かぼちゃ大好きさんとなすび大嫌いさん

1 名前:CMMAkoAI 投稿日:2005/03/04(金) 18:50
オガタカまこあいです。
短編とかばっかりです。
長いのなんて書けないよウワァン

まずは短編。∬∬´▽`)写真集ネタ
2 名前:牛タンラヴァー 投稿日:2005/03/04(金) 18:51

月曜日。

毎週放送される奇跡的な腕を持つ医者の物語は、
今日も彼のおかげで無事ハッピーエンドを迎えることができたらしい。

自分と同じ名前の歌手の歌を聞き流しながら、何度も見返したページを読み返す。
目の前には本とは打って変わって不貞腐れ顔になったモデルがこっちを睨んでいる。

「……ねー」
「んー?」
「…いつまで見てるの?」
「飽きるまで」
「…いつ飽きるの?」
「…さぁ?」

適当に返事をすれば、諦めた様に溜息が吐き出される。
視線が外されたのを感じ、ちらっとモデルを確認する。
恥ずかしいのか少し顔が赤らんでいる。
可愛いなぁ、なんて思いながら次のページへ。
3 名前:牛タンラヴァー 投稿日:2005/03/04(金) 18:51

ゆっくりじっくり一枚一枚笑顔を堪能していくと、急にテレビの音量が大きくなってきた。
見ると、体ごとテレビを向いたモデルが抱えた膝に顔を埋めてテレビの音量を上げていた。
途端に集中できなくなり、開いたページをそのままに、脇に置いてご機嫌取りを始める。

「ごめんってまことぉ」
「………」
「機嫌直して?な?」
「………」

いくら呼びかけても、話しかけても、拗ねたまま、口を開こうとしない。
意地悪し過ぎたか、今頃思っても後悔先に立たず。
うるさいテレビのボリュームだけでも落とそうと、
離してくれそうにないリモコンを無視してテレビに向かう。
4 名前:牛タンラヴァー 投稿日:2005/03/04(金) 18:52

ボタンに手を伸ばしたところで画面のテロップが切り替わり、指が止まる。
エンディングの曲について記されたテロップ。
とても愛の歌には見えない曲名の中の一文字に目を奪われる。

脳裏に過ぎる、白地に黒の斑点に身を包んだ笑顔。
その笑顔が拗ねるほど見ていたせいか、それは簡単に思い出せる。

それから、少し視線を右にずらして、悪戯を思いつく。
忘れかけていたボリュームを大体元の大きさまで戻すと、まだ不機嫌なままの彼女と向かい合う。

「麻琴さーん?」
「………」
「ごめん、な?もう見んから」
「……………」
「もぉ…ごめんってぇ」
「………………」
「………あーしのんもじろじろ見とったくせに」
「ぐっ……」
5 名前:牛タンラヴァー 投稿日:2005/03/04(金) 18:52

少し反応を見せたが、逆に押し黙ってしまう。
これ以上機嫌を損ねるのは不味い、本能で察知して他に言葉を探す。
けれどさっきの言葉も苦し紛れに出た物で、そう簡単に次の一言が出てくる筈はなかった。

「………だってさぁ」

少し顔を浮かせ、唇を尖らせて、不貞腐れ顔をアピールしている。
詰まった言葉を促す代わりに優しく頭を撫でてあげると、すぐ唇は元の形に戻っていった。

困ったように小さく眉を顰め、一瞬目が合ってすぐ俯く。
抱きしめたくなる衝動を抑えながら、耳を欹てる。
6 名前:牛タンラヴァー 投稿日:2005/03/04(金) 18:53

「…愛ちゃん、さ?」
「うん…?」
「………綺麗なんだもん」
「……うん…」

真っ赤に染まっていく頬を見つめながら、自分の顔も熱くなっていくのを感じる。
綺麗なんて撮影の時カメラマンさんに何回も言われてるはずなのに。
彼女に言われると不思議と体中が熱くなる。
この熱をなんとかしたくて目の前の彼女に抱きつくけれど、彼女も熱くてどうにもしようがない。

ふわふわと宙に浮かんでいく意識を必死に繋ぎ止めようと、先程の悪戯を思い出す。
少し熱が冷めかけたのに、ふと顔を上げると目があって、再び体温が上昇していく。
視線を外そうにも手を添えられ、振り解く事もできず、されるがままになっている。
7 名前:牛タンラヴァー 投稿日:2005/03/04(金) 18:53

「…愛、ちゃん?」
「……ん?」
「………綺麗、だよ?」
「……………」

真っ赤なままの顔が近づいてくる。
自棄になったのか、いつもならこんなこと自分からは絶対しないくせに。

目の前の瞼がゆっくりと下ろされ、自分も静かに目を伏せる。
柔らかい唇が触れて、この悪戯はまた今度の機会に、と思ったのも束の間。



「…っぁ〜〜〜はぁずかしぃよぉっ」
8 名前:牛タンラヴァー 投稿日:2005/03/04(金) 18:54

触れた唇はすぐさま剥がされ、いつもの調子に戻る彼女。
結局自分から行かなければいけないのか、と思ったが、溜息は不発に終わった。

彼女からしてくれただけでも充分ドキドキしたからよしとしよう。
後はお姉さんがリードしてあげよう、心の中で呟いて、離れた体を引き寄せた。
驚く彼女の体温を感じながら、さっきの悪巧みの悪戯を頭の中で再確認する。

「んぇっ?な、何?」
「おなかすいたなぁ…」
「へ…晩御飯、足りなかった?」
「んー…牛タン、食べたいなぁ」
「牛、タン…?買ってこようか?」
「買わんでもあるやろ?ここに…」
「ふぇ!?なにふ……っ…んぅっ…」

目を白黒させながら固まった彼女の牛タンは、いつも通り、くせになりそうな味でした。
9 名前:CMMAkoAI 投稿日:2005/03/04(金) 18:56
川*’ー’)ノ<ごっそーさん
∬∬;´◇`)<ふぇえ…

おしまい。
10 名前:名無しどくしゃ 投稿日:2005/03/04(金) 21:27
エロいよぅ(;´Д`)ハァハァ
11 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/05(土) 03:50
ええやん、ええやん
この二人、なんか素敵やん
もっと食べてしまえ!w
12 名前:CMMAkoAI 投稿日:2005/03/10(木) 23:43
さぁーて初っ端からいっぱいいっぱいですけど2話目逝っちゃいますよー(ぇ
の前にレス返しをば。

>>10 名無しどくしゃ様
愛さんは無意識エロですから。
マコはなんかエロいですから。
Σ∬∬;´◇`)

>>11 名無飼育様
川*’ー’)ノ<おいしくいただきました
∬∬;´◇`)<いただかれました…

続いてはインフルさんにかかっちゃった∬∬´▽`)と
それを心配して(マネージャーの制止も聞かず)お見舞いに来た川*’ー’)さんのお話。

時事ネタばっかだな…
13 名前:インフルさん 投稿日:2005/03/10(木) 23:44
「まことっ」
「……おー…愛ちゃぁん…」

気だるい体を何とか動かす。
ひらひら、力なく手が彼女に挨拶をした。
愛ちゃんは心配そうな顔をしながら、ベッド脇の椅子に座る。

「大丈夫…そうやないね…」
「んー…熱は結構下がったんだけどね…ケホッケホッ」

掠れた声が喉の痛いところに触れて、咳が出る。
ウイルスを飛ばさないようにそっぽを向く。
こんな惨めな思いをするのは、私だけで充分だ。
咳がやんで再び天井を見つめると、ひやりと冷たい手が額に触れる。

14 名前:インフルさん 投稿日:2005/03/10(木) 23:44
「うん…下がってるみたいやけど…」

その手が静かに移動して、前髪をかき上げるように頭を撫でられる。
それが気持ちよくて、もっとってねだる代わりに愛ちゃんの方を向いて、気づいた。
大きな瞳を優しく細めたその上に、石川さんみたいな八の字眉毛。
そっと手をとって、緩く握る。

「だぁいじょーぶだってぇ…」
「……でも、インフルエンザで死ぬ人もおるんよ…?」
「死ぬわけないじゃん、かしましでも元気なことしか言われなかったし…」

自分で言っておいて少し気分が沈んだ。
他の皆はいろいろわかりやすかったのに、私だけ元気って。
歌詞をもらった時は相当落ち込んだっけ。

15 名前:インフルさん 投稿日:2005/03/10(木) 23:45
「…あんなん、嘘や」

ぎゅっと手を握って、愛ちゃんは呟く。
驚いて心臓が止まりそうになって、また咳が出た。
頭を撫でていた手が離れて、元気のない手が少し圧力を感じた。

「ケホッケホッ…なぁに言ってんのさ」
「現に麻琴は元気ないし、あーしやって訛ってえんざっ」

そりゃ、福井を中心に考えたら訛ってないでしょうけどね…。
反論する気力もなくて、私は別の話題を探すことにした。

16 名前:インフルさん 投稿日:2005/03/10(木) 23:45
しばらく考えた後、黙ったままの愛ちゃんに、なんとなく距離を感じた気になる。
この距離を埋めようと、ある提案を口にする。

「愛ちゃん」
「………」

しかめっ面のまま、返事もしない彼女。
そりゃ怒るよね、スルーされちゃったもんね。

「ごめん、ね?」
「……………」

どうやらダメらしい。

17 名前:インフルさん 投稿日:2005/03/10(木) 23:46
最後の手段と、2、3日ろくに動かさなかった体を無理矢理起こす。
肺が急に動いた体に驚いて、息が苦しくなって咳き込む。

「ちょ、麻琴!?」

慌てて背中が擦られ、再びベッドに寝かせようと肩に手が掛かる。
そうはさせるかと踏ん張って、包まれていた手で彼女を抱き寄せる。
半ばもたれかかるように抱きつくと、おずおずと背中に手が回された。

首筋に顔を埋め、ぐっと息を吸い込む。
ほんの数日会ってないだけなのに、愛ちゃんの香りがとても懐かしく感じた。
さくらとおとめで別れたときはもっと辛かったけど。

「愛ちゃん」
「…何?」

どこか冷たく感じる声が、私の熱を吸って温かくなればいい。

18 名前:インフルさん 投稿日:2005/03/10(木) 23:46





「ちゅーしたい。」





19 名前:インフルさん 投稿日:2005/03/10(木) 23:47
言うだけ言うと、ゆっくりとベッドに沈んで彼女に期待に満ちた眼差しを向ける。
愛ちゃんは大きく目を見開いて、虚空を抱きしめた手を静かに下ろした。
目が合う。微笑んでみる。困ったように微笑んで、
愛ちゃんの顔が近づいてくる。

言ってみるもんだな、思いながら口と一緒に目を閉じる。
けれど、予想とは別の、遥か上に柔らかい感触。
唇が離れて目を開くと、愛ちゃんの顔が目の前に。

「そーゆーことは風邪を治してから言いなさいっ」

ぴんっと額を弾かれる。
ちぇー、なんて言いながら、弾かれたところと一緒に微かに唇の感触が残る箇所を撫でる。
口を尖らせる私の耳元に口を寄せて、そっと囁かれる。

「治ったら、なんぼでもしたげるから…」

不思議な魔法にかけられて、俄然治してやろうという気になった。

20 名前:インフルさん 投稿日:2005/03/10(木) 23:51
おしまい。

ちなみにこの話、
∬∬;゚0゚)<う、うひょぉぉゴホッゴホッぉぉぉぉー ゼェゼェ
 ↑
これ見て思いついたりしちゃってたり。

次辺りエロでも入れときますか!?(何
21 名前:石川県民 投稿日:2005/03/15(火) 02:56
 初レスさせていただきます。
すごい面白い&エロいです(鼻血出そう)ちゅーだけなんに…。
 次回楽しみにしてます♪エロ期待します。
22 名前:CMMAkoAI 投稿日:2005/03/16(水) 08:34
今日は予告通りEROですよ!
さっきまで書いてたんで脳内エロいっすよ!

>>21 石川県民様
ママン!神様が来たよ!(をい
いやいや石川県民様の小説に比べたら自分のなんてもうダコダコですよ。
らいおんハート大好きです。あ、あんまり期待しないで…w

さて、エロですよ。18歳未満お断りですよ。
と言いつつ「オマエこんなの15禁程度じゃねぇか!」とか言われたりして。

…や、それはないかな。
23 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:35
「…ぁ……ふっ!…くぅ…っ」

敏感な箇所ばかり擦られて、何度も意識が飛んでいきそうになる。
麻琴の首にしがみ付き、果てそうになるのをなんとか堪える。
もっと、長く、こうしていたい。
麻琴を感じていたいから。

「…ぅ……あぁっ…ま、ことぉ……んぅ」

優しく唇が重ねられ、舌が絡み合う。
時々甘く歯を立てられて、それすらも心地良い刺激に感じる。

24 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:36
額をくっ付けたままそっと唇が離れていく。
頬を掠めた吐息は、震えていて、暖かい。
自分のも、同じ。

しんと静まって薄暗い部屋の中、ベッドの上はこんなに熱を持っていて。
このままずっと行為を続けていれば、二人だけが溶けていきそう。

でも、溶けてしまっても構わない。
麻琴となら、むしろ大歓迎。
体という名の境界線なんて、なくなってしまえばいい。

25 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:37
「ふ、ぅ……くぁっ……ま、こ……麻琴…っ」
「…愛ちゃん……」

熱い吐息と共に名前を呼ばれ、閉じていた目を開く。
瞳が潤んで、頬が紅潮して。
艶っぽいその表情に鼓動が早まる。

突然、指の動きが止まる。
視線が外れて徐々に醒めてくる頭の中。
俯いたままの麻琴。

26 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:37
「…どした?」

首に回した手を片方離し、そっと髪を撫でる。
麻琴は鎖骨に顔を埋め、大きく息を吐くと―――

「………ぅはぁっ!?」

再び指を動かし始めた。

仰け反りながら、締め付けるように抱きつく。
脳天に直接甘い電流が響き渡って、声が、止まらない。

「ぅああっ!まこっ、麻琴っ、っぅ、くぅぅぁあっ!」

27 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:38
ふはぁっ、と鎖骨に甘い吐息が掛かる。
ぎゅっと頭を抱え、お返しとばかりに耳元に口を寄せる。

「あぅっ、ぅううっ、くふぅうぅ…っ」

声が響くたび、麻琴の肩が揺れる。
涙でぼやけた視界に、同じように潤んだ瞳が映る。
何かに耐えるように歯を食いしばって、腕に力が入る。

反応が面白くて、脳のリミッターを外した。

「あはぁっ!ま、ことっ、まことぉっ!」

28 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:38
「…あ、ぃちゃん…っ」

泣きそうな顔で見つめてきて、ぞくっと背筋を何かが走る。
唇を押し付け、声を防ごうとしてくる。
我武者羅に舌が蠢いて、何も考えれなくなってきた。

唾液がとろりと糸を引く。
涙が頬に落とされて、声が出せなくなっていた。
荒い息が交じり合う。
麻琴が口を開いて、糸はぷつんと切れた。

「…愛ちゃんの、声、ダメだぁ……」

29 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:39
微笑むでもなく、怒るでもなく、泣くでもなく。
ただ無表情のまま、小さく呟いた。
また、頬に雫が落ちる。

「声、聞いてると…なんか…甘くてぇ…
 脳みそ、とか…っ、溶けちゃいそうで…っ」

震える声で告げると、目尻に舌を這わせてくる。
溜まっていた涙を拭い、そのまま唇に触れる。

しょっぱいのが口の中で薄く広がって、ゆっくりと甘くなっていく。

30 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:39
いつの間にか止まっていた指の動きが再開され、唇が離れた。
けれど、極限まで外した理性の箍をすぐに戻すなんて無理に等しくて。

「っ…あい、ちゃぁっ」

切なく声を上げて、口を塞ごうとしてくる。
それを制して、耳元に口を寄せる。

「はぁっ…まこ、と…っ、ぃ、しょにぃ…」
「っ、なに…?」
「一緒、に…っくぁ!変っ、なろっ、麻琴ぉっ!」

31 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:40
甘い電流がびりびりと脳に響き始める。
しがみ付いて、耳に精一杯声を注ぎ込む。
麻琴も震えだす。吐息が嬌声に変わっていく。

「ぁ、あっ、麻琴っ、まことぉっ!」
「あぃちゃっ、愛ちゃぁっ、ぅ、ふぁあっ!」

麻琴が声を上げると同時に、押し寄せた波に飲み込まれる。
波に任せて体を震わせると、唇に何かが触れてすぐ離れた。

覆い被さってくる麻琴。
疲れきった様に、目を閉じて、荒く息を吐いて。
見つめていると、薄く目が開かれ、そっと髪を撫でてくれる。

32 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:40
まだ余韻に浸っていたくて、目を閉じる。
息も整ってきた頃、麻琴が呟く。

「…なんか、変な感じ…」

小さくこくっと頷くと、ぴちゃ、と水の音がした。
目を開けると、どこかを見つめたまま濡れた指に舌を這わす麻琴。
気恥ずかしくなって、それを制す。

「もぉ…汚いって」
「汚くないって。あまぁいよ?」

ふにゃって微笑んで、いる?と手を差し出す。
いややってわかっとるくせに。意地悪な麻琴から目を逸らす。

33 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:42
「ごーめんってぇ」
「ふんっ」

慌てて謝ってくる麻琴。
からかい半分で目を合わせないでいると、頬に唇を落とされる。
それだけやったらあかんなぁ。そっぽ向いたまま思う。

「まだダメ?」
「ダメ」
「ぅ〜…」

さっきは自分からもしてきたくせに。
心の中で呟いて、目を閉じる。

34 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:43
心なしつきだした唇に、やわらかいそれが触れる。
薄目を開くと、紅潮した頬が映る。
かわいいなぁ、なんて思いながら、首に手を回して舌を挿入する。

「んっ!?ふっ…」

びっくりした麻琴が背中に手を回してしがみ付いてくる。
なんとなく変な味がしたけど、麻琴の唇は変わらず甘くて。

ふと、あるものが脳裏に浮かんだ。
何度か角度を変えて確認して、そっと唇を離す。

35 名前:あいすくりーむ 投稿日:2005/03/16(水) 08:43
紅潮した頬に、とろんと溶けた瞳。
そっと頭を撫でて、呟く。

「麻琴はストロベリーやね」

おしまい。
36 名前:CMMAkoAI 投稿日:2005/03/16(水) 08:46
愛さん食べ物ばっかだなぁ。
何か食べる代わりにマコで我慢してるのかしら

Σ∬∬;´◇`)
37 名前:名無しどくしゃ 投稿日:2005/03/17(木) 18:11
敏感過ぎなマコ萌え。
38 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/30(水) 00:02
今や意外に稀少なおがたか大好き
39 名前:茶龍 投稿日:2005/04/17(日) 09:41
まこあいだぁいすきです☆次回期待してます!
40 名前:CMMAkoAI 投稿日:2005/05/17(火) 06:51
お久しぶりれす。
ごめん!ごめんね!寝てないよ!11時から学校だよ!

>>37 名無しどくしゃ様
いいえ、愛さんの声がヤヴァイんです

>>38 名無飼育様
おがたかが広まることを祈りつつ立てましたこのスレッド。
早くも行き当たりばったり状態です(ぇ

>>39 茶龍様
期待されると裏切っちゃいますよ、勿論悪い方で!

ということで早速裏切っちゃいます。短く薄いです、意味わかりません。
41 名前:クインテット 投稿日:2005/05/17(火) 06:52
『五時五十分から始まるから、な…』

連日の取材やら収録やらなんやらかんやらの上、18歳になって深夜の仕事も増えてしまった彼女は、
久しぶりの休みに二人でゆっくり休もうと私を家に招いて、今は私の膝枕で気持ち良さそうに眠っている。

「……あと一分だよ…?」

静かに呼び掛けてみても、答えるのは静かな寝息。
もう少し大きな声を出せば別の反応も見れるだろうけど、もともと起こす気もない。
もうちょっとこの安らかな寝顔を眺めていたいから。

42 名前:クインテット 投稿日:2005/05/17(火) 06:53
頬を撫でながら、再度時計を見る。
愛ちゃんの言っていた、『見せたいもの』が始まる時間。
起こさないように気を使いながら、テレビをつける。
チャンネルは確か…教育テレビ、だったはず。
いい年して何見てんのさ、なんてからかったら、
他におもろい番組なかったの!と頬を膨らませながら言ってたっけ。

さらさらの髪を撫でながら、リモコンに手を伸ばす。
チャンネルを変えると、楽器を持った人形が写った。

黒い、押さえる箇所が銀の…クラリネットだったっけ?…って!

画面が切り替わった途端、これが見せたかったものなんだな、とわかった。
それから、呆れた。
へにゃっと背筋が曲がる。
緊張して見る番組じゃないなコリャ…。

43 名前:クインテット 投稿日:2005/05/17(火) 06:53
「…………ん……はじまった…?」

寝ぼけ眼で呟いて起き上がろうとする体を、小さな力で制する。
不思議そうに見上げる彼女の頭を撫でながら。

「いいよ、寝てても…疲れてるでしょ?」

何度かゆったりと瞬きをして、そのまま目を閉じる。
見ていると、なんだかこっちまで眠くなってきた。

「ちょっと、ごめんね……」

そっと、そーっと、脱力しきった頭を持ち上げる。
少し浮かせた頭の下にクッションを潜り込ませ、隣に寝転ぶ。
薄く開いた瞳がこっちを見つめる。

44 名前:クインテット 投稿日:2005/05/17(火) 06:54
「起こしちゃった?」
「テレビ…」
「あの、ピアノの人でしょ?」
「……うん…」
「見たし、寝よ?…眠くなってきた……」
「………ぅん…」
「…おやすみ……」
「…………ん……」

指に触れると、私の手を確かめるようにきゅっと握ってすぐ緩める。
赤ちゃんみたいなその動作が、なんとなく愛しく思えた。

最後に映った映像は、ピアノのおじさんと各々楽器を持った人形達がおしゃべりしてるところ。

少しして流れてきた子守唄は、ちょっとだけ、うるさかった気がする。
45 名前:CMMAkoAI 投稿日:2005/05/17(火) 07:01
ハッチポッチステーションのほうが好きでした…

ワケわからん人は↓
∬∬;´◇`)つttp://www.nhk.or.jp/kids/program/
こんな番組があるのです、はい。
46 名前:こp 投稿日:2005/05/17(火) 20:01
つつt
47 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/05/18(水) 21:01
ほのぼのしてよかった
48 名前:名無しどくしゃ 投稿日:2005/05/21(土) 09:55
いつの間にこんな番組が。
しかし物凄くマターリしちゃう作品ですな∬∬´▽`)
49 名前:石川県民 投稿日:2005/05/29(日) 22:23
 うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・(萌えて萌えて悶え中)
ハァハァ…。小川さんもっかいあの髪型にしてくれんでしょーかねぇ。

 ちなみに私神様ではございませーん。ただのヘビーオガタカーなだけなんですぅぅぅ。
50 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/06/18(土) 05:13
夜分遅くに( ´D`)様おたおめです。

>>47 名無飼育様
お褒め頂きありがとうございます。
これからも精進させていただきます。

>>48 名無しどくしゃ様
もうね、ハッチポッチステーションを返せと。グッチさんを出せと。
いや音楽好きだからいいんですけどね!

>>49 石川県民様
一度あの髪型にしようかと企みましたから。しませんでしたがw
ヘビーオガタカー…なんて素敵な響きだ!(ぇ

さて、今回はアンリアルです。学校が舞台ですが、愛さんは制服じゃないです。
そして初めてまこあい以外の人が出てきます。でも愛さんは制服(ry
51 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:14
色とりどりの鞄を揺らしながら校門を後にする制服達。
一人私服姿の自分だけ、取り残されたように感じた。

好機の視線で見てくる制服達。
居心地の悪さをひしひしと感じながら、ただただ待ち人を待つのみ。

「…麻琴…早く…っ」

隣の家の幼なじみは何かと世話が焼ける。
まず、平気で二、三日連絡もなしに家を空ける。
そのくせ学校にはちゃんと出席して、でも家には帰らない。

去年までは自分もこの学校の生徒だったので堂々と教室まで迎えに行くことができたが、今年からはそうはいかない。
なのに隣の小母さんときたら、麻琴またお願いねと肩を叩いてきた。
言い返す頃にはすでに車はずっと先の角を曲がっていた。

「もぉ…っ」

だらしない笑顔を浮かべた幼なじみに不満の声を漏らす。

それにしてもこの視線だけでもどうにかならないだろうか…?
52 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:14
「よっ」

声をかけられて見上げると、眠そうな目が優しく微笑みかけていた。
慌てて立ち上がり、少しバランスを崩しながらもなんとか頭を下げる。

「あっ、こ、こんにちはっ」
「そんな堅くならないでよ」

滑稽な自分の姿に笑いながら、隣に腰掛ける彼女。
戸惑いながら、自分もさっきまで座っていた場所に腰を下ろした。

ふと視線が増えたことを感じる。
隣の彼女は慣れているようで、小さく欠伸を噛み殺した。
なんとなく、視線の原因がわかった気がした。

「まこっちゃん待ち?」
「はい、そう、なんですけど…」

周りを見ても、麻琴と同じクラスの生徒は見当たらない。
終業時刻はとっくにすぎているはずなのに。

「ん〜?なんでだろ。ねぇ?」
「さぁ…?」
「あ、まこっちゃんの担任は?」
「…聞いてないです」
「何組だっけ?」
「確か…Cやったと思います」
「あーあー、それでか」
「?」
「ケメ子クラスだよまこっちゃん」
「げ」
53 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:15
ケメ子クラス。
そのクラスに入ってしまったら最後、宿題忘れや遅刻等には厳しい処罰が与えられ(ケメ子の刑)、
更に他のクラスの何倍も長いHR(ケメ子タイム)を毎日過ごさなければならない。
家に帰らない麻琴は宿題忘れも忘れ物も多いだろうし、
帰りが遅くなるのも当然だ、溜息を吐く。

「あさ美ちゃんもCなんですか?」
「んーん、紺野はB。去年ケメ子だったから、解放されたーってすごい喜んでたよ」
「はぁ…」
「次の日にはクラス委員押しつけられたって肩落として帰ってきたけどね。
 それで遅くなっちゃアレだし紺野家に居候の身の後藤がお出迎えってわけ」

クラス委員は何かとやることが多い。
掃除が終わるまで見ていなければいけないし、それが終わっても職員室まで出席確認に行かなければならない。
ただの雑用係といったほうが正しいかもしれない。
54 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:15
後藤さんは一つ先輩で、一昨年麻琴と同じクラスだった紺野あさ美さんの家に居候している。
初めて会ったのは、麻琴がいつものように家に帰ってこなくて、
校門で待ち伏せして紺野さんと一緒に帰っているところを捕まえた時。

『まこっちゃん、最近ちゃんと帰ってる?』
『え〜?えへへへへ…』
『もぉ…また高橋さん来ちゃうよ?』
『ダイジョブ、その前に逃げ』
『甘いわぁあ!!!』

がしょんっ

『のぁああっ!?なっ、なんじゃこの首輪はぁーっ!』
『今日という今日は逃がさんがし!』

嫌がって逃げようとする麻琴を必死に押さえ付けていると、突然側頭部に蹴が入った。

『こらー、そのリードを放しなさーい』

間延びした声で紺野ちゃんと麻琴を庇うようにして立っていたのが後藤さんだった。

『いや、これはかくかくしかじかで』
『ん、それはまこっちゃんが悪い』

事情を説明すると直ぐ様こちら側の味方をしてくれたが。
55 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:16
会話が途絶え、ひゅるりと風が吹く。
生徒達の姿も少なくなったが、それでも待ち人は来ない。

「あー、そーいやごめんねー」

急に謝られ、つられて謝りそうになる。

「ケリ、痛かったでしょ?」
「あぁ、いや、大丈夫でしたよ」
「んー、ならいいんだけどねぇ」

タイミングを逃し、返す言葉を見失う。
そのまま沈黙が流れる。

「今度何か作ったげるよ。ごとー、料理得意なんだ」

にひっと笑ってみせる後藤さん。
そういえば後藤さんが焼いてくれたクッキーがすごいおいしいとか麻琴が言ってたっけ。

「…じゃあお願いしましょかね」
「うんうん、何がいい?」
「んー…クッキ」
56 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:16
言葉を遮るように遠くから声がして、二人揃って振り向く。
彼女の待ち人が、ぱたぱたと手を振りながら走ってきていた。

「おー、早かったねぇ」
「えへへ…あ、高橋さん」
「ん?」
「まこっちゃんのクラス、ケメ子が法事でホームルームほとんどなしで終わり」
「なにぃいい!?」

がばっと立ち上がった私に驚きながら、紺野さんは続けた。

「で、でもっ、まこっちゃん教室で寝てると思いますよ?
 まこっちゃんいっつも眠そうにしてますし…一年の時も…」
「ほーか…ありがと紺野ちゃん。ちょっと起こしに行ってくるがの」
「い、行ってらっしゃい…」

パキポキと指を鳴らすと、冷や汗を掻きながら手を振る紺野ちゃん。

「あんまし激しくしちゃダメだよー?」

間延びした声で言う後藤さん。
冗談ですよ、と笑って返し、二人を見送る。
同じように手を振り、少し歩いたところで後藤さんが振り返る。

「クッキーでよかったっけー?」

ちゃんと聞いてくれてたんだ。
少し嬉しくなった。

「はーい!」

頭上で大きな○を作り、その手でばたばた手を振った。
こっちも負けじと手を振ると、紺野さんも小さく手を振った。
そして、二人の影は消えていった。
57 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:18
「………さてと」

くるっと180゜回転して、懐かしい校舎へ向かう。
外来の受け付けは職員室に設置されてあり、
それは先生達と世間話をしなければいけないことを意味する。
そんなことをしている暇に麻琴が帰ってしまってはいけない。
単にめんどくさいだけだけど、そう理由付けることで自分を正当化する。

入り口で靴を脱ぎ、教室を確認してから歩きだす。
二階の一番奥の教室の真ん中に、一人だけ顔を突っ伏して寝ている生徒がいた。
あのメッシュ、間違いない。

校庭からは野球部の声。
窓の傍の木から雀の囀り。
その空間を崩さないように、静かに歩く。
58 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:18
近づく度、オレンジ掛かった夕日に照らされて、キラキラ光る麻琴の髪。
夕日に背を向けて、寝顔を見つめる。

綺麗な顔。
整った眉。
口が少し開いてる。
小さい頃麻琴の両親が出張で世話を見た時も、こんな風に口開けて寝てたっけ。

髪を撫でる。
さらりと指が通って、メッシュの位置が乱れた。
それでも起きない麻琴。
静かに寝息を立てる。
少し悪戯してみたくなった。
59 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:19
椅子を寄せ、頬に触れる。
一瞬眉をしかめるが、再び寝入る麻琴。

ふにっ

変わらない感触。
絶妙な弾力。
それが気持ち良くて、何度も続けて突く。

ふにっ ふにっふにっ
ふにふにっふにっ
ふにふにふにふにふにふにっ

感触に顔を緩めていると、ばたばたと足音が聞こえてきた。
慌ててしゃがんで隠れる。
部活の用意らしき物を持った生徒達は、何か談笑しながら非常階段を駆け降りていった。
60 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:19
さすがに起きたかな、と思いながら覗き込む。
薄く目の開いた麻琴と目があった。

「……んぅ…?」

体を起こし、手櫛で髪を梳かしながら、キョロキョロと辺りを見回す。
夕日が眩しいらしく、まともに目が開けられずに顔をしかめる麻琴。
ごしごしと目を擦っている。

「麻琴」
「…だれぇ?」

寝起き特有の少し擦れた声。
くしゃっと頭を撫でる。

「帰ろ?」
「………愛ちゃん?」

一瞬、逃げられるんじゃないかって恐くなった。
でも麻琴は目をごしごししたままで、逃げ出すどころか立ち上がる素振りすら見せない。
まだ寝呆けてるだけかもしれないけど、少し安心した。
61 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:20
「ほや、帰ろ麻琴」
「…おかぁさんは?」
「…今日も仕事行きはった」
「………」

ごしごしが止まって、溜息が漏らされる。
自棄になったように、乱暴に鞄に教科書やノートを詰め込み始めた。
机の中が空っぽになると、鞄に顔を伏せる。

「マコ」
「…何ぃ」
「あーしん家、泊まる?」
「………」

伏したままの頭を撫でる。

「おばさんにはあーしから言っとくし、な?」
「…ぅん」
「ん、決まり」

ぽふっと頭を軽く叩いて、麻琴が顔を上げるのを待つ。
肩が震えてる辺り、それは少し先かもしれないけれど。
62 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:20
麻琴の両親は共働きで、ほとんど家にいることが少ない。
幼い頃からお婆ちゃんに預けられたり、大きくなってくると一人で留守番もしていた。
帰ってくるのも大抵夜遅くで、麻琴が頑張って起きていても叱られてすぐに寝かしつけられた。

甘えたかったんだと思う。
家出する自分を、迎えにきてほしかったんだと思う。

「……ごめんなぁ…」

いっつもあーしで。
ガッカリさして。

そっと背中を撫でる。
ぐずっと鼻を啜る音がした。

でもな、麻琴。
あーしも、心配なんよ?
63 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:21



「なぁ、麻琴」
「ん?」

手を繋いで、ゆっくり家へ帰る。
振り向いた麻琴の目はまだ心なし赤い気がした。

「待ってる時、後藤さんに会うたんよ」
「おぉ」
「今度クッキー作ってくれるって」
「私に?」
「なんでよ」

冗談を言えるだけ元気になったことに安心しながら、ぺちっと軽く頭を叩く。
大袈裟に痛がるフリを笑う。
64 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:22
「でもアレだよね」
「ん?」
「愛ちゃんと後藤さんって会う機会ないから当然あさ美ちゃんと私経由だよね?」
「ほやから一緒に食べよって言っとるんよ」
「あさ美ちゃんは?」
「後藤さんと食べるやろ」
「えぇーあさ美ちゃんと食べたいー」
「ワガママ言わんのっ」

膨れてみせた麻琴の顔が面白くて、小さく吹き出す。
満足気に笑う麻琴。

「なぁに笑っとんの」
「愛ちゃんやっと笑った」

驚いて笑顔が消えても、麻琴はまだ笑っていた。
溜息と共に笑みが零れる。

「あほ、誰のせいや」
「ん〜?誰のせいだぁ?」
「もぉ…」

口調は怒ってるのに、笑みばかり零れる。
麻琴が私の事考えてくれていたとは。
65 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:22
「麻琴」
「んー?」
「溜め込むんはあかんよ?」
「わーってるってぇ」
「気持ちはちゃんと伝えんと」
「わかってるよぉ」
「ほやったらえぇんよ」
うんうんと頷きながら進もうとすると、手を引かれて止まる。
振り向くと、少し真剣な顔をした麻琴。

「愛ちゃん」
「ん?」
「ありがと、大好き」
「……おぅ」

照れ臭くなって俯く。
不覚にも、ドキッとした。
66 名前:おうちへかえろう 投稿日:2005/06/18(土) 05:23
手を引かれる。
顔を上げれば、眩しい笑顔。

「帰ろっ」

笑って頷く。

家に帰りづらくても、二人一緒になら大丈夫。
今日は、私の家だけど。

さぁ、帰ろ。
67 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/06/18(土) 05:27
後紺はそのまままっすぐ家に帰りませんでしたとさ。

Σ( ´ Д `) 川*・-・) ポッ
68 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/22(水) 18:55
すごく小川らしいと思った
69 名前:石川県民 投稿日:2005/06/26(日) 00:08
 更新乙でございます。
ああぁぁぁぁぁっぁぁ…(再度悶え中)
死ぬほど「らしい」二人に萌☆萌★激萌♪(特にマコがぁぁぁぁぁ)

 ちなみに当方、アルコールよりもタバコよりもカフェインよりもこの二人に中毒中です(爆)
70 名前:茶龍 投稿日:2005/06/29(水) 11:30
久々に来たら更新されてたょorz
自分のバカバカっ
次回更新お待ちしてます☆頑張ってください☆
71 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/29(水) 17:55
あげんなってばさ!

更新と間違えるだろ
72 名前:茶龍 投稿日:2005/06/29(水) 21:36
あげちゃいました…申し訳ないですm(_ _)m

71さんすいません。携帯からなので忘れてしまうのです。申し訳ない
73 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/10(日) 07:29
そろそろ読みたかったり
74 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:37
にしこりの意味を知ってめちゃくちゃ感動しました。
もうにしこりがにしこりにしか見えません。
中澤さんと松浦さんと道重さんと久住さんとあさみおめっした!

>>68 名無飼育様
自分の文はらしさ重視ですのでそう言ってもらえるとありがたい限りです。
もっともっとらしさを追求していきたいと思ってますグフフ(ぇ

>>69 石川県民様
悶えゲッツ!(古
中毒度なら負けません、自分一日に3回はまこあいのこと考えてますから!

>>70>>72 茶龍様
不定期更新でろーもすいませんテヘテヘ
今度からは気をつけて、ドンマイケル☆

>>71 名無飼育様
お待たせして申し訳なかとです从ヽ´,_っ`)
更新はずっとsageでしたがageのほうがいいですかね?

>>73 名無飼育様
お待たせして申し訳ないです。

とりあえず今回の更新はageで逝ってみます。
それではレッツ歯磨きー短くてごめんなさい!
75 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:38
その日、私は普通にお風呂に入り、歯磨きをして眠りに就こうとした。



「なっとらん」



愛ちゃんに遮られるまでは。

76 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:38
「………はい?」
「なっとらんて」
「…や、何が」
「こっちおいで」

そう言うと彼女は私用の歯ブラシと歯磨き粉を引っ掴んでソファに腰掛けた。
あぁ、歯磨きか。納得しながら後に続く。

77 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:39
ぽんぽん、と隣のスペースを叩いてそこに座るように指示される。
おとなしく座ると、同じように今度は彼女の膝が叩かれた。
なんとなく嫌な予感がして躊躇していると、

「はよしねまぁ」

頭を捕まれ無理矢理寝かされる。
柔らかい腿の感触に頬を緩ませる暇もなく、顔が仰向けにされて、体も天井を向かせた。
足が伸ばせなくて少し窮屈だ。

78 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:39
「口開けて」

言われるがままに緊張で閉じていた口を少し開く。
歯ブラシの毛先に歯磨き粉をうっすら塗り付け、顎に手が添えられる。

「もうちょっと口開けて…そうそう、そんぐらいな」

もしも今の口の開き方を擬音で現すなら、あんぐりというのが一番似合うんだろう。
普段の三倍は開けさせられた口に、歯ブラシが入ってくる。

79 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:39
「ベロ動かさんでや」
「んー」

唸るような声で返事をすると、奥歯に歯ブラシが当てられる。
響いてくる、シャカシャカと小刻みなリズム。
あー、なんか気持ちいいかも…

彼女の手の動きと真剣な顔を見つめる。
視線に気付いた愛ちゃんは、ふっと微笑んで前髪を分けてくれた。

80 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:40
シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ

「あいひゃん、いふまえふんお?」
「ん、もーちょっと」
「なんふん?」
「後…五分」
「あいひゃんははぁみがいは?」
「んーん、まだ」
「やっはげようは?」
「遠慮しとく」

シャカシャカシャカシャカシャカシャカ………

81 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:40
一定のリズムを聞いていると人は眠くなる、とテレビで言っていたのを思い出す。

「麻琴?寝たらいかんよ?」

口と反対に半目になってる私を見て、愛ちゃんが手を止める。

「んぅ…」

ペチペチと頬を叩かれてもそれを制する気力もない。
不快に感じるそれを、顔を背けることで拒否する。

「ほら、もうちょっとで終わるから」
「んー…」

気付かれないようにそっと足を伸ばし、ソファから投げ出す。
少し体勢が楽になって、余計眠くなってきた。
早く終わらせようと一生懸命になっている彼女の画が、ゆっくりと瞼で閉じられていった。

82 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:42



その後、むせたのは言うまでもない。




83 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:44
  ( ⌒ )
   l | /
  〆⌒ヽ
⊂(#‘д‘)<ハゲちゃうわ!
 /   ノ∪
 し―-J |l| |
     @ノハ@ -=3 ペシッ!!
84 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/07/18(月) 10:47
名前欄変えるの忘れてた…orz
一応『歯磨き』っす。ネーミングセンスねーなー今に始まったことじゃないけど

リクでも受け付けましょうかね、てかネタくださいorz
それとリクっつってもオガタカまこあいオンリーですから!(をい
85 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/18(月) 23:38
「おうちへかえろう」の設定がけっこーツボでしたんで
続編とかないでしょーか。
もしくはエr(ry
86 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/19(火) 21:43
自由だなあ高橋
よかった

おがたかにガキさん割り込みたがってるみたいの読んでみたいっす
87 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/08/13(土) 11:40
>>83
  @ノハ@ <痛いわボケッ!!
      ∪彡
        \\\
          \\\ベチッ
            〆⌒ヽ   ∩
         ⊂(;‘д‘; )つ´⌒つ

どうもお久しぶりです。安倍さんも飯田さんもおめっした!

>>85 名無飼育様
続編とか・・・書いてみてはいますが、挫折しまくr(ry
エロじゃないけどエロ書きましたよ!(ぇ

>>86 名無飼育様
高橋さんは自由です。小川さんも多分自由です。
が、ガキさんっすか・・・割り込ませる前に脳内でバリア張(ry
頑張ってみてます。なんとか。

さてタイトルがあれなのも気にしないでいきまっせ!
88 名前:Strawberry Sex 投稿日:2005/08/13(土) 11:41

「あれなんだっけー?」

首を傾げる。
眉間に寄せた皺を押さえて難しい顔をした麻琴。
シャカシャカとボウルの中身をリズムよく混ぜながら、尋ねる。

「あれってどれ?」
「あれ、あのー平井堅さんが歌ってた歌…」
「どんな歌?」
「えっとーえっとー…」

ちょっと待ってのポーズで自由になったボウルが手から滑る。

「どわっ」
「あ、ごめ」

回していた手を止め、ボウルが回転を失う。
更に自由を奪われて、ボウルは再び自由を失った。
睨みを効かせると、苦笑いが返される。

「………ごめんなさいっ」
「もぉ…」
89 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:41

「そろそろいいんじゃない?」
「ほやね」

泡立て器をそっと持ち上げて、クリームから柔らかい角が立ったのを確認する。
それからいつもの癖で指に泡立て器のクリームを取って舐める。
甘いクリームを口に含んだところで視線に気付く。
指を抜いて泡立て器を差し出すと、首を横に振って拒否される。

髪を撫でられる。近づいてくる顔。
なんとなくされることがわかったけど、目を閉じれないでいる。

唇のすぐ横に舌を感じて、背筋を何かが這ったような感じがする。
目の前の閉じた瞼が二人の間に作られていく距離に比例して開いていく。
暑くてへばってる犬みたいに垂らされた舌の先に、白いものが乗っていた。
すぐに引っ込んで、口が開かれる。

「…目ぇ開けてたの?」
「うん」
「…恥ずかしいじゃん」

呟かれた言葉を聞かない振りをして、泡立て器に付いたクリームを今度は少し多めに含む。
首に腕を回して口付け、少し唾液と混ざったクリームを押し込んだ。
きゅっと目を閉じて戸惑いながらも受け入れる麻琴。
可愛く思いながら、舌を求める。
90 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:42

クリームの味がなくなるまで口付けて、ついでに麻琴の味も味わって、やっと離れる。

「っぷぁ」

色気のない声と同時に甘い吐息が漏れる。
絡めた腕を外さないまま、麻琴を見つめてみる。
ニヤニヤが止められない。

「…また目ぇ開けてたでしょ」

頬を赤くしたまま膨れた麻琴が可愛くて、思わず抱きしめる。

「もぉカワイーなぁ麻琴はっ」
「あ、ちょっ、付く!あぁっ!」

離れようとすると小さく悲鳴が上がった。
眉尻が下がって石川さんみたいになった麻琴の頬には、べっとりとクリームが。
泡立て器の存在をすっかり忘れていた。
91 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:42

「あー、ごめん」
「服に付いてない?」

見ようにもクリームの被害拡大を恐れて見れないらしい。
泡立て器をシンクに置き、被害を確認する。
幸い服には付いていなかった。

「付いてない」
「よかった…コレ洗ってく」
「あーかーん」

腕の中を抜け出そうとする麻琴を再び閉じ込める。

「勿体無いから舐めるな?」
「うえぇ〜…」

不満そうな声を上げる麻琴を無視してクリームに舌を這わす。
びくっと震えるのが伝わる。
反応が面白くて、吸い付きながらちょっとずつクリームを舐めていく。

居心地悪そうに頭を掻く麻琴。
ちょっといじめすぎたかな、そんなことを考えながら残りを一気に舐めた。

「おしまいっと」
「…ばかぁ」
「ふふ。ごめんごめん」

布巾で舐めた後を拭いてあげながら、呟く。

「でも最初にしてきたんは麻琴やざ」
「………ばぁーか」
92 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:42

「さて麻琴クン」
「なんだい愛クン」
「そろそろ飾り付けに入ろうと思うんだが」
「そうだね、それがいい」

行ひろみの声に吹き出しつつ、スポンジを二段に切る。
十分味見したクリームを片方の断面に塗りたくる。

「麻琴クン、例のアレを」
「………アレ、アレとは何だね愛クン」
「イチゴ」
「あぁはいはい」

行ひろみの声が頼りない麻琴の声に一瞬にして戻ったのが面白くて、再び吹き出す。
少しの間の後差し出されたイチゴ。

「ありが…ブフッ」

お礼を言おうと振り向いたそこに立っていたのは行ひろみでも麻琴でもなく、五郎さん。
このごろコントでもめっきり見かけなくなった五郎さんはこんなところにいました。

「ほたぅ…」

金髪の五郎さんがすぐ目の前まで来ている。
中澤さんはきっとコレを見たらまた涙を流してしまいそうだな、なんて考えていたらテープ代わりの手が外された。
93 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:43

「ダメかー…やっぱもうダメかな五郎さん」
「んー…どやろ?」
「久しぶりにやったら中澤さん笑うかな?」
「行さんのカッコでやってみたら?」
「あーいいかも…でもなぁ〜」

悶々と考え始める麻琴。
…将来芸人にでもなるつもりなんかな?
クリームを塗ったスポンジの断面に満遍なくイチゴを置きながら考える。

芸人になった麻琴。
キラキラした衣装に同じくキラキラの蝶ネクタイをしてマイクの前に立ってる。
やっぱり相方は吉澤さんなんかな…二人やとおもろいもんな。

にゅっとイチゴに伸びてきた手を叩く。
引っ込んだけどまたすぐに伸びてくる。
少し叩くタイミングが遅れて、手はイチゴを一粒誘拐していった。

「あっ、こらっ」
「おいひ〜」

満面の笑みを見せる麻琴。
ぺしっと頭を叩いても表情は崩れない。

「もぉ…」

一つくらいなら別に問題はないけど、なんとなく眉間に皺を寄せる。
94 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:43

イチゴをクリームで覆いながら、ふと思い出す。

「さっきの平井堅さんがどうのこうのってどうなった?」
「ん?…あー、そうだ…」

どうやら忘れていたらしい。

「えっとね…なんか…なんだっけ」
「何よ…」
「あー…うーちょっと待って」

眉間に左手、右手でストップのポーズを取る。
今度は何も持たせてなかったからよかったけど。
その間にクリームでイチゴを覆いつくした。
スポンジを乗せてもまだ悩んだままの麻琴。

「クリームやらんの?」
「やる…」

眉間に皺を寄せたままクリームを塗っていく。
器用やなぁと観察していると急に顔を上げる麻琴。
それでもまだ眉間に皺が寄ったまま。

「ストロベリー…なんちゃら…なんだっけ?」

もどかしいような顔で振り向く。
うぅ〜とかあぁ〜とか唸ってる。

ストロベリーで答えはわかったんですけど…

「………わからん」

わかったって言ったら間違いなく言わされる。
95 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:43

「あれ、にゅーって出すやつは?」
「あーどこやったっけ、生クリームの容器に付いてたはず…」
「え」
「え?」
「…え」
「…えぇ?」

引きつった苦笑い。
捨ててしまったらしい。
ゴミ箱を確認すると、容器と仲良くゴミにまみれていた。

「あちゃー…」
「…どうしますか隊長」
「…よし、クリームの飾りは諦めよう!」
「ラジャ!」

10個のイチゴを端に置いていく。
等間隔になるよう慎重に。
96 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:44

「……………」
「………………」
「………………………」
「……………………………………」
「………………………………………できたっ!」
「やったー!」

ハイタッチをして肩を組み、出来上がったケーキを眺める。
飾りつけは出来なかったものの、シンプルイズベストということで納得。
箱に入れて、冷蔵庫に保存した。

「………さて」
「…さてさて?」
「クリームどーしよ?」
「どーしよ」

二重に塗りつけてはみたものの、不自然に見えてしまい断念。
たっぷりボウルの中に余ったクリームをすべて捨ててしまうのも勿体無い。

「………」
「どーする?」
「………そっか」
「お?」

何か思いついたらしい麻琴の顔を覗き込む。
キラキラと輝いた表情。
まるでずっと引っかかっていた何かが取れたような。
ずっと思い出せないでいた曲名をやっと思い出したような―――
97 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:44

「セフブッ」

思うより先に手が動いてた。
判定はギリギリセーフ。危なかったぁ…

そーっと手を放すと、不自然な笑顔。
こめかみがぴくぴくしてるのを見て苦笑いを返す。

あはは、こっちはアウトや。

「あーいちゃん、クリームおいしく食べさせてね?」

言うが早いかクリームに突っ込まれた手が襲ってくる。
身を反らしながらクリームまみれの手を掴む。
その手を再びボウルに突っ込み、綺麗な方の手でクリームを付けられた手を取られた。
反抗する前に噛み付かれる。といっても歯は立ててこない。

クリームを舐めるフリをして、生暖かい舌で指が転がされる。
上目遣いでこっちを見つめたまま。
ぞくぞくっと背筋を何かが走る。

クリームを乗せた手が忍び寄ってくるのを見つけて、慌ててその手を捕まえる。
捕まえた手にもクリームが付いたのは………多分事故。

「待って、麻琴、あーし、ちょっと化粧してきたから…」

甘噛みされたりしてからやっと指が解放される。
もう片方に付いたクリームを一舐めして、力が弱まった途端クリームまみれの手がゆっくりと襲ってくる。
なんとなく怖くなって目を瞑る。
98 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:44

「じゃあここかなぁ」

耳が柔らかい何かに覆われていく。
薄目を開けて見ると、口元に微かな笑みを携えて耳をじっと見つめている麻琴。
と、目が合う。

そっと耳から手を離し、一口含むと唇を奪われる。
すぐに離れて悪戯っぽく笑うと、クリームで白く染まった舌で耳を舐められる。

「ふぁっ…く、ぅ……!」

ぞくぞくぞくっ。
背筋を走る微弱な電流に耐えられなくなり、崩れ落ちる。
ボウルを抱えた麻琴が目に映る。
再び耳に舌を這わせながら、片手だけで器用に服を脱がしてきた。
99 名前:Strawberry 投稿日:2005/08/13(土) 11:45





「…………また、太るぞ……」

その言葉を最後に、抵抗を諦めた。




100 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/08/13(土) 11:49
あれ、2レス目から単語抜けてら
まぁ差し支えない…ハズ

華麗に100getしつつ寝ます。オヤスミナサイ・・・

落としときますかね。
101 名前:茶龍 投稿日:2005/08/14(日) 22:35
はじめましてっ茶龍です!ずっとROMってましたごめんなさい(..;)
なんかいいですね☆まこあい大好きなんで頑張ってください!今度からはちゃんと書き込みしますm(_ _)m
102 名前:茶龍 投稿日:2005/08/25(木) 13:29
ごめんなさい…はじめましてではないですねorz久しぶりでした(..;)
久しぶりに書き込みしたので…茶龍はバカということで許してくださいm(_ _)m
103 名前:なお 投稿日:2005/08/26(金) 06:29
初めましてなおといいます。
なんですかー?この甘いAまこあいは?!
最高じゃあないですか!
まこっちゃんと愛ちゃんが…エロチックでいいですね!

やっぱりまこあいは最強です( ^ー゚)b
104 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/26(金) 22:43
↑sageましょうね

 
そろそろ まこあい不足…
105 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/28(日) 21:08
まこあい良いですね。
106 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/09/14(水) 23:05
お久しぶりですこんばんみ!
今日はあの人の誕生日なので更新しに来ましたー
更新頻度をもっと早くしろとか言われましても…無理です!(ヲイ

>>101-102 茶龍様
そんなテンパり具合が好きです(ぇ
携帯のサイトお持ちですよね?日記毎日見させてもらってますグフフ

>>103 なお様
どもども、初めまして!最高っすか、それはよかったw
レスの時はメール欄に『sage』と入力していただけるともっといいですよ☆

>>104 名無飼育様
自分にまこあいを求められてもしっかり期待を裏切りますよw

>>105 名無飼育様
ちゃいこーです!

ではおたおめ駄文いってみよー!
107 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:07

「麻琴おはよっ」
「おー、愛ちゃんおはよ」

妙に元気な理由は聞かずともわかってる。
いつもより一段と輝く笑顔に、私も顔が綻ぶ。

愛ちゃんは今日、19歳の誕生日を迎えた。
プレゼントをもらえば、もっといっぱい笑ってくれるんだろう。
今日のために一週間も前から準備してたもんね。
ちゃーんと鞄の中にプレゼントを入れ



あれ?
108 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:07

鞄に差し入れた手は、ちゃんと昨日の夜確認したはずのプレゼントを掴んでくれなかった。

(これがケータイ、財布で………あ、れ?)

私昨日、プレゼント鞄に入れたっけ?
確か昨日は、おめでとうメール送って、愛ちゃんの喜ぶ顔想像して、何度も何度も鞄から出してはプレゼント眺めて…
気付いたらとっくに寝なきゃいけない時間で、プレゼントを机に置いて、布団に入っ

プレゼントを机に置いて?



プ レ ゼ ン ト を 机 に 置 い て ?
109 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:07

ヤバイ。
滝のように汗が噴出してきた。
言うまでもなく冷や汗。

時間に余裕を持って出てきたけど!
家まで取りに行く時間もないし!
愛ちゃんが期待に満ちた視線を送ってきてるし!

ゴクリ、喉が鳴る音がやけに大きく聞こえた。

「あ、愛ちゃん」
「ん?」
「後での、お楽しみ…ね?」
「えぇー…じゃあ楽しみにしてる」

拗ねたように唇を尖らせて、また笑顔を咲かせる愛ちゃん。
罪悪感が胸を刺す。

忘 れ た な ん て 言 え ね ぇ よ ! ! !
110 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:08

一緒に楽屋に入って、いつもの指定席に腰掛ける。
愛ちゃんが隣に座ってくる。
驚いて見ると、にこっと笑みが返される。
自分も返さなきゃ、と思って、ぎこちない笑顔になる。

正直、私は嘘をつくのが下手なヘタレだ。
でもそれ以上に、愛ちゃんは鈍感な田舎っぺだ。

いつも通り鞄から本を取り出した愛ちゃんに密かに安堵の息をつき、鞄を持ったままトイレへ向かう。
後ろめたい感じがしてとても一緒になんかいられない。

楽屋に鞄を置いておくのは、これ以上なく危険だ。
メンバーには数々のお菓子ハンターが潜んでたりする。
鞄を無許可で勝手に漁り、探り、ひっくり返し、お菓子と名のつく物を全て食い尽くす。
見つかれば、「ごめんなさーい、さゆのカワイさに免じて許してください♪」とわけのわからない許しの請い方をする人だったり。
逆に「こんなところに置いとく方が悪いんだよ?」と私のせいにしようとする人だったり。
そんな数々の捕食者を前に無防備な私の鞄を置いていけるわけがないのだ。

それに今日は、絶対に鞄を探られてはならない理由がある。
小脇に抱えた鞄をひったくりから守るように両手でガードする。
111 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:08

トイレの個室に入り、溜息を漏らす。
と同時に誰かが入ってきて、出した溜息をそのまま吸い込んだ。
話し声からして19歳なりたての彼女と先程のお菓子ハンター(後者)のようだ。

「それにしても麻琴、なんであんなにしっかり鞄抱えてたんやろうね」
「おいしいお菓子でも入ってるのかな」

アンタそればっか。

「そういえば誰からプレゼントもらった?」
「あさ美ちゃんとーシゲさんやろ…れいなに吉澤さんに亀井ちゃん…小春もくれたな」

えらいな小春ちゃん。とても私と同じ新潟出身とは思えないね。

「ミキティとガキさんは?」
「忘れてたって…」

洗面所の空気が重くなるのがわかった。
あぁ、今の状態が俗に言う哀さんか。
私がプレゼント家に忘れたって言ったら哀さん出てくるんだろうな…

てか潔いね、ガキさんも美貴ちゃんも。
私には到底真似できないよ。
112 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:08

「麻琴はどうしたの?」
「んー後でのお楽しみやってはぐらかされてまったんやけど…」
「へぇ〜…」

あー、あさ美ちゃんは鋭いからなぁ…
変なこと言わなかったらいいんだけど。

「忘れてるんじゃない?」

Σ∬∬;´◇`)

「でも昨日…今日か、メールくれたし」
「そーじゃなくてさ、プレゼントを」

ΣΣ∬∬;´◇`)

「家に忘れてきて言い出しにくいから後でって言って誤魔化してるんじゃない?」

ΣΣΣ∬∬;´◇`)
い、いくらなんでも鋭すぎるでしょそれは!
113 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:08

「……でもぉ…」
「冗談だって。あ、そろそろ愛ちゃん時間じゃない?」
「…行ってくる…」
「いってらっしゃーい」

暗い声のまま愛ちゃんはトイレを出ていった。

「で、忘れたんでしょ?麻琴」

油断して溜息を吐きそうになったところ、急に個室の扉の向こうから声がする。
喉で小さく声が漏れて、慌てて口を塞いでももう遅かった。
普段の癖で鍵をかけ忘れていた扉が開かれる。
光と共に入ってきた悪い笑顔に泣きそうになった。

まぁズボン下げてないだけマシか。
114 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:09

「………おっしゃる通りで…」
「やっぱりねぇ」

しょぼん、と肩を落とし首を項垂れる。
くしゃくしゃと頭を撫でられて顔を上げると、そこにはいつもの親友の笑顔が。

「しょーがないなぁ、この紺野様がヘタレでアフォでどーしよーもない麻琴に知恵を貸してあげよう」
「それちょっと言いすぎじゃない…?」
「全部事実でしょ」
「………はい」

じゃあ、とあさ美ちゃんが手を差し出した。
握手かな?と思ったけど、手のひらは上を向いている。

「今日はどんなお菓子持ってきた?」

抜かりないなお菓子ハンター!
115 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:09

今日のスケジュールも無事終わり、辺りはすっかり真っ暗に。
皆も身支度を済ませ、お疲れ様と楽屋を出ていった。
声をかけるタイミングを伺っていると、急に目が合う。

「あ、愛ちゃんっ」
「ん?」
「ちょっと、こっち来て…」

ドキドキしつつ、そっと手を引く。
愛ちゃんは素直についてきた。

楽屋の外へ出て、深呼吸。
不思議そうに見つめてくる愛ちゃん。
まだ少し期待してるみたいで、口元に笑みを浮かべてる。

「あ、あのね…プレゼント、なんだけど」

突き刺してくるような視線が痛い。
でも、もう後には引けない。
116 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:09

「…ごめんなさいっ!家に忘れてきました…!」

勢いよく頭を下げる。
少しの間隔の後、溜息が聞こえてくる。

「……あほ。」

恐る恐る、顔を上げる。
呆れたような、悲しそうな顔。
昨日想った嬉しそうな顔とは程遠い。
ズキン、心が痛んだ。

でも、これは想定の範囲内。
ここからが、お菓子ハンターの知恵。

「で、ね?愛ちゃん」
「…何よ」

不機嫌度MAX。
こ、これは想定の範囲外ですぞ…
117 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:10

私が怯んでる隙に、楽屋のドアが開いた。

「愛ちゃんまだ支度してないの?」
「あ、ごめんすぐ行く」

美貴ちゃんの言葉に慌てて楽屋に引っ込む愛ちゃん。
出てきた時には鞄に帽子と完全装備の愛ちゃん。
立ちすくむ私にガキさんが声をかける。

「ところでまこちぃ何してんの?」
「え、あ…」
「美貴達今から愛ちゃんと焼肉食べに行くんだけど、まこ」
「とっとと行こうや美貴ちゃん、あーしお腹空いたー」

二人の手を引きずる様な形で歩いていく愛ちゃん。
ふと我に返って追いかけようと足を踏み出す。
118 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:10

「ちょ、待って愛ちゃ」
「ウソツキ」

睨むような視線が足を止めた。
戸惑う二人を連れて遠ざかっていく背中。
目頭がじんわりと熱くなってきた。



楽屋に戻ると誰もいなかった。
少し泣いてから家に帰った。
119 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:11





*************************************




120 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:11

晩御飯も食べないで部屋に篭って、今日渡す予定だったプレゼントを眺める。
明日になるまで2時間を切っていた。

もう今日中に渡せそうにないなぁ…

また泣きそうになってくる。
ごしごし目を擦って誤魔化すと、携帯が鳴った。
ディスプレイに表示された名前に今日の悪夢が甦る。
涙声がばれないように、何度がセキをして声を整えてから通話ボタンを押す。

「…はい」
『……!…っ………!』
「……もしもし?」
『………!……!!…………!』
「…イタ電なら切るよ?」
『ちょ、まこっちゃん!切らないで!』
121 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:12

ガキさんのテンパった声に呼び出されて来た、メンバーもよく行く焼肉屋。
娘。内でも随一の焼肉奉行・ミキティが、引きつった笑みを浮かべているなんて。

「えっ、と…」
「あ、まこっちゃん!」

その酔っ払いに絡まれて今にもブチ切れそうな美貴ちゃんに怯えるガキさん。
引きつった笑みも気にせずくどくどと何事かわからない説教を続ける…

「ぁ、愛ちゃん!」
「あぁん?」

まるでやくざのようなその視線に一瞬怯むけど、美貴ちゃんがキレた方が多分もっと怖い。
腕を引っ掴んで立ち上がらせる。

「帰るよ!」

ガキさん達に手を振って、酔っ払いに何か言われる前に走り出す。
どうか週刊誌とかに載りませんように…っ
122 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:12

近くの公園に入り、愛ちゃんをベンチに座らせる。
誰もいないか確認して、そっと背中を撫でる。
暗くてよく見えないけど、多分愛ちゃんは青い顔をしてるんだろう。

「大丈夫?」
「うぅ〜…」

唸り声が返ってきて確信する。
自販機を探そうと立ち上がると、愛ちゃんに手を掴まれた。
振り向くと、抱き寄せられた。
…酒臭い。

「あ、愛ちゃん…?」
「まごどぉ…プレゼントはぁ?」

至近距離で見つめられ、酒臭い吐息がかかる。
123 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:12

「…持ってきたよ、ホラ」

正方形の箱に入ったプレゼントを、差し出された手に乗せる。
持ってきといてよかった…

電話があったとき、ガキさんが言った。
麻琴が麻琴がってうるさいからとりあえず来てくれって。
愛ちゃんはけっこー根に持つタイプだ。

渡された箱を見つめ、愛ちゃんはやっと笑顔を見せた。

「ごほうび」
「ふぇ?…っ」

口が塞がれて、流れ作業のように舌が入ってくる。
いつもと違って変な味がするのは、多分気のせいじゃない。
124 名前:忘れ物注意報 投稿日:2005/09/14(水) 23:12

「うぇっぷ」

唇の味に酔いしれていると、突然引き剥がされた。
丸まって震える背中を慌てて擦る。

「ちょ、愛ちゃん!?」
「………吐きそ……」

肩を震わせながらそう呟き、一気にムードをぶち壊した。
125 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/09/14(水) 23:15
我ながらやっつけ仕事な感じがします…orz
後日談とか書きたいなーと目論んでたりします。スンマセン。

      <>○<>
      // ヽ\       ナンヤロ?コノツツミ
      /       ヽ        ノノハヽo∈
     /        )       (’ー’ 川
     |        丿       ⊂   )
     ヽ ___ノ        (_(__)

      <>○<>
      // ヽ\バアッ!        ウワアッ!
      / 〆〃ハハ            ノノハヽo∈
     /  ∬ ´▽`)          Σ(’Д’#川
     | ヽ\`yノ )            (   ⊃
     ヽ ___ノ         ε=(_(__)

      <>○<>
      // ヽ\タンジョウビオメデトウ?   ンフーッ
      / 〆〃ハハ           ノノハヽo∈
     /  ∬*´▽`)         ε=(´ー`*川
     | ヽ\`yノ )            ⊂   )
     ヽ ___ノ            (_(__)

愛さんオメ!
126 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/09/15(木) 00:10
隠し忘れてますた
127 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/09/15(木) 00:10
更に隠し
128 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/09/15(木) 10:25
AAキャワ(*´∀`)ポワワ
更新お疲れ様です。これからも作者様のペースでまったりがんがってくださいね。
なかなか周りのメンバーが個性的で面白かったですよw
後日談もひっそりと楽しみにしていますw
129 名前:茶龍 投稿日:2005/09/16(金) 01:09
いつもテンパって知らないうちに人を傷つけてしまう茶龍です爆
本当にすいませんでしたorz
そんなっ好きだなんて…ポッ殴

そうです
とても質素で暗いあのサイトの中のバカん理人です笑
すごい嬉しいですっ!あんなヲタヲタしてて意味わかんない日記読んでくださってるなんて…嬉しいですよぉ…

私も毎日更新チェックしてますvv

あなたが書くまこあいに憧れてます!

今回もいい小説でニヤニヤしてしまいましたよ笑

ネタバレしそうなんですぐ帰りますねっ
130 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/09/18(日) 21:56
まこあい
すきだ。
131 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/10/01(土) 23:59
後日談が後日すぎてごめんなさいと先に謝らせていただきますorz
んでショッチンオメ!(` Д ´ )ショジョジャナイポ!

>>128 名無飼育様
可愛いですよね、密かに気に入ってたりしますw
周りのメンバー書くの楽しかったです、上手い下手は別として(ぇ

>>129 茶龍様
毎日すか!ほとんど時間の無駄に…(をい
憧れちゃダメですよ、自分まだまだ下手糞ですから。

>>130 名無飼育様
もっと大きな声で!(ぇ

では後日談ですどうぞー。
132 名前:後日談 投稿日:2005/10/01(土) 23:59
急にお腹を踏みつけられて、私は起こされた。

「ぐぇぇ!……な、何すんのさぁ…」
「……麻琴ぉ…?」

特に謝罪しようという気配も見せずごしごし目を擦る、19歳になった彼女。
目を細めてきょろきょろと周囲を見渡して何かを探す。
布団も敷かずに床で寝たせいで痛む背中に顔を歪めつつ顔を近づける。

「おはよーございます」
「…ぉはよ……なんか頭痛い…」
「昨日べろんべろんだったもんねぇ」

枕元に置いておいた新品の頭痛薬を開ける。
お薬は用法用量を守って正しく使いましょう。
心の中で呟いて錠剤を一粒取り出す。

「ハイこれ飲んで」
「水…」
「持ってくるから待っててね」

くしゃっと頭を撫でて台所へ向かう。
133 名前:後日談 投稿日:2005/10/02(日) 00:00
やっぱりまだ眠くて、欠伸をしながら戻ると、何故か不機嫌な顔の彼女。
よくわからないままコップを渡すと、そっぽを向かれる。

「…どったの?」
「………」

唇尖らせて怒ってる。
隣に座ると距離を開けられた。

「どしたのさ?」
「……まだもらってへん」

何を、聞こうとして黙る。
酔ってた時の記憶がないみたいだ。
なんとなく、笑みがこぼれる。

「愛ちゃん」
「なんよ」
「ポケット探ってみ?」

手の中の錠剤を受け取ると、ポケットを上から叩く愛ちゃん。
すぐに四角い箱に気付き、目を見開く彼女に微笑みかける。
134 名前:後日談 投稿日:2005/10/02(日) 00:01

「あー、そういえばさぁ。言ってなかったよね?」
「な、何を?」
「遅くなっちゃったけどさ…」
「…………」



「お誕生日おめでとうございます。」





「………遅い」
135 名前:後日談 投稿日:2005/10/02(日) 00:01

ぺこっと下げた頭をはたかれる。
案外痛くて頭を押さえながら顔を上げると、視線を合わせようとしない愛ちゃんがいた。
ほっぺが赤くて、照れてるのがわかる。

「もぅ、アホ!遅いわ!っ、つ…」
「あーあーあーあー」

錠剤と水を渡すと一気に飲み込む。
ぷはー、と息を吐いたところで目が合う。
笑いかけると今度はちゃんと笑顔が返ってきた。
136 名前:後日談 投稿日:2005/10/02(日) 00:02

「大丈夫?」
「うん」

時計を見る。まだ集合時間までたっぷり時間がある。

「もっぺん寝る?」
「うん」

ベッドから降りて床の布団に包まろうとすると、手を掴まれた。
見上げると、大きな目がまっすぐ見つめてくる。

「背中、痛いやろ?」
「うーん、まぁ…」
「一緒に、寝よ?」

にっ、と笑って、拒否は許さない、と優しく伝えた。
拒否する気なんてさらさらないからベッドにお邪魔する。

足を絡められるのが嬉しく感じて、私から愛ちゃんに抱きついた。
137 名前:後日談 投稿日:2005/10/02(日) 00:02

「で、成功したの?」
「うん、なんとかね」

朝早くの楽屋で、三人の影がヒソヒソと話し合う。

「愛ちゃん超怖かった」
「ね」
「どんな感じだった?」
「なんかね、とりあえず口が悪くなってー」
「睨んで絡んで、ミキティが引いてたもん」
「だってあんなの関わりたくないよ?そこらの酔っ払いオヤジよりタチ悪いし」
「で、急いでまこっちゃん呼んで、さっさと引き取ってもらった」
「なるほどねー、ありがとね二人とも」
「もう愛ちゃんに酒飲ませる役だけは勘弁してね」
「うん、わかった」

「おはようございます!」
「おはよう小春」
「おはよー、早いねぇ小春ちゃん」
「いやいや!新垣さんの方が早いですよ…紺野さん何書いてるんですか?」
「ん?ちょっとね」

その日、紺野のメモ帳に書かれた『愛ちゃん+アルコール=川o・∀・)』の文字が気になって仕方がない小春だった。
138 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/10/02(日) 00:03
色々謎を残したままおしまい。



舞波ああああああああああああああああああああああああ・゚・(ノД`)・゚・
139 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/10/02(日) 00:05
次はオガタカを…書きたい…な…
140 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/10/02(日) 00:06
カッケーヤツを…書きたい…な…
141 名前:名無しんぐ 投稿日:2005/10/02(日) 14:02
はじめまして。
楽しく読ませて頂きました。
カッケーオガタカ、期待してます!
142 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/02(日) 23:13
オガタカ好きだああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ。
143 名前:茶龍 投稿日:2005/10/02(日) 23:26
私ヒマ人なんで笑

かっこいいオガタカ期待してますよボソ

144 名前:なお 投稿日:2005/10/07(金) 01:47
あっしも、かっけ〜オガタカ楽しみにしとりやす(^3^)/〜☆
145 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/10/29(土) 23:55
あはははは、間に合わなかった…orz
とりあえずガキさんおめ!!!そしてマコおめ!!!!!!!!!!!あ、寺(ry もおめ

>>141 名無しんぐ様
こ、今回はおたおめSSで…期待させといてゴメンナサイorz
多分そんなにかっけくできないですがよろしくどうぞ!

>>142 名無飼育様
∬∬*´▽`)b<GJ!>d(’ー’*川

>>143 茶龍様
期待しちゃイヤーン(岡π風

>>144 なお様
楽しみにしちゃ(ry

ここで一つ謝ることが。
まずさっきも言ったように今日はまこおめSSです。
でもなんか暗いですorz
そして未完成ですorz
と、とりあえず途中まで!続きはまた近日中に必ず…!
146 名前:冷たい手 投稿日:2005/10/29(土) 23:55

「ね、愛ちゃん」

ふと声に振り向くと、さっきからずっと視界の隅に入っていた金髪がいた。
目の色からして明らかに日本人であるその子は、金髪特有のキツそうなイメージを和らげる人懐っこい笑顔を浮かべていた。
でも、記憶にない。

「…えっと、どちら様?」
「今からお帰り?」
「は?」

質問に耳を貸さず、ニコニコと笑ったまま。
そのまま手を伸ばして手を取った。

「ちょっと遊ぼうよ」
「え、ちょっ、やめ」

振り払おうとした手がびくともせず、軟く皮膚に爪が食い込んだ。
その途端、街が流れていく。

瞬きをした瞬間、マジックみたいに誰もいない公園に二人で立っていた。
147 名前:冷たい手 投稿日:2005/10/29(土) 23:56

「東京って人多いねぇ、びっくりしちゃった」
「やぁ、アンタ誰よ」
「あはは、訛り変わってない」
「うっさいわ!」

慣れた調子で私のことをイジる彼女。
この言い方、地元の子なのかもしれないけど…全く覚えてない。
今の近所ではよく方言をからかわれてたけど、最近の記憶にこの子はいなかった。
見覚えはないはずなのに、何故か懐かしい感じ。

急に手が伸びてきて、思わず身を竦める。
彼女は少し眉を顰め、更に手を伸ばして頬に触れた。

「………ッ」

冷たい手。
もう少し前なら心地よかったであろう冷たさに、小さく体が震える。
どこか寂しそうな表情が友達から聞いた噂を思い出させた。
148 名前:冷たい手 投稿日:2005/10/29(土) 23:59

「冷たい、ね」
「あ、ゴメン」
「手ぇ冷たい人は心が暖かいんよ」
「あー、らしいね…でも私そんなに優しくないよ?」

苦笑いをして辺りを見回す彼女。
瞬間周りすべての動きと音が止まって、驚く私を余所に彼女は呟いた。

「な、何!?」
「好きな人を独占するために、世界を捨てたから」

え?
振り向いた拍子、私は唇を奪われていた。

絡まる舌。
唾液が流し込まれ、固まったままの私の唇から一筋、流れ落ちていく。
顎を伝いゆっくりと垂れて、我に返った瞬間彼女を突き飛ばしていた。
咽ぶ私に少し驚いたような顔をして、それから悲しげに俯いた。
149 名前:冷たい手 投稿日:2005/10/30(日) 00:00

「げほっ、なに、しよん、げほっ!」
「ごめんね…」

ただ一言だけ呟いて、彼女は…違う、麻琴は、涙を流していた。
麻琴だ、認識した途端、崩れ落ちる目の前の体。



徐々に記憶が戻っていく。
比例して麻琴は冷たくなっていった。


150 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/10/30(日) 00:01
こんな感じで(ぇ
ってageてねえええええええorz
151 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/10/30(日) 00:03
隠し
152 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2005/10/30(日) 00:03
あ、アヤカおめ!
153 名前:茶龍 投稿日:2005/10/30(日) 02:15
…すっごい好きな感じです…vv

余計な事しゃべってしまう前に帰りますね笑
154 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/04(日) 00:47
待ってまつ。。。
155 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 03:46
突然失礼します。いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
156 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/29(木) 23:30
作者さんのまこあい大好きです。まったーり待っています。
157 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/02/01(水) 03:43
こんばんピンク!すみませんでした(土下座
せっかく定期的に一ヶ月で更新できてたのにホント馬鹿ですみません
やっとこさ書けました。ボスとか誕生日だった人おめ!(ぇ

>>153 茶龍様
期待に添えてるかどうかとっても不安です。
逆に裏切ってたりしたらもうホント殴っちゃってください!

>>154 名無飼育様
すいません。ホントすいません。すいませんっていうかすいやせ(ry

>>155 名無飼育様
お疲れ様です。でも気付いたら終わってました。すみませんでした。

>>156 名無飼育様
亀並の更新ですみません…。

さて気を取り直して更新です。
と言いつつ暗いですゴメンナサイ
158 名前:冷たい手 投稿日:2006/02/01(水) 03:44

「愛ちゃん…?」

うなされてたらしい。
麻琴が心配そうに見てる。

「ん…大丈夫、起こしてごめんな」
「いいよそんなの…ホントに大丈夫?」
「うん…ありがとぉ」

腕を回して抱きつく。
背中に手が回される。
冷たい。
159 名前:冷たい手 投稿日:2006/02/01(水) 03:44

この麻琴は金属でできている。
だからこんなに冷たい。
本物は、とっくに死んでる。

「なぁ、麻琴?」
「ん?」
「キス、したい」
「…触るだけ、ね?」

怯えてるのかもしれん。
この子で5体目になる。
5体目の、麻琴の代用品。
前の子らは、キスしたら止まらんくなって、舌入れて、簡単に壊れた。
160 名前:冷たい手 投稿日:2006/02/01(水) 03:45

唇で触れて、ちょっとしてから離す。
やっぱり冷たい。

「愛ちゃんさ」
「ん?」
「我慢、してるでしょ」

当たり前やろ?
欲しくてたまらんのに。
目の前にあるのに。
お預けやなんて。
161 名前:冷たい手 投稿日:2006/02/01(水) 03:45

「ごめんね?」
「……謝らんで…」

髪を撫でられる。

「私ってさ、愛ちゃんのこと幸せにするために生まれてきたのにさ…」

優しく、抱き締められる。

「辛い思いしかさせてないよね…?」

あぁ、また同じこと言うんか。

「…いる意味、あるのかなぁ…?」

前の子も、その前の子も、2番目も、最初の子も。
みんな同じこと言ってた。

「わかんないよぉ…」
162 名前:冷たい手 投稿日:2006/02/01(水) 03:46

それから、次の日には壊れてる。
色々考えすぎて、オーバーヒートして、手遅れになってる。

「あーしは、麻琴にいてほしい」

小さく部屋に響き始めた機械音が止む。

「麻琴にいてほしいから、あーしは麻琴を買ったんよ?」

じ、と見つめられる。

「勝手に壊れられても、あーしがもっと苦しむだけやよ?」
「………ごめん、なさい」
163 名前:冷たい手 投稿日:2006/02/01(水) 03:46

『愛ちゃんってさぁ、幸せ?』

『女の子同士で付き合うって異常なのにさ』

『ごめんね?…好きになっちゃって』

『変な道に、引きずり込んじゃってさ』

『……ホント、ごめん…』

次の日、麻琴は冷たくなってた。
寝る前に繋いだ手が血で真っ赤に染まってた。
164 名前:冷たい手 投稿日:2006/02/01(水) 03:46

「マコ、もう寝よ?」
「…うんっ」

心なし明るくなった返事に、安心する。
ほっぺにキスして、目を閉じる。

「おやすみ…」
「うん…」

あの子の体温を求めて、今日も冷たい手を取る。
異常でも、なんでもいい。
近くに麻琴の存在があれば、それだけで。
165 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/02/01(水) 03:47
流し
166 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/02/01(水) 03:48
流し
167 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/02/01(水) 03:50
次は何を書くんだろうか…?
168 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/02(木) 20:31
ほのぼのなの期待
169 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/03/24(金) 14:17
またまたお久しぶりです。亀更新になっちゃってすいませんっていうかすいやせん。
あいぼんとかマイマイとか柴田さんとかマサヲとか美貴様とかおたおめ!
あとこのスレも気付いたら一周年おめ!

>>168
多分ほのぼのになったと思います。
なってなかったらごめんなさいorz

今回は某男性二人組(元は三人)バンドさんの曲をお借りしてます。
とりあえずsageで更新します。
170 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:19



『麻琴に折り入って頼みがある』

正座して、真剣な顔で見つめられてドキッとする。
とりあえず、パイプ椅子の上で同じように正座してみる。
バランスを崩してこけそうになったのでやめた。

しばらく見つめあった後(時間にしたら二、三秒だけど)、愛ちゃんが口を開いた。



『明日留守番しといてくれん?』
171 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:19

目が覚めた。

すでにベッドに愛ちゃんはいなかった。

でも洗面所に顔を洗いに行くと、すぐに綺麗な長い髪が見つかった。
鏡の自分と見つめあって、鏡の自分を綺麗に見せようとしてた。

口紅のキャップが取られて、唇を彩る。
その顔がなんか変な感じでおもしろかったから、真似してみた。



睨まれた。
172 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:20

「うわ!もうこんな時間!麻琴あとよろしく!」
「うん、行っといで〜」

食器を片付けながら、愛ちゃんに手を振る。
慌ただしく靴を履きながら一瞬こっちを見て、ニコッと笑う愛ちゃん。

「行ってくる!」
「いってらっしゃぁい」


173 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:21

『明日朝から晩まで仕事あって最近なんか物騒で怖いし、お母さんも福井帰ってるし…』
『あー、うん、わかった』
『………いいん?』
『いいよ?』
『ホンマに!?』
『ほんまほんま、明日オフだけど予定ないし』
『ごめんな!ありがとぉ!愛してる!』
『えぇー、照れるなぁ』
『お土産買ってくるな、何がえぇ?』
『んー…じゃあ』



『かぼちゃのなんか』
174 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:21

と、快く了承したはいいものの、
昼間のテレビなんておもしろいのやってないし。
一通り家事とかしたら、することなくなった。
メンバーや友達とメールしようとしても、
その子の今日の予定を思い出しては送るのを止め、
メールしても返ってこなかったり、返ってきても『ゴメン』で始まってたり。

みんな暇じゃないんだなぁって思って、寝転ぶ。



………眠くなってきた。
175 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:22

ダメ、寝ちゃダメ。絶対ダメ。
寝たら留守番の意味ないし。

ほっぺをつねる。
ダメだ、眠い。

とりあえずテレビか何かつけようとリモコンを探す。
重い瞼を押し上げてやっと見つけたリモコンは、ソファ脇のテーブルに。

地べたに寝転んでた体を起こして、ソファまで登って


力尽きた。
176 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:22



A happy morning. Take it easy.

僕らは日常の中で確かめる

We love me, and so we love you.

いつまでだって絶え間なく続けばいい


177 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:23

「………麻琴?おーい」
「うぇっ!?…あれ?愛ちゃん」

外はまだオレンジ色で、でも遅くなるって言ってた愛ちゃんが帰ってきてて。
まさか朝まで寝ちゃってたんじゃないかと一瞬考えて、それにしては長時間寝たときの気怠さがないことに気付く。

「今日仕事一個向こうさんの都合でキャンセルなってもてなぁ、はよ帰れたんよ」
「へぇ…」

寝起きの頭でよく理解できないのに、いつも通りぽっかり開いた口からは生返事。
今となってはさすがに少ないけど、昔はよく聞き取れなかったことが多かったから。



習慣って恐いね。
178 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:24

「とりあえず、ただいま」
「ん、おかえりぃ」

にって笑ったから、にひって返す。
半分ソファから落ちかけてた体を起こして立ち上がってよろけた。
手を取られて、持ち直す。

「だいじょぶかぁ?」
「んー…ご飯作ろっか」

わしゃわしゃ頭を掻いて、照れ隠し。
愛ちゃんは手を繋いだまま、台所までついてきた。
179 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:24

「晩ご飯何がいー?」
「え、作るん?えぇよ、あーしやる」
「いーからいーからぁ」
「えーって、悪いよ」
「寝てただけだし悪くないって」

勝手に冷蔵庫を覗きながら、使えそうな物を探す。

「お風呂でも入ってきなって」
「………わかった」



外向きのビシッと決めた高橋さんより、普段着でリラックスした愛ちゃんの方が好き。
180 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:25



A lucky evening,together.

一日の終わりを共に迎える

We love me,and so we love you.

疲れた君の帰る場所 眠る場所


181 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:25

「あーいい匂いするぅ」

バスタオルを首に巻いた愛ちゃんが、ふかふかのスリッパをぺたぺた鳴らしながら戻ってくる。
湯上がりのほっぺが赤く染まって可愛らしい。

「じゃじゃーん、麻琴特製オムライスぅー」
「おぉー」
「わかりやすく名前書いときましたぁ」

ケチャップで『あい』と書かれたオムライスの前に座る愛ちゃん。
同じように『まこと』の前に座ると、二人の目が合った。



「「いただきまぁーす」」
182 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:26

「ぷはぁー、お腹いっぱいやぁ」
「だぁねぇ」

食器を片付けて、二人でソファでくつろぐ。
膝の上に寝転んだら、やさしく頭を撫でられた。

「あ、お土産」
「ん?」

急に膝が動いて、冷たいソファに頭が落ちた。
小走りでどこかへ向かう彼女の背を目で追う。

すぐ戻ってきた愛ちゃんの手には、コンビニの袋。
あ、おみやげか。そんなことも言ってたっけ



「はい、かぼちゃプリン」
183 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:26

「……………」
「え、何?あかんかった?」
「あかんかった」
「え…もう飽きた?」
「や、そーじゃなくてさぁ」

愛ちゃん何かあればかぼちゃプリン買ってくればいいって思ってるでしょ。
と言いますか、朝から夕方までずーっと働いてたわけじゃん?
それをかぼちゃプリン一つって割りに合わなくない?

「でも寝とったやん」
「ぅ…で、でもお昼過ぎまではちゃんと家事やってたよ!」



「………もぉ、しゃーないなぁ」
184 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:27

パリパリ、小気味よい音と一緒にフィルムが剥がされる。
銀色のスプーンが綺麗な表面を裂いていく。
持ち上げられた一すくいのそれは、そのまま口の中へ。

食べさせてくれるのかと思いきや、口は口でも愛ちゃんの口で。
割りに合わなくてもかぼちゃプリンは嫌いじゃないから「あぁっ」って情けない声が出た。

と、次の瞬間。

「んぅっ!?」

唇が唇に塞がれ、押し倒される。
甘ったるい舌が絡まって、意識が白濁していく。

「ん…ふっ、ぅん…ぷぁ」

とろん、と糸が引いて、ようやく唇が離れる。
乱された呼吸を整えていると、愛ちゃんの悪戯な笑顔が目に映った。



「かぼちゃプリン、恋人風味」
「………ばぁか」
185 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:28



It's gonna give you all you need.

いくつかの困難を越えて

We love me,and so we love you.

手にした素晴らしい平凡


186 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:29

落ちていく夕日に照らされながら、スヤスヤとソファで眠る小川さん。

その表情は、とても幸せそう。



寝返りを打った拍子に金色の髪がさらりと流れ、頬を擽ります。

不快そうに口が動くと、その髪は静かに掻き上げられました。



安らかなその寝顔を眺め、幸せそうに笑みを浮かべる高橋さん。

頬に添えた手でそっと頭を撫でると、小川さんの頬が緩みます。



窓の外では、沈みかけた夕日を背に、猫がどこかへと帰っていきました。
187 名前:We Love Us 投稿日:2006/03/24(金) 14:30





We love me,and so we love you...


188 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/03/24(金) 14:31
流さなくても大丈夫…ですよね。

んじゃバイト行ってきます
189 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/25(土) 17:37
ホンワカしました…
190 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/04/01(土) 23:28
携帯から更新なのでレスとかは更新はまた今度に…
だって今日更新したいんですもん(つд`)
191 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/01(土) 23:31





「高橋、今日で卒業だから」






192 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/01(土) 23:32

吉澤さんに呼び出されて、急に言われた言葉。

「え…なん、何をですか?」
「決まってるじゃん、娘。を」

驚きに目を見開くと、吉澤さんが堪えきれずに笑い出した。
意味がわからないでいるとぽんぽんっと頭を撫でられる。

「さて、今日は何の日でしょう?」

そう言われて少し考えてみると、すぐに顔が熱くなるのがわかった。

「でさ、提案なんだけど…」

193 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/01(土) 23:34

しんみりした面持ちで楽屋のドアを開ける。
ニ、三人が振り向いて、心配そうに声をかけてきた。

「ちょっとみんな、聞いてくれる?」

吉澤さんがいつものように手を叩き、みんなの注目を集める。
その中にはなんとなく気付いているようで、ニヤニヤしている人もいた。

「あのさ、すっごい言いづらいんだけど…急に高橋の卒業が決まりました」

えぇっ、とか、なんでー、とか言う中には、わかっててワザと言ってる顔も。
その人と軽くアイコンタクトすると、それを見て気付く子もいたり。

「だから、高橋と仕事するのは今日が最後になります」

ふと麻琴を見ると、いつもより口が大きい。
嘘だよ、と告げようとしたコンコンを目で制する。
ほっといたらどうなるやろか?

194 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/01(土) 23:40

「高橋を気持ちよく送り出すために、今日はいつもより張り切ってしような」
「はーい」
「はぁい」

気の抜けた返事と混じって笑い声まで聞こえてきたのに、麻琴はまだ気付かない。
むしろそれに怒りを露にしているようにも見える。
ぐっと拳を握り締めて、むっとした表情を作っていた。

話が終わって真っ先に麻琴の隣に座る。
何か言おうとしてやめてを繰り返す麻琴。

「…そーゆー、ことやから……」

泣き出しそうな顔になってきてて、こっちも笑いを堪えるのが辛くなってくる。
同じく笑いを堪えてる周りを見渡して、更に吹き出しそうになるのを咳で誤魔化した。

195 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/01(土) 23:46

ミキティが声もなく笑いすぎてれいなにもたれかかって崩れ落ちた。
れいなも口元を押さえて笑いを堪えてる。
小春ちゃんにそっと教える吉澤さん。
さゆと絵里はお互いにニヤニヤしてる。
コンコンはガキさんとなにやら話してる。


「モーニング娘。さんスタンバイお願いしまーす」

あ、そろそろ言わんとヤバいんやない?
チラッと吉澤さんを見ると、ばらしていいよの合図が出た。

けれど麻琴は足早に立ち去って、ADさんの背中を追いかけるぐらい早く走っていった。



196 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/03(月) 14:07
続くかな…?
197 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/03(月) 22:06
続き期待
198 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/13(木) 01:40

「ちょ、待って!」

スタジオとは別の方向へ向かう麻琴。
それを追いながら、すぐに嘘って言わなかったことを後悔した。

収録の直前でもちろん衣裳を着た私は、底の高いヒールを鳴らしながら必死についていく。
遠ざかる麻琴の背中が通路の角に消え、慌ててその後に続いた。

ようやく角まで辿り着いて、壁に手を着いて通路を曲がろうとする。
その足が、追い掛けていた標的の満面の笑みに、止まった。





「さて、今日は何の日でしょー?」
199 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/13(木) 01:41



「愛ちゃんってやっぱ単純だねぇ」
「…うっさいアホ」

スタジオへ戻る途中、恥ずかしさで顔から火が出るような思いだった。
思いっきり自分を騙した相手と手を繋いで歩くなんて。

首謀者は吉澤さんと麻琴で、他のメンバーもみんなグルらしい。
小春ちゃんには直前まで黙っていながら、あの時吉澤さんがそっと本当のことを教えたらしい。
演技にしてはうまいと思ったらそういうことか。

「もぉぉ…はずいわぁ…」
「まぁそりゃあねぇ?全員グルだし」
「はぁ…帰りたい…」
「いやいやそれはまずいでしょ」

能天気な声にむっとして、大袈裟に振りかぶって軽く隣の二の腕を叩く。
いたたた、と同じく大袈裟に痛がる麻琴。
200 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/13(木) 01:42

「骨折れたぁ」
「んなワケな」
「エイプリルフール」
「………もうイヤ!」

頬を突く手を振り払い、ついでに繋いだ手も振り払って逃げ出す。

「ちょ、愛ちゃん!?」

さすがにヤバいと感じたのか、麻琴の焦った声が聞こえる。
わざとヒールを鳴らして早足で歩く。

「ごめんってぇ、ほんっとゴメン!」
「あかん、許さん」

急ぎ足で前に立って両手を合わせる麻琴を、軽くかわして先へ進む。
情けない声と追ってくる足音に思わず笑みがこぼれる。
201 名前:エイプリルフール 投稿日:2006/04/13(木) 01:44





さて、今日は何の日でしょう?




202 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/04/13(木) 02:00
200get!吉澤さんの誕生日とかはいいんです(ぇ

>>189
ホンワカどもです!

>>196
続きました!

>>197
期待しちゃイヤン(をい

次の更新はできるだけ早めに頑張ります。
ネタはあるんですけどいつできるかわかりませんorz
203 名前:土に潜った某。 投稿日:2006/04/16(日) 01:40
やばい……有り得ないくらいに頬が緩む(w どうしてくれますか(w
204 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/16(日) 17:36
まこあい最強すぎるw
やべぇ、マジはまるわ。
205 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/17(月) 19:53
ええねーまこあいええねー
206 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/07/28(金) 19:33
お久しぶりです。生きてます。遅くなって申し訳ないです。
コンサで暴れてました。こんこん・゚・(ノД`)・゚・

>>203 土に潜った某。様
マコみたいになってますよ!愛さんに怒られてください!(ぇ

>>204 名無飼育様
まこあいは自分の中でいつでも最強ですよ?
もっとはまっちゃえーw

>>205 名無飼育様
ええかええかええのんかー

さすがにこんだけ放置しといて更新ないですなんて言えませんので
頑張って書きましたけども果たして気付く人はいるのでしょーか(ニガワラ
とりあえず、甘い方かと思います。多分きっと。
207 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:34
「麻琴っ」
「ん?」
「麻琴ぉ」
「なにー?」
「麻琴って」
「なんだよぅ」
「なぁ、名前で呼んで?」
「ぅえ?…愛ちゃん?」

自分で言っといて、不機嫌そうな顔をする愛ちゃん。
いつものことだけど、今日は余計によくわかんない。
208 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:34

「なぁにさ?」
「ちゃんと名前で呼んで」
「愛ちゃん」
「だーかーらぁ!」

あぁ、そーゆーことか。
多分わかったけど、怒ってる愛ちゃんをからかいたくてわからないフリをする。

「わかんねーって」
「名前で呼んで」
「愛ちゃん」
「ちがうってぇ!」
209 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:34

膨れる愛ちゃん。さすがに確信が持ててきた。
そろそろわかったって言わないと多分アホ呼ばわりされちゃうな。

「もぉ、アホ」

…遅かったか。

「わぁった、怒んないでよ…」

期待に満ちた目でじっと真剣に見つめられる。
一つ深呼吸して、見つめ返す。



「ぁ、愛」
210 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:35

ヤバい、恥ずかしい。
こんな呼び方初めてだよぅ…あ、エンジェルハーツは呼び捨てだったっけ。

顔に熱が行くのを感じながら、呼ばせた本人の顔を見ると、まだ不服そうだった。

「吃ったやろ」
「ぅ…」

高橋監督はちょっと厳しいです…。
ちくしょー、今度はNG出さないぞぉ。
また深呼吸して、じっと見つめ直す。

「…愛」
211 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:35

満足そうに笑った唇に自分のを重ねる。
離れると、目を見開いた監督の顔。
ほっぺが赤くなってる。

「これで、いい?」
「ぉ、おぅ」

監督だって吃ってるじゃん。
気が抜けてにへ、と笑うとむっとする愛ちゃん。

「もっかい呼んで」

あーいいとも、もう吹っ切れたもん。

「愛」
212 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:35

してやったりって顔で相手を見ると、ちっとも嬉しくなさそう。
それどころか、ぷいって目逸らされた。

「わかっとらん、アホ」

まだ満足いかなかったらしい。
何が足りないのか言ってもらわないとわかんないよぅ…

「麻琴」
「ぅ?んぅっ」

考えてたら、急にキスされた。
しかも、深いヤツ。
舌絡められて、吸われたりして、何も考えられなくなる。
トロって糸を引いて離れる。
213 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:36

「もっかい」

キスかな、と思っても、じっと見つめられたまま。
自分からしようとすると、拒否された。
キスじゃないなら…また、呼べって?

「やぁだ、もぉ呼ばないよ」
「なんでぇ!」
「そっちこそ急にこんなこと言い出したのぁなんで?」

やべ、呂律回んない。
それに涎垂れそうになった、あぶねー。
214 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:36

「…麻琴」

念の為口を拭った手を取られる。
視線を戻すと、ちょっと切なそうな顔。
わぉ、エロス…じゃなくって。

「あーしがいつから『麻琴』って呼んでるかわかる?」

そう言われれば、結構前から呼び捨てだった気がする。
最初に呼び捨てにし始めたのも愛ちゃんだっけか。

「…結構前だよね?」
「………」

むすっとする愛ちゃん。
いやだってわかんないし。

「その結構前の頃から麻琴に呼び捨てにされるの待ってるんやけど」
215 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:36

「………ごめんねぇ鈍感で」

膨れたままの愛ちゃんに素直に謝る。
こんなもんで彼女の怒りは解消しないだろうけど。
掴まれたままの手を彼女の頬に添え、キスする。
その瞬間は目を閉じたけど、離れるとまた睨み付けてくる。

「そんな怒んないでよ愛ちゃ…」

ヤバい、と思って口を押さえるが時既に遅し。
一層強く睨まれる。

「ごめんってぇ…」

弱々しく謝っても、多分意味ないだろうな。
変わらず睨まれたままでしゅんとなる。
216 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:37
「だぁって急に呼び方変えろって言われても無理だもぉん」
「…あほ」
「ごめん…」

わしゃわしゃ頭を撫でられる。
その顔はもう睨んだりはしてなかった。

「…今日だけ、頑張ってみる」

一瞬目を大きくした彼女は、くしゃっと笑ってまた頭を撫でた。

「頑張ってな」
「うん…うまくできたらさ、頭撫でてね?」
「ちゅーしたる」
「ほんとぉ?」

にひひ、と笑う。
愛ちゃん…愛も、一緒に笑ってくれた。
217 名前:二人称について 投稿日:2006/07/28(金) 19:37



「ほら、呼んでみ?」
「…愛」
「よくできました」
ちゅっ
218 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/07/28(金) 19:40
おしまい。締めがダメダメorz

マコはヘタレさんだから呼び捨てなんて一生無理だと思うけど
甘えるみたいに ∬∬´▽`)<あーいー なんて言ってる所をちょっと聞いてみたいとも思います。
219 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/28(金) 22:05
待ってましたっ
きっと二人きりのときとかは
∬*´▽`)あーいー膝枕ぁ
とかですよw
220 名前:トリ(仮) 投稿日:2006/08/27(日) 23:55
トリップのキーをメモし忘れたままリボンの騎士千秋楽見てきました…
マコカッコ可愛かったよマコ・゚・(ノд`)・゚・

>>219
川*’Д’)<なっ!何いっとるがぁ!
とか言いながら内心喜ぶ愛さんみたいな?w

さて…更新といきますか。
221 名前: 投稿日:2006/08/27(日) 23:57
千秋楽の舞台は無事終わり、様々な感情が涙となって込み上げてくる。
舞台を終えた安心感、最後まで走り続けた達成感、終わってしまったという虚無感。
けれど、別れはそれらすべてを打ち負かし、悲しい涙を流させることしか許さなかった。

お世話になった共演者の方々に頭を下げ、メンバーみんなと熱く抱擁を交わしながら、麻琴の姿を追う。
まだ吉澤さんと喋ってる…吉澤さん、泣いてる。
大きい子供を抱き締めて、困ったみたいに笑う麻琴。
目尻は涙で濡れて、ほっぺも赤くなってる。

222 名前: 投稿日:2006/08/27(日) 23:58
後ろから小春ちゃんがくっついた。
やっぱり涙でボロボロになってる。
わあわあ声あげて泣いてる小春ちゃん。
麻琴よく面倒見てあげてたもんな。
吉澤さんと一緒に頭を撫でられて、親子っていうより兄弟みたいになってる。

誰かに呼ばれて顔を上げる麻琴。
視線の先には美貴ちゃん。
じっと見つめるその目には強い力が込められてる。
おどけながら涙ながらに笑う麻琴。
途端に美貴ちゃんの目から涙が零れだす。
慌てる麻琴に抱きついて、何か囁く美貴ちゃん。
抱き締め返す麻琴の顔から、少しだけ笑みが消える。
少しの間抱き締めあって、離れる頃にはちゃんと笑顔に戻っていた。

223 名前: 投稿日:2006/08/27(日) 23:58
美貴ちゃんが離れた途端襲ってくる三人。
まこっちゃんまこっちゃんと喚きながら、吉澤さんと小春ちゃんを弾き飛ばす。
可愛い顔が台無しになるくらい泣いてるさゆ。
何か伝えようとしても言葉に詰まってしまう亀ちゃん。
子供みたいに泣き喚くれいな。
みんないっぺんに抱き締めて、また新しく涙を流す麻琴。
行っちゃヤだ、行かないでなんて好き勝手言い捲る三人。
麻琴も耐え切れずに顔をくしゃくしゃにして泣き始める。

224 名前: 投稿日:2006/08/27(日) 23:59
「こーらぁ三人とも、まこっちん困ってるでしょーがぁ」

震える声で、いつもみたいに三人を注意するガキさん。
泣きながらやと説得力ないよ、ガキさん。
しっしっとさゆ絵里れいなを追い払い、麻琴の正面に立つ。
まだ涙が止まらない麻琴に何か言おうと口を開く。
声より先に流れる涙。
泣きながら、それでも笑顔を作る麻琴。
手を広げて、ガキさんを招き入れた。
麻琴の胸に顔を埋め、背中に回した手に力がこもった瞬間、さっきの三人より子供みたいな泣き声が響き渡る。
一瞬肩を竦めて驚いて、再び流れ出す涙も気にせずに麻琴は笑った。

225 名前: 投稿日:2006/08/27(日) 23:59
いつもこうして、麻琴の周りには自然と人が集まっていく。
いくらダンスができても歌がうまくても、人間ができてなかったらこんな風に人は集まらない。
私はそう思う。



不意に、麻琴と目が合った。
全部わかってるみたいに笑ってみせる麻琴。
私も笑い返す。

226 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:02
そういった意味で麻琴はカリスマ性を持っていた。
触れればみんな暖かくなる、優しい炎。
攻め立てて燃やしたりせずに、暖かく包み込む笑顔。
それに気付くまで、私は間違ってたんかもしれん。
何が正しいかなんて、わからんけど。
多分、麻琴すらわかってないやろうけど。

「麻琴」
「ん?」
「がんばりや」
「…うん」

赤い目が垂れ下がって、鼻をすする麻琴。

227 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:03
私が見てたのは、青い炎。
鋭く尖った眼差しに焦がされて、その美しさに飲まれてしまった。
でも、それは麻琴の本心じゃなかった。
知らない場所、知らない人に囲まれ、気を張り詰め自分を追い詰めて温度が上がっただけ。
けれど私は、その本当ではない麻琴を求めた。
幻想を抱き、勝手にライバルと決め付けた。
無茶苦茶なことを言って責めたりした日もあった。
それでも麻琴は笑い続けてた。

228 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:04
歩み寄って、頭を撫でる。
くしゃっと笑う麻琴。
込み上げるものを抑え、抱きつく。
背中に手が回される。
麻琴の肩に顔を押しつけ、泣かないように、精一杯堪える。
そんな努力も虚しく、背中の手が優しく動いて涙が止まらない。
息を吐いて、抱き締める手に力を込めた。

「まごど」
「ん」
「…っ……まごどぉ」
「…なぁにぃ?」
「…っ………、…」
「なにさぁ…」

229 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:05
背中の手はいつしか頭を撫でていて、まるで手品のように涙を誘い出す。
歯を食い縛って顔を上げるが、麻琴の手品はまだ続くみたいだった。

目が合う。

口が開く。

「お疲れさま」

「…ありがど……麻琴も」
「うん、ありがとぉ」

230 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:05
目の前の柔らかく優しい炎が、徐々に小さくなっていく。
消える前の一瞬が美しいなんて、よく言ったもので。
泣き顔で笑う麻琴がとても綺麗に見えた。

「…麻琴」


「ん?」



「モーニング娘。、お疲れさま。」

231 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:06





232 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:08



いつも一番に来てた麻琴は、今日からいない。
足りない違和感を感じても、笑顔を絶やしてはいけない。

「愛ちゃん」

「…おはよ、ガキさん」

「無理すんなよ」

「………おぅ、ガキさんもな」

ちょっと腫れた目で、お互い笑い合う。



火は燃え移る。
火は熱を移す。

麻琴はまだ、傍にいる気がした。
233 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:08
マコ乙
234 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:09
愛さん乙
235 名前: 投稿日:2006/08/28(月) 00:46
そして自分乙



タイムオーバーしちゃったけどね!orz
236 名前:石川県民 投稿日:2006/08/28(月) 19:40

作者さまおづがれざまでずぅぅぅぅ。
237 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/09/14(木) 23:39
さぁ!今年もやってまいりました高橋さんの誕生日でございます!
しかも二十歳ということで気合を入れたいんですが!
また途中までしか書けませんでした('A`)

>>236 石川県民様
や、これで終わりってわけじゃないですのでw
まだまだ続きますよ!多分!(ぇ

つーことで一応誕生日ネタです。
あ、一応>>220-235は自分です。確認のため。
238 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/09/14(木) 23:40

「愛ちゃん誕生日おめでとー!」
「おめっとー!」
「おめでとございまーす!」

「お、おぉ、ありがとのぉ」

「愛ちゃんハイこれー」
「おぉ!可愛い!」
「絵里のプレゼントのほうが可愛いー」
「こっちも可愛いなぁ」

「そしてウチからは…ハイこれっ!」
「うわぁ!いーんですかこんなの?」
「いーのいーの、気にすんなって」
239 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/09/14(木) 23:40

プレゼントに囲まれて嬉しそうな愛ちゃん。
でもちょっとだけ淋しそうに見えるのは、去年より人が少ないからかもしれない。

「もうちょっと前ならこんこんも麻琴も一緒だったんだけどなぁ…」

吉澤さんが寂しげに呟いた一言で、少しだけ楽屋に暗いムードが漂う。
しかしそれは合図でもあり、扉の前で待機する私達のテンションは中とは反対に一気に上がった。

(うぅ〜もーちょっとっ)
(麻琴落ち着きなよ)

小声で制するあさ美ちゃんだが、その頬は私と同じように緩んでいる。



しかし、その喜びは見事に打ち崩される。
祝うべき主役の手によって。
240 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/09/14(木) 23:40

「そんなこと言わんとってください」



用意した台本の役者と違う声。
少し怒ったような愛ちゃんの声だった。

「麻琴もあさ美ちゃんも自分の道に向かって頑張ってるんですから…
 娘。におってできんことをするために娘。を卒業したんであって、
 …やから…麻琴とこんこんも今頑張ってるはずやし…あー、だからそのー」
「つまりぃ、まこっちんもこんこんも自分の夢に向かって頑張ってるから
 今更引き止めるようなこと言っちゃダメだって言いたいんでしょ?」
「そう!さすがガキさん!」

愛ちゃんの話に聞き入ってしんとしていた楽屋から、笑いが漏れる。
241 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/09/14(木) 23:41

「そーだな、いつまでも引きずっちゃダメだよなぁ」

さっきよりは明るい声で、吉澤さんが言った。
どうやら年長二人による計画は五期メンバーの絆を前に失敗したようだ。
信頼してくれる二人に感動しながら、そっと楽屋の前を離れる。
あさ美ちゃんは、なんだか幸せそうな顔をしていた。
私も同じ顔をしているんだろう。

(帰ろっか?)
(そだね)
242 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/09/14(木) 23:42






廊下を歩きながら、ふと思い出す。

「そーだ、私石川さんに挨拶しに行かなきゃ」
「あ、じゃあ私も行くー」
「勉強しなくていいのか受験生ー」
「一日くらいヘーキヘーキ」
243 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/09/14(木) 23:42

美勇伝の楽屋を開けると、いち早く気付いた岡田ちゃんと目が合う。
久しぶりに会うなぁ、なんて思うと、体が勝手に両手を広げて向かっていった。
もちろん、岡田ちゃんも。

「唯ぃぃいいいいいいい!!!」
「あなたぁあぁああぁぁあああ!!!」

響き渡る大声。
目眩がしたような動作を見せる石川さん。
あさ美ちゃんと三好ちゃんはただただ苦笑い。
気にせずに抱き締めあう。



とその時、扉が開いた。

「なんや、大きい声出して」
244 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/09/14(木) 23:43

「あ」



「…あ?」





「「あぁあああぁあああぁあああああ!!!?」」
245 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/09/14(木) 23:43
できることなら一週間以内に更新したいっす。
246 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/09/14(木) 23:44
遅くてもごっちんの誕生日より前に…。
247 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/09/14(木) 23:51
おたおめAA探してみたけど見当たらなかった…('A`)
248 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/09/16(土) 10:23
誰が入ってきたんだ?!高まる期待
249 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/09/16(土) 12:57
さてどうする〜?w
250 名前:puCMMAkoAI 投稿日:2006/09/25(月) 04:32
ごめんなさいまとまりませんでしたorz
もうちょっと待っててください…なんて言ってるうちにマコの誕生日が来そう…
251 名前:トリorz 投稿日:2006/10/29(日) 23:59
マコおめでとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!

先日、お世話になってたPCさんがあぼーんしました。
データが吹っ飛んだようです。トリップすらキーもわかりません。
とりあえず名前はこれで。メモ取っとけばよかった('A`)ヴァー

>>248
タイミングの悪さと空気の読めなさといえばこの人!(ぇ

>>249
どうしましょう(をい

とりあえず書けた分だけうpしてみます…続きは書き次第。
252 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/10/30(月) 00:01






感動の再会を熱い抱擁?で分かち合ったところを、リアルに熱い抱擁を交わすべきだった相手に見つかってしまった。




253 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/10/30(月) 00:02
地べたに正座する私とあさ美ちゃんを見下ろす愛ちゃん。
もう一人の五期メンバーガキさんは、困ったように笑いながらそれを離れた場所で眺めている。
我関せずといったその態度に睨みを効かせる。

「麻琴!聞いとるんか!」
「へぇ、すいやせん…」

お祝いの言葉に感激の余り涙を流すとまで予想していたのに、当の本人はぷりぷり怒ってらっしゃる。
完全に失敗に終わったんですが、どうしましょう吉澤さん?
指示を仰ごうと吉澤さんを探すと、影すら見当たらず。
ドア付近で何かが動いた気がして立ち上がり、叫ぶ。

「吉澤さんに美貴ちゃん、どこ行くんですかぁ!」
「そうだそうだー!ドッキリしようって呼び出したのは二人でしょー!」
「ちょ、待って!じゅ、ジュース買いに行くだけだから!」
「そ、そーそー、ちょーっと喉乾いちゃってさぁっ」



「二人とも正座」
「「はぁい…」」
254 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/10/30(月) 00:03

うなだれる二人を見てガキさんが吹き出す。
それに反応する、正座させられた二人。
こそこそと耳打ちしあい、ニヤリと笑って美貴ちゃんが声を上げる。

「そういえばガキさんが最初に言いだしたんだよねー、こんこんとまこっちん呼ぼうって」
「うぇっ!?ちょ」
「そーそー、発案者は実はガキさんなんだよなー」
「ちが」
「すっごいノリノリでさー、あんなイキイキしたガキさん美貴初めて見たね」
「あーウチも」
「待って!なんで最初から入ってることに」
「ガキさん」
255 名前:誕生日ドッキリ大失敗! 投稿日:2006/10/30(月) 00:03

呼び止められ、言葉を遮られたガキさんは、愛ちゃんの顔を見てはっきりと苦笑いを見せた。
あ、コイツ絶対話聞かないな、いつものことだけど、とでも思ったんだろう。
がっくりと肩を落とし、正座したところで、亀ちゃんがコソコソ笑ってるのを見つけた。
少し考えた後、ニヤリと笑って(以下略



そんなこんなで娘。のみんなとなぜか美勇伝の皆さんも正座をすることになった。
ガキさんからまったく関係ない人がとばっちりを受け、亀ちゃん、さゆときたところで小春が自主的に座り、
れいなもそれにならい、美勇伝の皆さんも座らなきゃいけない雰囲気になってしまったのだ。
石川さんから殺気が漂ってくるのがわかる。
すいやせん、うちの我儘リーダーとヤンキーサブリーダーのせいで…

あ、もう『うちの』じゃないのか。
256 名前:トリorz 投稿日:2006/10/30(月) 00:05
遅くなった上にちょっとだけでほんとに申し訳ないorz
ごめんなさいごめんなさいorz
257 名前:トリorz 投稿日:2006/10/30(月) 00:08
あ、アヤカおめ

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