手のひらをかざして

1 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 18:32
紺野さん主役のアンリアル、学園ものです。

娘。のメンバー、何らかの形で多数登場します。

今年受験なので更新遅くなることもしばしばあるかもしれませんが、
自分のペースで更新させていただきたいと思います。

カップリングはこんごまです。
( ´Д`)<ごとーも出るよ!…娘。じゃないけど。

よろしくお願い致します。



2 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 18:39

―――なんで、こんなにドキドキしてるんだろう。


今日は、高校の入学式。
私がこの高校を選んだ理由は、友達がここがいいって言ってたから。

本当は、私は他の高校を薦められてたんだけど、そこは偏差値が高くて、友達が一緒に行けなかったから。
だから、ここにした。

だって、一人で通うなんて、いくら進学校でもやっぱり嫌だ。

「あさ美ちゃん、おはよう。」
「あ、まこっちゃん。おはよう。」
私の友達の、まこっちゃん。

まこっちゃんと一緒の高校に行けたんだもん、後悔なんてしてない。

ただ、まこっちゃんがどうしてこの高校が良かったのか説明してくれないのが、納得いかないけど…。
3 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 18:43

「ねえ、まこっちゃん。そろそろ話してくれてもいいんじゃない?」

私はまこっちゃんに向かって冷めた口調で尋ねた。
まこっちゃんは、何のことか見当がついてるくせに

「え?なんのこと?」

そう言ってとぼけた。

「ちょっと、いい加減…」
「あ、新入生あっちだって。先行ってるよ!」

まこっちゃんは私の方を振り向きもしないで、すたすたと新入生の輪に入っていった。
4 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 18:48

一人、取り残された私。



「まこっちゃん!!」


慌ててまこっちゃんの後を追いかけた。

すると、勢い良く誰かにぶつかってしまった。

私は尻餅をついて荷物を全部落としてしまった。
鞄も、せっかく新しいのを買ったのに、砂だらけで真茶色。

あーあ。

ショックを隠せなくてせっせと砂埃を叩いていると、私とぶつかった人が体を起こした。
彼女も尻餅をついていた。

「ご、ごめんなさい!私走ってたから…」
「いいっていいって。こっちもごめんね、鞄大丈夫?」

その人は、さっきの私の様子を見ていたのか笑いを堪えるように私の言葉を遮った。

「あ、はい!大丈夫です!」

その人は胸辺りまで伸びている髪をかきあげた。
5 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 18:54

綺麗…!!

ストレートの陽に透けた栗色の髪に、綺麗な顔立ち。

「大丈夫?」
彼女は私に手を差し出してくれた。

「はい、ありがとうございます!」
その手に掴まって体を起こすと、その人はふにゃっと笑って、
いつ拾ってくれたのか私の荷物を手渡してくれた。

「じゃ、またねー。」
その人は私にひらひらと手を振って歩いていった。
「あ、ありがとうございました!」
後姿にお礼を言って、私は新入生の輪に走っていった。
6 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 18:58

あー、綺麗な人だったなぁ。
私も、何年か経ったらあんな風に綺麗で格好良い高校生になれるのかなぁ?

にしても、誰だったんだろう。
荷物拾ってくれて優しかったな。
背も私より高かったし、三年生かな〜?


私は入学式の間、校長先生の話を聞いている振りをして、頭の中ではさっきぶつかった綺麗な先輩のことを思い出していた。

7 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 19:02


入学式が終わって、クラス分けが発表された。
私のクラスは一年B組。

残念だけど、まこっちゃんとは一緒になれなかった。

クラス離れちゃったけど仲良くしようね。
そう言おうとまこっちゃんに近寄ったら―――

「あさ美ちゃん、どういうことよー!!」
いきなり胸倉を掴まれてしまった。

うあ、まこっちゃんが興奮してる。
私、何もした覚えないんだけど…。

どういうこと、って一体どういうことだろう?
8 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 19:09
「え、ちょっとまこっちゃん落ち着いて…」
「これが落ち着いていられますか!」
まこっちゃんははぁはぁと鼻息荒く私を睨む。

私が一体何をしたっていうんだよぉ。

「ね、まこっちゃん。私何かした?」
「何かした…じゃないよ!後藤さんと話してるってどういうこと!?
 何であさ美ちゃんが後藤さんと喋ってたの?何話してたの?」
まこっちゃんが私の肩をがくがくと揺すった。

「え?ちょっと待って、後藤さんって誰?」
「しらばっくれるんじゃないよー!さっき話してたじゃん!
 ねね、何話してたの?後藤さん私のこと何か言ってた?ねえ、ねえってば!」

……あの人、後藤さんって言うんだぁ。

「ちょっとあさ美ちゃん聞いてるの?」
「ねぇ、後藤さんって何年生なの?」
「え?二年生だけど…。って、ちがーうっ!私の質問はー?」
「ん、別にまこっちゃんのことなんてこれっぽっちも言ってなかったから安心して。」

まこっちゃんには悪いけど、後藤さんと話したことは内緒だもんねっ!
……って、別に鞄のこと笑われたくらいで、そんな重要なこととかは話してないけど。。

ん?

なんでまこっちゃんが後藤さんのこと知ってるの?
9 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 19:14
「ちょっとちょっとまこっちゃん。」
私は落ち込んで唇を突き出してるまこっちゃんに声掛けた。

「もー、何?」
「何で後藤さんのこと知ってるの?」

まさか、まこっちゃんもしかして…

「決まってるじゃん!私後藤さんがいるからこの高校にしたんだもん。
 だって、後藤さんって格好いいしー、可愛いしー、綺麗だしー?一回くらい話してみたいなって思ってたの!
 なのに、あさ美ちゃんってば私より先に後藤さんと話しちゃうんだもん、ずるいよねー。
 呼んでくれれば良かったのに。」

いや、そんな拗ねられても…。

だいたい私を置いて行ったのはまこっちゃんじゃない。
それに、後藤さんのこと好き(?)だなんて知らなかったし。

やっぱり、まこっちゃんて後藤さん目当てなんだ。
10 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 19:21

「ねぇ、あさ美ちゃん。協力してくれない?
 私後藤さんのこと好きなんだ!中学のときからね、ずっと同じ高校行こうって決めてたのー。
 後藤さんってね結構有名なんだよ。なにしろ生徒会長だし?それにさ…」

まこっちゃんが何やら後藤さんの自慢話を始めた。
なんだよ、話したことも無いくせに偉そうにー!!

って、何私まこっちゃんに嫉妬してんの?
これじゃ私、まるで後藤さんのことが好きみたいじゃない!

…好きなのかな、後藤さんのこと。

いやまさかっ!

だって相手はこの高校の生徒会長……

「えっ、生徒会長!?後藤さんが!?」

まこっちゃんは私の突然の大声に驚いたみたいで、目を見開いてた。

「あさ美ちゃんちゃんと話聞いてよー。それ随分前の話題じゃん。
 今、せっかく後藤さんの人気の秘訣を解説してたのにさー。まぁいいけどさー。
 後藤さんは生徒会長だよ。」

ええ、本当なの?二年生なのに、すごいっ!





…私、やっぱり後藤さんのこと好きなのかな。

だって、後藤さんの話を聞くだけで、こんなにも胸がドキドキしてる―――
11 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 19:24

「ごめんまこっちゃん。」
「は?何が?」
「私も後藤さんのこと好きになっちゃった!」
「は?はあぁぁああぁああぁ――――?」

さってと、雄叫びしているまこっちゃんは放っといてと。
これからどうやって後藤さんにアプローチしようかな。

まだ名前も覚えてもらってないし…。たいした話もしてないし…。

そういや生徒会長っつってたな。
じゃあ、私も生徒会役員になろう!そうだ、そしたら後藤さんと一緒にいる時間が増える!

もっともっと後藤さんと仲良くなって、もっともっと後藤さんのことを知ろう!!
うわぁ、なーんかワクワクしてきたっ!

高校生活、楽しくなりそうだなぁ。
12 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 19:28


あ、そうそう。

「まこっちゃん、私まこっちゃんの協力できないからー。
 正々堂々と勝負しようねー☆」

まこっちゃんは頭を掻き毟っていた手を止め、こっちを向いた。

「正々堂々ったって……ライバル何人いると思ってんのーあさ美ちゃーん!?
 うちらだけが好きだと思ってたら大間違いだよー!?
 後藤さんモテるんだからー!競争率高いんだからー!!ちょっと分かってるのー!!」

さ、まこっちゃんなんて無視無視☆

ライバルがなんだぁ!上等じゃない!

見てて後藤さん!紺野あさ美のラブラブパワーを!!




13 名前:真由 投稿日:2004/11/01(月) 19:34
更新終了。

とりあえず、紺野が後藤に出会うまで、出会ってそれから―を更新しました。
この先後藤視点やら小川視点やらいろいろありますが。

気長に書いていきます。

( ´Д`)<ごとーも次からも出てくるよ〜。

明日ちょっと更新する予定です。
14 名前:みるく 投稿日:2004/11/01(月) 19:45
こんごま大好きです☆
楽しみにしてます!頑張って下さい♪
15 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/02(火) 04:16
なんか、こういう紺野さんは新鮮ですね。
いい感じです!
これからも楽しみにしているので頑張って下さい!!
16 名前:真由 投稿日:2004/11/02(火) 17:42


後藤さんはどこかなぁー?

私は、生徒会役員に立候補した。
各クラス一人までしかなれなくて、私はたくさんの候補者の中で必死に自分をアピールして見事、晴れて生徒会役員に!!

まこっちゃんも、違うクラスだから生徒会役員になるのかな、って思ってたけど、
なんかくじ引きで負けたみたいで。
まこっちゃんのクラス、D組からは高橋愛ちゃんが役員に選ばれてた。

目がくりくりっと大きくて、まるでびっくりしてるような顔。
髪もストレートだし、毎日必死にヘアーアイロンしてる私と大違いだ。

他にもA組からは松浦亜弥ちゃん、C組からは加護亜依ちゃん、E組からは辻希美ちゃんが役員になったみたいだった。

全員顔を合わせるのは初めてで、これからみんなとやっていけるかちょっと不安…。
生徒会役員を楽しむためには、まずはみんなと仲良くならないと。
17 名前:真由 投稿日:2004/11/02(火) 17:46


それより、生徒会室は何処だろう。

ちゃんと入学式で話聞いてなかったからなぁ〜。
後藤さんはもう生徒会室にいるのかな?

少し小走りで校内中を駆け回っていると、誰かにぶつかりそうになった。

「おっと、危ないよー、そんな走ってたら。」
「す、すいません!」
慌てて頭を下げてお辞儀をした。

「あれ、朝の子じゃん。」
聞き覚えがある声に顔を上げると、そこには後藤さんが立っていた。

「後藤さん…!!」
18 名前:真由 投稿日:2004/11/02(火) 17:58


「あれ、ごとーの名前知ってるの?」
後藤さんはきょとんとして、あどけない笑顔で話しかけてくれた。

私がその笑顔に見惚れてうっとりしていると、後藤さんは私の目の前で手を上下に振った。
「おーい、聞いてる?」
「あ、はいっ!生徒会長ですから知ってます!!」
我に返って返事をした。

危ない危ない。すっかり見惚れてたよ。

「あは、元気だねぇ。っていうか、危ないって朝言ったのにまたぶつかりそうだったよぉ?」
後藤さんはそう言って、私に向かって軽く微笑んだ。

「す、すいません…。」
その笑顔が可愛くて、照れて俯いてしまった。
そしたら後藤さんは、私が落ち込んだと思ったのか
「だいじょーぶだよ、これも何かの縁かもしれないじゃん?」
ふにゃっとはにかんでくれた。

「そんなに俯いてたらまたぶつかるぞー?」
後藤さんは、私の顔を覗き込んでまた笑った。

「大丈夫です!完璧です!」

「あは、面白いねえ。名前なんてーの?」
「えっと、紺野あさ美です。」
名前を聞かれてドキッとした。私の声が震えていたのは後藤さんに伝わっちゃったかな?

「紺野さん、ね。三年B組の後藤真希、よろしくね。」
「あ、はい!よろしくお願いします。」
後藤さんが手を差し出してきたから、私はおずおずとその手を握った。
とうとう後藤さんと握手までしちゃった!

まこっちゃんが知ったら、絶対怒るだろうなぁ。
後で自慢しちゃおうか。
19 名前:真由 投稿日:2004/11/02(火) 18:04

「紺野さんさぁ、どっか行く途中じゃなかったの?」
「あ、そうだ!生徒会室ってどこですか?」
すっかり目的を忘れてた。でも後藤さんと話せたからいっか。

「生徒会室?ひょっとして紺野さんって生徒会役員?」
「そうですけど…。」
後藤さんは興味津々のように真顔で私を見つめた。

「マジ?ごとーも役員だからさ、一緒に行こうよ。」
そりゃ生徒会長だもん、一緒だよねー。
それ知ってて役員に立候補したんだし☆

「はい!」
私は後藤さんと歩き出した。
20 名前:真由 投稿日:2004/11/02(火) 18:09
とりあえず、今日はここまで。
少量でゴメンナサイ。

>みるくさん

こんごま好きですか☆嬉しいです(^^*
期待に応えられるか分かりませんが、楽しみにしていてください(><*

>名無飼育さん

新鮮ですか?嬉しいです(^^w
なかなか表現するのが難しいですが、頑張ります!

近いうちに更新する予定です。
21 名前:真由 投稿日:2004/11/02(火) 23:50
訂正しまーすゴメンナサイ(^^;

>18 「紺野さん、ね。三年B組の後藤真希、よろしくね。」
   三年じゃなくて二年ですっっ!すぃませーん(><;;

気をつけまっす。。
22 名前:みっくす 投稿日:2004/11/03(水) 00:19
おっ、後紺はっけん。
がんばってくださいね。
あと、ごっちんは2年ではなかったけ。
23 名前:真由 投稿日:2004/11/04(木) 17:46

生徒会室に着くと、愛ちゃんとか亜弥ちゃんとか、一年生もみんな既に集まってた。
なんだ、場所知ってるんだったら教えてくれても良かったのに…。

まぁ、まだ仲良くないし、私が話聞いてなかったのがいけないんだもんね。仕方ないか。

「ごっつぁん何処行ってたのー?おいら待ちくたびれたよぉ。」
「ごめんやぐっつぁん。ちょっと、トイレ行きたくてさ。」
「なんだよ、さっき誘ったら行かないっつってたじゃん。」
「ごめんごめん。」

後藤さんはきっと私を探しに来てくれたんだろう。
わざわざ分かりやすい嘘までついて、話を聞いてなかったやる気のないように見える私をかばってくれた。

やっぱり優しいなぁ。ありがとうございます、後藤さん!
24 名前:真由 投稿日:2004/11/04(木) 17:53

「全員揃ったところで…とりあえず自己紹介でもしとく?」
私が席に着いた時、後藤さんがみんなを見回して訪ねた。
「そうだね、じゃあごっつぁんから。」
小さい先輩に勧められて、後藤さんはお辞儀をした。

「えーと、生徒会長を務めてます、二年の後藤真希です。
 分からないことがあったら何でも聞いてね、って言いたいところだけど、ごとー全然わかんないんで
 何かあったら去年の生徒会長のいちーちゃんにでも聞いてください。
 んじゃ、これからよろしく。」

後藤さんはちょっと無責任な発言をして腰を下ろした。
25 名前:真由 投稿日:2004/11/04(木) 18:01

生徒会長なのに、そんなんでいいんですかー!?

「えー、元会長の三年市井紗耶香です。今は副会長を務めてます。
 さっき後藤も言ってたけど、何かあったら市井に聞くように。後藤を信用したら駄目だぞ。
 まぁこれからよろしく。」

私が後藤さんの言葉に不信感を抱いていると市井さんが自己紹介してた。
本当に何にも知らないんだ、後藤さんって。らしいと言えば、なんとなくらしいけど…。

さっき後藤さんが言ってた「いちーちゃん」って市井さんのことだよね。


「書記の矢口真里三年でーす!分からない事があったら、是非是非紗耶香だけじゃなくおいらにも聞いてね!
 手取り足取り腰取り教えてあげるからさっ。」
矢口さんはそう言って誰に向けてしたのか投げキスのようなポーズをとった。

この人はノリがいいなぁ。市井さんに「最後のはいらないって」とかって突っ込まれてるし。
案外真面目って感じの人っていないんだぁ。失礼だけど、もっと真面目って感じなのかと思ってた。
でも、楽しそうといえば楽しそう。
26 名前:真由 投稿日:2004/11/04(木) 18:08
本当に少ないけどここまでです(><;;

先に学年の紹介しますね。

三年 飯田圭織・安倍なつみ・市井紗耶香・矢口真里
二年 石川梨華・藤本美貴・吉澤ひとみ・後藤真希
一年 紺野あさ美・小川麻琴・高橋愛・加護亜依・辻希美・松浦亜弥

今のところは以上です。
27 名前:真由 投稿日:2004/11/04(木) 18:10

>みっくすさん

ごめんなさい、ミスしてしまいまして(^^;;
 >21に訂正したつもりですがすいませんでしたー(><;;

ご指摘ありがとうございます(^^*
これから頑張りますので☆気長に待っててください。

近い内に更新予定。
28 名前:真由 投稿日:2004/11/10(水) 22:06
えっと、ダレも読んでいる人いないと思いますが一応(^^;

前に読んだ娘。小説をいろいろ読み返してたら、なんと、これに
似てるというか被ったというか(><;;

そんな小説が見つかりましたー(゜゜;

何人かそれに気付いた人もいるのでは?
とちょっと思っている今日このごろなんですが。

小説名は…、、、あえて言いませんが。
作者さんごめんなさいm(__)m

なので、大変申し訳ないですがこのお話は打ち切りということで…。
ホントにごめんなさい。

その代わりと言ってはなんですが、カップリングは紺後のまま、リアルで
別のお話を書いていくことにしようと思います。

大分ストーリーは構成してあるんで、出来れば明日から始めたいと思います。

本当にすみません。

29 名前:手のひらをかざして 投稿日:2004/11/11(木) 08:34









―――――――――ある日、私の家にお客様が来ました。
30 名前:真由 投稿日:2004/11/11(木) 08:43


タイトルはそのままにして、新しいお話を書かせていただきます。
まだ最後までは考えてないんですが、勢いと努力で頑張りたいと思います。

もしかしたら有り得ないって思うかもしれませんが(^^;
ちょっとした元ネタ(きっかけ)は結構前の少年漫画?から…(^^;;
ストーリー的にはきっと全然違うんで。

紺野さん主役のリアルで、後藤さんが卒業して約半年経ったくらいの頃のお話です。



31 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 08:48




ドンドンドンドン


突然、家の玄関から音が聞こえました。
誰かがドアをノックしているようです。

それにしても、何故かしら音は物凄く下の方から聞こえます。
もしかして、矢口さんでしょうか。……さすがにそれはないですよね。


インターホンを鳴らせばいいのに、その訪問者はずっとドアを叩き続けています。

もしかして、届かないのでしょうか?
じゃあ、やっぱり矢口さん……はい、失礼しました。
145aでも、それくらいは届きますよね。



―――――一体誰なのでしょう?
32 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 08:51

私は慌てて玄関に行き、覗き穴から外を見ました。
誰もいません。

ドアからは相変わらずノックの音が、部屋中に響き渡ります。

不思議に思ってドアを開けると、そこには小さな女の子が立っていました。
33 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 08:54

一度も見たことのない女の子。4〜5歳といったところでしょうか?
その子は何やら大きくてダボダボの帽子を深く被ったまま、俯いていました。

よくよく見ると、その子の身に着けている服も靴もバッグも全てが大きくて、
なんだか不自然な感じがしました。



私に何か用があったのでしょうか?

34 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 08:58

私は気になったのでその子に尋ねることにしました。

「ボ……」
思わず、ボクと呼びそうになり焦りました。
どう見ても、この子はボクじゃありません。

女の子には、なんと呼べばいいのでしょうか?

おじょうちゃん、という単語がふと頭に浮かびましたが、
なんとなくお年寄りっぽいイメージだったので、さすがにそれはやめました。

「えーっと…、どうしたの?」
私は何の代名詞も当てはめず、その子に尋ねました。

だけど、その子は自分が訪問してきたのに、一言も返してくれません。
35 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:00


「どこから来たの?」

「お姉ちゃんに何の用?」

「いくつ?」

「お母さんは?」




―――――何を尋ねても、一度も顔を上げてくれないのです。
36 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:05

おまけに、私には一つも思い当たることがありません。

一体この子は誰なんでしょう。
何をしに、どうして、どうやってうちに来たのでしょう。



それにしても、さっきからずっと思ってたんですけど、この子誰かに似ています。

長く伸ばしたストレートの栗色の髪に、耳にはピアスがつけてあります。
こんな小さな子が、耳に穴を開けてるなんてことは大抵ありませんから、
きっとアレはイヤリングか何かでしょう。

でも、あのイヤリング――――――見覚えがあるんですよね。

どこかで、確かに見たような気がするんです。
37 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:09


太陽の光でオレンジ色に透けたその子の髪が、風になびきました。

「!!」

その時分かりました、この子が誰に似ているのか。

去年の九月にモーニング娘。を卒業した、あの人。
彼女の、娘。でのラストシングルとなるDoit!Nowを私の隣で歌ってた、あの人。

そうです、この子、後藤さんに似ているんです。
特に、言葉では言い表せない、この何ともいえない雰囲気が。
38 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:13

今思えば、あのイヤリング―ピアス―も、ダボダボの帽子も、激しくブカブカと思われるあの服も靴もバッグも……。
全部、後藤さんのものと同じなんです。

ということは、この子は、後藤さんなんでしょうか?

でも、後藤さんは今現在17歳です。
この子はどう見たって4〜5歳。

だいたいこんな小さな子が後藤さんのはずありません。

もっと現実を見ないと。
39 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:16

でも、もしもこの子が後藤さんなら―――――

うちに訪ねて来たこと、
この大きい服や帽子が後藤さんと同じものだということ、
こんなにもサイズが合ってないということ、
全てつじつまがあいます。

だとしたら、後藤さんは、どうしてうちに来たのでしょうか?

ハロープロジェクトには、私の他にもっと頼れる人がいるはずです。
私は、後藤さんより年下ですし、別に特別親しいといった訳でもありませんでしたから。

40 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:23

ああ、もう悩んでたって仕方ありません。

そんなことよりこの子が後藤さんなのか確かめないと。
後藤さんであってほしいような、そうじゃなくてほしいような…。
複雑な気持ちでいっぱいです。




でも、人間の体がこんな風に縮んでしまう、なんてことはまずありえないですから、
きっとこの子はただ単に後藤さんと一緒の物を持っているだけでしょう!!

だいたいこの子が後藤さんなら、私に助けを求めに来たってことですよね?
この子は随分と俯いたままで、一言も喋りませんから、そんな用事じゃないということ。

やっぱりこの子は、後藤さんじゃありません!
見ず知らずの女の子です。


―――――――じゃあ、何故見たこともないこんな小さな子が、うちに訪ねて来たのでしょうか?




現実逃避してる場合じゃありません。現実をちゃんと見ないと。
後藤さんであるかもしれないし、もしかしたら違うかもしれない。

やっぱり、確かめてみることにします。
41 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:28

「ちょ、ちょっと待っててね。」
私は後藤さんかもしれないその子を残して、家の中に入りました。
再び玄関に戻ってきた私は、手にしていた携帯電話をその子の目の前で開き、―――といっても俯いたままですが―――

     後藤さん

そう登録してある彼女の携帯に電話をかけました。
ドキドキしながら通話ボタンを押し、携帯電話を耳に当てます。

もし、後藤さんが出てくれればこの子は後藤さんじゃない。
でも、もし後藤さんが出なければ……!
42 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:33

私が心臓をバクつかせながら待っていると、その子のバッグの中から
私達の新曲、「ここにいるぜぇ!」の着信音が流れ始めました。

あまりにもタイミングがよすぎて、私は驚きを隠せませんでした。

それに、後藤さんは確か「娘。の新曲着メロにしてるよ」って言ってました。

やっぱり、この子はもしかして―――――

いやいや、でもそんなことありえないです。
もっと、決定的な証拠となるものがあれば……。
43 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:38

その子はバッグの中から携帯電話を取り出します。
その携帯についてるストラップは、後藤さんと全く同じものでした。

ここまで後藤さんのものと一致するとなると、もうこれは偶然なんかじゃないのでは……?
そもそもこんな小さな子が携帯電話なんて持ち歩かないでしょう。

その子は携帯電話を開きました。
液晶画面に映るのは、『紺野』という文字。


私は電話を切りました。
その直後、その子の携帯の着信音は鳴り止みました。


ありえない現実が、私を襲います。
やっぱり、この子は後藤さんかもしれません。

だって、私のことを紺野と登録していて、おまけにこんな姿形って後藤さんしか当てはまりませんもん。
44 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:41


「ご、後藤さん?」

私は、一か八か思い切ってその子に向かって尋ねました。
すると、その途端その子は勢い良く顔を上げ、私を見ました。
目が合った瞬間、私の考えは確信に変わりました。


まるで、後藤さんをそのまま小さくした、そんな感じ。
少し離れ気味のたれ目が、涙で潤んでいます。
45 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:44

後藤さんは、私の足にしがみ付きました。
もしかしたら、抱きついたのかもしれません。

そして、小さく嗚咽を漏らしながら泣き出しました。
「……っく…こんの……ぅっ…ひっ…」
私は後藤さんの目線に合わせるためにしゃがみました。

ひっくひっくと声を上げて泣く後藤さんに、私は不謹慎ながらも可愛いと思いました。
46 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/11(木) 09:47

玄関では、人目をはばかれないと思ったので、私は後藤さんを抱き上げて、家の中に入りました。
だって、こんな姿の後藤さん、誰かに見られたら大変なことになりますもん。
それに、誰かに見せるのは勿体無いな、と思ったから。

後藤さんは、私の腕の中で少し身じろぎしたけど、その後は安心したのか、
素直に私に身を委ねました。




―――――――その日から、私と後藤さんの二人暮らしの生活がスタートしました。
47 名前:真由 投稿日:2004/11/11(木) 09:50

更新終わりましたぁー。どうですか?

なんだかちょっと意味深な感じですが、まぁお気になさらずに(^^
描写とか、紺野さん視点とか難しくてすごく苦手なんで、多少の変なところは多めに見てください(><;;


次の更新は多分来週になります。
48 名前:名無し 投稿日:2004/11/11(木) 11:33
紺後発見!
前回の作品は残念ですが、こっちも面白いです。
自分的には結構こっちの方が好きだったりして(ぇ
何はともあれ頑張って下さいね。楽しみにしてます。
49 名前:名無し 投稿日:2004/11/11(木) 11:34
すんません。ageちゃいました。
逝ってきます。
50 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/11(木) 15:07
ちっちゃいごっちん(*´Д`)キャワ
51 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/11(木) 17:45
前の作品よりも紺野さんのキャラに違和感が無く,良い感じです。
頑張ってください。楽しみにしてます。
52 名前:名無しさん 投稿日:2004/11/14(日) 19:12
前回の作品結構好きだったので残念ですが…。
描写とか作者さんが気にするほど可笑しくないですよ。
それから、今回のもストーリーが面白そうで期待大です。
頑張って下さい^^
53 名前:通りすがりの者 投稿日:2004/11/14(日) 21:32
前の話結構気になってたのですが仕方がありませんね。
次の話もすごく気になります。
更新待ってます。
54 名前:名無し 投稿日:2004/11/15(月) 16:41
ごっちんがちっちゃくなるのがィィ!!
可愛すぎてたまらん。
更新待ってます。がんがってください。
55 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/18(木) 21:53
a
56 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/18(木) 21:54
勘弁して下さい
57 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/19(金) 06:10
>>56
何が?
58 名前:名無し読者 投稿日:2004/11/19(金) 10:30
>>56
マジで何が?勘弁して下さいの意味がわからん。
可愛すぎて勘弁して下さい、なら分かるが。
59 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/19(金) 20:20
こんごまハケーン
読んでますんで頑張って下さい
60 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/19(金) 22:21
>>57,>>58
ageてるからでしょ。
sage進行のスレみたいだし。
わざわざochiする程の事でも無いとは思うけどね。
61 名前:真由 投稿日:2004/11/19(金) 23:17

更新遅くなってしまい、申し訳ありませんm(__)m

では、続き。
62 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:18

私が後藤さんと暮らし始めてから、二週間が過ぎました。

この二週間の間、私は後藤さんと一緒に、もとの身体に戻るためにたくさんの方法を試みましたが、
後藤さんがもとに戻ることはありませんでした。

63 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:21

二週間前、私は後藤さんにいろんなことを尋ねました。

「後藤さん、どうしてこんな姿になってるんですか?」
「ごとーにも分かんないよぉ。ただ楽屋で寝てただけなんだけど、起きたらこんななってた。」
どうやら後藤さんはあの日楽屋で仮眠をとっていて、目を覚ますと身体が小さくなっていたようです。

こんな漫画みたいなこと、現実にあっていいのでしょうか。
64 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:25

「その後モーニング娘。の楽屋行ったんだけど、誰もいなかったんだよねぇ。
 だから、とりあえずスタッフさんにも見つからないように抜け出して、まっすぐココに来たの。」
後藤さんがうちに来たのは、私が帰宅して1,2時間後でしたから、
後藤さんがモーニング娘。の楽屋に来たのは、きっと私達が楽屋を出たすぐ後のことでしょう。

僅かのすれ違いだったんですね。
65 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:28

あと少しそこに残ってれば良かったような、早く帰って良かったような…。

でも、なぜ後藤さんはうちを選んだのでしょうか。

「後藤さん、どうして私の家に来たんですか?他にも、頼れる人いっぱいいるのに…。」
「もしかして、迷惑だった?ごめんね。ほら、だって紺野って口堅そうだからさぁ。
 それに、ごとーのこと疑わずに信じてくれそうだし。現に、ごとーだって気付いてくれたっしょ?」

ごとー、嬉しかったんだから。

そう言って後藤さんは照れ笑いを浮かべました。
66 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:31

私も正直嬉しかったです。

後藤さんが他の人より私を頼ってくれたこと、
私のことを頼れるって思ってくれてたことに感動しました。

私も、本当は最初の頃は信じられなかったけど、この容姿、この少しばかり幼くなっただけの声。
どう考えても、疑えません。

おまけに、のほほんとしたこの口調。まさしく後藤さんです。
喋るスピードがゆっくりなのです。

67 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:33

自分の身体がこんな縮んでいるのにも関わらず、相変わらずなマイペースぶりなのです。
もう少し、慌ててもいいのでは…。

きっと、ご自分の楽屋でパニックに陥ったんでしょうけど、
しっかり人間が出来てるというか何というか…。

さすがは私の先輩です。
68 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:38

「じゃあ、メンバーにはこのまま言わないつもりなんですか?」
「ん〜、最初は言うつもりだったんだけどねぇ。その為に楽屋行ったし。助けてもらおうと思って。
 でも、紺野に分かってもらえたしなぁ〜。まあ、時間見て言うよ。」

後藤さんとはその後も様々なことについて相談していたのですが、
後藤さんは話し疲れたのか、しばらくして深い眠りに誘われました。

身体が子供だから、すぐに眠くなってしまうんですね。
69 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:42

後藤さんの寝顔を見るのは、これで何回目でしょうか?
確か、まだ数える程しか見たことありませんでしたっけ。
普段はあんなに強気なのに、寝ているときはあどけないんですよね。

後藤さんは、モーニング娘。にいた時からポーカーフェイスで、
よくクールだって言われてたけど、実際は面白くて格好良くて、可愛くて。

そんな後藤さんの寝顔は、どの角度から見てもあどけなくて、まるで天使のようだったんですよね。
70 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:44

初めて見た時、ホントにホンキでそう思ったんです。

その頃から、私は後藤さんに恋をしたんですもん。


小さくなっても、やっぱり後藤さんですね。
あどけなくって、でも今はちょこっと幼い。

私は、小さくなった後藤さんでも、後藤さんが大好きですよ。


私は後藤さんの頭を撫でて、目を閉じました。
71 名前:紺野視点 投稿日:2004/11/19(金) 23:45

更新終了です。

少量でごめんなさい^^;;
72 名前:真由 投稿日:2004/11/19(金) 23:45

↑名前書き忘れてた^^;
73 名前:真由 投稿日:2004/11/19(金) 23:49
>48 名無しさん

こっちの方が好きですか、そりゃ良かった☆
何はともあれ頑張りますんで、楽しみにしててください。

>50 名無し飼育さん

ちっちゃいごっちん可愛いですか^^*
ありがとうございます!もっと可愛く見せれるように頑張りたいと思います。

74 名前:真由 投稿日:2004/11/19(金) 23:52
>51 名無飼育さん

違和感ないですか?嬉しいです!
雰囲気を出せるようにもっと紺野さんを勉強していきますw
ありがとうごさいます☆

>52 名無しさんさん

前回の作品は、どうも本当にすみません^^;
いやぁ、楽しみにしててくださった方がいるなんて、本当に嬉しいです。
前回の分も、今回頑張りますので、期待しててください。
応えられるかわかりませんが…^^;;
75 名前:真由 投稿日:2004/11/19(金) 23:57

>53 通りすがりの者さん

前回の手のひらをかざしては、本当に申し訳ありません。
まさか被ってるとは思わなかったので><;;
でも、この作品が終わりましたら、続きを載せたいと考えてます。
なので、もうしばらくはこの作品に付き合ってください☆
更新遅くてすみません;;

>54 名無しさん

ごっちんがちっちゃくなるの、イイですか?
そう言ってもらえると本当に嬉しいです。
頑張りますのでこれからもよろしくお願いします^^

>55 名無飼育さん

a?

>56 名無飼育さん

勘弁してください、って意味は、>60さんの言った通りですか?
だとしたら、ありがとうございます^^
76 名前:真由 投稿日:2004/11/20(土) 18:40
>57 58さん
何が?って私も最初は思いましたが、>60さんのを読んで納得しました。
きっと、その通り…だと思われます。多分^^;

>59 名無飼育さん
読んでくださってありがとうございます!
本当に嬉しいです。よければ感想でもご指摘でも何でもいいのでレスしてくださいね☆

>60 名無飼育さん
ご説明ありがとうございます^^*
これからもよろしくお願いします。
77 名前:真由 投稿日:2004/11/20(土) 18:41

次回の更新予定は来週です。



78 名前:名無し読者 投稿日:2004/11/22(月) 16:07
更新乙です。
いやぁ、紺ちゃん可愛いw
ごっちんは紺ちゃんのこと好きなのかなぁ。
更新楽しみに待ってます。
79 名前:名無し 投稿日:2004/11/22(月) 16:20
お疲れ様です。
後藤さんの意図がよくわかりました(*^^*)
紺野さんの事信頼してるんですね。
それにしても、二人とも可愛い。萌えw
今後に大きく期待。
80 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 16:54
更新されてる!!お疲れ様です。
ごっちんキャワ(*´Д`)もうたまらん。
紺野もいい味出してます。
続き楽しみです。頑張って下さいね。
81 名前:真由 投稿日:2004/12/04(土) 14:26
更新遅くなって申し訳ありませんっ。
来週とか言いつつ過ぎちゃってます^^;

とりあえず、続き。
82 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:28
その日から二週間を迎えた今日。

私が目を覚ますと、隣では可愛らしい寝息を立てて小さな後藤さんが眠っていました。
私は後藤さんを起こさないようにベッドから起き上がりました。

静かに支度を整えて、置き手紙を残し、仕事に向かいます。
83 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:30

    後藤さんへ

 仕事に行ってきます。
 食パンを机の上に置いておくので、朝ご飯に食べてください。
 それから、お昼ご飯には冷蔵庫にお弁当が入ってあるので、
 ちゃんとレンジで温めてから食べるようにしてください。
 では、お留守番よろしくお願いします。
                     紺野
84 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:32

楽屋に入ると、既にほとんどのメンバーが来ていました。
だけど、メンバー達の間にはちょっとした会話もなく、どことなく暗い雰囲気が漂っていて、
空気がすごく重く感じられました。

当たり前です。
だって、後藤さんが行方不明になっているのですから。
85 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:38

後藤さんがうちに来たあの日の夕方、後藤さんには捜索願が出されていたのです。

いきなり仕事の途中でいなくなったんですもん。
そりゃあ、びっくりしますよね。
スタッフさん達は、その場をどう対処したのでしょう。

後藤さんの家族の方も、きっと気が気じゃないはずです。

私達メンバーにも、その日の内に連絡がありました。
同時刻、後藤さんの携帯にもたくさんの連絡が入りました。

86 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:38

後藤さんが電話に出ることは一度もありませんでしたが、
あまりにも連絡がかかりすぎて後藤さんの携帯の電源はとうとう切れてしまいました。

あいにく、充電器は後藤さんの自宅にあり、当然充電できるはずもなく
後藤さんの携帯電話はただの機会と化してしまいました。
87 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:41
その次の日、新聞には『ゴマキ失踪!!』と大きく後藤さんの記事が取りざたされ、
テレビのニュースでもずっと後藤さんの話題で持ちきりでした。

これで、後藤さんが小さくなってしまった事実に更に現実味が増して、
それと同時に後藤さんはやっぱり有名人なんだなぁと実感しました。

私がもし同じように行方不明になったとしても、
『モーニング娘。紺野失踪事件!』
などと、同じ扱いされるでしょうか。

って、そんなこと今はどうだっていいですよね。
88 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:45

楽屋の空気はそれから二週間経った今日でも相変わらず重く、
私はいい加減うんざりし始めました。

後藤さんの失踪事件は、私にとってあまり気にならないのです。
だって、家に帰ると後藤さんに会えますから。

でも、私はみんなと同じように、さみしそうにただ椅子に腰掛けるように努めています。
何故かというと、私一人普通にしてたら後藤さんに失礼ですし、
違う意味で空気が悪くなりかねませんから。

それでも実際、少し寂しいのは本当ですが。
89 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:47

後藤さんの話題を堂々と出来ないし、何よりみんなが落ち込んでいるから。

やっぱり、どうにかしないと。
後藤さんは、今のところメンバーのみんなに言う気配全くないんですよね。

正直言って、私は少し後ろめたいです。

90 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:52

仕事中は、みんなも笑っているから、
つい後藤さんが行方不明になっているという事実を忘れそうになります。

でも、仕事が終わった瞬間。
みんなからは、一瞬にして笑顔が消えます。

…例え、行方不明になったのが後藤さんじゃなくても、ハローの仲間だったら。
同じように、みんな落ち込んでしまうと思います。
91 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:55

でも、後藤さんだから。
後藤さんだからこそ、なんだか更に落ち込んでいる気がするのです。

後藤さんは、私達にとって、半年前まで一緒に活動していた仲間ですから。
今も、同じハローの仲間として一緒に活動してて。
みんな、後藤さんのソロを応援してて。

―――後藤さんの存在って、こんなにも大きかったんですね―――
92 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:56

後藤さんは人柄がいいですから、
きっとどのメンバーにも好かれていて、どのメンバーにとっても大切な存在なんでしょう。

私にとっても、そうですし。

そんな後藤さんがいないんですもん。
仕事以外じゃ、笑えませんよね。
93 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 14:58

仕事が終わって、私は自宅に電話をかけました。
うちの電話はナンバーディスプレイなので、後藤さんには私から以外の電話には
決してでないようにお願いしてあります。

万が一の時のタメに、です。

もちろん、電話は後藤さんの手の届くところにちゃんと下ろしてあります。

『はい』
「あ、後藤さんですか?」
『…うん』
後藤さんは、ちゃんと家にいてくれました。
94 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:01

「今日のご飯、何がいいですか?」
『え、…何でも、いいよ』
「じゃあ、コンビニに寄って何か買って帰りますね」
『うん、ごめんね。…早く帰ってきてね』
「はい、待っててください」
そう言って携帯を閉じました。

後藤さんは一人でいるのが不安なんでしょう。
もしかしたら、心細いのかもしれません。

早く帰ってあげなくては。
95 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:03

後藤さんは、おそらく私に遠慮してます。

だって、私のことを『紺野』と呼ぶのにも抵抗があるんだそうです。
呼び捨てだからって、今は自分の方が小さいからって。

だけど、さすがにそれは止めてもらいました。

やっぱり後藤さんの方が先輩ですし、それに後藤さんに
『紺野さん』とか『あさ美ちゃん』って呼んでもらうのは照れくさいからです。

96 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:05

あと、それからもう一つ。

後藤さんは、ご自分に落ち目を感じてるんだと思います。

モーニング娘。を卒業して間もなくドラマをやって、ごまっとうをやって…。
ろくにソロに専念できないうちに、こんなことになってしまって。

それに、私の家で生活してることに、すごく申し訳なさそうにしているんです。
97 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:09

今の姿では家にも帰れないですから私の家で暮らしているし、
お風呂も一人じゃ入れないから一緒に入っているし、ご飯だって…。

数えたら、キリがないくらい私は後藤さんの生活を手伝っています。
言い方を変えると、キリがないくらい、後藤さんは私にお世話をしてもらっているんです。

あの後藤さんが、それでいいはずありません。
98 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:12

決して人に弱いところは見せない後藤さんが、
大抵のことは自分だけで何とかしようとする後藤さんが。

きっと、今すぐにでももとに戻りたいはずです。
もしくは、この家から出て自分一人で何とかしたいはずです。

でも、一人じゃどうしようも出来ないから。

そのことが分かっているから後藤さんは、私に対して申し訳なさそうにしているんです。
間違いありません。
99 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:14

私は全然気にしてないですし、むしろ後藤さんと暮らせて嬉しいんですけどね。
今まで一人で寂しかったですから。

そんなことを考えながら、コンビニで二人分の弁当を買って帰宅しました。

「後藤さん、ただいまー」
「あ、おかえり紺野」
後藤さんは、てててっと駆け寄ってきてくれました。
100 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:18

「ハイ、これお弁当です。温かいうちに食べてくださいね」
「うん、ありがと。いつもごめんね。お金、ちゃんと払うから」
後藤さんは私からお弁当を受け取りながら、申し訳なさそうにしゅん、と俯きました。

「そんな、気遣わないでください。お金は、いつもいいって言ってるじゃないですか」
「だって…」
「モーニング娘。にいるときいっぱいお世話になったんですからこれくらいさせてください。
 後藤さんと暮らせて、私嬉しいんですから」
私が早口で捲くし立てると、後藤さんはふにゃっと笑いました。

やっぱり、あどけなくて可愛いです。
その後、二人でお弁当を食べてお風呂に入りました。
101 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:21

後藤さんは、世間では行方不明になっているので、
いくら子供になっていると言えども迂闊に外を歩けません。

だから、いつも退屈そうに、そして寂しそうにしてます。

それにしても、後藤さんはいつ戻るのでしょうか?
ずっと、このままなのでしょうか…。

そもそも、年はとるのでしょうか?

102 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/04(土) 15:23

……謎が多過ぎて、私は考えるのを止めました。

その本人が、こんな時までマイペース振りを発揮して、まるで少しも悩んでなどなさそうですからね。



その日は、後藤さんと二人で抱き合って眠りました。
後藤さんの小さな体を抱きしめて、温かな体温を感じながら…。
103 名前:真由 投稿日:2004/12/04(土) 15:25
更新終了です。

そして、ageます^^;;

他のメンバーの視点も書くといいながら、ずっと紺野視点なんですけど(汗

良かったら感想お願いします。
104 名前:konkon 投稿日:2004/12/04(土) 15:44
リアルタイムで読ませていただきました〜♪
おっと、初めまして白緑で書いてるkonkonです。
やっぱこんごま最高ですね!
コンコンに頼るごっちんて可愛くていいですね〜。
これからも期待してます。
105 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/04(土) 17:16
ごっちんキャワ(*´Д`)
紺野視点最高です!ごっちん戻らなくても可愛いからOK!w
更新待ってます
106 名前:名無し 投稿日:2004/12/04(土) 17:20
更新待ってました!!作者さん素晴らしいです(涙
こんなストーリー考え付くなんて!
頑張って下さい!更新楽しみに待ってま〜す♪
ごっちんはH.P.オールスターズでもズバ抜けて可愛いね。
107 名前:名無飼育 投稿日:2004/12/05(日) 16:36
>>106
激しく同意。後藤は可愛い。
この作品ハマりますねホント。
萌えww続きが早く見たいでやんすー。
更新待っとります。
108 名前:名無し 投稿日:2004/12/10(金) 20:15
紺後いいですね、いい味出してます。
自分は矢後推しなんですけど、この話読んで紺後にかなり惹かれてる自分がここにいる…。。
ごっちん、はっきり言ってツボです!
ちっちゃくなったごっちんに甘えられたら、紺野もくらってするでしょう。
>>105さんに同意 可愛いから戻さなくてもOK…v
109 名前:真由 投稿日:2004/12/13(月) 14:24
遅くなりましたー><;
すいませんです。


では、続き。。
110 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:26
次の日、朝早くに目が覚めると、隣で寝ているはずの後藤さんの姿が見当たりませんでした。

いつも私より起きるのが遅いのに。

こんな早い時間に、後藤さんは一体何をしているのでしょうか?

「後藤さん?」
私はベットから起き上がり、後藤さんを探しに隣の部屋に向かいました。

そこで私が目にしたのは、まぎれもなく、後藤さんが小さな膝を抱え、声を押し殺して泣いている姿でした。
111 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:27
私は予想を超えた出来事に、どうしたらいいか分からず、オロオロと戸惑ってしまいました。

すると、後藤さんはそんな私の存在に気付いたのか、
嗚咽を漏らさないように必死に泣き止もうとして私の方に振り返りました。

でも、後藤さんの目からは止め処なく涙が溢れていて。
私には、それがとてつもなく切なく感じられて。

気がつくと、私は知らず知らずのうちに後藤さんの傍に駆け寄っていました。

112 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:27
「後藤さん…」
後藤さんは私にしがみつき、セキを切ったかのように泣き出しました。

「紺野…っ!紺野ぉ…っ…、ひっ…」
私は、ただ後藤さんを抱きしめてあげることしか出来ませんでした。

「…ぅっ…、ごとーは…いつ、戻るのぉ…っ?
 ずっと…、このままっ…なの…?…そんなの…ひっ…やだよぅ…っ…!
 せっかく…ソロに…っ……なれたのに…、
 みんなとっ…頑張るって…約束…ひっ…、したのにぃ〜…っ…!」

113 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:28
これは、後藤さんが始めて私に見せた、初めて吐いた弱音。

あの後藤さんが、ここまで追い詰められていたなんて思いもしませんでした。

だって―――――今まで、ずっと普通にしてたから―――――

あれは、私に心配をかけさせないための、演技だったのかもしれませんね。
後藤さんは、そういう人ですから。

人に、弱いところは見せたくない。
今までのマイペース振りは、そんな後藤さんの気遣いだったんですね。
だから、こうして一人で泣いたりして……。
114 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:28
きっと、今までもこんな風に一人で泣いたりしたことは多くあるはずです。

私の知らないところで、彼女はどれくらい苦しんでたのでしょう。
どのくらい涙を流して、自分を追い詰めてきたのでしょう。

後藤さんは、もう、既に精神的に限界なのかもしれません。

私は胸が締め付けられ、思わず後藤さんを膝の上に抱き上げました。
そして、おもむろに頭を撫で、自分の胸に後藤さんの頭を引き寄せました。

115 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:29
それは、今まで私が出来なかった行動。
してあげたくても、してあげられなかった行為。

ただ、後藤さんを子供扱いしてしまうことになるかと思って、出来なかっただけなんですけどね。
後藤さんは、本当は私より年上ですから。

私がぎゅっと抱きしめて頭を優しく撫でてあげると、
後藤さんは安心したのか、小さな子のようにぎゅっとしがみついてきました。

安心させてあげられるのなら、子供扱いとか気にしないで今までにもやってあげればよかった、そう後悔しました。
後藤さんは、心細かったでしょうし。
116 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:29

後藤さんが泣くのを見たのは、うちに来たあの日と、今日の二回だけ。

「後藤さん、安心してください。私はいつも、後藤さんの傍にいますから。」
私がそう言うと、後藤さんは泣きながら、

―――ありがとう―――

そう言ってくれました。

117 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:29
それから暫く後藤さんを抱っこしてて、気がついたら後藤さんは私の胸の中で寝ていました。
きっと、泣き疲れたのでしょう。

後藤さんが、いつも目を覚ますのが遅いのは、
もしかしたら今日みたいに夜中に泣いたりしていたせいかもしれません。

私はてっきり、後藤さんのただのお寝坊だとばっかり思ってましたけど。

私は眠っている後藤さんを抱き上げて、ベッドに連れて行きました。

118 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:30
さてと、仕事に行かなくては。

私はいつも通り置き手紙を残して仕事場に向かいました。

相変わらず楽屋の空気は重いままでしたが、私はあまり気にしないで本を読んでいました。
そしたら、そんな私の冷めた態度を変に思ったのか、後ろから矢口さんが声を掛けてきました。

「紺野、ちょっといい?」
「はい。何ですか?」
私は本を閉じて、正面から矢口さんに向き直りました。

119 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:30
「あのさぁ、紺野もさ、ごっつぁんいなくなったの知ってるよね?」
「…はい」
「じゃあさ、何で一人だけそんな平気そうにしてんの?紺野ごっつぁんと仲良かったじゃん。
 そのごっつぁんがいなくなったんだよ?なのに、どうしてそんな黙々と本なんか読んでいられんの?」
矢口さんは、予想通りに私の態度を指摘してきました。

―――何にも知らないくせに―――
120 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:30
私は少しムッとして、矢口さんに言い返しました。

「…でも、焦ったからって後藤さんが戻ってくるわけじゃありません。
 大人しく待っていた方が利口なんじゃないんですか?」
矢口さんは呆然と私の話を聞き、
「じゃあ、好きにしなよ」
と言って、悲しそうに楽屋から出て行きました。

そこで私は、言いすぎてしまったことに深く反省しました。

矢口さんは、何も悪くないのに――――――――
121 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:31


仕事が終わってから、家に帰りました。

今朝のこともあり、私は後藤さんと顔を合わせづらくてなかなか家に入れないでいました。
そしたら、影で気付いたのか後藤さんがひょこっと顔を出して、
「ゴハン、できてるよ」
と、はにかんでくれました。
122 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:31
戸が開いたと共にシチューのいい匂いが鼻をくすぐり、私は自然に笑みがこぼれました。
「何もお礼できないからさ、せめて料理くらいは…って思って」
後藤さんは、ポッと頬に紅葉を散らしました。
私は匂いに誘われるかのように、中に入りました。

後藤さんは、今朝のことを特に気にした様子じゃなかったので安心しました。

後藤さんのシチューはとても美味しくて、頬っぺたが落ちそうなくらいでした。

123 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:31
「あの…ですね、後藤さん。ちょっとお話が…」
「なぁに?」

シチューを食べて済んで、片付けも終えて私は話を切り出しました。

「単刀直入に聞きますけど、後藤さん、このことみんなに伝えるつもりはないんですか?」
後藤さんは少し驚いた風に私を見上げて、そしてばつが悪そうに俯きました。

124 名前:紺野視点 投稿日:2004/12/13(月) 14:32
「あの……、私、結構メンバーに後ろめたいんですね?世間では後藤さんは行方不明になっているのに、私はこうして家で会えるでしょ?
 行方不明の原因だって知ってる。だから、隠し事してるみたいで嫌なんですよ。
 それに、後藤さんが行方不明って感じしないから、今日も、矢口さんに注意されて…。」

私が静かにそう言うと、後藤さんは顔を上げて、

「そうだよね。紺野にまで迷惑掛けちゃってるんだよね、ごめんね。ごとー。みんなに言うよ。会って、ちゃんと説明する。
 これって、ごとーだけの問題じゃないんだよね、きっと。」
と、真剣な面持ちで頷きました。

125 名前:真由 投稿日:2004/12/13(月) 14:32
今日はここまででーす。
ってか、ageちゃった…。。
126 名前:真由 投稿日:2004/12/13(月) 14:36
>>78 名無し読者さん
紺野さん可愛いですか^^ありがとうございます。
後藤さんは、紺野さんのコト…どうなんでしょうw
>>79 名無しさん
後藤さんは紺野さんを信頼してますよぉ。
期待に応えられるように間張りますのでこれからもよろしくお願いします。
>>80 名無飼育さん
後藤さん可愛いですか?嬉しいです。
他のメンバーのキャラをどうしようか迷ってます。
まあとりあえず矢口さんは出ましたが…^^;
127 名前:真由 投稿日:2004/12/13(月) 14:42
>>104 konkonさん
konkonさんの小説読ませて頂きました!今度レスさせてもらっていいですか?
紺後好きな方がいると嬉しいですねー。
これからもよろしくです^^**
>>105 名無飼育さん
後藤さん戻らなくてもOkですか…w
本人は戻りたいようですけどね。笑
>>106 名無しさん
お褒めの言葉ありがとうございますv
後藤さんは、ズバ抜けて可愛いですよね^^
>>107 名無飼育さん
後藤さんは人気ありますね^^;びっくりだ。
もっともっとハマっちゃってください。w
>>108 名無しさん
おっ。紺後好きになってくれました?嬉しいです〜☆
くらくらしてますよ、紺野さんは^^*書いてないだけでw
戻らなくてもイイっすか。じゃあもう暫くはこのままで(ぇ
128 名前:名無し 投稿日:2004/12/13(月) 19:23
更新乙です!!
後藤可愛い〜〜〜〜。。もう、なんか欲しいです(ワラ
とうとうメンバー達に言いますか…。
なんかドキドキですね。受け入れてくれるかな?
楽しみにしてます(*´Д`)<んぁ
129 名前:通りすがり 投稿日:2004/12/17(金) 15:02
一気に全部読みました。
最初の話は残念、でも今回の話、ぶっちゃけ後藤と紺野可愛過ぎです。
更新楽しみにしてます。
頑張って下さい。
130 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/18(土) 01:33
一気に読まして頂きました。
1つ目の話も気に入っていたのですが、残念です。
学園モノは沢山ありますからね。
重なることは仕方ないんじゃないかなと。
こちらの続きも楽しみにしています。
2つ目の話もかなりいいですね。
後藤さんの小さい姿を思い浮かべるだけでニヤ〜としてしまいます。
これからの展開がとても楽しみです。
131 名前:通りすがりの名無し読者 投稿日:2004/12/20(月) 16:50
受験勉強でなかなか更新できない中、
こんな素晴らしいストーリーを考え付くなんて、すごいと思います。
これからの二人の関係に期待大!!
作者さん、あまり無理せずに、息抜きの時などに書いてくださいね。
受験に差し支えのないよう頑張ってください。
応援しています。
132 名前:真由 投稿日:2005/01/03(月) 18:46
作者です。
とりあえず明けましておめでとうございます^^*
更新遅くてホンットにごめんなさいですm(__)m
レスしてくれてる方本当にすいません。
今月中に続き書きますので!
待っててくださいヾ(><*
133 名前:真由 投稿日:2005/01/05(水) 12:02
はい、お待たせしました。
って、誰も待ってないかもですけど^^;

やっと、続きです。
134 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:03
「でも、どうやって話そっか…。」
決断したのはいいけれど、私と後藤さんはすぐ考えに詰まってしまいました。

「みんな、信じてくれるかなぁ…。ごとーだって、わかってくれるかなぁ…。」
どうやら後藤さんはそれが一番心配のようです。

「大丈夫ですよ!私が気付いたように、きっとみんな気付いてくれますよ。」
「そうかなぁ。でもさ、どーすればいいの?なんて説明すればいいの?」
後藤さんは不安そうな表情で私を見上げます。
135 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:04
「…うーん。じゃあ、私が話しますよ。
 そして、みんなに分かってもらえた後に後藤さんの姿を見てもらえればいいじゃないですか。」

そうするのが一番無難なんじゃないですか?
だって、後藤さんの姿を見てパニックに陥る人もいるかもしれませんから。

我ながら、いい案だと思いました。
「ホント?お願いしていいの?」
後藤さんは、身を乗り出して聞いてきました。
「はい、全然いいですよ。私に任せてください!」
私がそう返すと、後藤さんは本当に嬉しそうに笑ってくれました。
136 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:05

――――――次の日――――――


朝早くに私が目覚まし時計の音で目を覚ますと、後藤さんは既に起きていました。
「あ、おはよー紺野。」
今日は、とうとうメンバーにこの不可解な事件を話す日なのです。
137 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:05
「コレで、ごとーだってバレないかなぁ。」
そして、小さくなってしまった後藤さんは、誰にも気付かれないためにちょっとした変装をしているのです。
まあ、体が元とコレほど違うんですから誰も気付かないとは思いますが、、、念のため…。
楽屋に行くまでの道のりで、スタッフにでも見られては困りますからね。
と言っても、ただ帽子を深く被っただけですが。

私も急いで支度をして、後藤さんと手を繋いで楽屋に向かいました。


138 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:06
どう説明したら分かりやすいか、、、悩みながら頭の中で一生懸命考えました。

すると、いきなり後藤さんが立ち止まりました。
気付けばもう楽屋は目前だったのです。

「紺野…、ごとー、怖いよ。この向こうに、扉の向こうにみんないるんだよね?
 なのに、すっごい静かじゃん。なんだか、不安になってきた…。」
後藤さんは私の手を強く握り締めました
139 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:06
楽屋がこんなにも静かなのは、後藤さんが行方不明になってるからですよ?
そう思ったけど、私は震える後藤さんを抱きしめました。
「大丈夫ですよ。みんなを、私を信じてください。」


私が楽屋に入って、一番に声を掛けてくれたのは矢口さんでした。
「紺野、おはよう。」
「おはようございます。あの、矢口さんこの間はすみませんでした。」
140 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:06
私が頭を下げると、矢口さんは優しく笑ってくれました。
「気にするなって。おいらも、ちょっと言い過ぎた。ごめん。」

矢口さんは、やっぱり心の優しいイイ人だなって改めて思いました。
だって、こんなに重い雰囲気の楽屋で、努めて明るく振舞ってて…。偉いです、矢口さんって。

「あのー、みなさんちょっと聞いてくれますか?大事なお話なんです。」
私は荷物を置きながら、みんなの方を見ました。

何改まっちゃってーと少しからかったように言う吉澤さんに苦笑しながら、私は話を進めました。
141 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:07
「後藤さんのことなんですけど…。」
私が後藤さんの名前を口にすると、少しだけ楽屋内がざわつきました。

「あの、私、みなさんに謝らないといけないことがあるんですよ。」
「何、それどういうこと?」
口々にそんな会話が出始めました。

「私、実は後藤さんの居場所知ってたんです。」
私が単刀直入に言うと、とうとう矢口さんまでもが顔を顰めました。
「はあ?それどういうこと?知ってたの?」
「なんでうちらに言わなかったの?」
142 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:07
いろいろと聞かれましたが、とりあえず本題に移ることにしました。
「知ってたけどみなさんに言わなかったのは…、後藤さんに口止めされていたからです。
 それと、今の後藤さんは、みなさんの知ってる後藤さんじゃないんですよ。」

ちょっと誤解を招く発言をしてしまいました。後藤さんが猛獣になったとか思われたらどうしましょう。

「多分その姿を見たら驚くと思うんです。だから私が説明しますので、聞いてください。
 本当に、現実に有り得ないことですから。本人を見ても、決して驚かないでください。」
って、無理な話ですよね。誰でも驚くに決まってます。
143 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:09
「何ソレ。カオリよくわかんない。」
「なっちも…。」

「あのですね…、中身はまるっきり後藤さんなんですよ。性格も変わってないですし。見た目が…ちょっと、って言うか…。
 ちょっとどころじゃないんですけど…。でも髪の色はそのままだし…」

「ちょっと、そんなこと言われたってわかんない!結局何?何が言いたいの?」
私の必死な説明を遮って石川さんが半ばキレ気味に言いました。
「…はっきり言いますと、あの…、後藤さん、子供になっちゃったんですよ…。」
はあ?そんな声が次々に上がりました。
144 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:09
「何言ってんのさ紺野。頭可笑しくなったんじゃん?」
「だから、現実に有り得ない話だって言ったじゃないですか。信じてくださいよ!後藤さん、困ってるんですから…。
 みなさんに、信じてもらえないかもしれないと言う不安があって、今まで内緒にしてたんですよ…?」
楽屋が急に静まり返りました。

「ホントの話なの?」
「はい。子供になっちゃったというか、体が縮んじゃったというか…。だから、中身はそのままなんです。」
みんなの顔つきが変わりました。少しは信じてくれたんでしょうか。
145 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:09
だけど、中には私がどれだけ言っても、信じてくれない人はいるようで。。

「ちょっと、適当なこと言わないでよ。そんなことあるわけないじゃない。何みんな信じちゃってるのさ。」
矢口さんが一歩前に出てきて私を見据えました。

「みんなが心配してるってのに、よくそんな嘘つけるよね。そんなんで安心するとでも思ってんの?」

矢口さんに責められて、私は何の言葉も出てきませんでした。
後藤さんに、任せてくださいって言ったのに…。
146 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:10

「嘘じゃないもん…!」

いきなり扉が開いたかと思うと、そこには帽子を被ったままの後藤さんの姿がありました。

「後藤さん!」
私が後藤さんの名前を呼ぶと、視線が一気に扉に集まりました。

「あれ、ごっちんなの!?」
「後藤さん?あの子が!?」
「ホントだったの?」
147 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:10
みんながざわめく中、後藤さんは私の傍に俯いたまま駆け寄ってきました。

「嘘じゃ…ないもん。ホントだもん…。」
そして、言いながら後藤さんは帽子をとりました。

その瞬間、矢口さんは目を見開いて驚きました。
「ごっつぁん…!?」
「嘘じゃないの…、やぐっつぁん。」
後藤さんは潤んだ瞳で矢口さんを見上げました。

矢口さんは、思わず後藤さんを抱き上げました。
「ごっつぁん…!ごめん、だって、信じられないよ…!」
「ごとーだって…!今でもっ…、信じらんないよ…」
「心配…したんだよ、ごっつぁん」
148 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:11


矢口さんと後藤さんが離れると、みんなが後藤さんに駆け寄りました。
「ホントにごっつぁんなの?信じらんなーい!」
「なんでこうなったの?」
質問攻めにされた後藤さんは、私に助けを求めてきました。

だから、私は話しました。

あの、後藤さんが私の家に来た日のことを………。

149 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:11

  ――――――――――

「じゃあ、紺野たちにも原因はわかんないんだ」
「はい、そういうことになります」
ようやくみんな納得してくれたみたいで、ホッとしました。

後藤さんはといえば、もうすっかり馴染んで安倍さんの膝の上に座ってます。
「そんなことなら早く相談してくれれば良かったのに」
安倍さんに頬っぺたをぷにぷにと突かれて後藤さんは拗ねたように言いました。
150 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:11
「だって、なんか、言いにくかったんだもん」
「って言うかさぁー、なんでごっつぁん紺野にだけ話してんの?おいらに言ってくれれば良かったのに」
矢口さんが、それはそれは不満そうに口を膨らませました。

「ごめ〜ん…。だって、一番信じてくれそうじゃない?みんなだって、信じてくれたけど、なんか…」
「何だよー。じゃあおいら達は信用できないの?」

「違うよぅ。信用してるから、言ったんじゃんか…。そんな怒んないでよ…。悪かったからさぁ…」
後藤さんはしゅん、と小さな子のように俯きました。
151 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:12
って言うより、なんだかやけに後藤さんがもとの頃より幼く感じられるんですが…。
やっぱり体が子供だからでしょうか?それとも、メンバーといるから甘えてるんでしょうか?
なんだか、日に日に…幼くなっていくような感じが……。

「そんなつもりじゃないよ!だから、泣かないでごっつぁ〜ん!」
「ほら、泣かないのごっつぁん」
異様に慌てる矢口さん。そして、今にも泣きそうな後藤さん。あ、泣いた。
じゃなくて、その傍らにはまるでお母さんみたいに後藤さんをあやす安倍さん。
152 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:12
「ごっつぁんは泣き虫だなぁ」
そんなことを言いながら、安倍さんは微笑んで後藤さんの頭を撫で続けます。

「だって、だって…っ…」
だってを繰り返しながら嗚咽を漏らす後藤さんに必死に謝る矢口さんは、本当に焦ってるようです。思わず笑ってしまいそうです。


「って言うかごっちん可愛いねぇ」
「うん、あいぼんも思ったー」
今度はあちらこちらから後藤さん可愛いコールが。なんだか嬉しいような悔しいような…。
今までこの可愛さを、独り占めしていたのに…なーんて、ちょっとジェラシーです。

153 名前:紺野視点 投稿日:2005/01/05(水) 12:13
「それよりごっちんはいつ戻るの?」
ふと加護さんが思いついたように言いました。
「わかんないんですよ」
私が答えると、

「もしかして、このまま戻らなかったり…」
と、吉澤さんが不吉な冗談を言いました。

それを耳にした後藤さん、泣いていた勢いに乗って、
「ぅあぁあぁぁ〜〜〜〜ん…!!よっすぃ〜のバカー…っ…も、戻るもんっ…!!」
と、更に号泣しました。

前途多難……ですかねぇ。
154 名前:真由 投稿日:2005/01/05(水) 12:13
更新終了っ。今回はここまでです。
遅くなってごめんなさい><;

良かったら観想くださいね。
155 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/06(木) 01:10
更新お疲れ様です。
話が進めば進むほど、これからの展開が気になってしまいますね。
後藤さんには元に戻ってほしいような、戻ってほしくないような・・・
次回の更新待ってます。
156 名前:名無し 投稿日:2005/01/06(木) 11:42
更新お疲れ様です。
ごっちん可愛いですねぇ。もうはまっちゃいました。
戻って欲しくないですね。
ヨスィの冗談に賛成ってとこですか(ワラ
更新待ってます。
157 名前:名無し読者 投稿日:2005/01/07(金) 11:12
なっちがお姉さんっぽくてイイ!!
ごっちん可愛すぎ…(萌え
158 名前:konkon 投稿日:2005/01/09(日) 01:54
小説を読みながら顔がにやけてしまってますw
マジで小さいごっちん可愛すぎ!
しかも幼くなってきてるし、もう自分が一番大変です(爆)
意味わかんないこといってごめんなさい(汗)
とにかく暴走気味です。
更新待ってま〜す。
159 名前:真由 投稿日:2005/01/28(金) 23:16
更新遅くなりました。

>>128 名無しさん
後藤さん可愛く書けてますか?嬉しいです☆
メンバーの皆さんは温かく後藤さんを受け入れてくれましたねぇw

>>129 通りすがりさん
ぶっちゃけ可愛過ぎですか。それ最高の褒め言葉ですっ。
後藤さんと紺野さんを可愛く描きたいんですよね。実はv

>>130 名無飼育さん
後藤さんの姿、思い浮かべてニヤーとしちゃってください。
これからも頑張りますっ。

>>131 通りすがりの名無読者さん
応援してくださってありがとうございます。もうすぐ本命の受験なので頑張らせていただきます。
こっちの方も疎かにならないよう十分に注意しますので......
160 名前:真由 投稿日:2005/01/28(金) 23:16

>>155 名無飼育さんさん
展開、ぶっちゃけかなり悩んでましたー。でもまあなんとか……微妙ですが。(汗。
最終的には後藤さんはちゃんと戻りますが、まだしばらくはこのままで……。

>>156 名無しさん
吉澤さんの冗談に賛成ですかーww後藤さん泣きますよw

>>157 名無し読者さん
安倍さんは後藤さんのお姉さん的存在なのです!!きっと...
後藤さんが可愛いと言ってくださるのはとても嬉しいです。

>>158 konkonさん
お久しぶりです。暴走していただいて結構ですよ☆にやけちゃってくださいw
これから後藤さんはどうなっていくのか......自分もよくわかりません。(笑。
きっと幼児化が進むんでしょうねぇ〜なんちゃって。
161 名前:真由 投稿日:2005/01/28(金) 23:17
今日はもう遅いので土日のうちに少しでも話を進めたいと思ってます。
162 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:32
続きです。
163 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:32
その後、私と後藤さんは手を繋ぎながら自宅に帰りました。

「後藤さん、みんなわかってくれて良かったですね」
「うん、やっぱ持つべきものは仲間だよね!」

嬉しそうにふにゃっと笑う後藤さんと他愛も無い話をしたりして。

その日は疲れていたのか、すぐにぐっすり眠れました。

   明日も、連れて行こうかなぁ。

そう思っていました。



――――――――――でも、後藤さんが後藤さんでいられたのは、今日が最後となったのです。


164 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:33

――――――――――


目覚まし時計の音を止めて、勢いよくカーテンを開けました。
眩いばかりの光が部屋の中に差し込んできて、思わず目を細めました。

「…後藤さん、朝ですよー」

眠い目を擦りつつ私はいつも通り、隣で寝ている後藤さんに声を掛けました。
でも、なかなか返事は返ってきません。

「後藤さん?」

変に思って布団の中を覗いてみると、後藤さんの姿がありませんでした。

165 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:33

あれ、何処に行ったんだろう?

こんな朝早くに、後藤さんは何処に行ったんだろう。

「後藤さん?」
何度読んでも返事が戻っては来ないのです。

私は今までにない出来事に混乱して、嫌な汗が頬を伝って落ちました。

探しに行かなきゃ、でも、時間が――――――


もしかしたら、誰か、他のメンバーのところに行ってるのかも。
はっきりしたことはわかんないけど、可能性がないとは言い切れません。

166 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:34

でも、あの後藤さんが私に何も言わないでそんなことするはずが………


なんてブツブツ考えてたら、洗面所の辺りから真っ青な顔をした後藤さんがふらふらと歩いてきました。

「後藤さん…!どうかしたんですか?大丈夫ですか?」

私が近寄ると、後藤さんはしんどそうにその場に蹲りました。
「ちょっと、気持ち悪かっただけだから、大丈夫」

今にも倒れてしまいそうなのに、そんな分かりきった嘘を言って私を安心させようとしているのです。
どう見たって、大丈夫そうじゃありませんよ、……後藤さん。

167 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:34

「でも…」
「ん、だいじょぶだいじょぶ。吐いたら、ちょっと楽になったし…。紺野は、心配する必要、ないよ」
後藤さんは私に心配を掛けないように、笑顔を作りました。お仕事用の。
ほっとけないけど、後藤さんがこう言ってくれてるんだから………

私は、「仕事、行っといで」と言う後藤さんの優しさに甘えて、仕事に行ってしまいました。

あんな状態の、後藤さんをただ一人、家に残して――――――



168 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:34



その時の私の判断は、どうやら間違っていたようです。




後々になって自分自身の行動に大きく後悔することになるなんて、思いもしませんでした。





169 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:35






後藤さんの容態が気になった私は、お昼休みに家に電話を掛けました。

だけど、後藤さんは電話に出ることもなく、、掛けなおしてくれることもなく。

不思議に思ったのと心配になったのとで、私は仕事が終わると直行で家に帰りました。

嫌な予感がして、街中を急ぎ足で駆け抜けました。ぶつかった人、ごめんなさい。
170 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:35
家に着くなり、その勢いに乗ったままドアを開けて、

「後藤さんっ?」

でも、やっぱり返事はなくて。



焦って寝室に行くと、後藤さんは、そこでうつ伏せに倒れていました。


「ちょっ……!!後藤さん!?」
慌てて近付いて後藤さんの体を起こすと、なんだか熱があるのか異常に熱くて。

171 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:35

「後藤さん?後藤さんっ!」
何度も何度も呼び続けても、荒い呼吸の音だけしか聞こえてこなくて。

急いでベッドに連れて行って、そこに寝かせました。


そして、治療法を知りたくて看病をしながらメンバーに電話を掛けました。
矢口さんに掛けたら急用があるからと、石川さんと吉澤さんを派遣してくれました。


172 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:36

「ごっちん大丈夫なの?」
うちに来るなり後藤さんの心配をして、台所借りるよ、と何やら料理をし始める石川さん。
そうか、栄養つけるために何か食べさせてあげないといけないから。

「おーい、ごっちん?」
石川さんと打ち合わせでもしていたかのように、来るなり看病を変わってくれた吉澤さん。
紺野いいよ、休んでなよ、って言ってくれました。


まさか、来てくれるなんて思っても見なかった。
173 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:36
それだけでも有難いのに、私が疲れてるだろうと気遣って代わりにやってくれてる。

さっきまで一緒に仕事してたのだから、二人だって疲れてるはずなのに。

私と後藤さんは、良い仲間に巡り会えたのですね。

二人とも、大好きです。



さて、時は変わってそれから数時間後―――――時計の針が11時を指した頃。
ようやく後藤さんが目を覚ましました。

174 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 08:36
今日はここまでです。
遅くなってすみませんでした;;
175 名前:真由 投稿日:2005/01/30(日) 10:14

雪板に新しくスレを立てさせていただきましたので

よろしければそちらも目を通してみてください(宣伝w

あ、こっちも頑張ります^^*
176 名前:名無し読者 投稿日:2005/01/30(日) 13:28
更新乙です!!

雪板いきました〜!後藤さんイイ味出してて可愛かったです。
こっちの方もすんごい続きが気になりますが…

更新待っとります!
177 名前:名無し 投稿日:2005/02/02(水) 19:06
更新乙彼です。
とうとうごっちん目を覚ましたね!
これからどうなっていくのでしょうか…。
展開が気になります。頑張って下さい!
178 名前:名無飼育 投稿日:2005/02/05(土) 19:00
キタ―――――(゜∀゜)―――――!!
更新待ってましたぁ!
ごっちんの反応が気になる気になる…。
早く続きが読みたい…。
179 名前:konkon 投稿日:2005/02/10(木) 20:09
更新に乗り遅れた〜(汗)
どうもお疲れ様です!
ごっちん・・・どうなってしまうんでしょうか?
手を繋いでいる小さいごっちんと紺ちゃん、
めちゃ萌えです♪
雪版共々がんばってください。
180 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/02/15(火) 21:28
自分が来てない間にかなりの更新が・・ 汗 ごっちんの戻る日はいつやら・。雪板にも顔出そうと思ってます。 更新待ってます。
181 名前:真由 投稿日:2005/02/25(金) 15:02
>>176 名無し読者さん
雪板いってくださったんですかーありがとうございますw
応援よろしくお願いしますね。

>>177 名無しさん
後藤さんは幼児化します。させます。笑。

>>178 名無飼育さん
気になりますか、嬉しいです。もーホントマジです。
続き更新しますので是非読んでくださいませ。

>>179 konkonさん
後藤さんは、、、一言で言ってしまえば子供です。笑。
ぶっ壊れます。て言うか暴走しまくりですw

>>180 通りすがりの者さん
雪板、顔出してくださいwこちらも頑張りますのでよろしくです。
後藤さんはいつ戻るのでしょう。作者にも不明、なんてv

みなさんレスありがとうございます
182 名前:紺野視点 投稿日:2005/02/25(金) 15:02









「ん…」

「後藤さんっ?」

目を覚ました途端、パチパチと瞬きをする後藤さん。


私を見て不思議そうに言いました。





「……おねーちゃん、だれ?」



183 名前:紺野視点 投稿日:2005/02/25(金) 15:03





思わず唖然。

吉澤さんと石川さんなんて、目が点になってます。




「ご、ごとーさん?」

後藤さんは私の呼びかけに答えず、ひょいっとベッドから起き上がりました。

そしてきょろきょろ辺りを見回して。



「ここ、どこ?」

なんて首を傾げて。


184 名前:紺野視点 投稿日:2005/02/25(金) 15:03




「何これ、ごっちん?」

私が呆気にとられて動けないで居ると、我に返った吉澤さんが後藤さんの肩を揺すりました。



そんな吉澤さんの真剣さとは裏腹に、後藤さんは楽しそうにきゃははと笑うだけ。





――――――――――これは一体、どういうことなんでしょうか?



185 名前:紺野視点 投稿日:2005/02/25(金) 15:04






「…ちょっと、よっすぃ〜」

「……なんだ、これ」

二人も突然の事態についていけないみたいに眉間に皺を寄せて。






私はといえば。

「ねー、おなまえなんてゆーの?」

「え、えっと…こんのあさみ、です」

「あさみちゃんってゆーの?まきはねぇ、ごとーまきってゆーんだよ」



なんて、まるで幼児にでもなってしまったかのような後藤さんの相手をしているだけ。

186 名前:紺野視点 投稿日:2005/02/25(金) 15:04




後藤さんはえへへ、とわけのわからない照れ笑いを浮かべてその辺りを歩き回って。

「ねー、まき、おなかすいたぁ」

なんて、まるで小さな子みたいに私の服を引っ張って。






後藤さんの身に、何が起きたのか。


よくわからなかった。





後藤さんは、一体どうなったの?



187 名前:真由 投稿日:2005/02/25(金) 15:05




あははー(汗

むっちゃ少ないけど更新でした。
188 名前:名無飼育 投稿日:2005/02/25(金) 19:40
更新待ってました!!
ごっちん可愛いぃぃぃ……!!
もうどうしようもないくらい妄想中。
こんなごっちん、実際にいたら連れて帰りたいですw
189 名前:konkon 投稿日:2005/02/26(土) 00:57
やばい、激可愛すぎです・・・。
ごっちんがどんどんと萌えてきて、いや、
幼くなってるんでしょうかね・・・?
それでも可愛い!
もう、それしか言えませんよ〜。
190 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/02/27(日) 14:24
ご、ごっちんが!?・・、まるで完全な幼児に!! しかもかなり可愛い・・。更新待ってます!!
191 名前:名無飼育 投稿日:2005/02/27(日) 19:54
自分も>>188、189、190に激しく同意!
可愛すぎ、もう可愛すぎ…。可愛い…。
いやホントまじで可愛いです。続きに期待!!
192 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/27(日) 23:46
ごっちんがとうとう幼児に!!
これは目が離せない…!!更新楽しみにしてます!がんがってください!
193 名前:名無飼育 投稿日:2005/02/28(月) 16:23
ごっちん可愛い!!という風に悶えております。
もう、早く続きが読みたくて仕方ないです。
更新待ってます!
194 名前:名無しさん 投稿日:2005/03/03(木) 17:04
早く続きが読みたい!
195 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/03/15(火) 12:43
まだまだ待ってますよー。
196 名前:真由 投稿日:2005/03/19(土) 13:48
お待たせしました(^∀^;
受験だったのですが、無事志望校に受かりました。
これからも続けていくので見守ってやってください。
197 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:49

―――――――――――――――

―――――――――――

―――――――




あれから数時間が経った。


紺野はとりあえず落ち着くために、軽いご飯を拵えて後藤に食べさせた。

後藤は食べた後直ぐに眠ってしまい、今は毛布に包まれて小さな寝息を立てている。



紺野は唖然としたままの石川と吉澤に何とか事態を理解してもらおうと

―――紺野自身もよく判っていないのだが―――先程の出来事を頭の中でリプレイした。

198 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:49

目を覚ました後藤が自分のことを覚えておらず、しかも後藤らしい雰囲気が全く残っていない、いわば別人のようになってしまっていた。

まるで、小さなコドモのような。



この出来事を、一体どう理解すればいいのだろうか。

後藤の身に、一体何が起こったのだろうか。



紺野は、どの疑問にも答えを出せずにとうとう頭を抱え込んでしまった。


199 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:50


その一方で、石川はなんとなくだけど状況を理解し始めていた。


後藤の原因不明なカラダの幼児化と、理解不能なココロの幼児化。

なぜそうなったかは判らなかったが、今後藤が、自分が置かれている状況がなんとなくだが掴めてきたのだ。



まず自分はしっかりしないといけない。

この中で、自分が一番年上だから。



石川はそう思って頭を抱えている紺野に話しかけた。

200 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:50


そのまた一方で、吉澤は事態が全く読めないでいた。


突然の後藤の異変。有り得ない出来事が相次いで起こる。

後藤が、自分の知っている後藤じゃなくなってきている。



なんなんだあの子は。一体、誰なんだ―――――




考えても、考えても答えは出ない。

吉澤は、考えるのをやめた。

201 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:50




「とにかく、誰かに連絡しないと」

「安倍さんとか、どうかな」

「いいんじゃないですか。でも、今はもう遅いですし…」

紺野の言葉に、二人が同時に時計に目をやる。短い針が2時を指していた。

「じゃあ明日の朝にでも言うか」

漸く落ち着いたのか、特に焦る感じでもなく吉澤が提案する。

「うん、そうする?もう今日は遅いから早く寝ないと…」

「勿論泊まっていってくださいね」

休養を急かす石川に、紺野が言う。それに促され、二人は紺野の家に泊まることになった。


202 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:53




翌日



紺野が目を覚ますと、既に他の二人は目覚めていたようで、甘いトーストの香りが鼻をくすぐった。

のそっと布団から這い出て台所に向かうと、石川がコーヒーを入れていて、吉澤はその近くで後藤の相手をしていた。



「あ、紺野おはよー。勝手に食パン焼いちゃった」

「あ、すいません。ありがとうございます」

深々とお辞儀をして、石川を手伝う。
203 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:53



「よっすぃー、真希ちゃん、朝ごはんだよ」

石川が声を掛けると、吉澤は楽しそうに後藤を抱き上げて食卓まで連れてくる。

朝っぱらからご苦労様だ。

「ほら、真希ちゃんジュース」

「ありがとー」

林檎ジュースを後藤に手渡して、自分も椅子に腰を下ろす石川。

自分が寝ている間に、なんだか馴染んでいるみたいだ、と紺野は思った。

204 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:58




「そうそう。さっき、安倍さんに電話しといたから」

「あ、ごめんなさい私…」

「いいって。紺野はゆっくり休みなって」

気を遣われているのが判って、紺野はありがとうございます、と二人に甘えた。



昨日に引き続き、再び二人の優しさに浸っている時、ちらりと正面に座る後藤を見た。

口のまわりにジャムをつけ、机はそれでベトベト、そしてトーストのくずがいっぱい。

「あーもう、真希汚いって」

吉澤がそれらに気付き、そこらにあったタオルで机を拭き取る。


205 名前:手のひらをかざして 投稿日:2005/03/19(土) 13:58




「ちゃんと拭きな〜?」

吉澤は意外にも、甲斐甲斐しく後藤の口元をタオルで拭う。

後藤はされるがままに、吉澤に口を拭かれていた。



そんな二人を見て、紺野がクスッと微笑む。

「二人って、傍からこうして見ているとまるで姉妹みたいです」

言って、クスクス笑う。

それにつられるように後藤も笑った。

「まきはいもーとなのー」

「そっかそっか」

吉澤も笑って、後藤の頭をわしゃわしゃ撫でる。



「でね、みんながおねーちゃんなの」

ニコニコと屈託のない笑顔を向けられて、少しばかり照れてしまう。

なんだか、こういうのもいいかもしれない、と紺野は思った。


206 名前:真由 投稿日:2005/03/19(土) 14:00
短いですけどここまでとします。
今回は視点を変えてみました。ナレーターみたいな感じで。

では、また次の更新まで、、、お待ちくださいませ。
207 名前:真由 投稿日:2005/03/19(土) 15:50
>>188  名無飼育さん
後藤さん可愛いですか。そうですね、本物も可愛いですもんね。
いたら誘拐しちゃってください。勿論いないとは思いますが…ね。

>>189 konkonさん
後藤さんがコドモだったらこんな感じかなぁと思いまして。
可愛いですか。嬉しいです。これからもどうぞ読んでやってくださいませ。

>>190 通りすがりの者さん
後藤さんが!?って感じでしょうか。実はイトコの行動を参考にしてたりしますw

>>191 名無飼育さん
それ程まで言ってもらえて光栄です。これからも可愛く描きたいと思いますので、、目を通してやってください。

>>192 名無飼育さんさん
目を離さないでくださいw後藤さんのこれからは一体どうなるでしょう......

>>193 名無飼育さん
続きどうでしたか?次回の更新はなるべく今月中に…無理ならば来月の頭に…

>>194 名無しさん
お待たせしました。

>>195 通りすがりの者さん
待ってくださってありがとうございます。更新遅いですが見放さないでやってください。
208 名前:真由 投稿日:2005/03/19(土) 15:51
ヾ( *´ Д `)ノ<ごとーの今後はまだ未定
209 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/03/19(土) 18:15
更新お疲れさまでした、そしてありがとうございます。 ごっちん可愛いですねー(^.^)bこんなのほほんな感じ好きです。なんか戻るとかどうでも善くなります(ェ 最後までお付き合いさせて頂きます。 次回更新待ってます。
210 名前:konkon 投稿日:2005/03/20(日) 02:54
またまた萌え〜なシチュエーションですね♪
本当に妹に欲しいって感じです・・・。
ん〜ごっちんのこれからが楽しみですね。
211 名前:名無しさん 投稿日:2005/03/21(月) 00:04
(○^〜^)<ごっちん可愛いよぉー。
( ´ Д`)<んぁ〜
212 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/22(火) 09:48
(〜^◇^)<ごっつぁんサイコー★
( ´ Д`)<んぁ〜、そう?
(* ^▽^)<ごっちん戻らないで!
(; ´ Д`)<んぁ!?
213 名前:名無飼育 投稿日:2005/03/23(水) 00:19
ごっちんの子供らしさ全開なところが萌え〜。
(●´ー`)<キャワワだべさ
214 名前:名無読者 投稿日:2005/04/05(火) 04:22
ごっちんキャワワ
続きが気になります
215 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/24(日) 19:50
まだかなあ

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