アイドルの定義の中に生きる君。

1 名前:ヒカルヒト 投稿日:2006/06/05(月) 03:37
森で書いてたものですが、HN変えて。
短編かかせていただきます。
2 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:38



□アイドルの定義の中に生きる君。
3 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:38



 アイドルって何だろうって考え出したのはいつからだっただろう。
 ホントに気にする事なしに、いつだって頭の隅にはそれがあった。
 コントやってるときだって、コンサやってるときだって、フットサルやってるときだって。

 アイドルって何だろう。アイドルって何だろう。
 そんな疑問を抱えつつ、あたしは今日も、歌を歌う。


4 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:38

 矢口さんが脱退すると聞かされた日、あたしは矢口さんと二人でご飯を食べに行った。
 矢口さんは申し訳なさそうな顔をしていたけど、あたし自身はまだ実感が湧かなかった。
 自分がリーダーになることなんて、入った当初には思いつきもしなかった。

 リーダーは中澤さんで、厳しくて、彼女がやめた後はなんだか頼り無いかおりんだと思っていたから。
 サブリーダーになったとき、じゃあ次はあたしがリーダーなのかなんて考えたけど、それは遠い未来だと思っていた。
 こんな急に、ハタチになったばかりのあたしにやってくるなんて思わなかった。

 矢口さんはあたしに何度も謝って、何度も大丈夫かと確認してきた。
 あたしは笑って、何度も大丈夫ですといった。

 けれど疑問は尽きない。何もやめなくてもいいんじゃないだろうか。
 彼女はファンに、アイドルとしての自分を裏切っていたと言った。
 アイドルってなんだろう。アイドルってなんだろう。
 疑問は強まるばかりだった。


5 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:39



 石川がもうすぐ卒業する時、あたしは楽屋で二人っきりなった彼女に訊いた。

「ねえ、アイドルって何だろう」

 彼女はアイドルらしい笑顔で、アイドルらしく答えた。完璧なアイドルだった。
 きっと、松浦と同じくらい、彼女は完璧なアイドルなのだろう。

「みんなにね、夢を見せるお仕事なのよ」

 ピンクの好きな、ロマンチックな彼女らしい答えだと思った。


6 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:39


 サブリーダーのミキティこと藤本美貴はアイドルらしくない事で有名だ。
 あたしは美貴に訊いた。

「ねえ、アイドルって何だろう」

 美貴はあっさりと答えた。

「んなの、擬似恋愛対象に決まってんじゃん」

 ツッコミキティの名にふさわしい、ずばっとした現実的な答えだと思った。



7 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:39


 ドリームモーニング娘。とかふざけた名前をつけられた紅白は、盛り上がったのかそうでないのか良く分からなかった。
 観客席から、いろんな声が聞こえた。それはどれも過去の人を惜しむ声ばかりだった。
 なんだかムカついた。

 踊り終わって肩で息をしている中澤さんに、あたしは訊いた。

「アイドルって何ですか?」

 中澤さんは、あたしを驚いたような顔で見た後、ほんの少し微笑んだ。

「さあなぁ」

 彼女がとても綺麗に、そうして、とても小さく見えた。

8 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:39

 年が変わって、いつの間にか春がきた。
 小春も慣れて、新しいモーニング娘。の体制がようやく落ち着いてきた時期だった。
 唐突に嵐はやってくる。

 小川・紺野の脱退表明だった。

 あたしはそれを聞いた時、何かがガラガラ崩れていくような気がした。
 何が崩れたのか分からない。自信、プライド、娘。の地位? よくわからない。
 けれど何かが崩れたのは確かで、あたしはその場に立ち尽くしていた。

 数人は確かに泣いていたし、数人はあたしと同じように呆然と立ち尽くしていた。
 当人である、小川と紺野は決まり悪そうに笑おうとしていた。失敗してた。

 小川が言った。

「やめることになっちゃった」

 なっちゃったじゃねえよ。そういおうとしたが、声が出なかった。
 アイドルって何だろう。アイドルって何だろう。

 こんな風に、芸能界にいた人間が、簡単に一般人の生活に戻ってしまう。

9 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:40


 イメージ転換をしようとしているごっちんは、何だか元気がなかった。
 声をかけると、彼女はほんの少し疲れたように笑った。
 新曲の調子はどうよと訊くと、ぼちぼちだよと溜息と共に返ってくる。結果は芳しくないのだろう。
 あの頃が懐かしいね、とごっちんがいった。あの頃って言うのはどの頃だろう。
 ぼんやり考えた。
 娘。に入ることが目標だったあの頃。入ってから、先輩に追いつこうとしたあの頃。
 忙しくて忙しくて精神的に荒れていたあの頃。後輩が出来たあの頃。

 いつだって、今に不満を持っていた。

 あたしはごっちんに訊いた。

「ねえ、アイドルって何かな」

 ごっちんは、疲れた顔で、言った。

「何だろうね」

 自分たちはアイドルなのだろうか。



10 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:40


 その二人は、同い年で、同じ地方出身で、同じ年に生まれて、同じ病院で生まれた、なんともまあどんな運命なのかって感じの人たちだった。
 二人は何かを話しているらしく、けらけら能天気そうに笑っていた。
 久しぶりのうたばんでの仕事。楽しいんだろう。久しぶりに出られて。

 あたしは二人に訊いた。

「アイドルって、なんですか」

 二人は能天気そうな笑顔をしまって、真剣にあたしの問いに答えてくれた。

「あたしが思うにね、アイドルって、夢を見せる仕事だと思うの」
11 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:41

 かおりんはそう言って、自分ひとりで頷いていた。その横で、安倍さんが、

「あー、まあね。あとさ、ほら。昔、よっすぃーがいってた生きる希望って言うのもありだと思うよ?」

 安倍さんが笑った。

「誰かが元気になるようにって、なっちたちが笑ってたら、誰かが元気になるかもしれないっしょ」

 その微笑みは優しくて、やっぱり安倍さんはお母さんみたいだなあって思った。
 生きる希望。あたしが昔見つけた答え。
 おばあちゃんが元気になってくれたこと、あたし自身がみつけた答えだった。

 生きる希望。生きる希望。
 アイドルは生きる希望だろうか。

 

12 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:41



 その小さな背中を見たとき、あたしは駆け出していた。
 何をしようというのか良く分からなくて、あたしは彼女の腕を掴んでから、はっと我に返った。

「ど、どうしたの?」

 驚いたように、大きな黒目をくりくりさせながらあたしを見ているのは、あたしの無責任な師匠。
 やめてから一年がたって、あたしも彼女もそれなりに頑張ってて、それなりにテレビに出て、それなりに活動している。

「訊きたい事があって」

 ほんの少し、息を乱しながらあたしがそういうと、矢口さんはあたしの傍に立った。
13 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:41

「ずっと、訊きたくって……矢口さんの、アイドルとしての自分って、なんですか」
「は?」
「アイドルって、なんですか」

 あたしはずっと訊きたくて訊きたくて仕方なかったことを訊いた。
 あたしはどうしてこの人には訊かなかったのだろう。
 あたしはずっとこの人は馬鹿だと思っていた。
 
 自分の失敗から、自分勝手にやめて、自分で立っていた。

 何だかそれが馬鹿みたいで、でもなんだかすごくすごく悔しくて、同時に羨ましかった。
 アイドルを辞めて、非難の中、忽然と立っていた、この小さな人が。

「アイドルって、なんですか」

 あたしが強く訊くと、矢口さんは溜息をついた。何かを見透かされた気がした。
14 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:42

「じゃあ、よっすぃーは、アイドルって何だと思うの?」
「え?」
「よっすぃー自身は、アイドルを何だと思うの?」

 質問に質問で返されて、あたしは戸惑った。あたしは一体、アイドルは何だと結論出したのだろう。

「生きる……希望だって、昔は……」
「それでいいと思うよ、あたしは」
「で、でも! 矢口さんは、どう、思って……」
「あたしはね、アイドルって、ずっと、人を元気にさせるものだって信じてきた。擬似恋愛対象でも、それでも、何か、誰かのためになってるんだって。アイドルって、そうやって明るい夢を見させる仕事なんだって。だからそうやって信じてずっと歌ってきた。笑ってきた」

 そう言って、矢口さんは一呼吸。あたしを真っ直ぐに見上げてくる。
15 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:42
「あたしのやった、馬鹿な失敗は、許されるべき事じゃないと思うの。夢を見せるなら、中途半端に見せちゃだめ。ずっと、永遠に見せ続けなくちゃいけないの」
「そんなの、だって、あたし達だって――人なんですよ? 恋だってしますし、色んな夢見るじゃないですか」
「うん。だから、アイドルは、アイドルを、上手く辞めなくちゃいけない。それがアイドル最大の仕事。でも、あたしはそれができなかった」

 悲しそうな笑い。自分を嘲笑っているかのようなその笑みに、あたしは目を離せなかった。

「……矢口さん」
「ん?」

 あたしはぐるぐる、喉の奥で気持ち悪い何かを感じながら、言葉を発した。

「――夢を見せなきゃいけないあたし達は、一体、何に夢を見ればいいんですか?」
16 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:42
 現実しかない、あたし達は。
 一体、何を夢見ればいいの?

「いいよ、夢なんか見なくて」

 意外な言葉に、一瞬息を止める。

「ファンの嬉しそうな笑顔見てれば、それでいーだろっ」

 照れたように顔を背けて、ばしばしあたしの背中を叩いてくる。
 その瞬間、気持ち悪さが一気に噴出したような、気持ちよさを感じて、あたしは涙が出た。
17 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:44
「泣くなよ、よっすぃー」
「矢口さんは、ずるいです」
「分かってる。知ってるんだよ、自分で」
「おが、小川と紺野が卒業するんです。アイドル、やめるんです」
「聞いたよ」
「あた、あたしがリーダーで、しっかりしなくちゃ、いけなくて……」
「ちゃんとやってるじゃん。あたしみたいに、馬鹿な失敗なんて全然してないじゃん」
「でも、頼り無くて、みんなに、心配、ばっか、かけて」
「よっすぃー」

 柔らかな声。ねえ、あたし、ホントは、矢口さんが、ダイキライだったんです。
 馬鹿みたいなことばっかやって、自分の失敗をあたしに押し付けて逃げて。
 大嫌い、だったんです。
18 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:44
「よっすぃーは、ちゃあんと、アイドルだよ」

 なのに、どうして、そんな言葉に救われた気がしているんだろう。
 悔しくて、悲しくて、でも何故か、安心してしまって。

 アイドルって何だろう。

 貴方がアイドルを辞めた日、あたしは悲しかった。
 恋人がいるだけで、アイドルを辞めなくちゃいけなかった貴方が、そして貴方がそれを納得してしまった事が。
 アイドルってなんだろうって、あの日から、ずっとずっと。悲しかった。

「あーもー、泣くなよー。もう二十一だろー? あたしが泣かしてるみたいじゃんかー」

 彼女はいつからおいらと言わなくなったのだろう。
 人は変わる。とどまり続ける事はない。
 モーニング娘。が変わっていくように、アイドルの定義だっていつか変わっていくのだろう。
19 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:44

 人に夢を見せる仕事から、もっと他の何かに変わって行くかもしれない。
 もしかしたら、恋人がいてもいいアイドルっていうように変わって行くかもしれない。
 そしたら、矢口さんも、アイドルだ。この誰よりもアイドルの定義を分かっている人も、アイドルになれるんだ。

 そこまで考えて、自分の思考の馬鹿さ加減に気付いた。
 あたしも矢口さんも、結局馬鹿だった。それでいい。それで充分だ。

 アイドルって、結局、馬鹿なんだろうなあ。



20 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:44

 アイドルって何だろ。
 そんな答え、きっと、自分でしか分かりえない。自分でしか知りえない。
 でも、今は。


 生きる希望、夢、そんな綺麗事で、いいやって、思える。






21 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:45




「ほらー、ったく。うし、あたしが奢ってやるからご飯食べに行こう! ね?」

 子供を宥めるような矢口さんに、ムッとして、思わず呟いた。

「やぐちさんの、ばーか」
「なんだとおまえー! 人が優しくしてやってんのにー!!」

 なんだか、久しぶりに怒られたと、嬉しくなった。
22 名前:アイドルの定義の中に生きる君。 投稿日:2006/06/05(月) 03:45


 終り。
23 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/23(金) 23:10
イイ。
きっと彼女はそこまで素直になれない人だと思うけど、
こんな風に彼女なりの正解を見つけていればいいなと思う。
24 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/26(土) 14:21
面白かった
また書いてくださいね
25 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:00

「この春でモーニング娘。を卒業します。これからもハロプロの一員として活動していきます。卒業まで、リーダーとしてガンガン突っ走っていくぜぇー!!」


 それがあたしの卒業報告だった。

26 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:00


□だから大丈夫だ。


27 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:01


 卒業が決まった時、真っ先におめでとうを言ってくれたのは美貴だった。

「おめでと、よっちゃん」
「ん、ありがと」
「あとちょっとだね」
「何言ってんの。五月までだよ」
「あっという間だよ」
「そうかな」
「そうだよ」

 美貴とあたしは無意味な会話を繰り返しながら、これからの事を思った。美貴のことはきっと何も心配ない。だから大丈夫だ。
 少し涙が出そうになって、美貴と飲みに行くかと、立ち上がった。


28 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:01

 高橋の一言目はとても意気込みが感じられた。

「わたし、サブリーダー頑張りますね」
「おう、ガンバレよ」
「吉澤さんも、頑張ってくださいね」
「当たり前じゃん」
「卒業前に一緒にご飯食べに行きましょう」
「そだな」
「絶対ですよ」

 二十歳になって、少し大人になった彼女は、きっとサブリーダーという責任ある位置に付く事でもっと成長してくれるだろう。それはとても喜ばしい事だ。
 だから大丈夫だ。


29 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:02
 新垣は寂しそうだけれど、やっぱりしっかりしていた。

「娘。はまかせてください」
「ああ、新垣になら安心して任せられるなー」
「愛ちゃんが泣きますよ」
「あはは、高橋だって、大丈夫だろ、まあ」
「藤本さんだって」
「うん。大丈夫だろうな。絶対に」
「吉澤さんも、大丈夫です。絶対に」

 嬉しい事を言ってくれる。やっぱりしっかりしてるな、コイツは。だから大丈夫だ。
 ついつい嬉しくなって彼女の背中をバンバン叩いた。新垣が悲鳴を上げた。


30 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:02
 亀井は彼女の方からよってきて笑顔を見せてくれた。

「吉澤さん、これからも色々お願いしますねっ」
「当たり前だろー。なんだよ、まだまだ先だぞー」
「あっという間ですよ、卒業って」
「そりゃそうだけどな」
「寂しいですよー」
「そうだな」
「頑張りましょうね、五月まで」

 随分成長した亀井は、もう以前の弱弱しさなんてどこにも無い。
 成長して、先輩としての自覚を持って、ここにいる。だから大丈夫だ。

31 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:02
 田中は目が合うと、少し赤い目でにっこり笑ってくれた。

「おめでとーございます」
「ありがと。ってこらおい、泣くなよ」
「泣いてませんよ。うれし泣きなんですー」
「泣いてるじゃんか……」
「いいんです、泣いてナンボなんですっ」
「よくわからんが、まあ、ガンバレよ」
「当たり前ですっ。吉澤さんも頑張ってください」

 田中は言いたいこといえるし、努力家だし、これから色々成長するだろうし。まあ胸とか胸とか胸とかな。
 ……それは冗談でも、こいつは、まだまだ伸びるんだろうな。……だから大丈夫だ。
 

32 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:03
 道重は少し寂しそうな笑顔を見せてくれた。

「卒業、おめでとうございます」
「うん、ありがとう」
「満を持して卒業ですから、卒業後も頑張ってくださいね」
「あれは勝手につんくさんが言ってるだけで……」
「でも、吉澤さんは、大丈夫だと思います」
「新垣にも言われたな」
「みんなそう思ってるんですよ」

 なんだか教育係やってから随分成長したよな、こいつ。
 結構色んな所みてる気配り屋なんだな。だから大丈夫だ。


33 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:03
 小春は小春で寂しそうにこちらを見て来ていたが、呼ぶと直ぐに駆けつけてくれた。

「吉澤さーん」
「なんだよー」
「寂しいですよー」
「そりゃそうだなあ」
「もー、思い出沢山作っていきましょうね!」
「小春は元気だな」
「小春はいつでも元気満々ですよ!」

 その爛漫な笑顔でこの厳しい世界を乗り越えてきた小春。
 ――もうすぐ先輩になるし、きっともっと素敵になるんだろうな。だから、大丈夫だ。
34 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:04








 だから、モーニング娘。は、大丈夫だ。










35 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:06


 その日、目の前が真っ暗になって、沢山泣いて、どうしようもないくらいの絶望を知った。



 それでも。
 あたしは、モーニング娘。だから。
 笑顔を見せて、色んな人に元気を与えることのできる仕事。
 あたしが選んだ、あたしの役目。
 自分で、そう出した結論。



 あたしは今、明るい舞台へ、歯を食いしばって、涙を拭いて立とうとしている。




 これが、あたしの生きる道なのだ。
 あたしが選んだ、生きる道なのだ。

 だから、あたしはあたしの道を歩いてる。
 だから、きっと――。
36 名前:だから大丈夫だ。 投稿日:2007/01/17(水) 04:09
 吉澤さんに、敬意を表して。
37 名前:ヒカルヒト 投稿日:2007/01/17(水) 04:11
>>23,24
 レスありがとうございます。
 放置状態になってしまって申し訳ありません。

Converted by dat2html.pl v0.2