吉澤さん絡みの短編〜中編

1 名前: 投稿日:2005/10/16(日) 02:01
初めまして。
みなさんの素敵な小説を見て、自分も書きたくなっちゃいました。
Q&Aには目を通しましたが、ド素人なので間違いが色々あるかもしれません。
そのときはビシバシお願いします。

一発目、超短いです。w
2 名前: 投稿日:2005/10/16(日) 02:02
ある夏の日々


ざば、と湯船に頭を沈めてみる。
一瞬リゾート地のプールに飛び込んだような錯覚を起こした。
顔を上げれば、いつもの風呂場だったけど。

翌日、日曜の11時頃、彼女の家に向かった。
普通のマンションの4階、1LDK。
普段から綺麗にしてるんだろうな、と思わせるような。
生活感はあるけど、すっきりとした、この部屋に来るのは初めてだった。

迷わなかった?とか、暑かったでしょ?とか、
そんな会話をして、彼女はキッチンに立った。
3 名前:ある夏の日々 投稿日:2005/10/16(日) 02:04
しばらく一人でテレビを見てた。

すると、パスタとサラダのランチが。うまそうだった。

「「いただきますっ」」

美味かった。
素直に感想を言うと、彼女はホッとしたような表情をした。
また作ってあげるね、と言ってくれた。

片づけをすませて、二人でソファでくつろぐ。
特に何もすることは無いけど、二人でいる空間が心地よかった。

「あ、そーだ」

俺はバッグのポケットにしまっておいたライブのチケットを持って、
彼女の横にダイブ。

「なになに?」

彼女は目を輝かせて、…それでもやっぱり大人の女性の雰囲気を漂わせながら言った。

簡単に説明をして、一緒に行かない?と言うと、喜んで賛成してくれた。

それから一週間、彼女の家に泊まった。
4 名前:ある夏の日々 投稿日:2005/10/16(日) 02:05
日曜は、ただダラダラ過ごして。
月曜も、やっぱりダラダラ過ごした。
火曜は、買い物にでかけた。色違いの携帯ストラップを買った。
水曜は、彼女の赤いGOLFでドライブをした。
金曜は、二人で一つになった。手をつないで眠りについた。
土曜は、目を覚ますと彼女はもうとっくに起きてたみたいで。
    ちょっと不機嫌な顔をしてた。
    夜になって、近くの屋外プールに忍びこんだ。
    Tシャツを脱いで、プールに飛び込む。
    プールサイドで見ている彼女に水をかけてやった。
    ちょっとムキになってやり返してくる。
    ひとしきりはしゃいで、服を乾かしながらなんとなく話してた。

5 名前:ある夏の日々 投稿日:2005/10/16(日) 02:06
それから2週間後、ライブ当日。
彼女は仕事がちょっとあったみたいで、遅れて来るとメールがあった。
先に会場に入る。

アーティストが出てきて、曲が始まった。
俺もみんなと同じように左手をあげて、ライブを聞いてた。

やっぱり一人じゃつまんねーや。
・・・・手、疲れてきたな。

すると右隣に彼女が来た。
媚びない上目遣いで、微笑む。
テンション急上昇、左手も急上昇でノリノリ。

楽しー!
6 名前:ある夏の日々 投稿日:2005/10/16(日) 02:10
でも、聴いてるうちに切なくなってきた。

夏が終われば、自分は生徒で、彼女は先生で。

初めて、放課後の教室でキスしたことも、

彼女のちょっと黒い肌が、とても滑らかで心地よいことも、

なんだかんだで彼女がいれば、実際やっぱり楽しかったことも、

脳のファイルにはきっちりインプットされてるんだけど。


彼女はどうだろう。

頬を生暖かいものが伝わった。
ひとすじ。ふたすじ。

俺の右手を彼女がそっと握る。

「好きよ。」

それだけで心が満たされるって、単純かなぁ?
7 名前: 投稿日:2005/10/16(日) 02:12
すいません最初に書き忘れました。

自分の小説、性別めちゃくちゃです。

しかもコレ、カプなんでもいいじゃん…ってゆーorz

以上一発目でした。
8 名前: 投稿日:2005/10/16(日) 02:13
あぅ、また書き忘れが。

一応いしよしです。

すんません以後気をつけます。
9 名前: 投稿日:2005/10/16(日) 02:15
書き忘れ第二弾。
言ったそばから…。
ほんとにすいません。
元ネタありです。
10 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/16(日) 14:04
元ネタわかったかも PV?

面白かったよー。がんばって!
11 名前: 投稿日:2005/10/16(日) 22:19
>>10
うわ!レス嬉しい!

そうですPVです。
頑張ります!
12 名前: 投稿日:2005/10/16(日) 23:16
ちょっとだけ書き溜めていたのがあるので、
調子に乗って更新します。

吉亀です。
13 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:16

絵里と付き合い始めて、もうすぐ3ヶ月が経つ。

3コ年下で高校2年の彼女は、最近髪を切ってますますかわいくなった。
それに、ちょっと色気もでてきた感じ。


3コ下の彼女なんて、よっすぃー、ロリコンだったの?
フットサルサークルのマネージャーである石川に言われた。

よっちゃんさん最近オヤジ化進行してない?
中学からの腐れ縁でバイト先も同じ、美貴にも言われた。

・・・・失礼な。


14 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:17

土曜日、バイトが入ってなかったから絵里を家に呼んだ。


なんでこいつ、さっきから怒ってんだろ。
うっすらとグロスが塗られている、アヒル口がとがったまんまだ。

うちなんかしたっけ?

ベッドに腰掛けている絵里を覗き込む。

15 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:18

「どした?」
「べつに。」

「なに怒ってんの?」
「怒ってなんかないもん」

「怒ってんじゃん」
「怒ってない」

「じゃあなんで」
「なんでもないもん」

うーん・・・・手ごわい。

16 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:19
「絵里」
「・・・・・・・・」

シカトかよ。

「絵里、おいで」

自分が腰掛けているソファに絵里を座らせようと思って。
そしたらイチャイチャできるじゃん。

でも、相変わらず、アヒル口は尖ったままで。
結局こっちに来てくれなかった。

17 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:21

しばらく黙っていると、絵里が突然口を開く。

「なんで、吉澤さんは」
「その呼び方やめろよ」

「・・・・・ひーちゃんは、絵里になにもしないの?」
「・・・・・は?」

ひーちゃんとか初めて呼ばれたぞ?

その後の発言の方が重要っつーか意味深だけど。



「だから、キス、とかはするけど、その・・・・」

真っ赤になって俯いてしまった。

ああ、そーゆうコトか。

18 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:23

そりゃあうちだってしたいよ。
でも、絵里はなんか、壊れちゃいそうだから。

ゆっくり、慎重に進めていくのも悪くないな、とか思ってたわけで。



「絵里は、したいの?」

絵里の隣に腰掛ける。

ストレートな質問に、ますます赤くなってしまった。
そんな絵里に構わず、話し続ける。

「うちはさ、絵里が大事だから、
あんまり急いでそーゆうことするの、やめとこうと思って。」

「じゃあ今までの人とはすぐそーゆうことしてたの?」

嫉妬むき出しの猫目が俺を見上げる。
見たこともない今までの女に嫉妬する絵里が、えらく愛しい。

そんなことを考えていると、ふと絵里の顔が近づいて。

19 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:26

ちゅ。

ちゅー。

ちゅーーーーーーーーーーーーーーーーー。


俺の首に両手を巻きつけて、不器用に唇を押し付けてきた。
そのまま体重をかけられ、押し倒される形に。

おいおいおい、ベッドの上でこのシチュエーションはやばくないか?
20 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:27

絵里は構わず唇を押し付けてくる。
自分から舌を絡める勇気は、まだ無いようだ。

こんなに大胆な事、してるのに。

そっと絵里の口内に舌を入れる。

一瞬絵里の体が硬直したが、すぐに応えてくれる。
二人の唾液が絡まる音が、部屋に響く。

「・・・・ん、ぅ・・・・・・・」

まだ、上手く息継ぎができないのだろう。
キスしかしていないのに、絵里の呼吸はどんどん荒くなっていく。

うちの理性も、飛んでいく。

21 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/16(日) 23:28
短いですけど、今日はここまでです。

ミス発生>>19
「俺の首に〜」×
「うちの首に〜」○

脳内変換お願いしますorz
22 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/17(月) 00:12
おぉー甘エロな感じでグッドです。拗ね亀かわいいー。
23 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 10:50
>>22
ありがとうございます!

こっから、結構エロです。
24 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 10:52

絵里の軽い体と自分の体を入れ替えて、絵里を下にする。

唇を離すと、切なく潤んだ目が見上げている。
絵里のグロスが付いて、唇がペタペタした。


「・・・・いい?」


その意味はすぐにわかったようで、コクリと頷いた。

もう一度口づける。

深く、深く。

服の上から、形の良い胸を優しく揉む。

さっきのように、どんどん呼吸が荒くなる。

25 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 10:54

我慢できなくなって、服の下に手を入れ、背中にあるホックを外した。
初めて、絵里の胸を直に触る。


柔らかくて、温かい。


わざと中心の突起を避けて、揉みしだく。

いきなり中心を指で弾く。

「んっ」

ビクンと震える絵里の腰。

唇を首筋に移す。

軽く口づけて、ついばむ。

舐める。
ついばむ。
吸う。
舐める。

ランダムにそれらを混ぜあわせる。

絵里の口から、切なく湿った吐息が溢れだす。
両手は、うちの金に近い髪をぐしゃぐしゃとかき混ぜる。

26 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 10:56

ゆっくりと唇を下に持っていく。


「はぁんっ」


胸の突起に到着したとき、絵里の声が大きくなった。

ここ、気持ちいいんだ。

でも、焦らす。

まわりを舐める。
そして、時々、口に含む。

27 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 10:57

その刺激がたまらないようで、絵里の腰が自然と動き出す。

突起を甘噛みすると、切なげに眉を寄せる。

右手でスカートをめくり、ショーツの上から絵里に触る。


「ひぁっ」


もうそこはすでにじっとりを濡れていて、うちの体を熱くさせた。

一気にショーツを脱がせ、それを観察する。

28 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 11:00

「見ないで・・・・」

「綺麗だよ」


どんどん蜜が溢れてくる。
その蜜をこぼさないように、そっと舌ですくう。


「ぁっ」


あからさまな反応が返ってきた。


「きたないよぉ・・・・」

「ん、絵里の、甘いよ」


ピチャピチャと音を立てて、蜜を舐める。

絵里は、恥ずかしいのか、両手で顔を覆っている。

そのくせ、腰は刺激を求めるように動き続けている。

29 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 11:01

ぷっくりとした蕾に口づける。


「んっ」


舐める。
ついばむ。
吸う。
舐める。


「ぁっ・・・・あん・・・・んっ、ぅ・・・・」


さっきと同じように、でも、優しく。

絵里が、壊れてしまわないように。



30 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 11:02

もう一度絵里に口づける。


「へんなあじがする」

「甘いだろ?」

「ん・・・・ちょっと。」

「指、入れるよ?」


コクリと頷く。
もう十分に潤ったそこは、すんなりとうちの中指を受け入れた。

31 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 11:05

「く、あぁんっ」


あ、しまった。


「痛い?」

「ん・・・・・・だいじょ、ぶ・・・・・・」


潤んだ瞳がうちを見つめる。


「動かすよ・・・・・・」

「うん・・・・・・」
32 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 11:07

ゆっくりと中をかきまぜる。


「はぁ、ん、ぁ・・・・んっ・・・・」


甘い吐息が耳にかかる。

声が出るのが恥ずかしいのか、絵里がうちの耳を噛みはじめた。

これ以上続くと、うちがやばい。

中指を曲げて、一番感じるであろう所を押す。


「ぁあんっ!」


一瞬ビクっと体を震わせて、うちの背中にまわしていた腕の力が抜ける。

・・・・・・・まさか、もう?

33 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 11:08

「頭の中が、・・・・まっしろになった・・・・」


息も絶え絶えに、そうつぶやいた。


「大丈夫?」

「うん。」


絵里の額にキスを落とすと、くすぐったそうに笑う。
かわいいなぁ。

ぎゅ、っと抱きしめると、互いの心音が心地よく響きあう。

34 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 11:09

「ね」
「ん?」


「絵里にも教えて?」
「は?」


「だから、・・・・・・・気持ちよく、なってほしいの」



今日の彼女は、大胆すぎる。



3コ下の彼女に襲われるってゆーのも、悪くない。

ただし、教えるのはもうちょっと先かな。



おわり。
35 名前:大胆な彼女 投稿日:2005/10/17(月) 11:11
以上です。

エロ、難しいorz
36 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/17(月) 15:27
かわいいっす(*´Д`*)
37 名前: 投稿日:2005/10/17(月) 23:20
>>36
ありがとうございます!レス嬉しい(^〜^*)

書き溜めが結構あるので、
ぱぱぱーっと更新しちゃいます。

読んでいただけると、嬉しいです(´▽`)
38 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:22
◇◇クリスマスプレゼント◇◇



俺は、吉澤ひとみ。

埼玉生まれバスケ育ち。

アホそうな奴はだいたい友達。


なんつって。

39 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:22

生まれた時に、あんまりにも目がデカかったから親父がこんな名前つけやがった。
この名前のせいで、小学校の時はよくからかわれてて。
でも、同じ塾に通ってた1コ上の女の子が、いつも守ってくれた。

あのときから、決めてたんだ。


今度は俺が彼女を守る、って。

40 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:24

中学校は親父がうるさかったから、私立の男子校に行った。
本当は彼女と同じ、地元の中学に行きたかったんだけど。

中学の間に、彼女より小さかった俺の身長は30センチ近く伸びた。

高校は、親父と取っ組み合いのケンカをして共学の朝倉学園に行かせてもらった。

彼女もココ受けたはずだ!
という、根拠の無い自信を持って。。。。。

41 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:26
「あの、初めて見たときからずっと好きでした!
あたしと付き合ってください!」

・・・・・またか。

こいつは、俺の何を知ってるんだろう。
顔?身長?バスケする姿?

「ごめん。好きな人がいるから。」

42 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:27

最初は嬉しかったけど、今となっては面倒なだけだ。
俺にはずっと想い続けている彼女がいる。

高校に入ってから、まだ本人には会えていない。
本当にこの学校にいるのかさえ、不安になってきた。
43 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:27

俺は高校でももちろんバスケ部に入った。

中学の時の急激な身長の伸びで、ガードからフォワード、
フォワードからセンター、と全部のポジションを経験した俺は、
新入生ながら即ユニホームをもらえた。

でも、チーム自体は強くない。
だから今日も練習は休みだった。
44 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:28

練習が休みなのは悪くないけど、この時間の電車混むんだよな。

この間なんか、へんなオバサンに抱きつかれたし。
こーゆう時、女の子は大変だなー。
痴漢とか、多いじゃん。最近。
45 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:29

と、思ったそばから何やら不審な動きのバーコード頭。
そいつのナナメ前では黒髪ストレートの女子高生・・・・・・・
あの制服、朝丘女子だっけ?

すげー。頭いいしお嬢サマじゃん。

そんな場合じゃねーな。助けなきゃ。
いやでも勘違いだったらカッコわりーから、もうちょっと観察。

女の子は、ずっと俯いたまま・・・・・・・。
痴漢だ、あのバーコード。

あーでも勘違いだったら・・・・・
なんかすげぇ怖い人だったら嫌だしな・・・・・。
くそ、なんてヘタレなんだ俺は。
46 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:30

よし、行け、俺。

・・・・突撃!


「なにやってんだよ」

バーコードの手首をつかんで高く掲げ、声を低くしてそいつを見下ろす。

「な、なんだ君は」

「しらばっくれんなよ!今触ってただろ!」

「勘違いだろう、私の右手はつり革につかまっていたし、
左手はカバンを持っていたんだよ。
迷惑なことを言わないでくれ」

「・・・・・すいません」

しまった・・・・orz
47 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:31

家に帰ってもずっと凹んでた。
カッコ悪すぎだろ、俺。

・・・・・エロ本でも見るか。
ありきたりにベッドの下に隠してあったエロ本を取り出そうとしたとき、

「ひとみー電話よー」

お袋の声が聞こえた。びくっと手を引っ込める。
カッコわりー。

「だれから?」
「石川さんとこの梨華ちゃん」

心臓が飛び出るかと思った。

エロ本見てなくてよかった・・・・・・・なんとなく。
48 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:32

お袋から子機を受け取り、そっと耳にあてる。

「・・・・もしもし」
『あ、もしもし、ひーちゃん?あたし、梨華、わかる?』
「あー。ひさしぶり。」

ぶっきらぼうな言い方になってしまう。小学校から進歩ねーな、俺。

『今日助けてくれようとしたでしょ?そのお礼を言おうと思って。』
「へ?」
49 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:34

『夕方、電車で。』
「うぇ?!あれ梨・・・・石川さんだったの?!」

『そうだよ。ひーちゃん気付いてなかったんだぁ。ていうか何よ、石川さんって』
「いや、まぁ・・・・・。
でも、お礼てって・・・・ただの勘違いだったし」

『ううん、あのおじさん、いつもあたしの後ろに立つの。
 だからもしかしたら、いつか触られたりするかも、って怖かったの』
「マジで?
 俺あん時死ぬほど恥ずかしかったよ・・・・」

『ふふ、でも、嬉しかったよ』

電話越しに笑う声がくすぐったい。
頬が熱くなっていくのがわかった。
50 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:35

「石川さんって、朝丘女子だったんだ。」
『そうよ、頑張って勉強したの。
 それよりなんでその呼び方なのよー』

「いいじゃん別に。つーかひーちゃんって呼ぶのやめろよなー」
『なんで?いいじゃない可愛いんだから』

「かっ・・・・?!」

あー俺今ぜったい顔真っ赤だよ・・・・・。可愛いとか言うなよなー。
だいたいオメーが可愛いすぎるんだ!!
51 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:36

『ね、ひーちゃんいつもあの電車なの?』
「あー、昨日は部活無かったから。部活無い日はあの時間だよ」

『じゃあまた会えるかもね♪』
「う、うん」

『また会おうね♪』
「う、ん。じゃあもう俺寝るから!じゃーな!」

『え?もう?まだ9時よ?』
「・・・・・・寝る準備をする」

『変なひーちゃん。じゃあまた、ね。おやすみ』
「ん。」
52 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:37

うぉーマジ緊張した!死ぬ!緊張しすぎて死ぬ!!

ていうか朝丘かよ。同じ高校だと思ってたのに・・・・・。
もう泣きそう。

・・・・エロ本でも見るか。

「ひとみーお風呂入っちゃいなさーい」

慌ててエロ本を戻したときに手の甲を打った。
いってー。
またお袋かよ。

「あとで入る」

なんでいっつも邪魔すんだよー。
53 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:37

それからしばらくは部活があった。
1ヶ月後に新人戦、その1ヶ月半後には冬の選抜予選が控えていたからだ。

当然、彼女に会えるわけもなく。

冬の選抜予選では2回戦であっさり負けた。

そりゃあ試合前の2,3ヶ月だけ一生懸命やったって無理っすよ。
強いとこは毎日やってんだから。

負けて号泣する寺田先輩に言ってやりたかったけど、我慢した。
54 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:38

12月に入り、街はすっかりクリスマスモード。
俺には関係無いんだけどね。

こんな時期だからだろうか、焦ったように立て続けに3人にコクハクされた。

街の浮かれ気分に乗せられて、OKしてしまおうかと思ったけど、やめた。

記念すべき初彼女だから。
半端な気持ちじゃ嫌だった。


・・・・ん?別にこれはヘタレじゃないよな?
55 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:39

相変わらず混んでいる電車に揺られていると、下半身に違和感が。

う・・・・・・まじっすか。

なんでそんなとこ触ってるんすか。
この間のオバサンじゃん。
気持ち悪いっすから。
すりすりしないでください。

でも、こーゆう時って何も言えなくなるもんなんだ・・・・・・。
マジで気持ち悪い。

・・・・・・・やっぱり俺はヘタレなのか?orz
56 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:40

「ちょっとオバサン!なにやってるのよ!」

アニメ声にはっとして顔を上げると、
浅黒い肌のすんごい美人な女子高生。

また、彼女に守られたんだ、俺。

57 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:40

それからどういう展開だったか全然覚えてない。

覚えてないけど、なぜか駅前のスタバにいる。

目の前で彼女が微笑んでいる。

チャンスか?これはチャンスなのか?

・・・・・・・チャンスだな!!チャンスだよな!!!
言ってまえ!!好きやと言ってまえ!!!
58 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:42

「い、しかわ、さん」
「なぁに?」

「あー・・・・・えっと・・・・・s・・・」
「ん?」

「s・・・・・・」
「どうしたの?スースーするの?」

覗き込んじゃダメです。俺の理性がダメです。
59 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:42

「すぁっぷ!!
携帯の番号とアドレス教えて!」
俺やっぱヘタレだ・・・・・orz

「すぁっぷ、ってなによー」
クスクス笑いながら、カバンから携帯を取り出した。
ピンクか・・・・・・・。
60 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:43

「赤外線、できる?」

上目遣いは反則っす。

「あ、うん」

携帯どうしをくっつけるように近づけると、彼女の顔も自然と近くなってしまうわけで。

顔を上げることができなかったから、液晶画面とにらめっこしていた。

61 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:43

それから頻繁にメールをするようになって、時々電話もして、
電車で会った時はずっと話していた。
本当にうれしくて、クリスマスイブには弟たちにプレゼントをあげた。

クリスマス?くりすます?くりす・・・・・

ちょっと待て馬鹿だ俺!!!

弟にプレゼントなんかあげてる場合じゃねー!!!

りりり梨華ちゃん!!!プレゼント!!!梨華ちゃん!!!!
62 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:44

高校の入学祝いに買ってもらったBMXにまたがって、
アクセサリーショップへ。

彼女が好きそうなものを選び・・・・・・・たいんだけど好みがわからない。
店員さんに相談して、小ぶりのハートのトップがついたネックレスにした。

うん。いいかも。似合いそう。

彼女にあげるんですか?
とか聞かれて、あからさまに赤くなる俺。
違うけど、ね。

ラッピングしてもらったそいつをスタジャンのポケットに入れてBMX鬼漕ぎ。
63 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:45

・・・・・・・あ、家、どこだっけ?

携帯を取り出し、リダイヤルボタン。
電話は梨華ちゃんにしかしないからなぁ♪

「なんやぁ吉澤―」

なんでお前が出るんだよ!!
64 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:46

あぁ・・・・・・・昨日部活のことで寺田先輩に電話したんだ。

しまった。俺としたことが。

気をとりなおして電話帳を開く。
一度咳払いをしてから、発信。
65 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:46

「もしもし」
『もしもし、ひーちゃん?』

「あのさ、梨華ちゃんの家ってどこ?」
『えっ?・・・・いきなり?』

笑ってる。笑う所じゃないんだけどなー。

「今、駅にいるんだけど。」
『ほんと?あたしも今駅に向かってるところ』

「まじで?」
『うん。あっ、ひーちゃん見つけた』

「え、どこ?どこ?」
『ここー』
66 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:47

俺の真後ろで、真っ白いマフラーと茶色のコート、
淡いピンクのスカートとベージュのスウェードブーツを履いた彼女が笑っていた。

その姿がかわいすぎて泣きそうな俺。

「これ、あげようと思って」

彼女が俺に紙袋を渡した。
え、コレって・・・・・?
67 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:48

「クリスマスプレゼント。あけてみて」

女神かよ!って思うくらいの笑顔で、彼女は言った。

紙袋の中から、クッキーとATMOSのニットキャップが出てきた。
俺これマジで欲しかったんだ!!!!

「あ、ありがと」

感激と驚きでうまく喋れなかったけど、気持ちは伝わったかな。

「どういたしまして」

彼女はにこにこ笑顔。
68 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:49

あ、俺も渡さなきゃ!
感激のあまり忘れるとこだった。あぶねーあぶねー。

「これ・・・・・・・」

スタジャンのポケットから小さな箱を取り出して、彼女に差し出す。

「ほんとに?!」

両手を口に当てて、典型的な女の子のポーズ。

他の奴がやるとサムいんだけど、彼女なら抜群に似合ってて可愛い。

「うん。気に入るかわかんないけど・・・・」

包装紙を破らないように、そっと開けて中を見たきり、彼女は顔を上げない。

気に入らなかった・・・・・?
69 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:50


「・・・・・っく・・・・・」


え、なんで?!
70 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:53
「あ、あの、梨華ちゃん・・・・?」

「・・・・・っ、ごめん・・・・・う、れし、くてっ・・・・・・」

「あの、どういたしましてなんだけど、泣かないでよ」

どうしていいかわからず、オロオロするばかり。

「っく・・・・・・あたし、ひ、ちゃん・・・・・・き・・・・・・」

「え、なに?」

「ひー、ちゃんが、・・・・・・すき・・・・・っく・・・・・・」

今、何と?
71 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:54

「え・・・・・・・?」

「ひーちゃんが、好き、なの。・・・・・・・ずっと前から好きだったの。」


涙でうるんだ瞳の彼女に、こんなことを言われるとは。

自分は世界一幸せ者だと思った。

同時に、抱きしめずにはいられなかった。

こんな気持ちになるのは、初めてだった。

梨華ちゃんいつの間にこんなにおっp・・・・・・すいません。
72 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:55

クリスマス一色の街はいつにも増して人通りが多かったけど、
そんなことは関係無い。

ただ、こうしたかった。

今にも消えてしまいそうな華奢な彼女を、この腕に閉じ込めてしまいたくて。
胸が、ほんとに、きゅうきゅう鳴いているように痛かった。
73 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:56

「お、俺も・・・・・ずっと梨華ちゃんが、好きだった。」

腕の中の彼女はすっかり泣きやんだみたいだったけど、
しばらく離したくなくて、彼女を感じていたくて、抱きしめる腕に力を込めた。

「ひーちゃ・・・・・くるし・・・・」
「わ、ごごごめん」

あわてて腕をほどく。

梨華ちゃん、顔が真っ赤だ。
たぶん、俺も。
74 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:56


「俺と、付き合ってください。」


「私でよければ。」


75 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:56

ぎこちなく手をつないで、イルミネーションで浮かれている街へ繰り出した。

サンタクロースは、最高のクリスマスプレゼントをくれた。

石川梨華という名前の。


・・・・なんつって。
76 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:57

「小学校の時さ、覚えてる?」
「なぁに?」

「俺が名前のことでからかわれてて、いつも梨華ちゃん守ってくれたじゃん」
「ふふ、覚えてる」

「だからさ、なんつーか・・・・・・・
俺が、今度は梨華ちゃんを守るっつーか・・・・・・・・」

恥ずかしすぎたから下を向いてると、頬と腕にやわらかい感触が。
77 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:59

もしかしてほっぺにチューってやつですか。
しかも、腕に当たってます・・・・・・・
梨華ちゃんのおっp・・・・・・すいません。

「ありがと」

出た、女神スマイル。

うおーーーーっっ!!!

って叫びたい気持ちを抑えて、
一生彼女を守っていく事を、サンタクロースに誓った。


あ、帰りにBMXとりに行かなきゃ。
駅前におきっぱだ。

・・・・・・・鍵かけといてよかった(´〜`;)
78 名前:クリスマスプレゼント 投稿日:2005/10/17(月) 23:59


おわり。


79 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/18(火) 21:14
とても良かったです。
いしよしには冬が似合う!
寺田たん萌え。
80 名前: 投稿日:2005/10/18(火) 22:11
>>79
ありがとうございます。

寺田たんちょい役で出ていただきましたw
81 名前: 投稿日:2005/10/18(火) 22:13
お気付きかもしれませんが、自分暇人ですw

ヘタレ大学生なので…。

またまたいしよし超短編、いきます(書きすぎ?汗
82 名前:Drag Star 投稿日:2005/10/18(火) 22:17

++Drag Star++

83 名前:Drag Star 投稿日:2005/10/18(火) 22:17

今日もドラッグスターに跨って、彼女の家を目指す。


最近、マフラーを変えた。
心地よい低音が胸に響く。


これから、彼女に会える。
今さらながら高鳴る鼓動。


リーバイスのヴィンテージデニムと、GDCのTシャツ。
お気に入りのドゥアラットのサングラスをかけて、足元はもちろんレッドウィング。


自分が、かっけー男に思えてきた。

84 名前:Drag Star 投稿日:2005/10/18(火) 22:18

3つ先の信号を右折すれば、マンションが見える。

−あの中に彼女がいる。

それだけで、灰色の四角い箱さえ愛しいと思える。

85 名前:Drag Star 投稿日:2005/10/18(火) 22:19

マンションの駐輪場に入り、ヘルメットを脱ぐ。
ミラーを覗いて、つぶれた髪を手グシで軽く整える。


入り口で1444を押す。

違った。これは銀行の暗証番号。

気を取り直して、804を押す。

「はーい」

相変わらず、頭に響く声だ。

「きたよ」
「はーい、開けるね」

自動ドアが開く。

エレベーターに乗って、8を押す。
86 名前:Drag Star 投稿日:2005/10/18(火) 22:20

今さらながら高鳴る鼓動。

彼女の家を訪ねる時は、いつもこうだ。

804の玄関前で、大きく深呼吸。


−ピンポーン−


ガチャリ。扉が開く。
87 名前:Drag Star 投稿日:2005/10/18(火) 22:21

黒目がちの澄んだ瞳。

艶っぽい唇。


くらくらする。


「いらっしゃい」



靴も脱がずに、細い腰ごと抱き寄せる。

何日ぶりだろう。



この抱き心地に、病み付きだ。





だから、今日もドラッグスターに跨って、彼女の家を目指す。
88 名前:Drag Star 投稿日:2005/10/18(火) 22:22

++おわり++
89 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/19(水) 22:04
読んでてめっちゃ楽しいです!!
続きも期待しておりますm(T▽T*m)
90 名前: 投稿日:2005/10/19(水) 23:53
>>89
恐縮です!!w

小説書くのが楽しくて大変です(意味不

なので、次は中編くらいのものにも挑戦してみようかな、と。

今回は短編ですが。

よかったら、読んでみてくださいm(_ _)m
91 名前: 投稿日:2005/10/19(水) 23:54
あああ!上げてしまったorz

すいません・・・・
92 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/19(水) 23:54


**吉澤君と石川先輩**

93 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/19(水) 23:55

それは私−石川梨華が、16歳の春のできごとだった。


桜の満開を少し過ぎた頃行われた入学式。
私は委員会決めのジャンケンで負けて、生徒会の役員に。
役員っていっても、新2年はほとんど雑用。

入学式当日、在校生は休み。
でも生徒会役員は全員出席しなきゃいけなくて。

生徒会の列の最後尾に並んで座り、ぼんやり式が進むのを眺めていた。
94 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/19(水) 23:56

1つしか違わないけど、新入生ってやっぱり若いなー
なんて考えながら、右横の新入生の列に目を移したとき。

列の中に王子様を見つけてしまった。

またサムいって言われちゃうかもしれないけど、
一番あてはまってるの。

王子様。

白い肌に、茶色がかった長めのサラサラヘア、すらっと伸びた手足。

何よりも、大きな瞳。

退屈そうにちょっとうつむく、綺麗な横顔に見とれた。



それが、彼と私の(一方的な)出会いだった。
95 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/19(水) 23:57

入学式から少し経って、彼がフットサル部に入ったことを知った。
同じクラスでフットサル部の人がいたから、友達と何人かで見に行ったりもした。


やっぱり、彼はそこでも王子様で。


長めだった髪をバッサリと切っていて、
それはそれでスポーツマンっぽくて素敵だった。

個人的には、長めの方が好きなんだけどね。


真剣にダッシュを繰り返す姿とか、

子犬みたいな笑顔で部の仲間とじゃれあう姿とか、

監督に怒られてシュンとなる姿とか。


彼の新しい表情を見つける度に、私の胸が切なく鳴いた。
96 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/19(水) 23:57

制服が夏服に変わる頃、
駅のホームで違う学校の女の子と喋っている彼を見かけた。

その子は、一目でわかるくらい、彼に恋していて。

顔が小さくて、可愛らしい子だった。




そんな状況でも、真新しい開襟シャツを着た彼に見惚れていた。
97 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/19(水) 23:58

「石川先輩」



夏休みに入るちょっと前、
スっと伸びた首から顔まで真っ赤になった王子様に声をかけられた。
時折気持ち良い風が吹く、渡り廊下で。

「あの、気が向いたらでいいんで」

そう言って、彼は携帯の番号とアドレスが書かれた小さなメモをくれた。

その後彼はすぐに走り去ってしまったけど、
私はしばらくそこに立ち尽くしていたと思う。

だって、あまりにも突然で。

あまりにも、嬉しくて。
98 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/19(水) 23:59

夏休みに入って、朝も昼も夜も、彼の部活の時間以外、ずっとメールのやりとりをした。

「よかったら、今度遊びに行きましょーよ」

そろそろ宿題を片付けないといけないかな、っていう時期に。
もちろん二つ返事でOKした。

あーでもない、こーでもないと相談して、
結局は、映画を見て、ランチして、お買い物っていうなんとも平凡なお出かけコース。

それでもやっぱり、気合は入るもので。
99 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:00

何着て行こう。
ピンクのスカートと、この前ママに買ってもらったミュールは決定。
上は・・・・・・・どうしよう。
露出度高めは良くないよね。
あ、私の方が年上だからちょっとお姉さんっぽい格好して行ったほうが良いのかな?

なんて、夜中に一人でファッションショーやったりして。
100 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:00

当日、駅で壁に寄りかかって立っていた彼は、いたってシンプルな服装。

きれいなブルーのVネックTシャツに、ほどよく色落ちしたジーンズ。
足元はレザーのサンダル。
手首にはサンダルと同じ色のブレスレットと、シルバーのバングル。

格好いい・・・・大人っぽい・・・・!

変な女の人に声かけられちゃう前に早く行かなきゃ!

彼を見つけてから全速力で走ったから、
息が切れたしちょっと汗もかいてた。

そんな私を、彼は大きな目をさらに大きくして驚いて見つめて。
ふわりと微笑む。

「行きますか」

ああもうどこでも連れて行ってください!
101 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:01

「似合うよ!ぜったい似合うよ!」
って私が言ったからかどうかはわからないけど、
彼は黒字に金の筆記体のロゴが入ったメッシュキャップを買って。

「これ、先輩っぽいっすよね」
って彼が言ったから、
私は淡いピンクのボレロを買った。





その、帰り道。

「先輩。」


「好き、です。」
102 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:02
澄んだ瞳に見つめられて、息が止まるかと思った。

人間って、びっくりしすぎると喋れなくなるものなのね。
石川梨華16歳、初めて経験しました。


「あー・・・・・・・すんません、いきなり。
でも、ずっと、好きでした。」


所在なさげにわしわしと頭を掻く彼。

だめ、まだ喋れない。
声が出ない。

どうしよう。
何か言わなきゃ。

「そんじゃ・・・・、また、気が向いたらメールください。
 いきなり変なこと言ってすんません。
 流してください。」
103 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:03
彼がそう言って回れ右をしてしまった後に、やっと声が出た。


「待って!!」


振り返って、複雑な顔で泣きそうな彼に、言わなきゃ。

今、言わなきゃ。

「わ、たしも・・・・・あの・・・・・」

ちゃんと言いなさい梨華!ポジティブチャーミーじゃない!

「私も好きなの!」
104 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:05
しばらくの沈黙の後、つかつかと彼が歩み寄ってきた。



「・・・・・・マジすか?」

「うん」

「一時の気の迷い、とか」

「ないないない」

「え、あの、マジすか?」

「マジよ」


意外とヘタレなのね。

・・・・・かわいい。
105 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:05
ほっとしたのか、ゆるんだ顔の彼を、思わず抱きしめてしまって。
自分でもそんな事するなんて思ってなかったけど、
すぐに彼に抱き返されて。

「ずっと、こうしたかった。」

聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で言う彼の、心臓の音が心地よくて。
本当に時間が止まればいいのに、って思った。

まるで、世界に二人しかいないみたい。

・・・・サムくてもいいの。
ほんとのことなんだから。

体を離して、マジメな顔して。

「付き合ってください。」

「私でよければ。」
106 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:06
それから、彼の優しい唇が降ってきた。

少し震えていて、触れるだけのキス。

唇から、体全体に熱が広がっていくのがわかった。




ずっと一緒にいようね。

吉澤くん。
107 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:06
キスが終わって、彼はずっと叫んでた。



「うぉーっっ!!!しゃぁ!!!!」

って。
108 名前:吉澤くんと石川先輩 投稿日:2005/10/20(木) 00:06


**おわり**

109 名前:吉澤くんと石川先輩〜その後〜 投稿日:2005/10/20(木) 00:28
あれから1年半、私たちはずーっとラブラブなんだけど、
付き合う前に全然気付かなかったことがひとつあるの。


彼、ものすんごくヘタレ。

でも、そんなところも可愛くて大好き。


学校ではそんなこと誰も気付いてなかったみたいで、
女の子にも人気があった。

なんでか知らないけど、外ではカッコつけるのよねー。
二人っきりになるとすぐ甘えてくるくせに。
110 名前:吉澤くんと石川先輩〜その後〜 投稿日:2005/10/20(木) 00:29
私の卒業式が終わって、彼と二人でカラオケに行った。
二人っきりになれる場所って、カラオケくらいしかないじゃない?

ホテルなんて行くお金、無いし。
なんかちょっと・・・・・不潔な感じもするし。



隣では、さっきからずっと涙目の彼。

「ねー梨華ちゃん、ほんとにあっち行くの?
 毎日会えないよ?
 梨華ちゃんの部屋、片付ける人いなくなるよ?
 変な人につけまわされるかもしれないよ?
 今のうちにキャンセルすれb」
「しょうがないでしょ行くって決めたの!」

彼の言葉をさえぎって、ちょっとキツめに言ってみた。
そうでもしないと、喋り続けそうだから。
111 名前:吉澤くんと石川先輩〜その後〜 投稿日:2005/10/20(木) 00:30
シュンとしてうなだれる彼。
その姿が、子犬みたいで、もう、なんていうか、

かぁわいいの!!

「あたしだって本当は離れたくないよ?
 でもね、そこで勉強したいことがあるから。
 むこうに行って、あんまり会えなくなっても、
ずっと好きよ。」

彼の髪をよしよし、と撫でながら。
112 名前:吉澤くんと石川先輩〜その後〜 投稿日:2005/10/20(木) 00:30
「浮気しないでよ?」
「するわけねーじゃん」

グスッ

「メールも電話も、いっぱいしようね」
「うん」

グスグスッ

「会えそうなときは、すぐ連絡するから、会おうね」
「うん」

グスグスグスッ

「はい、ティッシュ」
「うん」
113 名前:吉澤くんと石川先輩〜その後〜 投稿日:2005/10/20(木) 00:31
勢いよく鼻をかんで、真っ赤な目と鼻の彼が急に真顔になったかと思うと、

「俺、梨華ちゃんと同じ大学目指す。」


「・・・・・・嬉しいけど、絶対無理よ?」
「っ!!なんでそんなこと言うんだよ!!!本気なのに!!」

「女子大だもん」
「・・・・・ぇ?」


あーあ、ほんとにアホでヘタレなんだから。
114 名前:吉澤くんと石川先輩〜その後〜 投稿日:2005/10/20(木) 00:31
でも、大好き。
早く高校卒業して傍に来てね。


待ってるから、

頑張って、

お願いだから、

もう少し、

お勉強してね。

これ以上、

赤点取らないでね。



そしたら推薦で同じ区内の大学、っていう可能性も出てくるし。

頑張ってね、あなたの将来ために。

そしてちょっとだけ、私のためにも。
115 名前:吉澤くんと石川先輩〜その後〜 投稿日:2005/10/20(木) 00:32


**おわり**


116 名前: 投稿日:2005/10/20(木) 00:34
〜その後〜では、

乙女でちょっとお姉さんないしかーさんと、

アホでヘタレなよしざーさんでした。
117 名前:名無し飼育 投稿日:2005/10/20(木) 17:40
うわぁぁぁー!めっちゃツボりました!!
へたれ吉最高!!
>>97>>112のギャップにやられましたね…
118 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/20(木) 20:12
あー。なんて可愛い二人なんだぁ!
片思いの頃は
「ギャルゲーだったら絶対、清楚可憐なメインヒロイン」
な石川だったのに、へたれよっすぃーに結局、
「母性溢れるしっかり者(三姉妹の次女)」
に変貌してしまう辺りが二人らしくて良いです。
爽やかだなぁ。
119 名前: 投稿日:2005/10/20(木) 22:47
レスあざっす!

>>117名無し飼育サマ
自分もヘタレ吉好きです。
石川さんの前だけ、ヘタレな吉とか大好きですw

>>118名無飼育さん
爽やかですか?!ありがとうございます。
ヘタレ吉は母性本能くすぐりまくりなんですよ、きっとw

それにしても、みなさん優しいなぁ(´w`*)

調子に乗って、ちょっと長め(といっても中編くらいですが)を書きます。
まだ全部書き上げてないので、途中で更新がキャメになってしまうかもですが、
よかったら読んでみてください。
120 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/20(木) 22:49

■■吉澤兄弟■■

121 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/20(木) 22:49
「くぁ〜・・・・・・」
「兄ちゃん起きるの遅いよぉ」

ひとみがあくびをしながら食卓につくと、
弟のマコトが言ってきた。

「だって今日3限からだし。これでも十分早いよ。」

マコトの手からマーガリンを奪い、ひとみは自分のトーストに塗った。


「行ってきまぁす」
「今日晩飯いる?」
「いる!あ、兄ちゃんのワックス借りたよ」
「おー」
「行ってきまぁす」
122 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/20(木) 22:53
ひとみが都内の大学に進学したのを機に、弟のマコトと二人暮しを始めて1年半。

マコトの通う高校が、実家よりもひとみのアパートに近かったからだ。



・・・・・・それにしても。
ひとみは最近マコトの行動が気になっていた。


ちょっとだけ髪の色を抜いたり、
人のワックスを勝手に使ったり、
ファッション誌を読んだり。

そこまで考えて、ひとみはピンときた。

「うぉう、恋だな、恋。」

そう思うと、いてもたってもいられなくなった。
なんだかんだ言って、ひとみは弟がかわいくてしかたない。
123 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/20(木) 22:54
「ただいまぁー」


「おかえり。」
「兄ちゃん・・・・・・な、なんでニヤニヤしてんの?」

「なんでも相談乗るぞ。」
「ふぇ?」

「兄ちゃんに隠し事したってムダだからなー」
「ふぁ?なにが??」

「お前今度の日曜、模試?」
「や、なんもないけど」

「じゃあ兄ちゃんと買い物行くぞ!」
「ふぇ?なんで??」

「かっけー服買おうぜ!」
「やった!買ってくれるの?!」

「バカヤロー自分で買え!」
グーでマコトの頭を小突く。
「ぃてっ・・・・・・兄ちゃん意味わかんねーよぉ」
124 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/20(木) 22:55
日曜日。


まずはマコトが普段行っている店からまわることにした。


「え、マコトこんなとこで買うの?」
「いいじゃん古着かっこいいもん」

「古着っつっても・・・・・・質屋だし」
「安いんだよここ!」

だいぶ違うだろう、とひとみは思う。

「お前そんなんじゃモテねーぞー」
「え、そうかな・・・・・・」

「うん。全然ダメ。ほかの店行くぞ」
「ふぁぃ・・・・・・」
125 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/20(木) 22:57
スタスタ歩く首の長い兄と、ひょこひょこついて行く猫背の弟。

ほのぼのとした画である。



「ところで、マコト。」
「ふぁ?」

「服のさ、ジャンル的にはどんなのが好きなわけ?」
「んー・・・・・」

「雑誌、何読んでたっけ」
「ジャック」

「ジャックかぁ・・・・・幅広いな」
「あっ」

「お?」
「アメカジが好き!」

「じゃあ兄ちゃんがほんとの古着屋に連れてってやる」
「ほんとの古着屋?さっきの店は偽者?」

「・・・・・・・。服屋に行くんだよ!!!」
126 名前: 投稿日:2005/10/20(木) 23:03
短いですが、更新終了です。
127 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 20:59
二人は、原宿の古着屋に到着。

マコトはぽかんと口を開けている。

「どした?」
「ふぇ?あー・・・・・・・ここ、来たことあるよ」

「マジで?じゃあ最初から行けばよかったなぁ」
「あの、兄ちゃん・・・・・・別の古着屋行こうよ」

「なんでだよ、めんどくせー。入るぞ」
「う、うん・・・・・・」
128 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:01
店に入って、色々と物色するひとみ。
一方マコトは壁面にかかっている服と服の間に隠れていた。

「マコトー」
「ふぁ、ふぁい」

「なんでそんなとこいるんだよ。来た意味ねーじゃん」
「うん・・・・・・」

「ネルシャツとか買えば?」
「うん・・・・・・」

「これかっけー。マコトー羽織ってみれー」
「うん・・・・・・」

「おぉ、似合う似合う!かっけく見えるぞ!」
「うん・・・・・・」

「よっしゃ、コレ決まり!2900円だって。手頃じゃん」
「うん・・・・・・」

「次はジーパン買うぞ、かっけーやつ」
「うん・・・・・・」

「お前501持ってる?」
「ううん・・・・・・」

「じゃあ501でかっけー色落ちのやつ買おう」
「うん・・・・・・・」

「すいませーん店員さーん」
「わ!ににに兄ちゃん!お願い店員さんは呼ばないで!!!!」

「なに言ってんだよ?もう呼んだし・・・・・・」
129 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:01
びっくり顔の可愛い店員さんがひとみとマコトの所へ。


「なんでしょう?」
「あ、すいませんジーパンどこに置いてます?」

「ジーパンはですね、あちらの奥の方に置いてま・・・・・・コト?」
「・・・・・ども・・・・・・」
マコトはひとみの後ろに隠れるようにして立っている。
130 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:02
「え、なに?知り合い?」
「う、うん。高校の、先輩。高橋愛さん」

「まじかー?!高橋さん、マコトがお世話になりました。
 兄のひとみです。どうもどうも」
「いやーこちらこそですよお兄さん!
 お兄さんかっこよかですねー。マコトと似とらんですねー」

「高橋さんもかわいいねー」
「えー何言うとるんですかー照れますよー」

ひとみと愛が二人で盛り上がっている。
マコトはというと、一人店から出ていた。

たとえ自分の兄でさえ、愛が他の男と楽しそうに話しているのを見たくなかった。
131 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:02
「マコトー、ネルシャツ買っといたぞー」
「えっ?あ、お金」

「こんぐらい兄ちゃんが買ってやるよ♪」
「ありがと・・・・・・」


「な、マコト」
急にひとみが真剣な表情になる。
「ふぇ?」

「お前さ、高橋さんのこと、好きだろ」
「え、なななななななんで?」

「やっぱりなー。お前わかりやすいよ」
そう言って、ひとみはにしし、と笑った。

「とりあえず腹減ったから、マック行くぞ」
132 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:03
「高校の先輩つったってさ、どーやって知り合ったわけ?
 お前部活とかやってないじゃん」
マコトのポテトをむしゃむしゃやりながら、ひとみが聞いた。
「兄ちゃんそれ、俺の・・・・・。
 友達の先輩で、なんとなく話すよーになっただけだよ」

「じゃ、むこうも結構気に入ってくれてるってワケだ」
「わかんないよ、それは」

「なんでそんなネガティブなんだよ。誰かみたいだな」
「だってモテるもん。愛ちゃん。」

「愛ちゃんって呼んでんのかよー。いいなー俺も愛ちゃんって呼ぶー」
「兄ちゃんはタラシだからダメ」

一理ある。
133 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:03
「つーかマコトもモテるべ?」
「モテないよぉ・・・・・・」

「俺の弟なのにモテないわけねーだろ」
「どっからくるんだよその自信は・・・・・・」



マックを出て、今度はひとみが普段行く店をまわることになった。
主にインポート物を扱っているセレクトショップに入る。

「いらっしゃいませー、って、よっさん!最近あんま顔見いひんかったから、
 生きてるんか心配しとったんやでー?」
「ひどいっすねー。生きてますよー」

ぺらぺらと関西弁を喋る女性スタッフと談笑するひとみ。
その横で、マコトは相変わらず口が半開きになっていた。
134 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:04
「で、そこの口開けてるコは?」
「弟っす。こいつをちょっとかっけー男にしてやろうと思って」
「どうも・・・・・・」

「なんやぁ子犬みたいなコやなぁーかわいいやんけ」
「子犬から狼に変貌を遂げるわけですよ」

「よっさん相変わらず詩人やなー」
「でしょー」
二人して、うひょひょ、と笑う。
怖い。
とマコトは思った。
135 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:04
「何探しにきたん?この前バイヤーが帰ってきてな、めっちゃエエの入ったで」
「どんなんスかぁ?」

「これや。オールドネイビーのコーデュロイジャケット。
形はGジャンと一緒やから着こなしやすいで。
値段もラルフとかと比べて手頃やし、ええんちゃう?」
「「おおっ!かっけー」」
兄弟の声がハモる。

「あんたら気ぃ合うねんなー。襟立てて着たらカッコええで!デニムにも合うし」
「ちょっと羽織ってみていいスか?」
「どうぞどうぞ」

丈も肩幅も、マコトの体にちょうどよかった。
さっき買ったネルシャツとも合う、ってことで、即お買い上げ。
136 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:06
「なぁかざわさんっ!!
もー、なんでエリックがいない間に接客するんですか?!」

何故かスーツにメガネ姿、そしてアヒル口の少年が割り込んできた。

「どうも、エリック亀造で、ございます。いてっ」
中澤が少年を小突く。

「・・・・・・まったく。
 ごめんなぁ、こいつ入ったばっかやねん。悪い奴やないから。」
片手で少年を抑えつつ、ひとみとマコトの方に向き直って詫びる。

「や、全然。ていうかどー見たって悪い奴には見えないっすよ」
「強烈だなぁ・・・・・・」
ひとみは余裕の笑み、マコトは引きぎみの顔で返す。

店を出るとき、
「毎度ありぃ!」
と、あの少年が威勢のいい声で見送ってくれた。
137 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/21(金) 21:06
「すごいキャラだったね・・・・・・」
「あんくらいが丁度いいんじゃね?」

そうでもないと思う。

「よっしゃ、最後はジーパン買うぞ」
「おー!」



スタスタ歩く首の長い兄と、ひょこひょこついて行く猫背の弟。

やっぱり、ほのぼのとした画である。
138 名前: 投稿日:2005/10/21(金) 21:08
今日の分、終了です!
139 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/21(金) 21:52
ほのぼのカッケー兄弟…キタ━━(゚∀゚)━━
や。これはハマりますw
140 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/22(土) 13:11
かわいい兄弟だw
141 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/23(日) 23:33
それからしばらく経った、ある日。

ひとみが家に帰ると、マコトがリビングの床にぺたんと座っていた。
しかも、なぜか携帯片手に真っ赤な顔で。

「ど、どーした?」
「兄ちゃん、俺・・・・・・」

「どーしたんだよ」
「コクハク、されたみたい・・・・・・・」
142 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/23(日) 23:34
「なんだ、そんなことか」
「そんなことじゃないよぉ兄ちゃん!
 どどどどうしよう、どうやって断ればいいの?」

「もしかして初めて?」
「うん・・・・・・」

「もしかしてチェリー?」
「うん・・・・・・ってそれは関係ないじゃんかぁ」
143 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/23(日) 23:35
「あ、泣くなよー。まだ返事してないってこと?」
「ぐすっ・・・・・・うん」

「クラスのコとか?」
「いや、2年生」

「つーことはマコトの1コ下か。お前もなかなか隅に置けねーなぁ」
「へへへ・・・・・・じゃなくて、どーしよう」
144 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/23(日) 23:36
「普通に断ればいいじゃん。好きなコがいるって」
「や、なんかそのコ、すごい気迫だったんだ。
 『付き合ってくれなきゃ死んじゃいます!』みたいなこと言われた」

「うぉー、そんなコいるんだ。お前もなかなか隅に置けねーなぁ」
「へへへ・・・・・・じゃなくて、だからどーしよう」

「知らねーよ自分で考えろ」
「兄ちゃぁん・・・・・・・」



多分ひとみは面倒くさくなっただけだろう。

145 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/23(日) 23:37
次の日の夜、再びマコトに電話があった。

ひとみはというと、マコトの携帯に反対側から耳をくっつけてにやにやしながら、
若い二人の会話を盗み聞きしていた。


『先輩、昨日の返事・・・・・・聞かせてもらえますか?』
「あ、そのことなんだけどー、えっとね、あのぅ・・・・・・」

『ハッキリしてください!』
「はぁ、すんまへん・・・・・・」

ひとみは声を出さずに腹を抱えて笑っている。
(謝ってるよこいつ。くっくっく・・・・・・腹いてー)
(兄ちゃん笑うなよぉ)

(ふつう謝んないって・・・・・・くっくっく・・・・・あーおもしれー)
(ていうか聞くなよぉ)

小声で言い合う兄弟。マコトはちょっと涙目だ。
146 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/23(日) 23:38
『え?なにか言いました?』
「いやいや、なにも言ってません」

『もう、いいです。私やっぱり先輩のこと好きじゃなくなりました』
「ふぇ?・・・・・・あぁ、そう?」

『こんなにヘタレだと思わなかった!さようなら』
一方的に電話が切られる。
147 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/23(日) 23:38
「どした?もう終わった?」
さっきの笑いがおさまらないひとみは、半笑いでマコトに聞いた。

「あ、なんか、やっぱり好きじゃないです、って」
「まじで?おもしれー!あはははは!やっべ、涙出る」

「兄ちゃん笑いすぎだってぇ」
「おもしれーもん。逆にフラれたんだろ?あはは、はぁ、苦しー、おもしれー」

「もういいよ・・・・・・ors」

そう言い残して、マコトは自室にこもった。
148 名前: 投稿日:2005/10/23(日) 23:41
今日の分終了です。

>>139名無飼育さん
ありがとうございます。
自分的にあの二人は兄弟にしか見えない…w

>>140名無飼育さん
ありがとうございます。
あほでかわいい二人が書けたらいいな、と思ってます!
149 名前: 投稿日:2005/10/23(日) 23:43
ミス発生。

>>147
「もういいよ・・・・・・ors」×
「もういいよ・・・・・・orz」○

かなり微妙なミスですね(^^;)
すみません。
150 名前:名無し飼育 投稿日:2005/10/24(月) 00:12
やべぇ、マコちょーかわええw
151 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/25(火) 00:37
いいですね〜この兄弟。もっと読みたいです。d
152 名前: 投稿日:2005/10/26(水) 01:54
>>150 名無し飼育 サマ
ありがとうございます。
へたれでかわええマコ目指して書いておりますw

>>151 名無飼育さん サマ
ありがとうございます。
頑張って書くのでよかったら読んでください!
153 名前: 投稿日:2005/10/26(水) 01:55
では、本日の更新です。
よかったら読んでみてください。
154 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 01:57
マコトは、自室で今日買って来た雑誌を読み始めた。

「街のオシャレGIRLスナップ〜原宿編〜」という特集に目をとめる。
こういう特集の時は、必ずと言っていいほど
【好きなタイプは?】【男の子にしてほしいファッションは?】【彼氏はいる?】
などといったアンケートに女の子が答えている。

(お、この人かわいい。好きなタイプは・・・・・・男らしい人、か。
 やっぱヘタレはだめなのかぁ。それにしてもあのコひどいよなorz)

そんなことを考えながらページをめくっていく。

(お、この人すっげーかわいい。・・・・・・・あれ?)
155 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 01:58
見覚えのある、というよりいつもマコトの脳みそを占領している笑顔が雑誌に載っている。
名前を確認した、次の瞬間。

「おぁーーーーーーーっっっ!?!?!」

目と口と鼻の穴、全開でマコトが叫んだ。
156 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 01:59
「うるせーぞっ」
リビングからひとみが叫ぶ。


マコトは自室から雑誌をもってリビングへ駆け込む。
そして、懇親のヘッドスライディング。

「兄ちゃんっ!これ見て!」
「うわっ、なんだよ!今あややが歌ってんのにー。あややカワイイなー。」
ひとみはソファに横になってテレビを見ていた。
157 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:00
「あん?・・・・・・・あーはいはいみんなカワイイね」
そう言ってひとみが再びテレビのあややに視線を戻そうとしたとき、
「兄ちゃんっ!」
マコトがひとみの顔を両手ではさみ、雑誌に向かせた。

「くっそてめーふざけんな」

グーで小突かれるマコト。

「ぃてぇ・・・・・・・」

本日二回目の涙目である。

マコトはおとなしくあややの出番が終わるのを待った。
158 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:01
テレビからあややの姿が消え、かわりにビジュアル系のバンドが映し出された。
やっとひとみがマコトの方を向く。

「で?」
「これ、愛ちゃんが載ってる」

「うぉーすげー。オシャレだなーカワイイなー」
「だよねぇー」

「お前顔キモチワルイ」
「ひでぇ・・・・・・」

「あ、じゃあさ、好きなタイプとか載ってんじゃね?」
「ふぁっ!!そーだ!!」
159 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:02
二人で肩を並べて雑誌をのぞきこむ。

「なになに・・・・・・好きなタイプ・・・・・・特に無し」
「うぁ」

マコトはほっとしたような残念なような複雑な顔をしている。

「お前顔キモチワルイ」
「ひでぇ・・・・・・」
160 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:02
「好きな格好・・・・・・アメカジ」
「キタ━━(゚∀゚)━━!!!!」

ひとみがビクっとしてマコトの方を見る。

「・・・・・・・・アゴ出てるぞ」
「・・・・・・・・てへ」

一瞬微妙な空気が流れた。
161 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:03
「えーと、彼氏、は」
「いる・・・・・・んだ・・・・・・・」



「「あぁ・・・・・・・」」
162 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:04
二人のため息がハモる。

ひとみは残念な気持ちだけだが、マコトは比にならないほど落ちている。
フローリングの床に体が埋まりかけるくらい落ちている。

ひとみはそんな弟の頭をポンポンと二回叩き、
「風呂」
そう言って浴室に向かった。
163 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:05
マコトは、というと。
フローリングの床に埋まりかけたまま、顔のまわりに水溜りを作っていた。

悔しいとか、悲しいとか、寂しいとか。

感情を表す言葉は色々あるが、今のマコトの感情を表す言葉は見つからない。
マコト自身、この感情に名前を付けられなかった。

何も考えられない。

「なんだよ・・・・・・・」

口の中でつぶやいて、目を閉じた。
164 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:06
風呂から上がったひとみは、マコトの姿を見てぎょっとする。

「や、まさか、ショック死とかじゃ無いよな」

マコトのわき腹あたりを足でつつく。
「おい、起きろー」

「・・・・・・ふぁ・・・・・・」

マコトが寝返りを打ち、ひとみはまたぎょっとした。

「なんだこの水!!!」

ひとみの声に驚いたマコトが完全に目を覚ます。
そして、自分が作った水溜りを見てさらに驚く。

「わ、わ」
「拭いとけよー」

「ふぁい・・・・・・」
165 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/26(水) 02:07
床を拭き、マコトも風呂に入った。

浴槽につかり、愛のことを思い出すと、視界がぼやけてくる。

誰が見ているという訳ではないが、乱暴に顔を洗った。

なんとなく、涙を認めたくなかった。

風呂から上がったら、携帯のメモリーを消そう。
結局自分から一度も連絡できないまま、消すことになるなんて。

情けないやら悲しいやらで、マコトの視界がまたぼやけた。
166 名前: 投稿日:2005/10/26(水) 02:08
本日は以上です。
167 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/26(水) 08:44
一緒にorz

マコ…イキロ
168 名前: 投稿日:2005/10/28(金) 00:22
>>167 名無飼育さん サマ

マコ、頑張らせますw
169 名前: 投稿日:2005/10/28(金) 00:22
本日の更新です。
170 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:23
風呂から上がると、マコトは冷蔵庫から牛乳を出し、喉を鳴らして飲んだ。

「っくはー。」

とても「っくはー。」なんて言う気分ではなかったが、
普段のクセが出てしまった。

リビングのテーブルに置きっぱなしだった携帯が目に入る。

(愛ちゃんのメモリー、消さなきゃ。)
171 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:24
携帯を開くと、メールが2通届いていた。
ひとつはクラスの友達からのくだらないメール。
そして、もうひとつは愛からだった。

(なんでよりによって・・・・・・忘れたいのに・・・・・・)

ソファに座り、愛のメールを開く。

−やっほー。久しぶり。この間はネルシャツありがと☆
 今度フリマやることになったんやけど、女ばっかやなくて男の子も何人か呼んだら
 楽しいやろうなって話が出てて、よかったらマコトとお兄さん参加せん?
 ちなみに場所と車はあるよん♪
172 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:25
オシャレで可愛い女の子たちとフリマ出店なんて、いかにもひとみが喜びそうな話だ。

(どうしよう・・・・・・兄ちゃんには言わないほうがいいかな)

「お、フリマ?いーねー」
マコトの背後から、ぬっとひとみが出てきた。

「うぅわっっ」
ひとみの存在に全く気付いていなかったマコトの体は、ソファからずり落ちた。

「ちょ、貸して」
ひとみがマコトの手から携帯を奪い、勝手に返事を打っている。

「よし、と。そうしーん♪」
「なんて送ったの?」

「俺らもなんか売れるやつ持ってくから、当日現地集合でいいよねーって。」
「え、ていうか参加するんだ」

「バッカてめーオシャレで可愛い女の子たちとフリマ出店するチャンスを逃すかよ!」
「やっぱり・・・・・・」
173 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:25
「それにさ、まだ高橋さんのこと好きなら、気持ち伝えてみろよ」
「でも、彼氏居るって・・・・・・」

「雑誌の撮影なんて今から1ヶ月くらい前じゃん。その間に別れてるかもだし」
「うん・・・・・・」

「頑張れ、な。」
マコトの髪をわしわしと混ぜて、ひとみは自室に入っていった。
174 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:26
そして、フリマ当日。


ひとみとマコトが会場に着いたときには、すでにブースはほとんど埋まっていた。
会場の入り口から少し離れたところで、愛たちが準備を始めている。

「ごめんね、先に準備させちゃって」
ひとみが爽やかスマイルで女の子たちに詫びる。

「今回一緒にやらせてもらう、吉澤ひとみです。で、こっちが弟のマコト」
「ど、ども。よろしくおねがいします」
ペコっと頭を下げるマコト。

「全然いいですよー。あーしたちも今来たとこです。じゃ、自己紹介しますか」
愛がそう言って、女の子達が順番に自己紹介を始めた。
175 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:30
「矢口真里でっす!いちお、今回の店長でーっす!」
朝っぱらから、やたらと元気がいい。

「藤本美貴です。よろしくね、吉澤くん♪」
ひとみを上目遣いで見ている。ひとみも満更でもないようだ。
一応マコトも吉澤くんなのだが・・・・・・・。


一通り自己紹介が終わり、準備を始める。
女の子達は商品を並べ、ひとみとマコトは矢口が運転してきた車に積んである
荷物をおろす作業にまわった。

「やっぱ男の子って力作業してるときカッコいいよねー」
前かがみで商品を並べていた矢口がマコトに話しかける。
「そ、そうっすか?」
矢口が胸元の開いたデザインの服を着ていたため、目のやり場に困るマコト。

愛が、その様子を複雑な表情で見ているとも知らずに。
176 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:30
準備が整い、客が次々とやって来た。

ひとみは女性客に携帯の番号を聞かれたり、
マコトはやたらとお年寄りに話しかけられたり、
みんなで雑誌の取材を受けたり。

彼らのビジュアルも手伝ってか、ブースは開始直後から大盛況だった。

14時過ぎにもなると、商品はほとんど売れてしまい、ひとみがノリで
「今着てるスウェット売ります!!」
などと言ってしまったため、Tシャツ一枚で寒い寒いと嘆いている。

17時には全ての商品が売れてしまったため、帰り支度を始めた。
と言っても、ブルーシートや座布団を車に積むだけなのだが。
177 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:32
「じゃあ今日は打ち上げってことで、どっか食べに行かない?」
矢口が提案する。

「おー、いいっすね!」
「行きたい行きたい」
みんな賛成の様子。

「じゃ、どこにす−」
「焼肉で。」
矢口が言い終わる前に、藤本が提案した。

「でも俺肉はあんまり・・・・・・」
ひとみが苦笑いをする。
「美貴が美味しく焼いてあげるから、ねっ♪焼肉決定!!」
再び藤本が言う。
「「「「・・・・・・・・」」」」

どうやら焼肉に決定したようだ。
178 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:33
焼肉屋で盛り上がり、そのままカラオケに行くことになったが、
愛は次の日も古着屋でのバイトがあるため、先に帰ることになった。

「マコト、送ってけよ」
ひとみが耳打ちする。
「え、でも」
「いーから行けって」
「うん・・・・・・・」

「あ、愛ちゃん」
「ん?」

「送ってく」
「大丈夫やよー」

「え、そう?」
「うん。今日楽しかったなー。またやろう?」

「うん、じゃあ・・・・・・・」
「じゃあね」
179 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:34
愛の姿を見送って、トコトコとひとみたちの元に戻るマコト。

「は?何お前戻ってきてんの?」
「愛ちゃん、大丈夫だって」

「バカ!それでも無理やり送るんだよ!早く追いかけろ!
 つーか気持ち伝えろよ!」
「あ・・・・・・・」

「ほら、行けって!」
「・・・・・・・わかった。行ってくる!」

マコトも、やっと決心ができたようだ。
全速力で愛を追いかける。
180 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:34
「愛ちゃーん!!」
「マコト!どうしたん?」
普段よりさらにビックリした顔で愛が尋ねる。

「や、送って、い、こうと、おも、って」
肩で息をしながら答えるマコト。

「大丈夫って言ったのに」
「俺が大丈夫じゃないの」

「え?」
「ちょっと・・・・・・聞きたいことがあって」

「なに?」
181 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/28(金) 00:36
駅への道を歩きながら話す二人。


「この前さ、雑誌読んでたら、愛ちゃんが載ってて」
「恥ずかし!やめてよー」

「たまたま載ってたんだよ」
「うん・・・・・・・でも恥ずかしい」

「で、」
「で?」

「えーっと・・・・・・・いくつかアンケートみたいなのあったでしょ?」
「あったねぇ」

「その中でさ、彼氏いますかー、みたいな」
「あったねぇ」

「・・・・・・じゃあ率直に聞きます!彼氏いるの?」
「おらんよー」

「ふぇ?」
「ん?だから、おらんよ?」

「で、でも、でも、いるって書いて・・・・・・・」
「あれな、彼氏おるって書かんと後でいろいろ困るんやよー。
お店に来ていろいろ言うてくる人とかおって」

「ふぁ・・・・・・そうかぁ」
「あんね、マコト」





「あーし、マコトが好きなんよ」
182 名前: 投稿日:2005/10/28(金) 00:38
しまった、省略されてしまったorz
本日の更新終了です。

次回は、甘く…なるように前向きに検討しますw
183 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/28(金) 10:45
おわっ、マコいいですね〜。甘いの密かに期待しておりますw
まったりがんばってください
184 名前:ぽち 投稿日:2005/10/28(金) 23:20
まこあい、いいですね。
まこっちゃんのヘタレっぶりも好きです。
185 名前: 投稿日:2005/10/29(土) 00:27
レスありがとうございます。
ちなみに明日は大学の学園祭ですw

>>183  名無飼育さん サマ
ありがとうございます。
甘いの書くの苦手なんです・・・・・・自分が照れちゃってw
でも、まったりがんばってみます。∬∬´▽`)

>>184  ぽち サマ
ありがとうございます。
まこっちゃんはヘタレだからこそカワイイと思ってますw


では、本日の更新です。
186 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:28
「あんね、マコト」


「あーし、マコトが好きなんよ」




普段の愛よりもさらにびっくりした顔で、マコトが愛を見つめる。
「え、今、なんて・・・・・・」
「マコトが好き」

マコトの口がぱくぱくしている。信じられないといった様子だ。

「おおお俺も!愛ちゃんが好きだ!」
「・・・・・・・そんな大きい声で言わんでも」

愛がはにかみながら笑う。
その笑顔に、マコトの心臓が暴れだす。
187 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:30
「ご、ごめん」
「ううん。嬉しいよ」



「愛ちゃんの彼氏に、なりたいデス・・・・・・」

「あーしも、マコトの彼女になりたい」



驚きすぎて、嬉しすぎて、安心しすぎて、マコトの指先が震えている。
その指先を、小さな手のひらが包んだ。
188 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:30
「マコト、震えてる」
「なんか・・・・・・うれしくて」

へへへ、とマコトが笑う。
つられて、愛も笑った。

「今日、マコトとフリマできて楽しかったよ」


ちゅ。


マコトの頬に柔らかいものが触れた。

「じゃあね」

そう言って、愛は駅の改札に吸い込まれていった。
189 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:31
**********************************

**********************************

**********************************

**********************************
190 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:33
「お前さ、」
「なに?」
トーストにかじりつきながら、ひとみがマコトに尋ねる。

「昨日愛ちゃんと何してたんだよ」
「え?べ、べ、別に」

「あやしい。声裏返ってるし」
「なにもしてないって!」

「じゃあなんでカラオケ来なかったんだよ。ミキティに迫られて大変だったんだぞ」
「あ・・・・・・・忘れてた。みきてぃ?」

「忘れるほど衝撃的なことがあったわけ?ミキティって藤本さんだよ」
「なるほど。衝撃的なこと、あったよ」
191 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:34
「うっそマジで?!どーなったん?!」
「えーとですね、吉澤マコト、愛ちゃんの彼氏になりました」

「・・・・・・まじで?」
「まじで。ほっぺにチュー付き・・・・・・」

思い出したのか、マコトは真っ赤になって照れている。

「うぉー!よかったな!よかったなマコト!乾杯だ!!」
「やったよ兄ちゃん!乾杯!!」

朝から牛乳で乾杯する兄弟。
192 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:35
「で、ほんとのチューした?」
「ぶほっ」
マコトは飲んでいた牛乳を吹き出した。

「きったねー!鼻からも出てるし」
「そんな、兄ちゃんと一緒にすんなよ!付き合ってすぐチューとかできないって!」

「なんだよ、俺が軽いみたいじゃん」
「だって今の彼女・・・・・・石川さん?と付き合う前にチューしたんでしょ?」

「それは、まぁ・・・・・・流れで」
「とにかく、俺はそーゆうのはちゃんとお互いわかりあってから・・・・・・」

「お前そんなこと言ってると欲求不満でフラれるぞ」
「え、うそ」

「ほんと」
「ど、どーすればいい?」
193 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:36
「今度会ったときにブチュっと」
「今度って・・・・・・次の土曜・・・・・・」

「そん時に、ブチュっと」
「こここ心の準備がぁっ!」

「だーいじょぶだって。雰囲気さえできてれば・・・・・・」
「どんな?」

「夜の公園で、こう、手ぇつないでベンチに座るじゃん。」
「うん」

「寒いなー、とか言ってくっつくじゃん。」
「うん」

「で、相手の目をじーっと見て」
「うん」

「相手の目が潤んできたら、いけ。」
「うん・・・・・・っぇえええええ?!」
194 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/10/29(土) 00:36
「絶対イケるって。マコトは俺の弟だぞ?」
「や、ていうか、そーゆう問題じゃ・・・・・・」

「あ、俺きょう1限からだった!やっべ間に合わねー!
 じゃあな、マコト。きもちわりーから練習とかすんなよ?行ってきます!」
「し、しないよ!!」
195 名前: 投稿日:2005/10/29(土) 00:38
短いですが、更新終了です。

余談ですが、今すごく眠いです。w


次はマコっちゃん視点で書く予定。
よかったら次回も読んでみてくださいね〜
196 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/29(土) 18:43
ぶちゅっといっちゃえ!マコ!!
お兄さんの話ももっと読みたいなぁと言ってみるテスト
197 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/29(土) 22:33
マコおめ! そしてガンバレw
198 名前: 投稿日:2005/10/30(日) 01:16
>>196 名無飼育さん サマ
ぶちゅっと…いけますかねぇ。不安です。ぇ
お兄さんの話も書きますよ〜!
ちょっとエロ有りの方向かも…?
レスありがとうございます。

>>197 名無飼育さん サマ
忘れてましたすいませんorz
ガンバレ!w

レスありがとうございます。



本日の更新です。
199 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:17
みなさんこんにちは。吉澤マコトです。

今日は、愛ちゃんと初めてのデート。
13時に待ち合わせだから、11時くらいに起きれば余裕なんだけど・・・・・・。

ただ今の時刻、7時50分。
なんだよそれ。

二度寝しようと思ったけど、目がギンギラギンに覚めてしまった。

うーん・・・・・・どうしよう。

今日来て行く服は、昨日の夜兄ちゃんと相談して決めちゃったし。
本でも読むか。

本棚から適当な本を取り出して、ベッドで寝転がって読み始めた。
やばい、眠くなってきたぞ・・・・・・。
今、9時半過ぎ。ちょっと寝ても大丈夫だな。
200 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:18
「マコト、おい、マコトってば」
「なに?まだ時間・・・・・・」
うっすらと目を開けると、兄ちゃんが俺をゆさぶっていた。

「お前今何時だと思ってんだよ」
「ふぇ・・・・・・?」

コンポのデジタル時計に目をやる。
えーと、12:48って書いてますね・・・・・・・えぇぇ?!?!

「やばい!兄ちゃんやばい!!」
「早く着替えろ!バイク出してやるから」
「わかった!ありがと!」

これ以上ない速さで着替えて、寝癖を直す。
ワックスとかつけてる暇ないよぉ。

玄関から靴をはきながら出て、エレベーターの中で服をととのえる。

マンションのエントランスを出ると、すでに兄ちゃんがバイクに乗って待ってくれていた。
兄ちゃんかっけー!
201 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:18
「いくぞ」
「うん」

「どこだっけ?」
「あの、噴水がある公園!」

「よっしゃ」

ブォォンと低く響く音を出しながら、兄ちゃんと俺を乗せたバイクが走り出した。

公園について、バイクから飛び降り、メットを兄ちゃんに預ける。
そこから全力ダッシュ!!
噴水の前のベンチに、愛ちゃんが座ってるのが見えたから。
202 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:19
「ごめんっ!」
「おそいー」

やべ、愛ちゃんマジで怒ってる?
見たことない顔してますけど・・・・・・。

「ほんと、ごめん」
「・・・・・・・・」

頭を下げて謝った。愛ちゃんは黙ったまま。
そりゃ怒るよなぁ・・・・・・初デートで遅刻なんて。
おそるおそる顔を上げると、なぜか愛ちゃんは可笑しそうに笑っている。
203 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:20
「マコト、寝ぐせついとる」
「え!直してきたのに・・・・・・」
慌てて髪をなでつける。

「ちがう、ここ」
愛ちゃんの細い腕が俺の後頭部に伸びて、そっと撫でてくれた。
体は硬直して、顔は真っ赤で、しかも寝癖まで・・・・・・。
なんてカッコ悪いんだ自分。

「ふふ、マコトかぁいいなー」
いつの間にかすっかり機嫌が直った愛ちゃんに頭を撫でられる。
そんなことされたら、もう・・・・・・・

「あああ愛ちゃん!行こう!」
「びっくりしたー。そんな大きい声出さんでも」
前にもそんなことを言われた気がする。
204 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:20
今日のデートの目的は、お揃いの携帯ストラップを買うこと。

愛ちゃんはあんまり興味無いみたいだったけど、自分が欲しかったから頼んだ。
だって、こう・・・・・・繋がってる感じがするし。

とりあえず、原宿あたりに行くことになった。

バイト先の古着屋があるってことで、愛ちゃんの方が原宿に詳しい。
愛ちゃんの案内でいろいろな雑貨屋をまわる。
さっきから目を輝かせて雑貨を見ている愛ちゃん。
やっぱり女の子って雑貨好きなんだなー。
でも、ちょっと退屈・・・・・・・
205 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:21
「マコト」
「ふぁい?」

「今、退屈やーって思っとったやろ」
「え、いや、べつに」

「そこで、マコトくん。退屈なアナタに提案があります。」
「ふぇ?」
提案?なんだろぉ。

「これ、お揃いで買わん?」

そう言って愛ちゃんが差し出したのは、木製のリング。
1本280円。

「いい、けど・・・・・・いいの?」
「なにが?」

「ちゃんとしたやつ、ほら、シルバーとかじゃなくて」
「ええんよ。マコトとお揃いの指輪ってのに価値がある」
206 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:22
なんでこの人はサラっと言ってしまうんだろう。
あなたの言葉と笑顔に反応して、俺の心臓がどれだけ暴れていることか。

「うん、買おう」
「やったっ」

くしゃっと愛ちゃんが笑う。
なんだかなぁ。
自分がどれだけ可愛いか、気付いてないんだろうな。
207 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:22
指輪を買って満足してしまったので、近くのカフェでまったりすることにした。
ストラップは、また今度でいいや。

こうやってたくさん話をして、わかったこと。
愛ちゃんって、表情がくるくる変わる。

ぱぁって花が咲いたような笑顔を見せたり、
子供みたいに口を尖らせて不貞腐れてみたり、
目をくりくりさせて驚いたり・・・・・・・。
あ、これはあんまりいつもと変わらないけど。

とにかく、そのひとつひとつが、俺をつかんで離さない。

なんだろう。

胸の奥が、こう、きゅーってなりマス。

これが恋かぁ・・・・・・・
208 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:23
「マコト!マーコートー」
「ふぁっ、なに?」

愛ちゃんの声で現実に引き戻される。
危ない、あとちょっとでアゴが出るところだった。

「あーしの話、聞いとった?」
「聞いてたような聞いてなかったような・・・・・・・ごめん」

「もう。何のこと考えとったん」
「えーと・・・・・・愛ちゃんの、こと」

「嘘はつかんでいい」
「嘘じゃないよぉ」

ほんとに嘘じゃないってば。
209 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:24
「マコト、ほんとあほや」
「すんまへん」

なんであほ呼ばわりされるのかわからなかったけど、
肩をすくめてオモシロイ顔をして見せると、また愛ちゃんがくしゃっと笑ってくれた。

キミの笑顔が見られれば、それだけでいいや。

ドラマか何かで聞いたことのあるセリフ。
ほんとに、こういう気持ちになることってあるんだね。
210 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:25
だんだん外が暗くなってきた。
別れの時間も近づいてくる。

やだなぁ。まだ帰りたくないよ。


「そろそろ行こっか?」

遅くなって、愛ちゃんを困らせたくないから。

「そうやな」

家の近くの駅まで、二人で電車に揺られる。
なんとなく重い雰囲気。
ちらりと右側に視線を向けると、愛ちゃんと目が合った。

なんか、怒ってます?

「な、なに?」
「べつに」

うわ・・・・・・怒ってますね。
211 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:26
駅に着いて、愛ちゃんを家まで送る。
途中で公園の前を通りかかった。

そうだ、ここで・・・・・・・

「マコト」
「は、はいっ」

「ここら辺でええよ」
「え、でも」

「ええって。大丈夫。じゃあね」
「う、ん・・・・・・・」

スタスタと愛ちゃんが歩き出す。
ちくしょー。
212 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:27
「愛ちゃん!」

走り寄って、細い腕をつかんだ。
軽くひっぱっただけのつもりが、彼女の軽い体はいとも簡単に至近距離に。
驚いて、腕を離す。

「わ、ごめん」
「ん、大丈夫。なに?」

ちょっと赤くなって、うつむいている愛ちゃん。
あー・・・・・・やばい。

「公園、寄ってこ?」
「・・・・・・うん」
213 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:30
公園に入り、1つしかないベンチに座る。

兄ちゃんに教えられたとおり、愛ちゃんの手をとった。
それだけで心臓バクバク。大暴走。

「?」
いつも通りのビックリ顔で、愛ちゃんが俺を見る。
このコをじっと見つめるなんて、できるんだろうか・・・・・・。

「さ、寒いね」
「そうでもないよ」

確かに、あんまり寒くないかも。
214 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:30
「愛ちゃん」
「ん?」

その大きな瞳を見つめる。
うう・・・・・・照れる。

あ、れ?愛ちゃん、ちょっと目が潤んできてる?

ちょっとだけ顔を近づけてみると、愛ちゃんが目を閉じた。

え、オッケーってことですか?

ありえない速さで動く心臓を抱えたまま、触れるだけのキスをした。

あーもう!いっぱいいっぱいだよぉ・・・・・・。
215 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:32
そっと目を開けた愛ちゃんが、恥ずかしそうにうつむいた。
たまらなくなって、細い体を腕の中に閉じ込める。

どこにも行かないで・・・・・・


「マコト」
「ん」



「だいすきや」
216 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:33
そのあとちょっとだけ話をして、結局家の前まで愛ちゃんを送った。
もう一回キスしたかったけど、できなかったっす!

さっき怒ってたのは、俺が何もしなかったから、だって。
ヘタレですんまへん。

浮かれすぎて飛んだり走ったりしながら、家路についた。
217 名前:吉澤兄弟〜マコト視点〜 投稿日:2005/10/30(日) 01:33

本日の更新、終了です!
218 名前:川‘ー‘川人(´▽`∬ 投稿日:2005/10/30(日) 01:48
やばっ麻琴かわえー!!
めっさツボ!!!
ヤバイ!惚れるv

大好き!!(ェ

219 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/31(月) 00:13
まこあいカワイイなあ〜
220 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/31(月) 00:33
マコトよくがんばった!!続きも楽しみです。
221 名前: 投稿日:2005/11/05(土) 01:19
>218 川‘ー‘川人(´▽`∬ サマ(ちょっとおかしいすか?w

ありがとうございます。
マコっちゃんはかわいい男の子役がハマると勝手に思い込んでるので、
こんな話になっちゃいましたw

>>219 名無飼育さん サマ
ありがとうございます。
ウブな二人が好きですw

>>220 名無飼育さん サマ
ありがとうございます。
マコト頑張らせましたw
続きも頑張らせます(意味不

みなさんレスありがとうございます!

では、本日の更新です。
222 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/11/05(土) 01:24
「たっだいまー♪」

ふんふーんと鼻歌を歌いながら、マコトは家のドアを開けた。
鍵は開いていたが、返事は無い。
兄ちゃん、コンビニにでも行ってんのかな。
マコトはそう思い、リビングのソファにぼふっと座った。

――――ガタッ

「?!」

――――ギッ、ガタッ

「なに?!・・・・・もしかして、泥棒?」
223 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/11/05(土) 01:25
どうやら音の主はひとみの部屋にいるようだ。
マコトは、バット片手にひとみの部屋のドアに耳をそばだてる。



――――ギシッ

――――あんっ、っはぁ、んっ・・・・・・

――――梨華、梨華っ・・・・・・

――――ギィ、ガタンッ、ギシッ



(うぅわ!!)
224 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/11/05(土) 01:26
音の原因がわかったマコトは、あわててドアから飛び退いた。
さっきまで愛と一緒にいただけに、18歳のマコトの体には良くない。

(ていうか・・・・・・ヨソでやってよ)

などと思いながらも、ひとみがコトを終えて部屋から出てきたとき、
気まずくならないようにマコトは家を出た。

愛とメールでもしながら時間を潰そうと考えたのだ。
225 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/11/05(土) 01:27
その頃、ひとみの部屋では。

「やっ・・・・・ぁん・・・・・はぁ、んぅっ」
「っはぁ、梨華、梨華・・・・・・」



浅黒く艶かしいラインの身体と、それに覆いかぶさる白く引き締まった背中。

ふと、背中の動きが早くなる。



「あっ、あんっ、や、変、なっちゃ、んぅっ、はぁん!」
「一緒に、梨華、はぁっ、っく、ぅあ!」

ベッドになだれこむ2つの身体。
226 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/11/05(土) 01:28
呼吸が整ったところで、ひとみが梨華に腕枕をしてやる。
2人のいつものパターンだった。

「ね」
「なぁに?」

「次・・・・・・・いつ会える?」
「まだわかんないけど、だいぶ先になっちゃうかも」

「・・・・・・そっか」
「ごめんね」

そう言って、梨華はひとみの鎖骨に口づけた。
227 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/11/05(土) 01:30
梨華は高校の教員をやっている、22歳。
二人の関係は、ひとみがまだ高校生の頃から続いていた。

梨華が教育実習でひとみのクラスについたことがキッカケだった。

しかし新卒採用で静岡の高校に赴任してしまい、会えるのはせいぜい2ヶ月に1度。

ひとみはもっと会いたいと思うが、お金が無い。
梨華ももっと会いたいと思うが、時間が無い。

だから、会えた時はお互いに燃えてしまう。
弟が帰ってくるかもしれない状況でも。
228 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/11/05(土) 01:31
「新幹線、明日の夕方?」
「うん」

「それまでさ、ずっとこうしてようよ」
「ふふ、でもマコトくんは?」
梨華は自分がさっき口づけた鎖骨の辺りを指でなぞっている。

「あー・・・・・・追い出す」
「かわいそうじゃない。そうだ!明日3人で出かけない?」

梨華の世話焼きな性格が出る。

「はぁ?やだよ。なんで3人なんだよ」
「なんか家族みたいで楽しそう♪」
目を輝かせて、梨華が言う。

「はぁ・・・・・・しょーがねーな」

梨華の楽しそうな笑顔にヤラれたというのは、ひとみだけの秘密だ。
229 名前: 投稿日:2005/11/05(土) 01:34
めちゃ短いですが、更新終了です。
今後は二人の出会いとかも書いてみようかな、と。
そんなかんじです(ぇ
230 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/05(土) 23:47
この兄弟は自分らも似ていれば、好きになる人のタイプも一緒ですね。ナイス!

いしよしがマジで男女。良い意味で生々しいですねw 矢沢あいの少女漫画に出てきそうな感じ。
でも可愛い。しかも凄い爽やか。
そしてマコ、18でお前のように純で真の意味で男らしい青年は今時なかなかおりません。
へたれだけど。しかも単純だけど。
愛ちゃんを離しちゃだめだぞ!
次は出会いかぁ。石川が教育実習生とかウラヤマシス・・・
231 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/06(日) 00:05
おー兄貴の話もキタコレ!!
続きが楽しみです。
232 名前: 投稿日:2005/11/07(月) 00:43
>>230 名無飼育さん サマ
感想?論評?なんて言うんですかね。
色々書いていただいて、嬉しいですし、励みになります!
これからも呼んでいただけるように頑張ります!
石川さんが教育実習生って、エロいですよねw

>>231 名無飼育さん サマ
兄貴の話きましたよ〜!w
定番ですが、自分はいしよしが一番好きです。
続きが楽しみなんて言ってもらえるとホント嬉しいです。

レスありがとうございます。

では、本日の更新です。
233 名前: 投稿日:2005/11/07(月) 00:44
>>232 ミス発生。

×呼んでいただけるよう〜
○読んでいただけるよう〜

です。失礼しました。

今度こそ、本日の更新です。
234 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:48


***吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜***
235 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:48
「今日から2週間、教育実習としてこのクラスにつかせてもらうことになりました、
 石川梨華です。みなさん、よろしくお願いします」



ひとみは、その笑顔に蓮の花を連想した。


そして、蓮の花をひとりじめにしたいと思った。
236 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:49
クラスの男連中は梨華に夢中だった。

たぶんDはあるだろ!とか、今日は何色かな…とか、くだらない話で盛り上がる。
もちろんひとみもそれに参加していたが、
周りのみんなが梨華を憧れの対象として見ているのに対し、ひとみだけは本気だった。
本気なのは自分だけだという自覚もあった。

そして、叶うことのない恋だということも。

だから誰にも言わなかったし、言えなかった。
当時付き合っていた彼女とも、別れる気はなかった。
237 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:51
高校時代から人並み以上にモテていたひとみの当時の彼女は、後藤真希といった。
髪をかなり明るく脱色していて、派手な子だと思われていたようだ。

しかし見た目とは逆に、繊細で優しくて、人一倍気を使う子だった。
だから、ひとみも惹かれた。

梨華と今以上の関係になれるなどと微塵も思っていなかったひとみは、
真希に今まで通り接した。
二人とも部活を引退していたため、毎日一緒に帰った。
真希の親はあまり家におらず、真希の部屋で若い欲望を貪りあった。
238 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:52
しかし、勘の良い真希はひとみの些細な変化に気付いてしまった。

キスの後に優しく微笑む褐色の黒目が、他の人を写している。
腕枕をして髪を撫でているひとみの心が、ここに無い。

自分とひとみを引き離すのは誰なのか。
ドロドロとした赤黒い感情が、真希の心を占拠しはじめた。
239 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:52
(ケメ子のやつ、ちょっと寝てたくらいでこんなのやらせやがって)
予想以上に重い資料の束に苦戦しながら、廊下を曲がった。

「きゃぁっ!」
「うぉ?!」

―――――ドサァッ

それはもう見事な正面衝突だった。

綺麗に束ねられていたはずの資料は、見るも無残な姿に。
そしてその先に、ピンクのカーディガンの右肩が落ちている梨華がいた。
240 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:53
「あ・・・・・・・」
「ご、ごめんね、ぼーっとしてて、ごめんね、大丈夫?」

ひとみは驚いて目を丸くさせていたが、梨華の八の字に下がった眉を見ると、
少しだけ余裕ができた。
そして、

「いってぇ」
膝を押さえてうずくまった。

「え、ちょっと、大丈夫?!
どうしよう、ごめんね、私がぼーっとしてたから・・・・・・
保健室行く?立てる?保田先生呼んでこようか?」

涙目の梨華が、ひとみの顔を覗き込むようにして喋りまくる。
甘い花のような香りがひとみの鼻腔をくすぐった。
241 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:53
「くっくっく」
「え?」

「あはは!せんせーだまされたYO!」
「え、なによ、どういうこと?!」

「全然、膝とかなんともないYO」
「ちょっとなんなのよー!もう!YOじゃないわよ!」

梨華は頬を膨らませて、バシバシとひとみの腕を叩いた。
ちなみにYO!というのは当時のひとみのマイブーム。
242 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:55
そのまま一緒に資料を運び、決められた場所に戻していく。
普段からあまり人が出入りする場所ではなかったので、ひとみと梨華の二人きりだった。
なんとなく、二人とも緊張していた。

「せんせー」
「ん?」

「カレシとか、いんの?」
「・・・・・・いないよ」

「なにその間は」
ちょっとおどけてひとみが尋ねる。
「2週間前に別れたの」

「え、うそ、ごめんなさい」
「・・・・・・・・・」
うつむいたままの梨華。
243 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 00:56
「せんせ?」
「なによ!あの人、私が話してる間も携帯鳴ったら出るのよ?こっちは真剣なのに。
 ほんと信じらんない!悪いとこがあったら直すって言ったのに、あんな男最低!」

一気に捲くし立てられ、ひとみは大きな目をさらに大きくさせて固まっている。
3秒ほどの沈黙。

「ぷっ、はは、元気じゃん、せんせー」
「なっ・・・・・・笑わなくてもいいでしょ」

「よかった、ちょっと心配したYO」
「え・・・・・・ありがとう」

ひとみの素直な優しさと飾らない笑顔に、梨華の母性本能がくすぐられた。
244 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 01:00
その後、ふたりの仲は急速に縮まった。

ひとみは年上の女の魅力にどんどんハマっていき、
それと反比例して、真希との距離は遠くなっていった。

ここまでくると、今までのように普通に接することができない。
梨華にハマる自分を隠せるほど、ひとみは器用ではなかったし、真希も鈍感ではなかった。

毎日20回はしていたメールも、おやすみとおはようのメールだけになり、
電話はほとんどしなくなった。
一緒に帰るのは、せいぜい週に2回。

ひとみの頭の中で、梨華の存在が大きくなっていく。
245 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 01:00
かなりひとみを気に入っていた梨華は、
教育実習の最終日に、ひとみを進路指導室に呼び出した。
感謝の気持ちと、ちょっとしたプレゼントを渡すためだ。
あくまで、生徒と教育実習生として。

「ういっす」
「あ、ごめんね急に」

「ん、いっすけど、怒られるの?」
「ちがうよ。なに?何か悪いことしたの?」

「するわけないじゃん!俺キャプテンだYO?」
「なによそれー意味わかんないし」

しばらく談笑が続いた。
246 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 01:01
「つーかなんで呼び出されたの?」
「うん?あ、そうそう、これ」

そう言って梨華はひとみに小さめの紙袋を渡した。

「なんすかコレ?」
「まぁ、なんていうか、あれよ。プレゼントみたいな?」

「うぉぅ!まじで?ありがとうございます」
「たいした物じゃないよ、ほんとに」

ガサガサと中を物色するひとみ。マドレーヌとクッキーが入っていた。
247 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 01:01
「すげー!先生が作ったんすか?うまそう!ありがとう」

端正な顔をくしゃくしゃにして笑うひとみ。
その笑顔に、梨華の心に今までとは違う感情が生まれた。

でも、そんな、仮にも生徒となんて・・・・・・

考えるより先に、口が言葉を発した。

「ね、今度・・・・・・ゴハン食べに行かない?」
「え?」
248 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 01:02
ひとみは考えた。
もしかしたら、生徒と教育実習生という関係を壊せるかもしれない。

でも。
真希を傷付けたくない。
真希に嫌われたくない。
真希と別れたくない。

淡い期待と真希への自分勝手な思いが混ざり合い、ひとみの頭は多少混乱した。
249 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 01:03
「じゃあ、えっと・・・・・・次の日曜は?」
「うん、いいけど、勉強見てくださいね」

「あ、ホントだ。受験生だもんね。ごめんね、誘ったりして」
「いやいや、全然いいっすYO!むしろ嬉しかったし・・・・・・」

もごもごとひとみは口の中で呟いた。

「ん?なぁに?」
「なんでもないっすYO!」

ひとみは浮かれすぎて飛んだり走ったりしながら、家路についた。
やはり兄弟。やることは一緒だった。
250 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 01:04
「たっだいまー♪」

ふんふーんと鼻歌を歌いながら2階に上がり、自室に入った。
制服を脱いで、部屋着に着替える。
すると、カバンの中に入れっぱなしにしていた携帯が、着信を告げた。
真希からだった。
やましい部分があるだけに、嫌な緊張感を持ったまま通話ボタンを押す。

「もしもし」
『あ、もしもし、今大丈夫?』
「うん」
『今度の日曜、デートしようよ。久しぶりに』


ドキリ。


ひとみの心臓がおかしなリズムを刻み始めた。
251 名前: 投稿日:2005/11/07(月) 01:05
本日の更新、終了です!
252 名前:>>230 の名無し 投稿日:2005/11/07(月) 19:52
流石は兄弟。
辿ってゆく道は一緒なのですねw
てことはマコもあんなに…なってほしいような、なってほしくないような。

黄金のいしよしごまキタYO!(”YO!”は何に付けてもかっけーなぁw
結果をわかってはいるとはいえ、ハラハラしますね。

あと、いしよしに進路指導室というシチュエーションを思いついた作者様の感性に乾杯!!
エロイ!文句無しにエロイ!
253 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/07(月) 22:12
面白い展開だ〜。ワクワクしながら待ちます。
254 名前: 投稿日:2005/11/07(月) 23:13
>>230の名無し サマ
前回に引き続き、ありがとうございます。
マコは兄貴を見て育ってますので、
兄貴を反面教師として全く逆の道を歩む可能性も。w
他のいしよしごま作者様のように上手く書けるかわかりませんが、頑張ります。
すいません、自分妄想族なので、いしよしが教師と生徒…進路指導室…(//д//)
みたいな感じで書いてしまいましたw
お恥ずかしいw

>>253 名無飼育さん
ありがとうございます。
できるだけお待たせしないように書きますので、よろしくです!
面白いと言っていただけると、マジで嬉しいです^^

お二人とも、レスありがとうございます。

では、本日の更新(ちょっこす)です。


255 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 23:14
『今度の日曜、デートしようよ。久しぶりに』

ドキリ。
ひとみの心臓がおかしなリズムを刻み始めた。

「ごめん、今度の日曜は予定入ってんだ。
 あのー、マサオ先輩とか、サルの先輩たちと遊ぶから」

ドクン、ドクン。

『んあ、そっかー。じゃあしょうがないね』

「うん、ごめんな。」

ドクン、ドクン、ドクン。

『いいよー気にしないで。じゃあまたね』
256 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 23:15
真希が電話を切ったのを確認して、ひとみも電話を切った。
胸の中がざわざわして、気持ち悪い。

真希に嘘をついた。

どうして。

石川先生と食事に行くと言えばよかったのに。

でも、言えなかった。
確実に気持ちが傾いている自分がいたからだ。
257 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 23:15
―――――日曜日。

17時半にひとみの最寄り駅で待ち合わせ、梨華の運転する車で高台にあるレストランへ。
道中、ひとみは梨華の横顔を盗み見ては、身体の芯が熱くなるのを感じていた。

他愛の無い話をしながら、美味しい洋食に舌鼓を打つ。
店内の間接照明が梨華の瞳をますます綺麗に見せた。

「今日は私のおごりね♪」

そう言って立ち上がり、前を歩く曲線美に、ひとみの中で何かが弾けた。
真希のことなど、頭から消えてしまっていた。
258 名前:吉澤兄弟〜兄と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/07(月) 23:17
車に乗り込み、来た道を帰る。車内のデジタル時計は19:46を表示していた。

「ね、この後どうしよっか。」

前を向いたまま梨華が尋ねる。
ひとみは、自分の気持ちをどう言い表せばいいものか悩んでいた。

「・・・・・・・うち来る?ちょっと狭いけど」

見た目とは裏腹に、好きになったら一直線タイプの梨華。大胆な誘いに出た。

ひとみも、一人暮らしの女の部屋に男を招き入れる意味を知らないほど幼くない。
ふと、真希の顔がひとみの頭をよぎる。



バレなければ、いいじゃないか。



「行きたい」

ひとみの本能が、理性に勝ってしまった。
259 名前: 投稿日:2005/11/07(月) 23:18
本日の更新(ちょっこす)終了です!
260 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/08(火) 18:30
先生積極的ですね。
更新楽しみにしています。
261 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/09(水) 01:06
続きがもっそい気になります!
262 名前: 投稿日:2005/11/11(金) 03:15
>>260 名無飼育さん サマ
積極的ですw
石川先生に迫られてよしざーくんタジタジです。。。。

>>261 名無飼育さん サマ
今から更新しますよー!w

お二人とも、レスありがとうございます。
すごく嬉しいです^^

では、本日の更新です。
263 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:17
梨華の住むアパートに着いた。

部屋に入ると同時に、梨華がひとみの首に両腕を回してキスをした。
驚きながらも、それに応えるひとみ。
激しく甘いキスをしながら、もつれあうようにベッドに倒れこんだ。

梨華はひとみの服を脱がせ、自分も裸になり、ほどよくついた筋肉や白い肌を堪能する。
繰り返される愛撫に、甘い声を上げるひとみ。
梨華自身も、ジンジンと敏感な部分が熱くなってくる。
264 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:17
梨華はもう一度ひとみに口付けて、ジーンズとボクサーパンツを一気に下ろした。
逞しくなったひとみのモノをそっと握る。

「ぁぅっ」

甘いひとみの声。
梨華はひとみに跨り、自分の敏感な部分とひとみのモノをこすり合わせた。

「あ、はぁ、せんせ、や、ばい、…俺…あぁ、ぅあ」
「んっ、あたしも、はやく、欲し、ぁんっ、はぁ、はぁ」

腰を浮かせて、ひとみのモノを自分の中に受け入れる。
いやらしい音を立てながら、ひとみのモノがゆっくりと梨華の中に飲み込まれていった。

「あぁっ…、せんせーの中、まじ、あったかくて、すげ、きつい…」
「吉澤くんの…、どくどく、いってるよぉ…」

互いに、ひとつになれたことに感動していた。
265 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:18
ゆっくりと腰をグラインドさせる梨華。
そのたびに、均整の取れた大きめの胸が揺れる。

目の前に広がる光景にますます興奮するひとみ。
先生の綺麗な顔が、快感に歪んでいる。
先生の綺麗な胸が、自分の上で揺れている。

我慢できなくなり、梨華と身体を入れ替えた。
若さに任せて、腰を動かす。

「はぁ、はぁ、っせんせ、せんせぇ、ぁあ、はぁ、あぁっ!!」

「や、やんっ、ぁんっ、ぁあっ、そんな、あんっ!あた、し、あぁぁんっ!!」

二人同時に、意識を手放した。
266 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:18
「・・・・・・しざわくん、吉澤くんっ」
「ん・・・・・・・」

ひとみが目を開けると、既にシャワーを浴びた後らしい梨華が自分をゆすっていた。

「時間、大丈夫?」
「・・・・・・いま何時?」

「22時半」
「あぁ・・・・・・・帰らなきゃ」

「ごめんね、なんか」
「や、べつに、俺も・・・・・・・」

真っ赤になってうつむくひとみ。
その姿がかわいくて、梨華はひとみを抱きしめた。
267 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:19
「私、吉澤くんが好きよ」
「・・・・・・・・」

ここまで来たら、選択肢はひとつ。

真希と別れよう。

その後で、先生に思いを告げよう。

「帰ります」
「シャワーは?」

「いいっす。大丈夫。おやすみなさい」

ひとみは曖昧に微笑んで、梨華の家を後にした。


その夜、ひとみが家に帰り、携帯を見ても、真希からメールは入っていなかった。
ひとみは、なんとなく嫌な安堵感を感じた。
268 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:19
梨華の教育実習期間は終わり、いつもの月曜日がやってきた。

廊下で真希とすれ違い、いつものように目で合図。
以前なら、それだけで一日楽しく過ごせていたのに。
今ではひとみをますます憂鬱にさせるだけだった。

いつ、なんて言えばいいのだろう。

真希は今までと何も変わらない。
甘えてくるし、キスだってしてくる。
ちょっと積極的になったくらいだ。
269 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:20
梨華とひとみが体を重ねてから、一週間が過ぎた。

まるで何も無かったかのように、ひとみは真希の部屋で一緒に勉強をしていた。
今までは、勉強というのは口実で、一日中カップルらしい事をしながら過ごしていた。

そう。今までは。

机を挟んで座る二人。
黙々と勉強している。
ひとみは、ただペンを動かすだけで頭に入っていなかったが。

そろそろ言うべきか。
270 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:20
「・・・・・・・あのさ」
「ね、のど渇かない?」

ひとみの言葉を遮るように、真希が言い出した。

「あ、うん」
「なんか持ってくるねー」

ぱたぱたと部屋を出て行く真希。

「はぁ〜・・・・・・・」

机に突っ伏すひとみ。
何て言えばいいのかわからない。
271 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:21
階段を上がる音が聞こえて、真希が麦茶を持ってきた。

「はい」
「ん、ありがと」

二人とも、黙って麦茶を飲んだ。

「あのさ、ごっちん」
「ね、よっすぃー英語得意だったよね?ごとーちょっと苦手でさぁ。
 教えてくんない?」

「あぁ・・・・・・いいよ」
「あは!ありがと」

そう言って、真希はひとみの隣に来た。

「どこ?」
「ねー、英語なんかいいからさ、ごとーとえっちなことしようよぉ」

真希はひとみの首に両腕を絡ませ、上目遣いで言った。
以前のひとみなら間髪入れずに真希を押し倒していただろう。
272 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:22
しかし、ひとみはやんわりと真希の腕をほどいた。

「話が、あるんだ」
「・・・・・・・・・わかってる」

軽くため息をつき、今にも泣きそうな顔で、真希が言った。

「・・・・・・・え」
「わかってる、けど…いつもみたいに、してたら、戻るかな、って…ぅっく、あたしが、いっぱい好き、だ、ったら、よっすぃ、の、キモチ…戻る、かなって、おも、って…」

ついに真希は、ぽろぽろと涙をこぼした。
その涙に、ひとみは胸が苦しくなった。

この子は人一倍繊細なんだ。
そして、人一倍気ぃ遣い。
俺を責めることなく、一人で苦しんでいたのか。
こんなにも愛されていたなんて。

ひとみは自分の犯した過ちに、今さらながら愕然とした。
273 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:22
「ごめん・・・・・・・・」

謝ることしかできない。
いや、謝るのも、卑怯なのだが。

「ぅ・・・・・・って・・・・・・」

「え?」

「もぉ・・・・・・・かえ、って」

ひとみは黙って教科書類をまとめ、真希の家を後にした。

帰り道、雨が降り出した。
当然傘は持っていない。
雨に打たれていると、涙が出てきた。

なんで。

原因、自分じゃん。

「・・・・・・っはは」

困ったように力なく笑って、ひとみは涙をほったらかしにした。
274 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:23
後日。

「もしもし、せんせ?」
『どうしたの?』

「この前、彼女と別れたんだ」
『そう・・・・・・ってえぇ?!彼女いたの?!聞いてないよ!!
 ていうか何?彼女いたのに私と、その、・・・・・・・と、とにかく何やってるのよ!?』

「・・・・・・・・すいません」
梨華はひとつ、咳払いをした。
『彼女、何て?』

「帰れって言われて。それから話してないっす」
『そう・・・・・・・。で、どうするの?』

「先生が好きなんだ。今言っても説得力無いかもしんねーけど・・・・・・・・」
『反省してる?』

「してます」
『じゃあもう1ヶ月反省しなさい』

「ハイ・・・・・・」
『待ってるからね?』

「ハイ・・・・・・」
275 名前:吉澤兄弟〜彼と彼女と元彼女〜 投稿日:2005/11/11(金) 03:27
そんなこんなで、今に至る。

あの時の苦い経験があるからこそ、二人には深い愛があった。

とくにひとみは、二度と愛する人を傷付けてはいけないと、心に刻んだのだ。

------------------------------------------------------------------------

そして、日曜日。

二人が目を覚ますと、すでに正午をまわっていた。
マコトは出かけているようだ。

「梨華ちゃん♪第5ラウンド、突入しますか♪」
「え、ちょっと、きゃぁ!・・・・・・・ぁあん」

やっぱり、たまに会うと、燃えるらしい。
276 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/11/11(金) 03:34
その日の夕方、梨華はまた静岡へ帰って行った。

梨華を駅まで送り、ひとみが家に戻った時もまだ、マコトは帰っていなかった。

(あいつなにやってんだろ?)

などと考えながら、夕食の準備を始めた。

「ただいまー」
「おー、おかえり」

マコトはひとみの顔を見た途端、顔を真っ赤にさせて怒り出した。

「兄ちゃんさ、あーゆうのはヨソでやってよ!!俺すんげー困ったんだから!!」
「はは、わりぃ」

「ったくもー」
「ま、お前もいつか愛ちゃんと・・・・・・・。なっ♪」

「う、うるへー!」

どこまでもウブなマコトだった。

「あ、俺明日カテキョだから、メシ先食ってろよ」
「んー」

夕食を終えて、二人はそれぞれの部屋に入って行った。
277 名前: 投稿日:2005/11/11(金) 03:35
本日の更新、終了です!

次回はカテキョで攻めます(意味不
278 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/11(金) 11:05
やべえ萌えました。いしよしエロすぎw
ごっちんちょっと切ないですねぇ…てかカテキョ気になるw
279 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/11(金) 19:23
誰が生徒か楽しみです。
280 名前: 投稿日:2005/11/13(日) 00:33
>>278 名無飼育さん サマ
書いててちょっこす恥ずかしかったです。エロくてw
ごっちんごめんね(違
カテキョは、まぁ、あれですよw

>>279 名無飼育さん サマ
生徒はあの子ですw

お二人とも、レスありがとうございます!>(^〜^0(´▽`∬

では、本日の更新です。
281 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:36
「おーい、授業中くらい鏡しまえよ」
「はぁ・・・・・・今日のさゆは勉強疲れでいつもよりかわいくないの。」

「ふーん。で?」
「今日はもう授業おしまいにするの。」

「バカタレ」
「いったぁーい。教科書で叩かれたら痛いの。」

「いいから解けー」
「・・・・・・はぁい」


まったく。最初から素直にやりゃあいいのに。
282 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:37
ども。兄貴の方です。こんばんは。

10月からさゆの家庭教師を始めて、1ヶ月。
俺が教えている英語の成績は少しずつ上がってきている。

もともと頭の悪い子じゃないみたいだから、教える方としても楽だ。
マコトに教えるのは結構苦労するんだけど。
あいつマジあほだからさぁ。

でも、授業中にバカでかい鏡を取り出して自分に魅入るのはやめてほしい。
カワイイことは認めるけど。
283 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:37
「おわったの。」
「ん、お疲れさん」

「お菓子持ってくるの。」
「え?いーよ別に」

「さゆが食べるの。」
「あ、そーゆうことね。じゃマル付けしとくから」
くそぅ、ちょっと恥ずかしいじゃん。


おお、37/50か。


「持ってきたの。」
「おかえり。37点だったよ、やるじゃん」

「ごほうびは、ないの?」

首かしげるのはやめなさい。犯罪ですよ、ソレ。
284 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:38
「じゃ、これあげる」
少し考えて、自分がいつも噛んでいるガムを1枚差し出した。

「こんな辛いの、食べられないの。」
「贅沢言うなよー」

「じゃあ、かわりに」
「なに?」

「来週の授業の時、お出かけしたいの。先生のバイクで」
「バカタレ」

「だめ?」

だから・・・・・・首かしげるのはやめなさいって。
285 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:39
「じゃあ中間で英語80点いったら、いいよ。
ただしバイクじゃなくて電車でね。」
「えぇー、なんでですか?」

「危ないじゃん。だめだよ」
「先生がちゃんと運転すれば大丈夫なの」

「だめだめ。出かけるだけ良いと思いなさい」
「・・・・・・はぁい」

うーん、どうもお兄さんキャラは自分には合わない。

1時間半の授業が終わり、さゆのお母さんにゴアイサツ。
いいって言ったのに、どうしても送るの!と言ってマンションのエントランスまでさゆがついてきた。
286 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:46
「ここでいいよ。ありがと」
じゃ、また来週、と言ってさゆと別れた。

ここの駐輪場はなぜか街頭が1つしかついていない。
目を凝らしながら、バイクにキーを差し込む。

すると、腰の辺りから手が伸びて、きゅ、っと捕まえられた。

「・・・・・・・さゆ、先生が好きみたい」

腰に回された腕に、力が入る。

不覚にも背中に当たる柔らかい感触にドキドキしながら、やんわりとさゆの腕をほどいた。
287 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:47
「・・・・・・・ごめんな」

ううん、いいの。わかってたの。とさゆが言う。

「・・・・・・・約束、ちゃんと守ってね?さゆも頑張るの」

さゆは涙目で笑顔を作った。

「わかった。テスト頑張れよ?」

ニコっと笑って頷いて、マンションに駆け込んでいった。


さゆは、なんていうか、とても危うくて儚い女の子だ。
ナルシストキャラに隠された心の中を覗いてみたい衝動に駆られたこともあった。


それに、俺を見上げる視線が熱っぽい事に気付いていないわけじゃない。


でも、ごめんな。
君の気持ちには、応えられない。
288 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:47
「ただいま」
「兄ちゃん!いいところに帰ってきた!コレ教えて」

「あんだよー今カテキョで教えてきたばっかなのに」
「いいじゃんその流れで教えてよ」

「はぁ・・・・・・どれ?」
「これ、このカッコ2のやつ。なんでバツなの?」

「先行詞が人の時はwhoになるんだよ。
これの場合はsomeoneだから、人だろ?」
「ふぇ?あー、そうかぁ」

「お前それ高1レベルだぞ」
「ぐっ・・・・・・いいんだよ!俺専門行くもん」

「愛ちゃんと同じとこ?」
「うん!」

相変わらずふにゃふにゃ笑いやがる。
まったく。なんて単純バカなんだ。
でも、すぐに会える距離にいる二人が、正直うらやましかったりもする。

マコト、愛ちゃん大切にしろYO!
289 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/13(日) 00:48

吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜

おわり。
290 名前: 投稿日:2005/11/13(日) 00:50
本日の更新、終了です。

毎回短くてスミマセン>(´〜`;(´▽`;∬
291 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/13(日) 02:00
こういう雰囲気すきです。いいおにーさんだなぁ。
カテキョの生徒はあの子でしたか(・∀・)ニヤニヤ
この続きも見てみたいと言ってみるテスト。
292 名前: 投稿日:2005/11/16(水) 00:33
>>291 名無飼育さん サマ
この続きって、どの続きですか??
調子に乗って、リクとかあればお受けしたいな、と。
ネタがなくなってきたので(爆)

レスありがとうございます。ちなみに今日は更新ナシです>(^〜^;(´▽`;∬
293 名前:291 投稿日:2005/11/16(水) 01:48
んじゃま遠慮なく。
カテキョのあの子がいしよしに絡んでひと悶着、みたいなw
草のほうも楽しみにしております。
294 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/16(水) 21:47
兄貴のモテ話に嫉妬する恋人 リクします
これからも楽しみに待っています
295 名前: 投稿日:2005/11/16(水) 22:09
>>293 291 サマ
かしこまりました〜!
ひと悶着・・・・・・了解ですw

>>294 名無飼育さん サマ
おお、モテ吉のいしよし、ですね。
了解です!

お二人とも、リクありがとうございます。
ご期待に応えられるかわかりませんが、頑張ります^^

一旦この2つで区切らせていただきます。
予定的には・・・・・・1週間〜2週間くらいで仕上げます。

ちょっとお待ちくださいねー>(^〜^0(´▽`∬
296 名前: 投稿日:2005/11/21(月) 19:23
お待たせしました。

今日は、カテキョのあの子のお話を書きますw

よかったら、どうぞ。
297 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:24
―――――2週間後。

ピンポーン

『はい』
「あ、吉澤です」
『はいはい、今開けますね』

さゆのお母さんの声だ。
と思って油断してたら、ドアが開いた瞬間に白く柔らかいものが飛びついてきた。

「せんせー!」
「うぉ!なんだよ!びびったー」

当たってます、胸が。

「ね、見て見て!」

まるでラブレターを渡す時のような仕草で、英語の解答用紙を見せるさゆ。
右上には、赤いペンで86と書かれていた。
298 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:24
「すげーじゃん!頑張ったなぁ」
「頑張りましたー」

うさちゃんピースをかまされた。
ほんと、犯罪ですよソレ。おじさん達の前でやらないよーにね。

さゆの部屋に通されて、テストの見直しと質問タイム。
テスト明けだったから、今日の授業はそれだけ。
たっぷり1時間残ってしまった。

「せんせ?」
「んー」

「お出かけ、しよ?」

また首かしげやがって・・・・・・。
299 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:25
「え、いーけど、今から?」
「やったぁ♪」

俺の質問に答えろ!
なんて思ったけど、さゆが嬉しそうに準備を始めたから、つっこめなかった。

「せんせ?」
「おう」

「着替えるから、ちょっと待ってて?」

うっわ、今のやばいよ。やばいよ奥さん。
・・・・・・・ってこれじゃただのオヤジじゃねーか。
300 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:25
玄関に座って待っていると、なにやらリビングの方で話をしている。
さゆがお母さんを説得しているようだ。

「じゃあ、ご迷惑にならないように早く帰るのよ」

さゆのお母さんの声が聞こえた。
すると、グレーのコートにピンクのミニという格好でさゆが登場した。

うっわ、これもやばいよ。やぁばいよやばいよー。
・・・・・・・ってコレじゃ出川じゃねーか。

「よし、行くか」

そんなことを悟られないように、お兄さんキャラで繕った。

「せんせ、スウィーツ食べたい♪」
「おっけ。でも今日はもう遅いから、それだけな?」

「・・・・・・はぁい」

ちょっと不満そうだったけど、しょうがない。
301 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:26
二駅離れたところに、最近できたカフェがある。
マコトづたいで聞いた愛ちゃん情報だ。
そこを目指して、電車に揺られる。

目的の駅のホームを出たとき、さゆが腕を絡めてきた。

「おいおい」
「・・・・・・・今日だけ、お願い」

そんな泣きそうな顔されたら、断れないよ。
まぁ、梨華ちゃんは静岡にいるから、これくらい大丈夫か。
302 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:26
「お、あった。とーちゃくー」
「かわいい〜!」

そこはもう、見るからに女の子が好きそうなカフェで。
見るからに女の子なさゆにはピッタリだったようだ。

店内に入ると、女性客しかいない。うーん・・・・・・・気まずい。

あれ?なんか見覚えのある後ろ頭を発見。
さりげなく顔を盗み見ると、弟の彼女だった。

「愛ちゃん」
「へ?あー!お兄さん!」

「偶然だね」
「そうですねー」

愛ちゃんはチラっとさゆに目をやると、ヒソヒソ声でこう言った。

「お兄さん、意外と年下好きなんですね」

ちっげーよ!
303 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:26
店員さんに案内された席に座り、上機嫌なさゆ。

「なんでも頼んでいいよ」
「ほんとですかぁ?!」

「あ、1000円以下な」
「わかってます♪」

うーん、とか、わぁ、とか言いながらメニューと睨めっこしている。
やっぱりコドモだなぁ。可愛いけど。

だいぶ伸びてきた前髪をかき上げると、さゆと目が合った。
さっきとは随分違う、大人びた顔をしている。

「せんせ、さゆのことコドモだなぁって思ったでしょ」
「へ?いや、んなことないよ」
「・・・・・・・ならいいです」

さゆはまたメニューと睨めっこを始めた。
おー、びびった。あんな顔もするんだ。
304 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:27
「決めたっ♪」

店員さんを呼び、さゆはベリーパフェ、自分はホットコーヒーを注文した。

なぜか沈黙が続く。
空気が重く感じるのは、さゆが思いつめたような顔をしているからだろうか。

「せんせ?・・・・・・・・・今日だけ、さゆの彼氏になってください」
「え・・・・・・・?」

「お願い、今日だけでいいの。そしたら、先生のこと諦めます」
「・・・・・・・そっか。わかった」

それから、俺とさゆの一日限定デートが始まった。
と言っても、あとは帰るだけなのだが。
305 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:28
店を出ると同時に、嬉しそうに腕を絡めてくる。
肘に柔らかいものが当たっているのには、気付かないフリをすることにした。

「せんせ、プリクラ撮ろ♪」
「えー」

「おねがいー」
「うーん、いいよ」

駅前にあった小さなゲームセンターに入る。
俺にはよくわからないけど、一番新しいという機種をさゆが選んだ。

財布から400円を出そうとしたら、さゆに止められた。
今日のデートのお礼代、らしい。
なかなか可愛いことしてくれるじゃん。
306 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:28
あーでもないこーでもないと言いながら撮っていたら、あっという間に最後の撮影。
機会が喋る。

『最後の撮影だよ♪3・2・1…』
パシャ。

びっくりしてさゆの方を見ると、じっと熱のこもった視線を送られた。

こいつ、キスしやがった。ほっぺだけど。

運の悪いことに、プリントできるのはこの1枚だけ。
さゆが全部削除していたらしい。

「おまえなぁ・・・・・・・」
「エヘヘ♪」

計算なのか、天然なのか。
さゆの無邪気な笑顔に、怒る気も失せてしまった。
307 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:28
取り出し口から出てきたシートを、さゆは二等分に切った。
でも俺、人にあげたりしないし。

だから1枚だけ、もらっておいた。それを財布に入れる。
顔を上げると、ちょうどさゆがハサミを返したところだった。

「帰るか」
「・・・・・・・・・」

「だめ。帰るぞ」
「・・・・・・・はぁい」


さゆを家まで送り届けて、今度はバイクに跨って家路に着いた。
頭の中が、モヤモヤしていた。
308 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:29
―――――それから、ちょうど一週間後。

ブー・ブー・ブー・ブー

くそぅ、誰だ。人が気持ちよく寝てるのに。

震え続ける携帯を手探りで見つけ、通話ボタンを押す。

「もしもし」
『もしもし、ごめん寝てた?』

こんな朝っぱらから電話をかけてきたのは、いしかーさんでした。
309 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:29
「ん」
『あのね、今からそっち行くよ♪』

「ん。・・・・・・・は?」
『出張でね、東京に行くの♪びっくりさせようと思って秘密にしてたけど』

今言ったら意味ないじゃん。と思ったけど可愛いから許す。

「うおう、マジで?会える?」
『うん♪夕方になっちゃうけど、大丈夫?』

「うん。待ってるYO!(^〜^0)」
『待っててね♪(^▽^)
あ、新幹線来た!じゃ、また連絡するねー』

やった!会える!!

それからもう一眠りして、午後からの講義に出て、待ち合わせの場所に向かった。
310 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:30
遠目からでもわかる、自慢の彼女を見つけて顔が緩む。
あー。やっぱ可愛いわ・・・・・・・。
人前じゃこんなコト絶対言わないけど。

「お待たせ」
平静を装って、彼女に声をかける。

「ううん。久しぶりだね」
こーゆうのを“可憐な微笑み”って言うんだろう。
やべー。ニヤける。

「どこ行こっか」
「なんかね、ここら辺に新しいカフェができたらしいの。
 ひーちゃんが行かないような所だけど、すっごい可愛いんだって!
こないだ雑誌に載っててね」

嬉々として話す彼女。かわいいなぁ。

「じゃ、そこ行こう(^〜^*)」
「やった♪(^▽^)」

彼女に手をひかれながらやって来たのは、いかにも女の子が好きそうなカフェ。
ついこの間、さゆを連れて来た、あのカフェだった。
まさか、来たことあるよー、なんて言えるわけもなく。
311 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:30
店に入ると、やっぱり女性客ばかり。
この気まずさは来た人にしかわからない・・・・・・・たぶん。

ちょっとの間メニューを見て、彼女はベリーパフェを注文した。
・・・・・・・なんだかなぁ。

「ん〜、おいしい〜」

うっとりしてる。やっぱ・・・・・・かわいい。
俺そればっかじゃん。相当アホだ。わかっちゃいたけど。

伝票を持ってレジに行き、お金を払う。
いつも俺が先に払って、あとで梨華ちゃんの分のお金をもらうっていうのが、
付き合って2ヶ月経ってから今まで続いてる。

まぁ、そこでマズイことが起こったんだけど。
312 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:31
合計で1200円だったから、千円札を出そうと思ったとき。
さゆと撮ったプリクラが、ポロリと・・・・・・・。
梨華ちゃんはそれをちらっと見て、何も言わずに返してくれた。
でも、長年付き合ってたら、怒ってるかどうかなんて容易にわかるもので。
そーとー怒ってます、彼女。

店を出て、早速問い詰められる。

「ね、さっきのは何なの?」
「はい?」

「プリクラ」
「あー、あれは、その、カテキョの生徒」

「そーゆーことを聞いてるんじゃありません」
「スイマセン・・・・・・・」
313 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:31
「なんであーゆう展開になるの?」
「や、その、イキナリ・・・・・・・」

「その気にさせるからでしょ!いっつもそうなんだから、ほんとにもう!
 ひーちゃんモテるんだからね?!そこんとこ自覚しなさいよ!」
「(ひぇー)ご、ごめん」

ぷりぷり怒りながら半歩先を歩く彼女の後ろを、うなだれながらついていった。

それにしても、どこ行くんだろ。
314 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:32
「どこ行くの?」
「もう帰る」

「はぁ?!」
「浮気する人とは一緒にいたくありません」

「う、浮気じゃねーよ!」
「浮気と一緒よ!あんなプリクラ撮って」

「えぇーそんなぁ」
「情けない声出さないの。もうホントに帰るからね」

さらに早歩きしはじめた彼女の腕を捕まえて、路地裏へ連れて行き、後ろから抱きしめた。
あー、やっぱいいわ、この腰。眩暈がするくらい。

「もう、しないから」

耳元で囁くと、彼女はくすぐったそうに身をよじってこっちを向いた。
そして正面から抱きしめられる。
正面からだと胸が柔らかくて気持ちいいんだよなー。
こっちもなかなか捨てがたい。
315 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:33
「約束よ?」

「うん」

誰か見てるかも。

とか、気にならないくらい、彼女の眼差しは艶やかで。

自然と唇を寄せた。

後日、マコトの友達からの目撃情報が寄せられるとは、思いもせずに。
316 名前:吉澤兄弟〜カテイキョウシ〜 投稿日:2005/11/21(月) 19:35

■□おわり□■
317 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/22(火) 20:24
兄ちゃん仲直りできてよかったね。
次回も楽しみにしています。
318 名前: 投稿日:2005/11/22(火) 22:21
>>317 名無飼育さん サマ
兄ちゃんのほうが書きやすかったりw
レスありがとうございます!

では、本日の更新です。
リク頂きました“モテ吉のいしよし”です。

319 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/22(火) 22:22
キーンコーンカーンコーン

金曜日の最後のチャイムが鳴る。はー・・・・・・今週も疲れたぁ。

やりがいもあるけど、多感な時期の生徒相手の仕事は、新米教師の私には少しこたえる。
こういう時って本当に、あの子に癒されたい〜って思うのよね。

そんな事を考えながら職員室に入ると、何やら同世代の女性教員がわいわいやっている。

「あ!石川先生、見て見て、これ。すっごいカッコ良くない?この人!」

一番仲がいい保田先生に声をかけられた。
手には雑誌『anan』を持っている。
320 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/22(火) 22:23
「なんですか〜?」

“女心をくすぐる年下男たち”

えー何これ?なんか悪趣味な特集じゃないですか?
なんて笑いながら一緒に雑誌をめくる。

俳優編、お笑い芸人編、スポーツ選手編、そして最後にスナップ編。
保田先生はというと、目を皿のようにして誌面を見ている。
ちょっと怖いです、先生・・・・・・。

「あらやだ!この子かわいい〜」

保田先生や他の何人かの先生がひときわ良い(?)反応を示したのは、
スナップ編のトップを飾る彼だった。

吉澤ひとみ(20)学生
名前の通り、大きな瞳が印象的な彼。ファッションもシンプルながらポイントを抑えていて、年上女ウケしそう。実際に、今付き合っている彼女は年上だそう。口癖は「かっけー!」。そんなギャップにも、年上女は弱いんです。
321 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/22(火) 22:24
・・・・・・・え?

ご丁寧に、編集部のコメントまでついている。

「きゃっ、かっけー!が口癖だって。かわいい〜」

そりゃかわいいですよ。生かっけー!なんてどうしようもないくらいかわいいですよ。
でも・・・・・・・なんでそれを全国の年上女に披露するのよ!!!

「ちょっと、石川先生?アゴ、大丈夫?」

知らないうちに、自慢のアゴが出てしまったらしい。

「こ、これ・・・・・・・私の彼、です」

「「「ええぇーーーーっっ?!」」」

周りに居た先生たちが一斉に叫んだから、遠くのほうで教頭先生がしかめっつらをしてる。

「ちょっと!聞いてないわよ?!」

すごい形相で保田先生が迫ってくる。
だいぶ怖いです!!

じっくり話を聞いてあげようじゃないの。
ってことで、この後保田先生と飲みに行くことになっちゃった。
お世話するの、大変なんだけど・・・・・・・。
322 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/22(火) 22:25
―――――2時間後。

ここは保田先生行きつけの飲み屋さん。軟骨が絶品なんだって。

「で?彼との出会いは何なのよ?」
「はぁ・・・・・・」

ほろ酔い気分の私と、すでに出来上がっちゃった保田先生。
今話しても、後で覚えてるのかなぁ?

「なに、もしかして教育実習とか言うんじゃないでしょうね?!」
「そ、そのとおりです」

「なによそれ〜!そんなことならアタシも2,3人捕まえときゃよかったわ」

そう言いながら、お湯割りをくいっと傾ける保田先生。
手馴れすぎててなんか(ry
323 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/22(火) 22:26
「話聞かせなさいよ〜。ノロケでもちょっとは聞くわよ?」
「ほんとですかっ?」

最近ノロケ相手がいなかったからつまんなかったのよねー♪

「うん。ていうか遠距離?」
「そうなんです。でもひーちゃん、あ、彼のことなんですけど、毎日たくさんメールくれるんですよぉ♪それで私がちょっとでも寂しい感じを匂わせたらスグ電話してきてくれるんです。でね、ひーちゃんの声がすっごい癒し系なんですよぉ〜。低いんだけど柔らかくて、なんていうか、もう心地良くて、でも耳元で甘い言葉とか囁かれたらそれだけでエッチな気分になっちゃうし、ほんとに―――」
「わかった!もういいわ!ごちそーさま!」

「聞いてくれるんじゃなかったんですか〜」
「ちょっとだけ、って言ったでしょ。それに今の流れだったら下ネタ続出しそうだったし」

「そんなぁ。いーじゃないですか、たまには」
「聞くほうの身にもなってみなさいよ!アタシなんてかれこれ・・・・・・・」

「かれこれ?」
「5年、彼氏居ないのよorz」

保田先生、ごめんなさい・・・・・・・。
324 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/22(火) 22:26
つづく!
325 名前:291 投稿日:2005/11/22(火) 22:51
カテキョ編楽しませてもらいました。
さゆも梨華ちゃんも2人ともめっちゃ可愛いですね(*´∀`)ポワワ
石川視点の続きも楽しみです。
326 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/23(水) 20:40
梨華ちゃんにもっとノロケて欲しかった。。。

327 名前:名無し読者 投稿日:2005/11/23(水) 23:46
保田先生
328 名前:名無し読者 投稿日:2005/11/23(水) 23:55
すいません。保田先生・・・・・・と書こうとしたのですがやってしまいました・・・orz
ここのよしまこブラザーズの空気が大好きです

石川視点もおもろいですね。ノロケまくりの石川さんかわいいです。
これからも頑張ってください
329 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/24(木) 02:07
いしよしいいですね〜
とても楽しみなお話です
330 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/25(金) 00:03
リクに忠実な話ありがとうございます。
続き楽しみにしています。
331 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/25(金) 23:47
>>325 291サマ
カテキョ編、けっこうまったりした雰囲気でしたが、
あんな感じでよかったのだろうか…と今さらながら悶々としています。w

>>326 名無飼育さん サマ
(`.∀´)<聞いてらんないわよ!
そんな感じですw

>>327&>>328 名無し読者 サマ
どんまいです!よしまこブラザーズは共にアホでヘタレですねぇ。w
頑張ります^^

>>329 名無飼育さん サマ
いしよしは神です!!(古い?w

>>330 名無飼育さん サマ
はい、できるだけ忠実に…と思うんですが、できてなかったら申し訳ないっすorz

みなさんレスありがとうございます!!!
こんなに頂けるとは・・・・・・嬉しすぎてカンチガイしそうです(するな

では、本日の更新です。短いですが、よかったらどうぞ。
332 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/25(金) 23:47
酔いつぶれた保田先生を家まで運んで、それから自分の家に戻った。
携帯を開くと、彼からメールが2件。

−今授業終わった!これからフットサル♪仕事終わったらメールよろしく(^〜^0)

−まだ仕事?(´〜`)寂しいよう

あ、今日飲みに行くって言ってなかった。
時計を見ると既に0時をまわっていて、彼にごめんねと心の中でつぶやいた。
電話しようかな、とも思ったけど、あまりにも眠くて。
そのままソファで寝てしまった。
333 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/25(金) 23:48
―――――次の日。

なんだか肩や腰が痛くて目が覚めた。やっぱりソファで寝ると良くないみたい。
シャワーを浴びて、紅茶を淹れようとした時に携帯が鳴った。
この着信音は、彼だ。

「もしもし」
『もしもし?!無事?!昨日連絡無かったから何かあったのかと思ったよぉ』

心なしか涙声の彼。はぁーあ。かわいい・・・・・・・。

「ごめんね、昨日飲みだったから・・・・・・言うの忘れてて。
 そのまま家帰ってすぐ寝ちゃった。ごめんね、心配させて」
『や、梨華ちゃんが無事ならいいけど・・・・・・・何もされてないよね?』

「え?なにが?」
『だから、その・・・・・・・他の男の先生とかに』

「ふふっ。不安だったの?」
334 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/25(金) 23:49
シュンとなって、上目遣いで聞いてくる彼の姿が容易に目に浮かぶ。
それがかわいくておかしくて、ちょっと笑ってしまった。

『・・・・・・・・・』
「なぁに?」

スネちゃったのかな。

『梨華ちゃんは、俺がどんだけ好きかわかってない』
「わかってるよ?」

『わかってないからそんな事言えんだろ。もういいよ』
「な、なによ、どうしたの?」

ホントに怒ってる。どうしよ。そんなつもりないのに。

『もう切るよ。じゃあね』
「ちょ、ちょっと、え?まって・・・・・・」

ツー・ツー・ツー・ツー。
無機質な音が、えらく耳障りだった。

それから何回か電話をかけてみたけど、出てくれなかった。
どうすればいいのよぅ・・・・・・・。
335 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/25(金) 23:49
そして、彼専用の着信音が鳴ったのは次の日の夕方だった。

「もしもし、ひーちゃん、ごめんね昨日は。そんなつもりなかったんだけど・・・・・・」
『ん、こっちこそごめん。ちょっと、なんつーか、嫌だったから』

「うん、ごめんね。もう嫌な思いさせないから」
『うん。ありがと』

「ひーちゃん好きよ」
『へへへ。ひーちゃんも梨華ちゃん大好きだぁ』

完全に甘えモードに入っちゃった。
可愛いから、まぁいっか♪
早く会いたいなぁ・・・・・・。
336 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/25(金) 23:50
―――――それから1ヶ月後。

「石川先生!見てこれ!先月号の続きやってる」

ニヤニヤしながら手招きする保田先生のデスクの上には、やっぱり「anan」が。

“年下男が語る、イイ年上女像”

も、もしかして・・・・・・・

[今回は、先月号のスナップ編で大反響を呼んだ吉澤くんを始め、
 4人の年下くんたちに“イイ年上女像”を語ってもらいました!]

だからなんでその笑顔を全国の年上女にさらす必要があるのよーーーー?!
337 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2005/11/25(金) 23:50

おわり。
338 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/26(土) 00:31
やばいニヤけちゃうんですけどw
拗ね吉(*´∀`)カワイー
339 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/30(水) 00:05
ふたりのバランスがいいなー(*^▽^)σ)^〜^o)
いしよしはやっぱりいいね。
340 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/02(金) 12:29
登場人物みんなカワイイです!
341 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/04(日) 16:53
リクそのままでありがとうございました。
吉が石の掌で転がされている感じが少ししてイイです。
342 名前: 投稿日:2005/12/06(火) 00:24
>>338 名無飼育さん サマ
拗ね吉はお姉さん石にしかあやせませんねw

>>339 名無飼育さん サマ
これからもそう言っていただけるよーに頑張ります^^

>>340 名無飼育さん サマ
照れるのだ(・e・)←でてない

>>341 名無飼育さん サマ
とんでもないっす!リクありがとうございました。
吉くん転がされまくりです、ジゴロだけど。w

みなさんレスありがとうございます。
では、本日の更新です。
343 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:26
マコトと愛が付き合い出して、1ヶ月が経った。
今が一番ラブラブな時期♪の、はずだが・・・・・・・

「はぁ・・・・・・・」

マコトはベッドに仰向けになって、ため息をついている。
原因は、もちろん彼女。

最近めっきり女っぽくなって、服装も髪型も少し変わった。

「はぁ・・・・・・・」

どんどん綺麗になっていく愛に、マコトは少しの不安を抱いていた。

(だってさ、お姉系になってるし、髪型もゆるくパーマとかかけちゃってさ〜
なんだよ、俺がヘタレだから、コドモだからいけないのかよ!)

よくわからない怒りを込めて枕を天井に向かって投げたら、
怒った枕が重力を見方につけて反撃してきた。

(・・・・・・・くそぅ)
344 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:26
ヴー・ヴー・ヴー・ヴー

床に放置していた携帯が震える。
もぞもぞとベッドから抜け出し、携帯を確認すると愛からメールが届いていた。

―土曜、行かれんくなった…ごめんな(>_<)

二人は次の土曜日にデートの約束をしていたのだ。

―いいよ、気にしないで。また連絡する

意地っ張りでヘタレなマコトは、何も聞けなかった。

(はぁ・・・・・・・)

ヴー・ヴー・ヴー・ヴー

もう一度携帯を開く。またメールだ。

−今度の土曜、そっち行く予定やから遊ばへん?

奈良に引っ越した幼馴染、加護亜依からのメールだった。

−いいよ!遊ぼう
345 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:27
―――――土曜日。

「マーコートー!」

ぎゅっ。むにっ。

「おっすあいぼん!久しぶり!つーか抱きつくなよぉ」

デレデレ。

無理もない。男なら誰でもマコトのような表情になるだろう。

「ええやんかぁ、久しぶりやもん」
「だよねー。いつこっちきたの?」

「今日の朝」
「マジで?!つーか俺と会ってていいの?」

「マコトに会うために来た」
「じょ、冗談やめろよぉ」

「えへへ」
「あ、はは、は・・・・・・」
346 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:27
実はこの二人、2ヶ月ほど付き合っていたことがある。
愛に対してちょっと罪悪感があるマコトは、努めて甘い雰囲気を作らないようにしていた。

「今日はマコトに案内してもらおうと思っててん」
「えー、でもあんま変わってないよ」

「ええやん♪デートみたいやし」
「え?そ、そーかな」

「腕組んだろ♪」
「わ、ちょ、それは・・・・・・・」

「あかんの?」
「実は、さ。彼女いるんだよね・・・・・・」

「え・・・・・・・?」

明らかにショックな表情の亜依。
マコトを知らない人に取られた、そんな感情からだった。

「そっ、か・・・・・・・」
「うん・・・・・・だから、なんていうか、あんまりそーゆう事は・・・・・・」

「わかってるって!んなうちもアホやないねんから!」
「ん、そっか」

気丈にふるまう亜依を、マコトはなんだか誇りに思った。
347 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:28
「マコトさぁ」
「んー?」

てくてく歩きながら、ぽつぽつ会話をする。
二人とも、なんとなく居心地が良かった。

「男っぽくなったなぁ」
「ふぇ?なんで?」

「昔やったら彼女いるから、とか言えへんかったんちゃう?」
「あぁ・・・・・・そうかも」

「ちょっと惚れ直したで」
「なっ」

「うそうそ」
「ったくもー」

「彼女、大事にすんねんで」
「うん」

ふにゃっと笑う。
その笑顔は、幼い頃から変わらなかった。

「じゃ、ホテル戻るわ」
「うん。また来いよ」

「わからんなぁー」
「なーんでだよぉ」

「ひーくんによろしく」
「おー」

別々の道だけど、どこかで繋がっている。そんな二人だった。
348 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:28
「ただいまぁ」
「あ、おかえり。あいぼん元気だった?」

「うん。相変わらずふわふわだったよ。兄ちゃんによろしくって」
「ふわふわかー。あいぼんかわいいよなー」

「浮気性」
「うるせー」

「あ、あれどうだった?雑誌」
「おいしかったよ」

「えっ、なにが?」
「モデルさんとか、まじキレイだったし」

にししと笑う兄。エロ目になっている。

「うわぁ〜、いいな〜」
「おめーは愛ちゃんでおなかいっぱいだろ」

「兄ちゃんだって石川さんいるじゃん」
「だって遠距離だしよー・・・・・・ひーちゃん寂しいの」

「うぇー」
「ナンダコノヤロウ!」

「パクんなよぉ!」
「がはは」
349 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:29
―♪♪♪♪

マコトの携帯が鳴った。

「お、愛ちゃんじゃね?」
「ん」

そそくさと部屋に入っていくマコト。
大人になったなぁ、と兄は少し寂しく思うのだった。
350 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:30
―マコトの部屋。

「もしもし」
『もしもし、あーし』

「ん」
『怒っとる?』

「んー、別に」
『今日ごめんなぁ』

「んーん」
『マコト、さっきから「んー」しか言うとらん』

「ん?そう?」
『うん・・・・・・。あんさ、今から会えん?』

「ふぇ?今から?」
『今日、会えんやったし・・・・・・・あかん?』

「いや、あ、会いたい!」
『じゃあ、あの公園で待っとる』

マコトは電話を切ると、ジーンズのポケットに携帯と財布を突っ込み、
ジャケットを着ながら家を飛び出した。

その後ろ姿を見送りながら、ひとみは感慨深くつぶやいた。

「うーん・・・・・・・・男になったなぁ」
351 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/06(火) 00:31
本日の更新、終了です。
いつになくぬるくてスイマセン(´〜`;)
352 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/06(火) 01:02
更新キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
うわぁ、これはこれはまたスバラシイ展開だ。
兄弟ともども目が離せません。
353 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/06(火) 16:09
何かちょっと、ぼんマコもアリかと思った(*´∀`)

川#’へ’)           Σ(´∀`;)<ま、まこあいばんじゃーい


354 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 04:06
突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
355 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/20(火) 08:34
いつも楽しみにしてます。がんばってください。
356 名前: 投稿日:2005/12/25(日) 01:40
だいぶ更新が遅れて申し訳ないですorz

>>352
そんなふうに言っていただいて恐縮です!!

>>353
愛ちゃん、ごめんw

>>355
励みになります!

みなさんレスありがとうございます☆☆

では、本日の更新です。
357 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:41
マコトは走った。
吐く息が白い。

公園に着くと、ベンチに座っている小さな姿が目に入った。

「愛ちゃん」

マコトが息を切らしながら声をかけると、愛は安心したような笑顔を向けた。

「ありがと、来てくれて」
「ううん。・・・・・・・俺も、会いたかった」

ふにゃり。照れ笑いのマコト。

「マコ―――」

言い終わらないうちに、愛はマコトの腕の中にすっぽりと収められた。
358 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:42
「愛ちゃん」
「ん」

「愛ちゃん愛ちゃん」
「ん?」

「愛ちゃん愛ちゃん愛ちゃん」
「??」

ぎゅうぎゅうと愛を抱きしめるマコト。

「好きだよぉ・・・・・・」
「・・・・・・あーしも、大好き」

痛いくらいに抱きしめあって、顔が見えるように軽く身体を離し、見つめあう。
マコトは耳まで真っ赤だった。
359 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:42
「っか〜!恥ずかしい・・・・・・」
「マコト」

「なんか今日おれ積極的だー。うぉー恥ずかしい」
「マコト」

「あっちぃ、顔あっちぃ、・・・・・・なに?」

ちゅ。

「ぅお」

ちゅ。

「愛ちゃ」

ちゅ。

「あーし、マコトのものになりたい」
「ふぇ?」
360 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:43
今度は愛がマコトに抱きついた。
柔らかい感触と心臓の音がマコトの腹辺りにダイレクトに伝わる。

「愛ちゃんはもう、お、お、俺のもの、だよ?」
「・・・・・・・ちがくて」

ものすごく恥ずかしいセリフを頑張って言ったマコトは、
予想外の返事に不安げに愛の顔を覗き込んだ。

「ち、ちがうの?!」
「ほーやなくて」

ぎゅ、と愛は再びマコトの胸に顔を埋めた。

「えっち、したい」
「$%#&○∫л℃@*?!!??!」

さらに予想外の言葉に、マコトは声にならない声を上げた。
361 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:43
「そんな情けない声出さんでよ」
「ご、ごめん」

「うち、今日誰もおらんから、来る?」
「あ、え、でも」

「マコト・・・・・・」

愛は上目遣いでマコトを見つめる。

「行きます」

断るはずがない。断れるはずがない。
362 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:43
―――――愛の部屋に着いた。

「なんか飲み物取ってくる。適当に座っとって」
「う、うん」

バタン。トントントン・・・・・・

「っはぁ〜・・・・・・・」

ずりずりとソファに座り込むマコト。無理もない。

「・・・・・・つーか俺やり方わかんねーよぉ」

頭をかかえてうずくまると、携帯が着信を告げた。ひとみからだ。
363 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:44
「もしもし」
『お前今日泊まり?』

「そうなる、かも」
『まーーーじでぇ?!なに?!誘ったんか?!誘われたんか?!』

「兄ちゃん声でけーよ・・・・・・誘われた・・・・・・みたい・・・・・・」
『お、おま、それ、・・・・・・・良いなぁ』

「良いなぁとかじゃなくて・・・・・・。俺、やりかたわかんない」
『あ、そっか。まぁ愛ちゃんを好きだー!と思ってやりゃあいいのよ』

「えぇー??わっかんないよぉ」
『情けねー声出すなよ。なんとかなるって♪』

「なんでそんな楽しそうなの」
『グッバイチェリーだな♪』

「意味わかんないし・・・・・・」

トントントントン・・・・・・・

「あっ、愛ちゃん戻ってきたから切るね!」
『おー、頑張れチェリー!』

ピッ。
364 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:44
「マコトー開けてー」

両手にカップを持っている愛はドア越しにマコトに言った。

「あ、はい」

ガチャ。

「お待たせ」

愛の柔らかい微笑みも、今のマコトには癒し効果は無い。
マコトの心拍数は上がったままだ。

「あ、う、うん」

ソファに座り、二人で暖かいココアを飲む。
・・・・・・まではいいが、飲み終わると手持ち無沙汰でどうしようもない。
マコトはそわそわして落ち着かなかった。
365 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:45
微妙に離れて座っている二人。
マコトのヘタレっぷりが存分に発揮されているらしい。

「マコト」
「ぁ、ふぁい」

「そっち、行ってい?」
「う、うん」

そっち、と言うほどの距離でもないが・・・・・・。

「マコト」
「ふぁい」

「なぁ」
「ふぁい」

「なんで、あーしの顔見らんのや」
「や、あのぅ・・・・・・なんでかと、言いますと、ですね」

「なんで」
「・・・・・は、はず、恥ずかしい、なぁ・・・・・・・みたいな」
366 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:45
「こっち向いて?」
「・・・・・・・・ふぁい」

公園での男気はどこへやら。真っ赤な顔のマコトの目は泳いでいる。

ス、っと愛の腕が伸び、マコトの腰を捕まえてそのまま身体を預けた。
目をシロクロさせるマコト。
しばらくすると慣れてきたのか、マコトも愛の背中にそっと腕をまわした。

「・・・・・ぐすっ・・・・・ぅぅ・・・・・・」
「え、あ、愛ちゃん??」

「あーし・・・・・・ぐすっ、ふあ、ん、なんや」
「な、なにが??」

「・・・・・マコ、ト、ぐすっ、あ、しのこと、ぐすんっ」
「??」

「ほ、んまに、ぐすっ、好き、か、ぐすっ・・・・・・」
「なんで・・・・・・?」

そう言いながら、マコトは抱きしめる腕に少し力を込めた。
367 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:46
「いろ、い、ろ、ぐすっ、したいって、ぐすっ、言わ、ん、やんか」
「そ、そ、それは」

「あーしのこと、どう思っとるん?」
「えぇっ?!」

いきなり顔を上げて見つめられたマコトは、ヘタレモード全開。
しかも顔が近いとあって、いろいろ大変そうだ。

「なぁ・・・・・・教えて」
「そりゃ、す、きだよ?」

「ほんとに?」
「へい」

「へいって・・・・・・。」
「や、今のは噛んだだけっす・・・・・・」

「もう一回」
「・・・・・・へい?」

「違う」
「ふぇ?」
368 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:46
「あーしのこと、どう思っとる?」
「あぁ・・・・・・」

「言って」
「す、き、だよ」

「もう一回」
「す、すき」

「もっと」
「だいすきだよ」

一度言ってしまうと吹っ切れたのか、ヘタレモードは解除されたようだ。
マコトは愛を腕の中に閉じ込めた。

「マコトぉ」
「ふぁい」

「あーしも、大好きやよ」
「・・・・・・・うん」

こういうのを、自然な流れと言うのだろう。

二人の唇が、どちらともなく重なった。
369 名前:吉澤兄弟 投稿日:2005/12/25(日) 01:46
「愛ちゃん」
「ん」

「俺・・・・・・・まだ、できないよ」
「なにを?」

「や、その・・・・・・そーゆうこと?」
「あーしに聞かんでよ。なにが?」

「え、え、えー、え・・・・・・っち?」
「えーえー言っとってわからん」

「・・・・・・えっち」
「あー、それか。わかっとったけど」

「ぬぁ?!じゃあ言わせないでよ・・・・・orz」
「だってマコトが可愛かったんやもん」

「か?!?!」
「えへへ〜」

「愛ちゃん・・・・・・」
「マコト可愛いなぁ」

愛はわしゃわしゃとマコトの髪を混ぜた。

「マコトが押し倒してくれる日まで待っとる」
「お、おし、押し倒す?!」

こんな感じで、二人の夜は更けていった。
370 名前: 投稿日:2005/12/25(日) 01:47
本日の更新、終了です。

Meryy Christmas!!
371 名前: 投稿日:2005/12/25(日) 01:48
あ。

Merry Christmas!!

でしたorz
372 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/25(日) 23:45
ぬはー。まこが純情すぎる…。こっちが照れるw
ええもんありがとうございました。
373 名前:ぽち 投稿日:2005/12/28(水) 02:12
まこあい、大好きです。かわいいな〜。
外は寒いけど、心が温かくなりました。
374 名前:腰痛に苦しむ読者 投稿日:2006/01/04(水) 01:09
明けましておめでとうございます。

最初から一気に読ませていただきました。
吉澤兄弟、とても面白いです。

カッコいいひとみお兄ちゃんに純粋な弟マコトくん
最高ですね。
375 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/14(土) 22:53
更新待っています
376 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:10
「ただいまー」
「おう。昨日どーだった?やったんか?え?」

「・・・・・オッサン」
「あぁ?!」

「何もしなかったよ」
「は?なんで?なんで?why?」

「できなかった」
「・・・・・ほぉ。初めてだったからか。
俺もわかるぞ、その気持ち。どーしたらいいかわかんねーんだよな、うん。」

「んー、ていうか、そーいうのはもっとお互いわかりあってから・・・・・・」
「女々しいなお前!!」

「ウルサイ!でさ、愛ちゃん最近お姉系じゃん」
「そーなん?会ってないからわかんないけど」

「なんかね、俺がB系になったからお姉系にしようと思ったんだって」

にやにや。ふにゃふにゃ。
マコトは昨夜のあまーい!!雰囲気を思い出していた。
377 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:10
「お前顔だらしねーなぁ・・・・・・・てかB系か?」
「愛ちゃん的にはティンバー履いてたらB系らしいw」

「あー、誕生日に買ってもらってたもんな」
「うん。それ見てお姉系になろうと思ったんだって。かーわいいよねぇ・・・・・・」

「はいはい。いいなー俺も梨華ちゃんに会いてーよぉ」
「冬休みって先生も休みになんないの?」

「んー、でも色々やることあって大変なんだって。実家にも帰らなきゃだし」
「ほぇー。兄ちゃんドンマイ。あ、そういえば」

「ん」

「いつ帰る?家」
「今日だけど」

「ふぇ?!」
「言ってなかったっけ?夕飯に間に合うよーに帰って来いってさ。
 かぼちゃカレー作ってくれるらしいよ」

「兄ちゃん!今すぐ帰ろう!今すぐ!!」
「単純・・・・・・」
378 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:10
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379 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:11
新年あけましておめでとうございます、マコトです。
ご挨拶が遅れてゴメンナサイ。
実家では、母さんが作ってくれたかぼちゃカレーも無事食べることができました。
3杯は軽いっすね。へへへ。

で、年明けといえば初詣ですよ。

うまくいけば愛ちゃんの晴れ着姿が見れるんですよ。
そりゃーもう楽しみで楽しみで。
今日の10時に待ち合わせしてるんですが、
朝から喉に餅をつまらせて兄ちゃんにどつかれました。やれやれ。

兄ちゃんといえば、まだ石川さんとは会ってない様子。
だって顔がかっけーまんまだから。
兄ちゃんね、石川さんと会って2週間くらいは顔がだらしないんです。ぷぷぷ。

おっと、そろそろ時間が迫ってきたんで、歯磨きしてきますね。

すっきりしたー。やっぱ男は清潔感が大事ですよ。
ほら、どうですか、この爽やかな息。
これで愛ちゃんと・・・・・あぁ!無理だ!そんな破廉恥なことできねー!!

「なに悶えてんだよ」
「な、なんでもない!行って来ます!」
380 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:12
電車に揺られること30分。待ち合わせしている神社に着きました。

まだ愛ちゃんは来てないみたい。
ここで今日のファッションチェック!
えーと、古着屋で買ったカーキのB-3に、インナーはフンパツして買ったFATのニット。ボトムはリーバイス503でシューズはアディダスのキャンパスST。
よっしゃ、今日もかわいい!って違う!

あーだめだ、愛ちゃんが来ると思うとテンション上がっちゃってやばいっす。

お!向こうに可愛い女の子ハケーン!!つまり、愛ちゃんハケーン!!
晴れ着やばいです(*´▽`*)ハァハァ

「おはよ。ごめん、待った?」
「いやー、今来たとこ。明けましておめでとうございます」

ま、ここはジェントルマンを演じます。
2006年の目標は、ジェントルマンに決定!今決めた!
381 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:12
「あはは、明けましておめでとう」
「行こっか?」
「うん」

それにしてもすんげー人多いんですけど。ぐっちゃぐちゃ。
隣を見ると、ちょっと歩きにくそうにすれ違う人をよけてる愛ちゃんがいた。

なんか、年上なんだけど、その横顔があまりにも頼りなくて。
うーん、違うな。頼りなくてってゆーか・・・・・儚くて。
ちっちゃくて細っこい愛ちゃんの左手を捕まえた。

「は、はぐれると、いけないから」
「ん・・・・・ありがと」

ちょっとはにかんだ笑顔を見せる愛ちゃん。



ハァ━━(*´▽`*)━━ン!!
382 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:13
「マコト?」
「ふぇ?」

「今日、なんかいつもと違うなぁ」
「そ、そんなこと、ある?」

「なんとなく思っただけ。はよお参り行こ!」
「う、うん」

さっきまでなかなか進めねぇーと思ってたのに、愛ちゃんは俺の手を引っ張ってぐんぐん境内の方に歩いていってマス。
・・・・・・こーゆうとこも好きっす(´▽`*)

5円玉を賽銭箱に投げ、パンパン、と手をあわせて、
愛ちゃんとずっと一緒にいられるようにお願いした。
383 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:13
「マコトー」
「ん?」

「あーしお腹すいたかも」
「あ、そーいえば俺も。なんか買おっか」

「うん♪」









ハァ━━(*´▽`*)━━ン!!
384 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:13
「どっちにしよう・・・・・・」

やきそばとたこ焼きで悩んでいる愛ちゃん。










ハァ━━(*´▽`*)━━ン!!
385 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:14
「俺がたこ焼き買うから、愛ちゃんやきそば買って。んではんぶんこしよ」
「おお!マコト頭ええなー!さすがあーしのマコトや」

細い腕を伸ばして髪をわしゃわしゃ撫でられる。
実はこれを期待してキャップかぶってこなかったんです。ふへへへへ。

「マコトー顔だらしないで?」
「ふぇ?」

こればっかりはしょうがないと思うけど、
愛ちゃんが複雑な顔をしてたから、緩んだ頬を引き締めた。

神社からちょっと歩いたところにベンチを見つけて、そこに二人で腰掛けた。
寒い!けど晴れてるからそんなに気になんないっす。
386 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:14
「「いただきまーす」」

うめぇ!うめぇぞこのたこやき!!

「マコト急いで食べすぎやってー。あーしのぶんも残しとってよ?」

ニコニコ笑いながらそう言われた。了解でーす。

「ん、ソース付いとる」

きれいな人差し指で口の端をそっと拭われて、心拍数急上昇。
しかも愛ちゃん、それをペロっとかするもんで・・・・・・・

ハァ━━(*´▽`*)━━ン!!

っていうより

ハァハァ(*´д`*)

ってなります。

俺変態じゃん・・・・・・これじゃ兄ちゃんと同じだよorz
387 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:15
「たこやき食べたい」
「ふぇ?あ、どーぞ」

パックごと差し出すと、なぜか不機嫌そうに瞳が揺れている。
なんで?

「食べさしてよ」
「えぇっ!!」

そんな、そんな・・・・・・

「なーはやくー」

か、かわいい、けど・・・・・・恥ずかしいっす!!!

「はい」

結局やっちゃう俺orz

「ん。おいひー」

めちゃくちゃ嬉しそうに笑う愛ちゃん。






ハァ━━(*´▽`*)━━ン!!
388 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:15
「はい、やきそば。あーん」
「えぇっ!!」

「あーん」
「・・・・・あーん」

人に麺類食わせてもらうって難しいですね。
案の定、俺のジーンズの上にぼたぼたと紅しょうがが落ちた。

そんなこんなで、辺りも暗くなってきて。
そろそろお別れの時間。
正月早々帰りが遅くなって、愛ちゃんに迷惑かけたくないし。

つないだ手をジャケットのポケットに入れ、駅への道を歩く。
こんだけで幸せになれるって、おめでたい話です。
389 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:16
「公園、寄る?」

迷惑かけたくないって言ったけど・・・・・ちょっとだけ。
もうちょっとだけ、そばに居させて。

公園のベンチに座って、きゅ、っと愛ちゃんの手を握り直す。
なんか・・・・・・今日は照れずにできる気がするぞ!!

「愛ちゃん」
「?」

大きくて澄んだ瞳を向けられて、胸のあたりが苦しくなる。
愛ちゃんにガバーって抱きつくと、ちゃんと背中に腕をまわしてくれた。

やっべーもういっぱいいっぱいだよ・・・・・・兄ちゃーん・・・・・・・
390 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:19
ふと愛ちゃんの顔が見たくなって身体を離すと、トロンとした目の彼女がいた。
うわぁ、すげー色っぽい・・・・・・俺、おいてかれてないかな。

なんて考えてたら、ぐっと顔を引き寄せられて。
ついばむようにキスされて、愛ちゃんのグロスが自分の唇にも付いていくのがわかる。

兄ちゃんから昨日教わったばかりだけど、そっと舌を出してみると、
愛ちゃんの身体が硬直した。

でもそれは一瞬で、次の瞬間には愛ちゃんの舌が俺の口内に侵攻してきた。

今まで経験したことのない濃厚なキス。
ありえないくらい興奮してる俺がいて、気付いたら愛ちゃんの胸を触っていた。
391 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/01/15(日) 21:19
「あ、ご、ごめんっ」

慌てて手を離すと、ふるふると首を振る愛ちゃん。
触っていいよ、ってこと・・・・・・?

「マコトの好きに、して・・・・・・」

愛ちゃん、俺、本気でやばいっす・・・・・・

悟られないように、もう一度愛ちゃんを抱きしめた。

「今度、着物じゃないとき、期待してる」

耳元で囁かれました。









(*゜д゜*)

家に帰って兄ちゃんにとび蹴りされるまで放心状態だったなんて、誰にも言えないorz
392 名前: 投稿日:2006/01/15(日) 21:27
本日の更新、終了です。(>>376-391

>>372 名無飼育さん サマ
純情ってかただのヘタレです。
ちっとは兄ちゃんを見習ってほしいっすねw
書いてるほうも照れます。ぇ

>>373 ぽち サマ
ほんと恐縮です、ありがとうございます。
あの二人もほとんど寒さを感じてない、はず・・・・・w

>>374 腰痛に苦しむ読者 サマ
明けましておめでとうございます。
腰、大丈夫ですか??
一気に読んでくださったとは・・・・・嬉しい限りです^^
ありがとうございます。

>>375
お待たせしました。申し訳ないですorz
これからお待たせしないように頑張ります!

みなさんレスありがとうございます!

今年もよろしくおねがいします!>(´▽`(^〜^O
393 名前:ぽち 投稿日:2006/01/15(日) 23:19
まこあい、最高です!
394 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/15(日) 23:55
よっしゃ、一歩前進!w
395 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/01/17(火) 01:04
ハァーン!こっちがハァーン!
続き期待してます!!!
396 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/17(火) 18:05
まこあい良すぎる!!!!
397 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/17(火) 21:54
可愛すぎるよマコト!!!
398 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2006/01/19(木) 23:24
今日もくたくたになって家に帰る。

保田先生たちが明日私の誕生日会を開いてくれるらしい。
それはそれで嬉しいんだけど。

なんで電話の一本もよこさないのよ、あのエロガキ。

・・・・・・ちょっと口が過ぎたわね。失礼。

お化粧を落として、遅めの夕食をとる。
自炊ってなかなか大変だから、疲れてる時はついコンビニに寄っちゃう。
レンジでチンして、割り箸を割ろうとしたときだった。
399 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2006/01/19(木) 23:25
―ピンポーン

・・・・・・まさかね。
来てくれるなんて。
お金ないしね。

なんて思いつつ、期待せずにはいられない。
だってもう夜9時よ?こんな時間に来る人なんて他にいないじゃない。

「はーい」
「あ、お届けモノです」

がくっ・・・・・。

印鑑を持ってドアを開けると、爽やかなお兄さんが荷物を持って待っていた。

「ありがとうございました!」
「おつかれさまですー」

爽やかなお兄さんは、やっぱり爽やかな笑顔で帰っていった。
にしても、誰からよ?
400 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2006/01/19(木) 23:25
―御依頼主: 吉澤ひとみ 様

ひゃぁ!?ひーちゃんじゃない!!

なんて一人で驚いてたら、当のひーちゃん専用の着メロが鳴った。

『もしもーし』

彼独特の、間延びした声。癒される〜・・・・・・

『もう荷物届いたぁ?』
「うん、今。びっくりしちゃったじゃない」

『開けた?』
「まだ。ちょっと待ってね」

バリバリ。ガサガサ。
ん?何これ・・・・・・??
401 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2006/01/19(木) 23:26
「これ、何?」
『どれー?』

「どれって、ひーちゃんがくれたんじゃない。ピンクの・・・・・クッション?」
『ん、あーそれクッション。なんだっけ、ビーズかなんかのやつ。
 触ったらすげー気持ち良かったから買ってみた♪』

そんな嬉しそうに言われたら、もう・・・・・・かわいいっ!!

『まだ入ってるでしょ?』
「え?ほんと?」

さらに箱の奥を探ると、四角い小さな入れ物があった。
なんだろう?指輪はもう持ってるし・・・・・。

『開けた?開けた??』
「待って、今・・・・・・わ、かわい・・・・・」
402 名前:吉澤兄弟〜石川視点〜 投稿日:2006/01/19(木) 23:26
『でしょ?!ぜってー梨華ちゃん気に入ると思ったんだー♪』
「ひーちゃん・・・・・・・ありがと」

『うん、いーってことよ!』
「大好き!」

『俺もぉ』
「ふふふ」

ひーちゃんのだらしなくて可愛い顔がすぐに思い浮かぶ。

『ね、梨華ちゃん』
「なぁに?」

『来年も、再来年も、ずっと一緒に誕生日しよう』
「うん。・・・・・・嬉しい」

ちなみに、今年のプレゼントはティファニーのビーンズネックレスでした♪
明日から毎日つけていこう♪

(*^▽^)<ひーちゃん、大好き! 俺も!>(^〜^*)
403 名前: 投稿日:2006/01/19(木) 23:32
あぶねー、忘れt(ry

いしかーさんお誕生日おめでとうございます。
ありきたりな超短編ですが…。

>>393 ぽち サマ
ありがとうございます!励みになります^^

>>394 名無飼育さん サマ
ちょっとずつですが・・・・・・。
次はそろそろ・・・・・みたいなw

>>395 名無し飼育さん サマ
いやーもうホント恐縮です!続き頑張って書きます!

>>396 名無飼育さん サマ
ありがとうございます!
今回まこあいじゃなくてすいませんw

>>397 名無飼育さん サマ
あざぁっす(´▽`∬

こんなにレス頂けて、嬉しい限りです^^
今回の更新は>>398-402です。
激短ですいませんすいませんすいませんorz
404 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/21(土) 22:21
にーちゃんカワイイよにーちゃん
405 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/25(水) 21:12
「まっことー!おはよっ」
「おーおはよー」

いつも通りの時間に学校に着き、友達とあいさつを交わす。
昼休みは、学食でカレー食って、くだらない話をして。

そんな日々も、あと数ヶ月で終わる。
なんか寂しいなぁ・・・・・・。

授業も終わり、カバンに教科書類をつっこんでいると、
ズボンのポケットで携帯が震えた。
メールだ。・・・・・・愛ちゃんから(´▽`*)
406 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/25(水) 21:12
――今日ヒマ?ヒマやったら帰りにあたしんちおいで☆

行きます行きます!!もちろん行きます!!
あ、でも着替えてから行こうかな。

――家帰って着替えてからソッコー行くよ!

送信、と。

すると、すぐに愛ちゃんから返事がきた。

――だめ!制服が萌えなんやから!

・・・・・も、萌え??
意味はわかんなかったけど、とりあえずそのままチャリで愛ちゃんちにゴー。

さっきまでのセンチメンタル・マコトはどこにいったんだろう。
なんてことは気にならない。むしろ気付かない。
407 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/25(水) 21:13
<ピンポーン>

『はい』
「あ、お、俺」
『今開けるよー』

だめだぁ・・・・・愛ちゃんの家来るのは初めてじゃないけど、来るたびに緊張する。

「いらっしゃい」
「うん」

あーもう・・・・・女神だよね、女神。
兄ちゃんも石川さんのこと女神っつってたな、確か。

「今日な、お父さんもお母さんもおらんのやて」
「へぇ・・・・・・ぅぇ?」

「二人っきりやよ♪」

あまーーーーーーーーーい!!!!

・・・・・・や、そこまであまくないか。
408 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/25(水) 21:13
「なんか飲む?」
「う、あ、うん」

やべーまた噛んじゃったよ。
なんかもう逆に自分が噛むの慣れてきたorz

「ほい、おまたせ」
「ありがと」

あの日と同じ、温かくて甘いココアを二人ですする。
こういう感じ結構好きなんだけどなぁ。ほっこりしません?

なんとなく手持ち無沙汰な雰囲気の愛ちゃん。

すると、思いついたようにニヤリと笑って立ち上がり、俺が座っているソファに来た。
なに?なに?なにするの?
409 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/25(水) 21:14
「マコト」
「ふぇ?」

ひ、ひ、膝の上に座って・・・・・・・ちゅ、って。

「好きやよぉ」
「お、おれ、俺も」

あぁorz

愛ちゃんは、何度も角度を変えて口付けてくる。
ワザトかどうかわからないけど、ちゅっ、て音をたてながら。
そんなことされたら、やばいって・・・・・・・

「愛ちゃんっ」

本能的に愛ちゃんを組み敷いた。
愛ちゃんが、好きだ・・・・・・!!!
410 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/25(水) 21:15
むちゃくちゃに口付けて、愛ちゃんの胸をそっと触る。

「んっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」

なんだよ、その声。反則だよ。止まらなくなるじゃん。
愛ちゃんの首筋に舌を這わせると、一瞬ビクンと腰が浮いた。

「マコトぉ・・・・・・ぁ、ぁんぅ・・・・・・ま、って・・・・・」
「ん・・・・・・」

愛ちゃんの顔を覗き込むと、顔を真っ赤にしてベッドを指差した。
か、か、かわいい。さっきまであんなに積極的だったのに。



兄ちゃん。

マコトは本日をもって、童貞を捨てさせていただきます。
411 名前: 投稿日:2006/01/25(水) 21:16
中途半端ですが、本日の更新はここまでです。(>>405-410

レス返しを。

>>404 名無飼育さん サマ
ありがとうございます。
かわいい兄ちゃんは彼女の前だけです。w

更新遅いくせに短くてすみません…。
412 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/25(水) 23:10
い、いよいよか?いよいよなんですくぁー?ドキドキ
萌える愛さんに萌えw
413 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/25(水) 23:55
次回が凄く楽しみです
414 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/01/26(木) 22:42
うをおおおお!!!
次回が楽しみすぎますぜ、旦那!!
ドキドキしながら待ってます。
415 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/26(木) 23:14


兄ちゃん。




マコトは本日をもって、童貞を捨てさせていただきます。
416 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/26(木) 23:15
ベッドに移動しようとしたら、愛ちゃんは俺の首に両腕をまわしたまま。
うーん・・・・・・これじゃ動けないよぉ。

あっ!
俺今日冴えてるかも。

愛ちゃんの背中と膝の裏に腕を通して、そのまま持ち上げた。
つまりお姫様抱っこってやつ。
そーかぁ、こういう時のためなんだね。

ぎゅ、としがみついてくる愛ちゃん。
大丈夫、すげー軽いから落としたりしないよ。へへへ。

そーっと愛ちゃんをベッドにおろして、そのままの体勢で口付ける。
ブレザーの襟をひっぱられて、覆いかぶさる形になった。
417 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/26(木) 23:15
「・・・・・好き、やよ・・・・・」

潤んだ目で、そんなこと言わないで。

愛ちゃんを壊してしまいたくなる。

すべて、自分のものにしたくなる。

どう猛な感情が出てこないように、軽くキスをして愛ちゃんの隣に寝転んだ。
はぁ・・・・・・キンチョースル。

入んないとかあるのかな。入んなかったらどうしよ。
場所わかんなかったらカッコ悪すぎだし。
痛いとか言われたら絶対できないし。

兄ちゃんに心の宣言しちゃったけど、やめよっかな・・・・・・・
418 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/26(木) 23:16
「もう!」

怖い顔した愛ちゃんが、俺の腰のあたりをまたいで乗っかった。

「マコトがしてくれんのやったら、あーしがする」
「ふぇ?な、あ、愛ちゃん?どどどどーしたの」

「これがしたかったんやて」

抵抗する間もなく、というか抵抗する気はあまりないんだけど、
ネクタイをシュルって抜かれて、カッターシャツのボタンがどんどんはずされていく。
ベルトに手がかかったところで、さすがに恥ずかしくなった。

「や、あ、愛ちゃん、そこは自分でやります」
「・・・・・・・マコト」

「ふぁい」
「あんた痩せた?」

「え?あぁ、うん、そうみたい」
「きれい・・・・・・・」

「え?・・・・・・ふぅぁっ!」
419 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/26(木) 23:16
胸から腹あたりを、愛ちゃんのキレイな指に撫でられて、背中がぞくっとした。
だんだん下半身に血液が集中していくのがわかる。
やばいなぁ・・・・・・・愛ちゃんに気付かれちゃうよぉ・・・・・・・

「気持ちいいん?」

そう言いながら、今度は愛ちゃんは俺の胸に口付け、舌を這わせた。
痺れるような快感。頭がぼーっとしてくる。

「・・・・・・ふふ」

満足そうな顔で頬擦りされて、愛しさとか独占欲とかよくわからないけど
頭の中が色々な感情でぐちゃぐちゃになって、きつく愛ちゃんを抱きしめた。

さっきとは逆の体勢になって、ゆっくりと首筋に口付け、そっと胸に手を置く。
髪を撫でられ、トロンとした目で見つめられて、もう無理だと悟った。

「ぁっ・・・・・マコ・・・・・・」

ごめん、愛ちゃん。
止まりそうにないっす・・・・・・。
420 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/26(木) 23:16
「・・・・・・脱がせて」
「うん」

愛ちゃんのセーターに手をかけ、そっと脱がせる。
X-girlのキャミソールが現れて、あぁやっぱりオシャレな子は下着まで気を遣うんだなとかどうでもいいことを考えた。

それさえもゆっくりと剥ぎ取ると、愛ちゃんのほっそりとしたキレイな身体が目に入った。

吸い寄せられるように口付けて、そのまま舌を這わせる。
さっき愛ちゃんにされたのと同じように、ゆっくり、ゆっくり。

「んっ・・・・・・」

あ、ここらへん気持ちいいのかな。

ちょうど胸の膨らみが始まるくらいの場所を何度も舐めると、
愛ちゃんが俺の髪をぐちゃぐちゃにかき混ぜはじめた。
421 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/26(木) 23:17
背中に腕をまわして、手探りでホックをはずそうとしたけどこれがなかなか難しい。
四苦八苦した挙句、やっとパチって音がした。
形の良い胸が姿を現して、なんでか俺が恥ずかしかったから愛ちゃんを抱きしめた。

・・・・・・でも逆に、柔らかい感触と心臓の音がダイレクトに伝わってきて。
裸で抱き合うって、こんなに気持ち良いものなんだ。
普段は上手く伝えられないから、ありったけの気持ちを込めて抱きしめる。

「愛ちゃん」
「んぅ」

「俺、はじ、初めてで・・・・・・」
「うん」

「でも、愛ちゃんのこと、すげー好きだし」
「ん」

「が、頑張る、ね」
「うん・・・・・・ありがと」
422 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/26(木) 23:18
もう一度口付ける。深く、深く。
気持ちが伝わるように。

愛ちゃんの胸を触りながら、透き通るように白い首筋に舌を滑らせる。
乱れた息が耳元にかかり、それだけで熱を帯びる自分がなんか可笑しくて。

愛ちゃんの胸の先端を口に含む。
それは貴重な果実のように甘く、感激しながらもゆっくり味わった。

「はぁ、んぅ・・・・・マコ・・・・・・」

息を荒くした愛ちゃんに名前を呼ばれ、顔を上げて行為を止めた。

「これ、じゃま・・・・・・」

スカートの下に重ね着したスパッツを指差す愛ちゃん。
そのまま従って脱がそうとすると、ショーツも一緒についてきてしまった。
し、しまった。

「ごめ・・・・・・」
「ん、えぇよ・・・・・・どうせ、いらんし・・・・・・」
423 名前: 投稿日:2006/01/26(木) 23:26
>>415-422今日はここまで(汗


レス返しを。

>>412 名無飼育さん サマ
や、まだもうちょっと(汗
∬;´▽`)<は、初めてなもんで・・・・・手間取ってすいません

>>413 名無飼育さん サマ
∬;´▽`)<おそらく期待に応えられてないのでは、とorz

>>414 名無し飼育さん サマ
∬;´▽`)<すいませんもうちょっとかかりそうです・・・・・。

∬;´▽`)!               ・・・・・>(’へ’#)


レスありがとうございます。
次回こそは!!!・・・・・・た、たぶん。笑
424 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/01/27(金) 03:19
こ、ここで止めるとはーー作者さんのイジワルw
うそです次回の更新楽しみに待ってます
425 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/27(金) 21:55
ま、まことぉ……
わくわくしながら待ってますw
426 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/28(土) 09:11
あせらずじっくりいけーマコー (*´д`*)ハァハァ
427 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/28(土) 10:36
マコト、アレをつけるの忘れるなよ!
頑張れ・・・・
428 名前:ぽち 投稿日:2006/01/28(土) 19:36
こっちがドキドキする…
二人ともがんばれ!?
429 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/28(土) 22:02
あぅ・・・・・・色っぽい。

なんかアレだ、もうだめだ、俺。

愛ちゃんの上半身をうろうろしていた右手で、そっと太ももを撫でてみた。

「ひゃぅ・・・・・・・」

普段より高い声。
胸が苦しくなるような、息が詰まるような。

右手をそのまま上に滑らせ、愛ちゃんの中心に触れる。
トロトロで熱いそれは、俺の想像をはるかに超えるものだった。
430 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/28(土) 22:03
くちゅ。

ちょっと指を動かしてみると、そんな音がして。
慌てて手を引っ込めた。
愛ちゃんを見上げると、顔を両手で隠している。

なんで。
ちゃんと俺を見てよ。
愛ちゃんに腹が立つなんて初めてかもしれなかった。

「愛ちゃん」

顔を覆っている手をほどいてから、キスをした。

「ちゃんと、見て。俺のこと・・・・・・見ててよ」
「うん・・・・・・・」
431 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/28(土) 22:03
両手で頬を包まれて、今度は愛ちゃんからキス。

夢中になって交わす、大人のキス。
その間にも俺の手は愛ちゃんの身体を撫で続けていて、
愛ちゃんはくぐもった声で反応してくれていた。

お互いに生まれたままの姿になって、もう一度確かめるようにしっかりと抱き合う。

柔らかくてしっとりとした愛ちゃんの身体。
背中に回されたちょっと震える腕。
愛ちゃんが自分を好いてくれているという事実。

ひとつになりたいと思った。

好きだ。
君だけが、好きなんだ。
432 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/28(土) 22:04
「マコ・・・・・・」
「ん・・・・・・」

「マコトぉ・・・・・・」
「・・・・・・愛ちゃんと、つながりたい」

「うん・・・・・・あーしも・・・・・・」
「好きだ。愛ちゃんが好きだ」

「うん、うん・・・・・・マコ、きて」

俺の髪を撫でながら、慈しむような目で愛ちゃんはそう言った。

「ん、いくよ。痛かったら、言ってね」
「ん・・・・・・・んぅ、いっ・・・・・・・」

「ご、ごめん」
「ええよ・・・・・・・きて・・・・・・・」

「うん・・・・・・・」
「あ、んっ・・・・・・くぅ・・・・・」
433 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/28(土) 22:04
「・・・・・・はぁっ・・・・・・」

なんだよ、これ。
愛ちゃんの中、ありえないくらい熱い。
そんで、ありえないくらい、気持ち良い。

「・・・・・・いま、ひとつやよ、あーしら」
「うん、ぅ・・・・・・あぁ・・・・・・動いて、い?」

「うん・・・・・・・」

ゆっくりと動いてみると、喜びとか快感とか、
とりあえずそーゆう類のものが全身を駆け抜けた。

「は、っはぁ、あい、愛ちゃんっ」
「マコ、んっ、あぁっ、好き、好きやよぉっ」
434 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/28(土) 22:04

深く。


もっと、もっと。


深く、つながりたいんだ。


「やっ、はぁっ、やばい、かもっ、ふぁ、あ、はっ・・・・・・愛ちゃんっ・・・・・!!」
「マコト、マコトっ、ぅんっ、はぁ、ぁんっ、んっ・・・・・はぁっぁあぁん!!」

すげぇ。
幸せすぎる。

だいぶ疲れた腕で、しっとりと濡れた愛ちゃんの前髪を分け、おでこにキス。
そしてそのまま隣になだれこんだ。
435 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/28(土) 22:05
「マコト」
「ん?」

「おいで」

愛ちゃんは両手を広げて待っている。
その、む、む、胸が露になっているわけで・・・・・・・

「おいで」

ちょっと語気が強くなったので、恥ずかしさを押し殺して愛ちゃんに従う。
するとそのまま抱きしめられて、髪をわしゃわしゃされて。

あー、やばい。
436 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/01/28(土) 22:05
気持ち良い。
柔らかい。
あったかい。

んで、幸せ。

でもこーゆう時って普通逆だよね・・・・・・???

「ええんよ。これがあーしらのスタイル」
「そーかぁ」

なんかよくわからないけど、納得している自分がいたというコトと、
この気持ちよさを手放すのは勿体無いというコトで、
今度は素直に愛ちゃんの細い腰に腕をまわした。
437 名前: 投稿日:2006/01/28(土) 22:14
本日の更新は>>429-436です。

>>425 名無し飼育さん サマ
いやぁ一気に進めるすぎるとマコトがおかしくなっちゃうんでw

>>426 名無飼育さん サマ
(;´▽`)<・・・・・・すんまへん

>>427 名無飼育さん サマ
(;´▽`)<あ、あせ、焦らないなんて無理っすorz

>>428 名無飼育さん サマ
(*´▽`)<兄ちゃんが「もしもの時に」っつってくれたやつが財布に入ってたんで、
       それ使いました。ご忠告ありがとうございます!!

                        だから言っただろ!>(^〜^0)

>>428 ぽち サマ
(*´▽`)川*’ー’)<頑張りました!


みなさんレスありがとうございます^^  

リク受付中です。・・・・・ネタがn(ry
438 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/28(土) 22:44
萌え死にそうですたw
マコおめ! 兄ちゃんの気分だったよw

リクというか、いしよし・まこあい4人の顔合わせが見たいっす。
世話焼きいしかーさんがついマコをかまって、吉愛がスネる…とか。
アホ妄想…。
439 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/28(土) 22:44
某板でも読んでます!(ました?)
交信お疲れ様です。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!w
最高です。この2人のこのペース、大好きです(爆)
リク。遠慮なくいいですか?(´д`;)
いしよしで!!エロでも甘いのでも、何でも大好きです(*´Д`*)
次回も楽しみにしてます!!
440 名前:名無し読者 投稿日:2006/01/28(土) 23:02
作者さん更新乙です

マコ がんがったよ まこ
思わずガッツポーズしてしまいましたよ。

リクいいでせうか?愛さんがマコを好きになったきっかけ(過程)
などどうですか?
 次回更新楽しみにしております
441 名前: 投稿日:2006/01/28(土) 23:16
更新後気になって見に来てしまうヘタレ作者orz

リクはこの3つで締め切らせていただきます。
1〜2週間くらいで上げますです。順番に。

感想やら批評やらはどんどん受け付けます(テヘ
442 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/01/31(火) 23:58

吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜
443 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/01/31(火) 23:59
「ねぇ、今度3人で出かけようよ」

梨華がそんなことを言い出した。
腕の中で、いつものようにひとみの鎖骨をなぞりながら。

「・・・・・は?」
「マコトくんと3人で。ね、なんか家族みたいじゃない??」

冗談じゃない。せっかく2人でいられるのに。イチャイチャできるのに。

「やだよぉ、なんで」
「いいじゃんーねー楽しいって絶対♪」

「梨華ちゃんは平気なんだ・・・・・・」
「え?なにが?」

「俺はさ、たまにしか会えないから2人でいる時間を大事にしたいんだよ」
「・・・・・・・」
444 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/01/31(火) 23:59
これは効いたな。
ひとみは梨華を抱きしめながらニヤリと笑った。

「だから、ね?2人でいようよ」
「でもたまには気分転換もしなきゃ!!」

効いてない・・・・・・さっきの間は理屈を考えてただけなのかorz

「ね、どこがいいかなぁ?遊園地?水族館?
ちなみに動物園は鳥がいるから却下ね。おべんと持って公園行くのもいいよね♪」

ここまでくると誰にも止められない。
あとは従うしかないのだ。

「ふん」
「なーによぅ」

「べつにー」
「スネちゃったの?ひーちゃん?」

ひとみの顔を両手で優しく包んで、上目遣い炸裂。

「・・・・・・うぐぅ」
「ふふ、かわい」

ちゅ。

「へへ」
「ふふっ」

それだけで機嫌が直ってしまうひとみもどうかと思う。
が、しょうがない。
445 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/01/31(火) 23:59
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446 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:01
「ただいまぁ」
「おかえりー」

「あれ?昨日石川さん来てたんじゃないの?」
「来てたよ」

「・・・・・・兄ちゃん、熱でもあるの?」
「なんでだよ」

「や、顔が、じいちゃんそっくり」
「どっちの」

「一徹じいちゃん」
「そっちか。ならいいや」

いいのか。

「だってさ、兄ちゃん石川さんに会ってから最低1週間はへらへらしてるじゃん」
「うるせ。お前に言われたくない」
447 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:02
「なにー兄ちゃんなんかあったの?」
「・・・・・・梨華ちゃんが、お前と3人で遊びたいって」

「まーじで?!楽しそー!ひょーい!!ヽ(´▽`*)ノ」
「ひょーいじゃねぇ」

バコ。

「いでっ!いいじゃん別に・・・・・3人ってことは兄ちゃんもいるんでしょ?」
「いるけど、お前邪魔じゃん明らかに」

「ひどいなぁ」
「ホントのことだろ」

「ね、それマジで行くんだったら愛ちゃんも誘っていい?」
「お、いいねー愛ちゃんも誘おう」

可愛ければ誰でもいいのか!
などどマコトは言わない。殴られるから。
448 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:02
なんだかんだで、4人でドライブがてら水族館に行くことになった。

車は、ひとみたちの実家の車。
愛以外の3人は同じ家から出発なので、途中で愛の家に寄り、
運転席にひとみ、助手席に梨華、後部座席にマコトと愛、という形になった。

「ね、車の中で自己紹介しようよ」

梨華はいつだって唐突だ。

「えーもう知ってるからいいじゃん」
「はい、じゃあ私からいきまーす♪」

シカトですか。そうですか。
ひとみは真っ直ぐ前を向いて運転しようと心に決めた。
もう助手席なんて見るもんか。

一通り自己紹介も終わり、今日はお弁当作ってきたんだ♪とか、
2人はいつから付き合ってるの?とか、一番饒舌なのは梨華だった。
もちろん、一番はしゃいでいるのも梨華だ。
449 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:03
「着いたぞー」
「わー意外と大きいんだね」
「ほんとだぁ」
「ほやのー」

わいわい言いながら車を降り、入場料を払って中に入る。
館内は幻想的な雰囲気で、さっきまでぺらぺらと喋っていた梨華でさえ大人しくなった。

一通り館内を見てまわり、イルカのショーまで1時間半ほどあったので、
4人は梨華が作ってきた弁当を食べることにした。

「じゃーん」
「「「おぉーっ!」」」

梨華以外の3人の声がかぶる。
色とりどりのおかずに、数種類のサンドウィッチという組み合わせ。
450 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:03
「梨華ちゃんすげーな」
「そんなことないよぉ」

「だって俺らより早く起きて作ってたってことじゃん?」
「うん・・・・・そうだけど」

「ありがと、ね」
「ううん。好きでやったからいいの」

まさしくハートが飛び交っている。

気まずい。非常に気まずい。しかも1人先に手をつけるのは良くない気がする。
でも食べたい。腹減った。マコトはそわそわ落ち着かなかった。

愛はというと、ひとみと梨華のやりとりを見て感心している。

「じゃ、食べよっか」

ひとみの一声で、全員がいただきます、と声を揃える。
451 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:04
「うぉーうめぇ!このハム入ってるやつうまいっす!」
「ほんと?ありがとう♪どんどん食べてね!」

「あっ!お前それ一人で全部食うなよ?!」
「いいじゃないまだ他にもあるんだし」
「ぬぇー?!」

「マコトくんゆで卵いる?」
「んぐ、いりますっ!」
「ちゃんと飲み込んでから喋れ!つーかゆで卵は俺の専売特許だろ?!」
「なぁにわけわかんないこと言ってんのよひーちゃん」
「ぬぇー?!」

「マコトくん、ほら、ここついちゃってる」
「ふぇ?あ、ありがとござます」
「ぬぇー?!ちょっと梨華ちゃんそれは・・・・・・・」
(この人たちは静かに食事ができんのやろーか・・・・・。
 それにしても、マコトでれでれしすぎや)
452 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:04
それぞれ自分のやりたいことをやりたいようにやっている。
そんな4人の食事風景。

「ところで、2人はどこまでいってるの?」
「ブフォッ」
「マコ汚いがし」
「あはははは!動揺しすぎだろ!!」

やっぱり、梨華はいつでも唐突だ。

「もーいっぱいこぼしてるじゃない」
「ふ、ふいまへん」

ウェットティッシュでマコトの粗相を片付ける梨華。
服にまでついたから、自然とボディタッチになるわけで。
動揺しながらデレデレするという珍プレーをやってのけるマコト。

おもしろくないのは、ひとみと愛だ。
453 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:04
「マコトくん可愛いんだからー」
「やー、あはは」

「ね、ひーちゃんって家でどんな感じなの?」
「うーん・・・・・・暴力兄貴ですよ。」

へらへらと笑いながら喋るマコト。

「えーそうなの??ちょっとひーちゃん?マコトくんに暴力ふるっちゃだめじゃない」
「あー?るせぇな」

しまった、つい。
ひとみがそう思ったときには遅かった。

「なによ、なんなのよ。人がせっかくお弁当まで作ってきたのに。楽しみにしてたのに。
 そんなにつまんなそうにするなら最初から断ってくれたほうがマシよ!!」

キーーーーーン・・・・・・・。
454 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:05
いつもより更にビックリ顔の愛と、目をしぱしぱさせているマコト。
ひとみは明らかに動揺している。
マコトに負けないくらい、いや、マコト以上にオドオドしている。

「ご、ごめん、つい・・・・・・」
「つい、じゃないわよ!もう!」

ぷんぷん!という効果音がつきそうな怒り方。

漫画みたいだなぁ。
弟カップルの感想は同じだった。

「や、だって梨華ちゃんマコトにばっか構うから」
「そんなこと・・・・・・」

「ちょっと、ヤキモチかな・・・・・・へへ」
「ひーちゃん・・・・・・ごめんね、私・・・・・・・」

「わかってくれたなら、いいから」
「うん・・・・・・」
455 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:06
こっちの2人は、問題無いようだ。
一方。あっちの2人は・・・・・・

「マコ」
「ぁい?」

「石川さんみたいな人が好きなん?」
「ふぇ?!」

「年上好きって言うとったけど、1コ違うだけじゃ満足できひん?」
「え?あ、愛ちゃん何言って・・・・・・・」

「でれでれしすぎやざ」
「え・・・・・・・ご、ごめん」

「知らん」
「えぇーちょっと愛ちゃーん」

スタスタと<さわって遊ぼう>コーナーに歩いていく愛と、後を追うマコト。
直後にヒトデを投げつけられるとも知らずに・・・・・・。
456 名前:吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜 投稿日:2006/02/01(水) 00:06

吉澤兄弟〜いしよしまこあい〜

おわり。

リクありがとうございました!
457 名前: 投稿日:2006/02/01(水) 00:16
>>438 名無飼育さん サマ
リクそのまま使わせていただきました。
感謝でございます。
リアルまこをマジで弟にしたいと思う今日この頃w

>>439 名無飼育さん サマ
>某板でも読んでます!
いやぁお恥ずかしい。でも嬉しいです。ありがとうございます。
そしてこの2人の超スローペースを好きだと言ってくださるとは!
ありがたい(笑
次回はいしよしです!お楽しみに^^

>>440 名無し読者 サマ
マコがんがりました。
これで兄貴みたいに変態になられると困るんですが。          !>(`〜´0)
リク、かなりおいしいネタいただきましたって感じです。笑
申し訳ないというかありがとうございます!!

今回の更新は>>442-456でっすー
458 名前:438 投稿日:2006/02/01(水) 11:34
ひょーい!!w
いいっす!いしよしまこあい!
いしかーさんが想像以上に空回りだし、マコの珍プレーワロス

≡☆  煤i´◇`;)

あざーっした!次も楽しみにしてます。
459 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:27

吉澤兄弟〜いしよし〜
460 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:27
―――――ひとみが大学受験を終えた、春休み。

『もしもし』
「あーい、どしたの?」

『ひーちゃん受験でしばらく遊んでなかったから、デートしようよ』
「マジ?!やった!!てかせん…梨華ちゃん忙しくないの?」

『今先生って言いそうになったでしょー。
 もうひと段落したから、あとは3月のおわりに引っ越しとかするだけ』
「だってずっと先生って呼んでたからさぁ。引越しかぁ・・・・・・静岡って遠いよね?」

『うん、結構遠いかな』
「そっか・・・・・・。デート、どこでする?」

『ドライブしよっか。海とか行かない?』
「ドライブだったら俺運転したい!この前免許取れたんだよ!!」
461 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:30
『ほんと?すごいじゃない。早くない?』
「親父の知り合いがやってる所だったから車まわしてもらえたんだー」

『よかったね。じゃあ明日、とか大丈夫?』
「うん、全然ヒマだし♪」

『10時すぎに迎えに行くから、ちゃんと起きて準備しててよぉ?』
「わかった!待ってる」

『じゃあ、ね。ひーちゃん好きよ』
「ん、俺も」

『切るね・・・・・・』
「うん・・・・・・ちゅーは?」

『電話だもん、できないよ。したいけど・・・・・・』
「できるよ!してよ〜」

んもう、カワイイんだから。
梨華は携帯を耳にあてたままくねくねしていた。
462 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:30
『・・・・・・チュッ』
「・・・・・・ぬへへへ(´〜`*)」

『じゃあ、ひーちゃんもして?』
「うん・・・・・・ちゅー」

『いやぁん、もう♪』
「へへへっ」

『じゃあ、また明日ね』
「うんっ」

『バイバイ』
「ばいばーい」

胸焼けするほどのバカップル。
明日はどうなることやら・・・・・・。
463 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:30
―ピンポーン

合格祝いでもらったお金で買った、真新しい服に身を包んだひとみ。
インターホンを聞いて部屋から飛び出し、玄関のドアを開けた。

「おはよ♪」

ニコッ。

「お、おはよ」

弟のことをとやかく言えないくらい、当時のひとみもヘタレだった。
へへ、と笑って、梨華の車に向かう。

「俺運転してい?!」
「えーだめよぉ新車なんだもん」

「お願い!ちょっとだけ」
「うーん・・・・・」

両手を合わせ、腰をかがめて上目遣いのひとみ。
本人は(当時)無自覚だったが、大体の女性は断れないだろう。
464 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:31
「じゃあ、ちょっとだけね?」
「やった!」

目を輝かせて運転席に座り、エンジンをかけている。
梨華はそんなひとみが可愛くてしかたがないようだ。

「しゅっぱーつ!」
「・・・・・・・って遅っ!」

「だ、だって初心者だし」
「いいの、いいのよ、飛ばされて事故にあうよりマシだから」

「くそー」
「ちょ、ちょっと無理しないでね?!」

ブォォンッ

「うぉーーーーーーーーーっっっ!!ふんっ!!」
「きゃぁっ」

一気に時速80km。
465 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:32
「ね、かっけー?俺かっけー??」
「ひーちゃん!前見て!前!」

「うぉ、あぶね、うぉーーーーーーーーーーっっっ!!!」
「ねぇその叫んでるのって意味あるの??」

「あるっ!ふん!」
「ハンドル切るたびにふん!って言わなくていいのよ?」

「へへ」
「だから前見なさいよぉ!!」
466 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:32
ひとみが飛ばしたおかげで(?)11時前に目的地に着いた。
ふとひとみが助手席に目をやると、梨華はなにやらぐったりしている。

「梨華ちゃん?着いたよ?」
「・・・・・・気持ち悪い」

「え?」
「・・・・・は、く・・・・・・・」

「ええっ?!ちょ、梨華ちゃんこっちこっち!」

ひとみは急いで助手席にまわり、梨華を抱えるようにして砂浜まで運んだ。
実際に吐くことはなかったが、梨華はまだ青い顔をしている。

「・・・・・・ごめん」

砂浜に2人並んですわり、梨華がひとみの肩に頭を預けた。

「もう無茶しないでね・・・・・・」
「ハ、ハイ・・・・・・」

「そろそろ帰ろっか」
「え、もう大丈夫なの?」

「うん」

見返り美人ってこのことかぁ、と、ひとみは振り返り微笑む梨華に見とれた。
467 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:33
「あ、帰りは私が運転するからね」
「ハイ・・・・・・」

順調に車を走らせる梨華。
助手席のひとみは、その姿に見入っていた。
凛とした横顔。
すっと伸びた腕。
そして、ふたつの膨らみ。
言うまでもなく、いろいろと妄想していた。

「あんまり見ないでよ」
「え?あ、ごめん」

「・・・・・・・どこか寄る?」
「え・・・・・・」

ひとみは、まさか自分の下心が見抜かれたとは思っていない。

「2人っきりになれる所、とか・・・・・・」
「っ!?!?!」

「ひーちゃんえっちな顔してたもん」
「えぇっ?!」

「声裏返ってるよ?」

その夜は、2人とも腰をやられたらしい。
468 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:33

おわり。
469 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/02/07(火) 22:36
>>459-468更新しました。今回はなんとなくsageで。

>>458 438 様
ありがとうございます。もう何が何やら。
石川さん空回しすぎてゴメンナサイ(笑

リク下さった方、ありがとうございました!
次回はまこあいです。
470 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/08(水) 06:40
439でした!
リクありがとうございましたー(≧■≦)!!
いしよし、やっぱ最高です(笑
これからも素敵ないしよし、まこあい待ってます!
471 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:15

あーしは、マコトが嫌い。



へらへらして。

誰にでも優しくて。

人気あるのに全然気付いてない。



あーしは、マコトが大嫌い。
472 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:15
「ねぇ愛ちゃん、あの子超かわいくない?」
「・・・・・・そう?」

「かわいいじゃん!ふにゃーって笑顔がやばいんだけど!後で話しかけに行こうよ」
「ええけど・・・・・・あいつ優柔不断やで」

「えー愛ちゃん知り合い?!抜け駆けじゃん」
「後輩の友達ってだけ。別にただの知り合いやよ」

「そ?ならよかった。てか紹介してよ♪」

なんで学園祭の司会とかやるんよ。
こんなふうに、マコトが有名になってまう。
どうせ頼まれて断れんかったんやざ。
そうに決まっとる。

マコトとは、吹奏楽部の後輩、あさ美ちゃんを通して知り合った。
というか、いつもあさ美ちゃんからマコトのことで相談されとったから。

あーあ。
うちらの学年の子に声かけられてるのとか見たら、あさ美ちゃん絶対ヘコむわ。

あーしは、別に平気。関係無いがし。
473 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:16
友達に引きずられて、マコトの所に来てしもーた。

「ね、愛ちゃん声かけてよ」
「あーしが?!」

「当たり前じゃん知り合いなんでしょ?」
「ほやけど・・・・・・」

「お願い!」
「うん・・・・・・」

マコト、なんて呼んでやらん。
ほやから、吉澤くん、と声をかけるといつもの笑顔で近づいてきた。

その顔、嫌いや。大嫌い。

「この子が吉澤くんのこと気に入ったらしいで」
「ふぇ?」
「ふぇ?って超かわいいんだけど!ねーメアド交換しようよ」

「そーゆうことやから。あーし先に教室戻るで」
「え、え?」
「わかったー後でね!はい、携帯貸して」

いやぁ、とか、はぁ、とか言うとるマコトと、
ひっで嬉しそうな友達を置いて、教室へと続く階段を上る。
474 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:17
積極的なあの子は、多分マコトと何回かデートして、告白すると思う。
マコトは優しいから、デートも行ってあげると思う。
マコトは優しいから、告白されてもやんわりとしか断れんと思う。
もしかしたら、断れんで付き合うかもしれん。

ほやから、あーしはマコトが嫌い。

みんなに優しいから、大嫌い。
475 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:17
うちの部は上下関係がほとんど無くて。
後輩のあさ美ちゃんも、あーしのことを愛ちゃんと呼ぶ。

「愛ちゃん、ちょっと・・・・・・」
「ん」

思いつめたような顔のあさ美ちゃん。
そんな顔しとる時は、決まってマコトの話。

「マコっちゃん、彼女できたんだって」
「ほーか・・・・・・」

「愛ちゃんの学年の、ひと」
「うん」

「でね、なんか勢い余って聞いちゃったんだけど」
「?」

「本当にその人のこと好きなの、って」
「おぉ」

あさ美ちゃん、意外とやるがし。
あーしもちょっとだけ、知りたい。
476 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:17
「そしたら、たぶん、って言われ、て・・・・・・」
「ほーか・・・・・・・」

ついに泣き出したあさ美ちゃん。
それにしても、マコトがそこまで優柔不断やったとは。
呆れてものも言えへんざ。

「うっく、ぐすっ・・・・・・・」
「あさ美ちゃん、あーしがマコトにびしっと言ってやるがし」

「・・・・・・え?」
「待っとってや」

こうなったら言ったる。我慢ならん。
後ろからあさ美ちゃんの声が聞こえたけど、構わん。
477 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:18
2年5組の教室のドアを勢い良く開けると、友達とへらへら話してるマコトがおった。

「マコトっ!!」
「あー、愛ちゃん先輩」

その呼び方も、嫌い。
他に誰もそんな呼び方する人がおらんから。

特別みたいで、大嫌い。

「ちょっと来るがし」
「ふぇ?」

「キミ、悪いけどこいつ借りるで」

きょとんとしている友達を置いて、マコトの腕を引っ張って空き教室まで連れて来た。

「あの、僕なんかしましたかねぇ?」

先輩の前では、「僕」って言うマコトが嫌い。
礼儀正しくて、好感度高いから、大嫌い。
478 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:18
「付きおーとるんやろ」
「ふぇ?」

「あーしが紹介した子と」
「あぁ、はい」

頭にいっぱい「?」を浮かべて、首をかしげる姿が嫌い。
無垢な子犬みたいやから、大嫌い。

「ほんまに好きなん?」
「・・・・・・それ、紺野さんにも聞かれました」

「なんて答えた」
「たぶん、て」

パシン。

あ。

叩いてもーた。

「え・・・・・・・?」
「好きかわからん相手を付きおーて何が楽しいんやざ」

「・・・・・・・・」
「それで傷つく子がおるのに、何が楽しいんや!!!」
479 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:19
やっぱり、あーしはマコトが嫌いや。
あんなことして、あんなこと言って、怒らんで。

優しいから、優しすぎるから、大嫌い。

それから、どうやって部活に出て、どうやって帰ったか覚えとらん。
ただ、次の日にあさ美ちゃんからマコトが別れたことを聞いた。

「愛ちゃん」
「おう」

「私ね、マコっちゃんにふられちゃった」
「え・・・・・・」

「好きな人がいるから、付き合えないって」
「ほー、か・・・・・・・」

「なんかスッキリしちゃった」
480 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:19
なぁ、マコト。

あーし、あんたが大嫌い。

いきなりバイト先に現れて、

いきなり好きって言うてきて、

冬やのに汗かくくらい走って会いに来て、

震える腕で優しく抱きしめて、

真っ直ぐあーしの目を見つめて、

ひとつになって。

あんたの傍を離れられんよーなことばっかりするから、大嫌い。

「だいすき」

って言うてしまうよーなことばっかりするから、大嫌いや。
481 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:20
なぁマコト。

ずっと、あーしの隣におって。

あんたのことは、あーしが守ったる。

やから、お願い。

「マコ」
「ふぁい?」

「だいきらい」
「えぇっ?!なんだよぉ」

マコトのほっぺを両手ではさんで、うるさい口を一瞬ふさいで。

「だいすき」
482 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/02/10(金) 01:21

おわり。
483 名前: 投稿日:2006/02/10(金) 01:24
>>471-482更新しました。
リクくださった方、ありがとうございました。
かなりおいしいネタでした。笑

>>470 名無飼育さん サマ
なんかもうえらいグダグダですいません(汗
リクありがとうございました!
いしよしいしよし。
精進します(ぇ

引き続きリクお受けします。こんな作者もどきでよければorz

とりあえず3件集まった時点で締め切らせていただきます。
よろしくおねがいします>(´▽`*(’ー’*川
484 名前:名無し読者 投稿日:2006/02/10(金) 01:41
作者さん更新乙です。リクありがとうございました。

ぼ○さん祭りで凹んでた私にとってちょっとしたアロマセラピーに
なりました。リアル愛さんもきっとこんな感じに近いものがありそうですね。
 
再度リクを・・・といきたいのですが今回は新規の方に。

485 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/10(金) 08:24
も、萌え〜(;´Д`)'`ァ'`ァ
愛ちゃんちでのご両親との食事会でガチガチに緊張する麻琴が見たいですw
486 名前:名無し未成年 投稿日:2006/02/10(金) 08:37
いつも楽しみに読んでます。

リクいいですか?いしよしで、吉のちょっと浮気発覚で梨華ちゃんマジギレ。
必死の仲直り法はもちろん…エ(ry
487 名前:みっき 投稿日:2006/02/10(金) 19:28
最後の台詞でサマーナイトタウンを思い出しました。ここの作品は見たら娘。さんをさらに好きになる小説なのでこれからも頑張って下さい!
488 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/10(金) 20:12
石川家の実家へ行き姉妹にデレデレ吉
両親に気に入られて溶け込み和む様子
エ(ryも希望
お願いします
489 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/12(日) 17:15
愛ちゃんの元カレ?みたいなライバル登場でマコ危機一髪
てなハラハラ感も味わってみたい
490 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/15(水) 23:58
フリマで登場した藤本さんが絡んでよっちゃん危ない感じw
ちょっとエ(ry ありだと嬉しいですw

こんなにリク出てたら大変ですよね…できたらでお願いします!
491 名前: 投稿日:2006/02/16(木) 23:06
えーみなさんレス&リクありがとうございます。
3つで締め切る予定だったのですが、やっぱりいただいたのはやらないと・・・・・ってことで全部やりますw
ただ、20日〜27日までネットができないので更新はその後になると思います。
よろしくおねがいしますm(_ _)m
492 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/01(水) 23:29
―――――2005年、秋。

ひとつになりたくて、自分の体さえ溶けてしまえと思っていた昨夜とはうってかわって、
ゆったりと二人だけの時間を楽しんでいた。

ひとみは、自分の鎖骨を撫でたり、髪をいじったりする梨華に愛しさがつのる。
一生彼女を守りたい。そんな男前な気持ちとは裏腹に、頬はゆるみっぱなし。

「結婚、したいね」
「・・・・・ひーちゃん・・・・・・」

うるうるうるうる。

「なんで泣いてんだよー」
「だって、嬉し、じゃない・・・・・・」

嬉し泣きでも、君の涙はあんまり見たくないんだ。

そんな気持ちを込めて、唇で涙を拭い、そっと抱きしめる。
吸い付くように、ぴったりと合わさる肌と肌。
493 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/01(水) 23:30
ひとみがしばらくその感触を楽しんでいると、突然梨華が顔をあげた。

「私ひーちゃんのご両親に挨拶しにいかなきゃ!」
「へ?」

「ひーちゃんをください、って」

ふふっ。
嬉しそうに、そして、美しく笑う。

「えー逆じゃん。俺が梨華ちゃんの実家行かなきゃ」

―――――全ての事件は、ここから始まった。
494 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/01(水) 23:30
「ちょっとひーちゃん早く!7時頃って言ってあるんだから!」
「待ってーネクタイうまく締めらんねー」

「もう、ちょっとこっちおいで。やってあげるから」
「んー」

しゅるしゅる、きゅ。
なかなか上手にひとみのネクタイを締める梨華。

「新婚さんみてー」
「やだぁ、ひーちゃんてば」

ちゅ。

「へへ。行こっか」
「うん」
495 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/01(水) 23:31
PM6:47
石川家玄関前。

「梨華ちゃん、俺やっぱ帰る」
「えーなんでよぉ」

「無理。死んじゃう。緊張して死んじゃう」
「死なないってば!ゴハンだけ食べてまた出かけてもいいから、ね?」

「・・・・・・・」
「ほら、早く!」

ガチャ。

「パパ!もう帰ってたの?」
「お、おと、お父さん?!」
「今日は梨華が彼氏を連れてくるってママから聞いてたからな。
 ちなみにまだ君にお父さんと呼ばれる筋合いはない」

「そんな言い方しなくていいじゃない!」
「すいません・・・・・・」
「なーんて冗談だぴょーん!!ひとみくん、今日はゆっくりしていきなさい。
 ママも小春も君に会いたがってるんだ。さ、早くあがってあがって♪」

「さっすがパパ!だいすき!」
「・・・・・・(゜〜゜;)」
「こら、梨華。ひとみくんが妬くじゃないか。はっはっは」

梨華の父は、やっぱり梨華の父だった。
496 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/01(水) 23:31
ひとみがリビングに入ると、もうすでに豪華な夕食が並んでいた。
そのむこうにはポニーテールにした黒髪を揺らし、嬉しそうにニコニコ笑っている少女。

「こんばんは」
「こ、こんばんは」

「わ〜やっぱり吉澤さんかっこいいですぅ」
「へ?」

この子は何を急に。自己紹介もまだ終えていない。
小春ちゃんって言ってたっけ、さっき。

「小春、ちゃんと自己紹介しなきゃ」
「はぁい」

梨華が助け舟を出す。やっぱり妹がいると世話焼きになるのだろうか。

「いしかわこはるです!13さいです!」
「あ、よ、吉澤です・・・・・・」

と、そのとき。
497 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/01(水) 23:31
「ひーちゃーん!!ハッピー?!」

梨華と全く同じ声がキッチンから響き、ひとみが驚いて振り返ると梨華にちょっと肉をつけただけで後はほとんど同じ女の人が両手を広げてニコニコ笑っていた。

「ママ!恥ずかしいからやめてよぉ」
「なーによ、梨華だっていつもやるじゃない」

「それにひーちゃんって呼んでいいのもあたしだけ!」
「ふふふ、やきもち♪」

「もー、ママったら!」

ぷんぷん!効果音付き。
ひとみは相変わらず目が点。

「吉澤さぁん」
「うぉ?!」

自分の体によじ登るような格好で抱きつかれ、本気で驚くひとみ。
それでもよじ登っている張本人はニコニコニコニコ。
その笑顔になんだか癒されて、本当の妹のように思えてくる。

「近くで見るとますますかっこいいですねぇ〜」
「いやいや。小春ちゃん、かわいいね」

天然ジゴロはこういうとき困る。
少々ヤキモチ妬きな彼女にバッチリ聞かれているから。
498 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/01(水) 23:32
「ちょっとどういうことよっ!!」

しかも高音アニメ声ときたらたまったもんじゃない。

「いや、その、ほんとの妹みたいで、可愛いなー、なんて・・・・・・」
「知らない!ひーちゃんのぶんのご飯無いからね!」

「えーなにそれ!腹へってんだけど!」
「簡単にかわいいとか言うからよ!ばかっ!小春、おいで」
「はぁーい」

ニコニコニコニコ。罪悪感ゼロ。というか気付いていない。

ごめんねと上目遣いで謝って、やっと許されたひとみは梨華の母親の料理に舌鼓を打ち、梨華の父親の痛いギャグに苦笑し、小春のマイペースぶりに半ば感心しながら、幸せな時間を過ごした。

梨華と2人で、こんな家庭を作りたいと夢見ながら。
499 名前: 投稿日:2006/03/01(水) 23:45
>>492-498更新しました。

(待ってくださってた人がいらっしゃったとしたら)お待たせしました。申し訳ない。
レス返しを。

>>484 名無し読者 サマ
まぁ、その件は自分もヘコみました。あの笑顔を早く見たいですね。
アロマセラピーなんて!ありがたいです。
また、お気遣いありがとうございます^^

>>485 名無飼育さん サマ
リクありがとうございます。次回、マコ話を書かせていただきます^^

>>486 名無し未成年 サマ
未成年なのにエ(ryだなんて!笑
リク、かしこまりました。
>>490の方のリクとミックスさせていただきます(爆

>>487 みっき サマ
自分で書いてて思いました、サマーナイトタウン。笑
嬉しいお言葉ありがとうございます。ほんとにうれしい!

>>489 名無飼育さん サマ
リクかしこまりました。もうちょっとお時間いただきます。
お待ちください^^

>>490 名無飼育さん サマ
みなさんエ(ry好きですねー。笑
>>486の方のリクとミックスさせていただきます(爆

みなさん、たくさんのリク&レスありがとうございました^^
500 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/01(水) 23:53
うわぁー 再開一発目に書いて貰えて嬉しい!!
ほのぼのとしていてイイです。
ありがとうございました。
501 名前:加入 投稿日:2006/03/04(土) 17:52
かあにはかたなまや
502 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:26
そんな、無理だって。

愛ちゃんに会うのでさえキンチョーするのに。

愛ちゃんの、ご、ご、ご両親と会うなんて。

「マコトはほんまにヘタレやなぁ」

・・・・・・やっぱりそう思います?orz

「だーいじょぶやて。あーし毎日のようにマコトのこと話しとるし」

嬉しいけど、無理だって・・・・・・。
503 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:28
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
504 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:29
「で、来週の土曜は夕飯いらんってことか」
「うん・・・・・・」

兄ちゃん、そんなサラっと言わないでよ。
今すでにキンチョーしてやばいんだって。

「俺も最初梨華ちゃんの親に会った時はキンチョーしたなぁ」
「ほんとに?!兄ちゃんでもキンチョーするんだ」

「失礼な。でさ、何着て行けばいいかわかんなかったから大学の入学式で着たスーツ着てったの」
「へぇー」

「で、俺あの当時ネクタイちゃんと締められなくて」
「うん」

「梨華ちゃんが締めてくれた・・・・・(´〜`*)」
「あ、なんだノロケか」
505 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:29
「たまにはノロケさせろ」
「いつもノロケてるじゃん!つーかさ、石川さんなんで上手に締められたんだろ?
元彼のも締め」

ガス。

あぅ・・・・・・口が滑った。

「お前なぁ、俺もそれ思ってたけど口に出すと本当にそんな感じするからあえて言わないよーにしてたんだよ!それなのに・・・・・・バカヤロ〜!!!」
「わー!!兄ちゃんやめて!!これちゃぶ台じゃないから!!重いし大きいから!!」




―――――30分後。

「つ、つかれた・・・・・・」
「お前暴れすぎだぞ」

「兄ちゃんがだろっ!!!」
「ははっ、まぁそんな怒んなって」
506 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:30
「ぶー」
「で、何着てくわけ?」

「ふぇ?なにが?」
「愛ちゃんち行くんだろ?」

「そーだった・・・・・・」
「俺のスーツ貸してやろーか?」

「でもさぁスーツってかしこまりすぎじゃないかなぁ」
「あー、まぁな。じゃあいつも通りでいいんじゃねー?」

「うーん。でもパンツ腰履きはダメだよね・・・・・」
「そーだろなぁ。普通にシャツとデニムとかでいいんじゃん?爽やかにさ」

「持ってないよぉ」
「俺の貸しちゃるって。着れ着れ」

「え、なんで今日そんな優しいの?」
「まぁな、お前も彼女のお父さんに会いに行くのかーと思って。
 なんつーか応援したくなるわけよ」

「へー。ありがと」
「おう。」
507 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:31
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
508 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:32
「あ、マコトー」
「おま、お待たせ」

「待っとらんがし」
「そ、そぉ?ならよかった」

「マコト緊張しすぎやよー」
「んなこと言ったってさぁ〜緊張するよぅ」

「じゃあ緊張せーへんおまじない」
「ふぇ?」

「目ぇ閉じて」
「ん」

ちゅ。

「ほら、行くでー」
「・・・・・・ふぁーい(´▽`*)」

愛ちゃん、やっぱ最高の彼女っす。
509 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:32
「今日なぁお母さんごちそう作るって言うとったで」
「えぇーなんか悪いよぉ」

「何作っとるんやろー?楽しみやの」
「え、う、うん」

「なんでそこで噛むんよー」
「へへへ」

愛ちゃんの笑顔に見とれてた。
なんて兄ちゃんみたいなセリフ言えねーよ!!

手をつないで、駅からの道を歩く。
今日はぽかぽか陽気で気持ち良いねぇ。
隣には愛ちゃんがいるし。
あー、幸せだぁ(´▽`*)
510 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:33
「ここやよ」
「ふぁー」

「マコト、着いたで」
「んぁー」

「マコト!」
「ふぁ!」

幸せ幸せ思ってたら軽くトんでたらしい。あぶねー。

「あーし3回も呼んだんやで」
「へへ、ごめん」

「もう。何考えとったん」
「えー?へへへ」

「・・・・・・まぁえーわ。こっち」
「ふぇ?あ、愛ちゃんちょっと待って、まだこここ心の準備がっ」

「そんなんやったって一緒やざ!早く早く」
「わ、ちょ、愛ちゃ」

グラッ。
511 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:33
「ひゃーっ」
「うわわわわ」

どす。
着地成功。
・・・・・じゃなくって。

「マコ、そんな引っ張ったら危ないがし」
「えー!俺のせいなのぉ?!」

もとはといえば愛ちゃんが!
・・・・・じゃなくって。

この体勢はヤバイと思うんだよね。
愛ちゃんが俺に覆いかぶさってて、薄めの唇が目の前にあるってゆーのはかなりオイシイんだけど。
512 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:33
「愛?」
「!!!」
「ん?あーお母さん。マコト連れて来たでー」

「昼間っからあんたたちラブラブやのー。はよ中入り」
「いや、あの、こ、これはですね」
「ほーい」

おばさんも愛ちゃんも、なんでそんなスルーしてるんすかぁ?

「ほれ、行くで」
「ふぇ、あ、うん。おじゃまします・・・・・・」
513 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:34
愛ちゃんの家に来るのは、今日で3回目。

んで、おじさんとおばさんに会うのは、初めて。
今までは即愛ちゃんの部屋に上がってたから、リビングに入るのも、初めて。
めちゃくちゃ広いって訳じゃないけど、キレイで開放感のある感じだった。

「おーマコトくんか」

奥の部屋からおじさん登場。
背が高くて、若い頃とかめちゃくちゃモテただろーなぁって人だった。
愛ちゃんの目の大きさはおじさん譲りらしい。

「は、はじ、はじめまして!吉澤マコトです!よろしくお願いします!」

ゴン。

「うひゃー、マコ大丈夫かぁ」
「っ・・・・・・」
「はは、勢い良く下げとったからのぉ」
514 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:34
見事にテーブルの縁に頭をぶつけて、星が飛んで、そんでうずくまってしまった。
超恥ずかしいよぉ・・・・・・そろそろ立ち上がらないと・・・・・・

「はは・・・・・だい、じょ・・・・・・」
「わわ、マコー死んだらいややー」
「ちょっとソファで寝かせるがし。よ、っと」

おじさんに軽々と担がれてソファに寝かされて、おばさんが持ってきてくれた冷たいタオルを頭に乗せられた。
つまり、すげー情けない状態になってるわけですorz

「マコトが落ち着いたらメシにするか」
「ほやのー」
「てゆーかお父さんなんでマコトとか呼んどるん」

「だって息子も欲しかったんやもん」
「お父さん気が早いがし」
「・・・・・(‘ー’*川)」

聞こえてないと思って話してるのかなぁ。
丸聞こえですげー照れるんですけど。
515 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:35
なんとなく痛みが引いてきたから、もそもそと起き上がると目の前に愛ちゃんのドアップが。

あぁもう・・・・・・そんなふうに、にししって笑って。
抱きしめたくなるよーな顔しないでよ。
おじさんとおばさんが居るってこと、忘れるとこだった。アブネー。

「大丈夫?」
「うん。ごめんね」

「ちっとは緊張ほぐれた?」
「はは、そーかも」

「一石二鳥やのー。ほなご飯にするで」
「一石二鳥はちょっと意味違う気が・・・・・・」

そんなことお構いなしに、キッチンに向かって叫ぶ愛ちゃん。

「お母さーんマコト起きたからごはんー」

やっぱちょっと舌足らずだよねぇ。
人のこと言えないけどさ。
516 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:35
テーブルの縁に頭ぶつける事件(?)のおかげで、ちょっとだけど緊張もほぐれて。

愛ちゃんが言ってくれてたらしく、食卓の中央のテーブルにかぼちゃ大量のかぼちゃコロッケがスタンバイしてて。

小柄で可愛いおばさんとイケメンのおじさんは本当に愛し合ってるんだなぁってのがよく伝わってきて。

俺もいつか愛ちゃんと結婚してこんな家庭を築けたらいいなーとか考えてたらコロッケを喉につまらせてゲホゲホなって。

隣に座っていた愛ちゃんが背中をさすってくれて。

前にすわっていたおばさんが水を渡してくれて。

んでおじさんはそれを見てちょっとスネてて。

幸せだなぁって、心から感じて。

こんな家で育ったから、愛ちゃんの笑顔はあんなに輝いてるんだ、って納得したら、
ますます愛ちゃんのこと、好きになった。
517 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:36
そんなこんなで、いい時間になったのでそろそろ帰ろーかな。

「じゃ、俺そろそろk」
「なんや今日泊まっていくんやと思っとった」
「ほーやな、泊まっていったらええのに」
「・・・・・・やって」

いや、そんな3人揃ってかぶせてこなくても・・・・・・
なんでおじさんが一番恥ずかしそうなのかは、あえてつっこまない。

「マコ・・・・・・泊まってく?」

愛ちゃん、その上目遣いは犯罪デス(゜◇゜*)

「あの、兄ちゃんに電話してきます」
「「「はいはーい」」」

声揃ってるなぁ。
リビングから玄関に続く廊下に出て、電話をかける。
518 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:36
『もしもーし♪』
「あれ?石川さん?」

ちょっと違うよーな。
鼻声だから、風邪でもひいたのかな?

『勝手出んなよな・・・・・・もしもし』
「あ、兄ちゃん」

なんか周りがガヤガヤいってるけど。

『おー、どした』
「今日愛ちゃんちに泊まることになった」

『まじで?すげー快挙だぞソレ』
「そ、そーなの?ていうか今日石川さんきてるの?」

『ん?いや来てねーよ』
「さっきの人石川さんじゃないんだ」

『お、おう。えーと・・・・・大学の友達』
「飲み会?」

『んーまぁそんな感じ』
「そっかー。まぁそんだけ。じゃあね」

『おー』
519 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:37
ピッ。

・・・・・・怪しい。

弟の俺が言うのもアレだけど、兄ちゃんモテるからなぁ。
浮気は・・・・・・無い、か。石川さんラブ!って感じだし。
とりあえず今日は愛ちゃんちにお泊り。
そっちに専念しよう。

リビングに戻ると、高橋一家はみんなでテレビを見ていた。

「電話、してきました」
「ほな部屋上がろ」
「「ごゆっくりー」」

にやにやしている高橋夫妻。
娘とその彼氏を二人っきりにする家って珍しいと思うんだけど(´◇`;)
520 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:38
愛ちゃんの部屋に上がって、いつものようにソファに並んで座る。
二人とも思ってたことは一緒らしく、どちらともなく唇が重なった。

「ふふふ」
「へへっ」

こつんとおでこをくっつけて、鼻の頭にキスされて。
胸がきゅうってなったから、愛ちゃんをぎゅうって抱きしめた。

「マコ?」
「んー」

「ちゅーしよ」
「ん」

本当はあんまりしたくない。
おじさんたちが下にいるから、キスより先のことはできないし。
セーブできなさそうだから。
521 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:38
俺の顔を両手ではさんで、わざと音をたてながらするのが最近の愛ちゃんのブーム。
今の状況だと、迷惑なことこの上ない。
フレンチキスで止まっているのがせめてもの救い。

・・・・・・なのに。

いつも半開きだと言われる口に、愛ちゃんの舌が割って入ってきた。
しかももぞもぞえっちぃ動きをするもんだから、我慢できなくなって。
手を愛ちゃんの服の中にすべりこませ、一枚の布の上から柔らかい膨らみを弄びはじめた。

「・・・・・ん、んぅ・・・・・」

くぐもった愛ちゃんの声が脳を痺れさせる。

背中に腕をまわしてホックほはずし、じかに膨らみを弄ぶ。
だんだん慣れてきて、どこをどうすれば愛ちゃんが気持ちいいとかがわかってきた。
そのポイントを刺激すると、いつもより高い声が聞ける。

ダメだ、我慢できない。
522 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:39
着ていたシャツとロンTをいっぺんに脱ぐと、その間に愛ちゃんも脱いでいたらしくキャミソール一枚になっていた。今日はironyのキャミソール。
・・・・・・ってそんなことはどうでもよくて。

もう一度抱き合って、深く深くキスをして、愛ちゃんの首筋に舌を滑らせる。

ゆっくりと押し倒し、キャミソールを取っ払って直接ピンク色の頂上を口に含むと、
愛ちゃんの腰が浮き、次の瞬間、俺の頭を抱えるように抱きしめられた。
そのまま髪をぐしゃぐしゃに撫でられる。

それは、愛ちゃんが気持ち良い証拠。

「あんっ・・・・・・ん、んっ・・・・・・・」

可愛い声に、体が反応してしまうのはフカコウリョク。
なんて難しい言葉を使ってみたり。
523 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:39
だんだん頭がオカシクなってきて、でも今日は声抑えなきゃいけないんだよね、とか冷静な自分もいて、どうしようもなくなったから愛ちゃんを抱きしめた。

「どうしたん・・・・・・?」
「・・・・・・愛ちゃぁん」

こんな時にも情けない声しか出せない俺orz

「ん?」
「なんか・・・・・・」

優しく髪を撫でられて、本当に好きだなぁって思う。単純に。

だからこそ。

「愛ちゃんを・・・・・・壊しちゃいそう」

意外にもあっさりと口に出せた。
付け加えると、自分も壊れそうで、怖い。

目の前の彼女は一瞬驚いた顔をしたけど、もう一度俺を抱きしめて

「マコトになら、えーよ」

「あーし、壊されても、かまわん」
524 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/03/10(金) 17:40
そこから先は、覚えてない。

覚えているのは、声が抑えられるように、ゆっくり愛し合って、でも一緒に登りつめたってこと。

そして、目が覚めると既に朝だった。

「愛ちゃん、朝だよぉ」

隣で眠る姫を起こさないと。
てゆーか昨日風呂入ってないし色々聞かれそうだから言い訳考えないと(´◇`;)

「んー・・・・・・何時?」
「7時半」

「まだ早いがし。マコも一緒に寝よ」
「え、ぅうわ!」

思いっきり布団に引きずりこまれて、いつものように愛ちゃんに抱きしめられる。
それにしても、その細腕のどこにそんな力が・・・・・・

しょうがないから、あと30分だけ、愛ちゃんの抱き枕になろうと思う。
525 名前: 投稿日:2006/03/10(金) 17:44
>>502-524 更新しました。今回は珍しく多めで。笑

>>500 名無飼育さん サマ
こちらこそ、リクありがとうございます!
もうちょっと面白い話が書ければいいんですけど…(汗

>>501 加入 サマ

…??>(´◇`;(’ー’川

えーと、レスありがとうございます。笑

高橋さんのAAが若干グダグダになっている部分がありますが、
見逃してください。申し訳ない(^^;)
526 名前:名無し…? 投稿日:2006/03/10(金) 22:08
まこあいキタ━━━(・∀・)━━━━ッ 一線越えちゃった
527 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/10(金) 22:12
何気に大胆なふたり萌え……w
>>524いっちばん最後の麻琴のセリフ大好きです
528 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/11(土) 23:30
この2人いいなあ…
マコトも少しずつ成長してますねえ…
基本アフォだけどw だがそこがいい
529 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:06
ある日の午後。
ひとみは学食で、友達と遅い昼食をとっていた。

「あー彼女ほしー」
「この前のあの子とは別れたんだっけ?」

「うーん、ダメだったね。あんま楽しくねーんだわ」
「はは、そっか」

「う、骨飲み込んだ」
「秋刀魚だから大丈夫だって。メシ食えメシを」

「うぉー痛かった」
「そーいや弟がさ、彼女んちに行くんだって、今度」

「弟って、あのー、なんだっけ」
「マコト」

「そうそう!あいつももうそんな歳になったか・・・・・」
「お前会ったことねーだろ!笑」
530 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:07
「へへっ。
お、あれ寺ちゃんじゃん」
「ほんとだ。おーい」

「なんだ?アレなんのジェスチャー?」
「こっち来て喋れっつの」

いつも通りニヤニヤしながら、寺ちゃんと呼ばれる彼らの友達がやって来た。

「おーす久しぶりやなぁ」
「おー」
「ういっす。さっき何て言ってたの?」

「合コン行かへんかなぁと思って。俺幹事やねんけど人足らへんねん」
「マジ?!行く!!つか相手は?!」
「俺パスね」

「なんでやねん吉澤!お前来んと意味ないやんか!」
「えっ何それ俺の立場は?」
「彼女いるもん」
531 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:07
「彼女って、遠距離やろ?人数合わせやから大丈夫やって。な?」
「なぁだから俺の立場はどーなんのよ?」
「うーん・・・・・・金無いし」

「金くらい出したるさかい、来てくれへん?」

寺ちゃんはここらでは名の知れた、株式会社写覧九の御曹司なのだ。

「んー、そこまで言うなら行くけど」
「ほんまに?!よかったーこれで藤本さんにしばかれんで済むわ・・・・・・」

「フジモトさん?」
「あ、なんでもあれへんよ!ほなまた連絡するわ!バイバイありがと〜さーよぉなら〜♪」

寺ちゃんは一昔前に流行った歌謡曲を口ずさみながら去って行った。

「・・・・・で、相手は?」
「さあ・・・・・・」

フジモトさんって、聞いたことある気がする。
一瞬そんな考えがひとみの脳裏をよぎったが、気のせいということにして昼食を再開した。
532 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:08
―――――合コン当日。

男連中は寺ちゃんの家に一度集合し、それから車で乗り合わせて行くことになった。

「で、相手は?」
「あーなんか友達テキトーに誘ってくるらしいで」
「・・・・・・・」

「寺ちゃんとは何繋がりなわけ?」
「まぁ、か、簡単に言うとナンパやな」
「・・・・・・・」

「ふーん。可愛い子いるかなぁ」
「おるんちゃう?たぶん」
「・・・・・・・」

「たぶんってなんだよ〜」
「まぁまぁ。ていうか吉澤、何ぶすくれてんねん」
「気が乗らねー」

「なんでー」
「ええやんか、飲み会と思ったら。お前今日タダやで?」
「そーだけどさぁ・・・・・・」
533 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:08
「彼女のこと?」
「そんなんバレんかったらええねん!」
「そーかぁ?」

「そーだって!」
「せや!こーゆうのは楽しまなアカン!」
「それもそうか。よっしゃ!今日は飲むぞ!寺ちゃんのオゴリだし!」

「おー!!」
「え、ちょっと待て、飲みすぎはアカンで・・・・・・?」
「知るか!」

―――――10分後。

「おー、ここかぁ」
「なかなかええ店やろ」
「うん、かっけー」

「あ、あの子たち?」
「ん?・・・・・せや、あの子たちや。おーい!」
「へー、可愛いじゃん」

「おい、あの子超かわいくね?!なんかSっぽい感じがたまんねー」
「え、あ、うん。可愛いな」
「・・・・・・あれ?」

女の子3人がひとみたちの所にやって来た。
534 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:09
「ミキティ??」
「あー!!よっちゃん!!すごーい!!偶然じゃん!!」

すかさずミキティこと藤本はボディタッチ。

「だねー。元気してた?」
「うーん、元気だったけどよっちゃんから連絡無かったから寂しかったかも」

「はは、今度飲もうっつってたもんね」
「そーだよぉ、ちゃんと連絡してよね」

「うん、ごめんごめん」
「ううん、いいよ。早く入ろ?」
535 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:09
さらに藤本はひとみの腕に自身の腕を絡めた。
他の4人は完全にポカーン。

「・・・・・あいつさっきまで渋い顔してたよな」
「あぁ・・・・・・なんやあの変わり様は」

「美貴ちゃん・・・・・・豹変しすぎだよね」
「・・・・・いつも言ってた彼って、あの人のことなのかなぁ」

「と、とりあえず俺たちも入ろうや?」

合コンが始まっても、さっきの二人はずーっと隣同士。
いくらみんなが席替えしようと関係無いらしい。

「俺ちょっとトイレ」

寺ちゃんが席を立った。

「あ、美貴もお手洗い行ってくる〜」
「はぁい」
536 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:10
―――――こちら、店の一番奥にあるトイレ。

「つんくよぉ」
「はい・・・・・・?」

「アンタなかなかいい仕事するじゃん」
「あり、ありがとうございます・・・・・・でもその呼び方はちょっと・・・・・・」

「うるさい。ていうかコレでよっちゃん連れて来なかったらボコボコだったけど」
「す、すいません・・・・・・」

「警察呼ばなかっただけ良いと思いな」
「は、はいっ」

実は寺ちゃん、以前藤本に痴漢まがいのことをしてしまったのだ。
それ以来藤本のパシリにされている。
こればっかりは相手が悪かったというか何というか・・・・・・。
537 名前:吉澤兄弟〜みきよし〜 投稿日:2006/03/12(日) 22:11
「ただいまぁ〜」
「おうみきちーながかったなぁ」

すでにひとみは出来上がって、ろれつがまわっていない。

「もーよっちゃん!長いとか言わないでよ〜」
「へへへ〜」

「なんか、美貴・・・・・・ちょっと暑いかも・・・・・・」

そう言いながら羽織っていたジャケットを脱ぐ藤本。
ひとみの喉がゴクリと鳴る。
これも計算のうちだ。

「よっちゃん、美貴も酔っ払っちゃった・・・・・・・」

追い討ちをかけるように、ひとみによりかかり、遠いほうの手をひとみの太ももに乗せた。
つまり、半分抱きついたような状態。

「ね、二人で抜け出しちゃう?」

藤本がひとみの耳元で囁いた。
538 名前: 投稿日:2006/03/12(日) 22:18
>>529-537 更新しました。続きます。

>>526 名無し…? サマ
一線は以前越えてたんですけどねw
最近高橋さんが色っぽくてマコはもー大変みたいです(ぇ

>>527 名無飼育さん サマ
ちょっと大胆すぎましたかね(汗
マコも素直じゃないからああ言ってますけど、本当はしっぽ振ってますからw

>>528 名無飼育さん サマ
恐縮です!
アフォなのはしょうがないですねぇ。             !!>(´◇`;)

みなさんレスありがとうございます。
・・・・・Fさんを魔性の女にしてしまって申し訳ない(汗
539 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:02
うはっ!続きが楽しみ
どうなることやら

540 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/13(月) 00:32
うぉー!帝キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
これはこれはなんとも続きが楽しみです(*´Д`)ハアハア
541 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/13(月) 01:29
みきよしキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
ドキドキ待ってます
542 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/13(月) 01:38
みきよしとか…
がっかり
543 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/13(月) 03:07
意外な人が友達で出てきてびっくりw
続きを楽しみにしてます
544 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/13(月) 08:06
美貴様登場キタァ.*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*☆
いいですよ〜いいです〜
545 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/13(月) 17:30
よっちゃんピーンチ!w
逃げて〜!!ヽ(;´Д`)ノ
546 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/13(月) 23:42
>>490でリクしたものです。

  想像以上です…(#゚∀゚)=3

続き、待ってます!
547 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/14(火) 20:00
うわぁ…よっちゃんどうするんだろう。
続き期待してます!
548 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:54


「ね、二人で抜け出しちゃう?」



藤本がひとみの耳元で囁いた。



549 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:54
「い、いや、そりゃマズイでしょ」
「そうかなぁ?美貴は・・・・・そうしたいけど」

「う・・・・・」

上目遣いで詰め寄られて、ひとみは目を白黒させている。
普段の天然ジゴロぶりからは想像できない姿だ。

ヴー・ヴー・ヴー・ヴー

そんなひとみを助けるかのように、パーカのポケットで携帯が鳴った。
藤本が素早くそれを取り上げる。

「もしもーし♪」
「あっ!勝手に出んなよな・・・・・・もしもし」
『あ、兄ちゃん』

マコトからの電話だった。
550 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:55
「おー、どした」
『今日愛ちゃんちに泊まることになった』

隣では藤本が誰?誰?としきりに聞いてくる。
ひとみはそれを手で制しながら、マコトの爆弾発言に驚いた。

「まじで?すげー快挙だぞソレ」
『そ、そーなの?ていうか今日石川さん来てるの?』

「ん?いや来てねーよ」
『さっきの人石川さんじゃないんだ』

痛いトコロをつく弟。ヘタレといえども侮れないのだ。

「お、おう。えーと・・・・・大学の友達」
『飲み会?』

「んーまぁそんな感じ」
『そっかー。まぁそんだけ。じゃあね』

「おー」

ピッ。
551 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:55
「ね、誰から?」
「弟」

「へー弟くんいるんだ?かわいいだろーなぁ」
「いや、あいつすげーヘタレなの」

「え、そうなんだ?彼女とかは?」
「一応いるみたい」

「ふーん。あ、すいませーん生中2つ!」

藤本が通りかかった店員に告げると、彼は威勢良く応えて去っていった。

「え、俺もうそんな飲めないんだけど」
「だーいじょぶだって!飲もうよ♪」

―――――1時間後。

「よし、じゃあそろそろ二次会行きますか!」
「「「おー!」」」

「えーと、吉澤と藤本さんは?行かへんの?」
「ちょっとよっちゃん心配なんで美貴が送っていきまーす♪ね、よっちゃん」
「んぅ?うぅん」

もう完全にぐでんぐでんの吉澤。
藤本のペースに巻き込まれてしまったらしい。
寺ちゃんは藤本には逆らえないので、ひとみを救うことはできない。
552 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:56
「じゃ、おつかれサマー♪」
「「「「お、おつかれ・・・・・・」」」」

「ほら、よっちゃん行くよっ」
「んーがー」

「ホテル・・・・・行こ?」
「ほてる?」

「そ、ホテル。二人っきりになりたいの・・・・・・」
「んーいいよー」

お酒の力って、怖い。

ホテルの部屋に入ると、藤本は噛み付くようにひとみにキスを浴びせた。
よくわからないながらも応えるひとみ。
そして体が反応してしまうというのが、悲しい男の性。
553 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:56
藤本は素早く服を脱ぎ、下着姿でまたひとみに口付ける。
そのままベッドに押し倒し、ひとみの服を脱がしにかかった。

ヴー・ヴー・ヴー・ヴー

「・・・・・もう」

藤本は、他人の電話に出るクセがあるのか。

「もしもし?」
『あれ?これ・・・・・吉澤ひとみの携帯ですか?』

「あー、そうですけど」
『やだ!もしかして落し物ですか?すいませんご迷惑おかけして・・・・・』

「いやよっちゃん今寝てて出られなかっただけなんで」
『・・・・・・え?』

「寝ちゃってるんです、吉澤くん」
『あの、失礼ですけどあなたは・・・・・?』

「彼女」
『・・・・・・はい?』

「だーかーら、付き合ってるんです、私とよっちゃん」
『ちょ、ちょっと待って、私もなんだけど』
554 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:57
運の悪いことに、電話の相手は梨華だったようだ。
さらに最悪のタイミングでひとみがもぞもぞと起き上がった。

「おぅいみきちー勝手に」
「彼女さんから電話だよ」

「へ?」
「アニメ声の彼女さんから、で・ん・わ!」

今の状況を理解して、サァーっと血の気が引くひとみ。
擬音語そのままの状態だ。
サァー。

「・・・・・も、もしもし」
『もしもし』

声が低い!梨華ちゃんの声が、ひ、低い!!
心の中でそう叫びながらも言い訳を必死で考えている。

「あの、今日飲み会で」
『飲み会?』

「い、いえ・・・・・・合コンです・・・・・・」
『へぇ。で?なんで女の子が電話に出たの?』

「あー、えーと、俺ちょっと飲みすぎちゃって、寝ちゃったんだ」
『そう。わかった』

「え、り、梨華ちゃん?!」
『さよなら』

プチッ。
ツー・ツー・ツー・ツー・・・・・・・

切断された電波にがっくりとうなだれるひとみ。
555 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:57
「最悪だ・・・・・・」
「彼女いたんだ?」

「うん・・・・・・え、ちょっと待ってミキティはなぜ服を着てないの?」
「よっちゃんが脱がしたんじゃん」

「えぇっ?!マジで?!うそぉ?!き、記憶にございませんが!!!」
「・・・・・・うそだよ。美貴が自分で脱いだ」

「だよね・・・・・・はぁ・・・・・・」
「で、するの?しないの?」

「・・・・・・何を?」
「セックス」

「?!?!?!」
「へぇ、よっちゃん意外とウブなんだ。可愛い」

まだまだ諦めない藤本。
オンナノヒトハ、ツヨイ。

じりじりとひとみに詰め寄り、ついにベッドのふちまで追い詰めた。
556 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:58
「あ、あの・・・・・・」
「美貴は、シたいんだけど。よっちゃんと」

「いや、でもそーゆうのは」
「良くない?」

「うん、良くない、よね?」
「そう?」

「良くない!お、俺は梨華ちゃんとしか、しま、せん・・・・・・」

やっと言えた。
今のひとみは、弟のことをとやかく言えないくらいのヘタレ度を発揮している。

「・・・・・・そっか」

「ハイ・・・・・・」
「じゃあいいや。美貴帰るから」

「へ?」
「美貴、よっちゃんのこと好きだったんだもん」
557 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:58
「・・・・・・」
「ここに二人でいたら何するかわかんないし」

「そ、そうだね」
「帰る。お金置いてったりしないから」

「うん」
「じゃあね。リカちゃんとお幸せに」

「ごめん・・・・・・」
「そーゆうこと言わない方がいいと思うよ」

「ご、ごめん」
「ほら、また。じゃホントにさよなら」

「うん・・・・・・」

脱いだときと同じように素早く服を着て、藤本は出て行った。

と同時に、ひとみは頭を抱えた。
558 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:58
どうやったら仲直りできるだろう。

素直に謝った方が良いよな、やっぱ。
・・・・・・いや、経緯を素直に話すのはやめとこう。
でもウソつくの下手だしバレたら怖いし。
本当のこと言って梨華ちゃんに嫌われたら生きて行けないかも。

ぐるぐるぐるぐる。
今までに無いくらい脳みそをフル回転させている。

「・・・・・謝ろ」

よっしゃ、と姿勢を正して携帯を手に取り、電話をかける。

もしかしたら、出てくれないかもしれない。

ひとみはドキドキしながらコール音を聞いていた。
559 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 22:59
『なに?』

電話特有の挨拶を省略されると、なかなかひるむ。

「あの、話・・・・・聞いてくれる?」
『・・・・・うん』

なんだかんだ言って梨華はひとみに甘い。

「正直に言う。だから、全部信じてほしい」
『信じられるかわかんないけど・・・・・とにかく話して』

「うん。今日、合コン行ったんだ。寺ちゃんってわかるでしょ?
 あいつが幹事で、人が足りないって言うから人数合わせで行った。
 そこで前一緒にフリマやった子が来てて、意気投合して飲みすぎちゃって。
 で、酔いつぶれた俺のかわりにその子が電話出たの」

ホテルで・・・・・というのは省略。無理もない。

『わかった。それは信じるよ。でね、なんで電話に出た子はひーちゃんと付き合ってるって言ったの?』
「へ?!そ、そんなこと言ってたの?!」

『うん』
「え、なんで・・・・・俺もわかんない」

これは本当の話だ。
560 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 23:00
『よっちゃん、ずっとその子の隣で飲んでたの?』
「ん?そーだけど」

『合コンなのに?』
「あ・・・・・・」

『ねぇ、なんでいつもそんなに鈍感なの?』
「ごめん・・・・・・」

実は告白されたんだ、なんて言えるわけない。

『本当に気付いてなかったの?』
「うん・・・・・・」

『本当は気付いてたんでしょ?』
「い、いや」

『どっち?』
「気付いて・・・・・まし、た・・・・・・」
561 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 23:00
オンナノヒトハ、ツヨイ。

『あたし、悲しいんだよ?なんで平気でそんなことできるのか・・・・・・』
「・・・・・・・」

『遠距離きついけど、ひーちゃんとならやれるって思ってた。
ひーちゃんにはもう、あたしは必要じゃない?』
「そんなことない!!」

『じゃあ、二度と浮気まがいのことしないって約束して。
 もうこんな気持ちになるの、嫌なの・・・・・・』
「約束する。ごめん。二度としない。梨華ちゃんが大事なんだ」

『うん・・・・・・』
「明日、会いに行くから。待ってて」

『え・・・・・・?』
「梨華ちゃんが仕事終わる頃に着くように出る」
562 名前:吉澤兄弟〜いしよしみき〜 投稿日:2006/03/14(火) 23:02
『ほ、本気?』
「本気だよ。梨華ちゃんを愛してるってこと、直接伝えたい」

『わかった。明日何食べたい?』
「んー・・・・・マーボ豆腐」

『準備しとくね』
「うん。ありがと」

いくらなんでも甘やかしすぎだ。

『うん・・・・・じゃあ、ね?』
「ん、ホントにごめん」

『もういいよ』
「・・・・・・うん」

『おやすみ』
「おやすみ・・・・・・」

ひとみは心底ホっとして、ベッドに大の字になった。
明日何時に起きよう・・・・・・

安心感からか、そのまま眠りに入った。
563 名前: 投稿日:2006/03/14(火) 23:10
>>548-562 更新しました。もうちょっと続きます。

>>539 名無飼育さん サマ
・・・・・期待を裏切ってたらすみません(汗
>>538 名無飼育さん サマ
帝はいつだって積極的だと信じてますw
>>541 名無飼育さん サマ
ドキドキ・・・・・期待はずれだったらスイマセン!
>>542 名無飼育さん サマ
あらら。すいませんorz
>>543 名無飼育さん サマ
キャストが足りなくなった時に出てもらってます(爆
>>544 名無飼育さん サマ
美貴様美貴様!本当に美貴様って感じで…w
>>545 名無飼育さん サマ
うまく逃げられたでしょーか?!ぇ
>>546 名無飼育さん サマ
おぉ!リクありがとうございました。
そう言っていただけるとめっちゃ嬉しいです^^
>>547 名無飼育さん サマ
ねぇ。さすがのひとむくんも美貴様を前にすると足がすくみます。ぇ

みなさん、たくさんのレスありがとうございます!
本当に嬉しいです。こんなにもらったの初めてなので…笑
これからもよろしくおねがいします(何
564 名前: 投稿日:2006/03/14(火) 23:11
>>563のレス返し、>>538じゃなくて>>540です。
失礼しましたorz
565 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/18(土) 22:56
                  ハラハラ          トシウエノヨユーヤヨー
                      (´◇`;(’ー’川
566 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/19(日) 20:54
梨華ちゃん甘い!甘いよ!!
なのでマーボ豆腐は激辛を食わしてやりなさい。w
567 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/19(日) 22:08
546、リクしたものです。

キタ━━━━( ´∀`)・ω・)゚Д゚)・∀・) ̄- ̄)´Д`)・゜・。━━━━!!

ありがとうございます♪
想定外にコトが進んでてビックリしました(笑)
帝さん、大好きですw いしよし、本当大好きです(爆)
次回の交信もまってます〜
568 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/29(水) 23:32
―――――朝10時。

ひとみは目覚めた。
ひとり、ラブホテルのベッドで。

「・・・・・・あたまいてぇ・・・・・・」

昨日のアルコールが残っているのか、フラフラとシャワーを浴び、そしてまたフラフラ
と水をつぎ、一気に飲み干した。

「貯金あったっけ」

そう、今日は静岡の彼女の家まで行くのだ。
ひとみはバイクで行こうかとも考えたが、途中で事故ったらシャレにならないのでやめた。
また、道に迷ってもシャレにならないので、やめた。

一度家に戻り、荷物をまとめてから銀行でお金をおろして駅に向かう。
ひとみは静岡に最低1週間、居座るつもりだ。
なんと言っても今は春休み。
家庭教師のバイトもひと段落し、正直ヒマをもてあましていた。

遠距離恋愛でいつも会えない彼女の家に突然行くことになったが、
行くからには春休み中ずっと居たい。
1ヶ月ちょっとだとしても、憧れの同棲生活が待っているとひとみは信じていた。
569 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/29(水) 23:33
―――――こちら、静岡。

夕方に梨華の住む街に着き、なんとなく街を見物してから家に向かう。
今まで数回しか来たことが無いが、合鍵を持たされていることに嬉しくなり、
ひとみは鼻歌を歌いながらエレベーターに乗った。

梨華の部屋に着いた。合鍵で入ると、

「ただいま〜・・・・・って誰もいねーよ!」

一度言ってみたかったらしく、満足そうな顔でずかずかとリビングに入り、大きな荷物を肩から降ろす。
梨華は普段コーヒーは飲まないので、ひとみは自分で買ってきたインスタントコーヒーを淹れてテレビを点け、ソファに深々と腰掛けた。

「・・・・・ヒマ。」

あまりにも暇すぎて、ひとみはとうとうソファに横になった。
570 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/29(水) 23:33
それから1時間後に、彼の愛する彼女は帰ってきた。

「ただいま〜。ひーちゃん早かったね?暇だったでしょー」

梨華は半ば独り言のように喋りながらブーツとコートを脱ぎ、おそらくマーボ豆腐になるであろう豆腐やネギや豚肉のミンチをキッチンに並べている。

「今日職員会議長引いちゃってもう大変だったんだからー!
・・・・・・・・寝てるの?」

やっと気付いたか。

「もう!何よ!待ってると思って急いで帰ってきたのに!」

ぷんぷん!
梨華の怒りが伝わったのか、ひとみがふいに目を覚まし、梨華の存在に気付いた。

「梨華ちゃぁん」
「あ、おはよ♪」

・・・・・・じゃなくって。
梨華はついつい甘い声を出してしまった自分を戒める。
ついでに寝ぼけ眼で抱きつこうとしているひとみも戒める。
571 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/29(水) 23:34
「あのね、あたし怒ってるんだから」
「へ?」

ひとみは、キョトン、という表現が最適であろう顔をしている。

「もう忘れたの?」
「い、いや・・・・・・」

「マーボ豆腐食べたいんじゃないの?」
「食べたいです・・・・・・」

「じゃあ大人しく座って待ってて」
「・・・・・・ハイ」

うなだれながら元居たソファに戻るひとみ。
梨華は少し心が痛んだが、すぐに夕食の準備に取り掛かった。

「はい、おまたせ」
「ん」

「「いただきます」」

ひとみは梨華の様子をうかがいながらマーボ豆腐を食べ、梨華はひとみの視線に気付かないフリをしながらマーボ豆腐を食べた。
572 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/29(水) 23:34
「ねぇ」

梨華が突然話しかける。

「もうしない?」
「へ?」

「もう、あんなことしない?」
「あぁ・・・・・・絶対しないよ」

「本当に?」
「うん」

「じゃあ今日は罰としておあずけね」
「な、なにを?」

「ひーちゃんはソファで寝て」
「えぇぇぇぇ?!?!?」

「それくらいで許すんだから我慢しなさい」
「・・・・・・ハイ」

二人ともマーボ豆腐を完食し、一緒に後片付けをして順番に風呂に入った。
いつもならここで大人の時間が始まるのだか、
今夜はそういうわけにもいかない。
573 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/03/29(水) 23:35
「じゃ、おやすみ」
「もう寝るの?」

「うん。明日も早いから」
「そっか・・・・・おやすみ」

「おやすみ。ちゃんと布団かけて寝てね?風邪ひいちゃうから」
「うん」

そんなこと心配してくれるならベッドに入れてくれたっていいのに。
なんてことは思っても言わない方が良い場合が多い。

「はぁ・・・・・梨華ちゃん」

一つ屋根の下にいるのに、なんでこんなに遠く感じるのか。
ひとみは昨日の過ちを悔やんでも悔やみきれなかった。
574 名前: 投稿日:2006/03/29(水) 23:46
>>568-573 更新しました。続きます。

>>565 名無飼育さん サマ
AAが可愛いすぎるっ!w

>>566 名無飼育さん サマ
甘すぎますよねー。
でもしょうがないんです、いしよしですからw

>>567 名無飼育さん サマ
リクありがとうございました!
ちょっと展開早すぎましたかねぇ・・・・・
帝が積極的だったもんで、スイマセンw

更新遅くなって申し訳ないっす。
みなさんレスありがとうございます!
575 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/30(木) 00:28
続きキタ━━≡゚∀゚)≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━!!!!!
可愛いですねぇ、二人ともw
576 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/30(木) 10:30
567でした!交信お疲れ様です〜

  ま  た  キ  タ  コ  レ  !

あれくらいのテンポも好きですwまこあいと対照的で面白かったです(´∀`)
いしよし・・・(・∀・)ニヤニヤ 
梨華ちゃん、甘すぎですwそんな2人が大好きでたまりません(*ノ∀`)
次回も待ってます!!
 

577 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/02(日) 10:36
―――――翌朝。

「ひーちゃん、行って来るね」
「んん・・・・・・」

バタン。

玄関のドアが閉まる音と同時に、ひとみは目を覚ました。

「・・・・・・梨華ちゃん?」

返事は無い。

「行っちゃったのか・・・・・・」

体を起こすと、すぐ横のローテーブルにベーグルサンドとゆで卵が用意されていた。

こんなに愛されてるのに、彼女を裏切った。
未遂であることに違いはないけど、そんなのはただの言い訳で。
悔しくて、情けない。

自己嫌悪と罪悪感にさいなまれ、ひとみは泣きながら朝食をとった。
578 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/02(日) 10:37
それからひとみは、決して片付いているとは言えない梨華の部屋の掃除を始めた。

床に数冊落ちている雑誌や教材をそれっぽく本棚に入れ、掃除機をかける。
天気が良かったこともあり、ついでに布団も干そうとした時。
ふわりと梨華の香りに包まれて、ひとみは急に切なくなった。

本当ならこの布団に一緒にくるまって寝るはずだったのに。

「・・・・・・・会いてーよぉ・・・・・・・・」

ボスッ。

そのままベッドにダイブした。
579 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/02(日) 10:37
―――――午後7時。

「ただいまぁ」
「おかえりっ!」

リビングで本を読んでいたひとみは、ものすごい瞬発力で玄関に向かった。
そしてありったけの気持ちを込めて、梨華を抱きしめた。

「・・・・・・なによぉ」
「ごめん」

「・・・・・・・」
「ごめんね」

「・・・・・うん」

ひとみの腕の中で、梨華がすすり泣く。

「俺さ、可愛い子とかキレイな人とかいたら見ちゃうじゃん?」
「え?う、うん」

「でも、考えただけで切なくなってドキドキすんの、梨華ちゃんだけなんだ」
「・・・・・・あたしも」

「あたしも、ひーちゃんだけよ」

その言葉を聞いて、ひとみは梨華の細い身体を折れそうなくらい抱きしめた。
580 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/02(日) 10:39
あまり抱きしめると苦しいだろうからと、ひとみが腕をほどく。
すると、今度は梨華がひとみの腰に手をまわして抱きしめた。

「もうちょっと・・・・・・ぎゅーしてて」
「うん・・・・・・」

どれくらい抱き合っていただろう。

不思議とひとみはそこから先のことをしたいとは思わなかった。

ただ、梨華の甘い香りとぬくもりを感じていられれば、それで良かった。
581 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/02(日) 10:39
「今日は一緒に寝ていい?」
「うん」

「いっぱいキスしていい?」
「うん」

ぐるるるる。

「・・・・・・・」
「・・・・・何食べたい?」

「なんでもいいよ」
「じゃあパスタでいい?」

「うん。手伝う」
「ありがと」
582 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/02(日) 10:40
―――――夕食後。

「うぁー食った食った」
「ちょっとぉ食べてすぐ寝たら牛になるんだよ〜?」

「それいつの時代の話だよ」
「いつの時代も一緒なの!」

「はいはい」
「もー」

「ははっ、梨華ちゃん牛みてー」
「!なによぅ」

「こっち来て」
「・・・・・・・」

「来て?」

しぶしぶといった感じで、でも嬉しそうに梨華は体を起こしたひとみの足の間に収まった。
ひとみは梨華を後ろからまるごと抱きしめる。
583 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/02(日) 10:41
梨華の甘い香りを胸いっぱいに吸い込む。
抱きしめているのは自分なのに、梨華に包まれているように感じて、それだけでひとみは幸せだった。

ひとみの心音が梨華の背中から全身に響きわたる。
トクトクトクトク。
ひとみ自身に満たされているように感じて、それだけで梨華は幸せだった。
584 名前: 投稿日:2006/04/02(日) 10:46
>>577-583 更新しました。ちまちま更新ですいませんorz
     次回はエ(ry

>>575 名無飼育さん サマ
そんなふうに言ってもらえて嬉しいです。
これからも楽しみにしてもらえるよーに頑張ります!>(^〜^(^▽^*)

>>576 名無飼育さん サマ
ほんとネタに困ってたんで、リクありがとうございましたw
みきよしはオトナなんでテンポも速い(ぇ
石川さんの甘さは吉澤くんにしか引き出せません、たぶん。
585 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/02(日) 13:37
576でした!

想定外にいしよし続いてて、ものすごく嬉しいです!!
もー。本当にありがとうございますw
本当に。もー。    ←こっちが牛に(ノ∀`)アチャー

次回はエ(ry ?!((( ;゚Д゚))ガクガクブルブル …(・∀・ )ニヤニヤ
楽しみにしております♪
586 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/02(日) 19:24
今更ですが、ミキティってマコトとあってますよね?フリマの時に。
あれ?違ったかな?まぁ、いいか。w
梨華ちゃんを大事にしてあげてよね、よっちゃん!
587 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:30
梨華は向かい合うように座り直し、キスをせがんだ。
ひとみはそれに優しく応えながらも身体は既に臨戦態勢。

ひとみは梨華のブラウスのボタンに手をかけ、ゆっくりと外していく。

白い綺麗な手。

触れられるたびに、梨華は体の中心が熱くなるのを感じた。

ようやくボタンが全て外れ、ピンクのブラに包まれた大きめの胸が露になった。

スルリとブラウスを脱がされ、もう一度優しく口付けられる。
そしてそのまま抱きしめられて、梨華はひとみ自身も硬く反応していることに気付いた。
同時に、愛しさが募る。

梨華は素肌で触れ合いたくて、ひとみの服も脱がせた。
白い身体にほどよく筋肉がついている。
588 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:31
優しく、お互いを慈しむように抱き合い、口付ける。
それだけで充分だと梨華は感じた。

・・・・・・しかし、ひとみは止まらない。

深く深く口付け、その間にも右手は梨華の胸をゆっくりと揉みはじめていた。

「・・・・・ぁ、ぁん・・・・・」

不覚にも声を出してしまった梨華は、自身の声で自分が感じていることに気付いた。
今度は梨華のほうからひとみの唇を求める。
ふと、ひとみが唇を話した。

「あぁっ」

梨華が不満の声をあげると、ひとみはニコリと微笑んでから梨華の首筋に舌を這わせた。

「んっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」

胸と首筋にゾクゾクするような快感を与えられ、自然と腰が動き出す梨華。
ひとみは梨華のスカートをめくり、ショーツの上からそこに触れた。

「あんっ」
「俺・・・・・・もうやばいかも・・・・・・」

「うん、いいよ・・・・・・きて・・・・・・」
589 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:31
ひとみはサッと脱いでゴムを付け、梨華の足を広げつつ入っていった。

「あ、はぁん、ひーちゃん・・・・・・」
「はぁっ、梨華ぁ」

ぎゅっと抱き合い、互いを確かめ合う。

「動くよ・・・・・・」

梨華が頷いたのを合図に、ひとみがゆっくりと動き出した。

「ん、んっ、ぁん、はぁっ」
「はっ、はぁ、はぁ」

梨華は快楽に歪むひとみの端正な顔を見て、もっと気持ちよくなってほしい、
もっと、もっと感じてほしいと思った。

そして、思ったままに行動する。
590 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:31
両手をひとみの首にまわし、しがみつくような格好で体位を変えた。
今度は梨華がひとみの上に馬乗りになった。

「り、梨華ちゃん・・・・・・?」
「もっと、あたしで感じて。あたししか見ないで」

ひとみの背中がゾクゾクした。
と同時にそれはさらに硬く大きくなる。

厭らしい腰つきでひとみを攻め立てる梨華。
ひとみはひとみで、梨華の胸に腕を伸ばして揉み続けていた。

絶頂が近くなり、二人の腰遣いが激しくなる。

「あっ、あっあっはぁんっ、ひーちゃんっぁんっあぁっ!!」
「はぁ、あぁっ、あぁっ・・・・・・り、梨華!梨華ぁっ!」
591 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:32
****************************

****************************

****************************
592 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:32
「気持ちよかった?」

梨華が突然たずねた。
二人でベッドでまったりしている時。

「うん」

ひとみは少し顔を赤くしながら答える。

「ふふっ。かわい」

外ではかなりクールだが、自分の前では少年になるひとみが梨華は可愛いくてしょうがないらしい。
サラサラの茶色い髪を優しく梳き、白い鎖骨を撫でるとひとみは少し反応した。
梨華は調子に乗っていろんなところに口付けていく。

胸板、わき腹、へそ・・・・・・

梨華の口付ける箇所が下にいくほどに硬くなっていたひとみのそれは、
早く自分にもキスしてくれと自己主張しているようだった。
593 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:33
「あっ」

梨華がそれに手を添えて口付けると、ひとみの口から甘い声が漏れた。
切ないような愛しいような気持ちになり、ぱっくりとそれをくわえる。

「うぅっ、はぁ、あぁっ・・・・・・」
「気持ちいい?」

「んっ、ぅん・・・・・・うぁあっ」

付け根までくわえられ、一気に吸われたひとみは梨華の口で果てた。
それをゴクゴクと飲み干す梨華。

「え・・・・・飲んだの?」
「うん。ひーちゃんのだもん」

たまらなくなって、ひとみは梨華をきつく抱きしめた。
594 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:33
「梨華ちゃん・・・・・・」
「なぁに?」

「好きだぁ」
「うん、あたしも」

「好きだよぅ」
「うん、うん」

「・・・・・ごめんね」
「もう、いいよ?」

「ん」

ちゅ。

「へへ」
「ふふっ」

「明日この辺案内してよ」
「うん、いいよ。ちょうど土曜だし」
595 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/04(火) 00:34
「デートだ」
「うん。ふふっ」

「梨華ちゃん笑い方変わんないよね」
「えー、なによう」

「教育実習ん時みんな言ってたよ、笑い方が」
「笑い方が?」

「・・・・・・キショイって」
「orz」

「あはは!じょーだんだって」
「ほんと・・・・・・?」

「うん、たぶん」
「たぶんって・・・・・・」

「いいじゃん、今幸せなんだし」
「うーん」

「ね?」
「うん♪」

ちゅ。

軽くキスをしてから、二人とも眠りに落ちた。
596 名前: 投稿日:2006/04/04(火) 00:36
>>587-595 更新しました。たぶん18禁。

>>585 名無飼育さん サマ
そんなふうに言っていただけると本当嬉しいっす^^
いしよし書きやすい。笑

>>586 名無飼育さん サマ
あっ

orz


レスありがとうございます。
多分次回もいしよしです。よろしくどうぞm(._.)m
597 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/04(火) 00:43
更新お疲れ様です。
いしよしのエロにムハーw
次回も楽しみです。
598 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/04(火) 12:07
585でしたー!!!
交信お疲れ様です〜

いしよし、ヤバイです!(#゚∀゚)=3ムハー

この2人のエロ大好き!!!!(ヴぁく
こっちが恥ずかしくなりますね(笑)

次回も楽しみにしてます!本当楽しみです(・∀・)ニヤニヤ(ヴぁく
599 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/07(金) 01:37
―――――翌日。

今日は絶好のデート日和。
朝起きたらとなりに梨華ちゃんがいて、そんで朝ごはん作ってくれて、
今は手をつないでゆっくり歩いてる。
最高だー。

「今日晴れてよかった〜」
「ね、ほんと」

髪を耳にかけながら上目遣いとかマジやばいって。

「ひーちゃんにやにやしすぎ」
「へっ?」

つん、てほっぺをつつかれて。
そんなんされたら更にニヤニヤが止まらんっつーの。
600 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/07(金) 01:37
お?なにやらむこうから生意気そーなスチューデンツが。
あいつらが生徒だったら、梨華ちゃんめっちゃいじられてそーだな・・・・・・

「おっ!せんせーじゃん」

生徒なのかよ!!

「あら!すごい偶然」
「せんせー休みの日ってこんなセクシーな格好するんだ?」
「うわ、やらしー」

うん。確かに。
結構スカート短いし胸元パックリで梨華ちゃんのおp(ry

「なによもう!先生をからかわないで!」
「へへっ、本当のことだからいいじゃん」
「いいじゃんいいじゃん♪」

ちょい待てガキども。
俺の存在に気付いていないのか?
それともシカトぶっこいてるのか?
601 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/07(金) 01:38
いずれにせよ気に入らないのが俺をじっと観察してるチビ猫みたいな奴。
なんだこいつ・・・・・・

と思ってたらつかつかと歩み寄ってきた。
俺のこと、思いっきり見上げてる。
まるで威嚇している子猫って感じ。

「あんた、せんせーのカレシさん?」
「お、おう」

なんだよ?

ポコッ。

・・・・・・あれ?俺いま殴られた?

「お、おい田中なにやってんだよ!」
「やべーんじゃね?これ・・・・・・」
「ひーちゃん!大丈夫?!」

いや、大丈夫なのは大丈夫なんだけど。

首根っこつかんで路地裏に連れてってから話を聞きましょーか。
公衆の面前でやることじゃないんでね。
602 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/07(金) 01:38
「で、お前。なんで殴った?」
「あんた浮気かなんかしたっちゃろ?」

「・・・・・あ?」

ドキっとした。というかヒヤっとした。
そんでこいつは何処出身なんだ?

「せんせー泣いとったけん」
「えっ・・・・・・」

「保田せんせーに相談しとった。彼氏がどうのって」
「・・・・・・・」

「あんたがこれ以上せんせーを泣かしたら、俺はあんたからせんせーを奪う」
「は?」
603 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/07(金) 01:39
「俺、せんせーに惚れとぉけん」
「そうなのか!」

「なんねその反応?!」
「俺も梨華ちゃんの教え子だったんだ」

「え、マジで?」
「うん。教育実習期間だったけどね」

「そーやったんか・・・・・・」
「やっぱ無自覚のエロスは学校でも健在なの?」

「うん、あれはヤバイっす。ゴハン3杯はいけるもん」
「だよな、だよな」

「もしかして俺たち同志ってやつですかね」
「そーかもしれない」

「あの、俺さっきせんせーに惚れとぉって言ったけど、あれ実はカマかけたんです。
 本当はファンっつーか、ただ憧れって感じやけん、せんせーは譲ります」
「譲るもなにも俺の彼女だから!」

「いいツッコミやね」
「何だよそれ。お前アホだろ」

「アホやなか!」
604 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/07(金) 01:40
「あの、もう終わりました・・・・・・?」

おそるおそるほかの生徒が見に来た。
そんなに怖がらなくてもいいのに。

「終わったってゆーかこの人ばりイケメンやけ俺らかなわんと思うよ」
「うぁーそうかーやっぱり先生カレシいたかー」

いや気付くの遅いだろ。
梨華ちゃんと俺が一緒にいる時点で気付けよ。

「じゃ、俺らは退散するけん」
「あ、ちょっと」

「はい?」
「名前は?」

「田中。田中れいなです」
「よし、れーな、お前俺がいないとき梨華ちゃんを守ってくれ」

「はい?」
「セクハラ教頭とか筋肉バカの体育教師とかから」

「あぁ・・・・・・わかりました」
「頼んだぞ!」

「うーい」
「よっしゃ。じゃーな、元気で」

はーい。とか、どもー。とか言いながらスチューデンツは去っていった。
605 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/07(金) 01:41
「梨華ちゃん」
「ん?」

「これでもうセクハラ教頭とか筋肉バカ体育教師から絡まれなくて済むよ」
「え?」

「れーなに頼んどいたから」
「ありがとう・・・・・・でもうちの学校、教頭先生は女性だし
体育科の先生たちはみんな大人しい感じだよ」

「・・・・・・いいんだよ!イメージ通りにさせれ(`〜´0)」
「え?あ、うん(^▽^;)」

「ところでれーなって出身どこ?」
「福岡って言ってたよ」

「へー。福岡ってあんな喋り方なんだ」
「そうみたい。かわいいよね」

「・・・・・(`〜´#)」
「・・・・・(^▽^;)」

こんなふうに、静岡での日々はほのぼのと過ぎて行きました。
マコトが大変なことになっているとは知らずに・・・・・・・
606 名前:吉澤兄弟〜いしよし〜 投稿日:2006/04/07(金) 01:46
>>599-605 更新しました。

>>597 名無飼育さん サマ
ムハーってなりますか??光栄です(笑

>>598 名無飼育さん サマ
いつもありがとうございます^^
こっちも書いてて恥ずかしいです(ぇ

レスありがとうございます。
いつもめっちゃ励まされてます。

次回は>>489の方から頂いたリクで、弟カップルのお話です。

・・・・・へへ>(´◇`*(’ー’*川
607 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/07(金) 07:38
新キャラ出たー!w
その子と誰かをくっつけたりとかしないんですか?w
608 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/07(金) 09:01
598でした!交信お疲れ様です!!!
自分がリクしたものがこんなに続くと思ってなかったので凄く嬉しいです!(´〜`#)

登場すると思わなかった子が出てきてビックリしましたww
大人チームもどんどん出てきてほしかったり・・・って!Σ(・∀・;))
自分はいしよしとまこあいで毎回おなかいっぱいになります(ヴぁく)
これからも楽しみにしてます〜^^

次回の交信も待ってます!!
609 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:40
<いっぱい>の『い』を『お』に変えると?
って言われると<おっぱい>って答えちゃうマコトです、こんにちは。

今日から明日にかけて、愛ちゃんと泊まりがけでデート!

愛ちゃんのバイトの休みを店長さんに調整してもらって。
あのヒゲ店長さん良い人だったからまたあそこで服買お♪
そうだ、兄ちゃんにも言っとこう。

つーことで待ち合わせしてるんですが愛ちゃんはまだ来ません。

なんつったって11時集合でただ今の時刻10時45分ですから。
へっへっへ。今日は愛ちゃんより早く来たぜ。
610 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:40
「まーこーと!」
「おゎ?!」

えっちょっと待っていつからそこに?!

「うーんと、マコトの独り言は全部聞こえとった」
「えぇぇー」

恥ずかしすぎる・・・・・

「ていうか今日は早いのー」
「うん、愛ちゃんより早く来ようと思って。えらい?えらい?」

ホメてホメて!俺ホメられて伸びるタイプだから!

「・・・・・・べっつにぃ、ふつーやよ?」
「orz」

「うそうそ!ごめん、マコえらいよ?よしよし」
「でへへへ」

ウェウェ♪♪♪d(´▽`*)b

「あんたその小躍りはやめたほーがええで」
「スイマセン」

自粛します。
611 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:41
「で、どこ行くん?」
「ふぇ?・・・・・・決めてないけど」

「・・・・・・」
「・・・・・・」

「・・・・・・(’へ’#川」
「・・・・・・(´◇`;)」

「ばかっ!」
「ぅぁいてっ」

スパコーンて。

愛ちゃん、スパコーンて。

素手なのにスリッパみたいな音しましたよ?
612 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:42
「マコトが言い出したデートやろっ」
「ハイ」

「あんたが色々計画しとると思ったあーしが馬鹿やった」
「ハイ」

「あ?」
「あ、いや、愛ちゃんは馬鹿じゃないです」

「よし。で、どーするんよ、今日」
「うんとね、ホテルは決めてるよ」

「ほー。どこ?」
「兄ちゃんオススメの、駅北口のMorningってホテル♪」

「・・・・・・(’へ’#川」
「・・・・・?(´▽`*)」

スパコーン。

「いたいよぅいたいよぅ」
「泣くな!あほ!大体なんでラブホなんよ」
613 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:42
「らぶほ??」
「Morningって言うたらここらじゃ結構有名なラブホやよ?!」

「そそそそーなの?!」
「あんた予約する時に気付かんかったん??」

「だって兄ちゃんが予約しなくて大丈夫って・・・・・・」
「ほやからその時点で普通は気付くもんやよ!」

「まぁえーわ。マコトがラブホに詳しかったら嫌やし」
「兄ちゃんに聞いたら一番にそのホテルの名前が出てきたからさぁ」

「だってお兄さんは百戦錬磨やろ?」
「ふぇ?」

「あ、気にせんで。・・・・・・で、本当にそこ行く?」
「俺ほかのとこわかんない」

「ほーかぁ。じゃ、行ってみる?」
「え、や、ででででもっ」

「いや?」
「へっ?!」
614 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:43
「あーしとラブホ、行きたくない?」

いやでも愛ちゃんラブホってそーゆう目的で入るところでしょ?!
行きたいけどすごく行きたいけど行きたいって言っていいもんなの?!
ああもう俺何考えてるかわけわかんねーよぉ!!
ていうかとりあえず愛ちゃんかわいいっ!!

「マコー戻ってこーい」
「はっ」

「行く?」
「行く!」

ってえぇぇえぇ?!?!
俺いま行くっつったよね?!?!

「うん、決まり」
「あ、愛ちゃん」

「んー?」
「それって、その、そーゆうことをする場所だよね?・・・・・・いいの?」

「ん?うん。」

うん。じゃなくて!
615 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:43
「あーしはマコトが好きやもん。自然なことやよ?」
「・・・・・そっかぁ」

嬉しいかもしれない。
・・・・・・これはちょっと最強に嬉しいかもしれない!!

「ほやったら行くでー」
「ど、どこに」

「おさんぽ♪」

俺の今の気持ちを表現できる言葉といえば、

萌え〜(´▽`*)

ぐらいしかないと思う。

ニヤニヤしながら愛ちゃんと手をつないで歩く。
定番のびっくり顔とか、ゆるくパーマをかけた長い髪とか、スカートのふんわり具合とか、
挙げたらキリが無いけど、愛ちゃんを形作る全てのものが大好きだ。
616 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:44
「着いた」

愛ちゃんの声に、はっと我に帰ると辺りには満開の桜が。

「す、すげー・・・・・・」
「ここ、とっておきの場所なんよ。ほやからマコトにも見せたくて」

普通こんなにキレイな桜を見られる場所って、花見客で賑わいそうなもんだけど。
そこには俺と愛ちゃんの二人きりだった。

こんなにキレイな場所を知っている愛ちゃんが、ますます好きになった。

不思議だよなー。
もうこれ以上ないってくらい好きなのに、更に好きになるなんて。
なんでかなぁ。いいけどさ。
617 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:44
近くにベンチがあったから、二人で腰掛けた。
つないだ手は離さずに。

ふいに右肩に重みを感じる。
あ、『憑いてるんじゃね?』とか言うの禁止ね。
愛ちゃんが目を閉じて、肩にもたれてきたんです。

うわ・・・・・睫毛なげー・・・・・・

桜の花びらが愛ちゃんの前髪に舞い落ちた。
それをそっと手ではらう。

「んぅ・・・・・・」

あ。
起こしちゃった。

「マコトぉ?」
「んー?」

「あーしマコトとおるとほんまに眠くなる」
「ふぇ?」

それは良い意味なんですか?
618 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:46
「癒されるんよ、マコトに」
「・・・・・・そっかぁ」




ちゅ。




幸せだぁ。


俺も眠くなってきた・・・・・・
619 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:46
ゆっくり桜の下でくつろいで、腹も減ってきたから繁華街の方に出た。
春休みってこともあって、平日ながら同世代っぽい人たちで賑わっていた。
ちょっと歩いて、最近よく行くカフェに入る。

「腹減ったぁー」
「何食べる?」

「うんとね、俺ランチセットのオムライスの方」
「えー!それ食べたかったのにー」

「あ、じゃあ愛ちゃんそっちでいいよ。俺パスタの方にする」
「えーの??」

「うん。ひと口ちょーだい」
「うん♪」
620 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:47
「すいませーん」

店員さんを呼ぶ。

「ご注文お決まりですか?」
「はい。えーとランチセットのオムライスとパスタを1つずつ」

「お飲み物は何になさいますか?」
「俺アイスティー」
「あーしも」

「お2つともアイスティーで?」
「はい」

「かしこまりました。少々お待ちください」
「はーい」

すたすたと戻っていく店員さん。

「マコトすごいのー!」
「ふぇ?」

「1回も噛まんかった」
「え、ホント?」
621 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:47
「うん!」
「愛ちゃん、俺・・・・・・成長したかも!」

「ほんまやのー!よしよし」
「えへへへ」

愛ちゃんに頭を撫でられて、さらに幸せを感じる。
やっぱり、ホメられて伸びるタイプみたい。

桜キレイだったねーとか今日結構人多いねーとか話してたら、料理が運ばれてきた。
ほわほわと湯気をたてて、めちゃくちゃ美味そう。

「「いただきます」」

くるくるとスプーンの上でパスタをフォークに巻きつけて、パクリ。

「んまぁーい」

ぐいーんって頭を回転させたりしてみる。
あっひゃーって顔で笑う愛ちゃん。
人を笑わせるって最高だな。芸人になろーかな。
622 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/08(土) 20:48
「はい、マコト」

とろとろのオムライスの一番美味しそうなところをくれるらしい。
愛ちゃんだけに、愛を感じますね。
・・・・・・面白くないので今の所はカットお願いします。

パクっ。

「んまぁーーーーーーい」

さっきより多く回転させたりしてみる。
あっひゃひゃーって顔で笑う愛ちゃん。
人を笑わせるっていうより、愛ちゃんの笑顔が見たいだけかもしれない。
よし、決めた。愛ちゃんだけの芸人になろう。

食事をたいらげ、二人でアイスティーを飲んで、ふぅ、と一息ついた。
店出る前にトイレ行っとこうかな。

「ちょっとトイレ行ってくるね」
「うん。いっといれ」

「えぇぇぇ」
「ごめん。今のはあーしが悪い」

「あはは。いってきます」
「んー」
623 名前: 投稿日:2006/04/08(土) 20:51
>>609-622 更新しました。次回は波乱が起こる予感(ぇ

>>607 名無飼育さん サマ
くっつけたいんですけどねー。
なんせ静岡在住ですから・・・・・
いつか6期の誰かと誰かをくっつけますんでお楽しみに(テレ

>>608 名無飼育さん サマ
いえいえ、良いネタいただきました!って感じです。
感謝しております(笑
大人チーム、どんなんが良いんですかねぇ?
うーん・・・・・練っておきます!

お二人とも、レスありがとうございました^^
624 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/09(日) 22:00
交信お疲れ様です!608でした〜。

この2人、甘いですね〜^^
注文の時の彼に感心しちゃいましたwこれからが気になりますね♪

大人チームwたとえばー…初期メンとかでしょうか??(笑)
あんまり登場人物が多くなっても大変ですし^^;
ネタに困った時にでも(´∀`)

次回も楽しみにしてます!
625 名前:名無し丸の介 投稿日:2006/04/10(月) 01:13
リアル静岡人の自分参上w
↑別に意味はないです(ぇ
ずっと密かにロムってましたー
まこあいむっちゃ可愛いですっ。自分吉ヲタですが、麻琴にハマりそうであります(笑)
いしよしの二人も大人のカップルって感じでいいですね。
626 名前:pochi 投稿日:2006/04/10(月) 07:16
まこあい最高!
627 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:49
あースッキリした。なんでアレ最後ぶるってなんのかねー。

デート中だし、なんとなく石鹸で手を洗ってからトイレを出ようとしたんだけど。

・・・・・・えーと、誰?

愛ちゃんはなんか、恋する乙女みたいな顔で男の人と話してる。

しかもその男の人がハンパ無くかっこいいんですけど。
男から見てもかっこいいってことは、女の子から見たら相当なもんだろーな。
髪型とかヒゲとかファッションとか美容師っぽい雰囲気とかトータルでかっこいいもん。

・・・・・・彼に比べて、俺ときたら。

背はまぁ普通だけど、アホだしヘタレだし年下だしこの間まで童貞だったし。
・・・・・・やべ、なんか泣けてきた。

戻るに戻れなくて、愛ちゃんが1人になるまで待つことにした。
628 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:49
何を血迷ったか、その男の人はさっきまで俺が座ってた椅子に腰をおろした。
どうやら話が盛りあがったらしい。
ていうか愛ちゃんも止めようよ。

なんだよ仲良さそうに話しやがって。
くっそー今すぐ殴りかかりたいけどあの人強そうだし、
愛ちゃんに怒られたりしたら最悪だし、何もできねーよぉ。
やっぱ俺ってヘタレだなぁ・・・・・・。

うわっ!頭撫でた!俺の愛ちゃんに触るな!!
・・・・・・うぉー!もう我慢できねー!!

慌てるな、マコト。
深呼吸、深呼吸。
スー、ハー、スー・・・・・・・
629 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:50
「おまっお待たせ」

あぁっ(゜◇゜;)

「あ、マコト」
「君がマコトくん?初めまして。マシュー南っていいます」

人を品定めするみたいに見んなよ!!
しかもなんだよそのふざけた名前は!!

「あ、どうも」

こんなときにも愛想笑しちゃう俺orz

「じゃあ彼も戻ってきたことだし、俺はこれで」
「うん。じゃあね」

ばいばーいなんて超可愛い笑顔でマシューさんに手を振る愛ちゃん。

その可愛い笑顔は俺限定じゃなかったの?

今までの彼氏とか、男友達とか、みんなにその笑顔を見せてるの?
630 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:50
「・・・・・・今の、誰?」
「マシューくん」

「じゃなくて。どんな関係?」
「・・・・・・モトカレ?」

「俺に聞かないでよ。・・・・・・元彼なんだ?」
「うん・・・・・・」

「・・・・・・すごいカッコイイ人だったね。俺なんか足元にも及ばない」
「あの・・・・・・ごめんね?偶然会って・・・・・・盛り上がってもーて」

「めちゃくちゃ仲良さそうじゃん。良かったね偶然会えて」
「マコト・・・・・・?」

「あんなに楽しそうに話すなら別れなきゃよかったじゃん!!」

思ってても、言っちゃいけないし言いたくなかった事を言ってしまった。

伝票を引っつかんで会計を済ませ、逃走した。
愛ちゃんとかマシューさんとかヘタレな自分とかから、逃げた。

愛ちゃんが追いかけてくる気配は無い。

あーあ。

これで、終わりかぁ・・・・・・
631 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:50
いつの間にか部屋に居た。
兄ちゃんは石川さんの所に行ってて、1週間は帰らないって言ってた。
つまり、ひとりぼっち。

寂しくなんか、ないよ。

愛ちゃんと別れることになっても。

寂しく、ないよ。

それにしても。
俺の下がり気味の目じりから流れるこのしょっぱい水は何だろ?
・・・・・・なみだ?

あー、涙かぁ。

知らないよ、そんなの。
もうわかんねーよ。
寝る。


・・・・・・寝れるわけねーっつの。
632 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:50
♪♪♪ ♪♪ ♪♪ ♪♪♪ ♪♪

ハイスタの『My First Kiss』が流れた。
愛ちゃん専用の着メロ。
着うたにはしない。恥ずかしいから。

携帯の電源を切れないのは、ヘタレな証拠。
もう嫌だ。
どんどん自分がキライになってくよぅ。

「・・・・・はい」

んで、出ちゃうのねorz

『マコト?!どこ?!』
「・・・・・・いえ」

『はぁ?!帰ってもーたん?!』
「ん・・・・・・ごめん」

『・・・・・・今から行くがし!!』
「え」

ツー・ツー・ツー・ツー

どうやら愛ちゃんは今から来るらしい。
どんな顔して会えばいいんだよぉ・・・・・・

頭の中がぐちゃぐちゃだったから、もう一度枕に顔をうずめた。
633 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:51
ピンポーンピポピポピポピポピーンポーン!!!

「うぅわ!」

そんな連打しなくても聞こえるから!
超びびったし・・・・・・

モニターに愛ちゃんが映ったので素直にエントランスを開けると、一瞬で姿が消えた。
す、すげぇ・・・・・・

20秒くらいして、今度は玄関のドアをがしがし開けようとする音が。
これ相手わかんなかったらめちゃくちゃ怖いよねぇ。

「はいはい」

ガチャ。

「マコトぉっごめんっ」

鍵を開けた次の瞬間、愛ちゃんが飛びついてきた。

「あーしっ、マコトがそんなき、傷、つくと、思って、えんくて、うぐっ、
 普通にしゃべっ喋ってもーて、ほんま、ごめんっ・・・・・・・」

泣いてる?・・・・・・よね。
634 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:51
正直かなり傷ついたっていうか自己嫌悪になってたから、素直に愛ちゃんを許せなくて、何も言わずに愛ちゃんの髪を撫でた。

ふと愛ちゃんが顔を上げる。

「・・・・・・泣いとったん?」

ドキ。
目と鼻、赤い?

慈しむように頬を撫でられて、すぅっと一筋の涙が零れ落ちた。

「マコ・・・・・・」

ぎゅ、と愛ちゃんに抱きしめられて、胸に顔を埋める形になった。

「ごめん・・・・・あーし、ほんまに悪いことした・・・・・・」

何度も何度も髪を撫でられ、久しぶりに声を上げて泣いた。
小さい頃、母さんに抱きしめられたまま泣いたことを思い出した。

どれくらいそうしていただろう。
顔を離すと、愛ちゃんの服に涙と鼻水らしきものがベットリ・・・・・
635 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:52
「ごめ、汚した」
「ううん、ええんよ。それより、ほんまにゴメン」

「うん」
「あーしが好きなんは、マコトやで?」

「うん・・・・・・」
「マコトが好きやよ」

ああ。
また、涙が出てきた。
なんでだろ・・・・・?

「なんで泣くんよぉ」
「わかんないけどっ・・・・・・」

「あーしまで涙が・・・・・・」
「なんでっ、愛ちゃんまで・・・・・」

「ぐすっ・・・・・マコぉ・・・・・」
「愛ちゃん・・・・・・」

ちゅ。

泣きながら、しょっぱいキスをした。
636 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:52
だんだん気持ちが昂ぶってきて、愛ちゃんの首筋とか胸元とか、
とにかく肌が見えてる部分全部にキスをした。

「ベッド・・・・・連れてって」

兄ちゃんの部屋とは対象的にめちゃくちゃ汚い俺の部屋に、初めて愛ちゃんを入れる。

「汚いでしょ」
「・・・・・ふふっ」

笑った?!(´◇`;)

「マコトぉ」
「ん?」

「つづき・・・・・・」

愛ちゃんの服を全部脱がせて、全身にキスをして。
俺も服を脱いで、全身にキスしてもらって。

お互いに好きだって気持ちをたくさん伝えた。
637 名前:吉澤兄弟〜まこあい〜 投稿日:2006/04/10(月) 21:53
でも、それだけじゃ足りなくて。
ひとつになって。

俺を包む愛ちゃんの温かさとか、

しっとりとした白い肌とか、

動くたびに揺れる形の良い胸とか、

俺の名前を呼び続ける唇とか、

めちゃくちゃに愛しいと思った。



息ができないくらい、愛ちゃんが好きだ。


638 名前: 投稿日:2006/04/10(月) 21:55
>>627-637 更新しました。
639 名前: 投稿日:2006/04/10(月) 22:02
まず最初に謝罪を。
「IY Maniac」スレに誤爆しました…
Rinkさま、並びに「IY Maniac」ファンの皆様(自分もその1人ですが)
本当に申し訳ありませんでした…(泣

次に、レス返しを。

>>624 名無飼育さん サマ
本当にいつもありがとうございます^^
彼も成長しましたね(笑
初期メンはキャラがわかんないんですよ…
とくばんの飯田さんがものすごく美しくて驚きましたが(何
ご提案ありがとうございます。

>>625 名無し丸の介 サマ
あらら、リアル静岡県民ですか!
もし何か失礼があったらスイマセンです…
リアルマコが最近可愛くてたまりません。
一家に一匹(?!)欲しいですね。笑

>>626 pochi サマ
最高!笑

みなさんレスありがとうございました。

最後にもう一度。
Rinkさま本当に申し訳ありませんでした…
640 名前:名無し読者 投稿日:2006/04/10(月) 22:41
更新乙です
ここのマコとリアルマコとがちょっとずつシンクロしています。
そして愛さんもシンクロしています。実際は幼いのに大人ぶる
トコとか。

>>639 自分で削除依頼したほうがいいと思われ。それが誠意だと思います。

641 名前: 投稿日:2006/04/10(月) 22:44
>>640 名無し読者 サマ

はい、今気付きました…。んで依頼してきました。
初心者ってのは言い訳にしたくないんですが、正直テンパりました(汗
感想&ご忠告ありがとうございますm(_ _)m
642 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/11(火) 23:13
まこあいリクした489です!
ありがとうございました
あの設定の登場人物名が、そうきたかーって笑ってしまいました(ノ∀`)
マコあい、良いですねぇ。。。
643 名前:Rink 投稿日:2006/04/12(水) 04:32
いえいえ、そんな謝っていただかなくてもw
大丈夫ですよー
644 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:45
―――――平成18年、4月某日。

「ただいまより、入学式を始めます。」

人生初のスーツに身を包んだ、というか包まれた吉澤マコトは、緊張の面持ちで座り心地の悪いパイプ椅子に腰掛けていた。

その十数列後ろには、在校生として出席している高橋愛の姿もある。

中学高校とは全く異なる入学式の風景。
校長の話も、なかなか聞き応えのあるものだった。

「ねぇ、出身どこ?」

左腕がつつかれるような感触と、ささやく様な声が聞こえた。
人見知りしないとは言えないマコトは顔だけを左に向け、曖昧に微笑んだ。

「え?」
「出身、どこ?」

入学式にありがちな会話。

「2駅離れたとこだよ。きみは?」
「きみ、だなんて水臭いなぁ。僕の名前はぁ、エリック亀造で、ございますっ」

入学式にありがちな会話・・・・・・ではなかった。

この間から、マシュー南とかエリック亀造とか、わけのわからない名前をよく聞く。
645 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:45
しかしここで友達を作っておいたほうが良いんじゃないかという、マコトにしては珍しく賢明な判断で、また曖昧に微笑んでみせた。

「エリック君・・・・・?なんて呼べばいい?」
「エリザベスでいいよ!うへへへ」

えーと、エリックのエリをとってエリザベスなのかな?
そもそもエリザベスは女性の名前じゃないの?

マコトは頭を抱えたかったが入学式の最中だったので我慢した。

「ところで、エリックね、どっかで君を見たことあるんだ」
「ふぇ?まじで?」

「うん・・・・・・・」
「・・・・・・・・」

「「あぁっ!!」」

「「お店だ!」」

さっきせっかく頭を抱えるのを我慢したのに、これだけ大声で話せば目立つだろう。
案の定、2人はさっき決まったばかりの担任に注意された。
クスクスという笑い声が耳に付く。
646 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:46
(エリックがバイトしてるお店に来たでしょ?)
(うん、行った行った。兄ちゃんと。中澤さんって女の人が店長だよね?)

今度は小声で話す。

(そうそう、中澤さん超怖いんだよ!それにしてもすんごい偶然だね・・・・・まさか同じ学校で入学式で隣になるなんて。うへへ)
(だねぇ)

うへへ、と笑うのは彼のクセなのだろうか。

そうこうしている間に閉会の言葉が聞こえ、生徒は自分の教室に行きなさいという指示が出された。

ぞろぞろと体育館を出る生徒たち。
さっそくグループができたのだろうか、4〜5人の女の子たちがキャッキャ言っている。

マコトは引き続きエリックと名乗る少年と行動を共にしていた。

「ねーねー名前聞いてなかった」
「ふぇ?ああ、吉澤マコトっていうんだ」

「ふぅん・・・・・マコっちゃん」
「ふぇ?」

「マコっちゃん、だね♪うへへ」
「あ、うん・・・・・・ははっ」

マコトは乾いた笑い声を上げることしかできなかった。
647 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:46
教室へと続く廊下を、二人でてくてく歩いている。

「マコトぉ!」

この声は。

「愛ちゃん!」

そう、マコトの愛しき彼女。
彼はてっきり祝いの言葉を言われるのかと思っていた。

「あんた入学式早々怒られたらダメやよ?」
「・・・・・・すいません」

「あの後すぐまたコソコソ話してたやろ」
「うん・・・・・・」

「ちっとは反省しねま!あほちん」
「うん・・・・・・」

「ほやったらHR終わったら校門のとこで待っとるがし」
「うん、わかった」

にこにこと彼女に手を振るマコト。
あんなに遠くからでも自分のことを見てくれていたのかと思うと、自然と頬が緩んだ。
648 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:47
「・・・・・彼女さん?」
「ふぇ?あ、うん。へへへ」

「マコっちゃん顔ゆるみすぎだよー」
「そーかなぁ?でっへっへ」

「・・・・・・・(^ー^;)」

ちょっと引き気味のエリック。
さっき自分が暴走していたことは棚に上げたらしい。

「と、ところでエリックは彼女いるの?」
「エリザベスでいいのに・・・・・・」

変なところにこだわる性格だ。

「エリックでいいじゃん。呼びにくいもん」
「・・・・・・・」

呼びにくいという言葉に傷ついたのか、エリックは廊下にあった自販機と自販機の間に入り込んでしまった。

「ふぇ?!ちょ、エリっ・・・・・ザベス!」

マコトが恥ずかしさと呼びにくさを我慢してそう呼んでやると、
エリックはうへへと笑いながら出てきた。
649 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:47
「なんであんなとこ入ったんだよぅ」
「狭いところが好きなの」

「・・・・・へぇ」
「うん。うへへっ」

「で、彼女いるの?」
「いないよー」

「そっかー。好きな子は?」
「好きな子は・・・・・・い、る」

「おーマジで??同じ高校とか??」
「う、ん・・・・・・」

エリックは真っ赤になってうつむいてしまった。意外とシャイらしい。

「その子、どっかに進学したの?」
「あ、いや、2つ下・・・・・・」

「年下かぁー」
「うん。うへへ」
650 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:48
「メールとかしてないの?」
「ちょっとしてたけど、今はあんまり」

「え、なんで?」
「好きな人がいるんだって」

「うわ・・・・・・きつー」
「でしょー??もうエリック俄然凹みまくり」

親指を立ててそう言う姿は、あまり凹んでいるようには見えない。

「もういいの?その子は」
「うーん・・・・・・エリックは、まだ・・・・・・好きかも」

「あ、ていうかゴメンいきなり突っ込んだ話して」
「いやいや、マコっちゃん良い奴だし全然大丈夫!うへへへ」

「じゃあこの際言っちゃうけどさ、好きなら諦めないほうがいいよ」
「ぅぇ?」

「俺も一回愛ちゃんのこと諦めたんだけどね」
「そうなの?すごいラブラブだったじゃん」

「えーそうかなぁ?でへへ・・・・・」
「う、うん・・・・・とりあえず頑張ってみようかな」

「うん。頑張って」
「俄然強めだし!」

「あはは!・・・・・そういえば教室どこだっけ」
「あ・・・・・・」

「「迷った・・・・・」」

入学式早々、担任に目をつけられたのは間違いない。
651 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:51
HRが終わったが、クラス内はまだ半数の生徒が残っていた。
友達作りでもするつもりだろうか。

「マコっちゃん」
「うん?」

「アドレス、教えて」
「あ、いいよ」

赤外線で、一発。

「ところでさぁ」
「んー」

「その子、見てみたい」
「え、エリックの好きな子?」

「うん」
「えぇー」

「写メある?」
「あるけど・・・・・」

「見せて見せて!!」
「・・・・・・コレ」
652 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:51
そこには両手でピースをしてさらに頭の上に掲げている少女が写っていた。
白い肌と今どき珍しい黒髪のストレートが印象的だ。

「超かわいいじゃん・・・・・・」
「でしょー?うへへ・・・・・」

「頑張っちゃいますかぁ?」
「頑張っちゃいますよぉ?」

「バニッシュ!」
「うへ?」

「ほら、エリックも!せーの」
「「バニッシュ!」」

「マコトー」

「愛ちゃん!」
「何わけのわからんこと叫んどるんよ」

「へへ、気合入れ」
「意味わからんがし。もう帰れる?待ちきれんで来てしもーた」

かっ可愛い・・・・・・
マコトはともかく、エリックまでデレデレしていた。

「じゃ、そーゆうことだから帰るわ!」
「え、あ、うん。お幸せに!うへへへ」

エリックは相変わらずそう笑いながらマコトに手を振り、愛に会釈をした。
653 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/13(木) 23:55
>>644-652 更新しました。
     今回は色恋沙汰(笑)が少ないのでsageで。

>>642 名無飼育さん サマ
こちらこそ、リクありがとうございました^^
消化が遅くて申し訳ないっす…

>>643 Rink サマ
わざわざありがとうございます。
以後気をつけますです!!

次回は吉でもマコでもないカプに挑戦してみます(汗
みなさんお手柔らかに願います(ぇ
654 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/15(土) 06:05
交信お疲れ様です〜。624でした。
前回レスできなくて…_| ̄|○ちょっと(いや、俄然)凹んでみたり(笑)

おぉ!!もうこんな年齢なんだな〜と思うと嬉しくなりますね^^
タイムリーで、あの子の登場もあり・・・
次回の交信が楽しみです!
655 名前:名無し読者 投稿日:2006/04/15(土) 22:28
更新乙です

前回はちょっとエラそうなことをいってすいません
実をいうと個人的に娘。内で男顔の4人の内の3人が○役で出てきて
自分の心を鷲掴みにしております。 新CPも楽しみです。

これからもがんがってくらさい
656 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:32
「ただいまぁ」
「おー、どうだった?入学式」

「うん、友達できたよ」
「良かったじゃん」

「へへっ。つーか腹減った!」
「愛ちゃんと食って帰んなかったの?」

「うん。今日はおじさんの誕生日らしい」
「じゃあどっか食いに行くか、入学祝いで」

「まじで?!兄ちゃんかっこいー!」
「美勇伝♪美勇伝♪美勇伝デンデンデデンデン!」

・・・・・・・・。

「やらすな!(`〜´0)」
「えへへ(´▽` )」
657 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:33
―――――こちら、吉澤邸から歩いて10分のところにある、某ファミレス。

「何頼もっかなぁ」
「あー俺も腹へってきた」

二人そろってメニューと睨めっこ。

「決めたぁ」
「ん、どれ?」

「グリルミックスの洋風セット」
「お、いいじゃん美味そう」

「兄ちゃんは?」
「んー・・・・・・」

ひとみはまだ悩んでいるようだ。

「吉澤さん・・・・・・?」

マコトの背後から、ひとみに向かって女の子が声をかけた。
ひとみぱっと顔を上げ、爽やかに笑う。
そして振り返って女の子の顔を見たマコトは大いに驚いた。
658 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:33
「さゆ!久しぶりじゃん」
「ほんと、久しぶりなの」

「元気にやってる?」
「うん。先生は?」

「見てのとーりだよ。あ、勉強は?」
「ちゃんとやってるの」

「そっか。今日は家族で?」
「ううん、友達と来たの」
「そう。あ、こっちは弟のマコト」

口をぽかんと開けて驚いたままのマコトは、急に振られて慌てて自己紹介。

「あ、ども、弟のマコトです」
「初めましてなの」

「はじっ初めまして」
「今噛んだの?」

「Σ(´◇`;)」
「あはは!さゆ良いツッコミするね」
「さゆは突っ込んでも可愛いの」

「・・・・・・・」
「うん、可愛い可愛い。そろそろ戻ったほうがいいんじゃない?」
「あ、ほんとだ。それじゃあ吉澤さん、元気でね。マコトさんも」

「あ、は、はい」
「おう、じゃあね」

さゆと呼ばれた少女はペコリと会釈をして去っていった。
659 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:34
「さーてと、何頼もっかな」
「兄ちゃん兄ちゃん!!」

「わ、なんだよ急に」
「今の子、ど、どーゆう関係?!」

「カテキョの生徒」
「まじでぇ?!!??!」

「なん?惚れたか?」
「ちがっ、惚れてないけど・・・・・・友達が、惚れてる」

「そうかぁ・・・・・・」

あんなことがあっただけに、ひとみとしてはいたたまれない気持ちだった。

「兄ちゃん、どうすればいいと思う?」
「は?何が?」

「応援したいじゃん」
「あー・・・・・まぁそいつの頑張り次第じゃない?」

「冷てぇー」
「俺和風ハンバーグにしよ」

「兄ちゃあん(´◇`;)」
「ウルサイウルサイ(`〜´0)」
660 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:35
―――――一方、エリックはというと。

「メールしたいけど・・・・・できない」

携帯の液晶画面と睨めっこしていた。
電話帳を開いてメモリを呼び出すものの、そこから先に進まない。

「今さら何て送ればいいかわかんないしなぁ」

アヒル口をとんがらせたまま、ベッドに大の字になる。

なんでこう、あの子のことを考えると息が苦しくなるんだろう。

白くて柔らかそうな肌に触れてみたい。

綺麗ななピンク色の唇で、自分の名前だけを呼んでほしい。

つやつやの黒髪を撫でてあげたい。

そんで、あの子が泣いてる時は優しく抱きしめてやるんだ。

そんなことを考えながら、枕を優しく抱きしめた。
661 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:35
「・・・・・・なにやってんねん」
「Σ(゜ー゜;)」

彼は自分が下宿生の身であることを忘れていた。
しかも、バイト先の店長の。

「あんた欲求不満なん?」
「あ、いや、そそそそんなことはっ」

「別に隠さんでええのに。若い男なんやから当たり前やで」
「は、はぁ」

「もうゴハンできるから降りてきぃやー」
「はぁーい」

パタン。

「・・・・・・まったく急に入ってこないでくださいよぉ」

ガチャッ

「なんか言うたか?」
「いえっなにも!!」

パタン。

エリックは大人しくリビングに降りることにした。
662 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:36
下宿にはエリックの他に、3月まで大学生が2人いたが卒業したので出て行ってしまった。
ちなみに男子のみの下宿。
といっても家主が入居条件に【バレンタインに毎年5個以上チョコをもらう人のみ】という意味深な項目を入れているため、そんなに汗臭い雰囲気は無い。

エリックも無意識に、そして無駄に愛想を振りまくタイプなので、モテる部類に入っていた。

夕食を終え、後片付けと風呂掃除をしてから部屋に戻る。
それがこの下宿のルールだった。

「中澤さーんお風呂準備できましたぁ」
「お、ありがとなぁ。あんた先入り、今日入学式で疲れたやろ?」

見た目やら物言いやらはさすがヤンキー上がりという感じだが、こういう優しいところを知っているので、エリックは中澤が大好きだった。
・・・・・・まぁ、最初は本気で怖がっていたが。

「うへへ、じゃあお先に」
「どーぞ」
663 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:36
風呂に入っても、あの子のことばかり。
1人の時間ができると、どうしても考えてしまう。

「お風呂上りましたぁ」
「うん。もう寝る?」

「とりあえず部屋上がります」
「そっか。ほな一応おやすみやな」

「はぁい。おやすみなさい」
「おやすみ」

部屋に戻り、ベッドの上に置きっぱなしだった携帯を見るとメールが1件。
今さらありえないと思っても、やっぱり期待してしまうのが恋ってやつで。

「・・・・・マコっちゃんかぁ」

From:マコっちゃん
Subject:無題
Message:おっす。エリックの好きな子兄ちゃんのカテキョの生徒だった!実物もやっぱり可愛かったよー

「えぇぇぇーーーーー?!?!?」
664 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:37
と、いうことは。
あの子の好きな人は大学生って言ってた。
もしかして、もしかして・・・・・・

To:マコっちゃん
Subject:Re:
Message:マコっちゃんの兄ちゃんって大学生?ていうか何で発覚したの?

送信。

すぐに返事がきた。

From:マコっちゃん
Subject:Re:Re:
Message:大学生だよ。今日兄ちゃんとすかいらーく行ったら会った!

多分っていうか絶対マコっちゃんの兄ちゃんがあの子の好きな人だ。
しかもあの子をフったっていう・・・・・・

To:マコっちゃん
Subject:Re:Re:Re:
Message:なんかね、あの子の好きな人大学生だったらしいんだ。出会いとかってカテキョくらいしか無いじゃん?だから多分マコっちゃんの兄ちゃん、告られたんじゃない?あの子に。

これ聞いたら気まずいかな。
でも今後のことを考えると・・・・・・うぅん・・・・・・・・

送信。

エリックは思い切ってメールを送った。

今度は少し時間を置いて返事がきた。マコトが兄に聞いていたのだろう。
665 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/16(日) 23:38
From:マコっちゃん
Subject:Re:Re:Re:Re:
Message:そうみたい…(・_・;)

やっぱり。
ヘラヘラしているエリックも、この時ばかりは世間の狭さを憎んだ。

To:マコっちゃん
Subject:Re:Re:Re:Re:Re
Message:そっかー。わかった、ありがと!また明日〜

送信。

携帯を閉じて、カバンに突っ込んだ。
そして、エリックは頭から布団をかぶってそのまま眠りにつく。
目覚ましをセットすることなんて頭から抜けていた。
666 名前: 投稿日:2006/04/16(日) 23:42
>>656-665 更新しました。相変わらずsageで。

>>654 名無飼育さん サマ
いやいや、いつも本当にありがとうございます。
ずっと読んでいただけるなんて光栄です!
確かにメンバーも大人になってますよねぇ…
吉澤さんなんて大学3年生ですから。笑
時間が経つのは早いです(何

>>655 名無し読者 サマ
エラそうだなんて、とんでもない!
ぺーぺーなもんで、すごく助かりました^^
新CP、ご期待に応えられるかわかりませんが、頑張ります。

レスありがとうございました〜
667 名前: 投稿日:2006/04/16(日) 23:43
隠したり
668 名前: 投稿日:2006/04/16(日) 23:43
隠してみたり
669 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/17(月) 18:06
654でした!交信お疲れ様です〜

あそこで会うまで、全然忘れてました。あの繋がり(爆)
頑張れー。皆頑張れ(謎

次回の交信もまってます!!
670 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:46

「あんまり見つめられると、恥ずかしいわ」

「ふっ、すごく可愛いぜ?君の桜色の頬」



「そんな・・・・・亀造さんだって、格好いい」

「あんまり褒めるなよ・・・・・・」



「亀造さん・・・・・・」

「さゆみちゃん・・・・・・・」



彼女の肩に手を置き、その唇に吸い寄せられるように―――――



コンコンコン。


ん?木の板を叩くような音が聞こえる・・・・・・
671 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:46

「どうしたんだい?」

「エリックーもう朝やでぇ」


あれ?道重さんって関西弁しゃべるの??


「いきなり遅刻したらあかんやろ」

「遅刻って・・・・・・?」




次の瞬間、ゆさゆさと強く身体を揺さぶられ、気が付くと目の前には中澤さんのどアップ。

「うわぁっ!!!」

条件反射で飛びのいた。
いてて・・・・・・今背中打った・・・・・・・
672 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:47
「あんた今何時やと思ってんねん」
「え・・・・・・何時、ですか?」

「8時」
「えぇっ!!やばい、やばいですよ中澤さんっ」

「はよ着替えて出発しいやー」
「はぁいっ」

適当にロンTとパーカとジーンズを穿いて、ジャケットを羽織るとカバンをひっつかんで家を飛び出した。
昨日計算した限りでは、8時ちょうどに家を出ればちょうど良い時間に学校に着く。
つまり今日は、遅刻ギリギリ、もしくはアウト。

全速力で、走る走る。

おおう、喉がひゅーひゅー言い出したぜ!
若干気になるオデコが丸見えだけど今はそんなこと言ってられない。

なんとか予定より1本遅い電車に飛び乗った。
673 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:48
「はぁ、はぁっ・・・・・・ぐぇ」

久しぶりに走ったから喉がおかしな鳴き方をした。
うっすらと汗もかいている。
今さらながらちょっと格好悪いな、と気付き、背筋を伸ばして吊り革につかまった。

「あの・・・・・・エリック先輩?」

柔らかい、女の子の声がエリックを呼んだ。

神様、こんなにタイミングが悪くていいもんなんでしょーか。
自分のあまりの幸薄さにうんざりしながらも、ゆっくりと振り返った。

そこには、さっきまで夢の中で一緒だった愛しい彼女が。

「ひさ、ひさしぶり」
「おひさしぶりです」

なんでいちいちこうなんだろう。
好きな子の前で、もっとスマートにできないもんかなぁ。
674 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:48
「げ、げんき?」
「はい」

「そっか・・・・・・へへっ」
「ごめんなさい、ずっと、その・・・・・・メール、してなくて」

「あっ、いや、全然!」

ブンブンと顔の前で手を振る。
エリックにとって、彼女の気遣いが逆に虚しかった。

「僕の方からもしなかったし、ね」

僕?

言った後で気付く。
僕って言ったの・・・・・小学校の時自分の作文読まされて以来じゃん。

「先輩、大学生になったんですか?」
「いや、専門学校だよ」

それすら知らないのね。
連絡とってなかったから、しょうがないか・・・・・・・。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

会話が続かない。
彼女はヒマそうに車内広告を見ている。
こういう時に気の効いた話ができないもんかなぁ。
675 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:48
「次で降りるの」
「え、あ、そうなんだ。・・・・・・それじゃ」

ものすごく名残惜しい。
明日もこの時間に乗れば、会えるかな?
・・・・・・ってそれはかなり危険だ。デンジャラース。

「先輩?」
「あ、ごめん、何?」

「・・・・・・また、メールします」
「うぇ?」

「先輩もメールしてくださいねっ」
「は、はい」

彼女は相変わらずの黒髪ストレートをなびかせて、颯爽と電車を降りた。

「めーる?」

いまいち状況が飲み込めない。

「・・・・・・・・」

んん?メールします?してください?

「!!」

うわー超嬉しい!!メールしていいってことだよね!!
今日寝坊してよかった!グッジョブ!グッジョブエリック!!

満員に近い電車だったから、声は出さずにガッツポーズ。
うへへっ♪
676 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:49

◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
677 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:49
結局学校に着いたのは、登校時間の2分前。
スキップってなかなかスピード出るんだね。駅から5分で来れたよ。

「おっす、エリック」
「あーマコっちゃんおはよ」

「なぁんか今日は昨日以上にニヤけてるね」
「えぇーそんなことないですよ?」

「なんじゃそりゃ」
「エリックね、決めた」

「ふぇ?なにを?」
「諦めない!」

「あの子のことを諦めないってことぅー?」
「そう!俄然強めで頑張る!うへへ」

「そっかー。いいじゃん!頑張れぇ」

うん、ありがとマコっちゃん。
今朝かなり良い感じだったから、本当に頑張れそう。
678 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:50
今日はオリエンテーションだったから、15時過ぎに解散になった。

「亀、今日ヒマぁ?」

マコちゃん、最初はちゃんとエリックって呼んでくれてたのに。
今日で完全に『亀』になっちゃった・・・・・・
それみんなに定着したら嫌なんですけど!

「ねーマコっちゃんさぁエリックって呼んでよ」
「いいじゃん別に。で、今日ヒマ?」

「よくないし・・・・・・今日はバイト!」
「ありゃりゃ。りょーかい、バイトがんばって」

「はぁい。ばいばーい」
「うん、じゃーねぇ」

あの調子じゃ明日も亀って呼ばれるな・・・・・・。
ま、いっか。成せば成るって教わったしね。意味わかんないけど。

マコっちゃんと別れて、バイト先に向かう。
といっても下宿先から100mそこらの所だから、帰るって感じ。
679 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:50
バイト服に着替えて(店に置いてある服を着る規則なので)売り場に出た。
お、中澤さん今日もオシャレですね。

「おはようございまぁす」
「おーおかえり」

「はぁい」
「今日から新しいバイトの子、入るから」

「あ、そーなんですかぁ」
「一応あんたも先輩になるんやから、手本見せたれよ?」

「うへへ、はぁい」
「ん。じゃあストックに新規の商品来てるから、袋抜きしてたたんどいて」

「了解でっす」

へぇ、新しい人かぁ。どんな人かなー。
中澤さんのことだから、きっとものすごくオットコマエな人なんだろーなぁ。

「げ」

ストックを覗いてびっくりした。
なんだこの量は!!

大パッキン2個・・・・・・中身は全部ポロシャツでした。

そういえば中澤さん、今年からオリジナルのポロシャツ出すって言ってた。
いくらなんでもこんなに用意しなくていいのに。
たたむのは誰だと思ってんですかぁ!
680 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:51
「亀ちゃーん」

フロアから中澤さんに呼ばれた。

「はぁーい?」
「新入り来たでー」

「あ、今行きまーす」

たたみかけのポロシャツをパッキンに戻して、フロアに出た。

「え」

マコっちゃんの兄ちゃんじゃん・・・・・・

「今日から入ります、吉澤です」
「元常連さんや。これからはスタッフとして、よろしくな」

「はい。よろしくおねがいします」
「おいコラ、亀ちゃんも挨拶せんかい」
「はっはい」
681 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:52
「えーと、ですね、エリックかめ亀ぞと申します」

あっ噛んだ・・・・・・カメハメ波みたいになったorz

「エリック、くん。よろしくお願いします」
「亀ちゃんでええって。な?」
「うぇ?あ、はい」

「よろしくお願いします、亀ちゃん」

マコっちゃんの兄ちゃんは、ニコって笑った。

エリックはですね、世の中にこんなにオットコマエな人が居ていいものかと疑問に思うわけですよ。
不公平な世の中だと思うわけですよ。

「そんじゃ、亀ちゃん。とりあえずたたみ方とか基本的なこと教えたって」

いくら中澤さんでも、ここまでオットコマエな人を雇う必要は無いと思うわけですよ。

だって、だってさ?
そんな爽やかに微笑まれたら、道重さんが惚れたのもしょうがないかな、って思っちゃうじゃん・・・・・・
682 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:52
「おーい、亀ちゃん戻ってこーい」
「はっ」

うわー今完全にトリップしてた・・・・・・トリップエリックだった・・・・・・
うへへ、今のちょっと面白い。

「コラ!亀!」
「ひぃっ」

「あんたさっきから口とんがらせたりニヤついたり忙しいなぁ」
「す、すいません」

「よっさんにたたみ方と検品教えたって」
「はぁい」

よっさん、って。中澤さんカッコイイ人とはすぐ仲良くなるんだから。

「まず、長袖はですね」
「うん」

「こう持って、折り目に指の先を合わせます」
「ん、こう?」

「そーですそーです。で、こうやって持ってきて、袖を合わせて折る」
「ほい」

「反対側の袖は、同じように折り目に指の先を合わせて」
「うん」

「こう、まっすぐおろします」
「なるほど」

「で、二つに折って、モモでパンって空気抜きます」
「おっ、できた!」

「ありゃ、吉澤さんすごい上手ですね」
「マジで?やったね」

エリックなんて2週間かかってやっとたためるようになったのにorz
683 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:52
「じゃあ次は検品です」
「はい」

「荷物が届いたら、検品をするんです」
「うん」

「パッキンに入ってる伝票を見て、書いてある点数と実際パッキンの中に入ってる点数が一致したらこの右下に日付とサインをします」
「ほうほう」

「で、レジ内にある引き出しに入れます」
「はい」

「と、まぁこんな感じで」
「りょーかい」

「じゃあここにあるポロシャツを検品して、そんでたたんでください」
「はーい」

うへへ。ちょっと先輩っぽいじゃん♪
684 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:53
それから二週間、何も起こらずに過ぎました。

吉澤さんに、道重さんとのことを聞くなんてこともせず。

もちろん吉澤さんはエリックが道重さんに惚れてるなんてことは知らないハズ。

彼女とはちょくちょくメールしてて、今度遊びに行こうって言ったら即OKしてくれた。

なかなか幸せな毎日。うへへ。


このまま、平和に過ぎていけばいいな、って思ってたのに。



それを壊しちゃったのは、さすが空気読めない・幸が薄いと言われるだけある、エリック自身でした。
685 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:55
 
686 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:56
 
687 名前:吉澤兄弟 投稿日:2006/04/19(水) 01:56
>>670-684 更新しました。つづきます。

>>669 名無飼育さん サマ
思い出してくれてよかったですw
ほんと、みんながんがれ(ぇ
いつもレスありがとうございます。めっちゃ励みになります^^
688 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/20(木) 22:35
669でしたー交信お疲れ様です!

お兄ちゃん登場!!カテキョのバイトと掛け持ちでしょうか・・・w
こんなレスでも励みになるなんて^^;もっとちゃんと書くようにします(>_<)

次回の交信も待ってます!
進展できるように頑張れ、彼w
689 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/20(木) 22:54
がんがれ。俄然強めでいけー。
690 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:42
ヴー・ヴー・ヴー

お、早速返事がキタッ!!(^ー^*)

<いいですよ☆どこ行きましょうか?楽しみだなぁ♪>

・・・・・・(´ー`*)

実はエリック、初めてのお出かけに誘ったんです。
この間は具体的な話はしなかったけど、今回はちゃんと日にち指定で。

誰を、って?

道重さんに決まってるじゃないですかぁ。

<映画でも見る?何かおもしろいのやってたっけ。楽しみだね!>

送信っと。
691 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:43
あぁー楽しみ楽しみ楽しみ!!!
何着て行こう・・・・・中澤さんに相談しよっかなぁ。

あ、返事きた。

<さゆ、子ぎつねヘレン見たいです☆>

あぅ・・・・・あの映画無理だよぅ。
なんかアルとかぶっちゃって予告見ただけで泣けてきたもん。

ちなみにアルってのは実家で飼ってる犬です(*^ー^)(・ェ・^ )ノシ

でもでも、道重さんが見たいってゆーなら、エリックは見るよ!!ふん!!
692 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:43
―――――そんなこんなで、当日。


自分で言うのも悲しいけど、かなり遅刻魔なエリックは最大8時間遅刻したことがありマス。

で・も!

今日はバッチリ起きられました。
朝ごはん食べて寝ぐせ直してコンタクト入れて歯磨きして・・・・・・
ってやってたら時間無くなったぁ!!

待ち合わせ場所に到着したときには、15分の遅刻orz

「もう、遅いですっ」
「ごめん、ほんとごめん」

でも怒った道重さんも・・・・・(´ー`*)うへへ

「先輩?」
「はっ」

「なに笑ってるんですか?」
「なんでもないよぉ、うへへ」
693 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:44
道重さんオシャレなんだなぁ・・・・・白のふわふわしたワンピースとGジャンがすごいイイ感じ。ブーツも可愛いの履いてるし。

ま、なんといっても極めつけはゆる巻きの黒髪ですよ!!
いつもはストレートだから、朝早く起きてやったんだろーなぁと思うと、ねぇ(´ー`*)

「せんぱいっ」
「はっ」

「もう・・・・・早く行きましょ!」
「へへっ。ごめん」

エリックやばいです・・・・・ニヤニヤが止まらない放課後みたいな。うへへ。

映画館に入り、二人分のチケットとポップコーンを買って席に着いた。
するとすぐに場内が暗転して、彼女の体温だけが右側から伝わってくる。
うーん・・・・・・これだけでもドキドキしてきた・・・・・

いろんな映画の予告編が流れて、ついに本編が始まった。
あ、もう泣く。エリック泣きます。ごめんなさい。

「うぐっ、うっ・・・・・・えぐっ」

うぉ、は、鼻水がっ。

右を盗み見ると、道重さんも声を出さずに泣いていた。

号泣するエリックと、静かに涙を流す彼女。
これじゃどっちが年上かわかんない。
694 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:45
無事に映画も終わり、シアターを出る。

「感動したねぇ」
「はい、すごく」

「もうさぁエリックなんて号泣しちゃってさ、うへへ」

恥ずかしかったから笑ってごまかそうとしたのに。

「優しいんですね、先輩は」
「うぇ?」

春の風が彼女のゆるく巻いた髪をなびかせる。
エリックの心臓がいつもより早く鼓動した。

「普通あんなに泣きませんよ」

今ものすごーく期待したのに・・・・・・可愛い顔してそんな毒をorz

「さゆ、おなかすいちゃいました」
「そーだね、なんか食べに行こっかぁ」

「はい♪」

彼女は左に45度くらい首をかしげて、花が咲いたように笑った。
そりゃもうてやんでーちくしょうめな可愛さで。
そんな笑顔を見られるのはエリックだけだ!なんて。

幸せの絶頂だったりなんかして。うへへ。
695 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:46
―――――その日の帰り道。

エリックの両手には、紙袋。
中身は彼女が今日買った洋服。

「道重さん結構買い物したねぇ」
「だって何着ても可愛いんですもん♪」

異議なし。

「うへへ、そーだね」
「やだぁ、先輩ほんとのこと言わないでくださいよぉ」

なんて言いながら軽くボディタッチなんかされちゃって。うへへ。

「あの、さゆこっちなんで・・・・・・」
「あ、うん」

荷物を渡すときに、ちょっと手が触れ合って。
彼女が、ふふっ、なんて笑うから、能天気なエリックは有頂天になっちゃって。

「今日はありがとうございました」
「う、うん。」
696 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:46
「じゃあ・・・・・・」
「み、道重さんっ」

「はい?」
「えと、あの・・・・・・」

「・・・・・・?」
「好き、だ」

思い切って、シンプルに・・・・・というかこれしか思いつかなかったから。

彼女は一瞬目をまるくして驚いて、次に悲しそうな顔をした。

なんで・・・・・?

「ごめんなさい」
「え・・・・・・」

うそ。
けっこう自信、あったのに。

「好きな人が・・・・・忘れられなくて」

うわ、キツぅ・・・・・・

「だから、ごめんなさい・・・・・・」

今にも泣きそうな道重さん。

優しいのは、君のほうだ。

単なるエリックの勘違いだから。

だから・・・・・・そんな顔、しないで?
697 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:47
「そっか。じゃあしょーがないや。うん。ごめんね時間とらせて。気をつけて帰ってね!ばいばい!」

あーあ。逃げちゃった。
目ぇ見て話せなかった。

エリック、だめだなぁ・・・・・・

放心状態で下宿まで帰って、すぐにベッドに潜り込んだ。
風呂もゴハンも無しで。

中澤さん、ごめんなさい。

あぁ、明日バイトだな。
なんて全然関係無いことを考えながら眠りについた。
698 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:48
―――――翌朝。

「おはようございます・・・・・」
「うわ、なんや今日いつもより幸薄いな」

しどい・・・・・・中澤さんしどい。

「気にしないでください・・・・・」
「いやアンタ気にするな言うてもそれで売り場立たれたらかなわんで」

あ、そうかぁ。
えがおえがお・・・・・・

「うへ、へへへ」
「気持ち悪い」

ぐさり。
エリックの心臓刺しましたね中澤さん。

「とりあえず気合い入れろや」
「はい・・・・・スイマセン」

「おはよーございまーす」

まるでお手本のような元気で爽やかな挨拶とともに登場したのは吉澤さん。
今日もイケメンですね・・・・・

「あれ?亀ちゃん元気ないね」
「そんなことないです・・・・・・」

元はといえばアナタが道重さんを惚れさせたから・・・・・・
ってそんなこと考えちゃダメだエリック!耐えろ!!

「か、亀ちゃん?すげー険しい顔してるけど」
「あ、いや、ほんとになんでもないです。気にしないでください」

「そう?ならいいけど・・・・・」

ふん、ほっといてください。
仕事仕事。
699 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:49
そーいえば最近女性のお客さんが増えたのは気のせい?

レディースは全体の1割くらいしか置いてないんだけど。
しかもみんな吉澤さん目当てみたい。
吉澤さん居ない時は来てもすぐ帰っちゃうし。

吉澤さんさっきからあの女の人にかかりっきりだな・・・・・
離してくれないのかな。ちょっと困った顔してるし。

あーもうなんで吉澤さんばっか気になるんだ!
エリックには関係ないない。
いくら吉澤さんが背高くて髪サラサラでオシャレで道重さんに惚れられてるからってエリックには関係ないんだから!!

・・・・・・うぅ、切ない。
700 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:49
「おい、亀」

誰かエリックを読んでますね?
もうエリックに構わないでください。
慰められたって、悲しくなるだけですから。

「こら!亀!」
「ひっ」

振り返ると、まさに般若のようn(ry

「アンタなぁ、勤務中やねんで。お金もらっとるからにはちゃんと自覚せぇ」

中澤さんの言い分はごもっともで。

「すいません・・・・・」
「まったく。もうええわ。
ちょうどいい時間やし、昼休憩いってき。それに友達来てるみたいやし」

「へ?」
「外、見てみ」

目をやると、昭和の芸人のような身振りでこっちにアピールする人が。

「ガキさん!」
「じゃ、60分したら戻ってくるんやで。ついでに気持ちも切り替えること」

ビシ、と指差された。

「はい、行って来ます」
701 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:50
バックルームで財布と上着を取り、ガキさんの所へ。
ちなみにガキさんってのは幼馴染。同い年で今年から大学生。

「かめぇ〜久しぶり!」
「ほんと久しぶりじゃん!来るなら連絡してよぉ」

「へへ、ごめんごめん」

右手を頭の後ろにやって、また昭和のリアクション。
・・・・・・これがガキさんらしいんだけどね。

「ランチ行きますか!」
「行くぞー!れっつらごー!」

いやそれもやっぱり昭(ry

近くの定食屋を選ぶところもガキさんらしい。
変わんないねー、小学生の頃と。懐かしいなぁ。

「亀さぁ、変わんないねー、小学生の頃と」
「へっ?」

なぜまったく同じことを?!

「だってさ、今だって含み笑いしてたよ」
「えー?!含み笑い?!」

「うん。うへへ…って顔してた」
「うわぁーショック」

「ていうか自覚なかったんだ?」
「うん・・・・・・」

凹むなぁ。だって道重さんにもそう思われてたら・・・・・・ってまた思い出してるよ。
やっぱだめだな、自分。
702 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:50
「どしたー?」
「あのさぁ・・・・・・」

こんな相談、ガキさんくらいにしかできない。

「フラれた」
「はい?」

「あの、2つ下の」
「あぁ、道重さん?」

「名前出さないで・・・・・・もっと凹んじゃう」
「おっと、ごめんごめん」

おっと、って・・・・・・やっぱ昭(ry
そんなこと考えてる場合じゃない。

「で、どーしたいの、亀は」
「へ?」

「悩んでたって先に進まないでしょーが!」
「うん・・・・・・」

そっか、これこそガキさんって感じだね。
703 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:50
「その顔だと、忘れられないんでしょ」
「あたり・・・・・」

「そーかそーか、じゃあ諦めちゃダメだ」
「そんなこと言ってもさぁ、好きな人いるんだよ?」

「ありゃりゃ」
「うん」

「じゃあ待つのみだね」
「待つって・・・・・・」

「しつこすぎるのもダメ。かといって疎遠になっちゃうのもダメ」
「・・・・・・ってことは?」

「3日に1回メールするぐらいかなぁ」
「ほー」

「ちゃんとセーブしろよー?」
「き、気を付けます」

これで解決した・・・・・のかな?
ふと時計に目をやると既に55分経過。
げっ!やばい!
704 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:51
「ごめんガキさん!休憩終わっちゃうから戻るわ!」
「えっちょっと亀?!」

「お金は今度返す!」
「おーい!」

ほんとにヤバイ!さっきも中澤さん怒らせちゃったしこれで遅れたら殴られる!
ダッシュで戻ってギリギリ間に合った・・・・・

「戻りましたぁ」
「おかえり。ほな次、吉澤、休憩行ってき」
「あ、はい。行ってきます」

吉澤さんとすれ違ったとき、いい香りがした。香水かな。
道重さんはこの香りも好きなのかな・・・・・・

あ、だめだ。思い出しちゃだめだめ。

「亀、ちゃんと気合い入れてきたか」
「は、はい」

「ほんまかぁ?」
「うっ・・・・・・たぶん・・・・・・」

「多分てなんやねん。仕事ナメんなや」
「すいません・・・・・・」

バイトっていってもこれでお金もらってるんだ。
下宿だってさせてもらってるし。
怠けちゃだめだよね。

よし、と気合いを入れなおした。

「うん、ええ顔しとる。午後も売るでぇ」
「はい!」
705 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:52
それから順調に接客やら商品整理やらをこなして、閉店となった。

「亀ちゃん」

ふいに吉澤さんに声をかけられる。なんだろ?

「なんか悩んでるみたいだけど、大丈夫?」
「あ・・・・・・はい」

あなたが原因です、あなたが!
なんでよりによって道重さんの担当なんかに・・・・・・

理不尽などす黒い感情がエリックの中に生まれてしまって。

「俺でよかったら、聞くし。言えることなら言ったほうがスッキリするからさ」
「吉澤さんには関係無いですから」

自分でもビックリするくらい冷たい声が出た。
エリックこんな声出せるんだ。

「え・・・・・・ごめん、そーだな、ちょっと慣れ慣れしかったか。」
「いえ。お疲れ様でした」


吉澤さんは、大人だ。
それに比べてエリックは・・・・・・・ものすごく、かっこ悪い。


こんな自分、大嫌いだ。

どうしようもなく、狭いところに入りたくなった。
706 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:52
 
707 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/04/23(日) 00:52
 
708 名前: 投稿日:2006/04/23(日) 00:56
>>690-765 更新しました。吉澤兄弟なのにさゆえりってゆー矛盾w

>>688 名無飼育さん サマ
どんなレスでも励みになりますよ^^
ちなみにカテキョは3月までの契約だったので今は販売のみですw

>>689 名無飼育さん サマ
(;^ー^)<いちおうがんばりました・・・・・


お二人とも、レスありがとうございます!
709 名前:名無し丸の介 投稿日:2006/04/23(日) 07:23
昭和なガキさんが大好きですw
710 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/23(日) 10:52
688でした!!お疲れさまです〜。

あー…orz今後!今後が!(謎

あ、3月までw
すごくリアルで笑いが止まりません(・∀・)ニヤニヤ
販売のほうも頑張ってー!(≧▽≦)

昭和(゚Д゚)!!(ヴぁく
いいですねー。昭和なリアクションですもんねーw

次回も待ってます!
711 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:08
「はぁ・・・・・・」

さっぱりと片付いたワンルームマンション。
目の前には丸いテーブルと、その向こう側に幼馴染のガキさん。

茶色い髪を無造作にセットして、眉毛もちゃんと整えて。
定番だった坊主頭と立派な眉毛も成りを潜めてしまった。
エリック的には前のガキさんのほうがらしくて好きだったんだけど。
・・・・・って言ったら失礼なのかな。

でも、ガキさんもエリックのメガネ姿が良いって言ってた。

「かめぇ」
「んー?」

「いい加減立ち直りなって」
「んー」

「あれからメールした?」
「・・・・・・ぃ」

「え?」
「・・・・・・してない」
712 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:08
「だーめじゃん!道重さんも気にしてると思うよ?」
「そうかなぁ・・・・・・」

「このままだったら気まずくなる一方だって」
「もう気まずいよ・・・・・」

そう。気まずい。
ちょっと前まではふざけて気まずいを連発してたけど、今はホントに気まずい。

「なんてメールしたらいいかわかんないもん」
「うーん」

「もうさぁ、無理かも」
「かめ!!」

ダン、と拳をテーブルに叩きつけ、方膝を立ててガキさんが身を乗り出した。
な、なんだよ・・・・・・リアクションでかいなぁ。

「それでも漢か?!」

・・・・・と言われましても。

「今からさ、道重さんにメールしてみ」
「は?!な、なんつって?!」

「元気ぃー?みたいな」
「うぅ・・・・・・」

「いーから、早く早く!」
713 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:09
促されるまま、道重さんにメール。

・・・・・・しようとした時に携帯が震えた。

「わ、み、道重さんからでんわっ」
「えっうそ?!出て!!」

ふかーく深呼吸をして、通話ボタンを押した。

「・・・・・もしもし」

ちょっと待ってガキさんはなんでそんなに耳くっつけてるの?
最初から聞くつもりだったとか?
男二人で頬寄せ合うってどんだけ気持ち悪いんですか?

『・・・・・せんぱい』

あ、道重さんの声だぁ・・・・・・・(*´ー`)

「ど、どうしたの?」
『お話があるの・・・・・・・』

「うぇ?」

ガキさんはおぉーっ?!って顔してる。さすがリアクション王だね・・・・・・
ってそんな場合じゃなくて、エリックの心臓がさっきからドクドクうるさい。

『この間は、ごめんなさい』
「あ・・・・・いや、べつに」

そのことか・・・・・・できれば触れないでほしかった。
ガキさんはすっかり大人しくなって、神妙な面持ちで聞き入っている。
714 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:09
『あれからずっと先輩のこと考えてたんです』
「うん」

『そしたら・・・・・すごく胸がきゅぅってなったの』
「うん」



『さゆみ、先輩のことが好きみたいです』

「・・・・・・え?」



ちょ?!なに?!あの、今なんて・・・・・??



『先輩のこと、好きなの』



「キタ━━━━━━(・e・)━━━━━━!!!!」
「ガキさんうるさい!」
「ご、ごめん」

初めてガキさんに怒鳴ったかもしれない。
でも今はそれどころじゃない。
715 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:10
「えーと、もしもし?」
『はい・・・・・・』

「それって、あの・・・・・・」
『さゆと付き合ってください』

意外とさらっと言うのね。

「ほんとに?」
『はい』

「エリックも道重さんと・・・・・・つ、付き合いたい」
『・・・・・・よかったぁ』

道重さんは今から塾があるとかで、またメールしますと言って電話を切った。
716 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:10
エリックはおもむろにガキさんの方に体を向けて、正座した。

「ガキさんガキさん」
「おう、なんだい亀造」

ガキさんも小芝居に付き合ってくれるみたい。
元からそーゆうの好きだしね。

「彼女ができました!!!」
「よかった!!よかったなかめぇ!!」

「やっっったーーーーーー!!!」
「うおーーーーーー!!!」

ガキさんのベッドでぴょんぴょん跳ね回る。

「よーし!かめ!夕日に向かって走るぞ!!」
「おーっ!!!」

・・・・・・えぇぇ?!

時既に遅し。
ガキさんはスニーカーをつっかけて玄関を飛び出した。

「待って!ガキさん待ってぇ!」
717 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:11
エリックも急いで靴を履いてガキさんの後を追いかける。

ガキさんちの近くにちょうど良い河原があって、そこに向かって全速力。
・・・・・・最近よく走るなぁ。

「かめ!遅い!」

「はいっ!」



「行くぞーーーー!!」

「おーーーー!!」



「うおーーーーーーー!!!!」

「さゆみーーーーーー!!!!」
718 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:11
100mぐらい走ったかな。ガキさんは走り疲れて、草の上に寝転んだ。
好きだねぇホント。昭和の青春だね。

「はぁ、はぁ・・・・・・」
「はぁ、はぁっ、・・・・・・へへ、うへへっ」

どうしよう。笑いが止まらない。

エリックにつられてガキさんも笑い出した。

河原に寝転んで笑い続ける若者二人。

どう考えても昭和なシチュエーションだけど、エリックは幸せだし、
ガキさんも楽しそうだったから、もう少しこの雰囲気を味わうことにした。
719 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:12
 
720 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:12
 
721 名前:吉澤兄弟〜さゆえり〜 投稿日:2006/05/05(金) 23:21
>>711-718 更新しました。相変わらず少量ですorz

>>709 名無し丸の介 サマ
(・e・)<照れるのだ
(^ー^)<ガキさんはいつまでも昭和ですよ?
(・e・)<レスありがたいのだ

>>710 名無飼育さん サマ
リアルですね、確かにw
昭和なガキさんは健在です。
いつもレスありがとうございます(;▽;)

紺野さん・小川さんの卒業発表を受けて、スレの容量が無くなるまでまこあいを書きなぐりたいと思います。
(紺野さんゴメンナサイ汗)
よかったら読んでやってください。

今回はこれで失礼します。
722 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/06(土) 08:48
昭和のかほりのする豆亀がかわいいです
卒業発表ショックから少し立ち直りつつあります…
まこあい楽しみにしてます
723 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/06(土) 20:44
710でした〜w
( ・e・)が最後の最後まで昭和の圭織…香りだったのがいいですね^^
2人とも、仲良くね(´∀`)

卒業は…受け止められたのか分かりませんw推しでないのにショックです
次回も楽しみにしてます^^
724 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:04


Thursday.
725 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:04

愛ちゃんに出会ったのは、高校に入ってすぐだった。


最初は、キレイな人がいるなー、って。


それだけ。


名前も知らなかった。
726 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:05

きっかけは、ジャンケンに負けてやらされた図書委員。

そこに、愛ちゃんもいて。

毎週木曜日は、一緒に当番をすることになった。




くだらないことであひゃーって笑うところとか、

図書カードを絶対五十音順に並べないところとか、

時々見せる寂しげな横顔とか。

新しい面を見つけるたびに、

愛ちゃんの存在が大きくなっていった。

727 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:05

でも、わかってるんだ。

この気持ちが迷惑だってこと。

付き合ってる人・・・・・いるって。

その領域には、絶対に入っちゃいけない気がした。




それを知ってから、日課になっていたメールをやめた。

放課後はち合わせになっても、一緒に帰らなくなった。

水曜日の夜に感じていた胸の高鳴りは、

ジンジンとした痛みに変わった。
728 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:06

「なぁマコトー」
「はい?」

いつから、マコトって呼び出したんだっけ。

関係ないことが頭をよぎる。

「あーし、別れてもーた」
「ふぇ?」

いきなり何を。

「その人のこと、好きかどうかわからんくなって」
「・・・・・そう」

「うん・・・・・」

愛ちゃんは、どーしたいんだろう。
729 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:06

「せんぱい」
「せんぱいって呼ぶな」

・・・・・すいません。

いくら能天気王と言われようが、このタイミングで好きだ、なんて言えない。

「愛、ちゃん。好きなんだけど」

・・・・・はずだった。

「え?」

愛ちゃんは大きな目をさらに大きくして。

そりゃそーだよね。

今まで意識してなかったもんね。

「・・・・・・・」
「・・・・・・・」

沈黙が流れる。

ハッキリ言って図書館を利用する生徒はほとんど居ない。

居たらこの空気も、なんとかなったかもしれないけど。
730 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:06

どのくらい時間が経ったのかな。

5分?

もしかしたら、30秒くらい?

どっちでもいいや。

「でも」

急に愛ちゃんが口を開いた。

カウンターに突っ伏したまま、耳を傾ける。
731 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:07
「あーし、マコトに嫌われとるかと思っとった」
「ふぇ?」

予想外の発言に顔を上げた。

「なんで?」
「一緒に帰らんよーになったし、メールもくれへんやった」

「あぁ・・・・・・」


それは、だって。


自分の気持ちにフタをしようとしてたから。

不器用だからさ、応援してるよって、笑顔で言える自信が無くて。

しょうがないじゃん。
732 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:08

「あーし、わからんのやざ」

何が?

「あの人のこと、好きやったんかなぁ・・・・・」



―――――痛ぇ。



心臓がジンジンする。
733 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:08
「あーしには・・・・・人を好きになる資格、無かったんやよ」

「別れるとき、いっぱい傷付けてもーた」

「謝るな、って言われて」

「そんなんじゃ人を好きになる資格無い、って」



ふざけんな。

勝手に決めんなよ・・・・・・



「愛ちゃん」

「うん?」

うつむき加減のまま、声だけの返事。

相変わらずキレイな横顔だ。

微笑ってるけど、涙は隠しきれてないよ?
734 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:09

「人を好きになるのに、資格とかいらないじゃん」


いつもはしない図書カード整理。


「頭で考えて好きになるわけじゃないんだし」


今日はちゃんと五十音順に並べるんだね。


「ちゃんと・・・・・息、しなよ」



自分でも何を言ってるのかわからなかった。

ただ、伝えたかった。



愛ちゃんは図書カードの整理をやめて、控えめな声を上げて泣き出した。

さんざん迷ったあげく、右手でそっと愛ちゃんの髪を撫でる。



手のひらに全神経が集中しているような、

それでいてどこか現実味が無いような。



とにかく、彼女が泣き止むまでは、こうしていよう。



それは、木曜日のできごとだった。
735 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:10
 
736 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:10
 
737 名前:Thursday. 投稿日:2006/05/09(火) 23:10

Thursday.


Fin.
738 名前: 投稿日:2006/05/09(火) 23:17
>>724-737 Thursday. 更新しました。

もうこれからはsageでいきたいと思います。書きなぐるので(ぇ

>>722 名無飼育さん サマ
豆亀マイブームですw
卒業に関しては、自分もかなりショックを受けました。
マコは今が一番良い状態だと思ってたんですが。
まぁ、本人が決めたことならしょうがないですね。
とにかくまこあいを書きなぐるのみです(笑

>>723 名無飼育さん サマ
いつもありがとうございます。
豆も亀もめっきり可愛くなりましたね(ぇ
推しじゃないのにショックなのはやっぱりハローからも卒業だからでしょうか?
個人的にはハロモニで石吉につっこまれるマコが見られなくなるのが寂しいです。
小説の中では生かし続けますがね!!笑

お二人ともレスありがとうございました。
今回はこれにて失礼します。
739 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/10(水) 11:06
交信お疲れ様です〜
(●´ー`)<723 でした。

ジャンケンで負けちゃう∬´▽`∬、納得(爆)
ハローからの卒業…何だかよくわからなくなってる自分がいますw
淋しいけど応援したいし・・・ただ、楽しんでほしいですね、今は。

これからも頑張ってください^^待ってます!
740 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:00


温度


741 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:00

学校とバイトの合間を縫って会う時間は、ほとんどあーしの家で過ごす。

二人がけの安物ソファに座って、宝塚のDVDを見るのがお決まり。

マコトは最初嫌がっとったけど、今はあーしと同じくらいハマっってもーた。



DVDが終わると同時に、マコトにぎゅーってされる。

息ができひんくらい。



―――――マコトはあほやから、力加減がわかってないんやざ。



そう言ったら半泣きで謝られた。

反則やよ、その顔。


鼻の頭にちゅ、ってしたら、マコトのタレ目がもっとタレた。
742 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:01

もう一度、今度は優しく抱きしめられる。

マコトの匂いは、太陽の匂い。

あったかくて優しくて、あーしの心の毒を抜いてくれる。



―――――マコト。

わかっとる?

あんたに見せる表情は、全部あんただけのもんやよ。



―――――マコト。

やから、あんたがあーしに見せる表情も

最近茶色に戻した髪の毛も

優しい唇も

全部、あーしにちょうだい。
743 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:01

「愛ちゃん」

「ん」



用も無いのに名前を呼ばれた。

こんなところにも、幸せを感じてしまう。



・・・・・あかん。

眠くなってきた。

こうやって、マコトの温度につつまれて

いつもどおり、二人でお昼寝。
744 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:02

・・・・・やと思っとったのに。



いきなりキスをされた。

おかしい。

ヘタレなマコトは、あーしに確認してからやないとキスしてこん。

それがちょっと不満やったんやけど。



今日は、違うみたい。



どんどん深くなるキス。

それに比例して、あーしの体も熱くなっていく。
745 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:02

「んっ・・・・・」



優しく胸を触られて、不覚にも声が出る。

なんか、体がしびれてきた・・・・・



マコトの舌が、あーしの首筋を這う。

ダメ、それ以上されたら、声抑えられへん・・・・・



「あっ・・・・・ぁ、ぁん・・・・・」



マコトの熱い息と、勝手な手のひら。
746 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:03

「マコぉ・・・・・」



ん?て顔で見上げられる。

・・・・・その顔も反則。



「ベッド・・・・・」



ニッコリ笑ってから、いわゆるお姫サマだっこでベッドに移動。

ついばむようなキスをしながら、ゆっくりと服を脱がせてくれる。

露になった鎖骨に、赤いしるしを着けられて。

いつ習得したんかわからんけど、片手でブラも外された。
747 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:03

赤ちゃんみたいに胸に吸い付くマコトがいとおしい。

でも、快楽の波にさらわれて、考える余裕がなくなってきた。

夢中で茶色い髪をかきまぜる。



「マコトも・・・・・」



頷いてから、上半身一気に裸になったマコト。

真っ白い肌に筋肉がうっすらついてて、きれい。

今度はあーしが、気持ちよくしてあげる。



鎖骨に吸い付いて、おそろいの赤いしるし。

首筋から、胸板、おなか、全部にいっぱいキスをして。

ジーンズ越しに自己主張してるそのコをそっと撫でた。
748 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:03

「はぁっ・・・・・」



気持ち良さそうに目を閉じてるマコト。

あーもう・・・・・可愛すぎやざ。



ジーンズから、マコジュニアを解放してあげる。

今度は直接撫でると、マコトの腰がビクって浮いた。


なんやろう、この気持ち。


普通に考えてグロテスクなのに、

マコトのやって思うとかわいくてたまらん。



舌の先っぽでつんつんしたり、

裏側を舐めあげたり、

側面を吸ってみたりしてから、ぱくって咥えた。
749 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:04
「ぁ、うっ・・・・・」



気持ち良い?


あーしのこと、もっと好きになって。


いっぱいいっぱい気持ち良くしてあげる。



「あっ・・・・・愛ちゃん・・・・・やばい・・・・・」



顔を上げると、苦笑いのマコト。

ほっぺが赤くなってる。
750 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:04

どこから出したかわからんけど、ささーってアレを着けて、組み敷かれた。



深く、深くキスされる。

いつのまにこんなに上手くなったんよ・・・・・?



「いい・・・・・?」
「う、ん・・・・・」



ゆっくりとマコトが入ってくる。



全部入ったところで、もう一回キスされた。
751 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:05


「ごめん、もうやばい」
「うん、あーしも・・・・・」



ほんまに、あかん。

マコト可愛いし大好きやし気持ち良いし、

なんも考えられへん。



「動くよ」
「ん」



独特の音をたてながら、マコトが動く。

それに合わせてあーしの腰も勝手に動いてる。



「はっ、はぁ、はぁ、ぁ、はぁっ」
「んん、あんっあぁっ、ゃあっ、はんぅ」



声にならない声。

どこか遠くに飛ばされそうで、必死にマコトにしがみついた。



「あっ、あっ愛ちゃんっ・・・・・・!!!」
「マコっ、マコ、あっあっあぁぁっーーーー!!」



ドサ、と二人で崩れ落ちた。
752 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:05

目をさますと、隣には口を開けて寝てるマコト。

ほんと、かぁいい・・・・・。

ふにゅ、と唇に触れてみる。



「んむぅ」



変な声を出して、起きた。



「なにすんだよぅ」
「ふふっ」



ふんわり抱きしめられる。

力加減、わかってきた?



やっぱり、マコトの匂いは太陽の匂い。


あったかくて、優しくて、あーしの心の毒を抜いてくれる。


真っ白な首筋に頬擦りすると、幸せそうにへへって笑った。



太陽みたいなマコトの温度に包まれて、

今度こそ、二人でお昼寝。
753 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:05
754 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:06
755 名前:温度 投稿日:2006/05/12(金) 15:06

温度

                       おわり。
756 名前: 投稿日:2006/05/12(金) 15:10
>>740-755更新。あげちまいました(´◇`;∫∫

しかもエ(ryなのに。
結構描写がアレなのでアレな方は読まないほーが良ろしいかと。

>>739 名無飼育さん サマ
いつもありがとうございます。
じゃんけん負けます。すいません(ぇ
これからも書きなぐりますw

ちなみに。
thursday以降の短編は吉澤兄弟とは別物です。
よろしくどうぞ。m(._.)m
757 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/12(金) 18:05
マコジュニアがつぼに入った(笑)
758 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/13(土) 00:22
ほのぼのとエロが混在している
これは良いまこあいですねw
759 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/13(土) 20:36
>>739でしたー(´∀`)

>>757さんと同じく、ツボりました・・・あれが(ヴぁく
こんなまこっちゃんもいいですね(笑)
この小説で、このカプがさらに好きになりました!(´Д`*)

次回も楽しみにしてます〜
760 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 00:59


ジュノンボーイなのに


761 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 00:59

「おーいマコトー」

「ふぁい?」


「お前コレ受けてみろよ」

「??・・・・・じゅのん、ぼーい??」


「そう」

「ふぇ?」
762 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:00

… … … … … … … … … … 
… … … … … … … … … … 
… … … … … … … … … … 
763 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:00


――――審査員特別賞は――――カボチャ早食いを披露してくれた、吉澤マコトくん!!
       


――――エェェ´◇`ェェエ?!

764 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:01

… … … … … … … … … … 
… … … … … … … … … … 
… … … … … … … … … … 
765 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:04
「ただいまぁ」

予想外のできごとに未だ状況を飲み込めていない弟の帰宅を兄が歓迎する。

これから女優のあんな人やこんな人と、あんな事やこんな事をできるかも・・・・・
と、彼女持ちでありながら考えていたりいなかったり。

もちろん、そんなことは微塵も匂わせない。

「マコトぉ、やったな!!すげーじゃん!!!」
「う、うん」

「さすが俺の弟なだけあるな。しかもカボチャ早食いとか、お前最高」

豪快に笑い転げる兄を尻目に、ものすごく不安顔の弟。

兄貴の興味本位で受けたコンテストで賞をもらうなんて。
他の参加者に申し訳ない気もしたし、事務所の人から早速名刺ももらったし。

何が何やらわけがわからなくなっていた。

しかし、気になることが1つ。
766 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:06
「兄ちゃんさぁ」
「あっはっは、ん?はぁ…あっははは!」

まだ笑転げている。

「笑いすぎだよぉ」
「うははっ、ごめん、はぁー・・・・・なんだよ?」

もぅ、と呟いてから本題に入った。

「なんであれ応募しようと思ったの?」
「え?あぁ・・・・・」

なにやら気まずそうな表情。

「なに?なに??」
「いしかーが、さ」

いしかー、というのはどうやら兄の恋人らしい。

「うん?」
「俺に応募しろってうるさかったから、代わりにお前に応募させた」

「エェェ´◇`ェェエ?!」
「ん、まぁそんなところ」

そんなことって・・・・・

複雑な心境で、マコトはシャワーを浴びてから寝落ちした。
767 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:07
―――――後日、マコトが所属することになった芸能事務所。

小さい会議室で関係者とマコトと、二人。
家族構成やら、特技なと簡単なプロフィールを話した後。

「で、君にはバラエティの方面で頑張ってもらいたいねん」
「はぁ」

マコトはよくわからないといった顔。

「つまり、」
「はい」

言いにくそうにしているところを見ると、どうやら良い話ではないらしい。

「お笑いや」
「ふぇ?」

ジュノンボーイなのに。

「お、お笑い、ですか」
「うん」

「一応コンビでやってもらおうと思ってる。相方もこちらで決めさせてもらった」
「は、はぁ」
768 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:10
「よかった。君ならやってくれると思ててん。おーい、入ってきてええで」

寺田と名乗った事務所関係者は入り口のドアに向かって声をかけた。

入ってきたのは眉毛が印象的な小柄な女の子。

「この子が相方の新垣里沙。ツッコミや」
「初めましてぇ〜」
「あ、は、初めまして・・・・・」

彼女がツッコミ。
ということは・・・・・

「僕はボケってことですかぁ」
「お、話が早いなぁ。そーゆうこっちゃ」

普通に考えて片方がツッコミならもう片方はボケだろう。

「コンビ名も決めてあんねん」
「どんなやつですか?!」

食いつく新垣。

少しもったいぶってから、寺田は口を開いた。
769 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:11


「かぼちゃまゆげ。」


がくっ、とコケた新垣。いちいちリアクションが大きいのは彼女のクセなのか。

しかしすぐに新垣は右の拳を左の手のひらにポン、とのせて、なるほど、と言った。
リアクションが大きい上に25年くらい古い。

「マコっちゃんのかぼちゃと私の眉毛をつなげたんですね?!」
「そ。せやからかぼちゃまゆげ。『。』がついてんねん」

何も知らない人がこの部分だけ聞いたら、ハロウィンの出し物と勘違いするだろう。

それから寺田は約10分間『。』の重要性について力説した。
そしておもむろにファイルから書類を取り出す。

「もうTVの出演オファーがきてる。出るやんな?」
「ふぇ?」

かなり例外的な話らしい。
新垣は目を、いや、眉毛を輝かせている。

「出ます!ね!マコっちゃん!!」
「え?あ、うん」

マコっちゃんと呼ばれたことにも、いきなりのTV出演にも反応できないヘタレ。


ジュノンボーイなのに。

770 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:12
初出演のTVは深夜枠のバラエティ番組だった。

ゲストとして出演した二人は、マコトの天然ボケと新垣の鋭いツッコミが冴え、
なかなかの存在感を示した。
771 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:12
―――――それから2ヶ月後、初めてのゴールデン進出。

「初登場、かぼちゃまゆげ。のお二人!」
「「よろしくおねがいします」」

司会を勤めるベテラン芸人から紹介を受ける。

「コンビで漫才やってんの?」
「いや、まぁ、漫才はあんまり、でもテレビに出てるんですよぉ」
「マコっちゃんそーゆうこと聞かれてるんじゃないから!」

ドッと会場が沸く。司会者はひぃ!と引き笑いをした。
気に入られた証拠だ。
司会者は手元の資料に目線を落とした。

「あれ?マコトくんはジュノンボーイやんな?」
「そうですよぉ」

「それやのにお笑いやってるん?」
「ふぁい」

「あひゃひゃ!ふぁいって言うたで今」
「えぇーすいません」

憎めないヘタレキャラがお茶の間に浸透していく。
そして、業界にも。
772 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:13
―――――こちら、今人気絶頂の大所帯アイドルグループの楽屋。

数人の女の子たちが、空き時間に化粧を直したりお菓子を食べたりしている。

テレビを見ている面々もいた。
画面には、売り出し中の新人お笑いコンビ、かぼちゃまゆげ。

「愛ちゃん知ってた?」
「んー、なにが?」

センターを務める高橋愛に、同期が話しかける。

「今しゃべってる子、ジュノンボーイらしいよ」
「へー。今は女の子も受かるんやのぉ」

「ちがうよ!こっちの子!ジュノンボーイに女の子が受かるわけないじゃん」
「あれ?ほーやの、よく考えたら」

高橋はルックスも問題無し、歌・ダンスも上手い。
しかし、天然ボケ丸出しで訛っている。
773 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:14
「やっぱジュノンボーイなだけあってちょっとカッコイイよね」
「うーん」

あまり興味は無いようだ。今は仕事に集中といったところか。

「あたし狙っちゃおっかなぁ♪」
「あんたそれマネージャーさんに聞かれたら大変やよ」

この同期の子は以前フライデーされたことがあった。
すぐ破局したため脱退は免れたが、今度撮られれば処分は避けられない。

「あはっ、冗談冗談」
「もー」

出番です、とスタッフの声に、慌しく楽屋を後にする女の子たち。
消し忘れたテレビには、相変わらず新人お笑いコンビが映っていた。
774 名前: 投稿日:2006/05/21(日) 01:21
>>760-773更新しました。

>>757
ジュニアは愛ちゃんのものだと信じてます(爆

>>758
>これは良いまこあいですねw
ありがたいお言葉。めちゃくちゃ嬉しいです。
励みになります…しみじみ。

>>759
いつもありがとうございます。
>この小説で、このカプがさらに好きになりました!
本当に、本当に嬉しいです。
こんな小説でそう言っていただけるなんて(泣

みなさん、レスありがとうございます。
おそらくこのシリーズで終了させていただくことになると思いますが、
あと少しお付き合いください。

今回はこれにて失礼します。
775 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:22
 
776 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:22
 
777 名前:ジュノンボーイなのに#1 投稿日:2006/05/21(日) 01:23
隠すタイミングがおかしかった(´◇`;)

今回の更新は>>760-773です。
778 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/21(日) 16:22
なんと変わった設定w
779 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/21(日) 22:14
759でした!
交信お疲れ様です!!

・・・・物凄く面白いんですけど(爆)
面白くなりそうですね〜(´∀`*)
780 名前:ジュノンボーイなのに#2 投稿日:2006/06/02(金) 01:18

5月某日、都内スタジオ。

「おはよーございまぁす」
「おはよーございまーす」

かぼちゃまゆげ。の二人がスタジオ入り。
その5分後、高橋たちのグループもスタジオに入った。

今日はそのグループ―――MorningGirlsの冠番組の収録日だった。
781 名前:ジュノンボーイなのに#2 投稿日:2006/06/02(金) 01:19
廊下ですれ違う人全員にあいさつをしまくるかぼちゃまゆげ。の二人。
新人らしく健気な姿だった。

「ちょっと飲み物買ってくるわー」
「んー」

楽屋でメイクをしていた高橋が廊下に出ると、遠くから誰かが走ってくる。
その姿はどんどん近づいてきて、彼女の前で停止した。

「高橋さん!おはよーございます!今日はよろしくおねがいします!」
「あ、は、はい、よろしくおねがいします」

かぼちゃまゆげ。のまゆげの方だった。

「ガキさ〜ん待ってよぉ」

空気の抜けたような声で叫びながらかぼちゃの方が追いかけてくる。

「おはようございます、よろしくおねがいします」

ニカッ。
タレントにしては顔を崩しすぎだろうというような笑顔を向けられ、
高橋は一瞬たじろいだ。
こんな笑顔ができる人、この業界にいたのか、と。
782 名前:ジュノンボーイなのに#2 投稿日:2006/06/02(金) 01:19
「ガキさん気合い入りすぎだよぉ」
「いいじゃんチャンスだし!」

「チャンス?」

高橋が尋ねる。

「はい!私高橋さんの大ファンなんですよ!あの、よかったらお友達になってください!」

大ファンと言われて、嫌な気はしない。
しかも、同世代の女の子だ。

「うん、ええよ」
「うそ?!うそぉ?!?!」

何をうそうそ言っているんだろう。
大きな目でキョトンとしている高橋。

無防備なその表情に、今度はマコトがたじろいだ。
アイドルって、いつも完璧な顔でいるもんだと思ってた、と。

「あっ、じゃあ、あのそろそろ時間なんでまた後で覗いますっ」
「あ、うん。後で」
「失礼します!」

ぴゅー。
新垣はそんな効果音を出しながら走り去った。

「ガキさぁん!あ、失礼します、へへっ」

マコトも新垣の後を追って走り去る。

最後の笑いはなんだったんだろう、と思いながら、高橋は楽屋に戻っていった。

「あれ?愛ちゃんジュースは?」
「あ」

忘却の彼方だった。
783 名前:ジュノンボーイなのに#2 投稿日:2006/06/02(金) 01:20
番組の内容は、早押しクイズに答えて豪華グルメ賞品をゲットするというもの。
チーム対抗戦で、この日はかぼちゃチームとまゆげチームに分かれて行われた。

かぼちゃチームのキャプテンはマコト。まゆげチームは新垣。
高橋はかぼちゃチームだった。

「では続いての問題です。四国4県を全て答えてください。」

「はいっ!」

マコトが元気良く手を挙げた。

「マコっちゃんボタン押さなきゃダメでしょーが!」

新垣からの遠隔ツッコミが入り、スタジオがドっと沸く。

「あぁ、そっか、へへっ」

隣に座っていた高橋はまたもマコトの笑顔にたじろぐ。
というか見とれていた。
784 名前:ジュノンボーイなのに#2 投稿日:2006/06/02(金) 01:20
ピコーン。
今度はちゃんとボタンを押す。

「はい、じゃあマコトくん」
「これ自信ありますよぉ!愛媛、松山、徳島・・・・・あといっこ・・・・
 えーと・・・・・あ、九州!」

ブー。
不正解を表す効果音。

「えぇー?!なんでぇ?!」
「残念ながら2つしか合ってません」

笑いながら言う司会者。

「ていうか九州は九州でしょ!」
「うわっ、そうかぁ。スイマセーン」

またも新垣の遠隔ツッコミを受けた後、マコトはチームのメンバーに両手を合わせた。

そこそこの盛り上がりを見せ、収録終了。
ちなみに勝者は新垣チーム。見事に賞品の水まんじゅうをゲットした。
785 名前:ジュノンボーイなのに#2 投稿日:2006/06/02(金) 01:20
―――――収録語、かぼちゃまゆげ。の楽屋にて。

「あー、水まんじゅう食いたかったぁ」
「マコっちゃんあの問題自信あるって言ってたのにねー」

「うーん、兄ちゃんが九州は四国っつってたんだよねぇ」
「そんなわけないでしょー」

「だよねー、九州は九州だもんね」
「そーだよ。ていうか私Morningさんの楽屋行ってくるから!」

「ふぇ?なんで?」
「高橋さんとアドレス交換してくるっ!」

鼻息荒く、眉毛を光らせながら新垣は楽屋を出ていった。

「高橋さんかぁ・・・・・」

テレビで見るより幼かったな、なんて思いながら、相方の帰りを待つマコトだった。
786 名前:ジュノンボーイなのに#2 投稿日:2006/06/02(金) 01:21
 
787 名前:ジュノンボーイなのに#2 投稿日:2006/06/02(金) 01:21
 
788 名前: 投稿日:2006/06/02(金) 01:23
>>780-787 更新しました。少量ですがorz

>>778 名無飼育さん 様
はい、すいませんw

>>779 名無飼育さん 様
いつもありがとうございます。
期待に応えられるかどうか…(汗
頑張りますw

お二人とも、レスありがとうございます。
今回はここらへんで失礼します。
789 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/02(金) 05:48
779でした!

お疲れ様ですー^^
かぼちゃまゆげ。、順調ですねww
今後が気になります!
次回も楽しみにしていますね〜
790 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/02(金) 22:52
漫画的リアクションのガキさんが素敵だw
かぼちゃまゆげ。カワイイなあ〜
なでなでしたいなあw
791 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/29(木) 22:56
マッテマスヨー
792 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/02(日) 16:00
今更ながらですが「ジュノンボーイなのに#2」って
吉澤兄弟シリーズとは別ver.ですか?
それともマコの彼女の愛ちゃんとMorningGirlsの愛ちゃんは
また別人ってな設定なんでしょうか?

ちょっと混乱してますが続き楽しみにしてますんで頑張って!
793 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:16
――――6月某日。

マコトは朝から事務所に呼び出されていた。
なぜか、一人で。
いつも隣にいる相方がいないと妙に心細い。

ひとつ息をついてから、指定された部屋のドアをノックした。

「どうぞー」

なんとなく久しぶりに聞く寺田の声。
ここのところ忙しく、あまり顔を合わせることがなかった。

「失礼します」
「おう、朝から悪いな」

マコトは寺田が腰掛けているソファの向かい側に座った。

「早速本題に入らせてもらうけど」

冊子と数枚の文書がローテーブルに広げられる。
794 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:16
「お前にドラマ出演のオファーが来た」
「・・・・・・・」

「わかるか?」
「はい・・・・・えぇぇ?!?!」

「いや、俺も最初びっくりしたで。せやけどお前の才能が認められたんやな」
「でも僕演技とかしたことないですけど・・・・・」

「あれちゃう?水10のコントみたいなドラマ」
「あぁ!!」

視聴者から寄せられたエピソードの再現ドラマに出たことがあったのだ。

「で、1話だけやから心配せんでもええで」
「あ、そーなんですか」

「うん。でもな・・・・・・」
「でも・・・・・?」

「キスシーン、あるみたいやで」
「キスぅ?!?!」

「ま、初めてちゃうやろーし、普通にぶちゅっとしたれや。
 相手はめっちゃ美人さんやし、オイシイやないか」
「・・・・・・・」

「お、おい、もしかして・・・・・・」
「はじ、初めてですorz」

「ジュノンボーイなのに・・・・・?!」

寺田は心底驚いている。

マコ、イキロ…(・e・)
795 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:17
「とゆーことになっちゃったんだけど」

「ドラマねぇ・・・・・」



楽屋で用意されたお菓子を食べながら。



「キス・・・・・・」

「ま、頑張っちゃってよ」



お疲れー!と言い残して、新垣は先に帰って行った。



「はぁ・・・・・。帰ろ」
796 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:18
―――――ドラマ収録日。

「ヨ、ヨロシクオネガイシマス」
「よろしくねー」

相手役の女優がニッコリ微笑む。
打ち合わせなどで何度か顔を合わせているのに、緊張しっぱなしのマコト。
こんなのでキスシーンが撮れるのだろうか。

「いいねーその緊張感。そんな感じで本番も頼むよ」

監督はマコトの演技力というより、キャラを見込んで出演させたらしい。

「じゃあ本番いきます!スタンバイお願いしまーす!」

アシスタントの声が飛ぶ。
いそいそとセットに上がるマコト。

「本番5秒前!3・2・1・・・・・」

パチン、とカチンコが鳴った。
797 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:18

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
798 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:18
「カット!OK!」

「お疲れ様でしたぁ」

セットを降りると、アシスタントの人がすかさず近づいてきて、
ドリンクを渡してくれた。

「マコトさんのシーンはこれで終わりですので、楽屋に戻られてください」

「あ、はい。お疲れ様でした」

この業界に入って、大人の人に敬語を使われるようになった。
マコトはそのことに未だ慣れることができなかった。

Piriririri…
隣に居たマネージャーの携帯が鳴る。

「もしもし、はい。お疲れ様です。…今からですか?わかりました。すぐ向かいます」
「なんですか?」

「事務所に来いって。なんか急な話らしい」
「わかりました。着替えてきますね」

「うん、なるべく急いでね」
「はぁい」
799 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:19
私服に着替えたマコトはマネージャーの運転するワンボックスカーに乗り込んだ。

事務所に到着し、いつもの会議室のドアをノックする。

「どうぞ」

ドアの向こうに、寺田と新垣がいた。
ローテーブルの上には一冊の週刊誌。

「明日の週刊誌にこんな記事が載るらしいんや」

付箋がつけられたページには、でかでかと「かぼちゃまゆげ。はコネだった」と書かれている。
内容を読むと、新垣はコネで芸能界に入ったと延々述べられていた。

「新垣がちっちゃい頃、モデルをちょろっとやってたのはホンマらしい。でも俺も事務所の上の人たちもそんなこと知らへんかったし、今回のこの記事は完全にデマや。お前ら惑わされたらあかんで。」

静かに寺田が話す。新垣はうっすら目に涙を浮かべていた。

「ほな、今日はもう解散や。お疲れさん」

そう言い残して、部屋を出て行った。
ソファに二人。お互いに何を話せばいいのかわからない。
初めての事態に、戸惑いを隠せなかった。
800 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:20
「ガキさん・・・・・」

どれくらい経っただろうか。マコトが口を開いた。

「こんな記事、なんとも思ってないから・・・・・だから、これからも仕事、がんばろ」
「マコっちゃんはいいよね」

震える声で新垣がつぶやく。

「ドラマの仕事もらえて、人気もあって。あたしなんか名前も知られてないし。
 こんな記事で有名になったって全然嬉しくない」
「ガキさん?俺、そんな」

興奮したのか、新垣が声を荒げた。

「ほっといてって言ってんの!」

頭をかかえて、泣き出した。
マコトは何もできなかった。

どうすればいいのかも、わからなかった。

何もしないまま、家路についた。
801 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:21
気まずいまま、1週間が過ぎた。
仕事では何もなかったように振舞っていたが、それにもやはり限界がある。

二人は準レギュラーのクイズ番組収録直後にプロデューサーに呼ばれた。

「君らさ、やる気ないなら次から呼ばないよ?」
「え・・・・・」

プロデューサーは怒り心頭といった感じだ。

「視聴者は君らの掛け合いが見たいんだよ。なのに何だ?まともな会話も無い。
 これじゃ他の若手呼んだ方がマシだ。ちょっと人気出たからって、これじゃ話にならん」
「すみません・・・・・」

言っていることは間違っていない。その通りだ。

「次回もこんなんだったら、本当に降板も考えてもらうから。そのつもりで」
「はい・・・・・・」

「じゃ、お疲れさん」
「「お疲れ様でした」」

「「・・・・・・・・」」

放心状態の二人。
今まで順風満帆だったので、こんな風に言われたのは初めてだった。

甘かったのだ。
802 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:22
「楽屋、戻ろっか」
「・・・・・・」

マコトは何とも思っていないのに、新垣は未だ意地を張っている。
本当にこの一週間、まともな会話がない。

「ねぇ、ガキさん」
「・・・・・・」

すたすたと前を歩く新垣。

「俺ほんとに何とも思ってないよ」
「・・・・・・」

「なんていうか、これからも、ガキさんと仕事・・・・・やりたいし」
「・・・・・・」

急に足を止めた新垣に思わずぶつかるマコト。

「いったぁ〜」
「わ、ご、ごめん」

「「・・・・・・・・」」

「ふふっ」
「へへへっ」

ヘラヘラ笑うマコトと、困ったように笑う新垣。
かぼちゃまゆげ。の『いつも通り』が、やっと戻ってきた。
803 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:22
 
804 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:22
 
805 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:22
          
            つづく!
806 名前:ジュノンボーイなのに#3 投稿日:2006/07/04(火) 00:28
>>793-805 時間がかなり開いてしまいスミマセン。更新しました。

>>789 名無飼育さん 様
毎度毎度ありがとうございます。
世の中そんなに上手くいくもんじゃあございません(ぇ

>>790 名無飼育さん 様
どーぞなでなでしてやってください(´◇`*(・e・*)

>>791 名無飼育さん 様
スミマセンオマタセシマシタ!!

>>792 名無飼育さん 様
『ジュノンボーイなのに』シリーズは吉澤兄弟とは全く別物です。
登場人物など一度リセットしてからお読み下さい(ぇ

ホントややこしいですよねー。自分でも時々わかんなくなります(滝汗
こんなのでよければ、これからも見てやってください。

みなさんレスありがとうございます。
なるべく時間を開けないように頑張りますんで、これからもよろしくおねがいします。

807 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/05(水) 14:40
789でした(´・ω・)ノシ

毎度毎度、こちらこそありがとうございますorz
マコトくんの相手!!!!相手!!!!気になります(・∀・*)ニヤニヤニヤニヤ

次回も待ってます♪
808 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/04(金) 03:17
待ってるんですが……
809 名前:ジュノンボーイなのに#4 投稿日:2006/08/08(火) 00:32
「ただいまぁ」

マコトが仕事を終えて帰宅したのは夜の11時前。
実家通いで少し遠いので、半分寝ながら、やっと帰ってくる。
今日もフラフラと疲れた足取りでリビングへ向かった。

「あ、おい!マコト!」

ちょうど風呂から上がったらしい兄に声をかけられる。

「あー兄ちゃんただいま」
「お前すげーな!ドラマ見たぞ」

「あ、今日か」
「あ、じゃなくて!チューしてたじゃん、チュー」

「!!」
「いいなぁ、超美人だよな、あの女優」

「う、うん」
「何思い出して赤面してんだよ」

「べっ別にそんなことないよ!」
「いひひ、お前わかりやすすぎ」

「うぅ・・・・・」
「そんじゃ俺明日早いから寝るわ。おやすみ」

弟をからかうのもそこそこに、さっさと部屋に入ってしまった。
810 名前:ジュノンボーイなのに#4 投稿日:2006/08/08(火) 00:34
―――――その頃高橋はというと。

『ねーねーキスしてたよぉ』
「はいはい」

MorningGirlsのメンバーの愚痴(?)を聞いていた。

『あの女優マジ綺麗だからさー、マコトくん取られちゃうかなぁ』
「しらん。てかまだあんたのじゃないやろ」

『愛ちゃん冷たーい』
「そお?」

『うん、超冷たい。ていうか愛ちゃんもマコトくんのこと気になってたりして』
「・・・・・・・そんなことありえんがし」

『なに?なにその間??』
「ふん」

『あー!!図星?!』
「ちゃう!」

『へへん♪いいじゃん認めちゃいなよ』
「認めへんー」

『もー、つまんない。じゃあね、あたしもう寝る』
「ん、おやすみ」

ぶすくれたまま電話を切った。

「ありえへん・・・・・くないわ!!」

そう叫んでから、枕に顔をうずめた。
811 名前:ジュノンボーイなのに#4 投稿日:2006/08/08(火) 00:34
ヴー・ヴー・ヴー・ヴー

風呂にも入り、マコトが眠りに落ちようとしていた時、携帯が鳴った。

(明日も早いし・・・・・シカトしよ)

もぞもぞと寝返りを打ち、電話の相手に対して寝たふり。

ヴー・ヴー・ヴー・ヴー

「あぁもう!」

乱暴に携帯を開くと、未登録の番号だった。
不審に思いながらも出てしまうのが彼の性格。

「はい」
「もしもしマコトくん?遅くにごめんね」

「??どちらさまでしょーか」
「木村です。木村絢香」

「え?!」
「久しぶりね」

「お、お、お久しぶりです!」

マコトは飛び起きて座りなおした。

「ふふ、そんな大きな声出さなくても」
「あ・・・・・すんません」
812 名前:ジュノンボーイなのに#4 投稿日:2006/08/08(火) 00:35
「今日オンエアだったから、見たかなぁと思って」
「わ、忘れてました・・・・・」

「あらら。結構よく撮れてたのに」
「そそそそーですか??」

「うん。マコトくんの反応かわいくて、また笑っちゃった」
「っ・・・・・/////ソレ言わないでくださいよぉ」

「だって可愛かったんだもん♪」
「か、か、可愛いとか・・・・・あんまり・・・・・」

電話越しに聞こえる吐息のような笑い声が、マコトの耳をくすぐる。

「照れてるの?」
「いいいいや、そんな」

「可愛い。それじゃまた連絡するね」
「ふぇ、あ、はい」

「おやすみ」
「おやすみなさい・・・・・」

プツン。
ツー・ツー・ツー・ツー

「木村さんと電話しちゃった・・・・・」

年上の、しかも超美形の女優から、電話がかかってきた。
『また連絡する』と言われると、期待してしまう。

今年19歳になる青年が眠れない理由としては充分だった。
813 名前:ジュノンボーイなのに#4 投稿日:2006/08/08(火) 00:35
それから1ヵ月後。
マコトが出演したドラマがクランクアップしたということで、打ち上げに呼ばれた。

「「「「「お疲れさまでしたー」」」」」

乾杯の合図と同時に、マコトは用意されたオレンジジューズを飲み干した。

「っぷはー」
「マコトくん親父くさいなー」

近くにいた監督にがははと笑われた。

「なぁんでですかぁー」
「ジュースがビールに見える」

「えぇぇ〜」
「がははは」

「監督、あんまりいじめないでくださいよ」

ふふ、と涼しそうな笑い声を漏らしながら、絢香がマコトの隣に来た。

「あ、木村さん」
「お久しぶり」
「おー、絢香ちゃん、ますますキレイになったね」

「親戚のおじさんみたい」
「おじさんとは失礼な!それじゃ俺は他のおじさんたちと飲むかな。じゃ」
「あ、はい!お疲れさまでした」

「絢香ちゃんにだいぶ気に入られてるみたいだね。がんばれよ」

監督はマコトの耳元で囁いてから去っていった。
814 名前:ジュノンボーイなのに#4 投稿日:2006/08/08(火) 00:36
「ん?監督何て?」
「ふぇ、あ、いや、なにも」

「顔真っ赤よ?」
「そそそそんなことないですよぉ!」

「そう?」

また絢香は涼しそうに笑った。

「ね、この後あいてる?」

唐突な質問に目を丸くするマコト。

「ゴハン行かない?」
「いっ、行きます!」

―――――と、いうことで。

食事場所は絢香がいつも行くという洒落たレストランバーに決まった。
マコトの緊張も少しずつほぐれていき、
二人は他愛もない会話を楽しみながら、美味しい食事に舌鼓を打つ。

黒光りするレンズがこちらを向いているとも知らずに。
815 名前:ジュノンボーイなのに#4 投稿日:2006/08/08(火) 00:38
>>809-814 更新しました。

>>807
いつもレスありがとうございます!
相手・・・・あの方です(ニヤニヤ

>>808
申し訳ありません。
学校が忙しかったので・・・・っていう言い訳orz

マコ卒業までにあの二人をくっつけなきゃいけないので(笑)
ちょっと急ピッチで頑張りたいと思います。
こんなんでよければお付き合いください。

では、今回はこの辺でノシ
816 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/08(火) 06:34
交信お疲れ様です!!
807でした!

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
彼女、美人ですよねぇ,.。oO
てっきり今日交信されてるのを発見した時は、誕生日の彼女かなぁなんて思いましたがw

次回の交信も待ってます!
マスコミに負けないことを祈ります(笑)
817 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/09(水) 23:05
意外な相手にビクーリ
これからどーやってくっつくのか楽しみっす
818 名前:ジュノンボーイなのに#5 投稿日:2006/09/07(木) 05:02
「マコト!!至急事務所に来いって!!」
「ふぇ?」

テレビの収録が終わり、マコトと新垣が一息ついていると、
マネージャーが血相を変えて楽屋に飛び込んできた。

「僕だけですかぁ?」
「そーだ!呑気にしてないで早く来い!」
「あのー!私は?」
「また連絡するから!」

マコトはマネージャーに引きずられるように楽屋を後にした。

「で、だ。」

改まって会議室の椅子に座らされているマコト。
その隣のマネージャーはもう気を失いそうだ。
机を挟んで向かい側に座っている寺田は真剣な表情。

「これ。明日発売の週刊誌。」

バサ、と机に置かれた誌面を見る。

―――――吉澤マコト(かぼちゃまゆげ。)SEXY女優と熱愛発覚―――――

「・・・・・ふぇ?」

状況が飲み込めていない。
819 名前:ジュノンボーイなのに#5 投稿日:2006/09/07(木) 05:02
「お前、覚えてるよな?」
「はい・・・・・・」

「あれほど言うたはずや。スキャンダルはまずいって。」
「で、で、でも食事だけです」

「そんなの読者は信じへん。撮られたこと自体がアカンって言うてんねん」
「・・・・・・・」

寺田はいつもより低い声で、ゆっくり話す。
それがマコトの罪悪感を徐々に大きくしていった。

「この件で困るのはお前だけやない。スタッフも、俺も困る。
けど一番誰に迷惑かかるか知ってるか?」
「・・・・・・ガキ、さん」

「そうや。それがわかってるならもうええ。二度と撮られたらアカンぞ。」
「はい・・・・・・」

マネージャーに促されるように、部屋を出た。
長い廊下をマネージャーと二人で歩く。

「新垣には、俺から連絡するから」
「はい・・・・・」

「大丈夫、新垣は許してくれるって。マコトが充分反省してるのもわかるだろうし」
「はい・・・・・」
820 名前:ジュノンボーイなのに#5 投稿日:2006/09/07(木) 05:03
Prurururu……………

マネージャーの携帯が鳴る。噂をすればなんとやら、新垣からだ。

『もしもーしお疲れ様でーす』
「あー、もしもし。今からそっち向かうから」

『了解でっす。待ってまっす』
「うん。それじゃ」

Pi.

「ガキさんすごい元気ですね・・・・・」
「あぁ・・・・・めちゃくちゃ言いにくい」

「はい・・・・・・」

はぁ、と、2つのため息が重なった。
821 名前:ジュノンボーイなのに#5 投稿日:2006/09/07(木) 05:04
「マーコトー!!!!!!」
「ふぁいっ?!?!」

次の日、朝一番の新垣の絶叫。

「とう!」
「ぁいだっ!!!」

そして、一撃(グー)。

「バカやろーーーーっっ!!!!」
「すすすすすいません」

「あんた、今一番売れてる時期に、何やってんの?!?!」
「うぅ・・・・・・」

「あんたが居なくなったら、超困るんだから!!!!」
「え・・・・・・」

「二人でかぼちゃまゆげ。でしょーが!!!」
「ガキさん・・・・・・ごめんよぉぉぉ」

「泣くんじゃなーーーーーーい!!!」
「ぅぁいてっ!!!!」

二発目(グー)。

新垣の気遣いと二発が効いて、マコトはまた涙が出そうになった。
822 名前:ジュノンボーイなのに#5 投稿日:2006/09/07(木) 05:04
―――――その日の夜。

Prurururu…………

「ん、電話・・・・・・」

前日から色々あったことで睡魔に負けそうになっていたマコトは、
味気ない黒電話の着信音で現実に呼び戻された。

「誰だ・・・・・?」

[着信:ガキさん]

「もしもしー」
『あ、もしもし』

「あれ?ガキさん??」
『違う』

「ふぇ??」
『たかぁしゃいです』

「ん?すいませんもう一回お願いします」
『たかぁしあいです』

「は?!どどどどうもオヒサシブリです、ていうかなぜ高橋さん?」
『里沙ちゃんから聞いたんやよ・・・・・週刊誌のこと』

「ああ・・・・・・ハイ」
『反省しとるん?』

「してます。軽はずみだったな、と」
『ならええけど。ガキさん、さっき、その・・・・・ちょっと泣いてた』

「は・・・・・マジっすか」
『マジっす』

「あの、今からそっちに行っても大丈夫でしょうか」
『だめです。あーしのマンションやからまた何か言われる』

「あー。そーですよね・・・・・・」
『うん』

「じゃあ、ちょっとガキさんに代わってもらえます?」
『お風呂入っとるがし。それにいま里沙ちゃんにナイショでかけてるから』

「え、そーなんですか」
『あい』

「いや、『あい』じゃなくて」
『あ、あかん里沙ちゃん風呂上がった!切りますね!』

Pi.

嵐のような電話だった。内容も、勢いも。
823 名前:ジュノンボーイなのに#5 投稿日:2006/09/07(木) 05:05

ジュノンボーイなのに


                            つづく!
824 名前: 投稿日:2006/09/07(木) 05:09
>>818-823 更新しました。

>>816
毎度ありがとうございます。
誕生日だったあの方が登場しなかったのは、忘れt(ry
スイマセンスイマセンスイマセン

>>817
意外ですかー。自分の中では誘惑役は彼女と決まってるので(ぇ
これからあの二人をどうくっつけようか、悩んでます(爆

お二人ともレスありがとうございました。
マコ卒業までに…なんてほざいてたんですがとうとう間に合わずorz
マコごめんよ…
でも!絶対に完結させることは確かですので(汗
生ぬるく見守っていただけたら幸いです。

では、今回はこの辺で失礼しますノシ
825 名前:ジュノンボーイなのに#6 投稿日:2006/09/07(木) 22:38
Morning Girls.の高橋さんは、なぜかいつも首を突っ込んでくる。


ガキさんと仲良いから。たぶん心配してるんだ。


だから、よく電話がかかってくるんだ。


ただそれだけ。


それ以上は何も無い。



・・・・・。



無い!!


って毎晩自分に言い聞かせてるマコトです、どうも。
826 名前:ジュノンボーイなのに#6 投稿日:2006/09/07(木) 22:39
最近忙しくて、自分に余裕が無くて、逃げ出したくなる時がある。

そんなとき決まって見る夢は。

高橋さんを連れ去って、新宿を走る夢。

新宿は、撮影で使ったからだと思う。

でもなんで高橋さん?

ガキさんで良いじゃんね。

・・・・・。

あぁ、そうか。

と気付いたけど、時既に遅し。

心臓らへんが締め付けられて、

どうにか動きたい自分がいて。

動いちゃいけない。

って、言い聞かせてる自分がいて。

結局いつも、後者が勝つ。

そして、僕の心臓は、より強く締め付けられる。
827 名前:ジュノンボーイなのに#6 投稿日:2006/09/07(木) 22:40


ならば




いっそ逃げ出してしまおうか。




アナタを連れて。




そして、誰も知らないところで、二人で暮らすんだ。




所詮そんな妄想は、どこまでも妄想で。




叶うことの無い、幻。


828 名前:ジュノンボーイなのに#6 投稿日:2006/09/07(木) 22:42
「お前さぁ・・・・・考えすぎなんだよ」


この想いを吐き出せる相手といえば、兄ちゃんだけ。


「一人で考えるから、頭ん中わけわかんなくなってんだろ」

「うぅ・・・・・」



「もっとちゃんと見ろ。相手を。んで、自分自身も。」



・・・・・見る?


見てるよ。

毎日テレビ出てるじゃん。



「いてっ」


ぶつぶつ文句言ってたら、兄ちゃんにはたかれた。



「ばか。そーじゃなくて」



と、言いますと?



「高橋さんは今恋愛できる状況かどうか、ってこと。
 マコトが動いても高橋さんが動けなかったら意味無いだろ」


あー・・・・・そうかぁ。


無理だよね、今は。


仕事一筋、って感じ丸出しだもん。



「あーゆーあんだーすたん?」

「・・・・・おーいぇー」



「うん、わかればよろしい」


寝る、と呟いてから、兄ちゃんは自室に戻った。
829 名前:ジュノンボーイなのに#6 投稿日:2006/09/07(木) 22:43
>>825-828

更新しました。
830 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/09/09(土) 21:21
お疲れ様!
これからが楽しみです!!
831 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/15(日) 23:26
続きが気になりマッスル
832 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/18(土) 23:27
待ってますよほ
833 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/02(土) 08:04
待ってます
834 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/19(金) 16:08
以前の吉澤兄弟で…再会するよっちゃんとごっちんが見たいです
835 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/01(木) 01:47
836 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/16(金) 17:38
>>834
同じく〜。いしよしも見たいなぁ…
作者さん、待ってます!頑張ってください!!
837 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/03/25(日) 12:39
待ってます…
838 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/03/29(木) 22:19
待ってます〜(´・ω・`)
作者さん、お忙しいと思いますが頑張ってください!
839 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/20(日) 22:50
まこが戻ってくるまでお待ちになるんでしょうか?
個人的には>>834>>836さんと同じく吉澤兄弟の続き切望です!
840 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/22(日) 03:02
待ってます
841 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/31(火) 23:29
待ってます!頑張れ!!
842 名前: 投稿日:2007/09/13(木) 21:18
みなさんお待たせして、というか放置して本当に申し訳ありません。

わざわざあげるのもアレなので、sage進行でいきます。

まこ卒業で、なぁんか力が抜けたというか…ミキティのこともありましたし。

で、吉澤兄弟の短編をつらつら書いていきたいと思います。

ちなみに小春嬢以降の新メンはぜんっぜん知らないので登場しませんw

あしからず。。。。。




待ってくださってたアナタ。

本当に申し訳ありません。そして、ありがとうございます。

不定期になりますが、よろしくおねがいします。
843 名前: 投稿日:2007/09/13(木) 21:29
追伸。

吉澤兄弟の短編=吉マコが男で、CPは適当に…って意味です。

みなさんのご期待に添えなかったらごめんなさいですが、よろしくお願いします。

では、再開1発目。
844 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/13(木) 21:42
だから、言ったのに。

やめとけ、って。










「ねー梨華ちゃんホントに行くの?」
「うん・・・・もうチケットも、取っちゃったし・・・・」

「うぅ・・・・」
「ごめんね・・・・?」

だってさ、男と2人でエジプト旅行だよ?
ありえねーって。
連絡取れないんだよ?
無理だって!俺死んじゃうって!!

「だって柴ちゃんがインフルエンザなるなんて・・・・」

本当は3人で行く予定だったらしいから、しょーがないんだけど。

「寺田くんとは幼馴染だから、ひーくんが心配してるような事はひとつも無いから!」

そりゃ信じたいよ。
でもさ、俺らまだ付き合って3ヶ月も経ってないし・・・・

「梨華ちゃん・・・・」
「ごめんね、ひーくん」

チュ。

「・・・・へへっ」
「じゃ、行ってくるね」

は〜い、行ってらっしゃ〜い♪
845 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/13(木) 21:49
はっ!しまった!
ちゅーに誤魔化されて普通に見送っちゃったよ・・・・

これから10日間、ひとりぼっちか。

別に一人でいることは苦痛じゃないけど、事情が事情なだけに・・・・ねぇ。

と、ゆーことでガッツリバイト入れてます。夏休みは稼がないとね。




「お疲れ様でした〜」

やっと1日目のバイト終了。

バイト先で一番仲良くさせてもらってる飯田さんに、彼女のことを相談した。

「吉澤、このあと時間あるんだったらご飯行かない?アンタ落ち込みすぎ」
「へ?あ、はい!行きます」

飯田さん優しいな。
ていうか俺そんなに顔に出てる??
846 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/13(木) 21:52
俺はバイクでバイト先まで通勤してるから、飯田さんの車に乗せてもらうことに。

「あたし運転下手だから、覚悟しといてね」
「またまた〜、んなこと言って本当は上手いんでしょ?」

「さぁね・・・・」


ブゥン!


「うぉっ?!」

ほ、本当に下手だ飯田さん・・・・!!!
847 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/13(木) 21:59
(俺的に)やっとの思いで近場のファミレスに着いた。
あの短距離で酔いそうになったぜ・・・・


料理を食べ終わって、他愛の無い話に花が咲く。
意外と飯田さんと話合うなー。
それに、こうやって向かい合って座ると、
こっちが照れるくらいまっすぐ見つめてくる。

はっ!いかんいかん!梨華ちゃんがいるのに・・・・

ん?梨華ちゃんといえば・・・・エジプトで男と・・・・orz

「飯田さん、ほんと俺やっぱきついんすよ・・・・」
「あー、彼女のこと?」

「そうそう・・・・だって2人だし・・・・」
「でもアンタが信じるしかないじゃない」

「そーっすけどぉ」
「話聞くかぎり、あたしは何も無いと思うけどなぁ」

「うーん・・・・」
848 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/13(木) 22:04
そうこうしているうちに、店内が騒がしくなってきた。
お客さんが増えてきたみたいだ。

「混んできたし、車で話さない?」
「あ、そっすね」

会計を済ませ、飯田さんの車の助手席側にまわろうとすると、
普段強気な飯田さんが伏目がちに俺に近づいてきた。

「ん?なんすか?」
「運転・・・・して・・・・」

なぜか真っ赤になってる飯田さん。

「いいっすけど、どしたんすか」
「あたし、下手だから。」

う、否定できない。
ていうか、なんか、色っぽい。なんだこのフェロモンは。

「おっけーっす」

飯田さんからキーを受け取るとき、指先が触れた。
中学生男子みたいに敏感に反応してしまったことは、俺だけの秘密。
849 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/13(木) 22:12
「どこ行きます?」

シートベルトを着けながら飯田さんに尋ねる。

「んー、店の近くでいいんじゃない?」
「りょーかいっす」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

バイト先の近くに車を停め、2人ともシートを倒してずっと話していた。

それにしても飯田さんやたら触ってくるなぁ。

「吉澤、腰まわり細いねー」
「ちょ、な、なに触ってんすかセクハラっすよ!」

「いいじゃんちょっとくらい」
「だめっすよー!ずるいっすよ飯田さんだけ!じゃあ俺も飯田さん触っていいすか」

冗談で言ったつもりだったのに。

「・・・・いいよ?」

って。
真剣な顔で言われて。
おいおいおいおいそりゃヤバいって絶対ヤバいって無理無理無理!!!!

「ほら・・・・」

俺の左手首をつかみ、胸元へ。

「飯田さん・・・・」
「ん・・・・」

すげぇ、やわらかい。
850 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/13(木) 22:19
もういいや。
梨華ちゃんエジプトだし。
俺置いて、男と2人で行ってるし。

「飯田さん、俺、止まんないです」
「止めなくていいよ・・・・」

飯田さんの胸を服の上から優しく揉む。
すると、服の中に手を誘導された。

たまんねぇ・・・・むちゃくちゃエロい・・・・

「ん・・・・吉澤、上手・・・・っ」

無意識のうちに、飯田さんにキスしてた。

からまる舌。溶けそうに、あたたかい。

飯田さんの手が俺の下半身に伸びて、やさしくなでてくれる。

気持ちいい。

「んっ・・・・」

思わず声が漏れた。

「ふふ・・・・かわいい・・・・もっと声、聞かせて・・・・?」

耳元でそう囁かれ、そのまま耳たぶを甘噛みされる。

「ぁ、ぁぁ・・・・」

やべぇ、俺、ホントに声出ちゃってる・・・・

飯田さん、上手すぎ・・・・
851 名前: 投稿日:2007/09/13(木) 22:19
今日はここまで。

近いうちに続編書きます。

読んでくださった方、ありがとうございます。
852 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/14(金) 01:54
復活キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
いいらさんエロいぃぃw続編楽しみです
853 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/14(金) 02:17
あっ!よっすぃーのバカ〜!!!
854 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/15(土) 21:28
復活キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
かおよしキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

作者さん、ありがとう!
続きめっちゃ楽しみにしてます!!
855 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/15(土) 23:58
飯田さんの温かい舌が、耳から首筋に降りてきた。

なんとも言えない気持ちよさで、背中がうずく。

「おっきくなってきたよ?」

いや、そりゃそんなんされたら息子も元気になりますけど。

「脱いで」

バンザイさせられてTシャツを脱がされた。

「綺麗な体・・・・」

水を飲む猫のように、丁寧に愛撫してくれる。

鎖骨、胸、わき腹、へそ・・・・

気付いたら、俺は肩で息をしていた。

カチャカチャとベルトを外され、ボクサーパンツの上から甘噛みされる。
856 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/16(日) 00:08
「あ・・・・」

声が漏れる。

「吉澤、けっこう敏感だね」
「べつに、そんなこと・・・・っ」

「説得力ないよ」
「うぅ・・・・」

スルリとパンツを脱がされた。

飯田さんの綺麗な手が、上下する。

「気持ちい?」
「はい・・・・」

ふふ、と笑って、先端を舐められる。

「う・・・・」

俺の表情を確かめるように、飯田さんが見上げる。

すげぇエロい。
857 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/16(日) 00:15
今度は全体を口に含み、ねっとりと吸われる。

「あ、あ」
「イきそう?」

「はい・・・・」
「まだだめ」

すぽ、と離された。

「あぁ」

思わず不服の声が出る。

「まだ舐めさせなさい」
「は、はい」

どんだけ〜・・・・

「裏側も・・・・」

裏ズジを飯田さんの舌が上下する。

やべ・・・・マジでもうイきそう・・・・

「ぁ、はぁ、っ・・・・」

自分の声じゃないみたいだ。

「女の子みたいに声出して・・・・かわいい」
「んっ・・・・」

「イきたいの?」
「はい・・・・っ」

「いいよ・・・・イって・・・・」

俺のを口に含み、リズミカルに吸い上げる。

「あ、あ、イくっ」

気持ちよすぎる・・・・

「ん、んく」

え?

「飯田さん、飲んだんすか?」
「うん」

そんな、梨華ちゃんでもなかなかしてくれないのに。

「気持ちよかった?」

俺の頬を撫でながら、猫をあやすように。

「はい・・・・」
858 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/16(日) 00:18
「ねぇ、吉澤」
「はい?」

「今日のこと、無かったことにしたい?」

いきなり核心をついてきた。

「いや、べつに・・・・」

飯田さん最高に上手だったし、話合うし、しばらく梨華ちゃんいないし。

「そう」

ちょっと勝ち誇ったように、飯田さんは言った。

「バイクどこに停めたの?」
「店の前です」

「じゃ、ここで解散ね」
「あ、はい、お疲れ様でした」
859 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/16(日) 00:20
嵐のような女だな・・・・

飯田さんの車が走り去るのを見送りながら、つぶやいた。

まぁ、学生だし、遊べるときに遊ぶのも悪くないな。

梨華ちゃんはエジプトだし。

バレない・・・・かなぁ?

バレないよな。大丈夫。




少しだけ、明日のバイトが楽しみになった。
860 名前: 投稿日:2007/09/16(日) 00:22
今日はここまで。

>>852-854

レスありがとうございます。本当に長々とお待たせして申し訳ありません。
んで、お待たせしたにもかかわらず読んでくださってありがとうございます。
861 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/16(日) 00:49
うはwwwwエロwwwww
イイヨーイイヨー作者さんナイス!
862 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/17(月) 11:42
更新してる!!

ずっと待ってました!
頑張ってください!!
863 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/17(月) 11:51
(^▽^)もう〜イヤーーーーー!!!
864 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/20(木) 23:32
次の日の、バイト中。

「吉澤〜、倉庫から段ボールとってきて〜」

先輩に言われた。

ういっす、と返事をしてから倉庫に向かう。

すでに電気がついていた。誰かいるのか??

「あ、吉澤。」

飯田さんでした。

「あれ?飯田さんも段ボール?」
「うん。吉澤も?」

そーなんすよ、って言いながら飯田さんのぶんも持とうとすると、
不意に腕をつかまれた。

「っ!」

突然の、キス。

飯田さんの舌が俺の唇を割って入ってきた。

段ボールが床に落ちる音。

唾液がからまる。

漏れる吐息。



「・・・・」
「怪しまれると困るから、あたし先に戻るね」



俺が返事をする前に、飯田さんは自分の分の段ボールを持って行ってしまった。
865 名前:クレオパトラ 投稿日:2007/09/20(木) 23:34
やっぱり嵐のような女だ・・・・

それに振り回される俺orz



梨華ちゃんが帰ってくるまでに、リセットできるのか・・・・?




いや、リセットしなきゃ。

梨華ちゃんが好きだから。

スキダカラ・・・・?

好きって、なんだろ・・・・。
866 名前: 投稿日:2007/09/20(木) 23:35
今日はここまで。

>>861-863
レスありがとうございます。
ほんとお待たせして申し訳ないです・・・・。
867 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/21(金) 09:36
うわぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!
作者さん!このあと、超期待してます!
かおよしもいしよしも大好きなんで、頑張って下さいねー!

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