紺野あさ美 短編集
- 1 名前:zero 投稿日:2004/12/23(木) 23:54
- 一応、3つの作品を予定してます。
更新はめちゃくちゃ遅いと思います。
暇な時にでも読んで下さい。
- 2 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/23(木) 23:56
-
LEGENT OF BRAVE WOMAN
- 3 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/23(木) 23:58
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- 4 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/23(木) 23:58
- 今から10年前――
魔物の手によって奪われた世界を救世主によって取り戻された。
だが、魔物は完全に滅したわけでは無かった。
ここ数年、着々と魔物は力を蓄え
再び世界を取り戻すことをたくらんでいた――。
- 5 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/23(木) 23:59
-
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- 6 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/24(金) 00:02
-
「じゃあ、行って来まーす」
「あ、ちょっと待て」
私の名前は紺野あさ美。
魔法アカデミーに通う3年生。
成績はと言うと・・・それはいつか話すとして、
私を呼び止めたのが、みちよさんで私の母親であり
お姉さんであり、親友である存在。
私は彼女と一緒に暮らしている。
みちよさんの話によると私の両親は、
どこか遠くで私のことを見守っているとのことだ。
- 7 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/24(金) 00:02
-
「はい、お弁当」
「あ、ごめんなさい」
私はみちよさんに渡された弁当を受け取り
カバンの中へ入れた。
「落着いてな!」
「はい。じゃあ、行って来ます」
「はい、行ってらっしゃい」
今日は卒業検定の日。
過去に卒業検定で一番多く落ちた人が4回。
私は既にその記録に並んでいる。
今回、落ちたら私は魔法アカデミーに不名誉な記録で
名を残してしまう。
何としても不名誉な記録保持者にはなりたくなかった。
「よおーし、がんばるぞー。おー!!」
私のテンションは最高潮に達していた。
調子も良くきっと合格すると自信、いや確信があった。
- 8 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:16
-
******
- 9 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:17
- ここ、ゼティマ国には来たる魔王復活の日に備えて、
伝説の救世主の1人であり、当時の女王でもある柴田あゆみが
今後、何が起ころうとも対処できるように3つの学校を作った。
そのうちの1つとして、ゼティマ魔術師養成学校と言うのがあり
そこにあさ美は所属している。
卒業検定まで、あさ美はずっとトップを取ってきた。
そして、いざ卒業検定に臨んだのだが・・・・。
――
――――
――――――――――
――――――――――――――――
- 10 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:18
- *****
- 11 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:18
- (もう、失敗は許されない・・・)
(どんなに威力)
「紺野あさ美さん」
「は、はい!」
実技試験の課題は、火・水・風・地・雷の5つの属性の呪文を放ち、
その威力により評価される。
規定値に達して無くても不合格だし、規定値を大幅に超えてしまっても
失格である。
「では、先ず火の属性の呪文から唱えてください」
「はい!」
(よ、よーし・・・)
目の前にある計測器に向け、呪文を唱える。
(失敗してはいけない)
(失敗してはいけない失敗してはいけない)
(失敗してはいけない失敗してはいけない失敗してはいけない)
(失敗してはいけない失敗してはいけない失敗してはいけない失敗して・・・・・)
「どうしました?」
中々、呪文を放たないあさ美に対して試験官は苛立ちを隠さずに注意する。
「え、あ、はい!すみません」
(ピーンチ、試験官の心象を悪くしてしまった。やばいやばいどうしよう・・・・)
そして、いつものように破れかぶれで放った呪文が計測器を・・・・・。
- 12 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:19
-
*****
- 13 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:21
- 日も暮れ、もうすぐ夕飯時になる頃、あさ美はトボトボと歩いていた。
顔は真っ青で、出かけた時の勢いは完全に失われていた。
「・・・・・はぁ・・・、また落ちちゃった・・・。」
今回もいつものように学科はトップだったが、
実技の方で0点をとってしまい落ちてしまった――。
落ちるパターンはいつもと同じ、魔力オーバーである。
どんなに加減していても、規定の魔力を越してしまう。
今日に関しては、計測器を破壊するほどの呪文を唱えてしまった。
「みちよさんに何て言おう・・・、きゃ!!」
バッターン!!――心ここにあらずのあさ美にとっては、
目の前にある大きな物体にも気付かずに躓いてしまった。
- 14 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:23
-
「いててて・・・。はぁ・・・今日はついてないな・・・ん?」
その大きな物体が何なのかを見てみると
それは何と人だった。
自分と同じぐらいの女の子である。
「え、あ、う・・・ご、ごめんなさい。だ、大丈夫ですか?」
あさ美が声を掛けても返事が返ってこない。
(ま、まさか死んでないよね・・・で、でもピクリとも動かない・・・
え・・・うそ・・・死んでたら私が殺しちゃったことになるの!!
うそ・・・嘘でしょ・・・)
あさ美は必死になって、その女の子を呼びかける。
しかし、一向に女の子は動く気配を見せない。
「ねぇ・・・起きてよ!起きて!!
嫌だよ。まだこんな事で殺人犯になりたくないよー!
起きてよ・・・」
あさ美が泣きそうな声で呼びかけ、肩を力一杯揺さぶる。
- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:23
- すると、あさ美の必死の願いが通じたのかどうかは定かではないが
少女の目がうっすら開いた。
しかし、生気が失いかけている状態で決して油断は出来なかった。
「だ、大丈夫?今、お医者さんに連れて行ってあげるからね」
少女を背負って、医者に行こうとする。
この時、少女の口から声が発せられたのをかすかに聞こえた。
「お腹がすいたのれす・・・」
この一言を最後に少女は力つきたのであった・・・・・・。
- 16 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/28(火) 01:25
-
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- 17 名前:七誌さん 投稿日:2004/12/29(水) 22:05
- イイトコはけ〜〜ん〜
- 18 名前:zero 投稿日:2004/12/30(木) 15:30
- 今日はレスだけ。
先ず、始めまして。
そして、レス、ありがとうございます。
更新は物凄く遅くなると思いますが、
これからもよろしくお願いします。
- 19 名前:七誌さん 投稿日:2004/12/30(木) 18:26
- ここって「短編集」ってことはコンコンがらみで
リクOKですか?
- 20 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/30(木) 19:51
- >19
とりあえずは聞くだけは聞くけど出来るかどうかは・・・。
- 21 名前:七誌さん 投稿日:2004/12/31(金) 13:50
- >>20名無飼育さん
そうですか。ご指摘どうもですm(__)m
一応作者さま、考えてみて下さい。
- 22 名前:zero 投稿日:2004/12/31(金) 14:00
- >21 七誌さん
ごめんなさい。
名前を書き忘れてました。
返事は取り合えずは19で書いた通りです。
自分の力量で書けるものであればって言う事で・・・・。
ですので、希望があった場合は一応は書いてもらえますか?
それ以降の話はまた次のレスで書きたいと思います。
- 23 名前:七誌さん 投稿日:2005/01/02(日) 12:00
- >>21zeroさま
はい、恐縮ですが一応希望を書かせていただきます。
こんごまかみきこんが私は好きなんですが・・・。
無理はしないでくださいね。すいません。
- 24 名前:zero 投稿日:2005/01/02(日) 12:08
- >23
では、ちょっと考えて見ます。
ただ、掲載するとしてもこの話が終わった後と考えて下さい。
- 25 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/09(日) 03:08
-
皮肉なほど綺麗な星が見える夜を見ながら、
あさ美は今日の事を振り返っていた。
最近、失敗するパターンはいつも同じ。
初めて試験を受けた時は、本当に落ち着いていた。
筆記は楽勝で残すは実技試験だけとなっていた。
実技試験の合格率は98%とほとんどが合格していて
あさ美自身も残すは呪文を放つだけだった。
いつものように反復し、練習しているので
規定値に届かないって事は考えられず、力をセーブして呪文を放てば
合格通知をもらえる筈だった。
しかし――
- 26 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/09(日) 03:09
-
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- 27 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/09(日) 03:09
- ――――――――――――――
――――――
――
『では、最初に火の属性の呪文を放ってください』
試験官の言葉に返事し、呪文を放つ。
呪文は計測器に命中。
(さて、次は・・・・)
『え?・・・すみません。もう一度、計測器へお願い出来ませんか?』
「え?」
何があったのかは分らなかった。
しかし試験官の言った通りにもう一度、呪文を放つ。
計測器には命中。
ただ、あさ美としては呪文の放出量がかなり弱かった気がした。
『・・・すみません。規定値OVERです』
「え?」
『規定値OVERで失格です』
――
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- 28 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/09(日) 03:10
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- 29 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/09(日) 03:11
-
この時を境にあさ美は歴史に残る劣等性へと変わっていった。
- 30 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/09(日) 03:16
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- 31 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/09(日) 03:17
-
(はぁ・・・・もう少しなのに・・・・・何でだろう)
(もしかしたら、向いていないのかなぁ・・・・)
あさ美は、月に向かって問いかけるが月は答える筈もなく
ただ無駄に明るく光を照らし続けるだけ。
「なんや、いるんなら返事してーな」
「え?」
気がついたら、みちよがあさ美の部屋にいた。
「どうした、暗い顔をしちゃって」
「・・・」
みちよの質問にあさ美は答えられない。
あさ美はみちよのがっかりした顔を見たくなかったから。
- 32 名前:七誌さん 投稿日:2005/01/09(日) 12:54
- こんこん・・・がんばれ・・・。
- 33 名前:ZERO 投稿日:2005/01/09(日) 20:54
- >32 七誌さん
いつもありがとうございます。
今日も気力があったら後で更新します。
- 34 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/12(水) 21:53
-
「・・・ま、何でもいいや。ご飯できたから、早くいらっしゃい」
この一言を言い残し、みちよはあさ美の部屋から去って行った。
何も聞かれなかった事でホッとする反面、自分が隠し事をしている罪悪感も生まれて来た。
「はぁ、一体、どうすれば良いのだろう」
あさ美は出口の無い迷宮に閉じ込められてしまった――。
- 35 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/12(水) 21:54
-
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- 36 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/12(水) 21:54
-
檻から解き放たれた野獣は、どの獣よりも凶暴だった――
- 37 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/12(水) 21:54
-
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- 38 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/12(水) 21:55
-
空腹と言う檻に閉じ込められた野獣。
その野獣に、檻から抜け出せる食べ物と言う鍵をみちよは与えた。
野獣の顔から生気が蘇る。
みちよが作った料理は、凄まじい勢いで野獣の口に放り込まれていく――。
食べ始めてから、10分が経とうとしている。
少女の勢いには衰えと言う言葉はなかった。
この少女の為にいつもの倍以上の量を作った料理が、既に半分以上は消えてなくなろうとしている。
「たはは・・・、物凄い勢いやなぁ。よっぽど、お腹がすいていたんやな・・・」
みちよはただ、笑うしかなかった。
既に半分以上の料理を平らげた少女だったが、その勢いは増すばかり。
少女の目には目の前にある食べ物しか入ってなかった。
「なぁ」
かろうじて耳に入ったのか、少女はみちよの方へ振り向く。
- 39 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/12(水) 21:56
-
「もっと食べれるやろ?」
円らな瞳で、満面な笑みを浮かべ、首を縦に頷く。
「今、作ってくるからな。そこにあるの、全部、平らげて良いよ」
みちよに言われずとも、本能のままに食している少女はそのつもりだったのか
もう既に全料理の3/4は平らげていた。
みちよはこの少女の分と、あさ美と自分の分を作りに再び、台所に向った。
- 40 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/12(水) 21:56
-
(ふぅ・・・、何か疲れちゃったな・・・。気分転換に下にでも行こう)
(さっきの女の子の事も気になるし・・・)
やっとの思いで、部屋から出て来たあさ美。
しかし、みちよと顔をあわせるのが憂鬱でしょうがなかった。
みちよは自分から言わない限り、聞く事はしないだろう。
いつも言われている。
何があっても隠し事はするな――と。
だから、その都度、試験の結果はみちよに報告するようにしていた。
何度も何度も落第しているあさ美に、みちよはその都度、励ましてくれた。
次こそは、次こそは――。
いつもそう思いつつも結果が出せない。その事にあさ美自身、嫌気がさして来た。
「はぁ・・・」
ため息を付きながら、下の食卓へ辿り着く。
取り合えず、食事を取る為に。
しかし、この時には、あさ美の食事の分まで少女は平らげてしまっていた。
- 41 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/12(水) 21:58
-
****
- 42 名前:七誌さん 投稿日:2005/01/13(木) 15:32
- 更新乙ナリ!
謎の少女!誰だ〜!?むっちゃ気になる〜>_<
- 43 名前:zero 投稿日:2005/01/23(日) 04:53
- 最近、更新が滞っているので、今日はレスだけ。
>41 "七誌さん"さん
いつもありがとうございます。
(ただいま、新規分を作成中です。遅くても来週中には必ず更新します)
話の流れは大体できているんですが、現在、文章化に戸惑っています。
話は変わり、以前、言われたリク作品について、早めに返事した方が良いと思ったんで、
今のうちに返事させて頂きます。
期待に添える作品になるかどうかは分かりませんが、
取り敢えず、挑戦させて頂きます。
現在は、構想および作成中で、披露できるのが、
いつになるか分かりませんが、目標は2月中に書き始めれば、
良いかなと思っています。今後もよろしくお願いします。
- 44 名前:七誌さん 投稿日:2005/01/23(日) 21:30
- >>43zeroさま
こんな私のわがままを聞いてくれてどうもありがとうございます。
がんばってください。無理だけはしないでくださいね!応援してます!
- 45 名前:ZERO 投稿日:2005/01/29(土) 17:41
- >44 "七誌さん"さん
とんでも無いです。
こちらこそ、こんな小説に付き合って下さってありがとうございます。
ちなみに、現在の更新量を見て分かる通り、これが精一杯なので。
ただ、自分が出来る範囲で、精一杯の作品は作り続けて行きたいと思います。
―――
と言う事で、取りあえず、今回、更新分を掲載します。
ちょっと中途半端な所で、終わってしまいますが、今回の所は、これでご勘弁を。
- 46 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:00
-
******
- 47 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:01
-
久しぶりの食事に、至福を感じている少女。
少女は幸せ絶頂な顔をして、最後の一口を口の中に頬張る。
その時、丁度、あさ美が食卓へ辿り着き、そして、少女とあさ美の視線が合った。
そして、少女は、まだ、あさ美が自分を助けてくれた事を知らなかった。
「あ、元気になったんだ。良かった」
少女が食事をしている姿を見て、ようやく、笑みがこぼれる。
一方、少女は――と言うキョトンした表情で、あさ美の顔を見る。
空腹により、意識が朦朧としていた為、あさ美の顔までは覚えていなかった。
- 48 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:08
-
この時、少女は意識を失う前に、自分に話し掛けて来た者がいる事を思い出した。
「・・・・もしかして、私を助けてくれた人?」
「うん」
「そうなんだ。どうも、ありがとう」
「ううん。それより、元気になって良かったね」
満面の笑みで、首を縦に頷く少女。
少女が元気になった姿を見て、さっきまで憂鬱だった、あさ美の心も少しは晴れ、
若干の食欲も湧いて来た。
「なんか、少しお腹が空いちゃったな」
あさ美がこの言葉を発した瞬間、少女の顔色が一気に青ざめた。
(?どうしたんだろう・・・・)
心配そうに、少女の顔を除き込む。
この時、あさ美は、少女が自分の分まで食べてしまっていた事など知る由もなかった。
- 49 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:09
-
30分経過――
- 50 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:09
-
「はぁ、おいしかった。ご馳走様でした」
あさ美より、一足先に食べ終える少女。
しかし、悲しそうな表情をして、皿の上にあるオカズを眺めている。
どうやら、まだまだ、物足りないようだ。
「どうしたの、もし食べたかったら、もっと、食べても良いんだよ?」
あさ美は、遠慮をする少女に、山盛りのようにある唐揚げを勧める。
(ちなみに、あの後、みちよがすぐに、食事を作って来たので、少女があさ美の分まで
食べてしまった事は、あさ美は知らない)
そして、少女は、あさ美の分まで食べてしまった事に対して、罪悪感を持っている事も――。
- 51 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:10
-
「でも・・・・」
「だって、こんなに、あるんだもん。大丈夫だよ」
「・・・・良いの?」
「うん」
すると、大量を唐揚げを皿によそい、食べ始める。
凄まじい勢いで消化していく少女の姿に、あさ美は、さっきのみちよ状態になっていた。
しかし、あさ美も人一倍の食いしん坊。自分の食べる分までは、譲りたくない。
「・・・・ま、負けるもんか!!」
さっきまで、食欲が無くなっていたのが、嘘のような勢いで食べだす、あさ美。
あさ美の食べっぷりを見て、少女もスパートを掛ける。
2人の頭の中には、料理を味わって食べると言う概念は、完全に消え失せていた。
- 52 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:10
-
****
- 53 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:10
-
「ふー・・・・」
勢い良く、自分の作った料理を食べる2人の姿を見て、みちよは軽くため息を付く。
「・・・・この分だったら、もう大丈夫やな、2人とも」
2人が元気を取り戻した姿をを見た、みちよは、安堵感の笑みを浮かべ、
そして、2人の為に、食後のデザートを作り始めた。
- 54 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:11
-
****
- 55 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:11
-
そして、15分と経たないうちに、テーブルの上には、空皿だけとなっていた・・・・。
- 56 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:11
-
****
- 57 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 18:12
-
食事を終えた2人は、取り合えず、みちよがデザートを作り終えるまで、
あさ美の部屋で待っている事にした。
「へぇ、あさ美ちゃんって、魔術師を目指しているんだ」
今の言葉で、一時的に忘れていた記憶が甦ってしまった。
「うん・・・・」
「へぇー、凄いね!
で、もう魔法とか使えるの?」
「うん・・・・。でも、まだ、先生がいないと使う事が出来ないんだ」
教師がいないと使えない。これは、まだ、卒業できていない事を意味している。
「でも、呪文とか出せるんだぁ。凄いね」
「・・・・凄くないよ」
あさ美の表情から、さっきまでの、明るい表情が完全に消えていった。
- 58 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/30(日) 13:02
-
****
- 59 名前:七誌さん 投稿日:2005/01/30(日) 20:25
- あさ美〜!がんばれー!
- 60 名前:zero 投稿日:2005/02/03(木) 20:54
- 後で少し更新します。
>59 "七誌さん"さん
本当に展開が遅くてすみません。
とにかく、少女の正体までは、今回の更新で書きたいと思ってます。
- 61 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/04(金) 06:30
-
***
- 62 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/04(金) 06:31
-
あさ美は、実の親の顔を知らない。
みちよとあさ美は、何の血の繋がりの無い、赤の他人である。
しかし、あさ美が物心をついた頃から、みちよと共に暮して来た。
あさ美は、自分をここまで育ててくれた、みちよに対して心の底から感謝していた。
何か恩返しはしたかったが、自分は、まだ、何もしてあげる事が出来ない。
だから、せめて立派なウィザードになる事で、恩返しをしようと決めた。
なのに、未だに、最初のところで躓いている始末――
自分の欠点を知り、それを克服し、自分を高めて行った。
前までは、今回、落ちても、ここをこうすれば、克服できると言うヴィジョンがあったから、
みちよに正直に打ち明ける事が出来た――しかし、ここ、数回は同じパターンでの失格。
今まで努力により、築き上げていた物が、卒業検定を受ける度に崩れ去ってゆく。
中々、抜け出せない迷路にもう、本当にどうすれば良いのか分からなくなっていた。
- 63 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/04(金) 06:40
-
**** 続く
- 64 名前:zero 投稿日:2005/02/04(金) 06:43
- ゴメンなさい。今日の更新は、上のレスひとつだけで・・・。
と言うのも、更新しようとした内容が、少し変だったので。
ちょっと、見直し等で、もうしばらく時間を頂きます。
- 65 名前:七誌さん 投稿日:2005/02/04(金) 22:47
- あさ美・・・本当にがんばって・・・。
作者さまも更新がんばってくださいね!
お気に入りに登録して応援してます!
- 66 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/02/13(日) 18:41
- 初レスさせて頂きます。 こんちゃん物語ですね。 頭は良いのに・・やはり本番には弱いようで。 更新待ってます。
- 67 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:47
-
*****
- 68 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:48
- ふと、場の空気が重くなっている事に気付く。
「ご、ごめん。ちょっと、色々とあって・・・・」
少女は、笑みを見せながら、首を横に振る。
「・・・・何があったかは知らないし、聞かないけど――
でも、それがどんな事でも、みちよさんって人はあさ美ちゃんに対して、怒ったりしないし、
がっかりもしないと思うよ」
「え?」
咄嗟に言い訳を考え、それを言おうとした。
しかし、彼女の表情を見たら、無駄な抵抗だと感じ、言うのを止めた。
- 69 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:49
-
少女は、言葉を続ける。
「それに、隠し事してても辛いだけじゃん。
みちよさんって人も、多分、その事には、気付いていると思うし・・・・」
要は、自分から素直に話した方が良いよ――と言いたいのだろう。
ただ、敢えて、回りくどい言い方をしたのは、あさ美自身の決意によって、
決めて欲しかったからでは。少なくとも、あさ美自身は、そう受け取った。
「・・・・いづれにしても、相手から聞かれる前に、自分から言った方が良いよね」
少女は、首を縦に降り、そして、笑顔を見せる。
その笑顔は、さっきまでのあどけない笑顔では無く、少し大人びた笑みだった。
- 70 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:49
-
分かっていた――
分かっていたけど、中々、行動に出来なかった。でも、もう迷わない。
自分が今からする行動が、最良の方法だと言う事が分かっているからである。
台所に辿り着く。みちよは、何かを作るのに真剣になっていて、
背後にあさ美がいる事に、全然、気づいていなかった。
「あ、あの・・・・」
あさ美の呼びかけで、初めて、あさ美が後ろにいる事に気づいたようだ。
「おお、居たんか・・・・なんや?今、良いところだから手短かにな」
やっと決心ついたあさ美の出鼻を挫く、みちよの言葉。
実際、みちよ自身、あさ美の話を聞いている余裕は無かった。
- 71 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:50
-
軽く深呼吸をし、口を開く。
「今日の試験の結果なんですけど・・・・」
特に反応を示さず、ただ、黙々と作業を続ける。
「実は・・・・」
「よっしゃ!!」
みちよの作っていたケーキが完成したらしい。
改心の出来だったらしく、何時に無く、激しいガッツポーズを作って見せた。
「ほら、どうや。美味そうやろう」
「え?・・・・かぼちゃのプリン」
かぼちゃのプリン――
あさ美が落ち込んだり、悩んだりしている時、みちよが必ず作ってくれる食後のデザート。
- 72 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:50
-
あさ美は、知った――みちよには、既に知られていた事を。
考えてみたら、一緒に暮していない少女でさえ、何か悩みがある事を見破っているのである。
身内である、みちよだったら、具体的な理由も検討つくだろう。
「・・・・知ってたんですね」
「幾ら、行き倒れを拾ったからって、試験に合格したら、言い忘れたりはしないだろう。
となると・・・・、言い難い結果だったと考えるのが普通じゃないかな?」
確かにその通りである。幾ら、道端で倒れている人を見つけたって、落ち着いたら、
今日の結果について、言ってただろう。やっとの思いで残せた結果なのだから。
- 73 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:51
-
「ごめんなさい・・・・」
「大体、隠し事するのを下手すぎやわ〜。顔にもろ、出てたもん。
苦しんでいる姿を見ていた方が辛かったわぁ。悩むぐらいだったら、もっと早く言えや」
コツンと軽く、あさ美のオデコを叩く。
「今度は、な」
「・・・・ごめんなさい・・・・・・・・・・・・・・・・うわぁぁ〜ん!!」
みちよに抱きつき、あさ美は泣き出した。
そして、ずっと張り詰めていた緊張の糸が切れた所為か、その姿はまるで赤子の様だった。
「お、おい・・・・そんな泣かんでも・・・・」
やれやれっと言いながら、抱きついてきた、あさ美の頭を撫でる。
しかし、その表情は満更でも無い感じであった。
- 74 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:53
-
あさ美の悩みは、解決し、あさ美の表情からは笑顔が戻った。
しかし、再び、あさ美の笑顔を取り去る出来事が起きるとは、この時は考えてもいなかった――
- 75 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/16(水) 02:53
-
******
- 76 名前:zero 投稿日:2005/02/16(水) 03:20
- 続く・・・
と言ったところで、今回はここまで。次回はもっと早く更新したいと思います。
>65 "七誌さん"さん
いつもありがとうございます。
更新が遅くなってすみませんでした。次回はもっと早く更新します。
話は変わりますが、リク作品ですが、もし、希望があれば今のうちに言ってください。
もう、少しづつですが書き始めてますので。
>66 "通りすがりの者"さん
ありがとうございます。
この話については、色々とあるんですが、話を始めると長くなるので・・・
- 77 名前:zero 投稿日:2005/02/22(火) 08:17
- 取りあえず、現在、書いている状態で話は進めさせていただきます。
もしファンタジーが希望でしたら、後々って言う事で・・・。
- 78 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/02/23(水) 20:24
- かなり気になるとこですね、ファンタジーは作者様の気分次第でかまいません。楽しみにしてますね。まったりと更新待ってます。
- 79 名前:七誌さん 投稿日:2005/02/23(水) 20:44
- 更新乙です。
>>76
リクですか・・・なんか言いづらいですね・・・。
作者さまがいいと言うなら(甘め)みきこんを・・・。
できればでいいですので・・・。
- 80 名前:zero 投稿日:2005/03/04(金) 05:56
- 更新が停滞していた事をお詫びします。
と言うのも、風邪を引いてしまい、書こうとしても中々、頭が働かず、
中々、先へ進めませんでした。
現在、次回分を書いていまして、早ければ、土曜にでも更新できそうです。
>78
申し訳ない、の一言です。少しテンポを速め、次作へ行きたいと思います。
>79
初挑戦の分野なので、どうなるかは分かりませんが、
それなりの作品になるように頑張ります。
取りあえずは、ファンタジーでは無いです。
- 81 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:08
-
****
- 82 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:09
-
物心ついた時、既に両親は居なかった
でも、辛いと思った時は一度も無かった
いつも、みちよさんが傍に居てくれたから――
友達に、親がいないって言うと必ず同情してくれる
人によっては、その事で虐めたりする子もいるけど、そんな事は私は気にしない。
皆には、親はいるかも知れないけど、みちよさんはいないのだから。
みちよさん、何でも知っている
みちよさん、何でも出来る
みちよさん、誰からにでも慕われる
私は、そんな、みちよさんが大好きだ。
だから、親がいなくても、一回も寂しいと思った事がなかった――
- 83 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:10
-
**************
- 84 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:11
-
夜月が照らす頃、二人の男はある目的地に向って歩いていた――
- 85 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:11
- **************
- 86 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:12
-
「――がいるって、本当かよ」
「ああ」
「こんな、寂れた村にねぇ・・・・」
若い男は、まるで信じられないと言った表情を見せる。
少し年配の男は顔の表情を崩さず、若い男へ話しかける。
「信じられんか?」
「ああ。あの天才剣士がこんな村に来るとは思えん」
「一見はな。だが、これが我々を欺くカモフラージュだとしたら?」
「・・・・だとしたら、相当な策士だな」
年配の男は、笑みを浮かべる。
「いづれにしろ、ヤツが住んでいる村を調査する必要がある――」
取りあえずは年配の男の言葉に、若い男は素直に頷き、年配の男の指示に従って行動した。
- 87 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:13
-
4時間後――
- 88 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:14
-
一通り、村の探索を終えた二人は、再び合流した。
「どうだった?」
年配の男が、若い男に問い掛ける。
「確かに噂通りのヤツだな。到る所へ結界石が張られている」
「・・・・」
「しかも、相当な範囲でな。一見、普通の石と変わらないように置かれているから、
パッと見ただけでは、全然、分かりゃしねぇ」
若い男は、少し興奮気味で年配の男に報告をした。
年配の男は、表情を変えずに、ただ、頷くだけだった――。
- 89 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:14
-
****
- 90 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:15
-
所変わり、平家邸では――
- 91 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:15
-
****
- 92 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:16
-
食事を終えた、あさ美達は、あさ美の部屋で寝る支度をしていた。
「はあ、久しぶりに布団で寝れる」
さっきとは打って変わって、あどけない表情を見せる少女。
少女の笑みに対して、あさ美も笑みで返す。
一通りの支度を終えた二人は、ほぼ同時にゴロンと寝転ぶ。
「わあ、ふっかふか。ぇへへ」
あさ美は、少女に話し掛けようとした時に、
あさ美はある事に気付いた――まだ、少女の名前を聞いてなかった事に・・・・。
- 93 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 20:16
-
「そう言えば、名前、なんて言うの?」
少女はキョトンとした顔で、あさ美の顔を見る。
「え?みちよさんって人から、聞いてない?」
あさ美はコクリと頷いた。
「辻のぞみ、希望の"希"に美術の美って書いて、希美」
「へえ、希美ちゃんって言うんだ。年、幾つ?」
「えーと・・・・来月、17歳になる」
「えー!!!!」
あさ美にとって、この日、一番のショッキングな出来事だった。
この一見、幼い少女が自分と同い年であると言う事実が判明した事が――
- 94 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/03/06(日) 19:34
- あの人かなというのが何人かいますね。 次回更新待ってます。
- 95 名前:七誌さん 投稿日:2005/03/06(日) 20:32
- おー・・・あさ美もビックリ少女の年齢・・・(笑)
- 96 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/12(土) 07:51
-
****
- 97 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/12(土) 07:52
-
なぁ・・・・
ここのところ、魔物による被害がたくさん出て来ている
これは何を意味しているか分かるか?
ああ、魔物が凶暴化している――
もうすぐ、魔王が復活しようとしてんだ
俺が何とかしたいが俺には、もう時間がない・・・・
でも、悲観はしてないよ。だって、お前がいるもん
もうお前は、俺を超えてる
お前だったら大丈夫だよ
絶対に・・・・
アホ、泣くな。泣いている暇があったら、もっと強くなれ
世界の平和はお前達の手にかかっているんだから・・・・
これを受け取って欲しい
お前なら使いこなせるよ、きっと・・・・
- 98 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/12(土) 07:52
-
****
- 99 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/12(土) 08:00
- 続く・・・・
- 100 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/12(土) 08:09
- 更新量、少なくてすみません。
ただ、次回はそんなに空きませんので。
来週の前半には必ず更新します(もちろん、ある程度は書いた状態で)。
>94 "通りすがりの者"さん
もし、当たってたら凄い・・・・
>95 "七誌さん"さん
自分の年齢に驚かれた少女は、心外だったようです。
- 101 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/16(水) 04:01
-
****
- 102 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/16(水) 04:03
-
その日、中々、寝付く事が出来なかった。
「はぁ・・・・一体、いつになったら、次へ行けるんだろう・・・・」
夢でも見ているのだろうか――
隣には、希美が寝言を言いながら寝ている。
「こんなにあどけない顔しているけど・・・・でも、もう一人前の剣士なのよねぇ・・・・」
希美の話だと、2年前には既に剣士の免許を取って幾つかの任務を既にこなしているらしい。
今は、どこかに属している剣士では無いので、魔物退治がメインであろう。
「・・・・何か、お腹が空いてきちゃったなぁ」
あさ美は、この時、学んだ。どんなに悩んでも人はお腹がすく事を――。
- 103 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/16(水) 04:04
-
明かりを着けず、真っ暗な状態で、あさ美は冷蔵庫を漁る。
自分の住んでいる家とは言え、夜遅くだと、怖いものである。
もしこんな所で、泥棒とか強盗に入られたら――等と考えている。
(嫌だな・・・・)
(早く食べて、寝よう・・・・)
(神様、泥棒に入られてませんように・・・・)
ゴトッ――後方から、物音が聞こえてきた。
コツン――
コツン――――
一歩、また一歩とあさ美の方へ近づいて来る。
- 104 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/16(水) 04:04
-
「・・・・ねぇ、どうしたの?」
声の主は、希美だった。
少し寝ぼけた声で、誰かがあさ美を問い掛ける。
昼間の状況だったら、この声の主が希美だと分かっただろう。
しかし、今のあさ美の精神状態は、それを聞き分ける余裕がなかった。
恐る恐る振り返り、この声の主に光をあてた。
しかし、屈んだ状態であてた為、光が下から当たってしまい、
可愛らしい希美の顔が、まるでおばけのような顔に見えてしまった。
「きゃぁぁあああ!!!!!!!」
「わぁぁぁあああ!!!!!!!」
あさ美は、恐怖心による悲鳴をあげ、
希美は、あさ美の声に驚き、悲鳴をあげた。
- 105 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/16(水) 04:04
-
「ホンマ、二人して何しとんのや」
二人の悲鳴によって、みちよが慌てて、台所へ駆けつけると、
暗闇の中、あさ美と希美が、恐怖で腰を抜かしていた。
「すみません・・・・」
「ごめんなさい・・・・」
あさ美はしょんぼりとし、希美は半分泣きそうな表情だった。
「大体、何で明かりをつけんのや」
「それは・・・・迷惑をかけるといけないと思って・・・・」
「アホ、大声を出される方が余計、迷惑やわ」
コツン――とあさ美の頭を軽く叩く。
「すみません・・・・」
「とにかく、それを食べたら、早く寝るんだぞ。
後、汚れもんは流しに置いといてな、明日、洗っとくから。
じゃあ、先に寝ているから。おやすみ」
みちよは、一足先に、その場を立ち去る。
「!?」
その時、希美は見逃さなかった。
みちよの表情が険しいものへと変わっていた事を――。
- 106 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/16(水) 04:05
-
****
- 107 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/16(水) 04:05
-
続く・・・・
- 108 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/03/16(水) 15:19
- 更新お疲れ様です。 表情が気になりますね。 次回更新待ってます。
- 109 名前:七誌さん 投稿日:2005/03/20(日) 22:22
- う〜ん・・・みちよの表情はなにを意味しているのか・・・。
気になりますね〜・・・。次回更新待ってます。
- 110 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:45
-
****
- 111 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:46
-
何を考えているのだろうか――
希美は、じっとプリンを見つめながら、スプーンを回すばかりで、
食べる動きは一切、行わなかった。
そうこうしている間に、あさ美は自分の分を食べ終え、
新たに自分の皿にプリンを切り分けている。
「ノンちゃんも、おか・・・・」
当然、希美もお代わりをするだろうと思って、声をかけようとしたが、
希美の皿を見るとまったく手付かずの状況であった。
どうしたんだろう――っと思いつつも、あさ美は自分の席に戻り再び、
プリンを食べ始めた。
- 112 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:46
-
「ねぇ、ノンちゃん。お代わりは良いの?」
あさ美が4杯目に取り掛かろうとしている中、希美はまだ1杯目。
流石に自分ばかり食べるのも気が引けたあさ美は思い切って、
希美に声をかける。
あさ美の声にようやく我に戻ったのか、希美はあさ美の方へ振り向く。
「え、何?」
「お代わりは良いの?」
あさ美のこの言葉が眠っていた虎を起してしまった。
「え、あ、ちょっと待って」
すると、さっきまでの勢いが甦ったのか、あっと言う間に
その場にあったプリンを平らげる。
その光景を見たあさ美は、自分の取り分が減る事に気付き、
少し後悔をした。
- 113 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:46
-
******
- 114 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:47
-
そして、一時間後――
- 115 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:47
-
*****
- 116 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:48
-
結局、冷蔵庫に残っていたプリンは全て平らげてしまった。
希美も腹を満たして、満足したのか、笑みが浮かぶ。
「はぁ、あさ美ちゃんは幸せだね。色々な村で色々な美味しい料理を
食べたけど、こんなに美味しい料理は、滅多に食べれないよ」
「うん。感謝しているよ」
幾ら感謝しても感謝しきれない程ね――と心の中で付け加える。
「ねぇ、ノンちゃん。最近、"LEGEND OF BRAVE WOMEN"って言う話って、
知っている?」
「さぁ・・・・」
お腹が一杯になった所為か、あさ美の話に興味がないかは分からないが、
希美は今にも眠そうな表情で、返事をする希美。
しかし、そんな希美など関係無しに、あさ美は話し始めた。
- 117 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:48
-
*****
- 118 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:48
-
かつては、魔王の手により奪われたこの世界――
人々が絶望感で、生きる気力を失い
魔物達は、その者達を喰らう事で鋭気を養ってきた。
しかし、後に女王となった柴田あゆみが3人の仲間と力を合せ、
魔王を封じた事によって、力を失った魔物達は、凶暴さを失い、
やがて人々の前から姿を消して行った。
気力を失っていた人々は、待望んでいた平和に再び力を取り返し、
やがて世界は復興して行った。
人々は、彼女達に対する感謝の意を込めて、後世に伝えて行き、
やがて、誰が言ったかは知らないが、"LEGEND OF BRAVE WOMEN"と
呼ばれるようになった。
しかし、彼女達が戦士養成所を作ってから以降の消息は知られていない・・・・・
- 119 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:48
-
*****
- 120 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:49
-
「――って話」
「・・・・」
「で、その柴田さんと一緒に闘った戦士って言うのが、またすごいのよ」
「・・・・」
「普段は普通なんだけど、戦いの場になると額に紋章が浮かびあがるらしいのよ」
「・・・・」
「でね、皆、それぞれ、特技みたいな・・・・って、ノンちゃん?」
あさ美が気づくと希美は机をうつ伏して、寝ていた。
その姿を見て、あさ美も眠気を覚えたのか、欠伸が出始めた。
「ふぁ〜あ・・・・私も寝よ」
寝ている希美を背負い、自分の部屋まで連れて行き、希美を布団へ寝かすと
睡魔には耐え切れず、自分もその状態ですぐ寝てしまった。
- 121 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:50
-
*****
- 122 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:50
-
あさ美が寝付いた頃、外では――
- 123 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:50
-
*****
- 124 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:51
-
「どうだった?」
年配の男が、若い男へ問い掛けた。
若い男は首を横に振るだけで、何も答えない。
「ま、しょうがない。相手が相手だからな」
「まあ、それもあるけど、予想外の展開があってな?」
「予想外って?」
若い男は、あの家で起きた事を全て話した。
すると、さっきまで無表情だった年配の男の顔に笑みが浮かんだ。
「・・・・まぁ、良いさ。偶然による失敗は良くある」
「何か、寛大だな」
自分が失敗したにも関わらず、年配の男の余裕に何か妙な物を
若い男は感じた。
「何か、知っているんだな?」
「まぁな」
年配の男は不適な笑みを浮かべる。
余程の事がない限り、年配の男は余裕の表情を見せない事を若い男は知っていた。
だから、その笑みを見て、若い男は若干の恐怖感を感じた。
- 125 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:52
-
*****
- 126 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:52
-
同じ頃、みちよの部屋では――
- 127 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:53
-
*****
- 128 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:53
-
じっと、窓の外の光景を見つめる
しかし、その目は外のどの部分にも焦点があってない。
外の光景なんてどうでも良いのだろう――
腕を組み、何かじっと考え事をしているようであった。
いや、考え事をしていると言うよりは、何か物思いに
ふけている感じであった。
部屋に戻ってからは、ずっとこの状態で外を見つめている。
まるでみちよが石造にでもなったのではないかと――と思わせるぐらい、
微動だにしなかった。
- 129 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:53
-
*****
- 130 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:53
-
こんな生活、いつまでも続く訳が無い
多くの命を殺めて来た自分が、幸せをつかむなんて許されない
神は知っている
自分の犯して来た罪を――
そして、神はいつか私に天罰を下すだろう
いや、その天罰が下されようとしているのかも知れない
自分の犯して来た罪の大きさは分かっている
だから、いつでも死ぬ覚悟は出来ている
ただ、もう少しだけ時間が欲しかった
私が奪って来た罪の一つを償う時間を――
- 131 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:54
-
*****
- 132 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:54
-
続く・・・・
- 133 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 03:55
-
*****
- 134 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 04:26
-
長らく更新できなくてすみませんでした。
>108 "通りすがりの者"さん
次回はみちよの過去について、少し詳しく述べたいと思います。
>109 "七誌さん"さん
短編と言いつつ既に中編化。
本当だったら、そろそろ書き始めていたばかりなのに。
- 135 名前:通りすがりの者 投稿日:2005/04/08(金) 23:49
- 更新お疲れさまです。 平家さんには何か深いモノがある様です。 次回更新待ってます。
- 136 名前:七誌さん 投稿日:2005/04/11(月) 13:36
- ( ̄□ ̄)なんだかみなさん訳アリっぽいっす・・・
- 137 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/08(水) 02:29
-
*****
- 138 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:30
-
そして、夜は明けた――
- 139 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:31
-
*****
- 140 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:41
-
太陽の光が目に入り、希美は目が覚める。
体を左右に捻り、軽く背中を伸ばした。
体からゴキゴキ――と間接が鳴る音が聞こえてくる。
そんな中、隣で寝ているあさ美の姿が目に入った。
物凄い寝相だった――。
あさ美の使用していた寝具達は、まるで爆発したようにあっちこっちに飛んでいた。
(良くどこも蹴られなかったなぁ・・・・)
実際は蹴られたのだが、その事に気づいていないだけであった。
希美はあっちこっちに散らばっている寝具を集め、あさ美の所へ正常な状態に戻すと、
この部屋に居ても仕方がないので、取りあえずは台所に向かう事にした。
- 141 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:41
-
*****
- 142 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:42
-
台所に辿り着くと既にみちよは起きており、料理を作っている最中であった。
「おはようございまーす」
「おお、ノノ。随分、早いなぁ」
そこには、昨日、自分の帰り際に見せた表情をしたみちよの姿はなかった。
少し寝ぼけていたのだろうか――今まで通りの淡々と、料理をしている。
「うん、ちょっとお腹が空いちゃってね」
「そうか、えーと・・・・後、10分ぐらいかな?」
スープの味見をして、みちよは希美へ待ち時間を答えた。
「うん。待ってる」
自分の思い過ごしだろう――希美は自分にそう言い聞かし、みちよの料理を
待つ事にした。
- 143 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:44
-
少し遅れて、あさ美が台所へやって来る。
そして、丁度、その頃にスープも出来上がった。
希美が物凄い勢いでみちよが作った料理を平らげる。
あさ美も満面な笑みを見せながら、みちよの作った料理を
食している。
「どう、美味しいか?」
みちよがあさ美へ笑みを見せながら、料理の感想を聞いて来た。
「うん」
満面な笑みで頷くあさ美。その顔は本当に幸せそうであった。
- 144 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:44
-
*****
- 145 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:44
-
あさ美が学校へ出かけた頃、希美は台所でみちよと料理の
後片付けをしていた。特に会話も無い――ただ、淡々と食器を
洗っているだけである。
「・・・・どうしたの?」
「え?」
「昨日の夜から、何か様子がおかしいけど」
「え、そう?疲れているのかなぁ・・・・ははは」
みちよが笑って誤魔化そうとするが、希美の顔は変わらなかった。
この表情を見て、これ以上、誤魔化せないと察したみちよは
希美に自分の過去をポツリ、ポツリと話し始めた。
- 146 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:45
-
自分とあさ美の本当の関係
みちよとこの村に来た理由
そして、自分が犯してきた罪を――
何もかも包み隠さずに希美へ全て話した。
希美はそんなみちよに対して、安易な慰めの言葉を与えない
しかし、批判的な態度でも無い
ただ、一言――
「・・・・そんな過去があったんだ」
――と言うだけに留めた。
- 147 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:47
-
*****
- 148 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:47
-
しばし、沈黙が続いた。
重苦しい空気が流れる中、みちよは先に口を開く。
「何も言い訳するつもりは無い。自分でも最低な人間だったと思っている。
人の命を奪っておいて、自分だけがのうのうと生きているんだから――」
すると、みちよの言葉を遮るように、希美が言葉を発した。
「昔はどうだったかは知らない。でも、あさ美ちゃんの命を救ったのは
みちよさんだし、あさ美ちゃんをあんなに良い子に育てたのもみちよさん。
みちよさんが居なかったら、今のあさ美ちゃんが居なかったのも事実」
「ノノ――」
「それに、私も似たような事をしたから・・・・」
「え?」
みちよが希美に聞き返そうとした。
「・・・・」
しかし、涙目の状態になっている希美を見て、触れて欲しくは無い事だと察した。
そして、これ以上は何も聞かなかった。
- 149 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:48
-
*****
- 150 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:48
-
しばらくは、お互いが無口の状態となる――
重苦しい雰囲気が続く中、みちよの方から口を開いた。
「・・・・後、ちょっとだ。これを終わったらオヤツでも食べよう」
――と笑顔を作り、希美の肩を抱き寄せた。
希美も涙目ながら、笑みを作り頷き、皿を洗い始めた。
この時、みちよは感じ取っていた。
希美も自分と同じぐらい重い十字架を背負っている事を――。
- 151 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:49
-
*****
- 152 名前:本編 投稿日:2005/06/08(水) 02:50
-
次回へ続く
- 153 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/08(水) 02:50
-
*****
- 154 名前:zero 投稿日:2005/06/08(水) 02:57
- 先ず初めに、大量の削除依頼を引き受けて下さった顎さんにお礼の言葉と
お詫びを申し上げたいと思います。
本当、ありがとうございました。そして、すみませんでした。
そして、長らく放置していてすみませんでした。
見られた方も居ると思いますが、あれは当時、考えていたみちよの過去です。
特に言い訳するつもりはありません。
あの時は、あの場面でみちよの過去を語った方が面白いと思って、
あの場面に入れようとしました。
そして、続けて読んでみると違和感を感じ、修正しようがなかった事と
このまま続けると時間がかかると判断して、結局、止める事にしました。
実は矢口事件が起こる少し前から、自分の中でモチベーションが
低くなりかけてました。
好きで始めた小説、ある目標を持って書き始めた小説、
そして、自分の糧になってくれた娘。へ少しでも恩返しをと思い、
自分なりに盛り上げたいと思って、書き始めた小説。
それが、無くなり始めました。
- 155 名前:zero 投稿日:2005/06/08(水) 03:31
-
そんな中で書き始めた前回更新分の話――
しかし、後で読んでみると、強い違和感が感じられました。
そして、どうするべきだったかと言う物が見えてきた時には
後の祭り、既に更新した後でどうしようもなくなっていました。
今の俺には方向修正をする実力も気力も無い
ただ、放棄だけはしたくない
――と言う気持ちがどうしても残り、削除依頼を出させてもらいました。
本当に申し訳ありませんでした。
- 156 名前:今後について 投稿日:2005/06/08(水) 03:53
- 1."七誌さん"さんのリク作品(仮題:とらいあんぐる)について
情けないようですが、この話がどこまで掛かるかの検討がついていません。
(予定では、6月〜7月中旬)
もし、まだ読んで下さって、更に早く見たいと言う話でしたら、前半部分はある程度は
書けている状態なので、同時進行で、とある死にスレを利用して書いても良いかな――
と言う気持ちです。
それ以外は、基本的に次の話で書くつもりです。
そして、その時はずっとこの場所は寂しいので、上へageます!!
2.前回更新分の話について
続きを書く事は基本的にはありません。
みちよの過去、その物が変わってますので。
ある部分は受け継ぎ、ある部分については変わってます。
ですので、余計な事はこれ以上はしませんのでご安心を・・・・。
- 157 名前:zero 投稿日:2005/06/08(水) 06:30
- 色々と言いたい事あり考えていたんですが、
まぁ、上手くまとまらなかった事と言い訳がましいので
これ以上はやめておきます。
もし読んでくださる方がいらしたら、これからもよろしくお願いします。
- 158 名前:七誌さん 投稿日:2005/06/09(木) 16:13
- いつも読んでるのでがんばってください!w
- 159 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/09(木) 21:37
- あれを読まれていたとは…orz。
で、どうします?
もうちょっと後で良いでしょうか?
それとも始めます?
- 160 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 16:58
-
*****
- 161 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 16:58
-
一方、あさ美はと言うと――
- 162 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 16:58
-
*****
- 163 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 16:59
-
学校の授業を終えると学校の裏山にて、魔術の練習を繰り返していた。
ある程度の上級の呪文も発する事が出来る。
ペーパーテストはいつも満点である。だけど、試験に受かる事はなかった。
練習あるのみ――
この日はいつも以上に熱が入っていた。
何十回と繰り返し、呪文を放たれる。
額からは大量な汗が流れ、息遣いも徐々に荒くなって来る。
魔法とは自分の頭でイメージした物を具現化する事で、実在しない物を
具現化する事とは、肉体的にも精神的にもかなり負担がかかる行為である。
大量に魔力を使い過ぎた所為で、死に至ったケースも少なくは無い。
それを知りながらも、あさ美はいつも以上に繰り返し魔術を放ってた。
そして、徐々に感覚が奪っていき、日が暮れる頃、あさ美は意識を失ってた。
- 164 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:01
-
*****
- 165 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:02
-
――2時間後
- 166 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:02
-
*****
- 167 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:03
-
バチバチ――
炎に包まれる木の音が、あさ美の目を覚ざめさせた。
額には水を濡らした布が置かれていた。
「気がついた?」
見るとそこに居たのは剣士の格好をした体格が良い女性が薪を焚いていた。
「あなたは?」
「私は、ソニン」
名前を名乗った女性は、あさ美に木の実の器を渡した。
この時、あさ美は目覚めたばかりで思考が働いていなかった。
そして、あさ美は彼女の言うままに器に口をつけた。
- 168 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:03
-
「う!!」
口につけた瞬間、体に稲妻が落ちたような衝撃を受けた。
「マズイ・・・・」
あさ美は涙目で、ソニンを方向を見る。
「ははは、薬草を煎じたのを、果実を絞った液体と混ぜたものだ。
まあ、飲みづらいだろうが、効き目は抜群だ」
あさ美の表情に、ソニンは笑いながら答えた。
「まぁ、騙されたと思って、全部飲みなよ。段々とクセになっていくから」
取り合えず、あさ美は彼女の言う通り全てを飲み干した。
一口目、相変わらず不味かった
二口目、更に鮮烈な不味さが舌を刺激する
三口目、段々と味に慣れてきて、むしろ、その苦味がたまらなく・・・・・
なる事はなかった。
- 169 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:04
-
不味くて不味くて、何度も挫折しそうになったが頑張って、最後まで飲み干した。
しかし、最後までクセになりそうな味には感じられなかった。
そして――
「・・・・全然、美味しくないんですけど」
舌を出し渋い表情をしながらあさ美は答える。
すると――
「だって、嘘だもん」
あさ美の台詞に舌を出しながら、ソニンは答えた。
(騙された・・・・)
ソニンの言葉に地面に両手をつき、項垂れるあさ美であった。
- 170 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:04
-
「ほら、口直し」
笑いながら、側に置いてあった木の実の器を渡す――
受け取ろうとしたが、さっきの事があり、警戒する目付きで見るあさ美。
「ははは、ただの木の実のジュースだよ」
しかし、あさ美の警戒は解けなかった。
「ごめんごめん。でも、ああでも言わないと全部は飲まなかったでしょう」
「まぁ・・・・」
取り合えず、若干の警戒心は残しつつもソニンから渡された木の実を一口飲む。
「・・・・美味しい」
それが本物だと知るとあさ美は物凄い勢いで、そのジュースを飲み干した。
- 171 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:10
-
ソニンはあさ美に色々な話をしてくれた。
現在の国の勢力図や民の様子、魔物との戦った体験談などを――。
そんな時、あさ美の中でふと疑問に感じた事があった。
何故、この人気のない場所を通りかかったのか――と。
「何でソニンさんはここを通ったんですか?」
あさ美は自分の感じた疑問を素直を相手に伝えた。
「あぁ、野宿するところを探していてね」
「野宿?」
「そう、ここなら人は通らないから安全だし」
あさ美の問い掛けに頷き、側に設置したテントをポンポンと触れた。
「でも、魔物がもし現れたら・・・・」
あさ美は首を傾げ、眉を潜めながら答えた。
「それは無いよ。魔物の巣を探したけど、この辺りには見つからなかったし」
自分には出来ない勇気ある行動――
あさ美はそう言う行動を取れるソニンに対して、尊敬の眼差しを向けた。
「ところで、辺りが暗くなって来ているけど、家に戻らなくて大丈夫?」
ソニンの一言により、ようやく夜がふけている事に気付くあさ美であった。
- 172 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:10
-
*****
- 173 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:10
-
10分後――
- 174 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:11
-
*****
- 175 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:12
-
「すみません・・・・」
「良いって。こんな夜中に女の子を一人で帰らす方が、心配でしょうがない」
何度も何度も謝るあさ美に対して、笑いながら返答するソニン。
「でも、ソニンさんって強いんですね」
「え、何で?」
あさ美の唐突な言葉にポカンとするソニン。
それもその筈、剣士の格好をしているが戦っている姿は見せてないから。
「それは分かりますよ。鎧の節々に血の後が残っているのに、鎧には
傷一つ受けた様子が無いから」
「へぇ、あんた。ボーっとしているようで結構、観ているだね」
少し感心した表情であさ美の事を見るソニンであった。
- 176 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:12
-
*****
- 177 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:13
-
場所は変わり、平家邸では――
- 178 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:13
-
*****
- 179 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:13
-
「遅いな・・・・」
時計を見ると既に午後10時を刺している。
希美も心配なのか、ずっと外であさ美の事を待つ。
ずっと座って待っているみちよは、立ち上がる。
「・・・・何のようだ」
――誰もいない居間にて、突如、発した言葉。
「そんなところに隠れていないで、用があるなら出て来い」
すると突然、天井からマスクを被った一人の男が現れた。
「8時間もお疲れ」
意味深な笑みを浮かべ、男へ話し掛ける。
「何だ、最初から気づかれていたんか。それならさっさと言えよ!」
「そんな被り物までして、顔を隠すなんてよっぽど顔に自信が無いやなぁ」
挑発的な笑みでみちよに対して話し掛ける。
男が仮面を外す。すると、みちよの表情から余裕が消えた。
「あんたは・・・・」
「ふっ、あんたとはまた会う事になるだろう」
男は笑みを浮かべつつ、その言葉を言い残し、その場から立ち去った。
- 180 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:14
-
*****
- 181 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:14
-
続く・・・・
- 182 名前:本編 投稿日:2005/06/19(日) 17:14
-
*****
- 183 名前:ZERO 投稿日:2005/06/19(日) 17:37
- 少しだけ更新しました。
今はただ、ゴールに向かって突っ走る
その事だけを考えて、書いてます。
- 184 名前:七誌さん 投稿日:2005/07/05(火) 16:02
- おっ・・・いつのまにやら更新されてた(汗
みちよと会った男とは一体誰なんでしょうねぇ・・・
- 185 名前:作者 投稿日:2005/08/10(水) 23:34
- 今、次回更新分を書いてます。
土日のどっちかに更新します。
- 186 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/19(金) 01:18
-
******
- 187 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:20
-
燦々と輝く星
そんな星が空一面に広がっている
輝きを遮る雲も無く、いつもより一段と輝いて見える。
そんな空の下、希美は屋根の上に登り夜空を眺めてた。
「きれい・・・」
いつも見ていた空、いつも輝いていた星。
空の光景が綺麗に見えるとは思っても見なかった。
今は幸せである。
屋根のある所で過ごせる事
ふかふかな布団で寝られる事
食料の調達に困らない事
敵襲の心配がない事
・・・何が幸せかを挙げていたら限が無い。
でも、一番幸せな事は心温かい人達と出会えた事であった。
――とある事で、共に行動していた仲間と分かれる事となり、
それから、ずっと孤独の旅を続けていた。
- 188 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:20
-
気付くと少女の目から涙が溢れ出ていた。
少女は慌てて目を擦り、あさ美達が出会ってから今日までの
事を振る帰っていた。
久しく味わう事の出来なかった人との触れ合い
久しく感じなかった心の安らぎ
紺野あさ美と平家みちよと出会えた事で、忘れていた物を
思い出す事が出来た。
それと同時に、自分の中で新たな感情が生まれていた事に
気付く――
そして、その事が希美に一つの決意をさせた。
- 189 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:21
-
*****
- 190 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:21
-
―――――――――――――
――――――――
―――――
――
- 191 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:21
-
*****
- 192 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:24
-
その頃、あさ美はと言うと――
- 193 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:24
-
*****
- 194 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:24
-
目の前に見える自らの住処に安堵感が生まれる。
しかし、ソニンとの別れる事に対しては名残惜しかった。
「じゃあ、ここで」
ソニンが背を向け、さっき辿った道を戻ろうとする。
「あ、あの!!」
咄嗟に言葉に出してしまったあさ美であったが、その後に繋げる言葉が
何も考えてなかった。
「ん?」
ソニンがあさ美の方に振り向いた。
「あ、あの・・・その・・・」
何か話さなければ――と言う気持ちはある物の何を話せば良いのか
全然、思いつかなかった。
- 195 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:25
-
*****
- 196 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:40
-
「どうした?」
ソニンは振り向き、あさ美へ問い掛けた。
不審に思われないように
(えー・・・とえー・・・と・・・そうだ!!)
この時、あさ美は閃いた。自分が家に帰れて、しかもソニンをここに
留める方法を――。
- 197 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:41
-
あさ美の考えを説明すると――
この後、どこへ行くんですか――とソニンへ問う。
当然、問われたソニンは――
さっきの場所へ戻る――と答えるであろうから
家に来ませんか?――とあさ美が答え、あさ美の家に招待するつもりだった。
もし、断っても相手が首を立てに頷くまで勧めるつもりであった。
そして、あさ美の口から出てきた言葉が――
「この後、どうするんですか?」
――であった。
- 198 名前:本編 投稿日:2005/08/19(金) 01:41
-
********
- 199 名前:zero 投稿日:2005/08/19(金) 01:44
- 取り合えず今日はこれまで。
>184
更新速度については本当に『申し訳ない』の一言であります。
男の正体は・・・
- 200 名前:七誌さん 投稿日:2005/08/24(水) 22:58
- 更新きてたですww
いやいや紺ちゃんもなかなか(ry
次回更新、いつでもいいんでマイペースに頑張ってください。
- 201 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:47
-
*****
- 202 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:47
-
「あぁ、ちょっと人を探しにね」
「へ?」
自分の予期していた答えだったので、眉を潜めるあさ美。
「人に・・・・――って、あ!」
ここで初めて自分の言葉の所為で、微妙なニュアンスの違いが
生じている事に気付いた。
「そ、その・・・・」
自分の聞き方に問題がある事に気付き、慌てて訂正しようとするが
ソニンは、それを遮るように言葉を続けた。
「天の紋章を持つ戦士に会いにね」
ソニンのこの言葉に、訂正しようとしていたあさ美も言葉を失ってしまった。
- 203 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:47
-
「天の・・・・?」
ポカンとした表情で、ソニンを見つめるあさ美。
「勿論、伝説の勇者の事ではないぞ。生きていたら人間じゃないからな」
そんなあさ美に対して、ソニンは笑いながら答えた。
「でも、今、天の紋章を持つ戦士って・・・・」
「多分、別人だろうね。血の繋がりのある戦士とか・・・・」
「天の紋章を持つ戦士・・・・。でも・・・・、その人に会ってどうするんですか?」
あさ美の質問に対して、ソニンは一瞬の間を置き返答した。
「さぁ・・・・分らない、会って見ないと。――じゃあ、戻るわ」
と一言を言い残して、ソニンはあさ美に背を向けてしまった。
(・・・・どんな理由だか知らないけど、大変だなぁ・・・・)
身を案じつつも、ソニンの後姿を眺めるあさ美。
「あ!!」
自分の質問の当初の意図と違う方向に話が進んでいた事について、
思い出した時には、既にソニンの姿は豆粒みたいに小さくなっていた。
- 204 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:48
-
*****
- 205 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:48
-
―――――――――――――
――――――――
―――――
――
- 206 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:48
-
*****
- 207 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:49
-
若い男は星空をじっと眺めて、思いにふけていた。
「どうした?」
年配の男は若い男へ声をかける。
若い男は年配の男の方へ振り返る。
「ちょっと、ある人の事を思い出してな・・・・」
年配の男は若い男の側に座り、話を聞く事にした。
「・・・・俺に姉貴が居た事は知ってるだろう」
「あぁ」
「その姉貴や俺といつも一緒に行動してた人が居てさ。そいつと俺達は実の
兄弟のように、いや血の繋がりのある兄弟よりも仲が良かったよ」
年配の男はただ頷くだけで、じっと耳を傾ける。
「そいつが姿を消して、もう2年以上かぁ・・・・。今頃、何をしているのかなぁ」
何を考えているかは分からないが、先ほどのみちよに対する挑発的な笑みでは
無く、安らかな笑顔で顔を見上げ、星空を眺めた。
- 208 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:49
-
*****
- 209 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:49
-
―――――――――――――
――――――――
―――――
――
- 210 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:49
-
*****
- 211 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:50
-
「ただいまー!!」
ドアを開け、家の中に入る――そこはいつもとは違った重苦しい雰囲気を
醸し出していた。
居間に向かうとみちよと希美が深刻な表情になり、向かい合いながら何かを
話し合っていた。
「ただいま!!」
あさ美が大声を出すと驚いた表情で、二人はドアの方へ振り向いた。
「あ、お、お帰り」
希美が慌てふためいた様子で返答をする。
それとは逆にみちよは、半笑いの状態であさ美の下へ向って来る。
あさ美は少し嫌な予感を感じていた。
みちよはしゃがみ、あさ美の頬っぺたを両手で万力のように押し、あさ美の
口を尖らせる。
「あさ美〜、こんな遅くまで何をやっていた〜!!」
「ひたひひたひ、ごめんなひゃい!!」
涙目になりながら、謝るあさ美だがみちよは一向に止めようとはしなかった。
あさ美とみちよがじゃれ合っている中、希美は二人のやり取りを羨ましそうな
表情で見つめていた。
- 212 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:50
-
*****
- 213 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:50
-
―――――――――――――――
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――――――
――
- 214 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:51
-
*****
- 215 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:51
-
――1時間後
- 216 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:51
-
*****
- 217 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:52
-
―――――――――――――――
――――――――――
――――――
――
- 218 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:52
-
*****
- 219 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:52
-
みちよは食事を片づけをし、希美は防具や武器の手入れをする。
「ねぇ、のんちゃん」
「ん?」
希美は剣を研ぎつつも、あさ美の方へ耳を傾ける。
「天の紋章の持つ戦士について、何か知らない?」
「・・・・さぁ」
一瞬の間が開き、返事をする。
「そっかぁ・・・・」
希美の返事にあさ美は残念そうな表情を見せる。
「それがどうしたの?」
「うん・・・・実はねぇ」
ここであさ美は希美に対して、この日、あった出来事に対して全てを話した。
- 220 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:53
-
*****
- 221 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:53
-
――――――――――――――――
――――――――――
――――
- 222 名前:本編 投稿日:2005/09/11(日) 13:53
-
*****
- 223 名前:作者 投稿日:2005/09/11(日) 13:54
- >200
マイペース過ぎるのも問題だと思う次第であります(笑)
- 224 名前:七誌さん 投稿日:2005/09/16(金) 21:38
- >>223
マターリ待ってますので気軽に(笑)
続きが気になりますなぁ。
- 225 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 04:38
- 突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
- 226 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/08(日) 02:22
-
夜は明け、太陽が顔を出す頃には希美は既に目が覚めていた。
「スースー」
横にはさっきまでの疲れが一気に出てきたのだろう、あさ美がソニン
の事を夢中に話しているうちに力つきて寝てしまった。
すやすやと眠るあさ美の表情を見て、希美は笑みを浮かべて眺める。
「あさ美ちゃん‥‥ありがとう」
希美はあさ美に一言言い残すと表情を引き締め、あさ美の部屋を出て
行った。
そして、希美はその日を境のあさ美の前から姿を消した・・・・
- 227 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/08(日) 02:22
-
Legend of Brave Woman 前編 〜完〜
- 228 名前:作者 投稿日:2006/01/08(日) 02:25
- 唐突ですが、Legend of Brave Womanに関しては一時お休みさせて
頂きます。
次から他の話を書きます。
ただ、ある程度、まとめてから更新したいので次回は2月以降になりそうです。
Converted by dat2html.pl v0.2