悲しい偶然

1 名前:clover 投稿日:2006/03/01(水) 01:04
はじめまして。
ずっとROMってたのですが、書いてみようかと思いまして書かせていただきます。
幼稚な文で至らない点が多いと想いますが宜しくお願いします。
2 名前:悲しい偶然 投稿日:2006/03/01(水) 01:05
「もしさ、もし。また会えたとするじゃん。」
「ん?」
「そしたら、また付き合おうね。」
「恋人いたら?」
「奪うよ。」
「そっか。」
「嫌いで別れるんじゃないもん。だから、ずっと好き。」
「ずっと好きだよ。でも、恋人作ってもいいんでしょ?」
「いいよ。また付き合おうね。」
また会う約束なんてしなかった会えるかなんて分からない
未来のお互いの気持ちなんて分からない
でも、あなた以外に愛せる人なんて出来ないみたい
だから、会いに行ったんだよ
でも、会わなきゃよかったかもね
3 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:07
高校で出来た恋人。一つ年下のカッコイイ子。
精神的にも肉体的にも愛していた。今でも愛してる。
でも、2年半で終わった。別れた理由は単純で親の離婚が原因。
離婚の原因は父親の浮気。半狂乱気味の母を一人実家に帰すわけにも行かず姉の私が一緒に福岡の母の実家に帰った。
妹はまだ、中学生だったから転校させるのも可哀想だったし父親と東京に残した。
妹とはたまに連絡を取るくらいで過ぎた2年半。
だから、恋人と別れなければならなかった、恋人も了承してくれた。でも遠距離はきっと傷つけ合うと思った。
精神的にお互い依存してたから。会えないって分かっていても会いたくて仕方なくておかしくなるなら別れようと二人で出した結論。
運命なら再会できるから。いつかきっと。
4 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:10
この春、短大を卒業する私は就職先が決まり東京支店に希望をだしたら見事に受け入れられ4月には東京に戻れることになった。

福岡と東京。偶然会うことなんてあり得ないから。
一人暮らしをする部屋を探す名目で東京に行っくことにしその間は父親と妹の居るマンションに身を寄せることにした。
5 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:12
「れいな益々、見た目がヤンキーっぽくなってないか?」

3年ぶりに見た妹。元々うちの姉妹は目つきが悪いから見た目が怖いのに。高校生になった妹のれいなは髪も茶髪で着崩した制服姿は悪そうに見える。

「そんなことなかとよ。美貴姉も、クルクルの髪でキャバクラのお姉ちゃんみたいっちゃ。」
「失礼なこと言うなっ。美貴のどこがだよ。綺麗なお姉さんって言え。ばかっ。大体、れいなはいい加減、標準語喋れ。それに今、学校の時間だろ?なんで家にいるんだよ。」
「方言はなおらんけんいいと。今日は土曜日っちゃ学校はなかっいないと思ってんのに来るなバカ。ってか何しにきたっちゃ?」

元々、私たちは福岡に住んでた。父親が婿養子で母の実家に住んでたけど美貴が高校に入るのと同時に父が転勤になって東京に出てきた。

「バカって言うなガキ。4月からこっちに戻るから部屋探しにきたんだよ。」
「ここに住めばよか。」
「お母さんが嫌がるだろ。」
「面倒くさかね。」
「仕方ないだろ。」
「そだけど・・・。名前とか変わって迷惑っちゃ。」
6 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:13
離婚して苗字が変わったのは婿養子だった父に着いたれいな。藤本れいなから田中れいなに変わった。中学生だったからからかわれたり色々聞かれたりしたのだろう。

「美貴姉いつまでいると?」
「2週間かな、3月はいって直ぐ卒業式あるし。」
「ふ〜ん。」
「まぁしばらく世話になる。じゃぁ美貴は部屋探しに行ってくるから。」
「夕飯はどうする?」
「適当に済ませるから。」
7 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:15
部屋探しは本当だけど、本当の目的は別。

あの日別れた恋人の所在を知りたかった。
8 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:18
まずは通っていた高校に行って恋人の進路を聞いた。
仲良くしていた先生を捕まえ聞き出すのは容易だった。

聞き出した大学の門の前で待ち伏せした。
今日、大学に来ているかどうか分からないけど
別れるときに二人で携帯を買い換えた。そして番号は教えあわなかった。
運命の二人ならそれでも会えるからって。
でもさ、もうなんか運命とかそういうのどうでもいいとは言わないけど、

会いたいんだ。
会って抱きしめて欲しい。キスして欲しい。愛して欲しい。
校門に立って2時間。やたら学生に見られ、数人が美貴をナンパしていった。
その度に睨みつけてやった。
いい加減、立っているもの疲れて座り込んで待つこと1時間。

「美貴?」

懐かしい、聞きたかった声が聞こえ、膝に乗せていた頭を上げると会いたかった人の顔があった。

「キスして、抱きしめて。」
「相変わらずだな美貴は。」

笑顔でそういいながらキスをして抱きしめてくれる元恋人。
9 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:20
「どうした?ってか探しただろう。」
「探したよ。会いたくて仕方なくなった。4月からこっちで仕事も見つけたし。」
「会いたかったよ。」
「今、恋人いるの?」
「いるよ。そっちは?」
「いない。」
「どうしよっか?」
「奪うって言ったじゃん。」
「覚えてる。」

耳元で囁かれる懐かしい声に涙が零れた。

一人暮らしをしているという元恋人の家に行きあの頃のように朝まで愛し合いお互いを求めた。
注がれる視線が抱きしめる腕が「愛してる」という言葉が何も変わっていないことが単純に嬉しくて幸せだった。
10 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:22
朝、マンションに戻るとれいなが朝ごはんを食べていた。

「ただいま。お父さんは?」
「お帰りっ。お父さんは週に1回くらいしか帰ってこんとよ。」
「そうなんだ。ずっと?」
「うん。」
「寂しくない?」
「今は寂しくなか。側に居てくれる人がおるけん。」
「恋人?」
「うん。今夜来るから紹介するっちゃ。美貴姉、ゴハン食べるでしょ?」

れいなは照れながら、美貴の朝食を用意してくれた。
11 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 01:23
「へぇ。なんか緊張する。どんな人?同級生?」
「大学生、家庭教師してくれてる人っちゃ。」
「わぁ〜やるねぇ。いつから?」
「2年前。」
「2年前ってれいな中学生じゃん。マセガキ。」
「うっさい。」
「れいなが好きになったの?」
「そうっちゃ。優しい人とよ。れいなのことちゃんと好いとう。でもたまにれいなと誰かを重ねてるっちゃ。それでもいいと。れいなにはあの人しかおらんけん。誰かの代わりでもいいと。いつか、れいなが忘れさせるけん。」

れいなの幸せそうな表情を見るのはいつ以来だろう。れいなにとって恋人は本当に大切な存在なのだろう。美貴にとってあいつがそうであるように。

「へぇ〜。れいな大人だね。」
「大人にならなきゃこんな生活できんとよ。」
「そっか。」

れいなが作ってくれたベーグルを食べながらあいつもベーグル大好きだなぁと高校でよく二人でベーグルを食べたことを思い出した。
12 名前:clover 投稿日:2006/03/01(水) 01:30
今日はここまで。

初めてなのでどうなのか自分でもわからないのですが・・・

アドバイスとかいただけたら嬉です。
温かい目で見守ってやってください。宜しくお願いします。
13 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/01(水) 01:48
うぉ!!非常にオモシロそうですね〜。
期待してます。がんばってください。
14 名前:clover 投稿日:2006/03/01(水) 22:09
>>名無飼育さん様
レスありがとうございます。
すんごく嬉しいです。期待に応えられるかどうか分かりませんが
がんばります。
15 名前:clover 投稿日:2006/03/01(水) 22:10
朝食を食べ終えるとれいなは宿題があると部屋に戻った。
美貴も部屋を探しに不動産を何件か回ってみたがいい部屋が見つからない。
まぁ焦ることはないまだ1週間以上時間はある。
16 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:12
昼過ぎにれいなから電話があり買い物を頼まれた。
スーパーで買い物をしてマンションに戻ると玄関にお客さんのスニーカーが目に付いた。
もう、れいなの恋人のものかな。 今日は日曜日だし。

「ただいまぁ。」

声を掛けながら入っていくとキッチンに並ぶ二人がいた。

「あっ美貴姉お帰り。こちらがれいなの恋人兼家庭教師の吉澤ひとみさんっちゃよ。」
17 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:13
思わず、持っていたスーパーの袋を落とした。
朝食のベーグルはその恋人の影響だったんだ。
18 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:14
「美貴姉なにしとると?」

れいなが駆け寄って落とした袋を拾った。

「かっこよくてビックリしたっちゃろっ。」
「うん。びっくりした。高校の後輩だし。」

嬉しそうに恋人の腕に腕を絡めるれいなの顔を見たらそう口にしていた。
元恋人で今日、朝まで愛し合った人だなんて言えなかった。

「何?知り合いと?偶然っちゃね。」
「久しぶりだね・・・よっちゃん。」
「久しぶり・・・だね。美貴ちゃん。」
19 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:16
嬉しそうにするれいなと困惑し視線を交わす美貴とよっちゃん。
こんな偶然要らないよ。と心の中で呟いた。

れいなが作った夕飯を3人で食べる。
もっぱられいなが美貴とよっちゃんへの質問攻撃。
20 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:17
「美貴姉はやっぱり学校でも怖かったと?」
「うん。怖かった。」
「吉澤さんはどんなだったと?」
「頭が良くてスポーツ万能で目立ってた。」
「吉澤さんの恋人はどんな人だったか美貴姉しっとると?」
「知らないよ。学年違うし。」
「そっか。美貴姉の恋人も吉澤さんは知らんと?」
「うん。知らない。」
「美貴姉は秘密主義っちゃけん、れいなに何も教えてくれとよ。」
「れいなが聞かないからだよ。」
「聞いても言わんちゃろ。聞いても無駄っちゃ。」
「まぁね。」
21 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:19
恋人の名前くらい言っておけば良かったな。妹の名前くらい教えとけばよかったとよっちゃんと視線を交わし、れいなの質問に答えながら思った。

「なんか久々に大勢でゴハン食べてれいなは嬉かよ。家族とゴハン食べるのも久しぶりやけん。れいなの家族は美貴姉しかおらんと、嬉しいかよ。」

ビールを飲んで酔ったのだろう、
れいなはよっちゃんの腕に寄りかかりながら眠そうにそういう。
お父さんは美貴たちが家を出てかられいなをずっと一人にしていたんだろう。よっちゃんだけが支えだったんだろうな。
22 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:20
「れいな寝るの?」

よっちゃんの声に「ん〜。」と呻りながら抱きついてる。

「酔っちゃった?弱いのに飲むからだぞ。大丈夫か?」

よっちゃんが優しい声で聞いてるのを美貴はただ眺めていた。

「れいな部屋行こう。」

よっちゃんがほとんど夢の中のれいなを抱き上げれいなの部屋に連れて行った。
23 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:21
美貴は残っていたビールを一気に飲み干した。

この気持ちを誰にどうぶつけていいのか分からずにただ苛立った。

24 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:24
「美貴の妹だったんだ。」

れいなの部屋から出てきたよっちゃんは困った顔をしながら美貴の前に座る。

「妹でした。家族の話はしなかったもんね。今のれいなは父親の姓名乗ってるし。」
「似てる訳だ。」

よっちゃんは申し訳ないという顔をする。
だからなんかよっちゃんが愛してるのは美貴なんだと教えたくて意地悪をした。
25 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:25
「れいなが言ってたよ。よっちゃんはれいなを誰と重ねてるって。でもいつか忘れさせるって。れいなにはよっちゃんしか居ないから今はこのままでいいって。」
「そっか。」
「どうする?」

美貴の視線によっちゃんはしばらく黙っていたが、ゆっくり口を開いた。
26 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:26
「今のれいな一人に出来ない。美貴もそう思ったから元恋人って言わなかったんでしょ。後輩って言ったんでしょ。」
「うん。」
「それに、美貴がうちを奪うって言っても今のうちは美貴に奪えないかも。美貴への気持ちは変わってないけど・・・。れいなに美貴を重ねてたけどれいなを好きになったんだ。ほっとけないよ。あの頃の美貴と同じなんだ今のれいな。」
27 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:27
あの頃の美貴。両親の不仲で何もかも嫌でよっちゃんしか信用できなかった。よっちゃんが居たから美貴は救われた。独りじゃなかった。
28 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:28
「そっか・・・。さすがに、妹から恋人を奪えない・・・。」
「作られた再会じゃなくてさ運命の再会。いつか分からないけどそのときはきっと戻れるよ。うちら運命だから。」
「うん。」
29 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:28
よっちゃんは優しく美貴の髪を撫でてからおでこにキスをした。
唇じゃなかったのがせめてもの救いだった唇にされたら美貴は
きっと我慢できなかっただろうから。
高校生の美貴なら我慢なんて出来ない。
いつだってよっちゃんの一番で居たくてよっちゃんは美貴のもので
美貴はよっちゃんのもので二人の間に誰かがいるなんて許せなかったのにな。大人になったのかな。
30 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:30
でもさ、こんな再会の仕方したくなかったな。
愛してる人が妹の恋人になってるなんてさ。
美貴さ、結構っていうかかなりいい子にしてたよこの3年。
よっちゃんと別れて福岡に行ってさ不安定なお母さんの面倒みて
1年浪人して短大入って、その間もよっちゃんをずっと想って
なんとか生きてきて。
やっとよっちゃんとまた一緒にいられるって
そう思ったんだけどな。
31 名前:再会と困惑 投稿日:2006/03/01(水) 22:34
本日の更新は以上
>>15-30

>>15のタイトルにし忘れましたorz

なんかダラダラな説明っぽい文になってる気がするけど・・・
頑張ります。
32 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/02(木) 00:40
切ないっすね
33 名前:clover 投稿日:2006/03/02(木) 20:47
>>32名無飼育さん様
レスありがとうございます。

本日の更新します。
34 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:48
幼馴染の後藤真希と遅いお昼を食べに行こうと話していると
大学の門に居るはずのない姿を見つけて足を止めた。

「あれって、美貴?」

ごっちんがうちを振り返る。

「なんでいるの?」
「後藤がわかるわけないじゃん。」
「そうだよね。」
35 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:50
でもあれは美貴。顔が見えなくても3年ぶりでも美貴だって分かる。
だって愛してる人だから。

ゆっくり美貴に近づいて膝を抱えてまるくなっている美貴の前にしゃがんだ。

「美貴?」

呼びかけに反応して見せた顔はやっぱり美貴。
36 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:51
「キスして抱きしめて。」

最初の言葉がそれで3年ぶりに見る美貴は大人になっていて凄く綺麗で
相変わらずで思わず笑った。

「相変わらずだな美貴は。」

そっと唇に触れてから抱きしめるとうちにしがみ付いてくる美貴が
愛しくて仕方なく想った。
37 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:52
福岡にいる美貴がここでうちを待っていたってことは何かあったんだろう偶然ではないはず。

「どうした?ってか探しただろう。」
「探したよ。会いたくて仕方なくなった。
 4月からこっちで仕事も見つけたし。」
「会いたかったよ。」

うちだって会いたくて仕方なかった。

「今、恋人いるの?」
38 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:53
あの日、美貴が良いって言ったんじゃないか。
恋人作って良いって。
作るつもりはなかったけどねでも無理だったんだ。

「いるよ。そっちは?」
「いない。」

美貴に恋人が居ないことが単純に嬉しかった。
うちだけだって思えたから。
自分は恋人作ってるくせに最悪だなうち。
39 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:54
「どうしよっか?」
「奪うって言ったじゃん。」
「覚えてる。」

そうだよ。恋人作ってもいいっていうのは奪うのが前提だからだ。
40 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:54
いつの間にかごっちんの姿がなくて

うちは美貴をマンションに連れて行った。
41 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:55
3年間何してたとかそんな言葉を交わすより
美貴を愛したくて欲しくて仕方なかった。

恋人が居るのにという罪悪感より美貴を欲する方が上回っていた。

何度も愛し合っていつの間にか寝てしまっていた。
うちにしがみ付いて眠る美貴の寝顔が可愛くてしばらく眺めていると
携帯がなった。
42 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:56
そっとベッドから抜け出して携帯を手に取ると

ディスプレイに今の恋人の名前が表示されていた。
43 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:57
「もしもし。」
『こんばんわ。寝とったと?』
「起きてたよ。どしたの?」
『明日会いたいっちゃ。お姉ちゃんが来とるけん
 れいなは吉澤さんおるけん寂しくないって言いたいと。』
「そっか分かった。昼過ぎに行くよ。」
『うん。待ってるっちゃ。』
「了解。おやすみ。」
『吉澤さん。』
「ん?」
44 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 20:59
心の中でごめんと呟いてベッドで眠る美貴に目をやる。

「知ってるよ。」

同じ言葉を「好きだよ。」と返してあげられなかった。

『うん。おやすみなさい。』
「おやすみ。」
45 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 21:00
携帯を切ってソファに身体を沈めた。

れいな・・・うちのことを必要としてる美貴に似ている子。
美貴が居ないこの3年間、うちもれいなを必要としてた。
似てるんだ。美貴とれいなは。
一人ぼっちなところもそうだけど愛に対する想いとかそういう雰囲気が
だから、れいなに初めて会ったときれいなの目を見て美貴とダブった。
ほっとけなくて。側にいたいって思った。
46 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 21:04
ベッドで美貴がうちを呼んだ。
身体を起こしうちの姿を探す美貴。
うちの姿を見つけて愛しそうに微笑んでる。

美貴は今ここにいて、れいなは美貴じゃない。
うちが愛してる運命の人は美貴。
れいなを好きになったのはうちが甘えた結果だろう。
でもれいなにとってうちはきっと今一番必要なんだと思う。
47 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 21:04
美貴が裸のままうちの膝に乗っかってくる。

「よっちゃん。」

愛しそうにうちを見てうちの顔中にキスをする美貴。
そんな美貴とれいなを思うと胸が苦しくなった。
48 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 21:06
それでもうちは・・・

「美貴、愛してるよ。」


49 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/02(木) 21:08
本日の更新は以上
>>34-48

吉澤さん視点でした。
50 名前:clover 投稿日:2006/03/02(木) 21:16
またタイトルのまま書いちゃいました・・・(ノ_-)
51 名前:konkon 投稿日:2006/03/03(金) 00:09
俺もよくやるから大丈夫っすよw
面白いです。
がんばってください!
52 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/03(金) 01:58
え、ちょっとまって思いっきりハマったんですけどw
53 名前:clover 投稿日:2006/03/03(金) 16:08
>>51 konkon様
レスありがとうございます。
夢版の作者さまですよね?
読ませていただいてます。
頑張りますので宜しくお願いします。

>>52 名無飼育さん様
ハマりました?
ありがとうございます。
期待を裏切らないように頑張ります。

本日の更新始めます
54 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:10
朝方、美貴はまたねと言って部屋を後にした。
それかられいなの家に行くまでの時間
れいなとこれからどうしようか考えた。
恋人としてではなくれいなの側にいることはできるだろう。
れいながそれを受け入れてくれるかどうか分からない。

55 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:11
寂しくないって強がって生きているれいな。
頑張って強がっていつか爆発して消えちゃうんじゃないかって
心配なんだ。
56 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:11
れいなの家にいくとエプロン姿のれいなが出迎えられ
凄い笑顔で抱きついてくる。
そんなれいなが単純に可愛いんだ。
57 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:12
「今、ちょうど下ごしらえ始めたとこっちゃ。」
「そっか、手伝うよ。」

二人で並んで料理。れいなはこういうのが幸せだといつも言う。
58 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:12
玄関から「ただいま」って言う声が聞こえて
れいなが「美貴姉っちゃ。」ってうちを嬉しそうに見上げて


うちの頭の中はごちゃごちゃになった。
59 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:13
だって、玄関から聞こえた声は美貴の声でれいなは美貴姉って言って。
現れたのは美貴だったから。

スーパーの袋を落とす美貴がいて嬉しそうにうちを紹介するれいながいて

「高校の後輩だし。」っていう美貴がいて止まっていたうちの思考がやっと動き出した。
美貴に合わせてうちは後輩としてそこに居ることにしたんだ。

60 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:14


61 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:14
終始嬉しそうにハイテンションなれいな。
酔って寝てしまいそうなれいなをれいなを部屋に連れて行った。

ベッドに寝かせるとうちの顔を引き寄せてキスをする。
62 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:15
「起きてるの?大丈夫?」
「大丈夫っちゃ。」

うちの首に腕を回して抱きついてくるれいな。

「れいなは今、幸せっちゃ。吉澤さんがおって美貴姉がおって。」

うちはれいなの背中を撫でながら黙って聞いた。

「れいな、もう一人はいやっちゃ。そばにおってね?
 ひとりにしないで。れいなは・・・。」
63 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:16
寝息が聞こえてきてそっとれいなを寝かした。
薄っすら涙を流してねむるれいなをうちはひとりにできないと思った。
恋人としてではなく側にいるだけでもと思っていたが・・・
うちが美貴の元に戻ったられいなは一体誰を信じることができるだろう
今よりももっと悲しむことになる。
64 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:17
 
65 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:17
「美貴の妹だったんだ。」
「妹でした。家族の話はしなかったもんね。今のれいなは父親の姓名乗ってるし。」
「似てる訳だ。」

れいなに美貴を重ねてしまったことを申し訳なく思った。
66 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:18
「れいなが言ってたよ。よっちゃんはれいなを誰と重ねてるって。でもいつか忘れさせるって。れいなにはよっちゃんしか居ないから今はこのままでいいって。」
「そっか。」

れいなはうちを時々、悲しそうにみるのはそのせいだったのかな。

「どうする?」

美貴の視線を強く感じながらうちはれいなの寝顔を思い出した。
67 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:19
「今のれいな一人に出来ない。美貴もそう思ったから元恋人って言わなかったんでしょ。後輩って言ったんでしょ。」
「うん。」
「それに、美貴がうちを奪うって言っても今のうちは美貴に奪えないかも。美貴への気持ちは変わってないけど・・・。れいなに美貴を重ねてたけどれいなを好きになったんだ。ほっとけないよ。あの頃の美貴と同じなんだ今のれいな。」
「そっか・・・。さすがに、妹から恋人を奪えない・・・。」
「作られた再会じゃなくてさ運命の再会。いつか分からないけどそのときはきっと戻れるよ。うちら運命だから。」
68 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:19
うちが美貴に出来るのは今の正直な気持ちを伝えることくらいだ。
美貴なら、うちのこと分かってくれるってそう信じた。
69 名前:愛する人と恋人 投稿日:2006/03/03(金) 16:21
 
70 名前:clover 投稿日:2006/03/03(金) 16:27
本日の更新は以上
>>54-69

次からミキティ視点に戻ります。
話が進でいなくてすみません・・・。
頑張りまっす。
71 名前:clover 投稿日:2006/03/03(金) 20:46
なんか話が進んでないので2度目の更新しようと思います。
72 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:49
「美貴姉、朝っちゃ。」

いつの間にかソファーで眠ってしまった美貴をゆするれいな。

「うん、起きるから。」
「あはは、そんじゃれいな学校やけんいってくるっちゃね
 ゴハン置いといたから食べるっちゃよ。」

れいなはそういうと出かけていった。
73 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:50
テーブルの上にはベーグル。

「よっちゃんかぁ〜。」

美貴が恋人作っていいって言ったんだもんな。
よっちゃんと付き合いだして2年って言ってたっけ。
あと半年もすれば美貴とよっちゃんが付き合ってた期間を超える。
74 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:50
さっさと部屋を見つけよう。よっちゃんやれいなの近くではなく遠くへ。
分かっていても二人を見ているのは辛い。

れいなが作ったベーグルを一口食べようとすると電話がなった。

「誰だろう?」
75 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:51
電話のナンバーディスプレイには[吉澤さん]の文字。

「もしもし?」
『美貴?うちだけど。』
「うん。れいなもう学校いったよ。」
『だから電話した美貴の携帯聞かなかったから。』
「そうだったね。」

愛し合うことに夢中でそんなやり取りもなかったっけ。

『今日、時間ある?』
「うん。」
『屋上で2時に待ってる。』
「わかった。」

電話を切る。2時までまだまだ時間がある。
屋上というのは高校の屋上。
美貴とよっちゃんが出会った場所。
76 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:52
ベーグルを食べてから不動産屋を回ったがこれっっていうのがなかく
そのまま高校に向かった。
生徒たちが居る校舎を静かに歩きながら屋上への階段を昇る。

「こんなに長かったっけ・・・」

あの頃は一段飛ばしとかで駆け上がっても息切れなんかしなかった。

「年かな美貴も・・・。」

77 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:53
やっと着いた最上階。重たい扉を開いた先にはよっちゃんがいた。
あの頃のようにフェンスに寄りかかってこちを見てる。

「お待たせ。」
「まだ5分前だよ。」
「うん。」

よっちゃんの隣に腰を下ろす。そこが美貴のいつもの場所。

「話さ。全然してなかったから。」

よっちゃんも腰を下ろす。
78 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:54
「そうだね。」
「久しぶりだから話もしたいと思ってさ。」
「うん。」
「高校の・・・後輩としてね」
「言わなくても分かってるよ。」
「だよね。」
「うん。」
「向こうでどんな仕事してたの?」
「してないよ。一浪して短大入ったから。」
「そっか。」
「うん。来月、卒業で4月からこっちで仕事。」
「なんの仕事?」
「アパレル」
「凄いね。」
「まぁルックスはいいほうだからなっ。」
「あはは、美貴らしいそういう言い方。」
「よっちゃんは経営学部だってね。」
「うん。」
「映画撮りたいって言ってたのに。」
「無理だよ家、継がないといけないから。」
79 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:55
「れいなとどうやってであったの?」
「美貴が行っちゃって直ぐかな。ネットサーフィンしてたらさ。
 書き込みあって、中学生の家庭教師募集、年齢問いません。
 って。それで連絡したられいなが自分で書き込んだらしくてね。
 それかられいなが中学2年になってすぐ付き合いだした。」
「そうなんだ。」
「れいなの笑った顔がさ・・・美貴に見えたんだ。」
「妹だから似てるだろうね。」
「言い訳に聞こえるかもしれないけど・・・
 美貴が居なくなってれいなに会ってうちも救われたんだ。」
「言い訳だよそれ。美貴は一人で我慢した。あの時さ。別れるとき、
 恋人作らないでって言ったらよっちゃんはれいなと付き合わなかった?」
「どうだろう・・・作ってたよきっと、うちは思ってたより
 強い人間じゃなかったんだね。一人には慣れてたはずだけど
 美貴に出会って人の温もり知っちゃって一人で居られなかった。」
「そっかぁ〜。」
80 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:56
美貴は立ち上がりフェンスの向こうの景色を眺めた。
81 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:57
「よっちゃん。」
「ん?」
「なんとなくね、そう思った。美貴が居なくなったら
 よっちゃんは美貴より辛いだろうなって。
 だから恋人っていうか頼る人作ってもいいよって言ってったんだ。
 それがれいなだったのは偶然で、誰も悪くない。
 美貴たちが戻れないのは運命の再会を待てずに来ちゃった美貴が悪い。
 だから・・・もうしばらく美貴は待つよ。運命のときまでね。
 だからよっちゃんはれいなの側にいて。美貴はまだ大丈夫。
 結構、大人になったしさ。」
82 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:57
笑顔をよっちゃんに向けるとよっちゃんはなんともいえない表情をしていた。
83 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:58
「だからよっちゃんもそんな顔しないでさ。ねっ。」
「分かった。」
「じゃぁ美貴は行くね。」
「うん。今日さ。家庭教師の日だから行くよ。」
「そうなんだ。」
「うん。それとさ。」
「ん?」
「昨日、渡せなくて・・・誕生日おめでとう。」
84 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:58
よっちゃんが差し出した小さなプレゼント。
85 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:59
こういう優しさがよっちゃんの良いところで悪いところ。
86 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 20:59
「あけていい?」
「うん。」

ゆっくりと箱を開ける。

「ネックレス?」
「うん。オニキスの。」
「パワーストーンだ・・・ありがとう。」
87 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 21:00
「うん。それねフォルトルナっていうんだって。」
「フォルトルナ?」
「フォルトルナ、ローマ語で運命の女神。」
「運命の女神。」
「そう。うちにとって美貴はフォルトルナ。
 美貴が運命の女神でありますようにって意味で買ったんだ。」
「大事にする。」
「付けさせて?」

よっちゃんの手に渡ったフォルトルナがそっと美貴の胸元に落ち着いて
よっちゃんに背後から抱きしめられた。
88 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 21:01
あぁここでいつもこうしてたな。
美貴はよっちゃんに後ろから抱きしめられるのが好きだった。
同じ景色を見れるから。

ほらよっちゃんのこういう優しさは時に残酷だ・・・。


「よっちゃん美貴いくね。」
「うん。」

振り返らずに歩いた。
89 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/03(金) 21:02
「またね。よっちゃん。」

大きな声でそういうと「また。」と小さな声が背後で聞こえた。
90 名前:clover 投稿日:2006/03/03(金) 21:07
2回目の更新終わりです。

1回目 >>54-69
2回目 >>72-88
91 名前:clover 投稿日:2006/03/03(金) 21:55
2回目 >>72-89
です・・・あぁミスばかりだ・・・
すみません
92 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/03(金) 22:02
作者さん頑張って!
切なくてもう大変です。次回も期待してます^^
93 名前:clover 投稿日:2006/03/04(土) 19:26
>>92 名無し飼育さん様
レスありがとうございます。
期待に応えれるよう完結目指して頑張ります。

では、本日の更新開始です。
94 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:27
高校をあとにして美貴はよっちゃんとのもう一つの思い出の場所に向かった。
学校帰りによく二人で歩いた土手。
春には桜が満開になって柴桜もさいて綺麗な場所。
この辺に部屋を借りようと思った。
よっちゃんとの思い出が詰まった場所で頑張ろうって。

近くで見つけた不動産屋で土手の直ぐ近くに部屋を借りた。
1DKの小さな部屋。
95 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:27
れいなのマンションに戻るともう7時になっていた。
玄関によっちゃんの靴。
「ただいま。」と入るとダイニングに座っているれいなとよっちゃん。

「美貴姉おそかっ。なにしてたと?」
「部屋探し。」

れいなの隣に取りあえず座った。
96 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:28
「おじゃましてます。」

よっちゃんが美貴の胸元にある昼間もらったネックレスをみながらいう。
「どうも。」と美貴も頭をさげた。

「美貴姉、ごめんね。」
「なにが?」
「昨日、美貴姉の誕生日っちゃろっ。」
「あぁ、良いよ。自分も忘れてたし。」
「良くないっちゃ。ケーキ作ったけん今からやるとよ。」
「いいって、それより、勉強は?」
「終わったと。」

れいなはそういうとキッチンにいった。
97 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:28
「れいな一生懸命作ってたんだよ。」

キッチンで作業してるれいなを見ながらよっちゃんがいった。

「そうなんだ。」
「10年ぶりくらいだって。」
「なにが?」
「家族の誕生日やるの。」
「あぁ。そんなもんかも。」

れいながケーキを持ってくる。

「吉澤さん火つけて。」
「うん。」
98 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:29
よっちゃんがローソクに火をつける間
ちゃんと21本かどうかローソクの数を数えてる自分に笑えた。
22本とかだったらちょっとムカつくし。

21本に火が灯るとれいなが部屋の電気を消し
ハッピバースディを歌いだした。
よっちゃんもれいなに合わせて歌う。
99 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:30
美貴とれいなのどっちかが全くよっちゃんを知らない関係
それだったら凄く幸せな感じなんだろうなって思った。
100 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:30
歌が終わって美貴が火を吹き消した。
れいながケーキを取り分けてくれて、他にもからあげとか
サラダとか色々作ってくれて3人でそれを食べた。
101 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:31
「はい、美貴姉にプレゼント。」

小さな小箱に入っていたのはシンプルなピアス。
102 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:31
「本当は可愛いのあったとよ。でも美貴姉にはブリブリとか似合わんちゃ。
 それにした。」
「ブリブリも似合うんだよ。美貴は何でも似合うから。」
「似合わんちゃ。美貴姉がピンクとか着たらキモイっちゃ。」
「キモくねぇよ。可愛いから絶対。」
「見たくなかっ。」
103 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:32
れいなはなんだかんだ言っても可愛い美貴の妹。
本当はずっと一緒に暮らしたかったんだけど
お母さんはそれを嫌がった。
れいなが生まれたのが夫婦喧嘩の原因だと決め付けているから。

104 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:33
れいなもそれを知っていたから黙ってここに残ったのだろ。
まだ、12歳の子が強がっていたのを覚えてる。
そんなれいなに美貴は何もしてあげられなかった。
105 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:33
 
106 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:33
次の日、美貴は朝早く起きて帰る仕度をした。

「美貴姉、起きるのはやかね。」

部屋から出てきたれいなは寝癖が酷い。

「おはよ。れいな頭、凄いよ。顔洗ってきな。」
「うん。」

107 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:33
顔を洗い制服に着替えたれいなに美貴が朝食を用意してあげた。

「じゃん。美貴特性焼肉サンド。」

れいなが冷たい目で美貴を見た。

「なんだよ。美味いんだぞ。」
「朝からこんな肉って・・・。」
「食えるよ。食え。」
「学校ついたら吐きそうになるっちゃ。」
「それは食ってみて学校行ってみないとわからないだろ。」
「食べんでもわかるっちゃ。絶対、胃がもたれる。」
「胃がもたれるってお前は年寄りか。」
108 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:34
れいなに構わず美貴はそれを食べた。

「美味い。肉が。」
「はぁ。」
「あっ。こら、れいな。肉も一緒に食えっ。」

れいなはサンドされた肉を抜いてパンだけ食べてた。

「人がせっかくつくってやったのに。」

れいなの皿に出された肉を美貴が食べる。

109 名前:一日遅れのBirthday 投稿日:2006/03/04(土) 19:35
「肉は大好きっちゃけど、朝からは無理っちゃ。今度は軽いのにして。」
「今度はない。今日帰るから。」
「はぁ?」
「部屋決まったし。帰る。」
「もう少しゆっくりしたらよか。」
「向こうでやることあるし。帰るよ。」
「ふ〜ん。どこら辺に住むの?」
「こっから1時間くらい。」
「今度、連れてって。」
「うん。仕事落ち着いたらね。」
「約束やけんね。」
「おう。じゃぁ美貴は食ったし。帰るよ。」
「またね。」
「あっ、これありがとうね。」

耳に付けたシンプルなピアスをれいなに見せた。

「やっぱりシンプルなのが似合うっちゃ。」

嬉しそうに笑うれいなの頭を軽く叩いた。

110 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:37
 
111 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:37
 
112 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:37
羽田に向かう途中にこれまた懐かしい人に会った。
よっちゃんの幼馴染の親友。

「ごっちん。」
「久しぶりだね。後藤に挨拶なしに帰ろうって酷くない?」
「なんで?」
「よしこから全部聞いててさ。家に行こうとしたらちょうど出てきたからつけてた。」
「つけてたって・・・ストーカーかよ。」
「声かけそびれてさ。そしたら羽田に向かうっぽいから。」
「早く、呼び止めればいいのに。」
「声かけようとしたら振り返るんだもん。」
「ごっちんはいつもふとしたときに側にいるから怖いよっ。」
「酷い・・・それより時間ある?」
「うん。」
「お茶しよっか。」
「いいよ。」
113 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:38
取りあえず駅を出て近くのファミレスに入った。

「よっちゃんから美貴が帰ってるって聞いたの?」
「いやいや、大学の前にいたの後藤も見てたから。」
「あっそうなんだ。」
「うん。熱烈なキスをしてたのでミキティは気が付かなかっただろうけど。」
「あぁ。よっちゃんしか美貴には見えなかったから。ごめんね。」
「いいよ。3年ぶりだったんだもんね。」
「まぁ・・・。」
114 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:38
ごっちんは不思議で、よっちゃんといつも一緒にいるのに
よっちゃんが家でゴタゴタしてるときとかよっちゃんに会えなくて
寂しいなって思ってるときとかにふと美貴の側にいて笑わしてくれる。

「よしこはさ。優しいじゃん。田中ちゃんのことほっとけなかったのは分かってあげてね。」

ごっちんが悲しそうに笑う。
なんでごっちんが悲しそうにするんだよ。
115 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:39
「分かってる。」
「後藤がさ、よしこのこと支えてればミキティ帰ってくるまでもつかなって思ってたんだけどね。よしこはさ・・・。」
「誰よりも繊細で傷つきやすくて脆い。」
「そう。」
「美貴のせいで離れたから仕方ないって思ってるよ。」
「それはミキティのせいじゃないよ。」
「でもさ。うん。あのころってよっちゃんも色々あったしね。」
「そうだけど。でも違うと思う。後藤なら。後藤がよしこの立場なら。
 ミキティについて行った。学校も辞めて家も出てついて行ったよ。」
「ごっちん?」
「よしこは優しい。でも優しさだけじゃ愛なんて成り立たない。」
「そうだけど。そんなよっちゃんを好きになったからさ。」
「言ったんだ。田中ちゃんの話されて田中ちゃんに会った時。
 ミキティに似すぎてたから似てない子だったらミキティが戻ってきたら
 直ぐに元に戻れる気がしたけど田中ちゃんは似すぎてて軽い気持ちで
 付き合えるタイプじゃないって思ったから。」
「妹だしね。」
116 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:40
美貴が苦笑するとごっちんはまた悲しそうに美貴を見る。

「妹だって思わなかったよ後藤も。」
「だよね。まさかだもんね。」
「後藤はさ。たまによしこが分からないんだ。」
「親友なのに?」
「ミキティが居るのに田中ちゃんの側いるって戻れないっていうのが。」
「それは、美貴が運命の再会を待たずに来たから。」
「運命ってなに?そんなのさ・・・勝手に決めたことじゃん。」
「そうだけど、美貴たちはそう約束したし。」
「側に居て欲しいときに居てくれなくても運命の人?
 過去にはそう思ったときに居てくれたけど今は居てくれなくても?」
「ごっちんどうした?なんかごっちんぽくない。」
「先に声かけた人が運命の人?」
「なんか意味が分からなくなってきたんだけど。」
「もうさ、運命とかそういうの辞めない?」
「えっ?」
「今のミキティの側によしこはいない。これは現実だよ。」
「ごっちん。やめて。そういうの聞きたくない。」
117 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:41
思い出だけで、この3年頑張ってきた。
それを否定しないで。

「後藤ならずっと側にいる。」

突然、真顔でそういわれて驚いた。
118 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:41
「えっ?」
「そう言ったら?」

笑顔になり息を大きく吐き出すごっちん。
119 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:42
「ごっちん。話が意味不明だよ。」
「ん〜。後藤も自分で何いってるかわからなくなってきた。」
「なんだそれ。」
「うん。なんだかね。なんかさ。後藤的にももう限界なんだよ。」
「何?悩みごと?」
「聞いてくれる?」
「いいよ。」
120 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:42
「中学1年の頃ね。よしこの家から帰る途中に公園があって。
 そこに仔犬が捨てられてたんだ。後藤の家で飼おうかなって
 思ったんだけど、誰かが餌あげてるみたいでね。
 張り込んだんだ。餌をあげてる人を見ようと思って。
 中学生の女の子だったんだけど。その子が綺麗な子でね。
 後藤はシャイだから声かけられずに毎日、遠くからその子を
 見てた。」
「その頃からストーカーっぽいことしてたんだ。」
「ミキティ・・・そういうこと言うなよ。」
「ごめんごめん。で?」
「数ヶ月したらねその仔犬たちは保健所の人たちが持って行っちゃって
 その子とはそれっきりになったんだけど2年くらいしたらね
 その子と話す機会が出来たんだ。友達がねその子の恋人だった。」
「あぁ切ないね。」
「でしょ。でもね、なんか良い感じの二人でさ。
 二人を応援するって決めたんだ。」
「で?」
「うん。」

ごっちんはじっと美貴を見てる。
121 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:43
「ミキティなんか気にかからない?」
「いや?」
「そう・・・。」

ごっちんかガクンと音が聞こえそうなほど脱力した。

「ごっちん?」
「見守るって決めたんだけどね。もうほっとけないんだ。」
「ほっとけないって・・・。」
「その子さ。両親離婚してね。恋人と別れて遠くに行ったの。
 そこでもね一人でお母さん慰めたりたまにお母さんにあたられて
 ボロボロになっても頑張って支えてた。やっとね、元に戻れるのか
 って後藤も嬉しかったんだけど、そうじゃないみたいで後藤が
 その子を支えたいって思ってる。後藤なら全部すててその子のために
 その子を守れるのにって思ってる。」
122 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:43
ごっちんがじっと美貴を見てる。
途中からその子っていうのが美貴だって分かった。
中学のころマンションだからペットが飼えなくて
公園で見つけた仔犬の世話をしてた。
123 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:44
「ごっちん・・・福岡行ったことある?」
「あるよ。何度も。」
「今の相談、よっちゃんには?」
「したことない。」
「ごっちん。今の相談聞かなかったことにする。」

ごめんね。ごっちん。美貴はよっちゃんとの約束守りたいんだ。
運命がるって信じたいんだ。
124 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:44
ごっちんは何も言わずに微笑んだ。

「分かった。空港まで送ってもいい?」
「いいよ。荷物持ちして。」

ごっちんは普通にしてた。高校の卒業式に遅刻したとか
大学での出来事を話してくれた。

「ミキティ。」
「ん?」

出発ロビーに入ろうとしたらごっちんに腕を捕まれた。

「大丈夫そう?」
「大丈夫だよ。美貴も大人になったしね。」

そういって笑顔を見せるとごっちんはまだ、心配そうにしてる。
125 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:44
「頼りになる後輩が居るって忘れんなよ。」
「うん。ありがとね。」
「じゃぁ。また。」
「うん。」

ゲートを抜けて振り返るとごっちんがまだ手を振っていた。
126 名前:友の相談ごと 投稿日:2006/03/04(土) 19:46
 
127 名前:clover 投稿日:2006/03/04(土) 19:47
本日の更新は以上です。

>>94-126
128 名前:konkon 投稿日:2006/03/05(日) 00:47
ごっちん・・・(泣)
すごくいい話しですね。
れいにゃの優しさにも心を惹かれましたよ♪
129 名前:clover 投稿日:2006/03/05(日) 02:07
>>128 konkon様
レスありがとうございます。
ごっちんこんな役じゃなかったのに書いてたら
なっちゃいました・・・。

なんか飲みに行ったら寝れなくなっちゃったので更新します。
130 名前:ひまわり 投稿日:2006/03/05(日) 02:09
福岡に帰り東京に引っ越す準備をした。
卒業式が終わったら直ぐに行くつもりだから。

卒業式は直ぐにやって来た。
あまり友達というのは出来なかったから式を終えて一人で帰ろうと
大学を出るとひまわりがいた。
131 名前:ひまわり 投稿日:2006/03/05(日) 02:09
「なっ・・・。」
「卒業おめでとう。」
「ごっちん。」

ごっちんの顔が隠れるくらいのひまわりの花束。

「前に約束してたでしょ。卒業式にはミキティの好きなひまわりを
送るって、高校で出来なかったら今日持ってきた。」
「ごっちん・・・さすがストーカー。卒業式の日を調べてたとは。」
「ネットがあるからね今は。ってかストーカーって言うな。」
「いやいや。ありがと。」
「はい。」
132 名前:ひまわり 投稿日:2006/03/05(日) 02:10
ごっちんをつれて取りあえず家に帰った。

ひわまりを花瓶に挿してからラフな格好に着替えて
ごっちんに福岡を案内した。

ごっちんが卒業祝いに夕飯をご馳走してくれるとなって
二人でちょとしたレストランに入った。
133 名前:ひまわり 投稿日:2006/03/05(日) 02:10
「ひまわりさ。半分、よしこもだから。」
「そうなんだ。ありがとって言っといて。」
「うん。」

複雑な表情のごっちん。ごめん。と心の中で謝った。

「明日かえるの?」
「うん。ミキティはいつごろ来る?」
「来週かな。まだ荷物がさ。」
「そっか。」
「引越し手伝おうっか?」
「大丈夫。荷物そんなにないし。」
「そっか。」
「ごっちんさ。」
「なに?」
「二人で会うのは辞めよう。」
「なんで?」
「なんでって・・・。」
134 名前:ひまわり 投稿日:2006/03/05(日) 02:11
ごっちんの気持ち知ってて聞かなかったことにしたけど
でも、複雑なごっちんの顔を見ると辛いよ。

「高校のときだってたまに二人で遊んだじゃん。」
「そうだけど。」
「同じだよ。」
「だけど・・・。」

135 名前:ひまわり 投稿日:2006/03/05(日) 02:12
言いよどんでいる美貴を見てごっちんは笑顔を見せた。

「後藤は頼りになる後輩でしょ?それくらいさせてよ。」

ダメって言えなかった。

家まで送ってくれた。

「後藤からは連絡しないから。ミキティからして。」と言って
渡されたメモには携帯番号が書かれてた。
136 名前:ひまわり 投稿日:2006/03/05(日) 02:14
 
137 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:21
美貴姉が福岡に帰って直ぐ吉澤さんは何故か引越しをした。
れいなのマンションの近くに。
「直ぐ会いにいけるだろっ。狭くなったけどそのがいいじゃん。」
って言われて嬉しかった。


吉澤さんは相変わらず優しくて安心させてくれる。
ずっとずっとこれからも一緒に居て欲しい。
138 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:21
初めてあったとき吉澤さんはれいなの顔を見て悲しそうに
でも懐かしそうに微笑んだんだ。
その目が・・・寂しそうでなんだか惹かれたんだ。

中学1年生だったれいなだけどこの感情が愛だって分かった。

インターネットで中学生の家庭教師を募集したらいろんな人が
面接にきた。
美貴姉みたいなお姉ちゃんみたいに接することが出来る人を探してた
けど、吉澤さんに決めたのはそのせい。

139 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:21
本当に優しい人
「あっ、そういや昼飯たべてないんだっけ腹減っちゃった。」
って笑いながら「それ食べていい?」って一緒に夕飯を食べてくれたり。

「あっ、終電終わっちゃった。」って泊まっていってくれたり。

「遊園地のチケットもらったから行かない?友達に断られちゃって。」って
日曜日に遊びに連れ出してくれたり。

下心なんてなかった。
未だにキス以上のことはしない。
キスだってれいなからお願いしたんだもん。

140 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:22
吉澤さんには好きな人が居るって分かってた。
れいなに似てる人だってなんとなく分かってた。
それでも、愛して欲しいって思い出したのは半年過ぎてからかな。

気持ちを伝えたら受け入れてくれた。
たまに、キスするときとか抱きしめるときとか
ちょっとしたときにれいなを誰かと重ねてる。

2年過ぎてもそれは変わらなかった。
それでも、2年でれいなの吉澤さんへの想いは大きくなった。
141 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:22
「れいな。DVD借りてきたんだけど見に来ない?」
昼休みに吉澤さんから電話で言われた。
授業が終わって直ぐ学校を出て桜が満開の通学路を走った。
吉澤さんのマンションに向かって。

いつもなら私服に着替えてから行くけど今日はその時間ももったいない。
早く吉澤さんに会いたい。

142 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:22
ピンポーン

吉澤さんのマンションについてインターフォンを押すと直ぐに
ドアが開き吉澤さんが顔を出した。
まえの吉澤さんのマンションならこうはいかなかった
やたら立派なマンションでオートロックで最上階。
マンションについても吉澤さんに会えるまで10分はかかった。
れいなはこっちのマンションのが好き。

「いらっしゃい。早かったね。」
「走ってきたっちゃ。」
「そっかっ。」
143 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:23
笑顔でれいなの頭を撫でてくれる。
それだけで幸せな気分になる。

「これこれ。れいな見たがってたじゃん。」
「あぁ。見たかったやつっちゃ。」
「よかった、れいな喜んでくれて。」
「ありがとぉ。」
「おいで。」
144 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:23
れいなはその中にすっぽりと納まる。
ここがれいなの特等席。

吉澤さんの両足に挟まれて背中に吉澤さんがいて
れいなのお腹に吉澤さんの手。
れいなの四方を吉澤さんに包んでもらう。
吉澤さんの鼓動が背中から伝わってきて
凄い落ち着くんだ。
吉澤さんの顎がれいなの肩にあって息遣いも聞こえて
二人だけの空間が出来る。
145 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:23
画面に映し出される映像を黙って二人で見た。

そんなまったりした時間だけど一人でみるより
二人で、吉澤さんと見ると幸せな時間。

146 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:24
吉澤さんが作ってくれた夕飯を一緒に食べ終えると
もう9時を過ぎていた。

「送ってく。」

吉澤さんと手を繋いで15分の道のり。
147 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:24
「あっ。明日、美貴姉、卒業式っちゃ。」
「そうなんだ。」
「うん。今月中にこっちに引っ越すけど
 うちから遠いところに部屋決めたって。」
「へぇ〜。」
「ホントは一緒に暮らしたいっちゃけどお母さん
 嫌がるけんダメだって。」
「あの部屋で一人だと寂しい?」
「吉澤さんおるけん寂しくなかっ。」
「なら良かった。」
「れいなはめちゃくちゃ吉澤さんのこと好いとうよ。
 側におってね。」
「居るよ。」

マンションの前に着くとそっとキスをされる。
148 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:24
「じゃぁまた明日。」
「おやすみなさい。」
「あっ。明日の夕飯はハンバーグがいいな。」
「愛情一杯の作るけん。期待しとって。」
「楽しみにしとく。じゃぁね。」

もう一度、キスをして吉澤さんは帰っていった。
149 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:24
 
150 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:25
鍵を開けて部屋に入るとお父さんがいた。

「ただ・・・いま。」

お父さんは何も言わずお酒を飲みながらテレビをみてる。
れいなは黙って部屋に入った。

151 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:25
着替えて机に向かって明日までにやらないといけない
吉澤さんが出した宿題を始めるとドアが開いた。

振り返るとお父さんが立っていた。

「なにしとぉ?」
「こんな時間まで遊んでお前もお父さん居ないほうがいいだろ?」
「そんなことなかよ。」
「まぁお前がどう思ってても関係ないけどな。」
「なにいいよると?」
「お前も、母親についていけばよかったのに。」
「そんな・・・。」
152 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:25
「お前がいるからって思ってたけど、子供が出来た。
 結婚することにしたから。」
「なにいっとう?」
「母親の方行きたければ行けばいいし、このままでもいいし。
 どっちにしろ金出すのは俺だからな。このマンションは
 そのままにするからここで暮らしても問題ないから。
 俺は向こうと一緒に暮らす。」
「ちょっ、まって。」

お父さんはドアを閉める。れいなは慌てて部屋を飛び出た。
153 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:26
「なんで?お父さんはれいなのことなんと思うとるん?」

靴を履いて出て行こうとするお父さんはれいなを冷たい目で見た。

「お前らのせいで俺の人生狂ったんだよ。お前のお母さんに騙されて。」
「そんな・・・。」
「金の面倒はみるから、いつもの通帳に金入れておく。
 カードも使って良いから。もう、会わない。」
「酷いっちゃ・・・。」
「あいつに似てくるお前たちを見ていたくないんだ。」

154 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:26
お父さんはそれだけ言うと出て行った。
荷物を持っていたし、本当にもうここには帰ってこないんだろう。

なんか力が抜けてその場に座り込んだ。

「れいなは家族みんなに捨てられたと・・・。」

155 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:26
お母さんはれいなのこと嫌いだった。
子供だったれいなより頼りになる美貴姉にいつも頼ってた。
だから、福岡に帰るときも「美貴をつれてく。」って
それだけ言って行ってしまった。

「お母さんとこいけって・・・いけんとよ。」

涙が零れた。泣きたくないのに。
止まってくれない。

「助けて・・・吉澤さん。」
156 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:27
携帯電話を取り出して吉澤さんにコールすると直ぐに出てくれた。

「吉澤さん・・・。」
『どうした?れいな?』
「助けて・・・」
『直ぐ行くから。まってろっ。』

電話が切れた。
157 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:27
そんなことしても涙も振るえも止まらない。

怖くて仕方ないんだ。
独りってことが。

「吉澤さん・・・早く来て・・・。」

158 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:27
 
159 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:27
何分たっただろう・・・インターホンがなって
直ぐにドアが開いた。

「れいな?」

吉澤さんが駆け寄ってきて抱きしめられた。

「どうした?」
「吉澤さん・・・。」

160 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:28
ほっとしたんだ。吉澤さんの温もりが
だから余計に涙が溢れだして。

「大丈夫だよ。」

吉澤さんがれいなを落ち着かせようと背中を撫でてくれた。
しばらくそうされてると落ち着いてきた。

161 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:28
「吉澤さん。ありがと。」
「いいよ。大丈夫?」
「うん。ちょっと落ち着いと。」
「そっか。」
「お父さんが帰ってたと。」
「うん。」

吉澤さんにしがみ付いた。
吉澤さんがれいなの腰をそっと抱きしめてくれた。
162 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:28
「向こうに子供が出来たけん結婚して一緒に暮らすっちゃ
 もうここには帰ってこんけんれいなは好きにしろって。」
「そっか。」
「れいな・・・また捨てられたっちゃ。いい子にしてたのに。」
「れいな。」
「誰もいらんとれいなのことなんかどうでもよかと。
 お母さんもお父さんもれいなのこといらんっちゃ。
 どうしてれいなのこと産んだっちゃ。捨てるなら
 産まなけれいいっちゃ。」
「れいなが産まれてこなかったらうちは会えなかった。
 れいながいてくれてうちは幸せだよ。」
「ほんと?」
「ほんと。」
「れいなとおってくれると?」
「一緒に暮らそうか。れいなが嫌だって言っても
 毎日来るから変わらないんだけどね。」
163 名前:初めての愛してる 投稿日:2006/03/05(日) 02:29
吉澤さんはそういうともう一度「大丈夫だよ。」と言って
れいなを抱きしめた。

「うちにはれいなだけだから。一緒だよ。」

吉澤さんがそう呟いた。
いつもと違う吉澤さんの声に凄く愛情を感じた。
もう、誰かとれいなを重ねたりしていない吉澤さんの瞳があった。

「愛してるよ。れいなだけを。」

初めて言われた「愛してる。」という言葉に涙が溢れた。
さっきとは違う嬉しい涙が。
164 名前:clover 投稿日:2006/03/05(日) 02:32
以上
>>130-136 ひまわり
>>137-163 初めての愛してる

165 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/05(日) 08:02
おはよーございます笑
なんか展開が・・・・!
ドキドキしながら次回も待ってます^^
166 名前:clover 投稿日:2006/03/06(月) 13:45
>>165 名無飼育さん様
レスありがとうございます。
ドキドキに応えれるよう頑張りますので
宜しくお願いします。

本日の更新いきます
167 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:47
携帯から聞こえたれいなの震えた声

「助けて・・・」といわれて直ぐに来た道を戻った。
れいながどうしたのか心配で心配で早くれいなの元に行ってやりたくて
夢中で走った。

廊下で小さくなって震えているれいなを見て抱きしめた。
腕の中で震えて泣くれいなをうちは愛しく思ったんだ。

れいなが美貴の妹だと知って動揺した。
待っているという美貴に本当の気持ちを伝えられなかった。
美貴が信じてるからうちが運命だと。だからうちも美貴が運命。
あのころのうちらに必要だったんだよ。運命ってことが。
でもね、美貴にたいする気持ちとれいなへの気持ちは違うんだ。
168 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:47
れいなの側に居たい。
だから、家を出た。愛人の子のうちが逆らって。
母親のためにいい子にして跡を継ごうと思ってたけど。
れいなのことを父親に聞かれてれいなを否定された。
そして、愛人の子であるうちを父親は否定した。

れいなに会いたいって思った。美貴ではなくれいなに。
169 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:48
電話でれいなの声を聞くだけで愛しくてたまらなくて
愛してるってこういう気持ちをいうんだって知ったんだ。

うちは跡継ぎとして産まれてきたんじゃなくて
れいなを愛するために産まれてきたんだって。

愛されたいってずっと思ってた。
愛されるためにいい子にしてた。
でも、愛人の子、跡継ぎ。それは何も変わらなかった。
本当はうちを置いてお金だけもって姿を消した母を憎んだ。
うちをロボットのように扱う父親を憎んだ。
170 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:49
そんな汚れた心を持った哀れなうちを
れいなの優しさが少しずつ綺麗にしてくれた。

れいなはうちしか居ないっていつも言うけど
本当はうちにはれいなしか居ないんだ。
171 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:49
今までいえなかった言葉がある。
どう伝えていいか軽い気持ちで口に出来なかった言葉。

「愛してるよ。れいなだけを」

少しはにかんでかられいなの瞳からポロポロと零れだした涙。
うちにしがみ付いて「れいなも愛しとぉ。」と呟くれいな。
172 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:50
二人ぽっちだけど幸せなんだ。
立派なマンションに住めないけど、お金もないけど。

でも、愛し愛されるって幸せなんだ。
きっとそれは本当の愛だから。
173 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:51
「れいなの全部、愛して。」

れいなはそういうと涙を拭きながら微笑んで立ち上がる。

「愛してるよ。れいなの全部。」

れいなをうちを見下ろして微笑んだ。
それからうちの手を引いて部屋に連れ込む。

「どうした?」

うちをベッドの淵に座らせる。
174 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:51
「れいなはもっと吉澤さんの温もりを感じたいっちゃ。」

制服のスカーフをスルスルと抜くれいな。

「初めてっちゃね。愛してるって言ってくれたの。れいなは欲張りやけん
 もっともっと愛して欲しいっちゃ。」

そう話しながられいなは制服を脱いで最後に下着も取り去った。

「愛して・・・。」

なんだか涙が零れそうになって真っ白なれいなを抱きしめた。
175 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:53
「れいな、温かい。」
「吉澤さんも温かいっちゃよ。」

ゆっくり顔を覗き込むと真っ赤な顔をしているれいな。
愛しくて愛しくてそしてうちは愛されてるって感じるんだ。

そっと寄せた唇。はにかむれいなをベッドに座らせた。

れいながうちの服を脱がしだした。うちはれいなの顔中に唇を寄せた。

「吉澤さん見えんけん。ちょっとまって。」
「ん?」
176 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:53
れいながボタンに手間取っていたので残りは全部自分で脱いで
れいなをベッドに寝かせた。

「初めてやけん・・・優しくしてね。」

恥ずかしそうに小さな声で言うれいな。
可愛らしくて大丈夫だよとれいなのおでこにキスをした。
177 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:54
そのまま唇を奪い何度何度も舌を絡めた。
れいなが必死にうちに応えようとしてくれる。

「はぁ・・・あぁ。」

唇を離すと真っ赤なれいながうちを見てた。
可愛くてまた顔中にキスをするとれいなが笑う。
そのまま耳にそれから首筋に舌を這わすとれいなの声が漏れる。

れいなの胸に手を這わせ硬くなったそれを摘んだ。

「あっ・・・」
178 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:55
戸惑いながらうちをみるれいなに微笑んで見せた。
そしてそれを口に含み反対側を優しく愛撫した。

舌で転がすとれいながうちの頭を抱え込んだ。

「あぁ・・・ぃやっ・・・あっあっ。」

そのままどんどん下へれいなの真っ白なお腹に細い足に舌を這わす。
足の指の一本一本も。

そっとれいなの足を開くとれいなが顔を背けた。

「はずかしか。」
179 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:56
れいなのそこは凄く綺麗でうちが愛した分だけれいなの蜜が溢れてる。

「綺麗だよ・・・れいな。」

そっとそこに舌を寄せる。

「あっ・・・あぁ、んっ・・・。」

少し足を開いて舌を入れた。

「ああっ。」

れいなの腰が少し浮く。
まだ狭いそこをれいなが痛がらないように優しく優しく

「あぁぁ、あっ・・・よし、ざわ・・・さん。」

180 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:56
れいなを抱き起こして顔にキスすると
れいなはうちにしがみ付いて息を整える。

「れいな・・・」

真っ白いれいなの背中を撫でた。
困った顔のれいながうちの顔中にキスをする。

そっとれいなのそこに指を這わした。

「やぁんっ・・・。」

恥ずかしそうにするれいなが可愛い。

「大丈夫だよ。」

そういってゆっくり奥へ指を進めた。

「ぃっ・・・。」

しがみ付いてくるれいな。凄く狭くて窮屈なそこは
暖かくて気持ちいい。

れいなにキスをしながらしばらくそのまま動かさずにいた。
181 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:57
「痛い?」
「ちょっと痛いっちゃ。」
「そっか。れいなの中気持ち良いよ。」
「はずかしいけんそういうこといわんでよかよ。」
「可愛いね。れいな。」

深いキスをしながらゆっくり指を動かす。

「んぅ・・・」

唇を離すとうちにに抱きつきながら声をもらす。

「あぁぁ、んんっ・・・あっあっ・・・ゃぁぁっ。」

れいなの艶かしい表情にドキっとした。
182 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:58
目の前にあるれいなの胸の蕾を口に含むとれいなの身体が反り返り
うちの腕を必死につかむ。

「んあぁっ、あっ、あっあっ。」

れいなのうちの指を締め付けだした。
苦しそうに顔を歪め、それでもうちには艶容に見えた。

「れいな・・・。」
「あぁ、あっ、吉澤・・・さん、あぁぁ、なんかくるっ・・・っちゃ。」
「大丈夫だよ。」
「あっあんぅ・・・あぁぁっ。やぁぁぁぁっ。」

れいなの身体が張り詰めて脱力した。
183 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:58
「はぁ、はぁ。吉澤さん・・・。」

れいなを抱きとめながらぐったりするれいなにキスをする。
ゆっくりベッドに横にしてやるとれいなはうちの顔を引き寄せ唇を奪った。

「可愛いかったよ。れいな。」

嬉しそうに恥ずかしそうにしながられいなが背を向ける。

「ばかっ。言わんでいいっちゃ。」

そんなれいなを後ろから抱きしめて小さなれいなの背中にキスをする。
184 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:59
「れいなはうちを救ってくれたんだ。」
「なに言うとや?」

れいなは小さな身体をクルと回転させてうちを見つめる。
その動きがなんだかネコみたいで可愛い。

「愛する意味を間違えてたうちをれいなが救ってくれたんだ。本当の愛でね。れいながうちを本当に愛してくれたから。」
「れいなはなにもしとらんっちゃ。ただ、吉澤さんが好きで好きで愛しとぉだけっちゃよ。」
「それで救われたんだよ。」
「難しいっちゃわからんとよ。」
「れいなはわからなくていいよ。ずっと側に居てくれればそれでいい。」
「うん。美貴姉にあとで相談するっちゃ。」
「なにを?」
「これからどうするかとか。」
「うん。」
「お父さんのこととかこれからどうしたほうがいいかとか。」
「そうだね。」
185 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 13:59
うちがれいなと暮らすと言ったことを聞いた美貴はどんな反応をするだろうか、美貴を傷つけることに胸が苦しくなった。
それでも、もう終わらせないといけない。
うちが見つけたように美貴も本当の意味の愛を見つけないといけないんだ。

「どうしたと?」
「一緒に暮らせたらいいなって思ってさ。」
「れいな子供やけん・・・まだ自分で決めれんと。」
「分かってるよ。」

れいなはまだ未成年だ。16歳のれいなは世間では子供。
186 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 14:00
「早く大人になりたいっちゃ。吉澤さんと暮らしたいけん。」
「直ぐだよ。それに、毎日、来るし。」
「うん。」

嬉しそうに笑うれいな。
うちも嬉しくなる。
187 名前:本当の愛 投稿日:2006/03/06(月) 14:03
以上です。
>>167-186 本当の愛

あぁっ;-ロ-)!!
最初のレスであげてるからsageの意味が・・・orz
すみません・・・。
188 名前:clover 投稿日:2006/03/06(月) 14:07
隠します


(;^。^A アセアセ・・
189 名前:clover 投稿日:2006/03/06(月) 14:08
もういっかい・・・
隠します

Σ(-。-*)o
190 名前:clover 投稿日:2006/03/06(月) 14:08
最後の一回・・・

(-o-)
191 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 20:57
おぉーついに…!って感じですね。
この作品好きなんでがんばってください。
192 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/07(火) 01:27
毎回ドキドキしてます続きまってます
193 名前:clover 投稿日:2006/03/07(火) 10:24
>>191 名無飼育さん様
 好きとか言ってもらえて嬉しいです。
 ありがとうございます。頑張ります。

>>192 名無飼育さん様
 ドキドキに応えれるよう頑張ります。

今日の更新行きます。

194 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:27
お風呂を出るとれいなから何度か着信があった。

「もしもし。れいな?」
『美貴姉?』
「着信あったから。どうしたの?」
『今日、卒業式っちゃね。おめでとう』
「ありがとう。それで電話?」
『違う、お父さん家でてったと。』
「そっか。」
195 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:27
『れいな、また捨てられたと。』
「またって。別に捨てたとかじゃないでしょ。そう言い方辞めな。」
『わかっとるけど・・・。』
「で?こっちくる?それとも美貴と暮らす?」
『吉澤さんが一緒にくらそうって言ってくれとるけん。』
「・・・。」
196 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:28
『美貴姉?』
「あっ。うん。そっか、よっちゃんと暮らすの?」
『どうしたらいいかわからんとよ。それで美貴姉に相談っちゃ。』
「そっか。」
『れいなはどうしたらよかっちゃかね。』
「どうって・・・。」
『れいな未成年やけん世間体とかもあるっちゃろっ?』
「まぁねぇ。どうみても高校生か中学生だからね。」
『中学生にはみえんと。』
「たまに見えるから。」
『そげんことなかよ。』
「まぁ冗談はこれくらいにして。どうしようっか。」
『れいなはね。今のところに独りでもいいとよ。 吉澤さん来てくれるし。』
197 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:28
「じゃぁ。そうすればいいじゃない。」
『でもさ、お父さん的にはれいなはあそこ出たほうが
 気が楽じゃなか?』
「そんなことれいなが気にすることじゃない。」
『美貴姉にはお母さんおるけん、れいなは戸籍上は
 お父さんの子っちゃ。これ以上、嫌われたくなか。』
「会って話そうか。」
『こっちこれると?』
「うん。来週でもいい?」
『ごめんね。忙しいのに迷惑かけとうね。」
「いいって。それじゃ。」
『うん。おやすみ。』

198 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:28


電話を切った後に残ったのは一つの疑問。

なぜ、よっちゃんはれいなと一緒に暮らせるのだろう。

よっちゃんはお父さんの跡を継ぐと言っていた。
というこは、正式に吉澤家に入ったのだろう。

よっちゃんは愛人の子で本妻に子供ができなかった。
だからよっちゃんが認知する代わりに預けられた。
跡取りが居なかったときのための保険として。

跡取りになる人に恋愛は許しても同棲は許さないだろう。
そういう親だった。美貴が一度あったときも嘗め回すように見てた。
まるで美貴の値踏みをするかのように。
後々問題になることはするなというのが口癖だと言っていた。

それなのに、一緒に暮らせるわけないじゃん。
199 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:29
うちが生まれてきたのはあの家でいい子にするためなんだ。
そうしたら母さんが幸せになるから。

そう言ってたよっちゃん。
だから、福岡に一緒に行けないって言ったよっちゃん。
だから、別れたのに。
なんで?

れいなとは暮らせるの?
200 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:30
そう思った時、美貴はコートを着て家を飛び出した。

無意識だった、肌寒い夜空の下を美貴は走った。
着いたのはごっちんの泊まってるホテル。
フロントでごっちんを呼び出した。

「ミキティ。どうしたの?」

美貴の格好を見て驚いたのだろう。明らかにパジャマ。

「ごめん。ごっちん。」
「いいよ。取りあえず部屋行こう。」
「うん。」

201 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:30

ごっちんの部屋に入るとホットコーヒーを出してくれた。
一口飲んだらすごっく甘かった。

「甘い・・・。」
「甘いの好きだったでしょ。」
「うん。」
「で、どうしたの?」
「聞きたいことあって。」
「電話じゃダメなことだったんだ。」
「あっ。そっか。」
「あはは。」
「なんか、焦って。」
「どうした?」

美貴の向かいに座って心配そうに美貴を見てるごっちん。
なんか、涙が出そうになった。
202 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:31
「よっちゃんのことだけど。」
「よしこがどうかしたの?」
「れいなに一緒に暮らそうって言ったらしいんだけど。」
「聞いてないよ。」
「さっき、れいなから電話で相談されて。」
「今日、言ったってこと?」
「うん、お父さんが再婚するってれいなに言ったんだって。」
「それで、田中ちゃん独りになるからってこと?」
「うん。」
「よっちゃんの親、同棲とか許す分けないよね?」
「あぁ。」
「親が借りてるマンションでれいなと暮らすなんて無理だよね?」
「よしこ。引っ越した。家賃6万の1Kに。」
「えっ?」
「家、出たんだよしこ。」

美貴はしばらくごっちんを見た。
203 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:31
 
204 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:31
本当は気が付いてたんだ美貴は。
だから、よっちゃんを後輩って言ったんだ。
でも、認めたくなかったんだ。
運命だからって言い訳して。

涙が零れた。
205 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:32
「ミキティ?大丈夫?」
「ごっちんさ。なんであのタイミング?」
「えっ?」
「美貴に相談したじゃん。あれなんであのタイミングなの?」
「それは・・・。」
「よっちゃんが美貴のところに戻らないって思ったから。」
「・・・。」
「違う?じゃなきゃ、よっちゃんに内緒でそういうことしないもん。」
「・・・。」
「ごめん。ごっちんにあたるの間違えてるよね。」
「いいよ。」
「出会ったのが運命なら・・・別れるのも運命か・・・。」
「ミキティ。」
206 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:32
「よっちゃんのね。れいなを見る目がね。美貴のとは違ったの。気が付いてたんだ。気が付かないフリして、よっちゃんの優しさ利用して、待ってるって言えばよっちゃんは戻らないといけないって思うだろうしって。」
「ミキティ。」
「違う・・・本当はあの日に気が付いたんだ。別れたあの日に本当はもう気が付いてたんだ。でも・・・でも・・・3年を過ごすにはよっちゃんとの思い出が美貴には必要だった・・・。」
「ミキティ・・・もういいって。」

ごっちんがハンカチを貸してくれた。
それでも、吐き出したかった。本当のことを。
207 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:32
「美貴たち本当は愛し合ってなかったんだ。傷の舐めあいしてたんだ。美貴は強くなったから大丈夫だなんて・・・自分で言い聞かせて本当は強くなったんじゃない。鈍感になったの。鈍感になって気が付かないフリしてた。最悪だ・・・美貴。よっちゃんもれいなもごっちんも傷つけた。」
「そんなことないって。少なくとも後藤はそうんなこと思ってないから。」

泣きじゃくる美貴をごっちんは抱きしめてくれた。
何度も何度も「大丈夫だよ。」と囁きながら。
208 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:33
よっちゃん。美貴たちにはきっと愛なんてなかった。
あったのは、心の傷とそれを癒すための優しさに
寂しさとそれを隠すためのお互いの体温。

美貴は鈍感な人間にはなりたくないから
諦める。それも大事なことだと思うから。

209 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:33
ねぇよっちゃん。運命っていくつもあるじゃん。
出会いも別れも運命じゃん。
でもね、愛は一つしかないって思うんだ。

愛されるために生まれてきたんだよ。よっちゃんもれいなも
そして美貴もごっちんも。
だから美貴はそれを探したい。
210 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:33
「ごっちん・・・。」
「ん?」
「美貴は独りで頑張ろうと思う。よっちゃんともちゃんと話して。よっちゃんを開放しないと。それから、美貴は一からやり直す。」
「そっか。」
「まだ、間に合うよね。」
「もちろん。」

ごっちんは「寂しいけど。」って呟いてから美貴の頭を撫でた。

211 名前:強さと鈍感 投稿日:2006/03/07(火) 10:34
「ごっちん。よっちゃんに明々後日、屋上で待ってるって伝えてくれる?」
「いいよ。」



212 名前:clover 投稿日:2006/03/07(火) 10:35
以上 194-211 強さと鈍感

次で取りあえず完結予定です。
213 名前:clover 投稿日:2006/03/07(火) 10:36
また・・・ミスった
>>194-211 

すみませんorz
214 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/07(火) 23:10
お疲れ様です。
207のミキティの台詞、なんか身に染みて切なくなっちゃいました。
次回完結期待してます。
215 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/08(水) 00:11
更新お疲れ様でした。
ん〜、切ない…!胸がぎゅうぅってなりました。
次回で完結ですかー。期待して待ってます。
216 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/08(水) 00:33
お疲れ様です!
みきよし。・゚・(ノД`)・゚・。
217 名前:konkon 投稿日:2006/03/08(水) 01:09
んあ・・・完結ですか・・・。
ずっと読んでいたい気持ちですけど、次回更新待ってます。
最後までがんばってください!
218 名前:clover 投稿日:2006/03/08(水) 22:07
>>214 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
こんな自分の考えが上手く言い回し出来てるか
心配だったんですが、そう言っていただけると
嬉しいです。ありがとうございます。

>>215 名無し飼育さん 様
レスありがとうございます。
胸がぎゅうぅってなってもらえて嬉しいです。
書いてて、どうなのかなって不安でしたので。
ありがとうございます。

>>216 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
みきよし・・・私もみきよし好きなんで・・・
なんでこうなったんだろう・・・って思ってたりします。

>>217 konkon 様
そんな風に思っていただけて嬉しいです。
最後まで頑張ります。



では、最終回になります
219 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:09
屋上によっちゃんより先に来るのは初めてであった日以来だ。


ドアが開く音がして振り返るとよっちゃん。
その表情は何かを決意したようなもの。きっと美貴もそうだろう。

「おっす。」

美貴が先にそう声をかける。

「おっす。」と返し美貴の隣にくるよっちゃん。
220 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:10
「れいなと暮らしてあげて。」

いきなりそう口にした美貴によっちゃんは少し驚いてから微笑んだ。
何か言おうとるすよっちゃんを制して美貴は続ける。

「気が付かないフリしてたんだ美貴。強くなったって思い込んで思い出に縛られてただけで、
 置いてきぼりになりたくなくてよっちゃんも思い出に縛り付けようとしてた。
 美貴とよっちゃんの関係は愛じゃなかったよね。」

よっちゃんは真っ直ぐ美貴を見てから頷いた。
221 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:11
「恋でもなかったかもね・・・なんだろう・・・
 依存し合ってただけなのかもしれない。ねぇ、美貴。」
「ん?」
「それでも、あの時のうちらにはお互いが必要だったんだと思う。
 でもいつか本当の愛を見つけないと幸せにはなれないと思うんだ。」
「そうだね・・・よっちゃんはもう見つけたんでしょ。」
「うん・・・だから美貴にも見つけて欲しい。」
「美貴の妹だったのは悲しい偶然だったけど・・・。」
「それもまた、運命だと思う。」
「うん。よっちゃん。あの頃良く言ってたでしょ。運命だって。」
「そうだね。」
「運命っていくつもあるでしょ。出会うのも別れるのも全部運命。」
「うん。」
「愛は一つしかないと思うんだ。よっちゃんのそれはれいな。
 美貴はまだ見つけられてないけど。絶対に見つけるから。」
「うん。」
「よっちゃん・・・ありがとうね。あとさ・・・
 れいなにはもっと大人になってから話してあげて。今は二人で幸せになってよ。」

手を差し出してよっちゃんと握手した。
222 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:12
「バイバイ。よっちゃん。」
「うん。」
「美貴、もう少しここに居るから。先帰って。」

「分かった。」とゆっくり手を解いて歩き出すよっちゃんの背中に
もう一度「ありがとう。」と心の中で声を掛けた。

ひとりになった屋上。
よっちゃんにもらったネックレスのフォルトルナをポケットから取り出した。
「持ってちゃいけないよな。」

フェンスに掛けられたフォルトルナ。

これで、美貴とよっちゃんの運命は終わる。
愛に良く似た愛じゃない関係。

もう直ぐ冬が終わり春が来る。
春は出発の季節だ。
223 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:12
新しい出発をして2年が過ぎた。
れいなは高校を卒業してよっちゃんと楽しく暮らしているらしい。
たまにくるれいなのメールからその幸せな様子が伝わってくる。
卒業するときによっちゃんと美貴のことを聞いたらしい。
れいなは[びっくりしたと。でも、今、皆幸せだからいいっちゃね。]って
れいならしいなぁと思うメールが来た。

美貴は1年、働いて貯めたお金で留学をした。

それまでちょくちょくゴハンを食べたり飲みに行ったりしていたごっちんだったけどもう1年も会っていない。

ワーキングホリデーのビザを取って今はイギリスでバイトしながら生活。
日本に帰ったら輸入雑貨のショップをやりたいなんて思ってる。
224 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:13
冬のイギリスは当たり前だけど日本より寒い。

こんな夜はホットワインだ。
独り行き着けのパブに入りホットワインを頼む。
店内は結構混んでいるので一番奥の席に座った。
直ぐにやってきたホットワインを飲んで身体を温める。

ワイワイ騒いでる学生たちを見ながら自分にはああいう時代はなかったなと思ったりこれまでの自分を見つめなおす日々。

結構、充実してるんだ。
225 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:13
バイトをしてるショップのおじさんとおばさんもよくしてくれる。
子供がいない夫婦だから美貴を自分の子供のように可愛がってくれて
初めて知る家族の暖かさ。れいなが欲しがってたのはこれだったんだな。


おじさんとおばさんは美貴にいい人はいないのかっていつも聞く。
よっちゃんとのこととか全てを話すとおばさんは笑った言った。

「you likes a detour. 」

そうかな?そうなのかも。遠回りばかしかも。

「Love is always in a you side. 」
「What meaning?」

おばさんは笑いながら応えてくはくれなかった。
226 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:14
直ぐ近くにある・・・かぁ。
ここ数日そればかり考えてた。もう直ぐ日本に帰らないといけない。
それまでにその応えが知りたいと思った。
おじさんもおばさんも悩む美貴の様子を面白そうにいつも見てる。
227 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:14
 
228 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:14
「Miki. Your answer came. 」

ショップの奥でボーっとしてたらおばさんに声をかけられた。
店先にでて目にしたもの。

おばさんの言う美貴の答えが来たって・・・

229 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:15
「ごっちんっ。」
「久しぶり。」

「Is this man an answer? 」

おばさんを見ると笑って中に入っていった。

「なになに?今何て言ったの?」
「なんでもない。」
「なんだよぉ。教えてよ。けちっ。」
「けちとかじゃないから。なんでいるのよ。」
「迎えに来たから。」
「はっ?」
「そろそろ、帰るころかなって思って。だから迎えに来た。」

ごっちんは笑顔だ。

「ミキティ・・・一緒に帰ろう。後藤と一緒に。」
230 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:15
愛は美貴の側にあった。これがその愛。
嬉しいのに涙が零れる。

「えぇぇなんで泣くんだよ。」

慌てるごっちんに抱きついた。
231 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:16
「ごっちんが、驚かせるからだよ。」
「もう、慣れてよ。後藤はいつだってミキティを見てるんだから。」
「だから怖いよストーカー。」
「嬉しいくせに。」
「うるさいよ。」
「一緒に帰ろう。」
「うん。帰る。」
「よかったぁ。またどっか行ったらどうしようって思ってたんだよ。」
「ごめんね。」
「もうなれた。10年くらいやってるから。」
「長いね。」
「長いよ。でも、後藤にはミキティしか居ないから。
 いくらでも待つけどね。」
「ありがと。ごっちん。」


232 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:16
ロンドンの桜は日本より早く咲く。
もう、満開になってる。
また出発の季節だ。今度は独りじゃない。

「ごっちん。」
「ん?」


初めてするごっちんとのキスは満開の桜並木。
風に舞う花びらが美貴たちを包み込んだ。
233 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:17
「愛してるよ。ごっちん。」

嬉しそうに笑うごっちんを見て美貴も嬉しくなる。

凄い遠回りしたけど、美貴も本当の愛を見つけたよ。
いくつもある偶然のなかで悲しい偶然がきっかになって
見つけられた本当の愛。

これから二人で育てよう。
小さいのとか中くらいのとかいっぱいいっぱい集めて
一つの大きな愛にして行こう。

234 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:24
愛ってさ、目に見えないから難しいね。
どんな形なのかな?
よっちゃんは分かった?
そのうち教えてね。美貴も教えてあげるから
ごっちんと美貴の愛の形がどななのか。

今はまだわからないけどね
目の前でごっちが嬉しそうにしてると美貴も嬉しいんだ。
235 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:24
236 名前:側にあった本当の愛 投稿日:2006/03/08(水) 22:25
end
237 名前:clover 投稿日:2006/03/08(水) 22:27
以上、悲しい偶然。終わりです。
皆さんの期待に応えられたかどうか・・・
かなり心配なのですが・・・。
見守ってくださった方々ありがとうございました。
初めてなのでドキマギしながら書いてました。

次は亀井さんメインで書こうと思ってるので宜しくお願いします。
238 名前:clover 投稿日:2006/03/08(水) 22:59
最後の最後で・・・また・・・
>>219-236 側にあった本当の愛

訂正
>>234 ごっちんと美貴の愛の形がどななのか
          ↓
    ごっちんと美貴の愛の形がどんななのか




です
239 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/11(土) 21:23
完結お疲れ様です

次のも楽しみにしています
cloverさんはどのCPが好きですか?
自分は田亀なんで亀井さんメイン楽しみです
頑張って下さい
240 名前:clover 投稿日:2006/03/12(日) 03:57
>>239 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
吉絡みが好きです。
次も頑張ります。


新たに書きたいと思います。
予定通り亀井さんメインで。
エロが入るのでsageで行きたいと思います。
宜しくお願いします。
241 名前:恋の神様 投稿日:2006/03/12(日) 04:01
亀井さんメイン
吉澤さん、藤本さん、道重さんの4人でお話を進めます。
242 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:02
中学2年のときお母さんが病気で死んだ。
お父さんと二人暮らし。結構仲の良い親子だと自分でも思う。
高校に入学してやっと慣れてきたかなって思った5月の終わり、
お父さんの転勤が決まった。せっかく友達出来そうだったのに・・・。
243 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:03
引っ越してきたマンション。
隣の家に住む藤本さんは両親が去年から転勤で海外に行ってしまい
姉妹二人で暮らしてる。
気さくなお姉さんの美貴さんは美人でちょっと怖そうな感じだけどいい人そうだった。
妹のさゆみちゃんは私と同い年で同じ高校と知り直ぐに仲良くなった。

藤本さんの部屋の隣。私の部屋の隣の隣の部屋の住人。
表札には吉澤と書かれているがまだ会ったことがない。
引越しの挨拶に行ったときも留守だった。

さゆの話では面白くて優しくてカッコイイ人で自由人。
美貴さんと同い歳で仲が良く生まれた頃からの付き合いでよく藤本家に入り浸っているらしい。
朝食はいつも石川家で食べるという吉澤さんだけどいつ食べにきているのだろうか、
学校に行くときはさゆみが迎えに来てくれるので会ったことはない。

244 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:04
それにさゆは凄い自己愛者でその影響で私も影響されつつあるくらい。



「絵里、お昼行こう。」
「うん。」

お昼はいつも屋上で食べる。
登校途中に一緒にコンビニで買ったパンをごそごそと取り出して食べ始める。

「夏はここだと日焼けしちゃうの。」

245 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:04
さゆみが空を見上げなら言う
もう6月はいってまだ1週間しか過ぎてないのに温暖化のせいかかなり熱い。

「涼しい場所探さないとね。」
「絵里は元々黒めだよね。」
「うるさいなぁ。」
「大丈夫、黒くてもさゆみの次の次の次に可愛いから。」
「次じゃないのかい。」
「あっそうだ。」
「なに?」
「今日は一緒に帰れないの。」
「えぇ何で?」
「デートなの。」
「えぇ。さゆ彼氏いるの?聞いてない。」
「彼氏はいないの。」
「えぇ?」
「お姉ちゃんとデートなの。」
「はいはい。買い物ね。」
「デートって思うとちょっと嬉しいの。」
「そうなの?」
「そうなの。」
「あぁ恋したいなぁ。」
「王子様が迎えにくるまで待つの。」
「いや、いや、いや、来ないって。」
「来るの。」
「16歳だよ。ピチピチだよ。好きな人もいないってどうなのよ。」
「さゆはお姫様だからどこかに王子様がいるの。」
「王子様って・・・。」
「さゆの好きな人は王子様なの。」
「そうなんだ。」
「そうなの。」

顔も知らない王子様を想い愛しそうに「王子様。」と呟くさゆみ。
ナルシストのさゆは自分をお姫様だと主張する。
否定するとムキになるので否定してはいけいないと数日で学んだ。
毎日、自分を可愛いというさゆに最初は驚いたし引いたけど慣れるものだ。
246 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:04
「絵里にもいつか王子様が来るの。」
「そうかなぁ。」

そうだったらいいけど、現実それはないだろう・・・。

「あぁ恋がしたい。」
247 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:06

++++++++++++++++++++++++++
248 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:06
「よっちゃん。起きて。」

低い声が頭に響き薄っすら目を開くとドアを半分開けて立っている美貴。

「ん〜。」
「今日レポート提出だから大学行かないとダメなんだからね。」
「はいはい。」

目をこすりながら身体を起こすと横で寝返りを打つ裸の女。

「おい。お前、帰れよ。」

裸の女は「ん〜。」と起き上がりうちをみてから美貴の存在に気が付く。
249 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:06
「おはようございます。もう7時なのでお帰りくださいね。」

女に向かって笑顔で言う美貴。笑顔だけどメッチャ怖いよその顔。

「なにこの女。」
「美貴。」
「彼女?」
「違う。ってか早く帰れ。」
「騙したの?」
「騙してないし、抱かれたそうな顔してたのはお前だろ。早く帰れ。」
「最悪。」

女が脱ぎ捨てた服を持って部屋を出て行くと美貴がベッドの淵に腰掛ける。

「よっちゃん、もうちょっと優しく対応しなよ。」

いやいや、優しくって美貴のあの笑顔には言われたくないから・・・
250 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:07
「夕べのうちに帰れって言ったのに帰らないから。
 面倒だよな空気読めないやつは・・・。」

美貴の細い腰に腕を回して首筋に顔を埋める。

「よっちゃん朝ごはんだって。」
「分かってるって。」

美貴をベッドに押し倒し唇を奪った。
さっきの女とはあまり相性がくなかったからなんとなく
美貴としたくなったんだ。

251 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:08
「ちょっとだけ。」
「ダメ。」
「大丈夫だって。」
「大丈夫じゃないから。それに他の女抱いたまま抱かれるのは嫌。」

美貴がスルスルとベッドを抜け出す
ちぇっ・・・仕方ないか。

「シャワー浴びてきなねゴハンできてるから急いでね。」
「あーい。」
252 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:08
美貴が出て行きうちもシャワーを浴びて美貴の部屋に向かう。

勝手にドアを開けて入るとさゆみがちょうど学校に行くところだった。

「吉澤さんおはようなの。」
「さゆおはよう。」

制服姿のさゆみを抱きしめて朝の挨拶。

「抱きつくのはいいけどさりげなくお尻触らないで欲しいの。」

253 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:08
さゆみにお尻にある手を叩かれた。

「いやいや、どんどん成長して可愛くなっていくからついつい。」
「さゆみはいつだって可愛いの。」
「今日のさゆみも可愛いぞ。」
「ありがとうなの。」
「さゆ。早く行かないと遅刻するよ。よっちゃんもさゆで遊ばないっ。」

「行ってきます。」と笑顔のさゆみがいくと美貴がコーヒーを出してくれた。
254 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:09
「さゆ、また胸おっきくなってね?完全に美貴まけたな。」
「大きさなの?形だろっ。」
「どうかなぁ?今度さゆと風呂でもはいっかな。」
「入ってもいいけど、食べないでね。」
「我慢できるかなぁ。」
「殴るぞ。」
「うそうそ。さゆは妹みたいなもんだし。あっ。
 そういや隣に引っ越してきた子もさゆと同い年だって?」
「あぁ亀ちゃん。」
「どんな子?」
「いい子だよ。まだ会ってないっけ?」
「うん。」
「胸デカイ?」
「ばーか。」
「デカイほうがいいだろ?」
「よっちゃん胸すきだよねぇ。」
「さわり心地がいいからねぇ。美貴だって胸触られるの好きじゃん。」
「朝から何の話してんだか・・・。」
「いいじゃん。別に。」
「いいけどさぁ。さゆの前では辞めてよね。」
「したことないじゃん。」

さゆはうちと美貴の関係を知らない、別に話すことでもないし。
255 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:10
「よっちゃんまだ好きな人できないの?」
「面倒くさじゃん。好きとか嫌いとか。」
「いいじゃなか。好きな人を思って何してんだろうとかさ。」
「何してんだろうとか思っても報われないならしない方がいいよ。
 面倒だし。疲れるし。」
「報われなくても恋心はどうにもならないんだよ。」

美貴が切なそうに目を伏せる。
256 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:11
「ふーん。うちには分からないけど。
 まぁいいじゃん美貴だってまんざらじゃないでしょ?」
「救われる部分もあるけどね。よっちゃんのためにはどうなのかなって思うわけよ。」
「どうもこうもないよ。うちは気ままに欲を消化できればそれで楽しいし。
 軽い感じのが楽だしさぁ。」
「そっかぁ。」
「恋とか愛とか要らないし。」

美貴は難しそうな顔をしてたけどそれ以上なにも言わず
うちは引きずられるように大学に連れて行かれた。
257 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:12

++++++++++++++++++++++++++
258 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:14
今日の更新は以上です。

タイトル:恋の神様
>>242-257 恋がしたいっ

とりあえず、頑張ります。
259 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 04:17
>>243 朝食はいつも石川家で食べるという吉澤さんだけどいつ食べにきているのだろうか
    ↓
    朝食はいつも藤本家で食べるという吉澤さんだけどいつ食べにきているのだろうか

です・・・すみません。
260 名前:clover 投稿日:2006/03/12(日) 04:22
あぁまたいきなりミスりましたごめんなさい。
最初、石川さんにしようと思ってて・・・。
注意力ないな・・・
でも頑張るので宜しくお願いします。
261 名前: 投稿日:2006/03/12(日) 14:39

++++++++++++++++++++++++++
262 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 14:40
いつものように屋上でお昼を食べてまったりトークタイム
さゆは鏡をずっと見てる。

「絵里たち部活とか入ればよかったかな?」
「ん〜どうかな。」
「だってさぁ青春って感じするし。」
「汗かくのが?」
「別に汗じゃなくて・・・。」
「さゆに汗は似合わないの。」
「だから、汗じゃなくて、仲間とか友情とかそういうの。」
「さゆには絵里がいるからそれでいいの。絵里は違うの?」
「個人じゃなくて団体でさ、あの夕陽に向かって走ろうっみたいなの。」
「絵里、テレビの見すぎなの。しかも古いの。」

凹む。たまにさゆはキツイってか毒を吐く。
263 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 14:40
「あぁやっぱり恋かなぁ。恋すればいいんだよ。」
「昨日もそう言ってたの。どうやって?」
「ほら、恋のキューピッドの矢に撃たれたらたちまち恋に落ちるって・・・。」

さゆが冷めた目で絵里を見てるので辞めた。

「物語の世界なの。」
「でした。」

でもいたらいいじゃん。恋の神様。
恋の神様の矢に撃たれたらたちまち恋に落ちるんだよ。
そんな恋してみたいよぉ。
たちまち恋に落ちてみたいよ。
264 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 14:40
「でも天使はいるの。」
「はいはい。さゆが天使って言うんでしょ。」
「そうなの。さゆがてん・・・」
「あぁもう直ぐテストだ。」
「最後まで言わせてよ。」
「あぁもう直ぐ夏休みだ。」
「プールに行きたいの。」
「海も行きたいね。」
「一緒に行くの。」
「うん。行こう行こう。」
「でも、その前にテストなの。」
「あぁ・・・」

そうだ、来月から始まるテストが終われば数週間後には夏休み。
夏休みになれば出会いがあるかもしれないっ。
265 名前:恋がしたいっ 投稿日:2006/03/12(日) 14:41
「補修は嫌なの。」

それは逃れたい。

「勉強しようね。」
「吉澤さんが頭いいの。教えてくるの。」
「いいなぁ。」
「絵里も一緒に教わるの。」
「ん〜。」
「緊張しなくても大丈夫なの面白い人だから。」
「うん。」

面白くて優しくて自由人な吉澤さんってどんな人だろう。
ちょっと楽しみだな。

「絵里ひとりで笑ってて怖いの。」

あっ、絵里、いま笑ってた?
想像するのって楽しいじゃん。いいじゃんか。
266 名前:  投稿日:2006/03/12(日) 14:41
 
267 名前: 欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 14:42
「美貴なに凹んでるの?」

7月に入り夏休み前のテストが終わったら美貴が食堂で凹んでた。

「ん〜。テストが。」
「あぁ出来なかったんだ。」
「まぁねぇ。」
「美貴、なんか見た目で怖いのになんか変なオーラ出ててさらに怖いんだけど。」
「酷い・・・。」
「まぁ、追試頑張ればいいじゃん。」
「不公平だよねぇ。講義出てないのによっちゃんは無駄に頭良くて。」
「無駄っていうな。」
「あぁ〜。憂鬱だぁ。」
「頑張れぇ。」
「うーん。あっよっちゃん今日は夜家にいる?」
「あぁ〜どうしようっかな。」
「予定あるならいいんだけど。」
「特にないから。いいよ。」
「ホント。じゃぁ。行くね。」
「あいよ。」
268 名前: 欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 14:43
近所でやってるフットサルの練習場に顔を出して
子供たちと遊びながらフットサルをたまにする。

高校まではやっていたんだけど決まりのなかでやるのは面倒で辞めた。

やりたいときに立ち寄ってやるくらいが一番楽だ。


「あっ。よっちゃんだぁ。」
「ほんまやっ。」

グランドに出ると駆け寄ってくる小さな二人。

「おっ。ノノ、また、足速くなったな。」

ダッシュで掛けてきた辻希美を抱き上げてやる。
遅れてやってきた加護亜依もうちの足にしがみ付く。

「ノンだけずるいっ。」
「はいはい。あいぼんもね。」
269 名前: 欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 14:43
ノノとあいぼん。7歳の小学1年生。
ノノはプレーヤーだけどあいぼんはマネージャー。
小学生にマネージャーとかいるのかと思うけど
ノノがやることはあいぼんもやりたいらしいが運動神経が悪く
諦めマネージャーと言っている。

「よっちゃんリフティング競争しよう。」

ノノが腕から飛び降りてボールを持ってくる。

「あいぼんはやらないの?」
「うちは見とるわ。」
「そっか。」

強制はしない、自分がされるの嫌いだから。
小学生と勝負して負けるはずがない。
ノノが必死に続けてる姿を横目にうちも続ける。
手を抜いてあげたりなんてしない。手を抜いたって7歳だって分かる。
270 名前: 欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 14:44
「あぁもう、いつになったら勝てるかな。」

結局、ノノが負けた。

「ノノが高校生になるくらいかな。」
「そしたら勝てる?」
「練習すればね。」

ノノは大勢の中で楽しそうにしてるからきっと部活とかに入っても楽しく過ごせるだろう。
それにきっと・・・

ひとりでまだリフティングの練習をするノノをあいぼんがじっと見てる。

あいぼんがノノをサポートしてくれるだろうし。
271 名前: 欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 14:44
「さてと、帰っかな。」
「もう帰えるんか?」
「うん。うちの帰りを待ってる子がいるからね。」
「彼女?」
「いや、たくさんいるからね。待ってる子。」
「浮気者やな。」
「あはは、おませさんだなぁ、あいぼんは。
 あいぼんもう少し大人になたっらうちがいろんなこと教えてあげるからね。」
「いらんわっ。」
「しょっくだなぁ。」

笑いながらあいぼんの頭を撫でてうちは帰った。
272 名前:  投稿日:2006/03/12(日) 15:16

++++++++++++++++++++++++++
273 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:16
マンションに戻ると美貴の靴があった。

「ただいま。」
「あっお帰り。」
「さゆいいの?」
「まだ3時だし。亀ちゃんと買い物してから帰るってメール来てた。」
「ふーん。じゃぁ夕飯まで大丈夫ってことだ。」
「うん。」
「シャワー浴びる?」
「浴びた。」
「うち浴びてくるからベッドで待ってて。」


シャワーを浴びて部屋に行くと美貴が既に裸でベッドに横たわっていた。

「やるき満々って感じだね。」
「そうでもないけど久々だし。」

ベッドの脇に座ると美貴が身体を起こす。
美貴の掛けていたタオルケットがスルリと落ちて美貴のトップが露わになる。
274 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:17
「しないの?」
「したいの?」
「だから来てるんだけど。」
「しなよ。自分で。」
「えっ?」
「ほら、もう起ってるじゃん。」

美貴の乳首を摘むと美貴の身体が反応する。

「やぁっ。」
「ほら、自分でやってみな。」

美貴の胸のを揉みなが美貴が苦悶する表情を楽しむ。

「あぁ、よっちゃん、ちゃんとしてよ。」
「だから自分でやってみなって。」

揉んでいた手を放し促す。
275 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:17
「したことあるでしょ?やってみて、見たいし。」
「よっちゃん。」
「しないの?」

美貴はしばらくうちを見つめてから我慢できなくなったのか
自分の胸に手を置き足を少し開きもう片方の手をそこに伸ばした。

「あぁっ・・・んっ・・・。」

美貴の掌が胸を揉み、そこに入れてる指は激しく動きだす。

「あっ、あっ。」
「美貴気持ちよさそう。」
「やぁぁっ、んっ。」

うちは美貴の足を大きく開かせ正面から美貴の行為を見た。
276 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:18
「凄いね。」
「あっ・・・んんっ。」
「道具とかあったらよかったけど、あいにくないからなぁ。」
「よっ・・・ちゃん・・・あぁ・・・してっ、よぉ・・・あっ。」
「一回、自分で逝ってからね。したらしてあげるから。」

美貴の胸を揉む手がそこをかき混ぜる手が激しくなる

「美貴、すげー。」
「あぁっ、あっ、あぁイクっあっあっ、ゃぁぁっ。」

美貴のそこから透明の液体が噴出したの同時に美貴が逝った。

「あぁあ。今日これ、寝れないぞ。」

脱力してベッドに横たわる美貴の手を掴み身体を起こす。
277 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:18
「美貴すげーな。」
「ばーか。」
「噴いたぞ。やっぱり美貴はエロイよなぁ。」
「もう、いいからしてよ。」

まだ疼くのかうちの太ももを跨ぎそれをこすりつけるように腰を振る。

美貴の形のいい乳房をぎゅっと鷲掴みし揉んでやり
もう片方の乳首を指の腹で擦ると身体をそらした。

「あっ。いいっあん。」
278 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:19
むき出しにした首筋にゆっくり舌を這わすと美貴がうちの頭を掴んで唇に吸い付いてきた。
うちの唇をペロペロなめる美貴。
その舌を咥え込むと夢中に絡めてくる。
しばらく美貴の好きなように舌で遊んであげなら、
胸の愛撫をやめて脇腹を触れるか触れないかのタッチで撫でると
美貴の愛液がうちの太ももをつたいシーツを濡らす。

両手で美貴のお尻を揉むとそこがクチュクチュと音を漏らし
美貴が唇を離しうちを艶かしい表情でみる。

「触ってよ。あぁんぅ。」
「まぁだだよ。」

美貴を膝から降ろしてベッドに寝かせ硬く大きくなった乳首にしゃぶりつくと
美貴がうちの頭を抱え込んでもっともっとと腰を振る。

「美貴ちょっと腰上げて。」
279 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:20
美貴の両足を持ち上げ浮いた腰の下に脚を滑り込ませ足の間に身体を入れる。
「あぁパックリだ。すげぇ動いてるし。」
「速くぅ・・・」

美貴は自分のそこに指を這わした。

「あっん。」
「ここまで大きくなるんだねぇ。」
「お願いだから。」
「はいはい。」

美貴の両足を持ち上げてそこに舌を這わす。

「あぁぁぁっ。いいっあっあっ。」

指で入口を弄りながら大きくなった蕾を愛撫する。
溢れてくる愛液。啜っても啜っても溢れる。

「あっもうっ・・・あっあっ・・・んぅあぁぁぁっ。」
「また逝っちゃったの?」
「はぁはぁっ・・・。」
「まだ挿れてないんだけどぉ。」

力の入らない美貴の身体をひっくり返しうつ伏せにして腰を持ち上げる。

「ちょっ、まってぇ。」
「だめぇ。」
280 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:20
お尻を左右に開かせてそこに一気に3本の指を突っ込む。

「やぁぁっぁあっ。」

身体を捩り逃れようとする美貴の腰を掴み尻に舌を這わす。
菊蕾に舌を這わすと美貴がさらに腰を震わした。

「やぁぁだめっ、あっ、あっ・・・よっちゃっ、だめぇ。」
「ん?気持ちいでしょ。」
「いいけど、そこは嫌。」
「じゃぁこっちにする。」

空いた手で前の蕾を摘んだ。

「っあぁぁぁ。あぁ・・・いいょ・・・。」

蕾を愛撫しながら激しく突いてやると美貴はシーツに顔を擦り付け握り締めている。

「もっと、あっんぅあっ、よっちゃんもっとぉ・・・」
281 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:20
腰を振りながら乱れる美貴。普通に綺麗だと思う。
こんなにエロくて綺麗なのになんで美貴の気持ちは報われないんだろう。
そもそも、報われないのになぜ想い続けるんだ。
面倒くさいな。そういうの。こうやって欲望をさらけ出したほうが楽でいいのに。
好きとか嫌いとかさどうでもいいじゃん。
だからと言って美貴にそうしろと強制するわけじゃない。美貴は美貴だしうちはうちだし考え方はそれぞれだ。

「あっあっもぉ・・・いくっ・・・ダメッでるぅ・・・あっあぁぁぁ。」

美貴のそこが締め付けだしたので指を抜いた。

「あぁぁん。なんでぇ。もうだめだよぉ。」

顔だけこっちを向けてそういう美貴。
282 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:21
「その格好エロイよ普通に。」
「よっちゃん。逝かせてよぉ。」
「こっち乗って。」

美貴を再び膝の上に乗せてそこに指を突き刺す。

「あぁぁぁ。」
「自分で動いてるよ美貴。」
「あぁ・・・もっとしてよ。」

激しく指を動かしながら胸を揉みしだき、硬くなった蕾に歯を立てる。

「あっ、あっ、あっ、もぅ・・・あっ出る、あっあっあぁぁぁ。」

潮を噴きながら美貴が逝った。

「はぁはぁはぁ。」

うちの肩に捕まり息を整えてる美貴。
最後に美貴の爪がめっちゃ背中に突き刺さったから痛い。

「はい。おしまい。よかった?」

美貴をベッドに寝かせる。
283 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:21
「うん。よかった。」
「それはよかった。」

タバコを取り出し火を点けた。

「あっ美貴も頂戴。」
「ん〜。」

吸っていたタバコを美貴に渡し新しいのにまた火を点けた。

「ごめんよっちゃん背中。」
「ん〜。痛い。」
「ごめんねぇ。」

美貴が背中に触れた。ちょっと痛くて身体がビクっとする。
284 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:22
「結構深い?」
「うん。ちょっと血とか出てるし。」
「えぇぇ。染みるよ風呂で。」
「染みるねぇ。ホントごめん。」
「夕飯にハンバーグが食べたい。」
「了解。シャワー借りるね。さゆそろそろ帰ってくるし。」
「どうぞぉ。」

うちに吸いかけのタバコを渡し裸のまま美貴は部屋を出てく。
もう、関係を持って3年くらいかな恥じらいも何もない。
ただ、お互い欲望のまましてるだけ。

うちは、誰だっていい。美貴じゃなくたって。
恋愛とか面倒くさいからしないし。
美貴も幼馴染のうちがしやすかったんだろう。
ただ、それだけ。
285 名前:欲望のままに・・・ 投稿日:2006/03/12(日) 15:22
美貴の愛した人はもう手に入らない。
3年前に美貴がした失恋・・・失恋と呼ぶのかさえ微妙だけど。
うちんとこに来て散々泣いたっけ。
だから恋なんてしなきゃいいのに。美貴はまだそいつを思ってる。

「よっちゃんも入って来たら。」

シャワーを浴びてまた裸のまま戻って来た美貴に苦笑いが漏れる。
ホントに恥じらいとかない。まぁうちもだけど。

脱いだ服を着ながら「なに?」という美貴に「シーツ外しといて。」と言ってシャワーを浴びに部屋をでた。

熱いシャワーを浴びたら背中がめちゃくちゃ痛かった。

「あぁイテェ・・・。」
286 名前:  投稿日:2006/03/12(日) 15:23

++++++++++++++++++++++++++
287 名前:clover 投稿日:2006/03/12(日) 15:26
本日2度目の更新終了
>>262-266 恋がしたいっ
>>267-286 欲望のままに・・・
です。

明日から急に出張になったため多めに更新しました。
288 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 21:57
す、すげー・・・・・。

の一言です(ぇ
次回も期待してます!
289 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:34
(・∀・)イイ!! 素晴らしいです。まさにタイトル通りですね。
これからどう展開していくのかとても気になります!頑張ってください。
290 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/13(月) 01:57
エ、エロい
みきよし(*゚∀゚)=3ハァハァ
がんばって下さい
291 名前:clover 投稿日:2006/03/18(土) 02:16
出張から帰ってきました・・・
成田から道が混んでいてこんな時間に・・・

>>288 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
期待に応えれるよう頑張ります。

>>289 名無し飼育さん 様
ありがとうございます。
頑張ります。

>>290 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
がんばります。


では、こんな時間ですが、明日は休みなので
更新開始します。
292 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:19
梅雨・・・。
絵里はバカだ・・・。
お父さんには今日は雨だからって傘持たしたのに・・・
自分が忘れた・・・。

駅でさゆと別れて買い物してる間に降って来た雨。

さっきまで小雨だったから小走りに途中まで来たところで土砂降り。
梅雨って最悪だ・・・。

公園の滑り台の下で取りあえず雨宿り。
293 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:20
あぁテスト勉強もしないといけないのになぁ。
ってか雨強くなってない?
雨宿りしないで走って帰った方が良かった?
いやいや、風邪引くだろっ。
風邪ひいたらテスト勉強できないし。
うん、絵里の判断は正しかった。

あっ今、絵里ひとりで頷いてた?
声は出してないよな・・・

心配になって回りを見渡すとビニール傘を差した人がこっちを見てる。
294 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:20
げっ・・・やっぱ声出てた?
変な人とか思われた?

なんで近づいて来るの?

なになに?

295 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:21
「傘ないの?」

滑り台の横にやってきたビニール傘の人が覗き込んでくる。

あっ・・・
ヤバイ、ちょぉカッコイイ。

「ないんです・・・」
「ん。じゃぁこれやるから。」

差していた傘を閉じて絵里に握らせる。

「えっでも・・・濡れますよ?」
296 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:21
その人は雨の中に立ち目を細めて空を見上げる。
その姿が綺麗でかっこよくて・・・ドキドキした。

ヤバイ、ヤバイ。
絵里の心臓がやばいんですけど。これ何?

「結構、気持ちいいよ。これ。」

ニコッと笑うその人の笑顔。

ヤバイそんな笑顔、見せないで。
あっでも見たいかも。
あぁでも心臓がヤバイ。

「セーラー服濡れてるから早く帰りなよ。」

その人はそういうと帰っていった。
297 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:22
あぁバカ。絵里はやっぱりバカだ。
傘を返すからって名前くらい聞けよ。
携帯番号くらい聞いとけよ。バカ。
どうするんだよ。この心臓と傘。


しばらく、さっきの人の顔を思い出してたら身体が冷えてきた。

「寒い・・・取りあえず帰ろう。帰ってお風呂入ってさゆに電話だ。」

298 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:23

++++++++++++++++++++++++++


299 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:24
濡れた制服をネットに入れて洗濯機に放り込んで湯船に浸かった。

「あぁ・・・。ヤバイ。心臓がまだヤバイ。」

綺麗だったな。カッコイイし。
彼女いるのかなぁ。
なんで絵里に傘貸してくれたんだろう。
あっもしかして絵里可愛いから?
あぁそれじゃさゆだ・・・
かっこよかったなぁ。


お風呂から出て今度は制服を乾燥機に入れる。
300 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:24
「もしもしさゆ?」
『はいはい。可愛いさゆですよ。』
「あのね、ヤバイの。」
『どうしたの?』
「ヤバイんだよ。心臓がヤバくてヤバイの。」
『意味不明なの。』
「だからヤバイんだって。」
『絵里、さゆの家においで・・・。』
「ぇ?さゆもしもし?」

切られた・・・。仕方ない。
ショートパンツにタンクトップおまけにノーブラだけど・・・
隣だからいいか。

301 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:25

++++++++++++++++++++++++++

302 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:25
美貴に持って行けと朝持たされた傘が役に立った。
寝てる女を置いてラブホから出たら雨がパラパラ降って来たから。

電車を降りたら土砂降りで、早く帰ろうとしたら公園に女の子がいた。

いつもなら別に興味も持たないんだけど。
独りでブツブツいいながら頷いたりして
変な子だから足を止めて見ちゃってた。
303 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:26
そしたらその子がキョロキョロしてうちを見て驚いてた。
ちょっと可愛い子だったので近づいてみたら白いセーラー服が
雨で濡れてブラが透けてた。ブルーのブラ。しかも結構胸もでかいし。

「傘ないの?」って聞いたらなんかオドオドしながら
凄い小さな声で「ないんです。」って。
だから傘をあげた。透けたブラの鑑賞代って感じで。

「濡れますよ?」って言われたけど、既に濡れてるし。

見上げた空は土砂降りだけど結構気持ちよかったから別にいい。

304 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:26
濡れながら歩いてたらちょうど美貴も帰ってきたところみたいで
マンションの前でずぶ濡れのうちを変な目で見てきた。

「よっちゃん、傘持って行ったよね?」
「うん。さっき濡れてブラが透け透けになった可愛い高校生にあげた。」
「変態。」
「鑑賞代。」
「早くお風呂入りな。」
「うん。」

エレベータに乗って美貴が持っていたスーパーの袋の中をチェック。

「今日はすき焼き?」
「正解。」
「野菜大目に入れてね。肉嫌いだから。」

美貴は焼肉かすき焼きがステーキか・・・
肉が好きだから肉料理が多い。作ってくれてるから文句は言えないけど。
305 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:28
部屋に戻ってシャワーを浴びる。
あぁ洗濯物が結構溜まってる。

洗濯機を回して、ささっとシャワーを浴びて首にタオルをかけたまま
美貴の部屋に行く。

「すき焼きできた?」
「そんな直ぐ出来るわけねーだろっ。」

椅子に座り髪をガシガシ拭いているとさゆが隣にやってくる。

「吉澤さぁん。あとで勉強教えてほしいの。」
「ん〜いいよ。チューしてくれたら。」
「じゃぁいいの。」

えっ即答なのかよ。

306 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:28
「うそうそ。教えるよ。」
「ありがとうなの。」
「美貴には教われないもんね。っいた。」

思い切り後ろから美貴に頭を叩かれた。

「うるさいよ。」
「痛いよ。」
307 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:28
テーブルの上でブルブル震えるケータイ。

「これ、さゆのでしょ。ケータイなってるよ。」

さゆにケータイを渡す

「はいはい。可愛いさゆですよ。」

と電話にでるさゆ。

「なにあれ。電話でもあぁなの?」
「さゆだからね。」
「そっか、さゆだからね。」

なんとなくそれでなっとくしたうちら。
308 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:29
「絵里が今から来るの。」
「亀ちゃんが?」
「なんかヤバイしか言わないで変なの。いつも変だけど凄く変なの。」
「亀ちゃんて隣の子?変なんだ。」
「吉澤さんには言われたくないの。」
「なんか、さゆ美貴に似てきてない。毒の吐き方。」
「姉妹だから。亀ちゃんも一緒に食べればいいじゃん。」
「うん。そうするの。」

さゆは玄関に行き変な亀ちゃんを待っていると直ぐにインターホンがなる。
309 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:30
「お邪魔します。」
「いらっしゃいなの。」

さゆの後ろにくっ付いて来た子は

「あれ、透け透けブラの子じゃん。っぃたい。」

また美貴に頭を殴られる。

「デリカシーのない言い方するな。まだ、子供なんだから。」

真っ赤になったその子。結構、可愛いじゃんか。


310 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/18(土) 02:31

++++++++++++++++++++++++++
311 名前:clover 投稿日:2006/03/18(土) 02:33
>>292-310 ヤバイ、撃たれたよっ
以上、本日の更新終了です。
えぇっとこの回はもう少し長くなる予定です
お付き合いください。
312 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/19(日) 00:53
やべーオモシロイ!!同じく心臓ドキドキしますた。
313 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:40

++++++++++++++++++++++++++++

314 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:41

お父さんが心配しないようにさゆの家にいくとメモを置いてから
さゆの家に直ぐに向かった。
何回かお邪魔したけどさゆのお姉ちゃん素で怖いんだよ。
見た目が。いい人なんだけど突っ込みとかちょっとグサって来るんだよ。

インターホンを鳴らすと直ぐにさゆが出迎えてくれて中に通される。
さゆの後ろから顔を出したら・・・
315 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:41
えぇなんで?なんでビニール傘の人がいるの??
ヤバイ、ヤバイ。濡れた髪がかっこよくて。ヤバイって。

「あれ、透け透けブラの子じゃん。」

あっ・・・思い切り美貴さんがビニール傘の人の頭を殴った。
ってか痛いよそれ、殴ったほうの手も・・・やっぱり怖いよ。

ってか透け透けブラって絵里のこと?えっなに?
あぁぁぁ。・・・もしかして雨で濡れて透けてた?
316 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:41
あぁ最悪だ恥ずかしすぎる。ってかもう心臓壊れてるよ・・・
ヤバイよ。どうしよう。帰ろうっかな・・・。

「ほら、亀ちゃん真っ赤になっちゃったじゃない。」
「ブルーだった。」

また、美貴さん殴ってるし・・・
317 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:42
「吉澤さん何いってるの?」
「さっき亀ちゃん?に傘あげたの雨宿りしてたから。」
「透け透けにブルーってなんなの?」
「んとね、セーラー服が濡れてブルーのブラが透けてたんだ。」
「吉澤さんエッチなの。」
「よっちゃんいちいち説明しないで良いから。」
「だって、さゆが聞くから。」
「さゆも早く座りな。」

絵里を放置したまま三人で会話進めないでください。
318 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:42
「あっ絵里もここに座るの。」

忘れてたでしょ。今・・・完全に忘れてたよね。

「絵里、なんか黒いオーラが出てるの。」
「うぅ・・・。」
「はい、亀ちゃんも座る。」
「はい・・・。」

美貴さん怖いよぉ。
さゆの隣に座る。
319 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:43
「うち吉澤ね。よろしく。ここにしょっちゅう居るから。」

向かいに座る吉澤さんがニコっと笑う。

ヤバイヤバイ・・・。この素敵過ぎる笑顔がヤバイ。

「宜しくお願いします。」
「亀ちゃん声小さいねぇ。あはは。可愛いね、女の子っぽくて。」
「絵里よりさゆのが可愛いの。」
「うんうん。さゆ可愛いよ。」
「ありがとうなの。」

可愛いとか言われたよ。あぁ言わないでヤバイから。
あぁでも嬉しいな。ってかさゆの扱いなれてるな。

「亀ちゃんも食べなね。はい、ごはん。」

美貴さんがお皿とゴハンをくれた。

「美貴、肉多くねぇ?」
320 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:43
吉澤さんの言葉に用意された皿を見た。
多いですよ。多すぎ。ってか野菜が皿の8分の1くらいしかないですけど。
身体に悪そうな気がするんですけど・・・。

「うるさいっ。ほら、これがよっちゃんの野菜。」
「おぉ。ありがとう。やっぱり美貴は優しいな。」

大きな皿にのせられたシメジやら人参やらしいたけ白菜もろもろの山を嬉しそうにもらう吉澤さん。
ってか肉は?ベジタリアンなの?
321 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:44
「あっ亀ちゃんも野菜好き?」

絵里の視線に気づいたのか吉澤さんに聞かれて頷いた。
あっでもお肉も少しは食べたい・・・。
美貴さんは凄い勢いで肉を食べる。肉、肉、肉・・・・野菜食べないんですか?
さゆは肉と野菜を平等に食べてる。うんこれが普通だよ。
ってか凄いんですけど美貴さん・・・。

「絵里、早く食べないとお姉ちゃんお肉全部食べちゃうよ。ほら。」

肉を絵里のお皿に入れてくれるさゆ。

「ありがと・・・肉全部って・・・。」
「お姉ちゃんは食べちゃうの。」
「またまた。」
「食べたら悪い?」

美貴さんが新しい肉を鍋に入れながら絵里を見る。
ヤバイ、吉澤さんの視線とは違う意味でヤバイ。
慌てて横に首を振った。
322 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:44
「亀ちゃん怖がってるよ。大丈夫だよぉ。うちが守ってあげるからね。」
「吉澤さんが言うと意味がちがく聞こえるの。」
「さゆにまで変態扱いされてやんの。」
「うるさいなぁ。さゆはそんなこと思ってないよね?」
「変態とは思わないけどエッチなの。」
「酷い・・・。亀ちゃんあとで慰めてね。」

泣きそうな顔で絵里を見る吉澤さん。
可愛い・・・。ヤバイよぉ。ギュッてしてあげたい。
323 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:46
「あぁ亀ちゃんダメだよ。よっちゃんこういう顔よくするから。
みんな騙されるんだよぉ。よっちゃんのこの顔。確かに可愛いんだよね。
でも、よくする顔だからね。」
「そうなの。良くする顔なの。なれると犬みたいで可愛いの。」
「犬かよ・・・絶対さゆ美貴に似てきた。」

えぇっと絵里はどうやってこの会話に参加したらいいのか・・・
取りあえず食べよう。うん。そうしよう。
心臓もヤバイし。食べてさゆに話を聞いてもらおう。
そうだよ。さゆに話にきたんだよ
うん。うん。

「あっ。また独りで頷いてる。これこれ、可愛いでしょ。滑り台の下で
こうやって独りで頷いてるんだよ。気になって見ちゃうよね?」
「確かに、見るね。よっちゃんじゃなくても。」
324 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:46
えっと・・・絵里は・・・取りあえず笑顔を見せておこうかな。
うん。笑っとこう。

「ゥヘヘ。」
「絵里、その笑い方はキモイの。」

酷い・・・。

「ウヘヘって。亀ちゃん普通に面白いね。」
「いや、ウヘヘはキモイだろ。」
「面白いでしょ。」

どっちでもいいです・・・。
325 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:48
思ったことを3人がそれぞれ口にする会話に慣れるまで時間がかかりそうだ。
ってか他の人、入れないよねこの会話。絵里だけじゃないよね?

美貴さんは本当にほとんどの肉を食べ、吉澤さんは肉は2枚くらい食べて
あとは野菜を食べてた。
美貴さんと吉澤さんで後片付けを始め。さゆが紅茶を入れてくれた。

「絵里、さっき電話で変だったけど大丈夫?」

あっそうだ、それで来たんだっけ。

「大丈夫じゃない。ヤバイんだって。」
「ヤバイじゃ分からないの?」
「ここじゃヤバイの。」
326 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:50
吉澤さんがいるのにここでは話が出来ない。

「どこならいいの?」
「さゆの部屋。」
「おいで。」

さゆに手を引かれて入った部屋。
あぁ・・・ここもダメかも・・・。
壁がピンクなんですけど・・・絨毯もピンクなんですけど。
お姫様ベッドなんですけど。
椅子もピンク机もピンク。クッションもベッドカバーもシーツも・・・。
ピンクの濃さが違うだけでピンクなんですけど・・・。

「そこに座るの。」

絨毯に座るとさゆが目の前に座った。
327 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:51
「どうしたの?」
「目がチカチカする。」
「頭打ったの?大丈夫?」
「打ってない。」
「目がチカチカしてヤバイんでしょ?」
「違う・・・。」
「意味不明なの。」
「うんとね・・・。」

さゆに吉澤さんに会ったときの絵里の心臓のヤバさを一通り説明した。
328 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:51
「吉澤さんに一目惚れしたの?」
「そうなのかな?」
「ドキドキするんでしょ?」
「うん。ヤバイの。」
「恋?」
「あぁ・・・そうかも恋の矢に絵里、撃たれたかも・・・。」

いやいや、かもじゃない。
恋の神様に矢を撃たれたよっ。

「さゆは吉澤さんお勧めはしないの・・・。ごめんね。」

さゆは気まずそうに絵里を見る。
329 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:51
「えっなんで?」
「顔もいいし頭もいいし、おまけに運動神経もいいの。」
「理想じゃん。いいじゃん。」
「だからもてるの。」
「だよね。そっか・・・恋人居るよね。」
「それは居ないの。」
「えっ?そうなの。じゃぁ絵里も恋人になれるよね。」
「それは分からないの。」
「えぇ・・・」
「吉澤さんはエッチなの。」
「・・・。」

勧めない理由がエッチだからって・・・なんですか?
330 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:52
「いっぱい、いるの吉澤さんには。」
「何が?」
「女の人が。」
「それは・・・えっとどういう意味?」
「彼女じゃないけど不特定多数の人と関係を持ってるの。」
「不特定多数・・・彼女じゃない?」
「だからエッチなの。」
「エッチなの?」
「分かった?」
「なんとなく・・・でもさ、でもね。絵里、撃たれちゃったんだよ恋の神様に、ヤバイんだって。どうしようもないんだって。」
「ん〜。」
「好きになっちゃったんだもん。ドキドキしてヤバイんだもん。」

さゆが困った顔をしながら絵里を見る。
331 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:53
「どうしよぉ。さゆ。」
「気持ちはどうにもならないの。」
「だよね、そうだよね。だって撃たれちゃったんだもん。
これヤバイんだもん。凄いヤバイんだよ。」
「絵里、ヤバイは分かったから・・・もういいの。」
「はい・・・。」
「分かった、協力するの。」
「ホントッ?」
「うん。何が出来るかわからないけどお姉ちゃんにも相談してみるといいの。」
「美貴さん・・・。」
「どうかしたの?」
「ちょっと怖いよ・・・。」
「ああいう顔だから仕方ないの。でも殴るのは吉澤さんだけだから大丈夫なの。」
「そうなんだ・・・。」
332 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:53
それって吉澤さんかわいそうじゃない?

「まずは吉澤さんと仲良くならないといけないの。」
「うん。どうしよう。」
「今から勉強教えてもらう約束してるから絵里も一緒に勉強するの。」
「はい。」

333 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/19(日) 22:54

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334 名前:clover 投稿日:2006/03/19(日) 22:56
本日の更新は以上です

>>313-333 ヤバイ、撃たれたよっ

335 名前:clover 投稿日:2006/03/19(日) 22:57
>>312 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
ヤバイですか。嬉しいです。

336 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:51
リビングに戻るとソファに二人並んで座っている吉澤さんと美貴さん。

「こらっ触るな。」
「目の前にあるんだもん。」
「辞めろっ。」

吉澤さんがミニスカートの美貴さんの足を触って思い切り殴られてる。

エッチ・・・っていうかなんというか・・・。あはは・・・って感じ。
でも、カッコイイし笑顔が可愛いし絵里の心臓はヤバイんですけど。
337 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:52
「吉澤さん。」
「なになに?さゆどうした?」

さゆの声に凄い嬉しそうに振り返る吉澤さん。
ヤバイすぎる・・・絵里、倒れそうなんだけど。

「これ、教えて欲しいの。」

手に持っていた化学の参考書を見せるさゆ。

「いいよぉ。こっちおいで。」
338 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:52
ソファーからずるっと下に降りる吉澤さん。
さゆと一緒に絵里もテーブルの前に座る。

「どこわかんないの?」
「化学は全く分からないの・・・。」
「亀ちゃんも?」
「はい・・・。」

吉澤さんは参考書とさゆのノートをパラパラ眺め始める。
大体、化学って必要?
物質の構造とかさ、生きていて気になったことないよ。
知らないからって生きていけないわけじゃないし役に立つのかよ・・・
とか思うじゃん。
339 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:53
原子は原子核の周りを電子が飛んでて原子核には陽子とか中性子の塊で・・・
あっ絵里結構、覚えてるじゃん。
あと約10のマイナス8乗センチメートルってなんだよ。
マイナス8乗ってどんくらいなんだよぉ。
知らなくてもいいことだよねぇ。うん。うん。

「亀ちゃん、また頷いてるけど大丈夫?」
「はい・・・。」

ヤバイ、吉澤さんが笑ってる・・・・。可愛いよぉ。

「絵里、シッカリするの。」
「はい。」
340 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:53
吉澤さんは小テストとかみながら一言。

「化学はね、覚えるしかない。」
「それが難しいの。」
「全部覚えるのは無理だから。山を当てるんだよ。」

そう言いながらマーカーで教科書の何箇所かチェックしていく。

「はい。あとはさゆと亀ちゃんが覚えるかどうか。」
「頑張るの。」
「ありがとうございます。」

えっと、結局、何を教えてくれたのだろう・・・。
341 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:54
「絵里、心配しなくても大丈夫なの。」
「ん?」
「吉澤さんが 言ったところしかテストにでないの。いつもそうなの。」
「へぇー。」

凄いねぇ。それってそれだけ覚えればできるじゃん。凄い。

「あとは?」
「現国もなの。」
「もっといで。」

さゆが部屋に教科書を取りに行った。
美貴さんがタバコを吸いながら化学の教科書をパラパラめくる。
怖い・・・よね?絵里だけなのかな?慣れるのかな?
342 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:54
ああぁぁ・・・

美貴さんが灰皿に灰を落としてたら吉澤さんがさりげなくそのタバコを取って吸ったよ。
間接キスだよ間接キス・・・。

「自分の吸えよ。」
「いいじゃんかよ。」
「ったく。」

藤本さんはまた新しいタバコを取り出した。
343 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:54
「これなの。」

さゆが戻ってきて教科書を渡す。

「へぇ懐かしいね。」

ノートと教科書をさっと見るとところどころ説明をしてくれる。
さゆとふたりで覗き込むように話を聞いてたら・・・

「亀ちゃんノーブラだ。」
344 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:55
と、いきなりそんなことを言う吉澤さんとすかさず殴る美貴さん。
絵里は慌てて胸元を押さえた。忘れてたよ。見られた?見えたよね?
身体を乗り出してたもん・・・ブラも見られて胸まで・・・。

あっ・・・ヤバイ見られたとか思ったら硬くなってきちゃったよ・・・
胸元を押さえてると美貴さんが立ち上がる。

「亀ちゃんこっちおいで。」

と言われ慌ててついて行くと美貴さんの部屋に通された。
345 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:55
あっシンプルだ。さゆの部屋と違ってシンプルだよ。

「亀ちゃん・・・恥ずかしいならブラくらいしなね。」
「すみません。」
「よっちゃん喜ぶだけだから。」
「はい・・・。」

喜んでくれるなら嬉しいかも・・・って思う絵里は変態?
いや、いや、違う吉澤さんだからだもん。
やっぱり恋だよぉ。
346 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:56
「はい、ぼーっとしないでこれ、使ってないから使いな。」

渡されたのは新品のブラ。

「ありがとうございます。」
「それあげるから。」

そういって部屋を出て行く美貴さん。
早速、ブラを取り出して着ける。ちょっとキツイかも・・・。
347 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:56
サイズを見てみるとC65・・・あぁCかぁ絵里Dなんだよなぁ・・・

あっ・・・美貴さん買ったんだよね・・・さゆは絵里より大きそうだもんなぁ
あれ?くれるんだよね・・・要らないんだよね・・・
Cだもんね・・・そりゃ・・・あぁもう考えるの辞めよう
怖いし・・・何も聞かずにもらっておこう。
小さいけど・・・。
348 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:57
リビングに戻ると吉澤さんがニヤニヤしてる。

「亀ちゃんお帰りぃ。」
「ただ・・・いま。」
「絵里、ブラしないで寝てるの?」
「うん。」

窮屈じゃん。寝るときくらいは開放感がほしいじゃんか。

「形が崩れるの。」
「そうなの?」
「そうだよ。ちゃんとしてないと崩れるよ。」
「美貴は崩れるほどないから着けてないじゃんか。」

思い切り今度は蹴られてるよぉ。吉澤さん。
ちょっと美貴さんやりすぎだから。可哀想だよ吉澤さん。
349 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:58
「吉澤さん・・・大丈夫?」

背中をさすってる吉澤さんが笑顔を向ける。
あぁだからそれ、その笑顔が・・・

「優しいねぇ亀ちゃん。大丈夫だよ。亀ちゃんおっぱい大きいからブラして
寝なね、型崩れしたら勿体無いからっ。」
「はい・・・。」

おっぱいって・・・胸って言ってください。
350 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:58
それから吉澤さんが全教科のポイントを教えてくれた。
あとは絵里たちがそれをやるかやらないからしい。
頑張ろう。せっかく吉澤さんが教えてくれたんだし。

3時間くらい吉澤さんや美貴さんと触れ合ううちに絵里もなんとなく
会話に参加できるようになった。
そう・・・なった。

なったのはいいけど・・・なんかキモイキャラなんですけど・・・。

いいのかな・・・
351 名前:ヤバイ、撃たれたよっ 投稿日:2006/03/20(月) 20:59
テストまでさゆと図書館に通うことにした。
楽しい夏休みを迎えるために。
吉澤さんに教えてもらったから頑張れそう。

さゆの家で何度か吉澤さんに会ったけどやっぱりドキドキする。
ちょくちょくセクハラまがいなこと言われるけど
やっぱりドキドキしてヤバくてヤバくて。
恋したいって思ってたけどこんなにヤバイものだと思わなかった。
あまり長く話が出来ないのは吉澤さんは夕飯を食べに来てるだけで
食べ終わったら直ぐに帰ってく。
美貴さんはいつも「行ってらっしゃい。」と送り出す。
たまに、美貴さんも一緒に出かけていく。
だからバイトでもしてるのかなって思ってさゆに聞くとしてないし
吉澤さんの家はお金持ちらしい。
一体、なんで行ってらっしゃいなのか絵里には分からない。
352 名前: 投稿日:2006/03/20(月) 21:00

353 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:02
夕飯を食べたあとうちは美貴の家を出て夜の街に繰り出す。
欲情をさらけ出した奴を見つけて一緒に消化するために。

美貴が相手してくるときはそれでいいけど毎日とはさすがにいかない。

性欲ってのは食欲と同じだと思うんだ。
食べる量が多い奴は毎日その量を食べる。それって習慣でしょ。
毎晩のように女を抱くのがうちの習慣。
354 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:02
それだけ。欲情したメスが相手ならなんの問題もない。
目的の一致。その場限り。
たまに空気が読めない奴がいるけど
それはそれで冷たくして終わり。
だから名前も知らないし知る必要もない。
誰と寝たかなんて覚えてない。もしかしたら同じ奴と寝てるかも知れない。

今夜もほら、一杯いるよ。
ひとりでいるうちに欲しそうな目で寄って来る女たち。

ホテルに連れ込んで今夜も欲情を消化する。

355 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:03
最近は夕食がにぎやかだ。
亀ちゃんがお父さんが遅いときは美貴の家で食べるから。
美貴とさゆが亀ちゃんに突っ込むパターンがうちのつぼ。
突っ込まれて凹む亀ちゃんが面白いから。
楽しい面白い空間は大好きだ。

夏休みにどこかに連れて行ってやろうって美貴と話してる。
さゆと亀ちゃんのテスト結果次第だけど。


シャワーを浴びながらそんなことを考える。
あの女が寝てる間に出ようかと思っていたのに
直ぐ済ませるつもりが長風呂してしまった。
356 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:03
「帰るの?」
「うん。」
「じゃぁ私も。」

帰る仕度を始める女を待って一緒にホテルを出た。

腕時計に目をやるとまだ9時を回ったところ。
もう少し飲みたいと思うがこの女はうちが帰るといわないと
着いてくるだろう。

「飲んでく?」

ほらな。だって、もっと欲しそうな顔をしてる。
でも、うちはもう満足したから用はないんだ。
357 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:03
「いや、帰る。」

「そっかぁ。」といいながら家の近所の公園まで着いてくる。

「どこまでくっ付いてくる気?」
「家までって言ったら?」

うちはしらけた顔をみせてやる。

「うそうそ。ごめん。帰るよ。」
「そうして。」

女はうちの顔に手を添えるとそっとキスをする。
それくらいはさせてやる。

「バイバイ。」

そういって来た道を戻る女。
358 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:04
ふと公園に目をやると滑り台の一番上に人影。
こっちを見ていたその人影は。

「亀ちゃん?」

黙っている亀ちゃんに近寄り見上げる。

「亀ちゃん何してるの?もう10時になるよ。」
「こんばんわ。」

いつも笑っている亀ちゃんが無表情でしかも夜だからちょっと怖いぞ。
359 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:04
「なに?お父さんと喧嘩でもした?」

黙って首を横に振る亀ちゃん。
喋ろうよ。声出そうよ。怖いから。

「今の人彼女さんですか?」
「いや?行きずりの女。」
「そう・・・ですか。」

滑り台からスルスル降りてくる亀ちゃん。

「暑いし帰ろう。」

頷いて歩き出したうちのあとをくっ付いてくる。

360 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:04
「何してたの?」

手に持っていた袋を見せる亀ちゃん。
だから喋ろうって。
なんで機嫌悪いんだよ。

「買い物?」

頷く亀ちゃん。
はい、もう話しかけない。話したくないなら話しかけない。

だから黙ってマンションに向かって歩いてたら。
361 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:05
「今の人って吉澤さの好きな人ですか?」

やっと喋ったから足を止めて振り向いたら亀ちゃんも足を止める。

「いや違うけど、なんで?」
「キスしましたよね?」
「あっ見てた?」
「見てました。」
「したんじゃなくてされたの。」
「でもしてましたよね。」
「亀ちゃんどうしたの?」
「好きじゃないのにキスするんですか?」
「誰とでもするよ?うちとしたいっていうなら。
亀ちゃんともキスしようか?」

亀ちゃんはちょっとニヤついてから首を横に振った。
362 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:05
「好きな人とかいないんですか?」
「いなぁい。面倒だし。好きとか嫌いとか。面倒だよね?」

また歩き出すと亀ちゃんもトボトボ着いてくる。
たまに頷いたり。ブツブツ呟いたりしながら。
面白い子だなぁホント。

363 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:05

++++++++++++++++++++++++++++

364 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:06
暑い・・・。
熱帯夜だってのに・・・お父さんに買い物を頼まれた。
ビールが切れてるからって・・・。
ないなら飲むなよって思うけど、お風呂上がりにおいしそうにビールを飲んでる姿を見るとやっぱり買ってきてあげようって思う。

コンビニまで行っていつもビールを買って帰り道。
吉澤さんに始めて会った滑り台に寄り道。
あぁここであの日雨宿りしたから会えたんだよなぁ。
とかあの日の吉澤さんを思い出しちゃったり。

あっ絵里、ニヤけてる?
恋する乙女だから大目に見てくれ。
だって、これって恋するから出来る楽しみでしょ?

365 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:06
って思ってたら吉澤さんの声が聞こえてくる。
あぁ絵里ったらもう声まで聞こえるようになってきた。
恋の病は重症だよぉ。

って、リアルだろ。この声の聞こえ方。

道路を見るとやっぱり吉澤さん・・・と女の人。

あぁぁ。女の人が吉澤さんにキスした。
しかも口と口で。
あっ、女の人帰った。あっ吉澤さんこっちみた。

今の何?何の儀式?彼女さんですか?
366 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:07
「亀ちゃん?」

黙ってたら吉澤さんが近寄ってきた。

「亀ちゃん何してるの?もう10時になるよ。」
「こんばんわ。」

あぁ絵里、ちゃんと可愛い笑顔を見せるんだ。顔引きつってるよ・・・。

「なに?お父さんと喧嘩でもした?」

首を横に振る。仲いいですお友達みたいなお父さんなんで。

「今の人彼女さんですか?」
「いや?行きずりの女。」
367 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:07
行きずりって・・・今日知り合った?って感じの人?
滑り台を滑ってみた・・・いや、だからって意味が分からないけど・・・。
なんで、そんな人が絵里の吉澤さんとキスとか出来るんだよ。
絵里だってしたことないのに。ってか絵里の吉澤さんじゃないけどさ。

「暑いし帰ろう。」

確かに、暑い・・・。吉澤さんの後ろを歩いて考えてもやっぱり意味が分からない。なんでキス?

「何してたの?」

手に持っていた袋を見せる。
なんかちょっと今、吉澤さん笑った?
368 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:07
「買い物?」

頷いた。
そしたら吉澤さん何も喋らなくなっちゃって。
まぁ絵里はいいんだけどね、今、頭の中で色々戦ってるから。
だってさ、だって。うん。キスって恋人たちが好きだよチュッってするやつだよね?
あってるよね?今の人は行きずりなんだよね?
あぁわかんない・・・。

「今の人って吉澤さの好きな人ですか?」

わかんないから聞いてみた。吉澤さんはくるっと振り向いた。
やっぱりカッコイイ。その振り向く顔がカッコイイ。

369 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:08
「いや違うけど、なんで?」

いやいや、なんで?って
だって、キスしてたじゃないですか。

「キスしましたよね?」
「あっ見てた?」
「見てました。」
「したんじゃなくてされたの。」
「でもしてましたよね。」
「亀ちゃんどうしたの?」
「好きじゃないのにキスするんですか?」
「誰とでもするよ?うちとしたいっていうなら。
亀ちゃんともキスしようか?」

えっ絵里とキス?吉澤さんが?ヤバイ嬉しい・・・
あっ違う違う。誰とでもって・・・。
370 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/20(月) 21:09
「好きな人とかいないんですか?」
「いなぁい。面倒だし。好きとか嫌いとか。面倒だよね?」

面倒って・・・吉澤さん。恋することを面倒って言いました?
楽しいんでる絵里はどうするんですか?恋って楽しいじゃないですかぁ。

あっそっか違う違う、外人さんはキスが挨拶って言うじゃんか。
そうだよ。吉澤さんちょっと外人ぽいし。うん。
挨拶のキスだようん。うん。

371 名前:clover 投稿日:2006/03/20(月) 21:12
本日の更新は以上です

>>336-352 ヤバイ、撃たれたよっ
>>353-370 みんなkisserだよ

372 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:07
マンションに着くと吉澤さんは自分の部屋じゃなくてさゆの部屋のインターホンを押す。

「亀ちゃんも寄ってく?」

どうしようか迷っているとさゆが出てきた。

「あっ絵里、どうしたの?」
「こら、さゆ、うちを無視するな。」
「吉澤さんはお酒のみに来たんでしょ?」
「そうです。お邪魔します。」

吉澤さんはさゆの横を通り抜けて中に入っていく。

「絵里、買い物?」
「うん。コンビニまで。帰りに吉澤さんに会ったの。」
「寄ってく?」
「ん〜。これお父さんに置いてから来る。」
「待ってるの。」
「うん。」
373 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:08
一旦家に戻って冷蔵庫に買ってきたビールとグラスを入れておく。
お風呂に入ってるお父さんに買ってきたこととさゆの家で勉強してくると伝え、さゆの家に行く。

「おっ亀ちゃんっ。よっ!いらっしゃ〜い。」

って美貴さん?いつもと違うんですけど。
なんでテンション高いんですか?ご機嫌ですね。

「どうもぉ。」といいながらちょっと早足でさゆの隣に座る。

374 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:08
「お酒飲むとお姉ちゃんはいつもあぁなの。」
「そうなんだぁ。あれ、吉澤さんは?」
「汗かいたってシャワー浴びてるの。」
「そっか。」
「絵里も入ってくれば?」
「えっ。もぅ何言ってるの。」
「お姉ちゃんと吉澤さんは今でもたまに入ってるの。」
「うそっ。」
「さゆも中学2年までは入ってたの。」
「へぇ。」

まぁ女同士だもんね。仲良いし。
375 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:09
「さゆと亀ちゃんも飲みなよ。」

美貴さんが缶ビールを片手にやってくる。

えぇ絡むの?絵里、絡まれる?

「さゆと絵里は勉強してるの、お姉ちゃんは吉澤さんを待つの。」
「えぇ〜よっちゃん遅いんだもん。さゆは可愛いなぁ。」
「知ってるの。」

美貴さんはさゆに抱きつきほっぺをスリスリしてからさゆのほっぺに
チュッってキスをして楽しそうだ。
うん。楽しそう。

さゆも、ちょっと嬉しそうにしながらでも逃げてる。ちょっと逃げてる。
376 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:09
「あっ、亀ちゃん。」
「はいっ。」

急に呼ばれてビックリして思わず正座しちゃったよ。

「お前こないだのブラしてるか?」
「えっ?」

お前って言われた・・・。怖いよ。さゆは笑いながら見てる。

「してないのか?」
「ちょっとキツくて・・・。」
「・・・。」

377 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:10
あぁなに?絵里、正直に言ったのに。なに?

「あれ、Cだぞ。C。」
「はい。」
「Cでキツイ?」
「絵里Dだから・・・。」

いきなり抱きつかれた・・・いや違う・・・苦しい。
苦しい・・・って脇腹が・・・
378 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:10
絵里はベアハグされてる?

「くるっしぃ。」

さゆに助けを求めるとやっとさゆが動き出す。

「お姉ちゃん。いじけないの。絵里を放すの。」

おとなしく絵里から離れる美貴さん。

「死ぬかと思った・・・。」

美貴さんはさゆに抱きついてさゆがいい子いい子してあげてる。

379 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:11
「お姉ちゃんにDカップとか言ったらだめなの。」
「ん?」
「お姉ちゃん胸がないのがコンプレックスなの。」
「あぁ。」
「あぁじゃねぇよ。さゆも冷静に言うな。」
「ごめんなの。」
「どうせ、Aだよ。Bになったかなって思ったらなってなかったよ。
こないだ下着買いに言ったときに店員が男だったから見栄張ってC買ったんだよ。
悪いかっ。えっ悪いのかよ。」

いやいやいや、誰も悪いなんていってないですから。
買っておいてくれて絵里は助かりましたから。
だからそんな怖い目で見ないでっ。
380 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:12
「あぁさっぱりした。あれ?なに美貴もう酔ってんの?これから飲むのに。」

吉澤さんが首からタオルを提げてやってきた。

「お姉ちゃん。いじけてるの。」
「ん?どしたの美貴?」
「さゆと亀が美貴の胸をバカにする。」

不貞腐れながらいう美貴さん。バカにした覚えはないんですが。

381 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:12
「こらこら。美貴は美乳なんだぞ。」
「そうだ。美貴は美乳だ。」
「よし、美貴二人に見せてやれっ。」
「おうっ。」

ってぇぇ脱ぐの?美貴さん脱いじゃうの?
あっちょっと見たいそんなに美乳ってどんなものか。

「よし、脱げっ。」
「ばかっ脱ぐかっ。」
「だよね。」
「さっよっちゃん飲むぞ。」
「おうっ。」
382 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:12
二人でテーブルに戻って「かんぱーい。」ってやってる。
もう、飲まないほうが良いよ。美貴さん。
いつもこんななの?
ってさゆをみたらもう、勉強してる。
いつも、こうなのね。途中から放置するのね。なるほどね。
うん。

「これ、終わったら休憩するの。」
「あっうん。」

383 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:13
テーブルの二人はガヤガヤしてて、でも何言ってるか分からない。
どうなってるか見るのが怖いから見なかったんだけど。
見とけばよかったかな。
凄いんですけど・・・普通なのかな?

「お姉ちゃん。機嫌がいいみたいなの。」

吉澤さんは床に胡坐を書いてその上に美貴さんが乗っかってる。
叩いたりしながらお酒を飲んでる。
吉澤さんも楽しそうなんですけど・・・叩かれてるのに。

「いつもなの?これ。」
「違うの。お姉ちゃんいいことあったときだけなの。」
「あったんだ。」
「テストが思ってたより良く出来てたんだって。」
「ほぉー。」
384 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:13
さゆがコーヒーを入れてくれた。砂糖とミルクをいっぱい入れて飲む。
あぁもうすぐ0時になる。

「これ、朝までこうだからほっとくのが一番なの。」
「朝までって・・・。」
「大丈夫なのお姉ちゃんは朝になるとちゃんとするから。」
「凄いね・・・。」
「うん、でもちょっとお酒臭いの。」
「だよね・・・。あっ・・・絵里これ飲んだら帰るね。」
「うん。」

それからコーヒーを飲んで帰ろうと立ち上がる。
385 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:13
「よっちゃんおきろー。」

美貴さんが半分っというか完全に寝てる吉澤さんの頬を叩いたりつねってる。
ちょっと可哀想なんだけど。

「亀ちゃん帰るってぇ。よっちゃんおきろぉ。」
「いやいや、寝かせといてあげてください。」

そんなに叩かないで・・・。

「んぅ・・・帰るのぉ。」

ムクっと起き上がる吉澤さん。
386 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:14
「おっ起きた、偉い偉い。」
「偉い?うち偉いの?」

吉澤さんの頭を撫でる美貴さん。
吉澤さん嬉しそうなんだけど。なんかズルイ。絵里もしたいな。

「偉いぞぉ。よっちゃん。」
「じゃぁご褒美のチューしてぇ。」

しないだろっ。なんでご褒美がチューなんだよ。って美貴さん言いますよね?
387 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:14
って思ったら・・・

してるじゃないですかぁ〜。ちょっとなんでキスするんですかっ。
さゆ?なんで笑ってみてるの?

「ほらっしてやったぞ。」
「ありがとぉ。」
「亀ちゃん帰るってよ。」
「またね、亀ちゃん。」

笑顔で手を振る吉澤さんと美貴さん・・・。

「いつもなの、酔っ払うと二人ともキス魔になるから。さゆも被害者なの。」
388 名前:みんなkisserだよ 投稿日:2006/03/21(火) 23:14
被害者って・・・さゆも吉澤さんと?
いいなぁ・・・じゃない。ダメでしょ。

「ん?亀ちゃんもチューされたいのか?よし、してやろう。」

って美貴さんが立ち上がり絵里の肩を掴む。

「いやいや、絵里は大丈夫ですから、おじゃましました。」

って慌てて逃げて部屋を出た。
絵里のファーストキスを酔っ払いに奪われてたまるか。
ってかなんで皆簡単にキスしてるんだよぉ。
絵里には理解不能なんですけど。
389 名前:clover 投稿日:2006/03/21(火) 23:17
本日の更新は以上です
>>372-388 みんなkisserだよ

390 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/22(水) 00:49
乙です更新はやいですね楽しみにしてます
キス魔美貴ティいいですねー
391 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/22(水) 21:51
亀ちゃんがんがれー
392 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/22(水) 23:45
更新乙です
作者さんのえりりんめっちゃ可愛い!!
頑張ってください!!
393 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:18
テストが終わったっ。
吉澤さんは凄い。教えてくれたところが全部出た。
さゆと絶対に赤点はないだろうと喜び合い帰宅。
帰宅って言ってもさゆの家になんだけどね。

「おかえりぃ。」

ソファにうつ伏せになる美貴さん。その背中をマッサージする吉澤さん。

「ただいまなの。」
「おじゃまします。」

「テストできた?」

吉澤さんの声に二人で笑顔で返す。

「んじゃ、美貴とよっちゃんがご褒美をやろう。」
「えっなになに?」

喜ぶさゆ。えっと・・・絵里にもくれるんですか?

「二人の夏休み初日から旅行に連れてってあげる。」

二人っていった?美貴さん、今、二人って言いましたよね?
絵里も一緒にいいんですよね?

「どこがいい?」

394 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:18
吉澤さんがパンフレットをドバッとだした。

「やったっね絵里。」
「うん。」

二人でパンフレットを漁り相談開始。

「よっちゃんが運転ね。」
「途中で替わってよ。」
「気が向いたら。」

気が向いたらって美貴さん・・・
あぁ絵里が免許持ってたら替わってあげれるのに。
パンフレットを見ながら二人の様子を伺う。ちょっと美貴さんが羨ましい。
それにしても・・・パンフレットが山とか大自然とかキャンプばかりなのは
気のせいじゃないよね、いくら探しても海がないんですけど・・・。

「ねぇさゆ、海のパンフレットある?」
「ないの。」
「えぇ〜海が良くない?夏だよ夏。」
「山とか川だって夏に行くもんだよ亀ちゃん。」
395 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:19
吉澤さんが絵里の隣に座ってパンフレットを見始める。

「ほら、ここでバーベキューとかさ。」
「ん〜。そうですね、でも夏って言ったら海とかじゃないんですかビーチでバーベキューとか花火とか。」
「さゆと絵里みたく若ければ紫外線にも勝てるけど、勝てない人もいるの。」
「うん、うん。紫外線はねぇ怖いよねぇ。ってこらさゆ、うちらもまだ20歳だ。若いだろうがっ。」

って吉澤さんの乗り突っ込み。

「いいよ。海でも。」

396 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:19
黙っていた美貴さんがいきなり言うとさゆも吉澤さんも黙った。

「よっちゃん海にしよう。久々に美貴も海行きたいし。」
「いいの?」
「うん。」
「あの、海行こう。」
「だって、じゃぁ海に決定なの。」

なにこの空気。いいの?って吉澤さんの聞き方が引っかかるけど・・・
なんだろう。でも、美貴さん強いからな美貴さんがOK出せばいいってことなのかな?

397 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:20
「じゃぁさゆたちの終業式の日の夜出発ね。よっちゃんの部屋にボードとかあったよね?」
「あるよ。色々あるからあとでこっち持ってくる。」
「うん。お願いね。あと亀ちゃんはお父さんに話しておくように。」
「はい。」
「よし、美貴はバーベーキューの肉を買わないとな。」
「花火も買って欲しいの。」
「うん。買っとく。」

出来れば野菜も・・・


398 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:20

++++++++++++++++++++++++++++
399 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:20
お父さんに海に行く話をすると行って来いとお小遣いまでくれた。
そのお金でさゆと水着を買いに行くことにした。


デーパートの一角に並ぶ水着をみてワクワクな絵里とさゆ。

「ビキニ着ちゃう?」
「ピンクがいいの。」

二人で見て回る。どれも可愛くて迷う。
吉澤さんどういうのがタイプかなぁ。

「これ可愛いの。」

さゆが手に取ったのはドピンク・・・蛍光?
光ってるよピンクが。絶対、迷子にはならないよ。

「うん・・・さゆっぽい。」
「でしょ、さゆこれにするの。」
400 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:21
ワイヤータイプのドピンクビキニに決めたさゆは試着しに行った。
絵里も探さないと。
一通りみて手に取ったのはホルタータイプの青と薄黄色ボーダーの三角ビキニ。
自分でとってちょっと恥ずかしかったけど。これくらい着て吉澤さんにアピるんだ。

「さゆ、着たの?」

声を掛けると試着室から顔を出すさゆ。
中を覗くと試着しているさゆ。さゆは色が白いからピンクが白とピンクで可愛い。
きっとさゆだから似合うんだろうな。
401 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:22
「どう?」
「うん。似合ってる。」
「ピンクはさゆにぴったりなの。」
「だね・・・。」
「絵里もつけてみるの。」
「うん。」

さゆの隣に入ってつけてみる。
えっと・・・明らかにブラより生地が小さいんだけど・・・。
胸、はみ出ない?大丈夫なのかな。

「うぁっ。」

いきなりさゆが顔を突っ込んできてビックリした。
水着を着けた絵里を下から上へ一通り見たさゆ。
402 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 00:22
「絵里って結構大胆なの。似合ってるけど。」
「やっぱり、大胆かな?」
「吉澤さんは喜ぶの。」
「じゃぁこれにする。」
「単純なの。」
「恋は単純でしょ?」
「そうなの。」

吉澤さん可愛いって言ってくれるかなぁ。
楽しみだな。海。


403 名前:clover 投稿日:2006/03/23(木) 00:27
ちょっと少ないですが本日は以上です。

>>393-402 海よりショッパイ涙

390 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
このままのペースで頑張れるといいのですが・・・
不安だけど・・・頑張りますのでよろしくです。

391  名無飼育さん 様
レスありがとうございます

392  名無飼育さん 様
亀ちゃん可愛いですか。そういっていただけると
嬉しいです。ありがとうございます。
頑張ります
404 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/23(木) 00:32
更新スピードも内容も最高ですね!応援してます。
405 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:23
++++++++++++++++++++++++++++
406 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:24
テスト返却も終わり、絵里もさゆも結構、成績が良かった。吉澤さんのおかげだけど。
終業式の日は直ぐにやって来て出発の時間までさゆの家で待機。


吉澤さんは美貴さんに言われてせっせと荷物を車まで運んでる。
407 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:24
「これ、亀ちゃんの荷物?」

美貴さんが絵里のスーツケースを指差す。

「そうですよぉ。」
「亀ちゃんさぁ2泊3日でなんでこんなにデカイのしかもスーツケース。
海外いくんじゃないんだから。」
「えぇっと仕度してたらそうなっちゃったんだもん。」
「だもん。じゃないからっ。ホントに亀ちゃんは変わってるよもぉ。」
「さゆもそれは大きすぎると思うの。」

さゆまで・・・。
408 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:25
11時。出発。
各自、自分の荷物を持って吉澤さんのワンボックスカーに乗り込む。

さゆが慣れたように後部座席。美貴さんも後部座席。
絵里も・・・ってそしたら吉澤さん前で一人じゃん・・・
いいの?

「亀ちゃん寝るなら後ろのが楽だよ。」

どっちに乗ろうか迷っていると吉澤さんが横でそういう。

409 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:25
「吉澤さんは寝ないんですか?」
「誰が運転するんだ?」
「そっか。」
「じゃぁ絵里は吉澤さんと起きてます。」
「いいよ寝ても、いつもだから慣れてるし。」
「居眠り運転しないように見張ってます。」
「あはは、しないから。そんじゃこっちどうぞ。」

吉澤さんが助手席のドアを開けてくれて絵里が乗り込む。
410 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:26
「絵里、無理して起きてると遊べなくなるの。」
「大丈夫だよ。」
「よっちゃんは昼の2時まで寝てたんだからね。美貴ひとりで買出し行って来たんだから。」
「だって、どうせ美貴、運転しないだろ。」
「当たり前じゃん。眠いもん。」
「はいはい。ゆっくり寝てください。」
「おやすみぃ。」
「おやすみなさい。」

二人が後ろでシートを全部倒して寝る体制に入ると吉澤さんは車を走らせた。
411 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:26
吉澤さんと二人で話すのは吉澤さんの吉澤さん曰く行きずりの女の人のキスシーンを見た夜以来だなぁ。
吉澤さんはCDのボリュームを少し絞った。
後ろの席を見ると美貴さんに抱きつくようにさゆが眠ってる。
いいなぁ姉妹・・・絵里一人っ子だからなぁ。

「仲いい姉妹でしょ。」

吉澤さんをみるとルームミイラで二人を見てるようだった。
412 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:27
「吉澤さんは兄弟いるんですか?」
「いないよ。亀ちゃんは?」
「いないです。」
「じゃぁ三人で暮らしてるの?」
「お父さんと二人です。お母さん病気で亡くなったんで。」
「そっかぁ。じゃぁ家のこと亀ちゃんしてるの?」
「はい。」
「偉いね。」
「そんなことないですよぉ。」

家の話とか吉澤さんとはしたことなかったから新鮮。
吉澤さんのことももっと知りたいし。
413 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:28
「偉いよ。うちなんかほとんど美貴にお世話になってる。さゆにもだけど。」
「吉澤さんあの家に独りなんですか?」
「そうじゃないけどそんな感じ。」
「えぇっと・・・。」

聞いていいのかな?そうじゃないけどって濁したのかな?
さゆの家みたいに親だけ転勤とかなのかな。
ん〜っとどうしよう。
って思ってたら吉澤さんが話し出してくれた。
414 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:29
「一応3人暮らしなんだけど、親父は愛人と海外飛び回ってて、
お袋は若い男好きで囲ってくらしてる。」
「おぉー。」

なんか凄いぞ。

「おぉーって。なんだよその反応。ウケルんだけど。亀ちゃんやっぱ面白いね。」
「いやいや、そんなことないですけど。凄いなって。」
「凄いかな?自由でいいんじゃない?誰にも迷惑かけてないし。」
「じゃぁ独りであの家じゃ広すぎて寂しいですね。」
「いやぁそうでもないよ。まぁ掃除がねぇ大変だけど。」
「掃除ですかぁ。絵里はあまりしないんで。」
「うち散らかしっぱなしってダメなんだ。でも洗濯は嫌い。
だから美貴が溜まってるの見かねてやってくれるけどね。」
「洗濯なんてボタン押すだけじゃないですか。」
「いやいや。干したり取り込んだり畳んだりってそれがなんか面倒。」
「じゃぁ今度、絵里がしてあげます。」
「そ?ありがと。頼むよ。」
「喜んでぇ。」
415 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:30
ちょっと手振りをつけてウェイトレス口調で言ってみたら吉澤さんが大笑いした。
かわいいと思ったんだけどダメでしたか?

「亀ちゃんって変だよね面白いっていうより変。あははは。」
「吉澤さん声が大きいですよ。おきちゃいます。」
「あっそっか。」

笑いを堪える吉澤さん。絵里ってそんなに変ですか?

深夜だからかもしれないけど結構道が空いていてちょっと会話が途切れると
睡魔が襲ってくる。欠伸をかみ締めながら必死に戦う。
416 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:30
「亀ちゃん、寝なよ。」

苦笑いしながら言う吉澤さん。

「ダメです。」
「ダメですって意味分からないから。寝とかないと遊べないよ。」
「吉澤さんと起きてるって決めたんです。」
「ふーん。じゃぁコーヒーでも飲む?美貴、入れてくれたから。」

サイドボックスにおいてある水等。
あぁそっか、さすが美貴さんだ。
絵里はこういうとき気が利かないなぁ・・・。
やっぱり、ドライバーにはブラックコーヒーだよね?うん。
って絵里はブラック飲めないけど・・・。
417 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:31
「ほい。」

赤信号で止まったら吉澤さんがコーヒーをくれた。

「どうも・・・。」

ってもらっておいて飲まずに黒い液体を眺める。
ブラックだよねどうみてもミルクは入ってないよね・・・
手を出しておいて飲まないのはまずいよね・・・
決心して口に含む。

「うぇっ。にがっ。」
「コーヒー飲めないの?」

もう一つのコップに入れてコーヒーを飲みながら横目で絵里を見る吉澤さん。
418 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:32
「甘いのならのめるんですけど・・・。」
「なんだよぉ。先に言ってよ。」

笑いながらミルクと砂糖のスティックをくれる。
あったんですか・・・。

「美貴はブラック飲めないから。」
「へぇなんか飲めそうに見えるけど。」
「砂糖スティック4本くらい入れるんだよ。」
「それはちょっと・・・。」
「甘過ぎだろ?でもちょうどいいんだって。で、さゆがブラックなの。以外でしょ?」
「それは以外ですね。」

あぁそういえば何も入れてなかったかも。
419 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:32
「でもさゆはケーキとか好きだけど美貴はケーキとか食べないの。」
「それは見た目通り。」
「うん。結構、この二人観察してると面白いんだよね。」
「観察してるんですか?」
「そう。人間観察大好きだから。うち。」
「へぇー。」
「亀ちゃんのことも観察してるよ。」
「うぇ?そうなんですか?」
「だから、うぇってなに?あはは。」
「何、観察してたんですか?」
「えぇ〜教えなぁい。」
「教えてくださいよぉ〜。」
「嫌です〜。」
「えぇ知りたぁい。」

吉澤さんの口調に合わせて二人でふざける。
美貴さんと吉澤さんのいつものやり取りっぽくてなんか嬉しい。
420 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:32
「仕方ない、教えてやろう。」
「はい。」
「独り言が多い、独りで頷く癖がある。ウヘヘって笑う。うぇって驚く。」
「いやいや・・・。」

それはいつも突っ込まれてるところで、他になんかないんですか?
ふとした表情が可愛いとか笑顔が可愛いとかってそれは絵里が思って欲しいことか・・・。

「それは見て直ぐ分かることで、たまに美貴のことを本気で怖いと思ってる。違う?」
「あぁ。」
「あぁってことは当たりだ。」
「いやいや、ないですよ。そんなことないです。」
「内緒にしておいてやるよ。」

思ってないですから。ホントたまにだけですから。極たまにですから。
421 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:33
「吉澤さんと美貴さんってずっと学校一緒なんですか?」
「うん。生まれたときからずっと一緒。」
「喧嘩とかしないんですか?」
「しないねぇ。したことない。」
「それって凄いですね。」
「なんで?」
「ちょっとしたことでしませんか普通。」
「そうなの?」
「そうですよ。特に小学生とか中学生とかだと。」
「そうかなぁ。したことないな。大体、喧嘩ってなんで始まるの?」
「なんでって何でだろう?意見が違ったりとか他の子との方が仲良くなったとか。
そういうのじゃないですかね?」
「あぁーそういのないからな。うち、親しい友達が美貴しかいないし、
独り行動好きだし。だからそういうのないと思う。」
「随分、冷めた子供だったんですね。」
「あぁ冷めてただろうね。今とあんまり変わらないもん。多分。」
「そうなんですか。」
「うん。亀ちゃんはさゆと喧嘩する?」
「まだしたことないですね。そういえば。」
「そんなもんだよ。」

422 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:35
なんで、喧嘩しないんだろう。
前の学校とかでは仲いい子と些細なことでしてたな、
おそろいのストラップ買いに行ったときとかこっちがいいとかあっちがいいとかで、
結局、合わなくて二人で機嫌悪くなって結局、
おそろいのストラップを着けることはなかったな。

あぁまずい。瞼が重いぞ。こらっ。絵里頑張るんだ。

423 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:35

++++++++++++++++++++++++++++
424 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:36
バンって音がしてビックリするとフロントガラスの前に美貴さんがいて伸びをしてる。
横を見ると吉澤さんが「起きた?」って言うから取りあえず頷く。
後ろをみるとさゆが目をこすっていた。
あぁ絵里、結局、寝ちゃったんだ・・・。

「トイレ休憩だよ。」

吉澤さんはそう言って鍵を絵里に渡すと車を降りて美貴さんと歩いていった。
時計を見ると3時だった。

「さゆトイレ行こう。」
「うん。」

車から降りてロックする。さゆが眠そうにフラフラしているので
手を引いてトイレに向かった。
425 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:37
トイレから出るとさゆが先に出て待っていた。
さゆはじっとお店があるほうを見てる。

「さゆ、どうかした?」

絵里の質問に返事もせず・・・
さゆがじっと見てるほうに絵里も目をやると吉澤さんと美貴さんと男の人が3人。

「知り合いかな?」

さゆは返事をしないでじっと見てる。

426 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:37
ナンパ?あぁ綺麗だもん二人とも。
こんな時間に二人でいたら声くらい掛けられるよね。うん。

飲み物のカップを持っている吉澤さんと美貴さんは何か話しかけられてるけど完全に無視してる。
絵里とさゆの姿を見て歩き出そうとした二人の腕を男が掴んだ瞬間・・・
持っていたコップを男に投げつけて吉澤さんたちはほぼ同時に相手の手首を掴んで
身体を横に動かした。
男の二人は中で一回転してから地面に寝転がってた。

「なに・・・今の。」
427 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:38
「二人とも少林寺拳法習ってたの痴漢対策にって、護身術なの。」
「ほぉー。お見事な腕前で。」

何もなかったようにこっちに歩いてくる二人の姿はカッコよ過ぎる・・・。

「トイレ済んだ?」

美貴さんの言葉にさゆと二人で頷く。

「んじゃ、車もどろう。」という吉澤さんについて行く。

「よっちゃん、眠くない大丈夫?」
「うん。平気。」
「ダメそうなら言ってね。替わるから。」
「うん。」
428 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:39
絵里たちの前を歩く二人の会話が耳に届く。
気が向いたら交替するとか言ってた美貴さんだけどちゃんと吉澤さんを
気遣ってるんだなぁ。やっぱり仲がいいし、お互い分かり合ってるんだよねぇ。
まさか、二人が付き合ってるとか?・・・いやいや、ない。
だって、さゆに相談したときそんなこと言ってなかったし。

まだ、眠いのかさゆが絵里の手を掴んできた。

429 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:39
「さゆぅ。ちゃんと歩け。」
「歩いてるの。」

フラフラしてるさゆを後部座席に乗せてあげると直ぐにまた寝てしまった。

「亀ちゃんもこっちで寝る?」

美貴さんが空いてるよ。っと言ってくれた。

「さっきちょっと寝たから大丈夫です。」
「そっ?」
「はい。」

美貴さんは「じゃぁおやすみ。」と言って横になった。
助手席に乗ると吉澤さんが封の切られてない辛いガムをくれた。

430 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:40
「さてと、あと1時間くらいかな。」

吉澤さんはそういうと車を走らせる。

「5時くらいじゃまだ海すいてますね。」
「日の出見に来る人いるし、どうかな?」
「日の出かぁ。」
「うん。」
「綺麗だろうなぁ。」
「綺麗だよ。」

431 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:40
吉澤さんと二人で夏の海で日の出とか見ちゃったりしたら・・・
あぁ。ヤバイよぉ。
ドキドキして何も喋れないだろうなぁ。
それで、絵里可愛いとか言われちゃったらもぉ・・・
それでキスとかされちゃって抱きしめられちゃって・・・
ウヘヘ・・・あぁ〜どうしようっ

432 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/23(木) 18:40

++++++++++++++++++++++++++++

433 名前:clover 投稿日:2006/03/23(木) 18:43
本日の更新は以上です。

>>405-432 海よりショッパイ涙


>>404  名無飼育さん 様
そういっていただけると物凄く嬉しいです。
頑張りますっ。
434 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:49

++++++++++++++++++++++++++++
435 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:49

「亀ちゃ〜ん。起きろ。」
「ねぇうちだけだろうか?亀ちゃんがニヤケながら寝てるように見えるのは。」
「いや、美貴にも見える。」
「さゆにも見えるの。」
「寝てる間も変な子なんだなぁ亀ちゃんは。あぁでも美貴も寝言多いか。」
「いや、寝言は誰でも言うだろ。」
「まぁね。」
「ニヤケないだろ。」
「だね。」
「可哀想だから起こすの。」


436 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:50

体が揺れて、目を開けると吉澤さん、美貴さんが笑ってる・・・さゆは切なげに見えて・・・。あっ海っ。

「もう直ぐ日の出だよ。亀ちゃん。」
「絵里・・・早く降りるの。」
「はい。」
「よっちゃん今度ビデオでとって見せてあげようね。」
「そうだね。」
「それは可哀想なの。知らないことも幸せなの。」
「ん?さゆなんの話してるの?」
「絵里はいいの。」
「いいのって気になるぅ。」
「亀ちゃんキモイ。」

美貴さん・・・真顔でキモイって言わないで・・・。
437 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:50
まだ、薄暗い海。もう直ぐ夜が明ける。

「絵里・・・海の方行こう。」
さゆに手を引かれて先に海辺にいく、吉澤さんと美貴さんはまだ何か車でやっているようだ。

「吉澤さんたちいいの?」
「後から来るの。」

浜辺につくとさゆが波打ち際でスカートが濡れないように気をつけながらしゃがむので絵里も同じようにしゃがんだ。
438 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:50
薄暗い海の遠くの方では船が何隻か見える。
波の音しか聞こえない凄い静けさの中で少しだけオレンジ色が混ざり始めた。吉澤さんたちがまだこないので振り返ると車に寄りかかりながら二人で海を見てる。あそこから見るのだろうか・・・って・・・なんか美貴さんの表情が悲しそう?切なそう?分からないけどいつもと違う。

「絵里・・・夜が明けるの・・・。」

小さな声でさゆに言われ海を見るとゆっくりゆっくりオレンジ色が多くなっていく海。

「綺麗・・・。」

思わず呟いた。
439 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:51
「3年ぶりなの・・・。」

昇りきった太陽を眩しそうに見ながらさゆが言った。

「ずっと来てなかったんだ。」
「うん・・・。」

さゆがなんか寂しそうな顔をする。
だから、黙ってさゆが行こうっていうまでこうしてようと思った。


440 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:51

++++++++++++++++++++++++++++
441 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:51
さゆがさりげなく亀ちゃんを連れて海辺へ行った。

「どうする?」
「ここでいいや。」

美貴がそういうのでここで日の出を見ることにした。
ボンネットに寄りかかりながら夜が明けるのを待った。

少しずつ日が昇るその景色は3年ぶりで何も変わらなくて懐かしい。
横にいる美貴を見ると涙を零していたのでハンカチを渡してやる。

「美貴、無理してない?」
「うん。大丈夫。もう3年だし。」
「そだね・・・。3年だ。」

陽が昇りきってしばらくしてからうちは車の後ろに積んだ荷物から花束を持ってきて美貴に渡した。
442 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:51
スイセンの花。あいつが好きだったらしい花。
うちはそんなことは知らないけど美貴が言ってた。

「よっちゃん。」
「ん?」
「これの花言葉知ってる?」
「知ってると思う?」
「思わない。」

苦笑する美貴。

「自惚れ、自己愛。」
「あいつらしいね。」
「でしょ。」

美貴が海に向かって歩き出す。うちは美貴の背中をじっと見てたら立ち止まり振り返った。

443 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:52
「よっちゃんも一緒に行こう。」

美貴が待っているので一緒に海辺まで行くとさゆがじっと美貴を見てた。心配そうに。
亀ちゃんはさゆを見たりうちを見たりしてから美貴をじっと見た。

「久しぶりだね。・・・これなくてごめんね。」

そう言ってから花束を海にそっと浮かべた。
花は直ぐに波にさらわれてうちらから離れていく。

花が見えなくなるまで誰も何も言わずにその行方を追っていた。
444 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:52
「よし、取りあえず、行くか。」

美貴がテンション高めに言うからうちも美貴に合わせる。

「みんなの水着姿、拝ませてもらいますか。」
「よっちゃん目がエロイ。」
「エロくないだろっ。」
「エッチなの。」
「さゆはビキニ?」
「ピンクなの。」
「あららぁそれは可愛いだろうね。」
「絵里はもっと凄いの。」
「えっ亀ちゃん何着るの?」
「いや普通ですって・・・。」
「貝殻とか?っぃたいっ。」

美貴に頭を叩かれる。

「貝殻とかつけるわけないだろっ。」
「いやいや、亀ちゃんならつけるかもよ。」
「あぁそっか。」
「でしょっ。」
「着けませんっ。」

3人で亀ちゃんの水着がどんなのだかからかいながら車に戻っり別荘に向かう車の中でも
亀ちゃんの水着の話題が盛り上がった。

445 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:53

++++++++++++++++++++++++++++
446 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:53
太陽が昇りきってしばらくすると吉澤さんたちがやってきた。
見上げると美貴さんの手には花束。
あれ?っと思ってさゆを見ると心配そうに美貴さんを見てる。
吉澤さんを見てみると絵里を見たりさゆを見たりしてる。
えっと、何も喋んないほうがいいよね?
花を持つ美貴さんを見た。

なんか・・・悲しそう。
海をじっと見つめる美貴さんの横顔は何か凄い綺麗でちょっと見とれた。
なんか美貴さんが言ったけど波の音で絵里には聞こえなかった。
持っていた花を海にそっと入れるとそれは行ったり来たりしながら消えていった。

何だろう・・・なんかあったのかな?

447 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:53
「よし、取りあえず、行くか。」

いきなりテンションの高い美貴さんになって。吉澤さんも一緒になってそうしてて。
さゆが変なこと言うから絵里が貝殻の水着を着けるとかになって・・・
ずっとその話題になってる・・・

着けませんから貝殻は・・・
吉澤さんがどうしても見たいっていうなら着けますけど・・・
でも吉澤さんの前だけですよっ。
あぁ。ヤバイそんなの考えてる場合じゃないって。


448 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:54

++++++++++++++++++++++++++++
449 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:54
着いたのは家?なんかお洒落な感じの一軒屋。
ホテルじゃないんだ。

「さゆ、ここってなに?」
「吉澤さんの別荘なの。」
「ほぉー。すげぇ。」

本当にお金持ちなんだぁ。

「露天風呂も着いてるの。」
「すっげぇー。」

吉澤さんが車からどんどん荷物を降ろしてる。

「こら、亀。お前のスーツケース持ってけ。」

美貴さん怖いよぉ。亀って・・・。
降ろされたスーツケースを持ってさゆについてく。
450 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:54
「おーすげー。」

ログハウスっぽい作りになってる。入ると直ぐに広いリビングとダイニングキッチン。
ってかリビング広いんだけど・・・

「二階に部屋が2つあるの。」
「へぇー。」

さゆの後に続いてスーツケースを持って2階へ。
重たい・・・。
やっと上がった2階は・・・
すげぇ・・・
451 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:55
左側に2部屋あるって、右側はガラス張りになってて・・・
プール?これプールだよね?
海、目の前にあるのにプールだよね?
その横には露天風呂。これ、海岸の人から見えない?

「絵里はさゆと一緒の部屋。こっちなの。」

ガラスにへばりついてるとさゆがいう。

部屋はセミダブルのベッドが2つ並んでる。
さゆが奥のベッドに荷物を置くので絵里は手前のベッドに腰掛けた。

「休憩はあとでなの、荷物先にいれないといけないの。」
「あっそっか。」

部屋を出るさゆについてく。すっかり忘れてた。だって、豪華なんだもん。
452 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:55
広い玄関に山積みにされた荷物があった。
庭を覗くと吉澤さんがホースで水を撒いてる・・・
じゃない、美貴さんに水を掛けて遊んでる。
逃げ回る美貴さんは楽しそうで子供みたいだ。

「二人とも子供なの・・・。」

さゆが呆れながら荷物をリビングに運び始めだしたので絵里も手伝う。
荷物を全て運び終えた頃、リビングの窓を叩く吉澤さんと美貴さん。
窓の向こうはさっきの庭でその先には海が見える。
さゆが鍵を開けると全身ビチョビチョの二人が笑ってる。

「よっちゃんが水掛けた。」
「最後は美貴が自分で浴びたんじゃんかっ。うちにも掛けるし。」

さゆは二人にタオルを渡す。

「海で遊ぶの。」
「じゃぁ着替えておいで、美貴たちバーベキューの仕度してから行くから。」

453 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:56
さゆに行こうと言われて、部屋に戻り二人で着替える。

「絵里、なんか凄いの。」
「あんま言わないで・・・恥ずかしくなってきた。」

パーカーを羽織って前を隠す。
さゆだって結構、凄いぞ・・・。と見てたら

「絵里、見すぎなの、吉澤さんみたいなの。」

あっ、いや、白いからさ真っ白だからさぁちょっと羨ましいなって・・・

リビングに戻ると美貴さんたちも着替えてた。
ってか二人ともショートパンツにタンクトップで吉澤さんって
いつも長いパンツとかルームウエアだから初めてかもぉ。
さゆと同じくらい白い。いやさゆより白い?
454 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:56
「亀ちゃん、目がエロイ。いやんっ。」

って吉澤さんが太ももを手で覆う。

「エロクないです。」
「二人とも、それ脱いで水着ショーしてよ。」

水着ショーって美貴さん・・・。
455 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:57
「じゃーん。」

ってさゆがパーカーを脱ぐ。あっ、今美貴さん眩しそうに目を細めたっ。
眩しいよね。このピンクは・・・。
吉澤さん・・・口開いてますって。

「ははは・・・さゆっぽい。さゆしか着れないそれは。美貴が着たらありえないもん。」
「よっちゃんだって無理だろ。」
「可愛い子しかきれないの。」
「しかし、さゆはおっぱいでけーなぁ。美貴と違って。」

吉澤さんの太ももをつねってる美貴さん・・・
足をだしたら出したで危険ですね吉澤さん。

456 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:57
「そんなことないの、絵里もすごいの。」

いやいやいや・・・さゆには負けるって。

「そうだ、亀ちゃん美貴たちにも貝殻水着見せてよ。」
「貝殻じゃないですってっ。」
「えぇー違うの、うち見たかったなぁ貝殻。」

じゃぁ今度二人きりで・・・って違う。

「絵里、見せてあげるの。」

いやいや、そう3人にじっと見られながら脱ぐのは・・・
さゆたいに突然脱いだほうがやりやすいっていうか・・・。
457 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:58
「ほら、亀、脱げよ。」

脱げよって・・・美貴さん怖いってば・・・。
仕方なくジッパーを降ろす。

「おぉー。すげぇ。三角だ。」

吉澤さん体乗り出さないでください。
このまま見られてるのも恥ずかしくてパッと脱ぐ。

「わぁお。凄いね亀。」
「すげぇ〜おっぱいすげぇ。」
「亀、実は露出狂?」
「いやいや、違いますってっ。」

えっと・・・絵里は何をどうすればいい?
458 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:58
「亀ちゃん大胆だねぇ。凄いよ、はみ乳気をつけないと。」
「はみ乳より、よっちゃんにその紐解かれないように気をつけな。」
「うん、うち解くの好きだからっ気をつけてね。」

いやいや解かないでください。解かれたら直ぐ取れますからこれ。

「じゃぁ、行ってきな。美貴たちもあとから行くからね。あっナンパ男は相手にしないんだよ。」
「さゆと亀ちゃんを見るエロイ目もたくさんだろうから気をつけるんだよ。」

相手にしないのはできるけど視線はどうしたらいいんですかぁ。

459 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/25(土) 01:58

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460 名前:clover 投稿日:2006/03/25(土) 02:00
>>434-459 海よりショッパイ涙

本日の更新以上です。

このペースで大丈夫なのか・・・
自分で不安ですが・・・
いい・・・かな?
461 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/25(土) 06:18
全然大丈夫ですよー
毎回楽しみに読ませて頂いてます。
ご自分のペースで更新なさってください。
462 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/25(土) 16:10
乙です
すごくいい感じですよ
あせらず作者さんの好きなペースでやってください
463 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/25(土) 21:05
ここのみきよしコンビが好きです。気になる展開も多々あるので、静かに待ってますね。
464 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:36
まだ7時くらい。朝とは違って人が多くなり始めてる。

美貴さんが持たしてくれた浮き輪でプカプカするさゆ。
絵里はドルフィンに跨ってプカプカ。

「気持ちいいねぇ。」
「後で、ビーチバレーするの。」
「おっいいねぇ。っなっ。」

いきなりさゆが海水を絵里に掛けてきた。

「ちょっとやってみたかったのっ。」
「このやろぉ。」

絵里もさゆに海水攻撃。
さゆが絵里のドルフィンを掴んで海に沈める。

「こらっ、それは反則だぞっ。」
「ルールはないの。」
「落ちるってっ。」

笑顔で絵里を沈めようとするさゆ。
くそぉ〜。絵里は足で海水を蹴ってさゆに掛ける。
465 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:37
「おりゃっ。」
「あぁ濡れるのぉ。」

さゆは絵里の足を掴んで海に落とす。

「っぷはっ。しょっぱーい。」
「絵里、オールバックになってるの。」
「さゆぅ。ウヘヘヘッ。」
「きゃぁー絵里キモイのぉ。」
「こら、まてっ。」

浮き輪を浸かって泳いで逃げ出すさゆを絵里も追いかける。
あっいっけない、ドルフィンを持ってかなきゃ。
ドルフィンに捕まってさゆを追いかける。
あれ・・・さゆ出ちゃったよ。海からもうでちゃうのかい。
466 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:37
絵里も砂浜をズルズルとドルフィンを引っ張ってさゆのところにいく。

「でちゃうの?」
「場所取りするのを忘れてたの。」
「あっそっか。混むもんね。」

空いてるところを探して浮き輪とドルフィンで場所取り。
まだ、吉澤さんたちが来る様子もないので二人で穴掘りしてみた。

結構深く掘ってたら水が出てきた。何気に楽しいよこれ。

467 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:37
「二人で来たの?」

って男の人の声にさゆと二人で顔を上げると2人の男の人。
サングラスを掛けてて顔が分からない。

さゆはすぐに穴掘りを再開。美貴さんが相手にしちゃいけないって言ってたもんね。

「穴掘り楽しい?手伝ってあげるよ。」

絵里たちが掘ってる穴を二人も掘り出す。
さゆはそれでも何も言わないで穴掘り。絵里も無言で穴掘り。
この4人、傍から見たら怪しいよね・・・

「どっから来たの?」
「いくつ?」
「あれ〜?聞こえないのかな?」
「穴掘り好きなの?」

いやいや、穴掘り楽しいけど好きじゃないし。
468 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:38
「うちらと遊ぼうよ。ビーチバレーとかしない?2対2で。」
「ちょうどいいじゃん。しようよ。ね?」

無視、無視。かなり穴深いぞっ。

「よし、決まり行こう。」

えっ?腕掴まれたよ。さゆを見るとさゆは素直に立ち上がる。

「向こうにボールあるからさ。行こう。」

いやいや、行かないから。さゆどうするの?
ってなんでさゆ笑顔見せてるんだよ。

「手、放して欲しいの。」
「っう・・・。」

さゆが蹴り上げた・・・股間を・・・痛いんでしょ?
それって男の人めちゃくちゃ痛いんでしょ?
ほら、押さえて疼くまちゃった・・・。
469 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:39
「お前、何してんだよ。」

絵里の手を掴んでた人がさゆの肩を掴む。
えっちょっと・・・

「辞めてよっ。さゆ、逃げようよ。」

なんでさゆ笑顔なんだよぉ。
って思ってたら絵里の横を何かが凄い早く通った。

「あっ・・・。」

470 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:40
さゆの肩を掴んでた人がぶっ飛んだ。

「こらさゆ。相手にすんなって言ったじゃんか。」
「ごめんなの。でもお姉ちゃんの姿見えたから。」

えっと・・・美貴さん何者ですか?今、めっちゃ飛んでましたよね。
飛び蹴りしましたよね?男の人、気を失ってんですけど・・・。

「亀ちゃんは?大丈夫?」

吉澤さんが横に来て言う。

「はい・・・。」
「美貴、やりすぎぃ。」
「だって、さゆの肩掴んでんだもん。」

吉澤さんは股間を押さえてまだうずくまって人の前にしゃがんで髪を引っ張りあげて
顔を上げさせた。
二人ともやること怖いんだけど・・・。
471 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:41
「さゆもさすが美貴の妹だよねぇ。」
「護身術ちょっと習ったの。」
「でも、2人相手のときは危ないからダメだよ。美貴たちが居るときはいいけど。」
「さてとぉ。お前もあの飛び蹴り食らって二人で仲良く波にさらわれる?」

男が首を必死に横に振る。

「じゃぁそこの穴に埋まってみる?」

さらに首を振る男。
吉澤さん・・・怖い。顔が怖い・・・あんな顔もするんだ・・・。
でもちょっとカッコイイな・・・。

472 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:42
「じゃぁ、どうしようっかなぁ。このまま逃がすのはうちと美貴の気がすまないし。」
「頭からその穴に突っ込んで、下半身出して晒しておけば?」
「それもいいね。」

いやいや、美貴さん凄い怖いこと言ってるんですけど・・・。
美貴さんは失神してうつ伏せになってる男を足で転がして仰向けにさせる。

「さゆと亀ちゃん向こう向いてな。汚いもんだから見ちゃダメ。」

おとなしく二人で後ろを向く。ってか結構、人が見てるけどいいの?

「美貴、ひでぇー。」
「二人ともいいよ。」

前を向くと男の人のお尻・・・お尻?
473 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:43
海を見るとさっきはいてた水着がプカプカしてる。

「美貴、こっちはどうする?」
「ん〜。そうだなぁ〜。」

って言いながら美貴さんは首を振り続けてる男の頭に踵を落とした。
バタって倒れる男。

「あぁ、痛い。靴はいてなかったっけ・・・。」
「それは痛いねぇ。大丈夫?」
「うん。よっちゃんそいつも脱がしてここにいれて。」

えっ?ホントに入れちゃうんですか?脱がしちゃうんですか?
474 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:44
吉澤さんがうつ伏せの男の海パンを脱がして美貴さんに渡すと美貴さんはまた海に捨てに行く。
吉澤さんは足で男を転がすと穴に落とす。

「さすがに子供も見てるし汚いもんだすのはねぇ。」
「そうだね。」

うつ伏せに穴に入れられた男の人・・・お尻は見せてもいいんですか・・・
あまり見たくはないと思うんですけど・・・。

「よし、行こう、あっちにパラソル立てたから。」


475 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:44

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476 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:45

パラソルが建てられた場所にはテーブルもあってベンチも置いてあった。

「亀ちゃん、クーラーボックスに飲み物入ってるから、美貴にコーヒー頂戴。」

ベンチに座ってサングラスを掛けてる美貴さんに言われて水筒に入ってるコーヒーを注ぐ
えぇっと砂糖、砂糖。あった。あったガムシロップ。
4本って言ったよねじゃぁ4個か。うん。
1個目、2個目、3個目、よんこ・・・

「こら、亀、そんなに入れたら甘すぎて飲めないじゃんかよっ。」
477 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:46
「ぅえ?」
「うえっじゃないって、普通1個か2個だろうがっ。あほっ。」

うぅぅ・・・吉澤さんをみると笑いながら空気入れでボードを膨らましてる。
騙しましたね・・・
478 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:46

「さゆは何にする?」
「オレンジ。」
「あいよぉ。」

絵里もオレンジジュースにしよう。
3人で座ってそれらを飲む。

「手伝いましょうか?」
「いやいい。亀ちゃんその格好でやったらエロ過ぎるから。」
「・・・。」

水着のままでいた絵里・・・吉澤さんは足で空気入れを踏んでる。
あぁ・・・うん。やらないほうがいいですね・・・。

「亀ちゃん、なんか羽織ったら?」

美貴さんに言われて直ぐにパーカーを羽織る。
さゆ・・・いつの間に着てたんだよ・・・。

479 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:47
「できたぁ。」

ヘトヘトな吉澤さんが絵里の隣に座る。

「お疲れ様です。」
「吉澤さん、ビーチバレーしたいの。」
「おぉ。いいよぉ。」
「よっちゃんと美貴チームでいいの?」
「それじゃ、勝負が決まってるの。」
「えぇさゆ、運動神経よくないじゃん。亀ちゃんは?」
「あまり、運動したことないですけど。」
「じゃぁ。美貴とうちが別れないとダメか。ネットないから続くでしょ。」
「さゆはお姉ちゃんと一緒なの。」
「んじゃ、亀ちゃんうちとね。」
「よし、勝負だから負けたらどうする?」
「肩揉みしてあげるの。」
「あら、可愛らしい罰ですねぇ。」

吉澤さんと美貴さんが苦笑いして。
二人が決めたらとんでもないことに決まりそうだ。
480 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:47

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481 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:48
吉澤さんも美貴さんもとんでもない運動神経の持ち主だった。
ほとんど、二人の対決で最後の最後に絵里が上げたボールをさゆがとれなくて絵里たちの勝ち。

「やったぁマッサージ。さゆにしてもらおう。」
「いいなぁ、ってか亀ちゃん若いんだしマッサージとか要らないよね?美貴にしてよ。」

えぇ肩こりますよ。しかも砂に足をとられて普段使ってない筋肉が。

「そうなの、さゆと絵里が二人にマッサージしてあげるの。」
「あぁい。」

ですよね、連れてきてもらったし、バーベキューの仕度もしてくれたし。
それくらいしますよ。

それから皆で海に入った。
3人をボードに乗せて引っ張る吉澤さん。
ちょっと沖まで引っ張ってきてボートを止める。
482 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:49
「はい、よっちゃん。」

ボートに捕まってる吉澤さんにビールを渡す美貴さん。
好きですよねぇ。二人とも・・・。

「いやぁ美味いね。いつもより旨い。」
「よっちゃんも乗るか?」
「大丈夫。」
「ウェ?さゆ?」

さゆがゴロンと絵里の膝に頭を乗せる。

「気持ちいいの。」

目を閉じてそういうさゆ。ちょっと色っぽくて綺麗。

「いいなぁ。亀ちゃんに膝枕してもらっちゃって。」

吉澤さんが絵里を見る。したいです。吉澤さんにだったらいつでもします。
そしたら、いい子いい子してあげて・・・
483 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:49
「亀、ニヤケてる。」
「あっ・・・。」

いかん、いかん。

「あはは、ホント亀ちゃんは面白いっ。」

って笑顔で言われて・・・いきなり海の中に落ちてた・・・
ブクブクって・・・おい、沈んでるよ。上がらないとっ。

「っぷはぁ。」

484 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:50
海面に出たら、3人が笑ってる。
あ・・・吉澤さんに引っ張られて落とされたんだ・・・
なにするんですか吉澤さんって怒った顔で吉澤さんをみる。

あれ?何を・・・持ってるんですか?吉澤さん・・・

自分の胸に目をやるとあるはずのものがない・・・

「きゃぁー。」

慌てて胸を隠す。ボートから手を放したら体が沈む・・・

「わぁっ。」

吉澤さんが支えてくれた。って腰を掴まれてるんだけど・・・
恥ずかしすぎる・・・。

「早く着けな・・・ははは。」

肩にビキニを掛けられて、くるっと体を回される。
485 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:51
「亀ちゃん落ちたら、それだけ浮いてきたから面白かった。」

美貴さん・・・面白かったって・・・面白くないですよ。
着け終えて、ボートに捕まると吉澤さんが手を放した。
あぁ・・・ちょっと寂しい。

「いやいや、いいもの見させてもらいました・・・。」

頭を下げる吉澤さん。
いや、いいけどさ・・・恥ずかしい・・・。
温泉とかいくし、近所のスーパー銭湯みたいなところも行くからさ・・・
いいけと、こう意識されながらミイラれると違うんですよ。

「吉澤さんが引っ張るからいけないんですよぉ。もう。」
「ごめんごめん。おりゃっ。」

絵里に謝りながらいきなりボートをひっくり返した。

バシャーンって海に落ちる美貴さんとさゆ。
濡れてしまった髪をかきあげてボートに捕まる二人。
あっ・・・

486 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:52
「美貴、デコが出てるぞ。」
「うっさいボケ。」

美貴さんのおでこが全開だった・・・いや、デコ全開はいいけど
広いんだ。顔がちょー小さいから余計広く見えて、ちょっと笑える。

「絵里、笑っちゃダメなの。」
「いやいや、笑ってない。」
「笑ってるの。」
「いやいや。」

美貴さんは吉澤さんの背中に乗っかって叩いたり海に沈めたりしてる。

「よいしょっ。」

さゆが絵里の背中に乗った。

「こら、沈むってっ。」
「絵里も、吉澤さんと遊んでくるの。さゆはお姉ちゃんと遊ぶから。」
「えっ?」
487 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:55
急に軽くなるとさゆが二人のもとへ向かって泳いでく。
ひっくり返ったままのボートを直して独りで乗ってみた。
ちゃんとゴミ箱代わりのビニールが縛り付けられ中にはビールの空き缶が入ってた。
遊ぶっていっても、何をどうしていいかねぇ。
まだ、美貴さんやさゆたいには吉澤さんに接したりできないし。

「よっこらしょ。」

ボートに乗って寝転がってみた。太陽が眩しいけど気持ち良い。

「こらぁ、寝たら流されるぞ。」
488 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:56
目を開けるとボートに捕まって顎を乗せてる吉澤さん。体を起こして正座する。

「さゆに美貴と遊ぶから邪魔って言われたんだよぉ。酷くない?」
「それは酷いですね。」
「亀ちゃん気持ちがこもってない。美貴もシスコンだし。
一緒になって邪魔って言うし。」
「いやいや、こもってますって。」
「マジ?」
「マジですマジです。」
「ちょっとああいう姉妹って羨ましいよね。」
「お互い一人っ子ですからね。」

吉澤さんが「まぁ〜ねぇ。」といった横顔が
なんか微妙な感じだった気がするけど・・・

「よし、亀ちゃんをうちの妹にしてやろう。」
「へっ?」
「だから妹にしてあげる。ほら、さゆたいに背中に乗りな。」

背中を向けて待ってる吉澤さん。
妹じゃ困るんですけど・・・。妹じゃ満足できないんですけど。
ほらっ。って促す吉澤さんの背中に乗るとボートを引っ張りながら泳ぎだす。
489 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:57

「美貴。岸まで競争しよぉ。おんぶしたままで。」
「えぇ。結構立ち泳ぎバテてるんだけど。」
「お姉ちゃん。負けたらだめなの。」
「絶対負けるって。よっちゃんのが泳ぎ上手いし。」
「よーい。どん。」

さゆの合図でいきなり始まる岸までの競争。
いや、絵里たちのが不利だよ。吉澤さんボート押しながらだよ。
さゆは浮き輪つけてるから重くないだろうし。

「よっちゃんおせー。」

って美貴さんがどんどん先に行く。

「大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。もう直ぐ本気だすからちゃんと捕まっててね。」
「はい。」
「じゃぁ妹のために頑張りますかっ。」

といきなりスピードを上げる吉澤さん。
だから妹じゃなくていいですって・・・
490 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:58
凄いスピードで泳ぐから必死に捕まる絵里。
美貴さんは吉澤さんに気が付いて慌てて逃げてる

「おっさきぃ。」

吉澤さんが美貴さんを追い越して先に着いたのは絵里たち。

「よいしょっ。」
「亀ちゃん大丈夫?」
「はい。」

波際で上がってくる美貴さんとさゆを待った。

「また、勝っちゃった。」
「ガキっ。」

ガキって美貴さんも結構真剣にやってたじゃないですか。

「お腹空いたの。」
「そろそろ、昼だもんね。戻るか。よっちゃんクーラーボックス持ってきてね。」
491 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:59
「あいよ。」
「あっ絵里も手伝いますよ。」
「おぉ。じゃぁ美貴はさゆと先戻ってるから。」
「うん、亀ちゃん悪いね。」
「いえいえ。」

美貴さんたちと別れてパラソルの元へ。

「亀ちゃん、先に羽織りなさい。目の毒だ。」

上着を渡され羽織る。
吉澤さんだけに見られるのはいいんですけど・・・。
あぁ絵里やっぱりちょっと露出はいってる?

吉澤さんは手際よくゴミを片付け荷物をまとめる。
492 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 00:59
「よし、じゃぁこっち亀ちゃん持って。」

渡されたバックは凄い軽い。吉澤さんは肩から荷物を二つ掛けて両手でクーラーボックスを持つ。

「もっと持てますよ。」
「いいよ。いこっ。」

ニコリと笑う吉澤さんはやっぱりカッコイイ。
顔だけじゃなくて、こういうちょっとしたことが優しいんだよね。
さっきだって、絵里が暇そうに見えたから妹にしてあげるとか言ってくれたんだよね。
妹はちょっと嫌だったけど。

二人で別荘に戻ると美貴さんたちが庭に出てた。
吉澤さんは絵里の手からバックを取ると行ってきなって言って中に入っていった。

「お帰り。スイカ割りするぞぉ。」

スイカを持ってる美貴さん。さゆはテーブルに皿を並べてる。

「流しそうめんもするの。」
「面白そー。」

半分に割られた竹で出来た流しそうめんの台。
493 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 01:00
「美貴。ワインどこ入れた?」
「冷蔵庫入れなかったっけ?」
「ないんだよねぇ。」
「どれぇ。亀ちゃんこれもってて。」

スイカを渡された。

「落とすなよ。割るなよ。」
「はい・・・。」

置けばいい気が・・・。

二人が中に入っていった。重いよスイカ。

「絵里、降ろせば?手が震えてるの。」
「うん・・・。」

シートの上にスイカをゆっくり降ろした。
重かった・・・ってか何で美貴さん持ってたんだよ・・・

494 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 01:00
「吉澤さんと仲良くなれた?」
「どうだろぉ。妹にしてくれるらしいよ。」
「妹じゃだめなの。」
「知ってるって。」
「頑張るの。」
「うん。好きな気持ちは凄い増してるんだよねぇ。」
「そうなんだ。」
「うん。なんかさぁ。吉澤さんの全てが好きで仕方ないの。」
「頑張るの。」
「うん。」

ちょうど美貴さんたちが戻ってきて話は終わり。
3本のワインを持ってきた二人・・・お昼にそんなに飲んじゃうの?

495 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 01:01
「じゃぁ流しそうめんやるぞ。」

吉澤さんが高いほうから流し始めるそうめんを絵里たちは必死ですくい食べた。
吉澤さんは面白がって大量に流したり、一本だけ流したり、流さないで食べたり。
初めてで面白かった流しそうめん。
残ったそうめんは普通にテーブルに座って食べる。
そうめんには麦茶だろ。って絵里とさゆは麦茶。
大人はワイン。独りワンボトル・・・

「あぁうち赤くなってね?」
「なってる。さゆもなってる。」

二人の白い肌は薄っすら赤くなってる。かなり、日焼け止め塗ってたのにな。
496 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 01:01
「白いからなぁ午後はプールにしよっかな。」
「さゆもそうするの。」
「亀ちゃんは?海がよければ美貴一緒に行くけど。」
「プールでいいですよ。入ってみたいし。」
「んじゃ、うち、あとでパラソル持ってくるわ。」
「絵里も行きますっ。」
「悪いね、亀ちゃん。じゃぁ美貴とさゆでここは片すね。」

そうめんを食べ終えてスイカ割り開始。
さゆと絵里だけがやるらしい。美貴さんも吉澤さんも酔ってるから棒を持たせたらダメというさゆの判断はあってると思う。

先に絵里がやったけど思い切り外して手が痺れてる。
さゆがシッカリ割ってくれて4人でスイカを食べた。
497 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 01:02
吉澤さんと二人で砂浜を歩く。

「バーベキューしたら皆でお風呂はいろうね。」
「はい。吉澤さん顔がエロイです。」
「あれ、亀ちゃんも言うようになったねぇ。」
「いやいや。そんなことないですよぉ。」
「亀ちゃんの体、洗ってあげようか?」
「お願いします。」

笑顔でそういったら吉澤さんが驚いた。

「お願いしますって。亀ちゃんホント面白いわ。」

エヘヘ、驚いた顔も可愛いなぁ。
二人きりなら吉澤さんと洗いっこするのも・・・
あぁそんなことしたら心臓壊れるなぁ。

「おーい亀ちゃん。独りでニヤケてないでこれ持って。」
「はい・・・。」


498 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 01:02

++++++++++++++++++++++++++++

499 名前:clover 投稿日:2006/03/26(日) 01:09
本日の更新は以上です。
>>464-498 海よりショッパイ涙

>>461 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
そういって頂けて安心しました。
ありがとうございます。

>>462 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
頑張りますのでこれからも見守ってやってください。

>>463 名無飼育さん 様
自分でもこのみきよし好きなので嬉しいです。
頑張ります

自分のペースがまだ良くわからないのですが・・・
いけるところまでぶっちぎって行こうかと思います。
アドバイスなどあったら宜しくお願いします。
500 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/26(日) 01:13
リアルタイム━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
みきよしつえ〜かっけーよ。
すごいいい感じのペースですよ楽しみにしてます
どんどんぶっちぎって下さいヽ(`Д´)ノ
501 名前:恋の神様@注意 投稿日:2006/03/26(日) 10:31
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ここから、ギリシャ神話などが出てくるのですが、それが正しいとは限りません。
私の創造も入っていると思うのでその辺りをご理解してからお読みください。

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502 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:31
プールは思ってたより広くて4人でプカプカしたり、サイドで寝たり。
吉澤さんは途中で爆睡しちゃって。
美貴さんは途中で肉の準備をするって下に行っちゃって。
さゆと二人で遊んだ。


「さゆはお姉ちゃんのお手伝いにいくの。」
「えっ?」
「二人きりにしてあげるの。」

さゆはウインクしてから出て行った。
プールから上がってすやすや眠っている吉澤さんを見つめる。
気持ちよさそうに、子供のように眠っている吉澤さん。
そっと髪を撫でると吉澤さんが薄っすら目を明ける。
503 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:32
「ん?亀ちゃん?」
「起こしちゃいましたね。ごめんなさい。」
「いいよ。あれ二人は?」
「お肉の準備。」
「あぁ。」
「ここって吉澤さんの別荘なんですよね。」
「うん。あんま使わないからいらねぇとか思ってたけどあると便利だよね
 こういうときゆっくり出来るし。」
「お金持ちですねぇ。」
「親父がね。うちはそのおかげで何不自由なく遊べてるわけだ。」
「でもいいですよね、好きな人と二人きりでゆっくりとかしたいですね。」
「あれ、亀ちゃん好きな人いるんだ。」
「いますよぉ。こないだ出来たんです。」
「面倒くさくない?」
「楽しいですよぉ。考えたり思ったりして。」
「妄想してニヤケてるんだっ。そっかそっか。」
「妄想って・・・。」

まぁ確かに・・・吉澤さんとの妄想か・・・
あぁ今、好きな人はあなたですって言ったらなぁ
ダメだよねぇ、面倒臭いって言ってるし・・・

504 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:33
「吉澤さんは恋愛とかしないんですか?」

風でライターが巧く点かずに苦戦していたからライターを持つ吉澤さんの手を
両手で覆い被せると直ぐにタバコに火が移り吉澤さんは煙をフーっと吐き出した。

「ありがと。恋愛ねぇ〜。しないねぇ。」
「でも・・・吉澤さんも撃たれたらしますよ。」
「撃たれるの?何に?」
「恋の神様の矢ですよぉ。」
「恋の神様って・・・神話の?」
「そうですよ。」
「どっちの矢に撃たれたの?」
「どっちって?」
「えっ?知らないで言ってるの?」
「ん?」
「ん?って・・・恋の神様ってエロスの話でしょ?」
「エロス?」

エロスって何?エロイのエロス?
恋の神様ってキューピッドでしょ?

505 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:34
「もしかして知らない?」
「知らないです。キューピッドですよね恋の神様って。」
「んー。まぁそうだけどね。キューピッドは英語読みでローマ読みだとクピド。
 恋の神様の話はギリシャ神話だからエロスって言うんだよ。全部、同じ神様を
 さしてるんだけどね。国によって読み方違うんだ。エロとかエロイとかはこの
 エロスから来てるんだけどね。」
「詳しいんですか?」
「まぁ常識くらいだけど。」

常識って・・・知らない絵里は常識ないんみたいじゃんか・・・。

「エロスのこと教えてください。」
「ん〜、神話だからいろんな説があるんだけどね・・・
エロスっていうのは愛の神様で、性愛とか官能の愛とかの象徴だね。
美の女神アフロディーテの息子とも言われてる。」
「アフロディーテ?」
「アフロディーテは英語のヴィーナスのが親しみやすいかな。」
「うん。」
「で、エロスはね金髪の碧眼で背中に純白の翼を持った美少年なんだ。
 エロスはいつも弓矢を持っていて金の矢に射られた人はその時に見た人に恋心を抱き、
 鉛の矢に射られた人はその時に見た人を憎むようになるんだ。」
「へぇ〜。じゃぁ絵里は金の矢で撃たれたんだ。」
「ホントに?」
「うん。」
「エロスはね、悪戯好きでいろんな人に向けて矢を射るんだ。だから、
 神話の中ではいろんな話の種になってるんだけどね。」
「いっぱい愛を与えてたんだ。」
「どうかな?鉛の矢も持ってるからね。」
「そっか。」
「エロスはね長いこと成人しなかったんだって。
だから、ほら、絵画とかだと子供の姿でしょ。本当は少年なんだけどね。」
「なるほどぉ。」
「そうだ、月桂樹ってあるじゃん。」
506 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:36
「月桂樹・・・。」

あっ、吉澤さん苦笑いしてる・・・だって知らないんだもん・・・。

「マラソンとかでさ優勝した人が頭に乗せてもらってる葉っぱの冠みたいなの。」
「あぁ知ってます。」
「あれもね、エロスが射った矢の話から出来てるんだよ。」
「へぇー。」
「アポロンがねエロスをからかったんだ。そしたらエロスは怒ってね。
 アポロンに金の矢を射ったんだ。アポロンはダフネっていう美しい少女に恋をする。
 エロスはね、ダフネに鉛の矢を射ったんだ。」
「えぇそれじゃ。」
「そう、アポロンはダフネを追いかけてダフネは逃げた。
でもアポロンに捕まりそうになって神様にお願いしたんだ。
どんな姿でもいいから、清らかな体のままでいさせてください。って
そしたらダフネはたちまち月桂樹の姿に変わったんだ。
アポロンはそれでも忘れられなくて、愛する証としてずっと側に置いておく。
そして戦場で素晴らしい勲しをたてたものにはお前の枝を頭に飾らせる
と約束してたんだ。」
「なんか悲しい話ですね。」
「ん〜。まぁ神話だからね。色々な話があるんだよ。」
「そっかぁ。」

なんか・・・悲しいよね・・・鉛の矢で撃たれたら・・・。
507 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:37
「亀ちゃん、そろそろ行くぞぉ。バーベキュー。」
「はぁい。」

吉澤さんも金の矢で撃たれればいいのに。そしたら恋できるのな。
でも鉛の矢で撃たれたら・・・それは絶対に嫌だなぁ。


508 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:37

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509 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:37
庭にでると美貴さんとさゆがバーベキューの準備をし終えて仲良く何か話してる。

「始める?」

吉澤さんが言うと美貴さんは凄い笑顔で頷くと直ぐに肉を焼きだす。

「さゆたちも始めるの。」

絵里に言われて二人で始める。けど・・・網のほとんどを肉で埋め尽くす美貴さん・・・
端っこの方を使って食べたいものを焼く、絵里とさゆ・・・。

あれ?吉澤さんは焼かないの?
って思って目をやるとベンチに座ってビールを飲んでる。

「吉澤さんは何食べます?」
「まだいいやぁ。なんか美貴の肉の食い方見てるだけで胸焼け。」

って苦笑する吉澤さん。
確かに・・・それはわかります。
510 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:38
バーベキューが済んで吉澤さんたちはもう少し飲んでから入るというので
さゆと二人で先に露天風呂に入ることにした。

「さゆホント色白いねぇ。」
「吉澤さんも白いの。」

あぁ確かに、あの足を見たときはちょっと白すぎてドキってしたもん。
綺麗な肌だよなぁ〜ツルツルなんだろうなぁ〜。

「絵里・・・ニヤケ顔が吉澤さんに似てきてエッチなの。」
「エッチじゃないからっ。」
「顔がエッチなの。」
「もぉー。」

さゆがすーっと前に泳ぐ様に進み淵に捕まって海を眺める。
511 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:38
「気持ちいいの。」
「だねぇ。」

絵里もさゆの隣に同じように移動。
二人で淵に捕まりながらバタ足とかしてみる。

「吉澤さんと話できた?」
「ん〜。好きな人いるって話はしたよぉ。」
「そっかぁ。難しいよねぇ。吉澤さんは。恋愛に興味ないから。」
「だよねぇ。面倒って言ってたもん。」
「そうなの。面倒なんだって。」
「恋の神様の矢に撃たれれば恋しますよって言ったらね。」
「うん。」
「恋の神様の話をされたんだ。」
「吉澤さんはいろんなことを知ってるの。」
「だね、神話の話してくれた。恋の神様って金の矢と鉛の矢があるんだって。」
「それは知ってるの。」
「うそー絵里知らなかった。」
「それはちょっと・・・。」
「うぅ・・・いいもん教えてもらったから。」
「話を進めるの。」
「恋の神様は間違いで愛の神様で悪戯好きなんだって。」
「その話は知ってるの。」
「うぅ・・・月桂樹の話は?」
「それも知ってるの。」
「もういい・・・」
512 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:39
「話を整理すると吉澤さんは恋の矢は神様の悪戯好きの仕業かもよって言いたかったの。」
「なるほど・・・さゆって何気に頭いいんだね。」
「絵里よりはいいの。」
「はっきり言わなくても・・・。」
「吉澤さんは誰かを愛したことがないのかもしれないの。」
「うそぉ。それはないでしょ?」
「さゆの想像のお話なの。」
「あぁ。想像ね。」
「愛するってことを知らないのは悲しいことなの。」
「それはそうだね。」
「絵里が教えてあげるといいの。」
「うん。」
「頑張るの。」
「おぉー。」

って立ち上がったと同時に吉澤さんと美貴さんが入ってきた。
513 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:40
「亀ちゃん・・・そんな見せなくても・・・。」

って美貴さん。吉澤さんは絵里の顔じゃなくて身体を凝視。

「絵里、早く座るの・・・。」

腕を引っ張られて慌てて湯船に身体を沈める。
恥ずかしすぎる・・・。あぁ・・・。

「いやいや、ホント亀ちゃんは大胆だぁ。」

吉澤さんと美貴さんはそれぞれ体を洗い流して湯船に入ってくる。

「あぁさゆのおっぱい久しぶりにみたぁ。」
「そんなに見なくていいの。」

美貴さんがさゆを隠すように移動した。
絵里も自然と胸を腕で隠してしまう。だって吉澤さんの顔が凄くエッチなんだもん。
514 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:40
「ってかよっちゃんも大きくなってない?」
「ん〜。そうかもブラちっときついから。」
「買い換えろよっ。」
「うん。そうする。」
「ってかさゆも亀も発育早いんだよねぇ。」
「最近の子は皆はやいよ。こないだの子は確か中3だけどFだよF。やばかったねあのでかさは。」
「吉澤さんはおっぱい好きなの。」
「好きだよぉ。さゆ触らしてくれたら吉澤さん嬉しいなぁ。」
「それはだめなの。」
「ちぇー。」

いじけて海を眺める吉澤さん。
絵里が彼女になったら好きなだけ触らしてあげるのになぁ・・・
吉澤さんの手凄い白くて綺麗だし・・・触って欲しい・・・
あっなに考えてるんだ・・・
吉澤さんがエッチなことばかり言うから絵里まで・・・。
515 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:42
「亀ちゃん大丈夫、顔真っ赤だぞぉ。のぼせた?」

美貴さんが心配そうに見てる。

「大丈夫です。」
「ん。ならいいけど。」
「さゆはもう出るの。」
「じゃぁ絵里も。」

あぁ大丈夫だけどちょっと長く入りすぎたかも・・・。
顔が熱りまくってるよ。

「絵里、やっぱりエッチなの。」
「だから・・・違うってぇ。」

それからリビングで二人でジュースを飲みながら熱った体を冷ました。


516 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:43

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517 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:43

30分しても吉澤さんたちが戻ってこない。さゆはウトウトしだしてるし。
寝るにしても声掛けたほうがいいけど、さゆ寝ちゃってるし運べないよぉ。

仕方ないので露天風呂に二人を呼びに・・・

「へぇ亀ちゃんにね。」

ん?絵里?
ドアを少し開けたら絵里の名前が出てきたから・・・入りそびれちゃったよ・・・

「で、月桂樹の話をしてあげてさ。」
「へぇー。」
「そんで自分で話しててアポロンとダフネって美貴と亜弥みたいだなって。」
「恋した美貴と逃げた亜弥ちゃん?」

亜弥ちゃん?
518 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:44
「そうそう、今でも亜弥を思ってるわけじゃん。美貴は。」
「まぁね。じゃぁよっちゃんは?」
「うち?うちは何だろうね。何だと思う?」
「エロスそのものじゃない?」
「性欲だけってこと?」
「セックスできればいいんでしょ?よっちゃんは。」
「まぁそうだねぇ。ってことで、しよっか?」
「もう触って・・・あっ・・・ゃぁ。」

え?しよって・・・これって・・・

「すげぇ美貴。」
「あぁっ、あっあぁ〜。いい・・。」
519 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:44
えっと・・・何を?
そっと覗いたその先には・・・
うん・・・想像してた光景・・・

お湯の中の二人・・・美貴さんの胸に顔を埋めてる吉澤さん・・・

あれ?目が霞んできた・・・
目を擦ると涙が出てた。

そっとドアを閉めてリビングに戻る。
ソファの上で丸まって眠るさゆがいた。
窓をそっと開けて座る。
520 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:45
涙が止まらないけど海の夜の風が気持ちいい。
吉澤さんには沢山の女性がいると知ってた。
だからそういうことをいつもしてると知ってた
けど、いざ、目の当たりにするとやっぱり辛いもんだね
好きな人がそういうことしてるのってなんか嫌だな
美貴さんもその中の一人だっていうもの嫌だな・・・
して欲しくないな・・・吉澤さんにそういうこと
辞めて欲しいな・・・。
どうしたら辞めてくれるのかな・・・。
さゆは知ってるんだろうか?
あの二人の関係を・・・。
知ってたら言うよね。はっきり言う子だもん。
さゆはどう思うのかな・・・二人がそういう関係だって知ったら
大好きなお姉ちゃんが吉澤さんと・・・
521 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:45
「あぁーもう。いい加減、涙とまれよぉー。」

って叫んでも止まるはずない・・・。

「絵里?」

あっ・・・さゆ寝てたんだっけ・・・

「どうしたの?」

さゆが絵里の顔見て驚いて止まってる。固まってる?

「えっ?なに?なに?なに?どうしたの?やだ?なに?」

さゆが慌てて絵里の前に座って涙拭いてくれてる。

522 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:46
「目にゴミ入っただけだよ。心配させてごめん。」
「もぉ〜。なんだよ。驚くじゃん。」
「ごめんって。でもさゆのそんな早口初めて聞いたあはは。」
「あははじゃないよぉ。もぉー。ゴミは取れたの?」
「うん。」
「ホントにビックリしたの。」

さゆは絵里の頭をポンと叩くとキッチンに向かった。

「絵里もなんか飲む?」
「うん。ありがと。」
「お姉ちゃんたちまだお風呂かな?」
「ん〜じゃない?・・・まだ降りてこないし。」
「長風呂なのいつも。」
523 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:46
さゆが麦茶を入れてくれて二人で飲んだ。
飲み終わるとさゆは庭に出て露天風呂の方に向かって叫んだ。

「二人とも、早く、でなさーい。」
「はーい。」

美貴さんの声が聞こえてしばらくしてから二人で降りてきた。

「いやいや、海を見ながらの風呂はいいね。」
「さゆ、美貴にもなんか飲み物頂戴。」
「あぁうちにも。」
「はーい。」

椅子に座ってる二人に麦茶を入れてあげるさゆ。
なんか二人を見れなくて海を見てた。
ヤバイ・・・なんかまた涙でそう・・・

「ちょっと海みてきます。」

早口にそういった。

524 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:47
「あっえっ?亀?」
「絵里?待つの。」

さゆに腕を捕まれて振り返った瞬間、涙が零れた。
さゆがまた固まって心配そうに絵里を見てる。
でも・・・

「ちょっと海、見てくるだけだから。」

って笑って見せて、さゆの手を解いて駆け出した。

防波堤まで走った。

「もぉーなんだよぉー。」

くそぉなんで涙出るんだよぉ。

「うっ・・・」

止まれ、止まらないと帰れないじゃんか。
525 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:47
「亀。どうしたぁ?」

いきなり現れた美貴さん。

「どうもしません。海が見たかっただけです。」
「そっ?ならいいけど。」
「はい。」
「って、んなわけねーだろぅが。真っ赤な目して。」
「ご・・・ゴミ。ゴミです。」

怖いよぉ〜。

「ほぉー。どれ、見てやろうか?見せてみ。」

顎を掴まれじっと目を見られる。

526 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:48
「入ってないじゃんかよ。」
「いや・・・ほら、暗いから・・・見えないんですよ・・・。」
「ふーん。しらばっくれないで言え。」
「へっ?な・・・にを?」
「泣いてる理由。」
「・・・。」
「聞きたいことあるんじゃないの?」
「・・・。」
「風呂でなんか見ただろ?」
「・・・」

怖かった美貴さんの顔が・・・泣きそうになって絵里の顎を離した。

「見たんだね。そっか、そっか。だったら聞きたいことあるよね?」
「いや・・・。」
「聞いてくれればなんでも応えるよ。美貴。」

聞きたいような聞きたくないようなそんなゴチャゴチャな気持ちなんだけど・・・
でも、でも、絵里は吉澤さんが好きで・・・
たとえ美貴さんでもそういうの嫌なんだ・・・
527 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:49
「吉澤さんのこと・・・好きなんですか?」
「それは好きだよ。幼馴染で親友だし。これからもそうでありたいと思ってる。」
「ならっ・・・どうして・・・。」
「よっちゃんとああいうことするのかって?」

頷くと美貴さんは絵里の横を通って海を眺めた。
美貴さんの背中ってこんなに小さかったんだ・・・

「美貴はさ愛してる人と抱き合うことはもう出来ないんだ。だからよっちゃんとするの。」

波の音と一緒に耳に届いた美貴さんの言葉。
だからって・・・そんなのずるくないですか?


528 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 10:49

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529 名前:clover 投稿日:2006/03/26(日) 10:53
>>501 注意事項です。
ギリシャ神話が出てくるのですが私の知識の範囲なので
間違っていたりなど、多々あると思います。ご了承ください。

更新
>>502-528 海よりショッパイ涙

>>500 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
どんどんぶっちぎって行こうと思ってます。
530 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:17

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531 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:17
「絵里が心配なの。」
「美貴が行ってるから大丈夫だよ。」

さゆがその前にも泣いてたって言ったら美貴が急に亀ちゃんを追って出て行った。

「前にもこうして、吉澤さんと二人でここに居たね。」
「あぁ・・・懐かしいね。」

3年前・・・あの日は電車を乗り継いで来たっけ。
さゆが途中で寝ちゃって起きなくてうちがおんぶしてここまで来た。
中学1年のくせにさゆは成長がはやくて結構大きかったから重かったんだよ。

「お姉ちゃん・・・心の整理がついたのかな?」
「どうだろうね。うちには分からない。」

532 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:19
美貴が今でも思っているその人はこの海に消えた。
その人はうちの美貴以外で唯一仲良くなった後輩。

一つ年下の松浦亜弥。
なんだか、うちに懐いてきて、美貴と遊びに行くときもついて来るようになってたんだ。
さゆも懐いてたっけ。凄い自分に自信を持ってる子だった。
凄い、はっきり物を言う子で。オープンで。

うちは好きとか嫌いとか恋愛とか興味ないし楽しければいいから
何も気が付かなかったんだ。
亜弥がうちを好きだったなんて。
美貴と一緒の下校途中に亜弥はいきなりうちに告白してきた。
533 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:21
うちはもちろん断った。
恋愛に興味ないって。それでも亜弥は諦めずにアタックしてきてたな。

花火やった後に美貴と亜弥の姿が見えなくてさゆが美貴が居ないって駄々っ子になって
探すって言うからおんぶして外に探しに行ったんだ、ちょうど防波堤のとこで見つけたら
美貴の告白シーンだった。

[ごめんね。美貴たん。]

って亜弥の声が聞こえてきて・・・さゆが「部屋いくの。」って言うから
そのまま戻ってさゆと二人で先に寝たんだ。

次の日、亜弥はこの海に消えた。美貴の気持ちを掴んだまま。

534 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:22
「吉澤さんは好きな気持ちとか寂しい気持ちとか分からない人なの。」

さゆが真っ直ぐうちをみて言う。

「そうだね。うちには分からない。面倒なだけだって思ってるからね。」
「それって寂しい人なの。」
「そう?」

さゆの大きな目から涙が零れた。その涙の意味さえうちには分からない。

「なんでさゆが泣くの?」
「悲しいから。」
「そう・・・。」

さゆが泣く理由も
美貴が今でも亜弥を思う気持ちも
うちが寂しい人間だということも
分からない・・・
もしかしたらうちの心は壊れていているのかもしれない。

「ねぇさゆ。うちの心は壊れてる?」
535 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:23
さゆの涙をそっと拭ってやる。
涙の理由が分からないうちにさゆへの慰めの言葉なんて持ち合わせてはいない。

「心が壊れてるの?」
「そう。うちはさ、この涙を止める方法を考えて出てくる答えは悲しみの原因を
 なくしてしまえば良いと思うんだ。そしたら悲しまなくていいじゃんって。」

さゆが首を傾げる。

「吉澤さんはいろんなことを考えすぎるの。」
「そうかな?」
「そうなの。悲しかったら泣けばいいの嬉かたら喜べばいいの。
 もっと素直になれば良いと思うの。」
「うちって素直じゃない?」
「うん。それに、とっても臆病者なの。」
「うちが?」
「面倒って言ってるけど本当は傷つくのが怖いだけなの。」
「誰もがそうでしょ?」
「それは違うの傷つくこともあるけどそれと同じだけの喜びや楽しさがあるのを
 知ってるの。吉澤さんはまだ傷ついたことがないから喜びや楽しさがあることも知らないの。」
「傷ついてまでそれを知りたいとは思わない。」
「だから吉澤さんは臆病者。」
536 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:24
なにも言わないうちを不安そうに見つめるさゆ

「ごめんなさい。言いすぎたの。」
「いや、大丈夫。」
「ホント?」
「うん。たださ、美貴やさゆと居るときに楽しいとか思うよ。
 それはさゆが言ってるそれとは違うの?」
「同じだよ。吉澤さんはお姉ちゃんもさゆも好きでしょ。」
「好きだよ。」
「だから一緒に居て楽しいの。」
「そこに傷つく要素はある?」
「どうだろう?」
「うちは二人を傷つけたりしてるのかな?」
「少なくともさゆはないの。」
「美貴はどうだろう。」
「それはお姉ちゃんに聞くの。」
「そっか。」
「でも。」
「ん?」
「吉澤さんはきっと今まで傷つけた人はいると思うの。」
「例えば?」
「吉澤さんに恋をした人たち。」
「それは・・・。仕方のないこと。」
「そうなの。仕方のないことなの。それでも人は恋をするの。」
「傷つくのに?それが理解できないんだ。」
「理解とか要らないの。恋は心でするものだから。」

じゃぁきっと心の壊れてしまっているうちには出来ないね。
537 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:26

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538 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:27
「でぇ次の日に亜弥ちゃんはこの海で死んだの。溺れた子を助けて自分が死んじゃった。
 美貴の告白に答えもくれないでさ。美貴は今でも好きなのに。」

美貴さんが話してくれたのは美貴さんが好きになた人の話。
だからって、どうして吉澤さんとそうなるのか絵里には分からない。
美貴さんは立ち上がり絵里を見ると苦笑して続けた。

「でもさ、美貴も女なわけ。心は違っても性欲はあるんだよ。
 よっちゃんは性欲だけを求めてる。だから、美貴が亜弥ちゃんを思っていることを
 知ってて美貴を抱いてくれる。美貴は亜弥ちゃんに抱かれてるって思えるの。分かるかな?」
「矛盾してませんか?」
「そうかな?」
539 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:29
「そうですよ。だって、別の人が好きなのに。吉澤さんを利用してるわけですよね。」
「利用じゃないと思う。お互い性欲を求めてるから。だから美貴はよっちゃんが
 他の女としててもなんとも思わない。恋人じゃないから。」
「悲しくないですか?」
「だって、美貴は悲しい恋をしたんだもん。亀ちゃん月桂樹の話聞いてそう思ったんでしょ?」
「それはそう思いましたけど。」
「でもね、美貴はもうよっちゃんとはしないと思う。もっと早くここにくればよかったよ。
 そしたら、亜弥ちゃんに恋してた自分に恋してることに気が付いたのに。」

美貴さんは再び海を見た。
540 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:32
「ここに来てさ、思ったんだ。
 生きてればさ、忘れる。それって人間だから仕方ないことじゃん。
 恋してた記憶もなくなっていくんだよね。あやふやになってくるの。
 もう、美貴は亜弥ちゃんに恋してないのに、してるって思い込んでた。
 だからまた、新しい恋でもしようかなって。」
「吉澤さんが求めても?」
「うん。しない。同意しないとよっちゃんはしないから。」
「美貴さんとはそうでも他の人とはするんですよね。」
「よっちゃんは恋人作らないからね。」
「恋愛しようともしてませんよね。」
「面倒だからってね。亀はよっちゃんが好きなんだ。」
「・・・。」
「好きだからそういうこと聞くし悲しいんだよね。」
「好きですよ。」
「ホントに好きじゃなかったら辞めときな。傷ついてボロボロになるだけだから。」
541 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:34
「本当に好きですっ。愛してます。」
「そっか。よっちゃんはさ。恋とか愛とか必要ないと思ってる人だよ。
 必要だと教えることから始めないといけない。でもよっちゃんはそれを
 知りたいと思ってない。さらに強要されるのが嫌い。人は人、自分は自分。
 だから自分のエリアに人を入れない。美貴も入らない。
 入ったら美貴とよっちゃんの関係が終わるから。美貴はよっちゃんに恋愛感情が
 あるわけじゃないからそのエリアに入る必要もなかったけど、亀ちゃんは入る必要
 があるわけだ。さて、どうする?」

いきなりそんなことを言われても・・・
542 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:34
「そのエリアに入ったら亀ちゃんはよっちゃんにうざがられて嫌われるかもそれでも入る?」

それは・・・嫌われるのは嫌だけど・・・

543 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:35
「入りますよ。」
「何で?嫌われるんだよ。傷つくのは亀ちゃんな自身。」
「好きだから。」
「単純だよ。」
「恋愛ってそんなに複雑なものですか?単純なものじゃないですか?」
「どうだろう。いつもよっちゃんが言うからさ。傷ついて悲しむなら恋愛なんてしなければいいって。
 よっちゃんと居ると考えちゃうんだよ。論理的にね。」
「美貴さんだって結局は単純だったんですよ。」
「何が?」
「好きだった人が亡くなって悲しかった。その悲しみが癒えるのに3年かかった。
 悲しみが癒えたからまた恋をしようとしてる。これって単純ですよ。」
「そっか、そうかもね。うん。」
「絵里は単純に吉澤さんを好き好きで仕方ないだけです。」
「恋の神様に射たれて恋した相手がよっちゃんってわけ?」
「はい・・・。悪戯な矢だったとしても好きになったから・・・。」
「どうしようもない。かぁ・・・。まぁ頑張れ。そろそろ帰ろう、さゆが心配するから。」
「あっ。」

歩き出した美貴さんは振り返り絵里を見る。
544 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:36
「さゆはその・・・二人のこと・・・。」
「知らないよ。多分。知ってても、きっと知らないふりすると思うけど。」

美貴さんはそういうとまた歩き出した。絵里もそのあとを追った。
なんで、さゆは知ってても知らないふりをするのだろう。
どうして美貴さんはそう思うのだろう・・・。
あぁ人間関係って難しいなぁ〜。
545 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:36

++++++++++++++++++++++++++++

546 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:37
「おかえりなの。」

二人が戻ってくると走って出迎えるさゆ。

「美貴、寝るわ。おやすみ。」

美貴はそれだけ言って出て行く。とりあえず、亀ちゃんはもう大丈夫なのだろう。

「さゆたちも寝るの。」

と亀ちゃんを連れで二階に上がっていった。
ひとりになったうちは残っていたビールを飲みながらさゆとの会話を思い返した。
さゆがうちに本音を言うのは初めてだ。
なぜだろう、なぜ、さゆは突然、あんなことを言い出したのだろう。
547 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:37
「よっちゃん寝ないの?」

降りてきたのは美貴。

「ん〜。なんか冴えちゃって。」
「どうかしたの?」
「さゆがねうちを傷ついたことのない臆病者だってさ。」
「さゆが?」
「うん、突然本音言われてちょっと調子狂った。」
「ふーん。珍しいねあの子が本音とかいうの。」
「だろ?」
「亀のこと本気で心配してるんだろうけど。親友なんだよ。」
「へー。亀ちゃんどうかしたの?」
「大丈夫だよ。」
「ならよかったね。」
「よっちゃんは思ってもないことさらっと口にするね。」
「ん?何が?」
「よかったって今思った?」
「いや、別に。流れ的にそういうでしょ?」
「ほら、思ってないのに。」
「なに?美貴もさゆも。」
「今までそういうの言わないで済んだだけなんじゃん。」
「ふーん。」

美貴はため息をつきながら新しいビールを開けてゴクゴクと飲んだ。
喉の動きが厭らしくみえて。そっと美貴の喉に触れた。

548 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:38
「美貴としたくなった。」
「いやっ。」

手をそっと払われて向かいの椅子に座る美貴。

「もう、よっちゃんとするの辞める。」
「そうっか。」
「うん。って理由くらい聞けよ。」
「ん?だって、美貴がしたくないならそれで終わりじゃん。」
「違うだろ。なんでそう思ったとか気にならないのかよ。」
「気にしたところでそれは美貴自身の問題でうちの問題じゃないじゃん。」
「はぁーそうだけどさ。よっちゃんそういうのやめたほうがいいよ。」
「だから、なんでさゆも美貴もいきなりそういうの言い出すんだよ。」
「よっちゃんのためを思ってだよ。」
「そういうの・・・。」
「うざいって言うんでしょ。」
「分かってるなら言うな。」
549 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:39
イライラした。無性に。

「美貴が言っても仕方ないことだね。ごめんね。気分悪くさせて。」
「・・・。」
「でもさ、うん。美貴の心境の変化っていうかそれだけは聞いてよ。」
「どうぞ、聞くだけは聞くよ。」
「亜弥ちゃんのこと吹っ切れたっていうか忘れられそうなんだ、
 だから新しい恋でもしようかと想い始めたわけだ。」
「そう。」
「傷つくのにまたするんだって顔してる。」
「それは思うよ。でもそれはうちの考えで強要しない。」
「それがさゆがいうよっちゃんは臆病ものだってことでしょ?」
「学ばないのはバカなだけだよ。」
「そっか・・・それでもきっと美貴はまた恋しようって思うよ。
 恋をしたことのないよっちゃんには分からないと思うけど。」
「そんなの・・・。」
「知りたくないんだよね。」

残っていたビールを飲み干すと美貴はうちの頭を撫でてから抱きしめた。
550 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:40
残っていたビールを飲み干すと美貴はうちの頭を撫でてから抱きしめた。

「美貴はよっちゃんと友達として大好きだよ。・・・おやすみ。」

それだけ言って美貴は階段を昇り始める。

「ねぇ美貴。」
「ん?」
「うちは美貴を傷つけたりしてる?」
「してないよ。心配はさせられてるけど。おやすみ。」

美貴が笑ったからうちのイライラは静まりだした。

いつだって美貴はうちの理解者だ。

551 名前:海よりショッパイ涙 投稿日:2006/03/26(日) 23:41

++++++++++++++++++++++++++++
552 名前:clover 投稿日:2006/03/26(日) 23:46
本日2度目の更新以上です。

>>530-551 海よりショッパイ涙

ぶっちぎって更新しましたぁ。
えぇっととりあえずここまで今日、更新しておきたかった。
特に、理由はないんですがね(苦笑)
553 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/27(月) 01:16
大量更新乙彼様です。
ミキティ切ないですね。・゚・(ノД`)・゚・。
亀ちゃんにはほんとがんばってほしいです。
554 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/27(月) 22:48
姉妹愛がすごくすき
555 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:01
頭の中でいろんなことがゴチャゴチャしててとても眠れそうになくベッドの上で
ゴロゴロ動き回ってたまにさゆを見たりすると気持ちよさそうに寝ていて・・・
やっぱりひとりでゴロゴロするしかなくて・・・いつの間にか朝になってた。

「さゆ起きて。」

っていきなり入ってきた美貴さんは荷物を抱えてる。

「まだ、5時なの・・・・。」

眠たそうに言うさゆ。まだ、5時です。絵里も早いと思う・・・。
556 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:01
「帰るから早くして。」
「えっ?」
「亀ちゃんは帰らない。美貴とさゆだけ帰るから。」
「どうかしたんですか?」
「うん。ちょっとね。」
「まだ、眠いの・・・。」
「車で寝ていいから。」

目を擦るさゆを引っ張り起こして着替えさせる美貴さん。
絵里はベッドの上でボーと見てた。

557 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:02
「亀ちゃん。荷物積むの手伝って。」

着替えを終えたさゆに顔を洗うように言って美貴さんは絵里を連れて庭にでる。
バーベキューセットやパラソルを車につめ終わるとやっとさゆが来た。

「吉澤さん下で寝たの?」
「うん。飲みすぎてそのまま寝たんじゃない?美貴、先寝たから知らない。」
「起こさないで帰るの?」
「結構のんでたし起こしても起きないよ。あっこれ亀ちゃんにあげる。」

といって渡されたのは大量の花火。

「えっありがとうございます。」
「じゃぁあと宜しく。」
558 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:02
えっえっ?

「絵里、またね。」

おい・・・さゆ?

二人が車に乗ってやっと状況が把握できた絵里・・・

「あのぉー。」

運転席の窓をノックすると美貴さんが窓を開けてくれる。

「どうした?」
「絵里たちはどうやって帰れば。」
「よっちゃんがどうにかするよ。バスと電車でも帰れるし。」
「はぁ・・・そうですか。」
「それじゃ。またね。」

って走り出す車を絵里はただぼーっと見送った。
559 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:03
「あれ・・・車の音が・・・ってあれ?」

窓から顔を出す吉澤さん。

「おはようございます。」

とりあえず、朝の挨拶。

「おはよう。で車は?」
「美貴さんが乗ってきました。」
「買い物か?また肉かなぁ。」
「いや・・・帰りましたさゆ連れて。」
「はっ?何それ。」
「いや、絵里も良くわからないんですけど。」
「なんだよそれぇ。」

吉澤さんは携帯を取り出しかけてる。美貴さんにだろう。
560 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:04
「あっ美貴?おいこら。あっさゆ?」
「おはよう。じゃなくてなんで二人で帰ってるんだよ。」
「分からないじゃなくて、美貴に替わって。」
「運転中?おいっ・・・切りやがった・・・。」

再び掛けようとして何故か諦めた吉澤さん。

「どうでした?」
「さゆは眠いと分からないしか言わないし美貴は運転中だから出れないって。」
「そうですか。」
「で、亀ちゃんなんで花火だけ持ってんの?」
「美貴さんがくれました。」
「はぁ?。なんだよぉそれ。」
「すみません。」
「あぁごめん。別に亀ちゃんが悪いんじゃないもんね。」
「絵里もぼけっとしちゃって。」
「それはいつもじゃん。」

って笑う吉澤さん。
何気にひどい・・・。
561 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:04
「さてと、腹減ったなぁ。亀ちゃん料理できる?」
「えっ?」
「朝ごはん。出来ないならなんか買ってくるけど。」
「あっ出来ますよ。家事やってるんで。」
「じゃぁ作って、うち苦手だから。」
「はい。」

吉澤さんはシャワー浴びてくるといって二階に上がっていった。
冷蔵庫にある食材を使って簡単な朝ごはんを作る。
好きな人のために作る料理って楽しいんだね。
おいしいって言ってくれるかな?とか
そのときの笑顔をとか想像しちゃったりして・・・
うへへ・・・。

「亀ちゃん、料理しながらもニヤけるんだね・・・。」

振り向くと椅子に座って頬杖をついてこっちを見てる吉澤さん。

「うっ・・・。」

昨日の美貴さんとの光景が頭をよぎる・・・
562 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:05
「今度は困った顔した。ホント面白い。」
「いやいや、そんなことないですって。」
「そんなことありますって。」
「ないですよぉ。」
「ありますよぉーだ。」

凄い可愛い笑顔を見せる吉澤さん。
あなたは何も思わないんですか?美貴さんとの関係・・・

「亀ちゃんどうした?」
「何でも・・・。」

止めていた手を再び動かし朝食を作った。

「できましたぁ。」

二人分のお皿をテーブルに置く。
563 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:05
「すげぇうまそう。」
「味の保障はしませんからね。」
「なにこれ、卵焼き?」
「いやいや、オムレツです。マッシュルームとトマトとあと野菜があったので
 スペイン風オムレツみたいな感じです。」
「ほぉー。どれどれ。」

一口に切ってから口に運んだ吉澤さん。
どうだろう・・・好きかな?
モグモグと絵里の顔をみながら食べる吉澤さん。

「どう・・・ですか?」
「うん。ソーセージ入ってる?」
「バーベキューの残りがあったので。嫌いでした?」
「ううん。荒びき胡椒が効いててすげーうまいよ。」
「よかったぁ。」
「あはは、ちょー心配そうな顔してるんだもんちょっと面白い。」
「だから・・・面白くないですって。」
564 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:06
「んふふ・・・。こっちは?」
「ベーコンと卵を炒めたサラダです。結構いけますよ。」
「んーこっちも美味い。亀ちゃん見た目だと出来なさそうだけど出来るんだね。」
「まぁやり始めれば出来るもんですよ。」
「そっか。」
「あぁでもよかった口に合わなかったらって思って。」
「あっ亀ちゃん今日、ニヤケ顔以外で初めて笑った。」
「ニヤケ顔以外って・・・。」
「笑ってた方が可愛いから笑ってなそれだけで得なんだし。」
「それだけって・・・。」
「他には面白いのも得だよ。」
「絵里って笑ってるとき可愛いんですか?」
「ん~ニヤケ顔はキショイけど、一般的に亀ちゃんって可愛い方じゃない?」
「そーですかー。いや〜。」
「言わせておいて照れるなよ亀ちゃん。」

可愛いーって言われちゃったよぉ。
吉澤さん絵里のことタイプだったりする?
やー照れるなぁ。
565 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:07
「おーい亀ちゃん。」
「はい?」
「今日も海で泳ぐ?それともボートでクルーズでもする?」
「ボート?」
「うん。うちのあるから、今、貸してあるから言えば乗れるよ。」
「乗りたいですっ乗ったことないからっ。」
「うん。じゃぁそうしよう。ボートの上でお昼食べて、夜はレストランでも行こうか。」
「レストランですか。」
「近所に美味しいフレンチの店があるから。」
「いいですね。」
「亀ちゃん、お弁当作ってよ。」
「いいですよっ。」
「それじゃ、まずはこれ食べちゃおう。」
「はい。」

吉澤さんは美味しい美味しいって絵里の分まで食べた。
でも、好きな人に美味しいって言ってもらえるのは凄く嬉しい。
566 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:08
朝食を食べてから絵里はお弁当作って吉澤さんと二人でボート乗り場に向かった。

「ケーちゃんオヒサだね。悪いね突然で。」
「いいわよ、借りてるのこちだし。元気そうじゃないの。」
「ぼちぼちねぇ。」
「その子だけ?美貴とさゆは?まだ来れない?」
「来た、なんか吹っ切れたって。そんで突然帰った。人の車乗って。」
「何かあったの?美貴が吉澤のこと置いてくなんて。」
「さぁー。まぁいいけど。この子、亀ちゃん。美貴の部屋の隣の子なんだ。」
「宜しくね、保田圭です。」
「初めまして、亀井絵里です。」
「で、吉澤免許もってたっけ?うん。取った。」
「そっ。じゃぁ気をつけて。」

吉澤さんがかっこよくボートに乗って手を貸してくれた。
こういうのさりげなくやっちゃったりするのがカッコイイよね。
567 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:08
「ねぇ圭ちゃん。」
「なに?」
「今夜、あのレストラン行くんだけど圭ちゃんも来ない?」
「私だけ?」
「石川もどうぞ。ご馳走しますから。」
「なら行くわ。」
「あっ車ないから迎え来てね。」
「はいはい。時間は?」
「6時でどう?」
「了解。予約しとくわ。」
「うん、じゃぁ行ってきます。」
「いってらっしゃい。」

保田さんが去ると吉澤さんは絵里の手を引いてボートの先頭席へ連れて行ってくれた。

568 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:09
「ここでもいいけど、風がすっごいんだよね。どうする。運転席で一緒にいる?」
「はい。」

ちょっと独りでここに残るのは怖いし。

「じゃぁこっち。あっ中にベッドもキッチンもあるからさ。お弁当とか置いとくか。」

扉を開けるとダブルベッドと小さな応接セット・・・ミニキッチン・・・すごーい。

「ここいれとくといいよ。」
「はい。」

持ってきたお弁当を冷蔵庫に入れる。吉澤さんはキッチンのいろんな扉を開ける。

「おー圭ちゃん、ちゃんと食べ物も飲み物も入れてくれてる。
 さすがだね。はい。飲みな冷えてるから。」

569 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:09
渡されたのは冷たいオレンジジュースの缶。

「これ、吉澤さんのなんですか?」
「ジュース?圭ちゃんが買ってくれたんじゃない?」
「いやいや、ボート。」
「親父の。でも、乗らないから圭ちゃんに貸してるの。圭ちゃん釣やるから。」
「へぇー。」
「うちは何度かこのベッド使ったくらいかな。」
「それは・・・。」
「まー大人の情事ってやつですよ。」
「・・・。」
「冷たい視線を感じるんですけどぉ。まぁいいや、とりあえず出発しましょう。」
「・・・はい。」
「上行くぞぉ。」

570 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:10
張り切って出て行く吉澤さんについて運転席に一緒に入れてもらう。
吉澤さんは慣れた感じで運転って慣れてるのかどうか初めて乗る絵里だから分からないけどそう見える。
風が凄く気持ちいい。

「あの島の手前に止めておこうか。景色いいし。」

30分くらい走らせてから泊まった船の上でボーっと景色を眺めたりする。

「亀ちゃんはさぁ、部活とかやってないの?」
「やってないです。」
「趣味は?」
「ん〜今は恋することですかね。」
「それ楽しい?皆、言うよね恋でもしようかとか恋したいとか。」
「楽しいですよぉ。あっ吉澤さんまた神話の話聞かせてください。」
「神話?」
「恋の神様の話こないだしてくれたじゃないですか。そういうの。愛について語りましょ。」
「ん〜。」

吉澤さんはタバコに火をつけると日陰に移動したので絵里も横に並ぶ。
愛について語って、吉澤さんに愛に興味を持たせる作戦ってのはどうだろう。
571 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:13
「神話ってさ神様の話じゃん。亀ちゃん信じてるの神様。」
「信じてますよ。だって撃たれたし。」
「そっかぁ。」
「吉澤さんは信じてないんですか。」
「まぁ人間の先祖を辿っていった結果アダムとイヴだったわけで、それを作り出したのが
 神だとしたらいるんだろうけど、抽象化したもののような気もするね。」

えっと、吉澤さんは今何を言ってる?さっぱり分からない。

「亀ちゃん。アダムとイヴは知ってる・・・よね。」
「なんとなく。」
「そっか・・・まぁいいや。」
「はい。」
「ギリシャ神話ってぶっちゃけエロ話なわけよ。」
「はっ?」
「兄と妹でやっちゃったり子供と母親でやっちゃったりってそういう話が多い。」
「えー。」
「まぁそれだけじゃないけどね。」
「教えてくださいよ。」
572 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:14
「ん〜。どんなんがいいかなぁ。そうだねぇ。あぁ前によくさゆが歌ってたアイドルのさ
 なんだっけ誰だっけ・・・風信子。」
「あややですよぉ。」
「あぁそれそれ、ヒヤシンスってのあったでしょ。あれも神話にあるよ。」
「いい曲ですよねぇ。」
「ごめん、うちあんま知らない・・・。」
「そうですかぁ。いい曲なのに。」
「あれって植物なんだよ。ヒヤシンスって。」
「えぇ知らなかった。」
「こないだはなした月桂樹の話覚えてる?」
「はい。悲しいお話の。」
573 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:16
「そのアポロンの話なんだけど、ヒュアキントスっていう美少年がいてね、
 アポロンは可愛がってたんだ。もうひとりゼピュロスってのもヒュアキントスを
 可愛がってた。ある日、ヒュアキントスとアポロンで円盤投げをして遊んでるの
 を見たゼピュロスは嫉妬したのそれでアポロンが円盤を投げたときに風を吹かしたんだ。
 そしたらその円盤はヒュアキントスの頭に当たってしまった。でアポロンの腕の中で
 ヒュアキントスは死んだんだけど。ヒュアキントスから流れ出た真っ赤な血を吸った大地
 から赤いアイリスに似た花が咲いたっていう話。それがヒヤシンス。」
「なんか・・・それもまた悲しい話ですね。」
「世の中の恋愛話によくある話じゃない?嫉妬から人を傷つけて。昔からそういうことがあった
 ってことじゃん。それでも人間は繰り返す愚かな生き物だってことだよ。」
「それは・・・吉澤さんって恋愛を否定しすぎですよ。」
「だって、そうじゃん。愛するから嫉妬が生まれた。それなら愛さなければいい。」
「ん〜。」
574 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:19
「まぁうちが思うだけだから亀ちゃんがどう思ってもいいけどね。」
「なんか他にないんですか?愛の美しい感じの話。」
「えぇーあったかなぁ。」
「もったいぶらないでくださいよ。」
「ぶってないよ。思い出してるの。。」
「えぇうそだぁ。」
「ホントだって、恋人が死んで絶望して自殺したとか?」
「あっそれ、いいじゃないですかどんなのですか。」
「んとね、女神官のヘロってのがいて風の激しい島セストスに住んでて、
 ヘロの恋人のレアンドロスは、海峡をはさんだアビュドスという島に
 住んでるんだけど。この島も、風が激しく吹く島だったのね女神官は
 結婚しちゃいけなかったから、二人は内緒で付き合ってた。」
「なんか、いいですね。」
「そうか?まぁいいけど、でレアンドロスは毎晩ヘロに会うために海峡を渡るんだ、
 泳いでね。それでヘロは泳いでくる恋人のために灯台に明かりを灯す。
 それ明かりを頼りにレアンドロスは泳ぐわけよ。でもねある日の夜、
 明かりが消えちゃったの。風が強いから。」
「えぇじゃぁ危ないじゃないですか。」
「そう、で明かりがなくなってしまったから夜の海で彷徨いレアンドロスは溺れ死んだ。
 ヘロは絶望し、塔から海に身を投げたって話。」
「ん〜。いいですね。」
575 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:19
「何がいいの?」
「だって、その人じゃないとダメなわけでしょ。究極の愛って感じしません?」
「じゃぁ亀ちゃんは好きな人が死んだら後追いするんだ。」
「ん〜。極端ですね。でも死なないと思う。」
「それはその人が居なくなっても生きていけて絶望する必要はないからでしょ。」
「でも心に傷は残りますよ。」
「でもいずれ消える。人間の記憶力には限界があるからどんどん忘れていく。」
「そうですけど・・・。じゃ吉澤さんはどう想いました?この話。」
「愚かだって思う。」
「どうして?」
「してはいけないことをして最終的には死を選ぶって無意味で愚かじゃない?」
「まぁ・・・。」

576 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:20
あの・・・なんか恋愛を否定しまくる吉澤さんと討論して絵里は絶対に勝てることはない気がする・・・
ってか絵里のが頭悪いもん・・・勝ちめないじゃん・・・。
大体、恋愛ってしようとかって思ってするもの?
理由とかいらないじゃん。好きになるのに。

「でも、じゃぁなんて人間は恋をするんですか?」
「ん〜。それはうちには分からない。うちは恋愛しないから。」
「その言い方はずるいですよ。愛を否定しまくりの吉澤さんだけど現実に恋愛する人はいるんだから、
 論理っぽく説明してくださいよ。」
「論理っぽくって・・・。ただ、うちは人間が生きるために必要なのは三大欲じゃん。」
「三大欲。」
「亀ちゃんのために説明しましょうか?三大欲。」
「うーバカにしてませんか絵里のこと。」
「じゃぁ念のため三大欲言ってみて。」
「食欲でしょ、睡眠欲でしょ・・・。」
「性欲です。その3つの欲求が満たされればいいじゃんて話なんだけどね。うちは。」
「なるほど。」
577 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:22
「愛はなくても生きていけるわけだ。」
「でも、独りでは生きてけないって。」
「だからってそこに愛は必要でもない。」
「じゃぁ家族は出来ませんよね。」
「なんで?結婚すればいいだけじゃん。愛がなくても紙一枚でできるよ。
 離婚も。だから別に愛とかじゃないんじゃない?うち結婚したことないから分からないけど。」
「えぇそれは夢がないですよ。愛する人と結婚して家族作ってって夢じゃないですか?」
「夢であって現実的じゃないよ。」
「でも、愛し合って子供ができるんですよ。」
「亀ちゃん保体の授業して欲しいの?子供の作り方知らないの?」
「知ってますよ。」
「なら。分かるでしょ。子孫繁栄だよ。遺伝子を残したいと思うのはDNAに組み込まれてる
 命令だし。だから性欲があるんだし。そこに愛は必要かって言ったら特に必要もないわけじゃん。
 同性相手でも性欲は解消されるしね、子孫繁栄にはならないけど。」
「・・・。」
578 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:22
なんかそれはそれで寂しいけど・・・
やっぱり討論では吉澤さんに勝てないよ・・・。
吉澤さんはまたタバコに火を点けて眩しそうに遠くの景色を見てる。
愛を否定するのにそれだけ愛を知ってる吉澤さん。
多分、絵里なんかよりよっぽど愛を知ってるよね。
それでも愛は要らないって思うのはなぜ?

「吉澤さん。」
「ん?」
「吉澤さんには愛は必要ないんですか。」
「ないね。」
「愛が嫌いなんですか?」
「美貴もさゆも愛を必要としないうちを悲しいっていうけど、亀ちゃんもそう思う?」
「愛がないのは寂しいなって。」
「そっかぁ。」

吉澤さんはデッキに仰向けになり目を閉じた。
579 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:23
「うちは愛そのものの方が悲しくて醜いものに見える。だからいらない。」

あれ?吉澤さん寝てる?寝てるよね・・・。
気持ちいいし仕方ないか朝早かったしそういえば絵里寝てないな・・・
でも考えないと今のうちに。

愛は悲しくて醜いってどうしてだよ・・・
まて、その前にだ、人は吉澤さんの言うとおり三大欲のためだけに生きてるの?
子孫繁栄のためにするってそれじゃ動物じゃんか・・・
580 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:23
あれ人間も動物か・・・
まて、でも人間は理性ってのがるだろ?
あるよね?あぁもっと色々勉強しておけば良かった・・・
でもほら、嫌いな人としようとかって思わないじゃん。
好きな人とはしようと思うじゃん。好きだからするんじゃん。
ほら、好きになるからするんだよ。
なのに吉澤さんは人を好きにならないし恋愛しない。
そこが分からないんだよ。なんで好きにならないかってことだよ。
あ・・・さゆが吉澤さんは愛を知らないって言ってたけど・・・
かなり知ってるよ。さゆ。あんた間違ってるぞ・・・
ん・・・まて、愛したことがないかもとも言ってた。
確かに愛が必要ないからしないって言ってるし・・・
愛したことがないのに愛を知ってるっておかしいぞ。
うん。ってことは?
どういうこと?
そっか・・・。
581 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:24
「吉澤さんっ。」

寝てる吉澤さんを揺すると目を覚ましてくれた。

「なに?どうかした?」
「あのですね。」
「うん。」
「愛は悲しくて醜いって言いましたよね。」
「まだその話?」

吉澤さんは体を起こしてため息・・・
ため息つかなくてもいいじゃん。必死に考えたのに。
582 名前:愛ってなんだ? 投稿日:2006/03/28(火) 01:24
「で?なに?」
「言いましたよね。」
「言ったよ。」
「言うってことは吉澤さんは愛したことがあるんですよね。」
「ないよ。」
「ない。ないんですね。」
「ないって。だからどうしたの。」
「愛したことないのに、どうしてそう思うんですか?」
「・・・。」

やったっ。どうだ?
吉澤さん困ってるよね。うん。

「したことないのに否定するのはずるいですよ。」
「ん〜。でもしたいと思わないからいいよ。」

えぇ・・・もうだめだ。
もういいよ。愛したことなくても・・・
それでも絵里は・・・
583 名前:clover 投稿日:2006/03/28(火) 01:29
本日の更新以上です
>>555-582 愛ってなんだ?

会話がやたら多くなって申し訳ないです。
なんか読みにくいかな・・・。
苦情とかありましたら言ってくださいね・・・

>>553 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
亀ちゃん、自分も応援してます(笑)

>>554 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
藤本さんTVで拝見する限り道重さんには優しいから
自分の勝手なイメージでかかせてもらってます。
584 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/29(水) 00:56
亀ちゃんぐいぐいいきますね〜
(・∀・)イイヨイイヨー
続き待ってます。
585 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:52
「絵里は吉澤さんを愛してます。」
「・・・。」

表情を変えずに絵里をみてる吉澤さん。
告白ってこういうの?したことないからわかんないけど・・・
こんなノーリアクションなの?

「大好き・・・なんです。」
「亀ちゃん、うちの話聞いてた?うち恋愛しないってば。」
「でも好きなんだもん金の矢撃たれたんだもん。どうにもならな・・・い。」

涙が出てくる。胸が苦しいぞ・・・。
吉澤さんは困った顔をして絵里の涙をそっと指で拭ってくれた。

「好きって言われても・・・うち困る。」
「困らしても好きなのはどうにもならないんだもん・・・。」
「どうにもならないって言われても、それは亀ちゃんの問題だから・・・。」
586 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:53
「そうですよ。だから吉澤さんに伝えてるんです。そうしないと苦しいんだもん。」
「苦しいなら好きにならなければいいじゃん。」
「でも好きになっちゃったんだもん。」
「うちにはどうしてあげることもできないよ。とりあえず泣くの辞めよう。」
「じゃぁ吉澤さん好きでもない人とエッチなことするの辞めてくれますか?
美貴さんともするの辞めてくれますか?」
「それとこれとは・・・あれ、美貴としてたの知ってるの?」
「昨日、見ました。」
「そうか。だから美貴が追いかけていったのか。そんでもうしないって。」
「辞めてくれますか?」
「それは無理だよ。だって三大欲のひとつだもん。」
「じゃぁ・・・絵里が相手します。だから・・・他の人としないで・・・。」
「・・・。」
「そしたらそのうち、絵里のこと好きになるかもしれないでしょ?」
「・・・。」
「絵里がすごっくすごく、吉澤さんのこと愛したら、愛が悲しくて醜いなんて
思わなくなるかも知れないでしょ?だから、吉澤さんのこと愛してない人と
するの辞めて下さい・・・お願いします。」
「亀ちゃんはうちを愛してうちは亀ちゃんを愛してなくてエッチするってこと
は平等じゃないよ?亀ちゃんが不利だよ?」
「そういうのどうでもいいの・・・吉澤さんが他の人と、吉澤さんを愛してな
い人とすることが絵里は嫌なの。だから絵里が相手します。お願いだから。」
「亀ちゃんが傷つくだけじゃん。」
「傷ついてもいい。吉澤さんを愛してるから。」

吉澤さんは立ち上がると絵里の腕を引いて中に連れて行った。
587 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:55
思い切り腕を引っ張られて目の前にあるベッドに投げ出され直ぐに吉澤さんに組み敷かれた。

えっ?いきなりなの?ちょっとまって、怖いよ・・・

吉澤さんがじっと絵里をみるから・・・怖いけど、なんか負けたくなかった。
吉澤さんに愛を否定して欲しくないから。
愛してるから。愛してあげたいって思うから。
視線をそらさずに絵里も吉澤さんを見つめた。

「本気?」
「本気ですよ。でも約束してくださいね。絵里以外としないって。」
「うちは他の子とできない。亀ちゃんはうちがしたいときに相手してくれる。
約束を守れなかった時点で負けって事だ。でも、これ勝負ついてるよ。だって、
うち誰とでもいいんだもん。だから結局は何も変わらない。」
588 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:56
「やってみないとわからないですから。」

絵里が頷くと吉澤さんは絵里の横に胡坐する。

「亀ちゃん、自分で脱いで、うち好きなの脱いでいくの見るの。」
「えっ。」
「脱いでよ。嫌がった時点で終わりだよ。」

吉澤さんは真面目な顔をして言ってくる。
服くらい脱げるよ・・・昨日、一緒にお風呂はいったもん・・・。
意を決して、タンクトップを脱いぎ、ショートパンツを脱いで下着になる。

「ブラも下も全部だよ。」

言われたとおり全部脱いだ。吉澤さんの視線が絵里の体のいろんなところにくる。
恥ずかしくて思わず下で手を組んでそこを隠した。

「やっぱ、亀ちゃん良い体してるね。」
589 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:56
真正面に来た吉澤さんの両足が絵里を囲む。
何をされるのか分からなくてのドキドキと
初めてのドキドキと
好きな人に全てをさらけ出しているドキドキ

肩を引かれて身体がねじれると吉澤さんに後ろから抱きしめられる形になった。
そっと吉澤さんの両手がお腹にくる。
温かい手・・・。

「亀ちゃん、したことないでしょ?」
「ない・・・ですよ。」

お腹にあった手がそっと上に来て胸を両手で揉まれる。
形が変化する自分の胸が目の前にあってなんか凄く厭らしく見える。

「硬くなってきたの分かる?」

それは・・・分かりますよ。目の前にあるから。
590 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:57
「分かる?」
「はい。」

硬くなったそれを摘まれたり擦られたりすると、味わったことのない感覚で・・・

「あっ・・・。」

声が漏れてしまう。

「海の真ん中だから亀ちゃんのエッチな声はうちにしか聞こえないから大丈夫だよ。」

吉澤さんの手が温かいからかな・・・・怖いなって思ってた気持ちが消えたんだ。

「亀ちゃんの柔らかくて凄く気持ち良いよ。」
「あぁっ・・ゃぁ・・・。」

急に吉澤さんの温もりが消えたと思ったら目の前に移動してきた。
なにするんだろ・・・。
胸をじっと見られてるのが恥ずかしいよ・・・

「可愛いね。これ。」

そういって吉澤さんは絵里の固くなったそれを顔を寄せて口に含んだ。
591 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:58
「やぁ・・・あぁん。」

そのままベッドに押し倒されてた。
吉澤さんの口の中は温かくて・・・だから・・・そう・・・

「吉澤さん・・・。」
「ん?」

絵里の胸から顔を上げて絵里を見る吉澤さん。
その目は本当に優しい目なんだ・・・。愛しいって感じるんだよ。
神様はどうしてこんなに優しい人に愛することの大切さとか温かい気持ちになれるって
教えてあげなかったんだろう・・・。
そう思ったら涙が零れた。

「やっぱり嫌なら辞めるけど?」
「ちがっ・・・ぅ。」
「どうした?」

涙を拭ってくれる吉澤さんの手は温かい。

「キス・・・してくれないんですか?」

ただ、キスして欲しいって思った。
それに、ほら、ドラマとかでもキスシーンからベッドーシーンになるじゃん・・・
592 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:58
キスってしないの?する・・・よね?

「キス・・・して欲しいです。」
「亀ちゃんが・・・してよ。したいなら。」

そう、言われて体を起こした。直ぐ目の前にある吉澤さんの顔。
そっと顔を近づけてゆっくり重なった唇と唇。
触れるだけのキス。
絵里のファーストキス。
吉澤さんの唇はグミみたいに柔らかかった。
まだじっと絵里を見てる吉澤さんにもう一度。
さっきより長く唇を重ねてたら吉澤さんの手が絵里の背中と頬に添えられて
離れることが出来なくて苦しくなって酸素が欲しくて唇を開いたら
舌が入ってきた。

「んぅっ。」

絵里の中で動きまわる吉澤さんの舌。
なんだろう、これ、気持ち良いのかな・・・フワフワする。
593 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:59
唇が離れると吉澤さんは笑顔で絵里を見てた。
そしてそのまま抱き寄せられて耳をなめられて耳の中に舌が入ってくる。

「やぁ・・・くす、ぐった・・・。」
「そう?気持ち良いでしょ?」
「あぁ・・・」

耳元で喋られるとやっぱりくすぐったい。

「あぁぁ・・・はぁ・・・んぅ。」

吉澤さんの手が背中や脇腹をゆっくり撫でるから体がムズムズするんだ。
首も舐められて、肩もなめられてまた胸を舐められる。

「あ・・・ああ・・・っくぅ・・・。」

お尻を揉まれ腿を擦られて・・・ベッドに倒された。

「はぁ・・・。」
「亀ちゃん。可愛いね。反応が可愛いよ。」

ニコッと笑う吉澤さん。普通の反応ってどういうの?
ちょっと人と違うのかって不安になるじゃん・・・
吉澤さんが少し下がって絵里のお腹を舐め始める。

「あぁぁぁ、っんぅ、ああ・・・。」
594 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 01:59
お臍ものなかにまで舌を入れ、脇腹を擦ってる。
下腹部が・・・ちがう、下腹部だ・・・
なんか変・・・お腹の奥で何か沸いてるみたいに・・・

「あっあっ・・・なっ?」

どんどん下がっていった吉澤さんが絵里の足を開いた。
誰にも見せたことないそこを・・・あっ赤ちゃん時はあるか・・・
でも大人になってからはないそこを吉澤さんが膝の裏を持ち上げてじっと見てる。
絵里がこんなに恥ずかしくて、ドキドキしてても・・・
吉澤さんはなんとも思わないのかな・・・
いつもと変わらないんだよね・・・
寂しいなそれ・・・

「亀ちゃん、ホントに初めてなんだね・・・。」
「・・・。そういうの分かるんですか?」

ってかこの格好のままの会話ってどうなの?恥ずかしすぎるんだけど。
吉澤さん、笑ってこっち見てるし。

595 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:00
「どう違うかせつめ・・・。」
「いらないです。」
「そうっかぁ?でも、ホント、こんな綺麗なの見るの初めて・・・。」

吉澤さんの顔がそこに近づいて絵里の視界から吉澤さんが消えた。

「ゃぁっ、あぁぁ、なっ・・・にして・・・。」

くすぐったいような変な感じで・・・初めての感じで何が起こってるかわからなくて
吉澤さんの顔は見えないし・・・どうしていいかわからなくて
勝手に腰が浮いちゃうし・・・体が熱いよ・・・。

「あぁ、あっよし・・・ざわさん・・・。」
「ん?気持ちいい?」

吉澤さんが覆いかぶさって来て
吉澤さんの顔が見えてなんか安心したのかな?
涙が零れた。

「亀ちゃん・・・泣くなら辞めるけど。」

596 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:01
ダメだよ。大丈夫だもん・・・
声が出なくて首を横に振った。

「でも泣いてるし。」

大丈夫だもん、しないと吉澤さん他の人とするんでしょ?
それは嫌なんだもん・・・

そっと涙を拭いてくれてる吉澤さんをじっと見た
好きだから・・・愛してるから・・・

「吉澤さん・・・。」
「ん?」
「絵里は大丈夫ですよ。」

吉澤さんはニコっと笑って絵里の頭を撫でるとまた絵里の下の方に移動する。

「じゃぁ、続きするよぉ。」

そう言って絵里の足を再び持ち上げる。

597 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:01
「あのねぇ。亀ちゃん多分、普通よりエッチだよ。」
「えっ。」

いきなりそんなことを言われて肘を突いてからだを起こしたら・・・
絵里の下腹部とそれを見ている吉澤さん。

「ほら・・・こんなに濡れてる。」

吉澤さんがそこに手を伸ばす

「あんっ。」
「ほら。」

吉澤さんが指を翳す。その指は凄く濡れててなんか厭らしいものみたいで・・・

「いやぁ・・・。」

その指を吉澤さんが自分の口に頬張り絵里を見て笑う。
598 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:01
「亀ちゃんエッチだから美味しい。」
「エッチじゃないです。」
「どうかな?」
「やぁっ。」

また、そこをなめられて思わずベッドに頭を沈めた。

「あぁ、あっん、あっ、あっ・・・あああ。」

刺激から逃げたくて腰を上げると吉澤さんに掴まれて
逃げることすら出来ない

「やぁぁ、あっ、あっ、なん・・・か・・・。」

トイレに行きたい気がして・・・

「やぁ・・・ちょっ・・・まって・・・。」

吉澤さんは辞めてくれなくて・・・

「あっ・・・」

599 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:02
何かが出たけど、止められなくて・・・

「やぁぁぁぁ・・・・。」

絵里お漏らし?
恥ずかしすぎて顔を覆った。

「噴いちゃったね。やっぱりエッチじゃん。」

って声が聞こえて手をどかすと吉澤さんの口元が濡れてた。

「ごめんなさい・・・。」

って呟くと吉澤さんが笑った。

「おしっこじゃないからね。気持ちいいと出るんだよ。」
「・・・。」
「エッチだから気持ちいいんだよ。よかったんでしょ?」

気持ちいい?のかな。
わかんないよ・・・初めてだし・・・

「まぁ、これからもっとよくしてあげるから。」

って言われても・・・
600 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:02
そう思ってたら急に吉澤さんが絵里の腕を引っ張った

なにされるんだ今度は・・・

不安で吉澤さんの顔を見てるとそっと引き寄せられて・・・

「っいた・・・。」

下腹部に激痛が走った。
痛い、痛すぎる・・・
吉澤さんにしがみ付いたらそっと抱きしめられて

「大丈夫だよ。そのうちよくなるから。」

なんて言われても痛いんですけど・・・

「あぁっ・・・ちょっ・・・。」

吉澤さんが絵里の胸を揉んだり舐めたりし始める
うぅ・・・恥ずかしい・・・
601 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:03
下腹部が熱くなってきたよ・・・
思わず腰を捩ると吉澤さんが顔を上げた

「気持ちよくなってきた?」

そういってそこに入ってる指を動かしはじめる

「あぁ・・・」
「ほら・・・亀ちゃん気持ちよさそうだよ。」

って言われて・・・気持ちいいのかもって思ってしまう

「あぁぁ、あっ、あっ。」

吉澤さんの頭を抱えたら絵里の胸に吉澤さんの顔を埋めるみたくなっちゃって

「んぅ・・・。」

吉澤さんが犬みたいに絵里の胸をなめる。

「あぁ・・・あ、あ・・・あぁぁ。」
602 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:03
掻き回されてるのがわかる。
ちょっと痛いけど・・・気持ちいい・・・

「あぁ・・・あっ、あっ・・・あぁ・・・。」

クチュクチュって音が部屋中に聞こえてきて

「あぁぁ、あぁっ、あ、あ、あぁぁぁぁぁ。」

あれ・・・なんか頭がフワフワしてきた・・・

「亀ちゃん、初めてなのに自分で動いてるじゃん。」

吉澤さんの言っている意味が分からない
でも、もっとしてって思う自分がいる

「あぁぁ、あぁ、あはぁっあぁぁんぅぅ、あぁ、あぁ・・・。」

頭の中で何かが弾けた気がした・・・


603 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:03

++++++++++++++++++++++++++++
604 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:05
「あぁ気絶しちゃった・・・。」

うちにしがみ付いてる亀ちゃんをベッドに横にしてあげた。
薄っすら目じりに涙がある。
なんで、この子は・・・

「愛とか恋とか・・・。」

好きだといわれても困るんだよ・・・
そういうの要らないって思っちゃうしそういう気持ちが分からないから
どうして、辛い思いまでしてうちをって思っちゃうんだ・・・
だから、亀ちゃんが始めたゲームをしてもきっとうちが勝つよ。
605 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:05
亀ちゃんはスヤスヤ眠ってる。
寝顔が可愛い。
ちょっと頬を撫でるとフニャってして擦り寄ってくる。
腕枕なんて始めてしたかも・・・
抱きついてくる亀ちゃんが可愛くてしばらく抱きしめてたら
亀ちゃんがっを覚ました

「あ・・・。」
「気持ちよかった?」
「わからない・・・です。」
「そっかぁ。まぁそのうち亀ちゃんにも分かるよ。」
「そういうもんですか?」
「そういうもんですよ。」
「これで、ほかの人としないですよね?」
「ん〜、亀ちゃんが相手してくれる間はね。」
「負けない・・・ですよ。」
「どうかな?」

不安気な亀ちゃん。
606 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:06
なんで自分を犠牲にしてまで恋愛するんだか・・・

抱きついてる亀ちゃんの素肌が気持ちよくてお尻を触る
そういやまだここ・・・

「まだ、濡れてる。」

って言ったら真っ赤になった亀ちゃんが初々しくて可愛い。

「吉澤さんってどうしてエッチなこと言うんですか。」
「ん〜。だってエッチだから。」
「あっ、あぁ・・・。」

まだ濡れてるそこを撫でると直ぐに喘ぎだす亀ちゃん
この子、ホントにエロイよ。
ほら、もう自分から腰を振ってるじゃん

「んぅ・・・あっ・・・あぁ。」

607 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:06
亀ちゃんを抱き起こして乳房にしゃぶりついた。
なんだろう・・・いつも以上に欲情してる自分がいるんだ

「んぅ・・・あっぁぁぁ・・・。」

硬くなる蕾が可愛くて・・・舌で転がしてるとまるで甘い飴玉みたいで

「あぁぁぁ・・・んぅぅ。」

うちの指を待ってる亀ちゃん・・・でもあげないよ
もっともっと亀ちゃんの欲しがる声を聞きたいから
もっともっと亀ちゃんの欲しがる顔を見たいから

「あ、あぁぁ・・・。」

愛撫を全てやめて亀ちゃんを見るとうっとりしてる
ほら・・・やっぱりセックスって気持ちいいでしょ?
それだけでいいじゃん。
こうやって気持ちいいことしてればさ・・・
それだけでいいじゃん。

「よしざわさん?」
「ん?」
608 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:08
「あの・・・。」

続きしてって言ってみな?
気持ちいいのが欲しいって言ってみな?
分かったでしょ?
欲望ってのだけでいいって

「亀ちゃんもエッチ好きになった?」
「・・・」
「うちの言ってること分かったでしょ?」
「えっ?」
「いいでしょ?エッチって。うちがエッチすきなの分かった?」
「・・・。」
「好きじゃない?じゃぁ今日は辞めようっか?」
「いゃぁ・・・」
「好き?」

恥ずかしそうに頷く亀ちゃん。
609 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:08
ほらね、人間に生きるのに必要なのは愛とかじゃないんだよ。

濡れてるそこはまだ少し窮屈だけどうちの指を飲み込んでく。

「あぁぁ・・・。」
「ほら、亀ちゃんはエッチな子だ。」
「吉澤さんだからだよ?」
「なにが?」
「きっと吉澤さんだから・・・気持ちいいんだよ。」

恥ずかしそうにはにかむ亀ちゃん。
そうかな?行為なんて誰としても同じだと思うよ。
少なからずうちはそう、誰が相手でも同じだよ。

ゆっくり指を動かすと息を漏らす亀ちゃん
気持ちよさそうに
薄っすら縦に線の入った腹筋に締まったウエストを起用に動かして
初めてなのに本当にエロイね笑えるくらいエロイよ
だってほら・・・
初めてだよ・・・攻めるだけで感じてるの・・・
610 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:09
「亀ちゃん、うつ伏せになって。」
「えっ?」
「うつ伏せ。」

亀ちゃんの手を引いてうつ伏せにさせる。

「恥ずかしいです・・・。」

シーツに顔を埋めてる亀ちゃんが呟くけどその格好がエロクて
こんな格好、何人もの女にさせてきたのに・・・
今までで一番そそるっていうのかな?
亀ちゃんのお尻を舌を這わした

「あぁぁ・・・」

ビクつく亀ちゃんの腰を抑えてそのまま濡れてるそこに舌を入れる

「やぁぁ、あゎ、あ、あぁぁぁ。」

中は温かくて蜜が溢れてきてきっとうちのそこも同じだろう

「亀ちゃん・・・。」
「・・・。」

息をきらしながらボーっとしてる亀ちゃん
611 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:09
「ほら、起きて。」

腕を引っ張って起こすと力が入らないのかうちに倒れこんでくる

「大丈夫?」

コクンと頷く亀ちゃん。
もう一度、そこに指を当てると簡単に飲み込んでいった。
もう、痛がったりしないで気持ちよさそうに息を漏らした。

「あぁぁぁ、あぁ、あぁ・・・」

蕾も同時に触ると体を強張らせ悶えた

「やぁ、あぁ、あぁ、ゎあ、あっ・・んぅ・・・。」

うちの指を締め付ける
そこはピシャピシャと厭らしい音を立て始めた

「あぁぁ、あぁん、あっ・・・あぁ、あぁぁぁぁぁぁぁ。」

亀ちゃんが体をそらして脱力。
612 名前:告白とゲームの始まり 投稿日:2006/03/29(水) 02:10
本日2度目の絶頂。凄いよね、これって。

「はぁはぁ・・・。」

ベッドに横たわると胸を大きく上下させて息を整える亀ちゃん
そんな姿を見ながら・・・うちも逝った。
初めてされないで逝った。

「吉澤さん。」

亀ちゃんが呼ぶから、亀ちゃんの横に肘を着いて顔を覗き込む。

「ん?どした?」
「大好き・・・。」

笑顔でそう言ってそのまま寝ちゃった亀ちゃん。
笑顔のまま寝てるよ・・・。
でも、可愛いからいいか。

寝てしまった亀ちゃんのおでこにキスをしてからシーツを掛けてあげた。

「おやすみ。」

613 名前:clover 投稿日:2006/03/29(水) 02:13
>>585-612 告白とゲームの始まり
本日の更新以上です。
えっと。もう少し亀井さんに頑張ってもらおうかなと思ってます。

>>584 名無飼育さん 様
ありがとうございます
亀井さん頑張らせますんでw
見守ってください。
614 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/29(水) 03:13
亀ちゃんが可愛すぎて氏にそうですw
頑張れ、負けんな亀ちゃん!
続き楽しみにしています
615 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:07
目を覚ましたら吉澤さんが居なくてシーツを体に巻いてベッドから起き上がる。

「いたっ・・・。」

下腹部に痛みを感じてうずくまった。

「うぅ・・・痛いよ。」

痛いから変な歩き方をしながらデッキに出ると吉澤さんが柵に寄りかかって海を見てた。

「あのぉ・・・。」
「ん?あっ起きた?」

吉澤さんがこっちに来てくれて絵里を見下ろすと笑った。
616 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:07
「痛いんでしょ。」
「痛いです・・・。」
「少しずつ治るって。シャワー中にあるから浴びてきな、気持ち悪いでしょ。」
「はい・・・。」

また、変な歩き方しながら中に戻ってシャワーを浴びた。

「うぅ・・・痛い。あっ・・・。」

鏡に映る絵里の体の色んなところにキスマーク
絵里は吉澤さんのものって感じで嬉しい
でも、吉澤さんはそんなこと思って付けたんじゃないと思うと切ないな・・・
でもいいんだもん、いつかそうなるから
それまで頑張るもん・・・って恋愛って頑張るもの・・・だよね?

シャワーを浴びて戻ると吉澤さんがお弁当を持って待ってた。

「亀ちゃん、腹減ったでしょ?」
「そういえば。」
「でしょでしょ、エッチって何気に凄い運動量だもんねぇ。」
「運動って・・・。」

吉澤さんに促されてテーブルについて二人で食事
617 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:08
「やっぱ、亀ちゃん料理上手いよ。」
「ありがとうございます。」

料理を褒められるのって単純に嬉しい
食べ終わったら吉澤さんはごちそうさまって言って
絵里の頬にチュってキスをした。
ヤバイ・・・嬉しい・・・。

「さて、そろそろ帰るかね。」

吉澤さんはタバコを吸いながら運転している。
絵里は一人でデッキに座った。
風が気持ちいい。顔で風を受け止めながら広大な海を眺める。
あぁちょっと日焼けするかな?
こんがり焼けちゃうんだよなぁ。
618 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:08
吉澤さんがデッキから降りてきて絵里の隣に座る。

「あれ?運転は?」
「自動にした、もう直ぐだから。」
「ほぉー。」
「ほぉー。」

吉澤さんが絵里の真似をして笑ってから海を見た。
その横顔は本当に綺麗で見とれちゃう。

「なに?うちの顔なんかついてる?」
「綺麗だなって。」
「そう?」

吉澤さんはまた海に視線を戻した。

この人が好きで絵里の心臓はドキドキしてる。
すごくすごく好き。
この人を絵里は愛してるそれって凄く幸せだと思う
だから知って欲しい愛するって幸せだってことを
絵里の大好きな人だから
619 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:09
髪が風になびいて顔に当たるから前を見た
吉澤さんがすっと後ろから絵里を抱きしめる

「亀ちゃん良い匂い。」
「そうですか?」
「うん。気持ち良いね。」
「そうですね。」

吉澤さんは絵里の肩に顎を乗せて絵里の頭にコツンと当ててる。

「吉澤さん。」
「ん?」
「絵里、今なんか幸せです。」
「そう。よかった。」
「吉澤さんは?」
「普通に楽しいよ。」

いつか、絵里と同じになれるといいね

「それに・・・」
「ぁっ。」

絵里のお腹にあった吉澤さんの手が絵里の胸を掴んでる

620 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:09
「気持ちいい。」
「もぉ〜。」

吉澤さんの手を掴んでお腹に戻す
耳元で笑いながらギュッて抱きしめられる
やっぱり

「幸せ・・・」

621 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:10

++++++++++++++++++++++++++++
622 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:10
別荘に戻って絵里はオレンジジュースを
吉澤さはビールを飲みながらリビングでまったり

「圭さんと石川さんってあのぉ・・・。」
「ん?」
「絵里知らないけど一緒に夕飯って言ってたから・・・。」
「あぁ大丈夫だよ。圭ちゃんはあの通りだし・・・。」
「石川さんは?」
「石川はぁハイテンションで、ちょっとキショイかも。」
「キショイって?」
「会えば分かるって面白い人たちだから。」
「はい。」
「迎え車でちょっと時間あるから寝よかっなぁ。」

吉澤さんはゴロンと絵里の膝に頭を乗せて目を閉じた。
623 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:10
金色の髪を撫でると吉澤さんは目を閉じたまま笑ってから寝息を立て始めた

「大好きです・・・愛してます。」

言葉だけ伝えてもきっと吉澤さんには伝わらないだろうな
だから、心で感じてね
絵里の吉澤さんへの愛を

624 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:11
吉澤さんが寝て30分くらいしてから圭さんがやってきた
窓から圭さんが手を上げてる

「吉澤さん、起きてください。圭さんきましたよ。」
「んぅ・・・。」

吉澤さんが絵里の膝の上で寝返りする。
その姿が可愛くて愛しいって思う。

吉澤さんの頬にそっと手を当てた

「起きて。」

やっと目を覚ました吉澤さんに窓を指差して圭さんが居ることを伝える
首だけを無理やり曲げて窓をみる

「おっ圭ちゃん。」

625 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:11
吉澤さんはすっと起き上がると絵里の唇をチュっと奪って笑顔を見せる
圭さんみてるよね・・・・
恥ずかしいんですけど・・・
きっと真っ赤だよ・・・

吉澤さんは絵里の頭を撫でて笑ってる

「亀ちゃん行くぞぉ。」
「はい。」

吉澤さんと二人で外に出ると圭さんが腕を組んでたってた

「吉澤さぁ、人を待たしておいてイチャついてんじゃないわよ。」
「失礼、失礼。亀ちゃん可愛かったからついね。」
「つい。じゃないわよ。まったく。」
「あれ、石川は?」
「車の中。日に焼けるって降りないのよ。」
「焼けるって・・・今更じゃん。」
「まったくよ。」

敷地の外に止められてる車の窓を吉澤さんがノックする
空いた窓からは顔を出したの女の人は凄く綺麗な人だった
626 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:12
「チャオッよっちゃんっ。」

片手を挙げて笑顔を見せる石川さん
チャオって・・・
しかも声が高い・・・

「相変わらずだね・・・。」

ほら、吉澤さん苦笑いしてるじゃん

「よっちゃんも随分大人っぽくなったね。」
「石川もまたエロイ体つきになってんじゃん。」
「試してみる?」
「どうかな?」
「ダメっ。」

ダメだよ。約束したじゃん。
吉澤さんの腕を掴んで石川さんから遠ざける
627 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:12
「あはは、亀ちゃん、冗談だよ。冗談。」
「ダメ・・・。」

吉澤さんは絵里の頭をポンポンと撫でた

「ダメだって、今、この子がうちの相手してくれてるからさ。」
「その子は?」
「亀井絵里です。」
「石川梨華です。」

大人っぽく笑う石川さんなんか子供をあやすように絵里を見てる

「よっちゃんが子供で満足するとは・・・。」

むっ・・・なんだよ。それ。
えっ?絵里じゃ役不足?
心配になって吉澤さんを見上げると笑ってた

「亀ちゃん、そーとエロイよ。」
「そういうこと言わないでください。」

顔が真っ赤になった。

628 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:13
「ほら、赤くなって可愛いだろ?」
「ふーん。」

ふーんって・・・何ですか?その冷めた視線は。

「ほら、早く乗りなさい。」

圭さんに促されて後部座席に乗り込む車の中は冷房が聞いていて気持ち良い。
吉澤さんは絵里の太腿に手を置いて窓から景色を見てる

海沿いを走っていたのにいつの間にか森の中に入っていた

「もう直ぐだよ。」

吉澤さんの言葉通り直ぐにお洒落なログハウスが見えてきた。
圭さんが車を止めると皆で石川さんは日傘を差して車を降りる。
座っていて分からなかったけどすごっくスタイルがよい
そのスタイルを生かした身体のラインがなんとなく分かるノースリーブの白いワンピース
健康的な肌の色をその白が際立たせている。
629 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:14
「石川、また黒くなってね?」
「そんなことありません。」

石川さんは健康的だけど・・・うん。黒い。
さゆや吉澤さんが白いから余計黒く思えるのかも

石川さんは陽射しを避けるようにレストランの中に入っていった。

「ほら、あんたたちも入りなさい。」
「亀ちゃんおいで。」

吉澤さんが差し出した手を掴むとニッコリと笑ってくれた。

レストランの中は薄暗くてテーブルに置かれたキャンドルが凄く綺麗だった
テーブルも椅子も全部が木材で出来ていて凄くお洒落な感じ
吉澤さんと並んで席に着いた

「コースで頼んだから。」

630 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:14
向かいに座ってる圭さんがそういいながらメニューを吉澤さんに渡した。

「ワインでいいよね。亀ちゃんはどうする?飲む?」

圭さんが渡したのはドリンクメニューだったらしく吉澤さんが絵里にも見せてくれた
けど全部、英語だかなんだかで何が書いてあるのかさっぱり・・・

「ここがソフトドリンクだよ。」

指差してくれたところにはなんとなくオレンジとかコーラーとかが分かる

「んー。」
「何が飲みたい?」
「皆さん、お酒ですよねぇ・・・」

こういう場合って飲んだほうが良いのか?
でも、絵里未成年だけど・・・

631 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:15
「よっちゃん、子供にお酒はダメでしょ。」
「ん〜じゃぁオレンジ?レモネード?その辺にしとく?」
「絵里もワインで。」
「絵里ちゃん無理して飲まなくても良いんだよ。どうせ味分からないでしょ?」
「無理してません。」
「そっならいいけど。」

石川さんの「ならいいけど。」っていう言い方が吉澤さんの言い方に似ててなんか
胸が苦しく感じた。
石川さんを見ると首を傾げてから微笑んでタバコに火を付ける
その仕草が凄く大人っぽくて絵里は子供といわれても仕方ないかも思った

「じゃぁうちが頼むよぉ。」

吉澤さんはウエイターを呼んで二人で話す

「アミューズは何?」
「ご予約はこちらのメニューになっております。」

メニューを表示しながら料理の説明をしていくウエイター
632 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:16
「じゃぁリレをアペリティフで、小鳩かぁ赤があうかな?」
「そうですね、ボルドーがお勧めです。」
「ボルドーかぁじゃぁーね。ヴァランドローとかどうかな?95年あるし。」
「よろしいかと。」
「じゃぁそれでお願い。」
「かしこまりました。」

ウエイターが去ると圭さんがため息をついた。

「吉澤があまりにもスマートすぎるからその辺の男が霞むわ。」
「それは悪いことしてるね、うち。」

石川さんはタバコを吸い終えてまた新しいタバコに火をつけた。
吉澤さんの前に灰皿がないのに気が付いて絵里の前にある灰皿を吉澤さんの前に持っていた。
ちょっと気が利いた?絵里えらい?
633 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:17
「よっちゃんは相変わらずなの?」
「うん。まぁしばらくは亀ちゃんだけだけどね、石川は?」
「相変わらずだよぉ。保田さんからよっちゃん来てるって聞いて
ちょっと楽しみだったのになぁ。仕方ないけどさ。」
「ゲームが終わったらしようよ。」
「ゲーム?」

石川さんも圭さんも絵里を見る。

「えっと・・・」

なんて言っていいのか分からず吉澤さんを見ると相変わらず笑顔。

「亀ちゃんね、うちのことを愛してない人とうちがするの嫌なんだって。」
「ってことは、亀井は吉澤を愛してるってことだ。」

圭さんが真面目な顔で絵里を見てくるから黙って頷いた。

「エロスの金の矢に撃たれたんだって。」
「へぇ神話ねぇ。絵里ちゃん好きなの?」
「あまりよくは知らないけど・・・神様は居るって思ってるから。」
「そっかぁ。」
634 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:17
石川さんは意味深な笑顔で絵里を見る。
ちょうどウエーターがやって来て石川さんのグラスから順々に注いでいく。
シュワーと音を立てて注がれる液体は透き通って綺麗だった。

吉澤さんの乾杯の掛け声でグラスを合わせて一口飲んだ。
美味しいとか分からないけど多分美味しいんだと思う。

「ん〜。良い味だわ。」

って圭さんも言ってるし。

「でぇ絵里ちゃんはだ金の矢に撃たれてそれで?なんでそこからゲームが始まるの?」
「うちが、したいときは相手してくれるわけだよ。で亀ちゃんがそれを拒んだ時点で
ゲームセット。その間にうちが変わって愛だの恋だのするようになったらゲームセット
ってわけだよ。」

料理が運ばれてきて吉澤さんの目の前にあった灰皿をウエイターが下げた

「あっ、タバコすいますから。」

って言ったら吉澤さんに止められた。
635 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:18
「いいんだよ。吸わないから。」

えぇ吸うじゃんいつも凄い吸ってるじゃん・・・。

「ワインの味分からなくなるから吸わないんだよ。よっちゃんテイスティングするから。」

って石川さんが笑顔で教えてくれた。
子ども扱いされててなんか居心地悪い・・・。

「ありがとうね。亀ちゃん。」

って吉澤さんが頭を撫でてくれる。
吉澤さんにこういう扱いされるのは嬉しい。

「で、吉澤はそれにのったてわけ?」
「だって、よっちゃんが有利だもんね。」
「吉澤、それちゃんと説明してあるの?」
「しましたよ。うちはそういうの要らないし興味ないって。」
636 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:19
「自分を犠牲にしてまで愛するかぁ。絵里ちゃんが勝つのはよっちゃんが絵里ちゃんを
好きになったときだけか。確立低いね。愛はないから。」
「ないって・・・ありますよ。」
「どうかな?私はないと思うけど。」
「それは間違ってます。」
「亀井、人それぞれでしょ。考え方なんて。」
「保田さんもないと?」
「いやどうかな?」
「亀ちゃん、この話好きだね。愛があるとかないとか。どっちでもいいじゃない。」
「よくないですよ。」
「私も聞きたいな、絵里ちゃんが言う愛ってなんなのか。」
「石川さんは誰かを好きになったり愛したりってないんですか?」
「嫌いな人とはしないけど愛はないよ。」

即答ですか・・・この人も・・・
しかも真顔で言われた・・・
637 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:19
「絵里は・・・なんで愛をないって言うのかがわかりません・・・。」

そう、そうだよ。
愛するって自然と当たり前にそうなるじゃない・・・。

どんどん料理は運ばれてきて出てきたそれを食べながら話すのはしんどい・・・
考えながら食べても味が分からないよ・・・
美味しそうな高そうな料理なのに・・・

吉澤さんのグラスにだけ真っ赤な液体が少量注がれて吉澤さんがグラスを翳してから
鼻にグラスの縁を近づけてから一口含んだ。
グラスを置くとテーブルの上でクルクルと液体を回してからまた口に含んだ。
凄い・・・カッコイイ。
638 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:20
「うん。美味しいです。」

吉澤さんの言葉を合図に全てのグラスにワインが注がれた。

「さて、メイン料理も来たことだし。絵里ちゃんに質問しようかな。」

えぇぇメイン料理と何も関係ないじゃん・・・

「石川が質問なんて珍しいね、人の意見なんか全く聞かずに生きてきた奴が。」
「よっちゃんうるさい。」
「で、何を聞くのさ。」
「圭ちゃんの行為も愛と呼ぶのかってね。」
639 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:21
石川さんは圭さんを見てる。
圭さんは石川さんの視線を受けながら敢てそちらを見ずに料理を口に運んでる。
なに・・・この空気。

「圭ちゃんもしかしてまだ、石川としてないの?」
「そう、いくら誘ってもだめなの。」
「へぇ・・・うちだったらありえない。」
「でしょ。どう思う絵里ちゃんは。」
「どうって・・・なんの話だかわからないです。」
「私が好きなのよ。保田さんはでも私は好きとか要らないわけよっちゃんと同じで
  セックスはしたいの。でも保田さんは私を抱くことはしないし、私が誰とセックス
  してようと黙認なのね。それでも保田さんは私の側にいるの。これって絵里ちゃんの言う愛なわけ?」

保田さんに視線をやると困った顔を絵里に見せてワインを飲む。
えっと・・・分からないよ・・・
でも素朴な疑問・・・

「どうして保田さんは・・・その石川さんと・・・」
「セックスしないかって?」

保田さんに頷いて見せると残っていたワインを一気に飲みほした。

640 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:22
「私は人間でありたいと思うから。だからと言って石川や吉澤の考えを否定もしない。
 さっきも言ったけど人それぞれだと思うから。」
「あの・・・人間でありたいって?」
「亀井は神様信じてるって言ったよね?」
「はい。」
「じゃぁ亀井は人間なわけだと私は思うわけ。」
「えっと・・・。」

意味が分からない・・・絵里だけ?
吉澤さんを見ると説明してくれた。

「んとね、人間も動物だけど犬とかネコとかそういうのはちょっと違うわけよ。
 神や仏を信じたりするのは人間だから永遠とかそういうの考えたりするのも人間。
 犬やネコが明日の予定とか10年先とか考えないでしょ。圭ちゃんは犬やネコとか
 動物と同じでいたくないわけだ。」
「なるほど。」
641 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:24
納得すると石川さんがグラスについたリップを指で拭いながら言う。

「万物の霊長ってことだよ。」

万物の霊長??

「人間が一番優れているってこと。」

と石川さんが付け足した。
うぅ・・・絵里ってやっぱり子供?それともバカ?

「仏や神を信じる心があるなら私は肉体で結ばれる必要はないと思う。」

保田さんはウエイターが注ぐワインを見ながらそう呟くように言った。

「・・・。」
「保田さんはセックスは無意味だって言うの。」
「うちらとは全く反対な意見なわけだよね。圭ちゃんは。」
「そうなるわね。」
642 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:24
「あの・・・。保田さんは石川さんに嫉妬とかしないんですか?」
「しない。だって、石川は誰かを好きになったりしないから。する必要がない。」
「でも、保田さんを好きになったりもしないってことですよね。」
「そうだね。」
「それは・・・。」

何って言えばいいのかな?
3人が絵里を見てる・・・

「通じ合うことはないし・・・片思いですよね・・・一生。」
「さて、それは愛と呼ぶのでしょうか?」

石川さんが笑顔で絵里を見て質問する。
吉澤さんも絵里を見てる。
片思いも恋愛だよね・・・でも保田さんの場合は結ばれることは決してない・・・
それを承知で石川さんを愛してる・・・
643 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:25
「絵里は・・・。愛するだけじゃなくて愛して欲しいって思う。」
「だから?」

石川さんがその先を促す。だから正直に・・・

「それ以上は何も生まれないけど愛だと思う・・・」

石川さんは「そう。」と呟いてワインを口にした。

「絵里ちゃんの愛にはアンテロスが必要ってわけだね。」
「吉澤が亀井に呼応しなければエロスは成長しない。一方的な愛。つまり私と同じ。
 亀井がしてることも今の時点では何も生まれない愛ってことだよね。」
「そしたらうちも石川もアンテロスに復讐されるわけ?」
「そうなるね。神話だったらだけど。」

あの・・・絵里、会話においてかれてるんですけど・・・
アンテロスってなんでしょうか?
644 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:25
「あの・・・あの・・・。」
「どうした亀ちゃん。」
「アンテロスって・・・。」
「エロスの弟だよ。相思相愛とか愛の復習の神って言われてて、エロスが一方的な愛だからそれに応える神様。」
「へぇ相思相愛の神様か。」
「でも、報われない愛に対しては復讐するんだよ。」

それはそれで怖いけど・・・
でも、相思相愛って簡単になれるものじゃないから仕方ないよ・・・
うん。そうだよ。

「独りで頷いてるけど大丈夫?」

保田さんに言われて横にいる吉澤さんを見ると笑ってた・・・

「まぁエロスもアンテロスも神話の話だからね信じてる人と信じてない人は別だね。
 いくら話しをして意見交換したところで結論なんて出ないし。もう辞めよう。料理もあとはデザートだけだし。」

保田さんの意見に賛成です。
話し合ったって無駄だもん。
やっぱり態度で示してさ。うん。言葉じゃ伝わらないもんね。

645 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:26
デザートを皆で食べ終えて帰る前にお手洗いに行くと後から石川さんがやってきた。
鏡越しに石川さんと目が合うとニコッと微笑まれた。

「よっちゃんとが初めて?」
「えっ?」
「セックス。」
「あぁ・・・。」
「そっかぁ。絵里ちゃんみたいな子供がさ、よっちゃんや私をどうこうしよう
 としても絵里ちゃんが傷を負うだけだと思うな。」
「それは絵里の問題ですから。」

鏡越しじゃなく隣にいる石川さんを見た。
きっと今の絵里の顔は嫌悪を表してるだろうな・・・
でも石川さんは笑ってる

「そうだよ。絵里ちゃんの問題。だから止めないよ。一応、お姉さんからの忠告。」
「・・・。」
「知ってるからさ。絵里ちゃんみたいな子。」
「絵里みたいな?」
「そう、愛を信じて、尽くした子をね。」
「あの。」
「なに?」
「石川さんも吉澤さんと同じで恋愛が面倒だから要らないと?」
「違うよ。私は愛はないと思ってる。よっちゃんは愛は必要ないって思ってる。」
「どうしてないと?」
「恋愛して愛はないって分かったから。」

そう呟くと石川さんが先にトイレから出て行った。

ないって・・・
646 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:26

++++++++++++++++++++++++++++
647 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:27
車に戻ると3人で絵里を待っていた

やべぇまたしちまった・・・

「亀ちゃん長かったね。おっきいほう?」
「吉澤さん・・・」

そういうの言うの辞めませんか?

「違いますから。」
「そっか。食いすぎたかと思った。」
「このまま帰っていいの?」

圭さんに吉澤さんが頷くと車が走り出した。
あれ?
圭さんワイン飲んでましたよね?
飲酒運転ですよそれ・・・いいのか?
あぁ絵里も未成年だけど飲んだか・・・
まぁグラス一杯もあけれなかったけど・・・

「そうだ、花火あるけど二人ともやってく?美貴が置いてった。」
「やめとく、これ以上、子供を苛めたくないし。」

子供って絵里のこと?
絵里、苛められてたの?
648 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:27
「そうよ、石川が言い出したら亀井がけちょんけちょんに否定されるからね。」
「そっか、それは亀ちゃんが可哀想だからやめてくれ。」
「よっちゃんさ、後で絵里ちゃんにパンドラの話ししてあげてよ。」
「なんで?」
「ん〜。私が恋愛否定する理由だから。」
「分かった。」

パンドラってパンドラの箱でしょ?
知ってるよ有名じゃん。

「パンドラの箱の話しなら知ってますよ。」
「あっそうなんだ。知らないかと思った。ごめんね。」

やっぱり石川さん絵里のことバカにしてる・・・くそぉ・・・

「じゃぁ分かるよね愛は絶対にないって理由?」
「ん?」
「よっちゃん説明してあげて。」
「結局、説明いるのかよ。」
「すみません・・・。」
「いいよ。石川が回りくどいんだから。」
「私?パンドラ知ってれば分かると思ったんだけど。」

あぁぁなんかイライラする石川さん・・・
649 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:27
「パンドラの箱ってさ最後に何残ってたか知ってる?」
「・・・。」
「亀ちゃん・・・希望だよ。希望。」
「希望?」
「そう、パンドラの箱に残ってたのは希望。それがあるから災いや苦悩があっても人間は生きていける。
 愛は必要ないの。希望が必要だったの。愛じゃなかったのよ。」

石川さんはフロントガラス越しに見える景色をまるで睨みつけるようにして言った

「でも、希望があるから愛があるんじゃないですか?いつか愛し愛される人と巡り逢いたいっていう希望。」
「もう、いい加減やめなさいよ。堂々巡りなんだから。石川も子供相手にムキにならないの。」
「はぁい。」

石川さんは肩を竦めて笑ってみせる。
圭さんまで子供って・・・
絵里の言ってることってそんなに子供っぽいかな。
650 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:28
別荘に戻ると吉澤さんは飲み足りないのかリビングで再びワインを飲み始めた。

「おつまみつくりましょうか?」
「おっありがとぉ。」

キッチンに立っておつまみになるものを作り始めると後ろから吉澤さんが抱きしめられた。

「どうしました?」
「キッチンにいる子みると普通に欲情するんだね。」
「欲情って・・・。あっちょっ。」

吉澤さんの手が絵里の服の中に入ってきてブラを外された。
えぇっこれ、このままここでしたらさぁ・・・庭に来た人から見えるよね?

「あっ・・・んぅ・・・。」

吉澤さんの手が絵里の胸を・・・あぁブラとっちゃたよ・・・

「まって、ここでですか?」

651 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:29
そう、するのはいいんだ。
好きな人が絵里としたいって思うのはやっぱり嬉しいもん。
でも、見られる危険が・・・

「今、直ぐしたい。」

えぇっと、はい。分かりました。
そんな、子供みたいなおもちゃを欲しがる顔で見ないでよ・・・
どっちが子供だよ。

「あんっ・・・ちょっ・・・あぁ・・・」

カーテン閉めましょ。カーテン。
吉澤さんに後ろから胸を揉まれ、首筋や耳を舐められながら何とか窓際にくる。

「あぁん・・・あっ。」
「亀ちゃんって露出狂?」
「はっ?」
「見られながらしたいからこっち来たんでしょ?」
「あん。ちが・・・います。んぅ・・・閉めるの・・・あっ。」

なんとかカーテンを閉めて。
ちょっと何で絵里が露出狂なの・・・変態じゃんか・・・
652 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:29
「見られてると感じることもあるよ。屋上とかでやるのもまたいいし。」

吉澤さんが絵里の前に来てそんなことをさらっと言いながらTシャツを脱がしていく。

「屋上でですか・・・あっ。」

絵里の固くなってしまった蕾を指で挟んで笑顔を見せる吉澤さん。

「そっ。人が小さく見えて、ビルの窓から見られてるかもって考えながらも欲しがるんだよ。
 今度してみよっか?きっと亀ちゃんも欲しがるよ。もう、こんなに・・・」
「やぁあん・・・あぁっ。」
「ジーンズの上からでも濡れてるのが分かるもん。」

ですよね・・・だって凄く気持ちいいって思ってるもん今。

「真っ赤・・・恥ずかしい?」

吉澤さんの掌が絵里の頬を撫でる。
頷くと嬉しそうに笑う吉澤さん。キスをされながらジーンズを脱がされた。

「ソファ座ろうか。」
653 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:30
手を引かれて座った・・・
吉澤さんは床に膝を付いて絵里の前にいる。

「絵里のおっぱい、うちの好みだよ。大きさも形も。」
「あぁ・・・あっ。」

両手で絵里の胸を揉みながら犬みたいにペロペロする吉澤さん
身体を好きって言ってもらえて嬉しいのは吉澤さんのことを好きだからだよね
そうじゃない人に好きって言われたらなんとなく嫌だもん

「あっ。」

胸の蕾を唇に挟まれて引っ張られ思わず身体が跳ねた

「今の気持ちいい?」

身体の力が入らなくなってソファから身体がずり落ちそうになる。
654 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:30
「んぅ・・・。」

下腹部が痛い・・・って今日数時間前にしたばかりだもんなぁ・・・
えぇ・・・そこに吉澤さん来ちゃうの?

「亀ちゃん身体やらかいんだね。」

思い切り足を左右に開かされそこに吉澤さんが入ってきた。
絵里のそこが思い切り開いちゃってますよね?

「ちょっ・・・あっ・・・はずかしぃ・・・。」

吉澤さんがそこにそっと触れながら絵里をみる。

「恥ずかしがるのって新鮮でいいね。慣れてる子と違って。」

いやいや、慣れないよ・・・

「こんな格好してこんなところ見られて恥ずかしい?」

当たり前じゃないですか。頷くと吉澤さんはそこを触るのを辞めて
絵里の太ももを撫でる。思わす自分のそこに手を翳した。
655 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:31
「外人はさ、ビーチでトップレスじゃん。国によっては服を着ないところもある。まして動物は服なんて着ない。
 まぁ最近はペットに服を着せるけどそれは飼い主がやってることじゃん。見せないから、見えないから見たい
 って思うんだよねきっと。だから今、うち凄いみたい。亀ちゃんのここがどうなってるのか。」

吉澤さんはそういうと床に胡坐をかいて絵里の手を握ってどかす。
吉澤さんの目の前に絵里のそれがあって、隠すものは何もなくて絵里自身もそれが見えて・・・
そう思うと下腹部が熱くなった

「見られて感じてるね。」
「・・・。」
「うちもだよ。亀ちゃんを見て感じてる。」
「そうなんですか?」
「うん。めっちゃ感じてるよ。」

吉澤さんが絵里の両手を掴みそこに持っていく。

「自分で開いてもっとうちに見せて・・・。」

優しい声でそんな恥ずかしいことを言ってくる。
うぅ・・・そんな恥ずかしいこと出来ないよ・・・

「開いて見せて。」

656 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:32
もう一度言われて絵里は目を閉じてそっとそこを左右に開いた。
こんなの恥ずかしすぎる・・・。
でもね、でも、吉澤さんの言うことなら絵里は何だってするって
そうするって決めたんだもん・・・

「いい子だね。」

吉澤さんはそういいながら絵里のそこに顔を近づけた。

「ぅあぁぁぁ・・・。あぁん、あぁ・・・。」

そこの蕾を座れたり甘噛みされたり舌の先で舐められたり・・・

「やあぁ、あぁ・・・んんん・・・。」

部屋中に響き渡るビチャビチャっていう音と絵里の声

「あぁぁぁぁぁっ。」

昼間と同じ感覚・・・何かが絵里のそこから溢れ出た
657 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:32
「可愛い、亀ちゃん。」

って吉澤さんの声がするけど絵里は身体を起す力はなくて・・・
溢れ出る瞬間は普通に気持ちいいって思う絵里がいて・・・
でもそれは、そうさせてくれてるのが吉澤さんだからだよね
好きな人にされてるからだよね

「あっ。」

吉澤さんが絵里の中に入ってきた

「いたぁ・・・。」
「痛い?」

吉澤さんがチュッっと鼻にキスをしてくれた。
痛いけど・・・辞めて欲しくはなくて
恥ずかしいから吉澤さんにしがみ付いた

「あぁ・・・」
「大丈夫でしょ?亀ちゃんはエッチだから。」
「エッチじゃないもん。」
「エッチだよ?」
「あぁぁ、あっ、あっあっ。」

思い切りかき回されて突かれて
絵里は必死で吉澤さんにしがみ付いた
658 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:33
「あっ、あっ・・・。」

吉澤さんが絵里の胸を舐めたりするから・・・

「やぁぁぁ、あ、あ、あ、はぅぅ・・・。」

絵里の頭の中がおかしくなっちゃった・・・
もっとして欲しくて
そんなんじゃ足りないよ

「亀ちゃん、自分で腰振ってるよ。」
「あ、あ、あ、はあっ・・・よしざ、わさっ・・・」
「もっと欲しいんだ?」
「たすけ・・・てぇ・・・。」
「もっとあげるね。」

苦しい・・・けど・・・気持ちいいの・・・
659 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:33
絵里のそこにさらに入ってきた吉澤さんの指は絵里を救ってくれた

「やぁぁぁ、いいょ・・・あ、あ、あ、あっ。」
「いい顔してるね。」
「あぁ、あ、あ、あ、はぁ、あっあっあぁぁっぁ。」

意識が弾けた気がした。
全身が強張ってそれが解けて・・・
力が入らなくて吉澤さんが支えてくれてる

「亀ちゃんの逝くときの顔、いいよ。」

そんなの恥ずかしいから・・・言わないでよ・・・。

「そうだ、お客さん来てたんだ。」

へっ?誰?

「亀ちゃん、ちょっとこれ掛けてね。」

って掛けてくれたのはタオルケット吉澤さんはカーテンを開けた。
そこに居たのは・・・保田さん

660 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:34
「ごめんごめん。」
「いいわよ。声が聞こえてきてたから、お取り込み中って分かったし。」
「あはは・・・。」
「車、用意してきたから。」
「ありがと。」
「それじゃ。帰るね。」
「うん。気をつけて。」

圭さんが帰ると吉澤さんは絵里に冷たい飲み物を飲ましてくれた。

「あのぉ・・・。」
「ん?」

吉澤さんはタオルケットに包まった絵里の頭を撫でながら微笑んでる。
こういうことをされてると絵里は吉澤さんに愛されてるかもって錯覚してしまう。
661 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:34
「圭さんいつごろ来ました?」
「亀ちゃんがもっとって言い出した頃かな。」

悪戯っぽく笑う吉澤さん。

「うぅ・・・。」
「大丈夫だよ。圭ちゃん慣れてるし。」
「慣れてるって?」
「石川は圭ちゃんの前で他の奴に抱かれたりするから。」
「そんな・・・酷い。」
「それがあの人たちだからいいんじゃない?うちらだって似たようなもんでしょ?」
「・・・シャワー浴びてきます。」
662 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:34
タオルケットを撒きなおして零れる涙を吉澤さんに見せないように急いで二階に上がった。
絵里を抱いたって吉澤さんは何も変わらない・・・。
愛してても愛してなくてもその行為に何も変わりはないのかな?
分からないよ・・・
でもね、でも・・・愛されたいって思っちゃいけませんか?
絵里が間違ってるの?
まだ、吉澤さんと約束して1日もたってないのに・・・

「くっ・・・。」

シャワーを出して漏れる嗚咽をかき消した
絵里は吉澤さんの望むことは全てしてあげる・・・
吉澤さんが絵里にくれたのは苦しさと快楽・・・あと幸せの錯覚かな

663 名前:パンドラ 投稿日:2006/03/30(木) 01:38
本日の更新以上
>>615-662 パンドラ

明日は更新できなさそうなので多めに更新してみました。

>>614 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
亀井さん、頑張ってもらってますw
どうでしょう。
664 名前:clover 投稿日:2006/03/30(木) 01:39
あぁ・・・名前変え忘れました
すみません
665 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/30(木) 01:41
もっと続きを!という欲求が湧いてくるお話ですね
666 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/30(木) 07:42
大量更新乙です。
エ、エロい・・エロすぎる( ゚∀゚)
亀ちゃんがんばれ!
667 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/31(金) 12:59
更新乙です。
なんか切ないですね、亀ちゃん…
続き期待してます!!
668 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:39
シャワーを浴びて気持ちを切り替えて下に降りると吉澤さんはまたワインを飲んでた。

「亀ちゃん、花火したら帰ろうっかね。」
「はい。」

いつの間にか窓の外は真っ暗だ。
二人で庭に出て吉澤さんが打ち上げ型の花火に火をつけてくれて
絵里は椅子に座ってカラフルな花火を眺めた。

吉澤さんは子供みたいにはしゃぎながら次々と花火に火をつけていく。
可愛いなぁ。
吉澤さんが楽しそうだと絵里も楽しい。
きっと皆、こんな吉澤さんが好きなんだろう。
美貴さんも、さゆも、圭さんも石川さんも・・・
もっともっと居るだろうな絵里の知らない人たちもきっとそうだろう

「亀ちゃん、こっちで手持ちやろぉ。」
669 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:40
おいでと手招きしてる吉澤さんに笑顔を見せて隣にいく。
二人で持った花火に火をつける、白い煙に目を細めながら眺める光は凄く綺麗。

「綺麗だねぇ。」
「そうですね。」
「亀ちゃんってさ。独占欲強いよね。」
「え?」

吉澤さんは新しい花火に持ち替えながらじっと光を見てる。

「うちのことを愛してない人とされたくないじゃなくて、
 うちが他の人とするのが嫌なんだよね。本当は。違う?」

そうかもしれないけど・・・
670 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:42
「それってさ・・・自分が嫌だからうちにそうさせない。客観的に見るとうちが
 亀ちゃんをおもちゃのようにしてるように見えるけど、でも中身は違うんだよね、
 亀ちゃんがうちを縛ってる。」
「そんな・・・。」
「別に責めてるとかじゃなくてね、ふと思ったんだ。」
「昼間の約束・・・嫌になったんですか?」
「なってないよ。うちはエッチ出来ればそれでいいし
 亀ちゃんはエロイし。問題ないもん。ただ・・・。」

エロイしって・・・そんなことないと思うんですが・・・

「ただ?」
「いや・・・」
「なんですか?言ってくださいよ。」
「昔の石川によく似てるって思ってさ。」
671 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:43
えっ?似てないよ。
だって、絵里は誰とでもしたりしない。好きな人としかしない。
愛はあるって信じてるもん・・・
全然・・・似てなんかないよ。

「意外って顔してるね。」
「だって・・・」
「亀ちゃんを否定しまくってるもんね石川。」

そうだよ・・・

「今の石川じゃなくて昔の石川に似てる。」
「昔?」
「亀ちゃんみたいに愛を求めてたからさ。石川。」
「うそ・・・。」
「ホントだよ。愛した人がいたからあいつは。でも、裏切られてボロボロになってた。
 だから快楽だけを求めるようになった。圭ちゃんの側にいるのは快楽に興味がない
 自分とは麻逆に居る人間に興味があるからだろうね。」
「絵里は・・・そんな快楽だけなんて・・・」
「ならないかな?結構、セックス好きそうじゃん。」
「それはっ」
「それは?」
「吉澤さんだからです・・・相手が愛してる人だから。」
「ふーん。そっか。あっおわっちった。」
672 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:43
手持ち花火が終わってしまって残ったのは線香花火。
吉澤さんが分けてくれて線香花火に火をつける。
黙ってバチバチと火花を散らすそれを見てた。

石川さんも絵里が自分と似てると思ったのかな?
だから忠告・・・でも忠告するってことは同じ道を通らないようにって
絵里を思ってだよね・・・
自分と同じようにならないようにって・・・
石川さんも本当は愛があるって必要だって思っていたかったんだよね?
違うかな・・・

あぁ・・・なんでこんなに恋愛で頭を使わないといけないのかな?

「あっ・・・落ちた。」
「うちのも終わった。じゃぁ帰ろっか。」
「はい」
「荷物のせないと。」
「そうですね。じゃぁ荷物まとめます。」

吉澤さんが圭さんに頼んで車を用意してもらっていたらしい。
その車に乗って絵里たちは家に向かった。
673 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:43

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674 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:44
絵里はいつの間にか寝てしまって起こされたときはマンションの駐車場で、外は真っ青な空が広がってる。

荷物は後で降ろすからと吉澤さんと二人で部屋に向かった。
腰が痛いのと重いので歩き方が変になる・・・。

「おいっこらおきろっ美貴。」

吉澤さんは美貴さんの部屋のインターホンを推してまだ開いてないドアに向かって早くあけろと促してる。

「早く出て来い。」

ゆっくり開いたドアから出てきた美貴さん。

「あっおはよぉで、お帰り。」

お風呂上がりだったのだろうか、髪の毛が濡れてて色っぽく見える。

「ただいま、コーヒー飲みたい。」
「はいはい。あがりな。亀ちゃんもどうぞ。」

「おじゃまします。」と吉澤さんの後を追った。

「亀ちゃん、よっちゃんとしたんだ。」
675 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:45
って後ろから美貴さん。
いきなりなんてこというんですか・・・。

「あぁ亀ちゃん痛そうに歩くから。」

笑ってる吉澤さん・・・
絵里、絶対真っ赤だよ・・・

だまって吉澤さんを通り越して奥のソファに座った。

「ありゃ、逃げちゃった。美貴のせいだ。」
「なんでだよっ。」
「なんとなく。」
「よっちゃんのせいだろ。」
「そうなの?」
「そうだよ。」

二人のせいですよ・・・
あれ、さゆいないのかな。
676 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:45
「はい亀ちゃんは甘いコーヒー。」

美貴さんがテーブルにグラスを置いて絵里の前にしゃがみ込んだ。

「大丈夫かい?」
「あ・・・ちょっと痛いけど・・・。」
「そっちじゃないから・・・。」
「えっ?」
「ここは大丈夫かって。」

絵里の胸の真ん中をトントンと叩く美貴さん。

「あぁ・・・はい。」
「そぉ。」

美貴さんは笑顔を見せてからキッチンに戻った。
大丈夫か大丈夫じゃないかなんて・・・分からないよ。
だって、いろんなことが初めてでどれが普通とか分からないもん・・・
677 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:45
「あっ吉澤さんお帰りなの。早いね。」

さゆの声に振り向くとTシャツにショートパンツで髪をタオルで巻いたさゆがいた。

「ただいまぁ。ピンクのTシャツ可愛いね。」
「さゆに似合うでしょ?」
「うん、似合う似合う。」
「あっ絵里もお帰りなのぉ。」

トコトコ小走りに入ってきて絵里の隣に座るさゆ。

「ただいま。」
「花火楽しかった?」
「うん。」
「いいなぁ。さゆもしたかった。」
「ごめんね、絵里だけ。」

さゆの頭を撫でてあげると「いいよ。」っていう

「今度、またやらしてあげるから。」

後ろで美貴さんがため息交じりにそう言った。

678 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:46
「でだ、よっちゃん。」
「なんだい。」
「帰ってくるの早くない?」
「そうなんだよぉ。今日の夕方に帰ろうって思ってたけどさぁ。親父からメール来て。」
「なんて?」
「コーヒーうめぇ。」
「こら、なんて来たんだよ。」
「んー。今、グアムに居るって。」
「うん。」
「ちょっと来いってさ。」
「用件は?」
「さぁ?」
「ふーん。で、いつ行くの?」
「明後日。」
「どのくらい?」
「さぁ。夏休みだしのんびりできるじゃん。」
「そうだね。」
「だから、仕度して。」
「自分でしろっ。」
「美貴も行くんだよ。」
「何でだよ。」
「親父が美貴も連れて来いって。美貴の親父さんも来てるからって」
「なんで?」
「しらねぇ。」
「ったく。電話する。」

美貴さんが電話をとるとさゆが吉澤さんのところにいった。
679 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:46
「さゆは?」
「一緒だよ。」
「やったぁ、パパとママに会える。」

嬉しそうにしているさゆ。
いいなぁ絵里も行きたいなぁ・・・

「もしもし?美貴だけど。なんでグアムに居るのよ。
よっちゃん、ただ、来いってしか言ってないけど。
は?
そう・・・行くか行かないかまだ分からない。
うん。分かったメールする。」

電話を切った美貴さんは凄い怖い顔をしてた。

「いけないの?」

ってさゆが不安そうに聞く。
絵里はここに居ていいのかな?
帰ったほうがいいのかな?

「まだ、分からない。」
「なんでバカンスしに行こうよぉ。うちダイビングしてぇ。」

美貴さんは吉澤さんの頭を叩く。
680 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:48
「痛いっ。って何?ダメな理由は。」
「ちょっとよっちゃんこっち。」

吉澤さんを引っ張って美貴さんの部屋に入っていく。

「さゆ。」

さゆが泣きそうな顔で閉められたドアを見ていた。

「パパとママに会いたいのに。」

隣に座ったさゆの頭を撫でてやる。素直にいけない理由があるのだろう。

「なんか焦げ臭くない?」
681 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:48
クンクンするとキッチンから煙・・・

「うぁ・・・。」

慌てて火を消す。フライパンの上には朝食になるはずの
フレンチトーストが真っ黒になってた。

「よし。絵里が朝食作りますかっ。」
「絵里、出来るの?」
「毎日してますからっ。」

笑ってみせるとさゆも笑う。
さゆは料理が出来ないからとソファに座って待っていた。
その視線はずっと美貴さんの部屋のドアだった。

絵里は美貴さんが準備してた材料で朝食を作った。
682 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:48

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683 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:49
「なに?」

美貴に引っ張られて美貴の部屋に来たけど何も言わず黙ってうちを見てる。

「ん〜。あのさよっちゃん亀と寝たんだよね。」
「うん。」
「亀の気持ち知ってるんだよね。」
「あぁ断ったよ。」
「なんで、やってんだよっ。」
「ゲームだから。」
「ゲーム?」
「うちが他の子としないようにするために亀ちゃんが変わりに相手してくれるんだって。」
「よっちゃんさ・・・16歳だよ。亀。高校1年だよ。」
「うん。」
「しかもバージンだったんでしょ?」
「うん。」
「そんな子にさ。そういうことさせてよっちゃんのここは痛くない?」

美貴がうちの胸を叩く。
684 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:50
「どうだろう?」
「よっちゃんっ。」
「だって、うちは言ったよ傷つくのは亀ちゃんだって。でもいいっていうから。
 それでいいじゃん。それに、傷つけば亀ちゃんだって辞めるでしょ。」
「でもさ。」
「美貴、なんかいつもと違う。そういうこといわないじゃん。いつも。」
「亀ちゃんはいつもよっちゃんが相手にしてる子とちがうでしょ。」
「そうかな?亀ちゃんが誘ってきたし変わらないよ。」
「亀ちゃんはよっちゃんに愛して欲しいって思ってるでしょ。」
「説明してある。うちは愛さないって。でもいいからゲーム始めたんだからいいじゃん。」
「いつ終わるのそのゲームは。」
「亀ちゃんが逃げ出すかうちが亀ちゃんを愛したとき。」
「はぁ・・・亀ちゃんも考えたね。」
「で?それ言うのにつれてきたの?」
「もう一つある。その前に聞きたいんだけど。よっちゃんはゲームに勝ちそう?」
685 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:51
「もちろん。」
「ならグアム行こう。」
「関係あんの?」
「柴ちゃんも来てる。」
「・・・」
「美貴が気が付いてないとでも思った?」
「なに・・・が?」
「よっちゃんが恋愛しなくなって、誰とでも寝るようになった理由。」
「・・・あゆみは関係ないよ?」
「そう?美貴の思い違い?」
「じゃない?」
「そっか、なら全然、問題ないね。さゆも連れてく。そろそろ知ってもいいし。」

美貴が難しい顔してるし、この空気がなんか嫌だ
だから、おどけて見せた
686 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:52
「亀ちゃんも連れて行けるかな?」
「どうして?」
「だって、うち亀ちゃん以外といまできないから。」
「ったく・・・。」

美貴は肩を落として見せたけど

「亀ちゃんのお父さんに許可もらえば連れてけるでしょ。」
「えぇぇ、ちょっとグアム行くんですけど、その間、エッチ出来ないなんて
 耐えれないので連れて行ってもいいですか?なんて聞いたらお父さんショックじゃない?」
「バカかっ。」
「いったぃ。」

美貴の回し蹴りが脇腹に・・・
痛がるうちを置いて美貴は部屋を出て行く
うちも床を這いながら部屋を出ると亀ちゃんがキッチンから駆け寄ってきた。
687 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:54
「ちょっ大丈夫ですか?」
「うぅ・・・痛いよ亀ちゃん。」

亀ちゃんの胸に顔を押し付けて痛がるとまた美貴に頭を叩かれた・・・

「痛い・・・。」
「美貴さん・・・もう少し手加減を・・・。」
「大丈夫だよ20年こうしてきたんだから。」
「そう。うち20年も美貴に虐待されてるの・・・。」

亀ちゃんが叩かれたうちの頭を撫でてくれた

「さて、あっ亀が作ってくれたの?」
「あっはい。」

亀ちゃんがうちから離れて美貴とキッチンへ。
そのまま床を張ってソファから泣きそうな顔してるさゆのところに

「パパとママに会える?」
「よっこらしょ。」

さゆの隣に座って頭を撫でてやる

「会えるよ。あとスペシャルゲストにもね。」
「スペシャルゲスト?」
「うん。あと亀ちゃんも行かない?」

亀ちゃんがトコトコこっちに走ってくる。

688 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:55
「いいんですか?」
「うん。そうじゃないとね?」

笑って見せると「あぁ・・・。」と真っ赤になって俯いてキッチンへ戻っていった。

「亀、お父さんにちゃんと話しするんだよ。」
「はい。」

そんな声が聞こえてきてさゆが首をかしげてうちをみてる。

「亀ちゃん居たほうがさゆも遊べるでしょ。」
「うん。」

嬉しそうにするさゆが可愛くて頭を撫でてただけなのに・・・

「とりゃっ。」

美貴が飛び蹴りしてきた・・・。

「いってぇな。」
「さゆを手名付けるな。」
「してないから。」
「うっさいっ。さゆ、朝ごはんにするよ。」
「あぁうちも食うっ。」
「3人分しかないっ。」
「ひどっ・・・」
689 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:55
落ち込んだフリをしたら亀ちゃんが駆け寄ってきた。

「半分子しましょっ。絵里が吉澤さんの分とっちゃったんだし。」
「うん。しよっしよっ。食べさせっこしよっ。」
「はいっ。」
「しなくていい。普通に自分で食え。」

あっうちより亀ちゃんのが落ち込んでる・・・
そんなにしたかったの?
今度ふたりのときしてあげるから・・・

「とりあえず座って食べよう・・・。亀ちゃん。」
「はい・・・。」

690 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:56

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691 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:56
食べさせっこしたかったのに・・・
美貴さん怖いし・・・
いいもん・・・自分で食べるから・・・

「そうだ、亀。」
「はい。」

美貴さん・・・目が怖い。

「お父さんって何時ごろ帰ってくる?」
「えっと、早いときは7時くらいには。」
「そっ。帰ったら美貴に電話頂戴。」
「へっ?」
「グアムに連れてくって話しするから。国内じゃないから一応ね。」
「あっありがとうございます。」
「こっちが連れてくからね一応、礼儀ってのがあるからね。」

美貴さんってそういう礼儀とか厳しいよね・・・
お父さんなら多分、全然平気だと思うけど
692 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:56
「あっよっちゃんちので行けるんだよね?」
「なにが?」
「飛行機。」
「あぁそっかじゃぁ連絡しとかないと。」
「うん。しといて、駄目なら駄目でネットで予約しておいてね。」
「あい、亀ちゃんあとでパスポート貸してね。」
「はい。」

飛行機も持ってるんですか・・・凄いな・・・

「それじゃ、食ったしうち飛行機の手配するから一回帰るね。」

って吉澤さんがコーヒーを飲み干して帰っていった。

「亀。」
「はいっ。」

あぁビックリした・・・今、吉澤さんの後姿を見てたのに・・・。
693 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:57
「食べたら、自分の仕度してよっチャンの部屋いきな。」
「うぇ?」
「うぇじゃなくて。よっちゃん荷造りできない子だから。」
「あぁ・・・はい。」
「絵里・・・ニヤニヤ怖いの・・・。」

だって、吉澤さんの部屋とか見てみたいじゃん。
あっ洗濯してあげようかなぁ・・・。

「亀・・・ホントにキモイぞ。」
「うぅぅ・・・。」
694 名前:独占欲 投稿日:2006/03/31(金) 20:57

++++++++++++++++++++++++++++

695 名前:clover 投稿日:2006/03/31(金) 21:03
本日の更新は以上です。
>>668-694 独占欲

>>665 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
そういっていただけて嬉しいです。

>>666 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
エロ・・・精一杯書かせてもらってます。
ありがとうございます。

>>667 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
頑張ります!
696 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/04/01(土) 00:03
更新乙です
絵里ちゃん可愛いな〜
697 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/01(土) 02:29
更新乙です
バイオレンスみきよしいいですよ
すごいおもしろい!
698 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:48
自分の部屋に帰ってパスポートを持って吉澤さんの部屋に向かった。

「あれ、亀ちゃん。どした。」
「パスポートを。」
「あっありがと。飛行機、お袋使ってて駄目だから予約なんだ。今からしないと。」
「へぇー。」
「うん。じゃぁまた後で。」
「えぇぇっと。」
「ん?どうした?」
「あっえっと洗濯しましょうか?」

吉澤さんは笑って絵里を見てる。
699 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:48
「うそうそ。どうぞ。お茶くらい出すよ。」

そういって通された部屋はシンプルで生活感の全く感じられない寂しい部屋だった。

「えっと・・・お茶っていってもね。自分でしないから・・・。えっと。」

吉澤さんはキッチンの扉を開いたり閉じたりキョロキョロ・・・。

「いいですよ。さっき、美貴さんのところで頂いたし。」
「そっ?悪いね、いつも美貴が勝手にやってるから。」
「じゃぁ絵里、洗濯します。ランドリー向こうですよね。」

絵里の部屋と造りは同じだもんね。

「あっよろしくぅ。うちネットやっとくから。」
「はいはい。」

洗濯機の中と周りが大変なことに・・・

「何日してないの・・・。」

山積みになった洗濯物を別けて洗濯を始める
って・・・全自動だからボタン押せばあとは終わるの待つだけなんだよね・・・。
700 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:49
リビングに戻ると吉澤さんがテーブルでカチャカチャノートパソコンに向かってる

「あれ?終わった?」
「ボタン押すだけですから。」
「そっか。こっちも予約完了。」
「そうですか。」
「あっ亀ちゃん、髪長かったんだね。」

パスポートの写真を開いてみせる吉澤さん
あっ・・・
前髪が真っ直ぐそろったはっきりいってちょっと微妙な・・・

「ちょっと幸薄そうに見えるね。」
「うぅ・・・。よく言われてました。」
「ショートのが似合ってるよ。亀ちゃんこっち座って。」

吉澤さんが座ってるラグの隣に座ると絵里の膝の上にゴロンを頭を乗せる吉澤さん。
701 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:49
「ちょっと眠い・・・」
「ですよね・・・ずっと運転してくれたから。」

既に寝てしまった吉澤さん。
今までいろんな人に膝枕してもらってきたんですか?
吉澤さん・・・
これからは絵里がいつだって膝かしますからね
これも、吉澤さんのいう強い独占欲なのだろうか・・・
独占欲っていけないことじゃないよね?

窓から陽射しが入ってきて凄く気持ちいい
洗濯が終わったブザーが鳴ったけど・・・
もう少しこのまま寝てましょう・・・
702 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:50
いつの間にかソファーに寝てる絵里・・・・
あれ?えっと絵里は何を?

「あっ起きた?」
「はい・・・。」
「もう直ぐ昼なんだけどさ。何か作って?そんなに材料ないけど。」
「はいっ。朝来の前に洗濯もの干しちゃいます。」
「うん。」

吉澤さんは絵里が寝ていたソファにゴロンとなり本を読み出した。

ベランダに出て洗濯物を干す。天気がよすぎて暑い・・・。
窓の中には吉澤さん・・・
なんか難しそうな本を読んでるけど
こういう静かな生活をしているイメージがなかったから少し意外だった

洗濯物を干し終えて冷蔵庫チェック。

「えっと・・・。」
703 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:50
野菜ばかり・・・。あっベーコン発見。
何できるかな?野菜炒め系?
あっパスタ発見。パスタにしよう。

作り終えて吉澤さんと二人で食事。
新婚さんみたいじゃない?

「あぁ美味かった。ありがと亀ちゃん。」
「いえいえ。」
「あっそうだ。」
「はい?」
「何時ごろこれる?」
「へっ?」
「へってゲームしてるじゃん。うちら。今夜もしたいから。」
「あぁ・・・。9時ごろには。」

ゲームって言うのもなんだか切ないよ・・・。
704 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:50
「じゃぁ美貴の家で夕飯食べてゆっくりしてからだね。」
「・・・。」
「亀ちゃん普段なにしてるの?うちは本読んだり音楽聴いたりボーっとしてるんだけど。」
「さゆと話ししたり、テレビみたりですかね。」
「そうか・・・どうする?なんかする?」
「本読むのすきなんですか?」
「うん。」
「何読んでるんですか?」
「資本主義社会の経済の本。」
「・・・。」

意味が分からないんですけど・・・
705 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:51
「あはは・・・わかんないよね。うん。」
「すみません。」
「いいのいいの。こんなの読んでる高校生のが可愛くないし。」
「吉澤さん趣味は?」
「セックス。」

即答でセックス・・・って

「亀ちゃん固まってるぞぉ。」
「いやいや、予想通りの回答でした。はい。」
「おっ。分かってきな亀ちゃんも。」
「他にないんですか?」
「ん〜。なにかなぁ。昼ねも好きだし・・・あっある。フットサル。」
「フットサル?」
「サッカーっぽいやつ。」
「それしましょっ。」
「ここじゃ・・・できないでしょ。」
「どこで出来るんですか?」
「運動場だけど。いく?」
「はい。」
706 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:51

++++++++++++++++++++++++++++
707 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:52
「よっちゃぁん。」

近くの運動場に連れてきてもらった
絵里たちの姿を見つけて吉澤さんの愛称を叫びながら笑顔で走ってくる可愛らしい子。

「おぉ。あいぼん。ひとり?」

駆けつけた子を抱き上げて笑顔を見せる吉澤さんは
絵里だけじゃなくて皆が綺麗でカッコイイと思うだろうな。
でも・・・あまり他の人には見せないで欲しい
絵里だけに見せて欲しい

708 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:52
「ノン。今、練習しとるんや。」
「そうか。」
「こっちのねーちゃんは?」
「亀ちゃん。同じマンションの子だよ。」
「亀井絵里です。」
「そうか、うちはあいぼんやよろしくな。」

なっ・・・可愛い顔して言い方が可愛くないぞ。

「あっノ〜ン。よっちゃん来とるでぇ。」

あいぼんの大きな声に反応して走ってくる小さい子。
はやっ・・・陸上やったほうがいいんじゃないの?

「おっとっと・・・いてっ。」

思い切り吉澤さんの足に激突したよ。
大丈夫か?

709 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:53
「ノンも抱っこ。」

はいよ。って言いながら小さい二人を抱っこする吉澤さん。
ちょっと若いパパって感じで爽やかだ。

「ノン、シュート3本決めたんだよっ。」
「おっ。ハットトリックじゃん。すげーな。ノノ。」
「でしょ。試合のメンバーにも選ばれた。」
「すげーすげーノノ。すげー。」

嬉しそうにする吉澤さん。
えっとノノちゃん?絵里のこと気が付いてない?

「あのー。」
「ノンね。その試合でもハットトリック決めるからね。」
「おう、頑張れ。」
「あのー。」
「あいぼんも応援してね。」
「いつだってしとるわっ。」
「あのっ。」

三人がやっと絵里を見てくれた・・・

710 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:53
「どないしたんや?亀。」

亀って・・・こらっ年上にそんな口きくなよ・・・

「誰ですか?」

ってノノちゃんは吉澤さんから飛び降りて・・・
なんで隠れるんだ?

「亀ちゃんっていうんだよ。」

あいぼんを降ろして自分の後ろに隠れてしまったノノちゃんを前に出るように促す吉澤さん。

「初めまして。亀井絵里です。」

目線を合わせようとノノちゃんの前でしゃんだら・・・
なんで、後ずさりするの・・・
711 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:54
「人見知りするんだ。このチームに慣れるのも凄い時間かかったんだよ。ノノは。」

吉澤さんがノノちゃんの横にしゃがんで後ろから抱きしめながらいう。

「そうなんですか・・・。」

ってでも怯えすぎでしょ・・・絵里怖い?

「ノノォ。亀ちゃんはね面白い子だよ。だから大丈夫。」
「ホント?」

そうそう、面白いから。怖くないからね。
うん。うん。

「ほら、独りであぁやって頷いたりする面白い子なんだって。」
「ほんとらっ。」

おいっ。吉澤さん・・・

「ノンはノノ。よろしく。」

ニコって笑って手を差し出してくれたノノちゃん。
あっやったぁ。怖がらないじゃん。うんうん。
いい子だね。でも・・・
ノンはノノって・・・まぁまだ小さいもんね。
うん。

「自分、笑いながら頷いてるのキモイで。」
「あはは。あいぼんにも言われてる。」

くそぉー。
こんな子供にまで・・・

712 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:55
「キモくないですよ。かわいいです。亀さんは。」

ってほっぺにチュッってしてくれたノノちゃん。
やぁん。この子可愛いじゃん。

「笑顔が一番です。」

えへへって笑うノノちゃんが可愛くてギュッて抱きしめた

「こらノン、紛れて亀のおっぱいに顔埋めるなっ。」

ってあいぼん・・・子供がそういう言い方よくないぞぉ。
いいじゃんね。ノノちゃん。笑ってるし。
よしよし。

「ノノもその良さが分かるかっ。」
「うん。柔らかい。」

いやいや、そういうの言わないでね、恥ずかしいから。
713 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:55
ノノちゃんを解放するとあいぼんがノノちゃんを引き寄せた。

「ノン。うちがこのねーちゃんくらいになる頃はもっと成長しとるからいくらでも触らしたる。」
「ホントー。」
「ホンマや。」

おい。子供がどんな会話してるんだよ・・・いいのか?

「あいぼん、でかくなりそうだもんねぇ。よかったねノノ。」
「うん。」

吉澤さん・・・子供にそういう教育よくなくないですか?

それか吉澤さんとノノちゃんと絵里でボールを蹴ってパスの練習・・・
だけどノノちゃんが

「亀ちゃんはあいぼんと座ってたほうがいいです。」

って言われてあいぼんの隣に腰を降ろす。

「自分、黒いオーラでとるで。」
「うぅ・・・。」
714 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:56
この子・・・本当はいくつ?小学生に見えない。いや見えるけど
言うことが子供じゃないっ。

「うちも下手やからみとるんや。同じやな。」

って笑うあいぼん。赤ちゃんみたいな笑顔をする。
あぁこのギャップにみんなやられるんだろうねぇ。

「よっちゃんが誰か連れてきたの初めてや。」
「へぇそうなんだ。美貴さんとかは?」
「誰やそれ?」
「吉澤さんの親友で幼馴染。」
「知らん。」
「そっかぁ。絵里初めてかぁ。」

ヤバイ。嬉しい。

715 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:56
「ホンマ、キモイで亀。」
「もぉそういう言い方すると可愛くないぞ。」
「顔が可愛いからええんや。」
「・・・。」

凄い自信だね・・・確かにかなり可愛い部類だろうね。

「あいぼんはフットサルしないのに来てるの?」
「うちはノンの専属マネージャーしとるんや。」
「マネージャーかぁ。」
「なんや。」
「んー。似合ってるなぁって。運動苦手そうだもんね。」
「ほっとけっ。アホッ。」
「アホって言うなよ。」
「ボケっ。」
「ボケって言うな。」
「アンポンタン。」
「アンポンタンって言うな。」
「・・・。」

あっもう、言葉出てこない?絵里かった?
716 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:57
「自分、バカやろ?」
「えっ・・・。」
「さてと・・・ノンそろそろ帰るかぁ?」
「はーい。」

ノノちゃんがボールを蹴りながらこっちへ来た。

「あれ、亀ちゃんなんか黒いぞぉ。」
「いやいや。黒くないです。」
「あいぼんにやられたな。」
「うちは思ったこと言っただけや。」
「あはは、あいぼん正直だからね。亀ちゃん気にするな。」
「気にしてません。」

よく言われるから・・・でもこんな子供にまで・・・

717 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 22:58
「あいぼんは頭がいいからノンと違ってねっあいぼん。」
「ノンは運動できるやんか。」
「そうそう、二人ともそれぞれ良いとこあるからね。仲良く帰るんだぞ。」

はーい。と元気良く返事して仲良く手を繋いで帰っていった。

「はぁー。」
「何?あいぼんにそんなきついこと言われたの?」
「いや、バカやろって。」
「あはは。あいぼんってね。小1だけ全国模試とかで1位なんだよ。IQが高いんだって。」
「ほー。それじゃ、絵里なんか敵わないじゃん。」
「ノノは運動神経めっちゃいいし。二人とも凄いんだぁ。」
「めっちゃ走るの速いですもんね。」
「うん。凄いんだぁ〜二人とも。」

吉澤さんがそういいながら柴にゴロンと寝転がったので絵里もそうした。
天気が良くて。ちょっと暑いけど。凄く気持ちいい。
718 名前:独占欲 投稿日:2006/04/01(土) 23:00
「二人のこと可愛がる吉澤さんにちょっと妬けましたけどね。」
「独占欲強いねぇ〜亀ちゃんは。」
「そうですかね?」
「強いよ。」
「そうかなぁ〜。」

隣から寝息が聞こえてくる。
横を見ると吉澤さんの綺麗な寝顔。

全部独り占めしたいくらい好きなんですよ・・・。
眠っている吉澤さんの手を握って絵里も目を閉じた

日焼け・・・まっいっか・・・。
719 名前:clover 投稿日:2006/04/01(土) 23:03
本日の更新以上です。
>>698-718 独占欲

>>696 名無し飼育さん 様
レスありがとうございます。
頑張りますので見守ってやってください。

>>697 名無飼育さん 様
バイオレンス(苦笑)
ありがとうございます。
頑張りますので宜しくです。
720 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/02(日) 18:36
更新乙です
あいぼんのの可愛いですね
721 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/02(日) 22:33
お疲れ様です。
皆キャラ濃いし、ちゃんと活きてていいですねぇ。
更新が待ちきれない作品は久しぶりなので、期待してます。
722 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:41
目を覚ますとと空はオレンジ色
左腕が重たいのは亀ちゃんがしがみ付いてるから

「別に・・・逃げないのにな。」

うちの要求に応えようと必死になってる亀ちゃん
愛されようと必死になってる
でもさぁ亀ちゃん・・・
多分・・・ないよ。うちが誰かを愛するとかって

意見のぶつかり合いとかあまり好きじゃないうちが
亀ちゃんの相手をしてる・・・きっとそれは
この子が必死だから。自分を犠牲にしてまで訴えてくるから

「亀ちゃん・・・。」

頭を撫でると薄っすらつぶらな瞳を開いてうちを見る。
可愛いね・・・うちなんかを相手にしないでさ
亀ちゃんが求める愛をくれる人と遊べばいいのに

「帰るぞ。」

コクンと頷くと身体を起こして伸びをする亀ちゃん。
723 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:42
亀ちゃんが足が速いというからマンションまで走って競争した。

「ちょっ・・・はぁはぁ・・・」
「亀ちゃん速くないじゃんっ。」

息を切らしてる亀ちゃんは頬を膨らませる。

「吉澤さんがっ、はぁはぁ・・・速すぎるんですよ。」
「足はうちより美貴のが速いけどねぇ。」
「すげー。」

724 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:43

++++++++++++++++++++++++++++

725 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:44
夕飯の仕度をするという亀ちゃんと別れてうちはそのまま美貴の部屋へ。

「よっちゃん。」
「はい?」
「シャワー浴びてきな。」
「うっす。」

かなり汗だくなので素直に風呂に向かった
「あんたは小学生か?そんな汗ダクダクになるまで遊んで・・・。」
って声が聞こえてきた。
いいっじゃんか。いつまでも子供でいたいし。

シャワーを浴びてテーブルに着くと美貴が直ぐにキンキンに冷えたビールをくれる

「美貴はいい嫁になるわっ。」
「バーカ。」
「いや、本当にそう思うよ。ただ、美貴の暴力に耐えれる人じゃないとね。」
「暴力はよっちゃんだけだもん。」
「えっそうなの?」
「そうだよ。よっちゃんMだからっ。」
「違うから。」
「あれ?違ったの?」
「違うよ。」
「あぁエッチのときはSっぽいか。」
「美貴はMっぽい。」
「ノーマルだから美貴。」
「そうか。」
「そうだよ。で飛行機どうだった?」
「お袋が使ってて駄目。」
「そっか。予約した?」
「うんした。」
「荷物の準備は?」
「何か必要?」
「旅行行くんだから着替えとか色々。」
「向こうで買うよ。必要なのは美貴やってね。」
「亀にしてもらいな。」
「ほー分かった。」
「さゆー。ゴハンだよぉ。」

美貴が声を掛けても出てこないさゆ。

726 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:44
「あいつ。寝てるな・・・よっちゃん美貴これ焼いてるから起こしてきて。」
「あいよ。」
「悪戯しないでね。」
「はいはい。」

一応ノックをしてさゆの部屋に入る。
相変わらずこの部屋の色彩になれない・・・。

お姫様ベッドでウサギのぬいぐるみを抱いて眠っているさゆ。
物語に出てくるお姫様そのもの・・・可愛い寝顔。

「さゆぅ。おきろ。」

頬を撫でると目を覚ましニッコリ笑ってみせる。

「おはようなの。朝から可愛い?」
「可愛いよ。けど夕方6時だよ。」
「うそ。」
「ホント。美貴が夕飯出来たって。」
「はぁい。」

先に部屋を出た。可愛いけど結構キツイ・・・。
727 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:45
「どうしたよっちゃん。」
「さゆおきたよ。」
「なんか顔色悪いけど?」
「ピンクが・・・。」
「あぁ・・・慣れろ。それしかない。」
「自分の部屋だけにさせてね。」
「そう美貴も願ってる。」

3人で食べるの久々だなぁ。
亀ちゃんも料理うまいけど美貴のも美味い。
なんだろう。うちにしてみれば美貴の味はお袋の味?
そんな感じなんだよねきっと。

「吉澤さん。」
「ん〜?」

食べ終わってコーヒーを飲みながらまったりしていたらさゆが向かいに座ってきた
728 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:45
「こないだはごめんなの。」
「うん?」
「臆病者って・・・。」
「あぁいいよ。気にしてないって。」
「謝りたかったの。」
「そっか。」
「嫌いになった?」
「ならないよ。」
「よかった。」
「さゆ。よかったね。」
「うん。」
「お風呂入ってきな。」
「はい。」

さゆが風呂に行くと今度は美貴がうちの向かいに座った
729 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:46
「ずっと気にしてたんだ。酷いこと言ったから嫌われたかもって。」
「そうだんだ。」
「よっちゃんは嫌いになったり面倒になったりしたら居なくなるでしょ。」
「あぁそうかも。」
「関わらない関係ないところに行くもんね。」
「だねぇ。」
「認めるね。」
「事実だからね。」
「さゆにさ。柴ちゃんを紹介するときは・・・。」
「逃げないって。一緒にいる。」
「だよね。ちょっと心配だったんだ。」
「美貴ひとりでそれはさせないって。」
「お父さん大好きだからさゆは・・・。」
「お母さんをどうおもうかって?」
「うん・・・純粋だからさ。」
「大丈夫だよ。結構シッカリしてるし自分を持ってるよ。さゆは。」
「うん。そうだね。で・・・よっちゃんは?」
「なにが?」
「柴ちゃん。」
「あゆみ?こないだも美貴いってたね。」
「まだしらばっくれるわけか。」

ため息交じりにうちを見る美貴。
730 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:47
「なんだよ?」
「柴ちゃんに会っても平常心でいられる?」
「どういう意味?うち普通にあえるけど?」
「そうか。美貴はさ。うん。えぇっと聞き流してね。」
「なにが?」
「今から独り言いうから。」
「独りのとき言えよ。」
「今言いたいんだよ。」
「はいはい。どうぞ。」
「よっちゃんはね柴ちゃんを好きっていうか愛してたと思ってるんだ。でもねその気持ちを押し殺した。」

美貴はうちの顔を見ながら淡々と話す

「辛いことがあったからだよねきっと。その辛さを排除するために愛する気持ちを無くした。
 それで今のよっちゃんが出来てると思うんだな、美貴は。」
「終わり?」
「終わり。」
「返答しようか?」
「うん。」
「少し間違えてる。」
「どこが?」
「うちは、あゆみを愛したことなんかない。」
「・・・。」
「愛したことなんかない。一度も。」
「そう。分かった。」
「うん。」

美貴は一度もうちから目をそらさなかっただからうちもそらさなかった。
美貴のその瞳は怖いけど優しさが溢れてるから・・・
731 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:47
「もしね。」
「ん?」
「もし、よっちゃんがさ。」
「うちが?」
「違うな・・・」
「なに?」
「うん。美貴はいつでもよっちゃんの味方だから。」
「うん?」
「美貴はよっちゃんの親友で幼馴染で味方。」
「どうした?」
「覚えとけよっバカっ。」
「いらっいたたたたっ。」

思い切り頬をつねられた。
家の電話が鳴って美貴がでる。

「あぁいてぇ。」

きっと赤くなってるだろう頬をさすった。
美貴に嘘は言ってない。
うちは、あゆみを愛したことなどないから。
そんな記憶うちの脳を調べたって出てこないよ。
732 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:47
「亀のお父さん帰ってきたって。美貴いってくるわ。」
「じゃぁうち帰るね。あっ亀ちゃんに遊び来てって言っといて。」

美貴がちょっと困った顔したけど頷いたので一緒に部屋を出た。

733 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:48

++++++++++++++++++++++++++++
734 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:48
部屋に戻ってうちがした自分の行動に笑えた・・・
ビショビショの頭・・・シンクに頭を突っ込んで頭から水をかぶる。
我ながらバカな行動だと思う。
でも、こうすることで少し冷静になれる気がするんだ・・・。

あぁ冷たくて気持ちいい
今はこの水の冷たさを感じればいい考えればいい
ほかの事は考えるな

冷たい、冷たい、冷たい・・・

インターホンがなったので水を止めた
濡れたままの髪をかき上げて玄関に向かった
床にポタポタと髪や顎を伝って落ちていく

735 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:48
「こんばん・・・。」

玄関を開けてたっていた亀ちゃんを乱暴に部屋に引き込み口付けた。

「んぅっ。」

唇を離すとうちをみて驚いてる亀ちゃん。

「いらっしゃ・・・。」
「どうしたんですか?」
「ん?」
「こんなにビチョビチョで・・・。」
「水かぶったから。」
「えぇ・・・なにしてるんですか?」
「ん〜?暑かったからさ。」
「暑いからって。」
「それより、させて。今凄いしたいんだ。」
736 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:49
その場で亀ちゃんの来ていたブラウスのボタンを外してブラもとった。
目の前にある膨らみに顔を埋めて舌を這わす。

「柔らかい。」

感触を楽しみながら甘いグミの味も楽しむ。

「あぁ、あっ・・・んぅ。」

亀ちゃんが立っていられないみたいだったからテーブルの上に乗せた。
ショートパンツを脱がせてうちは手を止めた。

「ん?」

亀ちゃんが不思議そうに身体を起こしてうちを見る。

737 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:50
「自分でしてみて。」
「ん?」
「こうやってさ。」
「えっあっ。」

うちは亀ちゃんの手を掴んで胸を揉ます。

「こっちの手はこっち。」

もう片方の手を亀ちゃんのそこに這わせる。

「やぁっ。んぅ・・・。」
「ほら。こうやって、うちがしてること自分でして。」
「やぁぁ・・・。」

うちは椅子に座ってテーブルの上で困惑してる亀ちゃんを見る。
いつもみたいなセックスじゃ足りないんだ・・・
738 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:50
「ねぇ自分でちゃんとして。うちの頭の中を欲望で一杯にしてよ。」
「欲望?」
「そう、亀ちゃんが厭らしくすればうちはもっとしたくなるから。」
「・・・。」

多分、凄い無表情だようち。
亀ちゃんちょっと怯えた目で見てるもん。

「早くしてよ・・・」
「・・・。」

何も考えたくないんだよ。頭の中を欲望で一杯にしたいんだ。
手を動かそうとしない亀ちゃん・・・
じゃぁいいよ。
うちは立ち上がってソファにかかっていた布を持ってきた。

「自分でしたことないから出来ないんでしょ?」
「・・・。」
739 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:51
怯えてる亀ちゃん。
うちは亀ちゃんの目を布で覆った。

「よし・・・ざわさん?」

反応なんかしてあげない。耳だけでうちの様子を感じてよ。
そしたらもっと身体も敏感になるからさ。

「やっ。」

亀ちゃんの身体を覆う最後の一枚の下着を脱がせてテーブルに寝かせる。
動いたら落ちて危ないよね・・・
ローデスクに美貴が引いたのだろうテーブルクロスで両手をテーブルに縛りつけた。

「ちょっと・・・なにして?」

これで落ちないね・・・
さてと・・・
テーブルの上で裸で横たわる亀ちゃん。
もう、乳首が起ってる。
740 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:51
それを指で摘むと亀ちゃんの身体が跳ねる。

「やっ。あっ。ちょっと。」

胸を目で指で楽しんで薄っすら縦に筋の入った腹筋を撫でる。
感じてるんだろう。亀ちゃんが膝を擦り合わせてからだを捩る。

「あぁぁ、あっやぁ・・・」

亀ちゃんは優しい子だね?
こんな酷いことされてるのにさ・・・
受け入れてくれる優しい子

冷蔵庫を開ける音にベッドの上の亀ちゃんの身体がビクいた。
大丈夫だよ、痛いことはしないから

「やっ・・・なに?あっ。」
741 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:52
氷からたれる滴が亀ちゃんの身体に落ちる
乳房の真ん中で硬くなったそれに焦点を定め滴が落ちるのを待つ
この子はどんな声を出すだろう・・・それを考えると欲情が高まる

「んっ。」

へぇ〜可愛いじゃん。

掌に握っているいくつかの氷が溶け出して床を濡らしてく

「やっ・・・。」

足を開いたから・・・空気で感じちゃった?
この部屋冷房効いてるもんね。
亀ちゃんのそこはきっと凄い熱いんだろうね
だから・・・大丈夫だよ

「なっやあぁぁ。」

暴れる腰を押さえつけて熱いそこに氷を当てた
742 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:52
「あっあぁなに?氷?んぅあぁ・・・よしざぁさん。」

ほら、どんどん溶けてる。
それに、昨日なんか比べ物にならないくらい濡れてるよ

「んううう、あっあっ・・・あぁぁ・・・。」

氷をそこに擦りつけたらあっという間に無くなってしまったその代わりに
テーブルの上に氷が解けた水と亀ちゃんから溢れた液が混ざり合って出来た大きな水溜り

あっ閉じたら駄目だよ・・・

「吉澤さん?」

身体に触れてないからうちの気配を感じられないのかな?
ここにいるよ?
閉じられた足をもう一度、目一杯開いた

「んぅ・・・。」

手に残った氷・・・もううちの体温で結構溶けて小さくなっちゃったけど・・・
743 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:53
テーブルの上に乗って亀ちゃんの片足を肩に乗せた
これで、よく見えるよ亀ちゃん・・・
真っ赤に大きくなった蕾と艶かしく動いてる肉襞・・・
片手でそれを左右に開いて氷を落とした

「やぁぁぁぁ・・・あ、あ、あ・・・はぁぁぁ・・・。」

直ぐに溶けちゃうね・・・

「目隠し・・・とってください・・・」

亀ちゃんの顔を見ると覆った布に出来た染み・・・
涙かな?
でもだめ・・・とってあげない。
今、うち凄い興奮してるんだよ
亀ちゃんと同じくらい・・・体が熱い・・・
744 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:54
「駄目・・・ですか・・・いいですよ好きにしてください。」

優しいね・・・亀ちゃんは・・・

ありがとうの意味を込めて亀ちゃんの唇にキスを一つ
亀ちゃんの上に覆いかぶさって耳を口に含んだ耳の穴に舌を入れると亀ちゃんが悶えた

「あぁ・・・んっ。」

首筋を舐めて二つの膨らみを揉みしだく

「いたぁ・・・ああぁ、あぁ。」

痛いよね・・・こんなに硬くしちゃって・・・
ペロペロと硬くなった蕾を舐めてあげる
亀ちゃんは気持ちよさそうに声を漏らすようになってる

「あぁぁ・・・んぅぅあっ・・あぁぁ。」

吸ったり噛んだり・・・
745 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:54
「あぁ、あんぅ・・・あ、あぁぁぁぁっ。」

亀ちゃんの腰が少し浮いて脱力・・・
逝ったんだ

「はぁ、はぁ・・・あぅ・・あぁ・・・。」

亀ちゃんのお腹を撫で脇を舐める
今日は亀ちゃんの身体の隅々まで気持ちよくしてあげるからね

「あ、あぁ、やぁ・・・はぁぁ・・・。」

脇腹もお腹もお臍も・・・全部に舌を這わす
テーブルの水溜りがまた大きくなってるね
気持ちいいんだ・・・亀ちゃん

片足を持ち上げて指を口に入れた

「やっあぁ・・・くすぐった・・・い・・・」

一本、一本の指に舌を絡ませる
亀ちゃんの足はうちの涎でビチャビチャだ
両方の足を舐め終えて今度は太腿足の付け根まで舐めていく
746 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:55
「あぁぁ、あぅ・・・はぁぁ・・・」

膝を後ろから持ち上げて亀ちゃんのお尻にも舌を這わす

「やぁぁぁ、あぁ、あ、んっ・・・・。」

左右に開いて菊蕾も舐めると亀ちゃんはまた逝った

「あぁぁぁあっ・・・。」

今度は噴きながら・・・うちの顔にかかった

「はぁ、もぉ・・・」

もぉ・・・なに?
辞めて欲しい?それとも・・・いれて欲しい?

真っ赤に膨れて皮からはみ出してしまっているそれに吸い付いた

「やぁぁぁぁ、あっあぁぁぁ・・・。だめっ・・・あっあぁっ」

腰を跳ね上げて嬌声をあげる亀ちゃん
あぁちょっと隣の部屋・・・美貴たちに聞こえるよ・・・
大きな声出したら・・・
747 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:56
蕾を指で転がしながら、中に舌を入れて掻き混ぜる

「あ、あ、やぁ・・・あぁぁぁ、あ、あっ・・・。」

舌を出して喘いでる亀ちゃんを見てなんとなくその口も犯したくなったんだ

「んぅ、うっ、うぅ・・・」

あいていた手を伸ばして亀ちゃんの口に3本の指を入れた
指って分かってるかのかな?
噛まないように口を開けてる

亀ちゃんのそこからは白い液が垂れだしてうちの指を締め付ける
口からもそこからも指を抜いた

「あぁぁ・・・あぁ・・・」

逝きたいんだよね・・・足を必死に動かしてそこに刺激を与えようとしてる
748 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:56
縛っていた腕を解いて亀ちゃんを起こす
ちょっと赤くなっちゃったね・・・ごめんね
亀ちゃんの両腕を片手で抑えて目隠しもとってあげる

涙で潤んだ瞳にそっと口付けてあげると
欲しそうな顔でうちをみる

「吉澤さん・・・。」

うちの首に腕を回して唇を舐める亀ちゃん・・・
欲しい欲しいって訴えてる
うちの膝にそこを当てて腰を振ってる

亀ちゃんを引き剥がしてうちは椅子に座った
不思議そうにうちを見る亀ちゃん

「吉澤さん?」
「・・・」
749 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:57
ニッコリ笑って見せる

「最後まで・・・」

うん。まだ入れてないもんね、そこ疼いてるんでしょ?
自分でやりなよ・・・
ほら、太腿を伝って垂れてるよ?

「して下さいよ・・・おかしくなりそう・・・。」

立ち上がって亀ちゃんの手を取り亀ちゃんの指をそこに当てた

「あっ・・・あぁ・・・。」

うん。そう、気持ちいい?
自分でやってみな。自分の気持ちいいところ探してね

うちの意図が分かったのか亀ちゃんはもう片方の手で自分の乳房を掴んだ
そう・・・いい子だね・・・
うちはまた椅子に座って亀ちゃんの行為を見守る
潤んだ目でうちを見ながら快感を得てる亀ちゃん
誘うような目で・・・うちを見る
750 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:57
「あぁ・・・んっ・・・。」

もっと欲しいんでしょ?それじゃ足りないでしょ
激しくしていいんだよ
善がり狂っていいんだよ

「あぁっ・・・あぁ、あぁ・・・。」

亀ちゃんは女の子座りしていた足を前に投げ出して必死に快感を得ようとしてる
顎からはこめかみを伝ってきた汗と口の端から垂れた涎がポタポタ落ちてる

「んぅぅ、あぁ、あっ・・・」

そして、亀ちゃんの手にはそこから流れ出た透明の液がポタポタと

出来るじゃん・・・亀ちゃん
厭らしいよ・・・凄く

「あぁ・・・よし、ざわ・・さ・・・たすけ・・・て・・・」

まだ独りじゃいけない?
751 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:58
涙をポロポロ零しだしながら色っぽい顔でうちをみて助けを求める
うん。いいよ。助けてあげる。そろそろうちも限界だから・・・

亀ちゃんの顎から唇まで垂れた液を舐めとる。

「えり・・・もう・・・あぁ・・・あんぅ・・・。」

亀ちゃんの膝の裏を押し上げて一気に3本の指を突き刺す

「っう・・・あ、あぁ・・・。」

テーブルの端に捕まって腰を振る亀ちゃん

「あぁ、あぁぁ、きもち、いい・・・。」

素直でいい子だね亀ちゃん・・・
ご褒美あげるよ。
752 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:58
目の前で厭らしく濡れて真っ赤に腫上がった蕾・・・
ジュッっと吸い上げた

「やぁぁぁぁっっあ、あ、あぁぁぁぁぁ、あぁもっ・・・と・・・あぁ。」

必死に腰を振ってる。だからもっと奥まで激しく突き上げた

「あぁぁ、あ、あ、いぃ・・・はぁぁ、あぁ・・・。」

指が凄い締め付けられる亀ちゃんの身体も張り詰めだした

「あぁ、あ、あ、あ、やぁっぁ、んぅあぁぁっぁぁぁぁっ。」

シャーってそこから溢れだした透明の液体がうちの顔にかかる

「あぁはぁぁ、あっ、あぁぁぁっ。」

亀ちゃんの身体が脱力した
そしてうちも・・・自分のそこから熱いものが溢れたのが分かった・・・

亀ちゃんの腕をとり引っ張り起こす
潤んだ目で上気した亀ちゃんの顔
753 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/02(日) 23:59
「うちの顔・・・舐めて綺麗にして。」

亀ちゃんので濡れちゃったからさ
亀ちゃんはうちの顔を両手で優しく包み込んで
ペロペロと鼻を瞼を頬を唇を・・・
順々に舐めていく
最後にうちの唇のなかに舌を入れて絡めてから離れた

「綺麗になりましたよ。」

と真っ赤な顔して笑う亀ちゃん。
なんか、わかんないけど・・・なんとなくだねきっと
うちは亀ちゃんの顎を掴んで上を向かせた

「口・・・開けてみ。」

素直に口を開ける亀ちゃん。うちはそこに自分の唾液を零しいれた
ゆっくりうちの口から亀ちゃんの口に落ちていく透明の液体
亀ちゃんは目で追いながら自分の口に含むとゴクンと飲み込んだ

「吉澤さんの味だ・・・。」

可愛くて頭を撫でて抱きしめた
754 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/03(月) 00:00
「お風呂はいろっか。」

頷いた亀ちゃんをお姫様抱っこして風呂場へ連れて行く
亀ちゃんは嬉しいのか足をばたつかせてた

先に亀ちゃんを入れてうちは服を脱いだ
下着を脱いで自分も逝っていたことがはっきり分かる
洗濯機にそれを放り投げてから中に入った

身体を洗い終えてシャワーで石鹸を流してる亀ちゃん
うちに気が付いて嬉しそうに笑う

「背中洗ってあげます。」
「うん。」

亀ちゃんの前に座って背中を洗ってもらう

「苛められてるって思ったけど終わった後優しいから吉澤さんって
 優しい人って思っちゃう。ずるいですよね吉澤さん。」
「そう?最初から自分でしてればあんなことしなかったけどな。」
「うぅ・・・。でも、目隠しされて手も縛られて吉澤さん一言も喋らないから
 怖かったんですよ。」
「でも、凄い感じてたじゃん。」
「それは・・・。」
「気持ちよかったんでしょ?」
「まぁ・・・」
「はい、ありがと。」

亀ちゃんからスポンジを受けとて自分の身体を洗った
亀ちゃんは浴槽に入ってうちを見てる。
755 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/03(月) 00:00
「みすぎぃー。」

って亀ちゃんに向かってシャワーをかけた

「きゃっ。ちょっ。」
「何見てんだよぉ〜。」

自分の身体の石鹸をシャワーで流して一緒に亀ちゃんと向かい合って浴槽に入った

「色白いなぁって。」
「あぁ、亀ちゃん焼けたもんねぇ。うち赤くなって終わっちゃうからさ。」
「白くて綺麗でいいじゃないですか。」
「いやいや、水着の跡のついた身体もなかなかエロイですよ。」

亀ちゃん肩を掴んで後ろから抱きしめた。
うちの足の間で膝を抱えてちっちゃくなってる亀ちゃん
背中についた水着の跡を指でなぞるだけで反応する
756 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/03(月) 00:01
「くすぐったいですよぉ。」
「亀ちゃんさぁ。」
「なんですか?」
「うちとこんなゲームしてないで普通に恋愛してくれる相手探したほうがいいんじゃないの?」
「そんなこと・・・ないですよ。吉澤さんが好きなんです。吉澤さんだからなんだって絵里は
 出来るんだもん。」
「ふーん。そっかぁ。」
「そうですよ。他の人じゃだめなんですよ。だって神様が・・・。」
「金の矢を射たんだもんね。」
「そうです。」
「うちのどこがいいのかね?こんなエロイ以外とりえのない奴なのに。」
「優しいですよ。吉澤さんは。」
「そう?うちより亀ちゃんのが優しいでしょ。」
「絵里は自分勝手ですよ。」
「そんなことないよ。うちのバカを受け入れる優しい子だよ。」

亀ちゃんの背中にキスをしながら後ろから乳房に手を這わす
757 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/03(月) 00:01
「んぁっ・・・。」
「もう一回させて?」

亀ちゃんは首だけ捻ってうちの唇を塞いだ

「もう、こんなに濡れてる。」

亀ちゃんのそこは直ぐに反応してうちを待っている
浴槽の縁をつかませて狭い浴槽の中で四つんばいの格好をさせた
うちの目の前には亀ちゃんのそこがよく見える
舐めてというようにそこはヒクつき、蜜を垂らす

「やぁぁ・・・あぁ、あぁ・・・。」

肉尻を左右に開いて舌を這わす
刺激に身を捩りながらももっとしてと腰を動かす亀ちゃん
758 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/03(月) 00:01
「亀ちゃん・・・エロイ・・・。」
「やぁ・・・ちがうもん・・・ああぁっ。」

指でちょっと触れただけで反応してる・・・

「違う?こんなにしてるのに?」
「だって・・・。あぁっ・・・わかんないよぉ・・・。」

さっきアレだけ焦らして可哀想だから指を入れてあげた
もう、一本じゃ物足りないよね?

「あっあぁぁ・・・よし、ざわさっ・・・あっんぅ。」
「なに?」
「もっと・・・もっあぁぁぁぁ・・・。」

足りないって腰を振るから奥まで突っ込んで掻き混ぜてあげた

759 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/03(月) 00:02
「やぁぁぁ、あぁ、あんぅぅ・・・気持ち、いいです・・・。」
「気持ちいいんだ。」
「はっい・・・あぁぁぁ。あっもぉ・・・」
「逝きそう?」
「はい・・・あぁっ、あ、あぁ・・・。」

頷く亀ちゃん。
指をさらに速く動かして、亀ちゃんを解放してあげる

「あっ、あ、あぁぁぁぁぁやぁっ。」

湯船に沈みそうになる亀ちゃんを抱きかかえる
うちの腕の中で息を切らしながら放心してる亀ちゃんの頭をなでてあげた

「亀ちゃんは優しいよ。」

本当は腰だるいでしょ?ちょっとしたくないでしょ?
でも、優しいから嫌だっていえないんだよ。
きっとゲームじゃなくても亀ちゃんは嫌だって言わないよ。
760 名前:優しさ? 投稿日:2006/04/03(月) 00:02
「そんなこと・・・ないですよ。」

恥ずかしそうにはにかんだ亀ちゃん
凄い、可愛い笑顔だと思った。
761 名前:clover 投稿日:2006/04/03(月) 00:06
本日の更新以上です
>>722-760 優しさ?

>>720 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
ちょっと設定年齢が幼すぎだった気がしたんですが
大丈夫ですかね?

>>721 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
そんなこと言っていただけると嬉しすぎてどうしよぉ
頑張りますので宜しくお願いします
762 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/04(火) 00:58
更新乙です
エロ過ぎてついていけませんw
楽しみにしてます
763 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:39
グアム出発日がやってきた。
朝、一番で吉澤さんの車で成田へ向かう。

前日、吉澤さんの部屋におじゃまして荷造りのお手伝い。
と言ってももって行くものはいくつかの下着だけ。
あとは向こうで買うからいらないって。
絵里は・・・

「亀・・・お前さぁ・・・はぁいいなんでもない。」

吉澤さんの車に荷物を乗せてと美貴さんが絵里の荷物をみてため息・・・。
皆が荷物少ないんだよ・・・。

「絵里、早く乗るの。」

今日はさゆと二人で後部座席。
美貴さんが運転していくらしい。危ないから後ろに乗りなって美貴さんに言われた。
その、危ないって?

「はい。後ろもシートベルトしてねぇ。」

吉澤さんがそういう。さゆはもうしっかりシートベルトを締めてる。
えっと・・・そんなに危ないの?なにが?

「出発しまぁす。」

キィィィィって音と同時にシートに身体が押し付けられた

なになに?えっ?
764 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:40
勢い良く発進した車。住宅街をキィキィとタイヤを鳴らしながら猛スピードで走ってる・・・
身体が右に左に・・・うっ・・・いてぇ。
遠心力に負けて車内に身体がぶつかる・・・

「んだよぉ。バイクじゃまぁだよ。」

えぇぇそれってアリ?朝だから車居ないけど・・・
対向車線ですここっ。

これ何キロ?
大きい通りに出るとさらにシートに押し付けられる感覚が・・・

「よし。高速はいるよぉ。順調、順調。」

いやいや、順調じゃないですって・・・
酔う・・・絶対、酔う・・・・
765 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:40
シートに必死にしがみ付いてたらやっと空港。
検問のところでおじさんが車の中をチェック
絵里とさゆがぐったりしているからちょっと不審そうにしてたけど・・・。
酔っただけですか・・・。

「よっちゃん第二ターミナルだよね。」
「うん。」
「こっちか。」

立体駐車場の中をまたキィキィって・・・
あぁ朝ごはん食べなくて良かった・・・
食べてたら・・・

「はい。着いた。おりてぇ。」

美貴さんは凄いすっきりした顔で・・・

「絵里・・・頑張るの。」
「うん・・・」

二人でフラフラしながら降りた
吉澤さんが一つのカートに荷物を全部乗せて押してくれた
766 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:41
出発ロビーで搭乗手続きをして荷物を預けて
まだ、絵里もさゆもフラフラで吉澤さんと美貴さんは元気で・・・
ちょっとどこかで座って休みたいなって思ってたら

「あっ。よっちゃぁん。美貴ちゃぁん。」

って高い聞き覚えのある声がした

「げっ。なんで梨華ちゃんいるの?」
「誘ったら行くって。」
「あっ。石川さ〜ん。」

さゆが嬉しそうに駆け出していった。

「やぁさゆ、あっ身長抜かされたぁ。」
「もう16ですもん。」

って抱き合ってる二人の横を通り過ぎて向かってくるのは圭さんだ。
767 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:42
「圭ちゃん悪いね突然で。」
「うん。私はいけないけどね。石川行くっていうから宜しくね。」
「宜しくって・・・暴走女なのに・・・。」
「藤本。久々なのに相変わらずね。」
「保田さんこそ。梨華ちゃんには甘いから。」
「まぁね。」
「いいじゃんいいじゃん。人数多いほうが楽しいし。さゆも石川に会えて嬉しそうじゃん。」
「精神年齢が低いからね石川は。」
「そうなんだよ。あの歳でまだあのキャラだとは・・・キツイよ。」

石川さんの格好は・・・確かにね・・・さゆと二人で上から下までピンク。
美貴さんが冷たい目でみてる。

「そんなに見つめちゃぃやっ。美貴ちゃん。」

いやいや、見つめてないですよ。睨まれてるんですって。

「キモイ・・・。朝ごはん食べよ。さゆおいで。」

美貴さんはそういってエスカレータに乗る。さゆも慌ててあとを着いていく。
768 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:43
「圭ちゃんは?時間あったら一緒・・・」
「仕事だから帰るわ。」
「そっか。」
「じゃぁ保田さんお迎えまたお願いしますね。」
「はいはい。楽しんできな。」
「はぁい。」

と石川さんもエスカレータにのって手を振る。

「うちらも行くね。亀ちゃんいこぉ。」

二人で圭さんに手を振って圭さんは帰っていた。

「美貴、石川に厳しいでしょっ。」

って笑う吉澤さん。

「石川さんもめげないですね。」
「分かってないからね。」
「へぇ・・・。」

アレだけ普通に真顔でキモイって言われて気が付かないのか・・・

769 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:43
「よっちゃん。ここでいい?」
「いいよぉ。」

窓側の喫煙席を5人で陣取りそれぞれ注文。
飛行機で禁煙だからと吉澤さんも美貴さんも石川さんもやたらタバコを吸う。

「あっライター持込だめだっけ・・・」

美貴さんが高そうな洒落たライターを見ながら呟く。

「美貴ちゃんだめじゃぁん。こういうときは100円ライターだよぉ。」

と使い捨てのライターを見せる石川さん。
あっ吉澤さんも使い捨てだ・・・あっポケットにしまった・・・
あっ・・・椅子ずらした・・・

「うっさいっ。火が付きゃなんだっていいんだよっ。」
「そんな高そうなライター没収されて可哀想。」
「はぁ?高くないから。よっちゃんにもらったやつだし。」
「人からもらっておいて没収かぁ。最悪だね。」
「最悪じゃねーだろっ。大体、梨華ちゃんにかんけーねぇ。」
770 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:44
あっさゆも離れた・・・スパゲッティ食べてるけど・・・
止めなくていいの?視線感じるんだけど他のお客さんの・・・
あっ吉澤さん、横目で見ながらコーヒー啜ってないで止めてください。

「関係ないですよぉ。ただ、くれたよっちゃん可愛そうだなって思っただけだもん。」
「はぁ?よっちゃんがそんなんで怒るわけねーだろ。」
「怒らなくても可愛そうだよね?絵里ちゃん。」

あっえっ?絵里?

「仕方ないじゃんね亀。」

えぇぇぇ・・・怖い美貴さん目が怖い・・・
あっ石川さん笑顔が怖いっ

「どうなんだよ亀。」
「絵里ちゃん。」
「いや・・・あの絵里は・・・どっちでしょう?ん〜。
 とりあえずもっていけないものは・・・仕方ない・・・かなぁ?」
「だよね。亀。うん。さすが亀だ。」
「へぇ〜絵里ちゃんは美貴ちゃんの肩もつんだ。」

いやいや・・・肩持つとか・・・ないですって・・・

771 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:45
「食べ終わったの。お姉ちゃんも石川さんも絵里を苛めないで。」

おぉ〜さゆ。やっぱり親友だよ。さゆ。
でも、もう少し早く助けてよ。

「さて、そろそろ、出国手続きしますかね。」

って吉澤さんが伝票を持って席を立った。
美貴さんと石川さんは慌てて残っていたパスタを食べる
いや・・・詰め込んでる・・・。

出国ゲートを抜けて免税店でお買い物。
吉澤さんたちはタバコを買ってる。

「お姉ちゃんこれ可愛いの。」

ディスプレイされたピンク色のカバン。

「うん。可愛いね。似合ってるよ。」

薄いピンクで確かに可愛い。でもカルティエだよ?
いくらすんの?これ。

772 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:46
「買ってなの。」
「はいよぉ。」

あっそんな簡単に買ってあげるんだ・・・って
なんで吉澤さんに渡すんですか?

「あいよ。亀ちゃんは?なんか欲しいのある?」
「えっ?」
「買ってあげる。」
「いやいや。」
「亀。遠慮せずに買ってもらっておけ。よっちゃん無駄に金持ってるから。」
「無駄っていうな。」
「でも・・・。」
「いいからいいから。これは?亀ちゃん似あいそうだよ。」

絵里の手首に掛けてみるブレスレッド・・・高そうなんですけど。
ブルーサファイアとかだよね・・・これ・・・雑誌で見た気が・・・

「うん。これいいよ。これ買おう。」

えぇ・・・いいのかな?
773 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:46
「美貴、これ。あとさヴィトンみたい。」
「あいよ。え?ヴィトンないんじゃなかったっけ?」
「そうだっけ?」
「うん。ないよ。」
「じゃぁエルメス行く。」

店員さんがショーケースに言われた品を並べてる・・・
5品?いいのか?

「よっちゃん。梨華にこれいい?」
「はいはい。とりあえずここはこれでいいのね?」

はーい。と返事する3人。吉澤さんは店員に品物を渡してレジに向かった。
あっ・・・カードじゃないんだ・・・吉澤さんいくら持ち歩いてんの?

「おーい。自分の持てよぉ。」

袋に入れられたそれを指差す吉澤さん。
3人もとありがと。ってもっていく。

774 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:47
「ほれ、亀ちゃんのも。」
「ホントにいいんですか?」
「いいって。どうせ親父の金だし。
 うち欲しいのないから皆が変わりに使えばいいじゃん。」
「ん〜。」
「次、エルメスだって。」
「凄いですねみんな。」
「世間では裕福なほうだよねきっと、亀ちゃんとこだって裕福でしょ?
 あのマンションに住んでる人って大抵そうじゃん。あれセカンドハウスくらいでしょ。」
「どうなんだろう・・・。」
「あはは、そんな考えなくても。前の家は?」
「そのままです。」
「セカンドハウスじゃん。」
「そうか・・・。」
「お父さん、結構稼いでるんじゃない?」
「わからないですけど。」
「まぁ今日はうちが全部、奢りますから。」

えぇ・・・ってかそういえば飛行機代とか絵里払ってないんだけど・・・
775 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:48
「よっちゃんこっちとこっちどっちが似合う?」

エルメスのロゴがキューブになってるペンダントとシンプルなレザーのブレスを見せてる

「両方買えば?似合ってるし。」
「ありがとぉ。」

店員さんに渡す美貴さん
石川さんは時計を渡してる
あっさゆもブレス渡してる・・・凄いね・・・

「亀ちゃんは?どれ?」
「絵里、これで十分ですよ。」
「これとかは?亀ちゃんリングしてないし。」

エルメスの定番のリングを指差す吉澤さん・・・

「サイズは7くらい?うん。じゃぁこれ7号お願いします。」

絵里の指を触ってそう告げる。
776 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:50
「いやいや、いいです。ホントに。」

店員さんが困ってる。

「そっか。じゃぁごめん。それいいや。」
「すみません。」
「いいよ。欲しいのあったら言ってね。」

吉澤さんは美貴さんのもとへ行ってしまった。

「買ってもらえばいいのに。」

さゆが来て言う・・・。
いや・・・うん。そんな高いのかってもらえないよ・・・。

みんなの買い物が済むと搭乗時間にちょうどなって・・・。
えぇ・・・ファーストなの?
うぅ・・・絵里、ビジネスくらいしか乗ったことないよぉ・・・
ってかみんな当たり前にファーストに行くし・・・
777 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:50
広いシートでゆったり空の旅。
絵里とさゆはグアムの本を見ながらワイワイと
吉澤さんたちは・・・お酒を飲んで3人とも寝ちゃってる・・・

「そういえば、吉澤さんとはどう?」

さゆがいきなり話題を変える。
どうって・・・

「ん〜。」

なんか・・・言えない。
抱かれてるとか・・・さゆにはなんか・・・

「仲良くなれたよ。」
「・・・。」

しばらく、さゆは絵里をじっと見てる

「・・・なに?」
「仲良くなれてよかったね。」
「うん・・・。」

なんか・・・ぎこちないぞ・・・空気が・・・。
だって・・・さ・・・
言えないのってなんか悪いことしてる気がするからなのかな・・・
いや、してないもん・・・してない。
778 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:51
「さゆ。」
「ん?」
「絵里ね・・・。」
「うん。」
「絵里、吉澤さんに抱かれた。」
「・・・」

さゆは絵里の頭を撫でた

「さゆ?」
「うん。聞こえたよ。」
「何も言わないの?」
「なんて言ったら良いか分からないの。」
「そっか。」
「うん。」

それから軽食を食べて絵里もさゆもいつの間にか眠ってしまった。

779 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:51

++++++++++++++++++++++++++++
780 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:52
「暑い・・・。」
「カラッとしてて美貴にはちょうどいいんだけど。」
「陽射しが・・・。」

石川さんが日傘をさすと美貴さんが睨んだ。

「あれ、お迎えの車なの。」

さゆが指差す。
リムジン?だよね・・・降りてきたのは背の高いモデルさんみたいな人

「カオリン。久しぶり。」

カオリンと呼ばれた人はニコっと笑みを見せて後ろにいるお兄さんたちに指示をだした。
暑いのにスーツを着たお兄さんたちが荷物を別の車に積んでくれた

「よっすぃ久しぶり。美貴もさゆも。」
「あっ石川梨華です。初めまして。」
「亀井絵里です。」
「飯田圭織です。」

石川さんの格好をみてちょっと顔をゆがめて笑う飯田さん。
781 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:53
「飯田さん。綺麗になってるの。」
「ありがとう。さゆも可愛いよ。」
「カオリン。とりあえず暑い・・・。」
「うん。乗って。家でお父様がお待ちよ。今夜はみんなで食事ですって。」
「そう。じゃぁ行くか。」

絵里たちはリムジンへ乗り込む。
広い・・・。

車が走り出し絵里とさゆは窓の外から見える景色を楽しんだ。

「飯田さん。」
「ん?」
「なんで美貴たち呼ばれたの?教えないんだけどうちの親。」
「さぁ。私は何も。」
「・・・そう。まぁいきゃわかるからいいか。」
「カオリン顔に知ってますって書いてあるよ。」

吉澤さんがそういって飯田さんの頬を突いて笑う。
782 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:53
「なっ。私は知りませんって。」
「まぁいいけどね。」

車は直ぐに目的地に着いた

「でかぁ・・・。」

広い土地に庭にプール。白い建物は3階建て・・・

「荷物は部屋に運ばせておきますから皆様、中にどうぞ。」

吉澤さんと美貴さんにくっついて中にはいると急にひんやりとした空気。
お帰りなさいませ。と頭を下げる8人のお兄さんたち。
すごっ・・・

「親父は?」
「こちらです。」
783 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:54
ひとりのお兄さんの案内で通された部屋。
海が見える大きな窓。豪華な応接ソファーにテーブル・・・
そこに座っている3人の大人。

「石川と亀ちゃんそっちに座って。」

吉澤さんに言われて空いてる椅子に座らしてもらう。
吉澤さんはお父さんらしき人の隣へ。さゆは両親の間に割り込んで
美貴さんは一人がけに足を組んで・・・怖いです美貴さん・・・。

「ひとみ、久しぶりだな。元気か?」
「うん。元気。親父は?」
「最近は若い子と遊んでるから見も心も元気だよ。」
「相変わらずだな。」

吉澤さんを大きくしてちょっとごっつくした感じのダンディな人が
吉澤さんのお父さんか・・・似てるなぁ。
784 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:55
「おい。こら。来いっていうなら用件を言えよ。」
「ごめん、ごめん。美貴には特に用はないけど。ひとみちゃん独りで
 来るのもなんだし美貴たちもバカンスできればってね。ママ。」
「そう。さゆにも会いたかったし。また可愛くなっちゃって。」

さゆは嬉しそうにお母さんに抱きついてる。
ってか美貴さん両親にまでそういう態度なんですね・・・。

「そちらの綺麗な女性たちは?」
「んと、亀ちゃん。マンションに引っ越してきた子。」
「亀井絵里です。お世話になります。」
「絵里ちゃんね。ゆっくりしていってね。」

ニコッと笑う顔は吉澤さんそっくりだ。

「そっちは、石川。」
「石川梨華です。どぉもー。」

って片手をヒラヒラさせ満面の笑みの石川さん
785 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:56
「可愛いねぇ。スタイルも抜群だ。」
「おじさん。胸でかけりゃ誰でもいいんだろっ。」
「ミキティはないからって僻まないの。」
「ミキティって呼ぶなっ。」
「おじさん、気がついよい子も好きだよ。」
「バカか美貴は若いのが好きなんだよ。」
「歳はどうにもならないな・・・」
「まぁ落ち込むな親父。」

お父さんの肩を叩く吉澤さん・・・
家族の会話がおかしくないですか?
藤本両親も笑ってるし・・・。
786 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:57
「梨華はおじ様タイプですよ?ダンディだし。」
「じゃぁ今度ね。」

って笑うおじさん・・・どうなの?

「そんじゃうちらどうする?夕飯までに戻ればいいでしょ?」
「うん。」
「よっちゃんジャグジーとサウナは?」
「いいねぇ。」
「よし。皆でサウナ行こう。」

787 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:57

++++++++++++++++++++++++++++
788 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:57
美貴さんの提案で絵里たちはそのまま奥の部屋に向かい皆でサウナ
タオルを巻いた姿ですら石川さんは色っぽい・・・
美貴さんと吉澤さんはなんていうか体育会系の人だよね・・・

「暑い・・・」

石川さんがそういって巻いていたタオルを取りそれを敷いてうつ伏せに寝転んだ
なんか厭らしいですけど・・・

「石川、相変わらずいいケツしてんな。」
「そう?触ってもいいよぉ。」
「良くないですから。」
「絵里ちゃんまだやってんだ?」
「・・・。」
「梨華ちゃんさぁ黙って寝てろ。一生寝てろ。そんでミイラになれ。ここで。」
「ひど・・・。美貴ちゃん酷い。」
「あぁあちぃ。美貴、ジャグジー行くわ。」
「あっさゆもいく。絵里は?」
「うん。行く。あっ・・・吉澤さんも。」

789 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:58
吉澤さんの手を引っ張ってサウナから連れ出す。
この石川さんと二人きりにしてはいけない。

「えぇ。梨華ひとりぼっちじゃん。」
「だから、お前はそこで一生寝てろって。」

思い切りサウナの扉を閉める美貴さん。
吉澤さんも苦笑してる。

4人でジャグジー。ブグブグって気持ちいい・・・。

「あぁきもぢぃ・・・。」
「よっちゃん親父っぽい。」
「お姉ちゃんもなの。」
「えぇ美貴も?」

バンって音が聞こえてそっちを見ると石川さんが四つんばいて這ってくる・・・

790 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:58
「あっ。貞子っぽい。」

吉澤さんの一言に3人で頷く。
だって髪で顔見えないし・・・ゆっくりくるんだもん・・・。

「あっ・・・い・・・。」

ジャバーンって横にある水風呂に沈んだ石川さん・・・

「でぇじょぶか?石川。」

ブクブクと顔だけ出てきた石川さん。

「ホントにミイラになるかと思った・・・。」
「なるわけねーだろっ。なってみろよ。」

って美貴さん・・・さっき自分で・・・

それからまたサウナに入ったり水風呂に入ったりジャグジーに浸かったり
飯田さんが呼びに来るまで繰り返してました。
791 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:59

++++++++++++++++++++++++++++
792 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 00:59
「あゆみさんも買い物から戻られましたよ。」

服を着てたらカオリンが言った。すぐに美貴の目がうちを捕らえる。

なんだよ?

「そっか。んじゃ、挨拶いくか。美貴とぉさゆもだね。」
「うん。梨華ちゃんと亀はちょっと部屋に行ってて。飯田さんお願いします。」
「あゆみは上?」
「はい。自分のお部屋に。」
「了解。」

二階に上がり亀ちゃんと石川は3階へカオリンが連れて行った。

ノックをするとしばらくして出てきたあゆみ・・・

「よっすぃ・・・久しぶりだね。」

あゆみがうちに抱きついてくる。
793 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 01:01
「うん。」
「柴ちゃん美貴も居るからね。」

美貴の声に反応して離れるあゆみ。

「ミキティ久しぶり。」
「うん。さてと・・・。さゆは初めてだよね。」
「さゆみちゃんかぁ。話しは聞いてたけど。はじめましてだね。入って。」

中に通されてうちはあゆみから一番遠い場所に座った。

「柴ちゃんの話をね。さゆにしようと思ってさ。」
「そっかぁ。うん。で?私から話す?よっすぃ?ミキティ?」
「美貴から。」

うちは何も言わずただ、あゆみを見てた。4年ぶりのあゆみを

「お姉ちゃん?」
「んっとね。柴ちゃんはね。簡単に言うとね。美貴とよっちゃんのお姉ちゃん。」

美貴・・・簡単すぎるだろう。

794 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 01:03
「お姉ちゃん?」
「ミキティ相変わらずだね。私が説明するね。」
「柴ちゃんいい。美貴が言うって。」
「そう・・・もっとちゃんとね。」
「うん。あのね、美貴たちのお母さんがねお父さんと結婚する前によっちゃんのお父さんと
 付き合ってた時期があるんだ。そのとき生まれたのが柴ちゃん。だから柴ちゃんは
 美貴とよっちゃんのお姉ちゃん・・・だからさゆのお姉ちゃん。分かった?」
「うん・・・吉澤さんのお姉ちゃんになってるの?」
「ん?」

美貴がさゆの言ってる意味が分からず首を傾げてる

「私はねよっすぃのお父さんのお友達の家に養子に出されたの。だから戸籍上は
 みんなのお姉ちゃんじゃないんだよ。」
「そう・・・寂しくなかった?」
「うん。優しいお父さんとお母さんだから。」
「よかった。」

さゆはあゆみを抱きしめた。
795 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 01:03
「さゆみちゃんは優しい子だね。ありがと。」
「なんか・・・思ったよりなんだ・・・もっとさゆ取り乱すかって思ってたのに。」
「さゆはお姉ちゃんが思ってるより大人なの。」

さゆが威張って美貴の頭を撫でる。

「お父さんは知らないから・・・。」

美貴のその言葉を聴いたさゆは・・・怖い顔をした
美貴がするような目つきが怖いとかじゃなくて・・・
なんだろう・・・怒りが伝わってくる顔・・・

「さゆ?」
「なんで・・・ママはパパに本当のこと言わないの?」
「それは・・・」

言葉に詰まった美貴の代わりに言葉を口にしたのはあゆみだった
796 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 01:04
「知らないほうが幸せなこともあるからだよ。」

そう・・・知らないほうが幸せなこともある。
静かな沈黙が流れた・・・。

「ママは?隠し事してパパと居るママの気持ちは?」
「それは・・・お母さんがそう決めたことだから・・・私たちが口を出すことじゃないと思うな。」
「うん。お母さんにはお母さんの思いがあってそうしてるんだよ。美貴たちがどうこう言うことじゃない。」
「そんなのずるいよ・・・パパがかわいそう・・・吉澤さんは?」
「ん?」
「かわいそうだよね?パパ。」
「どうかな?どうしたらいいかなんて結局は結果論だろ?知ったほうがいいか知らなかったほうが
 いいかなんて結果が出てみなきゃわからない。それに人それぞれ受け取り方は違うから、うちらが
 ここで言い合っても無駄だよ。」
「よっすぃぽいね。言い方が。」

あゆみがうちを懐かしそうに見る。うちは無表情であゆみに応えた
797 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 01:04
「そう?結構、大人になったからね。」
「そっか・・・。」
「吉澤さんはいつもそう。人は人って・・・」
「さゆ。よっちゃんにあたらないの。」
「ごめんなさい・・・でも。」
「さゆはさ、知りたいんだ。」
「わかららないの・・・。」
「そう。誰にも分からないんだよ。結果なんて。」
「・・・今、幸せなら・・・それでいいなじゃないかな?私も幸せ。
 ミキティもさゆみちゃんもよっすぃも親たちも幸せ・・・だからいいんじゃい?」
「うん。柴ちゃんの言うとおりだよ。だから、さゆね。分かった?」
「うん・・・。」
「じゃぁ上で梨華ちゃんと亀またしてるしさ。」
「誰?」
「友達連れてきてるんだ。」
「へぇ会いたい。」
「うん。上にバーあったよね。美貴お酒飲みたい気分。」
「そっか二人ともお酒飲める歳か。」
「うん。よっちゃん作って。」

頷いてあゆみの部屋を出た。
798 名前:グアムへ行こう 投稿日:2006/04/06(木) 01:05
頷いてあゆみの部屋を出た。
カオリンが三階で待っていてくれてそれぞれの部屋を教えてくれた。
あゆみはバーで待ってると先に向かった。
石川を呼び美貴とさゆと三人でバーに先にいくように伝えた。
美貴は素直にうちの言うことに従って二人を連れて行った。
うちは自分の部屋に入らず亀ちゃんの部屋に入った
799 名前:clover 投稿日:2006/04/06(木) 01:10
本日の更新以上です。
>>763-798 グアムへ行こう

>>762 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
頑張るので宜しくお願いします。
800 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/06(木) 01:26
更新お疲れ様です
いつも楽しみにしています

みんなが幸せになれたらいいな
がんばっている亀ちゃんに幸あれ
801 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/06(木) 20:29
ドキドキ…
802 名前:記憶 投稿日:2006/04/06(木) 23:59
ノックをすると顔だけそっとだす亀ちゃん。

「おまたせ。」
「吉澤さん。」
「入っていい?」
「どうぞ。」

中に入れてもらって亀ちゃんを抱きしめた。
おとなしくうちの腕の中でじっとしてる亀ちゃん。

803 名前:記憶 投稿日:2006/04/06(木) 23:59
「記憶の話していい?」
「えっ?」
「記憶。」
「はい。」
「亀ちゃんはどのくらい前の記憶まで持ってる?」
「ん〜。小学生・・・くらいかな。」
「ホント?」
「なんとなくだけど。」
「小学・・・そうだな3年生になったとき初めて隣の席になった子はだれ?」
「えぇ・・・そんなの無理ですよ・・・。」
「でしょ。記憶なんて曖昧なんだよね。忘れちゃうんだ。」
「そう・・・ですね・・・」

そう、要らない記憶は直ぐに消えてなくなってしまうんだよ

「だよね。うん。よし、行こうっか。バーで美貴たち待ってるから。」

亀ちゃんと手を繋いでバーに向かったあゆみのいるバーに・・・
804 名前:記憶 投稿日:2006/04/06(木) 23:59

++++++++++++++++++++++++++++
805 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:00
「よっちゃんおそい。美貴、カシスがいい。」
「絵里、こっちなの。」

うちの手を離れてさゆの隣に座る亀ちゃん。

「初めまして。柴田あゆみです。」
「あっ初めまして亀井絵里です。」

そんな挨拶を交わしてる横でうちはカウンターに入った。

「さてと亀ちゃんとさゆはオレンジジュースでいい?」

頷く二人にまずジュースをだした。
806 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:00
「美貴はカシスであゆみは?」
「ん〜お任せしようかな。私に合うの作って。」
「・・・分かった。石川は?」
「ん〜。カンパリがいいかな。」
「美貴も石川もオレンジでいい?」

頷く二人。美貴はタバコに火をつけた。そして石川も。
煙を吐きながらうちを見てる。

氷をタンブラーにいれてカンパリとオレンジジュースを加え軽くステアしてグラスに注ぐ。
冷蔵庫からオレンジを取り出しスライスしてグラスに飾った。

「はい。石川の。」

美貴のも同じように作りグラスを差し出す。
807 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:00
「よっちゃんてさぁなんでもこう上手くこなすから皆騙されるんだよね。」
「騙してないでしょ?」

さて、あゆみに似合ったカクテル・・・

ドライ・ジンとわずかにホワイト・キュラソーを入れてクランベリーとレモンジュースを
タンブラーに入れてシェイク。
カクテルグラスに注がれていく薄い紫の液体。

「はい。あゆみの。」
「ネーミングは?」
「アメシスト。」
「誕生石だ。」
「柴ちゃん2月生まれなんだ。私1月。」
「梨華ちゃん。美貴も2月だからね。」
「アメシストって石に変えられちゃうんだよね。」
「あれ、柴ちゃんも神話好きなの?」
「もって?」
「よっちゃんもよくするから。」
「そうか・・・。」

あゆみの視線がうちに向けられたけどうちは目をあわさずにタバコに火をつけて
ビールをもって亀ちゃんの隣に座った。
808 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:02
「でもアメシストの話知らない。教えてよ。」

石川に促されて話し出すあゆみ。

「バッカスっていう悪い奴がね月の女神ダイアナと喧嘩したの。怒ったバッカスは一番最初に会った人を
 豹に襲わせた。襲われたのはダイアナに遣える女官アメシストだった。でも豹に襲われそうになったとき
 アメシストは石に変わってしまったの。ダイアナが石に代えて守ったのね。その石があまりにも綺麗な
 水晶でバッカスは襲わせたことを後悔し持っていた葡萄酒を石に浴びせ詫びたの。そしたら水晶は紫色
に輝いた。っていう話。」
「へぇ。」
「バッカスっていうのはお酒の神様でねアメシスト色のグラスでお酒を飲むと酔わないって言い伝えがあって、
 それに転じて悪いことから身を守るって言われてるんだよ。」
「ほぉ。柴ちゃん相変わらず物知りだよね。」
「そんなことないよ。」

あゆみはそれからうちが作ったカクテルに口をつけた。

「あっさっぱりしてて美味しい。」
「吉澤さん。」

さゆがうちを不思議そうに見る。
809 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:03
「なに?」
「どうして柴田さんに合うのがアメシストなの?誕生石だから?」
「ん〜。なんとなく。思いつき。」
「よっちゃん。美貴にも美貴に合うのつくって。」
「あっ私にも。」
「・・・美貴はビールが一番に会う。石川はぁ〜。黒ビールでも飲んでろっ。」
「なにそれぇ。」
「黒ビールって・・・。」
「私つくろっか。出来るから。」

あゆみがカウンターに入っていった。
うちはビール・・・あぁちょっと腹へってたから酔いが早いかも・・・。

「亀ちゃんありがと。」

空いたグラスに亀ちゃんがビールを注いでくれる。
一気に飲み干した。なにやってんだろ・・・
810 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:03
「大丈夫ですか?」

心配そうにうちをみる亀ちゃん。
ねぇ亀ちゃん・・・キスでもしようか?うちの頭の中真っ白にしてくれないかな?
気持ちいいキスしてよ。

「ちょっよしざ・・・んぅ。」

多分、うち亀ちゃんを抱き寄せてキスしてる。
オレンジジュースの味がするよ・・・

「んぅ・・・ちょっ・・・」
「こらっよっちゃん。酔うには早くない?」

美貴がいつのかにかうちと亀ちゃんの間に入ってきてた
811 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:03
「そう?いいじゃん。今、亀ちゃんとキスしたい気分なの。」
「よっちゃん・・・。」
「美貴でもいいんだけど・・・。」
「よっちゃんっ。」

美貴の声が大きくて・・・それに思い切りおでこを叩かれた・・・

「亀ちゃん。これから食事だからさよっちゃん部屋で寝かして。」

亀ちゃんが頷いてうちの手を引いた。

「行きましょ。吉澤さん。」

「よっすぃお酒弱いの?」

ってあゆみの声が後ろから聞こえてきた。

「吉澤さんもお姉ちゃんも酔うとキス魔なの。」ってさゆが応えてた
そう・・・うちはキス魔。あはは・・・キス魔なだけだよ。
812 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:03

++++++++++++++++++++++++++++
813 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:04
「吉澤さん、大丈夫ですか?」

ベッドに座ると亀ちゃんが心配そうに覗き込んでくる。

「酔ってないよ。亀ちゃんとキスがしたいって思っただけ。」
「人前では・・・。」
「いいじゃん。したいときにすれば。」
「周りが嫌がりますよ?」
「人は人・・・関係ないって。」

亀ちゃんの唇にチュッっと軽くキスをする。

「ちょっとでも酔ってるのかな・・・少し寝るね。」
「はい。絵里、ここに居ますね。」
「うん。」

横になって目を閉じると亀ちゃんが「おやすみなさい。」って
そっとキスをしてくれた。
814 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:04

++++++++++++++++++++++++++++
815 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:04
吉澤さんが寝てしばらく寝顔をみてたら・・・
涙を流してた・・・吉澤さんの白い肌を伝ってシーツに染みを作ってる。

なにかあったんですか?
美貴さんとさゆと三人で柴田さんに会いにいって何かあったんですか?
迎えに来てくれたときの吉澤さんの顔は疲れきってた・・・
柴田さんにカクテルを造ってるときの横顔はかっこよかったけど無表情で・・・
いきなり皆が居る前でキスしてきて・・・

どうしたんですか?

816 名前:記憶 投稿日:2006/04/07(金) 00:05
ノックの音が聞こえてそっとドアを開けると美貴さんだった。
吉澤さんを起こさないように部屋の外に出た。

「よっちゃんは?」
「寝てます。」
「そっか。なんか言ってた?」
「なにも・・・何かあったんですか?」
「ん〜特にないよ。亀ちゃんさ。悪いけどちょっと自分の部屋行っててくれるから。
 美貴、よっちゃんと話ししたいんだ。」
「・・・。」

二人きりで?

「しないって・・・そういうんじゃないから。」

美貴さんが苦笑いして絵里の頭を撫でた。

「分かりました。」

絵里がそういうと「ありがと。」と言って部屋に入っていく美貴さん。
しばらくドアの前にいたけど・・・中の様子が気になったけど
素直に自分の部屋に戻った。
817 名前:clover 投稿日:2006/04/07(金) 00:08
本日の更新以上です。

>>802-816 記憶
ちょっと、改行が・・・見にくいですね・・・ごめんなさい。

>>800 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
そんな風に言っていただけると更新頑張る気力になります。

>>801 名無飼育さん 様
ドキドキ・・・自分もですw
818 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/07(金) 02:04
いつも見てます。お疲れ様です。
エロがものすごくエロい。w
でも亀ちゃんの切ない気持ちがすごく伝わってきます。
>>800さんに共感!
819 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/04/07(金) 23:38
更新お疲れさまです
吉亀好きなので毎回楽しくエロでは(;´Д`)ハァハァしながら読んでます
820 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/09(日) 01:02
やっと更新に追いついた!
亀ちゃんがものすごく彼女らしくって可愛いです。
次回も期待してます
821 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/09(日) 02:59
更新お疲れ様です。
よっすぃみんなの前で・・・大胆⊂⌒~⊃。Д。)⊃
822 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:28
ベッドが軋んで頭を撫でられた・・・
薄っすら目を開くと美貴がうちを覗き込んでる

「なんか困った顔してる・・・。」
「美貴?うん。困ってるからさ。」
「なに?どうしたの?」

身体を起こすと美貴がうちを胸に閉じ込めた
背中をさすられる。まるで子供をあやすようにうちを扱う美貴

「どうしたの?」
「うん。なんかさ。」
「そう。」

こうしてたいなら、別にされるのは嫌じゃないから・・・
だまってそのまま美貴に抱きしめられて目を閉じた。
823 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:29
「よっちゃんはさ。美貴の子供みたいなもんだから。
 なんだろ母性本能が働くんだよねきっと。」
「えぇそうなの?子供とやるか普通。」
「ばーか。それは別なんだよ。」
「まぁいいや。で?なんでうちが美貴の子供なの?」
「ずっと一緒じゃん。血とか繋がってないけどさ。
 なんか妹っていうより子供って感じするんだよね。」

美貴はうちの頭を撫でながら耳元で話し出す。
こうやって昔も話しをされたことがあるな・・・
いつだっけ・・・
824 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:29
「でさ。」
「ん?」
「なるべく、自分の子供を傷つけたりしたくないわけだよ。お母さんは。」
「うん。」
「でも、可愛い子には旅させろとも言うわけだ。」
「うんうん。」
「柴ちゃんの話してもいい?」

あぁそうだ・・・あゆみがうちらのお姉ちゃんだって教えてくれたときも
こうやって話しをされたんだっけ・・・

「だめ?聞きたくない?」

聞きたくない?なんで?別にうちは何だって聞くよ?
聞いたところで、他人の話だし・・・うちには関係ないもん

反応しないうちの顔を覗き込んできた美貴は本当に子供を心配する母親のような顔で・・・
うちは本当の母親にこんな顔で見られたことないけど・・・
美貴が母親みたいな感じだったからかな?
別に母親にそうされたいとか思わなかったのは・・・
825 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:31
「なに?」

笑顔でそういうと美貴はつらそうに笑ってうちをまた抱きしめる

「柴ちゃん。結婚するって。」

結婚?あぁそう。もう22歳だもんね。

「大学卒業したらするって。」

今4年だっけ?じゃぁ来年結婚か。いいじゃない。勝ち組じゃん。

「まだ、婚約者と写真でしか会ったことないんだけどねって笑ってた。」

ふーん。お見合い?そのがいいかもね。経済力とか学歴とか地位とか
条件のいい人と結婚できるだろうし。

826 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:32
「よっちゃん・・・泣くの久しぶりだね・・・。」

美貴がうちの頬を指で撫でてる
あれ?泣いてるの?うちが?
それはないでしょ・・・だって涙を流す原因なんかないもん・・・

「美貴が柴ちゃんがお姉ちゃんだって教えたとき以来かな・・・よっちゃん泣くの。」
「泣いてないよ・・・。」
「涙が零れてる・・・。」
「体液だよ・・・目が乾いて出てきた体液・・・泣いてるんじゃない。」
「よっちゃん・・・。そっか。」

また美貴の胸に閉じ込められて、美貴の服に染みが出来た。

「ねぇうちあの時は泣いたっけ?」
「泣いたよ。覚えてないの?」
「美貴から教えてもらったことくらいしか覚えてない。」
「よっちゃん勉強とか記憶力いいのに?」
「記憶しないといけないことだけしかしないからだよ。どうでもいいことは覚えてない。」
「そっか。でもさ。きっと本当はどこかで覚えてるでしょ?」
「そんなことないよ。記憶には短期と長期があって、まずは海馬に記憶されるんだ。それは短期記憶。
 そこで覚えておかないといけないものだけ大脳新皮質に移動してそこでシナプスが強化されて長期記憶になる。
 だからうちがそのとき泣いたかどうかなんてどうでもいいことだったんだね、うちの長期記憶に残らなかった。」
「柴ちゃんを好きになったことも・・・どうでもいいことだったからその長期記憶に残さなかったの?」
「・・・。」
「違うよね?」
「違うね・・・記憶にないんじゃないよ。そんな事実がもともとないんだから。」
「じゃぁなんで泣いたのよ。」
「子供だったから・・・ビックリしたんじゃない?覚えてないから分からないけど。」
「・・・そっか。」
827 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:34
「それよりさ・・・美貴。したくない?」

美貴がうちを困った顔で見てる。
色々、思考した後は何も考えないで身体を動かすのは一番すっきりするしね

「美貴、しよ?」

美貴の首筋に顔を埋めてペロって舐めた。

「亀ちゃんとの約束は?それに・・・美貴はよっちゃんとするメリットがないから。」
「今まではメリットあったんだ。」
「よっちゃんを亜弥ちゃんだと思ってしたてからね。」
「なるほど・・・。じゃぁ。亀ちゃんのところ行ってくる。」

美貴から離れて立ち上がるうちの腕を美貴が掴む

「よっちゃんさ・・・」
「まだあんの?」
「柴ちゃんはよっちゃんのこと好きだと思う。」

美貴がボソっと呟いた・・・
好き?あゆみがうちを?
そっか・・・

「うちも好きだよ。大切なお姉さんだから。美貴だってそうでしょ?血を分けた姉妹だもんな。」

美貴の手かするするっと力くうちから離れてうちは亀ちゃんの部屋へ向かった。
828 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:34
ノックもせずに入るとさゆと石川がいる。そしてあゆみも。
こんなときにUNO?
ここ、グアムだぞ。そんなの温泉とかでやれよ・・・

「吉澤さん・・・どうしたんですか?」

入口で立ち止まるうちに駆け寄ってきた亀ちゃん。

「吉澤さんもやりたいの?」

やりたくないから・・・

「よっちゃんもやろうよ。久しぶりで面白いよ。」
「うん。懐かしく楽しいよ。よっすぃやろうよ。」

懐かしくて楽しい?そんな思い出とかうちにはないから・・・

「どう・・・したんですか?」

亀ちゃんが何も言わないうちを怖がってる・・・
怖がってる?うち・・・怖い顔とかしてる?
829 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:35
「亀ちゃんとしたいことがあってきたんだけど。」
「それは・・・。」

そう、亀ちゃんを抱きに来た。

「ここで直ぐしたいんだけど。」
「いや、今、皆いますから・・・ね?」

まずいですって顔をしながら言う亀ちゃん。
いいじゃん、別に人がいたって。

「今、したい。」

さゆが石川の手を握り締めてるのが見えた。
ごめんね。さゆ。でもさゆ本当は凄い大人だもんね。
美貴とうちのことだって知ってたでしょ?
うちがそういう人間だってのも知ってるもんね
さゆの親友とこうなったのは、この子がさ、亀ちゃんが仕掛けてきたんだよ
830 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:36
「それは・・・えっと、どうしましょ・・・。」

オドオドしている亀ちゃんの手首を掴んでベッドに放りなげた。

「嫌?」
「みんな・・・いるし。」
「そっか。分かったゲームセット。」

うちは床に座っている石川を見ると石川は笑顔で亀ちゃんの隣に座る。
あゆみが、驚いた顔して放心してうちを見てた。

「やっぱり子供の絵里ちゃんにはこれはまだ無理でしょ。」

って亀ちゃんに笑顔でいう石川。

「みたいだね。石川、脱いでよ。」

厭らしく笑みを浮かべながらキャミを脱ぎ捨てレースの乳房が透けるようなブラが見える。
スカートの中に手を入れて下着を先に脱ぐ。

「このままする?脱ぐ?」

スカートをはかせたままのが興奮する人もいるからね。
石川、なれすぎてて怖いよ。笑える。亀ちゃんと全然違うもん。

「石川の好きなようにどうぞ。」
「じゃぁこのままで。」

固まって動かない亀ちゃんがまだベッドに居た。
涙を零しながらうちをじっと見てる。
831 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:36
「亀ちゃん・・・泣かれても困るんだけど。そこ邪魔だからどいて?」

うちは振り返って座っているさゆとあゆみを見た。

「さゆ?見てたいの?見たくないなら出てって。あゆみも。それともあゆみは参加したい?」
「よっすぃ・・・何言ってるの?」
「何ってこれからセックスするんだけど?」
「3Pもいいかもよ、よっちゃん。」

後ろで石川が楽しそうに言う。あゆみは怪訝な表情てうちを見た。

「する?姉妹でするっていうのもなかなかかもよ。」
「よっすぃ?本気で言ってる?」
「本気だよ。」
「よっちゃん。私早くしたいんだけど。」
「うん。」

皆出て行かないみたいだし。このまま始めよう。

「亀ちゃん。ベッドから降りて邪魔。」

832 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:37
亀ちゃんの腕を掴んだら逆に両手で腕を掴まれた。

「なに?邪魔だって。」
「いや・・・しないで、絵里・・・するから。しない・・・で。」

涙を流しながらうちを真っ直ぐみて言う亀ちゃん。

「亀ちゃん何言ってるの。こんなことしないでいいんだよ。」

あゆみが立ち上がって亀ちゃんの腕を自分の方に引いた。

「いいの・・・する。」
「絵里ちゃんも頑張るねぇ。」

タンクトップを脱ごうとする亀ちゃんに石川が言うと亀ちゃんは石川を睨んだ。

「絵里ちゃんこわっ。」

一人おどけている石川。
うちを睨みつけてるあゆみ。

「絵里・・・。」

心配そうに怯えてるさゆ。

833 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:37
「よっちゃんっ。」

大声でうちの名前を叫んだのは・・・ドアの入口から部屋の中を覗いてる美貴だった。

「なに?美貴も見たい?しなくても見るのは見たいんだ。」
「よっちゃん・・・。」

美貴はゆっくり部屋に入ってベッドの横にきた。
そして梨華ちゃんにキャミと下着を投げつける。

「梨華ちゃんまず着て。」

美貴の冷たい表情に石川は素直に従った。

「なんだよぉ。したかったのに。」
「ごめん。柴ちゃんさゆ連れて出ててくれるかな。梨華ちゃんも。」
「ミキティ?」
「ごめん。皆がここに居るって思ってなくてさ。美貴が悪いんだ。ごめんね。」
「はっ?美貴何言ってんの?関係ないじゃん。」
「よっちゃんは黙ってろっ。」

美貴の悲しいそうな目・・・
あんな目見たことないし・・・
そんな目で・・・なんでうちを見るんだよ・・・

「早く出て・・・」

美貴の低い声にあゆみはさゆを連れてでた。
石川もなんか白けたと呟き出て行く。
834 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:38

++++++++++++++++++++++++++++

835 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:38
美貴さんの冷たい低い声で出て行った三人
部屋に残ったのは
悲しそうに俯いてる美貴さんと
無表情で・・・でもなんだろう絵里には何かに怯えているように見える吉澤さん
そう・・・部屋に来たときから・・・笑っているけど引きつった笑顔で
絵里をベッドに押し倒したときも怯えた顔に見えた
石川さんとのやり取りも・・・全部・・・なんか怖いものから逃げてるように見えて
美貴さんが来なかったらきっと絵里はみんなの前で
いつものように吉澤さんに抱かれていたと思う。
絵里がそうすることで吉澤さんの恐怖を無くしてあげれるなら
絵里はそっちを優先するもん・・・

836 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:39
「せっかくゲームセットになるところだったのに。」

不貞腐れたようにベッドに腰を降ろした吉澤さんを美貴さんは・・・
包み込むように抱きしめた。
まるで幼い子供をだく母親の様に・・・
その様子に絵里は嫉妬とかそういう気持ちはない・・・
なんだろ・・・公園とかで転んでしまって怪我もなにもないけど、
痛さと転んだことに驚いて泣いている子供を母親が慰めている様で
よかったねお母さん来てくれたよ、だから泣きやみな。ってそんな気持ち・・・

「なに・・・してんの?」

美貴さんの胸の中から聞こえる吉澤さんの声。
吉澤さんは今どんな顔してる?
もう、怖くない?
837 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:40
「よっちゃんさ・・・迷惑かけなきゃいいっていつも言ってるけど、今、凄いみんなに迷惑かけたの
 分かるよね?柴ちゃんにもさゆにも亀ちゃんにも。心配させてるんだよ。いきなりこんなことして。」
「勝手にしてるんじゃん。」
「よっちゃんがそんなことしなければ心配なんかしないでしょ。」
「・・・。」

美貴さんは子供に言い聞かせるように話してる。

「今まで関係ない人巻き込んだりしてこなかったじゃん。どうしろとか言わないけど、周りを巻き込んじゃ駄目だよ。わかるよね。」
「ごめん・・・。」

美貴さんが吉澤さんの顔を覗き込み少し笑って見せてから吉澤さんのおでこにキスをした。
そしてもう一度、吉澤さんを思い切り抱きしめて、部屋のドアを開けた。
838 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:40
「おっ。皆こんなところで待ってたの?」

ドアの外で3人が待っていたのだろう・・・心配して。
ここからは3人の顔が見えない。

「よっちゃん。悪酔いしてたから一発殴っといたからもう大丈夫。」

そういいながら美貴さんは部屋のドアを閉めた。

「うち、殴られたらしいよ。」

って困った顔で笑う吉澤さん。

「凄い痛そうなパンチでしたね。」
「だね・・・ごめんね。亀ちゃん。」

絵里は吉澤さんの前に立ち美貴さんがしたようにおでこにキスをした。
839 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:40
「美貴さん来なかったらあのまましてましたよ絵里。絶対負けないですから絵里は。」

笑ってみせると吉澤さんも笑ってくれた。

「そっか・・・手強いね亀ちゃんは。」
「そうですよっ。それに、みんな吉澤さんのこと好きだから心配するんですよ。」

苦笑いしながらベッドに寝転んだ吉澤さん。
美貴さんとなにかあったんですよね?
何か、怖くなるようなこと言われて・・・
だから美貴さんもあぁやって吉澤さんを・・・
あぁ・・・そういえば、さっき吉澤さんが柴田さんを姉妹って・・・
840 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:41
「吉澤さん・・・一人っ子ですよね?」
「うん。」

ベッドで目を閉じたまま応える吉澤さん。

「柴田さんに姉妹って・・・。」

ムクッと起き上がり目は閉じたまま

「あゆみとうちは腹違い。あゆみと美貴は種違い。」

って吉澤さんが言う。
まった・・・まて。ん?整理しないと分からないぞ。
腹違い、腹違い・・・お母さんが違うんだよね。
吉澤さんと柴田さんが・・・うん。
ってことはお父さんが同じってことだね。
で・・・
種違いってことは・・・お父さんが違うんだよね。
それが、美貴さんと柴田さん。
だから?えっと。
あゆみさんは吉澤さんのお父さんと美貴さんのお母さんの子になる?
841 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:42
「柴田さんは吉澤さんと美貴さんのお姉ちゃん・・・さゆもか・・・。」
「おぉ。亀ちゃん頭の回転が少し早くなったね。」
「いやいや、ありがとうございます。ってそうじゃなくて。」
「そうじゃなくてなに?」
「吉澤さんと美貴さんは?」
「いやいや、美貴とは血とか繋がってないでしょ。」
「ですよね。うん。じゃぁ一人っ子じゃないじゃないですか。」
「一人っ子だよ。ん〜。亀ちゃんのために分かりやすく解説しましょうか。」
「あっお願いします。すみません。」
「いえいえ。んとうちの親父は女好きで、結婚する前に美貴の母親と付き合っていたわけだ。
 であゆみが出来ちゃってでも親父は結婚する相手は決まってたからとりあえず産ませて知り
 合いに養子にだした。で美貴の母親は今のおじやじさんと出会って結婚したわけだ。
 うちの親父も結婚したけどまぁ表向きの結婚だし、まぁ昔の女のその後も見たかったんだろ
 うね、美貴家の隣を買ったわけさ。趣味が悪いことするよね。美貴の母親も最初は驚いたら
 しいけどうちの親父の性格を知ってるから普通に接してるみたいだよ。」
「ほぉ。」
「だから戸籍上はうちは一人っ子、美貴はさゆと二人姉妹。分かった?」
「はい。」

だったら久々にあったお姉さんの前であんなこと・・・

842 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:43
「あっもう4時なんだ・・・。」
「ホントだ。さっき言い出さんが6時に食事って言ってましたよ。」
「あと2時間かぁ。」

ん〜なんだろう。吉澤さんもう落ち着いちゃってるけど・・・
いつもの吉澤さんぽいけど・・・
さっきの怯えた感じの吉澤さんはなんだったんだ・・・

「えっと・・・。」
「なに?」
「えっと・・・美貴さんと何かありました?」
「ん?」
「何か話ししたから・・・その・・・さっきみたいなことしたんですよね?」
「ん〜。」

腕を組んで考える素振りをしてる・・・
えっとそんなに考えないと分からないことなんですか?
無意識にあぁなったんですか?
843 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:44
「なんだろ・・・美貴と話してたらしたくなって美貴にしよって言ったら
 亀ちゃんとこいきなって言われてみんな居たからあぁなったってだけで・・・。」

吉澤さん・・・今なんと?
美貴さんにしよって?

「亀ちゃんほっぺ膨れてる。」

怒ってるからですよ。

「亀ちゃ〜ん。」
「美貴さんにしよって言ったんですか?」
「うん。なんかしたくなったから。」

したくなったからって・・・

「絵里が相手しますって約束ですよね?」
「だから来たんじゃん。」
「美貴さんに言われたから来たんですよね?」
「まぁそうなるね。けど亀ちゃん居なかったんだもん。」
「居なかったんだもんって・・・そんな急にしたくならないでくださいよ。」
「ん〜めったにないんだけどね。さっきはホント急に。」
「それじゃ絵里、24時間ずっと吉澤さんに張り付きますよ。」
「怖いよそれ。」
「じゃぁどうすればいいですか?」
「困ったね。」
「困ったねじゃないですよ。」
「グアムに来て見も心も開放的になったかな?気をつけるよ。」
「ホント・・・お願いしますよ。」
「うん。頑張る。」

844 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:44
頑張るって犬みたいにニコニコされても・・・
可愛いからいいです・・・。
ギュッてしたくなりました。
さっき美貴さんがしてたみたいに・・・
吉澤さんを抱き寄せた。
絵里の胸に顔を押し付けて・・・両手で絵里の胸を寄せてる吉澤さん・・・
寄せて・・・なにしてるんですか・・・

慌てて吉澤さんを引き剥がす

「やっぱり美貴よりおっきくて気持ちいい。」

吉澤さん・・・さっき絵里は美貴さんが聖母に見えました・・・

「何いってるんですかっ」
「しよっか。」
「ホントに・・・そればっかなんですね・・・。」
「うん。」
845 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:45
でも、好きになっちゃったから仕方ないよね・・・
愛しちゃったんだもん・・・

「そうだっ。あそこでしよっ。」

勢いよく、ベッドから飛び降りた吉澤さんは絵里の手首を持って走りだす。

あっぶないっ。ドアが・・・
あぶねぇぶつかるよ・・・
いたっ・・・あっ階段・・・2段飛ばしとか無理・・・
ころぶって・・・あぶなっ・・・

「はぁぁ、はぁぁ。」

足を止めた吉澤さんにぶつかって絵里も立ち止まる

「ここ。」

吉澤さんが開けたドアの向こうには

「すごっ・・・綺麗・・・。」
「でしょ。」

どこまでも続く青い海と空・・・
って屋上ですよね?ここ。
屋上でするんですか?
846 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:45
吉澤さんは屋上に出て手招きしてる
笑顔だし・・・

「亀ちゃんこっちだって。」

暑い・・・けど潮風が凄く気持ちいい
柵の向こうにはどこまでも続く青
終わりなんてない・・・青・・・永遠って感じがする

「ここ座って?」

えっホントにここで?だって誰か来たら・・・
下の庭から人の声聞こえますよ・・・
ってことはこっちの声も聞こえませんか?
聞こえるよね?うん。聞こえる。

「かぁめちゃん。頷いてないで座ってってば。」

肩を押されてその場に座るとゴロンとなる吉澤さん
絵里の膝の上で気持ちよさそうに目を閉じる・・・

しよって・・・昼寝ですか・・・
847 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:46
絵里・・・絵里がエッチみたいじゃないですか・・・
独りで色々考えちゃって・・・
もぉ・・・昼寝なら昼寝って言ってくださいよ。

そんな絵里の気も知らないで吉澤さんは気持ちよさそうに眠ってる
潮風に髪を揺らしながら涼しげな顔して
子供みたいな寝顔を見せてる

「かわいい。」

言うこともやる子とも大人だけど・・・
仕草やふとした表情は凄い子供で・・・
だからかな・・・吉澤さんを見るみんなの目は見守るような
母親みたいな目になってる・・・。

でも絵里は・・・皆と同じように吉澤さんのお母さんにはなりたくないの
母親のような慈しむ愛ではなく
あなたと・・・吉澤さんと愛を育みたいの・・・
でもまだまだ時間がかかりそうだな・・・
848 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:46
「絶対、負けませんからね・・・吉澤さん。」

そっと吉澤さんの唇にキスをした。
薄い整った輪郭の唇は・・・
泣きたくなるほど温かい・・・
ほら・・・こんなに絵里のこころは吉澤さんとのキスで
こんなに温かい気持ちになれる・・・
気持ちいいだけじゃないよ・・・
愛があるとこんなに温かい幸せな気持ちになれるんだよ

「いつか、吉澤さんもこの気持ち教えてあげますからね・・・絵里が絶対に。」

849 名前:暴走と抱擁 投稿日:2006/04/09(日) 03:46

++++++++++++++++++++++++++++
850 名前:clover 投稿日:2006/04/09(日) 03:49
本日の更新は以上です。

>>822-849 暴走と抱擁

また・・・改行がみにくいかもしれないです・・・
ホントすみませn・・・orz
851 名前:clover 投稿日:2006/04/09(日) 03:56
>>818 名無飼育さん 様
いつも見てくださってありがとうございます。
すごく嬉しいです。
エロも頑張って書きますので(^。^ゞ−☆
これからも見てください。


>>819 名無し飼育さん 様
吉亀楽しんでいただけて嬉しいです。
これからも、頑張りますので( * ^。)ノ◇
エロももっと頑張るのでw
(;´Д`)ハァハァしながら読んでくださいw

>>820 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
更新はやいでしょうか?大丈夫かな?
突っ走ってるのでw・・・
頑張って読んでくださいm(。_。)m

>>821 名無飼育さん 様
ありがとうございます。
吉澤さんは大胆ですw
これからもよろしくです
852 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/09(日) 14:36
更新お疲れ様です。今回…すこしだけ涙してしまいましたwここの吉澤さんが大好きです(*´Д`)
853 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/09(日) 21:57
818でした。
なんか吉澤さんが嫌いになりそうだ(ぇ
石川さんも。

それぐらいこの作品に感情移入しちゃってますw
854 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/04/10(月) 01:14
更新お疲れさまです
よっすぃに対するえりりんの一途な思いがすごい可愛いですね
855 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/10(月) 18:54
更新お疲れ様です
複雑ですね・・・(´・д・`)
亀ちゃんがんばれ!!
856 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/10(月) 20:58
更新お疲れ様です
美貴さんがいなかったら大泣きしてしまうところでした
亀ちゃんがかわいそうなことになるのは耐えられないので(ノ∀`)

コンサで吉亀がふたりで楽しそうにしているのを見てこのお話を思い出しました
あ、エロじゃなくてほのぼの部分ですよw
857 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:28
なんか豪華な料理が目の前に並ぶ
美貴さんのご両親、美貴さん、さゆ、石川さんの順でテーブルの向かいに座ってる。
吉澤さんのお父さん、柴田さん、吉澤さん、絵里、飯田さんと並んで席に着いた。

美貴さんが吉澤さんの様子をさりげなく気遣ってるのが凄く良くわかる。
柴田さんは・・・なんか吉澤さんを怖がってるっていうか距離を置いてる。
吉澤さんは何もなかったようにしてる。
もちろん、石川さんにいたっては、ハイテンションで独り空気を読めてないっというか・・・。
飯田さんは無言で上品に料理を口にしてる。
さゆは・・・さっきから絵里を心配そうに見るから・・・絵里は笑顔を見せてる。

858 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:29
食事が進みそれぞれ料理がおいしとかこれ何?とか話しながら時は流れた。
食事も終盤にかかると吉澤さんのお父さんが口を開いた。

「ひとみはいつまでこっちにいれるんだ。」
「ん〜夏休みだから適当で大丈夫。」
「そっか。」
「用事ってなんだったの?」
「あゆみの婚約発表とお前をグループ会社の一つを任せようと思ってる。」
「ふーん。」

ふーん・・・って吉澤さん?
お姉さん結婚するんだって。おめでとうとか言わないと。
それに、えっ?
859 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:29
任すって社長になるってこと?あれ・・・まだ、大学生だよね?
凄くない?それをふーんの一言で終わり?_

「柴ちゃんおめでとう。」

吉澤さんに注目が集まる中、美貴さんの声が皆の注目を引き寄せた。
そして次々に柴田さんに向けられる祝福の言葉。

「あゆみちゃん・・・幸せになってね。」

という美貴さんのお母さん・・・
柴田さんは嬉しそうに微笑んで見せてる。
なんか・・・虚しいっていうか・・・切ないっていうか・・・
なんとも言えない気持ちが押し寄せた・・・
860 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:30
吉澤さんのお父さんと美貴さんの両親はバーで飲みなおすと席を立った。
残った絵里たちは食後の一休み・・・

「柴ちゃん、ドイツ暮らしはどう?」

美貴さんが柴田さんに尋ねた
へードイツに住んでるんだ・・・凄い。

「ドイツにいるの?」

とさゆ。あぁさゆも知らなかったんだ。

「ドイツの音大に通ってるの。ピアノやってるんだけどね。」
「すごいの。」
「学生結婚?」

羨望の眼差を柴田さんに向けるさゆと石川さんの質問に柴田さんは
凄く・・・切なそうに首を横に振った。
その横顔は凄く綺麗で、大人っぽくてでも・・・なんでそんな顔を?
861 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:32
「お見合いなの。まだ写真でしか会ったことなくて。卒業したら結婚する予定。」
「へぇなんか私、柴ちゃんと気が合いそう。私もお見合いがいいなぁ。」
「梨華ちゃんうるさい。黙って食べてろ。そんで柴ちゃんとお前を一緒にするな。」

って美貴さん・・・怖いから・・・言い方が・・・
さっきは聖母のように見えたのに・・・

「美貴ちゃん酷い・・・。」

イジケた振り・・・だよね。うん。
イジケた振りをしながらワインを飲む石川さん。

「私は別にお見合いがいいかどうか分からないけど。ただ、
 そういう流れだったからその流れに乗ってるだけ。ピアノもそう。
 流れにのってピアノを始めたの。その流れの延長にドイツ留学が
 あっただけだから、凄くなんてないよ。」

なんか・・・それもなんか・・・ねっ・・・

「へぇ〜でも流れでピアノ弾けちゃうんじゃ凄いね柴ちゃん。
 聞かせてよ。ちょうどピアノそこにあるし。料理も終わりっぽいし。」
「梨華ちゃん、うるさいって言ってるじゃん。黙れ。いいよ柴ちゃん。
 ゆっくり食後のコーヒー飲みなよ。」

柴田さんは美貴さんに笑顔を返し席を立つとピアノに向かった。
862 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:33
皆、柴田さんの姿を見るために身体の向きを変える。
ただ、吉澤さんだけはピアノに背を向けたままだった。
あれ・・・吉澤さん・・・
グラスにあるワインを一気に飲み干すとウエイターが直ぐに注ぎに来る
飲みすぎ・・・ですよね?そのボトルほとんど独りで飲んじゃってますよ?

柴田さんの演奏が始まる中吉澤さんはずっとワインを飲んでる
絵里は柴田さんを見ながら吉澤さんをみて・・・ちょっと首が疲れるよ・・・

「吉澤さん・・・大丈夫ですか?」

小声で尋ねると笑顔を見せる吉澤さん・・・
目が・・・あぁ酔っちゃってますね確実に・・・
正面にいる美貴さんが心配そうに吉澤さんを見てる。
絵里と目が合うと困ったように笑ってみせる。

「もう、その辺にしときましょっ。」

ワインを飲み干そうとする吉澤さんに言っても聞かず
またグラスは空になった。
ウエイターが来ようとするので絵里が手で制すと手をかけたボトルを放した。

「吉澤さんお水。」
863 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:34
グラスを持たして水を飲ます。
まだ、飲みたいとばかりに来ないウエイターに空になったグラスを見せて注げと促す。
困った顔を見せるウエイター絵里を見ながらボトルを持ってやってきた。

「早く注げよ。」

そういう吉澤さんに皆が柴田さんから視線をこちらに向ける。
ウエイターがワインを注いで去っていった。

柴田さんの演奏はまだ続き再び吉澤さんへの視線は絵里と美貴さんだけになる。

「よっちゃん、もう辞めときなね。」

小声でいう美貴さんに甘えた顔で膨れっ面をする吉澤さん。
料理にはほとんど手を付けないでお酒ばかり飲んでいたから
悪酔いするかも知れない・・・

「ホントに、もうそれで終わりですよ。」
「わかったよ。」

吉澤さんの言葉に安心して絵里は柴田さんに視線を向けた。

優雅・・・うん。
そんな言葉がぴったりだと思う。
演奏が終わり、皆が一斉に拍手をすると柴田さんは
恥ずかしそうに御辞儀して席に戻って来た。

864 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:35
「うちのが上手い。」

席に戻った柴田さんに吉澤さんが呟くように言った。
うちのがって・・・柴田さん音大ですよ?
いくらなんでも出来るからってそれは・・・

「そう?私、昔から下手だもんね。よっすぃのが上手かったし。弾いてみてよ。」

無表情にいう柴田さん・・・まださっきのことを怒っているのだろうか。
無言で立ち上がる吉澤さんがふら付いたので慌てて支えた

「亀、付いてって。」

美貴さんの声に頷いて吉澤さんをピアノの前に座らせる。
背もたれのない椅子だから座ってもフラフラしてる・・・
危ないなぁ・・・柴田さんも大人気ないよぉ・・・もぉ・・・
ピアノの横で待機しといたほうがいいよね・・・
865 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:35
吉澤さんは鍵盤をじっとみつめてからゆっくり鍵盤に指を置いた。
動き出した吉澤さんの指は凄く・・・綺麗。
白い長い指が軽やかに鍵盤を走っていく・・・
なんて言う曲だろ・・・
凄いテンポの速いメロディ・・・

弾き終えた吉澤さんがフラフラしながら立ち上がるので直ぐに支えて席に座らせた

「凄いね、よっちゃんなかなかやるじゃん。」

石川さんの言葉にさゆも頷く

「吉澤さん、何て曲なの?」

さゆの質問に答えのは美貴さんだった

「ショパン。ピアノ協奏曲・・・第2番・・・へ単調だよ。」

866 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:36
絵里にはそれを言われても・・・へーって感じなだけだけど・・・
美貴さんと柴田さんはじっと吉澤さんを見ていた。
吉澤さんは何が楽しいのか・・・単に酔っ払っているだけなのか・・・
ヘラヘラして絵里を見てる・・・。

「美貴ちゃん物知りってかそんなタイトル言われても知らないんだけどね。」

全くもってその通り・・・石川さんの言葉に美貴さんは反応しない。

「さゆも分からないの・・・。」
「ショパンが若い頃に恋した歌手がいてその人を思って作られた曲だったかな。」

知らないことを恥じるかのように呟くさゆに飯田さんがそう教えた。

「これだけ酔ってて・・・アレだけ弾ければ大したものだわ・・・。」

呆れた顔で柴田さんが言った。

「よっちゃんレパートリー少ないからね・・・。」
「昔からよく弾いてたよね。」
「そう・・・かもね。」

また美貴さんが悲しい目で吉澤さんを見た。
なに?何かあるんですか?

867 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:37
「他にも弾けるもん。」
「じゃぁ私の結婚を祝福する曲でも弾いてよ。」

会話が聞こえていたのかまたピアノに向かう吉澤さん支えようとしたら
大丈夫と手を払われた・・・。
転ばないでよ・・・危ないから。

ピアノに再び向かい合い演奏を始める
あぁなんかこれ聞いたことある・・・ドラマとかでサスペンスとかでさ
犯人が殺人を犯す場面?みたいな・・・ちがう?
怖い感じがするんだよねこれが流れると

「革命だっけ、これは知ってる。」

石川さんが言った。
へぇ革命って言うんだ。

美貴さんが足早に吉澤さんの元へ行き、鍵盤を走る指を止めた。

「よっちゃん。酔いすぎだよ。」
「そう・・・かな?」
「酔いすぎ。」
「かもね。花嫁になる人に向ける曲では・・・ないね。」

言いながら苦笑して立ち上がりフラフラしながら絵里の凭れる吉澤さん。

「ちょっ大丈夫ですか?」
「亀、そいつ寝かしてきて。食わないで飲むから。酔いすぎ。」

美貴さんは困り顔。
868 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:37
「絵里、手伝うよ。」

ってさゆが言ってくれたけど。大丈夫。
吉澤さん、多分、酔ってないから。絵里に全然体重かけてないもん・・・
自分で立ってるんだ・・・酔った振りしてる・・・多分。

「絵里ひとりで大丈夫。ありがと。」

支える振りして食堂からでると案の定・・・
絵里の肩から手を外し・・・自分で歩く吉澤さん。

「ちょっとどこ行くんですか。」

部屋は二階でしょ?なんで反対行くんですか。

「ちょっと海見てくる。」

独りで行きたいのかな・・・誘ってくれないってことは・・・

「いっ・・・」
「また、あとでね亀ちゃん。」

一緒にって言う前に言葉を遮られ吉澤さんは外に出て行った。

ちょっと・・・今日の吉澤さん変すぎる・・・
美貴さんもだよ・・・なに?
グアムに来てから・・・違う・・・柴田さんに会ってからだ・・・
記憶の話をして自分で納得して
そのあとは暴走して・・・
今も・・・柴田さんに喧嘩売るみたいな態度とって・・・
869 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:38
「あれ、亀ちゃん。よっちゃん寝た?」

美貴さんが出てきた絵里は首を横に振る

「そう・・・皆でダーツやるって呼びに来たんだ、亀ちゃんもおいで。」

手を掴まれて横の部屋に連れて行かれた。
食堂と繋がっているようで奥の扉から皆が入ってくる。

「吉澤さん外行きました。」

美貴さんだけに聞こえるように言うと「うん。」と頷いて
ダーツの準備を飯田さんと始める。

美貴さん、酔ってないって分かってました?
部屋じゃなくてどこに行ったのかも分かってます?
吉澤さんと柴田さんって・・・何かあるんですか?

「やるよぉ。」と声をかける飯田さん。

離れたところにいる絵里を連れに来た美貴さん
870 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:39
「あの・・・。」
「どうした亀。」
「吉澤さんと柴田さんって何かあるんですか?」

美貴さんは一瞬、困った顔をした。
そして、笑顔を見せて

「美貴の思う愛を語ってもいい?ってか言わせろ。聞け。」
「・・・。」

怖い・・・よ。笑顔で言ってるところがまた怖いですから・・・

871 名前:信愛 投稿日:2006/04/11(火) 19:39
「信愛って言葉あるでしょ。」
「しんあい・・・。」
「親しいじゃなくて信じるほうの信愛。」
「あぁはい。」
「信って意味は信じることじゃない。疑わないこと。それが愛な気がする。」

美貴さんはそれだけ言うとみんなの方へ行ってしまった。
疑わないこと・・・が愛・・・
信じることじゃない?


信じる前に・・・疑わない・・・ってこと?

「絵里。はやくやろっ。」

さゆに呼ばれて絵里も加わった。
872 名前:clover 投稿日:2006/04/11(火) 19:47
本日の更新以上です。
>>857-871 信愛

レス新しいのにしたほうがいいのかな・・・
見極めが分からないです・・・

まだ、もう少し続くから新レスに行ったほうがいいかな。
873 名前:clover 投稿日:2006/04/11(火) 19:56
>>852 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
涙しましたか。よかったぁ。
嬉しいです。

>>853 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
>なんか吉澤さんが嫌いになりそうだ(ぇ
>石川さんも。

えぇぇ;-ロ-)
それは困りますw
嫌いにならないでw

>>854 名無し飼育さん 様
レスありがとうございます。
亀ちゃん可愛いですよね。

>>855 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
亀ちゃんがんばってって自分も思ってますw

>>856 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
美貴さんは救世士なのですw
ほのぼの部分を思い出してくださいw
エロはおうちでw
874 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:44
なんで、あの曲を弾いたのか・・・
自分でもわからない
なんとなく、皆に迷惑かけたりしたくないから独りになりたくてこの場所にきた。
中学1年のころ・・・美貴とあゆみと三人で夏休みの1ヶ月をここで過ごした
そのときに見つけた場所。岩の陰になってるうちのプライベートビーチ。
岩の隙間から聞こえる風の音と並みの音と空を飛ぶ鳥の鳴き声だけが聞こえる
静かな場所をうちは好んでよく、独りでここに来てた。
いつも美貴とあゆみがいつの間にか眠ってしまったうちを探しに来てたっけ。

「やっぱここにいた。」

砂を踏む音と美貴の声。
ん?足音が2人分?
875 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:44
目を開けてそちらに目を向けると美貴の後ろにはあゆみが立っていた。
あの頃みたいに二人でうちに笑顔を向ける。
あぁ・・・忘れたはずなのにな・・・あの頃の気持ちなんか
何、懐かしがってるんだろう・・・

うちを挟んで二人が座る。右にあゆみ。左に美貴。
うちがあゆみの手を握り美貴がうちの手を掴むからいつもこうなるんだよね。

「さてと。末っ子のよっすぃは何がご不満なのかな。」

まるで子供に聞くような口調であゆみがうちを覗き込む。

「何しに来たの?皆のことほったらかしかよ。」
「皆でダーツしてるから大丈夫。」

美貴がそう言いながらうちのデコにデコピン・・・

「痛い・・・。」
876 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:45
「痛いじゃねぇよ、迷惑かけるなって言っただろうが、分かったって言ったのに。
 なんでまたするのさ。学ばない人間は愚かってお前いつも言ってるだろうがバカ。」

って・・・はい。おっしゃる通り。
だから、迷惑かけそうだからここで独りになろうって・・・

「独りなら迷惑かけないだろっ。来るなよ。」
「よっすぃ。そういう言い方しないの。心配してきたんだから。
 亀ちゃんも元気なかったよ。彼女なんでしょ?優しくしてあげ
 ないと駄目だよ。みんなの前であんなことさせちゃ駄目でしょ。」

うちの肩に手をかけてあゆみが言った。

「彼女じゃないよ。亀ちゃんは。」
「じゃぁどうしてああいうことするの。」
「どうしてって、セフレだからに決まってるじゃん。」

あゆみ大きな綺麗な目をさらに大きくして、うちを見てる。

「なんで驚いてるの?美貴だってこないだまでそうだったよ。」
「よっちゃんっ。」

今のうちは・・・皆に優しく出来ないから傷つけるだけだから・・・
独りにしてよ・・・
877 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:46
あゆみがうちの隣にいる美貴にもまた驚いた視線を送ってる。

「そっか・・・そうなんだ。長い間合ってないもんね。私が知ってる
 二人と違ってても仕方ないか。私はそういうのいけないことしちゃ
 駄目だって教わったから。」
「なんでいけないんだよ。別にあゆみがそう思っててもいいけどさ。」
「そういうのは好きな人とするもんでしょ?」
「何で疑問系なの?あゆみはそう思ってるんだろ。うちは思ってないし。」
「分からないから。そう学んだし、それが正しい答えだって思ってる。」
「柴ちゃん?さっきから教わったとか学んだとかさ何それ・・・。」

美貴の言葉に、あゆみはぎこちない笑みを浮かべる。

「よっすぃ私はそう思ってるからいいって言うけど、私は別にそうは思わないんだよ。」

あゆみの言ってることが理解できない。
自分で言ってるんだから自分の考えないのそうではないと否定する・・・

「私は正しいことを教わった。よっすぃの言ってることはそれに反するからいけないことになる。それだけ。」
「なんだそれ・・・。」

うちはバカバカしくて鼻で笑った。

878 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:47
「それって、柴ちゃんには意思とかないし、自分で判断もできないってことだよ。
 それはないでしょ・・・。」
「そうだね。ミキティの言うとおり。だからちょっとミキティとかよっすぃが
 羨ましいよ。自分の考えとか話せて。」
「柴ちゃん?」

なんだよそれ。ロボットじゃん。こんなときはこうしろ、この場合はああしろって・・・
人間に組まれたプログラムで動くロボットじゃん・・・
じゃぁ・・・・

「もしかして、結婚もそう?」
「そうだよ。お見合いの話しがあって。向こうが気に入ってくれてそれで決まり。」
「柴ちゃんは気に入ったとか気に入らなかったとかは?」
「ないよ。だってお見合いって結婚するためのものじゃん。」
「柴ちゃんは誰でもいいってこと?愛してない人と結婚するってこと?」
「愛してるよ。旦那さんを愛するのは当然でしょ?」

あはは・・・なるほどね、そういう考えもあるね。

879 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:48
「柴ちゃん・・・愛せるの?旦那さんだからってだけで・・・。」
「だってそうすることが幸せなんでしょ?旦那さんを愛して子供ができて家族になって。
 それが幸せだって。」
「教わったんだ・・・」

美貴の言葉に頷くあゆみ。

「あゆみはそれを育ててくれた両親に教わったわけ?」
「うん。優しい両親だよ。私を大切に育ててくれた。吉澤家から預かった子だからね。
 大切に大切に傷つけないように預かってくれてた。でも・・・
 愛してくれはしなかったね。だから、愛するってどういうものなのか分からない。
 だから憧れる。愛することにも愛されることにも。奥さんになる私を旦那さんは
 愛してくれる旦那さんになる人を私も。だからちょっと楽しみなんだよ。」
「柴ちゃん・・・愛することが分からないのに、どうやって愛すの?」
「愛する旦那さんのためにお料理つくるでしょ、洗濯もしてあげる、掃除も・・・
 そういうことだと・・・」
「教わったんだ・・・愛されたことのない柴ちゃんは・・・」

美貴の言葉にまた頷くあゆみ。
それは養子に出されたあゆみの運命みたいなものなのか?
違うだろ・・・嫌だなら嫌だって言えばいい。言える口があるんだから。
うちは・・・怒りがこみ上げてきた・・・そしてあの頃の記憶も・・・
記憶じゃないねきっと・・・
怒りが奥のさらに奥にしまってあった感情を一緒に出てきたのかな
880 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:50
「それって家政婦じゃん。しかも性的サービス付。うちらとやってること同じだよ。
 かわねぇって・・・あはは・・・でもなっ・・・でも・・・愛されたことないって・・・。
 うちは愛してた。あゆみを愛してた。好きだった。なにが愛されたことないだよ・・・
 ふざけるな。うちは・・・あの夏・・・うちは・・・」

涙が零れだした・・・目が乾いたからじゃない・・・
美貴がうちの背中をさすってくれる

「血が繋がってるなんて知らなかったから・・・うちはあゆみを愛したよ・・・
 だから、愛されたことないとか・・・言うな。」

泣くうちを見てあゆみはごめん。ごめんなさい。と繰り返す。

「でも・・・姉さんだから・・・今は・・・あゆみのこと姉さんとして好き。
 それだけ。恋愛感情じゃなくて・・・家族として好き。」
「うん。美貴も柴ちゃんのことお姉ちゃんとして大好きだよ。」

美貴はうちの頭をクシャクシャと撫でる・・・
髪型が・・・崩れるよ・・・いいけどさ・・・

「ほら、よっちゃん涙吹いて。あっ乾燥してか?目薬注す?」

ハンカチでうちの顔を拭きながらふざける美貴。
でも、それが美貴の優しさだから・・・
881 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:50
「ばかっ、これ涙だよ。こんなにでねぇよ乾燥で。」
「そっかそっか。ほら、じゃぁ拭いて、あっ鼻もでてるじゃんかよ。お前いくつだこら。」
「生理現象だろっ。美貴だっていつも鼻かんでるだろっ。」
「うん。うん。よしよし。分かったから吠えるな。」

撫でながらうちの頭を叩く美貴。

「懐かしいね。こういうの。」

涙を拭いながら笑うあゆみがいた。
あの頃みたいな笑顔で・・・うん。うちはあの頃みたいにドキドキしたりしないで
あゆみの顔を見れた。ただ、笑ってるあゆみを見れたことが嬉しい気持ちだけ。
愛じゃない。きっと・・・愛が変化したんだな・・・
眠らせていた思いが発酵みたいな・・・なんか作用があってさ
愛じゃない形に変えたんだねきっと
882 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:51
「よっすぃは私を好きだったのか・・・。そっかそっか。」
「そう、それで、お姉ちゃんだって知ってショックだったんだよね。よっちゃんは。」
「うるせーよ。」
「好意は感じてたよ。だってよっすぃミキティより私を優先したり、
 私にだけ優しくしてくれてたもんね。」
「なにそれ、よっちゃんそんなことしてたの?」
「覚えてない。」
「あぁまたそうやってしらばっくれてごまかす。」
「でも、姉妹だもん、血が繋がってるもん。いけないことだから知らないふりしてた。」
「ったく、二人ともさぁ・・・とぼけてるからいけないんだよ。」
「うっせぇよ。色々あるんだよ。」
「色々ねぇ〜。」
「なんだよ。」
「なんでも?」
「あっ。そうだ。」

あゆみが思いついたように立ち上がる。

883 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:52
「なに?柴ちゃん。」
「よっすぃにお願いがあるの。」
「ん?なに。」

あゆみはうちの前に仁王立ちした。

「なんだよ。」
「ちゃんと弾きなさい。」
「は?」
「結婚するお姉さんのために祝福の曲を弾きなさい。絶望と怒りの曲なんてあり得ないでしょ。」
「あぁ・・・。」
「そうだよ。よっちゃん。あり得ない。あの曲は花嫁に向けるのはあり得ない。」
「はい・・・。すみませんでした。」
「それと。」
「まだあるの?」
「私はさ・・・結婚して家族を作るのが幸せだと思ってし、
 愛があるから家族ができると思ってるの・・・おめでとうって言ってよ。二人とも。」
「うん。そうだね、それが柴ちゃんの幸せなら美貴を応援するよ。
 おめでとう・・・お姉ちゃん。」

美貴が立ち上がりちゃんと言ってしかもお姉ちゃんとかあゆみを呼ぶから
うちも・・・そうだよね・・・流れ的に・・・
うちも立ち上がり・・・なんか恥ずかしいね・・・これ。
884 名前:変化する愛 投稿日:2006/04/13(木) 23:52
「ん〜。まぁ幸せになれよな・・・姉ちゃん・・・。」
「あっよっすぃ照れてる。可愛いなぁもう。よしよし。」
「照れてねぇよ。」
「じゃぁ、戻って、もう一度よっちゃんに弾いてもらいますか。そんで、お祝いしよ。」
「ありがと・・・二人とも。」

行こう。と歩き出すあゆみにあとからうちと美貴も歩き出す。
美貴がそっとうちの手を握って横を歩きながら小声で言った。

「よっちゃん。よくできました。頑張ったね。」
「そりゃどうも・・・お母さん。」
「美貴たち柴ちゃんにとってさ最強の妹になろうね。」
「だなっ。」


885 名前:clover 投稿日:2006/04/13(木) 23:54
本日の更新以上です

>>874-884 変化する愛
886 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:45
美貴さんが勢いよく部屋に飛び込んできた。
一斉に美貴さんを見ると美貴さんは満面の笑み。
初めて見たかも・・・こんな笑顔・・・凄く可愛いし綺麗

「よっちゃんがもう一度ピアノ弾くよ。柴ちゃんのために。みんな、おいで。」

それだけ言って戻っていく美貴さん。
なに?いつのまにか柴田さんと二人で居なくなって
急に戻ってきて・・・

食堂に戻ると吉澤さんと美貴さんと柴田さんで楽しげに話してた
美貴さんも柴田さんも吉澤さんの頭を叩いたり撫でたり頬を抓ったり・・・
羨ましいとかより微笑ましく思った。
柴田さんをみる吉澤さんの目が美貴さんを見るそれと同じで・・・
どうしてそうなったのかな?

「ショパンじゃないのにしないとね。祝福なんだからショパンは哀愁でしょ。」
「えぇよっすぃショパン以外弾けるのかな?」
「弾けるよ。」
「えぇ何弾くのよぉ。」
「いいから、向こうで座って聴けよ。」

吉澤さんの頬をツンツンする柴田さんを吉澤さんが二人を追い払う。

「はいはい。じゃぁみんなも座って聴きましょう。よっちゃんのピアノを。」

美貴さんに言われてそれぞれが席に着く。
887 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:45
吉澤さんはゆっくりと鍵盤に指を乗せ指を走らせる。

あぁ・・・これ聴いたことある・・・
さゆもあっって顔した。
皆聞いたことあるんだろうそんな反応。
うっとりするような、穏やかな・・・そんな感じになる

吉澤さんは鍵盤からゆっくり指を離しみんなで拍手を送る。

「えぇっと・・・幸せになってね。あゆみ。」

吉澤さんがそういうと柴田さんは嬉しそうに美貴さんを顔を見合わせて笑ってた。

「よっちゃんが愛の夢ねぇ。」
「なんだよぉ。いいじゃんかよ。」
「いいよいいよ。うん。いいよ。」
「なんだよお前。」

愛の夢っていうんだ今の・・・

「愛するものよ。愛することの出来る限り愛せってねぇ。」
「うるせーな。それは詩だろ。うちはメロディが好きなだけだよ。」
「まぁそういうことにしとくわ。」

二人のやり取りを見て笑っている柴田さん・・・
あの・・・呼ばれた絵里たち思い切り放置なんですが・・・
まぁいいか・・・なんか楽しそうだし。

「さて、私は仕事にもどりますね。」

飯田さんが席をたった。
888 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:46
「なんか三人で盛り上がってるんですけどぉ。
 せっかっくグアム来たんで夜の海でも見ながら街見てこようかな。」
「さゆも行きたいです。」
「うん。一緒に行こう。」
「絵里は?」

石川さんとさゆが絵里を見る。ん〜どうしようかな。
吉澤さんと一緒がいいんだけど・・・
吉澤さんを見ると目が合った。

「なんか疲れたからいい。さゆ行ってきな。」
「美貴もいく。梨華ちゃんさゆに変なこと教えそうだから。」
「教えないわよ。可愛い妹なんだから。」
「さゆは美貴の妹です。見ろこの色の白さを。絶対、梨華ちゃんの妹じゃないから。」
「ひどぉー。」
「うっさい。柴ちゃんは?どうする?」
「私このあと、おじ様の知人に合うことになってるから。そろそろ時間だし。」
「そっか。よっちゃんは・・・残るね。」

美貴さんは絵里を見てそういうと行ってきますと三人で出て行った。

「亀ちゃんよっちゃんのこと宜しくね。」
「ぅえっ?」

いきなり柴田さんにそんなことを言われて驚いた。
絵里たちのしていることを話したのだろうか?
吉澤さんを見ると鍵盤で遊んでる・・・
アレだけ弾けるのに・・・
なんで子供みたいにポンポンならして楽しそうなんですか・・・
可愛いからいいけど・・・

「子供だよね・・・だからさ、宜しくね?お姉ちゃんはお嫁にいっちゃうからさ。」

笑いながらそういう柴田さん。
なんか分からないけど・・・笑顔で頷いた。

「絵里、誰にも負けないくらい吉澤さん好きなんです。」
「そっか・・・なら、安心だね。」

そういって絵里の頭にポンと手を乗せて笑う。
889 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:47
「よっすぃ。私、いくね。」
「おう。あいさつ回りだろぉ。へますんなよな。」
「しませんよぉだ。じゃぁまた明日。」
「うん。」

柴田さんが出て行ってもしばらく吉澤さんはピアノで遊んでるから
絵里は黙ってその姿を見てた。

「亀ちゃんのリクエストに応えようかな?久々に弾いたからなまってるけど。」
「じゃぁさっきのがいいです。」
「さっきの?」
「愛の、ゆめ?」
「あぁ了解。」

吉澤さんは微笑みながらもう一度、演奏してくれた。

パチパチパチと絵里が拍手を送る。

「そういえばさっき美貴さんが言ってたのってなんですか?」
「美貴?なんか言ってた?」
「愛する、ものよ。愛する・・・」
「あぁこのメロディについてる詩だよ。」
「へぇ・・・。」
「リストが作曲したんだけどね。愛の夢は3つの夜想曲とも言われて今のは第3番。
 それが一番有名かな。フライリヒラートっていう詩人の、おお愛してください、
 愛しうる限りっていう詩に付けた曲。」
「愛してください。愛しうる限り・・・いいですね。」
890 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:47
「愛する限り愛せ。愛したいと思う限り愛せ。
 墓場に佇み、悲しむときは必ずやってくるから。
 誰かが愛の真心を、温かくお前の心に注ぎ込むとき
 お前は胸に愛を抱いて、暖め、ひたすらその炎を燃やすがいい
 お前に心を開く人を、出来る限り愛せ
 幸せのときだけを与えろ、悲しみのときは与えてはいけない
 言葉を慎め、悪言を口にしたとたん
 それは決して、悪意からではなかったのに
 そのときはもう愛は去り、悲しみだけが残るだろう。
っだったかな・・・続き忘れた。」
「なんか、ズシンときますね。」
「ん〜。まぁ結局、悲しみが残るわけよ。」
「いやいや、それは悪いことをいったからですって。」
「絶対に言わない人なんている?あぁやめよう。この話になると長くなる。」
「逃げましたね?」
「亀ちゃん、ニヤケながら言うなって。はは。あぁなんか疲れた。」
「ニヤケてません。」
「もしかして、亀ちゃんニヤケ顔?いやでも普通のときもあるもんな。」
「普通って・・・。」
「まぁいいや。どっかいく?」
「吉澤さんがさっき行ってたところに行きたいです。」

そこに美貴さんと柴田さんも行ったんですよね。
そこで何かが解決したんですよね?
891 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:48
「だめ・・・ですか?3人の場所?なんですか?」
「そうじゃないけど。」
「じゃぁやめときます。」
「どうして?」
「なんとなく?」
「なんで疑問系なんだよ。」
「わからないですけど。なんとなく。」
「別にいいよ。行こう?」
「いいんですか?」
「知りたいんでしょ?酔った振りしてたくせに帰ってきたらうちの態度が変わってたから。」
「はい。」
「いこっ。」

892 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:48

++++++++++++++++++++++++++++
893 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:48
連れてこられたのは洞窟?じゃないか空が見えるから。岩の隙間?

「ここですか?」
「うん。うちの好きな場所。」
「へぇ・・・くらいですねここ・・・。」
「夜だからね。昼間は明るいに決まってるじゃん。」
「ですよね。」

月明かりだけに波の音だけで結構、怖いんですけど・・・
吉澤さんが座ったので絵里も隣に腰を降ろした。

「さて、どう説明しようかな。」

吉澤さんが暗い海をみながら呟き絵里は吉澤さんの言葉を待った。

894 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:50
「ここでね、中学1年の夏休みを美貴とあゆみと三人で過ごしたんだ。
 そのとき初めてあゆみに会った。凄く上品な人で儚げで引っ込み思案でさ。
 うちはあゆみに惹かれた。1週間、2週間って一緒に過ごすうちに気持ちは
 大きくなってね、美貴もあゆみもそれは気が付いてたみたいってさっき知っ
 たんだけどね。まぁうちはあゆみを愛したんだ。
 でもね、美貴からあゆみとうちらは血が繋がってるって聞かされた。
 美貴もあゆみから聞いたらしいんだけどね。お姉ちゃんを愛しちゃまずい
 でしょ。うちは必死で気持ちを抑えた。抑えて、抑えて、愛した記憶を消
 そうとした。辛かったから、悲しかったから。だから忘れた。忘れたこと
 にした。・・・12年生きてきて一番、辛い思いだったんだ。じゃぁもう、
 そんな思いをしないためにどうしたらいいか考えた。原因はあゆみを愛し
 たこと。愛さなければ悲しみは生まれない。辛さも生まれない。4年ぶり
 にあゆみに会って、消したはずの記憶が忘れたはずの想いが戻ってくるん
 じゃないかって怖かった・・・怯えてみんなを傷つけた。美貴はあゆみに
 うちの想いを話す機会を与えようとしてた。それがここで現実になった。
 あゆみが愛されたことがない、だから愛がどんなものかも分からないって
 言ったんだ。あゆみは教えられたことが全て。旦那に尽くすのが愛。子供
 を作り家族になるのが幸せそう教えられたって。うちはあゆみに怒りを感
 じたんだ、ここに・・・今目の前に居るやつはお前を愛したのに・・・
 愛されたことがないって言うから・・・だから、知ってて欲しかった。
 うちが愛したことを・・・。伝えたときね・・・うん。
 あの頃の気持ちじゃなかった。血を分けた姉の幸せを願う気持ちだけだった
 んだ。だから、恐怖も消えた・・・あゆみへうのうちの愛は血縁からくるも
 のだったんだ。うん・・・以上かな。」

吉澤さんは海に視線を向けたまま淡々と話した。
柴田さんは・・・その教えられた通りに生きる道しかないのだろうか・・・
だとしたら、その人と幸せになることを願うしかできない・・・
吉澤さんが受けた悲しみや辛さはどれほど大きかったのだろう・・・

「吉澤さん・・・。」
「ん?ってなんで亀ちゃん泣いてるの?」

ここに来てはじめて吉澤さんが絵里を見た・・・
895 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:52
「暗いのに・・・よく、見えますね。」
「真っ暗じゃないじゃん。」

吉澤さんの指が絵里の頬を伝った涙を拭ってくれる。

「傷つかないために愛を必要としてないんですか?」
「うん。そうだよ。」

そうなんだ・・・
絵里にはその悲しみがどれほどのものか分からないけど・・・

「方法は・・・他の方法じゃな駄目なんですか?」
「なにが?」
「傷つかないようにするんじゃなくて傷を癒すとか・・・
だってそれじゃ、走ってて転んで怪我して痛いからもう走らないんですか?」
「そうだね、うちはきっと走らない。その怪我が凄く痛いなら。」
「・・・。」
「悲しいことや辛いことを乗り越えるために・・・パンドラの箱には希望がのこったんですよね・・・
 愛することは・・・悲しいことも辛いこともあるだろうし、喜びや幸せもあると思う。だから・・・
 希望をのこしたんじゃないんですか?」
「悲しいことも辛いことも愛が生み出す、それがなければ悲しいことも辛いこともないんだ。
 そしたらさ・・・希望もいらないんだよ。」

896 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:53
吉澤さん・・・傷を癒すこともしないんじゃ・・・
絵里がいくら愛しても・・・何も変わらないじゃないですか・・・
希望も持ってくれないんじゃ・・・何も変わらないじゃないですか・・・
それじゃ・・・何も・・・進まない・・・
タイムアウトのままのゲームじゃ・・・終わらないですよ・・・

「もう・・・頑張れないよ・・・。」
「ん?」

絵里の頬にある吉澤さんの手を掴んで
ゆっくりと離した

「絵里の・・・負けです。ゲームセットです。」

吉澤さんは少し笑って呟いた。

「そっか・・・。」
「放棄してる相手とじゃ・・・ゲームにならない・・・。」
「最初に言ったじゃない、勝負はついてるって。何も変わらないって。
 亀ちゃんの独り相撲でスタミナ切れだね。」

吉澤さんに言われて絵里はそこから立ち去った・・・
涙が溢れる・・・。
負けたことにじゃない。

臆病な吉澤さんへの怒りの涙。
頑張れなかった自分への怒りの涙。

897 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:53
別荘に戻ってもすることないし・・・
街に行くって言ってもここ、街からちょっと離れてるみたいだし
海でもみるかなぁ・・・あっ・・・泳ぐかっ。
うん。泳ごう。
別荘に戻って水着に着替えて庭にあるプールに向かった。
ライトアップされてて夜でも入れるっぽい。
よかったぁ。暗いところで泳ぐのは怖いもんね。

準備体操してっと・・・よしっ。
プールサイドからゆっくり水の中へ・・・
あっ結構深いんだ・・・足、着かない・・・。
壁を蹴ってスーっとプールの真ん中あたりに移動した。

さて・・・
立ち泳ぎしながら、ふーっと息を吐いて
思い切り、吸い込めるだけの空気を肺に溜め込んだ
898 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:53
ゆっくりと水の中へ沈んでいく。
目を閉じて浮力が働くから手で水を漕ぎながら下へ下へ

ブクッ・・・口から漏れる空気の音と
水が動く音と振動だけ・・・

冷たい水が怒りで暑くなった絵里の体温をゆっくりと冷ましていく
ブクッ・・・ブクッ・・・

ゆっくりと上に向かって水を掻く
水面に上がって息を吸い込んだ。

「はぁ・・・。」

顔の水を掌で拭い顔に張り付いた髪を後ろに流した

「なにしてんのぉ?」
899 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:54
声の方に視線を向けるとプールサイドに座り足を水につけて微笑んでいる石川さん。

「あ・・・。」
「なにしてんの?」
「泳い、でます。」
「そっ。ゲームの方は?進展してるの?」
「終了しました。」

石川さんの場所まで犬掻きで移動。
別に何でもいいんだけどね・・・クロールって感じでもないし
平泳ぎでもよかったか・・・今更いいか・・・
犬掻きってあんま進まないね・・・

「よっと。」

プールサイドに捕まって夜空を見上げた。

「遅いよ。なんで犬掻き?」
900 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:54
「いやなんとなくってかそこですか?なんで終了したかとか聞かないんですか?」
「内容あったゲームなの?どうせ、亀ちゃん負けたんでしょ。」
「負けたとはちょっと違うけど。なんで分かるんですか?」
「よっちゃんが愛を必要としなくなった理由って柴田さんでしょ。」
「知ってたんですか?」
「知らないよ。見てれば分かるじゃん。よっちゃんの行動分かりやすい。」
「まぁ・・・。」
「絵里ちゃんが傷ついて終わっただけだったね。よっちゃんは何も変わらない。」
「それは・・・。」
「忠告してあげたのにな。」
「ねぇ絵里ちゃんはさ。よっちゃんに愛されたいだけでしょ?」
「そうですよ。」
「普通の恋愛と変わらないじゃない。片思いして振り向かせたいって頑張る。
 これって普通の恋愛でしょ?」
「・・・。」

石川さんが何を言いたいのかわらかなくて絵里は水の浮かびながら石川さんをじっと見た。

901 名前:ゲームセット 投稿日:2006/04/14(金) 12:57
「愛されたいがために、自分の愛を押し付けて。他の人を抱いて欲しくなくて自分を抱かせて。
 一見、絵里ちゃんが傷ついたように見えるけど。別にそれはよっちゃんがしたことじゃなくて、
 絵里ちゃんが自らしたことだよね。よっちゃんは女を探す手間が省けたわけだし・・・。
 自分を犠牲にしてよっちゃんに利益を与えた。それが絵里ちゃんの愛だったわけだよね。でも
 私から見たら・・・絵里ちゃんは優越感を得てるように見える。よっちゃんにしてあげてる。
 よっちゃんのために、よっちゃんだけにってね。私には利他的な行為じゃなくて、利己的な行為に見えるよ。」

無表情だけど・・・絵里を軽蔑してるような表情でいつもより低いトーンで言う石川さん。

「・・・。」

りた・・・りこ・・・ってなに?
絵里が優越感・・・そんなこと・・・

「絵里ちゃんのいう愛のためによっちゃんを犠牲にするのは辞めてね。」

笑みを浮かべそう言って立ち去っていった・・・
絵里が吉澤さんを犠牲?
どうして?
絵里はただ・・・愛を必要としないのは悲しいって思うから・・・
愛し合いたいって思うから・・・
だから・・・全部、吉澤さんを思って・・・

902 名前:利己的な行動? 投稿日:2006/04/14(金) 12:59
タオルを身体に巻いて別荘の中にはいる。
濡れたまま・・・部屋まで行っていいものか・・・部屋にもシャワーあったしな
ジャグジーに行って流してからのがいいものか・・・

エントランスホールで立ち止まりどうしようかと迷っていた

「あれ?亀、何してるの?」
「美貴さん・・・。」
「うゎ・・・亀・・・黒いオーラだしてるうえに濡れてて怖いよ。」
「・・・。」

どうとでも言ってください

「美貴、これからジャグジー行くんだけど。さゆも居るし亀もおいで。」

美貴さんに手を引かれてトボトボ歩く。

「あっ絵里。どうしたの?」

中に入るとブグブグって楽しそうに勢いを変えたりして遊んでるさゆが
ジャグジーから出てタオルで前を隠しながらやってきた。

「亀、先に向こうでシャワー浴びな。」

美貴さんが言うとさゆが一緒にシャワーまでやってくる。
シャワーを出し下を向いて頭から浴びた。
903 名前:利己的な行動? 投稿日:2006/04/14(金) 12:59
「絵里・・・水着脱いでおいでね。さゆ、ジャグジーに居るから。」
「うん・・・。」

しばらくそうしてシャワーを浴びてると美貴さんがシャワーを浴びだした。

「ほら、亀いつまで付けてんだよ。ここ風呂なんだから取るよ。」

美貴さんはシャワーを浴びている絵里の水着の紐を解く。
足元に落ちた水着を美貴さんが拾い軽く絞って横に置いた。

「ほら、ジャグジーは居るよ。」

また美貴さんに手を引かれさゆの居るジャグジーへ。
中に入ると、さゆが寄ってきて絵里の顔に張り付いてる髪を優しく梳いてくれた。

「絵里・・・どうしたの?」

さゆが心配そうに絵里をみるけど・・・
なんかさ・・・もう・・・
あはは・・・笑えてる・・・

「エヘヘ、アハハッハ・・・。」
「絵里・・・壊れちゃったよお姉ちゃん。」

壊れた?絵里が?
あぁそうかも、なんかショックなんだよ。
意味とかあまり分からなかったけど、石川さんの言葉が目が、表情が
絵里が悪いことしたみたいに思えて・・・。
904 名前:利己的な行動? 投稿日:2006/04/14(金) 13:00
「ハハ、アハハ。」
「亀。よっちゃんとなんかあった?」
「ん?ないですよ。絵里がゲームに負けただけです。」
「ふーん。で?なんでそんなになるわけ?亀が自分で始めたゲームじゃん。」
「エヘヘ・・・。」

石川さんと同じこと言うんですね。絵里が勝手に始めたって・・・

「お姉ちゃん、絵里は吉澤さんを思って・・・。」
「よっちゃんが望んだ?」
「・・・。」

さゆも黙り絵里は多分、ニタニタしてるんだろうな・・・

「ったく・・・最初に言ったじゃん。よっちゃんのエリアに入るってことは嫌われるし傷つくよって。
 それでも好きだから愛してるからいいって言ったの亀じゃん・・・。
 美貴ね、負けるのよっちゃんかなって思ってた。亀がそこまで覚悟決めてるなら大丈夫かなって
 思ってたのに・・・残念。」
「絵里・・・頑張りましたよ。」
「亀が思ってるだけでしょ。」
「それは・・・。」
「なんで、待ってあげなかったのさ・・・よっちゃんが亀を本当に必要とするまで・・・
 よっちゃん、最近、亀を必要としてたと思うよ。美貴にはそう見えてたのに・・・。」
「そんなこと、ないですよ・・・柴田さんとのことも美貴さんが手助けしたじゃないですか・・・
 絵里は・・・絵里はただ・・・吉澤さんに抱かれてただけです・・・。」
「絵里・・・。」
905 名前:利己的な行動? 投稿日:2006/04/14(金) 13:03
さゆが絵里の手をぎゅっと握った。
ありがと・・・さゆ。心配してくれて。

「亀さ・・・それってよっちゃん強要したわけじゃないよね。よっちゃんそういうことしないもん。
 自分と同じ目的の子としかよっちゃんしないから。亀が望んだことじゃん。」
「石川さんと・・・おなじこと言うんですね。」
「梨華ちゃんが・・・へぇ。なんて言われたの。」
「りた・・・りこ・・・絵里は優越感を得てる・・・。」
「絵里・・・意味が・・・。」

分からないよね・・・だって絵里も分からなかったんだもん・・・
でも、ショックがあったんだよ・・・。

「利己ね・・・なるほど。そうだね・・・いまのままじゃそうだよね。」
「お姉ちゃん?」
「亀ちゃんはよっちゃんに愛して欲しかった。ここでの愛して欲しいってのは亀ちゃんに
 とって利益だよ。そのために亀ちゃんはよっちゃんに抱かれた。よっちゃんを思ってで
 はなく自分の利益のための行動。それが利己。」
「でも、絵里は・・・吉澤さんを愛してたよ。さゆにはそう思えた。」
「うん。だから梨華ちゃんも利他って言ったんだろうね。愛してるからしたこと。
 よっちゃんのために。亀は抱かれた。よっちゃんを思ってしたこと。それって
 無償の行為だよね。自分を犠牲にしてよっちゃんのために行動した。それは利他。
 でも・・・亀ちゃんは愛されないから・・・よっちゃんから愛をもらえないから・・・
 負けた。自分からギブアップして・・・それは無償じゃない。利益を望んだからそうなった。
 亀ちゃんは自分が愛されたかっただけ・・・。」
「そんな・・・。」

そんなことない。
絵里は・・・絵里は・・・
906 名前:利己的な行動? 投稿日:2006/04/14(金) 13:04
「愛されたいって思うのはいけないことじゃないって思うの。だって皆愛されたいでしょ・・・。
 だって・・・そのためにさゆたち居るんだもん・・・愛があるから優しく出来るし愛があるから
 頑張れるし・・・だから愛されたいって・・・愛したいって思うんでしょ?」

さゆが目を真っ赤にしながら美貴さんに訴える。

「だからさゆは・・・愛する人が見つかるまで自分を精一杯、愛してるんだね。前によっちゃんが言ってた。
 さゆは愛の塊だって。ナルシストととは違うって。好きな人が出来たとき自分を愛する以上にそいつを愛
 するだろうからきっと凄いパワーで人を愛するんだって。だからそいつに全ての愛を注ぐために自分の中に
 溜め込んでるんだよって。」
「吉澤さん・・・。」
「愛されたいって思うのは当たり前のことだよね・・・でも強要することじゃないと思う。
 強要された愛情でいいなら、愛を安売りしてくれる人を探せばいいじゃん。愛してるって
 言ってくる人のところにいけばいい。そんな人いくらでもいるきっと・・・亀ちゃんが
 それを望むならそうすればいいよ。」
「そんなの・・・いらないもん・・・絵里は吉澤さんがいいんだもん。でも吉澤さんは・・・
 ゲームを放棄してるんですよ・・・それじゃ・・・。」
「だから待ってあげなよ・・・よっちゃんがやる気になるまで・・・。」
「だって・・・。」
「よっちゃんのこと好きなんでしょ?」

頷いた。好き・・・一番好き。吉澤さんじゃないと嫌だ。
907 名前:利己的な行動? 投稿日:2006/04/14(金) 13:07
「あのね、きっとよっちゃんは愛ってやつを誰よりもよく知ってるんだ。
 喜びも幸せも悲しみも苦しみも・・・全部、知ってるのかもしれない。
 純粋すぎるから・・・全てを見てしまう・・・美貴たちの見えないとこ
 ろまで見えちゃうんだよ・・・よっちゃんは臆病じゃないよ・・・
 傷ついて弱って怖くてね・・・怯えてるだけだよ、人間の醜い部分を見
 たくないんだよ・・・。もしかしたらよっちゃんは知識だけで知ってい
 てそれを見ていないかも知れないね・・・そんなよっちゃんととても綺麗
 で真っ白な心を持った子かもしれないね。今よっちゃんはオアシスにいる
 のかも醜いと思うものが何もないところ・・・でもそれは、オアシスだか
 ら・・・よっちゃんの創造の世界だから・・・いつか消えて無くなっちゃう。
 そのとき・・・よっちゃんは誰かを愛するんだろうね、純粋にただ愛だけの
 ために生きるんだろうな・・・。」
「それはとても綺麗な愛だともうの・・・。」
「そうだね・・・でもよっちゃんが愛した相手が同じ様な愛仕方をしたときだけだと思う。」
「絵里がその相手だと思うの。」

無理だよ・・・そんなの絵里・・・わからないもん・・・
絵里は好きなだけだもん・・・
複雑すぎるよ・・・絵里は・・・単純に好きなだけなのに・・・

「亀ができないなら・・・美貴がそれもらうわ。」
908 名前:利己的な行動? 投稿日:2006/04/14(金) 13:07
はっ?
美貴さんの言葉に驚いて美貴さんを見た・・・
真面目な顔で絵里を見てる美貴さん。
親友としてって言ってたじゃん・・・恋愛感情ないって言ってたでしょ。

「美貴、見たいんだ・・・純粋な愛の姿を。」
のぼせる前にでるわって美貴さんは出て行った。

「絵里・・・。」
「うぅっ・・・。」

ポロポロと零れだした涙。
今更、ゲームセットしてしまった後悔。

「さゆは絵里を応援するから・・・泣かないで。」
「あり、がと。」

でも・・・絵里はこれからどうしたらいいんだろう・・・

909 名前:clover 投稿日:2006/04/14(金) 13:10
本日の更新以上です

>>886-901 ゲームセット
>>902-908 利己的な行動?

次から新スレ立てようかと思ってます。
そちらに移っても宜しくお願いします。
910 名前:clover 投稿日:2006/04/15(土) 03:53
まだ、書けそうなので短編を・・・
911 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:54
少し開いた窓から春の風がカーテンを揺らしその隙間から光が差す

フローリングに横になり寝息を立てている吉澤ひとみは
その光に当たりながら気持ち良さそうに眠っている

ソファかベッドで寝ればいいのにな
背中が痛くなるぞ

彼女の寝顔を見ていると起こすのが可哀相

寝ている彼女の横に座って髪にそっと触れてみる
羨ましいほど真っ白な頬にも薄い唇にもそっと触れてみる
912 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:54
指だけじゃ物足りなくて
そっと頬に唇を寄せてみた

起こさないようにそっと触れるだけ
気づかれないようにそっと

このところ彼女はよくうちに来る
ほぼ毎日のように
何をする訳でもない、約束してる訳でもない
それなのに彼女はうちにやってくる
私もそれが嫌じゃない
だから、彼女はここにこうしている
913 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:55
彼女がここでこうしていることは
私と彼女以外誰も知らない
二人だけの秘密

私がこうして眠る彼女に触れていることは
私しか知らない
私だけの秘密
914 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:55
彼女には恋人がいるから
彼女の恋人の石川梨華
彼女の友達の私

だから彼女は私の友達
それ以上にはなれない
なっちゃいけない
915 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:55
彼女がここに来ることが
私に優越感を与える
恋人という役じゃなくてもいい
そう思わせる

だからこのままでいい
916 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:55


++++++++++++++++++++++

917 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:56
目を覚ますとうちの横で微笑んむ藤本美貴
おはよ。と微笑む彼女
その笑顔に会いたくてうちはここにくる

このところうちは毎日のようにここにくる
何をするわけでもない、約束してるわけじゃないけど
うちの足は当たり前のようにここに向かう
彼女も嫌がらず入れてくれる
918 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:57
うちがここにきていることは
彼女とうちしか知らない
二人だけの秘密

うちが彼女の笑顔を欲してることは
うちしか知らない
うちだけの秘密
919 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:57
うちには恋人がいるから
石川梨華はうちの恋人
彼女はうちの友達

だからうちが彼女の友達
それ以上にはなれない
なっちゃいけない
920 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 03:57
彼女が眠るうちの唇にそっと唇を寄せることが
うちにとっての幸せ
恋人にならなくてもいい
そう思わせる

だからこのままでいい
921 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 04:10


++++++++++++++++++++++


922 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 04:10
このところ恋人の吉澤ひとみからは会ってくれない
いつも私が誘う
誘えば必ず会って優しくしてくれる
それが今の私の救い

彼女はいつも自分の家には帰らない
友達の家にいつも向かう
彼女が行くと友達は慣れたように招き入れる
923 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 04:10
私が彼女の行き先を知っていることは
私しか知らない
私だけの秘密

あの人は彼女の友達だから
吉澤ひとみは私の恋人
吉澤ひとみはあの人の友達
924 名前:このままで・・・ 投稿日:2006/04/15(土) 04:10
だからそれ以上にはならい
彼女たちには出来ない
私がさせない

恋人という代名詞が
私を救う
あの人は恋人にはなれないから

だからこのままでいい
925 名前:clover 投稿日:2006/04/15(土) 04:45
もういっこ短編です
926 名前:いつもと違う朝 投稿日:2006/04/15(土) 04:45
まだ眠い・・・
もう少し寝たいのに・・・

先に起きてしまったうちの恋人は
うちの顔に悪戯する
いつもなら絶対にうちより先に起きたりしないのに

頬をプニプニしたり突いたり
鼻の頭をコチョコチョしたり

まだ眠いんだって・・・
927 名前:いつもと違う朝 投稿日:2006/04/15(土) 04:46
そんなうちに彼女は容赦なく攻撃してくる

「起きろぉ。朝だぞぉ。」

耳元で囁く恋人にうちはまだ眠いと態度で示す
寝返りを打って背を向けたうちに恋人は容赦しない
うちの体の上をゴロンと通り回り込んでくる

「起きてぇ。起きないと鼻噛むぞ。」

それでも目を開けないうちに恋人は言葉通り実行する

928 名前:いつもと違う朝 投稿日:2006/04/15(土) 04:46

鼻を本当に噛む恋人。それでもうちはまだ眠いんだ

「チューしたらおきてくれる?」

おでこにチュッ
鼻にチュッ
唇にチュッ

「ねぇ起きてよぉ。」
929 名前:いつもと違う朝 投稿日:2006/04/15(土) 04:46
そろそろ起きないと可哀相かな
でも、眠いんだよ
昨日、君が寝かせてくれなかったから

「もぉ。仕方ない最後の手段使うか。」

うちの手を握る
あ・・・柔らかい
うちの掌に当たる硬い小さなもの

「んっ・・・あっ・・・。」

聞こえてくる恋人の吐息

930 名前:いつもと違う朝 投稿日:2006/04/15(土) 04:47
うちの手は自然と自分で動き出す

「スケベ。」

目を開くとニタニタとうちを見る恋人

「どっちが?」

うちの手を胸からどかす恋人
でもその胸の中心は大きくなってる

このままやめれないでしょ
931 名前:いつもと違う朝 投稿日:2006/04/15(土) 04:47
「おはよぉ。」

と大きくなった蕾に言ってチュッとキス

「んっ、こらっ。」

うちの頭を叩く恋人の唇にもチュッ
鼻にも瞼にもチュッ
そしてまた大きくなった蕾にチュッチュッペロッ

「あぁん。よっちゃんっ。ダメっ。」
「んじゃ、もうちょっと寝かせて。」
932 名前:いつもと違う朝 投稿日:2006/04/15(土) 04:48
うちは再び目を閉じる
本当に眠いんだよ

「ダメ、起きろ。」
「じゃぁ続ける。」
「なんで二択なの?」

目を開けると何故か嬉しそうに微笑む恋人

「美貴も二択がいいんでしょ。」

微笑みながらうちの唇を奪う恋人
933 名前:いつもと違う朝 投稿日:2006/04/15(土) 04:49
っていうか最初からそのつもりだったでしょ
朝からホント元気だね
眠いうちも恋人のお誘いは断れない
なんてったて魅力的な恋人だから

眠ってる恋人の可愛い顔を見るのも幸せだけど
こんな風に起こされる朝もたまにはいいな

「よっちゃん大好き・・・。」

意識を失う寸前にそう囁く恋人は本当に可愛い

「うちも大好きだよ美貴。」
934 名前:clover 投稿日:2006/04/15(土) 05:13
もう一個、短編です
935 名前:伝えられない気持ち 投稿日:2006/04/15(土) 05:14
好きです。
そう伝えることが出来れば
今より楽になれるかな?

でも、あなたの隣に居る人は
あなたにとてもお似合いで

とても気持ちを伝えるなんて
出来そうにない

だって結果が見えてるから

936 名前:伝えられない気持ち 投稿日:2006/04/15(土) 05:14
「あれ、田中ちゃん?」

れいなに気が付いたのは
れいなが好きな人、吉澤ひとみさん

登校中に他の学校の生徒に絡まれていたれいなを
助けてくれた大学生。
れいなはその時、一目惚れをした。

「どうも・・・。」

やってきた吉澤さんと隣にいる人に頭を下げる
937 名前:伝えられない気持ち 投稿日:2006/04/15(土) 05:15
「どうしたの?」
「オープンキャンパス・・・。」

本当はあなたに会いに来ました
気持ちを伝えようと思って

「そっか、じゃぁ案内してあげようか?」

首を横に振った。

「もぉ、帰るところですから。」

本当は今来たばかり
運がいいのか悪いのか
着たとたんあなたを見つけてしまった
938 名前:伝えられない気持ち 投稿日:2006/04/15(土) 05:15
「うちの大学うけるの?」

吉澤さんの隣の人が笑顔で聞いてくる
れいなはじっとその人を見た
本当に綺麗で吉澤さんにお似合いな人

「あっ、私、石川梨華。田中れいなちゃんだよね。」

どうしてれないのこと知ってるの?

「よっちゃんが前に可愛い子助けたって話してたから。」

れいなの顔を見て慌てて付け足す石川さん
939 名前:伝えられない気持ち 投稿日:2006/04/15(土) 05:16
「まだ、受けるか、分からないです。」

きっと受けない。
二人を見るのは辛いから

「じゃぁ、帰ります。」

頭を下げて二人に背を向け歩き出す
すれ違う人たちがれいなを見ていく

940 名前:伝えられない気持ち 投稿日:2006/04/15(土) 05:18
れいながポロポロと涙を流しているから
本当は声を出して泣きたいけど
我慢しよう・・・
吉澤さんがまだ見てるかも知れないから


伝えられない気持ちはどうやって消せばいいですか?
誰か、教えてください・・・
941 名前:clover 投稿日:2006/04/15(土) 05:22

>>911-924 このままで・・・  短編(藤本・吉澤・石川)
>>926-933 いつもと違う朝   短編(吉澤・藤本)
>>935-940 伝えられない気持ち 短編(田中・吉澤・石川)
942 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/15(土) 20:01
更新お疲れ様です

一瞬、オイコラ藤本ぉぉぉおお!!と思いましたが
>美貴さんは救世士なのですw
という作者さんの言葉を思い出してちょっと落ち着きましたw

新スレも楽しみにしています
943 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/16(日) 03:41
みきよし甘甘短編いいですねー
ごちそうさまです!
944 名前:clover 投稿日:2006/04/16(日) 15:03
>>942 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
>一瞬、オイコラ藤本ぉぉぉおお!!と思いましたが
はいw落ち着いてくださいw
新スレでも宜しくお願いします。

>>943 名無飼育さん 様
みきよしが好きなのに書いてないなぁって思って
書いてみました。
ありがとうございます。
945 名前:clover 投稿日:2006/04/16(日) 15:04
この板に新スレ立てました
恋の神様
ttp://m-seek.net/cgi-bin/test/read.cgi/mirage/1145166583/

宜しくお願いします。
946 名前:clover 投稿日:2006/04/20(木) 23:12
短編、みきよしです。
947 名前:clover 投稿日:2006/04/20(木) 23:13
仕事から帰ったらこいつはいつも美貴の部屋にいる
寝転がっていたり、ソファに座っていたり、料理をしていたり
もう2週間、こいつはこうしてる

「ねぇ何で居るわけ?」

お帰りと玄関まで出迎えに来たこいつに尋ねる美貴は絶対に正しい
だって、ここは美貴の家だし

「何で?居ちゃダメ?」
「ダメに決まってるでしょ。不法侵入じゃんかよ。」

狭い玄関で通路を塞ぐこいつを押しのけて自分の家に入り
こいつが今まで見ていたのだろう付けっぱなしのテレビを消し
テーブルに置いてある飲みかけのマグカップをシンクに入れた
948 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:13
「あれ?なにしてんの早く帰ってよ。」
「うぅ、美貴ちゃん冷たい。」
「はぁ?」

リビングの入口で泣きまねをする不法侵入者。

「冷たいっておかしいでしょ、ここ美貴の家。自分の家で寛げバカ。」
「いいじゃん。前は一緒に暮らしてたじゃん。」
「半年も前のことだろうが。」
「そうでした。」
「大体そのとき鍵返してもらったのに何で持ってるんだよ。」
「合鍵2個持ってたから。」

持ってたからじゃないよ・・・全部返せよ物騒だろうが。

「分かった、それも返して帰れ。」
「帰るところ無いんだもん。」
「はぁ?あるだろうが。引越ししてっただろうが。」

そう、こいつは半年前、他に好きな子出来たからと出て行った
美貴の元恋人。吉澤ひとみ。
949 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:14
「えっとぉ・・・ここのが居心地いいし広いしうちが居ても問題ないかと・・・。」
「ある、大いにある。」
「夕飯作ってあげるし、掃除もしてあげるし、洗濯もしてあげるしメリットあるじゃん。」
「話にならない。出てけ。」

元恋人の手にある合鍵を奪い取り代わりにこいつのカバンを手に持たせた。

「はい、さようなら。」

背中を押して玄関に連れて行く。

「まって、ホントお願い、追い出さないでお願いします。」

泣き出しそうな顔で美貴の足元に蹲りお願いと繰り返す元恋人を
ちょっと可哀相と思ってしまう美貴は絶対に甘い人間だと思う。
だって、勝手に出て行ったのはこいつ。美貴はまだ好きだったのに
勝手に終わりにして出て行って忘れようと必死になって
まだ忘れていないのに、そんな時にこうやって現われて
泊めてくれって・・・どこまで勝手なんだこいつは

座り込むよっちゃんをそのまま放置して美貴は冷蔵庫からビールを取り出した。
950 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:14
プシュッ

缶を開けて一気に飲む。
素面でこんな会話が出来るか・・・
元恋人が2週間前に住まわしてくれとやって来て
もう、2週間毎晩同じ言い合いをして
結局、美貴は追い出せないで2週間がたってしまった

スルスルスルスル

廊下を匍匐前進してくる元恋人の姿を横目にビールを飲む
これももう2週間ずっと見てる

「美貴ってやっぱり根は優しいよね。」

横までやって来て可愛い笑顔で美貴を見上げるよっちゃん

「はぁ・・・。」

よっちゃんを跨いで美貴はまた冷蔵庫から新しいビールを取って
冷蔵庫に寄りかかりながらまだうつ伏せのままこっちを見ている
よっちゃんを見ながらビールを飲む。
951 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:15
「好きになった子はどうしたんだよ。」

2週間一度もしなかった質問。

「好きになってなかった。」
「ほぉー。で半年暮らしてたのか?」
「いや暮らしてません。」
「どこに住んでたんだよ。」
「出てってもらってそのまま住んでました。」
「ほぉー。じゃぁ帰る場所あるじゃん。」
「追い出されました。」
「はぁ?」
「家賃滞納で・・・。」

情けない・・・。ゴクッ。

「仕事は?」
「首になりました。」

本当に情けない・・・。ゴクッ。

「理由は?」
「無断欠勤が続いて・・・。」

救いようがない・・・。ゴクッ。
952 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:15
「実家に帰れば?」
「無理、勘当されてるの知ってるじゃん。」

うん、知ってる・・・。ゴクッ。

「友達は?沢山いたじゃん。」
「無理、誰も泊めてくれない。」

だろうね、仕事しないでひもだもんね結局は、ゴクッ。

「で?なんでここにくるわけ?」
「ん?」
「友達でも家族でもないでしょ美貴は。」

困った顔してないでなんか言えよ、ゴクッ。
953 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:15
よっちゃんが立ち上がって美貴の前にやってくる。
だから美貴はよっちゃんを見上げた。

「普通、別れた元恋人の家に転がり込まないだろ。」

だから見てないでなんか言えって、ゴクッ。

「プライドとか無いの?普通、そこまで落ちぶれた姿見せないだろ?」

だから何か言えって、あれ・・・空じゃん。

「何でここに来たんだよっ。」
「好き、だから。」

はっ?何言ってんだこいつは。

「見てるだけじゃ、我慢できなくて。」

見てるだけ?何言ってるんだ?

「だからここに来てみた。こうするために。」

不意によっちゃんに抱きしめられて持っていたビールの缶を落とした。

954 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:16
「見てるだけって何言ってんの?で何してるんだよお前は。」
「仕事しないで美貴を見てました。今は抱きしめてます。」
「バカじゃない?ってかまず離れろ。」

腕の中から逃れ冷蔵庫を開けて新しい缶ビールを開けた。

プシュッ。ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ

「こうするために来たとか意味が分からない。」
955 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:17
「だから、美貴が好きで、美貴の側に居たいから来た。」

あのね、忘れようとしてる人に向かって好きだとか言うなよ。

「あの子じゃダメだった、美貴じゃないとダメだった。」

よっちゃんが出て行った後、美貴は泣いたんだぞ美貴の綺麗な涙を返せ

「毎日、美貴のこと考えてて考えてるだけじゃダメで美貴を毎日見てた。」

仕事しろよ、本当にバカだな

「毎日見てるだけじゃダメで、やっぱり恋人に戻りたい。」

956 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:17
はぁ・・・こんなバカのどこが好きなんだろ美貴

「だからここに居させてください。」
「掃除洗濯、炊事はしろよ。」
「はいっ。」

笑顔で返事をするよっちゃん。
絶対、美貴って世界で一番よっちゃんに甘いと思う。

「毎日、キスしろ。」
「よころんで。」
「今度、出て行くときは美貴、よっちゃんのこと殺すよ。」
「はい、喜んで殺されます。」
「ばーんぅっ。」

957 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:18
バーカと言おうとしてキスされた。
毎日キスしろとは言ったけど・・・
本当に勝手な人だ
でも好きなんだよね・・・
どこがって?
バカ過ぎるところがね
美貴が居ないとどうしようもないでしょ
こんなバカを面倒みてやれるのは美貴だけでしょ?

「ねぇ美貴、恋人復活記念ってことで、させて。」
「はっ?おいっ。」

958 名前:勝手な人 投稿日:2006/04/20(木) 23:18
冷蔵庫に背中を押し付けられたままブラウスのボタンを外されていく。

「半年もしてないからさ、ぶっちゃけ2週間前からしたかったんだ。」

よく耐えたよねぇ。とか言いながらブラをとってくよっちゃん。

「お久しぶりです。」

と美貴の露わになった胸にあいさつしてるバカ。

「んっ。あぁ・・・。」

そんなバカの愛撫に感じてしまう美貴。

「やっぱり美貴を気持ちよくさせれるのはうちだけだよね。」
「やぁぁ、あっ。あっ。」

ホントに勝手な人だ・・・でも大好きだぞ。
959 名前:clover 投稿日:2006/04/20(木) 23:20

>>947-958 短編、みきよしで 勝手な人でした。

947の名前を変え忘れましたorz
960 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/21(金) 19:06
おおみきよしキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
いいですねおバカなよっちゃんさん!そんなよっちゃんが大好きで
しかたないミキティもいいですよ〜
短編で終わらせないで是非続き書いてほしいです!
961 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:45
会社の飲み会の席で美貴は居酒屋でバイトをしていたよっちゃんとであった。
962 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:45
「あの・・・。」

美貴の隣に座っている店員。

「はい?」

笑顔で返事をされても困る。
店員が美貴の隣に座っているというあり得ない光景。

「なんで座ってるんですか?」
「可愛いなって思って。」

会社の仲間は酔っ払っていて美貴のこの状況を助けてくれる人は誰もいない。

「あのぉ。すみません。」

横を通りかかった別の店員を呼び止める。

「はい、どうぞ。」

呼び止められた店員はこっちを見ずにメモを取る準備をする。

「オーダーじゃなくてこの人。」

隣に座ってニコニコと美貴を見ている店員を指差す。
963 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:46
ペシッと美貴の隣にいる店員の頭を引っぱたく店員。
そうだよね、うん。そう。おかしいもんね。

「すみません。」

と頭を下げ座っている店員を引っ張る店員。

「ちょっと何してるのよよしこ。仕事してよ、混んでるんだから。」
「ねぇごっちん、可愛いと思わない?」

よしこと呼ばれた店員は動こうとせずにごっちんと呼ばれる店員にニコニコ話かける。
一体この店の店員はどうなってるんだ・・・この人そうとうバカだよ。

「はいはい。分かったから仕事してって。立ってよ。」
「嫌だ。」

はっ?バカじゃない?マジでバカだ。
美貴は驚いて隣のよしこという店員を見た。

「かわいい・・・。」

ニコニコした顔でそう呟かれても美貴は困る。
っていうかおかしいだろ。見ず知らずの人の隣に座ってる店員なんて。
964 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:47
ペシッとまたごっちんという店員がよしこという店員の頭を叩く。

「こら、迷惑だから仕事に戻ってって。」

必死に手を引っ張っているごっちんという店員の成果は全くなく
よしこという店員は全く動こうとしない。

「大丈夫、見てるだけだから。」

美貴の顔を見てニコニコするよしこという店員。
思わず美貴の右手はよしこという店員の頭を引っぱたいた。

「仕事しろっ。バカ。」

頭を叩かれてもニコニコしてる店員。こいつ絶対バカだ。

「じゃぁまだ、帰らないでね。仕事してくるから。待っててね。」

手を振って去っていくよしこという店員。
本物のバカだな、よく首にならないよ。

「すみませんでした。」

と頭を下げて去っていくごっちんという店員。
この人の行為が正しいんだよ。
965 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:47
よしこという店員は忙しそうにオーダーを取ったり
食事を運んだりビールを運んだりしている。
なぜか必ず美貴が座る席を通りながら・・・
絶対、遠回りしてるんですけどあのバカ。
手が開いているときは必ず美貴に手を振ってくるし・・・

もう0時回ったし、あのバカに関りたくないから気がつかれないように帰ろう
仲間の一人にそろそろ帰ると伝えて店内を見回す。

よし、居ないな。

席を立つと足早に店の出口へ向かう。
自動ドアが開いた瞬間、美貴の足は止まった。

「なっ。」
966 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:48
思い切り掴まれている腕。
美貴の横には笑顔のバカ店員。

「帰っちゃダメって言ったじゃん。」
「馬鹿じゃないの。客がいつ帰ろうとお前に関係ないだろっ。放せ。」

手を振りほどき店の外に出ると足早に歩き出す。
後ろから聞こえてくる足音に振り返るとやっぱり着いてきてるバカ店員。
足を止めて思い切り睨む。美貴の睨みは大抵のやつは逃げ出すんだから。

「ちょっと、着いてこないでよ。」
「じゃぁ付き合って。」

笑顔で返される・・・
バカには通用しないらしい美貴の睨み。

「美貴ちゃんて呼ばれてたよね?苗字は?何美貴ちゃん?」
「藤本・・・あっ。」

笑顔で聞かれて思わず苗字を言ってしまった美貴。
ヤバイ、バカのペースにはまってる。
相手にしないで帰ろう。このバカはバイト中だから着いてこれないだろう。
美貴は再び歩き出した。それでも着いてくるバカ店員。
967 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:48
「うちね、吉澤ひとみ。よしことかよっちゃんとか呼んでね。」

美貴の横に来て歩きながら話しかけてくるバカ。

「うちは、美貴ちゃんて呼ぶね?あっ美貴って呼び捨てのが恋人っぽいか。」

一人で喋るバカを無視して美貴は歩き続けた。

「美貴ちゃんは学生?うちはねフリーターなんだ。あの店で働いてるの。」

返事をするな、無視、無視。やたら笑顔で覗き込んで話しかけてくるバカに
ペースを乱されそうになりながら歩く。

「美貴ちゃん何歳?うち20歳なんだ。4月生まれなんだよ。知ってた?」

知るわけ無いだろうがバカ。
もう直ぐ駅だ。さすがに電車は乗れないだろう。
店の制服着てるし。
968 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:49
切符を買おうと販売機の前に行くと隣の販売機の前に立って美貴が押すボタンを見ているバカ。
そして美貴と同じ切符を購入する。
付いてくる気か?ってかお前バイト中だろ?

「ねぇ、どこまで着いてくる気?」
「家まで送るよ。可愛い彼女、一人で返せないもん。」
「まて、いつ美貴が、お前の彼女になったんだよ。」
「今、さっき。」
「なってないから。」
「えぇ、なってよ。」
「無理。バカじゃないの?」
「じゃぁいいよ。うちが美貴ちゃんの彼女になってあげる。」
「結構です。」

こんなところで言い合いをしても無駄だ。
こいつはバカなんだから。
美貴が改札に向かうとやっぱり着いてくるバカ。
電車が来るまでホームに立っていると真横にくっ付いて一緒に待つバカ。
美貴がちょっと右に動くとバカも一緒に右に動く。
969 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:49
「いい加減にしてよ。」
「だから送るってぇ。照れなくてもいいから。」
「照れてない。迷惑なんだけど。」
「美貴ちゃんて結構、いじっぱりなんだね。」

と笑顔のバカ・・・。
電車が来て乗ると本当に一緒に乗るし・・・

「あんたバイト中でしょ。」
「そうだっけ・・・まぁいいや。」

良くないだろう、それ制服だから。
周りの人見てるからさぁ。
地元の駅に着き美貴が降りると周りをキョロキョロしながら降りるバカ。

「ここが美貴ちゃんの家の駅かぁ。覚えとこ。」

覚えなくて良いから。
改札を出てもまだ着いてくる。
ヤバイ、このまま本当に家までついて来ちゃうじゃん。
970 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:50
美貴は立ち止まり再びバカを睨みつける。
が、やはり効果は無い。何が嬉しいのか笑顔のバカ。

「あのさぁ、何なの?迷惑なんだけど。」
「恋人が家まで送るのは当たり前でしょ?うち毎日送ってあげるから安心して。」

だから・・・恋人じゃないし、毎日って・・・

「警察行きたい?」
「えっ?美貴ちゃん何か悪いことしたの?」

美貴じゃないよ、お前だよ。

「美貴ちゃんが悪いことしてもうちが守ってあげるから大丈夫だよ。」
「悪いことしてるのはお前だよ。美貴に迷惑かけてるの。だから店に戻れ。」
「うちなの?恋人送るのって悪いことなの?」
「だから、恋人じゃないって言ってんだろうが。帰れ。」

バカは少し考えてから腕時計を見ると笑う。

「お店もう終わってる。家まで帰る電車もないから泊めて。」
「はぁ?」

なにを言い出すんだ。初対面のしかも客に向かって。
どうしようもないバカだ。

「一緒にお風呂はいろうっか。家どっち?」

美貴の手を取ってキョロキョロしながら歩き出すバカ。

971 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:51
待て・・・一緒にお風呂?
ってか何で美貴の方見て後ろ向きに歩いてるんだよお前は

「ねぇねぇ右?左?」
「左。」

あっ・・・応えちゃったよまた・・・。

「結構、駅から離れてるんだねぇ危ないからこれからはうちが迎えに言ってあげるね。」

迎え?お前の家はここにはないだろ?なんで迎えなんだ?
笑顔でおかしなことを言うな・・・

「まだ、真っ直ぐ?」
「ここ。」

美貴の住むマンションの前で立ち止まる。
その美貴の手を引いてマンションに入ろうとするバカ。

「待て。お前は入るな。」
「入らないと一緒にお風呂入れないよ?」

首を傾げるバカ。

「入らないから。」
「えぇお風呂は毎日入ろうよぉ。でも美貴ちゃんなら許すけど。」

風呂は毎日はいるから・・・

972 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:51
「なんで美貴についてくるわけ?」
「好きになったから。」

凄い笑顔で言われても・・・
好きになったら着いてくるのかお前は
捨て犬かよ・・・
あぁ犬みたいな顔してるもんな
まったく・・・
腕時計に目をやるともう直ぐ2時だ。
明日、休みでよかった・・・
こいつのせいで疲れた・・・

「じゃぁ送ってくれてありがとう。おやすみ。」

美貴は手を振りほどきマンションに駆け込んだ。
よし、オートロックで良かった。足が速くてよかっ・・・

973 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:52
「急に走らないでよぉ。」

笑顔で美貴の隣にいる・・・置いてきたはずのバカ。
くそ・・・お前も足速いのかよ・・・。

「何階?」

エレベータの前で扉を開けて待ってるし・・・
美貴はため息をつきながらエレベータに乗り込んで5階のボタンを押す。
動き出すエレベータの中で美貴とバカの二人。
バカは美貴の顔をずっと見てずっと笑ってる

部屋の鍵を開けると美貴より先に部屋に入ってくし・・・

美貴が靴を脱ぐと中に入っていったバカは駆け戻ってくる

「お帰り、美貴ちゃん。」

笑顔で言われるとなんか嬉しい・・・
嬉しい?
何考えてるんだ。独り暮らししてもう3年目だぞ。
974 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:52
手を引かれて部屋の中に入っていくと美貴の部屋なのに
変な感じだ。

「美貴、お風呂はいってくるから。」
「一緒に入る。」

笑顔で言うバカのスネに思い切り蹴りを入れて風呂に向かった。
ちゃんと鍵をかけてと・・・。

あぁあいつのペースに巻き込まれてるよぉ
もう、今夜は仕方ないし明日追いだそう・・・

風呂から出るとラグの上に丸くなってスースーと寝息を立ててるバカ。

「寝てるし・・・。」

その寝顔は本当に仔犬みたいでちょっと可愛いとか思ってしまう美貴がいた。

「いかんいかん。」

美貴は髪を乾かしてからベッドに入り部屋の電気を消した。
975 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:53

********************
976 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:53
「・・・なんで?」

朝、目が覚めたら美貴はバカに抱きしめられていた。

気持ち良さそうに美貴を抱きしめて寝ているバカの顔を見てたら

「はぁ・・・もういいや。」

このバカに付き合うか・・・

目を覚ましたバカが美貴の顔を見て微笑む

きっとこの笑顔がどうでもいいやと思わせるんだ
作ってる笑顔じゃなくて本当に嬉しそうに笑うから

977 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:54
「おはよぉ美貴ちゃん。」

と近づいてくるバカの唇を美貴は避けずに受け止めた。

チュッと音がするキスをして幸せそうに笑うから美貴まで笑顔になってしまった。

「笑った美貴ちゃんも可愛いね。」
「黙れ、バカ。」

照れるだろうが・・・

「よっちゃんって呼んでよぉ。」
「嫌だ。バカで十分でしょ。バカだし。」
「美貴って呼んであげるから。」
「呼ばなくていいから。」
「よっちゃんて呼んでよぉ。美貴。」

美貴とか言うな・・・恥ずかしいだろうが・・・
顔が赤くなってそうでバカに背を向けた。
978 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:54
「美貴が照れたぁ。可愛い。美貴。」
「美貴って言うな。」
「好きだよ美貴。」
「うるさい。」
「よっちゃんて呼んでくれたら辞める。」
「・・・。」

なんで朝からこいつのペースになってるんだよ・・・

「みーき。照れずに呼んでみ?」
「・・・。」

おかしいだろ?なんで美貴が強制されてるんだよ。

「っやぁ。」
「呼ばないと耳舐めちゃうぞ。」

言う前に舐めてるだろうが、バカ。

「もっと舐めちゃうぞぉ。」
「辞めろ、言うから辞めろ。」
「やったぁ。言って言って。」

美貴は背を向けたまま深呼吸をした。
979 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:55
「よっちゃん。」
「はーい。」

返事が聞こえてギュって抱きしめられる。

「美貴ちゃんが大好きなよっちゃんです。」

耳元で言われてちょっと嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ち

「美貴ちゃんは?」
「はっ?」
「美貴ちゃんもよっちゃんが好きでしょ?」
「いつそうなったんだよ。」
「それは昨日、出会ったときから。」
「何言ってるんだバカじゃないの?」
「好きでしょ?」
「好きじゃない。」
「好きだって。」
「お前が決めるな。」
「泣くよ。」
「はっ?」

向きを変えて顔を見ると大きな瞳に涙を溜めてるし・・・
980 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:55
「何で泣くんだよバカ。」
「好きって言ってくれないから。」
「いくつだお前。」
「20歳。昨日教えたじゃん。」
「20歳なら泣くなよ。」
「言ってくれなと無理。」
「あのさぁ・・・えっ、ちょっと、ホントに泣くわけ?」

ポロポロと目から涙を零しだす・・・

「好き?これでいい?言ったから泣きやめ。」
「もう一回言って。疑問系だもん今の。」
「はぁ〜?」
「ちゃんと言ってみて。」

もう・・・分かったから・・・

「好き、美貴はよっちゃんが好き。」

泣き顔から一気に笑顔になるそれを見てちょっとホッとした。

「バカだよ・・・ホントにバカ。」

981 名前:バカとの出会い 投稿日:2006/04/22(土) 11:55
嬉しそうに美貴のおでこやら鼻やら唇にキスをしてるバカを
美貴はもう何も言わず、好きにさせておいた。

そうされてるのが嫌じゃない美貴も同じくらいバカだよね

それからよっちゃんは美貴の家に住み付き出して
家によっちゃんが居るのが当たり前になった
よっちゃんはバカだから毎日、毎日バカなことをしてくれて
バカだから美貴を好きっていうの以外なにも考えられなくて
一日中美貴のことを考えているらしい
そんなに好きになられる美貴は結構幸せ物で
こんなバカを飼いならすのはきっと美貴しか出来ないだろうな
なんてったって相当のバカだからねよっちゃんは。

982 名前:clover 投稿日:2006/04/22(土) 12:00
みきよし短編「勝手な人」の続編?出会い場面でした。
>>961-981 バカとの出会い

>>960 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
ありがたいお言葉を真に受けて続編ぽいもの書いてみましたw
ありがとうございます。
983 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/22(土) 21:31
続編キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
すげーうれしいです(・∀・)甘甘みきよしハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
こーいうみきよしの関係すげーあってて最高です。作者さんが書くみきよし
は自分にツボりまくりです!勝手にリクエストしたのに答えて頂いて
ほんとありがとうございます!
984 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:33
手を繋いで家から駅に向かう途中、美貴は何度も
「危ない。」とよっちゃんに言う。

バンッ

「イタッ。」

道の端に置かれた自転車のハンドルに脇腹をぶつけて痛がっているよっちゃん。

「ほら、危ないから前見て歩きなって。」
「だって美貴ちゃん見てたいんだもん。」

手を繋ぎ美貴より半歩先を身体を斜めにして横歩きに近い歩き方で歩くよっちゃん。

「見てくれるのは嬉しいけど、店に着くまでによっちゃんがもたないから。」
「大丈夫。痛くないから。」

痛いって言ってるじゃんかよ。
985 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:34
何とか電車に乗って渋谷に向かう。

「よっちゃん。近い。」

そんなに混んでいない電車なのに美貴は何故か車内の角に追い詰められ
向かいにはよっちゃんが密着してる。

「痴漢が居たら大変だから。守ってあげてるんだよ。」

守ってくれるのは嬉しいけど、明らかに美貴たちの周りに人はいないでしょ。
っていうかむしろ美貴たちが変に思われて避けられてるでしょ。

「今日は何買うの?」

凄い密着しながら大き目の声で聞いてくるよっちゃん

「服。夏のが欲しいんだ。」
「おぉーセクシーなの買っちゃう?あっでもそれで外出るのはダメだよ。」
「出かけるための服を買いに行くのしかも会社用だからセクシーなの着ないから。」
「じゃぁ家で着るセクシーなのも買おう。
 あっでも夏は暑いから部屋の中はまっぱってルールにしようか。」
「しません。」

どんなルールだよ。

「したい。」
「しません。」
「美貴ちゃんの裸がいい。」

とりあえず頭を叩いて黙らせる。

「電車の中でそういうこと言わないの。」
「はい。」
986 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:34
思い切りジロジロ見られながらやっと渋谷に到着。
美貴の手をギュッて握っているよっちゃんを引き連れていつも買う店に向かう。

「いらっしゃいませぇ。」と声をかける店員

「いらっしゃいましたぁ。」と返すよっちゃんの頭を叩いて黙らせる。

美貴が服を選んでる最中も美貴の右隣にぴったりとくっ付いて美貴を見てるよっちゃん
ちょっと選びにくい・・・

気に入った何着かを手に持って鏡の前で合わせてみる。

「ちょっと、よっちゃんが写って美貴が見えないって。」

よっちゃんが鏡越しに美貴を見ようとするから美貴が写らない。
よっちゃんをどかしてもう一度合わせる。

「凄い似合ってる可愛い美貴ちゃん。あの店員さんよりも似合ってる。」

右隣に居てくれるから頭を叩きやすい。
店員さんに失礼だから思っていても声にだすなって

「それも似合ってる。もぉ何着ても美貴ちゃんは可愛い。着なくても可愛い。」

わかったから・・・ちょっと声が大きいんだよ。
987 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:35
「あと、スカートも欲しいんだよね。」

決めたものをよっちゃんに持たせてスカートを選びフィッテングルームへ入る

「よっちゃんは入らなくていいの。」

一緒に入ってきたよっちゃんを追い出して扉を閉めた

穿いているパンツを下ろしてと・・・

「美貴ちゃん、開けていい?寂しいよぉ。」

扉の向こうから聞こえてくるよっちゃんの鳴き声

「ダメっ。開けたら殴る。」
「殴られもてもいい。」
「ダメだからね。」

急いでスカートに足を通す。

よしっと。扉を開けると半べそのよっちゃんが抱きついてくる。
988 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:36
「ちょっと。もぉ。試着してる間くらい待っててよぉ。幼稚園児じゃないんだから。」
「だって、美貴ちゃん見えないんだもん。」
「はいはい。どう?これ。」

美貴の足をじっと見てニコニコするよっちゃん。

「かぁいい。」
「じゃぁこれともう一個あるから待っててね。」
「無理。一緒に入る。」
「狭いからダメ。」
「いやだ。寂しすぎて死んじゃう。」
「泣くな。」
「入れてよぉ。」
「もぉ・・・。」

仕方なく中に入れる。店員に変な目で見られてるけど仕方ない
ちょっとこの子、おバカなんで・・・

989 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:36
「着替えて着替えて。」
「黙ってろ。」

鏡に映る美貴を楽しそうに見てるよっちゃん。
これ、恥ずかしいね・・・

美貴はスカートを脱がずにその上からスカートを穿いて
下のスカートを抜いだ。

「なんだよ。」

しらけた目で美貴を見てるよっちゃん。

「着替え見たかったのに。」
「バカ。目がエッチなんだよ。」

んーこれもいいかな。よし、決定。

スカートの下からパンツを穿いてスカートを脱ぐ。

着替えが見れなかったといじけてるよっちゃんを置いて外に出ると
慌てて着いてくるよっちゃん。
990 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:37
レジにもって会計をする間もイジケモード
でもピッタリ美貴の真横にいるんだけどね

「さて、よっちゃんは買いたいものある?」
「ない。」
「じゃぁ帰るよ。人ごみ嫌いだし。」
「ある。」
「どっち。」
「プリクラとろう。チューしてるやつ。」
「チューはしなくていいなら撮る。」

外でよっちゃんとキスをすると大変だからね

「えぇチューしたい。」

したいだけだろ。別にそれでプリクラ撮らなくてもいいんでしょ
991 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:37
プリクラのカーテンの中に入って操作する美貴の隣でまだ駄々をこねるよっちゃん。

「はい、とるよぉ。」
「チューする。」

近寄るよっちゃんの顔を手で押さえて

カシャッ

「こらっ。」

両手を掴まれて正面からキスされる
それじゃよっちゃんの背中しか写らないだろうが

「んっ。うっ。」

カシャッ

よっちゃんはバカだから
キス=唇が触れる+舌を絡ませる+美貴の服を脱がせる+美貴のブラを取る+愛撫開始
と全てが繋がってるらしくキスだけで終わったことは一度もない。

だから外でしたら美貴がヤバイ

「ちょっダメっ。」

カシャッ

並んでいる人に声が聞こえないように小さめに言う。
992 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:38
「チューしてプリクラとる。」
「分かった、分かったからその美貴のTシャツの中の手を出しなさい。」

カシャ

おっ素直に出した。

「よし、いい子だ。美貴がよっちゃんにチューしてあげるから前向いて。」
「いいよ。」

笑顔で前を向くよっちゃん。
撮り直しっと・・・

よっちゃんのほっぺにチュッっとキス

カシャッ

画面に映ってる自分を見て嬉しそうにニヤニヤしてるよっちゃん

おぉ、これで満足だったんだ。よかった
993 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:38
「よし、帰るぞ。」

ニヤニヤデレデレしてるよっちゃんの手を引いて外に出ると
並んでいるお客さんにジロジロ見られた

声・・・聞こえてたな絶対

出てきたプリクラを見ながらニヤニヤしてるよっちゃんを連れてまた電車にのる
開いていた席に二人で座る。
よっちゃんは真っ直ぐは座らず斜めに座る
美貴の顔を見て笑顔を見せ
プリクラを見てニヤニヤして
ずっとそれの繰り返し
周りの人からジロジロ見られるのはもう慣れた

994 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:39
電車を降りてまた自転車とか車のサイドミラーとか電信柱とかにぶつかりながら
ニヤニヤ笑顔のよっちゃんを連れてマンションに戻る

「はぁ・・・疲れた。」

とりあえず買ってきたものを置いて冷蔵庫から水を取り出して一息つく。
よっちゃんは椅子に座ってプリクラを鑑賞中。

そんなに嬉しいのか?

よっちゃんの隣に座ると美貴を見てフニャと笑うよっちゃん

「何が嬉しいの?」
「美貴ちゃんがうちにキスしてるのこれ。見て。」

いやいや、これ見てって今、そうやって撮ってきたからそうでしょ。

「キスしてるぅ。」

嬉しそうに言うよっちゃん。
まぁいいか、嬉しいならそれで。

「よかったね。」
「うん。」
995 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:39
嬉しそうに一枚はがして自分の携帯に貼るよっちゃん
そしてもう一枚はがして美貴を見る。

「ん?どうしたの。」
「美貴ちゃんの携帯にも貼ってあげる。」
「いや、いい。見られたらハズイし。」
「照れなくても大丈夫だから。」

何が大丈夫なんだよ。

「じゃぁここにして。」

バッテリーに貼らせる。会社とかで見られたら恥ずかしいもんねやっぱり

「表札の横にも貼ろうか?」
「ダメ。」

なんで表札なんだよ。
996 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:40
「皆が見れるところに貼らないと。」
「なんで?そんなの皆に見せなくていいよ。」
「見せてあげようよぉ。」
「なんで?いいから。」
「こんなに可愛い美貴ちゃんがうちにチューしてるんだよ?見せびらかしたいもん。」

その気持ちは嬉しいけど

「ダメ、見せびらかしちゃダメ。よっちゃん一人で楽しんで。」
「えぇ自慢したい。」
「しないでいい。美貴、よっちゃんにしか見られたくないから。」

笑顔になるよっちゃん。
よし、きっとこれで大丈夫だろう。

「分かった、じゃぁ財布にしまっておくね。」
「うん。そうして。」

いい子いい子。
財布に折れないように大切にしまうよっちゃんの頭を撫でてあげる。
997 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:40
「よし、これで大丈夫。」

財布をしまって満足気なよっちゃん。
そして周りをキョロキョロする。

「今度はなに?」
「誰も居ないね。」

居るわけないだろう、ここは美貴の部屋だから。

「じゃぁチューしよ。」

あぁ・・・誰も居ないからするのね・・・

よっちゃんの顔が近づいてきたから美貴は目を閉じる

ん?あれ?しないのか?
いつまでたってもキスされないから目を開けると
凄い至近距離でニヤニヤして美貴を見てるよっちゃんのドアップ

「何してるの?」
「美貴ちゃんのチューを待つ顔を見てた。」
「・・・。」

恥ずかしいからやめろ・・・
998 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:41
「しないなら美貴、DVD見る。」

恥ずかしいから向きを変えてテレビの電源を入れた。

「する、したい。させて。チューする。」

美貴の肩を掴んで慌てるよっちゃん
あはは、可愛いんだよねぇこういうの

だから美貴からチュッってキスすると
デレェとした顔をするよっちゃん
そんで慣れたように美貴をソファに押し倒して
よっちゃんからキスをしてくる
999 名前:日常-買い物篇- 投稿日:2006/04/23(日) 03:41
よっちゃんのキスは
キス=唇が触れる+舌を絡ませる+美貴の服を脱がせる+美貴のブラを取る+愛撫開始

家の中ならよっちゃんのキスを美貴はいつも受け入れる
よっちゃんのおバカなキスの方程式は美貴とよっちゃんで成り立つものだから
だから、外では辞めてね・・・おバカな可愛い美貴のよっちゃん。
1000 名前:clover 投稿日:2006/04/23(日) 03:46
>>984-999 日常-買い物篇- 勝手な人・バカとの出会いの続編です

>983 名無飼育さん 様
レスありがとうございます。
自分も書いてて楽しくなってまた書いちゃいました

1000ぴったりなのでここにはもう書けないw
この板の恋の神様スレ
ttp://m-seek.net/cgi-bin/test/read.cgi/mirage/1145166583/
でまた、書けたら書きたいと思います。
1001 名前:Max 投稿日:Over Max Thread
このスレッドは最大記事数を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

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