守りたい人 弐の章
- 1 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:27
- 金版で書かせていただいていたkonkonです。
ジャンルはファンタジーです。
前スレはこちらになります。
http://m-seek.net/cgi-bin/test/read.cgi/gold/1086365495/
それではよろしくお願いします。
- 2 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:30
- 今までのあらすじ
十年前、ある者が最強であり、最凶の魔物、八首のオロチを復活させた。
世界は滅亡の危機となった時、世界を守るために何人もの戦士達がオロチに戦いを挑んだ。
だが、生き残ったのはただ一人、ユウコ=ナカザワだけであった。
ユウコはオロチを倒すことを断念し、全ての力を使って封印することに成功した。
そして今、オロチの封印を解こうとする者達が現れた。
マキの姉であるミキ=ゴトウと、アヤ=マツウラである。
ミキは、両親や町の人々に実力を認めてもらえず、
アヤは魔物に育てられたために、人として認めてもらえなかった。
二人は自分を認めない人間を憎んだ。
そんな二人が出会い、二人は自分達だけの世界を作ることにした。
そして、人類を滅亡するためにオロチを復活させることを決意した。
マキはミキを止めるため、世界を守るために立ち上がる。
マキは仲間と共に、オロチを復活させることを阻止するために、
世界を守る戦いへと赴いたのであった。
- 3 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:32
- マキ=ゴトウ
属性・剣士
武器・十種類の能力を持つ、レイブという特殊な剣 。
第一の剣・アイデンメテオール。特に力を使う必要のない鉄の大剣。
第二の剣・エクスプロージョン。爆発を起こすことができる。
第三の剣・シルファリオン。超高速で斬ったり動いたりすることができる。
第四の剣・ルーン・セイブ。物体ではないもの(魔法など)を斬ることができる。
第五の剣・ブルー・クリムソン。赤の炎の剣と、青の冷気の剣。唯一の二刀流。
第六の剣・メル・フォース。風を起こすことができる。
第七の剣・フォーリング・プラズマ。雷を放ったり落としたりできる。
第八の剣・グラビティ・コア。重力を操ることができる。
第九の剣・サクリファー。絶大なる力を手にすることできる。
第十の剣・???
剣によっては技や融合もあり。
- 4 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:33
- ヒトミ=ヨシザワ
属性は射撃手。
武器・機械の両腕と両足。
レールガン・レーザーのような威力を持つ弾。両手の人差し指、
中指、薬指に搭載されている。
ハイパーレールガン・レールガンの数倍の威力を持つ弾。三本の指を
重ね合わせることで放つことができる。
レールソード・腕に搭載されている剣。形態はビームソードのような形となる。
ATフィールド・物体ではないものを遮断することができる。
レールダッシュ・足のモーターを起動させることで高速スピードで動くことができる。
- 5 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:33
- リカ=イシカワ
属性は銀術士。
武器・銀。銀の形態を変えることにより、多種多様な攻撃・防御ができる。基本は槍。
壱の突・寸。槍を鋭くしてリカの突進力により、強力な衝撃波を放つ。
弐の突・伸。銀を伸ばすことにより敵を突き刺したり、捕らえたりすることができる。
参の突・捻。銀をねじって突きに回転を起こすことにより、竜巻を発生させる。
- 6 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:35
- ノゾミ=ツジ
属性は百獣擬態を使える野生児。
武器・無し(素手)
百獣擬態・剛熊擬。熊のようにすさまじい力を得られる。
百獣擬態・速猿擬。猿のようにすばやく動ける。崖や壁なども上ることができる。
百獣擬態・鳥翔擬。鳥のように空高く舞い上がることができる。
百獣擬態・虎王擬。虎のように鋭い牙や爪によって敵を切り刻むことができる。
百獣擬態・竜人擬。???
- 7 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:35
- ナツミ=アベ
属性は白魔道士。
武器・無し(魔法)
回復魔法・死んでいなければ完全な状態まで回復できる。
攻撃魔法・光属性の魔法。黒魔道士では使えない魔法もあり。
カオリと共に行う特殊魔法、融合魔法もあり。
- 8 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:35
- カオリ=イイダ
属性は黒魔道士。
武器・無し(魔法)
火・水・雷・木・土・風・光・闇属性の魔法を使うことができる。
攻撃魔法のみである。
ナツミと共に行う特殊魔法、融合魔法もあり。
- 9 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:35
- マリ=ヤグチ
属性は剣士。爆発を起こすことができる。
武器・桜満開(長刀)
爆発術・好きなとこに爆発を起こせる。
爆発剣・斬る、爆発の両方を同時に当てることにより、攻撃力が倍増する。
爆炎陣・自分の周りに爆発を起こす。
- 10 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:36
- ケイ=ヤスダ
属性は弦術士。
武器・ドゥイット(糸)
弦術・十指についている銀の糸。鞭を超えるスピードと鋭さにより敵を切り刻む。
伸縮自在、切り離し自由、さらに切り離した糸も操ることもできる
ナイフ・左手でナイフを放つことにより、完全に死角を消すことができる。
基本的にはナイフを投げて敵を倒す。魔法の流れを読んで、魔法を打ち消すこともできる。
- 11 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:36
- マコト=オガワ
属性は魔法剣士。
武器・ロングソード
魔法剣・剣に魔法を宿すことにより、攻撃力を上げる。
吸収・魔法を剣に吸収させることができる。ただし、一回吸収したらその魔法を
放たないと吸収できない。
砲撃・剣に宿った魔法を放つことができる。
居合い・剣圧によって遠くのものを音速で斬ることができる。
- 12 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:37
- 紹介していなかった三人については
プロフと過去の経緯も書きたいと思います。
もし他のメンバーのプロフや経緯を読みたい方は、
前章を参照してください。
- 13 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:38
- アイ=タカハシ
アイは幼い頃から両親と共に、護り人としての仕事をしていた。
アイは護り人という仕事をしていたために、毎日のように殺される
ような思いをしてきた。
だが、人を護れたときに護られた人の笑顔を見るのが好きなアイは、
護り人という仕事をやめなかった。
そして、以前にオロチが復活した際に強力な魔物が攻めてきた時、
護り人はおろか両親までも殺されてしまった。
ただ一人アイだけは瀕死の重傷を負ったが生きていた。
そこで偶然通りかかったカオリの父、今のサッポロ王国の王に助けられた。
- 14 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:38
- その頃はまだ心を開かなかったカオリに付き添ってあげてくれ、と
頼まれてからはカオリの護り人として生きてきた。
しかし、カオリはアイの目を盗んでナツミと共にマキの所へと抜け出した。
そこからは、アイは世界中を回りながらカオリの行方を捜していた。
闇の世界となり、異変を感じ取ったアイは一度サッポロ王国へと戻った。
城へ入ると、カオリが裏山へ向かったと聞いてカオリの助けに向かった。
そこからは、カオリの要望を受け入れてマキと共にオロチ討伐の道を進んでいる。
- 15 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:39
- モデルはKYOの真尋と、真田十勇士だった頃の佐助ですかね。
服装はもちろん真尋です!
属性は忍者。
武器・菊一文字(脇差くらいの短刀)
アイ自身の武器は、足にチャクラを貯めることによる超高速移動から成される剣技。
チャクラ解放・基本的には忍法などで応用する。治癒にも応用できる。
また、腕や目、足にチャクラを応用することができる。
電影速・限界まで足にチャクラを溜めて、一歩踏み出すたびに速度を
上げて残像を作り上げ、相手の死角を突く。
- 16 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:40
- アイボン(本名アイ=カゴ)
アイボンは魔界で生まれた。
誰が産んだのかも知らず、一人で生きてきた。
幼かった頃、アイボンは突然魔物に襲われた。
そこで自分が殺されそうになった時、自分の中から一匹の龍が出てきて
魔物を倒していった。
後に自分の意思で龍を出し入れできるようになった。
アイボンには極めて特殊な力が備わっており、敵の技を一目見たら
次には自分がその技を使えるという能力を持っていた。
ある日、魔界の空間トンネルが開いた時に、アイボンも
興味心でその中へと入っていった。
- 17 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:40
- そして人間の住んでいる表の世界へと抜け出した。
たいていの魔物は、オロチの意思に従って表の世界を滅ぼすために
出てきたのだが、アイボンはそんなことも知らずに、世界を回っていた。
再びオロチが復活した際には、空間トンネルが開いたのだがアイボンは
この世界が気に入ったようで、戻らずにただ気ままに生きてきた。
そんな時に、カオリ達と出会う。
アイボンにとって、初めて目標のある人生が始まった。
アイ=カゴという名前はアイボンに住み着いている龍、ワンダーランドが名付けた。
だが、可愛げがあるほうがいい、という理由で自らアイボンと名乗っている。
- 18 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:41
- モデルはないです。ただこういうキャラがいたらいいな〜ってのと、
アイボンの場合はこれしかないでしょって感じでこうなりましたw
属性は・・・ものまね士と召喚士ですかね。
武器
ものまね・とにかく敵見方関係なく、一度見た技を限りなく近い状態で
使うことができる。ただし、技のレベルが高すぎたり特殊な
武器の場合は使うことができないか、未完成な技として使うことになる。
例えばリカの銀のような変幻自在な武器の場合、壱の突くらいしか使えない。
召喚・自分の中に住む龍、ワンダーランドを呼び出すことができる。
ワンダーランドのオーラ砲は、アイボンの力の放出に比例する。
- 19 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:42
- アサミ=コンノ
ある日、二人の夫婦がシャルウィーの町へとやってきた。
当時のシャルウィーの町はまだ発展途中の国であった。
そこに訪れた天才夫婦が次々と新しい機械を作り出し、町を発展させていった。
二人は近いうちに町の長となった。
後に天才夫婦の間に産まれた少女、それがアサミだった。
夫婦の夢は宇宙に行くことで、空を飛ぶ飛空挺を造り始めていた。
カエルの子はカエルであり、やはりアサミも天才で幼い頃から夫婦の手伝いをしていた。
しかし、オロチが復活して町にも魔物が攻めてくるようになった。
両親は凄腕の戦士だったが、オロチ直属の強力な魔物がきた時に殺されてしまう。
アサミは両親の夢を受け継いで飛空挺を作り上げることを誓う。
そして、二度と魔物に攻め込まれないようにと守護聖獣を造り上げた。
- 20 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:45
- その情報を聞きつけた皇帝は、一度帝国までアサミを呼び出した。
皇帝は強力な武器を造ることを頼んだが、アサミは魔物を殺すための
武器は作れないとあっさりと断った。
あくまで守護聖獣は町を守るためであり、魔物を殺すためではない。
アサミは自分の意思を貫き通したのだ。
帰る途中、兵士からヒトミのことを小耳に挟んだアサミは、
様子を見ていくことにした。
ヒトミの容態はかなり悪く、すぐにでも死んでしまう状態だった。
さすがのアサミも放っておくわけにはいかずに、ヒトミを手術することにした。
ヒトミはそのことをあっさりと受け入れて、機械の両腕と両足を手にした。
手術の報酬を払えなかったヒトミは、皇帝の命令で一生帝国兵として生きていくことになる。
アサミは様々なものを開発しながら生活していたある時、カオリ達からオロチの話しを聞いた。
その後に、ケイ達やマキ達がアサミに協力を求めて町へとやってきた。
アサミは自分の知識と知恵を生かし、オロチを倒しに向かうことを決意した。
- 21 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:46
- モデルは・・・某ドラマに出たふたばちゃんで(汗)
属性は武道家と天才科学者ですかね。
武器・メモリー(元素を操れる)
元素・元素を操ることにより、魔法でも起こせないような現象を起こすことができる。
武道・武闘家の子としても生まれたために、昔から鍛えられていたアサミの身体能力は、
他の仲間達にも劣らない力を持っている。型はカラテ。
- 22 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:47
-
作戦開始
- 23 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:47
- 「皆さんいいですか?よく聞いてください。」
早朝だったのが福を成したのか、外に出ている者がいなかったために
全員が客室に集まっていた。
「この世界になって、地形が変わってしまいました。それは皆さんご存知ですよね?」
「そんなの誰が見たってわかるっしょ。」
マリが当たり前というように答える。
「はい、そのせいで南へ約二十キロ地点に、新しい城ができているんです。
恐らくは魔界の城なんでしょう・・・。」
「んでそこがどうかしたの?」
「そこの城から、魔物がぞくぞくと城の前に出てきているんです。
その数は・・・数百にも及ぶでしょう・・・。」
「「「「「「「「「「「数百っ!?」」」」」」」」」」」
全員が口を開けたまま固まってしまった。
- 24 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:48
- 「さらに、こちらの方に向かってきてしまっているようです。
他の町が近くになかったのが不幸中の幸いですが、まずこの町を
襲ってくるでしょう・・・。しかもまだまだ城から出てきているようですし・・・。」
アサミは頭を抱え込みながら、彼女にしては落ち着きがなく行ったり来たりしている。
他の仲間も黙り込んでしまっている。
「・・・何を迷う必要がある?」
最初に口を開いたのはケイだった。
「全て倒せばいい、それだけのことだろ?」
「ですけど、まだ城からも出てきているんですよ!」
「らしくないね、アサミ。悩む程のこと?」
ケイは腕を組みながら、全員を見渡す。
「この人数では・・・うん、そうするか。」
ケイはぶつぶつと独り言を言い始める。
- 25 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:49
- 「そんで具体的にはどうすんの?」
マキが首を傾けながらケイに聞く。
「今説明するよ。大群と戦うにはまず情報が必要なんだよ。
それが敵であれ見方であれ、ね。」
ケイは帝国にいた時を思い出すように話し続ける。
「アサミ、その魔物達がこの城に着くのはあとどれくらいかかる?」
「私の計算では、あと二時間程ですけど・・・。」
「そっか、もう時間ないから私達も動き始めなきゃまずいか。
アイボン、あんたの龍には何人くらい人が乗れる?」
「ん〜、十人くらいが限界やで?」
「十分だ。よし、これから作戦の説明するから、みんなは私の言うことに従ってくれ。」
一瞬困惑したが、司令官という肩書きがあるからには大丈夫だろう、
とみんなは思って首を頷かせる。
- 26 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:50
- 「これから私とマリ、それとカオリの三人でこちらに向かってくる
魔物達を足止めする。」
「え、ちょっ、マジで言ってんのそれ!?」
マリが絶叫に近い声でケイに問いただす。
「本気に決まってるでしょ。せいぜいかかってこれても十匹程度だから安心しなよ。
それとも強くなったってのは口だけか?」
「なっ・・・おいらは強いっ!大丈夫に決まってんだろっ!」
マリは腕を組んで胸を張る。
「私とマリの武器は、基本的に多人数相手に有効なんだ。囮にはちょうどいい。
それとカオリには、飛行系の魔物や後ろからの援護を頼みたい。」
「うん、わかったよ!」
「アサミとヒトミには、百虎と共にこの町を守ってほしい。」
「え、私も行くよっ!」
「あれだけいるんですよ!ここで待っていろっていうんですか?」
アサミとヒトミは、ケイに抗議を入れる。
- 27 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:52
- 「アサミ、あんたはこの町の責任者でしょ?だったら万が一にでも
魔物が入ってきたとき、あんたがここを守らないでどうするの?」
「・・・そうですね。」
「それとヒトミの力は遠距離専用としてかなり有効だ。そのために
魔物が町に入ってくる前に打ち落としてほしい。これは重大な役目だ。
魔物にもどんなやつがいるかわからない。もしかしたら別の方向からも
攻めてくるかもしれないしね。」
「そっか・・・分かったよ。私達はこの町を守るよ!」
アサミとヒトミは、向き合って頷き合う。
「私達が囮になってる間に、他の七人はアイボンの龍に乗って城に乗り込むんだ。
そして、魔物がこれ以上増えないよう止めてきてほしい。」
「なるほどね・・・。」
「臭いは元を断てってやつね。」
仲間達は首を頷かせる。
- 28 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:53
- 「アイボン、できる限り高く飛んで行ってくれ。魔物に見つからないようにね。」
「OKやで!」
「以上、それじゃあ解散。絶対生きて帰ってくるように!」
「「「「「「「「「「「おーっ!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」
みんなが散らばっていくと、ケイがマキを呼び止める。
「どうしたの?」
「一つ言い忘れていた。あのような城だと恐らく魔界の魔物、
強くて特殊な魔物が多いと思う。それだけは気をつけるように。
みんなにも同じことを伝えておいてくれ。」
「分かった〜!」
「頼んだよ、そっちは任せた。」
マキはケイに向けて拳を向けると、部屋を出て行った。
- 29 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:55
- 仲間達が出て行く中、アイだけは部屋で突っ立っていた。
「アイ、どうしたの?」
カオリが優しくアイに呼びかける。
「カオリ・・・大丈夫やよね?」
アイは不安そうにカオリを振り向いた。
無理もないだろう、カオリと離れて戦うのはカオリがマキの元へ
向かった時以外は、アイが護り人として付き添っていたために
一度もなかったことなのだ。
「アイ、心配いらないよ。」
カオリは優しくアイの頭を撫でる。
「カオリだって平和のために戦う、そのためにここまでがんばってきたんだよ。
みんながカオリの力を必要としてくれている。だからさ、アイも私のこと信じてよ。」
カオリは下を向いてしまっているアイの顔を覗き込む。
アイは薄く笑っているようだ。
- 30 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:56
- 「・・・アイ?」
「全く、どこまでも自分勝手なお姫様やな・・・。」
アイは真剣な顔をしてカオリを見上げる。
「けど、これだけは言っとくで。」
「何?」
「うちはカオリを守るために生まれてきたんや。カオリの意思は
うちの意思でもある。うちはそれに従う。うちの存在理由は
カオリを守ることや。だからもし、カオリが死ぬようなことが
あるならばうちも死ぬ。それだけは覚えときや。」
アイはカオリに拳を向けてそう言い放った。
「・・・アイ、私は死なないよ。アイは私にとってもすごく大事な人だもん。
そんなこと言われたら何が何でも死ねないよ。」
「約束やで。破ったら承知せんからな!」
カオリは軽くアイの拳に自分の拳を合わせる。
それを確認したアイは、ニッと笑って部屋を飛び出していった。
「アイ、ありがとう・・・。」
アイが出て行ったあと、カオリはそう小さく呟いた。
- 31 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 21:56
- 更新しました〜。
- 32 名前:konkon 投稿日:2004/08/17(火) 22:40
- >18
アイボンの武器を書き忘れました!
武器は漆黒剣です。
黒い剣っていうだけで特に能力はありません。
- 33 名前:MS 投稿日:2004/08/18(水) 18:48
- 更新お疲れです。
こっちに移動したんですか。
なんかケイってリーダーみたいですね。
さすが元司令官!こっちでもがんばって〜!
- 34 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:04
-
勝負
- 35 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:04
- 作戦開始から一時間半後、ケイとマリは町から五キロ程離れた平野に立っていた。
少し後ろにはカオリが立っている。
三人の前の方から魔物の大群が向かってきている。
植物系、動物系、虫系、さらには見たことのない、恐らくは魔界の
魔物までもがこちらに向かってきていた。
「さすがにアサミの計算は正確だね。」
「そんな感心してる場合?あ、こっちに気が付いたみたいだよ。」
先頭の方にいる魔物達が三人に気付いたらしく、真っ直ぐにこちらに向かってくる。
あまりの数に、地震のように地面が鳴り響いている。
「うっひゃ〜・・・すっごい数だな。」
「やるしかないだろ。作戦開始だ、カオリ!」
「うん、いっちょ派手にいくべ!ライトニング・ブラスト!」
カオリの魔法で、魔物の大群に雷の嵐が降っていく。
- 36 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:06
- それと同時にケイとマリは駆け出した。
「マリ、勝負しよっか?どっちが魔物を多く倒せるかさ。」
「軍人のくせに不謹慎なこと言うね〜。んじゃ負けたほうが罰ゲームね。」
「いいよ。行くぞっ!」
ケイが糸を伸ばして魔物に向かって振ると、何匹もの魔物が引き裂かれていく。
「うおりゃ〜っ!」
マリが爆発の波を起こし、次々と魔物を吹き飛ばしていく。
「さって、やるだけやってやるか。」
二人は、何百もの魔物に突っ込んでいった。
- 37 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:07
- 研究所の上で待機していたマキ達は、平野で何本もの雷が落ちたことに気付いた。
私達が引きつけるから魔法を合図に飛び立ってくれ、とケイから言われていたのだ。
「始まったみたいだね。」
「おう、そんじゃこっちも行くで〜!召喚!」
アイボンがワンダーランドを召喚して、城へ向かう七人が飛び乗った。
「できるだけ高く、速く飛んでいってくれ。魔物に見つからんようにな。」
「わかった。任せておけ。」
ワンダーランドは全員が乗ったのを確認すると、高く上昇していった。
「がんばってね。すぐに元凶を倒してくるからさ!」
マキは遠くで戦っている三人に向かって呟いた。
- 38 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:07
- 「なるほど、司令官の名はやっぱ伊達じゃないね。」
「そうですね。町が無くなってたら元も子もないですからね。」
仲間達が町を出てから、ヒトミとアサミは町の中央にあるビルの屋上に立っていた。
ビルといってもせいぜい五階建てくらいだが、町では一番高い場所だった。
仲間達が出てしばらくすると、何匹かの鳥の魔物や龍が町に向かってくるのが見える。
ケイ達が逃してしまったのか、もしくは別ルートから攻めてきたのかわからないが、
確実にシャルウィーの町へ向かってきている。
「アサミは今回は休んでていいよ。マキの件もアサミに任せっきりだったしね。」
「そういうわけにもいきませんよ。私の町ですから。」
アサミは笑顔でそう答える。
「強情だね〜、まあそういうとこがアサミのいいとこなんだよな。」
「おだてたって何も出ませんよ。」
そろそろ魔物達が町の中へ入ってくるところだ。
ヒトミは肩を回しながら準備運動をして、アサミはメモリーを手にはめる。
「さって、行きますか!好き放題させてられるかってんだっ!」
「はい!」
- 39 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:08
- ワンダーランドが猛スピードで飛んでいると、城らしきものが見えてきた。
「お、あれやないか?」
「たぶんそうだよ。ここからは降りて行こう。」
ワンダーランドが城の近くで止まる。
タイミングがよかったのか、入り口から魔物が出てくる気配はなかった。
七人は飛び降りて入り口の前まで向かう。
「ここからは飛ばしていくよ。これ以上魔物を増やすわけにはいかないからね。」
「もちろんそのつもりよっ!」
「気合入れてくでぇ!」
マキ達は城の中へ入っていった。
「邪魔だっ!」
「さっさとどきや〜!」
中には魔物が何体かいたが、一団となった七人の敵ではなかった。
- 40 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:09
- 奥まで進むと二つの扉があった。
「どっちかが当たりでどっちかがはずれってこと?」
「二手に分かれるしかないっしょ!」
七人は二手に分かれることにした。
右の扉にマキ、ノゾミ、アイ、
左の扉にナツミ、リカ、マコト、アイボンとなった。
「それじゃ、あとで会おうね。みんな。」
「もちろんや!」
「うん、またね。」
七人はそれぞれの扉に入っていった。
- 41 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:09
- 「ハァッ、ハァッ、ケイ、何匹倒した?」
「三百二十。これで四匹追加だよ。」
ケイが糸を振って魔物を刻んでいく。
「うそっ!?なんかずるしてない?」
マリが襲ってくる魔物を叩き斬る。
「そんなことしないよ。あんたはいくつなの?」
「今のでちょうど三百・・・あと何匹いるんだよっ!」
「さってね。けど底が近づいてきたのは確かだね。」
ケイとマリの周りには、魔物の死体が散らばっている。
いや、死体しかないといっていいほどの数があった。
ケイは底に近づいたと言っているが、マリの目には特に変わった
様子は見られなかった。
マリの身長が低いため、奥の方まで見えないというのも理由かもしれないが。
- 42 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:11
- 「何か言ったかっ!?」
マリが叫びながら魔物の群れに爆発を起こす。
「誰に言ってんの?」
「いや、なんとなく・・・。」
「二人とも、一回下がって!」
後ろにいたカオリが、魔物の群れに突っ込んでいく。
「できる限り下がってね。でないと巻き込まれちゃうから。」
「う、うん。」
「(カオリにしては珍しく積極的だな。)」
ケイとマリは後ろに向かって駆け出した。
「いくよっ!圧縮魔法、ギガ・クラッシュ!」
魔物の群れに近づくと、カオリが手に包んでいた魔法を解放する。
その直後に、カオリを中心に周りにあるもの全てをかき消していった。
魔法が解ける頃には、先ほどまで目の前にいた魔物の山がほとんど消えていた。
- 43 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:11
- 「へ〜、すごい魔法だね。」
「ここまでやるとはね・・・たいしたもんだ。」
ケイとマリは、歩きながらカオリに近づいていく。
「すっげぇじゃん!カオリ、あんな魔法持ってたんだ!」
「覚えたのは最近だけどね。けど、これ使うと少しの間魔法使えないから、
ちょっとの間二人でがんばってくれない?」
「ここまでくればあとは私達だけでなんとかなる。いくよ。」
「おうっ!」
魔物達が再び攻めてくる。
「さって、そろそろおいらも奥の手を使っちゃおうかな♪」
「そんなものあるなら最初から使えよ。」
「最後まで残しておくから奥の手っていうんです〜。」
マリは剣を地面に刺して、ゆっくりと目を閉じる。
マリはもう一人の自分に話しをしにいったのだ。
- 44 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:12
- 「(聞こえてんでしょ?もう一人のおいら。)」
「(聞こえてるよ。力を貸して欲しいってか?)」
「(そういうこと。正直そろそろ体力の限界なんだよね。)」
「(何を言う?お前の力はまだまだこんなもんじゃない。)」
「(だ〜から力を貸してって言ってるんでしょうがっ!)」
「(文句の多い宿主だ。)」
「(そろそろ本気出さなきゃこの勝負に負けちゃうんだよ!
罰ゲーム受けるはめになっちゃうんだよ〜!)」
「(それが本心かよ。まあ、おいらも罰ゲーム受けるの嫌だし、
負けたくないからな。仕方ない、力を解放する。)」
「(うん、お願い。)」
「(任せておけ。限界まで力を放出させてやる。)」
「(よろしく!)」
マリの茶髪の髪が、徐々に金へと変わっていく。
- 45 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:14
- 「鬼人化っ!」
マリが叫ぶと、突然周りの大気が震えていく。
「悪いんだけど、これでおいらの勝ちだよ。」
「ふん、ならば私も本気を出そう。我が弦術見せてあげるよ。」
魔物達が二人の目前まで攻めてきている。
だが次の瞬間、
「爆炎陣。」
「武人流弦術二十二式、鳳仙花。」
マリを中心に大爆発が起こり、周りにいた魔物は全て吹き飛んでいった。
さらに、爆発の届かなかった魔物には、ケイが爆炎陣が広まっている間に辺り一面に
振り撒いた何十、何百本という糸が、まるで針のように硬質化して
魔物に向かって次々と突き刺さっていき、魔物はばたばたと倒れていった。
「まだまだこれからだよ!」
「わかってる。」
ケイとマリは、再び魔物の群れに突き進んでいった。
- 46 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:14
- 「ハァッ!」
ヒトミがレールガンを放ち、町へ向かってくる魔物を打ち落とした。
ヒトミの動体視力は完全に人離れしており、アサミの目では見えない
距離でも敵を探り当てていく。
さらに命中率はほぼ100%で、魔物を見つけたらすぐに指を向けて
レールガンを放ち、確実にしとめていた。
アサミは楽をさせてくれると聞いたが、ここまで何もする必要がないとは思っていなかった。
それだけヒトミの射撃能力は高かった。
「あなたがここまですごいとは思ってませんでしたよ。」
「ふふん、少しは見直してくれたかいBABY〜?」
ヒトミは魔物がこないことを確認して、アサミに顔を近づける。
- 47 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:15
- 「それ以上に予定外だったのが、ここまでばかだったとは
思いませんでしたけど・・・。」
「うぐっ、アサミまでばかって言うのかよ・・・。」
ヒトミはわざとらしくその場に倒れこむ。
「ばかでなければアホですね。」
「ははっ、マキにも同じこと言われたよ。そんな私ってアホに見えるかな〜?」
「そうですか、マキも同じことを言ってましたか・・・
まぁ、それも個性のうちですよ。」
アサミは嬉しそうな顔で空を見上げる。
「ん、そう思っておくよ。」
ヒトミはアサミが嬉しそうなのを不思議に思いながら、
周りに魔物が来てないか目を配らせた。
- 48 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:15
- 交信しました〜。
- 49 名前:konkon 投稿日:2004/08/20(金) 01:18
- >151さん
自分にとっては500スレが目標としていたので、
それを超えたためにまたがんばっていこうかなって
気持ちで新スレを立たせていただきました。
>MSさん
ありがとうございます。
この小説ではケイはリーダーとして使ってみたかったので
このようにさせていただきました。
ちなみにマキの場合はエースですw
- 50 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/08/20(金) 11:45
- 作者さん、更新どうもデスよ!
お話、少し進んできた・・・のかな?
ケイとマリってすごっ・・・
それよかヒトミもすごっ・・・!
でもバカキャラ(アホキャラ?ってか失礼;)は健在デスね!
んん〜、いい光景だ!なんだか。
マキのエースも納得だ〜。だってすごいモン!
もう〜!すごいしかいえなくなってる・・・。
こんな僕は放っておいて、がんばってください(^O^)
- 51 名前:151 投稿日:2004/08/20(金) 20:48
- なるほど。500という目標があったんですね、了解しました。
それにしてもリーダーとエースかっけ〜!
ケイとマリのやりとりはロードオブザリングのシーンが浮かんできましたよ。
しかしケイの必殺技は舌噛みそう(笑)
- 52 名前:MS 投稿日:2004/08/21(土) 00:10
- 交信お疲れです。
ケイ、マリもすごいですけど
ヒトミもすごいですね。バカキャラもおもしろい(笑)
早くマキ達のバトルが見たいです。
次の交信お待ちしております。
- 53 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:37
-
つんく
- 54 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:39
- ナツミ達が階段を駆け上がっていくと、一つの広い部屋に出てきた。
「何、ここは?」
「何もないわね。」
敵もいなければ、特に何かあるわけでもなかった。
『ようきたな。歓迎するで。』
部屋全体に響くように、一人の男の声が聞こえてきた。
『まさかここに侵入してくるやつがおるとは思わなかったわ。』
「あんたは誰や?」
アイボンが低い声で聞く。
『俺の名はつんく、十年ほど前にオロチを復活させたことのある者や。』
「「「「えっ!?」」」」
四人は声を揃えて驚いた。
『オロチが復活してもうたら俺がこの世界乗っ取ることができんからな。
だからこうやって魔物を放して、先に世界をもらっちゃおうってことや。』
つんくは不気味に笑いながら話す。
- 55 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:39
- 「それは無理よ。あなたは私達に倒されるんだからね!」
「だいたいアヤだって世界征服するためにオロチを復活させるんやろ?」
『それはないな。アヤの目的は人類滅亡や。先に人間を全て消してしまえば、
オロチを復活させる意味なんてなくなるんやからな。』
「そんなこと、私達がさせない!」
『ふん、そういうことは俺のとこまできてから言えや。ここの魔物は強いで〜。』
「魔物ったってどこにもいないやないけ。」
『それをこれから説明するんや。』
つんくは一息ついて間を空ける。
やけに人間らしいとこがある。
『ここの部屋の先に行くには次の扉を進めばええ。ただし、
一人は部屋に残っとらんと扉があかんから、先へは進めない
仕組みになっとるんや。一人が残ると魔物が出てくるってこった。
残ったやつは魔物を倒せたら次の部屋に進めるんや。』
「一対一でやれってことか・・・。」
- 56 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:41
- 同じ頃、マキ達も話しを聞いていた。
「陰険なやつだね〜。」
「らったら扉をぶっ壊して進めばいいのれす。」
ノゾミが一歩踏み出した。
『言っとくけどその扉は流反扉言うてな、攻撃したらその分の
攻撃が自分に跳ね返ってくるんやで。』
「ぐぬっ・・・。」
「お見通し・・・ってわけやなさそうやな。」
「うん。たぶん、どこからか私達のこと見て楽しんでるんだよ。」
マキとアイは、つんくに聞こえないように話す。
「つんくか・・・どっかで聞いたことあるような・・・。」
アイは小言を言いながら考え事を始める。
しかし、ノゾミの声によってその考え事は中断される。
- 57 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:42
- 「なんかむかつくのれす・・・二人は先に行ってていいれすよ。」
「「えっ?」」
「ここの部屋の魔物はノノがやるのれす。」
「ノノ・・・。」
「ノノなら平気れすよ!任せてくらさい!」
ノゾミは腕を振り上げてマキ達に見せる。
「・・・そっか。それじゃここは任せるよ。」
「またあとでな!」
「もちろんれす!」
マキとアイは、ノゾミを残して先へ進んでいった。
「さあ、ろっかられもかかってこ〜いっ!」
- 58 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:43
- 「ここは私が残る。」
しばらくの沈黙のあと、最初に口を開いたのはマコトだった。
「早くつんくを倒さなければいけないのだろう。先に行け。」
「マコト・・・行こう!」
「うん、じゃあ先に行くよ。」
「負けたら承知せえへんからな!」
ナツミ、リカ、アイボンは走って部屋を出て行った。
「さて、こちらも時間がないんでね。早く魔物とやらを出してもらおうか。」
マコトが剣を構えていると、突然影に覆われた。
「なっ!?」
マコトがすぐにその場から離れると、先ほどまでマコトが
いたところに剣士の石造が降ってきた。
さらにマコトを潰すように、同じような石造がいくつも降ってくる。
落ちてくるたびに、地面に亀裂が走って砕けていく。
一つでも誤って潰されればまず即死だろう。
- 59 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:44
- 「ちっ!あといくつあるんだ・・・。」
マコトが何回か避けていると、ようやく降り止んだ。
「これで終わり・・・ではないよな。」
マコトの後ろにあった石造が、剣を振り下ろしてきた。
それをマコトは読んでいて、剣を避けるとマコトは高く飛んで剣を振り下ろした。
だが、石造にはひびが入っただけだった。
先ほど降ってきた何体もの石造が、マコト目掛けて襲ってくる。
「くっ!」
数が多い上に以外と鋭い。
マコトも避け続けていられず、少し肩口を斬られたようで血が出ている。
「・・・おもしろい。」
マコトは四方八方に居合いを放つ。
居合いに当たった石造は次々と砕け散っていく。
あと数対というとこまできたところで、突然砕けた石造が復活していった。
- 60 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:45
- 「・・・ケイの言っていた通り、やっかいな敵だな。」
再び石造を居合いで砕いていく。
だが、あと何体かというところでまた復活していく。
そこでマコトはある事に気付いた。
「なるほどな・・・そういうことか。」
マコトは復活していく石造を無視して、神経を集中させる。
「そこだっ!クロス・スラッシュ!」
マコトは一瞬で二発の居合いを、斜めに十字に放つ。
その居合いは今までの居合いの何倍もの速さで、後ろのほうにいた
ある一体の石造に向かっていく。
その石造が砕けると同時に、他の石造の動きが止まった。
「なぜ・・・わかった・・・?」
頭だけ残った石造が話してくる。
「ほう、石造もしゃべれるんだな。」
マコトは表情を変えずに石造に近づいていく。
- 61 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:47
- 「これだけの数の石造を操ることができるとなると、かなりの力が必要だ。
そして、この中に術士がいるというのはなんとなくわかった。近くに
いたほうが操りやすいだろうからな。木を隠すなら森の中と言う。
戦略は間違ってなかった。だけど恐れを知らない他の石造と違って、
お前だけは私に壊されるのを恐れ、常に後ろにいた。それが答えだ。」
「・・・なるほどな・・・。」
「話しは終わりだ。」
マコトは頭だけ残った石造に居合いを放って粉々に砕いた。
「くっ・・・さすがに居合いを使いすぎたか。私も修行が足らないな・・。」
マコトは早く次の部屋へ行こうと一歩踏み出したが、その場に座り込んだ。
「あいつらなら平気だよな。少し休んでから行くか。」
マコトは剣を置いて、少しの間上を見上げていた。
- 62 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:47
- 今日はここまでです。
- 63 名前:konkon 投稿日:2004/08/22(日) 18:52
- >七誌さんデスさん
ありがとうございます。
そこまで興奮してもらえると嬉しいです(違
ヒトミのキャラは熱血正義バカっていうのが目標です(笑)
>151さん
ロードオブザリング・・・
すいません、覚えてません(汗)
ケイは何気に饒舌ですので大丈夫です(笑)
>MSさん
ありがとうございます。
ここからはマキ達の出番ですよ♪
期待に答えられるようにがんばります!
- 64 名前:MS 投稿日:2004/08/22(日) 22:25
- 交信お疲れです。
マコトの強さが上がってますね。
ノゾミのバトルも見てみたいです。
次の交信お待ちしております。
- 65 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/08/23(月) 19:04
- 作者サマ、更新お疲れ様デス。
マコトが強くなってきてますね。
他の人たちのバトルが気になります。
次の更新、楽しみにまってます。
- 66 名前:151 投稿日:2004/08/24(火) 11:33
- 更新おつかれいな。
マコトは強くてクールなところがカッコイイですね♪
ロードオブザリングというのは、エルフとドワーフが
討伐数を競い合っていたシーンの事です。
- 67 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 19:54
- ノゾミが魔物が出てくるのを待っていると、前の方に大きな水の塊が降ってきた。
その水の塊は、地面に当たるとはじけて水溜りができた。
「なんれすか?」
ノゾミがゆっくりと近づいていく。
その時、水溜りが集まって丸い水の塊となった。
「ほわぁ・・・。」
ノゾミが呆然としていると、水の塊の中心辺りから水が槍状になって、
ノゾミに向かって伸びてくる。
「うわっ!」
ノゾミは転がるようにして避けると、水の塊に向かって突っ込んでいく。
「ハァッ!」
ノゾミの拳がまともに当たり、水の塊が砕け散っていく。
- 68 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 19:55
- しかし、
「熱っ!」
攻撃をしたはずのノゾミがダメージを受けていた。
ノゾミは拳を押えながら、水の塊からいったん距離をとる。
ノゾミの拳からは血が滴り落ちていた。
水の塊はすぐに元に戻る。
「なんれれすか・・・ただの水じゃないってこと?」
ノゾミが相手にしているのは、水ではなく酸の塊だった。
ノゾミが酸を知っているわけもないが、触ったら危ないということだけはわかった。
「おりゃぁっ!」
ノゾミは近くに落ちてた石を拾い上げ、それを思いっきり酸の塊に
向かって投げつける。
だが、石が突き抜ける前に溶かされてしまった。
「おわ〜、石が溶けちゃうのれすか・・・。」
今度は酸の塊が、ノゾミ目掛けて再び槍を付き伸ばしてくる。
- 69 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 19:56
- 「わっ!」
先ほどよりも速い突きにより、ノゾミは思わず伸びてきた槍を手ではじいてしまった。
はじいた槍は簡単に崩れるが、はじけた酸がノゾミの腕にかかって赤く焼けていく。
「いたっ・・・ろうしろっていうの・・・。」
さらに酸の塊は、体から水滴を弾丸のように撃ってくる。
「くっ!百獣擬態、速猿擬!」
ノゾミは避けるだけで限界だった。
それでも必死にどうやったら倒せるのかを考えていた。
「触ったらいけないのれすよね・・・ならば・・。」
ノゾミは敵の攻撃が落ち着くと、一度構えを解く。
「百獣擬態、竜人擬!」
酸の塊は弾丸じゃ倒せないとわかったのか、ノゾミに向かって転がってくる。
ノゾミは全ての力を右腕に溜めていく。
- 70 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 19:56
- 「天龍拳!」
ノゾミが拳を振るうと、そこから巨大な気の塊が放出された。
鍛針功と呼ばれる古代武術の遠当てだった。
ノゾミの場合は気の力がすさまじいため、目に見えるほどの
巨大な気の塊となって放出されたのだ。
天竜拳は、酸の塊を飲み込んで完全に蒸発させていった。
蒸発しきった酸は、再び復活することはなかった。
「これを使うとお腹減るんれすよね・・・。」
ノゾミは少し考えてから歩き始めた。
「早く終わらせて早く帰って、早くご飯にするのれす!」
ノゾミの顔は、戦いに勝った時よりも嬉しそうな顔をしていた。
- 71 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 19:57
- 「お、次の部屋が見えてきたで!」
ナツミ、リカ、アイボンの三人は、階段を駆け上がって次の
部屋までの廊下を走っていた。
部屋に入ると、またそこには何もなかった。
「また一人残れってことなのかな?」
「そうなんやろ。さあ、行った行った〜!」
「アイボン?」
「ここはうちが残るから、はよ先行ってツンクをぶちのめしてこいや。」
「ん、わかったよ。」
「気をつけてね・・・。」
アイボンは手を振って二人を見送った。
「はよ出てこ〜い。待つのは嫌いなんや。」
アイボンが愚痴っていると、突如周りに木や草、花が生えていって森と化した。
- 72 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 19:58
- 「なんやこれは?一種の手品か?」
アイボンが周りを興味深く見ていると、辺り一面から木の枝や草が
鋭利のナイフのようになって、アイボンを襲ってくる。
「なんや、こんなもん!」
アイボンはアイの超高速技で、向かってくる枝や草を全て斬り落とした。
「やれやれ。」
アイボンが溜息をついたと同時に、いつの間にか近くにできていた巨大な花が、
アイボンを飲み込んだ。
「あ〜、うざったいわ!」
マリの爆炎陣を放って、花を吹き飛ばす。
「こうなったら全部切り落としてやるわい!」
マコトの居合いを周りに放っていって、次々と木や草を斬り倒していった。
- 73 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 19:59
- しかし、やはり再生していってしまう。
「ちっ、この部屋なら呼び出せるわな。召喚!」
アイボンがワンダーランドを呼び出して背中に飛び乗る。
「この部屋うざったいから燃やし尽くしちゃえ!」
「ふむ、わかった。」
ワンダーランドは天井近くまで飛び上がると、森に向かって炎を吹き出していく。
「おまけや。フレア・ボムズ!」
さらにアイボンが巨大な炎の塊を打ち出すと、さらに森は勢いよく燃えていった。
「ん、・・・お前怪我をしているのか?」
ワンダーランドは、背中に垂れたアイボンの血に気が付いた。
「ん、大したことないわ。さっきちょっと油断して斬られただけや。
そんなことより原因を探らんとな!」
血が出ている脇腹を一瞥して周りを見渡す。
アイボンは一本の巨大なつるが、地面から天井に向かって伸びているのを見つけた。
- 74 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 19:59
- 「これか〜、この森の原因は。」
つるの先を辿っていくと、巨大な真っ黒な花が咲いていた。
花がアイボン達に気付いたらしく、つるを伸ばしてすごいスピードで向かってくる。
「避けろや!」
「分かっている。」
「(本体をやるのは骨が折れそうやな。だったら・・・。)」
ワンダーランドは下に下がって体当たりを避けると、アイボンが花のつるに向かって高く飛ぶ。
「これで終わりや!」
剣でリカの壱の突、寸をつるに向かって撃ち放つと、つるはその威力に
耐えられずに切れた。
つるが切れて支えの無くなった花は、燃えている森の中へ落ちていった。
放っておけばそのうち燃え尽きるだろう。
- 75 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:00
- 「みんなの力がうちに宿っとるんや。うちが負けるかい。さて、
終わったことやし次へ行こか。」
「そうしたいんだが・・・どうするんじゃ?」
ワンダーランドが下を見る。
「あっ・・・。」
下の方を見てみると、森がまだ炎に包まれていた。
そのため降りることができない。
恐らく当分の間は火が消えることはないだろう。
「まあ・・・そのうち消えるやろ・・・ハハハ・・・。」
「ふう・・・困ったもんだ。後先考えないからこうなるんじゃ。」
「うっさいわ!しばらく飛んどけ!火が消えるまでうちは寝る!」
アイボンは、ワンダーランドに何も言わせないうちに寝てしまった。
- 76 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:01
- マキとアイが次の部屋へ入ると、そこには大きな岩があった。
それ以外にはやはり何も見当たらない。
「マキ、先行っとってや。」
「アイ・・・。」
「ここはうちに任せるんやよ。あんたはさっさとツンクを倒しに行ってこ〜い!」
「フフッ、アイは頼りになるね〜♪そんじゃ任せるよ。」
マキはアイの頭を軽く撫でると、次の部屋へ進む扉に向かって走っていった。
「子供扱いするなっての。」
アイは少し照れながら呟いた。
「さってと、うちの対戦相手は・・・ん?」
マキが出て行くと、岩が巨大な人の形となって動き出す。
「ふ〜ん、これがうちの相手か。確かゴーレムって言うたな。」
アイは特に怯えることもなく、ただゴーレムがどう動いてくるのかを見ていた。
- 77 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:02
- ゴーレムがアイに向かって腕を振り下ろしてくる。
アイは余裕で横に逃げると、足に一太刀浴びせる。
だが、予想通り少しひびを入れただけで終わってしまった。
「あちゃ〜、何でうちってこんな腕力ないんやろ・・・
けど、倒せないわけじゃない。」
アイはゴーレムの攻撃を避けながらも、一切悩んでいる顔はしていなかった。
「この程度のスピードなら足にチャクラはいらんか。」
アイはチャクラを足から右腕に集中させ始める。
ゴーレムが腕を振り上げた瞬間、アイは懐に飛び込んで足目掛けて
剣を鋭く振りぬいた。
「残影剣!」
アイの高速剣技により、同じところに一瞬で数発もの素早い剣を浴びせる。
一発一発では大したダメージはなくても、何発も当たれば
徐々にだがひびが入り砕けていく。
- 78 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:03
- 「どんだけ硬いもんでも壊せないものはない。どんなに微弱な水でも、
いずれは岩に穴をあけることだってできるんやよ。」
ゴーレムの足に大きなひびが入り、そして足が割れていく。
バランスを失ったゴーレムは、前のめりになって倒れていった。
「巨大な敵と戦うならば足元を狙え。懐に入りやすいし体重を
支えきれなくなるんやよ。これ常識ね。」
アイは自分の思い通りに戦えたからか、かなり上機嫌のようだ。
「そいやっ!」
アイが高く飛び上がって、重力を生かしてゴーレムの頭を貫いた。
ゴーレムの体が少しずつ砕けていく。
「なんや、大したことなかったわ。」
アイは振り向いて次の扉に向かっていく。
- 79 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:03
- その時、アイは護り屋としての経験からか嫌な予感がした。
「(何!?)」
アイは反射的に横に飛んだ。
直後にアイがいた場所をすごいスピードで石が飛んでいった。
飛んできた方を見ると、ゴーレムが砕けてできた数百はあろう石が
アイに向かって飛んでくる。
「うそっ!」
アイは超高速で横に逃げるが、石はそれでもアイに目掛けて飛んでくる。
「くっ、千里眼!」
アイは目にチャクラを貯めて石の動きを読んで避けていく。
だが、数が数なだけに全ての石を避けるのは無理があった。
アイは避けきれずに一つの石が足に当たり、一瞬止まってしまったところを
何百という石が向かってきた。
- 80 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:04
- 「うわっ!」
チャクラを足に貯め直してなんとか避ける。
しかし、今度はアイの周りを竜巻ができるほどの高速スピードで回り始め、
逃げ場を無くしていく。
アイが困惑していると、回っていた石が徐々に近づいてくる。
「くそっ、避けきれるか・・・ん?」
アイが千里眼を発動させると、回っている石の中で一つだけ
違和感を感じるものがあった。
それは極僅かだが光って見える。
千里眼を使えるアイだからこそ見えるものであり、普通の人間では
とても見える速さと量ではなかった。
「どうせ逃げてもまた追ってくるんやろうし、いちかばちかやなっ!」
アイはその一つの石だけを集中して見定める。
「ここやっ!」
アイは石の流れに自ら突っ切っていった。
- 81 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:05
- アイのスピードでも石が何十と当たる中で、アイは定めた石だけを叩き斬る。
すると、何百とあった石が全てその場に落ちていった。
アイが斬った石はゴーレムの核だったのだ。
「いつつ、あ〜、最悪やわ。」
アイの体は石が当たったせいで、かなり痣だらけとなっていた。
アイはよろよろと歩くが、途中で力尽きて壁に寄りかかって座った。
「マキ〜、あとは任せたわ・・。」
アイは横になって目を瞑る。
なぜだかはわからなかったけど、マキならばやってくれる、と確信していた。
- 82 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:05
- ナツミとリカは、三つ目となる部屋へ入っていった。
今度の部屋は地面がでこぼこしていて、見るからに戦いにくそうなとこであった。
「さってと、ここは私が行こうかな。」
リカは部屋の隅を一瞥すると、一つ大きな伸びをしてからナツミに言った。
「そう・・・でもいいのかな?私が先に行っても・・・。」
「もし先にあっちの方が先についてツンクと戦ってたらさ、
ナツミの回復魔法が必要になるからね。ここは任せたまえ♪」
「それじゃあ、ここは任せたぞっ!・・・フフフッ。」
「ハハッ、それじゃまたね〜。」
「うん、先に行って待ってるからね。」
ナツミは駆け足で部屋を抜けていった。
「やれやれ、まさかこの部屋の魔物があんただったとはね。」
リカは影で見えない部屋の隅を睨みつける。
- 83 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:06
- 「さっさと出てきなよ。あまり時間もないんだからさ。」
「よく気付いたな。なぜわかった?」
影から一人の男が出てくる。
「あんたの汚い殺気くらいすぐにわかるっての。ねえ、元皇帝さん。」
部屋の隅から出てきたのは、以前帝国で戦ったことがあり、リカは知らないが
レイナに斬り刻まれて死んだはずの皇帝だった。
「なんであんたがここにいるわけ?」
リカは明らかに嫌そうな顔で皇帝を睨む。
「私は一度は死んだ。だが、慈悲深いツンク様が私を蘇えらせてくれたのさ。
貴様らに恨みをぶつけるためにな!」
「ナツミを先に行かせてよかったよ。あんたなんかと戦わせたくないからね。」
「ふん、調子に乗るなよっ!この前とは違う、貴様一人で何ができるっ!?」
皇帝が背中からいくつものビットを出し、ビームを出してくる。
- 84 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:06
- 足場がかなり悪い上に、ビットのビームを避けながら皇帝とも向かい合う、
条件がかなり最悪に近いがリカは負けられなかった。弱い人達を守らずに、
ただ帝国でぬくぬくと生きてきたこの男だけには負けたくなかった。
「ほいっ!」
リカは銀を分解していくつかの盾を造り、それをリカの周りに浮かせてビットの
ビームをはじいていく。銀の盾は意思を持ったようにリカを守っていく。
「ぬぅっ、こしゃくなーっ!」
リカは持ち前の身軽さとバランスの良さを武器として、でこぼこの地面を
うまく渡りながら皇帝に向かっていく。
皇帝はビームが当たらないのにいらついたのか、リカに向かって走ってくる。
近づいたリカに向かって皇帝が剣を振り下ろす。
リカは皇帝の動きを見切っていて、苦も無く避けると槍で右腕を吹き飛ばした。
- 85 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:07
- 「ぐっ・・・。」
「もうこれ以上何もしないなら助けてあげてもいいけど?」
リカは地面に手をついている皇帝を見下ろしながら聞いた。
「くっ・・・フハハハハハッ!」
皇帝はその場から立ち上がると、吹き飛ばされた右腕が皇帝に向かって飛んでくる。
そして皇帝に吸い付くようにくっついていった。
「この程度で私がやられると思ってるのかっ!?小娘がっ!」
再び皇帝が剣を振り回してきた。
「再生か・・・あっちの世界の魔物ってみんなこうキショイのかしら?」
リカは訝しげな顔で皇帝と向かい合う。
リカは何度も斬ったり貫いたりしたが、やはりダメージはなかった。
リカは次第に疲れが出始めてきて、槍を振るう回数が減ってきた。
- 86 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:07
- 「死ねぃっ!」
「くぅっ・・・。」
リカはなんとか槍で剣を防ぐ。
「ハァッ!」
リカが剣をはじくと、何度目かの突きを皇帝の胸を狙って突き出す。
カキン!
「あれっ?」
リカは不思議に思って一度距離を置いた。
今まではどこを打っても必ず体の一部を吹き飛ばすか、突き刺さるはずだった。
なのに、今突き出した左胸に至ってははじかれてしまったのだ。
左胸にはほんの少しだけ傷がついていた。
- 87 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:08
- 「どうした?もう終わりか?」
皇帝はにやにやとしながら近づいてくる。
「(ハハ〜ン、あそこが弱点ね。)」
リカは今まで守っていた盾の形を変えて、いくつかの槍の形に変えていく。
「勝負よ!」
リカは皇帝に向かって飛び出した。
盾がなくなったためにビットのビームを喰らいながらも、リカは走るのをやめないで
皇帝に向かっていく。
「やっと死ぬ気になったか!」
皇帝は笑いながら剣を振り下ろしてくる。
「(ここだっ!)」
リカは皇帝の剣を槍で思いっきりはじくと、さらに気を高めていく。
- 88 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:08
- 「四の突、連!」
リカの周りにある槍が、一瞬で次々と皇帝の左胸を
一点のずれもなく突いていく。
突くたびにひびが入っていき、何発目かでついに亀裂が入る。
「なっ!?」
「これで終わりよっ!」
リカの力強い一撃で、皇帝の左胸を貫いた。
「ばかなっ!?この私が・・・。」
皇帝は灰となって消えていった。
リカはペタンと座り込む。
「やっと終わった〜。みんなはどうしてるかな・・・。」
リカはビームによって傷付いたところを押えながら、仲間の事を想っていた。
- 89 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:09
- 今日はここまでです。
- 90 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:12
- >MSさん
ノノのバトルはこうなりました♪
かなりわかりにくいかもしれませんが、
ご了承ください・・・。
>七誌さんデスさん
みんながレベルアップしてますよ〜。
まだまだ続きます!
>151さん
なるほど、そんなシーンもあったかも
しれませんね〜・・・
エルフは覚えてますけどドワーフは
忘れましたw
- 91 名前:konkon 投稿日:2004/08/24(火) 20:14
- ちなみにつんくをツンクとさせていただきました。
そうでなければ他のキャラと合わないもので・・・
誤字だらけでごめんなさい(汗)
- 92 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/08/25(水) 00:02
- おお〜!!みんなすごいっすね〜。。。。
作者様が言うようにみんなレベルアップしてるみたいデスね!
ツンクをがんばって倒せ〜(>_<)!!
がんばってくらさいな!
- 93 名前:MS 投稿日:2004/08/25(水) 11:42
- 更新お疲れです。
素手のノゾミがどうやって酸に勝つのかな?と
思いながら読ませていただきました。
他にもアイボン、アイ、リカのバトルも
みんなレベルが上がっててすごかったです!
次の更新に『期待』してます!
- 94 名前:151 投稿日:2004/08/26(木) 11:17
- マジでみんな強くなってる〜!
特にアイボンは反則ですね(笑)
- 95 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:13
- マキが部屋に飛び込むと、そこには一人の男が立っていた。
後ろには大きな羽がついているようだ。
入ってきた扉が閉まっていく。
「よくぞここまできた。我が名はデミトリー、バンパイアの王だ。」
マキは男の目を凝視する。
「ふ〜ん。そのバンパイアの王様とやらが、ツンクの下で下僕をやってるんだ?」
マキが挑発ぎみに話しに乗る。
「その様な解釈をされては困るな。ツンクはよき理解者であり、
この世界を征服したら人類の半分を私にもらえることを約束している。」
「人類?」
「言ったであろう、私はバンパイアだ。人の血を飲むことが何よりの食事なのだ。」
「どうりで・・・あんたから血の臭いがするわけだ。」
デミトリーは薄く笑う。
- 96 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:14
- 「そこまで気付ける人間がいたとはな。先ほど城の前を通った少女がいたのでね、
頂かせてもらったよ。いい声で泣いてくれた上に、かなりの美味だったわ。」
「・・・最低だね。」
「今日は最高の日だな。七人か、うまそうな少女がこの城に入ったのは・・・。」
「その食事って私達のこと?」
マキは臆せずに聞き出す。
「それ以外に誰がいるのだね?まずは貴様からだ!」
デミトリーが羽を広げて部屋の中を高速スピードで飛び回る。
突然マキの腕に切り傷ができ、地面に血が垂れていく。
「ハーッハッハッ!たっぷりと甚振ったあとで血を吸い尽くしてやる!」
デミトリーは笑いながらスピードを上げていく。
「はぁ・・・。」
マキは飛び回るデミトリーを見て、大きな溜息をついた。
- 97 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:15
- 「私のスピードにはついてこれまいっ!」
「メル・フォース、ピース・ストーム。」
マキは剣を変形させる。
マキの死角をついて、デミトリーが飛びかかる。
デミトリーが右腕でマキの体を貫いた。
はずだった。
「?」
デミトリーは違和感を感じて自分の体を確かめると、左肩から先が無くなっていた。
「探し物はこれ?」
「!?」
マキがいつの間にかデミトリーの左腕を持っていた。
- 98 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:15
- 「私の周りに強力な風を巻き起こしておいたんだよ。その中に手を突っ込んだ
あんたの左腕は、風の威力に耐え切れずに吹き飛んだんだってわけ。
そんなことも気付かなかったの?」
「きっ、貴様・・・。」
「ほらっ。」
マキがデミトリーに左腕を放り投げる。
デミトリーは足元に落ちた左腕を見たあとに、マキを睨みつける。
だが、そこにマキはいなかった。
「ミキ姉の千倍遅いね。」
「!?」
声がした方を振り向くと、すぐ後ろにマキが立っていた。
マキは腕を放り投げてデミトリーが下を見た瞬間に、
音も無くデミトリーの背後に回っていたのだ。
- 99 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:16
- 「調子に乗るなよっ!小娘がっ!」
デミトリーがすぐ横の壁を殴りつけ、粉々に粉砕した。
「うおぉぉっ!」
今度はマキに向けて右腕を振り上げる。
「サクリファー。」
マキはデミトリーの豪腕を、軽々と片手で受け止めた。
「ぐぅっ・・・。」
「こんなもんなの?」
マキは腕を横にはじいて、デミトリーの顔をまともに殴りつける。
「ぐぁっ!」
デミトリーは何メートルも殴り飛ばされて、背中から壁に叩きつけられる。
あまりの威力に壁に亀裂が走って砕けていく。
地面に倒れたデミトリーに、砕けた壁の破片が落ちて埋まっていく。
- 100 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:17
- 「がはっ、ぐっ・・・。」
デミトリーは口から血を吐きながら、壊れた壁の残骸を
かき分けて立ち上がる。
マキは無言でデミトリーを睨みつけている。
「偉そうにしてた割には大したことないね。」
「このっ、なめるなっ!」
デミトリーの口が徐々に光り始める。
「?」
次の瞬間、デミトリーの口からものすごいスピードの赤黒い光線が放たれる。
マキは動じずに、大きく横に跳んで避ける。
光線は地面をえぐりながら、後ろの壁を粉々に粉砕した。
いや、溶かしきったといったほうがいいだろう。
それほどまでの威力があった。
- 101 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:17
- 「・・・。」
「ハーッハッハッハ!我が黒炎閃で燃え尽きるがいいわっ!」
またデミトリーの口が光りだす。
マキは一度周りを見渡してから、右へ三歩ほど動く。
「無駄だっ!死ねっ!」
再びマキに黒炎閃が襲ってくる。
マキは先ほどのように大きく横に飛んで避ける。
「ここだっ!」
第三波を放とうと、デミトリーの口が光りだす。
「ねえ、確か自分にはね返るんだよね?」
「!?」
デミトリーが気付いたときには、すぐ目の前に黒炎閃が向かってきていた。
向かってきた方向には、全ての攻撃を自分にはね返すという流反扉があった。
それを見極めえた上でマキは動いていたのだ。
- 102 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:18
- 「くそっ!」
デミトリーは黒炎閃からなんとか逃れようと、羽を広げて飛んだ。
避け切れなかった左足が、黒炎閃に飲み込まれて溶けていった。
「このっ!」
デミトリーはあきらめずに黒炎閃を放とうとする。
「ルーン・セイブ、ルーン・シール。黒炎閃を封印せよ。」
「カァッ!」
しかし、デミトリーの口から黒炎閃が出てこなかった。
「なっ、なぜ・・・?」
「あんたの黒炎閃はもう出せないよ。私の剣で封印したからね。
いちいち技の名前を叫んでたのが運の尽きだね。」
「ぬっ・・・うぉぉぉっ!」
今度はデミトリーは猛スピードでマキに突っ込んでいく。
- 103 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:18
- 「シルファリオン、サイレント・モーメンツ。」
マキとデミトリーが交錯した瞬間、デミトリーの体は音もなく
細切れになって、地面に落ちていった。
デミトリーの目には、マキが右手に剣を構えたところまでしか写っていなかった。
気付いたときには体中が切り離されていた。
マキがどう動いたか全く目に写らなかった。
まさに音速といっていいほどの速さで、マキはデミトリーを斬りつけたのだ。
「なっ、なぜ・・・。」
マキはばらばらになったデミトリーを一瞥してから、次の扉へ歩き始める。
歩くマキの後ろでは、デミトリーの体が少しづつ再生し始めていた。
「ぐっ・・・私はこの程度では、ぐわっ!」
再生して立ち上がったデミトリーに、いくつもの氷の飛礫が飛んでいく。
- 104 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:19
- 「ショットガン・アイス。わかってるよ、死なないんでしょ。」
マキはいつの間にか振り向いていて、ブルー・クリムソンの
青の剣から氷の飛礫を放っていた。
「あんたみたいなやつが簡単に死ぬとは思えないよ。粉々にでもしない限りはね。」
飛礫が当たった場所から徐々にデミトリーは凍りついていく。
「ぬっ、ぉぉ・・・。」
「少しは死の恐怖ってものを味わいなよ。」
デミトリーの体は、顔だけ残して完全に凍りついていた。
さらにじわじわと顔が凍っていく。
「たっ、助けてくれ・・・。」
「・・・そう言った人達にあんたはどうしてた?」
マキは鋭い目つきでデミトリーを睨みつける。
- 105 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:19
- 「バーニング・ホイール。」
マキは凍りついたのを確認して、今度は赤の剣を振り上げる。
すると、炎が巨大な車輪のような形になって、地面をえぐりながら
凍りついたデミトリーに向かっていく。
それを放ったあと、マキは振り向いて次の扉へと歩き始める。
デミトリーに炎の大車輪が当たった瞬間、凄まじい轟音が起こって
天井へ届くほどの火柱が上がっていた。
ほんの小さな氷の欠片が、パラパラと地面に落ちていった。
「あの世で閻魔に懺悔しな。」
マキはそれだけ言い残して部屋を出ていった。
- 106 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:19
- 今日はここまでです!
- 107 名前:konkon 投稿日:2004/08/26(木) 22:22
- >七誌デスさん
ツンク編は次回ですので
もう少しお時間を・・・(汗)
>MSさん
ノノも強くなってます!
もちろん他のみんなも強くなってますよ〜♪
>151さん
アイボンは確かに最強ですね〜。
まあ、それぞれのレベルの高い技は
使えないってことで許してやってくださいw
- 108 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/08/26(木) 22:38
- おおっ!更新されてる!ラッキー!!
>>107 konkonさん
ツンク編も楽しみですが、マキの速さにはもう、すごいの一言!!
レベルアップでもしてるんですかね??
作者さんは素晴らしいデス!
次回更新、待ってます。
- 109 名前:MS 投稿日:2004/08/27(金) 11:11
- 更新お疲れです。
おお〜!マキのバトルだ!!
期待して待ったかいがありました!
つ、強いっす・・・。マキ、めちゃくちゃ強くなってますね。
サクリファー使ってもちゃんと意識があるし、
もう、すごいです!!
次の更新お待ちしております。
- 110 名前:151 投稿日:2004/08/28(土) 06:16
- いよっ! 流石エース!
様々な技を鮮やかに使いこなしてますね♪
- 111 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:06
- 「ん、ここは・・・?」
ナツミが廊下を走っていると、一つの部屋が目に入った。
今まではどこにも部屋らしきところがなかったために、気になって覗き込んでみる。
そこには、天井程もある真っ暗な空間があった。
ナツミが覗き込んでみようと近づいたとき、突然その空間から魔物が飛び出てきた。
「くっ、ライトニング・レーザー!」
ナツミは光のレーザーを放って魔物を吹き飛ばす。
「そういうことか・・・これが空間トンネルってわけね。」
今まで城から出てきた魔物は全てこの空間から出てきたのだ。
それに気付いたナツミは、少しの間考えてから魔法を唱え始める。
「魔物が出てこないことを祈ってやってみよっかな。」
それからナツミは魔法の詠唱を始めた。
- 112 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:07
- 「どきな。」
デミトリーを倒したマキは、ひたすら城を上り続けていた。
出てくる魔物を瞬殺しながら、ツンクのいる部屋を目指して走り続ける。
マキが階段を上りきると、奥の方に今までと雰囲気が違う部屋を見つけた。
マキはツンクがいると確信して、その部屋に向かっていった。
扉の前までくると、扉が勝手に開いていく。
「ようこここまでこれたな。歓迎するで。まさかデミトリーがあんな簡単に
やられるとは思わなかったわ。あれでも魔界では上位のクラスに入っとる程の強者やで。」
そこには大きな椅子に踏ん反り返っている一人の男がいた。
「あんたがツンクね?」
「いかにも。俺が元オロチの契約者、ツンクや。まあ、俺にはオロチは
なついてくれんかったみたいやけどな。」
「それだけあんたの実力不足だったってわけなんでしょ。」
マキは憮然と言い切った。
- 113 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:08
- その言葉に怒ったのか、ツンクは立ち上がって椅子に立掛けてある剣を取る。
「そんな昔の話しはどうでもいい。邪魔する者は殺すのみや。」
「そういうこと。これ以上魔物が増えても困るし、さっさと終わらせてもらうよ。」
マキもツンクに剣を向けて構える。
「ふん、無知っていうのは悲しいもんやな。」
「どういう意味?」
「俺が昔なんて呼ばれてたか知らないやろ?」
ツンクがマキに向けて走り出す。
マキもツンクに向かっていく。
剣と剣がぶつかり合う瞬間、すさまじい気の波動が部屋全体に広がっていった。
「ぬっ・・・くぅぅ・・・。」
マキは剣で抑えきるのでやっとだった。
マキでもはじき返せないほどの恐ろしい力をツンクは持っていた。
マキは堪えきれずに大きく後ろへと下がる。
「教えてやる。地上最強の剣士や。」
ツンクはにやつきながらマキに近づいていった。
- 114 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:09
- 「これでよしっと!」
ナツミは出来上がった魔法を放つとその部屋から出た。
「ナツミっ!」
「おう、元気そうやん。」
「無事だったか・・・。」
そこに現れたのは、先ほど別れたリカ、マコト、アイボンの三人だった。
「何、この部屋に魔物がいたの?」
「ううん、ここには空間トンネル、魔物が出入りできる空間があったんだ。」
「「「!?」」」
三人は驚いて部屋の中を覗きこむ。
「・・・なんや、何もないやないけ?」
「うん、今さっき封印したとこなの。圧縮魔法っていって、光によってあらゆるものを
封印できる魔法を使って、もうこの世界に入れないようにしたんだ。」
ナツミが使った魔法は、対象となったものを封じ込めることができる魔法だった。
ナツミは空間トンネル自体を封印したのだ。
- 115 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:10
- 「これで魔物のことは気にする必要はないよ。あとはツンクを倒すだけだべ。」
「よっし、それじゃ早く倒しに行こう!」
「その前にみんなの回復しなきゃね。」
ナツミは三人の怪我に気付いて回復を始める。
回復が済むと四人は再び駆け出した。
次の階段を駆け上って廊下を走っていると、前にある曲がり角から
二人の少女が飛び出してきた。
「ノノ!アイ!」
「おう、久ぶりやな。」
「よかったのれす!みんな無事らったんれすね!」
二人の少女はノゾミとアイだった。
ナツミは二人の傷にも気付いて回復をし始める。
- 116 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:10
- 「なあ、マキのこと見んかったか?」
アイが真剣な表情で聞いてきた。
「いや、会ってないけど・・・。」
「もうツンクのとこにいるんじゃないの?」
その言葉にアイは黙ってしまう。
「どうかしたのか?」
「こうしちゃおれん!急ぐで!」
回復を終えるとアイは、突然走り出した。
それに気付いて他の仲間もアイについていく。
「ねえ、ほんとにどうしたの?マキなら大丈夫でしょ!」
リカは明るくアイに話しかける。
- 117 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:11
- 「思い出したんや・・・もっと早く気付くべきだったわ。あいつは・・・
ツンクは昔、何て呼ばれておったか知っとるか?」
「・・・ううん、知らないけど。」
「地上最強の剣士や。その強さは剣を一太刀振れば大地が裂け、
海が割れるとも言われるほどやったそうや。地上だけでなく、
闇の世界でもかなうもんはおらんかったらしい・・・。
さらにツンクの体はダイヤモンドよりも硬く、誰一人かすり傷すら
つけたことないんや。あのユウコ=ナカザワでさえもや。オロチを
抜かせばあいつが一番強いってことやよ・・・。」
「へえ・・・そうだったんだ。」
「感心してる場合やないで!いくらマキでもそんなやつ相手にしてたらやばいわ!」
アイは普段以上に口調が速くなっていた。
- 118 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:11
- よほど焦っているのだろう。
「ふん、そこまで言うなら私が一度やり合ってみたいもんだな。」
「バカ言ってんやないで。みんなの力を合わせなきゃ絶対勝てんのや・・・。」
マコトの呟きにもアイは敏感に反応する。
アイは徐々にスピードを上げていった。
「マキ・・・。」
六人が次の階段を駆け上ると、奥の方に一つの部屋を見つけた。
「・・・あれやな。」
「うん、明らかにもって感じだね。」
六人はその部屋からただならない威圧感と、異質な空気を感じ取っていた。
しかし、その場に留まってる訳にも行かないので、部屋に向かって駆け出していった。
- 119 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:13
- 「マキっ!」
アイが叫びながら部屋に入っていく。
ナツミ達もあとに続いて入る。
そこでアイは目を見開いて驚いた。
最初にアイの目に写ったのは、マキがツンクを空高く
吹き飛ばしているところだった。
ツンクは地面に倒れると、すぐに立ち上がってマキに剣を向ける。
「嘘やろ・・・。」
アイは小さく呟いた。
今まで誰一人として、まともに対抗できなかった程の強さを
ツンクは持っていた。
アイは、マキがなんとか持ちこたえていてくれればいいと思っていた。
- 120 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:14
- しかし現実では、マキが無傷なのに対してツンクにも傷らしきものは
なかったが、服や髪がぼろぼろだった。
恐らく何発もの斬撃を受けたのだろう。
ツンクは肩で大きく息をしながらマキを睨みつけている。
一方のマキは、平然としてツンクと向き合っている。
「よかった、みんな無事だったんだね。」
マキは仲間を振り向かずに呟く。
「もう嫌になっちゃうよ。あいつ体が硬いからなかなか倒せないんだよね。」
マキは淡々と言う。
「私達も手伝うよ!」
リカが銀を構えると、マキは後ろを振り返らずに首を振る。
- 121 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:14
- 「いいよ。この間はみんなに迷惑かけちゃったからね。
空間トンネルは封印したんでしょ?」
「!?・・・何でそのことを?」
ナツミは驚いて聞き返す。
ナツミよりも先にツンクと対峙しているマキが、空間トンネルを
封印したことを知っているはずがなかったからだ。
「ん〜、邪念な空気が無くなった感じがしたからかな。
これで急ぐ必要もなくなったし、今回は私がやるよ。」
「ぐっ、なめんなやっ!」
ツンクがマキに向かって剣で斬りつけていく。
ツンクの剣技は凄まじいもので、目で追えるような速さではなかった。
剣を振り下ろせば大地を砕き、斬り返しから突きまで完璧な剣技だった。
- 122 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:15
- そして、剣の威力は一振りするたびに生ずる風圧が、遠くから見ている
アイ達の元まで届くほど強く鋭い。
だが、マキはツンクの攻撃をはじくわけでも受け止めるわけでもなく、
全て紙一重で避けていた。
剣の太刀筋を完全に見切っていなければ、紙一重では
とても避けきれるものではないだろう。
「あのツンクを・・・。」
アイ達はマキの闘い方を呆然と見ていた。
「なんか・・・綺麗やな・・・。」
「踊ってるみたい・・・。」
マキの闘い方は、まるで舞っているかのように綺麗で無駄がなく、そして美しかった。
「(ずっと考えてた・・・強さってなんなのか・・・。)」
「死ねっ!」
剣先をぎりぎりまで引きつけて、最低限の動きで避ける。
- 123 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:18
- 「(私は・・・みんなと一緒に生きていきたい・・・。)」
「このっ!」
「(だから・・・もう迷わない。私はもっと強くなる!)」
マキは隙間を縫うように、ツンクの胸に鋭い突きを放つ。
だが、ツンクを突き飛ばしただけで傷をつけることはなかった。
「当たらないって言ってるでしょ。」
「ふん、お前こそそんな剣で俺を倒せると思ってんか?」
「・・・仕方ない、私も本気を出すか。」
マキは一歩下がって剣を構え直すと、剣の形を変えていく。
「あの剣は・・・。」
マコトはその剣を見て驚愕した。
「何しても無駄や!」
ツンクがマキに向けて剣を振り下ろす。
- 124 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:18
- 「もう見飽きたよ!」
なんと、マキはツンクの剣を受け止めた。
「なっ!?」
ツンクは目を見開いて驚いていた。
当然であろう、一撃で大地を砕け散らすほどのツンクの太刀を、
受け止められる者は今まで存在しなかった。
いや、するはずがなかった。
それをマキは平然と受け止めている。
「ハァッ!」
マキがツンクにスキを見つけ、ツンクの腹を薙いで吹き飛ばす。
「がっ・・・なっ、なぜ・・・?」
ツンクの腹からは血が垂れていた。
それほど深くもないが、あのツンクの体を斬ったことは確かだった。
- 125 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:19
- 「サクリファー。私に絶大なる力を与えてくれるんだ。」
マキはそこで一度マコトを振り向いた。
「お前、その剣は・・・。」
「そういや言ってなかったね。もう大丈夫だよ。制御しきれるからさ。」
マキは笑顔で答えると、再びツンクを振り向いた。
「こっ、この程度で勝ったと思うなや!まだ終わらんぞ!」
「いや、貴様はもう終わりだ。」
立ち上がったツンクの胸から、一本の腕が突き出てきた。
「なっ・・・がっ・・・。」
「貴様ごときに勝手な事をされては困るんだよ。」
ツンクが倒れると、そこには一人の少女が立っていた。
腕からは血が滴り落ちている。
ツンクの硬い体を軽く貫くほどなのだから、只者ではないだろう。
- 126 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:20
- 「なぜ・・・お前が・・・。」
「目障りだ。消えて無くなれ。」
少女がツンクに手を向けると、ツンクの体が炎の渦に巻き込まれて
跡形もなく消えていった。
「いつの間に・・・。」
「気配を・・・感じなかった・・・。」
アイとマコトは、少女を睨みつけながら剣を構える。
しかし、あまりの威圧感にその場から動くことができなかった。
「・・・誰なの?」
「私の名はリサ=ニイガキ。オロチ様、いや今回はミキ様の使者と言っておこう。」
リサはマキの問いに答ると、マキ達の方を向いてから片膝をつけて頭を下げる。
- 127 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:22
- 「・・・何してんの?」
「ミキ様はオロチ様が復活するまで、お前達には手を出さないと申していた。
だが、ツンクは命令を破ってお前達に戦いを仕掛けた。そこでミキ様の
ご命令により、反逆者のツンクを葬りにきた。そして侘びを入れよう。」
少女はマキ達に向かって話していく。
「それと、ミキ様からの伝言だ。」
その言葉にマキは目を細める。
「”マキ、そしてその仲間達へ。今回は悪いことしたね。まあ許してよ。
そのお詫びって訳じゃないんだけれど、ミキ達の居場所を教えてあげる。
ミキ達はあんた達が住んでるとこから北にある、モーニングの洞窟にいる。
これるもんなら来てみなよ。今度はミキ達が相手になってあげるよ。
オロチの復活まであと三日だし、どのみち世界は滅亡するんだけどね。
楽しみにしてるよ、マキ。”」
リサは立ち上がって、後ろを振り向いて歩き始める。
- 128 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:22
- 「・・・・。」
「以上だ。」
それだけ言って、リサはその場から消え去った。
しばらくの間、誰も口を開けなかった。
「帰ろっか。」
最初に口を開いたのはマキだった。
剣を下げて歩き始める。
「うん・・・。」
「そうやな・・・。」
他の六人は、ただ黙ってマキのあとについて町まで戻っていった。
- 129 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:23
- 今日はここまでです。
- 130 名前:konkon 投稿日:2004/08/29(日) 14:29
- >七誌さんデスさん
前回名前を間違えてしまいまして、
本当に申し訳ありません(汗)
マキは速い!強い!かっこいいの三拍子ですねw
レベルアップしちゃってます!
>MSさん
本当にめちゃくちゃ強くなってますね〜。
サクリファーを自在にこなせたらほんとに
最強ですね!
>151さん
エースですから♪
いつの間にやら技を増えてましたね〜。
というか、増やしちゃいましたw
だってかっこいいよくしたかったんです(爆)
- 131 名前:MS 投稿日:2004/08/29(日) 23:13
- 更新お疲れ様です。
いや〜、圧倒的なバトルでしたね。
マキ、ホントに強いです!
リサも登場して、これからの展開が楽しみです。
次の更新お待ちしております。
- 132 名前:151 投稿日:2004/08/30(月) 11:06
- 中ボス的な人かと思っていたからビックリしました。
マキ強すぎ! しかも美しい!
しかしながら前途多難な様ですねぇ、どうなることやら・・・。
- 133 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/08/30(月) 23:27
- 更新お疲れ様です。
マキ・・・っておお・・・!?つ、強っ・・・!!
本当マキにはいつも驚かされますな。
ついにリサの登場デスね。
>>130 konkon 様
あ、そーいやーそうでしたな。
気にしないでください。
では、
次回更新をお待ちしてます。
- 134 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 20:58
- 「なるほどね。そんなことがあったんだ。」
「いよいよ敵本拠地に突入するんだね。」
ケイとヒトミは、ナツミ達の話しを聞いて大きく頷いた。
ヒトミはいかにもやってやる、とアピールするように腕を振り回している。
だが、話しをしたナツミ達は浮かない顔をしていた。
「ねえ、城で何かあったの?」
みんなが元気のない事に気になったカオリが口を開いた。
「オロチの部下が途中きたんだ・・・ツンクのことをあっさりと
殺しやがった・・・。」
「オロチの強さはうちらは知らんけど・・・間違いなく
化け物レベルやろうな・・・。」
「それで暗い顔してんだ。」
ヒトミはのんびりと呟いた。
- 135 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 20:59
- その言葉にリカが突っかかる。
「何よっ!ヒトミはそいつの強さを見てないからそんなこと言えるのよ!」
「うん、見てないよ。だからその強さは私にはわからない。」
ヒトミは一息ついて仲間を見渡していく。
「それじゃ、マキの姉ちゃんの言った通り、あきらめて殺されるのを待ってる?
それともオロチがくるたびに、ビクビクしながらどっかに逃げる?」
「それは・・・。」
「私だって怖くないわけじゃないよ。でも、誰かがやらなきゃ殺されちゃうんだ。
勝てるとは言い切れないかもしれない。みんながそこまで落ち込むほどの強さなんだからね。
けど、何もしないで終わらせたくない。やるだけのことはやってやろうよ!」
「珍しく意見が一致するな。」
ヒトミが話し終えると、今度はケイが口を開く。
- 136 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 21:00
- 「この世界の人々を守りたいから私達は戦ってる。誰かを守りたいと思う心が
力になるんだよ。違うか?」
「そうだよ!私達だって強くなったんだから、きっと大丈夫だよ!」
カオリも意見に賛同する。
「・・・そうだよね。」
「うちらが弱気になっててどうするんだって話しやな!」
「死ぬつもりはないけれど、最後までやってやろうじゃん!」
今まで落ち込んでいた六人に生気が灯っていく。
「んじゃ今日はもう寝て、疲れをとったらみんなで乗り込もう!」
「そうれすよ!みんなで力を合わせればオロチらって倒せるのれす!」
「よっしゃ〜、やってやろうぜ!」
「「「「お〜っ!」」」」
部屋中に活気がわいていく中で、ふとナツミは普段ならすぐに
話しに乗ってくるマリが、ずっと黙っていることに気付いた。
- 137 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 21:00
- マリは机にうつ伏せていた。
「マリ、どうかしたの?」
ナツミは優しくマリに聞く。
だが、マリは何も話そうとしない。
「無駄だよ。今日だけマリはしゃべれないからね。」
横からケイが口を挟む。
「どういうこと?」
「ある賭け事で負けた方が罰ゲームすることにしてね、その勝負に
私が勝ったんだ。特にやってもらうことも思いつかなかったから、
今日一日黙らせてみた。普段からうるさいやつだから、たまにはね。」
ケイとマリの勝負は、マリが怒涛の勢いでケイに迫ったが、
ほんの少しの差で刺しきられてしまった。
そのため罰ゲームを受けるはめになってしまったのだ。
- 138 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 21:01
- そして、少し離れたとこでその話しを聞いていた者達がいた。
「アイボ〜ン、何かいい事聞いちゃいませんでしたか?」
「そうですね〜。今日一日黙ってるようですよ。ノ・ノ♪」
「おもしろそうじゃないれすか〜?」
ヒトミ、アイボン、ノゾミの三人は、ゆっくりとマリに近づいていった。
その顔はとても嬉しそうだった。
「・・・?」
マリは近づいた三人に気付いて顔を上げる。
直後にその顔を見て、慌てて後ずさっていく。
三人は気持ち悪いくらいに顔をにやつかせていた。
「そんな逃げないでよ〜。ノノ、行け〜!」
「任せてくらさい!」
ノゾミがマリを羽交い絞めにして捕まえると、ヒトミとアイボンは
脇腹や足の裏をくすぐったり、体をしめつけたりしていく。
- 139 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 21:02
- 「・・・・・!!!!」
マリは自分のプライドで何されても黙っていた。
顔は赤く、息は荒く乱れていて痙攣寸前だった。
そんなマリを見て、三人はようやく手を止めた。
「ちょ〜っと可愛そうだったかな?」
「まあ、おもしろかったからええやん。」
「ノノは負けたのれす。あれに耐えるなんてすごいもんれす。」
チャキッ
マリがまだ赤い顔をしながらも、桜満開を鞘から引き抜いた。
マリの目は恐ろしく怖くなっており、三人は血の気が引いていった。
- 140 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 21:02
- 「えっと・・・冗談だから・・・冗談・・・。」
「そ、そうや。仲間同士の・・・ス、スキンシップやないけ・・・。」
「ちょっ、ちょっと遊んららけじゃないれすか・・・。」
マリが引き抜いた剣を三人に向ける。
「(ぶっ殺すっ!!)」
「「「ひ、ひぃっ!!!」」」
三人は勢いよく部屋から飛び出していった。
出て行った三人を追いかけて、マリも部屋を飛び出していった。
「そういえば、マキとアサミはどうした?」
マコトは先ほど出て行った四人よりも、部屋にいなかった二人の方が気になっていた。
「あ〜、アサミならさっきから研究室にいるみたいなんや。とりあえず
オロチの居場所だけ伝えたら、やらなきゃいけないことがあるようでな。
何かに打ち込んでないと落ち着かないとか言うてたわな。んで、
それをマキに話したら様子を見に行くってさ。」
隣にいたアイがそう答える。
- 141 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 21:03
- 「そうか・・・。」
「なんや、気になるんか?マキのことが。」
アイはマコトを覗き込むように見る。
そんなアイを見て、マコトは薄く笑う。
「そういうわけではないが、ここまで戦えたのはマキがいたからだと
私は確信している。マキに出会わなければ、私は笑えることは
なかっただろうし、仲間ができることもなかった。」
「うちもそう思うわ。マキ、不思議な人やわ。何か人に持ってないものを
持ってるんやよ。そこにカオリもみんなも、うちも惹かれたんやけどな。」
「ああ。アサミなら大丈夫だろう。」
「うん、マキがついてるもん。平気やよ。」
二人は顔を見合わせて笑っていた。
- 142 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 21:03
- 交信しました〜。
- 143 名前:konkon 投稿日:2004/08/31(火) 21:07
- >MSさん
本当に圧倒的でしたね。
もう少し苦戦させるつもりだったんですけど
マキらしくこうなりましたw
>151さん
中ボス的とは誰のことでしょうか・・・?
前途多難ですね〜。
まあ、世の中そんなものですBYおじゃまる(笑)
>七誌さんデスさん
ついにですね〜。
リサももう少し早く登場させるつもりだったんですけど
なかなか使いどころが・・・(汗)
- 144 名前:MS 投稿日:2004/09/01(水) 02:14
- 更新お疲れ様です。
マキって不思議な人ですね。
皆には持ってない何かがあるみたいで。
なんかそう言うところが主人公だな〜って感じますね。
次の交信お待ちしております。
- 145 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/01(水) 20:35
- マキというのはすばらしい人なんですね。尊敬します。
さすが主人公だ。。。
ケイって意外と。。。(謎
でゎでゎ次の更新をお待ちしてます。
- 146 名前:151 投稿日:2004/09/02(木) 11:32
- 私が中ボス的かと思っていたのは地上最強の剣士さんの事です。
そして賭けはこうなりましたか。マリ面白すぎ(笑)
自然に仲間が集まってくるというのが主人公の魅力ですね〜。
- 147 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:50
-
信じる心
- 148 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:51
- マキはアサミの研究室の前まで来ていた。
手にはトレイと、その上にコーヒーが二つ乗っている。
「入るよ。」
マキは一言だけ声をかけて部屋の扉を開ける。
アサミは目の前に置いてある三台のパソコンのディスプレイを、
睨みつけるように見ていた。
「どうかしましたか?」
アサミは表情を変えずにマキを見上げる。
「ん、ちょっと様子を見にね。これでも飲んで落ち着きなよ。」
マキはコーヒーをアサミに手渡す。
「ありがとうございます。」
アサミはコーヒーをそのままパソコンの横に置いて、再びパソコンに目を向ける。
マキはアサミを見ながら、近くにあった机の上に自分のコーヒーを置いた。
- 149 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:51
- 「何やってんの?」
「・・・モーニングの洞窟の場所がどこだかわかりますか?」
アサミはマキを見ずに、キーボードをすごい速さで打ち始める。
一台打ってはまた一台と、三台のパソコンを同時に操作していた。
「北の方とは聞いたけど?」
「はい、北の方なんですけどどの位離れているかはご存知ではないようですね。」
アサミは普段よりも声が低く、何か怒っているようにも感じられる。
「それでどの位なの?」
マキは特に気にすることなく聞いてみる。
「モーニングの洞窟は、ここより500kmも離れているところなんです。
普通ならどんなに飛ばしても一週間はかかるんですよ。わかってるんですか?」
「へ〜、そうなんだ。」
マキはアサミを見つめ続ける。
- 150 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:52
- 「感心するところではありませんよ!あなたはどうやって行くつもりだったんですか?」
アサミは勢いよく立ち上がってマキを振り向いた。
「特に考えてないよ。私の頭で考えたってたかが知れてるしね。
アサミがなんとかしてくれるって思ってたからさ。」
マキは笑顔で答える。
「どうしたの?アサミらしくないよ。」
アサミは一つ溜息をついてから、横を向いて軽く微笑する。
「マキにはかないませんね。私は・・・怖いんだと思います。
今までよりも強大な敵と当たる自分が、私の両親を奪った
オロチが・・・とても怖いんです・・・。情けない話しですよね・・・。」
アサミの体が震えだしていく。
- 151 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:54
- 「いざという時になったら怖くて仕方ない・・・死にたくない、
戦いたくないんです・・・。」
「それが普通だよ。私も同じようなことがあったからよくわかる。」
マキは優しくアサミを抱きしめる。
「死ぬのが怖いことは当たり前なんだよ。みんな同じだよ。死ぬのが
怖くない人なんていないんだ。だからこそ私達で守ってあげよう。
この世界の人々を。この戦いで全て終わりにするんだ。」
「マキ・・・。」
「泣いてもいいんだよ。」
「えっ?」
その言葉にアサミはマキの顔を見上げる。
- 152 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:55
- 「人間なんだからさ、笑ったり泣いたり怒ったりした方がいいんだよ。
自分の中で溜め込まないで、体の外に出しちゃった方が楽になれるよ。
アサミは優しいからね、周りに心配させないように全部心の中に、自分の
本当の気持ちを詰め込んじゃってるでしょ。けどさ、ここには私しか
いないんだから、素直に泣いちゃおうよ。全部私が聞いてあげるからさ。」
「・・・。」
「二人でいる時くらい素直になってよ。あまり頼りないかもしれないけどさ、
聞くだけだったらいくらでも聞いてあげられるから。ね?」
「ふっ・・・ふぇぐ・・・。」
アサミはマキに抱きついて泣き始める。
アサミは泣き叫びながら話し始めた。
- 153 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:56
- 両親を失った時の悲しみ、自分も魔物に殺されるかもしれないという恐怖心、
町を魔物から守らなければいけなかった使命感、様々な感情をマキにぶつけた。
それらの重荷を一人で背負いながら、アサミは今まで戦っていたのだった。
「そうだったんだ・・・。」
マキは泣いているアサミの頭と背中を優しく撫でている。
「(小さな時からがんばってたんだね・・・偉いよ、アサミは・・・。)」
「ん・・・もう、大丈夫です。」
アサミはマキから離れて顔を上げる。
マキは頬に伝っている涙を指で拭ってやり、先ほどまで震えていたアサミの手を
自分の手で包み込んだ。
「大丈夫?」
「ありがとうございました。もう大丈夫ですから。私も戦えます。」
「私を、私達を信じて。アサミが私を守ってくれたように、
今度は私がアサミを守るからさ。」
マキは笑顔でアサミを見つめる。
- 154 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:56
- 「絶対に誰も死なさないよ。みんなでオロチを倒して帰るんだ。」
「・・・はい!」
マキの笑顔で落ち着いたのか、アサミの表情は和らいでいった。
「ですけど・・・モーニングの洞窟まで行く方法も知らなかったとは、
なんとも言えませんね。」
「さっきも言ったでしょ。アサミを信じてるってね♪」
「ふ〜、・・・あなたには参りますよ。」
そう言ったアサミの顔は、全然嫌そうな顔はしていない。
「これを見てください。」
アサミは一台のパソコンに目を移して、キーボードをものすごい速さで打ち込んでいく。
マキには、ディスプレイに書かれている大量のプログラムの意味を理解することができなかったが、
突然画面が切り替わって、見覚えのある一つの船がディスプレイに現れた。
- 155 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:57
- 「これは・・・アサミの飛空挺?」
「そうです。これで洞窟まで向かおうと思います。」
「へ〜、そういう手があったか・・・。」
マキは感心して何度も相槌をうつ。
「元々宇宙へ行くための船ですからね。空を飛ぶのは訳無いことです。
これでなら、約三時間程で着きます。」
「すごいじゃん!さっすがアサミだね〜。」
「マキッ・・・そんなこと・・・ないです・・・。」
アサミはマキに抱き付かれて、顔を真っ赤にしている。
「それじゃあ、明日は休みにしよっか?」
「えっ、でもいいんですか?」
「ミキ姉は嘘だけはついたことがないんだ。それだけは信じられる・・・。」
マキは少し寂しそうに言う。
- 156 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 19:58
- 「だから今日と明日休んでも、明後日に倒しちゃえばまだ間に合うでしょ。
みんなも戦ってばかりで疲れてると思うしね。」
「そうですね・・・わかりました。私はもう少し飛空挺の調整をしてからにします。」
「私も手伝うよ。アサミばっかがんばらせてたら悪いしさ。」
「いえ、もう飛べる状態にはなってますからすぐに終わりますよ。
明日は私も休ませていただきます。」
「そっか。いい子だね〜。」
マキはアサミの頭を撫でる。
「あの、その、あまり撫でないで下さいよ・・・。」
「嬉しくない?」
マキは少しいじわるそうに言う。
- 157 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 20:00
- 「・・・そうでもないです。」
アサミは上目遣いでマキを見上げる。
「ふふっ、部屋で待ってるね。無理しちゃだめだよ。」
「はい!完璧です!」
マキが部屋から出て行くと、アサミは撫でられた頭を軽く触る。
「マキ・・・私はあなたのことが・・・。」
アサミはそこまで口に出したが、そこに続く言葉を自分の胸にしまい込んだ。
「さって、すぐに片付けちゃいますか!」
パソコンのディスプレイに写ったアサミの顔は、もう思い悩んでいる顔はしていなかった。
- 158 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 20:01
- アサミが仲間のいる部屋に入ってくると、マキは全員を集めた。
ヒトミ、アイボン、ノゾミの顔がぼろぼろだったのが先ほどから
気になっていたのだが、ナツミが回復しない理由を考えて
とりあえず放っておいた。
マキは先ほどアサミと話し合った、モーニングの洞窟は遠いから
飛空挺で行くこと、そのために時間ができたので、明日は休みに
することをみんなに話した。
「そういうことですので、何か用意してほしいものがあるようでしたら
早めに私に申し入れてください。」
「休みか〜、久ぶりに聞いたかもしれない。」
「戦いの連続だったからな。」
「そう、これが私達の最後の休みだよ。それが終わったら、
みんなそれぞれの帰路に立つんだからね。」
騒ぎ始めた仲間達は、マキの言葉に静まり返る。
- 159 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 20:01
- 「ここから始める人、今まで通りに自分の生活に戻る人、この戦いが
終わったら私達も一度は離れ離れになると思う。だからさ、明日は
思いっきし楽しんじゃおうね!」
「「「「お〜!!!!」」」」
「遊びまくったるで〜!。」
「明日が楽しみっ!」
一通り騒いだあと、仲間達は次の日のことを考えて眠りについていった。
- 160 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 20:02
- 今日はここまでです〜。
- 161 名前:konkon 投稿日:2004/09/02(木) 20:05
- >MSさん
そうなんですよね〜。
不思議な人なんですよ!
だから自分もいつの間にか惹かれてました(違
>七誌さんデスさん
主人公だからってことはないんですけど
なんとなくこういうキャラにしたかったな〜って
いうのが強かったですね。やっぱかっこいいしw
>151さん
ツンクさんは・・・やられキャラ専門かなとw
ヒトミ達とマリはやっぱお笑いキャラでしょ(爆)
- 162 名前:MS 投稿日:2004/09/03(金) 00:54
- 更新お疲れ様です。
ホント、今まで戦いの連続でしたね。
休憩や遊びまくるのもいいと思います。
次の更新お待ちしております。
- 163 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/03(金) 21:33
- 更新お疲れ様デス。
アサミ・・・・もしや・・・(ニヤッ
いや、僕の考えは胸の奥にしまっておきますね。
楽しみだなぁ・・・。
みんな、休みを満喫してきださいね。
次の更新を楽しみに待ってます。
- 164 名前:151 投稿日:2004/09/04(土) 06:31
- 泣ける話しですね。・゚・(ノД`)・゚・。
物語の方はクライマックス前の小休止。
みんなたっぷり休んで英気を養って下さいませ♪
>やられキャラ専門
確かにツンクさんが活躍する小説なんて一つしか知りません(笑)
- 165 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:08
-
それぞれの休日
- 166 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:09
- 「へ〜、やっぱ発展してる町は違うな。面白い物ばっか売ってるよ。
それに比べておいらの町なんかさ・・・。」
マリ、ノゾミ、アイボンの三人は、アサミの町を見て回ってみることにした。
マリは昨日全く話せなかったからか、さっきからずっとしゃべり続けている。
「見たことないものばかりれす。」
「人ごみはどうも苦手や・・・。」
「ねえ、あそこ何か見てみたくない?」
マリが何やら大きな音がしている店を指差す。
「耳がいかれそうやな・・・。」
「いいじゃん!行こうぜ!」
マリは二人の手を引っ張りながら店の中へ入っていく。
- 167 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:09
- 店の中には色々な種類のゲームがあった。
マリ達はゲームセンターの中へと入っていったのだ。
だが、三人ともゲームを知ることのない生活をしていたので、
そこがなんの店なのかわかるはずがなかった。
三人は興味深く周りを見渡している。
そこで、アイボンは小さい部屋を見つけた。
「なあ、あそこってなんなんや?」
アイボンは近くにいた店員の人に聞いてみる。
「あそこはプリクラといって、その場で小さい写真が撮れるんです。」
「へ〜・・・便利な世の中になったもんやな。」
「いいんじゃない?記念に撮っていこうぜ!」
三人は店員にやり方を聞いてから、部屋の中に入っていく。
- 168 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:10
- マリがボタンを押してなんとか進めていく。
「これでよしっと。あとはボタンを押すだけかな。」
「このポーズでいくのれす!」
「お、なかなかいいやないか。なあ、これでいこうや!」
「ふ〜ん、可愛いじゃん。それでいこっか。」
マリは特にポーズを考えていたわけではなかったので、同意して頷いた。
「よし、いくよ!」
マリがシャッターのボタンを押すと、三人は斜めの体制で横に並んで左手は腰に、
右手は額につけてピースのポーズを撮る。
- 169 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:11
-
カシャッ
「「「ほ〜。」」」
三人は機械から出てきた写真を見て、一種の感動を覚える。
マリは店員に写真を三等分にしてもらって、アイボンとノゾミに一枚ずつ渡した。
「明日で最後なんれすね・・・。」
「そうやな、どっちに転ぼうが終わりなのは確かやな。」
「オロチを倒したらさ、また撮りにこようよ。今度はみんなでさ!」
「「うんっ!!」」
「よっし、それじゃ他のとこ回ってみようか。」
三人はゲームセンターを出て、町の中を歩いていった。
- 170 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:11
- 「アイ、次行くよ。」
「待って!あともうちょい・・・。」
ケイとアイは、町にある本屋を見て回ることにした。
二人とも愛読家で、暇があったら本を読んでいるタイプだった。
アイは以前、修行の休憩中に部屋に戻ったとき、ケイが読んでる本に
興味を持ってその本を借りたのだ。
読み出してみるとなかなか面白かったらしく、すぐに全部読んでしまった。
そんなアイを見て、今度他の面白い本を教えてあげるよ、とケイが言ったので
この休日を使って本を買いにきたのだ。
この町にはけっこう本屋があるらしいのだが、全然先へと進まなかった。
その理由は、アイは一度興味を持った本をひたすら読み続けてしまうのだ。
そのため、ケイが買い物を終えてもなかなか次の店に行けなかった。
- 171 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:12
- 「欲しい本があるなら買ってあげるからさ、早く次に行こう。
でなきゃ全部回ることできないよ?」
「ん、わかった。」
アイはようやく本を閉じると、次々と本棚から本を取り出していく。
その数は二十冊ほどはあるだろう。
それでもまだ本を取り出しているアイを見て、ケイはアイを軽く睨みつける。
「ちょっと待て、まさかそれ全部買う気か?」
「・・・だめ?」
アイは今にも泣き出しそうな目でケイを見る。
その目に耐えきれず、ケイは目線を反らして溜息をつく。
- 172 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:13
- 「わかったよ。その代わり、手に持ちきれるだけにしときなよ。
まだ他の店も回るんだからさ。」
「やった〜!ありがと〜っ!」
アイは手に取った本を一度置いて、ケイに抱きついた。
「おわっ!こら、離れなさい。」
そう言ったケイは、アイを優しく自分から離した。
アイは嬉しそうに取り出した本をレジに持っていく。
ケイは本屋から出て、外で待っていることにした。
少しすると、アイは満面な笑みで大きな袋を持って外に出てきた。
「そんなに本を買ってどうするわけ?読み飽きたら買いに行けばいいじゃん?」
「それもそうはいかんのや。」
「どうして?」
ケイは首を傾げて聞いた。
- 173 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:14
- 「うちはカオリの護り人や。カオリの城にあった本はほぼ全部読み終わったんやけど、
カオリから離れてどっか本を買いに行くわけにはいかんのや。だからこうやって
買い貯めしておくんやわ。」
「なるほどね・・・カオリも十分強くなったんだからさ、一人でも平気なんじゃないの?」
「そんなことないで。あの人は周りには強気でいるけど、
本当は弱いんや。誰かがそばにいてやらんと・・・。」
「そっか。あんたみたいな子がいてくれて、カオリは幸せだね。」
「カオリが幸せになるんやったら、うちも幸せや!」
アイは眩しい程の笑顔でケイを見上げる。
ケイはそんなアイの頭を軽く撫でてから、次の本屋へと向かって歩き出した。
- 174 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:15
- 「んわ〜、綺麗な桜だ・・・。」
「そうだね・・・すごい綺麗だよ・・・。」
「・・・。」
ナツミ、カオリ、マコトの三人は、公園に散歩にきていた。
マコトは部屋に残るつもりでいたが、ナツミに誘われてなんとなくついてきた。
普段のマコトからはありえないことで、ナツミもきてくれたらいいかな、とは思ってたけど、
ほんとにきてくれるとは思ってなかったので嬉しかった。
「ねえ!ここの湖、魚がたくさんいるよ!」
「ほんとだ〜、マキがいっぱいいるよ。」
「・・・そんなことマキに言ったら絶対殺されるべ。」
「今はいないから平気っしょ。それにほんとには思ってないよ。」
「ほらほら、マコトも見てみるべさ!」
ナツミはベンチで座っていたマコトを、大声で呼び出した。
- 175 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:15
- マコトはナツミの方を一度見つめてから、ゆっくりとナツミ達に向かって歩いていく。
「見て見て!魚がたっくさんいるべ!」
「・・・そうだな。」
「ほらっ、あの魚おっきくない?模様がかっこいいべさ。」
「・・・ああ。」
ナツミが魚を指で指したりしながらはしゃいでいる。
マコトはナツミの言葉に一言二言だが、ちゃんと返している。
その光景を見て、カオリは本当のマコトは違うんじゃないかって思う。
今の様子を見ていても、言葉を返すのが嫌だとか関わりたくないというわけではなく、
ただ人との関わり方がわからない、もしくは知らないのではないか、と思っていた。
その証拠にマコトは返事を返しているし、顔はうっすらとだが笑っているのだ。
- 176 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:16
- 「カオリ〜、向こうの方にも行ってみるべさ!」
ナツミはカオリに一声かけると、すぐに奥の方へ走っていった。
マコトは走り去っていくナツミを一度見てから、カオリの方へと振り向いた。
「どうかしたか?」
「マコト、変わったね。」
「そう・・・かもな。変わったのかもしれない。」
「うん、きっとそうだよ。すごく大切なことだと思うよ。」
「そうか・・・。」
マコトは空を見上げて大きな伸びをした。
「そろそろ行こう。ナツミを追わないとな。」
「うん。」
遠くの方でナツミが何か言っているようだが、まだカオリ達には聞こえない。
そんなナツミを見て、二人は優しい笑みを浮かべながら歩いていった。
- 177 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:16
- 京はここまでです
- 178 名前:konkon 投稿日:2004/09/04(土) 18:19
- >MSさん
本当に戦いの連続でしたね〜。
RPGのキャラって大変なんですねw
>七誌さんデスさん
アサミは・・・どうなんでしょうね〜?
それは今後のお楽しみってことで♪
>151さん
アサミはがんばってるんです・・・(泣)
いよいよ最後ですね。
つんくさんががんばってる小説って一体・・・。
- 179 名前:MS 投稿日:2004/09/05(日) 00:00
- 更新お疲れ様です。
なんか休日を楽しんでるみたいでよかったです。
他の人達の休日も気になりますね。
楽しんでいたらいいなぁ〜と思っています。
次の更新お待ちしております。
- 180 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/05(日) 01:45
- >>178 konkon様。
はい!楽しみは多い方がいいですからね!
マコトは変わるんでしょうか?
マリとかはとっても楽しそうですな。
うん。微笑ましくていい光景デス。
でわ、次の更新を待ってますよ♪
- 181 名前:151 投稿日:2004/09/06(月) 19:38
- みんな休みを満喫していますね〜♪
時代設定が思っていたより新しくて驚きました。
>つんくさんががんばってる小説
のの太郎とかごや姫 です。
ttp://www.interq.or.jp/yellow/hiuga/novel/tarohime.html
気が向いたら読んでみてはいかがでしょうか?
- 182 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:26
- 「ねえ、マジで言ってんの?」
「本気に決まってるじゃない。何か文句でもあるわけ?」
「あるに決まってんじゃん!もっとマシな格好できないのかよ?」
マキ、ヒトミ、リカの三人は、アサミに町を案内してもらうことにしたのだ。
だが、出発前からいくつかの問題が起きていた。
「もっと色んな服とかあるじゃん!なんでこれしか着れないんだよ!」
「あ〜ら、毎日同じ軍服着てた人のセリフじゃないわね。」
「なんだと!?」
一つの問題は、リカの服のセンスが皆無に等しいことだった。
アサミが昨日の晩、全員分の服を注文することにした。
たまの休日くらい、楽な格好の方がいいと判断したためだ。
そこでどの様な服がいいか、簡単に紙に描いてもらった。
リカが描いた服というのは、シャツと靴は白だったが他の服が問題だった。
- 183 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:27
- ピンクのジャンパーにピンクのスカート、ピンクの靴下、さらに
帽子までピンクという、まさにピンク尽くしだった。
この状態で町へ出れば、確実に目立つだろう。
そこでヒトミがリカに抗議しているのだ。
「何を騒いでいるのですか?」
そこへアサミが部屋に入ってきた。
アサミにもまた一つの問題点があったのだ。
その日の朝食は、アサミの大好物のかぼちゃ料理だった。
そのためにアサミはひたすら朝食を食べ続けていたのだ。
アサミはよく食べる上に、食べるスピードはかなり遅い。
アサミの言い分では、よく噛んで食べないと頭に栄養が回らないからだというが、
そのせいで一時間以上も食べ続けていたために、予定よりも遅い時間になってしまっていた。
- 184 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:28
- 「アサミ〜、リカの格好なんとかしてよ・・・。」
「ちょっと、何が気に食わないのよっ!?」
ここでまた振り出しに戻ってしまう二人であった。
「・・・まあ、これも個性のうちだからいいじゃないですか。今日しかこの格好を
見ることもないと思えば、それほど支障はありません。」
「あら、そんなに見ていたいっていうならいつもこの格好してるわよ♪」
リカはその場で一回転してポーズをとる。
「そうしたら二度とこの町へ入れませんよ。正直言ってキショイですから。」
「ちょっ、そんな言い方って・・・。」
「そんなことよりマキは起きましたか?」
「そんなことで終わらせないでよっ!」
「まだ起きないんだよね。何度も呼び起こしてんだけどさ。」
そして、三つ目の問題はマキがいつまでも起きないことだった。
- 185 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:28
- ヒトミやリカが呼び起こしたり、揺すっても全然起きる気配がなかった。
アサミは仕方なく、水の塊をマキの顔に落とした。
前はこれで起きたのだが、これでも起きなかった。
「マキ?どうかしたんですか?」
アサミが近づいて声をかけても反応はしない。
ただ寝顔は普通だし、規則正しい寝息だけは聞こえるために
病気ではないとはわかった。
「どうしたんだろ・・・?」
「もう少し待ってみるしかないでしょ。」
「マキ・・・。」
アサミは寂しそうにマキの顔を見つめていた。
- 186 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:29
- マキは夢を見ていた。
それは二度と叶うことのない、昔の思い出だった。
マキは家族四人で近くの川まで遊びにきていた時のことだ。
「ミキ姉、早く早く〜!」
「待ってよ。そんなにはしゃがないの。」
父は釣りを、母は父に付き添って釣りを見ていた。
暇になったマキは、ミキを連れて反対側の岸へ行こうとしていた。
「ミキ姉遅いよ・・・よ〜し!」
マキはミキがゆっくりと歩いてきていることに焦れたのか、
橋の手摺りに飛び乗って手を降り始めた。
「ちょっと、危ないよ。」
「平気だよ〜。」
マキがバランスをとって歩こうとしたその時、足を滑らせて川の中へ落ちてしまった。
- 187 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:30
- 「マキッ!」
この川の流れはけっこう速い。
それでもミキは躊躇うことなく川に飛び込んだ。
「(どこにいるのっ!?マキ・・・。)」
ミキは川の中を泳ぎながら必死にマキを探し出す。
周りを見渡しながら泳いでいると、前の方に小さい人影が見えた。
「(あれか・・・マキ、今助けるからね!)」
ミキは必死に泳いでマキに追いつくと、腕を掴んで岸の方へ向かっていく。
なんとか岸まで辿りついて、ミキはマキの体を陸地に上げてから自分も川から出る。
「ハァッ、ハァッ、マキ、大丈夫・・・?」
「うっ・・・・うわ〜っ!!。」
「マキ・・・よかった〜。」
マキは目を開けると同時に、大声で泣きながらミキに抱きついた。
- 188 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:30
- よほど怖かったのだろう。
ミキは優しくマキの頭を撫でている。
「だから危ないって言ったのにさ。言うこと聞かないからだよ。」
「・・・ごめんなさい。」
「まあ、マキも無事だったからよしとするか。」
「ありがとう・・・ミキ姉。」
「気にすることないよ。マキのことはいつでもミキが守ってあげるからさ。
お姉さんに任せなさい!」
「うん・・・。」
マキはゆっくりと顔を上げる。
「ねっ、ほら、約束だよ。指きりね!」
「うんっ!」
二人は立ち上がって指きりをする。
「マキー!大丈夫かっ!?」
「マキッ!」
「ほら、お父さん達が呼んでるよ。お父さん達のとこへ戻ろう。」
「うんっ!」
マキとミキは手を繋いで歩き始めた。
- 189 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:31
- 「マキッ!」
「う〜ん・・・。」
「マキッ!」
マキが起きそうになったのを見計らって、アサミがさらに水の塊を
マキの顔に落とした。
「ん・・・んあっ!?」
「ようやく起きましたか?」
「あれ・・・アサミか・・・お早う。」
「お早うじゃありませんよ!何時だと思ってんですか?」
「何時って・・・あ、もうこんな時間か。」
マキのマイペースっぷりを見て、アサミは言葉を失くしてしまった。
- 190 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:33
- 「お、やっと起きたかよ。お寝坊さん。」
「なんか随分といい夢見てたんじゃないの?顔が綻んでたわよ。」
マキが起きたのに気が付いて、ヒトミとリカはマキに近づいていった。
「それでどんな夢見てたの?」
「ん〜、秘密。」
マキはベッドから飛び降りて外へ出る準備を始める。
「いいじゃん、教えてくれたってさ〜。」
「何でもないよ。」
「とかいって、何かあったんだろ〜?」
ヒトミは納得いかないのかしつこく聞いてくる。
「時間ないんでしょ。急ぐよ。ところでその格好で外出る気なの?」
マキは視線をリカに向ける。
- 191 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:33
- 「当たり前じゃない!何か不満でもあるわけ?」
「・・・別に。」
「ほら言ったじゃんっ!だからやめろって言ってんのにさ。」
「まあまあ、ヒトミも今日だけは我慢しましょうよ。」
「我慢って何よっ!?アサミも分かってないわ、私のこのセンスを。」
マキは三人の言い合いに耳を傾けずに、先ほど見た夢も思い出していた。
「(何で今頃になって見たんだろう・・・まだミキ姉とやり直せるってことかな?)」
「マキ、行きますよ。」
いつの間にか、言い合いをしていた三人が部屋の扉の前で待っていた。
「今行くよ。」
マキは先ほど見た夢を一度振り切って、部屋を出て行った。
- 192 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:33
- 今日はここまでです。
- 193 名前:konkon 投稿日:2004/09/06(月) 20:37
- >MSさん
みんな楽しんでますね〜♪
マキ達に関しては次回ですかね?
っつかある意味もう楽しんでますかw
>七誌さんデスさん
そうですね〜。
マコトもやっぱり変わったんでしょうね〜。
やはりマキの影響でしょう。
>151さん
ありがとうございます。
触りだけ読んだんですけどね(汗)
ちなみに設定が新しいのは発展している
アサミの町特有です(笑)
- 194 名前:MS 投稿日:2004/09/06(月) 23:48
- 更新お疲れ様です。
マキはやっぱり今でもミキの事が好きなのかも・・・。
例え敵同士でも、姉妹だしね・・・。
今後の展開が気になりますね。
次の更新お待ちしております。
それと151さん、僕もその小説知ってますよ。
笑いあり、涙ありの名作ですよね。
僕の中では結構好きな小説ですね。
すみません、個人的な話をしてしまって。
- 195 名前:konkon 投稿日:2004/09/07(火) 01:06
- CMです(爆)
よかったらどうぞです♪
http://m-seek.net/cgi-bin/test/read.cgi/green/1090602454/
- 196 名前:151 投稿日:2004/09/07(火) 07:06
- う〜ん切ない姉妹ですねぇ。
どうなっていくんでしょうか・・・。
一方リカは(笑)
>MSさん
あれを知っているとはカナリ読者歴長いですね〜。
>>195
やはりマキを起こすためには強烈なのが要るようで(笑)
- 197 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/07(火) 20:38
- マキも辛いデスね〜・・・・・。
それにしてもリカは・・・。
独特のセンスなんですかね?あれは。
ちょっとヒトミがかわいそう(笑)
次の更新、まってます♪
- 198 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:50
- マキ達は、アサミの案内で町のショッピングセンターへときていた。
中にはけっこう人が入っている。
オロチが復活しそうになっている今、少しでも怯える時間から逃れたくて
気を紛らわそうと、ここへきている人もいるのかもしれない。
「ねえ、これなんか可愛くない!?」
「ん〜・・・。」
「あ、これもいいかも!」
「そうかもね・・・。」
リカはアクセサリーを手に取っては返して、また取ってと繰り返している。
ヒトミはリカの問いに、毎回曖昧な返事を返していた。
リカのセンスが無さ過ぎることに、あきれて何も言う気になれなかったのだ。
- 199 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:50
- リカが選んだ物はどれもセンスがいいとは言えない。
だが、楽しそうにはしゃいでいるリカに水を差すのも嫌なので、
ヒトミはあえて付き合っていた。
ヒトミがアクセサリーを見渡していると、リカに似合いそうなイヤリングを見つけた。
それを手に取ってリカに渡そうと手を伸ばす。
「ねえ、リカ。これなんか似合うと思・・・。」
「さって、ここはもういいかな。次行ってみよ〜!!」
「えっ、私何も買ってないんだけど・・・。」
「時間ないんだし、早く行くよ!」
「えっ、ちょっと待っ・・・」
ヒトミはリカに引っ張られて奥の方へと向かっていった。
結局ヒトミはイヤリングを買うことができなかった。
- 200 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:52
- 一方、マキとアサミは二人のペースについていかずに、ゆっくりと
店の中を見て回っていた。
「(いつからだろう・・・こんなに気になるようになったのは・・・。)」
アサミはショッピングセンターの商品に目もくれずに、研究所を出てから
ずっとマキの横顔を見つめ続けていた。
いや、もしかしたらもっと前からマキのことを見ていたのかもしれない。
「(好き・・・なのかな?でも、そうだとしたらどうなってしまうんでしょう?
・・・どうしたらいいんでしょうかね〜、この気持ち・・・。)」
アサミは下を向いて考える。
「(マキは私のこと、どう思ってるんでしょうか・・・聞いてみますか。)」
アサミは決心して顔を上げる。
「あ、あの、マキ・・・。」
「アサミってさ、ここの町の長なんだよね?」
「ほわっ!」
アサミがマキに声をかけようとしたと同時に、マキがアサミを振り向いた。
- 201 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:53
- 突然のマキの行動に、アサミは慌てて一歩下がってしまった。
「そ、そうですけど、それがどうかしましたか?」
「いや、けっこう人が入ってるのに誰もアサミのこと気にしないからさ。」
「あ〜、それはそうでしょうね。私のことを知っている人はほとんどいませんから。」
アサミは笑顔で答える。
「どういう意味?」
「私が長をやっていることを公表したら、私なんかに勤まるはずがないって
誰もが思うでしょう?」
「そっかな〜?アサミほど頼りになる子もいないと思うけどね。」
「そう言っていただけると嬉しいですね。それに、こういう日くらい
普通の女の子でいたいですから。」
そう言うと、アサミは寂しそうな顔をする。
マキは少し考えてから、アサミの手に自分の手を伸ばした。
- 202 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:54
- 「マキ?」
「行こう。」
マキはアサミの手を握って歩き始める。
「自分で言ってたこと忘れてたよ。今日は思いっきり
楽しんじゃおうってね。アサミも楽しもう!」
マキは一つウインクをして周りを見始めた。
「ハイ!」
アサミは顔を赤くしながらマキに並んで歩いていく。
しばらく歩いていると、マキがふと足を止める。
「ねえ、あれ見ていかない?」
「ん、ブレスレットですか?」
マキはブレスレット系の商品が売っているところを見つめている。
二人は並んで一つずつブレスレットを見ていく。
そこで、二人は同時に一つのブレスレットで目が止まった。
- 203 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:54
- 「これ、なんかいいよね。」
「そうですね・・・。」
そのブレスレットは、これといった模様が入っているわけではないのだが、
何か引き付けるものを二人は感じていた。
「すいませ〜ん、これ二つ下さい。」
マキは店員を呼び出す。
「二つ買うんですか?」
「そうだよ。私とアサミの分。二人でつけてたらお揃いだね♪」
「えっ!?あの、いや、その・・・。」
「ん、いやなの?」
マキは少し泣きそうな顔をする。
- 204 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:55
- 「そ、そ、そ、そんなことありませんよ!すごく嬉しかったんで、
それで・・・。」
「そっか。ならよかった〜。」
マキはすぐ嬉しそうな顔をする。
アサミは顔を赤くしながら店員を待つ。
「お待たせしました。こちらですね。いい物をお選びになられましたね〜。」
「このブレスレットに何か意味とかってあるんですか〜?」
マキは興味津々と言った感じで聞いた。
「このブレスレットをつけている二人は、必ず結ばれるんですよ。」
「へ〜、そうなんだ。」
マキは店員の話しに何度か相槌を打っている。
手を繋ぎっぱなしでいるアサミは、その話しを聞いてゆでだこ状態になっていた。
「はい、アサミのだよ。」
「あ、ありがとう・・ございます・・・。」
アサミはふらふらになりながら、なんとかブレスレットを腕に付ける。
アサミに渡したマキの腕には、すでにブレスレットが付けられていた。
- 205 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:56
- 「これでお揃いだ♪」
「マキ、あの大事なお話しが・・・。」
「ん・・・どうしたの!?なんか顔赤くない?」
「えっ、いえ・・・そんなことは・・・。」
「ちょっと待って。」
マキがアサミのおでこに、自分のそれを重ねる。
「あっ、あの、マキ・・・。」
「熱あるんじゃない?っていうか上がってきてる!研究所に戻ろう!」
「それは熱ではなくて・・・ですね・・・。」
「ちょっとヒトミ達に先に帰るって伝えてくるから、そこのベンチで休んでて。」
マキは奥の方へと足早に進んでいった。
「マキ・・・気付いてください・・・。」
そんなアサミの気持ちに鈍感なマキが気付くわけもなく、アサミは結局何も言えずに
研究所に戻ることになった。
- 206 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:57
-
そして、それぞれの想いを胸に決戦の日を迎える・・・。
- 207 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 19:57
- 今日はここまでですね。
- 208 名前:konkon 投稿日:2004/09/09(木) 20:01
- >MSさん
やっぱり姉妹ですからね〜。
どんなことをされても嫌いには
なれないんでしょうね。
>151さん
リカのセンスは言うまでもないですね♪
前に紹介していただいた小説はですね、
記憶を辿ったらやすいしだけは読んでいた
ようですw
>七誌さんデスさん
ヒトミはいつも大変ですよ〜。
まあ、でも付き合わされて一緒にいるわけでは
ないって設定でよろしくです(汗)
- 209 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/10(金) 19:33
- 更新乙デス。
さて・・・やっぱだれもリカにはついていけないんですね・・・?っつう感じで見てました。
アサミ・・・・やっぱり・・・(ニヤッ
なんて言ったらアサミがかわいそうデスね。
暖かく見守るとしますかな〜?
作者様も、更新がんばってください!
- 210 名前:MS 投稿日:2004/09/10(金) 23:12
- 更新お疲れ様です。
マキはアサミの事どう思っているのでしょうかね?
ほんの少し気になりましたね。
決戦の日に近づいてきましたね。
これからのマキ達の活躍に期待しております。
次の更新お待ちしております。
- 211 名前:151 投稿日:2004/09/11(土) 16:46
- 初々しいと言うか、甘酸っぱくてイイですね♥
やっぱり戦う理由は愛する者のためか・・・。
そして物語はいよいよ佳境に突入、楽しみにしてます!
>やすいしだけは読んでいたようですw
あははw
- 212 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:45
-
発進
- 213 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:45
- ついに決戦の日がやってきた。
マキ達は朝食をとったあとに、アサミの飛空挺、ミラクルナイトに乗っていた。
アサミは最終調整ということで、操縦室に入っている。
アサミの準備が終わり次第出発となっていた。
「いよいよやわ〜、緊張するで。」
「う〜、ドキドキしてきたのれす・・・。」
「大丈夫だって!私らならなんとかできるっしょ!」
みんなそれぞれの思いを胸にしているが、気負いをしていたり
恐怖心で閉じこもっている者はいなかった。
「オロチを倒したらどうするんや?」
「ん〜、倒してから考えるよ。アイボンはどうするか決まってるんだべか?」
「うちは何も考えとらんがな。今まで通りやってくわ。」
みんなが話している中で、マキは目を瞑って精神統一をしていた。
- 214 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:47
- その時、
「あれ、そのブレスレットどうしたの?」
その言葉にマキは目を開ける。
リカがマキの腕についているブレスレットを覗き見ていた。
「これ?昨日あのショッピングセンターでアサミと二人で買ったんだ。
いいでしょ?」
「へ〜、二人とも熱々だね!」
「?」
マキは訳がわかんないといった感じだったが、とりあえず相槌を打っておいた。
適当に話していると、アサミが操縦室から出てきた。
アサミの腕にもブレスレットがされている。
「もういいのかい?」
ケイが目を細くして、アサミに聞いた。
- 215 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:47
- 「はい、自動操縦にしておきましたから、あと少しで飛びますよ。」
アサミはリモコンの様な物を、壁に向けてボタンを押す。
すると、壁が開いて外へと向かって進んでいった。
「お〜!」
「すっげぇ!」
「それでは皆さん、しっかりと何かに捕まっているか、きちんと椅子に
座っていてくださいね。でないと危険ですから。」
船が外に出たと同時に、アサミは仲間を振り返って忠告した。
アサミはしっかりと椅子に座ってシートベルトをしている。
「それでは行きますよ。カウントダウン、5・4・3・2・1・・・発進!」
ミラクルナイトにエンジンが点火して、ものすごい速さで空を飛んでいく。
- 216 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:47
- 「かっけぇっ!かっけぇよっ!」
「なんか感動するね!」
「すごいよほんと!やっぱアサミ天才だね!」
「いや〜、それほどでも♪落ち着いたら立ってもいいですよ。」
アサミは照れながらシートベルトをはずす。
それと同時に仲間達はみんな、席を立って外を見に行った。
マキも腰を上げて、外の風景を覗いてみる。
初めて空から見た世界は綺麗だった。
この星は美しい、素直にそう思った。
「(守ってみせる。絶対にね。)」
マキは改めてそう心に誓いを立てた。
- 217 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:48
- みんなが騒いでいる間に、とうとうモーニングの洞窟に辿りついた。
マキ達は船から降りて、洞窟を見つめる。
「いよいよだね。」
「これで終わりだわ。」
「やってやるのれす。」
「がんばるべさ。」
「みんなで帰ろうね。」
「ぜってぇ負けられねえ!」
「そういうことだ。」
「死ぬわけにはいかないやよ。」
「私もかなえたい夢がありますからね。」
「・・・この世界を守る。」
「やるだけやってやるわ〜!」
それぞれ口々にやる気を高めていく。
- 218 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:49
- 「さってと、みんな、覚悟はいい?」
マキは仲間達を振り返って聞いた。
「前にも聞いたけどさ、一体何の覚悟かな?」
ヒトミが答えはわかってるといった顔で、マキに聞き返す。
「もちろん、生きていく覚悟だよ!」
マキは笑顔で答える。
その言葉に全員が頷いた。
「それじゃあさ、最後に気合入れていこう!」
マキが出した手に、次々と手がのせられていく。
「みんなに出会えてよかったよ・・・。」
「今言う言葉じゃねえだろ!」
隣にいたマリに背中を叩かれて、マキは苦笑いをする。
「そうだったね。みんな、最後の戦いだよ。気合入れていくぜ〜!」
「「「「「「「「「「「お〜!!!」」」」」」」」」」」
「がんばっていきまっ」
「「「「「「「「「「「「しょ〜い!!!」」」」」」」」」」」」
十二人の戦士達は、洞窟の中へと入っていった。
- 219 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:50
- 短いですけど更新しました。
次回からオロチ編です。
- 220 名前:konkon 投稿日:2004/09/12(日) 03:56
- >七誌さんデスさん
ありがとうございます。
アサミの気持ちはマキに・・・伝わるんでしょうかね?
そこらへんはこれから流れに合わせて作っていきたいと思います(汗)
>MSさん
どう思ってるんでしょうね〜?
まあ、なるようになると思いますw
やっと決戦です。
ここからが自分も勝負だと思います・・・
>151さん
そうですね。
愛する人達のためにマキ達はがんばります!
>やすいしだけ
当時は一番はまってたんです(笑)
- 221 名前:151 投稿日:2004/09/12(日) 07:12
- 深夜に更新お疲れ様〜
なんか初めて飛行機に乗って
離陸した時の感動を思い出しました。
>当時は一番はまってたんです(笑)
なるほど。私も一時期はまってたなぁ・・・
- 222 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/12(日) 21:44
- マキの鈍感さにはもうあっぱれ?デス・・・。
おそろいのブレスレット・・・なかなかロマンチック
じゃあないですか!作者様!
オロチ編、楽しみデス!
がんばってください!
- 223 名前:MS 投稿日:2004/09/13(月) 23:41
- 更新お疲れ様です。
マキのセリフの「みんなに出会えてよかったよ・・・。」
って言うところがなんかカッコよかったです。
いよいよオロチ編ですね。
とっても楽しみです。
次の更新お待ちしております。
- 224 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:43
-
勝負(二)
- 225 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:44
- 洞窟の中はかなり広くて、全員が横に並んで手を広げても
スペースが有り余るほど広かった。
それでいて中は閉散としていて、魔物一匹見当たらない。
薄暗かったが、オロチの住む洞窟で敵が一匹も襲ってこないというのも、
かなりおかしな話しである。
「なんや、魔物がぎょうさんおると思っとったのにな。」
「いないに越したことはないだろ。」
「けどさ、何もないっていうのも不思議じゃない?」
「奥の方で待ち構えてたりしてね。」
「頭を使うことのない魔物に限って、そんなことは・・・。」
奥に進んでいる途中に、マキ達は突然光に包まれていった。
- 226 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:45
- 「そんなことあったね。」
「・・・。」
淡々と言うマリに、アサミは何も言えなかった。
「・・・恐らくは誰かが操っているのだろう。」
「そうなると、かなりの魔力の持ち主だね。」
「それも四天王クラスじゃないのかな。」
マキ達は魔物と対峙する。
そこで、
「あ、この前のリベンジしてやる!勝負しろ!」
マリがケイを振り向いて言い放つ。
「まだ根に持ってるの?」
「当たり前だ!おいらにとってしゃべれないのがどれだけ辛かったか・・・。」
「私は別にそうでもないから。」
「いいから勝負しろよ〜!」
ケイはマリの言うことに聞く耳を持たない。
- 227 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:46
- 「んじゃ、うちがやったるわ。」
アイが腕を振り回しながら前に出る。
「ならノノもやるのれす!」
「おもしろそうやないけ。」
ノゾミとアイボンもおもしろうに前に出ていく。
「よっし、この四人だね!他のみんなは手を出さないでね!」
マリは肩を鳴らして前に出ていく。
最初にケイが、やれやれといった感じで腰に手をやって構えを解いた。
他の仲間達も、構えを解いて様子を見ることにした。
マリは、言い出したら最後まで止まらないタイプだと知っているからだ。
「いい、負けたやつが罰ゲームだからな。」
マリはアイ達を振り向いて言った。
- 228 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:46
- 「わかっとるで!」
「OKれす!」
「やったるで〜!」
「みんなは数えててね!」
「なんだそりゃ・・・。」
ケイは大きな溜息を一つついた。
魔物達が一斉に襲ってくる。
「それじゃあ、始め!」
四人は魔物の大群に向かって走っていった。
- 229 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:48
- 「うりゃぁっ!」
マリが当たり一面に爆発の嵐を巻き起こす。
「ハァッ!」
ノゾミは魔物を殴り飛ばしながら、魔物の群れを突き進んでいく。
「せやっ!」
アイは目にも写らないほどの超スピードで、一瞬で何体もの
魔物を斬り倒していく。
「喰らえや〜!」
アイボンが炎の弾を投げつけて、魔物を燃やしていく。
四人は、すごいスピードで魔物達を倒していく。
「ねえ、誰か数えてる?」
マキは仲間を振り向いて聞いてみる。
- 230 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:49
- 「無理でしょ。」
「あんなん数えられるわけないべさ。」
四人の戦い方はめちゃくちゃで、どこで誰が倒した魔物かなど
数えられるわけなかった。
四人は着実に奥の方へと進んでいる。
魔物の数が残り少なくなったその時、アイが異変に気付いた。
「なあ、なんか変やないか?」
アイは一度下がって周りを見渡した。
すると、倒した魔物達が徐々にだが再生し始めてきたのだ。
「勝負なんかしてる場合じゃなくなったわな。」
「どういう意味だよ!?」
「周りを見てみいって。」
マリの荒げた声も気にせずに、アイはそう答える。
- 231 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:49
- マリは一度攻撃の手をやめ、アイが見ている方を見てみる。
それを見て、マリは口を開けて固まってしまった。
「なんじゃこりゃっ!?」
「ろうしたのれすか?」
「何があったんや?」
マリの声に反応して、アイボンとノゾミも近寄ってきた。
「ここにいる魔物は全部不死身系の魔物や。粉々にせな倒せへんわ。」
再生した魔物達は再び四人に襲いかかる。
「助けなきゃ!」
「うん!」
「放っときなよ。」
四人の元へ向かおうとしたヒトミとリカだったが、マキは座ったまま二人を止めた。
- 232 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:50
- 「だって、あれだけの数がいるのに不死身系なんだよ!?」
「そうよ!いくらあの四人だって危ないじゃない!」
「私はマキと同意見ですね。」
アサミが前を向きながら口を挟む。
「あれだけの魔物に勝負しようとか言ってるくらいですから、
心配する必要ないですよ。」
「そういうこと。放っておいても死にはしないって。いざとなったら
助けてほしいって言うだろうしね。」
「むしろ無茶して洞窟を壊さないでほしいですね。」
「そうだよね〜、私もそっちの方が心配だよ。」
マキとアサミはのんびりと会話をしていた。
それを見てヒトミとリカは、もしものことだけを考えて武器を構えていた。
- 233 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:51
- 「勝負はおあずけやな。」
「そうれすね。」
「ちぇっ、今度こそは勝てると思ったのにな〜。」
「そんなこと言っとる場合やないやろ。ほら、やるで!」
マリ、アイ、アイボンの三人は、三方向から向き合って刀を重ね合わせる。
そして、剣に気を集中させていく。
同時にノゾミは右腕に気を溜めている。
「こっちはいいで。ノノ!」
「いくれすよ!」
ノゾミは高く飛び上がって、三人の重ね合わされている剣の中心に右腕を振り下ろした。
「「「「四小娘天翔!」」」」
ノゾミの腕が刀にぶつかった瞬間、四人を中心に気の渦が広まっていき、
魔物達を飲み込んでいった。
渦が消えた頃には、周りには何も残っていなかった。
- 234 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:52
- 「すっげぇじゃん!」
「ほんとだよ!こんなすごい技持ってたんだね!」
ヒトミとリカは走って四人のところへ向かっていった。
他の仲間達も歩み寄っていく。
「終わったみたいだね。」
「危なかったですね。あと少しで洞窟が壊されるとこでした。」
マキは立ち上がって歩き始める。
アサミはふいに後ろを振り向く。
どこか一点だけを見つめている、そんな感じだった。
「・・・アサミ、行くよ。」
「は、はい・・・。」
アサミは慌ててマキの横に並んで歩いていく。
「ここからが本番だね。」
「はい、ここの魔物達は茶番のようなものでしょうね。」
「絶対にみんなで帰ろうね。約束だよ。」
「はい!約束です!」
マキの言葉にアサミは力強く返事をした。
- 235 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:53
- 今日はここまでです。
- 236 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:53
- ミニモニって漢字でどう書くのか忘れちゃいました!
間違ってたらごめんなさい(汗)
- 237 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 20:59
- >151さん
確か修学旅行で、無事に着陸したときにほぼ全員で
拍手した記憶があります(笑)
やすいしはかなり好きなんですよね〜。
最近はあまり人気がないみたいでちょい悲しいです・・・
>七誌さんデスさん
ブレスレットか指輪かぎりぎりまで悩みました(汗)
なんとなくファンタジー系ならこれでもありかと思って、
ウレスレットにさせていただきました。
>MSさん
ごっちん、かっこよくしすぎましたかね?
ついマキが主人公なだけにかっこよくしちゃうんですw
- 238 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 21:04
- 作者<哀ちゃん、誕生日おめでと〜!
川’ー’川<字が違〜う!
作者<す、すいません・・・改めて、愛ちゃん、誕生日おめでと〜!
川’ー’川<18になりました♪
- 239 名前:konkon 投稿日:2004/09/14(火) 23:57
- 訂正です!
225の最後にこの一文を足してください(泣)
光が消えて目を開けると、そこには数百はいるだろう魔物達が待ち構えていた。
- 240 名前:MS 投稿日:2004/09/14(火) 23:58
- 更新お疲れ様です。
>ごっちん、かっこよくしすぎましたかね?
いえいえ、主人公なんだから
どんどんカッコよくしていってください。
それと、さすがミニモニ。ですね。
合体技?みたいなので敵倒しちゃったよ。
ミニモニ。って漢字でどう書くんだろう?
次の更新お待ちしております。
- 241 名前:151 投稿日:2004/09/14(火) 23:59
- すごーい!!!
こんな必殺技を習得していたなんて・・・
>>237
うちらは離陸したときに歓声を上げながら拍手しました(笑)
( `.∀´)y-~~<テッテケテーおめ!
- 242 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/15(水) 21:53
- マキとアサミは冷静デスね。
・・・って矢口さん・・・必死すぎデス・・・(汗
そんなに喋れないのが辛かったんでしょうか?
一日遅れましたが、高橋さん、お誕生日おめです。
- 243 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 19:51
-
見えない敵
- 244 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 19:52
- 「・・・無視して先進もうと思ってたんだけどな。」
「やっぱり、放っておけませんよね。」
みんなが固まって先へ進んでるいる途中で、最後に歩いていたマキとアサミは
同時に立ち止まって、後ろを振り向いた。
「ん、マキ?」
「アサミ、どうかしたの?」
ヒトミとリカの呼びかけにも答えずに、二人は後ろにある岩を凝視している。
「ねえ、いい加減出てきなよ。私達はスキを見せないよ。」
「先ほどからずっとついてきてましたよね。」
マキとアサミの呼びかけに、岩陰から一人の女性が出てきた。
「敵!?」
「まず味方ではないでしょうね。洞窟に入ってから、ずっと私達のことを
後ろから見ていたようでしたからね。」
アサミの言葉に、マキを除いた仲間達は驚いていた。
- 245 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 19:53
- 「よく気付いたものだ。気配は完全に消したはずだったのだがな。
オロチ様に逆らう虫けらどもめ。このマサエが皆殺しにしてやる。」
「何言ってんのよ?私達全員相手にしようっていうの?」
「そのくらい私なら簡単だ。」
「ふ〜ん。じゃあ、やれるものならやってみろよ!」
先にヒトミ、続いてリカが、マサエに向かって飛び出した。
「我が力、見せてやる。」
「「!?」」
ヒトミがまさに斬りかかろうとした瞬間、マサエの姿が消えていった。
ヒトミのレールソードは、空を切って終わってしまった。
直後に、ヒトミの真横にマサエが現れる。
- 246 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 19:54
- 「遅い!」
「ぐあっ!」
マサエのストレートをまともに顔に喰らって、ヒトミは地面を
何メートルも転がっていく。
「このぉ!」
今度はリカが、マサエに向けて槍を伸ばす。
次の瞬間にはマサエは消えていて、槍がマサエを捉えることはなかった。
「どこ行ったのよ・・・。」
「ここだ。」
今度はリカのすぐ目の前に現れ、ショートフックの要領でリカの腹を殴り飛ばした。
- 247 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 19:55
- 「ゴフッ・・・。」
ヒトミは顔に、リカは腹に一撃で大ダメージを受けたようで、
立てないでその場に蹲っている。
その状況に他の仲間も武器を構える。
「どういうことやっ!?」
「超スピードで動いているわけでもないようだが・・・。」
千里眼をしているアイや、あらゆる敵に対する知識を持ち合わせている
ケイでさえも、難しい顔をしながら辺りを見回している。
「それに・・・何ていうパワーだ・・・。」
「しょせんはそんなものか。」
マサエがマキ達の元へと近づいていく。
- 248 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 19:56
- 「今だっ!フレア・ボムズ!」
「サンライトプレッシャー!」
カオリが炎の弾を、ナツミが光のレーザーを同時に放つ。
「無駄だ。」
魔法がマサエに当たった瞬間、マキ達の元へと跳ね返っていく。
「うそ・・・。」
「私達の魔法が・・・。」
ナツミとカオリは、その場で呆然としていた。
「ちぃっ!」
「ハァッ!」
サンライトプレッシャーをケイのナイフで、フレイムボールをマコトの
クロス・スラッシュでかき消した。
- 249 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 19:58
- 「魔法も効かない上に、姿が消えるなんてありかよ!?」
「どうしたらいいの・・・。」
「これがオロチの部下か・・・。」
「フフッ、私のこの能力、リフレクターに勝るものはなし!
魔法も効かない、私の姿も見えない貴様らに勝ち目はない!
じわじわといたぶって殺してやる。」
仲間達が困惑している中で、アサミは何やらぶつぶつと独り言を言っていた。
「・・・リフレクター・・・跳ね返す・・・姿が見えない・・・
なるほど、そういうことですか。」
「だったら、おいらの爆発で周り全部吹き飛ばせば・・・。」
マリが爆発を起こすよりも早く、アサミがマリの肩を軽く叩いた。
- 250 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 20:01
- 「アサミ?」
「こんなところで無駄な体力を使う必要はありませんよ。皆さん、
下がってください。ナツミは二人の回復をお願いします。」
「アサミ・・・。」
「何か手はあるんか?」
「心配ないですよ。もうトリックは見破りましたからね。」
アサミは不敵な笑みを浮かべて、仲間の前まで歩み出ていった。
- 251 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 20:01
- 今日はここまでです。
- 252 名前:konkon 投稿日:2004/09/17(金) 20:06
- >MSさん
そんなこといったらごっちんを
どんどんかっこよくしちゃいますよw
これからもごっちんはがんばります♪
>151さん
いつのまにって感じですねw
けど、なんとなくミニモニとして
出しておきたかったんです。
>七誌さんデスさん
アサミの出番もどんどん増やしたかったんです(汗)
アサミは天才ですのでいつでもクールですw
マリは・・・まあ現実と同じってことで
いつでも話ししてる感じにしておいてください。
- 253 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/17(金) 21:24
- うおお・・・。アサミすげぇ・・・
不敵な笑み・・・おお怖・・・(汗
オロチの部下ってやっぱ強いんデスね。
でわ僕はみなさんの勝利を願ってます。
次の更新待ってます。
- 254 名前:MS 投稿日:2004/09/18(土) 00:55
- 更新お疲れいな〜。
僕はごっちんファンではないけれど
この小説のごっちんは好きです。
ごっちんどんどんカッコよくしていってください!
ごっちん頑張れ!応援してます!
それとさすがアサミ、あんな短期間で
敵のトリックを見破っちゃうなんてすごいです!
次の更新お待ちしております。
- 255 名前:151 投稿日:2004/09/19(日) 22:15
- 同じくお疲れいな〜。
なるほど、この二人は気を感じる能力に長けているんですね。
そしてこんな所でこの人登場(笑)
- 256 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:28
- 「ふん、何をばかなことを。」
アサミの言葉に、マサエは鼻を鳴らした。
「アサミ、大丈夫?」
マキは真剣な表情をしながら、アサミに声をかけた。
「完璧です!マキ、今回は私に任せていただいてけっこうですよ。」
「私の力を見破っただと・・・面白い、それならどう見破ったか
教えてもらおうか!」
再びマサエの姿が消える。
「無駄ですよ。」
アサミは手を上に向けて、メモリーのボタンを押していく。
「死ねっ!」
どこからかマサエの声が聞こえた。
- 257 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:30
- 「あっ!?」
「何でなの・・・?」
その声は、仲間達の中から聞こえた。
アサミのすぐ背後から、マサエは大きく拳を振り下ろした。
パンッ!
洞窟中に乾いた音が響き渡る。
アサミはすぐに後ろを振り向いて、マサエの拳を手の平で受け止めたのだ。
「何っ!?」
「足音をたてないで走るのはすごいですけど、体が丸見えですよ。」
「!?」
「私の周りの半径十メートル以内に、ある結界を作っておいたんですよ。
その中に入ってきたあなたは、能力が無効化されて姿が見えていたんですよ。」
マサエの姿は攻撃するより早く、すでに元の状態に戻っていたのだ。
仲間達が声を上げたのは、突然マサエの姿を視界に捉えられることができたためだった。
- 258 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:31
- 「なっ、なぜだ・・・?」
「言ったでしょう、見破ったってね。」
アサミはマサエの腕をはじいて、腹を思い切り拳で殴りつける。
「がはっ・・・。」
さらにマサエが頭を下げたところを、上から殴りつけた。
あまりの威力に、マサエはまともに顔を地面に強打する。
「ぶっ・・・。」
「これで終わりです。もうやめましょう。」
アサミは少し離れてから、マサエにそう言った。
その間にも、アサミはメモリーのボタンを押し続けている。
「ぐっ、誰が貴様らなんぞに!だったら死んだ方がマシだ!」
マサエがアサミに向けて、拳を振り上げる。
- 259 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:33
- 「・・・わかりました。」
アサミは拳を掻い潜って、マサエの腹に手を当てる。
「絶対零度。」
アサミが当てていたマサエの腹から、急速に体全体が凍り付いていく。
マサエは一瞬にして氷付けとなった。
「ハッ!」
アサミの強力な蹴りにより、マサエの体は粉々になっていった。
「悲しいものですね。分かり合えないというのは・・・。」
アサミは少し寂しげな表情をしながら、マキ達の元へと戻っていった。
アサミはマキの前で止まって、微笑みながらマキの顔を見上げる。
- 260 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:34
- 「出過ぎたことをしましたか?あなたには"見えて"ましたよね。」
「いちおうね。まあ、結果オーライじゃない?それにしても、
相変わらずアサミって頭いいね〜。さすがだよ。」
「いえいえ、そんなことないですよ。」
マキはアサミを褒めながら、頭を撫でてやる。
「すごい・・・。」
「あのマサエの攻撃を受け止めるなんて・・・。」
「アサミって、あんなに強かったんだ・・・。」
アサミの戦いを見たことのなかった仲間達は、アサミに感嘆の声を上げていた。
「ねえ、どういうこと?何であいつの姿が消えたのさ?それに、
何であいつの体が凍りついたのさ?」
仲間達がアサミの周りに集まっていく。
- 261 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:35
- 「落ち着いて、順を追って説明しましょう。姿が消えたのはですね、
光の屈折を利用してたからですよ。」
「「「「「「屈折?」」」」」」
仲間の中でも分かってない何人かが、首を傾けて聞いた。
「全反射という現象でですね、空気と空気の温度差、熱の対流現象が
引き起こすレンズ効果です。」
「「「「「「うんうん。」」」」」」
「光が、屈折率の大きな物質から屈折率の小さな物質に入射するとき、
入射角がある一定の角度より大きいと、境界面で全部反射される現象です。
まあ、要は蜃気楼と逆の現象を引き起こして、自分の姿を消したんですよ。
そこからですね・・・。」
「「「「「「・・・うん・・・。」」」」」」
- 262 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:36
- 「・・・ということから、彼女の体はとても熱くなっていたのです。
その高温による熱によって境界面を作り出し、全反射を引き起こしたんですよ。
これらの理由はですね・・・。」
「「「「「「・・・・・・・・・・・・・。」」」」」」
「・・・というわけで、姿が見えるようになったんです。簡単にいえば
鏡みたいなものですね。原子単位であらゆるものを跳ね返すことができる、
それがマサエの能力だったんです。攻撃するときのみ姿が見えたのは、
境界面が耐えられる一定のスピードを超える攻撃なために、媒体から
はみ出てしまうからでしょうね。ですから、私のメモリーで周りの
温度差を全て消してしまって、媒体と媒体との境界面を取り除いたんです。
それから・・・。」
「アサミ。」
得意そうに話し続けているアサミは、マキに軽く肩を叩かれて振り向いた。
- 263 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:36
- マキは仲間達に視線を向けている。
アサミもそちらの方に視線を移す。
そこには、顔をものすごく難しくさせている仲間達の姿があった。
「「「「「「・・・・・・・・。」」」」」」
話しを聞いていた仲間達は、途中まではなんとか首を頷かせて聞いていた。
しかし、途中からアサミの説明に理解できなくなってきて、ずっと首を傾げて唸っていた。
むしろ聞いて後悔した、といった顔をしていた者も何人かいた。
ノゾミに至っては、すでに戦闘不能と呼べる状態まで陥っているようで、
地面に倒れて頭を抱えていた。
アサミはその光景を見て、苦笑いを浮かべる。
- 264 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:37
- 「これでは、絶対零度の説明まではできそうにありませんね・・・
まあ、わからなければお気になさらないでください。それよりも、
これから先も同じような、いえもっと強い敵が現れるでしょう。」
「けどさ、みんなで力を合わせれば倒せるってことも証明できたでしょ。
誰かが倒せないような敵でも、きっと他の誰かが打開策を立てられるはずだよ。
自分を、仲間を信じてがんばっていこうね!」
「「「「「お〜!」」」」」
「「「「「「お〜・・・。」」」」」」
元気のない声を上げる者達もいたが、マキ達は再び歩き出した。
- 265 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:37
- 今日はここまでです
- 266 名前:konkon 投稿日:2004/09/20(月) 13:42
- >七誌さんデスさん
やっとアサミの出番がきた〜!って感じです♪
やはり自分の中では天才少女・・・。
オロチの部下は強いですよ〜。
まぁ、マキ達ならなんとかなるでしょうw
>MSさん
この際にごっちんを好きになってください(爆)
アサミはすごいんですよ〜!
頭がいい上に優しいんです♪
>151さん
ん〜、気配を察する力を持っているのはなんとなく
この二人にやってもらいたいな〜って思ったんですよね。
ここから先はハロプロメンバーと戦うことになりそうです。
恐らくは総出演かと思われますw
- 267 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/20(月) 22:02
- お〜、アサミってやっぱすげぇデスね。
・・・てノゾミ・・・さすが「○カ女」・・・?
これからもどんどん勝ち進め〜!
更新待ってます
- 268 名前:MS 投稿日:2004/09/20(月) 23:48
- 更新お疲れいな〜。
ホントにアサミって凄いですね。
ノゾミなんてダウンしちゃったし・・・。
僕もダウンしそう・・・。(笑)
次はどんな敵が出てくるのか楽しみです。
次の更新お待ちしております。
- 269 名前:151 投稿日:2004/09/22(水) 06:53
- すごい! アサミは様々な強さを持ち合わせていますね。
でもちょっと怖いかも・・・(汗)
そしてなんとハロメン総出演ですかw
アイディア考えるの大変でしょうけど
がんばって下さいませ♪
- 270 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:18
-
散開
- 271 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:21
- 奥の方へと歩いていると、巨大な階段が見えてきた。
「・・・これを上ったらオロチがいるんだね。」
「いや、お前達がこの階段を上ることはない。」
「!?」
ヒトミの呟きに反応したのは仲間ではなく、突如階段から降りてきた
四人の少女のうちの一人だった。
「三騎士!?それに・・・。」
「ツンクを殺したやつや・・・。」
マキ達の前に現れたのは、帝国から消えて行方不明になっていたはずの
エリ、サユミ、レイナの三人と、ツンクを葬り去ったリサだった。
マキ達はすぐに武器を身構えた。
- 272 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:22
- 「まさか本当にくるとはな。」
「ミキ様の言った通りだね。」
「お久しぶりです。」
「今度は本気で殺らせてもらうけん。」
四人はただ普通に話している感じだが、マキ達は動けなかった。
四人のプレッシャーは凄まじく、近くにいるだけで圧倒されるほどであった。
以前に会った時よりも、格段に強く恐ろしい殺気を放っている。
特にレイナとサユミから放たれる殺気は、今までに感じたことないほど強力だった。
それでもまだ本気ではないだろう。
「やっときた・・・やっとやれる・・・。」
「レイナ、まだだめだよ。」
今にも飛び出しそうなレイナを、エリが手で制する。
- 273 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:24
- 「もうだめだ、レイナは我慢できん!」
「あ〜、サユもやる〜!」
エリの手を振り切って、レイナはマキ達に向けて飛び出した。
同時に、サユミは両手に魔力を溜めて向かってくる。
マキ達は二人を迎え撃とうと、体制を整える。
そこで、
「レイナッ!サユッ!」
二人が攻撃するより早く、エリが大声で叫んで二人を呼び止めた。
その声に反応して、二人はその場で止まる。
「いい加減にしなさい。エリの言うことが聞けないの?」
「・・・ちっ。」
「・・・は〜い。」
レイナとサユミは、しぶしぶと戻っていく。
- 274 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:26
- 「失礼しました。それでは、ここまできたことに敬意を表しまして、
エリ達オロチ四天王が挨拶に参りました。」
エリが一歩前に出て、満面の笑みでお辞儀をする。
「・・・まさか、あんた達が四天王だったとはね。それにしても
随分と律儀だね。今あんた達を倒せば、オロチのとこにまで
行けるってことでしょう?」
マキがエリに向かって聞いた。
「フフフッ、そうなりますね。ですが、それはエリ達のことを
倒せたらの話しです。まあ、そんなことは万が一にもありませんけどね。」
エリは口に手を当てて、笑いながら答える。
- 275 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:26
- 「わかんないよ。私達だって強くなったんだ。」
「わかるんですよ。なぜならこういうことですから。」
エリが手を上げると、突然地震が起こって洞窟が震えだす。
そして、マキ達の足元の地面が崩れ落ちていく。
「キャーッ!」
「うわっ!?」
マキ達は底の見えない穴へと落ちていった。
「もしも生き残ってエリ達のとこまでくることができましたら、
その時はエリ達が相手になってあげますよ。」
落ちていくマキの耳に、エリの最後に言った言葉がかすかに聞こえていた。
- 276 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:27
- 「エリ、何でさっき止めよった?」
「そうだよ〜。サユ達が全滅させてあげたのにさ〜。」
先ほどの階段を上りながら、サユミとレイナはエリに抗議をしていた。
前を歩いていたエリは、途中で歩みを止めて後ろを振り向いた。
「質問です、あなた達ならマサエのような相手と戦うとしたら、
どうやって戦いましたか?」
エリは笑顔で三人に聞いた。
「消える前に殺す。」
「辺り一面吹き飛ばす。」
「気配で捉える。」
レイナ、サユミ、リサの順でそれぞれ答えた。
- 277 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:28
- 「サユ、マサエには魔法は効かないよ?」
「サユの魔力なら楽勝よ!跳ね返せないほど強力なやつぶっ放すもん!」
サユミは胸を張って答える。
「まあ、そんなとこでしょうね。」
「エリだったらどうしてたの?」
「フフッ、愚問だね。」
エリは、その質問に軽く笑みを浮かべる。
「レイナの言うように消える前に殺してもいいし、サユの魔法を放つっていうのも
構わないね。エリの魔法は特殊だから、跳ね返すこともできないしね。っていうか、
エリの場合は消えたところで体が反応してると思うから、気配で捉えるってことも
必要ないもん♪」
「じゃあ、何で"地獄谷"に落としたと?レイナ達だけで十分やったんやないけん?」
エリは再び前を向いて歩き始める。
- 278 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:30
- 「マサエ程度の相手であのまま苦戦をしてたんならともかく、"中級兵士"とはいえ
マサエの能力を見破って、あっさりと倒したのは事実だよ。あの人達は
以前よりも明らかに強くなっている。エリはツンクのように、あの人達の力を
過小評価したりしない。エリ達の存在理由はオロチ様の、アヤ様のことを
お守りすることなの。だから、確実に倒せるようにすることを優先させるべきなの。」
「やつらにそれ程の力があるのか?私達が負けるとは思えんがね。」
リサがありえないといった感じの顔で、エリに聞いた。
「エリ達が負けるとは思ってないよ。けどね、さっきリサがマサエのことを
気配で捉えるって言ってたけど、ミキ様の妹君はそれができてたみたいだよ。」
「何?」
その言葉に、リサは目を細める。
- 279 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:31
- 「あの人の"目"には、マサエのことがちゃんと見えていたんだよ。」
「ほう・・・それは面白そうだ。」
リサは嬉しそうに顔をにやつかせる。
「だとしたらさ〜、下の弱い魔物達だけじゃ倒せないんじゃないの?」
サユミはのんびりとした口調で聞いた。
「わかってるよ。だから久しぶりに、オロチ様直属の"上級兵士"達と、
エリ達の"ペット"を解放する。」
「えっ、マジで言っとんの!?」
「それってやばくな〜い?」
「だから言ったでしょ、確実に殺すってね。」
エリは後ろを振り向いて、笑いながら答えた。
- 280 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:33
- 「かと言って、レイナ達と戦う前に死んだらどうするけん?
レイナの遊び相手が消えても困ると。」
「その時はね、エリがレイナの遊び相手になってあげるよ♪」
「やだ!」
レイナは真剣な顔で即答した。
「え〜、何でよ〜?」
「エリは"キレる"とマジで怖いから。エリとだけはやりとうない。」
「一対一で勝てる人なんていないでしょ。キレると周りに目がいかなくなるのが、
唯一の弱点だけどね。」
そこにサユミも話しに加わる。
- 281 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:35
- 「ちぇ〜、レイナと遊びたかったな〜。」
エリは頬を少しだけ膨らませて拗ねる。
「別に悪い意味じゃなかと。エリは強いからやりたくないってだけばい。」
「フフン、なら仕方ないね〜。」
レイナの言葉に、エリはすぐに笑顔に戻る。
「ん〜、でもね、もしかしたらあの人達はエリ達のとこまで
くるかもしれないんだから、あなた達も準備だけはちゃんと
しておきなさい。」
「クククククッ、早くやり合いたいばい!」
「そうだね〜♪」
「誰が相手だろうと殺すまでだ。」
四人はどこか楽しみながら、階段を上っていった。
- 282 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:36
- 「みんな、近くにいる人と絶対に離れないで!下に何があるかわからないからね!」
マキは落下しながら、大声で仲間達に伝えた。
「了解!近くにいるのは・・・ヒトミ!ノノ!しっかりとしがみつけやっ!」
ヒトミとノゾミは一瞬だけ迷った顔をしたが、すぐに理解して下を向いた。
「召喚!」
アイボンが真下にワンダーランドを召喚して、それに飛び乗った。
ヒトミとノゾミも、しがみ付くようにワンダーランドに捕まる。
「ケイ!」
「うん。ナツミ!」
カオリの肩にケイが掴まり、ケイはナツミの腕に向けて糸を放ち、
腕に絡ませて引き寄せる。
- 283 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:37
- 「フローティング!」
この魔法はその場で浮遊することができる、カオリの圧縮魔法によって
成される技である。
三人は浮遊して、ゆっくりと下がって降りていく。
「アイ、マコト、私の近くまで寄れますか?」
「わかったで!」
「やってみる。」
アイとマコトは、落ちながらもアサミの近くまで寄っていく。
アサミはメモリーのボタンを押していく。
「重力制御。」
アサミが腕を上げると、三人の落下スピードが下がっていった。
- 284 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:37
- 「マリ、私に掴まって!リカ、マリに銀を!」
「OK!」
「お願い!」
マリはマキの腕に掴まり、少し離れていたリカはマリに向けて銀を伸ばす。
リカの銀をマリが掴むと、マキは剣を変えていく。
「メル・フォース!」
マキは風の力を利用して、ゆっくりと落ちていく。
マキは横にいたアサミに気付いて手を伸ばす。
「アサミッ!」
「マキッ!」
アサミもマキに向けて手を伸ばす。
二人の手が触れようとした瞬間、突然闇が周りを覆っていった。
- 285 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:38
- 「アサミッ!?」
マキが闇を掻き分けながらさらに手を伸ばすが、そこでアサミの手が
触れることはなかった。
周りにいた仲間達も、闇によって全く見えなくなっていた。
マキの腕にはマリが掴まっているから、マリとリカは無事だろう。
「くそっ!みんなっ!アサミーッ!」
マキの叫びに仲間の声が返ってくることはなかった。
- 286 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:38
- 交信しました。
- 287 名前:konkon 投稿日:2004/09/23(木) 01:43
- >七誌さんデスさん
アサミの時代がきました(爆)
自分の中でアサミの説明を理解できなかった人達は
去年の期末テストでの下位六名ですw
>MSさん
才女とば○女ですからね〜、
ノゾミでは理解できないでしょうねw
次はどんな敵を出そう・・・(汗)
>151さん
アサミの武器は知識ですから♪
ハロメンの中でも名前がかぶる人は
出さない予定ですのでご了承くださいm(__)m
- 288 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/23(木) 17:49
- お、乙デス。
うおー!マキ〜、アサミ〜!
無事に戻れるといいんですが・・・。
なんせあの4人がおらっしゃる・・・
あ、この4人はもしや新○塾のメンメンでは・・・?
微妙にネタバレしちゃいました。すいません。
次回更新を待ってます!>_<
- 289 名前:MS 投稿日:2004/09/23(木) 23:08
- 更新おつかれいなです。
おおー!!あの四天王がついに登場しましたね。
なんか、めちゃくちゃ強そう・・・。
アサミ、どうなっちゃうんだろう?
次の更新に期待してます。
- 290 名前:151 投稿日:2004/09/25(土) 01:27
- 四天王キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
と思ったらゲームみたいな展開に(笑)
うまく年齢順になりましたね。
アレは氷の他にはどんなのがいるんだろう・・・
- 291 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:35
-
影と闇
- 292 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:36
- 「ハッ!」
ケイが糸を振って魔道士を刻んでいく。
ここには何やら魔道士の魔物が多く、先に進みにくかった。
「フレア・ボムズ!」
「サンライト・プレッシャー!」
カオリとナツミが魔法で魔物を吹き飛ばす。
ケイ達は下まで降りてから道なりに沿って進んでいるのだが、
かなりの魔物の数に手間取っていた。
魔物が炎の弾を放ってくる。
「あ〜、うざったい!」
ケイはナイフで魔法をかき消して、何本もの糸を放って魔物を貫いていく。
- 293 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:38
- 「こんなとこじゃ大技も使えないしね。」
「めんどくさいけど、少しづつ倒していくしかないね。」
三人は魔物を倒しながら先へと進んでいくと、一つの部屋らしきところへと出たようだ。
部屋は空から光が差すように、やけに明るかった。
「ほ〜、あれだけの魔物を倒すなんてさすがやな。うちら"上級兵士"を
呼び出すだけのことはあるかもしれんな。」
「「「!?」」」
部屋の奥の方には、一人の女性が立っていた。
その女性が話しかけてくるまで、三人は全く気配を感じ取ることができなかった。
「あんたは・・・?」
「うちはアツコっつうんや。まあオロチ様の側近とでも言っとこうかね。」
アツコという女性は、扉によっかかって三人を睨みつける。
三人はゆっくりと、部屋の中央あたりまで近づいていく。
- 294 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:40
- 「そんなわけで、あんた達をオロチ様のところへ
行かせるわけにはいかんのや。ここで死んでもらう。」
アツコは自分の影の中へと埋まっていって、ついにはその場から消えた。
「何なの?」
「さあ・・・。」
三人が固まっていたら、部屋全体を影が覆っていった。
「アツコの部屋、絶対空間へようこそ。たっぷりと楽しんでってもらうで〜!」
突然影が、あらゆるところからいくつもの巨大な腕となって襲ってくる。
「ちっ!」
ケイが糸で影を薙ぐ。
だが、影は一瞬で元に戻る。
影がケイに向けて拳を下ろしてくる。
ケイは後ろへ下がって避けると、影の拳は地面を叩き割った。
- 295 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:41
- 「こっちの攻撃は当たらないで向こうは当たるってかい。やっかいな敵だな。」
「フリーズプレッシャー!」
カオリが影に向かって魔法を放つ。
しかし、放った魔法は吸い込まれるように消えていく。
「何、これもだめなの!?」
「だったら私に任せて!ミリオン・サンズ!」
ナツミを中心に、光が部屋全体に照らしていく。
すると、影は消え去っていった。
「やったっしょ!」
だが、ナツミが魔法を解いた瞬間、
「キャーッ!」
「ナツミッ!」
ナツミの背後に再び影が出来上がり、ナツミを殴り飛ばした。
さらに影がナツミを襲うところを、ケイがナツミを抱えて横に避けた。
- 296 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:41
- 「はん、そんなもん効くわけないやろ。」
部屋にアツコの声が響く。
「ナツミ、大丈夫?」
「このくらい、なんてことないよ。」
ナツミは笑顔で答えたあと、自分を回復していく。
「さすがはオロチの側近というだけあるね・・・強いな。」
ケイは素直に感想を述べた。
「あれでもだめだったか。ならば・・・。」
「うん、影自体を消し去るしかないね。」
「そんなことできるの?」
ケイは影を気にしながら二人を見つめる。
- 297 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:42
- 「うん、けど融合魔法だから少し時間がかかるんだ。」
「その間の時間稼ぎ、任せていいかな?」
「やるしかないんだろう。やるだけやってみるよ。」
ナツミとカオリが手を合わせるのを確認して、ケイは指に全神経を集中させる。
「武人流弦術、五式、山嵐。」
ケイの指から放たれた何本もの糸が、ケイを軸に回転を起こして三人の周りに
巨大な竜巻を発生させる。
影は変わらずに攻撃してくるが、光をも遮る程の威力のために
竜巻の中までは入ってこれない。
「ぐっ、この技はあまり長い時間はもたないんだ。早くしてくれよ・・・。」
ケイのドゥイットの隙間からは、血が滴り落ちていた。
指にあまりに力を集中させすぎたため、指が耐えられなかったのだろう。
それでもケイは竜巻を止めようとしない。
- 298 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:42
- 「できたよっ!」
「・・・分かった。」
ナツミの声にケイが竜巻を止める。
「終わりやなっ!」
止めたと同時にあらゆる方向から影が襲ってくる。
「「ブラックホールクラスター!!」」
二人は手元にある黒い球体を真上に向かって放つ。
その直後に影とは違う新しい闇が、部屋全体に広がって大地が震えていく。
少しすると、闇が消えていく。
部屋に影は跡形も無くなっていた。
- 299 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:44
- 「すごいな。どんな魔法だったの?」
ケイは、指の治療を始めたナツミに聞いた。
「この技は全てを飲み込む技なんだ。それが光であれ、影であれ、
どんなものでもね。」
それを聞いて、ケイは辺りを見回してみる。
ほんとに何も無くなっていた。
地面が砕かれてできた石も、ケイが振るった糸も何も無くなっていた。
この部屋を照らしていた光さえもが消えてしまっていて、部屋は薄暗くなっていた。
「この魔法はさ、強力な分少しでも間違うと大切なものまで吸い込んでしまうんだ。
だからあまり使いたくないんだよ。」
「・・・なるほどね。」
ケイの治療が終わってから、三人は扉を開けて先へと進んでいった。
- 300 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:44
- 交信しました〜
- 301 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 02:49
- >七誌さんデスさん
そ、そうだったんだ・・・(汗)
エリをリーダーとしてましたもんで、
全く気付きませんでしたw
>MSさん
四天王の登場はもう少し先になりますね。
アサミとマキは・・・どうしましょう(マテ
>151さん
元からゲーム感覚で作ってましたからね♪
年齢順というか、できれば同期のチームも
作りたかったんで加入順ですかね。
さてさてペットは何が出てくるんでしょうね〜w
- 302 名前:konkon 投稿日:2004/09/26(日) 03:15
- 前回書き忘れてしまったので、
今更ながらごっちん誕生日
おめでとうございます!m(_ _)m
- 303 名前:MS 投稿日:2004/09/26(日) 10:29
- 更新おつかれいな〜。
新たな敵が出てきましたねぇ。
融合魔法ですか。強いし、すごいですね。
次は誰が出てくるのかなぁ?(仲間と敵)
次の更新に期待してます。
- 304 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/26(日) 18:45
- >>301konkonさま。
そ、そうでしたか。エリがリーダーでしたか。
すいません。勘違い・・・。
本編も進んできましたね。
ケイって強・・・・・。
このままの勢いで進んでほしいデス・・・。
次の更新、楽しみに待ってます。
- 305 名前:151 投稿日:2004/09/26(日) 20:58
- と、とんでもない魔法ですね!!
これなら四天王にも対抗できるかも・・・
そういえばケイの武器名って
糸とかけてあったのね(笑)
P.S.ごっちんおめ! 某おめスレが
2時間で1000行ったのには驚きました。
- 306 名前:konkon 投稿日:2004/09/28(火) 23:55
-
信頼
- 307 名前:konkon 投稿日:2004/09/28(火) 23:56
- 「さ、行こうか。」
マキは地面に降り立つと、道に沿って歩き始める。
「マキ・・・。」
「何?」
マリはマキを呼び止める。
マリはマキの目を見つめる。
仲間と離れたことで落ち込んでるかと思っていたが、特に変わった様子は見られなかった。
「いや、みんなと別れちゃったからさ・・・。」
「平気だよ。先に進んでればあとで会えるからさ。こんなとこに
いたって何も始まらないでしょ?」
「・・・そうだね。」
マキにあっさりと言われて、マリの不安は一瞬で消えた。
マリは下を向いていたが、突然顔を上げてマキを見上げた。
- 308 名前:konkon 投稿日:2004/09/28(火) 23:58
- 「やってやろうぜ!おいら達の力を見せてやるんだ!」
「・・・うん!」
マキは元気に首を縦に振った。
「よっしゃ、さっさと行くぜ!リカもそんなとこでもたもたしてんなよ!」
「あ、待ってよ〜!」
一人上を見つめていたリカは、マリとマキが歩いていくのを見て慌ててついていった。
三人が歩いていくと、やはり魔物が前を塞いでいた。
ここではどうやら兵士の魔物が多いようだ。
三人に気付いた魔物達が攻めてくる。
「飛ばしていくよ!シルファードライブ!」
「爆破武人剣!」
マキとマリがものすごいスピードで、魔物達を斬りつけながら爆発させていく。
リカは銀を伸ばして二人をフォローする。
- 309 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:00
- 本気を出した三人の前に、魔物達は剣をまともに振るどころか、
手も足も出せずに全滅した。
三人は奥の部屋へと入り込むと、そこには二人の女性が立っていた。
「あんた達は?」
マキが一歩前に出て答える。
「私はミウナ。お前達を殺しにきた。」
「私はマイ。右に同じだ。」
二人の女性は憮然と言い放つ。
「やっぱりやるしかないようだね。」
そう言ってマキが構えたところを、マリが肩を掴んで止める。
- 310 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:01
- 「マリ?」
「マキはさ、姉ちゃんと戦うんでしょ。だったら力を温存しときなよ。
雑魚だったらともかく、こいつらレベルとなるとかなりの体力を
使うことになるだろ。あんたは後ろで見てなよ。」
「そうだよ。仲間を信じなさい!」
リカも話しにのってくる。
「うちらがほんとにやばいと思ったら手を借りるからさ。」
「ね、任せてよ。」
マキは少しの間考える。
「やれやれ。ヒトミといい、あんた達といい、なんでそんなお人好しなんだか・・・
だったら余裕で勝ってもらわないとね。任せたよ。リカ、マリ。」
二人はマキに笑顔で親指を立てると、前を振り向いた。
- 311 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:01
- 「私は右から行くよ!」
「OK〜、そっちは任せたよ!」
リカとマリは、前にいる二人に向かっていった。
「エリ様のご命令とはいえ、私達が出なければいけないとはね。」
「ちっ、めんどくさい。さっさと殺してやる。」
「ミウナ、私は小さい方をやるからあんたは・・・。」
「うるさい、私に指図するな!」
ミウナは二人に向かって走っていく。
「うらっ!」
マリは思い切りミウナに向かって剣を振り下ろす。
「ハァッ!」
ミウナは剣でマリの攻撃を防ぐ。
そこへリカが槍を突き出した。
- 312 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:02
- 「もらった!」
「甘い!」
ミウナはいつの間にかもう一本の剣を持っていて、それでリカの槍を防いだ。
「このっ!」
「ハァッ!」
二人がかりでミウナに攻撃していくが、全く当たろうとしない。
それだけミウナの剣技はすごかった。
さらに、ミウナの力は一撃一撃がものすごく強力で、マリとリカは抑えるだけでも必死だった。
「死ねっ!」
「キャッ!」
ミウナの斬撃を抑えきれずに、リカが吹き飛ばされる。
- 313 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:02
- 「リカ!だったら爆発させて・・・。」
「そうはいかないよ。」
マリがミウナに剣を向けた瞬間、突然その場から吹き飛ばされた。
「つっ・・・。」
マリが起き上がってよく見てみると、マイが手をマりに向けていただけだった。
マリはマイを睨みつける。
「だから突っ走るなって言ったのに。」
「うるさい!」
「あんたなんかに任せておけないわね。」
マイが辺りに手を向けると、周りにあった岩が浮き始める。
「死ね!」
浮いた岩が、次々とリカとマリに向かって飛んでいく。
- 314 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:03
- 「テレキネシスか・・・やっかいだな。さすがに敵のレベルが高くなってきてやがる。」
テレキネシス、自由自在にあらゆるものを動かしたり、吹き飛ばしたりできる能力である。
主に超能力とも言われている。
二人は岩を避けたり壊したりしながら防いでいく。
「どうする、マリ?」
「あいつらコンビが悪いだろ?そこにつけいるスキがある。」
「それじゃ、私達の力を見せてやりますか!」
「おう!」
岩が飛んでくるのが終わったと同時に、ミウナが二本の剣を振り回してくる。
リカとマリは二本の剣をそれぞれの武器ではじく。
何度か同じことを繰り返しているが、マイに吹き飛ばされることはなかった。
- 315 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:04
- 「やっぱりね。」
「うん。あいつの攻撃は手を向けたものしか動かせない。それに、あいつは
自分から動こうとしないから、こいつを盾にすればテレキネシスは防げる。」
二人は、マイの死角となるようにミウナの攻撃を止めていた。
マイはミウナで二人の姿が見えないために、攻撃ができなかったのだ。
ミウナは、二人に同時に剣を振り下ろす。
「ここだ!」
リカが槍を伸ばしてミウナの剣を、同時に二本とも防いだ。
「何っ!?」
「これで終わりだ!」
ミウナが驚いている暇もなく、手の空いたマリが懐に飛び込んでミウナの体を斬りつけた。
- 316 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:05
- 「ちっ、使えないやつだ。まあいい、私一人いればどうにでもなる。」
マイがマリ達に手を向ける。
「させるか!爆砂煙!」
マリがマイの手前の地面を爆発させて、砂埃を飛び散らす。
「ちぃ、どこだ!?」
マイが辺りを見回していると、突然砂埃の中からリカの槍がマイに向かって伸びていく。
「ふん、こんなもの!」
マイが伸びてくる槍を吹き飛ばそうと、手を向けてテレキネシスを放つ。
だが、槍はそのまま伸びてマイを貫いた。
「ば、ばかな・・・。」
マイは貫かれた左胸を押えて蹲る。
「私の銀は私の意志。あんたなんかに止められないわよ。」
「お前達には信頼がないんだよ。そんなんじゃおいら達は倒せない。」
マイは力尽きてその場に崩れていった。
- 317 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:05
- そこまで見てたマキは、二人に近づいていった。
「二人とも強くなったね〜。」
「強くなったのはおいらだけだよ。おいら一人でも十分だった。」
「何よ〜、私だって戦ってたじゃない!」
「戦わせてやったんだよ。あとで泣かれても困るしね。」
「ちょっと、さっきは信頼がどうだって言ってたじゃん!」
「あれは言葉のあやだ。」
マキはそんな二人のやりとりを微笑ましく見ていた。
「二人とも、そろそろ行くよ。」
「おう!」
マキが歩いていくのを見て、マリは元気よく歩き始めた。
「まだ話し終わってないよ!」
もちろんさっきマリが言っていたのが本気じゃないことは知っている。
しかし、それが納得いっていないリカは文句を言いながら二人を追いかけていった。
- 318 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:06
- 交信しました・・・
- 319 名前:konkon 投稿日:2004/09/29(水) 00:10
- >MSさん
融合魔法は最強です♪
まあ、時間がかかる上に二人いなければ
打てないのが難点ですけどね。
次は誰も出そう・・・(汗)
>七誌さんデスさん
いえいえ、三騎士ではリーダーと
書きましたけど、四天王でもリーダーとは
書き忘れてましたm(_ _)m
ケイの見せ場はまだこの先もありますよ〜。
>151さん
そうだったんです・・・ってええ!?
自分も今更気付きましたw
ただかっこよさそうな武器名を考えてたら
一致しただけです、すいません・・・。
- 320 名前:MS 投稿日:2004/09/29(水) 00:26
- 更新おつかれいな〜。
いいですね〜、仲間の信頼ってやつですか。
マリの最後の方のセリフはカッコよかったです。
次の更新に期待してます。
- 321 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/09/29(水) 18:58
- 更新お疲れ様デス。
う〜ん、マリとリカも強くなりましたね〜。
我輩、感動であります・・・。
マリの最後の言葉もかっこいい〜ですぅ〜!
次回更新お待ちしております。
- 322 名前:151 投稿日:2004/09/30(木) 22:52
- 素晴らしいコンビネーションですね。
狼男達と戦うケイ&マリを見て
想いを巡らせていたリカ、成長しましたねぇ〜♪
- 323 名前:konkon 投稿日:2004/10/01(金) 23:55
-
水中戦
- 324 名前:konkon 投稿日:2004/10/01(金) 23:56
- 「なんや、泳いでけってのか?」
アイボン達は少しずつ穴を降りていった。
一度上の方へと昇ってみたのだが、いつのまにか天井ができていて
それ以上先に進めなかった。
仕方なく三人は下の方へと降りてきたのだが、そこから先には水が溜まっていた。
入り口らしいとこもなかったので、三人は潜っていくことにした。
「久しぶりだな〜、泳ぐのなんて。」
「うちだって泳ぐのは得意じゃないわ。ワンダーランド、戻りや。」
三人が水の中へ入ると、アイボンはワンダーランドを自分の中へ戻していった。
「あれ、ノゾミは?」
いつの間にかノゾミの姿がなかった。
少ししてから、ノゾミが水の中から勢いよく出てきた。
- 325 名前:konkon 投稿日:2004/10/01(金) 23:57
- 「プハッ!」
「お、いなくなったと思ったよ。何してたの?」
「潜ってみたんれすよ。奥のほうに扉があったから、そこが出口じゃないれすかね?」
「出口っていうより入り口やけどな。地獄へのね・・・。」
アイボンは笑いながら、水の中へと潜っていった。
「珍しく緊張してるみたいだね。アイボンのやつ。」
「ノノらって緊張してないわけじゃないれすよ。」
「それは私も同じだよ。けど、がんばってオロチを倒そうね!」
「うんっ!」
「んじゃ私達も行こう。」
ヒトミとノゾミも水の中へと潜っていった。
泳いでいると、人の身長ほどはあろう何匹もの魚が襲ってきた。
- 326 名前:konkon 投稿日:2004/10/01(金) 23:58
- 「(ちっ、水の中でレールガン使えるかな?)」
「(水中戦なんてやったことないで!)」
「百獣擬態、鮫泳擬。」
二人が困惑しているところを、ノゾミが二人に手をかざして泡の中に包み込んだ。
「ノノッ!?」
「ここはノノがやるれすよ。水の中じゃ戦いにくいれしょ。」
そう言ってノゾミは少し前に出る。
「うぉぉぉっ!」
ノゾミは構えると、すごいスピードで襲ってくる魚に向かっていく。
水の中とは思えない威力で魚を殴り飛ばしていき、全て一撃で倒していく。
ノゾミはあっさりと魚の大群を倒し終える。
- 327 名前:konkon 投稿日:2004/10/01(金) 23:58
- 「こんなもんれすね。」
「(ほえ〜、あんだけの魚をあっさりと・・・。)」
「(ノゾミ、すげぇな〜。)」
三人がノゾミのいう扉へと向かっていると、扉の前に一人の女性が待ち構えていた。
「きたか。オロチ様にたてつく愚か者共め。このアヤカが相手になってやる。」
アヤカという女性は三人に向かって近づいてくる。
アヤカのところから一定の距離まで近づいて、三人は一度止まる。
「貴様らはこれ以上先へは進めない。なぜならここで死ぬのだからな。」
「そんなことないれすよ。ノノ達は絶対に負けない!」
ノゾミはアヤカに向かって構える。
- 328 名前:konkon 投稿日:2004/10/01(金) 23:59
- 「ふん、戯言を・・・死ね!」
アヤカが腕を何度も振り回す。
すると、腕を振るたびに何本もの真空波がノゾミに向かって飛んでくる。
「そんなの喰らわないれすよ!」
ノゾミは水の中をすごいスピードで泳いで避けていく。
「今度はこっちの番れす!」
ノゾミは両腕を前に出してアヤカに突っ込んでいく。
「ハァッ!」
ノゾミの突進が、まともにアヤカの腹を捉える。
だが、ノゾミはアヤカの体を貫通していった。
「なんれれすか・・・?」
当たった感触がなかった。
- 329 名前:konkon 投稿日:2004/10/01(金) 23:59
- ノゾミは振り返ってアヤカを見る。
アヤカの体には傷らしいものは全くなかった。
「一つだけ教えてやろう。私は風の集合体だ。いかなる攻撃も効かないんだよ。」
「そんな・・・。」
「わかったならさっさと死んでもらおうか。」
今度はアヤカ自身が真空波となり、ノゾミを襲っていく。
あまりの速さにノゾミは足を少し斬られてしまう。
「つっ!」
「まだまだ!」
アヤカは次々とノゾミを襲っていく。
「うぁぁぁっ!」
ノゾミはアヤカのスピードについていけずに、体中に傷ができていった。
- 330 名前:konkon 投稿日:2004/10/02(土) 00:00
- 「くっ・・・。」
「そろそろ死になっ!」
アヤカが再び真空波となってノゾミを襲う。
「ならば風ごと吹き飛ばしてやるのれす!鮫潜巻!」
ノゾミが上に拳を向けると、ノゾミの周りに巨大な渦巻きが発生する。
アヤカはそれに飲み込まれていく。
「ふん、私を吹き飛ばそうったってそうはいかないんだよっ!」
アヤカは元の体に戻って、渦巻きから逃れる。
「そこれすね!」
ノゾミは、元の体に戻ったアヤカを振り向いて手を向ける。
「射煩玉!」
突然アヤカは、ヒトミ達のような泡に包まれる。
- 331 名前:konkon 投稿日:2004/10/02(土) 00:01
- 「何っ!?」
「鮫潜巻は吹き飛ばすために出したんじゃないれすよ。
あなたを捕えるために使ったんれす。」
「ちっ、こんなもの!」
アヤカが泡に向かって真空波を放つ。
だが、真空波が泡に当たるとアヤカに向かってはね返っていく。
「なっ!?」
アヤカに真空波が当たってもダメージはないが、顔は驚いたままだった。
「だったら!」
アヤカは、今度は素手で泡を殴りつける。
すると、殴りつけたアヤカの拳が溶け出してきた。
- 332 名前:konkon 投稿日:2004/10/02(土) 00:01
- 「なっ、なんなんだっていうんだ!?」
「射煩玉に入ったら最後、あらゆる攻撃をはね返し、全てを溶かすんれすよ。」
徐々に泡が小さくなっていく。
アヤカは風となって防ごうとする。
「言ったれしょ。全てを溶かすんれす。」
泡が小さくなって風となったアヤカに触れると、触れた部分から溶け始めていった。
「終わりれす。」
「わ、私がこんなやつにーっ!!」
泡は手の平に収まるくらいまで小さくなって、その場に消滅した。
ノゾミは振り返って、ヒトミ達のところへと泳いでいく。
「すっげぇじゃん!ノノ強え〜!」
「なかなかやるもんやな。」
「当たり前れすよ!ろんな敵がきてもノノがやっつけてやるのれす!」
ノゾミは泡から二人を出して、奥にある扉へと向かっていった。
- 333 名前:konkon 投稿日:2004/10/02(土) 00:01
- 今日はここまででっす。
- 334 名前:konkon 投稿日:2004/10/02(土) 00:05
- >MSさん
そうですね〜。
自分的にはマリのセリフも好きですけど、
どちらかというとリカの方が好きですね♪
>七誌さんデスさん
マリもリカもみんな強くなってますね〜w
たまにはマリのいいところも見せなくてはと
思ってこうしました(笑)
>151さん
そうかもしれませんね〜。
すいません、書いておきながらケイとマリの
コンビがあったことを完全に忘れてました(汗)
- 335 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/10/02(土) 01:58
- お〜、これはリアルタイムというやつですか〜?!
ノゾミってこんなに強かったんだねぇ〜。
このまま順調に進んでほしいッス・・・。
更新、待ってます。
- 336 名前:151 投稿日:2004/10/02(土) 16:50
- にょほ〜、このフィールドでの戦闘は
ほとんど読んだ事がないので新鮮でした!
こういうのもアリなんですね♪
ケイの武器名やらコンビやら、私って
一つの事にこだわる習性があるみたいです(笑)
- 337 名前:MS 投稿日:2004/10/02(土) 16:59
- 更新おつかれいな。
ノゾミ強いですね〜。
こんな技まで持っていたとはさすがです。
肺活量もすごいですね。(笑)
次の更新に期待してます。
- 338 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:13
-
ウィルス
- 339 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:14
- 「アサミ、先に進むで。」
アイは振り返ってアサミを見た。
アサミは上を見上げている。
アサミ達三人はゆっくりと地面に降り立ってから、アイとマコトは
先へ進もうとしたのだが、アサミは立ち止まって上を見たままだった。
「アサミ?」
「・・・行きましょう。」
アサミはアイの呼びかけに答えて、ゆっくりと振り向いて歩き始める。
「約束したんです。みんなでオロチを倒して帰ろうって。私達も先へ進みましょう。」
そう言ったアサミの目には光が溢れていた。
それを見て安心したアイは、アサミについて歩き始める。
マコトは何も言わずについていく。
- 340 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:14
- しばらく歩いていると、たくさんの見たことのない魔物が道を塞いでいた。
それらは闇の世界にだけ存在する魔物だった。
魔物達はアサミ達に気付いて、勢いよく向かってくる。
「なんやあの魔物・・・腹から触手みたいなん出してるで!気持ち悪い!」
「・・・あれは虫か?それにしては顔は猿みたいだが・・・。」
見たことのなく、全くの異色の魔物を見てアイとマコトは固まっているが、
それも気にせずアサミは前に進んでいく。
「あなた達に構っている暇はありません。」
アサミはメモリーのボタンを押しながら、攻めて来る魔物に手を向ける。
あと数メートルというところまで近づいてきた時に、突如炎の壁ができて
魔物達を飲み込んでいった。
アサミにとって、敵がなんであろうと関係ないようだ。
- 341 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:15
- 「邪魔しないでください。今の私に近づくと痛い目に合いますよ。」
残った魔物達がアサミに向かっていく。
アサミは向かってくる魔物を一瞥して、メモリーを押していく。
そして、同じように炎で燃やし尽くしていった。
「・・・やるな。」
「ほえ〜、愛の力はすごいわな。」
アイは先へ進んでいくアサミを見て、つくづくそう思った。
ここまでやる気になっているアサミを見たことがなかったからだ。
「・・・愛?」
「そのうちわかるわ♪」
マコトの疑問に嬉しそうに答えて、アイはアサミについていった。
三人が歩いていくと、部屋らしきところに出た。
先の扉の前には二人の女性が立っていた。
- 342 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:16
- 「そこを通していただけませんか?」
アサミは女性達に声をかける。
「そんなん聞く必要あるんか?」
「全くだ。力づくで通るしかないだろう。」
「こういう時は聞いておくものですよ。拒絶された時には、
私も本気になれますから。」
アサミは強く拳を握る。
「それで、あなた達はどうしますか?」
「私はオロチ様を守りし者、生物科学者のアユミ。」
「同じくメグミ。あなた達を殺しに参りました。よってここを通すわけにはいきません。」
二人は丁寧に答える。
- 343 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:17
- 「なんか弱そうなやな〜。素直にどいたほうが身の為やで?」
アイは挑発するように言った。
アイには二人に力を全く感じなかった。
「それはこの力を見ればわかりますよ。」
「そういうことです。」
二人は注射器のような物を取り出して、同時に自分自身に打つ。
「これはメロン・アニバーサリー・ウィルスと呼ばれるもの。」
「これは私達に、潜在能力を限界まで使えるようにできるもの。」
二人の体の筋肉が急激に増していく。
突然、アユミの姿が消えた。
「ちぃっ!」
アイは前の方に出て、剣でアユミの持つナイフを防ぐ。
- 344 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:17
- 「ほう、よく守れましたね。」
「ぐぅっ・・・なんや、その速さは・・・。」
アユミは消えたのではなく、超高速で向かってきてたのだ。
千里眼をしていたアイだけは、なんとかその姿を捉えることができた。
「ハッ!」
マコトがメグミに向けて、剣を振り下ろす。
「ぬん!」
「!?」
メグミはなんと、マコトの剣を腕で受け止めた。
マコトは、なんとか腕を切り落とそうと剣に力を加える。
だが、尋常じゃないその力はマコトを剣ごと吹き飛ばす。
マコトはなんとか体制を整えて剣を構える。
- 345 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:18
- 「剣を腕で受け止めただと・・・ハっ!」
マコトは居合いをメグミに向けて放つ。
メグミは避けようともせずに、ただ腕で横にはじいた。
「こいつら・・・。」
「剣が効かんのか?」
アイも先ほどから何度かアユミをまともに斬りつけている。
しかし、アユミにも傷らしきものをつけることができなかった。
メグミに至っては、マコトの居合いをはじけるほどに強靭な体をしていた。
「このウィルスはプレミア物ですよ。昔から人体実験の繰り返しの末に
できたものですから。」
「人体実験ですって!?」
アサミは声を上げて驚いた。
- 346 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:18
- 「もちろんです。ウィルスなんですから、実験を行わなくては危なくて
使えないでしょう。様々な生物で実験したかいがありましたよ。
確か人間でも試してみたこともありましたね。その人間は化け物と化して、
体中が腐食していって死にましたけどね。フフフッ。」
「次はあなた達にでも実験台にでもなってもらいましょうか。」
「許せない・・・。」
アサミはメモリーのボタンを押して、笑っているアユミに手を向ける。
その直後に、アユミが強力な炎に包まれていく。
だが、アユミの体は全くの無傷だった。
- 347 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:19
- 「そんな炎では私は殺せませんよ。」
アユミが超高速でアサミに向かっていく。
アサミはなんとかナイフは避けられたが、アユミは器用にも反転して回し蹴りを放つ。
アサミは反射的に防御したが、蹴り飛ばされて壁に激突する。
「くっ。」
「私達にはいかなる攻撃も効かないんですよ。それにしても、
あなた達はおもしろい研究材料となりそうですね。」
アユミは顔をにやつかせて、アサミ達を舐めまわすように見ていた。
- 348 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:19
- 今日はここまでです。
- 349 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:23
- >七誌さんデスさん
リアルタイムでまで見ていただいて
ありがとうございます!
ノノの強さはいろいろとありますので
安心です?
>151さん
そうですね〜。
たまにはこういうフィールドもあったら
おもしろいのではと、そしてこのような
フィールドではオールマイティのノゾミが
適当ではと思ってこうさせていただきました。
>MSさん
ノゾミは様々な能力を持ってますからね、
肺活量の多い動物?になることも可能なんですよ♪
- 350 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:24
- 娘のライブサイコー!
紺ちゃんサイコー!
次の新曲初センターおめ!
- 351 名前:konkon 投稿日:2004/10/03(日) 23:27
- というのはおいといて、仕事の都合上家を出ることに
なりました。そのため、今までは2・3日おきに
交信していましたが、次の更新はちょっと遅れることに
なりそうです。今月中、速ければ中旬には戻ってこれると
思うので、その時はまた何とぞよろしくですm(_ _)m
- 352 名前:MS 投稿日:2004/10/04(月) 09:30
- 更新おつかれいな。
なんか強い敵が出てきましたね。
アサミ達はこのピンチをどうきりぬけるんでしょうか?
次の更新に期待してます。
konkonさんが帰ってくるまでいつまでも待ってます。
- 353 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/10/04(月) 22:00
- こうしんおつかれいな〜^-^
うおお・・・なんか手ごわそう・・・
アサミ達、大丈夫でしょうか・・・?
信じましょう。みんなを。
な〜んて!アサミ達!ピンチをチャンスに変えるのが正義なり!
次回更新まってます。
- 354 名前:151 投稿日:2004/10/05(火) 20:45
- 同じくおつかれいな。
う〜んバイオハザード!
続きが気になるところで切ってくれましたね(笑)
お帰りお待ちしてます。
- 355 名前:めかり 投稿日:2004/10/11(月) 08:10
-
雪板でRPGを書いているものです。
1から一気に読ませていただきました。
とっても面白くて勉強になります。
次回も期待しています。
- 356 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:53
- 「ふざけんなやっ!」
アイがアユミに斬りかかっていく。
マコトはメグミと対立する。
「アイ、マコト、一度私の所へ戻ってきてください。」
アサミは立ち上がると、二人にそう言い放った。
「残影剣!」
アイがアユミを壁まで斬り飛ばす。
「クロス・スラッシュ!」
マコトも同じようにメグミを吹き飛ばす。
アイとマコトは、アサミの元へと下がっていく。
「どうするんや!?あいつらはまともにやり合っても倒せんで!」
「何か策でもあるのか?」
二人はじっとアサミを見つめる。
- 357 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:53
- 「お二人は暑いのには慣れていますか?」
「ハァッ!?ん〜、砂漠で何日も護り人やったことならあるけど・・・。」
「・・・火の中で修行をしていたことがある。」
二人は質問の意図を掴めなかったが、アサミの質問に答えた。
「これから、この部屋にある原子の運動エネルギーを上昇させて、
部屋を極端に暑くします。もし耐えられないようでしたら、
アイはすいとんの術、マコトは冷気を自分に向けて放ってください。」
「どういうこっちゃ?」
「それと、あの二人を止めておいてください。」
アサミが見たほうを見ると、アユミとメグミがなんともないように立っていた。
二人には先ほどのアイとマコトの攻撃によって、擦り傷などがいくつか見られた。
が、その傷は驚異的な回復力によって、徐々に傷が塞がってきている。
- 358 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:54
- 「ちっ、ほんとにバケモノやな。」
「フフッ、褒め言葉としてとっておきましょう。」
「潜在能力を甘くみてもらっては困りますね。」
アユミとメグミは怪しげな表情で向かってくる。
「では、お願いします。」
「まあよくわからんけど、やったるわ!」
「望むところだ。」
アイとマコトは、それぞれの対戦相手に向かっていった。
アサミはひたすらメモリーを打ち込んでいる。
アサミが打ち込む度に、部屋の温度は急上昇していく。
- 359 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:55
- 「すいとんの術!」
アイは自らに術をかけて水をかぶった。
「何のつもりですか?そんなに死にたいのなら、お望み通り
殺して差しあげましょう。」
アユミはさらにスピードを上げていく。
「くっ、ぬぅ・・・。」
アイはアユミのスピードについていけないのか、少しづつだが体に傷ができていた。
いや、アイの体が暑さによってほとんどマヒしていたのだ。
そのために、アユミのスピードに体がついていけなくなってきていた。
「冷気よ、我が剣に宿え。」
マコトは剣を自分に向けて、冷気によって体を冷やしていく。
「(・・・どこまで上げるつもりなんだ?)」
腕を振りかぶっているメグミに気付いて、剣で防御する。
- 360 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:55
- 「せいっ!」
「くっ・・・。」
マコトは耐えられずに吹き飛ばされる。
先ほど冷気を浴びたにも関わらず、マコトの体は汗だらけだった。
部屋で戦っている五人は、火の中で戦っているようなものだった。
それほどまでにアサミは部屋の温度を上げていた。
「そろそろですね・・・。」
アサミはメモリーを打つのをやめる。
同時に、アユミとメグミの体が止まった。
「な、何が・・・。」
「力が・・・抜けていく・・・。」
二人の体が、ウィルスを打つ前の状態へと戻っていく。
- 361 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:56
- 「なっ、なぜだ・・・?私達の計画は完璧だったはず・・・。」
「くそっ、こんなやつらに・・・。」
元の状態に戻ったアユミとメグミは、部屋から出ようと逃げ出した。
「どこへ行くんや?」
しかし、二人のすぐ目の前には、すでに超高速移動で動いていたアイが立っていた。
「なっ・・・。」
「さっきのお返しやっ!」
アイは一瞬でアユミの体を斬りつけた。
「う、うぉぉぉっ!」
それを見たメグミは、拳を振り上げてアイを襲う。
アイに向けて拳が放たれようとした瞬間、メグミの体は真っ二つになって
上半身が地面に落ちていった。
メグミがアイに攻撃するより先に、マコトの居合いがメグミを斬り飛ばしていたのだ。
戦闘の終わった二人は、アサミのところへと戻っていった。
- 362 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:56
- 「どういうことだ?」
「うちにもさっぱりわからんわ。何をしたん?」
二人は首を傾げながらアサミに聞いた。
「インフルエンザにかかったことはありませんか?あれは体から悪いものを
出すために熱を出すんです。同じように、ウィルスというのは熱に弱いんです。
ですから、部屋の温度を上げてあの二人の体に入っていたウィルスを
消滅させたんですよ。魔法や私のメモリーから成される技のような、外部からの
攻撃はなかなか受け付けないようでしたけど、内部からの攻撃にはウィルスも
耐えられなかったということです。」
「「ほ〜。」」
二人は納得したようで、何度も頷いていた。
「あまりゆっくりとしていられませんので、先へ進みましょう。」
アサミが歩き出したのに気付いて、アイとマコトも歩き始めた。
- 363 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:57
- 交信しました〜!
- 364 名前:konkon 投稿日:2004/10/12(火) 23:58
- 何か思った以上に早く帰ってこれましたw
そういうわけですので、また徐々に交信していきたいと
思います。
ではでは、これからもよろしくです!
- 365 名前:konkon 投稿日:2004/10/13(水) 00:02
- >MSさん
どうもありがとうございます。
そう言っていただけるととても嬉しいです。
敵はどんどん強くなっていきますよ〜!
>七誌さんデスさん
信じる力、それは何よりも強し!
と誰かが言ってたと思いますw
敵も手強くなって、どうしたらいいんでしょうかね〜(汗)
>151さん
中途半端に切ってしまってごめんなさい。
たぶん心のどこかで狙ってたと思います(爆)
バイオハザード・・・そういえばそんなシーンも
ありましたね♪
- 366 名前:konkon 投稿日:2004/10/13(水) 00:05
- >めかりさん
こんな駄文を読んでいただいて
ありがとうございます。
自分もめかりさんの小説は最初から毎回
楽しく読ませていただいてます♪
めかりさんの小説も自分にとっては
とても参考にさせてもらってます。
これからもお互いがんばりましょう!
- 367 名前:151 投稿日:2004/10/13(水) 21:18
- konkonさんおかえりりん♪
なるほど実にアサミらしい戦法ですね!
こういうやり方があったのか、と
思わず唸ってしまいました。
- 368 名前:マコ 投稿日:2004/10/13(水) 23:09
- お初です。
月盤で 光と闇を書いています マコです。
一気に読ませていただきました。
自分もがんばらねば。
よければ 読みに来てください。
文章的には少ないですけど。
いろいろな小説を読んで 勉強しながら書いています。
なんだかいろいろな小説の影響が見られますけど あまり気にしないでください(お)
これからもがんばってください
- 369 名前:MS 投稿日:2004/10/14(木) 08:10
- konkonさんおかえりりんです。
そして更新おつかれいな。
ホント、アサミらしい戦法ですね。
次はどの人達なのか楽しみです。
次の更新に期待しています。
- 370 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/10/14(木) 18:59
- 更新おつかれいな〜^-^
やっぱアサミはすっげぇなぁ。よくあんな方法思いついたな・・・。
いつでもマコトはクールで決めてるんですね。
かっこいいデス。
次の更新も期待してます。
- 371 名前:桜娘 投稿日:2004/10/14(木) 21:50
- 更新おつかれさまです。
月板で書いている者です。
さすがはアサミさんですね〜ステキ☆です
次回も期待してま〜す
- 372 名前:konkon 投稿日:2004/10/15(金) 23:55
-
氷の悪魔・再来
- 373 名前:konkon 投稿日:2004/10/15(金) 23:55
- 「ここは・・・?」
「何もないわね。けど油断するなよ。」
ケイ達が階段を駆け上がっていると、一つの部屋に出た。
そこの部屋は薄暗くて奥の方までよく見えない。
三人が歩いていたら、突然影に覆われた。
「避けろっ!」
ケイ達は後ろに飛び退いた。
三人がいた場所に、いきなり巨大な物体が落ちてきた。
それは地面を砕いてバウンドすると、空中に浮き始める。
「ブルー・アイ!?」
「・・・違う。」
ナツミの問いをケイが否定する。
- 374 名前:konkon 投稿日:2004/10/15(金) 23:56
- その氷の物体は、以前ナツミ達によって倒されたブルー・アイと同じ形をしていた。
ブルー・アイと違うところは、中心にある目が充血したように赤かった。
「目が赤いだろ?あいつの名前は、レッド・アイだよ。 前に倒したやつは、
ただの四天王の遊びだったんじゃないかな。」
「二体いたってことなの・・・?」
「そういうことだね。けど、こいつの方が強いらしいよ。」
レッド・アイの目がケイ達に向けられる。
その直後に、何十本という氷の矢が飛んできた。
「ハァッ!」
ケイが腕を高速で振って、糸で氷の矢を叩き壊していく。
「フレア・ボムズ!」
「サンライトプレッシャー!」
カオリとナツミが魔法によってフォローする。
- 375 名前:konkon 投稿日:2004/10/15(金) 23:57
- 「前はどうやって倒したの?」
ケイが氷の矢を壊しながら尋ねる。
「フェニックスアロー、私達の融合魔法で燃やし尽くしたんだ。」
「わかった。ならば私が時間を作る。」
ケイは氷の矢を全て叩き壊すと、前の方に出てレッド・アイに向けて糸を振るった。
レッド・アイの体には、糸が当たった場所に少しだけ傷ができていた。
レッド・アイの視線にケイが写る。
レッド・アイが巨大なつららをケイに向けて落としていく。
ケイはそれを身軽に避けていく。
「今のうちにやっちゃおう!」
「うん。」
カオリとナツミは手を合わせて、魔法の詠唱を始める。
- 376 名前:konkon 投稿日:2004/10/15(金) 23:58
- 「こんなもんなのかい?」
ケイは次々と糸を振るっていく。
しかし、ケイは先ほどから何度も糸を当てていく。
が、
「何?」
レッド・アイの体は、徐々に再生してしまっていた。
それでもケイは糸を振るい続けた。
また糸がレッド・アイに当たってひびが入る。
「(このくらいのひびだと三秒ってとこか。)」
レッド・アイは再び再生する。
「できたっ!」
「ケイ、下がって!」
カオリとナツミが融合魔法を放とうとしたその時、レッド・アイが目を二人に向けて
吹雪のレーザーを放った。
- 377 名前:konkon 投稿日:2004/10/15(金) 23:58
- 「うそっ!」
「危ないっ!」
二人は二手に分かれてそれを避ける。
だが、完成した融合魔法を放つことはできなかった。
「なんで・・・。」
「ブルー・アイよりも頭がいいってことでしょ。」
ケイがナツミの呟きに答える。
「気にするなよ。ここは私が倒せば済むことだ。」
ケイがレッド・アイに向かって構える。
「けどっ、そいつは普通の攻撃は効かないよっ!?」
「普通はね。まあ見てなよ。」
ケイは自身満々といった感じで答えて、レッド・アイに近づいていった。
- 378 名前:konkon 投稿日:2004/10/15(金) 23:59
- 「かかってきなよ。それとも私一人倒せないのかい?」
ケイは挑発的な視線を向けて手招きする。
その行動に反応したのか、レッド・アイはケイを向いて、氷の矢を数十、
いや数百という氷の矢を作り出す。
それが全てケイに向かって飛ばされていく。
「私の戦い方っていうのを見せてやるよ。」
ケイは氷の矢を避けようともせず、腕と指で糸を振るって氷の矢を壊していく。
それも一本も残さずに叩き壊す。
その動きはしなやかで鮮やか、かつ華麗に糸を振り回していた。
ケイはステップを踏んでいるが、一定の距離から離れようとも近づこうともせずに、
ただ氷の矢を壊していった。
- 379 名前:konkon 投稿日:2004/10/16(土) 00:00
- だが、
「武人流弦術五式、山嵐。」
さすがのケイも全て壊すことはできないと判断したのか、自分の周りに糸を回転させて
巨大な竜巻を発生させる。
氷の矢は竜巻に当たった瞬間、粉々に砕け散っていった。
どれくらいの時間レッド・アイは氷の矢を放っていたのだろうか、その間にも
ずっとケイは竜巻を起こし続けていた。
そして、ついには全ての氷の矢を粉砕した。
「ふん、大したことないね。」
ケイは構えを解いて竜巻を消した。
「ケイッ!?」
竜巻から出てきたケイの姿を見て、ナツミは叫んだ。
- 380 名前:konkon 投稿日:2004/10/16(土) 00:02
- ケイの体は、至るところから血が流れていた。
特に左腕からは、大量の血が流れていた。
前回よりも断然長い間竜巻を発生させたために、ドゥイットの力を制御しきるために
体を限界まで使ったせいなのだろう。
「(左腕は使えなくなったか。あとは・・・。)」
ケイは一度左腕を一瞥してから、レッド・アイを睨みつける。
睨み合いが続いたあと、レッド・アイの目が急激に光り出す。
それに反応して、ケイが大きく一歩下がる。
直後に、レッド・アイから吹雪のレーザーが放たれる。
その威力は、先ほど撃ったものより何倍も速かった。
「(これで終わりだね・・・。)」
ケイは、吹雪のレーザーに飲み込まれていった。
- 381 名前:konkon 投稿日:2004/10/16(土) 00:03
- 今日はここまでです。
- 382 名前:konkon 投稿日:2004/10/16(土) 00:06
- >151さん
ただいまです♪
アサミにしかできない技ですね〜。
ウィルスが何度くらいで死ぬのかは
正直なとこ知りませんでした・・・(汗)
>マコさん
初めましてですね。
自分はRPG系が大好きなので、
もちろん読ませていただいてますよ!
後でレスを付けさせていただきますので、
これからもよろしくです♪
- 383 名前:konkon 投稿日:2004/10/16(土) 00:10
- >MSさん
ただいまです♪
今回はケイの番となりましたけど、わかりにくっ!って
思われたらごめんなさい(泣)
ケイの武器はややこしいんですね〜これがw
>七誌さんデスさん
それはもちろん天才ですからw
けど、アサミは努力の天才でもあるので
勉強をしっかりやってたおかげであります♪
>桜娘さん
お初にお目にかかります。
桜娘さんの小説は毎回読ませていただいております。
サッカー小説はあまりないので、これからも楽しく
読ませていただきたいと思ってます。
お互い交信がんばりましょう!
- 384 名前:151 投稿日:2004/10/16(土) 01:43
- な、なんだってーー!!
まさかカラオケ歌いきれなかったから
氷漬けに(違)
次の更新お待ちしています。
- 385 名前:マコ 投稿日:2004/10/16(土) 08:26
- おお ありがとうございます。
更新速度は遅いですけど がんばりますね。
一人 欠けるのかどうなるのか。
楽しみです。
豆知識を1つ。
ウイルスは 何度で死ぬか。
ものによります。 名前は出しませんけど いくら熱を加えても死なないウイルスもいます。
- 386 名前:MS 投稿日:2004/10/16(土) 13:27
- 更新おつかれいな。
わかりにくくなかったですよ。
読みにくくなかったですから安心してください。
今回はケイですか。どうなるんだろう?気になりますね。
次の更新に期待してます。
- 387 名前:めかり 投稿日:2004/10/17(日) 07:55
-
ケイさ〜ん・・・
どうなるんだ?!
続き期待してま〜す
- 388 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:33
- 「そんな・・・うそだよね・・・。」
ナツミは呆然としたまま、しゃがみこんで小さく呟いた。
「ケイが負けるなんて、そんな・・・。」
「ナツミ!まだ終わりじゃないよ!私がケイを覆った氷を溶かすから、
ナツミはレッド・アイを引き付けて!」
「・・・そうだったね!任せてよ!」
カオリの言葉で、ナツミは立ち上がって魔法の詠唱を始める。
それと同時に、カオリも魔法を唱え始める。
しかし、二人の魔法が完成するよりも先に、レッド・アイが
ケイに向かって突っ込んでいく。
氷付けになったケイを砕くつもりだろう。
- 389 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:34
- 「ファイアーボールッ!」
「ライトニング・レーザーッ!」
カオリとナツミが魔法を放つ。
だが、レッド・アイの速さに追いつきそうもない。
「ケーイッ!」
ナツミが叫ぶ。
その次の瞬間、
ガガガガガガッ!
レッド・アイがケイの目前まで迫った時、いつの間にか落ちていた
何百本という糸が、レッド・アイに向けて突き刺さっていく。
- 390 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:35
- それらの糸は地面と固定されていて、レッド・アイは糸によって
その場から動けなくなる。
その場所は、先ほどまでケイが立っていた場所だった。
レッド・アイが止まった直後に、遅れてナツミの魔法がレッド・アイに直撃した。
ファイアーボールは、なぜかケイにぶつかる直前で消え去った。
「呼んだ?」
レーザーを受けたはずのケイは、血だらけだが笑みを浮かべて立っていた。
「ケイ・・・。」
「心配するなよ。私はそう簡単に負けはしない。」
ケイは笑顔でナツミを振り向いた。
「勝った気でいたんだろうけどね、それはただの勘違いさ。全ては私の計算通り、
あんたは私の罠にかかったんだよ。これでもう終わりだよ。」
ケイは鼻で笑ってレッド・アイを見上げる。
レッド・アイは、強引にも糸を引き剥がしてケイを踏み潰そうとする。
- 391 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:36
- 「奥義、風林火山。林の如し、武人流弦術十二式、咢の戒。いかなるものも、
幾本もの木々に邪魔されて林を抜けきることはできない。」
糸は完全に固定されていて、レッド・アイは全く動けないでいた。
動けなくなったレッド・アイは、再びレーザーをケイに向けて放つ。
ケイはその場から動こうとしない。
「山の如し、八式、繭玉の盾。いかなる攻撃も山のように動じない。」
ケイが右腕を振り上げると、何十本もの糸がケイの前に盾のようになって、
完全にレーザーを防いでいく。
前のレーザーもこれで防いだのだろう。
「火の如し、二十五式、流星。いかなるものも火の勢いに燃やし尽くされる。」
ケイが右腕を下げたと同時に、突然真上から何千という糸が、レッド・アイに突き刺さっていく。
一本一本の力ではひびが生えるくらいだが、その数が何千とあるために、
レッド・アイの氷の体はひびだらけとなっていった。
- 392 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:36
- 「それだけのひびだ。再生するのは計算して、あと三十秒ってとこか。
まあ、そんなに時間はいらないけどね。」
ケイが、レッド・アイが再生しながらも攻撃をしていたのは、再生時間を計算するためだった。
ケイはその場で身を屈める。
「風の如し、三十二式、羅閃。いかなるものも風は貫き通す。」
ケイはレッド・アイに向けて、右腕を勢いよく突いた。
すると、五本の指から糸が真っ直ぐにレッド・アイの目に向かっていく。
五本の糸は捻じれて一体化し、さらに威力を上げていく。
一体化した糸は、ひびだらけとなっているレッド・アイの氷の体を
突き抜けていき、ついには目を貫いた。
その直後にレッド・アイの体は、氷が粉々に砕け散って目は砂と化していった。
戦いが終わってカオリとナツミは、ケイに向かって走っていく。
- 393 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:37
- 「すごいね!あのレッド・アイを倒しちゃったよ!」
「・・・くっ・・・。」
ケイはナツミの問いに答えずに、その場に座り込んだ。
「ケイッ!?」
「なんでもない、とは言えないか。さすがに血を流しすぎたかな・・・。」
ケイは溜息をついてナツミを見上げた。
ナツミは慌てて回復を始める。
「力を使いすぎたみたいだ。少しだけ休ませてくれ・・・。」
「あれだけの魔物を倒しちゃうんだもん。無理ないよ。」
ナツミは笑顔で答える。
「それにしても、あれだけの糸をいつの間に切り離してたの?」
カオリは疑問に思ってたことを口に出した。
- 394 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:38
- 「ああ、あれは山嵐を発生させたのを利用して、天井付近まで撒いておいたのさ。
この部屋が薄暗かったのもちょうどよかった。それに、ナツミ達の融合魔法を恐れて、
レッド・アイの目は常に私と二人にいっていた。レッド・アイに周りを見渡す暇なんて
なかったんだよ。そこで、仕掛けた糸が見つかることはないだろうって考えたんだ。」
「すごい、そこまで考えて戦ってたなんて・・・。」
「さすがは司令官だね!」
「今は皇帝だっての。」
回復を終えたケイは、真剣な表情をして立ち上がる。
「(敵が手強くなってきている・・・さっきの技は、回復ができるナツミが
そばにいたからこそ使えたんだ。他の仲間が心配だ。急がなければ・・・。)」
「もういいの?」
「ああ、止まってる暇もないしね。先へ進もう。」
三人は次の扉に向かって歩き出した。
- 395 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:38
- 今日はここまでです〜。
- 396 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:41
- >151さん
自分は仕事のためにその番組を見ることは
できませんでした(泣)
ケイちゃん=氷付け、某番組では氷付けに
してましたねw
>マコさん
いつまでも待ってますので、自分のペースで
交信お待ちしております。
アサミの倒したウィルスは高温になると
死ぬタイプにしてください(汗)
- 397 名前:konkon 投稿日:2004/10/18(月) 23:44
- >MSさん
そうでしたか、そういっていただけると安心です。
もう少し勉強します。
さらに今回は難しいかも・・・(汗)
>めかりさん
こうなりましたw
もう少し文才の方があれば読みやすいと
思いますが、これで勘弁してください・・・。
- 398 名前:スペード 投稿日:2004/10/19(火) 00:10
- はじめまして。ここまで全部読ませてもらいました。
それぞれ個性があっていいですね。
私にもこれくらい文才があればなあ…(苦笑)
続き楽しみにしています。
- 399 名前:MS 投稿日:2004/10/19(火) 07:59
- 更新おつかれいな。
いや〜、さすがケイですね。
頭がいいっす。
次はどの仲間が出てくるのか楽しみです。
次の更新に期待してます。
- 400 名前:マコ 投稿日:2004/10/19(火) 17:50
- おお 来ましたね。
やっぱり強い。
いや 敵が弱いのかな?
すっごくおもしろいですので がんばってください。
あ 気に障りました? すみません。
がんばって僕も書きます。
- 401 名前:151 投稿日:2004/10/20(水) 00:13
- カッケー! やはり痺れますなぁ(笑)
ちょっとややこしいかも知れないけど、
私の頭では問題無くイメージ出来てますヨ。
あとはやすなちも良いですね。
- 402 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/10/20(水) 09:16
- 久々に来たら2回も更新されてた・・・。
ケイはかっこいいですな〜。
この調子でがんばってほしいです。
でゎ次回の更新までごきげんよう〜
- 403 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:19
-
最強の鎧
- 404 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:20
- マキ達の三人が階段を駆け上っていくと、一つの大きな部屋に出た。
先の扉の前には、全身が鎧で包まれている騎士が立っていた。
手には槍を持っている。
「あいつが門番?」
「きっとそうなんじゃない?」
騎士がマキ達に向けて、槍を構えて突っ込んでくる。
「槍での戦いなら私でしょ!マリ、マキをちゃんと守ってね!」
「おう!」
マリが騎士とマキの間に立ち塞がると、リカが槍を片手に飛び出して
騎士の槍と交差させる。
リカは相手の槍をうまく反らして、騎士の胸を突いた。
しかし、騎士は少し下がっただけで、傷は少しもついていなかった。
- 405 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:20
- 再び騎士が何度も槍で突いてくる。
リカはそれらを全て見切っていて、槍をはじくと大きく構える。
「壱の突、寸!」
リカの寸が騎士を吹き飛ばした。
騎士は、地面を派手に音を立てて転がっていく。
だが、騎士はすぐになんともなかったように立ち上がって、
再びリカに向かってくる。
リカの寸を喰らったにも関わらず、傷一つついていなかった。
「何なのよ!何で傷すらつかないの!?」
リカはキレたようで、騎士に怒鳴りつけた。
「無駄だ。この私に傷を付けられるものなどいない。」
「・・・どういう意味よ?」
リカは睨みつけながら聞いた。
- 406 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:21
- 「紹介がまだだったな。我が名はヘルカイザー、この扉の番人だ。というよりも、
以前にお前達がブルー・アイを殺してくれたからな。"あの方"を守る
ペットがいなくなってしまったために、私が呼び出されたのだ。」
「"あの方"って誰のこと?」
「お前達が知る必要はない。今ここで私に殺されるんだからな。この私は、
魔界でも極一部にしか存在しない最強の金属、オリハルコンでできている。
お前達では私は倒せない。」
「そんなのわかんないじゃん!」
リカは叫びながらヘルカイザーに向かっていく。
それをヘルカイザーは、何もせずにリカを見ていた。
リカが何度も連続であらゆるところを突いていくが、傷がつくことはなかった。
- 407 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:22
- 「そろそろいいか?」
今度はヘルカイザーが槍で突きつけてくる。
「(速い!)」
そのスピードは、先ほどの攻撃よりも速く鋭かった。
リカは必死になって避けているが、避け切れなかった突きによって
体中に傷ができていた。
「つっ・・・。」
「もういいだろ。終わりにしてやる。」
「このぉっ!」
リカが思い切りヘルカイザーを突き飛ばす。
ヘルカイザーは一度は倒れるが、すぐにその場に立ち上がる。
- 408 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:22
- 「参の突、捻!」
リカは槍を捻らせて、ヘルカイザーに向けて槍を突いた。
直後に高速回転により竜巻が発生して、ヘルカイザーを飲み込んだ。
「ぬぐっ・・・。」
「ハァッ!」
リカは槍を器用に操って、竜巻を上昇させてヘルカイザーを真上に吹き飛ばす。
「四の突、連!」
リカが周りにいくつもの銀の槍を作り出し、落ちてきたヘルカイザーの左胸に
一瞬で全ての槍を、一点のずれもなく突いていく。
「これでっ!」
さらに、リカの渾身の一撃がヘルカイザーを突き飛ばした。
- 409 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:23
- だが、
「なかなかやるようだな。」
立ち上がったヘルカイザーには、やはり傷一つ付いていなかった。
「(これでもだめだったの・・・どうしたらいいのよ・・・。)」
リカは泣きそうな顔で、ヘルカイザーを凝視している。
「(だめ!あきらめるな、リカ!どうする・・・考えるんだ。何かあるはずよ。
絶対に倒せる方法はあるはずなんだから・・・。)」
リカはヘルカイザーの攻撃を避けながら、必死になって考えを巡らせる。
「(あれ、そういえばあの時・・・。)」
そこでリカは、あることを思い出した。
- 410 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:24
- 「(そういうことか!だったら・・・。)」
リカは、たった一つだけヘルカイザーを倒せる方法を思いついた。
しかし、強者同士の戦闘においては、一瞬の隙が命取りとなってしまう。
リカのそのほんの一瞬の思いつきが、リカに大きな隙を与えてしまった。
「死ね。」
「しまっ・・・。」
ヘルカイザーの槍がリカの体に突き刺さり、鮮血が地面に飛び散った。
- 411 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:24
- 今日はここまでです。
- 412 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:27
- >スペードさん
初めまして、こんな小説でも読んでいただいて
ありがとうございます!
自分のなんか参考してはいけませんよw
文才など全くありませんので・・・
これからもどうぞよろしくです♪
>MSさん
ケイは頭いいですよ〜。
アサミとは別の意味で戦闘をよくわかっています。
なんたって成り上がり皇帝ですから(笑)
- 413 名前:konkon 投稿日:2004/10/22(金) 00:31
- >マコさん
やっとケイの出番がきましたよ〜w
自分の表現が悪いせいかもしれませんが、
敵はとんでもなく強いという設定にしてください(汗)
>151さん
お〜!さすがです!
自分と同じような感じでご想像していただけてたら
とても嬉しく思います♪
>七誌さんデスさん
すいません、たまに不定期になってしまうかも
しれませんが、よかったら最後まで見てやってください。
ケイはかっこいい役にしたかったんですw
- 414 名前:MS 投稿日:2004/10/22(金) 11:37
- 更新おつかれいな。
またまたピンチですな。
このピンチをどう切り抜けていくのか
楽しみに待ってます。
次の更新に期待してます。
- 415 名前:めかり 投稿日:2004/10/22(金) 21:41
- リカさ〜ん・・・・
続きがすごく気になりますよ〜
次回まで待てないけど、待ってます
- 416 名前:151 投稿日:2004/10/23(土) 00:46
- Oh!またいいところで(笑)
やはりナツミがいないのは痛いですね。
どう切り抜けるつもりなんでしょうか・・・。
- 417 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/10/23(土) 12:08
- 更新おつかれいな〜^-^
またしても気になるところで・・・。
常にピンチっぽいですが(笑)それをいつも切り抜けてるんですよね。
がんばってほしいものです。
次回更新楽しみに待ってマウス(笑)
- 418 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 14:59
- 「うぁぁぁぁぁっ!」
リカの甲高い悲鳴が、部屋中に響いた。
リカはヘルカイザーの槍をなんとか避けようとしたが、間に合わずに左肩に突き刺さった。
「ちっ、急所ははずしたか。」
「うあっ!」
ヘルカイザーが刺した槍を引き抜いた瞬間、リカの左肩から血がさらに吹き出した。
「リカッ!」
「これで終わりだ。」
ヘルカイザーがリカに向けて槍を突く。
「くっ、こんなとこで・・・負けられないのよ!」
リカは槍を身を捻って避けると、ヘルカイザーを思い切り突き飛ばした。
リカは血がでている左肩に、自分の服を破って巻きつける。
- 419 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:00
- 「くそっ、リカ・・・。」
マキはリカの元へ飛び出そうとしたが、マリに腕を掴まれて止められる。
「マリ!?」
「マキ・・・あんたはこんなとこで戦っちゃいけないんだ。
マキにはマキの、戦わなければいけない相手がいるだろ?」
「でも・・・。」
「リカに頼まれたんだ。マキを守れって・・・リカだって、必死に
修行して強くなったんだ。リカは絶対にあいつのことを倒すよ!
もしそれでも無理なようなら、おいらがあいつを倒す。だから、
リカを・・・おいら達を信じてよ。」
マリは、泣きそうな顔でマキの顔を見つめている。
- 420 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:01
- 「・・・分かったよ。ありがとう、マリ。」
「おう。」
マリはマキに笑顔を向けた後、再びリカに視線を戻した。
「ハァッ、ハァッ、一つ聞いていい?」
「何だ?」
向かってくるヘルカイザーに、リカは肩で大きく息をしながら聞いた。
「本当は・・・生身の魔物なんでしょ?中に入ってるんでしょう?」
リカの問いに、ヘルカイザーはその場に立ち止まった。
「・・・ほう、よくわかったな。だが、それがどうした?この鎧を
傷つけることもできないお前に、勝ち目はないんだよ。」
ヘルカイザーが槍を構えて、再びリカに突っ込んでいく。
「やっぱりね。それを聞いて安心したよ。」
リカは銀の形を変えていく。
- 421 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:02
- 「弐の突、伸!」
リカが突くと、槍が二又となって伸びてヘルカイザーを捕える。
「何!?」
そのままの勢いで壁に槍を刺して、ヘルカイザーをその場に固定した。
「ふん、これでどうしようというのだ?私を倒さない限りその門が開くことはない。」
「(私の突進力。そして伸ばす力、捻る力、銀を増やす力、それら全てを合わせれば・・・。)」
リカは聞く耳持たずに、槍を分解していく。
いくつもの銀の槍を作ってリカの周りに浮かせ、さらにそれら全てを捻っていく。
そして、自分の槍も捻ってヘルカイザーに向かって構える。
「(そして、あの技なら・・・。)」
リカはヘルカイザーに向かって走り出す。
- 422 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:02
- 「いい加減に放せ!」
ヘルカイザーは動けないことにじれたのか、自分の槍をリカに向かって投げる。
リカはそれをあっさりとはじいて、ヘルカイザーにもの凄い速さで向かっていく。
「零の突、極!」
リカはヘルカイザーを突く瞬間、全ての銀を高速で回転させる上に、
突く一瞬だけ銀を伸ばす。
それら全てを、同時にヘルカイザーに向けて放った。
ドゴゴゴゴゴゴッ!
その直後に、衝撃で何メートルも奥まで壁が崩壊していった。
奥の方には無傷な鎧の騎士が壁に埋まっていた。
しかし、ヘルカイザーが再び動くことはなかった。
- 423 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:03
- 「くっ・・・やっぱり、この技はすごい疲れるね。でも・・・。」
リカは槍を地面に刺して、なんとか体を支えながらヘルカイザーを見ている。
「やっと終わった〜・・・。」
ヘルカイザーが動かないのを確認したリカは、その場に座り込んだ。
それを見たマキとマリは、リカに駆け寄っていく。
「終わったの?」
マリは壁に埋まっている鎧の騎士を見て、首を傾けた。
「終わったんだよ。鎧自体は無傷だけど、中身の方は粉々だろうからね。」
「どういう意味?」
「私の放った技は、突くことによる衝撃波なの。それも超強力なやつね。
それを"裏当て"で放ったことで、中の魔物に直接衝撃を与えたんだよ。」
「「裏当て?」」
二人は声を揃えて聞いた。
- 424 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:06
- 「通背拳ともいうかな。打点と力点をずらすことで、任意の場所に力を
直接ぶつけることができるんだ。私はそれをやったことで、鎧を通り越して
ヘルカイザーに直接衝撃波を放ったんだよ。」
「へ〜、すごい技だね。」
「うん!もし、あの鎧自体がヘルカイザーだったらどうしようもなかったかも
しれないけど、中に魔物が入ってるとなればなんとか倒せるかなって思ったの。」
「なるほどね・・・それにはいつ気付いたの?」
「最初に気付いたのは、捻を放った時だよ。捻を喰らった時、一瞬だけど
辛そうな声を出したの。竜巻をまともに喰らって、ほんの少しだけど
衝撃波のダメージがあったみたい。けど、鎧には傷一つついてなかった。
それで、中身は魔物なんじゃないかなって思ったのよ。」
リカは嬉しそうに答えた。
- 425 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:08
- 「ほ〜、そういうことね。」
「あ、扉が開いたみたいだよ。」
マキの声に、二人はそ扉の方を振り向く。
「行かなきゃ・・・。」
リカがふらつく足でなんとか立つが、バランスを崩して倒れそうになる。
それをマキが支えるより先に、マリが肩を貸した。
「マリ・・・。」
「やるじゃねぇかよ。」
「・・・エヘッ♪」
リカは上目遣いでマリを見つめる。
- 426 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:09
- 「キショッ!」
「え〜、ひどいよ・・・。」
「まぁ、今回だけはおいらが支えてやる。少しは見直してやるよ。」
「・・・うん!」
「(素直じゃないんだから。)」
マキは面白そうにマリを見つめる。
「何笑ってんだよ、マキ!?」
「べっつに〜、先進もうよ♪」
マキは笑いながら扉へと歩いていく。
それをマリがぶつくさ言いながら、リカを支えてついていった。
- 427 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:09
- 交信しました〜。
- 428 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:13
- >MSさん
常にピンチ・・・確かに多いかも(汗)
自分の中では逆転というのがけっこう
頭の中にあるので、今後もけっこうあるかもですね。
>めかりさん
ありがとうございます。
自分もめかりさんの小説を待ってますよ〜(笑)
- 429 名前:konkon 投稿日:2004/10/23(土) 15:18
- >151さん
いろんなキャラに回復技を付けようと
当初は考えてましたが、それでは内容に
ずれが生じる+ナツミのいる意味がなくなってしまう
ということでこうなりましたね。
>七誌さんデスさん
狙ってますからね(爆)
切り抜けるっていうのがキーワードですね。
何があってもあきらめないでがんばってほしい
ものですw
- 430 名前:マコ 投稿日:2004/10/23(土) 20:14
- おお 2回も更新されてました。
次回へ続くの前と後を まとめて読めたから嬉しいな(何)
確かに回復技は ゲームでは欲しいですけど 小説だと固定キャラの方が 面白さは上がりますよね。
自分のもぼちぼち書いていきます。
下書きでは 完結してますので いっぺんに上げるかもしれません
- 431 名前:151 投稿日:2004/10/24(日) 07:01
- やるじゃねぇかよ(笑)
魔法なら色々やり方があったんでしょうけどね。
これにはリカ&konkonさんの
こだわりみたいなものを感じました!
- 432 名前:MS 投稿日:2004/10/24(日) 18:42
- 更新おつかれいな。
逆転ですかぁ。そういうの結構好きなので
これからもどんどん出していってください。
次は誰かな?楽しみです。
次の更新に期待してます。
- 433 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:16
-
地獄の門番
- 434 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:16
- 「全く、何階までいきゃオロチがいるんや!」
「随分と落とされたからね。まだまだ上じゃない?」
「魔物が出てこないらけマシれすね。」
ヒトミ達はひたすら階段を駆け上がっていた。
何十階というだけの階段は上っただろう。
それでも三人は上り続けていた。
ひたすら上っていると、ようやく一つの部屋へと辿りついた。
「やっとついたわ〜。さってここには何がおるんや?」
部屋には何もなかった。
三人は警戒しながら先へと進んでいく。
- 435 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:17
-
ウオォォォォォォォォォン!!!
部屋の中央当たりまできたときに、突然獣の遠吠えが聞こえてきた。
その声は、部屋を震えさせるほどの大きさだった。
「なんていう声れすか・・・。」
「二人とも気をつけて!何かいる!」
三人は背中をくっつけるように周りを見渡した。
その時、ノゾミの目に何か光るものを見つけた。
それがすごいスピードで向かってくる。
「二人とも避けてっ!」
ノゾミの声で三人はその場から散らばった。
- 436 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:18
- 次の瞬間、先ほどまで三人がいた場所を何かが通り抜けた。
ヒトミが振り返ると、そこには三メートルほどはあるであろう、
狼のような獣が睨みつけていた。
ノゾミが見た光るものとは、その獣の目だったのだ。
ウオォォォォォォォォォン!!!
獣が再び遠吠えを吼える。
「あれは・・・?」
「何か首輪してるようれすけろ・・・。」
「地獄の門番、ケルベロスだよ・・・四天王のペットってとこじゃないかな。」
二人の呟きにヒトミが答える。
ケルベロスがものすごい跳躍でヒトミに向かって飛んでくる。
- 437 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:19
- 「くっ!」
ヒトミは腕で防御するが、ケルベロスの勢いと重さによってはじき飛ばされる。
「ヒトミッ!」
「くそっ!」
「二人とも、下がって!」
ヒトミは、ケルベロスに向かおうとしていたアイボンとノゾミに向かって叫ぶ。
「こいつの攻撃をまともに喰らったら、ただじゃすまないよ。ここは私がやる!」
「れも・・・。」
「大丈夫だって!私の体は半分は機械でできてるんだからさ。
こういうやつには私が一番妥当なの!」
ケルベロスが、ヒトミに向けて炎を吹いてくる。
- 438 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:19
- 「ATフィールド!」
ヒトミがバリアを張って防ぐ。
炎が効かないことを察したのか、ケルベロスは今度はヒトミの周りを
超高速で飛び回り始めた。
「(くっ、ぎりぎりだな・・・。)」
ヒトミはなんとか捉えていたが、ケルベロスはさらにスピードを上げていく。
すでに、ヒトミの目にケルベロスは写っていなかった。
「くそっ・・・・うわっ!」
突然右腕に衝撃が走る。
ヒトミは左の方に弾き飛ばされていく。
ヒトミは倒れないですぐに体制を整えて、ケルベロスに指を向ける。
- 439 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:20
- 「喰らえっ!ハイパーレールガン!」
ヒトミの指からハイパーレールガンが放たれて、ケルベロスの脇腹を捉える。
だが、ケルベロスは弾き飛ばされただけで、それほどのダメージは見られなかった。
「ちっ!」
再びケルベロスはヒトミの周りを飛び回る。
ヒトミはケルベロスの動きを定めきれずに、何度もはじき飛ばされていた。
「ぐぅ・・・。」
何度目かの衝撃で、打たれ所が悪かったのか、ヒトミは脇腹を押えながら顔を顰めて立ち上がる。
「このっ!」
「だめやっ!動くな!」
飛び出そうとしたノゾミを、アイボンは肩を掴んで引き止めた。
- 440 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:21
- 「何れ止めるの!?このままじゃヒトミが・・・。」
「うちらが行ったところでどうなる?一撃でやられて終わりやぞ!
ヒトミの体だからこそ耐えてられるんや。ヒトミを信じるしかないやろ。」
「アイボン・・・。」
振り返ったノゾミは口を閉ざした。
アイボンは唇を噛みしめていて、口から血が流れていた。
アイボンも必死になって自分を押えつけていたのだった。
ノゾミは震える体を押さえつけ、ヒトミを見守ることにした。
- 441 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:22
- 今日はここまでです。
- 442 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:24
- 緑版でも書いた通り、また何やら
仕事が忙しくなるようです。
そのため、交信が不定期になるかもしれません。
自分の休みの日、もしくは自分の時間があるときには
また交信したいと想いますのでそのときはまた
よろしくですm(_ _)m
- 443 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:27
- >マコさん
二回連続ですか・・・やられた(爆)
もう完結しているんですか!?
それは楽しみですね〜。
そうなんですよね、ゲームで考えるとけっこう
回復役が欲しいんですけど小説ではほっとねってな
感じになってしまうんですよね。
だから小説は難しいw
>151さん
すいません、ほとんど自分のこだわりですw
けっこういろんな影響を受けやすいようで
いろんなことを混ぜ合わせてしまうようです。
これからは気をつけま〜す(汗)
- 444 名前:konkon 投稿日:2004/10/24(日) 23:29
- >MSさん
逆転ばっかです(笑)
それ以外に思いつきません(爆)
今回はヒトミですけど、次は誰にしよう・・・
まぁ、なんとか考えます(マテ
- 445 名前:マコ 投稿日:2004/10/24(日) 23:34
- 今回は1回分だった(爆)
でも 面白いです。
更新 まったり待ってます。
konkon 様が期待しているので 引き伸ばそうかな がんばって(笑い)
- 446 名前:MS 投稿日:2004/10/25(月) 19:11
- 更新おつかれいな。
今回はヒトミですか。
闘いたいけど、我慢をするアイボンには
なんとなく大人になったなぁ〜、と感じました(笑)
焦らず、ゆっくりと自分のペースで書いてください。
MSはいつまでも待っております。
次の更新に期待してます。
- 447 名前:七誌さん 投稿日:2004/10/25(月) 22:05
- 更新おつかれいな〜^-^
またまた2回も見逃していた・・・(汗
相変わらず皆さんお強い(笑)
konkonさん、ゆっくり更新がんばってください。
- 448 名前:151 投稿日:2004/10/26(火) 20:43
- 同じくおつかれいな。
また凄いペットが出てきましたね(笑)
マターリお待ちしてますので
気長にやって下さいませ〜。
- 449 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:14
- 「(・・・このままじゃやられるだけだ。何とかしないと・・・。)」
ヒトミはケルベロスに注意を向けながら、辺りを見渡し始める。
「そうか・・・モーター全開!」
ヒトミは何を思ったのか、部屋の壁に向かって猛スピードで滑っていく。
それを見たケルベロスは、ヒトミを追って突進していく。
ヒトミに追いついたケルベロスが、横から爪でヒトミを襲う。
「ぐっ!」
ヒトミはレールソードでなんとか受け止めた。
だが、
「うわっ!」
ケルベロスの重圧のかかった強烈な威力に耐えられず、はじき飛ばされて
派手に転がっていく。
- 450 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:15
- 「ヒトミッ!アイボン、もう限界だよ!」
「あいつ・・・狙いよったな。」
アイボンは、感心したようにヒトミを見ている。
「狙った・・・?」
「まぁ、見てなや。すぐにわかるわ。」
アイボンは口元をにやつかせて、そう答えた。
今のヒトミの転び方は、どこか違和感のある転び方だった。
今までは倒されても、すぐに体制を整えて次の攻撃に向けて待ち構えていたのだが、
今回に至っては大袈裟といっていいくらいに派手に転がっている。
ヒトミは部屋の隅まで転んでいった。
「いってぇな〜、でもこれで・・・。」
ケルベロスがまた飛び回り始める。
ヒトミは目を凝らして捉えようとする。
- 451 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:16
- 「ここだっ!」
ガキッ!
突っ込んできたとこを、ヒトミがケルベロスの口に腕を押し込んだ。
ケルベロスはヒトミの腕を噛み千切ろうとするが、アサミ特製の腕は
そう簡単には砕けなかった。
「へへっ、アサミに感謝だね。」
ヒトミは指に力を溜め始める。
先ほどの攻撃を思い出したのか、ケルベロスは腕を放して下がろうとした。
それより早く、ヒトミは首輪を掴んでケルベロスを逃がさない。
- 452 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:17
- 「体は硬いようだけど、中身はどうかな?」
ケルベロスは、今度はヒトミに腕を放させようと首を振り回し、壁に叩きつける。
「ぐぁっ!・・・離すもんかよ!」
ヒトミは背中から血を流しながらも、首輪を掴んだまま離さなかった。
「今度こそ喰らいなっ!ハイパーレールガン!」
ヒトミのハイパーレールガンが、ケルベロスの口の中に発射される。
貫通こそしなかったものの、ケルベロスは大きく吹き飛んだ直後に、
大量の血を吐いてその場に倒れ伏せた。
「・・・倒したかな?」
ヒトミはケルベロスに近づいてじっと見つめるが、ケルベロスが立ち上がることはなかった。
- 453 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:17
- 「私の勝ちだっ!」
ヒトミは嬉しそうに拳を突き上げた。
「ろういうことれすか?」
一部始終を見終わったノゾミは、アイボンを振り向いて聞いた。
「ヒトミはケルベロスを捉えきることができんかった。だから、わざと
部屋の隅まで吹き飛ばされよったんや。ケルベロスを捉えるためにな。
部屋の隅なら、視野が通常の四分の一で済む。そこを狙ったんや。」
「へ〜・・・。」
ノゾミは納得できていないのか、首を傾けて考え込む。
そこへ、ヒトミが腕を振り回して戻ってくる。
- 454 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:18
- 「勝ったぜぃ!」
「ぎりぎりやけどな。」
アイボンは嬉しそうにヒトミを見上げた。
「それより傷は平気なんか?」
ヒトミの背中と脇腹には、爪のあとや壁に叩きつけられた時の痣が
残っており、服に血が滲んでいた。
「こんぐらい平気だよ。体だけは昔から丈夫なんだ。先に進めば
ナツミにも会えるしね。そこで回復してもらえばいいさ。
腕や足はアサミ特製の機械だから、特に支障もないよ。」
「そうも言ってられんやろ。ほら、背中と脇腹見せてみぃ。」
アイボンはそう言って、ヒトミの背後に回って背中と脇腹に手を当てる。
すると、アイボンの手が淡く光りだす。
- 455 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:18
- 「ナツミの回復魔法はうちじゃ難しくてな、でも血を止めることくらいならできるわ。」
ヒトミの流れていた血が、徐々に止まっていく。
「おおっ!アイボンありがと〜!」
「ノノの場合はすぐに血が止まったから、治す必要はなかったけどな。
とりあえずはよくやったわ。先進むで!」
「お〜!」
ヒトミは元気に腕を上げて返事をする。
しかし、ノゾミからの返事がこない。
ノゾミはまだ下を向いて考え込んでいた。
「えっと、こうなるんれすから・・・。」
「おい、いくで。あとで教えてやるから。」
アイボンは、軽くノゾミの頭をはたいて歩き始めた。
「あ、待ってよ〜!」
ノゾミは泣きそうな顔をしながら二人を追いかけた。
- 456 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:19
- 今日は早く帰ってこれたんで
交信できました〜♪
本当に不定期だ・・・
- 457 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:22
- >マコさん
一回ずつ見てください(爆)
いえいえ、引き伸ばさないで書いてくださいよ〜w
でも引き伸ばしてほしくもあったりして(マテ
交信待ってますね♪
>MSさん
そうですね〜。
どこか大人になったアイボンって
けっこうカッコイイですね♪
次もがんばって誰かと何かを戦わせます、
お楽しみにw
- 458 名前:konkon 投稿日:2004/10/26(火) 22:25
- >七誌さんデスさん
二回見逃したということは
二回中途半端だったということですねw
すいません、気まぐれで・・・
みんな強くなってますよ〜!
>151さん
考えてみたら本当にすごいペットばっかですね〜。
次はもっとすごいのにしちゃおうかな♪
できるだけ早く交信したいと思います。
- 459 名前:MS 投稿日:2004/10/27(水) 16:11
- konkonさん、おかええりりん♪
ノゾミにはちょっと難しかったのかな?(笑)
次は誰が出るのかなぁ〜?楽しみです。
次の更新お待ちしております。
- 460 名前:マコ 投稿日:2004/10/27(水) 18:55
- 更新おつかれいな。
やはり1回ずつだった(爆)
がんばってひきのばす方向へまっしぐらです。
- 461 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/10/27(水) 21:50
- 更新おつかれいな〜^-^
>>458
いえいえ、違いますとも。なんせ最近ライヴに行ったりで忙しくて・・・。
それに学生なんで定期テストというものが・・・(汗
交信がんばってください(笑)
- 462 名前:めかり 投稿日:2004/10/27(水) 23:26
- さすがはヒトミさん♪
これからも交信楽しみにしてます。
- 463 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 22:54
-
一つ目の鬼
- 464 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 22:54
- 「何て大きさでしょう・・・。」
アサミ達三人が入った部屋は、他の部屋よりも断然広かった。
その理由は、相手が相手であるからであろう。
次の扉の前で待ち構えているのは、十メートルはあるであろう大きさの、
巨大な一つ目の鬼だった。
体の色は緑で、頭には角が生えている。
三人が入ってきた扉が突然閉まる。
「ギリシャ神話の中に出てくるヘカトンケイル、ギガース、タイタンに並ぶ
巨人族の一つ、サイクロプスですね。何でも打ち砕くと言われている、
あの怪力にだけは注意を払わなければいけませんね。それにしても、
神話通りの大きさですね。確か、サイクロプスは・・・。」
「・・・二人とも、うちにやらせてくれんか?」
アイがサイクロプスに向かって歩き出す。
- 465 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 22:55
- 「アイ?どうかしたのですか?」
「あいつは・・・うちの両親を殺したやつや。」
アイは、サイクロプスを睨みつけながら呟いた。
「・・・わかりました。お任せします。」
しかし、マコトからの返事はない。
「マコト?」
「アイ、お前の両親が亡くなったのは、カシマシの町ではなかったか?」
マコトはサイクロプスから目を外さずに、アイに聞き返した。
「・・・何でそれを?」
「私はそこに住んでいた。私の町はある魔物に滅ぼされ、そして家族を殺された。」
「まさか、マコトもあいつに・・・。」
「ああ、私にとっても許せない魔物だ・・・。」
マコトは、体を震わせながらそう呟いた。
- 466 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 22:56
- 「んじゃ、一緒に倒してやろうや!」
「そういうことだ。いくぞ!」
アイとマコトは、同時に走り出した。
一定の距離まで近づくと、サイクロプスはアイを踏みつけようと左足を上げる。
「そんなもん喰らわんわ!」
アイは踏みつけられるより早く、超高速で避けて支えている右足に向かっていく。
「残影剣!」
アイは右足の小指を超高速で何回も斬ることにより、それほど深くもないが
サイクロプスの小指を縦に斬った。
「ハァッ!」
同じくして、マコトは踏み下ろしてきた左足の小指に剣を突き刺した。
- 467 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 22:57
- 生物にとって、指とは敏感に反応するところであり、神経が集中されているため
痛みが響くものである。
両足の小指からは、じわじわと血が滲み出てきている。
「どんなもんやっ!」
突如、アイを影が覆う。
サイクロプスが、アイ目掛けて右腕を振り下ろしてきたのだ。
巨体にも関わらず、サイクロプスの攻撃は恐ろしく速かった。
「のわっ!」
アイはとっさに後ろに下がって右腕を避ける。
サイクロプスの右腕が地面に突き当たると、まるで隕石でも降ったのではと
思わせるような衝撃が走った。
地面には何メートルにも及ぶ亀裂と、巨大な窪みができていた。
一撃でもまともに喰らえば、ただではすまないだろう。
- 468 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 22:57
- その衝撃で吹き飛ばされたアイは、バランスを崩して背中から倒れてしまう。
「しまった!・・・って、ん?」
サイクロプスは倒れているアイではなく、今度は右手を払うようにしてマコトを襲う。
「くっ!」
マコトは右手の指と指の僅かな隙間を、ぎりぎりですり抜ける。
「ちっ、体に似合わず素早い動きを・・・それより痛くないんか!?」
「うぉぉっ!」
マコトはサイクロプスの体中に、次々と居合いを打ち込んでいく。
だが、サイクロプスの体には傷一つつくことはなかった。
「やったら!」
アイは足にチャクラを溜めて、サイクロプスの体を一気に駆け上っていく。
途中試しに体を斬ってみたりもしたが、やはり硬すぎて攻撃を受け付けなかった。
- 469 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 22:58
- アイは体に攻撃するのをやめて、首まで辿りつくと高く飛び上がり、
サイクロプスの目を思い切り突き刺した。
「これならいけるやろ?」
サイクロプスの目からは血が吹き出ている。
しかし、サイクロプスは目を開いたまま痛がろうともわめこうともせずに、
アイに目掛けて右腕を振るってきた。
「なんでなんや!?サイクロプスは目が弱点なはず・・・。」
アイは飛んで避けたが、空中にいるアイに今度は左手の裏拳が襲ってくる。
「やばっ!ぐぅっ・・・。」
アイはとっさに両腕にチャクラを溜めて防御したが、あまりの威力に吹き飛ばされて、
壁に強く叩きつけられて埋まり込んだ。
壁には、アイの体から吹き出した血が流れていた。
- 470 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 22:59
- 「ぐっ、く・・・。」
アイはそこからなんとか抜けられたが、足に力が入らずにバランスを崩して地面に落ちていく。
地面に落ちたアイは、大きくバウンドして倒れ伏せた。
「くそっ!何で効かないんだ・・・。」
マコトはアイのことも気にせずに、クロス・スラッシュを連続で撃ち放つ。
クロス・スラッシュはサイクロプスの顔に当たっていく。
それでも、サイクロプスにダメージらしいものは見られなかった。
クロス・スラッシュに気付いたサイクロプスは、それを放っているマコトに視線を向ける。
次の瞬間、サイクロプスの目が光り出し、赤い閃光がマコトを包み込んだ。
「ぐあっ!」
突然マコトがいた場所に巨大な爆発が起こり、マコトは勢いよく後ろに転がっていく。
- 471 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 23:00
- しばらく、と言ってもほんの数秒だが、倒れていたアイは必死になって
腕に力を入れて起き上がる。
そして、立ち上がるとふらふらとサイクロプスに向かっていく。
「ガハッ、ぐぅぅ・・・。」
マコトは血を吐き出しながらも、サイクロプスに向けて歩いていく。
どうやら二人の目には、サイクロプスしか入っていないようだ。
二人の体は、たったの一撃でぼろぼろだった。
特にアイは、サイクロプスの驚異的な破壊力のある拳をまともに喰らってしまったために、
体の至るところから血が流れていた。
それでも二人は、足に力を入れて走り出そうとする。
- 472 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 23:00
- その時、二人の頭に水の塊が落ちてきた。
反応できずにずぶ濡れになったアイは、以前にも似たようなことが
あったのを思い出して、アサミを振り向いた。
何が起きたかわからなかったマコトは、アイを見てからアサミに視線を向ける。
アイの予想通り、アサミが二人にメモリーを向けていた。
「なっ、何考えとんのやっ!人が戦ってる時にいきなり・・・。」
「アイ、マコト、いい加減にしなさい!あなた達は何をしているんですか!?」
そこまで黙って見ていたアサミが、一歩前に出て二人に向かって怒鳴った。
普段のアサミではありえないくらいの大きな声に、アイもマコトも驚いていた。
- 473 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 23:01
- 「アイ、あなたの武器は足が速いだけですか?マコト、あなたは闇雲に攻撃するしか
できないんですか?違うでしょう。本当のあなた達はもっと強いはずです。」
そこでアサミは、一度小さな溜息をついた。
「頭を冷やして考えてください。あなた達が戦っている理由は何ですか?
あなた達はなぜここまで来たのですか?」
「戦う・・・。」
「理由・・・?」
アサミにそう言われて、アイとマコトは目を閉じて戦う理由を思い出していた。
- 474 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 23:01
- 交信しました。
- 475 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 23:03
- >MSさん
ノノに頭は使えません(笑)
今回はこのお二人に戦ってもらうことに
しましたw
>マコさん
一回ずつでいいんですってw
引き伸ばすんですか〜・・・
まぁ、それもそれで楽しみがあって
いいかもしれませんね♪
- 476 名前:konkon 投稿日:2004/10/29(金) 23:06
- >七誌さんデスさん
そうでしたか〜。
自分も来週ごっちんのライブに
行って参ります♪
>めかりさん
ヨッスィにもカッコイイとこがないと
本当にただのばかになってしまいますからね(爆)
なんとか交信がんばります・・・(汗)
- 477 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/10/30(土) 16:17
- 更新おつかれいな〜(^-^)/
おお・・・アサミさん、すげぇデスね〜。
大きな声出せるんデスね(失礼;)
アイとマコトもがんばってほしいデス。
でゎ次回更新待ってます!
- 478 名前:MS 投稿日:2004/10/30(土) 18:02
- 更新おつかれいな。
次はマコト、アイですか。
アサミが大きな声を出したことによって
アサミの真剣さが伝わってきました。
次の更新お待ちしております。
- 479 名前:マコ 投稿日:2004/10/31(日) 08:55
- 更新おつかれいな。
また1回だった(だからもういいって。)
それはそうとして 紺野さんはすごいですなぁ。
あの二人より冷静なんて そうだったかしらん(何)
うーん 後編がきになりますです。
- 480 名前:151 投稿日:2004/11/01(月) 18:31
- 更新おつかれいにゃ♪
ヒトミは身体を生かした荒技使いますね〜。
今回の3人もがんばれ〜!
- 481 名前:konkon 投稿日:2004/11/01(月) 23:56
- 「(うちがここまできたのは・・・カオリの命令やから・・・カオリを
オロチから守りたいから・・・カオリに笑って生きていてほしいからや。
そうやった・・・みんなでオロチを倒すためにここまできたんや。
うちは一人じゃなかったんやったな!全部終わらせて、みんなで一緒に帰るんや!)」
「(私は・・・二度と私の町のように、二度と悲しみを生み出さないために、
オロチを倒すって決めたんだ。自分の復讐のために、私はここまできたのでは
なかったな。フッ、今は一人で戦っているのではなかった。今は・・・みんなで
戦っているんだ。)」
アイは一度顔を振って、両頬を挟むように手で叩いた。
マコトは大きく深呼吸して、状態を整える。
- 482 名前:konkon 投稿日:2004/11/01(月) 23:57
- 「ありがとな、アサミ。熱くなりすぎてたみたいや。もう大丈夫やから!」
「すまなかった。後は任せてくれ。」
アイとマコトは、アサミに向けて親指を立てる。
「私はあなた達の望む戦いに、もう水を差すようなことはしませんよ。
あなた達を信頼してますから、がんばってください。」
アサミも笑顔で二人に親指を立てる。
「さってと、反撃開始や!いくで、マコト!」
「ああ!」
アイは目にチャクラを溜めて、千里眼を発動させた。
マコトはじっとサイクロプスを見つめている。
- 483 名前:konkon 投稿日:2004/11/01(月) 23:57
- 「(どれ、心臓と脳はあるみたいやから機械ではないわな。脳よりもあの角が
指令を出してるってほうが正しいわ。だとしたら、あの角が弱点やな。)」
「(痛みがないのは、神経が遮断されてるからか。四天王にでも体をいじられたか?
アイが目を刺したにも関わらず、私達のことを捉えられたことから、目はたぶん
関係ないだろう。恐らくは、あいつの範囲内で気配を感じたときに、初めて
攻撃するようにされているんだな。証拠に今の傷だらけの私にも、アイにも
攻撃しようとしない・・・。)」
「(そして、一番近いやつから順に攻撃してくるんやろ。うちがさっき隙だらけに
なったにも関わらず、やつはマコトに攻撃しておったわな。とりあえず、
うちの力じゃ倒せそうにないからマコトにも頼らんとな!)」
「(やつの攻撃を避けながら反撃するのは、少しきついかもな・・・ここはアイと
協力するのが最善だな。)」
その間わずか十秒程の間に、二人はそこまで分析した。
- 484 名前:konkon 投稿日:2004/11/01(月) 23:58
- アサミが言っていたアイとマコトの本当の武器とは、敵の実力を分析して、
確実に相手を倒せるところであった。
そこまではケイと似ているが、アイには千里眼により相手の能力や状態の見極め、
さらには弱点まで見つけ出してしまうこともできる。
そして、マコトはいかなる時にも冷静に、正確な判断をとって敵の動きを
見極めることができる。
倒し方を思いついたアイは、サイクロプスに向かって走っていく。
「マコト!こいつは角が弱点や!うちが引きつけるから、後は頼むで!」
「分かった!やつに見られないように気をつけろよ!」
「OK!こっからが本番やよ!行くで〜!」
アイは先ほどと同じように、サイクロプスの体を駆け上っていく。
- 485 名前:konkon 投稿日:2004/11/01(月) 23:59
- 「(うちの攻撃が喰らわないのなら、うちはこいつを引きつけるまでや。)」
アイはなんと、チャクラを利用してサイクロプスの左胸に張り付いた。
それに気付いたサイクロプスは、右腕をアイに目掛けて振り上げる。
アイは喰らう直前で大きく飛び上がって、右肩に飛び乗った。
「こっちやで。」
今度は左腕でアイを殴りかかる。
アイは当たるよりも先に駆け降りて、今度は左足の脛に張り付く。
アイは、サイクロプスの体の様々な部分に張り付いたり、地面に
降りたりして攻撃を避けていく。
サイクロプスの目も、アイの速さには追いつけずに、周りの壁や
地面を爆発させていく。
アイはそれを何度も繰り返していく。
- 486 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:00
- 「ハッ!」
アイがサイクロプスを引きつけている間に、マコトはサイクロプスの
角目掛けて、クロス・スラッシュを何発も撃ち放っていく。
標的のアイにだけしか注意を向けていなかったため、それらに気付かない
サイクロプスの角には、次々とクロス・スラッシュが当たっていく。
マコトのクロス・スラッシュは、一発も外すことなく確実に角に当たっていた。
「そうです・・・それでいいんですよ。」
アサミは嬉しそうに二人の闘いを見ている。
「お互いを信じて、協力し合ってこそ仲間なんですから。」
「アイ、上だ!」
サイクロプスの振り下ろされた拳を、アイは飛んで避ける。
「今のは危なかったわ。サンキュー、マコト!」
アサミの呟きに答えるように、二人はお互いを助け合いながら戦っていた。
- 487 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:00
- 徐々にサイクロプスに異変が訪れる。
口から血を吐き出してきたのだ。
マコトのクロス・スラッシュによって、角がひびだらけになっているせいだろう。
攻撃のスピードは明らかに遅くなっていた。
急所に何度も強力な衝撃が走れば当然であろう。
それでもサイクロプスは、アイを殴ろうと腕を振り回していた。
「アイ、止めだ!」
「おう!」
アイは角に飛び乗って、右腕にチャクラを溜める。
そこをサイクロプスが殴りつけてくる。
「これで終わりやよっ!残影剣!」
アイは殴られるよりも早く、ひびだらけの角を超高速で何発も斬りつけた。
- 488 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:01
- 角に亀裂が入って砕け散っていく。
すると、サイクロプスは頭から徐々に塵と化していった。
アイはサイクロプスの体が塵になる前に、滑るように降りてその場に倒れこんだ。
「痛みを知らんからこうなるんや。これじゃ人の心の痛みもわからんか・・・。」
アイはその場で呟いた。
「アイ。」
そこへアサミが覗きこんできた。
マコトは次の扉を見つめているようだ。
「なんとか勝ったで!」
アイは、とびっきりの笑顔をアサミに向ける。
「大丈夫ですか?かなり派手に喰らったようでしたけど。」
「こんくらい平気や。よっと・・・おっ・・・。」
アイは起き上がろうとするが、立てずにまた寝てしまった。
- 489 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:02
- 「ふん、仕方ないやつだ。」
起き上がれないアイに向けて、マコトが手を伸ばした。
アイは、それを嬉しそうに掴んで起き上がる。
「アサミがいなきゃ勝てんかったわ。ありがとな!」
「ああ、アサミのおかげだ。感謝する。」
「それはよかったです。誰も一人で生きているわけではありませんからね。」
「その通りや。支え合って生きてるんやもんな。」
「私達は一人じゃなかったな。」
「そうやよ!仲間がいるんや。それを忘れたらいかんかったわ。」
アイはマコトの肩に手を乗せて歩き始める。
「・・・そうだな。」
マコトは傷だらけのアイに合わせて歩く。
- 490 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:02
- アサミはその場から動かずに、歩いている二人を後ろから見つめていた。
「(アイの歩き方、どこかぎこちないですね・・・恐らくは、どこかの骨が
何本も折れてしまっているのでしょう。マコトも先ほどの閃光によって、
満身創痍の状態ですからね。早くナツミに会って、回復してもらう必要が
ありますね・・・。)」
「アサミ、何突っ立っとんや?」
「先に進むぞ。」
アイとマコトは振り向いて、アサミを呼びかける。
「あ、はい。今行きます。」
アサミが二人に追いつくと、三人は開かれた扉へと進んでいった。
- 491 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:03
- 交信しました〜〜。
- 492 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:04
- そろそろ500スレか・・・どうしよ(汗)
明日はやっとごっちんのライブだ〜!
近況報告以上w
- 493 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:08
- >七誌さんデスさん
川o・-・)ノ>私にだって大きな声くらい出せますよ♪
完璧です!
作者>だそうです・・・。
紺ちゃんパワーは作者的にたぶん一押しですw
>MSさん
アサミの仲間を想う気持ちは
すごく強いですね〜。
仲間をよく見ているからこそアドバイス
できるんですね♪
- 494 名前:konkon 投稿日:2004/11/02(火) 00:11
- >マコさん
ん〜、現実には一番慌ててそうですねw
それでいて深慮深いから自分はずっと
はまっちゃうんですね〜(爆)
>151さん
頭より体を動かせ!
これってよっすぃに一番似合うと想いません(笑)
何よりも仲間を想う力が強いです。
父ちゃんにはこれからもアイボン、ノノを率いて
がんばってほしいです♪
- 495 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/11/02(火) 07:01
- 更新乙です。
仲間を信じる気持ち…いいですね、次回も待ってます。
それと500スレで悩んでるみたいですが?
前スレの時も思ったのですが、記事数は1000スレまでです。
容量が500KBってことですので、これからも頑張って下さいませ。
- 496 名前:MS 投稿日:2004/11/02(火) 08:09
- 更新おつかれいな。
1人でじゃないって事がわかってよかったです。
最後のアサミの観察力?っていうんですか?
見ただけでそこまでわかっちゃうなんて
凄いと思いました。
次は誰かな?楽しみです。
次の更新お待ちしております。
- 497 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/11/02(火) 21:40
- 更新おつかれいな〜(^-^)/
アイもマコトもすごいですね〜。
それにしてもアサミの観察力?はすごいですね〜。
僕も見習わなきゃ(笑)
次回更新待ってます(^_−)
- 498 名前:マコ 投稿日:2004/11/03(水) 09:01
- 更新おつかれいな。
おお 合同ライブラ(違)
これほどの判断能力があったなんてね いや〜 毎回驚かされています。
僕の方も 引き伸ばすとは言っても 物語は進んでますので 時間があるときにいらしてくださいね。
それこそ僕も1回ずつ(爆)
- 499 名前:151 投稿日:2004/11/03(水) 10:38
- おつかれいにゃ
TRUE LOVEコンビやりますね!
そしてそれを見守るアサミ・・・(*´д`)ポワワ
>>494
父ちゃんも頑張って!(笑)
- 500 名前:めかり 投稿日:2004/11/03(水) 12:56
- 交信おっつかれっす。
勝ててよかったです。でも体がボロボロ・・・
これからのアサミさんにも注目してまっす
- 501 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:06
-
四天王
- 502 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:07
- 能力値(最大能力値を7とする。)
魔力は精神力に入る
カオリ=イイダ
属性・黒魔道士
武器・無し(黒魔法)
射 撃・5
速 さ・3
力 ・2
精 神 力・7
守 備・2
知 能・5
潜在能力・4
- 503 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:07
- ナツミ・アベ
属性・白魔道士
武器・無し(白魔法)
射 撃・5
速 さ・2
力 ・2
精 神 力・7
守 備・3
知 能・5
潜在能力・4
- 504 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:09
- ケイ=ヤスダ
属性・弦術士
武器・ドゥイット(糸)
射 撃・5
速 さ・3
力・3
精 神 力・6
守 備・4
知 能・5
潜在能力・4
- 505 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:10
- 訂正(汗)
ケイ=ヤスダ
属性・弦術士
武器・ドゥイット(糸)
射 撃・5
速 さ・3
力 ・3
精 神 力・6
守 備・4
知 能・5
潜在能力・4
- 506 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:10
- 「どきなっ!」
ケイが糸で魔物を薙ぎ払う。
先ほどから出てくる魔物は、全てケイが倒している。
ケイが前、その後をカオリとナツミがついていっている。
魔力は少しでも温存しておいたほうがいい、ということで、
ケイが先頭にたって魔物を倒している。
しばらく走ると、大きな扉が見えてきた。
まだかなり距離があるものの、三人はその場で止まってしまった。
「何・・・この、寒気は・・・。」
「けど・・・何か変な感じ・・・ここに四天王がいるのかな?」
ナツミとカオリが扉を見つめているところを、ケイが前に歩きだした。
- 507 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:11
- 「いるよ。ここに四天王がね・・・。」
「どうしてわかるの?」
ケイのあとをつくナツミが聞いた。
「この雰囲気は間違いない。どこか柔らかい雰囲気を作り上げながらも、
これだけの冷たい空気を作れるのはあいつしかいない。」
ケイはゆっくりと扉を開けていく。
「そうだよね。サユミ・・・。」
部屋の奥に立っていたのは、元三騎士でありオロチ四天王でもあるサユミであった。
サユミは鏡でじっと自分の顔を見ている。
「ん〜、今日も私って可愛い♪そう思わない?」
サユミが鏡から視線を外して、三人を振り向いた。
- 508 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:12
- 「あなた達がサユの相手なんだ。へ〜・・・。」
サユミは三人をじっと見つめる。
いや、三人というよりもケイだけを見ている感じであった。
「司令官がここにくるなんて思いませんでしたよ。サユと戦うんですか〜?」
サユミは首を傾けて聞いてきた。
「サユミ、私達は・・・。」
「ねえ司令官、サユ達のところへ来ませんか?」
「!?」
ケイの話しを遮って、突然のサユミの発言にケイは目を見開いて驚いた。
- 509 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:13
- 「帝国で兵士達がサユ達の力を恐れて、避けるか、媚びることしか
しなかった中で、あなただけはサユ達に厳しくも、優しくしてくれた。
いっぱい教えてくれたし、休みの日とかはいろんなとこへ連れてってくれた。
サユ達を普通の人間として見てくれた。そんな司令官がサユ達は好きだった。」
「サユミ・・・。」
「ね、アヤ様やミキ様にはサユから言っておくから。きっとエリやレイナも協力してくれますよ♪」
その言葉にケイは口を閉ざす。
そして、ゆっくりと首を頷ける。
「・・・いいよ。」
「ケイッ!?」
「あなた、何言って・・・。」
「ただし、誰一人殺すことなく平和な世界でいられるならね。」
ケイはきっぱりと言い放つ。
- 510 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:13
- 「それは無理ですね。アヤ様の目的は人類滅亡ですから。」
サユミはあっさりと言い返した。
少しの沈黙の後、サユミが口を開いた。
「ハァ、それじゃ残念ですけど、相容れないなら死んでもらうしかないですね。」
「そうなるな・・・。」
ケイがゆっくりと構える。
しかし、カオリに構えた腕を下ろされる。
「・・・カオリ?」
「あの子相手じゃ戦いにくいでしょ?ここは私がやるよ。」
カオリは笑顔でケイに答える。
- 511 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:14
- 「そ、そんなことは・・・。」
「ケイはさ、優しすぎるんだよ。だからここは私がいくよ。」
「私もやるよっ!」
ナツミが声を張ってカオリに向かう。
「ナツミはさ、後でみんなと合流したときに、回復する人がいなきゃ大変でしょ?
みんなも傷だらけになってると思うしね。その時までは魔力を貯めておきなよ。」
カオリはサユミの方を向いた。
サユミは下を向いて、何やら考え事をしているようだ。
「そっちの二人を殺せば、司令官も少しは考えを改め直してくれるかな〜?」
「勝手に殺さないでもらえるかしら?」
カオリの声に反応して、サユミは顔を上げる。
- 512 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:15
- 「あっ!思い出した!あなたはあの時の魔法使い!」
「へ〜、四天王の方に覚えていてもらえたなんて光栄だね。」
「あなただけは許さないっ!サユのお気に入りの服をぼろぼろにした上に、
サユの可愛い可愛い顔を汚したあなただけはっ!」
サユミは怒鳴り散らすように言い放った。
「・・・変わってるね。」
「そういうやつなんだよ。あいつはね・・・。」
ナツミの呟きに、ケイは遠くを見るように答えた。
「だが、実力は本物だよ。あいつの魔力は、大魔道士と言っても過言じゃないほど強力だ。
さらに、それ以上にサユミには怖いところがあるんだ。」
「何、怖いところって・・・?」
ナツミは恐る恐る聞いてみる。
- 513 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:16
- 「サユミの持ってる魔力は・・・無限なんだよ。」
「無限!?」
「そう、だからあいつの魔力が尽きることはないんだよ。」
「そんな・・・。」
ナツミは心配そうにカオリを見つめる。
「何言ってんの?あんた、リカ並にキショイよ。」
「なっ、もう絶対許さない!地面に這いつくばって謝っても許さないんだからっ!」
二人の距離はけっこう離れている。
それでも魔法が主力な二人からすると、それほど重要でもないだろう。
いや、そう思った時点でもしかしたら、この勝負は終わっていたのかもしれない。
向かい合った二人の両手に魔力が溜められていく。
「あなたなんか大っ嫌い。この大魔道士の名を持つサユミ・ミチシゲが、
本気で相手になってあげる。消えてなくなっちゃえっ!」
- 514 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:16
- 今日はここまでです。
データがうまく合わせられない・・・(泣)
- 515 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:19
- >名無し飼育さん
ありがとうございます。
自分も前回書いた通り、自分の中では500辺りが
区切りがいいかな〜って思ってたんです。
とりあえず、エコモニを見習って省エネってことで(違)
今回はこのまま続けさせていただきます。
>MSさん
今回のテーマですね。
みんなできてるんです。
仲間がいるからこそがんばれるってことを
書ければいいかなって思いましたね♪
- 516 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:22
- >七誌飼育さん
クールな二人に決めてもらいました(笑)
アサミは仲間想いですからね〜。
周りのおとをよく見てるんでしょうね。
さってそろそろアサミは・・・(怪)
>マコさん
合同ライブ・・・?
とりあえずごっちんのライブに行ってきました♪
そのニュースが朝やってたんですが、それが
仕事行く直前っだったので見れずに会社に行きました(泣)
引っ張ったって最後まで自分は見にいくつもりですので
よろしくです!
- 517 名前:konkon 投稿日:2004/11/04(木) 23:26
- >151さん
TRUE LOVE・・・?
これまた意味深なお言葉でw
>父ちゃん
最近やっと辻加護卒業ライブ見れたんですよ♪
>めかりさん
本当に体がぼろぼろですね〜。
これからはアサミにがんばってもらうしか
ないですね。
これからもずっとがんばってほしいです♪
- 518 名前:151 投稿日:2004/11/04(木) 23:59
- 更新おつかれいな。
出てきましたね。ケイとの微妙な関係がなんとも・・・
戦闘のほうはド派手になりそう!
データは相性によって矛盾したりして難しいですよね〜。
TRUE LOVEってのは「まこと」「愛」って事です。
分かりにくくてごめんなさいw
- 519 名前:MS 投稿日:2004/11/05(金) 08:07
- 更新おつかれいな。
朝っぱらから読まさせていただきました。
出ました!久しぶりですけど、ご立腹のようで(笑)
反則?って言っていいほどの能力を持つ敵に
どう戦うのか。見てみたいですね。
次の更新に期待してます。
- 520 名前:マコ 投稿日:2004/11/05(金) 22:23
- うわあ さゆみん来た(何)
倒されてしまうのでしょうか。
敵にするのがもったいないみたい。
でも がんばってください。
魔力無限って すっげ〜な〜(何)
これからもきたいしています。
- 521 名前:めかり 投稿日:2004/11/06(土) 00:29
- おおっ、さゆVSかおりが始まりますね。
どんな闘いになるのか期待大で〜す。
頑張ってくださいな♪
- 522 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/11/06(土) 20:06
- 更新おつかれいな〜^-^
お、サユの登場だ〜!
こんどはどんな戦いになるのかな〜?
楽しみにしてます。
- 523 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/07(日) 00:08
- 射 撃・
速. さ・
力 ・
精. 神 .力・
守 備・
知 能・
潜在能力・
貢物
- 524 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:48
- 能力値
リカ=イシカワ
属性・銀術士
武器・シルバーレイ(銀)
射 撃・3
速 さ・5
力 ・3
精 神 力・5
守 備・4
知 能・3
潜在能力・5
- 525 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:49
- 訂正(汗)
リカ=イシカワ
属性・銀術士
武器・シルバーレイ(銀)
射 撃・3
速. さ・ 5
力 ・ 3
精. 神 .力・ 5
守 備・ 4
知 能・ 3
潜在能力・ 5
- 526 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:51
- マリ=ヤグチ
属性・剣士
武器・桜満開(長刀)
射 撃・4
速. さ・ 4
力 ・ 3
精. 神 .力・ 5
守 備・ 3
知 能・ 4
潜在能力・ 5
- 527 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:52
- マキ=ゴトウ
属性・特殊剣士
武器・RAVE(十剣)
射 撃・ 3
速. さ・ 4
力 ・ 5
精. 神 .力・ 5
守 備・ 3
知 能・ 3
潜在能力・ UNKNOWN(測定不能)
- 528 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:53
- 「うるぁっ!」
マリが爆発を起こしながら魔物を斬り倒していく。
それにマキが続いていく。
リカは先ほどの戦いで負傷しているため、二人のあとを戦わずについていっている。
急にリカの前で二人が止まる。
それに気付いてリカが前の方を見ると、そこには巨大な扉があった。
「なんか明らかに強そうなやつがいるって感じ〜。」
「この殺気・・・どこかで感じたことがあるような・・・。」
マキは必死に思い出そうとしていた。
その時、
- 529 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:53
- 「よっと!」
バンッ!
マリが扉を蹴り開けて、部屋の中へと進んでいく。
マキは結局考えるのをやめにして、あとに続いていった。
最後にリカが入っていく。
カカカッ!
部屋に入った直後に、何かが三人の足元に刺さっていった。
- 530 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:54
- 「ちょっ、何で!?」
「体が・・・動かない。」
「リカ、足元に何が刺さってるかわかる?」
マリは体が動かないため、後ろにいたリカを振り向かずに聞いた。
リカは目だけで前にいる二人の足下を見る。
「んっとね・・・私達の影にクナイみたいのが刺さってるみたい!」
「影・・・影縫いか!?」
「影縫い?」
「ああ、アイから聞いたことがある。超高等技術みたいで、影にクナイを刺すことで、
相手の体の動きを封じることができるんだってよ。」
「その通り。」
突然の声に、三人は前に目を向ける。
- 531 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:55
- そこには、剣を持った一人の少女が立っていた。
少女が剣を向けて斬りかかってくる。
「ハァッ!」
マリが足元を爆発させてクナイを吹き飛ばすと、少女の剣を受け止める。
「お前は確か・・・レイナとか言ったな!」
「久しぶり、とでも言っておくばい。」
その少女とは、帝国でマキとマリが対峙したことがある最強の剣士、
四天王の一人のレイナだった。
「うらっ!」
マリが爆発を起こしてレイナを吹き飛ばす。
レイナは綺麗に着地をして、三人のことを怪しげな目で見つめる。
マリは、マキとリカの体を縛っているクナイをはじいて、レイナと向き合う。
- 532 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:56
- 「ここはおいらがいく。」
「マリ・・・気をつけてね。」
「任せとけよ!リカにできたんだ、おいらにできないわけがない!」
「何よ、それ・・・。」
リカは泣きそうな顔で文句を言う。
「本気で行くぜ!」
「フフフッ、ハーッハッハッハッハ!レイナの影縫いを破るとなっ!
それでいい!全力で掛かって来い!」
マリが剣を構えたのを見て、レイナは左手を顔に当てて大声で笑い始める。
「あんたさ、前に戦ったときは本気じゃなかったってこと?」
マキは以前よりもはるかに強い力を感じて、レイナに向かって聞いた。
- 533 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:57
- 「当たり前とよ。手加減してたんやけん。」
「・・・何だと?」
マリが明らかに怒りを顔に出して、レイナを睨みつけた。
「あの時はエリの命令でな、様子を見るからわざと負けろとな。
だけど殺さなかっただけあった。お前達は、あの時とは比べ物に
ならんほど、強くなっているんがわかる。」
レイナは顔をにやつかせて話し始めた。
「レイナはずっと待っとった。お前達のような強いやつと戦うのを、
ずっと待っとったんだ。帝国におれば少しはマシかと思っとったが、
結局強いやつはいなかったとよ。司令官でも、剣技ではレイナより
強かなかった。皇帝なんてもっての他ばい。ミキ様やエリには悪いけん、
お前達が死なずにここまでこれて、レイナはとても嬉しく思う。
オロチ様が復活したら、また暇な日々が続くとね。」
レイナが剣を構えて、力を解放していく。
- 534 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:58
- 「ミキ様ともやりとう思っとったが、万が一にもミキ様を傷つけることが
あってはならなかったんよ。アヤ様にとって大事なお方だ。その分、
お前達には期待しとる。」
レイナの力に大気が震えていく。
そして、レイナの周りに竜巻が発生して風が纏う。
「ふざけんなよ!あの時殺さなかったことを後悔させてやるよ!」
マリがレイナにもの凄い勢いで向かっていく。
「そうだ、それでいい・・・本気でやれる、そんな相手をレイナは待っとった!
レイナを楽しませるっちゃ!」
向かってくるマリを見て、レイナも走り出す。
「ハハハッ、いっくぜぃっ!レイナを思う存分満足させるとよっ!
風神、レイナ=タナカ。ここに参る!」
- 535 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 15:58
- 交信しました〜。
- 536 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 16:01
- >151さん
なるほど〜、そういう意味でしたか!
全然思いつきませんでしたよ(汗)
この二人だとめちゃくちゃド派手になりそうですね〜。
>MSさん
久しぶりに会ってもご立腹っていうのも、
サユミならではでしょうねw
確かに反則的な能力ですね・・・。
- 537 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 16:04
- >マコさん
倒すのがもったいない・・・
確かにそうかもしれませんけど、でも・・・
その分強いのでまぁどうなることやら・・・
それは次回のサユミ編ということでw
>めかりさん
すいません、少し期待を裏切って
次のレイナ編を書かせていただきました。
内容の方に少し矛盾点あり、もう少し
改良の余地ありなんです(汗)
- 538 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 16:06
- >七誌さんデスさん
サユミ編は・・・もう少しお待ちをm(_ _)m
その分戦闘の方は激しくさせていただきたいと思います。
ちょっとした予告編みたいな感じですね。
- 539 名前:konkon 投稿日:2004/11/07(日) 16:08
- >名無し飼育さん
ありがとうございます!
ありがたく使わせていただきます♪
データがなんか一致しなくて困ってたんですよね〜。
なかなか難しいところお助けいただいて助かります。
これからもご支援の方何卒よろしくです!
- 540 名前:マコ 投稿日:2004/11/07(日) 16:16
- 来た 来た きあがった〜〜〜(何)
こんどはれいなですか?
やばい 期待に胸が・・・・。
ぜひがんばってください。
でも 僕は帝国の方が(以下略)
- 541 名前:MS 投稿日:2004/11/07(日) 23:31
- 更新おつかれいな!
マキやミキもカッコよかったけど、
れいなもカッコイイっす!
なんかキャラ的に好きになっちゃいました!(笑)
文章を読むだけで、強さが伝わってきました!
次の更新に期待してます!
- 542 名前:151 投稿日:2004/11/08(月) 21:58
- 更新おつかれいな。
こっちも来ましたね!
血の気の多さはサイヤ人みたい(笑)
書くのも大変になって来てるようなので、
konkonさんも身体に気をつけて下さいね〜。
- 543 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/11/08(月) 22:27
- 更新おつかれいな〜^-^
レ、レイナ〜・・・影縫いってそんなすごいこともできるんですね。
とってもすごい戦いになる予感・・・。
- 544 名前:めかり 投稿日:2004/11/11(木) 22:11
- 更新お疲れ様です。
おっとそ〜来ましたか!?
でもどっちも楽しみにしてるので全然OKです♪
これからの戦いも楽しみにしてますよ〜!
- 545 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:36
- 能力値
ヒトミ=ヨシザワ
属性・射撃手
武器・アルティメット・アーマー(機械の体)
射 撃・ 7
速. さ・ 3
力 ・ 4
精. 神 .力・ 3
守 備・ 6
知 能・ 2
潜在能力・ 3
- 546 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:37
- ノゾミ=ツジ
属性・野生児
武器・無し(素手)
射 撃・ 3
速. さ・ 5
力 ・ 7
精. 神 .力・ 4
守 備・ 4
知 能・ 2
潜在能力・ 3
- 547 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:39
- アイ=カゴ
属性・ものまね士、召喚士
武器・漆黒剣(両刀の黒刀)
射 撃・ 3
速. さ・ 3
力 ・ 3
精. 神 .力・ 7
守 備・ 3
知 能・ 4
潜在能力・ 5
- 548 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:40
- 「百獣擬態、虎王擬!」
向かってくる魔物を、ノゾミが鋭く尖った爪で斬り刻んでいく。
「うぉぉ!」
ヒトミはモーターを起動させて、そのスピードを利用してレ−ルソードで
次々と魔物を一閃していく。
二人がすごい勢いで魔物を斬り倒していくのを、アイボンは後ろから歩いてついていく。
「やれやれ、怪我人は普通おとなしくしとるもんやってのに。
ちゃんと教えてやらんと・・・。」
アイボンは二人に追いついてから、愚痴の一つでも言おうかと考えていた。
その時、今まで感じたことのない異様な空気が、アイボンを包み込んでいった。
視線を前に向けると、少し先の方でヒトミとノゾミが、巨大な扉の前で立ち止まっていた。
- 549 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:40
- 「なんかいるのれすね・・・。」
「うん・・・。」
アイボンが追いついて、三人は扉の前に立ち並んだ。
あまりの緊張感に、なかなか扉を開けることができない。
「ぬ〜、行くしかないわっ!」
アイボンが勢いよく扉を開ける。
三人は入ったと同時に構えた。
だが、
「あ、いらっしゃ〜い。」
そんな緊張感のない声に、三人は思わず構えを解いて固まってしまった。
三人の視線にあるのは、奥の扉の前にいる四天王の一人のエリの姿だった。
- 550 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:41
- エリは・・・なぜかお茶をすすって座布団に座っていた。
なぜここでお茶をすすっているのか、その理解できない光景に、
三人は一瞬オロチの存在すら忘れてしまった。
「エリの愛犬、エリザベスちゃんを倒してここまでこれるなんて、
皆さん見た目よりも強かったんですね〜。」
エリが言うエリザベスとは、先ほどヒトミが倒したケルベロスのことだろう。
「まぁ、それも一応頭の中に入れておいたから、エリも準備してたんですけどね。
ところで、あなた達もこっちにきてお茶でもどうですか〜?」
エリはお茶を置いて手招きしている。
「あ、あんた何考えとるんやっ!?」
最初に我に帰ったのはアイボンだった。
- 551 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:42
- 「何って、一緒にお茶でもどうかな〜って。」
エリは何も悪気が無さそうに答える。
「なんなんや!なんであんなのが四天王なんや!」
「彼女は元三騎士の一人、エリ=カメイだよ。私も詳しいことまでは
知らないけど、本当は強い・・・はず。」
ヒトミが帝国にいた時も、エリ達の話しはよく流れていた。
その話しは彼女達三騎士の強さは並じゃない、とのこと。
ヒトミは共に戦ったことがなかったので、エリの能力などはわからなかった。
「戦う気はないってことれすか?」
ノゾミがエリに聞いてみる。
- 552 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:43
- 「ん〜、エリはオロチ様を守れとは言われてるけど、あなた達のことを
殺せとは言われてないんですね〜。エリは優しいから、オロチ様が
復活するまでだったら、別にあなた達を生かしておいてもいいんじゃないかな〜って
思ったんですね。だから〜、それまで一緒にお茶でも飲んで、楽しい時間を
過ごしてあげよっかな〜って思ってここでお茶してるんです。」
エリはのんびりと答えた。
「なあ、あいつほんまは強くないんとちゃうか?全然力を感じんで。
他の三人はどうだか知らんけど。」
「そんなこと・・・ないと思うけど・・・。」
アイボンとヒトミは、エリに聞こえないようにひそひそと話しをしていた。
確かにヒトミにも、エリからそれほど力を感じなかった。
三騎士の話しにしても、レイナとサユミがすごく強いとの話しがほとんどで、
エリに関してはあまり聞いたことがなかった。
- 553 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:43
- 「強かったれすよ。れも、今のノノ達なら倒せるはずれす!」
「そうだよね・・・私達だって強くなったんだ。」
ヒトミが決心して、エリに指を向ける。
「私達はそんなゆっくりしてられないんだ。そこをどいてもらうよ。」
「ん〜、オロチ様の邪魔されるのも困るんですよね。サユやレイナはともかく、
エリはあまり戦うことに興味ないし〜、っていうかめんどくさいんですよね〜。
まあ、オロチ様に向かってくるものだけ相手してればいいかな〜って。
だから戦うのをやめて、一緒にお茶しませんか〜?」
あくまでエリはマイペースだ。
「・・・悪いんだけど、倒させてもらうよ。」
ヒトミがエリに向けてレールガンを放つ。
- 554 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:44
- 「ん〜、せっかく死ぬまでに一つくらい楽しい思い出を作ってあげよっかな〜って
思ってたんだけどな〜。エリの好意を無にするってことですかね〜。」
レールガンは真っ直ぐにエリに向かっていく。
「でも、あなた達ではエリの相手になりませんよ。」
エリはお茶を片手で持って、レールガンをもう片方の手で軽くはじいた。
「なっ!?」
「めんどくさいっていうのは、エリよりも弱い者と相手するのが
めんどくさいってことですよ。エリは弱い者いじめってあまり
好きじゃないんですね〜。でも、エリはお茶の時間を邪魔されるの
すごく嫌いなんですよ。だから〜、やっつけちゃいますよ。」
三人が構えたのを見て、エリはゆっくりと立ち上がる。
座布団とお茶はその場から消えていった。
- 555 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:46
- 「さっきからうちらを雑魚扱いしとるけどな、うちらを甘く見てると
ただじゃすまんで!」
「だって〜、エリが弱いみたいな話ししてたんだもん。」
「えっ?」
エリとは距離がけっこう離れている。
小さい声で話していたのに、それが聞こえていたらしい。
「一つだけいいことを教えてあげますよ。」
次の瞬間、
「ぐっ・・・。」
「何や、この力はっ!?」
「やばいれすよ・・・この人・・・。」
三人をものすごく凄まじい威圧感が襲った。
大気が震え、気が溢れんばかりに部屋中を飛び交っていく。
- 556 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:47
- 先ほどまでの空間がまるで嘘のように、三人は立っているだけでやっとの状態だった。
顔はふにゃっと笑ってはいるが、目の奥底に見える殺気は恐ろしいほどに怖い。
ヒトミは今頃になって思い出していた。
オロチへと続く階段の前で、あのレイナとサユミを口だけで止めたことを。
「エリは戦うのが好きじゃないだけで、弱いわけじゃないんですよ。だから
できるだけ後ろから援護してあげることで、サユやレイナが戦いやすいように
してあげてたんです。」
エリは笑顔を変えずに話していく。
「エリの強さっていうのは、帝国で見せてあげたのが全てじゃないんですよ。
現に三騎士として、サユとレイナを束ねていたのはこのエリですからね。
脳ある鷹は爪隠すってね。今日はエリが可愛いだけじゃないってことを
教えてあげますよ。天使と死神の力を合わせ持つ究極の堕天使、そして、
四天王リーダーのエリ・カメイ。行っきま〜す♪」
- 557 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:47
- 今日はここまでです・・・。
- 558 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:50
- >マコさん
れいなもやってきましたよ〜♪
次々と四天王さん登場ですw
内容のほうに手がつかないのも痛い・・・
>MSさん
レイナ=暴れん坊w
っていうのは少しは冗談として(マテ)、
絶対こういうキャラを書いてみたいって
思ってたんですよ。
- 559 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:55
- >151さん
なるほど、サイヤ人とは懐かしい・・・
自分的には某ゲームで、戦闘したい病にかかってる?
ようなキャラが欲しかったんです(謎)
>七誌さんデスさん
そうですね〜。
何かこの技をどこかで書きたかったんですけど、
アイで使いタイミングを掴めなかったので
レイナに使ってみましたw
>めかりさん
どっちも、いやどれもすごい戦いになると思われます。
とりあえず激しくやっちゃいますのでお楽しみに〜(笑)
できるだけ速めに交信したいと思います(汗)
- 560 名前:konkon 投稿日:2004/11/12(金) 01:57
- 日にちは変わっちゃったけど、
れいにゃ、誕生日おめでとうです♪
- 561 名前:MS 投稿日:2004/11/12(金) 16:58
- 更新おつかれいな。
リーダーきましたね!
リーダーらしいマイペースさが
伝わってきました!
次の更新お待ちしております。
- 562 名前:マコ 投稿日:2004/11/12(金) 17:30
- 作者さん 長引かせるのうますぎw。
おつかれいな。
と言うことは リサも来るのかな。
これからをさらにきたい。
自分もがんばるぞ。
- 563 名前:151 投稿日:2004/11/13(土) 10:02
- 更新おつかれいな誕生日おめ(笑)
さあ次々と登場ですね。
四人の中では一番強いのかな?
誰も成し得ない魔法とやらにに期待してます♪
- 564 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/11/15(月) 22:29
- おつかれいな〜^-^
そしてちょっと遅れたけど誕生日おめ。
カメイちゃん登場ですね〜。
なんか話を頭で想像するとなんかカメイちゃんってやっぱ・・・かわい〜な〜
ここの戦いに期待大でっす♪
- 565 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:46
- 能力値
アイ=タカハシ
属性・忍者
武器・菊一文字(短刀)
射 撃・ 3
速. さ・ 7
力 ・ 3
精. 神 .力・ 5
守 備・ 3
知 能・ 5
潜在能力・ 3
- 566 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:47
- マコト=オガワ
属性・魔法剣士
武器・エクスカリバー(ロングソード)
射 撃・ 5
速. さ・ 3
力 ・ 4
精. 神 .力・ 5
守 備・ 3
知 能・ 5
潜在能力・3
- 567 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:48
- アサミ=コンノ
属性・科学者、格闘家
武器・メモリー(元素魔法)
射 撃・ 3
速. さ・ 3
力 ・ 4
精. 神 .力・ 6
守 備・ 3
知 能・ 7
潜在能力・ 3
- 568 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:49
- 「むん!」
「かまいたち。」
マコトの居合いと、アサミのメモリーから成される真空波の嵐により、
向かってくる魔物達は、次々とばらばらに斬り刻まれていく。
全ての魔物を倒しきったあと、三人は再び歩き始める。
少し歩くと、前の方に巨大な扉が見えてきた。
「さて、やっと着いたようですね。」
アサミは先にある扉へと進んでいく。
それにアイとアサミも付いていく。
アサミ達三人も、他のメンバー同様に四天王がいる扉まできていた。
- 569 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:49
- 「・・・おぞましい空気やよ。」
「四天王・・・か・・・?」
「まあ、入ってみなければわかりませんね。とりあえず入ってみましょう。」
アサミは変わらない口調で扉を開けた。
部屋の奥には、一人の少女が立っている。
「・・・きたか。」
「あんた・・・確かリサとかいうやつやったな。」
そこに立っていたのは、四天王最後の一人、リサだった。
リサは、腕を組んで見下ろすように三人を見ている。
「お前達三人が相手か。ちっ、まあいいだろう。」
リサは何か物足りなさそうな顔をしているようだ。
- 570 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:50
- 「ミキ様の妹君だったら少しはやり合えると思ったんだが、
雑魚しかいなかったか。仕方ない。」
ピクッ
「何やとっ!?」
「聞き捨てならないな。」
マコトとアイが構える。
「うちらが弱いみたいな言い方に聞こえたんやけど?」
「そう言ったんだよ。お前達では話しにならんとな。」
リサは冷たい笑みを浮かべている。
- 571 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:51
- 「大体、何で私がこんなクズ共を相手にしなければならんのだ?オロチ様の命といえ、
こんな雑魚ではなく、もっとマシな相手が欲しかったものだ。」
ピクピクッ
リサの言葉に、表情がほとんど変わることなく、アサミの眉が少しだけ釣り上がった。
それに気付ける者は、恐らくこの世に存在しないだろう。
「このっ!」
「あの〜、二つほどお聞きしてもよろしいでしょうか?」
アイが飛び出そうとした時に、アサミがリサに向かって口を開いた。
「四天王の中で一番強いのはどなたでしょうか?」
「なぜそんなことを聞く必要がある?」
「気になったからです。それでは理由になりませんか?」
アサミは笑顔で聞き返した。
- 572 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:51
- 「しいて挙げるならエリだな。あいつはキレると手に負えなくなる。
だから私達はエリに従っている。」
「ってことはあなたではないんですね。それを聞いて安心しました♪」
「何っ!?」
その言葉に、リサはアサミを睨みつける。
「もう一つ、あなたはなぜ他の四天王と共に、帝国に行かなかったのですか?」
「ふん。エリは人間の状況を見ておくために、レイナは強いやつと戦うために、
サユミは気まぐれだからそんな二人についていったのだろう。私はオロチ様を
守るために、ただ一人オロチ様の傍にいた。それだけだ。」
「とか何とか言って、ほんとは仲間はずれにされただけじゃないですか?」
- 573 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:52
- 「何だとっ!?」
「第一ユウコの話しでは、とても簡単に壊されるような魔力で、封じこめては
いなかったはずですよね?誰が壊せると思うでしょう?」
「それは・・・万が一を考えてだ!」
「というか、オロチにとっては誰かに水晶を壊して出してもらったほうが、
都合よかったはずですよね?何であなたが守る必要があったんですか?」
「何をっ・・・。」
リサは顔を赤くしながらも答えられない。
「オロチを守るって言っておいて、実は仲間はずれだったことの
言い訳に、オロチを利用していたんですね〜。」
アサミは笑みを崩さずに話し続ける。
- 574 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:52
- 「アサミって、こんなにマシンガントークできるんやったっけ?」
「いや、私も初めて見た・・・。」
「それにしても・・・すごいずたぼろに言いまくっとるわな。」
「ああ・・・アサミは怒らせない方が良さそうだな。」
アイとマコトは、アサミに聞こえないように話しながら頷き合った。
「もう許さんぞっ!」
部屋の気温が、リサの熱気によって少しずつ上がり始める。
「私を怒らせたことを、あの世で後悔するんだなっ!」
「怒ったってことは認めるんですね♪」
「貴様・・・死ねっ!」
リサが手を勢いよく振るう。
すると、アサミ達の周りを強力な炎が取り囲んだ。
炎は徐々に近づいてくる。
- 575 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:53
- 「すいとんの術!」
「冷気よ、我が剣に宿え!」
アイが水を、マコトは剣から冷気を炎に向かって放つ。
しかし、炎はビクともせずに三人に迫っていく。
「何やと!?」
「くっ・・・。」
「・・・ふむ。」
アサミ達は、その場から動けずに止まってしまっている。
「森羅万象の使い手、リサ・ニイガキ。この私を愚弄したことを、
貴様らの死をもって償え。」
- 576 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:53
- 今日はここまでです・・・。
- 577 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:56
- >MSさん
エリはやっぱこうでないと(謎)
マイペースなリーダー、それでいて実力は・・・?
まぁ、それは次回のエリ編でということでw
>マコさん
長引かせているわけではないんですけどね。
仕事が忙しすぎてストーリーを書く時間が
ないんですよ〜(泣)
マコさんもがんばってくださいね♪
期待してます!
- 578 名前:konkon 投稿日:2004/11/15(月) 23:58
- >151さん
一番強いのかな?
リサもそういってたんで、めちゃくちゃ
強くしてみたいと思います(笑)
>七誌さんデスさん
そうなんですよね〜。
敵ながら可愛さを持つっていうのは、
俺的にかなりやばいっす(爆)
エリにもがんばってもらいます!
- 579 名前:MS 投稿日:2004/11/16(火) 07:54
- 更新おつかれいな。
ようやく、四天王全員でましたね。
アサミのマシンガントークが、
リサにききましたね(笑)
次はどの四天王編なのか楽しみです。
次の更新に期待してます。
- 580 名前:151 投稿日:2004/11/16(火) 17:25
- 更新おつかれいな。
こちらは同期対決ですね。アサミ怖っ!(笑)
リサは何かと恵まれない役回りのようで。
どんなバトルになるのかな?
- 581 名前:マコ 投稿日:2004/11/16(火) 19:39
- 更新おつかれいな。
は はは ははは ついに四天王がそろいましたね。
これから それぞれの後編ですか?
楽しみです。
書こうかなとは思ってるんですけど 同じく時間がw。
時間を見つけて書きますね。
後編に期待してます。
- 582 名前:名も無き読者 投稿日:2004/11/19(金) 22:07
- お、追いついたッス・・・。
こちらでは初めましてデスねw
やー元ネタが結構知ってるモノ多いので楽しいです♪
キャラ一人一人の履歴とか能力値みたいのがちゃんと作られてて素敵ですわぁ。
ストーリーの方も痛快だったりイイ感じに引っ張ってくれたりww
またそのうち現れるかもですからその時はヨロシクどうぞです。(平伏
続きも楽しみにおります。
- 583 名前:konkon 投稿日:2004/11/19(金) 23:54
-
四天王・サユミ
- 584 名前:konkon 投稿日:2004/11/19(金) 23:55
- 「フレア・ボムズ!」
「フレイムボール。」
カオリとサユミは魔法の打ち合いをしていた。
前回同様、カオリの上級魔法は全てサユミの中級魔法で抑えられていた。
「ほらほら遅いよ!サンダーボール!」
サユミが巨大な雷の弾を、カオリに目掛けて投げつける。
「ぐっ!」
カオリはなんとか横に飛んで避けるが、爆発の衝撃で吹き飛ばされる。
素早く立ち上がって、カオリはサユミと対峙する。
カオリは先ほどからサユミの攻撃を防ぐか、避けることしかできなかった。
魔法の詠唱も間に合わないため、サユミに対する攻撃のしようがなかった。
- 585 名前:konkon 投稿日:2004/11/19(金) 23:57
- 「サユをばかにした罪は重いのよ。フリーズプレッシャー!」
サユミの手から、部屋全体を覆うように吹雪が放たれる。
「エアーシューター!」
カオリは風を発生させて、吹雪から身を守る。
「ちっ、繭玉の盾!」
「リフレク!」
遠くから見ていたケイとナツミにも魔法が飛んでくるため、
二人も魔法を抑えるのに必死だった。
それを気にすることもできないほどに、カオリは押されていた。
「それそれそれっ!」
「ハァッ、ハァッ、ハァッ、くっ!」
カオリはサユミから放たれる何発もの魔法を、横に飛んでひたすら避け続けていた。
- 586 名前:konkon 投稿日:2004/11/19(金) 23:57
- しかし、サユミの攻撃力が高すぎるために、カオリには直撃はなくとも
爆発による衝撃で、確実にダメージを受けていた。
何度も吹き飛ばされたために、カオリの体には至るところに傷ができていた。
一方で、対するサユミは戦闘が始まってから、体に傷一つついていない。
それどころか、サユミは一歩もその場から動いていなかった。
「ハァッ、ハァッ、エレクトリック・ブラスト!」
サユミにいくつもの雷が振っていく。
「そんなのいらな〜い。リフレクト!」
サユミは光の壁を、自分を包むように作り上げる。
雷が光の壁に当たると、倍の大きさになってカオリに返っていく。
- 587 名前:konkon 投稿日:2004/11/19(金) 23:59
- 「うわぁっ!」
カオリが魔法で相殺したが、その爆発に飲まれて地面を転がっていく。
「まだまだいくよっ!」
立ち上がったカオリの周りに、何十、何百という氷の矢ができ上がっていく。
「メビウスジェイド!」
サユミの合図と共に、全ての氷が四方八方からカオリに向かって飛んでいく。
「このっ!ギガ・クラッシュ!」
カオリを中心に、周りにあるもの全てをかき消していく。
カオリに向かって放たれたメビウスジェイドは、全てギガ・クラッシュに
かき消されていった。
そして、ギガ・クラッシュはサユミをも飲み込んでいこうとする。
- 588 名前:konkon 投稿日:2004/11/20(土) 00:02
- 「へ〜、おもしろい魔法だね。でもそんなのサユには効かないもん。」
サユミは右手に魔力を溜めて、ギガ・クラッシュを押さえきってしまった。
「ふ〜ん、思った以上に強い魔法だったんだね。」
サユミの右腕は、ギガ・クラッシュを押さえきった時の衝撃で、
肘の辺りまでが消滅していた。
サユミは肘から流れている血を、珍しげにじっと見つめている。
「(これで少しは・・・。)」
「勝てる確立が上がる。な〜んて、そんなばかみたいなこと思ってるんでしょ?」
「なっ!?」
カオリは、自分が思っていたことをサユミに口に出されて驚いた。
「やだね〜、年取ると物忘れが激しくなっちゃって。」
サユミは怪しげに笑いながら、カオリを見下ろした。
- 589 名前:konkon 投稿日:2004/11/20(土) 00:03
- 「言ったでしょ、サユは大魔道士の名を持つ者だって。サユは
あんたなんかとは違うの。最強の魔道士なの。」
サユミは左手を右腕の傷口に当てる。
次の瞬間、
「!?」
カオリは今までに感じたことのない恐怖を感じた。
サユミの消滅したはずの右腕が、一瞬で治っていたのだ。
サユミは右腕をプラプラと振って、感覚を確かめているようだ。
「うそでしょ・・・。」
通常、白魔道士の光魔法を黒魔道士が使うことはできない。
極一部の黒魔道士には光魔法を使うことはまだ可能だが、回復魔法と攻撃魔法は
対を成しているため、光属性の白魔道士しか回復魔法は使えなかった。
そして、白魔道士にも攻撃魔法はあるが、限られた魔法しか使うことはできないのだ。
それをサユミは、当たり前のように回復魔法を唱えていたのだ。
しかも、一瞬で腕が再生するほどの強力な回復魔法だった。
- 590 名前:konkon 投稿日:2004/11/20(土) 00:04
- 「その程度でサユに勝てると思ってたの?」
「ハハッ・・・あの子、すごすぎだよ・・・。まともにやり合っても、
まず勝てないだろうね・・・。」
カオリは大量の汗を流しながら、苦笑いを浮かべていた。
「さって、久しぶりに動いたことだしそろそろ終わりにしよっと。メテオ・フレイム!」
サユミは、一気に五つものフレイムボール級の巨大な炎の弾を、カオリに向けて放つ。
「うわっ!」
ギガ・クラッシュを使ったあとは、ほんの少しの間だが魔法を放つことができない。
体力をほぼ使い果たしたカオリでは、避けることすら困難であった。
二個まではなんとか横に飛んで避けることができたが、残りの三つは真っ直ぐにカオリに向かっていく。
「(くっ、間に合わない・・・。)」
炎の玉が、容赦なくカオリを飲み込もうとしていた。
- 591 名前:konkon 投稿日:2004/11/20(土) 00:04
- 今日はここまでです〜。
- 592 名前:konkon 投稿日:2004/11/20(土) 00:08
- >MSさん
口でアサミに勝てる者なんて存在しませんよw
頭がいいですからね〜。
けど怒ると笑顔で反撃、ちょっち怖いかも・・・(汗)
>151さん
とうとう同期がそろいました〜♪
リサは・・・まぁ、正直なとこ人数合わせの
ために敵側になりました・・・。
とりあずごめんなさい(汗)
- 593 名前:konkon 投稿日:2004/11/20(土) 00:13
- >マコさん
四天王、ついに全員登場です!
とはいっても前に一度出てるんですけどねw
自分も時間がないですけど、マコさんもなんとか
がんばってくださ〜い!
>名も無き読者さん
追いつかれた・・・(笑)
なんてのっけからぼけてしまってごめんなさい!
初めましてですね、よろしくです。
ストーリーはほぼオリジナルなんですけど、
ネタはかなりパクってます(汗)
今度立ち寄ったときにはまたレスのほうよろしくです♪
待ってますね〜川o・-・)ノ
- 594 名前:151 投稿日:2004/11/20(土) 04:18
- 更新おつかれいな。
さすが大魔道士、平気で反則技を使いますね(笑)
圧倒的な実力差に加え絶体絶命のピンチ、
果たしてカオリの運命は・・・?
- 595 名前:マコ 投稿日:2004/11/20(土) 14:43
- 更新おつかれいな。
中篇ですか?(笑い)
なかなか 楽しませていただいております。
そうですか 四天王とはそれほどの強さがあるっと(おい 何メモしてるんだよ)
がんばれ さゆみ(マテ 違うだろ)
がんばってくださいね。
よしっ がんばるか 今日は更新しますよ。
- 596 名前:MS 投稿日:2004/11/20(土) 18:44
- 更新おつかれいな。
サユミ強すぎっす!攻撃を喰らわせても
回復魔法で回復しちゃうし、オマケに魔力無限ですよ・・・。
魔力に限りがあるカオリは、どうやってサユミを倒すのでしょう?
次の更新に期待してます。
- 597 名前:めかり 投稿日:2004/11/22(月) 23:21
- 更新おつかれです。
大魔道士強すぎです♪
今後も目が離せません。期待してま〜す。
- 598 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:48
-
ボン!ボン!ドーン!
カオリにフレイムボールが当たる瞬間、突如二個のフレイムボールは消えていった。
いや、何かがフレイムボールに当たってかき消したのだ。
そして、残りの一つは光のレーザーが当たって相殺した。
「あ〜あ、あとちょっとだったのに。それにしても、サユの魔法を消しちゃうなんて
やっぱすごいですね。司令官♪」
カオリが後ろを振り向くと、針の様に硬質化した糸を持っているケイと、
手を前に翳しているナツミの姿が目に入った。
先ほどのフレイムボールは、ケイが糸を、ナツミが魔法を当てて消し去ったのだ。
- 599 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:49
- 「武人流針術、飛影ですか。懐かしいですね〜。」
「・・・サユミ、悪いんだけど・・・。」
「カオリはやらせないべさ!ライトボール!」
ナツミが光の弾をサユミに投げつける。
「あなたも、ほんのちょっとだけやるみたいだね。」
サユミは片手でライトボールを受け止めると、そのまま握り潰した。
「うそっ・・・。」
「ちょっと待っててよ。この人を殺したら、次に遊んであげるからさ。
それとも先に死にたい?」
サユミは笑顔でナツミに手を向ける。
「くっ・・・。」
ナツミを庇おうと、ケイは糸を構える。
- 600 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:50
- 「それをサユに投げるんですか〜?」
「・・・。」
しかし、ケイはサユミの問いに何も答えられずに動けなかった。
「・・・ケイ、ナツミ、ありがとう。でも、もう大丈夫だから。」
カオリはそう言って、再びサユミを振り向いた。
「別に邪魔してもいいですよ。サユが本気を出した魔法は、いくら司令官でも
消すことなんて不可能だからね。」
サユミの真上に、もの凄く巨大な炎の弾が作られていく。
その大きさは、簡単に一つの町を燃やしつくせる程の大きさだった。
もしこれが放たれれば、瞬く間にこの部屋は火の海になるに違いない。
- 601 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:50
- 「(確かにあの子の魔法は強い。けど、落ち着いて考えればわかるもんだね。
呪文の詠唱は私の方が早い!)」
そう思ったカオリの両腕には、すでにフレア・ボムズを放てるだけの
魔力が溜められていた。
「(でも、それだけじゃあの子に勝てない。どうする・・・?)」
カオリは必死になって考えを巡らせる。
その時、カオリの頭に一人の人物が思い当たった。
「(そういえば、あの子はこうしてたっけな・・・。)」
カオリは何を思ったのか、左腕だけに魔力を溜め込んだ。
「(そして、もう片方も・・・。)」
今度は、右腕だけに魔力を集中させる。
- 602 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:52
- 「フレア・ボムズ!」
サユミが超特大の炎の弾を、カオリに投げつけた。
部屋全体を包み込めるほどの大きさであり、完全に逃げ場はない。
「カオリ!ライトニング・レーザー!」
ナツミが慌てて光のレーザーを放つ。
しかし、ライトニング・レーザーはあっさりとフレア・ボムズにかき消された。
「燃え尽きちゃえ!」
「大丈夫、大丈夫だよ。」
サユミの言葉も気にせずに、カオリは呟くようにナツミに言った。
「フレア・ボムズとフレア・ボムズ、合体。テラ・フレア!」
カオリは両手を重ね合わせる。
次の瞬間、カオリの両手から巨大な炎の弾が放たれた。
- 603 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:53
- だが、サユミのフレア・ボムズの大きさよりも全然小さい。
テラ・フレアとフレア・ボムズがぶつかり合う。
その直後に、
「いっけーっ!」
テラ・フレアがフレア・ボムズを突っ切ってかき消した。
さらに、テラ・フレアはものすごい速さでサユミに向かっていく。
「うそっ!」
サユミは大きく横に跳んで、テラ・フレアを避けた。
テラ・フレアが壁に当たると、もの凄い轟音を立てて辺り一面を溶かしきっていた。
これが当たっていたら、いくらサユミでもただではすまなかっただろう。
「避けられたか・・・でも、これで何とかなりそうだね。」
カオリは少しだけ嬉しそうな表情をした。
- 604 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:54
- それもそのはず、今まで一歩も動かせなかったサユミを、
力で押し切って動かしたのだから。
カオリが思い出した人物とは、マキのことだった。
以前、初めてマキとミキが戦った際にマキが編み出した技は、
剣の力を融合させることだった。
カオリはそれを思い出し、もしかしたら一人でも魔法を重ね合わせることが
できるのではないか、と思ったのだ。
そして、それは見事に成功した。
サユミは、悔しそうな顔をしながらカオリを睨みつけていた。
「あんたの上級魔法も大したことなかったんだね。」
「こっ、こんなんで勝ったなんて思わないでよ!サユの魔法が負けるわけないんだから!」
サユミは両腕に魔力を溜めていく。
カオリもまた、冷静にサユミのことを見ながら魔力を溜め始めた。
- 605 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:54
- 「トライデント・サンダー!」
カオリに、いくつもの巨大な雷が降り注ぐ。
「エアーシューターとフリーズプレッシャー、合体。ブリザード・ウインド!」
カオリは自分の周りに吹雪を漂わせ、それをサユミに流れを繋げていく。
トライデント・サンダーは吹雪の流れに帯電し、サユミに流されて向かっていく。
「くっ!何でなのよ!サユの魔法が負けるなんて・・・。」
サユミは泣きそうな顔をしながら、必死になって雷を避けていく。
「メビウスジェイド!」
雷が降り止んだ後、カオリはなんと、先ほどサユミが使ったメビウスジェイドを放った。
一度見ただけで同じ魔法を放つことができる、カオリは正に天才だった。
サユミの周りに、何十、何百という氷の矢ができ上がっていく。
- 606 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:55
- 「これで終わりよ!」
カオリの合図で、全ての氷の矢がサユミに向かって飛んでいく。
「・・・サユの魔法を使うなんて・・・許せない!」
サユミはメビウスジェイドが当たるより先に、両手を横に広げた。
「サユだってあんたの魔法くらい使えるんだから!ギガ・クラッシュ!」
サユミもまた、一人の天才であった。
カオリのギガ・クラッシュを、自分の技のように軽々と撃ち放ったのだ。
ギガ・クラッシュは全ての氷の矢をかき消して、さらにカオリにまで向かっていく。
カオリは魔力を溜めながら、じっとギガ・クラッシュを見つめる。
「そのまま消えちゃえーっ!」
「・・・甘いわよ。」
カオリは魔力が溜め込まれた両腕を前に突き出し、向かってきたギガ・クラッシュを、
まるで扉を開けるように切り開いたのだ。
- 607 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:56
- 「!?」
「ギガ・クラッシュは、確かに周りにあるもの全てを消滅させることが
できるけど、一点に集中されたより強い魔力には勝てないのよ。あなたも
さっきやったでしょ?それに・・・。」
そう言って、カオリは両腕を前に翳す。
「メテオ・フレイム!」
一気に五個ものフレイムボールが、サユミに向けて放たれる。
「こんなもの・・・!?」
サユミは魔法でかき消そうとしたが、魔法が放てないことに慌てだす。
「な、何で・・・キャーッ!」
「ギガ・クラッシュを放ったあとは、すぐに魔力を溜めることができないのよ。」
サユミは次々とフレイムボールに飲み込まれていった。
「すごい・・・すごいよ!これなら勝てるよね!?」
ナツミは嬉しそうにケイに聞いた。
- 608 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:57
- 「いや・・・ここまでだな。」
ケイは目を細めて、まだ燃えているサユミを見つめている。
「・・・どういう意味?」
ナツミは訝しげな顔をして、ケイを見つめる。
「サユミの魔法は、カオリのよりもワンランク上の強さを持っている。だから、
低級魔法、中級魔法を連発で放っていたからカオリには手の出しようがなかった。
だが、サユミに上級魔法を出させたことから、魔法の詠唱にかかる時間によって
カオリには余裕ができた。その上に、最上級魔法や、上級魔法を合体させることで、
確かに今はサユミを押している。」
「じゃあ・・・どうして?」
「それは、カオリを見てみればわかるだろ。」
ナツミはその言葉で、カオリに視線を向ける。
「カオリ!?」
「うぐっ・・・ぁ・・・。」
突然カオリは苦しそうに胸を押さえつけながら、その場に倒れこんだ。
- 609 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 00:58
- 今日はここまです。
- 610 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 01:02
- >151さん
反則技と言われればそれまでですねw
まぁ、自分の中で四天王はすごく強くしたかったので
これくらい当然かと・・・(汗)
>マコさん
いろいろメモられてる〜(笑)
サユミの応援ですか〜。
ん〜、こっからどうしよっかな〜(爆)
忙しすぎてなかなかそちらの小説の方まで
足を運べずにごめんなさい(汗)
- 611 名前:konkon 投稿日:2004/11/24(水) 01:06
- >MSさん
敵のレベルは今最大級ですからね〜。
まだまだこれからだし、まだまだいろいろと・・・
何か出てくると思います(謎)
>めかりさん
なんたって大魔道士ですから(不明)
強すぎます、それでいいんですw
そんなキャラを書いてみたかったんです♪
- 612 名前:MS 投稿日:2004/11/24(水) 07:55
- 更新おつかれいな。
おお!そういう手がありましたか!
これなら勝てるのでは?と思っていましたが・・・。
カオリピンチじゃないですか!カオリがんばって〜!
次の更新に期待してます。
- 613 名前:マコ 投稿日:2004/11/24(水) 17:02
- 更新お疲れ様です。
おお これはおもすぃろい(どうやって読むんだ)
すごいですね その世界にいるみたいな間隔におちいります。
炎の対決みたいですね。
戦いも熱い でも 洒落は寒い(関係ない)
これからもがんばってください。
あ 更新速度遅いので 時間のあるときにごゆっくりしてくだされば(滝汗)
- 614 名前:151 投稿日:2004/11/25(木) 23:33
- 更新おつかれいな。
さすが天才同士の戦闘は一転二転しますね。
どうするカオリ・・・?
そしてkonkonさんもやりますね。
派手な魔法をちゃんとイメージ出来ますよ♪
- 615 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:00
- 「何でなの・・・何でカオリが倒れてるのよ・・・?」
「いくら強いといっても、カオリは普通の人間だ。あれだけの魔法を連発で
撃った上に、上級魔法を合体させてたんだ。体が持つわけがない。それに、
魔力も限界だろう。それに対してサユミは・・・。」
サユミを燃やしていた炎が、一瞬でかき消された。
そこから出てきたサユミは、回復したためか体には傷一つついていなかった。
「魔力が無限な上に、回復魔法が使える。サユミに敵う魔道士なんて、
この世に存在しないんだよ。」
「じゃあ、このまま指を咥えて見ていろっていうの!?」
ナツミは、泣きそうな顔をしながらケイに叫んだ。
- 616 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:02
- 「言っただろ?魔道士ではサユミには勝てない。だから、もしカオリが
これ以上戦えないようなら・・・私がやるよ。」
ケイは真剣な表情で、ドゥイットを付け直した。
「ハァッ、ハァッ・・・。」
カオリは足に力を入れて、なんとか立ち上がる。
「当然だよね。サユと同等の魔法を撃ってたんだからさ。もう魔力も
残ってないんでしょ。自業自得だね。」
サユミは笑いながらカオリを見下ろした。
「魔法が使えないあんたなんか、もうゴミ同然だね。さっさと死んで。
いい加減、図体がでかいだけの木偶のくせにうざいんだよ。バーカ♪」
- 617 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:03
-
ブチッ!
その言葉で、カオリの中で何かがキレた。
そして、心の奥にあるもう一つの力が溢れ出てきた。
「・・・ねえ、二つだけ教えてあげるよ。」
カオリは息を整えながら、サユミに話しかける。
「何?楽に死ねる方法とか?」
サユミは笑いながらカオリに聞いた。
「・・・魔道士の極一部の人にはね、魔法とは違う、魔法を使えば使うほど
溜まっていく力を使える人がいるんだよ。」
そう言ったカオリの両腕は、次第に強く光っていく。
- 618 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:03
- 「ふ〜ん、それがあなただって言うの?それで?もう一つは何なのよ?」
サユミは両腕を合わせて、巨大な闇の弾を作り上げる。
「世の中にはね、怒らせてもいい人間と、悪い人間がいるのよ。無知なあんたは
知らないだろうと思って、私が親切に教えてあげたのよ!」
カオリの顔は怒りに満ちていたが、どこかにやけた顔つきでもあった。
それが逆に恐ろしさを強く感じさせていた。
カオリもサユミに合わせて、手に収まるくらいの光の弾を作り上げる。
「そんなの知る必要ないもん!もういい、これで本当に終わりにしてあげる。
極大宇宙魔法、グランシャリオン!」
サユミが巨大なブラックホールを打ち放つ。
グランシャリオンの通ったあとには、周りのものだけでなく、
地面をも飲み込みながらカオリに向かっていく。
- 619 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:04
- 「私の力、甘くみてんなよ!極大宇宙魔法、エーテリオン!」
カオリが光の弾をグランシャリオンに向けて放つ。
エーテリオンは、あっさりとグランシャリオンに飲み込まれていった。
「フフン、そんな小さい弾で勝てると思ってんの?」
「まだ終わってないわよ。」
突然、グランシャリオンが輝きだしていく。
その輝きを消そうと、闇が光を吸い込もうとする。
光が闇をかき消すか、闇が光を飲み込むかの対決となっていた。
「サユの魔法が負けるわけないもん!」
「こっちだって負けられないのよ!」
二つの力が均衡していると、突然光が闇を覆い尽くした。
- 620 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:05
- 強烈な光が部屋全体を照らしていく。
そのあまりの眩しさに、部屋にいた誰もが目を閉じた。
少ししてから、ようやく光は消えていった。
「あれ〜、消えちゃったか。まぁ、いっか。蝋燭は燃え尽きる間際が
一番燃え上がるっていうしね。これが限界でしょ。それじゃ次にいく・・・。」
光が消えて目を開けたサユミは、話しの途中で言葉を失った。
サユミのすぐ目の前に、カオリの姿があったからだ。
「コズミックセイバー。」
カオリの手に、魔法でできた光の剣が収まる。
「これで終わりよ!」
カオリはコズミックセイバーを、サユミの左胸に突き刺した。
- 621 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:05
- 「ガハッ!な、なんで・・・。」
「エーテリオンを放ったのは、あんたに一瞬でもスキを作るためなの。
それに、いかに強力な魔法でも、当たらなければ意味がない。どんなに
驚異的な回復魔法を持っていたとしても、一撃で倒せば問題ないでしょ。
魔法も、出してばかりが強さじゃないのよ。」
「うそっ・・・サユが負けるなんて・・・。」
「さよなら・・・ブレイク!」
「うそだ・・・そんなのうそだーっ!」
カオリがコズミックセイバーを離した瞬間、サユミの体が光に包まれて消えていった。
サユミが消えたと同時に、ナツミはカオリに駆け寄っていく。
- 622 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:06
- 「カオリ、いつの間にあんな合体魔法なんて出せるようになったんだべか?」
ナツミはカオリを回復させながら聞いた。
「マキがいたからできたんだよ。前にマキが見せた技を見た時にさ、
私も二つの魔力を融合させられないかなって、そう思った時が
あったんだよ。」
カオリは笑いながら答えた。
「驚いたよ。まさかサユミに勝てるなんてね・・・。」
ケイがゆっくりとカオリに向かって歩いてくる。
「ケイ・・・。」
「カオリが気にすることはない。仕方のないことだよ。なんとなくは
気付いてた。サユミ達が人間ではないことを・・・いつかは、サユミ達と
戦うことになることを・・・本当はわかってた。わかってたんだ・・・。」
そう言ったケイの顔は、すごく寂しそうだった。
- 623 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:07
- 「・・・カオリの回復が済んだら、先に進むよ。」
「うん!」
「あとちょっとだしね、がんばろう!」
ナツミがカオリを回復しているのを見て、ケイは後ろを向いて上を見上げた。
「(それでも・・・ほんとに短い間だったけど、妹ができたみたいで
楽しかったよ。バイバイ、サユミ・・・。)」
ケイは心の中で小さく呟いた。
ケイの頬には、一粒の涙が零れていた。
- 624 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:07
- 今日はここまでですね。
- 625 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:09
- >MSさん
そういう手があったんですw
当初は出す気はなかったんですが、
某漫画を見ていたらどうあっても
書きたくなりました(笑)
>マコさん
熱いですね〜。
カオリは本当に熱いと思いますよ。
怒りに身を任せた戦いとなりましたねw
- 626 名前:konkon 投稿日:2004/11/27(土) 23:11
- >151さん
151さんもやりますね〜(笑)
自分の想像をイメージできていたら
これはもうやりますね、としか言えません!
- 627 名前:マコ 投稿日:2004/11/28(日) 00:04
- お疲れさまです。
あ〜あ さゆみが〜〜(うるさい)
でも 強かったですね ほんとの光りって こんなに 強かったっと(また書いてるし)
これからにきたいしたいです。
さって 僕もがんばりますよ。
- 628 名前:MS 投稿日:2004/11/28(日) 12:47
- 更新おつかれいな。
カオリやりましたね!
まさかあの反則的なサユミを倒すなんて・・・驚きです!
次は誰かな?
次の更新に期待してます。
- 629 名前:151 投稿日:2004/11/29(月) 23:29
- 更新おつかれいな。
カオリといえば宇宙ですか(笑)
いやはや凄い次元の戦いですね!
そしてケイ。・゚・(ノД`)・゚・。
- 630 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/01(水) 16:59
- 更新おつかれいな〜^-^
そしてお久しぶりデス。私情でちょっと出かけてました。
いや〜カオリってすごいね〜。交信パワー?みたいな(笑)
・・・すいません、うそです。
これからが気になります。
- 631 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:51
-
四天王・レイナ
- 632 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:51
- 「うおりゃーっ!」
ドーンッ!ドーンッ!ドーンッ!
マリの起こした爆発を、レイナは風を体に纏って防御する。
「ハッハーッ!」
ヒュンッ!ヒュンッ!ヒュンッ!
レイナの剣から成される巨大な真空波を、マリは横に飛んで避けていく。
二人は、今の段階ではほとんど互角だった。
- 633 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:52
- 本気を出していないのか、それはわからないが、マリとレイナは
凄まじい攻防戦を繰り広げていた。
すでに、部屋は二人の恐ろしいほどの攻撃力により、壁や地面にはひびや穴が
できていて、ぼろぼろの状態だった。
二人の体もまた、剣で斬られた痕などで傷だらけであった。
レイナが超スピードでその場から消える。
「何っ!?」
「ここだよっ!」
レイナは一瞬でマリの背後へ回り込み、マリに向けて剣を振るった。
「ちっ!」
マリは機敏な動きでレイナを振り向いて、剣で抑える。
- 634 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:53
- 「うらっ!」
「ぐっ・・・。」
レイナはマリが剣に目がいったと同時に、飛び蹴りでマリの顔を蹴り飛ばす。
「こっ・・・のやろぉ!爆砂煙!」
マリは、レイナの足元を爆発させて煙幕を張る。
レイナは意識を集中させて、気配でマリを探り当てる。
「・・・そこだっ!」
レイナが上を向いた瞬間、突然マリが上から飛んできて剣を振り下ろす。
レイナは余裕で剣で受け止める。
「甘いとよっ!」
「お前もなっ!」
マリは剣と剣の支点を利用して器用に回転し、落下の威力を殺さずに
レイナを膝で蹴り飛ばした。
- 635 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:53
- 「ったくよ〜、乙女の顔を蹴りやがって!」
「なんいうとや〜?乙女なんてどこにいるとよ?」
「ここだっ!ここにいるじゃねえか!」
マリは自分に指を指しながら叫んだ。
「「(どこが・・・?)」」
仲間のはずのマキとリカも、心の中でつっこみを入れていた。
「それにしても、楽しいばいっ!」
レイナが剣を構えてマリに向かっていく。
「お前と戦ってると、心が躍る!胸が騒ぐ!最高の殺し合いやけん!」
「ちっ、このサディストがっ!」
マリもまた、レイナに向けて走っていく。
- 636 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:54
- 二人の剣が同時に振られて、剣の音が響きあう。
その瞬間、爆発と風により二人の周りに竜巻が発生する。
「人を楽しそうに殺そうとしてんじゃねぇっ!」
「誤解しないでほしいばい。殺すことに興味はない。強い者と戦うことが
レイナは楽しいとよっ!」
レイナが剣をはじいて、マリの胸目掛けて剣を突く。
「喰らいなっ!」
「くっ!」
マリは剣を横にして突きを防ぐ。
その直後に、
「ガハッ!?」
マリの腹に、何かがめり込んで吹き飛ばされる。
マリは数メートル転がっていって、ようやく止まる。
- 637 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:54
- 「ゴフッ・・・今のは・・・?」
マリは口から血を吐いて、よろめきながら立ち上がる。
「風魂。要は風の塊をぶつけたんよ。風に実体はないから
剣じゃ防げないとよっ!」
レイナは、マリに向かって飛び込んで剣を振るう。
「もらったっちゃ!」
「っざけんなよ!爆炎陣!」
レイナが剣を振るよりも早く、マリが地面に剣を突き刺した。
直後にマリを中心に大爆発が起こり、レイナはそれに飲み込まれて吹き飛んでいく。
レイナは一度地面に背中からバウンドして、うまくバランスをとって着地する。
レイナは、マリの爆炎陣をまともに喰らって体中に火傷を負ったにも
関わらず、憮然として立っている。
- 638 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:55
- 「ハァッ、ハァッ、化け物かよ・・・。何で立っていられんだよ?」
「フン、これだけ楽しいのに寝てなんていられなか。お前、
小さいくせになかなか強かね。」
「小さい言うな!」
マリとレイナがぶつかり合い、何度か剣の交差が続く。
「うぉぉっ!」
レイナがものすごい速さで剣を振り回す。
それをマリは、最小限の動きでぎりぎりで避けていた。
「甘いとよ、ってか。」
「なっ・・・。」
「おいらに勝とうなんて、十年早いんだよ!」
マリの剣がレイナの右肩を斬りつけ、血が噴出す。
- 639 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:56
- 「ちっ!」
「うらっ!」
「くっ・・・」
さらにマリの爆発によって、レイナは後ろへと吹き飛ばされる。
「(あの風さえなんとかすれば、おいらは勝てる・・・いけるぜ!)」
レイナの目に見えないほどの速さの剣技、それをマリは恐るべき反射神経によって、
見切ってきていたのだ。
地面に着地したレイナは、じっとマリを見つめる。
「おいおい、四天王っていっても大したことなかったんだな。」
マリは挑発するように、軽く鼻で笑う。
「・・・ククク、ヒャーッハッハッハ!」
「てめえ、何がおかしいんだよ!?」
笑い始めたレイナを見て、マリは大声で怒鳴る。
- 640 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:57
- 「ハハハハハッ!これが笑わずにいられるか?"今"のレイナと
互角に戦えるやつなんて、今までおらんかった。」
レイナは、笑みを含めた顔つきでマリのことを見据える。
「レイナはお前を認めた。」
「あん?」
「だから、お前には見せるっちゃ。四天王、レイナの本当の強さを!」
レイナが風に包まれていく。
「これだよっ!これを待ってたんだ!もっともっとレイナを楽しませろーっ!」
「!?」
マリは目を見開いて驚いていた。
レイナを包んでいた風が消えたところに、レイナの姿がそこにはなくなっていた。
- 641 名前:konkon 投稿日:2004/12/01(水) 23:58
- 今日はここまでです〜。
- 642 名前:konkon 投稿日:2004/12/02(木) 00:00
- >マコさん
サユの件は・・・まぁこうなってしまったので
お許し下さい(汗)
光って強いんですよ〜♪
マコさんもがんばです!
>MSさん
自分でも驚きです(爆)
そうですね〜、いかに強さを持っていても
頭を使うことも大事ってことですかね?
頭が悪い自分ではわかりませんけどねw
- 643 名前:konkon 投稿日:2004/12/02(木) 00:03
- >151さん
なるほど!
今更気付きましたよ〜(汗)
さすがは151さん、やりますの一言です(驚)
ケイは三人との絡みが欲しかったのでちょっとだけ
(泣)でした・・・。
>七誌さんデスさん
久ぶりです〜♪
交信パワー・・・それもそのうち出るかもですねw
まぁ、これからもがんばります!
- 644 名前:MS 投稿日:2004/12/02(木) 08:22
- 更新おつかれいな!
れいなきましたね〜!
やっぱりれいなは本気じゃなかったんですね。
れいなの本気・・・。どのくらいのものなのか?
続きが気になりますね。
次の更新に期待してます。
- 645 名前:スペード 投稿日:2004/12/02(木) 08:32
- 更新お疲れさまです。
自分と比べるとやっぱ描写うまいなーって思います。
6期が敵でしかも強いってめずらしいかも。
頑張ってください。
- 646 名前:マコ 投稿日:2004/12/02(木) 17:14
- お疲れです。
れいながんばれ(またか)
こんどは剣の戦いなのかな?
うん たしかに 6期が敵と言うのは少ない気蛾するし なおかつ強いとはね。
なかなか 良い味出してますね。
ちょっと質問させてください。
技の名前って どこからそんな すばらしい名前が出てくるのですか?
オリジナルですよね。
参考までに教えてはいただけないでしょうか。
自分の更新は 試験があるので 少なくとも来週の火曜日以降になります。
次の更新を楽しみにしています。
- 647 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/02(木) 22:31
- 更新おつかれいな〜ってすげぇなれいなチャン。
レイナの訛りもいいかんじです♪
本気のレイナってどんなんでしょう・・・?
- 648 名前:151 投稿日:2004/12/03(金) 17:16
- 更新おつかれいなキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
刀剣による戦闘が大好きなので楽しみにしてます♪
でも違う方向性になりそうかな?
- 649 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:27
- 「消えた・・・?」
マリは周りを見渡し始める。
レイナの姿はどこにもない。
マサエと戦っていた時でも、姿は見えなくともほんのわずかだが、
気配だけは感じ取れていた。
しかし、今回はレイナの気配すら感じ取れない。
扉が開いていないことから、この部屋にいることだけは確かだ。
「どういうこと・・・?」
「・・・私にもわかんない。」
後ろで見ているリカとマキにも、レイナの姿を捉えることができない。
- 650 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:28
- 「どこにいやがる!出てこい!」
「出てこいと言われて、出ていくやつなんかいるわけないばい。」
どこからかレイナの声が聞こえた。
「くそっ!」
マリは体中に神経を巡らせる。
一瞬の静寂の後、
「ん、風・・・?」
マリの体に風が触れた。
次の瞬間、
ブシュッ!
「ぐあっ!」
「マリ!」
突然、マリの左肩から血が吹き出した。
- 651 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:29
- 左肩には、斬られたような痕がついている。
「お前も聞いたっちゃね。風の声を。」
マリの少し前に、レイナの姿が音もなく現れた。
「な・・・何しやがった?」
「一つだけ教えとう。レイナは風と同化できる力を持っとるっちゃ。
いくらお前でも、風となったレイナに敵うわけなか。」
「風と・・・同化だと?」
「さあ、レイナともっと遊ぶとよ!」
そう言って、レイナは再び風と同化して姿を消した。
「マキ、助けよう!三人でならなんとかなるかも・・・。」
リカはマキの腕を掴んで、マリの援護に向かおうとした。
しかし、マキはその場から動こうとしない。
- 652 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:31
- 「マリはまだ負けてないでしょ。」
「でも・・・。」
「私はマリを信じるよ。」
マキは真剣な目でマリを見つめている。
そんなマキを見て、リカは心配そうな顔をしながらマリの戦いを見守ることにした。
ほんの少し前に、風の集合体であった魔物、アヤカとノゾミが戦った。
その時には、ノゾミが鮫潜巻によってアヤカの姿を元に戻し、射煩玉を撃ち放って
アヤカを消し去ることができた。
だが、アヤカとレイナとでは決定的に違うところがあった。
それは、戦闘場所だ。
ノゾミは水の中で戦っていたため、真空波となったアヤカを水の流れによって、
姿を読み取ることができた。
- 653 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:32
- しかし、レイナの部屋は地上、その上にレイナは気配を完全に消し去っている。
マリは、何もできずにその場で留まることしかできないでいた。
一瞬、マリの体に風が触れる。
「くっ!」
マリは横に転がるようにして避ける。
だが、避けきれなかったせいか、マリの脇腹から血が垂れ始める。
そのようなことが、何度も続いていく。
マリの体は血だらけとなっていた。
息遣いも荒くなってきている。
「くそっ・・・。」
マリは肩で大きく息をしながら、周りを見渡している。
- 654 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:33
- 「楽しかったばい。これで終わりにしてやるっちゃ!」
マリは、咄嗟に声がした方に剣を構えた。
キンッ!
マリの桜満開に、レイナの剣が重なった。
「あちゃっ、声でばれたみたいばい。」
マリのすぐ目の前に、レイナは姿を現した。
その顔には、どこか余裕染みた笑みが見える。
「こっのやろーっ!」
マリは剣をはじいて、横から剣を振るった。
- 655 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:33
- それより先に、レイナは高く後ろに飛んで避ける。
同時に、どこから出したのかわからない大量のクナイを、空中で手で持って構える。
「ちっ・・・!?」
マリはレイナを追おうとしたが、体が動かなかった。
レイナはマリの剣を避けたと同時に、マリの影にクナイを刺して影縫いをしていたのだ。
「武人流投術、氷雨!」
レイナの手から、数え切れないほどのクナイが飛ばされる。
それらは風の力によって、ものすごい勢いでマリに向かっていく。
「(武人流だと!?)」
マリは、急いで自分を縛っているクナイを爆破させて外すと、
向かってくるクナイを爆発で叩き落していく。
- 656 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:35
- 「あれだけのクナイをどうにかするっちゃね、やっぱお前強かよ。
だが・・・。」
「くっ・・・。」
「その傷じゃもう遊べんとね。」
マリは全てのクナイを叩き落としたかったが、影縫いの影響で
一瞬反応が遅れてしまったために、腹に一本のクナイが突き刺さっていた。
「ぐぬっ・・・。」
マリはクナイを引き抜くと、剣をレイナに向けて構える。
マリの腹からは、血が止めどなく溢れている。
「マリ!もういいよ!」
リカが必死になって叫んだが、それでもマリは退こうとしない。
マリは血が出ている腹に、自分の衣服を破って巻きつける。
- 657 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:37
- 「お前、何者だよ・・・何でお前が武人流を使えんだよ!?」
「レイナは元の属性は忍者やけん、クナイの扱いには慣れとる。それに、
レイナ達が今までどこにおったか、お前が知らんはずなかね。確かに
帝国には大したやつはおらんかった。でも、学ぶべき人はいた。そう、
司令官にいろいろと技を教えてもらったっちゃ。」
「なるほどな・・・あの人も随分とお人好しだぜ。」
マリは軽く鼻で笑った。
「もうお前は戦えないけん、これで終わらせるばい!」
レイナが風となってその場から消える。
マリは剣を前に翳しながら、ゆっくりとその場で回り始める。
ちょうど一週した辺りで、マリは止まって前を見つめる。
- 658 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:37
- 「死ねっ!」
マリはレイナの声をした方を振り向く。
「(フェイクばい。)」
レイナは声を出した直後に、マリの背後へと回った。
マリはレイナに気付いていない。
「(レイナの勝ちっちゃ!)」
レイナは勝利を確信し、真っ直ぐにマリに向かって飛び込んだ。
- 659 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:38
- 更新しましたよ〜。
- 660 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:42
- >MSさん
ばれてましたかw
レイナの真の実力はここからですね!
というか、本来は初めから全快の予定が
オプションをつけたらこうなりました(笑)
>スペードさん
いえいえいえいえいえいえ!
そんなことないですよ〜。
自分でも納得できないくらい駄文です・・・
これでも少しは勉強してるんですけどね(汗)
六期はある意味特別扱いですね♪
この三人はとにかく強くしたかったんですよ。
- 661 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:47
- >マコさん
そうですね〜・・・大体は漫画やゲームから
パクってますかね(笑)
あとは辞書で調べたり自分で組み合わせたり
ってとこですかね〜。
けど、大抵は英語にしてますw
>七誌さんデスさん
れいなきましたよ〜w
れいなの訛りは会社の先輩から教わったものです♪
それが合ってるかどうかは知りません・・・(汗)
- 662 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:48
- >151さん
ん〜期待には答えられないかもですね・・・
何せ自分勝手にストーリーを考えているもので、
これで満足いただければ嬉しいです。
そうでなければ次の先頭にご期待を・・・m(_ _)m
- 663 名前:konkon 投稿日:2004/12/05(日) 01:49
- スポフェスきた〜!
ごっちんがんば!
コンコンがんば!
- 664 名前:MS 投稿日:2004/12/05(日) 11:33
- 更新おつかれいな。
れいなの本気強いっすね!遠距離系のサユミと違って、
れいなは近距離系なんですね。
次の更新に期待したいところなのですが、
あいにく僕は学生でテスト期間なので
今週の金曜までこれそうにありません(涙)
金曜か土曜にまとめて読まさせてもらいますです!
- 665 名前:151 投稿日:2004/12/06(月) 01:59
- 更新れいな。
なるほど、派手なサユミとは逆にとことん地味ですか。
こりゃ戦いにくいですねぇ。マリはどうなるのかな?
方向性については別に気にしないで下さいw
でも次の先頭に期待(笑)
そしてお人好しなあの人おめでとう。
- 666 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/06(月) 21:05
- 更新おつかれいな〜^-^レイナ強ッ!!
そうでしたか・・・風と・・・。
マリはどうなるのか・・・がんばってほしいばい(笑)
では次回更新に期待しつつ・・・
- 667 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/07(火) 20:47
- マリ−、頑張れマリ!
次回更新待ってます
- 668 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:08
- レイナが抜刀して、マリの間近まで迫る。
次の瞬間、
ボンッ!
「!?」
レイナの元で爆発が起こった。
レイナにダメージがあるわけではないが、マリはすぐにレイナの方を向いた。
「ここだっ!飛翔爆!」
マリはレイナに向かって飛んだと同時に、剣を高く振り上げた。
- 669 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:10
-
ドゴーンッ!
爆発の直後に、レイナが地面を激しく転がっていく。
レイナの体には、腹から右肩にかけて大きな斬り傷がついていた。
「ガハッ!な、なぜ・・・。」
レイナは膝をついて、マリを睨みつける。
「おいらを斬るほんの一瞬だけ、お前は元の姿に戻る。それまでしか
さっきまではわからなかったけど、お前の声を聞いた時にピーンと
きたんだ。声はこの空間を通っておいらに伝わってくる。それは
風も一緒だってな。だから、おいらは自分の周りの空間に爆雷弾、
つまりは機雷を仕掛けておいたんだよ。それにお前が掛かったから、
おいらはお前が向かってくる方向を見極められたんだよ。あとは、
お前が出てくるタイミングに合わせて斬りつけたってわけだ。」
「フフッ、ハハハハハッ!その体でよくもそこまで考えられたものだ。」
レイナは笑いながら立ち上がる。
- 670 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:11
- 「お前すごかね。レイナの真魔風神剣をここまで抑えることが
できるなんて、全く思っとらんかったばい。」
「妖刀、桜満開。これは仲間からもらった大切なものだ。
そんな簡単にやられるかっての。」
「ふ〜ん、まぁそんなことどうでもよか。楽しい時間だった。でも、
まだ後ろの二人が残っているとね、そろそろ死んでもらうけん。」
レイナの剣の周りに、目で見えるほどの風が大量に集まっていく。
「そうだね・・・おいらももう終わりにしたい。」
マリは、地面に剣を突き刺して目を閉じる。
「(もう一人のおいら、本気でいくよっ!)」
「(そうだな。あいつの力には、全ての力を出し切らないと勝てないかもしれない。)」
「(わかってるんなら力を解放して!)」
「(了解した。絶対に勝てよ。)」
「(OK!)」
マリはゆっくりと目を開けた。
- 671 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:14
- 「我が眠りし力よ。今解き放てっ!」
「鬼人化っ!」
レイナの長い髪が、凄まじい風の力によって、まるで生きているかのように浮き上がる。
マリの髪の色が金に変色していく。
レイナとマリが力を解放したことにより、まるで天変地異が起こったように
地面が揺れ出して、辺り一面に強風が発生する。
そんな中、マリとレイナはそれぞれ剣を構え直す。
「すごい力だね・・・。」
「次の一撃で決まるね。」
マキとリカは、力に巻き込まれないように少し離れたところから、
マリを見守っていた。
- 672 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:15
- 「お前、名前は?」
「おいらはマリ=ヤグチだ。」
「そっか、覚えてられたら覚えとくとよ。本当に楽しかった。
残念やけん、これで本当に終わりばい。」
「こっちのセリフだよ。おいらは負けない!」
嵐の中の一瞬の沈黙のあと、二人は同時に飛び出した。
「砕翔烈風斬!うおぉぉぉぉぉっ!!」
レイナが風の力を使って、ものすごい速さでマリに飛んでいく。
「爆破鬼神剣!うわぁぁぁぁぁっ!!」
マリもまた、爆風を利用して猛スピードでレイナに向かっていく。
- 673 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:16
- 二人がぶつかり合った瞬間、
ドゴーーーーーーーーーーーーンッッッ!!!!!!!!
大爆発と共に、爆発と暴風が部屋全体を包むように絡み合っていた。
マキは爆煙によって見えない二人を、目を凝らして探し出す。
目が慣れてくると、ようやく部屋の中央に二人の姿を見つけ出せた。
「ゴホッ・・・ガハッ・・・。」
マリは剣を地面に突いて、なんとか体を支えている状態だった。
体は全体的に切り傷だらけとなっており、口からは血を吐き出していて、
額からは血が流れていた。
- 674 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:17
- 「ほう・・・。」
対するレイナは、何ともないようにそこに立っていた。
だが、よく見るとレイナの腹部の左半分程と左腕の肘から先が
斬られていて、大量の血が流れている。
また、体は爆発により一部一部が焼け崩れていた。
「まさかレイナがここまでやられるとね。」
「うっ、くっ・・・。」
レイナの足元には、傷口から流れた血によって巨大な血溜まりができていた。
それでもレイナは、マリを振り向いて剣を構える。
「だが、まだ終わってはいない。」
「おいらは・・・負けない・・・。」
マリは足に力を入れて、必死に立ち上がろうとする。
しかし、足に力が入らずにその場に倒れこんだ。
- 675 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:18
- 「くそっ・・・。」
「さあ・・・決着をつけとう・・・。」
マリがレイナを見上げた時、いつの間にか近寄っていたマキが、
マリの前に立っていた。
「マキ・・・。」
「もういいんだよ。マリ。」
マキはそう言って優しく微笑んだ。
「マキ・・・下がってろよ。こいつは、おいらが・・・。」
マリの言葉に、マキはゆっくりと首を振った。
「・・・マキ?」
「レイナは・・・もう死んでるんだよ。」
マリはその言葉を聞いて、力無くレイナがいる方を向いた。
- 676 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:19
- レイナは、剣を構えて立ったまま死んでいた。
マリが落ち着いたところで、マキはマリの手当てを始めた。
「すごかったよ!この勝負はマリの勝ちなんだよ!」
リカはマリの前でしゃがみ込んで、嬉しそうに褒めた。
「おいらが・・・勝ったんだね・・・。」
マリはそれだけ呟くと、その場に倒れこんだ。
「マリ!」
「大丈夫だよ。気を失っただけだからさ。」
マキはマリを抱えて、もう一度だけレイナを振り向いた。
レイナは変わらない表情のまま、マキ達を見ているようだった。
「ほんとにすごかったね・・・。」
「うん。そんなすごいやつにマリは勝ったんだよ。お疲れ様だね。」
マキはマリをおぶって、リカと共に次の扉へと進んでいった。
- 677 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:19
- 更新しました〜。
- 678 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:23
- >MSさん
れいなの属性は剣士えしたからね〜。
接近戦を得意としているというか、史上最強の
剣士でした♪
そうですか〜。
テストがんばってくださいね!
>151さん
地味・・・でしたかね〜?
まぁ魔法は激しいですからその分先入観がって
とこなんでしょうか。
では、方向性は勝手に進ませていただきますw
これ以上矛盾を出すのもまずいですしね(汗)
- 679 名前:konkon 投稿日:2004/12/09(木) 22:26
- >七誌さんデスさん
まぁ、四天王ですからね。
強くて当然って感じですw
最近はまっているのが風と爆発なもので
マリが爆発、対するレイナは・・・ってことで
レイナには風を付けさせてもらいました♪
>名無し飼育さん
応援ありがとうです!
マリの勝負はこのようになりました〜。
これからもマリの応援よろしくです♪
- 680 名前:151 投稿日:2004/12/09(木) 23:35
- 更新おつかれいな。・゚・(ノД`)・゚・。
本気同士の戦闘は凄まじいですね。
地味というのはレイナの隠密性の事ですw
バトルは激しくて派手でしたヨ。
- 681 名前:マコ 投稿日:2004/12/10(金) 06:35
- お疲れです
れ れいな〜(うるさいって)
強かったですね マリ。
負けたものはしかたないですね。
よし 今日の夜 更新します。
- 682 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/10(金) 16:00
- 更新おつかレイナ〜とマリ!お疲れ〜様なのデス!
いや〜二人ともすげえです・・・。
もうとっても真剣に見てしまいました(^O^;
次は誰が出現するんでしょうか・・・?
- 683 名前:MS 投稿日:2004/12/10(金) 22:36
- 更新おつかれいな!
ふぅ、やっとテストが終わった〜!
ほんと、学生って疲れます・・・。
レイナとマリの本気はすごい戦いでしたね!
サユミ、レイナとくれば次はもしやあの人では・・・。
次の更新に期待してます!
- 684 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:14
-
四天王・エリ
- 685 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:14
- 「あれ、時間ないんですよね?かかってこないんですか〜?」
エリがのんびりとヒトミ達に向かって聞いた。
「くっ・・・。」
しかし、エリの威圧感により三人はなかなか動けずにいた。
「しかたないですね〜。じゃあエリから行ってあげますよ。」
エリは笑みを浮かべながら、三人に向かって歩いていく。
「くっ、ハァッ!」
ヒトミがレールガンをエリに向けて放つ。
エリはやはり簡単にはじいてしまう。
「百獣擬態、竜人擬!」
「だから〜、エリからそっちに行ってあげますって。」
ノゾミが飛び出そうとした瞬間、エリが腕を上げる。
その直後に、三人に重力が圧し掛かっていく。
- 686 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:15
- 「またれすか・・・。」
「ぐっ・・・。」
あまりの重力に地面にはひびが入り、三人は手で体を支えるだけで
やっとの状態となっていた。
「心配しなくても、すぐに終わらせてあげますよ。」
「・・・なるほどな。おもろい技やってくれるわな。」
アイボンはぶつぶつと呟くと、掌を地面につける。
その瞬間、今まで圧し掛かっていた重力が消え去った。
「あれ・・・?」
「立てるのれす!」
ヒトミとノゾミは嬉しそうに立ち上がる。
- 687 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:16
- 「ん〜?何で立てるんでしょうね〜?」
「うちが重力を消したからに決まってるやろ。」
エリの疑問に、アイボンが胸を張って答える。
「そんなことあるわけないじゃないですか〜。」
エリが再び腕を上げて重力を発生させる。
「無駄やっていったやろ!」
アイボンが地面に手をついて重力をかき消した。
「ふ〜ん。あなた、魔族ですね?」
「・・・。」
アイボンは何も言わずに黙り込む。
「何でエリの技を使えるのかは知らないけど、エリの技は人間では成しえることが
できない技だもん。何で人間側についてるんですか〜?」
「・・・うちはこの世界が好きになった。だから守る。そんだけや。」
アイボンは真剣な目で答える。
- 688 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:16
- 「まあ、エリにとってはそんなこと、どうでもいいんですけどね。
では、そろそろ死んでもらいましょうか。」
「二人とも怪我しとるんやから下がっててや。こういうタイプの敵さんは、
うちが成敗したるわ!」
前に出たアイボンを見て、エリは両腕を組んで考え込む。
「ふむ、どうしよっかな〜・・・そうだ!」
何かを思いついたエリは、笑顔でアイボンを見つめる。
「それじゃ、一つハンデをあげましょう。」
「ハンデやと?」
「はい、エリは片手しか使いません。遊んであげますよ。」
「ふざけんなや!初めから本気でかかってこいやっ!」
その言葉にアイボンは怒り、エリに向かって怒鳴った。
- 689 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:17
- 「エリが本気でやったら、すぐに終わっちゃうもん。あなたが
その気にさせることができたなら、力を出してあげますよ。」
「・・・あとで後悔するんやないで。」
アイボンは怒りの表情を消し去り、その場から消えた。
そして、エリのすぐ真横に現れて剣を振るった。
「(へ〜、けっこう速いんだね。)」
エリは、アイボンの振るった剣を横に飛んで避ける。
「まだまだいくでっ!」
アイボンは超高速でエリの周りを駆け回り、いくつもの残像を作り出してていく。
「甘いですよん。エリは気配で捉えることができるんだから。ダーククロー。」
エリの右手の指先から、闇の爪が大きく伸びていく。
- 690 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:18
- 「・・・そこっ!」
エリはアイボンの姿を捉えると、飛び掛かって爪を振るった。
しかし、エリが斬り裂いたのはアイボンの作り出した残像の一つに過ぎず、
アイボンの姿はそこにはなかった。
「(ん〜、エリが外した?・・・違うね。速くなってるんだ。)」
エリが止まったところを、アイボンが背後に現れてエリに向かって飛び込んだ。
「もらったわ!」
アイボンの鋭い突きが、エリの胸に突き刺さった。
「なんや、大したこと・・・!?」
突然、エリの体が光の粒子となって、空気中に消えていった。
- 691 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:19
- 「それっ!」
空中から飛んできたエリが、アイボンに向けて鋭く爪を振り下ろす。
アイボンはそれを察していて、大きく横に跳んで避けた。
次の瞬間、エリの爪によって地面が深く抉り取られ、勢いよく砂煙を巻き上げた。
「うらっ!」
「今度こそっ!」
砂煙が舞う中、アイボンとエリが一瞬交錯し、そしてすぐにお互いを振り向いた。
「ん〜、なかなかやりますね。」
そう言ったエリの髪が、何本かパラリと地面に落ちていった。
「ふん、まだまだこんなもんやないで。」
軽く笑みを浮かべたアイボンの腕には、小さな傷ができていて血が滴り落ちていた。
- 692 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:20
- 「アイボン、すごいのれす・・・。」
「うん、少なくともあの一瞬で、二人は三発は技を繰り出したはずだよ。
あの四天王相手にあそこまでできるなんてね・・・。」
ノゾミとヒトミは、アイボンの戦いを見て感心していた。
「(そして、私にも全ての攻撃が見切れたわけじゃなかった・・・。
アイボンなら本当にエリを倒せるかも・・・。)」
ヒトミは体を震わせて、エリを倒せるという予感を持たせるアイボンに、
期待が高まっていた。
「いっくでーっ!」
「エリは負けませんよ〜。」
二人が超高速でぶつかり合う。
そして、二人は何度も衝突を繰り返していく。
- 693 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:20
- 「せやっ!」
「むっ・・・。」
何度目かの衝突から、徐々に変化が訪れ始めた。
アイボンがエリを押し始めたのだ。
「(この人・・・誰?)」
誰がどう見ても、エリの相手はアイボン一人だった。
しかし、エリはアイボン一人と戦っている気がしなかった。
アイボンがいきなり高速スピードを緩め、今度は真っ直ぐエリに猛攻をかけていく。
「(また変わった・・・どういうことなの?あなたは誰?)」
エリが不思議に思うのも無理ではない。
アイボンは、戦いながら次々と戦闘スタイルを変えていた。
- 694 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:21
- アイのように超スピードで惑わせては、突然マコトのように正確で素早い剣技を魅せ、
マリのように激しく攻めることもあれば、リカのように鋭くエリを突いていく。
まさに、アイボンには仲間の力が宿っているといっても過言ではなかった。
エリはアイボンの剣から逃れ、一度大きく距離をとった。
「よくわかんないけど、これで終わりです。」
エリが右腕を振り下ろすと、いくつもの閃光がアイボンに向かって降り注ぐ。
アイボンのいた場所は、閃光の力によって地面が深く抉られていた。
「遅いで!」
閃光を潜り抜けたアイボンは、エリに素早く飛び込んだ。
「ウリャッ!」
「おっと!」
エリはダーククローで剣を抑える。
「えいっ!」
エリは剣を弾かずに掴み取り、剣をアイボンごと投げ飛ばした。
- 695 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:22
- 「ちっ・・・。」
「バイバーイ。」
アイボンが地面に降り立つと同時に、巨大な光の玉がアイボンを包み込もうとしていた。
「ふん、こんなもんで終わるかい!」
アイボンは冷静に光の玉を見据え、自分に当たる直前で剣を光の玉を刺した。
すると、光の玉は風に流されたように消え去った。
「おかえしやっ!」
アイボンが剣を振りぬくと、剣から気の塊がエリに向かって飛んでいった。
「そんなの当たらな・・・!?」
エリは気の塊を大きく横に跳んで避ける。
だが、エリが避けたとこにはすでにアイボンが回り込んでいた。
- 696 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:23
- 「これで決まりやなっ!」
アイボンが左手で剣を振るう。
「くっ・・・。」
エリは剣をダーククローで抑えきる。
「甘いわーっ!」
エリが剣を抑えるのは、アイボンの仕掛けた罠だった。
エリが剣を抑えたところで、アイボンが右手に溜めていた魔力を発動させる。
それは、まさしくエリが今使っているダーククローそのものだった。
アイボンがエリに向けてダーククローを振るった。
- 697 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:23
- 次の瞬間、
パシッ!
「あっ・・・。」
「はん、使わないんやなかったのか?」
エリはアイボンの振るった右腕を、無意識のうちに左手で掴み取っていた。
そんなエリを見て、アイボンは嘲笑うかのように口元をにやけさせていた。
- 698 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:24
- 今日はここまでです〜。
- 699 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:26
- >151さん
なるほど、確かに地味だったかもしれませんねw
本当はもっと大暴れさせるはずが、なかなか機会が
作れないで、こんな形で終わってしまいました・・・
レイニャ、ごめん・・・(泣)
>マコさん
ん〜、レイナは強かったので許してあげて
くださいな(汗)
マコさんもファイトですぞ〜!
- 700 名前:konkon 投稿日:2004/12/13(月) 23:30
- >七誌さんデスさん
ありがとうございます!
そうやっていただけると感慨最高でございMAX(笑)
次はこのお方の登場です!
エリの戦闘シーンはマジで悩んでます(汗)
まぁ、早いうちに更新したいと思います。
>MSさん
テストおつかれいな〜。
一度言ってみたかったんです↑(爆)
レイニャ&マリーは激しかったですね〜。
もう少し爆発の度合いを増やしたかったのですが、
自分の表現力では限界がありました・・・
サユ、レイナ、となると、もう誰でもわかりますよね〜♪
- 701 名前:MS 投稿日:2004/12/14(火) 08:26
- 更新おつかれいな!
予想通りやっぱりきましたね〜!
戦闘スタイルを変えて戦う・・・考えましたね〜!
そんな事アイボンにしかできませんね。
次の更新に期待してます!
- 702 名前:スペード 投稿日:2004/12/14(火) 09:12
- 更新お疲れさまです。
はたして亀ちゃんが両手使うとどうなるのか…。
楽しみです。
- 703 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/14(火) 22:32
- 更新おつかれいな〜^-^
うおお!!アイボン強ぇ!エリもなかなか・・・。
本気のエリってどんなんなんでしょう・・・?
- 704 名前:151 投稿日:2004/12/15(水) 00:38
- 更新おつかれいな。
これは予想外の展開ですね。
まさかあのエリをここまで押すとは・・・
具体的なスタイルが無いので難しいと思いますけど
konkonさん頑張って下さいませ♪
- 705 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:29
- 「うちを甘く見てるからこうなるんや。」
アイボンはエリの腕から逃げると、少し距離をおいてエリを見据える。
エリに傷をつけたわけではないし、ましてや勝利したわけでもない。
だが、アイボンはなぜか胸を張って、勝ち誇ったような笑みを浮かべている。
「すごいのれす・・・アイボン、ノノの天竜拳を・・・。」
「それだけじゃない。攻め方もみんなの戦い方に似てたよ・・・。
さらに、ケイの見切りや、アサミの"計算"まで使いやがった・・・。」
「"計算"?」
「それはあとで教えてあげるよ。それよりも、今はこの戦いに集中しよう。」
ヒトミはノゾミの頭を軽く撫でると、再びアイボンとエリに視線を戻した。
- 706 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:29
- 「やっちゃった・・・。」
エリは呆然として立っている。
今のエリからは、全くといっていいほど士気が感じられなかった。
「うそでしょ〜、最悪〜、ほんとどうしよ〜・・・。」
今度は、エリは頭を抱えて座り込む。
「(何でそこまで落ち込む必要があるんや・・・。)」
落ち込んでいるエリを、アイボンは冷ややかな目で見つめている。
「座っとらんで、さっさとかかってこいや〜!」
「・・・そうだ、それが一番いいかな、うん。」
エリはぶつぶつと呟くと、立ち上がって満面の笑みでアイボンを見た。
- 707 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:30
- 「さっき本気で掛かって来いっていいましたよね〜?」
「当たり前や。うちはなめられるんが一番むかつくんや!」
「じゃあ、エリの力を見せてあげますよ。"70%"まで上げちゃいます。
それと同時に、あなた達を殺して証拠隠滅、エリって頭いい〜♪」
「"70%"?」
「はい。そこまで上げればあなた、いえ、あなた達を葬るには
十分可能な数字と見ました。ちなみに、さっきまでは"30%"の
状態で片手だけだったんですよ〜。」
「なっ・・・。」
「フフン、エリのために死んでくだちゃい♪」
エリは一度微笑んで目を瞑る。
そして、ゆっくりと目を開けた。
- 708 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:31
- 「もう終わりね。」
目を開けたエリからは、何か変わったところは見られない。
だが、口調や雰囲気が先ほどまでとは違って、大人の雰囲気を漂わせている。
そして、笑っていた表情は消え、恐ろしいほどに冷徹な目をしている。
先ほどとは、アイボンとは違う意味で全くの別人のように感じられた。
「あなた、竜人ね。」
「・・・竜人?」
聞き覚えのない言葉に、アイボンは難しい顔をした。
「すでに絶滅したと言われている、魔界に住む最強の魔族、それが竜人よ。
竜人は敵や味方のあらゆる技を使いこなし、全てを滅ぼす力を持つことが
できる程の力を持っていた。さらに、自分の中に存在する龍を呼び出す
ことができる。まさか、まだ生き残りがいたなんてね。」
エリの言葉に、アイボンは何も口に出さずに聞いている。
- 709 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:32
- 「でも、エリには勝てない。エリはその竜人の上に立つ存在だから。」
「どういう意味や?」
「エリはオロチ様の力を受け与えられた者。エリは天界に存在する天使、
冥界に存在する死神、そして、魔界に住む全ての魔物、もちろん竜人の
力をも使うことができる。それなのに、このエリにたった一人の竜人が
どうにかできるわけがない。」
そう言って、エリが横に両手を広げる。
「それを身を持って教えてあげる。フェニックス・フェザー。」
エリの腕が徐々に光り出し、光がまるで羽のように広がっていく。
そして、そこから光の矢が次々と作り出され、アイボンに襲い掛かっていく。
- 710 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:32
- 「ちっ!」
アイの千里眼により、飛んでくる光の矢を見切って避けていく。
だが、あまりの速さと多さに避けきれず、そのうちの何発かが
アイボンの体を斬りつけていた。
「ぐっ、やっぱこの技使いこなすんは難しいわ・・・。」
アイボンは傷ついた体を押さえ、エリを鋭い目で睨みつける。
「これからだよ。ライジング・ストリーム。」
エリが勢いよく縦に腕を振るうと、天井まで届くほどの巨大な真空波が
アイボンに向かっていく。
「どわっ!」
アイボンは横に飛んでなんとか避ける。
- 711 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:33
- 「そこ、危ないよ。」
着地したと同時に、地面が割れて下からビームのようなものが飛び出して、
アイボンの顎を打ち抜いた。
アイボンは高く吹き飛ばされて、地面に叩きつけられる。
「ぐぅ・・・。」
「クロス・ソーサー。」
エリの広げた両腕に、二つの巨大な光の玉が作られる。
それを同時に、もの凄いスピードでアイボンに投げつける。
アイボンはそれらを避けると、エリに向かって走っていく。
- 712 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:34
- 「接近戦ならどうや!」
「無駄よ。あなたはもう、エリに近づくことすらできない。」
「アイボン、後ろっ!」
ヒトミの声に後ろを振り向くより早く、先ほど避けたはずの光の玉が
アイボンの背中を直撃した。
そして、もう一つの玉がアイボンを地面に叩きつける。
光の玉は、アイボンが避けた後も追跡していたのだ。
「ぐぅぅ・・・。」
「天に召されよ、エンジェル・ボイス。」
突然、倒れているアイボンの周りを巨大な光が包み込んだ。
そして、辺り一面から光の渦が発生し、アイボンを飲み込んでいく。
- 713 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:34
- 「うわぁっっーー!!」
何度も光に跳ね飛ばされ、アイボンは地面を激しく転がっていく。
「ガハッ・・・。」
アイボンは血を吐いて倒れ伏せた。
「これで終わりね。」
跪いているアイボンに、エリは小さく笑みを見せて手を向けた。
そして、目に見えるほどの強力な衝撃波がアイボンを襲う。
「やらせるかっ!」
ヒトミがレールダッシュでアイボンの前に立ち塞がり、衝撃波を両手で受け止める。
「へぇ・・・。」
「このっ!レールガトリングガン!」
ヒトミが両手の指をエリに向け、レールガンを分散させて何発も
連続で放つことで、ガトリングガンのように放っていく。
- 714 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:35
- 「エリにはそんなの効かないよ。テイク・オーバー。」
エリが目の前に黒い球体を作り上げる。
すると、レールガトリングガンがその黒い球体に、次々と吸い込まれていく。
「なっ!?」
「光の粒子が有であるなら、闇は全てを無に帰す。無駄なのよ。」
「百獣擬態、速猿擬!」
エリがレールガトリングガンを吸い込んでいるうちに、ノゾミが超スピードでエリの
死角となる背後まで回り込む。
「百獣擬態、剛熊擬!」
ノゾミがエリに大きく拳を振り下ろす。
- 715 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:36
- 「残念だったね。」
「!?」
エリは、目に見えないほどの速さでノゾミの拳を避けると、
ノゾミの腕を片手で掴み取った。
「エリが気付かないとでも思ってたの?獅子は兎を屠るにも全力を以てす、
今のエリは隙を見せないよ。だてに四天王のリーダーを任されていたわけじゃない。」
そう言って、エリはノゾミの腕を振り回し、重力を利用したものすごい威力でノゾミを地面に叩きつけた。
ゴキッ!バキバキッ!
「っっっっっ!!!!!」
あまりの威力に、骨が何本も折れる音と共に、ノゾミは大量の血と
声にならない呻き声を吐き出した。
- 716 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:38
- 「ノノッ!」
さらに、エリはその場で回転して遠心力を使い、ノゾミを勢いよく投げ飛ばす。
この勢いで壁に突き当たれば、いくらノゾミでも死を免れない。
「くそっ!」
ヒトミは、ノゾミが壁に叩きつけられるより先に回りこんで、ノゾミを抱き止めた。
しかし、
ドガッ!
「ガハッ・・・。」
ヒトミは威力を抑えきれずに、背中から壁に激突して壁に深くめり込んだ。
ヒトミの背中からは、ケルベロスとの戦いでできた傷跡から、再び血が滲み出ていた。
「つっ・・・。」
「言ったでしょう?あなた達では相手にならないってね。」
エリは軽く鼻で笑って、倒れているアイボン達を見下ろしていた。
- 717 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:38
- 今日はここまでです〜。
- 718 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:42
- >MSさん
予想通りでしたか・・・
次はいい意味で裏切れるようにがんばります!
全ての力を吸収できるアイボンならではの
戦い方ですね♪
でもまだまだ吸収しちゃう予定ですw
>スペードさん
亀ちゃんが両手を使うとこうなりました〜。
とはいっても全力ではないからなんとも・・・
次の更新が大変です(笑)
スペードさんも更新がんばってくださ〜い!
- 719 名前:konkon 投稿日:2004/12/17(金) 22:45
- >七誌さんデスさん
ん〜、強かったですね〜w
エリリンはなかなかではないかもですよ(謎)
本気のエリを・・・たぶん本気になります(汗)
>151さん
そうなんですよね〜。
アイボンにも一つや二つオリジナリティを
作らないと可愛そうですね。
とりあえずは・・・どうしてあげたらいいもんかと
考え中ですw
まぁなんとかします(爆)
- 720 名前:MS 投稿日:2004/12/18(土) 14:32
- 更新おつかれいな!
エリの強さに驚きました。
最初はアイボンがなんとか押してたのに
エリが少し本気?を出したらアイボンだけじゃなく、
ヒトミやノノまで相手にならないくらい強くなっちゃうなんて、
さすが四天王のリーダーですね。しかもまだ70%ですし、
これがもし100%になったら・・・考えただけでも怖ろしいですよ・・・。
今後の展開がどうなるのか楽しみです。
次の更新に期待してます!
- 721 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/18(土) 22:24
- 更新おつかれいな〜。
エリ強ッ!!なるほど・・・片手30%であれですか・・・。
70%でもすごいのに100%だとどうなるんでしょう・・・?
うわ〜むっちゃ気になる〜>_<
- 722 名前:151 投稿日:2004/12/19(日) 10:08
- 更新おつかれいな。
エリは凄い存在だったんですね!
しかもフリーザみたいな台詞をw
アイボンにはアレがあるとして、
それでもエリが100%となると厳しいですね。
どうするアイボン?
- 723 名前:めかり 投稿日:2004/12/20(月) 22:07
- 更新おつかれっす。
亀井さん強すぎですな〜。
ここまで強いとこれからどうなるのかスゴク気になります。
続きがんばってくださ〜い!
- 724 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:50
- 「まずはあなたから殺してあげる。」
エリは、今度は巨大な闇の玉を作り上げる。
「終わりね。」
エリの手から、闇の玉がアイボンに向かって放たれた。
「(こんなとこで・・・負けてられるか・・・。)」
アイボンは、肩で大きく息をしながら考え込む。
「(最後まであきらめん。絶対に倒したるわ!)」
アイボンは立ち上がって、向かってくる闇の弾をじっと見つめた。
「ハアッ、ハアッ、確か・・・こうやったよな・・・。」
アイボンが手を勢いよく縦に振って、巨大な真空波を発生させる。
真空波は闇の球を突っ切って、エリに向かっていく。
- 725 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:51
- 「・・・何で、竜人がエリの技まで使えるの?」
エリは横に飛んで真空波を避ける。
「おっと、そこは危ないで?」
エリはさっき自分が言ったことと同じだとわかり、下に注意を向けた。
しかし、エリの予想とははずれて上からビームが脳天に直撃した。
エリは地面に叩きつけられずに、うまく着地する。
「くっ・・・あなた、何者なの?たかが竜人が、エリの技を
使えるわけがない。竜人のレベルを超えている・・・。」
エリは頭を押えながらアイボンを睨みつける。
アイボンは、エリに左の人差し指を向ける。
- 726 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:52
- 「竜人がどうとか、そんなのうちには関係ないわ。うちは
アイボンや。それ以上でも以下でもない。ただ、お前だけは
絶対に倒す。それだけやっ!」
アイボンの指から、エリに向けてレールガンが発射される。
「そんなの避けるまでもない。」
エリは軽くレールガンをはじく。
その直後に、エリを竜巻が襲った。
「なっ・・・?」
「レールガンはフェイントや。そんなこともわからんかったのか?」
アイボンはレールガンを撃った直後に、なんと右腕の関節をはずして、腕を普段以上に
回転させながら剣を突くことにより、リカの参の突、捻を放ったのだ。
エリは竜巻に飲まれて、真上に放り出される。
- 727 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:53
- 「空中なら避けれんやろ!」
アイボンは、先ほどエリが使った技、フェニックス・フェッザーを
次々と放っていく。
「(くっ、テイク・オーバーを作る時間がない・・・。)」
エリは空中にいるにも関わらず、体をくねらせて全てぎりぎりで避けていく。
「つっ・・・。」
一発の光の矢が、エリの足を深く斬りつけた。
「今や!」
アイボンはエリが怯んだ瞬間に剣を向けて、強力な重力を引き起こした。
「キャッ!」
エリは、背中から地面に叩きつけられる。
その衝撃でエリの落ちた辺りの地面には、巨大な穴が空いていた。
- 728 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:54
- 「これでも喰らいや。」
アイボンが両手を前に突き出して、巨大な魔力を放出していく。
「まさか・・・。」
「あれを撃てるの・・・?」
ヒトミとノゾミは、驚愕の表情を浮かべてアイボンを見ていた。
「いったれやーっ!」
アイボンが放った技、それは大きさは弱冠小さめだが、ナツミとカオリの
融合魔法で作られる、フェニックス・アローそのものだった。
通常二人掛りで作り上げる融合魔法、それをアイボンは一人で作り上げたのだ。
フェニックス・アローは、真っ直ぐにエリに向かっていく。
- 729 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:55
-
ドゴーーーンッ!!!
エリに当たった瞬間、巨大な火柱が出来上がった。
「まさか・・・ここまでやるとはね・・・。」
火柱から出てきたエリは、炎に焼かれてぼろぼろの状態だった。
「ここで死んでいた方が、まだよかったと思えるのに・・・。」
エリは傷ついた体を押さえ、アイボンを睨みつけながら立ち上がる。
「もし、エリがキレて100%の力を出したら、"クロノス"の力を発動させたら、
地獄よりも恐ろしい恐怖を覚え、苦しみながら死んでいくことになる。」
「何を負け惜しみ言うとんのや。だったらキレてみろっつうの。」
エリの言葉も気にせずに、アイボンは両腕に魔力を溜め込んでいく。
- 730 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:57
- 「ヒトミ、クロノスって何れすか?」
「いや、私に聞かれてもね・・・。」
起き上がったノゾミの質問に、ヒトミは首を傾ける。
「時を操る最初の神のことや。まぁ、本当に時を操れるんやったら、
うちでも勝てんかもしれんけどな。」
アイボンは二人に答えると、エリの周りを光で覆っていく。
「これでしまいやっ!」
アイボンはエリの技、エンジェル・ボイスを発動させ光の渦を起こさせた。
ドドドドドドッ!
エリがいる場所を、次々と光が襲っていく。
- 731 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:58
- あまりの威力に、エリのいたところの地面が抉れて砂煙が宙を舞う。
アイボンは勝利を確信し、口元に笑みを浮かべた。
しかし、
「うそやろ・・・。」
砂煙が消えた後、そこには一つの影が残っていた。
エリは何かに覆われて、エンジェル・ボイスを防いだようだった。
それは、いつの間にかエリの背中から生えていた、四枚の巨大な羽だった。
そのうちの二枚は、白く光り輝いている。
そして、もう二枚の羽は黒く闇に包まれていた。
エリの体は、エンジェル・ボイスによるダメージは全くないようだ。
アイボンは、エリの顔を見て口を閉ざした。
- 732 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 14:59
- 「フフッ、フフフフフッ。」
エリの顔は、とても楽しそうに笑っていた。
「おいっ、何がおかしいんや!?」
「クスクスッ、キャハハッ。」
エリはアイボンに答えずに笑っている。
その顔はとても妖艶で傲岸、そして、あきれるくらいに無邪気に笑っていた。
「(何や、壊れてもうたんか?それとも、これがエリの言っとった
"キレた"状態っていうんか?)」
「クスクスクスッ・・・アハハハハッ!」
ゴゴゴッ!
「キャハハハハハハッ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
突然、部屋全体に大地震が起こり始める。
- 733 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 15:00
- その大きさは、エリが笑うたびに大きくなっている。
さらに、エリが四枚の羽を羽ばたかせる度に、異様な気が部屋中を飛び交っていく。
「天使と・・・死神の羽か・・・。」
アイボンがそう小さく呟いた瞬間、
「ヒャハッ!」
ガッ!
アイボンは顔に殴られた感触と共に、後ろへ転がっていった。
「ぐぬっ・・・。」
アイボンは立ち上がって前を見ると、エリが先ほどまでアイボンがいた場所に立っている。
「なっ、何が起きたの・・・?」
「わかんない・・・気付いたら、アイボンが倒されてて・・・。」
エリが消え、その直後に突然アイボンが倒されたことで、ヒトミとノゾミは
目を見開いてエリを見つめている。
- 734 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 15:00
- 「なっ、何なんや・・・?いきなり目の前に現れて殴りおった・・・
こいつ、ほんまに時を操れるんか・・・?」
「フフフフッ、アハッ!」
またエリがアイボンの視界から消えた。
それを見たノゾミは、エリを探ろうと慌てて周りを見渡し始めた。
その一瞬、ノゾミがアイボンから目を離したその一瞬のうちに、それは起こった。
次にノゾミがアイボンに目を移した瞬間、アイボンは体中から血を吹き出して倒れていった。
まるで、本当に時が止まったように思えた。
エリはアイボンの少し前で、とても楽しそうに笑っている。
「ア・・・アイボン・・・?」
ノゾミは、何が起きたかわけもわからずに、無意識のうちにアイボンの名を呟いていた。
- 735 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 15:01
- 交信しました〜。
- 736 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 15:06
- >MSさん
やっぱり四天王は侮ってはいけませんね〜。
エリはめちゃくちゃ強いっすよ〜。
っていう設定にしましたw
今回で100%となりました〜!
>七誌さんデスさん
片手で30%、強いっすね〜。
当初の予定よりもはるかに強くなってますw
やはりエリ推しの自分からしたらこのくらい
しないと・・・ってな感じですかね(笑)
- 737 名前:konkon 投稿日:2004/12/21(火) 15:11
- >151さん
フリーザのセリフ、思い出すの苦労しましたよw
微妙に被った〜みたいな、でもエリはそのくらい
強いってことなんですかね〜?
あれってのはあれのことですよね?
あれもたぶん次回だすつもりですよ♪
>めかりさん
ん〜、自分でもどこまで強くしちゃったのか
よくわかりません(汗)
まぁ、なんとかしますよ(爆)
めかりさんの小説もkonkonは大期待です♪
続き待ってま〜す!
- 738 名前:マコ 投稿日:2004/12/21(火) 17:31
- おっ かなり更新されてる。
お疲れ様です そして お久しぶりです。
かなりのスランプ状態が続いていまして 小説からしばらく離れていました。
そろそろ復活できそうなので こちらにも顔を出させていただきました。
いや 絵里 もっとも強いんじゃないのかな?
これからどうなる。
がんばってくださいね。
- 739 名前:MS 投稿日:2004/12/22(水) 08:13
- 更新おつかれいな!
四天王の強さ少し侮ってました。
まさかここまで強いとは・・・。
とうとうキレちゃいましたね。
この後、どうやってアイボンはエリを倒すのか?
次の更新に期待してます!
- 740 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/22(水) 10:59
- 更新おつかれいなぁ〜。
エリリン強ッ!ア、アイボ〜ン!
オ〜ノ〜。。。ふむ、さっきまでアイボン優勢だったのに・・・
そういえばエリは70%しか出してないってこと忘れてました(汗
がんばれ〜
- 741 名前:名無し募集中。。。 投稿日:2004/12/23(木) 01:04
- 更新おつかれいな。
って、なんじゃこりゃぁぁあああ!!
まるで怪獣同士の戦いみたいですね(笑)
おお、フリーザのセリフよく思い出しましたね。
確かに地球人レベルの強さじゃないかもw
そしてエリおたおめ〜♪
- 742 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:14
- 「ねぇ・・・何が起こったのれすか?この一瞬のうちに、何れアイボンが
あそこで倒れてるんれすか!?」
ノゾミは、隣で壁に背中を預けて座っているヒトミに聞いた。
「わかんない・・・私にもわかんないよ・・・。」
ヒトミは、震える声でノゾミに答えた。
「ゴフッ・・・。」
アイボンは血を吐き出して、よろめきながら立ち上がった。
「ありえるんか・・・あんなの・・・。」
- 743 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:16
-
・・・・・・・・
「バァッ♪」
「!?」
エリがすぐアイボンの目の前に現れた。
アイボンは間合いを取ろうと、後ろへ大きく飛んだ。
ガッ!
なぜかいきなり頭に衝撃が走る。
アイボンが振り返る暇もなく、いや驚くことさえしてないうちに、
あらゆる方向からエリの拳が飛んできた。
それも、猛スピードでアイボンに向かってきている上に、
数が多すぎて避けることもままならない。
「(なっ、何が起こって・・・。)」
考える間もなく、アイボンは体中を殴られていく。
人が瞬きをするよりも短い時間、その僅かな間にアイボンは、
エリの攻撃を何十発も喰らっていた。
アイボンの意識はそこで一度途切れた。
・・・・・・・・
- 744 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:17
- 「(あかん・・・左腕の感覚がないわ。アバラも何本か、砕けとるみたいや・・・。)」
よろめいて倒れそうになるが、なんとか足に力を溜めてバランスをとる。
「(ほんの一瞬やけど見えた・・・エリは、アイと同等の超高速、
いや、アイ以上の速さで、まさしく神足で動いてるんや・・・
文字通り、時が止まって感じるほどの速さでな。でも・・・うちは、
負けるわけにはいかんのやっ!)」
アイボンは、残った気力を振り絞ってアイの電影足を使い、エリの周りを
超スピードで駆け抜けて、残像を作りだしていく。
「(ここやっ!)」
アイボンがエリの背後に回った瞬間、エリの姿が消える。
そして、ほぼ同時に頭を掴まれた感触がした。
- 745 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:17
- 「なっ・・・。」
「キャハッ!」
エリはアイボンの顔を地面に叩きつける。
「ぐぁっ!」
さらに仰向けにして馬乗りになると、アイボンの体中を殴り続ける。
「キャハハハハハ・・・。」
「アイボン!っつ・・・うっ、うぉぉぉっ!」
ノゾミは、先ほどエリに叩きつけられた時に、何かが自分の体に
突き刺さった感じがした。
恐らく、その時にノゾミの肋骨が折れ、体の一部の器官に突き刺さったのだろう。
それでも、ノゾミは殴られているアイボンを見て、口から血が
零れ落ちながらも力を振り絞り、エリの横に回って限界まで
両腕に気を溜める。
- 746 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:18
- 「双・竜・拳!」
ノゾミは両腕から同時に天竜拳を放つ。
二つの天竜拳は重なり合い、さらに巨大な気の塊となってエリに向かっていく。
エリは、横から放たれたノゾミの双竜拳に反応できずに、いや、
なぜか全く反応せずに、まともに喰らって地面を転がっていく。
「ん〜?」
エリは体中から血が吹き出ているにも関わらず、なんともないように立ち上がる。
「これでも・・・喰らいやがれーっ!」
ヒトミは壁に手をついて立ち上がり、エリに狙いを定めて指を向けた。
ヒトミの背中からは、先ほどから止めどなく血が垂れ流れていた。
ヒトミは痛みに顔を引き攣らせながらも、ハイパーレールガンをエリに向けて放った。
- 747 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:19
- ハイパーレールガンは、エリの右肩に直撃して貫いた。
その衝撃で、エリの右腕が吹き飛んでいく。
それでもエリは、アイボンを笑って見ていた。
「アハハッ、ちゃいこ〜!」
エリが左手を広げると、エリの前に二匹の巨大な龍が現れた。
赤い龍と青い龍だ。
エリは、竜人のみが使えるはずの召喚を行ったのだ。
それも、二匹もの龍を呼び起こしたのだった。
「最上級の魔物達、レッドドラゴンとブルードラゴンよ。
主に従いし、敵を葬りたまえ〜。」
「ハァッ、ハァッ、・・・はん、最上級やとよ。
本物の龍の力、見せたれやっ!」
アイボンは、ぼろぼろになった体を懸命に立ち上がらせて、
目の前にワンダーランドを呼び寄せる。
- 748 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:20
- 「いっけ〜!」
エリの命令で、レッドドラゴンがマグマに近い炎を、ブルードラゴンが
一瞬で全てを凍らすような吹雪を、同時に吹き出した。
「全ての力を放出したる!やったれやーっ!」
ワンダーランドが巨大なオーラ砲を吹き出した。
それらの力がぶつかり合った瞬間、閃光が部屋を覆い尽くした。
アイボンの目には、エリと二匹の龍がオーラ砲に飲み込まれていくのが見えた。
だが、それで終わりではなかった。
羽を盾にしたエリが、辛うじてオーラ砲に耐え切ったようだ。
体中が傷だらけで、右腕が千切れているにも関わらずに、
エリは怪しげな笑みを浮かべている。
エリは体をふらつかせながら、どこかに視線を合わせようとしているようだ。
- 749 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:21
- 「クフフフッ、キャハハハハッ・・・。」
エリが羽を広げて舞い上がると、エリの体が光の球体に包まれていく。
そして、その虚ろな瞳がアイボンを捉えた。
「キャハッ!」
エリは満身創痍な体でありながら、先ほどまでとはいかないが、
超スピードでアイボンに向かって飛び出した。
エリの周りには、空気を震わせるほどの力が漲っている。
エリの力により、壁や地面はすでに粉々に砕け散っている。
もし、今のエリがまともにアイボンに当たれば、跡形もなく消滅するだろう。
「・・・これで終わりにしたるわ。」
アイボンは漆黒剣を両手に掴み、溜めていた魔法を解放する。
- 750 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:22
- 「漆黒剣よ、主の声に答え、真なる龍を呼びださん。」
漆黒剣から、巨大な炎の龍が現れる。
それは、周りの地面を溶かしきるほどの強力な炎だった。
「うちの最後の力、?惑龍。いくで。」
アイボンがエリに向けて?惑龍を放つ。
いや、それだけではなかった。
アイボンは?惑龍を放ったと同時に、自ら炎の龍の中に飛び込んだ。
その直後に、?惑龍は青く変色し、さらに轟音を立てて燃え上がっていく。
そして、?惑龍と光の球体が激しい火花を飛び散らしてぶつかり合った。
「ヒャハハハハッ!」
「ハァァァァッ!」
?惑龍が光の球体を飲み込もうとする。
光の球体が?惑龍をかき消そうとする。
- 751 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:24
- すいません、誤字が出てしまいました(汗)
?惑龍を焔惑龍としてくださいm(_ _)m
- 752 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:26
- 「(うちは一人やった。魔界では、殺されそうになったことが
何度もあった。誰も助けてくれなかった・・・でも、こんな
うちでも仲間ができた・・・魔族であるうちを、人間のこいつらは
仲間だと言ってくれた・・・守ってくれた・・・だから、
うちは守りたい・・・絶対にこの仲間達を守ってみせる!)」
「キャハハ・・・。」
「うぉぉぉっ!」
ほんの一瞬だけ、焔惑龍がさらに勢いをあげて燃え上がった。
そのほんの一瞬のうちに、焔惑龍が光の球体を飲み込んだ。
- 753 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:26
- その瞬間、
ゴォォォォォッッッッ!!!!
巨大な炎と光の渦が部屋中を飲み込んだ。
それは、遠くから見ていたヒトミとノゾミも、顔をしかめるほどの熱気だった。
炎が消えて目を開けたヒトミ達の前には、所々に火傷を負って
倒れているアイボンの姿があった。
それ以上先の方には何も無くなっていた。
アイボンは体中が血に塗れていて、遠くから見ると死んでいるようにも見える。
「アイボン!」
「大丈夫か!?」
ヒトミとノゾミは、慌ててアイボンに駆け寄っていく。
- 754 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:27
- 「・・・ほぼ全部の力使ってもうたから・・・力が入らんだけや。」
アイボンは力なく笑って答えた。
「アイボン・・・勝ったの?」
「ああ、勝った・・・ようや。エリは・・・倒せたみたいやわ・・・。」
「そうなんだ・・・よかった〜!」
ノゾミは泣きそうな顔で、アイボンの顔を覗き込んだ。
アイボンの顔は、原型が留まっていないほどに赤く腫れていた。
「二人がいなかったら、確実に死んでたわ・・・ありがとな。
それにしても、疲れたわ・・・あいつの力は、半端じゃないほど強かったわ。」
アイボンは、殴られて腫れ上がった顔をさすりながら礼を言った。
- 755 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:28
- 「(けど、あいつほどの力があれば、ノノの双竜拳もヒトミの
ハイパーレールガンも、簡単に避けられたはず・・・何か
理由でもあったんやろか?)」
エリが双竜拳やハイパーレールガンをまともに喰らった理由、
それは前にサユミが言った通り、エリはキレると周りが
見えなくなるのだった。
そのために、エリの目にはアイボンしか写っていなかったのだ。
それをアイボン達は知るよしもなかった。
「やったれすね!さすがアイボンれすっ!」
ノゾミは心から嬉しそうに笑う。
その顔に、一瞬だけアイボンは見惚れていた。
- 756 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:29
- 「(これで・・・仲間の笑顔を、一つは守ることができたわな・・・。)」
「ん、何かノノの顔についてるんれすか?」
顔を見られているノゾミが気になって聞いた。
「・・・何でもないわ。次行くで。」
アイボンは体中に受けた怪我と、激しい体力の消耗のために
よろよろと歩き始める。
それを、まだ辛うじて体力の残っているヒトミとノゾミが
支えながら、一緒に歩き始めた。
- 757 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:30
- 更新しました〜。
- 758 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:32
- >マコさん
お久しぶりですね。
健康に気をつけてマイペースに
がんばってくださ〜い!
>MSさん
四天王、恐るべしって感じですねw
当初のエリは正直なとこアイボン一人に
やられるとこでしたが、考えてるうちに
ここまで強くしてしまいました(笑)
- 759 名前:konkon 投稿日:2004/12/25(土) 18:36
- >七誌さんデスさん
70%、そしてキレましたw
自分が書くと、やはり逆転劇が多いようです(汗)
アイボン特有の技を考えるのに苦労しました(泣)
>名無し募集中。。。さん
怪獣同士といっても過言ではないですね〜。
フリーザを思い出すことですらけっこう
時間がかかったもんで、思わず本屋で
立ち読みをしてきてしまいました(笑)
当に地球人のレベルを超えてます。
というか地球人でもないんです(爆)
エリももう16歳ですね〜。
- 760 名前:MS 投稿日:2004/12/26(日) 10:13
- エリやアイボンの技や能力などで
考えるのに結構苦労してたみたいですので
ホントにおつかれいなです!
結果的にエリを倒せてよかったです。
仲間達を守るという気持ちが、アイボンを強くしたんですね。
次の更新に期待してます。
- 761 名前:151 投稿日:2004/12/26(日) 17:41
- 更新おつかれいな。
なるほど。こういう形で決着がつきましたか。
意外な弱点があったんですね。
しかし立ち読みまでするとは凄い行動力ですね(笑)
前回は名無しで書き込んじゃいました。
- 762 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/27(月) 11:02
- 更新おつかれいな〜^-^
アイボンばんざ〜い!やったね!
エリの弱点・・・ああ・・・なるほど。
- 763 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 18:53
-
四天王・リサ
- 764 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 18:54
- 「どうするんか!?水も冷気も効かんで!」
すでに炎は、三人の目の前まで迫ってきている。
しかし、アイの忍術もマコトの魔法も効かないために、
二人は困惑していた。
「二人とも、私の合図で息を止めてもらえませんか?」
アサミはメモリーのボタンを押しながら二人に言った。
「息を止めればいいんか?」
「はい、時間がないんで了承とさせていただきますよ。」
アサミは表情を変えずにボタンを押し続ける。
「ではいきますよ。ハイ!スーッ!」
アサミの合図で、アイとマコトは息を止める。
アサミが手を上に向けた瞬間、炎は消えていった。
- 765 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 18:59
- 「もういいですよ。」
アサミは深呼吸しながら二人を振り向いた。
「何だ・・・何をした?」
リサが納得いかない顔でアサミに聞いた。
「このメモリーを使うことで、私達の周りの酸素を分解して、
真空状態にしたんです。火っていうのは、酸素が無ければ
発生しないんですよ。そのために炎は消えていったんです。」
アサミはリサの目を見ながら、笑顔で答える。
「よっしゃ、こっから一気に倒してやる・・・。」
「ここは私が戦います。」
アイの言葉を遮って、アサミが一歩前に出る。
- 766 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:00
- 「今のでわかったでしょう?戦いには相性というものがあるんですよ。
あなた達が先ほどのアユミやメグミと対立できたように、敵によっては
私が手も出せなくも、あなた達なら立ち向かうことができることもあります。
ですが、このような相手では私が一番向いてるんですよ。」
「でも・・・。」
「それにあなた達、特にアイは大きな怪我を負っているでしょう。
ここは私に任せて、あなた達は休んでてください。」
「・・・分かった。」
「頼むで!」
アサミは二人に一度笑顔を向けてから、リサを振り向いた。
「なかなかやるようだな。」
リサは軽く首を頷けて、アサミを見据える。
- 767 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:02
- 「操るのが最も難しいと言われている武器の一つ、魔のグローブ、
メモリーか。それを人間が使えるとは思わなかったな。」
「そうですね。私も操るのに大分苦労しましたよ。」
「ほう、だったら、今ならそのグローブを操れるというのか?
それを使うことによる、"副作用"にも耐えられるというのだな?」
「まぁ、そんなとこですね。」
アサミは曖昧に答える。
「ところで、リサと言いましたね。私は戦いというものが嫌いです。
話し合い、もしくは別の方法で終わらせることはできませんか?」
「ハァッ?」
リサは大げさと言っていいほどに、驚きの表情を見せる。
- 768 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:03
- 「何をばかなことを・・・頭はいいようだが、現実を見てはいないようだな。」
「そうですか・・・では、私が三度説得しても無駄だった場合には、
本当に分かり合えないと判断し、あなたを倒します。」
「アサミ、何言うとんのや!?無理に決まってるやろ!」
「そうだ。相手はオロチの部下、それも四天王だ。話しを聞き入れるわけがない。」
「無理かもしれないのはわかってます。それでも、私は戦いたくないんです・・・。
これが私のやり方なんですよ。」
アサミは二人を振り向かずに答える。
「随分と偉大な考え方だな。だが、頭の柔らかさにおいては、後ろの二人の方が
優れているようだ。寛容さは相手によって、時には死を招き入れることを
覚えておけ。これが私の答えだ。」
リサがアサミに手を向けると、リサの周りに部屋全体を突きさせる程の、
氷の矢を作り上げていく。
その数は、レッド・アイが作り出す矢の数に匹敵するほどの量だった。
- 769 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:04
- 「串刺しとなれっ!」
リサが作った氷の矢が、一斉にアサミに向けて放たれる。
逃げ道はなく、全て壊すことはほぼ不可能に近いだろう。
しかし、
「アサミッ!」
「大丈夫ですよ。」
アサミは笑みを浮かべてメモリーのボタンを押していく。
氷の矢はアサミに刺さる直前で、全て消えて無くなっていった。
氷の矢が一本でもアサミに刺さることはなかった。
- 770 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:04
- 「なっ!?」
「知っているはずですよね?私の力は元素を操るんですよ。
水は一気圧の中では摂氏0度以下で氷となり、百度以上で
水蒸気となります。私は氷状態の結合している水分子を
分解して、全て水蒸気にしたっていうことですよ。」
アサミはすらすらと説明していく。
「まあ、頭の悪そうなあなたではわからないでしょうね。」
「貴様ーっ!これならどうだっ!」
アサミの言葉にキレたのか、今度は強力な吹雪を起こしていく。
「うわっ!」
「ぐぬっ・・・。」
アイとマコトは、吹雪を必死に防いでいる。
- 771 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:05
- 「これなら貴様でも防げないだろうっ!」
「なるほど、少しは考えてるってことですか。」
「アサミ、さっきの氷のように水蒸気にして消してくれ!」
「やってもいいんですか?」
「やってくれって!」
アイは怖い顔をしてアサミに頼む。
「では、いきますよ。」
アサミがメモリーを押して吹雪をかき消した。
「よっし、これで・・・どわーっ!」
「なっ、どういうことだ・・・?」
アイとマコトは一瞬だけ晴れた顔をしたが、吹雪がやまないことにまた慌てだした。
それどころか、徐々にアサミ達の体が凍っていく。
- 772 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:05
- 「わかってませんね。水蒸気にしたってすぐに凍ってしまうから、
体に氷が張り付いて凍ってしまうんですよ。」
「ふん、そのまま氷付けになって死んでいくがいい。」
「あなたもわかっていないようですね。」
「何っ!?」
「私の知能を甘くみないでほしいですね。」
アサミは再びメモリーを押していく。
直後に吹雪はやんでいった。
「吹雪が消えただとっ!?」
「雪とは氷のようなものですからね。あなたの雪は全て水素と酸素に電気分解して、
空気中に消えたんですよ。私の力は一つじゃないんですよ。」
「そうだったな・・・ならばこれならどうだ?」
リサが周りに大量の水を発生させ、それを巨大な蛇にしてアサミに放つ。
- 773 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:06
- 「何度無駄だと言ったらわかるんでしょうねぇ?氷を電気分解できるんですから、
水を分解することなんてわけないことですよ。」
アサミは目の前まで迫った水の蛇を、分解して消していく。
水の蛇が消えた直後に、リサがアサミに飛び込んできた。
「!?」
「今度こそ死ねっ!」
水の蛇は、リサが体を覆い隠すための目くらましに過ぎなかった。
リサがアサミ目掛けて突きを放つ。
ツンクの体を貫く程の力だ、アサミの体なら難なく貫くだろう。
アサミは避けきれずに、リサの突きがまともに胸を貫いた。
アサミは大量の血を吐いて、その場に倒れ込んだ。
- 774 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:06
- 更新しました〜。
- 775 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:09
- >MSさん
難しいけど考えることにも楽しみがありますから
苦でもないですよ〜。
仲間の結束、これがアイボンに与えられた使命ですw
>151さん
アイボンのみのオリジナル技、炸裂です!
サユミの言っていたことが唯一の弱点ということを
利用させてもらいました〜(謎)
気になったら落ち着かないタイプなので
本屋まで直行でしたよw
- 776 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:11
- >七誌さんデスさん
アイボン、勝利しましたね〜。
もう少し具体的に弱点なども言えたら
よかったんですけど、なかなか収まらなくて
こうなってしまいました・・・(汗)
とりあえず矛盾点があったら指摘してやってくださいw
- 777 名前:konkon 投稿日:2004/12/29(水) 19:13
- 書き始めて半年、あっという間でしたね〜。
その間に読んでくれた方々、本当に
ありがとうございました!
次の更新は来年初めにはできると想いますので
ご期待願います。
また来年もよろしくですm(_ _)m
- 778 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/12/29(水) 21:23
- 更新おつかれいな〜^o^リアルタイムデスよ〜^-^
アサミもすごいな〜。氷を電気分解やらなんやら理科系ですね、アサミは。
リサもなかなか・・・アサミはどうなるのか・・・。来年までお預けですね。
作者さん!良いお年を!来年お会いしましょう!楽しみにしてます。
- 779 名前:めかり 投稿日:2004/12/29(水) 23:13
- 更新おつかれです。
ぬぁ〜アサミ大丈夫なのか〜・・・
来年までずっと気にしてま〜す。
こちらこそ来年もヨロシクお願いします。
- 780 名前:MS 投稿日:2004/12/30(木) 15:19
- 更新おつかれいな。
うお!アサミピンチですね。
どうにかして勝って欲しいです。
次の更新は来年ですね。
来年もよろしくお願いします。
- 781 名前:151 投稿日:2004/12/31(金) 08:45
- 更新おつかれいな。
アサミが圧倒的かと思っていたらこれは・・・!
もしかして格闘戦もあるのかな?
アイボンのオリジナル技、
さながらシェンロンといったところでしょうかw
みなさん良いお年を〜
- 782 名前:マコ 投稿日:2004/12/31(金) 23:09
- こんばんは。
強いな 四天王。
なるほど アサミ 死す(マテマテマテ)
これからにきたいしています。
よいお年を。
年内の更新ができなくて申し訳ないです。
今 いろいろあって 精神面でまいっています。
- 783 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 22:53
- 「嘘やろ・・・アサミ!」
「フフフッ、ハーッハッハッハ!」
リサは高々と笑いながら、アイとマコトを睨みつけた。
「さて、次は貴様らの番だ。」
「まだ終わってませんよ。」
「!?」
倒れたはずのアサミが、いつの間にか消えていた。
そして、リサの頭上からアサミの声が聞こえてきた。
リサが上を見上げた時には、上から振り降りてきたアサミの両腕が、
リサの頭を叩きつけていた。
- 784 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 22:54
- 「ぬっ・・・。」
「せーのっ!」
リサの顔が下がったとこを、アサミは掌低で思い切り吹き飛ばす。
リサは一度は倒れるが、すぐに何もなかったように立ち上がる。
「(・・・硬い?)」
リサを吹き飛ばした時の衝撃で、なぜか自分の腕が痺れている。
そう思ったアサミは、リサを気にしながら自分の腕を見つめていた。
「アサミ、どういうことや?」
「ああ、私も見た。アサミがリサに胸を突き抜かれたとこをな。」
アイとマコトが後ろから聞いてきた。
- 785 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 22:55
- 「あなた達が見たものは蜃気楼ですよ。何か仕掛けてきそうだったので、
予め私のいる所を高温にして、幻影を作り出していたんですよ。」
「私がなぜ人間ごときに翻弄されている・・・?こんなことは
ありえないはずだ。そう、ありえるはずがない・・・。」
リサは目を瞑って気を落ち着かせる。
「(落ち着くんだ。やつの狙いは私を挑発して、本来の力を出させないことだ。
私の攻撃は森羅万象を操る、つまりは元素を元にしたものだ。そうなると、
元素を操る武器、メモリーには消されてしまう。遠距離戦ではだめということか。
ならば・・・。)」
リサが目を開けると同時に、リサの手が淡く光り出す。
リサは光っている腕を手刀の形にして構える。
すると、リサの腕から光が剣状と変して伸びていく。
- 786 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 22:59
- 「ありとあらゆる物を切り裂く光の粒子、ダーククローを応用した技、
ジェノサイドブレード。これは、昔にエリから教わった技だ。」
「へ〜、仲が悪かったわけではなかったんですね。」
「そういうことだ。いくぞっ!」
アサミの挑発も気にせずに、リサはものすごい勢いでアサミに向かって飛び掛かる。
「(なるほど、そうきますか。それなら・・・。)」
アサミはリサに注意を向けながら、メモリーを押し始める。
アサミがメモリーを押し終わると、アサミの手に水の刃が収まった。
「うらっ!」
「ハッ!」
リサの腕を、アサミの水の刃が押える。
- 787 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:02
- 「むっ、斬れないだと?」
「ウォーターカッター。水というのは高圧力で噴出すると、
ダイヤすらも切り裂くことができるんですよ。」
「やるな。だが、私にはそんなこと関係ない。ハァッ!」
突如、リサの腕がさらに光りだす。
「!?」
アサミは反射的に横へ飛んだ。
が、次の瞬間にアサミの右腕の袖が斬り裂かれていた。
そして、下の地面には大きな亀裂が入っていた。
「・・・。」
それを見て、アサミは一度後ろに下がる。
- 788 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:03
- 「この技はその名の通り、全てを撲滅する最強の技だ。
貴様の命もあとわずかだな。」
そう言って、リサは姿勢を低くしてまるで獣のように走り出す。
「やらせない!」
「アサミ!」
アイとマコトが、アサミの援護に入ろうと前に飛び出そうとする。
しかし、
「邪魔だ!」
リサが手を振り上げた瞬間、巨大な炎が二人を拒んだ。
「ぬぉっ!?」
「くそっ!アサミ!」
「まだまだっ!」
リサが腕を振り回してアサミを攻めていく。
- 789 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:04
- 「くっ・・・。」
アサミはジェノサイドブレードを剣で弾くか、ぎりぎりで避けていた。
だが、それはマキのように見切れているわけではなく、
辛うじて避けていられたのだった。
リサのジェノサイドブレードにはどこか異質な気が纏っていて、
避けることが困難だった。
アサミの体には、いくつもの斬られた跡がついていた。
アサミはリサの猛攻を避けながら、少しづつメモリーの
ボタンを押していく。
「そこです!」
アサミはリサのジェノサイドブレードを掻い潜り、リサの腹を斬りつけた。
- 790 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:05
- しかし、
キンッ!
「やっぱり・・・。」
「無駄だ。そんなもの私には効かん。」
確かに、アサミはリサの体をまともに斬りつけたはずだったが、
リサの腹にはほんの少し血が滲んでいただけだった。
「なるほどな。ダイヤを切り裂くことができるだけのことはある。
だが、その程度では私はやられない。私の体の頑丈さはツンクよりも上だ。」
ツンクの体でさえ、マキの普通の攻撃でも傷一つつかなかったのだ。
それよりもさらに硬いというリサを倒すとしたら、生半端な攻撃では少しもダメージを
与えることはできないだろう。
リサは軽く笑みを浮かべると、アサミ目掛けてジェノサイドブレードを振り下ろした。
- 791 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:06
- 「もらった!」
「くっ!」
リサはウォーターカッターを右腕で弾き、左腕でアサミの胸を斬りつけた。
「違うな・・・そこだっ!」
リサはすぐに上を振り向き、ジェノサイドブレードを一閃させる。
そこには、ウォーターカッターを振り上げていたアサミが飛び掛かっていた。
先ほどリサが斬りつけたのは、蜃気楼によるアサミの残像だったのだ。
「くっ・・・。」
アサミは、なんとかウォーターカッターでリサのジェノサイドブレードを
受け止めるが、威力に耐え切れずに吹き飛ばされる。
アサミはバランスを崩しながらも、倒れずに地面に降り立った。
それと同時に、アサミの頬から血が垂れていく。
- 792 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:08
- 「私が同じ手を喰らうとでも思ったら大間違いだ。さっきまでは
怒りに身を任せたばかりに、頭に血が上って周りが見えずにいたが、
本気を出せば貴様の気配を感じることなど容易いものだ。」
考え込んでいるアサミを見て、リサは不敵に笑う。
「お前の弱点は、メモリーのボタンを押さないと能力を発動できないことだ。
だが、私は違う。いつでも力を放出することもできるのだ。」
「・・・。」
「それに剣の腕はないようだな。押えるのでやっとというとこか。」
「・・・ご名答です。私にボタンを押す時間さえ与えさせなければ、
元素を操ることはできないですからね。それに、確かに私には
剣の戦いは向かないようなんですよね。」
「私相手によくやったと言ってやろう。これで終わりだ!」
リサはジェノサイドブレードを振りかぶり、アサミに向かって飛び掛かった。
- 793 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:09
- 「・・・ですけど、忘れてはいませんか?私の力は一つではないということを。」
アサミは、握り締めていたウォーターカッターをリサに投げつけた。
「こんなものでやられるかっ!」
リサは、向かってきたウォーターカッターを軽く腕で払って、
地面に叩き落した。
アサミの手から離れたウォーターカッターは、ただの水と化して
地面に吸い込まれていった。
「自ら武器を手放すとは、ようやく死ぬ気になったか。」
「いえ、私にはもう武器は必要ありませんから。」
アサミはリサがウォーターカッターに気を取られた隙に、後ろを振り向いて
メモリーのボタンを押し、酸素を消してアイとマコトを覆っていた炎を消し去った。
- 794 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:10
- 「いや〜、やっと炎から出られたわ。助かったで。」
「これで私達も戦える。」
炎が消えたあとには、大量の汗をかいていたアイとマコトが立っていた。
「ふん、三人でなら私に勝てるとでも思ってるのか?」
「いえ、私一人で十分です。」
「何?」
「ただ、ウォーターカッターを制御していると、かなりの力を
消費してしまうんです。それに、炎に取り囲まれててはさすがに
あの二人でも、体力を消耗しきってしまいます。オロチはまだ
倒してませんからね。ここで終わりではないのですから。」
アサミは軽く笑って答えた。
- 795 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:11
- 「ほう、大した自信だな。この私に一人で勝てると言うか・・・
笑わせるな!剣を無くした貴様には、もう私に傷をつけることも
できまい。もちろん、剣を作らせる時間など一瞬たりとも
与えはしない。私の方が強いんだ。ふざけるのもいい加減にしろ!」
「ふざけてなどいませんよ。それと、強い者が勝つのではありませんよ。
勝った者が強いんです。データは整いました。あなたでは、私には
勝つことができません。それをこれから証明してみせましょう。」
そう言って、アサミは静かに構える。
今のアサミの構えは先ほどまでとは違い、武術に近い構えをとっていた。
「いいだろう・・・本気で殺してやる!」
「アサミ=コンノ、参ります。」
向かってくるリサを見据え、アサミは拳を強く握り締めた。
- 796 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:11
- 更新しました〜。
- 797 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:12
- あけおめ!ことよろ!あなまり(違)
今年最初の更新です!
物語も終盤、みなさん、今年も一年?
よろしくお願いします!
- 798 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:15
- >七誌さんデスさん
アサミの属性は科学者ですから♪
科学融合完璧です!
今年中には確実に終わりますので、
よろしければお付き合いください。
- 799 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:17
- >めかりさん
恐らくは大丈夫です(汗)
今年もがんばりましょう!
めかりさんの小説をいつまでも待ってます♪
>MSさん
アサミ、勝てるかな〜?
っていうのは冗談で(汗、まぁ、なんとかしますw
今年もよろしくです!
- 800 名前:konkon 投稿日:2005/01/02(日) 23:21
- >151さん
圧倒的、ん〜どうでしょうね〜(謎)
格闘戦・・・読まれた(汗)
けどアサミ=空手ですからね〜・・・
シェンロン・・・ん〜炎の龍です(爆)
>マコさん
四天王は強いですよ〜♪
アサミ・・・殺さないであげてください(泣)
そうでしたか、調子が戻るまで待ってますよ。
がんばってください!
- 801 名前:スペード 投稿日:2005/01/03(月) 00:11
- 更新乙です。
私の作品に続いての紺ちゃんの活躍、
目を見張りますなぁ。
お互いがんばりましょう!
続き待ってます。
- 802 名前:桜娘 投稿日:2005/01/03(月) 21:08
-
更新おつかれっす。
こんちゃんはやっぱスゴイな〜。
自分のとこのこんちゃんも負けないように
もっと活躍させたいなぁ。
という事で今年もお願いします。
- 803 名前:MS 投稿日:2005/01/03(月) 23:35
- あけおめ!ことよろです!
そして更新おつかれいな!
お、アサミの戦闘スタイルが変わるのかな?
どんな戦いになるのか気になりますね。
アサミがんばれ〜!
次の更新に期待してます。
- 804 名前:151 投稿日:2005/01/04(火) 06:21
- あけおめ!ことよろ!れいな!
アサミはやっぱり強いですね〜。
そしてやはりそう来ますか(笑)
このスタイルを楽しみにしていました♪
- 805 名前:七誌さん 投稿日:2005/01/04(火) 18:14
- 明けましてオメデトサマです!
アサミってやっぱかっけー(違
どんな戦いになるのか。このスタイルはもしや・・・。
次回更新待ってます。
- 806 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/07(金) 11:46
- あけおめです。そして初めましてです。
今までROMってましたがアサミの
かっこよさに痺れて思わずレスしてしまいました。
前回の更新分で某漫画を思い出し、懐かしくて
思わずにやけました。
リサはまさかあっけなく爆死?かと思いましたが、
今回分を読んで安心しました。
長々とすいません。次回を楽しみに待ってます。
- 807 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:22
- 「ハァァァッ!」
リサが高く飛び上がり、アサミに両拳を振り下ろした。
アサミは冷静に見極めて、大きく後ろに跳んだ。
ドゴーーーーンッッッッ!!!!
リサが地面を叩きつけた瞬間、巨大な亀裂が生まれて部屋に大きな衝撃が走った。
リサの真下の地面は、粉々に打ち砕かれていた。
その力は、あのサイクロプスよりも上かもしれない。
アサミは着地すると、特に驚いた様子も見せずにリサを振り向いた。
「ちっ、外したか。」
リサは軽く舌打ちしてから、アサミに凄まじいスピードで飛び掛かった。
- 808 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:23
- 「うぉぉっ!」
リサが次々とジェノサイドブレードを振り回す。
その度に、リサの恐ろしいほどの攻撃力で壁や地面が砕け散っていく。
一撃でもまともに喰らえば、確実に死を迎えるだろう。
しかし、リサが何度ジェノサイドブレードを振るおうとも、
アサミに当たることはなかった。
しかも、
「ハッ!」
アサミの拳がリサの顔を殴りつける。
「無駄ですよ。」
「くっ、このーっ!」
リサの隙を見つけては、一撃ずつ確実に殴りつけていた。
- 809 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:25
- 強靭な体を誇るはずのリサの体は、アサミの攻撃を喰らうごとに
なぜかダメージを受けていた。
「なぜだ、なぜこの私が人間ごときの攻撃にダメージを受けている・・・?
なぜ私の攻撃が当たらない・・・?」
先ほどから、リサの攻撃をアサミは全て避けていた。
リサは、自分の攻撃が当たらないことにまた苛立ちを覚え、
さらに激しくアサミを攻めていく。
アサミはリサのジェノサイドブレードを避けると、即頭部に
肘を打ちつけ腹を蹴り飛ばした。
リサは一度地面に倒れこむと、すぐに立ち上がってアサミに飛び掛かる。
「アサミのやつ、すごいな・・・どうしたら、あそこまで的確に
リサの攻撃を避け続けていられるんだ?」
遠くから見ていたマコトは、感心してアサミの戦いを見ていた。
- 810 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:26
- 「天才なんやよ。アサミは・・・本当にすごいやつや。」
隣にいたアイが、呟くように答えた。
「今のアサミなら、相手があの四天王だろうと負けることはないやろね。」
「何か知ってるのか?」
「アサミには、リサの次の動きがわかるんやよ。」
「何?どういう意味だ?」
アイの言葉に、マコトはアイを振り向いた。
「予知能力でもできるというのか?」
「いや、そういう意味でもないらしいんや。先のことが見えるとは、
ちょっち違うっぽいんやわ。カオス理論って知っとるか?」
アイはマコトの目を見て聞き返した。
- 811 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:27
- 「・・・いや。」
「アサミの話では、カオス理論っつうのは世の中に起こっている
不規則に現れる現象、それを数学的に計算して、予測可能に
できるようにすることらしいんやわ。これを極めると、地震や
雨といった気象なんかも予測できるんやと。」
「・・・それとどういう関係がある?」
「わからんか?アサミは敵の行動パターンを見極め、計算し、予測して
戦ってるんやよ。それがアサミの能力、"カリキュレーション"や。
本人は"パーフェクト"って言っとるけどな。アサミはリサの攻撃が
見えているわけじゃない、リサの先の動きを全て計算してるんや。
それも、曖昧な答えじゃない。確実であり、絶対的な答えを導き出して
戦ってるんやわ。」
「なっ・・・。」
驚いているマコトに、アイは軽く笑いかける。
- 812 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:28
- 「メモリーの力でリサを吹き飛ばすこともできたはずなのに、
さっきまでわざわざ接近戦に持ち込んで攻められていたのは、
リサのデータに少しでも確実性を増すためやったんやろな。
それによって、リサの動きを計算してたんや。」
「そ、そんなことが可能なのか・・・?」
「現にアサミが今やっとるやろ?うちもやられたことあるもん。
修行してた時に、一度だけ手合わせしたことあるんやけど、
最初の方はうちが優勢に攻めていた。けど、時間が経つにつれて
徐々に状況は変わっていった。うちがどんなところから攻撃を
しようとも、アサミに軽く避けられていった。長く戦えば、
その分正確な計算ができるとさ。今回みたいに、持久戦に持ち込みさえすれば、
アサミに勝てるやつなんておらんやざ。」
普通なら、戦えば戦うほど集中力が途切れて動きが鈍くなる。
しかし、アサミの場合は逆だった。
- 813 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:29
- リサとの長期戦となってる今現在では、アサミの動きが少しづつ
よくなってきているように見える。
それこそアイが言っていたように、アサミの計算が正確に
なってきているからだった。
アサミには、マキのように空気の流れが見えるわけではないし、
マリのように人間離れした反射神経を持ち合わせているわけではない。
だが、アサミはその二人のように、ぎりぎりまで攻撃を引き付けて避けることができる、
それはリサの次の動きを完璧に計算できているからである。
それこそが天才の名を持つアサミの、真の能力だった。
「貴様っ・・・。」
リサは口元の血を腕で拭い、一度大きく深呼吸すると地面に手をつけた。
その直後に、二人の姿を霧が包み込んでいった。
- 814 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:31
- 「(これだけの霧であれば、私の姿を捉えることは不可能なはずだ。
だが、私には貴様の動きが気配でわかる。これで終わりだ!)」
リサは気配でアサミの姿を探り当て、音もなくアサミの背後へと回った。
「(死ねっ!)」
リサはアサミのいる場所を狙って、鋭く腕を突いた。
「なっ・・・。」
リサは驚愕の表情をした。
リサの突いた場所にアサミがいなかったからだ。
リサは慌てて、再び気配を探り始める。
そして、またリサの顔はすぐに引き攣ることになる。
- 815 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:32
- リサが捉えたアサミの気配、それはすぐ目の前、それも自分の
目線の真下にあった。
アサミは予め、しゃがんでリサの突きを避けていたのだ。
「これで決めます!紺野流、六拾四式、荒咬!」
アサミの右拳が、リサの強靭な硬さの脇腹に突き刺さる。
「ガハッ・・・。」
その耐え難い威力に、リサの口から血が吹き出した。
「弐拾七式、神塵!」
アサミはその低い位置から、左の裏拳で勢いよくリサの顎を打ち上げた。
その衝撃で、リサの体が高く宙に舞う。
- 816 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:33
- 「奥義、百壱式、虚砲!」
さらに、リサが落ちてきたところをアサミの両掌による発剄で、
リサの胸部を撃ち飛ばした。
リサは、何メートルも吹き飛ばされたあと、地面を激しく転がっていく。
「ゴフッ・・・ぐっ・・・。」
リサは胸を押さえながら、地面に大量の血を吐き出した。
リサのような体の硬い者でさえ、これだけのダメージを与えられるほどだ、
もしこれが普通の人間に放たれていたなら、間違いなく胸骨は粉々に
砕け散っていただろう。
アサミには、人体におけるあらゆる知識が隅から隅まで埋め尽くされている。
人体の構造をよく理解し、どのようにしたらどこまで力を発揮できるのか、
どの部分が脆弱でどこが強靭なのか、そういったことを熟知し、それを
可能な限りすみやかに実行するための知識と技術、それこそが格闘技の本質だと
アサミは考えていた。
アサミは完璧に武術をも極めていた。
- 817 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:35
- 「なぜ・・・この私がここまで・・・。」
「本来、魔物を倒すために編み出された技、それが父から受け継いだ
この紺野流です。紺野流では、気の流れを体に纏うことで、通常の
何倍もの力を叩き込むことができるのですよ。それは、あなたのような
強靭な体であったとしても、紺野流には無に等しいのです。私には
格闘家の血も流れているんです。例え剣が使えなくたって、例え力で
劣っていても、接近戦でも私は負けませんよ。完璧です!」
アサミは強く言い放った。
「これで二度目です。負けを認めてもらえませんか?」
「ぐっ・・・こ、この私が人間ごときに・・・。」
リサは胸を押さえながら、体を震わせて立ち上がる。
- 818 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:36
- 「ふざけるな・・・こんなことがあってなるものかーっ!!」
リサが腕に力を溜めていく。
突然部屋全体に亀裂が入っていき、壁や地面からいくつもの
巨大な岩が出てきて、アサミに向かって飛んでくる。
「私は四天王なんだっ!この私がやられてなるものかーっ!」
「ふぅ、まだやるんですか・・・。」
アサミは一度小さな溜息をついて、メモリーのボタンに手を伸ばす。
その時、
「っつ・・・。」
腕に強い痛みを感じ、一瞬だけ体の動きが止まった。
「(・・・そろそろ限界のようですね。早めに勝負をつけないと・・・。)」
アサミは冷静にそう判断してから、メモリーを押し始めた。
- 819 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:36
- 更新です♪
- 820 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:40
- >スペードさん
そうですね〜。
何よりも計算高い頭脳を持つ彼女こそ
やっぱりサイコーだと想ってばっかです(笑)
まだまだ活躍劇は続きます!
>桜娘さん
紺ちゃん祭りキターッ!
もう最近どこの小説でも紺ちゃんばかりで
マジちゃいこ〜です!
これからもこの調子でいってほしいものです・・・。
- 821 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:43
- >MSさん
アサミの先頭スタイル変更です♪
アイボンとは違う意味でいくつもの
力を隠し持っていますんで、強いっすよw
>151さん
ここの勝負はどうしても書きたかった
ベスト3に入りましたね〜。
紺ちゃんに頭脳と格闘を入れ混じらせた場合に
どうなるのか、結果はこうなりました(爆)
あとは自分の文才がもっとよければ満足でしたね・・・。
- 822 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 00:47
- >七誌さんデスさん
アサミはかっこかわいいんです♪
以前はマキがこれに入ってましたが、今では
アサミになってますw
ちなみにマキはクール&ビューティです(笑)
>名無飼育さん
初めまして〜、とりあえずあけおめですw
けっこうあの某漫画を読んでいる人って
多いみたいですね〜。
ずいぶんいろいろと知っている方がいます。
ってことはけっこうありきたりな小説に
なってしまってるんでしょうか・・・。
ちょっちがんばりま〜す(汗)
もしよろしければまたレスくださいね♪
- 823 名前:MS 投稿日:2005/01/08(土) 15:36
- 更新おつかれいな。
アサミの体も限界に近いようですね。
腕の痛みをこらえてなんとかリサを倒して欲しいです。
四天王の次はいよいよ・・・・。
次の更新に期待してます。
- 824 名前:七誌さんデス 投稿日:2005/01/08(土) 20:42
- 更新おつかれいな〜^-^
やっぱアサミってかっけ〜♪
でもさすがのアサミもこんだけやれば限界は近くなるんですね。
なんとか最後まで持ちこたえてほしいです。
この四天王戦が終われば・・・
- 825 名前:151 投稿日:2005/01/08(土) 21:14
- 更新おつかれいな。
これがアサミの能力・・・。
そして伝家の宝刀カッケ〜!
腹にくくった一本の槍って感じですネ。
- 826 名前:雨 投稿日:2005/01/09(日) 13:39
- 更新お疲れ様です。
先日の名無しです。名無しのままだと失礼かと思いまして・・・。
いえいえ、すごい面白い展開になってますよ♪
対四天王戦でも丁寧な口調のアサミに脱帽です。
次回も楽しみに待ってます。
- 827 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:40
- 「斥力発動!」
アサミが前に手を向ける。
すると、岩がアサミを避けて後ろに飛んでいく。
「おわったったったったーっ!」
「フン!」
しかし、後ろに飛んでいったということは、後ろにいたアイとマコトに
飛んでいくということになる。
アイは高速移動で避けて、マコトは居合いで壊していった。
「こらっ、アサミ!こっちにこないようにしてくれや!」
「あ、そうでしたね。それでは・・・重力発動!」
アサミがメモリーを押し直す。
今度は、アサミの前で岩が地面に落ちて砕けていった。
- 828 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:42
- いくつもの岩を粉砕していたその時、
「うぁっ!」
先ほどよりも、さらに強い痛みが腕を刺激した。
一瞬だけ重力が弱まる。
その瞬間、
ガッ!
一つの巨大な岩が、アサミの体を大きく後ろへと吹き飛ばした。
「アサミ!」
「大、丈夫です・・・まだ、いけますよ。」
アイに答えたアサミの頭からは、血がだらだらと流れてきていた。
- 829 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:44
- 「(くっ、頭部、左腕損傷・・・肋骨にもひびが入ったようです・・・
でも、まだなんとか平気そうですね。私としたことが、自分の
体の限界まで計算できていなかったなんてね・・・。)」
アサミは一度腕で血を拭って、素早くメモリーを押し直して重力を発生させる。
「(メモリーが使えるのは、あと三・四回が限度ってとこですか。紺野流も
これ以上は・・・次で勝負を決めるしかないですね。)」
「だったらーっ!」
「次にくるのは・・・。」
リサが腕に力を溜めるよりも早く、ボタンを押していた。
「二人とも、剣を鞘に収めておいてもらえませんか?」
アサミは、後ろにいる二人を振り向いてそう言った。
- 830 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:45
- 「「?」」
「いいから早く!」
アサミに怒鳴られて、二人は慌てて剣を鞘に閉まった。
「よし、磁場制御完了。あとは・・・。」
アサミは止まらずにメモリーを押し続ける。
「うわーっ!」
リサが雷の嵐をアサミに目掛けて落としていく。
はずだった。
いつの間にか、アサミの前には水の槍ができていて、そこに全ての雷が落ちていく。
「あなたの行動パターンはすでに計算されています。今私達の周りには
磁場が発生していて、私のところより先には雷が落ちないように
なっています。それと、避雷針という言葉を知っていますか?磁場によって
行き場の無くした雷は、私が作った水の槍へと向かったのですよ。
雷っていうのは、より先が鋭い方へと落ちていきますからね。」
アサミは雷が止まると、水の槍にメモリーを向けて雷をかき消し、
水の槍を手に持った。
- 831 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:47
- 「これで終わりにしましょう。」
アサミが水の槍をリサ目掛けて投げつける。
「ふん、こんなものでやられるか!」
リサは、向かってくる水の槍を手ではじいた。
バシャッ!
「!?」
リサが水の槍をはじいた瞬間、リサの思惑とははずれ、ただの水となって
リサの体にかかっていった。
「こんなものでどうしようと・・・。」
「こうするためです。」
水がかかってリサが怯んだその瞬間に、アサミは猛スピードで
リサの目の前まで飛び込んだのだ。
アサミの右腕には、目に見えるほどの凄まじい気が纏わりついていた。
- 832 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:48
- 「秘奥義、無式、焔甌!」
アサミの強力な正拳突きが、リサの顔をまともに捉えた。
「ガッ・・・」
リサは何メートルも地面を転がっていき、地面に手をついて跪いた。
リサの顔からは、穴という穴から血が吹き出ている。
アサミはメモリーをリサに向けながら、ゆっくりと近づいていく。
アサミは、その間にもずっとボタンを押し続けている。
「これが最後の忠告です。もう終わりにするというのなら、これ以上は
何もする気はありません。どうでしょうか?」
「ぐぅぅっ・・・わかっ、た。」
リサは力なくうな垂れて、その場に倒れ込んだ。
- 833 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:49
- 「そうですか・・・よかったです♪」
アサミは振り返って、アイとマコトの元へと歩み始めた。
その直後に、
「(ばかめっ!)」
リサが勢いよく立ち上がって、アサミに向かって高く飛び上がった。
「もらったーっ!」
「・・・残念です。」
アサミはリサを振り向こうともせず、そう小さく呟いた。
次の瞬間、
ドゴーーーーンッッッッ!!!!
突然、リサを中心に大爆発が起こった。
リサの姿は、跡形も無く消え去っていた。
- 834 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:51
- 「言いましたよ。私はやめましょうってね・・・。」
アサミはリサがいた場所を見つめながら、少し寂しそうに呟いた。
「なんや・・・今のは・・・?」
アイとマコトは、アサミに近寄っていく。
「アサミ、一体何をしたんや?」
「リサが攻撃してきたら、自動でこうなるようにしたんですよ。
彼女が先ほど浴びた水を分解して、水素を元に三重水素を
作り上げ、核融合を起こしたんです。」
「核融合・・・。」
「なんていうものを・・・でも、そこまで計算してたのか?」
「もちろんですよ。戦いというのは、いつでも有利に戦闘を
進められるために、常に二手三手先を計算しておくものなんです。」
- 835 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:51
- 「じゃあ、リサを怒らせてたのも計算のうちなんか?」
「ええ。リサは思った通り、冷静さを欠くと正しい判断を
誤るタイプでしたからね。もしリサが本気で戦えていたなら、
いくら私でも勝てた自信はありませんよ。」
「は〜、大したもんやな・・・それにしても、四天王相手に
一人で勝つなんてすごいやんか!」
「でも、これ以上は・・・うぐっ・・・ぁ・・・。」
突然、アサミが胸を押さえながら跪いた。
「・・・アサミ?」
「どうしたんや!?」
「うっ・・・ゴフッ!」
アサミは口から、大量の血を吐き出した。
- 836 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:53
- 「アサミッ!?」
「くっ、ハァッ、ハァッ、先ほどリサが言っていたように、
メモリーを使うとなると、このような副作用が起こって
しまうんですよ・・・。今回のように、メモリーを使いすぎると、
体に大きな負担がかかってしまうんです。少なからず、莫大な
神経を使ってますからね・・・限界を超えてしまうと、体が
ついていけないんですよ。それに・・・。」
アサミは立ち上がると、両腕の袖を捲って、顔の辺りまで上げて二人に見せる。
アサミの両腕からは、だらだらと血が流れていた。
「なっ・・・。」
アイとマコトは、口を開けて呆然としている。
- 837 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:54
- 「私の両腕も耐え切れないんですよ。私の力、カリキュレーションを
行うのにも、このメモリーの中枢部からのシナプスを腕から脳に
伝って計算しているんです。それは、より一層使用者に負担を
与えるんですよ・・・さらに、紺野流は体に気を纏うという強力な
技なのですが、それは逆に術者にも使う分だけダメージを与えてしまう。
言うならば、メモリーは諸刃の剣なんですよ。」
アサミは自分で応急措置を始める。
「やはり、四天王の座は伊達ではありませんでしたね。正直、ここまで
力を使うつもりはありませんでしたから・・・限界を超えなかったら、
勝つことができなかったかもしれませんでした・・・それだけ、リサが
強かったということです。」
「大丈夫なんか・・・?」
アイは心配そうにアサミの顔を覗き見る。
- 838 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:55
- 「少し休めば大丈夫です。あなたほど重症ではありませんよ。」
アサミは応急措置を止めずに、軽く冗談を混ぜてアイに答えた。
「だったら、初めから核融合を使うこととかもできたのではないのか?」
マコトの言葉に、アサミは首を横に振る。
「核爆発を起こすというのは、もの凄い高度で膨大な計算をする
必要があるんですよ。そのため、かなりの時間がかかってしまうんです。
相手がひるんでいたり動けない状態でないと、使うのは難しいんですよ。」
マコトの問いに、アサミはゆったりと答えた。
「さて、応急処置も終わりましたんで行きましょうか。」
「あと少しだな。」
「おう、あとはオロチを倒すっ!そんで帰るだけやっ!」
三人は次の扉へと歩き始めた。
- 839 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:55
- 更新しました〜。
- 840 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 00:58
- >MSさん
アサミは自身を犠牲にしてまで戦っていました・・・
当初の予定では圧勝だったんですけどねw
まぁ、こんな感じになりました(汗)
>七誌さんデスさん
なんたってアサミですから(謎)
アサミにも限界があるんですね〜。
自分も気付きませんでした(マテ
- 841 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 01:02
- >151さん
天才的な知能、そして最強の拳、
これぞアサミなんですよ(爆)
一本槍であったとしても全て計算済みです♪
>雨さん
いえいえ、とんでもないですよ!
これからもよろしくです。
丁寧な口調もアサミの一種の能力ですからw
- 842 名前:konkon 投稿日:2005/01/14(金) 01:08
- 四天王編終了!
というわけで(謎)、きっぱりいって1000レス以内に
終わらせる自信はまずありません。
というか、終わりません(汗)
そんな感じできりがいいので次の更新では、別のスレに行ってると
思うのでその時はまたよろしくですm(_ _)m
- 843 名前:めかり 投稿日:2005/01/14(金) 01:53
-
更新おつかれです。
四天王編ご苦労様でした。
アサミさんよかったよかった。
早く回復して次の活躍も期待しております。
次回からも頑張ってください。
- 844 名前:MS 投稿日:2005/01/14(金) 08:11
- 更新おつかれいな。
ようやく四天王編が終わりましたね。
どの四天王も強者ばかりでした。
次の戦いは待ちに待ったあの人達の戦い・・・。
期待してますので頑張ってください!
- 845 名前:七誌さんデス 投稿日:2005/01/14(金) 16:56
- 同じくおつかれいな〜^^
ついに四天王戦が終わりましたね。いや〜よかった。
アサミもたいしたもんだな〜。限界以上のことを・・・。
体を大事にしてほしいものです。
- 846 名前:151 投稿日:2005/01/14(金) 19:21
- 更新おつかれいな。
う〜ん身を削る戦闘方法・・・
アサミって男らしいかも(笑)
リサもなかなかのやり手でしたね。
エースの活躍も期待してま〜す♪
- 847 名前:スペード 投稿日:2005/01/14(金) 21:51
- 更新乙です。
ここの紺ちゃんはやっぱりかっこいいです!
次スレでも期待してます。
- 848 名前:雨 投稿日:2005/01/15(土) 17:31
- 更新お疲れ様です。
四天王戦、4人とも意地と意思の力で
なんとか勝利しましたね。
次はいよいよあのお方の登場?
最後までついていく所存であります。
- 849 名前:マコ 投稿日:2005/01/19(水) 20:41
- 更新おつかれいな love(なぬ)
復活〜〜〜しました〜〜〜。
自分のも 更新しています。
ってか終わりました(マテ)
読んでいただければ分かりますが この先を書くかどうかは 未定です。
ぜひ 完結させてください がんばってください。
- 850 名前:konkon 投稿日:2005/01/22(土) 17:14
- >めかりさん
四天王編、終了しましたね〜。
自分的には終わってしまってちょっと悲壮感が
残ってますw
これからもまだまだ続きま〜す!
>MSさん
四天王はみんな強かったですね〜。
当初よりも格段に強くなってましたわw
もう少し早く出したかったってのもありますけど
自分的には満足です♪
- 851 名前:konkon 投稿日:2005/01/22(土) 17:18
- >七誌さんデスさん
自分の体を顧みずに突っ走る、頭はいいけどすごい根性の持ち主、
それがアサミなんです(謎)
体は大切にしてあげたいけど・・・どうなんでしょうね〜w
>151さん
精神的には男っぽいとこもあるかもですね〜。
けどけど、そこはやっぱりアサミの計算済みなんです(笑)
もちろん、これから先には女の子らしさも出しますよ〜♪
- 852 名前:konkon 投稿日:2005/01/22(土) 17:22
- >スペードさん
スペードさんのところの紺ちゃんもかっこいいですよ♪
まさにこれぞ紺ちゃん!って感じの雰囲気を出してますからね。
もう少しアサミフィーバーを狙いたいですw
>雨さん
とうとうあの人も登場してきます。
ここからです。
ここからがすごくしたいんです・・・
まあ、なるようになりますけどね(爆)
けど、あの人と戦うのはもう少し先なんですよね〜・・・。
- 853 名前:konkon 投稿日:2005/01/22(土) 17:23
- >マコさん
完結、お疲れ様でした〜。
自分も読ませていただきましたよ。
少し時間がかかるかもしれませんけど、絶対に完結だけは
させますのでご安心ください。
- 854 名前:konkon 投稿日:2005/01/22(土) 17:25
- 前回言っていたように新スレに移動しました。
次章はこちらになります。
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