ふしぎのくにがさゆみ

1 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:46
いくつか超短編載せます。
とりあえず最初のヤツは毒性強いです。
そこだけ気をつけろ。
更新は激遅だと思います。
2 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:46
わんすあぽんなたーいむ。
あるところにさゆみという女の子がおりました。
さゆみはいつも鏡にむかって笑いかけます。

「今日の私もせかいでいちばん可愛い? 可愛いでしょ? 可愛いだろ? 聞いてんのかコラ可愛いだろっつってんだボケ」

がしゃんばりんぴぎ。
こうして今日もまた哀れな鏡が一枚その短い生涯を終えました。
ちなみにさゆみが1日に壊す鏡の量は264枚。
まちがいなく鏡の消費量この世界NO.1です。
おいおいどこからそんなに鏡を持って来るんだよという話ですがだいじょうぶ。
さゆみのお家は都合のいいことに鏡工場です。
もうさゆみの魂はウチを狙って生まれてきやがったに違いないと両親はいつも嘆きます。
でも鏡を与えなきゃ与えないで売り物の鏡を強奪しやがるのでおとなしく毎日264枚差し出すしかありません。
この数は工場の一日の生産量の10.25%。
さゆみは頭がおかしい割には狡猾で、さゆみが贅沢をして両親がなんとか家畜レベルの生活していけるだけの利潤を上げるにはギリギリのこの数を計算ではじき出して両親に要求しました。
生かさず殺さず骨と皮になるまで搾り取る。
それがさゆみの両親に対する支配方針でした。

さてしかしその両親も人間です。
いい加減、娘による横暴や暴虐や略奪にも1日五回は錬炭に手が伸びるくらい辟易しています。
一度は力づくでさゆみを押えつけようとしましたが毎日264枚砕けた鏡の破片を至近距離で全てかわすさゆみの反応速度は伊達じゃありません。
しかもさゆみは両親から搾り取ったお金で通信教育の合気道を習っています。
とりあえずろくな栄養を取れていない両親に敵う相手ではありませんでした。
両親は考えます。
ドロッドロの血が巡りあと数年以内に脳梗塞一直線の脳みそで時折ウヒヒアヒヒと気味の悪い鳴き声を上げつつファンキーに考えます。
両親がさゆみの支配から逃れる方法を考え始めてもう2年です。
ある日、両親は閃きました。


…そうだ、京都へ行こう。


人はこれを現実逃避と呼びます。
結局、両親は対抗策など思いつきませんでした。
当然です。
両親にそんな思考能力は残されていません。
それもさゆみの計算のうちなのです。
悪魔です。鬼畜です。魔女です。魔王です。父さん、父さん、見えないのかいあそこのかげに魔王の娘が。
3 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:47
けれど意外なことに、さゆみが16歳のある日、両親がさゆみの支配から逃れる日がやってきました。

両親が栄養失調で死に絶えたのです。

ちなみにもちろんこれもさゆみの計算のうちです。
前言撤回です。
さゆみは悪魔以上に悪魔です。

さて、両親を失って天涯孤独になってしまったそれだけ聞けば哀れな境遇のさゆみは旅に出ることにしました。
両親への暴虐などほんの序章に過ぎません。
これからはこの支配を全世界へと拡大しなくてはならないのです。
そのためには手段は選ばない、どんな非道も私は辞さないわ、とさゆみははた迷惑な誓いを立てました。
まず必要なのは移動手段です。
両親の例の閃きは異世界の怪電波を受信しただけでこの世界にはJR東海などありません。
旅の移動は徒歩か馬車かデコトラと相場が決まっていました。
さゆみは迷わずにデコトラを選択します。
もちろんデコトラなんて持っていないのでさゆみは道の中央でデコトラが通るのを待ちます。
ちなみにさゆみの国には舗装された道路なんてないので道はハガレンでエドとアルが子供の頃に住んでいた田舎町のそれを想像してください。
ハガレン知らないって人はもう仕方ないので死んでください。

そんなこんなでほどなくして都合よく一台のデコトラがさゆみの眼前に現れました。
さゆみは道の中央に立ち塞がります。
はねられました。
4 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:47
「あーゴメンゴメン、大丈夫?」

運転手が能天気な声でさゆみに話しか、ボキッ。
イヤな音がしました。
運転手が、脊椎の損傷で下半身不随になり内臓破裂でドボドボと吐血しているさゆみに首をへし折られた音です。
真面目に想像するとかなりコワイ画になるのでやめた方がいいです。
とにかくデコトラの持ち主である運転手は死にました。
これでデコトラはさゆみの物です。
世の中は奪か奪られるかしかないんです。
ちなみにさゆみの感性で言えばこの世界の物はすべからく全部が全部自分の物なので奪うという概念は存在しません。

「み、みきねえ?」

不意にひょこりと運転席から乗り出した女の子がいます。
間違った方向に首を回している運転手を見てギョッとすると、慌ててデコトラの助手席から降りてきます。
運転手の死を確認した女の子はキツイ視線をさゆみに向、グシャボキグチッ。
さゆみの右ストレート(コークスクリューブロー)が女の子の顔面をとらえました。
哀れ女の子は赤くて汚い花火を咲かせて息絶えます。
せっかくなので詳しく描写しましょうか。

さゆみの放った拳は抉るようにまず少女の鼻を砕き、
勢いを止めることなくさながらドリルでも突き刺したように少女の顔面を掘り進んでいく。
さゆみの拳がまるごと少女の顔に埋まる頃にはぶちぶちと音をたてながら眼球が飛び出し舌が千切れ宙を舞った。
最終的には拳は少女の頭蓋を貫通し、その回転で彼女の脳漿を舞い上げ血飛沫を吐いた。
赤い赤い血溜まりの中で、映えるように白い骨の破片は際立っていた。

えぐいですね。(はぁと
5 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:48
今度こそデコトラはさゆみのものです。
さゆみの辞書に…いえさゆみは辞書を持っていません。
さゆみは意気揚々とデコトラに乗り込みます。
あ、もちろんさっきの運転手姉妹から金品及び身ぐるみを剥ぐのは忘れません。
ケガの方はもう治りました。

「おーれーはジャイアーン♪ がーきだいしょー♪」

初めての旅にウキウキなさゆみは道行く人々を轢殺しながら歌を歌います。
選曲がたけしくんなら歌唱力はたけしくん以上です。
さゆみの声帯が生み出す毒音波は周囲の畑の作物を腐らせ人間を内側からひでぶって感じに破裂させ半径2km以内の生物達よお前はもう死んでいる。
しかしここで誤算が起きます。
毒音波の影響は生物だけに留まりませんでした。
デコトラがぷすんぷすんと変な音を立て始めたのです。
爆発しました。

「あついよ、あついよ」

泣きながらさゆみが炎の海から駆け出してきます。
衝動的に周囲の誰かに燃える体で抱き付いて巻き込んでやりたくなりますがあいにくと毒音波の影響でみんな死んでいます。使えません。
夢中で走り回るさゆみはやがて山の中へと迷い込んでしまいます。
山火事です。
異世界の怪電波を受信して脳裏にマッチョの映画俳優な州知事が頭をかかえるビジョンがよぎりますがさゆみの知ったことではありません。
山を2、3焼き払った所で、さゆみは森の中にある湖に辿り着きました。
湖には女神が住んでいます。
6 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:49
「あなたの落としたのはこの金の斧ですか? それとも――ギャアアアアア!」

浅黒い肌をした電波な女神を邪○炎殺黒龍波で焼き払うとさゆみは湖に飛び込みます。
炎さえ消えれば焼きただれた体もすぐさま元の陶磁器の肌を取り戻します。

「なっ、なんてことするのよぉっ!?」

女神もすぐに湖にもぐったため生きていたようです。
焼け焦げてさらに真っ黒です。
もがく女神の顔を水面に押し付けながら、さゆみはさてこれからどうしようと考えます。
正直もう旅は飽きてきました。
家(工場)を出てまだ1日と経っていませんが飽きたもんは飽きたのです。あいむたいあーどです。
ふと、さゆみの目(千里眼)が森の中にある一軒家を捉えます。
おかしの家です。

「わぁ」

さゆみはおかしが大好きです。
すぐさま湖から出て走り出します。
湖の水面には溺死した女神の水死体がぷかぷかと浮いていました。
そんなことはともかくおかしの家です。
詳しい描写はめんどくさいので省きますがとにかくおかしの家です。
しかし、さゆみが辿り着くとそこには先客がいました。

「ぽっぽー(棒読み)」

なんてことでしょう。
幸せの青い鳥です。鳩みたいですが青い鳥です。
こころなしかさっき絞め殺した運転手に着ぐるみから覗いてる顔が似ていますが青い鳥です。
青い鳥がおかしの家にかじりついています。
絞め殺しました。

「ああっ、幸せの青い鳥になんてことをするんだ!」
「ひどいわ、ひどいわ」

今度は背後から二人の兄妹が現れました。
絞め殺しました。
7 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:49
「なんやなんや、他人様ん家の前で殺人と動物虐待とはええ度胸やな」

続いておかしの家から黒いマントの現役時代に伝説の100コも作ってそうな関西弁の人が出てきました。
魔女です。なんかどう見ても魔女です。魔女のおば…お姉さんです。
ああもうしつこいな。
彼女も絞め殺……そうとして、さゆみはハッとして距離を取りました。

ただ者じゃない。

直感でわかります。
この女性はかつてさゆみが捻り殺してきた連中とは比べ物にならない異質な存在だと。
さゆみは精神を統一します。
この魔女は生半可の集中力で望んで勝てる相手ではありません。
8 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:50
「なんや、ヤル気か?」

ガラのよろしくない視線で魔女がさゆみを射抜きます。
けどそこは流石のさゆみ。
相手の敵意なんて気にしません。ていうか気づきません。
さゆみが構えます。ピーカブースタイルです。マニアックです。
デンプシーロールで一気に叩き潰す気なのです。
通信教育の合気道はど、グチャッ。

あ、さゆみ死にました。

一瞬のことでした。
魔女の姿が消えた瞬間さゆみ死にました。
殺されました。
まるでクロックアップです。ええ今朝やってた新ライダーネタです。
ていうか主人公死んじゃったのでこれで終わりです。

苦情? 死んでください。

<おわり>
9 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:51
10 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:51
11 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/29(日) 09:51
12 名前: 投稿日:2006/02/27(月) 23:14
ちょwなにこれwww

美貴さんWでカワイソス(´・ω・`)
あと死んでくださいて何そのストレート発言w
13 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/13(木) 00:42
前回とは毛色の違った短編載せます。
グロいよ!逃げて!!!!
「私」は一応美貴様です。なので一応娘。小説です。そう一応。
14 名前:七夜徘徊 投稿日:2006/04/13(木) 00:42


  *


――――ああ、私は死んでいるのか。

ある寒い日に気がついた。
キッカケなど無かった。
関連など失かった。
繋がりなど亡くした。
…、色即是空という言葉がある。
確か仏教か何かの考え方。思考法。思想法。
詳しい意味は知らない。正確な意義は知らない。厳密な教義になど興味が無い。
ただ、私は私の内臓(なか)に産まれたその言葉に対する解釈だけを気にかけていた。
この世界のあらゆる事象は別の事象との繋がりによってのみ存在を得る。
彼等も私も、固有の存在等有していない。
誰かが誰かを認識するからそこに誰かがいるのであり、
誰かが私を認識しないのなら私はそこにいないのだ。
ゆえに空(から)。事象の本質は空なのだ。

そして私はその、事象の本質というヤツだった。
つまり空。
私はこの世界の誰にも認められていない。
真実、誰にも認識されない。
肉体なら在る。
ナイフを握ることが出来る。
パンを食べることが出来る。
泥水を飲み干すことだって出来るのだ。
けれど認識されない。
誰一人として私を視ない。
光はすべからく私の肉体を反射し、誰かの網膜を刺激し視神経を伝ってその視覚野に私という実像を結んでいるだろうに。
誰しもに見えているが、誰しもが視ないのだ。

「ウゼェ」

呟いて物に当たる度、誰かは私が足蹴にしたポリバケツに目を向ける。
けれど私には眼を向けない。
私の起こした現象にだけはきっちり反応を起こすというのだから始末が悪い。
目を逸らすようにしてそそくさのその場を立ち退くあたり、あるいは私の視線に怯えて眼を合わせられないだけかもしれない。

―――否、我ながら非建設的。楽観極楽脳死な思考だ。
15 名前:七夜徘徊 投稿日:2006/04/13(木) 00:43
私は誰にも認識されない。
故に私は空であり、殻でしかない。
カラでしかないのならつまり―――私は死んでいるということではないか。
私は疑う。命題に答えは出ない。応えは亡い。

いつからこうだったのか。
憶えて等いない。
応えが"亡い"というのなら、昔は在ったという意味か。
なら、私が生きていた時期が在る…否、在ったということ。
当然の話ではある。生きたことのない人間はそもそも死ぬことなど出来ないのだから。
私は死んでいる。なら、生きていた時期が確かに在った。
だからこの知識はその生きていた頃の物なのだろう。

七夜。
古くからあるこの国の行事だ。
新生児を生まれてから七日後に初めて他人と面会させ、またこの日に名前を抱く。
生まれてから七日までの赤子は色即是空の言に則るならある意味未だ存在していないということにもなる。
名など無く、存在すら無い。
私と同じだ。私にはフジモトミキという名前がかつて在った。つまり今は亡い。
違いがあるとすれば明日があるか否か。
彼等には無いのであって、私には亡いのだ。
亡くなった物は還らない。孵らない。
ゆえに永劫。
この徘徊は終わらない。七夜の徘徊は、終りを視ない。
認識されないのなら、それはつまり死んでいる。
―――七夜徘徊。その終りは死んでいる。


  *


物音ひとつしない街並は眠っているというよりは死んでいた。
月下で仄かに輪郭だけを浮かばせる灰色の建物の群は、不治の病を連想させる。
深夜の街を幽鬼のような足取りで徘徊する。
足音だけがやけに甲高く、耳障りだ。
周囲の雰囲気に反して、私の心中はひどく鬱屈していた。
鬱屈は苛立ちを呼ぶ。
11月も下旬、いよいよ本格的になってきた寒さにカラダは節々が軋みを上げた。
幻想の奥、軋みは亀裂となって関節を粉々に砕いていく。
風が吹いた。
鋭利な夜気に皮膚を裂かれ、私は意識を現界させる。
16 名前:七夜徘徊 投稿日:2006/04/13(木) 00:43

「ん?」

ふと、視界の隅を異物が過ぎった。
透明だった世界が途端に色褪せる。
異物は路地裏に入り込んだようだ。
発つ鳥痕を残さずというニホンゴを知らないのか。
ウゼェ。
呟いて、私は地面を疾駆した。


  *


つまらない石の地面にあでやかな赤い花が咲いている。
茎も花弁も根も赤い。
花びらは引き千切った手足。
おしべとめしべはかち割った頭蓋。
それを適当に胴体にでっぱった白骨で突き刺して、引きずり出した臓物でグルグル巻いて固定した。
脚はちゃんと根っことして、砕いたアスファルトに埋め込んである。
地面は血液(ヨウブン)を吸って良い土になっているだろう。
綺麗な桜は死体の血で花を染めるのだ。
猟奇的なアートに背筋がゾクゾクする。
気分が猛る。
衝動が外へ出せと胃の底を暴れ回る。
衝動は抑えないのが主義だ。
花の茎…胸部の皮膚に尖らせた爪を突き刺して肋骨をへし折り筋肉を掘り進んで無造作に心臓を掴み取る。
ぶちぶちと動脈や静脈を引き千切って外へ出す。
赤黒い肉と血の塊で路地裏の壁に絵を描いた。
赤い女の子が赤い男の子を包丁でメッタ刺しにしてる絵だ。
イカしてる。
我ながら自分のセンスに恍惚と頬を緩めてみたりする。
17 名前:七夜徘徊 投稿日:2006/04/13(木) 00:43

「飽きないな化け物」

響いた声に振り返る。
見知らぬ誰かがオレを見ていた。
見知らぬ誰かは気に入らない瞳をしている。
無性にそのキレイな眼球をスプーンで抉ってやりたくなった。
オレの身体が跳ね上がる。
そこらの建物よりも高い位置まで跳躍した。
眼下には見知らぬ誰かが立っている。
見知らぬ誰かはオレを見ていない。
オレが跳んだ事実に気づいていないのだ。ついて来れていないのだ。
それがやたらと可笑しかった。
けどここで大声で笑っては意味がナイ。
あレをバらばラにシた痕デ嗤ってヤる。
見知らぬ誰かの頭頂が近づく。
腕を振り上げる。
爪の硬度を最高に。
鋭利に尖らせたオレの爪はナイフなんかよりよっぽどキレる。
弓を引くように筋肉を引き絞る。
ギリギリ。ギリギリ。
軋む筋肉繊維が鋼を編みこんだようにカタい。
反動を溜めて。貯めて。矯めて。タメて。
矢を放つように腕を撃ち――――。


  *


ウゼェ。
終わった後でもう一度呟いた。
脳髄(なかみ)をブチ撒けた異物はガラクタ以上に価値が亡かった。
見ると地面にも真っ赤なガラクタが投棄されている。
ホームレスか何かだろう。
生臭い。
ヌルい、粘性を増した空気に不快感が増殖する。
18 名前:七夜徘徊 投稿日:2006/04/13(木) 00:44
異物は誰でもない誰かだった。
この世の誰でもない、故に異物。そして遺物。
私が死体ならば、世界は生体なのだろうか。
回答は肯定だ。
世界は生体で、生体である以上なにかを排泄しなければ保てない。
だから、コイツ等は排泄物だ。
生体から吐き出された死体。
私の同類でありまったくのマガイモノ。
私が淡水ならコイツ等はヘドロか何かだ。
混ざり物でマガイモノ。凶い者で禍う者。
コイツ等は私を認識するが、そんな事象は私を蘇らせない。
死体に認識されたからと言って繋がりを取り戻せる道理はないのだ。
繋がりはあくまでもこの世界の誰かと持つ物だ。
繋がりならなんでも良いというならあのポリバケツに私は救われている。
そして異物は不愉快だ。
不愉快だから棄却する。
折り、裂き、砕き、削り、千切り、解体(バラ)す。

さて。用は済んだ。
さぁ、終わらない七夜の徘徊を続けよう―――。



  *

19 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/13(木) 00:47
>>12 J 様
うはwwレスくれる人いたwwww ありがとうございます。
美貴様が前回可哀想すぎたので今回は主役です。
嘘です別に救済の意思はありません。ていうか救済できてやしません。
時にはストレートに言ってみることも大事。
往々にして右ストレートが返ってきますが。
20 名前: 投稿日:2006/04/28(金) 14:22
むしろカウンターを繰り出したにも関わらず反則のキックを気分があるとかないとか。
ぐろいですね(はぁと)
21 名前:名無飼育さん(作者) 投稿日:2006/08/16(水) 15:59
今月中に更新しますので保全させてください。orz

>>20 J 様
レスありがとうございますー。
踏み込んだカウンターは膝蹴りで撃墜されました。(死
ひたすらぐろいですよ☆(はぁと
22 名前:ピーター・パン症候群 投稿日:2006/08/31(木) 04:05

―――最終電車を見送り、僕らは夜の風になった

暗闇でオーロラ色に液晶瞬くMDコンポのスピーカーからは、
聴き知らぬバンドの曲が吐き出されていた。
曲の後奏に入ると、ラジオ番組のDJが解説を入れる。
曲名は『ピーターパン・シンドローム』というらしい。
いわゆるピーターパン症候群。
モラトリアムとかアダルトチルドレンとも言われるアレだ。
一般には、大人への成熟を拒否しいつまでも子どものままでいることを願う
男性の社会的、心理的傾向を指す。
女性にも稀にいるらしい。

なら自分はその稀な例なのかと、高橋愛はおぼろげに想った。

曲が終わり、番組はハガキを紹介するコーナーへ移った。
コンポの電源を落として窓際に歩み寄る。
カーテンを開くと、曇り空の隙間から覗く淡い月明りが部屋に射した。

―――生きる術もプロセスも分かってきたけれど
―――あの頃ほど物事を純粋に捉えられない

耳に残るフレーズ。
耳に残るのは身に覚えがあるからだ。
窓に背を向け、室内のベッドへと視線を移した。
穏やかな寝息を立てて丸みを帯びたシーツが上下している。
小川麻琴。
つい先日卒業した彼女は、語学留学のためもう少ししたら日本を発つ。
23 名前:ピーター・パン症候群 投稿日:2006/08/31(木) 04:06

―――最終的に僕達は別々の道へと進んだ
―――流されるまま 成す術もないまま

また一人、いなくなる。
あさ美に続いて。
ずっと一緒だと想っていたのに。
…もう、たくさんだ。
白い首に手をかける。
温かい。
穏やかな呼吸が手応えとなって伝わる。
トクトクと手の中を高鳴りが蠢いた。


ピーター・パンは…大人になってしまう仲間を手にかける。


苦しげな呻き。
指先で頚動脈を押さえつける。
鼓動の感触がより確かになる。
このまま。
例えばこのまま絞め続けてしまえば―――。

―――どういう未来を待ってる?
―――ねぇ どういう明日を夢見てる?

視界が歪む。
握力が緩む。
できない。無理だ。
そんなこと望んでいない。
誰も。自分だって。彼女も。
理解っている。
理解っていることなんだ。
彼女が何を望んでいるのかは知りえない。
自分が何を望んでいるのかすら当て所ない。
寂しい。ただそれだけで一杯の子供。
24 名前:ピーター・パン症候群 投稿日:2006/08/31(木) 04:06

―――最終電車を見送り。
―――僕は一人で風になろう。

風になって何処へ行こう。
彼女について行こうか。
風になれば彼女たちと共にいられるかな。
地球を渦巻く大きな風になれば。
風になりたい。
透明で自由で。
暖かくたおやかな。
ネバーランドの風に、なりたい。
25 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/31(木) 04:07
お茶を濁すかのようにSS。(ぉ
短くてすいません。またそのうち更新します。
26 名前:REWRITE. THE RE:RIGHT 投稿日:2006/11/15(水) 16:59
ガーバーのシルバートライデント、ダブルセレーションモデル。
刃渡り16センチ。重量は490グラム。
ブレードは154CMステンレス鋼。
13センチの長さを持つハンドルには特殊材ハイテルが使われている。
切っ先側の根元とブレードの背にはギザギザの波刃が備えられ、肉を断つのに適した形状だ。
通販で入手したこれと言った変哲のないコンバットナイフだが、
後藤真希の求める条件は存分に満たしてくれていた。

「ハ、」

線の上に切っ先を滑らせる。
ずるずると発泡スチロールでも断つような軽い手ごたえに身悶えする。

「…、シァッ」

視界の端に映った黒線を右腕が追う。
ズルリ。線の下にある皮膚にブレードが沈みこむ。
刃は立てたまま。線に沿って皮下組織と筋肉をずるずると掻き回す。
ドサドサゴトンと、四つに別たれた人間の身体が地を叩く。
悲鳴。
発信源に視線を投げる。
ヒッ。引き攣った息と。醜悪な顔。
縦横無尽。縦横斜め、顔に走る黒い線。
血を蓄えた右手の刃先が吸い込まれる。
絶叫。対するは狂笑。
男の頬にガーバーが潜る。
波刃の背で線をなぞる。
ゾリ。頬骨が砕け舌を破り鼻梁を断って眼球を刻む。
手ごたえはやはり軽い。勢い余って刃を振り抜いてしまう。
ざ。と音が走り、半ばまでえぐれた男の顔が血と脳漿をブチ撒けた。
27 名前:REWRITE. THE RE:RIGHT 投稿日:2006/11/15(水) 17:00
「あはは!」

ヒジから先をデタラメに振るう。
刃の先には線がある。
闇色のライン。死色の境界。死線。

「あはははは!」

快感に立毛筋が収縮する。
バサリ。栗色の長髪が夜空を踊った。
刃が走る。腕をもぐ。
腕を伸ばす。首を刎ねる。
手首をひねる。胴が舞う。
もはや線を追うことさえ意識しない。
後藤真希の動作の先には常に黒線が存在し、
握ったナイフは線にそった滑らかな動きで骨を斬り肉を断つ。

「…ッ、Shitッッ!」

スラングに混じるつんざくような銃声。
弾道の内にすら線は視えた。
振り向いて切っ先を伸ばす。
線をなぞると、どんな原理か鉛の流線型は時を止め地を叩く。
凍りつく射撃手に迫り、次弾を待たずその銅を薙ぐ。
血は無数の玉となり空で弾けた。
28 名前:REWRITE. THE RE:RIGHT 投稿日:2006/11/15(水) 17:01
直死の魔眼。
ある魔術師はそう評した。
凝った魔術。編み上げた魔術の塊。
たった一工程。
ただ視るという動作のみで発動を得る異能であり、
それだけで規格外の魔術結晶たる魔眼の中でも、更に輪をかけた次元違い。
万象の"死"を視る魔眼。
とびきりの異常。
"死"を視、更にその"死"に触れ、断ち、壊すことを認められた唯一無二。
視える"死"をなぞるだけでその"死"を内包した肉は瓦解する。
ただ"殺害"という一点にのみ特化した最凶の狂才。
殺害の範囲は形を持たぬ概念にすら及ぶ。
造形の有無は問わず。
存在の有無も問わず。
森羅万象すべてを殺害する魔道。
29 名前:REWRITE. THE RE:RIGHT 投稿日:2006/11/15(水) 17:01




完全の殺人鬼。
…否、究極絶度の殺全鬼。
30 名前:REWRITE. THE RE:RIGHT 投稿日:2006/11/15(水) 17:02

「軋むんだよ! 『殺せ』『殺せ』って! 想いが軋む!」

歌うような独白に、耳を傾けられる者は既に亡い。
米軍の一個小隊を全滅に導き、なお彼女の渇きが潤うことはなく。
存在証明を求め刃物を振るう。
頬を撫でていた南風が死ぬ。
突き立てられた地面が死ぬ。
降り注ぐ星の光が死ぬ。
ヒビのような黒い線は彼女の視界を無尽蔵に走っている。
時に蠢き、時にわななき。
世界は死線に満ちている。
世界は脆く、崩れやすい。途切れやすい。
壊せるものを壊さずにいられるほどに我慢強くはなかった。
もともと気に入ってもいなければ愛着もない。
憎悪こそ抱かないが面倒くさい。それが世界だ。
壊してみよう。とりあえず壊して。
一度亡くしてから、書き直してみるのもアリじゃない?

ナイフが彼女の求める用件を満たすのは当然のこと。
ただ凶器でありさえすればいい。
針でも銃でも同じこと。
その気になれば素手でも十全。
ナイフを求めたのは気まぐれに過ぎない。
北風が髪をあおった。
口を開き牙をむく。
犬歯を風の抱く線に突き立てる。
噛み千切り、神に契る。永劫を。回帰する。
31 名前:REWRITE. THE RE:RIGHT 投稿日:2006/11/15(水) 17:02
作業は隔離。
幽世(かくりよ)へと万象を隔離する。
現世(うつしよ)の外側。あるいは内臓(なかみ)。

殺し続ける。
飢(かつ)え続ける。
消して。リライトして。
くだらない。
全霊を注ぐ。

この旅の終焉は既に殺した。
永劫を歩もう。
常闇の奈落で。
永遠を、刻もう。
32 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/15(水) 17:04
続いたらすげえな。(ぉ
相も変わらず意味不明かつ無駄にグロいのはそういう仕様です。(死
33 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/15(水) 17:06
あ。直死の魔眼云々は某ゲームの設定です。
34 名前:She Has No Name For the Genocide. 投稿日:2006/11/17(金) 14:22
――――***

額の割れる音を聞いた。
左の視界が赤く弾け、暗転する。
腐った赤色は鼻梁を横切り、顎先から零れ落ちていく。

美貴は叫んだ。咆哮した。
上半身を前に倒し、転げる前に脚を踏み出す。
勢いのまま相手の腹に頭突きを決める。
敵の心臓が衝撃に驚く隙、その膝裏に腕を差し込み引き摺り倒した。
馬乗りになり右手のブッシュナイフを相手の胸に振り下ろす。
肋骨を砕き肉を裂く。脆い地面と敵とを縫い付ける。
断末魔が五月蝿い。
顎を逸らせ開いた口をグロックの銃口で塞ぎ指先に力を籠める。
バスン、バスンと二つ。鈍い手応えがした。
ナイフを抜く。立ち上がる。また咆える。

「撃つなッ!」

衝撃が轟いた。
肩が熱い。背後から狙撃されたという判断すら伴わない。
ただ痛みに反射して振り向きざまに右手を振るった。
握っていた肉厚なナイフは遠くで敵の眉間に突き立つ。
左肩は上がらない。撃たれたのはこちららしい。
グロックを右手に持ち替え、嗅覚だけで獲物を探る。
35 名前:She Has No Name For the Genocide. 投稿日:2006/11/17(金) 14:23
「落ち着け、敵じゃない! 君を保護しに―――」

右前方十メートル先に臭く荒い息。
照準は要らない。手を伸ばせば届くのだ。
右腕を持ち上げ引き金を絞る。くぐもった悲鳴。

「班ちょ…ッ?! ク、ソばけものがァアアアアア」

世界が鳴動する。周囲の空気が帯電している。
震える硝煙の香りの意味を美貴は知っていた。憎悪だ。
左前方でけたたましい発砲音が炸裂するのを脳が予測した。
自動小銃のそれだとは理解できた。
弾丸に籠められた憎悪の色も直視できた。
憎悪の理由には届かなかった。
予測通りに発砲音。
より速く、美貴は足元の塊を掴み上げ放っていた。
空中で痙攣する肉塊に肩口からぶつかる。
向けられていた憎悪が戸惑いやがて、恐怖に変じた。
盾の守備範囲から這い出てグロックを絞る。
腕の先で敵の腕が弾ける。
駆けながら二回絞った所で指先の手応えが消える。弾切れだ。
脚に込める力を加速する。
前方で恐怖が膨れ上がる。
右腕を頭上に振り上げる。
強化樹脂製の銃身を力任せに叩きつけた。
手の中で頭蓋骨の軋む感触。
五回叩きつけた所で返り血に滑り、グロックが宙を舞う。
敵が体の下で絶え絶えの息を漏らすのを嗅いだ。
生きている。
判断した瞬間顎を目一杯下げた。
喉元に喰らいつく。
気管も食道も頚動脈も纏めて噛み千切る。
ごきん、と鈍い音が弾けて自らの顎の骨が砕けるのを覚えた。
36 名前:She Has No Name For the Genocide. 投稿日:2006/11/17(金) 14:24
「……ヒュ………ッ」

笛のような音。口内で誰かが事切れる。
敵の持っていた89式5.56mm小銃を掴みながら立ち上がる。走る。
追ってくる誰かを小銃を振り回して沈黙させる。
美貴は逃げた。
美貴は咆えた。

――――***
37 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/17(金) 14:25
なんかそのうち前回のと繋がるらしいですよ。(他人事か
38 名前:魔法少女リリカル美貴ちゃん 投稿日:2007/03/04(日) 03:13
ボロ雑巾を踏みつけたら「ぐえっ」と潰れたトノサマガエルみたいな声で鳴きやがった。
美貴がスタジオから楽屋へ戻る途中の廊下で遭遇した出来事を端的に表現するならそんな感じだった。
怪訝な顔で、2、3歩後ろで踏みつけたボロ雑巾を振り返る。
よくよく見れば雑巾は清掃会社がなにかの腹いせに仕掛けたトラップなどではなく、
体長が50センチはあろうかというクマかなにかのぬいぐるみだった。

「……なにこれ」
「これとはご挨拶だな」

ひょこりとぬいぐるみが身体を起こし、こちらを向いたので美貴はぎょっとして一歩退いた。
ついでにたぶんクマかなにかのぬいぐるみの癖に声が無闇にしぶいのにも驚いていた。
例えるならCV:若本規夫。ほらあのアナゴさんとかセルとかの。

「人様の頭を踏みつけておいて謝罪なしどころか物あつかちょっと待って姉ちゃんどこいくのよぅ!」

ここは「人様ってあんたクマじゃん」とかツッコむとこでしょーによぅ!
などと喚いているぬいぐるみを五月に吹く風のごとく爽やかに無視して楽屋へと急ぐ。
この美貴の対応にはさしものぬいぐるみも焦ったらしい。
短い足でヨタヨタと美貴の進行方向へと先回り、ぬいぐるみがゼェハア言いながら立ち塞がる。

「人の、はな、しは、さい、まで、きフゴォッ!」

ので踏みつけてスタスタと前へ急ぐ。
39 名前:魔法少女リリカル美貴ちゃん 投稿日:2007/03/04(日) 03:13
「ちょ、待って、お願い……!」

涙の混じった懇願に、ようやく溜息を吐いて立ち止まってやる。
振り返ると、ぬいぐるみはハッと気づいて_| ̄|○ な姿勢を正して胸をそらした。
着ているどこか見覚えのある赤いTシャツがピンと張る。

「まず自己紹介からだ。俺の名はクマのピー」

肝心な名前のところにどこからともなく電子音が重なった。
見覚えがあった赤いシャツと薄汚れているが黄色い毛並はやはりあの国民的な夢の国の、著作権に関しては夢もへったくれもない夢の国のキャラクターのそれらしい。
顔は著作権上の問題なのかプロレスラーが被るような覆面に覆われていて判然としないが。

「……で、クマのピーさんが何の用」

このさいクマのぬいぐるみが喋るところにツッコんでいてもキリがないのでちゃっちゃと進行を求める。
クマピーはよくぞ聞いてくれましたとばかりにずんぐりむっくりしたメタボリックでシンドロームな体を更にそらした。

「お嬢ちゃん、魔法少女になってみる気はないか」
「さようなら」

踵を返してスタートダッシュ。Bダッシュ。鉄腕ダッシュ。金色のダッシュベル。間違えた。
とにかく全力で楽屋を目指す。
明らかに関わっちゃいけないスカウトマン的な響きには全身で拒絶を示すよう美貴は遺伝子レベルでプログラミングされている。
40 名前:魔法少女リリカル美貴ちゃん 投稿日:2007/03/04(日) 03:14
「逃がすかァァァァァ!」

悪役丸出しで追随してくるクマピーの雄叫び。
ぬいぐるみとは思えない重量のヒップドロップを後頭部に浴びて突き倒される。中年太りは伊達じゃない。

「離せぇえええええ! ミキはそこまで腹くくれてないぃいいいいいい!」

たとえレギュラーコーナーで自分からゴシックかつロリータな衣装を身に纏っていようと、
あれは構って欲しいお年頃というか末っ子気質が水蒸気爆発というかな次第であって、
断じてそういうしょこたん的な趣味に目覚めたわけでは断じてない。

「まあ待て。とりあえず話を聞け」

カチャリと鈍く光る金属を頬に突きつけられてうつ伏せの姿勢で停止する。
横目に映った背中越しにクマピーが突きつけてくる金属の名はベレッタM92F。
米軍などでも正式に採用されている自動拳銃だ。え、なんでミキこんな知識持ってんの。

「なぁにたいしたことじゃねぇ。ただ魔法の力で変身して困ってる人々を助けてくれりゃぁそれでいい」

頼んでる内容はオーソドックスでファンシーな癖に、口調と姿勢が最高に凶悪だ。

「なにもタダとは言わん。それなりの報酬は用意させてもらう」

明らかに2、3人始末してくれと頼む口調だった。

「ほ、報酬って……?」
「ソロで再デビュー」
「!!!!」

たまらず笑顔でYESヌードと即答しかけて、簡単に乗ってはいけないと脳裏で警鐘が鳴る。
具体的には「東京は怖いとこだべさー」という微妙に安倍さんヴォイスのママティの教えが。
41 名前:魔法少女リリカル美貴ちゃん 投稿日:2007/03/04(日) 03:14
「そ、そんなことできるの……?」
「魔法の力を甘くみちゃいけねぇなあ。プロデューサーや事務所の上層部の(武力による)説得はもちろん、
 公共電波を使えば国民の心を鷲づかむ(つまり洗脳)ことだって不可能じゃあない」
「やる」
「へっ。どうやらアンタも手段は選ばないタイプらしいな」

シニカルな笑みを浮かべるクマピーに暗い笑顔で同意し、
美貴はどうやって銃を持っていたのかわからない丸っこい手と握手を交わした。

こうして、魔法少女リリカル美貴ちゃんとクマのピーというあらゆる意味で危険なコンビが産声を上げたのだった。


第0話〜Birthday〜了

(つづく恐れがなくもない)
42 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/03/04(日) 03:15
勢いで書いた。今は反省している。
43 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/03/09(金) 02:14
ちゅじゅけ
44 名前:魔法少女リリカル美貴ちゃん最終話〜明日を信じて〜 投稿日:2007/07/04(水) 18:37
<これまでのあらすじ>

ついに巨悪の根源、大魔王クンツの城にたどり着いた魔法少女リリカル美貴ちゃん!
クマのピーを含む数々の仲間たちの犠牲を胸に城へ挑む美貴ちゃんの前に
立ち塞がったのは四天王のひとりダワだった!
果たして美貴ちゃんはクンツを倒すことができるのか?!
伝説の宝石ロマンテイックの行方は?!
そして美貴ちゃんに隠された過去とは?!
45 名前:魔法少女リリカル美貴ちゃん最終話〜明日を信じて〜 投稿日:2007/07/04(水) 18:38
  *

ダワ「ハハハよくここまで来たな魔法少女!」
ミキ「あんたたちだけは決して許さない!仲間たちのためにもミキは負けない!覚悟ォオオオ!」
ダワ「望むところだァアアア!ちなみに俺は実は一回刺されただけで死ぬぞォオオオ!」

  *

四天王A「ダワが負けたようだな」
四天王B「フッ。しかし奴はしょせん我々の中で最も弱い雑魚よ」
ミキ「見つけたぞ残りの四天王ォオオオ!」
四天王ABC「グワァアアアアア…?!」
46 名前:魔法少女リリカル美貴ちゃん最終話〜明日を信じて〜 投稿日:2007/07/04(水) 18:38

  *

クンツ「まさか貴様がここまでたどり着けるとはな。嬉しいぞ魔法少女。
    ところでお前は私を倒すのに伝説の宝石ロマンテイックが必要と
    思ってるようだが実はそんなものなくても私は倒せるぞ!」
ミキ「な、なんだって?!
   ミキも実はずっと隠された過去があった気がしていたけど気のせいだったようだぜ!」
クンツ「さあ来い魔法少女!」
ミキ「望むところだァアアア!」
47 名前:魔法少女リリカル美貴ちゃん最終話〜明日を信じて〜 投稿日:2007/07/04(水) 18:39

美貴ちゃんの勇気が世界を救うと信じて…!
ご愛読ありがとうございました!


【完】
48 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/04(水) 18:40
……正直スマンカッタ。

>>43
ちゅじゅきましたそしておわりました\(^o^)/

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