das dunkelblaue Brennholz

1 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 00:00
・・・・・・・・・・・・
「あ〜、今日も疲れた〜。」
知らないうちに声に出してしまった。
自分がなりたいからこそ選んだ道、当然のように楽ではなかったけど、それでも選んだ道・・・・・・
私、メロン記念日の柴田あゆみが選んだ道・・・・・・
いろいろあるけど、それでもやりがいのある、 ・ ・ ・
疲れる道。
自分を見失いそうになる道。

・・・       楽しい道  ・・・  のハズ。
・・・       楽しい道  ・・・  だったハズ。
2 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 00:01
疲れる日のほうが多い。
いろんな人に気を遣い、ハードな練習を積み重ね・・・・・
今日も疲れた。もう夜の9時を過ぎている。

3 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 00:01
 ♪〜 そ〜しそ〜あいのふた〜りだから〜♪〜♪
 携帯がなる。この曲が流れる、って・・・・えっ????
ディスプレイを見て驚いた。
慌てて通話ボタンを押す。
私にかけてきたのは・・・・・
4 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 00:01
「紺ちゃん・・・?」
「あっ、柴田さん。突然すみません。今、お時間良いですか?」
「うん、構わないけど・・・・」
「そ〜ですかぁ〜?よかった〜。 え〜と〜 あさってお時間ありますか??」
「えっ、あっ、うん。オフだから大丈夫だよ。」
「じゃ、この前行ったパスタ屋さんにまた、連れてってくれませんか? あの、その、無理にとは言わないですけど・・・・・」
消え入りそうな声に思わず吹き出しそうになってしまった。
「うん、いいよ。じゃ、午前10時半、この前と同じ場所で良いかな?」
「はい!よろしくお願いします。」
「うん、じゃ、あさってねぇ〜」
ピッ!
「・・・・・」
決して友達の多い方ではない私の携帯を鳴らしてくれたのは、私の可愛い後輩でもあり妹のような存在でもある女の子、モーニング娘。の紺野ちゃんだった。

5 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 00:03
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

紺野ちゃん、いや、普段私は紺ちゃんと呼んでいる。
紺ちゃんとはタンポポで一緒になった。
その前に廊下ですれ違ったときは、挨拶の声すら小さくて聞き取れないほどだった。
人見知りな私としては、敢えて自分から話しかけようともしなかったんだけど・・・・

同じユニットになると知ったとき、仲良くなれるか心配だった。
初対面じゃないのに、顔を真っ赤にして、消え入りそうな声で自己紹介した紺ちゃんの顔は今でも忘れられない。


一緒に仕事をするようになって、特にラジオを一緒にするようになってからは、意外とはやく紺ちゃんと打ち解けることが出来た。
それには親友の梨華ちゃんの存在が大きかったと思う。

どこか固さの残る紺ちゃんに対し、梨華ちゃんはおやつを使って手懐けているように見えた。
後輩を優しい眼で見守る梨華ちゃんと、心の底から幸せそうな顔をする紺ちゃん、そして微妙に複雑な表情をしつつ、楽しそうに仕事の内容を確認している新垣ちゃん、この中に自分も混ざりたい! と、その時強く思った。
6 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 00:03
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
家に帰って、シャワーを浴びつつも、なぜか私の回想は止まらなかった。

紺野ちゃん。

私の可愛い後輩・・・・・・

7 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 00:04
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
紺野ちゃんとは意外と仕事が一緒になることが多かった。
ユニットが一緒になって半年・・・・・・
初めて二人でラジオ番組をやることになったけど、少なくとも私は、いや、紺ちゃんも私ももう、何の違和感もなく仕事できる自信があったと思う。
私は紺ちゃんと一緒にラジオできるのが楽しかったし、紺ちゃんも、初めて会ったときのような固さ、緊張感は感じさせなかった。

ごみ捨ててこい、とか言われたときはちょっとびっくりしたけど、やらせっぽいにもかかわらず、どこかおびえたような表情をする紺ちゃんは本当に可愛かった。
トロンズ、なんていうユニットを作ってもらったが、特に理由もなく、私はこのユニット形成がすごく嬉しかった。
いや、理由もなく、というのは嘘かもしれない。
紺ちゃんと一緒でいられるというだけで、楽しかった。

8 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 00:05
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昨日、自分がどんな仕事をしたのか、あまり覚えていない。
分かっているのは、今日、紺ちゃんとお出かけの日だということ。

決して時間にルーズではない私だけど、40分も前に待ち合わせ場所に来てしまうなんて・・・
妙に浮かれている自分、それがまた嬉しかった。

時間つぶしのため喫茶店に入った私は、とりあえず紅茶を一杯注文した。
紺ちゃんと初めて二人で出かけた日のことを思い出しながら・・・・・・

9 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 23:46
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

二人きりのラジオ収録を4回か5回こなした頃だった気がする。
たまたま美味しいパスタ屋さんがある、という話をしたときに、熱い視線を向けている紺ちゃんに気がついた。
あまりにも分かりやすい紺ちゃんの表情に、思わず私は、
「今度一緒に行こうか?」
と言っていた。もちろん紺ちゃんは、是非お願いします、と、まるで大統領にあったかのように深々と頭を下げてきた。
社交辞令になりそうな展開だったけど、なぜか私はその時、条件反射みたいにメモ帳を取り出していた。
「いつなら行ける?」
軽く驚いたような表情をするスタッフを尻目に、紺ちゃんも当然のようにメモ帳を取り出し、スケジュール確認を始めた。
10 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 23:46
「えっと〜、次の木曜日なら11時から3時位まで空きがあるんですけど・・・・」
「あっ、その日なら私も仕事午前中で終わりだ。紺ちゃんは天王洲?」
「はい。柴田さんは?」
「ん〜と、新橋なんだよね〜。」
「あっ、じゃぁ、結構近いですね。」
「うん、終わり次第、天王洲に迎えに行くよ。」
「えっ、でも、それじゃ・・・・・・」
「いいからいいから。まず、間違う心配ないでしょ。」
「あっ、はい。すみません。」
「別に、謝んなくても・・・・・。じゃ、またね。」
「はい、よろしくお願いします。」

11 名前:名無しさん 投稿日:2005/06/30(木) 23:48
まるで、取引先と会話をするかのように恐縮している紺ちゃん、そんな反応がちょっと寂しかったけど、それ以上にものすごく張り切っていた自分に気付いていた。


後からむらっちに聞いた話だと、それからの木曜日まで、むらっちもひとみんもまさおも、私の表情の変化の激しさに、何があったかものすごく心配したらしい。浮かれと不安とが交錯して、むらっちにすら、
「柴田君、ここんとこ妙にボーっとしてないかい?」
と突っ込まれたらしい。むらっちには悪いけど、私には話しかけられた記憶すらなかった。
・・・・・・・・・・・・・

12 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:41
紺ちゃんとの初デート。
約束の日、約束の時間に、私は約束の場所に紺ちゃんを迎えに行った。
紺ちゃんを待たせるわけにはいかない。
だけど、早目に行くと紺ちゃんに気を使わせてしまうかもしれない・・・
結局、1分のずれもなく時間通りに到着。
変なところで気を遣ってしまった。
紺ちゃんもほとんど同時にやってきた。

13 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:41
「すみません、お待たせしてしまいましたか?」
「ん〜ん、ちょうど今来たとこだよ。」
「じゃ、いこっか?」
「はい!」
お決まりの挨拶だけど、なぜか紺ちゃんとするとおかしみを感じて嬉しくなったのを覚えている。

14 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:42
「今日の仕事はどうだった?」
「雑誌の撮影だったので、そんなに大変じゃなかったですよ。」
「みんな元気?」
「はい。」
「梨華ちゃん、ちゃんとした服装してた?」
「えっと、Tシャツから靴下まで全身ピンクでした。」
「あ〜、何か想像がつく。何とかならないかなぁ、梨華ちゃんのファッションセンス。」
「私結構石川さんの服装好きなんですけど。」
「えぇ〜、それは、ちょっと、っていうかかなりまずいんじゃ・・・・」
「そうですか?」
「先輩だからって遠慮しなくていいんだよ、梨華ちゃんなんだからさ。」
「あ、そんなつもりはないですけど。」
「そうだよね、先輩らしくないもんね。」
「あっ、いや、そういう意味じゃなくて・・・」
本気であせる紺ちゃん。
「ふふふ、新メンバーの子達はどう?」
「みんな頑張ってますよ。ちょっとおとなしい感じもしますけど。」
「紺ちゃんもおとなしいけどね。」
「そうですかね〜。道重ちゃんっていう子が何か、入ったばかりの自分に似ている気がして・・・・」
「あ〜、雰囲気は似てるかも。」
「なんていうか、もっと隠してる部分があるんじゃないかなって思うんですよ。それが自然に出せるようになると、もっとすごいんじゃないかなって。」
「紺ちゃんも先輩になったね。」
「え〜、そんなことないです。まだまだですよ。」
意外に話題に困らず、話が出来た。

15 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:43

いい具合にお腹が減ったところで、目的のパスタ屋さんに着いた。
私と紺ちゃんが何を頼んだかは覚えていない。
ただ、紺ちゃんがすごく幸せそうな顔をしてパスタを頬張っていたのが印象に残っている。

16 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:43

その後、紺ちゃんはまた仕事に戻り、私も浮かれ気分で買い物に行った気がする。
紺ちゃんと別れてからのことはいまいちはっきり覚えていない。

最後まで私は浮かれモードだった。

17 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:43
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18 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:44
 回想からさめて、携帯を確認する。
5分前。 そろそろ店を出ようか、と思った矢先、ガラスごしに歩いている紺ちゃんに気づく。
「とろそうに見えるけど、遅刻とか絶対にしないんだよね。」
前に梨華ちゃんがそう言ってた。
紺ちゃんらしさを見た気がして、何かあったかい気分になる。


19 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:45

帽子を目深にかぶった紺ちゃんに声をかけてみる。

「ふぁ、ふぁいっ?」

一瞬ぎくりとしながら振り返った紺ちゃんは、いつもの、どこか一本抜けている癒し系の表情をしている。
初めて二人で出かけた、あの時と全く変らない―――紺ちゃんの優しい表情。

20 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:46
 お昼ご飯を食べるのが最大の目的だけど、ちょっとばかし時間が早い。
紺ちゃんも私も、無意識に町を歩き始める。

平日の昼間・・・・・・

週末に比べれば、人通りが少ない方なのだろう。私たちに気付きそうな人は全く見当たらない。
もっとも・・・・・・・・ 心のどこかで、誰かに見せたい、と言う気持ちがある気がする。

 ともかく二人で一軒の古着屋さんに入る。

21 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:46

服のセンスにかけては、紺ちゃんも怪しいところがある・・・・
なんてったって、あの梨華ちゃんの服装を、
『私、結構、石川さんの服装、好きなんですけど・・・・』
などと言い出す娘だ。一応、ついていてあげないと不安・・・・・

22 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/01(金) 23:47
。一応、ついていてあげないと不安・・・・・

 幸い、と言うべきか、紺ちゃんは、気に入った服がない、と言って外に出た。
なんだかんだ言って1時間近く店にいた。

何かを期待しているかのような紺ちゃんは人生で最も幸せそうな顔をしている。
わかってますよ。
どれ、そろそろ食べに行きますか。

店に着くまでの数分間、紺ちゃんの熱きパスタ講義は全く止まりそうにない。

23 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:08

店に入って30分。
散々悩んだ末に紺ちゃんが頼んだのはポテト明太パスタ。チーズサーモンパスタとどちらにするか、20分は悩んでた。

そういや、何かのラジオで、もっとも優柔不断なメンバーとか言われていたもんなぁ。
お弁当選びを美貴ちゃんにやってもらっている現場を私もフットサルのとき見たことがあるけど・・・

24 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:08

私は、久々にミートソース。

梨華ちゃんがいれば、トマトソースのパスタを頼んで、上のトマトは梨華ちゃんにあげる所なんだけど、紺ちゃんは私と一緒で、トマトソースは好きでもトマト自体は食べれない。
紺ちゃんは食いしん坊の癖に、好き嫌いがかなり激しい。

多分食わず嫌いもいくつか混じっているんだろうなあ。

25 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:09

時々すごく幸せそうな顔をしながら感嘆の声を上げるけど、多分私の存在自体忘れかけてるんだろうな、と思ったら・・・・
「柴田さん、一口どうぞ。」
「あっ、ありがとう。」
もぐもぐ

「お〜、なかなかいけるね〜。紺ちゃん、私のも食べて良いよ。」
「ほんとですかあ〜?すみません、じゃ、いただきます。 ・・・ ん〜。」

幸せそうな顔。そっちが目的だった・・・・??

26 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:10

ともかく、私は食べ終わった。

私が食べ終わってからも、紺ちゃんはちまちまと食べている。

前に来たときもそうだったから、今更驚きはしない。

たこ焼きを切り分けて食べるってのも想像できるなあ〜
むしろ幸せそうな紺ちゃんが見れて、こっちも幸せになる。

紺ちゃんがお皿を完全に空にしたのは、さらに10分後くらい経って、私が梨華ちゃんにデートの自慢メールを打ち終わった頃。

27 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:12

店を出てからも紺ちゃんは幸せそうな表情をして、パスタについて語っている。

前に食べたときも、ペペロンチーノの魅力について1時間くらい語っていたなあ〜。

紺ちゃんのことを控えめのおとなしそうなこと信じている人が多いみたいだけど、決してそうではない。
何だかんだ言って、さりげなく強引で、意外と気が強い一面がある。

少なくとも、寝起きの美貴ちゃんに私は声を掛けられないけど、紺ちゃんは普通に美貴ちゃんに話しかけている。
人間の器ってこういうときに使う言葉なのかな〜。

今回はとりあえず、ポテトと明太子の組み合わせについて熱く語っている。
28 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:13
一方的に喋る人間と付き合うのは、梨華ちゃんのおかげか慣れていたけど、紺ちゃんが話しているのを聞くと癒される・・・・


「柴田さんってかっこいいですね。」
不意に話題が変る。反応が遅れた私に気にせずに、紺ちゃんは先を続ける。
「歌も上手で、ダンスもかっこよくて、誰にでも優しくて、みんなに・・・・」

素直に嬉しかった。紺ちゃんに褒められただけで、明日から頑張れそうな気がした。

29 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:13
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
30 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:14
「おはよ〜ございま〜す っふふ〜」
「「・・・・ おはよ〜 」」

紺ちゃんとのデートの次の日、梨華ちゃんの焼きもちメールを無視して仕事場に、少々ハイテンションで現れてしまった私にひとみんもまさおもひいてしまった。

「お〜、柴田君。朝から元気だにぃ〜」
村っちはいつもどおりマイペースみたい。

31 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/04(月) 22:15

「あゆみ、どうしたの、変じゃない?」
ひとみんが、慌てた顔して聞いてくる。調子に乗りすぎたかな??
「別になんてことないよ〜、どうして?」
「だって、あゆみのソックス・・・・・・・・」
へっ?
自分の足を見て0.3秒。顔が真っ赤になっていくのが分かった・・・・・
ソックスが左右、別物だった。


32 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/05(火) 22:46
撮影用のソックスも揃っていたので、とりあえず仕事に支障はなかった。

が、

「あゆみ、夕御飯、何食べにいこっか?」
「あゆみの好きなのでいいよ?」
「・・・・・・・・・・。」

当然メロン記念日の取調べが待っている。

「大丈夫、柴田君!!」

おっ、さすがむらっち。こんなときさりげなく助けて・・・

「割り勘だから、心配いらないって。」

くれなかった。
とりあえず、パスタ以外にしよう、とだけ思った。

33 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/05(火) 22:48
 結局焼肉を食べにきた。

「とりあえず生中4つ。あとは、カルビ6人前、タンが4人前・・・・・」
何の相談もなくひとみんがどんどん注文していく。まぁ、誰も依存はないんだけど。

「じゃ、頂きましょうか?」
「おし、食べるべ。」
あれっ!?
構えていた私のことを忘れてしまったかのように、ひとみんとまさおが食べ始めた。

「メンバー全員でお酒飲むのも久しぶりだにぃ〜。柴田君の誕生日以来かな?」
むらっちも顔を赤らめつつ、ジョッキと語り合っている。
なんだ、みんなで夕飯を食べる口実が欲しいだけ?

「でっ、あゆみ昨日何があったの??」

・・・ 甘かった。
34 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/05(火) 22:49
3杯目のジョッキを片手に、いつも以上の笑顔でひとみんが私を見ている。

「あっと、そうだった。」

まさおは忘れかけていたみたいだったのに。

「む〜」

むらっち飲み過ぎ。

「ほらほら、何か良いことあったんでしょ?」

観念しました。

35 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/05(火) 22:51

「いや、昨日紺ちゃんと二人でパスタ食べに言ったんだ。」

「え〜。意外な組み合わせだね〜。」
「天然丸出しコンビって感じ。」
「それでそんなにはしゃいでたんだ〜。」
「かわいいねぇ〜。」
「なかなか心温まる話だね〜。」

口々に言いたいことを言われる。

ちょっと嬉しいかも。
36 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/05(火) 22:51

「別に隠すほどのことでもないんじゃない?」

あぅっ?
言われて初めて気付いた。
何で私、そこまでむきになってたんだろう・・・・・?

「まぁまぁ、柴田君も青春だにぃ〜」
むらっちの謎なフォローのまま話題が過ぎていった。
ひとみんもまさおも次の話に移っていったけど、私の頭の中は取り残されていた。

37 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/05(火) 22:51


私にとって、紺ちゃんとのお出かけって、どれほどの意味があるんだろう。

38 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/05(火) 22:52
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
39 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:33


メロンのみんなとの食事から3日後の夜、私は久しぶりに梨華ちゃんと夕食を一緒にしている。
紺ちゃんとのデートで妙に焼きもちを妬いた梨華ちゃんにかなり強引に誘われたのだ。
これを無視すると、後々さらにうるさくなる。

40 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:33

梨華ちゃんとプライベートで会うのも久しぶり、と思って喜んでOKしたんだけど・・・・


梨華ちゃん、微妙にご機嫌斜め。

41 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:35


私が紺ちゃんと仲良くしているのがそんなに気になるのか・・・。

ひょっとして・・・
梨華ちゃんも紺ちゃん狙ってる?

いや、そういえば、前に二人ゴトで、私の子と誰かに取られるかも、とか言ってたもんなぁ。
あのときも紺ちゃんのことを意識していたみたい。

42 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:36

モーニング娘。を卒業しても、梨華ちゃんはどこか子供っぽい。
それが梨華ちゃんの良さなんだけど、いくらなんでも後輩に焼きもち妬かなくても・・・・・

続々・サイボーグ柴田の話を聞きつけたときも複雑そうな表情をしてたなぁ。

43 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:37
よし、少々この辺で釘を刺して、お

「続・サイボーグ柴田で私と柴ちゃん、いいコンビだったよね〜。」
「へっ?!」

いきなりなにを・・・・?
44 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:38
「だから、私と柴ちゃん!!最高だったよね!!」

・・・・・・・・・・

とりあえず反論しておこう。
45 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:39

「いいコンビも何も、思いっきり敵役じゃん。」

コンビって言うなら、むしろ紺ちゃん・・・

「あ〜、今、紺こんのこと考えてたでしょ?!」
げっ、鋭い。

「も〜、柴ちゃんひどいよ〜」
「いや〜、やっぱ可愛い妹が欲しいからさ〜」
「え〜?可愛い妹って私がいるじゃん。」
「いや、梨華ちゃんは妹って感じしないし。」
「そうよね、やっぱ名コンビって感じだよね?」
「あっ、そうだよね・・・・・。」

46 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:39

この辺で折れておかないと後が怖い。

その後、とりあえず、夕御飯を食べた後、店を出た。

47 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:43

「じゃ、映画でも見よっか?」
ともかく機嫌の直った梨華ちゃんとレンタルショップへ。
どうせ途中で寝るくせに、と言う突っ込みは無駄だから止めておこう。

48 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:44

「柴ちゃーん、どれがいい。」
「え〜、別にどれでも・・・」
「何よ、本気で選んでよ。今日はちゃんと最後まで起きてるからぁ。」
「・・・・・」
「ちょっと、今日はちゃんと起きてるって決意してるからさぁ。」
「はいはい、じゃ、行くよ。」

49 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:44

梨華ちゃんの決意は長続きしない。

借りてきたDVDを見はじめたけど、10分もしないうちに梨華ちゃんは寝息を立てていた。

50 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:45


無邪気な顔の梨華ちゃんの寝顔を横目に見つつ、私はなぜか、紺ちゃんと映画に行く様子を想像していた。

51 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/06(水) 23:45

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


52 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:26



「ハイ、オッケー。お疲れ様でした。」

スタッフから終了の指示が出る。
一仕事終わった瞬間はやっぱり気持ちがいい。

53 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:26

「柴田さん、ここんとこいい感じですねぇ。」
「あっ、ありがとうございます。」
「明日も宜しくお願いしますね〜。」
「あっ、はい。宜しくお願いします。」

54 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:27

社交辞令に聞こえそうな会話だけど、このときの会話は本当に嬉しかった。
私自身、最近ものすごく充実している感じがした。

55 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:27

「柴田君、のりのりだにぃ〜」

むらっちのほのぼのとした声に癒される。
よ〜し。

56 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:28

「むらっち、ご飯食べに行かない?」
「むぅ〜?いいけど、私でいいのかい?」
「へっ?」
「紺野ちゃんに浮気がばれても知らないよ〜」
「ちょっ、な、何いってんのっ?!」

57 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:28


声が裏返ってしまった。

何私焦ってるんだろう?


俯きつつさりげなくむらっちを盗み見ると、妙に楽しそうに笑っている。

58 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:29

「紺ちゃんに梨華ちゃん、もてる女は辛いね〜、柴田君?」

何も言えなくなってしまった私を、むらっちは笑顔で見ている。

59 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:29

デビュー当時から、時には優しい仲間として、時には温かいお姉さんとして私を支えてくれたむらっち。
一緒に働いているうちに、いつの間にか常に同じ目線でいるようになったむらっち。


久しぶりにこんなお姉さんの目で見てくれた気がする。

60 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:30

「なんか、むらっちがお姉さんに思えるのも久しぶりだね?」

照れくさいけど、思い切って声に出してみた。

「ん〜、よしよし、じゃぁ、優しいお姉さんに日ごろの感謝を込めておごってくれても良いよ〜」
「ちょっ。わりかんでしょ?」
「え〜」

やっぱり、むらっちにはかなわない。

61 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:33

あしらわれているようで悔しいけど、むらっちとなら、こんな付き合いも悪くないな、と思ってしまう。

結局その日の食事は割り勘だったけど、私はすごく温かい気持ちになれた。

62 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:33

とぼけた顔をしたむらっちは優しい笑顔で私を見てくれる。

私もついつい本音になる。
なぜか、つい紺ちゃんの話題になってしまう。

「ノロケ話はもうたくさんだよ〜。」

とか言ってたけど、やっぱりいつもの優しいむらっちの笑顔だった。

63 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/07(木) 23:34

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



64 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:00


「何か足んないなぁ〜。」


むらっちと食事に行って数日たった。
仕事に充実してる、と感じたのもつかの間。
妙に物足りない気分になった。

65 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:01

メンバーはいつもどおり優しいし、仕事も順調にこなしているつもりだけど。

・・・ 何か足んない。

66 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:01

沈んだ気分になってしまったときに紺ちゃんの笑顔が浮かんだ。


急に会いたくなった。







67 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:02



「柴田君、何かお悩み事かね?いつでも村田博士に相談してくれたまえ!」

ボーっとしてた私に気付いたむらっちがいつものように声をかけてくれる。

68 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:02

んっ、“いつものように”??

声をかけてくれるのはいつものこと。

あまりにも自然だから、いつの間にかありがた味を感じなくなっていた。
反省しなきゃな。

69 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:04

改めてむらっちの優しさに感謝しつつ、私は今の自分の心境を、自分でもうまく説明できない心境を何とかむらっちに伝えようとした。

「そうか〜、愛しの紺ちゃんのことが忘れられないんだね?私というものがありながら。」
「ちょっ、何を言い出すの?」

あいかわらずむらっちの発言は予想できない。

70 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:04

「会いたいなら、そう言えば良いじゃん。そうだ!! なんなら柴田君とこに泊まりにきてもらえば?」
「エッ、そんな、でも、あっ、いいかもっ、え〜」

71 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:05

素でテンパってしまった。

でも、それ名案かも。
あっ、でも・・・・・ 来てくれるかなぁ。

72 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:05

「お芋で誘えばきっと大丈夫だよ?」
「あっ、その手があったか!!って、むらっち、子供誘拐するんじゃないんだよ?!!」
「そうっ?絶対うまくいくと思うんだけど・・・」
「確かにうまく行きそうな気はするけど・・・」

73 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:06

うまく行きそうな気はする。
紺ちゃんをお芋で釣れば、どこにでも連れ出せると思う。
思うけど・・・・


いくらなんでも、お芋で釣られるアイドルって・・・・・

74 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:06


「ん〜、なんならこの村田博士が紺ちゃんを、特別に美味しいお芋ケーキで誘ってきてあげようかい?」


・・・・・・わかりました。

75 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:07

「いい、自分でやる。」
「むぅ〜、素直じゃないにぃ〜。」

私の頭の中で、近所のお菓子屋さんのメニュー検索が始まっていた。

76 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 00:07

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



77 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:15



受話器を持つ手が震える。

運良く美味しい豆腐料理の店を見つけ、さらにお芋のデザートも見つけ、紺ちゃんを誘拐、じゃなかった、デートに誘うには完璧なプランを立てたつもりなんだけど・・・・・

自分から誘うにはやっぱり抵抗がある。

78 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:16

思えば、梨華ちゃんと遊びに行くときも、自分で計画を練って、自分から誘ったことはほとんどない。
たいてい、雑談しているときに、どこか行きたい、とかいう話になって、なんとなく計画が進行して、お出かけ、っていうパターンが多かった。

改めて今回、自分に気合が入っているのがよく分かる。
分かるんだけど・・・・・

79 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:18

いざ、実行に移すとなると勇気がいる。

いっそのこと梨華ちゃんと3人で・・・

いやいや、やきもち妬きの梨華ちゃんのことだ。
「私と二人じゃ嫌なの?」とか、訳わかんないことを言い出す可能性がある。

80 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:19

あっ、むらっちについてきてもらえないかな。
むらっちならおっとりした紺ちゃんともペースがあいそうだし。

早速むらっちに電話を掛ける。

81 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:22

むらっち相手だと、携帯を持つ手も震えない。
安心して、電話に出てくれるむらっちを待つ。

82 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:22

プルルルル・・・

83 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:23

「は〜い、柴田君、博士に何か用かね?」
「あ、むらっち。今度紺ちゃんを遊びに誘うつもりなんだけど、むらっちもどう?」

むらっちならきっと・・・

84 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:24

「私がいても、邪魔じゃないのかな〜。」

「えっ、いや、そんなことは・・・」

「柴田君。もう二十歳でしょ。」

「うん!?そうだけど。」

「好きな子一人、デートに誘えなくてどうするんだい?」

「あの、ちょっと。」

「紺ちゃん、いい子じゃない。何が不安なの?「柴田さんと遊びに行くなんてやです!!」なんて絶対言わないよ。」

「いや、そりゃ、そうだと思うけど・・・」

「柴田君のことだから、ちゃんとお芋の美味しいとこ見つけたんでしょ。喜んでついてくるよ。」

「そう、なのかな。」

「大丈夫だって。うまく連れ込んだら後は好き放題・・・・」

「むらっち!!!」

「心配ないって、柴田君相手なら、紺ちゃんも本気でせいけんづき仕掛けたりしないよ。」

「そんな心配してません!!」

「ならOKじゃん。頑張ってにぃ〜」

「ちょっ、むらっち!」


85 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:25


プーッ・プーッ・・・・


86 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:25


切られた。

むらっちの意地悪・・・・


87 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:26


結局私に残された道は、勇気を振り絞って紺ちゃんにメールを送ることだけだった。


88 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/09(土) 23:26



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★




89 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/12(火) 23:50



う〜、情けない。




90 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:06

あれからもう3日。

紺ちゃんを誘いたいのに、電話はもちろん、メールを送る度胸すらない。



91 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:08

紺ちゃんのことだから、嫌とは絶対言わないはずだけど、逆に本当は嫌でも嫌っていえないだろうから・・・とか、色んなことを考えてしまう。


何か自分に言い訳しているみたいで嫌だけど。

う〜、どうしよう。


92 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:09



 ♪〜 そ〜しそ〜あいのふた〜りだから〜♪〜♪


93 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:10

携帯がなる。

途中で止まる。

この着信音は・・・・


94 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:12


信じられなかった。



95 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:12

ディスプレイには紺ちゃんの名前が映っている。
紺ちゃんからのメールを、私はなるべくゆっくり読もうとした。

96 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:13

紺ちゃんから、遊びに行こう、とのお誘いが来ている。

何度も読み返した後、指先の震えを感じながら返事を打つ。

97 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:17

『あさって、うちにこない?美味しい豆腐料理の店見つけたんだけど。』

98 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:17

数分後、返事が来る。

99 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:18

『ハイ、行きます。あさって4時以降なら自由です。オジャマして大丈夫ですか?』

100 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:20


私って世界一幸せかも!!

一瞬梨華ちゃんみたいなキモイことを考えたことは気にしないことにする。
よしっ、一か八か勝負だ!!


101 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:22

『じゃ、待ってるよ。せっかくだから、泊まっていかない?』

どきどきしながら、メールを送る。

102 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:22

『そんな、いいんですか?』

『もちろん、紺ちゃんさえ良ければ是非来てよ。待ち合わせ場所とかはまた明日ね。』

『はい、ありがとうございます。楽しみにしてます。』


103 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:23


やった!誘えた!!


104 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:23

奇跡を信じたくなるようなメールのやり取りの後、私はなかなか寝付けなかった。

105 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/13(水) 00:23



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



106 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:49


約束の日はすぐにやってきた。

相変わらず待ち合わせ場所に20分前についてしまった私は、数時間ぶりに周りを見る冷静さを取り戻した。
天気は微妙な曇り空、多分そのうち雨になる。


一応、紺ちゃんから誘ってきたんだから、ひょっとしたら紺ちゃんも行きたいところがあるのかもしれない。

私ばっかりはしゃいでいたら恥ずかしいな。


107 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:50


「あっ、すみません。待たせちゃいましたか?」


108 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:51


いろんなことを妄想して、一区切りついた頃に、可愛い女の子がやってきた。

「いや、そん、え、あ、う?」

やってきた女の子は、確かに可愛いんだけど・・・・・・・・

109 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:52

「ちょっ、ちょっと露出が多くない?」

「そうですかぁ?スミマセン。」

「いや、別に謝んなくてもいいんだけど。むしろ嬉しいし。あっ、いや、別に変な意味じゃなくて・・・」

「えっ?」

「あっ、いや、なんていうか、その・・・」

110 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:52

しまった、フォローしようとして完全にどつぼにはまった

目の前の紺ちゃんは明らかに微妙に困った表情をしている。


111 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:56

「うん、紺ちゃん、すごくかわいいよ。」

「う〜ん・・・、ピンクすぎたですか??」

私の(なってないかもしれない)フォローは完全に紺ちゃんにスルーされる。
まずい!
いきなりこんな展開は予想できていない・・・・



112 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:56


「じゃぁ、柴田さん、お薦めの服やさんに連れてって下さいよ。」

紺ちゃんの声から思わぬ助け舟。

「あっ、うん、いこっか。」

ほっとした。


113 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:57


本当は今夜一緒に見ようと思っていた映画でも借りに行こうかと思っていたけど、こんなミニのひらひらのスカートはいた子を放ってはおけない。


なんか、他の人には見せたくない・・・

114 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:57


さいわい近くにあった洋服屋さんに二人で入る。

紺ちゃんのセンスは決して悪くはないのだが、妙に露出が多かったり、流行の最先端を行き過ぎていたり、と多少一般人とずれていることがある。
いまいち信頼が置けない。

115 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:59

早速二人で店内を物色する。

おっ、これなんか意外といいかも。

「紺ちゃん、これなんかどう?」
「え〜」

紺ちゃんはピンクの女の子らしいファッションか黒くて大人っぽいファッションが多いけど、水色の少年っぽいシャツも似合いそうと思い、思い切って勧めてみる。

116 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23:59

「帽子はこの辺をあわせてみてさ。行ってらっしゃ〜い。」

ためらいがちな紺ちゃんの背中を押して、試着室に押し込んでみる。

どうなるかな。

楽しみつつ私は、次の候補を物色する。

117 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/15(金) 00:01

ボーイッシュスタイル、結構いけるんじゃないかな。
他には、んっ?

目の前に、思いっきり似合っていないゴスロリ系を着た女の子がいる。

まったく、少しは鏡で自分を・・・・
待てよ、紺ちゃん、意外とこんなの似合いそう。

白のブラウスに、黒のヒラヒラスカートはかせて、頭にでっかい白リボン付けて・・・・
う〜む。着せるだけ着せてみたい・・・・・

118 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/15(金) 00:01

「お待たせしました〜」

次のファッションで悩んでいると、うしろから、いつもの小さくて可愛い声が聞こえてくる。
振り向いて、固まってしまった。


119 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/15(金) 00:02


見た感じは“ちょっと可愛い男の子”って感じの、思わず抱きしめたくなるような紺ちゃんがちょっと恥ずかしそうな顔をしつつ私を見ていた。

まっ、まじ、かわいい!!!!

年下の男の子に惚れる女性の気持ちってこんなんなんだろうか。

120 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/15(金) 00:03

いやいや、何を考えているんだ私は。

「あの〜、やっぱり変ですか?」

頭の中でいろんな問答を繰り広げ、返事ができない私を、紺ちゃんが不安そうに俯きつつ見返してくる。
うわ、その上目使い反則!!

121 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/15(金) 00:04

「そ、そんなことない、紺ちゃん、すごく良いよ!!もう、最高!!」

思わず紺ちゃんに飛びつきそうになった。
いけないいけない。

122 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/15(金) 00:04

「ほんとですか〜。」

ほっとしたような表情で、嬉しそうに笑う紺ちゃん。
こっちもなんだか幸せな気分になる。


123 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:35



おっと、忘れるとこだった。


124 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:35

「紺ちゃん、あんなのはどう?」
「えっ?」

125 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:36

いかにもアニメの女の子が着てそうな衣装を指差してみる。

さすがの紺ちゃんも、一瞬止まったみたい。

126 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:37

「まぁまぁ、せっかくだから着てみてよ。」
「えっ、でも・・・・」

127 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:37

紺ちゃんの顔が真っ赤になる。
ここまできたら諦めないぞ。

128 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:39

「折角だからさ、試してみようよ。可愛いじゃない。」

「え〜、なんか・・・ 恥ずかしいです。」

紺ちゃんの声がどんどん小さくなる。

129 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:40

「結構似合うと思うよ。意外と、着てみたい、とか思っちゃってるでしょ?」

「・・・・・・・。じゃぁ、柴田さんも着てみて下さいよ。」

えっ!?

う〜む。
思わぬ逆襲が来たけれど、紺ちゃんがあんな格好してるところが見れるんだったら。

130 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:40

「いいよ、じゃぁ二人できてみよっか?」
「はっ、はい。」

なるほど、一人じゃなきゃ別に構わないのか。
131 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:42

とりあえず、周りに人がいないことを確認してから、二人でおそろいのコスプレ衣装みたいなのに着替えてみるべくそれぞれ試着室へ。
着替え終わったところで、一回外を確認!

素早く隣の紺ちゃんの試着室に入る。

さすがに他人には見せられない。

132 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:42

・・・・・・・・・・

予想以上に、はまっている紺ちゃんはたまらなく可愛い。

133 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:43

頬を赤らめている紺ちゃんと一つの試着室で二人っきり・・・・・
紺ちゃんの瞳が、微妙にうっとりしているように見えてきた。


やばい、また頭が変な方向にはたらいてきている。

134 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:44


「に、似合うよ、紺ちゃん。」

つとめて平静を装う。

「し、柴田さんもいい感じ、です。」
「よし、じゃ、これ買ってから食事にしよっか?」

そういって、素早く元の試着室に戻る。

ふぅ、大きく息を吐き出してから、着替え始める。
紺ちゃんもきっと同じだろう。


135 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:45

「ほっ、本当に買うんですか?」

着替えるときはそうでもなかったのに、買うとなったら紺ちゃんは往生際が悪かった。


・・・ 無理ないけど。

136 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:46

「な〜に、私とお揃いじゃ嫌なの?」
「すっ、すみません、そういうことじゃないです。」

おっと、ついつい慌てさせてしまった。

「いいじゃん、一着くらい。ほら、食事の時間がなくなっちゃうよ?」
「はっ、はぁ。」

食事を口実にすれば、さすがに諦めるだろう。

137 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:46


二人とも大きな紙袋を持ちつつ、私たちは次の場所、紺ちゃんの大好物の豆腐料理の店へと足を速めた。

138 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/16(土) 23:47



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



139 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/19(火) 00:30
レスしてよろしいでしょうか?ダメでしたら、すみません。
毎回楽しみに楽しく読ませていただいております。すごく柴紺に興味あるので
頑張ってください。
140 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/19(火) 23:51
>>139  名無し飼育さん
レスありがとうございます。
初レスもらって浮かれております(爆
御期待にそえる自信はありませんが、二人の雰囲気を妄想しつつ楽しんで頂ければ幸いです。
141 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/19(火) 23:52



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

142 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/19(火) 23:53



ちり〜ん


店のドアの鐘がなる。

良かった、そんなに混んでいない。
奥の方の人目につかない席を選んで座る。

143 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/19(火) 23:53

「なんか、疲れましたね。早く食べたいです。」

そういいつつ、紺ちゃんはもはやメニューにむちゅー。
幸せそうな顔をして悩んでいる。

144 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/19(火) 23:54

・・・・

悩んでいる。

・・・・

悩んでいる。

145 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/19(火) 23:56

さすがに、そろそろ私のお腹がもう限界。

「紺ちゃん、そろそろ注文しちゃうよ。足りなきゃ後から頼めばいいからさ。」
「あっ、はい、待ってください。えーと・・・」

・・・・

やっぱり悩んでる。

146 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/19(火) 23:57

うーむ、ちょっとかわいそうだけど強硬手段!!
素早くテーブルの上のボタンを押す。

当然のように紺ちゃん、慌てる。

147 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/20(水) 00:00

「ご注文は何になさいますか?」
紺ちゃんが「えー」とか「あー」とか悲鳴をあげている中、店員が現れる。

「はい、豆腐グラタンと、豆腐の和風サラダ。コンソメスープでお願いします。」
「はい。そちらのお客様は。」

「はっ、はい。え〜と、豆腐オムレツ、チーズ豆腐サラダ、あとイタリア風豆腐ステーキ、あと、揚げ出し豆腐、あっ、でも、えーと・・・」
「あっ、じゃ、とりあえずそのくらいでお願いします。」

148 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/20(水) 00:01

とっ、とりあえず、強制ストップ。これじゃ、いつまでたっても食べられない。

「はい、かしこまりました。少々お待ちください。」

店員が去ったとも、紺ちゃんは名残惜しそうにメニューを見てる。

149 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/20(水) 00:01

「そんな顔しなくても。また一緒に来ればいいじゃない。」
「はぃ・・・・・」

おいおい、そこまで元気なくさなくても。

150 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/20(水) 00:03

数分後の私の目の前には、本気で心配してしまった私のことなどすっかり忘れたかのように、幸せそうに豆腐をほおばる紺ちゃんがいた。


まっ、紺ちゃんらしくていいけど。


151 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/20(水) 00:08

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

152 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/21(木) 00:27
作者さま、もう十分に楽しませていただいております。!(^^)!
無理なさらす、続けてください!柴紺の面白可笑しいやり取りが
目に浮かびます。
153 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:01
>>152  名無し飼育さん
 温かいレスありがとうございます。
楽しんでいただけているとのお言葉、嬉しいです。
作者も柴紺に癒しを求めております。
154 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:01


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


155 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:02


「おいしかったですねぇ。」


結局あれだけの、ちょっと(?)多めのメニューと豆腐アイスを食べ終わった紺ちゃんが、満面の笑顔で「ごちそうさまでした〜」というまでには結構な時間がかかった。

156 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:03

相変わらず、びっくりするくらいゆっくり食べていた紺ちゃん。

お店を出る頃にはあたりは真っ暗。

私に悪いからやっぱり帰る、という紺ちゃんを半ば強引に誘いつつ、私のマンションに向かう。
15分くらい歩いて到着。

157 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:03

「はい、どうぞ〜。」

「あの、お邪魔します。」

「私、一人暮らしなんだから、そんなに恐縮しなくても大丈夫だよ。」

「あっ、はい、ありがとうございます。」

158 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:04

うーん、まだまだ、紺ちゃん、固いな。

ようし、ちょっとからかってみよう。

159 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:05

「お風呂沸いてると思うけど。折角だから一緒にはいろっか。」
「えっ、え〜!!」

パニくる紺ちゃん。単純だなぁ。

160 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:14

「そんなに嫌??」

「えっ、いや、決してそんなんじゃないんですよ。その、なんていうか、恥ずかしい、です。」

「いいじゃん、美貴ちゃんと亜弥ちゃんも一緒に入ったりしてるんだし。」

「えっ、でもそれは・・・」

「それは?」

「あの二人は、その、なんていうか、ものすごく仲いいじゃないですか。」

「ふ〜ん、つまり私たちはそんなに仲良くないから、一緒にお風呂入りたくない、と。」

「そんなことないです。一緒に入りたいです。よろしくお願いします。」

161 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:15


あれっ?!そういう展開?

「じゃ、じゃあ、用意するね。」

後に引けなくなってしまった。

162 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:18

梨華ちゃんも辻ちゃんと一緒にお風呂入ったとかいってたし、そんなに不自然なことじゃないと思うけど・・・。

そういえば・・・・・

梨華ちゃんに一緒に入ろうと言われたこともあった。

断固として拒否した。

今回は・・・?

言いだしっぺ、ってのもあるけど、どこかで一緒に入りたいと思っている自分がいるような気がする。


とりあえず、二人分のバスタオルを探しにリビングに行った。

163 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:24


今日の私は多分、いや、ほぼ確実にどこか変。

ついつい浮かれてしまっている・・・。


164 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/23(土) 00:24


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


165 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/23(土) 01:46
なんかもう、ほのぼの〜てカンジで、すごい好きです。
オフロオフロ♪
166 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/23(土) 02:41
なんと一緒にお風呂!!
楽しみデ〜ス♪
167 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:23
 温かいレスありがとうございます。

>>165  名無し飼育さん
 そういっていただけると嬉しいです。
ほのぼの〜って感じが作者の理想です。

>>166  名無し飼育さん
 一緒にお風呂に入ったことある組み合わせで、松浦藤本、辻加護、石川辻までは現実にあったみたいですから・・・
柴紺が一緒でもいいじゃん、と信じております(爆
 お楽しみいただければ幸いです。
168 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:26


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


169 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:29


「はい、じゃはいろっか?」
「はい。」

おぅっ?
紺ちゃん、声が小さい割に大胆に脱いでいくんだね。
タオルを渡すと、紺ちゃんはするするとブラウスのボタンを外していく。


170 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:30

お〜、いいなぁ。

かわいい顔のわりに、ハロプロトップクラスのスタイルと言われているのも頷ける。

・・・・・・・

うらやましい・・・

171 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:31

「柴田さん?」

怪訝そうな紺ちゃんの声でわれに返った。
いけない、つい見とれてしまった。

「あっ、ごめんごめん。紺ちゃん、スタイルい〜ね〜」
「そっ、そんなことないです。」

顔を真っ赤にする、やっぱりいつもの紺ちゃん。


172 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:32

「ささ、はいろっ!?」

あわてて私も服を脱いで、紺ちゃんの背中を押すようにしてバスルームへ。

173 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:33

とりあえずシャワーを流しつつ・・・・

い〜こと思いついた!!
ここまで来たら、もう暴走モード。

174 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:37

「じゃ、髪の毛から洗おっか?」

「あ、は〜い。」

「じゃあさ、辻ちゃん加護ちゃんがやってるみたいに、あれやってみようよ。」

「へっ?」

「ほら、一つのシャワーで背中合わせで二人で髪の毛洗うやつ。」

「ちょ、え〜」

「ほらほら、向こう向いて。」

「ふぁ、ふぁい。」

175 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:38

返事はあせってるし、目がいつも以上に大きく見開いているけど、気にしないことにする。
強引に紺ちゃんと背中合わせになって髪を流す。

ちょっとくすぐったくて、妙にどきどきして、何だかすごく楽しい。

紺ちゃんは、さすがに緊張しているみたいだけど。

176 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:39

トリートメントを流し終わる頃には、紺ちゃん半分放心状態。
のぼせてないよね?!

私も少し緊張してるけど、もうちょっと頑張ってみようかな。

177 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:41

「よし、じゃ今度は背中流してあげる。」

「いや、そんな、悪いです。」

「まぁまぁ、そういわずに。」

やっぱり強引に紺ちゃんの後ろに回る。

178 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:43


「石川さんともこんな感じなんですか?」

「ん〜!?」

恥ずかしそうに前かがみになっている紺ちゃんの背中を流していたら、不意に声を掛けられた。
ひょっとして、ヤキモチ??!

179 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:44

安心してね。
「梨華ちゃんとお風呂に入ったことはないよ。っていうか、ハローのメンバーと二人でお風呂入ったこと自体ないし。」

「え〜、じゃ、何で今日?」


ぎくっ!!!!

180 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:45

成り行き上、なんて言ったらさすがの紺ちゃんも怒るかも。
まずい・・・

まともな言い訳が思いつかない・・・・
仕方がない。

「ん〜、なんとなく一緒に入りたかったから〜」

思い切って紺ちゃんの背中に抱きついてみる。

紺ちゃんの背中に思いっきり緊張が走るのが伝わってくる。

181 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:47

「そんな緊張しないでよ。なんなら前の方も洗ってあげようか。懇切丁寧に洗ってあげるよ?」

「しっ、柴田さん!!」

「ふふっ、冗談だって。はい、流すよ〜。」

ちっ、さすがにOKとは言わないか。

182 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:48

一通り流し終わった、と思ったら、
「はい、じゃ今度は柴田さんの番ですよ。」

んっ!?
妙な違和感。

紺ちゃんの声の感じが変った気がする。
妙に吹っ切れたような表情をしてるし。

183 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:49

「は〜い、よろしく。」

とりあえず気にしないことにする。
紺ちゃんが背中を優しく洗ってくれて・・・

「きゃっ!」
いきなり背中に息を吹きかけられた!!

184 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:50

「こっ、紺ちゃん!!?」

「はいっ、どうしたんですかぁ?」

「あっ、いや、その、ちょっとくすぐったくて・・・」

「あ、ごめんなさ〜い♪」

ぐっ、そのいたずらっぽい笑顔、さては確信犯だな?

185 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:51

その後もさりげな〜く、耳元で名前をささやかれたり、息を吹きかけられたり・・・・

当然私もやられっぱなしでいるわけには行かず・・・・



結局、小学生に戻ったような気分で、二人でいつもの3倍くらいの時間をかけてお風呂ではしゃいでいた。



186 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/24(日) 00:51


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


187 名前:165 投稿日:2005/07/24(日) 01:21
舌打ちする柴ちゃんが、なんか、イイ!!
なんかもう、可愛いくて可愛くてニヤけっぱなしです。
どうなるんだろ、ワクワク…
188 名前:166 投稿日:2005/07/24(日) 01:44
更新おつかれ様です
ぬおぉぉぉぉ〜!
とってもいい感じじゃないッスカ♪
一進一退の攻防戦?
続きも大いに期待しま〜す
189 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:18
 読んで下さる読者の方々がいてくれるって嬉しいですね。

>>165  名無し飼育さん
 作者も書きながらニヤついております(爆
二人とも可愛いですからね。

>>166  名無し飼育さん
 多少悪ふざけする位がこの二人にとってはちょうどいいのではないかと思っております。
この二人なら何しても許せる自信があります(爆
190 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:19


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


191 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:20


ふぅ。

漫画ならここでのぼせて鼻血でも出しているのかもしれない。
紺ちゃんと散々はしゃぎまわって、お風呂から上がったのは午後9時過ぎ。

とりあえず二人でパジャマに着替えた。

さて、これからどうしよう。

192 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:21

明日の仕事は、紺ちゃんが午前10時半、私が11時集合。

多少の夜更かしは可能だ。

とりあえず、適当におしゃべりする。


仕事のこと、梨華ちゃんのこと、その他、メンバーのこと。


お互いに、他のメンバーの知らない一面なんかを知ることが出来てなかなか楽しい。

193 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:22


話題が尽きてきた。

適当にテレビでもつけようとしたら、紺ちゃんに話しかけられた。

「柴田さんが、幸せを意識する時ってどんなときですか?」

「えっ?」


今日何回目だろう、時間が止まった気がした。


194 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:23


「あっ、そんな深く考えなくていいんです。」

黙りこくってしまった私を見て紺ちゃんが慌ててフォローする。
「例えば・・・、歌っているときが幸せとか、ダンスが出来るときが幸せとか、・・・おいも食べてるときが幸せとか、・・・鏡見てるときが幸せとか、・・・あと、その、えーと・・・。」


195 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:24


顔を真っ赤にして語りだす紺ちゃん。

私が幸せを意識する時っていつだろう。

歌って踊れるのが楽しい、と感じて今までやってきたはずだった。

素敵な人たちとめぐり合えた。

真面目なひとみん、熱心なマサオ、温かいむらっち、やさしい梨華ちゃん、楽しいよっすぃ、

・・・

可愛い紺ちゃん。

だけど・・・


196 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:25


「私は何がしたかったのかな。」

「えっ?」

「歌いたいし、踊りたいし、いろんなことがしたい。何でもやってみたい。そんな風に思ってた気がするけど・・・・」

「やっぱり柴田さん、素敵ですね。」

「えっ?」

197 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:26

紺ちゃんの話は続く。

「何でもやってみたいって、素晴らしいことだと思います。柴田さんらしくて、かっこいいです。」

「紺ちゃん・・・」

「私、自分がやりたいことをやれるときが一番幸せだと思うんですよ。だから、やりたいことたくさんある人が一番だと思うんです。柴田さん、かっこいいです。」

「紺ちゃん、・・・ありがとう。」

「えっ、あっ、その、はい、・・・」

198 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:27

やっぱり紺ちゃんは顔を赤くしてる。

かわいい、そしていとおしい。

199 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:27

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

200 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:28

無意識に二人で時計を見た。

そろそろ寝る時間か。
このままただで返したら女の恥!!ようし。


201 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:29


「紺ちゃん、そろそろ寝よっか?」

「あ、はい、えーと、私どこに・・・・?」

「んっ、一緒に寝ようよ。」

「えっ??」

ようし、作戦通り!!
紺ちゃんの顔がさらに真っ赤になる。

202 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:30

「でっ、でも私寝相あんまりよくないですし・・・・」

「なによ、私と一緒に寝るのがそんなにやなの〜?」

「いや、全然そんなんじゃないです。」

「じゃ、いいよね。ほら、早く!!!」

「あっ、はい・・・」

ためらいつつも、布団に入ってくる。

ほんと、カワイイなぁ。


203 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:32


「あのっ、夜中蹴ってしまったりしたらごめんなさい。」

「ん〜、どうしよっかなぁ。」

悪戯っぽく笑い返してあげる。
実際に紺ちゃんのけりをくらった場面を想像するとちょっと怖いけど。

204 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:33

「も〜、柴田さんの意地悪!!」

なんだかんだ言いつつ、紺ちゃんもほぐれてきた感じ。
そのまま二人でじゃれつきつつ、いつの間にか二人とも眠りについていた。


205 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:33



夢の中でも紺ちゃんと一緒だったらいいな。





206 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/25(月) 23:34



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


207 名前:166 投稿日:2005/07/26(火) 02:31
いいですなぁ〜♪
紺ちゃんカワイイっす
柴ちゃんしっかり!!
208 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:47

>>166  名無し飼育さん
 かわいい紺ちゃんが理想です。
柴ちゃんのポジションはかなりオイシイですね。

209 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:47



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



210 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:48


目が醒める。

カーテンの隙間から青空がのぞいて見える。

時計を見たらまだ6時。

いつもならため息の一つでもつきたくなるような時間だけど、今日は目の前にカワイイ女の子が眠っている。

「・・・・・・・・・・・・・・」

しかもかなり無防備に。


211 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:49


浴衣じゃないから、胸がはだけてたりはしないけど、私が男だったら、こんなカワイイ女の子、絶対ほっとかないだろうなぁ。

誘惑に負けて、ほっぺたを突っついてみる。

ぷにぷにぷにぷに

うん、予想通り軟らかい。


ほんと、かわいいなぁ。

軽く抱きしめるような感じで二度寝に入る。

たまにはこんなのもいいよね。

212 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:51

次に目覚めたのは7時半。
仕事のことを考えると、まだ無理して起きる必要はない。

せっかくだから、目の前のかわいい紺ちゃんを観察してみよう。

やっぱり無防備なその寝顔は、軽く微笑んでいるように見えた。
美味しいものを食べている夢でも見ているのだろう。

「・・・・・・・・・・・・」

213 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:52

かわいい!
我慢できない!!
よしっ、人生最大の賭け!!!

「ッ!!」

紺ちゃんのほっぺにキスしてみた。

全然気付く様子なし。

214 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:54

うまくいったのは嬉しいけど、何か物足りないなぁ。

よし、次は唇・・・はさすがにまずいか。

でもなぁ、こんなチャンス滅多にないしなぁ・・・・

215 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:55

悶々としていたのがいけなかった。

「ん〜」

「あっ、こっ、紺ちゃん、オハヨ〜。」

「えっ、あれっ、ひゃい、あっ、おはようございます!!」

ふふっ、紺ちゃんらしいリアクション。

「も〜、うちに泊まったこと忘れてるの??」

「・・・・・・・、えっと、はい、ありがとうございます。」

やっと現状が飲み込めたらしい。

やっぱり紺ちゃんらしい。


216 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:56


・・・・・・・・・

ちっ!
さっさと唇奪っとけば良かった。


ほっぺた柔らかかったなぁ。

217 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:58


もっと余韻に浸っていたかったけど、そうもいかない。

普通に朝の支度をし、二人でトーストを食べる。

悔しいけれど、私に調理の才能はない。
紺ちゃんには少々物足りないかもしれないけど、ちょっと仕事をすれば昼ご飯。
そんなに辛くもないだろう。

大したメニューじゃないけど、やっぱり紺ちゃんは幸せそうに食べている。
なるほど、こんな風に食べてくれたら毎日料理を作る甲斐があるんだろうな。


料理を勉強しようかな、と思った。

218 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 00:02


幸せそうに食べているのはいいんだけど、あいかわらず紺ちゃんのお食事はゆっくり。
時間やばいんじゃ・・・・・

「紺ちゃん、時間大丈夫?」

「ほぇ?」

「集合時間10時半でしょ?」

「はい、ここからなら40分もかからないですよね。」

「あっ、そ、うだよね。」

そっか。
ここから直接仕事に行くつもりだったんだ。

219 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 00:02


「荷物多くならない?」

「あっ、そうですね〜。でも多分大丈夫です。」

おっ、チャンス!!

「置いていってくれて大丈夫だよ。また泊まりにきてくれるでしょ?」

お願い、紺ちゃん、断らないで・・・。

「いいんですか?すみません。」

「ううん、全然気にしなくていいんだよ。」

内心、ガッツポーズをしている私がいる。

「じゃ、そのうち取りに来ます。」

「うん、まってるよ〜。」

220 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 00:06

結局紺ちゃんは、下着とかパジャマとか一部の荷物をうちにおいて仕事に行った。

紺ちゃんがまた来てくれる、とはっきり分かったのがものすごく嬉しい。


紺ちゃんが昨日の夜言ってくれた言葉をいつの間にか口に出していた。

「『自分がやりたいことをやれるときが一番幸せ。』か、いいこというな。私もがんばろっ!!」


一段と気合が入っていく自分に気付いた。


221 名前:名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 00:07



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



222 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/29(金) 01:24
http://event.1242.com/~motive/moviedetail/img/m4005.jpg
スレ汚しだけどここにぴったり
223 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:28
>>222  名無し飼育さん
 サイ柴楽しみですね。
待ち遠しいです。

224 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:29


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


225 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:30


「「「「「おつかれさまでした〜」」」」」

仕事の終了と同時にスタッフの声が響く。



226 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:35

あの夜、紺ちゃんが泊まりに来てくれた日から早くも1週間が過ぎた。
本当につい昨日のことのように憶えているんだけど・・・・

あの日の夕方、仕事を終えた紺ちゃんは真っ先に私にお礼と仕事終了の報告メールをくれた。
律儀な紺ちゃんらしくて思わず笑顔になり、ひとみんに茶化されたのもやっぱりつい昨日のことだったような気がする。


227 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:37

もちろん、余韻に浸ってばかりはいられない。
当然のように仕事をこなしていかなければならない。

今日もそんな感じで仕事がしゅうりょうしたのだけれど・・・

最近スタッフの反応がよい。

わざわざ私個人にお礼を言ってくるスタッフまでいる。

別に悪い気はしないが、何か違和感を感じる。

確かに自分でも、充実しているとは感じる。


今まで手を抜いていたつもりはないのだけれど・・・。


228 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:40


仕事が終わったのは午後4時40分。

どうしようかな、中途半端に時間が空いた。

夕飯にはちょっと早いし、かといって買い物をするには物足りない。

う〜ん。

ちょっと悩んだ末、私は少し東京をぶらりとふらついてみることにする。
何だかんだ言って、こんな時間も余裕もなかなかないし。


229 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:46


行くあてもなく歩いていた私は、いつの間にか懐かしい場所に来ていた。

何年か前、まだデビュー当時だった頃にメロンの仲間たちと一緒によく来ていた喫茶店。

愚痴を言い合ったり、お互いの夢とか語り合ったり・・・・・

自分たちの原点、なんていったら大げさだけど、貴重な思い出がたくさん詰まった懐かしい場所。

多分、一生忘れることのできない、大切な停車駅みたいな場所。

ちょっとの間、店のペンキのはげかかった看板を見とれてしまった。


230 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:47


ほとんど無意識に、私は店の方に足を向け始めた、

久しぶりに入ってみようか、と思ってちょっと店の中を覗いてみた。


私の眼に、強烈な印象を与える二人の女性が映った。



店の奥でむらっちと紺ちゃんが楽しそうにお茶していた。


目の前が真っ白になった気がした。


231 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:48


自分の友達がたまたま仲良くしてるところを見ただけじゃん。
必死に自分に言い聞かせようとした。

・・・・・・・
無理だった。

232 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:48

大切な何かを無くした気がした。

紺ちゃんの前に大きなパフェみたいなのがあったのを確認した気がする。

家までどうやって帰ったか覚えていない。

気がついたのは、翌朝、服を着たままベッドで目が覚めたときだった。



233 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:52

なんか、よく分からないけど、涙が出ていた。

悲しむ理由なんかないって頭では分かっている。

でも・・・・・

234 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:52



ちょっと悔しい。



235 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:52


すごく寂しい。


236 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:53


私って、独占欲が強すぎるのかな。


237 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/01(月) 23:53


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


238 名前:165 投稿日:2005/08/02(火) 00:06
しっ、柴ちゃん…っ(切なくて言葉が出ない)
どうなるんでしょうか…、気になります

ところで、今更なのですけど、タイトルはドイツ語だと思うのですが、どういう意味なのですか?
もしネタバレになるのでしたら、さくっとスルーしてください
239 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/02(火) 04:45
とろんず(柴紺)いいですねぇ〜
いつも楽しみにしてます
240 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:38

>>165  名無し飼育さん
 いつも温かいレス嬉しいです。
タイトル・・・・鋭いですね。
dunkelblau : 紺色の
Brennholz : 柴、薪(まき、たきぎ)
という意味です。そのまんまですね(爆

>>239  名無し飼育さん
 楽しみ、といっていただけると恐縮です。
作者は単純にトロンズ大好き人間です。
241 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:39


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


242 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:41



「あゆみ、どうしたの。具合悪いの?」

新曲のダンスが全く踊れなくなっている私にひとみんが声をかけてくれた。

いつもなら怒鳴り声を上げるはずの講師ですら、私の滅茶苦茶ぶりを純粋に心配しているみたい。



243 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:42

マサオが私の額に手を当てる。

「あゆみ、熱があるんじゃない。無理せず休んだ方がいいよ。」

「あゆみ、プロなんだから休むべきときに休むことも必要だよ。」

むらっちの言葉にマネージャーさんも頷いている。

「そうだな、柴田。今日は帰ってしっかり休め。ご家族のほうにも連絡しておいたほうがいいかな?」

「あ、いえ、いいです。迷惑かけてすみません。」

やっとのことで出た言葉。


244 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:43

「そうか、決して無理するんじゃないぞ?明日も無理そうなら休んでいいから、電話して。」

マネージャーさんは、私の聞き分けのよさにほっとしたようで、帰りのタクシーの手配をしてくれた。


「しっかり休むんだよ?」
「おだいじにね〜。」

メンバーとスタッフさんの声を聞きつつ私は帰る準備をする。

245 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:47

準備しながら、必死で涙をこらえてる。

悔しい・・・・

気持ちを切り替えなきゃ、と思っているのに体が動いてくれない。

本気を出しているつもりなのに、手足が自分の言うことを聞かない。

動揺している自分がこんなに弱かったなんて・・・・・


246 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:48

家に帰ることだけを考えた。

余計なことを考えちゃいけない。

自分に何度も言い聞かせている。


247 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:48


自分の足元がふらついているのが分かった。



248 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:49


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



249 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:53


家に帰り、ベッドに倒れこむ。

とりあえず寝よう。

余計なことを考えないように・・・・

少しでも・・・・・・


250 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:54


分かっている。

今、紺ちゃんのことを考えちゃいけない・・・・・

でも・・・・

無理。


251 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:55


自分が、まるでとらわれているみたいに・・
ん〜ん、違う、想いが完全にとらわれている。

二人で遊んだときのことがひたすら頭に浮かんでくる。

私は無理やり布団をかぶった。

ちょっとの間、泣いていたと思う。


252 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:55

仕事をきちんとできなかった情けなさに。

自分の不甲斐なさに。

・・・・・・・

素直になれない寂しさに。


253 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:56



いつの間にか、私は意識を失っていた。



254 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/02(火) 23:56


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


255 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/04(木) 22:59
続きにをゆっくりと待ってます。
256 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:22

>>255  名無し飼育さん
 なかなか定期的に更新するのって大変ですね。
ゆっくり待って頂けるとのお言葉、本当にありがたいです。
頑張ろうという気になります。
257 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:22



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



258 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:24


ピンポ〜ン♪



259 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:24

インターホンのチャイムの音で目が覚めた。

とりあえず時計を見る。
帰宅して眠りについてから6時間が経過していたみたい。

ピンポ〜ン♪ピンポ〜ン♪

しつこいチャイムの音にあきれつつ、インターホンの受話器を取る。


260 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:25

「はい?」

「あっ、柴田く〜ん??博士が新しい治療薬を開発したので届けに来たよ〜。」

むらっち・・・
あまり会いたい気分じゃないけど仕方ない。

261 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:26


「は〜い、今開けます。」

返事をしてから鏡を見る。
きちんとしてる、とは言いがたい格好だけど、仕事帰りのままの服装だからむらっちに会うくらいならいいか。


262 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:28

1分後、部屋のドアを叩く音がした。

ドアを開けると、いつもの笑顔をしたむらっちが立っていた。

「柴田君、調子はどうかね?」

「ん、大丈夫だよ?」

大嘘だ。
っていうかむしろむらっちが原因だ。


そんな私の心を知ってか知らずか、むらっちは私にとどめを刺してきた。

「柴田君がそんなんだと、紺ちゃんが心配するよ?」

私の中で、何かが吹っ切れた。


263 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:29


「なによ!紺ちゃんが何だって言うの?」

「あゆみ?」

「紺ちゃんは、ただみんなと仲がいいだけでしょ?私が特別ってわけじゃない!!」

「なっ、どうしたの?」

「昨日だって、むらっちと一緒にいつもの喫茶店にいたじゃない。別に私じゃなくてもいいんでしょ!!」

「・・・・・・・・」

「そうでしょ、反論ないでしょ?!」


264 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:30

感情的になってしまった私の声は、いつの間にか涙声になっていた。

むらっちはそんな私を見て静かに口を開いた。


265 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:31

「そっか〜、見られちゃったんだね〜。」

「みたわよ。なによ。紺ちゃんと仲良くなって浮かれていた私の馬鹿さを見て楽しかった?」

「ちょ、あゆみ?」

「馬鹿だったわよ。私、友達少ないから。だから紺ちゃんと仲良くなれて・・・。本気で喜んでいた私が馬鹿だったのよ!」

「ちょっと、落ち着いて。」

「知らない、結局紺ちゃんも私のことからかって・・・・」

266 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:33

次の瞬間、私は床に倒れていた。


むらっちの、どう見ても力のなさそうな手でビンタされ、床に倒れてしまったことに気付くのに数秒かかった。

267 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:33

むらっちはそのまま何も言わずに携帯を取り出し、誰かに
――――――いや、相手の見当はついている――――――
多分紺ちゃんに、電話をかけ始めた。

268 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:36

「あっ、紺ちゃん?ごめんね、急に。なんかさぁ、あゆみの様子がおかしいんだ。具合悪いみたいでさぁ。見にいってあげてくれないかなぁ。」

「そう?ごめんね、じゃぁ、よろしく頼むね〜。」

「ちょ、むらっち。」

唖然としていた頭に理性が戻った私が、慌ててむらっちを抑えようとしたときにはむらっちはすでに電話を切っていた。

次の瞬間、むらっちは私の携帯まで取り上げてしまった。

269 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:37

「むらっち。返してよ?」

「紺ちゃん、30分くらいで来れるって。」

むらっちは全く取り合ってくれない。


「むらっち!! 紺ちゃん、ツアーの真っ最中で滅茶苦茶忙しいんだよ?」

必死で出した自分の声がまた涙声になっているのに気付いた。

紺ちゃんが忙しいのは事実。
こんなときに余計なことで振り回したくない。

だけど・・・
むらっちは一言で片付けた。

「あゆみの為ならきてくれるって・・・」

270 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:38

「そんなっ・・・」

携帯をおさえられた私に勝ち目はない。

力づくで取り返そうかと思ったけれど、いつもの笑顔が全く見られないむらっち・・・

勝てる自信がない。


仕方なく私は近くに転がっていた雑誌を手に取った。




内容は・・・・・ 
全く眼にうつらなかった。


271 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 23:39



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



272 名前:165 投稿日:2005/08/09(火) 00:57
タイトルの意味、教えてくださってありがとうございます

うーむ、柴ちゃん、かなり感情的になって自我を見失ってるようですね…
だからこそ、むらっち、カコ(゚∀゚)イイ!! と思えました
更新ペースは、お気になさらずに(^−^)
作者さんのペースで、納得のいくものを書いて下さいな
273 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:42

>>165  名無し飼育さん
 いつも温かいレスを頂き、本当に嬉しいです。
 いきなりですが・・・・・
   最終話です、多分(爆
274 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:43


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


275 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:44



ピンポ〜ン♪


インターホンの相手はもう予想がついている。

チラッと横を見ると・・・・

むらっちは相変わらず知らんふり。


276 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:45

とりあえず、受話器を取る。

「はい?」

「しっ、柴田さん!!具合大丈夫ですか?」

自分の名を名乗るのも忘れている紺ちゃん。

「大丈夫よ。今開けるね。」

・・・・・
心が痛む。

277 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:46

数秒とかからず、玄関のドアが開いた。
ありゃ、ノックなしですか。


「柴田さん、大丈夫ですか??」

同時に明らかに息が上がった紺ちゃんが駆け込んできた。

「うん、大丈夫。っていうか、その、・・・・」

278 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:47

確かに仮病ではないんだけれど、そんなに心配されるようなことでもない。

申し訳なさで一杯になっていると、後ろからむらっちも出てきた。

むらっちの優しい声が聞こえてきた。

279 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:48

「ほら〜、紺ちゃんこんなにあゆみのこと心配してくれるんだよ?」

ぅぐっ、そんなのいわれなくったって分かってる。

「紺ちゃんの思い、分かるでしょ?」

「「えっ?」」
紺ちゃんと私の声がハモった。

280 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:48

「紺ちゃん?あゆみったら、紺ちゃんがこんなに柴田君のことを思っているのに、自分がからかわれてる、なんて言ったんだよ?」

「ちょっ、むらっち、それは・・・」

「柴田さん・・・」

言い訳したくても、顔を真っ赤にした紺ちゃんのおっきな目を見ると何も言えなくなる。

281 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:50

「ごっ、ごめん。」

自分の中でも気持ちの整理がついてない状態で、唯一声に出来た言葉。

「あっ、いえ、その・・・・」

紺ちゃんも戸惑ってしまう。

「だっ、だから、そうじゃなくて、なんであのとき紺ちゃんがむらっちと一緒にいたのよ?」

改めてむらっちを問い詰める。

282 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:51

嫉妬しているみたいで、ううん、はっきり嫉妬している。
だから、はっきりさせたい。

「ん〜、素直になったね〜、柴田君。」

むらっちの顔に笑顔が戻った。
だけどそんなの答えになっていない。


283 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:52

「むらっち!!」

「そんな怖い顔しないの。そもそもあゆみ、ここんとこ元気がなかったでしょ??」

「えっ?」

「仕事してても、どこか事務的に仕事をこなしている感じ。充実感足らなかったんじゃない?」

「・・・・・・・・・」

確かに思い当たる節はあったけど・・・・・

「そんなあゆみのことを、紺ちゃんがものすご〜く心配してね〜。」

「へっ?」

「ほらっ、まえにハロプロアワーってコントあったでしょ?」

コントじゃない気が・・・・

「あの時紺ちゃんとメアド交換しててね〜。」

そうだったんだ。

「紺ちゃん、わざわざ電話くれてさ〜。大好きなあゆみの調子がおかしいみたいなんですけど、私に出来ることないですか?って。」

「むっ、村田さん。“大好きな”なんて言ってないですよ・・・・」

「あれ〜、あゆみのこと、大好きじゃないの??」

「そうじゃ、あ、いや、それは・・・」

むらっちにからかわれて顔を真っ赤にした紺ちゃんの表情からすると、実話なんだね。

284 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:57

「紺ちゃんと食事したあたりから柴田君、また元気になってね。紺ちゃんには本当に世話をかけて申し訳ないね。」

「あっ、そんなことないです。パスタ美味しかったですし。」

あ、の、パスタがメイン?

「ん〜、ありがとう。それなのにこの前、あゆみがみょ〜にうだうだ言っててね〜。」

「へっ?」

なんのこと?

「紺ちゃんと遊びに行きたい、そんでもって自分ちに連れ込んであ〜んなことやこ〜んなことしたい、って悩んでてね〜。」

「ちょ、むらっち!!変なことしたいなんていってないでしょ!!」

ちょ、ちょっとほっぺ突っついてキスしただけじゃん!
って、そうじゃなくて!!

紺ちゃんもさらに顔真っ赤にして止まってるし。

285 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:57

「何を、」
「でも、どうしても誘えないって言うんだよね〜。まったく二十歳にもなって・・・・。」

「むらっち!!!」

お願いだからその辺で許して・・・・・

「仕方ないから、紺ちゃんに頼んだんだよね〜」

「えっ?」

「あゆみが暇そうで、しかも梨華ちゃんや亀井ちゃんみたいに幸が薄そうだから、遊びに誘ってあげて、って。」

「っ・・・・」

声が出なかった。

それで、偶然とは思えないほど、タイミングが良かったんだ・・・・
っていうか、なんていう口実・・・・
紺ちゃん、そんな口実でわざわざ・・・・

286 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:59

「柴田君も、知らん顔してないの。」

「・・・・・・・・」

「普通、自分の友達が他の人と喫茶店にいるのを見たくらいで、そこまで逆上する??」

「・・・・・・・・」

「ここまでむきになってしまう理由、自分の気持ちに気づいているでしょ?」

「・・・・・・・・」
そうだね、私もはっきりしなきゃいけないね。

287 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 22:59

「紺ちゃん、心配かけてごめんね。」

「いや、柴田さんが謝らなくても・・・」

「ん〜ん。ありがとう、もう大丈夫だから。」

「えっ?」

「もう何があっても大丈夫だから。」

「柴田さん??」

「だって、私には紺ちゃんみたいな素敵な人がいるんだから。」

言うが早いか、思いっきり抱きついてみる。

288 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:00


「しっ、柴田さん!!」


紺ちゃんの温もりが伝わってくる。
顔は見えないけど、きっと、顔を真っ赤にして、口をパクパクさせているよね。



289 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:01

「紺ちゃんのこと、大好きです。」

「柴田さん」

「ずっと、柴田の一番近くにいてください。」

「あっ、いや、その・・・?」

「私じゃ嫌?」

「いえ、その・・・ 嬉しいです。」

「OKなんだよね。」

「はい、私も柴田さんが大好きです。」

「紺ちゃん・・・・」

290 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:01


「お〜お〜、見せ付けてくれますね〜。」

むらっちの声でわれに返るけど・・・・

でも紺ちゃんは離さないよ。
やっと、捕まえたんだから。


291 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:02

「紺ちゃん、こんな柴田君のこと宜しくね?」

「はい!!」

「柴田君、ライバル多いけど頑張るんだよ!!」

「むっ、むらっち??」

「んじゃ、おじゃまものは帰るに〜」

「あっ、むらっち。また、あしたね。」

「むっ、村田さん、ありがとうございました。」

「またね〜、明日、朝寝坊しないように〜」

むらっちは意味不明のこと(?)を言いつつ立ち去る。


292 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:02


私はむらっちの言葉を思い返している。

紺ちゃんをめぐるライバル・・・・・


ミュージカルの期間中、想いが強くなって、寝言で「紺野っ!!」って叫んじゃった、紺ちゃん憧れの先輩、ごっちん。


一見正反対の性格なのに、妙に紺ちゃんと気が合う美貴ちゃん。


紺ちゃんがもっとも打ち解けている先輩、梨華ちゃん。


ある意味、紺ちゃんと同じ空気を持つみうなちゃん。


紺ちゃんのライバルにして大親友、高橋ちゃん。


さりげなく紺ちゃんに甘えている亀井ちゃん。


・・・・・


293 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:03


ハロプロでも屈指のメンバーが揃っている。



絶対負けない!!!




294 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:03

「しっ、柴田さん??」

思わず手に力が入ってしまった私に、紺ちゃんが不思議そうな顔をする。

「紺ちゃん、誰にも渡さないよ!!」
「えっ、はい。」

真っ赤になるかわいい紺ちゃん。

紺ちゃんを抱きしめる手に力を込めつつ、私は紺ちゃんとの楽しい日々を想像し始めていた。


295 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:04


紺ちゃんとなら、きっと充実した仕事が出来る。

いつでも帰れる場所がある。

私が存在する場所がある。



296 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:05




私だけが幸せになれる・・・・ 時がある。




297 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:05



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



298 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:06



「そうだよね?紺ちゃん??」

「へっ?」

「あっ、いや。そうだ、あさって、また、この前のパスタやさんにいこっか?」

「はっ、はい!」

299 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:06

紺ちゃんのこのときの笑顔は、きっと、一生忘れられないだろうなっていうくらい、可愛かった。



300 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:06


                                           der Schluss   


301 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:07



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



302 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:10

<エンディングに際して>

駄作にお付き合いくださった皆様、本当にありがとうございました。
最後に、テレビドラマの主題歌みたいなのを皆様の脳内でイメージして頂きたいと思い、主題歌「かわいい彼」にあわせてAAを集めてみました。
多少手を加えましたが、ほとんどがパクリです(爆
原作者の方々に無許可で公開するのは申し訳ないですし、ご不快に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、どうか目をつぶって頂けるようお願いいたします。


最後に繰り返しますが、温かいレスを下さった皆様を始めとするお読みくださった皆さん、本当にありがとうございました。
最後まで続けられたのはひとえに皆様のおかげです。

柴紺の二人には幸せでいて欲しいので、これからも何らかの短編とか書ければいいな、と思っていますが、とりあえずここで一区切りとさせて頂きます。

それでは、脳内で「かわいい彼」を流しつつお楽しみください。
303 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:10



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



304 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:11

  かわいい彼

305 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:11

       また食べること考えて・・・
    ∋oノハヽo∈          。o0( 川o・ー・)っ@ )      
    Σ川σ_σ|Θ      .Θ8ノハヾ              あなたみたいな人に
   ____( つ[]と)_||._      _.||川o´-`)_              初めてあった♪
.. |\\三\ 旦.\   /旦ヽつとノ./|
  | . |. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.| .|



  紺ちゃん (私も苦手なんだけど・・・)
     ∨  
 ∋oノハヽo∈ハヽo〜                      実は 弱虫ね
.  川;σ_σ||(T-To川<虫嫌いです                  守りきってよ♪
.   (  つつとと  )      
.   (_)_) .(_(_)          


306 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:12


     丸一日私に付き合ってくれるって・・・・
        ∨                                   「ずっと二人でいる」と
    ∋oノノハヽ.∋8ノハヾ                               話したくせに
     川σ_σ|| 川o・ー・) =3   あのパン屋さん美味しそうです。         いざと言うときに
     と     つ<ミ  つつ                                 甘える♪
     .(_)_)  (__ノ_ノ                                     
 """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""

.    〜oノノハヽo〜ノハヽ8∈
      川σ_σ||  (・-・o川                    LOVE SOMEBODY♪
      と   ∞ つと §   つ
      <,_.,_.,_.,_.,ゝ <,._,._,._,._ゝ
        (_)__)    (__(_)


307 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:13



      東京って美味しい食べ物屋さんが多いですね〜             東京だって♪
        ∨       
     ∋oノハヽo∈      ノハヽ8∈     
      川o^o^)Ψ    |||σ_σ川 <そっ、そうだね〜     
       ( つ\ξ/ \ξ/ と )    (ここ、全国チェーン店なんだけど・・・)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    




            
             ∋oノハヽo∈        ∋oノハヽo∈
      .  ||||     川*・-・)________ 川σ_σ||
        | ̄|    ( つ つ\_/\_/ と   と )
        二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二〕
         _____________________||    
                                     ||
           ____                          ||      * 
    *                                   * 
     *                                 *          札幌にだって♪
      * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

                0
  戻ってきて・・・     0
    ∨       。o 0  
 ∋oノハヽo ∋8ノハヾ 
  川σ_σ||  川*´ー`)  <一緒に北海道の美味しいもの食べに行きたいですね〜  
   ( つ つ  (っ⌒/⌒o 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

308 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:13



 |         ∋8ノハヾ
 |          川o・ー・)つ <何か食べに行きましょうよ〜       
 |        ∋oノ∪ハo∈                          あなた そうしたいのなら       
 |          川σ_σ||                            ついてく覚悟だよ♪ 
 |       ∬ (っ⌒/⌒o <うっ、うん 
 |..       旦 ((⌒)_つ   (紺ちゃんのお勧め店は時々はずれが・・・)

309 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:14


     あの服もいいけど、こっちも捨てがたいし 
               
      ノハヽ8 三'ノハヽ     ∋oノハヽo∈                    服装も 決められない♪
.    (・-・o川 三川o・-・)      川σ_σ|| <コンビニ行くために    
      (つと 三 つと)      と   と )   そこまで悩まなくても・・・
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



    豆腐サラダ ん〜 豆乳クレープ ん〜
      ∨ 
   ∋8ノハヾ        ∋oノハヽo                       レストランも決まんない♪
    川o・-・)        川σ_σ|| <とりあえず一回注文しない?       なぜかイライラいちゃうけど♪
    (っ⌒/⌒o        (つと )    (お腹すいたよ〜)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


310 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:15

                               ⊂⊃
     ⊂⊃

                   ⊂⊃
                                     ⊂⊃
               ノノハヽ       ∋8ノハヾ <フットサル頑張ります     かわいくて♪
 紺ちゃん 速いよー>川σ_σ||       川o・-・)                       
             = ⊂   ノ       = ⊂   ノ
             = (__/"(__)       = (__/"(__)  ○
⌒::;;⌒⌒⌒;;::⌒⌒.:: :⌒;;⌒::.;;.⌒⌒/   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /::. :; ;⌒⌒:.:⌒:;⌒;;⌒⌒⌒
:::    ;;:    :,;: ;;..  : :;   ,::.;  /   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /.., ,; .:   ,,。,    ::;;,
    :::  :;..  .,;;   ;    : :::., /   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /,,;    :::  :;    ;;:
:::    ;;:    :,;: ;;..  : :;   ,:.; /   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /.., ,; .:   ,,。,    ::;;,

311 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:15


              , 0ヽ
           ,:' ゚,: `!_!_
            ,:' 。; :': | |┘
         , ' ゚ ;: .' :' | |
         '   ゚ '  | |
       。:*゚o○゚ O゚o:.。|                                 仕方がない♪
     。ノ.:゚0。ヾ゚o:.。ノハ:o
      (・-・o川川*σ_σ|| 紺ちゃん・・・ちょっと近寄りすぎ
        と   ヽ. /   つ
      (⌒   X  '⌒)
        し[:::::::] [:::::::]し'


312 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:15



 |                                    |
 |                                    |              誰にも 渡さない♪
 |ハヽo∈       ∋8ノハヾ'ノハヽ8∈         ノハヽ|                   
 |-V)           川*・-・)σ_σ川           (^▽^#|
 と ノ.         ノ   つと   )            ノハヽ|
 |                               o(^ー^*|


313 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:16


_」_」_」_」_」_」_」_」_」_」||   ☆                   *
」_」_」_」_」_」_」_」_」_」_||                    ★
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 ||≡l≡||:∋8ノハノハヽ::::||≡l≡||  |._/_/_/_//:::::::::::::ヘ          _il_        このままずっと
 ||≡l≡|| 川川*・)_σ|||:::||≡l≡||  |__/_/_/_//:::::::::::::::::::ヘ      i|.::| |::.:..:.. .      抱きしめたい♪
 ||≡l≡|| /∪ )と ) ::::::||≡l≡||  |~~~~~~~~~~~~~||::.:.___.:.::l       | |_| |_         冬の夜♪
.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |□| |□□| :::||::::| 」 」|::::!  ̄|_i ̄  :  └-i ̄
≫≪ll≫≪ll≫≪ll≫≪ll≫≪ll≫≪ll|□| |□□| :::||::::| 」 」|::::!    : .o。: .::..::::::::::::::::::
     ________,        | ̄    ̄ ̄ . :::||::.: ̄ ̄::::; - ̄\_/ ̄:└─:.. .......
.     |||:≡l≡|||≡l≡:|||        |≪ll≫≪ll≫≪ll><l><l><li ロロ::::::::: ........__l ̄ ̄─
.     |||:≡l≡|||≡l≡:|||        |        .:::::|::::::::::::.::.:..l     ロ ロ   田:: ......


314 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:16


        CAST


               
        ☆ノハヽoノハヽ
      _川σ_σ||o・-・)
      |≡( つ )( ⊂)|
      `┳(__)(__)(__)(__)┳
     ,..,..┴,...,...,...,....,....,....┴,,,


        柴田&紺野

315 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:17


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 ありがとうございました。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


316 名前:165 投稿日:2005/08/10(水) 23:29
よかったよかった。・゚・(ノ∀`)・゚・。
むらっち、いいひとだー。
でもって、>>292の、人の多さにちょっと笑わせていただきました。<笑うところじゃありません。
エンディングのAAも、素敵可愛い。
途中少し切ないシーンもありましたけど、ほのぼの感がずっとあったこの作品、とても好きです。
毎回の更新を、いつもいつも、わくわくしながら読ませていただいてました。
また何か新作が出来ましたら、読ませていただきたいなと思います。
作者さん、おつかれさまでした。
317 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/11(木) 01:54
ほのぼのとした、素敵な作品ありがとうございました。
また機会がありましたら読ませていただきます。
お疲れ様。
次回作に  ・・・ つづけ。
318 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/11(木) 03:36
こうなりましたかー。
嬉しいような、ちょっと残念なような、複雑な気分です。
二人の話がもっと続くかと期待していたので…
でも、区切りをつけるにはいい頃合いだったのかもしれないですね。

作者さんの書く柴紺(あとむらっちも)は読んでて癒されます。
どうもお疲れ様でした。
319 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:53
 温かいレス、嬉しいです。ありがとうございます。

>>165  名無し飼育さん
 毎回レスをいただいて感謝しております。
むらっちはいい人です。
ライバルが多くて大変な柴ちゃんを支えてあげる人として最適です。

>>317  名無し飼育さん
 素敵な作品といっていただけて光栄です。
次回作、というほどでもないですが、ちょっくら短編を楽しんで頂けると嬉しいです。

>>318  名無し飼育さん
 作者としてももちろん二人の話は続いて欲しいのですが、時間と作者の能力に限界があるもので・・・・
癒される、といっていただけて望外の幸せです。
320 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:53

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


321 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:54


「・・・・・・・・・・・・・」


322 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:54

「柴田君、何難しい顔をしておるのかね?」

「・・・・・・・・・・・・・」

「どうせ紺ちゃんのことでしょ。」

ぎくっ。
323 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:55

のほほんとしているくせに相変わらずむらっちの洞察力には恐れ入る。
情けないから、あんまり話したくないんですけど・・・・・

「早くも夫婦喧嘩かね。昔から『夫婦喧嘩は犬も食わず』といってね〜。」

「そんなんじゃないよ。」
言ってからしまった、と気付く。

むらっちのペースにのせられてしまった。
う〜、素直に相談するかどうか・・・・
と思った矢先。
バタンと大きめの音がして、ドアを開けるなりひとみんが飛び込んできた。

324 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:56

「ふ〜、今日も暑いね〜。新潟の海が恋しいわよ、まったく。おっ、むらっちにあゆみもおはよ〜」

「「おはよ〜」」

何か話題がそれそうだな。
と思ったら・・・・

「あっ、あゆみ〜。紺ちゃんの写真集見たわよ。なかなか出来いいじゃん。可愛くてかつ私みたいにセクシーでいいわね〜。」

「あっ、うん。」

「ん〜、どうやら夫婦喧嘩の原因はその辺のようですね〜。」

「え〜、早くも別れ話??」

「ちょっとどうしてそこまで話が進むのよ!」
325 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:57

仕方がない、素直になります。

「実は、紺ちゃんの写真集まだ見てないんだよね。」

「「へっ?」」

「いや、できれば紺ちゃんの手から直接見せてほしいんだけどさぁ・・・・・。なんか、全然その気配がなくて・・・・・。」

一瞬むらっちとひとみんがあきれたような顔をした気がして、ついつい言い訳を急いでしまう。
「ほら、なんていうかな、やっぱり『柴田さ〜ん、見てくださいよ〜』みたいな感じで二人で楽しみたいじゃん?」

「あゆみ、逆の立場だったらあゆみ、紺ちゃんにそれ、出来る?」

うぐっ。
326 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:58

「で、でも。せめて紺ちゃんの手から写真集受け取りたいじゃん。」

「柴田君、いまだにそんなこといってんのかい?博士は悲しいよ。」
「まぁ、その気持ちは分からなくもないけど。あゆみ、いい加減に素直な大人になりなさ〜い!」

「・・・・・・・・・・」

「なんなら前みたいにまた、私から紺ちゃんに連絡してあげようか?柴田君が紺ちゃんのナイスバディを堪能したがっているから、写真集と撮影の時着た水着を着て柴田君の家に・・・・」
「わかった、わかりました。自分で紺ちゃんにお願いします。」
むらっちの気持ちはありがたい・・・かもしれない、けど、とりあえず自分で解決しよう、と思った。

「もう、紺ちゃんだったらお芋の一つでも用意しておけば、写真集の10冊や20冊簡単にくれるでしょ。」
ひとみん、やっぱり紺ちゃんのイメージってそんな感じか・・・・・

327 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:59

とりあえず二人が見守る中、私は紺ちゃんにメールを打った。

“新しいお芋のお菓子見つけたから、今夜遊びに来ない??”

数分後返事が来る。
“いいんですか〜。嬉しいです!”

328 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/16(火) 23:59

“じゃ、7時でいいかな。その時紺ちゃんのお土産も期待してるから。”
伝わるかな。

“お土産、何がいいですか?”
紺ちゃんは素直。よ〜し
“紺ちゃんの最新写真集、宜しくね。これから収録だから返事できないけど、夜待ってるからね〜”

同時に電源off。いいわけさせないもん。

329 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:00

「お〜、すっきりした表情になったね〜。」
ひとみんがにっこりと笑いかけてくれた。

330 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:00


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


331 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:01


現在午後6時40分、さすがに緊張してきた。

携帯の電源はonにしたけど、特に紺ちゃんからの抗議メールはきてない。


332 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:01

考えてみれば紺ちゃんは、夏は特に、かなり露出の多い服装をする。
意外と自分を見せることに抵抗なかったのかな?
一緒にお風呂入った仲だし・・・・・
でも、だったらもっと早く写真集持ってきてくれてもいいのに・・・・・

再びネガティブモードになってきたときに、インターホンがなる。
多分紺ちゃんだろう。
相変わらず時間に正確だ。

333 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:02

「はい、どちら様ですか?」
「あっ、紺野です。」
「は〜い、今開けます。」

1分もしないうちに部屋のチャイムが鳴る。
ドアを開ける。
「いらっしゃ〜い。」
「あっ、お邪魔します。」
334 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:02

自分の靴をそろえると、紺ちゃんはゆっくりと入ってきた。

いよいよ紺ちゃんの・・・・
「えっとぉ、今日の仕事はどんな感じだったの?」
う〜、素直になれない自分の馬鹿!


335 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:03


「今日はですね〜、・・・・・」

紺ちゃんはいつものペースで喋り始めた・・・・・
話を振ってしまったのは私だけど、こんな話が聞きたいわけじゃない・・・・


336 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:03

「で、そのとき亀子がですね〜。・・・ 柴田さん、どうかしたんですか?」

「あっ、ごめん、その・・・・・」
いけない、ついつい上の空になってしまったみたい。
っていうか、も〜
「我慢できないっ!!」

「しっ、柴田さん?」

「紺ちゃん、お土産は??」

「えっ?」

「紺ちゃんの新写真集!!紺ちゃんからもらうのずっと楽しみにしてんだから・・・・」


337 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:04

見る間に紺ちゃんの顔が真っ赤になる。

「ぁの、やっぱりみるんですか・・・・?」
紺ちゃんらしい小さな声。

「み〜せ〜て〜よ〜」

「恥ずかしいんですけど・・・・・」
消え入りそうな声を出しつつ、紺ちゃんがカバンをごそごそやりだした・・・・

338 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:04

何個かお菓子を取り出した後、紺ちゃんはカバンの底からビニールに包まれた写真集を手渡してくれた。

「可愛い!!」
表紙を見た瞬間、思わず声に出てしまう。
紺ちゃんは顔を真っ赤にして口をパクパクさせているけど・・・・


339 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:05

ビニールをはいで、紺ちゃんと一緒に1ページづつ鑑賞していく。

「「・・・・・」」

二人とも無言になってしまう。



私はあまりの紺ちゃんのかわいらしさに感動して、紺ちゃんは、多分恥ずかしさのために。


340 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 00:06


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


341 名前:165 投稿日:2005/08/17(水) 00:29
更新キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!!!!
柴ちゃん並にデレデレです(笑)<危険
どうなるのかな、どうするのかな。ワクワク。ドキドキ。ハアハア(殴)
342 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:29

>>165  名無し飼育さん
 レスありがとうございます。
 あの写真集見たら、誰でも柴ちゃんのようになっちゃうはずです(謎確信


343 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:29


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


344 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:30


「紺ちゃん、最高に可愛いじゃん!!」

一通り見終わって、ようやく私が口を開いた。

「ぁ、ありがとうございます。」

顔を真っ赤にした紺ちゃんが、小さな声で答えてくれる。


345 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:31

「もう、可愛い顔してセクシ〜な体してるんだから。」

「そ、そんなことないです。」

「ねぇ、紺ちゃんのお勧めショットは?」

「も〜、恥ずかしいから止めてください。」

「え〜、なんで〜。いっぱい語ってよ〜。」

「もぅ、駄目です。」

「あっ、そう。じゃ、しかたがないね〜。あっちのテーブルの上にお芋のお菓子あるから持ってきていいよ!」

「あっ、ありがとうございます。」


346 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:31

紺ちゃんが急いで立ち上がった。

ちょっとほっとしたようだけど・・・
そ〜簡単にはいかないよ。

紺ちゃんが一瞬席を外した隙に裏表紙のDVDを取り出して、プレーヤーにセットする。

戻ってきた紺ちゃん、固まる。

347 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:33

「柴田さん、駄目です。みないでください。」

おっとぉ。

「だめぇ〜、諦めてゆっくり見ようね〜。」

後ろから紺ちゃんに抱きついて、無理やり押さえ込む。

「しっ、しばたさぁん。」

紺ちゃんの背中あったかいなぁ。

348 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:34

紺ちゃんが本気になったら私を振りほどくくらい簡単だろうけど、観念した紺ちゃんは何だか私の腕の中で小さくなっている感じ。
後ろから抱きついているから紺ちゃんの表情は詳しく分からないけど、簡単に予想がつく。

画面の向こうからは、世界一の美少女が楽しそうにはしゃいでいる。

何でこの子は、こう、何気ない仕草ですごい色気が出せるんだろう。


349 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:35


空手姿はかっこいいし。
着物姿は本当に可愛いし。
京都の路上で歩いている姿はあどけなくて可愛いし。

ピンクもかわいいけど、黒も似合うんだよなぁ。

シーサーの物真似は・・・
   これはこれでかわいいし。
ビキニは絵になるし。

・・・・・・・・・・・。

スタイルは抜群だし。

350 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:49

「かわすぎるよ〜」
思わず後ろから抱きつく手に力が入る。

「っ。」
紺ちゃんが何かいいたそうだけど、まぁまぁ、反論しなくていいからさ。

一通り見終わって紺ちゃんを放してあげる。

紺ちゃん、顔を真っ赤にしてほっぺを膨らませてる。

351 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:51

「まぁまぁ、そんな顔しないで。ほらお菓子食べていいからさ。」
ほっぺた膨らませて抗議する紺ちゃんの顔も可愛いけど、とりあえずなだめておこう。

「う〜」
何かうなり声を上げつつ、紺ちゃん、お菓子を頬張り始める。

ホント、かわいいとしか言いようがない。


352 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:52


一通り食べ終わった頃を見計らって、声をかける。
「じゃ、もう一回それぞれの写真について語ってもらおうか。」

「・・・・・」

「・・・・・」

「明日、朝早いんで失礼します。」

「あれっ、泊まっていっていいんだよ?」

「でも、下着とか・・・」

「あるでしょ、この前置いてったのが。」

「・・・・・」

「往生際悪いぞ。紺ちゃん♪」

「柴田さんの3冊目の写真集はまだでないんですか?」

「アロハロ紺野あさ美の方が先なんじゃないかなぁ。」

「もう・・・・」
「あはははは・・・・・」


353 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:53


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


354 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:54



なんだかんだ言いつつ、紺ちゃんはこの日泊まっていってくれた。

二人で夜遅くまで写真集で盛り上がって。


でも、写真集はかわいいけど、生の紺ちゃんはもっと可愛いんだよなぁ。


そんな紺ちゃんの可愛い笑顔を一番近くで一緒に感じられる自分が最高に幸せです!!


355 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/17(水) 23:55


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


356 名前:名無しさん 投稿日:2005/08/18(木) 00:02
 以上、写真集に萌えまくっている作者の気持ちを柴ちゃんに代弁して頂きました。
“なつふく”見ているだけで最高に幸せになっている作者でした。
357 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/18(木) 01:51
復活してた オメ
”なつふく” いいですね また読ませてもらいました。 GJ
358 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:04

>>357  名無し飼育さん
 レスありがとうございます。
 なつふくは不朽の名作です!!

 間があいてしまって申し訳ないです。
 なかなか時間が取れなくて・・・・・
 定期的に更新している作者の皆さんを改めて尊敬します。

359 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:04

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

360 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:05

 ♪〜♪〜♪〜♪

窓からカーテンをすかして朝日が輝いているのが目に入ってきた。

加えてうるさい音が朝の挨拶。

う〜
何の恨みもないけれど、っていうかむしろ感謝しなくちゃいけないのだけれど、やっぱり目覚まし時計は憎たらしい。

361 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:05

朝8時集合って、はっきり言ってきつい!!
いつもなら不機嫌極まりない気分になるはずだけど、今日は違う!!

午前中の仕事はササッとこなして、がんばるぞっ!!!


362 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:05


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


363 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:06


「おっはよぉ〜♪みんな〜、きょうもいい天気ですね〜♪」

「おはよ〜、柴田君は今日は朝から一段とハイテンションですな。」

「あゆみ、どうしたの?その元気っぷりは?」
「ぉはょ・・・」

「今日は、お昼からフットサルなんですよ〜、ね〜ひとみん??」

紺ちゃんと仕事が一緒!!
気合入るな〜

364 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:07

「あ〜、それで。ひとみんも頑張ってね。」
「ぅ〜」
朝に弱いひとみんは辛そうだけど、メロン記念日は朝から元気!!

「大丈夫!!ひとみんの分も私が頑張るから!!」
「違う違う。柴田君が仕事そっちのけで紺ちゃんばっかり見てないように、ひとみんにしっかり見張っててもらわないと。」
「まったく、私だって自分のことで精一杯なのに・・・・」

年上二人のお局様が何か言ってるけど気にしな〜い。

さ〜、頑張るぞ!!


365 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:07


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


366 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:07


浮かれまくって数時間後・・・・・

予定通りフットサルの練習が始まった。

最初の2時間くらいまでは楽しく頑張っていたんだけど・・・・・・

367 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:08

「ようし、少し休憩にしようか。」

「みんな〜、遅くなってごめんね〜。」
「「「おつかれさまで〜す。」」」
「おっ、ごっちんおそいぞ〜」
「あはっ、ごめんごめん。お詫びにちょっとおやつ作ってきたからさ、ちょうど休憩みたいだから食べてよ。」
「おっ、おいしそうじゃん!!」
「あっ、後藤さん、ありがとうございます。」

この娘の登場で雲行きが怪しくなってしまった。


368 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/11(日) 23:08


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


369 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:24



翌日・・・

仕事場で気が抜けたまま椅子に座っている私を見つけたむらっちとひとみん。
早速私をテーマに井戸端会議が始まる。

・・・・・・・・・・・・・・

思いっきり私に聞こえている。

370 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:25

「ねぇ、ひとみん。あゆみ何かあったの?フットサルで紺ちゃんに浴びせ蹴りでも喰らったとか?」

「むらっち、微妙に分かりにくいわよ、それ。そうじゃなくて、昨日ごっちんがおいしいゼリーとか作ってきてくれてさぁ。」

「え〜、い〜な〜。私もフットサル練習しようかな。」

「そういう問題じゃないでしょ。」

「で!?あゆみだけ食べられなかったから元気ないとか?」

「いや〜、そんな大したことじゃないわよ。ごっちんに餌付けされてる紺ちゃん見て嫉妬してるだけ。」

371 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:26

うっ、痛いところを・・・・・

「・・・・・・・、だってごっちんのゼリー食べてるときの紺ちゃん本当に幸せそうだったし。
あのくりくりした眼でごっちんに甘えるように上目遣いで見ててさ。
あ〜ゆ〜眼で他の人のこと見ないで欲しいのに・・・・」

言ってからしまった、と思ったケド後の祭り。
お局様二人が必死で笑いをこらえて・・・・
「「あははははは・・・・・・・・・」」

こらえきれなかったみたい。


372 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:27

「も〜、人事だと思って!!」

「ごめんごめん、じゃ、あゆみも紺ちゃんのためにお菓子とか、あっ。」

言ってからひとみんもしまったと思ったみたい。

さすがのむらっちもここでは何も言わない。

そう、メロン記念日、料理分野は全然駄目なんです・・・・・・・・


373 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:29



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★





374 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:29

「あゆみの周りで料理が出来るコって言うと・・・・・」

とりあえず一仕事終わったところで話し合いが始まった。

心配半分、からかい半分の優しいメロンのメンバーが、(私の意思を無視して)作戦会議。


375 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:31

「やっぱごっちんだよね〜。」
「そうだよね〜。ごっちんの料理は最高だよね〜。また一緒にツアー回りたいな。」

「ちょ、無理だよ。ごっちんの料理の腕は明らかに一般人のレベルをはるかに超えてるんだから。
何の基礎もない私がいきなり教わっても何も出来ないよ。」




それに・・・・・・・・・・・、
ライバルであるごっちんに教わるのは悔しいし・・・・・



376 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:32

「それもそうだよね〜。あゆみとレベルが大して変わらないコといえば・・・・梨華ちゃん?」

「いや、梨華ちゃんは白玉しか作れないし・・・・」

「まっつーは?肉じゃがとか味噌汁とか作れるって言ってたような。」

「スケジュール的に多分無理。」

「辻っこは?結構センスもいいし、お菓子とか上手だった気がするけど?」

「う〜ん、何するか分からないから怖い・・・・」

「スケジュール的には中澤さんとか稲葉さんとか圭ちゃんとかか。
でも料理となると論外だしなぁ・・・・・。」

「・・・・・・・・・・」

ひとみん、ドサクサ紛れに恐ろしいこと言ったね。
さすがのむらっちもあえてスルー。

377 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:33

「やっぱ、本とか見ながら地道に覚えるしかないのかなぁ。」

「それが正論だけど。時間もないよね〜。」

「そうだ、博士が閃いた!!」

むらっち、自信ありそうだけど大丈夫かな??


378 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:33

「紺ちゃんをあゆみの家に呼んで、二人でお菓子とか作ったら?」

「おっ、さすが村田博士。珍しく良いアイディアじゃん!
あゆみ!その線でいってみたら?」

「たっ、確かに楽しくなりそうだけどさ〜。失敗したらどうしよう・・・・」

「柴田君!!やる前から失敗すること考えてどうすんの??」

「そうよ、あゆみ。失敗したら自分の唇に生クリームでも塗って『ごめん、お詫びに私を食べて』とかいえば・・・・」

「帰ります。お疲れ様でした。」

「「お〜、おつかれ〜。」」

379 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:34

結局三人とも私をだしにして遊んでいるだけじゃないのか、って言う気もしなくもないけど、良いアイディアだし試してみよう!!


早速その気になった私は、とりあえず帰り道に本屋により、簡単そうに出来そうなお菓子の本を一冊購入した。


380 名前:名無しさん 投稿日:2005/09/12(月) 23:34


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


381 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/09/13(火) 04:11
言いたい放題のメロンさんたちが素敵ですw
382 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/09/13(火) 07:50
ごっちんはもうフットサルやってな…いや、なんでもないです
383 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/09/16(金) 00:01
遅れて読みました。気分は、なつふく・・・サイ柴3で、読んでますがんばってください。
384 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 21:55
 気がつけば半月以上間があいてしまいました。
申し訳ありません。

 レスありがとうございます。

>>381  名無し飼育さん
 メロンの皆さんの会話ってこんな感じかな、と思っております。
お互いに遠慮がない、それでいて温かい会話というのがイメージです。

>>382  名無し飼育さん
 久しぶりに応援に来た、北澤監督にアドバイザーとして呼ばれた、公式にはフットサルやってないけど練習には参加していた、など適当に辻褄合わせをお願い致します。

>>383  名無し飼育さん
 サイ柴3、現在鑑賞中です(爆
この二人の楽しいやり取りが楽しみです。
385 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 21:57


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


386 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 21:58



「う〜・・・・」
一人なのに思わず声を出してしまう。

お菓子の本。

写真はすごく美味しそう。
     ・・・ 写真は。

見ているだけであったかい気持ちになってくる、が・・・・・・

「これ、ホントに作れるの??」


387 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 21:58

ページをめくっている私の眼に、いかにも紺ちゃんが喜びそうなスイートポテトの写真が飛び込んできた。

材料はサツマイモ、バター、卵黄、砂糖、塩・・・・
特に珍しいものはない。

調理器具に関しても、特に改めて揃えなくちゃいけないものは・・・・・
はけと裏ごし器ぐらいかな?
ホントは蒸し器があればいいのだろうけど、電子レンジでいいっしょ。

・・・・・・・・・

足りないものは経験と自信・・・


388 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 21:59

前もって練習しとこうかな、って言う考えも頭をよぎるけど、何かフェアじゃない気がする。

え〜い、失敗してもともと。
手作りだからきっと美味しく感じる・・・はず。

覚悟を決めた私は紺ちゃんにメールした。

389 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:00

『あさっての午後休みだったよね? うちで二人でお菓子作りしない??』

数分後、着信音がなる。
紺ちゃんからの返事はいつも早い。

『わ〜い!! 楽しそうですね♪ 嬉しいです♪♪
でも、私何にも出来ないけど大丈夫ですか??』

やっぱり・・・・・
紺ちゃんは食べるの専門か・・・・

390 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:00

強攻策!!
『大丈夫!! 私が手取り足取り教えてあげるから(ハート)』

『ヤッター!! よろしくお願いします。』

紺ちゃんの嬉しそうな笑顔がメールかの文面から伝わってくる・・・・

ホントに大丈夫かな・・・・・・・・・・・

ちょっぴり不安になった。


391 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:01



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



392 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:01

約束の日までの時間は長いようで短い。

あと20分で紺ちゃんがうちに来る。
材料、その他必要なものは全部そろえた。

あと必要なのは紺ちゃんの笑顔と結果!!

・・・・・・・・・

393 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:02

   ・・・・
     そう、結果・・・・・・・・



394 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:03



ピンポーン

 あいかわらず紺ちゃんの登場は時間通り。

「しばたさ〜ん、紺野です!!」

インターホンからいつも以上の嬉しそうな声。
少々プレッシャーも感じるけど。


395 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:04

「は〜い、今開けます。」

数秒後。

「柴田さん。お邪魔しま〜す。」

「は〜い、紺ちゃん。いらっしゃ〜い。」

「お菓子って何作るんですか~?」

う〜む、やっぱり紺ちゃんの頭の中はお菓子一色。


396 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:05

「うん、スイートポテト作ろうかな、っと思ってね。」

「え〜、柴田さんすごいですね〜。」

「いや、そんなことないよ。じゃ、早速始めよっか?」

「はい、よろしくお願いしますっ!!」

言うが早いか紺ちゃんは手提げの中からピンクのエプロンを取り出した。

かっ、可愛すぎる!!

紺ちゃんのエプロン姿を見れただけでお腹一杯!!
なんて言ったら紺ちゃんが納得しないから頑張ろう!!
大丈夫かな??


397 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:05


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



398 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:06

とりあえずサツマイモを蒸す。

蒸しあがったサツマイモはいかにも飴色で美味しそう。

「なんか、このまま食べたくなりますね〜」

とか何とか言いつつ、紺ちゃん既に右手でつまみ食い開始している。

かわいいから許すけど。


399 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:07

「ん〜、あま〜い。次はどうするんですか??」

「ん〜とね、お芋を潰して。良い感じになったら砂糖とか色々混ぜてその網で裏ごしして。」

「は〜い。」

早速、お芋に取り掛かる紺ちゃん。

その間に私は卵の白身と黄身を分ける作業中・・・・・

400 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:07


・・・・・・・・・・苦戦中・・・・・・・・


401 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:08

本で見ると簡単そうなんだけど意外とむずい。

白身を泡立ててから混ぜても美味しいとか書いてあったけど、私の白身はすでに殻が混じっていて無理!!
黄身だけ取れればよしとしよう。

402 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:09

紺ちゃんが潰したお芋に砂糖、卵黄、バターを混ぜて裏ごし・・・する予定。

「柴田さん、砂糖ってどれですか?」

「えっと、多分これ。」

「なんか塩みたいですけど。」

「えっ?」

ペロペロ。
ホントだ。

「じゃ、こっちかな。」

ペロペロ。
「うん、正解。じゃ、これを混ぜてっと。」

少々固い。

403 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:09

そしてバターがうまく混ざらない。
「・・・・・・・・・」
  熱いうちに混ぜなきゃいけなかった気がする・・・・・

「なんか、生地にむらが出来ちゃ・・」
「わ〜、美味しそうな色ですね〜」

紺ちゃんって本当に良い子だなぁ〜。


404 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:10

アルミ箔で型を作りオーブンで焼く。

何とかうまくいってほしい。

焼きあがるまで20〜30分待ちってところで紺ちゃんから意外な一言が。

「柴田さんって本当にすごいんですね〜。料理とか結構するんですか?」

「へっ?」

私のどたばたっぷりに全然気付いてない??

「すごいですね〜。美味しいもの作ってくれる人って憧れます。」

紺ちゃんの眼がキラキラしている。
そう信じてくれるのはすごく嬉しいんだけど・・・・・・・・・

正直になったほうがよさそう。

405 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:11

「いや、料理なんて全然だよ?」

「えっ?でも今日、なんか手馴れてた感じですよ?」

紺ちゃん、嬉しいけど人を見る目をもう少し・・・・・

「そう言ってくれるのは嬉しいんだけど・・・・・・・・・・・・
ごめん、私も今日が初めて・・・・」

「そうなんですか??」

心の底から驚いたって感じの紺ちゃん。


406 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:11

・・・・・・・・・・・
一瞬沈黙!!

タイミングよく(?)、レンジのチンという音がする。

「あ〜、私この音好きなんですよね〜。」

紺ちゃんが先にレンジに向かう。

大丈夫、きっと大丈夫〜♪

ごっちんの声が頭に響く。
ホントにそうあって欲しい。

・・・・・・・・・・・・・・・

407 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/02(日) 22:12


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


408 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:39


初めて作ったスイートポテトが目の前に並んでいる。
見かけはなかなか美味しそう。

「じゃ、紅茶いれるね。」

「は〜い!!」

紺ちゃん、すでにポテトしか見ていない。

409 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:39

紅茶を入れたところで二人でしばし無言。

「じゃ、食べよっか。」

やっぱり私から味見した方が良いのかな、と思ったら・・・

「いただきま〜す。」
言うが早いか紺ちゃんがかぶりついている。

410 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:40

しばし無言。

やばい、ひとみんの言うとおり唇に塗るための生クリーム用意しとけばよかったかも。

「ん〜、おいし〜」

なんかの番組で鍛えられた影響か、頭をおおきく回しながら本当に美味しそうな表情をする紺ちゃん。

「どれどれ。」

ほっとしつつ、一足遅れで私も食べてみる。

「うん、美味しい!!」

初めてでこれだけ出来れば上出来っしょ!!

411 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:40

紺ちゃんはすでに食べることに集中している。

心の底から幸せそうな紺ちゃんの笑顔。

う〜、作ってよかった!!!!!!

412 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:41


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



413 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:41

ポテトもあらかた片付いた。

いつの間にかハロコンのDVDを見よう、っていう展開になったけど・・・・・

まったりしているうちに紺ちゃんは隣で小さく寝息を立て始めた。

結構無理に誘っちゃったからなぁ。
疲れもそれなりにあったのだろう。

414 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:42

寝顔があまりに可愛くて、しばらく見とれてしまう。

せっかくのチャンスだからこのまま泊まっていってもらおう。

紺ちゃんがうちに泊まるのは3回目。

少しづつ紺ちゃんがうちにいる時間を長くしていって欲しい。

二人でいるのが、二人でいることのほうが自然っていうくらいになるまで。

そして・・・・・・・・・・

415 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:42

そのうち二人で暮らせないかな〜。

そのためにはやっぱり私が料理作れなきゃ駄目なのかな〜。

いろんなことを妄想していたら、私も眠くなってきた。



とりあえず、明日紺ちゃんが出かける前に、次に二人で何を作るかだけは決めておこう!!


そう決心すると私は、静かな寝息をかけている紺ちゃんに布団をかけ、そっと自分もその布団にもぐりこんだ。


明日の朝、きっと紺ちゃんは、状況が飲み込めるまでおっきな目をさらに大きくして、口をパクパクさせているんだろうな。


416 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:43


おやすみ、紺ちゃん。



幸せそうに寝ている紺ちゃんのほっぺたを突っつきながら私もいつしか眠り込んでいた。



417 名前:名無しさん 投稿日:2005/10/03(月) 23:43



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


418 名前:165 投稿日:2005/10/04(火) 00:09
あ、まーい!!!!

優しい柴ちゃん、イイですね。
まだ続くのかしら、ドキドキワクワクハァハァ
419 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/03(木) 21:44
 1ヶ月も放置してしまい申し訳ありません。
急な引越し等が入って、ネットも満足に出来ない状態です。
続ける気持ちはもちろんありますのでどうかご容赦を。


>>165  名無し飼育さん
 上記の通りです。
 二人のほのぼのした関係はずっと続いて欲しいので、お待たせして申し訳ありませんが、どうか見捨てないで下さい。
図々しいコメントで恐縮です。

420 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/05(土) 00:44
165さんではありませんが、待ってますのでゆっくりどうぞー
421 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:35


>>420  名無し飼育さん
 温かい励ましに感謝いたします。
 更新遅いですがこれからもよろしくお願いいたします。
 
422 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:36


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


423 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:36

 朝日が顔に当たっているのが分かる。
眠気に耐えつつ目を醒ます。

「お はようございます。」
眠気が一気に吹っ飛んだ。
目の前で、可愛いい紺ちゃんが真っ赤な顔をしつつ朝の挨拶をしてくれた。


424 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:37


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



425 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:37

「お おはよっ」
って、私までテンパってどうする?

「紺ちゃん、いつから起きてたの?」

「いえ、ついさっきです。」

「ひょっとして、私のために待っててくれた?ごめんね?」

「いえ、そんな大して待ってないです。」

「そう、ごめんね?」


426 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:39

紺ちゃんの嘘はすぐ分かる。

紺ちゃんの手元にある携帯は、おそらく紺ちゃんが私が起きるまで時間つぶしにいじっていたもの。
私を起こさないように気を遣ってくれたんだね。

「朝ごはん、パンでいい??」

わざとらしく聞いてしまったけど、もちろん紺ちゃんが好きなパンを揃えてある。
・・・・・・・
紺ちゃんが嫌いなパンってない気がするけど。

427 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:40

「あっ、はい。すみません。」

「じゃ、支度出来たらキッチンにね。」

言いながら私は着替え始めた。
慌てて紺ちゃんも支度を始める。

出来れば紺ちゃんの着替えシーンも見ていたいけれど、紺ちゃんを空腹にしておくのは可哀想。
一足先に私はキッチンに向かった。


428 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:40


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


429 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:42


朝食は市販のパンを温めたものにインスタントのスープという簡単なもの。
ごめんね、昨日のスイートポテトが私の限界。

次までには簡単なサラダくらい作れるように・・・・・なりたい。


430 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:43

「おいしいですね〜。」

私の願いが通じたのか通じてないのか、紺ちゃんは表面にサツマイモがのった蒸しパンを美味しそうに頬張っている。
ホント、食べてるときの紺ちゃんは幸せそうな顔をしている。

冷静に考えると昨日から芋続き・・・・

「紺ちゃん、大丈夫? お昼まで足りる?」

「大丈夫ですよ。何かあったら売店で買いますから。」

・・・・ あっ、やっぱり足りない可能性があるのね。

431 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:43

「それより、柴田さんこそ大丈夫ですか?午前中雑誌の取材だから、お昼の時間はっきりしないですよね?」

「大丈夫。紺ちゃんほど食いしん坊じゃないから。」

「え〜、なんですか、それ〜。」

「あははは・・・」

笑いながら私は軽い違和感を感じていた。


432 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:44


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


433 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:44

「分かった!!!! っていうか分かんない!!!!!」

思わず叫んでしまった!!

隣でむらっちがびっくりしている。
いきなり大声出せば当たり前か。

434 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:46

「ちょっ、あゆみ、どうしたの、いきなり?」

「いや、昨日うちに紺ちゃんが泊まってくれたんだけどさ。」

「はいはい、ノロケ話ですか?」

「そうそう、スイートポテト食べる紺ちゃんって本当に幸せそうで、もう、見てるだけでこっちまで・・・・。
って、そうじゃなくて!!!
 何故か紺ちゃん私の今日のスケジュール知ってたの。」

そう、私が朝感じた軽い違和感の正体はそれ!!
仕事が始まってからもずっと考えていて、2時間経ってやっと気付いた。

435 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:46

「はっ?あゆみが喋ったんじゃないの??」

マサオがもっともらしい意見を言うけど。

「いや、最初はそうかと思ったけど、喋ったはずがない。」

「あゆみ!いくら恋が盲目だからって、仕事忘れちゃ駄目よ?」

「忘れてないわよ。」
ひとみん!
いくら私でも・・・・
                  多分大丈夫   だと思う。


436 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:47


「あ〜、柴田君の今日のスケジュールなら博士が紺ちゃんに連絡しといたよ。」

そうかっ!謎はあっさりとけた!!
って、そうじゃなくて。

「なんで?」

437 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:47

「いや、紺ちゃんからメールがあって、『柴田さんに誘われたんですけど、次の日、柴田さんの仕事、朝早くないですよね?』って。柴田君のことをほんとに気遣ってくれるいい子だね〜。」

・・・・・・・・・・・・・・

「何黙っちゃってるの? 紺ちゃんはもともと柴田君を元気付けようと思っていたんだから、柴田君のこと色々気遣ってるんだよ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

紺ちゃんがそこまで私のことを思ってくれてるってのはすごく嬉しい。
嬉しいけど!!

438 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:49

「なんか悔しい!!」

「「「えっ?」」」

「だって、私のほうがお姉さんなのに。」

「あの、あゆみ?」
「そういう問題ではないと思うけど。」
「あゆみがお姉さんってのも無理ありそうだし・・・・」

なんか気になる一言があった気がするけど、まずその前に!!

439 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:49

「だいたい、私の情報ってむらっちから紺ちゃんに筒抜けなんだよね?」

「いや、別に博士はスパイってわけじゃないんだから・・・・・」

「そう、スパイよ!! 私も紺ちゃんのこと教えてくれるスパイを探す!!!」

「しっ、柴田君。素直に本人に・・・・」
「むらっち、多分いまのあゆみは何も聞かない。」
「私もそう思う。」

440 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:50

決めた!!
日ごろの紺ちゃんのコト教えてくれる人を見つけてやる!!!!


441 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/14(月) 22:50




★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★




442 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/15(火) 01:59
ちょっと待て、しばたくんw
やー、相変わらずのほのぼのさと激しいボケっぷりが愛しいです…。
443 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:43
 短編を続けていくつもりだったですが、何だか普通に続編になってきていますね。
作者としても二人のほのぼのとしてかつとぼけたイチャイチャっぷりが見ていたいんです(爆

>>442  名無し飼育さん
 レスありがとうございます。
こんな柴田君ですが、応援してあげてください。
444 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:44

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


445 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:47


紺ちゃんのことを教えてくれるスパイ!!
昔なら梨華ちゃんに頼んだとこだけど、梨華ちゃんはもうモーニング娘。を卒業してしまったし、下手に借りを作るとなんか怖い。

やっぱ、リーダーか?
いやいや、よっすぃ〜のことだ。
下手に頼むと私の可愛い紺ちゃんに手を出される恐れがある。却下。

うーん、なかなか難しい・・・・


そうだ!!
適任者がいる。

私の頭に一人の女の子の笑顔が浮かんだ。

446 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:48

つい最近、サイボーグ柴田3で競演した道重ちゃん。
たまたまメアド交換しておいたのはきっとこの日のため!!
道重ちゃんなら、余計なことを詮索せずに紺ちゃん情報を教えてくれるに違いない!!!!

早速メールを送ってみる。

「今日も可愛い道重ちゃんへ。忙しい中悪いけど、紺ちゃんが仕事場でやったこととか教えてくれない??いつかお菓子あげるから。」

返事を楽しみにしながら私は次の仕事場に向かった。


447 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:48



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


448 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:49


仕事が終わるやいなや、私は早速携帯を取り出した。

「おっ!!」

思わず声がでてしまう。
道重ちゃんからメールが来ている。

449 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:49

『柴田さんへ。今日のさゆみもかわいいです。
紺野さんは、いつもかわいいさゆみにチョコクッキーをくれました。
やっぱりさゆみがかわいいからですよね?
そのあと、うさちゃんピースをしたらとってもかわいいさゆみのあたまをなでなでしてくれました。
紺野さんはやさしいです。
そのあとさゆみは、明太子スパゲティを食べました。
すごくオイシかったです。
そのときちょっと鏡を見たら、鏡に映ったさゆみってすごくかわいいと思いました。
さゆみは思わず・・・・・・』


450 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:50





・・・・・・・・・・・・・・







451 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:52

全身からへなへなと力が抜ける。

続きを読む気が一瞬にしてうせた。

私の頭の中にはピンクのフリフリドレスを着て、頭にピンクのチューリップを咲かせて鏡を見てうっとりしている女の子のイメージがわいている。

まだまだ道重ちゃんを甘く見ていた・・・・・・・・・

452 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:53

さすがの道重ちゃんも、おそらく最初は紺ちゃんのことを報告してくれるつもりだったと思う。
が、途中からついつい可愛い自分のことしか考えられなくなってしまったみたい。

案の定・・・・・
気を取り直してメールの続きを読んでみたけれど、その文章の先には紺ちゃんの話題は全くなかった。


453 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/16(水) 23:53


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


454 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/17(木) 02:50
続編開始宣言キタ━━川o・-・)━━ノリ川o・)━━(川川)━━(・oノ川━━(・∀・o川━━!!
と、考えてよろしいですか?
この話はみんなほのぼのしてて癒されますw
455 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/17(木) 02:58
ナルシスさんの思考の流れがホンモノくさくて笑いましたw
なぜか柴田さんってこう、なんというか、ほんとにこういうイメージなんですよねぇ…
リアル柴田さんごめんなさいw
456 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 21:57
 温かいレス、ありがたいです。定期的に更新できなくて申し訳ないです。

>>454 名無し飼育さん
 続編といいきれるほど定期更新できませんが、ストーリーは続きます。
癒されるといって頂けると本当に嬉しいです。

>>455 名無し飼育さん
 ナルシスさんの思考回路、個人的には大好きです。
柴田さんのイメージも個人的に大好きです(爆
リアル柴田さんも是非・・・(以下略
457 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 21:57


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


458 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 21:58


翌日、当てが外れて気が抜けている私に気付いたメンバーが早速声をかけてくる。

「おはよ〜、あゆみ。恋人のスパイは見つかった?」
「あゆみのことだから、とりあえずこの前一緒だった道重ちゃんあたりに連絡したんじゃない?」

ぎくっ、ひとみん鋭すぎ。

「なっ、何で分かったのよ?」

「もう長い付き合いでしょ。でっ、いい情報はゲットできたの??」

459 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 21:59

返事をする気力もうせた私は、とりあえず無言で携帯をひとみんたちに手渡した。

・・・・・・・

数秒後、3人の大爆笑が楽屋に響き渡った。


460 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 21:59


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


461 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 22:04


「ちょっと、もう、いい加減に笑うの止めてよ。」

10分経過し、さすがにみんなの笑いもおさまってきた。

ひとみんは眼に涙を浮かべてるけど。

「いや〜、さすが道重財閥の令嬢、おおものですなぁ。」
「いやいや、10倍サイボーグを敵に回して一歩も引けを取ってないですね。」
「お腹痛いー。あははははは・・・・・・・・(涙目)」

462 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 22:05

「ちょっと、そろそろ笑いやんでよ。」

「いやいや、久しぶりに大爆笑させてもらったわ。」
「あゆみといい勝負ね〜。」
「柴田君、このくらいで負けちゃいかんよ! くくく・・・・」

もぉ〜
「ねぇ〜。誰かスパイに向いてるコいないかなぁ?」

「しょうがないなぁ。だいぶ楽しませてもらったから、相談にのってあげよう。」

「愛ちゃんは? この前、エレジーズで一緒だったでしょ?」

「マサオ君、愛ちゃんのメールは理解できないことで有名なんだよ?」

その話は私も聞いたことがある。
自分の好きな絵文字を一つだけ送ってみるとか、味気ない返事が一言だけだとか・・・・・

愛ちゃんは可愛くていい子なんだけど、結構ひとの話を聞いていない。
どうみてもスパイには向いてない。

463 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 22:06

「はぁ、スパイってのも簡単じゃないなぁ。」

「モームスッパイ探し?」
「おっ、ひとみん、懐かしい名前が出てきたねぇ。夕張局長だったっけ?どっちかって言うと、モームシッパイって感じだけど。」
「むらっち、うまい!!
それはそうと、夕張局長!! 泣き言言っていると局長の名が泣きますよ?」

マサオが懐かしい名前を呼んでくれた。
そんな企画もあったなぁ。

タンポポのラジオであるタンポポ編集部オソロは本当にやっていて楽しかった。
コードネーム“ポジ”がいて“紺魚”がいて“豆”がいて・・・・・

464 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 22:06

ん?!
そうだ、お豆ちゃんがいるじゃん!!

同期でしっかりものと評判のお豆ちゃんなら、きっと紺ちゃんの色んなことを教えてくれるに違いない。

「ありがとう、みんな。やっぱり仲間っていいよね?」

「へっ?」
「ちょっ、あゆみ? 戻ってこーい!!」
「おーい! 駄目、もはや耳に入っていない。」

465 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 22:07

とりあえず自分の目的を。
早速私はお豆ちゃんにメールを送った。

『お豆ちゃんへ。久しぶり。元気にやってる?
折り入ってお願いがあるんだけど。
忙しい中申し訳ないけど、紺ちゃんの日常のこと色々教えてくれないかな?
ちゃんと御礼はするからさ。』


「よしっ。さ〜、みんなお仕事がんばろ〜!!」

「あゆみ、変ったね。」
「キャラ的には梨華ちゃんに近い気もするけど・・・・・」
「類は友を呼ぶって言うからねぇ。」
「うん。キショさはないけど、そこが逆に怖いかな。」

466 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 22:07

メロンのお姉さま方が不安そうな顔をしていたけど、気にしない!!
私は張り切って次の仕事のスケジュールを確認し始めた。



467 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/04(日) 22:08


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


468 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/04(日) 22:44
おっ、今度はうまくいくか?
469 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 03:56
突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。

470 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:39
 あいかわらずの不定期更新で申し訳ありません。
年内に一区切り付けたかったのですが、どうなるか未定です。
申し訳ありません。


>>468 名無し飼育さん
 うまくいくかどうかは柴田さん次第でしょうか。
そもそもうまく行く必要があるのかが疑問ですよね。
471 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:39


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



472 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:40


仕事終わり、早速携帯のメールチェック!!

しっかりもので律儀なお豆ちゃんのことだから、何らかの情報が入っているはず!!
私は期待に胸を膨らませつつ、携帯を開いた。

473 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:41

おっ、何通かメールが来てる。
差出人がお豆ちゃんのもあれば、アドレス未登録のメールもあるのが気になるけど・・・・・

まずはお目当てのお豆ちゃんのメールから。

『柴田さん。
いきなりどうしたんですか?
浮気捜査かなんかですか?
あさ美ちゃんは同期ですし、高いですよ(笑
とりあえず、このお豆にお任せください。
新垣塾を総動員して、あさみちゃんのことを調べ上げます。
ではでは〜。  コードネーム豆より』

474 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:42

浮気調査ってわけじゃないけどまあいっか、ありがとう、お豆ちゃん。

・・・・・・

って、ちょっと待った!!


新垣塾って確か・・・・・
そういえば、お豆ちゃんの以外にもメールがあったよね。

差出人を見てため息をつきつつメールを開いた。

475 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:42

『柴田さんへ、今日のさゆみも可愛いです。
塾長に言われたので、紺野さんのこと報告します。
鏡を見つつ、紺野さんのこと色々見てみました。
紺野さんはとっても可愛いさゆみのことを・・・・』

476 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:44

・・・・・・・・・・・・・・

さてと。

とりあえず、次の差出人不明のメールを読んでみよう。

なるべく何も考えないようにしながら次のメールを開く。

477 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:44

『こんにちは、エリザベスキャメイで〜す。
 塾長がキャワイイえりに、紺野さんのこと柴田さんに報告するように、っていわれたのでメールします。
紺野さんはキャワイイえりがロッカーの隙間に入っていたらチョコレートをくれました。
ロッカーの間で密着感を感じながら食べるチョコレートもなかなかいけますよ。
そんな私もキャワイイ。
エリザベスでした。』

478 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:44




・・・・・・・・・・・




479 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:45

今のモーニング娘。ってどうなってるの?

分かっているのは、ナルシストメールが2倍になったということ。
脱力感は2倍以上。

とりあえず、今日はもう寝ようと思った。


480 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/14(水) 23:45



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



481 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:44


翌日昼。
お昼休みにのんびりと御弁当を食べていた私の携帯がぶるぶると震えた。

どうやらメールが届いたらしい。

昨日の衝撃から十分に立ち直れていない私は、とりあえずのろのろと携帯を開いた。

482 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:45

差出人のアドレスに心当たりはない。
あまりいい予感はしないけど。

『柴田さんへ
メールでは初めましてです。
モーニング娘。の田中れいなです。
塾長からぽんちゃんのことを柴田さんに報告するように、っていわれたので報告します。
今日のぽんちゃんは、白のブラウスにブルーのパンツをはいてピンクのカーディガンをはおってます。
朝からまこっちゃんと小春ちゃんに干し芋の魅力について話してます。
食べ物のことを語ってるときのぽんちゃんは熱いです。
そのあとのダンスレッスンのときは堂々としててかっこよかったです。
午後は別行動なので、今日はこれだけです。
また報告します。』

483 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:46

可愛くかつ凛々しい紺ちゃんの姿が眼に浮かぶ。

これよ、これ。
こういうのを期待してたのよ。

田中ちゃんにお礼のメールを返信しながら私は感慨に浸っている。

お豆ちゃん、いい塾生をもったね。

肝心のお豆ちゃん本人からの情報がないのが物足りないけど、とりあえず私は満たされた気分になった。


484 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:46


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


485 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:46


あれから私の携帯へのメールが一段と増えた。

・・・・・・・・・・・
ナルシスメールもあいかわらずだけど・・・・・・

なんだかんだいっても田中ちゃんが大活躍してくれている。

486 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:47

お豆ちゃんの人徳もなかなかね。
お豆ちゃん自身からの情報はほとんどないけど、素直にお礼のメールを送ってみる。

『お豆ちゃんへ
お豆ちゃんのおかげで紺ちゃんの情報がたくさんゲットできているよ。
特に田中ちゃんが頑張ってくれています。
亀井ちゃんと道重ちゃんはナルシスメールが多いけど。
そのうちみんなにもお礼したいから、喫茶店とかみんなでいけないかな?』

487 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:47

数分後返信があった。
はやいなぁ。

『柴田さんへ。
お役に立てて何よりです。
お礼なんていいですから、あさ美ちゃんを連れてってあげてください。』

488 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:48

も〜、お豆ちゃんったら遠慮深いんだから。

そんなときに携帯にもう一通着信があった。
差出人は・・・・  亀井ちゃんか。

『柴田さんへ
どうもー、エリック亀造です。
紺野さんが「柴田さん、ケーキとか連れてってくれるのよ。優しいからみんなも連れてってくれると思う。」ってのろけてました。
紺野さんあさってのあがりはやいんですよ。
エリックも連れてってくださいね。
まいどありぃ〜』

489 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:50

も〜、紺ちゃんったら。
仕方ないあなぁ。

紺ちゃんの口から自分の話題が出ているというのはやっぱり嬉しい。

あさって誘い出してみるか。
新垣塾のみんなにお礼するいい機会かもしれない。

490 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:51

早速紺ちゃんにメールを送ってみた。
スケジュール分かっているから予定も合わせやすい。
うまく約束が出来た。

やっぱ情報って大事だなぁ。
私は自分の計画に満足しつつ明日の仕事の確認を始めた。

491 名前:名無しさん 投稿日:2005/12/27(火) 00:51


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



492 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/04(水) 04:52
れいな……ええ子や(涙)
そしてエリックいいキャラですねw
493 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:16
 もたもたしているうちに年が変わってしまいました。
申し訳ないです。

>>492 名無し飼育さん
 レスありがとうございます。
新垣塾生はいい子といいキャラに大別されますので(笑
494 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:16


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


495 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:17



約束の時間は意外とあっさりときた。

参加者は紺ちゃんと亀井ちゃんと道重ちゃん。
なぜかお豆ちゃんと田中ちゃんは遠慮して来なかった。

一番お礼をしたいのは田中ちゃんなのに。


496 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:34

4人で小さな喫茶店に入る。

私はフロマージュに紅茶のセット。
紺ちゃんはパンプキンパイ、道重ちゃんはミルフィーユ、亀井ちゃんはモンブラン、みんな紅茶つき。

ケーキの頼み方一つでもそれぞれの個性が出ていて面白い。
意外だったのは紺ちゃんが意外とあっさりとメニューを決められたこと。
いつもなら20分は悩むのに・・・・・

497 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:34

ともかく・・・・・

乙女4人で色んな話で盛り上がる。
楽しいひと時が過ぎていく。

おとなしい性格だと思われている紺ちゃんだけど、道重ちゃんや亀井ちゃんがいるとやっぱり先輩なんだなぁ、と実感させられる。
パンプキンパイのおいしさに浸っているかと思えば、さりげなく道重ちゃんの明日の予定に気を配っている。

意外な一面を発見した気がして嬉しかった。

498 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:35

それにしても・・・

紺ちゃんも亀井ちゃんも道重ちゃんもマイペースでのんびりしている。
みんなほんわかのんびりしていて本当に癒される気がする。
ハロモニ。で中澤さんに毒を吐いているときとは大違い。

こんなゆっくりした雰囲気っていいなぁ。


その日の私はとっても上機嫌だった。


499 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:35


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


500 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:41


なんか変だな、と思い始めたのはそれから半月後くらい。

あれからなぜか、似たようなパターンで紺ちゃんたちをお茶やご飯に連れて行くことになった。

やっぱりきっかけが亀井ちゃんや道重ちゃんのメール。
内容も、紺野さんと一緒にどこか行くなら私たちも連れてってくださいよー、っていう展開。

行くメンバーも大体同じ。

高橋愛ちゃんや久住小春ちゃんが道重ちゃんについてきたことが2回くらいあった。
そして田中ちゃんとお豆ちゃんは何故か遠慮する。


501 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:44

もちろんみんなで食事したりするのは楽しいんだけど・・・・
半月ですでに4回。

紺ちゃんと一緒にすごせるのはもちろん嬉しいんだけど、亀井ちゃんや道重ちゃんもついてくる。
邪魔とは思わないけど、たまには二人きりになりたいなぁ。

はっ!
まさか紺ちゃん、二人きりになることを警戒している??

・・・ようにはみえない。
ちょっと安心。


502 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:45


もう一つ不思議なことがある。
情報メールの送信者が田中ちゃんから亀井ちゃんや道重ちゃんに切り替わった。
田中ちゃんやお豆ちゃんからはほとんどメールがない。
別行動が多いのかな?



503 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:46


なんか気になる。

こっそりのぞきに行ってみたいな。

ちょっとしたいたずら心が沸き起こる。
そういえば明日の仕事はお昼で終わりだったはず。

よーし。
意を決してメールを打ち始める。

504 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:47

『亀井ちゃんへ
 柴田です。
 いきなりで悪いんだけど、明日の午後の紺ちゃんのスケジュールって分かるかな?』

返信が届く。

『柴田さんへ
明日は天王洲で収録です。
別撮りが多いので、紺野さんはいつもの楽屋にいる時間が長いと思います。』

505 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:49


おおっ、これはいい情報をゲット。
いつもの楽屋、と言われれば大体見当がつく。

早速お邪魔してみよう。


506 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:49

紺ちゃん、どんな顔するかな?
おおきな瞳をさらに大きくさせて驚くかな?

喜んでくれるかな?

楽しみだなぁ。



507 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/12(木) 00:50



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



508 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:27
 本当は昨年のうちに一区切りつけるはずだったんですが・・・・
ともかく更新が遅いことをお詫びする次第であります。
509 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:27


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


510 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:28


翌日

仕事終了と同時に私は大急ぎで天王洲スタジオに向かっていた。

いきなり私が現れたときの紺ちゃんがどんな顔するか、想像するだけで楽しみ。

そんなこんなでいつもの楽屋に来てみたんだけど・・・・・


511 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:29

楽屋周辺に人の気配がない。

ずいぶん静かじゃない??
っていうか静か過ぎ。

モーニング娘。の楽屋ってハローでもトップクラスに騒がしいはずなんだけど。
不思議に思いつつこっそり扉を開けてみる。


・・・・・・・・
暗い・・・・・

どういうこと??


512 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:30


次の瞬間、背後から聞き慣れているようで聞きなれない静かな声がした。
「あれー、柴田さん。こんなところでお会いするなんて偶然ですねぇ。」

びっくりして思わず振り向いた。

私の後ろに紺ちゃんと新垣塾のみんながいた。

亀井ちゃんと道重ちゃんはすっごい笑顔。
お豆ちゃんと田中ちゃんはうつむき気味。

肝心の紺ちゃんは・・・・・
   眼が笑っていない・・・・・・・・・

513 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:34

「えっ、えっと、そのあの・・・・」

何を言っていいかわからなくなってしまった。
とっさの言い訳が思いつかない。
っていうか言い訳しなければいけなかったんだっけ??

私が完全にテンパっていると、紺ちゃんが余り抑揚のない声で話しかけてきた。

「柴田さん。ここであったのも何かの縁ですから、下の喫茶店でケーキでもおごって下さいよ。」

よく分かんないけど、逃げられない・・・・・

514 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:34



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



515 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:41


「あー、すごく美味しかったです。」
「また可愛いさゆみのことどこかに連れてって下さいね。」
「柴田さん、本当にごちそうさまでした。本当にすみません。」

一通り食べたところで亀井ちゃんと田中ちゃんと道重ちゃんは次のお仕事へ。

残ったのは紺ちゃんとお豆ちゃん。

紺ちゃんはゆっくりと食べ続け、お豆ちゃんはそわそわして落ち着かない。

516 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:43

「・・・・・・・・・・・・」

沈黙の時間が静かに流れる。

なんとかしなきゃ。

「あのー、紺ちゃん。えっと今日は、その、お仕事は??」

「これで終わりですよ。どうしてですか?」

紺ちゃんが笑顔で答えてくれるけど・・・・・・・
あいかわらず眼が笑っていない。

517 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:44

もしかすると・・・・

「ひょっとして、ばれた??」

「なんのことですかぁ?」

うっ
思いっきりオジャマルシェの紺ちゃんだ。
どうやら思いっきりバレバレらしい。

518 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:45

こうなったら、素直に謝るしかなさそう。

「ごめん、その、スパイしてもらってたこと。」

「柴田さんは、私のことがそんなに信用できないんですね。紺野、ショックだなぁ。」

「あっ、いや、そんなつもりじゃなくて・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・
いい言い訳が思いつかない。


519 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:47

「あさ美ちゃん、もうかんべんしてよ。」

お豆ちゃんが助け舟を出してくれて、ようやく紺ちゃんも許してくれる気になったみたい。

その日の夕御飯もおごらなくちゃいけなくなったけど。
しかも新垣塾メンバー全員集合で。


520 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:47



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



521 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:51

昼間の嫌な緊張感が流れた喫茶店とは違って、夕食は結構和気藹々として楽しかった。

紺ちゃんは本気で怒っていたわけじゃなかった。
ただ、自分が信用されてないと思ったのが悔しかったみたい。

「そんなわけないじゃん!」って言ったらちょっとだけ顔を赤らめて「ありがとうございます。」って。


522 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:53

そんな紺ちゃんを見てお豆ちゃんがほっとした表情をしている。
田中ちゃんは紺ちゃんと同じくらい顔を真っ赤にしてる。

・・・・・・

亀井ちゃんと道重ちゃんは鏡を脇に置いて、とりあえず食べることに夢中。


523 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 00:55

ちなみに・・・

ばれた原因は田中ちゃん。

任務を果たすことに夢中になってあまりにも紺ちゃんのことをしっかり見つめていたため、さすがの紺ちゃんもおかしいと気付いて問い詰めたらしい。
いくら温厚な紺ちゃんといえども田中ちゃんにとっては先輩。
聞かれたら正直に答える他はなかった。
それを知った紺ちゃんは、亀井ちゃんと道重ちゃんにわざと私への情報メールを送らせて、お茶やご飯に連れて行くように仕向けていた、と。

田中ちゃんの情報メールが途中からなくなったのもそのため。
お豆ちゃんや田中ちゃんが食事などになかなか一緒に来ようとしなかったのも責任を感じたから。

田中ちゃんは紺ちゃんに、柴田さんのこと怒らないで下さい、ってかなり本気で頼んだらしい。

ごめんね、私が変なこと考えたばっかりにみんなを巻き込んでしまって。

524 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 01:01

その日の晩にみんなで一緒に食事をして、ようやく丸く収まった。

そして紺ちゃんの優しくて自然な笑顔が見れたんだから言うことなし。

6人分全額私が払ったけど・・・・・


525 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 01:02



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



526 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 01:02



教訓、紺ちゃん相手に変なことを企んではいけない。
これを実行するのはそんなに難しいことではない。

問題は・・・・・・・・・・




527 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 01:02



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


528 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 01:04

「う〜ん。」

「あゆみ、何うなり声をあげているの。」

「いや、この前のモーニング娘。の香港ツアーのDVDで紺ちゃんがソロで歌っているシーンがあるみたいでね。
みせてほしいんだけど、なんか言い出せなくて・・・・」

「柴田君。」
「「あゆみ。」」

メロンのお姉さま方があきれた顔をしている。

次の瞬間。
「「「いい加減、素直になりなさーい!!!」」」

こっちの教訓は当分生かせそうにないです。



529 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 01:04



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


530 名前:名無しさん 投稿日:2006/01/27(金) 01:04

ここらで一区切り。

531 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/27(金) 09:08

更新お疲れさまです
一気に読ませて頂きました
柴ちゃんの必死の駆け引きにわくわくさせて頂いてます
これからも待ってま〜す
532 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:02
 更新間隔がどんどん延長していて申し訳ないです。
体調崩して休めたからようやく時間が出来ました。
 いいのか、こんなことで。

>>531 名無し飼育さん
 レスありがとうございます。
柴ちゃんは相変わらずです。
きっと、これからも(笑
533 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:02


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

534 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:03

「ひとみん、やっぱりフットサルやめちゃうんだ。」

「うん、スポフェスで一区切りつくからね。ここらで仕切りなおそうかと思って。」

「そうなんだ。」


535 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:04


ひとみんがフットサルを続けることで色々複雑な思いをしていることは前にむらっちから聞いたことがある。

一見するとあまり運動が得意そうには見えなひとみんは、実はバスケット経験者で運動能力はかなり高い。
練習も人一倍熱心だし、それでいて全体の動きをよく見ている。
メンバーが疲れてそうだったらさりげなく気遣ってあげたり、落ち込んでいたら悩みを聞いてあげたり・・・・・

派手な外見とボスという名前とは逆にすごく細やかな優しさをもっているひとみん。


536 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:05


「年のせいで動けなくなった?」

「まぁっ、失礼しちゃうわね。動きだけならまだまだあゆみに負けないわよ。」

「わたしだって、負けないわよ。ただ、ちょっと寂しいかなって。」

「そんな顔しないの。別にこれからもメロンで一緒なんだから。」

「そうだけどさ。何か、ねぇ。」


537 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:07


つい言い過ぎちゃうこともあるけど、ひとみんの前だと素直になれる。
フットサルでも、ひとみんにしか相談できないこと、ひとみんの前でしか吐けなかった弱音があったと思う。

「そんなに心配しなくても。あゆみの世話は私の引退後もちゃんと紺ちゃんに引き継いでおくからさ。」

「うん、ありがとう。結局最後まで心配かけちゃったね。」

538 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:08

・・・・・・・・・・・

「って、何でそうなるの?私のほうがお姉さんなんだから。」

「あゆみ、それ、本気で言ってる?」
不意に後ろから声がした。

「ちょっ、いるならいるって言ってよ。」

「ごめんごめん、何か深刻そうな話してるのかな、と思ったからさ。」

いつの間にかまさおとむらっちが後ろにいた。

539 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:08

なんだかんだ言ってもやっぱりこの4人になることが多い。
モーニング娘。の妹ユニットとして結成されてからずっと4人で頑張ってきて。
いつの間にか、妹ユニットの方が年上になっている。

ずっと一緒にやってきた。

だからかな。
ガッタスでひとみんと離れるっていうだけでも、なんか寂しく感じてしまう。
一緒にいるのに慣れ過ぎたからかな。

540 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:09

「どうみても紺野ちゃんのほうがしっかりしてるし・・・・」
「自分から食事に誘うだけでも大騒ぎしてるもんねぇ。」
「おうちに泊まりに来てくれる相手を、いまだにスマートにデートにすら誘えないなんて。」
「22歳になっても変わりませんなぁ。」

ちょっとだけ感傷的になった私の後ろでは、お姉さま方が言いたい放題。

541 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:10

「ちょっと、そのくらいにしてよねぇ。ひとみんだって知ってるでしょ。紺ちゃんがお弁当選ぶときとか私に聞いてくるんだよ。」

「それ、柴田君だけじゃないでしょ。」
「美貴ちゃんに決めてもらってることが多いみたいよ。」
「紺野ちゃんが優柔不断なだけだと思うけど。」
「その辺、柴田君も似たもの同士なところがあるからねぇ。」

「うっ。」
反論できない・・・・・

542 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:11

「この前だって、なーんか落ち着きないなぁと思ったら、いきなり紺ちゃんのグラビアがどうこうって騒ぎ出すし。」
「あー、あれは確かにエロ可愛い感じだったもんねぇ。」
「それはいいんだけどさ、それを見たあゆみが何か、ねぇ。」
「あー、自分以外には見せないでー、ってやつね。」
「本人の前じゃ、感想一つ言えないのにねぇ。」
「練習のときも面白かったわよ。『可愛かったよ。』って言いたかったらしいんだけど、『あっ、紺ちゃん、か、か、あの、いや、何でもない。』って逃げちゃって。」
「ありゃりゃ、紺野ちゃんびっくりしてなかった。」
「うん、何かドッキリにあったような顔してて。あとから私に、柴田さんなんかあったんですか?って聞かれたときは困っちゃったわよ。」
「えー、で何て答えたの?」
「『いつもの発作だから、気にしないで』って。あと『これからもあゆみのこと御願いね。色々手がかかると思うけど。』って伝えといた。」

何てことを・・・・・

543 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:12

「もう。ひどいよー。わかった、私の方がお姉さんだってこと証明してみせる!!」

「あっ、あゆみ?」
「柴田君、博士が言い過ぎたよ。謝るからさぁ。」
「そうそう、みんなで夕御飯おごるから。」

おっ、ラッキー。
544 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:14

「え〜、悪いねぇ。」
そうそう、冗談も言い過ぎちゃいけないよ。

「「「謝るから、あゆみの暴走に私達や紺野ちゃんを巻き込まないでー!!!」」」

ブチッ!!!

545 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:14

「もう、なによ。とにかく私は紺ちゃんのしっかり者のお姉さんなんだから。」

「し、柴田君?」
「むらっち、多分この展開になるともう・・・・」
「しかもただの“お姉さん”から“しっかりもののお姉さん”にパワーアップしてるし。」

後ろでお姉さま方が、かなり不安そうな表情をしてる。
もう、心外なんだから。
みててよ、もう。


546 名前:名無しさん 投稿日:2006/03/07(火) 22:15


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


547 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/08(水) 01:00
しばちゃん……オモロすぎるw
548 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/08(水) 02:34
最初から一気に読んでしまいました。

ちょっとおとぼけで不器用だけどとても優しい柴田さんも、
ほんわかほっこりした紺野さんも、なんだかんだ言いながら
柴田さん思いのメロン記念日メンバーも、みんな好きです。

続きもマターリ楽しみにしてます。
549 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:02
レス頂いて嬉しいです。

>>547 名無し飼育さん
 面白いって言って頂けると嬉しいです。暴走柴ちゃんは書いていても楽しいです。

>>548 名無し飼育さん
 読んで頂いてありがとうございます。ほんわかした雰囲気が作者の理想です。
550 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:02



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


551 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:03

うーむ・・・・・・
つい、大きなことを言ってしまったけれどしっかり者のお姉さんになるにはどうすればいいんだろう。

モーニング娘。の6期や7期の子と一緒にいる紺ちゃんを見ていると、確かに紺ちゃんはお姉さんキャラだと思う。
のほほんとしているけど後輩から慕われている。
頼れる先輩って感じじゃないんだろうけれど、なんでも気軽に相談できる先輩なんだろうなぁ。

そんな紺ちゃんのお姉さんになるにはどうすれば・・・・・

仕方ない、誰か相談役を探そう。
誰がいいかなぁ。

552 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:04

普段だったら、メロンのみんなに相談するところだけれど、大きいことを言ってしまった手前、何となく言い辛い。

しゃーない、不安だけどここは梨華ちゃんに聞いてみよう。
実際に妹がいる梨華ちゃんなら、何かコツがあるかもしれない。

早速梨華ちゃんにメールしてみた。


553 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:04


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


554 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:05

とりあえず、梨華ちゃんと夕御飯を一緒に食べる約束ができた。
そして梨華ちゃんと楽しい(?)お食事中。

梨華ちゃんの寒いトークがあらかた済んだところでいよいよ本題にはいる。

「梨華ちゃんってさぁ、美勇伝でもリーダーでよくがんばってるよねぇ。」

「えぇ、まぁねぇ。いろいろあるけど楽しいよ。」

「先輩として、リーダーとして、ホントすごいよねぇ。」

「もう、どうしたの。そんなに褒めてもおごらないよぉ。」

「いや、どうしたらそんな風にしっかりものとしてやっていけるのかなぁ、っておもってね。」
梨華ちゃんはおだてるに限る。
案の定、滅茶苦茶嬉しそうな笑顔。

555 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:10

「いやぁ、まぁ、そりゃぁねぇ。三好ちゃんも岡田ちゃんも何ていうか、おとなしいんだよねぇ。中澤さんやケメちゃんみたいにひたすら前に出てやろう、って感じがないからねぇ。そのあたりをやっぱり私が指導してあげないと、って思うんだよねぇ。」

「ふーん、そうなんだぁ。」
結果として、寒いいじられキャラになった、っと。

「まぁ、もともと私ってしっかり者だからさ。あんまりリーダーとして、って感じはないんだけどぉ・・・・・」

なんか、突っ込みどころが多すぎる展開になってきた気がする。

「でね、でね、・・・・・・・・・・・・・・・」

相談相手を間違えたことにようやく気付いた。
冷静に見れば、梨華ちゃんは美勇伝で一番暴走している。

考えてみれば、明らかに三好ちゃんの方が大人に見える。
実際年上だし。

結局この日は、梨華ちゃんの寒い演説を聴きつつ、三好ちゃんと岡田ちゃんてすごいなぁ、と感心しながらひたすら食べ続ける日になってしまった。


556 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:11


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

557 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:11


こんどこそ、しっかりもののアドバイスが聞きたい、ということで今回一緒に喫茶店に来たのはお豆ちゃんと道重ちゃん。

前回のメール騒動で分かったのは、お豆ちゃんは新垣塾の塾長で、何だかんだいっても3人の塾生から慕われているっぽい。
そして、道重ちゃんは小春ちゃんの教育係として頑張っている。
この二人なら、何かいいアドバイスをもらえるかもしれない。


558 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:15

一通りケーキとかも食べ終わったところで、とりあえず最近の紺ちゃんのことから聞いてみよう。

「紺ちゃん、最近どう?やっぱり食べまくってる?」

「そりゃ、あさ美ちゃんはいつも通りですよ。あいかわらずの癒し系です。」
「美味しいもの食べてるときは、さゆみと同じくらい素敵な笑顔をしてますよ。」

「そっ、そうなんだ。」
複雑な心境だけど、たぶん道重ちゃんにとっては最高級の褒め言葉なんだと思う。

559 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:15

「そういえば柴田さん、あさ美ちゃんの写真集見ましたか?」
「えっ?」
「アロハロですよ。水着ショット満載でチョ〜セクシ〜みたいな。」
「あっ。」
「え〜、柴田さんまだ見てないんですかぁ。紺野さん、さゆみと同じくらいすごく可愛く映ってますよ。」

しまった、紺ちゃんから直接見せてもらうつもりで、すっかり忘れてた。

「ありがとう、二人とも、大事なこと思い出させてくれて。」

「「えっ?」」

「ここ、私が払っとくから。じゃぁ、またね。」

こんなことしている場合じゃない、はやく紺ちゃんと一緒に写真集見なきゃ。


560 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:16


お豆ちゃんと道重ちゃんから、しっかり者のお姉さんになるにはどうすればいいかを聞き忘れたことに気づいたのは、喫茶店から慌ててタクシーに乗り、紺ちゃんに一緒に遊べる日程があるかどうかのメールを打ち終わったあとだった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」



561 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/04(火) 00:17


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


562 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/04(火) 14:21
柴ちゃんwww

ここのお話を読んでると、
ヤンタンでさんまさんにいじられてる時の柴田さんを思い出しますw
563 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/09(日) 22:02
柴ちゃん、おもしろおかしいなあ。
でも、読んでるうちに手に汗握って応援してしまいますね。
柴ちゃんがんばれw
564 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/17(月) 23:56
 いつも温かいレスをありがとうございます。
もっとてきぱきと更新できたら、と思うのですが・・・・
力足らずで申し訳ないです。

>>562 名無し飼育さん
 ヤンタンはチェックしてないので分からないんですが、柴田さんはこんな感じなんでしょうか?
柴田さんらしさを出せていると嬉しいです。

>>563 名無し飼育さん
 そうですね。柴田さんもやっぱり応援してあげたくなるキャラだと思います。
565 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/17(月) 23:57


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


566 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/17(月) 23:58


2日後、紺ちゃんが私の家に泊まりに来てくれることになった。

結構お互いスケジュールが詰まっていたことを考えると、奇跡的とも言える。

といっても夜まで仕事だったから、本当に泊まるだけのために来てくれた感じ。
悪いことしたなぁ、ってちょっと思うけど、でも仕方がない。

だって!!!!!!

見たいものは見たいんだもん!


567 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/17(月) 23:58

「紺ちゃーん。」

「はっ、はい。」

そんなにびっくりした顔しなくてもいいじゃん。

「アロハロ見たいなぁ。」

「あっ、いや、その・・・・・・・・」

「ん!? どうしたの?」

「いや、やっぱり恥ずか・・・。」

「まさか、私に見せられないような破廉恥なことしてるとか?」

「そっ、そんなことあるわけないじゃないですか。」

「ほらほら、前に紺ちゃんのアロハロが出るのが先だ、って言ったじゃん。当たってたでしょ?」(>>352

「いや、それは、まぁ、その・・・・」

「み〜せ〜て〜よ〜。」

「はい。ど、どうぞ。」
568 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/17(月) 23:59

しぶしぶ、といった感じで写真集を差し出す紺ちゃん。
もっと喜んで見せてくれてもいいのに。

「お〜、ちゃんと持ってきてんじゃん。」

ページをめくってみて思わず、二人して無口になってしまう。
前と一緒だね。

可愛い顔して、羨ましいくらいのプロポーション。
色気を感じさせつつ、愛らしさもあっていやらしさがない。
同じ女性からしてみても、確かに人をひきつけると思う。

ホント、うらやましいくらい魅力たっぷりなんだよなぁ。

569 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/18(火) 00:00

「この水着シーン、可愛いねぇ。」

「・・・・・・・・・」

予想通りというか、紺ちゃんは顔を真っ赤して黙ってしまう。

「で、お勧めは?」

「もぉ、恥ずかしいです。」

「そういえば、冷蔵庫にかぼちゃのプリンが入ってるんだけど。」

「えっ?」

「紺ちゃんのお勧めショット見たら食べよっか。」

「・・・・・・・・・・・」

真っ赤になったまま固まる紺ちゃん。
食欲と恥ずかしさが闘っているみたい。

どっちが勝つか、予想はついてるんだけど・・・・・・

570 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/18(火) 00:00

「おっ、お勧めはですねぇ・・・・・」

やっぱり。
うまく語ってもらうのに成功。

その後二人でデザートを食べ、夜も遅かったので、すぐにベッドに入った。

前みたいに二人一緒に。


571 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/18(火) 00:01

「今日は本当にありがとう。ごめんね、急に呼び出しちゃって。」

「そんなことないです。私も楽しかったですから。」

「そう!? じゃ、DVDの方も楽しみにしてるからね。」

「う〜。」

「もう、そんなに恥ずかしがらなくたっていいじゃん。」

「いやぁ、そんなこといわれても〜。」

「名実ともに、モーニング娘。を引っ張っていっているんだからさ、もっと自信もっても大丈夫でしょ。」

「いや、それとこれとは・・・・」

「まぁまぁ、美味しいお菓子探して待ってるからさ。きっとだよ?」

「はい〜、ぁ〜、ぅ〜」

「よしよし、遅くなったからもう寝よっ。」

572 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/18(火) 00:02

紺ちゃんはちょっと不満そうにうなっていたけど、明かりを消すとすぐに寝息を立てていた。

窓からの月明かりで紺ちゃんのあどけない寝顔を見ながらちょっと反省する。

結構疲れていたんじゃないだろうか。
やっぱり強引にさそい過ぎたかな。
ちょっと意地悪だったかも。

573 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/18(火) 00:03

紺ちゃんは本当に無邪気。
純粋で優しい。

紺ちゃんみたいに、人を疑うということを知らない生き方、怒ったことがほとんどない、っていう生き方って素敵だと思う。

ちょっと危なっかしい、って思うけど。
だからこそ、やっぱり可愛い紺ちゃんのお姉さんでいたい。

紺ちゃんのこと、守ってあげたい。
ときには甘えて欲しい。

574 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/18(火) 00:04

そんなことを考えながら、私もいつも間にか眠りについていた。

夢の中では、もう少し紺ちゃんのお姉さんになっていられたらな、って思いながら。



575 名前:名無しさん 投稿日:2006/04/18(火) 00:04


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


576 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/18(火) 01:13
一気に読みました
とてもおもしろいです
577 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/18(火) 01:32
写真集効果で紺ちゃん好き度が増していたせいか、
今回は柴田さんにものすごく感情移入して
頷きながら読んでしまいました…。

いつもなら突っ込みながら読んでるのにw
578 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:36
>>576 名無し飼育さん
 レスありがとうございます。
おもしろいという感想をいただけるとすごく嬉しいです。

>>577 名無し飼育さん
 レスありがとうございます。
あの写真集を見たら柴田さんもきっとメロメロになるでしょう。
と、メロメロになった作者は信じております。
579 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:36


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


580 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:37






「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






581 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:37

 しばらく言葉が出なかった。

 目の前が真っ暗になる、ってまさにこういうことを言うんだろうか。

 紺ちゃんのモーニング娘。とハロプロの卒業を初めて聞いたとき、多分私の頭の中は真っ白になっていたと思う。
というかはっきり憶えていない。


582 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:37

あとでひとみんに聞いたところによると、その日の私はほとんど何事にも上の空で、衣装のまま帰宅しそうになり、楽屋に財布を忘れ、家とは逆方向の列車に乗りかけ、石ひとつない道路でつまずき、家の玄関に頭をぶつけたらしい。
迷惑をかけたひとみんには申し訳ないけれど、私はひとみんが一緒に帰ってきてくれたことをうっすら憶えている程度だった。


583 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:38


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


584 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:38


携帯を手にとっては何度目かのため息。

紺ちゃんに会いたい。

紺ちゃんと二人で何か食べに行きたい。

それよりもまず、・・・・・

紺ちゃんと話がしたい。


585 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:39


自分の体が紺ちゃんに会いたがっているのが何となく分かる。

禁断症状っていう感じなんだろうか。

それと同時に、私の中のもう一つの何かが、紺ちゃんを拒絶している。

会いたいのに会いたくない。

話したくないのに話したい。


586 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:39

矛盾する二つの感情が私の頭の全てを支配している。

「助けて、紺ちゃん。」

思わず声に出してしまった自分に少しだけ自己嫌悪。

お姉さんになりたい、とか言って結局自分のことすら何ともできないんだ。



587 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:40



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


588 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:42


4月28日がまるで昨日のことのように、それでいて何年も前のような気がする。

全てが夢だったらいいのに。
毎朝目が醒めたとき、ついついそう思ってしまう。

朝仕事に行き、機械的に仕事をこなし、家に帰ってきてちょっとだけ安心して、特に何をするということもなく時間が過ぎ、そして寝てしまう。


589 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:43

そんな数日間を過ごした後だった。
紺ちゃんからのメールを受け取ったのは。

・・・・・・・・・・・・
柴田さんへ
またこの前のパスタ屋さんに行きませんか。
忙しいと思うんですけど、都合のつく日教えてください。

こんのあさみ
・・・・・・・・・・・・

590 名前:名無しさん 投稿日:2006/05/19(金) 00:44



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



591 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/19(金) 01:18
あああ……どうなるんだろうどうなるんだろう
592 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/20(土) 01:01
川o・-・)
593 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:03
 更新が長くあいてすみません。言い訳がましいですが、ここだけはどうしても生半可なものにしたくなかったので。

>>591 名無し飼育さん
 レスありがとうございます。
どうなるかは正直作者も知りたいところです。
594 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:03


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


595 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:04


日程を合わせて紺ちゃんと一緒にパスタを食べに行く約束が出来たけど・・・・

気が重い。

同じハローの仲間として、タンポポで一緒にわいわいやった仲として、ガッタスの選手として一緒に全力を振り絞った戦友として・・・・・

誰よりも大切な紺ちゃん。

596 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:04

本来なら応援しなければいけない、と思う。
だけど今の私は素直に受け入れられない。


紺ちゃんと会うのが億劫だと感じたのは、初めてだ。


597 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:06


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

598 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:06

約束の日は意外とあっさりとやってきた。

他のモーニングのメンバーと違い、ミュージカル練習のない紺ちゃんだけが早めにあがれる日があったから。

スタジオで一緒になって、そのままお店に向かう。

紺ちゃんは笑顔で話しかけてくれる。
仕事のこと、メンバーのこと、フットサルのこと。食べ物のこと・・・・・

何とか私も話を合わせようとするけど、どうしても調子が合わない。
ちょっと気を抜くと、すぐに紺ちゃんの卒業のことを考えてしまい、紺ちゃんの声が耳に入ってこない。

599 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:07

「柴田さん、疲れてるんですか? 何か、ちょっとボーっとしてるみたいですけど。」

「あっ、ごめん。昨日あんまり休めてなくて。」

「そうだったんですか。ごめんなさい、無理言って付き合ってもらって。」

「ううん。全然大丈夫。ほんと、大丈夫だから。」

三流ドラマの棒読み脚本みたいな会話になってしまう。
いつもなら、食べることよりも話していたい、って思うところだけど、今日だけは間を持たせるために、はやくパスタ屋さんに着きたかった。


600 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:08


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

601 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:08


パスタ屋さんのメニューを見ても決められない。
はっきり言うと食欲がない。

せっかく紺ちゃんと来たんだから、と思うけれど、メニューを見てもどれを食べたい、とも思わない。

そんな私の悩みを気にせず、紺ちゃんは食べたいものが決まった模様。
紺ちゃんが私よりも先にメニューを決めることも、そして、もっと悩んでくれてもいいのに、と思ってしまうのも初めてだ。


602 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:08


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

603 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:09

なんとか、メニューを頼み、しばし沈黙。
正直、どうしていいか分からない。

紺ちゃんも何かいいたいことがあるみたいで、決心がつきかねている様子。

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

結局パスタが運ばれてきて、二人でいつも以上に時間をかけ、ゆっくりと食べることになった。



604 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:09


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

605 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:10

食後のデザートもすんで、さすがにどうにか動かなければいけなくなった。

「じゃ、また、うちいこっか。」
「あっ、はい。お願いします。」

とりあえず、私の家に移動する。

移動中も会話は弾まない。
せっかくの紺ちゃんとのデートなのに・・・・・・。

頭で分かっていても、声が震えてしまうのが怖い。

家までの道のりがものすごく遠く感じてしまう。

時計を見てもそんな時間は経っていなかった。


606 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:10


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

607 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:11

家に上がってもらって、とりあえず紅茶を出してテーブルに二人して座る。

ここまできたら、もうどうしようもない。

紺ちゃんの“話したいこと”を聞くだけ。

言いにくそうにしていた紺ちゃんがゆっくり口を開く。

「柴田さん、わたし、卒業することにしました。」

「うん。」

「自分のやりたいことって何かな、って自分なりに一生懸命考えたんです。それで、大学にいって、もう一度勉強したいんです。」

「うん。」

「その、本当は柴田さんに真っ先に報告したかったんですけど、色々そうもいかなくて。こんな形での報告になってしまってごめんなさい。」

「ううん、それは気にしなくてもいいよ。」

608 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:12

紺ちゃんの言いたかったことがなんとなくわかった。
それは、真っ先に私に卒業報告が出来なかったこと。

きっと、私が信用されてない、みたいに落ち込むかもしれない、と思ってくれたんだろう。

そんなことは問題じゃない。

っていうか、それ以上に大事なことがあるんだけど。

「柴田さん?!」

「ん!?」

「いや、その・・・・・」

紺ちゃんに言われて、初めて自分が泣いているのに気づいた。

609 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:13

泣いている自分に驚いてしまった。
だけど、私の気持ちも紺ちゃんに伝えなくちゃいけない。

一瞬ためらったけど、だけど紺ちゃんがせっかく本気で話してくれたんだし・・・・

「ごめんね、紺ちゃん。」

「えっ。」

「わたし、紺ちゃんになんて言ってあげていいか分からない。」

「柴田さん。」

「紺ちゃんの決めたことだから応援してあげたいと思う。だけど、やっぱり寂しいから。」

「柴田さん。わたしは別に・・・・」
「ごめん、もう少し時間が欲しい。気持ちの整理をつける時間がほしい。」

再び沈黙が流れる。


610 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:13


どのくらい経ったんだろうか。
紺ちゃんが静かに口を開いた。

「じゃぁ、これで失礼します。」

「あっ、じゃぁタクシー呼ぶから。」


611 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:14



この後会話は成り立たなかった。
タクシーが来た後、入り口まで紺ちゃんを見送り、部屋に戻って、私はとりあえずベットに倒れこんだ。

そして・・・・・・・・

静かに涙が流れるに任せていた。


612 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/11(日) 02:14


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


613 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/11(日) 03:17
しばちゃーん……T_T
614 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:36

>>613 名無し飼育さん
 レスありがとうございます。柴ちゃんの応援、宜しく御願い致します。
615 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:36


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


616 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:38


3日後、私の携帯に2通のメールが届いた。
差出人は、お豆ちゃんと田中ちゃん。

二人とも、紺ちゃんの様子がおかしいから何とかしてあげて欲しい、という内容。
わかってる。
紺ちゃんの調子を狂わせている張本人が私だから。

その後も紺ちゃんとはギクシャクしたまま。

617 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:39

そんな中でフットサルの練習後、ひとりのメンバーが私に声をかけてきた。
「柴田さん、この後良かったらお茶でもどうですか?」

相手は意外にも、みうなちゃんからだった。

特に断る理由もなかったからOKした。


618 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:40



ちょっとだけ不安を抱えながら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


619 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:40


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


620 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:42

みうなちゃんは本当にまっすぐな娘。

わかっているつもりだったけど・・・・・・・・


621 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:42


「柴田さん。最近紺野ちゃんとはどうなんですか。」

近くの喫茶店に入り、メニューを決めるのもそこそこにみうなちゃんは話を切り出した。

「えっ、どうって。」

「だから、うまくいってるのか、ってことですよ。」

みうなちゃんもなかなかの不思議少女。
時々意味の通じないことを言ってくるから気をつけないと。

「いや、別に普通だけど。」
とりあえず無難な答え、のはずだった。

622 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:43

「普通? 普通って何ですか?」

「みうなちゃん?」

「もし本当に柴田さんが紺野さんに普通の感情しか持っていないなら、特別な感情が何もないって言うなら、みうなは本気で紺野さんを奪いにいきますよ。いいんですか?」

口調はどこか優しいが、本気であることはみうなちゃんの目を見ればはっきりしている。

大切な人を思う真剣な眼差し。

自分にまっすぐなみうなちゃんらしい目つきだ。

623 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:44

まずい。

ていうか・・・・・・・

負けない。紺ちゃんに関してだけは絶対に。

言葉に詰まって声に出せなかったから、せめて視線だけはみうなちゃんにぶつけ返す。
そんな私の目を見るとみうなちゃんは初めていつもの人懐っこい笑顔に戻った。

「柴田さんらしさが戻って来ましたね。ここは私が払っておきますから。では。」

そういうとみうなちゃんは、私の返事も待たずに伝票を持ってレジにむかった。

ワンテンポ遅れて私も慌てて追いかけたけど、素早く会計を終えたみうなちゃんはすでに店の外に出たあとだった。

624 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:45

みうなちゃんが何を言いたかったのか、いまいちよく分からない。

私と紺ちゃんの関係をどう見ているのか。
どこまで気づいているんだろう。

ただ、きっと今が、私と紺ちゃんにとってすごく大事なんだろうな、ってそんな気がした。

ここで判断を間違えたら、きっと一生後悔する。

そのくらい大事なものを失ってしまう気がする。

625 名前:名無しさん 投稿日:2006/06/14(水) 23:45

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

626 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/15(木) 00:10
エエデエエデ

コノショウセツスキヨ
627 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/15(木) 19:35
静かなんだけど熱い、柴ちゃんそのまんまな感じが好きです
628 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/25(日) 00:03
作者さんの短編があると聞いたのですがどこですかい?
629 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/03(月) 23:59
レス頂いて嬉しいです。気付いたら1年経ってるんですね。読んで下さる寛大な皆様のおかげです。本当にありがとうございます。

>>626 名無し飼育さん
 好きと言って頂けるとは光栄です。

>>627 名無し飼育さん
 作者としては柴田さんはクールな情熱人間というイメージなので。なんとなく同じイメージを持っていただけて嬉しいです。

>>628 名無し飼育さん
 この作品以外は書いておりませんが・・・・・
630 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:00


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


631 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:01


ボーっとしたまま、仕事場に向かった。

「おっ、柴ちゃん。生きてる〜?」
またまた意外な人に声をかけられた。

「あっ、ごっちん。おはよ〜。」

「大丈夫?明らかに元気なさそうだけど。」

「えっ、そんなことないけど。」

「そんな強がり言っちゃって。どうせ紺野のことで落ち込んでるんでしょ。」

ギクッ!?
何で分かるの??

「図星でしょ。時間あるならちょっとお茶でも付き合ってよ。」

何もいえなくなっていた私は、ごっちんに引っ張られるままについていくほかなかった。


632 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:02


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



633 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:04

「はい、ミルクティーでいいよね。」

「あっ、ありがとう。」

とりあえず自販機で飲み物を買い、その後ごっちんの楽屋で二人きり。
さすがに仕事まで時間もないので、外まで出かける余裕はなかったんだけど。

「でっ、紺野と最近どうなのよ。」

「えっ。うん、てかどうして知ってるの?」

「んあ、見てれば分かるって。で、どうなの?喧嘩した?」

「いや、そんなんじゃなくて。ただ、どうしていいか分からなくて。」

634 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:06

自分でも不思議だけど、なぜかごっちんには普通に本音が言えそうな気がした。
こんな真剣な眼をしたとき、ごっちんは決して人から逃げたりしない。

「どうしていいか?」

「うん。紺ちゃんのことは応援してあげたい。だけど、一緒にいて欲しい。だって、私のとこからいなくなって欲しくない。」

635 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:08

いつの間にか自分の声が涙声になっているのに気付いた。

我慢しよう、と思ったけどもう遅い。
声だけじゃなくて、眼からも涙が止まらない。

そんなとき、さりげなくごっちんが私の頭を抱き寄せてくれた。
我慢できなくなった私はそのままごっちんに泣きつく。

636 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:11

「さびしいよ〜。紺ちゃんにずっとそばにいて欲しかったのに・・・・・・・・・・・・・・・・・。さびしいんだよ〜」

半分くらいは声になっていなかった。
私が泣いている間、ごっちんは私の頭を優しくなでてくれた。

ただ、なでてくれていた。

ちょっと恥ずかしいけど泣いて少しだけすっきりした。

ごっちんだって、決して割り切ってるわけじゃない、
先輩として、少しでも後輩のことを手助けして上げられないか、と思っている。

637 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:12

これから仕事、という時間になってごっちんはようやく口を開いた。

「柴ちゃんの気持ち、紺野には伝えたの?」

「えっ?」

「だから、今、柴ちゃんがごとーに言ったようなこと。紺野には伝えた?」

638 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:16

ごっちんの言葉の意味を考えてしまう。

素直に寂しいとはいえなかった。
物わかりのいい先輩でありたい、と思っていた。

だけど・・・・・・・・・・・・

素直に応援できない。
少なくても・・・・・・

「一応、素直に応援する心境にはなれない、ってこと伝えたと思うけど。」

「そっか。ならもうやることはないか。」

639 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 00:19

「へっ?」

「紺野には伝わっているんでしょ?素直になれたんでしょ。」

「ちょ、ごっちん?」

「柴ちゃん、紺野はすごく頭いいよ。」

「うん。」

一瞬の話題のずれになんとか追い付いいっているはず。

「柴ちゃんの気持ち、きっと伝わっている。」

「私の気持ち?」

「柴ちゃんが紺野のこと大好きで離れて欲しくないこと、だけど紺野の夢を応援してあげたいから卒業するなとも言えないこと。それに純粋でまっすぐな紺野のことだから、周りになんと言われようと、自分がこうと決めたら決して揺るぐことがないって分かってるってこと。」
640 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 07:38


「ご、ごっちん。」

「紺野は強い子。自分のことを誰よりも冷静に観察できて、今の自分に何が必要かを見極められる子。すごいんだよ、本当に。」

「わかってるわよ。だから辛いと思っちゃうんだ。私は紺ちゃんのために何をしてあげられるんだろう。」

「不安になったの?なんならいつでもごとーが紺野のこともらっちゃうよ?」

「ちょ、だめよ。」

なんか怖いことを言われている気がする。

641 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 07:40

「んぁ?なんで?」

「えっ?だっ、だって、それは、その・・・・・、私が紺ちゃんのこと必要だから!!」

「ふーん。」

あれっ、ごっちんなんかすごく嬉しそうな笑顔になった。

「なっ、なに?」

「それそれ。ようやく認めたね。」

「?」

「紺野に必要とされてないとかじゃなくて、柴ちゃんが紺野のことをどう思っているかでしょ?」

「ごっちん。」

「必要なんでしょ、柴ちゃんにとって。紺野の存在。」

「うん。」

642 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 07:42

紺ちゃんの卒業がどうして辛く感じてしまうのか、自分の本当の気持ちに気付けた。

そんな私を見て安心したのか、ごっちんの口調が軽くなる。

「ごとーは勝てない勝負は挑まないから。紺野のこと大切にしてあげなよ。」

「ありがとう。」

「あと一つ忠告。ごとーは勝てない勝負はしないつもりだけど、みんながみんなそうじゃないからね〜。」

「えっ?」

「特にミキティあたりは勝てない勝負でも仕掛けるかもね〜」

「ちょっ、それって。」

「ごとーも紺野のこと大好きだから。紺野のこと大切だから、柴ちゃんのこと応援するよ。じゃ、頑張ってね。」

643 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 07:44

笑顔でさりげなく怖いことを言い終えると、ごっちんはひらひらと手を振りながら仕事に行った。

後に残されたわたしはとりあえず顔を洗って目薬をさし、ほかのメンバーを待つことになった。



644 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/04(火) 07:44


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


645 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/05(水) 18:05
この作品のどこかほのぼのとした感じが好きです。

P.S.昨日の某ラジオで柴ちゃんが「萌え」ってテーマで紺ちゃん挙げてましたね^^
646 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/06(木) 01:11
エエデエエデ

ガンバテ
647 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:53

>>645 名無し飼育さん
 あのラジオは感動ものでした。
萌えるでしょうねぇ。
柴田さん、本当に羨ましいです。

>>646 名無し飼育さん
 柴田さん、きっと頑張ってくれます。
多分。
648 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:53

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


649 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:54


みうなちゃんとごっちんと、それぞれから話を聞いた翌日、私の携帯には再びお茶の誘いが来ていた。

相手はお豆ちゃんと道重ちゃん。

正直あまり気が進まなかったけど、なんかここで逃げたら何もできなくなる気がしたからOKした。


そんなこんなで、3人でやってきたのはほとんど人がいない喫茶店。

650 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:55

「すいません、柴田さん、急に呼び出してしまって。」

いい場所を知っているな、と感心してしまう。
「ん、別にいいけど。」

挨拶もそこそこに話を切り出したのは、意外にも道重ちゃんのほうからだった。

651 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:56

「紺野さんのこと、卒業すること、怒ってるんですか?」

「えっ、なんで?そんなこと全然ないよ。」

「じゃ、どうして何もしてあげないんですか? 紺野さん、すっごい辛そうです。」

「そりゃ、卒業するからじゃ・・・・・・・・・」

「何言っているんですか。紺野さんが自分で決めたことで苦しむわけないじゃないですか。紺野さんが辛そうな表情するっていったら柴田さんのことしか考えられません。」

いつもの道重ちゃんとは似ても似つかないくらい、厳しい目線をぶつけてくる。
隣のお豆ちゃんも黙って私の反応を見ている感じ。

「紺野さんはすごくしっかりしてる。自分の夢を持ち、それを一生懸命考えて、そのためにどうすれば良いかを真剣に見つめている。自分で決めた卒業を後悔する人じゃありません。そんな紺野さんが悩んでいる。柴田さん、心当たりありませんか。」

質問形式だけど、口調は完全に確信を持っている。
もちろん道重ちゃんの読み通り。

652 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:56

だけど・・・・・・・

「そうなのかな。紺ちゃん、私の前じゃたいして悲しそうじゃないし。」

「柴田さん?」

「まるで、私たちのところから卒業することなんとも思ってないみたい。」

私が話し終わるかどうかの次の瞬間、テーブルをガンっと叩いた人がいた。
道重ちゃんだ、ということに気づくまで数秒かかった。

653 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:57

「柴田さん、ひどいです。紺野さんは、自分の夢のために全力を尽くしている。自分がしたい何かのために、自分の道を決めただけ。柴田さんのところから離れるつもりなんてさらさらないはずなのに・・・・」

悔しいけれど、何も言えない。

紺ちゃんのこと、誰よりも好きなはずなのに・・・・・


654 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:58

数分の沈黙の後、それまで様子を見ていたようやくお豆ちゃんが口を開いた。

「フットサルの練習の後、一度だけ紺こんが涙目を隠しきれてないときがありました。紺こんが、ハロプロ卒業に当たって唯一悩んだのが柴田さんのことだと思うんです。芸能人から一般人になる紺こんにとって、柴田さんと今までどおり仲良く出来るのか、柴田さんに迷惑をかけてしまうんじゃないか、それが最大の悩みだと思うんです。」

「お豆ちゃん。」

やっぱり黙ってしまう。

ううん、駄目。
せめて自分の気持ちを伝えないと。

655 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:58

「ごめんね、二人とも。紺ちゃんの夢は応援してあげたいんだよ。ただ、紺ちゃんが卒業するのが寂しくて・・・・」

「何言ってるんですか。そんなの当たり前じゃないですか。」

「道重ちゃん?」

「紺野さんの卒業を喜んでいるメンバーなんて誰もいません。みんな寂しくて仕方がないんですよ。そんなの柴田さんだけじゃありません。」

道重ちゃんが本気で熱くなっている。隣のお豆ちゃんまでが圧倒されている感じ。それにもかかわらず道重ちゃんは話し続ける。

656 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/12(水) 23:59

「誰も柴田さんに、紺野さんを止めてもらおうなんて思っていません。そんなこと誰にも出来ないんですから。だからせめて、紺野さんが卒業してもみんな大丈夫だってこと、みんな頑張れるってことを紺野さんに見せてあげてたいんです。安心させてあげたいんです。それなのに肝心の柴田さんがそんな調子でどうするんですか!?」

目が醒める想いだった。私は自分のことしか考えてなかったのに、みうなちゃんもごっちんも道重ちゃんもお豆ちゃんも紺ちゃんの“今”と“夢”について一生懸命考えている。

だけど・・・・・・



657 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/13(木) 00:00

「ごめん、わたしやっぱり・・・・・。紺ちゃんのお姉さんになれないね。こんなに物分りが悪いんじゃ・・・。」

「柴田さん。いい加減にして下さい。どこまで見当違いのこと言えば気が済むんですか。さゆみ、本気で怒りますよ。」

「・・・・・・・・・・・」

素直に、怖い、と思った。

“怒り”という、道重ちゃんの性格からもっともかけ離れたような感情が、一気に私にほとばしっているのが感じられる。

空間が凍りついているような気がする。

怒らせるとこんなに怖いんだ。

「・・・・・・・・・」


658 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/13(木) 00:03


どの位経ったんだろう。
お豆ちゃんの優しい声が私を我に帰らせた。

「物分りのいいお姉ちゃんなんか、あさ美ちゃんは別に求めてないですよ。」

「お豆ちゃん・・・・」

「自分のことを本気で思ってくれて、何でも言い合える柴田さんの存在、大きかったと思います。」

「そう、なのかな。」

「あさ美ちゃんがしっかりしているのは柴田さんが一番よく知っていると思いますけど。」

「そう、だよね。ありがとう、ふたりとも。」

「柴田さん。」

「そうだよね、やっと私に出来ることがわかった。」

「えっ。」

「あっ、ごめん。“私に出来ること”じゃなくて“私にしか出来ないこと”だよね。わかってる。紺ちゃんがみんなのところにいつでも帰ってこれるように、私が窓口になるよ。」

「柴田さん。」

「まかせといて。私が誰よりも・・・・・」

659 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/13(木) 00:04

その先は口に出来なかった。
自信がなかったからじゃない。

道重ちゃんが泣き出しちゃったから。
お豆ちゃんも隣で必死で慰めている。

まだまだ先だというのに、あらためて紺ちゃんのモーニングのなかでの存在感の大きさが分かる。
きっとみんな紺ちゃんがいなくなることが不安で仕方ないんだよね。

「後は任せてください。」

そういってお豆ちゃんは、私に仕事に戻るよう促した。
本当は道重ちゃんを慰めてあげたかったけど、次の仕事が待っているのも事実。

私は道重ちゃんの世話をお豆ちゃんに任せ、静かに店を出た。


660 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/13(木) 00:04



天気は重苦しかったし、私の心もやっぱりどんよりしている。

けど、さっきまでと違ってどこかしら光が見えてきている、そんな気がしていた。




661 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/13(木) 00:04


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


662 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:51


仕事が終わった夕方、家で紅茶を入れつつ一息ついた私はゆっくりと携帯を手に取った。
電話のあて先は決まっている。

もう、迷わない。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪〜♪♪
「はい、紺野です。」

「あっ、紺ちゃん?ごめんね〜、いきなり。今、電話して大丈夫?」

「はい、大丈夫です。」

「その、明日のフットサル終わったあと、一緒に買い物行けないかな?」

「明日ですか?2時間くらいなら大丈夫だと思いますけど。」

「そう? ごめんね、急に。」

「いえ、大丈夫です。」

「じゃ、明日楽しみにしてるから。」

「えっ?あっ、はい。」

「あっ、そうだ。新しい写真集もちゃんと用意しておいてね?」

「えっ、え〜!!」

「じゃ、あした、よろしくね。」

最後は一方的に電話を切っちゃったけど、嫌と言えないのは分かっている。
ごめんね、きっと紺ちゃん、明日まで混乱してるよね。

663 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:51



明日こそ、本気で素直になるから。

柴田らしさをぶつけてみせるから。


664 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:52


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★




665 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:52

「「「「「「お疲れ様でした〜」」」」」」

フットサルの練習が終わって、いよいよお楽しみの時間。
さっそく紺ちゃんを捕まえる。


666 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:53

「よし、じゃいこっか。」

「あっ、はい。あの〜・・・・」

「ん?」

「買い物って何を買いに行くんですか??」

「ん? 何でも良いよ?」

「えっ?」

「紺ちゃんの卒業祝い。何が欲しい?」

「柴田さん。」

何だか照れくさくなってくる。
「寂しいけど、やっぱり紺ちゃんの夢、応援してあげたいから。色々気を遣わせてしまったお詫びも兼ねてね、何が欲しい?」

667 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:53

「そんな、いきなり・・・・」

「相変わらず決められないね〜。やっぱり食べ物だよね?デザート系?」

ちょっと一方的に話を進めすぎかな。
でも2時間しかないんだったら、さっさと決めてあげないと大変だよね。

「やっぱお芋ケーキ?? じゃ、お洒落な喫茶店知ってるよ?」

「ちょ、ちょっと待って下さい。」

668 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:54

歩き始めた私を慌てて紺ちゃんが引き止める。

「なに?」

「あの、やっぱり食べ物じゃなくて、その、何か形として残るものが良いです。」

「あれっ、いいの?」

「やっぱり、その、最後だったら・・・・・」

言わせないよ、その言葉だけは。

669 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:54

「最後ってなぁに?まさか卒業と同時に私のところから逃げるつもり???」

「えっ?」

恥ずかしいこと言ってるなぁ、って自覚はあるけれど、もう後には引かない。

「卒業しようが大学いこうが、紺ちゃんは私から逃げられないの。」

「柴田さん。」

「どうせずっと一緒にいるんだから、別に敢えて形に残るものじゃなくて良いんじゃないかなと思ってね。」

670 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:55

一瞬、紺ちゃんがとまった。

そして・・・・

「し、ばた、さ〜ん。」
紺ちゃん、言葉もきちんといえないくらい泣き出しちゃった。
一瞬あせったけど、その真っ赤な顔見ると、嫌がってるんじゃないよね。


671 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:55




そう、何があろうとも私は紺ちゃんとずっと一緒。

卒業するのは寂しいけれど、会えなくなるわけじゃない。





672 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:56


結局この後、優柔不断な紺ちゃんは何が欲しいかを選べず、喫茶店でケーキを食べて次のお仕事に向かった。


別れ際にすごい真っ赤な顔をして一言。

「柴田さんだって私から絶対逃げられないんですからね。」

そう言い放つとものすごい速さで走り去った。

673 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:57

思わず私も固まってしまい、追いかけることが出来なかった。


意外なセリフ。
  すごく嬉しいセリフ。



ずっと・・・・・・・・・・・

      一緒だから・・・・・・・・・・・・・・・



674 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/20(木) 00:57



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

675 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:33



それからの日々は本当にあっという間だった。




676 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:33




真っ赤な顔をして最新写真集をもってきてくれた紺ちゃん。


ラジオで紺ちゃんに「萌える」っていう話をしたら、翌日私の顔を見た瞬間、りんごみたいに真っ赤になった紺ちゃん。


私が頼りないキャプテンとしてガッタスを率いたとき、後ろからしっかりと私を支えてくれた紺ちゃん。


敗戦後、人前で懸命に涙をこらえていたのに、私に抱きついて始めて、声をあげて泣いてしまった紺ちゃん。


むらっちのラジオの収録後、「今度は一緒にタクシーで帰りましょうね。」ってメールをくれた紺ちゃん。




677 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:34


いつでも優しい笑顔で私を癒してくれる紺ちゃん。

それでいて、しっかりとした芯でみんなの心を支えてくれた紺ちゃん。

ずっと、一緒にいてくれるはずの紺ちゃん。


だけど、卒業式はやっぱり来るわけで・・・・・・・・・


678 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:34


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


679 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:35


卒業式の朝、色んなことで不安を抱えつつ必死で笑顔を作る紺ちゃんが痛々しい。

もしそばに私しかいなければ、きっと泣き崩れてしまう、そんな様子が伝わってくる。

晴れの卒業式にまさか親友が怪我をしている、何て誰が想像できるだろう。

それでも紺ちゃんにとっての旅立ちだから。

辻ちゃんだって必死で応援しているんだから。


がんばれっ、紺ちゃん。


いつでも私のところに戻ってこれるんだから。

680 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:35




★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★






681 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:35



――――――――― 卒業、おめでとう ―――――――――――――――――――

―――――――――――――――――― ありがとうございます ――――――――

――――――――― これからも夢に向かって、だね ―――――――――――――

―――――――――――――――――― はい お互いに ですね ―――――――

――――――――― まっ これからもずっと一緒だけどね ――――――――――

―――――――――――――――――― はい 末永く宜しくお願いします ―――


           「「あはははははは・・・・・・・・・・」」




682 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:36



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★




683 名前:名無しさん 投稿日:2006/07/24(月) 00:36




               柴紺
 永遠に 
お幸せに   













684 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/01(火) 02:50
レスしてもいいですか?

卒業式の扱い方がいいなぁ
そこまでの過程も、共にさりげなく意地っ張りな二人らしくほほえましかったです
685 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/13(日) 16:49
楽しめました。
ありがとう。
686 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/14(月) 14:33
最高、の一言です。

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