思い出

1 名前:りん 投稿日:2005/10/17(月) 19:59
初めて書きます。
誤字・脱字が多いと思いますが、あまり気にせずに読んでいただけるとと嬉しいです。

愛ちゃん、亀ちゃん、ガキさんが中心です。
なお、作中に出てくる詳しい事についてはあまり指摘しないで下さい……w

2 名前:プロローグ 投稿日:2005/10/17(月) 20:01
◇◇◇思い出◇◇◇     

―――不思議な体験をした。

もう会う事の出来ないはずのあの子と
私達は会って話をしたんだ。

あの子の最期を見る事が出来なかった私達。
もう居なくなってしまったあの子の手を握ったんだ。
分かりきった顔をしたあの子は、震える手で握り返してきた。
そして呟いた。


“もう、私、死ぬんでしょ…?”



今日はあの子の命日。

 
3 名前:プロローグ 投稿日:2005/10/17(月) 20:02


今日は、
私達が、離ればなれになった日。

 
4 名前:りん 投稿日:2005/10/17(月) 20:04
ものすごい短いですが今日はここまでにします。
明日の朝更新します。

感想、批判でも結構です。
まってます。
5 名前:tsmiia 投稿日:2005/10/18(火) 07:29
すごい気になりそうな小説です。
続き読みたいです。
6 名前:りん 投稿日:2005/10/18(火) 18:35
更新開始です。


「〜現在(いま)〜」

 
7 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:37
◇◇◇◇◇

気持ちいい風が吹く季節。
私達は泊まりに来ていた。

「おばさ〜ん、買い物行ってきま〜す!」
「気をつけてね、愛ちゃん、絵里ちゃん。」

あの子の部屋に2人で泊まった。
忘れてはいけない日の3日前。

約束したから。
 
8 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:39
・・・
「ねぇ、何が好きだったっけ??」
「ほやね〜、ハムスター??」
「それ食べ物じゃないじゃん!!」

絵里に突っ込まれて、マジメに考える。

私と食べたもの。
限りなく少ない。

「……オムライスは喜んどった。」
「じゃあそれにする??」
「おぅ。」

…あの子が笑った顔を思い出した。
絵里は、たまに似てるとこがあるんだ。

………里沙ちゃんに。

「何がいるの〜?」
「卵と、具を決めな。」
「チーズとか入れたらおいしそうじゃない?」
「ほやね。」

2人で話をしながら好きそうなものをカゴに入れていく。
外で食べたりとか、あの子は出来なかったから、私が作ったものしか覚えていない。
入退院の繰り返しだったもんね。
小さい時から病気で、苦しかったでしょう?
いつも家に帰りたいと言っていた。

「これでいいの〜??」
「おぅ、他は里沙ちゃんちにあるやろ。」

袋に詰め込んで、私達は帰る。

今夜は2人で作って、お母さんも入れた4人で食べるんだ。
 
9 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:40
・・・・・・・
「おいし〜じゃん!!」
「ほやね。」
「愛ちゃん上手になったわね〜」
「ありがとうございます。」

和やかな夕食。
里沙ちゃんのお母さんは本当に美味しそうに食べてくれて、嬉しくなった。
絵里なんか口の周りにケチャップつけて。
ほんと、かわいい。

「2人とも、3日とも里沙の部屋で寝るの?」
「はい、約束したんで。」
「ありがとう。」

どうしてお礼なんか。
そう言おうとしたけど、オムライスを口に入れてなんとか止めた。

私達は、何もしていないんですよ。
そばにもついていてあげられなかった。
傍に居ると言っておきながら。
約束やぶってしまったから、3日間だけは、あの子の望んだ事私達はやらなければならないんだから。
 
10 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:42
・・・・・・・
真っ暗な部屋。
眠れない私達。

「絵里、眠れそう?」
「ぜんぜん。」
「そと、いこっか。」
「そうだね。」

2人ともジャージのまま上にパーカーを着てそっと家からでた。
コンビニまでの散歩。

「ね、愛ちゃん」
「なんよ」
「公園、行かない??」
「……いくか。」

…行き先変更。
近所の公園へ。
 
11 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:43
錆び付いたブランコ、葉っぱののった滑り台、少し汚れたベンチ。
何もかもが懐かしい。
きっと今はあまり使われる事がないのだろう。
色もはげてしまっている。

「ブランコちっちゃ〜い!」
「壊すんやないよ〜」
「失礼な!絵里そんなに重くないもん!」
「冗談やよ。……?」

あれは、誰だろう。
パーカーを着ていても少し肌寒いくらいなのに、白いフリルのついたワンピースの、髪の長さからして多分女の子。
 
12 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:45
 

 
・・・もしかして、お約束の、幽霊??


 
13 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:46
「っガキさん!!!!」
「へ!!??」

絵里がブランコから飛び下りて走る。
あの女の子の元に。

もしかして
今、ガキさんっつた??

「ちょっ、絵里!!!!」

慌てて私も追い掛ける。
足に自信のある絵里のことだ。
追いつけるとでも思ったのだろう。
いや、私も思っていた。
でも、やっと私が絵里に追い付いた時には、もうあの子は居なかった。

「絵里??」
「ガキさんだったよ…?」
「うん、分ったから。もう帰ろう?」

落ち込む絵里を連れて新垣家へ帰った。
 

14 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:50
 
15 名前:〜現在(いま)〜 投稿日:2005/10/18(火) 18:51
 
16 名前:りん 投稿日:2005/10/18(火) 18:53
今日の更新終了です。

>>5 tsmiia様

ありがとうございます。
期待にこたえられるように頑張ります。

次回更新は明日の予定です。
17 名前:りん 投稿日:2005/10/23(日) 15:35
更新開始。
18 名前:りん 投稿日:2005/10/23(日) 15:36
 
「〜現在(いま)2日目〜」
 
19 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:37
朝。
やけにリアルに鳥の泣き声が聞こえて来る。
昨日の出来事が夢みたいだったからなのか。
隣で眠る絵里もなんだか非現実的。

「………愛ちゃん?」
「おはよ。」
「今何時?」
「8時ちょいすぎ。」

う〜とうなりながらムクッと起き上がった。

「ほら、明日のためにお花、捜しに行くんやろ?絵里が言ったんやんか。」
「ん、ぁ〜そうだった。」

そうなんだ。
絵里が突然、ここに来るって言う日にある花を捜したいって言うから、じゃあお店をまわろうってコトになって。
本人が忘れてちゃ困る。

「愛ちゃ〜ん、起こしてぇ〜」
「まったくも〜」

なんだか、子供になってるみたいだ。
ここに来て昔を思い出したからか。
私もそんな感じだし。

「ね、今日もよる公園行かない?おばさんにはコンビニ行く予定ですって言ってさ。」
「ええよ。」

20 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:38

朝が始まったばかりなのに、もう夜の話をする絵里は、やっぱり不思議な子。
昨夜にガキさんだと言ったのもこの子の頭の中で何かが働いたせいなのかも。
…嘘では、ないと思うけど。
 
21 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:39

・・・・・・・
さあっと気持ちのいい風。
秋ってだから好きだ。
絵里も上機嫌。

「よかったね〜、季節外れだけどさ!」
「ほやよ〜。お店の人も優しかったで、よかったわ〜」

明日は朝はやいから。
今日のうちに色んなものを揃えておこうと決めた。

まず、花。
あの子の好きだった、季節外れの花を絵里は捜したいと言った。
ヒマワリ。
秋になった今、もう無いと思っていた。
奇跡的に、売れ残っていた遅く咲いてしまったものを3本頂いた。
なんとタダで。

お供物。
取りあえず無難なおかしを適当に。
お煎餅は確実に買おうと頭にあったから、それだけはキープして。
しょっぱいものを中心に。
甘いもの余り好きじゃ無かったしね。
塩分はひかえろって言われてたのに。

「もういいよね?」
「準備万端がし。」

気がつけばもうお昼をすぎていた。
22 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:41
お腹も空いた。
腕が辛い。

「どっかでご飯食べるか?」
「うん、そうしよ!」

近くにあったカフェで軽めに食べ、
重くなった荷物を2人で抱えて部屋へ戻った。

23 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:45
・・・・・・・
深夜。
朝言ったとおり、おばさんにことわりを言ってから抜け出してきた。
昨日より少し寒い気がする。
私はブランコで遊ぶ絵里をベンチに座ってみながら考えていた。
24 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:46
夕方になっておばさんと絵里と私で話をしていた時、ふとおばさんが言った言葉があった。

里沙がね、家に帰ってくる夢を、最近よく見るのよ。

と。
もしかしたらあのワンピースの女の子は本当に里沙ちゃんなのかもしれない。
期待と、不安な気持ちがさっきから離れない。

「愛ちゃん、どうしたの〜?」
「いやぁ、よくあんた寒がらんでそんなとこ乗ってられるなってね。」
「愛ちゃんもやってみたらいいのに〜。楽しいよ?結構。」
「遠慮しとくわ。」
25 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:47
ここに来る途中で買ったホットコーヒーを飲み干して、中身のなくなった缶を手で転がして遊んでいた。
絵里のようにはしゃぐ気にもなれないし。
夜中なんだからあまりでかい声出さん方がいいのに。


ふわっ


「あっ……」

なんだか懐かしい香りが風にのってきた。
なんだったけ。
この、甘い香り。
26 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:48
「あいちゃん!」
「うぇ?……っ!!」

私の目の前に昨日のワンピースの女の子。

『愛ちゃん、だよね?』

霞がかった声。

『亀ちゃん、おいで』

絵里を手招きして、私の方へ里沙ちゃんと思われる女の子は近寄ってきた。
ふわりとしたやわらかい笑顔。

『2人にね、ありがとうって言いに来たの。』
「本当に、里沙ちゃん…?」
「愛ちゃん!」

私の手と絵里の手を握り

『私は里沙だよ。愛ちゃん』
 
27 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:49
 
あぁ、手が冷たいなぁなんて思っているうちに視界がどんどんせまくなり、白くなっていく。
隣で絵里が、「ガキさん…」と呟いたのがかすかに分かった。

 
28 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:50
――――――――――――――
 ―――――――――――――――
29 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:51
 
30 名前:〜現在(いま)2日目〜 投稿日:2005/10/23(日) 15:51
 
31 名前:りん 投稿日:2005/10/23(日) 15:55
ガキさんの誕生日というおめでたい時にこういう話はな〜…
と思って更新を遅らせてみました。

ありきたりな話だな〜と今さら思ったり。

意見、感想等まってます。
って言うか、読んでくれてる人がいるのかどうか……
32 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/12(土) 20:00
読んでますよー。
不思議な雰囲気の話ですね。
次回も楽しみに待っています。
33 名前:りん 投稿日:2005/11/28(月) 00:37
更新開始です。
34 名前:…… 投稿日:2005/11/28(月) 00:38
眩しい。
ここは、どこなんだろうか。
どう考えても公園じゃない。
かっこうは同じなんだけど。

…ていうか絵里は?

周りを見渡すと白い服を着た人と、パジャマを着た人達が大半だ。
あれ?
看護婦さんじゃない??

という事は
1つの場所しかない。
35 名前:…… 投稿日:2005/11/28(月) 00:39
「病院だぁ……」

取りあえず歩いてみる。
私の居た所はどうやら玄関の前。
右に歩く。

「あっ!絵里〜!!」
「愛ちゃん!もうどこに居たのよぅ!」
「こっちの台詞やざ!」

中庭。
間違いない。
見覚えがある。
36 名前:…… 投稿日:2005/11/28(月) 00:40
「それより、あれ、みてよ。」
「あの人達?」
「うん。……見覚えがない?」

絵里の指さす方向には
女の子3人組。
真ん中の子は少し小さくてパジャマを着てる。

「私達じゃない??」
「はっ!?うそ!!」
「近付いてみようよ。」

絵里はこういう事に鋭い。
私は絵里に従って、その3人に近付いてみる事にした。
37 名前:…… 投稿日:2005/11/28(月) 00:40
・・・・・・・
38 名前:…… 投稿日:2005/11/28(月) 00:41
 
「……も〜………さちゃ…」
「ちが……かめ…」

話声が聞こえてくる。
少しはや歩きで近付いてみる。

誰も私達の存在には気がついていない。

「ガキさんが言ったんだよ〜」
「っだ〜!違うんだってばぁ。亀が聞いたんじゃんか〜。」
「はいはい、そこらへんにしときな。」
「え〜。絵里なんか納得いかないなぁ。ガキさんが言ったのにぃ。」
「まだ言うかっ」
39 名前:…… 投稿日:2005/11/28(月) 00:42
やっぱり。

「絵里」
「私達、過去に来ちゃったの?」
「そうみたいやね。だって、見覚えがあるんよ。この場面。」

そうだ。
それで、このあと…

「わっ!里沙ちゃん!!」
「おっとっと!」
「…………ごめっ……」

もう1人の『絵里』の方に思いきりよろついた里沙ちゃんを、間一髪、『絵里』が受け止めた。
…見た事、ある。
すごく焦ったんだ。
顔が真っ青になってるあの子を見て、なんで気がつかなかったんだろうと。
40 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2005/11/28(月) 00:43
「どしたん?」
「目眩がして…ごめん、もう大丈夫……」
「ダメ!!戻ろう?ガキさん、もうお散歩やめよ?」
「大丈夫だってぇ…」
「絵里の言う通りや。ほら、背中。」

『私』はあの子を背負って、『絵里』はあの子の手を握って、歩き出す。
無言のあの子は、すごく辛そうな顔で。


あの子が何も言わない時は、何もかも分かってる時だから。


私達は後をついていく。
 
41 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2005/11/28(月) 00:45
「……愛ちゃん、背中あったかいね…」
「うん?」
「亀の手も、あったかい…」
「ガキさんの手が冷たいんだよぅ。」
「ありがと…2人とも、ありがとぉ…」

絵里が、私の手をぎゅっと握ってきた。
本当に、泣きそうな顔になって。
あっちの『絵里』と同じ顔。
私も、同じ気持ちだけど。
なんとかこらえる事に成功してる。

「愛ちゃん、ねぇ、これってさぁ、明日いなくなっちゃうってこと…?
そうなんだよね?だってさ、この後、また明日来るからって、約束して…」
「うん。」
「学校で、メールが来て、意識不明だってお母さんから来て……
それで、もうさ、ついたときには、さぁ………」
「うん、わかっとるよ。でも、あーしたち、何も出来ん。」

泣きじゃくる絵里の背中をぽんぽんとたたいて、自分に気合いを入れる。

白いワンピースの里沙ちゃんが、目の前に来た。
42 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2005/11/28(月) 00:45

『わかる?』
「うん。」
『わたしもね、分かってた。』
「うん。」
『ごめんね』


また、視界が白くなっていく… 
 
43 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2005/11/28(月) 00:46
――――――――――――――
 ―――――――――――――――
44 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2005/11/28(月) 00:47
 
45 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2005/11/28(月) 00:48
 
46 名前:りん 投稿日:2005/11/28(月) 00:51
更新終了です。
前回更新から1ヵ月たっていました。


>>32 名無飼育さん様

レスありがとうございます。
ちょっと安心しましたw
これからも読んでいただけると嬉しいです。
47 名前:りん 投稿日:2005/11/28(月) 00:52
痛目なので落とことにしました。
48 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 04:39
突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
49 名前:りん 投稿日:2006/02/04(土) 00:16
2ヵ月ぶりの更新開始。
50 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2006/02/04(土) 00:18

ここは…?
さっきの場所じゃない。
薄暗くて、建物の中だ。
隣には絵里が座り込んでいる。

「絵里、大丈夫か?」
「……ぅん?…あれ?」
「病院の中、みたいやねぇ。」

取りあえず、見なれた所だから歩き回ってみる。
4階にいくとナースステーションがあり、知っている看護婦さんが居た。

「…いかなきゃダメ?」
「いけって事なんだろうからダメ。」
「やだょ〜…」
51 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2006/02/04(土) 00:19
 
たぶん、さっきの続き。
夜なんだろうな。
きっとあの子は1人で眠ってる。

「入るよ。」

5階、個室の前。
覚悟をしてドアをあける。
……前に通り抜けた。

「うあわ!すご!」
「絵里うるさい。」

まあ、これぐらいの事はあると思ってたから、
驚いたけど受け入れてる自分がいる。

「ぁ、起きてる」

中にいる、ベットの中のあの子は、何かを書いていた。
もう寝なければいけない時間なんだけど、こういう子だった。
やらなければならない事を片付けなければ落ち着かないんだ。
ほんと、あの子らしい。
 
52 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2006/02/04(土) 00:20
 
「けほけほっ……」

咳き込んでる。
風邪でもこじらせたんだろうか?
この頃は体力が無かったからすごく気をつけていたのだけど。

「愛ちゃんっ。なんでこんなとこ見なきゃいけないのぉ?やだよ!」
「里沙ちゃんが連れてきたんよ。何か見せたかったんだ。
私達はこれぐらいしなきゃ、ダメやろ?」

絵里は黙って、またあの子を見る。

「はぁっ…あとちょっとだから、頑張ろ……」

あの子は、1人でつぶやきながら、
何度も何度も手を止めてはまた動かし続けた。
時折苦しそうな顔をしたり、微笑んでみたり。
こういうとこもあったな〜なんて思い出す。
 
53 名前:〜過去1日目〜 投稿日:2006/02/04(土) 00:21
 
「…………できた…」

言葉と同時にベットに体をあずけ、また深呼吸をしてる。
すごく満足そうな顔。
パッと体を起こし、いままで書いていたらしい紙を封筒に入れて、ピンク色の箱に大事そうにしまった。

「おやすみ、愛ちゃん、亀ちゃん……」

そのまま、眠ってしまった。

「どうすればいいの?」
「取りあえず外でも歩くか。」

不思議と眠くならない私達は、さっきの庭へと向かった。

 
54 名前:〜過去2日目〜 投稿日:2006/02/04(土) 00:23
 
・・・・・・・
「懐かしいね。」

季節は秋になりかけ。
それなのに咲き続けるヒマワリ。
あの子はこれを好んで毎日見に来ていた。

不思議と眠くもないし寒くもない。
現実のような夢の中のような。
そんな雰囲気のまま時がすぎていく。

「星空が、明るくなってくよ…。もうすぐ、お別れなんだね。」
「ほやねぇ…」

後数時間。
私達が学校にいく時間帯。


朝日がさした。
 
55 名前:名無し飼育 投稿日:2006/05/15(月) 21:19
頑張ってください

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