immoral conduct 4
- 1 名前:たまえす 投稿日:2006/05/17(水) 21:56
- 前スレ
ttp://m-seek.net/cgi-bin/test/read.cgi/mirage/1128976814/
相も変わらず支離滅裂な内容のうえ、需要も無いのに新スレなど立ててお叱り
を受けそうですが、深く沈んだままひっそりと行かせて頂きますので何卒ご容赦
の程お願い申し上げます。
- 2 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:00
- 結局、あのまま眠れずに朝までボーッとしていて。
気を取り直してふらつきながら会社へ行く。
事務所に入るなり、驚いて飛んで来たマネージャーに捕まって、どえらい怒られて。
・・・まぁ、しょ〜がない。
だって・・・・
ノーメイクで当然眉毛も書いて無いし、髪の毛は爆発したまんま。
おまけに一晩中泣き腫らした顔はパンパンで。
メンバーのみんなも顔色を伺いには来るものの、まるで腫れ物にでも触れるかの
ように、誰一人として美貴に声を掛ける者はいなかった。
きっと、放っといてオーラが全開で放出されていたに違いない。
夜になって、紺ちゃんと一緒に家に帰る。
もう、こうして腕を組んで歩く事もないんだって思うと、用も無いのについ遠回りをしてしまう。
- 3 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:03
- 家に入ると、美貴が正気のうちにちゃんと紺ちゃんに話しを聞いてもらいたくて、
いつもと違う美貴の態度にそわそわと挙動不審な紺ちゃんを無理矢理座らせる。
「紺ちゃん、美貴の話しを聞いて欲しいの。昨日帰ってから考えたんだけど・・・」
それから、紺ちゃんと付き合い始めてから約2年余り。紺ちゃんのおかげで本当に
楽しかった事、どんな辛い事でも乗り越えられた事、毎日を素直な気持ちで過ごせ
た事、恥ずかしがらずに優しさを出せるようになった事。
そして、こんな我がままな美貴と真剣に付き合ってくれた事への感謝の気持ちを
一気に伝えて、別れてもずっと紺ちゃんの事を応援しているから・・・・と締めくくった。
全て言い切った美貴の心は、まるで止めど無く溢れ出る涙に浄化されたかのように、
恐ろしいほどに澄み切っていた。
「紺ちゃん・・・・しばらくこのままでいさせて」
「・・・・うん」
しばらく紺ちゃんのことを抱き締めたまま、その柔らかな感触を美貴の身体に
刻み込んでいた時。
- 4 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:05
- 「あの・・・・」
会社を出てからずっと黙っていた紺ちゃんが口を開いた。
「・・・グスッ・・・ん?」
「あの・・・美貴ちゃんに一つだけ言っておきたいとっても大切な事があるの」
愛する紺ちゃんとの別れを決心した今の美貴にとって、これ以上恐れるものは
何も無かった。
紺ちゃんはそっと美貴の肩を掴んで身体を離すと、優しい表情でゆっくりと話し掛けてきた。
「美貴ちゃん・・・・・ありがとう。こんな大切な事をずっと黙っていたのに。怒られ
ても・・・殴られたって仕方が無いのに。嫌われても文句言えないのに。それなのに、
こんなに私の事を真剣に考えてくれて。私、美貴ちゃんに本当に愛されていたんだって
ことが凄く伝わって来て、とても嬉しかった。・・・だけど・・・だけど」
そこで一瞬間をおいた紺ちゃんの表情が暗くなって。
「・・・・うぅぅ・・・紺・・・・ちゃん・・・グスッ・・・まだ・・・・何か美貴に
足りない事・・・・あったのかな・・・」
「うん、美貴ちゃんはとても大切な事を忘れてる」
- 5 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:06
- ・・・・何だろう
「うん・・・・グシッ・・・いいよ・・・・エグッ・・・何でも受け入れるから・・・言って?」
「あのね・・・・」
スウゥ〜っと大きく深呼吸した紺ちゃんに、思わず身構える。
「あのね・・・・私、美貴ちゃんに別れて欲しいだなんて一言も言ってない」
「・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「確かに離ればなれにはなるけど、会える時間は減っちゃうけど・・・・でも、たった
それだけの理由で美貴ちゃんと別れるだなんて、そんなの嫌だから」
「・・・え・・・だって・・・・」
「もし、美貴ちゃんが毎日会えないのが嫌で別れた方がいいって言うのなら、それ
は私が悪いんだから諦める。だけど、確かに札幌には帰るかもしれないけど・・・・
それでも少なくとも月に何回かは東京に来れるもん」
- 6 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:08
- 「う・・・・うぅ・・・・だって・・・だって・・」
「私は別れたくない。本当に我がままだって思うけど、でも・・・もし美貴ちゃんが
許してくれるなら・・・これ・・・卒業してからも持っていても・・・いいかな・・・・」
そう言って紺ちゃんがシャツの胸元から引っ張り出したペンダントのマスコットは、
何時の間にかこの部屋の合鍵に付け替えられていた。
鍵を見た途端、一瞬にして涙で視界が奪われた。
「こぉ〜んちゃ〜〜〜ん・・・わああぁぁぁ〜〜!」
「・・・・早とちりなんだから」
「・・・・だって・・・・だって・・・うわぁ〜〜〜ん」
「飛行機ってあんまし好きじゃないけど、美貴ちゃんに会うためだったら大好きになるもん」
「グスッ・・・エヘヘ・・・じゅる・・・」
「わっ、いま鼻水付けたっしょ」
「ウゥゥ・・・何だよまったく・・・グスッ・・・美貴はさ・・・じゅる・・・一体、
何の為に・・・エグッ・・・朝まで寝ないで・・・ック・・・考えたんだろーね・・・」
- 7 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:09
- 「・・・・じゃあ、やっぱり別れる?」
「・・・・ふん、じゅるじゅる・・・ズズ〜ッ・・・」
「わぁ〜〜、どこで鼻水を拭いてるの!」
「・・・・美貴、ホントにすげー真面目に考えたんだよ?。美貴が悩んだ分、紺ちゃん
に鼻水をくっつけてやるかんね。こんなに何かを真剣に考えた事って初めてかもしんない」
「・・・・あの・・・・ごめんね?」
「ううん、お陰で紺ちゃんが美貴にとってどんだけ大切かってことが良くわかったから」
そっと紺ちゃんを抱き寄せて・・・・キス。
「ん・・・んふっ・・・・・くふぅ・・・・はぁはぁ、美貴ちゃんしょっぱい」
「んはは、涙かな」
「鼻水だと思うケド・・・」
「・・・・そんなことゆーなら・・・もうしてあげないかんね」
「え〜〜・・・・美貴ちゃん・・・・もっと頂戴?」
- 8 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:10
- 〜 〜 〜 〜 〜
私がちょうだいって言った途端、ニヤリと笑った美貴ちゃん。
「・・・・えっ?聞こえなかった・・・・もう一回・・・」
「な・・・・・や〜だよ。・・・・って、ち・・ちょっと・・・あ〜〜ごめん美貴ちゃん
・・・泣かないで」
「グシュ・・・紺ちゃんのおねだりって・・・・大好きなのにさ・・・・・ズズ〜ッ・・・
ついさっきまではもう二度と聞くことは無いってマジで思ってたのにさ・・・」
「あ・・・あの・・・ごめん、わかったから。いくらでも言っちゃうから・・・・コホン、
美貴ちゃんちょ〜だい?」
「はい、頂きまっす!」
「えっ?」
思いっ切り油断をしていた私のジャケットのファスナーをチィ〜〜ッと降ろして。
「うわぁ〜〜っ!ちがっ・・・キスでしょキス!」
「だって今、頂戴しか言わなかったじゃん」
「私が頂戴って言ってんのに、どーして美貴ちゃんが頂きますなの!」
- 9 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:11
- 「いーからいーから」
「あ、だましたな?」
「うん!・・・・はい、バンザイは?」
「だからキスだけで・・・・って、バンザイって・・・なに脱がしてるの!」
「ん?紺ちゃんのTシャツでっす」
「そーでなくて、ちょっと待ってってば。まだお風呂にも入ってないのに〜」
「紺ちゃん・・・・・・」
「・・・・・・え?」
さっきまでのおふざけモードとは違う真剣な声。
ふわっと優しく抱き締められて。
「美貴はね、本当に今日限りで紺ちゃんと別れようって決心してたんだ。もう二度と
紺ちゃんのことをこうして抱ける事は無いんだって。でもそれが紺ちゃんのためなら
ば、喜んでこの身を引こう、これからは紺ちゃんと愛し合った思い出だけで生きようって」
「うぅぅ・・・・美貴ちゃん・・・うぅぅ・・・・ごめんなさいぃぃ・・・わ・・・私、
美貴ちゃんに・・・なんて酷いことを・・・・」
- 10 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:12
- 「泣かないで?お陰で紺ちゃんが美貴にとってどれだけ大切かって、どんだけ大きな
存在なのかってことが良くわかったんだもん」
「・・・・ホントに・・・ごめんなさい・・・」
「・・・クスッ、でもさぁ・・・、しっかしまたすげー勘違いだったなぁ・・・・もうさ、
昨日辞めるって聞いた時は本当にショックで、辞めるイコール別れるんだって思っちゃって」
「うぅ・・・うぅぅ・・・ごめんなさいぃ・・・」
「美貴・・・・紺ちゃんに捨てられたのかなって・・・そこまで考えちゃった・・・
そんな訳ないのにね」
「・・・・・え?・・・う・・・うぅ・・・美貴ちゃん・・・」
「はは、もうへーきだよ。昨日はどうかしてたんだ」
本当に申し訳ない気持ちで一杯で。
「ほら〜、大丈夫だって。でも・・・そのかわり、辞めるまでは今まで以上に紺ちゃん
にくっつくかんね?」
「ん・・・いいよ」
「その後の会えない分を、い〜〜〜っぱい充電しとかなきゃね」
「・・・・うん」
その後美貴ちゃんは・・・・
- 11 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:18
- お風呂に入る時、私の服を脱がせながら泣き出しちゃって。
私の身体を洗いながら、また泣いちゃって。
ベッドに入っていつものように私を抱きしめてまた泣いて。
でも、泣いてる美貴ちゃんはすっごい笑顔で。
もう二度とできないって思っていた私とのほんの些細な日常の行為の一つ一つが、
こんなにも嬉しいことだったなんて思わなかったって。
そんな美貴ちゃんを見て、私の為を思って別れる決心をしたというのが嘘じゃ
なかったんだって分かって、本当に胸が苦しくて。
「紺ちゃん」
「ん?」
「お願いがあるんだけど・・・」
「な〜に?」
「今日はさ、美貴が紺ちゃんの胸に抱かれて眠りたいなぁ〜・・・・なんて・・・」
- 12 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:19
- いつもは私が美貴ちゃんにしがみついて寝ているんだけど。
「うん、いいよ?」
美貴ちゃんの腕の中から一度抜け出して枕の方に少しずり上がってから、しがみ
ついてきた美貴ちゃんをしっかりと抱きしめる。
胸のところで何やらモゾモゾしている美貴ちゃん。
「あの・・・紺ちゃんさぁ・・・」
「・・・ん?」
「・・・その・・・できれば生がいいなぁ〜・・・な〜んて思ったりして・・・」
「・・・・な・・・・なっ・・・・生って・・・」
「ねェ・・・・こぉ〜んちゃ〜ん・・・」
うわっ、ずるいよ美貴ちゃん。
「・・・・駄目?」
でも・・・寂しい思いをさせちゃったお詫びに・・・そのくらいサービスしてもいいよね。
「美貴ちゃんにそんなおねだりされて、断れる訳ないっしょ・・・・・いいよ、特別だよ?」
「うん・・・ありがと」
- 13 名前:Usual days 投稿日:2006/05/17(水) 22:21
- またモゾモゾしながら私のパジャマのボタンが一つ一つ外されていって。
胸がはだけた感覚の後、右の乳房にふわっと美貴ちゃんの頬の温もりが擦り寄ってきて。
「・・うぅぅ・・・・グスッ・・・ック・・・・うぅぅ・・」
あ・・・また泣き出しちゃった。
「美貴ちゃん、おやすみなさい」
「・・・ック・・・おやすみ紺ちゃん・・・・グスッ」
その後、美貴ちゃんのすすり泣きは、ものの数分で規則正しい寝息へと変わった。
私の胸にぴったりと顔をくっつけたままの美貴ちゃん。
何だか赤ちゃんにおっぱいをあげてるみたい。
・・・・・ごめんね美貴ちゃん。
2ヶ月後には違う道を歩むことになるけれど。
でも・・・これからも私達の愛は変わらないよ。
・・・・・・・永遠に。
- 14 名前:たまえす 投稿日:2006/05/17(水) 22:38
- Usual days ・・・・完
とは言うものの・・・
もし次回サブタイトルが変わっていたとしても、中身は今まで通りそのままだったりして。
・・リアルの悲しさで、ハローが続く限りは、何ら打ち止めにする理由が見当たらないんです。
いろいろと悲しい事もあったりしますが、でもそれ以上にもらっている喜びの方が絶対に
多いと思いますので、私も気力の続く限りは頑張ってみようかなと思います。
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/17(水) 22:45
- 更新&新スレ乙です。
前スレ最後でこうくるのか…と思わせてこうなるのですね。
ネタバレしたくないので詳しくは書きませんが一言。
作者さん、だいずぎ〜〜〜〜〜!
- 16 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/05/18(木) 07:44
- たまえすさん連夜の更新乙です。4スレ目なんですね。
自分も>>15さんと一緒で多くはかきませんが
うーんそうきたか という感じですね。
リアル執筆タイプの作者さんならではの悩みもあるとは思いますが
たまえすさんのペースでがんがってくらさい。
- 17 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/18(木) 22:47
- そうですね、やっぱりハローさんたちにはもらっていることの方が多いですね。
それから作者さんにも! 感謝感謝&新スレおめ!です。
それにしてもこのカップルはいつもながらかわいーなー…
- 18 名前:無名し読者 投稿日:2006/05/20(土) 23:11
- 新スレおめ!
作者さんの書くこの2人ホントに大好きです
こんまこ卒業でショックを受けて 色々考えましたが これからも娘。&ハロプロを変わらず応援して行こうと思います
もち 作者さんの事もこれからも応援させていただきます
- 19 名前:One and only 投稿日:2006/05/22(月) 21:45
- 「れーなれーな」
「なんね」
「怖いよ・・・どうしよう」
「はぁ?・・・また訳わからん」
「だってさぁ、もうすぐ藤本さん来るよ?・・・」
「・・・・・・そら来るやろ」
「ねーどーする〜?」
「また・・・・絵里が心配しよっても・・・どーにもならんとよ」
「え〜?・・・だってぇ・・・昨日の藤本さん・・・可哀想で見てらんなかったじゃん。
・・・強がってたけどさぁ、誰が見たって今さっきまで泣いてましたって顔だったし、
落ち込んでますオーラが全開だったもん」
「ん・・・・・そら〜・・・れなだって、あんな藤本さんを見るのはマジで辛いっちゃけど
・・・何て声を掛けていいのか分からんけん」
「・・・やっぱ・・・・ショックだよね・・・」
- 20 名前:One and only 投稿日:2006/05/22(月) 21:46
- 〜 〜 〜 〜
「こんこん・・・・美貴ちゃんに何も言ってなかったんだね・・・」
「うん・・・・でもさ、ミキティ・・・なんとなく気付いてたっぽい」
「ホントに?」
「あぁ。・・・こないだのフットサルの朝練の時、かなり態度がおかしかったから。
ボールそっちのけでずーっとこんこんの事を気にしてて、コーチの話しもうわの空
だったし。あの時は、まさかこんこんまでこんな事になるなんて知らなかったから
ミキティにはかなり厳しい事を言っちゃったけど」
「何か感じてたのかな」
「うちでも感じたくらいだからな。・・・まぁ、麻琴は芝居が下手だからすぐ分かったけど」
「な・・・・あんなキョーレツな関節技を掛けられて、あのまま喋らなかったら
腕が折れてますって」
「ば〜か、本気な訳ねーだろ」
「・・・私の事・・・・ショックだった?」
- 21 名前:One and only 投稿日:2006/05/22(月) 21:47
- 「当たり前じゃん。・・・でもさ、毎日くっついてイチャイチャするのもいけれど、
こういう形で少し離れてみて、改めて愛を確かめ合う事も必要な事なんじゃないか
なって思うんだ」
「・・・ぷっ」
「あぁ?・・・んだよ、人が真面目に言ってんのに。すっげーヤな感じ」
「だってあの夜、思いっ切り勘違いしてさ、もう絶対に浮気はしない、セクハラもし
ないからもう一度考え直してくれって必死になってたのはどちらさんでしたかねぇ・・・」
「いや・・・それはぁ〜・・・うちの日頃の行いで・・・まぁ自業自得でしゃ〜ないけど、
マジで愛想を尽かされたのかと思って」
「そんなんで卒業するくらいなら、とっくに別れてますって」
「でも、こんこんは思い切ったよな・・・」
「うん、美貴ちゃん・・・大丈夫かな・・・かなり落ち込んでたけど、立ち直れるかな」
- 22 名前:One and only 投稿日:2006/05/22(月) 21:48
- 「・・辛いよな。・・・でも、彼女ならきっと大丈夫だよ」
「出た・・・お気楽能天気で根拠の無い楽観視が・・・」
「ちーがうって。・・・でも、こんこんがこのままにしておく訳ねーじゃん?」
「・・・・だよね」
「・・・・ま、心配すんな。2人がいなくなったら、オレとミキティで寂しい者同士慰め合うから」
「あ゛〜〜〜っ、ほらやっぱり!」
「何だよ、やっぱりって」
「前から時々怪しいなって思ってたけど、とうとう本音が出ましたね?」
「バカ、冷静に考えてみそ?・・・・ミキティはそーとー可愛いぞ?」
「知ってますよそれくらい・・・って、どーしてそっちに行くんですか!」
- 23 名前:One and only 投稿日:2006/05/22(月) 21:50
- 「フン、うちらに相談も無しに勝手に決めた罰・・・・ってトコかな」
「そんな事をしたらこんこんが許さないし・・・・ってゆーか、美貴ちゃんがそんな
浮気するはず無いですって」
「麻琴はなぁ〜んにも分かってねーな」
「何がぁ?」
「おまえさぁ、・・・オレのことば〜っか悪者扱いしてるけど、いつも抱き付いて
くるのはミキティの方だから」
「美貴ちゃんには下心はありません!」
「あのミキティの甘えた声で・・・よっちゃ〜ん・・・な〜んて呼ばれてみそ?
・・・・かなりヤベーぞ?・・・・いろんな意味で」
「はぁ・・・・それじゃあれですか?・・・吉澤さん的には、何らかの歯止めが無ければ
本能の赴くままに美貴ちゃんを押し倒してしまうかも・・・・つまりそーゆー事ですか?」
「・・・・・・・・うん」
「うん!?・・・・・うんって言った・・・今・・・うんって言ったし」
- 24 名前:One and only 投稿日:2006/05/22(月) 21:51
- 「あぁ、言ったさ。ミキティなら、うちの身体の火照りを優しく鎮めてくれそうじゃん」
「・・・・信じらんない」
「だって、考えてみ?あの吉澤より男っぽくて怖いと恐れられている藤本美貴を
だよ?この腕の中で泣かせてみたいって思わねーか?」
「あのぉ〜・・・何言ってんですか?」
「ま、誰でも女になる瞬間があるって事かな」
「吉澤さんは一体、何を目指しているのでしょうかねェ」
「ん?・・・しいて言うならば・・・ハーレムの王・・・・ってとこかな」
「・・・・・・・ハァ?」
「既に小春の光源氏計画が進行中だし」
「なんだ?それ・・・」
「早く従順な我が僕(しもべ)となれるように・・・」
- 25 名前:One and only 投稿日:2006/05/22(月) 21:52
- 「そ〜れじゃただの変態じゃないですかぁ〜〜!」
「いや、ただの変態では終りたくない、うちにもポリシーがある。どうせなら凄い
変態に・・・って、嘘だよ。冗談に決まってんじゃん」
「ふぅ〜ん」
「まことぉ〜〜」
「・・・絶対に嘘だ」
「んな訳ねーじゃ〜ん」
「百歩譲って小春ちゃんは無いにしても、美貴ちゃんのは本気でしょ?」
「・・・・・・・・」
「だから!・・・何で否定しないんですか〜」
「・・・・こんこんが・・・いいって言ったらどーする?」
「はぃ〜?・・・あのですね、あさ美ちゃんが美貴ちゃんの浮気を認めるなんて
有り得ないから」
- 26 名前:One and only 投稿日:2006/05/22(月) 21:54
- 「でもさ、今までの事を良く思い出してみそ? うちがミキティに色々とセクハラ
かました時に、いちいち怒ってたのって麻琴だけだぞ?」
「・・・・・・へ?」
「ミキティ本人はすっげー喜んでたし、こんこんだって笑って見てるだけでさ、怒ら
れた事なんて一度もねーから」
「ち〜がいますって。こんこんは言いたいのに言えなくて我慢してるんでょ〜が」
「いや、それは違うな。麻琴と違ってこんこんは人間が出来ているから、その程度
のことじゃ動じないんだよ」
「・・・いいもん、二人が来たら聞いてみるから」
「おー、そうしろ」
「・・・・でも、遅いね。いつもならとっくに来てる時間なのに・・・・」
- 27 名前:たまえす 投稿日:2006/05/22(月) 21:55
- >>15 名無し飼育さん様
ありがとうございます。
残容量が微妙だったため結果的にスレまたぎのフリとなってしまいました。
とうとうたまえすも・・・と思われたかも(^^;
>>16 名無し読者@446様
ありがとうございます。
毎回、このスレで終りにしよう・・・とは思うのですが、意思の弱さと無計画さが
災いして今に至ってます。
どこまでがリアルなのか線引きはよく分かりませんが、色々なハプニングの際
にシンメトリーを意識するあまりボツにしたネタは結構多いかも。
>>17 名無し飼育さん様
ありがとうございます。
私自身は感謝して頂くようなことはしていませんが
やはり色々な面で彼女達に助けられているのだと思います。
>>18 無名し読者様
ありがとうございます。
この先も微力ではありますけども変わらずに推していきたいと思っています。
- 28 名前:たまえす 投稿日:2006/05/22(月) 21:56
- 気分転換でサブタイトルを替えてみましたが、中身は新ネタどころかそのまま
何事も無く続いているのが私らしい(w
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 29 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:31
- ・・・・ん
・・・・・・んん?
・・・・・・・・・・・朝?
そう意識したのと同時に、スゥ〜ッと目が覚めてきた。
いつもだったら暫くボケ〜っとしていないと駄目なのに、何故か今朝は異常なほどに気持ちがいい。
当然自分の置かれた状況もすぐに認識ができて。
ぱちっと目を開けてみる。
一瞬にして全身がカ〜〜ッと熱を帯びたのが分かった。
頬を預けたままの豊かな丘陵地帯越しに見える紺ちゃんの寝顔。
美貴を優しく包み込んだまま、今だ静かな寝息をたてている。
道理で朝まで気持ち良く熟睡できたわけだ。
- 30 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:32
- いつもは美貴が紺ちゃんを抱いて寝てたから、こうして美貴が紺ちゃんに抱かれて
眠るのって初めてで。
普段なら、とても恥ずかしくてそんなお願いなんかできないんだけど、昨日は自分
でもびっくりするほど素直になれた。
確かに美貴のおバカな勘違いだったけれど、本当に昨日で最後だっていう思いから
解き放たれた反動は大きかったらしい。
紺ちゃん・・・・
こんなにもいとおしいなんて・・・
やばい、また泣きそう。
目の焦点をずーっと手前に移動させてみる。
・・・・・ん?
こちらもまだ寝てまちゅね。
丘の頂きにあるはずの先っちょさんは完全に引っ込んで姿を隠している。
紺ちゃんのって、完全収納型なんだよね。
指先でなでなでしても平らなまんま。
不思議だね、人間の身体って。
どうしてこれがあんなにコリコリになるんだろうね。
- 31 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:34
- すっかりはだけてしまっているふくらみに、そーっとほっぺですりすりしてみる。
うおぉぉぉ〜〜、き・・・・気持ちいぃ・・・
ちょっと身体を起こして、改めてしみじみと見てみる。
しかし・・・・すっげーなこりゃ・・・
ほら、両手で包み込んでもはみ出しちゃってる。
···全然手の平サイズじゃないもん。
脇の方から・・・ちょん、と押してみる。
〜 ポヨン 〜
「・・・・・キャハ♪」
あ・・・・キャハとか言っちった。
みきピ〜ンク・・・・・って、ちげーよ!
でも、お皿に乗せたプリンを揺すっているみたいで面白い。
···ちょんちょん
〜 ポヨン 〜 ポヨン 〜
- 32 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:35
- 「うきゃ〜〜!」
・・・・・・・いけね、朝から何やってんだろ。
そぉ〜っとパジャマのボタンを掛けてあげて、可愛いほっぺにチュッ!
何て爽やかな朝なんだろう。
好きな人に抱かれて眠るのって、こんなに気持ち良かったんだ・・・・
紺ちゃんは熟睡できたのかな。
美貴が紺ちゃんを抱きしめて寝る時は、必ず夜中に何回か目が覚めて。
ずり落ちた布団を紺ちゃんに掛け直したり、ベッドから落ちそうになっているの
をしっかり抱き直したり。
・・・・・・ちょっとだけ悪戯をしてみたり。
でも、昨日は全く目が覚めずに朝まで文字通り爆睡だった。
妙な味を覚えちまったなこりゃ・・・・
「卒業するまでずーっと美貴の事を抱いて寝てもらおうかな・・・・」
もちろん・・・・生で。
- 33 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:36
- キャ〜〜〜!
なんか中澤さんみたい。
こないだも言ってたもんね。
『やっぱ生に限るっちゅーねん!』って。
あ、もちろんビールのことだけど。
「でも、そんなに毎晩生乳に抱かれて寝ていたら・・・抱かれ癖がついちゃって
一人じゃ眠れなくなっちゃうかな」
もう一度、起こさないようにそぉ〜〜っと抱きしめる。
「ねぇ・・・・こぉ〜んちゃ〜ん・・・でもやっぱり美貴は毎晩紺ちゃんの胸に
抱かれて眠りたいな・・・」
「・・・・いいよ?」
「そっかぁ・・・・良かった。 ・・・・って、え゛ぇ〜〜!」
あるはずのないレスポンスにびっくりして・・・・
『ドタッ!』
- 34 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:37
- 「いってぇ〜〜!」
ベッドから落ちた。
「・・・美貴ちゃん、大丈夫?」
しこたま打った腰をさすりながら身体を起こすと、横になったまましっかりと大きな目
を開いてぱちくりしている紺ちゃん。
「あ・・・・いやぁ〜・・・その・・・何と言いますか・・・あはあは・・・」
「おはよ、美貴ちゃん」
「う・・・うん、おはよ・・・・エヘヘヘ・・・あの・・・」
「なあに?」
「もしかして・・・・・起きてた?」
「うん」
ムクッと起き上がってベッドの上にペタンと座った紺ちゃんはすっごい笑顔で。
「え゛・・・・マジ?・・・えっと・・・・いつから?」
「ん〜ん〜〜・・・ほっぺにチュッてしてくれた時・・・かなぁ」
・・・・・・・・な。
- 35 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:39
- ・・・って事は、美貴のおねだりは全部聞かれてしまった訳で。
「美貴ちゃん、顔・・・真っ赤だよ?」
前にも同じ様な失敗をこいたような気がする。
「もぉ〜、紺ちゃんてば・・・起きたんなら起きたって言ってくんなきゃわかんないじゃ〜ん」
「ひとつ・・・いいですか?」
「な・・・なに?」
「ほっぺにキスをしてくれたのに私が気付いたってことは、その前に美貴ちゃんは
私が起きちゃうような事を何かしたのかなぁ〜、なんて思ったりしちゃったりして」
「う・・・・・・」
昨日の今日でこの状況は無いよねぇ。
でも・・・・・・
「だってほら、寝る時に外したボタンがちゃんとはまってるし」
「いや・・・だから・・・あの・・・いつも通り紺ちゃんのおっぱいで遊んでたりして・・・」
- 36 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:41
- 途端にぶわっと赤くなる紺ちゃん。
ありゃ〜〜また怒られる・・・・・・
「・・・・・そっか」
「・・・・へ?」
予想したのと違う反応に、思わず見上げると。
あれ・・・・真っ赤だけど嬉しそう。
「お・・・怒らないの?」
すると、、にっこり微笑んで。
「いくら美貴ちゃんの勘違いって言っても、でもやっぱり今まで隠していた私の方が
悪かったし、美貴ちゃんには本当に寂しい思いをさせちゃったから、だから・・・・
だから、お詫び・・・ってゆーのもおかしいけど、これからは今までよりももっと
美貴ちゃんの好きなようにさせてあげようと思って・・・」
「・・・・そんな・・・・紺ちゃんのせいじゃないから。無理しないで?」
「ううん、無理じゃないもん」
「でも・・・・」
- 37 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:42
- 「あのね、昨日の美貴ちゃんて・・・・とっても可愛かったの。あんな風に私にお願い
してくれた事って・・・無かったよね」
「え・・・いやぁ〜恥ずかしい・・・」
「私の胸で気持ち良さそうに寝てる美貴ちゃんを見ていて、本当に私って幸せ
だなぁ〜って感じたの」
「うん・・・・・だって、本当にすっげー気持ち良くて・・・・あんなに爆睡できた
ことって最近無かったもん」
正直にそう言うと、紺ちゃんはベッドから降りてきて美貴を抱きしめてくれて・・・・・
「だから・・・・・・ね?」
「紺ちゃん・・・・・ありがとう」
「ううん・・・・・あの・・・・美貴ちゃん?」
「・・・ん?」
「もう一度、さっきのお願い・・・・聞きたいなぁ・・・」
「さっきのお・・・・・え゛っ!」
「はいどーぞ♪」
- 38 名前:One and only 投稿日:2006/05/26(金) 20:44
- 「いや・・・・だから・・・・何て?」
「さっき美貴ちゃん言ってたでしょ?」
「あ・・・・・わかった、言うから。・・・・・あの・・・一緒に寝よ?」
「いつも寝てるし。違うでしょ?」
「・・・・だって」
「じゃやっぱりお預け」
「えぇ〜〜!」
「ほら〜・・・恥ずかしがらないで言ってみて・・・・紺ちゃんお願い抱いて・・・って」
「はぁ?・・・い・・いや、抱いてってゆーのはちょっとニュアンスが違うかと・・・・
まるで美貴が紺ちゃんにエッチされたがってるみたいじゃん」
「えぇ〜!・・・あ、でも・・・・美貴ちゃんは・・・私にして欲しいの?」
「え?・・・・うん・・・・あ、ちがっ・・・じゃなくって・・・・」
「じゃ〜あ〜、今晩まで待ってあげるから・・・・寝る前にはちゃ〜んとお願いしてね?」
・・・これって、最初の頃とまるっきり形勢が逆転しているような気がするのは・・・
美貴だけでしょうか。
- 39 名前:たまえす 投稿日:2006/05/26(金) 20:45
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 40 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/26(金) 20:51
- 内弁慶なこんこんが好きですw
- 41 名前:One and only 投稿日:2006/05/29(月) 21:24
- 「おはようございまーっす」
「おはよー・・・・・・おっ、ちょ〜っと小春・・・そのブーツ可愛いじゃ〜ん」
「エヘヘッ、似合ってますかぁ?」
「うん、いいんじゃな〜い?」
「ありがとーございまーす」
「しっかしまた可愛いのを見つけて来て・・・・・小春じゃないと履けないねそれは」
「でもこれ、お母さんが自分で履こうとして買ってたのを小春が横取りしちゃったんですよ?」
「うそぉ!?・・あんたのお母さんて、そんなキャラだっけ?」
「エヘヘ・・・でも、ブーツってキャラで履くもんなんですかぁ?」
今日は何かで学校がお休みらしく、朝から元気に登場した小春。
卸したての可愛いブーツを目ざとく見つけた垣さんに褒められて、とっても嬉しそう。
- 42 名前:One and only 投稿日:2006/05/29(月) 21:26
- 「・・・・・・あれ?」
「どした?」
ブーツを脱ぎつつ部屋の中を見回した小春の表情が少し曇った。
「小春が一番最後だと思ったのに・・・・・」
・・・・そう、あの二人がまだ来ていない。
でも、美貴ちゃんとこんこんが一緒の時には、たま〜にギリの時があるし、集合時間
までにはもう少しあるから・・・
普段なら全く気にしないんだけど。
でも・・・・・・・
昨日の美貴ちゃんを見てしまったら、どうしても悪い方へ考えてしまう。
例の突然の発表後、泣いてしまった私や里沙ちゃんを一喝して部屋を出て行った美貴ちゃん。
まったく普段と変わらないように見えたから・・・・やっぱり美貴ちゃんは先にこんこん
から聞いていたんだな・・・・って思ったんだけど。
- 43 名前:One and only 投稿日:2006/05/29(月) 21:28
- それからしばらくして戻って来た彼女の目は真っ赤に充血していて。
明らかに、メンバーに見られない場所で一人で泣いていたんだってことがバレバレの状態。
それに昨日だって・・・・
朝、事務所に現れた美貴ちゃんは、それはもう可哀想で見るに耐えない程の酷い有り様で。
慰めようにも、その佇まいは恐怖さえ感じる程。
慌てて飛んで来たマネージャーさんも、叱っているうちに半泣き状態に。
こんこんと美貴ちゃんの関係は充分承知しているマネージャーさん達。
ともすれば、会社サイドの命令にに忠実に動くサイボーグのように評されがちだけど、
そうじゃない人もいる。
業務と私情に挟まれて、きっと私達以上に辛いのだと思う。
結局、何も声を掛けられないまま一日が過ぎてしまい、美貴ちゃんは思い詰めた
ような暗い表情のまま無言でこんこんの手を引いて帰ってしまった。
- 44 名前:One and only 投稿日:2006/05/29(月) 21:31
- 本当に辛い時に力になれない自分が情けなくて、悲愴感漂う二人の後ろ姿を見送り
ながら激しく自責の念にかられてとことん落ち込んだあっしの事を、里沙ちゃんが
気遣って一生懸命に慰めてくれて。
もし、あっしが美貴ちゃんの立場で、里沙ちゃんの卒業が急に告げられたらって考えたら。
気付かなかった自分への怒りとか、黙っていた会社や里沙ちゃんに対する怒りとか
不信感が一気に爆発すると思うから。
恐らく・・・・今は誰が何を言っても彼女の耳には届かないのかも・・・・・。
「・・・・・・愛ちゃん?」
何時の間にかあっしの隣りに座っていた里沙ちゃんが、また心配そうに顔を覗き込んでいる。
「・・・・・・ん」
「・・・・信じようよ」
「・・・・・・ん」
「娘。に選ばれた時から・・・・・メンバーなら誰もが、いつかは必ずこういう時が
やって来るって覚悟してるはずじゃん・・・」
- 45 名前:One and only 投稿日:2006/05/29(月) 21:32
- 「・・・・・うん・・・・ほやけど・・・・」
「一緒だって」
「・・・・・え?」
「ここにいるメンバー全員が、今の愛ちゃんと同じ気持ちだってこと」
「・・・・・うん」
「でもね、誰も何もできないんだ。・・・自分で納得できる答えが見つからない限り、
他人が何を言っても聞こえない・・・・いつも頑固な愛ちゃんなら解るはずだよ?」
「ぷっ・・・・・あっしは・・・なぁ〜んも無くても話し聞いてえんのにね・・・・」
「でしょ〜?・・・大丈夫だぁ〜って。あの二人は愛ちゃんよりも賢いからね」
「ほやほや・・・・・って・・・・ん?」
「・・・・・はい?」
「ふん、どーせあっしはバカやよ」
「んぇ?・・・・・あれぇ〜スネちゃった。今自分で納得したクセに」
・・・・いつもこうしてあっしの事をさりげなく救ってくれる里沙ちゃん。
押しつぶされそうになっていた心が少しだけ軽くなったような気がした。
- 46 名前:たまえす 投稿日:2006/05/29(月) 21:49
- >>40 名無飼育さん様
ありがとうございます。
>内弁慶なこんこんが好きですw
私はどんなこんこんでも好きです(^^; ・・・(VvV从
- 47 名前:たまえす 投稿日:2006/05/29(月) 21:49
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 48 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:40
- 「でさぁ・・・・美貴のおねだりは置いといて、取り敢えずシャワーしようよ」
「あ、じゃ〜あ・・・・それもおねだりして欲しいなぁ〜」
「えぇ〜っ、だって・・・・シャワーだよ?普通に朝のお務めの一つだし・・・」
「聞きたいなぁ〜・・・・美貴ちゃんのおねだり・・・・」
「・・・・・あのさ紺ちゃん・・・何気にSが入ってきてない?」
「エス・・・・・って?」
「え・・・・・・サド」
「・・・・・佐渡?」
「あらぁ〜・・・・マジで知らないの?・・・いやほら・・・サディストのことで、ん〜・・・
例えば・・・・相手をいじめてさ、ビビったり困ったりする様子を見て快感を覚えたりとか、
そんな趣味のある人?・・・みたいな・・・」
「あぁ、いつも美貴ちゃんが私にしているようなこと?」
「うん、そうそう。・・・・・・って、なぁ〜んでぇ?美貴はいつも優しくしてるじゃ〜ん」
- 49 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:41
- 「・・・・プププ・・・・・クスクスッ・・・あはははは」
「・・・・・・・あ、ホントは知ってたんでしょ紺ちゃん」
「ふぷぷぅ・・・・え、美貴ちゃんがサドだって?」
「うん。・・・・あ、・・・・・だから違うってば!」
「あはあは・・・・認めちゃった・・・」
「・・・・・あ、そっか」
「・・・・・・え?」
「もしかして紺ちゃん・・・・・イジメて欲しいんだ」
「・・・いや・・・あの・・・・」
「そうだね、紺ちゃんは美貴にいじめられるの・・・・好きだもんね」
「・・・・あ、あの・・・・ちがくて・・・・」
「で?・・・・紺ちゃんはどうやってイジメて欲しいのかな?」
- 50 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:41
- 昨日の混乱の後遺症なのか、ちょっと引き気味だった美貴のそんな気持ちをわざと
煽るような紺ちゃんの態度に、少しずついつもの感覚が甦ってきて。
そうだよ、何を遠慮してんだ?
もう、これが最後じゃ無くなったんだから。
またいつものように紺ちゃんを可愛がればいいじゃん。
そう考えたら、俄然力が湧いてきた。
復活した美貴の表情に困惑気味の紺ちゃんの手を引いてバスルームへ。
「え、自分で脱げないの?・・・もぉ〜しょうがないな紺ちゃんは。じゃ〜あ〜、美貴が
脱ぎ脱ぎさせてあげるかんね?」
「・・・・・・・あ」
おぉ!
ほら来たほら来た♪
この、不安と期待が入り混じった紺ちゃんの表情。
マジで色んなところが疼いてくる。
- 51 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:42
- パジャマのボタンを焦らしながら外す。
上着を取ると、サッと腕で抱きしめるように胸を隠してしまった。
紺ちゃんの服を脱がすのなんて、もう何百回となくしている訳で。
・・・・・今さら恥ずかしがる事なんか無いのに。
計算なのか、それとも天然か。
本当に美貴を欲情させるのが上手いんだから。
ズボンを下ろすと、紺ちゃんの両手を掴んで大の字に壁に押さえ付ける。
「・・・・・美・・・貴・・・・ちゃん・・・」
もう紺ちゃんの瞳はうるうるで。
・・・・・・チュ!
軽く唇に触れる程度のキスをする。
ほら、無意識に紺ちゃんの口が尖ってきた。
・・・すごく不満そう。
- 52 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:43
- いつからだろう・・・・紺ちゃんが美貴のキスを好きだって言ってくれるようになったのって。
涙でうるうるのキラキラとした可愛い瞳。
訴えるような眼差しで、もっと濃厚なキスを催促しているのがわかる。
「・・・・・欲しい?」
コクン、と小さく肯く紺ちゃん。
これ以上焦らすと泣いちゃうもんね。
「オッケー、わかった・・・・」
顔を近付けると・・・・ほら、紺ちゃんも迎えにきてくれる。
「・・・・むっ・・・んふっ・・・んんっ・・・・」
頭の中が真っ白になるほどの心地良い柔らかな舌触りをゆっくりと堪能する。
しばらくして、不意にガクッと紺ちゃんが腰砕けになった。
びっくりして、慌てて抱きしめて支える。
- 53 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:44
- ・・・・しまった! ・・・・やっちゃったか?
朝だってのをすっかり忘れて調子に乗り過ぎた・・・・
「・・・・・ハァ・・ハァ」
・・・・・・・えっ?
意識があるじゃん。
「・・・・大丈夫?」
「・・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・ん・・・」
「・・・・・・・ん?」
「・・・ングッ・・・・い・・・いま・・・ハァハァ・・・急に目の前・・・・真っ白になって
・・・ハァハァ・・・また気絶したかと・・・」
「やっぱり。・・・美貴も今やばいって思ったもん」
「・・・ハァハァ」
「でもさ、今までだったら間違い無くそのまま気絶してたよね。 こんな寸止め?・・・って、
紺ちゃん初めてじゃん」
「うぅ・・・・しんない」
- 54 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:46
- 「もしかして紺ちゃん・・・・また新化した?」
「・・・違うもん」
「いや、絶対そうだって・・・・・時間が無いから続きは夜のお楽しみにとっといて、
シャワーしちゃおっか。・・・・歩ける?」
まだ足がフラつく紺ちゃんを支えつつ髪を洗うと、身体はざっと一気に流してすぐに出て。
昨日の夜は朝ご飯の心配どころじゃなくて何も用意していなかったので・・・
紺ちゃんがバッグに隠し持っていたバターロールパン(6個入り)をパクつきながら
髪を乾かして簡単にセットして。
「紺ちゃん今何時?」
「ん・・・・・まだ余裕だよ」
「・・・・じゃ〜あ〜・・・もう一回・・・・」
・・・キスしようって言おうとしたら。
「はい!」
ぽいっと渡されたバッグ。
- 55 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:47
- 「続きは夜のお楽しみ・・・・でしょ?」
・・・そうくるか?・・・・クソ、負けるもんか・・・
「そうだね、そんなに紺ちゃんが楽しみにしていてくれるのなら・・・・今夜は満足して
もらえるように、たぁ〜〜っぷり可愛がってア・ゲ・ル♪」
「・・・・・・・な・・・・・いや・・・・だから・・・」
・・・んはは、真っ赤になって固まってる。
「よし、ほら行こ? また遅刻しちゃうから」
仲良く手を繋いで部屋を出ると、エレベータ―に乗って。
「こぉ〜んちゃん」
「はい?」
「・・・好きだよ」
「えぇ?」
クリクリおめめを更に丸くして。
そんないちいち驚かなくても・・・・
- 56 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:48
- 「・・・クスッ、相変わらずリアクションが可愛いね。・・・・もしかして、計算?」
「いや・・・そんな・・・違うってば・・・」
うぉ?・・・今の恥ずかしそうな表情に美貴の胸はときめいて、思わず・・・・・
「紺ちゃん大好きぃ〜〜!」
ぐぁば・・・・っと、思いっ切り抱き締める。
「うわぁ〜〜美貴ちゃんダメってばぁ〜・・・・ドアが開いちゃうから・・・」
チンッ!
慌てて閉ボタンを押して、そのまましばらくの間しっかりと紺ちゃんの温もりを
美貴の身体に刻み付ける。
「昨日言ったっしょ?・・・今日からは、隙あらば紺ちゃんにくっつくかんね」
「・・・・・・うん」
「タクシーで行こうか・・・・・電車だと手を握っていられないから・・・・ね?」
「・・・・・・うん」
通りに出ると、すぐにタクシーを止める。
- 57 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:49
- 行き先を告げると、ルームミラー越しの運転手さんの視線から顔をガードしつつ
しっかりと手を握り合う。
「美貴ちゃん」
「・・・ん?」
「心配掛けてごめんね?」
「ううん、もういいって。もう美貴は大丈夫だから・・・心配しないでいいよ」
「うん・・・・・あの・・・・」
「ん?」
「みんなもきっと・・・・昨日の美貴ちゃんを見て・・・心配してると思うの」
「・・・・そうだね、みんなにも謝るとするか。亜弥ちゃんからも・・・早まるな、絶対に
変な事を考えるなってメールが来たもん」
「は?・・・・亜弥ちゃんに教えたの?」
「ううん・・・でも、あいつの情報収集能力はCIA並にすごいからね」
「そうだったんですか」
「うん。そのメールを見て・・・・へぇ〜、そんな手もあったんだなって・・・」
- 58 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:50
- 「そんな手・・・・って?」
「ん・・・・・自殺・・・・とか・・・・」
「・・・・!」
「わっわっ・・・ないない、美貴に限って絶対にそんな事無いって・・・ねぇ、ごめんってば。
泣いちゃヤダよ・・・・ほら・・・あ〜あ・・・・ごめんね?・・・・ほんっとゴメン」
つい口を滑らせてしまった美貴の一言がかなりショックだったらしく、口をへの字に結んだ
ままの紺ちゃんの瞳から、いきなりポロポロと大粒の涙が溢れてきた。
こうなったら、タクシーだろうが何だろうが知ったこっちゃない。
しっかりと抱き寄せて。
「こぉ〜んちゃ〜ん、美貴がそんな悲しませるような事する訳無いじゃん」
「うぅぅ・・・でも・・・・でも・・・私、美貴ちゃんのこと・・・・悲しませて・・・」
「違うって、昨日はちょっとびっくりしただけだから。それに、落ち込んだのだって美貴の
早とちりが原因じゃん、紺ちゃんは悪くなんか無いかんね?」
「・・・・でも」
「いい?直ぐに泣き止まないと、今晩のサ−ビスはお預けだかんね」
「・・・・グスッ、お預けして困るのって・・・美貴ちゃんじゃない・・・」
- 59 名前:One and only 投稿日:2006/05/31(水) 22:51
- 「お?・・・・ふぅ〜ん、いいんだ・・・・そんな事言っちゃって」
「・・・・我慢できないくせに」
「そんなイケナイ事を言う泣き虫紺ちゃんには当然・・・・キスも無しだかんね?」
「・・・・・・・・え?」
・・・・・・ほ〜ら、涙がピタッと止った。
慌てて袖で涙を拭いて。
「・・・・・・エヘ」
無理矢理ニッコリと笑った紺ちゃんが、これまた可愛くて。
ぐぁばっ!
「わわっ、ダメッてば・・・タクシーだから・・・」
腕の中でジタバタしている紺ちゃんをさらにギュ〜〜ッと抱き締める。
「あのぉ〜お客さぁ〜ん・・・お取り込み中スイマセン・・・・着きましたけど・・・」
「ちょっと待ってて!」
「はぁ・・・・・・・2560円でーっす」
- 60 名前:たまえす 投稿日:2006/05/31(水) 22:52
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 61 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/05/31(水) 23:43
- たまえすさん、更新乙です。ストーリーの流れからレスは控えたほうがいいかな?
と思ってましたが、言わせてください
こんなに○が待ちどうしいのは久々です。
それと>>44の最後の台詞でマコハロプロ卒業確定(ハローは残留と思ってた)で
凹んでた自分を冷静にしてもらって有難うです。
これからもロッカーの中から応援してます。
- 62 名前:40 投稿日:2006/06/01(木) 00:02
- …負けたw
それはそうと、なんだろうこの満足感…。
いつまでも続いちゃうのは作者様は大変でしょうが、読者としては大変幸せですw
- 63 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:28
- パタパタパタ・・・・・バタバタバタバタ・・・・・・・
遠くの方から、レッスン・スタジオの外の通路を走る足音が近付いて来た。
「あ・・・・・誰か走って来よる」
「こんこん達・・・・かな」
「んぇ?・・・ちぃ〜がうって・・・だって・・・それにしちゃ〜足音が足りなくない?」
「ほやね、一人分にしか聞こえんもん」
「あれじゃない?・・・・力一杯走る藤本さんに思いっ切り引っ張られて、紺ちゃん
・・・浮いちゃってるんだよ・・・きっと」
「あ〜のね、凧上げじゃあるまいし・・・・・」
「だっていつも・・・・行くよ紺ちゃん!・・・え?・・・あ・・・あれぇ〜〜・・・・って」
「まぁ、想像はできるっちゃね・・・」
「いやぁ〜〜こわぁ〜い、美貴ちゃん降ろしてぇ〜・・・・・」
- 64 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:29
- 「あっは〜・・・・吉澤さんひっで似てるし」
「ホントこんこんの真似、上手ですねぇ」
・・・・バタバタ・・・・バタン!
「ん?・・隣りの部屋に入ったみたい・・・」
『あれぇ〜違った・・・・あのぉ〜すいませ〜ん、モーニングさんはどこですかぁ?』
『今日は隣りの3番だよ』
『はぁ〜い、どーもすいませーん』
・・・・・?
簡易防音のドア越しに聞こえた聞き覚えのある声。
「ちょ待って・・・・あの声って・・・」
「・・・・・まさか」
バタバタバタバタ・・・・・バッタァ〜ン!
「おっはよ〜諸君!・・・いやぁ〜まいったまいった、部屋間違えちった」
- 65 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:30
- 「「 亜弥ちゃん!? 」」
「松浦さん、何しよるとですか?」
「ハァ〜・・・・暑い〜、走ったから汗かいちゃったじゃ〜ん」
「・・・・まさか、娘。の新曲にコラボレートするとか・・・・」
「あれ、聞いてない?・・・逆に、松浦の新曲のバックダンサーズって・・・・」
「え゛〜〜っ!」
「にゃははは・・・冗談だぁ〜って。私は今からあっちのスタジオで、だぁ〜い好きな
スチール撮影のお仕事・・・それより、たんと紺ちゃんは?」
「え、・・・・・まだ来てないですけど・・・・」
「・・・・・マジ?」
「ご覧の通りで・・・・」
慌てて飛び込んできた松浦さんは、キョロキョロと部屋の中を見回して。
- 66 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:31
- 「だって、そろそろ集合時間でない?」
「そーなんですけど・・・あの二人って、たまぁ〜にギリの時があるから・・・・
もうそろそろ来る頃かなぁ〜って・・・・」
「あのさ・・・・昨日、美貴たんの様子・・・・どんな感じだった?」
「・・・・・昨日って?」
「おととい、紺ちゃんとマコっちゃんの卒業を聞いたんでしょ?・・・・その後の
美貴たん、おかしくなかった?」
「はぁ?・・・ちょっと亜弥ちゃん、誰からそんなことを・・・・」
「そんな事どーでもいーから!」
あまりの松浦さんの勢いにみんな圧倒されて。
「マコッちゃんはぁ・・・みんなに発表する前に、よっすぃ〜には打ち明けたでしょ?」
「・・・・まぁ・・・結果的には・・・そうなりますかね〜え?」
- 67 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:33
- 「だけど恐らく紺ちゃんは、誰にも話してなかったと思うの。・・・・美貴たんにさえ」
「ほやってぇ・・・・美貴ちゃん、おとといも隠れてそーとー泣いてたみたいやったし、
昨日も・・・ひっで落ち込み方が半端でなくって・・・・」
「朝、メイクもせんと、頭もぼっさぼさの寝起きのままで目も真っ赤に泣き腫らして
事務所に来よってから・・・慰めようかとかも思ったっちゃけど、気の毒で・・・結局
・・・何も声掛けれんかった」
「・・・あっしも。なんか・・・・美貴ちゃんのこと見てたら泣いてまいそーやったもん」
「・・・・・で、お仕事の後は・・・一人で帰った?」
「ううん、ものすご〜っく思い詰めた感じのまま、こんこんと。帰る時も無言だったよね・・・」
「はい、あんな藤本さん・・・・初めて見ました」
「・・・・・やばい」
- 68 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:34
- 「え?」
「昔から美貴たんは・・・悩んで思い詰めた時って、人の話しなんか聞かないでとことん
ドツボにはまるの。紺ちゃんと付き合い出してからは、紺ちゃんが上手く歯止めになって
くれてたから最悪までにはならなかったけど、今回はそれが無い・・・・」
「ちょっと・・・・・亜弥ちゃん、最悪ってまさか・・・・」
「うそぉ〜!・・・駄目だよ・・・嫌だよそんなの・・・」
「キャー!」
「こらっ、絵里のバカッ!悲鳴なんか上げんなって」
ドタドタドタ・・・・ガチャ!
「ちょっとどうしたのよ今の悲鳴・・・って、え?・・・・な、何があったの・・・
・・・みんな真っ青じゃない」
絵里の悲鳴に驚いて掛け込んで来たマネージャー。
メンバーの蒼白な顔を見回して。
- 69 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:35
- 「吉澤、どうした?」
「あの・・・・ミキティと紺野が遅れてるんですけど・・・・二人に連絡つきますか?」
真剣な吉澤さんの表情に、マネージャーも流石に異変を察知したらしい。
「えーっと・・・じゃあ、私は紺野の家に電話するから、悪いけど吉澤は藤本の家に。
それと高橋は紺野の携帯、松浦は藤本の携帯に掛けてくれる?」
「「「 はい 」」」
少しして、何やら話し始めたマネージャー以外、それぞれの携帯電話からは虚しい
コール音が漏れ聞こえるばかり。
私が掛けたこんこんの携帯も、虚しく呼び出し音が響くだけ。
「駄目、ミキティの家は留守電」
「携帯は電波の届かないところに・・・・」
「こんこんも出ない・・・・・」
「紺野は昨日家には帰っていないそうで、お母さんが仰るには、藤本の家に泊るって
連絡があったらしいんだけど・・・」
- 70 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:40
- 「・・・・らしい?・・・・らしいって・・・・そんな・・・・・・・」
「ほら小春、・・・地下鉄に乗ってて携帯が繋がんねーだけかもしれねーじゃん」
「え・・・美貴ちゃんちからこのスタジオに・・・地下鉄?・・・・2回・・・・
いや、私鉄も入れたら乗り換え3回で30分は掛かりますよ?タクシーなら15分位
で来れるのに・・・・・あ・・・・・・ご・・・ごめんなさい」
・・・・まあ確かにそうなんだけど、小春を宥めようとした吉澤さんの方便は、里沙ちゃん
の正論によって水泡に帰した。
「・・・・あ、もしもし私です、お疲れ様です。現場にまだ藤本と紺野が来ていないんで
すけど、2人とも連絡が取れないので、すみませんが誰か藤本の家まで確認に行かせても
らえないでしょうか・・・・はい・・・・そうです・・・いえ、紺野は昨日自宅に戻って
いないので恐らく・・・・はい、そう思います・・・はい、お願いします」
・・・・・・ピッ。
「後は私に任せて、あなた達は準備をしなさい。松浦も自分の仕事に戻りなさい」
- 71 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:43
- 「でも・・・・・」
「・・・うっ・・・・うぅぅ・・・そんな・・・グスッ・・・藤本さんと・・・紺野さんが・・・・」
「小春ちゃん!・・・何言いよるん?そんな滅多なことを考えよったらいけんやろ。
本当にただの遅刻で、慌ててこっちに向かいよーだけかもしれんし・・・・藤本さん
と紺野さんのことが大好きだって言っちょったやろーが。二人の事、信じれるよね?」
本当に最悪の光景を思い描いてしまったのだろう・・・泣き出してしまった小春に、
重さんが必死に言い聞かしている。
「よし・・・・とにかく、ここはひとまずマネージャーに任せて、うちらは準備しよう・・・いいね?」
「はい・・・・」
「なんだお前達、しっかりしろ! 信じなきゃ・・・・信じようよ二人の事を。
またいつもみたいにすっとぼけて駆け込んで来るって」
ブルーになってるメンバーに、吉澤さんが気合いを入れて。
- 72 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:45
- 「ほら小春、着替えに・・・行こ?」
小春が重さんに手を引かれて更衣室の方へとぼとぼと歩き出す。
「じゃあみんな・・・・・またね・・・」
こちらも、来た時の勢いが嘘のようにうつむいたまま、何やらブツブツ言いながら
部屋を出て行く亜弥ちゃん。
この人の美貴ちゃん好きも、かなり有名な訳で・・・
「・・・・・・亜弥ちゃん」
そっと近寄って声を掛けてみる。
すると、ピタッと歩みを止めて。
「くっそぉ・・・・あの時・・・無理してでも家まで押し掛ければ良かった・・・私のせいだ・・・」
「・・・・・あの・・・時?」
「・・・おととい卒業を聞いた後、すぐにメールはしたんだ。・・・絶対に、たんは
落ち込んでるって思ったから・・・おかしな事を考えないようにって。・・・返事が
落ち着いてたから・・・・大丈夫だと思ったのに・・・」
- 73 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:47
- 「ほやけど、ま〜だわからんやろ・・・駄目やよ、悪い方にばかり考えちゃ・・・」
「・・・ごめん」
「亜弥ちゃん・・・・」
「だいじょ〜ぶやって・・・」
「・・・・・・うん」
寂しそうに微笑むと、亜弥ちゃんは部屋を出て行った。
・・・亜弥ちゃん、あなただけじゃない。
あっしだって後悔してるんだ・・・・
あの時・・・どうして一言、力づけてあげられなかったのか。
2人の気持ちは痛いほど分かるし、事実、きのうは何度も危険な思考に陥って
里沙ちゃんに助けてもらったし。
でも、美貴ちゃんがこんこんにそんなことをするとは・・・どうしても思えない。
なぜなら、こんこんが今まで打ち明けられなかったのは、美貴ちゃんを騙すとか
裏切るとかではなくて、逆に思いやるが故の迷いがあったから。
- 74 名前:One and only 投稿日:2006/06/05(月) 04:48
- 美貴ちゃんなら、そこに気付かない筈が無い。
「・・・ほら、愛ちゃん」
「ん・・・・・」
振り向くと、里沙ちゃんの力強い眼差し。
「こんな時に信じてあげられなくてどーするの!」
そう言うと、あっしの腕を掴んで歩き出した。
・・・・この子は・・・・
どうしていつもこんなに強くいられるんだろう。
あっしの腕をグイグイと引っ張るその小さな背中が
・・・・何故だかとっても大きく感じられた。
- 75 名前:たまえす 投稿日:2006/06/05(月) 04:50
- >>61 名無し読者@446様
お気遣い頂きありがとうございます。
ネガティブまっしぐらのあまり、どなたもご覧になっていらっしゃらないのかと(^^;
>44の最後の台詞で・・・
私自身こう納得するしか無かったので、気持ちを代弁してもらいました。
>これからもロッカーの中から応援してます。
まるで、あのお方みたいデスネ・・・
初めてお目にかかった時の衝撃は今でも忘れません。(うわっ、ちっちゃ!)
>>62 40(名無飼育さん)様
ありがとうございます。
>…負けたw
いえいえ・・・でも、最近写真を整理していましたら、何故か紺野さんの写真が
異常に増えていた事に気付きまして・・・・
>それはそうと、なんだろうこの満足感…。
殆ど自己(事故?)満足の駄作ではありますが、共感して頂ける方がいらっしゃると
やはり嬉しく思います。
- 76 名前:たまえす 投稿日:2006/06/05(月) 04:56
- 誤字脱字が多くて大変ご迷惑をお掛けしております。
極力無くすように努力は致しますが、もしお気付きの方は
引き続き脳内変換を宜しくお願い致します。・・・orz
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 77 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:11
- ダダダダダダダダ・・・・
「はぁはぁ・・・・ほら美貴ちゃん、結局遅刻しちゃったじゃない」
「んぐっ・・・なぁ〜んで・・・・美貴のせい?」
「ケホッ・・・・・だって、何もタクシーの中であんなに抱きしめてなくたっていいじゃない」
「あれはさぁ、紺ちゃんが可愛いからいけないんだもん」
「可愛くなんか無いからぁ〜」
「お、20分オーバー・・・・ま、ギリかな」
「ぜんぜん間に合ってない!」
♪〜
「ハァハァ・・・・あ、携帯が鳴ってる」
「いいから早く」
♪〜
「あ、紺ちゃんのも鳴ってる」
- 78 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:12
- 「どーせマネージャーさんでしょ、もう着くから」
スタジオの入口に全速力で飛び込んで、そのまま2階のリハーサル・ルームに駆け上がる。
が・・・・・・・。
・・・・・・・・あれ?
「ハァ・・・ハァ・・・ね・・・・ねえ紺ちゃん」
「・・・・・ん?」
「何で?」
「しんない」
てっきり、マネージャーや先生達の大目玉が待っていると思いきや・・・・・
広〜い室内はもぬけのから。
「時間・・・間違えた?」
「ううん・・・えっと、今・・・8時22分だから間違い無く22分の遅刻だよ?」
- 79 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:13
- 「でもさぁ、だ〜れもいない・・・」
「・・・・何だか嫌な予感がしますねェ」
タタタタタタ・・・・タタタタタタ・・・・
その時、誰かの走る足音が近付いて来た。
パタン・・・・・
「・・・・・・あ」
「え?」
良く見てみれば、見慣れた事務所のスタッフさんと警備員さん。
「あ、やっぱり・・・・間違い無くうちの藤本と紺野です。どうもご迷惑をお掛けしました」
「あ・・・・いえ、確認できればOKなんで。それじゃ失礼します」
「すいませーん。・・・・駄目ですよ強行突破しちゃ。・・・たまたま野暮用で下を
通り掛かったら警備員さんが、娘。のメンバーらしき二人組が制止も聞かずに進入し
たって騒いでるから・・・まさかと思って見に来てみれば。・・・・二人ともこんな
所で何やってるんですか?」
- 80 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:14
- 「あ、おはようございます・・・・いや、そちらこそ・・・」
「僕はパシリで書類を届けて廻っているだけなんですけど。こないだ若い奴が
重要な書類の宛先を間違えてFAXしちゃってね、部長が怒っちゃって、ヤバイ
書類は自分で持って行けって」
「あらら、大変じゃないですか」
「まぁ、仕方がないですよ・・・それより・・・・今日ここは・・・確か夕方からのはずじゃ・・・」
ピピピッ・・・ピピピッ・・・
「あ・・・ちょっとごめん、もしもし・・あ、どうも・・・はい、・・・今ですか?・・・〇〇スタジオ
ですけど・・・えっ?・・・ええ、大丈夫です・・・は?・・・藤本さんの自宅にですか? また
どうして・・・・・・・紺野さんと・・・・はぁ〜〜なるほど、でも・・・それなら家まで行く必要は
無いですよ」
・・・紺ちゃん・・・
・・・ん?・・・
・・・さっきの嫌な予感、当ってるっぽい・・・
・・・ですね・・・
- 81 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:15
- 「え、何でって・・・だって、二人とも今ここに僕と一緒に居ますよ?・・・・いや、どうし
てって僕に聞かれても・・・・あ、なるほど・・・・あ〜〜・・・恐らく・・・あはははは・・・
は?・・・あ、すいません・・・じゃあ・・・どうします?・・・ええ・・・×△スタジオに・・・
えっと・・・そーですねぇ、今の時間なら20分ぐらいで行けるかと・・・・わかりました
・・・・はい・・・・はい・・・失礼します」
・・・・・・ピッ。
「スタジオが変更になったのを・・・忘れてたの?」
「・・・・・・へ?」
「今日のダンスレッスンはここじゃなくて、×△スタジオに変わったって・・・昨日の
解散前に伝達したそうですよ?」
「 あ・・・そう言えば・・・なんか言ってたかも・・・」
「え゛っ、美貴は全く記憶に無いけど・・・」
「昨日はそれどころじゃ無かったもんね」
「向こうのスタジオでは、お二人が来ないって大騒ぎになってるらしいですよ?」
- 82 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:16
- 「・・・・やばい」
「僕の車で送りますから・・・さあ、行きましょう」
「はい・・・・すいません、お願いします」
「・・・お願いします」
駐車場まで走ると、紺ちゃんと二人でスタッフさんの車のリアシートに納まって。
何気に携帯を開いてみると・・・・
不在着信-3件
ん?
・・・ピッ・・・っと。
1 08:19 亜弥ちゃん
2 08:20 亜弥ちゃん
3 08:20 亜弥ちゃん
・・・・は?
何で・・・亜弥ちゃん?
「ね、さっきの紺ちゃんの携帯着信って誰?」
- 83 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:17
- 「え・・・・えっと・・・・」
カシャッ・・・・
「あれ、愛ちゃんからだ・・・・」
「美貴は亜弥ちゃんからなんだよね・・・おかしいよねェ」
「え、亜弥ちゃん?」
「うん。・・・・まぁ〜たあいつ、妙な所に絡んでいそうだなァ・・・」
「でも、亜弥ちゃんにも心配掛けちゃった・・・謝らなくちゃ。・・・駄目だなぁ・・・
私、最後までみんなに迷惑掛けっぱなしで・・・」
「・・・やめてよ・・・・・・そんな言い方・・・」
「・・・え?」
「最後だなんて・・・・お願いだから、最後だなんて言わないで・・・・」
紺ちゃんに悪気は無かったのだろうが。
いきなり現実に引き戻されて、鼻の奥がツーンとして目頭が熱くなった。
- 84 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:18
- 「・・・・あ、あの・・・・あわわ・・・ご、ごめんなさい・・・・いや・・・そんなつもりじゃ・・・」
美貴の涙を見て大慌ての紺ちゃん。
わかってる、わかってるのに・・・・。
美貴の方こそ紺ちゃんの心を乱してるね。
自分でどんなに納得をしたつもりでも、やっぱり全然駄目みたい。
「美貴ちゃん・・・・はい・・・」
「ん・・・・グスッ・・・ごめん、ありがと」
あたふたしながら差し出してくれたハンカチを受け取って、目を覆う。
「・・・ごめんなさい」
「・・・ううん」
美貴も・・・・ちょっと神経質になっちゃってるかも。
いつもの平常心はどうした?
こんなんじゃ、紺ちゃんが安心して卒業できないじゃん・・・・
- 85 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:18
- 信号待ちで車が止まった時・・・・
「あ、僕です・・・おはようございます。・・・えぇ、あと10分位で・・・え?・・・いえいえ・・・
そんなことはいいんですけど・・・・・できればあまり叱らないであげて欲しいんです。
本人達すごく反省しているようで・・・いや〜参りましたよ、藤本さんに泣かれちゃって
・・・・いえ、遅刻を容認するわけじゃありませんが、でも二人とも集合場所の変更の
こと知りませんでしたよ?こんな時だからこそ、あなたがちゃんとバックアップしてあ
げなくちゃ・・・・ええ・・・・あ、そうなんですか・・・・はい、では後程」
前から聞こえた電話の内容に、また鼻の奥がツーンとなった。
「・・・グスッ・・・あ、あのぉ〜」
「あはは、嘘も方便・・・って、あれ?・・・本当に泣いてたんですか?・・・でも、なんか
先生の都合でレッスンが30分遅れになったらしいですよ?」
「・・・・・・・え?」
「ま、でも遅刻には違いないけど・・・・10分程度ならそんなに酷くはないでしょ?」
「あの・・・かばってくれてありがとうございます」
- 86 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:20
- 「いやいや・・・でもね、お二人のことを・・・・みんな本当に心配していたんです」
「・・・・・は?」
「実を言うと私・・・紺野さんと小川さんの事は立場上事前に知っていたのですが、
発表までみなさんの顔を見るのが本当に辛くて。・・・・特に、あなた方お二人は・・・」
「・・・・・・美貴と・・・・紺ちゃん?」
「ええ。上の管理職以外は・・・・恐らく、殆どのスタッフがお二人の関係を知っていますので・・・」
「はぁ?」
「ん〜・・・まぁ、確かに商品扱いしかできない馬鹿な連中もいますけどねぇ・・・でも
社員みんながそうじゃないんです。これナイショですけど、今回の件が分かった時
スタッフでも泣いている人・・・・結構いましたよ?」
「・・・グスッ、ホントですか?」
「ええ、我々だって小川さんの明るさには随分助けられたし、美味しそうにお菓子を
食べる紺野さんにも相当癒されましたからね」
- 87 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:22
- 「プッ・・・・やっぱり紺ちゃん・・・そっちなんだね」
「えぇ〜〜」
「ははは・・・でも、事務所のスタッフルームにお菓子とか饅頭が用意してあるでしょ?」
「あ・・・・いつもごちそうさまです」
「あれって、紺野さんに食べて欲しくて・・・みんなが交代で買ってきていたんですよ?」
「・・・・・え?」
「だって、本当に嬉しそうに食べるから。みんなで可愛いねっていいながら見ていたんです」
「あ〜・・・知らないうちに餌付けされちゃってたんだ。・・・あらら・・・・紺ちゃん真っ赤
になってるんですけど・・・・」
「あはは。よく言ってたんですけどね、一家に一人紺野さんがいれば、みんなが癒されて
絶対に世界は平和になるだろうねって。だから、みんな同じ気持ちだったと思うんです。」
- 88 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:23
- 「・・・・紺ちゃん」
「・・・・・ん?」
「知らなかったね」
「・・・うん、何だか・・・余計に気が重くなってきた」
「ん〜、まぁ・・・マネージャー連中だって、さりげなく注意をしておくように指示は受けていた
はずですし、もし何かあった時は、フォローを怠った会社側の管理責任も問われると思うん
です。ともすればタレント側に責任を押し付けがちですけど、紺野さんの卒業発表後の藤本
さんの精神状態が平静でいられなくなるってことは充分予想ができたはずですから。それを
分かってて未然に防げなかったのは、昨日その点を考慮せずに、おざなりに指示を伝達し
てしまったマネージャーの不手際と言わざるを得ない」
「・・・いえ、美貴が悪いんです・・・自覚が足りなかったから・・・」
「藤本さん、人の心なんて・・・そんなに強いものじゃないんですよ。だから、みんな弱い者
同士で支え合い助け合いながら生きているんです」
「・・・・・やばい・・・・また泣きそう」
- 89 名前:One and only 投稿日:2006/06/10(土) 09:25
- また人の温かさを痛感させられてしまった。
「美貴ちゃん・・・・」
紺ちゃんにギューッと抱き締められて。
・・・・・そっか。
メンバーのみんなは、昨日の解散するまでのどん底まで落ち込んだ美貴しか見ていない・・・・
それでもし今朝、美貴と紺ちゃんが来なかったら・・・悪い方に考えたとしてもおかしくはない。
・・・・バカだ、何ってんだ・・・
みんなきっと、本気で心配してくれているに違いない。
「もうそろそろ到着しますから・・・」
「・・・美貴ちゃん」
「うん・・・大丈夫、ちゃんと謝るから」
- 90 名前:たまえす 投稿日:2006/06/10(土) 09:26
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 91 名前:One and only 投稿日:2006/06/14(水) 20:25
- 「ねえさゆぅ〜、どうして今日は何も感じないの〜?」
「だからね・・・えりりん、さゆみにも判らないっていつも言ってるでしょ?」
「だぁ〜ってさぁ・・・時々予知が当たったりとかしてるじゃ〜ん」
「・・・よちよち・・・えりりんは良い子でちゅねー」
「そーでなくて・・・あとほら、小春と無言で会話してたりとか・・・」
「だって・・・勝手に感じるんだもん」
「だから、その勢いで・・・ね?・・・藤本さんと紺ちゃんのこととか・・・何か感じちゃったり
しないのかなぁ〜・・・なんて・・・」
「ぜーんぜん」
「なぁ〜んでぇ〜?」
ペアになってストレッチをしながら、亀がさゆみんに絡んでいる。
確かに時々声に出していない考え事に相槌を打ってきてみたり、ぼそっと言った事が
後で本当になってみんながびっくりしたりすることもあるけれど。
- 92 名前:One and only 投稿日:2006/06/14(水) 20:26
- 「あの・・・・」
「・・・・・んぇ?・・・・あ、ごめん痛かった?」
ぼーっと考え事をしていて・・・・強く引っ張り過ぎたかな?
思わず掴んでいた小春の手を緩める。
すると、さっきまで泣きそうな表情だった小春は、何故か笑顔で。
「あ・・・いえ、違うんです・・・もうすぐ藤本さん達が・・・来るような気がするんですけど」
「・・・・・・は?」
と、その時。
ピピピピ・・・ピピピピ・・・
次の瞬間、室内がシーンと静まり返り、全員の視線が着信音の発生源と思われる
部屋の隅で壁に寄りかかっていたマネージャーに注がれる。
「あ、お疲れ様です・・・それで?・・・あ、そうですか、お手数をお掛けして・・・はい・・・
えぇ!・・・あ〜、申し訳ありません・・・はい、よろしくお願いします・・・失礼します」
・・・・・・ピッ。
- 93 名前:One and only 投稿日:2006/06/14(水) 20:27
- 「・・・・・で?」
「え?」
電話を切って顔を上げた途端、全員の注目を浴びていたことに気付いて一瞬たじろい
だマネージャー。
「え?・・・じゃないやろ・・・ミキティとこんこんの事とちゃうんかい!」
何故か時々おかしな関西弁になる吉澤さんに突っ込まれて、やっと理解したようで。
「大丈夫よ、集合場所を間違えていただけだって。もうすぐ二人一緒に来るからね」
「うわぁ〜、やった〜〜!」
「良かったねェ」
待っていた吉報に、心配していたみんなが抱き合って大喜び。
でも・・・遅刻に良かったってゆーのも変だよね・・・
「うぎゃ〜・・・ちょ〜愛ちゃ〜ん、な〜んしよると!」
- 94 名前:One and only 投稿日:2006/06/14(水) 20:29
- 「喜びを具体的に表現してるところです・・・」
「・・・相手が違うっちゃ・・・うぷっ・・・ぷはっ・・・ちょー待ってって・・・新垣さん助けてぇ〜」
ぷっ・・・・・・愛ちゃんが田中っちのことを押し倒してチューしてる。
ホント可愛いんだから・・・・
「田中っちぃ〜、舌入れたら怒るよ〜」
「はぁはぁ・・・・・・な〜ん言いよると?・・・襲われてるのはれなの方だけん!
・・・・うぷっ・・・ん゛〜〜〜・・・」
「あははははハハハハハ・・・やっぱれーなは絵里のキスじゃなきゃねー」
「プハァ〜・・・えーり!バカ笑いしよらんで、早ぅ助け・・・・ムムッ・・ンンンッ・・・」
はぁ〜・・・・安心したら疲れた。
「・・・・・新垣さん?」
小春が私の顔を覗き込んでいる。
「あい?」
- 95 名前:One and only 投稿日:2006/06/14(水) 20:30
- 「高橋さんも、あんな事するんですね・・・・・」
「あれ、知らなかったんだ」
「何をですかぁ?」
「愛ちゃんはね、すごく嬉しいことがあった時とかって、最初に目が合った人にちゅーを
する変な習性があるんだわ」
「へぇ〜・・・・そうだったんだ・・・・なんか、ひよこみたいですね・・・でも、それホントですかぁ?」
「ひよこはキスはしないでしょ・・・ま、いっか。だから、あれは逃げ遅れた田中っちが悪い」
「新垣さんは・・・その・・・いいんですか?」
「んぇ?」
「え・・・・だって、高橋さんが・・・」
「あぁ〜ん、いいのいいのほっといて・・・・って・・・・ん?・・・・どした?」
「いえ・・・・・・」
- 96 名前:One and only 投稿日:2006/06/14(水) 20:31
- 「・・・・あ・・・・そっか。・・・なぁ〜んだ、小春もちゅーして欲しいの?」
「いえいえいえ、違います違います」
「でもさ、小春はどうしてわかったの?」
「何がですかぁ?」
「あれ、もう忘れたのかい・・・さっき言ったじゃん、とミキティとこんこんがもう直ぐ来るって」
「あ〜、なんかぁ・・・藤本さんの声が聞こえたんです」
「ほお・・・・で、何て?」
「愛してるよ小春・・・って」
「うそぉ・・・・まぁ〜た、それはね・・・妄想って言うの!」
「エヘヘッ・・・本当はですね、またみんなに心配掛けちゃったね紺ちゃん・・・・って、
ふわって頭に響いてきて・・・・あれ?・・って」
「へぇ〜〜・・・ホントにかい。・・・凄いねあんた」
- 97 名前:One and only 投稿日:2006/06/14(水) 20:32
- 「だから・・・・へーきだったんだなーって」
「そっかぁ・・・」
「小春・・・・ちょっと」
声のした方を見ると、吉澤さんがニヤニヤしながら手招きをしてる。
「あ、はーい!・・・ちょっと行ってきます」
「おー」
・・・・何だろう。
吉澤さんは、パタパタと這って行った小春を膝の上に抱き上げると、何やらこそこそと
耳打ちをしている。
どーせまた、ろくでもないことを企んでいるのだろう。
「え゛〜〜〜!」
ドキッ・・・・
「シーッ・・・バカ、でかい声だすなっつーの」
「エヘッ・・・はぁ〜い」
あ〜あ・・・・しぃ〜らないっと。
- 98 名前:たまえす 投稿日:2006/06/14(水) 20:33
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 99 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:16
- 「今日は第3リハ室だそうですから」
「はい、わざわざ送って頂いてスミマンでした。どうもご迷惑をお掛けしました」
「いいんですよ、僕もたまには可愛い子を乗せてドライブしたいですからね。いつも
うちの奥さんばかりじゃ飽きちゃって。また遅刻した時はいつでも送りますよ」
「あらら、いいんですかぁ?そんな事言っちゃって・・・でも、美貴達で良ければ遅刻
じゃなくても・・・例えばディナーのお誘いとかだったら、いつでも喜んで」
「あはははは・・・僕的にはそっちの方が怖いなぁ」
「何気に酷いですね・・・お誘いの時はそんなに食べないよねー、紺ちゃん」
「ふぇ?・・・・あ〜・・・・・・」
「あ・・・やっぱり食べるみたいです」
「ははは、またおやつ買っておきますから・・・それより早く行かないと」
「あっ、そうだ・・・紺ちゃん行かなきゃ!」
「はい・・・あの・・・どうもあり・・・あ〜〜」
- 100 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:18
- クスクスッ・・・・まったく。
関係者の間でも、どうしてああも正反対の性格の2人がくっついたんだろうって、
みんな不思議がっているんですけどね・・・・
しかも聞いたところによると、どうも藤本さんの方が紺野さんを口説き落とした
そうで、またびっくり。
確かに、凛として全く隙の無かった娘。加入当初の藤本さんが、自然な可愛い
表情を見せるようになってきたのって、藤本と紺野が付き合っているらしい・・・・
っていう噂が立ち始めたのと同じ頃な訳で。
最初は、グループに馴染めない藤本さんが、おとなしい紺野さんの事をストレスの
はけ口的なターゲットにしているのでは・・・というような見方の意見も出てスタッフ
間に緊張が走り、密かに内部調査を入れた事もあったけれど。
ひと月余り行われた素行調査の結果については、今時こんな純情極まりないカップル
がいるのかと、報告書を読んだ者が皆例外なく赤面してしまうような内容で・・・・
そうなると・・・・・不思議と可愛いモノは本能的に擁護しようと思うらしく、誤解をして
いた人達の中にも次第に肯定派が増えてきて、何時の間にか社内に多数の隠れ
ファンを獲得するに至ってしまいました。
- 101 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:19
- 実は、僕もその一人なんですけどね。
テレビなどで突っ込みまくる真顔の藤本さんと、紺野さんといる時のぐにゃぐにゃに
とろけている藤本さんのギャップが本当に面白くて。
一方、デビューの頃と比べて見違える程美しく変貌を遂げた紺野さん。
一見、藤本さんに振り回されているだけのように見えるけれど、実は感情の起伏の
激しい藤本さんを無意識のうちに上手にコントロールしてくれているんです。だから、
紺野ちゃんてまるで猛獣使いだねってみんな言ってます。
そんな彼女達をずっと近くで見てきたからこそ、今回の事は本当にびっくりで。
でも今、送りがてら藤本さんとずっとお話をしていて、(紺野さんは隣りでニコニコと
肯いていただけ)どうやら彼女達なりの決心は着いたんだなって感じられて。
今後、それぞれがお互いに更に成長していけるように、陰ながら応援して行こうと
思っています。
さてと、僕も仕事に戻るとするかな。
次はどこの事務所に行くんだっけか・・・
- 102 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:21
- 〜 〜 〜 〜 〜
「・・・・・美貴ちゃん」
「大丈夫・・・・だって、今さらしょーがないもん」
「・・・・・うん」
「ほら・・・・・深呼吸した?・・・じゃ入るよ?」
気合いを入れ直すと、紺ちゃんの手を引いてリハーサル室のドアを開けて。
「ごめんなさい、遅くなりました!」
「すいません!」
二人並んで深々と頭を下げる。
ワーッと一斉に駆け寄って来たメンバー達。
「もぉ〜、マジで心配してたんだからね?」
「うぅ・・・・良かったねェ〜」
- 103 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:22
- 「お陰で愛ちゃんに襲われてしまったとたい」
「愛からの愛やよ」
「いらね〜〜」
みんなが掛けてくれる言葉が嬉しくて。
あ〜・・・やっぱ心配掛けちゃったな・・・・そう思っていた時。
みんなの後ろで、一人険しい表情のよっちゃんが目に入った。
・・・・・無理も無い。
よっちゃんだって置かれた立場は同じなのに、美貴ばかりに不幸が訪れたような
感じになっちゃってたし。
おまけにこの遅刻。
そりゃー怒るのも無理は無いよね。
みんなをかき分けて、リーダーの前に進む。
- 104 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:23
- すると、しっかりと美貴の目を見据えて・・・・
「分かってるよね、今が大切な時だって」
低いトーンで発せられたよっちゃんのその一言に、美貴は震え上がった。
サーッと血の気が引いていく。
・・・・・怖い。
こんなに恐怖を感じたのって、すっごい久し振りかも。
「分かってるよね」
「・・・はい」
震えた奥歯がガチガチいって上手く喋れない。
・・・・こりゃ〜このままで済みそうもないな。
「悪いけど・・・・一発気合いを入れさせてもらうからね」
「はい」
- 105 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:24
- もう膝がガクガク笑ってる。
・・・情けねーな、しっかりしろよ藤本美貴!
「ちょっと吉澤さん、何もそこまでしなくたって・・・」
「ほやって、二人とも反省しとるやん」
垣さんと愛ちゃんがかばってはくれるけど・・・・
・・・・・え・・・・二人?
「お願い、美貴だけにして!・・・悪いのは美貴なんだから・・・・だから紺ちゃんには
・・・・責任は美貴が取るから」
「うぅぅ・・・・そんなことない・・・だって私が・・・」
「駄目、紺ちゃん・・・お願い・・・」
前に出ようとする紺ちゃんを制止して、美貴の後ろに隠す。
「分かった・・・・・いくよ?」
- 106 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:25
- ギュッと目を閉じて歯を食いしばる。
「あのぉ〜・・・吉澤さんの力で叩いたら・・・藤本さん壊れちゃいませんかぁ?」
その時、能天気な小春の声が聞こえた。
「バカッ、なん言いよると!・・・今ヤバイって」
慌ててれいなが止めようとしてるけど・・・
「でも・・・・怪我とかしたら大変じゃないですか・・・」
「それもそうだな・・・・小春、お前やれ」
「「「 は? 」」」
意外な反応にみんなびっくりして、もちろん美貴もびっくりで。
思わず目を開けると、既に目の前には、よっちゃんが乗り移ったかのような真顔の
小春が立っている。
「ちちちょ〜っと、それおかしいでしょ・・・駄目ですよ暴力は」
ありがと亀ちゃん、でも覚悟はできてるから。
- 107 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:26
- よっちゃんに力任せに叩かれるより、かえって小春のような細くてしなやかな腕で
鞭のように叩かれる方が痛いんだよね・・・
「いいよ小春、思い切りやんな」
「はい!」
もう一度目を閉じると、下っ腹に力を入れて歯を食いしばる。
「行きまーっす」
チュッ!
・・・・・・え?
「はぁ〜?」
「うわっ、モロにいっちゃったよ」
- 108 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:27
- 「なぁ〜んだそっちかぁ〜、びっくりしたぁ」
「でも・・・・気合いは入んないよねぇ」
頬への衝撃の代わりに訪れたのは、唇への微かな温もり。
い、今のって・・・・・
そっと目を開けてみる。
目の前には、熟したトマトみたいになってる小春。
「小春・・・・・お・・・お前・・・・」
そう言いかけると。
「キャ〜〜〜〜〜! 藤本さんにちゅーしちゃった〜〜」
タタタタタタタタッ・・・・・パタン!
思い切り叫ぶと、外へ駆け出して行ってしまった。
「・・・・・・・・え・・・・・あ・・・・・あの・・・・」
- 109 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:29
- 恐る恐るよっちゃんを見ると、さっきとは正反対のすっげー笑顔。
「・・・・・・・・は?」
あっけに取られていると、頭をポリポリ掻きながら近寄ってきて。
「ごーめんミキティ、驚かしちゃって」
「え・・・・だって、怒ってたんじゃ・・・」
「うん、怒ってた。マジですっげー心配してたんだ・・・みんなで・・・・な」
見回すと、それぞれに肯いているメンバー達。
隣りにしゃがみこんで泣いちゃった紺ちゃんを抱き上げてくれて。
「・・・・ちょっとやり過ぎちったな。・・・ごめんよ、こんこん」
紺ちゃんごと大きなよっちゃんの腕にふわっと抱きしめられて。
「ほら・・・ミキティさ、昨日があんな状態だったじゃん?だからさ、こんこん連れて
無理心中でもしたんじゃねーかって」
「え・・・・・・」
- 110 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:30
- そんな深刻なことになってたなんて・・・・
何だか自分が情けなくなって・・・泣けてきた。
「小春がさ・・・・・あいつ、泣いてたんだよ・・・・二人ともいなくなっちゃうなんて
嫌だって。・・・・分かってくれるよね、あの子の・・・いや、みんなの気持ち」
「・・・・グスッ・・・・うん」
「だから・・・みんなの気持ちを代表して小春におしおきをしてもらいました。
・・・・結構・・・効いたろ?」
「うぅ・・・・グスッ・・・・うん、効いた・・・メチャメチャ効いたよ」
みんなとっても温かい。
「よし・・・・ほら、二人とも着替えてきな。時間かなり押しちゃってるから」
「うん・・・・行こっか紺ちゃん」
「グスッ・・・・・うん・・・」
二人してよっちゃんに頭をぐりぐりされて。
何だか父ちゃんみたいだ・・・
- 111 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:30
- 「あれぇ〜・・・小春は何処に行きよったと?」
「ん〜〜〜?・・・そう言えば、さっき外に出て行っちゃったよねぇ」
と、その時。
ダダダダダダダ・・・・・・・・バタン!
・・・・・・・・ん?
小春にしては勢いが良すぎる。
「たぁ〜〜〜〜〜〜〜ん!」
「・・・・・へ?」
タタタタタタ・・・・・バフッ!
「うわぁ!」
いきなりダッシュで部屋に飛び込んで来たと思ったら、そのまま力一杯抱き付かれた。
- 112 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:32
- ・・・・・パタン
「あ、小春も戻って来た」
後からトコトコ入って来た小春。
「エヘヘ・・・連れて来ちゃいました」
しっかりと美貴にしがみ付いているこの甘い香りは・・・・・・・
「亜弥ちゃん?」
「・・・・・・・ん」
「何してんの?こんなとこで・・・」
「・・・・・バカたん」
離そうとすると、更にきつくしがみつく。
そう言えば・・・・・
おとといメールもらったっけ。
- 113 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:33
- 今朝、携帯に着信があった事も思い出した。
亜弥ちゃんも・・・・・・
「ごめんね、心配かけちゃったね」
紺ちゃんも、とても優しい表情で見守ってくれている。
少ししてやっと離れた亜弥ちゃんは、もういつもの笑顔に戻っていた。
「たん・・・・」
「ごめん亜弥ちゃん。 ・・・・でも、もう大丈夫だから」
「・・・・・そっか」
「メールありがとね。あの亜弥ちゃんのメールで・・・・美貴は救われたんだよ?」
「ヘヘェ・・・たんの考える事なんて、みぃ〜〜〜んなお見通しなんだからね」
「怖ぇ〜〜なオイ」
「ふ〜んだ・・・紺ちゃん・・・」
- 114 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:34
- 今度は紺ちゃんに抱き付いて。
「大丈夫、たんの事はしっかり見張っててあげるから。松浦はぁ・・・・いつまでも
二人の応援団長だかんね?」
「亜弥ちゃん・・・・グスッ・・・うぅぅ・・・」
「ほーら泣くなョ・・・」
パンパンッ!
「ハイ!もう充分でしょ?みんなそれくらいにしないと振り付けを覚える時間が
無くなって余計キツくなるよ!当然休憩は無し・・・わかってるね!」
うわっ、先生に怒られた。
「「「 はーい 」」」
「亜弥ちゃん、ホントにありがと」
「あ、たん待って。紺ちゃん紺ちゃん、まだトップシークレットのネタを教えてあげるよ」
「なあに?」
- 115 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:35
- 「松浦と美貴たんはね、これから二人だけのお仕事がそーとー増えると思うから、
安心してたんのこと任せてね」
「二人・・・・だけ?」
「うん」
「ちょっと亜弥ちゃん、何だよそれ」
「ヒントはね・・・・新ユニット」
「・・・・・・・・ハァ?」
「え、美貴ちゃんは・・・・」
「ううん、知らない」
「じゃ、戻るね〜・・・バイバイ」
タタタタタタ・・・・パタン!
「あ、ちょっと・・・あ〜あ、・・・んだよあいつ・・・」
「ほらぁ、藤本紺野早く着替えて来い!」
「「 はーい 」」
- 116 名前:One and only 投稿日:2006/06/16(金) 21:36
-
〜 〜 〜 〜
・・・・吉澤さん、何を考えてるんですか?
・・・・ん?・・・やっぱ、小春にさせたのは間違いだったかなと
・・・・どーして?
・・・・だってお前、ミキティとキスできるチャンスだったのに
・・・・ふん、カッコ付ける方がいけないんでしょ〜が。しっかし・・・よくもまぁ、この
可愛い彼女の前でぬけぬけとそんな事を・・・って、何を探してるんですか?
・・・・いやぁ〜・・・どこに可愛い彼女がいるのかなぁ〜・・・なんて
なっ・・・・・・・・
「 ばかぁ〜〜〜! 」
- 117 名前:たまえす 投稿日:2006/06/16(金) 21:37
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 118 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/06/16(金) 22:40
- たまえすさん交信乙です。
小春 あんた末恐ろしいよ 小春
あとでお○○きされないのでせうか?と心配(期待?)しております。
それと>>116の最後の台詞を言う本人と飼い主のやりとりがなんとなく
萌えるのはヲレだけですか?
今日も萌えさせてもらってありがとうございました。部屋の壁と箪笥の隙間から
応援しています。
- 119 名前:One and only 投稿日:2006/06/20(火) 20:34
- 「じゃ・・・後でね・・・」
「・・・うん、うちで待ってる」
「ううん、待ってなくていいよ。遅くなると思うからさ・・・先に寝てていいからね?」
「・・・でも・・・待ってたい・・・」
「じゃ〜あ・・・・お風呂は先に入っていいからさ、ベッドで横になって待っててよ」
「・・・・・それじゃ寝ちゃうもん」
「ん・・・・・もし寝ちゃっててもさ、朝起きた時には・・・ちゃ〜んと美貴は紺ちゃんと
一緒に寝てるからさ・・・ね?」
「でも・・・・」
「心配しなくてもいいよ。美貴も紺ちゃんちの鍵持ってるんだからさ、おばさんにも
先に寝ててって言っといて」
「・・・・・うん」
「ほんとだよ?・・・うん・・・・って言ってもさ、紺ちゃんいっつも頑張って美貴の帰り
を待ってようとして、結局力尽きてその辺で寝ちゃって風邪引いちゃうじゃん。
紺ちゃんにとって今は本当に大切な時なんだかんね?風邪とか引いたら大変だ
から、お願いだから先に寝てて?」
- 120 名前:One and only 投稿日:2006/06/20(火) 20:35
- 「・・・・・うぅぅ・・・美貴ちゃん・・・」
「・・・・もしどうしても紺ちゃんが待つって言うのなら、美貴は自分ちに帰るかんね」
「え・・・・じゃあ私も美貴ちゃんのとこに・・・」
「駄目、紺ちゃん昨日も帰ってないじゃん。おばさん心配するからさ、終ったら美貴
も絶対行くから・・・・・ね?」
「・・・・わかった」
「うん、いい子だね。終ったら速攻で帰るから・・・・」
「・・・・うん」
娘。といえども、全員がいつも一緒に同じ仕事をしている訳じゃない。
どちらかと言えば、全員揃う事の方が少ないかもしれない。
今日は紺ちゃんと一緒のお仕事はここまで。
この後は紺ちゃんだけ残して、その他のメンバーは別のお仕事のために、これから
まとまって移動。
- 121 名前:One and only 投稿日:2006/06/20(火) 20:36
- 美貴もメンバーと一緒にもう一仕事した後は、更に夜遅くまでよっちゃんとの
スケジュールが入っている。
朝遅刻した分、本当に休憩無しの怒涛のダンスレッスンが終って。
次の仕事に向かうため、いつもの通り紺ちゃんに暫しのお別れをしようとしたんだけ
ど、どういう訳か今日は聞き分けが無い。
「ミキティ、そろそろ・・・・行こうか」
「うん、すぐ行く」
痺れを切らしたよっちゃんが、車のドアから顔を覗かせる。
「じゃ紺ちゃん・・・」
「・・・うん」
「絶対だかんね?」
「・・・わかった」
「・・・・じゃ・・・・・ね」
「うん」
- 122 名前:One and only 投稿日:2006/06/20(火) 20:37
- 「バイバイ」
「・・・・バイバイ」
思いっ切り後ろ髪を引かれつつ、移動車に乗り込む。
「すいません、お待たせしました」
ドライバーさんにペンッと頭を下げつつ、屈みながら最後部の指定席に潜り込む。
・・・・・紺ちゃん、美貴だって・・・美貴だってずっと一緒にいたいんだよ?
期限の限られた残り少ない時間で、あとどれだけの温もりを分かち合う事ができるのだろう。
考えただけでも不安になる。
でも、そういう状況を選んだのは紺ちゃんなんだからね。
そんな事まで考えていなかったんじゃないかって思ったりもしたけれど・・・・ううん、
そんなはずは無い。
ただ、実際にタイマーが作動し始めてしまってからでないと気付けなかった事
だってあると思うから。
- 123 名前:One and only 投稿日:2006/06/20(火) 20:38
- 後悔とは違う何か。
いずれにしても、もう自分の意思から離れて勝手にカウントダウンを続けるタイマー
の速さに、紺ちゃん自身も戸惑っているに違いない。
「ミキティ・・・・」
みんな疲労で寝静まった車内に、隣りから微かに囁き掛ける声が聞こえた。
「ん?」
「お互い・・・・辛いね」
「・・・・・ん」
「大丈夫?」
「・・・・自分こそ」
「うちはね、発表前に麻琴から聞いていた分ダメージは少なかったし、色々と考える
時間もあったけどさ、ミキティは・・・・」
「確かにショックだった。・・・でも、もう悩んでもしょーがないじゃん」
- 124 名前:One and only 投稿日:2006/06/20(火) 20:40
- 「・・・あのさー、今さら強がらなくてもいいっつーの。これから卒業までの間はね、
人の気持ちなんか無視して更に現実を突き付けらるような辛い仕事が容赦無し
に来るから・・・・ちゃんとうちらであの二人を支えてあげなくちゃ」
「うん・・・・・そうだね・・・・」
「今うちらが動揺していたら、あの子達までそれを感じ取って余計不安になると思う
から・・・・頑張れる・・・よね?」
そう言ってしっかりと美貴の手を握ってくれたよっちゃん。
年齢よりも、やはりくぐり抜けた修羅場の数がモノを言う世界。
娘。に入ってからは・・・・えっと、そりゃ〜初めは色々あったけど、でも今はやっぱり
流石リーダーだなって思う。
美貴の方が年上っちゃ〜年上だけど、よっちゃんの方が当然先輩だからつい最近まで
・・・さん付けで呼んでたし。
普段の堂々たる立ち居振る舞いやメンバーをグイグイと引っ張って行く統率力。
本当に凄いと思う。
- 125 名前:One and only 投稿日:2006/06/20(火) 20:43
- 体育会系でやり易いって部分もあるんだけど、ここぞって時には普段のアホさも忘れ
る程のアニキっ振りで、信頼度は抜群。
だから、ついつい甘えて頼ってしまう。
・・・麻琴のキビシイ視線には気付かない振りをしつつ・・・
「・・・・・ミキティ?」
「ん?」
「自分のためじゃなくてさ、こんこんのためにって思えば・・・・・頑張れるんとちゃうん?」
「・・・・うん、そうだね・・・よっちゃんの言う通り、卒業までしっかり支えてあげなきゃね」
「おう。・・・でもさ、それでも・・・どうしても辛い時はいつでも言ってよ。うちで良ければ
多分・・・・いや、絶対に力になれると思うから」
「・・・・・・・よっちゃん、ありがとう」
「う・・・・うん」
無意識に頭を預けたよっちゃんの肩から伝わってくる体温が・・・
心なしか、いつもよりも熱を帯びているように感じられた。
- 126 名前:たまえす 投稿日:2006/06/20(火) 20:43
- >>118 名無し読者@446様
色々なところからの応援ありがとうございます。
末娘。は、計算の無いお茶目っ振りが良いところなのかなと。
あと、親分子分で萌えて頂けるなんて幸せです。
- 127 名前:たまえす 投稿日:2006/06/20(火) 20:54
- 遅ればせながら裕ちゃんはっぴばーすでー。
辻ちゃんよりも大きなリボン、梨華ちゃんよりも派手なカチューシャ&ごっちんより
もミニの衣装がとても可愛かったです。
終了後、寄り道せずに真っ直ぐ帰ったにも関わらず…家に着いたときには何故か
日付が変わっていましたがw
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 128 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:08
- バタバタバタ・・・・・・・
「こら〜っ、ちょっと待ちなさい!」
「あ〜と〜で〜・・・時間な〜いもん」
「ちぃ〜がうって、ほら〜・・・またソックスが・・・・・」
「え?・・・・・あ、・・・・・・・逆だった」
「んもぉ〜、早く履き替えて」
「時間が・・・・」
「いつも言ってるでしょ?ちゃんと確かめなさいって」
「だって急いでたんだもん」
「ホントそそっかしいんだから・・・・」
- 129 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:10
- 開演間際の楽屋でのひととき。
相変らず、いつもと変わらない慌ただしい光景が繰り広げられている。
「・・・・・またやってるね」
「うん。・・・ほんまあの二人って親子みたいやわ」
「・・・・だよねぇ」
「誰が見てもなぁ、小学生の登校前の風景に見えるんちゃう?」
「でも・・・19歳だって」
「絶対・・・見えへんて」
「のの〜っ、ちょっと待ちなさい!」
「え〜〜、今度は何!?」
「ほら、折角の可愛いリボンが曲がってるから」
「えっ、やばい・・・・梨華ちゃん早く直してってば」
「ほらじっとして・・・・・ん・・・・・よしっ、ほ〜ら可愛いじゃん?」
- 130 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:11
- 「テヘ・・・・ほんと?」
「うん、やっぱりののは大きなリボンが似合うね」
「だってこれ、のんの命だから」
「それにしては自分でやるといっつも曲がってるわよね」
「な・・・・・・違うの、だからこれは・・・・梨華ちゃんに直してもらって初めて魂が
吹き込まれるの。・・・・じゃないと、なんか調子がモリモリ来ないんだよね」
「何よそれ、調子がモリモリって・・・始めて聞いた」
「え?・・・・ん、だからこうやって・・・モリッと・・・」
「やめなさい!・・・・それはコマネチ」
「じゃあ・・・・モリッ・・・」
「それは浜美枝!・・・・あのね〜、ののは人のギャグをパクり過ぎなのよ。もう
ステージで変な事するのはやめてよ?またマネージャーに怒られるからね?」
「ニャ〜〜!」
「こらぁ〜〜!」
- 131 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:13
- 〜 〜 〜 〜
「梨華ちゃんさー・・・」
「ん〜?」
「ののが・・・・・19だって」
「ねー・・・」
「なんかね・・・・」
「うん」
「三好ちゃんと岡田ちゃんがね」
「ん?」
「梨華ちゃんて、のののお母さんみたいだって言ってた」
「え〜?」
「いっつも楽屋のやり取りがね、小学生とお母さんが会話してるみたいなんだって」
「そ〜お?」
「かもね〜」
「・・・・・同期だよ?」
- 132 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:14
- 「でもさ〜・・・・梨華ちゃんは、のんちゃんの面倒見るのって大好きじゃん」
「別に・・・好きでやってる訳じゃ・・・」
「好きなクセに」
「・・・・・うん」
「そんな面倒見たがり屋さんの梨華ちゃんが好きなんだよね〜」
「単なるお節介焼きだから。でもね、ののにはあのままでいて欲しいんだ」
「ん〜・・・まぁね。なんかね、のんちゃんを追いかけ回してる梨華ちゃん
がさー、可愛いな〜って」
「・・・・・変なの」
「そんな変な後藤さんもね、三好ちゃんにお父さんみたいだって言われました」
「あら、それ失礼ね」
「ん・・・・・でもさ、考えてみ?奥さんが梨華ちゃんだもん、だったら・・・こんな
嬉しい事って無いでしょ」
- 133 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:15
- 「・・・・・・・真希ちゃん」
「だってさ、ほら・・・こんなに綺麗で可愛くて優しくて面倒見が良くて・・・・」
「恥ずかしいよ・・・・」
「でね・・・すっかりポジティブィブィで、スタイルも完璧で、感度も最高ですっごい
エッチでイヤラシくて・・・」
「ちちちちょっとちょっと・・・・真希ちゃん?」
「ん〜?」
「あの・・・・・凄く嬉しいよ?・・・嬉しいんだけど・・・今の最後の方・・・・おかしくない?」
「・・・・どこが?」
「えっ?・・・・どこが・・・って、エッチとかいやらしいとかって・・・・」
「いつも言ってんじゃん、梨華ちゃんには褒め言葉だからって」
「なんかさ・・・もう少し品のいい言い方・・・無いの?」
「ん・・・・・・じゃあ普通にスケベ・・・・とか?」
「余計酷い」
- 134 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:16
- 「ほら・・・こっちおいでよ、だっこしたげるから」
「・・・・うん」
ちょっと不貞腐れた振りをした私にはお構い無しで、ソファーから手招きしている真希ちゃん。
悔しいけれど・・・でも、丁度今行こうと思っていたところ。
やっぱり私の気持ちはお見通しなのかな・・・・。
真希ちゃんの膝上にそっと腰を降ろすと、抱きしめて頬にキスをしてくれた。
「よいしょっと・・・・髪・・・・正解だったね」
「うん、軽くていい感じ」
かなり短くなった私の髪を嬉しそうにかき上げていた真希ちゃんの目を見詰めたら、
ポッと頬が赤く染まって。
「・・・・どうしたの?」
そう聞いたら、凄く恥ずかしそうに視線を逸らした。
- 135 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:18
- 「ん〜・・・昔の梨華ちゃんに戻ったみたいでさぁ・・・なんか照れる」
「へ?・・・・・どーして?」
「だってさぁ、なんて清純でお嬢様ちっくで可愛らしい子が入ってきたんだろうって
・・・・一目惚れした時の梨華ちゃんっぽいから・・・」
「そーお?」
「あの頃はさ・・・まさかこうして・・・その・・・あんな事やこんな事ができるような関係
になれるなんて思って無かったわけじゃん?」
「・・・うん・・・まぁ・・・」
「り〜か〜ちゃん」
「なぁに?」
「・・・・・大好き」
あらら・・・耳まで真っ赤になっちゃって。
でも、私も・・・・
「恥ずかしいよ真希ちゃん」
- 136 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:19
- 「あ゛〜ダメッ、限界。この恥ずかしさは耐えられない!」
逃げようとする真希ちゃんをしっかり抱きしめる。
「逃げちゃダ〜メ。ほら、このドキドキって・・・・良くない?」
「梨華ちゃん助けてぇ・・・・」
顔を覗き込んでも、微妙に視線を合わせようとはしない。
こんな真希ちゃんて、ホント久し振り。
「もっとしっかりホミホミしてくれたら・・・助けてあげてもいいよ?」
「・・・・・ヤバイ」
「・・・・・・ん?」
「なんか・・・イケナイ炎がメラメラと燃え上がって来た」
「あ・・・・・」
- 137 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:20
- 「ねぇ梨華ちゃんさ、初めてエッチした時の事・・・覚えてる?」
「うん。私・・・怖くて泣いちゃって、随分真希ちゃんの事を困らせちゃったもんね」
「・・・・しよっか」
「何を?」
「初めてのエッチ」
「は?・・・・泣かなきゃいけなの?」
「ううん、違くて。・・・今思い出したあの頃の気持ちのままで・・・梨華ちゃんを抱きたい」
「・・・・・・真希ちゃん・・・・うん、いいよ?」
「い・・・・石川さん、・・・あの・・・・キ・・・キスしても・・・いい?」
「えぇ?・・・・・・あ・・・は、はい・・・お・・・お願いします・・・・って、そこまで戻るの?」
「うん!・・・・やっばい、すっげー燃えてきた」
「あっ、それは言わなかったでし・・・ん・・・むぅ・・・・・」
- 138 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:21
-
本当に初めてのキスの時のよう。
真希ちゃんの唇が微妙に震えている。
よぉ〜〜っし、もっと恥じらっちゃおっかな・・・・
「あん・・・・真希ちゃん恥ずかしい・・・」
「あ、後藤さんって言ってくんなきゃヤダ」
「え?・・・・あ、そっか。・・・でもさ、あの頃は会うたびに真希って呼ばせようとしてたね」
「は〜や〜くぅ〜」
「う・・・うん、後藤さん」
私のシャツをたくし上げて胸をさわさわしていた真希ちゃん。
「い・・・石川さん・・・・」
「はい?」
「やっぱり抑えが効きそうもありません!」
「え・・・・何の?」
- 139 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:22
- 「・・・・・隊長、もう・・・限界です・・・・我慢できません!」
「誰よ隊長って・・・・うわぁ〜・・ちょっとぉ・・・・キャ〜〜〜!」
ひょいと抱き上げられて、そのままベッドへポイッ。
あっという間に身ぐるみ剥がれて、ガバッと覆い被さってきた。
んもぉ〜・・・これじゃいつもと同じじゃない。
・・・・・・あれ、動きが止まった。
「真希ちゃん、どうしたの?」
「やっぱ初心忘るるべからず・・・ってね」
「・・・・・・へ?」
「さっき思い出したあの頃の気持ち・・・忘れない。・・・・あの時決めたんだ
・・・絶対に梨華ちゃんを大切にするって」
「・・・真希ちゃん」
- 140 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:24
- 「ごめんね〜?・・・・いつも乱暴な愛し方しかできなくて・・・」
「ううん、そんなことないもん・・・」
「こんなに可愛い梨華ちゃんと愛し合えることに感謝しなくちゃいけないのに
・・・・つい忘れちゃって」
「そんな事・・・・心配しないで?・・・真希ちゃんの気持ちはね、いつもい〜っぱい
もらってるから」
私の頬をそっと撫でながら、とても満足そうな表情を浮かべて。
「この・・・・今みたいなこの気持ちを言葉にすると・・・愛してる・・・って事なのかな」
「うん、きっとそうだよ・・・私も同じ気持ちだもん。・・・・・真希ちゃん?」
「・・・・ん?」
「早く・・・・温めて?」
「・・・わかった」
・・・・あの時は泣いちゃったけど、今の私はどんな真希ちゃんでも受け入れる事ができる。
- 141 名前:One and only 投稿日:2006/06/22(木) 21:25
- でも、明らかに普段と違う今日の真希ちゃんの愛し方。
いつもだって充分優しいのに、今日はじれったい程丁寧に丁寧に愛してくれて。
気付いた時には、本当に美しい表情で静かに寝息を立てている真希ちゃんの腕に
しっかりと抱き締められていた。
私、こんなに愛されてていいのかな・・・
溢れるほどの真希ちゃんの愛に、溺れてしまっているだけでいいのかな・・・
ごめんね真希ちゃん、私・・・・
と、その時。
「ん・・・んん・・・・・梨華ちゃん・・・・」
寝言?と同時に私を抱く腕にギュッと力が入った。
『 梨華ちゃんはそのままでいいよ 』
なんとなくそう聞こえたような気がして・・・・
寝ている真希ちゃんの表情が、少し微笑んだように感じた。
- 142 名前:たまえす 投稿日:2006/06/22(木) 21:31
- 辻ちゃん生誕記念のつもりが思いっ切り脱線してしまいまして(^^;
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 143 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/22(木) 22:18
- そういえば私も最初辻ちゃん生誕記念のつもりで読んでたのに忘れてましたw
この濃厚な空気はこの二人ならではですねーw
- 144 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/24(土) 06:22
- いしごまいいなー
いつもこっそりロムってます。
作者さんの書かれる話しすごく好きです。
- 145 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 20:49
- 「ただいまー」
「あら、お帰りなさい・・・早かったのね」
「うん」
「今朝マネージャーさんから電話があったけど、何かあったの?」
「ん〜・・・ちょっとね」
「美貴ちゃんの所に泊る時にはマネージャーさんにも連絡しておいた方がいいんじゃないの?」
「どっちかにいるって知ってるもん」
「知ってるもん・・・・って、あまりご迷惑を掛けないようになさい」
「わかってる」
「ほらまた・・・・あさ美は・・・す〜ぐわかってるって言うけれど・・・・」
「あ、今晩美貴ちゃん来てくれるの。でも遅くなるからお母さんも先に寝てていいよって」
「ほら・・・・またそんな無理を言って。美貴ちゃんだってお疲れでしょうに」
「・・・・・・うん、わかってるもん・・・悪い子だってわかってるけど・・・」
- 146 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 20:51
- 「それにあなた、今後の事も結局美貴ちゃんに話してなかったんでしょ?」
「・・・・・・」
「あれほど早くお話ししなさいって言ったのに・・・・」
「・・・でも、許してくれたもん」
「そりゃそうよ、もう決まってしまった事なんだもの」
「わかってくれたもん」
「それで美貴ちゃんは、もう気持ちの整理が着いたって?」
「・・・・・・え?」
「さて・・・あなたは美貴ちゃんの心をどこまで理解しているのでしょうか・・・・なぁ〜んちゃって。
ほら・・・お風呂入っちゃいなさい、ご飯は?」
「・・・・食べる」
「了解!」
- 147 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 20:52
- お母さんはピッと敬礼すると、小走りにキッチンへ消えて行った。
・・・・・何よ。
・・・・・何がなぁ〜んちゃってよ!
そんなの死語じゃない。
私が美貴ちゃんの心を理解していない?
・・・私、本当は何も分かっていない?
美貴ちゃんの優しさに甘えているだけだって言うの?
おかあさんの思いがけない問い掛けに憤りを感じたものの、否定しきれない自分に愕然として。
軽く落ち込んだ。
早めにお風呂を切り上げて遅めの夕食を取る。
さっきのお母さんの言葉が頭の中でずっとリピートしていて。
- 148 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 20:54
- ・・・そんなはず無いもん。
・・・わかってくれてるはずだもん。
・・・・・はず?
そう言えば・・・・確認なんか一度もしていない。
・・・何故?
美貴ちゃんの本心を知るのが怖いから?
そんな事を考えながら煮物のお芋をつんつんしていたら。
家計簿をつけていたお母さんと目が合った。
あなたの心なんかお見通しよ・・・とでも言いたげな表情で・・・・
「な〜んちゃって」
「・・・・・・!」
そう言うと、またスーパーのレシートとにらめっこを始めた。
- 149 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 20:55
- つんつんしてた最後のお芋をぽいっと口に放り込んで。
「ごちそうさま・・・・お芋、美味しかった」
「うん、今日北海道から届いたばかりだからね」
「あ〜、だからだ。・・・まだ・・・ある?」
そう聞くと、お母さんはまたまたニヤリと笑って。
「美貴ちゃんにも食べさせてあげたいっしょ?もちろんちゃんとありますよ、朝御飯で・・・ね」
「・・・・・うん!」
自分の食器を洗ってから部屋に戻って、今日のレッスンの復習をする。
まさか狭い部屋の中で暴れる訳にはいかないので、ゆっくりと深呼吸をしながら目を閉じる。
するとほら・・・・・壁一面に張られた鏡に映っている私の姿が見えてきた。
- 150 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 20:57
- ・・・・・よし!
心でカウントを取りながら、フレーズ毎にフォーメーションのポジショニングから指の
動作一つ一つにまで気を配りつつ動きを確かめて行く。
これが娘。での最後の曲。
私の集大成と言えるように、自信を持って表現できるように完璧に仕上げたい。
・・・始めてからどれくらい過ぎたろうか・・・
ようやく一曲通して自分のイメージ通りに動けるようになって。
もう遅いから今日はここまでにしよっと。
また汗かいちゃったから、美貴ちゃんが帰ってきたら・・・もう一度一緒にお風呂しちゃおっかな。
床に座ってベッドに寄り掛かると、MP3プレーヤーのイヤホンを耳に突っ込む。
ポチッとPlayボタンを押すと、若かりし美貴ちゃんのボーカルがビートに乗って溢れ出す。
・・・・・美貴ちゃん、遅いな。
- 151 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 20:59
- 〜 〜 〜 〜
ようやく仕事が終り、よっちゃんと一緒にタクシーに乗り込む。
「あのさ・・・・今朝は本当にごめんね?」
ずっと気掛かりだったので、もう一度謝ってみる。
「もういいって」
ううん、遅れた本当の理由を打ち明けて謝りたい。
みんなに余計な心配を掛けてしまって。
よっちゃんだってどんなに心配してくれていたことだろう。
だから・・・もう大丈夫だって事を、実は紺ちゃんとじゃれていて遅れたんだって事を
打ち明けて謝りたい。
「違うの。・・・・実は、今朝遅れたのって・・・」
「わかってるから」
言いかけて、よっちゃんに遮られた。
- 152 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 21:01
- 「・・・・・・・え?」
「二人の顔を見た時にわかったよ。あぁ、もう大丈夫なんだ・・・・・ってね」
「うん。それで今朝の・・・・」
「ミキティ、本当にいいって。遅刻した時間の分、こんこんとの愛をより深める事が
できたんだろ?」
「・・・・・よっちゃん」
「ややこしくなるからみんなには言わなかったけどね。別に・・・いいと思うよ?
ふとした瞬間に、愛する人がたまらなくいとおしくなっちゃう事ってあるもんな」
「よっちゃん・・・・うぅぅ・・・」
「え゛っ!?・・・まさか・・・泣いてんの?」
「・・・グシッ、うっさいよバ〜カ・・・・なに優しくしてんだよ」
「何って・・・・・まぁ・・・・ミキティが・・・好きだから?」
「・・・グスッ、ドサクサに紛れて口説くなっつーの。絶対に浮気なんかしないかんね?」
- 153 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 21:03
- 「あ〜のね・・・・そっかぁ〜。・・・口説く訳ないじゃん・・・ん〜・・・でもさ、
可愛いミキティは見てみたいって思ったから・・・・ま、作戦は成功?」
「・・・ふざけないでよ」
「ははは怒られちった。でもさ、ミキティだっていっつもうちのことを誘惑してくるじゃん」
「どこがぁ?・・・・してないってば」
「はぁ〜自覚無いんだ・・・・ちょっとさ、呼んでみてよ」
「え・・・・・・よっちゃん?」
「ほぉ〜ら、めっちゃ誘惑してるじゃん」
「・・・・・・は? いや、有り得ないから」
「ミキティ?」
「・・・・なに」
「フッ・・・・可愛いねぇ」
「もぉ〜〜やめてってば!」
- 154 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 21:04
- その時、タクシーが路肩に停車して、ドアが開いた。
「クスッ・・・あ、着いちゃった・・・・残念、もう少し遊びたかったのに」
「なぁ〜んだ・・・美貴、遊ばれてたんだ」
・・・ちょっとトキメいちゃったじゃん、どーしてくれんだよバーロー・・・
「じゃ、また明日ね・・・・・おやすみベイベー」
キザっぽくそう言うと、よっちゃんは車を降りる寸前スッと美貴の肩を引き寄せて。
「え?」
・・・・・チュ!
「なっ・・・・・」
パタン。
・・・・突然、左の頬にキスされた。
はっとして、走り出した車内から後ろを振り返ると、すっごい笑顔で手を振る色男。
「なにすんだよ!」
- 155 名前:One and only 投稿日:2006/06/26(月) 21:06
- もちろん美貴の声が届く筈も無く。
一発殴る仕草をしてから座り直す。
「・・・・クスクスッ・・・・あはははははは・・・・」
ほんとにもぉ〜〜〜っ!
・・・しっかし、今日は良くキスされる日だな。
小春にはモロ唇にイかれちったし・・・
ま、可愛いから許すけど。
でも、よっちゃんのがもし唇だったら・・・シャレになんねーよな。
・・・・・あ、やべぇ〜
麻琴が卒業したら、もしかして・・・・美貴の貞操の危機?
・・・・・・・んなわきゃねーか。
紺ちゃん、ちゃんと寝てるかな。
- 156 名前:たまえす 投稿日:2006/06/26(月) 21:09
- >>143 名無飼育さん様
ありがとうございます。
濃厚な空気って・・・・かなり適切な表現ですねw
>>144 名無飼育さん様
ありがとうございます。
各CPの登場頻度につきましては、気分次第なのでかなり差はありますが
気に入って頂けてとても嬉しいです。
- 157 名前:たまえす 投稿日:2006/06/26(月) 21:09
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 158 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/06/29(木) 01:02
- たまえすさん交信乙です
もんもんもん のこんこんの様子が目に見えてくるようです。それと
リーダー カッコいいよ リーダー
自分も辛いハズなのに・・・
これからもボストンバックの中から次回交信楽しみにしております。
- 159 名前:One and only 投稿日:2006/06/29(木) 22:42
- そぉ〜っと・・・・しぃ〜ずぅ〜かぁ〜に・・・・
カチャ!
お、開いた。
やっばい・・・なんかこう・・・・泥棒に入るみたい。
「おじゃましまぁ〜す・・・・・」
もちろん小声で囁く程度。
しっかりと、内かぎを締めて。
抜き足、差し足、忍び足・・・・・
『カラカラ・・・』
ドキッ!
不意に居間の引き戸が開いた。
「あ・・・・おばさん」
「遅くまでお疲れ様でした・・・ごめんなさいね、あさ美が我がまま言ったみたいで」
「夜分にすいません。いえ、美貴の方がどうしても来たいってお願いしたので・・・」
- 160 名前:One and only 投稿日:2006/06/29(木) 22:43
- 「いいのよ、そんな気遣いしてくれなくても。ご飯は?」
「お弁当食べてきましたから」
「じゃ、お風呂の用意できてるからどうぞ」
「あ、ありがとうございます・・・・あの、美貴が遅くなった時はどうぞ先に休まれてください」
「あら、そんなこと気にしなくていいのよ。それより・・・あさ美のこと、本当にごめんなさいね」
いきなり謝られたけど、すぐに例のことだと分かった。
「いえ、ちょっと驚きましたけど」
「あの子なりの葛藤はあったようなんだけど、結局打ち明けられなかったようで」
「はい。・・・・でも分かります、あさ美ちゃんの気持ち。美貴に言えなかったのも彼女の
優しさ故だと思うんで・・・大丈夫ですから」
「・・・本当に・・・どこまで我がままなんだか」
- 161 名前:One and only 投稿日:2006/06/29(木) 22:45
- 「そんな事ないですよ、あさ美ちゃんはいい子です。・・・じゃ、お風呂頂きます」
すっごい申し訳無さそうなおばさんに笑顔でうなづいて見せて、着替えを取りに紺ちゃん
の部屋へ忍び込み・・・・・・・・・・・!
部屋の電気が点いている。
嫌な予感・・・・・
中を覗いてみると、耳にイヤホンを突っ込んだまま床に座り、ベッドにもたれて独り
夢の中の紺ちゃん。
・・・あれほど言ったのに・・・
美貴を待っていてくれるのは嬉しいけれど、過去にこれで何度も風邪を引いてるから。
軽くイラッときた心を鎮めつつ、髪の間からピョコッと出ている可愛い耳からイヤホンを
抜き取って前髪をかき上げて・・・・・・え?
額にはうっすらと汗の跡。
シャツの中に手を入れてみると、ペたっと素肌に張り付く感触。
・・・・やだ、汗かきっ放しじゃん・・・・
- 162 名前:One and only 投稿日:2006/06/29(木) 22:45
- 〜 〜 〜 〜
「・・・・ちゃん」
・・・・ん
「・・・・紺ちゃん」
・・・・・ん?
「ほ〜ら、起きて!」
あ・・・・美貴ちゃんの声だ・・・
でも、目蓋が重い・・・・・
「起きなさい!」
え?・・・・怒ってる・・・・
いつも掛けてくれる優しい声じゃない。
頑張って目を開けてみる。
- 163 名前:One and only 投稿日:2006/06/29(木) 22:47
- ぼんやりと見えてきたのは、真剣な表情の美貴ちゃん。
「・・・・おかえり・・・なさい・・・」
「ちゃんと起きてよ紺ちゃん」
あまりに真剣な美貴ちゃんの声に、一気に意識が覚醒した。
「あ・・・ごめん・・・また寝ちゃってた」
「先に寝ててって・・・・言ったよね」
「・・・・うん」
「紺ちゃん・・・分かったって・・・言ったよね」
「・・・・うん」
「じゃ・・・・どうして?」
「え・・・・・・でも・・・・待ってたくて・・・・クシュン!」
- 164 名前:One and only 投稿日:2006/06/29(木) 22:48
- 「ほら!・・・紺ちゃん、いつもこれで風邪引くじゃん。・・・・それに、こんなに汗かいたままで
うたた寝するなんて・・・・・美貴はね、心配なの!・・・風邪引いてまで待っててくれるよりも、
先に寝ていてくれた方がいいと思わない?・・・紺ちゃんが可愛い寝顔で待っててくれた方
が、美貴よっぽど嬉しい」
「・・・うっ・・・・みぎぢゃん・・・・・」
「辞めちゃったら・・・紺ちゃんが辞めちゃったら・・・もうこうやって毎日心配してあげられな
いんだよ?・・・わかってよ・・・・美貴の気持ち・・・・お願いだからわかってよ!・・・このまま
じゃ心配で・・・・紺ちゃんの事を一人になんかさせられないじゃない・・・・」
わたし・・・・・なんてバカなんだろう・・・・
そんな簡単な事もわからないなんて。
そんな当たり前の事にも気付かないなんて・・・・
美貴ちゃんに怒られた事よりも、バカな自分に腹が立って。
美貴ちゃんを怒らせてしまった事が悔しくて。
「・・・エグッ・・・・ウゥゥ・・・みぎぢゃん・・・・ご・・ごめんなさいぃ・・・うわぁぁ〜」
- 165 名前:One and only 投稿日:2006/06/29(木) 22:49
- 「どうしても言う事聞いてくれないのなら・・・もう泊りっこするの・・・やめよう」
・・・・・・・・!
「や・・・・やだ・・・・エグッ・・・みぎぢゃん・・・ごめんなさい・・・・うわぁぁ・・・ん・・・
わ・・わたし・・・もうしない・・・もうしないから・・・ンッ・・ングッ・・・」
「約束・・・できる?」
「・・ン・・・・うぅぅ・・・うん・・・ヒック・・・エグッ・・・ご・・・・エグッ・・・ごめんなさいぃ・・・」
全然言葉にならなくて、うなずくだけで精一杯。
「うん、わかった・・・・わかったから、そんなに泣かなくてもいいよ。・・・・美貴だって逆の
立場だったらやっぱり待とうって思うもん。・・・でもね、紺ちゃん自信でちゃんと自分の
事にも気を遣わなきゃダメだかんね?」
さっきまでとは違うとても優しい美貴ちゃんの声に、さらに涙が止まらなくなった。
「わかってね?・・・紺ちゃんのことが好きだから・・・愛してるから・・・・だから・・・心配なの」
そう言って美貴ちゃんは、胸にすがって泣き続ける私の事を優しく抱きしめてくれた。
- 166 名前:たまえす 投稿日:2006/06/29(木) 22:50
- >>158 名無し読者@446様
ありがとうございます。
さっき自室でグッズの山を物色していたら、さくら満開のポスター
なんぞが出てきまして。当時の現リーダーのたくましさ?に驚きました。
- 167 名前:たまえす 投稿日:2006/06/29(木) 22:51
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 168 名前:無名し読者 投稿日:2006/07/01(土) 10:33
- 良い話やぁ 。・゚・(´Д`)・゚・。
確かにあの頃リーダーは逞しかったですね(^^;今では同い年と思えない位大人っぽくお美しくなられまして
7月に入りカレンダーをめくらねばならないのですが23日過ぎるまでは紺美貴のままにしようかな…
- 169 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:02
- 「あのぉ〜・・・すいませ〜ん・・・スタッフさぁ〜ん・・・」
ライブ会場でのリハーサルが終ってステージからはけた時、幕の向こうのステージで
吉澤さんがスタッフさんを呼ぶ声が聞こえた。
「あ、はい・・・・・何でしょう」
「こいつが・・・・ほら、動くんですけど・・・」
「あ〜、分かりました・・・すぐコロさせますから」
・・・・え゛?
「じゃ、お願いしまーっす」
・・・・は?
・・・・すぐ・・・・・殺させます?
・・・・お願いします?
ハラッと幕がはためいて、隙間から吉澤さんが出てきた。
「・・・・あれ、小春ぅ・・・何してんの、ほら戻るよ」
- 170 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:03
- さっきの意味不明な衝撃的会話に、どういう訳か体が硬直して動かない。
「・・・・どした?」
「い・・・いえ・・・・あの、先に戻っててください」
「ん・・・・ミーティングあるからね」
「はーい」
・・・・なんだったんだろう。
そのとき、また幕の向こうから声が聞こえた。
「あ・・・・ちょっと、こいつ動いちゃうみたいなんでしっかりコロシといてくれる?」
「あ〜〜了解、あのヤロ〜・・・・・お〜うテメー、こいつをちゃんとコロシとけって
言っといたよなァ・・・きっちりイッとかねーと危ねーだろーが・・・・あ〜ん?」
「あれ〜、動きます?・・・すいやせん、すぐにヤっときます」
- 171 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:05
- 「おー」
『ゴン!』
ひっ!····な・・・何?
「あ?・・・・なんだそりゃ〜・・・テメーのなぐりじゃ駄目だ。おら、ちっとどいてみろ、
オレがやるから良く見とけよ?」
『・・・ガンッ・・ガンッ・・ガン・・・バキッ!』
・・・・・・い・・・・嫌だ・・・・怖いよぅ・・・
「どーよ、こうやってコロスんだ、良く覚えとけ!」
・・・・だ・・・・誰か・・・・殺されちゃったの?
こんな・・・ステージの上で?
私が大好きな・・・・憧れてたステージで・・・・殺人?
バサッと幕が揺れて、ツアースタッフのTシャツを着て腰に道具がいっぱい刺さった
ベルトを巻いた男の人が出てきた。
「あれ・・・・小春ちゃん、何してるのこんなところで・・・・」
- 172 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:06
- 私に気付いて笑顔で近寄って来るその右手には・・・・・大きなトンカチがしっかりと
握られていた。
「い・・・・・嫌・・・・」
「・・・・ん?・・・どうしたのかな?」
ど・・・・どうしよう、私が話しを聞いていたのがバレちゃったんだ・・・・
スタッフさんはジワジワと近寄ってくるけど、私は恐怖で動けない。
・・・・私、口封じのために殺されちゃうんだ・・・
・・・・あのトンカチで殴り殺されちゃうんだ・・・
・・・嫌・・・・死にたくない・・・折角モーニング娘。になれたのに・・・助けて誰か・・・
あまりの恐怖に涙がドバッと吹き出して来て。
「お・・・おい、どした?・・・どこか具合でも・・・」
不意に肩を掴まれて・・・・・
「キャアァァァ〜〜〜〜〜〜!!」
そこで記憶が途切れた。
- 173 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:07
- 〜 〜 〜 〜
「吉澤サン!」
「ん?・・・なぁ〜んだい、こんこん」
「先週・・・・美貴ちゃんと帰った時に・・・キスしたそうですね」
「うえぇ〜〜!?・・・あ・・・いや・・・あの・・・あれはぁ〜〜・・・ほら・・・なんだ・・・」
あらら、うろたえちゃって。
・・・そう、こないだ美貴ちゃんに叱られて大泣きしちゃった夜。
私が泣き止んでから一緒にお風呂に入って。
そして、ベッドの中でその日私と別れた後の出来事を話してくれて。
〜 〜 〜 〜
「・・・・でね、よっちゃんてばタクシーを降りる時に、美貴を抱き寄せてチューしたんだよ?」
「・・・・えっ?」
もう本当にびっくりして。
- 174 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:08
- でも、美貴ちゃんは私がどんな反応をするか分かっていたらしい。
ニヤッと笑うと、私が暴れないようにギューッと強く抱き締めて。
「こぉ〜んちゃ〜ん、もしかして・・・・嫉妬しちゃった?」
「な・・・・・べ、別に・・・してないもん」
「クスッ・・・・うそうそ、プクプクほっぺがもっと膨らんでるよ?」
「・・・・浮気モノ」
「え〜〜〜? な〜んでよ〜・・・」
「・・・小春ちゃんにだって」
「あ〜〜・・・でもさぁ、どっちも美貴の方が被害者じゃん」
「吉澤さんて・・・カッコイイもんね」
「うん・・・・いや、そーでなくて」
「美貴ちゃんが抱き付いたりすると、吉澤さんいっつもびろ〜んて鼻の下伸ばしてるし」
- 175 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:09
- 「ん・・・・まぁ・・・」
「美貴ちゃん可愛いし」
「それは認める」
「あのね、美貴ちゃんて・・・、自分で思ってるよりもね・・・かなり可愛い女の子なんだよ?」
「知ってる」
「いや、そーでなくて。いつもは自分に無頓着なクセしてさ、ここぞって時のキメの笑顔とか
仕草って、重さんなんか目じゃない位女の子しててすっごい可愛いんだから」
「ふぅ〜ん・・・で、紺ちゃんは美貴のそんな所が好きなんだ」
「うん・・・・・あっ・・・」
「フフッ、よっちゃんのキスはね、ほっぺだかんね?」
「ほぉ〜」
「あ、ほらまたぁ〜・・・・ホントだってば」
- 176 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:11
- 「・・・・嬉しかった?」
「うん」
「おやすみなさい・・・ぐぅ〜〜〜」
「ちょっとちょっと、だってさぁ・・・・嫌われるよりは良くない?」
「好かれ過ぎです」
「・・・・あ、起きたんだ」
「・・・・ぐぅ〜〜」
「そっかぁ・・・でもさ、普段紺ちゃんてほわんとしてて分かりずらいからさ、こんなに
妬いてくれるなんて・・・美貴はかなり嬉しかったりするんだけど」
「だって・・・・」
「だって?」
「美貴ちゃんは私の美貴ちゃんなんだもん」
なんのためらいもなく自然に出た言葉。
- 177 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:12
- 「紺ちゃん・・・・・やばい・・・それ、すっげー嬉しい・・・・・・よっ・・・・と」
パチッ!
美貴ちゃんは手を伸ばして部屋の明かりを消すと、ほっぺにチュッてしてくれて。
「もう遅いからね、おしゃべりはこれ位にして・・・寝よっか」
「え〜?」
「ほら・・・今度遅刻したら、小春のキスじゃ済まないからさ」
「次は・・・何だろね」
「ん?・・・今度は本当によっちゃんに殴られるって」
「吉澤さんの本気モードのキスだったりして・・・」
「それじゃ美貴が麻琴に殴られるじゃん」
「どっちにしても殴られるみたいですね・・・」
「いやぁ〜・・・麻琴にはヤられたくねぇ〜な。・・・だからさ、美貴だって朝までこうして
紺ちゃんとお話していたいけど、それはまたの機会と言う事で。さっきいっぱい泣か
せちゃった分、いーっぱいキスしてあげるからさ・・・・ね?」
- 178 名前:One and only 投稿日:2006/07/01(土) 12:14
- 「・・・・うん」
「オッケー、じゃおやすみ紺ちゃん」
「おやすみ美貴ちゃん」
ふーっと美貴ちゃんの吐息が近付いて来て。
チュッ・・・チュッ・・・
「ん・・・・早く・・・頂戴・・・」
「フフッ、せっかちなんだから・・・」
それから深く深く入って来た美貴ちゃんを感じながら眠りに落ちるまで、それほど
時間はかからなかった。
- 179 名前:たまえす 投稿日:2006/07/01(土) 12:15
- >>168 無名し読者 様
ありがとうございます。
色々な試練(^^)を経てみんな美しく花開いてゆくのですね。
ちなみに、うちのカレンダーの5,6月はとっくにひっぺがして・・・・・
ジクソ−パズルのフレームに入れて飾ってあります。
- 180 名前:たまえす 投稿日:2006/07/01(土) 12:17
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 181 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/02(日) 16:54
- 小春ならほんとにこれぐらいやらかしてくれそうですね(笑)
危なっかしいというかなんというか…
そういえば、加入当初の後藤さんも相当危なっかしかったですが
小春も「あの頃は〜」なんて言われるようになるんでしょうか。思いつかないですがw
>>179
なるほどその手があったか!
- 182 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 20:45
- 「あのぉ〜・・・吉澤さん・・・・・何でそんなに慌ててるんですか?」
「いや・・・だからね、そんな・・・ほら、下心なんてぜーんぜんないから・・・」
「・・・下心?誰もそんな事は言ってないですけど、まさか・・・・何かやましい事でも?」
「うっ・・・・あは、あははは・・・やだなぁ〜こんこん・・・」
「なんか楽しそうですねェ・・ダーリン?」
ひょっこり麻琴が現れて。
「あ、マコ」
「うえぇ〜・・・麻琴、い・・いやぁ〜ライブが楽しみだなぁ〜って・・・」
「ライブが楽しみだと・・・美貴ちゃんにキスしてこんこんに怒られるんだ」
「え゛っ?・・・・・・・・・・あは!」
「あは・・・じゃなくて。・・・・どうやらミーティングの前に、ちょ〜っとお話を伺わなければ
いけないようですね・・・」
「いや・・あの・・・ごめんなさい、ほんの出来心で・・・・」
- 183 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 20:47
- 「ほぉ・・・・あなたはほんの出来心で美貴ちゃんにキスをしたと?・・・こんこん、
気を付けないと。こいつ・・・前から美貴ちゃんのことを狙ってたんだから」
「えぇ!?・・・マコ、ほんとに?」
「おっ前、こんこんにそんな冗談言うなよ」
「冗談?・・・美貴ちゃんを押し倒したいって言ったのはどちらさんでしたっけ・・・」
「は? ・・・・・いやほら、あれは・・・」
「それどころか、美貴ちゃんを腕の中で泣かせてみたいとか?」
「わっわっ、ちょ・・・待て、それはヤバいってマジで」
「先週の遅刻事件の時だって、小春じゃなくて自分でキスすれば良かったって
言ったのをはっきりと聞きましたが・・・何か?」
「・・・・・違うって!・・・ヤだなぁ二人とも、誤解してるから。うちがマジでそんな事を
考えるような人間に見える?」
「「 うん! 」」
- 184 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 20:48
- 「はぁ〜〜?」
「さて、紺野さん・・・」
「はい、小川さん」
「この人を改心させるには・・・・どうすればいいと思います?」
「恐らく・・・・死ななきゃ治らない類かと・・・」
「なるほど。ひとみさんの浮気性は生来のもので・・・・バカは死ななきゃ治らない・・・・と」
「あ・・・あのぉ〜・・・何もそこまで言わなくても・・・・」
「「 あ゛? 」」
「い・・いえ・・・ごめんなさい」
と、その時。
『バンッ』
タタタタタ・・・・
凄い勢いで重さんが楽屋から飛び出してきた。
- 185 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 20:51
- 「ちょっとどうしたの、そんな慌てて」
「はっはっ・・・小春ちゃん見ませんでした?」
「え?・・・小春が・・・・どうかしたの?」
「大変・・・なんか、助けてって・・・・どこにおるんやろ・・・」
「はぁ?・・・た〜すけてって・・・さっきまだ舞台袖にいたけど、別に・・・なぁ・・・」
「うん・・・」
ちょっと興奮気味の重さんに対し、私達三人はさっぱり訳が判らず。
と、その時。
『キャアァァァ〜〜〜〜〜〜!!』
・・・・・・・・!
「「「 小春だ!」」」
気付いた時には、既にステージの方へ走り去った重さんの靴音が通路の奥に響いていた。
- 186 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 20:53
- 〜 〜 〜 〜
リハが一通り終って楽屋でホッと一息ついていた時、でっかい鏡を覗いていた重さんが
急にビクッと硬直した。
「重さん・・・・どうした?」
「・・・・・・・」
見る見るうちに顔色が青ざめてきて。
突然立ち上がってぐるっと部屋を見回したあと、鏡を放り出して外へ駆け出して行ってしまった。
・・・・どうしたのかな・・・・
ドアから部屋に視線を戻すと、やはり重さんの動きを追っていたと思われる垣さんと目が
合って、二人して首を傾げ合う。
その時、遠くの方からものすごい悲鳴が聞こえた。
慌てて外へ飛び出す。
「何、今の悲鳴・・・」
「小春の声だった」
- 187 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 20:55
- 「えっ?!・・・何してんの、行くよよっちゃん!」
「う、うん」
びっくりまなこのよっちゃんを急かして、声のした方へ走り出す。
通路を駆け抜けて両側に機材が積まれた舞台袖へ行ってみると、何やら人だかりがしている。
その中心の方から・・・・
「小春ちゃん!・・・何しよん、こんなところで寝ちょったらいけんやろ」
「道重やめないか!・・・揺すっちゃ駄目だ」
「だって、小春ちゃんが・・・小春ちゃんが起きてくれないんだもん!」
普段の重さんからは想像も出来ないような大きくはっきりとした声。
「どうしたんですか?」
よっちゃんが近くにいたスタッフさんを捕まえて聞いている。
- 188 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 20:56
- 「なんか、小春が急に倒れたそうなんだ」
「ちょっとすいません、通してください!」
無理矢理人垣の中へ分け入って。
「小春ちゃん・・・やだっ、起きてよ・・なにしちょんか・・・ちょっと、放して!」
重さんを取り押さえようとしたら、手を振り払われてしまった。
「よっちゃん手伝って・・・・重さんの事を押さえててくれる?」
「オッケー」
取り乱す重さんを怪力よっちゃんに任せて、小春の様子を見てみる。
・・・顔色は・・・暗くてわかんねー・・・
「すいません、誰かフラッシュライト貸して下さい」
「はい、どうぞ・・・・」
スタッフが差し出してくれたライトを受け取ると、顔を照らしてみる。
- 189 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 20:58
- ・・・ん〜、別に悪くは感じない。
・・・・呼吸は普通、脈も・・・・あるし、弱くもない・・・
変な汗もかいてないし、体温も・・・いつもと変わらない。
「小春が倒れた所を、誰か見てましたか?」
「あ・・・オ・・・オレ」
「どうだったですか?」
「あぁ・・・・それがなぁ・・・ここでボーッと立ってたから声を掛けたんだけど、どうも様子
がおかしくってさぁ・・・具合でも悪いのかと思って肩に手を掛けた途端・・・キャーッて
・・・倒れちまって」
・・・やっぱり何かのショックか。
ライトを返して、小春を座位に抱え上げる。
こいつこんなに大きかったっけか・・・あ、美貴が小さいのか・・・・
「お、おい・・・藤本・・・今ドクターを呼びに行かせてるから・・・そっとしておいた方が・・・」
- 190 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 21:00
- 「うっせーな、見てるだけなら邪魔だから引っ込んでろ!」
横槍を入れた若いマネージャーをつい怒鳴りつけて。
こんな時に、なり振り構ってなんかいられない。
さて・・・・・
・・・・紺ちゃんの失神癖で培った技術がこんな所で役に立つなんてね・・・・
・・・・・フゥゥゥーッ・・・・
ゆっくりと呼吸を整えながら意識を集中させる。
3.2.1・・・・
「せいっ!」
師匠直伝の方法で気合いを入れたら・・・
「う・・・・う〜ん・・」
「おぉ〜気が付いた」
- 191 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 21:01
- 「スゲ〜な藤本」
ふん、うるせーよ。
顔を覗き込むと、ぽわんと呆けたまま目をぱちくり。
「・・・・小春・・・・大丈夫?」
まだ呆けてる。
「ね、どうしたの?」
「・・・ん〜〜・・・あれぇ〜?・・・藤本さんだぁ・・・おはよーございますぅ」
「こら、寝ぼけてんじゃねーよ。・・・いまね、気絶してたんだよ?」
「・・・へぇ〜〜・・・気絶って・・・なんですかぁ?」
「は?・・・・あのねェ・・・・そーだなぁ、例えば何かに驚いたとか、凄く怖いものを見たとか・・・・」
「怖いもの・・・・・あ゛〜〜〜!」
「おっと・・・・暴れるなよ・・・ったく、お前美貴よりでかいんだから。・・・・で、どした?」
- 192 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 21:03
- 「小春・・・殺されちゃう」
「・・・・・ハァ?」
逃げようとする小春を抱きしめて。
「大丈夫、美貴が付いてるから落ち着けって・・・しげさん、こっちにおいで」
小春の意識が戻って張りつめていた緊張が解けたのか、放心状態のままよっちゃんに
抱かさっている重さんを呼び寄せて。
「ほら、小春の手を握ってあげな」
そっとうなずいて小春の手を握る重さんの表情、なんて慈愛に満ちているんだろう・・・
まるでお母さんみたいだね。
それとも、もしかして・・・・・・
「ね、どうして殺されるの?」
周りをキョロキョロ見回していた小春。
「あ゛〜〜、この人・・・人殺し」
いきなりさっきのスタッフさんを指差して。
- 193 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 21:04
- 「お・・・・・オレ?」
「・・・は?・・・こら、この人はね、ステージのセットとかを作ってくれるスタッフさんだから」
「だって・・・・さっき、殴り殺すって言ってたもん」
「はい?」
「だってトンカチ持って小春を・・・・あ゛〜〜〜!」
「お〜い、だからでけー声出すなって・・・」
「吉澤さんが・・・・」
「よっちゃんが・・・・どーかした?」
隣りにいるよっちゃんを見ると、両手を広げて・・・わかりましぇ〜んのポーズ。
「だって、まだ動くから殺してくれって・・・話してた・・・」
「なにそれよっちゃん」
その時、さっきのスタッフさんが、パン・・・と手を叩いて。
- 194 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 21:06
- 「判った!・・・ほら、さっき下手側の階段で下の部分がグラつくからって言われて固定
し直した・・・あれだろ」
「あ〜そうそう、上から駆け降りた時に一番下の段が少しずれててコケそうになった
から、直すようにお願いしたんだけど・・・」
「え・・・美貴、よく分かんないけど・・・どーゆーこと?」
「つまり、オレ達の話してたやりとりを小春ちゃんが聞いていて誤解したんじゃねーか
と思うんだけど」
「・・・・・・え、どんな?」
「うん・・・・ほら、オレらって普段の会話で普通に業界用語って奴を使ってるだろ?」
「・・・・ですねぇ」
「そう。・・・・だけどさ、小春ちゃんはまだ日が浅いから、知らない言葉もたくさんあるんだろうよ」
「・・・・・で?」
「例えば、物をどこかに固定したり動かないようにする事をコロスって言うだろ?」
「・・・確かに」
- 195 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 21:08
- 「で、オレ達の使う道具にも色々呼び方があってよ・・・・ほら、このかなづち・・・
これは舞台用語で・・・なぐり・・・って言う訳よ」
「・・・・・なるほど」
「だから金槌を使って物を釘打ち固定する事は・・・・なぐりを使ってコロス・・・・って
感じになるわけだな」
「そっか。・・・・それを知らないで、たまたま話しだけ聞いちゃった小春が驚いて、
近付いて来たあなたを見て・・・自分も殺されるって勘違いしちゃったんですね
・・・・だってよ、小春?」
どうやら小春にも理解ができたらしく、ぶわっと赤くなったかと思ったらうつむいてしまった。
「おい、お前さぁ・・・スタッフさんに何か言わなきゃいけない事があるだろ?」
「・・・恥ずかしいですぅ」
「ばか、ちげーよ。人殺し呼ばわりしたんだから謝れって言ってんだよ」
「いや・・・いいですよ藤本さん、驚かしたのはオレだから」
- 196 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 21:09
- 「ダメです・・・・・ほら、立てるだろ?」
駄々をこねる小春を抱き寄せて。
「コンサートでね、うちらが歌を気持ち良く歌えたり楽しく踊れたりするのはね、たくさん
のスタッフさん達が一生懸命に支えてくれているからなんだよ?・・・わかる?」
「・・・はい」
「照明とか、音響とか・・・それに、このステージのセットだって、昨日の夜中にこの会場
に運び込んで、朝までかかって大勢のスタッフさん達がセッティングしてくれたんだ」
「・・・・え?」
「小春が人殺し呼ばわりしたこのスタッフさんもね、夜お前が寝ている間ずーっとこの
素敵なステージセットを組んでくれていたんだよ?・・・私達のコンサートが成功する
ようにって願いを込めて」
やっと顔を上げた小春。
そぉ〜っとスタッフさんの方を振り返って。
「・・・寝て・・・ないんですか?」
- 197 名前:One and only 投稿日:2006/07/04(火) 21:11
- 「いやぁ・・・別にいつもの事だし、それが裏方ってもんだからね・・・」
恥ずかしそうに頭をポリポリ掻いている。
ちょっと考えた後、小春は手を握っていた重さんにうなずくと、ゆっくり立ち上がって。
そしてスタッフさんの前に進むと、深々と頭を下げて・・・
「すみませんでした、ごめんなさい!」
お・・・・・いいねェ・・・
「いや・・・だから・・・勘違いなんだしさぁ・・・ホント気にしなくていいから
・・・ほら、顔を上げて」
小春の潔い謝りっ振りに、スタッフさんの方が困ってる。
「あの・・・・これからも小春をよろしくお願いします」
お、偉いじゃん・・・・・・・・・ん?
「お前・・・自分だけかよ!」
つい反射的に突っ込みを入れてしまって。
舞台の袖が大爆笑に包まれた。
- 198 名前:たまえす 投稿日:2006/07/04(火) 21:12
- >>181 名無飼育さん様
ありがとうございます。
キラリン娘。がどのように成長していくのか本当に楽しみです。
- 199 名前:たまえす 投稿日:2006/07/04(火) 21:13
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 200 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:13
- 「さあほら、みんな戻って衣裳に着替えなさい」
マネージャーに促されて、ゾロゾロと楽屋の方へ戻り出す。
さてと・・・・・
「美貴ちゃん・・・・」
振り向くと、後ろから歩いてきた紺ちゃんが手を伸ばしてきた。
立ち止まって、しっかりと手を繋ぐ。
「すっごくカッコ良かったよ?」
「そんなことないって。でもさぁ・・・・クスッ、間違い無く今年一番の珍事件かもよ?」
「うふふ・・・・・だね」
「あの、藤本さん・・・」
・・・・ん?
後ろから声を掛けられて振り向くと、さっきのスタッフさん。
- 201 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:14
- 「あ・・・・さっきは小春が失礼してしまって本当にすみませんでした。私達の教育不足で
ご迷惑をお掛けしちゃって・・・」
子の責任は親の責任・・・ま、それ程でもないけれど・・・今後の事もあるので、ここは
きっちりと謝っておく。
「いや、ホントにいいんです。逆にこっちがお礼を言いたくて」
「・・・・え、どーしてですか?」
「いやね、こういう仕事をしていると、やっぱいる訳ですよ・・・・裏方を全然尊重して
くれない生意気なミュージシャン連中とかが」
「あー・・・」
「凄く腹が立ったり辛い事も沢山ありますけどね、でもさっき藤本さんが小春ちゃんに
言い聞かせてた言葉がね・・・・オレ、本当に嬉しくて」
「・・・いえ、当たり前の事ですから」
「今時、裏方にまで気を使ってくれる人って、なかなかいないんですよ。・・・・でもね、藤本
さんのようにちゃんと理解してくれてる人が、ああやって後輩にきっちり教え伝えてるところ
を見ちまうとね・・・・・オレたちだって全力でツアーを支えよう・・・って思うじゃないですか」
- 202 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:15
- 「ありがとうございます・・・・嬉しいね、紺ちゃん」
「うん。・・・あの、紺野はこのツアーが最後なんですけど・・・でも、これからもずーっと娘。を
よろしくお願いします」
「もちろんですよ、小春ちゃんがリーダーになるのを裏方から見届けたくなってきたんでね」
「ぶっ・・・・恐ぇ〜な・・・こはっピンクがリーダーかよ」
「全員で、キャハッ♪ ・・・とかやらされそうですネ」
「うわっ・・・紺ちゃん、美貴も一緒に卒業するわ」
「何言ってんの。心配しなくたってその頃美貴ちゃんはハロプロのリーダーになってて、
若い子達から恐れられる存在になってると思うよ?」
「えぇ〜〜っ、ポスト中澤さん?」
「いいじゃない、元ヤンから元ヤンへ伝承されていくんだから」
- 203 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:17
- 「ひっどぉ〜い、美貴は箱入り娘。だもん」
「鉄格子のついた?」
「そうそう、オレじゃね〜よ、オレはやってねェ〜ョ・・・・って・・・・何でよ!」
「あっははははは・・・・おっといけねェ、最終チェックをしに行かなきゃ。じゃ頑張って」
「はい!・・・ありがとうございます、お疲れ様です」
美貴達がそう言うと、スタッフさんはガッツポーズをして腰のガチ袋を揺らしながら戻って行った。
「・・・・美貴ちゃん」
「・・・・・ん?」
「みんな・・・・いい人達だね」
「うん・・・・だね」
「・・・・ポスト中澤さんなんだ」
「うっそだぁ〜・・・ね、本当に美貴は・・・元ヤンじゃないからね?」
- 204 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:18
- 「あ、ごめん・・・・軽ヤンだった」
「そうそう・・・・・って、お〜い!」
「・・・箱入りなんだ」
「鉄格子にも入ったことないし、もちろん手錠も掛けられた事なんてないもん」
「ふぅ〜ん・・・・今度、掛けてみる?・・・確か・・・・・手錠ならパーティーグッズの所に売ってたよ?」
「えっ?・・・意外だ・・・」
「何が?」
「紺ちゃんに・・・そんな趣味があったなんて・・・」
「そんな趣味・・・って?」
「ん?・・・・全裸の美貴を手錠でベッドに縛りつけてさ、あんなことやこんなことをしてみた
いって思ってたなんて・・・・」
「・・・・・・は?」
「じぁ〜さ、ミュージカルのポスター撮りで使ったマスクを紺ちゃん用にもらってきてあげ
るよ。手錠もさ、秋葉原に行けば本物が売ってるからさ、それで美貴の事を気が済むま
でイジメていいよ?・・・・ね、どんな事されゃうのかな・・・うわぁぁ〜、なんかゾクゾクする
・・・・美貴、早く紺ちゃん女王様にイジメられたぁ〜い」
- 205 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:19
- 「ばかぁ〜〜、何でそんな事になっちゃうのよ!」
「・・・・紺ちゃん」
「な・・・・何よ・・・」
「いぢめる?」
「しらない!」
美貴の手をすり抜けると、スタスタ先に行ってしまった。
慌てて追いかけて捕まえる。
「でもさ・・・小春がリーダーになるかもしれないのって何年後だろうね・・・」
「・・・8年後ぐらいかな・・・」
「じゃ〜あ〜・・・ハローのリーダーって梨華ちゃんあたり?」
「えぇっ?・・・・あー、でも・・・なんか想像できる」
「あ、でもさ・・・8年後って美貴達まだ20代じゃん・・・・安倍さん飯田さんが丁度33歳じゃない?」
- 206 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:19
- 「ところで美貴ちゃん、中澤さんは?」
「多分まだ嫁には行っ・・・・・・そんな事言えないって」
「あは・・・じゃあ、リーダーを引退して顧問にでもなってるのかな」
「顧問て・・・天下りかい」
「うわぁ〜〜、どうなってるんだろ・・・・」
「その頃、紺ちゃんは何をしているんだろうね」
別に他意があった訳じゃなくて、話しの流れでなんとなく聞いてしまったのだけれど・・・
不意に立ち止まった紺ちゃん。
何気なく横を見ると・・・・・・・・・・!
涙目で唇を噛み締めている。
あ〜〜〜やっちゃった、何て無神経なんだ・・・
慌てて抱きしめて。
- 207 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:20
- 「ごめん・・・・なんか他人事みたいに言っちゃって・・・そんなつもりで言ったんじゃないからね?」
「・・・・・グスッ、私・・・・悪い子かな」
「何言ってんの、紺ちゃん自身の夢の為に決心したんだよ?・・・素敵なことじゃん、今
怖じ気づいちゃダメ。絶対に悪い子なんかじゃないかんね?しっかりしなきゃ」
「・・・・・うん」
そのまま紺ちゃんの手を引いて衣裳室に入る。
「おはよーございます、よろしくお願いします」
衣裳担当のスタッフさんにもご挨拶。
「あ、おはようございます、こちらこそ・・・・はい、こっちが藤本で・・・・紺野がこっち。
・・・えっと、着る順番を間違えないようにね」
「はい・・・」
おもむろに服を脱ぎだした紺ちゃん。
- 208 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:22
- それにしても改めて見てみると・・・・やっぱでかいなぁ
ゴクッ・・・・・・なんて無防備な生乳・・・・
・・・・・ハァ〜・・・パフパフしてェ〜・・・
コホン・・・いけね、今から欲情してたら一日持たないから。
・・・と思いつつも、一度釘付けになった視線はそう簡単に外せるモノではない。
普段家で着替える時とは全然違う興奮がふつふつと湧き上がってくる。
こんなにメンバーやらスタッフやらがいる場所で、まさか押し倒すわけにはいかないが・・・・
紺ちゃんが動く度に、形を変えながらプルプルと揺れる柔らかな膨らみ。
おおおぉぉぉ〜〜〜たまんねェ〜〜〜!
「くうぅぅ〜・・・お宅の彼女・・・たまりまへんなぁ」
「うん・・・・・・・・って、え゛っ?!」
- 209 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:22
- 耳元で囁かれて、驚いて振り向くと・・・・
今さら何が恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしてだらしなく目尻を下げ、ニヤけまくりのよっちゃん。
「ねぇミキティ・・・・」
「何だよ・・・・そんな目で紺ちゃんを見ないでよ!」
「だってさぁ・・・・ホント柔らかそうじゃん?」
「ハァ?・・・・何言ってんの?」
美貴達の視線に気付いたのか、慌ててクルッと背中を向けてしまった紺ちゃん。
「あ・・・・・あ〜あ・・・・でも、イヒヒ・・・いいねェ・・・・・・・え?・・・イテテテテテテテテ」
「ごめんね美貴ちゃん、ほら・・・着替え終ったらさっさと出るの、このド変態!」
麻琴に耳をつままれて引きずられて行くリーダー。
懲りないねェ・・・・
- 210 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:23
- 呆れながら服を脱いで衣裳を着けようとした時、今度は美貴が視線を感じた。
・・・・・・・?
何気に視線を感じた横を見ると・・・・
「の゛っ!」
何時の間にか、スパッツだけの小春が嬉しそうに美貴の隣りに並んで立っていて。
「お前・・・何やってんだぁ?裸で突っ立っないで早く着なよ」
「エヘヘッ」
嬉しそうに自分と美貴の胸を交互に見比べて。
「・・・・な・・・・なんだよ」
「・・・・・藤本さん、小春と同じ位ですよ?」
カッチィ〜〜〜ン!
「オラ、お前どうやら命が惜しくねェみてーだなァ・・・・・・・うりゃ〜〜〜〜っ!」
「キャ〜〜〜ッ!」
- 211 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:24
- 冗談で軽く首を締める振りをしていたら。
「やめて!・・・・藤本さんやめてください、可哀想じゃないですか」
マジ顔で飛んで来た重さんに力一杯腕を掴まれた。
「イテテ・・・痛いよ重さん」
「あ・・・すいません、あの・・・私がちゃんと叱っておきますから小春ちゃんを許してあげてください」
あまりにも必死な重さんがなんだかとても可愛くて。
「冗談だよ重さん・・・・本当にいじめる訳ないじゃん」
前髪をなでなでしてあげる。
「でも、藤本さんに胸の話題はタブーなのに」
・・・・・・・ん?
「別に美貴は気にしてないけど・・・そうなの?」
- 212 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:26
- 「はい、冗談でも絶対に本人の前で言ったら駄目だよって言われました」
「・・・誰に?」
「飯田さんです」
「・・・は?」
「本人に責任の無い身体的な欠陥とかを話題にするのはいけないことだからって」
「ふぅ〜ん、それじゃ何か?・・・美貴の胸は・・・・身体的な欠陥なのかよ」
別にさらっと流しても良かったんだけど、重さんがどんな反応をするのか興味があって、
ちょっと拾ってみた。
「えっ?・・・・あぁ〜・・・・ご、ごめんなさい・・あの・・・そういうつもりじゃないです」
「じゃあ・・・・小春のおっぱいも欠陥なんですかぁ?」
「ううん、小春ちゃんはまだこれから大きくなるかもしれんけど、藤本さんは・・・・・
あ、・・・・エヘヘヘヘ」
- 213 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:27
- 「しぃ〜げさん・・・・・美貴のがどうしたって?」
慌ててブンブンかぶりを振って。
「なんでもないです」
「ちょっと重さん、やめてよ美貴ちゃんをいじめるの」
持ってた衣装を放り出してユサユサさせながら走って来た紺ちゃんが美貴の胸を隠す
ように抱き寄せてくれて。
・・・・しっかし・・・上から見ると明らかに異なる悪夢のような谷間の出来具合・・・
「いじめてなんかないです。だって、さゆみは藤本さんのことがだぁ〜〜〜〜〜い好き
なんですから」
これまた上半身裸体の重さんに横から抱き付かれて。
「あ〜〜〜〜ずるいですぅ〜〜小春も〜〜♪」
後ろから、スパッツ小春に抱き付かれ・・・・
「・・・・あのねぇ」
「プププ・・・美貴ちゃんがめっちゃモテモテやよ」
- 214 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:28
- 「んぇ?・・・・ちょ〜っと小春、あんたは裸で抱き合うなんてまだ早いでしょ〜〜が」
「だって、小春の命の恩人ですから・・・・感謝のスリスリ〜♪」
「こらぁ〜〜、無い胸を美貴の背中に押し付けるんじゃない!」
・・・・本当はスベスベでちょっと気持ち良かったけれど、それはナイショ。
「エヘヘ・・・・無い者同士♪」
「おまえ〜」
「あ〜あ・・・小春のやつ、ポンちゃんの目の前でスリスリしよってから・・・・積極的で
良かね〜・・・・・よーできんちゃ、れなは・・・」
「れーなには絵里がい〜っぱいしてあげるからね」
「だってですね、いっつも藤本さんはおっぱいが好きって言ってるから・・・・小春ので
良ければ助けてもらったお礼に・・・ほれ♪」
「だからこすり付けるなっつーの、アホか〜お前は!美貴は紺ちゃんのおっぱいが好きなの!」
「ち・・・ちょっと美貴ちゃん、こんなとこで何言ってんの!」
「小春だってそのうちにぜ〜〜ったい大きくなりますからね」
- 215 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:29
- 「そんなに美貴にお仕置きされてーのか?」
「されたぁ〜〜い!」
「・・・・・付き合っとれんわ。着替えよーっと」
「えぇ〜〜、藤本さんにもっと小春からの恩返しを・・・・」
美貴の背中からかなりの力で抱き着いている小春。
どこまでが本気なのか良く分からないけれど・・・・・
「紺ちゃん、ほら着替えなきゃ」
「・・・・・うん」
ほっぺにチュッとしてから抱き締めてた紺ちゃんを離して、背中の小春を正面に抱き寄せる。
「わぁ〜〜い♪」
「あのね・・・・・さっき小春を助けたのは美貴じゃないんだよ」
「・・・・・え?」
一瞬、キョトンとなった小春。
- 216 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:31
- 「まだお前が悲鳴を上げて気絶する前に、真っ先にお前の危機を感じ取って、小春が
大変だ・・・・って楽屋から飛び出して行った奴がいたんだ」
「・・・・ホントですか?」
先程の光景を思い出した様子の垣さんと目が合って。
「・・・・な、垣さん」
「そう!・・・そうそう、もうほんっとビックリしたから」
相変わらず昭和なジェスチャー付きで。
「いつもお前の事を気に掛けているから、小春の事を本当に心から心配している彼女だから
こそ気付いたんだと思うし…お前が倒れた後も、小春ちゃんが死んじゃう・・・って必死に名前
を叫びながら起こそうとしてた。美貴思ったもん、ああいうのが本当に人を思う心・・・つまり、
愛って奴じゃないのかなってね」
「・・・・・あの、誰・・・・・なんですか?」
「少しは自分で考えろよ、いつも小春の事を誰が一番心配してくれているのかを・・・」
さっきから、もうやめてくれ・・・と言わんばかりにず〜っと美貴のスパッツのウエストゴム
をうしろからクイクイと引っ張ってる恥ずかしさ100%の重さん。
- 217 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:33
- 後手にその腕を掴むと、抵抗する重さんを小春の前に引っ張り出す。
「・・・・・・・・あ!」
「お前の相手は美貴なんかじゃない。この世界中の誰よりもお前のことを愛している人が
ここにいるんだから」
そっと二人の背中を押してやると、吸い寄せられるように抱き合った。
手に温もりを感じて顔を上げると、うるうるの紺ちゃんに手を引っ張られて。
「・・・・美貴ちゃん、ありがとう」
「どーして紺ちゃんがありがとうなの?」
「・・・・・・ん、なんか・・・・そんな気持ち」
「そっか・・・・・ほら、早く着なくちゃ。いつまでもそんな格好をしていたら、ここで押し倒すよ?」
そう言うと、自分のあられもない姿に気付いてしまった紺ちゃんは。
「わぁ〜〜っ!」
さっき放り出した衣装を慌ててかき集めると、しゃがみ込んでしまった。
・・・・・・おせーよ。
- 218 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:34
- 〜 〜 〜 〜
「・・・・大体ですね、ひとみさんは節操が無さ過ぎるんです!」
「だってさぁ、衣装の着替えなんていつもの事じゃん」
「じゃあ・・・どうしてあんなにこんこんの胸ばかりジロジロ見なきゃならんのですか」
「ん?・・・・・・でっかくてや〜らかそうだから」
「でかければいいんですか」
「いや、小さいながらも形の整ったミキティの美乳も結構好きだ」
「ハァ?・・・あ〜のですね、これでも私・・・結構キズついてたりするんですけど」
「・・・・・・へ?」
「いや、へ・・・・じゃないでしょ?・・・どんなにひとみさんの事を愛してたって、胸ばかりは今さら
大きくはならないんです」
「・・・・麻琴・・・・冗談だって。うちにはお前しかいないんだって、分かってるクセに・・・」
「・・・・・・・・うん」
- 219 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:35
- ズルイよ。
いっつもそう。
吉澤さんがセクハラをかます度に、今回こそはビシッと言ってやろうと毎回思うんだけれど・・・・
・・・・お前しかいない・・・・
この一言とともに抱き締められると、全部忘れちゃう。
二人だけの時は本当に優しくしてくれるひとみさん。
私のアメリカ行きも涙ながらに承諾してくれた。
「みんな遅いな・・・」
その時、衣装室のドアが開いて愛ちゃんと垣さんが手を繋いで出てきた。
「うわっ、こっちもかい!」
抱き合ってる私達を見て愛ちゃんが一言。
「こっちも・・・・って?」
- 220 名前:One and only 投稿日:2006/07/08(土) 08:37
- 「だってさぁ、今まで中で・・・・裸の美貴ちゃんにみんなして抱き着いてたがし」
「・・・・・・はぁ?」
「またど〜して?」
「そっれがさぁ、よってたかって藤本さん大好きぃ〜〜って。・・・・あー恥ずかしい」
真っ赤になってる垣さんの表情からすると、本当なのだろう。
「お前達、なんでこの吉澤を呼ばなかった!」
・・・・・あっちゃ〜、また始まった。
「なんでって・・・・こっちもラブラブやん」
「うちだってミキティどわぁ〜い好きだっつってんのに」
「はいはい、今から行ったらどうですか?多分・・・裸の小春には有り付けると思いますけど」
・・・・さすがガキさん、小春に振れば・・・まさか吉澤さんも・・・・
「マァ〜ジで?・・・・・じゃちょっと行ってくる」
・・・・・・!
「ばかぁ〜〜〜〜〜〜!」
- 221 名前:たまえす 投稿日:2006/07/08(土) 08:41
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 222 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:40
- 「あ、石川さ〜ん・・・おはようございます」
打ち合わせまでまだかなり時間があったので、乾いた喉を潤そうと休憩所にあるジュース
の自販機に小銭を突っ込んでいたら、後ろから声を掛けられた。
振り向くと、何やら笑顔で紙袋を差し出しているこんこん。
「あらこんこん、おはよー」
「丁度良かった・・・あのぉ・・・・これ、よかったら見て下さい」
「・・・なぁに?・・・・これ・・・」
受け取って袋から取り出してみると、出てきたのは真新しい写真集。
「あれ・・・・写真集・・・・・ちょ〜っと、また出すの?」
「はい」
もう一本分小銭を入れて、カフェオレのボタンを2回押す。
カコ〜ン・・・カコ〜ン
「よいしょ・・・っと、はいどうぞ」
- 223 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:41
- 「あ、すみません・・・頂きます」
「こんこん・・・・時間、大丈夫?」
「はい、へーきです」
「じゃあ・・・・あっちに座らない?」
「はい」
二人並んでラウンジのソファーに腰かける。
パキンと缶を開けて、甘いカフェオレをコクンと一口流し込んで。
「じゃ早速見させてもらうね?」
「はいどーぞ」
私の反応が気になるのか、私の顔をチラチラと覗き込んではクピッとカフェオレをすすって、
そわそわ落ち着かない様子のこんこん。
ページをめくるにつれ、可愛さも美しさも、そしてもちろんセクシーさも、ここに集大成を極め
たと言わんばかりの怒涛のこんこんが、これでもか!・・・と言わんばかりに次々に溢れ出す。
- 224 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:42
- 「これ可愛いね・・・・おっ、セクシーじゃ〜ん・・・・うわっ、ちょっとこれ・・・ヤバくない?」
「・・・・いやぁ〜〜恥ずかしい〜」
それから、ゆっくりと時間を掛けて一通り見させてもらって。
今までの写真集も、やはりこんこんからもらって全て見たけれど、今回はちょっと驚いた。
写真集の完成度と言う意味では、今までで一番のクオリティーだと思う。
こんこんの表情も生き生きとしていて、見ているだけで、まるで自分の腕の中に抱き締め
ているような感覚に陥ってしまう。
ただ、何故か私の胸に引っ掛かることが・・・・。
私も人の事は言えないけれど、でも女の私の目から見てもこの写真集は正直言って
ちょっと不安になった。
確かに仕事に臨む姿勢という意味では、本当に真面目なこんこんなんだけれど。
- 225 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:43
- それにしても、この数々の大胆なショット。
もしかしたら、これが最後だからと上手く言いくるめられてしまったんじゃないのだろうか。
後悔はしていないのだろうか。
そして・・・・・・
「本当に凄いね、こんこんの魅力が100%出てると思う。・・・・・頑張ったね」
「はい、かなり思い切ってみたんですけど・・・でも、石川さんにそう言って頂けて
何だかホッとしました」
私の感想に、ようやく安堵の表情を浮かべたこんこん。
・・・・でも、やっぱりあの事が気になる。
そう、もちろん・・・
「ね、美貴ちゃんには・・・この写真集・・・もう見せたの?」
そう聞いた途端、微かにこんこんの表情が曇った。
・・・・やっぱり。
- 226 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:44
- 「・・・・・どうしたの?」
「あ・・・・・いえ・・・・」
「何か・・・・言われたの?」
そう聞くと、こんこんはチラッと私を見てから少しうつむいて。
それから意を決したように顔を上げると、不安そうな表情で口を開いた。
「あの・・・・とっても喜んでくれたし・・・・紺ちゃん綺麗だよ・・・良く頑張ったねって褒めて
くれたんですけど・・・・」
「じゃあ心配する事・・・・無いんじゃない?」
「でも、なんか・・・・違くて・・・」
「・・・・ん?・・・どゆこと?」
「美貴ちゃんの目が・・・・・・あの、何だかとても寂しそう・・・ってゆーか、悲しそうに見えて
・・・・あの時の美貴ちゃんの笑顔、いつもの本当の笑顔じゃなかった」
「・・・・・そっか」
多分そう。
- 227 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:45
- 恐らく美貴ちゃんは、去年のエキゾな真希ちゃん事件の時の私と同じ気持ちなんだと思う。
「でも、どうしてだか分からないんです。やっぱり卒業が段々近付いてきたからかなぁ」
「あのねこんこん、前にこんな事があったの。・・・・真希ちゃんからまだリリース前の新しい
アルバムをもらってね、聞いてみたの。そうしたら、その中の一曲目がもの凄くセクシーな
ボーカルでね・・・」
真剣に私の話しに耳を傾けているこんこんがコクンとうなずいた。
「それがさ、耳元に囁き掛けるような感じで、丁度・・・ベッドで愛し合っている時に真希ちゃん
が私に言ってくれるような感じだったわけ」
チラッと隣りを見ると、もうこんこんは顔が赤くなっている。
・・・そっか・・・・まだなんだこの二人・・・
「あの甘い囁きは私だけのものって思っていたのにさ、そんな真希ちゃんの優しい声をさ、
CDを買った何万って人が全員聞いちゃうんだって思ったら、もう悔しくて悔しくて。・・・でも、
そんな事を真希ちゃんに言える訳無いじゃん?」
- 228 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:46
- 「・・・そうですよね」
「だから我慢して表に出さないようにしてたつもりだったんだけど・・・・」
「気付かれちゃったんですか?」
「矢口さんにバレちゃって」
「え?・・・・凄いですね」
「うん、ほんといきなりだよ?石川何か悩みがあるだろって、わざわざ私の家まで来てく
れて話しを聞いてくれて・・・・矢口さんて、私の事なんかみ〜んなお見通しなんだよね。
だから、もう全部まりっぺにぶちまけてわんわん泣いちゃって」
「石川さんが?」
「あれぇ〜・・・知らなかった?私、泣いても凄いんだよ?」
「ほぉ・・・・」
「うん。で、丁度そこにお仕事の終った真希ちゃんが帰って来て、大泣きしてる私を見て
驚いてたけど、矢口さんがちゃんと説明してくれてたの。結局、真希ちゃんが私の悔しさ
を理解してくれた事で私の気持ちは治まっちゃって・・・」
「そんな事があったんですか・・・・」
- 229 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:47
- 「恐らく今の美貴ちゃんて、その時の私と同じだと思うんだけどな」
「・・・・・え?」
「ん〜〜・・・・多分ね、こんこんが前に出した写真集の時も美貴ちゃんは同じ思いをして
いたんだと思うの。だけど今回は・・・・もっともっと強烈なんじゃない?」
「あの・・・・良く分からないです」
「美貴ちゃんも水着の写真集出してるじゃん?」
「はぁ」
「こんこんももちろん見たと思うけど、水着の美貴ちゃんを見た時にどう思った?」
「え・・・・綺麗だなって」
「それだけ?」
「・・・・・・・あ」
「ん?」
「あの・・・・そう言えば、私が見たことの無い表情の美貴ちゃんのカットが幾つかあって・・・・」
- 230 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:48
- 「うん・・・で?」
「なんか・・・・何て言ったらいいんだろ・・・・辛い・・・・・っていうか、寂しかった」
「・・・・・ね?」
「ね・・・・って言われても・・・・・・あぁっ!」
やっと気付いたようで、突然あたふたが始まったこんこん。
「美貴ちゃんからすればね、できることなら愛しいこんこんには水着なんて着ないで欲し
い、こんこんのナイスバディを他の人になんか見せたくない、可愛い微笑みさえ一人占
めしたい。美貴ちゃんだけのこんこんでいて欲しい・・・・・別に美貴ちゃんだけじゃなくて、
恋人同士ならみんなそういう気持ちがあると思うの」
「でも・・・・でも・・・・」
「別に、こんこんの写真集を否定してる訳じゃないのよ。これはこれで、こんこんがどんどん
可愛く美しく変化していくのはとても嬉しいと思うの」
「・・・・・どうしよう、私・・・誉めてもらえたのが嬉しくて・・・つい美貴ちゃんの気持ちも考えずに
調子に乗ってはしゃいじゃって・・・・・どうしよう・・・」
- 231 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:49
- 涙目で、訴えるように私を見るこんこん。
「美貴ちゃんは私と違って大人だから、自分のいけない気持ちは隠せてると思ってる
はずだし、聞いても認めようとはしないかもね」
「・・・あの・・・・私・・・・どうしたら・・・・」
「そうだなぁ・・・・この写真集を見てくれたファンの子達が抱く思い以上に、美貴ちゃん
の独占欲を満たしてあげればいいのよ」
「独占欲・・・ですか?・・・・・えっと・・・・つまり・・・」
「そうね、例えば・・・例えばよ?・・・私の場合は・・・・不安な気持ちなんか忘れちゃう
ほど真希ちゃんに愛してもらった」
「・・・・・なんだか具体的じゃないですね」
「え・・・・・つまり、いつもに増して濃厚なエッチをたっぷりとしてもらったの・・・・って、
ちょっとぉ・・・何てコト言わすのよ〜〜、もぉ〜ヤァ〜ダ!」
「な・・・・・・」
「いや・・・だから例えばだって。別にそうしろって言ってる訳じゃないのよ?ほら、美貴
ちゃんとこんこんがいつも愛を確かめる方法って、何かあると思うの」
- 232 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:50
- 「・・・特に何も・・・抱き締めてキスをしてくれる位で・・・・」
「そっか・・・・・もっともっと美貴ちゃんに甘えちゃいなよ、できるだけ毎日一緒にお風呂
に入るとか、一緒に寝るとかさ」
「・・・そうしてるつもりなんですけど」
「そっか・・・・・・後は・・・・そーだなぁ、恥ずかしがらないで、もっと美貴ちゃんにセクシー
なこんこんを味わってもらわなきゃ」
「えぇ〜!」
「もうあまり時間だって無いことだしさ、そろそろこの辺で思い切ってみてもいいんじゃない?」
ちょっと意地悪にそう振ってみたら、真っ赤になって固まってしまった。
「美貴ちゃんてさ、とっても綺麗な指してるよね・・・・あの指で愛されたら、こんこんは
すっごく気持ち良くなれるんだろうなー・・・・そして今よりも、もっともっと美貴ちゃんの
ことを好きになっちゃうんだろうな・・・・」
真っ赤になったまま上目使いで私をチラチラと見ている大きな瞳はうるうるで。
- 233 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:51
- 膝の上の写真集をもう一度開いて。
「ほら、こ〜んなに可愛いこんこんが自分の腕の中で気持ち良くなって行くところなんか
見ちゃったら、美貴ちゃんだって絶対に満足すると思うし、もう何があっても離さないって
思えるんじゃないかな」
「あの・・・・」
「・・・・・ん?」
「石川さんは・・・・初めての時って・・・いや・・・あの・・・なんでもないです、ごめんなさい」
「クスッ・・・いいよ、こんこんになら何でも教えてあげる。・・・・・私、真希ちゃんとお付き合い
するまではそういうことって経験が無かったのね。だから初めての時は恐くて泣いちゃった」
えっ?・・・っと意外そうな表情を見せたこんこん。
「それに・・・こんこんはエッチな事をされると失神しちゃって、それが結構引っ掛かってて
心にブレーキを掛けてたりするんじゃない?」
- 234 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:52
- こんこんは、ちょっと考えてから小さくうなずいた。
「私だって真希ちゃんとエッチをする時は、殆ど毎回失神してるのよ?」
「えっ?」
「うふっ、意外だった?」
真っ赤な顔でコクンとうなずいた後、ハッとしたように顔を上げて。
「あぁ・・・・そう言えばあの時もそうだった・・・」
・・・・・・・ん?
「あの時・・・・って?」
「あっ!・・・・いや・・・・あの・・・・ちがくて・・・・その・・・・えっと・・・あわわ」
赤い顔を更に赤くしてあたふたと大慌てを始めたこんこん。
・・・・てことは・・・何か言っちゃいけない事を言っちゃった?
・・・そう言えば・・・あの時も?
・・・あの時・・・
- 235 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:53
- その前にしていたのは私も失神するって話。
それを受けてこんこんが思い出したように、そう言えばあの時って言った。
てことは・・・私が失神しているところを過去に見たことがある・・・・・ってこと?
「あ、あの・・・そろそろ失礼します!」
おっと・・・・逃がさないわよ?
ペンッと頭を下げて、慌てて立ち去ろうとするこんこんの腕を掴んで、もう一度隣に
座らせる。
「ねェ・・・こぉ〜んこん・・・」
「知りません、私・・・何も見てません!」
「ふぅ〜ん・・・・私まだ・・・・何も言ってないけど?」
「あっ・・・・・・」
しまったと言う表情をすると、そのまま下を向いてしまった。
「何を見たの?」
でもこんこんは、うつむいたまま首を横にブンブン振るだけ。
- 236 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:54
- そう言えば・・・・・
前に真希ちゃんが、こんこんに私がイクところを見せたとか何とか言っていたような・・・・
てっきり冗談だとばかり思っていたのだけれど。
今のこんこんの慌て振りからすると、やっぱり・・・・
「ね、こんこん?」
チラッと私を見ると、すぐまたうつむいてしまう。
「どこで見たの?私が真希ちゃんのエッチで失神したところを」
直球を投げてみたら、ビクンと大きく反応した。
やっぱり間違いないらしい。
「真希ちゃんに見ていいよって言われたんでしょ?・・・だったら怒らないからさ」
「・・・・・・え?」
「そりゃ〜あんなところなんか人に見せるもんじゃないし、死ぬほど恥ずかしいわよ。でもね、
真希ちゃんは何か考えがあって、わざとこんこんに見せたと思うの」
- 237 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:54
- ようやく顔を上げてくれて、涙目でじーっと私を見ている。
「ね、正直に言って・・・・・恐らくこんこんにとっては、相当衝撃的なシーンだったと思うんだけど、
そんな事をしている私と真希ちゃんを見て、どう思った?」
こんこんは、口を開いて何か言おうとしているのだけれど、ただパクパクしてるだけ。
「あんな事をしている私達を軽蔑した?・・・・汚らわしいって思った?」
そう言うと、急に目がキッと真剣になって。
「違います、あの・・・・・あの時の石川さんは本当に綺麗で、すごく幸せそうな表情を
していました。そんな軽蔑なんてとんでもない、本当に羨ましかったんです」
「・・・・そう、良かった。・・・私だってね、最初からあんなに感じられた訳じゃないのよ?
毎日毎日・・・少しずつ真希ちゃんがね、どうしたら私が良くなれるかって色々試して
くれて。私がさっぱり訳わかんない人だったから、ここまでなるまでには結構かかったの」
「・・・・そうだったんですか」
「だからね、こんこんも慌てないでいいから、少しずつ美貴ちゃんと試してごらん?
そうすれば美貴ちゃんの独占欲だって充分満足させてあげられると思うの」
- 238 名前:One and only 投稿日:2006/07/11(火) 23:56
- 暫くじーっと考えていたこんこん。
いきなりスクッと立ち上がると、
「石川さん、アドバイスありがとうございました。このまま気付かなかったら、美貴ちゃんに
辛い思いをさせっぱなしにするところでした。本当にいつもすみません」
「いいのよ、そのかわり・・・・一つ教えてくれる?」
「え・・・何ですか?・・・紺野に出来る事なら・・」
「私の・・・・どこまで見ちゃったの?」
またまたボンッと真っ赤になったこんこん。
「いっ?・・・・そんな事、言えません!」
でも、一瞬こんこんの視線がフッと私の股間を貫いたのを見逃さなかった。
「そう・・・・やっぱり美貴ちゃんの方が綺麗だった?」
「いいえ、石川さんもピンク色で綺麗でした・・・・・・って、わぁ〜〜〜いや・・あの・・・」
「クスッ・・・・良かった、気に入ってもらえて」
「しっ・・・・・失礼します!」
ペンッと頭を下げたと思ったら、疾風の如く走り去って行ってしまった。
さてと・・・・真希ちゃんの奴・・・・・どうしてくれようか・・・
- 239 名前:たまえす 投稿日:2006/07/11(火) 23:57
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 240 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/07/12(水) 02:12
- たまえすさん交信乙です。レスはしてませんでしたが専ブラの
お気に入りにいれて欠かさず読んでおります(ヲイ
446はまだ写真集は手元にないのですが、あの布の少なさに美貴様の
髪の毛が抜けないか心配しております。 それと、ゴチーソ・・・
これからもがんがってくらさい。またの交信をお待ちしています。
- 241 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/12(水) 17:24
- うわー次のいしごまが楽しみだなーwww
- 242 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:23
- 今日も仕事を終えて帰途に着く。
仕事道具と勉強道具の入った重めのバッグを抱えてタクシーから降りると、エントランス
を抜けてエレベーターへ。
色々なことが目まぐるしく過ぎ去る毎日。
本当にこれがあと数週間で終ってしまうのだろうか。
自分でもちょっと信じられない。
ペンダントに下げたキーを引っ張り出して玄関を開ける。
「・・・・ただいま」
なぁ〜んて、誰もいないんだけどね。
美貴ちゃんはまだお仕事中のはず。
明日は朝から同じお仕事だから、一緒に出れるように今晩は美貴ちゃんちにお泊り。
でも本当は・・・・
こないだ美貴ちゃんが私の家に夜遅く来てくれた時、私が美貴ちゃんとの約束を守ら
なくて、ちゃんと寝ないままうたた寝をしちゃって、美貴ちゃんに叱られちゃって
- 243 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:24
- 大泣きしちゃったその翌朝に、お母さんにも怒られた。
どうしても一緒の時間を作りたいのなら、美貴ちゃんが遅くなる時には、迷惑を掛け
ないように私が美貴ちゃんのところにお邪魔させてもらいなさいって。
部屋に荷物を置くと、自分のバッグから洗濯物を出してバスルームへ。
ペッタンペッタン・・・・・
脱衣籠にそのままになっていた美貴ちゃんの洗濯物と一緒に洗濯機に放り込むと
スタートボタンをピッと押してから浴室に入り、浴槽を軽く洗ってお湯張りをセットする。
部屋に戻ると、着替えを出してからキッチンに行って、朝ご飯用のお米を炊飯器にセットして。
着替えを持ってまたまたバスルームへ。
下着を脱いでポイッと洗濯機に放り込んで入浴剤を選ぶと浴室に入る。
まだ勢い良くお湯が出ているところにタラ〜ッとバスオイルを垂らすと、またたく間に
バラのいい香りが浴室内に拡散した。
ん〜〜〜いい匂い。
- 244 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:24
- 先に体を洗ってから、ぬるめのお湯でゆっくりと半身浴。
しかし・・・今朝は大失敗しちゃったな。
つい何も考えずに石川さんに後藤さんとのエッチシーンを見たことをバラしちゃって。
・・・後藤さんに謝らなくちゃ。
でもあの時の石川さん、本当に綺麗だった。
そんな石川さんを見ていた後藤さんの目も、とても優しくて。
なんて素敵なんだろう・・・とは思ったものの・・・・
私には絶対に無理・・・・・って思った。
カラオケ屋さんで相談に乗ってもらってからと言うもの、後藤さんにも何回かそっち
方面の相談をしてはいたのですが・・・・
どんどん内容がエスカレートして。
- 245 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:25
- 〜 〜 〜 〜 〜
「・・・別に、やるたんびに失神したっていいじゃん、そのうち慣れるって。今だって
初めの頃よりはかなりマシになってんじゃん?」
「そうですかねェ・・・」
「・・・・・ですネ」
「恐いんだったら、先に美貴ちゃんをイかせちゃえば?」
「・・・・わっ・・・私が・・・ですか?」
「うん・・・あ、こんこんさえ良ければ後藤が美貴ちゃんにしてあげてもいいけど・・・・・ん?」
「な・・・・それはダメです! ・・・・でも、私にそんなことできるかな・・・・」
「こんこんはさ、自分でしたことってあんの?」
「えっ?」
「ひとりエッチ」
「な・・・・そんな・・・・無いです」
- 246 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:26
- 「ふぅ〜ん・・・・・あのさぁ、人間の身体の構造なんてみんな同じなんだよねー。
だから自分で自分の身体を色々とあっちこっちいじったり触ったりしてごらんよ」
「はぁ・・・・」
「こんこんが気持ちの良かった事は、美貴ちゃんも気持ちがいいと思う。 まぁ、人そ
れぞれ好き嫌いはあるし、中には小川みたいに当たり前の場所が全く感じないって
変わった人もいるから、全部がそうとは言えないかもしんないけど」
「・・・・確かに」
「うん・・・・力加減とかだってさ、どのくらいが丁度いいかってのは、自分でして気持ち
良かったのを基準にして調節できるじゃん?・・・それに、美貴ちゃんて全身感じやす
いから意外とイかせ易いかもよ?」
「でも、なんか結構・・・・勇気が入りますね・・・・」
「ほら、前に美貴ちゃんのひとりエッチを見たって言ってたじゃん、その時に彼女が
どうやっていたのかを思い出してごらんよ。 それと、私が梨華ちゃんにしてたことも」
「・・・あんなの私には・・・無理ですぅ・・・」
「あ・・・・いや、別に直接舐めなくたっていいけどさ、スキンシップの延長だって思えば?
こんこんだって、美貴ちゃんと手を繋いだりキスしたりしてるよね・・・愛情が増す毎に
もっと美貴ちゃんを感じたいって欲望が生まれて来てるのは当然の事だし、美貴ちゃん
だって同じ様にこんこんを感じたいって思っているんじゃない?」
- 247 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:27
- 「そうやって愛し合うことでさ、お互いの心の結び付きだってもっともぉ〜っと高まると
思うし・・・もう絶対に離さない、誰にも渡さないって気持ちも強くなると思うんだよね」
諭すように優しく語りかけてくれた後藤さん。
・・・あれが結局、今日石川さんの言っていた独占欲を満たす・・・って事になるのかな。
でも、その後に後藤さんの放った一言で・・・・私は倒れそうになった。
「あっ、そーだ」
「はい?」
「後藤がこんこんのことを抱いてあげようか」
「えぇ〜っ!?」
「私のつたないテクニックで良ければさ、タップリ時間を掛けてそのこんこんの体に
じぃ〜〜っくりと教え込んであげれるんだけど・・・・」
「わっわっわっ・・・・・あわわわ・・・いや・・・・あの・・・・」
「おっ、ちょっと肯定的? ・・・・・・じゃ早速・・・・」
- 248 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:28
- ニヤリと笑った後藤さんはおもむろに自分のバッグの中からウエットティッシュを取り出す
と、硬直している私の手を取って指を綺麗に拭いてくれて・・・・自分の指も拭いて。
ど・・・・どうしよう、私・・・後藤さんに?
「あの・・・・あの・・・・・やっぱり・・・・・そ・・・・そんな事は・・・・いけないと思います」
「シーッ・・・・黙って」
・・・・ぱくっ!
「ひゃっ!」
いきなり私の人差し指をくわえちゃった後藤さん。
両手でしっかりと握られていているために逃げられず、言葉では言い表せない絶妙な
舌使いに腰が抜けかけて・・・・
「ご・・・・後藤さんっ・・・・うっ・・・・あぅ・・・・ダメ・・・」
勝手に体が痙攣を始めてしまった私を見て、ようやく開放してくれて。
「ん?・・・・・顔・・・真っ赤だけど、どうだった?」
「え・・・・だって・・・指だけなのに・・・・こんな・・・・やだ・・・・」
- 249 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:29
- 「感じちゃった?」
「・・・・そんなこと、わかんないです」
「そっか。 ・・・今の舐め方でさ、もしもっと敏感な場所を攻められたら・・・・どう?」
物凄く色っぽい表情で迫られて・・・・
「あ・・・・あの・・・ごめんなさい、こんなことイケナイと思いますし、石川さんにも合わ
せる顔が無くなるし・・・・美貴ちゃんが悲しむと思いますから・・・」
動揺しまくりの私を見て、フッと微笑んで。
「安心しなって、これ以上の事はしないからさ」
ハァ〜〜・・・良かった・・・・
「じゃ、次ぎはこんこんの番」
「・・・・・・は?」
目の前には後藤さんの綺麗な指がくるくると回っていて。
「指だけなら浮気にはならないんじゃない?」
- 250 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:30
- 「で・・・・でも・・・・」
「これが後藤サンからの最後のアドバイスだと思って・・・・ね?」
最後・・・・・
「美貴ちゃんのためにさ・・・・」
美貴ちゃんの・・・・
気付いた時には、暗示にでも掛けられたように後藤さんの指を咥えていて。
「ううん、舌全体で包み込むようにして・・・・そう、少しずつ・・・そぉ〜っと・・・・うん、いいよ?」
全神経を舌先に集中して、後藤さんの教えてくれる通りに動かしてみる。
「ん〜・・・・そうじゃなくて、こう」
また私の指にしゃぶり付いて、手本を示してくれる。
「お・・・・・キタキタ、その感じ。次ぎはね・・・・」
ただ舐めるだけでも、こんなにもたくさんのやり方があるなんて。
- 251 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:31
- 「切り替えのポイントはね、相手の反応を見ながら・・・・・例えば声が大きくなってきたり
とか色々あると思うけれど、こればかりは美貴ちゃんと繰り返しやってみて体得するし
かないと思うんだ・・・」
「あの・・・・・」
「ん?」
「ゆ・・・指でするのはどうやって・・・」
「ん〜〜〜、それこそ美貴ちゃんに教わった方がいいね。美貴ちゃんが独りでする時って
どうやってるのか聞いてごらんよ。多分、その指使いが美貴ちゃん的には一番気持ち良く
なれると思うし、同じ指使いでもこんこんの手でされたら美貴ちゃんイチコロだと思うよ?」
「教えてくれるかなぁ」
「へーきだって。さっき教えたナメ技でイタズラをしてさ、美貴ちゃんが気持ち良くなって
きたところで聞けば絶対に教えてくれるって。そのまま途中で放置されたら蛇の生殺し
状態だからね」
「そうなんですか・・・・」
「うん・・・・・あ、あと・・・・もし逆襲に遭って美貴ちゃんにされちゃった時にはね、全部
お任せにするんじゃなくて、できるだけ口に出して反応してあげた方が美貴ちゃんも
攻め易いと思う。そこが気持ちいいとか、強過ぎて痛いとか」
- 252 名前:One and only 投稿日:2006/07/17(月) 08:33
- 「・・・・・え」
「梨華ちゃんとの初エッチの時ってね、ごとーサンはそーとー気合を入れてた訳ですよ。
そしたら途中で梨華ちゃんが泣き出しちゃって、それがどうして泣いてるのかがわからな
くて・・・マジで困ってね。結局は、自分の想像していたよりも感じてる自分が怖くて泣い
ちゃったらしいんだけど」
「難しいですね」
「まぁ・・・・何事も経験ですよ」
「・・・・・そうですね」
〜 〜 〜 〜 〜
そんな事を思い出していたら、何時の間にか一時間近く過ぎていて。
お腹から下がぬるめのお湯に入ってるだけなんだけど、これだけ長く浸かっている
と全身がポカポカして、かなりの汗が出てきて気持ちいい。
お風呂から上がってパジャマを着ると、洗濯物を乾燥機に移して・・・キッチンの冷蔵庫から
牛乳を取り出して部屋に戻る。
汗が引くまでちょっとだけエアコンをつけよっと。
バッグから参考書を引っ張り出して、牛乳を飲みつつページをめくる。
美貴ちゃん・・・・また遅いのかな・・・・
- 253 名前:たまえす 投稿日:2006/07/17(月) 08:35
- >>240 名無し読者@446様
お気遣い痛み入ります。
私も美貴様のみうな症候群が進行しない事を祈ります。
(作^_^者) ☆\(- -#)バキッ
>>241 名無飼育さん様
ありがとうございます。
今回は心の師匠?だけでしたが、またいずれCPで登場すると思います。
- 254 名前:たまえす 投稿日:2006/07/17(月) 08:36
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 255 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:10
- ・・・・・ん
コツン!
イテテ・・・・・・・・・ん?
あ、いけない・・・・また寝てた。
コックリしてコップにぶつけたおでこをさすりつつ辺りを見回す。
・・・まだ帰ってないんだ・・・
と、その時。
『カチャッ・・・・・・パタン!』
あ、ヤバイ・・・・
慌ててベッドに滑り込むと、枕を抱えてタヌキ寝入り。
「・・・・あ〜、また電気がついてるし・・・あれほど言ったのに・・・・・・あれ?」
薄目を開けて見ると、荷物を置いてこっちに近付いて来る美貴ちゃん。
バレないようにそっと目を閉じる。
- 256 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:11
- ・・・・いくら息を潜めても、美貴ちゃんにこの胸のドキドキが聞こえちゃいそう。
フワッと私の前髪をかき分ける指の感触がして。
「ただいま紺ちゃん・・・・・クスッ、今日は何とかベッドまでたどり着いたみたいだね・・・」
今度は頬が温もりに包まれた。
「ハァ〜〜・・・どんなに疲れてても、やっぱこのほっぺを触るとホッとする・・・・」
そう言いながら、ほっぺをなでなでしてくれる。
「・・・・・・・ん?」
・・・な、なに?
「あれぇ〜〜珍しい」
・・・え・・・・何が?
「へぇ〜〜・・・ちゃんと閉じれるじゃん。紺ちゃんがちゃんと両目を閉じて寝てるのって
初めて見たかもしんない」
- 257 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:11
- ・・・・うわっ、しまった!・・・いつも半目で寝てるんだっけ。
でも自分じゃ見た事なんか無いし、そんなこと全然考えてなかったけれど
・・・・やっぱり違和感あるのかなぁ・・・・・
「へぇ〜・・・・すげー・・・」
あのねぇ・・・・
『チュ!』
わっ、目蓋にキスされちゃった。
「かわいいなぁ・・・こぉ〜んちゃん」
・・・・・恥ずかしい・・・ヤバイ・・・
「ん?・・・あは、顔が熱くなってきた・・・・なんだよ、寝てても照れてるんだ・・・・やばい
・・・マジで可愛いんだけど」
今度は髪が撫でられる感触がして。
「ちょっと待っててね・・・・美貴、お風呂に入ってくるから」
そう言って・・・・・
『チュ!』
ほっぺにキスされた。
- 258 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:12
- 部屋の明かりを少し暗くしてから出て行った美貴ちゃん。
スリッパの音が遠ざかるのを確認してからそっと目を開けて。
「くうぅぅぅぅ〜〜〜〜っ・・・・ヤバ〜イ・・・うわぁぁぁ〜・・・ドキドキしたっしょ!」
枕を抱き締めたまま、思いっ切りベッドの上を転げ回る。
こんなドキドキが味わえるのなら、もっと早くタヌキさんをしておけば良かった。
出しっ放しにしていた牛乳とコップをキッチンに片付けて、広げたままの参考書をバッグにしまう。
パタン・・・・・・・・
あれ、もう出たの?
ベッドに戻ってまたまたタヌキに化ける。
少しして、パンツにTシャツだけの美貴ちゃんが頭をタオルでバスタオルでワシャワャと
豪快に拭きながら飲み物を片手に戻って来た。
- 259 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:13
- 「はぁ〜〜〜気持ちいかった。・・・ヘヘェ、美貴も紺ちゃんと一緒のローズの匂いだかんね?」
そう言いつつバッグから取り出したのは・・・・・あれ、私の写真集だ。
でも・・・何だか妙にテカッてる。
わっ・・・こっちに来た・・・・・
そぉ〜っと目を8割程閉じる。
「紺ちゃん・・・・ほら、見て見て?」
・・・・・ん?
今度は半開きなので、ちゃんと見えてる。
「美術さんにお願いして、お持ち歩き用の写真集に透明なビニールのブックカバーを
つけてもらったの♪」
わぁ〜、だからキラキラしてたんだ・・・
でも・・・・お持ち歩き用って・・・・
「ね、いいっしょ? こんな綺麗に作ってくれてさ、厚めのビニールシートだから丈夫だよって
・・・・さっすがプロだよね。美貴はこの表紙の紺ちゃんが一番好きだから、毎日見てて汚れ
ちゃったりしたらヤじゃん?」
- 260 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:13
- すっごい笑顔で嬉しそうに眺めてる。
『チュッ!』
あっ!
「ほら、ちゅーしてもへーきだし」
あのね・・・・・ホントは最初からそれが目当てだったんじゃないの?
まったく・・・・何よ、ここに本物がいるのに。
「あれれぇ〜?・・・ホッペがふくれてるぞ?」
また頬をさわさわされて。
「写真集にちゅ〜したから・・・・もしかして妬いちゃった?」
うわ・・・バレてるし。
やばい・・・また顔が熱くなっちゃう・・・
「あり?・・・・またあったかくなってきた、まさか・・・・起きてる?」
・・・・ドキッ!
「こ〜んちゃん?」
- 261 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:14
- 顔を覗き込んで来た美貴ちゃんに気付かれないようにそっと視線を逸らすと、真っ直ぐ
壁に貼ってある私の等身大ポスターを見詰めたまま固定する。
「お・・・今度はちゃんと半開きだわ・・・・こりゃ〜熟睡してるな」
・・・・・おいおい
「でも、やっぱさぁ・・・・・」
まだ見てるの?
「寝ててもカワユ〜イ」
もぉ〜・・・
意識的な半目状態だと、目が乾いてきてかなり辛い。
「しょ〜がないなぁ・・・そんな罪な紺ちゃんには・・・・・ご褒美をあげます」
『チュ!』
・・・・・訳わかんない。
理由なんてどうでもよくて、ただキスをしたいだけじゃないの?
- 262 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:15
- 「さぁ〜てと・・・・」
美貴ちゃんは、いつも私が寝てる時って・・・こんな事ばかりしてるのかな。
「よっと・・・・ペリッ・・・・」
・・・・・・・?
カチャ・・・・・・ウィ〜〜ン
テレビをつけたらしく、部屋がパッと明るくなった。
「よし、スタート・・・・・DVD・・・・知ってるっつーの・・・・ん?・・・・この商品は・・・・長い!
・・・早送りぃ〜・・・・おっと・・・」
どうやら、写真集のDVDを見るらしい。
「まだ見てなかったんだよね・・・・美貴が見てるところを紺ちゃんに見られると恥ずか
しいからね・・・・」
・・・・どーして?
「おぉ、可愛い〜・・・ん?・・・あっ・・・そんなミニで・・・見えちゃうって!・・・あっあ〜〜
・・・っとっと・・・ふぅ〜・・・」
- 263 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:16
- なるほど、こりゃ見られたくないわなァ・・・
「わあぁ〜・・・んだよエロカメラマン! 足からパンナップして、何で胸で止めんだよ
・・・・おっ・・・アヒルくち・・・かわい〜」
どうでもいいけど、美貴ちゃんテレビに近過ぎ。
「わっわっ・・・ダ〜メだって、そんなチュ〜の口しちゃ・・・」
何をしてても突っ込むんだ・・・・
「ちょっと・・・その水着・・・・裏パット付いてねーだろ・・・・あぁ〜ほら、美貴の紺乳が
こぼれちゃうから!」
・・・・美貴の・・・・・え?
「だから!・・・そんなに動いたらヒモがほどけちゃうって」
・・・大丈夫だよ、心配だったからスタイリストさんに何度も確認してもらったもん。
「なんだよ、わんこのヌイグルミなんか抱っこして・・・・美貴を抱けっつーの」
・・・オオカミより怖いかもね・・・
- 264 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:16
- 「わっ・・・かわい〜〜〜・・・・ん? だから!・・・・そんなに簡単に谷間を見せちゃタ゜メだって・・・」
・・・しょーがないじゃん・・・
「・・・・・何だか嫌な予感・・・こらっ・・・セクシーとか言うな」
・・・だって・・・
「わあぁぁぁ〜〜〜見せ過ぎだって!・・・・・・うわちっちゃ・・・何だよこの水着、上も
下もこぼれてんじゃん・・・美貴の紺ちゃんに何て事させるんだバーロー!」
・・・・最早処置無し・・・・
「だぁ〜かぁ〜らぁ〜・・・いちいちそんな所で止めんじゃねーっつってんだろーが、この
アホエロカメラマン!」
段々と口調が荒っぽくなってきた美貴ちゃん。
もう私が寝ている事なんて忘れる程、あっちの世界に逝っちゃってるみたい。
- 265 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:17
- 「あぁ〜ほらまた、そんなに寄せちゃダメって・・・うわっ、そんなポーズまでさせられて
・・・可哀想に・・・」
・・・かわいそうって・・・
「・・・なんだか段々腹が立ってきた・・・こんなに見せること無いじゃん・・・これ・・・何万人
も見るんだよ?・・・美貴だけの紺ちゃんは、あの小さな水着に隠れてる部分だけなのかよ・・・」
・・・え?・・・ちょっと・・・
「お・・・・ドレッシーな紺ちゃん・・・・きれい・・・・色っぽい・・・・」
・・・急にテンションが落ちたみたい・・・
「あ、ほらまたそんなキャミで・・・やばい・・・・かわいいな〜・・・ん?・・・・コメントだ・・・」
・・・ふぅ〜、やっと終りに近付いた・・・
「ちょっとセクシー? あのね、ちょっとじゃないから!」
・・・ありがと・・・
- 266 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:17
- 「挑戦だね・・・・って、ふざけんな!何が挑戦だよバカスタッフ! 紺ちゃんは素直ないい子
なんだから、そんな風に言われたらダマされちゃうって知ってて言ったんだろーが」
・・・騙されたのかなぁ・・・
「セクシーなポーズの指導まで受けただァ? スタッフ全員確信犯かよ・・・・ブッ殺す」
・・・あっちゃ〜〜・・・
「・・・美貴だけの紺ちゃんが・・・・どんどん少なくなっちゃうじゃん・・・」
・・・そんな事ないのに・・・
「・・・・嫌・・・やめてよ・・・」
・・・・え?
「何でよ・・・手なんか振らないでよ・・・嫌だ・・・どうしてさよならなんかするんだよ、うぅぅ
・・・・こ・・・紺ちゃん・・・・エグッ・・・」
・・・泣いてるの?
「・・・・ヒック・・・ウゥ・・・エグッ・・・行っちゃヤダよ・・・・・・紺ちゃ〜〜〜〜ん、ワァァァァァ〜〜〜」
- 267 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:18
- エンディングでの手を振るシーンを繰り返す部分で、テレビにすがり付いて泣き出して
しまった美貴ちゃん。
辛い。
こんな美貴ちゃん・・・見たくなかった。
私も涙が吹き出してきて、慌てて顔を枕に押し付ける。
やっぱり気持ちの整理なんてついていなかったんだ。
このままじゃ駄目だ・・・私がもっとちゃんとしないと。
・・・・美貴の紺ちゃん・・・・
そう、私は美貴ちゃんのだもん。
でも、どうすればいい?
・・・・・・!
そっか・・・・・石川さんの言ってた・・・独占欲を満たしてあげればいいんだ。
それには・・・・・
- 268 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:20
- 「・・・・グシュ・・・ったく・・・・あ〜あ、また泣いちゃったじゃん」
少しして復活したっぽい美貴ちゃん。
やおらティッシュの箱を掴んでゴミ箱の前に座ると、もの凄い勢いで鼻をかみだした。
そしてテレビを消して。
取りだしたDVDは叩き割るのかと思ったら、丁寧に裏表紙のにホルダー戻してる。
・・・・ちょっとホッとした。
わっ・・・・またこっちに来た・・・
「ごめんねェ・・・泣くつもりじゃ無かったんだけどさ・・・なんかね、悲しくなっちゃった・・・・・よっと」
私をまたいでベッドの反対側へ上がってきて、そっと抱き締めてくれた。
「紺ちゃ・・・・あれ? ・・・・涙の跡・・・」
・・・しまった、枕にこすりつけたと思ったのに・・・
そっと頬の涙を指で拭ってくれて。
- 269 名前:One and only 投稿日:2006/07/19(水) 20:20
- 「美貴が泣いちゃったからかな・・・・紺ちゃんも悲しい夢・・・見ちゃったのかな・・・ダメだなぁ・・・」
背中まで美貴ちゃんの腕が滑り込んで来て、強くしっかりと抱き締められた。
「大丈夫、紺ちゃんは何も心配しなくていいかんね?・・・・時々美貴は泣いたりもする
けどさ、別れる訳じゃないもん」
・・・どうしよう、涙が止まらない。
「あ〜あ・・・・また涙をこぼしてるし。なんだよ、愛する美貴に抱き締められてんだからさ
・・・泣いてないでもっと幸せな夢を見てよ・・・紺ちゃんは卒業しちゃうかもしんないけど、
美貴は紺ちゃんから卒業なんかしないかんね」
そう言うと、キスでそっと涙を拭ってくれた。
やっぱり美貴ちゃんの腕の中って凄く安心できる。
そのまま耳元で囁き掛けてくれる美貴ちゃんの優しい声を子守唄代わりに、次第に眠り
の淵へと落ちて行った。
- 270 名前:たまえす 投稿日:2006/07/19(水) 20:29
- 今頃シングル初回盤のおまけDVDを見てみたのですが、思いっ切り自分が
映っていて驚きました。
おまけはSSA昼収録の映像だったんですね・・・
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 271 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/07/23(日) 11:30
- たまえすさん交信乙です
1ヲタとしての行動が美貴様とかぶってくるのは気のせいでせうか?
そして、 こんこん かわいいよ こんこん
ひとつひとつの行動が容易に想像できてきますね。
リアルこんこんは今日で一旦終了ですがこの作品とたまえすさん、すべての
ハロメンに幸あることを願うばかりです。(ののさん怪我の回復も)
これからもがんがってくらさい。またの交信をお待ちしております
- 272 名前:無名し読者 投稿日:2006/07/24(月) 21:08
- 。・゚・(´Д`)゚・。ミキティセツナス
まだ複雑な気持ちで現実を直視出来てない自分がいる…けど
これからも娘。ヲタ兼紺美貴ヲタである事は変わらないと思う
がんばれー こんこん! 卒業おめでとー!!
作者さん秀逸な作品いつもありがとございます
これからもひっそり応援させて頂きます
- 273 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/25(火) 20:47
- 更新お疲れ様です。
20日ガッタスの公開練習でこんこんがグローブをしていたために
うまく靴紐を結べない時にみきちゃんが代わりに結んであげてたのを見て
紺美貴きたーwという思いと今日で最後かという思いで微妙でした。
こんこんは卒業してしまいましたがここではまだ会えますかね?
- 274 名前:名無しのロッテ 投稿日:2006/07/25(火) 23:03
- 更新お疲れ様です。
一昨日の卒業コンサートでは自分もすごい泣いちゃいましたね。
ミキティも公演中にちょっと涙を浮かべてたように思いました。
こんこんが「この5年間の思い出は、一生ものです」って言ってましたけど、
紺美貴2人の愛情も一生ものですよ。
シリーズ1からの2年間、素晴らしい作品をありがとうございました。
そして、これからも頑張ってください。
- 275 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:17
- ハロプロのツアー中で疲れが残ったままの身体。
それでも気合いを入れてミュージカルのお稽古に全力を尽くす。
集中をしている間は気付かないけれど、帰りのタクシーに乗った途端に容赦無く
襲いかかって来る形容のし難い疲労感。
自分でも良く頑張っていると思う。
でも、私の苦労なんて主役の高橋に比べれば何百分の一にしかならないだろう。
彼女・・・・本当に強くなったよね。
これもマメの内助の効なのかな?
それとも私が・・・・・・やっぱ、トシなのかな。
心地好いロードノイズに引きずり込まれるように、眠りの淵へと落ちてゆく。
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
- 276 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:18
- 「・・・・・さん」
・・・・・・・ん?
「着きましたよ、お客さん」
「・・・あ、はい」
生あくびを噛み殺しつつ荷物を引きずるようにしてエレベーターに乗り込む。
ボタンを押した時に何気なく横のミラーを見てびっくり。
「これ・・・私?」
慌てて頬をパンパンと叩いて無理矢理シャキッとさせる。
もしかしたら来てくれているかもしれない彼女には、こんなに疲れてどんより
とした顔は見せたくない。
もう一度ミラーに向かってチャーミースマイル!
よしっ、今日も可愛い!
- 277 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:19
- ・・・・ん?
どこかで聞いたような・・・・・ま、いっか。
チィ〜ン!
よし、行くぞチャ〜ミ〜・・・・おー!
玄関のドアを開けてみると・・・・・そこには、きちんと揃えて置いてあるあの人の靴。
もうそれを見た途端、疲れは全部吹っ飛んで勝手にテンションがうえうえになって。
「真希ちゃ〜ん、ただいま〜〜!」
思わずお部屋までスキップ・・・・・
・・・・・と。
『ガタン・・・バタバタバタ・・・・・ガサガサッ・・・ドサッ!』
シィ〜ン・・・・
部屋の中から、何やら不可思議な物音が聞こえた。
- 278 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:20
- ・・・・・・?
部屋に入ると・・・・・・ん?
何故か正座をして膝の上に自分のバッグを抱えたまま、ついてもいないテレビを
じぃ〜っと見据えている。
「あの・・・・ただいま真希ちゃん」
「お・・・・お帰り・・・・あの・・・意外と早かったじゃん?」
何か変だゾ?
「だって・・・・疲れちゃったし、早く真希ちゃんに会いたかったから・・・・」
「う・・・・うんうん・・・ね、そーだよね、ホントにお疲れさまぁ〜・・・・」
でも、目を合わせようとしない。
明らかに挙動不審。
取りあえず家着のジャージとTシャツに着替える。
- 279 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:21
- でも、その間も微動だにせずバッグを抱えて固まったまま。
「それとも・・・・・何か私が早く帰ってきちゃマズイ事でも?」
隣にしゃがんで顔を覗き込みつつそう言うと、ぴくっ・・・と視線が反応する。
「んぁ・・・・・なはは、そんな・・・・ねェ、有り得ないから・・・」
「・・・・だよねぇ」
「うんうん・・・・ほら、梨華ちゃん汗かいたでしょ? ・・・お風呂入っちゃいなよ」
「あれれぇ〜〜、どうして今日は・・・一緒に入ろうって誘ってくれないの?」
「あっ! ・・・そ、そうだよね・・・うん・・・もちろん・・・だからちょっと先に入っててくれる?」
・・・・・絶対に怪しい。
「ねえ真希ちゃん」
「な・・・・なに?」
- 280 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:23
- 「そのバッグ・・・・ちょっと見せて」
「え゛っ!」
「あ〜・・・・・見せられないんだ」
「い・・・いや・・ほら・・・中がちょっと汚くてねぇ」
「・・・・・そう、わかったわ」
チラチラッと私の表情を盗み見ている。
本当に諦めたのかどうかを推し量っているのだろう。
「こんな事で・・・・真希ちゃんとの関係が終わるなんて思わなかった」
目一杯悲しそうな顔をしてそう突き放してみると・・・・
「えっ?」
・・・・・ほら、びっくり。
黙って荷物を持って立ち上がる。
- 281 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:24
- 「り・・・梨華・・・・ちゃん?」
「さよなら」
泣き声でそう呟いて玄関に向かう。
「ちょっと・・・・さよならって、ここ梨華ちゃんちなんだけど・・・」
「ここにいればいいじゃん・・・・私は実家に帰る」
ピンクのお花のついたウエッジソールサンダルをつっかけた時。
バサッ・・・タタタタッ
「何を言ってるの! お願いだからこっちに戻って・・・・ね? こっち・・・・」
血相を変えて追って来ると、部屋を指差しながら私の腕を引っ張る。
「じゃあ見せてよ」
「ん・・・・・・あの・・・・」
- 282 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:25
- 「さよなら」
「わかった! ・・・もうしょ〜がない、見せる・・・見せるから・・・・だから」
今にも泣きそうな真希ちゃんの情けない表情ったら・・・・
「なら・・・戻る」
「ハァ〜〜〜・・・・・マジ慌てた・・・」
そう言うと、真希ちゃんは玄関に崩れ落ちた。
ひっくり返ってる真希ちゃんを引きずってお部屋に戻ると、早速バッグを漁ってみる。
「いいのね?」
「う・・・・うん」
「じゃあ・・・・・・・・・ん?」
ファスナーを開けると、厚めのフォトアルバムが一冊と、バラの写真が入ったA4サイズの
クリアケースが出てきた。
バカッとアルバムを開けてみると・・・・・・・
- 283 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:34
- 「はぁ〜? ・・・・ちょっと真希ちゃん、何よこれ・・・・」
綺麗に整理されていたのは、紛れも無く全て私の写真・・・・なんだけど。
ライブステージパフォーマンス中のあられもない大胆ポーズのショットばかり。
しかも、結構な枚数で。
「真希ちゃん、これ・・・・どーゆーこと?」
「ん・・・・・ライブの隠し取り写真とか・・・」
「どーして真希ちゃんがこんなの持ってるのよ」
「なんかさー、コンサート会場の外の露天で売ってたんだよね・・・・」
「売ってたんだよねって・・・まさか、自分で買ってきたの?」
「うん」
「呆れた。良く無事だったわね」
「だってね、4枚500円で売ってるから・・・店のおっちゃんに言ってやったんだ・・・
こんなに安く売ったら梨華ちゃんに失礼だと思うんだよねー・・・って」
- 284 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:36
- 「おばか! ・・・・バレなかった?」
「ん? ・・・それがさぁ、写真の出来を誉められたのと勘違いしたらしくて、1枚おまけ
してもらっちゃった」
「あのね・・・・・」
「人ごみをかき分けてったけど、全然バレなかったし」
「・・・・ねぇ、私のってこんなやつばっかりなの?」
「ん〜・・・ここ最近、梨華ちゃんのはエロいのばっか」
どんどんアルバムをめくっていくと、キャプテン公演だけならまだしも・・・・
今回の夏のハローの衣装のものまで出てきた。
「ちょっと! ・・・・真希ちゃんワンダにいないのに・・・これ、どうやって買ったのよ」
「ツアースタッフを一人買収して買ってきてもらった」
「な・・・・・・・あのねぇ」
「梨華ちゃん・・・・・・怒った?」
- 285 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:37
- 「呆れたわよ。・・・・まぁ・・・エロ写真ばっか集めるのはどうかと思うけれど・・・でも、
そんなにまで私の事を思ってくれているのかって考えたら・・・・ちょっと嬉しいかも・・・・」
「自分でエロって認めてるし。・・・ごとーさんはデスネ・・・・いつでも梨華ちゃんの事を考え
ている訳でして・・・」
ふわっと後から抱き締められて。
「本当はね、お店ごと買い取ってやりたかったんだよね・・・他の人にこんな大胆梨華ちゃんを
見せたくない・・・・」
それってもしかして・・・・・・
「ヤキモチ?」
「当たり前じゃん?私の梨華ちゃんだもん」
「・・・・・真希ちゃん」
「お風呂にしよっか・・・・」
「うん」
- 286 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:38
- そしていつものように洗ってもらいながら。
「あれって真希ちゃんの写真もあるの?」
「え・・・・・ないない」
「うそ」
「多分・・・無い」
「嘘だ」
「きっと無い」
「私も今度見に行こ〜っと」
「梨華ちゃんは声でバレて大騒ぎになるから止めた方がいいと思うけど」
「じゃあ・・・・買ってきてよ」
「そんなのより・・・・エッチな梨華ちゃんには、これをあげます」
「キャッ!・・・・ウプッ・・」
- 287 名前:One and only 投稿日:2006/07/26(水) 19:39
- いきなりキスと同時にソープで泡立てた指が私の中にニュルッと入ってきた。
「ンッ・・・・・ンンッ・・・ン゛〜〜ッ!」
声が出ないように私の舌を強く吸い上げながら指で思い切りかき回されて・・・・
あっと言う間に上り詰めてしまった。
「・・・・・もぉ〜ばかぁ〜〜・・・ベッドでして欲しかったのに・・・」
私がいつもと違う事をされるのが怖いって知っている筈なのに。
時々予告も無しにやらかしてくれる真希ちゃん。
でも・・・・そんなスリルがあるからこそ、真希ちゃんとのお風呂は止められない。
「オッケー、じゃお次はベッドでいつものフルコースね♪」
「・・・・・・うん」
真希ちゃん、あなたと一緒のこの何気ないひとときがどれだけ尊いものなのか・・・・
こんこんと美貴ちゃんを見ているとね、ついそんな事を考えてしまうの。
- 288 名前:たまえす 投稿日:2006/07/26(水) 19:40
- >>271 名無し読者@446様
ありがとうございます。
あの映像をご覧になった方は恐らくみな同じようなリアクションなのかと・・・
辻ちゃんの件を知った時は目の前が真っ暗になりましたが、翌日の
元気な姿を見て安心しました。
一日も早く復帰できるようお祈り致します。
>>272 無名し読者様
ありがとうございます。
私も同じ気持ちで、これからじわじわとくるのかなと。
支離滅裂な駄文ではございますが、こちらもひっそりと
行きたいと思います。
- 289 名前:たまえす 投稿日:2006/07/26(水) 19:42
- >>273 名無飼育さん様
ありがとうございます。
お台場に行かれましたか・・・私は休みが取れず今年の冒険王は全滅なの
で、最後にそんな良いシーンをご覧になれたなんて本当に羨ましいです。
>こんこんは卒業してしまいましたがここではまだ会えますかね?
どうしましょう・・・・・取り敢えず卒業はすると思いますが(^^)
>>274 名無しのロッテ様
ありがとうございます&参戦乙でした。
私も、笑顔で送ってあげたいという思いも虚しく小春ちゃんの素泣きで
あっけなく撃沈してしまい、以降はただただ涙でした。
あと、こんな駄文にお付き合い下さりこちらこそ感謝致します。
自分でもこんなに続けようとは思ってもいませんでしたが、皆様のレス
に助けて頂いた結果だと思います。
- 290 名前:たまえす 投稿日:2006/07/26(水) 20:00
- 代々木体育館から渋谷駅へと向かう途中、卒業セレモニーで垣さんが言った言葉の
冒頭の部分が何度も頭の中でループしていました。
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 291 名前:One and only 投稿日:2006/08/03(木) 20:25
- お風呂から上がると、真希ちゃんが写真の整理の続きを始めたので、隣りに座って
ボケ〜ッと眺める。
真剣な表情で一枚ずつ丁寧にビニール袋に入れてからアルバムに差し込んでいく
真希ちゃん。
こんな写真じゃなくて、もっと二人のツーショットの写真が欲しいな。
コンサートのメイキング写真集用で写したものとか、お仕事で偶然写り込んだ微妙
なものは多少あるものの、ちゃんと二人で撮ったのってあまり無い。
そう言えば、最近二人で出掛けてないなぁ・・・・
「ねー梨華ちゃ〜ん」
「あ・・・・え?」
「さっきから何考え込んでるのさ」
「うん・・・・・・ね、その写真・・・・・そんなに集めてどうするの?」
「え・・・・・どうするって・・・・時々眺めてニヤついたりとか・・・・・」
「ふ〜ん」
- 292 名前:One and only 投稿日:2006/08/03(木) 20:26
- 「いや、ふぅ〜んて・・・・・どしたの?」
「・・・ほら、最近さ・・・・真希ちゃんとデートしてないなぁ〜〜って思って・・・」
「あ〜〜、言われてみれば・・・そーだねぇ」
「やっぱ、無理だもんね」
「うん・・・・・でもさ、今年は何だかんだ言っても一緒の仕事が結構あるからいいじゃん」
「うん・・・・・あのね、二人で撮った写真がね・・・あんまし無いなぁ〜〜って思って」
「・・・・・そっか、そう言えば・・・・あれ以来ツーショットは撮ってない・・・・か」
真希ちゃんはそう呟くと、キャビネットの上にある写真立てを見上げた。
「うん。・・・でもさ、仕方が無いもん」
「じゃあ、ミュージカルが始まる前にでも・・・」
「オフ・・・無いもん」
「そっか。 ・・・・・ま、慌てる事もないけどね・・・・・あぁっ、そうだよ・・・また忘れてた!」
「・・・・へ?」
- 293 名前:One and only 投稿日:2006/08/03(木) 20:27
- 「海辺でエッチ」
「あ・・・・・・まだ覚えてた?」
「今のデートしてないっつーので思い出した」
「チッ・・・・しまった・・・・でもさ、別にいいじゃん?」
「え〜〜〜」
「どこでしたって一緒じゃない」
「チッチッチッ・・・わかってないねェ、誰かに見られてるかも知れないって思うと
メチャメチャ燃えるんだから」
「・・・・まるで経験があるみたいな言い方じゃない」
「うん、一度だけね」
「えっ?」
「あ、かもしれないじゃなくて・・・あの時はモロに見られちゃったか・・・なぁ〜んてね・・・冗談」
「・・・だよね・・・・・ん?」
「・・・・・どした?」
- 294 名前:One and only 投稿日:2006/08/03(木) 20:28
- 「あぁぁぁぁぁ〜〜〜っ!」
「え゛っ? ・・・・な、何?」
「すっかり忘れてたけど・・・・前に冗談だって言った・・・・ほら、こんこんに見せたってやつ」
「・・・・・んぁ?」
「酷いじゃない、もぉ〜〜何て事してくれたのよ!」
「だからあれは冗談で・・・・」
「うそ、石川さんのはピンクで綺麗でしたってこんこんに言われたもん」
「・・・・・・あへ?」
「あへじゃ無くて・・・・ちょっとどーゆーこと?」
少しずつ後ずさる真希ちゃん。
「いやほら・・・あれはさぁ、事故だった訳で・・・」
「モロに見られた私の身にもなってよ、真希ちゃんのバカッ!」
- 295 名前:One and only 投稿日:2006/08/03(木) 20:29
- 「こりゃ〜本気で怒ってるっぽい・・・・」
「そりゃ怒るわよ、大体エッチしてるところなんて人に見せるものじゃないでしょーに」
「・・・・だから・・・ほら、あれは紺野の教育のためで・・・・・」
「事故じゃなかったの?」
「・・・まぁ・・・結果論ではありますが・・・・」
「信じらんない」
「じゃあ・・・どうしたら許してくれる?」
「え・・・・・」
「そーだねェ・・・・反省するには好きなものを絶つのが一番効果があるらしいから
・・・・梨華ちゃん絶ちでもするか」
「・・・・・は? ち・・・ちょっと」
「ミュージカルが終るまで会わないってのはどう?」
「あの、真希ちゃん?」
「じゃ・・・・写真の整理も終った事だし、早速帰って反省するとしますか・・・・」
- 296 名前:One and only 投稿日:2006/08/03(木) 20:30
-
バッグにフォトアルバムを無造作に突っ込むと、やおら立ち上がって部屋を出ようとする。
「待って!・・・ねぇ・・・・そんなの嫌だよ・・・」
「でも梨華ちゃん怒らせちゃったし・・・・・」
「そりゃあ・・・・・でも・・・でも・・・行っちゃヤダ」
バッグを必死に引っ張って。
「ごめん真希ちゃん・・・・だから・・・・」
「紺野だけ・・・・」
「え?」
「・・・あの子ってば・・・本当にいつもマイペースでさ、でも自分でも分かっててちゃんと努力してた」
「・・・・うん」
「仕事の面ではね、色んな人からたくさんの事を教えてもらったし学んだと思う。だけど
さ・・・・エッチの事って誰も教えてくれなかったと思うんだよね」
「・・・・・・・まぁ」
- 297 名前:One and only 投稿日:2006/08/03(木) 20:31
- 「でも実はそれがさ、あの子が抱えていた精神的なストレスの多くの部分を締めていた
かもしれないじゃん?」
「・・・・確かに・・・・相談には乗ってあげても、こう思うよ・・・とか、ああした方がいいん
じゃない?・・・とか・・・曖昧な事しか言ってあげられなかったし、言われたこんこんに
してみれば全然わからなったかも・・・・」
「美貴ちゃんだって、こんこんを思いやるあまりあともう一歩が踏み出せないでいたわけでしょ?」
「・・・そうかも」
「きっかけは確かに事故だったけれど、でもあの時のありのままの梨華ちゃんを紺野に
見せた事で・・・そう、あの時の梨華ちゃんの天使のような表情はね、絶対に紺野に何か
を伝えてくれたと思うんだ」
「・・・・真希ちゃん」
「・・・・ん?」
「私達・・・・こんこんの力になれたのかな・・・」
「ん・・・・・そうであって欲しい」
そう言って荷物を置くと、真希ちゃんはゆっくりと隣りに座って優しく抱き締めてくれた。
- 298 名前:たまえす 投稿日:2006/08/03(木) 20:33
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 299 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:19
- 明日は紺ちゃんと麻琴の卒業式。
今さっき、今日の公演が終ったところ。
・・・・なんだけど。
もうすぐ終わるってところでとんでもないハプニングが起こってしまって、メンバー
一同皆動揺したまま。
真っ青になって立ち尽くす者、深刻な表情で宙を見据える者、抱き合って涙するもの。
慌ただしく走り回るスタッフさん達。
次第に救急車のサイレンが遠ざかって行く。
ふとした気の緩みや些細な不注意で誰にでも起こり得る事故だけに、人事とは思えない。
終演後のミーティングで再度徹底される注意事項に全員が真剣に聞き入っている。
いつもよりも長いミーティングの後でようやく解散となり、帰る準備をしていた時。
- 300 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:20
- 〜♪
誰かの携帯が鳴った。
「ん?・・・マイハッピバ〜スデ〜って・・・・これって・・・」
「あっ、・・・・ののだ!」
梨華ちゃんが叫びながら携帯を引っ張り出してる。
゛のの″の一言に反応して、わさっと梨華ちゃんの周りに集まるメンバー達。
「石川さん、ねぇ〜のんちゃん何だって?」
「いしかーさん早う」
「ちょっと待ってってば・・・・・えっと・・・え゛〜〜?何これぇ〜!」
「そんな酷いの?」
「でも本人からなんでしょ?」
「ん・・・こんなんなっちゃったって・・・・写メが来た・・・・ほら」
そう言ってみんなの方に携帯の画面を向けた。
- 301 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:22
- 「なになに?」
「うそぉ〜〜!」
「何だ?コイツ・・・・」
「うわっ・・・・痛そう・・・折れちゃったのかな・・・・」
「でも笑ってるし・・・」
「折れちょったらこんなことせんやろ」
「あんな派手に落っこちて・・・よくこれだけで済んだね」
ピンク色の梨華ちゃんの携帯電話の画面には、右足のでっかいギプスを高々と上げて
Y字バランスをしている笑顔の辻ちゃん。
「・・・・ったく」
椅子に腰かけて、カタカタと返信のメールを打つ梨華ちゃん。
「ん・・・・っと、バ・・・カ・・・ね、おとなしく・・・してなきゃ・・・・ダメでしょ・・・・っと、あと・・・
怪我の具合は?・・・・・送信っと」
〜♪
直ぐに着信。
- 302 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:22
- 「えっとね、足首の靭帯を痛めたんだって。お前はどうせじっとしていないだろうからって
動けないようにぐるぐる巻きにされちゃったって。 ・・・・エヘじゃないわよまったく!
散々心配させておいて。・・・これから家に真っ直ぐ帰るって」
「まったく・・・・びっくりさせやがって。でもまぁ・・・辻だからあれで済んだんだよ・・・
普通なら間違いなく入院だろ。・・・・でも靭帯は長くかかるな・・・・」
ぶっきらぼうに言い放つよっちゃん。
・・・・・ちょっと安心したような表情で。
「ののったら、本当はメチャメチャ痛いはずなのに・・・みんなを安心させようとして・・・・・・バカ」
そう言って涙ぐむ梨華ちゃん。
二人とも、本当はすぐにでも病院へ飛んで行きたかったに違いない。
ふとした瞬間に感じる、見えないけれどもとても強い絆。
・・・いいな、同期って・・・
- 303 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:23
- 「美貴ちゃん」
振り返ると、涙目のまま微笑む紺ちゃん。
「ほら泣くなよ・・・・思ったより大した事無さそうで良かったね」
「うん・・・・でも・・・・でも・・・・」
「いいよ、わかってるから。今の辻ちゃんの気持ちはさ、やっぱ紺ちゃんが一番分かって
あげられると思う・・・・・・・でもさぁ、あの調子ならきっと今頃はさ、のんは絶対にこんこん
と麻琴の卒業式に出るんだぁ〜〜って大騒ぎしてると思うよ?」
「クスッ・・・・うん、そんな気がする」
「よし、帰ろうか」
「うん」
みんなにバイバイしつつ会場を後にする。
普通に美貴の後をついて来ようとする紺ちゃんに思わず立ち止まる。
「紺ちゃん、今日は紺ちゃんちに帰らないと・・・・」
- 304 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:24
- 「・・・・・・・え?」
「いや・・・え?って、娘。最後の夜だよ?」
「・・・・だから美貴ちゃんと」
「お母さん・・・・待ってるよ?」
「でも・・・・美貴ちゃんとが・・・」
「・・・・ううん、やっぱ駄目だよ・・・・お父さん達も出てきてくれてるんでょ?」
「・・・・・うん」
「だったら、なおさら今晩は家族で過ごさなきゃ・・・・ね?」
「じ・・・じゃあ美貴ちゃんも」
「ダ〜〜メ、家族だけでしか分かち合う事のできない大切なひとときって、とっても大切だと思うの」
「・・・・・でも」
「何だよ紺ちゃん、美貴を怒らせたいの?・・・卒業式に来てくれるお父さんがいるだけでも
幸せだと思えっつーの!」
- 305 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:25
- 「・・・・・・・あっ! あ〜〜〜あの・・・・ご・・・ごめんなさい・・・そんなつもりじゃ」
まぁ・・・・人それぞれ家庭の事情はあるもので。
でも、別に本気でそんな風に思っているわけじゃない。
けれど、これ位脅かさないと紺ちゃんはこのまま美貴と一緒に来ちゃいそうだったから。
「じゃあ・・・・」
「・・・うん、ちゃんと親孝行するんだぞ?」
「うん」
「明日、頑張ろうね」
「・・・・うん」
「じゃ・・・・・ね」
「・・・・・・・・・・うん」
「ほ〜ら、まわれ右!」
- 306 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:25
- 肩を掴んで無理矢理クルッと反対を向かせ、ポンッと軽く背中を押すと。
「美貴ちゃん・・・・おやすみなさい・・・・」
「うん、オヤスミ紺ちゃん・・・・」
ちょっと振り向いてニコッと微笑むと、そのまま美貴とは反対の方向へ消えて行った。
本当は逆に、このまま美貴んちに連れて帰りたい。
だけど・・・・この大切な夜をあの優しい家族から取り上げる事なんて美貴にはできない。
やべェ・・・・何で泣きそうになってんだよ・・・
・・・・・あと一日。
だから! べつに別れる訳じゃないじゃん。
ただ、紺ちゃんと約束した事があって。
明日以降は・・・・美貴は本格的にミュージカルに専念しなきゃいけないし、紺ちゃんも
勉強の追い込みをかけないといけないから・・・・暫くの間は会うのを控えようって。
- 307 名前:One and only 投稿日:2006/08/08(火) 21:27
- 紺ちゃんが頑固なのは周知の事実だし、もしここで美貴が負けてしまったら、折角紺ちゃん
が決心した夢への一歩が遠退いてしまうことになる。
だから、だから本当は少しでも一緒にいたい。
けど・・・・
と、ハッと我に返った。
いっけね・・・どれくらいボーッとしていたのだろう。
紺ちゃんのシルエットが消えた方向を見詰めたまま立ち尽くしていた自分に気付いて、慌てて
歩き出す。
取り敢えず・・・・おうちに帰るとするか。
・・・・明日も暑いのかな。
- 308 名前:たまえす 投稿日:2006/08/08(火) 21:29
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 309 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:21
- 荷物をソファーに放り投げて部屋の真ん中にペタンと座る。
ハァ〜・・・・・・なんだろう・・・・この虚無な気分・・・・
・・・・よっと。
気を取り直して、ベッドの上のキティちゃんを引きずり降ろしてにらめっこ。
「・・・・・卒業・・・・・だって」
ギュッ・・・・・
「・・・・・紺ちゃん」
ムニュッ・・・・
「何とか言えよコラ・・・」
プニプニ・・・・・
キティちゃんを擬似紺ちゃんにして寂しさを紛らわす。
「なぁ〜んてね・・・・ごめんごめん、おまえと一緒に寝るの・・・・久し振りだもんね」
チュッ・・・
- 310 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:23
- 「いつもベッドの下でごめんね・・・・でも、またしばらくは一緒に寝れるかんね?」
一生懸命に話し掛けても、何も答えてはくれないけれど。
そうでもしていないと、どうにかなってしまいそう。
紺ちゃんといることが当たり前のように思っていたこの空間。
まぁ・・・・勘違いして別れるって思っちゃった時に比べれば、全然マシな筈なんだけれど・・・・。
お風呂・・・・入ろうかな・・・・・
暑いからシャワーでいっか・・・・・
「ごめんね、ちょっと待っててね」
キティちゃんをベッドに戻すと、バッグをひっくり返す。
・・・・これは洗濯・・・・
これは・・・いいや・・・
- 311 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:25
- 『・・・バサッ』
ん?
・・・・台本か。
手に取って開いてみる。
もう歌もセリフも全て入ってる。
後は美貴が如何に表現できるか。
「・・・・あ〜なた〜にぃ〜・・・・会い〜たい〜」
美貴のパートじゃないけど、このフレーズ好きなんだよね・・・・
「・・・・こぉ〜んちゃんにぃ〜あい〜たい〜」
なぁ〜んて勝手に変換してみたり。
そっか、魔女だったっけ・・・・
「・・・・その願い、叶えよう!」
・・・・アホか・・・・来たがってた紺ちゃんを美貴が無理矢理帰したんだろーが。
- 312 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:27
- 「・・・・・うぅぅ・・・・グシッ・・・・」
なんだよ・・・・いつから美貴はこんな寂しがり屋になったんだ?
・・・・やべ〜・・・・
台本を放り出してベッドに飛び乗ると、もう一度キティちゃんを抱き締める。
「グスッ・・・・なに泣いてんだろーね、また明日・・・会えるのに・・・」
でも・・・・いいよね。
今だけ・・・・
今だけだから。
明日の朝にはちゃんと気持ちを入れ替えて、しっかりとした気持ちで紺ちゃんと
麻琴の卒業式を迎えよう。
・・・・ね、キティちゃん・・・・
ギュッ・・・・・・
と、その時。
- 313 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:28
- 〜♪『みきちゃ〜ん、こんこんだよ〜・・・』
・・・・・ん?
紺ちゃん・・・・・あっ、電話だ!
『ドタッ!』
イッテェ〜〜・・・・
慌てて携帯を取ろうとしてベッドから落っこちた。
涙を拭って強打したお尻をさすりつつ携帯を掴むと、間違えて切らないように
慎重に通話ボタンを押す。
「もしもぉ〜し、もう着いたの?」
「ん・・・・もうすぐ・・・」
「そっか・・・・どうしたの? 珍しいね、帰り掛けに電話してくるなんて」
「うん・・・・・声・・・・聞きたくなって・・・・」
電波状況が悪い場所にいるらしく、声がちょっとドナルド・ダックっぽい。
- 314 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:29
- 「あのさぁ・・・そっか。・・・・うん、美貴も・・・でも、おうちに着いてからでも良かったのに」
「・・・・そうなんだけど・・・・・」
何か歯切れが悪い。
「どうしたの?・・・・心配な事でもあるの?」
「・・・・・うん」
「いいよ、言ってみ?」
「お母さんにもうすぐ帰るって電話したらね・・・・怒られちゃった」
「・・・・・・・は? いや、だって別に悪い事とか・・・してないよねェ・・・」
「うん、それはそうなんだけど・・・・」
「じゃあ・・・・何で?」
「あさ美はそれでいいの?って」
「はぁ? ・・・訳わかんねー」
「お父さんもね・・・・明日見させてもらうからしっかり頑張れよって・・・・明日の公演が
終ったら、ゆっくり会おうねって・・・・」
- 315 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:31
- 「・・・・だって・・・もうすぐ帰るって言ってんのに・・・おかしいよねぇ」
「だから・・・・・」
「うん、どうしたの?」
「でも、言ったら美貴ちゃんに怒られるかな・・・・って・・・」
「怒らないよ・・・紺ちゃんちょっと声が聞きずらくなってきた・・・家に着いたら掛け直さない?」
「もう着いたんだけど・・・今言いたいの」
「わかった・・・・いいよ、言ってごらん?」
「・・・・うん・・・あのね、やっぱり来ちゃった・・・・『カチャッ』」
『カチャッ・・・・パタン』
不意に聞こえた玄関の鍵の音にハッとして。
今・・・・携帯からも同時に聞こえた。
・・・・・・・・!
- 316 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:32
- 電話をベッドに放り投げて、玄関へダッシュしてみると。
「・・・・・・・・・え?」
携帯電話を耳に当てたまま、うつむき加減で申し訳無さそうに立っている。
「こぉ〜んちゃ〜〜ん・・・ウグッ・・・・何だよ・・・・わぁぁぁ〜・・・」
「ごめん・・・・折角・・・・美貴ちゃんが・・・なのに私・・・言うこと聞けない悪い子で・・・」
「紺ちゃん・・・・うぅぅ・・・ったく・・・・まるでさ・・・・今、美貴が泣いてたのを見てたみたいに
登場しやがって・・・・」
「お母さんに・・・・あなたは一体いつになったら美貴ちゃんの気持ちが分かってあげら
れるようになるのかしらって言われちゃった」
「・・・・お節介なんだから」
「あさ美が娘。をやってこれたのは誰の支えのがあったからなのかを良く考えなさいって」
「・・・グスッ・・・・まるで美貴が支えてたみたいじゃん」
「そうだもん」
- 317 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:33
- 「家族よりも?」
「うん」
「バカなんだから」
「うん」
「嘘だよ・・・・紺ちゃんはいい子」
「ううん」
「一つ・・・・聞いていい?」
「・・・・ん?」
「あのさ、本当の事を教えて欲しいの。お母さんに怒られたから・・・戻って来たの?」
「・・・怒らない?」
「え?・・・・・うん」
「さっき美貴ちゃんが帰って来た時・・・・下のエントランスにいたの。でも、私に気付かない
ままエレベーターに乗っちゃったっしょ」
- 318 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:35
- 「・・・・・は?」
「別れた後、タクシーでまっすぐここに来ちゃった」
「え、だって・・・・」
「でも、下で声を掛けたらそのまま追い帰されそうで・・・」
「家に電話したって・・・・嘘?」
「ううん、タクシーを降りた後に・・・」
・・・・・まいったな。
「なんだよ・・・せっかく我慢して強い美貴を演じたつもりだったのに」
「ヘケートは・・・・怖い魔女なんかじゃなくって、本当はただ・・・愛が欲しかっただけ。
好きな人に愛されたかっただけ・・・・でしょ?」
「・・・・良く知ってんじゃん」
「私だって・・・・美貴ちゃんに愛されるだけじゃなくて・・・・愛したいから」
「紺ちゃん・・・・・」
- 319 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:36
- ジ〜ンときちゃって。
思わず紺ちゃんの可愛いお顔に思いっ切りキスの嵐をお見舞いしてから部屋に引っ張り上げて。
さっきまでの悲愴感が嘘のよう。
ウッキウキで二人並んでネイルを外してメイクを落として。
「こぉ〜んちゃん」
「ん?」
「へへ・・・何でもなぁ〜い」
「もぉ〜・・・・」
やっぱり横着シャワーは止めてお湯溜めて。
「ちょっと待って!」
「・・・・え?」
「ダメ、美貴が脱がすの!」
「な・・・・・・」
- 320 名前:One and only 投稿日:2006/08/11(金) 22:38
- ほら、プクプクほっぺが一瞬にして真っ赤に染まる。
「ったく、油断してるとす〜ぐ自分で脱ごうとするし。しばらく一緒に入れないんだから
・・・ほら、美貴ちゃん脱がせてって言ってごらん?」
「なんで・・・・」
「おぉぉぉ・・・・その上目使いはヤバイ・・・そんな誘わなくたって・・・・もぉ〜ほんと
エッチなんだから」
「誘ってない」
「うんうん・・・・じゃ早速・・・」
と言っても・・・・上はタンクトップとブラだけだし、下はスカートだからいつもの勢いだと
一瞬で終ってしまうので・・・
ちょっと上から形を確かめてみたりして・・・
サワサワ・・・・・
「み・・・美貴ちゃん、何してるの!」
フッ・・・・何を今さら・・・・
- 321 名前:たまえす 投稿日:2006/08/11(金) 22:38
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 322 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/12(土) 15:46
- 「何を今さら」www
開き直りましたね。ほんっと可愛いツンデレだなー
- 323 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:44
- 本当に怒らせちゃったらどうしよう・・・・
最後のコンサートの前に気分を損ねるようなことはしたくない。
そんな思いとは裏腹に、気が付けば自分の家とは違う目的地を運転手さんに
告げている私がいた。
最後だから・・・・
本当に娘。としての最後の夜だから、美貴ちゃんと過ごしたい。
美貴ちゃんと一緒にいたい。
ほんの僅かな時間でも二人の気持ちを重ねていたい。
そんな事を思いながら、走り出した車の窓に頭を預けて外を見ていると・・・
「あっ・・・・」
さっき別れたのと同じ場所で私の去った方向を向いたまま立ち尽くす美貴ちゃん
の姿が目に入った。
慌てて窓を開けようとしたけれど、もたついているうちに通り過ぎてしまって。
- 324 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:44
- ・・・美貴ちゃんだって辛いんだ・・・・きっと。
ホントは私といたいって思ってくれている。
だけど我慢して私の事を考えて、あんな事を・・・
・・・・私・・・・どうしよう
このまま美貴ちゃんちに行ってしまったら、美貴ちゃんの気持ちを無駄にして
しまうのでは無いのだろうか。
美貴ちゃんちからかなり手前でタクシーを降りると、脇を次々と走り抜けるタクシー
の後部座席を気にしながらゆっくりと歩く。
カシャ・・・・ピッピッ・・・
『プルルルル・・・ガチャ・・はい、紺野です』
「あ・・・・もしもし私・・・いま終った」
『あ、ほんと・・・お疲れ様。・・・・・それで?』
「・・・・え?」
『どうするの?・・・帰ってくる?』
- 325 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:45
- 「お父さんは?」
『来てるわよ・・・ちょっと待って』
「あっ、あ〜替らなくても・・・」
『(・・・えっ?それくらい自分でおっしゃったら?あなたそれで良く客商売が勤まるわね)
フフッ・・・自分の娘なのに何を恥ずかしがっているのかしらねェ、明日は楽しみにしてる
からって。終ったらゆっくり話そうねって』
「・・・うん・・・・」
『じゃ、そういうことで明日はみんなで行くから、最後がんばりなさい。おやすみ』
「え・・・・ち・・・ちょっとちょっと・・・お母さんてば」
『・・・・何よ』
「まだ私、何も言ってないから」
『何を?』
「その・・・帰るとか帰らないとか・・・」
『美貴ちゃんの所に泊めていただくんじゃないの?』
- 326 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:46
- 「・・・・・迷ってる」
『あなたらしくないじゃない、どうしたの?』
「今日は娘。最後の夜だから、家に帰れって言われた」
『そう・・・・それで?・・・あなたまさか、このまま帰ってくるつもり?』
「・・・・・・・え?」
『えじゃないわよ、一緒にいたいんでしょ?』
「そりゃあ・・・・でも美貴ちゃんが・・・・」
『バカねまったく、あなたは何時になったら美貴ちゃんの気持ちが分かるようになるのかしらね』
「・・・・・・・・」
『お母さんが帰って来いって言えばいいの?』
「そう言う訳じゃ・・・・」
『そうよね、それではお母さんのせいにして逃げることになるもの』
「・・・・・そんな」
- 327 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:46
- 『あさ美、あなた・・・・いま何処から掛けているの?』
「え・・・・・・その・・・・美貴ちゃんちの近くだけど・・・」
『クスッ・・・・あら? 今終ったにしちゃ早いわね』
「・・・・・あ」
『素直におなりなさい。もう、明日は無いのだから』
「・・・・・うん、そだね・・・・後悔なんかしたくないもん・・・・何やってんだろ私。・・・ごめんね
お母さん、やっぱり・・・」
『はいはい、明日楽しみにしているから頑張ってね・・・・おやすみなさい』
「・・・・うん、じゃ・・・・おやすみ」
ピッ・・・・・・
「あれ?・・・・ここ、どこだろう・・・」
携帯をバッグにしまってふと辺りを見まわすと、何故か見たことの無い夜景が広がっている。
- 328 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:47
- 後ろを振り向いてみる。
「・・・ありゃ〜」
歩きながら電話をしているうちに何時の間にかかなり行き過ぎていたらしい。
慌てて急ぎ足で戻ってエントランスに入ろうとした時、一台のタクシーがマンションの
前に停車した。
反射的に身体が硬直する。
・・・あ・・・美貴ちゃん・・・
しかし、うつむいたまま私に気付く事も無く、まっすぐエレベーターへと消えて行った。
・・・どうしよう、もうちょっとしてから行った方が・・・いいかな・・・・
・・・やっぱ・・・怒られるかな・・・
先にメールしようか・・・・
でも美貴ちゃん・・・気付かないかも。
電話で鳴らしまくればいいか・・・
- 329 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:48
- エレベーターを降りると、ホールの壁に寄りかかって携帯を開く。
『もしもぉ〜し、もう着いたの?』
「ん・・・・もうすぐ・・・」
『そっか・・・・どうしたの? 珍しいね、帰り掛けに電話してくるなんて』
「うん・・・・・声・・・・聞きたくなって・・・・」
『あのさぁ・・・そっか。・・・・うん、美貴も・・・でも、おうちに着いてからでも良かったのに』
「・・・・そうなんだけど・・・・・」
『どうしたの?・・・・心配な事でもあるの?』
「・・・・・うん」
『いいよ、言ってみ?』
「お母さんにもうすぐ帰るって電話したらね・・・・怒られちゃった」
『・・・・・・・は? いや、だって別に悪い事とか・・・してないよねェ・・・』
- 330 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:48
- 「うん、それはそうなんだけど・・・・」
『じゃあ・・・・何で?』
「あさ美はそれでいいの?って」
『はぁ? ・・・訳わかんねー』
「お父さんもね・・・・明日見させてもらうからしっかり頑張れよって・・・・明日の公演が
終ったら、ゆっくり会おうねって・・・・」
『・・・・だって・・・もうすぐ帰るって言ってんのに・・・おかしいよねぇ』
声を低くして美貴ちゃんちの方へ歩き出す。
「だから・・・・・」
『うん、どうしたの?』
「でも、言ったら美貴ちゃんに怒られるかな・・・・って」
『怒らないよ・・・紺ちゃんちょっと声が聞きずらくなってきた・・・家に着いたら掛け直さない?』
- 331 名前:One and only 投稿日:2006/08/16(水) 23:49
- もうここまで来たら引き返せない。
・・・・よし!
「もう着いたんだけど・・・今言いたいの」
『そっかわかった・・・・いいよ、言ってごらん?』
鍵を取り出して、キーホールへ差し込む。
「・・・・うん・・・あのね、やっぱり来ちゃった・・・・」
ドアを開けて中に入る。
『バタン、ダダダ・・・・・』
凄い足音に一瞬びくっとしたけれど、恐る恐る顔を上げた瞬間。
部屋を飛び出してきた美貴ちゃんは私を思い切り抱き締めて、そして泣き出してしまった。
どうしてこんなに優しいんだろう・・・・・
・・・怒ってなんかいなかった。
やっぱり・・・来て良かった。
- 332 名前:たまえす 投稿日:2006/08/16(水) 23:53
- >>322 名無飼育さん様
ありがとうございます。
>ほんっと可愛いツンデレだなー
次回はデレデレを目指そうかなと・・・
- 333 名前:たまえす 投稿日:2006/08/16(水) 23:54
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 334 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:46
- 「紺ちゃんさ・・・・ほ〜ら、いい子だから・・・暴れちゃダメだかんね」
「あ・・・あの・・・・脱がすのなら・・・・・あぅ・・・・早く脱がせてってば・・・・・あっ・・・・」
「ダ〜メ・・・・娘。最後の夜なんだから・・・ほら、このエッチなおっぱいの形を・・・・おおぅ
・・・・まずこの手にしっかりと記憶させておかないと・・・・」
「エッチじゃないもん!・・・あっ・・・・ちょっ・・・・」
「確かこないだ・・・・・美貴の好きにさせてくれるとか何とか・・・言わなかったっけ?」
「・・・・・・・・あ」
確かに言ったような覚えがある。
「紺ちゃんだってさ、美貴にあんなことやこんなことをして欲しかったから来てくれたんでしょ?」
「なっ・・・・・・ちっ、違うもん!」
「うんうん・・・・わかってる、そんな事・・・恥ずかしくて言えないもんね。大丈夫、今日は
お風呂で気を失ってもいいからさ。美貴が責任持ってベッドまで運んであげるから心配
しなくていいかんね?」
- 335 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:48
- 「だから・・・・キャッ・・・・だから早く入ろうよ・・・・」
「慌てな〜いの・・・ほぉ〜ら、柔らかいねー」
私が・・・美貴ちゃん脱がせて・・・って言うまでずーっと胸を悪戯しているつもりなのでしょうか。
下から持ち上げてゆさゆさしていたかと思えば、今度は指先で円を描くように先端をいじられて。
腕で隠そうとすると、睨まれる。
変に抵抗して美貴ちゃんを悲しませたくないっていう私の妙なホトケ心は、どうやらとっく
にお見通しのようです。
とても嬉しそうな美貴ちゃんは・・・・言っちゃえ、ほら言っちゃえ・・・って目だけでウリウリ
攻めてきます。
「あ・・・・あの・・・」
「おっ!・・・キタキタ〜」
「いや・・・あの・・・・だから・・・」
- 336 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:49
- 「ん?・・・・・あ、ほれ・・つんつん」
「アン・・・・ばかぁ・・・・」
「そんな赤くなってもダ〜メ。ちゃんと言えるまでキスは無しだよ?」
まただ。
ホントずるいんだから・・・・
私が美貴ちゃんのキスが大好きなのを知ってるくせに。
もう駄目だ・・・美貴ちゃんの口からキスって聞いた途端、頭の中で何かが麻痺をしたように・・・・
「美貴ちゃん・・・・脱がせて?」
「おぉ!・・・よしよし・・・いい子だね、じゃ良く言えたから脱ぐ前にご褒美・・・」
スッと近ずいてきた美貴ちゃんのニヤけた顔が、フッ・・・と真剣な表情へと変わったの
を合図に目を閉じる。
背中と首筋にまわされた腕に軽く引き寄せられたのと同時に、唇がふわっと温もりに
包まれた。
- 337 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:50
- 来て・・・・・・早く・・・・・
待ち切れずに迎えに行ってしまう自分がとても恥ずかしい。
私・・・ヤラシイ子なのかな・・・・
美貴ちゃんの中まで迎えに行くと、いつもと同じくそのまま深く吸い込まれて一瞬息が
出来なくなってクラッとする。
ニュルッ・・・ニュルッとリズミカルに吸い上げられる度に、全身を波動が襲う。
美貴ちゃんの柔らかな感触に夢中になって、頭がボ〜ッとしてきた時。
突然美貴ちゃんがパッと離れた。
いま気持ち良かったのに!
「ハァハァ・・・ちょっと紺ちゃん・・・どうしちゃったの?・・・・キス上手くなったねぇ・・・いま
美貴の方がヤバかった」
「・・・・・え?」
「何時の間にそんな舌使いを覚えたの?」
「なんにもしてないもん・・・」
- 338 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:51
- 「・・・・自覚・・・無かったんだ。でも、今日の紺ちゃんのキス・・・・今までと違う」
「え・・・・どこが?」
「ん〜・・・・・・ほら、いつも紺ちゃんてさ、美貴にされるがままじゃない」
「・・・・今だって」
「違うんだって。・・・何て言えばいいのかな、美貴に対してすげー挑発的な舌の
絡め方をしてくるんだよ」
「そ・・・そんなこと・・・・してないもん」
「ね・・・もう一回・・・しよ?」
そう言って、頬を赤く染めた美貴ちゃん。
こんな風にお願いをされるなんて初めて。
「う、うん・・・・・・えっ?」
さっきとは全然違う美貴ちゃんの表情にドキッとする。
恥ずかしそうな上目使いのまま、おずおずと私の腰に手を回してきて。
- 339 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:52
- 今度は、私が美貴ちゃんの髪に手を差し入れて引き寄せる。
「・・・・紺ちゃん・・・・うん・・・いいよ、来て・・・・・・・」
こんな美貴ちゃん初めてかも・・・・可愛い・・・・
「ン・・・・ンフッ・・・・ンンンン・・・」
今まで自分からの積極的なキスなんて、一度もした事なんか無い。
でも、なぜだろう・・・
今日は凄く自然に美貴ちゃんの事を追い詰める事ができそうな気がする。
後頭部を支えた右手にさらに力を込めて、いつもと反対に逃げようとする美貴ちゃん
を追い回しては絡め取る。
気持ちいい。
すごく気持ちがいい。
本当にとろけてしまいそう。
- 340 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:53
- すると、無抵抗に身を預けていた美貴ちゃんが急にビクッと震えると、私の背中をパシパシ
叩きだしたので、驚いて口を離す。
「ンッ・・・ンッ・・・・・・はぁはぁはぁ・・・・」
「あ・・・・あの・・・・大丈夫?」
顔を見ようとするとギュッと抱き付かれてしまった。
私の首筋に触れる美貴ちゃんの頬がとても熱い。
「・・・美貴ちゃん」
「・・・ん・・・ちょっと待って」
「・・・脱がしてくれるんじゃないの?」
無理矢理身体を離して顔を覗き込むと・・・・
「・・・やん!」
手で顔を覆って向こうを向いてしまった。
・・・・・はい?
- 341 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:54
- 今まで見た事も無いような、まるっきり女の子な反応。
「あの・・・おかしいよ美貴ちゃん・・・」
今日のケータリングで食当りでもしたのだろうか。
やがて大きく深呼吸をした美貴ちゃんは、振り向くなりいきなり私の肩を掴んで。
「あの・・・・まさかとは思うけどさ・・・紺ちゃん・・・美貴以外の人と・・・・キス・・・」
「・・・・・え?」
・・・・・疑われてる・・・・美貴ちゃんが私の事を・・・疑ってる・・・・・
どうしてそんな風に思われてしまったのかがさっぱり分からなくって。
悔しくて涙が吹き出してきた。
「うぅ・・・美貴ちゃんのばかぁ〜〜〜!」
「あ・・・いや・・・その・・・」
こんなに愛してるのに・・・・美貴ちゃん以外の人を愛した事なんて一度も無いのに・・・
- 342 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:55
- 「あぁ〜・・・ご、ごめん・・・うそうそ、そうだよね・・・そんな訳ないよね・・・なに言って
んだろーね・・・うん、美貴がバカだった・・・ごめん紺ちゃん・・・」
必死に謝ってはくれるけど、でも悔しさのあまり美貴ちゃんの手を振り払うと、部屋に戻って。
「うわぁぁぁ・・・・・ばかぁ〜〜・・・ングッ・・・う・・浮気なんて・・・エグッ・・・・・浮気なんて
・・・エグッエグッ・・・」
パタパタパタパタ・・・・
「あのさ・・・あんまり今のキスが凄かったから・・・でもほら・・・あれだよね・・・良く考え
たらさ、いつも美貴が紺ちゃんにしているのを真似してさ、逆にしてくれただけだった
んだよね・・・いつも紺ちゃんて受身だったじゃん?・・・だから・・・美貴、ちょっとビックリ
しちゃって・・・」
そんな美貴ちゃんの声を泣きながら聞いていて。
ふとあることを思い出した。
そう、キスをしたわけじゃないし、断じて浮気でも無いけれど・・・・
- 343 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:58
- あの日・・・後藤さんと・・・
もしかしたら、あれが・・・・無意識のうちに出てしまっていたかも。
「悪かった・・・本当にごめん・・・美貴・・・最低だね・・・こんな日に紺ちゃんの事を怒ら
せちゃうなんて」
ううん、美貴ちゃんのせいじゃないよ。
「・・・ック・・・ヒック・・・うぅぅ・・・」
必死に呼吸を整える。
「ねぇ・・・・・・・ちょっとでも紺ちゃんの事を疑っちゃった美貴のことなんか・・・もう許して
くれないよね・・・・ばかみたい、何であんなこと言っちゃったんだろ・・・マジ最低・・・」
私だって・・・・どうしてあんな事をしちゃったんだろう。
ゆっくりでも美貴ちゃんと二人で育むべき事なのに。
でも、いつも受身の自分自身に対して、どこかに焦りがあったのかもしれない
- 344 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 16:59
- 「・・・・・・紺ちゃん」
今にも泣き出しそうな弱々しい美貴ちゃんの声。
ティッシュを取って涙を拭うと、美貴ちゃんの方に向き直って。
「・・・はぁ〜また泣いちゃった・・・・でも許してあげる。お風呂・・・冷めちゃうから・・・入ろ?」
「・・・・え?・・・・紺ちゃん・・・・うん」
思い切りテンションが落ちてしまった美貴ちゃんの手を引いて、バスルームに戻る。
「美貴ちゃん・・・脱がせて?」
「・・・・・・うん」
「・・・怒ってないよ?」
「・・・・え」
「私、いつも美貴ちゃんに良くしてもらってばかりで、なんか申し訳なくって・・・だから、
どうしたら美貴ちゃんを満足させてあげられるかって・・・いつも・・・考えてた」
「えぇ?」
- 345 名前:One and only 投稿日:2006/08/18(金) 17:00
- 「・・・で、ちょっと頑張ってみたんだけど、でも・・・・やっぱり無理だったみたい。
・・・・ただ美貴ちゃんを誤解させちゃっただけで・・・」
「・・・そんなこと・・・なに言ってんだよ、美貴は紺ちゃんと一緒にいるだけで満足なんだかんね?」
「・・・・うん」
「・・・さっきはごめん・・・でも、そんな事を考えてたなんて気付かなかった・・・・いつも
美貴が一方的過ぎたのかな」
「ううん、そんな事ない・・・私こそ、バカなんて言ってごめんなさい」
「でもさ、驚いちゃった・・・ほら美貴って、されるのは慣れてないじゃん?・・・さっきの
キス・・・・凄く良かったよ」
「ほんと?」
「紺ちゃんも少しずつ調教されてるんだねぇ・・・・」
「調教・・・・・・ですか・・・・・・・・・・・ん?・・・・・・・・・・調教?・・・・って、違うからぁ〜〜!」
「おそっ!」
突っ込みながら私の服を脱がす美貴ちゃんの表情は、何時の間にか笑顔に変わっていた
- 346 名前:たまえす 投稿日:2006/08/18(金) 17:01
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 347 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:34
- 「ぬるい?」
「ううん、へーき」
「じゃ・・・・よっと」
「・・・・ん?・・・・えぇ!?・・・紺ちゃん、ちょっとちょっと・・・」
イスに腰かけると、スポンジを泡立てて自分を洗い出した紺ちゃんに驚いて。
「・・・・ん?」
「いや・・・ん?・・・じゃないでしょ、なに自分で洗ってんの」
・・・てっきり洗わせてくれるもんだとばかり思っていたから・・・・かなりショック。
「ちょっと待っててね」
結局、茫然と立ち尽くす美貴を後目に、そのまま洗い終えてしまった。
「はい美貴ちゃん」
濯いだスポンジを美貴に差し出すと、さっさと浴槽に入ってしまった。
- 348 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:35
- ・・・・仕方ない
一人寂しく自分を洗う。
軽く沈んだ美貴の事を何故か嬉しそうに見ている紺ちゃん。
怒っている訳では無さそう。
「・・・・紺ちゃん」
「・・・・ん?」
「どうして今日は美貴に洗わさせてくれなかったの?」
「・・・まだお風呂・・・出てないでしょ?」
「・・・・・・・?」
答えになってないよねぇ・・・・・。
洗い終ってシャワーで泡を流し終えた時。
「・・・・よっと」
紺ちゃんが浴槽から出たので、替わりに美貴が入ろうとすると。
- 349 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:36
- 「あっ、美貴ちゃんはそのまま」
「はい?」
脳内が?マークの美貴をマットに座らせると。
「お邪魔しま〜す・・・・よいしょっと・・・重い?」
なんと、胡座をかいた美貴の足の上にちょこんと座って抱き付いてきた。
ポッカポカの紺ちゃん。
違う意味で美貴の体温も一気に上昇する。
「あ・・・・・いや・・・あの・・・こ・・・んちゃん?」
「手・・・・出して?」
「え?・・・・う、うん」
言われるままに手を差し出す。
すると、ソープのボトルを取った紺ちゃんは、嬉しそうに美貴の手のひらにシュポシュポ
とたっぷり出して。
- 350 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:37
- 「洗って・・・くれる?」
「え・・・だって・・・さっき自分で・・・」
「だって・・・洗ってもらうのに、汚いまんまじゃ美貴ちゃんに悪いっしょ」
喜びと期待が同時に膨れ上がって、ウルッときた。
「なんだよ、やっぱ怒ってるのかって思ったじゃん、驚かさないでってば!」
「・・・・エヘ」
「・・・・いいの?」
「美貴ちゃんにね、仕上げに磨き上げてもらって・・・・その清めた身体で明日の
コンサートに出たいの」
「う・・・・嬉しい・・・・ちょ〜っと嬉しいんだけど・・・でも・・・・まさかこれ・・・全部・・・手で?」
・・・・手の上にとぐろを巻いたソープを見る。
顔を上げると、ゆっくりと肯く紺ちゃん。
- 351 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:38
- 「ね・・・・ちょっと待って・・・いきなりそんな事を言われても・・・心の準備が・・・」
「あら、美貴ちゃんらしくない」
「だからさぁ・・・・美貴は攻撃するのはいいんだけど、されるのはダ〜メなんだって・・・・」
何回か大きく深呼吸をして。
よしっ!
「じゃ・・・・じゃあ・・・行くよ?」
「・・・・うん」
ソープを肌理が細かくなるまで泡立ててから、滑らかな紺ちゃんの肌に手を滑らせて行く。
「む・・・胸・・・いい?」
「・・・・うん」
「洗うだけだから・・・・」
「あの・・・」
- 352 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:39
- 「な・・・なに?」
「・・・いいよ」
「う・・・ん?・・・・・・いいよ・・・って・・・え?」
「だから・・・・その・・・・美貴ちゃんの好きなように・・・・」
「マジでぇ?・・・・あ・・・いや・・・コホン、何もそんな・・・無理しなくたって・・・」
「ううん、今まで美貴ちゃんにはじれったい思いばかりさせてきちゃったし、は・・・
恥ずかしいよ?・・・でも・・・でも・・・それは美貴ちゃんも一緒だと思うから・・・」
「・・・あのさ紺ちゃん、一つはっきりさせておくけど・・・」
「・・・・うん」
「と、言うことは・・・・ここからは、ただお風呂で身体を洗うという行為ではなくて・・・
その・・・・・・いわゆる・・・エッチな事?・・・をする訳だけれど・・・それでもいいのね?」
そう聞いた途端、ボンッ!・・・・と真っ赤になった紺ちゃん。
- 353 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:39
- 「あの・・・あの・・・エッチな事って、こんなに改まってするものなのかな」
「クスッ、そう言えばそうだね・・・・じゃ・・・触るね?」
「・・・うん」
美貴の足の上に横座りしてる紺ちゃんの豊かな膨らみを、そっと両手で包み込む。
たったそれだけなのに、美貴の胸に湧き起こる至上の満足感。
「あ・・・・あのさ・・・」
「・・・・・・ん?」
「揉んでも・・・・・いい?」
聞いただけなのに、ビクッ・・・と紺ちゃんの身体が反応する。
「は・・・恥ずかしいけど・・・・いいよ」
「うん・・・・痛くないように・・・ゆっくり優しくするかんね?」
「うん」
- 354 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:40
- 指先に力を入れないように気を付けながら、手のひら全体でゆ〜〜っくりと揉んでみる。
「あふっ・・・・・・」
紺ちゃんから浅い吐息が漏れる。
うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・・・・!
なんて柔らかいんだろう。
何という豊かさなんだろう。
何度触っても感動に打ち震える。
「紺ちゃん・・・あっち向いて美貴に寄り掛かってもらっていい?」
紺ちゃんの背中を抱き寄せて、美貴に密着させる。
うん、この方がいじりやすい。
肩越しに見える鏡には、何ともいやらしい光景が映しだされている。
そぉ〜っと・・・・そぉ〜っと・・・・ゆっくり慌てずに・・・・
- 355 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:41
- 先端を刺激しないように気を付けながら、感触を堪能させて頂く。
目の前には、真っ赤に染まった可愛いお耳。
・・・・・・・ゴクッ!
「紺ちゃん」
「うっ・・・・・うぅぅ・・・・」
「お耳・・・・舐めてもいい?」
「え?・・・・・・ん」
うん・・・とは聞こえなかったけど、勝手にそう解釈する。
・・・・・パクッ!
「はぅ・・・・あっ・・・あぁぁぅ・・・」
左の耳たぶをくわえてレロレロすると、ダイレクトな反応が返ってくる。
「感じる?」
「わかんない・・・・ヤン・・・・」
- 356 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:42
- 「そっか。・・・おっぱいの先っちょ・・・いじってもいい?」
「・・・・・う・・・・・ん」
いちいち聞くのってちょっと変かなと思いつつも、今までわざと外して揉んでいた
先端に人差し指を軽く宛てがって、指の腹でそっと転がしてみる。
びくっびくっと大きく紺ちゃんの身体が揺れる。
「痛い?」
少しして首が少し横に振られる。
おっし、ではもう少し気合いを入れて・・・・
と思った時。
ふと、異変に気付いた。
さっきから何やら・・・ギッ・・・・ギギッ・・・って感じの音が時々聞こえていて。
それがどうも、美貴が紺ちゃんのポイントを刺激した時に出ているらしくて。
試しに先っちょを・・・クニュ・・・・と摘まむと・・・・
- 357 名前:One and only 投稿日:2006/08/19(土) 22:43
- ギギッ・・・
ほら。
そーっと紺ちゃんの顔を覗き込んでみる。
目はギュッと閉じていて、口を真一文字に引き結んでいる。
そのままもう一度、クニュ・・・・
ギッ・・・・
・・・・・あ。
これ・・・・・紺ちゃんが歯を食いしばってた音だったんだ。
またやっちゃったよ、やっぱ紺ちゃんは美貴のために無理してたんだ。
これじゃ気持ち良くなるどころか我慢大会じゃん。
状況を悟った時、美貴のアゲアゲだったスケベ心は平常心に戻っていた。
- 358 名前:たまえす 投稿日:2006/08/19(土) 22:44
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 359 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 20:59
- 悪戯していた手を離すと、そのまま抱き締める。
「もういいよ、ありがと紺ちゃん」
「・・・・・・え?」
「ごめんね、さっき紺ちゃんは美貴に清めて欲しいって言ってくれたのに、これじゃ逆だよね」
「え・・・・でもそれじゃ・・・美貴ちゃんが・・・」
「もう今ので充分だよ」
「でも・・・・」
「さて、それじゃ残りの部分も清めるとすっか・・・・で・・・あそこは・・・・どうする?」
「わわっ・・・あっ・・・あの・・・お、お願いします」
「うん、わかった。・・・じゃ全部洗ってあげるけど、心配しなくてもいいかんね?
変な事はしないからさ」
そして、手の指先から足の爪先まで丁寧に洗ってあげて。
- 360 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:00
- 大事な部分はサッと一撫でしてやめようとしたんだけれど・・・・
美貴がアソコに手を差し入れたのと同時に、恥ずかしさのあまり紺ちゃんが力一杯
股を閉じたもんだから手が抜けなくなっちゃって。
自分で挟み込んだクセに驚いて絶叫しちゃうし、美貴も焦って慌てて手を引き抜いたか
ら、その時の刺激が相当強かったらしく・・・・
紺ちゃんはしばらくの間、放心状態で目の焦点が定まらないままポワ〜ッとしてた。
ちょっと可哀想な事をしちゃった。
泡を流すと、紺ちゃんを抱えてお湯に浸かる。
「こぉ〜んちゃん」
「・・・・・ん?」
「触っちゃった」
「バカ・・・・・あの・・・・ごめんね?」
「なぁ〜にがぁ?」
- 361 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:01
- 「だって・・・・今日こそはって思って・・・美貴ちゃんに・・・なのに私・・・また・・・」
「う〜ん、でもさぁ・・・別に無理に記念日を作らなくてもいいじゃん、これが最後の
夜じゃない訳だしさ・・・でも紺ちゃん・・・成長したねェ」
「そんな・・・全然してないから」
「だってだよ?・・・あんだけ美貴が悪戯してもへーきだったじゃん。・・・・さっき歯
を食いしばってたのだって、ホントは声が出そうになるのを我慢してただけでしょ?
それに美貴は、そういう決心をしてくれた紺ちゃんの気持ちの方がね、とっても
嬉しかったよ」
「・・・・美貴ちゃん」
「娘。は卒業だけど、紺ちゃんと美貴のラブラブは現在進行形なんだからさ」
「恋・・・・ing?」
「おっ、うまい!」
「エヘ・・・・・」
「フッ・・・可愛いね・・・・チュッ」
- 362 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:02
- 後ろから背中にキス。
「ぅわっ・・・そ・・・そんなことないってば」
「なぁ〜に赤くなってんだ?」
今度は背筋に沿ってうなじからお尻まで、つつ〜っと指で撫で下ろしてみる。
「キャ〜〜〜〜〜ッ!」
『バッシャ〜〜〜ン』
「わっわっ・・・ちょっと、危ないから暴れちゃダメだって!」
驚いてジタバタした揚げ句に浴槽から飛び出しちゃった紺ちゃん。
「ハァハァハァ・・・・ばかぁ」
「ごめん、でもそんなに驚かなくても・・・・」
「・・・・・出る」
「え・・・・・ごめんってば・・・ねー紺ちゃ〜ん」
パタン!
・・・・・・あ。
- 363 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:03
- 「待ってよ紺ちゃん、ほらぁ〜身体を拭かないと」
びしょびしょの素っ裸のままで部屋に行こうとするのを辛うじて引き止める。
「・・・・美貴ちゃんがいじめた」
涙目で睨んでるけれど・・・・
全然怖くないんだな・・・これが。
「なぁ〜んでぇ?・・・美貴はいつだって可愛がってんじゃん」
「うぅぅ・・・・」
バスタオルでくるんでパタパタと水分を拭き取ると・・・・ほ〜ら、ぴっちぴちのお肌。
「クスッ・・・・紺ちゃんさ、まだ・・・・エッチな事されて感じるのって怖い?」
「ん・・・・・・怖い・・・ってゆーか、なんか勝手に力が入っちゃって・・・・」
「そっか・・・・でも、美貴にされるのって嫌ではないんだよね?・・・・・気持ちいいのは
気持ちいいんでしょ?」
少し考えてからコクンとうなずいた。
- 364 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:03
- 「感じてはいるんだけど、声を聞かれるのが恥ずかしいの?」
また少し考えてからコクン。
「そっか・・・・・・・紺ちゃんは他の人のエッチって見た事ある?」
ピクッと小さく反応してから慌てて首をブンブン横に振る。
「え・・・・・あるの?」
また、ビクッとさっきよりも大きく反応してから慌てて首をブンブン横に振る。
「・・・・へぇ〜・・・あるんだ」
「な・・・・・無いもん」
「もしかして、昔・・・・何か嫌な事でもあったの?」
「ううん」
「そっか・・・・ま・・・取りあえず・・・はい、ぱんつを履きましょう」
淡いピンクの可愛いショーツをうにょ〜っと広げて足元に差し出す。
- 365 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:04
- 「じ・・・自分で・・・・履けるから」
「いいから、はい・・・こないだ美貴にも履かせてくれたじゃん」
「え・・・・あっ・・・あれは美貴ちゃん気を失ったから仕方が無くて・・・」
「いいじゃ〜ん、卒業ぱんつ・・・履かせてあげたいな・・・・」
・・・などと言いつつ、実は紺ちゃんのおーるぬーどをじっくりと見たいが為に適当に
話しを長引かせていたりする。
話しをしながらだと意識がそっちに集中して完璧に油断をしているから、たっぷりと
紺ちゃんのエッチなボディを堪能できる。
ハァ〜・・・美しい・・・
口に出すと下心がバレて隠されちゃうから、胸の中で思うだけ。
写真集とかDVDの露出の多さにはちょっと頭にきたけれど、でも紺ちゃんの一糸
まとわぬ姿をこうして堪能できるのはごく限られた人間だけだし。
- 366 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:05
- まして、まだまだ未熟とは言え密着スキンシップができるのは美貴だけだから。
「はい、可愛いあんよをここに入れて・・・あ、美貴の肩に掴まって?」
「・・・・・うん」
お、とうとう観念したか。
ナイスバディが更に接近して、しゃがんだ美貴の肩に手をかける。
当然目の前にはミステリーゾーンが・・・・
ゴクッ・・・・・
お・・・押し倒して・・・ぐぁばぁ〜〜っと広げ・・・・
い・・・・いかん・・・・
妄想退散妄想退散妄想退散・・・・・・・
「なにブツブツ言ってるの?」
「・・・・・へ?」
「いま何かお経みたいな・・・・」
- 367 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:07
- 「あ・・・・アハハハハハハハ・・・いやぁ〜紺ちゃんがちゃ〜んとぱんつを履けるように・・・」
「なにそれ・・・・・」
慌てて足を突っ込むと、さっさとずり上げてしまった。
・・・・ん、まぁ・・・・それならそれで別の楽しみ方もあるんで・・・・
「紺ちゃんちょっとあっち向いて?」
「え、何で?」
「いいから・・・はい、くるっと・・・」
何でって・・・そりゃ〜聞くだけ野暮ってもんですよ。
下着姿のお尻を眺めるのもまた一興。
ぱっつんぱっつん・・・・・・いいねェ・・・
くびれたウエストからヒップを通って大腿部へ下りてくる完璧な曲線美。
女の子なら絶対憧れるよね、理想の体型だもの。
- 368 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:08
- じぃ〜〜っと見ていると、奥へ吸い込まれるような錯覚に陥ってくる。
うっ・・・・・・あそこに・・・・バフッと・・・顔を・・・うずめて・・・・
・・・・あ。
悪霊退散悪霊退散悪霊退散・・・・・
「美貴ちゃん、もういい?」
「うっ?・・・うんうん・・・ハァ〜〜・・・ヤバかった・・・・」
「え・・・・何が?」
「ぶっ・・・・・・な、何でも無いから」
「ふぅ〜ん・・・で、何してたの?」
「えぇ〜!」
「何で驚くのよ・・・・あ、また何かヤらしい事を・・・・」
「なぁ〜んにもしてなぁ〜いじゃ〜ん」
「あっそ・・・・・で?」
- 369 名前:One and only 投稿日:2006/08/20(日) 21:10
- 「え・・・・・ちょっと・・・・その・・・・見てただけ」
「お尻を?」
「ブッ・・・・ゴホッ・・・・ん・・・まぁ・・・」
「だったら見たいって言えばいいのに・・・・」
・・・・は?
「だって紺ちゃん・・・」
「そりゃ〜恥ずかしいし触られて暴れちゃったりもするけど・・・でも・・・美貴ちゃんだけだから・・・・」
「紺ちゃん・・・・・ありがとう」
「・・・・・・変なの」
「なんかさ、紺ちゃんて・・・恥ずかしがりなのか大胆なのか・・・良く分からないよ」
「ふふっ・・・美貴ちゃんはどっちの私がいい?」
「え、・・・・もちろん両方!」
- 370 名前:たまえす 投稿日:2006/08/20(日) 21:10
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 371 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:07
- 「紺ちゃん・・・・またそれ?」
お風呂上がりに冷蔵庫から良く冷えた豆乳ドリンクと、美貴ちゃんのリンゴジュース
を持ってお部屋へ。
私の特製豆乳ドリンクを見て、また美貴ちゃんが変な顔をしてる。
「もっと胸が大きく育っちゃったらどーするの?」
「え・・・美貴ちゃんが喜ぶ・・・」
「ううん・・・美貴にはね、今の大きさが丁度いいな」
コポコポコポ・・・・・
「はいどーぞ・・・・りんごジュースの透明感って・・・なんか好きだなぁ〜・・・・綺麗だよね」
「おっ、サンキュー・・・うん、まるで紺ちゃんの心のように澄んでいるから」
「・・・・・ばか」
ボケでもネタフリでも何でも無く、いつも美貴ちゃんはこういう事を普通にサラッと言ってくれる。
- 372 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:08
- 優しい眼差しを放つ涼しい目許が本心である事を裏付ける。
「あ〜〜・・・・ばかって言ったな?」
私の座った方にパタパタ這ってきて。
「そう言う悪い子は・・・・こうしてやる・・・・こぉ〜んちゃん・・・・ゴロニャン・・・」
後ろから抱き締められて。
「それじゃ・・・美貴ちゃん飲めないでしょ」
「へーき」
後ろからにゅっと手が伸びて来てテーブルの上のグラスを取ると、また後ろへ引っ込んで。
「ゴキュ・・・ゴキュ・・・ゴキュ・・・ゴキュ・・・・・ぷはぁ〜〜・・・んまぁ〜い!」
またにゅっと伸びてきた手が、空のグラスを置いて引っ込む。
「もっと飲む?」
「ん・・・・・美貴は・・・・紺ちゃんのおっぱいが飲みたいな」
- 373 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:09
- ビクッ・・・・
思わず反射的に身構える。
「出ないもん」
「・・・・じゃ〜あ〜・・・ちゅっちゅしたい」
「ちゅ・・・・・ぅえ?」
「さっき紺ちゃん・・・お風呂で美貴が先っちょをいじった時に歯を食いしばってたっしょ?」
「・・・・うん」
「・・・・・ああゆーのって・・・嫌い?」
「・・・・あの」
「ね、正直に教えて?・・・・もし嫌なら別のやり方とかで仲良くなれる方法を見つけたいから」
「・・・・・・美貴ちゃんに触ってもらうのは大好きなんだけれど・・・・自然に任せようって思って
いるのに、どうしても素になれなくって・・・・なんか・・・怖い?・・・ってゆーか・・・」
- 374 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:10
- 「紺ちゃんは・・・・そっか・・・・でもさぁ、感じたままで・・・うん、今言ったみたいに自然に任せ
てさ、声がどうのとかなんて考えなくてもいいと思うの」
「・・・・うん」
「ただの悪戯じゃないんだよ?」
「・・・え?」
「美貴はね、紺ちゃんのことがだぁ〜い好きなの。愛してるの。その気持ちを形にして表わし
ているのがエッチだと思うんだ」
「うん」
「だからね、恥ずかしがったり怖がったりする必要は無いと思うんだ。素直な気持ちでお互い
の心を受け入れるだけでいいと思うの」
・・・分かってるんだけど・・・・でも・・・。
「ね、美貴の事・・・悪戯してみない?」
「ふぇ?」
驚いて後ろを振り向く。
- 375 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:11
- でも、美貴ちゃんの表情は真剣で。
「さっきの紺ちゃんのキス、本当に良かった。・・・もしかしたら自分でも気付かないうちに
さ、何時の間にかエッチのテクニックが上達してたりとかするんじゃない?」
「え・・・だって私・・・・美貴ちゃんにされたことぐらいしか・・・」
「ちょっとこっち向いて?」
言われるままにもう一度振り向くと・・・・・
「うわっ・・・」
着ていたTシャツを何時の間にか脱いで上半身裸体になっている美貴ちゃんは、私に
向かい合うように足の上に座り直して。
美貴ちゃんのバストがちょうど目の前に・・・。
「さっきのキスと同じように舌を使って・・・・舐めてみない?」
「わっ・・わっ・・・私が?」
「・・・・美貴のは・・・・嫌?」
- 376 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:12
- そう言う美貴ちゃんの表情が、みるみる寂しそうになって行く。
私だって・・・・私だって美貴ちゃんの事・・・愛してるんだもん!
「ううん、美貴ちゃん・・・いい?」
「・・・・うん」
ペロッと舐めてみると。
「ひゃう・・・・」
困った・・・・・・どうすればいいんだろ・・・
取り敢えず美貴ちゃんの頂きを口に含んでみる。
ただそれだけなのに、私の心臓は破裂しそうなほどの鼓動になってしまっていて。
もちろん初めての経験。
どうしたら美貴ちゃんは気持ち良くなれるんだろう・・・・
変なプレッシャーを感じてしまって、美貴ちゃんをくわえてる唇がプルプルと勝手に震えだす。
- 377 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:13
- どうしよう・・・・
そのとき、頭にふわっとした感触が降りて来た。
「紺ちゃんの好きなようにしてみて?・・・別にエッチにしようとか考えなくていいから、何か
お菓子でも食べるつもりで・・・・そうだほら、いつも紺ちゃんはグミのキャンディーをなかなか
食べないでいつまでもお口でふにゅふにゅしてるじゃん?あれなんかいい感じだよねェ・・・」
そう言って頭を撫でてくれる。
うん、美貴ちゃんを良くしてあげたいだけだから・・・・
ふにゅふにゅ・・・?
恐る恐るゆっくりと圧しながら優しく転がす。
「・・・あふん・・・・・あっ・・・」
慌てないで・・・・
ゆっくり・・・・・
最初は弱く。
- 378 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:14
- 少しずつ・・・少しずつ・・・
段々と強めて行く。
「クチュ・・・チュルチュル・・・フニュフニュ・・・チュパッ・・・・」
「あっ・・・アン・・・ンッ・・・ンンン・・・」
・・・・バランス良く・・・・この辺で左の方も・・・・
くわえていた右の乳首を一度離して、左側にしゃぶりつく。
「あぅ・・・アッアッアァ〜・・・アンッ・・・」
・・・・・・?
左側の方が反応がいいみたい。
えっと・・・・・えっと・・・・
そりゃー赤ちゃんの時は普通に吸っていたかもしれないけれど、こんな風におっぱいを
吸ったり舐めたりなんて。
何をどうしていいのやら、さっぱりわからない。
- 379 名前:One and only 投稿日:2006/08/24(木) 04:15
- ま、取り敢えず・・・・・・
口は休めずに、空いた右側にも手を添えて、ゆっくりと手のひらで突起を転がす。
「うっ・・・・いい・・・・あっ・・・・いいよ紺ちゃん・・・すごい気持ちいい・・・」
・・・これでいいんだ・・・
そのまましばらく続けていると、突然美貴ちゃんの身体がビクンと跳ねて。
「あっ・・・ち・・・ちょっ・・・待って・・・」
そう言うと、パッと胸を隠すようにうずくまってしまった。
「あの・・・あの・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・・・・」
「・・・・ご、ごめん・・・・大丈夫?」
何かいけないことをしちゃったのかと思って、つい謝ったら。
「・・・・紺ちゃん、ベッドで・・・・続きしない?」
「えっ?」
そう言って私を見る美貴ちゃんは、初めて見るようなとても可愛い女の子の表情を
湛えていた。
- 380 名前:たまえす 投稿日:2006/08/24(木) 04:16
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 381 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:31
- 「べ・・・べっど・・・・」
ベッドで・・・・私が・・・・美貴ちゃんを?
いつもは私が美貴ちゃんに迫られて可愛がってもらうだけで。
それも、恥ずかし過ぎて途中でギブアップするか失神するかなので、とても私が
美貴ちゃんにしてあげるだけの技なんて持ち合わせてはいない。
「お願い・・・ねェ・・・・こぉ〜んちゃ〜ん・・・・」
どうしたらいいのかが分からない。
でも、美貴ちゃんが私を求めてくれているのだから、何としてでも応えてあげたい。
「・・・・・うん」
「じゃ・・・・よっ・・・・あれ?・・立てない・・・・紺ちゃん、手・・・・引っ張って・・・」
「え?」
「なんか・・・力が入んない」
- 382 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:31
- 立ち上がろうとしてふにゃ〜っとへたり込んでしまった美貴ちゃんを、ベッドの上に抱え上げる。
さて、どうすればいいんだろ・・・・
私が・・・美貴ちゃんを・・・
初心者の私が美味しく頂くには・・・・
・・・・美味しく?
何かなかったっけ・・・・
・・・・・あ、そうだ!
確か・・・こないだ石川さんにもらったやつがあったはず・・・
「美貴ちゃん、ちょっと待っててね」
急いでキッチンへ走る。
・・・確かこの戸棚の中に・・・あった!
良かった、結晶にもなってない。
直ぐに戻って。
「はぁ〜い横になって美貴ちゃん、ちょっと我慢してね?」
- 383 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:32
- 「・・・・え・・・な・・・何するの?」
「エヘ、美貴ちゃんを食べちゃいます」
「・・・・・・うん」
デザートの風味付けや、お菓子を作るのにもいいよって言われてもらってきたのは
いいけれど、忙しくて美貴ちゃんちに置いたまますっかり忘れてた。
小瓶に入ったハチミツを美貴ちゃんの胸の先端にトロ〜ッと垂らす。
「うひゃ!・・・ちょっと何してんの!?」
「動いちゃダ〜メ」
驚いて胸を触ろうとした美貴ちゃんの手を掴むと、広げて押さえ付ける。
「あっ・・・・・そんな・・・・恥ずかしいよ・・・」
そんな事を言いつつも、抵抗する意思は全くないらしい。
美貴ちゃんの力なら簡単に振りほどけるはずなのに。
- 384 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:33
- 頬を赤らめながら視線を逸らす美貴ちゃんが本当に可愛くて。
「いただきまぁ〜っす」
まるでゼリーでコートしたケーキのトッピングのようにキラキラ光る頂きの先端を
舌先でツンツン。
「アッ・・・・」
うん、あまぁ〜い!
レロレロ・・・・
「あぅ・・・ンンッ」
これ、美味しい!
もうちょっと垂らしちゃお。
先っちょにたっぷりと蜂蜜を垂らすと、エッチの事などすっかり忘れて夢中でしゃぶりつく。
・・・ンフッ・・・・おいひぃ〜〜〜・・・・・・ペロペロ・・・・・・・・おいひぃ〜♪・・・
- 385 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:33
- 〜 〜 〜 〜
胸をいじられただけで腰砕けになってしまった美貴を放置してキッチンに消えた紺ちゃん。
今まで美貴ばかり悪戯して喜んでいたけれど、何時の間にか紺ちゃんの方が凄い
テクニシャンになっていて。
あのキスなんか本当に驚いたっつーの。
美貴は舌が長いのが自慢だったりするけれど、実は紺ちゃんもあまり知られては
いないけど結構長かったりする。
だから、写真撮影でポージングに集中して油断をすると・・・・ペロッと舌が出てきちゃう。
それに加えて元々食べる事に関しては数々の伝説を持っている紺ちゃんだから、舌使い
が器用であっても別に不思議では無いし。
後から良く考えてみれば納得なんだけど、今日いきなり攻撃的なキスをされて気が動転
しちゃって・・・つい、誰かに教わったんじゃないかって疑っちゃった。
- 386 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:34
- そのお詫びの意味も含めつつ、まぁ・・・卒業祝いに私をあげる・・・・みたいな?
今までされるだけだった紺ちゃんにも、こうして美貴の身体で遊ぶことによって、決して
一方的なものじゃなく二人で愛し合っているんだっていう気持ちをもっと共有できれば
いいなって思ってちょっと誘ってみたんだけど。
何やら手にしてキッチンから戻って来たすっごい笑顔の紺ちゃんを見て、言い知れぬ
不安に襲われる。
「はぁ〜い横になって美貴ちゃん、ちょっと我慢してね?」
「・・・・え・・・な・・・何するの?」
「エヘ、美貴ちゃんを食べちゃいます」
ストレートなんだから・・・
「・・・・・・うん」
一応うなずいて様子を窺ってみる。
すると、何やら液体を美貴の胸に垂らし始めたではないか。
- 387 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:35
- 「うひゃ!・・・ちょっと何してんの!?」
「動いちゃダ〜メ」
びっくりして触ろうとした手は無常にも掴まれて大の字に押さえ付けられる。
「あっ・・・・・そんな・・・・恥ずかしいよ・・・」
冗談抜きで本当に恥ずかしい。
時々同じ事を美貴が紺ちゃんにすることはあるけれど・・・・
どうしていつも紺ちゃんが泣いちゃうのか、理由が良く分かった。
羞恥心で爆発しそうな程、顔が熱い。
紺ちゃんの顔・・・・まともに見れない。
こんな無防備な美貴を・・・・どうするつもり?
何だかちょっと怖いけれど、でもそれ以上に美貴の心はドキドキワクワク。
「いただきまぁ〜っす」
- 388 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:36
- 「アッ・・・・」
開始申告と同時に胸に軽く刺激があって。
「あぅ・・・ンンッ」
今度はねっとりとまとわり付くような感覚。
ひゃっ!
また垂らしてる・・・・何かを美貴のおっぱいにつけて、それを舐めてるんだ・・・・
ほぉ〜、なかなかいい考えかも。
ひたすらエッチに集中するよりは、デザート感覚でアプローチした方が紺ちゃんも
楽しめるだろうし。
でも・・・・・みこすり半劇場に良く出てくるバター犬みたい・・・・
え・・・・・って事は・・・まさか、あそこにもこれを垂らして舐めるつもりなのかな。
「アッ・・・・・アン・・・・」
ゆ〜〜っくりとしたとても優しい舌使いなんだけど、それがわざと焦らしているように感じて。
- 389 名前:One and only 投稿日:2006/08/28(月) 21:37
- 計算してやっているとは思えないけど、見事に快感を呼び覚ましてくれる。
しかし上手い。
普通、指とかで摘まんだりした時も、ちょっと力を入れ過ぎただけで痛いのに。
パンパンに固くなっているはずの美貴の乳頭に、紺ちゃんの舌が絶妙に絡み付く。
ふっ・・・・と両腕が開放された。
でも、既に抵抗する気は失せていて。
あまりのじれったさに湧き起こってくる自分でイジリたいという衝動を必死に堪える。
「・・・ンッ・・・あぅぅ・・・・アッ・・・」
紺ちゃんは、ただ舐めるのに夢中なだけかも知れないけれど、結果的には丁度いい感じ
に舐め具合と美貴の感覚の高まりがぴったりと一致していて。
次第に自分が攻められているんだという気になってきた。
美貴が・・・紺ちゃんに・・・
フッ・・・いいよ、紺ちゃんの好きにして・・・
だから・・・・・だから、もっと美貴のことを・・・・可愛がってくれる?
- 390 名前:たまえす 投稿日:2006/08/28(月) 21:43
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 391 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/08/29(火) 00:39
- たまえすさん、残暑続く中交信乙です。
この流れでレスしていいか迷いましたが書かせて下さい
失 血 死 を 覚 悟 し た ほ う が い い で せ う か?
というのは冗談でそれじゃなくても目が離せないのにますます目が離せません。
多くは書けませんが次回交信をお待ちしております
- 392 名前:One and only 投稿日:2006/08/30(水) 23:05
- ・・・・ん?
あまりの美味しさに、つい舐める事に夢中になっていて。
「あぅぅ・・・こ・・・・こん・・ちゃ・・・アンッ・・・・」
そんな美貴ちゃんの声に、ふと我に返る。
・・・・う〜ん、おっぱいばかり舐めてても・・・飽きちゃうかな・・・・
じゃあ・・・・・お次は・・・・
レロ〜〜・・・っと胸をもう一舐めして。
脇に転がしておいた蜂蜜のボトルを拾って、美貴ちゃんの身体をじっくりと眺める。
・・・なんて美しいんだろう・・・
そして胸の下からおへそまで一直線に垂らして。
・・・・エヘ。
おへその中にも、たぁ〜〜っぷりと淡い琥珀色の液体を注ぎ込む。
あは、何だかエステティシャンみた〜い♪
- 393 名前:One and only 投稿日:2006/08/30(水) 23:06
- ボトルのキャップを締めてポイッと転がすと、コリコリの胸の先っちょを手の平でそっと
撫でながら、垂らしたはちみつを舐め取っていく。
あり・・・・ちょ〜っとおへそに入れ過ぎたかな?
胸を刺激する度に美貴ちゃんの腹筋がキュッと動いていて。
おへそから溢れてしまったはちみつが、その動きに合わせて腹筋の窪みに添って
トロ〜ッと流れている。
・・・おっと、早くしないと・・・
お腹の周りから大きく円を描くように、中心のおへそに向かって舐める。
時々、ビクンビクンと大きく反応する美貴ちゃんにビビリながらも、まろやかな蜜の
甘さに負けて舌を進める。
ようやく中心にたどり着いておへそに舌を差し込むと、美貴ちゃんの身体がグゥ〜ンと反った。
・・・・・ん?
- 394 名前:One and only 投稿日:2006/08/30(水) 23:08
- 胸から手を離して抱えるように腰を持ち上げると、おへそを集中的に攻撃。
・・・・あ、やだ私ったらはしたない・・・・攻撃だなんて。
奥の方までぐりぐりすると、美貴ちゃんの身体もポンポンと飛び跳ねる。
ヘェー・・・・こんな所も感じるんだ・・・
でも自分でいじったりしたら、お腹を壊しちゃいそう。
へへっ・・・・みぃ〜きちゃんの・・・お・へ・そ♪
ちらっと顔を上げて見てみると、両手でシーツをギュッと握り締めている。
それはそうと・・・・・さっきから美貴ちゃんが、しきりに内股を擦り合わせるような
仕草をしているんだけど・・・・どうしたんだろ。
ひくひくしてる太股をさわさわしながら、
「美貴ちゃん・・・ここが・・・どうかしたの?」
そう聞いてみたら・・・・・
- 395 名前:One and only 投稿日:2006/08/30(水) 23:08
- ビクッて驚いたように目を見開いて。
「あぅ・・・な・・・何でもない・・・な・・・何でもないから・・・」
でも・・・・・
そう言う美貴ちゃんの顔は、いつか見たあの時の石川さんと同じ様にポワンとして、
涙目の周囲は赤いパンダさん状態になっていて。
ここでやめて欲しくないって思っているのは間違い無いと思うんだけど、どうしたら
いいのかが判らない。
よしっ!
美貴ちゃんの隣りに横になると、熱を帯びた頬に手を添えて。
意を決して直接聞いてみる。
「あの・・・ごめんなさい、私・・・初めてでどうしたらいいのか判らなくて・・・だから・・・・
美貴ちゃんがどうして欲しいのか・・・・どうすれば美貴ちゃんをもっと気持ち良くして
あげられるのか・・・教えて欲しい・・・」
- 396 名前:One and only 投稿日:2006/08/30(水) 23:09
- 美貴ちゃんの答えを促すようにじーっと目を見詰めていると、段々と苦しそうな表情
になってきて。
慌てて抱き締めてキスをして。
「美貴ちゃん、何でもしてあげるから・・・だから・・・教えて?」
そう言うと、何か言おうとして口を開きかけた美貴ちゃんの瞳から、大粒の涙が
ポロポロと溢れてきた。
「うっ・・・紺ちゃん・・・うぅぅ・・・」
「・・・・あの・・・でも・・・いじめてる訳じゃ・・・」
・・・・・やっぱり、しきりに股のあたりを気にしてる。
あっ・・・そっか!
どうして気付かなかったんだろう。
そう、突然頭の中に後藤さんと石川さんの衝撃のシーンが甦ってきて。
そして以前、美貴ちゃんが一人エッチを見せてくれた時の光景も。
- 397 名前:One and only 投稿日:2006/08/30(水) 23:10
- 美貴ちゃんが泣いちゃうのも無理ない。
そんな事をして欲しいなんて・・・・言えないよね。
「美貴ちゃんわかった。ちょっと恥ずかしいかもしれないけど・・・すぐに良くしてあげるね?」
「・・・・・え・・・・グスッ・・・こ・・・紺ちゃん?」
ススッと足の方に移動すると、ぱんつに手を掛けて一気に足元から引っこ抜いた。
「わぁ〜・・・ちょっ・・・何して・・・」
もう私も必死。
デリカシーも何もあったもんじゃ無いけれど、こんなところで躊躇してモジモジして
いたら美貴ちゃんだって恥ずかしいだろうし・・・・
「美貴ちゃんごめん!」
両膝の裏に手を添えると、持ち上げながらガバッと大きく左右に開く。
「キャ〜〜 ・・・・ち、ちょっと待って!」
- 398 名前:One and only 投稿日:2006/08/30(水) 23:11
- ジタバタと一応抵抗を試みるものの、全然力は入っていない。
そぉ〜っと美貴ちゃんの大事な部分に顔を近付ける。
「うわぁ・・・キラキラしてる・・・・綺麗・・・」
はちみつなんて必要無いほど、既に美貴ちゃんの蜜で潤って。
それが蛍光灯の明かりでキラキラと輝いて・・・・・・・あ。
お部屋の電気点けたままだった。
・・・・まぁ、初心者だし・・・・いいよね。
「・・・嫌・・・紺ちゃん・・・やだ・・・」
嫌って事は・・・・・早くしてっていう催促ですね?
よしっ、紺野行きま〜っす!
キラキラのその部分に恐る恐る舌を伸ばして・・・・・
- 399 名前:One and only 投稿日:2006/08/30(水) 23:12
- ペロッ!
ボンッと美貴ちゃんの身体が飛び跳ねる。
・・・・・・・・ん?
ジワ〜っと口の中に広がる未知の風味・・・・
・・・・う゛っ・・・・・ケホッ・・・・・あう〜・・・
こ・・・・これが夢にまで見た美貴ちゃんの味?
・・・・ま・・・まぁ・・・中澤さんだって初めてビールを飲んだ時には苦くて、うわまっず!
って思ったって言ってたし、それがあんなになっちゃうんだから・・・何事も慣れよね・・・
コホン、や・・・・やっぱり・・・ちょっとはちみつ付けよっと。
タラ〜ッとその部分に垂らしてっと。
では、気を取り直して・・・・
後藤さん、石川さん・・・教えて頂いた事、無駄にはしません。
紺野は必ずやり遂げてみせます!
- 400 名前:たまえす 投稿日:2006/08/30(水) 23:13
- >>391 名無し読者@446様
ありがとうございます。レスはいつでも大歓迎です。
こんな調子がもう少し続くかもしれませんが・・・・・
どうかお体を大切になさって下さい(^^)
- 401 名前:たまえす 投稿日:2006/08/30(水) 23:14
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 402 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:19
- 確か、ここのところが気持ちいんだよって後藤さん言ってたよね。
その部分のプクッとした可愛い突起に照準を定めて・・・・・
必殺おじゃまるペロペロ攻撃開始!
「ぅわぁぁぁぁぁっ、ちょっ・・・ダメッ〜・・・いきなり・・・あぅ・・・そんなあああぁぁぁぁ〜・・・」
・・・・良かった、美貴ちゃん喜んでくれてる・・・・
じたばたし始めたので、少し強めに足を押さえ付けて。
ついでに舌も強く押し付け気味にして。
あ、ほれ・・・・ズリズリズリ・・・・
「あ゛ぁぁぁぁぁぅぅぅ・・・ちょっ・・・・紺ちゃ・・・・待ってぇ〜・・・強過ぎるぅぅぅぅ〜・・・・ヤダァ〜
・・・・イッ・・・・イッちゃうぅぅ・・・・」
・・・・・・ん?
まただ。
何処へ行くんだろ・・・・・
- 403 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:20
- ま、いいや・・・・美貴ちゃんはこんなに喜んでくれているんだし、もうどこへでも
行っちゃってください。
マイペースな紺野でも、頑張ればこんなに早くベロだって動かせるんです。
レロレロレロレロ・・・ングッ・・・ケホッ・・・ズリズリズリ・・・
「アッアッアッ・・・あぁぁぁ・・・・イッ・・・イクッ・・・・アッ・・・アッ・・・んも・・・もう・・・・い・・・
・・・・イクッ・・・・イッちゃ・・・うっ・・・・・・・・あ゛〜〜〜〜・・・・」
・・・・・シィ〜〜ン。
あれ。
すっごい大きな声とともに2〜3回ビクンビクンってなったあと、急に美貴ちゃんの
動きが止まった。
「美貴ちゃん?」
揺すっても動かない。
「うわっ!」
- 404 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:21
- 今まで舐めていた美貴ちゃんの部分が何もしていないのに勝手にぐにょっと動いて、
透明な蜜がトロッと溢れてきた。
・・・・・凄い!
「あの・・・じゃあ折角なんで・・・一口頂きます・・・」
溢れてくる蜜を指先に絡め取って・・・・ちゅぱっ・・・
・・・・おっ♪
蜂蜜と混ざると案外いけるかも・・・・
粘った口の周りをタオルで拭くと、美貴ちゃんの頭の方に這い上がって。
「美貴ちゃん?」
「・・・・ん・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・」
失神はしていないみたい。
「あの・・・・大丈夫?」
- 405 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:22
- 「・・・・・ハァ・・・ハァ・・・」
そっと抱き締めて、呼吸が落ち着くのを待つ。
暫くして。
「・・・・紺ちゃん・・うぅぅ・・・」
突然ぱちっと目を開いた美貴ちゃん。
「あの・・・・」
私を見詰める瞳は一瞬で潤んで、ポロポロと涙が溢れ出てきて。
「うぅ・・・ごめんね・・・・紺ちゃんに・・・・こんな酷いことを・・・・・美貴・・・・何て事をさせ
ちゃったんだろ・・・ごめんね・・・」
私の頬を撫でながら泣きながら謝ってくれる美貴ちゃん。
・・・・・でも。
「こんな事ってなあに?・・・・可愛い美貴ちゃんをいーっぱい見れて、とっても幸せなのに」
- 406 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:23
- 「・・・・でも・・・だって・・・」
「私だって、いつも美貴ちゃんに可愛がってもらってばかりで、どうしたら美貴ちゃん
に満足してもらえるんだろうってずぅ〜っと悩んでた」
「そんな・・・・」
「でもそれはね、私が美貴ちゃんにされることでしか美貴ちゃんは満たされないって
勝手に勘違をして、私を求めてくる美貴ちゃんにどうしたら応えられるかって、いつも
そればかり考えてたの」
「違うよ・・・紺ちゃんは・・・」
「そんな時に・・・後藤さんや石川さんに悩みを聞いてもらって、満足ってそればかり
じゃ無いんだって思い始めて・・・・頑張ってみたんだけど・・・どうだった?」
そう聞くと、恥かしそうに目を逸らして。
「うん・・・いきなりでビックリしたけど・・・・今度こそ本当に、紺ちゃんにイかされちゃったね」
「あっ・・・・そうか」
「・・・・え?」
- 407 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:24
- 「すっごく気持ち良くなる事を・・・イクって言うんだ」
「・・・うん、紺ちゃん最初から強くするからさ・・・・あっちゅー間にイッちゃったじゃん」
「あ・・・ご、ごめんなさい・・・もしかして・・・・本当に強過ぎた?」
「でも、紺ちゃんにしてもらえるなんて・・・・夢みたい・・・・・ね、こんな事するの・・・
嫌じゃなかった?」
「美貴ちゃんが気持ち良くなってくれるのに、嫌な訳無いでしょ?」
「・・・・ほんと?」
「だって、出て来た美貴ちゃんの蜜まで舐めちゃったもん」
「え゛・・・・・」
「へへェ・・・・ごちそうさまでした」
「・・・・・ばか」
そう言って涙を拭うと、ギュッと抱き締めくれた。
- 408 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:25
- 〜 〜 〜 〜
柔らかい紺ちゃんを抱き締める。
「こぉ〜んちゃん」
「・・・・・ん?」
「愛してる」
「・・・・・ん」
まさかここまでしてくれるなんて思ってなくて。
紺ちゃんに舐められてるって分かった時は、もう頭の中が真っ白になっちゃって・・・・
可愛い紺ちゃんにこんな事をさせちゃいけないんだっていう気持ちとは裏腹に、敏感
な部分への容赦の無い執拗な攻めに任せて快楽を貪る美貴がいた。
絶頂を迎えてしまった後で、美貴の意思の弱さで紺ちゃんを汚してしまったって思った
ら、涙が止まらなくなっちゃって。
でも・・・紺ちゃんは、いつもの優しい笑顔で美貴を抱き締めてくれた。
- 409 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:26
- 「ねェ・・・・」
「ん?」
「さっき、美貴に何をつけて舐めてたの?」
「ん・・・・っと・・・あれ?・・・あ、これこれ」
「はぁ・・・・・はちみつねぇ・・・」
「うん、石川さんにもらったの。何にでも使えるからって・・・美味しかったですよ?」
「そっか・・・・クスッ、梨華ちゃんも・・・まさかこんな事に使うなんて思わないだろうね
・・・・・あ〜〜ヤバイ!」
「どうしたの?」
「ど〜しよ〜、すっげーしあわせが込み上げて来た〜〜〜!」
一気にイッた衝撃で腑抜けちゃって、さっきまで身体に全く力が入らなかったけど、何時
の間にか復活したみたい。
大きなおめめをぱちくりしている紺ちゃんに襲いかかる。
「おりゃ!」
- 410 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:27
- 「わっ・・・・」
両手を押さえて組み伏せる。
「今度は紺ちゃんの事も食べさせて?」
「えぇ?・・・・わわっ・・・あ・・・あのあの・・・」
ほら、ぶわっと紺ちゃんの目が潤んできた。
「うそだよ、美貴には紺ちゃんみたいな度胸は無いもん」
「そんな事無い・・・」
「また美貴に・・・・してくれる?」
「うん・・・・でも、恥かしい・・・・」
「おいおい、あんなすげー事をしておいて今さら・・・」
「今頃になって恥かしさが・・・わぁ〜・・・どーしよ〜」
「この可愛いお口で美貴のあそこを舐めたんだかんね?」
「・・・・ばか」
- 411 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:28
- 「あのさ、今度はもう少しゆっくり優しく愛してね?」
「・・・ごめんなさい」
「ううん、ちがくて・・・もっといっぱい紺ちゃんを感じていたいから・・・・」
「あっ・・・・」
「え?」
「あの・・・・指って、いつ入れたらいいの?」
「・・・・・・は?」
「美貴ちゃん、一人エッチの時には指を入れてたし・・・・でも、今日はその前に終っちゃって
・・・・・どうしたらいいのか解らなくて・・・」
「そんなの別にどうでもいいんだって。・・・それに美貴が自分でする時にさ、自分のを舐める
訳にはいかないしね」
「・・・・そっか」
「ね・・・・入れてみたい?」
「えぇ!?」
- 412 名前:One and only 投稿日:2006/09/03(日) 16:36
- 「おっけー・・・・じゃ、ちょっと先にキスしよっか・・・」
「いや・・・オッケーって・・・え?・・・・ん・・・・んふっ・・・」
・・・・・あ、いけね・・・・自分のあそこと間接キスじゃん。
・・・まいっか。
紺ちゃんの柔らかい舌に、ゆっくりとしゃぶりつく。
ほら、次第にじゅわ〜っと潤ってくるのが分かる。
もういいかな・・・・・
「紺ちゃん、手・・・・貸して?」
「え?・・・・ん・・・」
もう一度ベッドに横になると、再び程良く潤った部分に可愛い手を誘導する。
「わっ、美貴ちゃんちょっと・・・」
「大丈夫だから・・・いいよ、入れてみて?」
そう言うと、慌てて手を引っ込めた紺ちゃんは真っ赤な顔で口をポカンと開けて。
美貴のあそこと自分の人差し指を交互に見始めた。
- 413 名前:たまえす 投稿日:2006/09/03(日) 16:37
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 414 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/09/03(日) 22:54
- たまえすさん交信乙です。446は貧血持ちではないハズなんですが
血が少なくなってきてる感覚があるのは気のせいですか?(ウソ)
実は1から読み返してみたのですが、男女の普通のカップルでもこんなに
愛し合えるカップルはいないのにここのCPを見てると改めて心癒されますね。
次回の交信を楽しみにしております。マターリがんがってくらさい
PS >>441のこんこんの3番目の台詞にウーロン茶吹きそうになりましたw
- 415 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 21:53
- 「でも・・・あの・・・」
「恥かしいんだから早く!」
・・・・・そりゃそうだ。
「じゃあ・・・あの・・・・失礼して・・・」
人指し指にもう一度溢れ出る蜜を絡めてから、まるで珊瑚のようにぬらぬらとした
濃い桃色に指先を押し当てて。
少しずつ力を加えると、塞がっているように見えたその部分に次第に指先が
飲み込まれてゆく。
「うわ・・・・動いてるよ美貴ちゃん!」
まるで生き物のように、私の指にまとわり付いてくる。
ゆっくり抜いて、もう一度奥まで入れてみる。
「わっわっ・・・凄い・・・」
今度はキュッと指が締め付けられた。
どうしたらこんなところが動かせるんだろ・・・・
- 416 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 21:54
- 私だって一応女の子を19年もやってるのに、まだまだ知らないことばかり。
「ねー美貴ちゃん、これどうやって動かしてるの?」
「・・・・・・」
あれ、返事が無い。
でも、美貴ちゃんも後藤さんもただ指を抜き差ししてただけなのに、そんなに気持ち
良くなれるものなの?
美貴ちゃんの横へ移動して顔を覗き込んで、もう一度呼んでみる。
「美貴ちゃ〜ん・・・・」
すると、顔を覆った手の隙間から覗いてた美貴ちゃんと目が合って・・・・
「わっ!」っと驚いて向こうを向いてしまった。
「あ・・・・じゃあ・・・・あの・・・・どうすれば気持ち良くなれるの?・・・・・これ・・・」
取り敢えずスコスコと少し動かしてみる。
- 417 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 21:55
- 指一本でこんなにきついのに、本当に二本も入れられるのかな・・・
でも、美貴ちゃんは自分で入れてたよね・・・
「アン・・・・・紺ちゃん・・・・も・・・もう・・・いいでしょ・・・ね?」
「あ、そっか・・・ごめんね、顔を見られてたら恥かしいよね・・・」
それでは・・・・っと。
一度指を抜いて美貴ちゃんの両膝を持ち上げて立たせる。
「ちょっと紺ちゃん!・・・もういいから・・・」
・・・・そっか、もっとして欲しいんだ・・・・では。
もう一度クニュッと挿し込んでスコスコ・・・・
何だか内側の壁がウネウネと指にまとわり付いてくる。
「あん・・・だから・・・あっ・・・・」
もう少し速い方がいいのかな・・・・おりゃ!
- 418 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 21:56
- 「あっあっあっ・・・・んぐっ・・・あふぅ・・・」
・・・そっか・・・さっきの気持ちの良かった所を一緒に触ってあげれば、もっと気持ち
良くなれるかも。
・・・・さてどうしよう。
指で摘まんだら痛そうだし、やっぱ舐めた方がいいのかな。
さっき強過ぎたって言われたからもっと柔らかく・・・・・
私もベッドに寝そべって美貴ちゃんの股間に顔を突っ込むと、指はそのまま動かし
ながら、より一層プックリしてきたクリクリした部分をそっと舌で押さえ付ける。
「あああぁぁぁ〜・・・だぁ〜かぁ〜らああぁぁぁぁ〜・・・ダ〜メだってぇぇ・・・・・・」
さっきよりもソフトなタッチでゆ〜っくりと舐めながら、指の動きだけ少しずつ速めて行みる。
きついけれど、意外と弾力性がある事に気が付いた。
- 419 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 21:56
- 直線的な抜き差しだけじゃなくて、ぐにゅぐにゅとこね回すようにしてみる。
「アッアッアッアッ・・・・アァ〜〜ッ・・・アン・・・アン・・・」
私の指と舌の刺激にシンクロする美貴ちゃんの声がとても可愛い。
きっとこれが感じたままに反応している自然の声なんだ。
私がいつも美貴ちゃんに悪戯される時は、どう反応したらいいのかが解らなくて
頭で考えてしまう。
自然に声は出ちゃうけれど、自分の声じゃないみたいでとても恥かしくて。
そんな私の声を聞いて、美貴ちゃんはどう思うんだろうって不安になって。
紺野はいやらしい子だって思われるのが怖くて。
でも、美貴ちゃんは私の事をこんなに自然に受け入れてくれているじゃない。
私だって美貴ちゃんを自然に感じたい筈なのに。
- 420 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 21:57
- 素直に受け入れたいクセにいい子ぶって。
美貴ちゃんだって、本当は死ぬほど恥かしいに違いない。
でも・・・・こんなに淫らな美貴ちゃんを目の当たりにしても全然嫌だ何て思わないし、
逆にもっと愛してあげたい、もっと私の気持ちをこの指から、この舌から美貴ちゃん
に伝えてあげたいって思う。
「・・・・あっ・・・いぃ・・・イきそう・・・アン・・・も・・・・もっと・・・・もっと頂戴・・・・もっと・・・」
・・・・もっと?
もっと・・・って、速くすればいいの?
それとも・・・ほかに何か・・・
考えてもわからないので、まず舌の動きを強めてみる。
「アァ〜ン・・・意地悪しないで・・・早く頂戴・・・」
・・・・違うんだ。
今度は、指の動きを速くしてみる。
- 421 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 21:58
- 「アッ・・・アッ・・・お願い・・・・アッ・・お願いだからぁぁぁ・・・・早くぅぅ・・・」
これも違うんだ・・・・・・じゃあ・・・・やっぱり・・・
・・・・え、でも・・・・・ホントに?
既に美貴ちゃんの中で、私の人指し指は相当きつく締め付けられているのに。
一度動きを緩めると、中指と人指し指を揃えてゆっくりと挿入していく。
「ああああああぁぁぁぁぁぁ〜〜!」
待ってましたと言わんばかりの歓喜の声。
・・・・痛くないんだ・・・・
相当きつく締め付けられてはいるけれど、ずっとゴレイロをしていたせいか人一倍
指の力は強くなっているので大丈夫。
徐々に動きを速めていく。
次第に高まる官能的な美貴ちゃんの声に、私の身体まで熱くなってくるのがわかる。
- 422 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 21:59
- 美貴ちゃんには今まで随分とじれったい思いをさせてきちゃったので。
そんなお詫びの気持ちも含めつつ、さっきの反省も生かして今度は精神誠意、じっくり
丁寧に愛していく。
「あぁぁん・・・アン・・・アン・・・アン・・・アッ・・・アッ・・・あぅぅぅ・・・」
慌てない慌てない。
この期に及んで、今まで一度も一人エッチにチャレンジしていなかったことが悔や
まれてならない。
暗中模索・・・・五里霧中・・・
どこが気持ちいいとか、どうすれば感じ易いとかが全く解らない。
唯一、胸だけは美貴ちゃんにいつも触られているので気持ちいいのは知っている
のだけれど。
美貴ちゃんにされるのも恥ずかしいけれど、自分でするのだってかなり勇気がいると思う。
- 423 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 22:00
- 初めて生理用品を入れた時だって、怖くて怖くて・・・・途中で気を失っちゃって・・・・
気付いたら朝になってたし。
あとで美貴ちゃんに聞いてみようかな・・・
初めての一人エッチってどうやったの?・・って。
経験が無い分、五感のセンサーを研ぎ澄まして。
慌てずに、でも焦らさないように気を付けながら。
十分過ぎる程潤っているその部分に突き立てた指の動きを少しずつ速めていく。
・・・・・・・ん?
ふと、左手が遊んでいる事に気が付いた。
折角だから何か・・・・・そだ、手近な太股を撫でてみよっと・・・・
美貴ちゃんの張りのある肌はじっとりと汗ばんでいて、そして熱を帯びている。
・・・う〜ん、どうせならもっと美貴ちゃんが気持ち良くなれるところを触った方がいいよね・・・・
- 424 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 22:01
- おっぱいまで・・・・・届くかな・・・・・・・よっと・・・ちょっとごめんね・・・
足を肩に背負うようにしてグイッと押すと、いい具合にM字開脚になって胸に手が届いた。
エヘヘ・・・必殺三点攻め・・・なぁ〜んて。
あわわっ・・・私ってば・・・何というはしたない事を・・・・・コホン。
気を取り直して、コリコリになっている先っちょをそっと摘まんでクニュクニュしてみる。
「アァァァァァン・・・それ・・・・すごいイィィィィ・・・」
お?・・・では・・・
三つのポイントの刺激を調和させながら、徐々に速めていく。
どんどん高まっていく美貴ちゃんの声に、私の胸の動悸も速まっていく。
ふと気付けば、潤いどころか瀑布の如くほとばしる美貴ちゃんの雫を顔中に浴びな
がらも、今まで味わった事が無い幸せな気持ちに満たされていった。
- 425 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 22:02
- ・・・・美貴ちゃんがこんなにも私を感じてくれている・・・・
「・・・ウッ・・・・あぅ・・・・い・・・・ハァハァ・・・イクッ・・・紺・・・ちゃ・・・・いぃ・・・ック・・・
イク・・・イク・・・・アァァァ・・・イグゥ〜〜〜・・・ああああぁぁぁぁぁぁ〜〜〜・・・・うっ!・・・」
ボンッて大きく反り返ったあと、またさっきみたいに痙攣したようにビクッビクッとなって
・・・・・・動かなくなった。
「・・・美貴・・・ちゃん?」
反応無し。
そっと指を抜いてみる。
また勝手にぐにゅっと動いた真紅の部分から、細かく泡立ったようなメレンゲ状のが
トロ〜ッと吐き出された。
「美貴ちゃん・・・・」
足を軽く揺すってみたけれど、やっぱり反応が無い。
今度は失神しちゃったのかな・・・・
- 426 名前:One and only 投稿日:2006/09/05(火) 22:04
- 美貴ちゃんの噴出物?でずぶ濡れになった髪と顔をタオルで拭きつつ、シーツの水たまり
から美貴ちゃんをずらして、バスタオルを取ってきて吸い取らせる。
何なのよこれ・・・まるでおもらししたみたい・・・
身体が綺麗な桃色になっている美貴ちゃんの隣に寄り添って、そっと頬を触ってみる。
両目尻からは涙がこぼれていて・・・・でも、とても満ち足りた幸せそうな表情を浮かべている。
私の美貴ちゃん。
私だけの可愛い美貴ちゃん・・・・
この表情を見る事ができるのは・・・私だけ。
この表情をさせることができるのも・・・私だけ。
起こさないようにそっと抱き締めて口付けをした時、今までどこかに付きまとっていた愛する
事への不安が全て払拭されたのをはっきりと感じた。
・・・こんな私でも、美貴ちゃんを満足させてあげられるんだ・・・
美貴ちゃん・・・・私、もう逃げない、もう迷わない。
- 427 名前:たまえす 投稿日:2006/09/05(火) 22:05
- >>414 名無し読者@446様
過分なお褒めを頂き恐縮です。
確かに、愛し合うには数々の難関もあるでしょうし、気持ちを調和させるには
お互いに努力や忍耐も必要だと思います。
でも折角立てた妄想スレならば、多難よりも多幸を私は書きたいですし、好きな
彼女たちがメインであれば、尚更甘くしてあげたいと思います。
- 428 名前:たまえす 投稿日:2006/09/05(火) 22:06
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 429 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/09/09(土) 12:13
- たまえすさん 行進乙です 献血で400抜いてもピンピンしてる自分が貧血状態になってる
自分がここにいます。w
暗中模索五里霧中してる(o・-・o)が(〜^◇^)<キャハ・・・もといキャワい過ぎです。
個人的に甘いの大好きですがこの作品は特にお気に入りです。
公私とも大変かもしれませんがこれからもがんがってくらさい。マターリ待ってます
- 430 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/09/09(土) 12:19
- アッー! 日本語おかしい。OTL
スレ汚しスイマセン。逝って(r
- 431 名前:One and only 投稿日:2006/09/10(日) 20:53
- 意識の飛んだ美貴ちゃんを抱き締めて、あまりの愛しさにほっぺにすりすりしていて。
ふと、美貴ちゃんの身体がベタついているのに気付いた。
・・・身体中舐め回しちゃったもんね。
それに汗もかいたままだし、変なお漏らしもしちゃってるし。
私も突然噴出した美貴ちゃんのお漏らしをモロに浴びちゃったし・・・
シャワー・・・・浴びなきゃ。
・・・・でも、起こすの可哀想だな。
「・・・ちょっと待っててね、先に洗ってきちゃうから」
美貴ちゃんをそっとベッドの下に降ろして寝かせると、タオルケットを掛けてあげて。
濡れたシーツをベッドカバーごと引っぺがして丸めてバスルームの方に放り投げて
新しいシーツを敷く。
- 432 名前:One and only 投稿日:2006/09/10(日) 20:54
- 急いでバスルームへ行って、丸めたシーツを洗濯機に放り込んでスイッチオン。
速攻で頭と顔を洗って乾かして部屋に戻ると、今度は美貴ちゃんを抱えてバスルームへ。
美貴ちゃんをだっこしたまま壁にもたれて座ると、丁寧に全身を洗ってあげる。
これだけ動かしても全く起きる気配が無い。
無抵抗な美貴ちゃんの身体に手を滑らせているうちに、何だかもの凄くエッチな
気分になってきた。
私の全てを受け入れてくれた美貴ちゃん。
こんなにも無防備で可愛い人・・・
さっき散々舐めまわした大事な部分も綺麗にしてあげる。
あ、いけね・・・
洗うのに胸を揉む必要はないよね・・・・
もしこれが逆の立場だったら・・・・気絶していてもまた気絶しちゃいそう。
折角なので、ちょっと指使いの練習でも・・・・
- 433 名前:One and only 投稿日:2006/09/10(日) 20:55
- や・・・やっぱりそれは卑怯だよね・・・
後で自分で試してみよっと。
洗い終わった洗濯物を乾燥機に放り込んで。
綺麗になった美貴ちゃんを大きなガッタスのバスタオルでくるんでベッドまで運ぶ。
綺麗な身体だな。
水気を拭き取ってすべすべのお肌をなでなで。
これなら明日の朝はもうシャワーしなくてもいいよね。
・・・・って、とっくに日付が変わってるし。
早く寝なくちゃ・・・・・・
えっと、美貴ちゃんの下着・・・どれがいいかな。
何か私の卒業式にふさわしい下着・・・ないかな・・・
美貴ちゃんの下着の引き出しを全開にして端から物色してみるけど、どれもいまいち
パンチに欠ける。
- 434 名前:One and only 投稿日:2006/09/10(日) 20:56
- 何か可愛いのを買っておけば良かったな。
・・・可愛いの?
そう言えば・・・・・
おぉ! ・・・・いいのがあるじゃない♪
美貴ちゃんの引き出しを閉じて、私の引き出しを開ける。
・・・えっと、どこにしまったっけ・・・
あ、あった。
これこれ・・・・今年の誕生日にファンの女の子からプレゼントでもらったもの。
処分しようかとも思ったんだけど、あまりに可愛かったので紺野さんに見せてあげたい
ってFC担当のお姉さんが持ってきてくれて。
男の子のファンが変な下着とかを送ってくる事はままあるらしいんだけれど、手紙も
プレゼントも全てFCのスタッフさんが開封して点検してくれるので、そういう類のプレ
ゼントなどは申し訳無いけど直接私達の手元に届く事は無い。
でも・・・・このショーツは前側から見れば普通に紺野カラーのピンクで、控えめなレース
の縁取りが可愛いごく平凡な下着なんだけれど。
- 435 名前:One and only 投稿日:2006/09/10(日) 20:57
- お尻の方には「こんこん」の文字と、履いて広がった時に丁度可愛くデフォルメされた
私の似顔絵が現れるよう、丁寧な刺繍が施されている。
作るのにどれくらい掛かったんだろうって考えたら感動しちゃって、そのままもらって
きちゃった。
よし決まり。
そぉ〜っと美貴ちゃんに履かせてあげる。
わっわっ・・・・ちょぉ〜っと可愛いじゃない!
ほらほら、美貴ちゃんのお尻に私の顔が・・・わぁ〜い♪
コホン・・・・さてと。
目覚まし時計をセットしてから部屋の電気を暗くして、私も裸のまま美貴ちゃんの隣
にもぐり込む。
ちょっと寝にくいけど、タオルケットを肩口まで引っ張ってから美貴ちゃんをしっかりと
抱き寄せて身体を密着させる。
「・・・・・・・・・・ん」
あれ、起きちゃった・・・・・かな?
- 436 名前:One and only 投稿日:2006/09/10(日) 20:59
- 「美貴ちゃん?」
「・・・ん・・・・・こ・・・・ん・・・ちゃ・・・」
「うん、ここにいるからね?・・・・大丈夫だから安心して眠っていいよ」
「・・・・・ん」
「うん、おやすみ」
そっと唇を合わせると美貴ちゃんは、ンフ〜って息を漏らした後、すぐにまた規則
正しい寝息に戻った。
娘。最後の夜。
この大切な節目を一緒に過ごしてくれた美貴ちゃんに心から感謝したい。
このお部屋で告白をされたあの日から今まで、美貴ちゃん無しの生活なんて在り得
なかった。
言葉では言い表せないくらい、たくさんの愛をもらったから。
暫くの間会える時間は少なくなるけれど、あなたへの愛は変わらない。
- 437 名前:たまえす 投稿日:2006/09/10(日) 21:00
- >>429 名無し読者@446様
ありがとうございます。
B型の血液ならばいつでも提供できますが、いい加減な性格まで感染
するといけないのでなるべく失血を抑えるような展開に心掛けます(w
>>430
私の誤字脱字変換ミスに比べればorz
- 438 名前:たまえす 投稿日:2006/09/10(日) 21:01
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 439 名前:One and only 投稿日:2006/09/13(水) 22:02
- ・・・夢・・・なのかな・・・
まさか美貴が・・・紺ちゃんに・・・・
なんか信じらないけど・・・でも、こんな気持ち初めてかもしんない。
ふわふわっとした何かとてつもなく柔らかいものに全身が包まれていて
そこから伝わってくる優しさが心の中に溢れてる。
この温かい気持ちは何?
「美貴ちゃん?」
・・・・紺ちゃんだ。
この優しさは、やっぱり紺ちゃんなんだ。
紺ちゃん・・・・・いま、美貴はとても幸せなの!
初めて女の子に生まれて良かったって思った。
- 440 名前:One and only 投稿日:2006/09/13(水) 22:03
- ちょっとだけ悪戯させてあげようと思って誘ったんだけど、まさかいきなり
こんなになっちゃうなんて。
これで益々美貴は紺ちゃんから離れられなくなっちゃったじゃん。
ほんの一瞬でも離れたくない。
このままずっと抱かれていたい。
でも・・・・・そんな事は無理だって分かってる。
だったら、せめて朝までずっとこのまま抱き締めていてくれる?
「うん、ここにいるからね?・・・・大丈夫だから安心して眠っていいよ」
嬉しい・・・・ちゃんと美貴の気持ちを感じ取ってくれている。
きっと・・・約束だよ?
紺ちゃん・・・・おやすみなさい・・・・
「うん、おやすみ」
優しい紺ちゃんの声と唇に降りてきた温もりをきっかけに、また柔らかな
淵へと引き込まれていった。
- 441 名前:たまえす 投稿日:2006/09/13(水) 22:04
- 少しですが本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 442 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:02
- ・・・・ん
・・・・・・・ん?
朝?
目を開けなくても、瞼越しにカーテンの隙間から漏れる朝の日差しが感じ取れる。
・・・・・あれ・・・・何かがおかしい。
眠りにつくまで確かに包まれていた温もりが・・・・・・感じられない。
両手を大きく広げてみる。
右手は壁。
左手は奈落の空間。
つまり、いまベッドの上には美貴しかいないって事。
・・・・えっと
・・・・・・・つまり
・・・・・・・・・ということは。
「紺ちゃんがいなぁ〜い!」
- 443 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:03
- 何だよ・・・・やっぱり夢・・・だったのかなぁ・・・
そうだよね・・・・そう簡単に、いつも美貴が妄想している通りになんか行く訳ないよね・・・・
あんなに舐め回された筈の身体は全くベタついていないし。
ほら、ちゃーんとぱんつだって履いて・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ?
おもむろに自分の下半身に視線を落としてギョッとした。
ぴ・・・・・ぴんくの・・・・ぱんつ?
・・・・しかも・・・可愛いひらひらまで付いて・・・・
どう見てもこれ、紺ちゃんのじゃん。
そっと目を閉じてみる。
初めて経験した強烈な絶頂の余韻がジワ〜ッと甦ってくる。
夢じゃない、間違いなく紺ちゃんと。
- 444 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:04
- そして失神した美貴に、このぴんくのぱんつを履かせてくれたんだ。
でも・・・・部屋を見回しても紺ちゃんの気配は無くって。
朝まで一緒に居てくれるって約束したじゃん・・・・・
明日から暫く会えないから、今朝は紺ちゃんの胸に抱かれて目覚めたかったのに。
もう先に行っちゃったの?
何だか凄く悲しくなってきた。
「こぉ〜んちゃ〜ん・・・・美貴のこと・・・おいてっちゃったのぉ〜?」
呼んでも誰も返事を返してはくれない。
「・・・・うぅぅ・・・こぉ〜〜んちゃ〜〜〜んってばぁ〜〜・・・グスッ、一緒じゃなきゃや〜だ〜・・・・」
・・・・・・
「・・・ばかぁ〜〜・・・・グシッ・・今日が紺ちゃんとの最後のお仕事なのに・・・・うぅぅ・・・
美貴、紺ちゃんと一緒じゃなきゃ代々木になんか行かないかんね〜・・・グシュ・・・・
うわぁ〜〜ん・・・・」
- 445 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:05
- 〜 〜 〜 〜
かなり早めにセットしておいた携帯のアラームで目覚めた朝。
今日は集合時間が早いので急いで支度
をしなきゃ。
まさか自分の卒業公演に遅れる訳にはいかないもんね。
私の胸にしがみいてる美貴ちゃんの腕をそっと解いて、乳房にムニュッとめり込んだ
ままの小さい顔を引き離す。
・・・・これでよく窒息しなかったわね・・・・
出したけど着ることの無かったパジャマを羽織ってバスルームへ急ぐ。
乾燥機に突っ込んだままのシーツとベッドカバーを畳んで片付けてからキッチンへ。
ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・
夜中にセットしておいたご飯が丁度炊きあがって、キッチンにふわっと甘い香りが広がった。
- 446 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:06
- ん〜〜〜〜〜しあわせ!
この炊きたてのご飯の香りの香水とか芳香剤って無いのかなぁ・・・・もしあったら一日中
幸せな気分でいられるのに。
でも、ご飯の匂いで近くに紺野がいるってバレるのも恥ずかしいかな。
冷凍庫から鮭の切り身を出してレンジで解凍しつつ、お鍋を火に掛ける。
なめこの缶詰を出してザルに開けて、ザーッと少しぬめりを取って。
何故か冷蔵庫に一丁だけ入っていたお豆腐をキッチンペーパーでくるんで水切りをしてと・・・
沸騰してきたお鍋を弱火にして横着者必携だし入り味噌を溶いて。
なめこをドバッと入れて、お豆腐を手のひらに乗せてさいの目に切りながらお鍋に落とす。
チィ〜ン!
- 447 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:07
- 解凍の終わった鮭をそのままグリルに突っ込んで、煮立ってきたお味噌汁のお鍋とにらめっこ。
ここは油断しているとすぐに煮こぼれちゃう。
・・・・・・・ん?
美貴ちゃん起きたかな?
お部屋の方から私を呼ぶ声が聞こえたような気がしたんだけど。
待っててね、今ちょっと手が離せないから・・・・
一煮立ちしたところでお鍋の火を止める。
グリルを覗くと、しみ出た油がプチプチしてる。
・・・・・・・うん、もう少しだね。
グリルの火を少し弱めたその時。
「・・・ばかぁ〜〜」
- 448 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:08
- 部屋の方から響いた美貴ちゃんの声。
・・・・・・・ばか?
驚いて、火を止めてお部屋に行ってみると、ベッドにペタンと座って子供みたいに
泣きじゃくっている美貴ちゃん。
「ふぎゃ〜〜・・・紺ちゃんのばかぁ〜〜〜」
どうして怒っているのかさっぱり見当がつかない。
「美貴ちゃん、ちょっと・・・どうしたの?」
飛んできたキティちゃんをバフッとキャッチして慌てて駆け寄ると、美貴ちゃんは私を
見るなり一瞬ピタッと泣き止んで。
「こ・・・・紺ちゃん・・・・」
「・・・・・あの・・・・・どしたの?」
「こぉ〜んちゃん!」
「・・・はい、わたしが紺野です・・・・・って・・・いや、そーでなくて・・・・」
「ふぇ〜〜〜ん!」
- 449 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:09
- ベッドの上から抱き付かれて、そのまま床に押し倒された。
「もぉ〜バカァ〜・・・」
「どうしてバカなの?」
「うっ・・・うっ・・・だって・・・起きたら・・・グスッ・・・紺ちゃん・・・・いないんだもん・・・・」
・・・・・・は?
「あ〜・・・ごめんね?・・・ご飯の用意してたから・・・・」
「ひっく・・・先に行っちゃったのかと思った」
「そんな訳ないじゃない・・・」
「グスッ・・・置いてけぼりにされたかと思った」
「・・・そっか・・・ごめんね、寂しい思いさせちゃって」
どうしちゃったんだろう・・・・
まるっきりちっちゃい子供。
昨日やり過ぎて変なスイッチが入っちゃったんだろうか。
- 450 名前:One and only 投稿日:2006/09/16(土) 13:11
- ・・・・・・・ん?
ふぇ〜〜〜〜〜〜!
や・・・やり過ぎなんて・・・また私ってば、なんちゅーはしたない事を・・・・
「・・・・今だけ」
「・・・・・ん?」
「・・・・・グスッ・・・・みんなの前でも・・・ヒック・・・・セレモニーでも絶対に泣かないから
・・・今だけ・・・・今だけ泣いてもいい?」
美貴ちゃん・・・・・・・・
「うん、いいよ」
そっと胸に抱き寄せると、美貴ちゃんは声を押し殺して。
「紺ちゃん・・・・・・うぅぅ・・・・ひっく・・・・こぉ〜んちゃ〜ん・・・・」
そのまましばらく泣き続けた。
- 451 名前:たまえす 投稿日:2006/09/16(土) 13:12
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 452 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/09/20(水) 02:07
- たまえすさん行進乙です。実は446はたまえすさんと同じB型です。w
また書かせてもらいます。
美 貴 様 あ ん た 本 当 に 幸 せ 者 だ よ
それと>>445の・・・・の後のつぶやきに同意。たしかにアレだけのモノに○○○んだら
普通は逝ってしまうのではと。 あと食事シーンは毎回446も食べたくなります。
おそらくたまえすさん自身、自炊されてるのかと思いますが、凄く美味しそうです。
これからもこんこんのようにマイペースでがんがってくらさい。マターリお待ちしてます。
- 453 名前:One and only 投稿日:2006/09/21(木) 21:42
- 「しっかし・・・こりゃまた純和風だねェ・・・・」
テーブルに並べられた朝食のメニューを見て、美貴ちゃんがボソッと呟いた。
焼魚、漬物、海苔・・・・・
「・・・・だって、昨日何も買ってこなかったんだもん」
美貴ちゃんが何を言いたいのかはわかっている。
この人は例え朝ご飯と言えどもお肉が無いと機嫌が悪い。
「まぁ、紺ちゃんが一生懸命作ってくれたからね・・・・それに、シャケがあるから・・・・許す」
・・・・・・ん・・・待てよ?・・・・・そう言えば・・・・
「ね・・・・先週・・・・ほら、吉澤さんから横取りしちゃったあれ・・・・アヤカちゃんからもらった
神戸のお土産ってやつ・・・あれ、何だったの?」
「あ・・・・・・そう言えば忘れてた・・・開けてねーや・・・・ヤバイかも・・・」
「どこ?」
「確か・・・・・冷蔵庫の上・・・・」
- 454 名前:One and only 投稿日:2006/09/21(木) 21:43
- 「な・・・・・・上に置いてどーするの!」
「もう駄目かなぁ・・・何だったんだろね」
「ちょっと見てくる」
キッチンに走って、無駄にでかい冷蔵庫の上を見てみると。
きちんと包装されたままの小振りの箱を発見。
「・・・・・よっと・・・・うあぁ!」
包みの片隅に貼り付けてある金色のシールを見てびっくり。
『神戸牛』
急いで開けてみると・・・・・・ん?
・・・・・しぐれ煮・・・佃煮?
破った包装紙をもう一度見てみると。
[賞味期限:未開封の場合、常温で二週間]
- 455 名前:One and only 投稿日:2006/09/21(木) 21:44
- 「セ〜〜〜〜〜〜フ!」
すぐにお皿に盛り付けてお部屋に戻ると、美貴ちゃんに報告。
「隊長〜〜、お肉を発見しました!」
「マジで?・・・・・ん?・・・・何これ・・・」
「神戸牛の佃煮って書いてあった」
「牛の佃煮?・・・・聞いた事ないよねェ」
「・・・・まぁ取り敢えず・・・」
「食べてみよっか」
「「いただきまーす」」
佃煮を一つ摘まんで口に放り込む。
想像したよりも柔らかで、口の中に濃厚な旨味がぶわっと広がった。
- 456 名前:One and only 投稿日:2006/09/21(木) 21:45
- 「ん〜〜〜〜おいひ〜〜」
私が食べるのをじぃ〜っと見ていた美貴ちゃん。
思わずほころんだ私の顔を見て自分も手を伸ばす。
「の゛っ!・・・・・・・・んまぁ〜い♪」
ほら、美貴ちゃんも好リアクション。
クスッ、さっきまでベソかいてたのにね。
「紺ちゃんおかわり!」
「え゛っ!?」
あらら、すっごい笑顔で空っぽのお茶碗をぐいっと差し出して。
「美貴ちゃんは早過ぎ・・・・・・普通でいい?」
「おーもり」
「はいはい」
- 457 名前:One and only 投稿日:2006/09/21(木) 21:45
- 「肉の佃煮なんて初めて食べたけど、これかなりやばくない?」
「ねー、相当ヤバイよね」
「へェ〜・・・美貴もまだまだだね。もっと肉を極めないと・・・・」
「うふっ・・・・はい、てんこ盛りどーぞ」
「うわっ・・・すっげ・・・・マンガみたい」
結局、美貴ちゃんは山盛りご飯を3杯も平らげて・・・そして・・・・
食べ終わった食器を洗い終わって戻ってみると・・・・・・
「う・・・・・・動けない・・・」
後ろに反っくり返って、ポコッと出た下っ腹をさすっている。
「し〜〜〜らない、炊いたご飯を全部食べてなんて言わなかったもん」
「ん〜〜〜〜だってぇ・・・」
- 458 名前:One and only 投稿日:2006/09/21(木) 21:47
- 「純和食って不貞腐れてたクセに・・・・」
「あんなのを持ってたよっちゃんが悪い」
「中身を確認もしないで、おねだりして横取りしてきたのは美貴ちゃんでしょ?
アヤカちゃんは吉澤さんに買ってきたのに」
「だって・・・・・お土産って言葉につい反応しちゃって」
「そのお腹で行ったらみんなにいじられるね」
「フン・・・・紺ちゃんだけなら・・・ポコティって呼んでもいいゾ」
「プッ・・・・・・・なにそれ?」
「じゃ〜あ〜・・・・・腹ごなしに歩いて行こっか」
「遅刻です」
駄々をこねる美貴ちゃんを煽りたてて身支度を整えると部屋を出る。
- 459 名前:One and only 投稿日:2006/09/21(木) 21:48
- エレベーターのドアが閉まるのと同時に美貴ちゃんに抱き寄せられた。
えっと・・・・胸よりも先にお腹が触れたのは気付かなかった事にする。
「あと一日だね・・・・・頑張ろうね」
「・・・・・うん」
満腹パワーがしっかりと伝わって来る。
「美貴ちゃん」
「・・・・・ん?」
「今まで本当にどうありがとう」
「何だかこれで最後みたいじゃん?」
照れたようにそう言いつつも、美貴ちゃんはしっかりと抱き締めてくれた。
- 460 名前:たまえす 投稿日:2006/09/21(木) 21:50
- >>452 名無し読者@446様
>実は446はたまえすさんと同じB型です。w
おぉ、Bでしたか。では、変な妄想癖が伝染してもよろしければいくらでも輸血を・・・w
>食事シーンは毎回446も食べたくなります。
嬉しいお言葉をありがとうございます。
自炊はしますが、作り方はかなり適当だし味見もしません。
まぁ自分で食する分には誰も文句は言わないので・・・・。
- 461 名前:たまえす 投稿日:2006/09/21(木) 21:50
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 462 名前:無名し読者 投稿日:2006/09/21(木) 23:07
- お久しぶりです
何度も書き込もうと思いつつ何となくタイミングを逃してました(^^;スミマセン
…もう卒業から2ヵ月経とうとしているのに
ココを読んでいる所為(妄想と現実が混同して)か今だに実感が湧かないです
想像力の乏しい自分がここまで引き込まれてしまう作者さんの世界 最高でございます
これからもB型らしくマイペース更新で頑張って下さい
- 463 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:03
- 「あっ藤本さぁ〜ん紺野さぁ〜ん、おっはよ〜〜ございまーっす」
いつものように仲良く手を繋いで会場に姿を現した美貴ちゃんとこんこんに、これまた
いつものように嬉しそうに駆けよって抱き付く小春。
でも、控え室内にいるメンバー達は・・・
・・・どーせまた美貴ちゃんに瞬殺されるのに、ホント小春も懲りないね・・・って呆れ顔。
そう、いつもは大抵藤本さんに・・・・
「おっ前、うざいから朝から懐くんじゃねーよ!」
などと一蹴されるのだけど・・・・
その直後の出来事に、全員が我が目を我が耳を疑った。
美貴ちゃんは、パフッと抱き付いた小春を自然に抱きしめて。
「おはよ〜小春、今日も笑顔が可愛いね・・・・チュ!」
- 464 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:04
- 「「「「 はぁ? 」」」」
「うわぁ〜い♪今日の藤本さん、優しいですぅ〜〜」
在り得ない状況に唖然とする外野連中は置いてけぼりにして、嬉しそうにこんこんと
見詰め合いながら抱き締めた小春の頭を撫でている。
「今日の?・・・・・バーロー、美貴はいつだって優しいっつーの」
戸惑いを隠せないメンバー達。
こんな朝早くからあんなに機嫌のいい藤本さんの笑顔を見るのって、間違いなく娘。加入
以来初めての出来事で・・・・
思わず隣で呆けている愛ちゃんの肩を揺する。
「ありえね〜・・・・・ちょっと愛ちゃん、何なのよ・・・あれ」
「知らんて・・・」
- 465 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:06
- 「いや、絶対おかしいでしょ・・・・あ、でも今日が特別な日だから・・・きっと美貴ちゃん
も優しい気持ちに・・・・」
「な・・・・里沙ちゃんってば、折角考えないようにしてるのに・・・そんな事言わんで・・・」
「げっ・・・・ちょ〜っと愛ちゃん、まだ泣くの早いから・・・・」
「・・・グシュ、泣いてえんて」
「泣いてんじゃん、ホント強がりなんだから・・・よしよし、サファイア・・・無理しないで、
泣きたい時は思いっ切りお泣きなさ〜い」
「うっさい・・・・じゅる・・・」
「ぅわぁ〜っ・・・・ちょ〜っと愛ちゃん! 汚いからぁ〜」
「ふん・・・あっしの愛情表現やよ・・・ほれ」
「ちぃ〜がうでしょ〜がぁ〜・・・ちょっと〜」
「すりすり〜・・・・じゅる・・・ぐしゅ・・・・」
「お〜〜〜い、鼻水を付けるんじゃないっつーの!ほ〜ら・・・愛ちゃんお鼻をかみましょうね
・・・・はい、チィ〜ン・・・・いい子でちゅねー・・・・・ほ〜らいっぱい出た・・・」
- 466 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:07
- 〜〜 〜〜 〜〜
全員揃って柔軟してストレッチして、そして発声練習。
「あれ、こんこん・・・今日は朝から喉の調子がいいんじゃない?」
何故か普段よりも調子が良さげなこんこんに声を掛けてみる。
「はい、そうなんです。・・・・昨日寝る前にハチミツを舐めたからかなぁ」
『ドタッ!』
「うわっ・・・藤本さん、なんしよると?」
「何で何もないところでコケてるんですかぁ?」
「な・・・・何でもねーよ・・・・・・イテテ」
「え、こんこん・・・・あの蜂蜜?」
「あ、はい・・・こないだ石川さんに戴いたやつです。と〜っても美味しかったです」
「あ、ほんと?・・・良かった。こんこんは柑橘系が苦手だから、どうかなって思ったんだけど」
- 467 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:08
- 「あれ、そんなやつでしたっけ?」
「うん・・・あれはね、和歌山のみかんの花で作った蜂蜜なの。すごく甘いけど、さっぱり
しててしつこくないでしょ?」
「あ〜〜・・・そう言われてみれば、なんとなぁ〜く後味がそれっぽかったかも・・・」
「おそっ!」
「あ、でもホント美味しかったです。かなりはまったかも」
「良かった、喜んでもらえて。・・・こんこんはどうやって食べたの?」
「え? ・・・・・あ・・・・・あの・・・・美貴ちゃんに・・・」
「わああぁぁぁぁ〜〜! 紺ちゃんダメェ〜〜〜!」
「うわっ・・・っぷ・・・・ん゛〜〜」
さっき妙な立ちゴケをした時に打ったらしいお尻を痛そうにさすりながら、話をしている
私とこんこんにコソッと近寄ってきていた美貴ちゃん。
こんこんが美貴ちゃんの名を口にした途端、ガバッて飛び掛かると、その口を塞いでしまった。
- 468 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:09
- 「ど・・・・どしたの?」
「ん?・・・・な・・・何でもねーよ?・・・あははは・・・」
「いや、明らかにおかしいよね」
「そんな事ないよね、紺ちゃん・・・」
「モゴモゴ・・・」
「ほら・・・無いって・・・エヘヘヘ」
「ふぅ〜ん・・・ま、いいけど・・・そんなにおかしな食べ方をしたの?」
「うっ・・・・う・・・うんうん、まぁ・・・変わってるっちゃ変わってるかも・・・」
「あっそ・・・・・で?・・・どうして美貴ちゃんが赤くなってるのよ」
「え゛っ! ・・・ベ・・・・別に・・・」
「・・・何か・・・怪しいぞ?」
- 469 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:09
- 「い・・・嫌だナ梨華ちゃん・・・そんなねェ・・・変な事とかしてなぁ〜いし・・・」
「・・・・変な事?」
「あ・・・・・・・何でも無い何でも無い・・・」
「ふう〜ん・・・何でも無いんだ・・・」
私もしゃがんで美貴ちゃんの顔を覗き込もうとしたけれど、目を合わせないように
スゥ〜っと顔を横に逸らして逃げてしまう。
・・・・んふっ、ちょっと楽しくなってきた。
「じゃあ、どうして私の目を見れないの?」
「え・・・だ・・・だから・・・その・・・・梨華ちゃんがあまりに可愛いから」
「えっ♪・・・そんなカ・ワ・イ・イだなんて・・・・イヤン!・・・んもぉ〜チャーミーったら罪な
オ・ン・ナ・・・・・・・・・って、違うでしょ?」
「チッ・・・素直に乗ればいいものを・・・」
「何よ・・・・・ほら・・・・・白状して楽になっちゃえ」
「うるさいよ」
- 470 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:10
- 「あ・・あの・・・・・石川さん、もうその辺で・・・・」
「そうね、じゃ〜あ〜・・・聞き方を変えるね? ・・・・どっちが食べたの?」
そう聞いた途端、今度はこんこんがボン!・・・って真っ赤になった。
・・・・ははぁ〜・・・こりゃ間違い無くあっち方面だわ・・・・
さっきこんこんは・・・美貴ちゃんに・・・って言った。
もし一緒に食べたのなら・・・美貴ちゃんと・・・って言うはずよね・・・
そして、どちらが食べたのかって聞いたら、こんこんが赤くなった。
そんなこんこんに喋らせまいと必死になってる美貴ちゃん。
美貴ちゃんがこんなに動揺しているって事は・・・恐らくこんこんとした何かが客観的
に見て普段の美貴ちゃんのイメージとは違うから?
そっか・・・・なるほどね
- 471 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:11
- どうやら、私と真希ちゃんのアドバイスが効いたらしい。
「・・・ね、梨華ちゃんさ・・・・」
「なぁに?」
「その不気味なうすら笑いはやめようよ・・・・ホント余計な事とか考えなくていいからさ・・・」
「・・・・余計な事? ・・・ヘヘェ〜ンだ、チャーミーを見くびっちゃいけないゼ!もうぜ〜んぶ
分かっちゃったもんね〜だ」
「・・・・・またぁ〜、そんな引っ掛けに乗るほど美貴はバカじゃな〜いし」
「ふん・・・・・引っ掛け?」
「だから何でもないって言ってんじゃん」
「こんこんは食いしんぼだもんね」
「・・・・はぁ?・・・意味わかんない」
「クスッ・・・もしかして美貴ちゃん・・・食べられちゃった?」
- 472 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:11
- 「な・・・・・・・」
案の定、真っ赤になって涙目のまま何も言い返せない美貴ちゃん。
「こんこん?」
「は、はい」
「美貴ちゃんから、凄い卒業プレゼントをもらったようね」
私がそう言うと。
「はい!」
こんこんは満面の笑みで肯いた。
「いや、はい・・・・って・・・・ちょっと待ってよ、紺ちゃんもそんな誤解を招くような・・・」
大慌ての美貴ちゃんがとても可愛い。
「美貴ちゃん、石川さんにはもう全部バレてるみたいだから諦めようよ」
どうだろう、このこんこんの落ち着いた表情は。
- 473 名前:One and only 投稿日:2006/09/25(月) 22:13
- 真っ赤になったのも一瞬だけで、まるで何かを悟ったような柔らかな微笑みを浮かべて、
あたふたする美貴ちゃんを嬉しそうに見ている。
まるっきり、いつもの二人とは形勢が逆転している感じ。
「な・・・何を言っちゃってるのかなぁ・・・・そんな、バレるとか在り得ないから・・・」
「だって・・・・美貴ちゃんと〜ってもかわいかったよ?」
「ちちちちょっと〜・・・・何でそんなに美貴をいじめるのぉ〜?」
「うふっ・・・美貴ちゃんはイジメられるの大好きなんだもんね。また可愛がってあげるからね?」
「うん・・・・あ、ちがっ・・・でなくって・・・・こぉ〜んちゃん!」
クスッ・・・・こんこんが娘。を卒業するという記念すべき日に、どうやらこの二人の関係も大きく
一歩前進したようだ。
- 474 名前:たまえす 投稿日:2006/09/25(月) 22:14
- >>462 無名し読者様
ありがとうございます。
私もどうやら未練全開、後ろ髪引かれまくりのようで、たった一晩の出来事に
一体、何ヶ月掛かっているのかとあっちこっちから突っ込みが聞こえてきます。
でも、いずれは現実を受け入れなければならないのでしょうか。
- 475 名前:たまえす 投稿日:2006/09/25(月) 22:14
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 476 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/09/26(火) 05:57
- 膝を叩きながら萌え転がりましたwなんだこの可愛い子たちw
私はこんこんの卒業はなぜか全然平気ですね…推しメンなのに…
いつかぶわっと来るんでしょうか
- 477 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:04
- 何だかとっても嬉しそうな紺野さんと、真っ赤になってあたふたしている藤本さん。
その隣で、これまたすっごい笑顔の石川さん。
いいなぁ・・・・
さっきから楽しそうに何の話しをしているんだろ・・・・。
あんなにうろたえている格好の悪い藤本さんて、初めて見たような気がする。
でも・・・普段は凛として隙の無い藤本さんだからこそ、逆にこんな意外な一面も
あるんだなって。
朝だって、あんな優しい言葉を掛けてくれたのなんか初めてで。
しかも、小春って呼んでくれた。
みんながいる前では滅多に呼んでくれないのに・・・・ほっぺにキスまでしてくれて。
- 478 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:05
- その藤本さんからあんな表情を引き出してしまう紺野さんと石川さんに、ちょっと
嫉妬しちゃったりして。
発声練習をしながらそんな事を考えていたら。
『コラッ!』
・・・・・・・へ?
『何しよん?・・・また余計な事を考えよーやろ』
突然頭の中に響いた柔らかな声。
目の前にいるんだからしゃべればいいのに・・・・
「あのぉ・・・・・道重さん?」
「なあに?」
「あそこの三人・・・何を話してるんですかね・・・」
- 479 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:05
- そう聞いたら。
道重さんは何故か真っ赤になっちゃって。
「う〜ん・・・大人の会話・・・・かな」
「え、何を喋ってるのか分かったんですか?・・・・小春にも教えてくださぁ〜い」
「あと4〜5年経ったらね」
「え〜〜〜ずるぅ〜い、小春も仲間に入れてくださいよ〜」
「小春ちゃんにはまだ早いけん・・・」
・・・・まただ。 いっつも小春は子供扱い・・・
「・・・・・・ってことは・・・・もしかして、またエッチな事ですかぁ?」
「う・・・・・・・」
あらら、また赤くなっちゃった。
道重さん、可愛い・・・・
「小春だって、もう大人なんですからね?」
- 480 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:06
- そう言ったら。
また頭の中に・・・・
『うそぉ、どこが?』
「どこがって、ひっどぉ〜〜〜〜い」
『・・・・・あ、聞こえちょった?』
目の前にいる道重さんの声が、しゃべってもいないのに頭に響く。
私も負けずに、ちょっと怒ったように意識を道重さんに集中して、・・・・
『プンプン、それくらいわかりますぅ〜』
すると、ふわっと包み込まれるようなさゆみんスマイルで。
『クスッ・・・・小春ちゃん、ぶち可愛い』
結局、どうエッチなのかは教えてもらえませんでした。
- 481 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:07
- 〜 〜 〜 〜
リハーサルが終わって、それぞれ衣装に着替え出す。
「あれぇ〜?・・・紺ちゃんがいなぁ〜い・・・・」
衣装部屋に飛び込んで来るなりキョロキョロと辺りを見回しているミキティ。
「あははは・・・ミキティってば、ママとはぐれた子供みてーじゃん」
一応突っ込みを入れてみる。
「うるさいよ・・・・・・でも、どこに行ったんだろ・・・」
「もーしょうがねーなぁ、こんこんと麻琴はリハ前に着替え終わってるから」
「あ・・・・そっか」
「あっちで何かの取材を受けるって、連れて行かれた」
「チェッ・・・・・」
「少しでも一緒にいたいのに?」
- 482 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:08
- 「・・・・うっさい」
「私の紺ちゃんを返してよ?」
「いちいち人の心を勝手にモノローグしないでってば!」
「そんなにムキにならなくても。ウチだって同じ気持ちだからさ・・・・」
「え・・・・・紺ちゃんは美貴のなの!」
「ちげーよ、オレは麻琴じゃん?」
「麻琴はまだいるんだからいいじゃん、ミュージカルが終わるまで子分のクセにさ」
「子分じゃなくて大臣だから」
「・・・・・いいじゃん・・・・・・一緒にやれるんだから・・・・・・紺ちゃんは・・・・紺ちゃんは・・・・
今日が最後なんだぞ・・・・」
思いっ切り失速して、いまにも泣きそうな表情のミキティ。
こちらをチラ見しているメンバー達の視線から隠すように背中を向けて、そっと抱き締める。
- 483 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:08
- 「グスッ・・・なにすんだよ・・・・離せよ・・・」
・・・・・口では強がりを言っているけど。
抵抗するどころか、涙を隠すように私に抱き付いてきた。
「ほーら・・・・しっかりしろって、確かにこんこんは今日で卒業だけど、いなくなっちゃう
訳じゃないだろ?・・・・こっちは国外逃亡されちゃうんだぜ?」
「・・・でも・・・・・でも、辞めちゃう・・・・」
そっか・・・・・まだ全てを受け入れられた訳じゃないんだ・・・・・
「うん、辛いよね・・・・・・・でもねミキティ、こんこんにはもう迷いなんかないんだよ?
だったら・・・・・彼女の意思を尊重してあげようよ・・・・・応援してあげようよ」
ポケットからハンカチを出して、ミキティの手に握らせる。
「グスッ・・・・・うぅぅ・・・・なに優しくしてんだよ」
- 484 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:10
- 「もういいって、オレの前では強がらなくても・・・・」
「チクショー・・・・・もう・・・どうにもならねーのかよ・・・・・」
「いつものミキティはどうした?・・・・ポジティブに考えなきゃ」
「・・・・・・うん」
「ほら、いつまでもそんな可愛い事を言ってると・・・・・・キスするよ?」
ピクッて反応したミキティは、私の腕の中にすっぽりと収まったままゴソゴソとハンカチ
で涙を拭いてから、上目使いで恥かしそうに・・・・・
「・・・エヘ・・・・まだ麻琴に殺されたくは無いかんね・・・でも、もうちょっとだけ・・・」
パフッと私の肩におでこをくっつけた。
こういう時のミキティって、マジで可愛いんだよなァ・・・
「ぷっ・・・ホントは、オレも怖くてそんな事する勇気は無いんだけどね」
- 485 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:11
- 少ししてフッと顔を上げたミキティは、いつもの笑顔に戻っていて。
「ん・・・・・ありがとうよっちゃん、もう大丈夫だから・・・・」
・・・・・チクショ〜〜〜〜かわいいじゃねーか!
力一杯抱き締めたい衝動を、持っている精神力を総動員して堪える。
「オレで良ければいつでも抱き締めてやるゼ」
「クスッ・・・・バ〜カ」
やべ〜〜、この恥じらう表情ったらもぉ〜〜〜・・・
日頃、理性で無理矢理抑圧しているイケナイ感情が心の中で暴発しかけたそのとき。
「みっなさぁ〜〜〜ん、おっはよ〜〜〜ございまぁ〜〜〜〜っす!」
突然部屋に轟いた聞き覚えのある甲高い声。
「えっ?・・・・・あ、あいつ・・・・」
「わぁ〜〜辻さんだぁ〜」
- 486 名前:One and only 投稿日:2006/09/30(土) 07:12
- 「のんつぁ〜〜〜ん!」
「のの〜〜」
慣れない松葉杖をつきながら、元気一杯に登場した辻。
「どわぁぁぁ〜〜、おまえらちょっと待てぇ〜〜・・・・のんは怪我人だっつーの!」
入ってくるなり一斉にメンバーに抱き付かれて、その小さい姿はあっという間に見えなくなった。
「まさかあいつ、出るつもりじゃねーだろーな・・・」
「・・・いくらなんでも・・・・・ねェ」
一時はどうなることかと思ったけれど、意外と元気そうなあいつの表情を見ることができて
一安心。
「でも、これで今日のステージも全力で行けそうな気がする」
「・・・・・だね」
そう言いつつ見詰め合ったミキティの涼しい笑顔には、さっきまでの陰りは微塵も
感じられなかった。
- 487 名前:たまえす 投稿日:2006/09/30(土) 07:13
- >>476 名無し飼育さん様
萌えて頂きましてありがとうございます。
>私はこんこんの卒業はなぜか全然平気ですね…推しメンなのに…
私も今まではこんなに引きずることは無かったので、そんな自分自身に
驚いております。
- 488 名前:たまえす 投稿日:2006/09/30(土) 07:14
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 489 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/10/04(水) 01:27
- たまえすさん行進乙です。
紺サのバックステージの様子が目に見えてきますね。この娘達ホントイイ子です。
446にとって2人の卒業はかなりきてます。(今までと違い近況がわからないからでせうか。)
それと>>485の某人物の登場の仕方につんくPがオーデの時に言った言葉がちょっと
頭をよぎったのは私だけでせうか?
季節の変わり目ですが体調に気をつけてがんがってくらさい。次回行進お待ちしております。
- 490 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:19
- DVDとかのコメント撮りやら何やらが終わって、麻琴と手を繋いでみんなのいる
衣装室に入ろうとしたら。
あれ・・・・何だろう、入り口に凄い人だかりがしている。
「なぁ〜にやってんだ?」
「なんだろーね・・・・」
麻琴と顔を見合わせて首をかしげ合う。
近寄ってみると・・・・・
「心配掛けてゴメンってば・・・・のんが悪かったから・・・だ〜から、重いから離れろ〜〜
・・・・・梨華ちゃ〜〜ん・・・・だじげで〜〜〜」
・・・・・・・は?
「「 のんちゃんだ!」」
人垣をかき分けて中に入ると、二人で思いっ切り抱き付いた。
「おわ〜っ、またかよ〜〜・・・って、ん? ・・・・あ、こんこ〜ん、まことぉ〜〜!」
- 491 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:20
- 「大丈夫なの?・・・・・痛くない?」
「すっごく心配してたんだよ?」
「テヘヘ、痛いけどへーき」
「・・・・ドジなんだから・・・・グスッ・・・」
「え・・・・ちょっと麻琴・・・ヤだなぁ・・・・泣くなよ〜」
私もだけど、昨日のんちゃんの事を本当に心配していた大の仲良しの麻琴。
元気な顔を見て安心したのか、嬉しそうに笑ったままで涙を流してる。
「良かったよぉ〜〜・・・ホント良かった・・・」
「いや、一応怪我なんかしちゃったりしたりしてるから・・・・良くはないんだけど」
「・・・・・で、今日は?・・・・やっぱ無理・・・・だよね・・・」
「うん、ごめんね・・・・こんこんとの最後のステージなのに・・・・・歌だけでもってお願い
したんだけど却下されちった」
- 492 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:21
- 「そんな無理しちゃダメだよ・・・・・こうして元気な姿を見せててくれただけでも嬉しいからさ」
「あ・・・でもね、ちょっとだけ出るよ?」
「・・・・え?」
「かなり大袈裟に報道されちゃったみたいだし、心配してくれてる会場のお客さんに元気な
姿を見せて一言挨拶するくらいならいいだろうって・・・・だから衣装に着替えにきたの」
「ほんと?」
「うん」
「じゃあ・・・・歌えなくたって同じステージに立てるじゃない」
「・・・・・・そっかぁ?」
「「そーだよ〜〜・・・のんちゃ〜〜ん」」
「ちょ〜〜待ってってぇ〜〜・・・うぎゃ〜〜〜〜」
何だか嬉しさが込み上げてきて、マコと二人でのんちゃんに熱烈なちゅーをたぁ〜〜
〜くさんお見舞いしてあげました。
- 493 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:21
- 〜 〜 〜 〜
「梨華ちゃん、助けに行かなくていいの?」
「いーの」
「自分の息子が助けを呼んでるのに・・・」
「誰が息子なのよ!」
「辻」
「ののはあれでも女の子だし、どっちにしたって産んだ覚えなんかありません!」
「だってみんな言ってんじゃん、親子みてーだって」
「それは、あの子が世話を焼かせるからでしょ?・・・・もぉ〜・・・・・美貴ちゃん、
ひとみちゃんに何とか言ってやってよ」
「いや・・・・家庭内の揉め事を美貴に振られても・・・・」
「どこが家庭内なのよ」
「うざいから夫婦喧嘩はよそでやって」
「だから誰が夫婦よ」
- 494 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:22
- 「え・・・・・一徹とトメ子」
「・・・・・・なるほど、確かにワシの女房と息子だな・・・・」
「ちょっと・・・・ひとみちゃんも乗らないでよ」
「トメ子・・・・そろそろもう一人作るか」
「は? ちょっとやめてよ・・・・キャー」
「フッ・・・何をいまさら、あんなに愛し合った仲じゃないか」
「いつ愛し合ったのよ!」
「フッ・・・・・そんな事を言って、ワシのナニが忘れられないクセに・・・・・」
「ナニって何よ〜〜」
「・・・・・へー・・・・そんな深い関係だったなんてねェ・・・・美貴ビックリ・・・・」
「何って?・・・・どれ、トメ子の好きなオレの如意棒を見せてやるとするか」
「どの棒?」
「美貴ちゃん!」
- 495 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:24
- 「ほぉ〜ら、この棒さ」
ズボンのポケットに手を突っ込んで、ごそごそしてるよっちゃん。
「ちょっと〜、女の子なんだからやめなさい!」
「へ〜・・・梨華ちゃん、棒状の物が好きなんだ」
「私が好きなのは真希ちゃんの指だけです!」
調子に乗って、いつものハイトーン・ボイスでキッパリと言い切ってしまった梨華ちゃん。
同時に、騒がしかった部屋の中がシィ〜ンと静まり返った。
「あ〜らら、やっちゃったね梨華ちゃん・・・」
「何も・・・そんな事言ってないのにねぇ・・・・」
ポケットから出したよっちゃんの手には、うまい棒のめんたい味が握られていた。
「な・・・・・・・ばかぁ〜〜〜!」
- 496 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:25
- 顔を真っ赤に染めて、脱兎のごとく部屋を飛び出して行った梨華ちゃん。
「うん・・・・確かに・・・棒には違いない」
「だろ?」
よっちゃんはペリペリっと袋の端を破ると、サクッとかじりついた。
「でもさ、何でそんな物を持ち歩いてるの?」
「んめぇ〜〜・・・・・ん?・・・チーズ味もあるよ?」
「・・・・・は?」
またゴソゴソと反対のポケットから嬉しそうに取り出して。
「食べる?」
「・・・・あのねェ・・・折角スリムになったのに、リバウンドが来ても知らないかんね?」
「へーき・・・・・・ん」
「・・・・ありがと」
- 497 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:26
- 持っていても邪魔なので・・・・・
ペリッ・・・・・
サクッ!
「おっ・・・・・懐かしいけど、こんなにしょっぱかったっけ・・・・」
「この塩加減がいいんだって」
二人並んでうまい棒にかじりついていたら。
「あのぉ〜・・・・・もしもし?」
・・・・・・・・ん?
声のした方に顔を向けると。
「「 ・・・・・・・あ 」」
腕組みをした麻琴と紺ちゃん。
「なぁ〜んで着替えもしないで、二人で見詰め合いながら嬉しそうにうまい棒なんか食べてるの?」
「えっ?・・・・いや・・・あの・・・・たまたまポッケに入ってて・・・・」
- 498 名前:One and only 投稿日:2006/10/04(水) 20:27
- 「ほぉ〜〜・・・・ま、そんなことはどうでもよろしいので・・・・ちょっとこちらへおいでなさい大臣閣下」
「イテテッ、オレは無実だって・・・・あぁ〜〜〜」
「あらら、連れて行かれちった。美貴しーらないっと・・・」
「美貴ちゃん、また石川サンの事イジメたっしょ」
「いっ? ・・・・そんな、美貴は別に何も・・・」
「もういじめないって約束したのに・・・・」
「で・・・でもさ、イジメてたのってよっちゃんな訳で・・・・・」
「どうして助けてあげなかったんですか」
「いや・・・・助けるも何も・・・・梨華ちゃんが勝手に自爆しちゃった訳だし・・・・」
「ちゃんと石川さんに謝ってください」
あちゃ〜・・・・怒ってる・・・・
- 499 名前:たまえす 投稿日:2006/10/04(水) 20:29
- >>489 名無し読者@446 様
ありがとうございます。
仰る通り、卒業と同時にメディアから姿を消したことがダメージを大きくしている
のかと思います。
某人物は何も考えずに放り込んだのですが、言われてみれば確かにそんなことを
Pが言ってましたね。
- 500 名前:たまえす 投稿日:2006/10/04(水) 20:39
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 501 名前:One and only 投稿日:2006/10/10(火) 11:25
- 「ほら、私も一緒に謝ってあげるから・・・・ね?」
「う・・・・・うん」
別に梨華ちゃんをいじめたつもりは無いし、どちらかといえば、やはりよっちゃんの
意地悪な振りを真に受けて自爆してたような気がするんだけど。
でも、これ以上言い訳をしても見苦しいので、キリッと引き締まった表情の紺ちゃんに
手を引かれて部屋を出る。
・・・・・そう言えば今朝、美貴が梨華ちゃんにイジメられてたとき・・・紺ちゃんは助けて
くれなかったよねぇ・・・・
広い代々木体育館の中。
出演メンバーと大勢のスタッフさん達が入り乱れて忙しそうに行き交っている。
「梨華ちゃん・・・・何処に行ったんだろーね」
「こっち」
- 502 名前:One and only 投稿日:2006/10/10(火) 11:25
- そんな美貴にはお構い無しで、脇目も振らずに猛然と美貴を引っ張って歩く紺ちゃん。
どうして行き先が分かるんだろ・・・・
入ったのはケータリング・ルーム。
「あ・・・・・・・いた」
お皿一杯にケーキを乗せてヤケ食いしてる。
「なによ・・・・パクッ・・・どうしてうまか棒なんか・・・パクッ・・・持ってるのよ・・・パクッ・・・まったく」
「ほら、美貴ちゃん」
「う・・・・・うん、梨華ちゃ〜ん・・・」
「あ〜あ・・・・パクッ・・・どーしていつも・・・パクッ・・・余計な事を・・・パクッ・・・言っちゃうんだろ
・・・・パクッ・・・・」
「あのぉ〜〜・・・・・・梨華ち・・・・」
「今・・パクッ・・・落ち込んでるんだから・・・パクッ・・・邪魔しないで」
- 503 名前:One and only 投稿日:2006/10/10(火) 11:26
- 「何の考えも無しに食べているとしか思えないけど・・・・・どーしよ紺ちゃん・・・邪魔しない
でって言ってるよ?」
「もぉ〜しょーがないなァ・・・・あの、石川さん?」
「あっ・・・・・こんこんもどう?」
「え?・・・・・・ケーキ・・・・ゴクッ・・・・いいなぁ・・・・」
「あの・・・・紺ちゃん?」
「開演前だし・・・・でも、1個だけなら・・・・大丈夫かなぁ・・・」
・・・・・オイッ、誘惑されてどーする・・・・・
目がハートになっちゃった紺ちゃんに思わず苦笑い。
「あのぉ〜〜石川さんいますか?」
そこへ入ってきたのは三好ちゃん。
「はーい、こっこでーす」
「石川さんが久住ちゃんの真似をしても可愛くありません。大体、何してるんですか
こんなところで・・・・・」
- 504 名前:One and only 投稿日:2006/10/10(火) 11:27
- 「え〜〜〜〜、チャーミーまだまだいけると思うんだけど・・・」
「いいからそのお皿を置いて・・・・・ほら、早く準備をしないと」
「・・・・・・可愛いいって言ってよ」
「はぁ・・・・・一回だけですよ?・・・じゃ皆さんすみませんがご唱和ください・・・石川さんは?」
「「「 可愛い〜! 」」」
「キャ〜〜嬉しい〜〜〜♪」
「はい、じゃ機嫌が直ったところで行きましょう」
「うん・・・・・こんこん、これ・・・・」
紺ちゃんにお皿を渡すと、三好ちゃんに手を引かれて出て行った梨華ちゃん。
「何だあれ・・・・美勇伝・・・・一体どーなってんだ?」
「石川さんの性格も幅が広くて良く分からないですね・・・」
「謝りそびれちゃったから、うちらも戻ろっか・・・・・・・って、え?」
- 505 名前:One and only 投稿日:2006/10/10(火) 11:27
- 気が付けば、うるうるの目でお皿のプチケーキとにらめっこしてる。
「美貴ちゃん・・・・・1個だけならいいかなぁ・・・」
いいかな・・・・なんて聞いてはいるけど、絶対に否定はしないでっていうオーラが全身か
ら出まくっている。
「う・・・・うん、へーきだと思う」
「だよね・・・・う〜〜〜〜ん・・・どれがいいかなぁ・・・」
あっちゃ〜・・・・また始まった。
このまま放置したら時間が止まってしまいそうなので、良さそうなやつを一つ選んであげる。
「ほら、これにしなよ。残りは他の子達のために返しておこうね」
「うん♪」
うわ・・・・・・めっちゃ笑顔。
さっき梨華ちゃんが一口で放り込んでいた位小さなサイズのケーキなんだけど。
紺ちゃんは、これまた小さなフォークで嬉しそうにちょっとずつちょっとすつ削りながら、可愛い
お口へ運んでいる。
- 506 名前:One and only 投稿日:2006/10/10(火) 11:28
- 「ムフッ・・・・・おいひぃ〜〜」
「・・・・・・」
この幸せそうな顔を見ちゃうとね・・・・
何も言えなくなっちゃうんだよね。
『パタパタパタパタ・・・・・・』
・・・・・・ん?
「あ〜〜〜、こんなところにいた〜〜」
走ってきたのは亀ちゃん。
「もぉ〜〜藤本さん早く衣装に着替えないと。写真の撮影が始まってますからね」
「あ・・・やばい、忘れてた」
「吉澤さんが私達の順番を無理矢理一番最後に変えてくれましたから、早く今のうちに」
「お・・・・・紺ちゃん、美貴着替えに戻らなきゃ・・・・ほら、行こう」
「ん〜〜・・・・・パクッ・・・・ハァ〜おいひかったぁ〜・・・ごちそうさまでしたぁ〜
・・・・・あ?・・・・・・あぁ〜〜〜〜〜」
- 507 名前:One and only 投稿日:2006/10/10(火) 11:31
- 〜 〜 〜 〜
・・・あらら、藤本さんは物凄い勢いでコンちゃんを引っ張って行っちゃいました。
あの二人のあんな楽しい光景が見られるのも今日で最後なのかと思うと、何だか
悲しくなります。
でも、どうせなら楽しく元気に送り出してあげたい。
さっきも控え室前の通路で泣いてる愛ちゃんの頭を撫でながらガキさんが同じ事を
言ってたし。
愛ちゃんが復活したその後で、隠れて涙を拭っていたガキさんのことをまこっちゃんが
よしよしってしてたし。
だから絵里も我慢して泣かないで、頑張って最後まで笑顔で送り出してあげようって
思っているんです。
だって・・・・れーなと約束したんだもん。
「絵里が泣いたら絶対れなも泣いてしまうけん、絶対泣いたら駄目やけんね。一回泣い
たら止めることなんてできんちゃけれなは・・・・」
「うん・・・・頑張ってみる」
そう言ったら。
れーなはニッと微笑んで、絵里のことをギュッてしてくれました。
- 508 名前:たまえす 投稿日:2006/10/10(火) 11:31
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 509 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:36
- 衣装室に戻ると、準備してもらっていた自分の衣装に着替える。
着ていたジャージを脱いで、衣装用のブラとスパッツを着けようとした時・・・・・・
後ろの方から、何やらヒソヒソと話しをする声が聞こえた。
着替えを継続しつつ、美貴イヤーをスーパーサーチモードに切り換える。
「ね・・・ちょっとちょっと・・・あれ見て?・・・・・ほら・・・藤本さんの・・・・」
「うそぉ、すっご〜〜い・・・・」
「なになに?・・・・・うわっ・・・・かっわいい〜〜!」
間違い無い、美貴の事だ。
チラッと肩越しに後ろの様子を覗き見ると・・・
そこには小中学生のキッズ集団が固まって、嬉しそうにこっちを見ている。
- 510 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:37
- ・・・・・・何なんだよあいつら。
美貴の何が凄くて可愛いんだ?
下着になってブラを外した頃からだから・・・・
まさか、また美貴の胸ネタか?
とうとう小中学生にまで笑われるようになっちまったか・・・・
・・・・って、ちょっと待て。
いくら美貴がド貧だからって、まだてめーらとはそんなに変わんねーだろーが。
「わざわざ今日の為に作ったのかな」
「どうして?」
「やっぱりさ、ほら・・・紺野さんの最後だから・・・・」
「あ〜〜そっか・・・・愛し合ってるんだもんね」
「きっとそうだよ・・・やっぱり藤本さんて優しいね」
- 511 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:38
- ・・・・・・・あれ?
なんか違うっぽい。
どうやら胸の事じゃなさそうだ。
「でも意外だよね、藤本さんがあんな可愛いのを履くなんて」
「・・・・だよね〜・・・・ピンクだし」
・・・・・履く?
・・・・・・ピンク?
ふと、忘れていたある事を思い出した。
そぉ〜〜っと自分のおヘソの下の方を見てみる。
・・・・・・・・のっ!
そこには、可愛いヒラヒラのついたピンク色のぱんつが。
「ねーねーキミ達、それって何の話?」
・・・・・・ん?
この声は・・・・・・
- 512 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:38
- 「あ、石川さん・・・・・いえ・・・・ほら・・・あの・・」
・・・・・・チッ、また厄介なのが絡んできやがった。
「ねぇ〜〜いいじゃ〜ん・・・し〜〜みちゃ〜〜ん、私も混ぜてよ〜〜〜」
子供に甘えるなっつーの。
「あのぉ〜〜・・・・・ねぇ・・・桃・・・・」
「そーなんです、藤本さんがすっごく可愛いぱんつを履いてたから・・・・」
・・・・・!
こっのやろぉ〜〜・・・そんなことをでっけー声で言うなっつーの。
急いでブラを着けてスパッツを履こうとした時。
「あ゛〜〜〜〜〜」
ビクッ!
パタパタパタパタ・・・・
- 513 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:39
- 驚いて振り向くと、有り得ない程の笑顔で駆け寄ってくる石川梨華。
「美貴ちゃ〜〜ん!」
うわ・・・・・
「いーから、こっちにくんじゃねーよ!」
前のひらひらを隠すようにお尻を向ける。
「わっわっ、ホントだぁ・・・かっわぅい〜〜〜!」
「来るなって!」
「へぇ〜〜・・・ちょ〜〜っと美貴ちゃん凄いね・・・・・どうしたのこれ」
「いいじゃん、別に・・・・」
「でもさ、そっくりだね・・・・あれ、この刺繍って・・・・手縫いじゃない?」
・・・・・・は?
・・・そっくり?
・・・・刺繍?
・・・・・手縫い?
- 514 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:40
- そう言えば、キッズの子達も梨華ちゃんも、美貴のお尻を見てる・・・・・
美貴が隠している前の部分は全く見ようとしていない。
お尻・・・・・・・?
このぱんつは、美貴が失神して寝ている間に紺ちゃんが履かせてくれたもの。
てっきり、美貴がピンク色のぱんつを履いているのを珍しがっているのかと思ったが。
「ね・・・・・梨華ちゃん?」
「なーに?」
「ちょっと聞くけどさ、美貴のお尻が・・・その、どうにかなってたりとかする訳?」
「・・・・・へ? どうって・・・・可愛いこんこんの顔が・・・・」
「・・・・・・・はぁ?」
今さら何を言ってるのと言わんばかりに、美貴のお尻を指差している。
- 515 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:40
- 「はぁ?・・・って・・・・自分の下着なのに、もしかして・・・・知らなかったの」
「ね・・・・梨華ちゃん・・・・お願いだから・・・・今、美貴のお尻に一体何が起こっているのか
・・・・解り易く教えてくれる?」
「うん、いいけど・・・・じゃあ、ちょっとこっち来て・・・」
そう言うと梨華ちゃんは、美貴を衣装室の隅に置いてある大きな姿見の前へ連れてきて。
「ほら・・・・見える?」
鏡に向けてお尻を突き出してみる。
「あ゛〜〜〜〜〜っ!」
一瞬、もの凄い眩暈に襲われた。
「ほらね?・・・・可愛いこんこんが・・・・そっくりでしょ・・・って・・・・え?・・・・・・
ほんとに知らなかったの?・・・・」
確かにこんこんっていう文字と、紺ちゃんの可愛いお顔が美貴のお尻に張り付いている。
- 516 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:41
- 「なっ・・・・やりやがったな・・・くっそぉ〜〜〜・・・」
「美貴ちゃん・・・・自分で履いたんじゃなかったの?」
めっちゃ不思議そうに首を傾げる梨華ちゃん。
確かに可愛いけれど、みんなに見られてしまった恥かしさで身体がカァ〜〜〜ッと
熱くなってきた。
「あらら・・・・・・真っ赤になっちゃって・・・・」
「うるさいよ梨華ちゃん」
部屋の中を見回すと、でっかい熊井ちゃんの後ろに隠れたブルーのひらひらスカートを発見。
「こぉ〜〜〜んちゃ〜〜〜〜ん!」
ピョコッと顔を覗かせて、舌をペロッと出した紺ちゃん。
「・・・あ、そっか・・・昨日の夜こんこんと・・・・しちゃったんだっけ。・・・・終わった後に・・・・
美貴ちゃん・・・・こんこんにぱんつを履かせてもらったんだ」
- 517 名前:One and only 投稿日:2006/10/14(土) 20:42
- 「黙れ!」
「・・・・って事は・・・・もしかして、こんこんにイかされて・・・失神しちゃった?」
図星を突かれて、何も言えずにプルプルしていた時。
「「「 あ゛〜〜〜〜!」」」
・・・・ビクッ!
ドス・・・・パタッ・・・ドス・・・・パタッ・・・・
パタパタパタパタ・・・・・
何時の間にかすっかり松葉杖を使いこなしている辻ちゃんを筆頭に、モーニング集団
が入ってきた。
「み〜き〜ちゃ〜〜〜〜ん、可愛い〜〜〜」
「うそぉ〜・・・・ちょっともっさん、どーしたんですかそれ?」
「キャ〜〜〜〜、さゆみも欲しい〜〜」
最悪・・・・・・・・もう好きにしてくれ。
- 518 名前:たまえす 投稿日:2006/10/14(土) 20:43
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 519 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/10/18(水) 08:11
- たまえすさん、行進乙です。
虫歯の痛みを忘れてもっさんの後ろの晒されの様子に大爆笑してしまいました。
刺繍の模様はメル欄の顔でせうか?
もうそろそろ話的には難しいとこかもしれませんがたまえすさんのペースで
まったりがんがってくらさい
- 520 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/10/18(水) 08:17
- あっ 顔が入ってない・・・ OTL
模様は(o・-・o)です。
PS スレ汚しすいまそん
- 521 名前:One and only 投稿日:2006/10/20(金) 22:03
- ・・・・そうよね。
良く考えたら、人一倍恥かしがり屋の美貴ちゃんが人前であんなアピール度100%の
ぱんつなんか見せる訳ないもの。
・・・・クスッ、こんこんも最後に可愛い悪戯しちゃって。
「こらぁ〜〜っ、紺ちゃんの顔を引っ張るんじゃない!」
「テヘヘ・・・・だぁ〜って、こんこんのほっぺにしては細過ぎでしょ・・・・
うにょ〜〜っと、ほら・・・・これくらいあるもん」
「やめろボロツジ!・・・これ以上紺ちゃんの顔を大きくしないで!」
「ねーねーもっさん、まさかスパッツなんか履かないよね?」
「えっ?」
「ほやって、この上にぴっちぴちのスパッツなんか履いたら、お尻のこんこん
が可哀想やろ」
「そりゃそうですよねぇ〜・・・・こ〜〜んな可愛いこんちゃんがスパッツごと
食い込んじゃったりしたら・・・・」
「キャハハハ・・・・・あ、でも藤本さんのあそこならポンちゃんも慣れとるけん、別に
食い込んでもいいっちゃろ?」
- 522 名前:One and only 投稿日:2006/10/20(金) 22:04
- あらら。
あの子達ったら言いたい放題。
まぁ・・・・こんな切っ掛けでも無ければ美貴ちゃんの事をやり込めることなんて
できないだろうから、面白いのは解るけど。
いくらなんでもちょっと可哀想なので、助けに行こうとしたとき。
「石川さん」
後ろから呼ばれて振り向くと、悪戯っ子顔のこんこんがニッコリ。
「石川サンの蛍光ピンクのパンツよりは地味でしたかね・・・・」
「え・・・・・ちょっと、いつ見たのよ・・・」
「・・・・・ホントに持ってたんですか?」
「な・・・・・・・コホン・・・・それより、あれどーしたの?」
「ファンの子にもらったプレゼントなんです。でも、美貴ちゃんが履くとかなり細く
なるんですね・・・・私が履くとスーパーデフォルメなのに・・・」
- 523 名前:One and only 投稿日:2006/10/20(金) 22:05
- 「へぇー・・・・SDコンコンか・・・・・クスッ・・・やっぱ、そのこんこんの立派なヒップじゃ
・・・・・・あ・・・・でも、良く出来てるね」
「立派・・・・・・・ ま、いっか・・・・別に美貴ちゃんを晒し物にしようとは思って無かった
んですけど・・・・ちょっとやり過ぎましたかねぇ」
「いいじゃん、みんな可愛いって言ってるし。・・・・でも、もうそろそろ助けてあげた方が
いかもね。すっかりのの達のおもちゃになってるから」
「そうですね・・・・・でも、のんちゃんも元気そうで良かった」
「たまには少し静かになっとけばいいのよ・・・まったく。いくつになっても精神年齢が
止まったままなんだから」
「クスクス・・・のんちゃんも同じ事を言ってましたよ?」
「・・・・・へ?」
「石川さんはいくつになっても子供だから、のんがいないとダメなんだよね〜〜
・・・・ですって」
「な・・・・・・・あんにゃろ〜〜〜〜、のの〜〜やめなさ〜い!」
- 524 名前:One and only 投稿日:2006/10/20(金) 22:06
- 「じゃ〜あ〜・・・・ブギートレインの時に頭に被るとか・・・・」
「辻さんお願いですから・・・もうホントに許してください・・・・」
「じゃ〜あ〜・・・・セレモニーの時だけ履こうよ」
「あの・・・それだけは・・・・ほかの事なら何でも言う事を聞きますから」
「・・・・テヘ・・・何でもって・・・言っちゃった?」
「あ・・・・・」
「実は〜・・・のん、おいしいケーキ屋さん見つけちゃったんだよね〜」
「そっちかよ!」
「小春も食べたぁ〜い」
「あっしはイチゴのショート」
「ちょ〜っと愛ちゃん!」
「チャーミーもイチゴのショート!」
「おぉ、梨華殿!」
・・・・・石川さん、乗ってどーするんですか。
- 525 名前:One and only 投稿日:2006/10/20(金) 22:06
- 結局、大騒ぎを見かねた衣装スタッフさんに怒られてその場は収まって。
慌てて着替えた美貴ちゃんは、衣装と同じ生地のいわゆる見せパンこそ履いた
ものの、結局スパッツは履かないで私の笑顔をお尻に忍ばせたままステージに
出ちゃいました。
特にブギートレイン´03の時なんか、バックステージ・モニターに集まった
おばかさん達が・・・・・・
「あ〜〜美貴ちゃん、そんなに走ったらこんこんが見えちゃうからぁ〜〜!」
なぁ〜んて、ハミパンならぬハミ紺しちゃうって大騒ぎ。
とても楽しいライブだったけれど、セレモニーの時に会場がサイリュームで桃色
に染まってこんこんコールをもらった時には、私の為にこんなに大勢の皆さんが
応援してくれていたんだって本当に感動して。
メンバーの言葉を受ける時も感動でどうにかなっちゃいそうだったけれど、さゆや
愛ちゃんの天然さと垣さんの突っ込みが救ってくれました。
- 526 名前:One and only 投稿日:2006/10/20(金) 22:07
- そうそう・・・・ステージの上で美貴ちゃんと抱き合った時、あの人何て言ったと思う?
マコと三人で抱き合ってウリウリしながら耳元で・・・
「紺ちゃん、このぱんつ・・・美貴にちょーだいね?」
てっきり感動的な言葉を掛けてくれるものと信じていたから、思わずマコと同時に
噴き出して、泣くどころか三人ともメッチャ笑顔になっちゃいました。
私を育ててくれたこの掛け替えのない5年間、たくさんの人達の愛に支えられて
紺野はとても幸せでした。
応援して頂いたファンの皆さん、本当にどうもありがとうございました。
- 527 名前:たまえす 投稿日:2006/10/20(金) 22:09
- >>519 520 名無し読者@446様
ありがとうございます。
どうせなら楽しいほうがいいかなと・・・・
>メル欄の顔でせうか?
(^^)Affirmative!
- 528 名前:たまえす 投稿日:2006/10/20(金) 22:10
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 529 名前:One and only 投稿日:2006/10/26(木) 20:42
- 紺ちゃんは娘。を無事卒業し、本格的に勉強に突入。
これからは以前からの約束通り、紺ちゃんが集中出来るようにしばらく会うのはお預け。
と言う訳で、今日も美貴は一人家へ帰る。
紺ちゃんのためだもん・・・・そう自分に言い聞かせて寂しさを噛み殺す。
だって・・・・会ったら絶対くっついちゃうし。
紺ちゃんだってきっと・・・・・
二度と会えない訳じゃ無し、そんな悲愴にならなくたっていいじゃん。
・・・・・ペッタンペッタン
真っ暗な部屋へ電気も点けずに入ると、バッグをソファーに放り投げて部屋の真ん中に
ペタンと座り込む。
・・・・・うぅぅ・・・紺ちゃん・・・・
なに泣いてんだよ美貴、バカじゃねーの?
- 530 名前:One and only 投稿日:2006/10/26(木) 20:43
- でも、辞めちゃったんだよね。
なんだろう、このモ〜レツな虚脱感・・・・
卒業式が終わってから記者会見後に紺ちゃんのご家族とお会いして。
ダンディーなパパからめちゃめちゃ丁寧なご挨拶を頂いてメッチャ恐縮。
・・・・・いつもあさ美が大変お世話になっておりますって。
隣で紺ママが意味ありげにニヤニヤしてたのは気付かない振り。
まさか余計な事は言ってないでしょうね。
でも、こんな温かい素敵な家庭で育ったから、あんなにいい子になったんだもんね。
はぁ〜〜・・・・・
目を閉じると、何故かそこにはポワンと呆けた紺ちゃんの間抜け顔。
あのねぇ・・・・・普通はさ、今まで見た中で一番最高の笑顔とかが、少女マンガちっくに
花をちりばめたような背景でババァ~ンと浮かんでくるものじゃない?
- 531 名前:One and only 投稿日:2006/10/26(木) 20:44
- 昨日の卒業コンサートの夜に見た夢だって・・・・・
北海道の夏を思わせるような鮮やかな緑の大草原の中に紺ちゃんが向こうを向いて
座っていて。
美貴が後ろから紺ちゃんって呼んだら。
「ん〜〜?」 って振り返った紺ちゃんは、なんと・・・・お口一杯におにぎりを頬張ってた。
「やっぱり外で食べるお弁当はおいひ〜ね。・・・はい、美貴ちゃんもどーぞ」・・・だって。
でもさ、きっとこれが美貴の潜在意識の中にある紺ちゃんのイメージなんだろうね。
・・・・まぁ、セクシーな夢よりはよっぽど紺ちゃんらしいけど。
部屋の真ん中にボケ~っと座ったまま、考える事は紺ちゃんのことばかり。
お別れのキスをしてからまだ1日しか経ってないのに、こんなんじゃ身が持たないじゃん。
「しっかりしろ藤本美貴!」
大きな声で無理矢理気合いを入れてみる。
- 532 名前:One and only 投稿日:2006/10/26(木) 20:45
- 「ハァ〜〜・・・・・」
大きく一つタメ息をついて立ち上がろうとしたとき。
・・・・・・・・ん?
ふとベッドの上に違和感を覚えて部屋の照明を点けてみる。
いつもベッドの真ん中で壁に寄りかかるように鎮座しているはずの美貴のキティー
ちゃんのぬいぐるみが・・・・・
「あぁ〜〜〜、美貴のキティーちゃんがいな〜い!」
今朝家を出る時にはちゃんとベッドの上にいたのに・・・・・あれ?
暗くて判らなかったけれど・・・良く見ると、ベッドカバーが不自然にこんもりと大きく
膨らんでいる。
・・・・・・・?
バサッと剥ぎ取ると、出てきたのは・・・・・
「・・・・・・・・・あ」
- 533 名前:One and only 投稿日:2006/10/26(木) 20:45
- で〜〜っかいペコちゃんのぬいぐるみ。
「なんだぁ?・・・・よいしょっと・・・」
引っ張り出してみると、ピンクのオーバーオールを着せられていて、胸の大きなポッケの
横には『紺野』と書かれたハンカチ名札が安全ピンで止めてある。
「クスッ、これ・・・・・見覚えがある」
もしかしたら、このオーバーオールも・・・
思わずギューッと抱きしめる。
「おぉ〜〜〜っ、スゲッ!」
何と・・・回した腕のサイズ感覚が殆ど紺ちゃんと同じくらいで、いつもと変わらない抱き心地。
・・・もちろん紺ちゃんの方が数倍柔らかいけれど。
ん・・・・・顔は〜・・・いくらなんでもこんなに大きくは・・・・・ないよね。
・・・・でも、寂しさを紛らわすには必要充分で。
- 534 名前:One and only 投稿日:2006/10/26(木) 20:46
- 「うわぁ〜い、美貴の紺ちゃんだぁ〜」
・・・・ぎゅ〜っと抱きしめぇ〜て♪
うわ・・・やばいよこいつ・・・・離したくねェ〜〜・・・
「こぉ〜んちゃん」
・・・・カサッ
ん?
音のした胸元を探ってみると、ペコちゃんの胸ポケットの中に三つ折りの便箋が一枚
入っている。
ペコちゃんを抱え直して、手紙を広げて読んでみる。
『おかえりなさい!遅くまでお仕事お疲れ様でした。・・・・まさか、泣いてないでしょうね』
え゛っ?
びっくりして、慌てて涙を拭う。
- 535 名前:One and only 投稿日:2006/10/26(木) 20:47
- ・・・・見られてる訳ないのにね。
『ところで、美貴ちゃんにお願いがあります。
美貴ちゃんがずっと大切にしているキティちゃんを紺野に貸してください。
美貴ちゃんに会えない間はこのキティちゃんを美貴ちゃんだと思って一緒に抱いて寝ます。
その代わり、私の分身を置いていきますので、私だと思って大切にしてください。
昼間お部屋に忍び込んじゃってゴメンね。
紺ペコちゃんが着ているオーバーオールは、握手会の時に私が着ていたものを衣裳さん
から頂いて直してもらったものです。
何か合う服がないかスタイリストさんに理由を話して相談したら、お友達の衣装さんと
一緒に、既に業者さんに買い取られて売りに出されていたその衣裳を、わざわざ買い
戻してきてくれました。
買い取らせて欲しいってお願いしたんだけど、衣裳代もお直し代もタダでサービスして
くれました。
だから・・・もし美貴ちゃんが可愛がり過ぎて破けちゃったりしたときには、衣装さんに
言えば直してくれるよ。
- 536 名前:One and only 投稿日:2006/10/26(木) 20:47
- あ・・・舐めまわして、よだれでびちょびちょにした時は、ちゃんとクリーニングしてね。
名札もどーせいらないだろうと思ってテレ東の小道具さんにお願いしてもらっちゃいました。
頑張ってなるべく早く会えるようにするから、それまではペコちゃんで我慢してね?
私だって美貴ちゃんの愛が必要なんだから。
寂しくなんかないよ。
だって、今も目を閉じると目の前には美貴ちゃんの優しい笑顔が浮かんでくるもん。
身体に気を付けてね。
愛してる。
あなたのコンコンより』
「・・・・グシュ・・・・まったく・・・・紺ちゃんたら・・・エヘヘ・・・じゅる・・・」
なんだ・・・・・ちゃんと美貴のこと、心配してくれてるじゃん。
- 537 名前:たまえす 投稿日:2006/10/26(木) 20:48
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 538 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 20:57
- ぎゅ〜っ!
・・・・しっかしまぁ、こんなでっかいペコちゃんを何処で見つけたんだろ・・・・
売ってるんだねぇ。
チュッ!
「こぉ〜んちゃん・・・・」
程よい抱き心地をしみじみ堪能していたその時。
『あ・な・た・のこんこんからラブラブメールだよ♪』
・・・あっ、紺ちゃんからだ!
慌ててバッグから携帯を出そうとして勢い余ってベッドに放り投げちゃって。
「わっわっ・・・紺ちゃんが逃げちゃうぅ〜」
紺ちゃんの声を携帯のボイスレコーダーで録音して専用のメール着信にしたんだけど。
わざわざメールだよ・・・って言ってんのに、冷静さを失った美貴には電話とメールの
区別もつかなくなっていて。
- 539 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 20:58
- 慌てて飛び付くと、パカッと携帯を開く。
メール着信1件− 紺ちゃん
お・・・・・・ピッと・・・
メール受信:紺ちゃん
件名:泣きやんだ?
本文:もうそろそろ帰る頃かなって思って・・・・。
いま、キティちゃんを抱っこしながらメール
してます。知ってる?このキティちゃんて、
美貴ちゃんの匂いがするの。毎晩一緒に
寝てたからかな?
今度会う時には、ペコちゃんも美貴ちゃん
の匂いになってるかもね。(^^)
・・・ったく、人の気も知らないで。
- 540 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 20:59
- 返信:Re泣きやんだ?
本文:匂いどころかもう紺ペコちゃんは身体中を
舐め回されて美貴のヨダレでグチョグチョ
になってるかんね!
おりゃ・・・・・ピッ!
すぐに着信。
件名:ReRe泣きやんだ?
本文:ふぅ〜ん・・・・別にいいけど。
そのペコちゃん、脱いでも凄いんだよ?
・・・・・・・は?
返信:ReReRe泣きやんだ
本文:どーして?
件名:ReReReRe泣きやん
本文:ヒミツ。ミュージカル頑張ってね。
それではおやすみなさい。
- 541 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 21:00
- 「え゛〜〜〜〜〜いいじゃ〜〜ん、教えてくれたって・・・」
紺ぺこちゃんを抱き上げてみる。
ピンクのオーバーオールの下には何の変哲も無い白いTシャツを着て・・・・・・・ん?
何だ? これ・・・・・
左肩のストラップを肩から外してみると、下に隠れていたのはピンクのハートマーク。
・・・・・・・・あれ?
右も外してオーバーオールをずり下げて背中を見ると、そこには・・・・・・・
「わぁ!」
なんと、白地の背中にピンクの文字で・・・
『 MIKITTY 01 』
- 542 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 21:00
- ・・・これって、美貴のソロツアーのTシャツじゃん・・・
「どーしたのよこれ・・・・ちょ〜〜〜っと嬉しいんだけど」
当然、紺ペコちゃんのサイズに合わせて綺麗に縫い直してあって。
それでも、この大きな頭が入るとは思えない。
・・・・・・お?
右サイドがホックになっていて、ちゃんと脱げるようになっている。
「・・・凄いって・・・これのことかぁ?」
・・・・・脱いでも?
「ゴクッ・・・・・・」
オーバーオールのウエストのボタンを外して・・・・
ヤバイ、何だかドキドキしてきた。
Tシャツをまくり上げようとして。
でも・・・・・・ちょっと待てよ?
- 543 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 21:01
- いくらなんでも、下心でぬいぐるみの服を脱がすなんて・・・
人として、やってはイケナイことなんじゃないか?
一瞬、『サイテーです!』・・・・っていう紺ちゃんの声が聞こえたような気がした。
気を取り直すと、Tシャツを戻してボタンをはめる。
・・・・・・そーだ!・・・・写メ撮って送ったろ・・・・
携帯のカメラで紺ペコちゃんに熱烈なチューをしてるところをピロリロリ〜ンと撮って
紺ちゃんに送ってやる。
どーだ、思い知ったか!
・・・5分経過。
もしかして、妬いちゃった?
・・・・・10分経過。
あれ、予想以上のダメージだった?
・・・・・・・・・30分経過。
- 544 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 21:03
- 「・・・・・・・・・」
お・・・・・怒らせちゃった?
・・・・・・・・・・・・・・1時間経過。
・・・ど・・・どうしよう・・・
えっと・・・・ごめんね、ペコちゃんにだって浮気したら怒るよね・・・・気を悪くしたのなら
謝るから・・・・だから機嫌直してね・・・・っと、送信。
・・・5分経過。
こぉ〜んちゃ〜ん・・・・・・
・・・・・・10分経過。
紺ちゃんってばぁ〜〜!
・・・・・・・・・・30分経過。
やばい・・・・もしかして、またやっちゃった?
- 545 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 21:04
- そりゃそうだよね・・・・・紺ちゃんだって、勉強のために美貴と会いたいのをグッと我慢
してくれている筈なのに・・・・
それなのに美貴ったら、ただ悪戯に紺ちゃんに妬かせようとしか考えてなくて。
謝らなきゃ・・・・・・
電話して・・・・・いや、こんな夜中に掛けたら迷惑だし。
もし勉強中だったら、余計に怒らせちゃうかもしんない。
いつも失敗してこんな嫌な思いをする度に、今度こそ絶対に気を付けようて思うんだけど。
どーしてすぐ調子に乗っちゃうんだろ。
まぁ・・・やっちまった事は仕方が無い。
紺ちゃんの機嫌が回復するまで、紺ペコちゃんと二人でおとなしく反省します。
- 546 名前:One and only 投稿日:2006/10/29(日) 21:05
- ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
「ちょっとあさ美、あなたお風呂はどうするの?」
「だから今入るから〜」
「いまいまって、さっきから何度言えば入ってくれるの? お湯落とすわよ?」
「直ぐ行くから〜」
えっと・・・・・『・・・ミュージカル頑張ってね。それではおやすみなさい』っと・・・
ピッと送信。
・・・・美貴ちゃん、また明日メールするね・・・・
「あさ美〜〜! いい加減に・・・・」
「はぁ〜〜い」
・・・さてと、今日は疲れたからゆ〜っくりお風呂入っちゃおっと。
- 547 名前:たまえす 投稿日:2006/10/29(日) 21:06
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 548 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:21
- 「美貴ちゃん・・・・・どーしたの?・・・・大丈夫?」
「ん・・・・・・グシュ・・・・・う・・・・うぅぅ・・・何でも無いから・・・」
最初は、魔女ヘケート役に入り込んで感情移入したためだと思って。
昨日までは愛ちゃんのように涙を流すことはなかったので、美貴ちゃんの役作りも
いよいよ円熟の域に達してきたんだなって。
私も負けてはいられないぞ・・・・・って思ったんだけど。
・・・・だけど、どうも様子がおかしい。
夜公演での第二幕、葬送のシーン。
サファイアを熱演する愛ちゃんは、回を重ねる毎にその演技に深みを増していって。
私の腕の中で流すその悲しくも美しい涙を見る度に、演技であることを忘れて心が
激しく揺さぶられる。
- 549 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:22
- 客席でも前の方のお客さんが涙を拭う仕草をしているのが目に入って、思わず緩み
かけた自分の涙腺をギュッと目を閉じて堪える。
そして、サファイアが私フランツに寄せる思いの深さを知り、自分の誤った愛情に
気付いて一度奪った魂をサファイアへと返すに至るヘケートの悲しい歌声が朗々
と響き渡った。
いつもよりも更に感情を込め、揺れ動く心の描写を写実的に歌で表現している
美貴ちゃん。
凄いなって思った丁度その時。
ふと美貴ちゃんの動きが止まったような気配を感じ、横目で立ち位置の方をチラッと
見て驚いた。
客席の一点を見据えて、まるで何かを慈しむような優しい表情を湛えた美貴ちゃん
の瞳からは大粒の涙が溢れ出ていて。
その時は、ただ愛されるよりも人を愛する気持ちの尊さに気付いたその喜びを表して
いるのかと思ったのだけれど。
- 550 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:23
- グランド・エンディングでまた様子がおかしくなって、カーテンコールのあと緞帳が
下りた途端、また立ち尽くしたまま泣き出してしまった。
当然、他のみんなも美貴ちゃんの異変には気付いている訳で。
箙さんとマルシアさんは、ポンッと肩に手を掛けて何か一言声を掛けて舞台を
後にした。
よっちゃんと麻琴も、
「ミキティ・・・・今日のは最高だったね」
「美貴ちゃんすごく綺麗だった・・・・」
そう声を掛けると、二人手を繋いで・・・・ついでに何か言いたげな小春を引きずって
控え室へ戻って行った。
亀とれいなは、触らぬ神に祟り無し・・・・ってな感じでチラ見をしながら掃けて。
- 551 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:24
- さて、どうしたものか・・・・・・・と考えていると。
いつも、幕が下りると一瞬にして素の福井娘に戻ってしまう愛ちゃんが、つい先程
まであんなにも観客を感動の渦に叩き込んだサファイアだったとは思えない変な
ドタバタ歩きで美貴ちゃんに近付いて。
「こんな心の優しい魔女さんになら魂を盗られてもへーきやよ」
そう言って、スッと美貴ちゃんを抱き締めた。
その後ろで、愛ちゃんが何を仕出かすのかと事の成り行きをジィ〜っと見ていた
豆がすかさず、
「ちょ〜っと愛ちゃん!・・・私はオカマの愛ちゃんなんかヤだからね?」
・・・・・あらら。
美貴ちゃんはクスッて微笑むと、愛ちゃんの背中をポンポンってして。
「ん・・・・・ありがと。・・・でも、そこのぬぼ〜〜っとした奴に妬き尽くされそうだから
・・・やっぱ返しとくわ」
- 552 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:24
- 「プッ・・・ほやね・・・今の美貴ちゃんは胸一杯であっしの魂なんかいらんやろ・・・」
「ちょっと〜〜ひっどぉ〜い!・・・・私はヌーヴォーですから」
「いーから・・・・・ほら、戻るぞヌボー!」
「だから、ヌーヴォーだってば!」
ドレス姿も優美な豆。
淑女を演じている時の彼女の涼しげな目元は、本当に気品溢れる気高い美しさ
を醸し出している。
しっかし・・・・実際と演技とのギャプが、いやはやなんとも・・・・・
ジタバタしながら愛ちゃんに引きずられるように連れ去られて行く後ろ姿を見送り
ながら、思わず苦笑する。
- 553 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:25
- さてと・・・・・
「美貴ちゃん・・・・・・・・大丈夫?」
「・・・・・・グシュ・・・・・う・・・・・・・だから何でも無いって・・・」
「ふぅ〜ん・・・・・ぜーんぜん何でも無いように見えないけど?」
私の事をジロッと見ると、またうるさいのが来たと言わんばかりにハァ〜っとタメ息
をつくと、涙の跡をコシコシとこすって。
「何でもないの!」
そっか、どうしても強がるつもりか。
と、その時。
「・・・・・嘘つき」
「「・・・・・へ?」」
- 554 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:26
- 後ろからぼそっと聞こえたつぶやきに、二人同時に振り向くと・・・・
そこには、腕組をしてちょっと不機嫌そうに唇を尖らせているさゆ。
「あの・・・・・・ねえさゆ?・・・どうして美貴ちゃんが嘘つきなの?」
「だって・・・・素直に嬉しかったって言えばいいのに」
「・・・・・は? 嬉しいって・・・・」
私には何の事やらさっぱり判らない。
でも美貴ちゃんは・・・・・
「もしかして重さん・・・・・気付いてたの?」
「どうして石川さんに隠さなくちゃいけないんですか?それに、来てたって知ったら
みんなだって喜ぶのに」
- 555 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:26
- 「ま・・・・まぁ・・・・うん。だって、美貴も知らなかったんだ・・・今日来てくれてるって。
見に行きたいとは言ってたけど、いつ行けるか分からないって・・・・来れる時は教え
てくれればチケット取っておくからって言ったのに・・・」
「え゛っ?・・・・・もしかして、こんこんが来てたの?」
「二幕の途中で気付いたんだ。凄い暖かい気を感じて何気なくそっちを見たら・・・・
あっ、紺ちゃんだ・・・・って。・・・・・そしたら素の美貴に戻っちゃって涙が止まらなく
なって・・・・・マジで焦ったから」
「へー・・・・・・さゆは良く見えたわね」
「見えたというより感じたんです。あそこに」
既にお客さんの退場が終わり幕は上がっていて、場内の清掃が始まっている。
その広い扇形の観客席の後方やや右寄りを、さゆがビシッと指差した。
「ですよね?」
「当たり」
- 556 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:27
- 「・・・・ずるいよ二人だけで」
「でも、愛ちゃんも気付いてましたよ?」
「・・・・うそ」
「だって、さゆみが紺野さんに気付いてわ〜ってなった時に愛ちゃんと目が合って、
そしたら愛ちゃんも紺野さんの方を見てからさゆみにうんってうなづいてくれましたから」
「あ゛〜〜〜っ!」
いきなり美貴ちゃんがでっかい声で叫んだ。
「ちょ〜〜〜っと、どうしたのよ」
「だからあいつ、さっきあんなこと言ったんだ・・・・・おっかしいと思った」
「何て?」
「え・・・・・さっき愛ちゃんの魂を取ったら垣さんが妬くから返すねって言ったら、今は
美貴は胸一杯だから、あっしの魂なんかいらんやろって」
- 557 名前:One and only 投稿日:2006/11/06(月) 21:28
- 「へぇ〜・・・そーだったんだ・・・こんこん帰っちゃったのかな・・・・」
「カーテンコールの時にはもういませんでしたよね」
「・・・・・うん」
「それで泣いちゃったの?」
「ううん・・・・なんかさ、嬉しかった」
「そっか、ちゃんと心が通じ合ってるんだね。よし、戻ろ?みんなを待たせちゃ悪いから」
「お、やべ・・・ミーティング」
「いゃん・・・・また今日も、さゆみんは可愛かったよって誉められちゃうのかな・・・」
「またって、いつ誉められたんだよ。行こう梨華ちゃん、しげピン・ウイルスが伝染るから」
「はぁ〜い」
「え〜〜〜、ちょっと待ってくださいよ〜・・・・・ホントに可愛いのに」
- 558 名前:たまえす 投稿日:2006/11/06(月) 21:29
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 559 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:25
- 「お母さん行ってきまーす!」
「あ、ちょっと待ちなさい」
「何?」
「ハンカチ」
「持った」
「携帯」
「持ったって」
「お財布」
「持ったってば!」
「チケット」
「だから持ったって・・・・・・・・・え?」
- 560 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:26
- 「何よ・・・・・え?って」
「お母さんこそ何よ・・・チケットって・・・・ゼミに行くんだもん」
「知ってる、もうすぐ試験だしね」
「じゃあ・・・・何で・・・」
「ん?・・・そろそろ我慢の限界かなと思って、ちょっと引っ掛けてみた」
「そーゆーことする?普通・・・」
「別に隠すことじゃないでしょ」
「隠してないもん」
「で?・・・・行くんでしょ?・・・・・・コマ劇場」
「・・・・・う・・・うん・・・・」
「チケットは持ったの?」
- 561 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:27
- 「あれ・・・ここに入れたと思ったのに・・・・」
バッグの内ポケットを覗いてみたけど空っぽで。
「お部屋見てくる」
足をぶらぶら振って履きかけた靴をスポッと脱ぐと、急いで部屋へ戻る。
ベッドの上には、赤いオーバーオールを着たキティちゃん。
実は・・・・美貴ちゃんちにあるペコちゃん用のピンクのを作る時に、一緒に
美貴ちゃんの着ていた赤い衣装で作ってもらっちゃった。
「あ・・・あった。 ・・・こんなところに入れてたっけ・・・」
何気にオーバーオールのポッケに刺さっているチケットホルダー。
自分の名前の入ったやつで、以前にFCのグッズで見つけておねだりして
もらっちゃったもの。
「危なかったぁ〜、忘れたら大変大変・・・・」
ダダダダダダダダ・・・・・・
- 562 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:28
- 「今度こそ行ってきまぁ〜〜〜っす!」」
「行ってらっしゃ〜〜い」
取り敢えず、昼間のうちは試験の傾向と対策をみっちりと頭に叩き込む。
あんなにみんなに応援してもらったのに、やっぱりダメでしたでは申し訳ない。
参考書に没頭していると、夜公演の一時間前にセットしておいた携帯のバイブレーション
がタイムリミットであることを教えてくれた。
即効で駅に走ると、新宿を目指す。
Suicaでピッとタッチして改札をすり抜ける姿もすっかり都会の子っぽくなってきた?
最初はバシッ! ・・・・って感じで思いっ切り押し付けて、金額表示を確かめてから
じゃないと離さなかったけれど。
「こんこ〜ん、それじゃ切符を通した方が早いじゃ〜ん」
あるとき、一緒に遊びに行った垣さんに大笑いされて。
チャージの仕方も垣さんに教わったんだよね。
そう言えば、出てきたパスネットを取らずに置いてきちゃった時も亀ちゃんに大笑いされたっけ。
- 563 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:28
- あぁ〜・・・・待ち遠しいなぁ・・・・
早くみんなの舞台を見たい。
・・・・・えっと、確か歌舞伎町の方だったよね・・・・
・・・・・って、どっちだっけ。
いつもメンバーだったりマネージャーだったりの後ろをついて歩いていた気がする。
美貴ちゃんとデートの時だって、いつも腕を組んだり手を引いてもらったりしていたから
自分一人で目的地へ到達したことってあまり記憶に無い。
でも、もう一人で解決しないと誰も助けてはくれない。
「よし、こっち!」
決めた方向に早足で歩き出す。
街中を行き交うたくさんの人たち。
そう言えば、世間は夏休みなんだもんね・・・・
- 564 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:29
- 色々な事を考えながら歩いていたら、どこを歩いているのかが分からなくなった。
どこも曲がらずに真っ直ぐ歩いてきたのに・・・・。
その時、交差点の反対側に交番を発見。
この際止むを得まい、恥を忍んでダッシュで駆け込む。
「・・・・コマ劇場? 今どちらの方から来られましたか?」
「あっちです」
指を差してそう答えると、目を丸くしたおまわりさん。
「えっと、現在位置はここになります。そうしましたら・・・・・・今来た方向にず〜〜っと戻って
いただきまして・・・えっと・・・500m程行きますと右側にドンキホーテがありますから、そこを
右に曲がってください。突き当たりの建物がコマ劇場ですから。入り口はそこから更に左に
折れて、建物沿いに右に曲がれば判ると思います」
地図を指しながら汗を拭き拭き丁寧に教えてくれたちょっと太り気味のおまわりさん。
- 565 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:30
- 「どうもありがとうございました」
「はい、どういたしまして。暑いのでお気を付けて」
優しそうなスマイルに見送られて、横断歩道を戻る。
えっと・・・・ペンギンさんペンギンさん・・・・
「ドンドンッ・・・ド〜ンキッ・・・・ドンキッホ〜テ!」
定番ソングを口ずさみながら、何とか劇場には辿り着いたものの・・・・・
あまりの人の多さに圧倒されて目眩がした。
でも、かえってバレなくていいかも・・・・。
初めてのデートの時に美貴ちゃんに買ってもらった薄いピンク色のキャスケットを
目深に被り直す。
よし、突撃!
- 566 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:30
- 開演まではもう少し時間があるので、ロビーの売店の周りをうろうろと・・・・・!
あの人・・・・何を飲んでるんだろ・・・・タピオカっぽいけど。
カウンターに近づいて様子を伺ってみると・・・・・おぉ〜っと、タピオカドリンク発見!
早速GETして飲んでみる。
ゴクッ・・・・・ん?
やっぱ、ハワイで飲んだタローには勝てないねぇ・・・
ズズ〜ッ・・・・・ズ・・・・ん?
タピオカがストローの先に引っ掛かって・・・・・
ズッ・・・・・・
『 スポン!』
ゲッ・・・・ゲボゲホ・・・・っんがぁ〜〜〜
- 567 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:31
- 引っ掛かりが取れて一気に吸い込んでしまった特大タピオカが喉の奥を直撃。
思いっ切りむせて、顔が熱くなる。
その時近くで男の人の囁く声が聞こえた。
「おい、そこのね〜ちゃん見てみ?」
「どれ」
「ほらそこ、似てねーか?」
・・・・やばい。
「誰に?」
「・・・・紺野」
「お前はアホか? こんな所にいる訳ねーだろーが。 仮に見に来るにしたって、後から
入って来るだろ普通・・・」
「ん・・・・まぁ・・・・そー言われりゃ〜そーだ・・・・小さいし・・・・」
- 568 名前:One and only 投稿日:2006/11/11(土) 23:35
- ふぅ〜行っちゃった。
・・・・・・・・・何よ、小さいって。
身長かな・・・・顔? ・・・・・な訳ないか。
思わずほっぺを触って確かめる。
いいんだもん・・・・美貴ちゃんはこのほっぺが好きだって言ってくれたんだもん。
あれ・・・・座席どこだったっけ・・・・・
チケットを取り出して座席番号を確かめる。
「えっと、23列 33番・・・・・こっちですね」
丁度通路の角で結構見やすい。
後ろの方だと思ったけれど、意外と近いね。垣さんの視力ならバレちゃうかな・・・・・
『開演に先立ち、皆様にお願いが・・・・・』
あ、石川さんの声だ。 いよいよ始まる・・・・
- 569 名前:たまえす 投稿日:2006/11/11(土) 23:36
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 570 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:41
- 舞台に釘付けになったまま時間だけが静かに流れていく。
いつしか身も心も一人の観客として純粋にみんなのお芝居を楽しんでいる
自分がいた。
正直なところこの舞台を見るのが怖かったし、どうして私だけがここにいるの
だろう・・・とか、もっとネガティブに落ち込むかもしれないって覚悟をして来た
のだけれど。
だけど、今までとは違った新しい挑戦にも拘わらず生き生きと演技をし歌って
いる彼女達の晴れやかな表情を見たとき、このほんの数ヶ月でこんなにまで
成長を遂げた陰にはどれだけの努力があったのだろうって感動して。
想像なんかじゃなくて、今までずっと一緒にやってきた仲間だからこそはっきり
と理解することができる。
コンサートのリハーサルとか、そのほかの様々なお仕事と並行して進められて
きたこの舞台のお稽古。
お互いに刺激し合って励まし合って支え合って。
- 571 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:42
- あの美貴ちゃんだって、夜中にフラフラになって帰って来た事が何度もあった。
だけど自分の事よりも、よっちゃんとか愛ちゃんが随分痩せてきちゃったんだ
よねって、そっちの方を心配してた。
仲間がいるから頑張れる。
みんなこんなに頑張っているんだもの、私だって負けてなんかいられない。
・・・・・・え?
今、愛ちゃんがジィ〜っとこっちを見ていたような気がしたんだけど・・・
そんな訳ないよね。
目が合ったのかと思って、一瞬ドキッとしちゃった。
クスッ・・・・これが脳内レスってやつなのかな。
客席にいると、まるで自分とだけ目が合ったかのように錯覚しちゃうんだよね。
ヘヘッ、今日はちゃんと眼鏡を掛けてきたから良〜く見えちゃったりしちゃったりして。
- 572 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:42
- だから余計に勘違い。
・・・・・・・うっ?
今度は重さんと目が合ったような気がした。
うわぁ〜・・・・なんかドキドキする・・・・
なるほど、ライブでお客さんがれーなのウインク連発でうっとりしてたり、垣さんが
振りまくスマイルで笑顔になってたりするのも納得できるね。
しっかし凛凛しいなぁ・・・・・石川さんのフランツって。
あ、ヘケートの登場シーンで背筋がゾクッてなっちゃったのはナイショ。
何なんだろう、あのめっちゃ雰囲気のある存在感は。
いつもあんなに優しい美貴ちゃんなのに、恐ろしい程に身体全体から魔女のミステ
リアスな妖艶さを放っている。
あっと言う間に一部が終わって。
さぁ〜てと、どうしよっかなぁ〜・・・
- 573 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:43
- その時、場内アナウンスが聞こえてきた。
『ただ今より25分間の休憩でごさいます。・・・・・・・カレーライス1000円、アイスク
リーム400円、ホットドッグ・・・・』
「・・・・・・・・・・」
そう言えば・・・・レアチーズケーキが美味しいよって、麻琴が電話で言ってた・・・・・
白玉が絶品だから、もし見に来れたら絶対に食べなさいって石川さんからもメール
が来てたし。
「・・・・・・・・」
・・・・コホン、みんなの折角のアドバイスを無駄にしては申し訳無いわよね・・・・
ち・・・ちょっと見に行ってみようかな・・・・
・・・よっと。
ロビーに出てみると、もの凄い人。
それでもメゲずに脇目も振らずデザートコーナーへ一直線。
- 574 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:44
- 取り敢えず列に並んでから、メニューとにらめっこ。
・・・・レアチーズケーキ、マンゴープリン、白玉ぜんざい、ごま団子、きなこ白玉・・・・
えっと・・・・どうしよう・・・・・
全部は無理だよね。
周りで食べている人達にアンケートを・・・・取る訳にはいかないし。
美貴ちゃんを呼んで来て選んでもらう訳にもいかないし。
私のペースだと、残された約20分間でしっかり味わうにはどう考えても一つしか
食べられない。
この際、薦めてくれたマコと石川さんの顔を立ててどちらかに・・・あれ、白玉って
一種類じゃないんだ・・・・・・やばい。
買い終わった人達が手にしているカップに入ったデザートをさりげなく覗き込んで
みるものの、やはりどれも美味しそう。
- 575 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:44
- 「はい、いらっしゃいませ〜・・・・お次の方どうぞ」
悩んでいるうちに私の番になってしまった。
「あ・・・・あの・・・」
「はい、どうぞ?」
「えっと・・・・・・・全部・・・・・」
「え゛っ?」
「あぁ〜〜・・・・あの・・・あの・・・・ちがくて、白玉ぜんざいを一つ・・・・・」
白玉なら一つのカップに幾つか入ってるし、ちょっとお得かなって。
「はい・・・・あれ?・・・・あ・・・・はい・・・ど、どうぞ・・・・」
危なかった・・・受け取る時につい、めっちゃ笑顔になっちゃって、目が合った店員
のお兄さんが一瞬驚きの表情。
恐らくバレちゃったっぽかったけれど、上手く誤魔化してくれた。
- 576 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:45
- 立ち食いするのもお行儀が悪いので、座席に戻って白玉さんと暫しにらめっこ。
つんつん。
ウフッ、つやつやのプリップリ。
一つつまんでアンコを絡めて半分かじってみる
・・・・おっ?
うわぁ〜・・・もっちもちだぁ〜♪
あんこも甘すぎず丁度良い頃合で。
ヘェ〜・・・・・なるほど、こりゃ石川さんが絶賛するだけのことはありますねェ。
残りの半分をポイッとお口に放り込む。
モグモグ・・・・・うん?
・・・・・ん〜〜〜〜おいひぃ〜〜〜〜!
- 577 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:46
- また一つつまんでじぃ〜〜〜って眺めてから、たっぷり餡をくっつけた白玉をかじかじ。
ん〜〜〜・・・・・・・・しあわせ♪
と、その時。
ビィ〜〜〜〜っとブザーが鳴り響いた。
え、もう開演なの?
かじりかけを慌ててぽいっと放り込む。
ん〜〜〜〜おいひぃ〜〜♪
あ・・・・・そっか、この感動にひたる時間を無くせばもう少し早く食べられるかも・・・・
よし、つまんで餡を絡めて・・・・カプッ!
もぐもぐもぐ・・・・・ん〜〜〜〜・・・・おっといけない。
ポイッ・・・・・モグモグ・・・・・はぁ〜・・・・幸せ・・・・
- 578 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:47
- あ、いけね。
と、場内の照明が落とされて緞帳が上がった。
やばい・・・・でも、あと二つだけだから食べちゃおっと。
『牢番ピエール、おまえに・・・・・』
カプッ・・・モグモグ・・・・
ごめんね三好ちゃん、すぐ食べちゃうから。
会場整理係のお姉さんの視線を避けつつなんとか完食。
満足したところで、再び舞台に集中する。
牢番がサファイアとお妃様を逃がすシーンでは、感動して涙がダァ〜っと出てきて。
あ、美貴ちゃんだ・・・・カッコいい・・・・
やっぱり、歌・・・・上手いなぁ・・・・
- 579 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:47
- ヘケートの悲しい歌にグイグイと引き込まれる。
そっか・・・・良く考えたら、永遠の命を持つってすごく悲しい事だったんだ。
愛する人は必ず先に逝ってしまうのだから。
限りある命だからこそ悔いの無いようにみんな必死に愛を求めて生きようとする
んだもんね。
でも、だからって人の幸せを奪ってもいいの?
私はちゃんと生きてる?
後悔はしたくない、だから娘。の卒業を決心したんだもん。
それに、私は誰も犠牲になんかしていない。
自分が普通の人間になれる日を夢見ながらフランツとサファイアの決闘を見守る
美貴ちゃん。
その悲しくも切ない歌声にうっとりしつつボ〜っと眺めていたら。
えっ?・・・・・いま、美貴ちゃんと目が合った・・・・
- 580 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:48
- ううん、また錯覚だよね・・・
犠牲に・・・・・美貴ちゃんの気持ちを犠牲にしてる?
本当は会いたいくせに、美貴ちゃんのためとか、私の勉強のためだとか言って。
自分の気持ちに嘘をついてるって言うの?
あ、愛ちゃんが死んじゃう・・・
限りある命だからこそ、嘘をついて自分の気持ちを誤魔化そうとせず、本当の愛を
大切にしなくちゃいけないんだ・・・・・
・・・・本当の愛
私の愛する人は・・・・・美貴ちゃん。
私、何をカッコつけていたんだろう・・・
美貴ちゃんに会いたい。
そんな自分の素直な気持ちに気付いた時。
- 581 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:49
- 魔女ヘケートがサファイアの死をもって本当の愛を悟り、嘆き歌うシーンで美貴ちゃんが
ずっと私を見ているのに気付いた。
今度は絶対に錯覚なんかじゃない、間違い無く私に気付いてる。
今の素直な気持ちを美貴ちゃんに向かって思い切りぶつける。
「美貴ちゃん、愛してる!」
自然に涙が溢れて。
・・・・・・・!
美貴ちゃんの歌声が微かに震えている。
美貴ちゃんも泣いてるんだ・・・・・私の気持ち、届いたのかな・・・・
するとヘケートは、はっきりと私を見詰めて頷いてくれた。
そして、サファイアに魂を返し、神様と共に
天界へと帰って行った。
美貴ちゃん・・・・・うぅ・・・・
- 582 名前:One and only 投稿日:2006/11/16(木) 22:50
- どうしよう、涙が止まらない。
ハンカチを目にギュッと押し付ける。
この舞台を見て、改めて気付かされた。
相手を思う素直な気持ちの大切さ。
私、また自分の事しか考えていなかった。
フィナーレが終わって緞帳が下りるのと同時に席を立つ。
駅に向かって歩きながらも、フランツ王子を想い続けて今際の際にようやく
愛を打ち明けることができたサファイアの流した美しい涙が脳裏に蘇ってくる。
「・・・・・あ・・・・なたに・・・・・あいたい・・・」
劇中に何度か出てきたフレーズが、涙とともに自然と出てきて。
愛されるより愛する愛。
そう、私も・・・・もっともっと愛さなくちゃ・・・・ね、美貴ちゃん。
- 583 名前:たまえす 投稿日:2006/11/16(木) 22:51
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 584 名前:One and only 投稿日:2006/11/22(水) 20:50
- 「ただいま〜!」
・・・・・・あれ、返事が無い。
いないのかな?
ふぅ〜、今日は暑かった・・・・よいしょっと。
リビングに入ると、クロスワード・パズルに無中になってるお母さん。
「・・・・・ただいまってば」
「の゛っ・・・・・あ・・・・あらあら早かったじゃない」
「なに驚いてんの・・・・・」
「久しぶりにみんなに会うのだから、ご飯でも食べに行ってもっと遅くなるかと思ってた」
「な・・・・・また勝手にそんな思い込みして。会ってくるなんて、そんなこと一言
も言ってないっしょ」
「え、じゃあ・・・・・」
「だって、もう関係者でもなんでもないし楽屋にだって入れないから」
- 585 名前:One and only 投稿日:2006/11/22(水) 20:52
- 「・・・・・・待ち合わせをすればいいじゃない、何のために携帯電話を持っているの?」
・・・そんな事・・・・言われなくたって分かってるもん。
でも・・・・・・・
「美貴ちゃんだって疲れてるのに・・・・舞台ってすっごく体力を使うんだから」
「そっか。・・・・・・それじゃ、仕方がないから晩ご飯でも作るとするか」
「・・・・仕方ないんだ」
「そ。・・・・・暑かったから色んな汗かいたでしょ、シャワーでも浴びてらっしゃい」
「何よ、色んな汗って」
「それとも・・・・・美貴ちゃんが来てから一緒にお風呂に入る?」
「は?・・・・・何言ってんの・・・・来ないってば!大体、今日はまだ一度も連絡
取ってないから」
「ふぅ〜ん・・・・きっと美貴ちゃんも寂しがっているでしょうね」
- 586 名前:One and only 投稿日:2006/11/22(水) 20:52
- 「うるさいなぁ、シャワーしてくる」
「ごゆっくりぃ〜〜」
そう言いながら手をひらひらさせてキッチンに消えて行くお母さん。
時々お母さんが言い放つ、あさ美の事は全て分かってます振りな発言には
正直カチンとくるけれど。
何故かいつも当たっているんだよね・・・・・
・・・・・・・・ふぇ?
ば・・・・ばかね・・・・そんな訳ないじゃない。
そりゃ〜確かにあのとき美貴ちゃんは、客席にいた私に気付いたかもしれないれど。
まだ公演回数だってやっと半分に差しかかった辺り。
美貴ちゃんだって疲れてるのに、会いたいなんて我がままは言えない。
ゆっくりとぬるめのシャワーで全身の火照りを冷ます。
- 587 名前:One and only 投稿日:2006/11/22(水) 20:53
- 美貴ちゃんは毎日寝る前にその日の出来事をメールで教えてくれる。
もちろんたぁ〜〜っぷりとお返事を返信するんだけど。
そのまた返信がたまに電話だったりするから、そんな時は思わず電話を握り締めた
まま泣いちゃったりして。
私を気遣って掛けてくれる美貴ちゃんの優しい言葉が嬉しくて。
でも、いっつもお母さんがボソッと・・・
「ばっかみたい、遠距離恋愛でもあるまいし・・・・・会っちゃえばいいのに」
・・・・・・本当にいちいち頭にくる。
こっちにはこっちの事情っつーもんがあるんだから。
そんな事を考えてたら無性にお腹が空いてきたので、シャワーを止めて
バスルームを出る。
髪を乾かしていると、キッチンの方から美味しそうな匂いが漂ってきた。
- 588 名前:One and only 投稿日:2006/11/22(水) 20:54
- 自分で作るのもいいけれど、やっぱりこうしてお母さんがご飯の支度をして
くれている匂いって、いいなぁ。
急いで部屋に戻ると・・・・・・・・え?
「もうちょっと待っててね」
「う・・・うん、それはいいんだけど・・・・・・おかしくない?」
「失礼ね、かーさんの料理の腕はまだ鈍っちゃいないわよ」
「いやちがくて・・・鈍ってるどころか無駄に豪華だし、量だって多いような気がするし」
「だって、あさ美がお腹空かしてるって思ったから」
「そりゃーそうだけど、でもこれ・・・どう考えても二人分じゃないよね」
「ん?・・・・あ〜〜・・・急いで作ったから手加減するのを忘れてた」
「嘘ばっかり、私がシャワーしてる間にこんなに作れる訳ないじゃない。
それに・・・・・気のせいかもしんないけど、肉関係がやたら多くない?」
- 589 名前:One and only 投稿日:2006/11/22(水) 20:55
- 「バレた?・・・冷蔵庫在庫処分セール・・・なんちゃって、あははははは参ったなこりゃ」
「・・・・・・・・・・」
「あら、どうしたの?」
「・・・来ないからね」
「誰が?」
「美貴ちゃん」
「知ってる」
「じゃあこれ・・・・なんの真似?」
「別に?・・・・全部食べてくれなんて言わないし・・・・たまにはいいでしょ?
無駄に豪華なディナーも」
「確かこれって、全部美貴ちゃんが美味しいって言ってたものばかりよね」
「あら・・・・そうだったかしらねぇ、年を取ると物忘れがひどくてね〜♪」
人の気も知らないでさ、鼻歌なんか歌っちゃって。
- 590 名前:One and only 投稿日:2006/11/22(水) 20:57
- 「ほ〜ら・・・・そんなに口を尖らせていないで・・・これ、お箸並べて頂戴」
「うん・・・・って、え?・・・・・・お母さん!」
「はい?・・・・何よ、怖い顔しちゃって」
「本当に怒るからね・・・・来ないって言ってるでしょ?」
手渡されたお箸はお母さんのと私のと・・・・・美貴ちゃん用の3膳。
いくらお母さんでも、冗談にしては度が過ぎている訳で。
「ごめんごめん、ほらぁ〜・・・・そんなに膨れたらほっぺが元に戻らなくなっちゃうぞ?」
「ふん、ほっといてよ・・・・大きなお世話!」
と、その時。
『ピンポ〜ン♪』
玄関のチャイムが鳴った。
- 591 名前:たまえす 投稿日:2006/11/22(水) 20:57
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 592 名前:無名し読者 投稿日:2006/11/25(土) 19:09
- 誰かキターーーーー(゚∀゚)ーーーーーッ!
気になって夜も眠れません ワクテカ 目を充血させながら待っております
がんがれ作者さん!
>>586 にすごく同感しました 悔しいけど確かに当たってるんですよねぇ不思議なことに(;^_^A 何かテレパシーがあるんでせうか…
- 593 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:33
- ・・・まさか!
そう思った瞬間、反射的に玄関に走っていた。
二重ロックのカギを開けるのももどかしい。
心臓の鼓動がまるで早鐘のよう。
・・・・・カチャ。
「こんばんは〜宅配便です」
「な・・・・・・・・・」
「クール便でお荷物が届いてますんで、ここにハンコをお願いします」
「あ・・・・・・・はい、ちょっと待ってください・・・・」
ばっかみたい。
- 594 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:33
- 来るわけ無いのに、何を期待してるのよ・・・・・
高ぶる気持ちを沈めるように、受け取りの伝票に丁寧に押印する。
「はい、ではこちらになります・・・・・ありがとうございした〜」
誰よ、こんな紛らわしい時間に宅配便なんか送ってくるやつは。
ムッとしながら差し出し人を見ると、お父さん。
「おかーさーん、おとーさんから何か来た・・・」
「ほぉ・・・・どれどれ、生鮮食料品?・・・またざっくりとした品名だこと。
・・・・相変わらずなんだから」
「何だった?」
「はいはい、うわっ・・・・・明日は海栗丼にでもする?」
「・・・・うに!」
- 595 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:34
- 「ん・・・・・ほかにもなんか色々入ってるけど・・・・こっちで買うと高いからね」
「うんうん」
「あなた、自分で来ないって言った割には・・・ヤケに動きが素早かったわね」
箱の中を物色しながらニヤリと私をチラ見するお母さん。
「うるさいなぁ」
と、その時。
『ピンポ〜ン!』
また玄関のチャイムが鳴った。
勝手に身体が反応する。
タタタタタタ・・・・ガチャガチャ・・・・カチャ!
- 596 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:35
- 「あら、あさ美ちゃんこんばんは」
「あ・・・・・・・・おばさん・・・・・こんばんは」
「今日も暑かったわねぇ・・・・はい、回覧板よろしくね」
「はい・・・・・・どーも」
パタン!
・・・何してんだろ私。
「今度はなんだったの?」
「ん〜? 隣のおばさんが回覧板持ってきた・・・・・自治会のお知らせだって」
「ほぉ・・・・・・また期待外れで残念ねぇ・・・」
・・・・・・な。
- 597 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:35
- 「別に期待なんかしてないもん」
「あら、そーお? それにしちゃ今にも泣きそうな顔してるわね」
「フン・・・・・お母さんがいじめるからじゃない」
「それは失礼!」
「お腹へった」
「了解」
まったく・・・・
椅子に座ってハァ〜っとタメ息をついた直後。
『ピンポ〜〜ン!』
またまた鳴った玄関のチャイム。
- 598 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:36
- 一瞬びくっと身体が硬直する。
「ちょっと見てきて頂戴」
「やだ」
「ほら、不貞腐れてないで」
「今度はお母さん行ってよ」
「手がびちょびちょ・・・・」
「それくらい拭けばいいじゃない、まったく・・・・なんなのよ今日は」
『ピンポ〜ン!』
「いーからほ〜ら!」
「しょーがないなぁ・・・・・よいしょっと・・・・」
パタパタパタ・・・・・・カチャ。
- 599 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:37
- 「はい、デザート」
「わっ!」
ドアを開けた途端、いきなり目の前に差し出された白い箱。
「いやぁ〜〜疲れた疲れた、腹減ったぁ〜〜!」
「・・・・・・・・・・・・あ・・・・・あぁぁ・・・・・」
「あれあれぇ〜? なんだよ〜紺ちゃん、久し振りに会ったってのにさ・・・・・
どーして半ベソなんかかいてんだ?」
「うっ・・・・・・うぅぅぅ・・・・・みぎぢゃん・・・・」
箱の後ろから現れたいつもと変わらない優しい笑顔が一瞬でぼやけて・・・・・
そして、ふわっと抱き締められた。
「へへっ・・・・約束、破っちゃった」
「ううん」
- 600 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:37
- 「・・・・今日、見に来てくれてありがと」
「うん」
「紺ちゃんのこと・・・舞台の上からちゃんと見えたよ?」
「うん」
「紺ちゃんが泣くから美貴まで釣られて泣いちゃったじゃん」
「・・・・・・グスッ・・・・美貴ちゃんが先だもん」
「うっそだぁ〜・・・愛ちゃんも重さんも小春も、み〜んな先に紺ちゃんが
泣いてたって言ってたぞ?」
「・・・・・・・へ?」
『もしもぉ〜し、そんなそころでイチャついてないで、上がっていただいたら?』
「クスッ・・・・ほら、行こ?」
「うん!」
- 601 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:38
- 「おっじゃまっしま〜〜〜っす!」
「声が大きいってば」
『どーぞー!』
「おばさんの?」
冷え冷えの白い箱を持たされて美貴ちゃんに後ろから抱き締められたまま
パタパタとお部屋へ。
「おっばさ〜んご無沙汰でした〜」
「はいいらっしゃい。・・・さ、座って頂戴、ご飯にしましょう」
「おぉ、おばさん!相変わらず美味しそうじゃないですか♪」
「美貴ちゃんのために頑張っちゃったわよ」
「ありがとーございまっす」
- 602 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:39
- ・・・・・・・・・は?
「ちょっと・・・おかーさん?」
「なぁに?」
「知ってたの?」
「何を?」
「美貴ちゃん」
「失礼ね、まだ美貴ちゃんを忘れるほどボケちゃいないわよ」
「そーでなくて、今日来るってこと・・・」
「あら、言わなかったかしら?」
「ひどぉ〜い、どーしてそーゆーことするの!」
- 603 名前:One and only 投稿日:2006/11/26(日) 21:39
- 「紺ちゃん違うって、美貴が黙っててくれって頼んだの」
「・・・・・え?」
「だって・・・あれほど見に来る時は教えてねって言ったのに、黙って来てるし。
みんなね、怒ってたよ?会いたかったのにって。それに客席の紺ちゃんを見つ
けてびっくりして・・・・嬉しくて泣いちゃって、みんなに散々冷やかされるし・・・
だから美貴も約束破って仕返ししてやろうと思ってね、夜公演が終わってすぐ
おばさんに電話したの。今から行ってもいいですかって」
「・・・・・ひどいよ」
「さ、続きは後でゆっくりやりなさい。ほら食べましょう」
それから、三人でわいわい楽しい夕食のひととき。
「お母さんも見てきなよ、ほんと美貴ちゃんの魔女ってカッコいいんだから」
「そっか・・・・・まぁ、チャル様の歌が聞けるのなら、見に行くのも悪くないかもね・・・・」
「「 ・・・・・・・・・・は? 」」
・・・・・・まったく、うちのお母さんもどこまでタヌキなんだか。
- 604 名前:たまえす 投稿日:2006/11/26(日) 21:41
- >>592 無名し読者様
ありがとうございます。
私のせいで不眠症になられては申し訳ないので早めに更新いたしました(^^)
>何かテレパシーがあるんでせうか…
子供の頃は母の注意を聞かない時に限って怪我をしたり風邪をひいたり
していました。家に帰ると決まって・・・「だから言ったじゃない」・・・怖w
- 605 名前:たまえす 投稿日:2006/11/26(日) 21:42
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 606 名前:無名し読者 投稿日:2006/11/29(水) 22:47
- 「だから言ったじゃない」・・・よく言われますw
何でもお見通し的な態度がかなりイラっと来るんです
リボンは観に行けなかったんで DVDほしいケド忘年会シーズンの出費に備えておかないと ボンビー 〇| ̄|_
前回の書き込みで 何だか急かしてしまったみたいで申し訳ナイです
どうかお気を使わず マィペース更新で 頑張って下さい
- 607 名前:One and only 投稿日:2006/12/04(月) 18:02
- 「ねーねー美貴ちゃん」
「ん?」
「それ・・・・・なーに?」
さっきから気になって仕方が無い例の白い箱。
「デザート」
「見てもいい?」
「どーぞ」
パカッと開けてみると、カップに入った美味しそうな・・・・・・・あれ?
「こ・・・・・・・これって・・・・・」
「そ、紺ちゃんがどれにしようか散々迷って結局選ばれなかった不幸なコマのデザート達」
「な・・・・・・・・・・どーして知ってるの?」
- 608 名前:One and only 投稿日:2006/12/04(月) 18:03
- 「ヘヘェ・・・選ぶのに迷ってうろうろしてたところをしっかり見られてたね。あの売店の
イケメン君、紺ちゃんの事をちゃんと覚えてたよ?」
「ほぇ・・・・」
「終演後に美貴が行った時にはもう全部売り切れてたんだ。それで、チッ・・・紺ちゃんに
食べさせてあげたかったのに・・・ってボソッと言ったらね、あのにーちゃんが他のスタッフ
に頼まれてキープしてたやつを分けてくれたの」
「ホントに?」
「うん。全部下さいって言われちゃいましたよって笑ってた」
「うわぁ〜〜やっぱしバレてたんだ・・・・恥ずかしい〜〜」
「あはは、どれ食べる?」
「え・・・・・・っと、レアチーズケーキが・・・・あ〜〜ちょっと待って・・・・ん〜〜このマンゴー
プリン、ココナッツソースかな・・・それにタピオカ?・・・・どーしよー・・・」
- 609 名前:One and only 投稿日:2006/12/04(月) 18:04
- 「・・・・・クスッ、ほら始まった。おばさんはどれにします?」
「そーねぇ・・・先に選んであさ美の選択肢を減らしてあげようかしらね・・・・
それじゃこれを戴こうかしら・・・ごまのお団子」
「あ・・・・あ〜・・・・・」
「クスクスッ・・・もーいいじゃん、全部食べれば?」
「え・・・・・でも・・・・」
「美貴は紺ちゃんのを一口貰えればいいから」
「・・・それじゃ美貴ちゃんが・・・」
「いいの、美貴はいつでも食べれるから。・・・・・はい、紺ちゃんあ〜〜〜ん♪」
スプーンですくったマンゴープリンをすっごい笑顔で差し出す美貴ちゃん。
お母さんの前で恥ずかしいよ・・・・
- 610 名前:One and only 投稿日:2006/12/04(月) 18:05
- 「いや・・・・あの・・・」
「ほぉ〜ら・・・・・はいあ〜〜ん!」
「いや・・・・だから・・・・」
視界の隅には、めっちゃ笑顔なお母さんの表情がしっかりと写っていて。
どうにもこうにも恥ずかしくてモジモジ・・・・
「あれ〜・・・いらないんだ・・・・じゃあ美貴が・・・」
眉毛をピクピクさせながらゆっくりと自分の口へスプーンを運ぶ美貴ちゃん。
「あっ・・・・・・・」
『パクッ!』
「おぉ! おいすぃ〜よ?・・・・はい、あ〜〜ん」
- 611 名前:One and only 投稿日:2006/12/04(月) 18:05
- 知らん振りしてくれていることを期待しつつチラッとお母さんを見てみると・・・。
・・・・・・!
やはり、すっごい嬉しそうにじ〜〜っとこっちを見ている。
「何よいまさら・・・・・母さんの事は気にしなくていいからどーぞ」
・・・・・はぃ?
私と美貴ちゃんて、お互いに恋愛対象である以上は一応倫理的にも一般では非道徳的
な関係であることは間違い無いのだけれど。
「はいどーぞ♪」
「ほら、どーぞだって」
・・・・・恥ずかしいってば・・・・・あれ?
「美貴ちゃんこのソースって、マンゴープリンのじゃない?」
「え?・・・・・あ、そうかも」
- 612 名前:One and only 投稿日:2006/12/04(月) 18:06
- 「じゃあ・・・かけちゃいまぁ〜す・・・タラァ〜〜っと・・・はい、かけました〜」
「おし、はい・・・・・あ〜〜〜ん♪」
ええい、もういいや・・・・ぱくん!
・・・・・・おっ?
「ん〜〜〜〜〜おいひぃ〜〜〜〜やば〜〜〜い」
「まったく・・・・・美味しいのに、どうしてやばいなんでしょうねェ・・・言葉使いがおかしいでしょ?」
お母さんが何かブツブツ言ってるけれどそれどころではない。
「美貴ちゃん、これかなりやばい!」
「マジ?・・・どれどれ・・・ぱくん・・・・・・ぬお!」
呆れ顔のお母さんは置いてけぼりにして、美貴ちゃんとたぁ〜〜っぷりデザートを
堪能しちゃいました。
- 613 名前:One and only 投稿日:2006/12/04(月) 18:07
- 「あ〜〜〜〜〜美味しかったぁ〜〜、美貴ちゃんご馳走様でしたー」
「あなたは好きな食べ物が相手だと、ホントいい顔するわねェ・・・」
「美貴も愛する紺ちゃんを見てると美味しい顔になるかんね」
「み、美貴ちゃんてば!」
おかーさんの前で、またそんなストレートに・・・
びっくりしてあたふたしてみたけれど、二人とも嬉しそうにニコニコしてるだけ。
普通、まともな親ならちょっとは否定しようとするもんじゃない?
妙な雰囲気に耐えられなくなって、ガバッと立ち上がる。
「さぁ〜〜てと、お片付けしよっと」
「・・・・・・そうきたか」
- 614 名前:One and only 投稿日:2006/12/04(月) 18:08
- 何故かニヤついているお母さん。
「・・・・・何よ」
「別に?」
やっぱり嬉しそう。
「クスクスッ、美貴も手伝うよ」
「あら、いいのよ美貴ちゃんは・・・」
「とんでもないです、今日は任せてください。・・・ね、紺ちゃん」
嬉しいな・・・・だって、美貴ちゃんとなら何をしてても楽しいんだもん。
「じゃあお願いしようかしら」
「はぁ〜い喜んで!・・・よし、美貴が洗うから紺ちゃんお皿取って」
お母さんは意味ありげに薄ら笑いを浮かべると、またクロスワードの本を広げた。
- 615 名前:たまえす 投稿日:2006/12/04(月) 18:09
- >>606 無名し読者様
ありがとうございます。いつの世も母は偉大ですね
リボンはご覧になって損は無いと思います
私は当初1〜2回にしておこうと思ったのですが、結局ずっぽりとはまってしまいました
- 616 名前:たまえす 投稿日:2006/12/04(月) 18:10
-
本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 617 名前:One and only 投稿日:2006/12/06(水) 20:55
- 「え゛〜〜〜〜〜っ! さ・・・先に・・・・入っちゃったのぉ〜?」
一緒にシャワーしようって美貴ちゃんがウリウリするから、もう入っちゃったよ
・・・・って言ったら。
「だってしょーがないっしょ・・・・・来るの知らなかったんだもん・・・」
「あら?お母さんは美貴ちゃんが来るまで待てばって言ったわよねェ・・・・」
「ほんとに来るなんて思わないじゃない、どーして教えてくれないの!」
「なんだよ・・・・・折角楽しみにしてたのにさ・・・・・久し振りに紺ちゃんのことを
ピッカピカに洗ってあげようと思ったのに・・・」
ガックリと肩を落とした美貴ちゃん。
・・・・フン、言わなかった罰よ。
「あらあら、そんなにがっかりしなくても・・・・夜はシャワーにして、明日朝ご飯前に
でも二人で一緒にお風呂に入ったら?」
- 618 名前:One and only 投稿日:2006/12/06(水) 20:56
- ・・・・・・・は?
「おぉ!さっすがお母様、その案を採用させて頂きます。・・・・紺ちゃんのためなら
美貴だって頑張って早起きしちゃうもんね」
「だからお母さんまでどーしてそんな・・・」
「何よ今さら・・・・」
まぁ、美貴ちゃんとの関係を反対されるよりはいいかもしんないけど・・・・
あまり理解が有り過ぎるのも気持ち悪い。
「じゃ美貴はちょっとシャワー使わせてもらうね」
「ほら、美貴ちゃんのタオル出してあげさい」
「はーい」
自分のお部屋に戻って、タンスの中から美貴ちゃんセットを取り出してバスルームへ。
「・・・美貴ちゃんタオルと・・・はい、これ着替え」
- 619 名前:One and only 投稿日:2006/12/06(水) 20:57
- 「お、サンキュー・・・へへっ、まさか・・・またお尻に顔とか・・・」
「はへ?・・・・・・・もう無いわよ」
「まったく、最後の最後にやられたからなぁ〜」
「・・・・喜んでたクセに」
「ふーんだ、おかげであれからみんなにすっごいからかわれるんだかんね?」
「何て?」
「今日もよっちゃんにさ・・・・・『ミ〜キティ〜・・・こんこん見に来てたんだって?
・・・ってことは、もちろん今日は例の勝負ぱんつ?・・・・どれ、おじさんに見せ
てみそ?』・・・・って、脱がされそうになった」
「ありゃ〜・・・吉澤さん、まだ生きてる?」
「ん?・・・月島きらりに跳び蹴り食らってのたうち回ってた」
「あらら」
- 620 名前:One and only 投稿日:2006/12/06(水) 20:57
- 「最近さ、美貴のボディーガードになってくれるんだよあいつ」
「ほぉ・・・・そりゃまた怖いもの知らずで・・・」
「コラ!」
「・・・エヘ」
「ほら・・・紺ちゃんが卒業してからさ、よっちゃんのセクハラが一段と激しくなってきたじゃん?」
「やっぱりそんな事だろうと思った、何がミキティのことは安心して任せろよ・・・・」
「それに、麻琴も自分が卒業が近いのもあってか、今までみたいにいちいち目くじらを
立てなくなってね。・・・・まぁ、本気じゃないのは分かってるし」
「・・・・ホントかなぁ」
「ん・・・・・わかんないけど。でも今のよっちゃんなら、美貴余裕で勝てるし」
「あ〜・・・・スリムでうらやましいけど、ちょっと細過ぎじゃない?」
「ちょっとね」
- 621 名前:One and only 投稿日:2006/12/06(水) 20:58
- 「やっぱり、麻琴の事が・・・・・」
「・・・・かもね。・・・だからストレスの吐け口に美貴のことを触ってくるのかな。
それで、甘くなった麻琴の代わりに藤本さんは小春が守りますってさ」
「小春ちゃん、綺麗になってきたよね」
「・・・・だね」
「まだ美貴ちゃんの事を好きでいてくれてるんだ」
「おいおい、それじゃまるで美貴が小春のことをイジメてるみたいじゃん」
「う〜ん・・・近いものはあったような・・・・」
「愛のムチだかんね」
「でもあの子・・・あんなに美貴ちゃんに厳しくされても、いっつも嬉しそうだった」
「なんか調子狂っちゃうんだよね」
「私も娘。に入った頃に小春ちゃんみたいにポジティブだったら、もう少し変わってたのかなぁ・・・」
- 622 名前:One and only 投稿日:2006/12/06(水) 21:00
- 「何言ってんの、紺ちゃんだって一生懸命に頑張ったじゃん!」
「・・・・・・うん」
「美貴は紺ちゃんが努力してるとこ、ちゃんと見てたよ?」
「うん」
「もっと自分に自信持ちなよ、紺野あさ美は立派にモーニング娘。をやり遂げたし、ガッタスの
ゴレイロでの実績だってみんなが認めてるんだから」
「うん」
「よし、そろそろ出るから」
「あ・・・・・はい、バスタオル」
「お、サンキュ」
結局、美貴ちゃんがシャワーし終えるまでずーっとバスルームのドアを開けっぱなしに
したまま二人でお話しをしていました。
- 623 名前:たまえす 投稿日:2006/12/06(水) 21:00
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 624 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/12/07(木) 01:24
- たまえすさん、お久し振りです。行進乙です。ここ数日寒さが増していますが
このスレがほんのり暖かいのは気のせいでしょうか?
446はリボンDVDとメロンベストは土曜日までお預け状態で、早く見たいのですが
ずっぽりハマってしまいそうですね。
小春・・・実はここの小春のキャラ気に入っております。リアル小春も末恐ろしいですが。
これからもがんがってくらさい。まったりお待ちしております。
- 625 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:13
- 「・・・・・・あ・・・あの・・・・・美貴ちゃん?」
「はい・・・・・どーぞ!」
「えぇ?」
「あ・・・・・・・なんか寂しい・・・・・前はそんな冷たいリアクションじゃなかったのに」
「え・・・・・だ・・・・だって・・・・いきなりそんな」
「ねぇ早くぅ・・・・・・紺ちゃんにして欲しいの」
「あ〜〜ずるいんだ・・・・またそんな可愛い顔してもぉ・・・・・しょーがないなァ
・・・・・じゃあ・・・・・い・・・・いい?」
「優しくしてね♪」
「だからそーでなくて・・・・」
「ホント紺ちゃんてばエッチなんだから」
「違うもん・・・・」
- 626 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:14
- 「イャン・・・そ、そんなとこからなの?」
「だってほら、こんなに濡れてるよ?」
「やぁ〜〜だ紺ちゃんてば、そんなストレートに言ったら恥ずかしいじゃん」
「あのね・・・・・・シャワーしたら中で身体くらい自分で拭いてから出てくるでしょ普通
・・・それがどーしてびちょびちょのままめっちゃ笑顔で出てきて、しかもバンザイまで
して紺ちゃん拭いて?・・・とか言っちゃってるのよ!」
「いいじゃ〜ん、久々に甘えたいの!」
「な・・・・・・・・・・」
折角バスタオルを渡してあげたのに、そのままポイッと返されて。
昼間見たあのヘケートの凄みのある演技は幻だったのでしょうか。
本当はくすぐったくて仕方が無いクセに・・・・
身体をくねくねしながら必死に耐えつつ、嬉しそうな破顔のまま私に身をまかせる
美貴ちゃんが本当に可愛い。
- 627 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:14
- 「はい、拭き終わりました〜」
「じゃ〜あ〜・・・・・次」
「・・・・・・・・・ふぇ?」
「ぱんつ」
「はい?」
「ぱ・ん・つ!」
「・・・・甘えんぼ」
「・・・・あ、判った!・・・紺ちゃんたら我慢できなくてすぐにでも美貴とエッチしたいから
ぱんつなんか履かなくていいって思ってるんだ・・・・もぉ〜本当に好きなんだから」
「え゛っ?・・・・・・・ち・・・ちょっと、お母さんに聞こえちゃうってば」
「別にいいじゃん・・・・おばさぁ〜ん、あさ美ちゃんがぁ・・・」
「わぁ〜〜〜っ、ちょっと美貴ちゃん・・・・分かった・・・・わかったから、ほらこっち」
- 628 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:15
- 素っ裸のままバスルームを出て行っちゃった美貴ちゃんを慌てて連れ戻す。
「驚いた?」
「どーしてそーゆー事をするの!」
「へへぇ・・・・可愛いなぁ」
「・・・・・おばか」
やっとの思いでパンツとキャミを着せてお部屋に移動。
「ちょっとエアコンつけていい?」
「いいけど・・・・喉は大丈夫?」
「へーき。美貴の喉はガラスじゃないかんね」
「・・・・そだね」
「あ・・・・ひどい・・・・」
「エヘヘ」
- 629 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:16
- ぐるっとお部屋の中を見回した美貴ちゃん。
「・・・・・お!」
ピタッと動きが止まったと思ったら。
ニマァ〜〜ッと変なうす笑いを浮かべて・・・・
「キティーちゃ〜〜〜ん♪」
ベッドの上に鎮座した赤いオーバーオールのキティーちゃんに向かってダイブ。
「久し振りぃ〜〜無事だったかぁ?」
・・・・何よ・・・・無事だったかって。
「どれどれ・・・クンクン・・・・おっ♪・・・紺ちゃんの匂いがついてるじゃ〜〜ん」
キティーちゃんを抱き締めて嬉しそうにゴロゴロ。
・・・・どーして私よりキティーちゃんが先に抱き締められちゃう訳?
- 630 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:16
- ちょっとだけジェラシー感じちゃうな。
なーんてムスッとしていたら・・・・
ニヤけたままベッドから降りてきて。
「あれあれ?・・・・恐い顔してどーしたの?」
「・・・・いじわる」
「へへ・・・妬いちゃった?」
「しんない」
そして美貴ちゃんは、フッ・・・っと真面目な表情に戻って。
「・・・・・ねぇ」
「・・・ん?」
「お勉強・・・・・・どぉ?」
「うん、ぼちぼち」
- 631 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:17
- 「今日・・・・ごめんね、驚かせちゃって」
「ううん、私こそごめんなさい」
「ん?・・・・黙って見に来たこと?」
「それもあるし、私また自分に嘘ついて美貴ちゃんに寂しい思いをさせちゃったのかなって」
「う〜ん、良く判んないけど・・・どーゆーこと?」
「しばらく会うのを止めようってこと。・・・確かに私は勉強しなくちゃいけないし、美貴ちゃん
は舞台に打ち込まなきゃいけないんだけど、でも・・・私はずっと美貴ちゃんに会いたかった」
「紺ちゃん・・・・・・」
「・・・・・あ〜なたに〜会い〜たい〜・・・・・私達はヘケートに魂を返してもらわなくたって
いつでも会えるんだもの」
「そうだね」
「今日、舞台の美貴ちゃんを見ていて思ったの。きっと美貴ちゃんも私と同じ気持ちなん
じゃないかって」
- 632 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:18
- 「当たり前じゃん・・・・・客席の紺ちゃんの気持ち、ちゃんと美貴に伝わったから・・・・
だから約束破ってこうして会いに来たんだ。・・・でもさ、紺ちゃん頑固だから直接電話
したら拒否られるんじゃないかと思ってさ」
「そんなことしないもん」
「あ、デザートがあるよって言えばオッケーだった?」
「・・・・・いじわる」
「へへ・・・うっそだよ、どっちみちュージカルが終わるまではあんまし会えないけど・・・
そうだね、いつまで会わないってのはやめよっか。それだけでも気持ちが全然違うし」
「うん・・・・・ね、美貴ちゃん?」
「・・・・・ん?」
「今日・・・・・・まだなんだけど・・・・」
「何が?」
「何がって・・・・・・」
- 633 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:18
- そんな、私からキスして欲しいなんて言えるわけないじゃない・・・
「美貴わかんなぁ〜い、教えて?」
・・・・・・!
嘘だ・・・・絶対に嘘だ。
物凄い笑顔で、無い眉毛をピクピクさせてるし。
「いじわる」
今日どころか、もう何日してないと思ってるのよ。
「なぁ〜んでよぉ、紺ちゃんが言ってくんなきゃわかんないじゃん♪」
「・・・わかんないのに、どーしてそんなに嬉しそうなのよ」
「ん?・・・もしかしたら、久し振りに紺ちゃんのおねだりが聞けるかなぁ〜なんて」
「ほらぁ〜」
「ほらって、美貴はまだ何にも言ってなぁ〜いし」
- 634 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:19
- 「分かってるくせに」
「え〜〜〜?なんだろーなー・・・・ても、ちゃんとおねだりしてくれたら今までの
足りない分をまとめてしちゃうんだけどな」
すっごい前のめりになって、目で・・・ほら言っちゃえ・・・ってウリウリしてる。
・・・・悔しいなぁ。
「こぉ〜〜んちゃん♪」
ずい〜っと、美貴ちゃんの顔が更に近づいてくる。
目の前には、メイクを落としたのにつやつやでプリプリしてる美貴ちゃんの唇。
欲しいのに・・・・・だったら維持を張らないで素直に頂戴って言えばいいじゃない。
「み・・・・美貴ちゃん・・・」
「うん♪」
どうしていつもこうなるんだろ。
美貴ちゃんて・・・私とキスしたくないのかな・・・
- 635 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:20
- 「美貴ちゃんは・・・・・その・・・・欲しくないの?」
「え゛っ?」
意表をつかれたように目を見開いて固まった美貴ちゃん。
「やられた」
「はい?」
「負け・・・・・美貴の負けです」
・・・・・・?
座り直すと、残念そうに大きくタメ息をついた美貴ちゃん。
「あのさー・・・そこに気付いちゃダメでしょ・・・・・欲しいに決まってんじゃん、どんだけ
我慢したと思ってんのさ」
ボソッとそう言い放つと、またパタパタと近づいてきて。
「でもね、紺ちゃんがおねだりしてくれなかったから、先に美貴のしたかった事から
させてもらうかんね」
- 636 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:21
- ドキッ・・・・・・
「な・・・なに・・・・」
思わず後ずさる。
「おりゃ〜!」
「わぁ〜〜・・・・・・・って、・・・・え?」
いきなり跳びかかってくるのかと思ったら、そっと優しく床に倒されて。
そして、ギューッときつく抱き締められた。
「・・・・・・柔らかい」
「美貴・・・ちゃん?」
「少しこのままにさせて」
「・・・・・ん」
私も美貴ちゃんの背中に腕を回して抱き締めると、合わさった胸から美貴ちゃんの
ドキドキが伝わってくる。
- 637 名前:One and only 投稿日:2006/12/12(火) 22:21
- 何も言わずにただこうして抱き合うことが、こんなにも気持ちいいなんて。
「紺ちゃん」
「・・・・・ん?」
「・・・・愛してる」
・・・・ずるいよ、こんな状況でそんなことを言われたら・・・・
「うっ・・・・・うぅぅ・・・・」
「大好きだよ・・・」
「・・・うん・・・・ウグッ・・・・・」
頬が美貴ちゃんの手の温もりに包まれて。
・・・・チュッ!
ほんの触れただけのキスなのに、身体が歓喜で打ち震えた。
- 638 名前:たまえす 投稿日:2006/12/12(火) 22:23
- >>624 名無し読者@446様
ありがとうございます。
私はリボンのDVDは手元にはありますが年末休みの楽しみにまだ見ていません。
一応劇場で全キャストのバージョンを見てはいますが、また改めてじっくりと感動
に浸りたいと思っています。
小春ちゃんの成長ぶりは凄いと思います。
後輩も決まって、これからどのように我々を驚かせてくれるのかが楽しみです。
- 639 名前:たまえす 投稿日:2006/12/12(火) 22:24
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 640 名前:!omikuji 投稿日:2006/12/13(水) 01:14
- t
- 641 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:50
- 「ヘヘ・・・お待たせ致しました・・・・・じゃあ次は紺ちゃんの番ね?」
「・・・うん」
「せーの、おりゃ!」
「わっわっ」
ポイッとベッドの上に抱き上げられた。
そして、優しい微笑みが近づいてきたのを合図に目を閉じると、ふわっと抱きしめられて。
触れた唇からやわらかな美貴ちゃんが優しく入ってきた。
頭の中がドッカァ〜〜〜ンて爆発したように真っ白になる。
私って、そんなにいやらしい子なの?
でも、もう自分の理性なんかじゃ抑えきれなくて。
まるで貪るように美貴ちゃんを求める。
- 642 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:51
- 何度も何度も美貴ちゃんの柔らかな長い舌を深く吸い込んでは絡めてしゃぶり取る。
無中になっているうちに我を忘れて・・・・・
ハッと気が付いた時には、何時の間にか美貴ちゃんに馬乗りになって押え付けていた。
・・・・・いけない、私何してたんだろ・・・・・
慌てて身体を離す。
真っ赤な顔でぐったりとしたままピクリとも動かない美貴ちゃん。
「あの・・・・・み・・・・・美貴・・・・ちゃん?」
・・・・・・・・
まったく反応が無い。
ど・・・・・どうしよう・・・・
「美貴ちゃん!」
- 643 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:51
- 肩を揺すったり、ほっぺをペチペチしたりしてみる。
すると、瞼が少しだけピクンと反応した。
「美貴ちゃん!・・・・ねえ起きてよ・・・・・ねぇってば!」
「・・・・・ン・・・・ンンッ・・・・・ウゥゥ・・・・ゲホッゲホッ」
気付いたのと同時に身体を丸めて咳込んで。
「ウッ・・・ゲホッ・・・・ハァハァハァ・・・・」
「良かった・・・・・あの・・・・・大丈夫?」
「・・・・・ケホッ・・・・あ・・・・・美貴・・・・・生きてたんだ・・・・・」
「え?・・・あ・・・あの・・・・」
「ケホッ・・・・てっきり死んだのかと思ってた」
「え・・・・・あの・・・・・わたし・・・・」
- 644 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:52
- 「ケホッ・・・そりゃ紺ちゃんはキスが好きだし溜まってたのは判るけどさぁ、思いっ切り
べろを吸い込んだまま離してくれないから息ができなかったじゃ〜ん・・・・ケホッ・・・」
「え゛っ・・・・あ・・・・あわわ・・・あの・・・・ご・・・ごめんなさいごめんなさい」
どうしよう、窒息しちゃってたんだ・・・・
そんな事をするつもりじゃなかったのに、ただ美貴ちゃんが欲しかっただけなのに・・・・
無意識のうちに美貴ちゃんを殺しちゃうところだったなんて。
「あ・・・・ちょっ・・・・紺ちゃん、大丈夫だから・・・・ほら見て、ぜんぜんへーきだってば
・・・・だから・・・・いい子だから泣か・・・あ〜〜あ・・・」
「うぅぅぅ・・・ウッ・・・ウグッ・・・エグッ・・・」
美貴ちゃんに酷い事をしちゃった申し訳なさと、自分が仕出かした事への驚きで・・・
涙がドバッと溢れてきた。
- 645 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:52
- 〜 〜 〜 〜
久し振りの紺ちゃんのお部屋。
ん〜・・・・美貴的にはちゃんと我慢できてたつもりだったのに。
でもこうして紺ちゃんを抱き締めると、やっぱり相当お互いが足りなかったんだって
事に気付かされる。
この柔らかな感触。
この甘い香り。
この・・・・あ〜面倒くさい、もう紺ちゃんから伝わってくる全ての物が、こんなにも美貴
の心を満たして、そして癒してくれる。
「紺ちゃん」
「・・・・・ん?」
「・・・・愛してる」
「うっ・・・・・うぅぅ・・・・」
あ・・・・・泣いちゃった。
- 646 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:53
- 「大好きだよ・・・・」
「・・・うん・・・・ウグッ・・・・・」
そっか・・・・紺ちゃんも美貴のことが好きか。
じゃ、そんな愛しい人にはご褒美をあげなくちゃね・・・・・
・・・・チュッ!
プクプクほっぺをそっと手で包んで、ほんの軽い口付けをしてみる。
ピクッと紺ちゃんの身体が反応した。
ごめんね、じらし過ぎだよね。
「ヘヘ・・・お待たせ致しました・・・・・じゃあ次は紺ちゃんの番ね?」
「・・・うん」
何だよ、その嬉しそうな顔は。
- 647 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:54
- それじゃ・・・ベッドに移ってたっぷりと楽しむと致しますか・・・
「せーの、おりゃ!」
「わっわっ」
大きなお尻をひょいっとベッドの上に抱え上げる。
・・・・ほわ〜んとした表情の口元に吸い寄せられるように口付けて、そのまま深く差し入れる。
そう、本当に久し振りだったの。
だから美貴はすっかり忘れていたんだ。
・・・・紺ちゃんのキスが確変していたことを。
仙台名物よりも柔らかな紺ちゃんをゆっくりと味わおうと思ったら急に激しく求めてきて。
暫くの間されるがままに身をまかせていると腕の中の紺ちゃんが震え出して。
「・・・・ん?・・・・大丈夫?」
- 648 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:54
- 美貴の問い掛けにそっと開いた紺ちゃんの目を見て愕然とした。
まるで何か変な薬でもやってトリップしちゃったみたいな恍惚とした表情、美貴の10メートル
位後ろを見ているかのような焦点の飛んだ目。
「・・・・こ・・・・ん・・・ちゃん?」
こんな紺ちゃん初めて見た。
・・・・・怖い。
呆然としていると、そのままフラ〜っと上半身を起こして美貴に抱き付いてきて、あっと言う
間に凄い力で組み敷かれてベッドに押え付けられた。
「紺ちゃん・・・ちょ・・・・待って!」
もう何を言っても耳には入らないらしい。
・・・しょーがねーな、紺ちゃんになら乱暴されてもいいや・・・
覚悟を決めて目を閉じる。
「はぅ・・・・む・・・・ん〜〜・・・・うっ・・・・」
- 649 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:55
- 前回失神しかけた時よりも更に強烈なキス。
決して乱暴とかじゃないんだけれど、舌を引き抜かれそうなほどのすさまじい吸引力で
何度も意識が薄れそうになって。
しかも、その境目がほんわかと夢の中にいるようでとても気持ちがいいから始末が悪い。
ひたすら美貴の事を貪る紺ちゃん。
こんなになるまで我慢してたなんて。
可愛い紺ちゃんがこんな野生的に豹変しちゃうほど。
・・・・ごめんね、やっぱり美貴の方からもっと早く会うべきだったんだ。
自分では気付いてはいなかったかも知れないけれど、きっと辛かったに違いない。
なんだか涙が出てきた。
いいよ、紺ちゃんの気が済むまで好きにして。
あれ・・・なんか苦しくなってきた。
そう言えば・・・・・さっきからずっと息をしていないような気がする。
- 650 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:56
- ・・・・・何でだろ、キスしてんだから鼻で呼吸すればいいじゃん・・・・・ん?
あ〜〜いっけね、美貴・・・・鼻が詰まってたんだっけ。
いやまいったなこりゃ・・・
火照る身体とは裏腹に、紺ちゃんの手に支えられた後頭部がスゥーッと冷たくなってきた。
少しずつ手足の感覚が無くなってきて、意識も薄れてくる。
このまま・・・・・死んじゃうのかな・・・・・
でも、紺ちゃんの腕に抱かれたまま死ねるのなら・・・・ま、いっか。
ねぇ紺ちゃん・・・・美貴は紺ちゃんのことをちゃと愛せてたのかな・・・
美貴はね、すっごく幸せだったよ?
紺ちゃんの愛をいっぱい、い〜っぱいもらったから。
でも・・・メンバーのみんなには迷惑掛けちゃうか、最後まで自分勝手でホントごめん。
そんなことを思いながら記憶は途切れた。
- 651 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:56
- ・・・・・・・・・
「・・・・・・・・ちゃん」
・・・・・・ん
「美貴ちゃん!」
・・・・・・・んん?
紺ちゃんが呼んでる・・・・・・
なんか動いてるような・・・・・あ、身体が揺すられてるんだ。
「あの・・・・・み・・・・・美貴・・・・ちゃん?」
もしかして・・・・・まだ生きてる?・・・・起きなくちゃ
「美貴ちゃん!・・・・ねえ起きてよ・・・・・ねぇってば!」
「・・・・・ン・・・・ンンッ・・・・・ウゥゥ・・・・ゲホッゲホッ」
ふわっと正気が戻った途端に息苦しさを覚えた。
- 652 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:57
- 「ウッ・・・ゲホッ・・・・ハァハァハァ・・・・」
「良かった・・・・・あの・・・・・あの・・・・・大丈夫?」
もう完璧に正常に戻ってるっぽく、あたふたと慌てる紺ちゃんを見て一安心。
「・・・・・ケホッ・・・・もぉ〜〜〜〜美貴死んらかと思った・・・・・」
「え?・・・あ・・・あの・・・・」
「ウゲッ・・・そりゃ紺ちゃんはキスが好きらし溜まってたのは判るけろさぁ、思いっ切り
べろを吸い込んらまま離してくれないから息がれきなかったじゃ〜ん・・・・ケホッ・・・」
「え゛っ・・・・あ・・・・あわわ・・・あの・・・・ご・・・ごめんなさいごめんなさい」
あたふたしながら、ぶわっと目を潤ませた紺ちゃん。
・・・・やばい。
「あ・・・・ちょっ・・・・紺ちゃん、らいじょうぶだから・・・・ほら見て、ぜんぜんへーきらってば
・・・・・らから・・・・いい子らから泣か・・・あ〜〜あ・・・」
- 653 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:57
- 「うぅぅぅ・・・ウッ・・・ウグッ・・・エグッ・・・」
ほら泣いちゃった。
紺ちゃんが悪い訳じゃない、どちらかといえばこんなに我慢をさせてしまった美貴のせい。
「ほらぁ〜泣くなって・・・・らいじょ〜ぶらって言ってんじゃん」
「ウッウッ・・・ウグッ・・・エック・・・・だって・・・・」
本格的に号泣モードに入っちゃった紺ちゃん.
泣いている姿も子供みたいで可愛いけれど、でもやっぱり笑顔の方が好き。
「らいじょうぶらから・・・・ほら、こっちにおいでよ・・・らっこしたげるからさ・・・」
「ウグッ・・・ウグッ・・・・みぎぢゃん・・・うぐっ・・・喋り方が・・・おかしい・・・」
・・・・・・・・ん?
- 654 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:58
- 「そっかぁ?」
「だって・・・・ひっく・・・らっこって・・・・なあに?」
ひっくひくの紺ちゃんを、美貴の膝の上に乗せてしっかりと抱きしめてあげる。
「ほら・・・・らっこ・・・」
「あの・・・・これ、だっこ・・・」
「らから・・・・らっこ・・・・・・って、あれ〜〜?」
本当だ、全然気付かなかったけれど、確かにおかしい。
「ら・・・ら・・・・・らっこ・・・・らいじょうぶ・・・・らっふんだ!」
「・・・・美貴ちゃん・・・・舌・・・・おかしくない?」
そういえば、べろが痺れていて感覚が無い。
あっかんべ〜をして、指で摘んでみる。
- 655 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:59
- ふにふにふに・・・あ゛〜〜・・・・どうやら半分から先端にかけて麻痺しているらしい。
だから発音がおかしくなってたんだ・・・・
涙は止まったものの、心配そうに美貴の顔を覗き込む顔がこれまた可愛い紺ちゃん。
紺ちゃんのキスがあまりに強烈過ぎたから、ずっと吸われてた美貴のベロが一時的に
麻痺しているだけなのだろう。
もう一度しっかりと抱き締めてあげる。
「もう平気、心配ないって」
なるべく、た行の濁点は使わないように気を付けながら喋る。
「でも・・・・でも、明日の舞台が・・・・」
「心配しないの。・・・・紺ちゃんのキス、良かったよ?」
と言った後で、また押し倒されちゃうかもって思ったけれど。
「・・・・いじわる」
- 656 名前:One and only 投稿日:2006/12/19(火) 21:59
- とんでもない状態に陥っていた事がなんとなく自分でも分かっているらしく、真っ赤に
なった顔を美貴の首筋に押し付けてくる。
ふと時計を見ると、なんと2時を過ぎてるし。
・・・って事は・・・・美貴は一時間以上も紺ちゃんに・・・・
クスッ、そりゃ〜痺れるわなァ。
「こぉ〜んちゃん、そろそろ寝よっか・・・・ん?」
「・・・・うん」
点けっ放しだったエアコンを止めて部屋の電気を消すと、タオルケットを肩まで掛けて。
プクプクほっぺにキス。
「おやすみ紺ちゃん」
「うん、おやすみ美貴ちゃん」
久しぶりのふわふわな胸の感触を確かめつつ、次第に眠りの淵へと落ちていった。
- 657 名前:たまえす 投稿日:2006/12/19(火) 22:00
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 658 名前:てん。 投稿日:2006/12/20(水) 01:56
- こんこん・・・
負けるな(?)みきちぃー
- 659 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:06
- 「大丈夫だって、だから〜・・・今度来れそうな時はちゃんとメールすっからさ、紺ちゃんは
勉強に集中していいかんね?」
「でも、それじゃ美貴ちゃんが大変だから・・・」
「大変な訳無いじゃん、紺ちゃんに会えない方がどんだけ大変なことか・・・」
「・・・・・・うん」
「それに・・・・・」
「それに?」
「あんまし放っておくと、また紺ちゃんが壊れちゃうからね」
「・・・・ごめんなさい」
あれま、赤くなっちゃって。
「いいって、だって美貴のキスが欲しくて欲しくてたまらなかったんでしょ?」
「わかんない」
- 660 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:07
- 「うん、って言ってよ」
「・・・・・・うん」
「・・・・でも、だったらさ・・・どうしてキスだけだったのかな・・・・・何てゆーか、もっとこう
美貴を裸にひんむいてさ、あ〜んな事やこんな事をしたって良かったのに・・・・」
「・・・・しないもん」
さらに赤くなって・・・・・
「いや、むしろして欲しかった。」
「・・・・・バカ」
丸まっちゃった。
昨日のあの激しさが嘘のよう。
「だからさ、紺ちゃんが大学に合格したらさ・・・イヒヒ、今度は美貴に紺ちゃんを頂戴ね♪」
「な・・・ご褒美っていうのは、合格した方がもらうでしょ普通・・・・それにいつになるかわかんないし」
- 661 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:07
- 「いいじゃん、美貴の愛をいっぱいあげるんだもん。それに紺ちゃんは頭いいから一発合格だよ」
「あ・・・プレッシャー」
「だから今はこうしてお風呂でおっぱいをムニュムニュするだけにしといたげるかんね?」
「あぅ・・・・・」
「それまでキティーちゃんの面倒をちゃんと見といてよ?」
「毎日ちゃんと抱いて寝てたもん」
「ただ抱いて寝るだけじゃダメだかんね?・・・このたわわな生乳にずっぽりとうずめて、
た〜っぷりスリスリさせて乳臭くしといてくんないと」
「言い方がなんかヤらしい」
「ほぉ、美貴のあそこを舐めたくせに」
「な・・・だ・・だってあれは美貴ちゃんが・・・・ふぇ・・・・」
- 662 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:08
- 「あれ以上エッチな事って、美貴は思い付かないけどなァ・・・」
「う〜・・・・」
んはは・・・・・また真っ赤。
「でもね・・・本当にすごく良かったし、いま美貴は愛されてるんだって感じたもん。
・・・だってさ、本当に愛する人にじゃなきゃあんな事できないもんね・・・ね、紺ちゃん?」
もう一度キュッと抱き締めて。
「だから頑張って早く大学に入ろうね。したっけ合格祝いに今度は美貴が紺ちゃんを夢の
世界へ誘ってあげる♪」
「やっぱり海外留学にしようかな・・・・・」
「ダ〜〜メ! 会えないじゃん。・・・・知ってる?」
「え?」
「よっちゃん、毎日一度は必ず・・・・まことぉ〜、本当に行くのかよぉ〜とか言っちゃって、
口を尖らせてすねてるんだよ?」
- 663 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:09
- 「あらら」
「美貴はそんなの絶対に耐えられない」
「ホントかなぁ・・・」
「いやマジで・・・これでもそーとー寂しがりだかんね」
「でも美貴ちゃんて、いろんな人に可愛がってもらえるし」
「美貴が可愛がるのは紺ちゃんだけだかんね?」
「・・・・うん」
「嬉しい?」
腕の中の紺ちゃんがコクンとうなずいて、お湯がチャプンと揺れる。
「そっか・・・・じゃあ早く合格しようね・・・・い〜〜〜〜っぱい可愛がってあげるからね」
「うん!」
- 664 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:10
- 「よし、あがろうか・・・今度は美貴が拭いてあげるよ」
「・・・・・うん」
え・・・・・・?
「い・・・いいの?」
「だから・・・・・うん」
「もぉ〜・・・いつの間にか積極的になっちゃて」
「違うもん」
「じゃあ負けずに美貴も積極的に拭かせて頂きます!」
一瞬、しまった・・・って顔をした紺ちゃん。
クスッ、どうして美貴が何かをしようとするとビクビクするんだろうね。
ただ拭いてあげるだけなのに・・・・・おおぅ・・・やわらか〜い♪
- 665 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:11
- 「美貴ちゃん!」
あ・・・・・ほら怒られた。
「ごーめん、・・・先にちゃんと拭くからタオル貸して」
「さ、先にって何よ」
「裸の紺ちゃんを目の前にして何もしないなんて、そんな失礼な事はできませ〜ん」
「だって時間が・・・・」
「ほぉ・・・・時間があったらしていいんだ・・・」
「えっ?・・・いや・・・・そーでなくて」
「ぷっ・・・可愛いなぁ」
「・・・ばかぁ」
こんな紺ちゃんとのひとときがたまらなく楽しい。
- 666 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:12
- ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
「朝から随分と長風呂だったこと」
「あ・・・・・え・・・えぇ・・・・まぁ・・・」
部屋に行くなり飛んできた紺ママの軽いジャブに、思わず紺ちゃんと顔を見合わせて肩をすぼめる。
まるで、美貴がお風呂で紺ちゃんをイジリ倒している所を見ていたかのようなおばさんの表情。
だって、何だかとても嬉しそうだし。
「さ、掛けて頂戴・・・ご飯にしましょう」
「はい・・・・って、おぉぉぉ〜っ!・・・・どーしたんですかこれ〜」
昨日の夜も凄かったけれど、今朝もまぁ・・・・北海の幸で埋め尽くされたテーブル。
「昨日お父さんが送ってくれたの」
「そっか、ほんとにいいお父さんだね」
「うん」
- 667 名前:One and only 投稿日:2006/12/23(土) 20:13
- 満面の笑みで、てんこ盛りのお茶碗を美貴に差し出す紺ちゃん。
「・・・・そ、・・・誰かさんは宅配便を美貴ちゃんと間違えてがっかりしてたけどネ」
「おかーさん!」
「何だ、紺ちゃんも美貴に来て欲しいって思ってたんじゃん」
「違うもん」
「確かその後・・・・隣の奥さんが回覧板を持って来て下さった時も、玄関までダッシュしてたわよねぇ・・・・」
「うるさい!・・・・恥ずかしいっしょ・・・もぉ・・・・」
・・・・クスッ・・・・真っ赤になっちゃって。
「ごめんね紺ちゃん、次に来る時はちゃんと連絡するからね?」
そう言うと・・・ほら、あっという間に笑顔に逆戻り。
やっぱり紺ちゃんの笑顔は美貴の元気の源なんだよね。
- 668 名前:たまえす 投稿日:2006/12/23(土) 20:22
- >>658 てん。様
ありがとうございます。
从VvV)負けそう…
- 669 名前:たまえす 投稿日:2006/12/23(土) 20:23
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 670 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:32
- 「たん・・・」
「ん〜?」
「あの・・・・さ、今更なんだけど・・・・いいの?」
「何が?」
「何がって・・・この状況・・・・」
・・・チャプン
「あのね、一緒に入ろうって言ったのは亜弥ちゃんでしょ?」
「まぁ・・・・そうだけど」
「変なの・・・何だよこいつ・・・」
- 671 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:33
- GAMの歌レッスンとPV打ち合わせが終わってから、ナンダカンダと言葉巧みに
亜弥ちゃんちにお持ち帰りされちゃって。
美貴的には、もう前みたいな亜弥ちゃんへの遠慮みたいな気持ちはすっかり無く
なっていて、紺ちゃんと付き合う以前のように接することができるようになっていた。
これも亜弥ちゃんと話す機会を作ってくれた紺ちゃんのお蔭と感謝をしたい・・・
ところではありますが。
相変わらず自分ペースで物事を勝手に進めていく亜弥ちゃん。
まぁ、任せていれば美貴は何にも考えなくていいから楽っちゃ楽なんだけどね。
久し振りに一緒にお風呂に入ろうって亜弥ちゃんが言うから、別に何も気にしな
いで入ったのはいいんだけど・・・・入った途端、何故か急におとなしくなっちゃって。
「だって、打ち合わせであんな事を聞かされた後だったでしょ?だから警戒してる
のかと思った」
「何で警戒すんのさ、おかしいよ亜弥ちゃん」
- 672 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:33
- 「だってさ・・・・キスするんだよ?・・・キスだよ?・・・みんなが見るPVでさ、しかも
寸止めかと思ったら本当にしちゃうらしいじゃん」
「それこそ今更だよねぇ・・・大体さぁ、美貴のファーストキスは亜弥ちゃんに
奪われたんだかんね?」
「あ・・・だってあれは・・・まさか始めてだったなんて知らなかったんだも〜ん・・・・」
「美貴は亜弥ちゃんと違ってオクテな純情っ子なんですぅ」
「はぁ〜?・・・あたしだって、たんが始めてなんだよ?」
「うっそだぁ〜」
「・・・・・ひどい」
どうせ映画絡みの単発ユニットだと思っていたGAMのセカンド・シングルが決
まって二人で大喜びして、その後で曲をもらって聞いた時にあまりに大人〜な
詞の内容に軽くぶっ飛んで。
- 673 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:34
- この詩からお互いに誰を連想するかって話になって、もちろん美貴は紺ちゃん
に決まってるんだけど・・・・亜弥ちゃんのやつ、迷わず美貴だって言いやがった。
「たん・・・最近、紺ちゃんと会ってる?」
「え・・・前にミュージカルを見に来てくれたって話したっしょ?」
「うん」
「あの日の夜、美貴が約束破って紺ちゃんちに押し掛けた」
「あっきれた・・・・あんた達、会わない約束なんてしてたんだ」
「だって、学校行ってないのにいきなり全教科の試験を受けなきゃいけないんだよ?」
「でもさぁ・・紺ちゃんの力になりたいって思わない?」
「なってるじゃん」
- 674 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:34
- 「お互いに会いたい気持ちを押し殺して我慢して?」
「そのつもりだった・・・紺ちゃんが合格するまで会うのをやめようって」
「誰が考えたって絶対無理じゃん」
「だから・・・・・やっぱり間違ってるって思ったから、美貴から撤回しに行ったの」
「そっか・・・・よしよしいい子だね」
「まぁ結局は、やっぱり殆ど会えてないんだけどね。でも、会いたいのに会っちゃ
駄目ってのと、時間があればいつでも会えるってのは気持ち的に全然違うし」
「そっか・・・ごめん」
さっきまでプクッと膨らんでた亜弥ちゃんのホッペがスッと戻って急にテンション
が下がった。
「何で謝るの?」
- 675 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:35
- 「だって今日・・・・わりかし早く終わったから・・・紺ちゃんの所へ行けたのに・・・
無理に誘っちゃったから」
神妙な表情の亜弥ちゃんの手を引っ張って・・・・
『ザッバァ〜ン!』
しっかりと抱き寄せて。
「何だよ亜弥ちゃんらしくない、今日は亜弥ちゃんちに来たかったの!」
「・・・・・たん」
「大丈夫、美貴がここに来てる事は紺ちゃんも知ってるし、それでもちゃんと
頑張ってるから心配しなくていいよ」
「はぁ?・・・出たよバカ正直」
「何だよバカって・・・美貴はね、紺ちゃんには隠し事しないって決めてるんだから」
- 676 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:35
- 「じゃあ新曲のPVの事は?」
「え・・・・・それは・・・・・まだ・・・・だけど・・・」
「もうやるって言っちゃったんだし断れないからね」
「断らないし・・・・それに、紺ちゃんにだって言えるもん」
「後で知ったらショックだよ?・・・きっと」
・・・・こいつ、美貴達のことを気遣ってんのか揉めさせたいのか。
「へーきだもん、紺ちゃんはそれくらいで動じるような子じゃないから」
「ふぅ〜ん・・・・・ね、たん?」
「何だよ」
「練習・・・・しよっか」
- 677 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:36
- 「何を?」
「・・・・・・キス」
「ハァ?」
「だーかーらー・・・・キス」
ちっ・・・またやられた。
わざと話しの流れ的に美貴が拒否れない状況を作ってから振ってくる。
これでもし断ったら・・・・ほらやっぱり平気じゃないじゃん・・・・絶対そう言うに
決まってる。
本当は心の中で勝ったと思っているクセに・・・・その表情は、まるで小さい子
がママにおねだりをしているかのよう。
「・・・・・たん」
何て可愛い顔してんだよ。
- 678 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:37
- 畜生、悔しいけど憎めねぇ〜・・・・
「フッ・・・・別にいいけどさぁ、ここですんの?」
「何か問題でも?」
「PVの練習だよね・・・お風呂で裸で抱き合ってする必要は無いよね」
「気分が高まるじゃん」
「亜弥ちゃんさ・・・・まさか・・・」
「たんの方こそ気にし過ぎ。何考えてんの?・・・スケベ」
「ハァ?・・・誰がスケベって?」
「練習するだけなのに、まさかって変な想像したのは美貴たんじゃない」
「あのさ、練習って言ってる割にはさっきから意味も無く胸を押し付けてるよねェ」
- 679 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:38
- 「だって・・・たん、おっぱい好きじゃん。・・・嬉しいっしょ?」
こ・・・こいつ・・・・
「ああ好きさ、好きで悪いか!・・・自分に無い物を欲して何が悪い?」
「あらら、開き直っちゃったよ」
「いつも紺ちゃんのおっぱいを揉んでるもん。あのふわふわでマシュマロみたい
に柔らかいおっぱいを揉んでると、生きてて良かったって実感できるんだよね」
「たまには違うマシュマロを揉んでみたいとか思ったりしない?」
「・・・・・へ?」
「紺ちゃんのも大きいかもしんないけど、あたしもの結構自信あったりするんだ
よね・・・・ほら、柔らかいっしょ」
「うぷっ・・・ンンン・・・プファ〜・・・こらぁ〜顔に押し付けるじゃな〜い!」
「紺ちゃんのとどっちが柔らかい?」
- 680 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:38
- 「・・・・手で触ってないもん、判んないじゃん」
「・・・・・ほら」
「え・・・・・じゃ・・・ちょっと失礼して・・・」
・・・・ムニュ
「うわでかっ・・・・おぉ、柔らかいよ亜弥ちゃん!」
「・・・揉んだね」
「・・・・・あ」
「これでも紺ちゃんに言える?」
「い?・・・・・い・・・言えるよ・・・当たり前じゃん」
「たん?」
- 681 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:39
- 「な・・・何だよ」
「もっと揉んでいいよ?」
「どれどれ・・・・・って、こらぁー!あぶねーあぶねー、すっかり亜弥ちゃんに乗
せられちゃったし。大体、PVの練習で何でおっぱいを揉まなきゃならないのよ」
「ちぇ、気付いちゃったか・・・じゃそろそろあがるね」
・・・・・何だよあいつ。
人を散々振り回しておいて、先にとっととバスルームを出て行ってしまった。
そんなこんなで潜り込んだ亜弥ちゃんのベッドの中。
もちろん一緒に寝るのも結構久し振りな訳で。
今度はどんな誘惑が待っているのかと内心ワクワクしていると・・・・
「じゃ、おやすみ」
- 682 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:39
- 亜弥ちゃんはそう言ってパチッと部屋の明かりを消すと、隣に横になって
背中を向けた。
「・・・・え?」
「なに?」
「いや別に・・・」
「・・・もの足りない?」
ドキッ・・・・
「べ・・・・別に・・・・でもどーしてそっち向くのさ」
「いいよ・・・じゃあそっち向いてあげる」
そう言うと、亜弥ちゃんはクルッと向き直ってそっとしがみついてきて。
「・・・・・・で?」
- 683 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:40
- 「何だよ・・・で・・・って」
「寂しかった?」
「ん・・・・・ちょっとね・・・・亜弥ちゃんこそ」
「・・・・まぁ・・・ちょっとね。・・・・あのさ、うちに泊まるって本当に紺ちゃんに言ったの?」
「タクシーの中でメールした」
「・・・・で、返事は?」
「亜弥ちゃんに優しくしてあげてね・・・って」
「え・・・・・・・・・マジ?」
「うん、美貴が亜弥ちゃんと会う時はいつもそう言われる」
「ちぇ・・・・・・参ったな・・・・」
- 684 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:40
- 亜弥ちゃんはそう呟くと、美貴の胸に顔を押し付けて・・・・小さく震えた。
「泣いてんの?」
返事が無い代わりに、更に強く抱き付いてくる。
「・・・・ごめんね?」
どうして美貴が謝るんだろ・・・・・
「グスッ・・・ちょっと待って、いま・・・たんは親友だって自分に言い聞かせてるから・・・・」
「そっか・・・・じゃ、待ってる」
複雑な思いを押し殺しつつ、亜弥ちゃんを抱き締める。
それからどれ位過ぎたろうか。
ヒョコッと顔を離した亜弥ちゃん。
- 685 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:41
- 「おっ待たせ致しました〜・・・復活!」
「ね・・・・美貴と会うのって・・・・辛い?」
「ううん、すっごく嬉しい・・・・あ、誤解しないでね?・・・もう前みたいにたんの事を
どうこうしようなんて全く思ってないし、できれば紺ちゃんとも会ってお話したい」
「そっか」
「うん、だからたんも浮気になるんじゃないかとかぜ〜んぜん心配する事なんて
無いし、でも・・・またこうして会ってくれたら嬉しいな」
「うん、分かった」
「なんかさ、紺ちゃんて不思議な子だね・・・今晩美貴たんがうちに泊まって何を
するかとか、あたしが何を考えているかとか全部お見通しなんだよきっと。その
上でたんにさ、あたしに優しくしろ・・・なんて言ってるんだろうね」
「美貴もそう思う」
- 686 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:42
- 「紺ちゃんの愛を裏切れないって思うから、どんなにあたしに誘惑されても手出し
ができないんでしょ?」
「亜弥ちゃん誘惑してたんだ」
「ね・・・紺ちゃんはさ、どこまでなら許してくれるかな」
「知らねーよそんなの」
「取り敢えず、おっぱいは揉まれたと・・・・」
「あぅ・・・・・」
「じゃキスは?」
「ん・・・・物の程度によるんじゃない?」
「ふぅ〜ん・・・・例えば?」
- 687 名前:One and only 投稿日:2006/12/30(土) 13:46
- 「亜弥ちゃんが美貴におやすみのキスをするくらいなら・・・・」
「そっか、たんが自分からしなきゃいいんだ」
「例えばだよ?」
「たん・・・・・・」
「・・・・ん?」
隣の亜弥ちゃんが動いたと思ったら,胸にムニュッという柔らかな圧迫を感じて。
「おやすみ・・・・」
唇に優しい温もりが訪れた。
・・・・おやすみ亜弥ちゃん・・・・
- 688 名前:たまえす 投稿日:2006/12/30(土) 13:52
- 本年はここまでです。
皆様良いお年をお迎えください。
- 689 名前:名無し読者@446 投稿日:2006/12/30(土) 14:13
- たまえすさん、行進乙ありです。 久々にリアルタイム行進とこの展開に
ドキマギしてしまいました。そして帰省前にいい妄想の材料を有難うございます。
少し大人な小悪魔あやや最高です。あとあとこんこんに報告したエロ美貴様の
身の上が心配ですが、いい雰囲気ですよねこの2人も。
今年はリアルでも衝撃の展開がありましたがその中でも心温まる作品を有難う
ございました。たまえすさんも良いお年をお迎えください。
- 690 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:21
- バタバタバタ・・・・・・
「こらぁ〜〜待てかめぇ〜〜!」
「ギャハハハハハハハ・・・・・もぉ〜やめてよガキさん・・・フヘヘヘ」
「ま〜たアタシのお菓子黙って食べたろ〜〜」
「ちぃ〜〜がいますって・・・」
「違わないでしょーが!」
ドタドタドタ・・・・・・
・・・あ〜あ・・・・またやってるよあいつら。
「だってぇ〜〜、愛ちゃんがいいって言ったも〜ん」
「・・・・愛ちゃんが?」
- 691 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:24
- 「ハァハァ・・・・うん・・・」
「・・・しょーがないなぁ、じゃあ許してあげる」
「ほんと?・・・ガキさん大好きぃ〜〜〜」
あ・・・押し倒した。
「おわぁ〜〜〜っ・・・重い〜〜〜、こら〜デブ離れろ〜〜」
・・・おいおい・・・いくらなんでもデブはねーべ・・・
「あ〜〜〜、デブって言った・・・・」
「え?・・・・・あ・・いやほら・・・だって・・・」
「ショック・・・・・ガキさんが・・・・絵里のこと・・・・デブって言った・・・・グスッ・・・」
・・・出たな・・・亀の得意技・・・・
- 692 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:25
- 「うそぉ〜、ちょっとあんた〜・・・・そんな泣かなくたって」
「・・・・・・いいもん・・・グスッ・・・どーせ絵里は・・・」
「分かった悪かった・・・謝るから・・・って、ちょっと田中っちぃ〜〜笑ってないで
助けてよ」
「あははは・・・・え?・・・そんなん絵里がすねよったられなの言う事もよう聞かん
けん、無駄な事はせん」
「ふぇ〜〜〜ん」
「え゛ぇ〜?・・・ちょちょちょっと、ね?・・ほら亀はいい子でしょ?もうすぐ18才に
なるんだしさ・・・」
「あー泣かした〜・・・いーけないんだーいけないんだーせーんせーに言ってやろー」
「ちょっとぉ、さゆみんまで煽らないの・・・ほら亀、ごめんってば・・・冗談に決まってんじゃ〜ん」
- 693 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:26
- 「グスッ・・・・ほんと?」
「ほんとほんと・・・実はさ、うらやましいなぁ〜ってね。・・・・吉澤さんだって、女は亀く
らいムチッとしてた方がムラムラくるって言ってたし」
・・・・・はぁ〜?・・・おいおい、何でそこに私が出てくるんだよ・・・・
「ヘェ〜・・・吉澤さんて・・絵里の事をそんなヤらしい目で見よったと?」
「何だよヤらしいって! オレはただ・・・亀ちゃんの豊満なボディーがすっげー色っぽ
くてセクシーだから、たまに欲情するって言っただけじゃん」
「「「うわぁ〜、やっらしぃ〜〜!」」」
やっべ〜・・・藪蛇だった・・・
メンバーの冷ややかな視線に耐えられず、思わず小さくなる。
「でもさ・・・・やっぱりほら、マコっちゃんが卒業してからみんなが警戒してセクハラさ
せてあげないから、だから吉澤さんだって随分我慢してるんじゃない?」
- 694 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:27
- あいたたた・・・・また垣さん余計な・・・
一体私はどんな人間だと思われているんだろう。
「ほやね・・・今まで吉澤さんの欲求処理を殆ど一人で引き受けてた美貴ちゃんも、
最近小春の完璧なガードで触れんし」
「そうだったんですか・・・・吉澤さん、何だか可哀想」
「・・・・・はぃ?」
「そうならそうと早く言って下さいよ〜・・・さゆみが慰めてあげますから」
いきなり色目使いでにじり寄ってきた重さん。
「いや・・・重さんさ・・・・慰めるって・・・そんな・・・ほら・・・・・・」
「ダ〜リン・・・大好きだっちゃ!」
「のわっと!」
- 695 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:28
- バフッと抱き付かれて受け止めた重さんの柔らかさに、しばしトリップ状態に陥る。
「似てねぇ〜〜・・・大体、ラムちゃんは美貴ちゃんの声キャラやし」
なんなら初めて見るような勢いの重さんのドあっぷで、しかも真っ直ぐに見詰め
てくる潤んだ大きな瞳には私が映っていて。
・・・・しげさん・・・・かわいい・・・・
まるで吸い込まれるように自然と顔を近づけて。
一瞬、リーダーだということを忘れて過ちを犯しそうになったその時。
「おっはよーございま・・・・・あ゛〜〜っ!」
パタパタパタパタ・・・・・
『スパァ〜〜ン!』
後頭部に鈍い衝撃を感じて目の前が真っ白になった。
- 696 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:29
- 〜 〜 〜 〜
「ハァハァ・・・小春の道重さんに何してるんですかぁ〜〜!」
学校が終わって元気にスタジオに飛び込んで来た小春。
一番若いとは言え、そこは誰もが認めるミラクル娘。だけに状況を認識する能力は
メンバー内でも1,2を争うほど高い。
迷う事なく部屋の真ん中で抱き合って見詰め合ういい雰囲気の二人に駆け寄ると、
持っていた紙袋で思い切り吉澤さんをひっぱたいてしまった。
「キャー! ちょっと小春ちゃん、何しよん?」
「だって・・・道重さんが危ないと思って・・・」
「ほやけど、ちょっとふざけてただけやし・・・・・まだなんもしてえんかったんよ?」
必死な小春に見かねて思わず重さんに助け舟を出す。
「でもキスしようとしてましたよ?」
「あんね小春ちゃん、吉澤さんはね・・・マコっちゃんと離れてしまって、今すっごく
寂しいんじゃ。・・・だけぇ、代わりにさゆみが慰めよったんよ?」
- 697 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:29
- 「あーあ、吉澤さんのびちゃったね・・・・・どーすんのー?」
「まだ時間もあるし、放っておけばそのうち起きるっちゃろ?」
「・・・・ごめんなさ〜い」
「小春ちゃん、さゆみの事を助けようとしてくれたのはぶち嬉しいんじゃ。でもね、
大事な頭をしかもそんなに思い切り叩きよったらいかんよ?」
「はーい」
「でも・・・・いま確か、小春の道重さんって言ったよね・・・あんたさ、藤本さんとさゆ
みんとどっちが本命なわけ?」
「えへへ・・・・私って、罪なオ・ン・ナ」
「何だそれ・・・・使うとこ間違ってるから」
「でもガキさんさ、吉澤さんをのしちゃったんだから罪な女でもいいじゃん」
「そう言えば・・・藤本さんはどこに行きよったと?」
- 698 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:30
- そう・・・いつもなら、さっきの垣さんと亀の騒ぎといい、今の小春いい、必ず美貴
ちゃんの一声で治まるはずなのに。
「藤本さんなら、いま小春が入ってくる時に携帯持ったまま外でうろうろしてましたよ?」
「今朝から何だか様子がおかしかったよね・・・愛ちゃん何か聞いてる?」
ほら、里沙ちゃんの心配性が出た。
「な〜んも」
「暇さえあれば携帯パカパカしてたし・・・」
「ほやったっけ」
本当は、昨日のラジオ収録の後で美貴ちゃんと二人でお茶した時に聞いてたんだ。
・・・今日があの発表の日だということを。
でも、みんなに言うと無駄に騒ぐと思ってわざと黙ってた。
- 699 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:31
- 「愛ちゃん!・・・心配じゃないの?」
「ん?・・・・どっちかっつーと、吉澤さんの方が心配やろ・・・」
「もぉ・・・・ちょっと藤本さんの様子見てくる・・・・」
相変わらず気になりだしたら止まらない里沙ちゃん。
「行ってらっしゃ〜い」
と、その時。
タタタタタタ・・・・・・・・『バタ〜ン!』
「やった〜〜〜!」
思い切りガッツポーズをしながら部屋に飛び込んできた破顔の美貴ちゃん。
「スッゲ〜〜〜〜、やったよマジですげー・・・よっちゃん!こんなめでたい時に
寝てんじゃねーよ、おらおらぁ〜」
- 700 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:32
- ひっくり返ったままの吉澤さんの首を掴んで力一杯振り回してる。
「ちちちょっと美貴ちゃん、壊れちゃうから」
「ねーよっちゃんてばぁ〜〜〜」
「・・・・う・・・・・う〜ん・・・・」
あらぁ〜・・・気が付いたし・・・
暴れる美貴ちゃんを慌てて止めようとしたら、今度はあっしが捕まって抱き締められた。
「愛ちゃん!もぉ〜美貴泣きそう・・・・」
「おめでと美貴ちゃん、良かったね・・・ほんとに良かった。こんなに早く結果が出る
なんて思わんかったし」
「ありがとう・・・お礼にキスしてあげる!」
「はぁ?・・・あ、いや・・・それはここじゃマズいから・・・・ンプッ・・・・・ん゛〜〜!」
- 701 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:33
- 口の中で美貴ちゃんの舌がぐるんぐるん・・・・
ハァ〜ン・・・美貴ちゃんとのキスは久し振りやよ・・・
いつも里沙ちゃんとしているソフトタッチもいいけれど、たまにはこんな強引な
激しいキスも悪くない。
「こぉ〜らぁ〜・・・もっさん駄目っだってば!・・・さっきから訳わかんないし・・・
って、ちょっとぉ〜愛ちゃんに何してんの!・・・離れなさいってば!」
「プハァ〜・・・応援してくれたみんなに心から感謝のチューを・・・・ガキさぁ〜ん♪」
「うそぉ〜〜、おわぁ〜・・・・愛ちゃん助けて〜・・・・ギャ〜」
今度は、あっしを助けに来た里沙ちゃんを追い掛け回してる。
クスッ、本気で逃げ回ってるし。
・・・あっしは結構色んなメンバーとキスしてるけど、里沙ちゃんは多分あっしだけなんだろうね。
仕方が無い、助けてやっか・・・
- 702 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:34
- 「美貴ちゃんストッ〜プ!・・・みんなまだ何のことか知らんやって、先にみんな
にも教えていい?」
里沙ちゃんの可愛い唇が奪われる寸前で、美貴ちゃんの動きがピタリと止まった。
「あ・・・・・言ってなかったっけ・・・」
「ちょ〜っと愛ちゃん、さっき知らないって言ったの・・・・嘘?」
あら〜・・・ほっぺを膨らませちゃって。
「うん・・・・知ってた」
「ひっど〜い」
「まぁまぁ、ではみんなに発表します」
「・・・・なに?」
- 703 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:35
- 「パンパカパァ〜ン、こんこんが大学に合格しました〜!」
「「「「「 エ〜〜〜〜〜?!」」」」」
「うそぉ〜!・・・・こないだ高認合格したばっかじゃん・・・・・・・ほんとに?」
「ホントやよ・・・・今日あたり通知がくるって言ってたから、だから美貴ちゃんは
こんこんから連絡が来るのをずっと待ってたんよ」
「「・・・・すっげ〜〜〜こんこん!」」
「美貴ちゃんおめでとー」
「ありがとう♪・・・・そんじゃ紺ちゃんに代わって美貴から感謝のちゅーを・・・・・」
・・・・・あらら、また始まった。
「ぶっ・・・・・オェ・・・・・」
逃げ遅れて真っ先にやられた里沙ちゃんが逃げてきた。
- 704 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:36
- 「だいじょ〜ぶ?」
「酷いよ愛ちゃん・・・・助けてくれないし・・・・」
「だって、舌は入れられてえんのやろ?」
「・・・うん」
・・・でもちょっと可哀想だったかな?
強引なキスに慣れてないから涙目になってるし。
「キャー、道重さんが!」
小春の声に振り向くと、美貴ちゃんに捕まった重さんがかなり熱烈なキスを
お見舞いされていたのだが。
でも重さんは抵抗するどころか、うっとりとされるがままに美貴ちゃんに身を
任せている。
・・・・重さんのやつ、相当キス慣れしていると見た。
- 705 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:37
- 一体、いつ誰と経験を積んだんやろ・・・・
里沙ちゃんもあっしの腕の中で目を丸くしている。
「・・・・何なのあれ」
ふざけてチュッ!・・・ってのはあっしもしたことあるけれど・・・
「いつまでも子供じゃないんやよ・・・みんな親の気付かないうちに恋をして、何時の
間にか大人の女性になるんやね」
里沙ちゃんにいつもの優しいキスをしてあげる。
「後で二人でこんこんにお祝いメールしよ?」
「・・・グシュ・・・・うん」
と、その時・・・・
- 706 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:38
- ダダダダダダダダダダダ・・・・・・
・・・・・ん?・・・・なんか通った。
パタパタパタパタ・・・・・・・
・・・・まただ。
「・・・だからお前はこっちにくるなって!」
「どーして小春にはキスしてくれないんですかぁ〜〜〜!」
あれぇ〜〜・・・今度は美貴ちゃんが小春に追い掛けられてら。
「バーロー、いくら美貴でもまだお前と過ちを犯す訳にはいかないんだっつーの!」
・・・って事は、今のキスは嬉しさのあまりに勢いでしたんじゃなくて、美貴ちゃんは
意識的に人を選んでしてたのかい?
ディープキスされたのは・・・あっしと重さんだけ・・・・何で?
- 707 名前:One and only 投稿日:2007/01/03(水) 09:39
- 「小春ちゃん!」
お、重さんが動いた。
「ほら、女の子がそんなことしよったら駄目やろ」
・・・・自分だってしてたじゃん・・・・
「え〜〜っ、道重さんだってしてもらってたじゃないですかぁ〜、そんなのズルイです」
「ほらこっちにおいで、さゆみがしてあげるけん」
「わぁ〜い♪」
・・・・・はい?
「うそぉ、誰でも良かったのかよ!」
腕の中から思った通りの突っ込みが聞こえた。
- 708 名前:たまえす 投稿日:2007/01/03(水) 09:40
- >>689 名無し読者@446様
年末ラストにリアルタイムありがとうございます。
昨年は波乱の一年ではありましたが、今年も動的な幕開け
となりました。新たな戦力も加わり新体制にどう移行して行く
かが楽しみです。
- 709 名前:たまえす 投稿日:2007/01/03(水) 09:42
- 皆様あけましておめでとうございます。
新年一発目はここまでです。それでは失礼いたしました。
- 710 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/04(木) 01:53
- 明けましておめでとうございます
お正月から読めるなんて幸せです
- 711 名前:無名し読者 投稿日:2007/01/06(土) 23:20
- 遅くなりましたが 明けましておめでとうございます。
新年早々の更新お疲れ様です。 今年も作者さんの世界にどっぷりハマらせて頂きまつのでどーぞ宜しくお願い致します。
- 712 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/08(月) 04:44
- さらに遅いですが明けましておめでとうございます。
新年早々とんでもないカオスが見れてうれしいですw
- 713 名前:名無し読者@446 投稿日:2007/01/10(水) 00:47
- さらにさらにおそくなりましたが明けましておめでとうございます。そして
行進というお年玉を有難うございます。とりあえず愛さんと重さんと小春に
お 前 ら ど う し て 慣 れ と ん じ ゃ と小一時(ry
という突っ込みは置いといて今年もたまえすさんとどこか暖かいホッとする
気持ちになれるこの作品を応援させてもらいます。
これからもがんがってくらさい。 次回行進お待ちしております。
- 714 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:20
- 新たな夢への第一歩として大学受験に目標を定めて約半年間。
大勢の方々の助言を頂いて突破対策を立てつつ無我無中で頑張った
結果、第一関門の高認試験に無事に合格することができて。
ちょっと有頂天になって美貴ちゃんに報告したら、返ってきた返事は・・・
「これでやっと他の受験生と並べたんだね」
その冷静な一言で、まだ目標へのプロセスのほんの序章に過ぎないとい
う事を思い出して。
気合を入れ直してきっちり臨んだ面接試験も思い通りに自分の考えを伝
える事ができた。
それでも到底自信なんてあるはずも無く、通知が来るまでの間は毎日
神様にお願いをしつつ、次の受験準備をしていた。
合格通知を受け取った時にはなまら嬉しくて、お母さんよりもまず真っ先
に美貴ちゃんにメールをしたんです。
そうしたら直ぐにメンバーからメールやら電話やらが来て、みんな自分の
事のように喜んでくれて。
- 715 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:21
- そんな中で真っ先に掛かってきた来た電話は・・・
「もしもし亀ちゃん?」
『はぁ〜い、紺ちゃんですかぁ?お久し振りでーす』
・・・紺ちゃんですかって、そりゃ私の携帯番号に掛ければ私が出るっしょ・・・
でも、久々に聞く亀ちゃん独特の柔らかなトーンに心が安らぐ。
「お久し振り〜・・・いまお仕事中じゃないの?」
『そーなんですよぉ・・・あっ、でも丁度移動準備してたんでへーきですよ?・・・
((ちょっ、絵里))・・・ん?・・・((早ぅおめでとうって言わんと))・・・(あ、そーだった
・・・エヘヘ)・・・大学合格おめでとうございまぁ〜っす』
・・・やっぱり隣にれーながいるんだ・・・
「うん、どーもありがとね」
- 716 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:23
- 『凄いです、ホントに凄いです、尊敬します・・・あぁっ〜、ガキさん危ない!』
急に大きな声で叫ばれて。
「ちょっと亀ちゃんどーしたの?」
『あ〜あ遅かった・・・あの・・・これ言っちゃっていいのかどうか分かんないん
ですけど、藤本さんがですね・・・嬉しさのあまりに壊れちゃったみたいでです
ね、メンバーを手当たり次第に襲いちらかしてちゅーしまくってるんですよ〜
・・・((キャー、道重さんが!))』
・・・あれ、小春ちゃんの声だ。
『あ〜っ、今度はさゆが狙われて・・・うわっ!・・・(ガサガサ・・・ちょっとれーな、
ガキさ〜ん!あれ本気でキスしてるじゃん、止めなきゃヤバイって!・・・ガサ)
・・・・あ、あははははは・・・な、何でもないですよ?』
「・・・・亀ちゃん・・・・全部聞こえてる」
『え?・・・・あ、ほら・・・・えっと・・・・エヘヘ・・・((なんしよると?まーた余計な
事をしゃべりよってから))・・・あ?・・・(シーッ、聞こえちゃうってば)・・・うん、
でもあれですよ・・・こんなにはしゃいでる藤本さんを見るのって久々なんで
・・・やっぱり紺ちゃんの事が大好きなんですね、嬉しくてたまんないんですよ。
あ、もちろん絵里だってす〜〜〜〜っごく嬉しいですよ?((れーなもー!))』
- 717 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:24
- 「ありがと亀ちゃん、隣にれーなもいるんでしょ?」
『あ、バレてました?・・・さっきからうるさいんですよー・・・((なん言いよると?
これでもめっちゃおとなしくしとーと!))・・・・エヘヘ、ほらね?』
「相変わらずだねェ」
『ぜ〜んぜん変わってませんよ、みんな紺ちゃんのことが大好きなんですから
((ポンちゃん愛してるよ〜〜!))』
「私もれーなのこと愛してるよ〜」
『わっ、れーなれーな、紺ちゃんもれーなのこと愛してるって・・((いやっほぅ!
またメールするけん、絶対一緒にカラオケ行こうね〜〜))』
「はいよー」
『ガサガサ・・・・ポンちゃん約束やけんね!』
あらら、とうとう亀ちゃんから携帯奪ったな?
「うん分かった、れーなも頑張ってね。私・・・れーなの可愛いウインク、大好きだよ」
- 718 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:25
- 『マジで〜♪・・・それやったら・・・・あ!そーやん、紅白の時にポンちゃんのため
にカメラにウインクしまくるけん、絶対に見とって?』
「クスクス・・・うん、楽しみにしてるね」
『(ダダダダダ・・・・・)・・・おっ?・・((だからお前はこっちにくるなって!))』
あれ、美貴ちゃんの声だ・・・。
『(パタパタパタ・・・)・・・((どーして小春にはキスしてくれないんですかぁ〜〜!))
・・・アハハハハハハハハ』
れーなのバカ笑いで、携帯を当てていた耳がキィーンてしてる。
・・・どうやら美貴ちゃんが小春ちゃんに追い掛けられているらしい。
『((バーロー、いくら美貴でもまだお前と過ちを犯す訳にはいかないんだっつーの!))
・・・アハハハハ、小春頑張れ〜!』
「ね―ねーれーな、どうなったの?」
- 719 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:27
- 『あはあは・・・・・小春は藤本さんが大好きやけん、い〜っつもせまっては口説き
よーけど相手にしてもらえんと・・・・・ほら、また逃げられとーし。別にもっと構って
あげてもいいんじゃない?って思うっちゃけど』
「うん・・・・・そうだね」
キスはどうかと思うけど、やっぱり憧れの人なんだもんね。
それにしても、毎度積極的な小春ちゃんには本当に驚かされる。
物怖じしない明るい性格で、一年目にして大活躍。
ミラクルって本当だったんだね。
もちろん、運だけじゃなくて小春ちゃん自身もとても頑張っていたし。
『((れーな、迎えが来たからもう行くって・・・置いてくよ?))・・・ちょー待って!
あ〜ポンちゃん?』
- 720 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:28
- 「いま、亀ちゃんの声・・・聞こえたよ?・・・電話ありがとね」
『また・・・・またメールするけん』
「うん、紅白・・・ちゃんと見てるからね」
『約束やけんね』
「うん、ウインク楽しみにしてる」
『((れーなってば!))じゃ・・・もう切るけん』
「バイバイ、またね」
なんていい子達なんだろう。
優しい気持ちで胸がほんわか温かくなった。
『うん・・・バイバイ・・・おわぁ〜〜っ!』
- 721 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:29
- 「・・・・・・・どーしたの?」
『紺ちゃ〜ん!』
その声を聞いた途端、更に喜びで胸が躍った。
「美貴ちゃん?」
『今晩行くから待っててね、おめでとうはその時に・・・・ね?』
「うん・・・・あ、でも今日は遅かったっしょ?」
『あ・・・・でも行く、絶対に行く・・・先に寝ててもいいから』
「わかった・・・・待ってるね」
『うん・・((藤本さぁ〜〜ん早くしてくださぁ〜い、置いてっちゃいますよ〜!))』
「ほら、小春ちゃんに怒られた」
- 722 名前:One and only 投稿日:2007/01/10(水) 23:30
- 『うっせーな・・・・じゃ、あとでね』
「は〜い」
・・・・・ピッ。
美貴ちゃんが来てくれる・・・・・わぁ〜〜い♪
取り敢えず、メンバーにキスした事への怒りはその時にじっくり聞くとして。
まったく、私には絶対に他の人とちゅーなんかしちゃダメって言う癖に。
でも寂しい思いをさせたのも事実だからあまり強くは怒れない。
そう言えば、重さんと本気のキスしてるって亀ちゃん言ってたよね・・・・
・・・って事は、その前の垣さんにしたと思われるキスとは違ってたってこと?
「・・・・・・・・・・・」
コ・・・・コホン・・・・美貴ちゃん早く来ないかなぁ・・・・
- 723 名前:たまえす 投稿日:2007/01/10(水) 23:31
- >>710 名無飼育さん様
ありがとうございます。
アホな内容ですが幸せに感じて頂けて光栄です。
>>711 無名し読者様
ありがとうございます。
こんな妄想の泥沼で宜しければハマってやって下さい。
>>712 名無飼育さん様
ありがとうございます。
カオスってとても上手い表現ですね、ようは支離滅裂な
だけなんですが喜んで頂けて嬉しいです。
>>713 名無し読者@446様
こちらこそありがとうございます。
相変わらず突っ込みどころ満載となっておりますので
宜しくお願い致します。
- 724 名前:たまえす 投稿日:2007/01/10(水) 23:33
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 725 名前:名無し読者@446 投稿日:2007/01/16(火) 00:43
- 作者さん暖冬の中、行進乙であります。
>>714の冷静な一言を言った人物とぶっ壊れた人物とが同一人物とは・・・
こんこんが美貴様をどう問い詰めるのか、楽しみです。
リアルよしこえらいことに・・・余計に痩せないか心配です。
作者さんもお体に気をつけて がんがってくらさい ノシ
- 726 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:20
- 「・・・藤本さん」
「・・・・ん?」
「今度は誰にメールしてるんですかぁ?」
移動車に乗ってメールを打っていたら、隣から小春の声が聞こえた。
「別にいいじゃん誰だって」
「え〜〜」
低めのトーンでひとまず軽くあしらっておいて。
送信ボタンを押してから、ちらっと隣の様子を見てみる。
ちっ、何だよ・・・・・・
嬉しそうにジィーっと美貴の顔を覗き込んでやがる。
美貴が本気で冷たい態度を取っているんじゃないって事なんか百も承知ってか。
- 727 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:21
- 「当ててもいいですか?」
「お前に判る訳ないじゃん」
「ヘヘェ〜・・・・・そーですか?」
・・・・・何だァ? この自信満々の表情は。
「じゃあ・・・言ってみろよ」
車に乗ってから美貴は相手の名前なんか一言も口にしてはいないし、
メールブロック・フィルムを貼っているから絶対に隣からは見えない。
フン、言えるもんなら言ってみろ。
「・・・・松浦さんでしょ」
「・・・・・・・・・・・」
ギョッとして思わず携帯を落としそうになる。
・・・・てっきり紺ちゃんて言うと思ったのに。
- 728 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:22
- ブ〜〜〜ン・・・・ブ〜〜〜ン・・・
「あっ、もう返事が来た」
携帯をパカッと開くと、小春にも着信画面が見えるようにしてやる。
「・・・・ん? エヘヘ、ほ〜ら当たった!」
「フン、これで勝ったと思うなよ」
「あ〜、小春に当てられて悔しいんだ」
「うるさいよ」
こいつの勘が鋭いのは今に始まった事じゃないけれど。
重さんといい小春といい、そんな変な潜在能力があるのなら、もっと仕事に
役立てろっつーの。
「・・・・エヘヘ」
「・・・・何だよ」
- 729 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:23
- 「ちゃんと役に立ってますよ?」
「・・・・・・・は?」
「だって、道重さんは何にも言わなくても小春の気持ち分かってくれますよ?」
「だったらさぁ、心を読むのは重さんだけにしなよ」
「もっと藤本さんを知りたいんです」
さっきまでニヤけていた小春の表情が、ほんの一瞬だけ真剣な眼差しに変わった
のを美貴は見逃さなかった。
・・・誰かに憧れる心は、持ち様によってはとても大きな力になるはずだから、その
気持ちを大切にしてあげて欲しい・・・・
これ・・・・以前紺ちゃんに言われた言葉。
ある時、いつものように嬉しそうにまとわり付いてくる小春に我慢できずについ・・・
「お前・・・・うざいからあっちに行けよ、鬱陶しいんだよ!」
そう不機嫌に言い放ったら。
- 730 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:24
- いきなり紺ちゃんに腕を掴まれて楽屋の外に引きずり出されて。
「美貴ちゃん酷い!・・・いくらなんでもあんな言い方しなくたっていいじゃない、美貴
ちゃんは小春ちゃんの憧れなんだよ?夢なんだよ?何とかして美貴ちゃんのことを
少しでも多く知りたい、美貴ちゃんの持っているいい所をちょっとでもいいから盗みた
い、自分も美貴ちゃんのようになりたいって思ってる。・・・それっていけない事なの?」
本気で怒る紺ちゃんにも驚いたけれど。
まさに正論でぐうの音も出ない。
他の事でちょっと気に入らない事があった直後の出来事だったから、たまたま
運悪く機嫌の悪かったから格好の八つ当たりターゲットにしてしまったと言うの
が真相で。
決して本気で言った訳じゃない。
だけど・・・紺ちゃんの言った通り、小春を傷つけた事に変わりはない訳で。
結局小春に謝る羽目にはなったけれど、その以降はキレそうになる度に脳裏に
紺ちゃんの怒った顔がよぎるようになって。
- 731 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:25
- 無神経に大人気ない態度を取る事は少なくなったと思う。
「藤本さん?」
「ん〜?」
「松浦さん、いま何してるんですか?」
「ちょっと待ってな、聞いてみる」
「は〜い」
メールを送ると直ぐ返事が来た。
「ふぅ〜ん、亜弥ちゃんも移動中だって。・・・TMCから会社に向かってて、いま
首都高に乗ったところ・・・反対車線は大渋滞だけどこっちはスイスイ・・・はぁ?
・・・日頃の行いがいいからって・・・・バカだこいつ、渋滞してた方が寝れるじゃん」
「松浦さんは誰かさんと違って、お仕事に前向きなんですよ」
- 732 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:26
- ・・・・・・・カッチィ〜ン!
「そうか、そんなにお仕置きされたいか」
「あ・・・・・」
ポカ〜ンと開いた小春の口を手で塞いで体をシートに押え付けて。
「ん゛〜〜〜」
「オラァ〜おとなしくしろ」
そのまま体重を掛けて動けないようにしてから、耳をペロペロと舐めてやる。
「ん゛!?・・・・ン゛〜〜〜〜!」
涙を流しながら悶絶する小春。
痙攣が始まったところで開放してやる。
- 733 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:27
- 「ハァハァハァ・・・・し、死ぬかと思った・・・」
首から上が真っ赤っか。
「これ位で死ぬかよバーカ」
でも・・・・美貴がやられたら死ぬかも・・・
ブ〜〜ン・・・・ブ〜〜ン・・・・
「・・・・・ん?」
携帯を取り出してメールを開く。
「は?・・・・紺ちゃんに会って直接おめでとうが言いたい?・・・って、無理だろ
・・・年末でクソ忙しいのに」
フッ、会いたい・・・・か。
「あ〜なたに〜あい〜たい〜・・・・・・」
- 734 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:28
- 何気なくミュージカルのワンフレーズを口ずさんだら。
「藤本さんは違いますよ?」
いつの間にか復活してた小春に袖を引っ張られて。
「・・・・何が?」
「魔女のキメ台詞は?」
「はぁ?・・・・キメ?」
「うん」
パッと思い付たのは。
「その願い、叶えよう?」
「パチパチパチ・・・良く出来ましたぁ」
ん?・・・・・ちょっと待て。
- 735 名前:One and only 投稿日:2007/01/16(火) 21:30
- 「何で美貴が亜弥ちゃんの願いを叶えなくちゃいけないわけ?」
「小春は何にも言ってませ〜ん、待ってますよ?・・・・返事」
このヤロ〜〜
でも、確かに亜弥ちゃんをほったらかすと後が怖いので、仕方なく返信する。
「何て送ったんですかぁ?」
「ん?・・・・ほら」
「ほぇ〜〜」
送信画面を見せた途端、小春がズッコケた。
『 送信メール:亜弥ちゃん
[件名]
Re:紺ちゃんに会わせろ!
[本文]
ハイどーぞ! つ川o・-・) 』
- 736 名前:たまえす 投稿日:2007/01/16(火) 21:33
- >>725 名無し読者@446様
ありがとうございます。
リーダーの件は、現代の交通社会では決して他人事では済まされない
出来事であり、私自身も改めて自戒をし安全運転に努めたいと思います。
- 737 名前:たまえす 投稿日:2007/01/16(火) 21:34
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 738 名前:One and only 投稿日:2007/01/22(月) 21:58
- 「・・・・・・こんばんは〜」
一応小さな声で形式ばかりのお声掛けをしつつ、合鍵でこっそり忍び込む。
やっぱり仕事が終わったのは日付が変わるほんのちょい前だった訳で。
割増料金で飛ばしてきたけれど、紺ちゃんちに着いたのは完璧に次の日。
「・・・お邪魔しまぁ〜〜っす・・・」
抜き足・・・差し足・・・忍び足・・・・
そのまま真っ直ぐ紺ちゃんのお部屋へ。
あれ、ドアの隙間から明かりが漏れている。
「・・・こぉ〜んちゃん」
そぉ〜っと覗いてみたら・・・・
- 739 名前:One and only 投稿日:2007/01/22(月) 22:00
- 「エヘ・・・・・お帰りなさい、遅くまでお疲れ様でした」
可愛い可愛い笑顔の紺ちゃんが目に飛び込んできた。
「紺ちゃ〜〜〜〜ん!」
「わぁ〜〜〜〜っ!」
思わず荷物を放り投げると、紺ちゃんに飛びかかって思いっ切り抱き締める。
「おめでと・・・・良く頑張ったね・・・」
「ありがと」
「スゲーよマジで」
「美貴ちゃんが励ましてくれたお陰だよ?」
「美貴は何にもしてないから・・・いい子いい子」
たくさんたくさん頭を撫でてあげる。
- 740 名前:One and only 投稿日:2007/01/22(月) 22:02
- 『あさ美、お風呂いいわよ』
え?・・・・・・おばさんの声だ。
「紺ちゃん、おばさんも起きてたの?」
「もちろん」
「なんだ、それなら忍び込む事無かったね」
「フフッ、遅くなるから入っちゃおっか」
「え・・・・もしかして待っててくれたの?」
「うん」
「紺ちゃ〜ん!」
「ふぎゃ〜」
- 741 名前:One and only 投稿日:2007/01/22(月) 22:03
- 押し倒して、い〜っぱいチュッチュしてあげる。
そして、仲良くお風呂へ。
「あ゛〜〜〜・・・・いい湯だ♪」
「クスッ、おっさんみたい」
久々に紺ちゃんをだっこしてお湯に入る。
「はぁ〜・・・・やっぱり紺ちゃんが一番だわ」
何も考えずに自然に出た美貴の素直な気持ち。
・・・・・・・・・が。
「美貴ちゃん」
「ん?」
- 742 名前:One and only 投稿日:2007/01/22(月) 22:05
- 「嬉しいな・・・・私が一番なんだ」
「うん、やっぱり紺ちゃんじゃなくちゃね」
「じゃあ・・・・二番目は?」
「ん〜〜そーだなぁ・・・・・・・・って・・・・・・・・あ!」
とんでもない失言をしていた事にやっと気付いた。
「いるんだ・・・・・私以外に・・・こうしてお風呂で抱き締めた人が・・・・」
「あ・・・・・あの・・・・いや・・・・ほら・・・・・・・・」
自分では全く気付いていなかったから、紺ちゃんの意外な突っ込みに
も咄嗟に言い繕うことができず。
素で動揺したままの不自然なリアクションが、かえって疑惑を肯定する
結果となってしまった。
・・・・・・どうしよう。
- 743 名前:たまえす 投稿日:2007/01/22(月) 22:06
- 本日はここまでです。それでは失礼致しました。
- 744 名前:名無し読者@446 投稿日:2007/01/23(火) 00:59
- たまえすさん、交信乙であります。
前回更新分のオチでコーヒーを携帯に直撃させそうになり、今回更新分で
なぜかゾクゾクワクワクしているのは私だけでせうか?
これからもがんがってくらさい。次回更新までお待ちしています。
- 745 名前:たまえす 投稿日:2007/01/29(月) 20:35
- 容量がそろそろ一杯になりそうなので次スレを立てました。
ttp://m-seek.net/cgi-bin/test/read.cgi/mirage/1170070257/l50
- 746 名前:たまえす 投稿日:2007/01/29(月) 21:07
- >>744 名無し読者@446様
ありがとうございます。
期待をして頂けるなんてとても恐縮しております。
この先はまた次のスレにて更新致しますので宜しくお願い致します。
Converted by dat2html.pl v0.2