NO TITLE
- 1 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/04(日) 00:42
- 今までの偉大な管理人様、作者様達に禿しく敬意を表し、小説を書くことをお許し願いたいと思います。
私は娘。同士で争うのではなく一緒になって困難に立ち向かう方式が好きですので、この小説にはオリジナルキャラクターが多々登場します。このような方式がお好みでない方は回避された方が無難かと思います。
- 2 名前:从 ´ ヮ`) 投稿日:从 ´ ヮ`)
- 从 ´ ヮ`)
- 3 名前:从 ´ ヮ`) 投稿日:从 ´ ヮ`)
- 从 ´ ヮ`)
- 4 名前:从 ´ ヮ`) 投稿日:从 ´ ヮ`)
- 从 ´ ヮ`)
- 5 名前:从 ´ ヮ`) 投稿日:从 ´ ヮ`)
- 从 ´ ヮ`)
- 6 名前:始めに 投稿日:2006/06/12(月) 23:31
-
@この小説にはオリジナルキャラクターが多数出てきます。
Aメインは第6期の3人になる予定です。
B期待して読まれて「つまんねーじゃないか!」と思われても責任は取れません。
- 7 名前:エピローグ 投稿日:2006/06/12(月) 23:48
-
20XX年2月1日3時頃
某県のとある刑務所が炎上。2時間後に鎮火するも生存者は受刑者3名、残りの受刑者・所員・警備員は全員死亡。
遺体、とりわけ所員警備員の遺体の中には心臓部に大きな弾丸が貫通したような痕が確認されるが、詳しい事は遺体の損傷が激しく不明。
警察はこの事件に関してテロの可能性もあると示唆した上で大規模放火殺人事件として捜査。
- 8 名前:エピローグ 投稿日:2006/06/13(火) 00:02
-
この事件の不可解な点
・生存者3名全くの無傷の状態で発見、救助。火傷の痕も一酸化中毒症状も一切なし。
・火元は調査の結果、計算されたかのごとく刑務所敷地内の中央地点である廊下。
・消防車5台出動し2時間消火活動するも火勢収まらず。『炎は自らきえていく様だった』という多数目撃証言。
- 9 名前:エピローグ 投稿日:2006/06/13(火) 00:08
-
そして
・消防隊員1人消火活動中変死。死因不明。隊員に持病なし、消火活動中の一酸化中毒でも火傷でもない。
夜の暗闇の中、能面が静かに微笑む
- 10 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/16(金) 09:20
-
- 11 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/16(金) 09:21
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- 12 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/16(金) 09:21
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- 13 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/16(金) 10:41
-
「はあっ!!はっ………夢か…嫌な夢…全く、んなことあるわけないじゃん」
……………
…欲求不満かな…?
それにしても、いつのまに寝てたんだろう?
〜〜〜〜〜〜♪
メールだ。あ、ママからか。
あ、そういや絵里とさゆが今日マジでくんだっけ?けどもう20時。確か18時くらいに
来るとか言ってたんだけど。まあたぶん絵里が待ち合わせ時間に遅れて、んでたぶんれなん
家の場所がわかんないとかなんだろーな。ふう
トレーナーにジャージ姿の部屋着でソファから起きあがる。部屋はすっかり暗いが、そのま
ま窓を開けベランダへでた。
- 14 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/22(木) 12:52
-
ベランダの手すりにもたれながら下をのぞいて絵里とさゆを探してみた。
「ん〜…おっ、いたいた。」
とりあえずさゆの携帯にかけてみることにした。お、気づいた。
「さゆ?」
『あ、れーな?ごめんね!?なんか電車がずぅっと止まっててさ、今やっとマンション
の下にいるんだ。』
「あ、そうだったんだ?」
…てっきりずーっと迷ってるのかと思ってたと。
『うん、でね、どこの棟だっ…ああ!さゆ!れーないたよ!≠ヲ、ほんと!』
「んじゃあいまから下にいくからちょっと待っ…」
そう言いながら部屋のほうに振り返った際だった。
- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/23(金) 23:45
-
- 16 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/23(金) 23:49
-
ガチャガチガチャガチャャン!!!
絵里が1mくらい後ろに飛び跳ねた。「うわわっ!? え?え、何?何か落ちてきたよ?」
さゆみが恐る恐る落ちてきたものを屈んで見た。
「あ!これ携帯だよ!」
「ええ?!まさかれーなの?」
さゆみがかなり無惨な状態になってしまった携帯電話を拾い上げた。
「うん、これれーなのだよ。」
「えーっ!なんで何でナンデ?ねえさゆなんでれーなのが?まさかれーなに何か…」絵里が先ほどれーなのいた階を見上げた。
さゆみが絵里の肩に手をポンと置いた
「?」
「心配しすぎなの。だってれーなだよ?なんかあったら叫ぶか何とかする
と思わない?」
「うーん…」
「それに」さゆみが手を離した。
- 17 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/23(金) 23:57
-
「確かここオートロックで鍵は指紋認証だよ?変なヒトが入れる訳ないよ、」
「ああ、ナルホド。さゆ頭いい!!」
けど…
なんで落としちゃったんだろ?それに落としたのに何で何も言って来ないんだろう?
「ねえねえ、さゆ?じゃあとりあえずそこの玄関で待つ?」
「え?うん、そうしよっかあ」
- 18 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/26(月) 16:47
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- 19 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/26(月) 16:47
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- 20 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/27(火) 15:54
-
体が…だるい…
声が出ない…
視界がはっきりしない…
なんで…?
・・・・・・・・・・・・・・・けど…よくよく考えてみると、おかしかったのは
一ヶ月前くらいからだ。
・・・その前は、普通に…歌と踊りの練習して、本番でしっかり頑張って、おやつを皆で食べ
て、ガキさんとか絵里とかと遊びに行って、帰ってお風呂入って、
福岡のママや友達に電話やメールして寝て・・・・
平凡のようでけっこう毎日・・・でもばってん、割と日々生き甲斐のある
人生を送ってきたつもりだったと・・
- 21 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/29(木) 15:55
-
・・・けどこの一ヶ月はいろいろ変だった。
霧のような雨がとどまることなく降り続いた。テレビ・新聞みたいなマスコミは
異常気象と繰り返し伝えていた。
その雨のせいか降っている間は、みんなどことなく元気がなかった。盛り上がり
もなくテンションも上がらず・・・
もちろんれなも。れなの場合は ‘不安’ ていう感覚もあった。
嫌な期間だったけれどもつい三日前、やっと止んだ。空は快晴、そして久々に
晴れたせいか、なんか全体的に‘盛り上がってる感’があった。
れなもフツーの状態に戻ってやっぱり雨のせいだったんだ≠チて。
- 22 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/29(木) 16:40
-
それがまた、同じ気分になってる・・・なんで?
「だいじょうぶ??」
・・・・・・・・・・・????誰?誰の声?
・・・なんか聞いたことあるような・・・
「ごめんね、、たぶんニシキくんのえいきょうだとおもうんです・・」
どこにいるんだろう・・? ぼおっとした目で探した。するとソファーのうえに体操座りを
していると思われる小さい人影が確認できた。
声からすると幼い感じの女の子みたい・・
すると
「・・・ぱぱにはないしょにしてね、おこられちゃうから」
そういって立ち上がりれなのいるベランダへ向かってきた。
- 23 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/29(木) 16:41
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- 24 名前:来訪者は私 投稿日:2006/06/29(木) 16:41
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- 25 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/07(金) 09:10
-
近づいてくる。黒い・・スカート?が丈が長いのか引きずって歩いてる。裸足の足が見える。ベランダにきてれなの前に立った。
「やっぱりそっくり・・」
その子?が呟いた。そしてしゃがんでれなと顔の高さを同じくした。これまた黒いフードをまぶかに被っていた。そして、
フードをとって顔を見せた・・・・・・・???
あれ?どっかで・・・・・・・・・・
そう思った瞬間だった。その子の顔が近づき唇が重なった。
キスされた
- 26 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/07(金) 09:12
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- 27 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/07(金) 09:12
-
- 28 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/07(金) 09:27
-
「・・ん、う?!うわああにゃあうえうううう?」
そう叫びながらその子を、ドンと突き飛ばした。
体が動く!声もでる!そして、視界もはっきりした。・・・いやはっきりしなかった方が・・
そこにいて、れなに(ファースト)キスして、突き飛ばされてなきそうな顔をしてるのは・・・
「れ、れ、れ、れいなあああああああ??????」
そうそれは小学生ぐらいの時代の、『私』だった。
- 29 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/07(金) 09:58
-
イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!!!ありえん!だって『田中れいな』は私でここにいて・・・
はっ!まさかドッキリ?!いやいや、ここの部屋は指紋センサー式でれいな以外が勝手には入れないはずやけん!!
うっ!まさか管理人のオッサンもグル?いやあんな人のいいオッサンに限って・・・否!!!人がいいから!?
てかドッキリだったら絵里とさゆもグルになっとーと!!?だったら玄関の前でスタンバイしてるん・・・・
玄関の外に行こうとしてその子の横を通る、その時
「・・・ぅう、ひっくひっく・・スン・・スン、・・」
その子が泣き始めた。
「・・〜う・・ええっとお・・」
そうだよねえ、ドッキリだったらあんな思いきり突き飛ばすことなかったけん・・やけんあんな体調悪い時ねらってキスさせるなんて、どこの局・・・
「・・スン・・・スン、ひっく・・」
- 30 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/07(金) 10:17
-
それにしても小学生ぐらいの時のれなにそっくり・・・似すぎってぐらい。
けど・・最初のこの子の言葉・・・たしかニシキくんがなんだとか・・パパには内緒とか・・何なんだろ?
「・・うえっく・・!ぅ、スン・・」
「・・あの・・ごめんね、れなもちょっと驚いて・・」
「・・・・すん・・」
ちょっと泣きやんだ?
「あのね、これどこのテレビ局かわかる?」
「・・すん・・てれび?」
・・・・・・・・・・・・ドッキリじゃない?・・急に心臓がドキドキいいはじめた。まさか・・
- 31 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/10(月) 20:54
-
まさか・・・ド、ドッペルゲンガー??
「そんな正体がぼやけてるような代物じゃないよ。正真正銘あんた≠セよ、『田中麗奈』とは言い難いけど。」
バッと後ろを振り返ると、小学校低学年ぐらいの男の子が立ってジッとれいなを見ていた。白いTシャツに緑の半ズボン。
この子、れいなの心を読んだ・・・?
「だ、誰?しかもそれってどーゆ・・」
「そのまんまだよ。その子とあんたの体を構成する細胞は脳の中身以外、全て同一ってこと。」
「・・ク、クローン?」
「近いよ。」
その子はただ淡々と話した。いったい・・
するとその子がいまだ泣き顔の女の子のもとに歩いていった。
「・・ニシキくん・・」
ん?とゆーことはこの男の子がさっき言ってた『ニシキ』くん・・?
- 32 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/10(月) 21:32
-
「いつまで泣いてるつもり?そろそろボク帰るよ。」
「スン、ぅん・・ごめんなさい・・」
「いいよ、別に。『おつかい』、がんばってね。」
「ぅん・・」
うううう、まったく話がよめんと・・頭が混乱して・・
ピンポーーーン
あれ?誰?お隣さん?それとも絵里達?それだと下でのインターホン受けてなか・・
「ボクだよ。さっきインターホン受けて勝手に開けたよ。亀井絵里と道重さゆみだよね。」
・・・ホントになにもん?ずう〜っと笑顔なく淡々と・・もうなんだか・・・
「あとはこの子に聞いてよ。三人でね。」
そう言ってこっちに向き直った。すると男の子の体がだんだんと透けてきた。
「えええええええ!!!??」
「そうだ、田中麗奈。部屋の電気つけた方がいいよ。暗いし。」
「へ?」
まわりを初めて少し冷静になって見てみると、確かに電気はついてなくて部屋は真っ暗のはずだった。
- 33 名前:来訪者は私 投稿日:2006/07/10(月) 22:13
-
けど・・・
「そうだね。あんたはなんでこの子を最初見て昔の自分だと思った?」
・・顔が似てたっていうのもあったけど、ぱっと見だと髪の毛が・・
「そうだね。茶髪だよね。なんで茶髪ってハッキリわかった?あとボクのズボン。」
「・・っ、緑って・・」
「そう。なぜわかったか、も聞いてみるといいよ。」
アタマの混乱がいよいよ・・アタマ痛い・・・
そしていよいよ体が見えなくなる時。初めてニイッと男の子が笑った。
「また会おうね、田中れいな。」
「え?あ、はい?」
急だったからつい敬語に・・!
「ボクの名前は『にしき』。漢字で書くと綿の左っかわを金編にした『錦』。」
「にしきくん!!ぱぱには・・」
「言わないよ。安心しなよ。」
そしてその男の子は消えた。
- 34 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/10(月) 22:14
-
- 35 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/10(月) 22:14
-
- 36 名前:first fight 投稿日:2006/07/13(木) 20:10
-
ズズーーー。ズズーーー。ズズズーーー。
静かな部屋にストローであと少し残ったオレンジジュースをすする音。音源はあの少女。さゆみ、道重さゆみの膝の上に座っている。絵里、亀井絵里が隣で少女の頭をなでている。
れいなは、というと・・・
うなだれていた。
「ね〜?れーな?この子誰?なんかれーなに似てるよねえ。」
「・・・んー・・」
「・・さっきからずっとどうしたの?この子のこと?」
「そ・・・」
「も、もしかして・・隠し子?!」
「チガーーーーーウう!! ・・ああ、そっちの方がよか・・」
「・・言えないこと?」
「や、言える。てゆうより言いたい・・・・やけんさゆとか絶対信じんもん・・」
・・・・・・・・・
「ううん、信じるよ。」
「?さゆ?・・うん!絵里も信じるよ?」
「・・・うん、まあとりあえず聞いて、絶対混乱するけど・・」
- 37 名前:first fight 投稿日:2006/07/13(木) 20:18
-
「・・・・・・・・・・・・・・って感じ・・」
「・・・確かに混乱するの・・」
「参ったねえ、」
「?」
「?」
- 38 名前:first fight 投稿日:2006/07/13(木) 20:39
-
「ああ、そうそうあなたのお名前は?」さゆみが優しく聞いた。
少し間があって、
「レ−ヌ・・」
「へ、何、名前も同じいィ?」
「違うの、れーな。レーヌって言ってるの。」
「ああ、そう・・」
「私は亀井絵里っていいます!よろしくね!れーなちゃん♪」
「れーなちゃんはこっちばい・・」
「私は道重さゆみ。さゆでいいよっ、」
「さ・ゆ・・?」
「そうっ、うんうん」さゆがまた頭をなでてる・・
「あっ、絵里は」「で、なんか話すことあるんでしょ。早く話しんしゃい。」
「れーな!もっと優しく話してあげるべきなの!」
「疲れると・・」
- 39 名前:first fight 投稿日:2006/07/13(木) 21:31
-
三人の視線が『レーヌ』と名乗る少女に集まった。そして・・
「・・あの、たすけてほしいんです。」
「「?」」
「どういうこと?もうちょっと詳しく話せる?」またさゆみが優しく質問した。
「・・ぱぱが言ってました。世界中ではわるいひとを考えるひとがたくさんいるって・・」
「うん・・そういう人たちはいつの時代でもいるね・・」
「ストーカーとかいるも」「で、それから?」
「・・でもいまその人たちがヘンなんです・・」
「変?」
「もともと変たい。」「変態?」
「絵里?・・・ドカンといくよ?」
「それで、どういうふうに変なの?」さゆみが絵里とれいなをほったらかしてまた質問した。
「・・そのひとたちの体がそのヨクボウをたっせいさせたいとつよくねがうとあらゆるヘンカをするってききました・・」
「あらゆるって・・なんでそんなふうになっとーと?」
「わかんないんです・・けどウラでそういうふうにしているひとがいるみたいで・・」
「・・・・・」
- 40 名前:first fight 投稿日:2006/07/19(水) 15:52
-
「あの、それで」「でもしかして、れなも一緒に戦ってっ、てノリ?」
「うん……」
「嫌たい」
「えっ?」
「?ちょっと、れいな返事早くない?」
「そうだよ、絵里達も応援するよ?」
「だってぶっちゃけ 怖い 」
「あ、そうなんだ。てっきり絵里はれいなが『めんどい』って言うかと思った。」
「まあ、それもあるけん。」
「けどさあ、もうちょっと考えてあげれば?いきなり言われたからちょっと泣きそうだよ?」
「さゆ?あのね、れなはあんな事が目の前であったし信じんわけじゃなか、それに助けてあ
げないのも可哀想とも思ってるけん・・・けど、れな普通の女の子だよ?」
「まあ、ね…」
「でしょ」
しばらくしてすすり泣きが部屋に響いてくる。
「・・・・レーヌだってふつうのおんなのこだもん・・」
- 41 名前:first fight 投稿日:2006/07/19(水) 16:27
-
ぐすんぐすん
「・・・で、なんでれーなと同じなんだろ?」
「確かに・・・」
「能力者だからだよ」
「「「???」」」
ベランダにいっせいに視線がいった。さっきの男の子が座っていた。
「れ、れーなが言ってた子?」
「うん・・」
「本当だったんだ・・」
「錦くん・・・・?」
「『おつかい』頼まれた。レーヌの『おつかい』を手伝う事。」
「あの〜、能力って何のことですか?」
「れーな何で敬語なの?」
「うるさい、絵里。」
「能力の内容はまたあとでわかるよ。いま知りたいのはなんで同じなのかってことでしょ。」
「はぃ・・うん、」
- 42 名前:first fight 投稿日:2006/07/19(水) 17:40
-
「今から九年後の事だけど、世界は滅びる。原因は『デジール』。」
「で・・じーる?」
「デジール。さっき説明されたと思うけど自分の欲望を満たすために力をつけた人間。
なんでそんなのが生まれたかは不明。」
「滅びるって…どういう事?普通の人がみんな死ぬって事?」
「地球上に生きている存在がいなくなるってこと。デジール達は人間達を抹殺した後、
残りの『命』を消し尽くした。最終的には仲間内でも殺し合って結局デジールも死んだ。」
「え?デジールって自分の欲望のために強くなるんじゃ・・」
「よくわかんないけど、殺戮願望ってあるでしょ。あれが強いデジールが残ったんでしょ。」
「けど、それとどういう」
「つながり。いまの話だけじゃわからない。デジールが人間を殺し続けている中、一人のデジールが
田中れいな、亀井絵里、道重さゆみの三人を探した。」
「・?れな達を??」
「殺そうとして・・?」
「そうじゃない。そのデジール、なぜか知らないけど他のデジールから人を守ろうとした。
けどもちろん一人じゃ限界がある。そこで仲間を増やそうとした。」
「仲間ったって戦えないんじゃ意味がない。そこでそいつは自分の力を使ってこの世界で
デジール達と戦える人間、自分とともに戦ってくれるデジールを探した。」
「探したって、どうやって?」
「わからない。けどうまくやったんでしょ。一日で探し終えたみたいだから。」
「い、一日!?」
「結果、デジールにはそんなやついなかった。人間には三人だけいた。能力を引き出して
あげれば十分に戦える三人が。」
「それが…れな達?」
「そう。同じ強さを持つ人同士、出会い方は特殊だけど巡り会ったんだと思うよ。」
「す、すごいね!なんか絵里達すごくない?」
「けど」
「それでなんで人が滅びたの?」
「・・・そのデジールはあなた達に会いに行った。けど
みんなもう死んでたんだって。」
- 43 名前:first fight 投稿日:2006/07/28(金) 15:38
-
「ウソぉ…」
「運が悪いとしか言いようがないのか何なのか。」
それまでうつむいたまま話していた男の子が、上目遣いでチラッとれいな達を見た。
「ええ〜!?それって絵里達のせいなの!?」
「そのデジールは」
絵里の言葉を無視して話は続いた。
「死んだ三人のためにも、残された人間達のためにも、無駄にはできないと考え既に
固まった三人の‘血’をとった。」
「ち?」
「そう。その血でクローンを作った。生前と同じ細胞と能力を持つ、ね。」
「それがレーヌちゃんなの?」
「そうだよ。」
- 44 名前:first fight 投稿日:2006/07/28(金) 17:42
-
「あれ?じゃあ、わたしも絵里も同じように…?」
「うん。いる。近々会いに行くと思う。」
「うわあぁ〜…」
「…で、それが何で現代におると?未来の話じゃなかと?」
「うん。その後の話。クローンの赤ん坊を作って育て始めようとした矢先。他のデジールに
命をねらわれた。そこで使ったのが三つ目の能力。」
「三つ目?」
「そう。一つは簡単に言って強力な探査能力。もう一つは人の血液を使ったクローン技術。
そして最後の能力は タイムトラベル。」
「それってあれ?ドラ○モンの道具みたいな…ものなの?」
「…そう考えていいよ。ちょっと違うけど。」
「それで今に?」
「そう。」
- 45 名前:first fight 投稿日:2006/07/28(金) 18:07
-
「でその『タイムトラベル』で今に逃げた訳だけど、その途中で赤ん坊を育てた。見た
感じ三人とも小学生ぐらい…かな。」
「へええ…」
「けどどうして今にきたの?」
「…ねえ、道重さゆみ。一応言っておくけど僕は未来の人間じゃないよ。」
男の子は視線をさゆみの方に向けた。
「え?う、うん。」
さゆみがれいなをなんで?≠ニいうかんじで見た。
「この子、心が読めるみたいです。」
なぜか敬語になるテンション。
- 46 名前:first fight 投稿日:2006/08/01(火) 10:02
-
「僕は現在であの人にスカウトされた。話を聞いただけだよ。」
「あ、そうなんだぁ…」
「続きを話すけど、ここの時代に来たのは、デジールが生まれた年だから。性格に
言うと作られた、だけど。」
「作られ…?さっきわかんないとか言ってなかと?」
「そう。誰が作ったのかも、どういう方法かもわからない。当のデジールがそう言ってるんだから簡単には
見つからないだろうね。」
男の子がため息をついた。
「で、作っている時に何かしらに影響があった。それがあの一ヶ月程のながい雨。」
「「「あ…」」」
三人が顔を見合わせた。
「なるほどね。」
- 47 名前:first fight 投稿日:2006/08/05(土) 22:15
-
「どうりで長い雨と思ったよねぇ」
「・・・・・・・・・・」
「どうしたの?れいな?必要以上に元気ないね?」
「だいたい話は終わったけど、まだわからないところある?田中れいな。」
「…いろいろあるけん、だってなんでそん、デジールなんて作ったやつがいるとか知ってると?
そいつの事見たこととかないんじゃ…」
「…一応会った事はあるみたいだよ。」
「え?」
「ただ会話もしていないから声もわからない。仮面をかぶっていたらしくて顔もわからないみた
い。あの人の前に急に現れて、気を失って気づいた時にはもういなかったみたい。」
「仮面…」
- 48 名前:first fight 投稿日:2006/08/05(土) 22:17
-
「もういい?」
「あ、後さ、なんでここにきたと?やっぱり一緒に…って感じ?」
「・・・・本当は今日のところは『勧誘』だけの予定だったんだけどね。ね、レーヌ。」
言われてまださゆみの膝に座っていたレーヌが少しうつむいた。
「??え?それはどういう…」
「今日のレーヌのお使いの予定は、あんたに会ってこれまでの経過を話す事。それと
一緒に戦うことについての同意をもらうことの、あくまで‘予定’だった。」
「?話が見えにくいね…」
「うーん…」
「でその『だった』てのは?」
「・・・・・・・・・・・チュウされたでしょ、あんた。その子に。」
「んなっ!!?」
「え?れーな、キスしたの?」
「さっき絵里達そんな説明されなかったよ、れーなあ♪」
絵里とさゆみがやたら憎たらしく笑ってくる。
「そ、そげな事どうでもよか!!別に気にしてなか…しかもそれ
ぜんぜんいま関係…」
「あるよ。」
- 49 名前:first fight 投稿日:2006/08/05(土) 22:18
-
「うえっ?」
「さっき言ったよね、未来で殺された三人は『能力を引き出せば』十分戦えるって。
レーヌや他の二人はクローンとして作られた時に既に引き出されてる。けど、今の
『オリジナル』のあんた達はまだ。」
「だからそれと何が…」
「レーヌ達があんた達にチュウすることで能力は引き出される。こういう事。」
「へ?じゃあもうその能力ついちゃってるじゃん!!」
「いいなあ、れーな。」
「ホントだよー」
「いやいや!!え?ていうか、二人ともなんでそんな楽観的?!」
- 50 名前:first fight 投稿日:2006/08/05(土) 22:22
-
「って予定はどげんしたと?!予定は!!」
「それなんだよ。ホントは同意を得てからチュウする予定に…」
「それまた嫌な展開たい!!」
「それをレーヌが…」
「そう!なんば勝手しよっと?!」
れいながレーヌの肩を持ってにらんだ。レーヌがびくう!と震えた。
「れーな!?この子怖がってるでしょ!」
「そうだよ。それに結局れーな同意するんでしょ?」
「そりゃあ…同意するしかなかばい…はぁ…」
- 51 名前:first fight 投稿日:2006/08/09(水) 21:20
-
「・・・・・・・・・じゃあもういいね。伝えるべき事は伝えたから。」
男の子が立ち上がった。
・ ・・・・・・・・・・今気づいた…この子ずいぶん肌が青白い。
「何か一度にたくさん言われたからさ、頭がちょっと混乱してるけどねえ…」
「やっぱり?絵里もそう。」
「れななんて倍混乱しとー…もうこんだけでいっぱいいっぱいで混戦たい…」
「そのうち頭はすっきりするよ。自分達が何をすべきかとか、敵のこととかさ。」
「…なんかすごくがんばってるなあ…絵里達よりぜんぜん年下なのにさあ…」
「ねえ…」
「…ありがと、おばちゃん達。帰るよ。レーヌ。」
「お、おばちゃん!?」
「えええ??」
「こんガキが…」
- 52 名前:first fight 投稿日:2006/08/09(水) 21:22
-
レーヌが少し寂しそうにさゆみの膝から降りた。さゆみの事が気に入ったみたい
だった。
「レーヌちゃん、またね。」
「がんばってね!応援するから!!」
絵里がファイティングポーズ(もどき)をした。レーヌは少し微笑んでいたけど、
まじで天然だな…とれいなは思った。
…結局絵里も戦う事になるだろうのにさ、 はあ…
気づくとレーヌがれいなの方をじっと見ていた。
思えば少し冷たかったかな…この子なりに頑張ってるんだよね。
れいなは微笑んで言った。
「じゃあ、また会おうね。」
レーヌはまた少しニッと笑って男の子の前にたった。
この子たち身長ほとんど同じだなあと、さゆみは思った。
この男の子ホントに笑わないなあ、と絵里は思った。
すると二人の体がゆっくり浮いた。
- 53 名前:first fight 投稿日:2006/08/09(水) 21:23
-
「そうだ。田中れいな。鉄分とか肉とかたくさん食べなね。」
「はあ?!…まあ肉はばり食うたい…」
完全にベランダの外まで浮かんだ。れいな達はベランダに行った。
上を見るとれいな達の頭上二メートルくらいを浮かんでいた。
「三人ともさ、残念だけどあんた達の能力を普通に使えば、デジールなんて
簡単に倒せちゃうんだ。悪いね。」
「それ悪いと?!」
「むしろラッキーだよね!」
「良かったじゃん、れーな!」
「おい絵里。」
「じゃあね。」
そして二人はすうっと消えた。
「デジール はね。」
- 54 名前: 投稿日:2006/08/09(水) 21:23
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- 55 名前: 投稿日:2006/08/09(水) 21:24
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- 56 名前:ご説明 投稿日:2006/08/09(水) 21:37
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この物語での登場人物『レーヌ』についてですが、田中れいなさんの小さい(小学生)頃の写真
をモデルとして書いております。
- 57 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/02(月) 15:56
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- 58 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/02(月) 15:56
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- 59 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/02(月) 15:59
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「はーい!!じゃあここまでで休憩ねー!」
ダンスのレッスン途中での休憩時間。とにかく速攻で
スポーツ飲料をのどに流し込んだ。
運動のあとは特にうまい。
今日のレッスンは娘。とベリーズのメンバーの合同
練習である。なかなか珍しい感じだ。今回の新曲は
、この二つのグループの合同のものである。
皆がわりと騒いでいる中、れいなはひとりボーッと
していた。
・ ・・・もう二週間・・・
勝手に話されて結局放置。
- 60 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/02(月) 16:01
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・・・ものすごく唐突で、しかもいきなりの長話。
普通だったら信じない、信じられない内容だった。
けど
普通じゃない、あの長い雨。世界中に異常気象と言わしめ
、必要以上に心が落ち込んだあの雨。
人が突然消えたり現れたり。
あと、
見かけは完璧昔の自分とそっくりな子供の存在。
・・・・・
それを考えると、あの説明も妙に納得してしまった。
いったい『デジール』って、それを作った奴って…
・ ・・・・・・・・・
と思ってたらに二週間、あれからなにも音沙汰なし。
・ ・・・・意味わからん。
- 61 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/02(月) 16:02
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「どうしたの?れーな。疲れた?」
絵里が話しかけてきた。
「・・・・・・・」
「?どうしたの?顔に何かついてる?」
意味がわからないのはもう一つ。
絵里とさゆはあの日の記憶がないのだ。だからあの日の翌日の
朝、話をしたられいなはもう福岡の自宅に帰りたくなるようなぐらい、哀れな視線
を二人から向けられたものだ。
「あ、もしかして、またあの夢のこと?」
絵里は完全に信じてない。
「・・・違うたい。」
れいなが立ち上がった。
「れーな?」
「トイレ」
- 62 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/02(月) 16:03
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トイレの鏡の前で顔をじっと見つめた。
・・・・・・正直なところ、二人に話の内容を否定された時
には、れなも夢なのかなと思った。
けど一つだけ気がかりが。それは 携帯が壊れていた
こと。
あれが夢じゃなかったなら、確かベランダから・・・・
むしろ夢じゃなければ、なんで壊れてた?
はあ〜・・・・けどなあ・・・・
- 63 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/02(月) 16:04
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やっぱり夢かなあ
トイレの自動ドアが開いた時だった。
ふわっ
まさに、そんな音が聞こえそうな黒のドレスを着た女の子が
目の前を走りすぎた。
ここで演劇のレッスンでもやってるのかな?
- 64 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/02(月) 16:07
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廊下に出てみると、何かを探しているみたいだ。
何探してるんだろう・・・
そう思いながら、その子の横を通り過ぎる時だった。
あれっ?
この子どこかで・・・
「あっ!れいなちゃん?」
あっ、やっば!!
隠れてそおっと行ったほうがよかったかあ、と
思った次の瞬間だった。
- 65 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 14:52
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ジャゴッ
とまた嫌なおとがして背中のTシャツごしになにやら
押しつけられる。そいていつのまに黒いスーツを着てやたら背が高くて
ごつい黒人さんが何人かがこの場をとりかこみ、サングラスを光らせていた。
「あれっ?ええっとー・・これは何・・ですか?」
普通のファンじゃないのはわかった。ああ、このままどっかに拉致とか・・・
「ごめんね、れいなちゃん。とりあえず皆のところに案内して?」
ええ、みんな拉致?よくばりすぎでしょ〜、
「大丈夫、大丈夫。そんなことしないよ。」
えっ?
「いま・・心の中を?」
「ううん、顔に書いてあったよ。」
「へえ・・・」
あ、そう。
「で、みんなどこにいるの?」
- 66 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 14:53
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うーん、危害は加えないような事は言ってるし、大丈夫か・・・
・・・・いやいやこれは油断を・・・
「ハヤクコタエロ。」
背中のものが一層強く押される。
「さ、三階のレッスンルームです!!!」
即答した。
「じゃあ、行こう。」
女の子はそう言ってはにかんだ。
- 67 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 14:54
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部屋に入る時のみんなの視線がものすごく痛い。
まあ女の子とれなだけだったら問題はそんなになかったんだけど、
こんな身長180センチ以上の大男がぞろぞろとねえ・・・
みんなホント、ドン引き。
「あのさあ・・・、どちらさま?田中ちゃん・・」
「いや!違うンですよ藤本さん!・・なんて言うかこの子が・・」
「うん、ありがとう、れいなちゃん。」
女の子はそう言ってみんなの前にでた。この子もドレスなんて
着てるからけっこう目立つ。
そして
「はじめまして。とりあえずこのビルの前にバスがあるので早く移動してください。」
は?
- 68 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 14:55
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「えっと・・・これカメラなさそうだけど、ドッキリなの?れいな。」
「え、れなですか??いやれなも何が何だか・・・」
こっから急にざわざわしはじめた。当然といえば当然だけど・・・
「れいなちゃん。」
女の子がそっと話しかけてきた。
「え、何?」
「二週間前のこと、みんなに話してないの?」
- 69 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 14:56
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「もしかして・・・あれ?れなん家に来たあの・・」
「あ、レーヌのことだ。そう。あのとき、お話してもらったんだよね?」
「てことは・・」
・・・・いま思った。この子・・・・似てる・・・
「絵里に・・・」
「そうだよ。」
なぜかちょうど部屋がいきなり静かになった。
「絵里ちゃんとほとんど同じ細胞。くろーんみたいな感じ?名前は
エリーゼ。」
- 70 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 14:58
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絵里が何か放心状態?みたくなっている。
「え?何、こ、こういうドッキリなの?」
「カメ、あんたこれド、ドッキリだから!ね?そんな・・・」
隣からふう〜っとため息が聞こえた。
「どっきりってウソってことだよね?違うよ。調べればわかるし。」
「え?え?でもさ・・・」
「ガキさん。実はれなも見たと・・・自分の昔の頃とほとんど同じの・・」
「ええ!?れいなも?」
「え?どういう事?」
「ドッキリとかじゃないの?」
またざわざわし始めたところで吉澤さんが言った。
「て、ていうかさあ、ありえないでしょ?!そんな映画みたいなさ?!」
- 71 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 14:59
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またまた、はあ〜っと女の子がため息をついた。
「れいなちゃん・・・みんなに話しておいてよお・・・りい、あんまり
おはなしするの得意じゃないのにい・・」
『りい』っていうのはあだ名なのかな?
「だ、だって絵里もさゆもあの日の事忘れてるし、そんな状態じゃあ
みんなにはなしてもハズいだけだし・・」
しかも話せなんて言われなかったし・・・
「うう〜・・・確かに・・」
何か知らないけど納得した。
- 72 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 15:01
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「じゃあ簡単に説明しまーーす!」
女の子が大きな声を出してみんなの視線を集めた。
「ええっと、何から説明すれば・・・」
そりゃあ困るよねえ・・・だってあんな長い話を・・・
っと女の子がじっとれなを見てる・・
まさか・・
「れいなちゃん・・・」
「いやいやいや!れな説明なんてできないよ!」
「ううん、違うの。」
「へっ?」
「あのさあ、どうでもいいけどなんの説明かな?」
「えっ?」
ってわあああ!!先生?やばいい!
「・・・ぱぱには内緒にしてね。」
- 73 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 15:03
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「?何を?」
男の一人がミネラルウオーターのペットボトルを絵里2?に渡した。
「ほら。そろそろ始めるよ?」
先生がちょっとキレ気味になってる・・・よくこんな状況でキレられるなあ・・
っといきなり床に水をドボドボこぼし始めた。
「えええええ??」
みんなも口を開けっ放しにしてる・・・
「ちょっとちょっと!!何を・・」
「チカヅクナ」
そう言って後ろの男が拳銃を先生に向けた。
- 74 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 15:04
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「キャアアアアアア!!!」
何人かが悲鳴をあげた。
ちび絵里?を見ると両手をこぼしたみずたまりにかざしていた。
「あんまりこういう事は言いたくないんですけど・・・」
「としうえの人がそうやって現実から目をそむけるのは良くないと思いますよ。」
そういって
「 かつ 」
「カツ?」
- 75 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 15:06
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その瞬間だった。
さっきの水がいきなり霧になって部屋を覆い尽くした。
まったくなにも見えない・・・
当然みんなが騒ぎ出した。
ほんと・・れなもいますぐ逃げ出したいんだけど・・
“静かにして”
え?なに今の?頭のなかに響くような・・
まさか、こ、これがあの有名な
テレパシー??
“大丈夫だよ、危害を加えるものじゃないから、だから静かにして”
少し静かになった。
“説明だけにしようかと思ったんだけど、こうでもしないと信じてもらえないと思って・・・
じゃあ今から説明します“
- 76 名前:避けられぬ事 投稿日:2006/10/19(木) 15:10
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そして静かになったと思うと隣で何か言ってる・・・何を・・?
少し聞き耳をたてると、
ん?名前?
「・・奈美。菅谷梨沙子。嗣永桃子。久住小春。高橋愛。田中麗奈。」
「・・・何してるの?」
「・・・・15人・・・・ かつ 」
ガシャン
一瞬頭の中でフラッシュが光った。
そしてまるでレポート用紙に書かれた説明書が頭の中に入れられたようだった。
内容はこの前聞かされた話・・・
きれいにそれを理解できる・・・
「あ・・霧が・・」
そして霧が消えていった。
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