絶対美貴さんが絡みます。
- 1 名前:名無しJohnさん 投稿日:2004/12/06(月) 01:30
- えーと、短編です。
何があろうと美貴さんがでてきます。
主役だったり脇役だったりしますが。
不定期で参ります。
ではでは。
- 2 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:33
- ガっ!!
ゴッ…!!
『……えぇ?』
- 3 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:33
- ***
- 4 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:36
- 藤本美貴 19歳。
職業アイドル。
いま美貴めちゃめちゃはっぴー。
なんでかって?理由なんて簡単。
「みきたん〜」
ほら、今日もきこえてくる。
あのこだけがよぶ美貴の愛称。
美貴を呼ぶかわいい声…?
あれ?なんかいつもより声が…?風邪でもひいたのかなぁ。
寒いから気をつけないとだめだよ…寒いなら美貴があっためたげるからっ
そんなことを考えながら声のしたほうを振り向く。
「おはよー亜弥ちゃ…」
- 5 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:41
-
+.。・。*゚∬*´▽`)ノ.・.*。゚
- 6 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:42
- 「死ね。市ねってゆーか死ねぇっっっ!!」
美貴は反射的にその巨体に自慢の右を決めていた。
見たか滝川魂(謎)。
美貴をβακαにするからこーゆー目にあうのさ。
「あたたた…酷いよぉ…みきたん…」
まだゆーかこいつは。
渾身の力を込めたレバーブローは
しかし厚い脂肪に阻まれてあまり効いてはいないようだ。
美貴は思い切り麻琴を睨みつける。
- 7 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:46
-
「うっさい。メンバーだろうが鈴木その子(故)だろうがその名前で呼んでいーのは
My Sweet Honey亜弥姫だけなんだよ。you see?」
じわり。
麻琴の目に涙が溢れた。
美貴を見つめるちいさな瞳。
上目遣いな麻琴。
「……いやキモいからっ!!」
- 8 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:49
- その言葉にさらに麻琴はうつむき気味になり涙を溢れさせる。
いやいや。
亜弥ちゃんならともかく麻琴なんかにそんなリアクションとられても
グッともキュンともきませんからっ!!残念っ!!
「酷…いよ、みきたん…あたし…」
麻琴は消えそうな声でつぶやいた。
本当に、傷ついた様子で。
- 9 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:54
- ずきり。
…ん…?何だろこの…胸の苦しさは。
…罪悪感?なんで?
美貴をからかうよーなことした麻琴がわるいんじゃん。
美貴に喧嘩売るならこの程度のことは覚悟しとけよ。
てか普段キモがられてもなかないのに…いやくだらないこ
とではよく泣いてるのは見たけど…鍵あけとか…
考えながらちらりと麻琴を見ると本気で悲しそうな表情をしていた。
…流石に振り向きざまのボディは酷かったかな…
おもいっきり腰入れて打っちゃったし…
なぜかずきずきと痛む胸。謎の罪悪感にさいなまれながら
美貴は麻琴の頭に手をやった。
- 10 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:57
- 「えと…ごめん麻琴。ちょっとなんか…やりすぎたかも」
「う…えぇぇぇんみきたぁぁん…」
瞬間糸が切れたように美貴に抱きつき大声で
泣き出す麻琴。
ちょっ…!!人が見る…目立つから!!離れて!!
けれどそう思いながら美貴はその巨体を離すことができない。
むしろ一瞬美貴を頼りきって泣くその姿を愛しく思ってしまった。
- 11 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 01:58
-
〇l ̄l_
- 12 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:01
- どうしたんだ藤本美貴。
しっかりしろ藤本美貴。
もっかいちゃんと見たらきっと大丈夫。
麻琴がかわいいとか錯覚だから。そう、あやみきこそガチ。おがみきとか妄想。
自分にそういいきかせて。
口のなかにたまった唾を飲み込み、息を整えてもう一度
よく麻琴を見てみた。
- 13 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:04
- 瞳は潤んでて、頬は赤く上気して。
おおきな麻琴がちっちゃいピンクのウサギに見えた。
…うぁヤバい。
かわいいかも…
そぅ思ったらもう体が勝手に動いてて。
「ごめんね…」
気づくとでていた美貴自身も驚くほどの、甘く優しい声がでてた。
「も…言わないから。
キモいとか…死ねとか…ごめん」
そっと背中に手を回して麻琴を抱き寄せる。
キャラじゃない、亜弥ちゃん以外にきかせたことない美貴の声。
それを何で麻琴なんかに?しかもなんで美貴が謝ってんの?
美貴悪くないじゃん。
自分で自分がわかんない。
わかんない。わかんないけど。
- 14 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:08
- 不意に顔を上げた麻琴と視線があう。
涙で濡れた姿は愛しかった。
「み…きたん…」
ゆっくりと瞳を閉じて唇をそっとハートの形にすぼめる麻琴。
美貴は麻琴の頬に当然のように優しく手を添える。
待て美貴。
何をする気だ美貴。
体の奥底から悲鳴にちかいストップがかかるけど、美貴の唇と
麻琴のそれは近づいていきその距離を限りなくゼロに…
- 15 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:11
- 「ななななななにやってんですかぁっ!!
こんな公共の場所でえぇっ!!」
「……って、うぁっ!?」
突然聞こえた絶叫に美貴は我に返る。
あ…あぶなっ!!麻琴と一線越えるとこだった…!!
誰か知らないけどありがd…
ん?でもこの声なんか聞き覚えが…?
- 16 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:16
-
キャ━━━从‘ 。‘从━━━!!
柏;VvV)▽`∬
- 17 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:18
- 「ああああああ亜弥ちゃん…っ!?
ここここれはそのっ…!!」
最悪なことにその声の持ち主はお約束通り美貴が愛して
やまない少女・MY LITTLE LOVER 松浦亜弥のものだった。
「え…とこのそれはあの…
麻琴がみきたんって…なぐっちゃって…!!」
動揺のあまり弁解の言葉もうまくでてこない。
最悪。最悪だぁ…!!
- 18 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:20
- イリュージョンに等しい気の迷いとはいえほかの
人…しかも麻琴なんかとキスしようとしている現
場を一番愛しい人に見られるなんて。
ずかずかずか。
スゴい勢いでこっちにやってくる亜弥ちゃん。
その目はいままでで一番じゃないかってくらいに怒りを
たたえていて、美貴は平手を覚悟して目を閉じ、歯を食いしばった。
- 19 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:22
- けど、いつまでたっても覚悟した痛みはやってこなかった。
「………?」
おそるおそるゆっくり片目を開けるとそこには。
美貴を通り越し、がくがくと麻琴の肩をゆすりな
がら涙目になっている亜弥ちゃんがいた。
次の瞬間美貴は耳を疑う言葉を聞くことになる。
「ほんっとやめてくださいよぉぉぉっ!!
あたしの体なんですから…松浦さぁん…!!」
- 20 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:23
- ***
- 21 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:25
- そぉかぁ。
みきはまちがってなかったんだぁ。
あはははは
まことにときめいたのもキスしそうになったのも
まことのすがたをしたあやちゃんだったからなんだぁ。
そっかぁ、あんしんあんしん
…………。
- 22 名前:愛せる? 投稿日:2004/12/06(月) 02:26
- 「えへへへへ…みきたん、だいすきぃ…」
「う…うん」
麻琴の姿、麻琴の巨体、麻琴の声でささやかれる
熱のこもった美貴の名前。
絡みつく麻琴の細いとはいいがたい腕。甘える仕草。
背中をつめたいものが走り、殴り倒して逃げたい衝動に
駆られるが拒絶することができない。
だってこれは麻琴の姿をしていても亜弥ちゃんなんだから。
〇l ̄l_
頑張れ、美貴。
おしまい。
- 23 名前:名無しJohnさん 投稿日:2004/12/06(月) 02:28
-
∬´▽`)〈みきたん…キスして♪
柏VvV从
从T 。T从
すいませんすいませんオガさんファンのかたすいません
くだらなくてすいません。
なんで入れ替わったかとかわかりづらくてすいませ(ry
- 24 名前:名無し読者 投稿日:2004/12/06(月) 10:38
- とてもおもしろかったです!
続編が見たいです・・・
- 25 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/06(月) 18:27
- やばいくらい面白いです!
自分も続編希望!!
- 26 名前:あやみきらびゅ。 投稿日:2004/12/07(火) 16:49
- 面白かったです!!
ストーリーもあやみきも。これから期待しときます!
- 27 名前:? 投稿日:2004/12/07(火) 21:34
- 笑えますw
それにしてもキツいなぁーww
- 28 名前:読み屋 投稿日:2004/12/10(金) 03:33
- 珍し過ぎて面白いし、何より誰もが考え付かなさすぎでおもろいww
とりあえずお気に入りに追加しますw
- 29 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/13(月) 23:35
- かんなりイイですよ!
おもしろかったです。
最初は「おがみき」かよ!とか思い、すこしビックリしました。(見たことないんで)
あやみき、続き待ってます。
- 30 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 13:33
-
亜弥ちゃん
そう呼びたいのに。
美貴の喉はなんかメロンを丸飲みしてそれがそのままつっかえてる感じに乾ききってて、うまく言葉を紡ぎだせずにいた。
いや、美貴がメロンあんまり好きじゃないとかそういう問題じゃなくて。
原因はわかりきってた。
……はぁ。
- 31 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 13:35
-
「でねー、みきたん。そのときつんくさんがくれたビデオ!!流れてきに暇なとき見てって言われたら映画か何かだと思うでしょ?
きのー見てみたらさぁ、つんくさんが一人で気持ちよくお酒飲んでるの!!」
「へぇ…そりゃまた…対応に困るものもらっちゃったねぇ…」
「ねぇ?途中から泣きながら『ロックやん』とかいい
だすし…最終的には『つんくです…ロックです…』っ
て中途半端なネタに…」
とある大事件から二日が過ぎた。
地方の仕事を終えて美貴たちはあてがわれたホテルの
一室でまったりとした時間を過ごしていた。
- 32 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 13:38
- ほほえみながらなんかヤな汗が全身を包み込んでいく
声の主に視線を流す。そこなはきゃらきゃらとたのし
そうに笑いながら美貴にぴったりと寄り添う美貴の大
好きな大好きな…
∬*´▽`)ンハー
- 33 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 13:40
- 美貴は頭を禿しく振る。
違くて。美貴が好きなのは亜弥ちゃんで。
けど訳あって見た目は麻琴でも中身は亜弥ちゃんなわけで。
行動も亜弥ちゃんだし性格も亜弥ちゃんだし、美貴は
亜弥ちゃんの顔だけを好きになった訳じゃないから麻
琴な亜弥ちゃんも可愛く見えちゃうっていうBoAも
そりゃ「It's miracle」とか言うわな現象が起こってて。
美貴は亜弥ちゃんに定期的に送(贈?)られる光男ビデオ
以上に対応に困っていた。
- 34 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 13:46
- 「…みきた?」
考え込んでる美貴を不思議そうに亜弥ちゃんと同じよ
うな仕草で上目遣いに見上げる麻琴の姿の亜弥ちゃん。
想像してください。
上目遣いな亜弥ちゃんin麻琴。
…うわぁ新しいモンスター出てきちゃったよヲイ。
痛恨の一撃は美貴に「吐き気・頭痛」と言うダメー
ジ(別名・心の傷)を刻み込む。
「な…なーんでもないよ?」
必死で笑顔を作って麻琴な亜弥ちゃんの頭をなで、直
後に視線を逸らした。…美貴にはこれ以上直視は無理です。
- 35 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 13:51
- ふたりっきりになったこんな時間。いつもならじゃれ
あったりキスしたり…まぁいろいろしたりして甘甘な
楽しい時間を過ごすんだけどな…
川川;V) <………
このまま麻琴とつきあうのかなぁ、なんて怖い考えが
頭をよぎる。昨日早く元に戻れるといいねってメールしたら
『でもこのままだったらみきたんとずっと仕事もいっ
しょだし…戻れなくてもいいかも(*≧з≦)なんてね★』
なんて思わず
ハァ━━━(*´Д`*)━━━!!
な返信。んで美貴キュンとかきて
『そうだね(萌*´Д)』
とかさらに返信したんだけど。
文字ってすてきだね。あはは。…顔、見えないからさ…
実際会ったら麻琴ですから。
- 36 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 13:57
- ほらアレだよ。メル友に初めて会って期待してたのと
かもらった写メと違い杉て〇l ̄l_な気分なかんじ。
…いや、亜弥ちゃんには違いないから多少語弊はある
かもだけど。
まぁとにかくそんなこんなで現状美貴はすごく困って
る。気持ちもだけど…主に行動面。特に未だにキスす
るのには抵抗があって避け続けてたりする。
亜弥ちゃんには『…浮気してる気がするんだよ…』
そんなこと言ってるけど本当はなんていうか…
麻琴ですから。みたいな。一言でいうと無理。
- 37 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 14:01
-
だからとにかくスキンシップ大好きな亜弥ちゃんとの
//ァ//ァな展開を避けるためになるべく会わないよ
うにしてたんだけど。
1.地方公演始まります
2.小川麻琴はモーニング娘。です。
3.美貴もモーニング娘。です。
4.仕事休みが会わなくて亜弥ちゃんとお泊まりは2
〜3ヶ月ブリです。
∴____?
- 38 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 14:03
- だめだ
食 わ れ る 〇l ̄l_
とけても嬉しくない問題。地図を見て時間もつぶせま
せん。今日と同じように17時に仕事あがっても次の朝
まで15時間強×3日講演…
地図に穴が空きますから。いや比喩表現抜きでふたり
っきりなのに地図なんか見てたら亜弥ちゃんの性格的
にカニ用か左利き用か…とにかくはさみとか持ち出し
て穴を開けにくる。
- 39 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 14:13
- 美貴は亜弥ちゃんにならイタダキマスされても問題ナ
ッシンな訳です。てかむしろイタダキマスけど。プリ
クラ何枚もとってチュッチュチュッチュしたいです。矢g(ry
…19歳はエロエロですよ。18歳もまた然り。当然…ねぇ?
でもよく考えて。亜弥ちゃんには美貴は美貴ですよ?
愛しいまいはにーでしょうよ。
けど美貴から見たら亜弥ちゃんは
麻 琴 で す か ら ぁ っ !!
聞きたい?ねぇ聞きたい?麻琴のあえg(ry
そもそも美貴と麻琴の絡みなんざ誰も期待して無いでしょ?
キスですらいまだに((((゚Д゚;))))な美貴に氏ねと?
「たん…」
甘えるような麻琴の声に滝汗とともに現実に引きずり
出された。唇はちゅ〜♪のカタチ。
やわなハートがしびれる心地よい針の刺激。
いやぱふぃとかどうでもよくて…!!
とにかくやばい。夜もやばいけどとりあえず今この状
況もヤバい。
以前美貴はゴロッキでキモカワイイ鶏とか描いたけど
キモ杉でかわいいとかいったけど、ゴメンナサイ。
キモいもんはキモかったです。
- 40 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 14:19
- 「そそそそそそうだっ!!麻琴はどーしてるかなぁ?
亜弥ちゃんの仕事っていま麻琴が行ってるんで
しょ?大丈夫かなぁ?」
多少強引かと思ったが無理矢理話題をかえて立ち上がる。
あ、麻琴ちょい拗ね顔。
あの時麻琴は必死で自分の体で変なことしないで、
と言っていて、自分と入れ替わった亜弥ちゃんが美
貴と一緒にいるのを禿しく拒否していたけど亜弥ち
ゃんと二人、トイレにいったあと鬱な顔で「松浦さ
んをお願いします…」とだけ言い残して去っていった。
あれ以来会ってないけど…
「ん…今日は確か…たん、今何時?」
「17時…半くらいだね。」
すこし考え麻琴(もぅいい)はうごうごとテレビのあ
る方向へと這っていく。
- 41 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 14:21
-
…立てよデb(ry。
…ハっ!!なんか美貴今の亜弥ちゃんに対する考えじゃ
ないよね?やばいやばい…
「たしか生番組が入ってたから…」
いいながらつけた音楽番組はいつも通りすごいかわい
いスマイルで禿しくキレのある動きをする亜弥ちゃん
が映し出された。手の動きなんか早すぎて残像が見え
るしリズムを刻んでる右足なんて32ビート刻んでて、
過剰な貧乏揺すりっぽいけど。
「…だ…大丈夫そうだね?振り付け完璧だし歌は口パ
クっぽいからはずすことないだろうし…!!」
「…たん」
「うん、ほんとすごいよ麻琴、がんばってる!!」
「正直にいっていいよ…orz」
「…うん…orz」
- 42 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 14:23
-
『無理。渡瀬橋でこの動きは無理。』
正直コメンテイターとか司会の人とかひきつり笑いだった。
まぁ当然だけど。
このあとなんかへこんだようすで亜弥ちゃんは突っ走
りモードに入ることもなく(そりゃそうだろう。)美
貴はなんとか一日目のテイソーを守れた。帰っていく
ときに亜弥ちゃんが「駅前の大ハプニング」を口ずさ
んでいたのがちょっとだけきになるけど。
…一刻も早く亜弥ちゃんがもとの体に戻りますように。
あ、麻琴、一応ありがと。
- 43 名前:みきとまこと(マッシュじゃないほう) 投稿日:2004/12/19(日) 14:24
-
- 44 名前:名無しJohnさん 投稿日:2004/12/19(日) 14:32
- レスありがとうございます。
勢いだけで書いたものをおもしろいと言っていただいて嬉しい限りです
てかアレ?やぐっさん絡み書いてたはずなのに?
>>24さん
だから読み切りだと(ry
…嘘です。努力します。感想ありがとうございます。
>>25さん
がんがります。おもしろいですか…勢いで生きてますがw
>>26さん
自分もあやみきは好きなんですが…たぶんヴィジュアル的にはおがみきです。申し訳。
>>27
痛いでですよね…でもきっと彼女なら強く生きてくれます。たぶん。
>>28さん
ありがとうございます。お気に入りから削除されないようがんがりますw
>>29
あやみき期待されましたがなんかおがみきですwでも自分小川さん嫌いじゃないんです。
- 45 名前:名無しJohnさん 投稿日:2004/12/19(日) 14:39
- …ってかうぁー。
今気づいたら
1個文とばしてらぁ〇l ̄l_
…不自然なとこ読みとばしてください…
- 46 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/20(月) 03:41
- マコ味のあややか、あやや味のマコかですね…w
続きも楽しみにしてます!
- 47 名前:絵理 投稿日:2004/12/21(火) 15:02
- 話の意味がわからん
- 48 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/21(火) 21:02
- この板で語るな阿呆。
作者さん頑張って下さいね。
- 49 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/23(木) 13:33
- 面白いです!
こんなにハラハラするあやみきは初めてだw
- 50 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/23(木) 14:17
- 面白いです!
あの作者さんかな?
- 51 名前:名無飼育さんα 投稿日:2005/01/07(金) 23:52
- うぁばいっす。面白いです。
これからも頑張って下さい!
- 52 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 21:56
-
- 53 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 21:58
-
「はぁ…ぁ…
んー、みきたんおはよー」
「…おはよ…う」
絡まった髪の毛を指でとかしながら美貴は半身だけを起こした。
窓から射し込む光は冬だというのにやわらかく注ぎ、白いシーツを照らした。
枕元の淡い色のカーテンを少しめくると朝が部屋を埋めた。
今日も良い天気だ。そして。
きょうも麻琴だorz
- 54 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:01
-
当然のように亜弥ちゃん口調の椰子は美貴のお部屋にお泊まりしている。
幸いにも一日目、二日目とラブアタックから逃げきり、奇跡的にもキスす
らしないですんでいる。二人きりでいるのにこれは初めてのことかもしれ
ない。あとはきょうを乗り切ればクリアなんだけど…
∬∬´¬)ジー 川川;Vv)゛ビクッ
…そろそろシングルベッドで夢だけを抱くことが難しくなってきました。
- 55 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:03
-
不意に亜弥ちゃんを見たら「必要ないだろヲイ」みたいなとこまでボタン
がはだけてるし。下着みえるよー(冷静)
見た目が亜弥ちゃんだったころは美貴の方が我慢できなくなってガッつい
てカウンターでジャックハマー食らってたシチュエーションだけど…これは明らかに誘われてますよね?
- 56 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:04
-
│
つvV;从 │▽`∬
│
- 57 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:06
-
…流石にスキンシップが少なすぎて彼女も不満なのかもしれないけど、こ
こで美貴が仏心をだしておでこにでもキスたりなんかしちゃったら確実に
//ア//アな展開になることは必至だから気づかないフリをしてベッドを降りた。
…ゴメソ、亜弥ちゃん。美貴自分がカワイイです。
- 58 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:10
-
「確かぐっすた始まるからみない?確か今日の放送亜弥ちゃ…麻琴か、で
てたよーな気がするけど」
やったね美貴。ナイススマイル美貴。今のはハロショで売られてる美貴の
写真並に完璧な笑みだったね。ぶらぼー。
おもいっきり亜弥ちゃんに向かって微笑む。何故か不満げな亜弥ちゃんを
よそに、部屋に据えられているテレビの電源を入れた。
ほらほらいー加減ベッドからおりといでーこれ以上展開もヤる気も無いか
ら。うわなにその顔。やだよ美貴この物体亜弥ちゃんとか呼ぶの。
- 59 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:13
-
∬´Α`)エ゙ー
…うぁウザっ!!
…いい加減にしないといくら中身が亜弥ちゃんでも↓→↑A入力してその自慢のアゴ砕くぞゴルァ。
- 60 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:17
-
ぐっすたってゆーのは朝にやってる子供向けの番組なんだけどなかなか朝
ってゆーか子供に対してってゆーかエグい芸人さんとやたらテレビ慣れし
てる子供たちで構成されてる何が目的かよくわかんない番組。サナダムシ
を体にいれてダイエットとかやってたなぁ、前…外国産の方が禿しく痩せ
るらしいよ。いや美貴は別にやんないけどさ。
コイの身に寄生してるから薄く刺身にしてあまり噛まずに飲み込(ry
…なんかきもちわるくなってきた…
- 61 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:17
- まぁなんだかんだでウチの事務所(つーか寺田)が不思議なつながりがあ
るらしく、亜弥ちゃんも美貴も何度か出演している。
「あー…そういえばそんな予定も…」
「ね?折角だしみよーよ。ちょうど始まる時間だし」
それに二人きりで音もなく会話するよりはマシですから、と美貴はそっと
心の中でつぶやいた。
気がのらなさそうな亜弥ちゃんをよそに幼児雑誌のCMが終わり、見覚えの
あるオープニング風景が画面に映し出された。
- 62 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:22
-
***
『よいこのみんなー!!ぐっぱー!!』
『『『ぐっぱー!!』』』
朝からテンションたけぇなぁこいつら。てか毎回思うんだけどぐっぱー、
て何だよ…
「なんか毎回思うけどこのかけ声ジャンケンぽいよねぇ」
「…あ…ジャンケン?」
「ほんとはグッドパーソンズ?とかって意味らしーけど」
亜弥ちゃんの言葉によくよく画面を見てみる。
…うぁよく見たら司会者の手だけパーだし!!
なんか大人げなっ!!
そっか納得した。そうか。だからかこのメガネ。毎回毎回してやったりみ
たいな半笑いしてるような気がしたのは美貴の気のせいじゃなかったんだ。
…子供の性格形成に果てしないベンド効果を与えてくれそうだなぁ…この番組。
- 63 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:37
-
『さぁーて!!メインのコーナー行く前に今日のゲストの松浦亜弥ちゃんを
みんなでよんでみようか!!せーのっ!!』
『『『あーややー!!!!!!』』』
子供故のキーの高い歓声とともにステージ中心に現れたのはまごうことな
き美貴の愛しい彼女、亜弥ちゃんの姿。
ドキドキ川*VvV从´▽`∬
『おやおやー?どうしたあやや?元気ないぞー?』
『…………』
『…あやや?』
『あっ…!!す、すいませんっ!!』
- 64 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:40
- 『どうしたのかなー?力がでない?顔でも濡れたの?』
『いや…スイマセン…他局なんで…』
心なしかおどおどしてるように見えるけどそれは麻琴だししょうがないか。
見た目カワイイからオッケ。ソロ経験ない麻琴がいきなりソロやってるわけだしね。
うん、カワイイカワイイ。
…てか司会者。そんな麻琴に突っ込まれんなよ。
- 65 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:46
- 『今日のメインコーナーはこちら!!』
『消火器をつくろー!!』
おお、なんか今日はマトモな…
『まず濃硫酸と水酸化ナトリウムを用意して』
…いや一般家庭にねぇよ。つうか流れから行って…
『混ぜます!!』
やっぱりか。いやあぶないし。アルカリと酸混ぜるなよ。ドメ●トにも書
いてあんじゃん。確かに火災は消えるだろーけど火ィ消す前に会場中の小
さな命の灯火が消えるっつーの。小学生相手に何をやらせてんだか。この
番組にマトモさを期待した美貴がバカだったorz
無意識に美貴はorzをテレビの前で実演していたら画面の中心で楽しそう
に説明をする司会者の後ろの方に、小さく写る麻琴が目に入った。
- 66 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:51
-
「あっちゃー…麻琴ガチガチだねー…直立不動だし」
「ほんとだ…まこっちゃん…このあと歌あるのにーこのコーナーで緊張ほ
ぐれればいいと思ってたんだけど…」
「いや…ムリポ…」
なんでだろー。麻琴な亜弥ちゃん見てるよりヘコむかも…
『さて折角だし今日はゲストの松浦さんに混ぜてもらいましょーか!!』
「いや止めろぉぉっ!!危険だから!!」
『はいいっ!!』
「麻琴も受けとってんじゃねえぇ!!氏ぬぞっ!!
亜弥ちゃん電話ぁっ!!!!
局に電話っ!!」
- 67 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:54
-
_____
つ│(゜皿゜ │
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- 68 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 22:56
-
「電波とかそゆ小ネタはいいからぁっ!!ってか亜弥ちゃん自分のことなん
だからもっちょっと焦ろうよ!!いやなにちょっと微笑んでんのさ!!」
『ま…混ぜますっ!!』
「混ぜんなー!!!!」
- 69 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 23:01
- ◇◇◇
「つ…疲れた…」
結局。
美貴はなんとか毒ガスの発生を防ぎ小さな命を守ったんだけど、番組は何
事もなかったかのように続くいた。誰かあの番組及び司会者やめさせれ。
あぁ…あれだけガチガチだった麻琴が完璧に踊れてるよ。何でだろ。
亜弥ちゃんのキャラが違うような気がするよ。なんでだろ。
…もぅいいや。
亜弥ちゃんが麻琴な段階でなんでだろは出尽くしたし。
もう正直疲労で頭回んない。
あれ?あれ?美貴服のボタンちょっとずつはずされてない?
…もぅいい。勝手にしる。
- 70 名前:change@3日目 投稿日:2005/01/09(日) 23:02
-
- 71 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/01/09(日) 23:22
- 一応終了です。
…しょぼくてすんませんレスくれた方ありがとうございます。かなりうれしいです。
>>46さん
レスありがとうございます。自分はあやや味の美(ry
>>47
すいません、実力不足です…努力します。
>>48
レスありがとうございます。これまで以上にがんばります。
>>49
レスありがとうございます。はらはらしていただいて嬉しい限りです(w
根本的なもんだい『あやみきなのk(ry』は気づかないフリです
>>50
レスありがとうございます。
多分…別人ですよ(・∀・)ニヤニヤ(殴)
>>51さん
レスありがとうございます。ずっとおもしろいと行っていただけるようが
んがります。…なにしろ勢いだけなんで(w
- 72 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/01/09(日) 23:25
- あ…途中アンカーのあとの敬称忘れてるorz
ごめんなさい…
- 73 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/11(火) 00:45
- やっっっっっっったーーー!!!
更新キタワァ:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。
更新心よりお待ちしていました。
今回も爆笑しました。個人的に(冷静)がツボに。お腹が痛い。
しかしやはり…この後はガクガクブルブルなのでしょうか(((゚Д゚;)))
次回は腹筋を鍛えて待ってます
- 74 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/15(土) 14:01
- あんな大変な状況なのに電波とか・・・
超笑いました。ヒーヒー
この先どうなってしまうのか、期待と不安を抱えつつお待ちしてます。
- 75 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/16(日) 09:47
- 笑いがトマラナイ反面もどかしいw
亜弥ちゃんとラブラブできない美貴様が一番可哀想だったりするw
- 76 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/01/19(水) 09:58
- なんてゆーか完全蛇足です。
- 77 名前:blank of second days 投稿日:2005/01/19(水) 09:59
-
- 78 名前:blank of second days 投稿日:2005/01/19(水) 10:01
- 「まーこっちゃん♪おこってないからでておいでー出ないと目玉をほじくるぞ☆」
(う…嘘だ!!てかでても出なくても目玉はh(ry…!!)
「じゃ…じゃぁその手に持ったビール瓶はなんなんですかぁ!!」
「えーまこっちゃん飲むかと思ったのにこれじゃダメ?ちゃんとカロリー
オフだよー?やっぱ恵比寿じゃないと不満?通だねぇ(ニコニコ)」
「いやキリンだろうが恵比寿だろうがカロリー(ryだろうが先が割れたビ
ール瓶はマジ勘弁です!!てかその使用用途は間違いなく『切る・突く』じゃないですかぁ!!」
- 79 名前:blank of second days 投稿日:2005/01/19(水) 10:04
- (ボソッ…)「…誰が中身をのませると…」
「ヒイィィィィ(´Д`;)!!」
「大丈夫だよまこっちゃんならw」
「wって…!!いや何駅前の大ハプニングとか口ずさんでるんですかぁ!!
そんなん飲み込んだら駅前じゃ済みませんから!!」
「だいじょーぶ☆どっかのハプニング大賞で使ってくれるようなきがする
って長谷川さん(68)がいってた☆(5分枠)いいから出てこいオルァ!!」
「だ…誰ですか…?てかせめて10分わ…ヒイィィィィ!!」
- 80 名前:blank of second days 投稿日:2005/01/19(水) 10:07
-
(ガッガッガッガッ!!)
「何?あのダンスはゴルァ?まこっちゃんはー何を求めてんのかなー?
健康?健康なの?デューク?たぶんまこっちゃんの健康は誰も気にしない
と小一時間(ry」
「痛っ!!痛っ!!つま先は痛っ!!い…いっつもテレビで松浦さんがやってるみたいに…」
「へー。まこっちゃんの目にはあんな風にあたしが映ってんだーそっかそっかー」
「うぁなんですかそのはさみ(なみっこ)はぁ!?なに前髪に添えてるんですかぁ!!」
「あたしの目にまこっちゃんがどう映ってるか変えてみようと思って☆」
「か…かえるっていってる段階でうつってるものとは違ってるものに変え
ようとして…!!」
「どぅにもこうにもまこっちゃ〜ん♪」
「ま…まこと違…!!うわあああせめてぎざっこつかってくださいぃっ!!」
- 81 名前:second of blank days 投稿日:2005/01/19(水) 10:17
-
「さてと。あるべき姿にもどったところで本題に。たしかあたし明日も生
番組入ってたよね?練習練習♪」
(グスグス)「うぅ…なんであたしがこんな髪型に…」
「ん?(にこり)」
「ヒィ…!!!!す…すごくいいと思います!!その髪型!!マッシュルームみた
いなの!!乙女の心理学がピッタリな感じで…今年はその髪型で決ま」
「るかヴォケっ!!(ガッ!!ガッ!!)この髪型は某ドラマーかコメディアンの
ものなんだよ?アフロにしたらウケないんだよ?密かに太田gj!!」
「ぐはっ!!す…すいませんでした!!後半よくわかんなかったですけど失言
でした!!森首相でした!!だからそのつま先のとがった靴はやめてくださいっ!!」
「森は“元“だよ☆ちゃーんと勉強しよーねぇ♪」
- 82 名前:second of blank days 投稿日:2005/01/19(水) 10:20
-
「いい?テレビ見てみきたんが引いてたわけ。ふかわのネタみたあとみたいに。
けどみきたんは優しかった。そっとあたしの肩に手を置いて慰めて。
だまって腕をとりながら一緒にあるいてくれるよね?
あたしがもし毛糸なら、そうみきたんはアクロンのようだった。
…まぁそれはいいとしてとにかくまこっちゃんには小川麻琴@完璧松浦亜
弥を演じて欲しいわけ☆」
「言い方かわいいけど、とことん邪悪な…すいません私が悪かったです。
だからパジェロとかいいながらその辺の石(人の頭大)を拾うのやめてく
ださ…」
「(メキッ)…ふぅ。じゃぁ桃色片思いからねー?」
「(ボタボタ)…ふぁい…」
- 83 名前:blank of second days 投稿日:2005/01/19(水) 10:26
- 「まず冒頭部分!!あ、いくよ〜?123っ!!」
「あーやあやややっやっややーっ!!」
「違うっ!!なんでそんなロマンスみたいな動きするかなぁ!!
なんで毎回毎回無駄な動きを…」
「うたばんで覚えました」
「…あれか…orz」
「きりがないから次いくよ…ここ重要。おでんでいうと松浦さんくらい重要。
みきたんのこと思い浮かべながら一番イイ笑顔で…「ピーチっ☆!!」」
「ぴ…ピーチっ!!」
「心がこもってないっ!!そんなみきたんのハロショ写真みたいな顔しない!!」
「ぅあ酷っ!!
…で…でも私が藤本さんに対してピーチってなんかおかしくないですか?」
「…まぁまこっちゃんがみきたんにそんな感情もってた日にはアンチ小川
スレ乱立するけど…え?なに?ID?2〜3個サイト通したり対応方法なん
かいくらで(ry」
- 84 名前:blank of second days 投稿日:2005/01/19(水) 10:29
-
「…まぁそんなことはおいといて好きな人のことでも考えれば?ピュンピュン(故)とか」
「えぇぇ∬´Д`)ぇええ!!いませんよ!!そんな人……てかピュンピュン
て…いい犬だったくらいの感想しか…」
「んじゃあたしのことでも考えながらピー…」
「(`Α,´)」
「…なに?その顔。」
(ビクッ)「い…いえ…松浦さんを思いだしながらですね?ほかの曲でもい
いですかね?」
「んー…まぁ一応やってみて」
「(松浦さんを思い出しながら…)スペンザナイっ!!(ビュンッ!!)」
「わぁ☆すごいいい手のキレ☆
よーしまこっちゃん表でよーかぁ?」
「ヒ…っ!!」
※以下自主規制
- 85 名前:blank of second days 投稿日:2005/01/19(水) 10:30
-
- 86 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/01/19(水) 10:36
- 短いですが以上です。
なんだこれw
>>73さん
レスキタワァ:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。
よんでいただいてありがとうございます。
腹筋を鍛えたら背筋も鍛えてください。腰傷めますからw
>>74さん
ありがとうございます
普段
「お前の笑いのツボがわかんねぇよ」
といわれているのでwってもらえてうれしい限りです
>>75さん
あやみき好き何ですがね…自分の中のなにか黒い部分が美貴さんを幸せにするなと小一時間(ry
…たまにはエロでもかいてみようかなぁという独り言。
- 87 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/03(木) 01:00
- エロまだかなぁ。。
- 88 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/02/16(水) 22:14
- パソ死亡のためしばらく放置します。
てなわけでochi
- 89 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/05/04(水) 13:09
- 待ちますよ。
- 90 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 21:06
-
- 91 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 21:15
- かちゃり。
「…んぇ?」
かちゃり。
ふつー体を動かしたときにするはずのナイ音で吉澤は目を覚ました。
そう、たとえば硬質の樹脂かなにかを打ち合わせたような、そんな音。
寝ぼけた頭で天井を仰ぎ、続いて目の前を通過したのはあるはずのないモ
ノ。
天井にかざしたはずの自らの腕。
音の原因はすぐに解った。
「………えぇ?」
戸惑いながらものそのそと、しかし確実にベッドを抜けだし側の机にあっ
た小さな三面鏡に姿を映して呟いた。
「……うあぁー……なんか……カッケー…」
- 92 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 21:25
- 口の端を上げるようにして笑ってみるが返る姿は見覚えはあるけれど日常
的にみる機会はごく僅かであろうもので。
例えるなら娘。の中心でなっちパートをFujiwaraの片割れが踊るくらいの
違和感で満ち溢れていた。
何度見直してもその姿は同じで。
数回確認したところで、諦めたように溜息をつき辺りに視線を巡らせた。
- 93 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 21:39
- ……ここは一体どこなのだろうか?
ぐるりと一周した結果、やはり周囲の景色に見覚えはない。
簡易な作りのベット。
その脇に無造作に置かれた腰程の高さのシェルフ。
勢いでひっつかんだままのシーツ。
共通していえることは、それらの全てにおいて見覚えがないと言うこと、
そして清潔、というよりも生活感の無い白で統一されているということだ
った。
採光の為に大きめにとられた窓から差し込む光が天井、壁、全てが反射し
電灯の点いていないはずの室内をまぶしい程照らしていた。
シンプル、というより必要最低限のものを揃えた白い空間。
……まるで、これは……
- 94 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 21:50
-
「あ、吉澤さん。お早うございます。」
やっぱりか。
そんな感動を込めて振り返りながら彼女の名前を呼ぶ。
「……………こんの…」
そう、某ドラマをこなした瞬間から娘。内での科学者役が定着した彼女。
紺野、あさ美。
白、抗菌されたような清潔さを示す空間、見覚えの無い部屋。
半ばお約束のように現れた紺野の姿と自分のカンのよさにウンザリしなが
らもゆっくり口を開いた。そう、自分のカンの良さを思えばきっとこれも
当たっているのだろう。
「てめぇ……やりやがったな?」
- 95 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 22:15
-
「エヘ(・∀・)☆」
「……あーもぅエヘ(・∀・)じゃねぇよ…」
「…アヒャ(o・∀・)」
「……黙れ」
吉澤ひとみ、この世に生まれて約20年。
悪いことなんて友達にaikoの画像を添付するといってギボさんの画像を添
付したことや麻琴が袋に貯めていた「食べれる草」の中に「食べれない草」
を混ぜたりとごく些細ないたずら程度しかしていない。
なのに、それなのに神様(むしろ池ry先生?)は残酷だ。
ニヤニヤ(・∀・)と笑う紺野の手元に光る三面鏡は、二つの昏い穴をたたえた
頭を抱えこむ金色のしゃれこうべの姿を映し続けていた。
- 96 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 22:23
-
「───んで、何がどーなってんだよ?」
白い床に腰を降ろすと、がちゃりと乱暴な音がして振動が腰から脳天まで
を一気に突き抜ける。
「……っ…!!」
筋肉というクッションを失った為に与えられた強烈な痛みに、吉澤は最早
存在しない眉をひそめた。
「ああ…だめですよ吉澤さん。まだ固まってないんですから」
「はぁ?かたま……」
最後まで言い終わらないうちに紺野の視線の先に目をやり絶句する。
- 97 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 22:32
-
な ん だ そ の チ ュ ー ブ は 。
赤と青の四角の内側を星形に白抜きされたマーク。
パテか。パテなのか。
『あーもぅ肉抜き失敗しちまったよコンチクショウ!!これじゃコースアウトの際
にシャーシが(ry』
ってノリか。
しかも4:3じゃなくて5:1の高速ギアとか手にして(・∀・)ニヤニヤして
んじゃねぇよ。
何だよピンクと茶色って。
石川の初期の配色かよ。
激痛の走った腰付近をもう一度見直すと、金色の骨格の一部が不自然に盛
り上がっていた。
- 98 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 22:44
- 「あーもぅ…やるならちゃんと紙ヤスリまでかけろや……400番?こんな
目の細かいので荒削りができるかYO!!80番台持ってこいゴルァ!!」
「吉澤さん削るの得意だからいいじゃないですか。携(ryとか」
「あぁ?金属とプラじゃ紙ヤスリの質がちげぇんだYO!!裏が茶色いのもってこいやぁっ!!!!」
「まぁもちついてくださいYO。ヘモグロビンの数が減りますよ。女性は値が12
以下だと成分献血が出来なくなりますよ」
川o・-・)つ旦
「興奮したってヘモグロビン量に動きはねぇよ!!ってか先ず胃がねぇから飲め
ねぇYO!!」
- 99 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 22:48
-
「空だから大丈夫です。
ふいんき(何故か変換できない)を味わってくださいb」
「…てめぇ…26回頃すぞ?……まぁ…いつまでもこんなことやってても仕
方ないか…紺野」
「はい?」
「…とりあえず説明カモンナ」
- 100 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 22:55
- 怒りを抑えつつ吉澤は自分の座る目の前の床をかちゃかちゃと叩き、紺野
にも座るように促した。
今解っていることは自分が何故か金色の骸骨になっているという現実と、
それが紺野によるものだということだけだ。
それ以上は話を聞かなければ状況が解らない。
- 101 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 23:10
-
「えっとですね、吉澤さんは市んだんです」
紺野はためらうことなくあっけらかんと言い放つが吉澤は半ば予想してい
たのであえて突っ込まず軽く頷くようにして先を促す。
欲しいのは情報だ。
「自転車で突然交差点に突っ込んだらしーです」
両手をエスパー伊藤のように前にだしてひらひらと振る。
「…………?」
川o・-・)<……
「…で?」
川o・∀・)゚・*:.。. .。
- 102 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 23:19
-
「…ふっっざけんなゴルァ!!!!アバウト杉てわかんねーYO!!なんだよその何
かイイ感じの笑顔はぁっ!!」
今にもつかみかかろうとする吉澤に紺野は少し日に灼けた感じの新聞を差
し出した。一週間は前のもののようだった。
紺野と新聞を交互に見やり、釈然としないまま紺野の指した小さな記事に
目をやった。
----------
モーニング娘。のリーダー吉澤ひとみさん(20)
○○区の交差点で3tトラックと衝突、即死。
現在警察で原因を調査中だが、吉澤さんが信号を無視し、侵入、接触したものと見られる。
また現場は非常に見通しのよい交差点で───
----------
- 103 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 23:30
-
「……マジでぇ?」
ガシガシと髪をかくようにして記憶の端を引き出そうとしてみるものの、
死んでいた「らしい」頭にはもやがかかったようになっていてうまく記憶
を引き出すことができずにいた。
すがるような意味も込めて紺野を振り返るとうまそうに茶をすすっている。
「……なぁ?」
「マ ジ で す よ 。」
こちらをを見ずに、しかしハッキリと言い放つ紺野の言葉に、なんとなく
吉澤は膝を抱え、今度こそ本気でへこんだ。
- 104 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/05/12(木) 23:30
-
- 105 名前:名無しJohnさん@ダメ人間 投稿日:2005/05/12(木) 23:35
- >>87さん
すいません
お待たせしたうえにエロじゃないです。。。
>>89さん
すいません放置期間長すぎですね…
つーかパソ直る気配がナッスィンなことにやっと気づいたためガンガッて携帯でや
っていきます。
よろしければお付き合いください。
- 106 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/05/13(金) 01:18
- じょんさん携帯から乙です…。それと復活オメ。
これからたまに監視させていただきますです…。
- 107 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 11:50
-
鏡に映った♪あなたと二人♪
情けないようで♪たくましくも…
- 108 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 11:54
- むう。
たしかにここのこのラインなんかたくましーな。
あたしって意外と骨太なだったんだな。
一時期太ってたっていわれてたのも(ry
てか右腕おもっきしパテ(タミヤ製)で固定されてっからたくましさもひと
しお?だし。てゆーか顔と顔を見せあったらかなり凹んだぞゴルァ。
こんなんで一人で玄関のドアあけたら事件だよ。
- 109 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 11:58
- 「あーもぅ…これからどーすっかなヲイ。」
誰にいうわけでもなく投げやりに吐き捨てる。
こんな骨になってしまった以上、これまでのようなアイドル業なんて無理。
つれるのは一部の死体マニアくらいだろー。
それどころか平凡な日常生活を営むことすら難しいのではないだろうか。
こういう形でいま生きているとはい死んでいるのと同じではないだろうか。
そうため息混じりにひとりごちて吉澤は根本的なことに気づいた。
- 110 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 11:59
-
『いきかえる?』
- 111 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:03
-
死者を蘇生させる。
そんな常軌を逸することを成した紺野。
この際方法とかは置いておくとして。
「なぁ…紺野」
「はい?」
「あたしさ、いっかい氏んだんだよな?」
「そうですよ」
湯呑みを口から離すことなくぽややんと答える。
どうでもいいがこの体を動かす度になる音はどうにかならないのだろうか。
禿しく鬱陶しい。
「生き返らせたのはおまえなんだよな?」
「そ う で す よ」
- 112 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:06
- じゃぁ。それなら
「あのさ……氏んだままってゆーか…こう、肉ついたままの復活って無理だったワケ?なんで骨…」
「いや、こっちのほうがなんかイイ(・∀・)!!かとおもいまして」
- 113 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:13
-
「っだああくぁwせdrftgyふじこlp;@:「!!!!
頃す!!見キティの誕生日にちなんで226回頃す!!」
「いやだってどうせやるなら『ワロタ』とか『デラワロス』とか書き込まれたい
じゃないですか。職人としては川o・∀・)アヒャ」
「知るかっ!!!!ネタのために人の人生くるわせんじゃねえぇっ!!」
「まぁもちついてください」
つ旦
「いや飲みかけだろうがああぁっ!!」
差し出された湯呑み(空)をたたき落とし頭を抱える。
- 114 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:21
-
「……冗談ですよ。イッツアリトルジョーク。右手みてください。完全にミンチ(合
い挽き)状態だったんです。ハンバーグかミンチかって街頭の40代対象
にアンケートとったらまぁ…2人くらいがミンチ
ってゆーような状態で」
「それってわりとふつうだったんじゃぁ……」
「いや伯邑孝さん状態でした。つなぎは牛乳をしみこませた食パ(ry」
ちらとめをやった右腕(骨)は確かに他の部位よりも太めにパテ付けされ
ていて禿しく損傷していたことが伺える。
この状態なら確かにそのまま蘇生されたら気持ち悪いことになっていただろう。
- 115 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:23
- ちらりと紺野を見やると「苦労しました」と頷く。
「…そりゃ…どーも」
うんざりとした表情で吉澤はまたため息をついた。
- 116 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:24
-
- 117 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:29
-
「ミキティー、リハはじまるよ?」
「…ちょっとまって、まだ番組アンケート書いてない」
「んじゃ…先に行くよ?」
「ん、ごめん愛ちゃん」
高橋を楽屋から送り出し藤本はほぼ白いままの紙に視線を戻す。
石川の卒業。
突然の矢口の脱退。
そして―――吉澤の死。
必然的に一番年上である自分に重圧がすべて被ってきた。
誰もいわないが実質的なリーダーは今や藤本であることは明らかだった。
- 118 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:35
- いま自分はなにを為すべきなのか。
Q1 よくカラオケで歌う曲は?
「王蠢との交流…と」
Q2 好きな芸能人は?
「aiko。
…ギボのほう……」
Q3 朝ご飯にたべたいものは?
「プルコギ…と」
Q4 最近興味があることは?
「∬´▽`)が少しの仮眠をとって新聞配達に行くこと…」
Q5 最後に梨華ちゃんにひとこと
「pgr…と」
- 119 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:38
- すべての項目に記入したことを確認してから立ち上がる。
凹んでなんかいられない。
いまは前をみて、とにかく、がんばらなきゃ。
そう決心して、かなり減ってしまったメンバーのまつスタジオへ向かう。
自分が、ガンバらなきゃ。よっちゃんさんのぶんまで。
- 120 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/05(日) 12:38
-
- 121 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/06/05(日) 12:41
- 二回目終了。
>>106さん
どもです。携帯故更新遅いですがよければおつきあい下さい。
- 122 名前:古賀 投稿日:2005/06/05(日) 14:31
- いつも楽しく拝見させていただいております。
というか面白く拝見させていただいております。
何かこう、85年組と5期との戦い(?)がたまらないですね。
114のネタがほんのりコア過ぎて笑いました。
- 123 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/05(日) 21:50
- そこかしこで噴いたんだけどとくに>>118が最高
- 124 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/06(月) 01:04
- 復活に気づいて、いっきに読みました。かなり笑った。
最高、待ってます。
- 125 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:07
- 「ごっめーんみんな、またせちゃってさ」
「藤本さん、アンケートの紙そこのスタッフさんに渡しといて下さいだそうです」
「おっけ〜はいこれよろしく」
「藤本さん…それは稲葉さんです…」
「あ、じゃぁこっちのひとか、はい」
「美貴ちゃん…それは石井のリカさんやよ…」
「本業は事務兼電話番っ☆ヨロシクっ☆ゴルァっ!!」
- 126 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:09
- 「…いまからリハだよね?麻琴」
「そうですよ」
「なんかみたことない子いるんだけど…」
「新メンバーの顔くらいいい加減覚えてあげてくださいよ…」
まだ覚えていないのかというように小川はため息をついた。
新メンバー?
怪訝そうな顔でもう一度見やるが、藤本の視線の
先にあるのはどうみても先日確認した顔ではなかった。
新メンバー、久住小春、中一。
- 127 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:14
- だが、壁際で体育座りをし『きみをつけまわしたい』とかつぶやく少女は
どんなに若く見ても15〜6…というか藤本と同じくらいか少し下、といった印象をうけた。
「ほら、藤本さん準備できたならいい加減集合かけてくださいよ。
リハはじまらないじゃないですか」
促す新垣にあわてて藤本は右手をあげて集合をかける。
「え……えーと、集合〜(vV;从??」
その声にてくてくと周囲にいたメンバーがあつまってくる。
麻琴。愛ちゃん。れーな。亀ちゃん。ガキさん。紺ちゃん。久住ちゃん。重さん……
………やっぱ、誰。
- 128 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:17
- 「え…えーと、どちらさま?」
「ココロサク♪」
「は??」
「やだなぁ美貴ちゃん、新メンといえばともかさんやないかぁ」
「コンナニモヤサーシクー」
「そうそう、みんなの身長も伸びたことやけんちょうどよかと。」
「ギターも一人抜けたとこですしね。」
「キミヲカンジルーカラー」
「藤本さん、この草食べれるんですよ。見分けはバッチリです!!」
- 129 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:19
- 「いや話聞け!!てか空気嫁!!どうみても中華丼より五目チャーハンだろ!!」
肩で息をしながらもういちどまじまじと彼女の顔をみる。
なんかどっかでみたことある。
それにさっきのマグナムトルネードを実演(コースアウト)したような歌…
なんか聞き覚えが…
- 130 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:20
-
川VvV从<…………
川VvV从<…………
川VvV从<………
- 131 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:21
-
从‘▽‘リ
柏VvV从!!!!
- 132 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:26
- 「てめっゾネかゴルァッ!!コアすぎてわかんねえYO!!解散後見ないと思っ
たらこんなとこに生えてきたかっ!!あと麻琴っ!!煮込めばなんでも食える
と思ったら大間違いなんだYO!!シソは火を通しすぎると緑の鮮やかさが奪
われるため調理終了直前に入れるのが基本だゴルァっ!!」
从‘▽‘ハ<…(チッ)長い。
「なんかつんくさんに『youも入っちゃいなyo』っていわれたらしーです」
「やっと喋ったと思ったらパクリかよ!!ってか態度でかい新入りだなぁオイ!!」
- 133 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:31
- 「胸に見合わんでかい態度は藤本さんもおなしやけん」
「憧れのアーティストはスーパーベルズとトンガリキッズだそうです」
「おまえにいわれたくないぞ田中っ!!しかもテクノかよっ!!ルイージがす
ねようと到着駅が秋葉原だろうと知るかっ!!
キノコたべちゃうかもよ…って勝手に食っとけっ!!」
「ともかさん〜はい、キノコです。大丈夫、石川さんとちがってちゃんと
食物連鎖は理解してますから」
「…いや、正直スマンカッタ。食うな。てゆーかすすめんな。それを食っても1upはしねぇ。ましてアガリスクのような抗ガンさようもない。よくて所属事務所がランタイムからランチタイムになる程度だ……」
「オヤジギャクイク(・А・)ナイです…藤本さん」
从‘皿‘ハ 、ペッ
- 134 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:36
- 「あーもう収集つかねーっ!!もぅお前ら話きけぇっ!!!!!!」
よっちゃん。
美貴が何かを為したところでこのグループがどうにかなるんでしょうか?
よっちゃんがいなくなって余計にまとまりがなくなった気がします。
よっちゃんが80`相当の車の窓から手を出して『オッπのかたさー』とか
言ってた日々がとても懐かしいです。
- 135 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:37
- 2005年某日。
新生モーニング娘。結成。
メンバー:紺野あさ美・高橋愛・小川麻琴・新垣里沙・藤本美貴・亀井絵里・道重さゆみ・田中れいな・久住小春・TOMOKA(暫定)
……えぇ?
- 136 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 03:38
-
- 137 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/06/14(火) 03:45
- 書きたい部分までなかなか至ってませんが3回目終了。
レス、ありがとうございます。
>>122さん
そういえば85対5期が多いですね…気づきませんでしたw気づくのも結構コアな感じですよw
>>123さん
噴いて頂いてなによりです。内容は薄いです。
>>124さん
最高(*´д`)ポワワ
嬉しい限りです。頑張ります。
- 138 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/06/14(火) 08:52
- AA間違えてる…orz
気づいた方は脳内変換お願いします…
- 139 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:42
-
「モーニング娘。藤本美貴の土器美貴ナイト、今夜最初のコーナーは、
(え?マジっすかぁ?まだこのコーナーやるんですか?)ゴ、ゴホンっ!!
藤本レシピのコーナー!!えっと、このコーナーは視聴者のみなさんから頂
いたレシピを大胆にパク……(え?『今日は』パクるは表現的にマズい?
んじゃこのコーナー根本否定だろうが!!さっさと潰せやゴルァ!!)えっと、
拝借してつくっちゃおうというコーナーです!!」
「……べさ。」
「あーっと…忘れてました。今日のゲストの安倍なつみさんです〜」
- 140 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:44
-
スタッフの土器美貴具合やワッチの存在など気にもとめず都内のとあるブ
ースでは、『モーニング娘。土器美貴ナイト』の番組収録が行われていた。
しかしその雰囲気は番組名にふさわしく和やかとは決して言い難いものだった。
例えるなら、番組プロデューサの胃に土佐犬との直接対決を組まれたとき
のソニンのような痛さが与え続けられている、といえば伝わるだろうか。
ブース内の雰囲気がにわかに腐れモードが漂い始めたことに気がついてプ
ロデューサは痛みに耐えつつ『いいから早くコーナーを始めろ』とガラス
越しに指示を出した。
- 141 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:46
-
「はーいこのコーナーはお金がなくてもおいしいものを工夫して食べちゃ
おう!!というコーナーです。今日の第一通目は東京都、アベフさん」
「…………べさ」
『…い…いいんすかね?プロデューサ…これ』
『や…ヤっちまったもんはしょーがないっ!!続けろっ!!』
「えーと「僕のレシピはマジスゴいっすよ〜、手間がかからなくてマジ簡
単なんです」へぇ〜それは楽しみですね〜『まず』パンの耳を一袋用意します」
(ドサッ)
「用意したべさ」
- 142 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:47
- 「『そしてひたすらむさぼり食うっ!!』」
「……べさ」
「…………はい、レシピを送ってくださいね〜次っ」
「…あの…この耳はどうしたらいいべ…?」
「食べたかったらどうぞ?」
カチっ!!
『おい新人……!!今の音源修正できるか……?』
『(グッ)任してくださいプロデューサ…ぼくもダテに土器ミキの座布団運びとか呼ばれてないですよ…!!』
『……頼んだぞ…!!!』
- 143 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:49
- ブースの外をよくわからない感動の嵐が舞っていることなど露知らず収録
は続く。
「はい〜島根県の浮かれネーム・アラファトさんのレシピ!!『ゴーヤーチ
ップス』!!はいこれはもうガイシュツなんでとばしまーす。こういうのやめて
くださいね〜評議長☆JAF及びNASDAQに通報しますよ〜☆株価下がりますよ〜」
「美貴つぁん、ラジオネームは評議長じゃなくてアラファ…」
「はーい次いきまーす…『藤本さんはメロン好きですか?』あんまりでーす☆はい次っ……」
「べさっ……」
- 144 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:50
- 放送終了間際。プロデューサはDOMO(近畿版)を手に「そうだ、京(ry」と
繰り返しつぶやいていた。
- 145 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:50
-
◇◇◇
- 146 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:53
- ……はぁ。
藤本美貴はコーヒーの缶を片手に嘆息した。
疲れた。
一口流し込むと程良い苦みが体中を巡り、染み渡る。
忙しい。
忙しいのは別に構わないのだ。その仕事に打ち込んでいられるから。しか
し、こうして仕事が終わったふとした時間、つい考えてしまう。
- 147 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:54
-
どうしようもないことを。
飲みかけの缶に力を入れると鈍い音をたてて小さく凹む。
終わってしまったこと。
忙しさにすり替えて忘れようとしている、
彼女のことを。
藤本は携帯を取り出して開いた。
収録が終わると必ず入っていた彼女からのメールが入っていた事を思い出して。
…こんな深夜にメールをくれる人など彼女以外いないことなど知っているのに。
よっちゃん、いま何してる?そらのうえって楽しい?
いろいろはなしたいんだ…あたし、よっちゃんの代わりにリーダーになっ
ちゃったんだよ。
- 148 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:55
- それにね、麻琴がまた食料調達とかって姿消すんだよ。新メン…あ、よっ
ちゃんは知らないかな。たぶん身長で入れられたんだとおもうんだけどト
モカって子。持ち歌の中にある言葉以外滅多に喋んなくて……
知らず知らずのうちに天を仰いだ頬を涙が伝う。
「よっちゃーん…」
その声に応えるものは深夜の闇の中には存在しなかった。
- 149 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:55
-
- 150 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/14(火) 11:56
- なんとなく4回目。
3回目が短かったからなんとなくw
- 151 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/18(土) 06:00
- 乙です。
相変わらず笑えます、藤本さん…。
- 152 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:21
- 「なぁ…何だ紺野。このアルミの平缶いっぱいに盛られた物体は」
机の上に置かれたアルミの平缶をゆびさし、ひとみは目の前の白衣を着た
少女に問いかける。
その犬餌を彷彿とさせるそれにはやや丸っこい字で『ひとみ』とかかれていた。
「フルーチェです」
- 153 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:21
-
- 154 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:23
- 「ソッコーバレる嘘ついてんじゃねぇっ!!どこの世界のフルーチェが粉末
なんだゴルァ!!
牛乳混ぜる前の形状もこんなんじゃねえぇぇぇっ!!」
「カナーリ考えてたじゃないですか。低脂肪乳とか無脂肪乳だと固まらないんですよ」
「あーそっかそれでこんな形状に…ってなるかヴォケっ!!フルーチェ作る
行程のどこに『乾燥』があんだYO!!」
「はいはい…じゃぁイイですよ。ハイミーとかで。うん、それでいこう。ハイミーです」
- 155 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:25
- 「イイ(・∀・)!!とかイクナイ(・Α・)!!とかじゃねぇんだYO!!
むしろガッとかぬるぽとかの(ry
ってか本当にこれがハイミーだったとしてどうやって
な ん だ こ の 量 は!!
化学調味料だけでこんなに食えるかYO!!」
「じゃぁ化学反応物質です。まぁまぁまぁまぁ」
つ旦
「よけい食えるかYO!!
…うわなにすんだやめwせdrftgyふじこlp;@」
- 156 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:28
- ――――
―――
――
もう何日経ったのだろうか。意識を一時的に取り戻したその日から、紺野
が『調整』と称して与えてくれる様々な物質のおかげで吉澤の意識が覚醒
している時間は極めて短かった。
しかもその意識の無い時間に何かされている ら し い 。
いつだったか目覚めて右腕の違和感に目をやると右腕に縦笛が内蔵されて
いた。それはさすがにその場で撤去させたが。
薄れゆく意識の中で諦めに近い感覚でこうも思っていた。
紺野によって再生された命…紺野の自由にされても文句は言えないのではないだろうかと。
事実、自分は紺野という『国』から出れないでいる。
―
――
―――
- 157 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:31
- 「…あれ?」
「……な…ん………だよ……紺野」
はっきりしない意識の中、紺野に問いかける。
「起きてますね」
「あぁ……?だからなんだよ………」
「起 き て ま す ね 。」
そういえば…いつもはなんか大量に飲まされたあとは…
考えながら頭を掻こうと右手をあげると金色の腕にはやはり丸っこい字で
『和田かつ』と書きこまれていた。どうやら一瞬ではあるが意識は飛んで
いたようだ。
- 158 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:35
- 「なんの走り書きだよ…和田かつって…和田ドンの弟?」
「ヤオハン初代創業者、女ながらにして一代で会社を築き上げた敏腕社長です。」
「…マニアック杉てワカンネYO」
もうなんでそんなことが腕に書き込まれたのかすら突っ込む気も起こらない。
吉澤はその場にからんと座り込んだ。
「…んで、…起…きてるけど…何?」
紺野の机の引き出しから消しゴムを取り出し腕にあてる吉澤を背に、紺野
は何かをしきりにメモ帳に書き留めている。
- 159 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:38
- 「成功です。こっちに」
うながされるがままに紺野について部屋を出る。紺野が壁に設置されたボ
タンをしばらくパチパチと上下に切り替えると、鈍い音とともに重層な扉
が現れた。
この家は一体どうなっているんだ。
扉を開けるとお約束のように苔の生えた石造りの階段が現れる。
どこかカビ臭い。
どこまでもお約束杉て、吉澤はクマーとか言いそうになった。
- 160 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:40
-
かこん。かこん。
促されるままに階段を降りる。石と骨のふれあう音が階段に静かに響く。
「…なぁ、成功ってなんだ…?」
「吉澤さん、これをどうぞ」
紺野は答えない。
「…何これ…チンすりゃいーの?」
仕方なく吉澤は渡されたものをまじまじとみた。…なんとなく見覚えがある。
痛い。
何かがすごくイタい。
あれだ。なんか懐かしいけど最近実写で土曜日の朝くらいに見たような…
…ペン。
- 161 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:41
-
(0^〜^)<………
川o・-・)
(0^〜^)<………
川o・∀・)アヒャ
(0^〜^;)!!
- 162 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:45
- 「い……イヤだあああっ!!それだけはっ!!」
「まぁまぁまぁまぁまぁw」
「絶対イヤだYO!!そゆのは亀井だろ!!似合ってたし!!亀井でいーじゃん!!!」
「最っ高〜♪」
「He〜y♪って違くてっ!!イヤだYOっ!!キャバクラとか(ry」
「なんでですか。ブルマのように常人に理解できないハイセンスな感じに
作ったんですから悟飯のように喜んでくださいよ。好きじゃないんですか?
こういうの」
「見るのは好きさ!!火星のひとの生足ハイヒー(ryなんてもう…」
「じゃぁいいじゃないですか川o・∀・)」
- 163 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:47
- 「生きてる頃ならまだ良かったYO!!
…金色の骨がセーラー服なんか着たら犯罪だYO!!」
「大丈夫。パクリとパロディのガイドラインは読みましたから。
対応として変身後はブレザーになるように…」
「アフォかぁっ!!リアル20に制服って段階で夜の臭いがプンプンするんだYO!!」
「大丈夫、吉澤さんどっからどうみても20には見えませんから」
「10代にも見えないだろーがぁぁっ!!」
「まぁまぁまぁまぁw」
- 164 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:47
-
- 165 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:54
- 「あぁ…やっちゃったYO……こんな姿誰にも見せられねぇYO……orz」
数分後。抵抗も虚しく吉澤はセーラー戦(ryというか金色骨+セーラーと
いう変(ryになっていた。
「さてと。」
言うと同時に紺野はリモコンを取り出す。
怪訝そうに吉澤は眉をひそめるがそんなことは彼女には関係ない。
「晒 し age w」
「ハァ(AA略)?」とか吉澤に言うひますら与えず。
言うが早いか押されたボタンとともにがちゃりと吉澤の右腕が浮き上がる。
ひ と み の い し と は か ん け い な く 。
「セーラー戦(ry…それは弱きをすくい強きをくじくもの」
「ち…違ぇっ!!あたしはセーラー戦(ryじゃないし!!!!てか紺野ぉっ!!
お ま え は フ ァ ン タ の 手 先 か !!」
「川o・∀・)アヒャ)」
「無視かこのやろぉぉぉっ!!」
- 166 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/06/23(木) 18:55
-
- 167 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/06/23(木) 18:57
- 5回目終了です。
レス ありがとうございます。
>>151さん
笑えますか。
どんどん壊していく感じなんで楽しんでいただけたら幸いです。
- 168 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/24(金) 02:55
- もてあそばれてるなあ、吉澤さん。
- 169 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/08(金) 19:37
- 初めて読みました。面白すぎ…
ちなみに、 <<99
「ふいんき」は「ふんいき」デス・・・
お節介を。それでは、また笑いに来ます。
- 170 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/09(土) 14:11
- >>169
「ふいんき(何故か変換できない)」は2chのデフォだから指摘する方が野暮というもの…
- 171 名前:169 投稿日:2005/07/16(土) 18:07
- >>170
2ch行かないもので…スレ汚しごめんなさい
- 172 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/08/17(水) 06:08
- 諸事情により9月頃まで放置します。御免なさい
- 173 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/09/05(月) 17:33
-
- 174 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/09/05(月) 17:34
-
かしょん。
「いーやーだー!!」
かしょん。
一歩。そしてまた一歩。
吉澤の意志とは関係なく、カビ臭く暗い通路を光の射す方へ向かって進んでいった。
「川o・∀・)アヒャ
よ ば れ て ま す か ら w」
「誰にだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
吉澤の叫び声はハロ紺でのまことのドラム(with美夕伝)のように虚しく響き渡った。
「無理!!無理ですって!!マグロ一匹お笑いコンビで食べきるとか無理ですって!!」
「いってらっしゃい吉澤さん。車とネット上のjpagファイルには気をつけて☆」
「無視かグルァァァァ!!」
- 175 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 17:34
-
- 176 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 17:35
-
◇◇◇
- 177 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 17:45
-
「あーみて、高橋さん新しい号でてますよ」
「あー…ほんとだね」
収録帰りの都内の某本屋。
喜々として新しいティーン雑誌を手に取る亀井とは逆に、高橋はどこかうかない顔をしていた。
『ヅカヲタのオラにぁんなチャラついた雑誌の優男なんざ興味無いんじゃゴルァノリ’皿’)』
そう言ってしまうのも人間関係に角が立ちそうで。高橋は顔の筋肉だけで作った笑顔を向けた。
ああ次はきっと感想を聞かれるんだ。
- 178 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 17:50
- 興味なんてない。
好きなモデルなんかいない。
顔と名前すら一致するかも怪しい。
そんなことを高橋が考えているなど露知らず亀井はペラペラとページをめくる。
「えりはやっぱこの右端の人がいいなぁ♪
○君☆高橋さんは?」
「え……とあたしは……」
予想通り振られた話題。どうしよう。わかんない。興味ない。
- 179 名前:よいこのみかた 投稿日:2005/09/05(月) 17:57
-
「…ハァッ……ど、どうしたんだいそこのガールズ…ハァッ……ハァ…ハァ…」
「ヒィッ
たたたたかはしさん変t(ryですよ!!ドクロにセーラーって!!」
「だだだだいじょうぶやよ!!亀ちゃんはあたしが守るような守らないような?」
「だれが変t(ryだゴルァ!!こっちが何`走らされたと思ってんだコンチクショウ!!」
「え…だ…だって…」
- 180 名前:よいこのみかた 投稿日:2005/09/05(月) 18:01
- 高橋の襟元(結構上の方)を掴みながらも彼女の言いたいことは吉澤にはよくわかっていた。
道を歩いていて話に割り込まれることなど日常には殆ど無いことだろう。
しかもその上振り返れば骨。
息の荒い金色の骨がセーラー服を着用していれば……?
ゴルァまて紺野め。
- 181 名前:よいこのみかた 投稿日:2005/09/05(月) 18:07
- あいつブレザーって言って無かったか?
いやどうせ骨だからセーラーだろうとブレザーだろうと変t(ryには変わりはないんだろうが。
そりゃぁ「オークションで詐欺は良くないYO」なんてスレも立…
『嘘なんてついてません』
「くぁせ亜qwftgふじこlp!?
こ…紺野!?一体ドコに!?」
- 182 名前:よいこのみかた 投稿日:2005/09/05(月) 18:32
- あたりを見渡せど諸悪の根元の姿は見えず。
それどころか高校生二人組は突然奇声を上げながら頭を振り乱す金色骸骨に(((((;゚Д゚)))))ガクガクブルブルしていた。
頭の奥深い処から聞こえるその声は反響に反響を重ねたような鈍いものだったが、それは確かに紺野のものだった。
そして高橋たちの様子から察するにその声は自分にしか聞こえてはいない。
- 183 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 18:48
- 『川o・∀・)ニヤニヤ
言ったはずですよ
変 身 後 は と。
普段はふつうのコスプレマニアなあの子が!?まさか変身したとたんにあんな変(ryに!?みたいな驚きを当時の竹内直子も求めていたんですよ』
「そ…そうなのか?」
『そんな希ガス』
「想像かああっ!!大体香具師は旦那の管理だけ(以下いろんな権利に触れるため(ry)
つーか通常フェイズは『コスプレマニア』かよ!!
」
『私の中では鳥山明が神ですから。
ぬるぽとしたら絶対ガッとするためにエンター連打してる私にはだれも勝てませんよ
…ああほらえりりんと哀さんがおびえてますよ
何しにいったんですか。
sexual harassmentか猥褻物陳列罪で訴えられますよ』
- 184 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 18:57
- 「てめ……っチクショ覚えとけyo!!
おまえと雪合戦するときぜってぇ中に「エ○ビーかに玉の素」つめてやる!!和田さんちの晩ご飯舐めんなよ!!」
「はぁっ!?なんでえりたちがかに玉なんか……!?」
「ほらあれやよ!!ケロロぐ(ryが『雪玉の中に石を詰めて投げるのはジュネーブ協約
違反』っていったからやよ!!法律まで味方につけて卑怯な変(ryやわ!!この○山!!」
「あ…いやそっちの二人にいったんじゃなくて…」
『川o・∀・)アヒャ
吉澤さんgj!!』
- 185 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 19:00
-
- 186 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 19:11
- 頭の中をグルグルと回るような不快感と共に紺野の声がフェードアウトしていく。
逃げやがったなチクショウ。
残されたのは怯えて若干距離をとった高校生二人と本屋の客と店員。
状況は良いとは言えない。
「えと……今更何言っても信じてもらえないと思うんだけどあたしは正義の味方で…」
案の定 二人を含め思い切り不審そうな表情になる。
表現するなら毒男のAAが一番近いだろうか。
「っ……だぁっ!!っとにかくっ!!そこのホッピー!!」
「あ…あたしのことですか?」
吉澤はそっと彼女の肩に手を置く。
「おまえは…そう…」
- 187 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 19:22
- 「ジャイアンツファンなんだな?」
「は…はぁ?」
「そう、おまえは読売ファンなんだ。
新聞ももちろん東スポと読売。だがそこの少女Aに興味のない話題を振られて小一時間困り果てていた。そうだな?
そう、それは偶然入った合唱部の顔がぜいいん(なぜか(ry
木村拓哉だったときのように。
だが亀井は表面上とは言え友達であり仕事仲間だ。
『ハッそんなん興味無いんじゃヴォケっ!!』なんて言えずに困っていた。
そうだね?」
「い…いやそんなところどころに悪意は混ぜ込んでないやよー…」
「そんなっ!!高橋さんっ!!そんな風に思ってたなんてっ!!
バカバカっ!!夏厨っ!!」
「か……かめちゃーん!!そこまでは思ってないやよー!!
せいぜい
悪菌食らわすぞゴルァ
程度やよー!!!!」
「ウアアアアアアン!!(AA略)」
- 188 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/09/05(月) 19:24
-
━━━
━━━━
━━━━━━━
- 189 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/09/05(月) 19:28
-
- 190 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/09/05(月) 19:33
- レスありがとうございます。
>>168さん
後ちょっとで終わりの予定なんで…お付き合いいただけたら幸いです
>>169ー171
笑って頂けて幸いです
頑張りますので気にせず読んでってください。
ではまた。
- 191 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/09/17(土) 22:27
- なんかすごい絵的に怖い(・∀・)アヒャ
- 192 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/10/19(水) 18:21
-
「……ふぅ。人の問題ごとを片づけるのって意外と大変だなぁ…」
吉澤は流れるはずの無い汗を拭う仕草をしながらひとりごちた。
「ご苦労様でした。そんな吉澤さんにこの言葉を贈ります。
『メーテル、また一つ星が消えたよ』
まぁ今回の場合消したのは金色の変態ですけどね川o・∀・)アヒャ」
「てめぇ…」
涙ながらに走り去る亀井をそっと見送りながら一息ついていると、また不況和音よろしく聞き慣れた声が頭の中を
賑わせる。思わず反論がわずかに口端から漏れる。
しかしその様子に反応して周囲の人物が身を強ばらせたのを感じ取り、うずくまり 会話を始めた。
- 193 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/10/19(水) 18:28
-
『…結局変身しませんでしたね。何でですか?セーラー服が水兵さんをイメージして作られた衣服であるということを思い出したんですか?
温故知新ですか?温故知新といえばその言葉を語源としたと思われるギャグ、う●こち●ち●が有名ですね』
「てめぇ…実年齢いくつなんだyo…ってゆーかあの状況からブレザーになろうとビキニになろうと状況は変わらねーだろうが…
つかなんでメンバーなんだよ…」
- 194 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 14:50
- 『が く ね ん い ち い でしたから。荒井注とかその辺の情報はチェック済みです。惑星ベジータの重力は地球の10倍です』
「関係ねええええ!!」
『ほらほら…また困った子羊ちゃんが吉澤さんをよんでますよ……』
「無視かよ!!きこえねーし!!!!」
『セーラー服の襟を立てて耳を済まして見てください。昔の水兵さんはそうやって遠くの音を聞こうとしたらしいです』
「こ……こう?」
吉澤は素直に襟を両手でつまみ持ち上げる。
意識を耳に集中させて音を拾う。
- 195 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 14:56
- 『まぁ無駄なあがきだったようですけどね川o・∀・)アヒャ』
「……マジ頃すぞ?お前ルマンドなめんなよ?夏場には凶器だぞ?袋から離れねーぞ?」
『まぁまぁwwwほら早く次のひとの所にいってあげてください』
「あぁもうちくしょぉぉぉぉ!!次はどこだよ!!何`先だよ!!!!」
『イ`。』
「おまえは氏ね――――!!!!」
- 196 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 14:57
-
◇◇◇
- 197 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 15:04
- 二件目:辻さん@自宅
「ハァ…ハァ……ど…どうしたんだい?何か困ったことでもあったのかい?」
かなり息も荒く自分の家に上がり込む見知らぬ骨。しかも金色。
しかしそんな犯罪的で非現実的な状況にも辻は菓子を食べる手を止めようとはせずちらりと吉澤をみやるとまたすぐテレビの画面に目を戻した。
どれだけマイペースなんだと心の中で突っ込みながらも今までのように変(ry扱いされずに少し安心した。
今までよりはやりやすそうだ。
- 198 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 15:11
- 「………さっきからこのアニメみてるのれすが……ド忘れしてしまってどうも思い出せないのれす。 ……セーラームーンなんれすけどラスボスの名前なんらったれすかねぇ?」
確かに画面にはまがまがしい女が映し出されている。
吉澤は考えた。
……たしかこれは見たことがあるぞ?
たしか…
「…えーと…杉本綾?」
「……それは実写の方なのれす」
「……………」
「…………(ボソッ)変た(ry」
(0^〜^;)!!!!
- 199 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 15:23
-
三件目:飯田さん@自宅
「おうかおりんどーしたよ?」
ひょいと窓から飯田の部屋に入る吉澤。
そこはいつもきちんと片付ける彼女にしては珍しく、軽く散らかっていて。
その中心に彼女はぽつんと座っていた。
「あー変(ry」
「ウン(←あきらめたらしい)。で、どーしたよ?部屋ちらかして。珍しい」
「あのねー、さっき強盗さんがきたのー」
スゴいことを平然と答える彼女。どんなときでも電波だ。
「…っはぁ!?マジ事件じゃん!!大丈夫!?怪我とかしてねー!?」
「せ○む呼んだのー」
「ぁぁなんだ…なら大丈夫な……」
「長嶋さんじゃない男のひとたちがたくさんきてこわかったのー」
「……なぁ、せ○む呼んだのとその強盗来たのどっちが先だ………?
てか今のCM担当は長嶋茂雄さんじゃない。」
- 200 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 15:35
-
四件目:石川さん@洋服屋
「………ハァ…ハァ……ハァ…ヘイそこのお兄さん……どうしたんだい?」
「ヒ……ッ!!!!変t(ry!?」
「黙れ。それ以上言うとハロショの袋(旧・半透明黄色)を持たせてラッシュ時の京王線(各停)にのせるぞ?」
「な……なんでそんなに設定細かいんですか…っ!!ほ…ほぼ確定っスか!?」
「うるせぇ。さっさと用件を言え。」
「じ……じつはこのお客様が…!!!!」
震えながら指差した先には。なんか変な配色の女がいた。
「フンフン♪えーっとぉ♪このマネキン上から全部くださいっ♪
あ、別にファッションセンスに自信がないとかじゃなくてぇー♪理由はえーっとぉ、毛糸洗いに自信を持ちたいから♪」
- 201 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 15:43
-
「「…………」」
「……放置していんじゃないっすか?」
「そんなぁぁっ!!2時間くらいあの調子なんですよぉぉ!?」
「いや……あれはあたしにも無理だわ。」
五件目?:吉澤さん(旧・市井さん)と遭遇。
「ハァ……ハァ……な…なんすか?」
紺野の示す方向へ走っていた所を何となく見知った顔に呼び止められる。
たしか後藤が「いちーちゃん」と呼んでいた人だ。あまり面識はないが、間違いないだろう。
「な……なんすか?…ちょい急いでるんすけど……」
「変t(ryって字を辞書でググッてあなたの名前そこに足しておきたいから名前教えて」
「………石川梨華です……じゃ」
- 202 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 15:44
-
◇◇◇
- 203 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:00
-
流石に肉体的にも精神的にも(←主にこっち)疲れてきて、物陰に座り込む。
もう40`は走っただろうか。右腕のパテも少し剥がれてきた。
「……おい…紺野…いつまでこの茶番は続くんだ?つぅかなんでハロメンばっかなんだよ?
…いや四件目は困ってたのはていいん(何故か変換できない)だったけど…市井さんとかあたしが困ったし。」
ぐるぐる。呼びかけると同時に不快感。そして頭の中に紺野の声が響く。
『宇宙に神はいない……ただ時の流れがあるだけ……』
「…は?」
『あいえいえ。銀河鉄道なんかみてません。そろそろ49話目終わるとか関係ないです』
「まてコラ。何遊んでんだてめぇ。」
- 204 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:07
-
『次は西に5`ですね』
「む し か よ
大体事件ぽいのなんか一件もねーじゃん!!いままで!!
つか移動手段が 徒 歩 て !!電車とか……!!」
『つ か ま り た い ん で す か ?猥褻物陳列罪とかで』
「なんだよコノヤロ!!自分で作っといて猥褻物扱いかYO!!
………せいぜい職務質問される程度だYO!!」
『川o・∀・)ニヤニヤ』
自分で言って虚しくなり、吉澤はガックリと肩を落とした。
どうやらあと5`は確実に走らなければならないようだ。
- 205 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:10
-
now lording......
- 206 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:17
-
「…よっちゃーん………」
腕を伸ばしたまま、しばらく指先だけをわきわきと動かしていたが、小さくため息をついて天井から目を逸らす。
胸がギュッと締め付けられるような感覚に前かがみになるような形で自分をかき抱いた。
収録はもうずいぶん前に終わっている。
美貴の番組がラストの撮りだったらしく、スタジオにつづくそこには人気はない。
何も。
何もなかった。
今の、美貴と、同じで。
「ね、ちょっとだけ……ちょっとだけ…だよ?よっちゃん………
泣いても、……おこんないよね?」
美貴の頬を、暖かい物が伝った。
- 207 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:34
-
「………ココロサク♪」
「ぅ……ぁっ!?な……なんだよゾネかよ…!!…な…なんか用?」
突然背後から現れた気配に美貴は慌てて立ち上がり、見えないようにゴシゴシと目元をこすった。
マスカラがにじんでしまうかもしれないが、この暗さだ。わからないだろう。
暫定とはいえ、一応今は娘。のリーダーだ。新(?)メンバーに弱いところを見せたくなかった。
「……はマ…マ♪………い♪」
「…へ?」
TOMOKAはまた何か歌っているようだ。
今度は何の曲だろうかと美貴は首を傾げた。相変わらずTOMOKAは持ち歌の歌詞でしか会話(一方通行)をしようとしない。
全く聞き覚えが無い曲だから何かのカップリング曲だろうか。
とりあえず何の意味もなくしゃべっている訳ではなく、一応何かしらの意味がある(らしい)ということはここ
数日で、美貴は何となく感じ取っていた。おそらく今回も何かしら用件があるのだろう。
ここはリーダーとしては(暫定だが)無視する訳にはいかないだろう。
耳を彼女のほうに傾けてもう一度よく聞いてみる。
- 208 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:38
-
「僕はマグマ♪ダメ我慢できない♪もうすぐ火山になっちゃうOhYeah♪(※3rd single Secret base c/w)」
曝クVvV从 !!
- 209 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:48
- 「え…!?えぇ!?な…なんかしらんが我慢してくれ!!
意 味 が わ か り ま せ ん か ら !!」
TOMOKAはにっこりと笑うと額に手を当てた。そう、例えていうならスペシウム光線のポーズ…が近いだろうか。
よくわからない迫力に、美貴はじりじりと後ずさる。
しかし。
美貴は割と壁際のソファに腰掛けていたため、その僅かな抵抗は背中に覚えた冷たい感覚により終わりを迎える。
「ゾ……ゾネさん?」
美貴に何をする気だと聞きたいが口が渇いてうまく言葉を紡ぐことが出来ない。
TOMOKAは次第に近づいてくる。
- 210 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:56
- 「……元気びぃーむ♪あげるよ♪(3rd album N)」
ポーズ。そして、セリフを総合してみる。
「ちょ……ま…明らかに攻撃系?」
びぃーむの発信源は、美貴を射程圏に捉えた。
「……快感的感覚なんて♪錆び付いた鍵穴ね♪(太陽のkiss c/w real)」
「イヤ何いい感じのことばならべてんのさ!!意味ワカンネ( ゚д゚)、ペッよ!!」
「びびびびびびびびびぃーむ♪」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
- 211 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/11/21(月) 16:56
-
- 212 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/11/21(月) 17:15
- えーと…長らく放置スイマセンスイマセン_| ̄|〇
携帯から投稿だとどうしてもめんD(ry
あとちょっとで終わりますごめんなさい。
あと>>205の綴りミスは見て見ぬ振りしてくれることを願います。
>>191さん
怖いのは今のところよっちゃんだけですがねwレスありがとうございました。
ではまた。
- 213 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:00
- 『ちょっと…やばいかもしれませんね…』
紺野がそうつぶやいたのは目的地にむかって約3キロ程走ったところだった。
「・・・はぁ?」
走りながら紺野に問い返す。
3キロを17分代とか自己新記録だったのに。
『予定変更です。吉澤さん、東に3キロです。』
「ハァァァァ?東に3キロって…今来た道じゃん!って今呼んでるやつってのが移動したのか?」
『いや違います。別口です。』
「別口って……んじゃ最初にいってたやつどーすんの?」
『あぁ・・・むこうは斉藤さんが約12万点のベルマークでマッサージ機を買おうとしているだけですから。
別に放置しても大丈夫かと・」
「・・・ベルマークでって・・・むりにきまってんじゃん」
『ええ。マッサージ器を買うにはあと約五万点足りません。』
「・・・いやそうじゃなくて。…ボスなにやってんだよボス・・・」
- 214 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:01
- 『ボス?いえ、静岡県出身の方の斉藤さんです。』
「み う な か よ !!
あいつそんなキャラだっけ…?・・・まぁとりあえず向こうの・・・もう一個のほうの状況そんなやべぇの?」
『えぇ。vipperのF5ボタンのせいで鯖が落ちそう・・・とでもいえばわかり易いでしょうか。』
「!?・・・よくワカンネけどかなりやヴァい?」
『えぇ。だからやヴァいと小一時間(ry
早く逝ってあげてください。っチ…ツマミミがミガーしかねーじゃねーか…』
「て・・・テメッ!!!紺野コノヤロ!!!コッチが働いてんのに飲んでんじゃねぇぇぇぇ!!!」
『ヤンバルクイナは鳥です』
「すでに泥酔か畜生ぉぉぉぉぉぉお!!」
『ちなみにニッポニアニッポンはトキです』
- 215 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:02
-
◇◇◇
「はぁ…はぁっ・・・!!!」
美貴は、自称6回目の元気びぃーむをかわしたていた。
なんなんだよこのビームは・・・当たったとこ解けてるし・・・
さきほどまで自動販売機だったものは、まるでマグマのように今はボコボコと軽く沸点まで達し、
膨らんでは弾ける、を繰り返していた。美貴は背筋に冷たいものを感じる。
――― 一回でも…当たったらおしまいだ…
じゅっ!!
美貴の頬ギリギリのところを一筋の光が掠める。
「・・・・・・っく・・・・・・!」
よっちゃん。よっちゃん。・・・よっちゃん。
こんなときでも、いや、こんなときだからこそかもしれない。
彼女の顔が、名前が。
頭の中をよぎるのは。
がとんっ!!
アルミ製の空き缶入れが美貴の左肩に触れた。すなわち―――行き止まり。
―――これまでか
どこか諦めてTOMOKAを見据える。
いったいこいつは何をしに娘に入ったのだろうかなんて初歩的な疑問はどうでもよくなっていた。
元気びぃーむはもう、避けられない。
- 216 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:05
-
ガスッ!!!
「大丈夫か!みきちゃんさん!!!!」
黄金の蹴りがTOMOKAの元気びぃーむの方向を逸らし。
美貴の声とよっちゃんさんの声がハもったのはほぼ同時だった。
そして。
「おっそいんじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
美貴の黄金の左がよっちゃんさんの右頬(やっぱり黄金)を打ちぬいたのとも、また。
- 217 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:07
-
「いってええええ!?みきちゃんさんなにすんだよ!!」
「うっさいばかよっちゃん!!!みきしにかけてんだよ!セーラーかよ!」
「はぁ?よしざーなんかもう氏んでんだYO!!それにしても骨になってもみきちゃんさんにはよしざーのことがわかるんだね?愛?
いやスンマセン。もういいません。だからそのも●っとボールは捨てて!!!それ精神的に痛いから!
しかしよしざーはこっちでみきちゃんさんが困ってるとし・・・・か・・・・?」
一通り突っ込み終えた美貴は口をつぐんだ。
涙目の美貴の言葉は吉澤を捕らえていたが、しかし視線は別物を捕らえていた。
ゆっくりと吉澤はその方向に視線を移す。
- 218 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:07
-
すっごいイイ(゚∀゚)!!笑顔のTOMOKAと目が合った。
- 219 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:08
-
「・・・・・・・なぁ・・・ひょっとしてかなりやヴぁい?」
「そういってんじゃんよっちゃん・・・」
『さいとうさんベルマーク三千点追加しました』
「うるさい黙れ!!!」
「はぁ?いきなり何逝ってんだよこの変t(ry!!」
「いや・・・みきちゃんさんにいったんじゃなくてね・・・・?」
じゅっ!!!
吉澤のパテが一瞬にして乾燥前に変わる。
「・・・うわお」
「よけろよ・・・・ばかよっちゃん」
『ペンです』
「ハァ(゚Д゚)?ペンなんてコクヨのフェルトペン(固め)くらいし・・・か」
- 220 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:08
-
あれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
- 221 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:09
-
『合言葉は「オラ、地球育ちのサ●ヤ人だ!です』
「なんだよそれ!!!変身ペン関係ねーじゃん!!!てゆーかあたしにこれ以上変t(ryになれと!?」
『隣の芝は青い。いい言葉ですね』
「いい言葉かもだけど今の状況にまったくかんけいねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
『ほら早くしないと藤本さん氏にますよ』
「あぁ・・・・・・もうコンチクショイ!!!!!」
- 222 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:09
-
プリズムプリズム
いつか白馬の王子様があたしを迎えに来てくれるって
you know?
だいすき っていったら、あの人はそっと微笑んでくれるの
プリズムプリズム
you know?
二人がであったその瞬間にそこは二人だけのネバーランドに変わるの
あたしたちの魔力?
とめないでmy heart?
cuteなfaceで受け止めて
- 223 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:10
-
「んんんんんなんじゃこりゃああああああああ!!!!!」
『変身後です』
「そりゃわかってるYO!!!なんでブレザーにこんなフリフリがついてっかなあ!!!!
一瞬変なポエムが頭の中を小一時間ry」
「・・・・変(ry」(ボソッ)
「ぁぁぁぁぁみきちゃんさんまでぇぇぇぇっくぁswでrfgtyふじこlp;@:ちがうんだぁぁ!!」
ブレザーとは名ばかり。吉澤のその姿はなんといっていいか。
形容しがたいものに変わっていた。セーラー服じゃないだけで。
たとえるなら変t(ry
「ってめっ・・・!紺野!!!!これで何にも変わんなかったら後で頃ス!!!!」
『大丈夫です。見かけが(ry』
「・・・・をい」
『強引に着てみろ。グングン伸びるぞ・・・いい言葉ですよね』
「そりゃべジー(ryのセリフでいい言葉の要素は全く・・・うぁっ!!!」
『攻撃に集中しないと氏にますよ?』
「じゃぁとりあえず喪前が黙れYO!!!」
- 224 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:10
- 吉澤はそっと庇う様に美貴を後ろに下げる。
この姿になって、なにもいいところが無かったとしても。
こうしていれば自分より先に美貴が氏ぬことはないだろうから。
じりじりとTOMOKAは間を詰めてくる。
がこっ
- 225 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:11
-
◇◇◇
- 226 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:12
-
「えーと・・・・・・どちらさまでしょうか?」
突然現れた4人組にTOMOKAは蹴り倒され、やり場の無くなった気持ちを持ち余し、
吉澤と美貴は頬をかく。
「大越です」
「栄です」
「斉藤です」
「長瀬です」
「いや・・・誰っすか・・・?」
「ZONEです(解散済み)」
「入って一年で解散とか混乱したんでしょうね」
「新メンバーには新メンバーとか言いまして」
「来年には就職だ―いとか年数間違えだしたあたりからおかしいなとは」
「矢口さんのびーむ見て研究してたからもしやと思いまして」
「ご迷惑お掛けしました。」
ぺこりと一礼され、ずるずるとTOMOKAを引きずっていく一行。
行き場の無くなったやる気とともに後ろを振り向く。
なんだか気まずい。
「えーと・・・・・・みきちゃんサン?」
美貴は普段の気丈さからは考えられないほどの涙を流し、吉澤を見つめていた。
そっと吉澤の骨骨とした手をとり、涙ながらにもにっこりと微笑んだ。
そして、一言こういった。
「変t(ry」
- 227 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:13
-
- 228 名前:よいこのみかた。 投稿日:2005/12/03(土) 11:15
- 以上で最後です。
くだらないラストですいません。。。
- 229 名前:名無しjohnさん 投稿日:2005/12/03(土) 12:25
- ついでに超昔にかいた超短編を。
もとはみきごまだったのは内緒です。
- 230 名前:かみのけ。 投稿日:2005/12/03(土) 12:27
-
―――僕の髪が
肩まで伸びて君と同じになったら
約束どおり 町の教会で
結婚しようよ―――
- 231 名前:かみのけ。 投稿日:2005/12/03(土) 12:27
-
「・・・・・・んんー・・・・・・?」
「ん?どしたのみきちゃんさん」
「っひゃぁ!?・・・よ・・・よっちゃん・・・」
イヤホンのかたっぽを突然取られ、美貴は裏返った声を返してしまう。
「なにもそんなに驚かなくても」、とよっちゃんは笑いながら自分のそれにイヤホンをはめ込んだ。
どうでもいいけどなんで左耳からとったイヤホンをまた左耳にいれるかなぁ・・・?
本来イヤホンて一人用じゃん?当然コードの長さも一人で聞くように作られてて。
・・・要するにいま、美貴の左耳とよっちゃんさんの右耳が非常に仲イイ状態な訳で。
「なにこれ?フォークソングの曲?」
「う・・・うん・・・なんか上手くうたえなくってさぁ・・・」
よっちゃん、顔近い・・・
- 232 名前:かみのけ。 投稿日:2005/12/03(土) 12:28
-
「みきちゃんさんが?なんかメズラシーね?よしざーよりみきちゃんさんのがぜんぜん歌うまいのに」
「んなことないよ・・・むずかしーもんはむずかしーし・・・感情がこもってないっていうの?
レコのときとかこの曲だけオッケーでてないんだよねー」
「あはは、そういえば真希ちゃんも赤い日記帳のときそんなこと言われたとかいってたなぁ
んー、ありきたりだけど、好きな人に歌うみたいに歌ってみれば?」
美貴は、小さくため息をついて「それ、つんくさんにも言われた」とだけ返した。
好きな人なんていないし、よく、わかんないし。
美貴が眉間にしわを寄せて「んー」なんてうなってると、隣のよっちゃんはノリノリで指でリズムなんて取って
たりしていた。そんな曲じゃないだろ、なんて心の中で突っ込んでいると、突然よっちゃんはイヤホンを耳から
はずして、にいって感じで美貴を見て笑った。
よっちゃんはちょっと伸び始めた金茶色の髪の毛を耳にふわっとかける。
- 233 名前:かみのけ。 投稿日:2005/12/03(土) 12:28
-
「ぼくのかみーがー」
・・・歌うの?
「かたまでのびてー」
よっちゃんがこの歌を歌うのは多分はじめてだから上手いかどうかはよくわかんない。
けど、普通。上手くも、下手でもない。
「やくそくどおりー」
なんで歌ってんのかな?不思議に思ってよっちゃんさんを凝視しているとばちって感じで目が合った。
瞬間、ごつんと額と額を。
目と、目。
- 234 名前:かみのけ。 投稿日:2005/12/03(土) 12:28
-
「けっこん、しようよ・・・・・・・」
「・・・・!?」
- 235 名前:かみのけ。 投稿日:2005/12/03(土) 12:29
-
額を離すと、るるっるーなんて、気の抜けた感じでラストまで歌い続けるよっちゃん。
美貴を見て、また、にいって笑う。
「・・・どう?」
「え・・・・あ・・・・う・・・ん・・・えあ???」
「だから、どうだよ。歌い方。なんかつかめた?」
「・・・へ?」
なんだかよくわかんない胸の鼓動にキョドッてる美貴。
こんどはよっちゃんさんは声を立てて笑い出した。
「うーたーいーかーたー!!!」
あ、美貴が・・・歌い方わかんないって言ったから歌ってくれたんだ・・・
「う・・・ん。なんかなんてーか、すっごい・・・どきどきした」
美貴が言うとよっちゃんさんはもともと丸い目をもっと丸くして。「だっしょー?」って言ってうしろをむいた。
かりかりとそのまま頭をかく。
- 236 名前:かみのけ。 投稿日:2005/12/03(土) 12:29
-
「コツは・・・・・・さっき言ったヤツ・・・」
「・・・・・・は?」
美貴の言葉なんて聞こえてないかのように。よっちゃんは美貴の髪の毛を一房つまんで見つめた。
「なっがいなー・・・切る気、ないならあたしが伸ばすのか・・・」
は?つまり・・・それって・・・?え?
よっちゃんはいたずらっ子のように笑うと、美貴の頭をポンポンとたたいて部屋を出て行ってしまった。
意味のわからない胸の鼓動は大きくなるばかりだ。
頭をぶんぶんと振ると大きく息を吸い込んだ。
今なら、上手く歌えそうな気がした。
美貴は、伸びるまでなんて、待たないよ。
- 237 名前:かみのけ。 投稿日:2005/12/03(土) 12:29
-
- 238 名前:名無しjohnさん 投稿日:2005/12/03(土) 12:31
- 恥ですね。生き恥晒してみました。
でもochiなところがかわいいとおもいませんかー!!(謎)
- 239 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/04(日) 13:47
- うん、かわいい
美貴さんがw
- 240 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:26
- では、不定期ですが新作でも。
- 241 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:27
-
- 242 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:27
-
「あ」と「い」で偶然入学式に席が隣だったなんて事はよくある話なんだけど、あたしたちの場合はちょっと、
そう、ほんのちょっとだけ違った。
あたしたちのクラスは・・・ってゆーか学校は、かなり人口が少なくてかなり高齢化社会の発達した・・・まぁ、
いわゆる過疎地だった。
一学年一人とか、二人とか。そんな感じが冗談抜きで展開されていたりする。
そんな学年に担任の先生を一人一人つけられる余裕があるわけなく、まぁ悪く言うと「抱き合わせ」授業が
行われていた。そして、今日はその入学式だ。いまいち可愛げのないブレザーに「もっとこの辺にピンクが
あればいいの」なんて無理をいいつつ、あたしは「いちねん〜さんねん」と書かれたドアを開けた。
- 243 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:28
-
そんな中で、あたしは彼女とであった。
ちょっと茶髪がかかったショート気味の髪の毛。猫って言うか猛禽類を思わせる眼光。なんか周りに人が
いない気がするのはあたしの気のせいじゃぁ無いはず。
ひとみしりしないねーあんた。なんて日常茶飯事的に言われるあたしがおもわずぐっと息を呑んでしまうく
らいなんだから。
- 244 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:28
-
なんか、怖い。こわいけど…仕方が無い。同じクラスになってしまったものはしょうがない。
いままで見たことも無い顔だからおそらく同学年ではないだろう。あと1〜2年の辛抱だ。
意を決して黒板の座席表に目をやる。
『松浦・・・亜弥・・・』
小さく声を出して指差し確認。
つつつ・・・とたどっていくと、自分の席はすぐに見つかった。当たり前だ。20人にも満たないクラスなんだから。
「・・・ええ?」
そして、それは軽い絶望感をあたしに与えてくれた。
- 245 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:28
-
『ふじもと みき』
- 246 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:29
-
よくかんがえてみよう。
お金は大事だよ。
違うそうじゃなくて。
いや確かにお金は大事だ。
高校に行かせてくれてアリガトウママン。
だぁぁだからちがくて!!!!
- 247 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:29
-
「ま」だよ?「ふ」だよ!?
なんで隣同士になるわけ!?
視線の横に下敷き(黒・半透明)を挟みつつ、あたし、松浦亜弥は途方にくれていた。
なんで?「ふ」と「ま」の間にはへほはがあんじゃん!!しかも3学年分だよ!?9人はいても良くない???
なのになんでよりによってあんな軽ヤンみたいなのが隣にいる訳!?
- 248 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:29
-
亜弥がよくわからない乗算を隣でしていることなど露知らず、美貴はすやすやと気持ちよさそうに眠りについて
いる。
教室内ががやがやと自己紹介やら何やらで賑わっている中、美貴と亜弥の周りだけはまるでヒャドでもかけら
れたかのように冷たく凍っていた。
何が悪かったのだろうか?日ごろの行い?いやいやあたしはテニス部もサボったことは他の生徒に比べて全然
少ないし、テストの点だって平均点以上だったはずだ。
そう、悪いのは。
- 249 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:29
-
「おはよーせいとのみんなー」
「てめぇだゴルァ!!!!」
「がはっっっ」
亜弥の投げた鞄(入学初日、全教科書入り推定30`)は見事に担任の脳天を直撃した。
- 250 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/06(火) 20:30
-
とりあえず今日は以上です。
- 251 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 18:59
- ◇◇◇
「亜弥ってば、担任の先生になんてことすんの」
「・・・ごめんってママ・・・反省してます」
「まったくもう・・・おとなしいのは誰に似たのかしらね・・・鞄には常に2〜3冊は辞書を入れておくものよ。」
「・・・ママ・・・ごめんなさい。簿記の練習帳が思ったより厚かったんで代用できるかとおもったんだもん」
「だめよ。背に腹は代えられないっていうでしょ」
- 252 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:00
-
松浦親子はほぼ日常的に会話を繰り広げつつ帰途を辿る。
あの後。
代理の先生がきて(担任と思われる先生は保健室へ担架でGO!してた)なにごともなく始業式件入学式
は終わった。
その間も「ふじもとみき」は相変わらず寝てたけど。もう担任(代理)は慣れているのか何事も無いように式
を進めていた。冷静な先生だ。皆こうあってほしい物だ。チョークを持つ手が震えていたのは気のせいだろ
う、きっと。
- 253 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:00
-
藤本、美貴。
三年生のバレー部、キャプテン(元)。
成績はけして良いわけではないが、要領のよさでテストの点だけは良いらしい。
ねぎが嫌い。理由は草っぽいから。
イチゴの先っぽが好き。理由はあんまりすっぱくないから。
グリーンピースが嫌い。理由は見た目に反して味がかわいくないから。
メロンはあんまり好きじゃない。
和菓子・・・主にあんこがきらい(みたらしはいいらしい)。
北海道まんなからへん出身。
東京には何かある!!と甘い夢を見て東京へとやってきたらしい。
さけとばが好き。
ればさし、焼肉が大好物。
好きな色は黒。
A型。155CM。
- 254 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:01
-
今日一日で分かったのはたったコレだけだ。
ため息をつきながら愛用のピンク色の手帳をパタンと閉じると、隣を歩いていたママが口を開いた。
「あら、あやちゃん、ママそれだけ分かれば十分だと思うわよ?」
「えーだってまだ何が嫌いだとかどんな動物が嫌いだとかすきとかなに色がすきとかどんな食べ物がすきとか
どんな時が隙だらけだとか知らない もん」
「おほほ、ママはそれがどんなときに役に立つのか亜弥ちゃんに小一時間問い詰めたいわ」
「とりあえずイチゴの先っぽが好きッてことはわかったんだけどさー」
- 255 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:01
-
「そんなピンポイントな好み仕入れられてもママ対応できないわ」
「とりあえず先っぽだけ藤本先輩に食べさせるからママそれ以外宜しく。」
「あらあら亜弥ってば・・・あんまりわがまま言うもんじゃありませんよ」
「イチゴはヘタを取ると長持ちしないらしいからフリーズドライ製法で攻めるしかないのかな?」
「なんかママ違う製品が出来るような気がするわ・・・というか亜弥ちゃんはずいぶんとその藤本さんのことが
気に入ったのね」
「えええ?べつにぃ。」
「じゃぁなんでそんなにその藤本さんのことを気にするのかしら?」
「べつに・・・ただなんとなく」
- 256 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:01
-
ママの言葉にふと我に返る。
そういえばなんでこんなにあの先輩のことを気にしているのだろうか。
変な先輩ならいきなり女子を口説きまくってる先輩(名前忘れた)とか、「んぁー」の人とか(同じく名前忘れた)
とか個性有りまくりな人はたくさんいたのに。
ただ。本当に理由は分からず、あの先輩が『気に』なるんだから仕方ない。
- 257 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:02
-
細かいことは気にしないことにして、あたしはママの手をとった。お腹がすいた。
早く家に帰ろう。そしてシチューを食べるんだ。山崎まさよしのように。
- 258 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:02
-
◇◇◇
- 259 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:02
-
「んぁ、おはよーふじもと。」
「ん・・・はぁ・・・ぁ?ごっちん?」
後藤真希、高2.藤本美貴、高3.
年齢から言うと上下関係というか言葉遣いというかいろいろ間違っている気がするがそこはまぁ昔からの仲なので
お互い気にしてはいない。
「おぉ・・・」
藤本が窓際に目をやると世界は紅く染まっていた。
照り返す美貴の額(寝跡つき)も紅い。
- 260 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:03
-
「起こせよ。ごっちん・・・今日入学式だけだったから昼間でだったんじゃん。
あぁ・・・美貴の午後・・・」
「んぁー。藤本きもちよさそうだったしー。」
ほえほえと笑う、ごっちんと呼ばれた少女は美貴の寝癖のついた髪をなおすように手櫛を通す。
「藤本が可愛かったから、さー・・・」
「ごっち・・・ん」
少し照れるように。あはって感じで後藤が微笑む。頬が赤く見えるのは、照り返す夕日のせいだろうか。
そっと、二人の、顔と顔の距離が次第に近くなっていく。
- 261 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:03
-
ぐっ!!!!がっ!!!!!!ごんっ!!!!!!
- 262 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:03
-
ごつっといういやに鈍い音をたてて後藤は床に転がる。方向からして椅子ごとこけたので後頭部を打ったということは
なさそうだがすこぶる痛そうなのには変わりは無い。後頭部を摩りながらがたりと立ち上がる。
「ったー・・・なにすんだよ藤本!!!」
「うっさい!ばかごっちん!その無責任な行動と発言のせいで美貴ら『付き合ってる』説流れてるし!
フツーの子見てみろ馬鹿!たのしそーじゃん!彼氏とてぇつないで帰ったり二人乗りとか理想じゃん!
それをあんたのせいで美貴17年彼氏なしだよ!!!」
- 263 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:04
-
「んぁ、そんなことないよーひとのせいにしちゃだめだってー。
まぁみんないっつも見たいに早くかえってっちゃったし一緒に帰ろうよーごきんじょなんだしー。」
「だぁぁぁぁぁぁ!!!!あいつらまた要らん気を利かしやがってーーー!」
あたまをかきむしる藤本をみて、後藤はまたんぁーと何にも考えてなさそうな笑みを浮かべた。
藤本は、なんだかよりいっそう哀しくなった。
- 264 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:04
-
- 265 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/07(水) 19:05
- とりあえずここまで。
- 266 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:03
-
・
・・
・・・
藤本美貴と、後藤真希は幼馴染だった。
家が近所なこともありほぼ毎日遊んでいた。
『みきちゃんとまきちゃんはほんとうに仲がいいのねぇ』
『うん!みきまきちゃんだいすきだもん!』
『んぁ、ごとーもみきちゃんだいすきなのー。』
『あらあら二人は両想いねぇ』
『せんせー、りょおおもいってなに?』
『んー・・・お互い大好きってことだよ』
『あー、みきそれしってる!みきまきちゃんよりひとつとしうえだもん!おねぇちゃんだもん!』
『みきちゃん、りょおおもいだとどうなるの?』
『けっこんっていうのするんだっておかーさんがいってた!』
『じゃぁみきちゃんとごとーはけっこんするんだねー?』
『そうだねー』
・・・
- 267 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:03
-
・・
・
- 268 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:04
-
「ふじもとー」
「はぁ?なんだよごっちん?」
「やくそく・・・したもんねー?」
「・・・・・・はぁ・・・?さっさとかえるよ?校門マジしめられちゃうし」
あいかわらず「んぁー」とにこにこがおな後藤に少々苛立ちを見せ始める藤本。
「んーかえるー」
「ちょ・・・ごっちん重いって!!!自分で歩け馬鹿!!!」
藤本の右腕にぶら下がるようにして歩く姿は恋人、というよりもまるで母親と子供のようだったが
後藤は満足そうに、そして藤本はひたすら迷惑そうに紅い道を歩き出した。
「ふじもとー何食べたい?今夜」
「焼肉」
コンマ一秒で答える藤本に後藤は珍しく頬を膨らます。
- 269 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:04
-
「んなの焼けば誰にでもできんじゃん。折角ごとーがつくんだからなんか凝ったもんたのんでよー」
「レバ刺し」
「んぁー!!もっと簡単にすんなー!!!」
本気で怒り出して右手を振り上げる後藤に藤本は珍しく微笑みを浮かべながら右へとそれを避けた。
彼女がこういう表情をするのは非常に珍しい。苦笑いだとか、大爆笑、満面の笑み(特に焼肉を目の前に
したときなんか)はよくあるのだが、少し照れたような、はにかんだような笑みは後藤や家族、その他気を
許した相手にしか見せない
それは、後藤に軽い『優越』を与えるものでもあった。
「んあ、判ればヨロシイ。んで、ふじもとは何がいい?」
「んーそうだなー・・・肉以外なら・・・あ、あれ!この前作ってくれたえびしんじょ?ってやつ!!!
あれすっごくおいしかったから」
「おっけ、あれユウキもすきだからちょーどいいや」
「あはは、美貴ついで?」
「後藤家のね。大体ふじもとのおかーさんイソガシすぎるんだよ」
「あー・・・美貴はいっぱい肉食えていんだけどねー・・・」
言って藤本は頬をかいて苦笑う。
藤本の母親は焼肉屋をメインとした飲食店の社長なんかをやっていて。
藤本が小さいころから留守がちだった。
それに後藤の料理好きも加わり母親のいないとき(週5程だが)料理といえばおにぎりか焼肉の藤本に
替わって、後藤はたまに晩御飯を作ってあげていたりしている。
「ふじもとは・・・肉ばっかだねー」
「え?だって肉うまいじゃん」
- 270 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:05
-
「・・・あはっ、だね」
後藤は、『間』なんて気にしない。
藤本が気づくはずなんて無いことを、後藤は誰よりも知っていたから。
「んじゃきょうはえびしんじょー!!!」
「葱抜きね?」
「んぁー!くえー!」
「ぐっはー・・・か、勘弁・・・!!!」
◇◇◇
- 271 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:05
-
「おはよー」
「おはよー」
「はよー」
「あ、おはようございます」
色んな挨拶の行きかう中、あたしはなんだか上機嫌に歩いていた。
生徒数三学年あわせてわずか30人弱。
たったそれだけの生徒の中でも、隣同士になれたのってなんか運命っぽくない?
そう思いながら教室のドアを開けると、やっぱり隣の席の人は眠っていた。
そっと気づかれないように机の中に弁当箱を差し込む。
中にはもちろん、『イチゴの先っぽ』。
ほかに選択肢はあっただろうけどあえてそれを選んだのは、焼肉とかよりなんか女の子らしい
じゃん?とか思ったから。
この先、藤本が弁当箱の中身を見て軽くいじめにおびえることを、亜弥は、まだ知らない。
- 272 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:05
-
それにしてもなんなのだろうか。
この「藤本」先輩にぴったり寄り添うようにして「んぁー」とかいってるひとは。
なんか、同学年じゃないことは空気からよめる。昨日友達になった高橋愛よりはわかっているつもりだ。
と、なるとひとつかふたつ上ということになるから、うかつに声もかけられない。
じっと、「んぁー」を見てみる。
あたしほどじゃないにしろ、整った顔立ち。少し長めの金茶の髪。目は丸くって・・・はっきり言って美人系。
あ、藤本先輩をつついてる。
- 273 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:06
-
・・・・・・なんか、ムカつく。
藤本先輩は、そんなことまったく気にしていないのか、はたまた気づいていないのか(きっと後者だろう)起
きそうな気配は無い。それをいいことに「んぁー」がまたつつく。
少し迷惑そうに、藤本先輩がかぶりを振る。
「んぁー」が楽しそうにまたつつく。・・・なんかいらいらする。
「ごっちーん、起こすか眠らすとくかどっちかにしたげなよー」
「えー、だってよっすぃー、ふじもとのこの顔、おもしろくない?」
「あはは、たしかに美貴ティはそゆときの顔が一番笑えるけどさぁ」
「だっしょー?だからごとーはつつくのだ。てゆーか学校で寝てるふじもとが悪い」
「あはは、そりゃそうだ」
- 274 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:06
-
一人の先輩の言葉で藤本先輩いじりは終わるかと思ったのに。
意外なことに、逆にその先輩の言葉によって攻撃は肯定されてしまう。
あぁ。なんか鼻先に焼肉とか置かれてるし。動いたところを焼肉おかれてるし。
可哀想すぎる。藤本先輩が。
- 275 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:06
-
「ちょ・・・やめてあげてください!!!先輩たち!!!」
- 276 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:07
-
しん。
そんな風になった教室をあたしは初めて経験したかもしれない。
あいちゃんも、よしざー先輩も、んぁーのひとも、みんな。みんなが黙り込んだ。
つぎの瞬間、大爆笑が起こる。
「あははっははははは!!!!!ちょー腹いってぇんだけど!」
「んぁー!!!ふじもと既にファンできてんじゃん!!!」
「美貴ティすげー!!!」
行き交う笑い声の中であたしは一人途方に暮れていた。
え?なに?あたしなんかへんなこといった???
意味が分からずにきょとんとしているあたしにミキティとかんぁーとかの言葉がさらに行きかう。
「えーと、名前は?あたし物覚え悪くってさー、新入生の名前完全に把握してないんだわ」
- 277 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:07
-
そんな、4人くらいしかいなかったのになんて思いながらもその『吉澤』(という名前であろう)先輩に
小さく「まつうらです」と、答えた。
「松浦ちゃん?」
「・・・はい」
その、静まった雰囲気に、固まった空気に。あたしはごくりと息を飲む。
「ミキティはみんなのものだ」
「・・・は?」
一瞬なにを言われたか分からずに首をかしげると今度はあたしの手をがっしりと掴み、こういった。
「だからみんなで遊んでいこう」
途端、またクラス内が爆笑に変わる。つまり、彼女はそ う い う 対象なのだろう。
「は・・・はぁ」
なんだかいろいろ違う気がしたが、あたしはそう返した。
そんな中でも先輩が頬に生肉をのっけてたりしてる。
とりあえず。
イチゴ弁当は嫌がらせになったみたいだった。
- 278 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/08(木) 20:09
- 今日は以上で。
明日は更新できない(かも)です。
- 279 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/09(金) 03:08
- うははサイコーw
テンポいいなー好きだなーここ。
- 280 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:05
-
「んぁ、おはよーふじもと」
「・・・だからさ、もちっと早く起こしてくんないかな?美貴ノートとかとれないじゃん。
てかさ、なんか生臭くない?」
「んぁ、たぶんふじもとのほっぺたからしてんじゃないかな?」
「は?どういうことだよ・・・うぁなんか机の中からも凶悪な臭いがして・・・なんだこれ・・・
新手の嫌がらせ?イチゴ?なんか変色してっけど・・・コワっ!!!」
その日の放課後。相変わらず紅く染まった教室の中。
頬に生肉が乗せられていたことなど知る由もない藤本は頭にクエスチョンマークをうかべる。
それを見て後藤が微笑む。
相変わらず、二人っきりの教室。
「んぁー、ふじ、もと」
「ん?なに?ごっちん」
藤本の髪の毛をさらりとなでる。
藤本は一瞬ふしぎそうな顔をするが深くは突っ込まない。
後藤の意味のわからない行動は彼女にとって今更なことだったから。
慣れ、ていた。
- 281 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:05
-
「なんだよごっちん?」
「んぁ、ふじもとは可愛いねー。」
「は?ごっちんのが年下だしごっちんに言われたくないなぁ・・・
この少ない学校の中で告られ回数いちばんなくせに」
「ふじもとも、もててるよー」
指先で遊んでいた髪をくいっとひっぱる。
「いててててて・・・やめろってごっちん」
「んぁー」
自然と痛みを避けるためにだろう。
脊椎反射で引かれた方向に藤本の顔が動く。
- 282 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:06
-
後藤は思いつく。
後藤は思い切る。
髪の毛を思い切り引っ張った。
後藤自身の方向に。
つまり、それは。
- 283 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:07
-
がちっと音がして歯と歯がぶつかった。
- 284 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:08
-
「・・・・・・!?」
「・・・・・・んぁ。」
唇を押さえて藤本は後藤を凝視する。
唇をなぞって後藤は藤本を凝視する。
「ばーか」
「は・・・ハァ?」
「うわさとか、ちょっとは、きにしろ」
「う・・・わさ?」
藤本の頭の中をぐるぐるといろんなことがめぐる。
最近の噂。
よっちゃんが英検4級(たしか中2レベル)おちたとか、新入生が5人だったとか、担任の安倍先生が
校庭に「DESNOTE」とか意味わかんないノートが落ちてたとか石川がアフロ犬いい加減飽きたとか。
そして。
- 285 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:09
-
「ごっちんと、美貴が、つ・・・きあってるとか?」
後藤は何も言わずに、髪の毛を引っ張る。
また、触れるだけの、キス。
今度は、やさしく触れ合った。
「・・・んぁ。」
「・・・・・・・・・・ごっちん」
「ばぁか」
「・・・うん」
後藤はチェッカーのショルダーバッグを肩にかける。
いまどきのコーコーセーらしく、もちろん中身は入ってはいないのだが、一応格好くらいはとっておか
ないと、といったところだ。
「さてと。帰るよ?ふじもと」
手なんか、いつもは握らない。
つまり、ふたりは、そういうこと。
- 286 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:09
-
◇◇◇
「ママー」
「スパゲティ?」
「そーゆー小ネタはいいから。晩御飯なにー?」
「イチゴの先っぽ以外よ」
「ジャムでも作れと小一時間(ry」
「亜弥ちゃん・・・あなたのわがままの結果よ?」
「・・・・・・・ゴメンナサイ。あしたは焼肉でお願いします」
- 287 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:10
-
ふじもと、、みき。
藤本先輩。
美貴さん。
あたしの頭の中はそれだけでなんだか埋まっていた。
さけとばって何だろう。よくわかんないけどあしたコンビニでもいってみよう。
なんだか、不思議な感覚。
いままで、感じたことの無い感じ。
愛ちゃんに話そうかと思ったけどあの子空気嫁ないからなぁ。
数日前のメールなんか送信愛ちゃん受信あたしなんだけど・・・意味わかんなかった。
―――――
- 288 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/10(土) 02:10
-
送信:ぽっちんが好きなんだけど。あの漫画おもしろいよね。ワル●ースルー
受信:ちょ(笑)一秒を大切に生きようよ。ぽっちんは大切にしなくていいから。
送信:ぽっちんは世界を救う。てゆーかぽっちんとか聞くとボツリヌス菌思い出すね
受信:その自信はどっからくるの?てゆーかボツリヌス菌関係ないじゃん
送信:私が生まれたときはみんなが笑って私は泣いていた。だから私が死ぬときにはみんなが
泣いて私は笑っていたい。
だから。
受信:・・・お・・・重いな・・・でもなんか感動しちゃったぞ・・・
そっか。決心したよ。ぽっちん大事にして生きていこうって。
送信:そうか。わかってくれたんだね。亜弥ちゃんはそういう子だって思ってたよ。
萌え。
受信:えええええ!?と・・・友達に萌えられても・・・ゴメンナサイ
送信:山口
- 289 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:27
- ――――――
半分以上意味わかんなかったことは秘密だけど。
とりあえず愛ちゃんには聞けないってことだけはわかった。
吉澤、ひとみ。
なんか今日仲良くなったらしくて(微妙)メアド教えてくれた。
よっすぃーって呼んでっていわれたけど先輩にそれでイイのかな?
とりあえず藤本先輩とは仲よかったぽいから聞いてみるのもいいかもしれないと思って、あたしは
携帯をとりあげた。
- 290 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:29
- 送信:初メルです
受信:おー、あややかー。どした?
送信:なんですか?あややって・・・
受信:飯田先生がいっててたんだよ。『カオ思うの、あの子はあやや』って
送信:・・・飯田先生って美術のですよね??あたしまだ習ってないですけど
受信:あははー。あのひと電波だからさーw
送信:電波・・・?
受信:まぁ習ってけばおいおい判るって。ってか用件は?
なんか聞きたいことあってメルくれたんだろ?
- 291 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:29
-
送信:え・・・と・・・藤本先輩ってどんなひとですか?
受信:あ・・・ははははは(爆笑)美貴ティ?直球だなぁw
うーんと、馬鹿。
送信:ばか?
受信:うん、なんか気づいてないんだよねー、いろいろ。
ごっちんってわかる?後藤っていうんだけど。あややには一個年上になんのかな?
送信:あ、はい。よく藤本先輩の近くで『んあー』って言ってるひとですよね?
受信:そうそう。そいつ。
送信:その人がどうかしたんですか?
受信:いやー、明らかに好き好きビームだしまくりだし、あたしらも気ぃつかってよく二人きりにして
やってんのに、美貴ティきづかねーんだわw
- 292 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:30
-
ボタンを押す指が、止まった。
んぁー、のひとが、藤本先輩を、好き?
クラスの人たちはそれに協力的?
それって、なんか。
- 293 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:31
-
すっごく嫌だ。
- 294 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:32
-
送信:すいません。なんか眠くなってきたんで今日のところは失礼します
受信:あぁ?そー言えば結構遅いじかんだね。もう12時か。
んじゃーあやや、おやすみ。
送信:こっちこそ送っておいてすいません。
じゃぁ、おやすみなさい。
もちろん、眠れるわけなんてない。
なんだ。あのひと。後藤、先輩。
- 295 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:33
-
藤本先輩と一番近くにいたから、近くにいすぎたから、気がつかなかったのかもしれない。
んぁー、とかいって藤本先輩のそばにいたり、イタズラしたり。よくよく考えてみると、吉澤先輩の
言うとおりかもしれない。
後藤先輩は、藤本先輩がすき。
よくわかんない。よくわかんない。よくわかんない、けど。
なんか、すっごくやな感じはした。
・・・この感情は、何、というのだろうか。
- 296 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:33
-
thinking now...
- 297 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/11(日) 12:38
- >>279さん
ありがとうございます。レスいただけるとかなりうれしいです。
さくさく更新していきたいので す が
パソコンまた死にました。
しばらく修理という名の旅に出してきます。
かわいい子に旅をさせすぎかと思うのですが
文句は富士通に言ってください。
・・・・ゴメンナサイ。
- 298 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 03:28
- 突然失礼します。いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
- 299 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 14:42
- 更新お疲れ様です。
彼女はこのままなのか、転んでしまうのか…
と、思ったらpcが反抗期なようで、
まったり待ちます。ごゆっくりー( ´ Д `)ノシ
PS.ママヤ(言い辛い)が地味に好きですw
- 300 名前:ジェノサイド。 投稿日:2005/12/20(火) 20:10
- タイトル付け忘れ…
- 301 名前:ジェノサイド。 投稿日:2005/12/20(火) 20:16
- ◇◇◇
「ごっちん、美貴おなかすいた」
「んぁ、レバサシはなんか腐りそうだったからやめといた。
レーズンクッキー作ってきたけどたべる?」
「食う。てかごっちんがつくったもんなら…なんでもいいし」
「あはっそゆこというとネギ焼きとか作るよ?」
「……ゴメンナサイ」
いつもどおりの、漫才。
いつもどおりの、二人。
だけど、あたしは吉澤先輩からのメールのせいで、必要以上に耳がダンボになっていた。
「ふじもとーきょうはねないね?」
- 302 名前:ジェノサイド。 投稿日:2005/12/20(火) 20:41
- 「んぅ……」
なんかよくきこえないんだけど。
藤本先輩が後藤先輩の耳元で何か囁いた。
「あは、よくきこえないなぁ」
「…嘘つき……」
なにかよく聞こえなかったけど。
後藤先輩の耳元で藤本先輩がなにかささやいた。
なんて 表現したらいいかよくわかんないけど。
すごくやな感じがした。
- 303 名前:ジェノサイド。 投稿日:2005/12/21(水) 11:58
- がたっ
「なっ…どしたん亜弥ちゃん…?」
あたしが動かしたイスは
思いの外大きな音を立てた。
愛ちゃんの言葉に反応することなく。
あたしは無言で教室を出た。
「ふーじーもーと」
「ん……?」
「あはー」
「……ん…ぅ」
ほっぺたをつつく、後藤。
無言で伏せる、藤本。
亜弥の行動なんて、耳にも目にも入らずに。
- 304 名前:名無しJohnさん 投稿日:2005/12/21(水) 12:16
- >>299さん
ありがとうございます。
携帯から1〜2レスくらい更新していきます_| ̄|〇
まとめ読みオススメします…
- 305 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/16(月) 23:41
- まだですかぁ?
- 306 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/19(木) 00:04
- まだまだ待ってますよぉ
- 307 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/07(火) 17:47
- まだまだ粘るよ
- 308 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 21:04
- まだ待ちます
- 309 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:05
-
気づいたのは ただ ひとりだけ。
ひとみは嘆息した。
普段、鈍い鈍いといわれている自分に腹が立つ。が、へんなところで勘が鋭いというのも考え物だ。
昨日のメールでなんとなくはわかっていたはずななのに。いや、日付はかわっていたから今日か。
突然教室を去る下級生などほっておけばいいのに。頭の中でそう考えつつも体は別物のように席を立ち上がり、
また、同じように「飛び出す」というには丁寧すぎるほどに閉められた引き戸を引いた。
「よっすぃ?」
- 310 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:06
- 今まで話していたひとつ年上の…石川梨華が不思議そうに吉澤に話しかけてくる。やはり彼女も気づいてはいないのだろう。
吉澤は「ちょっとごめん、トイレっぽいような用事?」という言葉を置いて、席を立つ。「なによそれぇー」なんて独特の高音は捨て置こう。こちらはあとでなんとでもなる。
教室をでて、そこからの吉澤の行動は早かった。
いわゆる吉澤シンパがみていたら「さすが運動部」やら「サッカーやってるだけあるねえ」(本当はフットサルだが)とか
「あーん、よっすぃらぶ☆」とか黄色い声を上げていたところだろう。………いや、最後のは石川限定か。
- 311 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:07
- とにかく吉澤は走った。
出会ってから日が浅いとはいえ、亜弥の行く先は何となく読めていたから。もともと過疎の進んだ共同クラス学校だ。
教室…というよりも校舎自体があまり広くはない。まず、校門ぶっちぎりの早退もどきコース。これはまずない。
何故なら校門から出るには職員室の前を思い切りぶっちぎっていく必要があるからだ。たとえ彼女の頭に血が上っていても、この方法が
いかに危険…というか実行する前に阻止されるであろうことぐらいは気づくだろう。
第一、校門は就学時間中は閉鎖されているし。
- 312 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:08
- そうなると、いけるべきところは3つ。1つ。家庭科室などの多目的教室。これは鍵がなければはいれないため、ない。
「っはぁ……は…とイレか……」
弾む呼吸を押さえながらピンク色の扉を開ける。
すべてのドアはからんと開いていて、人の気配はない。
「っクソっ……屋上かよっ!!」
きびすを返し、そこから50メートルほどのところにある階段を2弾とばしで駆け上った。
何を自分はこんなに必死になっているのだろうか。出会って数日の下級生に。
━━━どこかで吉澤は気づいていたのだろうか。
- 313 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:10
- いや、年下の子を守るのは、心配するのは当然の事だ。酸欠でふらつく脳味噌で考える。
━━━別に、それは誰でも?
「2→3」
踊り場の表示を無意識に目で追いかける。
後少し。丸1年間この学校に通っているが、屋上に行ったことは数えるほどしかない。
しかし、記憶が確かなら屋上は4階だったはずだ。
流れる汗が目に入らないように乱暴に拳で拭う。
まもなく、それは現れた。
【danger not into here】
文法も何もなっちゃいない注意がきなんて無視して、吉澤は扉を開けた。読めなかった、という説もなくはないが。
鉄特性の錆臭さ、重さ。鼓膜にはりつく不快な音。それらを越えたそこには、まばゆい日の光があふれていて、思わず吉澤は目を細めた。
- 314 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:11
-
「あ……やや?」
小さくつぶやく。飯田先生特有の呼び名だが本人には伝えたような気がしたからだ。返事はない。
「っ………あややーー!!」
今度は思い切り叫んでみた。
「よ……吉澤…先輩?」
「……なんだ、いんじゃん」
「なんだって……」
「っはー……飛び降りたかと思ったじゃん」
吉澤は肩をすくめ、わざとおどけた態度をとる。それに松浦は「まさか、」と口の端をつり上げるが、うつむき加減だ。
「……あやや?」
いつもの癖で亜弥の顎を軽く指先で持ち上げ瞳をあわせる。
- 315 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:11
- やはり、それは赤く濁っていた。「泣いてたの?」そんな言葉を飲み込んだ。
「よしこは無神経だよねぇ〜」
いつだったか。
忘れようとしていた「彼女」の言葉。
あんたには言われたくないと思いつつその通りだと思った、くだらなくて、大切な言葉。独特な笑い声が頭をかすめた。
吉澤はかぶりを振る。もう、忘れたんだ。こんな感情。いますべき事はくだらない感傷にひたることなんかじゃない。
「あーややっ。教室戻れよー。寒いっしょ?もー梨華ちゃん並。ここの気温。」
「…………………」
- 316 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:12
- うつむき続ける彼女に不安を与えないように、吉澤は慎重に腕を回した。
四方がフェンスで囲まれているとはいえ、乗り越えられない高さではないし誤って飛び降りられたのではたまらない。
そして、吉澤は彼女をかいなに抱くことに成功した。
「あーやや?」
「せんぱい、なんですかね?」
「…………?」
「なんなんですかね………?」
「なんか、気持ち悪いんです。みてるだけなのに。」
彼女は、続ける。
「頭の中が、ぐるぐるして、でもぎゅって苦しくなって、わかんないんです」
ああ、自分にも経験がある、彼女はその感覚を、いま、正に。
亜弥は、それ以上続けない。
- 317 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:13
-
なぜかわからない。
なぜかわからないが。吉澤は彼女を抱きしめていた。
「せんぱ…」
「……亜弥。」
「………なんで、あたしなんか追いかけてきたんですか?」
「………亜弥、あたしじゃ、ダメ?」
「……え?」
後輩だから?それだけで動けるほどジゼンジギョーな人なんですか?亜弥はそう問うている。なら。
「あたしじゃ、だめかな?」
誘われるがままに口からこぼれる「音」。
意味を介さない、ただの「音」だった。
「ミキティより、満足させてやる、キモチヨクさせてやる。」
更にきつく抱きしめて、首筋に唇を這わせた。
- 318 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:14
- ━━━やめろ、やめろ、だれか、止めてくれ。
それは、誰の叫び?
「え………?」
「ミキティ、好きなんじゃねぇの?」
「………!!」
「みてれば、わかるし」
違う。
「昨日の、メールだって」
同じだから、わかるんだ。
顎を指先で捕らえて。再び瞳を合わせる。
彼女は、逃れようとしない。
そっと触れた、彼女の唇は、柔らかかった。
- 319 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:15
- ◇◇◇
小遣い 月に5000。
週4のバイト足して4万ちょい。
携帯代マイナス1万
ちょっと無理しすぎたかもしれない。
2時間、15000円。
もちろんベッドは回るし浴場はガラス張りのシースルー。
カラオケもエロテレビも、何故かプレステまでついている。
ぶにぶにと頬になじむウォーターベッドでまどろみながらも何となく浴室から聞こえる水音に耳を傾けた。
視線は特に送らない。
脇に置いてあったリモコンのボタンを押すと、ぐいーんと低音を出しながらベッドは回転を始め、一周して止まった。
柔らかい羽毛のクッションに頭を任せ、吉澤はひとりごちる。
「なにやってんだか………」
誘ったのは、他でもない、自分だ。
- 320 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:17
- ◇◇◇
「ミキティ」
「……ん?」
「きょううちこない?」
「は?いつもいってんじゃん。なにをいまさ」
「きょうさ、おかーさんたち店で忙しいからよるまで帰ってこないわけ。」
「は?」
「ユウキも友達んち遊びにいくって」
「う……あ……え?」
「嫌?いろいろ、食べたくない?」
大して身長の変わらない…というか自分より身長の高い彼女に見上げられるなんていうことはほとんどというか、全くない。
ただの友達だったいままで、後藤が藤本を見上げなければならない場面なんてなかったから。
ただの、幼なじみだったのだから。
藤本はそういうことに対する耐性なんて無いに等しかった。吉澤のように告白され慣れていれば別だろうが、生憎
藤本は、不本意ながら恐れられさえすれ、告白なんてしてきたのは後藤が初めてだったのだから。
「え……は…い」
そんな藤本でも、意味くらいはわかるつもりだった。
藤本は、年下のくせに、と少し悔しく思った。
- 321 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/03/14(火) 00:18
-
- 322 名前:名無しJohnさん 投稿日:2006/03/14(火) 00:18
- ほんとーにすいませんでしたぁー!!!!!!
- 323 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/14(火) 20:15
- 急展開…気になりますね。どうするんだろう、みんな(笑
- 324 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/13(木) 01:11
- うぅ〜気になりますねぇ
- 325 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/22(土) 12:03
- いやいやいや
気になるって
- 326 名前:名無しJohnさん 投稿日:2006/04/27(木) 15:10
- >>323->>325様
亀更新で申し訳ないです……反省しますが後悔はしません(何)
てきとぉに待っていてくださるとありがたいです。
- 327 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:10
-
- 328 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:12
-
変な感じだった。
「ふじもとー…?」
「…うっさい。ごっちん声かけんな。こっちみんな。息すんな。」
「ま…松浦?」
「なんですか?吉澤先輩?鳥小屋は体育館横で越後屋は桃太郎侍が600人は切ったそうですよ?」
- 329 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:13
- なんかへんなふいんき(なぜか変換できない)を感じていたのはあたしだけではないはずやよ!!
明らかに教室のふいんきがおかしかったやざ!!
藤本先輩は後藤先輩に、亜弥ちゃんは吉澤先輩に笑顔でさりげなく酷いこと言ってるし!!
「亜弥ちゃん、吉澤先輩となに(ry」
「ん?(ニッコリ)」
「いや…なんでも…」
「藤本先ぱ(ry」
「…あぁ?(チッ)」
「いや……ご…ゴマって旨いですよね!!」
- 330 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:14
- 心を和ませるからね。リリンの生み出した文化の極みやからね。
関係ないがこの一部始終を眺めていたクラスメイトの全員が『空気嫁』と思っていた。それはやっぱり当事者も思わないわけもなくて。
「あ…あいじゃすほーりんらーぶいえいいえいいええいいえーいっ」
「愛ちゃん…なんか用?さっきからウルサいよ?」
歌のネタが『ピンク』に変わったあたりでとうとう松浦が突っ込んだ。
- 331 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:15
- 「いや…話しかけただけで何か用とか酷い対応だなとかは心の中にしまっておくやざ」
「しまってない気がするよ☆何か用?なんか用?ないなら声かけんなよゴルァ☆」
「え…えと…(ほんとは体調とか後藤さんとか吉澤さんとかきになって声かけただけなんだけどしょうがないから)今日放課後暇?」
「なんか間があったのは気のせい?まぁあいてるよ」
「カ…カラオケとか買い物とかいかない?」
後にこのことをあたしは激しく後悔するなんて、まだ知るよしもなかった。
◇◇◇
- 332 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:16
- 「亜弥ちゃんまずはどこ行こうか?服屋でも回る?駅前新作入ったみたいだ(ry」
「あたしブッ●オフ行きたい」
「…え?…うん…(なんで古本屋…?)」
帰り道の駅前服屋の隣には古本屋がある。
しかし古本屋は過疎地にありがちな『無駄に敷地が広くて商品回転率も低い』といった過疎地のミニチュアのような店だ。
亜弥ちゃんと行った記憶、というか一人で行った記憶もなかった。
「いい?」
「うん…ええけど…」
なんかしらんが気づけばカラオケでもショッピングでもなく古本屋に行くことになっていたやざ。
- 333 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:18
-
「……チッこの店いらっしゃいませもないのかよ…」
「あ…あの?亜弥ちゃん…?どうしたの?そんなにキョロキョロし」
从‘ 。‘从<(スウゥっ!!)いらっしゃいませええええええっ!!
「ええっ!?亜弥ちゃん…ちょっ!?」
店員<いらっしゃいませえええええっ!!
「工エエェ川;’ー’)ェエエ工っ!?」
「愛ちゃんそこのプリ●ュアとBLマンガとって」
「な…こんなの読むの?」
「いや、表 紙 カ バ ー を か え る だ け」
「ちょw犯罪やよっ!!」
「いーじゃんどうせ内容同じようなもんじゃね?」
「シャイ娘と娘物語くらい差があるがしっ!!」
「シャイ娘…?」
「4巻はあやみ…ゲフンゲフンなんでもないわっ!!ほら変なことやって無いでマックでも行こうや」
从‘ 。‘从<…ありがとうございましたぁぁぁぁ!!
店員<ありがとうございましたああああ!!
「…亜弥ちゃんっ!!」
あたしは慌てて亜弥ちゃんの腕をひっつかみ店から出る。
- 334 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:20
- 亜弥ちゃんは不満そうだ。
そんなところで不機嫌になられても困るのだが。
…本当に今日の亜弥ちゃんはおかしい気がする。
話を聞こうと外出を持ちかけたのに全く話が聞けてない。
「亜弥ちゃん、マックでもいこうか?」
「叙々苑がいい」
「…高校生の懐理解して欲しいやざ…てかまず東京までの電車賃が…」
「じゃぁ不●家でケーキ食べる」
「だから東京までの(ry
マックで我慢してよ…」
「だが断る」
「は?」
「あたしお腹すいてないもん」
「…松浦さん…カラオケでいいですか……?」
- 335 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:22
-
◇◇◇
結局、古本屋を出て一時間に一本しかこない汽車に乗り、一駅区間(約20分)ほど乗って2つ隣の町へとあたしたちは繰り出す事になった。
一両編成のワンマン汽車の座席はビニール製であんまし好きじゃないけど、立ちっぱはイヤだから腰を降ろす。
帰宅時間だからか、いつもよりたくさんの人が目に付く。あたしたちのほかに5人も乗っていた。
がくん、と不親切な振動と共に横開きのドアが開く。
無人駅の切符入れに一応使用済みの切符を放り込んでから改札を抜けて行きつけの飲み屋へ向かう。
勘違いの無いようにいっとくけど、田舎は飲み屋にしかカラオケが無かったりする。
- 336 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:23
- 「おばちゃーん。へやあいとるー?」
「おや愛ちゃん。今は空いてるよ。何時間だい?」
「そやねー…亜弥ちゃん何時間?」
「んじゃ2時間くらい?」
「あいよ。3000円ね」
「あれ、おばちゃん値引きした?安ない?」
「サービスだよ、2人はよく来てくれるからねぇ」
おばちゃんに軽く会釈してからふすまを開けて和室に入った。
とりあえずザラトガクーガーと烏龍茶を注文して座布団に座り込む。
今日の元々の目的は変な空気の解明や。
ようやく亜弥ちゃんとゆっくり話せ…る
「って亜弥ちゃん歌う気満々がし!!」
- 337 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:24
-
「えぇ?カラオケじゃん」
「ま…まぁそうなんだけどさ…なんてかね…」
「っしょ?曲入れるよ?」
「ちょっ…しかも連曲!?しかも知らない曲ばっか…ハピマテってなに…?」
「2月がね〜難しくて。」
「2月…?あ、ポップスターはわかるよ」
「いちなんさってまたいちなーん」
「何その曲……?」
「告白だよっね、まじやばくな〜い」
「………(わからん…わからんよ亜弥ちゃん…)」
今日の教室のふいんきはマジおかしかった。というか今は亜弥ちゃんがなんだかおかしい気がする。
ふと気づいた。そういえば今日、あたしは彼女の目をまっすぐに見ただろうか?
- 338 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:26
- 「…亜弥ちゃん」
「ん?」
「……どうしたの?」
こんなに後悔する事になるなんて、考えてもなかった。
彼女、はマイクを置く。中途半端な防音の部屋に声のない音が満ちる。
ごく自然に、亜弥ちゃんが近づいてくる。
「……愛ちゃん、」
「亜弥ちゃん?」
自然に、ごく自然に。首筋に痛みを伴う熱を受けた。
やっぱり、『彼女』の瞳は、見ることはなかった。
- 339 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/04/27(木) 15:27
-
- 340 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/27(木) 17:48
- うぉ〜更新されてるー!
待ってましたぁ〜
ん?亜弥ちゃんも美貴たんもどうしちゃったの??
またまた続きが気になるやんけーー!
待ってますからね
- 341 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 19:59
- 「ん……ぁ」
高橋の声が耳の奥に響く。
くすぐられるような、甘い、甘い響き。
「あ……あやちゃ…ん?」
そのまま引力にまかせて首筋に顎をあずけると低い動脈の音が荒く走っていた。
頭の中が急に冴え渡る。反発する磁石のように、亜弥は体を離した。
「ご、ごめん、なんでもない。」
「え…」
「………ごめん。なんでもない」
「…うん。」
有無を言わせない強さで彼女をだまらせた。
自分は、何をしているのだろうか。妙な不快感が胸の中をかき回す。
微妙な雰囲気のなか、とりあえず初期予約の時間歌いきり、店をでた。
駅までも無言で歩いた。
- 342 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:00
- ◇◇◇
「ミキティ」
「……うっさい」
「…まだ昨日のこと怒ってんの?」
「怒ってないし。」
「嘘。怒ってんじゃん。」
「は?美貴大人だし」
「へぇ〜なのに昨日は……」
「……っ!!うっさい!!だまれ!!ごっちん!!」
「…ん〜」
「え?」
「真希、って呼んだらだまってあげる」
「っ…!!」
「なんだよ〜そこで躊躇うなよミキティ」
「うっさ…い!!」
「えぇ〜なんでぇ?あたし呼べるよ」
不意に首筋に両腕を回され、背中に触れる唇。
内臓を通して響く声は、内蔵を通して藤本の脳裏に響く。
「……っ」
「なぁに〜?くすぐったいの?」
「ごっちんのイジワル…」
後藤の目を避け、俯く藤本。了解の合図に優しく口づけた。
「今日も、うち、遊びにおいでよミキティ」
- 343 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:01
- ◇◇◇
自分は何をしたのだろうか。
照れでも後悔でもなく亜弥は考えた。
高橋からは脊椎反射や条件反射以外の反応はなかった。しかも戸惑いすら感じた。
なら、自分は?
なんなんだろう。自分の体が限りなく汚いものに思えた。そして、実際に汚いと思った。
帰宅し、かけられた母親の言葉に実のない返答を返し、自分の部屋にはいるとベッドに倒れ込んだ。
一瞬、制服がしわになるかな、と頭をよぎったがすぐにどうでもよくなって枕をかかえた。
ガタガタとサイドテーブルに置いた携帯が震える。
めんどくさいな。
そんなことを思いながら折りたたみ式の蓋を開ける。
すぐにかぱ、と携帯を閉じた。
自分が汚く思えた。
「あした…学校だよなぁ」
水曜日。当然すぎるど当然の答。
「いかなきゃ、だめかなぁ………」
意識とは裏腹につぶやく。
- 344 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:02
- 吉澤とも、後藤とも、藤本とも、一番なかのいいはずの高橋とすら亜弥は会いたくなかった。
無理やり目を閉じて、明日がこなければいいのに。ああ、そういえばそんな映画あったな。毎日をただやり直すんだけどやっぱり今日だからそれ以上進展しないっていう…
無駄に回る思考の中、いつしか亜弥は眠りに落ちていった。
- 345 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:04
- ◇◇◇
「あはっ、藤本かわいいっ」
「ちょ、ごっちんすと……ぷ!!隣弟いるんでしょ!?」
「えー?」
しぶしぶ離れる後藤に内心ホッとしながら2つ外されたシャツのボタンを留める。
「ていうかごっちん性欲強すぎ」
「えー、17歳ってこんなもんだよー。てか藤本だってエロいじゃん」
「美貴エロくないもん」
「じゃ変態?」
「は?」
不意に後藤は立ち上がり、つかつかと壁際に移動する。
「ごっち…?」
そのまま壁を殴った
「ちょ、なにしてんのさ」
後藤は問いには応えず壁にそのまま耳をあてる。
その間も小刻みに壁を叩いている。1分ほど続けたところでやっと壁から離れた。
「……なにしてたの?」
「んぁ?確認」
「は?確認?」
「ユウキ起きてたら絶対すぐ返事するもん」
- 346 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:05
- 「返事…?リズムで?あんたの弟はコウモリかなんかか?」
「いや、違うよ。ちゃんと意味あるし。」
「ただの音の羅列な気がしたんですが」
「いや意味あるよ。モールス信号だもん」
「ごっちんの家庭事情がわからない…ちなみになんて送ったの?」
「えーと、大人の階段登る、きみはまだシンデレラさだったかな?ま、そんな細かいことはいいんだよ」
「は?ってえええええ!?ちょ、と、隣、隣!!」
「だからぁ、今アンゼンカクニンしたじゃん」
当然のごとく耳の中に舌を差し込まれ藤本の肌は瞬間粟だつ。
「ごっちん、ちょ、マジ、や、やめ」
「うるさい藤本」
唇を塞がれて床に乱暴に寝かされる。
口の中を丁寧に撫でられる感覚に思わず耐えきれず瞳を閉じた。
- 347 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:05
- 「ん……っごっち……ん」
「気持ちイイっしょ?」
「でも…あしたも学校だし……」
そばにあった携帯から、無機質な着メロが鳴る。
「あ、電話…たぶんお母さんだからでな」
がしゃん。
壁に突然叩きつけられて、もともと緩くなっていた締め付けの電池パックが外れた。同時に音も消えた。
「藤本ぉー」
あっけにとられる藤本をよそ目に後藤は首筋に印をつけていく。
鼻に掛かった甘い声に、子供のような無邪気な笑顔に、先ほどの行動との矛盾を感じて、背中に冷たいものが走った気がした。
「藤本の好きなのはごとぉだよね?」
- 348 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:10
- 「……え?」
浮かぶのは相変わらず無邪気な笑顔。
「藤本はずっとごとぉと一緒だよね?」
「藤本はごとぉ以外好きにならないでしょ?」
「ねぇ、愛してる?」
頷く暇さえ与えられる断続的にあたえられる甘い痺れに、藤本の思考回路は麻痺していった。
- 349 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:11
- ◇◇◇
吉澤は壁を殴る。
ジンジンとした痛みが全身に広がって感情に麻酔を掛ける。
思考能力が痛みに全て流れてしまってなにも考えてない時間に浸るために繰り返し殴る。
部屋の壁も、拳も、ボロボロだ。
だが、止めることはない。自己嫌悪が消えるまでこの行為は続く。
「ちっきしょ……」
感情に沿わない行為は行動に沿って現れる。
自己嫌悪するくらいなら、はなからやらなければいいのに。
後の祭り、なんて言葉が頭をよぎり、また壁を殴る。
ひどいことをした。
それくらいわかる。
彼女の顔を見たくない。
しかし、明日は来る。クラスメイトには「愉快なよっちゃん」でいなくてはならない。
ちょっと軽くておもしろくて、オヤジくさい「吉澤ひとみ」しか求められてはいないのだから。
自分への不安と恐怖と嫌悪で生きている「吉澤ひとみ」なんか必要ない。
時計を見ると短針が4と5の間をユラユラと移動していた。
「くっそ……コンシーラーまだあったかな?」
今日も、眠れなかった。
- 350 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:13
- ◇◇◇
「はよー」
「あ、よしこおはよぉ」
「………」
「なんだよミキティ、クマひっでぇぞ?あ、さてはカノジョに寝かせてもらえなかったか?」
「っ……さい……」
からかい半分の言葉に藤本は机に突っ伏した。
顔はみえなくなったが次第に耳が真っ赤になっていく。
藤本の傍に立っていた後藤が包み込むように抱きしめた。
「んぁ。」
「イヤ何でそこでごっちんが抱きつくのさ」
「ごとぉのだもん。触んなよしこ。セクハラ禁止」
「………はぁ!?マジでぇ!?」
「んぁ。」
「…う…ぁ…うん……あっちゃぁー…マジンガー……?」
カリカリと頬をかき、吉澤はその場を離れた。
「れ?よっちゃんなんだったんだろ?」
「んぁ、藤本は気にしなくてよいよ」
「なんだよそれぇー」
「アカクなった藤本かわいいよ」
「…………いやいまよっちゃんにセクハラ禁止ったじゃん…」
- 351 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:14
- 「あはは、なに考えたのー?藤本エロいー」
「…くっそぉ、ごっちんなんか嫌いだ…」
「ミキティ〜おはよ〜あれ?風邪?」
「うるさい石川近づくな」
「ひどぉーぃ、ごっちんなんかいってよぉー」
「んぁ、空気嫁」
「あやや、ちょいいい?」
「話し、かけないでください」
「んなこというなよ……」
「………なんなんですか?」
「ん、ちょい耳貸して」
言うと同時に吉澤は亜弥の頭を抱き寄せる。
貸してとは言ったものの、動きはジャイアン状態だ。
異論を唱えようと亜弥が吉澤に視線を向けると、しかし吉澤は違う方角を見据えていた。
不思議に思いながら視線を辿ると、そこには藤本に抱きつく後藤と高音で何かを言っている石川がいた。
「先輩…?」
「あの二人付き合ってるみたいだよ」
あの二人。
三人いれば組み合わせは複数あるが明らかに違うのが一人いるから結果は簡単だ。
- 352 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:16
- 「…え?」
「どうするかなぁ」
不意に後藤と目が合う。優越感に満ちた笑みを返された気がするのは気のせいだろうか。
仮にそうだっとっして、それが自分に向けられたものなのか吉澤に向けられたものなのか。
そこまでは判断がつかなかったが。
「せんぱい…」
「クッソ…」
吉澤も同じ視線を感じたようで、頭に回されていた指先に力がこもったのがわかった。
2人に、向けられたものなのだろうか。
「どうするも…なにも…藤本先輩は後藤先輩を選んだんですから…」
「マジ、あややはそれでいいのか?」
「先輩が、よくないだけでしょう?」
「…ああ……そうだな。」
「素直なんですね」
「嘘はつけない」
「その言葉が嘘じゃないですか」
「………」
- 353 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:19
- 「なんとも思ってない相手にでもできるくせに」
皮肉混じりに言ってみた。しかし吉澤に困惑の色はみえない。唇が動く。
「じゃぁ…あややはどうし」
「あーんきぃてぇーよっすぃ〜、ミキティとごっちんがひどいのぉ〜!!」
高音とともに、内股でチョコチョコと石川が駆け寄ってくる。吉澤は携帯を取り出すと素早くなにか打ち込むと亜弥を抱きしめた。
「吉澤先輩…何してたんですか?」
小声で尋ねると、メール、とだけ耳元でつぶやかれた。
抱きつかれた事への軽い嫌悪感はあるものの、疑問はない。
これは、後藤への挑発、アピール、挑戦だ。
どうでもいいことだが、メール内容は簡潔で、「石川、空気嫁」だった。
- 354 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:21
-
◇◇◇
高橋愛が扉をあけたときの状況は一言でいって「異色」だった。
亜弥と吉澤が教室とは思えないくらい密着、数メートル先には同じく密着した後藤と藤本。
普通のクラスメイトがみればまぁ女子高生にありがちなちょっと過剰なじゃれあいに見えただろう。
昨日の事がなければ、の話だが。
高橋は正直どうしたらいいかわからなかった。
とりあえず自分の席に向かう途中に落ちていた石川を踏んだ気がするがまぁ気のせいだろう。
とりあえず亜弥と目を合わせるのもなんとなく気まずかったのでそのまま席に着く。
だれかに話しかけられると面倒くさいので、机に突っ伏して寝た振りをする。
朝一で寝ている生徒、というのも十分珍しいだろうが。
友達に、それも女の子にキスなんてされたのは初めてだった。
というか、下手をするとその先までいきそうな雰囲気だった。
しかも、不覚にも軽く体温があがってしまった。
「なんなんよー…」
意味が分からなかった。
高橋は亜弥をいままでそういう対象としてみたことなんてなかったから。もちろん、今だってそうだ。
…そうだと思いたい。だが吉澤と亜弥をみてなんとなく煩い気分になるのも確かだ。
「う゛ー。」
がたがたと机をつかんでゆらしてみるものの、自己満足すら得られない。
伏した状態のまま、亜弥達を盗み見る。
石川が目に入り思わず「空気嫁」とつぶやいた。
- 355 名前:ジェノサイド。 投稿日:2006/05/28(日) 20:21
-
- 356 名前:名無しJohnさん 投稿日:2006/05/28(日) 20:24
- 正直月一更新になりつつあることが否めないJohnです。
待っていてくださるかた、レスくださるかた、ありがとうございます。かなり励みになってます。
今回の主役はあの人です。当てた人には何か景品もらいます(違)
- 357 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/25(火) 20:34
- どいつもこいつも空気嫁w
展開が楽しみです、楽しみにしてるんで
マイペにがんがってくらさい
- 358 名前:ななしじょんさん 投稿日:2006/09/14(木) 17:27
- すいませんほぜんさせてください
- 359 名前:ななしじょんさん 投稿日:2006/09/14(木) 17:27
-
- 360 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/09/14(木) 19:36
-
- 361 名前:名無し募集中。。。 投稿日:2006/10/19(木) 23:59
- まってます
- 362 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/22(水) 00:31
- ほ
- 363 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/12(金) 15:10
- じょんさんいきてますか?
- 364 名前:ジェノサイド。 投稿日:2007/04/24(火) 17:33
-
「…あやや、ちゅーしようぜ」
「嫌です」
言いながら亜弥は瞳を閉じて軽く上を向いた。吉澤はきっと苦笑しただろう。みなくても容易に想像できる。でもきっと、わかっているだろう。
「……んぁ。らぶらぶだねーよしこタチ。おねーちゃんショックーお魚とどけらんなかったときくらいショックー」
「いや、ごっちん意味わかんないから。魚って、ともぐryうわなにするやめ」
「ミキティなぐさめてー」
「ちょここ教し…まてこら服んなかに手ぇいれんなごっちんっ!」
「…しかしなにも見つからなかった」
「……殴るよ?」
- 365 名前:ジェノサイド。 投稿日:2007/04/24(火) 17:34
- イチャイチャだかゴチャゴチャだか段々わからなくなってきたところでチャイムが鳴った。
美貴ははだけたシャツをかきあわせてホッと息を吐いた。後藤は残念そうに藤本の首筋にキスをする。亜弥はそのまま席に着く。吉澤はチャイムを気にすることなくひょうひょうと亜弥から離れた。高橋は寝た振りをつづけた。石川はまぁどうでもいいか。
しばらくするとカラカラと古い引き戸があき、飯田が現れた。
「おはよ。カオなの」
そりゃ見りゃわかる。亜弥は心の中でつっこんだ。飯田はマイペースにつづけた。
「カオ、クイズをしたいから二人組つくってー」
突然だ。とまどう亜弥を始めとする一年生をよそに、上級生はいつものこととばかりに机をうしろにかためだした。
- 366 名前:ジェノサイド。 投稿日:2007/04/24(火) 17:36
- 「ちょ…吉澤先輩なんですかこれ」
「なにって…カオリン特有のお花畑だろ。年になんかいかあるんだよなー。ほらあやや、早く机さげないと単位おとされるぞ」
「ちょwクイズで単位てwwwmjskwwwww」
「カオリンは@常に真剣Aたまに交信Bタンポポが命
これがデフォだ」
「んぁ、かおりだからねー」
「飯田先生だし」
それでいいのか高校の授業。とまどいながらも単位をおとされては大変だと亜弥はペアを探そうと辺りを見渡す。
高橋と目があった。すこし気まずかったが露骨に目をそらすこともできない。
「愛ちゃん、ペアいいかな?」
返答を待たずに手を握った。高橋は手をふりほどかなかった。
すこし安心してまわりを見ると、美貴はやはり後藤と、吉澤は何故か石川と組んでいた。
- 367 名前:ジェノサイド。 投稿日:2007/04/24(火) 17:37
-
※ここから音声のみでお送り致します
- 368 名前:ジェノサイド。 投稿日:2007/04/24(火) 17:38
-
飯田「はーいペアできた?じゃぁ一問目いくよー採点の対象だから頑張ってねー
一問目。スターダストってなーんだ?はい石川」
松浦「なんだ…意外と普通な…」
石川「えーと席の上でジャンプすること?」
松浦「エエェ(;´Д`)ェエエ」
飯田「ブー石川マイナス1点」
吉澤「なにやってんだよ梨華ちゃん」
石川「あーん…よっすぃー…」
吉澤「それはイカロスだろ?スターダストはサイリウム吹っ飛ばしだって何回もお前的にして実践しただろ?かえったら復習な」
松浦「エエェ(´Д`;)ェエエ…」
飯田「二人ともフセイカイー正解は流れ星ー
はいニ問目いくよー世界の公用語は英語では共通語は?はい石川」
石川「えーまたあたしなのー?
…えーと…わんでーあきびゅーもいすと?」
飯田「うんカオいみわかんない
ヒントはエがつくよ」
石川「エロラゲイ?」
飯田「間違ってるうえにシャイニングのパクリだから減点ね」
松浦「エエェ(;´Д`;)ェエエ」
全員「こっちみんなw」
そんなこんなでクイズ大会は続いていき…
- 369 名前:ジェノサイド。 投稿日:2007/04/24(火) 17:39
- 「はい最終問題!いっこまえの総理はだれ?」
「あ…アベシ?」
「はいそれは北斗ねはい石川」
「え…あの…ケント紙?」
「はい死ね☆氏 ね じ ゃ な く て 死 ね ☆
はいじゃーけっか発表ー石川マイナス86点他0点で石川以外優勝ー単位石川グループ以外獲得」
「なんだよ圭織さん、あたしもかよ?キモかったのりがちゃんだけじゃん」
「うんよっすぃも。残念!とりあえず罰で…うーん…ふたりで密室の掃除ね」
「ちょ…なんで密室縛り?」
「おもしろそうだから!他に理由はない!石川鍵のかかる個室がいいよね?」
「えー…はい☆」
「よっし、よっすぃは石川と一緒に得意なトイレいってこい!」
「し…4714!」
「1444!1444!」
クラスがよくわからないもりあがりをみせているなか、ふと亜弥は高橋に視線をやった。瞬間、重なる。
「っ………」
「亜弥ちゃん、カノジョさんとられてまうで」
「か…カノジョじゃないよ」
「まぁ…どっちでもいいんだけどね」
高橋はすこし笑って立ち上がる。にこり、でもニヤリ、でもない。なんとも表現し難い笑みは亜弥の胸に強く刺さった。
- 370 名前:ジェノサイド。 投稿日:2007/04/24(火) 17:40
- 「ちょっ…と愛ちゃん!」
高橋は立ち止まらない。
彼女なりに空気をよんだつもりか静かに教室をでていくのだがきゃらきゃらと高周波をまきちらしている石川に体当たりしているあたりが彼女らしかった。
石川は素敵にふっとび吉澤に体当たりをかけようとするが吉澤は華麗にスルーした。
亜弥の頭は大混乱だった。後藤先輩は藤本先輩がすきで藤本先輩は後藤先輩。
吉澤先輩は後藤先輩で…石川先輩はどうでもよくて…愛ちゃんは…
「愛ちゃんは?」
つぶやくと同時に、無意識に。亜弥は背中を追いかけていた。もちろん石川に低空ドロップキックをするのは忘れなかった。
- 371 名前:名無しjohnさん 投稿日:2007/04/24(火) 17:43
- 長い放置スイマセン
しかも短いうえにくだらなくてスイマセン(´A`;)
- 372 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/25(水) 23:49
- マジくだらねぇ
- 373 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/28(土) 01:57
- いや面白いです。
一回もレスしたことないけどお気に入り入れて待ってました。
続き楽しみにしてます。
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