気ままに短編集
- 1 名前:競争犬 投稿日:2005/10/23(日) 16:49
-
最初はいしよしになります、多分(ぇ
- 2 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:49
-
思い切って生きてみよう…
最後の日まで
『恋の亡霊』
- 3 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:49
-
誰でもよかった
たとえば次に その角を曲がった女の子
- 4 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:50
-
「ねぇ …あたしとつきあって」
「………いいっスけど…」
それが、月曜日のこと
- 5 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:50
- 火曜日
「見たぁ?!昨日のアレ! 相手2年の吉澤さんでしょ?」
「あんなトコでいきなり告るかー?」
「カンジ悪ィ女!」
「まー確かにキレイ系だけどねー」
「よっぽど自分に自信があんじゃないのぉ?! さっさと別れろ!!」
…うるさー……
もうすぐあたしはこの学校からいなくなる
もしかしたらこの世からも
でももうそんなことはどうでもいい
もともとあたしの居場所なんてどこにもなかった
家にも学校にも
最後に好き放題 やってやるんだ
- 6 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:51
- 「…」
「あのぉー…チャイム鳴ったっすよ?」
「…」
あたしが「誰にしようかな」で声をかけた女の子は
どうやら2年の一番人気だったらしい
- 7 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:51
- 「…いいよ別に敬語使わなくて めんどくさいでしょ?」
「ダメっすよ 目上の人とよく知らない人には敬語使えーって
死んだばーちゃんに叩き込まれたんで」
「……ねぇ キスしてよ つきあってるんでしょ?あたしたち」
「…」
ふいに彼女の手がぬっと出てきてあたしは内心ギクっとしてた。
でも彼女の手はあたしの背中をパンパンと払って
「早く行きましょ?授業」
「…よく分かんない、あのこ」
- 8 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:51
- 放課後
「---…待ってあたし お腹空いた」
入ったのは近くのファミレスだった。
「お待たせ致しました。ふんわり卵のチーズオムライスのお客様ー」
「あ、もう適当に置いちゃってください」
「はい こちら地鶏の炭火焼御膳とースパゲティ・ペスカトーレ
ニース風サラダにスープリゾットです
あとこちらが 手こねハンバーグ和風ソースとライスになりまーす
鉄板熱くなっているのでお気をつけ下さい
…ご注文は以上でお揃いですか?」
「あ、あと食後に珈琲と紅茶のシフォンとガトーショコラと
マンゴータルト下さい
あと桃のパフェとカタラーナも」
「かしこまりましたー」
「……」
「一回やってみたかったの 一口ずつ」
- 9 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:52
- …完全にひいてたな、アレは
「まーいいけど」
「梨華 病院から連絡あったわよー
予定通り日曜朝一の手術ですって」
あたしには生まれつき心臓につまんない疾患があって
命にかかわる程ではないんだけど
メンテナンスに色々とお金がかかる
「あんたちゃんと食事制限守ってるの? ねえ」
それだけが理由ではないけれど
父はよそに女をつくって 家を出た
「聞いてるの?…もう 面倒くさい子!」
- 10 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/23(日) 16:52
- 世の中は不公平だ もうそれは変えられない
だったら誰かに癒えない傷をつけてやりたいと思った
―――出来れば全然カンケーのない 人間に
それがあたしの、最大の復讐だ
- 11 名前:競争犬 投稿日:2005/10/23(日) 16:55
-
今日はなんとなく終わります。次回更新はいつかわかりませんが(ぇ
スレが流されまくらない程度には来ます。
…ではー
- 12 名前:競争犬 投稿日:2005/10/23(日) 16:57
- レスは基本的にsage進行でお願いしぁす。
- 13 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/23(日) 19:03
- おもしろい!
吉澤はどうなるんでしょう…。
この先、期待してます。
マターリがんばってください!
- 14 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 16:51
- レスどうもですー。
更新いつになるか判らないと言いながら更新させていただきますw
>>13 名無飼育さん 様
面白いですかーw期待してくれて嬉しいです。
(○^〜^)<頑張るYO!!
- 15 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 16:52
-
では、更新行っちゃいます。
- 16 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 16:53
- 「いーしーかーわーさーん」
水曜日
「…何なの一体」
「一緒に仲良く登校しましょーよー 『つきあってる』んでしょ、あたしたち」
「…あたし学校より 行きたい所があるの」
「……え?」
- 17 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 16:54
- 「さ、寒っ!!海じゃないすか!来たかったってここっすか?!いしかわさ…」
波がザッパーンと五月蠅いくらいに音を立てる
「-------い 石川さん!?」
「あははは 気持ちいー」
彼女はザプザプとあたしのいるところまで来て
びしょびしょに濡れた唇に
静かに
キスをした
- 18 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 16:55
-
「イヤだったら、つきとばして下さい」
- 19 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 16:58
- 案外 平気だったな
『風邪ひいちゃいますよ』
『これ、あたしの サイズ合わないかもですけど』
あのこの唇は 思ってたよりずっと
柔らかかったし 暖かかった
あたしは今まで そんなことも知らずに過ごしてきたのか
不器用なあたしは あの唇に応えられたかな
- 20 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 17:00
- 木曜日
「病院はえーと…F市かぁ 一応休学扱いになっけど
ほんとにクラスの皆になにも言わなくていいのかい?」
「はい」
なんだ職員室から 2年の教室が見えるんだ
知らなかった
- 21 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 17:03
-
「今までさー何人のコと付き合った?」
「…何スか急に フツーです、フツー」
「……フツーなんてわかんない」
「初めてあたしに質問しましたね
…いいことです じゃあまた 明日」
初めてって そっちもなんも聞かないじゃん
なにそれ
イミわかんないよ
- 22 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 17:04
- だって誰もあたしに感心なんて持ってなかったし
あたしも他人のことなんてはっきり言って全然
興味なかった
なんで今更 すべてが終わるかもしんないって時に
こんな思いしなきゃなんないのよ
- 23 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/24(月) 17:10
- 金曜日
「だーかーらぁ」
「目障りなんすよー よっちゃんにちょっかい出すの
やめてくれませんかねー?
2年のコ達とも3年のコとも 付き合い悪くなっちゃって
面白くないんすよー」
「は?」
「つーか美貴たちのテリトリーにあんま入ってこないでほしい
っつーかー」
「そうそう、よっすぃのことずーっと好きだった子も
いんのに…」
「あーもう うるさいなぁ」
「…」
「ただの暇つぶしよ 明日になったらもういらないから
どうとでもすれば?」
- 24 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/24(月) 17:12
- 心なんか
心臓にないって わかっているのに
どうしてこんなに
胸が痛むの?
てゆーかあたしあのこが居るようになってから
心乱されまくってんじゃん
こんなキモチになるために 声をかけたワケじゃない
―――じゃあ、何のため?
- 25 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/24(月) 17:16
-
「え?わっ 石川さ…」
体育倉庫の少し湿ったマットの上に
彼女の身体がどさっと落ちる
「しよ セックス」
「い 今ここで? うぁ ちょっと石川さん
落ち着いて……」
「うるさい 遊んでんでしょ?!
今じゃないとダメなの もう時間がないの!!
…あたしこのまま」
「いしかわさ・・」
「処女のまんまで死にたくない…!」
「…死ぬの?」
『まさか!簡単な手術だよ』
『体力もついてきたことだし 一気に治しておこう』
- 26 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/24(月) 17:24
- 「あーーーもう!!
…なんかあるなとは思ってたんスよ だいたいあんな熱の
こもってない目で『つきあって』なんてありえないでしょ」
「…」
「石川さんは知らないだろうけどあたし学級委員で
職員室よくいくんすね 石川さんいつ見ても独りで
つまんなそーなカオしてて どーゆー人なんだろってずっと
思ってた」
見てた? ずっと…?
幽霊だったあたしを?
「石川さんにとってはホントどうでもいいことだろうけど…」
――――どうでもよくなんか
「どうでもいいなんてことない!あたしだって本当は
どこにも行きたくない!
友達だって欲しいしお父さんとお母さんにも仲良くして欲しかった!
誰かを大切にしたいし 大切にだってされたいの
…たったそれだけのことなのに
それだけのことなのに どうしてあたしにはできないの…」
- 27 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/24(月) 17:28
- 彼女の腕はあたしの髪を伝って腰をぎゅっと抱きしめた
「…石川さんは可哀想な人です あたしのほうがもっと
可哀想だけど…
必ず戻ってきてください あたしに声をかけた時点で
石川さんにはその責任が少なからずあるんです
あたし達まだ 何にも始まってない」
彼女はそう言うと そっと キスを落とす
「海に入るのは 晴れた夏の日にするべきです」
まだ 遅くないの?
まだ何かを 始められるの…?
- 28 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/24(月) 17:32
- 彼女は言い終わると魔法が解けたように
わんわん泣き出した
「…何すか 何見てんすか」
「ふふ…」
だって キレイ
好きな女の子が流した一粒の涙
最後の最後に あたしはこの世の
至宝を手に入れた
- 29 名前:恋の亡霊 投稿日:2005/10/24(月) 17:32
-
- Fin.
- 30 名前:競争犬 投稿日:2005/10/24(月) 17:34
- すみません…。
>>16->>22まで名前欄に題入れ忘れました。。
初心者はダメですね、やっぱ。
レスも気長にお待ちしてます。
- 31 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/24(月) 21:53
- はー良かったー…。
更新、気長に待とうと思っていたら早く来て嬉しかったです。
最後の体育倉庫のシーンとか、青春だなぁ。
夏の海、行けたらいいですね。
おもしろかったです!
次もキターイ。
- 32 名前:競争犬 投稿日:2005/10/25(火) 07:26
- 今日はレス返しだけで。
>>31 名無飼育さん 様
気長にとか言いながら早めに更新してしまった
作者はダメですねー。。
体育倉庫・・青春ですか(゜∀゜)
期待して待っていてくれると嬉しいですが、
期待されすぎても困るかもです…(藁w
- 33 名前:競争犬 投稿日:2005/10/29(土) 07:16
- 時間があったので現れました。。
リクがなければ次はみきよしでよろしいですか?
- 34 名前:えぐれパイレーツ 投稿日:2005/10/29(土) 13:42
- よろしいでーす!
- 35 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/31(月) 04:49
- 恋の亡霊についてなんですが…
これってある雑誌の読み切り漫画そのまんまですよね。
ttp://mseek.s47.xrea.com/pukiwiki.php?%BE%AE%C0%E2%C8%C4%BC%AB%BC%A3FAQ#content_1_4
のパクリとパロディに関するガイドライン参照。
悪気があろうとなかろうと、これはヤバいです。
設定を軽く拝借するぐらいならグレーゾーンですが、
ストーリー展開だけでなくタイトルや、台詞等そのままってのは
もはやパロディとは言えないでしょう。
FAQ参照の上、削除依頼を出す事をおすすめします。
- 36 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 03:52
- 突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
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