自由参加型リレー小説
- 1 名前:_ 投稿日:2005/01/08(土) 13:50
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- 2 名前:_ 投稿日:2005/01/08(土) 13:52
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- 3 名前:____ 投稿日:2005/01/08(土) 14:07
- 1.
藤本美貴は入院していた。
清潔そうな白い壁の個室で、ただ静かに、病室の窓から顔を空に向けていた。
病室の片隅には花束や見舞いの品が無造作に詰まれている。
美貴は、それらの品には目も向けず、閉じた窓から差し込む日の光の暖かさを感じていた。
彼女の瞳には、外界の光を遮断するように幾重にも包帯が巻かれていた。
二度ほど、病室のドアを叩く音が聞こえた。
美貴が返事する間もなく、ゆっくりとドアは開かれる。
「美貴ちゃん、具合はどう」
石川梨華は、バッグを腕に下げ、両手に花束を抱えて美貴を見舞いに訪れた。
振り向く美貴の、目元に巻かれた包帯に、梨華は表情を暗くする。
梨華は、花束を美貴の膝の上に置くと、ベッド脇の椅子に腰を降ろした。
「いい香りでしょ」
せめて香だけでもと花束を渡すが、静かに見下ろす彼女の表情は、包帯に隠れて窺い知ることが出来なかった。
美貴は、髪をボサボサにし、空色のパジャマ姿のまま、ベッドの上で体を起している。
「髪、梳かしてあげるね」
梨華は、バックから櫛を取り出すと、美貴の髪にそっと触れた。
そして、一櫛、二櫛と丹念に髪を梳かす。
不意に、美貴に腕を掴まれ梨華は驚いて動きを止めた。
「あの人、吉澤は見つかったの?」
美貴の強い口調に、梨華は、今にも泣き出しそうな顔をする。
そして、二度三度首を横に振った。
「ごめん」
梨華が謝ると、美貴は、腕を離して元の姿勢に戻る。
そして、自分の髪に手を当てると、髪を梳いて、と梨華に言った。
- 4 名前:_____ 投稿日:2005/01/16(日) 07:57
- その頃吉澤は、天井の壁に必死に張り付いていた。
最近偶然にも雑貨屋で見かけ、衝動的に買った吸盤がこんな所で役立つとは夢にも思わなかった。
しかしそれでも、吉澤の握力は限界に近づいている。
石川と藤本が気付いていない事だけが救いで、吉澤はただ必死に耐えた。
ほんの出来心だったのだ。
まさかこれ程までに大事になるなんて。
吉澤は脂汗をかいたまま頭を振る。
この事故が起こる前の藤本はサバサバとした雰囲気を身に纏いつつ、吉澤の冗談にも付き合ってくれるような気のいい所もあった。
だから吉澤は藤本とは妙に馬が合い「ふたりぽっち、全国津々浦々雑貨屋巡り」を敢行した事もある。
思えば、あの旅行が崩壊の始まりだったのかもしれない。
今でも覚えている、藤本の笑顔、暗い店内、店主の怪しげな笑み――。
そして吉澤は、あの商品に手を伸ばした。
あのときと同じ手が、今はこの吸盤を握っている。
吉澤のこれからの運命は、この吸盤と血管の浮き出た両腕にかかっているのだ。
吉澤は潤んだ瞳で石川の美しい風貌と、流れるような手付きを映した。
そして、思う。
髪を梳かしたら、さっさと出ていけ。
- 5 名前:_ 投稿日:2005/01/16(日) 09:10
- 美貴の髪を梳かしている梨華が、ボソッと言った。
「なんか空気重く感じない? 雨降るのかなあ」
櫛を止めて、窓の外を見る。美貴の反応はなく、病室がなんとも気まずい空気になってきた。
あ、あたし布団干しっぱなしだった! 帰るねまたくるね、と梨華はいい、そそくさと病室を出ていった。
ドガッ、シャーーーーーン!!
「いってー!」
視界を包帯でふさがれている美貴の耳に、落下音と病院の機材が吹っ飛ぶ音と、女性の叫び声が飛びこんできた。
一人だと思っていた美貴は驚いて、恐怖交じりに叫び返した。
「だ、誰だ!」
「……あ、ハロー。吉澤」
「ひとみ!? なんでどこいつからいた!?」
美貴は包帯のかかった目のまま、ひとみの立っていると思われるほうへ顔を向ける。
「えーと、その」
「なんでずっこけてんの」
「天井から落っこちた。あの吸盤つかってて」
「あれか」
美貴は目を厚く被っている包帯を、乱暴にはずした。吉澤は少なからず驚く。
「もう大丈夫なの?」
「大丈夫じゃないよ、ほら」
藤本の目と目の間、眉間の位置にはなんと、3つ目の小さな目があり、今は閉じている。
「あーだいぶちっさくなったね」
「なんとか、今は自力で閉じてるけど、気いぬくと開く」
美貴は明らかに怒っている。
吉澤が先日、薄暗い雑貨屋の店内で、何気なく手に取って藤本をまぶしがらせようとしたライトに、まさかThe Third Eye を授ける力があろうとは。誰も予想できなかった。
「梨華ちゃんにはばれなかった?」
「顔みせないようにしてたしね。あと2、3日、目閉じたままでいれば消えるんだっけ?」
「雑貨屋のおっさんはそう言ってた」
「あー、しんどいー」
「ごめんって」
「この目消えたら、焼肉奢れよ」
「……はい」
吉澤は心底申し訳ないのか、それとも奢りが財布を軽くするのがきついのか、辛そうにうつむいた。
突然、美貴のおでこがぴくっとふるえた。
「あ、誰かくる」
「え、そんなのわかんの? その目で?」
「開いてなくても少しね」
「便利じゃん」
「いらねーっての!」
吉澤の横っ腹にボディーブローをかました。
- 6 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/23(日) 17:46
- がちゃり、という音を立てて病室の扉を開けて入ってきたのは上下をビシッとスーツで来た女性だった。
「姐さんっ」
美貴はいずまいを正して横で悶絶している吉澤を促がして椅子を用意させた
「どうしたんですか、姐さん。こんな所までごそく…」
ベッドから起き上がりながら必死に頭を下げている美貴を遮るかのように、姐さんと呼ばれた女性は物凄い音を立てて椅子に座った
え?
椅子が。
椅子の足がぐにゃりと曲がった?
あたかも針金の如く無力さで。
思わず息を飲んだ二人に一瞥を加えると“姐さん”は口を開いた
「なっちはすごーく怒ってるべさ」
この季節に似つかわしくない汗をふきながらなっち姐さんは脇に抱えている小さなバッグから何かを取り出した。
- 7 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/08(火) 05:41
- 安倍が出したものは藤本の携帯電話だった
「それ…美貴の?!」
安倍はゆっくりと頷き、藤本の携帯の着信履歴を見せた
そこには“亜弥ちゃん”という文字がずらりと並んでいた
「藤本、ここ数日、松浦に連絡しなかったっしょ。なっちがこれを発見した時には着信100件、メール500件の表示がされてたべさ。内容は見てないけど、よくもこんなに溜まったもんだ。終いには待ち受け画面が松浦の寝顔ときた。なっちは怒りに満ちたっしょ。」
藤本は顔を赤くしたまま俯いていた。
「安倍さん、松浦に連絡は…」
- 8 名前:ウンチ 投稿日:2005/03/09(水) 14:32
- まだっすか・?
- 9 名前:ititetu 投稿日:2005/03/21(月) 17:08
- 「できるわけないっしょ!藤本が入院しているなんて知ったら、
あの娘、自分の使命放り出してでも飛んでくるべさ。
そうなったら日本どころか、アジア一帯巻き込んでの大騒ぎになるっしょ。」
なっち姐さんは、興奮すると訛り全開になる。
「あんた達への要請は、高橋と小川に継がせたわ。
藤本は、そのおでこの眼についてきちんと調べなさい。
あたしたちの仕事に使えるかもしれないしね。」
「そんなぁ〜、あと2〜3日で消えるっていうのに」
「3つ目の女で過ごせってのは、ちょっと酷なんじゃ・・・」
吉澤が藤本に気を遣って言う。
なっち姐さんも幾分落ちついた話し方になって、
「『The Third Eye』って言うのはあたし達の持っている記録にも
数人しか載っていないの。それも詳細はほとんど無し。
3つ目に付いては文献も残っているけど、どれもこれも
統一性が無く、しかも後から書き換えられた形跡があるものばかり。
とにかく『資料』といえるものが無いの。」
「だから、美貴が資料ですか?」
藤本が不服そうに言った。
「これは命令よ。解った?」
「はぁ〜い、わ・か・り・ま・し・たぁ。姐さんの命令に従います。」
藤本は、明らかに不満そうに返事をした。
- 10 名前: 投稿日:2005/08/14(日) 09:44
- まさか「ふたりぽっち、全国津々浦々雑貨屋巡り」がこんな形で終わりを告げるとは
藤本はお見舞いの品を租借している姐さんであり実の姉安倍に見られないように静かにため息を吐いた
確かにこの「目」は使えるのかもしれない
けど
「やっぱりあれだよなぁー」
代わりに言ったのは吉澤
「なぁにがだべ」
「え、あ、や、なんでもないっす」
安倍さんこえぇ、なんて言ってる吉澤を他所に亜弥ちゃんのことを考える・・・・
どーしよーか、連絡したらすっ飛んでくるだろうし
でもそれじゃあなぁ・・・・・・
ぶっちゃけた話
「ふたりぽっち、全国津々浦々雑貨屋巡り」は実のところ調査だった
なんの調査かっていうのは、まぁハッキリ言うなれば今話題になってる映画みたいなもんで
えーっと、なんて言ったけ?
「妖怪大戦争?」あー、そんな感じだったっけ
とにかく、そんな感じで怪しい道具とか収集したり調査したりしてるワケでして
「ったく、調査員が無用心に使うかなぁ」
「あ、あはは、ゴメンね」
- 11 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 03:42
- 突然失礼します。いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
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