Cherish!

1 名前:ノンマル 投稿日:2006/03/20(月) 13:25
 
需要があるかはわからないけれど、
new×MOTOを書いて行きます。



携帯更新基本形なので
ところどころおかしいところがあるかと思います。
更新速度は遅いです。
2 名前:Blue sky 投稿日:2006/03/20(月) 13:38


空を見上げた。
雲一つない青空に、
なんだか切なくなった。
届かないとわかってはいても手を伸ばしてしまうのは、
ソコに何かを望んでいるから。



「豆?…もしかして新垣里沙?」
「あ、お久し振りです、石川さん」



懐かしい先輩に頭を下げた。
3 名前:_ 投稿日:2006/03/20(月) 13:54


― 相変わらず落ち着いてるね


そんなことを言った石川さんは、
私に紅茶をご馳走してくれた。


石川さん、石川梨華さんは私の中学の時の先輩だった。
2コ上の学年で、生徒会長をしていた。

4 名前:_ 投稿日:2006/03/20(月) 16:28


「豆は今高校2年だっけ?」
「4月から3年になります」



石川さんはゆっくりと紅茶を飲む。
相変わらず形になる人だ。


「石川さんは?就職なさってるんですか?」


生徒会長をしていた石川さんは、
やっぱりそれなりにレベルの高い高校に進学した。
もちろん私にはあまり興味のないことではあったが、
それでもよくしてもらった手前、
邪険にはできなかった。


「ん、大学。4月で無事に3回生」
「3…回生?」
「あぁ、3年生よ」
「そうですか」


やっぱり彼女のことだから、
レベルの高い大学なんだろうな。
5 名前:ノンマル 投稿日:2006/03/20(月) 16:32



今日はここまでです。



っか初っ端からミスりました。
石川さんは4月から2回生です。
実年齢で考えてしまってました。
申し訳ないです。
6 名前:Blue sky 投稿日:2006/03/23(木) 00:07


石川さんはゆったりとした雰囲気をまとったまま、
紅茶を一気に飲み干した。


「ねぇ豆?」
「…なんですか?」
「いきなりで悪いんだけどあたしのお願い、
 聞いてくれないかな?」

上目遣いでちょっと涙目。
それでいて甘えた声。





― かわいい



そんなふうに思ってはいないけれど、
ただこの人はこれで一体どれだけの人をオとして来たのか、
気になるところだ。
7 名前:_ 投稿日:2006/04/05(水) 16:06

「お願い?」
「そう、お願い」



思えばこれが、


「まぁ…私にできることなら」



彼女、藤本美貴との出会いだった。



 
 
8 名前:_ 投稿日:2006/04/05(水) 16:10





***********





 

 
9 名前:_ 投稿日:2006/04/05(水) 16:19

「…」
「おはよ、ガキさん」
「…帰ってくだ」
「美貴とデートしよ!」


石川先輩を通じて仲良くなった藤本美貴さんは、
見た目よりもずっと女の子な人だった。



― はぁ!?
― お願い!あたしを助けると思って!
― だって石川先輩の友達と二人でとかむちゃくちゃじゃあ
― そこをなんとか!


石川先輩の頼みとは、
一緒に映画を観る約束をしていたのだがどうしても外せない予定が出来てしまった。
だから変わりに行ってほしいとのことだった。


― でもいきなり知らない人が行っても
― ちゃんと連絡入れとくから!



頼まれると断れない、
それが私、新垣里沙。

10 名前:_ 投稿日:2006/04/05(水) 16:26
 
渋々承諾して一緒に映画を観たはいいものの、
なぜだか異様に気に入られてしまった。


「ガキさん」


そして今は朝から押しかけられて、
学校までの大事な睡眠時間を削られている。
というか本当に年上なのか疑いたくなるくらいだ。


「もっさん、私普通に学校だから無理」
「えぇー、遊ぼうよ」







― 石川先輩、一生恨みますよ
11 名前:_ 投稿日:2006/05/15(月) 04:04
 
 
 
 
 
**************



 



12 名前:_ 投稿日:2006/05/15(月) 04:11

石川先輩に会ったのはそれから1週間後。
あの喫茶店であの時と同じように紅茶を飲んでいた。


「石川先輩」
「何?」
「もっさ…、藤本さんどうにかなんないですか」
「美貴ちゃん、豆のこと気に入ってるから」
「朝から家にこられるの迷惑なんですけど」
「うーん…」



眉をハチの字にさせて、首をかしげる。
かしげられても困るんですよねこっちは。
睡眠時間削られてこっちは死にそうです。




「でも美貴ちゃんがあんなに機嫌良いの滅多にないし」
「滅多にないのかよ!」
「豆、なにかした?」
「石川先輩に頼まれて映画見ただけですよ!失礼な」


するとまた石川先輩は悩み出した。
13 名前:Blue sky 投稿日:2006/06/23(金) 11:12

「大変よ、豆」


しばらく悩んだ後に何かにたどり着いたのか、
石川さんは顔を上げた。


「何が大変なんですか」
「これはあたしの憶測なんだけれど・・・」
「はい」



衝撃な発言が石川さんの口から繰り出された。


「豆、美貴ちゃんに惚れられちゃったんじゃないかしら」

目が点。
口がポカーン。
唖然呆然。
思わずこぶしを握り締めた。
こうまでして人を殴りたくなる気分はそうない。


「石川先輩」
「何?豆」
「殴ってもいいですか」
「ダ・メ♪」


もう我慢ならない。
私の怒りは眠気ですっかり爆発しそうなのだ。



スパーン!!



気持ちいい音が、
店内に広がった。
14 名前:_ 投稿日:2006/06/23(金) 11:22

「いったーーい!!!」
「や、私じゃな・・・うぉう!亀ちゃん!?」


石川先輩を気持ちよく殴ったのは、
私ではなく同じクラスの亀井絵里だった。


「梨華ちゃん、ガキさんとなにしてんですか?」
「ちょ!絵里!!!人を叩いておきながら謝りも無し!?」
「絵里はガキさんが困ってるっぽかったから助けただけだもーん」
「どの口が言うか!!!この!」
「イタイ!痛いってば!」
「お互い様でしょ!」


目の前の展開に、
怒りもどこへやら。
すっかり置いてけぼりな私は、
すっかり冷めてしまった紅茶を一口飲んだ。


「で、ガキさんと何してたの?」
「ん?ちょっとお話をね。っていうか絵里、豆と知り合いなの?」
「豆って何?ガキさんはクラスメイトで親友だよ」
「親友なつもりは一切ないと思うよ」
「ひどい!そんなことないよね!?ガキさん!」
「や、ってか、ちょっと待って。お二人は知り合い?」
「「従姉妹」」


あぁそうですか。
そうですか。
そういえばどこかしら似たような雰囲気はかもし出してますね。
もう、どうにでもしてくださいよ。
私は何も言いませんよ。


「あのね、とりあえず美貴ちゃん、気に入った人にはとことんだからがんばってね」
「ちょ!石川先輩止めてくださいよ!」
「無理よ、あたし、美貴ちゃんに嫌われてるもん」


嫌ってる人をわざわざ映画なんかに誘いますかってんだ。
っていうか、石川先輩が苦手なだけじゃないのか!


「絵里のガキさんだよ?」
「いやいや、いつから亀のものになったんだよ、私は。違うよ、誰のものでもないよ」
「絵里はどうでもいいけど、美貴ちゃんを止められるのはガキさんだけだと思うよ?」


石川さんはにっこり笑って優雅に紅茶を飲んだ。
人事だと思って。
さて明日はどうやって乗り切ろうか。
睡眠時間がないとやっていけないぞ。


「ねぇ、絵里は無視なのー?」


あぁ、ちょっとやっかいごとが増えたかな。
15 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/25(日) 08:51
レスってよいのかな?
何気にこの組み合わせけっこう好きなのですが。
楽しみにしてますよー
16 名前:ノンマル 投稿日:2006/08/08(火) 16:04
久しぶりに更新しますw

>>15さん
亀更新ですが、がんばります!


では、ちょっと一休みな感じでリハビリがてら短編がきみき書きたいと思いますw
最近ちょっとね、モノ書きとしての自分が薄いため、
つたない部分があるかとは思いますが、
ご了承ください。
17 名前:暑中見舞い申し上げます 投稿日:2006/08/08(火) 16:18
 

―ミーンミーン


暑い。
暑い。

蝉の鳴き声がよりいっそう暑さを倍増させる。


が、それ以上に私の体温を上昇させる人がここにいる。


「ガキさぁーん、アイスなくなったぁ」


藤本美貴。


「ガキさぁーん、ノドかわいたぁー」


―ミーンミーン


「ガキさぁーん?」
「だぁ!もう!なに!?アイスが溶けたなら冷凍庫!ノド乾いたなら冷蔵庫!」

私は学校の宿題で手がいっぱいなんです。
あなたにかまってる暇はないんですけど!


「やぁっとこっち向いた」
「なんですか!こっちは宿題で大変なんですけど!」
「だって、美貴暇なんだもーん」
「はぁ?」
「一人じゃ暇だしぃ」
「なら帰ってくださいよ、たくさんいるでしょ。石川さんとか」
「梨華ちゃんは、豆にかまってもらって♪って言ってたもん」



―ミーンミーン


いつか絶対石川さんをこの手で殴りたいと思う。
そんなことを思ってたらまたもやっかいな来訪者。


「ガキさぁーん!かわいいかわいいえりりんの到着ですよぉー」
「うっわ・・・」
「誰?」


聞き覚えのある声と明らかに不機嫌な声。
藤本さんを置いて玄関へと向かう。

「やっほー♪ガキさんデートしましょ」
「無理。じゃね」
「あ、ちょっ、待ってよぉ」

玄関を閉めようとするそれをわざわざ食い止める亀。
お願いだからこれ以上、私の体温を上げないで。
18 名前:暑中見舞い申し上げます 投稿日:2006/09/07(木) 22:33
 
「ガキさぁーん?」
「はぁーい!!もう、上がるならさっさと上がって!」
「はぁい」


めんどくさい。
非常にめんどくさい。
なんで、私がこんなことに巻き込まれてるんだろう。
そもそも、石川さんが悪いんだ。
藤本さんを私に紹介するから!!!
だからこんなややこしいことになってるんだ!


「ガキさん、誰?この人」


私を現実に引き戻したのは亀の不機嫌な声だった。


「え?あぁ、藤本美貴さん。私の先輩のお友達」
「ふぅーん・・・」

さも嫌そうに藤本さんを見ると、
その反対側に腰を下ろした。
まずったか。
これではますます宿題がはかどらないではないか。


私はとりあえずテーブルの前に腰を下ろした。
19 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/14(土) 20:04
亀更新にも程があるぜ

Converted by dat2html.pl v0.2