3人

1 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/13(火) 19:02
いろんなシチュエーションの
いしよしごまを書いていこうと思います。
よろしくお願いします。

まずは〜雪山編〜をお送りします。

極限の状況でも、のほほんとした
3人のかけあいを描けたらなぁと思います。
それでは始めますっ。
2 名前:〜雪山編1〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:07


石川「うぅぅ、寒いよぉ〜」
後藤「眠いよぉ」
吉澤「お腹空いた・・・」


ここは真冬の雪山。
小さな洞窟の中。
外は、ひどい吹雪だった。

後「ったく・・・、こんな真冬に雪山行こうなんて言い出したの誰〜?」
吉「あ、何!? ごっちん全部あたしのせいにしようっての!?
  ノリノリで「後藤も行きた〜い」なんて言ってたくせに!」
石「ちょっと・・・、二人とも、こんな時に喧嘩はやめてよ・・・」

狭くて薄暗い洞窟の中に3人の声が響く。
そもそもなぜ3人はこんなところにいるのか・・・。
3 名前:〜雪山編1〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:10
突然、3人で雪山に登ろうと提案したのは吉澤だった。

後藤は寒さが大嫌い、雪山なんてもっての他、・・・のはずだったが、
かねてから密かに想いを寄せていた吉澤の提案に、乗らないわけがなかった。

石川は「雪山なんて危ないよ」と断固反対していたが、
吉澤にしつこく誘われ、半ば強引にこの企画に参加することになったというわけだ。

吉「ちくしょ〜、朝になったら吹雪やむかなぁ」
後「ふぁぁぁ、今、何時ぃ? 後藤、もう眠くて死にそう・・・」
石「ごっちん寝ちゃだめ! 寝たら死んじゃうよ!」
4 名前:〜雪山編1〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:13
雪山に来た3人は、頂上まで登ったはいいが、
下山する途中で突然の吹雪に見舞われ、
遭難しかかりそうなところを、偶然小さな洞窟を発見、
吹雪がやむまでここで寒さをしのぐことにした、というわけだ。

ランタンに火を灯すと、狭い洞窟の中はぼんやりと明るくなった。
灯りを囲むように座り、身を寄せあう3人。



PM 11:45
5 名前:〜雪山編2〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:16
石「このまま、誰も助けに来てくれなかったらどうしよう・・・
  私達、ここで死んじゃうのかなぁ」

石川が泣きそうな声でつぶやいた。

後「んあ〜? もう、大袈裟だなぁ、梨華ちゃんは。
  朝になれば吹雪やむって。そしたら山降りよ。一晩の辛抱だよ」
吉「ちょっとさぁ、マジでお腹空いたんだけど、
  何か食べ物残ってない〜?」
後「もう何も残ってないよ。それに残っててもよっすぃ〜にはあげないよ」
吉「はぁ〜っ!? なんだとぉ〜!?」

石「チョコレートなら1枚持ってるよ」
6 名前:〜雪山編2〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:18
吉「ええっ!? マジぃ!? ちょうだい! 梨華ちゃん! ちょっとでいいから、お願い!」
後「あげないほうがいいよ、梨華ちゃん。よっすぃ〜全部食べるつもりだから」
吉「もーうるさい!! ごっちんは!!」

石「いいよ。私そんなにお腹空いてないから。はい。二人ではんぶんこしたら?」
吉「ほんと!? 梨華ちゃん、なんて優しいの!? 大好きー!」
後「え、後藤にもくれるの?」
石「うん。いいよ」

後「ねぇ、よっすぃ〜、はんぶんこもいいけどさ、ここはいっちょ勝負しない?
  勝った方が、チョコレートまるまるもらえるの」
7 名前:〜雪山編2〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:21
吉「ええー? 負けたらもらえないってこと?」
後「そだよ。でもそのかわり勝ったら、チョコレート全部食べれるんだよ。
  その方が面白いじゃん。そだ、梨華ちゃんも、3人で勝負しよ」
石「え? 私も?」
後「うん! じゃんけんで。一発勝負!」
吉「ううう、よし、乗った! 絶対負けないぞ!」
後「OK! じゃ、いくよ」



じゃーん けーん ・・・ 
8 名前:〜雪山編2〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:25
ポン!!!



パー
パー
・・・チョキ

石「あ・・・勝っちゃった・・・」



AM 0:10
9 名前:〜雪山編3〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:27
吉「うぅぅ・・・ひもじいよぉ、ひもじくて死んじゃうよぉ」
後「っるっさいなぁ、負けたんだからしょうがないでしょ〜?」
石「ごめんね、やっぱり私、食べずにあげればよかったね」
吉「いいよいいよ、もともとは梨華ちゃんのチョコレートだし・・・」
後「そうだよ、謝ることないよ、梨華ちゃん」
吉「はぁ・・・これで食料もつきたわけかぁ・・・」

後「ねぇ、後藤もう限界・・・。少し眠ってもいいかなぁ」
石「ダメだよ。こんなとこで寝たら凍死しちゃうよ」
後「適当なとこで起こしてよー。交代で寝れば問題ないでしょ?」
吉「ダメ! ごっちん、1回寝たら、起こしても絶対起きないっしょ!?」
後「ちぇ〜、じゃ、眠気覚ましになんかしようよぉ」
石「なんかって?」

後「山の手線ゲーム!」
10 名前:〜雪山編3〜` 投稿日:2006/06/13(火) 19:29
石「山の手線?」
吉「こんな時に山の手線ゲームっすか?」
後「いいじゃん。はい、後藤からはじまるぅ〜」
吉「マジでぇ?」
後「いいからやるの! はい、後藤からはじまるぅ〜」
吉「い、いぇ〜い・・・」
後「山の手線ゲ〜ム、モーニング娘。のシングルのタイトル〜!!」

後「せぇ〜の!」
11 名前:〜雪山編3〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:30
後「LOVEマシーン」

ぱん ぱん

吉「ミスムン」

ぱん ぱん

石「ハッピーサマーウェディング」

ぱん ぱん

後「ザ☆ピ〜ス」

ぱん ぱん

吉「恋レボ」

ぱん ぱん

石「ザ☆ピ〜ス」



えっ・・・???
12 名前:〜雪山編3〜 投稿日:2006/06/13(火) 19:31
後「梨華ちゃん、それさっき後藤が言ったじゃん」
石「うん、言ったけど・・・」
吉「はぁ?」
石「だって、私、「ザ☆ピ〜ス」好きなんだもん」
吉「何言ってんの!? 好きな曲言えばいいってもんじゃないんだよ!!
  ほんっと、天然だなぁ、梨華ちゃんは!」

後「はい、梨華ちゃんの負け〜」
吉「ばっつゲーェム! ばっつゲーェム!」
石「えぇっ!? そんなの聞いてないよ!」
後「よっすぃ〜、梨華ちゃんに何してもらおっかぁ?」
吉「ん〜、そうだなぁ」
13 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/13(火) 19:35
こんな感じで進みます。
ゆる〜いです。
14 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/13(火) 19:48
〜雪山編〜、まだまだ続きます。
15 名前:〜雪山編3〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:10
石「ダメ、罰ゲームあとから決めるなんてズルイよ!」
後「ちぇっ、つまんないの。初めからきめときゃよかったね、よっすぃ〜」

こうして3人の夜は更けて行く・・・
外は相変わらず、激しい吹雪だった。



AM 0:35
16 名前:〜雪山編4〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:12
吉「はぁぁ・・・山の手線ゲーム、飽きちゃったね」
後「だね〜」
吉「何しよっかぁ」
後「う〜ん」
吉「梨華ちゃん、なんかない〜?」
石「えっ? う、う〜ん・・・」

後「そだ! 怖い話しない?」
17 名前:〜雪山編4〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:13
吉「お! 面白そう! いいねぇ」
後「後藤がとっておきの怖い話してあげる!」
石「いやーっ! やめて! 私怖い話ダメなの・・・
  それもこんな暗いところでなんて・・・」

石川がちぢこまって耳をふさぐ。

吉「平気だってば、梨華ちゃん。私もごっちんもいるんだし」

吉澤が石川の肩をぐいっと抱き寄せる。

後「それじゃ、話すよぉ」



ごくり
18 名前:〜雪山編4〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:14
後「ある寒くて真っ暗な部屋にね、4人の男が閉じ込められたの。
  ほんとに真っ暗で何にも見えない部屋なんだけど、
  4人は、誰かが寝ちゃったりしないようにって、あることを考えたの。」
吉「どんなこと?」
後「まず、4人がそれぞれ部屋の4隅に行くのね。
  それで、順番にタッチして行こうってことに決めたの」
石「タッチ?」
後「うん、最初の1人がスタートしてね、壁ぞいに走っていって、
  隣の角の人にタッチするでしょ、
  そしたら、タッチされた人が次の角に向かって走り出すの。
  そうやって、順番にタッチしていって、
  朝になるまでなんとか誰も眠らずにすんだって話」
19 名前:〜雪山編4〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:15
石「?」
吉「それのどこが怖いの?」
後「わかんない? よく考えてみて。おかしいと思わない?」
吉「なんで?」
後「1人目の人が2人目にタッチ、2人目が3人目にタッチ、3人目が4人目にタッチ・・・
  ここまではいいけど・・・4人目の人が次の角に行った時・・・」

石「きゃああああああああ!!!!!」
20 名前:〜雪山編4〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:17
後「うわああああ!!!!! びっくりしたぁ!!!!!」

吉「どうしたの?」

石「いやあーーーっ! なによ、その話ーーー! 怖いよーーーっ!!!」

話の内容を理解した石川が悲鳴をあげる。

後「梨華ちゃんの悲鳴の方が怖いよ!」
吉「なになにどういうこと?」

吉澤は、この話のどこが怖いのか、結局わからないまま、1人キョトンとしていた。

AM 2:15
21 名前:〜雪山編5〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:18
石「はぁぁ・・・まだ朝まで時間あるね」
吉「ほんと。次何する〜?」
後「トークしよ、トーク。ぶっちゃけトーク」
石「ぶっちゃけトーク?」
後「ズバリ、誰が好きか! とかさ」
吉「おおっ! いいねぇ」

後「メンバーの中で誰が好きか!
  っていうか、ぶっちゃけ誰とならHしてもいいか!」
石「ええっ!?」
22 名前:〜雪山編5〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:19
吉「メンバーの中っていうかさ、この3人の中で、にしない?」
後「お、限定するねぇ」
石「やめようよ、そういうの・・・」
後「じゃ、聞くよ。
  よっすぃ〜は、後藤と梨華ちゃん、どっちとHしたいの?」
吉「梨華ちゃん!」
石「へっ!?」
後「ちょ、なんでぇ!? しかも即答!?」
23 名前:〜雪山編5〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:20
石川は恥ずかしそうに下を向いた。
一方の後藤は、軽くどころではなくショックを受けていた。

吉「なんていうか、梨華ちゃんは、
  女の子らしいっていうか、守ってあげたい! って感じなんだよねぇ」

後藤は、唇をとがらして、ぶすっとした表情をしてみせる。

後「後藤だって、梨華ちゃんか、よっすぃ〜だったら、
  がぜん梨華ちゃんがいいもんねーだ」
吉「ほ〜ぉ、んじゃ、うちらライバルってことぉ?」

にわかに雰囲気が険悪になり、石川がオロオロする。

石「ちょ、ちょっと・・・二人とも」
24 名前:〜雪山編5〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:21
後「そだ、梨華ちゃんは、私とよっすぃ〜、どっちとHしたいの?」
吉「そうそう、それを聞いたら、どっちが勝ちか、はっきりするわ」
石「そ、そんなの、決められないよ〜、ってかどっちともHなんてしないよ」
吉「「もしも」の話だってば」
後「早く言っちゃいなよ、梨華ちゃん」
石「ええ〜? こ、困ったなぁ」

後「あ、いいこと考えた!」
25 名前:〜雪山編5〜 投稿日:2006/06/14(水) 23:22
吉「何?」
後「今から後藤とよっすぃ〜が梨華ちゃんとキスするの。
  それで、Hしたくなった方を選んでもらうってのはどう?」
吉「わぁ〜お、いいね、それ」
石「へ!? ちょ・・・、二人とも、何言ってるのぉ!?」

AM 3:00
26 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/14(水) 23:24
今日はここまでです。
まだまだ続きます。
27 名前:名無 投稿日:2006/06/15(木) 12:54
おもしろいw
いしよしごまめっちゃ好きです。
続きも楽しみにしてます^^
28 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/15(木) 14:55
なんだか怪しい方向に…。w
続き楽しみにしてます♪
29 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/15(木) 19:03
怖い話、怖さが解らなかった、
Σもしかして、のうみそ 吉澤並み?
30 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/15(木) 21:24
3人目が4人目にタッチした瞬間の構図

1人目ーーー→2人目
 │         │
 │         │
 │         ↓
          3人目
   ←ーーーー4人目

さて、この後4人目は?
31 名前:名無飼育 投稿日:2006/06/17(土) 01:23
>後「ある寒くて真っ暗な部屋にね、4人の男が閉じ込められたの。
  ほんとに真っ暗で何にも見えない部屋なんだけど、
  4人は、誰かが寝ちゃったりしないようにって、あることを考えたの。」

>後「まず、4人がそれぞれ部屋の4隅に行くのね。
  それで、順番にタッチして行こうってことに決めたの」


これは4人いたら意味がないんですよ・・・
3人でやるゲームでないと意味がないんです。
3人がなぜか4人になるっていう怖い話なので
だから頭が悪いとかでは・・・ないと思いますよ^^;
32 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/17(土) 02:12
4隅ある普通の四角い部屋だったら、
やっぱり4人いないと意味がないですよ。
3人でこの話を成立させるには3角形の部屋じゃないといけないのでは?
33 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/19(月) 20:54
わあっ! レスが来てる〜!!

>>27 さん

初レスありがとうございますっ!!
面白いと言っていただけて、めちゃめちゃ嬉しいです!!

>>28 さん

ありがとうございます!!
続き、読んでくださいね〜!!

>>29 さん

あ・・・わ、わからなかったですか・・・?
すみません・・・。

えっと・・・

4人目が次の角に行った時、実はそこに1人目の人はいないんです。
ということは、そこにいたのは一体・・・という怖い話なんです。
図に描いてやってみていただければわかると思います・・・たぶん・・・。

>>30 さん

と思っていたら、図が!!
わざわざご親切にありがとうございます!!
わかりやすいですね。
34 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/19(月) 20:57
>>31 さん

ええとですね・・・
これはやっぱり4人が5人に増える怖い話なんですよ。

仮に3人でこのゲームをやると、
最初に4隅に散らばったとき、1つ隅が空いてしまいますよね。
それだとこの話は成立しないんですよね〜。
最初に4隅全部を4人で埋めるから意味があるんです。
4隅とも埋まっているから一見うまくいきそうに見えて、実は・・・!!
っていう不思議感がポイントなので。

・・・という説明で納得していただけますでしょうかね・・・(汗)

>>32 さん

そうなんですよね。
3角形の部屋・・・というのも考えたのですが、
ちょっと無理があるかなぁと思ってやめました・・・。
でも、石川、吉澤、後藤が「3人」で怖い話をしている、
というシチュエーションを考えると、
やっぱり3人が4人に増える話にした方がよかったですかね・・・。
ちょっと悔いが残ります・・・。

と、まあ、この話はここら辺にして、さっそく続き、参ります!!
35 名前:〜雪山編6〜 投稿日:2006/06/19(月) 21:28
吉「実はあたし、前から梨華ちゃんとは1回キスしたいなーって思ってたんだ」

吉澤が、石川の唇をまじまじと見つめながら、にじり寄っていく。
奇麗な長い睫毛が、だんだんと迫ってくる・・・

石「ちょ・・・冗談でしょ、やめ・・・、よっすぃ・・・ん、んんんっ!!!」

がしっと力強く石川を抱き寄せて、
上から唇をふさぐようにキスをする。

石「んんんんんっ!!!」

後「・・・・・・」
36 名前:〜雪山編6〜 投稿日:2006/06/19(月) 21:32
吉「っぷはあ〜っ!!! 梨華ちゃんの唇、柔らか〜い」

吉澤が目を細めて、にやぁ〜っと顔をゆるめる。

石「ちょっ・・・、ひどいっ!!! よっすぃー、何するのっ!?」

石川が唇を手の甲で拭いながら、涙目で叫ぶ。

後「はぁー、なんか目の前でキスされるの見てたら後藤ムラムラしてきちゃったよ。
  梨華ちゃん、次、後藤とぉ〜」
石「もういやっ!!」
後「そうはいかないよ」
37 名前:〜雪山編6〜 投稿日:2006/06/19(月) 21:35
後藤が素早く石川の隣にまわり、腰を抱き寄せる。

後「梨華ちゃん、後藤とキスしよ」
石「いやっ」
後「なんで? よっすぃ〜とはキスしたのに、後藤とするのはイヤなの?」
石「だって・・・」
後「梨華ちゃん・・・ね、お願い」
石「う・・・」

後藤が潤んだ瞳で寂しそうな顔をすると・・・

石「わ・・・わかったわよ、すればいいんでしょ?」
後「ほんと? いいの?」
石「ちょっとだけだからねっ!」
後「わかってる」
38 名前:〜雪山編6〜 投稿日:2006/06/19(月) 21:36
ゆっくりと唇を近付ける・・・

ちゅっ

吉「わぁ〜お! 刺激的〜ぃ! 写真撮っちゃお!」

カシャッ
39 名前:〜雪山編6〜 投稿日:2006/06/19(月) 21:40
石「!? ちょっ!! よっすぃー!? い、今、写真撮った!?」
後「梨華ちゃん、大人しくして」
石「だって、よっすぃーが・・・ん、んんんっ」

後藤がキスの続きを強要する。
半開きになった石川の唇に後藤が舌を差し入れると・・・

石「いやあああっっっ!!!!!」

どんっ!!!
40 名前:〜雪山編6〜 投稿日:2006/06/19(月) 21:43
石川が後藤を突き放す。

石「ひどい!!! 舌入れるなんて・・・っ!!!」
後「ふぇ? なんでぇ〜? 普通キスっていったら舌くらい入れるっしょ?」
石「ごっちんのバカ! 嫌いっ!」
後「ええっ!? そんなぁ〜」
吉「梨華ちゃん・・・、で、どっちとHしたいかは・・・」
石「どっちともしない!!! 二人とも大っ嫌い!!!」
後「えええ〜!?」
吉「マジかよ〜、ヘコむわぁ〜」

AM 4:20
41 名前:〜雪山編7〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:17
◇◇◇◇◇
42 名前:〜雪山編7〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:19
夜明けが近付く頃・・・、
いつしかすっかり会話もなくなり、
さすがに3人には疲労の色が見え始めていた。

後藤はぐったりと横になり、
軽く寝息をたて始める。

吉澤も抱えたひざに顔をうずめ、
うつらうつらとしている。

そんな中、石川は一人、落ち着かない様子だった。
そわそわと外の方を見てはもじもじしている。
43 名前:〜雪山編7〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:21
吉「ん〜?梨華ちゃんどしたー?」
石「ん・・・なんでもない」
吉「なんか落ち着かないね」
石「わ・・・私ちょっと外の様子見てくる」
吉「えぇ〜?まだ外吹雪なのに〜?」
石「うん、ちょっとね」
吉「やめときなよ、梨華ちゃん、危ないからここにいな」
石「大丈夫、そんな遠くまで行かないから。すぐ戻るね」
吉「あ、梨華ちゃん・・・」

石川はそそくさと外へ出て行ってしまった。
44 名前:〜雪山編7〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:25
後「んあ〜?どしたのぉ?」

後藤が眠い目をこすりながら起き上がる。

吉「あ、ごっちん、梨華ちゃんがね、
  急に外行きたいって言い出して出てっちゃったの」
後「あぁ〜、わかった。梨華ちゃんきっとおしっこだね」
吉「おしっこ!? あぁ〜、そっか。
  そういえばうちら一晩中トイレ行ってなかったもんね。
  おしっこならおしっこって言えばいいのに、
  梨華ちゃん恥ずかしがりだなぁ〜まったくもぅ〜」
後「梨華ちゃんらしいね。ははは」

吉「ちょっとのぞいてこよっかなぁ〜」
後「やめなよ、よっすぃ〜、趣味ワル〜」
吉「ちょっとだけ、ちょっとだけさ〜」

吉澤が洞窟から顔を出してキョロキョロとあたりを見回すと、
左前方に、石川のしゃがんでいる後ろ姿が見えた。

カシャッ
45 名前:〜雪山編7〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:28
後「!? ちょっと、よっすぃー、何してんのー!!!」
吉「へへへ〜っ、撮っちゃったぁ」
後「うっわ! サイテー! バレたら殺されるよ!?」
吉「だいじょぶだいじょぶ。へっへっへ〜」
後「よっすぃ〜の変態! エロ親父!」

AM 5:25
46 名前:〜雪山編8〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:30
◇◇◇◇◇
47 名前:〜雪山編8〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:32
AM 6:10

ようやく朝になり、すっかり吹雪がやんだ頃・・・、
3人は3人ともすやすやと眠っていた。

最初に目を覚ましたのは、
意外にも後藤だった。

後「ふぁぁぁ・・・あれ〜? もう朝〜?
  お〜い、よっすぃ〜、よっすぃ〜」
吉「・・・ふぇ? 何? もう朝なの? あ、雪やんだ?
  梨華ちゃん起きて、朝だよ、雪やんでるよ、梨華ちゃんてば!」
石「うぅ〜ん、まだ眠いよぉ・・・」
後「雪山で寝たら死ぬって後藤にさんざん言ってたくせに自分が寝てるじゃん」
48 名前:〜雪山編8〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:34
こうして3人は雪山を降り始めるのでした。

後「雪ですべりやすいから気をつけてね」
石「うん、気をつけ・・・きゃああっ!!!」
吉「わっ! 大丈夫? 梨華ちゃん」

すっ転びそうになった石川を吉澤ががしっと支える。

吉「そんな歩きにくいオシャレ靴で来るからいけないんだよ〜」
石「だってぇ〜」
後「ってか普通、雪山にスカートで来る〜?」
石「いいでしょ、別にぃ!」
吉「あ、バス停が見えてきた! あと少しだー!」
49 名前:〜雪山編9〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:35
◇◇◇◇◇
50 名前:〜雪山編9〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:40
早朝のバスは空いていて、他に乗客はいなかった。
一番後ろの座席に3人仲良く並んで座る。

後「ふぅ〜。やれやれだね〜。一時はどうなるかと思ったよ」
石「だから雪山は危ないって言ったのに」
吉「まあでも楽しかったべ? これもいい思い出になったっしょ?」
石「全っ然!」
吉「そんな恐い顔しないでよ梨華ちゃ〜ん」
51 名前:〜雪山編9〜 投稿日:2006/06/19(月) 23:41
後「後藤は梨華ちゃんとキスできたのいい思い出になったよ」
石「あー! そうだー! ごっちんとキスしてるとこ、
  よっすぃー写真撮ったでしょ!
  ハイ、カメラ没収! さっさとかしなさい!」
吉「いやですよ〜だ。あんな貴重な写真を渡すワケにはいかな・・・
  あ、あれぇーーーーー!?!?!?」
後「どしたの?」
吉「無いっ! カメラが無いっ!!」
52 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/19(月) 23:44
本日はここまでです。
〜雪山編〜、もう少しだけおつきあいくださいっ。
53 名前:名無 投稿日:2006/06/20(火) 14:31
更新お疲れ様です^^
よっすぃーもごっちんもやりたい放題ですね^^;ww

54 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/21(水) 23:51
>>53 さん

レスありがとうございます!
はい、やりたい放題・・・ですw

それでは続き、いきますね!
55 名前:〜雪山編9〜 投稿日:2006/06/21(水) 23:53
石「えええええっ!?!?!?」
後「洞窟に置いてきたの?」
吉「うわ〜ん! どうしよう!」
石「ちょっと! どうしてくれるのよ!
  誰かに見つかったらどうするの!?
  うちらのキスシーンが入ってるんだよ!?」
後「キスシーンどころか、おしっ・・・ぐぐぐっ」

吉澤がものすごい勢いで後藤の口をふさぐ。
56 名前:〜雪山編9〜 投稿日:2006/06/21(水) 23:55
石「どころかって何?」
吉「なんでもないなんでもない!」
石「よっすぃー、今から取ってきて!!!」
吉「そそそ、そんなぁ〜、もう今さら戻れないよ〜。
  洞窟の場所もわかんないし・・・許して、梨華ちゃん」
後「まあ、いいんじゃない? キスシーンくらいだったら
  誰かに見つかってもさ」

(ほんとはキスシーンよりもっとすごい写真が入ってるけど)
と言いたかったが、後藤は言葉を飲み込んだ。

(ごっちんナイス!)と目で合図を送る吉澤。

吉「そうだよそうだよ。キスシーンくらいどうってことないよー」
石「そうかなぁ」
吉「そうそう。さぁ、つまらないことは忘れて、最後まで楽しも!
  家に帰るまでが遠足だからねぇ〜」

そう言うと吉澤は両手を後藤と石川の肩にかけ、
左右にルンルンと大きく揺れ始めるのだった。

朝の国道を、バスは3人を乗せて走ってゆく・・・。
57 名前:〜雪山編10〜 投稿日:2006/06/21(水) 23:56
◇◇◇◇◇
58 名前:〜雪山編10〜 投稿日:2006/06/21(水) 23:57
・・・


一方、3人が一夜を過ごした雪山の洞窟には、
吉澤のカメラがぽつんと置き去りにされていた。


この雪山の名も無い小さな洞窟に、
石川のキスシーンと、
そして・・・キスシーンよりもっとすごいシーンが
おさめられたカメラがあることを誰も知らない・・・。
59 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/22(木) 00:01
〜雪山編〜は、これにて終了です。
レスをくださったみなさん、ありがとうございました。

次回は、〜お泊まり会編〜がスタートしますので、
そちらの方もよろしくお願い致します。
60 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/22(木) 01:12
あーあ…w

〜お泊まり会編〜楽しみにしています!
61 名前:名無 投稿日:2006/06/22(木) 11:34
梨華ちゃん‥‥(T▽T;)w

次回も楽しみにしてます☆☆☆

62 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/22(木) 16:10
サイコー!!!
次も楽しみにしています
63 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/26(月) 19:40
>>60 さん

そ・・・その「あーあ」は、一体・・・w
いい意味に解釈してよろしいのでしょうか・・・。
お泊まり会編、読んでくださいね!

>>61 さん

今回は梨華ちゃん、災難でしたね。
カメラ、誰にも見つからないといいのですが・・・。

>>62 さん

サイコーですか!? う、嬉し〜い!
ありがとうございます!!
もっともっと頑張ります!!
64 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/26(月) 19:41
みなさん、レスありがとうございます!
とっても励みになりますので、これからもよろしくお願いしますね。
それでは、〜お泊まり会編〜、スタートです!
65 名前:〜お泊まり会編1〜 投稿日:2006/06/26(月) 19:44

「じゃ、まずはカンパーイ!!」

3人は缶ビールを高くつきあげた。

カコンッ!!

丸いローテーブルの上には、お菓子やらおつまみやらが、
ぐちゃーっと広げられている。
66 名前:〜お泊まり会編1〜 投稿日:2006/06/26(月) 19:47
吉「っぷはぁ〜っ、いや〜、愉快愉快」
石「よっすぃ〜、おやじっぽいよ〜」
後「ははは。でもほんと、楽しいね〜。
  お泊まり会なんて、後藤、小学校以来だよ〜」

そう。今日は後藤の家で、石川、吉澤、後藤、3人のお泊まり会なのだ。

吉「お泊まり会といえば、やっぱ枕投げ?」
石「よっすぃ〜、それは修学旅行でしょ」
後「ってか後藤んち、そんな枕いっぱい無いから」

女の子トークに花が咲く。
67 名前:〜お泊まり会編1〜 投稿日:2006/06/26(月) 19:48
吉「えー、じゃ、告白大会ってか?」
後「あー、それあるある。好きな人教えてー、とか絶対やるよね」
石「なんかウチら、超女の子っぽいねー」

他愛の無い話で時間を忘れて盛り上がる3人。

そして・・・
68 名前:〜お泊まり会編2〜 投稿日:2006/06/26(月) 19:52
吉「あれー? ちょっとー、もうビールが無いよー」
石「ええっ!? よっすぃ〜、ちょっと飲み過ぎじゃない?」
吉「ごっちん、ビールおかわり〜」
後「もう無いよ」
吉「えぇ!? ウソぉー! 冷蔵庫にまだあるでしょぉ〜?」
後「だから無いって。冷蔵庫にももう無いの」

吉「マジでぇ〜? じゃ、誰か買いに行こうぜ」
石「誰かって?」
吉「ジャンケン! はい、せーの・・・」
後「ちょっと待ってよ! なんで関係無い後藤と梨華ちゃんが行かされそうになってんの!?」
吉「いいからいいから、どーせ君たちもお菓子もっと食べたいとか思ってるんでしょー!?」
後「えー!? まったく、しょうがないなぁ・・・」
吉「はい、いくよ、せーの!」

ジャンケンポン!!
69 名前:〜お泊まり会編2〜 投稿日:2006/06/26(月) 19:54
後「あはは。よしこの負け〜」
吉「えぇ〜っ!? マジかよ〜っ!!」
石「よっすぃ〜、頑張って! 行ってらっしゃい!」
吉「ちぇ〜っ、超ダリぃよ〜!」
後「もともとはよっすぃ〜が言い出したんだから、行くの当然でしょ。
  あ、そだ、ついでにシャンプーきれてるから買ってきて」
吉「はぁぁ? ならごっちんが行ってくればいいじゃーん!」
後「つべこべ言わないの。ハイ、行ってらっしゃい」

後藤はしぶる吉澤の背中をぐいっと玄関から外へ押し出すと、
ガチャンッとドアを閉めた。
「ひでぇ〜」などと言うボヤキが漏れ聞こえてくるが無視、無視。
70 名前:〜お泊まり会編3〜 投稿日:2006/06/26(月) 19:57
〜石川×後藤〜

石「よっすぃ〜、行った?」
後「うん、なんかボヤいてたけど無視した」

吉澤がいなくなると、部屋の中の空気が少し変わった。

石「自分から言い出しといて負けるなんて、おかしいね、よっすぃ〜」
後「ほんと、そだね」

別に気まずい、というほどのことはないのだが、
後藤は、石川と2人きりになった時の、このなんとも言えない微妙な空気が、
内心、ちょっと苦手だった・・・ということを、吉澤を追い出してから思い出した。

別に吉澤がいる時は、石川と普通に話せるのだが、
2人になるとどうもダメ・・・なのだった。
71 名前:〜お泊まり会編3〜 投稿日:2006/06/26(月) 19:58
後藤は、なんとなく、石川のいる部屋の方には戻らずに、
キッチンで用事をしている風をよそおった。
こんなことなら自分が買い出しに行けばよかった・・・と少し後悔しながら・・・。

しばらくそうしていたが、吉澤がなかなか帰って来ないので、
後藤はあきらめて部屋へ戻った。
石川の向かいに腰をおろす。

石「よっすぃ〜遅いねー。コンビニってそんな遠かったっけ」
後「うん、遅いね・・・」
72 名前:〜お泊まり会編3〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:00
石川は、このなんとも言えない空気をどう感じているのだろうか。
自分と同じように、どことなくぎこちなさを感じているのだろうか。
それとも何とも思っていないのだろうか・・・。
石川の態度はそのどちらとも取れるように見えた。

後藤は何かを持て余すように、ただただ爪の先をいじるばかりだった。


コチ、コチ、コチ・・・


やばいっ!
時計の針の音が聞こえてくるよ・・・!
この沈黙・・・もう限界!!
・・・と後藤が頭を抱えそうになったその時!
73 名前:〜お泊まり会編3〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:02
ガチャッ!!

と、玄関の扉が開いて、吉澤が帰ってきた。

吉「まったくよぉ〜、そこのコンビニ、シャンプー置いてねーから、
  2軒先まで行ってきたよー!」

あっと言う間に場の空気が元に戻る。
ふぅ、助かった〜、と後藤は内心で胸をなでおろした。
74 名前:〜お泊まり会編4〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:04
そしてまたひとしきり女の子トークで盛り上がる3人。
あっと言う間に時間は過ぎ、気が付くと、時計はもう12時をまわっていた。

後「あ、もうこんな時間かー。そろそろ誰かお風呂入る?」
吉「え? あ、もうそんな時間?」
石「ごっちんから入りなよ。先いいよ」
後「えー、いいよいいよ。
  後藤、今日はホストだから、お客さまから先どうぞ」
吉「そう? んー、じゃ、ジャンケンで順番決めよ」
後「またジャンケン?」

何かとジャンケンをよくする3人であった。
そして決まった順番は・・・
75 名前:〜お泊まり会編4〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:08
後藤→石川→吉澤

後「なんか悪いなぁ、家主なのに一番先入るの」
吉「いいっていいって」
石「行ってらっしゃ〜い」
吉「あ、新しいシャンプーそこにあるからね」
後「ほ〜い、んじゃ行ってきま〜す」

バタンッ
76 名前:〜お泊まり会編4〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:11
〜石川×吉澤〜

石「買い出し大変だったね、よっすぃ〜。2軒先ってどれくらい遠かったの?」
吉「いや〜、軽く1駅分くらいは歩いたね。
  ビールとお菓子だけだったらすぐそこで済んだのに、
  ごっちんが余計なこと言うからさぁ〜」
石「今時シャンプー置いてないコンビニなんてあるの?」
吉「いや、シャンプーの棚はあったんだけど、ちょうど売り切れてたんだよ。
  あのね、今時シャンプー置いてないコンビニなんて無いよ、梨華ちゃん」

にんまりと微笑み、ぽん、と肩に手を乗せる。
石川は恥ずかしくなり、慌てて話題をそらした。

石「そ、それにしてもさ、ごっちんの部屋、キレイだよねー。
  こんなに片付いてると思わなかったー」
吉「え? 梨華ちゃん、ごっちんち来たことないの?」
77 名前:〜お泊まり会編4〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:14
石「え!? よっすぃ〜、あるの?」
吉「あるっていうか、しょっちゅう来てるよ。泊まるのは初めてだけど」
石「そうなんだ・・・」
吉「え? どしたの?」
石「え・・・い、いや、なんでもない」

なんともないフリをよそおったが、石川は内心、かなりショックを受けていた。
自分の知らないところで、吉澤と後藤が遊んでいたなんて・・・
それもしょっちゅうだなんて・・・。
78 名前:〜お泊まり会編4〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:16
吉「ピザポテトまだちょっと残ってるよ。
  梨華ちゃん、あと全部食べちゃえば?」
石「あ、う・・・ううん、私、いい・・・」

ダメだ・・・ショックを隠しきれない。
自分でもびっくりするほど、石川は自分がヘコんでいることに気が付いた。
しかし、そこまで傷ついてしまう理由を、石川は自分でよく自覚していなかった。
単に、2人に仲間はずれにされていたことが悲しいだけなのだろうか。

いや、もしかして、自分は2人のどちらかを好きなのかも知れない。
それは、今、隣にいる吉澤だろうか・・・。
79 名前:〜お泊まり会編5〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:21
チラリ、と吉澤の方を見る。
吉澤はふんぞり返って、ピザポテトの余りをザザザーッと口に流し込んでいた。

(もしかして・・・、よっすぃ〜とごっちんは、つきあってるの?)

石川の中に、ふつふつと疑問がわきあがる。

(ダメだ・・・聞けない、でも聞きたい・・・。よし、遠回しに攻めてみようっ!)
80 名前:〜お泊まり会編5〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:22
石「ね・・・ねぇ、よっすぃ〜がごっちんちに来る時って、1人で来るの?」
吉「ん? ああ、そうだよ」
石「それってさ、どっちから誘うの?」
吉「ん〜、大体ごっちんからかなぁ。
  夕飯作るから食べに来ない? とか言われて。・・・なんで?」

(そうなのね。よし、思いきって、ちょっとつっこんだ質問してみよう・・・)
81 名前:〜お泊まり会編5〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:27
石「ごっちんて、よっすぃ〜のこと、好きなのかな」
吉「へっ!? なんで!?」

吉澤が大きな目を見開いて、大げさにリアクションする。

石「だってさ、よくごっちんからよっすぃ〜のこと誘うんでしょ?」
吉「そうだけど・・・、え〜、どうなんだろう、好き・・・なのかなぁ〜」

吉澤が、まんざらでもない、といった顔でとぼける。
それを見た石川の胸がチクリ、と痛む。

石「よっすぃ〜はどうなの?」
吉「え? 何が?」
石「ごっちんのこと・・・、どう思ってるの?」
82 名前:〜お泊まり会編5〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:28
吉「ええ〜!? 単刀直入に何〜!?」

吉澤がふざけてはぐらかそうとするので、
石川の胸は余計チクリ、チクリ、と痛んだ。

石「好き・・・なの? ごっちんのこと」
83 名前:〜お泊まり会編5〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:31
(聞いちゃった・・・! 核心つくこと聞いちゃった・・・!)

「好き、とか、そういう感情ではないな」
という答が返ってくることを石川は祈った。
しかし、吉澤は、しばらく視線を宙に泳がせると、

吉「否定はしない・・・かなぁ」

と、ニヤけ顔で意味深に言うのだった。
それを聞いた石川は、チクリ、どころではなかった。

グサリ
84 名前:〜お泊まり会編5〜 投稿日:2006/06/26(月) 20:32
後「はぁ〜、いいお湯だった。お先ぃ〜」
吉「あ、ごっちん、お帰り〜」
後「梨華ちゃん次どうぞ〜」
石「・・・」
後「梨華ちゃん? どしたの?」
石「あ、う、うん・・・行ってくる」

・・・バタン

後「梨華ちゃんどしたんだろ。なんか元気なくない?」
吉「ん? そお?」
85 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/26(月) 20:48
とりあえず、ここまでです。
次回は、吉澤×後藤です。
86 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/26(月) 22:40
いいです!おもしろい♪
てか、何やら不穏な空気?w
う〜、続きが気になりまする!
87 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/27(火) 01:16
ビミョーなこの空気感がたまりませんねぇ
すごく面白いです
88 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/27(火) 19:27
>>86 さん

面白いですか!? 嬉しいです!
ありがとうございます!!
さっそく続きを更新しますので、
読んでくださいね〜。

>>87 さん

ありがとうございます!!
面白いと言っていただけて、本当に嬉しいです。
よかったら、またレスしてくださいねっ。
89 名前:〜お泊まり会編6〜 投稿日:2006/06/27(火) 19:32
〜吉澤×後藤〜

吉「ごっちんのパジャマ姿、色っぺーなぁ」
後「えー? 何言ってんの? よっすぃ〜のエロ親父」

濡れた髪をバスタオルでがしがしと拭きながら、
後藤が吉澤の隣に腰をおろす。

後「シャンプーありがとね」
吉「もー、マジありがとでしょお? めっちゃ苦労したんだからね!」
後「でも後藤、LUXより、スーパーマイルド派なんだけど」
吉「はぁぁ? LUXしかなかったんだから、しょうがね〜だろー!?
  ってかほんとに感謝してんのか、このヤロー!!」
後「きゃはははは、やめてよ、くすぐったい!!」

ああ、この空気だ・・・、と後藤は思った。
吉澤の前だと、自然な自分が出せる。すごく楽。
3人でいる時も楽しいけど、
後藤はやっぱり吉澤と2人でいる時の空気が好きだった。

では、なぜ今日は「3人」でのお泊まり会なのか。
90 名前:〜お泊まり会編6〜 投稿日:2006/06/27(火) 19:34
そもそも後藤は、今回のお泊まり会も、
吉澤と2人でするつもりで声をかけたのだった。
そうしたら、吉澤が石川のことも誘おう、と言い出したのだ。

特に拒む理由も無いので、吉澤の提案を受け入れる後藤だったが、
どことなく釈然としない気持ちだった。

吉「ごっちん、あたりめ開けよっか。取って〜」
後「あ、うん、ほい」

そういえば以前、3人で雪山に行った時も、石川を誘ったのは吉澤だった。
それも、いやがる石川をかなり強引に誘ったのだ。

吉澤は石川のことが好きなのだろうか・・・
後藤の頭はそのことでいっぱいになった。
91 名前:〜お泊まり会編6〜 投稿日:2006/06/27(火) 19:36
チラリ、と吉澤の方を見る。
吉澤は、両ひじをテーブルについて、
あたりめをくわえながら、次のあたりめを割いていた。

後「ねぇ、よっすぃ〜」
吉「ん〜?」
後「梨華ちゃんと、何の話してたの?」
吉「え?」
後「後藤がお風呂入ってる間、何話してたのかな〜、と思って」
吉「なんでそんなこと聞くの?」
後「えっ? いや、ただ、なんとなく気になったからさ」
吉「ん〜・・・秘密」
後「えー何それー!! 後藤には言えないことー?」
吉「まあね〜」

後藤の不安は頂点に達する。
思ったことを口に出さずにいられないタイプの後藤は、
単刀直入に核心をつく質問をぶつけた。
92 名前:〜お泊まり会編6〜 投稿日:2006/06/27(火) 19:38
後「あのさー、よっすぃ〜って、梨華ちゃんのこと好きなの?」

あ・・・さっきと同じ展開だ、と吉澤は思った。
梨華ちゃんも、ごっちんも・・・、
まったく、まいったなぁ、なはは、と心の中でつぶやく。

吉「なんで?」
後「だってさ、今日のお泊まり会だって、
  よっすぃ〜梨華ちゃんに声かけたでしょ? 雪山の時だって・・・」

後藤が、視線をそらして口ごもる。
その様子を見て吉澤は、ちょっと後藤をいじめてみたい気持ちにかられた。
93 名前:〜お泊まり会編6〜 投稿日:2006/06/27(火) 19:40
吉「ん〜・・・、好きだよ」
後「好きなんだ」
吉「梨華ちゃんは〜、何ていうかさ、女の子らしいっていうか、
  こう、守ってあげたい! って感じなんだよね〜」
後「・・・それ、前も聞いた」

後藤の顔が見る見る不機嫌になっていく。
イライラとした様子で爪の先をいじっている。

(あ、イラついてるイラついてる、ごっちんかわい〜、ってかわかりやす〜い)

心の中で、ぷふふ、と笑う、吉澤だった。
でも、ちょっとかわいそうなことしたかな・・・
「ごっちんのことだって大好きだぞ」・・・って抱きつこうかな、
などと考えていたその矢先・・・
94 名前:〜お泊まり会編6〜 投稿日:2006/06/27(火) 19:40
石「ただいま〜」

石川が風呂からあがってきた。

吉「あ、梨華ちゃん、おかえり〜」
後「ハイ、よっすぃ〜の番。風呂行ってきな」

後藤は明らかに吉澤に冷たかった。

(しまったなぁ、フォローのタイミングを逃した・・・)

後「何してんの? 早く行きなよ」
吉「わ、わかってるよ〜、じゃ、行ってきまーす」

バタン
95 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/27(火) 19:45
今日はここまでです。
次回は、石川×後藤です。
96 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/27(火) 20:05
よっすぃージゴロ。w
次回、直接対決?一体どうなるのやら。
よしごまのダシに使われると石ヲタとしては悲しス…。
とはいえ気になってるので更新楽しみにしています♪
97 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/27(火) 23:34
いいなー吉いいなーw

石川×後藤が何話すか気になりますね〜
98 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/28(水) 21:50
>>96 さん

石川さんがお好きなのですねっ。

作者としては、誰かをダシに使ってやろう、などというつもりはなく、
3人それぞれに愛情を持って書いているつもりなんですよ。

ただ、必ずしも、ご期待通りのストーリー展開になるとは言えませんので、
その場合は、どうかお許しください。

>>97 さん

レスありがとうございます!
石川×後藤が何を話すか、注目しててくださいっ。
99 名前:〜お泊まり会編7〜 投稿日:2006/06/28(水) 21:53
〜石川×後藤〜

石「・・・よっすぃ〜となんかあったの?」
後「別にぃ。なんもないよ」

後藤は石川と視線を合わせずに、
ひざを抱える姿勢で足の爪をいじっている。

石「そう・・・。え・・・と、あ・・・ごっちん、化粧水って貸してもらえる?」
後「ドレッサーの上」

石川は、後藤の殺気だった雰囲気を肌で感じ取っていた。
明らかにイライラしている・・・。
自分がお風呂に入っていた10数分の間に、吉澤と何があったのだろう。
仲良しな2人のはずなのに・・・。

化粧水を手にとって、ぴたぴた、と顔に付ける。
100 名前:〜お泊まり会編7〜 投稿日:2006/06/28(水) 21:54
一方後藤は、吉澤へのイラ立ちと同時に、
ああ、またこの時が来てしまった・・・という思いを抱いていた。
石川と2人きり・・・。ただでさえ微妙な空気なのに、
先ほど吉澤の口から、石川のことが好きだ、
というショッキングな言葉を聞いてしまった後なだけに、
後藤は余計に気まずかった。

石「・・・ごっちん、冷蔵庫のお水、飲んでもいい?」
後「うん」

その上、イラ立っている後藤を気づかうかのような石川のふるまいが、
さらに場を気まずくさせていた。
101 名前:〜お泊まり会編7〜 投稿日:2006/06/28(水) 21:56
石川は、なるべく後藤に近寄らないようにしていたが、
いつまでもそうしているわけにもいかず、
冷蔵庫を閉めると、部屋に戻ってきて後藤の向かいに控え目に座った。

石「・・・あ、あたりめ食べてたんだ〜」
後「うん」
石「私もちょっともらおうかな〜」
後「どうぞ」
石「あ、でももう歯磨いちゃった〜」
後「あ、そう」
石「うん・・・」

後「・・・」
石「・・・」

コチ、コチ、コチ・・・

また時計の針の音が聞こえ出す。

(うぅぅ〜、この沈黙・・・、もう耐えきれないよーっ!!)

後藤が、抱えているひざの間に、顔をうずめる。

(そだ! もうこうなったら、ぶっちゃけトークするしかない!!)

後藤は意を決した。
102 名前:〜お泊まり会編8〜 投稿日:2006/06/28(水) 21:58
後「ねえ、梨華ちゃん!」
石「へっ!?」

後藤が突然、勢いよくこちらを向いたので、
石川はびくっとした。

後「後藤がお風呂に入ってる間、よっすぃ〜と何しゃべってたの?」
石「え!? よっすぃ〜と? な、なんで?」
後「なんか、後藤に言ったらまずいようなことしゃべってたの?」
石「へっ!? そんなことないよー。なんで???
  ってか、ごっちんとよっすぃ〜が何しゃべってたか、の方が気になるよ。
  お風呂から出てきたら険悪になってるし・・・」
後「後藤とよっすぃ〜は、梨華ちゃんのことしゃべってたよ」
石「え? 私のこと?」
後「うん」
石「なんて?」
後「よっすぃ〜は・・・」

後藤は、一瞬迷ったが、この際、全部ぶっちゃけてしまうことにした。
103 名前:〜お泊まり会編8〜 投稿日:2006/06/28(水) 21:59
後「よっすぃ〜は、梨華ちゃんのことが好きなんだってさ!」
石「ええっ!? ウソだぁ〜!!」
後「ほんとだよ、面と向かって言われたもん」
石「あり得ない! 絶対あり得ないよ!」
後「なんで?」
石「だって・・・」

石川も、一瞬迷ったが、流れでぶっちゃけることにした。
104 名前:〜お泊まり会編8〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:01
石「だって、私、さっきよっすぃ〜にきいたんだもん。
  ごっちんのこと、どう思ってるの? 好きなの? って。
  そしたら、よっすぃ〜、ニヤけた顔で、「否定はしない」って。
  だから私、よっすぃ〜はごっちんのことが好きなんだって・・・」
後「!?」

顔を見合わせる2人。

しばし時間が止まったようだったが、
その瞬間に、2人はものすごいスピードで考えを走りめぐらせていた。
105 名前:〜お泊まり会編8〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:02
吉澤は2人に同じような態度を取っていた・・・!?
その吉澤の態度に惑わされていた2人・・・

口にこそ出さなかったが、2人が考えていることはおそらく同じだった。

石川と後藤の間に、これまでと違った空気が生まれる。

お互いの目を見つめ合うと、軽くうなずく。

後「ちょっと梨華ちゃん、耳貸して・・・」


ごにょごにょごにょ・・・


そしてもう1回、お互いの目を見つめて、うなずいた。
106 名前:〜お泊まり会編8〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:05
吉「はぁ〜、いいお湯だった〜。あれ? もう布団しいてある」

吉澤が風呂からあがってくると、
さっきまで置いてあった丸テーブルが片付けられ、
大き目のベッドのわきに、1人用の布団がしかれていた。

後「ベッドには2人しか寝れないから、1人は下の布団ね」
吉「下は1人ぼっち? せつないな〜」
石「誰が下で寝る?」
後「後藤が下で寝るよ」
石「えぇ〜っ? それじゃごっちんに悪いよ〜。ごっちんのベッドなのに・・・」
吉「またジャンケンする?」

後「じゃあさ、グッパーしよ」
107 名前:〜お泊まり会編9〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:06
石「グッパー?」
後「グッパーで一緒になった2人がベッド、
  違うの出した1人が下の布団、でどう?」
吉「OK! わかった!」
後「よし、じゃあ、行くよ! せーの!」

グーッ パー!!
108 名前:〜お泊まり会編9〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:07
吉「ガーーーン!!!」
石「よっすぃ〜が布団?」
後「だねー。決定〜」
吉「げーっ、今日はついてないな〜」

後「よし、じゃあ電気消すよ〜」
吉「はぁ〜い」

一見すると、いかにも自然に決まったかのような寝床の位置だったが、
実は後藤と石川によって巧妙に仕組まれたトリックだったことに、
吉澤は気付くよしもなかった・・・。

「おやすみなさ〜い」
109 名前:〜お泊まり会編10〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:08
◇◇◇◇◇
110 名前:〜お泊まり会編10〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:10

コチ、コチ、コチ・・・

時計の針の音だけが鳴り響く。


静寂が闇を包む・・・。


一番最後に風呂に入った吉澤は、体が火照ってしまい、なかなか寝付けずにいた。

(梨華ちゃんとごっちん、まだ起きてるのかなぁ・・・)

その時、後藤のささやき声がベッドの上から聞こえてきた。
111 名前:〜お泊まり会編10〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:11
後「梨華ちゃん・・・寝た?」
石「ん・・・まだ」

(2人ともまだ起きてたんだ・・・)

続いて後藤は吉澤にもささやきかけてきた。

後「よっすぃ〜・・・寝た?」

「まだ起きてるよ」と言おうとしたが、吉澤はふと、あることを思いついた。
112 名前:〜お泊まり会編10〜 投稿日:2006/06/28(水) 22:13
(そだ、
 梨華ちゃんとごっちん、まだ起きてるなら、
 これからお話するよね、きっと・・・。
 よ〜し、盗み聞きしちゃおっと。
 ふっふっふっ。寝たフリ寝たフリ・・・)

吉「・・・」

後「よっすぃ〜、寝たの?」
石「寝ちゃったみたいだね」

(しめしめ・・・うまくいった)

石「ごっちんはまだ眠くないの?」
後「後藤、ほんとはいっつも夜遅いんだー」
石「そうなんだ」

後「・・・」
石「・・・」

(2人、どんなこと話すのかな〜、ワクワク・・・)

2人の声はとても小さかったので、吉澤は全神経を集中させて聴いていたが、
そのうち、2人の会話は耳を疑うような方向へ発展していった。
113 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/28(水) 22:18
本日はここまでです。
114 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/29(木) 01:41
おおっ、いいところでおあずけですね・・・
毎回楽しみに読ませていただいてます。
115 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/29(木) 06:00
更新お疲れ様です。
いいところでw
次回楽しみにしています。
116 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/29(木) 22:53
>>114 さん

楽しみにしていただいてありがとうございます。
またレスくださいね〜。

>>115 さん

レスありがとうございます。
いいところですみません・・・w

では続きを更新します。
117 名前:〜お泊まり会編11〜 投稿日:2006/06/29(木) 22:55
石「なかなか眠れないね・・・ごっちん。今、何時頃かなぁ・・・」
後「ん・・・なんか、梨華ちゃん、いい匂いするね・・・」
石「え? 何にもつけてないよぉ。お風呂あがりだから? シャンプーの匂い?」
後「ううん・・・梨華ちゃんの匂い。もっとかがせて・・・ねぇ、もっと近くに行っていい?」
石「え・・・うん・・・いいよ」
118 名前:〜お泊まり会編11〜 投稿日:2006/06/29(木) 22:57
後「ふゎぁ・・・めちゃくちゃいい匂いだよぉ」
石「そ・・・そぉ?」
後「ねぇ・・・手つないで寝よ」
石「え・・・? う、うん、いいよ」

後「・・・」
石「・・・」

後「梨華ちゃんの手・・・ひんやりして気持ちいいね」
石「そう? ごっちんの手もあったかくて気持ちいいよ・・・」
119 名前:〜お泊まり会編11〜 投稿日:2006/06/29(木) 22:59
後「・・・」
石「・・・」

後「あー・・・もう後藤ガマンできない・・・」
石「ごっちん・・・?」
後「ねぇ梨華ちゃん・・・いいでしょ・・・いつもの・・・しよ」
石「ダメだよ・・・」
後「いいじゃん・・・ね・・・お願い」
石「よっすぃ〜に聞こえたらどうするの・・・?」
後「大丈夫だよ・・・よっすぃ〜なら爆睡してるって・・・」

石「あ・・・ダメ・・・だってば」
後「梨華ちゃん・・・」
石「あ・・・ああん・・・」
120 名前:〜お泊まり会編11〜 投稿日:2006/06/29(木) 23:00
(・・・・・・・・・!?!?!?)

吉澤は暗闇の中で、1人、じっと目を見開いたまま、パニックを起こしかけていた。
石川と後藤が・・・何やら甘いムードになったかと思えば、何かを始めようとしている・・・!!
しかし、今さら起きあがることもできない。

焦りまくる吉澤をよそに、石川と後藤の秘密の行為は、さらにエスカレートしていった。
121 名前:名無し猫 投稿日:2006/06/29(木) 23:03
またまたいいところではありますが、
本日はここまでにしたいと思います。

なお、次回から、sage 進行になりますので、
よろしくお願い致します。
122 名前:名無 投稿日:2006/06/30(金) 01:45
どうなるの!?w
仕返し‥??
123 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/30(金) 02:02
sage進行了解です!
梨華ちゃんとごっちんが何を企んでいるのか楽しみです。w
124 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/03(月) 19:31
>>122 さん

どうなるんでしょう・・・!
見守っていてください!

>>123 さん

レスありがとうございます!
これから2人の企みが、明らかになります!

では、続きをどうぞ!
125 名前:〜お泊まり会編12〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:34
後「キスしよ・・・梨華ちゃん・・・」
石「ん・・・じゃあ、キスだけだよ・・・」

ちゅっ

後「・・・もう1回」
石「えー?・・・もう、ごっちんはぁ・・・」
後「お願いお願いお願い」
石「しょうがないなぁ」

ちゅぷっ

後「梨華ちゃん・・・ねぇ・・・触っていい?」
石「ダメっ」
後「お願い・・・」
石「もう寝なさい、ごっちんは〜」
後「じゃあ、無理矢理触っちゃうもんね〜」
石「ひゃああっ・・・」
126 名前:〜お泊まり会編12〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:37
ガサゴソガサゴソ・・・

石「あ、あ、ダメ・・・ごっちん・・・!」
後「梨華ちゃん・・・しっかり濡れてるじゃん・・・」
石「あ・・・あぁ・・・ん」
後「いつもみたいに後藤が気持ちよくしてあげるから・・・」
石「いや・・・っ、あっ、あぁ・・・ん」

そしてしばらくの間、石川の、小さいけれど、しっかりと耳に残る喘ぎ声だけが続く・・・

石「あ・・・っ、あ・・・っ」
127 名前:〜お泊まり会編12〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:40
後「梨華ちゃん・・・イキそう?」
石「ご・・・っちぃ・・・ん」
後「梨華ちゃん・・・もっかいキスしよ」
石「んっ・・・」

ちゅぷっ ちゅっぷ

石「あっ・・・! や・・・イっちゃう・・・!」
後「いいよ・・・イッちゃいな・・・梨華ちゃん・・・」
石「あっ・・・あああああっ!!!」
128 名前:〜お泊まり会編12〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:41



後「ひくひくしてる・・・スゴイよ・・・梨華ちゃん」
石「はぁ・・・はぁ・・・」
後「イッちゃったね・・・梨華ちゃん・・・かわいい」
石「ごっちぃ・・・ん」

後「抱っこしよ」
石「うん・・・」



129 名前:〜お泊まり会編12〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:43
石川と後藤の行為の一部始終を聴いていた吉澤は、
布団の中で1人、完全に気が動転していた。

(梨華ちゃんとごっちんが・・・梨華ちゃんとごっちんがああああ!!!)

その後、石川と後藤がすやすやと寝息をたて始めてからも、
吉澤は全く眠ることができなかった。

(どーしよ、どーしよ、どーしよーーー!!!)

頭の中を同じことばかりがぐるぐるとかけめぐる。
結局、そのまま、朝が来るまで、吉澤は一睡もできなかった・・・。
130 名前:〜お泊まり会編13〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:46


チュン チュン チュン・・・


後「ふぁぁ・・・ よく寝た〜。あれ? よっすぃ〜? もう起きてたの?」

後藤が目を覚ますと、吉澤は、そそくさと布団をたたんでいるところだった。

吉「へっ!? あっ、う、うん、ま、まあね」
後「どしたの? あんま寝れなかったとか?」
吉「そ、そんなことないよ、いやぁ〜よく寝たなぁ」
後「ほんと? でもなんか目の下青いよ」
吉「え!? わ、わわわ、そんなことないって〜、気のせいだよ」

吉澤が顔を隠すように後ろを向く。

石「ん・・・あれ? よっすぃ〜早いねぇ。もう着替えてる」

石川が目を覚ます。
131 名前:〜お泊まり会編13〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:47
石「よっすぃ〜どっか行くの?」
吉「えっと、その、あ、あたし、もう帰るね」
後「え〜? なんで? 朝ご飯くらい一緒に食べてけば?」
吉「ちょ、ちょっと、用事を思い出しちゃって」
石「こんな朝早くから?」
吉「う、うん、じゃあね、梨華ちゃん、ごっちん、バイバイっ」

吉澤はそそくさとバッグを抱えると、
逃げるように玄関へ走って行った。

後「ちょっと、よっすぃ〜!?」

バタンっ!

・・・

・・・
132 名前:〜お泊まり会編14〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:53
「いっっっえ〜い!!!」

パチン!

と、石川と後藤が、ハイタッチをする。

石「よっすぃ〜のあの慌てっぷり、おっかしぃ〜」
後「ありゃ間違いなく聞いてたね。
  よく寝たなんて言ってたけど、「全部聞いてました」って顔に書いてあったもんっ。
  朝まで一睡もできなかった顔だよ、あれは」
石「絶対寝たフリするって、ごっちんの言った通りだったね〜」
後「でしょ〜? よっすぃ〜のすることなんて全部お見通しだっつーの」

「あはははは!!」

石川と後藤は、お腹を抱えて笑い転げた。
2人でこんなに笑いあうのは、初めてのことだった。
133 名前:〜お泊まり会編14〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:54
石「でも、さすがにちょっとびっくりさせ過ぎたかな。やり過ぎちゃったかな?」
後「んあ? いい気味だよ。
  どーせ自分1人がモテモテだとか思って調子乗ってたに決まってるもんっ。
  これでちょっとは思い知ったでしょ!」
石「そうだよね〜! あはははは」

石川が無邪気に笑う。
その笑顔を見て、(梨華ちゃんって可愛いな)・・・と後藤は改めて思った。
石川のことをそんなふうに思うのは初めてだった。
134 名前:〜お泊まり会編14〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:55
後「はぁ〜あ、笑い過ぎて、お腹空いちゃった。
  梨華ちゃん、朝ご飯買いに行こっ」
石「うんっ」

2人はベッドから抜け出すと、簡単に身支度を整えて、コンビニへ向かった。
135 名前:〜お泊まり会編15〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:57
朝の空気がひんやりして気持ちいい。

2人の足取りは自然と軽くなった。

石「よっすぃ〜今頃何してんのかなぁ」
後「ね。一人で悶々としてるんじゃない?」

2人の間には、もう夕べまでのような気まずい空気は無い。

どちらからともなく手をつなぐと、スキップするように、坂道をおりていった・・・。
136 名前:〜お泊まり会編15〜 投稿日:2006/07/03(月) 19:58



その頃・・・

すっかり寝不足の吉澤は、へろへろになって家に帰り着いた。
バッグを放り投げると、ベッドにぐでっと倒れこむ。

(梨華ちゃんとごっちんが・・・梨華ちゃんとごっちんが・・・うぇぇぇん!!!)

夕べの出来事が、全て石川と後藤によって仕組まれた巧妙な芝居だと知らない吉澤は、
家に帰り着いてからも、ショックで寝付くことができず、
結局、夕方まで、寝床で1人悶々としているのでした・・・。
137 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/03(月) 20:00
〜お泊まり会編〜、これにて終了です。
さあ、果たして今後、3人の関係はどうなっていくのか・・・
続く・・・(のかな?)
138 名前:名無 投稿日:2006/07/04(火) 09:12
よっすぃーが慌てふためいてるの珍しい‥ww
139 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/09(日) 13:37
嘘から出たマコトって事も…?w
何はともあれ梨華ちゃんとごっちんのギクシャクした空気が
解消されてよかったよかった♪
140 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/11(火) 21:41
>>138 さん

お泊まり会で、他の2人がエッチなこと始めたら、
さすがに慌てふためきますよねw

>>139 さん

いやいや、まだわかりませんよ〜。
これからどうなるか、見ていてください。
141 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/11(火) 21:45
では、続いて新しいシリーズ参ります。
お泊まり会編のその後の話になります。

よろしくお願いします。
142 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 21:49

吉澤が目を覚ますと、外は明るかった。

(ん・・・あれ、あたし、どれくらい寝てたんだろ・・・)

まだ、頭がぼんやりしている。

(えっと・・・きのうの朝、ごっちんちから帰ってきて、
 夕方まで眠れなくて・・・)

徐々に記憶がよみがえる。

(そだ・・・梨華ちゃんとごっちんが・・・)

ハッキリと思い出してしまった。

(ああ・・・鬱だ・・・ダメダメ、思い出すのやめよ)

とりあえず、水でも飲むか・・・と起き上がろうとした瞬間、
くら〜っとめまいに襲われて、吉澤は枕にドサッと倒れこんだ。

(あれ・・・なんか、体が動かない・・・ってか、頭が・・・熱い・・・)
143 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 21:52

やっとの思いで体を起こし、部屋の隅に置いてある救急箱までズリズリと這っていく。

(あった・・・体温計)

とりあえず脇にはさむと、吉澤は今日のスケジュールを頭の中で思い返した。

(えっと、今日は確か1時からダンスレッスン・・・
 そのあと写真撮影だったっけ・・・、はっ!! ってか今何時!?)

慌てて時計を見ると、時刻は11時だった。
まだ少し余裕がある。

(ふ〜、よかった・・・)


ピピピピッ ピピピピッ


体温計が鳴った。
144 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 21:54

『39.8℃』

(ゲゲッ!! マジ〜!?)

ここまで熱があると自覚していなかった吉澤は、
体温計の表示を見るなり、急激に具合が悪くなっていくのを感じた。

(あぁぁ〜・・・もうダメ・・・こんなに熱があるんじゃ・・・
 死ぬかもしれない・・・ってか死にそう・・・)

這いつくばってベッドに戻ろうとしたが、
体調不良の連絡だけせねば・・・と、携帯に手を伸ばす。
震える手でマネージャーに電話をかける。

「・・・もしもし・・・あ、あの、よしざ・・・わ・・・です」

声を出そうとするが、自分でもびっくりするくらい、
うわずってしまって、うまくしゃべれない。

「あの、すみません、ね・・・ねつ・・・でちゃって・・・
 あの・・・ハァッ・・・ハァッ・・・はい、いえ・・・
 だいじょうぶれす・・・いや・・・
 あんまりだいじょうぶじゃないれすけど・・・
 きょうは・・・おやすみさせてくらさい・・・
 はい・・・ほんとすみませ・・・」

最後まで言い終わるか終わらないかのうちに、
その場にくたりと倒れると、吉澤はそのまま気を失った。
145 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 21:57
◇◇◇◇◇
146 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 21:58

ピンポーン


(ん・・・)


吉澤の意識が戻る。
部屋の中はすっかり薄暗かった。

(あれ・・・あたし、床で寝ちゃってたの?)


ピンポーン ピンポーン


(は・・・誰かきてる?)

フラフラと起き上がって、電気をつけ、玄関の扉を開けると・・・
147 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 22:01

「よ〜っすぃ」

買い物袋を抱えた後藤が天使のような笑顔で現れた。

「ごっちん!」
「へへへ、来ちゃった」

後藤はマネージャーから吉澤が熱を出したときいて、
仕事終わりで飛んできたのだった。

「よっすぃ〜動けなくて大変だろうから、
 後藤、ご飯作ってあげようと思ってさ〜
 材料買ってきたんだぁ。
 さてと、ちょっと台所借りるね〜」

後藤は靴を脱ぐと、さっさと部屋にあがり、
キッチンで支度をし始めた。

(ごっちん、心配して来てくれたんだ・・・)

嬉しさがこみあげてくる。
しかしその反面、吉澤は複雑な気持ちだった。
その理由はもちろん、あの晩の出来事・・・

そんな吉澤をよそに、後藤はテキパキと材料を袋から出し、
エプロンをつけ始めた。

「ささ、病人はベッドに戻った戻った」
「う、うん・・・」
148 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 22:03

トントントン
トントントン・・・

キッチンから軽やかな音が聞こえてくる。

吉澤がベッドの中から首を伸ばすと、
エプロン姿の後藤の後ろ姿が見えた。
長くてサラサラな髪を2つにくくっている後藤。
そのくくった髪の間からのぞいている、きれいなうなじを見ていたら、
吉澤はふと後ろから抱きしめたい衝動にかられた。
149 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 22:05
ベッドから静かに降りると、そろりそろりと背後にしのびよる。
後藤は気づいているのかいないのか、もくもくと野菜を切っている。

「ごぉ〜っちん」

ふわっと後ろから抱きついた。

「んあ〜? どした? よっすぃ〜」
「何作ってくれてるの〜?」
「まだ秘密だよ〜。ほい」

と言うと、後藤は吉澤の口に、切りたてのにんじんをぽいっと入れた。

「げげっ! これ生じゃ〜ん! うぇ〜」
「あはは。さ、いい子だからご飯ができるまであっちで寝てなさい」
「ちぇ〜っ、子供扱いかよ〜」

吉澤はしぶしぶベッドに戻ったが、キッチンの後藤のことが気になって仕方がない。
料理をする後藤の後ろ姿は、なんとも女らしくて色っぽくて、
吉澤の男心(?)を刺激してやまなかった。
かつてこんなにも誰かを愛おしいと思ったことがあっただろうか・・・。
吉澤は自分が急速に恋に落ちていくのを感じていた。
150 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 22:08

「ねぇ、ごっちぃ〜ん」

ベッドからキッチンに呼びかける。

「ん〜? 何〜?」
「1人で寂しいよぉ、こっち来てぇ〜」
「もう、甘えんぼさんだなぁ、よしこは〜。
 材料を煮始めたらそっち行くから、もうちょっと待ってて」
「早くぅ〜」

吉澤は後藤にそばに来てもらったら何をしてもらおうか、と
あれこれ妄想をめぐらせて待っていた。

「よし、これでしばらく煮込めばOKっと」

後藤がエプロンで手を拭いながら部屋へ入ってきた。

「ごっちん・・・こっち来て」
「ん〜? どしたぁ? 具合はどぉ?」

後藤がベッドのわきにひざまづいて吉澤の顔をのぞきこむ。

「ごっちん・・・もう熱は下がったと思う」
「ほんと〜?」

と言うと、後藤は吉澤に顔を急接近させた。

(えっ、何、何!?)

吉澤が慌てて目をつぶる。
151 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 22:10

コツン

おでことおでこがひっついた。

「ん〜、よっすぃ〜、まだちょっと熱い気がするよ」

(なんだ・・・熱はかったのか・・・ドキドキしたぁ)

「ねぇ、ごっちん、手・・・にぎって」
「うん・・・いいよ」
「うゎぁ、ひんやりして気持ちいい」
「水で手洗ったばっかりだからね」
「ごっちん、お願い・・・頭・・・なでて」
「ん・・・? もぉ〜今日のよしこはほんと甘えんぼさんだなぁ」
「お願い・・・」
「いいよぉ〜 よしよし」

後藤が吉澤の頭を優しくなで始める。

「ふゎぁ・・・気持ちいい〜」
「ふふふ。よしこ早くよくなれ〜」

甘〜い空気・・・。
吉澤の全身を幸福感が包み込んでいく。
152 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/11(火) 22:11

ああ・・・ごっちんが彼女だったらいいのに、と吉澤は思った。
思いきって告白してしまおうか・・・。

しかし、その思いにはすぐに歯止めがかかった。
なぜなら後藤は石川とつきあっているかもしれないからだ。
というか、あんなエッチなことをするくらいだから、
つきあっていないと考える方がおかしいだろう。

「あ、そろそろ煮込み終わったかな?
 んじゃ、よっすぃ〜、ちょっと行ってくるね。
 もうすぐご飯だよ」
153 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/11(火) 22:23
とりあえず、ここまでです。
154 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/12(水) 00:12
甘えんぼ吉(*´∀`)ポワワ
155 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/13(木) 00:53
「3人」っていうか「よしごま」?
なら、もういいや。
156 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/13(木) 22:16
>>154 さん

今回は、ちょっと甘めにしてみました。
お気にめしましたでしょうか?

>>155 さん

まあまあ、そうおっしゃらずに・・・。
梨華ちゃんはこれからちゃんと出てきます。
でも、今回は確かに「よしごま」寄りです(汗)
157 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/13(木) 22:20

後藤が鍋のふたを開けると、部屋中にいい匂いがたちこめた。

「う〜ん。我ながら上手にできたかな」

1人分をお皿に盛ると、吉澤が待つ部屋へ。

「うゎぁ〜っ! クリームシチュー!?」

テーブルに置かれたシチューを見て感激する吉澤。

「あったかくて、食べやすくて、栄養のあるものがいいかな、と思ってね。
 野菜たっぷりの後藤特製シチューだよ」
「すごぉい! 嬉しい!」
「ふふふっ。いっぱい食べてね」
「ねぇ、ごっちん、食べさせてぇ〜」
「へっ!?」
「あたし、あんまり食欲なくてさぁ・・・
 でもごっちんが食べさせてくれるんなら食べれるかも・・・」
「マジでぇ〜?」
158 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/13(木) 22:22

もう、しょうがないなぁ・・・などと言いつつ、
スプーンでシチューをよそう後藤。

ふーっ ふーっ

「はい、あ〜ん」
「あ〜ん」

(ふわぁ・・・幸せ・・・なんか新婚のカップルみたいな気分だよぉ)

幸福感にひたる吉澤。

「どぉ? おいし?」
「めちゃくちゃおいしいっ!
 ごっちんは料理上手だからね〜っ」
「ふふ。よかった。はい、あ〜ん」
「あ〜ん」

こうしていると、吉澤は、まるで後藤が自分の彼女だと錯覚してしまいそうだった。
石川とあんなことをしていた・・・とはいえ、
熱を出した自分のところへ飛んできてくれ、
料理まで作って、しかもそれを食べさせてくれているのだ。
自分に好意が無い、ということはないだろう・・・。
案外、告白したらうまくいくんじゃないか?
でも、どうやって切り出そう・・・などと考えていると、

「あ、そうだ。もうじき梨華ちゃんも来るよ」
159 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/13(木) 22:23

後藤が吉澤の気持ちを無視するかのように言った。

「え!? 梨華ちゃん・・・来るの?」
「そぉだよ。よっすぃ〜の大好きな梨華ちゃんだよ」

後藤が皮肉たっぷりに言う。

「そうなんだ・・・」
「なに、どうしたの? 嬉しくないの?」
「え・・・? そんなことないよ。嬉しいよ」

嬉しいと言ったのは決して嘘ではなかったが、吉澤は複雑だった。
なにも2人でお見舞いに来なくても・・・。
仲いいところ見せつけられて傷つくだけだ・・・。

「シチュー食べ終わったね。
 んじゃ、お皿洗ってくる。よっすぃ〜は寝てな」
160 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/13(木) 22:25

(やっぱりごっちんは梨華ちゃんとつきあってるのかなぁ・・・)

などと考えながらベッドへ・・・
するとその時、後藤の携帯が鳴った。

「おっと、電話だ」

おそらく石川だろう。

「はいは〜い。うん、そう、コンビニの角曲がって、
 2つ目の道路を左に入ってすぐだよ。うん、じゃあね」

吉澤には、後藤の声が心なしか、弾んでいるように聞こえた。

「梨華ちゃん、もう、すぐそこまで来てるって」
「そう・・・」
「どしたのよっすぃ〜、なんか変だよ。
 また具合悪くなってきたぁ?」

後藤が吉澤の顔をのぞきこむ。
161 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/13(木) 22:28

「ん・・・なんでもない」
「ほんと? でもなんかあるって顔してるよ。
 なんか思ってることあるなら、ちゃんと後藤に言って」
「え・・・と、あの・・・その・・・」
「なぁに?」
「ごっちんはさ・・・梨華ちゃんのこと・・・好きなの?」

吉澤は言いながら、(あ、このシチュエーション、お泊まり会の時と、完全に逆だ・・・)と思った。
お泊まり会の時は、後藤が自分に逆のことを尋ねてきたのだ。
石川のことをどう思っているのか・・・と。
その時、吉澤は、後藤は自分のことを好きなんだ、と思っていた。
そして、その気持ちをちょっともて遊びたくて、石川のことを好きだ、と言ってしまったのだ。
吉澤は今になって、そのことをとても後悔した。

「なんでそんなこと聞くの?」

後藤は質問には答えずに、逆に問い返してきた。
162 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/13(木) 22:30

「だって・・・今日だって2人でお見舞い来るし、
 梨華ちゃんと電話してる時、ごっちん嬉しそうだったし・・・」
「ん〜、好きだよ」

グサッ

「好きなんだ・・・」
「なんていうか、梨華ちゃんは女の子らしいっていうか、
 守ってあげたいって感じなんだよねぇ〜」

グサッ グサッ

お泊まり会の時に、吉澤が後藤に言ったのと、全く同じセリフ。
吉澤の完璧な負けだった。

ピンポーン

「あ、梨華ちゃんだ!」

後藤が素早く玄関へ向かう。
163 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/13(木) 22:30
今日はここまでです。
164 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/14(金) 00:10
わー、気になるところで切りますねぇw
よっすぃが二人の思惑通りに追い込まれてる感じで面白いです
165 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/14(金) 01:04
美味しそうだなぁ
3人どうなるのか楽しみです
166 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/15(土) 21:16

>>164 さん

え・・・! 読んでてそんな風に思いましたですか?
(どうしよう・・・この先、書き直そうかな・・・)

>>165 さん

美味しそう、というのはシチューがですよね?
きっとすっごく美味しいんでしょうね。
167 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/15(土) 21:19

石「おじゃましまぁ〜す」
後「梨華ちゃん、場所すぐわかった?」
石「うん、わかったよ。
  うわぁ〜、なんかいい匂〜い」
後「へへへ〜。後藤、シチュー作ったの」
石「ほんとにぃ〜? すごぉい」
後「梨華ちゃんも食べる?」
石「うん! 食べる食べる〜」

吉澤は2人の会話を複雑な表情で聞いてきた。
はたから聞いていれば、なんてことない友達同士のやりとりなのだが、
吉澤にはアツアツカップルの会話にしか聞こえなかった。

石「よっすぃ〜の具合はどう?」
後「今、シチュー食べ終わって寝てるとこ。
  だいぶよくなったみたいだよ」
石「そう、よかった。
  よっすぃ〜、チャオ!」

石川が吉澤に手を振る。

石「プリン買ってきたよ。みんなで食べよっ」
後「わぁ〜っ、プリン食べたーい! 梨華ちゃんナイス!」

吉澤は石川にリアクションしようとしたのだが、
後藤がすかさず入ってきたので、タイミングを失ってしまった。
168 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/15(土) 21:21

「それじゃ、いただきまーす」

ローテーブルを囲んで座る3人。

石「うわっ、何このシチュー! めちゃめちゃ美味しいよー!」
後「えへへ。梨華ちゃんの買ってきてくれたプリンも美味しいよ」
石「ごっちん天才! 私こんな美味しいシチュー食べたことないよー!
  お店出せるんじゃない?」
後「もう、梨華ちゃんたら、のせるのうまいんだから〜。ありがと」

会話の弾む2人と対照的に、吉澤は終始無言だった。

石「よっすぃ〜、プリンあんま食べてないね。食欲無い?」
吉「え・・・? う、ううん、食べてるよ。美味しいよ」

作り笑いをするが、顔がひきつってしまう。

後「それにしてもさー。今日の圭ちゃん、ほんと笑えたよね〜」
石「ああ、あれでしょ? ほんとおかしかった〜。あんな笑ったのひさしぶり」

その後も、2人の会話は弾みに弾んだ。
吉澤の知らない話をして盛り上がる。
吉澤は2人の話をボーッと聞きながら、
ただただスプーンでプリンの底のカラメルをいじっていた。
169 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/15(土) 21:24
ちょっと短いですが、
今日はこの辺で。
170 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/21(金) 00:17
一転、よっすぃーが複雑な心境な状況ですねぇ。
作者様がこの3人の関係性をどう展開させて行くのか楽しみにしています。
171 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/21(金) 21:18
>>170 さん

レスありがとうございます!
楽しみにしていただいている方がいると思うと、
嬉しい反面、プレッシャーも・・・。頑張ります!
172 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/21(金) 21:20

後「あ、もうこんな時間!」
石「ほんとだ! いつの間に・・・」
後「よっすぃ〜、ごめんね。病人なのにウチらの話につきあわせちゃって」

つきあわせちゃって・・・っていうか、会話に参加してないけど・・・
と吉澤は思った。

後「後藤たち、もう帰るから、ゆっくり寝てね」
吉「え・・・もう帰っちゃうの?」
後「うん。また明日、様子見にくるよ」
石「よっすぃ〜、早く良くなってね」
吉「うん・・・」

2人がさっさと帰り支度を始めるのを、
吉澤はやっぱりただボーッとながめていた。

後「じゃね、よっすぃ〜、お大事に」
石「バイバイ、よっすぃ〜」
吉「・・・ばいばい」

バタン
173 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/21(金) 21:24

2人が帰ると、部屋の中は急にしーんと静まりかえった。
電気を消して、ベッドにもぐりこむと、
吉澤はバサッと頭まで布団をかぶった。

ぎゅっと目をつぶると、
手をつないで仲良さそうに帰り道を歩く
2人の後ろ姿が浮かんでくる。

(ごっちん・・・)

涙が頬をつたう。

今頃、梨華ちゃんと何話してるんだろ・・・。
「やっと2人になれたね」とかなんとか言って、いちゃついて・・・
その後、ごっちんち行って、またエッチするのかなぁ・・・

(ごっちん・・・会いたいよぉ)

吉澤はしばらく、肩を震わせて泣いていたが、
涙をふいて、むくっと起き上がると、枕元の携帯を手にとった。

(「戻ってきて」って、電話しようかなぁ・・・でも、梨華ちゃんと一緒にいたら・・・)

なかなか、決心がつかない。
さんざん悩んだあげく、吉澤は後藤にメールを送ることにした。

『会いたいよ。戻ってきて。お願い。』

それが精一杯だった。
祈るような気持ちで送信ボタンを押す。

(返事来るかな・・・。来ないかも知れないな。
 もし来ても「今日はもう寝なさい」とか言われるだけだろうな。)

携帯をわきに置くと、吉澤は目を閉じた。
174 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/21(金) 21:25

どれくらい経っただろうか・・・。


ピリリリリ ピリリリリ


暗闇にメールの着信音が鳴り響いた。
ガバッと起き上がって、携帯を開く。

後藤からだ。

吉澤は、ドキドキと高鳴る胸をおさえながら、メールを開いた。


『後藤もそう思ってた。今から戻るね。』
175 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/21(金) 21:27

(ごっちん・・・!!)

吉澤は嬉しさで胸がいっぱいになった。

(どーしよ、ごっちんが来る・・・ごっちんが来る・・・!)

さっきまで後藤が来ていたにも関わらず、
吉澤は、恋人を初めて部屋に招き入れる時のように、
慌てふためいて、そこらを片づけ始めた。

そうこうしていると・・・、


コンコンコン


玄関の扉をノックする音が聞こえた。


ごくり・・・


吉澤は、呼吸を整えると、
自分を落ち着かせるように、ゆっくりと玄関へ向かい、
静かに扉を開けた。
176 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/21(金) 21:47
ああっ・・・、また流れがよしごまに・・・?
みなさん、これはあくまでも過程ですからね!
今後、よしごまオンリーになるというわけではありませんので、
そこのところ、よろしくお願い致します。
では、今日はこの辺で。
177 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/22(土) 00:12
更新おつかれ様です
この二人組がくっつきそうだ!とかは気にせず、この三人の関係を楽しんでいます。いや、楽しいです。
気になる三人ですねぇ。
次回もお待ちしております
178 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/24(月) 19:46
>>177 さん

レスありがとうございます!
そう言っていただけるとホッとします・・・。

では続きを更新致します。
179 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/24(月) 19:48

そこに立っていたのは、もちろん後藤だった。

「ごっちん・・・1人?」

こくり、とうなずく後藤。
後藤は恥ずかしそうに、うつむいて黙っていた。


吉澤は、後藤の顔を両手でそっと持ち上げると、そのまま口づけた。


・・・今まで押し込めていた想いが・・・溢れ出る。


お互いの背中に手を回すと、どちらからともなく舌を絡めた。


・・・・・・


「んっ・・・んんっ」

後藤が声を洩らし始める。

「ごっちん・・・ベッド行こ」
180 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/24(月) 19:51

口づけしあったまま、ベッドになだれこむ2人。

「ごっちん・・・あたし・・・もう・・・爆発しそう」
「私も・・・よっすぃ〜」

お互いの目を見つめ合うと、もう1度、唇を重ね合った。

「ごっちん・・・いいよね?」
「ん・・・」

吉澤が後藤の首筋にキスを落とそうとすると、

「ああんっ!」

後藤が身をよじる。

「どしたの? ごっちん・・・」
「だって・・・なんか・・・すっごい感じやすくなってるみたい・・・」
「おとなしくして・・・」

もう一度首に唇を近づけると、

「あああんっ! 」

まだ触れてもいないのに、後藤は高い声をあげて、さらに身をよじった。
吉澤の中にムラムラと征服欲が沸き上がってくる。
181 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/07/24(月) 19:52

後藤の上に馬乗りになると、少し乱暴に後藤の肩を押さえつけた。

「逃げちゃダメだよ」
「う・・・うぅ」

後藤が顔をそむけて、ぎゅっと目をつぶる。
その反対側の首筋に、吉澤はゆっくり唇を落とした。

「は・・・っあ!」

後藤の肩がびくっと跳ね上がるのを、吉澤は両手で押さえつける。
そして、抵抗できない後藤の首筋に、何度も何度もキス・・・

「はっ・・・! ああっ・・・!」

後藤はぎゅっと目をつぶったまま、快感の渦にのまれないように、必死で耐えているようだった。

「ごっちん・・・首で・・・こんなに感じちゃうんだね」
「うぅ・・・」
「他を攻めたらどうなっちゃうんだろう」

吉澤が意地悪な笑みを浮かべて後藤を見下ろす。
182 名前:名無し猫 投稿日:2006/07/24(月) 19:54
本日はここまで。
次回、エロ突入です。
尚、現在、完全によしごまモードになっておりますが、
何度も言うように、これはあくまでも過程ですから・・・!
みなさん、どうかよろしくお願い致します。
183 名前:名無し 投稿日:2006/07/25(火) 23:45
よしごまも大好物です!!
楽しみにまってます
184 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/26(水) 12:22
よしごま大好きです
(O^〜^)ニヤニヤしながら続きも楽しみに待ってます
185 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/07/26(水) 16:34
( *´ Д `)< 久しぶりのよしごまウレシイポ
186 名前:名無し猫 投稿日:2006/08/05(土) 22:06
>183 さん
>184 さん
>185 さん

みなさん、レスありがとうございます!
よしごまお好きな方がいてくださってホッとしました・・・。

それでは続き、参ります!
187 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:10

「ここはどうかなぁ?」

服の上から、右手で胸を軽く揉むと、
後藤は「ふわぁっっっ!」と叫んで、上半身を大きくのけぞらせた。

「やっぱりね。ごっちん、おっぱい感じやすそうだもん。
 さ、後ろから抱っこしてあげるから、こっちおいで」

吉澤は壁にもたれかかると、両手を広げて後藤を招いた。
後藤はためらいながらも、おずおずと、吉澤に体をあずける。

「おっぱい、気持ちよくしてあげるからね」

と言うと、服の中に手を差し入れた。
ブラのホックを器用に外すと、両手を後藤の胸へ・・・。
そして、ゆっくり、じらすように、乳房を大きく揉み始めた。

「はあっ・・・・・・んあっ・・・・・・」

控えめな声で小さくあえぐ後藤。

「じっくり揉んであげるね」

吉澤が一定のリズムで執拗に胸を揉んでいると、
後藤のあえぎ声が次第に大きくなっていった。

「ああっ・・・! ん・・・っ! はああっ!」
188 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:12

「どお? ごっちん・・・気持ちよくなってきた?」
「ああ・・・もう・・・ダメ・・・変になりそう・・・」
「次・・・どうして欲しい?」
「えっ・・・?」
「どうして欲しいか言わないと、ずっとこのままだよ」
「そんな・・・」
「教えて」
「う、うぅ・・・」

後藤は、恥ずかしくて顔から火が出そうだったが、
吉澤につめよられて、ついに本音をこぼした。

「な・・・なめ・・・て」
「なに? 聞こえな〜い」
「なめて・・・お願い」
「どこを?」
「・・・ち・・・くび・・・」
「え? 乳首をなに? ちゃんと言って」
「・・・乳首をなめて欲しいの・・・」

吉澤に顔を見られないように、後藤はうつむいた。
たぶん、真っ赤になっていただろう。

「ごっちんエッチだね〜。
 おっぱい揉まれてるうちに、乳首がうずいてきちゃったんだね」
「う・・・」
「よしよし、よく言えたね。じゃあ、今度は乳首をいじめてあげる」
189 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:15

吉澤は後藤をベッドに押し倒すと、後藤の服を胸の上までまくりあげた。
指でブラを少し下げると、形の良い、ピンク色の乳首が現れる。

「ふふっ かわいい」

舌先をゆっくり乳首に近付けると、後藤の全身がこわばるのがわかった。
その反応が面白くて、吉澤は、舌を近付けたり、遠ざけてじっと見つめたりして、後藤をじらす。

「よっすぃ〜・・・お願い・・・意地悪しないで・・・」
「ごめんごめん、じゃあ、いくよ・・・」

ぺろっ

「ひゃあああっ!!」

「ごっちん感じ過ぎ・・・」
「ああ・・・ん、お願い・・・もっと・・・」
「もう、ほんとエッチだなぁ」

ぺろっ ぺろっ

「はぁぁ・・・っん!」
「気持ちいい?」
「ん・・・っ、気持ちいい・・・、よっすぃ〜、お願い・・・ねぇ・・・吸って・・・」
「吸って欲しいの? 」
「うん・・・」
「しょうがないなぁ」

ちゅぷっ ちゅううううっ・・・

「はっ・・・! んっ・・・!」

快感のあまり、後藤はほとんど声をあげずに、ただただ体をびくつかせていた。

乳首を攻めつつ、吉澤は自分の足で後藤の足を押し広げ、
ぐりぐりと、「そこ」にひざを押し付ける。

後藤は、吉澤のひざがあたっているあたりが、「じゅん」と熱くなるのを感じていた。

「さあて、そろそろ濡れてきたかな?」
190 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:18

スカートの中に手を入れると、中指を立てて、
ショーツの上から、割れ目のあたりをなぞった。

「ふあっっっ!」
「ごっちん・・・ぐしょぐしょだよ」
「いやあ・・・」
「ヤラシイ子・・・」

吉澤はするすると後藤のショーツを脱がすと、
足首をつかんで広げ、秘部に顔を近付けた。

「ごっちんのアソコ・・・きれい」
「いや・・・見ないでぇ」
「ひくひくしてる・・・
 もうイッちゃいそうなの?」

ひくついている突起を舌先でぺろっと舐めあげる。

「ああああっ! ダメ・・・っ! よ、よっすぃー! 待ってぇっ!」
「待ってあげない」

もう一度舐めあげる。

「はああっ! ダメ・・・! ホントに・・・! 後藤、もうイッちゃいそうなの・・・!」
「もうイッちゃうのぉ?」

もう一度舐めあげると、

「ふあっ! あああああっ!!!!!」

後藤はあっさりとイッてしまった。

「くうっ・・・・・・んんんんんっ!!!!!」

押し寄せる快感の波に後藤の表情が歪む。

「かわいい顔〜たまんないなぁ」
「よ・・・っすぃ・・・」
「今、指挿れてあげるからね」
191 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:21

愛液でドロドロになった後藤の「そこ」に、
吉澤は中指と薬指を立ててずぷぷっと挿入する。

「あっ!!! あああああん!!!」
「すご・・・かんたんにはいっちゃった・・・」
「いやあ・・・ああん!!!」
「ごっちん、イッちゃってるから、中、気持ちイイんでしょ」
「ふわぁぁぁん・・・気持ちいぃよぉぉぉ」

泣きそうな声をあげながら後藤が吉澤にしがみつく。

「奥の方、いっぱい突いてあげる。
 ほら、自分で足持って」

後藤は言われるがままに自分で足を持ちあげた。
それはあまりにも恥ずかしい格好だったが、
あまりの気持ち良さに、そんなことはもうどうでもよくなっていた。

「いくよ・・・」

根元まで一気に指を突き挿れる。

「んああああっ!!!!!」
「いいよ・・・いっぱい声出して・・・」

ゆっくり入り口まで引き抜くと、
もう一度、奥まで指を突き立てる。

「はああああっっっ!!!!! よ、よっすぃ〜、も、もう・・・ダメぇ・・・」
「まだまだ・・・もっと気持ちよくしてあげるよ」
192 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:22

もう一度、奥まで指を突き刺すと、

「は・・・  あ」

突然、後藤の手足から、くたり、と力が抜けた。

「ごっちん?」
「・・・」
「ごっちん大丈夫!?」

返事がない。
後藤は失神してしまったようだった。

「ちょっとやり過ぎたかな・・・」

吉澤は気を失った後藤にちゃんと服を着せると、
隣に横になり、眠りに落ちるまで、ずっと後藤の頭をなでているのだった。
193 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:26

◇◇◇◇◇
194 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:27

翌朝・・・。

耳元で苦しそうな息づかいが聞こえて、後藤は目を覚ました。

(ん・・・よっすぃ?)

ふと隣を見ると、吉澤が、額に汗を浮かべて、うんうんうなっている。

「よっすぃ!? どうしたの!?」

おでこに手をあてる。

(や・・・っ! すごい熱!!!)

体温計を探し出して、熱を計る。

『41.8℃』

「うわっ!! ど、どーしよ、どーしよ・・・!!」

普段はあまりものごとに動じない後藤だったが、
体温計の表示を見て、さすがにパニックに陥った。

「よっすぃ!! よっすぃ!!」

呼びかけるが、返事がない。
吉澤は意識を失っているようだった。
195 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/05(土) 22:31

(ヤバい・・・これはヤバい・・・!!)

後藤は、どうしていいかわからず、
ベッドの側をただウロウロと歩き回る。

(と、とりあえず氷・・・氷だ・・・)

急いでキッチンへ向かうと、冷凍庫の中から氷を取り出した。
しかし、氷を入れるためのビニール袋がどこを探しても見つからない。
後藤はボウルに氷を入れると、ザーッと水を入れ、氷水を作った。
それを持って急いで吉澤の側へ・・・。

後藤は氷水に自分の手をつけて冷やすと、
吉澤の額にその手をあてた。

そんなことをしても焼け石に水だったが、
こうすることしか後藤には思い浮かばなかった。

(よっすぃ・・・気がついて・・・お願い)

懸命に吉澤の額を冷やすが、
吉澤の意識は一向に戻らない。

(どうしよう・・・私のせいだ・・・
 よっすぃ、具合悪いってわかってたのに、エッチなんかしたから・・・)

その時・・・



ピンポーン
196 名前:〜熱が出た 投稿日:2006/08/05(土) 22:31

ドキッ・・・

誰かが尋ねてきた。

(ど、どうしよう・・・私、家主じゃないから、とりあえず無視していいよね)

ピンポーン  ピンポーン

後藤は無視していたが、
訪問者はなかなか帰ろうとしなかった。

(もお・・・! 早く帰ってよぉ〜っ!)

その時・・・

「よっすぃー? いないのー?」

ドア越しに、聞き覚えのある、かん高い声が聞こえてきた。

(げっ!!! 梨華ちゃん・・・っ!?)
197 名前:名無し猫 投稿日:2006/08/05(土) 22:34
本日はここまでです。
エロシーンはいかがだったでしょうか・・・。
みなさんの反応が不安です(汗)
それではまた次回。
198 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/06(日) 23:31
すばらしいです。
毎回更新を楽しみにしてるのです
これからも楽しみに待ってます
199 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/06(日) 23:40
ヨシゴマイイヨイイヨー
ごちそうさまでした(*´д`*)
200 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/08(火) 14:06
リカキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ァ!! 
こういう展開たまりません
201 名前:名無し猫 投稿日:2006/08/16(水) 21:37
>>198 さん

お褒めくださってありがとうございます! よかったぁ・・・。
そして更新を待っていてくださってありがとうございます。
これからも読んでくださいね!

>>199 さん

満足していただけましたか?
続きも読んでくださいね〜。

>>200 さん

突然、梨華ちゃんが訪ねて来て、ごっちんピンチですね。
どうなることやら・・・。見守っていてください!

それでは続きをどうぞ!
202 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:40

ドキドキドキ・・・

(ヤバい・・・私がいるってバレたら・・・ヤバい・・・)

「よっすぃーってばー! いるんでしょー! 起きてよー!」

ガンガンガンガンガン!!!

石川はドアを叩き始めた。
あきらめて帰るような気配も無いので、
後藤はついに根負けして、ドアを開けることにした。


ガチャ


石「あ、よっす・・・え・・・ごっちん!?」
後「おはよ」
石「なんでごっちんがよっすぃ〜んちにいるの?」
後「え・・・と、よっすぃ〜の具合が心配で朝イチで来たの」
石「ふ〜ん、そうなんだ。ってか、きのうと同じ服? それ」
後「え・・・!? え・・・と、その、これは、そ、そうだね」
石「それに髪ボサボサ」
後「う・・・っ、いや、看病してたらさ、ちょっとウトウトしちゃって、
  床で寝てたっつーか・・・」
石「ふーん」
203 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:42

後「・・・梨華ちゃんは何しに来たの?」
石「お化粧ポーチを忘れちゃったから取りに来たの。
  それによっすぃ〜の具合も心配だったから」
後「そか・・・」
石「で、よっすぃ〜は?」
後「え・・・と」
石「寝てるの?」
後「うん・・・まあね」
石「あがっていい?」
後「えっ・・・」
石「どしたの? あがるよ」

石川はさっさと靴を脱ぐと、部屋にあがり、
うろたえる後藤を尻目に吉澤のベッドの側へ歩み寄った。
204 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:43

石「ちょ・・・、よ、よっすぃ!! どうしたの!?」

苦しむ吉澤を見て、石川が叫ぶ。

石「よっすぃ!? よっすぃ!?
  ちょっと!! ごっちん、どういうこと!? よっすぃ起きないよ!! どうなってるの!?」
後「・・・頭冷やしてたんだけど、意識戻らなくて・・・」
石「なんですぐ救急車呼ばないの!?」
後「う・・・」
石「救急車呼んで! 病院には私が付き添ってくから、ごっちんは家帰って着替えてらっしゃい!」

後藤は石川の剣幕に圧倒されて、返す言葉がなかった。
普段は天然キャラの石川だったが、
こういう時は、実にテキパキと行動的な一面があるのだった。

後藤は携帯から119番に電話を入れると、
部屋の隅の方に居心地悪そうにちょこんと座った。

石川は吉澤の側で、「もう大丈夫だからね」「今救急車来るからね」などと、
意識の無い吉澤の手を握り、しきりに声をかけていた。
205 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:45

しばらくすると、マンションの側に救急車が到着した。
救急隊員がどやどやと入ってきて、
吉澤が担架で運ばれていく。

石「それじゃ、私は一緒に行ってくるから、ごっちんは家帰るんだよ」
後「う・・・うん」

バタンと救急車の扉が閉められた。
ピーポーピーポーと、サイレンを鳴らし去って行くのを、
後藤は唇を噛み締めて見送っていた。

ぐすん・・・

(よっすぃ〜ごめんね・・・。私のせいなのに、私なんにもしてあげられないで・・・)

じわっと涙がこみあげてくる。

(やっぱりよっすぃ〜の側には梨華ちゃんがいた方がいいんだ。
 私なんか・・・私なんか・・・いない方がいいんだ)

後藤はがっくりと肩を落として、トボトボと自宅へ向かった。
206 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:47



一方、救急車の中では・・・



石「よっすぃ!! よっすぃ!! しっかりして!!」
吉「ハアッ・・・ご・・・ち・・・」
石「え? なぁに?」
吉「・・・ハアッ・・・ハアッ・・・ごっち・・・ん・・・」
石「・・・」
吉「ごっちん・・・どこ・・・側に・・・来て」

吉澤はうわごとで後藤の名前を呼び続けていた。
石川は吉澤の手を握りながら、ただ黙ってそれを聞き続けるしかなかった。
207 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:47

◇◇◇◇◇
208 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:49

吉澤の意識が戻ったのはその日の夕方だった。

吉「ん・・・あれ? あ、梨華ちゃん」
石「あ、よっすぃ〜、気がついた?」
吉「梨華ちゃん、ここどこ?」
石「病院だよ。よっすぃ〜意識失って救急車で運ばれてきたんだよ」
吉「えええ〜!?」
石「びっくりしたのはこっちだよ〜!」
吉「梨華ちゃんがずっと側にいてくれたの?」
石「うん、そうだよ」
吉「あれ・・・ごっちんは?」
石「ごっちんなら帰ったよ」
吉「えっ?」
石「・・・ごっちんに側にいて欲しかった?」
吉「え・・・と・・・てか、ほんとにごっちん、帰っちゃったの?」
石「っていうか、帰ってもらったの」
吉「なんで?」
石「だって・・・」
吉「・・・?」
石「だって、ごっちんはよっすぃ〜の側にいる資格無いから」

キョトンとする吉澤。

石「でもとりあえず、心配してるだろうから、メールだけ入れてくるね」
209 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:52

その頃、後藤は自分の部屋でご飯も食べずに、1人、うなだれていた。

(よっすぃ〜、意識戻ったかなぁ・・・
 後藤が帰ってきちゃったって知ったら、怒るかなぁ・・・、怒るだろうなぁ)

自己嫌悪で胸が締め付けられる。

その時、メールの着信音が鳴った。
急いで携帯を開く。



□PM 6:36 FROM 石川梨華

『ごっちんへ。

 とりあえずよっすぃ〜の意識は戻りました。
 まだまだ熱は下がらないみたいだけど、
 ひとまず安心です。

 よっすぃ〜、救急車の中で、ずっと
 ごっちんの名前を呼んでました。
 会いたがってるから、お見舞いに来てあげてください。』



ぶわっと涙が溢れ出る。

(よっすぃ〜・・・私のことを・・・? ごめん・・・ごめんね)

後藤が机に顔をつっぷし、
肩を震わせて泣いていると、
再び携帯の着信音が鳴った。
210 名前:〜熱が出た!編〜 投稿日:2006/08/16(水) 21:53

□PM 6:42 FROM 石川梨華

『よっすぃ〜の家でゆうべ、
 何してたか知らないけど、
 
 ・・・ 私、負けないからね。』


(げげっ・・・!! バ・・・バレてる・・・!
 ってか・・・『負けない』って・・・!?)
211 名前:名無し猫 投稿日:2006/08/16(水) 21:54

〜熱が出た!編〜はこれにて終了です。
3人の関係はどうなっていくのでしょうか・・・。

続く・・・
212 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/24(木) 18:48

「よっすぃ〜、忘れ物ない?」
「うん・・・」
「じゃ、私、手続きすませてくるからちょっと待ってて」

今日は吉澤の退院の日。
すっかり元気になった吉澤を迎えにきてくれたのは、石川だった。
今日だけじゃない。
石川は、吉澤が入院していた間、一日も欠かさずお見舞いに訪れていたのだった。

(この部屋とも今日でお別れか・・・)

大きなバッグを抱えたまま、
きちんと整えられた真っ白なベッドにちょこんと座って、
吉澤は入院中のことを思い返す。


りんごをむいて食べさせてくれた梨華ちゃん。


絵本を読んでくれた梨華ちゃん。


ずっと手を握っててくれた梨華ちゃん。


嬉しくて嬉しくて・・・たまらなかった。


だけど・・・
213 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/24(木) 18:50

吉澤は窓の外の空を見上げた。
そこに浮かぶのは、あの人の顔・・・

「ごっちん・・・」

病院に運ばれてきたあの日以来、
吉澤は後藤と連絡をとっていなかった。
後藤は吉澤が退院するまで、ついに一度も病院に顔を出さなかったのだ。

「あたしのこと・・・嫌いになっちゃったのかな・・・」

ぽつり、とつぶやく。

そこへ石川が戻ってきた。

「よっすぃ〜、お待たせ〜。
 さ、おうち帰ろ。タクシー呼んであるよ」
214 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/24(木) 18:51

◇◇◇◇◇
215 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/24(木) 18:52

タクシーの中、2人はずっと無言だった。

信号待ち。

吉澤が、バッグの上に置いていた右手を、何気なく体のわきに降ろすと、
石川がその上に、そっと左手を重ねてきた。

ドキッ

吉澤の体が一瞬、固まる。
手を重ねあったまま、またしばらく無言・・・。

車が動きだす。

すると、ずっと黙っていた石川が口を開いた。
216 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/24(木) 18:53

「ねぇ、よっすぃ〜、これからうち来ない?」
「えっ?」
「体、治ったといってもさ、しばらくは栄養とか気をつけた方がいいでしょ?
 私、よっすぃ〜のために、ご飯作るし・・・、
 しばらくうちで暮らしたらどうかな、と思って・・・」
「え・・・本気で?」
「うん・・・イヤじゃなかったらでいいんだけど・・・イヤ?」
「そ、そんな・・・とんでもない! イヤなんてことはないよ・・・
 ない、けど・・・」
「けど・・・?」

脳裏にまたあの人の顔が浮かぶ。

「え・・・と、その、迷惑じゃないかと思って・・・」
「ううん、そんなこと全然ないよ。
 私はよっすぃ〜が来てくれた方が安心」
「そ・・・そう」
「来るよね?」
「う・・・うん・・・じゃ、じゃあ・・・」
「よしっ、決まりねっ! すみません運転手さん、行き先変更でーす!」
217 名前:名無し猫 投稿日:2006/08/24(木) 18:54
今日から新シリーズを始めました。
みなさん、またよろしくお願い致します。
218 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/26(土) 10:38
このパターン大スキぽ!
押しの強い石川さんもすきでつ。
219 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/28(月) 03:20
なんか、梨華ちゃんが不憫だ…。
220 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/08/29(火) 02:16
いや、ごっちんの方が不憫だ
このままじゃ取られちゃうぞ
221 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/29(火) 17:17
よしごまありきならね。
ただ、まぁ3人の構図や心情を考えるとやはり梨華ちゃんが不憫だし悲しい恋をしているなと思うよね。
ってここでする話でもないか。作者さん申し訳。そして梨華ちゃん頑張れ。
222 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/29(火) 17:44
滅多にないカヨワイ受けの吉澤もみてみたいニャ(゚∀゚)
223 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/30(水) 01:24
梨華ちゃんが不憫、梨華ちゃん頑張れなんて言ってる時点で
いしよしオタ的見方
作者さんにいしよし的流れを暗に強要している気がする
224 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/08/30(水) 11:33
ごっちん頑張れぃ!
225 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/30(水) 12:07
>>223
なんでやねんw
そもそも作者さんはよしごま小説だとは言って無い
それこそちみの理屈だと>>224のレスは話の流れと逆行している
”よしごま強要”にあたるけどどうすんの?w
226 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/08/30(水) 16:20
これだからいしよしオタは・・・。
227 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/08/30(水) 20:03
どっちもたいして変わんない
228 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/08/31(木) 07:52
>>223
君が一番必死じゃんw
229 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/31(木) 08:37
いしよしを期待してます
梨華ちゃんがこのままじゃ不憫じゃん
ここの後藤はずる賢くてとても好きになれない
230 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/31(木) 21:43
ここでカプ論争するなよ
どんな展開にするかなんて作者の自由だろ
イヤなら読むな
231 名前:名無し猫 投稿日:2006/08/31(木) 22:08

ど、どうも・・・作者です。
なんだかスレが荒れてきてしまって、
続きを書くのがちょっと恐いです・・・。

中断も考えたのですが、
もうしばらく様子を見て、続けさせていただきます。

みなさん、作品に肩入れしていただくのはとても嬉しいのですが、
必ずしもみなさんの希望通りの展開にはならない場合もありますので、
あまり熱くなり過ぎないように、どうかお願い致します。
232 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/31(木) 22:12

「どうぞ入って〜」
「おじゃまします・・・」

石川の部屋は綺麗に片付けられていた。
もっとも、普段からこんなに綺麗なわけではなく、
吉澤が来ることを見越して、あらかじめ入念に掃除をしておいたのであるが・・・。

「よっすぃ〜、疲れたでしょ。
 ソファでもベッドでも、好きなとこで休んでていいよ」
「うん。ありがと」

吉澤は、着替えやら洗面用具やらが入った大きなバッグを床に置くと、
控えめにソファに座った。

「それじゃ、私、ちょっと夕飯のお買い物してくるね。
 すぐ帰ってくるから待ってて」
「あ・・・うん」
「あ、それとこれ」
「え・・・?」
「合鍵」
「へっ・・・」
「持ってて。じゃね」

キョトンとする吉澤を置いて、石川はそそくさと買い物に出かけた。
233 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/31(木) 22:14

石川が出かけると、部屋の中はしーんとなった。

吉澤はしばらく、手の中の合鍵をボーッと見つめていたが、
ふと我に返り、バッグから携帯を取り出すと、ソファに腰掛けた。

『新着メールはありません』

(ごっちん、ほんとに何も言ってこないな・・・)

吉澤は、メールが一通も届いていないことにショックを受けた。

(私が退院したこと知ってるのかな・・・)
(心配してるかな・・・)
(元気だよって知らせてあげた方がいいかな・・・)
(でももう私のこと嫌いだったら・・・)

さまざまな思いが頭をよぎる。
さんざん思い悩んだ末、吉澤は思い切って自分から後藤にメールを送ることにした。

『久しぶり。今日、無事退院したよ。
 ごっちんはどうしてる?』

『会いたいよ』と最後に付け加えようか迷ったが、
後藤から何も連絡が無いことと、
今現在、石川の家にいるという事実が、それを制した。

(ごっちん、返事くれるかな・・・)

その時、石川が買い物から帰ってきた。

「ただいま〜。今からご飯作るね」
234 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/31(木) 22:15

石川がピンクのエプロンをいそいそと付けて、
キッチンで料理を始める。

吉澤はそれをリビングからボーッとながめていた。
石川の後ろ姿が、後藤の後ろ姿と重なる・・・。

(ごっちん、シチュー作ってくれたっけな・・・)

「ん・・・? やだ・・・よっすぃ〜、何見てんのよぉ〜」

吉澤の視線に石川が振り返る。

「へっ!? あ、ああ・・・っ、ごめん」
「ご飯が待ちきれな〜い?」
「い、いやっ・・・っ、そういうつもりで見てたんじゃないよ・・・っ」
「ふふふっ。もうすぐできるからね〜」

そう言うと、石川は吉澤に目配せをした。

ドキッ
235 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/31(木) 22:18

「さあ、できたよ〜」
「わあ、オムライスだ!」

ダイニングテーブルの上が華やかに彩られる。
ふんわりと盛られた卵の上にはケチャップで
『よっすぃ〜』と描かれていた。
ハートもついている。

「すげー! いただきまーす!」
「たくさん食べてねっ」

(うっ・・・!)

一口食べて、吉澤は固まった。

(しょ・・・しょっぱい!!)

「どしたの? よっすぃ〜」
「い、いや・・・、その、あまりにもウマくて固まっちゃった〜」
「ほんとに〜!? 嬉し〜い」

(ふふふっ。この日のためにオムライス練習したかいがあったぁ!)

石川がチャーミースマイルでニコッと笑って首をかしげる。

ドキッ
236 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/31(木) 22:23

(こ・・・このオムライスをたいらげるのは厳しいっ! 厳しいぞっ・・・!
 しかし残すなんてできない! 絶対そんなことできない・・・!)

吉澤はオムライスを口に放り込むと、水をごくり。
オムライス、水、オムライス、水、・・・とかわりばんこに口に流し込み、
ついに完食してみせた。

「わぁ〜っ、よっすぃ〜、全部食べてくれたのね! 嬉しいなぁ〜」
「う・・・うぷっ・・・へ、へへへ・・・美味しかったぁ」
「明日もオムライスがいい?」
「へ!?」
「よっすぃ〜がそんなに美味しいって言ってくれるなら
 私、毎日でも作っちゃう」
「わ、わぁ〜・・・う、嬉しいなぁ・・・」
「ふふふ。じゃ、お皿片付けるから、よっすぃ〜また休んでて」
237 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/31(木) 22:25

ダイニングからリビングへ戻る吉澤。
石川はキッチンで鼻歌まじりに皿を洗っている。
ソファに腰かけると、吉澤はそっと携帯の画面を確認した。

『新着メールはありません』

(ごっちん・・・どうして返事くれないんだろう・・・)

「よっすぃ〜、そんなただ座ってても暇でしょ? TVでもつけたら〜?」

キッチンから石川が声をかける。

「あ、うん・・・」

吉澤がリモコンでTVのスイッチを入れると、
にぎやかな笑い声が流れてきた。
しかし、吉澤の頭には何も入って来ない。
ただぼんやりと、うつりかわる画面をながめていた。
238 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/08/31(木) 22:27

しばらくすると、石川がエプロンを脱ぎながら吉澤の側へやってきた。

「さ、お片付けも終わったし、お風呂でも入る?」
「へっ!? 「入る?」って・・・一緒に!?」
「えっ!?」

石川の顔が一瞬で真っ赤になる。

「ヤ・・・ヤダ・・・、何言ってるのよっすぃ〜!!
 私、そんなつもりで言ったんじゃ・・・っ」
「あ、ああ、そうだよね・・・ビックリした」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・ん?」
「・・・一緒に・・・入りたい?」
「へっ!?」
239 名前:名無し猫 投稿日:2006/08/31(木) 22:29
以上、恐かったですが、更新してしまいました。
どうか、温かい目で見守ってやってください。
240 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/09/01(金) 11:58
とても面白いっす!
どんどん書いちゃって下さい!
楽しみにまってま〜す!
241 名前:名無し猫 投稿日:2006/09/03(日) 23:50
>>240 さん

ありがとうございます。
そう言ってくださって、とても嬉しいです!
またレスくださいね〜。
242 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/03(日) 23:52

今度は吉澤の顔が真っ赤になる。

「い・・・いや・・・っ、その、そそそ、そんなそんな・・・!!」
「よっすぃ〜が入りたいならいいよ、私は。一緒に入っても」
「!!!」

吉澤が返答できずに口をぱくぱくさせていると、

「ふふふ。冗談」

石川が可愛く笑って、吉澤の鼻をちょんとつつく。

「よっすぃ〜先入っていいよ。私待ってるから」
「へ・・・ あ、う、うん、じゃ、じゃあ、行ってくる」

吉澤は頬を赤く染めたまま、バッグを抱えて、
逃げるようにバスルームへ向かった。
243 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/03(日) 23:53

◇◇◇◇◇
244 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/03(日) 23:55

ちゃぷん・・・

吉澤はバスタブにつかると目を閉じた。

まぶたの裏に浮かぶのは、後藤のふにゃっとした笑顔。
そして「よっすぃ〜」と自分を呼ぶ甘い声・・・。

(ごっちん・・・)

その後藤の顔にオーバーラップするように、
今度は石川の顔が浮かんでくる。
「よっすぃ〜」と自分を呼ぶ優しい声・・・。

「よっすぃ〜」

(梨華ちゃん・・・)

「よっすぃ〜、よっすぃ〜」

(へっ!? あ、これってほんとの声!?)
245 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/03(日) 23:56

浴室のドアがカチャっと開けられる。

「梨華ちゃん・・・! な、何?」
「お湯加減はどう?」
「う、うん、快適だよ」
「そう、よかった。タオル、ここ置いとくね」

(はあ、ビックリした〜。入ってくるのかと思ったよ)

吉澤は、ちょっと期待していた自分がいることに気づき、
ぷるぷると頭を振った。

(いかんいかん、お風呂出よ・・・)
246 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/03(日) 23:57

「あ、よっすぃ〜、お帰り〜」
「うん、お先にごめんね。梨華ちゃんどうぞ」

バスタオルを首にかけた吉澤がリビングに現れる。

「うん。じゃあ、行ってくるね」

石川がバスルームへ行ったのを見届けると、
吉澤は、すかさず携帯を取り出した。

(返事、来てるかなぁ)

ドキドキしながら画面を開く。






『新着メールはありません』


(・・・・・・・・・!!!)
247 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/03(日) 23:58

吉澤は携帯の画面を見つめたまま、
唇をぎゅっとかみしめた。

(・・・ごっちん・・・ごっちんは・・・もう私のことなんて、どうでもいいんだ・・・!)

こらえようとしたが、涙がこみあげてくる。

「うぇっ・・・ひっく・・・ひっく」

たまらず嗚咽を漏らす。

「うぅっ・・・バカぁ・・・ごっちんのバカぁ・・・」

口に出して言うと、
こらえていた思いと同時に涙がぶわっと溢れ出た。
テーブルに顔を伏せ、吉澤は子供みたいにしゃくりあげて泣いた。

(うぅっ・・・こんな顔・・・梨華ちゃんに見せられないや・・・)

吉澤は涙をぬぐうと、キッチンに向かい、
流し台で一生懸命、顔を洗った。
248 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/04(月) 00:00

「よっすぃ〜、ただいま〜」

石川が風呂からあがってきた。

「あ・・・おかえり・・・梨華ちゃん」
「え? よっすぃーどしたの? 目、真っ赤!」
「え・・・う・・・そうかなぁ、気のせいだよ」

吉澤が石川から目をそらす。

「なんかあったの?」
「なんにもない、なんにもないよ」
「そう・・・?」
「うん」
「ふ〜ん」

あえてそれ以上はつっこまなかったが、
石川には吉澤の赤く腫れた目のわけがなんとなくわかっていた。

「それじゃ、私、お布団しいてくる。よっすぃ〜はベッドで寝ていいからね」
「あ・・・」
「ん?」
「あ・・・あの・・・さ」
「なぁに?」
「一緒に・・・寝てくれないかな」
249 名前:名無し猫 投稿日:2006/09/04(月) 00:01

本日の更新はここまでです。
250 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/09/04(月) 18:20
うぅセツナイですね…
一途な吉澤さんが可愛いです。
251 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/09/05(火) 18:41
(;´Д`)今後の石吉後が楽しみです!
252 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/09/07(木) 14:08
(・∀・)イイヨーォ!続き楽しみだよ
253 名前:名無し募集中。。。 投稿日:2006/09/10(日) 20:59
ごっちーん
頑張れー!
254 名前:名無し猫 投稿日:2006/09/11(月) 20:21

>>250 さん

一途にごっちんを想ってますが、
梨華ちゃんの優しさに心が揺れ動き・・・
という感じですね。

>>251 さん
>>252 さん

楽しみにしてくださって、ありがとうございます!
応援、よろしくお願いします!

>>253 さん

後藤さんを応援されているのですね。
なんで全然メールをくれないのか、
もうすぐ明らかになります。
255 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/11(月) 20:24

ベッドの中。

2人は少し距離を置いて布団をかぶっていた。
吉澤が左手を少し伸ばすと、石川の右手に触れた。

「ん・・・よっすぃ? どうしたの?」
「・・・梨華ちゃん、もう少しそばにいっても・・・いい?」
「ん・・・いいよ」

肩と肩がぴったりとくっつく。

「梨華ちゃん・・・」
「なぁに?」
「その・・・ありがとね」
「ふふ、なに? あらたまっちゃって」
「毎日お見舞いに来てくれたりさ、
 ご飯作ってくれたり、いっぱい優しくしてくれて・・・」
「そんなの・・・あたりまえだよ」
「え・・・」
「大好きなよっすぃ〜のためだもん」

そう言うと、石川は、吉澤の頬にちゅっとキスをした。

(・・・!!)

「ふふふっ。おやすみ、よっすぃ〜」

そう言って、くるっと背中を向けた。

(今日はここまで。よっすぃ〜はまだ病み上がりだもんね。
 私はごっちんみたいなことしないんだから・・・!)
256 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/11(月) 20:26

◇◇◇◇◇
257 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/11(月) 20:27

吉澤がふと目を覚ますと、外は薄明るかった。
時計を見ると、時刻は5時を少し過ぎたところだった。

石川を起こさないようにそっとベッドを抜け出るとリビングへ向かった。

テーブルに置いてあった携帯に目をやると、






『新着メールがあります』






(はっ・・・まさか・・・)

慌てて携帯を開いてメールを確認する。
258 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/11(月) 20:29

□AM 4:57 FROM 後藤真希

『よっすぃ〜

 お返事遅れてごめんなさい。
 ずっと連絡しなくてごめんなさい。
 お見舞いに行かなくてごめんなさい。
 いっぱいいっぱいごめんなさい。

 よっすぃ〜が熱出したの、後藤のせいだし、
 病気がひどくなったのも、後藤のせい。
 なのに、後藤、よっすぃ〜に何もしてあげられなかった・・・。

 お見舞いに行きたい・・・会いたい・・・って、
 何度も何度も思ったよ。ほんとに迷ったんだ。
 でも、後藤はよっすぃ〜に会う資格ないんだって思うと、行けなかった。
 
 このメールも出そうかどうしようか、さんざん悩んだの。
 でも、やっぱり私、よっすぃ〜のこと大好きだから、
 よっすぃ〜が許してくれるなら、会いたい・・・
 ほんとに会いたいよ・・・。

 よっすぃ〜大好き。』
259 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/11(月) 20:30

◇◇◇◇◇
260 名前:〜同棲!?編〜 投稿日:2006/09/11(月) 20:31

朝・・・。

石川が目を覚ますと、隣で寝ていたはずの吉澤の姿は無かった。

起き上がってリビングへ行っても姿が無い。

ふとテーブルを見ると、吉澤に渡した合鍵とともに、書き置きがあった。

『梨華ちゃんへ

 梨華ちゃん、おうちに呼んでくれてほんとにありがとう。
 梨華ちゃんの作ってくれたオムライス、美味しかったよ。
 一緒に暮らそうって言ってくれたこと、嬉しかった。
 だけど、あたし、やっぱり、行かなくちゃ。
 鍵も返すね。勝手に出てくこと、ほんとにごめん。許してね。
 また、お泊まり会しようよ。ごっちんと3人でさ。

 じゃあね、バイバイ』



(よっすぃ・・・。やっぱり・・・か。)

石川は書き置きを握りしめると、
硬い表情でテーブルの前に座り込んだ。
261 名前:名無し猫 投稿日:2006/09/11(月) 20:36

これで、〜同棲!?編〜は、終了となります。

よっすぃ〜はごっちんのところへ行ったのでしょうか・・・。
しかし、こんなことでひきさがる梨華ちゃんではありません。
次回から、石川さんの逆襲が始まります!

お楽しみに・・・
262 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/09/12(火) 19:15
面白いです!黒リカにも期待してます
次回たのしみに待ってます!
263 名前:名無し猫 投稿日:2006/09/15(金) 00:13

>>262 さん

ありがとうございます!
おっしゃる通り、かなり黒リカになります。
石川さん好きの方、怒らないでくださいね・・・。

それではどうぞ!
264 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:15

石川はイライラしていた。

吉澤が石川の家を出て行ったあの日以来、
吉澤と後藤が、明らかに急接近していたからだ。

例えば、それは番組収録前の楽屋などで・・・

自分のいる場所では気を遣ってか、
さすがにいちゃついたりはしないが、
誰もいなくなると、2人できゃいきゃいと抱きつきあったり、
甘〜いムードで、何やらささやきあったりしているのを、
石川は知っていた。

さっきもそうだった。
石川がトイレから楽屋に戻ってくると、
吉澤と後藤が、さっと離れたのだ。

(何してたんだか!!)
265 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:16

あの日の夜明け・・・、おそらく吉澤は後藤から、
久しぶりにメールを受け取ったのだろう。
そして、そのまま後藤のところに会いに行ったに違いない。
久しぶりに再会して、「会いたかったよ」なんていいながら、
涙流して抱き合って・・・またエッチしたに決まってる!

「梨華ちゃん・・・」

なんで・・・!?
なんでなの!?
なんでずっと側で看病してた私じゃなくて、
なんにもしないで家に帰ったごっちんがいいワケ!?

「梨華ちゃん、梨華ちゃんっ!」
「へっ!?」
「怖い・・・顔、怖いよ」

向かいに座っていた辻に指摘されて、
石川は、自分がプラスチックのコップを握りつぶしていたことに気づいた。

「あ・・・、へへへ、本番前で緊張して力入っちゃった」

ごまかしながら、ささっとコップを捨てる。

(見てらっしゃい! 私、絶対に負けないんだから!)
266 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:19

「ねぇ、よっすぃ〜」
「ん? なにぃ?」
「今日これからさ、暇?」

後藤が席をたった一瞬のスキを見計らって、
石川は吉澤の隣に移動し、声をかけた。

「えっ・・・? んっとぉ・・・」

吉澤は、後藤をデートに誘おうと思っていた矢先だったので、
一瞬口ごもった。

「まあ、暇、と言えば暇・・・だけど・・・なんで?」
「収録終わったらさ、うちに来ない?」
「へっ!? 梨華ちゃんちに!?」
「うん。なんでそんな驚くの〜?」
「いや、なんか珍しいなと思って・・・」
「そう? この間うちに来たばっかりじゃん。 え、イヤ?」
「いやいや、イヤじゃないよ」
267 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:20

そこへ後藤が戻ってきた。

「じゃ、決まりね。待ってるから」

石川が、吉澤の隣から、さっと離れる。

後藤は、怪訝そうな顔で、石川の後を目で追っていたが、
吉澤の隣に座ると、ふにゃっとした笑顔に戻り、
吉澤に甘えるような口調でささやきかけた。

「ねぇねぇ、よっすぃ〜、これ終わったらさ〜、カラオケ行こうよ〜」
「え・・・カラオケ・・・? あ、う〜んと・・・」

石川は耳をそばだてて、2人の会話を聞いている。

「その・・・ね、急用が入っちゃって・・・」
「急用って何?」
「え・・・と・・・」
「何? 何?」
「その・・・実家からね、お母さんが来るの」
「ふ〜ん。ずいぶん突然だね」
「う、うん・・・」

別に後ろめたいことは無いはずなのだが、
吉澤は、何となく石川のうちへ行くとは言いづらく、
とっさに嘘をついてしまった。

石川はその様子を遠くからじっと観察していた。

(ごっちんには内緒で来るつもりなんだ。
 ふふふっ。いい感じ、いい感じ)
268 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:22

◇◇◇◇◇
269 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:24

ピンポーン

「あ、きたきた! はぁ〜い!」

ガチャ

「おじゃましまぁす」
「いらっしゃ〜い」

出迎えてくれた石川を見て、
吉澤は息を飲んだ。

ものすごく胸元の開いた服・・・。

目のやり場に困ってドギマギしていると、
石川が、ぐいっと吉澤の腕を掴んで、部屋に招き入れた。

「よっすぃ〜、ご飯まだでしょ?」
「う、うん」
「ちょうどよかったぁ。
 今ね、ビーフシチュー出来上がったところなの。
 食べてくれるよね?」
「へ〜ぇ、ビーフシチュー? すごいや〜! 食べたいな〜」
「ふふふ。さ、ダイニングへどうぞ」
270 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:26

吉澤がバッグを置いて、椅子に座ると、
石川がお皿に盛ったビーフシチュー1人前を、とん、と吉澤の前に置いた。

「あれ? 梨華ちゃんは食べないの?」
「私は作ってる途中で味見しすぎちゃったから、もういいの」
「そうなんだ・・・なんか悪いな、1人で食べるの」
「いいのいいの、さ、食べて食べて」

吉澤の目の前に座り、
両ひじをつき、
手をアゴの下で組んで、
上目づかいでじっと吉澤を見つめる石川。

「う、うん・・・じゃあ、いただきま〜す」
「いっぱい食べてねっ」

ぱくっ

(うっ・・・!!!)

一口食べて、吉澤はまた固まった。

(こ、これは・・・オムライスの時以上の衝撃・・・っ!!!)

それもそのはず、吉澤が口にしたビーフシチューは、
そのほとんどがワインで出来ていたのだ。
271 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:27

(まず・・・っ、まずいけど・・・)

チラリと石川を見ると、ニコニコと微笑んでこちらを見ている。

(残すわけにはいかない・・・)

吉澤は、目をつぶって、ビーフシチューをどんどん口に運ぶ。

石川は、「しめしめ」と心の中でつぶやいた。
石川は自分の作った料理を吉澤が残さず食べてくれることを確信していた。
だから、ビーフシチューの中に、ワインを1本分まるまる入れたのだ。

さらに、ワイン以外の秘密の薬も・・・
272 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/09/15(金) 00:30

「ぷへ〜、ご、ごちそうさま〜・・・」
「よっすぃ〜、全部食べてくれたんだ〜。嬉しいなぁ」
「ほえええ、な、なんか、気持ちよくなってきたんだけど・・・」

(ふふふ・・・そろそろ効き目が現れてるのかな?)

「じゃ、私お片付けするね」

そう言って、石川がキッチンで皿を洗い始めると・・・

「梨華ちゃぁ〜ん!!」

吉澤が後ろから首に巻き付いてきた。

「ああん! よっすぃ〜、何するの〜?」
「キッチンに立つ梨華ちゃんの後ろ姿って、なんかそそるねぇ〜」
「やだ、何言ってるの〜?」
「なんか、すっごいエッチなことしたい気分」

そう言うと、吉澤は石川の耳に舌を這わせた。

「あ・・・ああん! よっすぃ〜やめてぇ」
「やめない」
「じゃ、お皿洗い終わるまで待って。
 お片付けが終わったら、たっぷり・・・ね」
「マジぃ!? んじゃ、ベッドで待ってるよぉ!」
273 名前:名無し猫 投稿日:2006/09/15(金) 00:30

本日の更新はここまでです。
274 名前:名無し猫 投稿日:2006/09/23(土) 21:43

連載の途中ですが、ここで、ごっちんの誕生日を記念して、
お誕生日モノのお話を1つ載せたいと思います。

それではどうぞ。
275 名前:〜お誕生日会編〜 投稿日:2006/09/23(土) 21:44

ハッピバースデートゥーユー
ハッピバースデートゥーユー

ハッピバースデーディア真希ちゃ〜ん♪

ハッピバースデートゥーユー


ふーーーっ!


わー!! パチパチパチ


吉「おめでとう! ごっちん」
石「おめでと〜」
後「ありがとぉ」

今日は後藤の誕生日。
3人は吉澤の家に集まって、パーティの真っ最中。

テーブルには、吉澤と石川が2人で作った
バースデーケーキが飾られている。

後「ケーキ食べた〜い!」
吉「おー! 食べろ食べろ〜!
  梨華ちゃんとよしこの特製手作りケーキだよ!」

吉澤と石川がケーキを切り分ける。

後「ん〜! おいひ〜い!」
石「でしょ〜! 我ながらうまくできたと思って〜」
吉「梨華ちゃん、材料かきまぜてただけじゃん」
石「むっ! かきまぜ方が大事なんですぅ!」
後「あはは。ケンカしないでよぉ〜」
276 名前:〜お誕生日会編〜 投稿日:2006/09/23(土) 22:04

石「ところでさ、今日はプレゼントがあるんだよね。
  ね、よっすぃ〜」
後「えぇ!? ほんと〜!?」
吉「うん、どっちから渡す〜?」
石「じゃあ、私から! はい! ごっちん」
後「うわあ! 可愛いラッピング〜! 開けていい!?」
石「いいよー」

ガサゴソ・・・

後「おっ! これは・・・っ!?」
吉「あっ! 魚だー!」
後「魚のぬいぐるみ!?」
石「ごっちんといえば魚かな〜と思って」
後「たはは・・・ありがと。似てる?」
吉「そっくり〜! あははははっ」

石「よっすぃ〜は何持ってきたの?」
後「なんかおっきい包みだねぇ。
  後藤、さっきから気になってたー」
吉「えへへー、これはねぇ・・・
  まあ、開けてみてよ!」
後「うお〜、なんだろ〜! ワクワク」
277 名前:〜お誕生日会編〜 投稿日:2006/09/23(土) 22:05

ガサゴソガサッ

後「こ、これはっ!!」
石「・・・!!!」
後「おおっ!? 着ぐるみー!?」
吉「にゃんこだよ」
後「猫の着ぐるみだー!
  うへー! すごぉい! ありがとー!」

吉「着てみてごっちん!」
後「へ!? い、今っすか!?」
石「わー、見たい見た〜い」
後「そっか・・・、じゃ、せっかくだし、着てくるね」

部屋の外で着ぐるみに着替える後藤。
しばらくすると・・・

後「お待たせ〜」
吉「!!!」
石「!!!」
吉「う、うおおっ!!! か、カワイイ!!!
  やっぱあたしの見たて通りだ!」
石「ほんと、カワイイよ、ごっちん」
後「てへへ、照れるにゃあ〜」

石「超カワイイ! 写真撮ってあげる!」
吉「あ、そうだ! 梨華ちゃんの魚持って撮ったら!?」
石「あ! それいい!」
吉「猫にぴったし!
  これは奇跡のコラボレーションってやつですか!?」
後「こ、こう?」
吉「おおお〜!!! いいねぇ〜!!!
  ってか、くわえちゃお! 魚、くわえちゃお!」
後「ふぉ・・・ふぉお?」
吉「あはははは!!!」
石「あはははは、ごっちんナイス〜!」

こうしてプレゼントコーナーは大いに盛り上がった。
278 名前:〜お誕生日会編〜 投稿日:2006/09/23(土) 22:07

吉「さてと、実はね、なんと、今日・・・ね」
石「うん。お手紙を・・・ね」
後「へ? なになに?」
吉「なんと、ごっちんの!」
後「?」
吉「ご両親から!」
後「えぇっ!?」
吉「預かってるんだよ、ね、梨華ちゃん」
石「そうなんです」
後「な、なにそれー! 後藤何にも聞いてないよー!?」
石「サプライズですから」
後「うそーぉ! 信じらんないんだけどー!」
吉「では、さっそく読ませていただきたいと思います。
  梨華ちゃん、ミュージックスタート!」
石「OK!」

ポチッ
279 名前:〜お誕生日会編〜 投稿日:2006/09/23(土) 22:08

吉「コホン、では、わたくしが読ませていただきます」

『愛しい娘、真希へ。
 真希は本当に手のかかる子。
 負けず嫌いで、無鉄砲で、
 昔から、一度言い出したら
 絶対に自分の意見を曲げないんだから・・・。

 でもね、お父さんも、お母さんも、
 そんなあなたが大好き』

ひざを抱えて聴いている後藤の目がうるんでいく。

『負けず嫌いな分、
 あなたがどれだけ人より努力して頑張っているか、
 お父さんも、お母さんも、ちゃんとわかっていますよ』

猫の格好をしたまま、後藤は口を歪め、
涙をポロリとこぼした。

『本当に大変な世界に飛び込んでしまった真希だけど、
 2人とも応援してますからね。
 体だけは壊さないように』

後「ぐすっ・・・、うぅ・・・っ、お父さん、お母さぁん」

『育ての父、吉澤ひとみ
 育ての母、石川梨華より』
280 名前:〜お誕生日会編〜 投稿日:2006/09/23(土) 22:09

後「へっ!?」
吉「感動した?」
後「りょ、両親って・・・」
石「感動した?」
後「なによそれ! 書いたのあなたたちでしょ!?」
吉「そうだけど」
石「感動したでしょ?」
後「うわぁん! なんだよそれぇー!!!
  後藤の涙を返せぇー!!!」
吉「わー! ごっちんが怒ったー!」
石「逃げろ〜!」

こうして楽しいお誕生会は過ぎていくのでした。



おしまい。
281 名前:名無し猫 投稿日:2006/09/23(土) 22:10

以上、いかがでしたでしょうか。
読んでくれてる人、いるのかな・・・。

次回は、〜逆襲!!編〜の続きをお送りしますので、
よろしくお願い致します。
282 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/09/24(日) 16:25
( ゚∀゚)o彡黒リカサイコオーー!
283 名前:名無し猫 投稿日:2006/10/06(金) 22:54
>>282 さん

黒リカ、いいですか?
反感を持たれるかな、と思ったのですが、よかったです。
284 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/06(金) 22:56

「よっすぃ〜、お待たせ〜」

石川がベッドに横になっている吉澤の上に覆いかぶさるように抱きつく。

「「お待たせ〜」じゃないよコイツ〜」

吉澤はすかさず、体勢をひるがえし、
石川の上に馬乗りになる。
目がギラギラと血走っている。

「こんな胸元の開いた服なんか着ちゃって、誘ってんのー!?」

そう言うと、大きく開いた胸元から手を差し入れ、
ブラの上から乳房を強く揉んだ。

「ああ・・・っん!」
「梨華ちゃんの声ってヤラシイよ・・・
 めちゃめちゃ襲いたくなる・・・」
285 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/06(金) 22:57

吉澤は乱暴に石川の上着を脱がせると、
あらわになった胸にむしゃぶりついた。

「はあん!!」
「梨華ちゃん・・・あたし、もうたまんないっ!!」
「よっ・・・すぃ」
「下・・・触るよ」

スカートの中に手を入れ、中指で割れ目のあたりをなぞると、

「やああああん!!!」

石川が甲高い声をさらに高くして叫んだ。

「梨華ちゃん、感じちゃってるんだね」

『ごっちんにここ触られたときも感じちゃった?』
という言葉が出かかって、
吉澤は一瞬動きを止めた。

「よっすぃ? どうしたの?」
「・・・なんでもない。ほら、下着脱ぎな!」

石川は、吉澤の荒い口調に少し怯えながら、おずおずと下着を脱いだ。

「指、挿れるよ」
286 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/06(金) 23:01

吉澤の中指が、石川の真ん中を貫く。

「あっ!!! はああああん!!」

何度も何度も激しく指で貫く。

「やっ!!! あんっ!!! あんっ!!!」

(は・・・あたし・・・なにしてるんだろ・・・)

石川を指で攻めながら、吉澤はふと我に返った。

今日はエッチをするつもりでここに来たんだっけ・・・?
いや、違う違う、そんなつもりは・・・
いや、あれ、どうだったかな・・・

多分、違う、違うんだけど、
梨華ちゃんに会った途端、なぜか
エッチな気分が止められなくなって・・・

いや、会った途端・・・というか・・・
あのビーフシチューを食べた時から・・・

ビーフシチュー・・・
・・・

うっ・・・
・・・

「や・・・っ!!! あ・・・っ!!! イ・・・ク・・・」

吉澤の指が、ぎゅううっと締め付けられ、
じゅぷっ!! じゅぷっ!! と愛液が溢れ出す。

「イッちゃ・・・や・・・あああああ!!!!!」
「うっ・・・ぷ」
「ああああああああん!!!!!」

石川が絶頂に達するのと同時に・・・

「オエエエエエエエ!!!!!!!!!!」
287 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/06(金) 23:02

◇◇◇◇◇
288 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/06(金) 23:03

石川は洗濯機のフタを閉めると、ポチッとボタンを押した。
ガランガランとシーツが回り始める。

「はああ・・・やっぱりワイン1本入れたのはさすがにまずかったかなぁ」

寝室へ戻る。
吉澤は青白い顔をして、ベッドで眠っていた。

「ごめんね、よっすぃ〜」

吉澤の前髪をなでながら、ぽつり、とつぶやく。

そのとき・・・



ピリリリリ ピリリリリ ピリリリリ



吉澤の携帯が鳴った。

石川は、しばらく気にせずに吉澤の髪をなでていたが、
着信音がなかなか鳴りやまないので、
吉澤のバッグから携帯を取り出してみた。



□着信 : 後藤真希



(ごっちん・・・!)

石川の頭上に一瞬、小悪魔が飛来する。
この電話に自分が出たらどうなるだろう・・・

石川は「ごくり」とツバを飲み込むと、受話ボタンを押した・・・
289 名前:名無し猫 投稿日:2006/10/06(金) 23:04

本日の更新はここまでです。
290 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/10/08(日) 14:47
ヽ(´ー`)ノつづきが気になるーーーー!
291 名前:名無し猫 投稿日:2006/10/16(月) 20:05

>>290 さん

レスありがとうございます!
それでは気になる続きをどうぞ!!
292 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/16(月) 20:07

『あ、もしもし、よっすぃ〜?』
「もしもし」
『え!? 誰!? ・・・梨華ちゃん!?』
「うん」
『なんでよっすぃ〜の携帯に梨華ちゃんが出るの!?』
「なんでって、今一緒にいるから」
『はぁぁ!? なんでよ、どういうこと!? 今どこ!?』
「私んちだよ」
『はぁぁぁぁ!? ちょっとどうなってるの!? よっすぃ〜にかわってよ!!』
「無理」
『なんで!?』
「今よっすぃ〜寝てるんだもん」
『・・・・・・!!!!!!』
「じゃね」



ピッ
293 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/16(月) 20:08

(電話・・・出ちゃった・・・いいんだもん・・・これでいいんだもん)

その時、吉澤がむくっと起き上がった。

「ん・・・梨華・・・ちゃん」
「あ・・・よっすぃ〜」
「は・・・はれ・・・なんか・・・体がクサイんらけど・・・」

吉澤は、石川のベッドに思いっきりゲロを吐いた記憶が飛んでいるようだった。

「梨華ちゃん・・・お風呂貸して」
「う、うん」
「はれ? それあたしの携帯?」
「あ、こ、これ、はい、どうぞ」
「・・・?」

携帯をチェックする吉澤の顔が、さーっと青ざめる。

「こ、こ、これ、『着信:後藤真希』って、
 出たの!? 梨華ちゃん、出たの!?」
「出たよ・・・よっすぃ〜寝てたから。まずかった?」
「っ・・・・・・!!!!!!」

吉澤は血相を変え、バッグも持たずに
玄関から外へ飛び出して行った。

「あっ!! よっすぃ〜!!」

バタン!!

(よっすぃ〜・・・また行っちゃうんだね・・・
 でも、もうごっちんとは・・・・・・ふっ・・・・・・)
294 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/16(月) 20:09

◇◇◇◇◇
295 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/16(月) 20:12

ピンポーン ピンポーン

「ごっちん、あたし! よしこだよ! 開けてー!」

ピンポン ピンポン ピンポーン



「なに?」

ドアがうっすらと開いて後藤の片目がのぞく。
その目には怒りの色がにじみ出ていた。

「その・・・ごめん、嘘ついたこと」
「それだけ?」
「え?」
「謝るの、嘘ついたことだけ?」
「え・・・えっと・・・」
「梨華ちゃんと何してたの?」
「う・・・それがその・・・よく覚えてなくて・・・」
「どうせ初めからやましいことするつもりだったんでしょ?
 だから後藤に嘘ついたんでしょ?」
「違う・・・違うよぉ・・・」
「じゃあなんで嘘ついたの?」
「うっ・・・」
「答えられないの!?」
296 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/16(月) 20:14

追いつめられた吉澤、思わず反撃に出る。

「・・・・・・じゃ・・・じゃあ、あたしも言わせてもらうけどさ」
「なに?」
「ごっちんだって・・・」
「・・・?」
「ごっちんだって梨華ちゃんとエッチしてるじゃん!!」
「へっ!?」
「なんで私ばっかり責められなきゃいけないの!?
 自分だって梨華ちゃんとエッチしてるくせに!!」
「な・・・っ」
「あたし帰る!!」
「ちょ、待って、よっすぃ〜」

後藤がドアから身を乗り出す。

「なに?」
「私・・・梨華ちゃんとエッチなんてしてないよ」
「はぁ? 私が何も知らないとでも思ってるの?
 お泊まり会の晩、ベッドでエッチしてたでしょ。
 私、全部聞いてたんだから」
「だから、それは、その・・・」
「なに?」
「あれは・・・お芝居だったの」
「はぁ!?」
「全部演技だったの。ほんとだよ」
「どういうこと!? なんでそんなことしたの!?」
「だって・・・」
「なんなの!? 演技って!! じゃ、私を騙してたわけ!?
 私がどれだけパニくったかわかってんの!?」
297 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/16(月) 20:15

吉澤は、つんと顔をそむけると、スタスタと歩き出した。

「ああっ・・・待ってぇ・・・よっすぃ〜!!」

後藤が急いで靴を履いて、吉澤の後を追う。
形勢逆転。

「よっすぃ〜、待ってぇ!! お願い!!」

吉澤は、無言のまま早足で階段を降りていく。

「はぁ・・・っ、はぁ・・・っ、待ってよぉ〜」

道路に出てからも吉澤はずんずんと早足で歩いていく。

「はぁっ、はぁっ、よっすぃ〜、お願い、許してぇ〜」

ぴたっ

と、吉澤が足を止めた。

「よっすぃ〜・・・?」

そして、くるっと振り返ると・・・
298 名前:〜逆襲!!編〜 投稿日:2006/10/16(月) 20:17

「真希ちゃあ〜ん!!」

と言って、両手を広げ、後藤をぎゅうっと抱きしめた。

「へ・・・へっ!?」

後藤は事態の急変ぶりに、しばし混乱する。

「ゆ、許してくれるの? よっすぃ〜」
「うん! もう全部許しちゃうっ!」

吉澤は、後藤と石川が実はエッチをしていなかったという事実が、
嬉しくてたまらず、騙されていたことなどはもうどうでもよくなっていたのだった。

「あ!!!」
「どしたの? よっすぃ〜」
「いっけない! 梨華ちゃんちに荷物全部置いてきちゃった」
「へ!? マジで!?」
「取りに行かなきゃ! ごっちん一緒に行こ!」
「え・・・後藤はいいよぉ・・・」
「なんでさ」
「だって・・・梨華ちゃんと、なんか気まずいんだもん」
「何言ってるのさ、平気平気そんなの」
「う・・・」
「ってか飲も! 今から梨華ちゃんちで3人でさ! ね!」
「う、うん」
「よし! 決まり! じゃあ、コンビニにビール買いに行こうっ!」

吉澤は後藤の手をとると、スキップするように歩き出した。
299 名前:名無し猫 投稿日:2006/10/16(月) 20:28

〜逆襲!!編〜 は、これにて終了です。
3人は、また仲良くできるのでしょうか???

まだまだ続きますので、よろしくお願い致します。
300 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/17(火) 00:11
話の中に漂う底抜けな能天気さが好きですw
301 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/17(火) 12:18
よっすぃ〜が単純でかわいいっす!
302 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/10/19(木) 17:06
梨華ちゃんカワイソス(´・ω・`)
と思いながらもついつい気になって読んじゃってますw
作者さんがんばってください!
303 名前:名無し猫 投稿日:2006/11/02(木) 21:41

>>300 さん

ノー天気な感じしますか?
しかも底抜けに・・・?
嬉しいような・・・でもちょっと複雑(笑)

>>301 さん

よっすぃ〜、かわいいですか?
ありがとうございますっ!

>>302 さん

応援ありがとうございます!
梨華ちゃん、カワイソウでスミマセン・・・
でもこれからも読んでくださいね。
304 名前:〜???編〜 投稿日:2006/11/02(木) 21:43

ここは都心から少し離れた、とある郊外の駅。
その駅前のロータリーの花壇に、吉澤は腰をかけていた。
もうすぐ待ち合わせの10時半だ・・・。

(ごっちん、ねぼすけだからな・・・、
 時間通りに来るかな・・・。
 ってか、まだ寝てたりして・・・)

吉澤が後藤に電話しようとポケットの携帯に手をかけたその時・・・、

「よっすぃ〜、ごめ〜ん、お待たせ」

後藤が階段を降りて走ってきた。
305 名前:〜???編〜 投稿日:2006/11/02(木) 21:44

「おおっ、ごっち〜ん、おはよ。案外早かったね」
「案外とはなにさー! ちゃんと時間通りに来たもんねーだ。
 後藤、今日は気合い入れて早起きしてきたんだから〜」

後藤がガッツポーズして見せる。

「あはは。えらいえらい」
「えへへ。・・・あれ、梨華ちゃんは? まだ?」
「うん。まだだよ」
「今の電車に乗ってなかったのかなぁ。
 だとしたらもうちょいかかるね」
「うん、座って待つかぁ」
「じゃあ後藤、飲み物買ってくる」
306 名前:〜???編〜 投稿日:2006/11/02(木) 21:45

後藤が自販機でジュースを買い、戻ってくると・・・

石「お待たせ〜」

妙なタイミングで石川が現れた。

後「あれ? 梨華ちゃん、なに、後藤と同じ電車だったの?」
石「うん、そうかもね」
後「じゃ、なんで出てくるまでこんな時間かかったの?」
石「え・・・と、お化粧直ししてたから」
吉「はぁ!?」
後「着いたばっかりなのに、いきなりお化粧直し!?」
吉「ってか気合い入れ過ぎだから、梨華ちゃん」

こうして無事、時間通りにそろった3人が向かったのは・・・?
307 名前:名無し猫 投稿日:2006/11/02(木) 21:46

今日から新シリーズを始めます!

ここのところ、3人の関係がドロドロしてきてしまっていたので、
一度リセットというか、初心にかえりまして、連載開始の頃の、
のほほんとした楽しいかけあいを、また描きたいなぁ、と思いまして・・・。

続きは近日更新致します。
よろしくお願い致します。
308 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/16(木) 22:51

なんと遊園地!

それも、某TDLのような、
夢と魔法がいっぱいのスペシャルな遊園地ではなく、
「B級」の、ショボめな遊園地。

3人でB級遊園地に行こうと言い出したのは、
またしても吉澤だった。

後藤も石川も、「どうせ行くならTDLがいい」と反対したが、
「B級な方が人も少ないし、大っぴらに楽しめる」
「B級な空気を逆に楽しめばいい」などという、
吉澤の強引な説得により、なんだかんだで賛成し、
いつの間にかノリノリになっていた、というワケだ。
309 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/16(木) 22:52

目的の遊園地は駅にほぼ隣接していて、
少し歩くとすぐにエントランスが見えてきた。

後「わあっ! 見えてきたよぉ!
  遊園地だ遊園地だー!
  テンション上がってきたぁ〜!」

後藤が子供のようにはしゃぐ。

石「観覧車が見えるねー!
  乗りたい乗りたいっ!」

石川も目をキラキラと輝かせている。

吉「2人とも来てよかったべ〜?
  よしこの企画、最高っしょ?」

3人は仲良く腕を組んでエントランスをくぐると、
フリーパスチケットを3枚購入し、
ハイテンションで園内に入場した。
310 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/16(木) 22:53

受付けで渡されたパンフレットをのぞきこむ3人。

後「B級とはいってもけっこう広いねぇ!」
石「ほんと! 乗り物多いね!」
吉「ねぇねぇっ!」

吉澤が突然高い声をあげる。

吉「見て見て! これ! 「ペンコ」と「ギンタ」だって!」

吉澤が指差した先には、
おそらくこの遊園地のマスコットキャラクターであろう、
ゆっる〜いペンギンの着ぐるみの写真が載っていた。

後「んあ? 何これ、ペンギン?」
吉「やばくね!? これ!! 超カワイイんだけど!!」
石「な、なんか気持ち悪くない? この顔・・・」
後「うん。気持ち悪い」

吉「ウソーぉ! カワイってぇー!
  会いたい会いたい! 絶対会いたいっ!」
後「やだよ、気持ち悪いもん」
吉「会うったら会うの!
  着ぐるみショー何時からだ!?」

後「もーほっとこ。梨華ちゃん」
石「そだね。ごっちん、何から乗る〜?」
後「ん〜、そだなぁ・・・」

後藤がパンフレットから視線を上げ、
ぐるり、と園内を見渡すと・・・
311 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/16(木) 22:55

ひときわ目をひく、
B級遊園地の割には立派な、
巨大ジェットコースターが目に入った。

後「後藤、あれに乗りたいっ!」

少年のような目をして、
真っすぐに要塞のようなジェットコースターを指差す後藤。

石「え? あのジェットコースター?」

ジェットコースターという単語に、
吉澤がぴくりと反応する。

吉「え? なに? なに?」
石「ごっちんがね、あのジェットコースターに乗りたいんだって」
後「うん! もう決めた! めちゃめちゃ面白そう、あれ。行こ行こ!」

吉「ちょ〜っと待ったぁ! ごっちん!」
後「んあ?」
312 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/16(木) 22:57

吉「あのジェットコースターはさぁ、まだ早いよ」
後「は?」

吉「あ〜んなおっきいの最初に乗っちゃったらさあ、
  あとがつまんなくなるっしょ?」
後「あとっていうか、後藤あれだけでいいもん」
吉「もう! わかってないなぁ、ごっちんは」
後「ふぇ?」

吉「メインディッシュってのはさぁ、最後にとっておかなきゃ」
後「はぁ・・・」
吉「前菜があって、スープがあって、パンがあって・・・
  だからこそのメインディッシュでしょうが」

と言いながら吉澤は、自分がいやな汗をかいているのをわかっていた。

(まいったなぁ・・・。こんなショボい遊園地に、
 あんな巨大なジェットコースターがあるなんて・・・。
 リサーチ不足だったぁ・・・)

そう。ここだけの話。
何を隠そう、吉澤はジェットコースターが大の苦手なのだった。

(絶対乗りたくないなぁ・・・あんなの・・・
 でも乗らないって言ったら、ごっちんが許さないだろうなぁ・・・)

結局、後藤をうまく言いくるめて、
なんとか最初に要塞に乗ることは回避した吉澤だったが、
頭の中は、(いずれあれに乗らされるのではないか・・・)
という不安でいっぱいになった。

どうやって乗らずにすますか・・・
吉澤がその言い訳ばかり考えていると・・・
313 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/16(木) 22:58

後「じゃあさ、あれに乗ろ」

後藤が指差したのは、「急流すべり」。
ボートに乗って、徐々に山の上へ上がっていき、
最後に滝をすべり落ちるというものだ。
・・・といってもB級なので、たいした滝ではない。

石「うん、あれなら前菜って感じ!
  乗ろ! よっすぃ〜」
吉「ん・・・まぁ、あれぐらい・・・なら・・・なんとか・・・」
後「え? よっすぃ〜、なんか言った? さ、行くよ」

後藤が先頭に立つ。
続いて石川。
そして吉澤。

後藤がアトラクションの階段をカンカンカンと駆け上がる。

後「お兄さん、こんにちは! 3人でーす!」

後藤と石川は、楽しそうにボートに乗り込んだ。
やや遅れて、ノロノロとボートに足を入れる吉澤。

後「よ〜し、すすめー!」
314 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/16(木) 22:59

ボートはゆっくり、くねくねと小さな山を上がっていく。

後「のっぼる〜、のっぼる〜、ボートはのっぼる〜♪
  のぼってのぼってぇ〜〜〜、スプラーッシュ!!!」
石「きゃはは! ごっちん、何? その歌〜」
後「後藤が今作った歌〜!」
石「オリジナル!? あはははは!」
後「みんなも歌お! ハイ!
  のっぼる〜、のっぼる〜♪」

はしゃぐ2人と対照的に、
吉澤は無言で目の前の手すりを握りしめていた。

(高い!高い・・・! けっこー高いよ! これ・・・。
 下から見た時はそうでもないと思ったんだけどなぁ・・・)

ドキンドキン・・・

後「そろそろ頂上だぁ!」

ボートはゆっくりと頂上へ向かう。

視界がパーッと開ける。

(来るっっっ!!!)

吉澤は腕を突っ張らせ、顔を伏せて、
全身を硬直させた。
315 名前:名無し猫 投稿日:2006/11/16(木) 23:01
今日はここまでです!
316 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/28(火) 20:35

バッシャーーーン!!!!!

後「きゃっほーぃ!」
石「楽しー!」
吉「・・・・・・・・・!!!」

吉澤は悲鳴をあげないようにするので精一杯だった。

(こ・・・怖かったぁぁぁ〜)

まだ心臓がバクバクいっている・・・。


317 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/28(火) 20:36

後「到着ぅ〜。到着ぅ〜。さ、次は何乗ろっか」
吉「ご・・・ごっちん、ちょっと・・・待って・・・」
後「んあ?」
吉「ちょっとさ・・・休憩しよ・・・」
後「えぇ〜? まだ1個乗っただけじゃーん!」

吉「お昼食べよ、お昼」
後「もうお昼〜!?」
吉「あたし朝抜いてきちゃったからお腹ぺこぺこで・・・」

本当はがっつり食べてきた吉澤だったが、
急流すべりのダメージが予想外にでかく、
休憩を入れないと、体がもたなそうなのだった。

後「う〜ん、わかったよ。
  梨華ちゃんはいいの?」
石「うん、いいよ」
後「じゃ、ちょっと早いけど、お昼にするかぁ」
318 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/28(火) 20:38

食堂コーナーは、ガラーンとしていて、うらさびれていた。

後「梨華ちゃん、何頼んだの〜?」
石「私はフランクフルトー」
後「お、定番だね〜」
石「ごっちんは?」
後「後藤はハンバーガーだよ」
石「ハンバーガーかぁ。よっすぃ〜は?」

吉「私はナポリタン」

後「はははっ。B級といえばナポリタンだよねぇ〜」
石「そうなの?」
後「そうだよ。ね、よっすぃ〜」
吉「うん。あとね、それにクリームソーダがあればバッチリだね」
後「あはははは」
石「へぇ〜。そうなんだ〜」
319 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/28(火) 20:39

しばらくすると、注文したものが運ばれてきた。

吉「いっただっきま〜す」

吉澤がナポリタンを口に運ぶ。

吉「ん〜! んま〜い!」
後「ほんとぉ!? よっすぃ〜、ちょっとちょうだい!」
吉「いいよぉ」

ぱくっ

後「う〜ゎ・・・なにこえ・・・
  全っ然、アルデンテじゃないよぉ・・・」

口の端から麺をダラリと出して後藤がボヤく。

石「ゆで過ぎなの?」
後「うん、ひどいわ。なんかほんとB級って感じの味」
吉「B級B級言うな!」

こうして、楽しいランチタイムは和やかに過ぎていった。
320 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/28(火) 20:40

お腹もいっぱいになり、手をつないで仲良く園内を歩く3人。

後「さあ、次は何に乗ろっ・・・か・・・、ん・・・?」
吉「どしたの?」
後「何これ。「恐怖の館」?」
吉「お化け屋敷じゃない?」

石川の体がびくっと硬直する。

後「面白そう! はいろはいろ!」

後藤は2人の手を引っ張る。

吉「よし・・・ちょっと怖いけど・・・行くか! 梨華ちゃん」
石「わ・・・私は・・・いい・・・」

石川が下を向いて手をひっこめる。
321 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/11/28(火) 20:41

後「なんでさ〜! はいろうよ〜!」
石「その・・・ダメなの・・・私、こういうの・・・」
吉「えぇ〜?」

後「せっかく来たのにはいらないなんてもったいないよ!
  ね! 行こ! 梨華ちゃん!」
石「やだやだ! 怖いもん!」
後「こんなB級遊園地のお化け屋敷ごときが怖いわけないっしょ!?」
吉「ごっちん! 声がデカイよ・・・!」
後「とにかく行くの! さ、はいるよ」

石川はちぢこまって抵抗していたが、
2人に脇を抱えられ、強引に中に連れ込まれた。
322 名前:名無し猫 投稿日:2006/11/28(火) 20:46
梨華ちゃんピンチ!
本日はここまでです。
323 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 20:41

お化け屋敷の中は、意外と明るかった。
曲り角ごとに、はりぼての妖怪みたいなものが、
ぼつんと置いてある。

後「なんだこりゃ。ひどいな」
吉「ユルイね〜」
石「うぅぅ・・・っ」

石川は、目をつぶって震えながら吉澤に抱きついている。

先頭を歩いていた後藤が、
うっかりスイッチのようなものを踏むと・・・

プシューーーッ!

石「きゃああああああああ!!!!!」

後「うわあああっ! なんだよ梨華ちゃあん!
  ビックリさせないでよー!」
吉「あたしも梨華ちゃんの悲鳴にビックリした!」
石「うぅっ・・・もうヤダよぉ・・・帰りたいよぉ・・・」

石川が半泣きで吉澤にしがみつく。
324 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 20:42

その後もたいした仕掛けはなく、
出口の明かりが見えてくる。

後「なんだ、もう終わりぃ?」

後藤が出口へ向かおうとしたその時!

ビヨーン!

天井から、何かが降りてきた。

後「ん? なんじゃこりゃ。あ、カラスだ」
石「いやあああああああ!!!!!」

石川は吉澤を突き放すと、猛ダッシュで走り出した。

吉「あ、梨華ちゃん、そっちは入り口だよ〜!」
325 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 20:42

後藤と吉澤がお化け屋敷を出ると、
石川が入り口のところでしゃがみこんで泣いていた。

吉「大丈夫? 梨華ちゃん」
石「ひっく・・・もういやぁっ!」
後「あと少しで出口だったのに、
  梨華ちゃん逆走するから、
  結局2倍怖い思いしてるんだよ?」

この後、石川が泣きやみ、お化粧直しを終えるまで、
後藤と吉澤は、たっぷり1時間も待たされたのだった。
326 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 20:53

石川の気力も回復し、また園内を歩く3人。

後「あ! 見て見て! ゴーカートがあるよー!」
石「ほんとだー! 面白そう!」
吉「じゃ、次はあれで決まりね!」

ゴーカートへ向かって走り出す3人。

後「おじさん、こんにちは〜! 3人でーす!」

荷物をカゴの中に放り込み、
それぞれ別のカートに乗り込む3人。

後「よぉ〜し! 競争ね! ビリになった人はソフトクリームおごり!」
吉「マジでぇ〜!?」
後「行っくよぉ〜!!!」
327 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 20:54

3、2、1、GO!!!

ブオン!!!

後藤がロケットスタートで飛び出す。

吉「あ!!! ごっちんフライング気味ー!!!」

続いて吉澤が発進する。
石川は最後にゆっくりとアクセルを踏んだ。

後「へっへっへ〜! こりゃ後藤のぶっちぎり優勝だね〜!
  ん!?!?!? うわあああ!!!!!」

折り返し地点の急カーブで、
後藤はくるくるくるっとスピンした。

吉「うわあああ!!! ごっちんどいてぇぇぇ!!!」

吉澤のカートが後藤のカートに突っ込む。

そこへ・・・
328 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 20:56

石「オラオラオラーーー!!!!!」

石川のカートが猛スピードで接近してきた。

後「うわあああああああ!!!!!」

きゅるきゅるきゅるきゅるきゅる!!!!!

石川のカートは美しいカーブを描くと、
2人の横をすり抜けて行った。

ぽかんとする後藤。

吉澤が必死でカートをたてなおして、再発進する。

後「あ・・・ちょっと待ってぇ!!!」

この勝負は結局、

石川のぶっちぎり優勝、
2位吉澤、
ビリ後藤、

という結果に終わった。
329 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 20:57

後「ちっくしょお! 絶対勝てると思ってたのに〜」
吉「ってかさ、梨華ちゃんのドライビングテクニックすごくね?」
石「えへへ。ちょっと自信あった」
後「お化け屋敷で泣いてた人と同じとは思えないよぉ〜」
石「えっへん。ごっちん、ソフトクリームおごってくれるんだったよね?」
後「ちぇ〜。わかってますよー」

3人は売店にやってきた。

後「梨華ちゃん何にする?」
石「私、バニラがいいなっ」
後「よっすぃ〜は?」
吉「じゃ、抹茶で!」
後「そっか。んじゃ、後藤はミックス」
330 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 20:59

白い丸テーブルを囲んで座り、
ソフトクリームを頬張る3人。

吉「梨華ちゃん、バニラおいしい?」
石「うんっ。抹茶はどう?」
吉「おいしいよ」
石「ごっちんはいいね。両方味わえて」
後「えへへ」
吉「ミックスだからね」

後「そだ、ミックスといえばさ、ダウンタウンのコント、知ってる?」
吉「知らない。なになに〜?」
後「松っちゃんがさ、餃子を焼くの。3種類焼くんだけど、
  1つはエビ入り、1つは普通の、で、もう1つは、ミックス」
石「ミックス?」
吉「何と何の?」
後「エビ入りと、普通のの」
吉「なにそれ! どういうことー!? きゃははははっ!」

こうしてソフトクリームタイムは和やかに過ぎていった。
331 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 21:00

続いて3人は大きな観覧車の前にやってきた。

後「次はこれだね〜」
吉「乗っちゃいますか!」
石「わーい! 私、ずっと観覧車、楽しみにしてたの〜」
後「よし、行こう!」
吉「あ! ちょっと待った!」
後「なに?」

吉「あのさ、3人で乗るのもいいけど、
  ここはあえて、2ー1にしない?」
石「2ー1?」
吉「ジャンケンで負けた人が
  罰ゲームで1人で乗るの!」
石「えぇっ!?」
後「おーいいよ!」
石「やだぁ〜、1人で乗るなんて!」
吉「ジャンケンに勝てばいいんだよ」
後「とかいって、言い出しっぺのよっすぃ〜が負けるんじゃないのぉ?」
吉「ふふん、今日は秘策があるんだ〜」
後「? なにさ」

吉「ごっちんと梨華ちゃんは、2人ともパーを出す!」
332 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 21:06

石「!!!」
後「なに!? 心理戦!?」

石川は、瞬時に考えをめぐらせた。
ここはどうしても勝っておきたい・・・。

(私たちがパーを出すって予告したってことは、
 よっすぃ〜はチョキを出す・・・
 だから私はグーを出せばいいんだ・・・
 って私が考えると思って、よっすぃ〜はパーで来る!?
 ということは、私はチョキを出せばいいの!?
 ・・・って私が考えると思って・・・)

吉「よし! じゃあいくよ! せ〜の!」



ジャンケンポン!!



パー
パー
・・・グー
333 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 21:07

石「えええっ!? 私の負け〜!?」
吉「あはは。やったね〜」

後藤は何も考えずに、言われた通りパーを出した。
一方の石川はあれこれ考えたあげく、
裏の裏の裏をよんでグーを出し、負けてしまったのだった。

吉「んじゃ梨華ちゃん、お先ぃ、また後でね」
石「んも〜! 観覧車、楽しみにしてたのにぃ! つまんな〜い!」

先に後藤と吉澤がゴンドラに乗り込む。
続いて石川がしぶしぶ、1人で乗り込んだ。
334 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 21:09

ゴンドラの中。

吉「ねぇ、ごっちん」
後「んあ?」
吉「隣行っていい?」
後「ん? ダメ」
吉「えぇ〜? なんでぇ?」
後「おとなしくそっちに座ってな」
吉「ちぇ〜」

後藤は吉澤の方には目を向けずに、
窓から外ばかりを見ていた。

吉「ねぇ、ごっちん、なんか怒ってるの?」
後「んあ? 別に怒ってないよ」
吉「んじゃ、なんでよしこの方見てくれないの?」

後藤がチラリ、と吉澤を見て、
また視線を外に戻す。

後「観覧車乗ってるんだよ?
  外の景色見るのが普通じゃない?」
吉「えぇ〜? ごっちん、なんか変だよぉ」
後「どこが?」
吉「いつもだったらさぁ、甘えてくるじゃん、
  こういうシチュエーションの時」
後「・・・」
吉「?」
後「そりゃ甘えたい・・・けどさぁ」
吉「え? なぁに?」
後「じゃあ、なんで・・・」
335 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2006/12/26(火) 21:10

「なんで2人じゃなくて3人で遊園地来たの?」
という言葉が出かかったが、後藤はそれを飲み込んだ。
それを言ったら、まるで自分が、
石川のことを邪魔者扱いるみたいで、イヤだったからだ。
決してそんなつもりはない。
しかし、なぜ吉澤が今回も石川を誘ったのか、
後藤にはよくわからなかった。
観覧車でベタベタしたいなら、
はじめから2人で来ればいいじゃないか・・・。
なのになぜ・・・。

吉「ねぇ、ごっちん」
後「なに?」

吉「キスしよ」
336 名前:名無し猫 投稿日:2006/12/26(火) 21:10
本日はここまでです。
337 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/27(水) 01:48
よっすぃの真意がわからないですね………
338 名前:名無し猫 投稿日:2007/01/10(水) 19:35
>>337 さん

レスありがとうございます!嬉しいです!
よっすぃの真意は・・・どうなんでしょうね・・・
339 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/10(水) 19:37
後「はぁっ!?」
吉「ね! ね!」
後「ダメだよっ。だって・・・
  梨華ちゃんが見てるじゃんか」

後藤が後方のゴンドラを見ると、
石川が笑顔でこちらに手を振っていた。
手を振り返す後藤。

吉「今は見えてるけど〜、
  梨華ちゃんから見えなくなったら、しよっ」
後「あのねぇ・・・」
340 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/10(水) 19:38

後藤は拒んでいたが、
吉澤があまりにもしつこいので、
しぶしぶ了解した。

吉「よし、見えなくなった! ごっちん! はやく!」
後「あっ! ちょっと待って! よっすぃ〜、ダメ、
  係員のお兄さんに見えちゃう!」
吉「そんなの気にすんなって」
後「ダメだよ、こっち見てるじゃ・・・んんんっ!!!」

吉澤は抵抗する後藤に無理矢理キスをした。
341 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/10(水) 19:39

吉「っぷはぁ〜! 満足!」
後「もうっ! よっすぃーのバカっ!」

言いながら、なぜだか涙がこみあげてきた。

後「うっ・・・」
吉「え・・・? ごっちんどうしたの!?
  よしことのキス、そんなにイヤだった?」
後「・・・バカぁ・・・」

後藤は泣き出しそうになるのを必死でこらえた。
泣き顔を石川に見せるわけにはいかない。

後「もう知らないっ!」
342 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/10(水) 19:41

ゴンドラがゆっくりと地上に到着する。
後藤は吉澤に背を向けたまま、
急いでゴンドラを降りると駆け出した。

吉「あ、ごっちぃん、待ってよぉ〜」

続いて石川もゴンドラを降りてきた。

石「あれ? ごっちんは?」
吉「ん・・・たぶん、トイレじゃないかな・・・」
石「ふ〜ん」

吉「・・・どうだった? 1人観覧車は」
石「もー最悪! よっすぃ〜、よくもこんなこと企画してくれたわね!」
吉「う・・・ごめ〜ん」
石「ふふっ、な〜んてね。
  ほんとは1人もけっこうよかったよ。
  ゆっくり景色も見れたし」
吉「ほんと? よかったぁ」
343 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/10(水) 19:42

石「よっすぃ〜たちは?」
吉「え?」
石「2人で乗って、楽しかった?」
吉「う、うん、まあね・・・」
石「ん・・・?」
吉「へへへ・・・」
石「?」

後「ごめ〜ん、お待たせ」

トイレから戻ってきた後藤は、もうケロッとしていた。
さすがはプロである。

後「さ! もうけっこういろいろまわったし、
  次はいよいよあれ行くよ!」
石「おっ! もしかして!」

(ギクッ・・・)
344 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/10(水) 19:43

後「さ! 行こ! 後藤、もう早く乗りたくてウズウズしてるの!」
石「いよいよあれに乗るのかぁ! ちょっと怖いね、よっすぃ〜」
吉「あ・・・っ、う・・・っ、その・・・っ、まださあ、早いんじゃ・・・」
後「あぁ!?」

びくっ・・・

後「もう十分でしょうが! さっさと行くよ!」

後藤は人が変わったようにおっかなかった。

吉「あ・・・あたし、待ってるよ。
  荷物番しててあげる」
後「はぁ!? 何ねぼけたこと言ってんの!?
  3人で乗るに決まってるでしょ!?」
吉「いや・・・、でも・・・っ、あれは・・・、ちょっと・・・」
後「乗らないなんて・・・許さないよ」

後藤が目を細めて低い声でささやいた。

(こ、怖っ・・・)
345 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/10(水) 19:45

吉澤が助けを求めようと石川の方を見ると、
石川も吉澤をにらみつけていた。

石「私だって、イヤだったお化け屋敷、無理矢理入れられたんだからね!
  よっすぃ〜だけ逃げるなんて許さないから!」

絶体絶命・・・。

2人は両脇から吉澤ににじり寄ると、
がしっと腕を捕まえ、吉澤の体をひきずって歩き出した。

吉「ちょっ・・・! ちょっと待ってぇっ!
  ほんとにイヤなのっ! お願い! 許して! 梨華ちゃん! ごっちん!」
石「は? 何?」
後「聞こえな〜い」

ズルズルズル・・・

吉「わっ! わああっ! 助けてぇ〜! マジ無理だから!!!」
石「騒がないの!」
後「みっともないよ、よっすぃ〜。覚悟決めな」

カンカンカン・・・

吉「いやあああ!!! 離してえええ!!!」
346 名前:名無し猫 投稿日:2007/01/10(水) 19:47
今度はよっすぃ〜がピンチ!
本日はここまでです。
347 名前:遊園地編 投稿日:2007/01/31(水) 23:47

泣きわめく吉澤を、後藤と石川は、
無理矢理、一番前のシートに押し込んだ。

後「よっすぃ〜は1番前に乗りな!」
石「後ろから2人で見ててあげる」
吉「勘弁してよぉ〜!!! 死んじゃうよぉ〜!!!」

後「さ、私たちも乗ろ!」
石「うんっ!」

2人がシートに座り、安全バーを降ろすと、
コースターはゆっくり動き出した。
348 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/31(水) 23:48

吉「う・・・うぅ・・・怖いよぉ・・・イヤだよぉ・・・」
石「情けないぞ、よっすぃ〜! 男前が台無しっ!」
後「フフンっ」

コースターは急傾斜をゆっくりとのぼっていく。

カタンコトン・・・
カタンコトン・・・

吉「あわわ・・・ダ・・・ダメ・・・もう・・・」

安全バーを握る手が、冷たくじっとりと湿っている。

コースターが頂上にさしかかる。

カタンコトン・・・
カタンコトン・・・



カタン



(ぐぅぅっ・・・・・・・・・!!!)



ギュオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!

吉「うぎゃああああああああああああああ!!!!!」
349 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/31(水) 23:50

プシューッ

コースターが屋内に戻ってくる。

後「っぷはぁ〜っ! 最っ高!」
石「パチパチパチ」

安全バーをあげてコースターから降りる2人。

石「よっすぃ〜、どうだった?」
後「よっすぃ〜?」

後藤と石川が前のシートをのぞきこむと、
吉澤は目をぐるぐる回し、失神しかかっていた。

石「よ、よっすぃ〜、大丈夫!?」

安全バーをあげ、2人で吉澤を抱えあげる。

吉「うっ・・・オ・・・オエェ・・・」
石「吐くの!? よっすぃ〜、吐くの!?」
後「吐くのちょい待った! よっすぃ〜! 今、トイレ連れてってあげるから!」

350 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/31(水) 23:50

両側から2人で吉澤の腕を肩にかけ、階段を降りる。

後「お・・・重っ!」
石「よっすぃ〜、しっかり!」
吉「ぐ・・・ぐふっ」

3人はやっとの思いでトイレにたどりついた。

後「よっすぃ〜着いたよ。吐いていいよ」

後藤と石川が後ろから吉澤の背中をさする。

吉「オエッ! オエエエエ!!!」

石「よっすぃ〜、ほんとにジェットコースター苦手だったんだね・・・」
351 名前:〜遊園地編〜 投稿日:2007/01/31(水) 23:51

ナポリタンも、抹茶ソフトクリームも、朝食も、
全部吐き出した吉澤は、ぐったりしていた。

後「よっすぃ〜連れて帰ろう、梨華ちゃん」
石「うん、ごっちんそっち持って」
後「よっこいしょ・・・」

また2人で両側から吉澤の腕を肩にかける。

ふらふらと左右に揺れながら出口へ向かう3人。

石「あ!」
後「ん? なに?」
石「あそこ・・・見て」

石川が指差した先には、ペンコとギンタがいた。
お客様をお見送りしているらしい。

後「あーっ! よっすぃ〜!
  ペンコがいるよ! ペンコがバイバイって! よっすぃ〜!」
吉「・・・・・・・・・」
石「それどころじゃない・・・みたいね」
後「あんなに会いたがってたのになぁ・・・」

こうして3人はしょんぼりと遊園地を後にするのだった。
352 名前:名無し猫 投稿日:2007/01/31(水) 23:53
〜遊園地編〜はとりあえず終了です。

遊園地のその後、ごっちんと梨華ちゃんは、
酔い潰れたよっすぃ〜を連れて帰るのですが、
そこで何が起きるやら・・・

続きます。
353 名前:〜遊園地編その後〜 投稿日:2007/03/01(木) 21:47

タクシーの中。

吉澤は後ろの座席で、後藤にもたれかかって、ぐったりしていた。
車体が揺れる度に、「オエェッ」と吐きそうになるので、
助手席の石川が心配して何度も振り返る。

タクシーが吉澤のマンションの前に到着する頃、
あたりはもうすっかり暗くなっていた。

吉澤を抱え、部屋の前まで運ぶ後藤と石川。

後「よいしょっと、梨華ちゃん、鍵、探して」
石「うん、えっと・・・、あ! あった!」



ガチャ



ドサリ、と吉澤をベッドに横たえる。

後「ふぅ〜、やれやれだね」
石「くたびれたぁ〜」
後「よっすぃ〜このままにして帰るのも心配だし、
  しばらく様子見てこうか。梨華ちゃん、時間平気?」
石「うん。大丈夫」
後「じゃ、コンビニにご飯でも買いに行こ」

後藤と石川はそっと電気を消すと、
コンビニへ向かった。
354 名前:〜遊園地編その後〜 投稿日:2007/03/01(木) 21:48

◇◇◇◇◇
355 名前:〜遊園地編その後〜 投稿日:2007/03/01(木) 21:49

後「ただいまぁ〜」
石「よっすぃ〜、大丈夫〜?」

2人が吉澤の顔をのぞきこむと、
すーすーと寝息が聞こえてきた。

石「寝てるね」
後「もう大丈夫かな?」

後藤は、テーブルの前にぺたっと座ると、
割り箸を割って、タン塩弁当を食べ出した。

石川も、向かいに座って、
ハムサンドを食べ始める。

後「なにそれ、サンドイッチ?」
石「うん、そうだよ」
後「そんなんで足りるの?」
石「ダイエット中なんだもん」
後「えぇ〜? 梨華ちゃんダイエットしなくていいじゃーん」
石「そんなことないよ。ダメダメ」
後「なんかイヤミに聞こえるわぁ」
356 名前:〜遊園地編その後〜 投稿日:2007/03/01(木) 21:50

夕食を食べ終える2人。

後「ごちそうさま〜。さ、歯みがいてこよ」
石「えっ?」
後「ん?」
石「歯ブラシ・・・あるの?」

(はっ・・・! し、しまった・・・、いつものクセで・・・)

後「あの・・・、え・・・と、前にね、
  1回泊まりに来たことがあって・・・、
  そん時に置いてったの」
石「ふぅ〜ん。そうなんだ」
後「う、うん・・・そうそう、そうなの、へへ・・・」
石「私も歯ブラシ買ってくればよかったかな」
後「あ、あるよ、買い置きが。
  私、知ってる、ある場所。使っちゃいなよ」
石「えぇ? 勝手に使っていいのかなぁ」
後「いいさ。梨華ちゃんなら」
石「なんかごっちん、ここんちの人みたいだね」
後「うっ・・・」

洗面所で並んで歯をみがく2人。
吉澤家のコップには、こうして3本の歯ブラシが立てられることになった。
357 名前:〜遊園地編その後〜 投稿日:2007/03/01(木) 21:51

石「よっすぃ〜まだ寝てるね」
後「うん。もうしばらく様子見るか」
石「そうだね」
後「うん・・・」

石「・・・・・・」
後「・・・・・・」

石「・・・ねぇ、ごっちんは、今日の遊園地、何が1番楽しかった?」
後「え? 後藤? 後藤はやっぱり最後に乗ったあれかな」
石「ふぅ〜ん」
後「ん?」

石「観覧車ではないの?」
後「へっ? なんで?」
石「よっすぃ〜と2人で乗れて、楽しかったんじゃない?」
後「そ、そんなこ・・・と」
石「観覧車の中でキスしてたでしょ」
後「へっ!?!?!?」
358 名前:〜遊園地編その後〜 投稿日:2007/03/01(木) 21:53

後藤がうろたえる。

後「いや、あのっ、その・・・っ、あ、あれは・・・」


石「やっぱりね」


後「・・・!!!」
石「やっぱりしてたんだ」
後「か・・・カマかけたのぉ!?」

後藤の顔が赤くなる。

石「なんか私って邪魔者? みたいな」
後「そんなことない! ないよ! 梨華ちゃん!」
石「ごっちん、今日の遊園地、
  ほんとはよっすぃ〜と2人で行きたかったんじゃないの?」

石川に痛いところをつかれて、後藤はまたうろたえた。

後「そ、そんなことないよ、後藤は・・・
  後藤は、梨華ちゃんのことだって好きだもんっ!」
石「うそ。今だって、ほんとは早く帰ってほしいと思ってるんでしょ」
後「そんなことないもんっ!」

後藤がテーブルをどけて、がばっと石川に覆いかぶさる。
359 名前:〜遊園地編その後〜 投稿日:2007/03/01(木) 21:55

後「梨華ちゃん・・・後藤、梨華ちゃんのこと・・・好き」
石「な、なによ、急に。どうしたの?」
後「後藤の言ってること、ほんとだって証明したい」

唇と唇が接近する・・・

吉「へ・・・なにしてんの?」

後「うわあっっっ!!!」
石「よっすぃー!」
後「な、な、な、なんにもしてないよ!」
吉「のど渇いちゃった。お水飲も」

吉澤が目をこすりながら起き上がって冷蔵庫へ向かう。

ごくっ ごくっ

吉「っぷはぁ〜。今キスしてなかった?」
後「へっ!?!?!?
  し・・・してないしてない!!!
  してないよね、梨華ちゃん」
石「・・・・・・」
後「梨華ちゃんっ・・・!?」


吉「やっぱりか」


後「・・・!!!」
吉「やっぱりしてたのか」
後「してないってば!」


石「してたよ」
360 名前:〜遊園地編その後〜 投稿日:2007/03/01(木) 21:56

後「・・・っ!!! ちょっ・・・、梨華ちゃん、なん・・・っ!?」
石「じゃ、私、帰る」
後「へっ!?」

石川は問題発言だけ残すと、
さっさと帰っていった。

呆然とする後藤。
その背後から、吉澤が低い声でささやきかけた。

吉「ふっ・・・。悪い子だねぇ〜、ごっちんは。
  おしおきだね、こりゃ」
361 名前:名無し猫 投稿日:2007/03/01(木) 21:57
というわけで次回、おしおき編です。
エロいです!
362 名前:ななし 投稿日:2007/07/21(土) 23:49
エロ(しかもお仕置♪)楽しみに待ってます☆
363 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/30(日) 23:43
半年経過…


まだかな?

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