られないの……
ごめんなさい、生徒をそういう対象には見られないの……
ごめんな…
「あーららこーらら、ふーられちゃったふられちゃった」
「ふられ……た…」
「えらいぶりっこだねあの先生、新しい先生かな」
「あたら…しい…」
はじめての恋、はじめての屈辱、はじめての挫折。
- 45 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/17(土) 09:51
-
ガラッ
「…?ごっちん…?何やってんのぉ?」
「あ…あーやややややっやっややー」
「ど、どぉしたのごっちん!…あれ?石川先生は?」
「グスッ…しょ、職員室だと思うぅ…」
もう泣くしかない……屈辱すぎる。っていうかあの先生石川っていうんだ。
しかもまっつー隣にいる美貴の事完全無視してる。
「あの…美貴ここにいるんだけど…亜弥ちゃ…」
「あの先生ね、新しい新任の先生で石川梨華って言うんだよ」
「……かわいい…」
梨華だって……かわいすぎるネーミングじゃあありませんかお客さん。
- 46 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/17(土) 09:55
-
「ごとーは…ごとーは諦めない!!職員室へGO!」
全力疾走、一球入魂。 ふりむかせてみせらぁ!!!
というわけでまっつーと美貴は放置と。
「まっ、待てごっちん!美貴を1人にするな…」
「……」
「……怒ってるよね?」
「……」
っていう展開になってるね、きっと。
「…保健室の中、入ってはなそ?」
「……」
しっかとー。あややしっかとー。あの営業スマイルは消えたてるね。
- 47 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/18(日) 02:20
- ついにごっちんも!がんがれって言ってあげたいですw
- 48 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/19(月) 18:47
-
どうしよ……亜弥ちゃんに何言えばいいの!!
「みきたんは……勝手だよ」
「ひゃい…」
「あたしの事振り回すのが、好きなんだもんね」
「す、しゅきじゃないれす……」
やばいよ。ろれつが回らなくなってきた……
亜弥ちゃん…泣かないでぇぇ。みきたんが悪かったよぉ。
「あたしの事怒らしといて、頭下げれば済むって思ってるんでしょ」
「ち…そんなんひゃ…」
思い立ったように頭を上げた亜弥ちゃんは、予想とは違った表情で。
にっこり、笑っていた。
- 49 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/19(月) 18:51
-
「それでも、あたしはたんの事が好き。大好き」
何ておっしゃいました?
「そーやって、あたしの事になると無茶苦茶になるみきたんが、大好き」
ええ、そうですか。 って、怒って無いの?
「分ってるよ。みきたんが、あたしの事しか想ってないのは…ね?」
亜弥ちゃんは、いつだって美貴だけを好きでいてくれたんだもん。
何回も裏切った美貴だけどね? 亜弥ちゃんが言う通りだから。
- 50 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/19(月) 18:56
-
「美貴も…そーです……」
「ちゃんと、言葉で言わなくちゃわかんない」
「や…だからぁ…」
「んー?」
亜弥ちゃんは、赤ん坊でもだっこする様に、美貴を抱きしめた。
それは確かに亜弥ちゃんの匂いで。
美貴の、長年のお気に入りの匂いで。
誰ともあてはまらない、美貴と亜弥ちゃんだけの想いで。
「す…きぃ…」
「んふふっ、良く出来ましたっ」
子供っぽい美貴を、よしよしってほっぺたを撫でる亜弥ちゃん。
とっても気持ちがいい、一時だった。
- 51 名前:うんめーの出会い 投稿日:2004/07/19(月) 20:07
-
ラブってんじゃねぇ!!追い掛けるんだごっちんよ!!
「せんせぇ!!石川せんせぇ!!」
白衣をなびかせて、先生は驚いた様子でごとーを見た。
ゲットしてやる!!
「本気!!です!!生徒と教師の関係なんて…いいじゃないですか!!」
はーるの〜木漏れ日の〜中で〜キミの〜やさぁ〜しさに〜
高校教師ぃぃぃぃぃぃーーーーー
「……そんなに、私を想っているの…?」
「もちろんです!!」
先生は、さっきみたいに、ごとーを見てせせら笑った。
「アナタはきっと、幸せになんかなれないわ」
酷く、人を見下したような言い方だった。
ごとーの何がいけないの?
ごとーは只、その人の後ろ姿を見送る事しか出来なかった。
- 52 名前:好き好きビーム 投稿日:2004/07/19(月) 20:13
-
「ららったった〜♪ふんふんふ〜ん♪」
やぁっと美貴は亜弥ちゃんとのいざこざを無くせたわけで、上機嫌っすよ。
おまけに、今日は亜弥ちゃんと2人っきりで一緒に帰れるしぃー
ごっちんは石川とかいう先生とうまくいきそうだしぃー
全て万事オッケー♪
「春の木漏れ日は気持ちがイイネ!そう思わなかいごっちんよ!!」
「んなわけあるか……」
「あ、春と言えば!は〜るの〜木漏れ日の〜中で〜キミのぉ〜…イダァッ!!
何すんだよごっちん!!」
「今その歌、歌うんじゃない!!」
なんだよ、不機嫌だなぁ。何何、石川先生とうまくいかなくて?
私といたら、あなたは幸せになれないって言われた?
「アフォだねチミは!!意地でも自分のモノにしなきゃ」
「だって!!……そんな事言われたら…手出せない…」
「ごっちん、人の恋愛に首突っ込んどいてその言葉は許せんよ」
「だって……」
ウジ虫め、オクテだな。
- 53 名前:好き好きビーム 投稿日:2004/07/19(月) 20:17
-
キーンコーンカーンコーン
「ん、本鈴鳴った!!あれ?さっきまで昼休みだったような…」
「んあ、小説って便利」
「ま、いいさ。それよりっ、美貴は亜弥ちゃんとふたりっっっきりで
帰んだから、邪魔すんなよ!」
「…それでも親友か!?一緒にきゃえろうよぉ〜」
「キショイ!!…亜弥ちゃんとの時間を潰すなぁ!」
このヤロ!!自分の恋愛が始まった途端我がままになりやがって!!
「とにかく!美貴は亜弥ちゃんとあっまい時間を過ごしたいの!!
一年生の教室まで迎えに行くって約束したんだから、離れろぉ!」
「いーやーだぁ!!帰ろう一緒にぃ!」
キモいぃぃ!ごっちんが壊れたぁ!!
美貴の腰に巻き付くようにくっついて離れやせん!!
- 54 名前:好き好きビーム 投稿日:2004/07/19(月) 20:25
-
結局、こうなっちゃったワケ?ふざけんなぁ!!
「…よっ!まっつー!」
「ごっちんだぁ、ごっちんも一緒に帰るのぉ?」
「帰りません。亜弥ちゃん早く行こう」
馬鹿してるごっちんを放置して、亜弥ちゃんの細い手首を掴もうとした。
「だぁめ!そういう意地悪言っちゃいけないのぉ!!」
キッとした目つきで、美貴を睨む亜弥ちゃん。
幼稚園児の子を叱るような態度されても…カワイイから許しちゃおう♪
「……そぉだぞみきたん!」
「キショイ!ごっちんはマネせんでいい!!」
「いいから!2人とも、仲良くね?」
亜弥ちゃんは美貴の右手と、ごっちんの右手をゆっくり握った。
ここまで亜弥ちゃんに言われたら言う事聞くしかないでしょう。
なんせ、かわいいんだもん♪
- 55 名前:好き好きビーム 投稿日:2004/07/19(月) 20:31
-
にしても……
「にゃははぁ、何言ってんのごっちぃん!!」
「だってさぁ〜……だよ!?そうじゃないぃ?」
何、この空気は。 美貴を放置して亜弥ちゃんとごっちんは仲良さげに
おしゃべりしちゃってさぁ。
大体、ごっちんテンション上がり過ぎだろ!?
さっきのロウテ−ションはなんだったの?!
「……じゃあ、バイバイねまっつ〜!!」
「うん!バイバイごっちん!」
ふーん、美貴よりごっちん優先ですか、そうですか。
途中でごっちんと帰り道が違うから亜弥ちゃんは手を振ってたけど
美貴はずっとごっちんを睨んでいた。
それに気がついた亜弥ちゃんは、美貴をまた叱るのだった。
「だめでしょ!ちゃんとバイバイしなきゃぁ!」
「…ふん、もういいよっ」
「みきたんっ?何でふてくされてんのさぁ〜」
- 56 名前:好き好きビーム 投稿日:2004/07/19(月) 20:36
-
「……ふふっ、シットしちゃったぁのかなぁ?」
びきーっ。
「んなっ!何で美貴がごっちんにシットなんかっ……」
「ほぉら、見え見えだよぉ」
「……ぅー…」
お見通しなのね、亜弥ちゃんたら。
ガキな美貴をそうやって分ってくれるのは嬉しいんだけどね…?
「だからカワイイもんね、みきたんはぁ〜。大好きだぞっ!」
「ぅー…」
「ほっぺ真っ赤っかぁー!」
そんなに美貴イジメが好きかい?亜弥ちゃんだって夜はすっごい照れる癖に。
- 57 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/20(火) 01:00
- 今回の更新はここまでですかね?
壊れたごっちんキャワ(・∀・)イイ!!
- 58 名前:ベイム 投稿日:2004/07/20(火) 17:55
- ↑すいません!!後にレスつけるの忘れてました……馬鹿だぁ…。
壊れてまた再生する事を祈ってください(笑
- 59 名前:好き好きビーム 投稿日:2004/07/20(火) 18:03
-
亜弥ちゃんって、本当に美貴大好きっ子なんだ。
付き合ってから実感が涌いたけどとっても一途で、痛すぎるぐらい優しい。
「じゃあねっ、たん!」
「ふぁ…あ、ばいばいっ」
我にかえると、そこはもう自分の家と、亜弥ちゃんちの真ん前だった。
殆どごっちんのせいで、亜弥ちゃんとのフリータイムを失われてしまった
じゃないか!…なんて怒ったって、なんせ隣同士なんだからいつでも会えるけどね。
亜弥ちゃんは、美貴が玄関のドアを開けるまで、ずっと笑顔で手をふってくれていた。
がちゃり、とドアが閉まる音を聞き終る。
その音が美貴には、いつもより名残惜しく聞こえた。
何でか判らない。 何故か、もうあの笑顔が見られないような気がしたから。
- 60 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/20(火) 18:15
-
「I LOVE YOU」
英語の教科書から抜き出した、たった一言の英文。
「今、ごとー鳥肌立ったんだけど……美貴どうしたの?」
「直訳すると、ごっちん」
「私はあなたを、愛してる。だしょ」
こんな英語、小学生だか幼稚園生だって理解してるんだ。
それでも美貴は、この意味がわかんない。
愛する人が、判らない。
- 61 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/20(火) 18:18
-
美貴は、亜弥ちゃんを何回哀しませたのかも覚えてない。
ついつい他の人に目がいっちゃって、後の事考えない美貴だから。
何で急に美貴がこんな事言い出したかっていうと、それは朝の出来事。
- 62 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/20(火) 18:27
-
いつもの様に、亜弥ちゃんを家の前で待っていた。
毎日の日課で、美貴と亜弥ちゃんは一緒に学校に行っているから。
がちゃって、ドアが開いたからてっきり亜弥ちゃんだと思ってたわけで。
亜弥ちゃんちの玄関から出てきたのは、パパさんだった。
おかしいな、亜弥ちゃんちのパパさんは、こんなに遅く出勤する筈ないんだけど。
「パパさん、亜弥ちゃんまだ御飯食べてますか?」
「んぅ?おらへんよ、とっくに学校行ったで」
「…え…?」
「何やら、朝早くから約束があるー言うとったで。
美貴ちゃん知らんかったか?」
こういう事が、あった。 亜弥ちゃんが美貴に何も言わないで学校へ行くなんて。
パパさんから話を聞いた後、複雑な気持ちで学校に向かった。
もちろん、頭の中は、亜弥ちゃんが残した『約束』の事だけだった。
- 63 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/20(火) 18:31
-
「約束……って、何だよぉっ……」
どこの誰と、朝早く約束を交わしたのだろう。
美貴以外の人に興味を持つような亜弥ちゃんじゃあないと思ってたのに。
昨日は普通に、みきたん♪って特に変わった所も無いしぃ…
亜弥ちゃんに直接聞く?…でも教室まで行く勇気がないしぃ…
「少年よ、大志を抱け!!」
あー…歴史で習ったっけ。 てゆうか、誰だよ!
- 64 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/20(火) 18:37
-
「なぁに悩んでんだぁ?ふじもん!!」
その子供っぽい声は、矢口さんだった。
いつもの溜まり場、保健室のソファに寝っ転がって眠りに着こうとした
その瞬間にとんでもなく面倒くさい人物が現れるなんて。
「悩んでませんよ、別に」
「嘘つくなってぇ、矢口先輩がのってやらぁ!!」
「矢口さんに言ってもねぇー…」
「んだとぉ!!……あ?マッキーはどうした、お前の相棒は」
「相棒って…しかもマッキーって。知りませんけど」
そう言えば、真希の姿が朝から見当たらない。
朝学活の時もいなかった……
「……石川先生の所かな……」
「誰だそいつは?」
「いや、新任の先生です。保健の先生でぇー…」
「ああー、あの黒くてブリってる人。ハゲに媚び売ってたぜー」
「マジっすか」
至って興味がなさそうに矢口さんはエアコンをつけた。
春……なんだけど猛暑なんだよ。読者のみんな、よろしくね。
- 65 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/20(火) 22:40
- 勝手に冷蔵庫から麦茶を出して飲み始めた矢口さんは、コップを差し出して
こう言った。
「オメ−、恋の悩みならよぉ、おいら経験豊富だから」
「は……?」
「あの〜、恋人ちゃんの事だろぉ?」
ギクッ。カンが鋭いんだかわかんないけど、女の子絡みには鋭い矢口さん。
「ほらなぁ。あんなカワイ子ちゃん、中々いねーぞぉ?」
「そりゃそうですよ!!なんたって……」
「美貴の恋人ですから!…って言うんだろ?」
「おめぇは、その自信があるから女の扱いが下手なんだ。
ふじもんの一言で、たっくさんの女の子が喜んだり悲しんだり、いーっぱい
苦労重ねてんだ。それも、わかっとけ?」
……美貴が…亜弥ちゃんに、苦労を重ねさせてる?
「でも、あんな純粋チックな子、今どきいねーど?」
「…そう…ですよね…」
「わーかってんじゃんか。だったらよぉ」
バシンッと小柄な身体から、懇親の勢いで平手がとんだ。
って言っても、背中にだけど。
- 66 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/20(火) 22:49
-
「きちんと、分ってやんないと。心の隅から隅まで、癒してやんねーと。な?」
まるで、年下の妹を扱うように、矢口さんはニカッと笑った。
叩いた背中を摩ってくれて、『しっかりしろ』なんて。
それも矢口さんらしくって、なんだかやんわりした気分になる。
「そうだろ?なんたって、おめーの恋人なんだからっ」
「はいっ!」
「何か状況わかんないけどな、彼女放しちゃだめだかんな?」
「はいっ」
「それじゃ……出動!!」
「らじゃっ!!」
亜弥ちゃん、美貴はうじうじしないよ。なんたって、亜弥ちゃんの恋人だもん。
今すぐ、会いにゆくから。
◇◇◇−−−−−−−−−
「……アイツ…強くなったぜ?ゆーちゃん…」
亜弥ちゃんは、美貴のモノだ。
- 67 名前:ベイム 投稿日:2004/07/20(火) 22:50
- えー、今日の更新終ります。
この後から矢口さんの事がちらほら……
もちろんごまりか?もどうにかなるかと。
あやみきは…一体。
- 68 名前:名無し読者 投稿日:2004/07/21(水) 11:57
- ごっちんがんばれ!
- 69 名前:名無し読者 投稿日:2004/07/21(水) 19:59
- タラシ美貴様最高w!そして、壊れたごっちん最高w!!
あやみきといしごま、大好物なん本当うれしいです。
更新頑張ってください。
- 70 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/21(水) 23:10
- 矢口さんカコイイっすね
- 71 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/23(金) 08:48
-
矢口さんに喝を入れられて、美貴は覚醒した。
こんな弱々しい美貴なんて、亜弥ちゃんにふさわしくない!!
「……亜弥ちゃん…」
「みきたんっ?何で態々教室まで…?」
ホントだよ。理由なんて大した事じゃないんだけどね。
それでも、亜弥ちゃんが朝早く誰と何をしてたのか、ものすごく気になる。
「…たん?どーしてそんな怖い目してるの…?あたし…何かした?」
「違うっ!!違うんだよぉ…」
「そいじゃ…なぁに?」
「ぅ…」
だめだ。こんな情けない顔だったら亜弥ちゃんに心配をかける。
「き…今日…朝、何してたの…?美貴、心配してた……」
「あ!!ごめんっ、みきたんに朝早く行くって言ってなかったよね!?」
「う…ん…」
あちゃー、って感じの顔で亜弥ちゃんは美貴に謝る。
そんな事はどうでもよくて、一体誰と何してたんだよぉ…
- 72 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/23(金) 08:57
-
「…今日ね、…3年の、市井先輩と…掲示板作ってて…」
市井さんて、ダレ?どこの誰?美貴がしらねぇやつか?
「…ホントにごめんね?みきたんと朝一緒に行きたかったんだよ?
でも先輩1人じゃ大変だから…」
「……ん…」
ほんっとに、馬鹿でがきんちょだよ、美貴は。
そんな知らない先輩に、『嫉妬』っつうもんを覚えちゃって。
- 73 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/23(金) 09:03
-
大人しく、また保健室に帰る事にした。
何かもやもやして、亜弥ちゃんを責める気持ちが高まって。
でも…しょうがない。亜弥ちゃんは優しいからその先輩を手伝ってやったんだよ。
絶対…そのっ……変な感情…持ってないよね、亜弥ちゃんは。
「おおーぅ、ふじもんお帰り!」
「んあ、美貴お帰り」
保健室のドアを開けると、ベッドでお菓子を喰ってるごっちんと矢口さん。
っつうかごっちんいつの間に来てたんだ。
「あのぉ…3年生に、市井って人いますよね…?」
「ん?紗耶香の事?」
「ああー、あの美形で背高い人ぉ」
やっぱり…亜弥ちゃんが気になるほどかっちょえー人なんだ…
- 74 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/23(金) 09:05
-
その先輩は、『市井紗耶香』って言うらしい。
成績優秀、スポーツ万能、性格よし、顔よし、というパーフェクトな
憧れの的だって。
聞けば聞く程いらだってくる……。
なんだよ、亜弥ちゃん……。
- 75 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/23(金) 11:56
-
「……ほぉ、まっつーが市井先輩と仲が良いと……」
ごっちんは煎餅をばりばり食いながら、矢口さんは深刻な顔をして
何かを考えている。
「……紗耶香、本当なんだ…」
「何がですか?!」
「いやさー、アイツ、ふじもんとソックリなんだわ。せ・い・か・く!」
美貴と、似てる?どこが?
「女癖悪いしぃ、浮気性だしぃー…頭良いんだけどねぇー」
「なるほど。まっつーには美貴の残像に見えるって事かぁ〜」
残像って…美貴は死んでないよぉ…。
そういう問題じゃなくて、…亜弥ちゃんが、市井さんをそういう風に見てるの?
- 76 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/23(金) 12:01
-
「んー、でもな、アイツ年下好みじゃない筈……」
「でもまっつーカワイイから自然と甘い誘惑感かもし出してるしー…」
「まままままさかああああ亜弥ちゃんが……」
「心配すんなふじもん、このおいらが紗耶香に確かめてやる!」
心配すんなって、するだろがぁ!!
- 77 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/23(金) 12:06
-
っつてもなぁ、紗耶香に直で聞くってのはこのおいらでも……
「んー…どうすっかなぁ…」
「どうした矢口?」
「紗耶香に何て言えばぁ…あ?」
「なんだ、市井に用あんのか?」
「って紗耶香じゃん!!」
なんちゅう適当なでくわしかた。作者、手抜くなよ!
教室に紗耶香と2人っきり、ここはタイマンで話すっきゃないっしょ。
「…さ、最近彼女出来た?」
「ん、まぁ。きょーも予約一杯でさぁ」
「そ、そーか……」
「つか、本題は何?」
「う…ぁ…あのさ」
「あのさ?」
やばいっ、胸がキドキドする!古!
何、意識してんだおいら……同じクラスの幼馴染みじゃないか!!
- 78 名前:ベイム 投稿日:2004/07/23(金) 12:10
- >68さん=ごっちん頑張りますw
>69さん=大好物ですか、ありがとうございます!!頑張ります!
>70さん=矢口さん絡みが複雑なですけど、これから結構出てきますw
- 79 名前:あやみき☆大好き 投稿日:2004/07/24(土) 15:20
- ぉもしろぃ!作者さん頑張って!!
読ませてもらぃますっ。
ミキティの触らせて発言に爆
- 80 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/24(土) 20:11
-
「ま、松浦さんって、知ってる?」
言ったゾおいら!!
「あの可愛いコ、ね。知ってる知ってるー」
脈ありだぞふじもん。感謝感激雨嵐。礼はソレなりにしろよ!
「今日そのコと朝、何してたの?」
「ん?掲示板ガタついてたから、2人で直そうって誘った」
「あ…そ…」
あらまー……誘ったわけ、紗耶香が…。それに乗るふじもんの彼女もやわいなー
「市井さぁ、年下苦手だけど、あのコだったらイイかなーなんて」
「あのコはダメ!!」
「何でだよ?」
「や……もう忘れて!!おいら急ぐから!じゃね!」
「あっ…オイ!」
にっげろーー。 しっかし、困った事になった。
マジかい?あの紗耶香を翻弄するなんて、どういう構えだろ?
- 81 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/24(土) 20:19
-
「……っつうわけだ。ふじもん。」
保健室から帰ってきた矢口さんは、悪い知らせを美貴に告げた。
「紗耶香は絶対年下に手出さないと思ったんだけどよぉ…どーもマジらしい」
「んあ、取られるかも」
取られる……だぁ?
「ぶっころすっ!!」
ごめん、石川先生。長机、まっ二つに折っちゃった。
「亜弥ちゃん誑かすようなマネするようなヤツがいたら、美貴がぶっころす!!
「ちょっ!!待て!まだ行くなっ……」
「そーだよ美貴、まっつーを信じるんだよ」
「信じるもクソもあるかぁ!!」
コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス!!
たとえ殺人罪に問われたとしても亜弥ちゃんの身体を渡すわけには!!
- 82 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/24(土) 20:24
-
「落ち着くのよ、美貴ちゃん!!」
「誰だクォラ!?」
どこの誰が美貴ちゃんなんて気持ち悪い!!って…黒っ。
「市井さんを殺すにはまだ早いわ、様子を見なきゃ」
「んあ!!いしかーせんせぇ!」
「つかどっから入ってきたんだよ。鍵閉めた筈……」
しかもいつの間にかあらすじを知ってる。
「松浦さんは、きっと市井さんに憧れて……」
「そ…んな……亜弥ちゃんが……穢される……」
「コラコラ、こんな変なヤツの事信じるな」
「んあ!いしかー先生は変なヤツじゃない!!」
- 83 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/24(土) 20:31
-
「ウワァァン!!亜弥ちゃぁぁん……ヒック…ウエェッ…」
あらま、美貴ったら泣いちゃった。無理ないねー、浮気される側に
立たされたんだもーん。
あ?美貴の気持ち?そんなんしらねぇよーだ。
矢口さんの胸で思いっきり泣いて、いしかー先生に推理されて、
うらやましぃ…
「ふーじもぉん、そんなに泣くなよぉ。こいつの言う事バカっぽいぃ」
「馬鹿とは何よ!先生が悩み相談に乗ってあげる……」
「お前を呼んだ覚えはないし、大体鍵閉まってんのにどっから…」
「矢口さん、あなたの心のドアをノックしたじゃない!!」
「はぁ?!何言ってんだよキショイィ!!」
んあ!せんせーはキショくない!!キャワイイじゃないか!!
「美貴、市井さんに逆襲するつもり?」
「ウェッ…お腹…すいたぁぁー……」
「話聞いちゃいねぇ。いしかー先生、どうしましょう?」
「そうねぇ…しばらく2人の様子を見た方が賢いわ」
「何かさっきと言ってる事違くねーか…」
「いしかー先生は正しい!!」
…それにしても…先生に告ったのに…全然相手にしてくれない……
- 84 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/24(土) 20:37
-
「ウェェェッ…あ…亜弥ちゃぁん…美貴が優しくなかったのぉぉ…?
それともそんなに市井ってヤツがいいのぉ……ウワァァァッ!!」
「ふじもん…泣くのはいいけどシャツに鼻水つけんな!!」
「あーやーちゃぁぁぁんっ!!ウワァァァァァァッッ!!」
もぉ…みきたんは死ぬよ亜弥ちゃん…。死んだ方がマシなんだぁ…・
だって。弱音吐くんじゃねぇよ美貴。なっさけねー。
「しょーがねーなぁ…亜弥ちゃん呼んでやろうか?」
「いいですぅ!!もー美貴なんか相手にされません…ウアァァ!!」
「うっるせー…マッキー、亜弥ちゃん捕獲してこい」
「アイアイサーッ」
「しょうがないわね。私も行くわ。保護者として」
「んあ、先生も?!行こ行こ!」
いしかー先生ゲッツ!!!
- 85 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/24(土) 22:17
-
「ええと…亜弥ちゃんは何組だったかしら…?」
「3組です!」
「そう、じゃあ隣の晩御飯へ突撃よ後藤さん!!」
「んあぁ!?」
隣の晩御飯ったって、ごとー○ネ○ケさんみたいにおっきいしゃもじ持ってないよぉ!!
いしかー先生はさっそく廊下にいたまっつーを見つけて目を光らせる。
んあ…目の付け所が違う。さすがごとーが愛す先生!
「こんばんわ〜、隣の晩御飯ー!」
「えっ?!○ネ○ケさん!?」
「こらこらまっつー、いしかー先生にノっちゃだめだよ」
何かしどろもどろでまっつーは○ネ○ケだと思っちゃってるし
いしかー先生はマジで隣の晩御飯やっちゃてるし。
んあ、そんな事してる場合じゃないよ。
「え…?ああ〜、何だ石川先生じゃないですかぁー」
「えへっ、バレちゃったぁ?…そんな事言ってないで、後藤さん、いい?」
「準備万端です」
「それじゃあいいわね。亜弥ちゃん、力抜いてね♪」
「んあ、同じく」
「ふぁい…?」
懇親の力をこめて、いしかー先生と共同作業だぁ♪
「「せーのっ!!」」
「ひゃぁっ!??あ…あたし何処に連れてかれるのぉぉぉっ!!??」
「亜弥ちゃんは喋らないで!下手したら舌が血まみれになるわよっ!!」
思った通り、まっつーは小学校の時とあんまり重さは変わってなくて軽かった。
- 86 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/24(土) 22:25
-
美貴とごとーが6年生の時、下級生との交流運動会でまっつーと騎馬戦をやった。
もちろん、まっつーと美貴とごとーの最強トリオでね。
美貴はずっと『上に乗りたい!』ってダダこねてたんだけど結局一番身軽な
まっつーが乗る事になって。
美貴は死ぬ程まっつーの事心配してたらしく、本番までめちゃくちゃ涙目で。
かわいかったなぁ。あの時の美貴……。
「ごっ…ごっちん!どこっ…触ってんのぉっ……」
「んあ!?ごめんっ…当たるんだよぉ…」
美貴に見つかってたら死刑確実…あぶねーぇ。
だって、このごとーの担ぎ方からして胸が当たっちゃうんだもん。
ごめんよ。まっつー。そして美貴。あ、そしていしかー先生。
ごとーが触りたいのはいしかー先生の…
「後藤さん!保健室につくわよ!」
「へ……?あ、はいぃ!!」
「ふぇ…?保健室?」
はーい、新鮮なまっつー藤本市場に御到着でさぁ。
たんと召し上がれ、美貴。
- 87 名前:ベイム 投稿日:2004/07/24(土) 22:27
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>79さん=触らせて発言wまた思い出しました。
なんだか石川さんがケメちゃんっぽくなってるような。
喋り方とかw それでも楽しいと言ってもらえれば嬉しいです。
- 88 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/28(水) 17:10
-
ちょいと無理矢理だったけど、美貴が泣き止むならこの上ないさ。
まっつーはわけ判んないだろうけどこれで万事オッケー!!
「ウェッ…ワァァァ…?あ、亜弥ちゃ……」
矢口さんからすぐさま離れて、美貴はきょとんとしているまっつーと対面。
そりゃーもう酷い顔だったね。
鼻水は堪えてたんだろうけど、涙でびっしょびしょ。
「ああああ亜弥ちゃぁー……」
「ふぇ?たん??」
今度はまっつーにがっしり、抱きついてやがる。
まーあったかく見守るさ。
当のまっつーはまだ状況が読めないらしい、抱きつく美貴の背中を
ぽんぽん、と優しく撫でるしかなかった。
「な、何があったのか話してくんないと、あたしわかんな……」
「ウェェッ…」
あらまー、何がしたいんだかわかんないよ美貴。
泣いてばっかでまっつー困っちゃうじゃないの。
さっさと言っちまえ、市井先輩と縁を切りなさいって。
- 89 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/28(水) 17:16
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ん?あれ?…いしかー先生は?ごとーのスウィートラバーは?
「…?オイ、マッキーの背中に何か手紙っぽのがくっついて……」
「んあ?!」
背中? 矢口さんに取ってもらい、誰かが張った手紙を見た。
『亜弥ちゃんと藤本さんは、貴女達に任せたわ。
愛のキューピッドより♪』
んあ……キャワイーッ!!!!
「キショッ。こんなもん破り捨てるかヤギに食べさせるかの価値だぞ」
んあー……ステキすぎる!!いしかー先生ったら…
- 90 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/28(水) 17:23
-
「なんて事言うんですか矢口さん!!」
「だってマジキショイぞ。焼却炉行きっと」
「ああ!ゴミ箱にストレートシュートだなんてぇ!!」
何でみんないしかー先生の魅力がわかんないんだよぉ!!
「ったく……おいっ…ふじもんっ」
「う?な、なぁんですか矢口さっ…」
まっつーの胸から美貴をはがすと、矢口さんはまっつーに聞こえないように
こそこそ話し始めた。
ごとーも加わるぜ。
「早く言えよバカ、紗耶香に取られるぞっ?」
「んあ、そうだそうだっ」
「だっ…だってぇ…」
「?たん、あたしに何か言う事あるの?」
あわわっ、まっつー入ってきちゃったじゃんか。
早く言いなさい、さもなくばフランシスコマキエルの祟りが……
- 91 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/28(水) 17:32
-
きゅっ
「みきたん、何でもいいから、話してくれないかな?」
あらまぁ…第2の天使が神のお告げをもらったわよ。
美貴のおててを優しく包んで、涙ぐんだ美貴の瞳を優しく拭って。
かわいーねぇ。 いやいや、幼馴染みとしての意見だからね。
「紗耶香と、どういう関係?」
そうそう、えらいじゃないか美貴。ズバッとサマータイムしたじゃないか。
……?
矢口、さん?
「……市井紗耶香。ふじもんは、ソイツの事…グハッ?!」
「矢口さんっ?!!」
「たんっ?!脇腹に拳入れちゃダメだよぉ!!」
「……ぁ……」
何してんだ!???? 我らの先輩矢口さんに伝説の拳をねじ込ませるとは!!!
美貴の目はうるうるしてて、白目剥いてる矢口さんをじっと見てる。
って、何で急に??
- 92 名前:名無し読者 投稿日:2004/07/29(木) 08:48
- 面白すぎるぅ〜 みんな結構壊れましたね(笑
続き待ってます。頑張ってください。
- 93 名前:ラヴソングをあなたに 投稿日:2004/07/29(木) 10:52
-
「ぅ……ぅ……うぁーーーー!!!」
突然、美貴は叫んで保健室を飛び出した。
奇声中の奇声をあげて。
「…たん…?」
「追い掛けるぞ!!」
矢口さんとごとーは、まっつーの手を引っ張って美貴を追いかけた。
あの馬鹿野郎!ヤギに足舐めさせるぞ!!
アイツ……かなりのクソガキだな。
「ハァッ……まだ腹がいてぇ…」
「大丈夫ですか矢口先輩!?ごめんなさい、みきたんが…」
「ん、平気だよ。おいらが余計な事言ったからさ」
せっかく矢口さんが美貴の代わりに言ってあげたのに。
恩を徒で返したな…。
- 94 名前:歌おう、君に 投稿日:2004/07/29(木) 10:59
-
「……市井、紗耶香って、アンタか?」
もう、亜弥ちゃんの事以外考えられない。
保健室から疾走して、市井に殴り込みに行った。
亜弥ちゃんを、絶対取らせない。
「……お前、誰だよ」
「2年4組藤本美貴」
「で、何の用?」
「美貴の亜弥ちゃんを取るようなら、美貴はアンタを殺す」
何、笑ってんだよ。なめてんじゃねぇよ。
拳でやろうっての?美貴にかかるなら直行病院行きだぞ。
- 95 名前:歌おう、君に 投稿日:2004/07/29(木) 11:04
-
「ハハハッ、松浦、亜弥?」
「気安く呼ぶな」
「……お前、松浦の何なわけ?」
「恋人だよ」
亜弥ちゃんが、一番大好き。こいつなんかに取られてたまるか。
ウジウジミキティは捨てたんだ。
「……お前さぁ、学校中有名じゃん?浮気王だって」
「それはっ……今は違う!!」
「お前より、市井の方が似合うと思うけど」
「んだとっ!!???」
ぶちぎれた。 確かに浮気はいっぱいした。 でも、亜弥ちゃんは美貴の恋人。
譲らない。
- 96 名前:歌おう、君に 投稿日:2004/07/29(木) 11:15
-
……感じる……コレは…美貴の気配だぁ!
「矢口さん、そこの角を曲がります!!」
「ん?!わかった!!」
美貴の匂いがする。長年の付き合いのせいかな…ちょっとキモいぞ。
しかもっ…血の匂いもする?!!
「矢口さん!美貴、市井さん殴ってるかもしれません!!」
「何?!つかアイツ紗耶香の所に?!」
あいつをマジに怒らせたら、誰にも止められんないかも……
中学生の時、ごとーがコケてまっつーのほっぺにチュウしちゃった
時、ごとーの記憶はそこからちょいちょい抜けてる。
- 97 名前:歌おう、君に 投稿日:2004/07/29(木) 11:21
-
って…いたぁーーーー!!美貴発見!!
「紗耶香!!どうし……ふじもん?!お前口の端切れて……」
え?……美貴……殴ったんじゃなくて、殴られたの…?
って、倒れた??!!
「美…」
「たんっ……みきたん!!!」
んー。愛を感じるねぇい。って違う違う。
美貴はうっすら目をあけて、まっつーの膝の上に頭をのっける。
アイツが……殴られるなんて、ありえない。
まっつーの事になったら何するか判らないアイツが…何で殴られた?
「…こいつ、しつこいんだよ。だからカッとなって殴っちった」
「だからって……紗耶香!!」
「ウゼェんだよ。熱血なヤツ見てっと、イライラすんだ。じゃな」
- 98 名前:歌おう、君に 投稿日:2004/07/29(木) 11:30
-
「たんっ、しっかりして!!」
「ん…亜弥ちゃん……?」
「大丈夫っ?…何で喧嘩なんてするの?いつも言ってるでしょ?」
「だって…」
「亜弥ちゃん、取られたくなかったから……アイツの事すきになっちゃうんじゃないかって…」
……おめでとう、やっと言えたね。 おや、まっつーの瞳から涙が。
「たん……馬鹿な事言わないでよっ、あたしはみきたんが良いの!」
「イテイテッ、ほっぺ叩かないでぇ…」
「市井先輩をそんな風に見てない。みきたんしか、見えないもん」
「ぅ…あ、亜弥ちゃぁぁぁん!!」
「よーしよし、いいこいいこ」
感動のラストを飾った2人のツーショット。いいねぇ、青春。
「…ごめんなふじもん。紗耶香にはちゃんと言っておくからな…」
「いや…大丈夫っす。まだ喧嘩終ってないですし」
「たん!!ダメだって…」
「やだ!アイツ許さない!!……イテテ…」
ばーか。ま、取りあえずは一件略着。保健室に戻ろう。
- 99 名前:君に、歌おう 投稿日:2004/07/29(木) 11:40
-
「ー……痛いっつってんだろこのヤブ先!!」
「何よ!!これでも教員免許取得免除されたのよ!!」
「ハ?!何者だよ?!」
何はともあれ、美貴は軽い怪我を負ったけどまっつーとラブラブになれたし、
ごとーはどさくさに紛れていしかー先生の隣に座ってるし。
「んあ…ごとーも手当てしてほしいぃ」
「やめとけごっちん。碌な事…イタイ!」
「コラ!消毒してるだけでしょ!」
このやりとりを、まっつーは微笑ましく眺めている。
美貴、ちゃんと信じてあげなさいよ、この天使を。
「亜弥ちゃぁん、美貴、一回も手ぇ出してないよ!えらい?」
「うん、エライエライ!すごいみきたん!」
「だって、亜弥ちゃんと約束したもん!!人殴っちゃダメだよって」
えらいなぁ……ごとーとの約束はすぐ忘れる癖に。
「亜弥ちゃん、愛してる」
「うん、あたしも」
ちゃんと、歌えたね。まっつーだけに送る、まっつーが美貴だけに送る。
愛のうた。
- 100 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 11:54
-
『ったく、うっせーなー、乳歯3本折っただけだろー』
『だからってあんな惨い折り方はないだろう』
『すいませんでしたーっと、校長先生頭硬いよー』
『全く、以後気をつけるように』
中学2年の時、美貴が下級生の乳歯を折った事で校長に呼び出された。
まっつーは私立の女子高に通ってたから、その事件を知ったのはその日
の夕方。
「たん、何でそんな事したの」
「…だってぇ…」
「だっても何もないでしょ!!」
「ぅー……」
「ごめんなさい、した?」
「……ぅん…」
「もう2度と、人に暴力ふるっちゃダメ!わかった?」
「…ぅん…」
「そんな事したら、ちゅーもしてあげないし、一緒に寝てあげないからっ」
「んえ!?それだけはヤだ!!!」
わーお。こっぴどく正座状態でまっつーに叱られた美貴は、次の日から
良い子になる事を目指しましたとさ。
ごとーの出番は……
- 101 名前:名無し読者 投稿日:2004/07/29(木) 13:08
- ごっちん……ファイ!
- 102 名前:ベイム 投稿日:2004/07/29(木) 16:33
- >92さん=いやーぶっこわれキャラが増えてきちゃって困りますぅ(爆
非現実すぎますがおもしろくしたいので、頑張ります。
>101=ごっちんと石川さんの絡みが少ない気がするのは自分だけでしょうか(笑
なんとか2人をハッピーエンドにするつもりはあるようなないような?
まぁ、どうにかなります。
- 103 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 17:38
-
いやー、季節の移り変わりって何て早いんだろう。
ついこの間まで春だと思ってたらもう夏到来だよ。サマーだよ。
「オーイ、石川先生ーっ」
愛しのいしかー先生とは……あんまり進展がないんだけど。
どうなのそこらへん。え?作者!!
「あら美貴ちゃん、何か用?」
「夏休みっていつからぁ?」
「今月の15日からよ。やっと仕事から開放されるわ!」
「ケッ。体した仕事してねーだろ」
保健室には、いつものメンバー。矢口さんと、美貴と、ごとーと、まっつー。
未だに市井先輩と美貴のいざこざは絶えないけど、まっつーはその事ちゃんと
分ってるみたいだからきちんと……ね。
「さっさと夏休みになれよぉ…つまんねぇよぉー」
「美貴休み中に何する気?」
「んー?ずーっと亜弥ちゃんと一緒にいるぅ。ねぇー亜弥ちゃん!」
「えーっ、みきたんと一緒にいると宿題出来なくなるよぉ」
「んあ、確かに」
あはは、バレー部も活動ないし、宿題なんてやる暇いっぱいある筈なんだけど
いっつも美貴はやってこないんだな、これが。
- 104 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 17:45
-
「……そぉだ、今夜、花火しねぇか!?」
「花火だって、亜弥ちゃんやる?」
「うん!やりたい!」
「んあ、ごとーもやりたい!」
「花火なんて何年ぶりかしら…いいわね」
……ちょっと待て。これは…ひょっとしてチャンスじゃあないのか。
花火=ロマンチック。ロマンチック=恋の発展。
いしかー先生と、あんな事やこんな事を………
「んだよ、お前も花火やるのか!?」
「もちろんよ、保護者としてついて行くのが意義ってもんよ」
「ったく、特別だぞ」
よっっっっっしゃぁぁぁぁ!!!
いしかー先生ゲッツ!
- 105 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 17:50
-
「っつってもさ、どこでやる?」
「んー、学校の屋上とか」
「お、それいい。屋上で決まり!!」
「7時に学校の屋上!!それじゃ解散って事で」
ふふふっ……美貴め、今に見てろ。
まっつーと美貴に負けないカップル誕生!!
- 106 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 18:01
-
−−−−−−−−−−−−
「よし、みんな集まったな?」
午後七時、学校の校門前にて全員集合となった。
学校に侵入する際の特攻隊長は矢口さん、花火&手荷物係は美貴とごとー。
食い物係はいしかー先生とまっつー。
「裏口はあらかじめ鍵開けといたから、そっから侵入。いいな?」
「「「「イエッサー!」」」」
「くれぐれも、日直の先生と出くわさないように。大声厳禁、校内で
ふらふら自由行動しないでしっかりついてこい!!」
「「「「イエッサー!」」」」
にしても…いしかー先生の私服がめっちゃんこかわいい。
白衣着てるよりもっと素敵じゃないか……。
まっつーの私服も女の子って感じでかわいいけど…ジロジロ見てると
美貴にドロップキックかまされかねない。
「……オイ、思ったより校内って暗いんだな……」
「んあ、ミステリアス」
怖いもの大嫌いなまっつーは、美貴の腰に手を巻き付けてピッタリ
くっついて歩いてる。
美貴はくすっと笑って頭を撫でていた。
んあ…いしかー先生は?
- 107 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 18:07
-
「……キショイ、なんだよくっつくなよっ」
「だって怖いじゃない!」
「いちいちうっせーヤツだなぁ…」
……矢口さんに取られた……。
グスン、どうせごとーは独り身………
がっしゃーーーーん
「うわぁんっ!」
「わわっ、亜弥ちゃん大丈夫だからっ」
突然、1年生の教室からガラスが割れるような音がした。
まさか幽霊……
- 108 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 21:17
-
「んだよ、誰かいんのか………?」
「んあ、多分」
「美貴見てくるっ」
「……っみきたん待って!」
美貴とまっつーは階段を駆け上がって、1年生の教室へ。
不可思議……怖いとは思わないけど。
それにしてもっ、いしかー先生……ちっとは告白したごとーを見てくれてもいいんじゃない?
「後藤さん?どうしたの?」
「んあっ、な、なんでもないですっ…」
「変なやつ。ほらっ、離れろよ黒いのっ…」
「真里っぺの意地悪ぅー」
「ハァ!?マジキショ!」
- 109 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 21:25
-
「……こんなにくっつくなら、矢口さん達と居ればいいのに」
「…だってぇ…みきたんがいないとやだもん」
んはは、ちょっと歩きにくいけど、ぴったりくっついてる亜弥ちゃんは
辺りを見渡してビクビクしてる。
むかしっから怖いもの苦手なくせに、美貴の後だけはついてくるんだから。
「こっから…音したんだよね…」
「あれ……ここ、あたしのクラス…」
懐中電灯を持ち、亜弥ちゃんの手を握って教室を見渡す。
ん……? 何か2つのモノが蠢いて……
「……誰?」
『パリンッ』
ガラスの破片を拾ってる…?
- 110 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 21:36
-
「……れいなっ、早く拾わないと…」
「わかっとる、静かにせんかっ…」
ん…?九州弁喋ってる若い輩…それと標準語喋ってる若い輩。
懐中電灯を、思いきって当ててみた。
「んなっ……? まぶしかっ…」
「!?ま、松浦さん!!?」
「ふぇ…?あれ?亀ちゃんと田中ちゃん!?」
「え、亜弥ちゃん知り合い?」
ん?…どーゆー事?知り合いって事ぁ…
「何やってんの?亀ちゃん達……」
「あああああの……あっ、花火!花火やりにきて…そやろ絵里!?」
「え?あ…うんっ」
「奇遇だねぇ!あたしもそうなの!!じゃ、一緒にやらないっ?いいよね、たん?」
「へ?あ、ああうん。で、この子らは…」
あからさまに花火をやりにきたとは思えない。
九州弁の子はヤンキーファッション、標準語の子はお姉系。
その2人がこのクラスで……?
- 111 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 21:44
-
「亀井絵里ちゃんと、田中れいなちゃん。亜弥ちゃんのお友達ね」
ほぉー……1年生にこんな可愛い子いたんだ。
って違う。なんつーか、高校生っていうか中学生みたい。
「なんか…夢見た気分とです…あの藤本先輩とお話できるなんて……」
「へ?美貴と?」
「ずっとカッコいいなぁ思ってたとです!」
「あ…そりゃ…どうも」
握手求められちゃった。アハハ、何か良い気分♪
「みきたん、矢口先輩達待たせちゃってるし、行こっ」
「あ、うん。じゃあ亀ちゃんと田中ちゃんも花火やろうよ」
「はいっ、そうさせてもらいますたい。絵里、行こか」
「うんっ」
おっ。手繋いでる……って事は付き合っちゃってるの?
美貴と亜弥ちゃんみたいに?
ほぉー、ませてるなぁ。
- 112 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/07/29(木) 21:48
-
「おう!大勢の方が花火楽しいし、やろうぜ!」
「よかですか?」
「んあ、歓迎歓迎」
っつう事で、総勢7人で屋上へ向かう事に。
「あの、一個聞いてよかですか?」
「んあ、何?」
屋上へ上がる階段をのぼりながら、田中ちゃんがごっちんにおずおずと尋ねる。
「屋上の鍵は、持ってるとですよね?」
- 113 名前:ベイム 投稿日:2004/07/29(木) 21:49
- アハハ−イ。調子に乗って登場人物増やしちゃったーい。
更新終ります。
- 114 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/01(日) 03:16
- それぞれのキャラが強烈すぎてすごい破壊力w
- 115 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 10:03
-
何を言っておるかね、それなら石川先生が持って……
「私、鍵なんて持ってないわよ」
「ハァ!?お前どこまで役に立たねぇんだよ!!」
「んあ!どうしますか!?」
お前一応先生だろ?!黒い上に役にも立たないとなると使い用がないじゃないか。
チッ…ここで諦めないのが藤本美貴の根性ってトコだ。
「美貴職員室からかっぱらってくる。みんなここで待ってて!」
「んあ、念のためごとーも行くぅ」
「…みきたん…」
「ヘーキだって、あいつらなら絶対捕まらないから」
「そうね、その可能性は大ね」
「元はと言えばオメ−のせいだろ!」
……知能プレーは苦手だけど、体力的には絶大な自信がある。
ごっちんとのコンビネーションが大事!!
ミッション・イン・ぽっしぶる!!
- 116 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 10:10
-
「チキショー、おいら達ここで待ってろってか」
「暗いしホコリ臭か……」
「そだ、怪談話しでもしましょ」
「えぇ!?怪談ですかぁ…?」
「松浦さん、苦手なの?」
「やっ、そんな事はないんだけどぉー……」
……って事になってないかな、亜弥ちゃん怖いの苦手だってのに!!
ま、帰ってきて亜弥ちゃん泣いてたら特攻隊長の矢口さんをシメればよか。
「ヤバ、日直ハゲじゃん!!どうする美貴?」
「催眠薬入れる時間なんてないし…後頭部強打する…?」
「んあ、退学は確実」
「そっか。それじゃ…」
「……ヨシ、それでオッケー」
ミッションスタート♪
デンデンデンデンデンデンデン、チャララーチャララ−
- 117 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 10:14
-
まず一本の竿にハゲの好物、カツラを括りつける。
それを職員室の窓ごしにごっちんが竿をゆすって興味を引く。
その間に美貴はハゲの机にあるチェーンホルダーから屋上の鍵を盗む。
完璧!!
「つかさ、この竿サザエさんちにありそうだね」
「んあ、同感」
そぉーっとそぉーっと、職員室のドアを開く。
テストの採点か何か、書きものをしてる。
「……ム?何だあれは……黒い髪…?」
『んあ、本当に教師かコイツ…』
思った通り、ハゲは髪に興味を示す。してやったり!!
- 118 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 10:20
-
「クソッ、屋上の鍵どれだよ!!」
『美貴早くしろっ、もう持たない…』
「ムゥ?何故ズラが…」
えーっとこれはパパイヤ保存庫の鍵でぇ…こっちは校長のミッドナイトルームの鍵…
ん?コレか?…秘密の部屋行きの鍵。あれ?こっちか?
その時、美貴はとんでもないヘマをした。
チャリーン
『……あンの馬鹿ヤローッ…』
許せ、ごっちん。
鍵落としちゃった…。
「ム?…ふっ、藤本!??」
「見逃せハゲ!!」
ハゲは目を丸くして私服姿の美貴をひっつかまえようと走り出した。
捕まるかよ、簡単に!!
- 119 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 10:30
-
「ごっちん、早く!!」
「誰のせいだよ誰の!!鍵は?」
「ギリで見つけた!」
「…コラァ−ッ!!こんな時間に学校で何やっとる!!」
「「色々!!」」
こいつをまくのは簡単だけど、屋上に行く事がバレたら大変。
「…ヒーッ、ハァ−ッ。久しぶりで結構キツイ…」
「何だ、見つかったのか?」
「バッチリ見られちゃた♪」
「美貴のせいだろ!!」
「まーまー、終った事だし……って、亜弥ちゃん!???」
「あ、泣いちゃったんだよぉ、コイツが余計な事言うから」
「んっ…うぇっ…みきっ…たぁん…」
「あーよしよし、怖かったねぇ…おいこらワレ!亜弥ちゃんに何さらしとんじゃボケェ!」
「えぇ、トイレの花子さんの話しただけよ」
「そんだけで済むと思てんのかおんどら!!」
「どーどー、落ち着け美貴。いいから花火しよ花火」
あの黒いの!!亜弥ちゃんの事泣かせるたぁ良い度胸してるじゃん。
って…聞けよ!!
- 120 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 17:33
-
「さぁーさぁー酒もあるんだから飲も飲も」
「ごとーは飲む気力ないです…」
「何言ってるのよ、飲まなきゃソンよ」
「アンタ一応先生だろ、いいのかよ」
「…人の健康は人の健康よ。私は教職員の身として花火をやりにきたワケじゃないもの」
「ヘリクツゥー」
もー…お酒なんかうけつけないよぉ。いしかー先生は矢口さん向きなのかよぉ…。
美貴なんか泣いてるまっつーを後からぎゅーっと抱きしめて『大丈夫だよ』って慰めて
あげてる。
ちきしょー!!正直言ってウラヤマだぞ!!!
「絵里…本当に花火やってええんかな?」
「お言葉に甘えてやらさせてもらおうよ、れいなと花火久しぶりだし♪」
「そ…そかな…」
で、何。このコらもデキちゃってるっていう展開なのね。
年下に負かされたような気分で腹立たしいわごとー。
こうなりゃ、ドーンと一発打ち上げからやっちゃえ!!
「おーい美貴、打ち上げするからライターぷりぃず」
「ダメ!美貴がやるんだよ!」
「ごとー!」
「美貴!」
「ごとー!」
「美貴だってば!!」
…ムムムムム…今ごとーは一発ぶっぱなしたい気分なんだ!!邪魔するな!!
- 121 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 17:44
-
「…アハハハッ…ハハッ!!…ごっちんとみきたん、全然変わってないよぉ」
さっきまで泣いていた筈のまっつーがライターの取り合いをする
ごとーと美貴を見て大笑いし始めた。
何がおかしいのよ!!
「小学校の時、みんなで花火するとさぁ、必ずみきたんとごっちんがライター取り合って、
よく喧嘩してたなぁって。あたしがやるって言うと、みきたんが『亜弥ちゃんは
まだ小さいからダメ』って、やらせてくれなかったもん」
あー……なんか、懐かしいなぁ。
まっつーのちっちゃい手に火傷なんてできたらって、美貴は大袈裟なくらい
反対してた。
「そ…そだったっけ…アハハッ、結局美貴が奪い取って勝ったんだよね」
「みきたん、ごっちんにやらせてあげな」
「…亜弥ちゃんが言うんだったら、ほらっ」
「素直に言う事ききゃーいいのに。…付けるからみんなよけてー」
渋々ライターを渡した美貴は、子供の時とかわらない悔しそうな顔だった。
「……点火!!」
ヒュ−ッ………ドパァァァァン!!!
「うぉ、すっげー」
「キレ−」
あははっ、みんな同じような事ばっか言ってた。
- 122 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 20:03
-
……ヒュ−ッ……ドパァァァァン!!!
おー、綺麗!!イイネェ、夏は花火だよ。
「アハハッ、これでハゲが来たらどうすっか」
「まーそん時はそん時でどうにかしましょ」
「お前…教師っていう仕事捨ててるだろ」
何ゲなーく、いしかー先生のお隣に座る。
ロマンチックだよぉ…いっそ肩でも抱いちゃうかい?
いやいや、何とハレンチな。
清純派のごとーとしてはそんな事は出来ない。
「キレ−だね、みきたん」
「あぁーお腹空いた」
「えぇ?…もう、ロマンチックの欠片もないじゃん」
「だって亜弥ちゃんのほうが綺麗だもん」
「へ…?」
「亜弥ちゃんのほうが、美貴は好き」
「…ありがと」
ほっほえましー。ラブラブ感一杯じゃん。んあ、腹たつ。
独りで線香花火でもするか……
- 123 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 20:21
- パチパチ…パチッ…
「線香花火、私にも一本頂戴」
「んあ、どーぞ…!?いしかー先生!!」
「…綺麗…私、打ち上げよりこっちの方が好き」
「同感です」
やっぱり打ち上げ花火なんかより切ない雰囲気をかもしだす線香花火でしょ!!
え?さっきと言ってた事違うって?まあいいじゃないか。
「ね、ねぇ先生」
「何?」
「…やっぱ、ごとーじゃダメ?」
「……」
「ごとーじゃ、先生好きになれない?」
真面目に告白した。もう抑えられない。
「…前に言ったでしょ?幸せになれないわよって…」
「そんな事ない。ごとーは先生を幸せにするし、ごとー自身も幸せになる」
「……本当に?」
「マジです。本気と書いてマジです」
んあ、真面目すぎたかも。一応ラブコメなのよねこのストーリー。
無理矢理かな。
「…それでも、ごめんなさい。まだ判らないわ…」
困ったように笑った先生は、ぽとっと落ちた線香花火のさきっちょを突いた。
……せんせーの気持ち、ごとーも判った。
「でも、生徒じゃなく、あなたを見たいと思う」
「え?」
「特別な存在として、見たいと思ってる」
ジュッと、花火の熱が水に溶ける音がした。
ごとーが、先生の特別。それだけで、嬉しいと。
- 124 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 20:23
-
−−撃沈。 でも、ま、いっか。
なんたって、先生の『特別』だし。ねっ。
「うぉ〜い、何やってんだ。こっちきて手持ち花火やるぞぉ」
「んあ、今行く」
煙り臭かった、告白。
それでも淡い匂いがした、ごとーの青春。
まだ終ってない、青春!!!
- 125 名前:すくーるうぉーず 投稿日:2004/08/01(日) 20:46
-
「ウォ−、バチバチいってんぞ!」
「美貴!!火のコをこっちにとばすなぁ!!」
「絵里、きれいかねー」
「うん、スゴーイ…」
「亜弥ちゃん、危ないから美貴が火つけたげる」
「そんなぁ、あたし昔みたいに小さくないよ?」
「…何か、いつも美貴がやってたから、身体についちゃってさ」
「そっか…じゃ、お願い」
何だかな…亜弥ちゃんって、大人っぽくなった。
小学生の時は、美貴より背ちっちゃくて、よく泣かされてて。
『やーいチビチビ!!』
『一年生で一番ちっこいチビー!!』
『ふぇぇっ…チビじゃ…ないもんっ…』
『うそつけぇ!ちーび…』
男の子2人組が、ある日亜弥ちゃんをいじめているのを目撃した。
美貴は、ブチ切れた。
『亜弥ちゃんに何してんだお前らぁぁぁ!!!!』
『グギャッッ!?』
『ゴハッッッッ!!?』
『ふぇ…?』
必殺技、藤本家奥義、獣心とび蹴り。亜弥ちゃんを泣かせたらこうなるっての。
『『ウワァァァン!ママァーーー!!』』
『たんっ…?』
『ゲッ、怪我してんじゃん!!…あいつらブッコロス!!!八つ裂き決定!!』
『だいじょうぶっ!みきたんのほうが…』
その時、とび蹴りの拍子に膝を擦りむいた。こんなもんごっちんとの喧嘩に
比べたらどうってことないんだけど。
『こんなもん、全然平気。亜弥ちゃんの為なら、何だってするもん美貴!』
また、ぶわっと泣いちゃった亜弥ちゃんは、しばらくいじめられ続けても
美貴に何も言わなかった。
- 126 名前:小さき頃 投稿日:2004/08/01(日) 20:57
-
今一発づつ、亜弥ちゃんをいじめている男子2人にいつもの様にシメる。
正直、辛かった。
亜弥ちゃんが美貴を頼ってくれないのも、守っても守っても、笑顔になってくれない亜弥ちゃん。
『みきたん、もういいよぉっ…みきたんがいっぱいけがしてるっ…』
『ナメときゃ治るよ、バンソーコ−の2枚や3枚なんてへっちゃら』
『だっていやだもん!みきたんがいっぱいいっぱい痛いおもいして、あたしの
事まもってくれても……』
『いたくなんかない。亜弥ちゃんの笑った顔、みたいもんっ!!』
それ以来、美貴が念を押したおかげなのかいじめっこは出なくなった。
亜弥ちゃんも一杯笑うようになって、いっぱい甘えてくれた。
かわいくてかわいくて、しょうがなかった。
- 127 名前:名無し読者 投稿日:2004/08/02(月) 10:08
- ごっちん頑張れー!
ちっちゃい美貴様かっこよすぎる〜!
- 128 名前:小さき頃 投稿日:2004/08/03(火) 18:04
-
「昔はさぁー、美貴もかわいげがあったのにさぁー」
ごっちんが勝手に美貴のアルバムを引っぱりだしてなんか言ってる。
そりゃーそうさ、プリティだったさ。
ごっちんだって今みたいに暴力的じゃなかったのに。
それに今恋しちゃってるからヴァイオレンス状態だし。
「うっさいなぁ、今の美貴を見て何か言う事ないの?」
「ヘタレ、バカ、エロ。うわー三重苦」
「んだとぉ!??」
「しーっ、まっつー起きちゃうでしょ」
「あ…」
あわてて口を塞ぐ。そっか、亜弥ちゃん疲れて寝ちゃったんだっけ。
……まぁ、コトの終りって事さ。
その後ごっちんが遊びに来たから、急いで亜弥ちゃんにパジャマ着させて。
ちなみに、美貴のウチね。
「……カーワイイねぇ。まっつーだけは昔っから変わらないね」
「…そだね」
「ちょっと強くなったかな」
「…そだね」
「前みたいに、いじめられる事ないしね」
「…うん」
もっともっと、守ってあげたい。なんてらしくない事思っちゃう美貴。
どんどん大人っぽくなってゆく亜弥ちゃんは、美貴から遠のく気もする。
- 129 名前:小さき頃 投稿日:2004/08/03(火) 18:17
-
「それでもさぁ、まだ美貴は必要じゃない?」
「…へ?」
「まっつー、美貴一直線だし。アンタいないと絶対悲しむよ」
そっか…。ま、そうだよな。
市井より美貴がいいって言ってくれるもん。
美貴は必要されてんだよ。…きっとね。
「ハァ…いしかー先生とごとーは一体……」
「フラれたんならあきらめろー」
「んあ!!うるさい!…まだ諦められない!」
「ごっちんも物好きだなぁ」
……あー、ごっちんが余計な事言うから亜弥ちゃん目覚めちゃったじゃん。
「あ…れ…?ごっちん、来てたのぉ?」
「んあ、さっきね」
「亜弥ちゃん、眠いならまだ寝てていいからね」
「んーん、もう眠くない。…あ!!アルバム!」
ベッドから飛び起きると、ごっちんの手にあったアルバムを亜弥ちゃんは奪った。
- 130 名前:小さき頃 投稿日:2004/08/03(火) 18:25
-
「にゃははぁ、みきたんかーわいいっ!」
「…あんまり見ないでよぉ…」
「だってぇ、幼稚園の頃のたん知らないもん」
「小学校の時と変わんないと思うけど…」
しっかりカメラ目線の美貴が、ごっちんと並んで写ってる。
そんなに懐かしくも思えないんだよなぁ。
亜弥ちゃんははしゃいで眺めてるけど。
「あ、コレまっつーが東京に引っ越してきた時のだ」
「へ?どれどれ」
亜弥ちゃんちの前で、ごっちんと美貴、亜弥パパ&ママと
美貴パパ&ママが写ってる。
そーそー、ごっちんの家も美貴と亜弥ちゃんちの目と鼻の先ね。
「うわぁ、まっつーちっちゃいねぇ」
「えぇーそんなにちっちゃい?」
「美貴よりちっちゃいじゃん、でも顔だちは変わらないもんね亜弥ちゃん」
美貴の手をしっかり握って、満面の笑顔。
泣き虫亜弥ちゃん。ってか。
- 131 名前:小さき頃 投稿日:2004/08/03(火) 18:31
-
「よく泣いてたねぇー、パパさんに怒られた時とかさ」
「そうそう、その度美貴がなぐさめてて」
「…もーいいじゃんその話は!!」
「あと男子にからかわれた時とか」
「んあ、美貴がボコボコにしてたけどね」
「そーだよ、みきたんが助けてくれてたんだもんねっ?」
「アハハ、ま、まぁね」
チッ、今日はごっちんが泊まるから第2試合できないんだった。
ちくしょー、可愛いなぁ。
ぴーろりーろりー
「ん?何だこの適当な着めロは」
「あ、ごめんあたし」
「んあ、まっつーの携帯か」
- 132 名前:小さき頃 投稿日:2004/08/03(火) 21:48
-
「ハイ、もしもし……。え?市井先輩?」
「ハァァァァ!???」
「んあ!?」
市井だとぉ!??何で亜弥ちゃんの携帯にかかってくるんだよ!??
ハッ、もしやメル友…そんな事許されていいと思ってやがんのか!!!!
『ごめんごめん、石川先生に聞いたら教えてくれてさ。驚かせたかな?』
「石川…先生にですか?」
「亜弥ちゃん携帯貸して!!市井にかわれ!!!」
「シッ、たんダメッ!!」
うぅぅー…何だよアイツ!!今度こそぶっころす時がきた!!!
しかも石川が教えやがっただと!?あの黒!!!
『…そこに、藤本ってヤツ、いるでしょ?』
つつぬけだよバッキャロー!!!亜弥ちゃんから携帯を奪うと、耳に当てた。
「亜弥ちゃんにかかわるな!!このっ…ヘンタイ!!』
ピッ。 ツー…ツー…ツー…−
「みきたんのバカァ!!なんて事言うの!??」
「だ、だって…」
「先輩に迷惑かかるでしょ!?」
「……」
ごっちんは黙って、床に落ちた亜弥ちゃんの携帯をいじってる。
……何だよ、何で市井の心配なんかすんだよ。
- 133 名前:決戦 投稿日:2004/08/03(火) 22:01
-
「だってぇっ……ウワァァァッッッ…」
…子供。幼稚園児みたいな泣き声をあげて、美貴は大泣きしてる。
それにギョッとしたまっつーは驚いて美貴をそっと抱き寄せた。
よっぽどまっつーのほうが大人だって。
「ウェェッッ……もぉ…ヤだよぉぉぉ…」
「なーかないの、あたし怒ってた訳じゃないよぉ?」
「だ、だって…恐かったぁぁぁっっ……」
「…いいから、たんは何も心配しなくていいから…」
「ェェッ…う…ん…」
「ったくもぉ、ティッシュたりねーぞっつの」
ちりがみだらけになりますよ美貴さん。
なっさけないなぁ、嫉妬の炎もやしすぎ。
- 134 名前:決戦 投稿日:2004/08/03(火) 22:08
-
次の日−−−
「……ブッコロス。あーやってこーやってそーやって……」
「なぁにボソボソ言ってんだコイツ」
「何かあったのかしら…」
「いしかー先生のせいなんですけどね……」
いしかー先生が、市井先輩にまっつーの番号教えちゃったんですよ。
「オメ−…ほんっとに空気読めないやつだな。ふつー教えるか?」
「だって面白くなるじゃない」
「だからってよー…ホントに紗耶香を殺し兼ねないぞ」
「まぁまぁ。青春謳歌って事にしましょ」
「…紗耶香には言っておいたけど…無理っぽいな」
市井先輩は、美貴を殴った後、ますますまっつーに対して興味が涌いた。
通りすがった、まっつーと仲が良いいしかー先生に番号を聞き出し、
昨日電話を入れた。……フムフムそういう事だったんだ。
「亜弥ちゃんが…あんな事やこんな事されたら…あああああ!!!!」
「落ち着けってふじもん」
これが落ち着いてられるか!!
美貴は叫びながらまたも矢口さんに拳をねじこんだ。
- 135 名前:ベイム 投稿日:2004/08/03(火) 22:09
- いちーと美貴の決戦…複雑になりそうです。
ごっちんといしかーさんはほっとけばくっつきますw
- 136 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/04(水) 00:32
- ミキティ泣き虫だなぁw
ミキティとは反対に大人なぁゃゃが素敵(*´Д`)
- 137 名前:決戦 投稿日:2004/08/04(水) 17:18
-
むー、ここまで美貴がおかしくなるとは思わなかった。
いつの間にか『市井』って呼び捨てだし。
今度こそ殴っちゃうかなー、まぁその方が面白くていいか。
「その後亜弥ちゃんはどうしたの?」
「んあ、とりあえずごとーが色々仕組んだから電話はかかってこないはず」
「チッ」
「オメ−今舌打ちしたよな…?」
美貴ったら放心状態だよ。全くさぁ、何回ヤッたのかわかんないくらい
愛しあってんだったらまっつーの事信じてあげなさいっての。
一筋なんだから…
- 138 名前:決戦 投稿日:2004/08/04(水) 17:31
-
「…もう昼だしさ、取りあえず落ち着いて飯でも食え」
「まっつーがお弁当作ってくれてるじゃん、行ってこい!」
「……」
御飯が喉を通らないのね。まっつーの力でもダメか……。
大体コイツは何に対してそんなに腹を立ててるのさ。
市井先輩に?まっつーに?多分美貴も自覚してないんだろうなぁ。
「たんっ!!みーきたん!!」
「あ、亜弥ちゃん…」
保健室にお弁当を持ってやってきた、美貴の天使。
控えめに美貴を抱き締めるまっつーは、市井先輩の事を忘れさせようと
できるだけ笑顔にしている。
美貴はしどろもどろでまっつーを抱き返す事ができない。
「……もー、情けない顔しない!!…あたしの事好きなんでしょぉ?」
「いたっ…ぅぅ、当たり前だよぉ…」
「だったら心配しなくていいって、言った。早くお弁当食べよ?」
「…うん!」
ゲンキンなやつ。プラマイ思考の上に単純ときたか。
まっつーにデコを叩かれて正気に戻ったみたい。
- 139 名前:決戦 投稿日:2004/08/04(水) 17:39
-
「ふぅ、まっつーごちそうさま。相変わらず完璧な味付けで」
「そんな事ないよぉ。でも、ありがと!」
「ったく、ごっちんは自分のあんだろ。亜弥ちゃんの食うなよ」
「いーじゃん。自分で作るのよりおいしいんだもん」
まっつーったら、頭良いのにこんな馬鹿とよく付き合えるねぇ。
まぁわざわざ私立中から公立女子高に進学する程美貴が好きなんだよなー。
料理もうまいし、完璧。
ガラッ
「先生、絆創膏もらいます」
「アラ、市井さん」
ん?ああ、肘擦りむいたのね。……? …市井先輩じゃあないか。
その時、何も知らない美貴はベッドルームのカーテンをシャァッと開いた。
シュラバ。
- 140 名前:決戦 投稿日:2004/08/04(水) 17:56
-
「ごっちーん、美貴次の授業サボ…………」
バッチリ、市井先輩と美貴の目が合ってしまった。
阿修羅のごとく。そのまんまの世界じゃん!!
「……よぉ、浮気王さん」
まるで、小馬鹿にするような視線と言葉を美貴に向けた。
ぐっと、美貴の拳に力が入る。
必死にその力をどこかに逃がそうと、美貴はかたくなに市井先輩を睨む。
「……紗耶香、帰って」
「矢口?何だよ、浮気王と知り合い?」
「帰って!!」
矢口さんは先輩をはね除けるような目で大声を上げた。
ごとー、始めて見た。
矢口さんの本気で怒る所を。
「…やだね。市井はコイツと話してんだ」
「だからっ…!!」
「矢口さん、いいですから。…亜弥ちゃん、こっちおいで」
美貴はひどく静かな声で、ソファに縮こまってるまっつーを呼ぶ。
どうしていいんだか、判らないんだよね、まっつー。
「矢口さん、亜弥ちゃんお願いします」
「みきた…」
「大丈夫、殴ったりなんかしないから」
「…ごめん」
「亜弥ちゃん」
「…え?」
「絶対、亜弥ちゃんは美貴のだから」
- 141 名前:決戦 投稿日:2004/08/04(水) 21:53
-
まっつーは矢口さんに促されて次の授業へと戻った。
美貴がマジにならないようにごとーは引き続き監視っと。
「…亜弥ちゃんに電話するなんてどういう…」
「しちゃ悪いってのか?」
「当たり前だ!」
「それは松浦に聞けよ。お前に言える事じゃないだろ」
「っ…く…」
先輩は絆創膏のゴミくずをゴミ箱に投げ入れると、あざ笑ってこう言った。
「真面目に恋愛して、何が楽しいんだよ」
「お前みたいなヤツが、正義感たっぷりで彼女守って、何が楽しいっていうんだ?」
- 142 名前:決戦 投稿日:2004/08/04(水) 21:59
-
「何が楽しいかとか、関係ない」
愛してる。それだけの理由が、美貴を変えさせた。
ただ1つ、心に決めた。亜弥ちゃんを『愛する』って事。
「だから……愛が判らないやつに、亜弥ちゃんは渡さない」
『みきたん』 『たん』 『大好き』
「…ごっちん、行こう」
「んあ」
市井、紗耶香。 絶対、負けない。
- 143 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/04(水) 22:06
-
「…亜弥ちゃん、やっほ」
「ふぇ…?みきたん!??」
あれからもう、市井の事は考えないようにした。
何であんな酷い事を言うのか美貴にはわかんなかったけど、頭に残るのも
気持ちがいかない。
矢口さんは、亜弥ちゃんを教室に送った後、屋上で泣いていた。
ごっちんがそう言ってた。普段はすごく明るくて元気な矢口さんが、涙を流していた。
「珍しいね、みきたんが教室まで来るなんてぇ」
「へへっ」
「何か…ヤな事あったの?」
「ううん。…亜弥ちゃんの顔が見たかっただけ!」
「にゃははぁ、ありがとっ」
最近はもう中毒病みたいに、亜弥ちゃんが欲しい自分がいる。
独占欲じゃないけど、きっと不安なんだ。
笑顔を見られるだけでホッとするし、帰り際にはキスすれば満足するから。
- 144 名前:ベイム 投稿日:2004/08/04(水) 22:09
- 何だか段々シリアスになってきてしまいました。
コメディタッチで書きたかったのに(笑
>>レスありがとうございます。返しが遅れてしまってすみませんでした。
大人っぽい松浦さんは甘い雰囲気かもしだしますね(笑
子供っぽい美貴ティはまだまだ……
- 145 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/06(金) 21:17
-
「トス上げろトス!!ちっがうだろこのトンマ!!」
「トンマ!?トンボならまだしもトンマは聞き捨てならない!!」
「ああくそっ!ミスったじゃんかぁ!!」
「たーん!頑張ってぇー!!」
昼休み中、2年VS3年でバレーボール対決!!
っていう宣戦布告を受けて、美貴がのっちゃったもんだからクラス総出で
試合に望んでいる。
これに勝てば決勝!!!!
んあ、いしかー先生もまっつーもいる。良い所見せるぞ美貴!!
「アン!」「ドゥ!」「トロワ!」
ばしこーん!!コートの上にけたたましいボールの打った音が響く。
それと同時に、女子の黄色い声援が飛ぶ。
「亜弥ちゃん!今の見た?!入れたよ入れたよ!!」
「見てたよぉ、かっこいいぞたん!!」
「んあ!ごとーが入れたんじゃないか!!」
「うるせっ、合わせとけよバカ!」
いっだぁっ!!ゲンコツで殴りやがったな馬鹿!!
……あ、いしかー先生。笑ってる…かわいー…。
「スペシャルブリッジブロック!!!」
「うがぁぁっっ!??」
目指せアタックナンバーワン。今のブロックだけど。
見事全セットを奪い、決勝に進んだ。
- 146 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/06(金) 21:29
-
決勝戦、進出。
優勝した証にはとっておきの商品ばあるという。
まぁそれに釣られて受けて立ったんだけど。
−−休憩時間、体育館の倉庫にて。
「亜弥ちゃ〜ん、試合前にパワー頂戴よぉ」
「それは終ってからぁー」
「えぇぇぇっっ、そしたら負けちゃう」
「もぉしょうがないなぁ」
「んへへぇ」
「んっ…たっ…んぅ……」
「もうちょっとだけ」
「やっ…もぉ…終りっ…んっ」
見てられないね。こっちが恥ずかしくなって来るっつの!!
倉庫からこっそり出てくると、3年の相手チームを偵察。
ほぉー…ごとーが知ってる限りでは矢口さんと…ん?
あの面は……市井さん。
美貴、押さえるんだ美貴。
とりあえず相手を殺さない程度に勝たなきゃ。
- 147 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/06(金) 21:36
-
「んっ……たん、早く行くのっ!」
「えー、じゃ軽く軽く」
まっつーが美貴のデコにちゅっとかますと、恥ずかしそうに美貴に手
をふりながら倉庫を後にする。
まぁ乙女だこと。
こりゃ問題だぞ。市井先輩と美貴がやったらどうなるんだろう。
でもおもしろくなりそう…アハッ。
「ウォラッ、ごっちん行くよ」
「んあ…」
頼むから暴れるなよ。ボコティ再発しませんように。
________________________________
「よ、浮気王」
「なっ…!??何でアンタが!!」
「ふじもん許せ…紗耶香がやるって聞かないから…」
「んあー、平気ですよどうにかなりますって」
「悪いけど、勝たせてもらうぜ浮気王」
「んだとぉ!??ごっちん全セット奪って優勝するかんな!!!」
「んああああ!!苦しい苦しい!!」
カハッ……危ない。首絞められて窒息死する所だった。
市井先輩と美貴の間には火花がバチバチ散ってて、微かに2人の視線は
何もしらないまっつーに向けられてる。
わーお。第2のシュラバ。
- 148 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/06(金) 23:23
-
ぜってぇ負けられない試合になってしまった。
ごとーは殆ど関係ないんだけど。
矢口さんは小さいからセッター。肝心の市井先輩はアタッカー。
美貴とポジション同じジャン。
美貴、背は体して大きくないんだけどジャンプ力はあるから。
『ピーッ』
「…市井先輩!?と…みきたん!??ウソ!??」
「おわぁ、藤本先輩出とる。絵里もこっちこんと」
「わー、藤本先輩いつにもまして目がこわーい」
「気のせいやけん。かっこええやぁ…」
いやいや、そこの1年生トリオ。
まっつーはものすごく心配そうな視線をコートに注いでいる。
「くっっっっそぉぉぉぉ!!!やられてたまるかぁぁぁ!!」
まっつーの熱い視線に気がついたのか、美貴は俄然やる気がアップしたらしい。
巻き添えくらうぞこりゃ。
一親友として、助けるってのが心粋さ!!
んあ、ごとーってばやさしー。
- 149 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/06(金) 23:30
-
「あーうっせぇ。黙れよ浮気王」
「浮気王言うな!!テメ−から始末する!!決定!」
「ちょっ、待て美貴!!ここは知能プレーで…」
「うらぁぁぁ!!受けてみよ!!!」
って人のハナシ聞いちゃいない。
さっそく、ズバコーンと相手コートに叩き付ける。
「…ふーん、まあまあやるじゃん…」
「んだとぉ!?元県大会出場アタッカーに向かって……」
「よせ美貴、まっつーが見てる」
「んあぁぁっ!??……あ、亜弥ちゃん…」
みきたんっ、メッ。
「う…ぅ…」
「ほぉら怒られた。大声張り上げるなって」
「くっそぉー…」
まっつーは終止ホッとした様子で胸を撫で下ろした。
その隣にいいる田中ちゃんは美貴を見て『カッケ−』などと言ってる。
んー、誰かに似てるような気がするけど。
- 150 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/06(金) 23:37
-
「もいっちょぉ!!」
______________________
「はぁっ…はぁっ…」
__________________
「…もうバテんのかよ」
「う、うるさい!!バテてなんか…」
「美貴、大丈夫?」
「平気だよ!!まだまだぁっ…」
「うぁっ!??コラ美貴よそ見するなっ……!!!」
こーのバカモンがぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!
ばちこーん
「うぎゃっっっっっ!!???」
「美貴ぃ!」
「みきたん!!」
「ふじもん?!!」
「…フン」
市井先輩の鋭いサーブが、美貴の顔に思いきりあたった。
鼻血ブ−だよ高木ブ−だよ!!うぉい!!起きろ!!
ゆさゆさ倒れている美貴を揺らすと、うっすら目があいた。
「う…が…無念……」
「美貴!?おい!こんな所で死ぬなぁ!!」
「ふじもん!!…おい!!」
「……付き合ってらんねぇ、市井帰る」
ショートカットの髪をウザそうにかきあげ、爽やかに体育館を去って行く先輩。
当てた張本人が帰っちゃうのかよ!!
- 151 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/06(金) 23:46
-
う…ここは…………?
「おい美貴!!鼻血!!」
「はな…ぢ…」
「みきたん!!みきたん大丈夫!??」
「みきた……亜弥ちゃん!??」
一体、何が起こったの。鼻がジンジンする。
う…?鼻血が……鼻血!???
「みきたん!!たん!!」
「あ…や…ちゃん?」
「そうだよ!あたしだよぉ!!」
「…そだ…市井…市井!??アイツにボールをヒットさせられて…!!!」
「どおどお美貴。先輩はもう帰ったよ」
「帰っただぁ!??逃げやがったのか!??」
美貴のビューティーすぎる顔にこ汚いボールをぶつけただと!???
ゆるさん。お礼に歯を4、5本折っちゃる。
「いいから、たんは寝てなさい!!動いたらダメ!!」
「動かずにいられるかぁ!!」
「…馬鹿。おいマッキー。こいつの家へ強制送還するぞ」
「イェス・サー!仰せのままに!!」
「はなっ…何すんだよ!離せ!!アイツを殺ってやるんだー!!」
「たんダメぇ!!」
くっそぉっ…頭ぐらぐらして鼻もジンジンするっ……
ダメだぁ…亜弥ちゃ……
- 152 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/06(金) 23:56
-
う…ここは………?
この匂いは…美貴の…美貴のベッド?
「……たん?起きられる?」
「ん…あ…っくぅっ…」
「よいしょっ」
なんか…さっきと違う症状が出てる気がするんですけど……。
吐き気がして気持ち悪いし…身体があつい…
亜弥ちゃんは起きられない美貴の腰を支えてくれる。
「お熱出ちゃったみたいだねぇ」
「うぇっ?な、何で…」
「…みきたん最近布団はねのけて寝てるでしょ?みきたんの部屋入ったら
タオルケットがぐっしゃぐしゃになって床に落ちてたぁ」
「だ、だって暑いから…」
「昔から言ってるでしょぉ?みきたんはそういうクセがあるからいつも
風邪ひくんだよ」
「……だって」
なんか…奥さんみたいだなぁ。うまく看病されちゃって。
ま、亜弥ちゃんが傍にいてくれるならいいかな。
「ね…みきたん?」
「うん?」
美貴のデコにヒエピタを張りつけて、唇にキスをされた。
「だっ…ダメだよ、亜弥ちゃんに菌移っちゃ…」
「大丈夫。それより、聞いて」
「う、うん…」
「…風邪ひいたのは、お布団の事だけじゃないでしょ?」
「へっ…?」
- 153 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/07(土) 00:02
-
「…知ってるよ。いつもあたしが眠るまで、ずっと横にいてくれてたんだよね。
しかもずっとクーラーきかしっぱなしでお布団かけないから」
「そ、そんな事関係な…」
「あーるーの。そんでもって寝てないんだもん、たん」
「う……」
「夜中までゲームばっかして。本当におばかになるぞっ」
「う…」
「でもね」
「ふぇ?」
美貴の肩に顔を埋めて、可愛い呼吸が美貴をそそる。
「そういうお馬鹿なみきたんが、あたしは好き」
「そ…そう?」
「うん!可愛いもん」
「アハハ…」
「だから、今日はもう寝て?」
「ん」
「あたしがいるから」
「うん」
いやいや、誘ってるようにしか聞こえないんだよ今の美貴には。
風邪のビールスなんて愛でふっとばすべし!!
- 154 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/07(土) 00:15
-
一度亜弥ちゃんをはがして、唇のはしにキスをする。
「なーんでちゃんとしないのよぉ」
「だって移ったらやだ!」
「移らないよ。ね、もっかい…」
言ったな。豪語したね亜弥ちゃん。
本気モードにはいりまーす。
「っ!!???ちょっ…たんっ!」
「んー?」
「するなんて言ってない!!」
「だって、してっていったじゃーん」
「そっ…それはキス…」
「それだけじゃ美貴は不満足ー」
「だっ…くふぅっ…やんっ…んっ、んんっ…」
なぁんだよ、結局は美貴の首に手絡めちゃってる。
______________________
「んんっ…はぁっ…みきたんっ…ふぁぁぁぁっ…」
うー、さすがに舌が痺れてくる。
かといって指はボール打ったせいで痛いし…。
しょーがない、あともうちょっとだからここは唇で攻めるとしよう。
「…チュッ…チュッ」
「んんっ…あんっ…やっ…たんっ…ぁぁぁんんっっ!!」
おや、いっちゃったみたい。
堪んねぇなぁ、亜弥ちゃんとするとほんとに気持ち良い。
今オヤジくさかった?
「たんっ…熱あるのにっ…」
「んーや、今は亜弥ちゃんの方が熱いよ」
「何言って…んっ」
「へへっ、チュ−しちゃった」
「むぅーっ」
「もぉーっ…ムクれるともっとその気になるんですけどっ」
「え?…ふぁっ…んっ…ふぁぁぁぁんっ…」
風邪っていうハンデがありながらも、何回も励んだよ美貴は。
- 155 名前:甘い一時 投稿日:2004/08/07(土) 16:24
-
もう、午前9時。カーテンが少しだけ開いてて、夏に最適な空だった。
亜弥ちゃんはすーすー寝息を立てて、美貴の首に鼻をこすりつける。
かわいいなぁなんて思いながらぎゅっと抱きしめた。
「…にしても…ゴホゴホッ!!喉痛い……」
あわわっ、亜弥ちゃんが起きちゃう。
ぱっと後を向いて咳を止めようとするけど、頭と喉が痛くてくらくらする。
どうも風邪をこじらせたらしい。
「…んぅ…みきたん?」
「ゴホンッ…ぬ?亜弥ちゃん起きちゃったか、ごめん」
「んーん。…ごめんね、昨日…」
「いいんだって、美貴からしたんだから。美貴のせいだよ…ゲホッ」
「風邪、酷くしちゃったみたいだね…辛い?」
「や、へっちゃら!元気元気♪…ガホッゲホッ」
「ほぉら…あ!みきたん裸のまま寝ちゃったの!??」
「だって亜弥ちゃんいるしあったかかったし…」
「バカたん、昨日あれ程言ったでしょ!!」
「うぅ…」
怒られちった。心配そうに美貴を怒って睨む亜弥ちゃんは、テキパキと
ジャージを着させる。
…良かった、今日は学校やすみだ。
「はいっ。もう脱いだらダメだかんね」
「う…ハイ」
「よしよし♪それじゃもう一回寝なさい」
「…亜弥ちゃんも寝ようよ」
「みきたん、変な事したがるからめっ。一回家に戻ってから来るね」
「えぇ〜…じゃぁ一回だけぎゅってして」
「んもぉ、甘えん坊だなたんはぁ」
うわぁ〜、し・あ・わ・せ♪
キスしようとしたらもう寝なさいって言われてダメだった。
幸せすぎて、死にそうです。
- 156 名前:風邪のおもいで 投稿日:2004/08/07(土) 18:56
-
「…別にごとーが来なくてもよかったんじゃ…」
「だって寂しいんだもん。亜弥ちゃんは朝御飯食べてから来るっていうし」
「しゃーないなぁ、添い寝してやろうか?」
「結構です」
「んあ、かわいくねー」
ごとーは、美貴から連絡を受けすっとんできた。
この馬鹿、何年ぶりだよ風邪なんかひくの。
「うがー…喉が痛い…」
「うがいした?」
「した。4回ぐらいした」
「それにしてもさ、珍しいね」
「何が」
「風邪。最後にひいたのいつ?」
「んーと…小5の冬」
あ、あのときか。目を真っ赤にして、遅くまで雪合戦してた時。
- 157 名前:風邪のおもいで 投稿日:2004/08/07(土) 19:09
-
『くらえ美貴!!』
『ウギャッ!??』
懐かしいねぇ、よく雪玉の中に石つめたもんだ。
『おりゃっ』
『うわっ!??あ、やったな亜弥ちゃん!』
『にゃははぁ、ここまでおーいでっ』
『待てぇっ!!』
朝から晩まで、ずーっと雪合戦してたっけ。
よくも飽きずに毎日同じ事してたもんだ。
『うわっ、もう5時だぁ。お母さんに怒られる!みんな帰ろう!』
『うんっ。っ…ひゃっ!!』
『あははぁ、亜弥ちゃんの手、あったかい!!』
『みきたん冷たいよぉ!!』
『いーじゃんいーじゃん、ほら、ごっちんも』
『んあ』
3人で仲良く手繋いでさ、あったかい家に帰ったな。
今なんか頼まれたって美貴と手は繋がないけど。
でも、その夜だった。
『ずずっ…ハックション!!』
『アンタ手袋もしないで雪合戦してたの!?』
『うぅー……』
『しばらく雪合戦しちゃダメ。わかった?』
『やだやだやだやだ!!!明日もやる…ハックション!!』
ずるずる鼻水垂らして、それから一週間は雪合戦中止だった。
美貴ママ強し。
- 158 名前:風邪のおもいで 投稿日:2004/08/07(土) 19:19
-
「みきたん大丈…あ、ごっちんも来てたんだ」
「おぅ」
「へっくしょいちきしょい!!!!」
「みきたん口抑えてクシャミしなさい!」
「…へい…」
「きったねぇな!!昔のかわいい美貴はどこいったんだよ」
『へっくしょいちきしょい』って。オヤジかっつの。
グッドタイミングでまっつーが美貴の部屋に戻ってきた。
「外暑い?」
「うん、もぉームシムシしてやだよぉ」
「くっそぉ、プールはいりてぇー」
「何言ってんのぉ、治るまでダメ」
「そんじゃーさ、夏休み入ったら海行こうよ」
「宿題終ってからね」
「美貴そんなのやらないもん」
「ダメだってば。正真正銘のおバカになっちゃうって」
「美貴、亜弥ちゃんの水着姿見たい」
「なっ…なぁに言ってんのたん!!」
いちゃこくならごとーを呼ぶな!完全に2人の世界に入っちゃって。
- 159 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/07(土) 21:21
- 更新お疲れ様です。
>>「へっくしょいちきしょい!!!!」
ちょ〜気に入りましたっ! 一人で
笑っちゃったよっ。
- 160 名前:マルタちゃん 投稿日:2004/08/10(火) 13:52
- 初めましてです。マルタちゃんといいます。
更新お疲れ様です。
矢口さんが凄い気になる‥‥‥。
続き期待してます。
- 161 名前:風邪のおもいで 投稿日:2004/08/13(金) 11:49
-
このラブモードを破壊すればごとーの命が消えてしまう可能性が高い。
しょうがない、ごとーは退散して矢口さんかいしかー先生と遊ぼう。
っつか、ごとー何しに来たわけ?
「あれ、ごっちんもう帰っちゃうのぉ?」
「ごっちん何しに来たんだよー」
「……腹たつけどまいっか。2人でゆっくりしててね〜ばいちゃ」
「あ…行っちゃった」
ぱたりと美貴の部屋を出て、早速矢口さんに電話。
独り身は寂しいんだって、マジに。
くそー、お見舞いの果物代で金が無いじゃないか。
今度なんか奢らせてやるか。
- 162 名前:風邪のおもいで 投稿日:2004/08/13(金) 11:57
-
「ごっちん帰っちゃったね、何でだろ?」
「うん…ま、邪魔はいなくなったんだからさ」
「なぁによみきたん、変なコトしたらぶつからね」
「な…酷い…」
「だってたん、これ以上体壊したら夏休み遊べないよ?」
「うー…」
「…ちゅーならしてあげるから、ね?」
「……うん!!」
かわいすぎ。こんなにかわいい人世界中にたった1人だよ。
軽く唇に、ぷにゃっとした感触がした。
これが亜弥ちゃんなんだって思うと、先に行きそうな自分が怖い。
「もぉー眠くないってば…」
「ダメ。せめて布団の中で大人しくしなきゃめっ」
「…隣にいてくれる?」
「当たり前でしょ、治るまでずっといるから、目閉じて?」
「…もっかいちゅー」
今度はきつく、亜弥ちゃんの唇をおさえた。
もちろん理性を抑えつつね。
「ふっ…た…んっ!!」
「亜弥ちゃん…」
「もっ…ダメだっ…てばぁっ…」
強引だったけど、亜弥ちゃんをベッドに押し倒してさらに深く。
離したくなかったからジタバタ暴れる亜弥ちゃんの手を押さえ付ける。
- 163 名前:風邪のおもいで 投稿日:2004/08/13(金) 12:09
-
「…やぁっだ…ふっん…」
「あとちょっとだけ…」
「だっ…やだ!!」
「……ぐぁっ?!!」
腹に激痛が走る。
わけが分らなくて、床にふっとんだ美貴。
「…ばぁか。もうみきたんなんて嫌いっ」
「へっ!??」
「いやだって言ってるのに、無理矢理するんだもん」
「だって亜弥ちゃんがかわいくて…」
「次こんな事したらっ、別れるからねっ」
「いーやぁー!!!!もうしない!もうしないから!!」
「もうしないって、この前も言った」
「え…」
「あたし眠いのに、押し倒されてさぁー」
冷めた目でぎろっと睨まれて、さっさと美貴の部屋から出ようとする。
「いーやぁ!亜弥ちゃん早まらないでっ!!」
「あたし勉強しなきゃいけないから、じゃーね」
「えっ!?一緒にいてくれるって…」
「あたしに無理矢理するような元気があるならいいでしょ」
「いやだぁ!行かないでぇ!!」
最後ににこって笑った亜弥ちゃんは、扉をしめた。
ウソでしょぉぉぉぉぉぉ???!!!!!!!
- 164 名前:風邪のおもいで 投稿日:2004/08/13(金) 16:06
-
いたい。ハートが痛い……そしておへそらへんを蹴られた痛み。
「…ぁゃちゃー……」
誰かこの廃者となった美貴を助けて。
亜弥ちゃんに拒否されて死んでしまうよぉぉぉぉ!!!
こんこん
「…ぁ?だ、誰?」
美貴の部屋に入る時はノックをしなければいけないというルールを知っている。
そんなやつは、誰だ?
「……」
「亜弥ちゃん!!!!」
ああああああああ…天使が再度舞い降りた。
でも…まだ怒ってる。
- 165 名前:風邪のおもいで 投稿日:2004/08/13(金) 16:12
-
「…ケータイ忘れただけだからっ…」
「ぇ?」
机に忘れてあった、亜弥ちゃんのケータイ。
亜弥ちゃんはケータイを掴み、また美貴を睨んだ。
「……ぁゃちゃ…はくしょい!!!ゴホッゴホッンッ!」
「っ…!?みきたんティッシュ!」
「ぐぇっ…苦し…」
こんなときに限ってくしゃみ&セキが堪らない。
つくづくかっこわるぃ。
でも亜弥ちゃんはティッシュを取り出して、美貴の鼻にあてがう。
「はい、ちーん」
「…で、できるよぉ…わっ…」
ふんわりとした感覚。
それは、鼻をかもうとする美貴を包んだ亜弥ちゃんの胸。
「…ご、ごめ…」
「やっぱりたんは、あたしがいないとダメだね」
「…ん…」
「鼻、いたくない?」
「だいじょーぶ…でもお腹…」
「ごめんね、だってみきたんしつこいから…」
もう、怒ってないから大丈夫。
ほっぺにちゅーされて、美貴と亜弥ちゃんは仲直りしました。
(…くっだらねぇ喧嘩するもんだねこの2人)
BYごとー。
- 166 名前:さまーたいむ 投稿日:2004/08/13(金) 16:28
-
VACATION♪
「あついぃぃぃぃぃぃ!!」
「んあ…」
終業式、当日。
やっとの事で夏休み。
「……藤本…」
「何ぃ?」
「……お前、どういうことだ…」
「いーじゃん、アヒルがいっぱい泳いでる方がかわいいって!」
「だからってこの成績表にはアヒルがいすぎるだろう!!」
「木がないだけいいじゃん」
「木…木って1の事か?!」
「あたりー、さすが頭の毛もさえてる♪」
今年も成績表の上にかわゆいアヒルがいっぱいいたそうな。
まあ毎年の事だけど。
ごとーはまぁ普通の頭だから2はいないけどぉ。
「うわ、体育だけ5だ」
「フフン、余裕余裕。クソくらえっての」
「…どれ、まっつーのは…うわっ!!!」
5・5・5・4・4・5。
オンパレード。
「まっつーさ、何でこんな馬鹿と付き合ってんの?」
「うるせぇよごっちん!」
「それにしたって…4と5しかないじゃん。すげーなぁ」
「そんな事ないよぉ、大した事じゃないし」
笑顔で成績表をカバンにしまうまっつーは、寂しそうにしょぼんでる
美貴の頭を撫でてなぐさめる。
みじめだな美貴。秀才と馬鹿だからね。
- 167 名前:さまーたいむ 投稿日:2004/08/13(金) 16:33
-
「1年生からこの調子だと将来安泰よぉ亜弥ちゃん」
「そうですかねぇ」
「んあ、昔から頭良いもんねぇまっつーは」
「おいらも今年卒業だしふんばるかなぁ…」
「って、矢口さんだって頭良いじゃないっすか」
なんだかんだ言って、矢口さんもまっつーと同じ秀才。
見かけと中身のギャップがありすぎるんだけどね。
「それに比べて…このアホティは…」
「うっ…」
「オメ−来年卒業だろ?そろそろ考えとけよ」
「う………」
「みんなしてみきたんいじめないで下さいよぉ。大丈夫たん?」
「……」
バカバカ言い過ぎたかしら、涙目になっちゃった。
まあまあ気を落とさずに、風邪も治ったんだから。
- 168 名前:さまーたいむ 投稿日:2004/08/13(金) 19:00
-
「…勉強しないからでしょぉ?」
「まっつー、美貴はその事でしょぼんでんじゃないよ」
「え?」
「…鈍いねまっつー…」
美貴はまっつーに馬鹿な所を見られて悔しいのよ。
恥ずかしいのよ。
うるうるの目でまっつーに抱きついて、うーうー唸ってる。
「勉強、する?」
「…できるだけ…」
「よしよし、みきたんは良い子だねぇ」
「くぅぅーっ…」
頭から耳、お尻から尻尾が出てきそうな美貴。
甘いったらありゃしない。
ごとーだってできればいしかー先生に抱きついて…
「後藤さん、夏休みはどうするつもり?」
「へ?先生…」
「時間があればなんだけど、ちょっと付き合ってくれない?」
「ご、ごとーと?!!」
「暇だったらでいいの、これ私のアドレス。じゃあさようなら」
「あっ…あの…」
先生。せんせい。センセイ。
白衣にソースの跡が残ってます。
- 169 名前:さまーたいむ 投稿日:2004/08/13(金) 19:04
-
メモに記してあった、先生のメールアドレスと電話番号。
特別だから、ごとーは特別だからって、信じていいんですか?
「ほぉら、みきたん。不貞腐れてないで帰ろう?」
「…うん」
「世話が焼ける…おい、マッキー帰ろうぜ…?おい、おいってば」
「……」
「ごっちん、おーい。後藤真希」
メモを握りしめて。
いしかー先生。 ごとーは、先生に釣り合う人になれるかな。
- 170 名前:ベイム 投稿日:2004/08/13(金) 19:07
-
>159さん=へっくしょいちきしょい…思い付きですがね(笑
>160さん=お初ですね、末永くよろしくお願いします。矢口さんの
事はこれから……(謎
- 171 名前:名無し読者 投稿日:2004/08/17(火) 12:31
- ごっちんこれからが頑張りどころだ!
- 172 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/06(月) 23:20
- まだかなあ
- 173 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/19(日) 15:43
- そろそろ読みたい・・・
- 174 名前:マルタちゃん 投稿日:2004/10/03(日) 16:14
- どうもです♪
ゆっくり更新されるの待ってます。
頑張って下さい
- 175 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/19(日) 13:02
- まだかなあ
- 176 名前:JR大正 投稿日:2005/01/15(土) 13:54
- 早く続き読みたい‥‥
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