真の御言葉

1 名前:はじまり 投稿日:2005/03/08(火) 18:43
あるところに神の心がわかるようになったと思い込んだ男がいた。
勝手に自分で聖なる御名を得たと言っていた。
しかし彼は英語をよく分かっていなかったので、"L"を多くつけて
しまって「ひいらぎ」になってしまっていた。
そんな男の精神がある夜、さまよえる乙女の元にあらわれた・・・
2 名前:本来人間に誇れる物があるとすれば・・・ 投稿日:2005/03/08(火) 18:44
第一に神様は私達の父であり母である。
第二に私達は神様の愛を受けられる息子・息女だということである。
第二に私達は神様が創造した宇宙の相続者だということである。
・・・・・・
なしてこげなことになるっちゃろうか?
悩んでいる娘。のもとに間抜けな自称救世主の精神が訪れた。
「今はどの時代より家族が大切な時です。
困難な経済、倫理と道徳の喪失、青少年たちの脱線、
無分別な性倫理は、人間の最も基本的で究極的な幸福の土台となる
家庭を激しく揺さぶっています。
あなたの悩みの根源もそこに原因があるのです。
人はいったい何を中心にして生きるのかを真剣に考えてみる時では
ないでしょうか。」
「そげなこととは違うとると思うんやけど・・・」
「ふと考えると、一日一日が同じように過ぎ去って逝くようですが、
きょうの一日は、きのうの一日とは違う新しい一日であり、新鮮に
生きるべき一日です。
そのため神様は永遠の生命の糧である御言葉をくださったのです。」
「何か訳のわからん話をされても、れいなにはいっちょんわからんけん、
他の人のところに逝って欲しいやけど・・・」
3 名前:アダムとイヴを通じた神様の御旨 投稿日:2005/03/09(水) 19:00
「多くの人たちが神様の御旨について語っています。
『神よ、御旨をなさしめ給え』と祈ってきたとです。」
「最後だけ訛っても、興味はなかとです。
だいたいれいなは自分の力ば信じとるけん、
神様はいらんとです。
れいなの悩みば解決でけたら、話を聞いてもよかけどね。」
「神様の御旨が何であるかわからずに、それが成就されることを
祈って、信仰生活をしとるようなことをあなたはやっとるとです。」
「いっちょん答になっとらんやないね。
れいなはまじめに練習しとるとにあまり誉められんで、時々しか
練習しよらんさゆのほうが誉められるんは、不公平やし・・・
納得いかんちゃけん。」
「あせって答を求めてはいけない。まずは私の話を聞きなさい。
神様の御旨とは、宇宙をつくった創造理想、すなわち創造目的を
完成させることです。
その目的の中心はアダムとイヴでした。
すなわちアダムとイヴを中心とした理想を実現することが、神様の
創造目的なのです。
その理想実現とは、神様を中心としてアダムとイヴが、神様の愛の園
で離れようとしても離れられないように完全に一つとなり、理想的な
夫婦となり、彼らの子女を繁殖することによってつくられる神様中心
の家庭の基台なのです。」
4 名前:アダムとイヴを通じた神様の御旨 投稿日:2005/03/09(水) 19:02
「何か血統書付きの犬とか猫の繁殖と同じごたる気がするとやけど・・・」
「いえ全然違います。
神様の御旨は一つの愛を中心とした家庭理想を成して、神の氏族、民族、
国家、世界、・・・と建設なされることなのです。
そのためにまず神の愛を中心として、家庭を完成させるのです。
神様の理想は、理想的な男性と理想的な女性が結婚して理想的な家庭を
完成することでした。
それでは理想的な家庭の中心は何でしょうか?」
「そげなことは知らん!」
「家庭は結局、父母と子女、夫婦の結合によってつくられる一つの
束なのです。
神様がアダムとイヴをつくったのは、ただながめるためではないのです。
彼らが成長し、互いに異性に対する相対的な心情を通じて、神様を中心
とした人類の真の地上天国を建設させようとするためでした。」
れいなは、天国とはあの世の事だと考えていたので、理解できなかった。
5 名前:アダムとイヴを通じた神様の御旨 投稿日:2005/03/09(水) 19:03
「ここにおいて男性であるアダムは天を代表し、女性であるイヴは地を
代表します。」
れいなは「天と地の代表って何?」って思ったんですが、そのことを
まともに質問しずらくて、
「海の代表はなかとですか?」
「地は池に通じるのです。水のある所が池です。
土も水もあわせてすべて「ち」なのです。
彼らが一つになれば、天と地が統一されるのです。
神様の愛を中心に二人が統一されれば、天宙は自動的に統一されるのです。」
れいながまったくわからない様子なので、この男の魂は
「神様の御旨について瞑想してみなさい」
とれいなの心に語り掛けるので、目を閉じた。
眠ってしまったらしく、気がつくと朝になっておった。
6 名前:神様が絶対に必要とするもの 投稿日:2005/03/10(木) 17:08
れいなは忙しい一日を終え眠ろうとした時、きのう出現した
あの男の魂が、語り掛けてきた。
「あなたの悩みを解決してあげましょう」
「ほんなこつ、しゃーしぃちゃけん。
また神がどうのこうの言うちゃろ?
そげなこと、聞く耳持っとらんけん、どっか行き!」
「いえいえ、聴く価値のある話なので、話し始めます。
神様は被造世界を通して喜びを味わおうとするため、被造世界を
創造されたのです。
神様がいくら絶対者だといっても、喜びを一人で感じることは
できません。
喜びは相対があってこそ生じるからです。
神様が必要とされるのは、智識でもなく、お金でもなく、ましては
権力でもありません。
神様は絶対的な存在であり、全知全能なので、そのようなものを
必要としません。
それは人間にも絶対的に必要なものであると同時に神様にも必要な
もので、それは真の愛です。
愛は一人では生み出す事はできないのです。
神様が最も必要なものは、真の愛を分かつことのできる対象者です。
人間の創造が、神様の愛を御自身で感じる事のできる唯一の道である
ゆえに人間をつくったのです。」
7 名前:神様が絶対に必要とするもの 投稿日:2005/03/10(木) 17:09
「つまり人間って、神の愛玩動物ちゅうこと?」
「いえ、違います。
神様は親の立場にあり、人間はこどもの立場にあるのです。
人間と神様が愛で一体となった関係は、何が作用しても絶対に引き離す
ことができないのです。
この愛の軸に連結された時、人間の家庭は個人的に完成された男性と
女性が一つになって、愛を中心にした理想の家族が出現するのです。
さらにこの愛を軸とした氏族、民族、国家、そして世界があらわれる
のです。
喜びと幸福は神様の愛と一致した場にしかないのです。
すなわち親の喜びはこどもから生れ、こどもの喜びは親から始まるの
です。・・・」
男のつまらない話にれいなは眠ってしまったので、男は消えてしもうた。
8 名前:神様の永遠なる愛の相対者 投稿日:2005/03/11(金) 16:07
その次の夜も男の魂はれいなの前に現れた。
「あなたの悩みを解決させていただきます」
「なしてれいなにこげなわからん話ばするとね?」
「あなたが本当の喜びを知っていないからです。
真の愛を実現することが、本当の喜びなのです。」
「れいなが恋愛を知らんということね?」
「人間と万物が神様の愛を中心に一つとなり、和気あいあいと
した愛の関係を築くのを見て喜ぶために、そして人間が神様の
愛を中心に一つの夫婦の因縁を結び、真の愛の家庭、氏族、
民族、世界・・・となるのを見て喜ぶために、そしてそのような
人間と愛で一つになる喜びを味わうために、被造世界を創造
されたのでした。
まさにこれが神様の創造の理想だったのです。」
9 名前:神様の永遠なる愛の相対者 投稿日:2005/03/11(金) 16:08
「訳わからんちゃけど?」
「宇宙の根本は人間であり、人間の根本は生命であり、
生命の根本は愛であり、愛の根本は神様なのです。
神様は絶対的な存在ですが、愛の相対となる存在がなければ
なりません。
神様の愛の相対者はまさに人間なのです。
人間が完成した愛をもって神様の前に現れる時、幸福のそして
喜びの理想を得た神様となるのです。」
そこまで男の霊魂が話し終えたころには、れいなはすでに
夢の中に逝ってしまっておった。
10 名前:アダムとイヴを創造なさった目的とは 投稿日:2005/03/11(金) 16:09
またその翌日の夜も男の魂はれいなの前に現れた。
「あなたを救うためにきょうもやって参りました」
「呼んどらんちゃけど」
「そげなこと言わんで聴いてください。
神様は完成された男性と女性を合わせたお方なのです。
神様によって創造されたアダムとイヴが完成し、二人が
一つになることができる愛の実体となれば、そこに
神様が臨在し、彼らは人類の完全な父母となるのです。
そして神様の形象的実体の父母となったアダムとイヴが、
実体の子女を繁殖することによって、理想世界が成就
されるのです。
そうなれば人間を通して霊界と地上世界が連結される
のです。」
11 名前:アダムとイヴを創造なさった目的とは 投稿日:2005/03/11(金) 16:10
その時すでにれいなは夢の世界に逝ってしまってたのですが、
男はその中にまで入って話を続けた。
「そういうわけで、神様が愛を中心にしてアダムとイヴに臨在
されることによって、神様は人類の真の父母、実体の父母と
して存在されるのです。
ところがアダムとイヴが堕落することによって、これが成就
されなかったという事実をあなたが理解してくださるように
お願いします。」
しかしれいなは別の夢へ飛んで行ったので、返答などありえ
なかった。
12 名前:アダムとイヴの堕落について 投稿日:2005/03/12(土) 18:22
その次の日の夜もれいなのもとに男の霊魂が訪れた。
「きょうも来ましたよ」
「・・・」
れいなは眠いので相手をしないでいると、
「きょうは素直に聞いてくれるようですね。

神様はアダムとイヴに『取って食べるな』と言ったのは、
彼らが愛することのできる時期になっていなかったからです。
彼らは成長期にいたので、成熟するまで待てとの戒めだった
のです。
成熟の完了する思春期時代までの期間が必要なため、その期間
まで過程的な要件を整えねばなりません。
すなわち霊肉ともに成熟する時を待つ必要があるのです。
そして肉体と霊人体が完全に成長した後に、夫婦として愛し
合い息子・息女を繁殖しなさいという神様の御言葉なのです。
・・・」
その話を聞いているうちにれいなは何だか興奮してきて、
ウルウルのヌルヌルになってしまった。
でもそれを隠して目を閉じていた。
13 名前:アダムとイヴの堕落について 投稿日:2005/03/12(土) 18:23
「アダムとイヴはどんな姿勢でもって、神様が許された愛を
共有するようになるべきかを、考えてい加ねばなりませんでした。
この愛の問題は極めて重大な事で、彼らの生死を狙うものになり
かねないのです。
ところが彼らはサタンの誘惑によって性的衝動感を受けて、
神様の戒めを破ったのでした。
それによって生じた彼らの愛は、天地すべてを統一させる
ことのできる愛では、主体的な愛ではありませんでした。
本来愛は個性を完成させるところから出発するのです。
原理で見れば、思春期を経て異性に対することのできる
資格を備え、天地の調和に一致して責任を担えるときに、
初めて愛の因縁が始まるのです。」
れいなは途中からわけがわからなくなって眠ってしまったので、
霊魂はどこかに去ってしまった。
14 名前:すべての存在は愛を通じてのみ完成する 投稿日:2005/03/14(月) 19:58
次の日の夜、さすがに六日目だったのでれいなは、男の霊が
あらわれたのを感じて、
「また来たとね、れいなは相手せんけんね」
と言うものの、それにはかまわず男の霊は口を開く。
「あなたの人生にとってとても重要なことなので、話を
させてください。
固体完成とは、心と身体が本来神様がつくられた愛の型に
従って、完全に統一した中で成長し成熟するように、授受
作用を永続させていくことをいうのです。
すべての被造物は愛の法則によって創造され、存在している
のです。
植物も花が咲いておしべとめしべが授受作用すなわち循環
運動をすることによって実を結ぶようになるのです。
動物世界もそうだし、人間世界も愛の循環運動によって存在
しているのです。
このようにすべての被造物は、愛の関係を経て完成するのです。
人間は神様の愛の核と一致する位置に立った時、神様の愛の園に
身体と心を一体化させて入っていくようになれば、成熟した人間
となるのです。
その時初めて堕落しない本然の人間として、個人完成が始まる
ようになります。
そして有形世界と無形世界が一体となる立場を創っていくのです。」
15 名前:すべての存在は愛を通じてのみ完成する 投稿日:2005/03/14(月) 19:59
「れいなはそういう立場にないけん」
それを無視して霊は話し続ける。
「存在世界の平面的代表者は人間であり、立体的な代表者は神様です。
これを永遠に結合させる中心点がまさに愛という絆です。
個性完成、相対完成をなしたのち、神様を中心とした愛で公認を受けて
こそ神聖な理想が成立するのです。
神様の創造目的、理想世界の実現は愛から出発するのです。
アダムとイヴは時が来れば自然と思春期になり、異性に目が開く
ようになります。
花が一面に咲く時、人がその香に酔うように、アダムとイヴが
成熟すれば異性を考えるようになります。
この香に神様に一緒に引き込まれていくのです。
神様の愛とアダムとイヴの身体と心、この三つが一体となれば、
宇宙の核が生じてすべての愛をコントロールする軌道にはいって
いくことができるのです。
ところがここで脱線しました。
脱線しなかったならば、完全に一つになり、神様とも離れることも
なく、アダムとイヴも離れることもなかったはずです。
そして子々孫々まで連結され、氏族、民族、世界・・・と形成
できたことでしょう。
そして素晴らしい世界、地上天国になったことでしょう。」
でもそんなことを言われてもれいなは想像することができなかった
ので、すでに眠ってしまっておった。
16 名前:人間が誇ることのできる最も大きな自慢の種 投稿日:2005/03/16(水) 16:29
その次の日も男の精神が現れたことを感じたれいなは、
「何回来たちゃ相手せんけんね」
それを無視して男の精神は話し始める。
「神様は一人の男と一人の女を創造されました。
そして彼らが完成した状態に至った後に、彼らが天的な
結婚生活をするようにされました。
神様はアダムとイヴをして、最初の夫と最初の妻になる
ようにされ、天国建設を始めようと計画されたのです。
もしそれが実現されたならば「生育せよ、繁殖せよ」と
いわれた神様の祝福はそのとき成されたはずでした。
神様は彼らに子女を繁殖できる力を賦与されたのです。
そうなったら彼らの子女も罪のない完全な人間になった
のです。
そしてそのような立場で人間は誇るものができるのです。
第一に神様は我々の親であり、第二に我々は神様の愛を
受けられる子女であり、第三に我々は神様が創造した宇宙
の相続者だということです。」
17 名前:人間が誇ることのできる最も大きな自慢の種 投稿日:2005/03/16(水) 16:31
「なんね、それは?」
れいなにとって興味のないことであった。
それに関係なく魂は語る。
「神様の愛を完全に受けられるなら、それ以上の大きな誇りが
どこにあるでしょうか。
アダムとイヴが神様を中心とする理想家庭を築いたならば、
神様の御旨は成就されたでしょうし、人類始祖の愛の基点を
整えられた家庭となったことでしょう。
ところが人間始祖が堕落したために怨念のまえに弄ばれ、
支配されたのです。
つまり最も大きな誇るべきものを失って、サタンの主権下に
苦しむことになったのです。」
魂が語り終わるころには、れいなは安らかな眠りに就いていた。
18 名前:家庭を中心とした神様の愛の法則 投稿日:2005/03/18(金) 15:00
次の日の夜も男の霊が現れたのをれいなは感じで、
「また来たとね!ほんなこつ、はたかれたいとね?」
と文句を言っても、霊は無視していつものように話し
始める。
「『目に見えんもんをどげんして、はたくとや?』
みたいなつっこみを期待しとったとに・・・」
とれいなは不満そう。
「・・・神様の愛は父母の愛、夫婦の愛、子女の愛の
形で現れます。
この三大愛が人間にとって絶対的な超越できる永遠の
実存的権限を持っています。
この三大愛が結合する時、人間は幸せになるのです。
これが欠如すれば人間に不幸が巣くうのです。
うらやましいと思うものがあれば、本当の幸福では
ないのです。
お父さんがなくても幸せはありえず、お母さんがなく
ても幸せはありえないのです。」
19 名前:家庭を中心とした神様の愛の法則 投稿日:2005/03/18(金) 15:02
「両親揃わな欠陥なんかね?差別やなかね?」
とれいなが発言するのも無視して話を続ける。
「夫婦同士がいくら愛し合って生活していても、
子女がいなければ不幸です。
息子だけ必要なのでも、息女だけ必要なのでも
ありません。息子も息女も必要なのです。
お兄さんがいなければならないし、お姉さんが
いなければならないし、弟と妹もいなければなら
ないのです。」
「そげん完璧な話は現実にはなかばい」
と言うものの、さらに無視して
「妹、弟、姉、兄、皆そろっていなければ不幸です。
完全にそろって一つになった家族を神様は保護します。
これが氏族、民族、国家、社会の起源になるからです。
そして神の愛の法則の基礎なのです。
遅々なる神、母なる聖霊とその御子であるアダムとイヴ
がその中心になるのです。
この神の愛の法則から創造原理の概念が出てくるのです。
そしてこれが定着するとき、平和の起源が成り立つのです。」
れいなの心の内は穏やかでなかったので、霊の話を無視して
ふて寝をしたまま、この夜は終わった。
20 名前:家庭に三代が共存すべき理由 投稿日:2005/03/20(日) 19:55
夜になるとまた男の霊がれいなの前に現れて、勝手に語り始める。
「祖父、祖母、父、母、息子、息女、孫までいっしょに暮らして
こそ、神様の理想は実現するのです。
お父さん、お母さんを愛するだけじゃなく、お祖父さん、お祖母
さんを愛してこそ、神様を愛することになるのです。
父母の上に祖父母を置いて愛してこそ、神様を愛することに
なるのです。
神様と関係を結ぶためには、父母が必要であり、こどもが必要
なのです。
宇宙には授け受けする相対がなくては、存在できないのです。
自分の立っている場所には上下があり、前後があり、左右が
あります。
それゆえ夫婦がいなければならないし、子女がいなければなら
ないのです。天理原則に合わないのです。
これこそが神様の家庭倫理のもとなのです。」
れいなはまったく説明になっていないと感じて、相手にせず
眠り込んだので、男の霊はいずこにか消えて行った。
21 名前:愛の起源 投稿日:2005/03/20(日) 19:56
次の夜もまた男の霊がれいなの前に現れて、こりずに語り始める。
「孤児は父母の愛を受けたくとも受けられず、また父母を愛したく
とも愛せない、不幸な人です。
愛の起源は父母から出てくるのです。
愛の根本は親子の情である縦的な愛と兄弟の情である横的な愛です。
完全なものは変わらないのであり、変わらないものは永遠なのです。

人の世は力の争いが続いており、知識の争いが続いています。
でも末世になれば、愛の争いになるのです。
こぶしの力や知識の力の時代はすべて過ぎ去り、愛の力だけが
残るのです。」
れいなは何か支離滅裂だと感じたが、面倒なので黙っていた。
「兄弟は必要なのです。兄弟の姿を見ることによって、親が
育った過程が分かってくるようになるのです。
また兄弟をもつということは、家庭に美しい円和、丸い球形を
形成するのに必要なのです。
兄弟は父母の身代わりになることのできる存在なので、仲良く
力を合せなければなりません。
そこから天国が始まるのです。」
れいなの無反応にもめげずに霊は語るべきことを話し終えると
消えて行った。
22 名前:祖父母は神様の立場にある 投稿日:2005/03/21(月) 17:18
この日のれいなはちょっとご機嫌ななめ、
「なんで『なっちゃん』になれんかったちゃろ?
去年はポッキー&プリッツに・・・」
とぼやいていた。
そこに自信満々のウキウキで例の霊が登場、
「あなたのお悩み解消決させていただきます」
「ほんなこつ、はたたかるっばい!」
それには無視していつものように話し始める。
「歳を取っていることは、それだけで智恵を多く持って
いるのです。
世の中で歳を取っているのは祖父母であり、最も高齢
なのが神様です。
おじいさんである神様のすべての秘密の倉庫にある
愛の宝物をもらうことができるのが、どれだけ素晴ら
しいことか・・・」
23 名前:祖父母は神様の立場にある 投稿日:2005/03/21(月) 17:19
「おばあさんは・・・?」
とれいなは心の中でつぶやいた。
「祖父母こそが、世の中で最も経験豊かで、豊富な経歴
をもっておられるのです。
だから自動的に宇宙が保護してくれるのです。」
「そげんとは限らんめーや!」とれいなは思うけれど、
何か面倒に感じで黙って寝たふりをしていた。
「・・・家はもちろん人が中心になっています。
祖父母、父母、こども・・・でもそれだけではありません。
家自体は万物を縮小したものです。
そこにすべてが集まっているのです。
すべてのものを縮小したものの中に環境がよく調和して
いなければなりません。
おじいさんとおばあさんを頂点として家族が、東西南北に、
前後左右上下に和合して、笑顔を咲かせねばなりません。」
それだけ語ると男の精神はどこへともなく消えていった。
24 名前:家庭はすべての存在の中心モデル 投稿日:2005/03/23(水) 19:08
次の夜もれいなの無反応にもめげずに、男の霊がやって
きて語り始める。
「父母を愛することで過去を愛することができ、相対を
愛することで現在を愛することができ、子女を愛する
ことで未来を愛することができます。
ですから三時代の愛を体験できるのです。
三つの愛を結集した核心体がまさに家庭です。
家庭はすべての不変の起源であり基本です。
誰も変えることができず、どの国のどんな制度も変える
ことができません。
25 名前:家庭はすべての存在の中心モデル 投稿日:2005/03/23(水) 19:10
人が空間の世界に立つとき、必ず上下が必要であり、左右
が必要であり、前後が必要です。
それでこそ自分の存在位置が確定されるのです。
あなたが上下を、そして前後、左右正しく備えているかに
よって、いろんな姿になるのです。
家庭において父母とこどもがいなければならないし、
夫と妻がいなければならないし、兄弟姉妹がいなければ
ならないのです。
同じように国家にも国の主人としてのすべての家庭が
すべての文明を抱き、その次に世界万民を兄弟姉妹の
ように抱き、結局一つの家庭モデルを実現するのです。
26 名前:家庭はすべての存在の中心モデル 投稿日:2005/03/23(水) 19:11
これは宇宙においても同じ道理です。
このように宇宙の核は家庭なのです。
ですから人間は親子の関係がなければならず、夫婦関係、
そして兄弟関係がなければならないのです。
すなわちこの三つの関係が一点で結ばれなければなりません。
その中心は一つ、愛です。
真の愛が変わらない限り、永遠に世界は廻るのです。
このようになることによって、すべての価値が同等になる
のです。」
男の魂が語り終えたときには、れいなは完全に眠っていた。
27 名前:家庭は宇宙の愛に接する愛の教材 投稿日:2005/03/24(木) 15:49
れいなはこの日疲れていたので早めに横になっていると、
例のごとく霊が現れて語り始める。
「被造世界のすべてのものは、神様の愛する息子・息女が
愛の理想を求めていけるように教材として創ったものです。
それですべてのものが主体と対象の関係で作用します、
鉱物も、分子も、原子も・・・
原子では陽子と電子がそういう関係です。
作用しなくては存続することができません。
運動せずして永続しないのです。
宇宙とは家庭を拡大したものです。
上中下があり、前後左右がある、これが原則です・・・」
28 名前:家庭は宇宙の愛に接する愛の教材 投稿日:2005/03/24(木) 15:50
れいなは何か言い返そうと思ったけれど、意味不明なので
黙っていた。
「あなたがすべてのものを愛することができれば、その中に
神様が共にあります。
天国とはすべての人々を愛することのできるところであり、
それができる人が天国の民なのです。
天国の民として愛を、宇宙の真の愛を体験するための教材が
家庭なのです。
教材として我々に教えてくれる基盤が家庭なのです。
宇宙の愛を習わすして生きていけません。
家庭は愛する訓練を受ける教習所なのです。
そうなってこそ、世界を救うことができるのです。」
29 名前:家庭は宇宙の愛に接する愛の教材 投稿日:2005/03/25(金) 18:03
「そげな言い方したら誰も・・・」
と言いかけて、れいなは話すのを止めた、
何を言っても無駄なような気がしたから。
男の霊はそれにかまわず話し続ける。
「ですから世界の縮小したものが家庭なのです。
だから老年から壮年、中年、青年、少年、幼年の各世代がすべて
そろっていなければならないのです。
人類を自分の家族のように愛し、そしてそのために生きることの
できる家庭が天国を相続できるのです。
神様が創られた天と地のすべての権勢を相続できる特権がここに
あるのです。
自分を愛するように全世界の人々を愛すれば、それが天国に行く
道になるのです。
したがって『心を尽くし、想いを尽くし、精神を尽くして
主なるあなたの神を愛せよ』というのが、第一の戒めです。
第二は『自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ』というものです。
30 名前:家庭は宇宙の愛に接する愛の教材 投稿日:2005/03/25(金) 18:04
神様を愛し人類を愛せばすべてが終わるのです。
修行を積んだとしても、神様を愛することを知らず、
人類を愛することを知らず、全宇宙を愛することを知らないならば
すべて落第なのです。
これを実践できる者だけが、天国の門の鍵を持てるのである。」
それだけ言うと霊は消えていった。
31 名前:家庭は三時代の愛が結集した核心体 投稿日:2005/03/26(土) 15:19
この夜のれいなは少し考え込んでる様子であった。
それを見て男の霊がささやく。
「あなたのお悩みを解決させていただきます」
「何ば言おっと!あんたが何もわからんけん、それを知らせな
いけんと思っとったんよ。
どげんよか話でん、相手に解かるように話さないけんと思うんよ。」
「それはあなたが最初からわからんと考えてるから、頭に入って
こないだけです。・・・
32 名前:家庭は三時代の愛が結集した核心体 投稿日:2005/03/26(土) 15:20
・・・いいですか、我々は運命を受入れねばならないのです。
そして祖父母と父母の運勢を引き継がねばなりません。
祖父母は過去の生きた歴史を代表します。
その次に父母は現在を代表します。
それからこどもたちは未来を象徴します。
ですから祖父母を愛し尊敬するのは、過去をすべて引継ぎ学ぶ
ことなのです。
父母からは現在を学び、子どもを愛することは未来を学んでいく
ことなのです。
家庭のこの三つを見る時、宇宙を見ることと同じになるのです。
このようになれば、そのまま天国に移っていけるのです。
家庭は天国と因縁を結ばせるための教材です。
真の愛の家庭基準を代表することのできる立場に立つことによって、
初めて天国に入ることができるのです。」
33 名前:家庭は三時代の愛が結集した核心体 投稿日:2005/03/26(土) 15:21
「天国はそげんことまでして行くとこなん?」
そんなれいなの質問を無視して話は続く。
「歴史を抱き、時代を抱き、未来を抱くことができるのが家庭です。
神様の愛を中心として、この世で充足感を感じることのできる境地に
入って生きてこそ、天国も無事に通過するのです。
そうしてこそ、この世界も切り抜けられます。
父母は歴史に代ることのできるものであり、
夫婦は時代に代ることのできるものであり、
子女は未来に代ることのできるものです。
この三種類の愛が集結した核心体がまさに家庭です。
天国は家庭を立体的に拡大させただけのものであって、家庭圏を離れた
ものではないのです。
34 名前:家庭は三時代の愛が結集した核心体 投稿日:2005/03/26(土) 15:22
神様の訪ねてこられる道を整えねばなりません。
父母を愛することは、歴史的な存在と時代的な自分を連結させること、
すなわち過去と現在を一つにすることです。
また自分を中心にして子どもを愛することは、現実と未来を連結させる
ことです。
家庭は愛の訓練場所と言いましたが、それは実戦でなく練習、つまり
準備段階ということです。・・・」
まったく反応がないことに耐え切れなくなって、ついに霊は消え去った。
35 名前:人はなぜ生まれたのか? 投稿日:2005/03/27(日) 17:41
きのうと同じようにれいなは考え込んでいた。
男の霊が現れると質問する。
「人ってなして生まれたちゃろか?」
「人は愛し愛される為に生まれたのです。
愛のために生命を捧げなければならないのです。
大宇宙が歓迎できる愛を探して、神様が公認できる愛をつくら
なくてはならないのです。
人間とは、自分で希望して生まれた存在ではありません。
父母の希望によって生まれたわけでもなく、神様の希望によって
生まれたのです。
神様の身代わりである父母の愛を通して、新しい生命体として
生れたのです。
人間の存在目的は、愛の理想を完成することです。
人間は愛によって生れ、愛の中で成長し、さらに異なる次元の
愛と連結される方向に進むのです。」
36 名前:人はなぜ生まれたのか? 投稿日:2005/03/27(日) 17:42
「何か愛ばっかしやね」
れいなの求めていた答ではなかったようである。
それにかまわず霊は語る。
「父母の愛、夫婦の愛、子女の愛を経る過程が生涯の根本であり、
神様の創造的愛の理想の根本の道です。
愛から生まれ、父母から愛を受け、愛によって成長して、愛する
配偶者に出会ってまた愛し合い、その愛の中で死んでいくのです。
ですから、悲しみや苦しみがありえないのが、本来の人生なのです。」
「それはうそたい、人生山あり谷ありやけん!」
とつぶやきながられいなは眠りにつく。
37 名前:永遠なる生命の要素は愛 投稿日:2005/03/29(火) 15:07
れいなはもう二度とあの霊魂を相手にしないと決心して寝ようと
すると、例の霊魂が現れる。
「人間は胎児の時、お母さんから供給される栄養だけでなく、
愛も供給されていることを忘れてはなりません。
だからこの世のすべての人間たちも、宇宙(自然)から物質的な
栄養を供給されているだけでなく、生命の本質的要素である愛を
神様から供給されているのです。
植物が太陽の光を生命の要素として吸収するのと同様に、人間
たちは神様から愛を吸収するのです。
人間は生れる時、愛によって生まれ、生れてからは愛を受けながら
成長していきます。
やがて父母の愛だけでは不足して、兄弟間の愛と氏族の愛を中心
として、横の愛に広がるのです。
すなわち天地間のすべての愛を受けながら、成熟していくのです。
思春期になると、異性間の愛を求めるようになり、異性間の愛に
よって総合的な愛の圏内に進入していくのです。
愛を得るため、愛を守るため、愛の環境圏を成立させるのです。
38 名前:永遠なる生命の要素は愛 投稿日:2005/03/29(火) 15:08
結婚とは何でしょう?
それは横的な夫婦の愛を学ぶためなのです。
そして子どもを産むのは、世界を愛する方法を学ぶためなのです。
子どもがいなければ未来に連結されません。
そしてお祖父さん、お祖母さんに孝行するのは、霊界からの教育を
受けるためだと知らねばなりません。
このすべてのものが、愛を中心に連結されます。
そうなってこそ、神様の立場に立てるのです。
神様の立場に立つためには、神様の愛を所有せねばなりません。
神様の愛を所有した人だけが、神様の造られた世界のすべての
権勢を相続できる特権を得ることができるのです。
愛の僕(しもべ)となり、愛の奴隷となるのが、最大の幸福なのです。」
それに対してれいなは反論する。
「すべてのものから自由になるとが、幸福とちゃうん?
・・・れいなはそげん思うとる」
霊魂は何か言いたそうだったが、時間が来たので消えてしまう。
39 名前:愛の相続と神様の祝福 投稿日:2005/03/31(木) 16:35
その次の夜もれいなの前に霊魂が現れて語り始める。
「人は幼い時には父母の愛がどういうものだか知りませんが、
結婚して家庭を築いて子どもができるようになれば、父母の
愛がどのようなものか知るようになるのです。
それゆえ、子女に赤ん坊ができる日が栄光の日なのです。
こどもがいなくては、未完成状態なのです。
神様の愛を知ることができません。
夫になってみなくては妻がわからず、妻になってみなくては
夫がわかりません。
こどもも父母になるまでは、父母の愛がどういうものだか
わかりません。
ですからこどもがいなくては、真なる夫婦となれません。
40 名前:愛の相続と神様の祝福 投稿日:2005/03/31(木) 16:36
父母が子どもの結婚を願うのは、父母の愛をすべて相続させて
あげたいし、伝授させてあげたいからです。
愛は人間の最高の願望なので、万民は両手を挙げて、相続しよう
とします。
その愛によって、霊界でも堂々と神様の前に出ていくことが
できるのです。
そのような愛を完遂できるところが家庭です。
人間は誰でも結婚して、子女を生み育てなければなりません。
そうしてこそ、子どもの愛と父母の愛を所有することができます。
そうでなければ、天国に行けないことを知らねばなりません。」
「結婚して子どもを産むことが、人生の目的ごたる話やね。
そげなんは、麗奈はすかんちゃけど!」
またれいなに拒絶されて、霊魂はどこかに消えてしまう。
41 名前:愛の中心を求めていく人生行路 投稿日:2005/04/01(金) 14:27
次の夜も霊魂が現れたのをれいなは感じたが、無視していた。
それにもめげずに霊魂は語り始める。
「人間は愛によって生まれ、父母の愛の中で大きくなり、
愛を広めながら成熟するのです。
異性の相対に出会うと、一段階の愛を完成して、天地の愛を
代表することのできる基準に入れば、その実を結んで、
子どもを身ごもることになるのです。
男性と女性が心情的に愛しあって生れた子どもは、愛の核心に
通じる道をつくってくれ、その中心を通れば神様に出会うことが
できるのです。
父母の愛によって生れて受けた愛を、子どもを愛してみることに
よって、父母の心情を体験できるのです。
父母が子どもに注いだ愛は物質的な愛ではなく、本質的な愛です。
天地が変っても、歴史時代が代っても、変わらないのは父母が
子どもに与える愛です。
父母になって子どもを愛することによって、神様が人間を
どのように愛してこられたかを体験を通じて確認できるのです。
父母がどれくらい愛してくれたかを感じて悟るようになります。
そして老いた父母に対して、さらに敬い孝行するようになるのです。
そのようにできなければ、父母としての自覚がないだけでなく、
子どもに対する愛も偽善だと言わざる得ないでしょう。」
42 名前:愛の中心を求めていく人生行路 投稿日:2005/04/01(金) 14:28
「それって独善的と茶うんかな?」
とれいなはつぶやくけど、それを無視して話は続く。
「子どもを愛するよりも、老いた父母をもっと愛さなければ
いけないし、それ以上に神様をもっと愛さなければならない
のが、愛の秩序であり法則であることを知るべきでしょう。」
「そげなこと知らん!」
れいなはかたくなに反発的な発言をする。
それでも話は続く。
「・・・異性を相対者として選び愛し合うとき、その結実として
子どもを身ごもり父母になりますが、このとき互いが相互間で
愛を授受し、回転するようになれば、横的な愛に続いて縦的な
愛も実現するようになり、愛の中心を求めるようになります。
地球が存在するのも、この愛を中心として運動を続けている
からです。」
「何かめちゃくちゃ」
「そこは愛の中心運動を継続できる無限の力が集ったところです。
このような愛の球形には、間違いなく神様がいらっしゃいます。
ですから世の中にあるすべての被造物は、神様の愛の中心を
もとめていくのです。」
「聞いてられん!」
とれいなが叫んで、この夜の話は終わりになる。
43 名前:霊界について 投稿日:2005/04/02(土) 16:21
次の日の夜、霊魂はれいなにこう言った。
「死後の世界を知りたいでしょう?」
れいなが興味を示すといつものように話を始める。
「この世の人間たちは、胎児期の赤ん坊と同じような存在なのです。
胎児がお母さんのお腹の中ではこの地上世界を知らなかったように、
地上世界で生きる人間たちは、死後の無形実体世界の実在が分らずに
いるのです。
ただ漠然とした心証をもっているだけなのです。
死後の世界は人間が感知できるものでないので、宗教を通した
信仰によって知らねばならないのです。」
「何か強引なごたーあるけど・・・」
れいなは不信を抱く。
44 名前:霊界について 投稿日:2005/04/02(土) 16:22
「私達が本来住むべき場所は霊界です。
霊界は愛の空気が充満した永遠の世界です。
その霊界では、家庭生活で深い愛の経験をした人は、多くの自由を
享受することができるでしょう。
何の制限もなくどこへでも行く事ができます。
その反対に愛の経験のない人は、霊界でも孤立していて、自由が
まったくありません。」
「あんたは見てきたとね?」
その質問を無視して話は続く。
「親子間の愛は縦的な関係であり、夫婦間の愛は横的な関係であり、
兄弟姉妹間の愛は旋回して取り囲む関係なのです。
この異なる三つの愛の経験をもってこそ、無制限に縦的、横的に
行く事ができ、旋回することができるのです。
父母の愛、夫婦の愛、子女の愛を経験するために結婚するのです。
なぜならそのような空気で充満しているところが霊界だからです。
宇宙の父母を通して、肉身の父母を通して、真の父母を見出さ
なければなりません。
肉身の父母は、通過の父母です。
ですから死の瞬間は、真なる父母に会いに行く歓喜の時間です。」
45 名前:霊界について 投稿日:2005/04/02(土) 16:23
「早く喜びを得たいなら、自殺せろということ?」
「そうではありません。
この歓喜、その愛は「私」のためのものではなく、奉仕と犠牲の
原則の下にすべての原理を通ることのできる愛です。
地上での生活は一度しかない瞬間なのです。
あまりにも短い瞬間です。
この瞬間の時間内に肉身生活を越えて、霊界のために準備
しなければならないのです。」
こう言うと霊魂は消えてしまう。
46 名前:愛は相対から来るもの 投稿日:2005/04/03(日) 17:34
れいなは昼間のさゆみの発言について考えていた。

「さゆは『かわいらしさの進化計画』やってみたいな、キャハ」

なぜそんな発言ができるのだろうと思いながら寝床に就いた。
するとまた霊魂が現われて、話を始める。
「愛は一人では成されないのです。
愛は「私」から出てくるのではなく、相対から出てくるのです。
だから「私」が頭を低くして相対のために尽くさなければならないのです。
人には愛があります。
しかし愛というのは、「私」ひとりでは生じないのです。
男性の前に相対的な女性が現れてこそ、愛が生れるのです。」
「確かにそげな感じはするっちゃけど・・・」
47 名前:愛は相対から来るもの 投稿日:2005/04/03(日) 17:35
「本当の愛は自分を中心にした愛ではありません。
愛の中心は「私」だというのは、サタンが利用してきた考えです。
それを残らず改めなくては、歴史を変えることはできません。
自分が中心だから破綻したのです。
愛は必ず犠牲を要求するのです。
また愛は克服を必要とするのです。」
「愛って奪ったり与えたりするもんじゃなくて、
気がつけばそこにあるもんやと思うにゃけど・・・」
れいなのおかしな発言に反応なく話は続いていく。
「神様を中心とした愛の原則によってのみ、真の愛は見つける
ことができるのです。
世の中で慈悲という言葉も愛がなくては出てこないのです。」
こうしてこの夜の話は終わり霊魂は消えてしまう。
48 名前:愛の調和について 投稿日:2005/04/04(月) 13:58
もの思いにふけっているれいなのところに例の霊魂が現われて、
勝手に話を始める。
「男性は天を象徴し、女性は地を象徴します。
二人が一つになって調和しなければなりません。
男性と女性は異なっています。
声とか体つきとか・・・
でも男女がそろうと相対的につりあって、調和がとれてます。
人間の肉体的構造も、左右で相対的です。
月を中心にして潮が満ち引きするように、女性も一月に一度づつ
生理がきます。
すべてが調和しているのです。・・・」
その話に思わすれいなは頷きながらも、何か違う気がしていた。
「・・・宇宙が陰陽の調和を成して和動するから、人間が拍子を
とらなければならないのです。
異性間の愛の調和は、一つの円形運動をするようになることです。
愛の求心点は、愛の調和する場所であり、生命が胎動する場所であり、
平等主義と共同主義の始発点です。
宇宙のすべての作用と包容する力は愛なのです。
男性と女性の間が愛で結ばれれば、地上で夫婦が歳を取るまで
仲良く連れ添わねばならないし、死んでも永遠にともに生きて
いくようになっているのです。」
49 名前:愛の調和について 投稿日:2005/04/04(月) 13:59
「それはうそばい。
同時に死ぬとはかぎらんし、死んだら生きていけんやろうもん。」
とれいなは反論するけれど、それを無視して話は進む。
「神様を中心として、男性と女性が祝福を受けて、完成した位置に
立ったならば、神様はいつでも訪ねてこられるようになります。
そして相手のからだを通して心まで愛せるようになり、心を愛せる
ようになれば、からだまで従ってくるようになるのです。
肉体が成熟し、霊も成熟しうる思春期を過ぎた男女が、愛の道を
求めていけば、霊と肉が完全に共鳴し、完成するようになるのです。」
霊魂が話し終えるころには、相手にしてもらえなかったれいなは、
完全に夢の世界にいた。
50 名前:結婚の意義 投稿日:2005/04/07(木) 14:49
れいなが忙しい一日を終え眠ろうとした時、例の霊が現れて
勝手に話し始める。
「結婚とは幸福な宮殿の門を開けて入っていく儀式なのです。
それゆえ、人生の重大事といえるのです。
愛は時空を超越し、人間にとって最も偉大なものであり、
結婚はそのような愛を確認する儀式なのです。
なぜ結婚式を『祝福を受ける』と言うのでしょうか?

それはアダムとイヴが堕落せずに完成していたなら、神様が祝福
なされていたはずです。
アダムとイヴは神様の実体対象として、個性を完成し、結婚する
事によって完璧になるのです。
結婚がなければ、人間世界における愛というものが始まらなかった
でしょう。」
「そげなもんかね?」
れいなは疑問に思うが、それに関係なく話は進む。
51 名前:結婚の意義 投稿日:2005/04/07(木) 14:50
「愛というものは一人で成り立つものではなく、相対関係において
成り立つものなので、男女そろわなければ愛を成就できません。
結婚するというのは、愛する二人が寂しい時には慰め合い、
嬉しい時には共に喜び、困難なときには助け合うことのできる
生活をするために結ばれることなのです。
ですから男性のためでもなく、また女性のためでもなく、
天理の法度を一致させるためだというのです。
男女が結婚するのは、自分の不足している面を相対を通して
補充するためです。」
霊が話し終えたころには、れいなは疲れていたので眠ってしまっていた。
52 名前:真の結婚観 投稿日:2005/04/10(日) 17:23
れいなはきょう親友と将来の夢や希望を語り合ったことを
思い浮べていた。
そこの例の霊が現われて、いつものように話し始める。
「男性は女性を探すために、女性は男性を探す為に生まれました。
男性と女性は二人あわせて、より次元の高い神様の愛に接する
ために生まれました。
一人で接しても一方的なので、その合いに触れることはできません。
男女がより高い次元の立体的な愛にジャンプするために結婚する
のです。天国へ行く資格者となるためなのです。
その上で神様に似ることによって、資格を得るのです。
そのためには神様の御言葉を完成することです。
神様の愛を「私」の愛にすることであり、神様の語る言葉を
「私」の言葉として語ることです。
『天国に行くために「私」が人類を愛して連れて行く』
となればよいのです。
そういう人が天国へ行くことのできる候補者なのです。・・・」
53 名前:真の結婚観 投稿日:2005/04/11(月) 14:32
「何言ちょんのか、さっぱ分らん」
れいなはつぶやくが、話は勝手に進んでいく。
「結婚の目的は男性と女性の心の世界を一致させることであり、
愛の完成のためです。
愛と心の完成が実現できたら、家庭の理想を実現できたと見る
ことができます。
そして間違いなく天国へ行けるのです。」
「そげなもんかな?」
とれいなは思うけれど、話はまだ続く。
54 名前:真の結婚観 投稿日:2005/04/11(月) 14:33
「本来心と身体が完全に一つになったアダムとイヴが、神様の
祝福を受け続けることを通して、神様の愛による家庭が形成
されていたなら、それがエデンで堕落せずに成されていたなら、
神様から祝福を受け続ける立場になったのです。
創造世界を完成させることができたのです。
結婚して相対を神様のように愛し、この世界の誰よりももっと
愛することができなければ、天国に復帰することはできません。
真の結婚が完成されないならば、神様と人類を愛することは
できません。
結婚は人類のためにするのです、人類の共同利益のためです、
世界を代表したものです。
その男性は世界を代表した男性であり、女性は世界を代表した
女性なのです。」
「何か大げさやのー、訳わからんし・・・」
とれいなはつぶやきながら、眠りに就く。
55 名前:思春期とは? 投稿日:2005/04/12(火) 16:01
れいなはなぜだか、世の中が狂っているように感じて、無性に
腹が立ってしかたがなかった。
それで横になっても眠れなかった。
そこに普段より少し遅れて霊が出現。
「思春期には誰でも天下の皇子になる気分です。
すべても自分中心にして、世の中をひっくり返そうとする時期
なのです。
思春期には自分を分かってくれなければ、いくらでも危険な道へ
行く危険性があります。」
56 名前:思春期とは? 投稿日:2005/04/12(火) 16:03
「れいなもそげんことになっちょるんかね?」
れいなの質問には直接答えず話し続ける。
「そこに青少年たちの問題の中心があるのです。
思春期においては、どんなことでも自分を中心としなければ
気に入らないのです。
しかし自分と関係を結んだら、それが微々たるものでも得意に
なるのです。
それは思春期がすべてのものに接して因縁を結ぶことのできる
転換点だからです。
春を象徴する時期なのです。春は拡張の季節です。
本来もった要素、すべての力を発揮するときです。
思春期はすべての被造物を愛することのできる心が開かれる時
なのです。
心も身体も四方に大きく膨れ上がる時です。
天地の調和の中で、美しさが最もよく現れる時です。
人間として見た目が最高の時です。
それは異性に対する好奇心と関心が高まるためです。
そして理想の相手に出会うため、心を焦がしながら歩き回るのです。」
57 名前:思春期とは? 投稿日:2005/04/12(火) 16:04
「人間は犬や猫のごたることはせんと思うっちゃけど・・・」
れいなの言うことは確かにもっともだという顔(というか雰囲気)
をしながら、霊は語り続ける。
「そのような独身男女が語り合えば、胸が弾み、興奮することでしょう。
そうなれば心の内に変化が生じます。
そこで神様を中心にすることができなければ、悪の道に進むのです。
だから神様の愛を中心とした理想と希望を持たなければならないのです。
そして最後の場で輝くことのできるのが愛なのです。」
逸らかされた気がしたれいなは、すでにふて寝をしていた。
58 名前:愛はいつから連結されるのか? 投稿日:2005/04/13(水) 14:51
れいなはこのごろ考え過ぎたかなと思いながら眠ろうとすると、
あの霊が現れて語り始める。
「思春期には愛を探して心と身体が衝突を起こすようになります。
愛の感情に襲われるときは、相手のすべてを良く見ようとします。
そういう青春時代に結んだ初恋は、男性でも女性でも永遠に忘れる
ことはできません。
初恋はすべてを占領するのです。」
「そげんかな?」
れいなは疑問に思うが、話は続く。
59 名前:愛はいつから連結されるのか? 投稿日:2005/04/13(水) 14:52
「愛の主体は神様です。
本来神様と愛し合わなければならなかったのに、アダムとイヴは
堕落した天使長の誘惑に惹かれていったのです。
その後良心の呵責を受けて、嘆き悲しんだのです。
もそ堕落しなかったらアダムとイヴは神様を中心に初恋を
したでしょう。
初恋を中心にした父母の愛、初恋を中心にした夫婦の愛、
初恋を中心にした子女の愛、すべてに神様の愛が根づいて
いるのです。
父母の愛、夫婦の愛、子女の愛がひとまとめに全部くっつく愛
なのです。」
「何か初恋から離れたるごたぁするけど?」
そんなれいなの質問を無視してさらに話は続く。
60 名前:愛はいつから連結されるのか? 投稿日:2005/04/13(水) 14:53
「全知全能の神様は、人間が華やかに花開くことのできる時を
造られたのです。
それゆえに青春時代に幸福になることのできる関門として、
結婚という祝福をしました。
この世に存在するすべてのものは、相対的理想を経なければ、
存在価値がなくなるのです。
ですから人間が祝福を受けて結婚するのは、自然の摂理なのです。
愛はいつから連結されるのでしょうか?
・・・・・
それは人間が思春期を迎え、肉体の発育においてすべての器官が
成熟したころでしょう。
停止状態というか飽和状態に入っていくころです。
気球でいえばぺちゃんこな状態から、空気を入れてパンパンに
なったところです。
それは完成の時なのです。
この青春期を越えると、気球の空気が抜けるようにだんだん気力が
衰えていくために、いくら純情を保ったとしても、相対者も求める
ことが難しくなるのです。
結婚にもその時期がつまり適齢期があるのです。」
61 名前:愛はいつから連結されるのか? 投稿日:2005/04/13(水) 14:54
「何かたとえがおかしか」
とれいなは言っても、説明もなく話は進行する。
「・・・完成した男女が神様の愛を中心として、心と身体が
完全に一つになり、神様とともに住むようになる時、完成した
アダムとイヴの立場に立つのです。
このような人々が家庭を築いて出発するのが、歴史的な人生行路の
第一歩なのです。」
話すことだけ話すと霊は消えてしまう。
62 名前:心と身体が一致した愛 投稿日:2005/04/15(金) 14:51
れいなは例の霊が出現したのを感じたが、無視して横になった。
それでもいつものように語り始める。
「人間の心と身体は、主体と対象の関係になっていますが、
それを継続させている力は愛です。
愛だけが心と身体の理想的な関係を永遠に成すことができます。
神様の愛によって心と身体が一つになる中で愛の門が開かれる
時が近づけば、心と身体が共鳴して、幸福になる資質を発揮できる
ようになるのです。」
ふとれいなは最近のニュースから想ったことを口にする。
「神様と一体となった愛とゆうて、か弱い女の子を弄ぶつもりやろ?
わかっとるちゃけん!」
63 名前:心と身体が一致した愛 投稿日:2005/04/15(金) 14:52
れいなの不意打ちに男の霊はたじろぐが、こう言い放つ。
「神様を畏れぬ人だ!そんなことを言うと天罰が下り、地獄に落ちるぞ!」
「あの牧師もそげなことを言ってたっちゃ」
霊魂は一瞬言葉に詰まるが、心を落ちつかすと話し出した。
「私には伝えなければならないことが山ほどあるので本題に戻ります。
夫婦が愛で一つになることは、天宙を抱くことと同じです。
これは宇宙的な出会いです。
二人が一つとなって調和を成し、神様とともに歩まなければなりません。」
れいなはまだにらめつけるような顔をしているので、話が完全に終って
いないのに霊は消え去ってしまった。
64 名前:理想的夫婦関係 投稿日:2005/04/16(土) 18:47
昨夜のことなど忘れたように男の霊が現れる。
というのも、頭の中ではどんな妄想をしているのか分からないが、
何事も行動に起こしたことのない男であったから、そのような
犯罪行為などできるはずもなかったのであった。
しかしれいなはどんなみだらな考えを持っているのだろうかと
疑いの目で見ていた。
それは分かっているはずなの男の霊だが、いつものように平静を
装って話を始める。
65 名前:理想的夫婦関係 投稿日:2005/04/16(土) 18:49
「真の夫とは、真の妻とは、『私が生れたのは、あなたのためですから、
あなたのために生き、あなたのために死にます』と言う人です。
このように相応しながら、相対のために生きる原則を持つことのできる
家庭こそが、理想の家庭であり、幸福の家庭であり、平和の家庭です。
「私」のためではなく、互いのために生き、またそのような心が一致する
とき、理想的な夫婦が現れます。
それが真の家庭の愛の倫理なのです。
真なる父母は、こどものために生きて死にます。
そこに愛が成立しているからです。
新郎・新婦はお金や権力、名誉を中心として一つになるのではなく、
神様の本然の愛を中心として一体とならねばならないのです。
無限に与えたい時には与え、無限に受けたい時には受けるのが
本当の幸福です。」
66 名前:理想的夫婦関係 投稿日:2005/04/17(日) 17:33
「なんだかなぁ?」
れいなは疑問に思うが、それにもかかわらず霊は話し続ける。
「・・・私達個々人は心と身体が相反しているので、心を中心
にして身体を一つにし、心の中に神様が臨在できる相対的
基盤を造成しなければなりません。
このような男性と女性が祝福を受けて、完全な愛を授受しな
がら喜びを享受するのを神様が御覧になると、地上に咲いた
華のようだというのです。
そのような夫婦が世の中を理解して抱くことができ、宇宙
全体を受容できる心で生活する時、笑いが自然発生します。
そのような男女の美しい姿が、神様の前で一輪の花でなくて
何でしょうか?」
「頭がおかしくなっとるっちゃろうもん」
れいなは皮肉を言うけれども相手にされなかった。
67 名前:理想的夫婦関係 投稿日:2005/04/17(日) 17:34
「ある夫婦が全宇宙の事を考えながら、この宇宙が生れたのは
誰のためであるか尋ねてみます。
そうすると自分のためであると同時にあなたのために生れてた
のだと答えるのです。
夫婦とはまさにこのようなものです。
この宇宙の存在価値を重要視することが、夫婦が一つとなる道です。
夫婦は心を中心として、人格を中心として、愛を中心として話を
するのです。
夫婦は同じ道を行くのです。」
霊が話を終えた頃には、れいなは相手にされなかったためか
完全に眠ってしまっていた。
68 名前:死ぬ時までになすべきこと 投稿日:2005/04/18(月) 15:39
リーダーの衝撃的な脱退発表を受けて、慌ただしい一日を終えて
れいなは寝ようとすると、あの霊が出現する。
「人の悲しみや喜びは、どこから生じるのでしょうか?
・・・・・
人間自身から生じるのではありません。
これは力の原則、すなわち宇宙の公法を中心として生じます。
それでは宇宙の公法とは何でしょうか?
・・・・・
男性と女性が最初から最後まで一致していく道であり、
天運に行く道です。
夫婦が一心となって行く道です。」
69 名前:死ぬ時までになすべきこと 投稿日:2005/04/18(月) 15:40
「何だかわからんちゃけど?」
れいなはいつものように意味を理解できないが、話は続く。
「いつまで愛することを願うのかと問われた時、『死ぬまで』
そして『永遠に』と答えるでしょう。
それが本来の心だからです。
人々は結婚する時、互いに死ぬまで愛すると誓います。
ただ死ぬまで愛するという言葉より、ずーと永遠に愛するという
言葉の方がうれしいでしょう。」
「そうやね、死んでも愛し続けたいちゅう言葉が理想やけど、
現実はどげんやろうね?」
とれいなは意外とさめた発言をする。
70 名前:死ぬ時までになすべきこと 投稿日:2005/04/18(月) 15:41
「初恋の時と同じ情熱を持って愛の家庭を築き、その愛を永遠に
拡大させていくことができる夫婦こそが真の夫婦です。
そのような夫婦こそが神様の愛を全面的に受けることができるのです。」
と霊は語るのだが、れいなはつまらなかったのですでに眠り込んでいた。
それで語り終えると消えてしまった。
71 名前:父母の限りない愛の心 投稿日:2005/04/19(火) 15:26
れいなは忙しい一日を終え眠ろうとしていた。
そこにいつものようにあの霊が出現して、例のごとく語り始める。
「父母が子どもを愛するのは真の愛です。
人間の始祖の時から人が子どもを愛した心や、その子孫である私達が
子どもを愛する心は同じです。
また数千年後の人類がその子どもを愛する心も同じことでしょう。
愛は発展もなければ終わりもないのです。
革命の必要もない純粋なものが、真の愛です。
72 名前:父母の限りない愛の心 投稿日:2005/04/19(火) 15:28
親というのは、愛している大切な我が子を通じて恵みを受けたいし、
幸福を感じたいのです。
子どもが死ぬようなことがあれば、この世のすべてを変えてまでも
その子を救う道があるならば、自分の生命を懸けてまでも救うでしょう。
そのような変わらない愛を持っているので、父母の愛は貴いのです。
親は子どもに対して、自分の一番いいものを全部あげたいのです。
それは神様が私達人間に対する愛と同じなのです。
自分の最も貴いものをくださるお方が神様なのです。」
「神様とかいう人から何かよかごたることしてもらった記憶は、
なかっちゃけどなぁ」
とれいなはつぶやきながら眠りに入った。
73 名前:こどもがより素晴らしくなることを願う父母の愛 投稿日:2005/04/20(水) 14:10
れいなは人と同じように努力してもうまくなれないのは、
親のせいかなと思い悩みながら寝室に入った。
すると例のごとく霊が現れて語り始める。
「親は子どもが自分よりできの良い人になることを願います。
父は息子に自分以上のことを成して欲しいのです。」
「やっぱ、男中心にしか考えきらんとやね」
とれいながつぶやくけれど、霊は気づくこともなく話し続ける。
「・・・自分より素晴らしく、自分以上のものを備えている
後継者が現れるのを願っているのです。
これは歴史の変遷を超越する、永遠に近い要求条件なのです。
父母の愛が永遠に接続するためには、その伝統を継承した誰かが
いなくてはなりません。
明らかに子女たちが相続者なのです。
既存の伝統を継承するだけでなく、未来に向って発展させていかな
ければなりません。
74 名前:こどもがより素晴らしくなることを願う父母の愛 投稿日:2005/04/20(水) 14:11
それには父母が自分達より子女が勝ることを熱望することを願う
愛の力が必要なのです。
だから親はこどもがより素晴らしくなれるように、できる限り
最善の条件を準備しようと精誠を尽くさなければならないし、
子どももそれに応えて努力しなければならないのです。
そうすることによって愛の世界が現れて、天国が築かれるでしょう。」
「そげん言われたら期待の圧力に押し潰されて、何もでけんばい」
とれいなは感じて眠れなくなった。
それを感じて霊は子守り歌を歌いながら消えていった。
しかしれいなはCDを聴きながら眠りに就こうとしていた。
75 名前:父母の愛は永遠不変の愛 投稿日:2005/04/21(木) 13:58
れいなはきょう一日を振返って考え込んでいた。
グループ全員での会合を思い出していた。
「新リーダーのよっちゃんさんの話はグダグダやったなぁ・・・
これからどぎゃんなっとかいなぁ。
藤本さんは興味なさそうやったし・・・やっぱまもなく卒業発表
するちゅうのは、本当かもしれん。」
と思うのであった。
加入当時は永遠に続くと言ったら言い過ぎかもしれないが、当分
続くと思っていたが、今回のことで存在が危うい感じがしてきた
れいなであった。
そこに例のごとく霊が現れて語り始めた。
76 名前:父母の愛は永遠不変の愛 投稿日:2005/04/21(木) 13:59
「あなたは自分の置かれている立場について疑問を持っている
ようですね?
誰もがここにいる因縁を考えねばなりません。
ある夫婦が願っても、そのとおりに子どもが授かるとは限りません。
それは因縁なのです。
父母が子どもを愛する起源的動機は、その男女を中心とする愛から
きたものではなく、神様から来たものです。
それは夫婦が思いのままにできる愛ではありません。」
「何か話を違う方向に進めよろう!」
とれいなが抗議しても、霊は自分の進めたい方向に話しする。
77 名前:父母の愛は永遠不変の愛 投稿日:2005/04/21(木) 14:00
「・・・こどもがへその緒から離れる瞬間に自然発生的に湧いてくる
愛なのです。
子どもに対する愛は発展もなく、終わりもないのです。
革命の必要もない純粋な真の愛です。
歴史の変遷の中でも変らず存在するのが父母の愛なのです。
その愛は意識的なものが先立つものでなく、自分の生命力がこどもと
連結されているので、愛さざるを得ないのです。
自分のすべてを子どもに投入し、その子どもとともにいようとする
ところに愛が、生命力が、希望が成されるのです。」
話し終えると霊は消え去ってしまう。
れいなは「因縁」についての説明がないまま話が終わったことに気づいて、
いいかげんだと感じたようである。
78 名前:父母の愛こそがすべて 投稿日:2005/04/22(金) 13:57
落着かない一日を終え、れいなは自分の寝室でほっと一息
入れていると、例の霊が現れて語り掛ける。
「あなたは自分の限界について考えてますね?」
「そげなことはないけど・・・」
れいなは頭の片隅で考えていたことを言われて少し慌てた。
「愛は本当に限りないものでしょうか?
親が子どもに対する合いの限界点はどこなのでしょうか?」
「何だよ!」
きのうと同じように話しがずれ始めたので、れいなは文句を言う
けれど、無視される。
79 名前:父母の愛こそがすべて 投稿日:2005/04/22(金) 13:58
「親は子どもが幼い時だけ愛するのではなく、生涯を通じて、
さらに永久に愛そうとするのです。
そこに生じる親子関係は、無限の力と無限の刺激と無限の新しい
何かが生れてくるのです。
だから父母の愛は人間世界において最も偉大な愛なのです、
子どもの前では無条件であり無限定です。
人は何より父母の愛が最初なのです。
この愛を基礎として、兄弟姉妹の愛が生じ、見本となるのです。
成長して思春期になって、心情が一つになることのできる相対を
求める時にも基準となるのです。
ですから父母が子どもを愛することに倣って、兄は弟を愛さな
ければならないのです。
そのように愛し、一元化した家庭には愛の花が咲くのです。
これがまた社会愛になり、それが成長して民族愛になり、さらに
世界愛になるのです。」
「えらい話になっとる」
とれいなはあきれてしまう。
「愛を中心として隣人を自分の身体のように思って生活する時、
正しい社会環境が展開されるのです。」
これだけ言い終えると霊は去っていった。
80 名前:本当に学ばなければならないこと 投稿日:2005/04/23(土) 14:28
れいなは慌ただしい一日を終えて、もの思いにふけっていると
例の霊が現われて話を始める。
「真理とはいったい何でしょうか?
真理の内容がどんなによくても、自分の親に代ることはできないし、
自分の愛する人に代ることもできません。
愛の心情は宇宙を包含して余りあり、神様も包み込まれるほどです。
心情は生命の根源です。
そのまま霊界に直結されるので、心情の世界は時空を超越するのです。
心情も創造世界もそのすべては、究極的には愛です。
それがわからないのは、私達が堕落した立場にいるからです。
今まで積もってきた汚いものが覆っているので、これを取ってしまわ
なければ、何も見えてこないのです。」
81 名前:本当に学ばなければならないこと 投稿日:2005/04/23(土) 14:29
「えらい言いようやね」
とれいなは納得しない。
「堕落人間にとっての最高の教えは『神様を知る人になりなさい!』
ということです。
神様は真理と善と愛の本体であり、生命の本体なのです。
真理が成立するには、愛と生命がなければならないのです。
真理に対する意欲と欲望をもって善い行動をおこなえば、神様の
愛が自然とわかるのです。
こうして体感した真の愛を子女に相続していくことが大事なのです。」
疲れ果てた身体に意味不明な話をされても眠ってしまうわけで、
言葉を伝えることができずに、霊は去ってしまう。
82 名前:家庭教育とは・・・ 投稿日:2005/04/24(日) 18:38
れいなは一日中レッスンで疲れきって家に帰るとベッドに倒れ込む。
そこに例のごとく霊が現われて話し始める。
「教育とは手本を示して実践しなければいけません。
特に家庭教育においては、それが重要ですし、日常生活それ自体が
教育なのです。
手本となる生活の基本は、神様の御言葉を知る事のできる人、
この時代を開拓する人、未来の基台を築ける人になることです。」
「何かわけわからんちゃけど?」
とれいなは発言するけれど、霊は無視して話を続ける。
83 名前:家庭教育とは・・・ 投稿日:2005/04/24(日) 18:39
「愛というのは、自分から来るのではなく、相手から来るものです。
相手がなければ愛も来ることができません。
愛の前には自分が相対的になるのです。
愛というのは、相手がなくては形成されないのです。
だから愛を中心にすれば同等になるのです。
愛は万民の希望の起点です。完全な愛には距離がないのです。
永遠の世界を主管できる本質が愛です。
本来は愛は神様から始まるものです。
そうなれば世界は善なる世界になり、人類の歴史は善なる歴史に
なるのです。」
「そぎゃんかねぇ?」
とれいなは疑問に思うが、それに関係なく霊は話を進める。
84 名前:家庭教育とは・・・ 投稿日:2005/04/24(日) 18:40
「愛の世界は中途半端ではいけないのです。
だから親はすべてを子どもに注ぎ、子どもはそれに応えて、
親のために奮闘努力しなければならないのです。」
「そげんかねぇ?」
れいなはますます首を傾げる。
「他人同士集まって、兄弟以上に愛し合うことができなくては、
天国に行けません。
神様を愛するように人を愛することのできる人が、天国の門の
鍵を持った人なのです。」
それだけ言うと霊はどこかに消えてしまう。
85 名前:神様の救援摂理の目的 投稿日:2005/04/25(月) 17:34
れいなは卒業する先輩と食事をして、家に帰るとベッドに横になった。
まもなく先輩が別のグループになることが、どうしても実感できない
のであった。
そこにあの霊が現われて勝手に話を始める。
「神様が一番必要なものは何かわかりますか?
相対者となるべき絶対的な存在です。」
「単に交尾する相手やろうもん」
とれいなは心の中で思うけれど、口に出すとマジ怒りそうなので
やめにした。
86 名前:神様の救援摂理の目的 投稿日:2005/04/25(月) 17:35
「・・・真の愛の相対になれるのは、真の人間です。
愛の主体である神様とともにいて、その神様の愛の相対である
男性と女性が一つになり、その愛の中で子どもを育み、幸福に
暮らすことのできる愛の家庭で、神様の真の愛を中心とした
地上天国の基地が必要なのです。
その出発点となるべきアダムとイヴが堕落したことによって、
崩壊したことを知らねばなりません。」
「そげなことを知ってどげんするっちゃろ?」
とれいなは疑問に思うが、話は進んでいく。
87 名前:神様の救援摂理の目的 投稿日:2005/04/25(月) 17:36
「堕落によってアダム家庭の真の父母と子女を失ったのです。
神様の真の愛を中心として、血統的な因縁をもつことのできる
神様の家庭がなかったのです。
偽りの愛と偽りの生命、偽りの血統の因縁を結ぶことによって、
私達の心と身体の闘いが起こりました。
歴史を経てアダムの子孫の間で殺戮が起きてしまいました。
こんな堕落世界から復帰させるために、神様は救援摂理を
お建になられたのです。
神様の真の愛を中心として、真の心と身体が一つになった
家族として完全に一体となり、神様と永遠に共に暮らすことの
できる真の家庭を築き、神様と結縁関係を結ぶことによって、
神様の真の愛に統一される家庭、氏族、民族、国家、世界を
再び編成しなければならないのです。」
88 名前:神様の救援摂理の目的 投稿日:2005/04/25(月) 17:36

「それがどげんしたと?」
れいなはわけのわからん話に嫌気が差していた。
「・・・この理想を実現できる方が再臨の救世主、つまり
メシヤなのです。
真の父母になり、失ってしまった真の愛を中心として、
真の生命と真の血統を理想家庭として立てようとするのが、
神様の救援摂理の目的です。」
それだけ言うと霊は消えてしまう。
「飯屋か・・・紺ちゃんが好いとう場所やね」
とれいなは思いながら眠ってしまった。
89 名前:堕落の原因と結果 投稿日:2005/04/26(火) 15:03
れいなは仕事を終えると家に帰り寝転んでいると、ああの霊が
やってきてまた話を始める。
「アダムとイヴはどうして堕落したのでしょうか?
それは「善悪の実」も取って食べたことだと聖書に書いてあります。
さてそれはどういうことでしょうか?
・・・
それは堕落した天使長によってアダムとイヴが一つになって夫婦
関係を結んだ、つまり淫行関係になったということです。
相手を完全に知る前に性的関係を持ったということです。」
90 名前:堕落の原因と結果 投稿日:2005/04/26(火) 15:04
「天使長がなぜ堕落したんかが、問題やなかとね?」
とれいなは質問するが、それに答えず話は進む。
「・・・天使長であるサタンによって人類が支配されるように
なったのです。
アダムとイヴが堕落することによって、神様の創造理想は
成就されず、むしろ堕落した父母になることによって、原罪の
ある子女を繁殖することになりました。
そして堕落したアダムとイヴの家庭を中心として、氏族、民族、
国家、世界へと発展してきたのが人類歴史なのです。
堕落した血縁と環境しかない世界になったのです。
ですから真の理想の愛は地上から消え去ったのです。」
「そげんならどげんもしようのなかろうもん!」
とれいなは言うけれど勝手に話は進行する。
91 名前:堕落の原因と結果 投稿日:2005/04/26(火) 15:05
「神様と一体となって子女を生むべき真の父母の立場になれず、
サタンと因縁をむすび死んだ子どもを産んだ偽りの父母になって
しまったのです。
そこで絶対的な基準を代表したメシヤを送られたのです。
ですから私達は降臨したメシヤと出会って、理想を実現しなくては
ならないのです。
それは第一に神様を自分の親として獲得することです。
第二に神様の愛を受ける息子・息女となることであり、第三に神様の
所有しているすべてを相続することです。」
「なんじゃらほい」
れいなは飛躍した展開にわけがわからなくなった、
理解させることをいつものように失敗した霊は消えてしまう。
92 名前:イエス様がなさるべき家庭の復帰 投稿日:2005/04/27(水) 13:32
れいなが忙しい一日を終え眠ろうとすると、またあの霊が現われる。
「イエス様は堕落した人間を救うために来られました。
家庭を失ったので、それをもう一度探しだそうとするのです。
病気になったので、それを治さねばなりません。
つまり堕落したので、復帰しなければならないのです。
アダムとイヴが実体の父母として一体となり、神様の創造理想である
家庭の完成、すなわち愛の家庭理想を完成しなければなりませんでした。
ところがそれでできなかったので、イエス様が来られて、人類を神様の
愛と一つになして、エデンの園で堕落せず完成した位置に復帰させようと
したのでした。
しかしユダヤ民族の不信で、イエス様は十字架で惨めに亡くなられた
のでした。」
93 名前:イエス様がなさるべき家庭の復帰 投稿日:2005/04/27(水) 13:34
「本当かいな?」
とれいなは言うけれど、相手にされずに話は進む。
「・・・我々は神様のもとに復帰することが歴史的な願いであり、
万民の願いです。
人類の過去、現在、未来の願いの基準です。
そのため再び救世主が来られて、真の家庭を築かねばならないのです。
再び来られるイエス様は、神様が願われる家庭を必ず立てなければ
なりません。」
「それに二千年もかかるっちゃろうか?」
とれいなは疑問に思うが、それにかかわらずさらに話は続く。
94 名前:イエス様がなさるべき家庭の復帰 投稿日:2005/04/27(水) 13:34
「堕落した父母の因縁で、神様から離脱した伝統を受け、欺瞞に
満ちた世界になりました。
ですから真の父母が来られて、神様の愛を中心とした思想を立て
ねばなりません。
この思想、神愛主義とは、国境を超越し、すべての平面的な世界を
超越して、互いがまず与えよう、受けることは後にしようとする
主義なのです。
そのような主義の世界が、今後来る理想世界です。
そこでは何か大きな権勢を持って動く世界ではありません。
自動的に心が動いて神様の愛に和することのできる、万民兄弟
主義の世界です。」
そう言い終わると霊は去っていったが、その時すでにれいなは
夢の世界にいた。
95 名前:家庭は永遠なる幸福の基盤 投稿日:2005/04/28(木) 14:08
れいなは一日を終え眠ろうとすると、また例の霊が現われて
語り始める。
「人間はどんな時に幸福でしょうか?
・・・・・
人がうらやむほどの能力、権力、財産があれば幸福でしょうか?
・・・・・
世界的な知識を持っていて、世界を思うが侭にできる位置にいる
ことでしょうか?
・・・・・
そのような外的なものは幸福になりません。
幸福を見出す条件にはなりますが、幸福それ自体にはなり得ない
のです。
愛する父母がいて、夫婦がいて、子女がいなければならないのです。
そういう家庭こそが幸福の基盤なのです。
愛する配偶者を失う時、この上なく悲惨で不幸になるのです。
だから完全な家庭こそが幸福の基盤であることを知らなければ
ならないのです。
自分の家庭を何より大事にして、愛で一つにすることができれば、
天国に行くことのできる資格者になれます。」
96 名前:家庭は永遠なる幸福の基盤 投稿日:2005/04/28(木) 14:09
「本当やろうね?」
とれいなは疑いの目で見るが、霊はそれを無視して先に進む。
「・・・天国の起点は家庭なのです。
天国への道を開拓するためには、世界が神様の愛で一つになら
なければなりません。
そのためにはまず個人の基台が立ち、その次に家庭、そして民族、
国家、世界へと伸びていかなければなりません。
天国とは神様の愛なのです。
神様の愛とは、真なる父母の愛、真なる夫婦の愛、真なる子女の愛、
真なる兄弟の愛を横的に世界化したものです。
そのような世界が神様の統治する世界なのです。」
話し終えた頃にはれいなは眠り込んでいたので、霊は消えてしまう。
97 名前:愛の理想実現は家庭から 投稿日:2005/04/29(金) 16:29
れいなはこの日、突然脱退した先輩が、テレビでそのことについて
説明するのを見た。
真実を語りたいけどできないみたいなもどかしい漢字が伝わってきて、
居ても立ってもいられずに寝室に入ると、あの男の霊が現われて、
語り始める。
「愛の理想は家庭から始まるのです。
家庭は幸福の棲み家なので、天国は家庭から始まります。
家庭には、父母がいて、子女がいて、夫婦がいて、兄弟姉妹がいて、
全員そろって愛によって絡み合うのです。
神様を中心とした永遠の父母の愛、永遠の夫婦の愛、永遠の子女の愛、
この三つの愛があるのが、理想的家庭です。
天国の家庭は、強制的になされるのではなく、自動的に喜びの中で
なされるのです。
愛の理想は家庭から民族、国家、世界、天宙まで拡大していくのです。
さて天国とは何でしょう?」
98 名前:愛の理想実現は家庭から 投稿日:2005/04/29(金) 16:30
「死んだ後に逝くところやろ」
「それは極楽です・・・間違ってないですけど。
個人で入っていくところではなく、家族的に血族を率いて入る
ところなのです。
天国とは自分の一家全体、一族で入っていかなければならない
ところです。」
「一家とか一族とかって、いったいどげなくらいの範囲やろか?」
とれいなは質問するが、霊は何も答えない。
しかしこう考えてるように感じた。
「自分の知っている・・・
いや自分が一緒にいたい、そして信じられる範囲の人だね。
いいかげんだって・・・
神様自体いいかげんだからね。
でなきゃ天使長が堕落することなかったんだよね。」
でも例はそんな想いを表に出すこともなく、語り続ける。
「・・・本来神様は地獄を創ったのではありません。
人間が堕落したので、地獄が生じたのです。」
それだけ語り終えると霊は消えてしまう。
99 名前:悲しみと喜び 投稿日:2005/04/30(土) 15:36
れいなが休もうと思って寝室に入ると、例の霊が現われて
いつものように語り始める。
「悲しみや喜びはどこから生じるのでしょうか?
・・・・・
人間個人から生じるのではなく、力の原則、すなわち宇宙の
公法を中心として生じるのです。
そして相対となるべき配偶者が必要となるのです。
なぜなら愛を与えたり受けたりできる喜びが生まれ、愛が
奪われると悲しみが生じるからです。
愛は作用すればするほど大きくなるのです。
それゆえ愛からのみ永生が生じるのです。
永生とは永久の生命です。
夫がいて、妻がいて、息子がいて、息女がいる家庭において、
彼らが完全に一つになって、目的地まで天運と歩調を合せて
いけば、この家庭は永生するのです。」
100 名前:悲しみと喜び 投稿日:2005/04/30(土) 15:37
「わけわからんことをまた言ちょるよ」
とれいなは発言するが無視されてしまう。
「・・・無形の神様の愛が実体として現われる起点が、
すなわち家庭です。
変わらない愛のあるところには、永遠に和動できる本質的な
秩序があるのです。
人間が求めていく最高の幸福の土台は、心情や情緒的な基盤を
中心として人間の幸福や不幸が決定します。
愛というアンテナで求めていくのです。」
そう言い終えると霊は消え去った。
101 名前:人間が行くべき道 投稿日:2005/05/01(日) 16:39
れいなはきょうの出来事を思い返していた。
新しく加わるメンバーと顔合わせをしたのだが、後輩ができる
ことがまだ信じられなかった。
これからどうなるのだろうとかんがえていると、いつものように
霊が現われて語り始める。
「人間は自分の父母を愛するように隣の父母を愛し、自分の祖父母を
愛するように隣の祖父母を愛し、自分の子どもを愛するように隣の
子どもを愛さねばなりません。
そうすれば上下関係が広がり、前後左右がひろがるのです。」
「それはつまり『隣人を愛せよ』ちゅうことやろ?]
「そうです」
「何でそげんややこしい言い方するとね?」
102 名前:人間が行くべき道 投稿日:2005/05/01(日) 16:41
「いろいろこちらにも事情があるのです。ですから黙って聞いてなさい。
その縦的な心情の基準が築かれ、天道が生じるのです。
ですからそれを実践しようとするのです。
だからこの教えを伝導するということは、家庭時代から民族圏を越えて、
世界圏を広がっていくのです。
誰もが歳を取っていくのです。
だからお祖母さんやお祖父さん、次にはお母さんやお父さん、その次に
自分達夫婦、子どもさらには孫を愛していかなければならないのです。
これが公式的路程なのです。
このように愛さなければ、天道にはずれるのです。」
103 名前:人間が行くべき道 投稿日:2005/05/01(日) 16:42
「何かわかったような、わからんような・・・」
れいなは納得できない様子だが、まだ話は続く。
「さて一番歳を取ったお方は神様です。
しかも未来に青春があるなら、最も青春を持っておられるのです。
ですから私を愛するために、どんな人類も私が愛していかなければ
ならないし、歴史の時代に霊界に逝った方々も愛すべきなのです。
つまり神様にしたがって愛する道を求めていくというのが論理的です。」
「わけわらんちゃけど・・・」
とれいなはつぶやいて眠ってしまったので、霊は消えてしまう。
104 名前:自己のためだけのものはない 投稿日:2005/05/02(月) 15:25
れいなはこの日非常に眠かったので、早めに寝ようとした。
そこにあの男の霊が現われて、語り始める。
「誰でも生れた時、自分自身だけという概念はなかったのです。
誰も一人で生れたといえる人はいません。
私達の身体のあらゆる要素は、卵子と精子に含まれているのです。
ですから個人主義というものが存在する根拠がないのです。
男性は女性のために生れてきたのであり、女性は男性のために
生れてきたのです。
自分のために生れてきたものは、一つもないのです。」
105 名前:自己のためだけのものはない 投稿日:2005/05/02(月) 15:26
「そげんかねぇ?」とれいなは不満そう。
それでも霊は話し続ける。
「・・・愛は一人で絶対に感じることはできません。
幸福も同じです。
平和についても、相手の国との間で成立する相対的関係です。
愛は相対なしには来ないのです。
だから相対のために生きていることを知らねばなりません。
ために生きないところに愛がありえないことを肝に命じてください。」
「そげんこつ言われたちゃ、どうしょもなかろうもん」
とれいなは無視して眠り始めたので、霊は消えてしまった。
106 名前:神様が臨在できる至聖所 投稿日:2005/05/03(火) 16:25
れいなが寝ようとすると例のごとく男の霊が現われて話を始める。
「神様は絶対的であり、唯一であられる永久不変なお方です。
神様は絶対的な愛、唯一の愛、不変の愛、永遠の愛を必要とされる
ように、私達も同じようにそれらの愛を必要とするのです。
神様のそして天の至聖所は、堕落以前の男女の性です。」
「なんじゃらほい」
「・・・愛とは神様が臨在できる至聖所です。
愛を通して、堕落した世の中をきれいに掃除しなければなりません。
堕落とは、人間が思春期を正しく過ごせずに脱線したことを意味します。
サタンの痕跡を残っている所には、神様が臨在されないという事実を
知らなければなりません。」
107 名前:神様が臨在できる至聖所 投稿日:2005/05/03(火) 16:26
「そげなこと知りたくもなか!」
とれいなは拒否するけれど、話は続く。
「・・・最後の審判は神様によってではなく、人間性を失った人間
によって自滅することであるのは、明らかなことなのです。
愛の摂理にしたがって、神様の愛を中心にして創造理想の完成の
ために祝福の足場を広げていかねばなりません。
ここから生命が新しく生まれ出てくるでしょう。」
それだけ話すと霊は消えてしまう。
108 名前:愛には発展も革命もない 投稿日:2005/05/04(水) 14:10
れいなが眠ろうとするといつものように霊が現われて語り始める。
「愛には発展もなく、どんな革命もありません。
愛はそのままで完全なものであり、不変で永遠で絶対的なものです。
永久不変な真理です。
愛を生活の手段として考えてはいけません。
愛は生死を賭けた関係でなければなりません。」
「そげな大げさなもんじゃなかろうもん」
とれいなは抗議するが無視される。
109 名前:愛には発展も革命もない 投稿日:2005/05/04(水) 14:11
「真の愛は変ることがありません。
父母が子どもを愛する心、妻が夫を愛する心、夫が妻を愛する心、
真に愛し合う人同士の愛する心は、歴史が変動し、発展し、革命の
過程を経ていったとしても変りえないのです。
人生は一生に一度しかないので、一歩踏み間違えた場合には、
自分の人生が狂ってしまいます。
ですから行くべき正しい道から外れてはなりません。」
「ほんなこつそうやね」
珍しく納得するれいなであった。
「青春時代に純情を失ったアダムとイヴの恨みを踏み越えて蕩減
できる貴い時期である思春期に、純情を汚してはならないのです。
一つの愛しか知らない人生こそが、神様を中心とする愛なのです。」
110 名前:愛には発展も革命もない 投稿日:2005/05/04(水) 14:12
「何かそれはおかしか」
とれいなは思うが話は続く。
「・・・初恋は貫かねばならないのです。
『完全に愛した。初めから終わりまで永遠に変らず愛した。』
と言うことができる立場に立たなくてはいけません。
愛の火花は相手に心の傷を負わせるのです。
愛による傷は、この世のどんな薬でも治癒することはできない
のです。
青春の時期には自分の身を堅くしなければなりません。
春という天地の調和に合せて、そこに和合して新しい人生を
出発しなければなりません。」
それだけ言うと霊は消えてしまう。
111 名前:絶対純潔愛による平和世界の実現 投稿日:2005/05/05(木) 14:38
夜が来てれいなが寝ようとすると、また例の霊が現われて話し出す。
「アダムとイヴは堕落したゆえに、神様は彼らをエデンの園から
追放したのです。
堕落することによって、神様御自身の身体と理想を病気にかからせ
たのです。
堕落は自らを埋葬する墓です。
人のものを奪い取っていく行動です。
言い換えれば、堕落はフリーセックスの根になり、個人主義の
先祖になりました。」
「そげんやろかねぇ?」
れいなは首を傾げるが、話は続く。
「アダムとイヴの堕落以後、人間が罹った一番の病気がまさに
サタンを中心とする愛の病気である。
この愛の病気は自分だけを中心とし、自分だけを考えるところから
始まります。
アダムとイヴの堕落はどういうものでしょうか?」
「そげなん、わからんやろうもん」
112 名前:絶対純潔愛による平和世界の実現 投稿日:2005/05/05(木) 14:40
「それは節制のない性関係です。
そうしたため彼らは下半身を覆ったのです。
善悪の実を取って食べたのなら、取って食べた手や口を覆うべき
なのに、なぜ下半身を覆ったのか。
それは生殖器を使って、淫乱によって引起されたからです。
生殖器を誤ったまま使用すれば地獄行きであり、神様の絶対愛に
基準をあわせて使えば天国の高い所に行くのです。
今の時代は個人主義王国時代であり、真の愛を中心として願う
天の家庭を破綻させるフリーセックス時代、父母否定時代であり、
夫婦否定時代、子女否定時代、ホモとレズの蔓延が、理想家庭を
求める神側を完全に破壊する地上地獄時代です。
しかし神様がこれを天国に転換しようとするのがメシヤの再臨の
役目なのです。
メシヤは真の父母として、心と身体の統一、夫婦の統一、子女統一、
世界統一を願うのです。」
「そげな大口をたたいてくさ、本当にできるとやろか?」
とれいなは疑問に思う。
113 名前:絶対純潔愛による平和世界の実現 投稿日:2005/05/05(木) 14:41
「人間の堕落が愛によって起こったので、人類は真の愛を失って
しまいました。
この真の愛を取り戻すために、神様は絶対純潔愛を期待したのです。
ですから、真の愛の基盤、真の生命の基盤、真の血統の基盤、
真の良心の基盤にして、神様を求めていかなければならないのです。」
霊は力説するけれど、れいなは理解できず、消えてしまって二度と
姿をあらわすことはなかった。
114 名前:あとがき 投稿日:2005/05/05(木) 14:42
男の霊は「ひいらぎ」なだけに田中麗奈を祈伏することができなかった。
だいたい『尊い月』に対抗して『神聖なマタイ』のつもりが
スペルを間違える程度の人間だから・・・
それに田中は、何の関わりもない霊の声が聞えたのだから、
真の親であるなら神の声を直接聴けるはずだと考えてたようだ。
それができないということは、ウソだと断定したわけで、
布教すべき相手ではなかったわけだ。
田中は日々楽しく有意義な生活をしていれば、それで満足なのだし、
男の霊も誰かに知識をひけらかすことができれば、満足できる
小市民なわけだから、ハッピーエンドということにしておこう。

E N D
115 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 05:40
突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。

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