結局金かい!!!
- 1 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/01/29(土) 20:25
-
中編になるか長編になるか、はたまた放(ryになるかは今のところわかりませんが、書いていきたいと思います。
お暇な方がいればお付き合いください。
ヽ(*` Д ´)ノ<放置とかありえないから!!!
川VvV)<ってか、そんなことしたらアンタの輝かしい明日は無いと思え。
………_| ̄|○
- 2 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 20:49
-
今から19年前、とある閑静な大金持ちのお屋敷に、一人のそれはもう可愛らしい
女の子が生まれた。
その子の名前は『白百合つぼみ』。
どんな花よりも気高く、そしてつぼみの様に繊細にと言う意味を込めて名づけられたそうな。
そんな女の子も今ではもう19歳。
もともと大金持ちの家だから、何不自由なく生きてきた彼女。
しかしそんな平穏な暮らしの中、事件は起こったのであった―――
- 3 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 20:54
-
―――――――――
――――――
―――
「ジリリリリ…ジリリリリ…」
「んぁ…」
ポチ
「ジリリリリー!!ジリリリリー!!!」
「んあっ?!?!」
いつもならボタンを押すと止まるはずの目覚まし時計が、押した途端に更に大きくなったので
慌てて起き上がると、顔のまん前に吉澤のニヤニヤ顔。
「んぁ?どういうこと…?」
「おはよ、ごっちん。ってか、さっきの音、目覚まし時計のじゃなくて吉澤時計の音だよ?」
そう言いながら、してやったりの笑顔で後藤を見下ろす吉澤。
「耳元で大声で吠えたら、さすがのごっちんも起きるかなぁと思って。
したら案の定飛び起きたもんだから、もうちょっとでよしこのラブリーなファーストキッスが
奪われるとこだったじゃんかぁ」
「……んぁ」
そんなくだらない話を聞いて、後藤はまたベッドに倒れ込んだ。
- 4 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 20:56
-
「ちょっとごっちん!!寝ちゃだめだよ!!!何のために吉澤が起こしにきたのさ。ちゃんと起きて、
早くバイトに行かなきゃまた給料引かれちゃうよ?」
「ぅ〜ん……仕方ない、起きるか…ふぁあ」
後藤はもそもそと起き上がり、まだ眠そうな目を擦りながら大きな欠伸を一つした。
ちなみにバイトというのは二人が3ヶ月前から勤めている、高級イタリアレストランのことである。
そんなレストランだから、ちょっとでも遅刻してしまうとすぐに給料から差っ引かれてしまう。
後藤はまだ勤め始めてから一回も全額をもらった事が無い。
そんな中、後藤はなんとか眠い目を擦りながら出かける仕度をして、吉澤と共に家を出た。
- 5 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 21:03
-
「「おはようございま〜す」」
「お〜、おはよう。今日は何だ?後藤が遅れずにやって来るなんて珍しいじゃないか」
オーナーはいつも軽く30分は遅れてやって来る後藤を見て、驚いた顔をしてそう言った。
「ごとーだってたまにはこんな日くらいありますよぉ」
「たまにはって、いつもそうしろよ……」
いつもいつも遅刻している後藤にオーナーは怒るを通り越して呆れていた。
しかし普通ならバイトで、ましてやこんな高級レストランで毎回遅刻などしていたらクビを切られても
おかしくないのだが、このオーナーはそれをしない。
なぜなら、後藤は顔もスタイルもそこら辺の女の子と比べ、数倍綺麗だからだ。
勿論それを言うなら吉澤も同じだ。
それにこの二人が入ってからは客の数も増え、売り上げも右上がりになってきているので、
どうしても辞めさせる訳にはいかなかった。
「オーナー、今日は吉澤たまたま出勤するのに時間があったんで、
ついでにごっちんを無理やり起こして連れて来たんですよ」
「そうだったのか、すまんな吉澤」
本当は唯でさえ忙しいこの店だから、いつも早起きして後藤も一緒に連れてきて欲しいのだが、
さすがにそこまでは言えない。
「さ、まぁとにかく着替えて準備にかかってくれ。…あ、言い忘れたが、
今日はいつも御贔屓にしてくださっているお客様が来るから気を引き締めて対応してくれよ?」
「「はい!」…ふぁあ」
「……」
オーナーは呆れながら奥の部屋へと入っていった。
「もうごっちん、言ったそばから欠伸はないでしょ…」
「んあ、大丈夫大丈夫。ごとーのモットーはマイペースなんだから」
「だからそれじゃだめなんだって……」
いつまでも相手してるとこっちの身が持たないと思った吉澤は、
とりあえず着替えに取り掛かることにした。
- 6 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 21:11
-
――――――
「「いらっしゃいませ」」
開店と同時に裕福そうな客がちらほらと入ってくる。
二人はそれぞれのテーブルに向かい、淡々と接客をこなしていた。
勤め始めてからもう3ヶ月も経つので、最初は何処となくぎこちなかった態度も
今となってはバイトでありながらプロ顔負けの姿にまでなっていた。
「ふ〜、やっと休憩だよ」
「うん、なんか一気に気が抜けるね」
二人は休憩室のソファーに凭れ掛かってくつろいでいた。
「気が抜けるって、ごっちん気合入ってたの?」
「当たり前じゃん!ごとーのモットーは気合だー!!!おぉい!おぉい!お(ry」
「止めて、今休憩中なんだから見てるだけで疲れる……ってか、
さっきマイペースがモットーって言ってたじゃん!!」
「もうマイペースは飽きたから変えたの」
「早……」
こんな奴とよく19年間も親友をやってこれたなと吉澤は思った。
「お〜い、休憩終わりだぞ〜」
「もう終わりかよ、まだ一分も経ってないはずだけど…」
「まったく、そのうち過労死するよ」
二人は文句を言いながらも、
先輩の呼びかけに答えてのろのろと休憩室を後にした。
- 7 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 21:18
-
――――――
カランカラン
二人が仕事を再開してから一時間ほど経った頃、入り口の方に家族連れの客が現れた。
オーナーはそれを見かけるとすぐにその方へと足を向かわせた。
「いらっしゃいませ白百合様、ご予約の方しかと承っております。
どうぞこちらの方へ…」
「うむ」
そう答えた男は今の時代に相応しくない奇妙でかつ、
ジェントルな格好をしている。
そして次に現れた夫人であろう女性は、またも現代に相応しくない
大昔の西洋人が着ていたようなドレスを身に纏っている。
後藤と吉澤の二人はその格好を見て、驚いたまま同じ事を考えていた。
『なんだ、あの今にも( ´,_ゝ`)y-~プッてしてしまいそうな格好は』
男の方は鼻の下にくるんと巻いた髭を生やしていて、自慢げにそれを撫ででいた。
っていうか、女の方なんて……あれは化け物か?まるでこの世の終わりと言っても
過言ではないような化粧をしている。
特に瞼とか頬とか…∞(ry
あともう一つおまけに、頭の上に何かが乗っている。
あれは……鳥だ!!鳥が巣の中に入ってピヨッている。
しかも微妙に巣底からフ○が………。
「オーナーお久しぶりですわ、オ〜ホッホッホ!!」
化けも…その女は、オーナーに話しかけたかと思うといきなり高そうな扇を大きな口にあてがい、
優雅で上品?に笑い出した。
いきなりの笑い声(オーバーな動作付き)に傍にいたオーナーはビクッとする。
- 8 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 21:23
-
「こ、こちらこそお久しぶりです、男爵夫人。今日の頭上のアクセントは
どういったコンセプトでいらっしゃいますか?」
「これですこと?これは今年は酉年ですので、
今月はずっとこれで行こうと思っているしだいでございますのよ。オ〜ホッホッホ!!」
またもやその笑い声(オーバーな動ry)にビクッとするオーナーは、
それと同時に糞(あ、言っちゃったw)の臭いに鼻をひん曲げた。
そしてそのずっと後ろでは呆れて突っ立っている後藤と吉澤がいた。
- 9 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 21:31
-
男爵夫人はしばらく大げさに笑った後、急に真顔になり歩き出した。
「さ、行くわよ?つぼみ」
「はい、お母様」
すると、足元にいた縫いぐるみっぽい犬を引きずりつつ、歩いて行く男爵夫人の後ろから、
ふと、可愛らしい声が聞こえた。
その声と共に男爵夫人のたくましい背中から現れた、それはもう可愛らしい女の子。
「!!!!!」
それを見ていた後藤は瞬時に体中に電撃が走るのを感じた。
「つぼみお嬢様、お久しぶりです。まったくいつ見ても可愛らしいですね」
オーナーが笑顔でその子にも話しかけた。
「久しぶりね。でもオーナーさん、私は超超超超〜大金持ちのか〜わい〜お嬢様だから、
いつ見てもそう思うのは当たり前よ?」
「そ、そうでしたね、お嬢様。これは大変失敬な事を。では皆様、改めてこちらの方へどうぞ…」
そしてそんな何処からどう見ても(゜Д゜)ハァ??な家族はオーナーに連れられて奥の専用部屋へと入って行った。
「……可愛い」
「へ?」
「……」
そんな家族を見届けて呟いた後藤に、意味がわからないといった風な吉澤。
「…何が可愛いの?」
何も答えない後藤にもう一度尋ねてみる。
- 10 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 21:35
-
「何ってさっきの鳥の……う…ろ……の」
「…?」
最後のほうは後藤が頬をほんのり赤らめて俯いてしまったせいで聞き取りづらかったが、
なんとなく聞こえた言葉。
『さっきの鳥の……』
少ししてからハッ!とする吉澤。
「ま、まさかごっちん……あんなのがタイプだったの?!」
「わ、悪い?」
「悪いも何もあれはだめでしょ……」
そう言った吉澤の顔はいつもの色白さを通り越して、青褪めていた。
「だって可愛いじゃん!!ごとー、あんな可愛い人生まれて初めて見たよ……」
「ごっちん……」
吉澤もこんな真剣な目をした後藤は初めて見たが、正直…_| ̄|○な気分だった。
まさか後藤があんな化け物のことを可愛いなんて……。
そうか、ごっちんの周りには吉澤みたいな美人しかいないから、
敢えてああいう人を好きになってしまうのかもしれない。
…でもだからってあんな化け物を……しかもあれでも一応人妻だし…_| ̄|○
「ごっちん、やっぱり…」
「よし!決めた!!!ごとー、あの子を彼女にする!!!!!」
「はあぁぁあぁぁああ?!?!?!」
- 11 名前:とんだ勘違い…… 投稿日:2005/01/29(土) 21:45
-
- 12 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/01/29(土) 21:51
-
とりあえず更新終了です。
ってか、最初から有り得ない位早い展開ですが、
何卒大目に見てやってください…。
……それにしてもあの犬の名前が思い出せない……_| ̄|○
- 13 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/01/29(土) 21:52
-
- 14 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/01/29(土) 21:53
-
- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 22:14
- チャールズ?
おもろそうなんで期待。
- 16 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/29(土) 23:19
- こらこら
- 17 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/31(月) 19:34
- ワロス
- 18 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/03(木) 17:31
- 犬はチャールズ、ちなみにコントの設定では白百合家は伯爵
お節介だったらすまん
面白くなりそうなそうでないような感じなんでこれからに期待してます
- 19 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:18
-
「も〜よしこのせいだよ?!」
「ごめん……」
あの後二人は、慌てて駆け寄ってきた先輩に、
『バカヤロォ!!何大声出してんだ!!!お客様に迷惑だろうが!!!!』
と、押し殺した声で散々、叱られたのは言うまでも無い。
吉澤の悲鳴のような奇声のせいで一瞬にして静寂になっていた店内は、
今となっては再びざわざわとしだし、いつもの落ち着きを取り戻していた。
「……先輩怒っちゃったね」
「うん、そうだね………って、誰の所為だよ!!!!」
「しーっ!!!」
「あぅ……」
慌てて後藤に口を押えられる。
またさっきのように怒られるのはごめんだ。
もしかしたら次こそクビにされてしまうかもしれない。
そうなるのが嫌な吉澤は、取り敢えず落ち着き、仕事を進めながら話し出した。
「ね、ねぇごっちん?その……あの人を彼女にするって本気なの?」
「ん?本気だよ。ごとー、あの子を見た時体中にビビビッて電流が走ったんだよね。
そうなった瞬間もうこの人しかいないって」
「……_| ̄|○」
吉澤は両手にグラスを5本ずつ持ちながらも、器用に床に項垂れて見せた。
- 20 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:19
-
「うわわわっ、よしこグラス割っちゃうよ?」
それを見た後藤が心配そうに吉澤を見下ろす。
「大丈夫……それよりごっちん、本当にそれは本気なのかい?」
「うん、本気だよ」
「ホントにホントに本気?」
「ホントにホントに本気」
「ホントにホントにホントに…」
「もうよしこ、ホントだって。そんなに疑わしいんだったら、
ごとーのこの真剣な目を見てみなよ、ほら」
そう言って後藤は吉澤と同じ位置に屈んだ。
そして吉澤がゆっくりと確かめるように覗き込んだ
その瞳の中には……やはり吉澤の顔しか映っていなかった。
「…そっか」
「わかってくれた?」
「うん、わかったよ…」
「ホントにわかった?」
「ホントにわかったよ」
「ホントにホントにわかった?」
「ホントにホントにわかった」
「ホントにホントに…」
「もぉ、わかったって!!」
「へへ、さっきのお返し」
そう言って笑った後藤の顔は心底嬉しそうだった。
そんな後藤を見たら、もう吉澤は反対することなど出来ない。
仕方ない、親友がその気なら吉澤も応援するか。
いまいちそのセンスには理解できないが…。
- 21 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:21
-
「おーい、そこの二人!!」
丁度白百合家の専用部屋から出てきたてオーナーが後藤達を呼び出した。
「はい、なんですか?」
二人はオーナーの下へ急ぎ、尋ねた。
「今から君らにはこの白百合家専用部屋へ料理を持って行ってもらう」
「ほ、本当ですか?!」
それを聞いた後藤は嬉しそうなとびきりの笑顔でオーナーの肩をがくがく揺さぶる。
「ほほほ本当だからっ、お、落ち着け!!」
オーナーは何とか後藤の手を肩から外させると、
乱れた呼吸を整え一つ咳払いをした。
「だが、いつもご贔屓にしてくださりその上、多額の寄付までしてくださっている
お客様だから、絶対に失礼な態度を取るなよ?」
「は、はいっ!!勿論です!!!」
後藤にまた肩を掴まれそうになったので、オーナーは素早く一歩下がった。
「よ、吉澤も頼んだぞ?」
「はい!!」
- 22 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:23
-
この後藤の異常なまでの張り切り具合を見た吉澤は、
自分も後藤のために頑張らなくてはと別の決心をしていたのであった。
あれから数分後、カウンターの前で、白百合家用の料理を待つ二人。
「ごっちん、吉澤もごっちんの為に頑張るからね!!」
吉澤は後藤の手を力強く握り、固い約束をした。
「よしこ…ありがとう、やっぱし持つべきものは親友だね」
そんな吉澤を見た後藤は、目に涙を浮かべながらその手を強く握り返した。
「おい、そこの二人、この前菜頼んだぞ」
後ろから急にコックに呼ばれて、ピンと背筋を伸ばす後藤と吉澤。
「「はい、わかりました!!」」
- 23 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:25
-
―――
二人はそれぞれ料理を手に持ち、しばらく歩いて専用部屋のドアの前まで辿りついた。
『ほらごっちん、早くノックしなよ』
吉澤が小さな声で後藤を促す。
だが後藤はドアの前でもじもじして一行に動こうとしない。
なんだよごっちん、さっきまであんなに張り切ってたくせに…。
いつもはサバサバしている後藤もやはり恋する乙女となると、
そう簡単には行動に移せないらしい。
『もう…ごっちんがしないなら吉澤が開けるよ?』
『あっ、ちょ、ちょっと…』
『ほら、嫌ならさっさと開けなきゃ、料理だって冷めちゃうよ』
『わ、わかったよ…』
コンコン、カチャ…
「し、失礼致します…」
恐る恐るドアを開けると、そこには当然ながら白百合伯爵、その前に伯爵夫人、
そしてその横にあのつぼみお嬢様が、皆、テーブルを挟んで座っていた。
後藤はというと、つぼみを視界に入れると同時に心臓がバックバックと大げさに脈を打ち始めるのを感じていた。
- 24 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:26
-
や、やばいよどうしよう…、ごとーの心臓が破けるよ〜!!!
するとそれを見ていた吉澤が後藤を部屋の隅まで引っ張り、耳打ちをした。
『ごっちん、吉澤が伯爵とお嬢様の方へ料理を持ってくからさ、後は頑張れよ』
それを聞いた後藤は瞬時に体を吉澤の方へと向ける。
『…ふぇ?!な、なんでよしこがお嬢様の方へ持っていくのさ!!』
後藤はさっきの固い約束を忘れたのか!!とでも言いたげに吉澤を睨んだ。
ま、まさか!!あんなこと言っといて実はよしこもお嬢様の事狙ってるんじゃ……!!!
恋する乙女は一度そう思いこんでしまうともう後戻りは出来ない。
『よしこの事見損なったよ、ずっと親友だと思ってたのに……』
『ぅぇえ?!ごっちん?!』
もしかして、この作戦じゃダメだったのかな、結構かっけー考えだと思ったんだけど……。
すると待ちくたびれたようにテーブルに着いていた伯爵が咳払いをした。
「君達、料理はまだなのかね?」
「「あ、申し訳ございません」」
二人は慌てて向き直り、テーブルの方へと歩く。
- 25 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:29
-
『とにかく、ごとーがお嬢様のところに運ぶから、
よしこは伯爵と夫人のところに運んでよね!!』
『え?でもそれじゃあ…』
『いいから!!』
『…わかったよ』
吉澤は自分が力になれないことにがっかりしていた。
なんとかしてあげられないかな〜。
う〜ん…う〜ん……。
吉澤は考えながらも伯爵のところに料理を置き、そして化け物もとい、夫人のところへも持ち運んだ。
「あら、ありがと」
料理を置いてもらうと夫人は吉澤を見上げ、軽くウインクをした。
「うぉえっ」
「…?どうかしまして?」
しまった!!いくら厚化粧で糞臭い化け物並みの女にウインクされたからって、
声に出しちゃぁ…声に出しちゃぁマズイだろう自分!!!
「い、いえ、少し体調不良なものでして…(汗」
必死でワザとらしい嘘をつく吉澤。
しかし、夫人は少し心配そうにしながら、
「そう、お気の毒に…」
と、案外すんなりと信じてもらえたのであった。
当然ながら、単純バカとはこういうことを言うのである。
ごっちんもよくこんな人を…、でも親友のためだ!!何とかしてあげなきゃ!!
さっきは見損なったとか言われたし、今度こそ!!!
そして吉澤は汚名挽回すべく、ある事を思いついた。
- 26 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:30
-
「あ!あの、伯爵夫人、実はその……」
そう言うなり吉澤は糞臭さを我慢しながら、
夫人の耳元へ口を持っていき何がボソボソと話し始めた。
「……!!あら、そうでしたの。あの方が…」
夫人はそれを聞き、視線の先に後藤を従えてポッと頬を朱色に染めた。
言い忘れたが、今日の後藤の格好はミニスカの制服ながらも、
髪を一つに束ねていて何処となく凛々しく見える。
「そういうことですので、これを…」
そう言い、吉澤は夫人に何かを握らせた。
「お暇な時があれば、いつでもそれで」
「…わかりましたわ」
夫人は前で、後から入ってきたシェフに料理の説明をしてもらっている
伯爵を盗み見て、素早くバッグの中に例のものをしまった。
そんな事が行われていた中、後藤はというと額に汗を浮かばせながら、
未だつぼみに料理を渡せないまま突っ立っていた。
そしてその前では自分だけまだ料理が来ないので、
キョロキョロと周りを見渡しているつぼみ。
ふと、自分の後ろで何かの気配がしたのでつぼみは振り返った。
するとそこには青ざめた顔のウエイトレスが一人、
自分に渡るであろう料理を持って突っ立っている。
「ね〜ね〜、ウエイトレスさん、そこでなにしてるのぉ?」
後藤は初めてつぼみに話しかけられ、余計に額から汗が吹き出る。
- 27 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:31
-
それにしてもこの子はもう19歳で次の誕生日には20歳になるというのに、
喋り方がまるで幼稚園児だ。
「ね〜ね〜、そのりょ〜りわたしのでしょぉ?」
「あ、え、えと……」
「???」
つぼみは何も喋ろうとしない後藤を見上げて、不思議そうに首を傾げた。
やっ、やばい!!!そんな可愛いくりくりの目で見つめられたら、
ごとー余計喋れないよ〜…。
後藤の心臓はもうバクバクを通り越してほぼ止まりかけていた。
「ね〜、それくれないの…?」
つぼみの目には料理を渡されない上、何の反応もしてもらえないので
うっすらと涙が浮かんできていた。
「え、いや…その……」
後藤の体はガチガチに固まっていて動こうにも動けない状態になっている。
そうしていつまで経っても渡してくれない後藤を見て、
つぼみは肩から掛けていたバックを開け、ごそごそと何かを取り出し始めた。
- 28 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:43
-
「ね〜ね〜ウエイトレスさん、それじゃあこのおかねあげるから、そのりょ〜りちょ〜だい?」
そう言ってバックからお金、しかも札束を取り出し後藤に差し出して見せた。
その途端ガチガチになっていた後藤の体はふっと力が抜け、( ゜ Д゜)ハァ??な顔に早変わり。
「え、お、お金?」
なんだこの子は…。確かに料理を渡さない自分が悪いが、お金出すって…取引か?!
ごとーと取引しようって言うのか?!?!
しかも千円や二千円でなく、さ・つ・た・ばだし!!
新しくなった福沢だけど、一番高いくせに千円札や五千円札よりフレッシュ感感じないし!!!!
せめて違う服くらい着させてやってよ!!!ホクロ増やすとかさ!!!!
それにしてもなんでまだ十代って感じの子が、普通に鞄の中に
福沢のオンパレ〜ド入れてんのさ?!?!
いくら金持ちだからって小娘が(ごとーもだけど)こんな大金持ってちゃダメでしょ?!?!
それに無用心だよ、そんな鞄じゃ!!!
後藤はいつの間にか緊張どころか説教する勢いでつぼみを睨んでいた。
「あれぇ?これじゃダメ?それじゃあ、もぉいっこあげるからそれちょ〜だい?」
「いや、あのそういう意味じゃなくて……」
「え〜、これでもだめなのぉ?じゃあわかった、もぉいっこだすからちょっとまってて?」
そう言ってまたバッグに手を突っ込むつぼみ。
「違う違う違います!!お金はいらないんで、どうぞその料理食べてください!!!」
後藤は慌ててつぼみの手を制す。
- 29 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:45
-
「あっ…」
当然ながら丁度その時触れ合う手。
後藤は我に返り、恥ずかしくなって咄嗟に手を離す。
つぼみの方は気にした様子も無く、バッグをしまう。
「な〜んだぁ、いらないの?それならそうやってはやくいってくれればよかったのにぃ」
「す、すみません…」
- 30 名前:やめてよオバはん!!! 投稿日:2005/02/04(金) 21:49
-
- 31 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/02/04(金) 21:54
-
ひじょ〜に中途半端ですが、とりあえず
更新終了です。
今更ながら飯田さんご卒業おめ……_| ̄|○
豆まきの映像見ました。
飯田さんお変わりになられましたね。
そして後藤さんは相変わらず神!!!
- 32 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/02/04(金) 22:10
-
あぁ!!レスありがとうございます。
15<< 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
そうだそうだ!!チャールズでしたね。
こんなネタ書いといて、記憶があやふやなもので……_| ̄|○
期待に添えられる結果になりそうもございませんが(え
がんばります。
16<< 名無飼育さん 様
スミマセンスミマセン…(汗汗
17<< 名無飼育さん 様
とりあえず、サンクス!!
18<< 名無飼育さん 様
ご指摘ありがとうございます。
>面白くなりそうなそうでないような感じなんでこれからに期待してます
できれば後者の方をお選びに(ry
がんばります。
- 33 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/02/04(金) 22:15
-
え〜、前回と比べどこかの誰かさんの
話し方が若干(違)変わっておりますが
そうかお気にせず……(汗。
では。
- 34 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/02/04(金) 22:18
-
………_| ̄|○
- 35 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/05(土) 07:33
- ワロス
- 36 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/05(土) 17:46
- ゴチ━━━━(ノ∀`)━━━━━ン
- 37 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/05(土) 21:45
- 18です
小ネタが入っててやっぱおもしろいね
顔文字とかAA?を文中に入れてるのはわざと?
それが作者さんのスタイルならついていきます
気を悪くされたらごめんなさいですがシーク自体が玉石混交な場所なんでなんとなく確認しておきたかったんで
とりあえず自分は今回からお気に入りに入れさせていただきましたんでがんばってください
- 38 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/02/15(火) 19:23
-
>>名無飼育さん 様
せんきぅ〜!!
>>名無飼育さん 様
さぁ、みんなで応援しよう!!
ゴチ━━━━(ノ∀`)━━━━━ン(涙
>>名無飼育さん 様
たぶんAA?はわざとです!!(汗
これが私です…(必死
がんばります。
- 39 名前:どっかのGAMw 投稿日:2005/02/15(火) 19:33
-
……しかしながら、只今、
私事で申し訳ないんですが、PCに向かう
時間と余裕が持てない状況に陥ってしまいかけでございます。
私としては、この駄文更新は一週間に一度とあらかじめ
決めていたので、どうしても不定期に更新するわけにはいきません。
なのでもう少しPCに向かう余裕が出来たら、この駄文や他の駄文
を載せさせていただこうと思います…。
始まったばかりなのに、こんな言い訳ばかりで本当に申し訳ないです。
もし、ソレデモイイケド…という方がいれば(いるのか)どうぞお付き合いください。
- 40 名前:名無し読者 投稿日:2005/03/22(火) 10:48
- マターリ待ってますよー
- 41 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/11(月) 02:02
- 待ってるよん
- 42 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/05/13(金) 03:01
- 待ってます
- 43 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/08(金) 02:04
- ho
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