immoral conduct 3

1 名前:たまえす 投稿日:2005/10/11(火) 05:40
前スレに引き続きの内容となります。
2 名前:たまえす 投稿日:2005/10/11(火) 05:48
前スレ 

ttp://m-seek.net/cgi-bin/test/read.cgi/mirage/1110290810/
3 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 05:59
・・・・里沙ちゃん今までありがと・・・・

「え?待ってよ愛ちゃん、何なのよ急に」

・・・・あっし、帰ることにしたから・・・・

「んぇ?何言ってんの、帰るって・・・どこへさ」

「・・・・・福井」

「はぁ〜?悪いけどその冗談、笑えないから」

・・・・・・・・・

「え・・・・あのさ、何か言ってよ。ヤだなァ・・・そんなマジな顔でさ」

・・・・里沙ちゃん、サヨナラ・・・・

「嫌だよ、待ってよ愛ちゃん・・・愛ちゃ〜〜〜ん!」

暗闇に吸い込まれるように消えた愛ちゃんを追い掛けようとするけど、足が動かない。

足元を見ると、地中から伸びた16本の手が私の足を掴んでいる。

「離してよ、みんなは愛ちゃんが必要じゃないの?このまま行っちゃってもいいの?」

その時。突然、空の彼方から優しい声が聞こえた。

『苦しい時にお互いに助け合ってこそ仲間っしょ?高橋の事を思う気持があるのなら、
今どうすればいいか・・・判るよね、みんな・・・』
4 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 06:00
すると・・・・1本、また1本と次々に足から解かれた手が背中に移動すると、ものすごい
勢いで私を天空に打ち出した。

急激に加速されたためGで呼吸ができず、風圧で目も開けられない。

・・・苦しいよ・・・

『垣さん』

えっ?

声のした前方を薄目を開けて見てみると、暗闇の中を真っ白に輝く天使が私の
手を引いて飛んでいる。

『今、高橋を救えるのは垣さんだけだべさ。頑張れ!』

そう言って微笑むと、更に加速する。

と、前方にポツンと白い点が見えてきた。

近付くにつれて、姿がはっきりとしてくる。

・・・愛ちゃんだ・・・

『私ができるのはここまで。垣さんなら出来るはず・・・・・愛する心を・・・・自分を信じて・・・』

天使さんはそう言ってうなずくと、私の手を離してスーッと消えてしまった。
5 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 06:01
気持を愛ちゃんに集中させると、あっという間に追い付いて、無我夢中で抱き寄せる。

「愛ちゃん、起きてよ、目を覚ましてよ!行っちゃ駄目だよ、みんなの所へ帰ろうよ」

気を失っているのか、目を閉じたまま信じられない程の穏やかな表情を浮かべて
飛び続ける愛ちゃん。

「ねぇ、私の声はもう聞こえないの?・・・うぅぅ・・・・ヤだよ・・・・愛ちゃんのいない
娘。なんて、愛ちゃんのいない毎日なんて・・・愛ちゃんのいない人生なんてやだ
・・・・絶対に・・・嫌だぁ〜〜〜〜!」

思い切り抱き締めても、耳元で叫んでも、その表情は変わらない。

まるで白雪姫のように、美しい穏やかな表情のまま。

「わぁぁぁぁ〜〜っ、何でよぉ〜・・・・起きようよぉ〜・・・グスッ・・・いつまで寝てん
だよ・・・・・!・・・白雪・・・姫?」

ピンッ!とヒラメイた。

どうして気付かなかったんだろ。こんな時って普通、キスで目が覚めたりするじゃん。

この際ダメもとでもやってみなきゃ・・・・

精神統一して愛ちゃんへの気持ちを唇に集中させる。

「愛ちゃん・・・大好きだよ・・・愛してる・・・・」
6 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 06:02
そっと口付けたその瞬間。

『バァ〜〜〜ン』

体にもの凄い衝撃を感じた。

・・・・・え?

吹っ飛ばされそうになった私の腕を誰かが掴んで引き止めてくれている。

その手の先を見ようとして・・・『ドンッ』・・・再び軽い衝撃を感じたその瞬間、真っ暗だった
周囲がパッと明るくなった。

「・・・・・・・あれ?」

目を開けると、そこは横倒しになったホテルの室内が。

何もかもが倒れて横向きに・・・・・いや、違うな。

はいはい、どうせそんなオチだろうと思いましたよ。

「イテテテテ・・・・よっこい正一っと」

落ちたベッドに手を掛けて、起き上がろうとした時。

「だいじょ〜ぶ?」

「へ?」
7 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 06:03
おいおい・・・・愛ちゃんの幻聴が聞こえるよ。まだ夢の中かよ・・・・んじゃ今度はどこに
落っこちるんだ一体・・・

「里沙ちゃんて」

「・・・・は?」

目をゴシゴシこすってパチパチしてから、もう一度声のした方に顔を向けて、ゆっくり
と目を開けてみる。

そこには、私の手を掴んで引っ張り起こそうとしている・・・・・・・愛ちゃん!?

「んぇ〜〜っ!」

「えっらい派手に落っこってもーたけど・・・・だいじょ〜ぶ?」

「は?・・・何で?・・・」

「いや何でって、里沙ちゃんがひっでうなされてたから・・・安心させよってあっしが
抱きしめた途端、わんわん泣き出してもーて・・・ほやから落ち付くかと思ってキス
したら今度はベッドから落ちるし。もう訳わからんて・・・・」

「・・・・うっ・・・」

「ん?」
8 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 06:04
「・・・・うぅっ・・・・んもぉ〜〜〜っ、愛ちゃんの・・・・ばかぁ〜〜〜〜っ!うゎ〜ん」

「里沙ちゃん・・・・ゴメンね・・・心配掛けてごめん」

「ンッ・・・ンッ・・・エグッ・・・もう・・・ック・・・何処にも行っちゃやだ〜〜」

「ん?ほやけど、あっし・・・・ずーっとここにおったんよ?」

「ヒック・・・・ヒック・・・だって・・・え?・・・鍵・・・」

「ジャ〜ン!・・・・ほれ」

「ヒック・・・・・はぁ?」

何と・・・愛ちゃんの手には、3枚のカードキー。

「・・・・どゆこと?」

「ここのスペアキー・・・フロントで借りてきちった」

「・・・・いつ来たの?」

「里沙ちゃんがあっしんとこ出てってから、お風呂入って考えたんよ。ほやっけ、やっぱ
里沙ちゃんの言う通りって思った。昨日はどうかしてたんだ。ダメやったらもっと努力して、
悔いの無いコンサートができるような実力をつけて、プレッシャーに打ち勝つように精神力
を鍛えればいいんだって」
9 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 06:05
「・・・・愛ちゃん」

「そう思ったら、心配してくれてる垣さんに1秒でもはよ謝りたくって、でもメール送っても
電話掛けても出てくれんから、じっとしておれんくなって・・・」

「・・・・・へ?携帯・・・・・あれ〜?携帯が・・・・無い」

「ほやったら、ちっと掛けてみっから・・・・」

と、愛ちゃんが自分の携帯を出して、ピコピコっと・・・少しすると・・・・

〜♪

微かに聞こえる桜満開のイントロ。

部屋中をバタバタ探し回って音源を突き止める。

「・・・・あった。そりゃ〜気付かないはなァ・・・」

なんと・・・・スーツケースの中の、これまたジャージのポッケの中。

愛ちゃんを追い掛ける事で頭が一杯だったから・・・・・

「愛ちゃん・・・・痛かった?」

「ん?」
10 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 06:06
「・・・・・・ほっぺ」

「そらめっちゃ痛かったで」

「ごめんね?つい・・・・」

「ううん、ぶってもらって良かった。あれで目が覚めたから」

「今まで愛ちゃんをぶった事なんて無かったのに・・・凄い後悔してたんだ」

「違うって。里沙ちゃんがね、それだけあっしの事を真剣に考えてくれてたって事
だから・・・・むしろ逆にお礼をしなくちゃ」

「愛ちゃん・・・・」

「今度は・・・ちゅーしても落っこちんでね?」

「ん・・・・・・・・」

優しく抱きしめてくれて・・・・・・・チュッ!

「はい、お礼」

「やだ・・・・足りない・・・」

「あれぇ〜・・・・じゃ・・・・・チュ〜ッ!」
11 名前:Usual days 投稿日:2005/10/11(火) 06:09
「・・・えぇ〜、もっと」

「んふっ、おねだりガキさん・・・可愛い〜♪」

「愛ちゃん・・・・もっとちょうだいってば!」

「んじゃ・・・・ちっと待って・・・・・んしょ」

キャビネット横のスイッチに手を伸ばして部屋の明かりを落として・・・・

「まだ朝まで時間があるから・・・・も少し寝とこうね・・・」

そう言って私をベッドに押し込むと、心地良い温もりが優しく覆い被さってくる。

「むっ・・・・うん・・・・・愛ちゃん・・・・」

「オヤスミ・・・・里沙ちゃん・・・」

そう言うとそっと口付けをしてくれて。

私が再び眠りにつくまで、ずっと唇の温もりが消えることは無かった。
12 名前:たまえす 投稿日:2005/10/11(火) 06:16
新スレをいきなり落とす作者も珍しいかと思いますが、でも勝手気ままに
突然エ○が出て来たりもするので、まぁB型の宿命なので仕方が無いかなと。

昨日文化祭を覗きに行きました。寸劇の重さんの長ゼリフを聞いて、感動して
泣きそうになりました。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
13 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/12(水) 00:27
新スレ&更新お疲れ様です。
なんか無事解決したみたいでよかったです。

文化祭…なちまりとあやごまの漫才みたいなのが
あったらしいですね……所詮田舎ものの負け組みです。

できれば久しぶりに後藤さん見たいです。
その他も楽しみですが。では頑張ってください。


久しぶりに後藤さん見たいです。
14 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/12(水) 00:30
>>13
すいませんっ、一番最後は気にしないでください。
なぜか後藤さんが…本当に失礼しました。
15 名前:てん。 投稿日:2005/10/12(水) 13:19
新スレ&更新、お疲れ様です
みんな、丸く収まってよかったです

ここの、雰囲気大好きですので、まったり続けてくださいね

16 名前:Usual days 投稿日:2005/10/12(水) 21:42
「おはよ〜・・・・朝ですよぉ〜」

「Zzzz・・・」

「みーきーちゃん!」

「Zzzz・・・」

「もしもぉ〜し、起きてくださぁ〜い」

「・・・・ンガ〜・・・・」

「な・・・・・・・・・ンガ〜じゃなくってぇ・・・・」

「スピィー・・・・」

「いや、スピーでもなくて。・・・・ダメですか・・・そうですか・・・・・・・あぁ〜っ!焼肉だ!」

ぐぁばっ・・・

「ど・・・ど・・・どこ?」

「嘘です」

「あ・・・・・・・あはははは・・・・おはよ、紺ちゃん眠れた?」
17 名前:Usual days 投稿日:2005/10/12(水) 21:43
「はぁ・・・なんか、何時の間にか寝ちゃってたんですね。あの、ごめんね?
起こしちゃって。でも・・・昨日そのまま寝ちゃってたから」

「うん・・・・そうだ、早く起きてシャワー浴びようと思ってたんだ。・・・あ〜あ、
紺ちゃん泣き過ぎ。ほっぺがカピカピになってるよ」

「なんだか顔が突っ張ってるんですけど」

「あはは、ほら一緒に入ろ?」

あまり時間も無いので、お遊びもそこそこに全身を磨き上げる。

でも、油断をしているとすぐに魔の手が・・・・・

「ダメッ」

「えぇ〜・・・・1回だけ・・・・」

「ホントに1回ですよ?」

「うんうん♪」

シャッ!

「ちょっと、何で開けるんですか」

「紺ちゃんにも見せてあげようと思って・・・」
18 名前:Usual days 投稿日:2005/10/12(水) 21:44
「いいですってば。恥かしいじゃないですか!」

「いいから・・・・ほら鏡を見て」

シャワーカーテンを全開にしたら、洗面台のでーっかい鏡に自分達のおーるぬーどが丸映し。

「ううう・・・」

「1回ね♪」

「は・・・早くしてってば・・・」

「おーっ!そーかそーか、早くして欲しいか」

「ちっ・・・・違います!」

「じゃ・・・・いくよ?」

「あの・・・・・・」

「失礼しま〜っす」

「あ!」

「えっ?」
19 名前:Usual days 投稿日:2005/10/12(水) 21:45
「美貴ちゃんずるい」

「何が?」

「私に鏡を見ろって言ったクセに、自分は見てないじゃないですか」

「え・・・・・・だ・・だって・・・・恥ずかしいじゃん・・・・」

「ハァ〜?何ですかそれ」

「だだ・・・だってさァ、ほら・・・・おととい・・・セクシー紺ちゃん見て・・・美貴、
気絶しちゃったじゃん。どうもトラウマで・・・」

「だったら、エッチなことをしなけりゃいいのに」

「それは無理」

「なんなんですか、一体・・・・」

「ほら、いいからさ・・・い・・・・いくよ?」

「ち・・ちょっと待って」

「えぇ?早く・・・」

「心の準備が」

「そっか。んじゃ、準備ができたらさ・・・カワイイ声で゛ちょうだい″って言ってね♪」
20 名前:Usual days 投稿日:2005/10/12(水) 21:46
「な・・・・・どうしてそうなるんですか!」

「ほら紺ちゃん・・・頂戴は?」

「お先に失礼・・・・」

「ちょちょ・・・ダメだって。ほら、早くしないと朝飯抜きになっちゃうよ」

ピクッ・・・・

「そ・・・・それはヤバイですネ・・・・」

「ね?・・・お〜ね〜が〜い〜〜」

「言わなきゃダメ・・・・ですか?」

「うんうん♪」

「コホン・・・・み・・・・美貴ちゃん」

「うん♪」

「ち・・・」

ゴクリ・・・・
21 名前:Usual days 投稿日:2005/10/12(水) 21:48
「ちょうだい」

「うひょ〜言ったぁ〜!・・・じゃ・・・失礼しまぁ〜っす・・・・・モミ・・・モミ」

「あ゛〜〜っ、1回って言ったじゃないですかぁ〜」

「え゛っ?い・・・・1回・・・だよ?」

「今、モミモミって。2回でしたよ?1回ならモミで終わりでしょうに」

「え、だって・・・普通はモミモミで1セットでしょ」

「知りませんよそんなの。大体、寝てる時にイタズラしてるんだから、何も今わざわざ
揉まなくってもいいじゃないですか」

「・・・・・・・・昨日は・・・してないよ」

「え?・・・・」

「昨日、紺ちゃんが美貴の手を握ったまま寝ちゃったから・・・だから、動いて
起こしちゃったら可哀想だと思って・・・・」

「・・・・・・美貴ちゃん」

「・・・な〜んて、美貴も疲れてて直ぐに爆睡しちったみたいで・・・・あははは」

「・・・・ホントにもぉ〜・・・」

「よしほら、ご飯食べに行こう!」

「ふふっ、そーですね」
22 名前:たまえす 投稿日:2005/10/12(水) 21:53
>>13 名無飼育さん様
ありがとうございます。
文化祭は10日のみの参戦でしたので、あやごまは残念ながら見ることができませんでした。
なちまりコンビの変なテンションは相変わらずで、見ていてホッとしました。

私も今の場所に転勤してくる前はかなりのローカル組でした。ハロショで150円の写真を1枚
買うのにも1日がかりで交通費が約1万円。土日の公演も前後に休暇を取らなければ移動
が厳しく、折角取れたチケも急な仕事で休みが取れずに泣く泣く握り潰した事も数知れず。
でも、彼女達を思う気持は誰にも負けていないつもりでした。応援し続けていれば、いつか
必ず良い事があると信じて。

今年のFC限定イベントで初めて安倍さんと握手をした時、あまりの感激に思わず泣いてしま
った私の手を握って「あの・・・大丈夫ですか?いつも応援ありがとうございます」と声を
掛けてくれた安倍さんの優しさに触れた時、あぁ・・・今まで応援してきて本当に良かった
と、しみじみ感じました。

田舎は負け組なんかじゃないですよ。
彼女達だって、目の前にいる人達だけがファンだなんて決して思ってはいないと思います。

>>14 (^^)・・・心の叫び・・・なんですかネ・・・
23 名前:たまえす 投稿日:2005/10/12(水) 21:53
>>15 てん。様
ありがとうございます。

更新ペースもまったり度が加速しそうな勢い?ですが・・・
24 名前:たまえす 投稿日:2005/10/12(水) 21:54
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
25 名前:名無し読者@446 投稿日:2005/10/13(木) 01:06
作者どん、連日の交信乙です。

いつもは作者さんの娘。愛に満ちた文章が大好きで、毎回楽しませて
もらってますが、レス返しでこんなに感慨深くさせられたのは久しぶり
です。痴呆ヲタでも思う気持ちは一緒ですよね。と同時に彼女達の
ファンへの思いも並々ならぬものでせう。

これからもがんがってくらさい。まったり待ってます。



26 名前:無名し読者 投稿日:2005/10/14(金) 03:49
新スレおめ&更新お疲れさまです
感動したぁ。・゚・(´дヽ)・゚・。
なっちの優しさに そして作者さんの 娘。達への愛の深さに
読んでいるとそれが伝わってきます
ずっとROM専で 色々な作品を読んで来て 初めてカキコしたのが前スレでした 今でも他の小説色々読んでますが レスするのはここだけです
それほど 作者さんの文章には何か惹かれるものがあります
これからも 応援してるので がんばって下さい

余談ですが 娘。06カレンダーでオイラの誕生月に紺美貴が!早速FCで注文しました
餌付けされてる紺ちゃんが可愛いすぎ ミキティもものすごく優しい笑顔してるし
27 名前:Liar 投稿日:2005/10/14(金) 23:24
新スレおめでとうございます。なんと、3つ目!!
作者さんはすごいですね〜。いろんな組み合わせがとても楽しいです。
毎度の更新、おつかれさまです。いつも、たのしみにしていますよ。
でも、あまり無理をしないように・・・・。いしごまも期待しております。
28 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:07
明くる朝。

目が覚めた時に、例の悪夢をふと思い出してしまって。

慌てて愛ちゃんを探そうとパチッと目を開いたら・・・・・・

何と・・・すぐ目の前には、私の前髪をいじりながら優しく微笑む愛ちゃんの顔。

一気に意識が覚醒して、顔が熱くなっていくのを感じる。

「あ・・・起きちゃった・・・・おあよ」

「愛ちゃん・・・・・おはよ・・・・早いねぇ」

「うん・・・はよ目が覚めてもーたから、里沙ちゃんの寝顔を見てた」

「な・・・・・・」

「赤ちゃんみたいで可愛いーから・・・・」

里沙ちゃんカワイ〜とか言いながら、顔を撫でてくれる・・・・のはいいんだけれど・・・

言われてみれば何だかベビーカーの中にいる赤ちゃんみたいな気分。

・・・恥かしいなァ・・・

更に顔が熱くなる。
29 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:08
「あれぇ〜・・・里沙ちゃんのほっぺ・・・あっついよ?・・・・・ほら」

チュッ、とキスをしてくれてから頬をくっつけてきて。

無意識に愛ちゃんの背中に腕をまわしてギュッと抱き寄せる。

「愛ちゃん・・・」

「里沙ちゃん・・・ごめんね・・・・昨日・・・・」

「ううん、もういいって」

「また悩んでまうかもしれんけど・・・・助けてね?」

「うん・・・でもね、もう一人で悩んじゃ嫌だよ?」

「ごめん・・・・・」

「いいって・・・・あのさ・・・後でみんなに・・・」

「ほやね・・・・・里沙ちゃん?」

「ん?」

「・・・・カワイ〜」

「お〜い!」
30 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:09
・・・    ・・・    ・・・    ・・・

「お腹空いた〜・・・ねぇ〜まだぁ〜?」

「ちょ〜待ってってぇ」

「んもぉ〜、置いてくよ?」

「まだ時間早いからだいじょ〜ぶ」

「早く行かなきゃ食いしん坊達が来ちゃうから」

「垣さんだって結構食べるじゃん」

「へ〜んだ、まだ私は育ち盛りなんですぅ〜」

「まだでかくなるってか?」

「まだって、そぉ〜んなにでかくなんかなって無いっつーの」

すっかり元の通りに復活して相変らずマイペースの愛ちゃんといつもの朝のコミュニケーション。

本当に昨日はどうなることかと思ったけれど、何か愛ちゃんなりの答えが見つかったみたい。

「ボ〜ッとしてたら置いてくよ〜」

「んぇ?ちょ〜っと、私が愛ちゃんを待ってあげてたんでしょ〜が!」

・・・・クスッ、ほんとにもぉ〜・・・
31 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:10
・・・    ・・・    ・・・    ・・・

「はぁ〜」

モーニング担当となって〇×年。

ま、一人じゃないからまだいいけれど、多感なお年頃の女の子達を面倒見るのって結構大変。

でも、苦労は多いけどそれなりにいい事もあるわね。

生着替えが見れるし・・・・違う違う、彼女達も余裕のある時には気を使ってくれたりするし。

仕事そっちのけで妹みたいに感じる時もあったり。

情が移ってしまって叱りづらくなったりもするけど、まぁそれはそれ。

実は、昨日の夜に見た事が心配で、用もないのに朝からホテルの廊下をうろうろと
徘徊しております。

うつむきながら藤本の部屋から出てきて、私に気付くなり慌てて自分の部屋に飛び込
んでしまった紺野。

泣きながら高橋の部屋を飛び出してきて、必死にごまかしながらやっぱり自分の部屋
に戻った新垣。

グループとしての将来のためにも、できるだけ彼女達自身で解決させるようにはしている
のだけれど、いつも身近にいるだけに本当に心が痛む。

何か私達にもしてあげられる事があるんじゃないかって。
32 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:11
各部屋のドアが見渡せる自販機コーナーの壁によりかかって、昨日の夜に二人が消え
ていったドアを交互に見詰める。

まだこんな早い時間に動き出すわきゃねーか。

・・・・心配し過ぎかな・・・

今までだって、多少の喧嘩はしていてもコンサートでは一応それなりにこなしてたじゃない。

メンバー同志、そりゃーやっぱりそんな時もあるけれど、そこはプロ根性を叩き込まれてい
るから、仕事は仕事。

でも、できる事なら本当の心からの笑顔をファンの人達に届けて欲しい。

そして、彼女達も楽しんでライブをして欲しい。

・・・・ちょっと声・・・・掛けてみようかな。

まずは、見た目が重症だった新垣の部屋へ歩み寄ってノックをしようとしたその時。

『バァ〜ン!』

「もぉ里沙ちゃ〜ん早く・・・・・・うわ〜っ!」

「は?・・・・・・高橋・・・・・何で?」

「びっくりした・・・・・おあよーございまっす」
33 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:12
「お・・・・おはようって、あなた・・・・どうなって・・・・あれ・・・・・新垣は?」

「んもぉ〜愛ちゃんズルイよ、待ってって言ってるのに・・・・って、あれ?」

全く普通のテンションで、高橋の後から飛び出してきた新垣。

私の顔を見てちょっと驚いた表情。

「あれぇ〜おはよーございます、早いですね」

「え?・・・・あ〜・・・ま、まぁね・・・あなた達こそ早いんじゃない?」

「もぉ〜お腹が空いちゃって我慢できなくって・・・・もう食べられますよね・・・・」

「うん・・・・・・・」

「よしっ!行くぞ愛ちゃん、め〜し!め〜し!」

「ちょ〜待ってって」

「あの・・・・・・・・・・」

パタパタパタパタ・・・・・・

はァ〜・・・・・・何なのよ一体・・・・完璧に復活してるし。

でも良かった。

「こらっ、廊下を走るな〜!」
34 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:13
さてと・・・・・紺野・・・・・か。

普段しっかりしている子だけに、余計に心配になる。

でも、紺野と藤本が喧嘩をしたなんて、見た事も聞いた事も無いから・・・・

さて・・・・どうしたものか。

ボーッとそんな事を考えていた時。

『カチャ』

・・・・・・ん?

紺野の部屋のドアがスッと開いた。

・・・・・え?

「美貴ちゃん、離してくれなきゃ歩けないってば」

「やーだ。行ってらっしゃいのちゅーは?」

・・・ほぇ〜・・・・また藤本のやつ、何時の間に・・・

「何でですか、一緒に行くのに・・・・」

「じゃ〜あ、一緒に行きますのちゅー・・・・・」

「え〜?そんなの聞いた事ありませんよ」

「・・・・・・・・グスッ・・・・もう二人の愛は終わってしまったのね・・・」

「またぁ・・・・何でそーなるんですか、ただキスをしたいだけじゃないですか」

「うん♪」
35 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:14
「ほらやっぱり」

「紺ちゃん・・・・」

「美貴ちゃん・・・・ん・・・」

あっちゃ〜〜・・・・

「あ・・・・あのぉ〜・・・・」

「・・・・んっ・・・・・」

「もしもぉ〜〜し・・・・」

「・・・・んふ・・・・・」

「廊下なんですけどぉ・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「朝からディープ・キスですかぁ・・・・」

「・・・・・・・・」

「羨ましいゾ〜・・・・・」

「・・・・・・・・」

「・・・ちょっと長くないですかぁ〜・・・・」
36 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:15
「・・・・はい、一緒に行きますのちゅーでした」

「ハァハァ・・・・もう美貴ちゃんのバカ・・・・・・」

「あれ、何で照れてるの?そんな可愛い顔したらもう1回・・・・って・・・えっ?」

「あぁっ!」

やっと気付きやがった。

「おはようお二人さん」

「あ・・・あの・・・・あわわ・・・・いつからそこに・・・・」

「ん?このドアが開く前から」

別に今さら動揺する事なんか無いのに。まぁそんなところが紺野の可愛いところ。

「え゛っ!・・・あ〜〜・・・エヘヘヘヘェ〜・・・ねぇ・・・ほら・・・・」

モロに見られてたのを分かっているくせに、なんとか誤魔化そうとする藤本。

・・・紺ちゃん・・・  
 
・・・美貴ちゃん・・・  

「「逃げろ!」」

ダダダダダァ〜!
37 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:18
「お〜い、そっちは非常口だぞ〜・・・・」

お、戻ってきた・・・・

ダダダダダダァ〜・・・・

だ〜から廊下を走るなっつーの。

・・・まったく、私が何も知らないとでも思っているのかねぇ。

業界の情報網をナメないでほしいわね。

何年か前にテレ東でハロモニ。のスタッフから、藤本が紺野を狙っているらしいって
聞いてからずっとマークしていたりなんかして。

もし、一方的な強要とかイジメまがいの対等でない付き合いであれば、即やめさせる
必要があるし。それにあの頃の紺野は全く純な子だったから精神的な影響も考えて
見守っていたのだけれど、どうやらお互いに本気だということが判ってホッと胸を撫で
下ろしたのは本当。

しかし・・・まさかここまで同調してしまうとは、正直思わなかった。

でも、お互いに支え合い慈しみ合って、仕事の面でも良い結果に結び付いているのも
事実。

恋をしている女の子ほど輝いている者はいない。

二人とも、どんどん綺麗になっているでしょ?

ま、いつも見てくれているファンの子達の方が判ってると思うケドね。
38 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:19
「はぁ〜・・・ヤバかったね」

「ってゆーか、モロに見られちゃったじゃないですか。だから離してって言ったのに・・・」

「へーきだよ、紺ちゃんとならどんな試練だって乗り越えられるから」

「いやあの・・・自分でわざわざ試練を作らなくてもいいかと・・・」

「なははは・・・・」

「美貴ちゃん・・・・」

「ん?」

「大丈夫かな・・・・」

「愛ちゃん?」

「・・・・・うん」

「・・・・心配だね。立ち直ってくれてるといいけど、ガキさんなら上手くやってくれてる
と思うナ」

「私達って、里沙ちゃんに負担を掛け過ぎてるんじゃないかな」

「どうして?」

「だって、やんちゃ坊主の愛ちゃんの面倒は全部里沙ちゃん任せ。二人のプライベ−ト
なら仕方が無いと思うけど、昨日のはどう考えてもお仕事での悩みじゃないですか」
39 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:20
「・・・・そうだね」

「やっぱり、みんなで助けてあげるべきなんじゃないのかな」

「でもさ、ガキさんが自分で任せてくれって言ったんだし、もしそれで駄目だったら・・・
その時はメンバーみんなで助けてあげようよ・・・・ね?」

「・・・・・・うん」

朝食の支度がしてあるはずの1階のレストランに入ろうとして、ふと異変に気付いた。

「んっわ〜・・・これ美味しいよ」

「ちょ〜っと、それは私のでしょ〜が!愛ちゃんのはさっき自分で食べたじゃん」

「ん?ほやっけ・・・・」

「またぁ〜、そんなボケた振りしてもダメだかんね、知ってて食べたくせに!」

「里沙ちゃんも学習するようになったんやね」

「あのねぇ、私はバカじゃないんだから。人の分まで食べといてさ、まさかその茄子は
残さないよねぇ」

「あ〜っ、何でいじめるん?ダコダコになるって知ってるやん」

「うん、知ってる」
40 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:21
「ははぁ〜ん・・・わかった・・・」

「な・・・・何?」

「ダコダコになったベロでキスして欲しいんやろ・・・」

「もぉ〜!違うから。そうじゃないでしょ?欲しいんだったら欲しいって言えばあげる
のにさ・・・って、何で笑ってんのさ」

「必死な里沙ちゃんもカワイ〜・・・・」

「おい〜っ!」

・・・    ・・・    ・・・    ・・・    ・・・

「み・・・・美貴ちゃん?」

「ん?」

「何だか良く分からないけど・・・・大丈夫みたいですね・・・・」

「・・・・・・うん」

ふと気付くと、入り口にはメンバーの人だかりができていて、みんな愛垣コンビの
おかしな掛け合いをクスクス笑いながら覗き見ている。

不意に誰かに腕を組まれて・・・隣を見ると。
41 名前:Usual days 投稿日:2005/10/18(火) 00:22
「マコ・・・・・」

「・・・良かったね・・・こんこん」

「泣いてるの?」

「ホントに良かった」

うしろから吉澤さんが麻琴のことをスッと抱きしめて。

「こいつ昨日の夜、部屋でずっと泣いてたんだ。何もできない自分が悔しいって」

「だってぇ・・・・」

「ほら・・・マコ泣かないで。みんな同じだよ・・・・だって仲間だもん」

「よし、うちらもメシにしようか。早くしないと愛ちゃんに全部食われちまう」

「「「は〜い!」」」
42 名前:たまえす 投稿日:2005/10/18(火) 00:31
>>25 名無し読者様
ありがとうございます。
愛に満ちただなんてお恥ずかしい、単なるファンの一人に過ぎませんので。


>>26 無名し読者様
ありがとうございます。
身に余るお褒めをいただき、もうどうしたら良いのやら・・・・。
では取り敢えず改心をして、今後一切下ネタはなしと言う事で・・・・・・(無理!

誕生日を美貴紺と祝えるなんて・・・うらやましいデス・・・

>>27 Liar 様 
ありがとうございます。
3スレ目に突入はしましたが、凄いのではなくて逆に2,3スレとも残容量の
目測を誤った結果、立てざるを得なかったというのが本音です。
43 名前:たまえす 投稿日:2005/10/18(火) 00:35
モタモタしていたら日付が変わってしまい、更新情報に乗り遅れました。
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
44 名前:Usual days 投稿日:2005/10/21(金) 22:27
「みなさん、ご心配をお掛けしました!」

ぞろぞろと入ってきたメンバーを見るなり、ガバッと立ち上がって深々と頭を下げた愛ちゃん。

うんうん、なかなか潔い。

しかし、み〜んなニヤけている。

ちょっとは心配を掛けたと思っているのか・・・意を決して謝ったにも関わらず、微妙な反応
のメンバーの態度に戸惑っている愛ちゃん。

「・・・・・あのぉ・・・・やっぱし怒って・・・」

「愛ちゃんさ、ナスを食べてわざとベロをダコダコにして垣さんとキスするんだって?」

「・・・・・へ?」

「いやぁ〜、お邪魔しちゃったかなこりゃ」

「別にいいじゃん、うちら横で食べるけど遠慮しないでやれば?」

「あ、なんだったら美貴のナスも食べていいよ」

「猫の舌みたいにザラザラになるのかな・・・・垣さん、後で感想聞かせろよ?」

「な・・・・・・・・」
45 名前:Usual days 投稿日:2005/10/21(金) 22:29
言いたい放題のハタチのお姉様方。

さっきまで泣いていたのにもう爆笑してるマコ。

その横で、何故かすっごい笑顔の小春ちゃんの耳を必死に塞いでいる、これまた
笑顔の重さん。

その後ろからこんな声も聞こえる。

「れーなれーな、何で愛ちゃん謝ってんの〜?」

「ん?・・・知らん。なんでやろ・・・」

・・・・平和だねぇ。


・・・    ・・・    ・・・    ・・・    


愛ちゃんが完全に復活をして、またみんなの気持ちが一つになってのライブ前のひととき。

お豆が昨日の夜に見た不思議な夢の話をしてくれて。

感心する者、また感動して涙ぐむ者もいる中で・・・・

「クックックッ・・・・・クゥ〜〜〜ッ!」


・・・・・・・?


「・・・ブッ・・・あはははは・・・ヒィ〜〜ッ・・・ナハハハハハハハハ・・・もうダメ・・・」

一人だけ私の隣で違う涙を流している彼女。

「ちょっと美貴ちゃん・・・」

メンバーの冷ややかな視線が集まりだす。

止めさせようと思ってお腹をツンツンしてみるけど、一向に治まる気配が無い。

今の感動的なお話のどこがツボだったのか・・・・・
46 名前:Usual days 投稿日:2005/10/21(金) 22:30
「ひどいよ美貴ちゃん!」

たまりかねた麻琴がそう言ってはみたものの・・・

「ヒィ〜ック・・・・く・・・苦しい・・・・」

「ねぇ、何がそんなにおかしいの?」

「んっ・・・・ハァハァ・・・・ングッ・・・・・その天使・・・滅茶滅茶突っ込みてェ〜〜
・・・アハアハ・・・」

「・・・・・へ?」

またおかしな所にツボを見つけちゃって・・・。

「・・・・どうして?」

「ハァ〜お腹痛てェ〜・・・・だって、「〜っしょ」とか「〜だべさ」って・・・・・北海道訛り
の天使なんて聞いた事ねーし・・・・クククッ・・・アハハハ・・・」

「あぁ・・・言われてみれば・・・」

「ん?・・・・・あ〜なるほどね、やっぱり垣さんの夢に出てくる天使と言えば・・・当然
あの人になっちゃう訳だ・・・・」
47 名前:Usual days 投稿日:2005/10/21(金) 22:31
吉澤さんのその言葉に、さっきまでムッとしていた子達も次第に笑顔になってきて、
な〜るほど・・・と納得をしてうなづいている。

若干一人を除いては・・・・・。

「道重さん・・・あの人って誰ですか?」

笑顔が一瞬ピキッと硬直した重さん。

「・・・えっと、訛ってるって事は・・・その地方の出身って事でしょ?卒業した人も入れて
モーニング娘。で誰が北海道出身だか知ってる・・・・・よね・・・」

「知りません」

「ほらまた。考えもしないでそんな事言っちゃダメ。もう一度良く考えて?知ってるはずでしょ?」

「え・・・・っと・・・・あ、藤本さん♪」

「あとは?」

「紺野さん」

「うんうん、まだいるよ」

「え〜っ、そんなにいるんですかぁ?わかんないです・・・ヒント下さい」
48 名前:Usual days 投稿日:2005/10/21(金) 22:32
「ヒント?・・・・ん〜、肝心な人が二人抜けてるでしょ」

「・・・・あ・・・・・あっ、飯田さん・・・・・」

「と?」

「と?・・・・・と・・・・・と・・・・・」

「もしかして、ホントに知らないんじゃないの?」

垣さんのボソッと放った呟きに・・・・

「私、ちゃんと教えました!」

腰に手を当てて、プクッとほっぺをふくらました重さん。

クスッ・・・・助けてあげよっかな・・・

「まぁまぁ重さん、落ちついてさ。小春ちゃんは誰に憧れてたんだっけ?」

「藤本さんです」

「だよね?垣さんもね、娘。に入る前から憧れていた人がいるんだよ。メンバーに
なってからもね、悩みを相談したり色々と教えてもらったり。困っている時に気付
いて助けてくれたこともあってね、垣さんにとっては本当に天使のような人なの。
ううん、多分・・・他のメンバーみんなにとっても」
49 名前:Usual days 投稿日:2005/10/21(金) 22:33
「誰だろう・・・」

「クスッ・・・小春ちゃんだってハロプロライブとかハロモニ。の収録の時に一緒に
遊んでたじゃん」

「ほやって・・・子供が大好きやしね」

「精神年齢がそーとー低いけん」

・・・れーなに言われたくないよね。

「・・・・・・安倍さん?」

「「「正解〜!」」」

「あ〜あ・・・・精神年齢が低いで気付くのって、酷くない?」

「別にいいやろ、自分で言いよったけん」

「そうだったんですか。安倍さんて、天使だったですね・・・いいなぁ・・・私の天使は・・・」

そう呟いた小春ちゃんの視線の先には。

「え゛っ・・・いや・・・・ちょっと待って・・・あの・・・そーゆーの柄じゃないから」

「迷惑・・・・ですか?」
50 名前:Usual days 投稿日:2005/10/21(金) 22:34
「いやぁ〜・・・迷惑とかじゃなくって・・・教育係もいるこったし・・・」

「いいんじゃないですかぁ?なんなら背中に羽をつけてぇ・・・」

「ちょっ、亀!てめーなんちゅー事を」

「ほやほや・・・エンジェルでっす、ヒラヒラヒラァ〜って」

「ぶっ・・・美貴ちゃんが?」

「そ・・・・・エンジェル藤本ってね」

「・・・・なんだか・・・天使って言うより・・・・リングネームみたいですねぇ」

「・・・・・・あ」

「「「ギャハハハハハハハハハ」」」

「ちょっ・・・おめーら判ってんだろーな!もぉ〜〜何とか言ってよ紺ちゃん」

「ふぇ・・・?エンジェル藤本・・・・ですか・・・・あぁ〜」

「どしたの?」

「新垣仮面と・・・・どっちが強いんですかねぇ」

「んぁ〜〜・・・・『ドタッ!』」

「「「 ギャハハハ〜 」」」

楽屋中が大爆笑。

・・・・別に面白い事を言ったつもりは無いのに。
51 名前:たまえす 投稿日:2005/10/21(金) 22:39
遅ればせながら、新垣さんハッピバースデー。
そして、ガッタス優勝万歳です。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
52 名前:Usual days 投稿日:2005/10/23(日) 22:26
「へ〜〜〜〜っぐしょ〜い!ちくしょ〜〜〜」

突然楽屋に響いた、で〜〜〜〜っかいクシャミ。

「あ〜あ・・・もぉ安倍さぁ〜ん、やっぱり風邪じゃないんですかぁ?・・・はいテッシュ・・・」

「グシュ・・ありがと。おっかしいなァ、今朝まで何ともなかったのにさ」

「でも、オヤジクシャミが3回目ですから」

「いやいやいや・・・あの・・・あさみ?オヤジはちぃ〜っと酷くないかい?」

「一度引っ込んだ魔王がまた出てきちゃいましたネ・・・」

「みうなはあくびちゃんがいいです」

「あんたトシいくつよ」

「くっそ〜、みうなにうつされたか・・・」

「ちょ〜っと何でですか、私は絶好調ですから」

「あ〜っはは、嘘だよ〜・・・ムキになっちゃって。可愛いねェ〜みうなは。よしよし」

「誰かが噂してるんじゃないですか?」

「えぇ〜〜〜っ、どうしようなっち・・・・もう私ったら罪なオ・ン・ナ」
53 名前:Usual days 投稿日:2005/10/23(日) 22:27
「あらら。いい噂とは限らないのに・・・・」

「あーさ、もう放っとこうよ・・・ほら、もうどっか行っちゃってるし・・・・」

「そっかぁー・・・誰だろうなぁ・・・やっぱりなっちの笑顔は子猫のように可愛いね・・・とか・・・」

「猫は笑わないし・・・・」

「天使のように美しいね・・・とか?んもぉ〜どーしよう、まいちゃん!」

「いや〜・・・私に振られても。天使っすか・・・どうせダブルユーがネタにでもしてるんでしょ」

「矢口さんじゃないですか?」

「へ?」

「あっ、ばか・・・」

「あ・・・・ご・・・ごめんなさい・・・・」

「うふ・・・・み〜うな、大丈夫だよ・・・そんな気にしなくたっていいべさ」

「随分忙しそうだから・・・会えないのかなって・・・」
54 名前:Usual days 投稿日:2005/10/23(日) 22:29
「・・・・そっか。ありがと、心配してくれて」

「・・・・ごめんなさい」

「ほらぁ〜顔上げて。地雷を踏んだと思ったのかい?・・・大丈夫だよ・・・
うん、確かに忙しいね。だけどね・・・時間って、ただ待っているだけじゃ手には
入らない。・・・一日って24時間しかないけれど、ちゃ〜んと遣り繰りすればね
結構会う時間って作れるものなの」

触れてはいけない事を口にしてしまったと勘違いして、しゅんとしているみうなの
頭を撫でてあげる。

「ほ〜ら・・・・安倍さんはね、ちゃ〜んと矢口とデートしてるから心配しなくていいよ」

「・・・・ほんとですか?」

「信じられない?」

「安倍さん、優しいから・・・みうなに気をつかってくれて・・・・」

「あ、じゃあねぇ・・・みうなはこんこんと仲良しだったっしょ、こんこんに聞いてごらん?
先週、矢口と映画を見た後でご飯食べに行ったお店でね、紺ちゃんと藤本にばったり会ったさ」

「へー」
55 名前:Usual days 投稿日:2005/10/23(日) 22:30
「そう・・・・それがさぁ、こんこんったらめっちゃ可愛いワンピース着せられて。
あ、似合ってないって意味じゃないよ?・・・・多分、藤本の趣味だと思うんだけど、
ほんっとにすっごい可愛くてね、どうしてあーゆーのを写真集に入れないかなァ。
藤本がもぉ〜〜〜デレデレしちゃって。だから・・・・矢口と二人で散々冷やかして
・・・へへへ・・・逃げてきちった」

「あらら、後でミキティにシメられちゃいませんか?」

「それがね、ふったりともチョ〜〜〜真っ赤になっちゃってさー、藤本なんか泣き
そうになってたさ。・・・ふふ、あの二人って本当に可愛いよね。いつまで経って
もさ、中学生のカップルみたいに初々しくって」

「あの・・・・安倍さん、今時の中学生は・・・結構凄いっす」

「へ?・・・・・そーなの?・・・・んじゃ、小学生みたいに?」

「そうそう、あさ美ちゃんとつぼみちゃん・・・」

「ぶっ・・・・ギャハハハハハハハハ・・・それは確かに可愛い!こんな話をミキティに
聞かれたら・・・絶対殺されるって」

『コンコン・・・時間でーす、お願いしまーっす』

「は〜い!よ〜っし、行こうか」

「「「はい!お願いしまっす」」」
56 名前:Usual days 投稿日:2005/10/23(日) 22:31

・・・    ・・・    ・・・    ・・・

「へ〜〜〜〜っぐしょ〜い!ちくしょ〜〜〜」

「あ〜あ、美貴ちゃん大丈夫?」

「っかしいなぁ〜、風邪かなぁ・・・・」

「気を付けないと・・・」

「じゃ〜あ〜、今晩は焼肉食べてスタミナつけなきゃ」

「またですか?肉さえ食べられれば理由なんかどうだっていいんでしょ?」

「・・・・・・うん」
57 名前:たまえす 投稿日:2005/10/23(日) 22:32
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
58 名前:名無し読者 投稿日:2005/10/24(月) 21:17
たまえす がんがれ たまえす
59 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 22:53
「安倍さん?」

「ん?なんだい?」

「どうにかなりませんかねぇ・・・」

「何が?」

「あれ」

「あ〜・・・無理っしょ」

「でも・・・・・・・・ぜ〜〜ったい、オリコンで1位が取れて嬉しいぞーっていう
笑顔じゃないですよね」

「・・・・知ってる」

「でもですね、どーして離れてるんですかね」

「ん・・・・・あれでも一応うちらに気を使ってるつもりなんじゃない?」

「あれでですかぁ?余計に気になるじゃ〜ん・・・いっその事、抱き合っていてくれた
方がなんぼか気が楽ですよねぇ・・・」
60 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 22:54
「はは〜ん、まっつーはもしかして・・・寂しいのかい?」

「え゛っ?ななな何でですかぁ?」

ごまっとう、後浦なつみに続く新ユニットにまたまた指名されて。

4人で頑張って、お陰様で出だしも好調で。

まぁ・・・それはそれでとても嬉しいんだけど。

よりによって、どーしてハロプロ内で一番ホットなカップルを選んじゃったのさ。

最強・・・・と言われればそうかなって思うけど・・・・それにしても、まぁ〜毎日の
お仕事の楽しそうな事。

本人達は努めて平静を装っているつもりなのだろうけど・・・・

そりゃーね、気持ちは判らなくも無いが、あの二人を包み込む空間というか、雰囲気
の何と桃色なことか。

流石にお仕事中に私達の前での直接的な行為は無いものの、時々びみょ〜〜〜な
アイコンタクトが目の前を飛び交っていて。
61 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 22:55
あ、ほらまた。

ごっちんがチラッと梨華ちゃんを見ると、少し見詰め合ってから梨華ちゃんがポッと
赤くなって視線を逸らして。

少しして、潤んだ瞳でまたごっちんのことを見ると、ごっちんはフッと満足そうに
微笑み返す。

もう、ずぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っとこの繰り返し。

この二人の関係を知らないメンバーなんていないんじゃないかってほどハロプロ内
では有名なのに、な〜に遠慮してるんだろ。

楽屋でも、この二人だけ、ほわぁ〜んとしたバリアに包まれたような異次元空間の中。

ごっちんは、まだ普段の通りで落ち付いているからいいんだけれど、問題は梨華ちゃん。

カッコいい最強ユニットの筈が・・・・異常なまでのハイテンションで、から回り気味。

常に挙動不審で・・・・コメントは寒いし駄じゃれはスベルし。

まるで漫才カルテット。
62 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 22:56
一方、そんなことは一切我関せずのこのお方。

娘。時代からで見慣れているのか、それとも人間が出来ているのか。

「安倍さ〜ん」

「ん〜?」

「何とも無いんですかぁ?」

「なしたぁ?」

「あのですねぇ・・・・この楽屋のほわぁ〜んとした空気がですね〜・・・」

「ピリピリして落ち着けないよりはいいべさ」

「そりゃ〜そうですけど」

「クスッ、正直に寂しいですって言ってみそ?」

「だだだだ〜かぁ〜らぁ〜」

隣で雑誌を見ていた安倍さんは、フッと顔を上げると私の事をじぃ〜っと見詰めて。

「綺麗になったね」

「はぁ?なななな・・・いっきなし何を言い出すんですか・・・」
63 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 22:58
「うーん、そーだなぁ・・・何か心の引っ掛かりが取れた・・・っていうか、ずっと
悩んでいた事が解消したっていうか・・・・」

「え゛っ!」

「ま、良かった良かった」

動揺した私の事は放置して自分勝手に納得をすると、また雑誌に目を落とす安倍さん。

「いやちょっと待って下さい、何でそんな事が分かるんですか」

「ん?なっちの第6感・・・なぁ〜んちって」

「あのですね?」

「うん?」

「松浦はですね・・・時々、安倍さんって凄いなァ〜って思う事があるんですけど」

「時々かぁ・・・・でもありがと」

「モーニングで一緒にいた子達だったらまだ比較的身近にいたから、まぁそんな事も
あるのかな〜って気もするんですけど、なぁ〜んで私の事まで判っちゃうんですか?」

「それはね・・・・・」
64 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 22:59
「それは?」

「わかんない!」

「んあ〜〜・・・・」

「多分・・・・」

「え?」

「松浦の事が好きだから・・・・」

いきなりまじ顔で面と向かって好きだなんて言われて。

「いや・・・・あの・・・ち・・・ちょっと待って下さい?」

「あれれぇ〜・・・なした?こんなに赤くなって。可愛いね、まっつーは」

「どうしてそんなに私の心を弄ぶんですか」

「へ?」

「いや、へ・・って」

「クスッ・・・大丈夫。まっつーならきっといい人が見つかるから。あの二人とだって
いい関係になれたっしょ?今度はまっつーの番」
65 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 23:00
「はぁ?」

「今までたくさん涙を流したけれど・・・でもね、その涙の分だけちゃ〜んと幸せに
なれるよ」

「あの・・・・何だかお話の内容が妙に具体的なんですけど・・・・もしかして・・・・
全部知ってたり・・・・します?」

「さぁ〜てね。でも、やっぱり何でも話せる仲間がいるっていいよね。もう一人で悩まなく
てもいいんだからさ・・・でも偉いよ亜弥ちゃんは。・・・良く気持ちを切り替えられたね」

「・・・・・知ってたんだ」

「きっと、精神的にはなっちよりもずぅーっと大人なんだね」

・・・・何で安倍さんが知ってるんだろ・・・・

あの二人しか知らないはずだけど・・・でも、ベラベラ喋るとは思えない。

安倍さんのつぶらな瞳を見詰めながら、ボケ〜ッとモノローグしていたら。
66 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 23:01
「あ〜〜〜っ!怪しいぞ、そこの二人」

突然響いたカン高い声。

「は?」

「なぁ〜にちょ〜っと・・・・ラブラブじゃないのお二人さん」

異次元空間で地味に愛を育んでいたと思ったら、何時の間にやら目の前に座ってて、
めっちゃ笑顔で私と安倍さんの顔を交互に見詰めている自称キュート担当。

「いや・・・あの・・・梨華ちゃん?」

「もぉ〜・・・すっごくいい雰囲気だったじゃん」

「だから別にそんなことないですから。安倍さんも何とか言ってくださいよ」

「そっか・・・・・梨華ちゃん」

「はい?」

「なんとか!」

「は?」
67 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 23:02
「・・・・ププッ・・・・ひゃハハハハハ・・・・・だぁ〜って、何とか言ってってゆーからさー」

「・・・・・・・」

「でもですね、今の亜弥ちゃんと安倍さんって、本当にいい感じだったよ?」

「うん。愛にはね、色々な形があっていいと思うんだ、なっちは。大切なのは、どれだけ
一緒にいられるかじゃなくって、どれだけ相手を思いやれるかって事じゃない?」

「・・・・・はあ」

「ね、亜弥ちゃん!」

「あっちゃ〜・・・安倍さん、お願いしますよホントに・・・」

「益々怪しい〜〜、え・・・何?亜弥ちゃん、新たなターゲット発見か?」

「いや・・あの・・そんなんじゃ・・・・・ごっちーん、何とかしてよこの人」

「ん〜〜?梨華ちゃ〜ん、こっちにおいで」

「はぁい」
68 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 23:03
「そっちがラブラブならさぁ、こっちも遠慮しないでラブラブしちゃおっか!」

「真希ちゃん・・・・」

気が付けば、何時の間にかごっちんの腕の中に収まっている梨華ちゃん。

「安倍さん?」

「・・・何だい?」

「やっぱりこれが自然ですよね」

「そだね。・・・実はちょっとなっちに甘えたいとか思ってるでしょ」

「え・・・・いや〜遠慮しときます。私はですね・・・惚れっぽいんで・・・・本気に
なっちゃうと困るでしょ?」

「そっか」

「それに矢口さんが速攻ワープしてきそうだから」

「ほんじゃ・・・なっちが甘えちゃお!」

「えぇ〜〜?」
69 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 23:04
んしょ・・・とか言いつつ腕を絡めると肩にちょんと頭を預けてきて。

「あ・・・・・・・安倍さん?」

「ん・・・・なんか落ち着く・・・」

マジで甘えてるその仕草が、まるで子供のようで。

・・・・本当にこの人・・・24なんだろうか。

でも何だろう・・・このドキドキ感は・・・

ふと顔を上げると、いしごまコンビと目が合って。

松浦の心なんかお見通しとばかりに二人揃ってニヤニヤしてるし。

やばいな・・・・安倍さん・・・可愛いなァ・・・・

「安倍さん?」

「ん?」

「ちょっと・・・・・アリかなァ〜・・・・なんて・・・思ったりもしてます」

「そっか。・・・・いい子だね亜弥ちゃんは・・・・ごろにゃん・・・」

「ぷっ!」
70 名前:Usual days 投稿日:2005/10/27(木) 23:06
ステージの上ではライバル同士。

お互いに、絶対に負けるもんかって思ってる。

だけど、やっぱりハローっていう大きな家族の一員なんだよね。

それぞれが刺激し合って、そして支え合って。

「安倍さん?」

「にゃ?」

「DEF.DIVAっていいですね・・・愛に溢れていて・・・」

「にゃ〜!」

・・・クスッ・・・・私の5年後ってどうなってるのかな・・・  

安倍さんみたいに可愛い女性でいられるかな・・・
71 名前:たまえす 投稿日:2005/10/27(木) 23:08
>>58 名無し読者様
力強い励ましをありがとうございます。
72 名前:たまえす 投稿日:2005/10/27(木) 23:13
仕事の方が立て込んでおりまして、妄想する時間が著しく減少しております。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
73 名前:無名し読者 投稿日:2005/10/29(土) 01:21
忙しい中更新乙です
DEF.DIVAの出演している番組を見ると なっちはどの番組でも楽しそうにしてまして 
4人の中で一番若く見えてしまうのは私だけでしょうか ^^;
お仕事も忙しい様なので無理なさらず マイペースで頑張ってください
74 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:00
振り付けとかパートが途中で変わったりする事はままあるんだけれど。

今回の大どんでん返し騒動は、メンバーにとっても精神的にも肉体的にも結構な
ダメージで。

ツアーでも・・・「新曲です、聞いて下さい!」・・・なぁ〜んて言っちゃってたクセに。

実はカップリングでしたぁ〜・・・なんて。

こっちがビックリだっちゅ〜の!

私達には未知の曲じゃ無いだけまだ良かったものの、ファンの人達に一言も釈明が
無いのは、ちょっとどうなの?って感じだよね。

ま、ファンの人は優しいから多分・・・あの事務所じゃ、この程度の事はしょうがない
って思ってくれているのだろうけど。

そう・・・・美貴ちゃんが携帯の着声でこんこん専用にしていたのが、まさしくあの曲な訳で。

こんこんと別々のお仕事の時に美貴ちゃんと一緒だと、メールが来る度に・・・


♪そうだそうだそうだまったくそのとぉ〜り!♪
75 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:01
前は、「美貴ちゃんメールですよ〜」っていうこんこんの声だったんだけど、こんこん
が面白がって替えちゃったそうで。

美貴ちゃんが戻しても、すぐまた替えられちゃうって。

「だってさぁ・・・・紺ちゃんがね、これがいいって言うから・・・しょうがないじゃん?」

そう言っていた美貴ちゃんは、すごく嬉しそうだったっけ。

だからみんなで、こんこんの推しが強いから新曲が変わったんじゃねーかって、怒り
の矛先をなすり付けてみたりして。

「里沙ちゃんて!」

「んぇ?」

「ボーっとしてたけど・・・・・大丈夫?・・・・・疲れた?」

「あ、ごめん・・・」

そんなこんなで相変わらずのツアー中。

昼公演終了後、放心状態で壁によりかかってボーっと考え事をしてたら、愛ちゃん
が心配そうに私の顔を覗き込んできた。
76 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:02
「一回目からハジケ過ぎやて・・・」

「そっかなぁ・・・でもコンサートって楽しくて楽しくて、ついはしゃいじゃうんだよね」

「甘いもんでも食べたら?疲れ取れっから」

「うん」

「差し入れのケーキとかケータリングんとこにあったがし。はよせんと無くなってまうよ・・・・ほら」

あらら。外を覗くともう人だかりができている。

・・・・・・・ん?

反対側のドアの所にもたれかかってヒソヒソ話をしている、何やら浮かない表情の
お姉さまが二人。

「愛ちゃん、あの2人あそこで何してんのかな」

「クスッ、近く行ってこそっと話し聞いてみ?おもろいよ〜」

「はぁ?盗み聞きなんてそんなこと・・・・どれどれ・・・」

ススッと真後ろに移動して耳を澄ます。
77 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:03
「ミキティーさぁ・・・」

「ん〜〜?」

「何で日本にはさぁ」

「うん・・・・」

「四季があるんだろーねぇ・・・」

「まったくねー・・・」

・・・・・・・・?

「やっぱさぁ」

「んー」

「秋はいらなくねーか?」

「ホントだよ・・・精神的に良くないよねェ」

・・・なんのこっちゃ?

訳の判らんボヤキを発するリーダー&サブちゃんの視線を追うと・・・・
78 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:04
その先には、ケータリングで差し入れのスィーツを漁るそれぞれの彼女達。

「てゆーかさぁ・・・・」

「ん〜?」

「何だろねェ・・・・あの嬉しそうな表情は・・・・」

「・・・・すっげームカツクし」

はぁ・・・・・・

ん?

背中をツンツンされて振り向くと、愛ちゃんが笑いを噛み殺してる。

「クククッ・・・おっかしーやろ?」

「ねぇ、あの差し入れって・・・・何?」

「かぼちゃのシフォンケーキ、パンプキン・パイ、パンプキン・モンブラン・・・・・・
あと何やったっけ、紫イモのなんたらとか。・・・・只今旬のかぼちゃとおイモのスイーツばっか」

「パンプキン・モンブラン?」

「そ。・・・・・うにょうにょした焼きそばみたいなんが上に乗っかってるやろ?
あれが、かぼちゃのクリームやった」
79 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:06
「ふぅ〜ん・・・どーりで・・・まこっちゃんとこんこんが喜ぶ訳だ・・・」

「やろ?可愛い彼女の笑顔をケーキに奪われて、二人して嫉妬しとるんよ」

「・・・・・はぁ?」

「だから・・・・今が旬の秋の味覚は恋敵なんやて」

「ぶっ・・・・・あははははハハハハハハハハハハ・・・・・かっわいぃ〜〜!」

堪え切れずに二人の真後ろで思わず大爆笑しちゃって。

気が付けば、あっという間に両脇を抱えられて拉致られて、部屋の隅の衣裳
ハンガーの裏に連れ込まれた。

「ガァ〜キさぁ〜ん」

「よくも爆笑してくれたねェ」

どんなに怖い顔で凄まれても、一度ツボにヒットしたものはそう簡単には治まらない。

「アャ〜〜いや・・・んっ・・・ププププッ・・・あはははははハハハハハハハハ」

「こいつ・・・・どんなに美貴が切ない思いをしてるかなんて、わかんねーだろ」

「この吉澤様がだ、あんなケーキに負けてんだゼ?・・・・・どーよ?」
80 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:07
「いや・・・あの・・・ねぇ・・・どーよって言われても・・・・プププッ」

「よっちゃん・・・・こいつまだ笑ってるし」

「じゃあ、代わりに垣さんに癒してもらおっか」

「んぇ?」

二人で目くばせをすると、急に私に擦り寄ってきた。

「最近、スッゲー可愛くなったなァ〜って思ってたんだ」

「い・・・いやぁ〜それ程でも・・・」

「うんうん、段々大人の色気?とか出てきたよねェ」 

「い・・いえ・・・・まだまだ子供でしてホントに・・・」

両側からギューッと抱きしめられて。

「じゅる・・・・もう待てねーよ垣さん・・・・ハァハァ」

「はぁ〜?」

耳の近くで吉澤さんに囁かれ・・・
81 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:08
「ゴクッ・・・・震えてるね・・・・子猫みたいで可愛いよ・・・もう美貴たまんない・・・」

「ちょっちょっ・・・やめてください・・・って・・・・どこ触ってんですかぁ!」

ミキティにお尻をなでなでされて。

「グフフ・・・・その怯えた表情が・・・・最高やよ」

後から胸を触られて。

「ち・・・ちょ〜〜っと!嫌だ〜・・・愛ちゃ〜〜ん、助けてぇ〜!」

思わず絶叫してから・・・・・ふと気になったさっきの一言。

・・・・・・最高・・・やよ?  

そぉ〜っと振り向くと・・・・・

「あ〜〜っ、愛ちゃん!」

「あ・・・・やべ、バレてもーた・・・・逃げろ!」

「待てぇ〜〜・・・・なぁ〜んで助けてくれないのさ、愛ちゃんのばかぁ〜!」
82 名前:Usual days 投稿日:2005/11/01(火) 22:09
もぉ〜・・・・ほんっとロクなことしないんだから。

でも、気が付けばさっきまでの倦怠感は嘘のように無くなっていて。

何故か気分はスッキリ爽やか。

サル顔でべろべろばぁ〜をしながら逃げる愛ちゃんを追い掛けながら、言い知れぬ
楽しさを感じていた。
83 名前:たまえす 投稿日:2005/11/01(火) 22:10
>>73 無名し読者様
お気遣い頂きありがとうございます。

安倍さんは、今本当にお仕事が楽しいのだと思います。
今年はなっちスマイルをいっぱい見る事ができて最高です。
私も安倍さんを見習って仕事を楽しみたいと思います。
84 名前:たまえす 投稿日:2005/11/01(火) 22:12
・・・とは言うものの・・・今日も残業、明日も残業・・・(泣

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
85 名前:名無し猫 投稿日:2005/11/03(木) 01:12
初めて書かせていただきます。
この作品をみてからこんみきが気になって仕方ありません。
今回のツアーでもかしまし2でのからみに釘付けでした。
今1番好きな作品ですw
作者さまのペースでがんばってください。
86 名前:名無し読者 投稿日:2005/11/07(月) 01:14
交信・残業・参戦(?)乙です。

いつも楽しくよませてもらってありがたいことなのですが
時々視点と場面がわからなくなります。

ここの作者さんや読者の方々にとっては無粋なレスかも
しれませんが副題が同じなので・・・

忙しい中の更新大変でしょうが、頑張ってください
87 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:50
「まったく、何なんだあいつら」

「垣さんも苦労するねぇ・・・」

「でもさ、ああやって愛ちゃんに振り回されてる時とか、せっせと世話を焼いて
いる時の方が嬉しそうじゃん。やっぱ高橋愛のような野生児にはさ、垣さんみた
いな感性の赴くままに生きる天然娘がピッタリなんだよ」

「ミキティ、それ褒めてんの?」

「いや、褒めてはいない」

「ま・・・多少のウサ晴らしにはなりましたな・・・」

「・・・ですな」

ウサと言えば・・・ケーキを見るなり破顔になりっぱなしの紺ちゃんと麻琴。

それほど種類があるわけじゃないのに、ケータリングに貼り付いたまま動こうともせず。

ちょっと面白くない。

紺ちゃんの感覚の、たとえほんの一部分たりとも美貴以外のモノに向けられるのが
許せない。
88 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:51
それなのに、自分以外の事であんなに笑顔になってるのをあからさまに見せつけられて、
更に嫉妬心が煽られて。

「ミキティ?」

「・・・・え?」

「恐ぇ〜よ・・・・顔が」

「あ?」

「ヤキモチがモロ顔に出てるから」

「うっさいよ。人の事より・・・自分の心配した方がいいんじゃない?」

「何が、私はそんな顔してないっつーの」

「ちげーよ、恐いのは・・・・」

「・・・・!」

やっと殺気を感じ取ったらしく、見る見るうちによしこの顔が強張ってきた。

「あ〜あ、知らねーゾ・・・・早く謝った方がいいんじゃねーか?」

「い・・・いや・・・今振り向く勇気が無い・・・」
89 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:52
「ま、好きにすれば?」

「10段階レベルで・・・どれ位?」

「10!」

あらら、思いっきり目が泳いじゃって・・・・

「吉澤さん」

「ひっ!」

「折り入ってお話をしたい事がございますので、ちょ〜っとご一緒して頂けませんでしょうか」

「ひぃ〜〜っ、ごめんなさいごめんなさい、ほんの出来心でして・・・浮気なんて滅相もございません」

「ま・・・込み入ったお話はあちらの方で・・・・」

「・・・ほんっとに反省してます・・・・イテテ・・・あ〜〜」

あらら、引きずられちゃって。

懲りないねェ・・・
90 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:53
「・・・麻琴、もういいよ」

「ごめんなさい、痛かった?」

「ううん、あれ位やっとかないと疑われるじゃん」

「でも・・・・・」

「ごめんな、麻琴にばっかり嫌な役やらせちまって」

「大丈夫。だって・・・・・こうでもしないと、おおっぴらに二人きりになれないもん」

「いい子だね」

「でも・・・・ホントはちょっとヤキモチ妬いちゃった。里沙ちゃんに抱き付いた時・・・・」

「そっか・・・・でも麻琴の方がさぁ、抱き締めた感じがしっくりくるんだって・・・・ほら。
やっぱりうちにはお前がピッタリなんだよ」

「・・・・・嬉しい」

「ホントに可愛いヤツだな・・・・」
91 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:54
「美貴ちゃん」

「・・・・・ん?」

何時の間にか隣に来ていた紺ちゃん。

「あの二人・・・またですか」

「うん・・・一体いつまで続ける気なんだろーね」

「もういい加減、あのクサい小芝居は見飽きましたね」

「女優にはなれねーな・・・バレバレだっつーの。無理しないでイチャつけばいいのに」

「しょうがないですよ。だって、言い出しっぺは自分なんだから・・・」

「ま・・・立場はわかるけどさ、結局無駄な努力のような気がする」

「クスッ・・・あ、これ一緒に食べません?」

スッと差し出したお皿には、ケーキが一切れにフォークが一本。

「うん、あっちに行って食べよっか」

「はい」
92 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:55
テーブルの上には既にペットボトルやらコップが散乱していて・・・・

「重さん、使ってないコップある?」

「あ・・・・はい、これどーぞ」

「お、サンキュ・・・紺ちゃん紅茶でいい?」

「はい」

コポコポコポ・・・・・

「はいどーぞ」

「は〜い」

「んじゃ、一応お約束なんで・・・乾杯!」

「はーい・・・・で、今の乾杯は何にですか?」

「え゛・・・・・・じゃ〜あ〜・・・・キミの瞳に」

「・・・・・・・・」
93 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:56
「わぁぁ〜〜うそうそ!恥かすぃ〜〜〜」

「嘘・・・・なんですか・・・・」

「・・・・・は?」

「・・・・・美貴ちゃん、あんまりそういうこと言ってくれないから・・・」

「あ・・・・・そだっけ?」

「ちょっと嬉しかった」

「紺ちゃん・・・・・」

「あの・・・あの・・・た、食べません?」

「あ・・・・あぁ〜・・・そ・・・そうだね」

・・・・危ない危ない・・・一瞬、楽屋っての忘れてた。

フォークを紺ちゃんの手からスッと取り上げて。

「はい、あ〜ん♪」

「え・・・・・あ・・・・・いや・・・・それは・・・」
94 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:56
「はい♪」

「あ・・・・・じ・・・・じゃぁ・・・・」

真っ赤な顔でケーキを一切れパクン。

「どお?」

「ん〜!美味しいですよこれ。美貴ちゃんも・・・」

「ダ〜メ。はい、あ〜ん!」

「えっ・・・あー・・・・」  

ぱくっ!

「クスッ、紺ちゃん可愛い・・・」

「あ〜もぉ〜恥かしい・・・・」

「ね、来年のカレンダー撮ったじゃん」

「はぁ」

「こうやって美貴が紺ちゃんに食べさせてあげてるとこ、あったっしょ」
95 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:58
「あ〜・・・・そう言えば・・・」

「そこんとこ、みんな何て言ってるか・・・・知ってる?」

「・・・・・さあ」

「あんね、美貴が・・・紺ちゃんのことを餌付けしてるって」

「えぇ〜〜っ・・・・餌付けって・・・・」

「なんか・・・紺ちゃんを手なずけてペットにしちゃう?みたいな」

「ペ・・・・・あ、でも・・・でも、美貴ちゃんのペットになら・・・・なってもいいかなァ・・・・」

「マジで?」

「だって・・・・・優しくしてくれるもん」

「紺ちゃん・・・・・・・」
96 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 18:59
「れーなれーな、ほら〜・・・キタよきたよ〜、ほらヤバイって」

「今度はなんね」

「藤本さんと紺ちゃん」

「・・・・が、どげんしょったと?」

「・・・・今にも」

「はぁ?」

「だぁ〜かぁ〜らぁ〜・・・・今にも・・・」

「意味わからん。はっきり言わんと分からんやろ」

「え〜・・・言えな〜い。自分で見てみなってば・・・・ほらぁ〜」

「・・・・・・・・・あ」

「だからぁ・・・・・今にも・・・って」

「絵里・・・・見たらいかんて。恋人の二人だけの世界を覗くのはルール違反だけん」

「うん・・・・でも・・・・楽屋だしなぁ・・・見えちゃうんだよなぁ」
97 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 19:00
「えっと・・・あの・・・美貴ちゃん食べてないから・・・今度は私が・・・」

「ヘヘェ〜、だ〜め」

「でも・・・・」

「はい、も一つあ〜ん」

・・・・・パクッ

「あ、紺ちゃん・・・・クリームが付いちゃった」

「え・・・・どこに?」

「ほら、ここに」

「どこどこ?」

「美貴が取ってあげるよ・・・・・」

・・・・チュッ!
98 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 19:01
「あぁっ・・・・やっちゃった!・・・れーな、見た?見た?」

「ちょっ・・・絵里、何で叩くと?痛いやろ」

「ちゅーしたよ、ちゅーした!」

「だから?」

「え゛っ?・・・だって・・・ちゅーしたんだもん・・・」

「いいやろ別にキスくらい」

「・・・・・れーな?」

「なんね」

「どうして?」

「なんが」

「・・・・・冷たい」

「はぁ?」
99 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 19:02
「だって・・・・ちゅー・・・・」

「まぁ〜た、わざわざそんな遠まわしなアピールしてから。だけん、何で素直にして
欲しいって言わんと?」

「・・・・・だって、れーなが怒るから・・・・」

「前だったらちゃ〜んと頂戴って言えたやろ?絵里の方が最近おかしか」

「・・・・・じゃあ・・・・頂戴・・・・」

「え・・・・そんないきなり・・・」

「ほら・・・・・・グスッ・・・」

あらら、ま〜た得意の半ベソかきよってから・・・

「ちょ・・・・ちょ〜待ってって、だけん何で泣くと?」

誰がそんな同じ手に何度も・・・・・

「だって・・・れーなが・・・れーなが・・・」

騙された。
100 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 19:04
またまたれなの負け。

涙目で口を尖らせている絵里を思いっきり抱きしめてやる。

れなは非力だけん、力一杯抱きしめても絵里には丁度いい感じらしい。

「知らんけんね・・・・吉澤さんに見つかったら・・・・・また怒られるとたい」

こげな事言うつもりじゃないのに、何で素直になれんとやろ。

「ごめんね?」

離れようとする絵里を更に強く抱きしめる。

「絵里はちゅーするよりギュッてする方がいいやろ?」

「・・・・うん、れーな?」

「ん?」

「・・・・・・好き」

「・・・知っとーて」
101 名前:Usual days 投稿日:2005/11/07(月) 19:05
「道重さん」

「なあに?」

「道重さんは誰とお付き合いしてるんですか?」

「えっ?・・・・びっくりしたぁ〜、いきなり何を言い出すの・・・・」

「だって、モーニング娘。の中でですね、いつも誰ともくっついていないのって私と
道重さんだけじゃないですか」

「・・・・・気付いてたのね」

「そりゃーわかりますって」

「そっかぁ・・・・・」

「小春は負けませんからね」

「え・・・?」

「今は無理かも知んないですけど、絶対に藤本さんを振り向かせますから」


・・・・あっちゃ〜・・・・・・どうしよう・・・・


102 名前:たまえす 投稿日:2005/11/07(月) 19:08
>>85 名無し猫様
ありがとうございます。

今まで現場での本人達の絡みを数々見てきましたが、こんみきに関しては
他メンCPと違う何かを感じます。

>>86 名無し読者様
スミマセン・・・・

ご迷惑をお掛けしておりますが、これも偏に作者の文才の無さという事で
ご勘弁願いたいと思います。

副題についても、固定CPスレのように更新毎にサブタイトルを変えてしまう
と余計に混乱を招いてしまうかと思い、故意に長期放置しております。

お手数とは存じますが場面の繋がりについては前後の流れで判断をして頂きた
いと思います。
103 名前:たまえす 投稿日:2005/11/07(月) 19:22
北海道厚生年金コンがDVDになればいのに・・・・。

休日出勤では北の大地に上陸できる筈も無く、サル開幕参戦を夢見て
せっせと働く今日この頃・・・

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
104 名前:名無し猫 投稿日:2005/11/07(月) 22:24
更新おつかれさまです。
みんな甘々ですね♪
カレンダーのこんみきにはやられましたね。
もうずっとあの1枚だけで1年すごそうかなw
105 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:07
♪〜 ララバイ憧れの・・・・

私を後ろから抱きしめ肩にアゴをのっけて、じぃ〜っとテレビ画面を眺めている真希ちゃん。

見ているのは、自分達の出演番組の同録VTR。

時々、「フッ」と微妙に笑う鼻息が首筋にかかってくすぐったい。

「なっち、嬉しそうだねェ」

真希ちゃんがボソッと呟いた。

「うん」

弾けんばかりの満面の笑みで歌い踊る安倍さん。

まるで、画面から気持ちが溢れ出てくるかのよう。

「あ・・・やっぱダメだ・・・・」

「え?」

「我慢したつもりだったんだけどなー」
106 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:08
「????」

「梨華ちゃんは凄いねぇ・・・・」

「何が?」

「だって梨華ちゃんだけ釣られてない」

「へ?」

「カッコ良くクールにキメなきゃいけないのにさ、なっちとアイコンタクトすると
何故か釣られてこっちまで笑顔になっちゃうんだよね〜」

「あ〜・・・・うん。でも、私は安倍さんの嬉しそうな顔を見るとね、逆に集中できるの」

「そっか・・・・・あ、ほらこの次・・・まっつーのこと見ててみ?・・・・・ファイブ、
シックス、セブン、ほいっ!」

安倍さんと目が合った瞬間ニヤける亜弥ちゃん。

「ホントだ。亜弥ちゃんまで釣られてたのかぁ〜・・・・・そう言えばさ、こないだ楽屋で
安倍さんと亜弥ちゃんって怪しくなかった?」

「あのねェ〜、なっちにかかれば誰だってイチコロでしょ。あの微笑みには魔力が宿って
いるからね」
107 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:09
「でも・・・なんか意外だった。亜弥ちゃんて、凄いライバル心を持ってるって思ってたから」

「いやほら・・・・そりゃ〜お仕事の時はそうでしょ。特にまっつーは梨華ちゃん
以上に負けず嫌いだし。ただねぇ〜・・・・なっちの笑顔はさ、そんな次元の事
は超越しちゃってるんだよ・・・・きっと」

「そうだね」

「うん。それにさ、歌える事の楽しさとか素晴らしさってのを本当に知ってると思うし」

「・・・うん」

「ほら、去年の年末年始・・・・・歌えなかったじゃん?ほんっと辛かったと思うけど、
でも無駄じゃなかったんだよ」

「どうして?」

「同じ曲を歌うにしてもさ、聞いてると去年より今年の方が胸にズシってくる感じが
するんだ。やっぱ歌に対するなっちの気持ちが変わったからだと思う」

「・・・・そっか・・・・そうだよね・・・」

漠然と共感を伝えたものの、本当はそんな風に考えた事は無かった。

真希ちゃんて凄いな・・・・・・・
108 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:10
「やっぱコンサートとかでもさ、自分の気持ちを伝える事の難しさって感じる時ある
じゃん?どう歌で表現すればいいか判らなくなっちゃったり・・・」

「・・・うん・・・ある・・・」

「・・・今のなっちがね、一つの答えだと思うんだ。あの苦しみを乗り越えて彼女が
得たもの。それがいいのか悪いのかは分からないけれど・・・・でもね、ほら、こな
いだなっちのライブ見たじゃん」

「・・・うん」

「人のステージを見てあんなに感動したのって、すごい久し振りだった。特にさくら満開
なんか、じわじわ心に入ってきて身体が歌に包まれてふわ〜って暖かくなってさ」

「あ、それ私も思った」

「ねー。アンコールの最後まで全部聞きたかった」

「・・・・しょうがないよ」

「うん・・・・ツアーか・・・もうすぐツアー終るしね」
109 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:11
「うん、もう秋も終りだね」

「そーだねぇ、早いねぇ・・・・・・ん?」

「え?」

「もう・・・・秋も・・・・終り?・・・・・・・・・・あ゛〜〜〜〜〜っ!」

いきなり耳元で絶叫されて一瞬意識が遠のいた。

「ちょ〜っと真希ちゃん、何なのよ一体・・・びっくりしたじゃない」

「大変だ梨華ちゃん!」

肩をガクガク揺すられて。

「んあぁ〜〜っ、もうどうしたのよ」

「ヤバイ・・・・すっかり忘れてた」

「何を?」

「ほらぁ〜・・・・前にさ、海辺でエッチしようって約束したじゃん」

「はぁ〜?・・・・・・・あ・・・・・そう言えば・・・」
110 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:12
「どーしよう、もう外は駄目だよねぇ・・・やっぱ風邪引いちゃうよね」

「でも・・・あれって約束だったっけ?別にいいじゃない、そんなに無理しなくたって。
また来年とか・・・・」

「約束だよ〜・・・・梨華ちゃん、もしかして・・・・気付いてたんじゃない?」

「えっ?」

「知ってて黙ってたとか」

「失礼ね、そんなことしてないわよ!」

「そっか・・・・私としたことが・・・エッチをわすれるなんて・・・」

「エッチだったらいつもしてるんだからいいじゃない・・・・・」

「ハァ〜・・・・・ショック・・・・」

クスッ・・・しょうがないなァ・・・・

私を抱きしめていた真希ちゃんの腕を解いて、向かい合うように座り直す。

「ねぇ・・・またいつだってできるじゃん。それにね、真希ちゃんとのエッチで不満を
感じた事なんて一度も無いし。とっても優しく愛してくれるから凄く満足できるんだもん」
111 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:13
「・・・ほんと?」

「うん、ホントだよ。だって・・・愛する人に抱かれて嬉しくない訳無いじゃない」

「・・・・そっか」

「いつもね、思うの。こんなにステキでこんなにカッコ良くて、こんなに優しい真希
ちゃんを独り占めしちゃっていいのかなって」

「じゃあ・・・・浮気でもしてみるか・・・」

「できない癖に・・・・」

「あ〜・・・後藤サンを見くびってもらっちゃ困るネェ、これでも・・・」

「・・・何よ」

何か言い返そうと一生懸命に考えてるらしいけど、出てこないみたい。

黒目がクルクル動きまわって。

ほら、困ってる。

「私以外の人なんて考えた事無いんでしょ?」
112 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:13
「うっ・・・・・・・・・梨華ちゃ〜〜〜ん!」

いきなりバフッとソファーに押し倒されてそっと抱きしめてくれて。

「さすが、良くわかってんじゃん。浮気なんて考えた事も無いし・・・・だって梨華ちゃん
のこと大好きなんだもん」

「・・・真希ちゃん」

「私だって・・・・・こんなに可憐でこんなにキュートな梨華ちゃんを独り占めできるなんて、
なんて幸せ者だろう・・・って思ってるもん」

真希ちゃんのキラキラした優しい瞳がゆっくりと近付いてきて。

もう何百回、いや・・・何千回も経験したはずなのに。

この瞬間のドキドキがたまらない。

目を閉じると、フッと唇に柔らかな感触が訪れて。

本当は最初から激しくしたいのに、でもすぐに深くはしてこない。

ゆっくりと焦らすように微妙なタッチで唇をなぞっている。
113 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:14
でもね、真希ちゃんの唇もね、待ち切れなくて微妙に震えてるんだよ?

そろそろかな・・・・少し唇を緩めると、待っていたかのようにスルッと柔らかな温もり
が入ってくる。

これまた数え切れない程経験している筈なのに、この瞬間は歓喜に全身が打ち震えてしまう。

早く私を捕まえてよ・・・・・

待ち切れずに迎えに行くけど、ちょんと触れてはまた直ぐ離れて。

イヤイヤって首を振りながらまた迎えに行くと、今度は舌先でグイッと奥まで押し返されて。

そしてやっと口内のポイントを刺激し始める。

でも、私は舌を絡めて欲しいの。

強く吸って欲しいの。

散々焦らす真希ちゃんのうなじに手櫛を差し入れ軽く引き寄せるのは、早く頂戴という催促。
114 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:16
・・・・来た!

そう、これこれ。

器用に私を絡め取ると、絶妙な加減で弄ぶ。

キスだけでこんなに感じてしまう自分が悔しい。

気が付けば、何時の間にかシャツの中に真希ちゃんの手が忍び込んでいて、次第に
優しく暴れ出す。

でも・・・・・・一つだけ気がかりな事が。

今日、真希ちゃんはお泊まりができない日。

このまま続けたら、明日のお仕事に響いてしまうかもしれない。

でも・・・・・やがて確実に訪れるはずの、めくるめく官能の世界を想像してしまうと、
私から止める勇気が出ない。

こんな自分の意思の弱さが大嫌い。

・・・・ごめんね真希ちゃん・・・・・わたし・・・

待ち切れないじれったさと申し訳無い気持ちがぐちゃぐちゃになって、涙が溢れてくる。

「・・・・ヒック・・・・・あんっ・・・・グスッ・・・・あっ・・・・」
115 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:17
その時。

ぴたっと真希ちゃんの手が止まった。

「・・・・梨華ちゃん?」

・・・・やめて欲しくない・・・・でも・・・・・

「ん?どうしたの?」

「ま・・・・ヒック・・・真希ちゃん・・・時間が・・・・」

「いいよ、梨華ちゃんは心配しなくて」

私の髪を撫でながらそう言うと、優しく微笑んでくれて。

「だって・・・・」

すると恥ずかしそうにニマッと笑って

「急遽予定変更!・・・・泊まってって・・・いい?」

「えっ?」

「これから年末年始に掛けてはさ、お仕事では一緒になっても、こうしてゆっくり
愛し合う時間て無くなるじゃん?」

「それは・・・・・」
116 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:18
確かに、年末年始は忙しい。

いつものお仕事に加えて、特番とかハローのリハーサルなどが入り乱れる。

いつものように楽屋でいちゃいちゃもできない。

「だからね、1時間早く起きればいいだけだしさ、こうやって梨華ちゃんと一緒の時間も
作れるじゃん。梨華ちゃんとこうしているとね、後藤サンは疲れなんか吹っ飛んじゃうし」

「真希ちゃん」

「お願い、今晩・・・・泊まっていいかな・・・・」

うん・・・・と小さくうなずいた途端、ぱっと真希ちゃんの表情が明るくなって、
ぎゅ〜っと強く抱きしめてくれて。

「良かった。駄目って言われたら泣いてやろうかと思ってたんだ・・・」

「クスッ・・・・じゃあ、ダメッ」

すると、スッと立ち上がって背中を向けて、

「わかった・・・・・グシッ・・・・オヤスミ梨華ちゃん・・・」

・・・・・・え?

バッグに手を伸ばした真希ちゃんに驚いて、慌ててふらつく足で駆け寄って背中に飛びつく。
117 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:19
「いやだ!帰っちゃヤダ〜・・・・ごめんなさい、お願いだから・・・帰らないで・・・」

クルッと振り向くと、またぎゅっと抱きしめてくれて。

「ごめんね・・・・ちょっとイジワルしてみたかった」

「・・・・バカ・・・・」

「ハハハ・・・よいしょ!」

と、いきなり身体が宙に浮いて、気が付けばお姫様だっこ状態。

「ん?ちょっと重くなった・・・・マジックレストランで試食し過ぎた?」

「うそぉ〜〜、一口しか食べてないもん」

「ふぅ〜ん、2週撮りだしNG入れたら?」

「あ・・・・・」

「あらま大変!じゃ早速運動しなくちゃ・・・」

そう言って私をポイッとベッドに放り投げると、間髪入れずに飛び掛かってきた。

「キャ〜〜ッ!」
118 名前:Usual days 投稿日:2005/11/12(土) 16:20

翌朝、携帯のアラ−ムが鳴ると、真希ちゃんは私を起こさないようにチュッとキスをして
くれて。

そして一人静かにベッドを抜け出してお仕事に向かいました。

私も目が覚めてはいたんだけど、気遣ってくれてる真希ちゃんに悪いような気がしたので、
寝た振りをしながら静かに涙を流していました。



真希ちゃん、あなたの優しさが嬉しくて。



119 名前:たまえす 投稿日:2005/11/12(土) 16:21
>>104 名無し猫様
ありがとうございます。

更新が滞り気味なのでちょっと欲張り過ぎた感じもしますが
そう仰って頂けると嬉しいです。

カレンダーはですねぇ、私は・・・部屋が狭いのに幾つ買えば気が済むのかと。
娘。、後藤さん、安倍さん、それから・・・・
120 名前:たまえす 投稿日:2005/11/12(土) 16:28
仕事のワークロードがかなり高くなっておりまして、次回の更新もいつになるやら
わからない状態です。オタを続けられるのも、稼ぎがあっての物ダネなので・・・

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
121 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/12(土) 17:00
いえいえとんでもない。楽しませてもらってる側ですから、
作者さんの楽なようにやっていってください。

あ、でもできれば長く楽しませてほしいな〜なんてw
相変わらず激甘ないしごま、ありがとうございました。
122 名前:名無しさん 投稿日:2005/11/13(日) 19:06
激甘いしごまいただきました。
年末年始もDEFが見たいものです。
123 名前:てん。 投稿日:2005/11/16(水) 19:40
更新お疲れ様でした
ところどこでの愛がき嬉しいっす^^
クスミンの宣戦布告キター
これからが楽しみです^^
ほのぼの更新待ってます。
124 名前:無名し読者 投稿日:2005/11/18(金) 10:02
娘。内CP総出ですね
一紺美貴押しとしては くっすんがどう出るか気になるぉ
今週のハロモニ。は紺美貴盛り沢山でお腹一杯です
ガチ過ぎますよ
スプリングで正解した時に手を握り合う所が一番やられました
私は少ない稼ぎの中半分はグッズ購入費になるんで中々コンには参戦出来ない現状(^o^;
作者さん お仕事頑張ってください
更新マターリ待ってます
125 名前:Usual days 投稿日:2005/11/20(日) 20:40
・・・・絶対に藤本さんを振り向かせますから・・・・

あの時確かに、小春ちゃんは力のこもった強い眼差しでそう私に言った。

・・・・どうしよう・・・・

教育係を任されてからというもの、先輩とかマネージャーさんとか・・・お姉ちゃん
とか、色々な人のアドバイスを受けながら、自分なりに考えて必死にやってきた。

小春ちゃんが娘。の一員として、ハロプロの仲間として早く溶け込める様に。

そして色々なお仕事に早く慣れるように。

自分自身がまだまだ未熟だから、私も一緒に勉強をしながら持っている全てを小春
ちゃんに教えようと一生懸命にやってるつもり。

幸い、根っからの明るい性格の子で、何事にも全く物怖じする事なく前向きに努力
するその姿勢は、私の方が見習わなければいけないと思うほど。
126 名前:Usual days 投稿日:2005/11/20(日) 20:42
だけど、いくら何でも・・・藤本さんを振り向かせるだなんて。

身の程知らずもいいところ。

徐々にお仕事に自信が付いてきたのはいいんだけれど、何だか違う方向の自信まで
助長されちゃったらしい。

最初は不安で恐くって。

取り敢えず何も考えずに現状に身を任せて、周りから言われるがままに振り回されてみて。

少し慣れてくると、段々と立ち居ふるまいの感覚が掴めるようになってきて、力の入れ
所、抜き所を上手く加減できるようになって。

そう・・・・心にちょっと落とし穴を作ってしまう時期。

まだ実力も無いのに小手先の要領だけで、自分は歌えてる、踊れてる・・・・・そんな
勘違いを抱いてしまう。

先輩達も、誰もがそんな伸びた鼻を折られる時期が何回かあったって言っていた。
127 名前:Usual days 投稿日:2005/11/20(日) 20:44
私も絵里もそうだったし、あのれいなだって・・・・

絵里と3人で安倍さんのボイスレッスンを見学した帰りの車の中で、子供みたいに
泣きじゃくっていたれいなが忘れられない。

事実を突き付けられて崖の上から叩き落とされたみたいやったって、後で言ってたっけ。 

そうして自分の現実に気が付いた時からが本当の勝負なんだよって、飯田さんが
教えてくれた。

今の娘。の雰囲気って、凄くいい状態だと思う。

どっしりとしてお父さんのような吉澤さん。

お母さんみたいに女性としての嗜みや気遣いを教えてくれる藤本さん。

この2人を中心にして、本当に家族のような今の娘。が大好き。

もちろんお仕事の時はとっても厳しいけれど、でも本当に楽しいの。

それなのに、もし小春ちゃんが娘。の和を乱すような事をしたりでもしたら・・・・

・・・・・・指導を任されている私の責任。

・・・・・どうしたらいいんだろう。
128 名前:Usual days 投稿日:2005/11/20(日) 20:46
「道重さんおっはようございまっす!」

「うわっ・・・・・あ、おはよー小春ちゃん・・・びっくりしたやん」

突然でっかい声で挨拶されて、クラッと眩暈がした。

「エヘヘッ、ごめんなさぁ〜い、だってボ〜ッとしてたから」

でも・・・・ま、いいか。

業界特有の挨拶も普通にできるようになってきたし。

つい最近までは、「こんにちは」とか「こんばんは」って言ってたのにね。

ほぉ〜ら荷物を置くなりキョロキョロと辺りを見回して。

誰を探しているの?

「まだ来てないんですかね・・・・・」

今のは聞かなかった事にしといてあげる。

・・・・でも、先に教えておいた方がいいのかな。

「今日はね、フットサル組は別のお仕事やけん・・・・」
129 名前:Usual days 投稿日:2005/11/20(日) 20:47
何でも無い振りをしながらチラッと隣を見てみる。

「えっ?」

あらら、目がまん丸・・・・お口もまん丸。

「昨日、解散する時に吉澤さんが言っちょったやん・・・・知っちょーやろ?」

「あ・・・・・・・」

表情が豊かなだけに、感情が顔に出易いのはご愛嬌。

一瞬にして晴れやかだった表情が翳ってゆく。

「ほ〜ら、そんなにがっかりしないの」

「学校に行ったらすっかり忘れちゃってました」

「昨日ちゃんとメモしてたやん」

「・・・クスクスッ、書いた事すら忘れてちゃ意味無いですネ。・・・でも・・・いいなぁ」

「えっ?」

「だって、紺野さん・・・・一緒なんですよね」
130 名前:Usual days 投稿日:2005/11/20(日) 20:48
・・・・ほら来た・・・・

「そらそうやん、フットサルのメンバーだもん」

「でもずるいです。小春もフットサルやりたいです」

あっちゃ〜・・・・・

「ほらまた、良く考えてみて?フットサルの練習ってね、お仕事の前に朝早くから
やってるんよ?小春ちゃん、学校はどうするの?」

「あ・・・・・・・・」

「ね?まず、今できることを一生懸命にやらなきゃ」

「はい!」

うわっ、ま〜たそんな・・・ぶち可愛い顔をしてから・・・

・・・・・返事はいいんだけど・・・・・・ホントにわかってるの?
131 名前:たまえす 投稿日:2005/11/20(日) 20:50
>>122 名無しさん様
ありがとうございます。
そうですね。これで終わりでは寂しいです。

>>123 てん。様
ありがとうございます。
愛垣の2人は・・・好きなんですよ(笑
小春ちゃんはどうしましょうか・・・・

>>124 無名し読者様
ありがとうございます。
良く人から、お前は誰推しなんだ?と聞かれるのですが、みんな好きなん
だから仕方が無いんです。本当に自分でも節操が無いと思っています。

グッズ派ということですが、私はどちらにも手を染めてしまったため
ち・・・・貯金が・・・・
132 名前:たまえす 投稿日:2005/11/20(日) 20:51
いつの間にかまるまる1週間も経ってしまいました。
折角、良ネタが満載の時期なのに・・・・こんなペースで
すみません。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
133 名前:名無し読者 投稿日:2005/11/20(日) 22:57
作者さん、更新乙です。このところいろんな良ネタが出てきますね。

( `_´)<みんな好きなのは恥ずかしいことではありません

この作品を読んで押しメンや押しCP以外の登場人物にも興味を
もちだしたヲタはいると思います。(もしかしたらヲレだけか・・・
○さんの苦悩暫く続きそうですね。小○さんがこれからどう動くか
楽しみです。
寒い日が続きますが、仕事頑がってください。更新マターリ待ってます 。


134 名前:Usual days 投稿日:2005/11/23(水) 22:23
「藤本さ〜ん、おっはよーございまっす」

「おう、おはよ」

集合場所に来た美貴ちゃんを見るなり、すっごい笑顔で駆け寄って行った小春ちゃん。

まるでご主人様の帰りを今か今かと待っていた子犬のよう。

ほら、美貴ちゃんに頭をぐりぐりされて、もの凄い笑顔でしっぽをパタパタしてる。


・・・何でも無いよ、ただ挨拶してるだけじゃない・・・


努めて平静を保とうとする私の中で、またイケナイ感情がふつふつと生起し始める。

何で?

私が小春ちゃんにヤキモチを妬く必要なんか全然無いのに。

美貴ちゃんの心があの子に移るなんて在り得ないもん。

自分の気持ちを抑えようとすればするほど、反対に身体が熱くなってくる。
135 名前:Usual days 投稿日:2005/11/23(水) 22:25
・・・・でも、挨拶をするのにいちいち抱き付くこと無いじゃない!

一瞬身体がピクッと反応しかけた瞬間、うしろから誰かに腕をガシッと掴まれた。

え?

驚いて振り向くと、真剣な表情の吉澤さんが小さくかぶりを振っている。


・・・・気付かれた・・・・


気持ちを見透かされてると判った途端、嫉妬心が恥かしさへと変わった。

「こんこん・・・・・・」

わかってるもん・・・・・そんな事言われなくたって・・・・わかってるもん・・・・

悔し紛れにキッ、と睨むと・・・・・

吉澤さんはニッコリ笑ってバチッとウインク。

「・・・・・・・・あ」

・・・・・どうして何もかもお見通しなんだろ。
136 名前:Usual days 投稿日:2005/11/23(水) 22:27
「おーっし、全員揃ったね?んじゃ行こうか。5人ずつで乗車させてくれる?」

マネージャーさんが吉澤さんに命じている。

「オッケー、垣さんまでは前で、残りはうしろの車に乗って」

・・・・・まただ。

そりゃー真ん中で分ければ、丁度リーダーとサブリーダーも入って半分ずつに分かれる
けどさ、どうして私だけ美貴ちゃんと離れなきゃいけないのよ。

気持ちを紛らわそうと、景色の見易い一番前のシートに座ると、車窓に頭をくっつけて
ようやく白み始めたビル越しの空を見上げつつイヤホンを耳に突っ込む。

コンサート前の精神統一には当然これ・・・・MIKI@

ふと前を見ると、いつのまにか入れ替わって前を走っている美貴ちゃん達の移動車。

黒いフィルムが貼られていて、車内の様子を窺い知る事はできない。

・・・・今、何しているの?

プレーヤーの再生ボタンをポチッと押して、流れてくる曲に集中する。


♪〜ほ〜ったらかしーだーよ泣いちゃうCRY〜


!?・・・・何よ、美貴ちゃんまで!
137 名前:たまえす 投稿日:2005/11/23(水) 22:28
>>133 名無し読者様
ありがとうございます。

そのように思って頂ける方が一人でもいらっしゃれば、
こんな駄文でも今まで続けてきた甲斐があったのかな
と。
138 名前:たまえす 投稿日:2005/11/23(水) 22:29
ほんの少しですが、本日はここまでです。
それでは失礼致しました。
139 名前:名無し猫 投稿日:2005/11/24(木) 00:38
更新おつかれさまです。
なにやら雲行きが怪しいですね。
これからの展開を楽しみにゆっくり待ってます。
ゆっくりまったりがんばってください!!
140 名前:Usual days 投稿日:2005/11/28(月) 00:08
美貴の場合、移動中は大抵睡眠不足の解消に当てている。

ワンボックスの後ろの席に潜り込んでシートをちょっと倒すと、ジャケットを毛布代わり
に被って目を閉じる。

長かったツアーも、残りの公演数があと僅かになってきて。

今日のMCは何を喋ろうかとか、あと前回の反省点を思い返して・・・・・・

なーんて・・・・ホントはね、今頃紺ちゃん寂しがってないかなーとか、余計な想像して
小春にヤキモチ妬いてるんじゃないか・・・とか。

実際、目を閉じていても感じる隣の席からの視線。

すこぉ〜し薄目を開けて見てみる。

ほら、めっちゃ笑顔で美貴の事をじぃ〜〜っと見ているミラクル娘。

何なんだお前は・・・・

別に何をする訳でも無く、ただ見てるだけ。
141 名前:Usual days 投稿日:2005/11/28(月) 00:09
まあね、嫌われるよりは好かれる方がいいに決まってるけど、こういう場合はどうしたら
いいのか・・・正直良く判らない。

好かれ慣れてない・・・・って言ったら何だか変だけど、日頃の態度があんな調子だから、
あまり好意的ではない話とかは結構耳にするんだけど・・・・

こうも毎日キラキラの眼差しを向けられるとね。

勝手に憧れるのは別に構わないけれど、もしもだよ?小春が何年かして美貴みたいに
なっちゃったら・・・・・どうする?

麻琴がどう考えても親分の影響で金髪になっちゃったみたいに。

もう一度見てみる。

・・・どうやら、会場に到着するまでず〜っと美貴の顔を眺めているつもりらしい。

「小春・・・・」

「はい♪」

膝に抱えているコートをひったくって、頭の上からバフッと被せて。
142 名前:Usual days 投稿日:2005/11/28(月) 00:10
「お前も寝とけ」

「ふわぁ〜い・・・・・わぁ〜・・・真っ暗だよ〜ん・・・」

やっぱり楽しそう。

・・・ん?

前の席の重さんが振り返って、申し訳無さそうな顔をしてる。

美貴が手を伸ばすと、一瞬ビクッと首をすぼめて。

・・・クスッ、怒ってる訳じゃないよ。

可愛く揃えた前髪を撫で撫でしてあげると、嬉しそうにフニャッと笑って頭を引っ込めた。

・・・憧れか。

そう言えば紺ちゃんて、ごっちんに憧れてたって言ってたよね。

今はどうなんだろう。

美貴とは恋愛対象だから、憧れとは違うよね。

まあ、どちらかと言えば半ば強引に泣き落としたんだけど・・・・
143 名前:Usual days 投稿日:2005/11/28(月) 00:11
心の師匠は健在なのかな。

梨華ちゃんとの関係って、いつ頃知ったんだろ。

やっぱショックだったのかな・・・・・

それとも、今の小春みたいに対抗意識を剥き出しにして・・・・・・

今はそんな事無いと思うけど、でも時々ハロモニ。の時とか、逆にごっちんとか
梨華ちゃんの楽屋で不穏な行動をしている事があるし。

前にも、耳かきを借りに行ったまま戻ってこなくて心配になって探しに行ったら、
梨華ちゃんの楽屋で意識のふっ飛んだ梨華ちゃんのことをごっちんと紺ちゃんが
抱き抱えていたり。

後から思えば、あの時の梨華ちゃんって、どう考えても上気したピンクのパンダ顔
をしていた訳で・・・

恐らく紺ちゃんが行った時には、営みの真っ最中か、もしくは終った直後と思われるのだが。

でも、紺ちゃんは全く動揺する事も無く普通に話の出来る状態だったから・・・・・

美貴の勘違いかとも思ったんだけど。
144 名前:Usual days 投稿日:2005/11/28(月) 00:12
でもなぁ・・・・最近、美貴が少々エッチな事をしても、気絶しなくなったしなァ・・・

そう、本気モードで真剣に迫るとまだ拒絶反応が出るんだけど、お風呂とかで・・・・
その・・・・冗談っぽくモミモミしたりとかなら、させてくれるようになったの!

去年なら間違い無くそれだけで失神してたもんね。

ん〜・・・・・ちょっと寂しい気もするけど。

何て言ったらいいのかな、一歩ずつだけど着実に開拓?ってゆーか征服?をしていく
満足感をひしひしと感じる訳ですよ。

こう、グググィ〜っと!

「あの・・・・何してるんですか?」

声が聞こえた隣りを見やると、小春が不思議そうに上を見上げている。

「・・・・・へ?」

「いや・・・・あの・・・その手・・・」

指差す先に目をやると・・・・
145 名前:Usual days 投稿日:2005/11/28(月) 00:14
「あ・・・・・」

なんと、無意識に拳を突き上げているではないか。

言うなれば、ものごっつい状態。

・・・・・ついチカラが入っちまった。

「いや・・・・ほら・・・伸び!そうそう、ん〜〜〜〜〜って・・・ね?」

「そーなんですか・・・でも、顔が赤いです」

「うっさいよ、ほら寝とけって言ったろーが」

もう一度バフッとコートを被せる。

「うわぁ〜い、またまた暗いですぅ〜♪」

「あのね・・・・・・・」

亜弥ちゃんが心配しているような事には・・・・当分なりそうもねーな・・・・・
146 名前:たまえす 投稿日:2005/11/28(月) 00:15
>>139 名無し猫様
ありがとうございます。

お言葉に甘えて・・・・そーとーまた〜りしちゃってます・・・
147 名前:たまえす 投稿日:2005/11/28(月) 00:23
仕事上がりからそのまま車をぶっ飛ばして千秋楽に滑り込みセーフ。
娘。の皆さん、関係者の方々、そして参戦された皆さん全部まとめて
長いツアー本当にお疲れ様でした。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
148 名前:名無し猫 投稿日:2005/11/29(火) 21:04
千秋楽参戦おつかれさまでした。
今回のツアーは自分的にはこんみきが熱いツアーでした。
ソロでは、みきちゃんからこんちゃんと繋いだり
かしまし2でのからみ、よこすかではみきちゃんを指しまくる先生と満腹ですw

そろそろこちらのこんみきの絡みも見たいかもとか思っちゃったり。。。
じっくりまちますので更新がんばってください。
149 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:05
帰りの移動時には、来る時とは違う大きめのバスだったから全員乗ることができて。

美貴ちゃんに手を引かれつつ、いそいそと一番後ろの席に座ってまったりラブラブ
するつもりが・・・・

何時の間にか私と美貴ちゃんの間には、すっごい笑顔の小春ちゃん。

走り出した車内では場所を入れ替わる事も叶わず、止め損ねた重さんが申し訳無さそ
うな顔でこっちを見ている。

思わず美貴ちゃんと顔を見合わせて苦笑い。

「小春」

「はい」

「寝るから邪魔すんなよ?」

「は〜い」

諦めてそう言いつつ就寝態勢を取った美貴ちゃんの顔を、じぃ〜〜〜っと見ている。

私は正直なところ、内心穏やかじゃない。

・・・あぁ・・・そんな近くで美貴ちゃんの寝顔を・・・
150 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:07
ちょっとピキッとしかかった時。

「小春・・・・うざい!」

美貴ちゃんが目を閉じたままボソッと言い放った。

・・・あ〜らら・・・

一瞬ビクッとした小春ちゃん。

ゆっくりと私の方を向くと

「エヘヘッ、怒られちゃいました」

それでもやっぱり嬉しそう。

・・・この子ったら・・・

腹立たしいのは確かなのに、この屈託の無い笑顔を見ちゃうと、どうも憎みきれない。

そして。

私達でも体力の限界が見え隠れする位なのに、まだまだステージでの余裕がある
はずも無い小春ちゃんがあれだけハードな2時間を2セットこなした後は・・・
151 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:08
爆睡モードの美貴ちゃんの肩にもたれて、幸せそうな表情でやっぱり夢の中。

・・・何よ、無邪気な寝顔しちゃってさ。

でも、本当に元気一杯で・・・・頑張ってたよね。

同じ頃の私と比べたら・・・・・・

そう、初めてのミュージカルをやった頃かな。

緊張と不安で押し潰されそうになってたっけ。

・・・・そんな私に優しく手を差し伸べてくれたのが後藤さん。

悩み苦しみながらリハーサルスタジオで独り残って練習をしていた私に気付いて
くれて、何も言わずに一緒に居残り練習に付き合ってくれた。

あの時、憧れの後藤さんと二人だけの空間を共有している、という自分勝手な嬉し
さで、俄然お稽古にもやる気が出た事を覚えている。

そして・・・・・・・
152 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:09
まだその頃の私は知らなかったんだ。

そう、後藤さんと石川さんの関係を。

それなのに、後藤さんはミュージカル中ずっと私を支えてくれて、石川さんも一緒に
なって励ましてくれていた。

二人の関係を知ったのは後藤さんが娘。を卒業した後のこと。

楽屋で安倍さんとはしゃいでいたやぐっつぁんが、つい調子に乗って口走ってしま
った一言に、石川さんと私達5期メンバーは凍り付いた。

石川さんは慌てて御魔化そうとしたけれど後の祭り。

その後でやぐっつぁんが安倍さんと保田さんと飯田さんに囲まれて「矢口は口が軽すぎる」
って、すっごい怒られて・・・・いつもよりも更にちっちゃくなってたけどね。

石川さんは、2人をくっつけた張本人の安倍さんと矢口さん以外の全員には隠して
いるつもりだったようだけど、どうやら知らなかったのは5期メンだけだったらし
く、吉澤さんなんか「アホちゃうか・・・今さら何言ってんだ?」って。

石川さんには、何も知らずに後藤さん好きを公言しちゃってた私を気遣っての葛藤
が色々とあったみたいで、涙を流しながら「ごめんね紺野・・・」って必死に謝っ
てくれて。
153 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:11
きっと、私が精神的にショックを受けたと思ったのかもしれない。

でも・・・・・・でもね、違うの。

知った時はショックとかじゃなくて、逆に何だかとても嬉しかった。

ん〜・・・・・他の知らない人だったら、また違ったのかもしれないけれど、石川さん
なら・・・・・お似合いじゃないかって。

自然にお互いを尊重し慈しみ合っていて、本当にステキだなって思った。

この間のハロモニ。の収録の時、今年はミュージカル無かったね・・・・っていう
話から、その頃の懐かし話になって。

私、石川さんに、あの時は後藤さんを独り占めしちゃってごめんなさいって言ったの。

そしたら石川さんは・・・・いつものように優しく微笑みを浮かべながら、

「ううん、私も嬉しかったんだ。もし真希ちゃんがね、悩んでる紺野の事を見て
知らない振りをするような人だったら、好きになんてならなかったと思うの。
それにさ、真希ちゃんて凄い努力をする人じゃない?紺野は真希ちゃんに憧れて
たって言ってたし・・・・・・・憧れている人が一生懸命に努力をしている所を
間近で見ることは紺野にとっても絶対プラスになるはずって思ったから」
154 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:12
「それは・・・・・・」

「うん、歌にしても振りにしてもお芝居でも、初めからできる人なんている訳ないじゃん?
だからね、真希ちゃんだって努力して少しづつ役を作り上げていくんだっていう過程を見
たら、紺野だって頑張れると思ったの」

「・・・・石川さん」

「ね、この世には魔法使いとかスーパーマンなんていないのよ。凄い人って、絶対に
どこかで努力をしているの」

「そうですね」

「団子屋の娘に憧れてた呉服屋の娘だって、そんな事言ってたよ?」

「え?」

「あれ・・・・まさか忘れた?ほら、夢ヶ丘商店街でさ、うちはダンゴ屋イェイイェイェ〜って
踊ってたじゃん」

「ぷっ、あ・・・・・安倍さんとお豆・・・・・」

「紺野が真希ちゃんを見ていたのと同じように、垣さんも安倍さんの事を見ていたのよ。
ま、私達は南口のミライ百貨店だったけどね」
155 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:14
「リハーサル見てて、マコと一緒に感動して泣いちゃったっけ・・・そうそう、そう
言えば私・・・寝言でキッチンズバーガー食べたいって言ってたらしいですよ?お母
さんに聞いて笑っちゃいましたよ」

「あら、そんなセリフ無かったよね、ホント食いしん坊なんだから。あ、寝言と言え
ば・・・真希ちゃんはね、やっぱりミュージカルのお稽古やってる頃だったかな・・
一緒に寝てたらね、夜中にいきなり『紺野が好きだー!』って。もうび〜っくりしたわよ」

「え〜っ、ホントですか?」

「うん。寝言で言っちゃうくらい、役に入り込んでたんだよね、きっと」

「ホント後藤さんすごかったです。私も迷惑掛けないように頑張らなくちゃって」

「うん・・・・やっぱりさ、好きな人に憧れる思いがさ、時に思わぬ力を発揮でき
るような魔法を掛けてくれるのかも・・・しれないよね」

・・・・・そう言ってくれた石川さんはとても美しかった。

確かに石川さんの言う通りだ。

・・・・・憧れる思いが魔法を掛けてくれる・・・・・

私は後藤さん。

垣さんは安倍さん。

だったら・・・・・・・
156 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:15
・・・・ん

・・・・・・ん?

チッ、目が覚めちまったか。

着くまで寝てたかったのに・・・・

バスの心地よい走行ノイズの中、美貴の期待とは裏腹に、徐々に意識は覚醒して行く。

ま、しゃ〜ね〜か。

態勢を立て直そうとして、ふと左肩に柔らかな温もりを感じていることに気付いた。

・・・・・紺ちゃん?

重い目蓋を気合いでこじ開けて、そ〜っと左肩に目をやると。

・・・・・・!

クークーと気持ち良さそうに寝ていたのは・・・・・

は?

何時の間にか、しっかりと美貴に腕を絡めて。
157 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:16
みんな寝静まった薄暗い車内。

良く見ると、その向こう側から紺ちゃんがとっても優しい表情で小春の寝顔を眺めている。

何で?

すっごいヤキモチを妬いていた筈なのに。

「紺ちゃん」

そぉ〜と呼んでみる。

「あ・・・起きちゃったんですか」

美貴の事を見て、パッと表情が明るくなる。

ちょっと優越感。

「何してんの?」

ニマッと微笑むと、人指し指をそーっと近付けて、小春のほっぺをツンツン。

「ちょ〜っと、起きちゃうじゃん」

「カワイイでしょ?」

「はぁ・・・・いや、あの・・・そーでなくて」
158 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:17
どうしたの?

さっき美貴がふて寝する前までの態度とは明らかに違う。

ムフッとか言いながら、また小春のほっぺをツンツンしてる。

訳わかんない度100%

「美貴ちゃん」

「ん?」

「小春ちゃん、まだ13才なんですよね・・・・」

・・・・・え?

紺ちゃんのその一言で、自分のデビューの頃、そして娘。に加入した頃の事が甦って来た。

同期がいない一匹狼で、常に孤独と闘って来た。

自分は誰の助けもいらないって、頑なに優しさを拒んだ時期もあった。
159 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:18
今思えば、なかなか心を開けずにいた自分を心配して、色々な人が救いの手を差し
伸べてくれた。

年下なのに、まるで姉ちゃんのように接してくれた亜弥ちゃん。突然、食材を抱え
て家に押し掛けてきては、勝手気ままに指図をしながらわいわいご飯を作ったり。
散々美貴を振り回しておいて、嵐のように去って行く。

結局あれって、美貴にとっても知らず知らずのうちにスキンシップやコミュニケーション
のやり方を教えてくれてたのかなって。

同じオーディションで落ちたコンプレックスを切り離すことができなかった自分に、
真剣に正面から向かい合ってぶつかってきてくれたよっちゃんと梨華ちゃん。

もしあの時、言いたい事を言えずに本音を胸にしまい込んだままだったら、今の
信頼関係は在り得なかった。

自分の甘えた部分を真っ先に見抜いてくれて、本気で叱ってくれた安倍さん。

自分を諭してくれる言葉の端々に、娘。への強い愛情が感じられた。
160 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:20
ちっちゃいくせに、人の事は何でもお見通しの矢口さん。

何故か妙に的を得たおせっかいに、何回助けられたことだろう。

いつも暖かい眼差しで見守っていてくれた飯田さん。

まるで、お母さんにと一緒にいるかのようだった。

それから・・・・・

もちろん今の心の支えの紺ちゃん。

そのほかにも、保田さんとか中澤さんとか稲葉さんとかハローのメンバーや、
応援してくれる人達。

・・・・なんだ。

美貴ってこんなに大勢の人の支えがあって、今までやってこれたんじゃん。

17才だった美貴でさえそうなのに、13才のこの子は一体どんな事を思って毎日
過ごしているんだろう。

今、美貴がこの子にしてあげられるとしたら、それは・・・・・・・

先輩として愛情を注いであげること・・・・かな。

時に厳しく・・・・・時に・・・・・優しく。
161 名前:Usual days 投稿日:2005/12/02(金) 16:21
そんな事を考えながら、ふと窓に映る自分の顔が目に入って・・・・・・え?

驚いた、美貴もこんな優しい表情・・・・・できるんだ。

そのまま目の焦点をちょっとずらすと・・・・

美貴の後ろには、さらに優しく微笑む紺ちゃん。

もう一度、小春の寝顔を見てみる。

・・・・可愛いじゃん。

ステージでは、徐々に女性としての柔らかさを表現できるようになってきて、時々
はっとするような表情も見せるようになった彼女だけれど・・・・

こうして見ていると、あまりに幼くあどけない。

「美貴ちゃん、可愛いね」

「・・・・うん」

ずり落ちかけた小春のコートを掛け直してあげてる紺ちゃんの姿を見て・・・・

思わず・・・・こんな家族だったら幸せなのかな・・・・なんて。

「紺ちゃん」

「ふぇ?」

「美貴達も・・・・こんな子供が欲しいね」

「・・・・・はい」

162 名前:たまえす 投稿日:2005/12/02(金) 16:22
>>139 名無し猫様
ありがとうございます。

そうですね。今回のツアーはかなり満足できました。
163 名前:たまえす 投稿日:2005/12/02(金) 16:28
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
164 名前:名無し猫 投稿日:2005/12/04(日) 10:37
更新おつかれさまでした。
読んでいてものすごくほんわかした気持ちになりましたw
まったりゆっくりじっくりがんばってください
165 名前:Usual days 投稿日:2005/12/10(土) 15:36
「ちょ・・・・絵里・・・・・起きとーやろ?」

「グー」

「なんね、しれ〜っと寝たふりしよってから」

「パー」

「聞いたやろ?今の衝撃発言・・・・」

「だって・・・・・」

「何ね」

「藤本さんとー・・・紺ちゃんのー・・・2人の赤ちゃんが欲しい・・・・・ってことでしょ?」

「そらそーやろ」

「じゃーさ、どっちが産むの?」

「やっぱそー思うやろ?れなは・・・・・れなはやっぱしポンちゃんに産んで欲しいって
思ったっちゃけど・・・」

「じゃ〜さ、誰が仕込むの?」

「だけん、そんなん藤本さんに決まっとーし。他の誰かが仕込んだりしよってみ?間違い無く瞬殺たい」
166 名前:Usual days 投稿日:2005/12/10(土) 15:37
・・・み・・・美貴ちゃん?

・・・ん

・・・・何だか・・・・前の席で凄い話し・・・してません?

・・・うん

・・・私が美貴ちゃんの子供を産むらしいですよ?

・・・美貴は・・・・産んで欲しいな

・・・え?

・・・ってゆーか・・・・仕込みて〜・・・マジで・・・

・・・!

・・・もし美貴が男の子で・・・紺ちゃんのことを抱けるんだったら・・・

・・・嫌です!私は今のままの美貴ちゃんが・・・

・・・え?

・・・あ
167 名前:Usual days 投稿日:2005/12/10(土) 15:38
「そっかぁ・・・はぁ〜・・・どーりで藤本さんて、絵里達と一緒にお風呂に入りたがらない訳だ」

「・・・・・どして?」

「だって・・・・見られちゃ困るでしょ?」

「何を?」

「だってさだってさ、紺ちゃんに仕込まなきゃいけないんだよ?・・・・・だったら
・・・アレに決まってんじゃん」

「だぁ〜から、あれじゃ分からんちゃ」

「え・・・・・だからぁ・・・・か〜ぜもなぁ〜いのに〜ぶ〜らぶ・・・」

『ゴスッ☆!』

「イッテェ〜〜〜殴られた・・・・エ〜ン・・・・」

「バーロー、美貴の何がぶらぶらしてんだ?あ〜ん?」

「あ〜〜・・・ちょっと美貴ちゃん・・・いくら何でもグーで殴っちゃ可哀想じゃない」
168 名前:Usual days 投稿日:2005/12/10(土) 15:41
「だって紺ちゃん、こいつ・・・美貴にぶらぶらが付いてるって言ったんだよ?
・・・・んな訳無いよねぇ」

「ぶらぶら・・・・・・?」

「今、亀がそう言ったじゃん」

「ぶらぶら・・・・・って、何ですか?」

「え゛っ?・・・・・・またぁ〜、分かってるクセに・・・」

「・・・わかんない」

「だけん、付きよらんと仕込めんちゃ・・・」

「お前なァ、いい加減に・・・」

「・・・・仕込む時に・・・使うモノ?」

「いや・・・・だから紺ちゃんはそんな事知らなくていいから」

「あぁ!」

「え?」

「まさか美貴ちゃん・・・・私に隠し事を・・・」
169 名前:Usual days 投稿日:2005/12/10(土) 15:42
「へっ?・・・・・ちーがうって、ほら見ろアホ亀!紺ちゃんが誤解しちゃったじゃねーか」

「わ・・・私ですかぁ?」

「ったりめーだろーが」

「・・・・私の知らないうちに美貴ちゃん・・・・ぶらぶらを付けちゃったんだ・・・・」

「だ〜か〜らぁ〜、紺ちゃん見たでしょ?別に変な物なんて付いて無かったでしょ?」

「え〜・・・ちょ、れーな聞いた?藤本さん、紺ちゃんにあそこを見せたんだって」

『ゴスッ☆!』

「あぅ・・・・痛゛〜っ」

「愛しい彼女に美貴の持ち物を見せたらいけねーのかよ!」

「・・・グスッ・・・・やっぱり持ってるんだ・・・・ぶらぶら・・・」

「ちがっ・・・違うってば。ね、お願いだからそんな悲しい顔しないで・・・・・誤解だから」
170 名前:Usual days 投稿日:2005/12/10(土) 15:43
「じゃあ・・・見せてよ」

「いや・・・・見せたじゃん、ってゆーか、しっかり見てたじゃん・・・ほら、こないだ
お風呂で・・・・ツルツルだったでしょ?だから持ってないんだって・・・」

「れーなれーな、ちょっ聞いた?藤本さん・・・・ツルツルだって!」

「れなは・・・ボーボーたい」

「え゛っ!」

「嘘やって・・・・知っちょーやろが」

「うっさいよ、大体、亀の方が立派な物を持ってるって噂じゃん?」

「え゛っ?なななな何でですかぁ?」

「ん?・・・・いつもモッコリしてるって・・・・」

「あぁ〜・・・・だけん、絵里んはモリマ・・・」

『ピッタ〜ン!』

「ダメッ、れーな!それ以上言っちゃ駄目だって」

「フガァ〜〜モゴモゴ・・・」
171 名前:Usual days 投稿日:2005/12/10(土) 15:43
「あらら・・・今のは口を塞いだと言うより、ほとんどビンタに近いですねェ」

「フフン・・・相当ご立派なモノをお持ちなようで・・・・さぞや田中ちゃんもお喜びでしょうねェ」

「フガァ〜〜!」

「そーかそーか・・・嬉しいか・・・」

「モガ〜〜・・・え〜り〜、痛いって!」

「クククッ・・・・ま、程々になさいませ〜」

「シィ〜〜〜〜ッ!小春ちゃんが起きちゃうでしょ」

紺ちゃんに怒られて、思わず三人で首をすぼめる。

・・・・・ん?

美貴の肩で寝ていた筈の小春が、何時の間にか紺ちゃんの胸に顔をうずめて気持ち
良さそうに寝ている。

・・・このヤロ〜・・・美貴だけの谷間なのに・・・
172 名前:Usual days 投稿日:2005/12/10(土) 15:45
・・・ほら絵里、藤本さんが妬きよーと・・・

・・・ホントだぁ・・・お顔が恐いよぉ・・・

「うっせーよバーカ」

「ん・・・・んん・・・・」

「シッ!ほら起きちゃうから・・・」

・・・ごめん

そぉ〜っと谷間に埋没しかかった小春の顔を覗き込もうとしたとき・・・・


「・・・・・・・おかあさん」


え?

何事も無かったように小春の髪を撫でている紺ちゃんが、まるで本当の母のように見えて。


・・・・いいよ、着くまでもう少しママに甘えてな・・・

173 名前:たまえす 投稿日:2005/12/10(土) 15:49
>>164 名無し猫様
ありがとうございます。

寒い季節だけに、せめて心の中だけでもほんわかとして頂けたなら幸いです。
174 名前:たまえす 投稿日:2005/12/10(土) 15:59
師走とは良く言ったもので、とにかく忙しいっす。
皆様も風邪など引かれませんようにお気を付けください。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
175 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 05:18
突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
176 名前:てん。 投稿日:2005/12/14(水) 15:24
おひさです(^^ゞ
紺ちゃん鈍感すぎ
ミキテイがんがれ!!
小春に本当の恋を(-_-)
177 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:30
・・・紺ちゃん・・・来て・・・

・・・ねェ・・・早くぅ〜・・・

・・・もう・・・美貴・・・待てない・・・

・・・やーだ、意地悪しないで・・・

・・・こぉ〜んちゃ〜ん・・・

・・・は・や・く・・・

・・・ちょうだい・・・

・・・・・・・・・・

・・・あぁ、うぅぅぅ・・・あふっ・・・んんん・・・

・・・やだ、もっと・・・・・あん・・・あっ・・・

・・・いぃ・・・紺ちゃん・・・す・・・凄い・・・

・・・あ・・・あっ・・・あん・・・んんっ・・・

・・・い・・・イクッ・・・紺・・・ちゃん・・・

・・・や・・・やだ・・・イかせて・・・お願いぃ・・・

・・・あ゛〜〜〜っ・・・うぅ・・・うっ・・・・ふぅ〜〜
178 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:32
「美貴ちゃん・・・」

・・・はぁ・・・・はぁ・・・ングッ・・・良かった・・・すっごい・・・良かったよ・・・紺ちゃん・・・

「ねぇ・・・美貴ちゃんてば・・・」

・・・紺ちゃん・・・また・・・紺ちゃんにイかされちゃったね・・・・・愛してる・・・

「美貴ちゃんってば〜〜!」

『ドンッ!』

余韻にまどろむ美貴の耳元で聞こえた紺ちゃんの絶叫とともに思いっきり突き飛ばされた
ような衝撃・・・・・

「・・・・・・・ん?」

寝ボケまなこを開いてよくよく見てみると、美貴の前には・・・

ピンクのジャージ姿でぺたんと女の子座りをして、顔を両手で覆い隠したまま
ちっちゃい声で・・・美貴ちゃんのバカ・・・と呟いている愛しの紺ちゃん。

両手と、手から少しはみ出したプクプクほっぺと、あと・・・上げた髪の間からちょこんと
出ている両耳も・・・・何故か真っ赤っか。
179 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:32
まだ身体の芯にしびれるような熱い感覚が残っている。

・・・・・が。

「もう知らない・・・・美貴ちゃんのばか〜〜〜!」

ばっと立ち上がるなりそう叫ぶと、ダッシュで部屋を飛び出して行ってしまった。

「ちょっ・・・・ねー待ってよ・・・どーしたの?」

追い掛けようとして、何やら異変に気が付いた。

誰かに腕をツンツンされて反対を向くと・・・

「・・・・・・あり?」

そこには、腕組みをして呆れ顔の梨華ちゃん。

周りを良く見ると・・・

・・・・・ん?
180 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:34
相変らずすっごい笑顔の小春の耳を困り果てた顔で塞いでいる重さん。

ちら見をしながらクスクス笑いのモーニング集団に・・・・

これまた岡田ちゃんの耳を塞いでる三好ちゃん。

その後ろでは、辻加護が入口に立ち塞がって・・・・チビッ子は入っちゃダメェ〜!
・・・と叫んでるけど、その頭上から余裕で覗く梅さんと熊さんに茉麻。

「あ・・・・あの・・・・」

考えてみる。

昨日も夜遅くまでお仕事だったし、今朝も紺ちゃんと待ち合わせのために早起き。

その後、二人仲良くこのレッスン場に移動して。

本当は面倒くさかったけど、予定の集合時間よりも早く入ってストレッチをしておこうという
前向きな紺ちゃんに仕方なく付いて来て。

すっごい真面目に柔軟体操とストレッチ。
181 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:35
そのキリッとしたヤル気満々の表情に思わず・・・・

 「紺ちゃん・・・・カッコいい・・・・」  

そう呟いたのを、やっぱり早く来ていて何故かリフティングの練習をしていたポジティブ
梨華ちゃんに聞かれて散々冷やかされて。

睡魔を振り払うことができずにダラダラと身体を動かしていたら。

「美貴ちゃん、みんなが来るまでまだ時間あるし・・・少し休んだら?」

そう気遣ってくれる紺ちゃんの言葉に甘えて・・・・

紺ちゃんの膝枕で髪を撫でてもらいながら、ヤル気モードのカッコいい紺ちゃんの姿を
思い浮かべつつ夢の中へ。

でも・・・そんな状況で寝ちゃったのがマズかったらしい。

「あのぉ〜〜、もしかして美貴・・・・何かしちゃった?」
182 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:36
「美貴ちゃんは・・・・さ」

「はい?」

「たまってるの?」

「はぁ?・・・・・な・・・何で?」

「それとも・・・・・」

「それとも?」

「昨日・・・・そんなに良かったの?」

「ね、梨華ちゃん・・・・何言ってんの?」

「・・・・・覚えてないんだ」

・・・ププッ・・・・ッククク・・・・ヒィ〜〜・・あはあは・・・・

副話術みたいに梨華ちゃんから聞こえる変な笑い声。

「訳分かんない・・・・何なのよ、このみんなの態度は。それに、そんな微妙にうすら笑い
しなくたっていいじゃん、はっきり言いなよ」

ムッとしてそう言うと・・・・

「美貴ちゃん、今・・・夢見てたんでしょ?」

「え゛っ?」
183 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:37
「それに、うすら笑いをしていたのは私じゃなくて・・・・・こいつです!」

梨華ちゃんに首根っこを掴まれて後ろから引きずり出されたのは・・・・

「あ・・・・矢口さん・・・・」

「よ、おはよ・・・・プププゥ〜」

「だ・・・・だから・・・」

「いや、悪かった。でもイメージ的に絶対逆だって思い込んでたからさ・・・・
しばらくご無沙汰しちゃってた間に、まさかこんな事になってたなんて全然知ら
なくって、マジ驚いちゃてさぁ・・・・ね、梨華ちゃん」

「ホントですよ。ま・さ・か・・・美貴ちゃんが・・・こんこんに?
・・・・なんて・・・・ねェ・・・」

「え?・・・・もしかして美貴・・・・何か言ってました?」

「おっ前、またまたバックレちゃって。可愛いぞ、ミキティ!」

「何だかイメージが変わっちゃったな。あんなに女の子な美貴ちゃんて初めて見たかも・・・・」
184 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:38
「だから・・・・美貴・・・が・・・何か・・・」

すると、急にクネクネしだした矢口さんが色気たっぶりで言い放った。

「美貴・・・また・・・紺ちゃんにイかされちゃったね・・・だってさ」

「はあ?」

「もう、こんこんの慌てっ振りがさ、すっごいカワイかった」

「そんな事・・・・言っちゃってました?」

「そんな事って、初めから終わりまでぜ〜んぶ寝言で喋っちゃったじゃん」

「全部って・・・」

「ん?だから、紺ちゃんきて?・・・から始まって・・・良かったよ愛してる・・・まで」

「・・・・・・・うそ」

「ご愁傷さまです」

「・・・・・・マジ?」

「朝から何を考えてんだか・・・・」
185 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:39
「だから・・・・紺ちゃん怒って・・・」

「こんこんがミキティのことをイかせちゃうだなんて、いつの間にそんなテクニシャンに
育て上げたんだ?あんなにオクテですぐぶっ倒れてたのに」

「意外だなァ〜、美貴ちゃんがネコだったなんて」

「ちょちょちょ・・・・え?・・・いや・・・そんなことしてないから」

「ハタチ過ぎてんだからさ、そんなに照れること無いじゃん」

「そっかぁ・・・・やっぱこんこんって真面目だから、そーゆー事もメッチャ研究したんだろうね」

「・・・・えっと・・・・てゆー事は・・・美貴は見ていた夢を全部寝言で喋っちゃって、それを
みんなに聞かれてしまったと・・・・」

「そ。それで耐え切れなくなったこんこんは美貴ちゃんを膝の上から放り出して逃げちゃったと」

時々美貴は、はっきりと寝言を言ってしまうことがあるらしくて。

たまに紺ちゃんにも言われる事はあるんだけど、まさかエッチな夢をそのままこんな場所で
実況してしまったとは・・・・

しかも・・・何故か今日に限って、美貴が紺ちゃんにされてる夢なんか見てしまった訳で。

普段は普通に美貴が・・・・・でも、どっちにしてもそんな事なんかまだしてないんだから
このままテクニシャンなんて思われたんじゃ紺ちゃんが可哀想だし、早く機嫌も直して
もらわないと。
186 名前:Usual days 投稿日:2005/12/17(土) 23:41
このままじゃ、また美貴と口をきいてくれなくなりそう。

ちょっとヘコんできた。

「あのですね・・・・今さらこんな事を言っても信じてもらえないかもしれないですけど・・・」

まずは二人の誤解を解かなきゃと思ってそう言いかけたとき。

「ねぇまりっぺ、もうこの辺で許してあげようよ・・・美貴ちゃん何だか落ち込んじゃったじゃん」

「・・・・・へ?」

「ぶっ・・・・・きゃはははハハハ〜・・・・っと、笑いごっちゃないね、ミキティ冗談だって」

「はぁ?」

「あのね、寝言を言ってたのはホント。でもね、こんこんがテクニシャンだなんて
誰も思っちゃいないって」

「え?・・・・・じゃあ・・・」

「ちょっとからかっただけ」

「・・・・・ひどい」

「でもさ、こんこんが飛び出してったのは本当だから・・・あっちは自分で何とかしろよ?」

・・・・やばい
187 名前:たまえす 投稿日:2005/12/17(土) 23:42
>>176 てん。様
御無沙汰しております。

う〜ん・・・本当の恋って何かと問われれば、小春ちゃん以前に
作者にもよくわからないような・・・
188 名前:たまえす 投稿日:2005/12/17(土) 23:43

本日はここまでです。それでは失礼致しました。

189 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/18(日) 10:07
うわーw …って笑っていいのかな、いいんだよね美貴様。
めっちゃ楽しいです。
190 名前:名無し紺美貴 投稿日:2005/12/19(月) 00:08
矢口サン、久々の登場ですね。
どういう場面で登場するか、少し楽しみでした。

次回以降、期待しています。
191 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/19(月) 00:41
更新お疲れ様です。
あ〜更新されてる!と思ってのぞいたらびっくりしましたw
うかつにお昼寝できないですねw
続き楽しみに待ってます。
192 名前:無名し読者 投稿日:2005/12/20(火) 22:42
あちゃ〜 ミキティ色々がんがれ 応援してるぞ!
確かに真剣に何かに取り組んでる時の紺ちゃんはカコイイ
何かと忙しくなる時期になり 一段と寒くなってるので体に気を付けて頑張ってくださぃ
続き楽しみにしてます
193 名前:Usual days 投稿日:2005/12/24(土) 01:37
「あ〜あ・・・・何で誰も藤本さんの事・・・止めらんかったと?」

「だって・・・・・ねェ・・・」

「ほらまた。はっきり言わんとわからんけん」

「あの寝言を途中で止めたらさ、止めた人の方もそっち系で疚しいことがあるんじゃ
ないかって思われない?」

「何ね・・・・ヤマしいって・・・」

「だぁ〜かぁ〜らぁ〜、私・・・藤本さんの言ってる事・・・判りませ〜んって顔を
しといた方が良い子に見えるでしょ?」

「な・・・・そげなこと考えよったん?」

「だってさっきのれーなみたいに・・・藤本さんて、イクのバリ早いっちゃねー
・・・なんて言ってみ?めっちゃイメージダウンでしょ」
 
「わぁ〜〜っ、そげんこと言っておらんけん、まぁ〜た人を落とし入れようとしてから」

あらら、またれーなとえりりんが凄い話をし始めちゃった。

もう一度、小春の耳を塞がなきゃダメかな・・・
194 名前:Usual days 投稿日:2005/12/24(土) 01:39
「またまたとぼけちゃって・・・・言ってたじゃん。でもさ・・・じゃあ、真っ赤に
なって慌てて飛び出して行っちゃった紺ちゃんの立場はどーなるの?」

「え・・・・だけん、全部知ってるっちゃろ」

「え〜?だってさ、ぶらぶらが分かんなかったんだよ?」

「はい?」

「ほら・・・こないだ車の中で・・・かーぜもなーいのに・・・」

「小春、それ知ってますよ?」

「「はぁ?」」

「歌えますよ?・・・たんたんタ〜ヌキのぉ〜♪」

「「わぁぁぁぁ〜〜」」

「きん・・・うぷっ!」

ハァハァ・・・あ、危なかった・・・・

「お、さゆナイス!」

「さすが教育係」
195 名前:Usual days 投稿日:2005/12/24(土) 01:40
「エヘヘッ・・・」

良かった・・・丁度、耳を塞ごうと手を伸ばしたところだったから。

「モガ・・・ホガホガ・・」

おっと・・・・

「ん・・・ぷはぁ〜・・・あの・・・小春が何かいけないこと言いました?」

「女の子がそんな歌を歌っちゃダメでしょ」

「え?だって・・・・タヌキさんの金・・・」

あわわっ・・・・あ〜間に合わないぃ・・

「・・・時計の歌ですよ?」

「「「・・・・へ? 」」」

「だから・・・・・タヌキさんの金時計の歌・・・・・あれ、知らなかったんですか?
たんたんタ〜ヌキ〜の金時計〜かぁ〜ぜもなぁ〜いのにぶーらぶらって」

「あ・・・・あははは・・・・そ、そうそう!」

「そげん古か歌、良く知ってたっちゃね」



・・・・・あーびっくりした。

196 名前:たまえす 投稿日:2005/12/24(土) 01:43
>>189 名無飼育さん様
ありがとうございます。
楽しんで頂けて私も嬉しいです。

>>190 名無し紺美貴様
ありがとうございます。
そして永らくお待たせ致しました。
また時々登場するかと思います。

>>191 名無飼育さん様
ありがとうございます。
ちょっとフェイントなんか仕掛けてみたりして・・・・
でも、まるで起きているように喋る人・・・いますよね。

>>192 無名し読者様
ありがとうございます。
紺野さんに限らず、真剣に何かに取り組む表情って素敵だと思います。
197 名前:たまえす 投稿日:2005/12/24(土) 01:49
今年最後の参戦となりましたが、姐さんの横浜に昼夜参戦。
夜公演の最後、涙ぐむ裕ちゃんを見て思わずもらい泣きしてしまいました。

それから、日付が変わってしまいましたが亀井さんハッピバースデー!

少ない更新ですが、本日はここまでです。それでは失礼致しました。

198 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/25(日) 22:30
さすが重さん、いいキャラしてるw
でも小春には手を焼いてるところがまた可愛い。
199 名前:Usual days 投稿日:2005/12/29(木) 00:00
こんこんの飛び出して行ったドアをボケ〜っと見詰めている美貴ちゃん。

まだ自分の仕出かしたことよりも睡魔の方が勝っているのかな。

「あの・・・・美貴ちゃん?」

「ん〜〜?」

「いや・・・ん〜〜って・・・・ほら、行かなくていいの?」

「・・・どうしよう」

「ちょっとまずいんじゃない?」

「梨華ちゃんさー・・・やっぱり・・・・美貴のせい・・・・なのかな」

「いや、そーゆーこっちゃないでしょ」

「ほら早くしないと。またこんこんが独りで悪い方に思い詰めないうちにさ」

そう矢口さんに促された美貴ちゃんは、もさっと立ち上がると、とぼとぼと
部屋を出て行った。
200 名前:Usual days 投稿日:2005/12/29(木) 00:02
「頑張れよ〜〜」

まるで人事のようにひらひらと手を振っている矢口さんにちょっとカチンときて。

「もぉ〜まりっぺ!だから早く起こした方がいいって言ったのに」

「え・・・・・だってさぁ、実は梨華ちゃんだって興味があったりしたんでしょ?
ほら、ほかのカップルはどうやってるのかな・・・・とか」

「な・・・・・・・ありませんよそんな事。ある訳ないじゃないですか・・・・・
私は真希ちゃんに満足してますから」

何て事を言い出すんだこのチビッコは。

「そっか・・・・でも・・・それはきっとさ、梨華ちゃんがいつもしてもらう側だからだよ。
やっぱりする側はさ、常に技量の向上に努めないと。ごっつぁんだって梨華ちゃんを喜ばそう
と思って日々研究をしてるんじゃないの?って」

「・・・・・・・え?・・・いや・・・・それは・・・多分無いかと」

「どうしてさ」

「だって、ほとんど順番っておんなじだもん」
201 名前:Usual days 投稿日:2005/12/29(木) 00:04
「へ?・・・・そうなの?」

「はぁ・・・・」

「それで梨華ちゃんは・・・・満足なんだ・・・」

「え、だって・・・・違う事されたら恐いじゃないですか」

「そっかぁ・・・」

「それにですね、いつもと同じだからこそ、もうすぐ来るゾっていうのが分かって
余計に興奮しちゃうし・・・・真希ちゃんもそれを知っててわざとじらしたりする
から、だからやる事は同じでも毎回2〜3回はイけますよ?・・・・・って、何で
そんな事まで言わすんですか!」

・・・・いっけね、つい調子に乗せられてしまった。

「自分で言ったんじゃん」

「あれですか?・・・・安倍さんは満足してくれないんですか?」

「へ?・・・・い・・・いやぁ〜・・・おいらたちの事はいいから・・・」

「ズル〜い・・・・え、まりっぺは毎回変えてるんですか?」
202 名前:Usual days 投稿日:2005/12/29(木) 00:06
「・・・・え・・・・ま・・・毎回・・・って訳じゃ・・・・」

「そーなんですか。それで安倍さんは何か・・・」

「なっちは何も・・・前まではただ・・・おいらの本能の赴くままに・・・ほとんど
一方的にって感じだったけど、でも最近・・・それでいいのかなって思い初めて」

「どゆこと?」

「いや・・・なっちがあんまし可愛くて・・・つい我を忘れて・・・・・ね、・・・・
でも・・・本当にそれで満足してくれてるのかなって・・・もしかしたら、なんか不満
もあるんじゃないかって・・・ちょっと不安になってたりして・・・」

「なるほど、やっぱりそれぞれに悩みってあるんですね。本人に直接聞いて
みたらどうですか?」

「な・・・・何て?」

「何てって・・・ん〜〜そーだなァ・・・もっと良くしてあげたいんだけれど、どうして
欲しい?・・・とか・・・ストレートに」
203 名前:Usual days 投稿日:2005/12/29(木) 00:13
「・・・・・そっか」

「はい。安倍さんならちゃんと答えてくれると思いますよ?そうやってまりっぺが気
を使ってあげればちゃんと伝わると思うし、安倍さんに回りくどい言い方をしたって、
気付かないんじゃないですかね・・・・」

「・・・・そだね・・・うん、梨華ちゃんの言う通りだと思う。今度聞いてみるよ
・・・どうもありがと」

「もぉ〜何を言っちゃってるんですか、まりっぺと安倍さんのお陰で私は今こうして
真希ちゃんと愛し合えてるんですから。こんな私で良ければこれからもちょっとは
頼って下さいね?」

「うん、何だかちょっと気が楽になった。やっぱ独りで悩んでも解決するもんじゃないね」

「ほらやっぱり・・・・あの時、もう独りで悩まないでって約束したじゃないですか」

「・・・・ごめん」

「ただでさえちっこいのに、あんまり悩むと・・・もっと縮んじゃいますよ?」

「うん、そうだね・・・って、ちっこい言うな!」


・・・・・最近ちょっと元気が無いように見えて、お仕事で疲れてるのかな・・・
とも思ったけれど・・・でも、探りを入れてみて良かった。

乗り突っ込みが出ればもう大丈夫だよね・・・矢口さん?



204 名前:たまえす 投稿日:2005/12/29(木) 00:14
>>198 名無飼育さん様
ありがとうございます。
共に成長の途を歩む姿がとても素敵だと思います。
205 名前:たまえす 投稿日:2005/12/29(木) 00:15
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
206 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:38
『パタン』

はぁはぁ・・・・・・ングッ・・・・

・・・・どうしよう・・・・

美貴ちゃんのバカ。

レッスンの前に体を温めておきたくてかなり早めに来てはみたものの、昨日のお仕事
も遅かったのに無理して付き合ってくれた美貴ちゃんには、やはりちょっと辛かったらしく。

あんまり気怠そうにしていたので・・・まだ集合まで時間はあるしどうせ石川さんしか
いなかったから、まぁいっかって膝枕をしてあげたらコトリと寝てしまって。

綺麗な美貴ちゃんの寝顔を見ながら、幸せな二人きりのまったり空間を楽しんでいた
ら、いきなり美貴ちゃんたら妙な事を口走りだして。

でも疲れてるのに起こしちゃ可哀想なので、何とか寝言をやめさせようとあたふたして
みるけれど全然止まらなくて。

そうこうしてるうちに集まってきたメンバーの好奇の目に次第に取り囲まれ。
207 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:39
結局、私がオロオロしているうちに最後まで言い切っちゃって。

その挙句にやっと目を覚ましたと思ったら、紺ちゃん良かったよだなんて。

聞かれちゃったみんなにそういう目で見られているかと思ったら、もう死ぬほど
恥かしくなって。

つい美貴ちゃんを放り出して逃げてきちゃった。

でも、あんな寝言・・・・初めてだ。

確かに寝言は言うけれど、その殆どがお仕事関係。

特に自分の納得できない事とかがあった時など。

例えばリハーサルとかで、自分が自信を持ってやった事に対して先生から注意を
受けた時とか。

昔のように先生達に食ってかかる事は無くなったけれど、やっぱり気に入らないらしい。
208 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:40
あとは、私の事もたまにあるけど・・・短いのばかり。

愛してる・・・とか、好き・・・とか。

あっ、でもちょっと待って・・・・・良く考えたら主語が無いじゃない。

私の事だとばかり思っていたけど、・・・紺ちゃん愛してる・・・って言ってるのって
記憶にない。

軽く不機嫌になってきた。

なのに・・・・・やっと寝言で名前を呼んでくれたっていうのに・・・・・・

どうして早く頂戴なのよ。

何でイかせてなのよ。

何で私にされちゃってるのよ!

そんな事一度もした事なんて・・・・・

・・・・・・あ・・・・・あった。

え?
209 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:41
・・・だってあの時は・・・・その・・・胸を・・・・えっと・・・・ちょっとぐりぐりってしただけだもん。

私は無実です。

・・・でも、確かに美貴ちゃんは私にイかされたって言った。

もしかして・・・・して欲しいの?

私にそういう事をして欲しかったの?

だって、心に無い事だったら寝言でなんか言わないはず。

・・・・どうしよう。

私、受身の事しか考えてなかった。


『お〜い紺ちゃん・・・・』


はっ・・・美貴ちゃんだ、ど・・・どうしよう。

『どこにいるの?謝るからさぁ、出ておいでよ・・・・』

・・・恥かしい・・・とても今、美貴ちゃんの顔なんか見れない。
210 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:48
『カチャ』

「・・・・やっほ〜、紺ちゃ〜ん」

・・・わっ・・・

慌ててドアから見えない柱の陰に移動して息を潜める。

「あれぇ〜・・・こっちの倉庫だと思ったのに・・・・っかしーなぁ、やっぱ・・・
またトイレかなぁ・・・・『パタン』」

・・・あ。

『紺ちゃんってばぁ〜・・・美貴が悪かったってばさぁ・・・』

パタ・・パタ・・パタ・・パタ・・パタ・・・・

廊下を遠ざかって行く足音を聞きつつ、慌ててドアに駆け寄ってカギを掛ける。

・・・ごめん・・・ごめんね、美貴ちゃんが悪い訳じゃない・・・・そうじゃないって
分かってるのに・・・・でも・・・あんなことをみんなに聞かれちゃって・・・・私・
・・・どうしたら・・・

・・・恥かしい・・・

・・・そんな目で見られたくない・・・

・・・部屋に戻るのが恐い・・・
211 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:49
「あいぼん・・・・美貴ちゃん帰って来たよ」

「ほら見てみぃ・・・うちの言った通りやろ?やっぱ一人やんか」

「だって、こんこんは?美貴ちゃんは探しに行ったんじゃないの?」

「アホやなァ、のんは。本当の事ならまだいいかも知らんけど、あさ美ちゃんが身に
覚えの無い事をあんなん言われてしもて平気な訳無いやろ」

「えー、だって・・・・恋人同士じゃん・・・エッチぐらい・・・」

「アホ! あの二人はそんなんちゃうねんて」

「だってさ・・・付き合い始めて随分経ってるよねェ・・・いつもラブラブだし・・・」

「ほんま・・・のんは乙女心がわからへんなぁ」

「のんだって乙女だっつーの」

「そんな事より、うちらの親友の為に・・・一口乗らへん?」
212 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:50
「ね〜・・・まりっぺってば」

「なんだよ」

「ほら美貴ちゃんが・・・・」

「いいから放っとけって」

「え・・・・ちょっと、いつからそんな冷たくなったんですか?こんこんは誤解したまま
美貴ちゃんの事を拒絶しちゃってるんですよきっと・・・・」

「だろうね」

「だろうねって・・・・矢口さん・・・・そんな言い方無いじゃないですか・・・・
心配じゃないんですか?・・・・もういいです、私が・・・・」

相変らず一つの事に集中すると周囲が見えなくなる梨華ちゃん。

暗い表情で戻って来たミキティを見るなり過剰反応して一気にテンションが
上がったらしい。

慌ててミキティの方に行こうと立ち上がった梨華ちゃんのピンクのジャージ
を掴んで引き止める。
213 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:52
「ちょっと、どうして止めるんですか!」

・・・あらら、怒っちゃった。

「落ち着けって・・・ほら、あそこを見てみなよ」

「・・・・え?」

「ん?辻加護が何か企んでるっぽい」

「あ・・・・・・・・ホントだ・・・」

「な?鼻タレ小僧どもも何時の間にか人の心配ができるお姉さんになったんだよ」

「でも・・・・余計こじれたりしませんか?」

「任せてみようよ。お節介焼きもさ、そろそろ世代交代しなきゃね」

「でも・・・・・・・」

「お前さぁ・・・・・同期だろーが。信じてやれって」

「ん・・・・・・まりっぺがそう言うのなら・・・・」

「ほ〜ら、いいから座れって。あっちは任せてさ、寂しいおいらを慰めてくれ」

「・・・そうですよね、愛する人と無理矢理引き離された者同士で・・・慰め合いますか」
214 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:53
「ねえ・・・・・あ〜いぼぉ〜ん、どーすんの〜?」

「ん〜?・・・ちょ、待ちぃって」

「あ・・・・考えてないんだ」

「・・・・うっさいわ、今考えてるっちゅーねん」

「それにさ、こんこんの居場所だってわかんないのに・・・」

「だから・・・・」

とその時、偶然通りかかったスタッフさんの声が聞こえた。

『・・・また機材庫の鍵が開いてねーし。朝一で開けとけって言ってんのにョ、ったく・・・』

『またっすか?アルバイトに任すなって言ってんすけどね。今取ってきますから』

『おー』

「・・・・・・ピン!」

「おっ、あいぼんがなんかヒラメイた」
215 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:54
「エヘヘェ〜・・・あさ美ちゃんは多分、みんなが美貴ちゃんの寝言をそのまま鵜呑み
にしてると思ってんねん」

「うん」

「せやから恥かしくて出て来られへん」

「どこから?」

「機材庫」

「何で知ってんの」

「へ?・・・・聞いとらんかったんかい」

「んぁ?」

「ぷっ・・・・んぁって、真希ちゃんみたい。いいからこっち・・・・」

「何すんの?」

「ん?・・・・・臭い小芝居」

「はい?」

「ほら、はよせんと練習が始まってまうやん」
216 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:55
・・・どうしよう、やっぱり戻らなくちゃ・・・みんなに迷惑掛けちゃう・・・・

・・・我慢しなきゃ・・・・・・

・・・でも・・・恐いよ・・・

・・・戻ったらみんなに何か言われるんじゃないかな・・・

そーっとドアに近付くと、少し開けた隙間から外に人が居ないのを確かめ・・・・・・・・・やばい!

覗いた左目に映ったのは、廊下の向こうから仲良く手を繋いでこちらに歩いて来る
かーちゃんとのんちゃんの姿。

音がしないようにそっとドアを閉め、カギを掛けると耳を澄ます。

『ねーあいぼん』

『なんやー?』

『何で美貴ちゃん泣いてたの?』

・・・え?

『さっきの寝言ちゃうん?』
217 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:56
『どーゆーこと?』

『さっきな・・・美貴ちゃんの寝言を聞いて、あさ美ちゃんが飛び出してったやんか』

『・・・うん』

『その後で美貴ちゃんな、矢口さんから理由を聞かされて、真っ青になってあさ美
ちゃんのことを探しに行ったんよ』

『でも・・・一人で帰ってきたじゃん』

『うん、どないしたんやろか思うて聞いたらな、・・・・また紺ちゃんのことを怒らせ
ちゃったって』

『そうだったんだ』

『あんまり落ち込んでるから、どうせすぐ戻って来るから心配すんなやゆーてん
けど、何処を探してもみつからんかったって泣き出してしもーて・・・・』

・・・え・・・・うそ・・・

『何で?こんこんがそんな事くらいで怒ったりする訳無いじゃん』

『あさ美ちゃん、勘違いしてるんよ・・・多分』

・・・勘違い?
218 名前:Usual days 投稿日:2005/12/30(金) 23:58
『勘違い?』

『スタジオに居たみんながあの寝言を聞いてた訳やろ?せやからあさ美ちゃんは、
みんなが自分の事をそういう目で見てるって思ってしもーたんちゃうん?』

『・・・・そっか、そんなこと全然無いのに・・・それどころかみんな羨ましがってたよね、
あんな風に寝言で言われるほど愛された〜いって・・・』

『せやなー・・・ほんまあさ美ちゃん羨ましいわぁ〜・・・そんなあさ美ちゃんに愛され
てる美貴ちゃんも、これまた羨ますぃ〜・・・・うちにもあんな王子さま出て来ぃへんかなァ〜』

『え〜〜・・・のんは?』

『お・・・あか〜ん、はよ戻らな・・行くぞ!』

ダダダダダ・・・・・・・

『ねぇ〜あ〜いぼぉ〜ん・・・待ってよ〜・・・のんは〜?・・・ねぇ・・・のんは〜?』

パタパタパタ・・・・・

・・・・・勘違い。

なんだ、そうだったんだ・・・・バカみたい、早く美貴ちゃんに謝らなくちゃ。
219 名前:たまえす 投稿日:2005/12/31(土) 00:01
帰省先からシコシコと電話代を気にしつつUP。
ADSLの有り難さをしみじみ感じます。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
220 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 22:55
朝から紺ちゃんに膝枕をしてもらってご機嫌だったテンションが、考えれば考える
程ドドォ〜ンと思いっ切り下がって行く。

どうしてあんな夢を見ちゃったんだろう。

紺ちゃんが、太股に乗せた美貴の頭を優しく撫でてくれていたから?

髪を滑る柔らかな紺ちゃんの手の感触が、まるで美貴に魔法を掛けているかの
ように感じて。

胸の中が桃色のまま、スゥ〜ッと落ちて行って。

気が付くと、日頃美貴がベッドで紺ちゃんを抱きしめながら妄想している状況が
展開されていた。

・・・・ただ一つ、攻守の立場が入れ替わっている事を除いて・・・・

しかもかなりリアルで、まだ身体の中にジ〜ンと痺れが残っている。

とにかく謝らなくちゃ。

・・・紺ちゃん、どこに行っちゃったんだろ・・・

まさか・・・帰っちゃったんじゃ・・・・

やばい!
221 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 22:56
更衣室に荷物があるかどうか確かめに行こうと立ち上がった時、丁度部屋に入って
来た辻ちゃんとあいぼんの声が耳に入った。

「なぁ、のん・・・・あさ美ちゃん機材庫で何してんにゃろ」

「なんか慌てて飛び込んでったよね」

・・・・機材庫?

反射的にあいぼんの腕を掴んで引き止める。

「イテテテテ・・ちょ何やねん、離しーや」

「あ・・・・ごめん、機材庫って?」

「ん〜?そこを右に出て真っ直ぐ行った左側にある一つ目の倉庫」

「え・・・・でもさっき見たけど居なかった」

「そんなん知らん。でも、あのピンクのジャージは間違いなくあさ美ちゃんやったで?
なあ・・・のん」

「うん、だって残りのピンクは二人ともここにいるじゃん」

・・・・・・!
222 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 23:01
「あらら・・・・行ってもーた」

「・・・・行っちゃったね」

「でもさ・・・一つ・・・言ってもいい?」

「何?」

「残りのピンク・・・・もっといるやん」

「・・・・・へ?」

「そら・・・のんの言いたい事は分かる。でも・・・よー見てみ?桃子ちゃんとか
菅谷ちゃんとか、あと・・・誰だっけ・・・結構おるやん」

「あ・・・・・・ほんとだ」

「んははははは・・・・ま、まぁ・・・伝わったみたいやし、ええんちゃう?」

「そ・・・そ・・・だね。・・・・・・でもさ・・・」

「ん〜?」

「いや、本当にこんこん・・・機材庫にいたのかなって。」

「朝来た時な、スタッフさんがあそこに出入りてる所をたまたま見てん。さっき通った
別のスタッフさんは閉まってるって言ってたやんか。トイレに隠れてたら美貴ちゃん
が気付かへん訳無いやん?せやからあさ美ちゃんが中に隠れて内カギを締めとんのと
ちゃうかなって」

「ほぇ〜・・・さっすが・・・不思議少女探偵キャラ健在・・・・」

「・・・メルは何処行ってもーたんやろなぁ」
223 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 23:02
「まりっぺ?」

「ん〜?」

「成功したみたいですよ」

「まだ分かんねーだろ?」

「でもほら・・・あいぼんがこっち見てうすら笑いしてますけど」

「目を合わすなよ・・・・また浣腸されるゾ」

「あ〜・・・ブスッと突き刺さりますからね・・・」

「あいつらに開発されたくないだろ?」

「か・・・開発って・・・まりっぺは?」

「・・・・は?」

「だから、お・し・り・・・・エヘ」

「うわっ、おまえ〜・・・どこ触ってんだ!」

「わぁ〜い・・・プリプリしてるぅ・・・」

「わっ・・・バカッ・・・やめっ・・・あわわ・・・中に手を入れるなって・・・あぁ〜・・・」
224 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 23:04
耳を澄ませて足音が聞こえないのを確認してから、ドアを少し開けて顔を出す。

・・・・・あ。

美貴ちゃんだ!

急に心臓の鼓動が跳ね上がる。

そぉ〜っとドアを締めてカギを掛けて、また耳を澄ます。

『お〜い紺ちゃ〜ん、どこに行っちゃったんだよ〜・・・出ておいでよ〜』

・・・・美貴ちゃん、ずっと私の事を探して・・・

『あのさー、美貴が悪かったってば・・・出てきてくれたらお詫びに・・・・そーだなぁ
・・・紺ちゃんが美味しいって言ってた美貴んちの近くのパン屋さんのパンを好きなだけ
買ってあげるからさぁ・・・』

・・・・ゴクッ・・・パン?

『やっぱ・・・・こっちにはいないか・・・』

パタ・・・パタ・・・パタ・・・パタ・・・パタ・・・
225 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 23:05
ドアの手前で引き返して行く足音に気付き、涙が吹き出してくる。

え・・・・・もう探してくれないの?

やだ、行っちゃやだ・・・・

カチャ・・・・・

「美貴ちゃ〜ん・・・うわっ!」

慌ててドアを開けて外に飛び出したら。

「ほら捕まえた!」

ドアのすぐ外で待ち構えていた美貴ちゃんに、バフッと抱きしめられた。

「あ・・・あの・・・あの・・・私・・・」

「ごめんね?恥かしい思いさせちゃったみたいで・・・・嫌な思いさせてごめん」

「ううぅぅぅぅ・・・・」

「泣かないで、泣かないで紺ちゃん・・・ホントごめん」

「グシュ・・・ごめんなさい、私・・・」
226 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 23:06
「いいから・・・・ほら、戻ろう」

「うぐっ・・・わ・・・私・・・美貴ちゃんに・・・バカなんて・・・酷いこと・・・」

「今さら言われなくても美貴は馬鹿だからさ」

「うわぁぁぁぁ〜・・・・」

「あぁ〜、ちがっ・・・ごめん・・・そういう意味じゃなくて・・・
・・・もぉ〜どうしよう・・・・ね、戻ろ?」

「・・・うぅぅぅ・・・」

「よし、ほらおいで」

そのまま美貴ちゃんに手を引かれて練習場に戻る。

恐る恐る部屋に入ると・・・・

「ダダダダダダ〜」

うわっ!

何か小さい影が目の前を凄い勢いで通り過ぎた。
227 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 23:08
「・・・・・?」

良く見ると、石川さんがめっちゃ笑顔で矢口さんを追い回している。

「へへェ〜捕まえた!」

「梨華ちゃん・・・ほら・・マジでやめろって・・・・」

「いゃ〜ん、まりっぺったら可愛ぅい〜」

「あっ、こらぁ〜脱がすな・・・・」

「チャーミーがたっぷりと慰めてあげますからね」

「あ・・・・・やめて・・・・そこはダメだって・・・」

「可愛いぞ、真里ちゃん!」

「バカッ、やだ・・・恐いよ・・・アナルはやめて・・・」

・・・・・・・?

「あ・・・・あの・・・・美貴ちゃん」

「ん?」

「アナルって何ですか?」

「へっ?」
228 名前:Usual days 投稿日:2005/12/31(土) 23:10
「だから・・・アナ・・・ウプッ・・・モゴモゴ・・・」

素朴な疑問だったのに、言い終わる前に美貴ちゃんに思いっ切り口を塞がれた。

「ダメッ!紺ちゃんがそんな言葉を口にしちゃダメ!」

・・・・・て事は・・・下ネタなんだ・・・きっと。

必死にうなずいて、開放してもらう。

「後で二人だけの時に教えてあげるからね。今晩・・・・来れる?」

・・・そうだ、後でちゃんと謝ろう・・・

「はい、お邪魔します」

「いや、邪魔じゃないから」

石川さんは既に三好ちゃんと吉澤さんに取り押さえられてジタバタしていた。

あ、先生だ。

「よーし、みんな揃ってるね?時間が無いからいつも通りの短期決戦で行きます。
落ちこぼれてる暇は無いからそのつもりで集中してやってください・・・いいね?」

「「「 はい! 」」」
229 名前:たまえす 投稿日:2005/12/31(土) 23:14
本年最後の更新はここまでです。

皆様の新年が良い年でありますように。

それでは失礼致しました。
230 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/01(日) 03:03
こんな時間まで更新乙です。
今年も楽しみにしています〜
231 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/01(日) 10:08
連日の更新おつかれさまです。
今年もラブラブな こんみき楽しみにさせていただきます。
232 名前:無名し読者 投稿日:2006/01/01(日) 19:45
明けましておめでとございます
年末の連日更新お疲れ様です! >231さんと同様の紺美貴を期待しつつ 続きを楽しみに待っておりてます
233 名前:Usual days 投稿日:2006/01/05(木) 22:04
夜になってやっと開放されて、紺ちゃんと一緒に家路を急ぐ。

寒風吹きすさぶ夜の街も、紺ちゃんと手を繋いでいると何故か暖かく感じるから不思議。

「お腹・・・空いたね」

「うん」 

「・・・どうする?」

「・・・・・・パン屋さん」

「え?」

「あ・・・・いや・・・・あの・・・」

「ん?」

「・・・だって・・・美貴ちゃん・・・言ったもん・・・・出て来てくれたら・・・
パンを好きなだけ買ってくれるって・・・・」

「ぶっ・・・・あはははハハハハハハハハ・・・紺ちゃんってば、ちゃんと聞いてたんだ」

そんな事すっかり忘れてた。
234 名前:Usual days 投稿日:2006/01/05(木) 22:05
「・・・うぅぅぅ・・・・だって・・・・」

あらら、何で恥かしがってんの?

「クスッ・・・・おっし、じゃ寄って行こうかパン屋さん」

「やったぁ〜」

・・・・あのねぇ・・・こういう時の紺ちゃんて、ホント嬉しそうな顔するんだよね。

思わず抱きしめたい衝動に駆られるのをグッと堪える。

「でもさ、こんな時間に行って・・・残ってるかな」

「多分まだへーきですよ、いつも売れ残ったのを幾つかまとめて袋に入れて
安売りしてますから」

「なるほど・・・さっすが紺ちゃん」

「エヘ・・・」

ふと気付けば、何時の間にか美貴の手をグイグイと引っ張りながらスキップ
でもしそうな勢いで歩く紺ちゃん。
235 名前:Usual days 投稿日:2006/01/05(木) 22:07
分かりやすいな〜・・・

パン・・・・大好きだもんね。

パン屋さんに入ると、紺ちゃんの言った通りに違う種類のを幾つかまとめて袋詰め
にしたものがお手頃な値段で並んでいる。

美貴的には助かるんだけど・・・・・でも、ヤバくない?

「ん〜、これ・・・・美味しいんだよなァ・・・・あ、でも・・・・・こっちも捨て難いし
・・・・どうしよっかなァ〜」

こうなっちゃうと、もう放っておくしかない。

お店に入って軽く10分以上は過ぎた頃、ようやくチラチラと美貴の顔色を窺い始めた。

お、やっと決まったかな?

・・・これでも以前よりはかなり早くなったんだよね。

でも、まだ紺ちゃんの心の中では幾つかの問題が解決していないはず。

色んな種類がごちゃ混ぜに袋詰めされてるから、紺ちゃん的なランキングで
選ぶと当然一袋で済む訳も無く、必然的に量が多くなってしまう。
236 名前:Usual days 投稿日:2006/01/05(木) 22:08
問題その1:スポンサーである美貴が、果たしてそんな無駄を承知で買ってくれるかどうか。

問題その2:自分では相当悩んで絞り込んだつもりだけど、こんな時間にこんなに買って
      しまって・・・一応、色々気になるお年頃なだけに食べ出した後で歯止めが
      効くかどうか。

・・・・ま、こんな所かな?

「・・・・・あ・・・・あの・・・・美貴ちゃん」

ほら来た。 

「フッ・・・・いいよ、好きなだけ買いなよ」

ほら、パッと表情が明るくなった。

うわっ・・・・・・だからさぁ〜、その笑顔は反則だっつーの。

「・・・・じ・・・・じゃあ・・・・これだけ・・・」

「・・・・・・・・・は?」

悩みに悩んでやっとこれだけに絞ったと言わんばかりに差し出されたトレーには、
4個入りの袋が3つとパンプキン・パイが2切れ。
237 名前:Usual days 投稿日:2006/01/05(木) 22:09
予想はしていたけれど。

「・・・・あの・・・・やっぱり・・・・」

一瞬、ちょっと呆れたのが表情に出てしまったのか、美貴の顔をじぃ〜っと
見ていた紺ちゃんの表情が少し曇った。

苦笑しつつトレーを受け取ってレジカウンターへ。

・・・・・焼肉屋で暴れ食いする事を思えば、レバ刺し2皿分で喜んでもらえる
んだから・・・・・ま、いっか。

「はい、どうぞ」

すると、ニマッと微笑んで袋を受け取る紺ちゃん。

「ありがと美貴ちゃん」

「よし、早く帰って食べようね」

「うん♪」

・・・・か・・・・可愛い・・・・

「でも・・・・身体が冷えて風邪引きそうだから先にお風呂ね」
238 名前:Usual days 投稿日:2006/01/05(木) 22:11
ほら、ボンッて赤くなった。

何を今さらって思うけど、こんなところも大好き。

でもそのうち、こんな事くらいじゃ恥ずかしがらなくなっちゃうのかな。

そんなの嫌だな、このままでいて欲しいな。

・・・・でも、何だか矛盾してるね。

少しずつ開発して、いつかは美貴と普通にエッチなことができるようになったら
いいな・・・・な〜んて思ってる癖に、一方では変わらないで欲しいって。

でもね、以前よりはそっち系のストレスって感じなくなった。

だって、こうして腕を組んで歩くだけでも普通に幸せを感じる事ができる訳だし、
別に慌てる必要なんて無いって思えるようになったから。

「こぉ〜んちゃん」

「はい?」

「愛してる」

「えぇ?」
239 名前:Usual days 投稿日:2006/01/05(木) 22:12
・・・クスッ。

びっくりまなこで美貴の顔を2度見3度見。

・・・もう一度こっち向け・・・

「あの・・・・」

・・・よし、もらった・・・

チュッ!

「わわっ・・・なっ・・・なっ・・・」

「ヘヘェ〜、い・た・だ・き!」

「・・・・・・・・バカ」

・・・・・ほらね?

紺ちゃんと一緒なら、いつだって美貴の心はぽっかぽか。
240 名前:たまえす 投稿日:2006/01/05(木) 22:13
>>230 名無飼育さん様
ありがとうございます。
どうぞ宜しくお願い致します。

>>231 名無猫様
ありがとうございます。
こんみきはいつまでもラブラブでいて欲しいなと・・・

>>232 無名し読者様
ありがとうございます。
休み中にもっと更新したかったのですが、田舎に帰って
ぼ〜っとしていたら、あっという間に終わってしまいました。
241 名前:たまえす 投稿日:2006/01/05(木) 22:20
小刻み&不定期な更新になるかと思いますが、今年も宜しくお願い致します。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
242 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/06(金) 09:34
更新お疲れ様です。
この純愛って感じがいいですね。
これからもこの2人を見守っていきたいですw
243 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/06(金) 22:04
更新お疲れ様です。
新年早々可愛い2人をありがとうございました。
244 名前:Usual days 投稿日:2006/01/07(土) 21:24
「紺ちゃんお部屋に行ってて。美貴お風呂の用意しちゃうから」

「は〜い」

バスルームに消えた美貴ちゃんを見送って、お部屋の電気をポチッとつける。

さ〜てと、着替えを出してっと。

引き出しを漁っていると、部屋の感じが何処かいつもと違う。

違和感を覚えた壁の方を見てみる。

・・・・・あれ?

こんな所に・・・・鏡・・・・あったっけ・・・・

目をコシコシとこすってもう一度良く見てみる。

「あぁ〜〜〜っ!」

・・・び・・・・・びっくりした。

なんと壁に貼られていたのは、私の等身大ポスター。

これって確か・・・・・
245 名前:Usual days 投稿日:2006/01/07(土) 21:25
適当にササッと浴槽を洗ってから、ピッと湯張りをセットしてバスルームを
出ようとした時、部屋の方から紺ちゃんの絶叫が聞こえた。

・・・・ゴミを捨て忘れたからゴキちゃんでも出たか?・・・・冬なのに。

慌てて行ってみる。

パタパタパタ・・・・・

「どーしたの紺ちゃん・・・・・あ〜・・・・それかぁ」

部屋に入ると、自分のポスターとにらめっこしながら目をパチクリしている。

「美貴ちゃん・・・・・・これ・・・・・どうしたの?」

「ん?・・・・・・・試しに応募したら・・・・当選しちゃった・・・・・あはは・・・・」

「・・・・・・・はぁ」

あれ、反応がいまいち。

「ね、凄くない?」
246 名前:Usual days 投稿日:2006/01/07(土) 21:26
もっと喜んでくれると思ったのに・・・・

「紺ちゃん?」

真面目な顔で美貴の方に振り向くと、小さく溜息をついて。

「美貴ちゃんが当ったのは凄いと思うけど・・・・でも・・・でも、CDを買って応募
してくれたファンの人が一人落選しちゃったって事ですよね・・・・・」

「・・・・・・・・あ」

「どうしてそーゆーことするんですか?」

ちょっと得意になっていた美貴の心は深い谷底に向かって真っ逆さまに落ちて行った。

・・・何考えてんだ私・・・

言われてみればごもっとも。

「・・・・・ごめん」

「いつだってリアルフィギュアがそばにいるのに。美貴ちゃんは本物よりもポスター
の方がいいの?」

「・・・・・ごめん」
247 名前:Usual days 投稿日:2006/01/07(土) 21:27
あまりの情けなさに半泣きになってると、ふわっと温もりに包まれた。

「ほら、美貴ちゃんの分はここにあるじゃない、限定1個の3D立体ポスター。・・・・しかも・・・・」

チュッ!

「今ならもれなくチューも付いてきます」

「・・・・うん、やっぱ・・・こっちの方がいい・・・・」

「当っちゃったモノは仕方ないですから大切にしてくださいね?」

「うん・・・・・ごめんね・・・」

「あ・・・・そうだ、どこかにマジックありましたよね・・・・・」

「・・・・・うん、そこの一番上の引き出しの右側」

「・・・・あれ・・・・っと・・・・んしょ・・・あ、あった」


・・・・・・・?
248 名前:Usual days 投稿日:2006/01/07(土) 21:28
ニッと笑うと、つかつかとポスターに歩み寄ってササッと自分のサインを書いてしまった。

「限定一枚ですからね?」

「おっ・・・・・・すっげ・・・」

「エヘヘ・・・・・ん・・・・・・っと・・・・はい、宛名入りです」

「ほ?」

サインの下には・・・・

『愛する美貴ちゃんへ』という文字が、でっかいハートマークとともに添えられていた。

「紺ちゃん・・・・・」

思わずギュッてして。

「・・・・ありがと」

ピピ・・・ピピ・・・ピピ・・・・・・・
249 名前:Usual days 投稿日:2006/01/07(土) 21:29
美貴ちゃんに抱きしめられてポ〜っとしていたら、お湯張り完了のブザーが聞こえた。

「あ・・・・美貴ちゃん・・・・お風呂・・・」

「うん、入っちゃおっか」

出しておいた着替えを取って、美貴ちゃんに手渡して。

「今日は私が洗ってあげます」

「え!・・・・・・マジで?」

「覚悟してくださいね」

「え゛っ・・・・・う・・・うん、するする〜〜!」

嬉しそうな振りしてバスルームに行こうとする美貴ちゃん。

・・・クスッ、本当は自分だって恐い癖に・・・

そう言えば・・・ポスターを見て、ふと気になった事が一つ。

「美貴ちゃ〜ん」

「ん〜〜〜?」

「まさか・・・私のポスターにチューとかしてませんよね?」

『ガッシャ〜〜ン・・・・・ドタッ!』



・・・・したんだ・・・・

250 名前:たまえす 投稿日:2006/01/07(土) 21:32
>>242 名無し猫様
ありがとうございます。

純愛って、何だか文字を見るだけでも照れてしまいマス。


>>243 名無飼育さん様
ありがとうございます。

こんな物でも・・・少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。
251 名前:たまえす 投稿日:2006/01/07(土) 21:37
エルダついでにちょっと足を伸ばして垣さんお勧めのタコ焼きを食べてきました。
食いしんぼ達が絶賛するだけのことはあると思いました。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
252 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/08(日) 10:28
更新おつかれさまです。
等身大ポスターですか・・・・・・当たらなかったなぁ。
みきてぃのせいだったのかなw
253 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:20
「美貴ちゃん・・・・派手な音がしたけど・・・・・大丈夫?」

ちょっと心配になって様子を見に行ってみると・・・・

バスルームの前で、思いっ切りひっくり返した洗濯物やらタオルやらにまみれて
ジタバタしている。

「あたたたた・・・またコケちった・・・酷いよ紺ちゃん」

「だって、まさかホントにしてたなんて・・・・」

「ちょっと待ってよ・・・・よいしょっと、いてて・・・ちゅーしたなんて美貴言ってないし」

「ほぉ・・・・そうですか?」

じぃ〜っと美貴ちゃんの顔を覗き込むと、微妙に視線を逸らして合わせようとしない。

「ポスターの口のところが・・・・ふやけてましたよ?」

「嘘だぁ・・・そんなにしてないって」

「はい嘘です」

「・・・・・・・あ」

「ほらやっぱり。そんなにしてないって事は・・・・してたんだ」

「・・・・・・・」
254 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:21
あれ、黙っちゃった。

散らばった洗濯物を拾うとそのまま洗濯機に放り込んで。

「別に隠す事じゃないのに」

ささっと脱いで髪を上げると、自分のジャージと下着も洗濯機に入れて洗剤を入れて
スイッチ・オン。

「美貴ちゃんも脱いだの入れといてね」

まんまと釣りに引っ掛かって悔しそうな美貴ちゃんは置いといて浴室へ。

クスクスッ・・・・ホントに可愛いんだから。

キーッ・・・・パタン

「どうしてさぁ・・・・美貴って・・・・紺ちゃんのあんな単純な引っ掛けに・・・
いっつも引っ掛かるんだろ・・・・おっかしいなァ」

「いいじゃないですか別に。紺野としては、あんなポスターでさえも愛してくれる
美貴ちゃんがとっても嬉しかったりするんですから」

「・・・・・マジで?」

「どうして美貴ちゃんていっつも、悪い事をしたようなリアクションをするんですかねぇ」

「ん・・・・それは・・・昔身についた習慣だから・・・・違う違う、やっぱ紺ちゃんにさ
・・・変態・・・とか言われたら・・・立ち直れなくなりそうじゃん?」
255 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:23
「私に対してだけの変態行為なら怒ったりしません」

「え?」

「・・・・・あ」

「・・・いや・・・あの・・・・さ、今何気に凄い事・・・・言ったよね・・・」

「だって、美貴ちゃんが他の人に変な事したら嫌じゃないですか」

「キャ〜〜ッ、だったら紺ちゃんになら変な事をしてもいいんだ!」

「あわわ、いっ・・・いつもしてるじゃないですか!」

「ふぅ〜ん・・・・いつも?・・・・あんな程度の事が紺ちゃん的には変な事だったの?」

「な・・・・何ですかァ〜・・・・」

「ほいっ、いただき」

美貴ちゃんの身体を洗おうと思って泡立てていたスポンジが、手からスポンと無くなった。

・・・・・ヤバイ。

勝ち誇ったような表情で迫ってくる。
256 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:24
「美貴をイジメる悪い子には、お仕置きをしないとねぇ・・・」

いい様に振り回されてばかりじゃ、面白くない。

スポンジを取り上げて手を掴んだ途端、涙目になっていく紺ちゃん。

ただ洗ってあげるだけなのに、なんだかすっごくイケナイ事をしているみたい。

もぉ〜〜〜ゾクゾクするの!

マジたまんないって。

紺ちゃんの可愛い手を指先から丁寧に泡立てていく。

まだ手だけなのに、思いっ切り腰が引けてるし。

ま、どうせいつも大事な部分に差し掛かると逃げられちゃうんだけどね。

でも美貴は、こんな羞恥心全開の紺ちゃんを見れるだけで大満足。

ぷにぷにの二の腕から背中へ。

ほら、もう淡い桃色に変化している肌理の細かい肌。
257 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:25
「紺ちゃん」

「は・・・・・はい」

「今日、ごめんね?・・・美貴の寝言で恥ずかしい思いさせちゃってさ」

「・・・・あ・・・・いえ・・・・私こそごめんなさい」

「紺ちゃんが謝る事ないじゃん」

「だって、美貴ちゃんに心配掛けちゃったから・・・」

「しょうがないよ、矢口さんに聞いたら相当凄い事言ってたみたいだし。あれじゃ誰だって
逃げると思うもん」

・・・・・・・ん?  

いつもなら胸を洗う時にも抵抗するのに、気付いていないのかな?

会話の方に意識が行っちゃってるのか・・・・・・ならば。

「いつもあんな事ばっかり考えてる訳じゃないからね?」

「でも・・・・全然心に無ければ・・・・夢とかには出てきませんよね」

「うん・・・・まぁ・・・そりゃ〜ちょっとは・・・ね」
258 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:25
・・・・うおぉぉぉぉぉぉぉ〜っ・・・・こ・・・この感触・・・もぉ〜たまんない!

スポンジはさっきから洗面器に浮かんだままで。

泡立てた素手で背後から胸をムニュムニュ・・・・・

「でも・・・・嬉しい」

「えっ?」

「だって、エッチなのは恥ずかしいけど・・・・でも紺野の夢を見てくれているんだもん」

そんな優しい言葉が美貴の胸を直撃した。

「・・・・・紺ちゃん」

思わず背中からそっと抱き締める。

「・・・ありがと・・・・紺ちゃん・・・・」

「あ・・・・・美貴ちゃん、身体が冷たい・・・・もういいから温まって?」

「あ・・・・う、うん・・・・じゃ、はい」

慌てて洗面器に浮かんでたスポンジを取って、紺ちゃんに手渡す。
259 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:27
・・・・ま、今日は思い掛けなく紺乳を堪能できたから良しとするか・・・・

立ち膝になって下半身を洗い出した紺ちゃんの曲線美を眺めつつ、ふとある事を
思い出した。

「紺ちゃんさー、今日矢口さんの言ってたほら・・・・あれって何?って聞いたじゃん」

「あ〜・・・・そう言えば、後で2人だけになった時に教えてくれるって・・・」

「そう・・・・それ・・・」

「で、何なんですか?」

「えっとね・・・・ここの・・・」

紺ちゃんのお尻をちょんと突っつこうとして指を伸ばした時、マットの泡で膝が滑って。

・・・・・ズルッ!

「あっ!」

「えっ?」

またタイミング良く美貴の滑った音に驚いて立とうと前屈みになった紺ちゃんの
まさにその部分に、美貴の人指し指が・・・・・
260 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:29

『 プスッ! 』


あ・・・・・・・


「ギ・・・・・」

「・・・・・・・ギ?」

「ギャ〜〜〜!」

『ザッバ〜ン!』

絶叫と同時に泡まみれのまま浴槽に飛び込んでしまった。

あっちゃ〜・・・やばい・・・・

「あ〜・・・あの・・・ご・・ごめん!今のは事故だから・・・・」

「もぉ〜ばかぁ〜!」

「で・・・・でもさ、意味は分かったでしょ?」

「な・・・・口で説明してくれれば分かります!・・・・うぅぅ・・・」

「あ・・・・まぁ・・・そりゃそうだけどさぁ・・・どうして矢口さんがやめてって
言ってたのかが良く分かって頂けたかと・・・・」
261 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:30
「・・・・・バカ」

あらら・・・・いくら事故とはいえ、ちょっと可哀想だったかな・・・

茹で蛸みたいに全身が真っ赤になっちゃって。

「ごめんってば・・・・でもさ、紺ちゃんにだけなら変な事してもいいって、さっき
言ってくれたじゃん」

「うぅぅぅぅ・・・」

「ねぇ・・・・謝るからさぁ・・・機嫌直してよ〜」

美貴に背中を向けたまま、ずーっと唸ってる。

・・・・・ダメかなこりゃ。

諦めて自分を洗ってから、そっと浴槽の隙間に忍び込む。

「紺ちゃ〜ん」

肩をちょんと突っつくと、ビクッと反応する。

「ごめんってばさぁ・・・・」
262 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:31
チラッと美貴を見ると、また背中を向けてしまう。

「そっか・・・・許してくれないか・・・・そうだよね、美貴が悪いんだもんね」

できるだけ悲しそうなト―ンで呟いて反応を見てみる。

すると、チラチラとこちらの様子を窺っている。

・・・・・どうやらそれ程怒ってはなさそうだね・・・・

「グスッ・・・・先に上がってるね?・・・・ごめんね・・・・」

そう言って立ち上がりかけたら・・・・

「美貴ちゃん!」

ザバッと振り返って美貴にしがみ付いてきた。

もう一度しゃがむと正面に向き直って抱き締める。

「ごめんね・・・」

「・・・びっくりした」

「でも・・・本当に事故だからね?」
263 名前:Usual days 投稿日:2006/01/09(月) 19:33
「・・・・・・うん」

「ごめんね・・・痛かった?」

「・・・なんか・・・・変な感じ・・・」

「そっか・・・・」

抱き締めてる美貴の耳元でまだ小さくハァハァしてる紺ちゃん。

「大丈夫?」

「・・・・・うん」

「上がろっか・・・・」

「・・・・・うん」

ハァ〜・・・・美貴の方が驚いたっつーの。

でも・・・・危なかった。

もう少し下に逸れていたら・・・・・

初めてがこんなアクシデントでなんて・・・・・嫌だもん。
264 名前:たまえす 投稿日:2006/01/09(月) 19:34
>>252 名無し猫様
ありがとうございます。

私もハズレでした。
でもこんな風に考えればちょっとは気が晴れるかな・・・・なんて(^^)
265 名前:たまえす 投稿日:2006/01/09(月) 19:35
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
266 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/10(火) 23:35
更新おつかれさまです。
みきてぃ大分がまんしてますね。
そっちの方がなかなか進まない二人の関係も、らしい感じがいいですねw
267 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:35
洗い終わってた洗濯物を乾燥機に突っ込んでから、お茶セットを用意して部屋に戻ると・・・・・

美貴の写真集をじぃ〜っと眺めている紺ちゃん。


・・・・・・ん?

訂正。

美貴の写真集越しに、お皿に盛ったパンをじぃ〜っと見詰めている。

「先に食べてて良かったのに」

「え?・・・・あ・・・・いえ、大丈夫です」

「あははは・・・何だそれ。写真集見てる振りしてパンとにらめっこしなくたって
・・・・・・ホント可愛いんだから」

「いえ・・・あの・・・・写真集も見てたもん」

「プッ・・・・゛も″・・・・・ね。何も今見なくてもいいじゃん、紺ちゃんにはちゃんと
あげたんだし。それこそさっきの紺ちゃんじゃないけど、本物がここにいるのに・・・って」

「・・・・・まぁ・・・そーなんですけど、ん〜〜・・・どう言ったらいいんだろ・・・
写真集って、美貴ちゃんの美味しいところがギュッと濃縮されていて・・・・・さらに
美味しくなっていて・・・・何度見ても・・・・・あれ?やっぱ変かなァ」
268 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:36
「あははは、そっか・・・・・うん、なんか分かる気がする・・・・美味しい所か・・・・
ん〜・・・でもやっぱ新鮮ぴっちぴちな本物の方が美味しいゾ?・・・・食べてみる?」

「な・・・・・・そうじゃなくって・・・・うらやましいなぁ〜って・・・・」

「あ、赤くなった・・・・・・ん、どーして?だって紺ちゃんの方がナイスバディじゃん、
美貴は紺ちゃんの方が羨ましいけど?」

「ううん、だって私なんか全体的にバランスが悪いし・・・・美貴ちゃん手足が長くて
カッコいいし顔がちっちゃくてステキだし」

「そっかぁ?」

「そーです」

コポコポッと入れたローズティー。

「はい、熱いかんね?」

「うん、ありがと・・・・・じゃ・・・はいどーぞ」

手にしたパンを半分にちぎってすっごい笑顔で美貴に差し出す。
269 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:37
「あ・・・・美貴はいいから・・・」

そう言ったら、一瞬・・・え?って顔をしてから手を下ろして。

「・・・・・美貴ちゃんと一緒に食べようと思ったのに・・・・」

さっきまでの笑顔がサーッと曇って行く。

・・・・あ〜・・・・下向いちゃったじゃん・・・・ピ〜ンチ!

「あの・・・ねぇ・・・・ほら・・・・やっぱりちょっとお腹が空いたかなァ〜・・・なんて・・・・」

・・・・・反応無し。

「美貴も食べよっかなぁ〜・・・・紺ちゃん、美貴にも頂戴?」

「はい、どーぞ。美味しいですよ?」

フッと上げた顔は何と・・・・・満面の笑み。

「・・・・もしかして美貴、またハメられた?」

「いえいえ、本当に美味しいですから」

「・・・・いやぁ〜・・・そーでなくて・・・・」
270 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:38
ちっちゃく千切ったパンを美味しそうに口に運ぶめっちゃ笑顔の紺ちゃんが本当に可愛くて。

・・・・クスッ、ま〜だ美貴の魅力は食べ物に負けてるのかなァ・・・・

そんな美貴の気持ちを知ってか知らずか、まるでリスがドングリの山に埋もれて
ほっぺの袋を一杯にしているみたいに、ニコニコ顔で美貴を見詰めている。

「こぉ〜んちゃん」

「はい♪」

「可愛いね・・・・・」

「・・・・ングッ・・・・ケホケホ・・・・あの・・・・え?・・・・」

「あは、だいじょ〜ぶ?・・・・あ、ほら・・・・こっちのも美味しそうじゃん」

美味しい物を食べている時の紺ちゃんの表情って、本当に幸せそう。

見ているこっちまでもが幸せになってくる。
271 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:39
何気に美貴の食生活も影響を受けてきて、以前まではタンパク質一辺倒だったけれど、
炭水化物も採るようになってきた。

それにしても・・・・・

「どーしてそんなに食べてるのに太らないんだろうねぇ・・・・・」

「ふぇ?・・・・・・・あぁ・・・・やっぱり食べ過ぎかなァ・・・・でも・・・・」

「いいんじゃん?別に・・・」

「そう言えば・・・・こないだメイクさんから聞いたんですけど、ゆっくり食べる人って
太りにくいらしいですよ?」

「へ〜、そーなんだ」

確かに食べるのは遅い。

相当遅い。

他の人なら間違い無く張り倒してるんじゃないかってほど遅い。

劇症型だった美貴の性格も、そんな紺ちゃんと一緒にいる事が上手く作用して多少
マイルドになったんじゃないかって、よっちゃんも言ってた。
272 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:40
「ごちそうさまでした〜」

「あれ、もういいの?もしかして抑えてる?」

「ん〜ん、もう寝る前だし・・・・」

「そっか・・・・遠慮しなくてもいいよ?好きなだけ食べてさ。美貴は紺ちゃんの美味し
そうに食べてる顔を見てるのが大好きだから」

「え?・・・・・ん〜〜・・・・・」

あれぇ〜・・・ホントに遠慮してたのか。

悩んでるし・・・・

「じゃあこれで最後にして・・・・残りは朝にしましょうね・・・・・・・はい」

またまた笑顔でパンプキン・パイを一切れづつ小皿に取り分けて。

「クスクスッ、朝はそれじゃ足りないんじゃない?」

「え・・・・・・」

「ご飯も・・・・炊いとく?」

「あ・・・・・ご飯も・・・・・いいなぁ・・・・」

「あははは・・・・おっし、決まり!」
273 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:41
・・・    ・・・    ・・・    ・・・    ・・・

お腹も一杯になったし。

・・・・ちょっと・・・・食べ過ぎたかなァ・・・・

美貴ちゃんが洗濯物を片付けている間ベッドに腰掛けて、もう一度写真集を開いてみる。

すました顔、ちょっと恐い顔、お茶目な顔・・・・・・

確かにいい表情を押さえてるよね。

でも・・・・・私の方が、もっと色んな美貴ちゃんのことを知ってるもん。

な〜んて、カメラマンさん(女性でもカメラマン?)にプチジェラシー。


「シェリーって、どういう意味か・・・知ってる?」

「へ?」

不意に声を掛けられて顔を上げると、穏やかな表情を浮かべた美貴ちゃんが隣に腰掛け
て、優しく肩を抱いてくれた。

「ううん・・・・・わからない」

「紺ちゃんの事」

「え?」
274 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:42
「フランス語でね、愛しい人って意味なんだってさ」

「・・・・ふぅ〜ん・・・そうなんだ」

「あれれ、リアクション薄いじゃん」

「どうして?」

「えぇ〜〜・・・・何でそんななの?美貴の愛しい人と言ったら・・・紺野あさ美じゃん」

「・・・・あ」

ゆっくりとベッドに倒されて。

「このくるくるの髪も」

···チュッ

「このおでこも」

・・・チュッ

「このお鼻も」

・・・チュッ
275 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:43
「このほっぺも」

・・・チュッ


・・・あ・・・来る・・・


「この・・・お耳も」

・・・チュッ

「えぇ?」

「ん?」

「・・・・ううん」

そっと目を開けると目の前には・・・

してやったりの満足そうな美貴ちゃんの顔。


・・・やられた・・・・

「・・・・・ずるい」
276 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:43
「どうして?」

「だって・・・・順番が・・・」

「何の?」

絶対知ってるくせに。

・・・ほら、その証拠に・・・・すっごい笑顔。

「・・・・意地悪」

「へへへっ」

そう微笑むと、両手の人差し指を私の頬にピッと当てて・・・

「プクプク・・・・・柔らか〜い」

「美貴ちゃん!」

「ん? ・・・ンフフッ・・・・プクプク・・・」

「だ・・・だから・・・・」

もう一度、スッと美貴ちゃんの腕に抱きしめられて。

ピッタリ頬を寄せ合って・・・・・
277 名前:Usual days 投稿日:2006/01/12(木) 22:44
「こぉ〜んちゃん・・・愛してる・・・・・・」

「・・・・み・・・・美貴ちゃん」

「おやすみ・・・」

そのまま少しずつほっぺがずれて行って・・・・

「・・・・ん」

私・・・美貴ちゃんのキスが好き。

だってほら、こんなに美貴ちゃんのドキドキが伝わってくるんだもん。

抱き締めてくれているその腕から・・・・

重なり合ったその胸から・・・・

そっと触れたその唇から・・・・


また私の夢・・・見てくれたらいいな。


・・・ おやすみなさい ・・・

278 名前:たまえす 投稿日:2006/01/12(木) 22:45
>>266 名無し猫様
ありがとうございます。

本当に・・・進まないにも程がありますよね・・・

(作者)☆\(- - #) バキッ
279 名前:たまえす 投稿日:2006/01/12(木) 22:46
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
280 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/13(金) 21:19
この2人はこのままでいてほしいって感じがありますね。
こんこんはやっぱり食が1番ですよねw
281 名前:Usual days 投稿日:2006/01/14(土) 21:52
紅白歌合戦。

本番前の控え室での夏先生の言葉に、19人が・・・・いや、先生を含めた20人
の気持ちが一つになった。

〜今、一番最高に輝いているモーニング娘。を必ず見せるように〜

出番を待つ間、苦手な部分のイメージトレーニングを何度も繰り返す。

一番若いから・・・・とか、まだ経験が浅いからという理由に逃げたくなんか無い。

私だって19人の一人。

絶対に先輩達の中に埋もれたくない。

ちゃんとした19分の1になりたい。

ダンスレッスンの時に、卒業メンバーだけのフォーメーションを見た時、もの凄く
驚いたのと同時にすっごい感動した。

確かに、ハローの時とかに踊る機会はあるだろうけど、動きは全く別の物。

いつもオバチャン扱いされている中澤さんや保田さん、時々腰をトントンしてる
飯田さん、何ヶ月も動いていないはずの矢口さん。

残りの5人だって、自分のツアーはやってるけど、このメンバーだけっていうのは
何年もやっていないはず。

それなのに、いざ踊り始めるとそこには、私が初めてテレビで見た時そのまま
のモーニング娘。がいた。
282 名前:Usual days 投稿日:2006/01/14(土) 21:53
私がこれだけ素敵にカッコ良く踊れるようになるには、あとどれだけ頑張れば
いいのだろう。

「小春ちゃん」

「あ、はい」

「ほら、まだドキドキしよる」

呼ばれて振り向くと、道重さんにふわっと抱き締められて。

「だって・・・小春すっごい緊張してます・・・・」

「大丈夫やけん・・・・・」

道重さんの柔らかな優しい声でそういわれると、本当に大丈夫って思えて
くるから不思議。

「はい・・・・ありがとうございます、落ち着きました」

「よし。例の事も・・・・・心の中に・・・・ね?」

「もちろんです」

「うん、頑張ろーね」
283 名前:Usual days 投稿日:2006/01/14(土) 21:56
返事の代わりにウサちゃんピ〜ス!

すかさず返ってくる元祖ウサちゃんピ〜ス。

ウフッ、可愛いなぁ〜道重さんて。

・・・・・例の事。

そう、さっき中澤さんと吉澤さんからみんなに伝えられた事。

・・・・ある1人のメンバーを除いて。

別に何かをやらかそうとかそういうのじゃなくて、メンバーの気持ちの問題。

私には、どうしてそういう事になったのかは良く分からない。

ただ、みんなそれぞれが心に引っ掛かっていたようで。

「これは強制でもお願いでもなんでもないんよ。ただ、みんなの心の中に・・・
もしそういう思いがあるんやったら、そんな気持ちも持ってこの曲を歌って欲しい
・・・ただそれだけなの」

中澤さんのその言葉を聞いて、全員が無言でうなずいた。。

「よし、いくぞ!」

「「「 はい!」」」

その後19人全員が揃い、夏先生のしょいで気合いを入れると、それぞれのグループ
の出待ち位置へと散って行った。
284 名前:たまえす 投稿日:2006/01/14(土) 21:57
>>280 名無し猫様
ありがとうございます。

そうなんですよね。いつ大人の階段を昇ってしまうのかと思うと
お父さんは心配で・・・・w

食べてる時のこんこんを見ていると、とても幸せになれます。
285 名前:たまえす 投稿日:2006/01/14(土) 21:58
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
286 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/16(月) 02:46
更新おつかれさまです。
紅白ですか。結構見ごたえありましたね。
当たり前ですが1人1人のカットが少なかった・・・
287 名前:Usual days 投稿日:2006/01/16(月) 22:50
NHKホール。

自分達のコンサートとはまるっきり違った初めて経験する雰囲気で、他の出演者
の人達からも緊迫感が感じられる。

ステージの上手側にスタンバイしながらも、今、目の前で歌っているはずの松浦
さんの曲も耳に入らない。

テンションが上がっている自分を何とか落ち着かせようとすればするほど、反対
に気持ちは焦って行く。

今さら焦ってもどうにもならないじゃない。

間違い無く完璧に仕上げたはず。

・・・・でも・・・本当に大丈夫?

そんな事を心の中で繰り返していた時、ふと頭の中で何かを感じた。

『・・・・深呼吸・・・・してごらん?』

・・・・え?

『ほら、大きく息を吸って・・・ゆ〜っくり吐いてみて・・・』

・・・えっ?・・・・何?

キョロキョロと辺りを見まわしていると・・・
288 名前:Usual days 投稿日:2006/01/16(月) 22:51
『ほら早う・・・・おぉ〜きく吸って・・・・ゆ〜っくり吐いて・・・』

感じるがままに大きく深呼吸をしてみる。

2回、3回とするうちに、不思議と落ち着いてきた。

『ほら、もうへーきやろ?』

・・・・この声は・・・・

頭の中で優しく響いた声の主を確信して、その姿を探す。

すると、紺野さんの後ろからひょいと顔を出したのはにっこりスマイルの道重さん。

反響しているステージの音。

耳元で喋らないと声なんか聞こえないはずなのに、確かに聞こえた。

小春も思いっ切りの笑顔を返す。

・・・はい、もうへーきです、ありがとうございます・・・

『よし、今日も可愛いよ!』

そう感じたのと同時にバチッとウインクが返ってきた。

・・・・道重さんて凄い!
289 名前:Usual days 投稿日:2006/01/16(月) 22:52
「愛ちゃん、出たよ〜ミラクル&交信ジュニアがまたレベルアップ・・・」

「なんが?」

「あ、ほらまた・・・・今2人で交信してたでしょ〜に」

「ガキさん全然わかってくれないから」

「はぁ?」

「さっきからずぅ〜っとあっしが頑張ろうねって思いを伝えようとしてたのに・・・・
全然気付いてくれんのやもん」

「うぇ?・・・・・いつ?・・・・・いつに?」

「もういい」

「ちょお〜っと愛ちゃ〜ん」

プイッと顔を背けちゃった愛ちゃん。

だけど・・・・・・

しっかりと握ってくれてる手はとても温かい。

・・・・うん、頑張ろうね。
290 名前:Usual days 投稿日:2006/01/16(月) 22:53
長いようで短い、けれどとっても中身の濃かったステージが終り、地下の控え室
へ戻って、出迎えてくれてる夏先生やスタッフさん達と成功を喜び合う。

その後、いつものように円陣を作っての終りの締めは、今日は19人全員で。

みんなが集まったところで中澤さんがゆっくりと話し始めた。

「お疲れさまでした。私的には最高のステージができたと思っています。この19人
じゃなきゃ出来ない最高の・・・・・・全員の気持ちが一つに合わさって、こんなに
も素敵でパワフルなパフォーマンスを創り出すことができました。そして・・・・」

みんなの視線が、自然と1人に集まってくる。

「・・・・・・え?・・・・・な・・・・何?」

ほら、その視線に気付いてそわそわしている。

「矢口、一歩前」

中澤さんがそう言うと、更に落ち着きが無くなって慌て出す矢口さん。
291 名前:Usual days 投稿日:2006/01/16(月) 22:56
「な・・・・何?・・・・おいら・・・・何か失敗した?」

「ほら、早うしぃ〜や」

「う・・・・・うん・・・・・・何だよぉ・・・」

恐る恐る前に進んだ矢口さん。

訳が分からず挙動不審になっている。

中澤さんの目配せにうなずいた吉澤さんはゆっくりと矢口さんの方に向き直って。

「この今日のステージは、私達の中ではもう一つ特別な意味を持っていました。
それは、この紅白のステージを、19人でのLOVEマシーンを矢口さんのために
・・・・娘。としての矢口さんの卒業式のつもりで歌おうって・・・・みんな
でそういう気持ちを込めて歌いました」

「・・・・・・え?」

「小春・・・」

「はい!」

こっそり用意していた花束を受け取っていた私は、矢口さんの前に歩み出る。
292 名前:Usual days 投稿日:2006/01/16(月) 22:58
「矢口さん、ご卒業おめでとうございます」

全く理解できていないという様な表情で、差し出した花束を見詰めている。

「・・・でも・・・・だって・・・・それじゃ・・・・」

「あんな、世間一般の見方っちゅーのは変わらへんし変えられへん。でもな矢口、
私達の心の中ではずーっと思っていた事なんよ。始まる前に夏先生も言ってた
やん、この19人の中の一人でも欠けてたら今日は無かったって。あなたも娘。
の歴史の掛け替えのない1人なんよ。本当はちゃんと送り出してあげられれば
いいんやけど、こればかりはどうしようもない。せやから、私らみんなの気持ち
として、今日揃ったこの全員で矢口を卒業させてあげようってな」

既にボロボロに泣いてしまってフラついている矢口さんを、安倍さんが支えてる。

「ホント言うと正直、NHKの紅白でまさか全員で歌えるとは思わへんかった。でも、
神様がこういう機会を作ってくれたんやし、メンバー全員が同じ気持ちを持って
いてくれたんやから。私達みんなの気持ち・・・・ほら、早う受け取りや。」
293 名前:Usual days 投稿日:2006/01/16(月) 22:59
「はい、矢口さん」

「うっ・・・・ううっ・・・エグッ・・・あ・・・ありがとう・・・・・ヒック・・・
みんな・・・わぁぁぁぁ・・・・」

私が渡した花束を受け取ると、思いっ切り泣き崩れてしまった。

慌てて安倍さんがしゃがんで抱き起こしてよしよしってしてる。

不意に頭をグリグリされて振り向くと、吉澤さんが笑顔でうなずいていて。

そのまま肩を引っ張られて道重さんの前にポーンと押しやられた。

「良かったね・・・・小春・・・」

そう言って笑顔で私を抱きしめてくれた道重さんの可愛い瞳からも涙が溢れていて。

「・・・・・はい。私、モーニング娘。に入る事ができて本当に良かったです」
    

・・・私もしっかりと娘。の歴史に残れるようにもっと頑張らなくちゃ。

「うん、これからも一緒に頑張ろうね」

「はい!」
294 名前:たまえす 投稿日:2006/01/16(月) 23:00
>>286 名無し猫様
ありがとうございます。
カット割りは・・・まあ、あの時間であの人数ではいた仕方ない
のかと。取り敢えず、文字通り全員でのステージを実現してく
れた事が嬉しかったです。
295 名前:たまえす 投稿日:2006/01/16(月) 23:01
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
296 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/19(木) 00:41
更新おつかれさまです。
かおりんの恋人?本領発揮ですかねw
かおさゆもマイナーですが好きでした。
矢口さんの卒業紺はやってほしかったですね。
やっぱり歌うのは好きみたいですしがんばってほしいです。
297 名前:Usual days 投稿日:2006/01/22(日) 13:47
「落ち着いたかい?」

「ん・・・・・グシュッ・・・もぉ〜〜ボロボロ・・・・」

「ちーっちゃいクセに、どこからそんなに涙が出てくるんだろーねぇ」

「フンッ・・・・じゅる・・・ 」

「わっ、汚ね〜なぁ矢口・・・・ほらティッシュ・・・・あんまし泣くと本当に縮むから」

「グスッ・・・ほっとけっつーの」

「んふふ・・・・ほっとけなぁ〜い」

「・・・・アホなっち」

「あれ?・・・・ふぅ〜ん、そんなこと言っていいの?」

「どーせ言い出しっぺなんでしょ?」

「ブゥ〜〜!」

「・・・・・・え?」

「残念でした。なっちではありませ〜ん」

「じゃ・・・・誰?」
298 名前:Usual days 投稿日:2006/01/22(日) 13:48
「そーれは教えられまへんなァ」

「え〜・・・いいじゃ〜ん」

「裕ちゃんが全員だって言ったっしょ」

「・・・・・・うん」

「みんなの思いってのはホント。身内だけでこそっとやるんだったら絶好のチャンスだって」

「でもさ〜・・・」

「言い出しっぺを知ってどーすんの?」

「いや・・・別に・・・」

「じゃ〜いいべさ」

「裕ちゃん?」

「まさか。言い出しっぺに乗ったのが裕ちゃん。大体さ、自分のライブのMCでさ、
矢口の事を微妙扱いしてた人だよ?」

「な・・・・・ん〜・・・・じゃ圭ちゃん?」

「あのね〜・・・・そっかぁ・・・・絶対なっちに聞いたって言わない?」
299 名前:Usual days 投稿日:2006/01/22(日) 13:49
「うん」

「・・・・ホントに?」

「・・・・なっちぃ」

「うわっ、出たよ〜・・・・ずるいっしょ〜、そのオネダリは・・・」

「絶対に言わないから。ただ心の中で感謝したいだけなの」

「先月のハロモニ。の収録の時に梨華ちゃんがね、卒業してもう半年も経っちゃった
よ〜って言い出して、それからOG組で自分達の卒業ライブの話しになったさ」

「うん」

「したっけ、圭織に抱かさってた小春が、どうして矢口さんの卒業式はやらな
かったんですか?やってあげればいいのに・・・・って」

「・・・・・はぁ?」

「うん。一緒にくっついてた重さんがびっくりして必死に説明しようとしてたけど、
それを聞いてた裕ちゃんが一言ぼそっと・・・・せやな〜って」

「・・・・・・・・」
300 名前:Usual days 投稿日:2006/01/22(日) 13:50
「もうその時には19人で紅白出れるって決まってたからね。ただ・・・OGはいいさ、
もうその場でいつ?どこで?・・・・って話しになったから。ただ問題は、現役メンバー
の中で疑問に思う子がいないかって事。急に矢口が抜けた事で今のメンバーにはかなり
の負担が掛かった訳だし」

「・・・・グスッ」

「だから1人でも反対する子がいたらこの計画は中止しようって。全員が一つになら
なきゃいけない時に・・・・例え1人でも心にモヤモヤを抱えたままステージに立つよ
うな事は避けたいから」

「・・・・うぅぅ」

「リハーサルの時に一人ずつ全員の気持ちを確かめたさ。・・・・みんな何て言ったと思う?」

「・・・・・・」

「み〜んな矢口が大好きだって」

「・・・・・え?」

「嫌な顔をするメンバーなんて誰もいなかった」
301 名前:Usual days 投稿日:2006/01/22(日) 13:52
「みんなね、紅白で19人全員で出場って聞いた時、また矢口と一緒に歌えるって
知った時、凄く嬉しかったって」

「・・・エグッ・・・うぅぅ・・・・ど・・・・どうして・・・」

「仲間・・・・だから・・・」

「・・・・なんでよぉ」

「例え微妙な期間だったにせよ、みんなにとってはちゃ〜んとリーダーだったのさ」

「エグッ・・・エグッ・・・・」

「よっちゃんなんかさー、ステージで勝手にゲリラ発表しちゃおーか・・・な〜んて
言い出すし。流石にそれはヤバイから、だからみんなでそういう気持ちを持って
歌えばいいんじゃない?って。でも・・・せめて花束ぐらいいいよねってなって。
誰か渡したい人〜って聞いたら全員手を挙げたさ」

「うっ・・・・うっ・・・」

「でもやっぱ若さには勝てないね、結局一番早かった小春に決定。で一番遅かった
のが圭ちゃん。藤本に『遅っ!』って突っ込まれてたし。裕ちゃんなんかね、最後
まで駄々こねてたんだよ?俺の矢口なのにって」
302 名前:Usual days 投稿日:2006/01/22(日) 13:54
「・・・・・なっちぃ」

「・・・まだ泣くのかい?」

「んんんん・・・うぅっく・・」

「ほら、こっちにおいで」

こういう時の矢口って、ホントちっちゃい子みたい。

・・・・ま、確かにちっちゃいけど。

膝の上に座らせてしっかりと抱き締める。

こういう時は、周りのメンバーは見ていないふりをしてくれる。

娘。の楽屋内での暗黙のルール。

「あ・・・・そだ、ネタバレついでにもう一つ。その花束を用意してくれたのはね・・・夏先生なの」

「えっ?・・うっ・・・わぁぁぁぁ〜〜っ・・・・」

「誰よりも娘。を理解してくれてる人。誰よりも娘。を愛してくれてる人」

「ヒック・・・エグッ・・・・うっ・・・エェェ〜ン・・・」
303 名前:Usual days 投稿日:2006/01/22(日) 13:56
「裕ちゃん・・・」

「ん〜?」

「・・・・結局なっち、ぜ〜んぶバラしちゃったみたいだね・・・・・」

「ふん、ええんちゃうん?」

「ま〜ね」

「圭ちゃんが一番手ぇ挙げるの遅かったんもバレてるで?」

「な・・・・裕ちゃんがオレの矢口やんか〜って暴れたのもね」

「え゛っ・・・しまったァ・・・圭ちゃん・・・今、オレに勝った思うとるやろ」

「あはは・・・思って無いよ」

「いや・・・ぜ〜ったいに思ってる」

「・・・・ちょっとだけ」

「ま、ええわ。ところで圭ちゃん、この後・・・」

「付き合うよ。どーせ帰るだけだし」

「まだ何も言うてへんし・・・・どや?・・熱燗で・・・」

「お、いいねェ・・・・寂しい同士で年越しってね」

「イカと白子でな」
304 名前:たまえす 投稿日:2006/01/22(日) 13:57
>>296 名無し猫様
ありがとうございます。

さゆみんはキャラもすっかり爆裂していい感じになってきてますね。
矢口さんは、できることならもう少し歌わせてあげて欲しいです。
305 名前:たまえす 投稿日:2006/01/22(日) 14:11
今日のハロモニ。を見て腹筋が痙攣して呼吸困難に陥りました。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
306 名前:Liar 投稿日:2006/01/22(日) 22:11
お疲れ様です。
たえますさんの書く文章はほのぼのしていて大好きです。
石川さんの誕生日がすぎたところで、
石川さんがらみのいしごまがみれたらなぁ〜と思います。
作者さんのペースで頑張ってくださいね。
307 名前:読者のひとり 投稿日:2006/01/23(月) 01:38
いつも楽しく読ませて頂いております。
私も、上記の方同様
>石川さんがらみのいしごまがみれたらなぁ〜と思います。
と思っています(^^
これからも楽しみにしています!
ハロモニ面白かったですね〜
308 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/24(火) 01:31
更新おつかれさまです。
夏先生の涙はなんかジーンときましたね・・・
ハロモニですが個人的にはさゆの「ふぁくば」が良かったですw
まったりがんばってください。
309 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:10
怒涛の年末攻撃をなんとかくぐり抜けて迎えた新年。

ハローの合間にちょっとだけ貰えたお休みは、もちろん真希ちゃんと二人だけで
まったり・・・・・したかったのに。

またしてもお休みは微妙にずれていて。

私がお休みの日は真希ちゃんがドラマのロケやらなんやら。

真希ちゃんがお休みの日は、私がお仕事で。

結局、ゆっくりとデートをしたいという儚い夢は叶えられず。

・・・・・・でも。

こうして来てくれるから。

今日もお仕事が終っておうちに帰ると、お休みなのに待っていてくれた真希ちゃん。

「ただいま〜」

「おかえり〜、早かったねェ」
310 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:11
「だって、早く真希ちゃんに会いたかったんだもん」

「・・・・・・・」

「あれ?・・・・・そこ、リアクションするところでしょ?」

「いや・・・・どーしていきなし押し倒したくなるような事を言うかな・・・・」 

「なぁ〜によぉ・・・いつも普通に押し倒すくせに」

「いやね・・・・今年はもう少しオトナになろうかなぁ〜・・・・なんて思ったりして・・・・」

「いいよ?無理しなくて。我慢は身体に良くないって言ってたじゃない」

「やっぱオトナの女性は耐え忍ぶ事を知らないとね・・・・・今の梨華ちゃんのように・・・」

「・・・・・・・え?」

「何でそんなに我慢してるのさ」

「べ・・・・別に我慢なんて・・・・してないもん」

「ふぅ〜ん・・・・」

「なによぉ・・・・・」
311 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:12
「ま、いっか。・・・・あ〜っ!ちょっと、何で着替えようとしてんの!」

「・・・・・へ?」

「ダメ!今日はちゃ〜んとお風呂を綺麗に洗って用意しといたんだからね・・・
ちょっと待っててね、お湯加減見てくる」

「はぁ・・・・・・」

そう。あれは先週真希ちゃんが来てくれた時のこと。

時間が遅かったし、またいきなり押し倒されてそのまま突入しちゃってもいいように
先にお風呂に入って準備万端整えて待っていたのに。

年末の忙しい日が続いていてしばらく一緒に入っていなかったせいかよっぽど
入りたかったらしく・・・

先にお風呂に入っちゃったって言った途端、拗ねちゃって。

「梨華ちゃ〜ん、丁度いいよ〜♪」

「はぁ〜い」

でも、いつもクールな真希ちゃんにもこんな可愛いところがあるんだなーって。

ちょっと嬉しかった。
312 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:13
「最近・・・・恥かしがらなくなったねェ」

「ん〜?」

「前はさぁ、嬉しいくせにイヤイヤとかしてさ、わざと焦らして燃えさせてくれたじゃん」

「へ?・・・・だって真希ちゃんが・・・・いつまで恥かしがってんのとか言うから・・・・
これでも結構勇気を振り絞ってるのに・・・」

「あ、分かってないなぁ・・・・そう言いつつも、やっぱ素で恥かしがる梨華ちゃんに
萌えたいわけですよ、ごとーさんとしては」

「・・・・・・・そうなの?」

「・・・・・・うん」

恥かしそうにうなずいたのと同時に真希ちゃんの頬がぽわ〜っと赤く染まって行く。

「・・・・・何で真希ちゃんが赤くなるのよ」

「しまった・・・・乗せられた・・・・んも〜いいから早く・・・・」

「何だそれ・・・・あ〜〜・・・」
313 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:14
いつものように丁寧に私の事を洗ってくれて。

それでひとまず気が済んだのか、狭いバスタブの中で向かい合うように抱き
合ってしみじみ温まる。

「やっぱさぁ、お風呂は真希ちゃんちの方がいいよね・・・広いし大きいひぃ〜〜
ひょ〜っと・・・・はにふんのひょ〜・・・・」

ニコニコ顔でいきなり私のほっぺをむにゅ〜っと引っ張る真希ちゃん。

「あは、結構延びるねぇ・・・」

「いたたたた、痛いわよ!」

「梨華ちゃんてさぁ」

「なぁ〜によぉ」

「フッ・・・・可愛いよね」

「・・・え?」

「年相応じゃないよね」

「・・・・良くわかんないけど・・・・そっかなぁ」

またほっぺをなでなでしながら
314 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:15
「うん、可愛い」

「やだ・・・・恥ずかしい・・・ちょっと・・・どうしたのよ急に・・・」

「なんかね、いつも思うんだけどさ。梨華ちゃんて何をしてても可愛いんだよね」

「ねぇ・・・ホントにどうしちゃったの?」

「今みたいに不安な事があるのに平気な振りをしているところなんかも健気で可愛い」

「・・・・・・え?」

「そろそろ言ってくれてもいいんじゃない?」

「・・・・・・無いもん・・・・そんなの」

「ふぅ〜ん、当ててみよっか」

「無いって言ってるじゃない」

「ドラマが気になるんでしょ?」

「・・・・・・・・・」

「ほら・・・・やっばり」

「だって・・・・・・」
315 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:16
「お仕事なんだよ?」

「・・・・・うぅ・・・分かってるもん・・・・そんな事・・・分かってるもん・・・・」

「梨華ちゃんだってさ、いつかはこんな時が来るって思ってたでしょ?」

「・・・・・・ごめんなさい」

「お仕事はお仕事。プライベートは梨華ちゃんだけだから」

「・・・・・ラブシーン・・・あるんでしょ?」

「ん・・・・そーとーあるかと・・・」

「・・・・・あるんだ・・・・・やっぱり・・・」

「梨華ちゃんならきっと応援してくれると思ったんだけどな・・・・」

「・・・・・真希ちゃん、こんな私・・・嫌だよね・・・」

「残念ながらゴトーさんはね、どんな梨華ちゃんだって大好きなんだよね・・・」

「・・・・ごめん」

「うん・・・・ま、今夜はそんな事なんて忘れちゃう程た〜っぷりとサービスしてあげるから」
316 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:19
真希ちゃんから今度ドラマやるよって聞いた時には、内容はまだ良く分からなくて。

こないだ会社でスタッフさんがその内容について話してるのを偶然聞いてしまって
もの凄いショックで。

お仕事だって分かってるのに、真希ちゃんが私から離れて行ってしまうような錯覚に
陥ってしまった。

そんな事が真希ちゃんに知れたら、また心配させてしまうと思って隠していたつもりだったんだけど。

・・・・・でも、バレちゃった。

「お待ちどうさま」

「おっ、サンキュ」

お風呂から上がって、真希ちゃんが買ってきてくれた苺のショート・ケーキと紅茶を
テーブルに運ぶ。

「・・・・?」

あ〜あ・・・ニヘラ〜っとだらしない顔をして美勇伝の写真集を見ている。

「もぉ〜・・・また見てるの?・・・・私ってそんなに可愛い?」

「ん〜・・・可愛いってゆーか・・・・・なかなかセクシーだねぇ・・・・岡田ちゃん・・・」

「あ?・・・・・・・・・コホン、・・・またまたぁ〜・・・そっか、本人の前だと恥かしくて
言えないのね?・・・・シャイなんだから・・・・」

「三好ちゃんの視線って・・・結構エキゾチックじゃん」
317 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:21
「あの・・・・・真希ちゃん?」

「ん〜?」

「いや、ん〜・・・でなくて・・・ほら・・・違うでしょ?・・・・もう一人・・・
とーってもキュートでプリティーな女の子を忘れてませんか?」

「・・・・・・・・・んぁ?」

「・・・・・おばか」

「ところでさ、一つ気が付いたんだけど」

「なあに?」

「何気にさぁ・・・水着の布の面積が写真集を出すたびに小さくなってきてない?」

「え・・・・・そ、そうかなぁ」

「次はニプレスだけとか・・・・・・絆創膏だけとか・・・・」

「そんなわけないじゃない」

「梨華ちゃんと2人で写真集出したいねぇ」

「・・・・・真希ちゃんと?」
318 名前:Usual days 投稿日:2006/01/24(火) 23:22
「そうすればさ、梨華ちゃんに手ブラとかしてあげられるし・・・・」

「てぶら?」

「うん」

「てぶらって?」

「後から手でおっぱいを隠せば立派なブラ代りになるから手ブラ。重さんと一緒より
もリアルにエロエロの写真集ができると思うんだけどなぁ」

「あのねェ、そんな堂々とカミングアウトしちゃったら大変な事になっちゃうし」

「へーきだよ?梨華ちゃんと一緒ならどんなことだって嬉しいもん」

「・・・・・真希ちゃん」

「じゃ、そういう訳でケーキも食べちゃった事だし。そろそろシメを頂きたいと思います」

「シメ?まだ何かあったっけ?」

「シメと言えば梨華ちゃんでしょ・・・・おりゃ!」

「キャー!」

・・・・・それからは、た〜っぷりと時間を掛けて優しく愛してくれました。

こんなヤキモチ妬きでごめんね?

愛してるよ・・・・真希ちゃん。
319 名前:たまえす 投稿日:2006/01/24(火) 23:27
>>306 Liar様
ありがとうございます。
リク受けができるほど文才はありませんが急遽しばきあげてみました。
もしかしたら、またしばらくの間いしごまから遠ざかるかもしれません
がこんな感じで如何でしょうか。

>>307 読者のひとり様
ありがとうございます。
いつどのCPメインになるかは自分でも全く考えていないため
気分次第でコロコロ変わりますが宜しくお願い致します。

>>308 名無し猫様
夏先生には毎回やられますね。
>さゆの「ふぁくば」が良かったですw
私もさゆみんの甘噛みで撃沈しました。

あと、こんな駄作にお付き合いして頂けるだけでもありがたいのに
貴重な票を投じて下さいましてどうもありがとうございました。
320 名前:たまえす 投稿日:2006/01/24(火) 23:29
本日はここまでです。それでは失礼致しました。

321 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/25(水) 01:17
更新おつかれさまです。
ごっちんのドラマ楽しみですね。
内容が内容なだけにどんななのかドキドキですw

作者さまのおかげで「こんみき」開眼したので当然投票させていただきました。
これからも楽しみにさせていただきます。
322 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:08
「ただいまー・・・・こぉ〜んちゃん」

・・・・あれ、お出迎え・・・無し?

先に帰っているはずだけど。

・・・てゆーか、靴・・・・あるじゃん。

どーしたのかな・・・・・・

ん?

部屋の方から何やら聞き慣れた音が聞こえてくる。

そーっとドアを開けて覗いてみると・・・・

紺ちゃんがノリノリでテレビにかぶり付いている。

よくよく見てみると、なんとテレビの画面には・・・うら若き美貴の姿が。

「・・・・・な゛っ・・・わっ・・・ちょっと何見てんの!」

「あ、おかえりなさい。・・・これ?美貴ちゃんのシングルMクリップス・・・・」
323 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:09
「はぁ?何でまた今頃そんな・・・」

「帰り掛けに中古CD屋さんを覗いたら見付けちゃって・・・・つい買っちゃいました」

「中古・・・・・・ねぇ・・・・」

「ほらほら、美貴ちゃん可愛い〜〜!」

「うわっ!ちょっ、やめようよ・・・や〜ばいってマジで」

昔の自分を見られるのって、すっごく恥かしい。

しかも、重さんも顔負けのブリブリアイドル真っ只中のPV。

リモコンを奪おうとしたけどサッと隠され、本体での操作もできないようにラック
の扉も閉められ。

後ろで大慌ての美貴はほったらかしで・・・・

「ミーキティ・オィ!ミーキティ・オィ!・・・・」

「あ〜〜・・・・いや・・・・あのねェ・・・」

「・・・ミキサマミキサマオシオキキボンヌ・・・・」

「はぁ?・・・ちょっと紺ちゃん!そんなのどこで覚えたの?」
324 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:10
「うわっ可愛い〜!」

・・・って、聞いてねーし。

あまりの恥かしさに身体が熱くなってきた。

「このカプセル欲しい・・・・」

「ハァ?」

やっとロマモーが終ってメニュー画面に切り替わって・・・・・

「これ・・・・何かなぁ・・・」

あ゛〜っ!

ポチッと紺ちゃんが選択したのは、特典映像のロマモークローズアップ・バージョン。

「ダメ〜ッ!お願いだからそれだけはヤメて!」

後ろから目隠しをしようとしたけど気付かれて。

伸ばした美貴の手は引っ張られて、そのまま体ごと紺ちゃんに抱え込まれてしまった。

「う・・・動けね〜・・・」

画面には、めっちゃ愛敬を振りまく美貴のドアップ。
325 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:12
「キャ〜〜〜ッ、かわいい〜〜〜!」

顔が爆発したみたいに熱い。

「わっわっわっ・・・ほら・・・ん〜〜〜もぉ〜〜かわいい〜〜〜〜!」

・・・・・もうダメ・・・・・脳死。

ようやく地獄の数分間が終り、真っ赤な顔で硬直してる美貴の姿を見てケラケラ笑っている紺ちゃん。

ハッと我に返って紺ちゃんを床に押し倒す。

「よくも笑ってくれたね・・・・」

「あははは・・・だって美貴ちゃん可愛いんだもん・・・」

「あのね・・・ほんっとに恥かしいんだからね?」

「あはあは・・・あれっていくつの頃?」

「ん?・・・・16,7だよ」

「あの美貴ちゃん欲しい」

「今の美貴じゃダメ?」

「そーじゃなくて。あの・・・さっきのPVの美貴ちゃんて、なんか初々しくて・・・
なんか可愛がってあげたいなぁ〜って思って・・・・」
326 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:13
「な・・・・じゃ今の美貴は?」

「・・・・・あ・・・・あの・・・・わ、私が・・・可愛がってもらいたい・・・・
って・・・いや・・・あの・・・あわわ・・・」

「クスッ・・・自分で言ったのに何で慌ててんの?」

「・・・・だからそーでなくて・・・」

「今の美貴もね、紺ちゃんに可愛がってもらいたいって思ってるかもよ?」

「いや・・・だから・・・・・え?」

チュッ!

「でも・・・・やっぱり美貴が紺ちゃんを可愛がってあげる」

両手を大の字に床に押さえ付けたままゆっくり顔を近付けて、そのまま見詰め合う。

「え・・・あ・・・あの・・・」

紺ちゃんが美貴の左右の目を交互に見るから瞳だけキョロキョロして、更に美貴のM心を煽る。
327 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:15
・・・・ん?

逆だった。S心がムズムズと疼いてくる。

「紺ちゃん・・・・・どうして欲しい?」

瞳がピクッて反応する。

「言わないと・・・・・このまま何もしないからね?」

またピクッてしてから、紺ちゃんのカワイイ瞳が段々と潤んでキラキラになってきた。

「・・・・・・あ・・・・・あの・・・」

「・・・ん?」

「これ・・・イジメてません?」

「んふ、そっかぁ?」

「・・・・可愛がってくれるって・・・・言ったのに・・・・」

「可愛がってるよ?」

チュッ!

軽く触れただけ。

「意地悪・・・・」

紺ちゃんの瞳が更にうるうるになってきて。
328 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:17
「あの・・・・あの・・・・」

「・・・・・ん?」

「・・・・・・キス・・・欲しい・・・」

そう言って目を逸らした時、うるうるの瞳から溢れた滴が目尻からポロッとこぼれ落ちた。

「・・・・紺ちゃんの方がズルイじゃん、そんなおねだりされたら・・・・」

「だって・・・・」

押さえていた手を開放して、腕を背中に回す。

「・・・・ごめん・・・・紺ちゃんがあんまりかわいいから・・・つい意地悪したくなっちゃった」

美貴の方が降参。

そのまま抱き締めて口付ける。

未だに梨華ちゃんとか矢口さんなんかから、良く我慢できるねって言われるけれど。

それは間違い。
329 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:17
ふわふわの柔らかい紺ちゃんをギュッてするとね?

豊かな胸の心地よい質感のそのまた奥の方からすっごいドキドキが伝わってきて。

美貴までドキドキしながらそっとキスをすると・・・・

もう何もいらないの。

怖じ気付いたとかじゃなくって、本当にそう思えてしまう。

美貴の持っていたちっぽけな欲望など遥かに超越してしまっている。

支配、征服、絶頂、満足、充実、幸福。

直接的なエッチ行為でしか得ることができないと勝手に思い込んでいたもの。

でもそのほとんどの感覚が、ただこうして紺ちゃんをギュッと抱き締めてキスを
するだけで得られてしまう。

紺ちゃんて、美貴が思いっ切りディープなキスをするとパタッて気絶しちゃうんだけど。
330 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:19
その時にどんな感じだったのかを詳しく話してくれた事があって。

それがどうも・・・・イク時の感じにそっくりなんじゃないかって気が付いた。

こうして舌を弄びながら少しずつ深く激しくしていくと・・・・

美貴の背中にまわした紺ちゃんの腕に徐々に力が入っていくのが分かる。

キューッと吸うと、腕の中の身体がビクビクと反応する。

ここでキスをやめちゃったりすると、機嫌が悪くなるんだよね。

紺ちゃん自身はあんまり自覚が無いと思う。

だけど、それって無意識のうちに絶頂を欲しているんだろうね。

たかがキス。

でも、それによって紺ちゃんが得ることのできる絶頂感は多分・・・・
美貴がひとりエッチとかでイク時なんかよりも数段上の快感なんだと思う。
331 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:20
「・・・ンッ・・・・ンンン〜ッ・・・ウゥ・・あふっ」

ほら・・・・・息使いが荒くなって、美貴を抱く腕の力がさらに強くなってきた。

これが紺ちゃんのイかせての合図。(だと思うんだけど・・・)

んじゃ久々にイってみる?

しっかりと絡め取ると、リズミカルに強く吸い上げる。

すると・・・・

痛い位に美貴を強く抱き締めていた腕の力がフッと緩み、一瞬硬直した身体の
重みが美貴の腕にズシッと掛かる。

ほら・・・イっちゃった。

ゆっくりと唇を離して、意識の飛んだ紺ちゃんの表情を観察してみる。

長いまつげ。

両目尻には涙の跡。

綺麗な桃色に染まったプクプクほっぺ。

・・・・・可愛い・・・・・

なんて可愛いんだろう。
332 名前:Usual days 投稿日:2006/01/26(木) 21:21
キスで気を失ったときは、必ず空とか宇宙を飛んでいる夢を見ているって言ってたっけ。

今、どこを飛んでいるの?

美貴も一緒に飛んでるのかな。

もう一度しっかりと抱き締めて。

「・・・こぉ〜んちゃん、愛してる・・・」



例え何があっても・・・

この先どんな事が起ころうとも・・・


この気持ちは変わらないからね?


・・・・・絶対に。

333 名前:たまえす 投稿日:2006/01/26(木) 21:23
>>321 名無し猫様
ありがとうございます。
今年はそれぞれのメンバーにとって、色々な意味で
勝負の年になるような気がします。
334 名前:たまえす 投稿日:2006/01/26(木) 21:28
最近、更新作業をしている最中によく鼻血が出ます。
今日も328を書き込んだ途端にタラ〜っと・・・(^^;)

本日はここまでです。それでは失礼致しました。

335 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/27(金) 03:16
更新おつかれさまです。
今回はちょっとSっぽいこんこんでしたね。
本物の方にはかなわなかったようですがw

アルバムの曲ミキティとこんこんは一緒の曲ですね。
どんな感じなのか楽しみです♪
336 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/27(金) 16:01
せーのっ

川o・o・)川VoV)<あまーーーい!

そういえばかしまし2は紺美貴好きには神でしたが
(秋紺でもワンダでも二人でいちゃちゃいちゃちゃw)
3はどうなるのでしょうね?春紺が楽しみです。
337 名前:無名し読者 投稿日:2006/01/30(月) 21:49
やっぱり いぃなぁ紺美貴ずっとこのままでいてほしいな
感覚は人それぞれですから
アルバム曲で年上5人で歌うのがありますが 自分的にポーカーでいう ツーペアが成立してる訳で ちょぃと楽しみです
338 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:31
「ワ〜ンダフルゥ〜ハーツはビューティフルゥ〜・・・・」

若さ溢れるワンダフル・ハーツの控え室内で平均年齢を上げているのが数人。

その中で、一人だけ妙にハイテンションのこのお方・・・・・

「うるさいよ梨華ちゃん」

「だぁ〜ってぇ〜・・・ワンダフルなんだも〜ん♪」

「あのさぁ・・・昨日ごっちんと会えてハッピーなのは分かるけど、他の連中まで
巻き添え食らわすんじゃないっつーの」

ごっちんと××したと思われる翌日は、大抵こんなありさまで。

「え〜・・・みんなの事もハッピーにしてあげたいじゃん!」

ハロモニ。のチャーミーエンジェルみたいにメンバーの間をフラフラと走り回ってる。

「・・・・じっとしとけよ!・・・・気持ち悪いから」

「そんな美貴ちゃんにもハッピ〜〜〜♪」

「・・・・・・・てっめェ〜」

美貴に向かってハッピーポーズ&変なウインクを飛ばした梨華ちゃんにプチ切れ
して捕まえようとしたとき・・・・
339 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:32
「美貴ちゃん・・・」

紺ちゃんに腕を掴まれて引き戻された。

「いいじゃないですか。私だって・・・石川さんと一緒に踊りたい気分なんですよ?」

「へ?」

「だって昨日・・・・・」

ポッと赤くなって目を逸らす紺ちゃん。

「・・・・・・あ」

・・・・・そう。

なんだかんだ言っても、結局じらして泣かせちゃったのは美貴の責任なので。

あの後しばらくして復活した紺ちゃんをお風呂に引きずり込んで、目一杯
イチャイチャしてあげて・・・・

ベッドでも思いっきり気が済むまで可愛がってあげたから。
340 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:33
・・・・え?

別にエッチな事は何もしていないんだけどね。

本当に、ただひたすらイチャイチャしてただけ。

可愛いんだよなぁ・・・・・・いちいち恥かしがる紺ちゃんが。

もぉ〜〜〜・・・・たまらな〜〜い!

「美貴ちゃん!」

「・・・・い?」

「ニヤけてるってば」

「あ・・・」

折角これから妄想を膨らまそうとしたのに・・・・紺ちゃんに止められた。

「ほぉ〜ら・・・・自分達だってハッピーなくせに・・・・このこのっ・・・幸せ者!」

「うわっ、聞いてんじゃねーっつーの!」

紺ちゃんに気を取られて油断していたら、何時の間にか隣りで美貴と紺ちゃんの
腕をツンツンしている梨華ちゃん。

「お前〜〜〜っ!」

「チャオ〜〜♪」

・・・・・クッソ〜・・・・なんつー逃げ足の速さ。
341 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:34
・・・・   ・・・・   ・・・・   ・・・・   ・・・・

「・・・・いいなぁ」

小さな呟きが聞こえた。

あの人が他のメンバーと楽しそうに話をするシーンを目にする度に、私の隣りから
聞こえてくる寂しそうな声。

ずっと前に、憧れてるんだ・・・って私に話してくれた事があった。

ある時、会社で打ち合わせの時に彼女がすっごい上機嫌で現れたことがあって。

どうしたの?って聞いたら、あの人とメアドの交換をして、遊ぶ約束もしちゃったって。

それは嬉しそうに教えてくれた。

でも、やはり二人とも超過密スケジュールな訳で。ちらほらとメールのやり取りは
あるらしいものの、プライベートでのデートは未だ叶わないらしい。

でもさ・・・無理も無いよ。

あの人に付き合っている人がいるって事はハロプロ内では周知の事実。

でも・・・・・約束をしたのなら・・・ほんのちょっとだけてもいい、この子と会う時間
を作ってあげて欲しい。
342 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:36
『待てコラァ〜・・・石川梨華!』

『やぁ〜だよ〜〜』

「・・・・・いいなぁ」

ほら・・・・また。

「キャプテン・・・」

「・・・・あ・・・え?・・・なあに?」

「羨ましいんでしょ・・・」

「え?・・・・や、やだなぁ・・・何言ってるの桃は・・・」

私に自分の素を見られていたのが分かったのか、必死な笑顔で誤魔化そうと
しているけれど。

隠し切れてないよ・・・・佐紀ちゃん。

石川さんにとっては、それ程大した約束じゃ無かったのかも知れない。

でも、ハローの度に寂しさを押し隠しているキャプテンの姿を見ているのは辛い。
343 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:37
「行ってきたら?」

「いいから・・・・」

「どうして?」

「迷惑掛けたくない」

「そんなのおかしいよ、見てるだけでいいの?」

「・・・・うん」

ついに持ち前のお節介な性格が爆発した。

「桃が聞いてきてあげる」

よし!っと決心すると、藤本さんに取り押さえられて暴れている石川さんに
向かって一直線に突き進む。

「ちょっと桃!やめてってば」

一度決めた事はやり遂げないと気が済まない。

「あの、藤本さん」

「おらぁ、往生際が・・・ん?・・・・あ・・・嗣永ちゃんどーしたの?」
344 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:38
「お取り込み中のところすいませんけど、石川さんをお借りしていいですか?」

「へ?」

「ちょっと相談したいことがあって・・・」

「あ・・・・う・・うん、こんな奴で良ければ・・・・」

「すいません石川さん・・・・ちょっとこっちへ・・・」

「・・・・うん・・・なあに?」

「いいからちょっと・・・」

まーさのうしろにすっぽりと隠れて心配そうにこっちを覗き見ているキャプテンに
うなずくと、不思議そうな顔の石川さんを通路に連れ出す。

「どうしたの?私に相談なんて珍しいね」

さっきまでふざけていた人とは思えないあまりに真剣な表情にちょっと躊躇いつつも
勇気を振り絞る。

「あの、相談って私じゃないんです」

「え・・・・どういう事?」

「うちのキャプテン・・・・・佐紀ちゃんなんですけど」
345 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:39
「あ・・・・しみちゃん・・・・・が、どうかしたの?」

「随分前の事だと思うんですけど、石川さん・・・・何か約束した覚えはありませんか?」

「私?・・・・・しみちゃん・・・・・と?」

「はい」

「えっと・・・・いつだか忘れちゃったけど、確か・・・朝・・・・そう、朝・・・会社で
会ってメアドを交換し合った・・・けど・・・あとはリハとライブだけで・・・・」

「そのアドレスを交換した時に、遊ぶ約束とか・・・・しませんでしたか?」

「あそ・・・・ぶ?・・・・・あっ!そうだ・・・・・時間ができたら家に呼ぶって・・・・」

「キャプテン、すごく楽しみにしてたんです。とっても嬉しそうに桃に話してくれて。
・・・でも、いつまで経っても全然そんな気配が無くて。石川さんだって忙しいか
らって、ずっと待っていたんですけど・・・もしかして忘れられちゃったのかなって・・・」

「・・・・・ごめん、どうしよう・・・何度かメールでスケジュールの空きとかやりとりは
したんだけど、全然合わなくて。確かに忙しいのはそうだったし・・・・でもそうこう
するうちに・・・・ごめん」

そうだよね・・・・石川さんを責める事なんてできないよね。

でも・・・・・
346 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:40
「あの、私からもお願いします。ハローの度に寂しそうに石川さんの事を見ている
キャプテンが可哀想で・・・別におうちに呼ぶとかじゃなくていいんです。ちょっと
話し掛けてあげてくれるだけでいいんです。好きなんですよ・・・・石川さんのことが」

「・・・・・・うん、分かったわ・・・・・・桃ちゃん?」

「はい?」

「ありがとう教えてくれて・・・・・『チュッ!』」

「わっ!・・・な・・・・なっ・・・・」

「ふふっ、お礼だよ。じゃ・・・早速行ってくるね?」

私のほっぺにキスをしてそよ風のように微笑むと、石川さんは控え室へ戻って行った。

どうしよう・・・・顔が熱い。

石川さん・・・・なんて可愛い人なんだろう・・・・。
347 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:40
・・・・   ・・・・   ・・・・   ・・・・   ・・・・

桃のやつ・・・・ホントお節介なんだから・・・・

石川さんが怒っちゃったらどうするのよ・・・・。

この場から逃げ出したい気持ちを、目の前のまーさの大きなお尻にしがみついて紛らわす。

・・・しっかしでかいな〜・・・

と、いきなり身体がふわっと浮き上がって、気が付けば目の前にはまーさの笑顔。

「・・・・・へ?」

「心配しなくても大丈夫ですよ」

何でも包み込んでしまいそうな包容力のあるまーさスマイルでそう言われると、ちょっと
安心できそうな気がする。

・・・・・ん?

足をパタパタしてみる。

接地感が無い・・・・・・

嫌な予感がして、そっと下を見てみる。

・・・・・・・・!?
348 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:41
そっか。

私・・・浮いてるんだ。

はははは・・・そりゃそうだ。

顔の高さがまーさと同じな訳ないもんね。

いや〜・・・まいったまいった。

・・・・・って。

「お〜〜〜い、何で私が抱き上げられてるの!」

「ん?キャプテンが落ち着くかな〜って思って。・・・・・ほら!」

「わっわっわぁ〜、こらぁ〜高い高いするなぁ〜〜!」

めっちゃ笑顔で、まるでぬいぐるみのように私を軽々と放り上げる。

そりゃ〜あれだけご飯を食べれば、 パワーも出るわなァ。

「・・・・・・あ」

「え?」
349 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:42
まーさはニッと微笑むと、私を床に下ろしてクルッと後ろ向きにしてそのまま
背中を軽く押した。

「あ・・・・・石川さん・・・・」

「しみちゃん・・・・ごめん、ほんっとゴメン!」

私の前にしゃがむと、両手を拝むように合わせて頭を下げた。

「そんな・・・やめて下さい・・・」

「・・・申し訳無い!」

「いや・・・だから・・・」

「今度は絶対忘れないから・・・・機嫌直してくれる?」

「・・・・あの・・・ごめんなさい、私が余計なお願いしちゃったからいけないんです・・・」

「ううん、違うよ。あの時ちっこいって言っちゃったから・・・・」

「・・・誰がちっこいって?」
350 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:43
「へ?」

石川さんの視線が私から逸れて、驚きの表情に変わった。

声のした後ろを振り向くと・・・・

「・・・・・・・あ!」

ちっこい元祖のあのお方。

「梨華ちゃん・・・・いい度胸してんじゃん、ZYXを敵に回すとはねぇ・・・」

「「「ねぇ」」」

何時の間にか矢口さんの後ろには、梅さん、舞美、めーぐるが腕を組んで並んで
いて、その横に赤い顔をした桃がボ〜ッと立っている。

・・・・・どーしたの桃?

「へぇ?ちちち・・・ちょっとまりっぺ、この子達は関係ないじゃないですか」

「萩原ちゃんと中早貴ちゃんは、まぁ仕方が無い。だけどおいらとキャプテンのチビ扱いは許さん」
351 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:45
「いや・・・あの・・・石川さんごめんなさい、えっと・・・矢口さん?私はそんなの全然
平気ですから・・・・って、キミ達も一緒になって何やってるの!」

キッと梅さんを睨みつける。

・・・・失敗した。

睨む相手を間違えた。

・・・・・首が痛てぇ〜。

「いやぁ〜・・・リハーサルが予定より早く終っちゃって暇を持て余していたら、
幻のリーダーにちょっと誘われて・・・・」

「はぁ・・・・・」

「プププゥ・・・まりっぺってばZYXまでまぼろしだって・・・」

「あ〜・・・石川さん!それを言っちゃ・・・・」

遅かった。

あ〜あ・・・・ほら、矢口さん落ち込んじゃった。

「・・・あ・・・いや・・・その・・・冗談・・・」
352 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:45
「・・・・・帰る」

「「「 え゛っ?」」」

「みんなバイバイ・・・・・」

「あ・・・・石川さん、何してるんですか。早く謝って下さい・・・・梅さんも!」

「あ・・・う、うん・・・・ほらまりっぺってば、いつもの冗談ですよぉ・・・・石川の口が
滑るのは今に始まったこっちゃないでしょ?」

「あの・・・矢口さん・・・すいません。幻じゃなくて、心のリーダーって言おうとして
間違っちゃって・・・」

「・・・・・ほんと?」

「当たり前じゃないですか。まりっぺにたんぽぽで色々教えてもらったから、今の
石川があるんですよ?」

「私達もZYXで鍛えてもらったのが今の自信につながっているんです。ね、みんな
もそうでしょ?」

「「はい!」」
353 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:46
「まりっぺは私達の心の師匠なんですから」

「マジで?」

「んもぉ〜〜、当たり前じゃないですかぁ〜」

「あ〜良かった!」

・・・・・あれ?

「・・・・真里ちゃん?」

「さぁ〜てと、ちっとは暇潰しになったね。じゃ諸君、今日も元気に頑張ろう!」

勢い良く拳を突き上げると、軽快なステップで控え室を出て行ってしまった。

「あれぇ〜・・・行っちゃった・・・なぁ〜んだ、またまりっぺにやられちゃったね・・・」

違う・・・・・。

同じ目線の私にははっきりと見えていた。

涙目で唇を噛み締めていた矢口さんの表情が。
354 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:48
「石川さん、違いま・・・んぷ」

思わず言い返そうとしたら、いきなり抱き締められた。

『シッ・・分かってる・・・・』

「え?」

「いゃ〜ホントごめんね、今度こそちゃ〜んとデートしなきゃね。じゃちょっと
2人だけで打ち合わせしよっか」

そう言うと、そのまま部屋の隅に連れて来られて。

「・・・・あの」

「折角、矢口さんが気を使ってみんなに心配を掛けないように何でも無い振りを
してくれたんだから、無駄にしちゃ悪いじゃん・・・・ね?」

「石川さん・・・気付いて・・・・・」

「大丈夫。後で私がちゃんと謝っておくから・・・・・って、原因は私だもん・・・・
当たり前か。ちょっと調子に乗り過ぎちゃった」

そう言って自分の頭をコツンと叩いた。
355 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:49
視線を感じて振り向くと、桃がこちらを気にしている。

「桃、こっちにおいでよ」

そう呼んだら、嬉しそうにパタパタと走ってきた。

「桃・・・ありがとう。石川さん、ちゃんと約束してくれたから・・・心配掛けてごめんね」

「ううん、また余計なお節介しちゃったかなって・・・・」

ニコニコ顔で私と桃の会話を聞いていた石川さん。

「二人ともいい子だね・・・そんなキミ達にはご褒美をあげなくちゃ」

『チュッ!・・・・チュッ!』

「「え?」」

「じゃ、しみちゃん、今度はちゃんと連絡するから」

「あ・・・・」

私と桃のほっぺにキスをして優しく微笑むと、ふわっと消えていった。
356 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:50
「・・・・・・キャプテン?」

「・・・・・な・・・・なに?」

「もしかして、ライバルになったかも・・・」

「・・・・・はい?」

「桃、石川さんのファンになった」

「はぁ・・・・・」

何気に桃の顔を見てびっくりした。

「ちょ〜っと桃、ほっぺにキスマークが付いてるよ?」

「え゛っ?・・・・あぁ!・・・そういう佐紀ちゃんだって」

「うっそ〜!・・・・ど・・・どうしよう」

「・・・・ね、このまま出ちゃおっか」

「バレないかな・・・・」

「出たもん勝ち。わかんないって」

「クスクスッ・・・・そーだね」
357 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:51
・・・・   ・・・・   ・・・・   ・・・・   ・・・・

「あらら、石川さんたら・・・いたいけな少女を悪の道に引きずり込んじゃって」

「あれ?紺ちゃんが美貴とお付き合いをしているのも悪の道?」

「まぁ世間的には・・・普通とは言い難いと思います」

「うっ・・・・ま、まあね。でもさ、二人とも真っ赤になっちゃって、かわいいね」

「そーですね・・・」

ドタドタドタドタ・・・・・

・・・・・・?

「まりっぺ〜・・・待ってくださいよぉ〜〜」

「ふざけろ!・・・謝るとか言って、またセクハラするつもりだろーが」

「えーっ?もしかして真里ちゃん照れてるの?・・・・キャ〜〜ッ、かっわいい〜〜!」

「わかった、わかったから、許してやるからあっち行けって」
358 名前:Usual days 投稿日:2006/01/30(月) 22:53
「ほら捕まえた!」

「うわっバカ・・・やめろ、スリスリするなって・・・ごめんなさいごめんなさい・・・誰か助けてぇ〜・・・」


・・・・美貴ちゃん?

ん?

結局オチはいつも同じなんですね・・・・

まったくね・・・・



「「・・・早く開演時間にならないかなぁ・・・」」


359 名前:たまえす 投稿日:2006/01/30(月) 22:54
>>335 名無し猫様
ありがとうございます。

どちらも、どちらでも行けそうな・・・
アルバムは本当に待ち遠しいです。


>>336 名無飼育様
ユニゾンでお褒め頂きありがとうございます。

この2人は四季を問わず一年中いちゃいちゃしていて欲しいなと思います。


>>337 無名し読者様
ありがとうございます。

そうですね、この先のシナリオがいつどうなるかは判りませんが、気持ちと
してはずっとかわいいままでいて欲しいです。
360 名前:たまえす 投稿日:2006/01/30(月) 22:57
横アリでの一番の萌えどころ?だったのは、超ミニの衣装を着て恥ずかしそうに
踊っていた是ちゃんでした。

他のエッグの子とは筋肉の付き方が違うような・・・・w


本日はここまでです。それでは失礼致しました。

361 名前:名無し猫 投稿日:2006/01/31(火) 23:36
更新おつかれさまでした。
ワンダフルハーツ公演の真の舞台裏?wということでほほえましかったです。

横アリでプッチモニ。一時復活したのでタンポポも今度復活してほしいです。
その前に矢口さんがステージに戻らないとですが・・・・・
こんこんがきさん好きですがタンポポは2期が好きなので♪
362 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:14
全員集GO!のリハーサルでDEF.DIVAのダンスを真剣に見ていた小春。

その後、リハが全て終っての待ち時間。

何やら一人で考え込んでいる小春の様子が気になる。

「・・・・愛ちゃん、ほら・・・小春・・・どうしたんだろーね」

「ん〜?」

「さっきからずっと考え込んでるじゃん」

「あらぁ、ほんまや」

「あのねェ、目の前にいるのに気付かない?・・・・普通」

「なんが?」

「あ、ほらまた。少しは後輩の心配くらいしたってさぁ、重さん何処に行っちゃったのかな」

「飯田さんのとこやて」

「うわっ、こんな時にもぉ〜・・・」
363 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:15
「そんな心配やったら、垣さんが声を掛けてあげれば?」

「あのさ、何でそんなに冷たいの?」

「みんな悩んで大きくなるんやよ」

「もぉ〜いい!」

相手にしてくれない愛ちゃんはほっといて。

「小春」

「・・・・・あ、は〜い!」

手招きをしてこっちに呼ぶと、パッと明るい表情になってピュ〜ッとすっ飛んできた。

「どうした?何か分からない事でもあるの?」

「・・・・・え?」

「今、何か考え事をしてたでしょ?」

そう聞くと、少し上目使いでモジモジしている。

「あのねェ、はっきりしなさい。私達に分かる事なら何でも教えるし。一人で悩むのは良くないよ?」

「はい・・・あの・・・・一つ聞いてもいいですか?」
364 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:16
「うん、なあに?言ってごらん?」

「おっぱいって、どうしたら大きくなるんですかぁ?」

「・・・・・・は?」

「さっきですね、リハーサルの時に安倍さん後藤さん石川さん松浦さんのダンスを
見てたんですね」

「あ〜・・・・そう言えば、すごい真面目に見てたわなぁ・・・・・で?」

「みんな揺れてたんです。ユサユサって」

「な・・・・・・・さっきえらい真剣に見てたと思ったら、ステップとかじゃなくて胸を見てたんかい!」

「だから凄いなぁ〜〜って思って。小春はいつになったらあんな風になるのかな〜って」

「あのねぇ・・・・小春はまだまだこれからでしょ〜が」

「ほやって、垣さんの言う通りやよ」

「大きければいいってもんじゃなか。その体で巨乳やったらおかしいっちゃろ?」

何時の間にか周りに集まってきていたメンバーも参戦してきて。
365 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:17
「それに、うちらだってそう大きい訳じゃないし」

「ってゆーか・・・まこっちゃんさ、うちらって」

「うちらだよ〜?・・・・娘。貧乳同好会の皆さん」

「ばか、その二文字は禁句・・・・」

「・・・・・美貴がどうしたって?」

ほら会長に聞こえちゃった。

「な・・・何でもないです・・・・・あははは・・・」

・・・・・美貴ちゃんなんて一言も言ってないのに・・・・・

「小春、やっぱり何でもお手ごろサイズがいいんだって。胸がでかいと揺れちゃって
踊りずらいべ?」

「でもあの、DEF.DIVAは4人とも巨乳なのにダンスが上手じゃないですか」

「お前、美貴に喧嘩売ってんのか?・・・・おら」

「キャ〜〜ッ、恐いよぉ〜!」
366 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:18
その後も胸の話題で盛り上がる娘。衆。

誰が大きいとか小さいとか、それぞれに一喜一憂・・・一恥一鬱?しつつ、次第に
誰の胸が形が良いとか・・・・挙句の果てに触り心地の品評にまで発展し・・・・

お互い着替えの時などに見ることはあっても、触った経験となってしまうと、それぞれ
の彼女同士でしか判らないはず。

・・・・と、思いきや・・・・。

意外に触りっこをしているメンバーの多い事が判明。

「え?・・・・ってことは・・・・もしかして・・・誰にも触られていないのは美貴だけなの?」

気付いてしまったミキティが唐突にそう聞いた途端、一斉に視線をそらすメンバー達。

「・・・・・そうなんだ。・・・って事は、紺ちゃんも誰かに触られたの?」

真っ赤になってうつむくこんこん。

そりゃ〜ね、誰が見たってこんこんは可愛いし、あの柔らかそうな豊かな膨らみを
直接感じてみたいって思うのは、例え女性同士であっても正常な欲求だと思うし、
ミキティの目が無ければ間違い無く・・・・・・

・・・本当に・・・どこもかしこもマシュマロみたいでさぁ・・・
367 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:19
「・・・・吉澤さん?」

ビクッ!

「また・・・いらん事を・・・想像してません?」

隣りから聞こえる押し殺した低いトーンの声。

・・・・気付かれた?

顔は動かさずにチラッと横目で様子を窺う。

そこには・・・・・

予想通り、麻琴の不気味な笑顔が。

・・・・お・・・・怒ってる・・・怖えぇぇ〜

「いつも私が一番だって言ってくれてたのは・・・・嘘なんですか?」

「い・・・・いやぁ〜・・・嘘でねーって。・・・ってゆーか、大きくはねーべ?」

「そ・・・それはぁ〜・・・・」
368 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:20
「大体さぁ、麻琴だってホテルの部屋がこんこんと一緒の時に触ったべ?しかも
こんこんが寝てる時に寝巻きのはだけた姿を見てさ、テレビのオン・エアーでは
ドキドキしたとか純情振った事を言ってたけど・・・本当は、こんこんの無防備
な生乳を見て欲情してさ、コソ〜リ揉んじゃったりしたんだろ?」

「な・・・・・・・・」

・・・しまった、言い過ぎたか?

いつものように麻琴の怒りの鉄拳が飛んで来ると思って防御姿勢を取ったけど
ガツ〜ンとこない。

恐る恐る見てみると・・・・・・ん?

そこには・・・・真っ赤になって小さくなっている麻琴の姿が。

「お・・・・お前・・・・まさか・・・本当に?」

「・・・・・・だってぇ」

「オレ・・・冗談で言ったのに・・・・」

「・・・・・マコ・・・・・本当に?」

こちらも真っ赤なこんこん。

「こんこん・・・・・ゴメン!」

・・・・・!
369 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:21
「麻琴・・・・・・テメェ・・・・どうやら命が欲しくねーみてぇだなぁ・・・」

凄い形相でゆらぁ〜っと立ち上がったミキティ。

「わっわっ・・・・ごめんなさいごめんなさい・・・・・だって・・・こんこんがすっごい綺麗で
・・・・つい・・・・その・・・・ちょっとだけ・・・」

「揉んだの?」

「あの・・・・・ホントすいません・・・・」

「揉んだのか揉んでないのかって聞いてんだ!」

「・・・・・・揉みました」

「確かに紺ちゃんの胸は最高だよ。弾力といい張り具合といい・・・・」

「ちょっと美貴ちゃん!」

あらぬ方向への展開に、慌てて止めようとするこんこん。

その時、丁度部屋に入ってきた重さんが元気良く手を挙げた。

「はい!さゆみも紺野さんが一番だと思います」

「「「 は?」」」
370 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:22
「さゆのバカッ・・・今ヤバイって・・・」

驚いた亀ちゃんが慌てて制止を試みたものの・・・・

「だって、紺野さんの胸が一番触り心地が良かったです。と〜っても気持ち良かったですよ♪」

一瞬にしてその場の空気が凍り付き、異様な緊張に包まれた。

このような状況を簡単に修羅場と形容してしまっていいものだろうか。

重さんを見詰めるミキティの表情は・・・・・

怒りが心頭に達してしまったのか、薄ら笑いを浮かべているようにすら見える。

「・・重さんは・・・紺ちゃんの胸を・・・触った事・・・・あるの?」

湧き上がる感情を抑えているのか、グッと抑えたト―ンが更に恐怖心を煽る。

「はいっ♪」

さゆみんスマイルで即答。

「・・・・・・あるんだ」

「だって、ほんとにふわふわなんですもん」
371 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:23
・・・・今、反応してはいけない・・・・

その場の全員が本能的にそう感じていた。

「重さんはいつ触ったの?」

「えっとですねぇ、例えば・・・・色っぽいじれったいの〜楽しい時間〜の部分で紺野さん
が倒れ込んで私と小春ちゃんと小川さんが支えるところがあるじゃないですか」

「うん」

「あそこは毎回触ってましたよ?」

「あ〜・・・あぁ・・・そう言えばそうだったかもしれない・・・」

「紺ちゃんほんと?」

「はぁ。でも、偶然触れてたのかなって」

「あの、私も1コーラス目の同じパートで、小川さんの手が軽く触れることはありましたよ?」

何とか偶発的な事故で治めようと、重さんを弁護する亀ちゃん。

「そうそう・・・常にその次の動きを考えてる訳だし目線は正面のままだから、たまたま
触れちゃう事もあったよね」

その亀ちゃんを援護する麻琴。
372 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:25
・・・・・・しかし。

「さゆみはわざとそうしてました」

キッパリとそう言い切った重さんの一言に、ミキティの目がピキッと吊り上がる。

「だって、斜め下から脇腹って結構支え辛いんですよ?滑っちゃったりして。それが
ですね、ダンスレッスン中に気が付いたんです。紺野さんて胸があるじゃないですか。
だから、おっぱいの下側を支えるようにしたら、丁度上手く手にぴったりフィットして
滑らなかったんです。だから、その事を発見してからはず〜っとそうしてました」

全く意識をしていなかったらしいこんこんは真っ赤になって。

一方、こちらも真っ赤になって爆発寸前・・・プルプルしているミキティ。

「・・・他にも紺ちゃんの胸を触ったことのあるやつ・・・・・いるよねェ」

さらに発せられる低いトーンが、静まり返った部屋に染み渡る。

「そっか・・・言わねーつもりか」

・・・そんな事言われても・・・

「ね・・・・やめてよ美貴ちゃん・・・」

止めようとするこんこんの声も耳に入らない程切れているのか。
373 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:26
「よ〜し、全員目を瞑れ。触った事のある奴は正直に手を挙げてみそ?」

どうしよう・・・・正直に手を挙げるべきか。

もう、殆どのメンバーが触った事があるって事は気付いているはず。

ここで誰も手を挙げなければ、今日一日ずぅ〜っと不機嫌なミキティと過ごさな
ければならない。

それに比べれば、今ここで一発シメられて終る方がいい。

ウチもリーダーだ。

覚悟を決めて、恐る恐る手を挙げる。

絹擦れの音が沈黙の中で微かに聞こえる。

他にも何人か手を挙げているのだろう。

「・・・ねぇ・・・美貴ちゃん、やめようよこんな事・・・・」

優しいね、こんこんは。

でも、このままではミキティも治まりがつかないだろう。

ガタッとイスから立ち上がる音が聞こえた。
374 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:27
無意識に身体に力が入って歯を食いしばる。

が・・・・何事も起こらない。

そぉ〜っと目を開けてみる。

きょとんとした小春以外全員が手を挙げていて、何故か三好ちゃんやみうなまで
向こうの方で手を挙げている。

・・・・ミキティは?

立ったまま、背中からこんこんに抱き締められている。

「美貴ちゃん・・・・ごめんなさい」

「何で紺ちゃんが謝るの?」

「だって・・・・私が恥ずかしがってなかなか触らせてあげなかったから・・・美貴ちゃん
に辛い思いさせてた。・・・・みんなのせいじゃないもん・・・・私のせいだもん・・・」

「・・・・・違うよ紺ちゃん」

「ううん・・・だから、みんなに乱暴なことするのは・・・やめて・・・・お願い・・・」

・・・助かった。こんこんにここまで言われたら、流石のミキティも・・・

「フッ・・・・わかったよ。何もしないって約束するから」
375 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:28
はぁ〜・・・・・良かった。

「・・・・・紺ちゃん・・・・」

うわっ、抱き合った。

・・・ここでする気か?

・・・・・こんな公衆の面前で・・・するのか?

みんなで期待しながら見守っていると。

「おめーら、いつまでバカみたいに手を挙げてんだ?」

「「「「 だぁ〜〜っ・・・・」」」」

緊張が解けたのと同時に、一斉にイスからずり落ちる。

「今度から紺ちゃんのを触りたい奴は美貴の許可を得る事!」

「え?・・・・いいの?」

いっけね、思わず本音が出てしまった。

「吉澤さん・・・・・ちょっと話しが・・・」

「え゛っ?・・・・・あ゛〜〜っ・・・・・」
376 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:29
・・・    ・・・    ・・・    ・・・    ・・・

「あらら・・・吉澤さんたら、ま〜たまこっちゃんに連れ去られて・・・・」

「絵里もポンちゃんの触った事あると?」

「うん。・・・フヘヘヘ・・・・・ふわふわ・・・」

「ふん、どーせ・・・れなは小さいけん・・・」

「でも絵里はぁ〜・・・れーなのサイズがジャスト・フィットだもん」

「あっ!」

「どしたの?」

「れな・・・・藤本さんに揉まれたことあるっちゃ」

「へっ?・・・・・いつ?」

「マンパワーの・・・〜初恋のキスのように〜・・・の所。何度もムギュッて・・・」          

「ち・・ちょっと待て」

慌てて言い訳をする藤本さん。

「あのねぇ・・・・だってあそこは正面を向いたまま肩に手を掛けなゃいけないんだよ?
事故に決まってんじゃん。わざとな訳ねーだろバーロー!」
377 名前:Usual days 投稿日:2006/02/05(日) 22:31

「ふぅ〜ん・・・藤本さん、もしかして結構・・・貧乳好き?」

「美貴ちゃん・・・・ほんと?だったら私・・・頑張ってダイエットして小さくするから・・・」

「な・・・・・何言ってんの?そんなこと有り得ないから。美貴はそのままの紺ちゃん
が好きなの!」

「・・・・・美貴ちゃん」



「うわっ・・・・やっちゃった・・・・・ちょっとちょっと裕ちゃん、ちゅーしてるよ・・・ほらぁ〜」

「時代は変わったなぁ。誰がこんな乱れた風紀にしてもーたんやろなぁ」

「・・・・なっちは裕ちゃんに無理矢理押し倒されてちゅーされたけど?」

「・・・・・・・さてと、もう開演か」

「クスッ・・・うん、1時間後にね」

378 名前:たまえす 投稿日:2006/02/05(日) 22:32
>>361 名無し猫様
ありがとうございます。

そうですね。私も2期タンポポからなので是非もう一度見てみたいです。
未だにタンポポ祭り2002の光景が忘れられません。
379 名前:たまえす 投稿日:2006/02/05(日) 22:36
後藤さんの一日も早いご回復をお祈り申し上げます。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
380 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/05(日) 23:10
吉澤さん………無事だろうか………(笑

(0^〜^)<………
∬´▽`)<………
381 名前:名無し猫 投稿日:2006/02/06(月) 00:49
ごっちんゆっくり休んで欲しいですね。

こんこんの小春以外みんなさわったことあるのか〜いいなぁ。
ミキティのは触っても気付いてないんじゃw
382 名前:無名し読者 投稿日:2006/02/06(月) 22:04
女子が集まるとこういう話題は絶対ありますねぇ
会長の触るのは紺ちゃんだけの特権ですね
しかし 小春以外全員とは… 妙に納得してしまう自分(^^;ゞ
会長 良い感じです
383 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 21:57
「ところでさ裕ちゃん、なっち何気無く会話しちゃったけど・・・何でこんな所にいるの?」

「あっ、ちょっと今の酷くない?カワイイ後輩達の頑張る姿を見に来たんやないの」

「舞台は?」

「おととい名古屋が終って来週から東京公演。貴重な空き時間を割いてな、なっつぁん
の顔を見に来たんよ?」

「そっか・・・ヘヘェ〜・・・ありがと。でもさ裕ちゃん、今回はパスして正解かもよ」

「何でやねん、好きでパスしたんとちゃうわ」

「だぁ〜って、会場見た?あのステージに花道。もぉ〜〜〜〜なっち信じらんないさ」

「いいじゃん。オレも一緒に走り回りたかったわぁ」

「いやいやいや・・・・裕ちゃんやってみそ?すぅ〜〜〜〜っごいから・・・マジで。
メインステージをはけてからサブステージでスタンバイするのにさ、外の通路を全力
でダッシュだよ?」

「ええやん、いい汗かいとるなぁ〜」
384 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 21:58
「もうヘロヘロになってさ、歌えない踊れない」

「どーせリップシンクロちゃうん?」

「ひっどぉ〜い・・・・ちゃ〜んと歌ってるべさ・・・なっちは」

「ほー・・・・なっちは・・・・ね」

「圭ちゃんなんかね、相当走り込んできたらしいよ?どーすんだろね、あれ以上
パワフルになっちゃったら」

「アハハハハハ・・・圭ちゃんらしいや〜ん。でもあれやろ?今回ごっちんと
よっすぃ〜の3人でまたプッチができるって、メッチャ張り切ってたみたいやし」

「うん。ホントに嬉しそうだった」

その時・・・・

「あ〜〜っ、ほんとだ・・・中澤さ〜ん!」

パタパタパタ・・・・・

「何やねん、ほんとだ・・・って。・・・・あ・・・やばい、逃げよ・・・・じゃなっつぁん、
スタンド席から見させてもらうで」
385 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 21:59
「うん・・・・・・」

「ハァハァ・・・あ〜ん・・・・行っちゃった・・・」

「・・・あ、重さん」

「なぁ〜んでぇ〜?ひどぉ〜い中澤さん。どうして素直にさゆみと会えなくて
寂しかったよって言えないんでしょうねぇ・・・・・ね、安倍さん♪」

「ね・・・・って、そんな事なっちに言われても困るべさ」

「中澤さんて、さゆみんの事がだ〜い好きなんですよ?」

「なっちの事は、もぉ〜〜っと好きなんだからね」

「だって、さゆみは可愛いねって言ってくれましたよ?」

「なっちの方がいっぱい言われたもん」

「そんな事は無いです」

「大体、重さんは圭織の所に行ってたんじゃないの?」

「飯田さんは・・・・あっ、裕ちゃんが来た・・・って言い残して、交信始めちゃいました」

「何だそれ」
386 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 22:01
・・・    ・・・    ・・・    ・・・    ・・・  ・・・

「ねぇねぇ矢口っつぁん?」

「ん?」

「今・・・・安倍さんの所に中澤さんがいませんでした?」

「え゛っ・・・・うそ!・・・・あ〜何だ・・・あれ重さんじゃん、それに裕ちゃんは舞台でしょ」

「お〜っかしぃ〜なァ・・・じゃ誰だろ」

「なっちに聞いてきたら?」

「・・・・そっか。じゃちょっと失礼して・・・」

・・・直接行けばいいのに・・・一応おいらにワン・クッションおいてエクスキューズ
するところなんかは、可愛いよね。 

ちょっと探ってみっか・・・・

「亜弥ちゃん待った!」

「はい?」

「最近、なっちの事・・・・狙ってるんだって?」
387 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 22:02
「・・・・・・・は?」

ほらびっくり。

「うんうん・・・そっか」

「ちょちょちょちょ〜〜〜っと待って下さい、何なんですか・・・・一体誰がそんな事を・・・・」

「しょうがないよ・・・可愛いもん、なっちは」

「そーなんですよ、とても同い年には見えなくて・・・・・って、いやそーでなくてですねェ」

「・・・・同い年?・・・誰と?」

「あわわ、何でもないです冗談です」

「ほら、いいから行っておいで。天然だけどちょっと話をするだけでも癒されるからさ」

「あの・・・・いいんですか?矢口っつぁん・・・・」

「何が?」

「普通、お付き合いしている相手に好意を寄せてる人間は、なるべく近付けない
ようにしようとか思うのではないかと」
388 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 22:03
「あらら、認めちゃった」

「・・・あ」

「おいらはね、一人でも多くの人になっちの良さを分かって欲しいんだ。亜弥ちゃん
がなっちのことを狙ってるって聞いた時はね、思わずガッツポーズしちゃったもん」

「いや、だから狙ってる訳じゃ・・・・ただ・・・・可愛い人だな〜って・・・」

「それだよそれ!好きな人の事を褒められてたらさ、やっぱ嬉しいじゃん?」

「はぁ・・・・それじゃですね、もし・・・・もしもですよ?・・・松浦が安倍さんに告白とか
しちゃったら・・・・・どうします?」

「おぉ、しろしろ」

「へ?」

「もし・・・・・それでなっちが亜弥ちゃんを選んだとしても、それはおいらよりも
亜弥ちゃんの魅力が勝ってたって事だから。ま、んなことあるわきゃ無いけどね。
いいから・・・ほら、早く行ってこい」
389 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 22:04
「・・・じゃちょっと行ってきます」

「おー」

「あの・・・・矢口さん・・・」

「ん?」

「矢口さんて、すぅ〜〜〜っごく大人なんですね」

「はぁ・・・そりゃどうも。見た目は小学生だけど・・・・・・って、誰がやねん!」

「あはあは・・・そんな自虐ボケしなくても・・・・そんなこと全然思ってな〜いですから」

「いいからほら、早くしないと。あと20分ぐらいでまた忙しくなるよ」

「はぁ〜い・・・・行ってきます総長!」

「スケ番が総長って言うな!」

「あははハハハハハハハ・・・」

しっかりしていて気が強いってイメージがあるけれど、どうしてどうして。

なかなか可愛いじゃないのって。
390 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 22:06
・・・ ・・・ ・・・ ・・・   ・・・ ・・・

・・・あ〜びっくりした、何なのよ。

何で矢口っつぁんが知ってるの?

・・・・・・!

絶対梨華ちゃんだ、あんにゃろ〜〜・・・・

ま、いっか・・・・別に隠すこっちゃないし。

ちょっとお話がしたいだけ。

「あ〜べさん!」

・・・あれ、何やら険悪な雰囲気。

道重ちゃんと言い合いをしている。

「さゆみの方が若くてピッチピチですから。中澤さんだって若い方がいいに決まってます」

・・・ま、そりゃそうかもしんないけど・・・

「若さなら負けないもんねーだ。なっちの精神年齢は小学生並みだって裕ちゃんに言われたさ」

・・・安倍さん、それ違うと思うけど・・・
391 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 22:07
「幼い中にも時々垣間見せるアダルトな表情がセクシーでいいんです!」

・・・お?・・・路線変更か?

「フッ、甘いな重さん・・・・裕ちゃんは変わり者好きだから、絶対なっちの方がいいべさ」

・・・だからそれも違うと思うんだけど・・・

「さゆみだって、みんなに変わってるって言われるもん」

・・・何のこっちゃ・・・

「あのぉ〜・・・・もしもしお二人さん?何をしてるんですか」

「だぁ〜ってさぁ〜、中澤さんは安倍さんよりも私の事が好きなんですぅ〜♪
・・・・なぁ〜んて重さんが言うからさー・・・・」

「ホントだもん」

・・・・・・唖然。

「あ・・・・・あのですね、あなた達は一体・・・いくちゅなんですか?」

「「だって・・・・・」」

んはは、どーしてこの年の差にして対等に言い争いが成り立つのだろーか。
392 名前:Usual days 投稿日:2006/02/11(土) 22:12
「中澤さんは、みんなの事が好きなんだと思いますよ?道重ちゃんも安倍さんも、
ここにいるハローのみぃ〜んなも。いいじゃないですかそれで」

「「・・・・・・・うん」」

「ところで、さっきここに中澤さんいがいませんでした?」

「ん?裕ちゃんは舞台だよ〜」

「そっかぁ・・・・やっぱ見間違いかぁ」

「きっと、さゆみに会いたくて幽体離脱してきたのかもしれませんよ?」

「生き霊かい?」

「いや安倍さん、それはちょ〜〜っと酷くないですかぁ、生き霊って恨みとか
持って出て来るヤツでしょ?」

「そだっけ?裕ちゃんの怨念かぁ・・・・あ、わかった!」

「はい?」

「ほらっ、怨念がそこにおんねん!・・・なーんちって!キャハハハハハハハハハ」

「あはははハハハハ安倍さんそれ面白いですぅ〜」

んぁ〜・・・頭痛が・・・・。

こんな安倍さんとずぅ〜〜っと一緒の矢口っつぁんて・・・・ある意味凄いかも。
393 名前:たまえす 投稿日:2006/02/11(土) 22:13
>>380 名無飼育さん様
ありがとうございます。
どうなんでしょうねぇ・・・・(作者=無責任)

>>381 名無し猫様
ありがとうございます。
>ミキティのは触っても気付いてないんじゃw
あ・・・・言っちゃった(藁

>>382 無名し読者様
ありがとうございます。
さて、小春ちゃんへの解禁日はあるのでしょうか・・・(怖
394 名前:たまえす 投稿日:2006/02/11(土) 22:15
ほんの些細な気の緩みのために、今まで築き上げてきたものを一瞬にして
失なってしまう事も起こり得る。

本当に恐ろしいことです。

私自身も、日常の行動とか言動について自戒をしなければならないと思いました。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
395 名前:名無し猫 投稿日:2006/02/14(火) 10:19
更新お疲れ様です。
ちょっとだけさゆかお出ましたね。(かおでた?w

ほんとに少し気を抜いただけで大変なことになりますね。
やってしまったことは仕方ないのでじっくり反省して
また新たに初心を忘れずに頑張って欲しいです。
396 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 02:54
「美貴ちゃん・・・・ほんと?だったら私・・・頑張ってダイエットして小さくするから・・・」

「な・・・・・何言ってんの?そんなこと有り得ないから。美貴はそのままの紺ちゃんが好きなの!」

「・・・・・美貴ちゃん」


そして・・・・・

藤本さんが紺野さんを抱きしめた瞬間、またしても小春は誰かに後から目隠しされちゃいました。

いつもそう。

小春だって、この後二人が何をしているかくらい大体想像がつきます。


・・・うわっ・・・・やっちゃった・・・・・ちょっとちょっと裕ちゃん、ちゅーしてるよ・・・ほらぁ〜


ほら、向こうの方から安倍さんの声が聞こえる。

やっばりキスしてるんだ。

いいな・・・・・・・・。
397 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 02:55
目隠しをされていると、余計に想像が膨らんでしまう。

いいな・・・・・紺野さん・・・・

小春も藤本さんに・・・・・

「はい、もういいよ」

急にパッと目の前が明るくなった。

声のした方を振り向くと、すっごい笑顔の新垣さん。

「ずるいです」

「んぇ?」

「小春も見たいです」

「あんたはまだ早いの!」

「え〜〜〜」

「え〜じゃないでしょ・・・・だいたいねぇ、あなたがどうしたら胸が大きくなるか・・・
なぁ〜んて変な事を聞くから、こんなんなっちゃったんでしょーが」

「だって・・・・・・」
398 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 02:57
「周りを見てごらんよ、そんなに大きな人ばかりいるわけじゃないでしょ?」

思わず目の前にある新垣さんの胸をマジマジと見詰めて・・・・・

「それはぁ〜・・・・そうですけど・・・・」

「あ・・・・・今、私の見たでしょ・・・・何気に酷いね・・・・ま、いいや。それにあんたはまだ
中学生なんだからこれから大きくなるかもしれないでしょ?別に大きくならなくたってさぁ、小春は
いいスタイルしてると思うよ?」

「こんなんでですかぁ?」

「あのねぇ、何でそんなに大きくなりたいの?いいじゃん別に、あんたはあんたなんだから。
今、自分が持ってる長所で勝負すりゃ〜いいじゃん」

「今・・・・・小春が持っている・・・・・長所?」

「そ。・・・・他の子には真似のできない小春だけが持っているいい所がたぁ〜〜くさん
あるはずだよ?まず自分の武器を知らなくちゃどんな標的だって射止められないよ?」
399 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 02:58
「武器・・・・・ですか、ちなみに新垣さんの武器って・・・・何ですか?」

「「えっ?」」

「・・・・・・え?」

みんなが一斉に小春の方へ振り向いた。

「い・・・・いやぁ・・・・・・あの・・・・」

「新垣と言えばまゆげビィ〜〜ムでしょーが」

「はぁ・・・・・」

「あれ・・・・何だ?そのリアクション・・・・」

「それって・・・武器・・・・なんですか?持ち芸と言うか、つかみネタと言うか・・・・」

「武器だよぉ〜〜・・・ライブで客席にまゆげビームを発射するとさ、『ウッ!』とか
言って倒れる人だっているんだから」

「・・・新垣さんのファンの人って優しい方ばかりなんですね・・・・」

「あったりまえでしょ・・・・・・・・・・ん?」


・・・・・・・・逃げちゃお〜〜〜っと!
400 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 02:59
・・・   ・・・   ・・・   ・・・   ・・・

「麻琴痛いって・・・・ごめん悪かった・・・」

そりゃ〜ね、ひとみさんの体育会オヤジ系な性格は天性のものだから、今さら
この程度のことでいちいち腹を立てていても仕方がないんだけれど。

さっきみたいに素で反応されてしまうと、二人だけの時に言ってくれた溶けて
しまいそうな甘い台詞って本当だったのかな・・・・・って思ってしまう。

こんな私でも、昔に比べたらかなり我慢強くなったんだよ?

あなたが何気なくこんこんの腰に回した手。

自然に抱き寄せるミキティの肩。

とても親しそうに石川さんと見詰め合っていたって・・・・

・・・・別に悪気は無いんだって分かってるもん。

「麻琴・・・・・」

「え?」

「あのさ・・・今日はお互い様だかんね?」

「・・・・・あ」
401 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 03:00
「おっ前・・・思い出したな?顔が赤いぞ」

「だってぇ・・・・」

「もしホントの事だったとしてもさ、すっとぼけてれば良かったじゃん。ミキティに
殺されるかと思ったゾ・・・マジで」

「で・・・でも・・・自分だってさっき手を挙げてたよね・・・・確か・・・」

「え゛っ!」

「いつ触ったの?こんこんと一緒の部屋になったことって一度も無かった筈だけど」

「・・・やべぇ・・・・はい、正直に言います・・・・・楽屋です」

「どうやって?」

「えっ・・・・そ・・・それはぁ・・・」

「言えないの・・・・・あ、そう・・・いいんだ・・・」

「いや・・・あの・・・・寝ていたこんこんが・・・あまりにも・・・その・・・柔らかそうだったもので・・・」

「スケベ!」

「あ゛?・・・・それじゃぁ言わせてもらうけど、私は生乳を触った訳じゃないからね!
・・・麻琴は寝ているこんこんの生乳を触って・・・・しかも揉んだんだろーが」
402 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 03:02
「あぁ〜〜・・・・ごめんなさい・・・・ホント反省してます。・・・ったく、元はと言えば
小春があんな事を聞くから・・・・」

「小春がどうして急に胸が大きくなりたいなんて言ったのか・・・・・・わかるか?」

「どうして・・・って、あの位の年の女の子だったら誰でも一度は思うんじゃないんですか?」

「そうかもしれないけど、あの子は違うよ」

「どうして?」

「どうしたらミキティに可愛がってもらえるのか・・・・・ってことかな」

「はぁ?」

「いつもミキティとこんこんがイチャついているのをすっごい羨ましそうに見てるだろ?」

「・・・・・・うん」

「だから、小春自身がいつもミキティに可愛がってもらっているこんこんに近づこうと
する事で、ミキティが少しでも自分の方に振り向いてくれたらって考えたんだよ」

「そんな・・・・・」

「麻琴には分かるだろ?小春の気持ちがさ・・・」

「え・・・・・ど、どうして?」
403 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 03:04
「昔・・・・私と梨華ちゃんが付き合ってるって思ってたろ?」

「な゛っ・・・・」

「お前さ、私にセクハラされて押し切られてその気になったのが付き合う切っ掛け
だって事に一応なってるけど、本当は加入直後からずっと私の事・・・・見てたろ?」

「・・・・・・・・・」

「ん?・・・・どした?」

「今頃そんなこと言わなくても・・・」

「で梨華ちゃんのことを意識しちゃってさ。梨華ちゃんはね、麻琴の視線が怖いって半
ベソかいてたんだよ?何か麻琴ちゃんの気に障ることを言っちゃったのかなって本気
で悩んでたんだから」

「そんな・・・・・ほんとに?」

「うん、矢口さんが口をすべらせてごっちんとの関係をみんなにバラすまで。それまでは
さ、お前も結構涙ぐましい努力をしてたよな。紫とか黒のジャージしか着てこなかった
くせに、急に似合わないピンクのを着てみたり」

「うるさい!・・・もういいから・・・」
404 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 03:05
「最近だってさ、梨華ちゃんが私のことを『ひとみちゃん』って呼ぶ度に睨んでたじゃん」

「・・・・見てたのぉ?」

「もちろん。だって、いつも麻琴の事しか見てないから」

「嘘ばっかり・・・・・・でも、今日は信じてあげる。・・・・・そっか・・・・小春ちゃんそんな
に・・・ちょっと可哀想」

「ま、そのうちに分かるだろーさ。心を鬼にしてわざと厳しく接しているミキティの
本当の優しさに」

「美貴ちゃんも辛いね・・・・」

「私、ミキティに助けられてばっかだな」

「いいじゃないですか。一人で全部背負い込もうとしたら、矢口さんみたいに精神的
に追い詰められちゃいますから」

「そーだよなぁ・・・・私がもっとしっかりしてたら・・・・」

「こらっ!もうそれは言わないって言ったじゃん」
405 名前:Usual days 投稿日:2006/02/16(木) 03:10
「・・・・・・ごめん」

「それを知っているからこそ、美貴ちゃんだって他のメンバーだって・・・・・ね」

「・・・・・そうだな」

「それに、吉澤さんには・・・・私がいるもん」

「お前さ、ズルイよ・・・・」

「どうして?」

「そんな事を言われたら・・・・抱きしめてキスしたくなるじゃねーか」

「・・・・・・・すればいいじゃん?」

「また・・・・。何でお前は素直にして下さいって言えないかな・・・・」

「・・・・ちょ〜だい」

「な、可愛いじゃねーか・・・・麻琴・・・・・・」

「・・・・・ン・・・・・」
406 名前:たまえす 投稿日:2006/02/16(木) 03:15
>>395 名無し猫様
ありがとうございます。
言われてみれば、あのお方ご本人は登場していませんでしたね(^^;

一度、絶叫コマーシャルに出て欲しいな・・・なんて。
407 名前:たまえす 投稿日:2006/02/16(木) 03:17
何故・・・年末とか年度末というのはやたらと忙しくなるのでしょう・・・
既に連日早出&残業状態で、こんな時間に更新中。
でも給料変わらず(泣

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
408 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:10
「里沙ちゃん気付いとる?・・・・今、何気に小春にバカにされたんやよ?」

「んもぉ〜、気付いてるから!・・・・あんにゃろ〜〜」

・・・そっか、気付いてたか。

でも一瞬乗っかってたじゃん。

すぐムキになるところが里沙ちゃんらしい。

「まぁまぁ・・・どうどう・・・」

「ちょ〜っと愛ちゃん、馬じゃないから私」

「ほやけど・・・・じゃじゃ馬やろ?」

「ひっどぉ〜い、そ・れ・は・・・愛ちゃんでしょ?」

「あらぁ〜・・・・知らんの?あっしみたいな女の子の事を大和撫子って言うんやて」

「はぁ?どこがぁ〜?」

「どこがって、全部に決まってるし」

「いや、愛ちゃんおかしいから・・・大和撫子ってゆーのは、言葉使いや立ち居振る舞い
が上品で、もの静かな日本の女性を褒める言葉だから」
409 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:11
「お?・・・・だからそのままやろ?・・・たまには知ってることもあるんやね・・・・」

「まぁ〜た愛ちゃんまでバカにして。あのねぇ・・・もの静かな女性って、意味わかってる?」

「あっしみたいな人の事」

「静かじゃないから。愛ちゃんが静かなのって、一日のうち寝てる時だけでしょ?」


ほぉ、そう来たか・・・

ならば。

「そんな事を言うんやったら、今度里沙ちゃんと寝る時には・・・な〜んもせんと静かに寝るから」

「なっ・・・・・・・」

ほら思った通り。

こういうフリには滅法弱いんだよね。

「あれェ〜・・・何で赤くなっとるん?」

「・・・・・・・・ちゅーも?」
410 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:12
「はい?」

「だぁ〜か〜らぁ〜・・・・おやすみのちゅーも無いの?」

・・・・ほら来た。

冗談なのに真に受けちゃって。

「・・・・・かわいい」

「んぇ?」

「今の里沙ちゃん、ひっで可愛い・・・」

「ね・・・・愛ちゃん・・・」

まだ不安そうに私の顔を覗き込んでいる。

「ふふふ・・・・冗談やって」

「・・・・ほんと?」

「ほんとやよ」

・・・ほら笑顔に戻った。

可愛いな・・・・里沙ちゃんのくるくる変わる表情を見ていると、とても幸せになれるんよ。
411 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:13
だから、暇な時はわざとネタを振って会話のキャッチボールと里沙ちゃんの百面相を
楽しむことにしている。

「里沙ちゃん」

「・・・ん?」

「愛してる」

「んぇ!?」

ビックリした時のガキさんの表情って、ほんとにインターネットで見た顔文字とそっくり。

デビューの頃と比べると、見違えるように美しく変化を遂げた里沙ちゃん。

でも、どんなに綺麗になっても、この一瞬だけは豆に戻るんやね。

いつもはその年齢に不釣り合いな程の熱い情熱でお仕事に打ち込むとてもしっかり者
の里沙ちゃんだけれど。

恋愛に関しては、まだまだ年相応とは言えない。
412 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:13
「だから、愛してるって言ったんやよ」

「・・・・・・バカ」

・・・あらぁ〜・・・また真っ赤になって。

「りーさーちゃん?」

「もぉ〜・・・見ないでよぉ〜」

『バキッ!』

「あう・・・」

・・・痛。

顔を覗き込んだらパンチを食らった。

「やっぱそーゆー事をするヤツは当分おあずけだな」

「・・・・・・え?」

ほら、またクルッと表情が変わる。

「フフッ、嘘やよ。あとでい〜っぱい・・・・チューしたげっから」

「・・・・・絶対だよ?」

「はいはい」
413 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:15
「ところでさぁ愛ちゃん・・・・」

「ん?」

「胸ってどうやったら大きくなるの?」

「はぁ?・・・・・またそこに戻るんかい」

しげしげと自分の胸を見下ろしてるし。

「だぁ〜ってさぁ・・・・身長で負けて胸まで負けたら悔しいじゃん」

「あらぁ〜・・・・意外なライバル出現やね」

「違うから・・・」

「胸ねぇ・・・・後藤さんはヨーグルトをたくさん食べたって言ってたし、石川さんは
何もしとらんて。・・・・・・あっ」

「なに?」

「こんこん方式があるやん!」

「・・・・・・へ?・・・・何それ」

「放置」

「はぁ?」
414 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:16
「ほら、寝る時に下着つけんでほったらかしにしとけば?」

「大きくなるかな・・・・・」

「あ・・・・・・駄目だ」

「もぉ〜〜〜どっちよ」

「だって里沙ちゃん・・・・うつぶせにならんと寝れんやろ?」

「あ・・・・・そっか。・・・・だから圧迫されて小さいんだ・・・・」

「いやいや・・・初めからつぶれるほど育ってないから」

「ひぃ〜どぉ〜〜い」

「わかった!」

「んもぉ〜・・・今度は何?」

「揉むと大きくなるらしいよ?」

「んぇ?」

「あっしが毎日愛を込めて優しく揉んで育ててあげっから」

「・・・・・・・・・・愛ちゃんのばか」
415 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:19
「あらぁ〜・・・またまた真っ赤や」

「だって・・・変な事言うから・・・・」

「なんが?大きくなりたいって言ったの里沙ちゃんやん、だからあっしが・・・」

「揉むくらい自分でできるから」

「自分でやっても効果無いんだって」

「うそ」

「だからね、要は愛なんよ愛。愛する人が気持ちを込めて優しく揉みしだけば、二人の愛と
一緒に胸もふくらむんやて。だからあっしが里沙ちゃんの可愛いおっぱいをやさぁ〜しく
モミモミしたげっから」

「もぉ・・・・・ばかぁ〜〜〜!」

・・・・おっと。

顔面に飛んできた右ストレートをパシッと受け止めると、そのまま引っ張って抱きしめる。

「こらぁ〜・・・離せェ〜!」

「暴れるなっつーの。あっしはね、今のままの里沙ちゃんでいい。今の里沙ちゃん
が大好きだから・・・・」
416 名前:Usual days 投稿日:2006/02/19(日) 23:20
・・・    ・・・    ・・・    ・・・    ・・・

「なぁ・・・・・・圭ちゃん・・・」

「ん〜?」

「豆がチリビーンズみたいに真っ赤になっとるやん」

「・・・だね」

「それにしても、おたくの娘。さん達は一体どないなっとんねん」

「し〜らない・・・・」

「おかしいって」 

「どーしてさ」

「そこら中で春満開やないの」

「いいじゃん、こっちまで暖かくなれるもん」

「そない言うてもな、ちっちゃい子達だっておんねんで?」

「ははぁ・・・・・もしかしてあっちゃん・・・寂しいんだ・・・」

「そらそーやん・・・・やっぱ女も30過ぎるとな・・・って、何でやねん!」

「あはははハハハハハハハハハ・・・おあとがよろしいようで。さて、そろそろ準備しよっか」

「・・・・・せやな」
417 名前:たまえす 投稿日:2006/02/19(日) 23:22
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
418 名前:名無し猫 投稿日:2006/02/20(月) 12:30
更新おつかれさまです。
がきさんかわいいっすねw
昔と比べるとものすごい大人になりましたね。
小春も今後どんな女性になるのか楽しみです。
419 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:40
『ピンポ〜ン』

・・・・うぅぅ〜・・・寒い〜・・・

車を降りると、急ぎ足で玄関へ。

インターホンのボタンを押してから待つこと少し。

『・・・カチャ・・・はい・・・』

小さなスピーカーから聞こえたお姉さんの声を確認してから、インターホンではなく
上の方にある監視カメラに顔を向けて話し掛ける。

「こんばんは・・・あの〜夜分すみません、石川ですけど・・・・」

『えっ、梨華ちゃん?・・・・あらお久し振り・・・あ〜ちょっと待ってね、すぐ開けるから・・・』

「はぁ〜い」

絶対安静が必要だから、お見舞いにも行くなって事務所には言われているんだけど。

そんなの無理。

本当なら毎日付きっきりで看病してあげたい。

だけどそんなことをしたら・・・・コホン・・・・やっぱり安静どころじゃ無くなっちゃうわよね。
420 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:41
ほんの少し顔を見るだけなら負担も少ないかなって思って。

・・・・ガチャ

「あ・・・・お姉さん、夜分に突然すいません」

「ううん、いいのよ。さ、寒いから上がって頂戴」

「はい、お邪魔します・・・・あの、真希ちゃんの具合は・・・・」

「うん、まだ少し痛みがあるみたい。でも今回は無理を言ってお休みさせてもらった
から回復も早いわね」

「そうですか・・・・かわいそうに・・・」

「大丈夫。梨華ちゃんの顔を見ればすぐ良くなるわよ」

「・・・・・うん」

「あ、これみなさんでどうぞ」

「あらやだ、まぁ〜〜そんな気を使わなくても・・・」

「いえ・・・」

「・・・来ちゃ駄目って言われてるんでしょ?相変らず何を考えているのやらね・・・
梨華ちゃんが一番の特効薬なのに。そう言えば・・・さっき真希の部屋を覗いた
ら、梨華ちゃ〜んって叫びながら部屋の中を転げ回ってたわよ?」
421 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:41
「・・・・・え?」

「昨日は鼻血を出してひっくり返ってたし」

「そ・・・・そんなに悪いんですか」

「薬の副作用かしらね・・・・・クスクス・・・」

「・・・・・・・薬?」

ちらっと私を見ると、何やらほくそ笑むお姉さん。

「そ・・・・・薬。今晩はお泊り?」

「いえ、1時間程で失礼しますので」

「あら残念・・・・忙しそうだけど梨華ちゃんも身体に気を付けてね」

「はい、ありがとうごさいます」

「そのままお部屋へどうぞ。・・・あ、一応・・・・真希が何をしていても驚かないでね」

「えっ?」
422 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:42
「じゃ、ごゆっくり」

「はぁ・・・・どうも」

・・・・・・?

お姉さんの不可解な態度がちょっと気になる。

部屋を転げ回るほど真希ちゃんが苦しんでいるのに、どうしてニヤニヤしているの?

いくら何でも・・・・酷くない?

そんな事を考えつつ階段を上がってお部屋の前に近寄った時。

『ウギャ〜〜〜・・・それ、や〜ばいって!』

は?

不意に部屋の中から聞こえた真希ちゃんの声。

驚いてドアに手を掛けたら・・・

『えぇ〜〜っ、何やってんのさ・・・・あ〜〜・・・そんなに?・・・・だからダメだって・・・』

・・・・・・・?
423 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:43
痛みで苦しがっているとは・・・・思えない・・・。

誰かいるのかな。

もしそうなら、さっきお姉さんが言う筈よねぇ・・・

それとも、またタカが悪戯でもしてるのかな?

そぉ〜っとドアを開けてみると、大きなお部屋の真ん中で、褞袍を羽織って炬燵に
入っているいつもの後ろ姿が目に入った。

「あの・・・・真希ちゃ・・・・・」

声を掛けかけようとしたその時。

「だ〜から!・・・・梨華ちゃんてば、そんなにサービスしちゃだぁ〜〜めだっつーのに」

ビクッ!

・・・・・・は?

何?・・・・私?

??????

何やらブツブツ言いながらテレビに向かってコタツの上のお菓子を投げつけている。
424 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:44
ん・・・・考えてみれば、部屋に大音響で鳴り響くテレビの音楽にはひじょ〜〜に
聞き覚えがあったりするわけで・・・・

近寄って画面を見てみると、やっぱり美勇伝のライブDVDの映像。

「あ゛〜〜っ・・・み・・・見えちゃうからダメだってば」

どうやら、振り付けのセクシーな部分に片っ端から突っ込みを入れているらしい。

・・・・あのねェ・・・今までのわたしの心配はどうしてくれるのよ・・・

一瞬呆れたけれど、でも考えてみればこんな真希ちゃんって滅多に見る事ないもんね。

そぉ〜っと後ろに座って、しばし観察することにした。

・・・ま・・・・ね、折角写真集とかDVDをあげても見てくれなければ悲しいじゃん?

これだけ有効活用してくれれば頑張った甲斐もあるってもんでしょ。

「くうぅぅ〜〜っ・・・やばいてっばさ・・・・マジでエロいって!」

こたつの板をバシバシ叩いて・・・何だか嬉しそう。

「おぉ・・・・ん?」

・・・・・どした?

慌ててリモコンを掴むと、少し映像を戻してスローで再生。
425 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:45
なんと、私がステージに横になって大きく足を上げる所。

・・・・・恥かしいなァ・・・

「おっ・・・・おぉっ?・・・・・・・の゛おぉぉぉ〜〜〜っ!」

いきなり叫びながら後ろにふっ飛んできて・・・・

私の前で仰向けにひっくり返った。

「こんばんは真希ちゃん」

「・・・・・・・・・んぁ?」

目が合った途端、驚愕の表情のままでフリーズ。

10秒・・・

20秒・・・・・

30秒・・・・・・・

裕に1分は過ぎた頃、ムクッと起き上がると。
426 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:46
「さてと・・・妄想が具現化してしまうような安易な幻覚が見えてしまうということは
・・・まだ回復していないとゆーことだな。バカなことをしていないでもう一度初め
から見るとするか」

そう言いながらコタツへ戻ってしまった。

「・・・・・・・・あのねぇ・・・・真希ちゃん?」

「いけない、まだ幻聴が聞こえるし。早く見ないと益々梨華ちゃん不足になっちゃう」

「真希ちゃん!」

「おぉ神よ・・・・なぜあなたはこんなにも私を苦しめるのですか・・・・惨い・・・惨すぎる。
愛しい梨華ちゃんにも会う事さえ許されずに静養をしろだなんて。きっと梨華ちゃんだって私に
会いたいに違いない。なのに、梨華ちゃんだけじゃなく、ここに来そうなメンバー全員に事務所
の監視を付けて来させないようにするなんて・・・・」

・・・・え?私だけじゃなかったの?

「ねぇ真希ちゃん、私の他に誰が見張られてるの?」

「ん・・・・来ようとしたけどバレて連れ戻されたってメールが来たのは・・・あいぼん、
やぐっつぁん、なっち。見張られていて無理って来たのが梨華ちゃん、こんこん、のの、
まっつー、よっすぃ〜・・・・・」
427 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:47
「そんなに?よっぽど暇なんだね、うちの会社は。・・・・まぁ、あいぼんは仕方が無いけれど」 

「普通に来てくれたのは圭ちゃんだけ」

「え゛〜〜〜っ、けめぴょん来たの?」

「うん、昨日・・・・・おぉ、なんということを・・・幻聴と会話をしてしまった罪深き私をお許しください」

「ずるぅ〜い・・・・ねえ真希ちゃん、そんなに現実から逃避したいのなら、私・・・・帰るけど・・・」

そう言うと、ガバッとこっちに向き直ってパタパタ這ってきた。

「・・・・梨華・・・ちゃん?」

「なあに?」

「ホントに・・・本物?」

「そーよ?」

私がうなづいた途端、真希ちゃんの目から大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちて。

「う・・・うぅ・・・・・梨華ちゃ〜〜〜ん!」
428 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:49
「うわっ・・・」

『ドサッ』

いきなり押し倒された。

「・・・・梨華ちゃん・・・・うぅ・・・梨華ちゃん・・・」

「ごめんね、もう少し早く来れたら良かったんだけど・・・・」

以前同じ病気を経験した矢口さんに聞いたら、想像以上に辛いんだよって。

あの矢口さんでさえ、ものすごい激痛が何日も続いた時は、もう死ぬんだって思ったらしいから。

不安だったよね。

「ごめんね、一人で辛い思いさせちゃって」

「グシュ・・・・」

「早く治るように私がおまじないしてあげる」

後ろから真希ちゃんを抱き抱えるように座り直すと、両手を合わせて気が集中するように念じる。

手が充分温まったところで、トレーナーをたくし上げて真希ちゃんのお腹をゆっくりと
さすってあげながら耳元で囁く。

・・・・真希ちゃんが早く治りますように・・・・
429 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:49
しばらく続けていると

「ん・・・・・梨華ちゃん、効いてきたっぽい」

「ほんと?」

「身体も心もすっごい暖かくなってきた」

そう言いながら指差す額には、うっすらと汗が。

「梨華ちゃん・・・・ありがとう」

「これで絶対に早く治るからね」

「うん、そんな気がする」

「ウフッ、良かった。・・・・・・さてと・・・」

「え?」

「帰るね」

「・・・・・・・うそ」

「ごめんね。でも、ほかの人達にも迷惑かけちゃうから・・・・・今日は帰るね」
430 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:50
「グシュ・・・そうだよね・・・見張りを振り切ってまで来てくれたんだもんね・・・」

「うん・・・・でもね、嫌がらせをしようと思ってやってる訳じゃないんだよ?みんな
真希ちゃんのためを思っての事だから」

「・・・・・梨華ちゃ〜ん」

「私のおまじないって効くんだから。今は早く良くなる事だけ考えていればいいんだからね」

「うん」

「じゃ・・・・・行くね」

「あ・・・・待って」

「ん?」

「青年館・・・・行く予定・・・無い?」

「明日・・・見に行く・・・」

「そっか」

「真希ちゃん・・・・・」

「あ・・・・あのね、お願いがあるんだけど・・・」
431 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:51
・・・   ・・・   ・・・   ・・・   ・・・   

「今度はゆっくり遊びに来てちょうだいね。本当に送らなくて大丈夫?」

「はい、もう車を呼んでありますから。どうもお邪魔しました」

「梨華ちゃん、いつもありがとね。これからも真希のことを・・・・よろしくね」

「はい!」

お姉さんに見送られて玄関を出ると、グッドタイミングでスッと目の前に横付けされた
車に急いで乗り込む。

「どうだった?後藤は」

「はい、順調に回復していて痛みもかなり治まっているそうです」

「そう良かったわね。あなたの顔を見れたから、きっと予定よりも早く復帰できるんじゃない?」

「そうだといいんですけど・・・」

「大丈夫。愛に勝る薬なんて無いんだから」

「あれぇ〜・・・結構言いますネ」

「もちろん、私だって一応・・・愛に生きる女だからね」

車は静かな住宅街を抜けて、大通りへ。
432 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:53
「あの・・・・今日は本当にどうもありがとうございました」

「え?・・・・・何のことかしら?私はただ石川をスタジオから家まで確実に送り届けろって
言われてるだけよ。・・・・ちょっと道に迷ったけど・・・・ね?」

「クスッ、何処をどうちょっと迷えばこんな所まで来ちゃうんですか。もうちょっとで千葉県
ですよ?こんなに立派なナビだって付いてるのにねぇ」

「最近目が霞んでね。・・・・・いい?絶対誰にも言わない事・・・・約束よ?」

「もちろんです、本当に感謝してます」

「いいのよ。何か大切そうに抱えてるけれど、落とさないようにね」

「ふぁ〜〜い・・・・」

・・・そう、これはさっき帰る時に、もし明日青年館に行くのなら楽屋に届けて欲しいって
真希ちゃんから預かったもの。

今日丸一日掛けて焼いたという大量のクッキー。

どう考えても、スタッフさん達の分までありそう。

・・・・明日青年館に行く予定があるというのは嘘。

嘘だけど・・・・・
433 名前:Usual days 投稿日:2006/02/24(金) 23:54
「あの・・・・」

「なに?」

「明日って、神宮あたりは通りませんでしたっけ?」

「予定には無いけど・・・・もしかしたらまた目が霞んで道に迷うかも」

「え・・・・いいんですか?」

「後藤の作ったのなら私も食べたいもの」

「あ・・・・・バレてました?」

「これだけ甘い香りを漂わせておいて隠してたつもり?そのかわり、1時間早く
迎えに行くからそのつもりでね」

「ありがとうございます」

普段はとても管理の厳しいマネージャーさん達だって本当はちゃんと分かって
くれているんだよ?

だって、み〜んな真希ちゃんのことが好きなんだもん。


・・・・おまじない、早く効くといいな・・・・

434 名前:たまえす 投稿日:2006/02/24(金) 23:55
>>418 名無し猫様
ありがとうございます。

みんな気付けばいつのまにやら素敵な女性に。
これからもどんどん私達を魅了して欲しいと願っています。
435 名前:たまえす 投稿日:2006/02/24(金) 23:55
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
436 名前:名無し猫 投稿日:2006/02/25(土) 12:09
更新おつかれさまです。
ごっちん壊れすぎですw
確かにLIVEセクシーでしたけど。

ごっちん主演の「指」贔屓目で見なくてもいいできだったと思います。
復帰後からいそがしそうですが体に気をつけて欲しいです。
437 名前:Liar 投稿日:2006/02/26(日) 00:08
後藤さんの甘えたキャラがいいですねぇ〜…。
石川さんのお姉さんキャラもよかったです!
いつもたのしみにしてます。
これからもがんばってください!
438 名前:Usual days 投稿日:2006/02/28(火) 22:43
二人おててをつないで、のぉ〜んびりと歩く夜の街。

チラッと横を見ると、21歳になったばかりの横顔は心なしかいつもよりも凛凛しく感じられて。

・・・ステキだな・・・

・・・カッコイイな・・・

真面目な時とふざけている時の表情のギャップがそーとー掛け離れていて。

でも、どっちも好き。

「紺ちゃんてさぁ・・・・」

横顔に見とれていたら、美貴ちゃんにぼそっと話し掛けられた。

「ん?」

「美貴・・・・いつも凄いなって思うんだけど・・・よくそうやってずっと横を向いたまま歩けるねぇ」

「え゛っ!?」

「え・・・って、もしかして気付いてなかったの?」

「あ〜・・・・いや・・・・あの・・・・」
439 名前:Usual days 投稿日:2006/02/28(火) 22:45
慌てて視線を前に戻す。

・・・恥かしい。

気付いてなかったって言うより・・・・

私がずっと見ていたことに気付いてたんだ。

「こぉ〜んちゃん」

「は・・・・はい」

「危ないから。美貴のことなら何時でも見れるし、もうすぐ紺ちゃんちなんだから。
着いてからたっぷり見ればいいじゃん。また昨日みたいに転んじゃうよ?」

・・・そう。

あれは昨日の朝の事。

コンサート会場に向かう車に乗ろうとした時。

いつものように、大好きな美貴ちゃんの21歳になりたての横顔を見ながら歩いて
いたら、駐車場のブロックにつまづいて大ゴケして・・・右膝を擦りむいちゃった。
440 名前:Usual days 投稿日:2006/02/28(火) 22:47
〜〜〜  〜〜〜  〜〜〜  〜〜〜  〜〜〜

「紺野!今から大事なコンサートなのに怪我してどうするの?気を付けなきゃ
駄目でしょ。大体あなたはいつもボ〜っとし過ぎなのよ」

ドジな私はまたまたいつものようにマネージャーさんに思いっ切り怒られて。

そのお叱りがまだ終り切らないうちにすぐ横で『ブチッ!』って嫌な音が聞こえた
ような気がしたその瞬間・・・・・

「ちょっと、そんな言い方することないじゃん!少し擦り剥いただけなんだし、どうせ
こないだのフットサルで傷だらけなんだから判かりゃしないっつーの。ほら見なよ!
この紺ちゃんのアザだらけの膝を。ボーっとしてる奴にゴールキーパーが勤まると
思ってんの?紺ちゃんがいたから勝てたんだ。紺ちゃんが最後の一球をセーブして
くれなかったら、優勝なんか出来なかったんだ。それなのに・・・・」

私のことをかばって、殴りかからんばかりにマネージャーさんに食ってかかる美貴ちゃん。

「ミキティわかったから!・・・・もういいって」

慌てて飛んできた吉澤さんが止めに入る。

「・・・ごめん紺野、そんなつもりで言ったんじゃないんだけど・・・ちょっと言い過ぎたかな・・・」

あまりの美貴ちゃんの迫力に驚いたのかマネージャーさんも謝ってくれて。
441 名前:Usual days 投稿日:2006/02/28(火) 22:48
「フン!・・・行こう紺ちゃん」

私の手を引いてバスの車内へ。

相変らずヤンキー指定席の最後部へ一直線。

「こんこん大丈夫?・・・あ、ちょっと血が出てんじゃん」

私達の後を追い掛けてきた吉澤さん。

「大丈夫です・・・これくらい」

「いいから動くな」

ポケットからティッシュを出して傷の周りをそっと拭ってくれて。

「麻琴、バンソコ持ってたろ」

「あ、多分ある」

バッグの中を引っ掻き回して

「おっ、最後の一枚・・・・はい」

「ん・・・・・こんこん、ちっと痛いかも・・・・・」

「・・・・つ」
442 名前:Usual days 投稿日:2006/02/28(火) 22:49
「おっし、このままにしとけばいいよ。試合のことはみんな知ってる訳だし、傷だら
けのこんこんは今に始まったこっちゃねーから」

「ありがとうございます」

「いいって。・・・ミキティさ、言い方は悪かったけど・・・・彼女だってこんこんのこと
を心配してる事に変わりはないんだから。気持ちは分かるけど・・・もう少し抑えなきゃ」

「うん・・・・ごめん・・・・」

「よし、じゃ行くとすっか・・・」

そう言い残して吉澤さんは前の方に戻って行った。 

「美貴ちゃん・・・・」

「ん?」

「ありがと」

「・・・・駄目だなァ・・・ついカッとなっちゃって」

「ううん、嬉しかった・・・なまら嬉しかった」
443 名前:Usual days 投稿日:2006/02/28(火) 22:51
私のために本気になってくれる人がいる。

どんな時でも、何があっても私のことを守ってくれる。

そっと手を握って隣を見ると、慌てて視線を逸らす美貴ちゃん。

・・・・クスッ

「美貴ちゃん♪」

「な・・・・な〜に?」

「どっち向いてるの?」

「・・・どっちって・・・・あっち」

逸らした視線を追い掛けるように顔を覗き込むと、みるみる美貴ちゃんの顔が
赤くなっていく。

さっきまでのカッコいい美貴ちゃんが、一瞬で可愛い美貴ちゃんに変わる時。

・・・・うん、満足。

あんまりいじめちゃ可哀想なので、腕を組んでぴったりと寄り添って。

外は雨だけど・・・・私のハートはとっても爽やか。

うん、今日もいいライブになりそうだ。
444 名前:たまえす 投稿日:2006/02/28(火) 22:53
>>436 名無し猫様
ありがとうございます。
壊れてる後藤さんって大好きなんです(笑

体調を整えて、また素敵なステージを見せて欲しいと思います。

>>437 Liar様
ありがとうございます。
実際、石川サンの方がお姉さんなんですけどね。
そう見えないところがまた・・・・(萌
445 名前:たまえす 投稿日:2006/02/28(火) 22:54
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
446 名前:名無し猫 投稿日:2006/03/02(木) 12:55
照れてるミキティかわいいすw
こんこんの大きな瞳に見つめられたら誰でも照れるかな?
LIVEこんみきなくて残念です。
かしまし2に戻して欲しいかも・・・
ミキティ21歳おめでとー!!
447 名前:無名し読者 投稿日:2006/03/04(土) 21:38
マネ-ジャにキレるミキティかっけぇそれを宥めるよっすぃ
実際ありそう(笑)
かしまし3 紺美貴ないのかいorz 久々に参戦しるのに
448 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:31
「紺ちゃん・・・・足、痛む?」

「え?・・・な、なんともないよ?」

・・・・ったく強がりなんだから。

ずっと右足を軽く引きずりながら歩いてい事に美貴が気付かないとでも思ってるの?

もう少し歩くペースを落とすか・・・・。

昨日転んだ時に出来た傷は小さいけれど、直感2の膝を擦るところで丁度当るらしく、
公演が終ってみるとかさぶたが破れていて。

ただでさえフットサルのアザで凄いことになっていて見るからに痛そうな膝なんだけど、
美貴に余計な心配を掛けまいと笑顔を絶やさない。

・・・・相当痛いはずなのに。

前回の開幕戦準決勝PKでセーブすることができなかった紺ちゃん。

でも、誰も紺ちゃんのせいで負けたなんて思っていなかったし、むしろ得点に繋げる
ことができなかった自分達の不甲斐なさを責めたんだけど。

試合が終ってから激しく自責する紺ちゃんのことを慰める言葉が見つからず。

ただ、泣きじゃくる紺ちゃんを抱きしめることしかできなかった。
449 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:32
翌日から美貴も紺ちゃんも特練メニューを志願して、Gyaoカップに向けて前回の
反省点を徹底的にカバーできるように練習に打ち込んだのだけど。

初めての経験である20分ハーフに加えて、会場の異常な寒さもあってか中盤以降の
集中力が途切れ、明らかに動きが止まってしまった結果・・・・・

練習したはずなのに。

あんなに練習したはずなのに。

いざボールを持つと、パスのルートを探す前にゴールに目が行ってしまう。

チーム・プレイなんだ・・・って自分に言い聞かせても、熱くなると敵も味方も見えなくなる。

何度同じ過ちを繰り返したら気が済むんだ。

またしても落ち込む美貴に対して、負け試合の後にもかかわらず終始笑顔の紺ちゃん。

今回から新しく練習に加えたメニューに対する手応えを感じているらしい。

そして迎えた2次リーグ。

宿敵カレッツァがまさかの敗退をする波乱もありつつ辛くも勝ち進んだ決勝戦。

是ちゃんのお陰でなんとか同点にはしたものの、PK戦に。
450 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:33
前回の悪夢が脳裏をよぎる。

全員手を繋いで気持ちを一つにして、キッカーと紺ちゃんに念を送り続ける。

しかし、相手だって何もしていない訳がない。

結局サドンデスとなり、再びPKの伝説となるべく歩み出たみうな。

その表情は、一片の迷いすらも感じられないほど穏やかで自信に満ち溢れていた。

今の彼女なら間違い無く決めてくれる・・・・

そう感じた時、妙なフェイントまがいの助走から丁寧なインサイドキックで打ち出され
たボールは見事に左ポスト下の内側にヒットしネットを揺らした。

その瞬間、紺ちゃんの表情が静かに戦闘態勢へと移行する。

華奢な双肩にどれほどの重圧がのしかかっていたことだろう。

でも、その強い眼差しからはプレッシャーや不安など微塵も感じられない。

・・・美貴がついてるから。

・・・みんながついてるから。
451 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:34
ドリームのキックと同時に会場の空気が止まった瞬間・・・・

『パシッ!』

ポストに当った音じゃない、明らかに紺ちゃんが手でクリアした乾いた音が会場に響いた。


今まではボールに触れても、止めきれずに決められてしまっていた。

自分でボールの行方を追い掛ける紺ちゃん。

クリアできたと分かった瞬間、喜びのあまり思い切りジャンプした紺ちゃんに
向かって、見守っていたメンバーが一斉にダッシュ。

ボーッとしていた美貴も慌てて追い掛けて。

絶対に美貴が一番に紺ちゃんを抱きしめるんだから・・・・

目の前で出し抜こうとしているまいちゃんを押し退けて思いっきり紺ちゃんを抱きしめる。

凄い。

マジでスゲーよ。

抱き合ったままみんなに揉みくちゃにされて。

ベンチに戻る時にまいちゃんが呆れ顔でボソッと・・・

「チェ・・・・私が一番だったのにな・・・」
452 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:35
「しょうがないじゃん、紺ちゃんだもん。紺ちゃんはね、美貴が抱きしめることになってんの!」

「なんだそれ。でもさ、こんこんってば酷いんだよ?私のことなんか見ちゃいねーし。
初めからミキティの事しか見てなかったんだよ?」

「・・・・・え?」

「だから・・・・わかんねー奴だなぁ、優勝のメモリアル・ハグはね、みんながミキティに
譲ってあげたって言ってんの。・・・・・ったく、相変らず足が遅いんだから・・・・」

「うっさいよ・・・・・・でも・・・ありがと」

「え゛っ?」

「な・・・なに?」

「いや・・・・素直じゃん」

「いつもだから」

「嘘をつけ。ほら、いいから紺ちゃんに優しい言葉の一つでも掛けてやったら?」
453 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:35
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜

「・・・・・ちゃん」

「え?」

「美貴ちゃんてば!」

「・・・・・あ」

「大丈夫?なんかボ〜っとしてたけど、疲れてるんじゃない?」

「あ〜・・・ごめん、こないだの決勝PKの事を思い出してた」

そう言った途端、紺ちゃんの目が潤む。

「なんだよ、ガッタスの守護神がうるうるしちゃって」

「・・・だって・・・嬉しかったんだもん」

「うん嬉しかったね。次も勝ちたいね」

「ううん、ちがくて・・・・」

「ん?」

「美貴ちゃんが真っ先に抱きしめてくれたから・・・」
454 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:36
「そっちなの?」

「・・・・嬉しかったんだもん」

そう言って繋いでいた手をはずすと、腕を組んで寄り添って来た。

「あの時はね、美貴は紺ちゃんのスーパーセーブに見とれてて出遅れたんだけど、
紺ちゃんが美貴のことしか見ていないのをみんなが気付いてくれて譲ってくれた
んだってさ」 

「・・・・・え?」

「てゆーか、あのシーンで美貴より先に紺ちゃんを抱きしめちゃったら、後で
何をされるかわかんねーだろって言われた」

「・・・プッ・・・・クスクスッ・・・ホントはいつもの調子で睨んだっしょ?」

「・・・・バレた?」

「でも・・・・でも、美貴ちゃんに誉められるのが一番嬉しいから・・・・あの時も、
紺ちゃん良く頑張ったねって言ってくれたのがすごく嬉しかった」

くうぅぅ〜・・・この紺ちゃんの表情ってば、何て可愛いの!

プクプクほっぺを赤く染めて・・・・・・・ん?
455 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:37
「紺ちゃんがいる・・・・」

「え?」

「ほら、そこに。赤いプクプクほっぺだし、チョロッと舌が出てるし」

「あ・・・・・・あぁ・・・・え〜っ!」

「ほらほら紺ちゃんだよ〜・・・何で今まで気付かなかったんだろ。そっくりじゃん」

「う・・・・・・わたし・・・・ペコちゃん?」

いつも前を通っているはずなのに。

何故か今日に限って目に付いたのは、洋菓子屋さんの店先にあるトレードマークのマスコット。

そっか、今日はいつもより帰る時間が早いんだ。

「ちょっと・・・・寄ってく?」

そう言いつつ横を向くと・・・既に満面の笑みを浮かべた美貴のペコちゃん。

「よし、決まり」

「わーい!」
456 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:38
・・・本当の事を言うと、ここの前を通る時はいつも精神を集中して、少ない理性と
勇気を振り絞って急ぎ足で通過している。

だって・・・・・・お店の中の方から・・・・

『お願い・・・私を食べて!』

・・・・そんなそんな悲痛な叫び声がたぁ〜くさん聞こえるから、つい助けてあげなくちゃ・・

な〜んて気持ちになっちゃう。

でも今日は・・・美貴ちゃんが一緒だからいいの。

「こんな時間でも結構残ってるんだね。余ったのって、どうすんだろ」

幾つか選んで店員さんに取ってもらっている時。

「・・・・・お?」

「ん?」

美貴ちゃんが何かを発見した模様・・・・・
457 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:39
「紺ちゃん紺ちゃん、ほらぁ〜見てみ?紺ちゃんのほっぺ・・・」

「は?」

美貴ちゃんが嬉しそうに指差す先には・・・・


『ペコちゃんのほっぺ カスタード 105円(税込み)』


あのね・・・・・。


「へぇ〜・・・これも行っとく?あの〜すいませ〜ん、この紺ちゃんのほっぺもください!」

「な・・・・違うってば!」

思いっ切り調子に乗って、でっかい声で言っちゃった美貴ちゃん。

「あ・・・・・」

店員のお姉さん達もカウンターの向こう側で堪え切れずに大爆笑。

「・・・・・バカ」

「クスクス・・・こちら紫いものモンブランがおひとつ、モカとマロンのケーキがおひとつ、
コロコロくまさんがおふたつと・・・・プッ・・・・紺野さんのほっぺがおふたつで・・・
以上でよろしいでしょうか」
458 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:40
・・・・うわっ、バレてるし。

・・・美貴ちゃん恥ずかしいよ、早く帰ろうよ・・・

「1256円になります・・・・はい、丁度お預かりで・・・レシートのお返しです」

なんと、レシートを受け取ると自分だけピュ〜ッと逃げちゃった美貴ちゃん。

「あ〜美貴ちゃんってば・・・・」

「お客様・・・・商品を・・・・・」

「あ、あの・・・すみません・・・・」

「クスッ・・・あははは・・・ご自分のほっぺを忘れては大変ですからね」

「・・・・ごめんなさい」

「はいどうぞ。またお待ちしてますね?・・・ありがとうございました」

お姉さん達の笑顔に見送られてお店を後にする。

辺りを見まわすと、ペコちゃんの陰に隠れている美貴ちゃん。

「こらぁ〜・・・・み〜き〜ちゃ〜〜ん?」

「だぁ〜ってさぁ・・・逃げろ!」
459 名前:Usual days 投稿日:2006/03/06(月) 06:42
「待てぇ〜〜っ!」

ケーキの箱を揺らさないように持ち直すと、美貴ちゃんの後を追い掛ける。

何時の間にか膝の痛みなんかすっかり消えていて。

美貴ちゃん・・・・・絶対に捕まえちゃうんだから・・・・

だって、美貴ちゃんの愛は・・・

私だけのものだもん。
460 名前:たまえす 投稿日:2006/03/06(月) 06:42
>>446 名無し猫様
ありがとうございます。

>こんこんの大きな瞳に見つめられたら誰でも照れるかな?
川0・-・)ジィ〜 → 照れます!

写真集・・・・かなりヤバそうですネ。

>>447 無名し読者様
ありがとうございます。

>かしまし3 紺美貴ないのかいorz
絡みが少ない分は妄想補填でお願いします。
かえってその方が・・・(ry
461 名前:たまえす 投稿日:2006/03/06(月) 06:44
と言う訳で久し振りの朝更新。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。

462 名前:名無し猫 投稿日:2006/03/06(月) 21:54
更新お疲れ様です。
あのPK後の抱擁は良かったですね♪
PKはまだ不安はありますがまだまだ成長してくれるでしょう。

不○家にそんな幻のメニューがあったんですね。
早速買いに行かなきゃwww

Gテレビジョン見ましたがやばいですね。
DVDも出るし待ちきれませんね。
463 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:03
「ハァハァ・・・ングッ・・・ただいまぁ」

「おばさんこんばんは。お邪魔しまーっす」

パタパタパタ・・・・・

「おかえりなさい・・・・あらあら、二人とも汗なんかかいてまぁ・・・この寒いのに・・・・」

思わず美貴ちゃんを睨みつける。

あの後、結局家まで鬼ごっこになっちゃって。

でも、私の睨みなどに動じる筈も無く。

すっとぼけたまま勝手知ったる我が家にさっさと上がって行く。

「お風呂の用意はできてるから、いつでもどうぞ」

「はーい・・・・紺ちゃんどうする?」

「え?」

「先に入る?」
464 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:04
・・・美貴ちゃんずるい。

私の口から一緒に入ろうって言わせようとしてる。

ほら、すっごい笑顔で眉をピクピクさせながら、口パクで・・・・

・・・言っちゃえ・・・・ほら、言っちゃえ・・・


「・・・・・・・いや・・・・あの・・・」

「じゃ〜あ〜・・・美貴が先に入っても・・・・・いい?」

美貴ちゃんのバカ。

お母さんの前でそんなこと言える訳ないっしょ。

「こぉ〜んちゃん♪」

「あの・・・美貴ちゃん、先に入っていいよ?」

ほら、想定外の私の答えに一瞬硬直。

「え〜〜〜〜〜っ!」

「いや、え〜〜って・・・・」
465 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:04
その時、お母さんがフッと鼻で笑って・・・・

「バカなことやってないで。いつものように二人一緒に仲良く入ったらいいじゃないの。
・・・・・まったく、何を今更。ほら、風邪引くから早くなさい」

そう言うと、キッチンの方へ消えて行った。

思わず美貴ちゃんと顔を見合わせて。

「こ・・・・紺ちゃん」

「・・・・・・・・ん?」

「ママ、どこまで知ってるの?」

「さあ・・・・・でもこんな狭い家ならバレてて当然と言えば当然かと・・・」

「美貴と紺ちゃんがすっご〜く深い仲だってのも気付いてるのかな・・・・」

「・・・・え、いや・・・・深いってそんな・・・」

「違うの?」

「あ・・・・そうじゃなくて・・・」

「それじゃ、もっと深くなろうよ・・・・お風呂でね♪」

「え、あの・・・・あ〜〜〜〜〜」
466 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:05
・・・ちゃぷん・・・

「まだ・・・・痛む?」

「ううん、もうへーき」

「・・・・頑張ったね・・・・よしよし」

私のアザだらけの膝を優しく洗いながら声を掛けてくれて。

ザーッとお湯で流すと、マットにペタンと座って私の右足をそっと抱え上げて・・・・・

「ちょっと・・・み・・・・美貴ちゃん!」

慌てる私の事はほったらかしたまま、膝に口付けてくれる。

「チュッ・・・・チュッ・・・・」

「恥かしいってば」

すると、スッと顔を上げた美貴ちゃんは・・・

「このお膝にも・・・・ご褒美をあげなくちゃ」

そう言うと、また慈しむように右足を胸に抱いてキスをしてくれる。

何度も何度も。
467 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:06
「くすぐったいってば」

もがきながら耐えていると、ふと美貴ちゃんの動きが止まった。

何やら、じぃーっと膝頭を見詰めている。

「・・・・美貴ちゃん?」

「・・・・・・グスッ」

・・・・え?

「あ・・・・あの・・・・どうしたの?」

「ん・・・・・・これ・・・・あの時の・・・・」

美貴ちゃんが指差したのは、右膝のちょっと上に残る古い傷跡。

「うん、まだ残ってる」

「可哀想に・・・・大変だったね」

「いや・・・あの・・・昔の事だから・・・って、え?」

顔を上げた美貴ちゃんの頬は涙で濡れていて。
468 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:07
「いや・・・あの・・・何でそんな・・・全然へーきだから・・・泣かないでってば」

「・・・まだ、美貴が知らない頃の紺ちゃん・・・・この時に・・・慰めてあげられ
なかったのが悔しい」

「・・・・美貴ちゃん」

「どんなに辛かったろう・・・・どんなに不安だったんだろう・・・」

「でも・・・でも、今い〜っぱい優しくしてらってるもん・・・・あっ・・・」

傷跡に口付けてから、舌でそっとなぞられて。

「そんな・・・・えぇ?」

しまいにはペロペロ舐め出しちゃって。

「美貴ちゃん・・・・ってば・・・ダメッて・・・あぁ・・」

くすぐったいのを通り越して身体が熱くなってきた。

何でも無い時だったら多分、美貴ちゃんのことを張り倒して逃げていたと思うけど。
469 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:08
こんなにも私の事を思ってくれてる気持ちが嬉しかったから。

目をギューッと瞑って歯をくいしばってひたすら耐える。

美貴ちゃんの舌が徐々に膝からすねの方へと降りていって。

・・・・・・ちょっと・・・おかしくない?

「え?」

おもむろに掴んだ足を高く持ち上げると・・・

ぱくん。

・・・・・!?

なんと、足の指をしゃぶりだした。

「あ〜っ、ちょっ・・・何して・・・ダメってば美貴ちゃん・・・くぅ〜〜っ・・・」

身もだえしながら逃げようとするんだけど、片足だけ持ち上げられ上手く押さえ
られていて動けない。
470 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:08
指の間にねっとりとした舌がまとわりつくたびに、身体中にビリビリと何か得体の
知れないものが掛け巡る。

・・・何?

・・・何なのこの感じ

恥かしい・・・こんな私・・・見られたくない・・・

「・・・・あう・・・・あぁ・・・・アン・・」

そんな気持ちとは裏腹に、自分のものとは思えないような声が勝手に出てしまう。

・・・・・嫌。

・・・・お願い・・・助けて・・・

「うぅぅ・・・・あっ・・・グスッ・・・ふぇぇん・・・」

不意にピタッと美貴ちゃんの動きが止まった。

「紺ちゃん?」

「ハァハァハァ・・・・うぅぅぅ・・・グスッ・・・」
471 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:10
・・・   ・・・   ・・・   ・・・   ・・・

いっけね・・・・何やってんだ美貴は。

ほんの小さな傷跡。

でも、それに気付いた時、あの時の事が思い出されて、本当に悔しくて。

だって紺ちゃんは、この怪我のせいで初めてのツアーに出られなかったんだもん。

どんなに辛かったろう。

今だって、あの時の事はあまり話したがらない。

そんな紺ちゃんの過去の傷を少しでも癒してあげたいって思って・・・・・

でもまた少し調子に乗り過ぎたらしい。

ふと我に返ると、全身真っ赤になってひっくひっくしている紺ちゃん。

また泣かせちゃったじゃん・・・・

「あ・・・あの・・・ごめん」

「うぅ・・・ぅぅぅ・・・」

コックをシャワーに切り替えてお湯の温度を調節してから、舐めまわした足をよーく流して。
472 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:10
「ほら、もう流したからね?・・・・・さ、温まろっか」

先に浴槽に入ってから、いつものように紺ちゃんを前に抱えるように抱きしめて
ゆっくりとお湯に浸かる。

「紺ちゃん・・・」

「ハァ・・・ハァ・・・」

まだちょっとひくついている。

きっと、紺ちゃん的にはショックだったのだろう。

まさか、足を舐められて感じちゃうなんて。

「紺ちゃん、気持ち良かったの?」

一瞬、ピクッと紺ちゃんの身体が反応した。

「・・・・・美貴ちゃんのバカ」

「でも、感じちゃったんでしょ?」

「・・・違うもん」

「うん・・・怖かったんだよね、ごめんね?」
473 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:11
上げた髪の下には真っ赤に染まった細いうなじ。

お耳も真っ赤でプクプクほっぺも真っ赤っか。

・・・・可愛いなぁ。

「怒ってる?」

ちょっと間があってから、首が左右に動いた。

・・・・・そっか。

何気に目の前のうなじに垂れた後れ毛に妙にそそられて。

・・・・チュッ!

「ひゃっ!」

抱きしめてる身体にキュッと力が入る。

首筋に付けたままの唇をゆっくりと上下に這わせて。

「う・・・・うぅぅぅ・・・」

そのまま上に登って、美味しそうな耳にパクッとしゃぶり付く。
474 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:12
「あぅ・・・・・」

レロレロ・・・・・

「あ・・・み・・・美貴ちゃ・・・あっ・・・」

・・・・あれ・・・・気絶しないや。

大丈夫・・・みたいね。

もっと・・・ペロペロ・・・・

「くぅぅ・・・・も・・・もう・・あぁ・・」

舌先を中に差し入れてみる。

「キャッ!・・・・あぅ・・・ダメ・・・それはダメ・・・うぅぅ・・」

腕の中の紺ちゃんが、急にガクガク震えだした。

・・・・・やばい、美貴の方が歯止めが効かなくなっちゃう。

タオルを少しお湯で濡らして耳を拭いてあげる。

「・・・・ばかぁ」

「ごめんってば」
475 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:13
小さくハァハァしてる紺ちゃんがすごくいとおしい。

「そろそろ上がろっか」

美貴が立とうとすると、腕をグッと掴まれて。

「ダメ・・・」

「ん?」

「もう少し・・・このまま・・・」

気を取りなおすと、もう一度抱きしめる。

「どうしたの?」

「・・・・ドキドキが・・・すごくて・・・」

「大丈夫?」

「・・・・・・ばか」

「また・・・感じちゃったんでしょ?」

「ち・・・違うもん・・・」

「そっか。でもさ、感じる事は別に恥かしい事じゃないと思うんけどなぁ」

「違うってば!」
476 名前:Usual days 投稿日:2006/03/09(木) 22:14
「だってさぁ、いつもしてるキスの方がよっぽど凄くない?」

「うぅ・・・・」

「紺ちゃんてばキスのときってメッチャ感じてるもんね」

「知らないもん」

「美貴のキスって上手でしょ?」

「・・・そんなの・・・わかんない」

「あ、そっか・・・・そうだよね、上手でしょって聞かれても紺ちゃんは美貴しか
知らないから、答えようが無いよね」

「・・・・美貴ちゃんは?」

「紺ちゃんだけに決まってんじゃん」

「・・・ほんとに?」

「うん・・・信じられない?・・・それまではただの耳年増だっただけ。本で読んだり人に
聞いたり映画で見たり。これでもさ、紺ちゃんに嫌われたくなくて色々勉強したんだよ?
・・・・キスもエッチも・・・」

「エッ?・・・・あわわ・・・・・も・・もう出よ?」

「クスッ、そうだね・・・あがろうか」
477 名前:たまえす 投稿日:2006/03/09(木) 22:15
>>462 名無し猫様
ありがとうございます。

ほっぺはもうお試しになられましたか?
カスタード以外にも、チョコとイチゴがあります。
価格もお手頃なので結構定番アイテムですよ?

もちろん、紺野さん好きにも・・・(笑
478 名前:たまえす 投稿日:2006/03/09(木) 22:16
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
479 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:46
「あなた達、随分入ってたわねぇ・・・もうお風呂から出て来ないのかと思ったわよ」

いっけね、つい美貴んちのつもりで悪戯しまくってしまった。

・・・あ、紺ちゃんが睨んでるし。

「あさ美・・・・お湯、熱かったの?真っ赤になってるけど・・・」

ドキッ!

「そ・・・そんなことないよ?丁度良かったから・・・だからちょっと長く浸かり過ぎたんだよ」

慌ててごまかす紺ちゃん。

・・・あ、また睨まれた。

「あらそう?さ、ほら座って」 

「の゛っ?・・・おばさん、に・・・肉じゃないですか!」

「フフ、あさ美、美貴ちゃんのお箸出してくれる?」

「は〜い」

「これ・・・すっごいですね、いつも気を使ってもらってすいません。美貴・・・・感動っす」
480 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:48
「美貴ちゃんには、いつもあさ美のことを可愛がって頂いてるんだもの。でも、ちょっと
買い過ぎちゃったかしらね」

「いえいえ・・・頑張ります」

「いいのよ?・・・・・無理して全部食べなくても。・・・フフッ、お風呂でお腹が一杯に
なっちゃったんじゃない?」

「・・・・・へ?」

紺ママの微妙なニュアンスの一言に、思わず紺ちゃんと顔を見合わせて。

・・・美貴ちゃんのバカ!

また怒られた。

・・・・そして食後・・・・

「ねえ美貴ちゃん、いつまでツンツンしてるの?いい加減に食べてあげなよ」

モカのケーキは紺ママに譲ってあげて、美貴は紺ちゃんのほっぺ・・・・違った、ペコちゃん
のほっぺのふわふわな感触を楽しんでいるところ。

一方、モンブランをたっぷりと時間を掛けて平らげた紺ちゃん。
481 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:48
嬉しそうにペコちゃんのほっぺの袋をピーッと開けたのを見て、ふとあることを思い付いた。

「紺ちゃん、ちょっと貸して?」

「え・・・・・」

「食べないから、ちょっとだけ・・・」

「う・・・・うん・・・はい」

両手のひらにひとつずつ乗せると、そっと自分のほっぺで触れてみる。

「・・・・・!?」

・・・・予想通り・・・結構気持ちいい。

「ちょ、何してるの?」

紺ちゃんのキビシイ視線。

気を取り直してお皿に戻した時、また違う事を思い付いた。

美貴と紺ちゃんのお皿を2つ横に並べて。

お皿の上にペコちゃんのほっぺを乗せると、両手でそーっと包み込む。

・・・・お?・・・・・おぉぉぉ・・・こ、これは。

さらに少し指先に圧力を加えようとした、その時。
482 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:49
「『ゴスッ!』・・・何してんの美貴ちゃん!」

「いってぇ〜!」

思いっきりグーで頭を殴られた。

顔を上げてみると、真っ赤になってうつむく親子。

「・・・・あ」

「私のほっぺを返して!」

「・・・えっと・・・わ・・私はお先に休ませてもらおうかしら・・・あまり夜更かししないようにね」

そういうと、紺ママは逃げるように出て行ってしまった。

ジト目で美貴を見ながら、ほっぺをパクついている紺ちゃん。

「いや・・・・あの、どれくらい柔らかいのかなァ〜って思ってさ・・・・」

「変態・・・・」

「あれ・・・・何を勘違いしてんの?・・・ほっぺだから」
483 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:50
そう言った途端、またまたボンッて真っ赤になった紺ちゃん。

「な・・・・何でほっぺなのに2つ並べてモミモミする必要があるの!」

・・・あれ、バレてら・・・・スルドイじゃん・・・

「あはは・・・・でも・・・・でもさ、やっぱ紺ちゃんの本物のおっぱいの方がぜ〜んぜん柔らかかったよ?」

涙目になってる紺ちゃんの表情に至福を感じつつ、ほっぺを一口かじる。

カスタード・クリームの程よい甘味が口一杯に広がる。

「美味しいね・・・・紺ちゃんのほっぺ・・・」

「・・・・・・・・うん」

よいしょっと。

隣りに移動して座り直すと、まだ食べている紺ちゃんを抱きしめる。

「自分のほっぺを食べてるぅ〜」

ちっちゃい口でちょっとずつ。
484 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:51
「可愛いなぁ・・・・」

チュッ!

ん?・・・・ちょっかいを出す美貴にはもう慣れっこなの?

ノーリアクション。

「こぉ〜んちゃ〜ん・・・・美貴の事もかまってよ〜」

チュッ!

食べてる口元だけジィ〜っと見てみる。

・・・・ちょっとエロいかもしんない。

お、やっと食べ終ったか・・・・・・ん?

「紺ちゃん、クリームがまだ付いてる」

「え?」

必死に唇を舐めまわしてる。

「取れた?」

「まぁ〜だ。しょーがないなぁ、美貴が取ってあげるかんね?」
485 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:52
なーんちゃって・・・・こんな時、何をするかはお約束。

ほら、また紺ちゃんの目はうるうる状態。

ほっぺにチュッとキスをして、そのまま唇へ。

たっぷりと紺ちゃんの唇を舐めまわしてからそっと離す。

「・・・・え?」

「ん?」

「・・・・・意地悪」

「違うって。続きはね、お部屋に行ってからお布団の中でゆ〜っくりと・・・・ね?」

「あぅ・・・・うん・・」

「クスッ・・・紺ちゃんてさ、一日に何回赤くなるんだろ」

「美貴ちゃんのせいだもん」

「そうだね。美貴以外で赤くなったりしたら怒るかんね?ほら行こう」
486 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:53
手を引いて紺ちゃんの部屋へ。

さてと・・・・・

「紺ちゃん、明日の用意はOK?」

「は〜い」

「おっし、それじゃ・・・・・」

部屋の電気を消して枕もとのスタンドの小さい明かりにすると、紺ちゃんをベッドに座らせて。

「今夜はどのコースがいい?」

「え?」

「本日のコースメニューその1、キスしてすぐ寝る。その2、ちょっとだけ美貴に可愛がって
もらってから寝る。その3、いーっぱい美貴に可愛がってもらってから寝る。さて、どれにする?」

「・・・・・いやあの、さっきの続きだけで・・・・」

「かしこまりました!メニューその3、いーっぱい可愛がってもらっちゃうコースでございますね?」

「へ?・・・そ・・・そんな事言ってないってば」
487 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:54
「ほ〜ら、こっち向いてくんないとキスできないじゃん・・・・・ん?」

「・・・・美貴ちゃん」

手のひらで紺ちゃんのほっぺを包み込む。

「うん・・・あのケーキも結構ヒットだったけどさ、やっぱ本物にはかなわないね」

・・・可愛いなぁ・・・

チュッと軽く口付けをして、そのまま抱きしめる。

「紺ちゃん・・・」

「ん?」

「ドキドキしてるよ?」

「だって・・・」

「何を期待しているのかな?」

「べ・・・べつに・・・」

「お風呂の続き?」

「ちっちっ違うってば」
488 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:55
「あのさ、よく気絶しなかったね。てっきり足の指の時にひっくり返るかと思ったのに」

あれ、また赤くなってるな?

だって、美貴の頬に伝わってくる紺ちゃんのほっぺが急に温かくなったから。

「実はさ紺ちゃん、もしかして・・・もう何をしても平気なんじゃない?」

「・・・・知らないもん」

「ちょっと試してみよっか」

「・・・・・・へ?」

「あ、でもその前にちゃんとキスはしてあげるかんね?」

「・・・その前・・・って・・・」

布団をめくって、不安そうな紺ちゃんを押し込んで。

「はい、お待たせ致しました。紺ちゃんのだぁ〜い好きな・・・美貴のとろけそうなキスの
時間がやってまいりました」
489 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:56
いつものようにベッドの中で大好きな美貴ちゃんに包まれる。

手櫛で髪を梳いてくれながら、優しいキスがおでこの方から少しずつ下りてきて。

耳元では、そっと・・・・

・・・愛してる・・・大好きだよ・・・

そして美貴ちゃんの手が私の後頭部に差し入れられて・・・・・唇が触れ合う瞬間、思わず
身震いしてしまう。

わたしの胸のものすごいドキドキが美貴ちゃんに聞えてしまいそうで恥かしい。

・・・・・来た。

柔らかな美貴ちゃんが深く入ってきては、絶妙に絡んでそして引いてを繰り返す。

思わず美貴ちゃんにギュッとしがみついて。

・・・・溶けちゃう

意識が朦朧としてきたとき、スッと唇が開放された。

・・・え?・・・もうちょっとだったのに・・・・
490 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:57
「ごめん・・・でも、ちょっとだけ・・・ね?」

「・・・え?」

「大丈夫、任せて・・・」

そう言うと、キスをしながら私のパジャマのボタンを外していく美貴ちゃん。

「あ・・・・え?・・・あわわ・・・」

そして、キスが唇から段々と首筋へ移動してきた。

「はっ?・・・・み・・・み・・・美貴ちゃん・・・」

「大丈夫だから・・・・目を閉じて・・・」

そ・・・そうだよね、美貴ちゃんだもん・・・大好きな美貴ちゃんだから・・・・

そう思う気持ちとは裏腹に、身体は勝手に硬直してくる。

胸が手で包まれる感触。

静かに反対の胸へ降りてきた唇が。

「・・・あぁっ」

頂きに達したのと同時に電流が身体の芯を掛け抜ける。
491 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:58
「・・・いや・・・・・あっ・・・・」

何がどうなっているのかなんて全然わからない。

「あぅぅ・・・ハァハァ・・・・」

ただ、胸の先端から全身に電気が掛け巡り、ビリビリとしびれる。

「あぁぁぁ・・・・あぅ・・・・あん・・・」

まただ。

こんなの私じゃない。

「ヒュゥゥ・・・はぅぅぅ・・・・」

違うもん・・・そんなんじゃないもん・・・

「・・・あっ・・・・うぐ・・・うぅ・・・アン・・・」

この声は・・・

一体誰の声?

怒涛の如く押し寄せてくる初めて経験する感覚に、私の意識は瞬く間に麻痺をして・・・・
492 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 21:59
「紺・・・・ちゃん?」

急に声が止んで動かなくなった紺ちゃん。

・・・・逝っちゃったか。

別に変な事をした訳じゃなくて、ちょっと・・・その・・・おっぱいをしゃぶっただけ。

たまに紺ちゃんをキスで気絶させた後に、こっそり悪戯してるんだけど。

それと同じことを紺ちゃんの意識があるときにしたらどうなるのかなって。

時間にしたら・・・美貴が胸に吸いついてからは1分も経っていないはず。

だけど正直なところ、あんなに色っぽい声が聞けるなんて思わなかった。

紺ちゃんのパジャマのボタンを元通りに直して、布団を肩口まで引っ張り上げる。

「・・・・こぉ〜んちゃん」

両目尻からは涙の跡が耳の方へ伝っている。

「・・・・ごめんね・・・・また泣かしちゃったね・・・」
493 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 22:00
プクプクほっぺにキスをしてからスタンドの電気を消すと、起こさないようにそ〜っと抱きしめる。

・・・ちょっと可哀想な事しちゃったかな・・・

多分・・・紺ちゃんにとっては、初めて経験するような未知の感覚だったのだと思う。

今日だけで、随分と色々な経験をしちゃったんだね。

・・・でも、それって良かったのかな。

今度からは別々に寝ます・・・な〜んて言わないでね?

逆に、エッチに目覚めちゃったりして。

・・・ん〜、でもやっぱ紺ちゃんは今のままで変わってほしくないな。

だったら開発なんかするなよって突っ込まれそうだけど。

以前に比べて、多少の美貴の悪戯では気絶しなくなってきてるのも確か。

でもね、美貴も前に比べてエッチに対するストレスは無くなったんだよね。
494 名前:Usual days 投稿日:2006/03/11(土) 22:01
紺ちゃんとお付き合いする前には・・・ほら、こうして抱きしめるだけでこんなに幸せを
感じる事ができるなんて、こんなに満足感が得られるなんて思いもしなかったから。



規則正しい紺ちゃんの寝息が真っ暗な部屋の中に染み渡る。

さてと・・・・・美貴も寝るとすっか。


したっけね、紺ちゃん・・・



おやすみ。


495 名前:たまえす 投稿日:2006/03/11(土) 22:02
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
496 名前:無名し読者 投稿日:2006/03/15(水) 01:05
ミキテイこの日1日で随分堪能されましたね
相当腹ペコだったんでしょか
紺ちゃん色んな意味でどんどん成長してますね ミキテイの仕業だったのか GJ

ペコちゃんのほっぺ オイラも食べてみたい…
ど田舎ゆえそのお店が近くに無いので どんなものかすごく気になります

続き楽しみにしてます(^^)
497 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/03/15(水) 02:00
作者さん更新乙です。

前回・今回更新分で鼻血を垂らしたのは私だけではないと思います。
こんこんの、普通の自分ともうひとつの自分との戸惑いの描写と美貴様視点の
語りに読み逝ってしまいました。

年度末で大変でしょうが御体に気をつけてがんがってくらさい
498 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:00
ピピピピッ・ピピピピッ・・・・・

・・・・ん?

『パシッ!』

・・・・・・?

・・・し〜ん。

朝?

・・・ま、いっか。

ジリリリリリリリリリリリ・・・・・・

・・・あ。

『ガサガサ・・・ヒュッ・・・・ガシャ〜ン!』

・・・・・?

・・・し〜ん。

「・・・・・・・」
499 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:01
間違い無い、朝だ。

絶対に朝が来やがった。

・・・・って事は、もしかして起きなきゃいけねーのか?

意識の覚醒とともに、次第に身体の感覚も戻ってくる。

・・・紺ちゃん?

まず、腕の中にいるはずの温もりを確かめる。

美貴の家の時は、紺ちゃんが一人で先に起きて朝ご飯の用意をしてくれる。

だけど今日みたいに紺ちゃんの家に美貴が泊りに来ている時は、お母さんが支度
をしてくれるので、二人仲良く目覚める事ができる。

「ク〜・・・ク〜・・・」

美貴の胸元から聞こえる可愛い寝息。

ゆっくり目を開くと、腕の中には愛しい紺ちゃん。

・・・・可愛いなぁ。

このままずっと幸せを感じていたいけれど、仕事の集合時間からの逆算タイマーが勝手に動き出す。
500 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:02
余裕のあるうちに起きないと、また朝から走るハメになる。

朝から汗なんかかきたくねーし、しゃ〜ね〜か。

起こす前に、柔らかな紺ちゃんをもう一度ギュッてして。

はぁ〜〜しあわせ・・・・

さてと。

「紺ちゃん・・・朝だよ?」

「・・・ク〜・・・ク〜・・・」

あり?

「紺ちゃん・・・朝だってばぁ〜」

「・・・・・・ン・・・・・スゥ〜・・・」

こんなのって珍しい。

いつもはパッと起きるのに・・・・。

「ほ〜ら、美貴の腕から出たくないのは分かるけどさ、起きなくちゃ」

「ZZZ・・・zzz・・・」
501 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:03
「ねぇ紺ちゃ〜ん」

・・・くっそぉ〜・・・そんな可愛い寝顔してたら起こしずらいじゃん・・・

軽く揺すってみる。

「・・・・ん・・・・・ん?」

「朝ですよぉ〜」

「・・・・・ん・・・・・ん・・・・・フワァ〜・・・・」

ギュ〜ンと大きく伸びを一つ。

フゥ〜・・・やっと起きたか。

「紺ちゃんおはよ」

ぱちっと目を開いて美貴を見た瞬間、ぶわっと赤くなった紺ちゃん。

「・・・どしたの?」

「あ・・・・あの・・・あの・・・」

「紺ちゃん?」
502 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:04
抱き寄せてキスをしようとしたら。

「わっ・・・・ふぎゃ〜・・・」

腕からすり抜けて・・・・・

『ドタッ!』

・・・・ベッドから落ちちゃった。

「ねー、どうしたの?・・・大丈夫?」

チラッと美貴を見ると、胸を抱えてうずくまる。

「紺ちゃん、本当に大丈夫?・・・どこかにぶつけた?・・・・もしかして、美貴の事を避けてるの?」

首をフンブン横に振って・・・・・でも・・・・。

「じゃ、・・・こっちにおいでよ」

・・・・ほら来ない。

「何でよ・・・・さっきまで美貴の腕の中で寝てたんだよ?」

訳わかんねー。
503 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:04
「美貴が・・・・何かした?」

また・・・ブンブン。

ん?・・・・・・・何かって言われてみれば・・・

・・・・・あ。

「もしかして・・・・・昨日の事?」

「あわわっ・・・あの・・・・ふにゃ〜・・・」

あれ、あっち向いちゃった。

・・・・そっか。

そ〜っとベッドを降りると、暴れられてもいいように背中から力一杯抱きしめる。

「ふにゃっ!・・・・・・うぅぅ・・・」

一瞬ビクッてしたものの、観念したのかおとなしくしてる。

「ねぇ紺ちゃん、恥かしいの?」

少しして、ちょっとだけうなずいてくれた。
504 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:05
「どうしてさ、いつもしてる事じゃん」

「・・・・違うもん」

「いつもと、違う?・・・あぁそっか、キス以外で感じちゃったのが恥かしかったんだっけ・・・・・・ん?」

「・・・・か・・・感じて・・・ないもん」

「ふぅ〜ん、あんな色っぽい声を出してたのに?」

「うぅぅ・・・・・」

「あのさ、ごめんね?・・・・・でもね、美貴は凄く嬉しかった。だって、あんなに
感じてくれてる紺ちゃんなんて初めてだったから」

「うぅ〜・・・」

「綺麗だった・・・・・イッちゃった紺ちゃんて、凄くいい表情してたんだよ?」

「・・・・・ばかぁ」

急にジタバタ・・・・・

「おっと・・・ほら、暴れないの。でも昨日は速攻だったね・・・・やっぱ紺ちゃんてさぁ、
普通の人よりもただ感じ易いだけなんじゃない?」

「しんない」
505 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:06
「エッチが駄目なんじゃなくてね、人一倍敏感なだけなんだよきっと。だから・・・
普通だったらあの手この手で攻めないと絶頂まで行けないのにさ、キスだけ
でイッちゃったり、少しおっぱいを吸っただけであんなんなっちゃったりするんだよ」

『コンコン!』

・・・ん?

「は〜い」

『あら美貴ちゃん起きてたの?あさ美を起こして二人とも早くシャワーしてらっしゃい』

あらま、紺ママってばグッタイミン・・・

「は〜い・・・・・ほら、大丈夫だからさ・・・・行こ」

まだ小さく唸りながらプルプルしてる。

そーとー恥かしかったんだろーな。

「シャワー・・・一緒に入ってくれるよね」

「う・・・・・」

「クスッ・・・これってさぁ、何だか初めの頃に戻ったみたいだね。ほら、最初は紺ちゃん
なかなか一緒に入ってくれなかったじゃん?」

「・・・・・・・・うん・・・そうだった」
506 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:07
「ね、遅くなっちゃうから・・・・行こ?」

「・・・う・・・うん」

「よしっ!」

まだ美貴の事を怖がってる風の紺ちゃんの手を引いて部屋を出ようとした時、
何かを踏んずけた。

「あぅ・・・痛って〜・・・・って・・・何だ?」

壁際に何か転がっている。

良く見てみると・・・・。

「これ・・・目覚まし時計じゃん。そう言えば、鳴った直後にガシャ〜ンって音が
したような・・・・紺ちゃん投げたの?」

「違うもん」

「え・・・・・・でもさ、美貴はどっちも止めてないよ?もう一つの方も紺ちゃんが
止めたんじゃないの?」

「・・・・・あ」

「ん?」

「・・・・・・・・夢・・・見てた」

「どんなの?」
507 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:09
「えっと・・・あぁ・・・いや・・・美貴ちゃんと遊園地でラブラブデートをしてて・・・・」

「え゛っ、マジで♪」

「そしたら、何故かそこにマネージャーさんが仕事だって車で迎えにきて・・・・」

「うん」

「でも、邪魔されたくなくって・・・・」

「うんうん」

「車ごと投げちゃった・・・・・」

「は?・・・・すっげ・・・・・・・・で、目覚ましも投げちゃったんだ」

「・・・・・・・かも」

「あ〜・・・・そう言えば、丁度1年くらい前になるかな・・・初めて紺ちゃんをディープ・キス
でイかせちゃった時。あの翌朝も確か目覚ましが鳴らなくて遅刻しかけたじゃん。ほら、枕元に
あったはずの時計がこんな風に何時の間にか壁際に転がっててさ。あれも・・・・もしかして
紺ちゃんが犯人だったんじゃない?」

「覚えてないもん」
508 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:10
「・・・・そっか、紺ちゃんを新しい技でイかせた翌朝は要注意だね」

「わっ・・・・わざって・・・だから違うってば」

微妙にビクついてる紺ちゃんの手を引いてバスルームへ。

「クスッ、あのねぇ・・・・もういい加減に認めちゃえって。間違い無く紺ちゃんは感じてたし、
確かにイったんだからね?」

「うぅ・・・・違うのに・・・」

「昨日も言ったけど・・・紺ちゃんは気付いてないかもしんないけどね、いつもキスの時
だってすごく感じてくれてるんだよ?美貴のキス・・・好きだって言ってくれたでしょ?」

「う・・・・・」

「あのさ、感じる事は全然恥かしいことじゃないし、むしろ自然な反応なんだと思う。
美貴が触れる事で紺ちゃんが感じてくれるのって、美貴にとっては最高に幸せな
事なんだから。紺ちゃんだって気持ち良かったんでしょ?」

・・・あらら、今にも泣きそうな顔して。

「それとも・・・もう嫌だって、二度と美貴にあんな事はして欲しくないって思った?」

「・・・・えっ?」

「もし紺ちゃんがそう望むのなら、もう絶対にキス以上のことはしないって約束するから・・・」
509 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:12
もし、美貴の行為で紺ちゃんを苦しめているのであれば、本当にそうするつもりで
言ったのだけれど。

「うぅぅ・・・・うっ・・・グスッ・・・美貴・・・ちゃん・・・うぅぅ・・・」

あいたた・・・・またまたやってもーた。

顔を覗き込むと、紺ちゃんの大きな瞳からは大粒の涙がこぼれていて。

はぁ〜・・・・女心は良くわかんね〜・・・・

「いや・・・あの・・・ほら・・・泣かないでってばさぁ・・・ごめん。・・・でもさ紺ちゃん、
美貴は・・・・美貴はどうしたらいいのかな・・・」

ふっくらほっぺに伝う雫を指ですくって。

「やっぱ、もうエッチなことは・・・・」

そう言いかけると、紺ちゃんはブンブンと首を横に振って。

「・・・うぅっ・・・ぐしゅ・・・ちがっ・・・うっ・・・うれ・・・嬉しいのに・・・美貴ちゃん
・・・が・・・優しくしてくれるの・・・すごく嬉しいのに・・・」

「うん、ほら大丈夫だから落ち着けって」

そっと抱き寄せて、背中をポンポンしてあげる。

「・・・でも・・・でも、自分じゃない・・・ヒック・・・あんなの違くて・・・」
510 名前:Usual days 投稿日:2006/03/17(金) 22:14
「うん、わかった・・・わかったからもう泣きやもうよ・・・ね、いい子だから・・・」

・・・なるほど。

今まで経験した事が無い筈なのに、勝手に反応をしてしまう自分の身体に
・・・・紺ちゃんも戸惑ってるんだね。

シャワーの温度を調節して。

「熱くない?・・・・オッケー」

髪を洗うと、すぐに温かい部屋に戻ってドライヤーを当てる。

「落ち着いた?」

「・・・・うん」

今は・・・この辺でやめておこうか・・・

紺ママの心尽くしの朝食を戴くと、二人手を取り合って・・・・

・・・今日もやっぱり大通りまでダッシュ!

電話でタクシー呼ぶよりもこっちの方が早い。

丁度通りかかった空車を止めて急いで乗り込むと、行き先を告げる。

「東品川1丁目まで!」
511 名前:たまえす 投稿日:2006/03/17(金) 22:15
>>496 無名し読者様
ありがとうございます。
やはり、行ったりきたりを繰り返しながら成長していくのかなと。

ほっぺの方は機会がございましたら是非お試し頂ければと思います。


>>497 名無し読者@446様
お気遣いを頂きありがとうございます。
このスレもいつの間にやら446を超えていました(笑

鼻血は止まりましたでしょうか・・・。
前にもどこかで書いたと思いますが、私もうPしている最中に妄想の
極限に達すると良く出ます(何を考えているのやら・・・・(VvV从
512 名前:たまえす 投稿日:2006/03/17(金) 22:19
決算期で更新もままならない・・・と言いつつ、明後日はSSAに乗り込みます。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
513 名前:名無し猫 投稿日:2006/03/18(土) 01:04
更新おつかれさまです。
泣き虫こんこん子供みたいでかわいいです。
この2人はゆっくり育んでる感じがいいですよねw

日曜は十条戦がんばってほしいですね。
ひとみんの引退を勝利で〆ましょう!
514 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/18(土) 05:50
・・・なんで作者さまの紺美貴はこんなにツボなんでしょうかねー・・・
ほんっとにかわいい。
515 名前:無名し読者 投稿日:2006/03/21(火) 10:46
車なげちゃう紺ちゃんスゴス(笑)
SSA 行きましたよ こんこんMVP おめ!
1500Mの時、跳び箱予選してたミキティも敵チームながら応援してたのが印象的です
かなり楽しかったデスね 現場はいいなと改めて思いました(^^)
516 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:17
「あ、安倍さぁ〜ん、お久し振りですぅ♪」

「あれ〜亀ちゃん、お久し振りぶり・・・ちっちゃいのはワラサってね。
・・・あははは・・・なっつぁんおもしろ〜い」

「えっ・・・わらわ?」

「ん?あ〜、亀ちゃんにはちょ〜と難しかったかなぁ〜〜、もっとちっちゃい
のはイナダだよ?」

「何ですか?・・・それ。・・・・んもぉ〜、そんな事はいいですから・・・ちょっ
と聞いてくださいよぉ・・・またれーなったら、絵里が愛してるって言ってるのに
シカトしちゃって、ぜーんぜん相手にしてくれないんですぅ〜・・・・」

「相変らずラブラブでいいねェお二人さんは」

「いや、だからですね、絵里の話し・・・聞いてました?」

「聞いてるよぉ。そーゆー時はいつものように亀ちゃんアタックを仕掛ければいいっしょ?」

「・・・・そっかぁ」

「そーだよ〜、行け!亀ちゃん」

「わっかりましたぁ〜・・・チーム亀さん初代総長行ってきま〜っす」

「あっは〜・・・ちょ〜っと亀ちゃん何だそれ?弱っちーなこりゃ」
517 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:18
〜   〜   〜   〜   〜

「ねぇ真希ちゃん」

「ん〜?」

「あの二人、ほんっと似てきたね」

「そ〜お?」

「だってさだってさ、ボケ具合といい滑舌の悪さといいスベリ加減といい、まるで
姉妹みたいじゃん」

「道重ちゃんが梨華ちゃんに似て来たみたいにねー」

「そう?・・・さゆも段々綺麗になってきたもんね」

「いや、ブリブリしてて突然ハイテンションになったかと思ったら、しょーもない
ボケをかまして一人で喜んで周りをドン引きさせちゃって、でも自分の寒さには
気付いていないって感じ?」

「あれれぇ〜、ちょ〜っと酷くない?・・・もう少しさ、愛しい彼女のことをさ・・・
ほら、褒めちゃったりなんかしちゃったり・・・」

「褒めてほしいの?」

「うん♪」
518 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:18
「・・・わかった。梨華ちゃん・・・」

「なぁ〜に?」

「梨華ちゃんてさぁ・・・」

「うん♪」

「世界で一番・・・・」

「うんうん♪」

「エッチいよ♪」

「キャ〜〜ッ!もぉ〜ヤだぁ〜・・・そんなエッチだなんて、もうチャーミー困っちゃう
・・・ヤンヤン・・・・・・・・・・・・ん?」

「・・あ、・・・気付いた」

「真希ちゃん、それ・・・・・褒めてない」

「そーゆーふうにすぐ乗ってくれる梨華ちゃんが可愛いねぇ」

「ぶぅ〜〜・・・だって、褒めてくれるってゆーからさ、喜ぶ準備しかしてなかったんだもん」
519 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:20
「だから、いつも言ってんじゃん。エロいとかエッチいってゆーのはね、梨華ちゃん
にとってはめっちゃ褒め言葉なんだってばさ」

「いや・・・、もっと普通に褒めて欲しいんだけどな・・・・」

「ん・・・・でもさぁ、梨華ちゃんがエッチくなかったら、今の後藤さんは有り得な
い訳ですよ。梨華ちゃんが精神的にも肉体的にも支えてくれたから、今まで頑張って
これたんだもん」

「・・・・・・真希ちゃん」

「こないだだって、見張りを振り切ってまでうちまで来てくれたじゃん。あのおまじない
をしてもらって本当に良くなっちゃったんだよ?」

「・・・真希ちゃん」

「ん?」

「ほんとはね、違うの」

「・・・・・?」

「あのね、会いたかったよ?会いたかったんだけど・・・でも私、行くの諦めてたの。
監視されてたのはホントだし他のみんなもそう。だからね、私だけ一人で会いになん
か行けないって思って。だけどね、これは後から聞いたんだけど・・・私まで会えな
いって知ったみんながマネージャー達にお願いしてくれたらしいの。石川まで会わせ
ないなんて、何を考えてるんだって」
520 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:21
「マジで?」

「うん。こんこんとかののには泣き付かれて、安倍さんと矢口さんなんかはお願いって
いうよりも脅迫まがいだったって。あ、あと中澤さんからは本物の脅迫電話が来たって、
真希ちゃんちに連れて行ってくれたマネージャーさんが言ってた」

私がそう言うと、真希ちゃんはフッと顔を上げて、玉砕して戻って来た亀ちゃんと楽し
そうにじゃれている安倍さんの方を見て。

「・・・・・参ったなぁ」

そう言いながら頭をポリポリしている真希ちゃんの瞳は涙で潤んでいた。

「真希ちゃん、仲間って・・・・いいね」

「・・・グスッ、みんなにお礼言わなきゃ」

「ううん、今のはナイショにしといてって言われてるから。それに、真希ちゃんの元気
な顔がね、一番の感謝の気持ちだと思うよ?」

「・・・・うん」

「何だかしんみりしちゃったね。・・・・・あ、そうだ・・・私より先に、けめぴょんがお見舞
いに行ったって言ってたじゃん」

「うん」
521 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:22
「クスッ・・・・それがね、けめちゃんのことは完璧にノーマークだったらしいわよ?」

「ぶっ・・・・・マジ? ・・・・そう言えば、良く来れたねって言ったら・・・まだ
あんたんちを忘れる程ボケちゃいないわよって、訳わかんない事を言ってたし。てっき
り御魔化してるんだとばっか思ってたけど。・・・・相変らず何気ねーな圭ちゃん」

「でもさ、女優さんだよ?」

「・・・・うん、一番可愛い娘の役だし」

「・・・綺麗だったね」

「頑張ってた」

「キス・・・してたね」

「てっきり、梨華ちゃん叫ぶかと思ったよ」

「だって・・・そんなシーンがあるって知らなかったんだもん、びっくりして声も出なかった」

「次は私の番かもよ?」

・・・・・・!?

「ん?・・・しかも、こないだのドラマみたいな微妙なんじゃなくて・・・全開バリバリ
のすっごい濡れ場とか・・・」

「・・・・お話し・・・・来てるの?」
522 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:22
「ううん、でも・・・いつ来てもおかしくないし、梨華ちゃんにだってそうじゃん」

「私は・・・・」

「何ともない?」

「・・・・・・」

「ま、そりゃそん時だ。・・・でもお互いに覚悟は必要だよ?」

「・・・・・わかってるもん」

「もしそんなお仕事が来たとしてもね、その何百倍も何千倍も梨華ちゃんの事を
愛してあげるから、心配しないで」

「来なくても・・・・」

「ん?」

「来なくても・・・・い〜っぱい愛してね?」

「もちろん」

そう言うと、真希ちゃんはそっと私の肩を抱き寄せて、優しくキスをしてくれた。
523 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:23
ハロモニ。収録の合間。

割り当てのタレントルームは無視され、いつものように何故か一箇所に集まって、
それぞれに暇潰しをしてる新旧?のメンバー達。

私の隣りでも、小春が吉澤さんの膝の上に乗っかって遊んでもらいながらメンバー
ウォッチングをしている。

いつもはすぐ美貴ちゃんに引きずり降ろされるのに、何故か今日はほったらかしのまま。

「あっ・・・吉澤さん、今・・・ちゅ〜しましたよ?」

「は?」

「石川さんと後藤さん」

まるでお父さんと娘みたい。

「いつものこったろーが。お前そんな事でいちいち反応すんじゃねーよ」

「はぁ〜い」

これくらい無邪気だと、妬きもちの対象にはなり得ない。
524 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:24
・・・・・・が。

ちょっと油断をすると・・・・

「・・・・でも、いいなぁ」

「なんだ小春、うらやましいのか?ったくしょうがねーな・・・んじゃ・・・」

・・・・ほらね、また悪い病気が出た。

「ほぉ〜ら小春ちゃ〜ん、こっちを向いてごら〜ん?」

「うわぁ〜い」

・・・・・・・プチン!

「イテテテテテ・・・痛いって。・・・なぁ〜にすんだよ麻琴」

「どーしてあなたは、こんな無邪気な少女まで毒牙にかけようとするんですか!」

「何の事だよ、オレはただ・・・・・」

「ただ・・・何ですか?父ちゃんが娘に手を出すなんて」

「ハァ?おっまえなぁ〜にいってんだぁ?イテテテ〜・・・・とにかく、まず耳を離せって」
525 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:25
「吉澤さんが可哀想ですぅ」

「あ〜のね小春ちゃん、自分の身は自分で守らないとだぁ〜めでしょーが?」

「だって・・・・ただキスしてくれようとしただけなのに・・・」

「た・・・ただキスって。そーゆー事はね、大きくなるまで大事にしておくもんでしょ」

「でも、小川さんだって・・・」

「いや・・・ほら、そ〜れは・・・・・あれだぁ〜よ・・・」

「小春だって道重さんにいつもしてもらってますよ?」

「へ?」

「それに、こないだ吉澤さんにも・・・・」

「わわわぁぁぁ〜〜〜っとどっこいほいさっさぁ〜」

「・・・・・・は?」

「えぇ〜っと、もうそろそろスタジオに移動かなぁ〜っと・・・」
526 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:26
「ダ〜リン?」

「あ・・・いや・・・ちょっと様子を見に行って・・・・こようかなぁ〜・・・・」

「一応確認しますけど、もしかして・・・・まさか小春ちゃんにキスなんて・・・・」

「してないしてないしてません・・・・な、小春」

「はい、ちゅってしてもらっただけですぅ」

「あ、ばか・・・・・・」

「ふぅ〜〜〜〜ん、そーなんですか・・・」

「いやぁ〜〜何てゆーか、その・・・あはははハハハハ・・・」

「ほお、笑うか・・・笑いなさるか・・・・」

「い・・・いやほら、そんな・・・」

「ま、こんなところではなんですから・・・・・ちょっとあちらへご同行願いましょ〜か」

「いや・・・・だから・・・やめて・・・あ〜〜・・・・」
527 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:27
あ〜あ、また吉澤さんは小川さんに外へ引きずられて行っちゃいました。

・・・・わたし、何かイケナイ事を言っちゃったのでしょうか。

『・・・・こはるんるん・・・そんなとこにおらんと・・・こっちにおいで?・・・おやつがあるけん』

・・・・え?

また、頭の中に柔らかい声が響いた。

キョロキョロしていると、パカッとドアが開いて、何かのスナップ撮影をしていた
道重さんと新垣さんが戻ってきた。

二人の両手には白い箱。

「はーいみんな、おやつの時間ですよ〜。差し入れをもらっちゃいましたぁー」

「「 わぁ〜い、なになに? 」」

真っ先に駆け寄って箱を奪い合う安倍さんと石川さん。

「んもぉ〜・・・安倍さん!石川さんも、・・・ったくお行儀が悪いんだから・・・」

新垣さんに怒られてるし。
528 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:28
「ヘヘッ、いいからいいから・・・・・ん?」

「何ですか?」

安倍さんが一つ取り出して、袋を見詰めて・・・・

「お、ペコちゃんのほっぺだって」

そう言った時・・・

「「え゛っ?」」

おかしな反応が聞こえた方を見てみると。

いつも真っ先に駆け寄る紺野さんと、お前らみっともないからがっつくんじゃねー
・・・なーんて言いながら、紺野さんが取り易いようにさりげなく他のメンバーを
けん制するはずの藤本さんが、二人で顔を見合わせて赤くなっていた。

「あ〜安倍さん、ほら2個はダ〜メですってば。人数分しかないんだから」

「ちっ、バレたか。だってさぁ、3種類あるんだも〜ん」

クスッ・・・安倍さんたら、また新垣さんに怒られてる。

『ほら・・・小春もおいで?』

あ、こうしちゃいられない。

「はーい」
529 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:29
〜   〜   〜   〜   〜

「うわぁ〜、ふわふわだよこれ・・・」

「へぇ〜、こんなのあったんだ」

「ちょ、誰?れなのカスタード取りよったんは」

みんな嬉しそうにお気に入りの争奪戦を繰り広げている

「あれ・・・こんこんどーしたの?ほら、早く取りなよ・・・・何味がいい?」

何時の間にか戻ってたマコが気を効かせて箱ごと持ってきてくれたけど・・・・。

差し入れのお菓子の名前を聞いた途端、台本に集中していた意識が、一気に昨日の
夜に逆戻りしてしまって。

・・・・顔が熱い。

恐る恐る隣りを見ると、やっぱり真っ赤になってる美貴ちゃん。

「・・・・ん?どしたの二人とも・・・」

「あ、な・・・・何でもないよ?・・・えっと、ど・・・どれにしようかな・・・・ねぇ美貴ちゃん」
530 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:30
「えっ?・・・・あ・・・そ・・・そーだなぁ、じゃあ・・・これ!」

チョコクリームを2つ取って。

「はい、紺ちゃん」

「ありがと」

そんな私達を不思議そうに見ている麻琴。

「・・・・なんかさ・・・二人ともおかしいよね・・・今日・・・」

「へっ?・・・そ、そんな事ないよ・・・ね、美貴ちゃん?」

「うっ・・・ケホッ・・うんうん」

「ふぅ〜ん・・・・やっぱおかしい」

「そんなことより、吉澤さんは? 顔・・・腫れてない?」

「あのね。・・・また小春の父ちゃんやってる」

「あんまりいじめちゃダメだよ?」

「いいんだもん、あんなやつ・・・・」

「でもほら、マコ見てごらんよ。本当に親子みたいじゃない?・・・ねぇ美貴ちゃん」
531 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:31
「だな。いいじゃん別に、空き時間に遊び相手になってやるくらい」

「ね・・・どうしたの?・・・いつもは離れろって言うくせに・・・・」

「今日はいいんだよ!」

「変なの・・・・」

ボソッと呟くと、麻琴は箱を戻しに行った。

「・・・・紺ちゃん、思い出しちゃったんでしょ」

勝ち誇ったように、美貴ちゃんがウリウリしてくる。

・・・負けるもんか・・・

「うん。・・・これを美貴ちゃんがおっぱい代わりにモミモミしちゃった事をね♪」

目の前にほっぺの袋をプラプラぶら下げて。

「なっ・・・・・・・・・」

その時。

「ちょっとぉ、あんた何やってんの?」

・・・・・・・・・?

垣さんのでっかい声がした方を見てみると・・・・
532 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:33
テーブルの上に自分のと、重さんか吉澤さんのかほっぺを二つ並べて、両手で
パフパフしている小春ちゃん。

「手のひらサイズって、もしかして・・・こういう事なんですかぁ?」

すっごい嬉しそうに。

「はぁ?何言ってんの。ほら、食べ物で遊ばない!バカな事をしてるとまた
藤本さんに怒られ・・・・・・って、え?・・・・・うそぉ!?」

言いかけてこちらを見た途端、いつものオーバーリアクションでびっくり顔の
まま固まった垣さん。

その視線をたどって隣りを見てみると。

目が泳いだまま、真っ赤になって硬直している美貴ちゃん。

明らかに不自然。

・・・・・・・あは。

「み〜きちゃん、私どこかで見たような気がするんだけどなぁ・・・こんな光景」
533 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:34
「・・・・・むぅ」

「まさか、同じ事をする人がいるなんてね。やっぱり憧れる人に似ちゃうんですかね」

真っ赤になってプルプルしている美貴ちゃんを見て、みんなが集まってくる。

「美貴ちゃん、どうしたの?・・・・具合・・・悪いの?」

「無理はしない方がいいべさ・・・スタッフさんに言ってちょっと休ませてもらった方が・・・」

心配そうに声を掛けてくれる石川さんと安倍さん。

一方、ものすごい気まずそうな涙目の美貴ちゃん。

・・・・・プッ・・・・ぷぷぷぷ・・・・・

「ん?・・紺野・・・どーしたの?」

もうダメ・・・・・耐えられない・・・・

「あはははは・・・・美貴ちゃん可愛い〜・・・・・」
534 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:35
「「 え?どゆこと? 」」

「あはははハハハハハハハハハ・・・・ッククク」

「こぉ〜んちゃ〜ん・・・・よくも大笑いしてくれたねェ・・・」

「あはあは・・・・あ?」

涙目の奥が一瞬、ギラッと光ったように見えた。

・・・・・やばい!

「石川さん、ちょっとこれ預かっててください・・・・あ、食べちゃダメですよ?」

「う・・・うんいいけど、どうするの?・・・・美貴ちゃんを休憩室に連れて行く?」

「いいえ・・・・・(せ〜の)・・・逃げます!」

ダッシュ!

「あっ、・・・こらぁ〜待て紺ちゃん!」
535 名前:Usual days 投稿日:2006/03/23(木) 22:37
〜   〜   〜   〜   〜   〜

「あれぇ〜・・・・行っちゃったよ二人とも・・・・何なんですかねぇ・・・安倍さん」

「ん〜・・・春はね、ああいうのが増えてくるのさ」

「・・・・美貴ちゃんでも?」

「こんこんが側にいればいつでも春っしょ?」


「・・・・・ですね」

536 名前:たまえす 投稿日:2006/03/23(木) 22:39
>>513 名無し猫様
ありがとうございます。
十条戦・・・負けはしましたが、今後の課題がより明確になって
意義のある一戦だったと思います。

それにしても、紺ちゃんの神懸り的なセービング、凄かったです。

>>514 名無飼育さん様
ありがとうございます。
私が書くから可愛いのではなくて、本人達が本当に可愛いと言う事を
皆様がご存知だからこそ、受け取って頂けているのだと思います。

>>515 無名し読者様
ありがとうございます&参戦乙でした。
いたるところツボだらけで、一瞬たりとも双眼鏡から目を離すことができませんでした。
選手達もそうですが、選手に突っ込みまくってイジリ倒すMCもGJでした。
537 名前:たまえす 投稿日:2006/03/23(木) 22:42
本日はここまでです。それでは失礼致しました。

538 名前:名無し猫 投稿日:2006/03/24(金) 01:51
更新おつかれさまです。
実際の楽屋もこんな感じなのかなぁ。
だとしたら楽しそうですよね。

今回のスポフェスはこんこんの為のもの?でしたね♪
1500・フットサルと見せ場盛りだくさんで大満足でしたw
539 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:33
「安倍さん?」

「ん?」

「あの二人、何だか今日おかしくないですか?」

大好きなお菓子も食べずに出て行ってしまった紺野。

具合が悪いのかと思ったら、これまた凄い勢いで紺野の後を追い掛けて行った美貴ちゃん。

今朝から二人の間に漂っていた、なんとも不可思議な空気。

何かおかしい。

「そっかぁ?・・・・さぁ〜てと・・・」

「あ・・・・んもぉ〜安倍さんってば・・・」

・・・行っちゃった。

心配じゃないのかなぁ・・・・

お菓子を箱に戻して二人の名前を書くと、冷蔵庫に入れる。
540 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:34
「ねぇ真希ちゃん・・・・」

「うん?」

「あの二人・・・絶対何かあったんだよ・・・・」

「・・・・・出たな?」

「何が?」

「セラピスト梨華ちゃん」

「なにそれ・・・」

「気になり出したら止まんないもんね」

「・・・だって、心配なんだもん」

「相変らず優しいね」

「なぁ〜によぉ、真希ちゃんまで・・・・安倍さんはぜ〜んぜん相手にしてくんないしさ・・・」

「フッ・・・・ホントにそう思う?」

「えっ?」

『コンコン!・・・5分前でーす、お願いしまーす!』

「だってさ。取り敢えずスタジオに行こうか」

「あっ、んもぉ〜真希ちゃんってば」
541 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:36
〜   〜   〜   〜   〜

「みなさんお疲れ様でしたぁ〜、お先に失礼しま〜っす!」

「おー、また明日ね」

「はぁ〜い」

「バイバ〜イ!」

元気良く挨拶をすると、小春が部屋を出て行った。

丸一日、スタジオ組やらロケ組やら入り乱れての収録も終り、それぞれが帰り支度をしている。

他のみんなも今日はこれで終りのはず。

真希ちゃんの言うように、一度気になりだしたら止まらない。

・・・・あの二人、いつものように一緒に帰るかな・・・・

さりげなく近寄って耳を傾ける。

「・・・それで紺ちゃん、今日は・・・・・どうしよっか・・・」

「あ・・・・あの・・・・やっぱり・・・・」
542 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:37
「・・・・そっか・・・・うん、わかった。明日は朝練だから・・・早く寝なきゃダメだかんね?」

「・・・・うん」

「じゃ、また明日ね」

「・・・・あ、美貴ちゃん・・・」

「ん?」

「あ・・・あの・・・あの・・・・えっと・・・お休みなさい・・・」

「うん、お休み紺ちゃん」

何か言いかけて、結局言えずに御魔化したっぽいこんこんをそっと抱き寄せて
ほっぺキスをすると、美貴ちゃんは後ろ髪を引かれるように少し振り返りながら
部屋を出て行った。

ドアが閉まると同時にうなだれたこんこん。

すぐに麻琴と豆が駆け寄る。

・・・やっぱりあの子達も・・・

「えっと、そんじゃ・・・なっちも帰ろっと。みんなお疲れっした〜」

まるで、美貴ちゃんの後を追うようにして飛び出して行った安倍さん。
543 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:38
ポンと肩をたたかれて振り向くと。

「・・・・真希ちゃん」

「ほらね?なっちがほっとく訳ないじゃん」

「・・・・・気付いてたんだね」

「オイオイ・・・一体誰だと思ってんの、なっちだよ?」

「クスッ、そうだった」

「しょーがないね梨華ちゃんは」

そう言うと真希ちゃんは、高橋も加わって4人で固まってる5期を一瞥してから
私に優しく微笑んで。

「たまにはゆっくりお茶して帰るのも悪く無い・・・・・か」

「え・・・・・いいの?」

「ほっとけないんでしょ?」

「う・・・うん・・・でも・・・・」

「美貴ちゃんはなっちが行ったから大丈夫。・・・・つー訳で、心配性の同期にまた
見当違いな事を吹き込まれる前に・・・こんこんを拉致るとしますか・・・」

「エヘッ、ありがと真希ちゃん」
544 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:39
〜   〜   〜   〜   〜

昨日の事をずっと引きずっていて。

結局、気持ちの整理がつかないまま一日が終ってしまった。

・・・こんなわがままな私の気持ちでさえ尊重してくれる美貴ちゃん。

そっと抱き寄せてキスをしてくれて。

そして寂しそうに部屋を出て行ってしまった。

きっと私は今、美貴ちゃんに酷い事をしているに違いない。

今日一日、ずっと私を気遣って優しい言葉を掛け続けてくれたのに。

ドアが閉まった途端、罪悪感が込み上げてくる。

どうして素直に気持ちを言い表す事が出来ないんだろ・・・・

でも、何て言っていいのかわからない。

「ね・・・こんこん、どうしたの?」

「大丈夫?」
545 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:40
「・・・・・え?」

顔を上げると、麻琴と里沙ちゃんが心配そうに私を見ている。

「ちょ・・・・こんこん泣いてんじゃん、ほらぁ〜愛ちゃん、やっぱり何かあったんだって・・・」

「ホントにけ?」

・・・え?

慌てて頬を拭うと、指先が濡れていた。

・・・そっか、泣いてたんだ・・・私・・・

気付いたら、さらに悲しくなってきて。

「ほぉ〜ら、泣かないで・・・・何があったのさ」

「うん、お姉さんに話してごらん?」

・・・里沙ちゃんたら。

それっていつも私が言ってるセリフなのに・・・

本当に私を思ってくれてるその気持ちが嬉しい。
546 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:41
・・・嬉しいけれど。

でも・・・とても里沙ちゃん達に相談できるような内容じゃない。

と、その時。

「こ〜んの、お待たせ!」

・・・・・・!

「えっ?」

「んぇ?・・・・うそぉ」

後藤さん?

「え・・・あ・・・あの・・・・」

「ほら、行こっか」

「・・・・え、で・・・でも・・・石・・・」

あれ・・・・さっきまでいたはずの石川さんの姿が見えない。

「・・・てな訳で、ちょっと紺野のこと借りるから・・・ごめんねみんな」
547 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:42
「「「 はぁ・・・・ 」」」

そのまま後藤さんに手を引かれて部屋を出る。

「うそぉ、何で後藤さんなの?」

「知らないよ、わぁ〜たしに聞かないでってば!」

「・・・お腹空かん?」

「んもぉ〜愛ちゃん!」

部屋の中から聞こえる声を背中で聞きつつエレベーターへ。

「・・・あの、後藤さん・・・」

「ちょっとお茶してこっか・・・・付き合ってくれる?」

そう言いながら、壁のボタンの横に張り付けてあるミラーを見て前髪をいじっている。

「こないだ梨華ちゃんの前髪を切ってあげたんだけどさ・・・ちょ〜っと切り過ぎちゃって
・・・・仕返しされちゃったんだよね〜」 

「・・・へ?」

「梨華ちゃんはパッツン・シスターズだって喜んでたけどさ・・・・・フッ、有り得ないよね」
548 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:43
そう言われて良く見てみれば・・・

何時の間にか、見事に真っ直ぐ横一直線に揃っている前髪。

「まったくさー、前髪はエクステじゃないっつーのに・・・」

「・・・・・クスッ」

相変らず自由気ままな後藤さんの言葉に、思わず笑顔になってしまう。

「こんこんの笑顔・・・・好きだよ?」

「・・・・え?」

「辛くても、悲しくても・・・どんなに悩んでいても、人前とか仕事の現場では頑張って
笑顔を作るけど、でもそんなのって違うよね。やっぱ心からの笑顔じゃなきゃ」

・・・・・もしかして、私の悩みに気付いて・・・誘ってくれたの?

『ポーン』

エレベーターの扉が開くとそこには・・・・

・・・あ、石川さん・・・

「梨華ちゃんお待たせ〜」
549 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:44
「えぇ?」

「ねぇ真希ちゃん、やっぱその前髪・・・結構いいじゃん?」

「いや・・・だからね、有り得ないから・・・・」

あれ?

さっき綺麗に指で流していた前髪が、また横一直線になっている。

「またまたぁ〜・・・そんな事言っちゃってさ、ホントは結構気に入ってるんじゃないのって」

「や〜めてよ、いやマジで。・・・流石にこれはちょっとねー・・・」

・・・プッ、後藤さんたら・・・石川さんに突っ込んで欲しくて、わざと戻したんだ・・・・

「なによぉ・・・大体、真希ちゃんが失敗するからいけないんだもん」

「いいじゃん、梨華ちゃんはどんなにいじっても可愛いし」

「ウフッ・・・ほんと?」

「うん。特にこないだの脱毛ショートなんか最高だったし」

「あ゛〜っ、ひっどぉ〜い!」
550 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:46
「・・・・・脱毛・・・・・・ショート?・・・・って・・・何ですか?」

「ちょっと聞いてよこんこん、真希ちゃんてば酷いんだよ?・・・朝起きたらね、
何だか頭が軽くて。それで鏡を見たら私の頭がベリーショートになっててさ、枕
の周りに髪の毛がいっぱい落ちてたの。もうほんっとビックリして」

「え・・・・抜けちゃったんですか?」

「ん?違うの。真希ちゃんたら朝早く目が覚めちゃって1人で面白くないもんだから、
まだ寝てた私の髪をわざわざ上げて綺麗に止めちゃって。で、枕の周りに自分の
エクステを撒き散らして」

「・・・・・はぁ」

「もう私、何かおかしな病気にでもかかっちゃったのかと思って、朝から大泣きしちゃったわよ」

「・・・・・・・」

絶句している私の隣りで、手を叩きながら引きつり笑いをしている後藤さん。

「・・・まったく、笑い事じゃないでしょ〜に」

「・・・後藤さんが・・・・・そんなことするんですか?」

「・・・もうしょっちゅうだよ?ホントしょ〜もないイタズラば〜っかするんだから・・・
そうそう、昨日なんかね・・・」
551 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:48
「ちょちょちょ梨華ちゃん、ほら・・・私にもイメージっつーもんが・・・」

「なによぉ〜」

「いや・・・ほら、こんこんの頭の中にあったカッコいい後藤先輩の偶像がさぁ、
崩れちゃうから・・・・」

「・・・ぐーぞー?・・・・何よそれ・・・・また難しい事を言えば私がわかんないと思って・・・」

「あ、わかるんだ」

「・・・ううん・・・わかんないけど」

・・・・クスクスッ・・・そう言えば、今までこの2人だけの会話ってあまり聞いた事なかったな。

石川さんと後藤さんて、すごくカッコいい大人のカップルってイメージがあったけど、
違うんだ・・・・なんか可愛い。

「あ、そーだ!・・・こんこんもさぁ、前髪ぱっつんにしない?・・・でさでさ、ぱっつん
トリオでユニット組もうよ」

「ふぇ?」

「梨華ちゃん1人でやれば?・・・・あ、そこ右ね」

「あ〜冷たいんだ。大体、元はと言えば真希ちゃんのせいなのに」

「じゃあやってもいいけど・・・・・その代わり、今年こそは絶対に海辺でエッチね♪」
552 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:50
・・・・・・う・・・海辺で・・・・えっち?

「えぇっ?・・・まだ覚えてたの?」

「あ・・・・・やっぱ梨華ちゃん、知っててとぽけてたんだ。・・・・ずるいなぁ〜・・・・
って・・・あれ、こんこんどーしたの?」

「あ・・・いえ・・・あの・・・・海辺?」

「いやね・・・・結構前だけど、梨華ちゃんちのベランダでエッチしたのさ。そうしたら、
ものすっごい感じてくれてさ。そんなに外が気持ちいいんだったら、今度は本当に外で
しようねって。どうせなら海辺とかだったら、もっと気持ち良くなれるんじゃない
かなってさ・・・・約束したのに・・・」

「な・・・・・・・・」

「ちちちちょ〜っと、約束なんかした覚えないわよ!」

「え〜?・・・だってさだってさ、すごく良かったって言ってたじゃん、今までで一番
良かったって。あんなさ、誰に見られてるか分からない場所なのに」

「知らないわよ。私はいきなり真希ちゃんに外に引きずり出されただけだもん」

「ほぉ〜・・・・声を出しちゃダメだよって言ってんのにさ、あ〜んなスゲー声出しちゃって。
絶対誰かに聞かれてるね」
553 名前:Usual days 投稿日:2006/04/02(日) 16:51
「・・・・・うそ」

「今度さ、録音しといてあげる。そーとーすごいから。そーだ・・・・FC会員に抽選で
当るかもしんない梨華ちゃんのヨガリ声CDなんての・・・・どう?」

「なっ・・・・・・」


「その中で運のいい人には、最後のイクところまでの完全収録盤が当るとか・・・・
・・・あ、ごっちんの解説付きなんてのもいいねェ・・」



「ばかぁ〜〜っ!」



・・・・・どうしていつもこうなってしまうのでしょうか。

いま紺野は・・・・後藤さんと一緒に来てしまった事をとても後悔しています。

554 名前:たまえす 投稿日:2006/04/02(日) 16:53
>>513 名無し猫様
ありがとうございます。

実際の楽屋ってどうなんでしょう・・・・
私のスレって、何故か異常に楽屋ネタが多い気がするんですけど・・・。

スポフェスは本当に満足でした。早速DVDを注文してしまいました。
555 名前:たまえす 投稿日:2006/04/02(日) 16:53
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
556 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/02(日) 23:44
更新お疲れ様です。
こんこんの心の師匠はすごいですねw
なんかこの二人が変なこと吹き込みそう…
557 名前:てん。 投稿日:2006/04/05(水) 20:34
いつも楽しみにさせてもらってます(o^_^o)
この間のハロモニ、ネタの宝庫では?
あんなことやこんなことぜひ書いて欲しいっす
待ってます
558 名前:たまえす 投稿日:2006/04/05(水) 22:10
559 名前:名無し猫 投稿日:2006/04/05(水) 22:54
更新お疲れ様です。
ごっちんがこんこんに手を出すのかと。
それはそれでいいかも・・・なんてw
560 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:42
・・・紺ちゃん

天然小春のマジボケにあっけにとられていた美貴を見て爆笑してたから、てっきり
もう大丈夫だと思ったのに・・・

確かに、昨日美貴が紺ちゃんにしでかした数々の所行については、反省するところ
が多々あったのは充分自覚をしているし、そのつもりで今日一日接したつもりだった
んだけど。

どこか微妙に美貴の事を怖がっているっぽかったし。

こんな深刻な事になるなんて思わなかった。

正直どうしたらいいのかわからない・・・・

・・・・・お手上げ。

でも、今までだって色々あったけれど、そのたびに何とか乗り越えて来たじゃん。

焦っちゃダメだ。

・・・きっと、気持ちを整理する時間が必要なんだ。

・・・・・信じなきゃ。

紺ちゃんの事を・・・・信じないと。
561 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:44
愛しい紺ちゃんのほっぺにキスをすると、思いを断ち切るように急いで部屋を出て、
足早にエレベーターへ乗り込む。

1階のボタンを押して後ろの壁にドサッと寄りかかると、フゥ〜〜ッ・・・とゆっくり息を
吐きながらあっちこっちに八つ当りしたい衝動をグッと堪える。

・・・・・やべー、泣きそう・・・・

と、その時・・・

「わわぁ〜っとっとぉ〜・・・・セ〜フ!」

エレベーターの扉が閉まる寸前、誰かが滑り込んできた。

「あ、・・・・・・安倍さん?」

「ハァハァ・・・ングッ・・・美貴ちゃん・・・ハァハァ・・・歩くの速くて・・・ハァハァ・・・
間に合わないかと・・・ハァハァ・・・思ったっしょ」

「・・・・いや・・・・あの・・・そんなに慌てて・・・どうしたんですか?」

ゼーゼーしながら胸に手を当てて呼吸を整えてる。
562 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:44
「ち・・・ちょっと待って・・・・ひぃ〜ひぃ〜ふぅ〜」

「あのぉ〜・・・・それ、ラマーズ法なんで・・・・」

「ひぃ〜ひぃ〜・・・は?」

「いや・・・は?って・・・生まれちゃいますから」

「・・・・・何が?」

「赤ちゃん・・・・」

「えぇ〜っ!・・・ホントにかい?」

急にお腹をさすりながらそわそわし始めた安倍さん。

「え?・・・・・ま・・・・まさか・・・いるんですか?」

「・・・・・あ、動いた」

「えぇっ!?」

「でも大丈夫。ほぉ〜らいい子だね、ここにパパがいるから安心するんだよ?・・・・ね、パパ?」
563 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:45
「ハァ?・・・・何なんですかその笑顔は。いや、ありえないですから・・・大体、いつ
美貴と安倍さんが。・・・ってゆーか、女同士で出来る訳無いじゃないですか!」

「・・・・ぷぷぷ、かっわいいなァ〜美貴ちゃんてば。冗談に決まってるしょ〜?
・・・・よいしょっと」

扉が開くと、ポンッと外に飛び出して行った安倍さんを追い掛けて。

「あのですね・・・・安倍さんの冗談って、結構ドキドキしちゃうのが多いんですけど。
お願いしますよホントに」

「え、なになに?安倍さんと・・・ドキドキしたいのかい?」

「違いますってば〜」

「ふぅ〜ん・・・・・・なぁ〜んだつまんない」

「え?」

「なっちは美貴ちゃんとドキドキ・・・・したかったのにな・・・」

・・・・こんな時になんだけど、飛びっ切りのなっちスマイル攻撃に、美貴の小さな胸がトキメク。
564 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:46
・・・・・・ん?

・・・・悪かったなァ、小さくて!

「だぁ〜れに突っ込んでんだい?」

「え゛?・・・・声、出てました?」

「ん?・・・・・・出てなかったけど・・・あれあれぇ〜顔が赤いべさ。本当はちょっと
トキメいたっしょ?」

何でわかったんだろ・・・・・ま、いいや。

しかし何だろな〜・・・この自信タップリの表情は。

確信犯・・・・・。

「あのですね、美貴を誘惑してどうするつもりなんですか」

「・・・で、どこ行く?」

・・・・って、聞いてねーし。

「はぁ?・・・・どこって・・・・」

「これよこれ!・・・・・っかぁ〜〜〜ってね」

おもむろに足を半歩開くと、手を腰に当ててジョッキをあおるような仕草。
565 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:47
「は?・・・いや・・・あの、安倍さん・・・・何時の間にそんな酒飲みに・・・」

「え?なっちに任せる?よし、れっつご〜!」

「ちょっと待って下さいよぉ、まだ美貴は一緒に行くとも何とも言って・・・・
あれ〜・・・ち、ちょっと安倍さぁ〜ん!」

スタスタ歩き出した安倍さんの後を追い掛ける。

・・・・何で?

追い掛ける必要なんかないのに・・・・。

でも多分・・・きっと安倍さんは、美貴と紺ちゃんの異変に気付いてくれて、それで
あんなに慌てて追い掛けてきてくれたんじゃないかなって。

いつもそう。

安倍さんにしても矢口さんにしても、二人だけで解決できるような些細なことでは、
絶対に声は掛けて来ない。

今日みたいに、メンバーの手前平静を装っていても、本当にどうしていいのか
わからない時だけそっと手を差し伸べてくれる。
566 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:48
・・・・クスッ、なっちは天使・・・・・・か。

ん?

タタタタタタ・・・・・

あれ、戻ってきた。

「はぁはぁ・・・なぁ〜にやってんだい?」

「え?安倍さんが速いんですってば」

「・・・・そっか・・・・じゃ・・・んしょ」

「え?・・・・いや・・・あの・・・・」

両手に持っていた荷物を左手に持ち直すと、空いた右手を美貴の腕に絡めてきた。

「ほ〜ら、これで一緒だかんね?」

・・・・ヤベェ・・・・

恐る恐る左を見てみる。

思ったよりも至近距離で輝きを放つなっちスマイル。

・・・・うわっ、マジでヤバイなァ〜・・・
567 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:48
「あのぉ・・・お願いですから、そんな目で見ないでくれませんか?」

「ん?たまにはいいべさ・・・み〜きちゃん♪」

「うわっ、だから・・・・あ〜べさん、ムネ!・・・胸が・・・・」

わざと自分の胸を、絡めた美貴の腕に押し付けてくる。

「・・・・・・嬉しい?」

「ハァ〜?・・・・う・・・・嬉しいって、意味わかんないですから。・・・・でも・・・そう言われ
れば・・・ちょっとは・・・・」

「ヘヘェ〜・・・そっかぁ」

多分、今の美貴は裸にしたら全身真っ赤になっているはず・・・・・

もう一度、横をチラ見してみる。

・・・・・うっわぁ〜ズルイなぁ・・・・

嬉しそう笑っている目尻の小皺の、なんとチャーミングなこと。
568 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:49
どうしたら、こんなに笑顔の似合う可愛い女性になれるんだろう・・・・・

本当に精霊か何かが宿っているのではないかと思ってしまう。

これが・・・あと数ヶ月で25だよ?

無愛想なことで、美貴はどれだけ損をしているのだろう・・・・・

でも・・・んなこと言ったって・・・ねぇ。

これがありのままの美貴の姿なんだからしょ〜がねーだろ。

もう一度左を見てみる。

紺ちゃんよりも低い位置にある笑顔。

丁度、美貴と同じくらいかな・・・・・

そう言えば、こんなに近くで安倍さんのことをしみじみ見た事って無かったな。

しっかし・・・・・可愛いなぁ。

「・・・・ん?・・・なした?」

ドキッ!
569 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:50
美貴の視線を感じたのか急にこっちを見た安倍さんとぱちっと目が合ってしまい、
慌てて前を向く。  

「あのさ・・・」

「は・・・はい?」

「顔・・・・真っ赤だよ?」

「お願いですからこれ以上イジメないでくださいってば・・・」

「・・・・そっか・・・・・・残念・・・・」

そう言うと、安倍さんは組んでいた腕を外そうとして力を緩めたので。

「え?・・・・嫌です」

外れないように抱え込む。

「なしてさ、今・・・いじめてるって言ったっしょ・・・・」

「ごめんなさい・・・・嘘つきました。もう少しこのまま歩いても・・・いいですか?」

「ん〜っと・・・歩きたいんだけど・・・」
570 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:51
うつむいてしまった安倍さんに驚いて。

「もしかして、機嫌を損ねちゃいました?」

「ううん、着いちゃったの」

「・・・・は? ・・・・・でも、お店・・・・無いですよね・・・・」

辺りを見回してみても、飲み屋らしきものは見当たらず。

「またまた・・・・初めてでもあるまいし・・・」

にっこり微笑むと、ビルの間の地下へ降りる階段を指差した。

「・・・・・・あ」

「久し振りっしょ?」

「いやぁ〜、美貴はてっきり居酒屋にでも連れて行かれるのかと・・・・」

「へ?・・・いつなっちがそんな所に行くなんて言ったさ」

「だってほら、こう腰に手を当ててグビィ〜ってやったじゃないですか」

「ん・・・・そだっけ?・・・でもなっち、ビールは飲めないなぁ・・・」

・・・・騙されたし。
571 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:52
カチャ・・・・

「いらっしゃいませ」

「マスターこんばんはです」

「こんばんは。・・・おや、今日は藤本様と御一緒で・・・」

「あ・・・・っと、お久し振りです」

「さ、どうぞいつものお席へ」

「はぁ〜い」

・・・・・あれ?

「ん?」

ギクッ・・・また声も出していないのに反応するし・・・

「いえ・・・矢口さん・・・・来ていないんですか?」

「や〜ぐちは来ないよ?」

「・・・あ・・・・いや、どっちに誘われた時も二人揃うから・・・また今日も・・・・いるのかなって・・・」
572 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:53
「へへぇ・・・今日は、美貴ちゃんとデート♪」

「・・・・・光栄です!」

・・・・だから、その笑顔が・・・・

「失礼します」

いつものようにマスターがトレーにお茶セットを載せてやってきて・・・・

「本日はこちらのお茶をご用意させていただきました。・・・さ、どうぞお試し下さい」

「は〜い、じゃ早速いただきます・・・・・・コクッ・・・・・なんだ?これ」

始まった。

ちょっとすすっては首をかしげ、口をふにょふにょ動かしてまた首をかしげる。

「わっかんないな〜」

美貴も一口・・・・

お?・・・・・フルーティ♪・・・あ、でも少し花っぽい・・・・けど、全然青臭くはない。

てゆーか、ちょっと甘い感じ。
573 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:55
・・・・あれ?

いつもはケーキが一緒に出てくるんだけれど、今日のは・・・・どう見ても和菓子っぽい。

見た目は・・・大福?

「如何がですか?」

「マスター、何ですか?これ。ぜんっぜん判んないです」

すると、にっこり微笑んだマスター。

「流石の安倍様でも、中国茶では難しかったでしょうか」

「あ〜〜っ、そっちかぁ〜」

「はい。これはシースイレンファーと言いまして、中国の花茶になります」

「へぇ〜、中国かぁ・・・口当りというか・・・・爽やかな甘味があって、全然中国っぽく
ないですよ?」

「はい。皆さん中国と聞かれますと、どうしても漢方のイメージが強くお有りのようです
が、それこそ星の数ほどもお茶の種類はございますので」
574 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:56
「な〜るほど・・・・・で、このお茶を選んだのは何でですか?」

安倍さんがそう聞くと、マスターは美貴を見て柔らかな微笑みを浮かべた。

・・・・・はい?

「はい。今の藤本様のお気持ち、と言う事で選んでみました」

「へっ?」

びっくり。

何だよいきなし・・・・

「で?・・・」

「このお茶に使っております戯水蓮花という花の花言葉は、ときめく愛の芽生え・・・・・です」

ギクッ!

「それからお菓子の方は、桜を餡に練り込んだ大福になります。丁度季節ですし、
このお茶にも良く合うと思います」
575 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:58
「へぇ〜、色々考えてますね?」

「ありがとうございます。それではごゆっくり・・・・」

軽く一礼すると、マスターはカウンターの中へ戻っていった。

「美貴ちゃん・・・・・なした?・・・固まってるけど・・・」

「・・・あのマスター・・・何者なんですか?」

「・・・・へ?・・・・何者って、ただの喫茶店のマスターっしょ・・・」

「いや、そーなんですけど・・・何であんなに美貴の事が分かるんですか?」

「さぁねぇ・・・・でも・・・長い間、お店で色々なお客さんを見てきたんだろうし、
来てくれる様々なお客さん達に興味を持ってお話をしているうちに、いろいろなデータ
がマスターの辞書に書き加えられていったんだと思うの」

「・・・・そっか・・・そうですよね」

「うん。あとは、マスター自身が持っている感性じゃないかな。折角たくさん情報を
持っててもさ、活かせなくちゃしょうがないじゃん?」
576 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 22:59
「安倍さんは・・・」

「ん?」

「安倍さんは、どうして美貴の事がこんなに分かるんですか?」

「へ?」

「いつもいつも・・・美貴が悩んでいたり苦しんでいる時には、必ず助けてくれる
じゃないですか」

「・・・知りたい?」

「はい」

「それはね、藤本のことが好きだから」

「・・・・・え?」

美貴に向けられた安倍さんの優しい視線が、真っ直ぐに美貴の瞳を貫いた。

「美貴ちゃんの事を愛しているから、悩んでいればなっちにも伝わってくるの」

「・・・・何で・・・・どうしてそんなことを言うんですか・・・」
577 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 23:00
「ごめん。・・・でもね、なっちが藤本に対して抱いている愛っていうのは、藤本が紺ちゃん
を思う愛とは違うんだ。なっちが矢口に感じているのとも違う。なっちはね、みんなが好き。
みんなが幸せであって欲しいって思ってる。・・・・だから藤本と紺ちゃんが幸せならば、
なっちも幸せなの」

「・・・・・・あ」

「うん。今日、二人とも、なんとなくおかしかったから」

「・・・それで美貴の事を誘惑したんですか?」

「フフッ、どうだった?」

「まだドキドキしてますけど・・・・」

「マスターの言う通り、ときめく愛が芽生えちゃったんだ」

「そんな感じです」

「・・・そっかぁ♪・・・なっちもまだまだイケるかな?」

「いや・・・あの、どこへ行くんですか」

「ヘヘッ、冗談。・・・藤本は紺ちゃんにときめいてる?」

「はい、もちろん」
578 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 23:02
「じゃあ・・・・紺ちゃんは?」

「・・・・・え?」

「ん〜っと、分かりずらいか・・・・私達って女の子同士な訳じゃない?」

「はい」

「だからね、別にどちらかが男の子役で、どちらかが女の子役ってこだわる必要は無いんだよ?」

「・・・・え?・・・・良くわかんないです」

「そっか・・・いろいろな形があっていいと思うの。だから、例えばごっつぁんと梨華ちゃん
だったら、完璧にごっつぁんは梨華ちゃんの王子様でしょ?・・・・・よっちゃんと麻琴も
どっちかと言えば・・・あ、あそこは性格的にどうしようもないか・・・・でも、三好ちゃん
とまいちゃんみたいに見た目とは全く逆ってのもいるし・・・」

「・・・逆?」

「うん。だって見た目はさ、まいちゃんの方が男っぽいしょ?・・・でも、毎晩押し倒されて
寝不足なんですって言ってるのは・・・まいちゃんだから」

「へっ!?ホントですか?」

「うん。・・・・・あっ、今のはナイショね?」

「意外だ・・・・・」
579 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 23:03
「まあ、それは置いといて・・・・例えばさ、紺ちゃんだって藤本の言葉やら仕草やらで、
ときめきを覚えると思うの。だけど、今の紺ちゃんって、完全に受身じゃない?」

「・・・はぁ」

「紺ちゃんからしてみれば、藤本に頼って任せていれば・・・って思っちゃってるよね」

「・・ええ、まぁ・・・」

「でもね、藤本だって・・そんなに色々と経験がある訳じゃないっしょ」

「へ?」

「したこともされたことも・・・殆ど無いんでしょ?」

「ハァ?・・・な・・・な・・・どうして・・・」

「判ったのかって?・・・ん〜、なんとなくそうじゃないかなって思ってた。だけど念のため、
さっき確かめたの。なっちのラブラブ☆アタックで」

「・・・・・やっぱり、何かあると思った」

「ごめん。でも美貴ちゃんの反応はね、まるっきり純粋で初々しかった」
580 名前:Usual days 投稿日:2006/04/07(金) 23:05
「あの・・・・いまさら否定はしません。けど、絶対に誰にも言わないで下さいよ?」

「もちろん。だから今日は矢口を呼ばなかったのさ。・・・・あいつ、人の秘密を知ると
絶対に我慢出来ないタチだから」

「・・・・・・」

「あのさ、全然藤本の話しを聞かないで、なっち勝手に話しをしちゃったけど・・・・
何かヒント掴めたかな・・・・もし見当違いだったらごめん」

「・・・・いえ、もう一度考えてみます」

「ん・・・・要はね、紺ちゃんは受けてと思い込んでいるから、受け側特有の何か悩みを
持っているんじゃないかって思ったの。それは、なっちも同じ悩みがあったから。だから、
もしかしたらその壁を壊してしまうだけで解決しちゃったりするかもしれないし、藤本も
紺ちゃんに対してもう一歩、本当の自分を見せてあげてもいいんじゃないかな・・・」

・・・・・正直、ものすごい衝撃だった。

安倍さんに言われるまで、自分でも気付かなかったこと。

美貴の勝手な思い込みで、紺ちゃんを悩ませていたかもしれない・・・・。
581 名前:たまえす 投稿日:2006/04/07(金) 23:06
>>556 名無飼育さん様
ありがとうございます。
良きも悪しきも師匠なんです。

>>557 てん。様
ありがとうござます。
ネタは多々あれど、年度末の後遺症で引き出しの整理が全くついていない状態で・・・

>>559 名無し猫様
ありがとうございます。
いっそのこと・・・3(自粛
582 名前:たまえす 投稿日:2006/04/07(金) 23:08
作者として投稿させて頂いている者と致しましては、読んで頂けるだけでも嬉しいのに、
ましてレスを頂けるということは至極の喜びであり、俄然強力なバックアップとなり得る
重要な要素の一つであると考えています。

そこで、このスレに限らず飼育内の作品にレスを下さる皆様に僭越ながらお願いがございます。

どうか今一度、「案内板」内にある「小説板自治スレッド」に記載されております内容を
良く御理解して頂き、作者側の心情も御推察の上で、書き込みをして下さいますよう宜し
くお願い申し上げます。

本日はここまでです。それでは失礼致しました。
583 名前:てん。 投稿日:2006/04/08(土) 01:12
更新お疲れ様です。
まちがって、ageてしまったんですね…申し訳ないです
今後このようなことがないように、気をつけます

こんみき、こんないい仲間にめぐまれて、幸せですね
584 名前:たまえす 投稿日:2006/04/08(土) 03:38
>>583 てん。様
ありがとうございます。

読んで頂いている分際で生意気なお願いをして申し訳ありません。

582のお願いを致しました理由につきましては、ageよりも皆様の書き込んで
いただいた内容の方にございます。ageは落とせば済みますので。

どうかご理解とご協力の程、宜しくお願いいたします。
585 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/09(日) 01:26
確かにネタバレっぽかったりいろいろ、同じ読者としても時々気になりますね(苦笑)
でもたぶん、初めての人は飼育の構造自体がよくわからないと思うんで、
スレ内でも呼びかけるってのはいい案ですね。

それはそうとミキティかわいいですねー。
気が強いのにテレ屋さんなところが好きです。
586 名前:556 投稿日:2006/04/10(月) 17:39
更新お疲れ様です。
前回の書き込みで作者さんに不愉快な思いを
させてしまったようで本当に申し訳ありませんでした。

ここのCPは皆好きですけど、こんみきは純粋さがかわいいですね。
587 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/04/15(土) 00:04
作者さん更新乙です。
 
よく作品のなかに食べ物がでてきますが、全部たまえすさん自身が実際
食べたり調べたりして多分好きなんでしょうね。こんこんと一緒で。

>>582 思い当たる節が・・・   逝ってきます・・・
588 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:02
「・・・・あのぉ〜、ところでさぁ真希ちゃん?」

「ん〜?」

「確かさっき、たまにはゆっくりお茶するのもいいね・・・・とか・・・言ったわよねェ・・・」

「言ったよ〜・・・・いやっほぅ!」

「だったらさ・・・・・・・・・何で、カラオケBOXなんかに入ったのよ!」

「今いいとこ・・・・あっそれ、あ〜いがぁ〜あ〜るぅ〜かぁ〜ら〜
・・・・ほら梨華ちゃんもだっちゅ〜のしなきゃ」

「で、何でノリノリで人の曲を歌ってるの?しかも完璧な振り付けで・・・・・・
こんこんごめんね?・・・とりあえず満足するまで放っておくしかないから・・・・」

「あ、いえ・・・・大丈夫です。ってゆーか、こんなはじけた後藤さんって初めて見たかも・・・」

「勝手に誘っておいてホントにごめん・・あのさ・・・・こんな真希ちゃん見ちゃって
・・・その・・・嫌いになったりしないでね?」

「なりませんなりません、絶対にそれは無いです」

「・・・・・ホント?」
589 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:03
「だって、なんか後藤さんが・・・今までよりももっと身近に感じられてすごく嬉しい
んです。もう何年も一緒にお仕事をしているはずなのに、こんなにまだ私の知ら
ない部分があったなんて」

「・・・・感謝のきもちぐゎ・・あれぶゎうぃい〜・・あ、どした!よ〜ぅお〜こ〜そぉ〜・・・・」

熱唱する後藤さんを呆れ顔で見ている石川さん。

「・・・・バカでしょ?」

「クスクスッ・・・いいえ、イタズラ好きっていうのも驚いたし、こんなにカラオケ好きって
いうのも・・・・何だか可愛いですよね」

「エヘッ・・・・・そう?」

あれ、ちょっと嬉しそう。

「いつも人前でカッコつけ過ぎなのよね。なのに、それが自然体みたいに勘違い
されちゃってるのよ」

「そうなんですか」

「うん。・・・・・美貴ちゃんだってそうじゃん?」

「・・・・え?」
590 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:06
『コンコン、失礼しまーす』

さっきインターホンで注文した食べ物やら飲み物やらがテーブルの上にズラ〜ッと並べられて。

条件反射で何故か勝手に笑顔になる。

しっかし・・・・・・

「あれぇ〜・・・・ねえこんこん、こんなにオーダーしたっけ?」

目を丸くしている石川さん。

「さっき後藤さんがオーダーした時に、勝手に追加してましたけど・・・・」

「・・・ま、いいや、どーせお腹空いてるし。・・・ねぇ真希ちゃん、食べよう・・・・
・・・・よ・・・って、・・・・えぇ?」

「ほら梨華ちゃんとこんこんも・・・あ、ほれセクシ〜うえうえ♪」

「ちょっとぉ、何時の間に次の曲に行ったのよ!」

・・・ぷっ・・・・いつの間にって、石川さんも聞いていればわかるのに。

「・・・・よ〜りそってぇ〜・・・これ簡単だから梨華ちゃんでもすぐ出来るよぉ〜
・・・あ、それ・・・せくしーつんつんっと・・・」
591 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:07
「なっ・・・失礼ね、簡単だからできるよってどーゆーこと?大体、何時の間に娘。の
新曲なんか覚えたのよ・・・呆れた・・・・」

「こっれ・・・楽しぃ〜〜〜・・・もいっちょ・・・セクシーうえうえ!」

「・・・・・ダメだこりゃ」

ほっぺをふくらましてる石川さんには申し訳無いけれど、紺野的にはかなり楽しんでいます。

・・・・本当にいつ覚えたんだろ。

モニターは殆ど見てないし、振りも完璧。

それどころか、イントロの首振りなんて私より上手い。

やっぱり後藤さんて、いろんな意味で凄い。

でも、楽しそうだな・・・・・

コンサートの時のカッコいい後藤さんは、今は陰も形もなくって。

ごくふつーに単なるカラオケ好きの女の子。
592 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:09
「んぁ〜〜喉乾いた・・・・おいしょっと」

「そりゃあれだけ歌えばねぇ・・・・・」

ボーンと椅子に飛び込むと、前かがみになってストローをくわえて美味しそうに
ジュースをチューチューしてる後藤さん。

「んもぉ〜真希ちゃん、ほらグラスくらい持ちなさい、だらしがない・・・・」

「・・・ング・・・・ケホッ、・・・・あり?このやきそば・・・固まってるし」

「だって、持ってきてから30分は過ぎてるもん。そりゃ固まるわよ」

「へーきだもん・・・・・かじるから」

お皿の型になった半固形の平ベったい焼きそばを器用に割り箸で持ち上げて、
嬉しそうにカプッとかぶりついている。

「モグモグ・・・ングッ・・・おっ、・・・・でも・・・結構おいひ〜かも・・・んはは・・・・・
どっちかっつーと生地をけちったお好み焼きだ〜ね、こりゃ・・・ん?・・・・ん゛〜〜
りがぢゃ〜〜ん・・・ぐ・・・ぐるじぃ〜・・・・・」

「あ〜んもぉ〜〜、はい、お水・・・・ったく、慌てて食べるから・・・・」

「ン・・・ングッ・・・・ゴホッ・・・はぁ〜・・・モグモグ・・・・」

「・・・・でも食べるんだ」
593 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:09
「・・・・後藤さん可愛い」

「ングッ・・・・ケホッ、こんこんさぁ・・・・」

「はい」

「もうそろそろ、その後藤さんってのやめない?」

「・・・・・え?」

「前にも言ったじゃん、ごっちんでもごっつぁんでも・・・真希ちゃんでもいいからさぁ、
サン付けはよそうよ」

「え・・・・・はい・・・・でも・・・・」

急にそんな事・・・・言われたって・・・・憧れの後藤さんは・・・・やっぱり後藤さん。

ま・・・・真希ちゃんだなんて絶対に無理。

すると後藤さんは、フッと笑って椅子から降りると、私の前に膝立ちして手を握ってくれて。

「・・・・あ・・・・あの・・・」

「私はね、これでも結構人見知りするタイプなんだ。本当に心が許せる人にしか
自分は見せたくないし、表面だけ繕って愛想を振りまくこともできない」
594 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:11
「・・・・・え?」

「梨華ちゃんにはね、よく不器用だって言われるんだけど、こんこんはどう思う?」

「え・・・・不器・・・・そんなこと、紺野は後藤さんのこと素敵だと思います」

「梨華ちゃん、ステキだって!」

「・・・・・おばか」

「あらら・・・私と梨華ちゃんてね、・・・ん〜・・・梨華ちゃんが私から離れられなくて
くっついてるって思ってる人が多いと思うし、よくそう言われるんだけどさ」

そう言いながら、ちらっと石川さんを見て。

「うん、そうなの」

隣りで苦笑する石川さん。

「でも・・・逆なんだよねー・・・それって」

「・・・・・・え?」

「梨華ちゃんてね、こんなんだけど・・・・」

「・・・・こんなのって何よ」

「すごくしっかりしてるし落ち着いてるし優しいし、みんなが思ってるよりも、実は
そーとーお姉さん。・・・・だから、こんな勝手気ままな後藤のことでもちゃんと
受け止めてくれるんだ」
595 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:12
「・・・真希ちゃん」

「ホント・・・安心して甘えられるんだよね」

見詰め合う石川さんと後藤さん。

なんて綺麗なんだろう。

「こぉ〜んこん」

「は・・はい」

「ミキティもそうなんだよ?」

「・・・え、そうって・・・・あ、そう言えばさっき石川さんも・・・・」

「あ、そうそう。美貴ちゃんてさぁ・・・ほら、突っ込みは凄いしすぐ真顔になるし、
はっきりしてるし、超武闘派で怖いってイメージがあると思うんだけどね、実は
ハロプロでも1、2を争う程の恥かしがり屋じゃない?」

「・・・恥かしがり?」

「うん。だって・・・・すぐ照れ隠しで強がっちゃうし。ねえ、真希ちゃん」

「そう・・・・・こんこんとミキティって、付き合い始めて2年位経つよね?」

「・・・多分」
596 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:13
「でもさ、未だに清い交際が続いてるわけじゃん」

「清い・・・って・・・」

「こんこんとミキティって、まだエッチしてないんだ・・・・・・よね?」

「え゛っ!?・・・あわわ・・・いや・・・あの・・・」

慌ててはみたものの、そう言えば後藤さんにはバレていたんだっけ。石川さんの
楽屋で・・・・その・・・・ナニをしているとこに私が入っちゃった時に・・・・

「普通の感覚からしたらさ、どうしてそんなに長い間、ミキティは我慢できたのかなって思うじゃん」

「やっぱり・・・我慢・・・してるんだ」

「こんこん違うの。美貴ちゃんもね、どうしたらいいのか分からなかったのよ」

「え?」

「こんこんはさ・・・・ミキティのことを、もの凄く恋愛経験豊富な人だとか・・・思ってない?」
597 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:14
「ちょっとは考えた事、あるでしょ?前にどんな人と付き合っていたのかな・・・とか、
何人くらい経験してるのかなって」

・・・・・どうしてそんな事を聞くんだろ。

そりゃ・・・・ない訳がない・・・けど・・・・

「あの・・・それは・・・・冗談っぽくはありますけど・・・・でもそんなこと怖くて聞けないし、
でもできれば私だけでいて欲しいっていう微かな希望は壊したくないから・・・・」

「聞いちゃったら、そんな願いも壊れちゃうかもしれない・・・・・・・・うん、分かるよ?
こんこんの気持ち」

「じゃ〜さ、悪いけど・・・そのかすかな希望を今、ごっちん達が打ち砕いてあげるから」

「・・・・・・え?」

・・・・・何で?

私が知らない事を・・・・

どうして後藤さんが・・・・・

「あ、いちおー言っとくけど、ミキティに聞いた訳じゃないし、ミキティがこんこんに
嘘をついてる訳でも隠し事をしてる訳でもないから誤解しちゃダメだよ?」
598 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:15
「・・・・あの・・・・」

怖い・・・・

「これはね、私と真希ちゃんが美貴ちゃんとこんこんの事を今まで見てきて出した
結論なんだけど・・・・・恐らく美貴ちゃんは、こんこん意外の人とお付き合いって
したことは無いと思うの」

「・・・・・えぇ?」

「あっても片思いだけ。もちろんエッチの経験も無いんじゃないかな」

「・・・・だって・・・そんなこと・・・」

「こんこんとだってさ、なっちがお節介焼かなかったら、今だにミキティの片思いの
ままだったかと。それに、今までの事を良く思い出してごらんよ。例えばミキティの
何気なく言った事とか態度なんかでさ、あれっ?って思った事あるでしょ」

「・・・・・そんな急に言われても・・・・・あっ!・・・そういえば昨日・・・・」

「・・・・ん?」

「美貴ちゃんとキスをした後にうっとりしてたら・・・・美貴のキスって上手でしょって
聞かれて、そんなのわかんないって言ったら・・・・」
599 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:16
〜そうだよね、紺ちゃんは美貴しか知らないから、比べようが無いよね〜

〜・・・・美貴ちゃんは?〜

〜紺ちゃんだけに決まってんじゃん〜

〜・・・ほんとに?〜

〜うん・・・信じられない?・・・それまではただの耳年増だっただけ。本で読んだり人に
聞いたり映画で見たり。これでもさ、紺ちゃんに嫌われたくなくて色々勉強したんだよ?
・・・・キスもエッチも・・・〜

「・・・・ふぅ〜ん、美貴ちゃん、そう言ったんだ・・・」

「はい。・・・でも、私を心配させないように気遣ってそう言ってくれているんだって思って・・・」

「結構ミキティ的にも色々サインは出してるんだね。でもこんこんは、実際は
違うんだろうなって思ったと」

「はい。だって・・・すごくキスが上手だから・・・あ、・・・いや・・・ちがくて・・・・」

「クスッ、今まで最後まで行きそうになった事って・・・・ぜんぜん無いの?」
600 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:17
「いつも途中で私が気絶しちゃうんで・・・・・」

「そっか・・・・でも、美貴ちゃんが肝心なところで手を出さなかったりとかもある
んじゃない?・・・ん〜、例えば・・・どう考えてもエッチに突入しておかしくない
状況で逃げちゃったりとか」

「えっと・・・・・エッチじゃないけど、お風呂で私が洗ってあげようとすると嫌がって
必死に抵抗したりとか・・・・あぁ・・・そう言えば、美貴ちゃんが気絶しちゃったことが一度・・・・」

「「・・・・え?」」

「そう、えっと・・・・プレゼントですごいセクシーなランジェリーをもらったんです。それで、
着て見せてって言われて・・・それで私、ものすごい覚悟して思い切って着たんですけ
ど、そしたら・・・・それを見た美貴ちゃんがパタッて気絶しちゃって・・・・」

「・・・・ほらやっぱり。間違い無いよ真希ちゃん」

「だね・・・さっきミキティが自分で言ってたってこんこん言ったけど、ミキティもね、
こんこんに嫌われるのが怖かったんだよ」

「・・・・そうなんでしょうか」
601 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:18
「うん。何をするにも内心ドキドキだったんだと思う。こんこんのエッチ恐怖症はみんな
知ってる訳だし、もし変な事をして嫌われでもしたらって」

「・・・・時々、夜寝てる時に私の身体を悪戯してて・・・私、全然知らなかったんですけど、
ある時寝つけないでうとうとしていたら美貴ちゃんに胸を触られてるのに気付いて・・・・
でも私が起きてるって気付いた途端、真っ青になってものすごい謝ってくれて・・・」

「練習してたのよ。真希ちゃんもそうだったから」

「わぁ〜〜〜っ、私はいいから!」

「・・・ホントですか?」

「うん。いまみたいな事もあったし、あとはね、お風呂からなかなか出てこなくて
こそっと覗いてみたら・・・・」

「だぁ〜から、梨華ちゃんダァ〜メだって!」

「うるさい!・・・静かにして!・・・そしたらね、ぶつぶつ言いながら自分の身体を
あっちこっち触ってるから・・・何してるの?って聞いたら、私にしてくれる前に、
どうしたら気持ちがいいのか自分で試してるんだって」

「・・・・だから梨華ちゃん・・・あ〜あ、カッコいい後藤先輩の崩壊する音が聞こえる・・・・」
602 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:20
「何よいまさら・・・・」

「・・・・そう言えば美貴ちゃんも・・・・お風呂で・・・」

「してたの?」

「・・・いえ、・・自分でしてるのを見せてくれた事があったんですけど・・・・」

「えっ、ちょっとそれ凄いね。それは流石の真希ちゃんでも無いもん」

「いえ、あの時は私が訳ありで大変な事になっていて、それで美貴ちゃんは私のために
・・・・だから全然平気なんかじゃなかったんだと思います。・・・だって・・・その
・・・終った後に美貴ちゃんすごい泣いちゃって・・・なかなか泣き止んでくれなくて
・・・・・こんな美貴の事を嫌いにならないでって」

「・・・・そっか」

「こんこんはさ、ミキティに対して全部許し切れない事で精神的に負担を掛けてる
んじゃないかって思ってない?」

「え・・・・・どうして・・・・」

「途中までしか行けないのも、全部自分のせいだって」

「・・・だって・・・・そうだもん・・・」
603 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:21
「ううん、違うんだよ。ミキティはね、こんこんとお付き合いするまではさ、さっきも
言ったけど・・・そういう経験したことが無かったんだと思うんだ。でも年上だし、
こんこんをリードしたい・・・・最初のうちはかっこ良く振舞おうって思ったはず」

「・・・確かに、どんな時でも・・・美貴に任せろとは言ってましたけど」

「・・・自分で色々と勉強したんだろうね。でも、そんなミキティに惹かれてこんこんは
どんどん綺麗になって行っちゃうし、内心そーとー不安だったと思うんだ」

「・・・・美貴ちゃん」

「こんこんだって、美貴ちゃんに何もされないとかえって不安になるでしょ?」

「・・・それは・・・・」

「だから、ただ我慢できなくてこんこんにエッチなことをしてたんじゃなくて、逆に
こんこんを不安にさせないように、かなり勇気を振り絞ってたんじゃないかな。
でも、ミキティ自身も経験が無いから加減が良く分からなくて、結局頑張り過ぎ
てこんこんを泣かしちゃったりしたんだよ」

「・・・うぅ・・・美貴ちゃん・・・」
604 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:23
「私も最初の頃はいつも怖くて泣いちゃって、真希ちゃんのこと困らせてたもん。
・・・・・・・こんこんはさ、美貴ちゃんに色々された時に、どう反応したらいい
のかまで考えちゃうでしょ?・・・口には出せないけど、美貴ちゃんの気に入って
くれるような感じ方ができていないんじゃないかって」

「・・・・・・いえ・・・あの・・・勝手に声が出ちゃうんですけど・・・・それがすごく嫌で・・・・」

「考えたくはないけど、美貴ちゃんが過去に経験した相手の人と自分のことを
比べてるんじゃないかって」

「・・・・・・・・なんか怖くて」

石川さんと後藤さんの話してくれる事が、全て紺野の不安に感じていた事そのままで。

「全く怖がる必要なんて無かったのよ。だって、美貴ちゃんも分からなかったんだから」

「実は・・・こんこんとミキティはね、2年前のスタートラインの時から、全く同じ条件で
付き合い始めていたんだよ。どちらも恋愛経験初心者で。だけど、お互いを思いやるあまり、
ちょっとだけ本当の心の中が見えにくくなってたんじゃないかな」

「勘違いしちゃ駄目よ?美貴ちゃんがカッコつけようと思ってたとかそんなんじゃない
からね?美貴ちゃんは心からこんこんのことを愛してるから。だから、こんこんの事
を大切に思うあまり、ちょっとだけ意識しすぎちゃったのよ」
605 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:25
「・・・うぅ・・・・うっ・・・美貴ちゃん・・・」

あんなに一緒にいたのに、気付かなかったなんて・・・・

思いがけず気付かされてしまった美貴ちゃんの本当の優しさと・・・・

こんなにも私達の事を気に掛けて見ていてくれた石川さんと後藤さんの優しさに
気付いた途端・・・・

涙が止まらなくなった。

そんな私の肩を優しく抱き寄せてくれる後藤さんと、髪を撫でてくれる石川さん。

「こんこん、明日からは美貴ちゃんの事が少し違って見えると思うけど、これだけは
忘れないで?・・・・・愛はね、与えるものでも与えてもらうものでもないの。二人
で育むものだからね?」

「・・・・うっ・・・うぅ・・・・グスッ・・・わぁぁぁ・・・」
606 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:26
ひとしきり泣いて気持ちが落ち着いて来たとき・・・・

ふと気付いた。

そう言えば、石川さんと後藤さんに私がどうして悩んでいたかなんて一言も話してない。

「あ、あの・・・」

「ん〜〜?」

特注のフルーツサンドイッチを貪り頬張る後藤さん。

「ちょっと真希ちゃん、ほらぁ〜こぼさないでよ」

「ングッ・・・こぼしてないもん」

「ほぉ〜・・・じゃあ、このキウイはどちらからいらっしゃったんでしょーかねェ・・・」

椅子の下からクリームまみれの緑色を拾い上げる石川さん。

「あ、そーやっていじめるんなら梨華ちゃんにはあげないかんね。こんこん、次は何を歌おっか・・・」

「えっと・・・あの・・・」

「ちょっとぉ、誰がお金を払うと思ってるのよ。今日お財布忘れて来たクセにさ、
メニューに無いオーダーまで頼んじゃって。・・・・それにそろそろ時間じゃない?」

「おっ?・・・じゃ、最後の締め・・・・行ってみよ〜」
607 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:27
クリームの付いた指をしゃぶりながら、リモコンに曲番を入れる後藤さん。

・・・何を歌ってくれるんだろう・・・

モニターを見ていると、ポンッと出て来たタイトルは・・・

【涙が止まらない放課後】

・・・・へー、後藤さんのボーカルで聞いてみたいな。

きっと・・・・素敵だろうな・・・・

そんなことぽわ〜んと考えながらリラックスしていると、後ろから肩を叩かれた。

振り向くと、後藤さんの満面の笑みとともにニュッと差し出された金色に輝くマイク。

「はいどうぞ」

「え゛っ?」

「やっぱ大トリは、今日の主役のこんこんじゃなきゃ」

「てゆーか、涙がやっと止まった放課後だね。 ま、いっか、・・・行け、こんこん!」

とかなんとか言いつつヒューヒューしてる石川さん。

どうやら紺野は、見事にハメられてしまったようです。
608 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:28
〜    〜    〜    〜    〜

「はぁ〜、やっぱいい事をした後って気持ちいいね。・・・ん?・・・真希ちゃん、
何で落ち込んでるの?・・・・まさか、あんなに歌ったのにまだ歌い足りなかったとか」

「・・・・あのさ梨華ちゃん」

「なあに?」

「結局こんこんてば、最後まで ゛後藤さん″のままで帰っちゃった・・・」

「なぁ〜に言っちゃってんのよ。いきなりそんなこと言ったって、無理に決まってるでしょ・・・」

「だってさだってさ、せっかく梨華ちゃんが・・・こんこんだったら、真希ちゃんって
呼んでも妬かないよって言ってくれたのにさ・・・」

「あのねぇ・・・だったら、いつまでも変にカッコつけていないで、こんこんのことを
抱きしめてあげればよかったじゃん」

「そんなことして我慢できなくったらどーすんのさ」

「・・・・どーゆーこと?」

「だぁ〜って・・・こんこんが・・・」

「・・・・・何だかはっきりしないわね・・・・」
609 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:30
「・・・・可愛いから」

「真希ちゃん・・・こんこんの事大好きだもんね」

「まーね。そーゆー梨華ちゃんだって」

「そりゃそうよ、こんな石川でも頼ってくれるんだもの、やっぱ可愛いじゃん?」

「だよねー。・・・・・そーだ、今度はうちら2人でこんこんにさ、恋愛講座実践編なんて
しちゃうっての・・・・どう?」

「何よそれ」

「だ〜かぁ〜らぁ〜・・・・こんこんをうちに呼んでね、3人で・・・・まずは正しいお風呂
でのプレイから始まって・・・・」

「プレイ・・・・はぁ?」

「んで次は、いよいよベッドに移って・・・・梨華ちゃんも喜ぶ後藤先生の正しい
愛し方テクニック編を・・・」

「・・・・・そんな無茶な」

「うちのベッドはキングサイズだから、3人でしてもへーき」

「いや、そーゆー事じゃなくて」
610 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:31
「あ、まず始めに梨華ちゃんが少しずつ登り詰めていってイクところまでを
じっくりと見てもらってから・・・」

「ちょっと、何でそーなるのよ」

「あ、それはもう終ってたか・・・・」

「はぁ?・・・・終ってるって?」

「そしたら、梨華ちゃんの身体をこんこんに触ってもらって、どこをいじくると
どう感じるのか・・・・・・」

「ねぇ、終ってるってどーゆー事よ」

「でもさ、やっぱ・・・こんこんに直接しちゃうってーのはまずいかなぁ・・・」

「真希ちゃん!」

「・・・・・んぁ?」

「終ってるって・・・もしかして、私の知らないうちに・・・何かしたの?」

「だって、こんこんの事好きなんでしょ?」

「そりゃ〜好きだけど・・・一体何をしたのよ」
611 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:31
「・・・怒らないって約束する?」

「そんなの聞いてみなけりゃわかんないじゃん」

「じゃ教えらんない」

「な・・・いいわよ、怒らないから・・・何をしたの?」

「ホントに怒らない?」

「うん」

「実は・・・」

「・・・実は?」

「もう・・・梨華ちゃんのイク瞬間をこんこんに見せちゃいました」

「はぁ〜〜〜〜っ!?」

「こんこんは、イッた後の梨華ちゃんの幸せそうな顔を見て、ものすごく感動してくれました」

「ち・・・ちょっと待ってよ、ホント?それ」

「はい!」
612 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:32
「ん・・・・・・・まっ・・・・・・」

「いや・・・ほら・・・だってしょうがなかったし・・・」

「・・・・・・・・」

「楽屋のカギを締め忘れたまま始めちゃったから・・・・」

「・・・・・真希・・・・・ちゃん・・・の・・・・」

「まぁ、入って来たのが偶然こんこんだったから良かったけどね。あはははは、
いや〜参ったなこりゃ」

「ばかぁ〜〜〜〜!・・・全然良くなんかないわよ!」

「あ・・・・・怒らないって言ったのにぃ・・・・」

「怒るわよ、何で・・・・え?・・・そしたら、こんこんは・・・まさか私の・・・」

「はい。梨華ちゃんは隅々まで・・・・ぜ〜んぶ見られちゃいました」

「・・・・・うそ」

「でもね、あんな凄いシーンを見ちゃった割には全くへーきだったんだよね。てっきり
すぐに気を失うと思ったのに」
613 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:33
「ねぇ真希ちゃん、冗談でしょ?」

「ん?・・・・じゃあ冗談と言う事で・・・・」

「じゃあって何よ!」

「もし梨華ちゃんがね、私とエッチしているところを見せて欲しいってこんこんに
泣いて頼まれたら・・・・・どーする?」

「え・・・・・・・で・・・でも、いくら何でも恥かしいわよ・・・・真希ちゃんは?」

「全然へーき。こんこんと3人でもへーき」

「そんな事したら美貴ちゃんに殺されるから・・・」

「そんじゃ・・・・4人でするか。・・・あのミキティのイクところとか、見てみたいと思わない?」

「バカ・・・・・・ねえ真希ちゃん?」

「ん〜?」

「大丈夫かなぁ・・・・あの2人・・・・」

「しんない」

「なっ・・・・あのねぇ、大体あんな根拠も何も無い適当な話しをでっちあげちゃってさ、
あんな大嘘を私達が吹き込んだって美貴ちゃんにバレたら、それこそ今後の・・・」
614 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:34
「だって、何とかできないかなって言い出したの梨華ちゃんだし」

「嘘をつけなんて言ってないから」

「でも乗っかったじゃん」

「・・・・・・うん」

「やっぱり優しいね、梨華ちゃんは・・・」

「だって・・・」

「ま、とゆー訳で。今晩は機嫌がすこぶる良いので、たぁ〜〜っぷりサービスしちゃいます」

「真希ちゃん・・・・あん・・・」

・・・・今日こんこんにもっともらしく力説した内容は、安倍さんからもらったヒントを元に
真希ちゃんが思い付きででっちあげたもの。

でも、真希ちゃんがこんこん好きっていうのはホントの事で。

やっぱり、自分に憧れて慕ってくれる後輩だからこそ、つい気に掛けてしまうって
事もあるだろうし。

今日だって、美貴ちゃんとこんこんの事が気になって仕方が無いのに、自分じゃ
絶対に声を掛けようとはしないから。
615 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:39
だから、真希ちゃんが動きやすいように私がきっかけを作ってあげたの。

相談事には場違いなカラオケ屋さんに入ったのだって、真希ちゃんが安倍さんと
こっそりメールのやりとりをして決めた事。

実は、あのカラオケ屋さんが入っているビルの地下には、安倍さんと美貴ちゃんが
いた喫茶店があったりなんかして。

真希ちゃんのスイッチが入っちゃったのは予定外だったけど、タイミングを合わせて
お店を出れば、偶然バッタリ会えちゃったりもする。

お店を出てお互いの姿に気付いた途端、何も言わず吸い寄せられるように抱き合った
美貴ちゃんとこんこん。

そう、真希ちゃんは大好きなフルーツサンドを食べながら、実はこんこんに見えない
ように携帯で安倍さんとメールをしてたから・・・・そりゃ具もボロボロこぼれる訳で。

あまりに真面目なあの2人を見ていると、本当に何とかしてあげたいって思っちゃう。

「梨華ちゃん、どした?」

「え?」

「いや、ほかの事を考えてるから」

「あ、ごめん・・・」
616 名前:Usual days 投稿日:2006/04/16(日) 20:40
「大丈夫だって」

「・・・・・うん」

「梨華ちゃん」

「ん?」

「今日のこと、どうもありがとう」

「ううん」

「やっぱり梨華ちゃんで良かった」

「どうして?」

「だって、何から何まで後藤サンの心はお見通しなんだもん」

「ウフッ、真希ちゃんは私の心が全然読めてないね」

「そっかぁ?」

「待ってるのに、どうして早く続きをしてくれないの?」

「あ〜・・・そりゃ大変だ、おりゃ!」

「キャ〜〜!」
617 名前:たまえす 投稿日:2006/04/16(日) 20:42
>>585 名無し飼育さん様
ありがとうございます。

>スレ内で呼びかけるってのはいい案ですね。

私もかなり昔、とある作品に良かれと思って書き込んだレスが、実は作者の方
にとっては大変な重荷になっていたという事がありました。

原因は、ルールとされている項目が何故必要なのかという理由を理解していな
かったためでした。

また、当時指摘を受けた事意外にも、自分が作者側となってみて初めて気付く
事も多々ありました。

しかし、マナーを指摘されたが為に荒れてしまったスレもかなりありますので
すごく迷いましたが、やはり作者と読者みんなが楽しく飼育を使わせて頂く
ためには必要な事だと思い、スレ放棄覚悟でお願いを致しました。

>ミキティかわいいですねー。気が強いのにテレ屋さんなところが好きです。

ですよね。この点に関しては実際もその通りだと思います。
618 名前:たまえす 投稿日:2006/04/16(日) 20:43
>>586 556(名無飼育さん)様
お察し頂きありがとうございます。

>前回の書き込みで作者さんに不愉快な思いをさせてしまったようで本当に
申し訳ありませんでした。  

とんでもありません。私自身の能力が低くて余裕が無いために、臨機な対応に
限界があることも一因ではあります。

頂いたレスのネタバレがビンゴだったりすると、慌てて修正はするものの、かなり
動揺してグダグダになってしまったり・・・・・(^^;)

>ここのCPは皆好きですけど、こんみきは純粋さがかわいいですね。

本当に嬉しいお言葉をありがとうございます。
619 名前:たまえす 投稿日:2006/04/16(日) 20:45
>>587 名無し読者@446様 
ありがとうございます。

>よく作品のなかに食べ物が出てきますが全部たまえすさん自身が実際食べたり調べたりして

少しアレンジしたものもありますが、殆どがご指摘の通りです。
故に日々のウォーキングは欠かせません(w

>多分好きなんでしょうね。

私はディズニーランドよりも、絶対デパ地下です。
地階に降りると、いつの間にか紺野さんが憑依して・・・

>思い当る節が・・・逝ってきます・・・

@446様も相当な飼育暦とお見受け致しました。
だって・・・・最近あまり見ませんよね、「逝ってきます」って・・・(笑

あ、そんな事より、早く戻ってきて下さいませ・・・
620 名前:たまえす 投稿日:2006/04/16(日) 20:46
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
621 名前:名無し猫 投稿日:2006/04/17(月) 22:03
更新おつかれさまです。
作者さまの描くメンバーはいろいろな表情を見せてくれて読んでて楽しいですね。
次の展開楽しみに待ってます。
622 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/04/19(水) 23:48
更新乙です。お言葉に甘えて戻ってきますた

ここの登場人物皆いい奴ですね。 リアル娘。でこんなことがあっても不思議じゃなさそうな
感覚に陥ってしまいそうです。この展開から、たまえすさんがどうもって逝くのか楽しみです。
 
実を言うとたまえすさんがこの作品にCtrl+Alt+Delキーを押すのではないかと思ってました
これからも無理せずがんガってください       失礼しました
623 名前:Usual days 投稿日:2006/04/20(木) 22:43
「あれ〜・・・・いつの間にかもうこんな時間。ごめんね、遅くまで付き合わせちゃって」

ピッとメールを送信し終って携帯を閉じると、安倍さんはそう切り出した。

「あ、いえ・・・そんな、とんでもないです。美貴の方こそすいませんでした」

お店に入ってから、安倍さんは何度かメールのやりとりをしていて。

仕事の後、そのまま美貴の事を追い掛けて来ちゃったから、きっと矢口さんとの
デートをすっぽかして言い訳に必死なのかな・・・・と。

「あの・・・・」

「ん?」

「安倍さん・・・今日、矢口さんと何か約束があったんじゃないんですか?」

「ん?・・・どして?」

「だって、随分メールが来てたみたいだし」

「ううん、そんなこと心配しなくていいべさ」

「あの、後で美貴から矢口さんに謝っておきますから」
624 名前:Usual days 投稿日:2006/04/20(木) 22:44
「それはダメッしょ、ナイショで相談に乗ったのがバレるべさ」

「あ、そっか」

「心配無いって、ホント大丈夫だからさ。・・・よし、そろそろ出よっか・・・」

そう言ってレジに向かう安倍さんを慌てて追い掛けて引き止める。

ここまでしてもらった揚げ句に、お代まで持ってもらう訳にはいかない。

半ば強引に支払いを済ませると、マスターに丁寧にお礼をして店を出る。

安倍さんと腕を組んでゆっくりと階段を登りながらも、やっぱり考えるのは紺ちゃんのこと。

ちゃんとおうちに帰ったかな・・・・

また・・・独りで泣いてるんじゃないかな・・・

やっぱり、強引に連れて帰れば良かったのかな・・・

「・・・・心配かい?」

「えっ?」

「ふふっ、・・・え?・・・・って、紺ちゃんの事に決まってるっしょ?」
625 名前:Usual days 投稿日:2006/04/20(木) 22:44
「・・・・ええ、また独りで悪い方に考えちゃってるんじゃないかなって・・・・」

「・・・・そうだね、心配だよね」

「いいえ・・・・・・って言っても、今さら安倍さんには無駄ですよね」

「そ。大好きな美貴ちゃんの事は何でもお見通し・・・な〜んて」

「あ、ほらまたぁ〜・・・・あんまし誘惑すると、安倍さんをお持ち帰りしちゃいますよ?」

「美貴ちゃんち・・・・に?行っちゃおっかなぁ〜」

「え?・・・・・あっ・・・・だから安倍さん、む・・・胸が当ってますってば・・・」

「へへぇ〜・・・嬉しい?」

ホントにこの人は・・・・・。

「あの、これ以上美貴のことを誘惑したら・・・ホントに理性を保つ自身は無いんで・・・」

「・・・・なぁ〜んて・・・・冗談。・・・・ごめん」

急にトーンダウンして、また腕組みをほどこうとするから・・・・
626 名前:Usual days 投稿日:2006/04/20(木) 22:45
「だから嫌です」

もう一度、しっかりと組み直す。

「美貴ちゃんて・・・かなり・・・寂しがり屋さん?」

「はい」

「あれ、即答だし」

「安倍さんには隠しても無駄なんで」

「フフッ・・・・」

地上に出てみると、まだ風は冷い。

「美貴も安倍さんのように・・・・紺ちゃんの気持ちが分かるといいのに・・・」

「・・・・そっか。今すぐにでも会いたいっしょ?」

「・・・・はい・・・絶対に思い詰めて・・・・自分を責めてると思うんで・・・」

「でも・・・・泣いてはいないみたいだけど?」
627 名前:Usual days 投稿日:2006/04/20(木) 22:46
「またぁ、何でそんな事が分かるんですかぁ?いくら安倍さんでもそんな訳な・・・・・え?」

否定しようと安倍さんを見ると、笑顔で前方を指差している。

「だって・・・・・ほら・・・」

促されるままに、安倍さんの指差す方に視線を移すと。

「ほら・・・・・って、・・・・・あれ、ごっちんと梨華ちゃん?・・・・何でこんな所に・・・
・・・・と・・・・・あぁっ!」

ぱちっと目が合ったのは・・・・・・

一瞬で全てを悟った。

さっき安倍さんがメールをしていたのって、矢口さんじゃなかったんだ・・・・

認識した瞬間、もう勝手に身体は反応して走り出していた。

理性の調節なんかできない。

駆け寄って来た紺ちゃんを、ありったけの思いを込めて力一杯抱き締める。
628 名前:Usual days 投稿日:2006/04/20(木) 22:47
「うぅぅ・・・・・うっ・・・・みぎぢゃん・・・・」

「ごめんね紺ちゃん・・・・」

「うぅ・・・ック・・・ちが・・・」

紺ちゃんがふるふると首を振るたびに、巻いた髪の毛が美貴をくすぐる。

「寂しかった・・・・ほんのちょっとなのに、紺ちゃんがいてれないと・・・・寂しくて・・・」

「・・・ごめんなさい・・・私・・・なんてバカなこと・・・全然美貴ちゃんの事・・・わかってなかった・・・」

「ううん、お互い様だから・・・紺ちゃん・・・」

「美貴ちゃん・・・うぅぅ・・・・」

「ほら・・・・泣かないでってば」

腕の中でひっくひっくの紺ちゃん。

やっぱり・・・・美貴にはこの温もりが必要なんだ。
629 名前:たまえす 投稿日:2006/04/20(木) 22:49
>>621 名無し猫様 
ありがとうございます。

キャラ的に壊れ過ぎではないかといった噂もありますが・・・・
所詮は妄想の産物ということでご勘弁を願いたいと思います。


>>622 名無し読者@446様
お帰りなさいませ、ご主人さ・・・(作^0^者)☆\(-- #)バキッ!違うダロ・・・

基本的に暗い系は苦手ですし、話を考えている時は、私もその場にいるんだぞ・・・
位の勢いなので・・・まぁ、とりあえず自分が楽しいことが大前提ではありますけども。

あと、ご心配をお掛けしてしまいましたが、破壊の呪文は封印しておきますので。
630 名前:たまえす 投稿日:2006/04/20(木) 22:50
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
631 名前:無名し読者 投稿日:2006/04/23(日) 01:02
作者さんの指摘を受け 案内板にいってきました
以前のレスでROM専だったと言いましたが、案内板も読んでないのがROM専とか言えないですね
ネタバレぎみなレスも多かった気もしますし 大変申し訳ありません

周りの人の何気ない親切て とても嬉しいものだなと思いました
今後も楽しみに待ってます
632 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:33
どれくらい抱き合っていたんだろう・・・・

腕の中の紺ちゃんの呼吸が落ち着いてきたのに気付いて、そっと顔を上げる。

「大丈夫?」

「・・・・うん」

「帰ろっか」

「うん・・・・あ、みんなは?」

あ、そうだった・・・

慌てて周りを見回したけれど、それらしき人影はもう消えていて。

「やばい・・・・あんましくっついたまま離れなかったから、呆れて帰っちゃったのかな・・・」

「え・・・まだ・・・ちゃんとお礼言ってない・・・後藤さんとは、またしばらく会えないのに・・・」

「あ〜・・・美貴もだ。安倍さんに・・・・でもさ・・・明日、梨華ちゃんと会えるじゃん」

「あ、そうだった」

「どうせあの三人はグルなんだろうからね。とりあえずもう遅いし、美貴んちに帰ろ?」

「・・・うん」
633 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:34
・・・     ・・・     ・・・     ・・・

タクシーの中で、今日後藤さんと石川さんが話してくれた事を思い返していた。

〜美貴ちゃんてさぁ・・・実はハロプロでも1、2を争う程の恥かしがり屋じゃない?
・・・・・・・すぐ照れ隠しで強がっちゃうし〜

〜・・・・恐らく美貴ちゃんは、こんこん意外の人とお付き合いってしたことは無いと
思うの・・・ あっても片思いだけ。もちろんエッチの経験も無いんじゃないかな〜

〜こんこんとだってさ、なっちがお節介焼かなかったら、今だにミキティの片思い
のままだったかと〜

〜・・・・肝心なところで手を出さなかったりとか・・・・・どう考えてもエッチに突入して
おかしくない状況で逃げちゃったりとか・・・〜

〜ミキティもね、こんこんに嫌われるのが怖かったんだよ〜


私・・・・自分のことしか考えてなかった。

自分が美貴ちゃんを受け入れることで、美貴ちゃんの心が満たされるものとばかり思っていた。
634 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:35
言われてみれば・・・なるほど、結構不可解なことがあったような気がする。

お風呂で洗ってあげようとすると、嫌がってすぐスポンジを取り上げたり、自分で
ひとりエッチを見せた癖に泣いちゃったり、私のランジェリー姿を見て失神したり・・・・

それに、あの時・・・

ハローのリハーサルの時に美貴ちゃんが言ってしまったエッチな寝言。

今思えば、全く心に無い事を夢に見たりするはずなんか無いのに。

どうしてあの時にちゃんと考えてあげなかったんだろう・・・・

実際には私と同じような経験しかなかったのに、今まで全くそんなことを気付か
せずに・・・・ううんそうじゃない、私が気付かなかっただけ。

美貴ちゃんの苦悩も気付かずに・・・それを愛だと勘違いしていたなんて・・・・ 

私の肩にもたれて寝入ってしまった美貴ちゃんの髪に頬擦りをしながら、繋いだ
手をしっかりと握り直す。

・・・ごめんね・・・・美貴ちゃんごめんね・・・

私、もっとちゃんと美貴ちゃんの事を考えるから・・・

だから・・・・
635 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:36
・・・     ・・・     ・・・     ・・・

〜・・・・紺ちゃんは受け手と思い込んでいるから、受け側特有の何か悩みを持って
いるんじゃないかって思ったの・・・・だから、もしかしたらその壁を壊してしまう
だけで解決しちゃったりするかもしれないし、藤本も紺ちゃんに対してもう一歩、
本当の自分を見せてあげてもいいんじゃないかな・・・〜

・・・安倍さん、教えてください。

どうすれば、その壁を壊す事ができるんですか・・・・

本当の美貴って?

どれが本当の美貴だか、自分でも良くわからないんです。

・・・安倍さん、助けて・・・

美貴は・・・・

「・・・ちゃん」

・・・・・・?

「美貴ちゃん、着いたよ?」

「・・・・・あ」
636 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:37
「はい、降りられる?・・・大丈夫?」

「・・うん・・・・よいしょっと・・・やっぱ疲れてんのかなぁ、いつの間にか寝てた」

「私の肩だと良く眠れるっしょ?」

「え・・・・・う、うん」

「あの運転手さんたらね、本当は割増しの時間なんだけど、おねーちゃん達可愛い
からおまけしてあげるって」

「ふぅ〜ん・・・・」

「あっ、ごめん・・・美貴ちゃんてそーゆーの嫌いだったっけ」 

「ん・・・・まけてくれるのは許すけど・・・・それじゃあれか?・・・美貴は寝てた
方が・・・可愛いってことか?」

「・・・・・・・あ」

「あんにゃろー・・・個人タクシーの分際で、絶対許せねー」

「・・・・プッ・・・クスクスッ・・・眠れる森の美女は・・・起きたって美女だったよ」
637 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:38
「・・・うっ・・・なんでそんな可愛い事を言うのさ・・・・紺ちゃ〜〜〜ん!」

「わぁ〜〜〜っ、ダメッてばこんなところで・・・」

突撃してきた唇をあやうくかわしてエレベーターに引きずり込む。

「外じゃダメだってば」

「紺ちゃんとなら写真撮られてもへーき」

「他の人に迷惑掛けちゃうから」

「紺ちゃんとならどんな試練でも乗り越えられる自信がある」

「だから・・・・」

美貴ちゃんちに飛び込んですぐお風呂をセットしてから、お湯がたまるまでの間
に二人並んでメイクを落とす。

さっきから時々、チラチラと私の事を気にしてる美貴ちゃん。

一体、安倍さんとどんな話をしたのだろう。


ピピ・・・ピピ・・・ピピ・・・・・・・

638 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:39
「お風呂!」

「あ、着替え出してなかった」

「いいよ、美貴が出してあげるから先に行ってて」

「は〜い」

ペッタンペッタンペッタン・・・・・

こないだ美貴ちゃんとお揃いで買った可愛いスリッパ。

見た目は可愛かったんだけど、履いて歩くと妙な音がする。

服を脱いでいると部屋の方から・・・・

ペッタンペッタンペッタン・・・・・

ほらね?

着替えを持って美貴ちゃんがやってきた。

・・・・・・あれ?

心なしか口を尖らせて、何やら不満そうな面持ち。

「ねぇ美貴ちゃん、何でそんなにムッとしてるの?」
639 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:40
「ん〜?・・・だって、紺ちゃんの選んだこのスリッパ・・・・確かに可愛いよ?
・・・可愛いけどさぁ・・・」

そう言うと、また少し廊下を歩いて見せて。

「・・・・けど?」

ペッタンペッタンペッタン・・・・・

「こいつ、美貴に喧嘩売ってんのかなぁ」

「・・・・どして?」

「だって・・・・ほら・・・」

ペッタンペッタンペッタン・・・・・

「ぺったん・・・ぺったん・・・こ・・・?」

「あぁ、言っちゃった!・・・紺ちゃんまで・・・・酷い・・・」

「・・・・ぷ」

ダメッ、今・・・笑っちゃダメだってば!

「ぷぅ〜・・・うっプププ・・・ッククククク・・・あはははは・・・」

無理でした。
640 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:42
美貴ちゃんのあまりに可愛いふて顔が、ものの見事にツボにヒットして。

しばらく爆笑してから、本気で落ち込んでしまった美貴ちゃんに慌てて謝る。

「あの・・・そいういう意味で笑ったんじゃ無くって・・・」

「そう言うって?」

「だから・・・えっと・・・・」

「どうせ美貴はちーさいし・・・」

「違うってば・・・いいから脱いで、ほら早く入ろうよ」

「そんな・・・皆様にお見せ出来るほどのモノではないんで・・・」

「皆様に見せてどーするんですか。美貴ちゃんのは紺野だけだもん」

無理矢理脱がせて髪を上げると、バスルームに引きずり込む。

お湯加減は・・・・・温度設定をしてるから丁度いいに決まってるんだけど。

「はい、立ってないでここに座って。今日こそは私が洗ってあげますからね」

ぴくっ、と反応したけど黙ったまま。
641 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:43
美貴ちゃんの身体をシャワーでサッと流して、泡立てたスポンジを首筋から丁寧に滑らせて行く。

顔色を窺いながら背中、腕と洗って行くけど、何故か今日は全く抵抗する気配がない。

でも、相当恥かしさを我慢しているはず。

だって、既に美貴ちゃんの身体は綺麗な桃色に染まっているから。

・・・ホントにどうしたんだろ・・・このまま全部私が洗っちゃっても・・・いいのかな・・・

内心、この辺で止めて欲しい気持ちもあったりするんだけど。

恐る恐る手を前に伸ばす。

・・・普通に・・・・・できるだけ普通にしなきゃ・・・

ササッと胸とお腹を洗うと、足の方へ。

が、足を洗うには背後からでは届かない。

もう一度ソープをスポンジに取って泡立ててから、美貴ちゃんの長い足を丁寧に磨いていく。
642 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:45
「・・・いいなぁ、美貴ちゃんの足・・・綺麗」

なんとなく気まずい空気を打ち消そうと思って、ちょっとそんなことも言ってみたり
するけど、ギュッと目を閉じたままの美貴ちゃん。

やっぱり嫌なのかな・・・

足も早々に切り上げて、泡を流そうとシャワーに手を伸ばした時、パシッと腕を掴まれた。

「・・・・・え?」

「紺ちゃん、全部洗ってよ・・・・」

「えぇ〜っ!」

・・・だって・・・絶対に嫌がるって思ったし、私だってまだ美貴ちゃんに洗わせた
事なんかないのに・・・

美貴ちゃんが私を洗ってくれる時も、どうにもこうにも恥かしさに耐えられなくて、
いつもここでスポンジを取り上げてしまうから。

洗ってもらうのも怖いけど、洗ってあげるのってもっと怖い。
643 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:46
「紺ちゃん・・・・」

「・・・・・・ん?」

「は・・・早く・・・」

「で・・・・・でも・・・・」

・・・ど・・・・どうしよう・・・・・

「・・・・・嫌?」

「・・・・・ううん」

・・・美貴ちゃん・・・・どうしたの?

もう全身は極度の恥かしさの為か、桃色の肌がさらに色濃くなって艶々している。

でも、今日から紺野も変わらなきゃ・・・・

せっかく美貴ちゃんだって勇気を振り絞って私に任せようとしてくれてるのに・・・・
ここで怖気づいちゃ駄目だ。

恥ずかしそうな上目使いの美貴ちゃんに、よしっ!ってうなづくと・・・・・

スポンジではなく、直接手にソープを取ってたくさんたくさん泡立てる。
644 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:48
これくらいで・・・いいかな・・・

「美貴ちゃん・・・・」

「・・・・・・ん」

座ってた椅子から膝立ちになって、洗い易くしてくれる。


よし、紺野・・・・行きます!

グッと奥歯を噛み締めると、美貴ちゃんの部分にゆっくりと手を滑り込ませる。

「くっ・・・・・・」

チラッと顔を見ると、目と口をギューッと強く閉じている。

・・・べ・・・別に、ただ綺麗にしてあげるだけじゃない・・・・・そうだよね・・・・

・・・だって、お風呂だもん・・・

・・・ネイル・・・外しておいて良かった・・・

・・・・・・って・・・・え?

うわぁ〜〜〜っ、私ってば・・・何を考えているのよ〜〜!
645 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:49
一瞬、後藤さんが石川さんにしていたあの衝撃的な光景が脳裏をよぎって。

イケナイ方向に傾きかけた意識を無理矢理軌道修正する。

「ご・・・・ごめんね」

「・・・・・・ん」

そぉ〜っと・・・・・そぉ〜っと・・・・

でも・・・もう私の指先は、まるで身体中の全神経が集まってしまったかのように、
繊細な美貴ちゃんの部分を感じ取っていて。

大丈夫かな・・・

痛くないかな・・・

チラッと顔を見てみる。

偶然、美貴ちゃんも私を見ていたらしく目が合って・・・・

・・・・・!

驚いた。

美貴ちゃんは真っ赤に上気して、目に一杯涙をためて・・・・

そして、小さく震えていた。

646 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:50
・・・     ・・・     ・・・     ・・・     

・・・安倍さん、本当の美貴って・・・

臆病で恥ずかしがり屋なのを気付かれたくなくて、つい見栄を張って強がって・・・・

今まで、紺ちゃんにさえ虚偽を重ねていたというの?

今さら・・・・素直になれるの?

でも、嘘はいつかは見破られるもの。

そして・・・・その時こそ、二人の愛が終る時。

嫌だ・・・・・紺ちゃんと別れるなんて・・・・

今まで美貴は、自分自身で思う理想の自我を勝手に作り上げていただけなのかもしれない。

紺ちゃんの何も飾らない素直さがうらやましい。

素直な気持ちだったら・・・受け入れなきゃ・・・

今日は絶対に逃げないから。

そう決心したものの、いざとなると強烈な恥ずかしさに襲われて。
647 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:52
でも、それは・・・付き合い始めてからというもの、美貴が何度と無く紺ちゃんに
していた行為と何ら変わりは無い訳で。

今までどれだけ紺ちゃんが恥ずかしい思いをしてきたのかを、今だからこそ身を
持って知る必要があると思って。

紺ちゃんが時々不安そうに美貴を見ながら、でも丁寧に洗ってくれるのを歯を
くいしばって必死に耐える。

スポンジが胸からお腹に降りて行った時には思わず全身が硬直したけど、その
まま足に行ってしまって内心ホッとした。

恐らく紺ちゃんは、足を最後にこのまま流してしまうつもりだろう。

でも、それでいいの?

この一線を越えられなきゃ・・・今までと何も変わらない。

しかも、お風呂でただ洗ってもらうだけ。

ベッドでの本気モードとは違うから・・・・

案の定、シャワーに手を伸ばした紺ちゃん。

いけない・・・・間違い無く紺ちゃんも美貴に遠慮している。

そんなのって違う。
648 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 21:53
反射的に紺ちゃんの腕を掴む。

「紺ちゃん、全部洗ってよ・・・・」

「えぇ〜っ!」

目を丸くして驚いたまま固まってる。

「紺ちゃん・・・・」

「・・・・・・ん?」

「は・・・早く・・・」

「で・・・・・でも・・・・」

「・・・・・嫌?」

「・・・・・ううん」

やがて、美貴の気持ちを悟ったのか、紺ちゃんは大きくうなずくと、ソープを手に
取り泡立て始めた。

「美貴ちゃん・・・・」

「・・・・・・ん」

洗い易いように膝立ちになる。

・・・・来て、紺ちゃん・・・・

ゆっくりと手が滑り込んでくる。
649 名前:Usual days 投稿日:2006/04/24(月) 22:00
「ご・・・・ごめんね」

「・・・・・・ん」

一瞬、身体が勝手にビクッと反応して・・・

愛しい紺ちゃんの手が美貴の部分に触れていると思うだけで、全身が焼けるように熱くなってくる。

そっと目を開けたら、ぱちっと紺ちゃんと目が合ってしまって。

その真剣な眼差しに、まるで打ち抜かれたかのように身体に衝撃が走った。

紺ちゃん・・・・・・美貴、初めてなんだよ?

他の人に触らせたことなんて一度も無い・・・

・・・紺ちゃんだけ・・・

・・・紺ちゃんだけだから・・・

無意識のうちに全身の感覚が一点に集中して・・・・

次第に意識が朦朧としてきて・・・・・・・やばい・・・・もう限界・・・

薄れゆく意識の中で、紺ちゃんが一瞬微笑んだように感じた。


650 名前:たまえす 投稿日:2006/04/24(月) 22:05
>>631 無名し読者様

私のキャパシティーの無さ故にお手数をお掛けしてしまいました。

初レスを頂いてからもう1年以上になると思いますが、こんな駄作を
変わらず支えて頂き本当にありがとうございます。
651 名前:たまえす 投稿日:2006/04/24(月) 22:14

持病が悪化して入院しなければならず、院内でのPC/携帯の使用が
禁じられているために明日以降しばらくの間更新ができません。

こんな時に限って、送られてきたSSAのチケは我が目を疑うようなとんでも
ない超良席な訳で・・・orz

こんこん・・・行けなくて本当にごめんなさい。


本日はここまでです。それでは失礼致しました。
652 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/25(火) 03:46
更新お疲れ様です。
お身体、お大事になさって下さいね。
また戻ってこられる日を心待ちにしております^ ^
653 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/04/29(土) 15:05
更新乙です。心中お察し申し上げます

今回の展開で おっ! と思いつつここで止めるたまえすさんに萌え
>>651のコメントで え”?! と思い
4.28の祭りに ウワワン。・゚・(⊃Д`) ウグッウグ    OTL

7.31事件の時と同じくらいに凹んでいます。まして動けないたまえすさんのことを思うと
どうレスしていいとやら・・・

今は残された日々をあの2人が悔い無くその後に幸あれと願うしかないけど、今はまだ
混乱しております。最後に遅れましたが1日早い回復をクロスネットのトコから祈ってます。
654 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:42
「美貴ちゃん!」

まるでスローモーションのようにゆっくりと私にもたれかかってきて。

揺すっても呼び掛けても反応は無く、完全な失神状態。

なんで?

その・・・変な刺激はしないように、できるだけそぉ〜っと洗ったのに。

あ〜・・・でも、かえってゆっくりとしたのがマズかった?

だって・・・・私の指先は、美貴ちゃんの大切な部分の繊細な造形美を余すことなく
読み取ってしまっていたから。

目を閉じると、まるでこの目で直接見たかのように鮮明に思い描く事ができるほど。

ん・・・まぁ、前に一度見てるけどね。

こんなところまで小ぶりで可愛いのが美貴ちゃんらしい。

やっぱり、後藤さんが言ってたように自分がエッチなことをされるのは駄目なんだ。

もしかして・・・私と一緒だったの?
655 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:43
くて〜っとなってる美貴ちゃんを抱き寄せると、お湯を掛けて泡を流してあげる。

あれ?・・・お股の泡だけ何だか・・・ねば〜って糸を引いてるような・・・・・ま、いっか。

無抵抗な美貴ちゃんが、何故だかとてもいとおしく感じるから不思議。

さてと・・・・・タオルが・・・届かないぃ・・・

美貴ちゃん、ちょっとご免。

洗面器を枕にして寝かせると、外のバスタオルを取ってきて、身体を拭いて。

どーやってお部屋まで運ぼうか・・・・

お姫様だっこで・・・・んしょ・・・・・無理!

何かないかな・・・・・・・・ん?

ふと、バスルーム入口の足拭きマットが目に入った。

足を乗せてみる。

当然、裏側には滑り止めが付いていて動かない。
656 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:45
ひっくり返してみる。

お?・・・・・・良く滑る。

抱き起こしてマットの上に美貴ちゃんのお尻を乗せると、両脇を抱えて
後ろに引っ張って・・・・・・

客観的に見ると、かなり情けない光景かも。

そのままずるずるっとお部屋まで。

程良く暖まった室内に引きずり込むと、ベッドに寄りかからせて・・・ちょっと
待っててね。私・・・・まだ自分の事洗ってないから。

急いでお風呂に戻ると、速攻でガァ〜っと洗って・・・・・・

そんな・・・変な事なんかしてないのに・・・

普段何気なく洗っていたその部分。

自分で洗ってみても、・・・ほら、別に何とも・・・・

これが・・・もし美貴ちゃんの指だったら?

あわわっ!

また脳裏に石川さんと後藤さんの衝撃のシーンが浮かんだ。

あの石川さんの部分を責め上げる後藤さんのしなやかな指の動き・・・
657 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:45
あれが・・・・あれがもし、石川さんが私で後藤さんが美貴ちゃんだったとしたら・・・・

そ〜っと自分の部分に指先を押し当てて、さらに力を加えようとした時。

鏡に映る自分と目が合った。

・・・・・・!

な・・・・・・何やってんだろ私。

さてと、馬鹿なことを考えていないで早く戻らなくちゃ。

ぱんつをはいてパジャマを着てお部屋に戻って・・・・・・・あ、いけね・・・

美貴ちゃんのこと、スッポンポンのままほったらかしにしてた。

えっと・・・・・またお風呂に戻って用意してあった着替えを取ってきて。

悪戦苦闘してぱんつをはかせてあげて。

あー恥ずかしい・・・・

さて・・・どうしよう。

取りあえずベッドに寝かせなきゃ。
658 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:46
この前は諦めて床に寝てもらったけれど、それじゃあまりにかわいそう。

美貴ちゃんの上に向かい合うようにまたがってしゃがむと、両脇に腕を通してしっかり
と背中で手を組んで。

正面から抱き締めた格好のまま、足の力を使って思いっ切り真上に引き上げる。

せーの、おりゃ!

ストン!

いとも簡単に乗っかっちゃって、ちょっと拍子抜け。

介護の本を立ち読みしたのが役に立っちゃった。

ベッドに真っ直ぐになるように寝かせて、改めてしみじみと美貴ちゃんの身体を見てみる。

なんて綺麗なんだろう。

すらっとした手足。

仰向けに寝るとどこかにいっちゃう胸。

美貴ちゃんは気にしてるみたいだけど、私は好き。
659 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:47
お腹に手を当てると、そ〜っと撫で撫で。

すべすべ。

いつも私の事を悪戯してるんだから・・・・たまにはいいよね。

そのまま胸まで手を滑らせて、両手で包み込む。

ペコちゃんのほっぺにはちょっと足りない?

美貴ちゃんにこんな事をするのって、はじめてかも。

ごめんね?

・・・一応謝ってから、ゆっくりと揉んでみる。

わぁ〜・・・・ドキドキする・・・って、ちょっと美貴ちゃんてば・・・・気持ちいいじゃない!

適度な弾力にすべすべの手触り。

何よりも最高なのは、すごくイケナイ事をしているという背徳感。

私ってすごい。

だって、美貴ちゃんのおっぱいを揉んじゃってるんだもん。
660 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:49
あれ、凹んでたはずの先っちょが・・・いつの間にかムクムクッと。

ちょん、と触ると・・・またムクムク・・・

ち・・・ちょっとだけ・・・・ちょっとだけなら・・・しゃぶってみても・・・・・いいよね。

・・・・ペロッ

・・・・結構、恥ずかしいね・・・・

・・・チュッ・・・・ン・・・レロレロ・・・・わぁ〜〜、プルプルしてるぅ〜

心臓がバクバクしてきた。

チュ〜チュ〜チュ〜・・・・んは、いくら吸っても出てくる訳・・・・無いか。 

可愛いなぁ・・・・・

んもぉ〜〜美貴ちゃん、・・・・・可愛いってば!

と・・・・・いけない、もう寝なくちゃ。

電気を消して布団を被る。

美貴ちゃんにしがみつくように擦り寄って。

おやすみ。
661 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:50
「ん〜〜・・・・あふっ・・・・」

・・・・・へ?

ちょっと唸った美貴ちゃん。

寝返りをうってこちらを向くと、私の胸にポンッと手を置いた。

・・・・・もぉ〜・・・美貴ちゃんたら・・・しょうがないなぁ・・・・

パシャマのボタンを外して、美貴ちゃんの手を直接乳房に触れさせてあげる。

目が覚めている時には、こんな事はとても恥ずかしくてできないけど。

はい、美貴ちゃんの大好きな紺野のおっぱいだよ?

・・・・・どーぞ。

寝ているのが分かっているのにドキドキする。

「ん・・・紺ちゃん・・・・」

ドキッ!

美貴ちゃんの身体が一瞬びくっとなったのと同時に、乳房を思いっ切りギューッと握られた。

「・・・痛い!」
662 名前:Usual days 投稿日:2006/05/05(金) 16:50
あまりの痛さに涙がダァ〜〜っと溢れてきて。

悪戯したバチが当ったのかな・・・・

おっぱいって、強く揉んだら痛いんだ。

エッチビデオのお姉さん達が男の人に揉みしだかれて気持ち良さそうにしてるのって
絶対嘘だ。

きっと美貴ちゃんが教えてくれたんだ・・・・もっと優しく愛してって。

まだ時々、私の胸を掴んだままの手がピクピクしてる。

いつも私が恥ずかしがるから、足りなかったんだね、きっと。

・・・・・いいよ、今日は特別に美貴ちゃんの好きなだけ揉ませてあげる。

おやすみ・・・・美貴ちゃん。
663 名前:たまえす 投稿日:2006/05/05(金) 16:52
>>652 名無飼育さん様
お気使い頂きありがとうございます。
ご心配をお掛けしましたが、お陰様で何とか復活致しました。

>>653 名無し読者@446様
急遽入院となってしまったために微妙な所での中断となってしまい、申し訳ありませんでした。

4.28は私が手術を受けた日でした。

意識が戻って翌29日、朝の芸能ニュースを見た直後の看護師さんとのやりとりは・・・

「たまえすさん、朝の検温です」

「はい」

「あら、かなりお熱が高いですね・・・・」

「そりゃ熱も出ますわ」

「気分はいかがですか?」

「かなり落ち込んでます」

「は?・・・・あ、いや・・・傷の痛みとか・・・頭痛とか・・・吐き気とか・・・」

「いや、精神的ショックで・・・・」

「精神的・・・ですか、辛いですか?」

「・・・・泣いてもいいですか?」

「・・・・はぁ?」

と、まぁ・・・こんな感じでした。
664 名前:たまえす 投稿日:2006/05/05(金) 17:01
幸か不幸か、精神的ショックで不て寝をしていた事が身体的には安静状態と
なり、術後の経過が良好なため予定よりも早く仮出所となりました。

私は人一倍惚れっぽい性格らしく、何時の時代でもどのメンバーでも本当に
辛いですし特に今回は入院中のあり余る時間が災いしてかなり危険な事を
考えてしまったりもしました。

発表されたコメントを鵜呑みにするほど素直な性格は持ち合わせてはいません
が、できれば彼女達が納得をした卒業であると信じたいし、もちろん最後まで
きっちりと応援したいと思います。

楽しい思い出をたくさん残してくれた二人には、心から感謝をしたいと思います。


こんな時に緊張感のない更新でスミマセン。どうかお腹立ちなさいませぬよう・・。
665 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 02:43
「ん・・・・」

・・・・朝?

少し目を開けてみる。

カーテンの隙間から数条の光が差し込んで、暗い部屋の中に鮮やかなコントラストを
映し出している。

いま・・・・何時?

・・・・うわっ、いくら何でも早過ぎだっつーの。

・・・もう春だもんね。・・・また遅刻寸前かと思った。

・・・・・・・あれ?

いつ・・・・ベッドに?

どう考えてもお風呂までの記憶しかない。

そう、紺ちゃんにあそこをなでなでされて・・・・そのまま・・・・

じゃあ、美貴のことをベッドまで運んでくれたの?

左手でお尻を触ってみる。

ぱんつ・・・ちゃんと穿いてるじゃん。
666 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 02:44
気を失ってる美貴が紺ちゃんにぱんつを穿かせてもらっているシーンを想像してしまって
思わず赤面する。

それにしても、さっきから右手に感じる柔らかな感触が気になる。

ちょっと確かめてみっか・・・・

上体をちょっと起こして、右の手のひらの位置を確認する。

「の゛っ!」

なんと、紺ちゃんのパジャマは淫らにはだけていて、あらわになっている豊かな胸を
鷲掴みにしているではないか。

あいたたた・・・・

そーっと手を離すと、真っ白な紺ちゃんの乳房に美貴の手の跡がくっきりと付いている。

しまった・・・・・ごめんね紺ちゃ・・・・え゛っ?

寝顔は安らかだけど、両目尻からは涙の跡が枕へと伝っている。

またやっちゃった・・・
667 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 02:45
ほんとにさぁ・・・・何回泣かせたら気が済むんだ?

おまえはバカか?

昨日、反省したばっかじゃん。

苦労して美貴をベッドまで運んでくれた優しい紺ちゃんを泣かすなんて。

しかも、美貴にひどい事をされたのにも関わらず、そのまま美貴の隣りにいてくれた
心優しい紺ちゃんを・・・・

朝から最上級の自己嫌悪。

紺ちゃんと安倍さんに思いっ切り殴られたい気分。

意識の無い時にやっちゃったって、どういうこと?

あれほど紺ちゃんを受け入れようって思ったのに、その結果がこれ?

あんなにくっきりと手型が付くほど強くおっぱいを握っちゃったなんて・・・・マジ最低。

美貴のは握れるほどないからわからなかったんだけど、前に梨華ちゃんの胸を冗談で
ギュッてしたら、本気で怒っちゃったことがあって。
668 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 02:47
イチゴのケーキをホールで買ってあげたら、ようやく許してくれたけど。

あの時に初めて、強く揉むと痛いんだって知ったんだ。

揉まれ慣れてるはずの梨華ちゃんでさえそうなのに、紺ちゃんは相当痛かったはず。

しかも、美貴の馬鹿力で・・・・・

考えれば考えるほど落ち込んで、紺ちゃんに申し訳無い気持ちで一杯になって涙が溢れてくる。

「・・・・ごめんね・・・紺ちゃん・・・ごめんね・・・」

はだけたパジャマの前を閉じてふわふわの紺ちゃんをそっと抱きしめると、さらに涙が加速する。

「・・・うぅ・・・・うぅぅ・・・痛かったよね・・・ごめんね・・・大切にするなんて言って
・・・口ばっかじゃん・・・何でよ・・・・こんなに好きなのに・・・・紺ちゃ〜ん・・・」

そんな気持ちとは裏腹に、柔らかな紺ちゃんの抱き心地と可愛い寝息が美貴の睡魔を
呼び起こしてしまい、再び引きずり込まれるように落ちて行った。
669 名前:たまえす 投稿日:2006/05/06(土) 02:49
なんとなく目が覚めてしまったので、ついでに少しだけ追加してみました。
670 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:34
ん・・・・・ん?

あれ、もう朝?

・・・なんだろう、胸が息苦しい。

それに、ほっぺが冷たい。

・・・・・・・?

そうだ、美貴ちゃんちだっけ・・・・朝ご飯の支度しなきゃ。

・・・・・あれ、身体が動かない。

目を開いてびっくり。

美貴ちゃんが私に覆い被さるように抱き付いている。

・・・・しかも、ほっぺとほっぺをくっつけて。

ほっぺなら温かいはずなのに・・・何で冷たいの?

起こさないようにそぉ〜っと美貴ちゃんをひっぺがして、反対側に倒す。

・・・・・・あっ!

朝の光に浮かび上がった美貴ちゃんの顔は・・・・

どう見ても、ついさっきまで大泣きしてましたって感じで。
671 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:35
目からほっぺからびしょびしょに濡れていて。

どうりで冷たかった訳だ。

・・・・・・って、何で泣いてたの?

まさか・・・昨日のお風呂のこと?

他には全く思い当たる事が無い。

やっぱり嫌だったの?

でも・・・だって、洗ってって言ったのは美貴ちゃんだし・・・・

あっ、もしかして・・・・触られただけで気絶しちゃった事を気にしているの?

それって・・・・まるっきり、おとといの私じゃない。

大丈夫、泣かなくていいよ。

後で優しく慰めてあげなくちゃ・・・

そっとベッドから出ると、裸のままの美貴ちゃんに布団を掛けてあげて。

取りあえず・・・・・あ、ご飯炊いてなかった。

今から炊いてる時間は・・・・・無いよね・・・・
672 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:36
そうだ、確か先週・・・余ったご飯をおにぎりにして冷凍しておいたはず・・・・

・・・・お、そのまんまだ・・・オッケー。

それと・・・クリームシチューの残りも凍らせてあるから、そのまま放り込んでリゾットにしちゃえ!

取りあえず、まとめてレンジに放り込んで解凍してと。

ん〜・・・ちょっと足りないかな・・・・・

何か無かったっけ・・・

戸棚をあっちこっちパカパカ・・・・ん?

馬鈴薯発見♪

おじゃがと言えば・・・・ジャガバタだよね〜。

大きいのを2つ取り出すと、皮のままゴシゴシ洗ってラップで包んで、解凍の終った
半生のシチューを鍋に放り込むと弱火にして、代わりにおじゃがをレンジに入れて。

もう一つのガスレンジにケトルを乗せて。

確かカップスープがあったはず。

えっと・・・・チキンコンソメ・・・と、コーンポタージュ・・・・リゾットだからコンソメでいいや。
673 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:37
『チィ〜ン!』

パカッ・・・と、あちっ・・・・ミトン・・・・よっと、ラップをはがしてお皿にゴロンと転がして。

包丁で上に十字に切り込みを入れて・・・・バターはどこだ?

冷蔵庫を開けて・・・あった!

ちょんちょんと適当にカットして、ほかほかおじゃがの切れ込みにのせる。

あっという間に四角いバターの形がトロ〜っと消えて行って。

わっわっ・・・見て見てこの湯気!

んもぉ〜〜〜ちょっと、美味しそう♪

・・・・やば〜い。

あ、いけない・・・・お鍋がコゲちゃう・・・

覗いてみると、くつくつ言っててこれまた美味しそう♪

解凍したおにぎりをポイポイッと放り込んで、木ベラでザクザクッとバラして
ゆ〜っくりとかき混ぜてあげる。

ちょっと味見・・・・・ん?

塩とブラックペッパーを少々・・・

『ピィ〜〜!』

カップスープに沸いたお湯を注いで。

リゾットをお皿に取り分けて・・・・・

「美貴ちゃ〜ん、ご飯ができましたよ〜」
674 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:38
ムクッ・・・・・・・

「・・・・・ん?」

キョロキョロ・・・・・

「ん〜〜〜・・・・・」

ドサッ。

「美貴ちゃん、また寝ちゃダメ!朝だよ?」

「ん・・・・・ん?・・・・あっ、キャッ!」

バサッ!

「ほら起きて!」

布団をひっぺがそうとしたら、すごい抵抗してるし。

「嫌、ちょっと紺ちゃん・・・・美貴・・・裸だから」

「何よ今さら。美貴ちゃんの裸は慣れっこです」

それにしても、いつもとは反応が違い過ぎ。

まるで花も恥じらう乙女って感じ。
675 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:38
「・・・・どうしたの?」

「何でも無いから・・・・・服・・・頂戴」

「・・・・う・・・・うん」

昨日出したままの着替えを渡すと、壁の方を向いてブラを付けている。

「美貴ちゃん、おかしいよ」

ジャージにトレーナーを着終わって、やっとこっちを向いてくれて。

「美貴・・・・紺ちゃんに謝らなくちゃ・・・・」

「へ?・・・・何を?」

「また泣かせちゃった・・・・よね」

「・・・・いつ?」

「多分・・・・昨日の夜」

「あ〜、おっぱい掴まれたこと?」

「ごめん!」

「・・・え、でも・・・・美貴ちゃん寝てたのに何で知ってるの?」
676 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:39
「朝早く目が覚めたら、紺ちゃんのおっぱいを掴んだままだったの。手を離したら
・・・手型がくっきり付いてたから相当強く握ってたっぽいし、それに紺ちゃん泣
いてたから・・・・無意識のうちに無理矢理襲っちゃったのかなって」

「違うよ。私が自分で美貴ちゃんの手をおっぱいに触らせたの」

「へ?」

「だって、いつも美貴ちゃん、私のおっぱいが好きだって言ってくれるのに、なかなか
恥ずかしがって触らせてあげないから。寝てる時なら恥ずかしくないから・・・だから
美貴ちゃんの手でなでなでさせてあげたの」

「え・・・・じゃあ、何で泣いてたの?」

「素直になれない自分が悔しくて」

「・・・・ねぇ紺ちゃん、ほんの些細な事でも・・・美貴と紺ちゃんの間で嘘はよそうよ」

「ごめんなさい・・・」

「美貴が泣かせたんでしょ?」

「私が美貴ちゃんの手を自分で胸に当てたのは本当。ただ、美貴ちゃんがビクッて
なった時に、ギュッて握られて・・・すごく痛くて・・・」
677 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:40
「やっぱり・・・ごめんね」

「ううん、私が余計な悪戯をしたからバチが当ったんだと思うの。美貴ちゃんの意識が
無いのをいいことに・・・」

「え・・・・美貴に?」

「うん」

「何したの?」

「怒る?」

「あ、わかった!・・・・あのまま指を入れちゃった?」

「は?」

「だってさ、紺ちゃんの指があそこに触ってるって思っただけで美貴、クラッてきて
ひっくり返っちゃったから・・・・紺ちゃんは勉強熱心だから、あのまま試しに入れ
てみたりとか・・・・したのかなって」

「・・・・・な」

「そっかぁ・・・良かった、美貴の初めてが紺ちゃんで・・・」

「いや・・・あの・・・」

「もうね、身体を洗ってもらってる時からジュワァ〜って濡れ濡れになってきたのが
判った位だから、簡単に入ったっしょ。どうだった?美貴の中をクチュクチュした感想は」
678 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:42
「そ・・・そんな事してないってば!」

「なぁ〜んだ。・・・・じゃ何したの?」

「その・・・・おっぱいを揉んでみて・・・・」

「・・・なぁ〜んだ」

「あと・・・舐めてしゃぶって吸って・・・・」

「・・・・・・な」

「そ・・・・それだけ」

そう言うと、美貴ちゃんはポッ・・・と赤くなって自分の胸をさすりながら・・・

「とうとう紺ちゃんに吸われちゃったか・・・・」

「だから・・・私の方がごめんなさい」

「ううん、いいよ紺ちゃんなら・・・・いつどんなことをされたって・・・・・・嬉しいもん」

「美貴ちゃん・・・」

「あ・・・でも、指を入れる時は2本までにしてね?それ以上はまだ自分でも入れた事ないからさ」

「うっ・・・・ばかばかばかぁ〜〜!」
679 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:43
「だって、朝起きた時に美貴のあそこに紺ちゃんの片腕がずっぽり入ったまんまだったり
とかしたら、びっくりするじゃん」

「い゛っ?」

「でもやっぱさぁ、これからはお互いに触りっこしたい時は・・・ベッドでしよ?」

「・・・あわわ・・・ほにゃ・・・」

「だってさ、紺ちゃんは前からだけど、美貴もエッチが苦手なのバレちゃったから・・・・
紺ちゃんだからかもしんないけど」

「・・・・私?」

「なんかさ、紺ちゃんの気持ちがわかってきたよ。愛しい人に触れられるだけで
あんなにも気持ちいいんだもん。だからさ、こんどからは・・・いつどっちが気
を失ってもいいように、エッチな事はちゃんとベッドの上でしよう」

「・・・はぁ」

「そしたらわざわざ苦労して運ばなくてもいいじゃん。それで慣れてきたらさ、お風呂
で身体の隅々まで洗いっこしようよ」

「隅々・・・・・って」

「え・・・・言わなきゃ分かんない?昨日みたいに紺ちゃんが美貴のおまん・・・・」

「わぁ〜〜〜っ!・・ダメェ〜〜」

『ピッタ〜ン!』
680 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:44
「ふがぁ・・・・ほんひゃん・・・ひはい・・・」

ち・・・ちょっと強く口を塞ぎすぎたかしら・・・

「・・・あの、それ以上言っちゃダメですよ?」

「ふんふん・・・へっはいひははひはら」

ぱっ・・・ 

「ぷはぁ〜・・・さてと・・・紺ちゃんのおまん・・・」

「わぁ〜・・・こらぁ!」

「・・ま食べようよ」

「・・・へ?」

「おまんま。紺ちゃんの作ってくれたおいしそ〜な朝まんまを食べようって言ったのに
・・・やぁ〜い引っ掛かった」

「・・・・・な」

「あ、心配しないで?そんなエッチ好きの紺ちゃんも好きだから」

「だ・・・誰がエッチ好きなのよ!」

「紺ちゃん」

「即答しないでってば」

「ほら、時間無いから・・・いっただっきまぁ〜っす!」
681 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:44
「どーぞ召し上がれ」

「おっ、いけるよこれ・・・って、何でムッとしてんの?」

「・・・・・だって」

「べつにエッチが好きな事は恥ずかしいことじゃないから」

「だからどーしてそうなるの」

「美貴のあそこのヒダヒダの感触が、まだ指先に残ってるんじゃないの?」

「なっ・・・・・・」

「無防備な美貴のおっぱいを吸ってみてどうだった?」

「み・・・美貴ちゃん!」

・・・・何でそんなに嬉しそうなの?

「次は美貴が紺ちゃんのヒダヒダをいぢる番だかんね?」

「い・・・いじるって、あれは美貴ちゃんが全部洗ってって言うから・・・」

「だいじょ〜ぶ。きっと紺ちゃんは・・・『美貴ちゃんちょ〜だい?』ってちゃ〜んと
可愛くおねだりできるから」
682 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:47
「ち・・・頂戴って何を」

「ん?美貴の指」

「な・・・・・・」

「前に矢口さんに言われたことがあるんだけど、美貴のって理想的な指をしてるらしいよ?」

「理想的?」

「ほら・・・ごっちんのドラマで言ってたじゃん、女は指で愛し合う・・・・ってね。美貴の
指はエッチ向きなんだって。こんなエッチな指の美貴と付き合えるなんて紺ちゃんは贅沢
だって言ってたよ?」

「はぁ?」

「だから・・・・・そーなんですぅ、紺ちゃんたら・・・もう美貴の指の虜になっちゃってて、
もっと頂戴って許してくれないんですぅ〜・・・・って言っといた」

「ば・・・・・ばかぁ〜〜!」

スプーンをテーブルにバンッと置いて、玄関の方にスタスタと歩って行ってしまった
紺ちゃんを慌てて追い掛けて連れ戻す。

「ね、冗談だってば〜・・・指だけエッチ向きでもさぁ、美貴は技術が伴ってないから。
ほら、食べよ?大好きなおじゃがもまだ食べてないじゃん。ほぉ〜ら、美味しそうな
おじゃがでしゅね〜」

美貴のプチ恥辱攻撃に真っ赤な顔して涙目になりながら、おじゃがをちっちゃく
削って口に運んでる紺ちゃんがマジで可愛い。
683 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:48
「こぉ〜んちゃん」

「・・・・なによ」

「・・・・クスッ・・かわい〜」

「・・・・あっそ」

「何だかね、昨日の安倍さんの話しを聞いたら・・・すっごく気が楽になった」

「安倍さんと・・・どんな事を話したの?」

「ん?・・・そーだなぁ、壁の話かな」

「何それ・・・」

「美貴と紺ちゃんの間にはね、壁があったの。それを壊しちゃえって話し」

「ほぉ〜・・・それで?」

「うん、だから昨日お風呂でちょっと壁を壊してみた」

「ほぉほぉ・・・・・で?」

「したっけ・・・・・気絶したっしょ」

「はぁ・・・さっぱり分からないですねぇ・・・」
684 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:49
「紺ちゃんは?ごっちんと梨華ちゃんに何を聞いたの?」

「ん?・・・・っと、美貴ちゃんは紺野以外の人とはエッチとかの経験は殆ど無い筈だ
から、紺野も怖がる必要なんて無いんだよって・・・・」

「ブ〜〜〜ッ!」

「うわぁ〜〜、美貴ちゃんきたない・・・」

「ゲホゲホッ・・・ングッ・・・ア゛〜〜ケホッ・・・オェ・・・」

「ちょっと、大丈夫?」

「マジで?」

「うん」

「安倍さんのおしゃべり・・・・」

「美貴ちゃん、ほんと?」

「そうだよ?前にも言ったじゃん、紺ちゃんだけだよって。信じらんない?」

「だって、キスが上手だし・・・・エッチのことだって良く知ってるし・・・だから
私に気を使ってくれているのかと・・・」
685 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:50
「もう隠してもしょうがない、普通のキスは亜弥ちゃんにファースト・キスを奪われた
のが最初。ディープキスはね、女の子同士のエッチなDVDで勉強した。実際に試したの
は紺ちゃんが初めてだから最初は下手だった筈なんだけど、紺ちゃんも初めてだったか
ら気付かなかっただけなんじゃない?」

「えっ?」

「マジでヤバかったさ。紺ちゃんのべろがあんなに気持ちいいなんて、あんなに美貴も
感じちゃうなんて思わなかったから」

「・・・・・うん」

「初めてディープキスをした時は心臓が飛び出すんじゃないかってほどドキドキした
もん。それにいつもね、美貴がちゃんとしなきゃって思ってしてた。じゃなかったら、
美貴も気を失ってたと思う」

「そうだったんですか」

「紺ちゃんが気持ち悪がったりしたらどうしようとか、怒るんじゃないかとか、すごい不安だった」

「一緒だったんですね、私と・・・」

「これからも一緒だかんね?もう美貴だけ一方的に欲しがったりとかは絶対にしないから」

「・・・・美貴ちゃん」

「だから、美貴がエッチしようねって言った時は紺ちゃんも素直に、うん・・・て
言わなきゃダメだかんね?」

「あの〜・・・それって・・・・ちょっと違くないですか?」
686 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:51
「どーして?」

「だって、それじゃ私の意思は入ってないよ?」

「え〜、入ってるじゃん・・・・うんって。でも、もう美貴は気を使う必要は無いし、
紺ちゃんも怖がる必要なんて無いんだからね」

「急にそんなことを言われてもなぁ」

「美貴はね、紺ちゃんのやってみたいって事があればどんなことでもさせてあげるから」

「いや・・・・だから・・・」

「紺ちゃんの愛の奴隷にだって、なってあげる」

「あの・・・・さっきから、なんだか凄いことになっているような気が・・・・」

「そのうちさ、美貴が紺ちゃんにエッチで泣かされる日が来るのかなぁ」

「・・・・・だから、まだ朝なんですけど」

「紺ちゃ〜んお願い・・・美貴・・・もう我慢できないの・・・・いぢわるしないで早く
頂戴?・・・とか言っちゃったりなんかするのかな・・・・くうぅぅ〜〜たまんねぇ〜」
687 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:52
「な・・・・どーして節子の声なんですか」

「あ、間違えた。・・・・紺ちゃ〜ん、美貴・・・あそこピチャピチャやねん」

「ごちそうさま!」

「あ〜〜〜、そっか!」

「だから今度は何?」

「ほら、前にリハのスタジオでさ、美貴が紺ちゃんにエッチで責められてる寝言を
喋った事があったじゃん」

「あ・・・・あの忌まわしい・・・・」

「あれってもしかしてさ、未来予知夢だったんじゃない?」

「予知って・・・・」

「だってあの頃は、まさか美貴と紺ちゃんが対等にエッチをするなんて思っても
いなかった訳じゃん?」

「いや・・・まだしてないから・・・・」

「美貴はさ、・・・紺ちゃんを不安にさせないようにするには美貴が何とかしなきゃ
駄目だって思い込んでいたし、紺ちゃんは何とか美貴を満足させてあげたいって
悩んでたけどさ、実はお互いに逆の発想もあり得る事に気付いてなかった訳でしょ?」

「・・・・あ」

「それを昨日、あの三人に気付かせてもらった訳じゃん」
688 名前:Usual days 投稿日:2006/05/06(土) 20:53
「・・・・・うん」

「だからさ、あの夢は美貴と紺ちゃんの未来そのままだったんだよ」

「私が・・・美貴ちゃん・・・・を?」

「だって、マジで思うもん。美貴、紺ちゃんにならどんな事をしてでも尽くしてあげたいし、
紺ちゃんが望むのなら、何をされてもいい」

「・・・うぅぅ・・・み・・・美貴ちゃん・・・」

「ね?だからその予言は・・・・今晩かもしれないよね、こぉ〜んちゃん!」

「・・・うっ?」

「でね、終った後に美貴がこう言うの。・・・紺ちゃん・・・また・・・紺ちゃんに
イかされちゃったね・・・・・愛してる・・・」

またいきなり立ち上がった紺ちゃん。

「先に行ってますから、ちゃんと後片付けしといてね!」

そう言うと、スタスタと玄関へ。

「んもぉ〜・・なぁ〜んでよぉ〜・・・・したっけ、また美貴ちゃんにイかされちゃったね♪
でもいいっしょ?」

パタン!

あ・・・・・本当に出て行っちゃった・・・。
689 名前:たまえす 投稿日:2006/05/06(土) 20:56

・・・ち、ちょっと張り切り過ぎたような・・・

とりあえず、今日はここまでです。それでは失礼致しました。
690 名前:名無しのロッテ 投稿日:2006/05/07(日) 02:36
復帰早々の更新お疲れ様です&ありがとうございます。

自分は今日夜の公演を見に行くんですが、
しっかりと10人のモーニング娘。のライブを見てきたいと思ってます。
691 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/07(日) 07:22
ショックのエネルギーがこっち方向に働く作者さんもいらっしゃるんだなー…
…なんかうれしくて泣き笑いな気分です

ここのミキティがものすごくツボです
いつも、本気で気を許した時の無邪気な笑顔を想像しながら読ませてもらってますw
692 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/08(月) 01:51
めちゃEーです(爆
693 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/05/08(月) 22:19
たまえすさん更新乙です。仮出所おめで・・・もとい退院オメ

今回の4.28事件がもとであの3つのボタンを・・・自分はヲタ生活に押そうとしてました。
しかしあの2人がいた娘を最後まで見届けようと思います。それと

こ こ の 紺 美 貴 最 高 で す

それでは、身体をお大事に。また次回の更新を待っております
694 名前:Usual days 投稿日:2006/05/09(火) 20:29
ピンクのパジャマにピンクのエプロンのまま本当に出て行ってしまった紺ちゃんを
慌てて追い掛ける。

「ちょっと・・・だぁ〜めだってばそんな格好で外に出ちゃ・・・」

「しんない!」

「こぉ〜んちゃ〜ん・・・・ごめんってばさぁ〜」

こんな所を隣近所に見られたら何と思われるか・・・・

しかもパジャマの中は・・・・当然ノーブラな訳で。

やっべ〜、生乳(なまちち♪)の危機じゃん。

ダッシュで追いかけてエレベーターに乗る寸前で捕まえると、無理矢理手を引いて
一目散に家に飛び込む。

・・・・・パタン!

「ほ〜ら、取り合えず着替えなきゃ。美貴は後片付けしちゃうから・・・・ね?」

プクプクほっぺを更に膨らませて、ムスッとしながら着替え始めた紺ちゃん。
695 名前:Usual days 投稿日:2006/05/09(火) 20:30
・・・・クスッ、そーとー恥ずかしいんだろーな。

いくら今日からエッチも対等だよ・・・・な〜んて言われてもね。

そんな急に、はいそうですかって訳にはいかないわなァ。

朝からちょっとイジメ過ぎたかな・・・・

支度を整え終ると、練習用のジャージを持って二人仲良く手を繋いで・・・・

やっぱりダッシュ!

遅刻寸前で練習場に滑り込むと、要領のいい紺ちゃんはさっさと着替えて
「美貴ちゃんお先〜」って飛び出して行っちゃって。

独りでの〜んびりと練習着に着替えている時、更衣室外の通路から何やらトーン
を押さえた話し声が聞こえてきた。

「・・・にしても、やはりゴレイロが辻1人だけになるというのはキツイですね・・・」

「だから、今後は梅田と須藤を急速練成して試合レベルに引き上げるか、もしくは
里田あたりをコンバートしてリトルからフィールドプレーヤーの清水、徳永、矢島
を吸い上げるか」
696 名前:Usual days 投稿日:2006/05/09(火) 20:31
「だけどあいつらは平日の日中の試合には使えないしなぁ」

・・・・はぁ?

辻ちゃん1人になるって・・・どーゆーこと?・・・守護神の紺ちゃんがいるのに・・・

「でも紺野の件は決定なんですよね。折角いいレベルにまで仕上がってきて
いたのに残念ですね」

「ええ本当に。何とかフットサルだけでも続けてもらえないものかなぁ」

気付いた時には反射的に廊下に飛び出していた。

「それ、どういうことですか?」

「おっ・・・お前・・・」

「藤本、練習場に行ったんじゃ・・・・」

いかにもマズイ事を聞かれた感100%で硬直しているマネージャーとコーチ。

「今の話、教えてください」

「いや・・・まだお前達に話す時期では・・・・」
697 名前:Usual days 投稿日:2006/05/09(火) 20:32
「どうしてキーパーが辻ちゃんだけになるんですか?」

「何を聞いたか知らんが、今の話しは忘れろ」

「紺ちゃんの件が決定って何の事?残念って・・・・続けてもらえないかな・・・って、
もしかして紺ちゃん・・・ガッタスを辞めるんですか?」

「いいから早く練習に行かないか!」

強制終了されてしまった。

・・・・・紺ちゃんが辞める?

そんな事、美貴には何も・・・・

まさか、紺ちゃんも知らないの?

辞めさせられる?

何で?

紺ちゃんが何をしたと言うのよ。

あんなにチームに貢献してるじゃない・・・
698 名前:Usual days 投稿日:2006/05/09(火) 20:33
数々の危機を救ってくれたじゃない・・・

ドリブルをしながらそんなことを考えていて、パスをするのが遅れて・・・・

逸れたボールはよっすぃ〜の足元へ。

「ミキティ、集中!」

「はい!」

ポーンと蹴り返されたボールを足裏で止める。

いけない、みんなに迷惑掛けてる。

「もう一度お願いします」

そうは言っても・・・紺ちゃんが絡んでいるとなると、そう簡単には頭から払拭できるはずもなく。

視線は自然と辻ちゃんと交互にシュート練習を受ける紺ちゃんに行ってしまう。

『ドンッ』

ちょっとよそ見をした瞬間、柴ちゃんとぶつかってしまった。
699 名前:Usual days 投稿日:2006/05/09(火) 20:33
「ごめん、大丈夫?」

「つ・・・・・どうしたの?今日の美貴ちゃん、おかしいよ」

「・・・・ごめん」

そこに梨華ちゃんが掛け寄ってきて。

「美貴ちゃん、もしかして・・・昨日の事でこんこんと・・・何か?」

「ううん、昨日はどうもありがとう。お礼まだ言ってなかった・・・・」

「そんな事どうでもいいけど・・・・さっきからずっとこんこんの事ばかり気にしている
みたいだったから」

「え・・・・・いや・・・」

言い訳をしようとしたら。

「ミキティ・・・ちょっと外に出ようか・・・」

後ろからよっすぃ〜に声を掛けられた。
700 名前:Usual days 投稿日:2006/05/09(火) 20:35
「ねえ、ミキティはさぁ・・・今日、何のために練習に来たの?」

「・・・・え?」

「何があったか知らないけど・・・・誰だってまともな人間なら不安や悩みや心配事の
一つや二つ・・・・あって当たり前じゃん。でもさ、それでもみんなぐっと我慢して心
の中にしまい込んで自分の、いや・・・みんなの目標のために頑張ってる訳じゃん」

「・・・・・・はい」

「今日集まっているメンバーの目標は一つのはず。それなのに自分だけ悩んでます
・・・みたいにアピールされたら、真剣に練習に参加している他のメンバーが迷惑する」

「そ・・・・そんな・・・・」

「これ以上1人だけ集中できずにあんな気の抜けた練習を続けるんだったら・・・
・・今日はもういいから」

そう言うとよっすぃ〜は練習場に戻ってしまった。

穏やかな表情から坦々と発せられた言葉に怒気は感じられなかった。

しかしそれが美貴に安堵を与えてくれる筈も無く、むしろ事態がより深刻なもので
あることを示していた。
701 名前:Usual days 投稿日:2006/05/09(火) 20:36
パタン、と閉じたドアが一気に滲んでぼやけていく。

・・・・何やってんだ私・・・・

「うわぁ〜〜〜〜っ!」

バカだ。

また自分の事しか考えてないじゃないか。

今まで・・・何度同じ注意をされた事か・・・。

それも、悩みなんて言えるほどの悩みじゃない。

まだはっきり紺ちゃんが辞めるって決まった訳じゃないじゃん。

みんなの目標・・・・もちろん優勝すること。

・・・・泣いてる場合じゃない、今はチームの事を考えなきゃ・・・・

「ううぅ・・・・グシッ・・・・くっそぉ・・・・待ってろよ?てめーらに本当の藤本美貴を
見せてやるよ!」

オレンジの3本ラインで涙を拭うと、気合いを入れ直してドアを開けた。
702 名前:たまえす 投稿日:2006/05/09(火) 20:38
>>690 名無しのロッテ様
ありがとうございます&参戦乙でした。
夜公演入場時の土砂降りの雨が、まるで私達の心を表わしているかのようでした。

>>691 名無飼育さん様
ありがとうございます。
ショックでなくても下ネタのエネルギーは有り余って(w

私的には素直に見たままの印象で書いているつもりなのですが、藤本さんに
限らず何故かここのキャラは壊れていると評されることが多いです。それが
結構嬉しかったりもするのですが・・・

>>692 名無飼育さん様
ありがとうございます。
喜んで頂けて光栄です。

>>693 名無し読者@446様
ありがとうございます。

私も色々と考えましたが、諦めていたSSAにも参戦することができまして
目の前で彼女達の笑顔を見た時に、私の心の中のマイナス思考は全て
吹き飛んでしまい、今までと変わらずに応援しようと改めて思いました。


本日はここまでです。それでは失礼致しました。

703 名前:Usual days 投稿日:2006/05/14(日) 21:09
例によって、発表直前までメンバーにも伏せられていた事実。

それが同期でも、例え愛する人にでも。

聞いた方も晴天の霹靂なのはもちろんだけど、それまでの間、誰にも言えず
独り思い悩み苦しんだ本人達の心情たるや、想像するに余りある。

「うぅぅ・・・愛ちゃん、本当に・・・グスッ・・・知らなかったの?」

「ほんなこと・・・・グスッ・・・全然聞いてえんかった」

「もぉ〜何でよ・・・ヤだよ・・・・」

「里沙ちゃん・・・グスッ・・・泣かんといて・・・」

「泣いてるのは・・うぅぅ・・・愛ちゃんだよぉ〜」

「あ〜〜辛気くさい。晴れの門出じゃん、それに今すぐ辞める訳じゃないんだし、
お前らいい加減に泣き止めって」

「ちょっと美貴ちゃん・・・・」

「卒業の時に泣けばいいじゃん」

そう吐き捨てるように言うと、藤本さんは部屋を出て行ってしまいました。
704 名前:Usual days 投稿日:2006/05/14(日) 21:11
「藤本さんて・・・・冷たいんですね・・・・なんか・・・がっかりだな・・・」

つい私がそう漏らしたら。

「あ゛?・・・・・ちょっ、小春・・おっ前なん言いよっとや?」

『ドン!』

いきなり田中さんにすごい勢いで胸ぐらを掴まれて壁に叩き付けられた。

「痛い!・・・だって、藤本さん全然へーきそうだったじゃないですかぁ」

「ふざけんな!藤本さんがどれだけ辛さを我慢しよるか・・・小春には判らんと?」

「れーな、手を離せ・・・やめろって」

慌ててすっ飛んできた吉澤さんが、田中さんを引き離してくれて。

「だって・・・れなは・・・れなは・・・・うぅぅ・・・悔しか・・・ウワ〜ン・・・」

「わかってる・・・・わかってるから」

吉澤さんは、子供のように泣き出してしまった田中さんの頭をポンポンすると
真剣な顔で私の方に振り向いて。

「小春、ちょっと一緒に来い」
705 名前:Usual days 投稿日:2006/05/14(日) 21:12
私の腕を掴むと、足早に歩き出した。

「い・・・・痛いですぅ・・・」

吉澤さんは私の言葉には応えずに、そのままエレベーターに乗り込むと、Rのボタンを押した。

隣りを見ても、真剣な顔で正面を見据えたまま。

チィ〜ン

「あの・・・・」

扉が開いて強い風が吹く屋上に出ると、どこからか誰かが泣き叫ぶ悲痛な声が聞こえてきた。

「小春、良く聞いておくんだな。あれが本当の・・・藤本美貴だ」

「えっ? 」

「本当は誰よりも感受性が強くて繊細で弱い普通の女の子なのさ。だけどメンバー
の前では決して泣き事は言わないし、涙も見せない。自分の弱い部分を隠してまで、
強い藤本美貴を演じているんだよ」

「・・・どうして」
706 名前:Usual days 投稿日:2006/05/14(日) 21:14
「彼女はな、いきなりポッと出てきて花道を歩き出した訳じゃない。みんなとは比べ物
にならない位苦労して、長いレッスン期間を経てようやくソロデビューして・・・・
順風満帆でこれからって時にいきなり娘。加入を宣告されたんだ。始めの頃は、うちら
メンバーに敵対心剥き出しで、全く打ち解けようとはしなくて」

「そうだったんですか・・・」

「うちとも梨華ちゃんとも、何度もぶつかった。そんな一匹狼状態を見かねた安倍さん
が、ミキティを思いっ切りひっぱたいた事があって」

「え?」

「うん、安倍さんも泣きながらミキティのことを坦々と諭してね。その事があってから、
はっきりと変わったんだ」

「安倍さんが・・・・」

「そう。安倍さんがうちら後輩達に指導してくれる事って、本当に愛が感じられるんだ。
それがミキティにも伝わったんだろうね」

「・・・・・愛」
707 名前:Usual days 投稿日:2006/05/14(日) 21:15
「そう。それからは、自分よりもまず娘。の事を考えてくれるようになってね、特にサブ
リーダーになってからは、本当に頼れるようになったし、何て言ったらいいんだろ・・・
まるで母親のような細かな気遣いをしてくれるんだ」

「そうだったんですか」

「小春はさ、ミキティが最愛の彼女から突然こんな事を打ち明けられて、本当に
何も感じないと思うか?」

「・・・そうですよね、そんな訳・・・・あぁ・・・・・・吉澤さんも・・・・」

「ん?・・・あ、麻琴の事なら知ってたから」

「えぇ?」

「態度がおかしかったから、締め上げて吐かせた」

「・・・・・・な」

「だけどさ、紺野は真面目だから、恐らく事務所との約束を守ってミキティにさえ
今までこの事は話していなかったんだろうね」

「・・・・そんな・・・藤本さん、かわいそう」
708 名前:Usual days 投稿日:2006/05/14(日) 21:16
「うん・・・紺野だって悩んだろうし辛かったと思う。でもさ、ミキティは一番年上
な訳だし・・・それに今、サブリーダーがみんなの前で泣いてしまったら、余計に
メンバーが動揺するだろ?」

「そこまで・・・」

「ここはね、彼女が辛い時や悲しい時、悔しい時に泣くことができる唯一の場所
なんだ。・・・・紺野の胸以外でね・・・・」

「あの・・・吉澤さん・・・」

「・・・・ん?」

「すみませんでした。・・・そんなの知らなくて・・・やっぱり、小春の大好きな藤本さんでした」

私が謝ると、吉澤さんは頭をグリグリしてくれて。

「よし、戻ろうか」

「はい」

↓ボタンを押して上がってきたエレベーターの扉が開くと、降りてきたのは・・・・・
709 名前:Usual days 投稿日:2006/05/14(日) 21:21
「あ、紺野さん!」

「・・・・います?」

「うん、いつものとこに・・・」

「あ・・・あの・・・」

私が言いかけると、ふわっと紺野さんに抱き締められて。

その柔らかな温もりを感じた途端に涙が溢れてきた。

これが・・・・これが紺野さんの優しさなんだ・・・

私が落ち着くまで暫く背中をポンポンしてくれて。

そして、ふわっと優しく微笑むと、風の中へ消えて行った。

「ほら・・・・」

吉澤さんに促されてエレベーターに乗り込む。

扉が閉まる瞬間、風の中に藤本さんの声が響いた。


「紺ちゃ〜〜ん・・・うっ・・・ぅわぁぁぁぁ〜〜!」

710 名前:たまえす 投稿日:2006/05/14(日) 21:28
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
711 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/05/14(日) 21:38
たまえすさん 更新乙です。初めてリアル更新に出くわしました。
 
今回は多くは書きません。メル欄にて絶叫させて下さい

次回更新をお待ちしています。失礼しました
712 名前:Usual days 投稿日:2006/05/15(月) 20:23
知らなかった。

いや、気付かなかった。

全くそんな素振りも見せなかった紺ちゃん。

突然メンバーの前で伝えられた二人の告白。

あまりのショックに噴き出して来る涙をグッと堪えて平静を装いつつ部屋を
出ると、屋上へ駆け上がる。

いつものように、ずらっと立ち並ぶ空調機の谷間のブロックに腰かけた途端、
悔しさが爆発した。

「うわ〜〜っ・・・うっ・・・エグッ・・・うぅ・・・いやぁぁ〜〜〜!」

どうして紺ちゃんのS.O.S.を見逃しちゃったんだろう…

卒業だけならまだしも、お仕事を辞めちゃうだなんて。

あんなに一緒にいたのに、全部解っていたつもりだったのに…

全然気付かなかったなんて。
713 名前:Usual days 投稿日:2006/05/15(月) 20:24
・・・紺野の心の叫びは小さいよ。そんな事、藤本の方が良く知ってるはずだべさ・・・

あんなに注意されたのに。

安倍さん・・・美貴は結局、最後まで紺ちゃんのことが分からなかったみたいです。

もしかしたら、ずっと美貴に助けを求めていたのかもしれないと思うと、本当に遣り切れない。

こんなに落ち込んだのって始めてかも。

もう立ち直れないかもしれない。

自分の無力さに、やり所の無い悔しさに。

感情のほとばしる勢いに任せて泣き叫ぶ。

今まで随分泣いたけれど、今日は涙が枯れるまで泣けそう・・・・

何だかちっちゃい子供みたい。

こんなに泣いたら声が出なくなっちゃうかな・・・

もう、今日の仕事なんてどうでもいいや・・・
714 名前:Usual days 投稿日:2006/05/15(月) 20:25
・・・コツ・・・コツ・・・コツ・・・コツ・・・

ギクッ!

風の音に紛れて近付いてくる靴音に気付いて、慌てて息を潜める。

・・・ったく誰だよ、今日くらい気が済むまで泣かせろよ・・・

・・・コツ・・・・コツ。

足音が美貴の前で止まった。

「・・・美貴ちゃん」


・・・・・え?

優しく響いた聞き覚えのある声に、思わず立ち上がる。

静かに微笑みを湛えたその表情を見た途端、訳がわからなくなった。

「紺ちゃ〜〜ん・・・うっ・・・ぅわぁぁぁぁ〜〜!」
715 名前:Usual days 投稿日:2006/05/15(月) 20:27
・・・     ・・・     ・・・     ・・・     ・・・

落ち付いてきた小春をそっと引き離して微笑み掛ける。

涙で濡れた頬がフッと緩んだのを確認すると、小春を吉澤さんに預けてもう一つ聞こえる
泣き声の発生源へ向かう。

悩んで悩んで・・・・結局言い出せないままこの日を迎えてしまった。

これが、私にあんなに愛をくれた美貴ちゃんに対する仕打ち?

許してなんて言えない。

ただ、美貴ちゃんのせいじゃないってことは分かってほしい。

立ち並ぶ熱交換器の間に分け入ると、やはりそこには小さくなって震えている美貴ちゃんの姿。

「美貴ちゃん」

私の声にふらっと立ち上がった美貴ちゃんの顔は既に涙でボロボロになっていて。

ヨロヨロと私に縋り付くと、思いっ切り泣き崩れた。
716 名前:Usual days 投稿日:2006/05/15(月) 20:29
いつまでも激しくむせび泣く美貴ちゃんをしっかりと抱き締める。

「・・・ごめん・・・・ごめんね美貴ちゃん」

「・・・ウグッ・・・ック・・・ヒック・・・ウゥゥ・・・ック・・・エグッ・・」

泣き続ける美貴ちゃんに、前から思い続けてきた私の夢のこと、自分の資質と
今の現状を考えた時、私の居場所はここじゃないんだって感じていた事。

そして、ある出来事がきっかけとなり辞める決心に至った事を全て話した。

「・・・うぐっ・・・うっ・・・っく・・・わかった・・・・ご・・・っく
・・・ごめんね・・・紺ちゃん」

「どうして美貴ちゃんが謝るの?・・・悪いのは私だから・・・」

「・・・エグッ・・・今まで気付いてあげれなかった・・・うぅぅ・・・美貴が・・・・
・・ック・・・美貴がもっとしっかり・・・」

「ううん、美貴ちゃんは何にも悪くないもん」

もっとちゃんと話したかったけれど、独りで考えさせてほしいと肩を落としたまま
去って行く美貴ちゃんの後ろ姿を、私は見送るしかなかった。
717 名前:たまえす 投稿日:2006/05/15(月) 20:31
>>711 名無し読者@446 様

リアルタイムありがとうございます。
なんだか更に畳み掛けているようですみません。


本日はここまでです。それでは失礼致しました。
718 名前:Usual days 投稿日:2006/05/16(火) 22:12
一体、何から考えたらいいんだろ。

頭の中は混乱して・・・・

心の中は動揺して。

でも、もう決まってしまったこと。

いまさら美貴がどう頑張ったって覆るものじゃない。

美貴よりも・・・・夢を選んだってこと・・・だよね。

辞めるってことは、東京にもいられなくなるって分かってたはずだもん。

女の子同士の恋愛を選んでしまった時から、いつかは別れが来るっていう不安が
ずっと付きまとっていた。

そっか。

彼氏ができましたって告白されるよりはまだマシかもね。

またぶわっと視界が奪われた。

・・・・おいおい、まだ出てくるのか?

一体、今日1日で美貴の涙は何リットル出てきたんだろ。
719 名前:Usual days 投稿日:2006/05/16(火) 22:13
これだけ出たら、目の下のプックリもちっとはちっちゃくなるかな。

紺ちゃんだって随分悩んだに違いない。

苦しんで苦しんで考え抜いて出した結論だったら、紺ちゃんの性格なら絶対に
後へは引かない。

もしこのまま美貴が未練を引きずっていたら余計に紺ちゃんを苦しめることになるだろう。

♪〜

・・・・ん?

・・・あ、メール・・・

そのとき、初めて自分が玄関にヘタリ込んでいたことに気付いた。

そう言えば・・・・どうやって家まで帰って来たのか覚えてないや。

気怠い身体を無理矢理リビングまで運んで、携帯を開く。
720 名前:Usual days 投稿日:2006/05/16(火) 22:15
メール受信:亜弥ちゃん
件名:しっかりしろ!
本文:今、紺ちゃんのこと聞いた。
   たん、大丈夫?
   お願いだから絶対に変な事
   とか考えるんじゃねーぞ。
   わかったらすぐ返事を頂戴!


はぁ?

・・・・・んだよ、変な事って。

美貴が飛び降りるとでも思ったのか?

・・・・・・痛そうだもんなぁ。

まぁ、確かにそんな精神状態には違いないけれど・・・・ここで死んだって、紺ちゃんを
余計に苦しめるだけじゃん。

♪〜

・・・・ん?

メール受信:亜弥ちゃん
件名:今何処?
本文:た〜ん、お願いだから
   早まらないで!    
   どこにいるの?
721 名前:Usual days 投稿日:2006/05/16(火) 22:17
・・・うわっ・・・早いよ亜弥ちゃん、まぁ心配してくれるのは嬉しいけどさぁ・・・

こいつ、本気で美貴が自殺すると思ってやがる。

このまま放っておいたらマジで警察に保護依頼しそうなんで、しぶしぶ返信する。

送信メール:亜弥ちゃん
件名:Re:今何処?
本文:家にいます。
   おかげさまで何とか生きてるし
   死にはしないから心配すんな。
    
・・・・・ピッ・・・・と。

♪〜

は?

送信して携帯を閉じる前に、もう着信。

メール受信:亜弥ちゃん
件名:Re:RE今何処?
本文:1人でヤバそうだったらいつ
   でも呼んで!すぐ行くから。


恋敵がいなくなるんだから喜んでもおかしくないのに、本気で美貴のことを心配して
くれてる亜弥ちゃんの気持ちが嬉しい。
722 名前:Usual days 投稿日:2006/05/16(火) 22:18
ありがとって送信して、携帯を閉じる。

・・・・・・・・ん?

ちょっと待て、あいつ誰に聞いたんだ?

今日聞いたのは娘。だけで、後日公式発表があるまでは厳しく箝口令が敷かれ
ているはずなのに。

でも結果的に亜弥ちゃんのメールが、絶妙なタイミングで美貴の意識を最悪の
状態から救い出してくれる結果となった。

まだ・・・心配してくれる人がいる・・・

・・・・お風呂入らなきゃ。

お湯に浸かって張りつめていたものが幾らか和らいだら、また涙が溢れて来た。

紺ちゃんの将来の夢のために、美貴が出来る事って何だろう。

大好きな紺ちゃんのためならば、やっぱここは喜んでこの身を引くしかないよね。

紺ちゃんが何の心残りも無く卒業できるように、自分の夢に向かって真っ直ぐ
進めるように笑顔で送り出してあげなくちゃ。
723 名前:Usual days 投稿日:2006/05/16(火) 22:20
お風呂から上がって着替えを出していないのに気付いてそのまま部屋へ。

・・・ペッタンペッタン・・・

自分の下着を出した後、何気なく紺ちゃんの引き出しを開けてみる。

左側にはパジャマと、着替え用のシャツやらパンツがあって。

右側には下着が。

お仕事用のベージュ以外は殆ど大好きなピンク色で綺麗にBOXに区分けされて整理されている。

その中からブラを一つ手に取る。

細かい綺麗なレースの刺繍に縁取られた淡いピンクの可愛いやつ。

これ、美貴と一緒に買いに行ったときの・・・ 

下着のおしゃれなんて全然気にしていなかった紺ちゃんに、美貴が選んで買ってあげたもの。

試着だけで凄く恥ずかしがって。

狭いフィッティング・ルームに無理矢理一緒に入って。

着け終わったら、紺ちゃんの肌もピンクになってたっけ。

・・・紺ちゃん・・・

やばい、また涙が出てきやがった。
724 名前:たまえす 投稿日:2006/05/16(火) 22:27
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
725 名前:たまえす 投稿日:2006/05/17(水) 22:02
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