さわって変わって

1 名前:サチ 投稿日:2006/10/03(火) 23:33
すみません、前スレの容量が足りませんでした…

前スレ「恋の嵐」内
ttp://m-seek.net/cgi-bin/test/read.cgi/mirage/1124280575/

れなえり「甘えんぼ」の、あやみき編「さわって変わって」です。
2 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/03(火) 23:33

その週明け数日後、明日から夏休みという日、
ホームルームが終わって、携帯を見ると、
同じクラスのバレー部の男子からメールが来てた。
『部室に来て欲しい』って。
彼はもう見当たらなかったので、部室に行ってるんだろう。

いつも一緒に帰ってる子には、
『部室のロッカーに忘れ物したから先に帰って』と言っておいた。
こんな風に呼び出されるなんて、つまりアレだろう。
今までも何度か経験してる。全部断ってきたけど。
彼なら、バレーもうまいし、背も高いし、顔もかっこいい。
性格は優しい上に面白い。かなりモテてる人だ。

案の定、彼からコクられた。
『1年のときから、ずっと好きだった。
お互い受験で忙しいけど、励ましあっていったら、
もっとがんばれると思う。受験が終わったら卒業だし、
少しでも長く一緒にいたいから、付き合って欲しい』
みたいなことを言われた。

もし、この前の週末の亜弥ちゃんとのことがなかったら、
美貴は速攻で断ってたと思う。
でも、彼なら、条件的にも全く問題ないし、一緒にいて楽しい。
美貴もホンキで好きになれるかもしれない…そう思って、
『うん、いいよ』って返事をした。

彼は飛び上がってガッツポーズしてた。
今まで、美貴にコクった人が全て振られてることを知っていたらしい。
だから、彼もダメモトでコクったらしいんだけど。

すぐに夏休みに入り、部活は引退したし、何となく勉強の毎日。
彼とは週に3、4回、図書館に一緒に行って勉強。
帰りにお茶を軽くするくらいの健全なお付き合いをしていた。
3 名前:サチ 投稿日:2006/10/03(火) 23:52
新作はじめたばかりなのに、いきなり容量オーバーしました…すみません。

前作「甘えんぼ」での、
夏休みにれいながえりりんのバイト先に行った日の話しです。
あとは回想シーンだと思っていただければ。
話しじたいはそれほど長くはなりません。


前スレの御礼です。

>437さん
ありがとうございます。
予想外で笑っていただけてうれしいです(笑)

>438さん
ありがとうございます。
れいな少年のかわいさが伝わってヨカッタです♪
続きはどうしましょうか(笑)

>439さん
ありがとうございます。
いやいや誉めすぎですよ〜職人なんてもったいないお言葉です。
でも誉められるとうれしいので、ニヤニヤしてます(笑)

>440さん
ありがとうございます。
このラストは自分でも予想外(笑)
私も6期DDかも(笑)

>441さん
ありがとうございます。
れなえりファンが増えてくれるのはうれしいです。
もちろんあやみきも応援し続けましょー(笑)

>442さん
ありがとうございます。
おぉっ!れなえりヲタさんですか?
あなたはきっといい人です(笑)
れなえり作品ナニを書かれているのか教えて下さいな♪

>443さん
ありがとうございます。
れなえりも愛さゆもいいですよね〜
私、別HNで過去に愛さゆを書いてるんですけど、
あんまりレスがなくて、人気ないのかなーと思ってました(笑)
イチ押しCPの方がいてくださってくれしいですよ♪

>444さん
ありがとうございます。
がんばります!


次の更新はそんなに間が空かないと思いますので、
どうぞよろしくです。
4 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/04(水) 23:10
ちゃいこーです!
5 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/05(木) 14:12
ほんとのきもちのスレのURL下さい

さちさんが書くれなえりみたいです
6 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/05(木) 19:16
てめぇで探せよ。w
7 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/05(木) 20:17
探したけど無かったんです
8 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/05(木) 20:21
待ってたかいがありましたぁ〜。
またまた最高です。
そしてこれからも待ちます、付いていきます。

>5さん
ここですよ。
ttp://mseek.xrea.jp/gold/1075177115.html
9 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/05(木) 23:12
ありがとございます
10 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/06(金) 19:48
>9
さげようね。
更新してる!と思ってきちゃったよ。
11 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/09(月) 11:40

夏休みに入ってすぐに、亜弥ちゃん一家は、
お父さんの実家がある姫路に行ってしまった。
お父さんは仕事があるから、お母さんと一緒に3日くらいで一旦帰ってきてたけど、
もう一度お盆の時期に行って、亜弥ちゃんたちと一緒に帰ってくるとか。
その間も亜弥ちゃんとはメールはほぼ毎日してたし、電話も何回かかかってきたけど、
実際に会うのは、約1ヶ月ぶりくらいになってしまった。


亜弥ちゃんが帰ってくる日、美貴は家にいた。
何だか落ち着かなくって。

「みきたーんっ」
なんて声がして、部屋のドアが開くと、思いっきり抱きつかれた。
「あー、みきたんに会いたかったよぉ」
そのまま、ベッドに押し倒されるような体勢になって。

「え?な、ナニやってんの!?」
美貴は超ドッキドキで、それがバレるのが恥ずかしくて、
亜弥ちゃんの体をどけて、ベッドに並んで腰掛けさせた。

「にゃははー、みきたん、久しぶりっ」
「…うん、そうだね」
「あー、コレお土産ね」
亜弥ちゃんは紙袋をベッドの横に置いた。
「ありがと」
亜弥ちゃんはうれしそうに笑って、美貴の腕にギュッっとしがみついてきた。
「姫路、楽しかったよー…」
亜弥ちゃんがいろいろ話し始めた。
こんなときは、美貴は聞き役。
ときたまツッコミを入れつつも、ちゃんと話しを聞いてあげる。

「…みきたんは受験勉強、進んでる?」
「うん、まあぼちぼち」
「そっかあ…じゃあ、がんばってのチュー」
亜弥ちゃんが、美貴の唇に軽くチュッってしてきた。
わ、わ…突然だったから、驚いたし、またドキドキがすごくて。
い、今までだって、散々してきてるじゃん…ナニ、ドキドキしてんだよ…

12 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/09(月) 11:40

「この前、泊まりに来たときさぁ」
「へ?あ、ああ、夏休み前にね」
「うん…みきたんから、チューしてくれてうれしかったなぁ」
「へっ!?」
あ、ああ、やっぱりバレてたよね…

「みきたんからしてくれたのって、はじめてじゃない?」
「あ、ああ、そうだったっけ」
「そうだよ。ホントうれしかったんだからぁ」
亜弥ちゃんが、美貴に寄り添ったまま、じっと美貴のことを見つめてくる。
『うれしい』ってことはさ、美貴からチューして欲しいってことだよね?

…じゃ、じゃあさ…
美貴は思わず、亜弥ちゃんの唇に自分の唇をゆっくり寄せていった。
5秒くらいだったのかな、すっごく長いような短いような気がしたけど。
唇を離したとき、亜弥ちゃんがキョトンとした顔をしてて。
「…あ、いや、そ、その…」
思わず亜弥ちゃんから顔を逸らして、反対側を向いた。
…なんか、美貴のキスってエロい?
亜弥ちゃんみたいに爽やかにチュッってすればいいのに。
それにこんな動揺しちゃったら、余計に怪しいじゃんか…
あー、なんでもっと軽くできなかったかなあ…

13 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/09(月) 11:41

「…なんかね…」
亜弥ちゃんがつぶやくのが聞こえて、そっちを見る。
「なんか、なんかね…すっごくドキドキしてるの。ほら」

亜弥ちゃんが美貴の手をつかんで、亜弥ちゃんの左胸に持っていく。
わわわわ、ヤバイってその柔らかい感触は…
「ドキドキしてるでしょ?」
正直、自分なのか、亜弥ちゃんなのかわからなくなってるくらい
美貴もドキドキしてた。
でも、確かに亜弥ちゃんもドキドキしてるっぽい。
コクンと頷いた。

そのときの亜弥ちゃんの表情が、顔を赤らめて、
少し目をうるませてて…かわいいけど、色っぽくって。
…ヤバイ、このままだと亜弥ちゃんのこと、ホンキで襲っちゃいそうな気がする。
美貴の欲求不満、早く解消しないと…




彼とは、9月に入ってスグくらいにはじめてキスをした。
2人で図書館に行ったとき、帰り際、階段を下りるとき、
人が誰もいなくて、彼に腕をつかまれて…軽く触れるだけのキス。
正直、何にも感じなくて、何とも思わなかった。
ドキドキもしなかったし、気持ちいいとも思わなかったし。

亜弥ちゃんとのキスだって、同じようなものなのに、
何であんなにドキドキしたんだろ…
…美貴、単なる女好きなのかな…

美貴、何気に女の後輩からも人気あるんだよね。
プレゼントとか、バレンタインにチョコもらったことあるし。
すっごくかわいい子とかもいたなー。
美貴がチョコもらってるのを見た男子が、めちゃめちゃうらやましがってたもんな。
でも、あの子とつきあいたいとか、キスしたいとかは思わないし。

14 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/09(月) 11:42

やっぱり、亜弥ちゃんがいい。
美貴、亜弥ちゃんのこと、ホンキで好きなのかな…
亜弥ちゃんのこと、思い出すだけで、こう胸が苦しくなる…
なんで、なんで、亜弥ちゃんに惚れちゃってんだろう…
きっかけなんて全然ワカンナイけど、恋ってそういうもんなんだろう。
でも、亜弥ちゃんはダメだ。家族みたいな子なんだから。
亜弥ちゃんと、もっと距離を置いた方がいいのかもしれない、
美貴の気持ちが爆発しないように。


それくらいから、あんまり家にいないように、
勉強も図書館ですることが多くなった。
家にいると亜弥ちゃんがやってきそうだから。
妹みたいな子にヘンな気をおこしちゃう自分がこわかったから。

それでも、メールは普通にしてたし、さすがに、全く会わないってのも不自然だから、
家に遊びに来てるときは、ちょっとは相手をするけど、
「勉強するから」っていう理由で帰ってもらってた。
さみしそうな顔をするけど、「うん、がんばってね」って笑顔を作って
部屋を出て行く亜弥ちゃんの背中にいつも抱きつきたくなる。
キスだって、あの亜弥ちゃんがドキドキしてたとき以来していない。
亜弥ちゃんにとって、美貴はお姉さんなんだから、コレでいいんだ。


亜弥ちゃんへの気持ちを封印するためにも、
彼との付き合いは続けていた。
でも、相変わらず軽いキス以上のことはしてない。
美貴の気持ちも全然高ぶらないし。

15 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/09(月) 11:42

2学期が終わる日、その日はクリスマスイブ。
放課後は彼と図書館に行くことがほとんどだったから、今日もそのつもりだった。
でも、学校を一緒に出てすぐに、
「母親、今日出かけてるから、夕方まで家に誰もいないんだ」
って美貴のことを、家に誘ってきた。

コレにOKするってことは、つまり、それにOKするってことで。
正直迷ったけど、もしかしたら、コレで彼のことをちゃんとスキになれるかも、
亜弥ちゃんのこと忘れられるかも、って思ってOKした。

彼の部屋で最初は勉強を普通にしてた。
でも、明らかに彼は落ち着きがなくって。
美貴がノートから顔を上げて、彼のことを見た途端、
彼は美貴に抱きついてきた。

キスをされて、徐々に激しくなっていったのに、
やっぱり何にも感じなかった。
しかも、彼の手が美貴の胸を触ってきたから、
思わずその手をつかんで払ってしまった。

「…あ、ご、ごめん」
美貴がホンキでイヤがったのがわかったみたいで。
「…こっちこそ、ごめん…まだ、そんな気分じゃなくって」
一応、美貴からもあやまった。
「…ごめん、俺の方こそ、なんか焦っちゃって…」
彼は、美貴に何回もあやまってきた。


何となく気まずい雰囲気だったし、すぐに彼の家を出た。
まっすぐ家に帰って、夕飯を食べて、お風呂に入って、部屋で勉強をはじめた。

でも勉強なんて手につかなくって。
彼のことはキライじゃないし一緒にいるのはイヤじゃないけど、キスをするのは…
…やっぱり、亜弥ちゃんとキスしたい…
はぁ、亜弥ちゃんに会いたい…
しばらく、美貴が避けてるのがわかったのか、
亜弥ちゃんからメールの数もすごく減って、
家に来ることもほとんどなかったし、朝、一緒に学校に行くこともなくなった。
美貴が早めに学校に行って、先生に教えてもらうからとか適当な理由をつけて、
亜弥ちゃんとなるべく会わないようにしてたから。

でもでも、やっぱり、美貴のココロは、カラダも、
亜弥ちゃんを、どうしようもないほど求めてる。
次に部屋でなんか会ったら、美貴の気持ち、抑えられるかどうか…

16 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/09(月) 11:43

そんなことを考えてたら、携帯が鳴った。
この音は…亜弥ちゃんだ!
通話ボタンを押した途端に、
『たん?』
「そーだけど」
『今から、そっち行っていいかなあ?』
「えっ!?」
『明日から冬休みだし、もっとみきたん勉強忙しくなるんでしょ?』
「あ、まー、そうだね」
『最近みきたん冷たいしさー』
「…そんなことないって」
『じゃ、行ってもいいよね。今日泊まらせて』

…ここまで言われて、断れるわけがない。
つーか、美貴が亜弥ちゃんに会いたくてしょうがない。
美貴が理性をちゃんと保てばいいだけのこと。

美貴がOKすると、亜弥ちゃんはその10分後にやってきた。
…亜弥ちゃんの笑顔を見た途端、美貴から抱きつきたくなったけど、グッとガマン。
亜弥ちゃんからも抱きついてくれないし…
最近、冷たくしてるのわかってるからか、
亜弥ちゃんからベタベタしてくることもだいぶなくなってたし。

ベッドに腰掛けてた美貴の隣に亜弥ちゃんが座ってきた。
亜弥ちゃんの手には小さな紙袋。
「はい、みきたんにー、クリスマスプレゼント」
「えっ!?ありがと」

開けると中には、手作りのクッキーが入ってた。
「わー、おいしそう!ありがとね。
今日はもう遅いから明日食べるね。楽しみ♪」
もう、10時近いし。
亜弥ちゃんは少し顔を赤らめて、うれしそうに微笑んでくれた。
あー、亜弥ちゃん、マジでかわいい…

「ごめん、美貴、亜弥ちゃんに、ナニも用意してないや。
亜弥ちゃん、何か欲しいものある?」
亜弥ちゃんが、ハッとして美貴のことを見るけど、
すぐにうつむいてしまった。

「…欲しいっていうか、して欲しいいうか…」
「ナニナニ?美貴ができることなら何でも」
亜弥ちゃんが喜ぶことなら、何でもしてあげたい。

「受験終わったらでいいんだけど、ディズニーランド、一緒に行こ」
そんなの行くに決まってるじゃん!
大丈夫、外なら美貴の理性も保てるはずだし。
「いーよ。でも、結構先のことじゃん。もっとすぐにできるようなこと、ないの?」

亜弥ちゃんは、じっと美貴のことを見つめてくると、またうつむいた。
どうしたんだろ、今日の亜弥ちゃん、何かヘン。

17 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/09(月) 11:43

美貴の携帯が鳴った。
彼からの電話。
亜弥ちゃんがいる前で出たくないんだけどなぁ。
迷ってたら、亜弥ちゃんが不思議そうに、
「出ないの?」
っていうから、逆に出ないのも不自然だなって、電話に出た。

彼は今日のことをまたあやまってきた。
「いいよ、さっきのことは気にしてないし、美貴の方こそごめん」
彼は安心したのか、明日も会おう、
午前中から図書館にいってお昼でも一緒に食べようって誘ってきた。
「わかった。明日10時にいつものとこで。じゃね」
長電話にしたくなかったから、すぐに話しは終わらせた。

電話を置いて、亜弥ちゃんを見ると、何だかすごく不安そうな顔をしてた。
「ん?亜弥ちゃん、どうしたの?」
「…みきたん…今の電話……彼氏から?」

亜弥ちゃん、美貴に彼がいること知ってたのかな…
まあ、学校でもとくに隠してないから、普通に一緒帰ったりしてるし、
噂が広まっててもおかしくはないもんな。

「…そうだよ」
美貴が言うと、亜弥ちゃんはまるで泣き出しそうな顔になって。
「…やっぱ、ホントだったんだ、たんに彼氏がいるって」
亜弥ちゃんは、うつむいて唇をギュッっとかんでて。

18 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/09(月) 11:44

「…勉強だけじゃなくて、デートしてるから忙しいの?」
「…ん、それもあるけど」
まあ、デートはほとんど図書館だから、勉強イコールデートみたいなもんだけど。
むしろ、亜弥ちゃんに会わないために、デートしてるようなもんだから。

亜弥ちゃんがやっと顔を上げてくれて、美貴の顔をじっと見てきた。
「…たんに、して欲しいこと…今、して欲しいんだけど」
「あ?ああ、今、できることなら何でも」
何だろ?
彼氏できたこと言ってなかったの、怒ってるのかな。
殴らせろとかだったら、どうしよ…美貴、痛いのイヤだな…

「あたしを…」
「ん?」
「あたしを、オンナにして下さい」

19 名前:サチ 投稿日:2006/10/09(月) 11:56
更新しました。

>>4さん
ありがとうございます♪

>>5、7、9さん
ありがとうございます。
気に入っていただけるのはうれしいのですが、
質問は、案内板の質問スレでした方がいいかもしれませんよ。
ttp://m-seek.net/cgi-bin/imp/index2.html#6

それに残念ながら、「ほんとの気持ち」は、れなえりではないんです(笑)
ま、同じスレ内の作品にれなえりがありますが、
満足していただけましたでしょうか。

>>8さん
ありがとうございます。
そんなことを言っていただけると余計にヤル気が出てきます(笑)
質問のフォローまでしていただき重ね重ね感謝でございます。

>>10さん
気にかけていただいてありがとうございます。


次の更新も1週間後くらいかなあと思ってますが、
遅れてしまったらごめんなさい…

20 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/10(火) 01:33
のゎ〜!!大・興・奮w
21 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/10(火) 15:50
た、たっ、たっ楽しみっス!
22 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/10(火) 20:06
す、寸止めっすか・・・・
23 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/12(木) 18:39
やばいっす!!
24 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/14(土) 18:56

「………は?」
『あたしを、オンナにして』って言ったよね?
それって、どういうこと?
オンナになるってことは、どういうことだっけ?

「…あたし、みきたんのこと…ずっと好きで、大好きで…
だから、あたしのはじめては、みきたんがよくって…
みきたんははじめてじゃないんだろうけど…」
「え?あ、いや、そんな」
…やっぱり、そ、そういうことなんだよね?

亜弥ちゃん、美貴のこと、ホンキで好きってことなんだよね?
つまり、亜弥ちゃんは、美貴にエッチして欲しいって言ってるんだよね?
いや、美貴だって、すげーしたいよ、したくてしたくてたまんなかったよ。
で、でも突然すぎて、どうしたらいいかわかんなくって…
襲っちゃダメだって言い聞かせてた自分の気持ちをどう切り替えたらいいんだか…


「…たん、お願い…」
亜弥ちゃんが抱きついてきて、美貴にキスをしてきた。
その瞬間、美貴の理性とかなくなってしまった。

亜弥ちゃんの少し開いた唇から、美貴の舌をすべりこませて。
亜弥ちゃんの舌を探して、絡ませあった。
さっき、彼としたのなんて、キスじゃないと思ったくらい、
亜弥ちゃんとのキスは、すっごく気持ちよくって。
「…んっ…」
なんて、亜弥ちゃんの気持ちよさそうな声が聞こえてくると、
余計に美貴も激しくしたくなって。
亜弥ちゃんのこと、そのままベッドに押し倒してた。
服の上から亜弥ちゃんの体のいろんなところを触りながら、何度も何度もキスした。

25 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/14(土) 18:56

もっともっと、亜弥ちゃんのこと感じたい。
亜弥ちゃんの着てたパーカーの下から手を入れて、
亜弥ちゃんの肌に直接触れる。
今までお風呂に一緒に入ってしてきたことでも、状況が違うだけで、
こんなにも気持ちいい…
「はぁ…ん…」
なんて、亜弥ちゃんの声がもっと美貴の欲望をかきたてる。


手を上の方まで動かして、ブラをずらして胸に触った。
「…あぁん…」
やっぱり、その柔らかさは、やばいくらい気持ちよくって。
固くなってるところをつまむと、亜弥ちゃんは、体をよじらせて。
「…んん…はぁ…」
そんな、今まで見たことない亜弥ちゃんの姿を見てるだけでも、
感じたことない気持ちがこみあげてくる。

亜弥ちゃんのパーカーを脱がせて、
固くなった部分に、唇を寄せて、舐めたり吸い付いたりした。
「あ…ん…」
亜弥ちゃんが美貴の頭を抱え込んで、もっともっとみたいにしてくる。
亜弥ちゃんのおっぱい、味なんてしないはずなのに、
美貴にとってはすっごくおいしくて。

亜弥ちゃんの体のカラダのいろんなところを味わいたい。
…髪…おでこ…目…鼻…ほっぺ…首…耳…手…
美貴の手や唇が触れるたびに反応してくれる亜弥ちゃんが、
本当にいとおしい。

…足の指…ふくらはぎ…もも…そして…
「…あっ…」
亜弥ちゃんの大事な部分に軽く触れただけで、すごいことになってるのがわかった。
それだけ感じてくれてるって証拠なんだよね。
そのカタチにそって、ゆっくり指でなぞった。
26 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/14(土) 18:56

「んん!…たんっ…」
もっと、もっとすごく溢れてきて。
亜弥ちゃんのソレをもっと感じたい…
美貴が顔をうずめすと、
「あ、イヤ…恥ずかしい…」
なんて、美貴の頭をどかそうとしてきたけど、
舌を這わすと、
「あっ、あっ…」
なんて、亜弥ちゃんは手に力がはいんなくなっちゃって、
腰が持ち上がってきちゃって。
一番感じる部分を舌で転がして吸い上げたら、
「あ、あ、あっ!た、たん、たんっ!!…」
って、脱力しちゃった。

肩で息をしてる亜弥ちゃんの顔を見たら、真っ赤になってて、
うるんだ目で美貴を見て、少し微笑んだのが、なんかすっごくエロくって。
ヤバイ、美貴、亜弥ちゃんのこと、もっともっと…

……そのあとも美貴は止めらんなくて、亜弥ちゃんのこと3回もイカせてしまった。
さすがに、3回目の後は亜弥ちゃんの方から、
「次、あたしがみきたんにする」
っていうから、今度は美貴が攻められて。
でも、それも本当にありえないくらい気持ちよくって。

美貴も3回イカされちゃったあとは、
さすがに2人とも疲れちゃって、裸のまま抱き合ってた。
美貴は亜弥ちゃんの髪をなでてて。
サラサラで、こうしてるだけでも気持ちいい…

「…コレでみきたんのこと忘れるつもりだったのに、
もっともっと好きになっちゃったじゃん。みきたんのバカ…」
かわいいこと言ってくれるじゃんか。
あきらめることなんてないのに。
美貴だって亜弥ちゃんのこと大好きなんだから。
もっともっと好きになってよ。
そういうつもりで、亜弥ちゃんのこと、ギュッっと抱きしめた。

27 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/14(土) 18:57


「…美貴、いつまで寝てんの!早く起きなさい!」
そんな母親の声がして、目が覚めた。
…あれ…昨日のことって…

「…亜弥ちゃんは?」
「用事があるからって朝早く帰ったわよ。
美貴が10時に待ち合わせしてるみたいだから、
9時くらいには起こしてあげてって」

じゃ、夢ってワケじゃない!
…やべー、美貴、亜弥ちゃんとヤッちゃったんじゃん。
確かに布団にはまだ亜弥ちゃんのニオイが残ってて。
昨日の亜弥ちゃんの表情とか思い出すだけで、ドキドキしてくる。
美貴、シアワセすぎる…最高のクリスマスプレゼントなんだけど。

「ナニ、ニヤニヤしてんの?
ゴハンできてるから、早く準備しなさい」
お母さんは出てったけど、ニヤニヤは止まらないし。

えへへへ…亜弥ちゃん…かわいかったなあ…
あー、もー!亜弥ちゃん…亜弥ちゃん…会いたいなあ…

…あ、今日は彼に会わなきゃいけないんだっけ…
どうしよ…めんどくさい…断ろうかな…
っていうか、亜弥ちゃんが美貴のことを好きだってわかった今、
彼と付き合ってる意味ってナイ気がする。
彼と別れた方がいいんだろうな…
うん、ちゃんとお別れしよう。
美貴、こういうこと、ハッキリしないのイヤだから。

28 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/14(土) 18:57

その日、彼と会って、図書館で勉強して、
帰り際に「別れたい」って話しをした。
彼は昨日のことが原因かってすごく反省して、
「美貴がイヤっていうならナニもしないから」とまで言ってきて。
それって、友達と変わんないじゃん。

彼はほんとイイやつだし、一緒にいて楽しい。
キライになったわけじゃないから、
友達として付き合いたいってことも言ったら、
納得はしてくれなかったけど、
「美貴に嫌われたくないから」って理由で、渋々承諾してくれた。

あー、美貴ってひどいヤツだな。
彼の気持ちを踏みにじって、自分のいいように振り回したみたいなもの。
本当にごめん。

「家まで送っていく」って言ってくれたけど、
何となくそれをしてもらうのは申し訳ない気がした。
だから「駅前の本屋に行くから」って暗に断ろうとしたら、
「じゃあオレも行く」ってなってしまって。

本屋に向かう道のりも、
いつもはうるさいくらいの彼も一言もしゃべらない。
この重い空気が苦しいんだけど…


駅のすぐ近くで信号待ちをしながらボンヤリしていた。
信号の前にはマックがあって、
中学生・高校生くらいの子がたくさんいるみたいだった。
クリスマスっていったって、お金もないから
デート中のカップルっぽい組み合わせもちらほらいて。

29 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/14(土) 18:58

「アレ?あいつ…」
彼がつぶやいたので、その視線の先を見ると、
背の高い男の子がマックから出てきた。
あ、バレー部の1年生の子。
すごくバレーがうまくて、
バレーの強豪の高校からすでにお誘いがきてるくらいらしい。

その彼が後ろを振り向くと、マックから笑顔の女の子が出てきて…
…って、亜弥ちゃん!?
彼のすぐ横に亜弥ちゃんが並ぶと歩き出す2人。
彼が言った言葉が面白かったのか、
亜弥ちゃんは大笑いして、彼の腕をひっぱたいた。

「なあ、あの子って、美貴のイトコの子?」
彼の質問に、美貴は声が出ずにコクンと頷いた。

「クリスマスだもんなー、いーな、楽しそうなデートで」
彼は皮肉もこめてるのか、そんなことを言った。


…なんで?
なんで、亜弥ちゃん、クリスマスにオトコと2人で会ってんの?
美貴のことが好きって言ってたじゃん。
もっともっと好きになったって。
あの言葉はウソだったの?
自分だって、あんな笑顔を向けるような彼氏がいるんじゃん。
そりゃ、美貴も亜弥ちゃんに彼がいること言ってなかったよ。
でも、昨日話したじゃん。
そのときに、自分のことも言ってよ。
そしたら、美貴、亜弥ちゃんとそんなことしなかったかもしれないし。
…美貴の気持ちの方が重いってこと?

亜弥ちゃんの言う「好き」はやっぱりそんな意味じゃなかったのかも…
もしかしたら、美貴は『初恋』とかの対象だったのかもしれないけど。
昨日のことは、単なる思い出づくりだったのかな。

そういや「みきたんのこと忘れるつもりだった」とか言ってた…
やっぱり、亜弥ちゃんは美貴のこと、忘れたいと思ってたんだ、彼氏もできて…
むしろ、あんな笑顔できるなんて、もうすっかり美貴のこと、
忘れちゃってるんじゃなのかな…
美貴の方は、亜弥ちゃんへの思い、もっと強くなっちゃったのに。

30 名前:さわって変わって 投稿日:2006/10/14(土) 18:58

その日、家に帰ってからも、亜弥ちゃんからメールはなかった。
きっと、今頃、あの彼と楽しくやってるんだろう。
そういえば「はじめてはみきたんがいい」とか言ってたっけ。
彼とエッチするつもりだったから、
その前に美貴としたかったとかなのかな…
あーっ、もう、こんなクヨクヨ考える自分がイヤだ…
もう今日は寝よう…

起きてから携帯を見ても亜弥ちゃんからのメールや着信はなし。
その日も、その次の日も亜弥ちゃんからの連絡は一切なかった。
いつも亜弥ちゃんからメールや電話がきてたから、こっちからするのも何だかくやしい。
…やっぱり、美貴のこと、忘れたんだ、ホンキで。


それなら、それで、美貴だって、忘れなきゃいけないのに、
今の美貴に亜弥ちゃんのことを忘れるなんてできそうもない。
ついにガマンできなくなって、連絡なくなってからの3日目の夜、亜弥ちゃんに電話した。



「亜弥ちゃん?」
『あ、たん?どしたの?』
亜弥ちゃんは全然フツーで。
クリスマスイブにしたことも、3日間連絡してないことも、
何もなかったような声を出して。

「今、家にいるんだけど、来れないかな?」
亜弥ちゃんは一瞬の沈黙の後、
『…わかった。今、お風呂入ろうとしてたから、入ってから行く。
1時間半後くらいでいい?』
もちろん、OKして。
何か落ち着かなくって、美貴もお風呂入ったりして。

あー、亜弥ちゃんのこと呼んだのはいいけど、
どう話したらいいんだろ?
亜弥ちゃんの彼氏のことは、はっきりしときたい。
美貴が亜弥ちゃんのこと、これ以上好きになっちゃいけないこと、
はっきりと亜弥ちゃんの口から聞きたい。

31 名前:サチ 投稿日:2006/10/14(土) 19:00
更新しました。

>>20さん
>>21さん
>>22さん
>>23さん
ありがとうございます。
一言レスでもうれしいです♪

たぶん、あと1〜2回で終わります。
最後までどうぞよろしくです。
32 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/15(日) 04:06

ヤバイヤバイヤバイ

めっちゃ続き気になりますよ

一体どうなっちゃうの??

更新待ってます
33 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/15(日) 22:43
続きたのむ
34 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/17(火) 16:22
なぜこうなるのだー!
どど、どうなるのでしょう。
続き、楽しみに待っております。

35 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/19(木) 18:42
おぉー!?
サチさんマジックにみごとかかっちゃいましたぁ
いつも最高の作品をありがとうございます
あやみきヤッタ!
36 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/25(水) 12:11
まだかな・・・楽しみだーーー!!
37 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/03(金) 00:56
あららなんか食い違ってそうな。
しかし亜弥ちゃんやり手だな
38 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:07

そして、1時間半して、亜弥ちゃんは美貴の部屋にやってきた。
ベッドに腰掛けてる美貴を見て、笑顔を向けてくれ、隣りに座ってきた。

「どーしたの?たんから呼んでくれるなんて、めずらしいじゃん」
亜弥ちゃんは、笑顔のまま美貴の横顔をじっと見てて。
なんだよ、なんでいつもと全然変わんないんだよ…

「…亜弥ちゃんさー、ここ3日くらい全然連絡くれなかったね」
「んー、ちょっとね…」
ちょっとってナンだよ!
オトコと会ってて忙しいんなら、そうハッキリ言ってよ!

「亜弥ちゃんのこと、25日に駅前で見かけた」
「え?そうなの?声かけてくれればよかったのに」
…全然冷静だし。
オトコとデートしてたんでしょ?
美貴のこと、好きだって言ったクセに。

「…バレー部の子と一緒にいたよね」
「あ、うん。同じクラスなんだ。みきたんも知ってるよねー。
背すごい高くてかっこいいけど、しゃべると超面白いんだよー」
…コレってノロケ?
亜弥ちゃんが本当に楽しそうに笑うのが、すごく悔しい。
…亜弥ちゃん、あのオトコとキスとかしてんの?
エッチもしちゃってんの?
…ヤダ、絶対ヤダ!
亜弥ちゃんのこと、他の人に渡したくなんかない!!

39 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:07

「亜弥ちゃん、美貴のこと好きだって言ってくれたじゃん!
アレってウソだったの?」
「え?どしたの?突然?」
亜弥ちゃんは、目を丸くしてて。

「…美貴だって、亜弥ちゃんのこと、好きなの!
だから、だから、亜弥ちゃんには美貴だけを見てて欲しいの!」
亜弥ちゃんのこと、睨みつけたら、
亜弥ちゃん、目を伏せて唇を尖らせた。

「…でも、たん、彼氏いるじゃん」
「この前、別れた」
「…え?」
亜弥ちゃんが美貴のことを目を丸くして見つめてくる。

「最初から、美貴は亜弥ちゃんのことが好きだったの!
好きすぎてどうしようもなくて、あきらめるために、彼氏作ったの!」
「…そうだったの?」
「…でも、でも、亜弥ちゃんがオトコ作ったっていうんなら、美貴、あきらめるから…
本当はイヤだけど…だから、だから、最後に…」

美貴は、自分の気持ちが抑えられなくて、
亜弥ちゃんのことをベッドに押し倒した。
「ちょ、ちょっと、たん!?」

何にも言わないで、乱暴に唇を奪った。
それだけじゃ満足できるわけなくて………

40 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:08

………亜弥ちゃんがイッた後、抱きしめながら、髪を撫でた。
いきなり襲い掛かったなんて、何だか申し訳なくなって。
「…ごめん、突然」
亜弥ちゃんは首を横に振って、微笑んでくれた。

「うれしかったよ」
「…へ?」
「だってー、みきたん、あたしのこと好きなんでしょ、ホンキで」
「…え?あ、まあ…」
「襲い掛かっちゃうくらい、あたしのこと、好きなんだ?」
何だか恥ずかしくなってきて、亜弥ちゃんのこと、ギュッっと抱きしめなおして、
コクンと頷いた。

「あたしとエッチしたから、彼とも別れたんだ?」
「…亜弥ちゃんも美貴のこと、好きなんだって思ったから。
カンチガイだったけど」
亜弥ちゃんは、ちゃんと彼氏を作ってて。
今じゃ、こんな風に襲い掛かってでしかエッチなんてできなくて。

「さっきもヘンなこと言ってたけど、あたしが好きなのみきたんだよ?
言ったじゃん、ずっと好きでもっと好きになったって」
「でも、彼氏…」
少し体を離して、亜弥ちゃんのことを上目遣いで見たら、
亜弥ちゃんはすっごく驚いた顔をしてて。

「はあ!?あんなの彼氏じゃないよ!」
「そうなの?どう見てもいい雰囲気だったけど」
亜弥ちゃんは、美貴の腕の中で大笑いした。

「だって、アイツ、好きな人いるもん…みきたんの元カレ」
「ふーん…………え?えぇ!?」
元カレってことはオトコなワケで…ホ、ホモ!?

「アイツが好きなのは男の人で、あたしが好きなのはみきたん。
みきたんに彼氏いることもアイツから聞いてたし。
だからね、いろいろね、相談にのってもらってたの」
「…はぁ」
美貴は驚きが隠せなくって。
だって、あんなかっこいい子がだよ?
まあ、美貴の彼だった人もかっこいいけどさあ。

41 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:08

「あたし、たんに彼氏いること聞いて、ホントにショックだったんだから。
だから、たん本人からその話聞いたら、本当にあきらめるつもりだったの。
でも、この気持ちは伝えたくって、それをカタチみたいなものにしたくて…
勢いでエッチしてなんてお願いしちゃって」
「…そうだったんだ」
美貴に彼氏がいるから、亜弥ちゃんの方からあきらめるつもりだったなんて。

「エッチできたのは超うれしかったから、アイツに早くその話をしたくってー。
だから次の日、一緒にお茶して。
うれしくってうれしくって、細かく色々話しちゃって、
『何かコーフンしてきたから、もうこれ以上聞きたくない』って言われちゃったくらい」
…まったく、どれだけ、細かく話してんだよ…

「でも、みきたんたちは、クリスマスで、デートしてるんだと思うと、
何か切なくってね…アイツも一緒だからお互い慰めあってて」
「…そっか」
その頃、美貴たちは別れ話してったっていうのにね。

「実はね、アレからたんに連絡してなかったのも、
アイツからのアドバイス」
「へ?」
「押したらちょっとは引いてろって。
今日もね、こっち来る前に『みきたんに呼ばれた』って相談したら、
『今まで通りでフツーのカンジで』って言われたから、そうしてたの。
本当は、みきたん見たとたん、チューとかしたかったんだけど。
逆に、みきたんが彼氏と別れちゃうほど、
あたしのこと好きなんだとは思わなかったし」
アイツ、何を亜弥ちゃんにアドバイスしてるんだよ…
でも、安心したな。
亜弥ちゃんの彼氏ではないってことがわかったし。


「たん?」
「ん?」
亜弥ちゃんが美貴の顔をじっと見てきた。

「みきたん、あたしだけのものって思っていいの?」
「いいよ。その替わり、亜弥ちゃんも美貴のものだからね」
お互いの髪を優しく撫で合って、チュッっとした。

42 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:09

そんなこんなで、亜弥ちゃんと美貴はコイビトになった。

2人で外を歩いてるとき、腕を組んだり、手を繋ぐのは構わないんだけど、
付き合いはじめてスグのときに、学校から一緒に帰ったことがあった。
歩きながら、突然、亜弥ちゃん、美貴のほっぺにキスをしてきた。
「な、何すんの!?誰かに見られたらどうすんの?」
外だよ?しかも学校帰りだよ?
さいわい、周りを見渡した限りは、ウチの生徒はいなかったし、
うちらのことなんか気に留めてないだろうカップルが近くにいただけだった。

「だってー、みきたんカワイイからしたくなっちゃったんだもん」
…そういう気持ちはすっごくすっごくうれしいし、
美貴だってしょっちゅう抱きしめたいなあとか思うよ。

「でもさ、そういうのはさ、家までガマンしようよ」
だいたいさ、街でいちゃついてるカップルってホントむかつくでしょ?
それに、うちらオンナ同士だし。
ヘンな目で見られるのって、イヤでしょ?

「じゃ、家帰ったらいっぱいやってくれるの?」
「…もちろん」
「じゃ、早く帰ろ!」
亜弥ちゃんに腕を引っ張られて、早歩きで歩いていくことに。
このとき、亜弥ちゃんの胸が見事に美貴の腕に密着してて。
…美貴の方がしたくてしたくてたまんなくなってきた。

43 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:09

美貴の部屋に、まず亜弥ちゃんが先に入っていく。
美貴も入ってドアを閉めた瞬間、亜弥ちゃんのこと、後ろから抱きしめた。

「亜弥ちゃん…好き」
「あたしも、たんのこと好きだよ…」
亜弥ちゃんが美貴の方に体を向きなおしてくる。

「チューしたい?」
亜弥ちゃんが、美貴に笑顔で聞いてくる。
「…うん、すっごくしたい」
「たん、あたしと2人でいるときは素直だねえ」
亜弥ちゃんが、美貴の頭を撫でると、チュッっとしてくれた。

でも、美貴はそんなんじゃ足りなくって。
「亜弥ちゃん、もっと」
「もっと?もっとどうして欲しいの?」
「もっともっといっぱいチューして!」
「あーもー、みきたん、かわいすぎ」
亜弥ちゃんは、美貴にチュッチュッっていっぱいしてくれて。

美貴の手が、亜弥ちゃんのおっぱいに少し触れたら、
「んっ…さわりたいの?」
「うん、ちゃんとさわりたい」
亜弥ちゃんは、美貴のこと、ベッドまでひっぱっていって。
そのまま2人でベッドに横になった………

44 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:10

美貴はやっぱり、外でいちゃつくのは本当に恥ずかしいから基本しない。
亜弥ちゃんもソレをわかってて、抱きついたり程度まではしてくるけど、
キスなんかはほっぺでもしなくなった。
その替わり、部屋で2人っきりになったときは、思いっきりベッタリ。
しかも、外でガマンしてる反動もあって、美貴の方が甘えてる…

本当は、美貴がお姉さんなハズなのに、
なぜか付き合いだしてから、すっかり逆転。
ときたま、亜弥ちゃんは美貴のこと「ハニー」って言うし、
美貴は「ダーリン」って呼んでたりする。
もちろん、2人っきりのときだけだけど。


しかし、美貴が他の女の子と仲良くしてたりすると、
亜弥ちゃんのジェラシーはハンパじゃない。
もちろん、美貴だって亜弥ちゃんが他の子と仲良くしてるのを見ると、
ちょっとジェラっちゃうよ。
でも、その分、2人っきりになったときに、
いつも以上に甘えさせてもらえれば、スグに忘れちゃうのに。


そうそう、亜弥ちゃんは、それまで成績は全然だったのに、
勉強がんばって、美貴と同じ女子高に入学した。
これも美貴のためにがんばったわけだし…えへへへ。

それに、さいわい美貴の高校で仲良かった子たちは、
まあ、それほどかわいい子がいなかった。
もともと美貴じたい、そんなに女の子とベタベタするタイプでもないし。
だから、美貴が友達と一緒にいるのを見た亜弥ちゃんは
ちょっとはムッとすることもあるけど、
「あたしの方がずっとずっとかわいいもんね」
とか言って怒ることはなかった。まあ、確かにその通りだし。

45 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:10

高校の学校内ではそんなに嫉妬されることもなかった分もあったのか、
美貴が大学に入ってからが、すごいんだよね。
ストーカーみたいじゃん、って思えるくらい。


美貴の高校は大学と付属だから、とくに受験勉強もすることなく、
中高とやってたバレーは、大学行ってまで続けるほどでもなかったし。
それよりも、亜弥ちゃんとデートしたいし。
ほとんど部屋で会ってばっかりだけど、もっといろんなとこ行きたい。
おいしいモノ食べに行くのもいいし、2人っきりで旅行とかもしたい。
だからお金作るためにもバイトしたいなー、
しかも時間が少なくて済む割りのいいのがいいなーって探してたときに、
たまたま近所のスーパーで「女性の家庭教師探してます。中学3年生女の子…」って、
広告が貼ってあるのを見つけた。
美貴の住んでる隣町だし、週に2回でいい。
家庭教師センターとかを通すよりも、時給も高そうだし、
ちょっと話しを聞いてみようかと電話した。

そしたら、そのお母さんもすごくいい人そうで、やっぱり時給もいい。
大学の友達で、センター経由で家庭教師やってる子に聞いた時給よりもずっとよかった。
美貴の大学名を言ったら、お母さん大喜びで、
「この大学に付属してる高校に行かせたいから、ぜひ」と即採用。
確かに、高校はこの辺からも近くで駅なら3駅くらい。
大学も付属だし、親としても安心だと思うしね。


その日のうちに、そのご家庭、道重さん家にご挨拶に行くことになった。
しかし、行ってビックリだった。
だって、すごい金持ちっぽい家…
大きな門があって、庭も広くて、家は洋風なおしゃれな感じで。
そりゃーいい時給もだせるよなあって思った。

実際教えることになるさゆみちゃんにも会った。
アイドルになれそうって思ったほどかわいいし、挨拶もキチンとできて、すごくいい子。
この子になら、美貴もちゃんと教えることができそうって思った。

でも、逆に、彼女から、
「あの、すっごくかわいいです!アタシ、絶対藤本先生に教えて欲しい!
私のことは『さゆ』って呼んで下さいね、藤本先生♪」
って言われてしまった。何だかちょっと面白い子かもしれない。
「あはは、こっちも『先生』は照れるから、『さん』付けでかまわないよ」

で、早速その次の週から、美貴は家庭教師のバイトをはじめることになった。

46 名前:さわって変わって 投稿日:2006/11/05(日) 19:10

何かあっという間に決まっちゃったもんだから、
亜弥ちゃんには事後報告になってしまって。
その日のうちに電話をした。

『カテキョ!?』
「うん。自転車で15分くらいだし、時給もいいしさあ」
『…どんな子?』
「んー、すごくカワイイ子だよ。美貴もカワイイって言われちゃったけど」
なんて笑ったのに、亜弥ちゃんはしばらく沈黙で。

『…カテキョってことは、部屋で2人っきりになるってことだよね』
「まあ、そうだろうねえ。お母さんが一緒に部屋にいたら、
美貴も彼女もやりにくいし」
『…ヤダ』
「は?」
『ヤダ!たんが、かわいい子と週に2回でも2人っきりでいるのなんてイヤッ!』
「何言ってんの、勉強教えるだけじゃん」
『でも、でも、向こうがその気になっちゃったら、たんが襲われちゃうかもしれない』
「家にはお母さんいるんだし、もしそんなことになっても、抵抗するし。
つーか、普通に考えたら女の子なんだからありえないでしょ」

…でも、お母さんから聞いたところによると、
これまで何人か家庭教師をやってもらおうと思った人が来てくれたけど、
「かわいくない」って理由で、さゆが断ってたとか。
…何かのオーディションかよ!
まあ、美貴は受かったからいいけどさ。
だから、さゆって、女の子好きっぽいし、
襲われる可能性もゼロじゃないし、
美貴よりもずっと背も高いから、抵抗してもムダな感じもする…
そんなことは、亜弥ちゃんには絶対いえないけど。

47 名前:サチ 投稿日:2006/11/05(日) 19:17
更新しました。

>>32さん
ありがとうございます。
お待たせしました!引き続きよろしくお願いします♪

>>33さん
お待たせしました♪

>>34さん
ありがとうございます。
実はこういうことだったんですよ(笑)

>>35さん
ありがとうございます。
そこまで言っていただいて恐縮です…
あやみきバンザイです♪

>>36さん
お待たせしちゃいました!

>>37さん
実はこんなことだったんですよ(笑)


予定では次回で終わりそうです。
結末は決まってる(というか振り出しに戻るだけなので…)のですが、
まだ書ききれていないので…
調子がよければ来週に更新できるかと…
48 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/11/05(日) 21:49
うぉ〜あやみきーw 
49 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/07(火) 17:33
おお、よかったよかった!
すぐジェラシー感じちゃう亜弥ちゃんキャワ
50 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/22(水) 21:02
待ってます
51 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/04(月) 19:49
やっぱりかわいいねー
ここの二人
52 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:36
バイト初日には、亜弥ちゃんから、電話が何回もかかってきた。
バイト中なのをわかってかけてくるなんて、
最初は急用かと思って電話に出たら、全然そんなことなくて。
だから、すぐに切ったけど、またすぐにかかってくる。
もうカバンに携帯をつっこんで、出ないようにしてた。
さすがに、さゆも「大丈夫ですか?恋人とかですか?」
って聞くもんだから、「イトコ」って一応言っておいた。
すごく不思議そうにしてたけど。


次のバイトのときも、また電話がかかってきて。
絶対また用事なんてないと思ったから、
今度は電源を落としておいて。

ちなみに、さゆ自身は、ウチの高校よりも別の高校に行きたいらしい。
この辺からなら40分くらいの、超お嬢様学校。
何よりの魅力は「制服がかわいいから」ってことだった。
…何だよ、そんな理由なのかよ!
でも、このかわいい人、かわいいモノ好きな子には、
それはかなり重要なことらしい。
ま、学力レベルとしてはウチの高校よりも、ちょっと下くらいだから、
美貴の方でもムリすることもないから、そっちの方がありがたいかなって。

そんな話しをしつつ、さゆが家の門まで送ってくれると、
家の前に止めておいた美貴の自転車に誰かまたがってる。

「…!!亜弥ちゃん!?ナニしてんの!?」
「だってー、たん、電話に出てくれないんだもん」
「だ、だからっていって…」
何で来るかなあ!?亜弥ちゃんはかなり不機嫌そうで。
隣りにいるさゆはキョトンとしてて。

「あ、あー、この子、美貴のイトコの亜弥ちゃん」
「はじめまして、藤本さんにお世話になってます、道重さゆみと申します」
さゆがペコリと頭を下げると、
さすがに、亜弥ちゃんも失礼だと思ったのか、一応笑顔を作って頭を下げた。

「松浦亜弥です。みきたんのカノ…」
「あ!あー!亜弥ちゃんって家が隣なんだよ!
今学校帰り?今日部活だったもんね?わざわざ寄ってくれたんだ。
一緒に帰ろうか?じゃ、さゆ、また来週ね」
「あ、はい。今日はありがとうございました。また来週」
さゆに手を振ると、亜弥ちゃんを自転車の後ろに乗っけて走り出した。

さっき、美貴のこと『彼女』って言おうとしたでしょ?
さすがに、それはヤバイでしょ!
だって、親御さんがそういう心配してるから
女性限定で募集したんだろうし。
女の子と付き合うような女性だったら、意味ないじゃん。
せっかくいいバイトだし、さゆもいい子だしお母さんもいい人だから、続けたいのに。
53 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:37
家に着いたものの、そういえば、自転車に乗ってから、
亜弥ちゃん一言もしゃべってない。

「美貴の部屋寄ってく?」
亜弥ちゃん、自転車を降りても黙ったままうつむいてる。
「とりあえず来てよ」
って亜弥ちゃんの腕をひっぱって部屋に連れていった。

部屋に入っても、亜弥ちゃんはうつむいたまま、ベッドに腰掛けてた。
「どうしたの?携帯の電源落としてたから怒ってるの?」
亜弥ちゃんの隣りに座って、肩を抱いて頭を撫でる。

「…だって、本当にかわいい子だったんだもん…」
「へ?」
あー、さゆのことか。
確かにあの子はかわいいよ、顔だけじゃなくて、しっかりしてるから勉強も教えやすいし。

「さっき、みきたん、あたしが『彼女』って言おうとしたら慌ててた」
「だって、そりゃしょうがないじゃん…」
せっかく見つけたいいバイト、クビになりたくないからって、亜弥ちゃんに説明した。

「その理由はわかったよ…でもさ、どうしてバイトしようと思ったの?」
そうだよな、高校んときだって、部活してたとはいえ、
バイトしてなかったもんな。亜弥ちゃんからしたら、不思議だよな。

「…亜弥ちゃんと、どっか旅行いったりしたいなーって。
でも、バイトバイトだと亜弥ちゃんになかなか会えそうにないから、
時間が少なくて稼げる家庭教師を選んだの。男の子相手よりはいいでしょ」
「お、男の子なんて、絶対ダメ!
みきたん、かわいいもん、華奢だもん、
中学生男子相手だったら、それこそ襲われちゃう!」
亜弥ちゃん、本当に泣きそうな顔になっちゃってんの。
かわいいなあ…

「心配してくれてアリガト。
だから、道重さん家でカテキョやるのは許してよ」
ちなみに、亜弥ちゃんに住所教えてなかったのに、
家がわかったのは、『道重さん』って家が、ウチの区では他にいなかったみたいで。
だから電話帳で見た住所に来てみたら、
やっぱり美貴の自転車があって、それで待っていたらしい。

「もっと、かわいくない子、いくらでもいるのに…
よりによってあんなかわいい子じゃなくても…」
亜弥ちゃんが、完全にさゆのかわいさを認めてる。
そんなこと珍しいけど、確かにかわいいもんなあ。

「別に顔見て選んだわけじゃないから。
それにさ……美貴が一番かわいいと思ってるのは亜弥ちゃんだから」
「…ホントに?ホントにそう思ってる?」
「知ってるクセに」
亜弥ちゃんにキスをして、そのままベッドに押し倒す。
亜弥ちゃんだって、美貴のこと、一番好きだもんね。
よくわかってるからさ…

54 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:37
まあ、それからも、亜弥ちゃんは美貴がバイトが終わると、
だいたい道重さんの家の前で待ってて。
ヒミツにしてても、こんなんじゃ、
さすがにさゆにうちらの関係疑われてそうだよなあ。
でも、亜弥ちゃんがこうやって来てくれることはうれしいし、
ちょっとでも長く一緒にいたいから、
そのまま帰りはいっつも二人乗りをして帰るのが習慣になってた。


さゆは、無事志望校に合格。
もちろん、美貴の行ってた高校も受けて受かったけど、
自分の第一志望の学校にやっぱり行きたいと親を説得してた。
お父さん、お母さんはちょっとだけ遠いことを心配してるみたいだったけど、
学校的にはお嬢様学校だし、大学も付属してるし、納得してもらえたみたい。

受けた高校に全部合格したもんだから、
ご両親にすごく感謝されて。
「藤本さん、何か欲しいものある?車とか?」
「えっ!?そ、そんなとんでもないです!免許も持ってないですから」
車っていくら安いのでも100万近くするよね?
さすがに、道重さんの家なら中古車とかじゃないだろうし…

「じゃ今度、さゆみの合格祝いも兼ねて一緒にお食事会しましょうね」
「はい、ありがとうございます!」

その食事会に行ってみてビックリ、とんでもなく高級なところだった。
たぶん、1人あたりウン万とかしたんじゃないかな…。
よかったよ、さゆが事前に、
「うーんとドレスアップしてきて下さいね♪」とか言ってくれたから、
ちょっとオシャレして黒のワンピースなんて着てみたんだよね。

で、帰りがけに、そこのレストランのお土産と、
道重さんのお母さんから「コレ、ほんの気持ちだから」って封筒が渡された。

さすがにそこで見るわけにもいかないので、家に帰ってから開けてビックリした。
だって、紙でくくられた現金一束…つまり100万円!
さすがにビビって、さゆに電話をかけた。

「あ、あのさー、すごい金額もらっちゃったんだけど」
『いいんですよ、藤本さんがそれだけがんばってくれたから、
ウチの親の気持ちですから。本当は足りないくらいかもしれないけど』
「いやいやいや、美貴、そんながんばってないし、
さゆががんばったからじゃん。むしろコレはさゆに渡すべきだと思うんだけど」
『さゆみは、藤本さんがいてくれたからがんばれたんですよ』
「で、でも、受験したのは美貴じゃないし…」
『じゃあ、今度、デートして下さい』
「えっ!?」
『私、ちょっと行ってみたいところがあるんですけど、
友達同士でとか、お母さんとかじゃ一緒に行きづらいところで』
「あ、あー、じゃあ、美貴でよければ」
多少高いところでも、100万円あるんだから大丈夫だろう。
しかし、どんなとこなんだろう?

さすがに、亜弥ちゃんにはヒミツにしておけず、
事情を話して、さゆと2人ででかけることになったことを伝えた。
「あ、あたしも一緒に行く!」
「ナニ言ってんの。そんなのヘンだって。
ウチの高校の隣りの駅で待ち合わせしてるんだし、
遊園地とか映画とか、デートっぽいとこじゃないよ。
何か面白いお店があるらしいんだよね。
待ち合わせもお昼だし、夕方には帰ってくるから」
「で、でも…」
「大丈夫だって。
さゆだって、亜弥ちゃんとの関係、うすうす気付いてるから」
55 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:38
さゆと待ち合わせして、向かったのは、ちょっと怪しげなビルの5階。
これまた、あやしい門みたいな扉があるだけで看板もないし、
『男子禁制』なんて書かれた札がかかってる。

「ココの喫茶店、ネットで知ったんです」
へー、喫茶店なんだ。
でも、かなりあやしいから、ドアを開けるのもためらうんだけど。
「藤本さん、開けて下さい」
「え?あ、ああ、うん」
美貴が開けると、ショートカットの店員さんが近くにやってきた。

「お帰りなさいませ、お嬢様」
…は?
ナニ、お嬢様って?
あ、まあ、確かに、さゆはお嬢様だからなあ、知り合いか何かなのかな?

ん?でも、今『お帰りなさいませ』って言ったよね?
明らかに、さゆもはじめて来たカンジだったよね、ネットで見たって言ってたし。

よくよく店員さんの格好を見ると……コレっていわゆるメイドカフェじゃん!!
店員さんに案内されて、テーブル席につく。
周りに数組お客がいるけど、全員女性。
そっか『男子禁制』って書かれてたもんな。

「…さゆ、来たかったのってココでいいんだよね?」
「ハイ!メイドカフェって一回行きたかったんですけど、
秋葉原とかってお客さんがこわそうじゃないですか。
そしたら、女性限定のお店がある、
しかも、店員さんもみんなかわいいっていうのをネットで見て。
ウチからもわりと近いし。
さっきの人もかわいいし、あー、あの人もかわいい」

さゆはうっとりと店員さんたちを見てる。
「私、かわいい人、見てるだけで幸せなんです。
だから、ホント藤本さんが来てくれたときうれしかったんです。
もう会えなくなっちゃうのはさみしいけど、またこうやって遊んでくださいね」
「え?あー、もちろんいいよ」
亜弥ちゃんに怒られない程度ならね…。

56 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:38
ふと、壁に貼ってあるチラシが目に入った。
『4月から週に半分は執事喫茶にリニューアル!』
へー、執事喫茶なんてのもあるんだ。
「さゆは、執事喫茶にも興味あるの?ほら」
チラシを指差すと、さゆは笑ってた。
「店員さんがかわいければ、もちろん執事でもいいです。
…あ、店員さん募集してるじゃないですか!
藤本さんにやって欲しいです!すっごく似合いそう!」

確かにチラシの下の方に『店員募集』とその条件が書かれてた。
週に半分って決まってるなら、時間はそれほどとられないよなあ。
時給も普通の喫茶店よりはずっといいし、家からも近いし。
家庭教師のバイトを続けるのもいいけど、結構プレッシャーなんだよね。
さゆは受かってくれたからよかったけど、
もし落ちたら自分にも責任があるのかなって思っちゃうし。
そう考えるともっと気楽なバイトがいいもんな。
ココなんか女の人しか客が来ないなら、ヘンなナンパとかもされないだろうし、
確かにいいかも。

「うん、よさそうだね、ココでのバイト」
「ホントですか!?すみませーん」
って突然、さゆが店員さんを呼び止めた。
「はい」
かわいらしい小柄な人が笑顔でやってくる。
なぜか、『天使』みたいと思ってしまった。そんな雰囲気がある人。
「あの、こちらの方がぜひ執事喫茶で働きたいって」
「ホントですか!?ありがとうございます!今日は履歴書とかお持ちですか?」
「え?いえ」
「じゃ、今用意しますので」
って奥に引っ込んだと思ったら、すぐに紙とペンを持ってやってきた。

あのさ、いいとは思ったけど、やるって一言も言ってないよね、さゆ!
でも…まあいっか。次のバイト探す手間が省けたし。
57 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:39
天使みたいな人が、美貴に紙とペンを渡すと、笑顔で美貴をじっと見てた。
「申し遅れました、私、こちらの店の店長代理をしています安倍と申します」
「あ、藤本といいます」
「執事喫茶の方は4月1日オープンなんですが、いつから来れそうですか?」
「あ、いつからでも」
もう、4月まではあと2週間くらいしかないし。
今は春休み中だし、春休みの予定は亜弥ちゃんと旅行くらいかなって思ってるから。

「ご希望があれば、オープン前にこちらのメイドカフェの方で、
仕事に慣れていただくというのも可能ですので」
「わーっ!藤本さんのメイド、見てみたいっ!やって下さい!絶対来ます!」
って、なぜかさゆが大興奮。

メイドっていったって、単なる制服じゃん。
そう思えば全然OKだし。だいたい女の人しか来ないなら余計に恥ずかしくないし。
「はい、じゃぜひ」
って、アッという間に次のバイトが決まってしまった。
あ、また亜弥ちゃんに相談する前に決めちゃった。
さすがに怒られちゃうかな…
でも、こういうところでのバイトの方が亜弥ちゃん的にもいいよね、きっと。

お店も混んできて、さすがにお茶と軽い食事だけで、何時間もいれないから、
店を出ることにした。
さすがにココだけで終わりにしちゃうのは、100万円もらった手前どうかと思う。

「さゆ、他にどっか行きたいとこある?」
「じゃあ、藤本さんちに行ってみたいです」
「え?ウチなんか何もないよ」
「いいんです。何かゆっくり落ち着いて話したいんで」
で、そのままさゆはウチに来ることになった。


ウチの最寄り駅の改札を出たところで、
「うおーっ!ミキティ!!」
って大声が聞こえてくる方を見たら、よっちゃんさんがいた。

「久しぶりじゃーん」
って、近づいてきて、ガッと肩を組まれた。
「うん、久しぶりー」

ふと、さゆの方を見るよっちゃんさん。
「お?ナニ、このカワイコちゃん。
ミキティ、浮気はダメだよ」
よっちゃんさんは、中学時代の様子で、
亜弥ちゃんと美貴の関係に気付いている。
とくにこっちから話したことはないんだけど。
58 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:39
「あー、美貴、家庭教師してたの。そのとき教えてた子」
さゆはニッコリすると、
「はじめまして、道重さゆみです」
と頭を下げた。

「道重さん?じゃ、シゲさんって呼ぶね。
ウチはね、ミキティの中学時代の友達で吉澤です」
ってよっちゃんさんはかなりフレンドリー。
その『シゲさん』がイヤだったのか、
さゆはちょっとイヤな顔をしてたけど。

「じゃ、シゲさんは、今度高校生とか?」
「はい、そうです」
「へー、ミキティ、何教えてたの?」
「英語と数学」
「へー、やるじゃん。あとは保健体育とか?」
「ナンだよ、それ!」
美貴がつっこんだら、よっちゃんさんはニヤニヤしてた。

「んー、何なら、ウチが課外授業ってことで、
シゲさんに、保健体育教えようか?」
ってさゆの肩をさりげなく抱いて。

よっちゃんさんは、女子高だったってものあって、
すっごく女の子からもてて、結構いろんな女の子と遊びまくってたとか。
よっちゃんさんと同じ高校に行った子から聞いて、ちょっとびっくりしたけど。
今も女子大だし、そんなカンジなんだろうなあ。
まあ、よっちゃんさんなら、女の子からモテるのわかるし。


でも、さゆはすごく困った顔をして、美貴のことを見てきた。
「こらー、さゆ、いやがってるから」
さゆの腕をひっぱって、美貴の方に寄せたら、
そのまま美貴に抱きついてきた。
59 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:40
「お?ありゃりゃ、マジで恋人みたいじゃん、
『さゆ』とか呼んでるしー。いいの?亜弥ちゃんに言っちゃおうかなー」
「つーか、亜弥ちゃん、さゆのこと知ってるもん」

「なーんだ、そうなの?
じゃ、シゲさん、やっぱり、ウチと付き合おうよ」
「…イヤです」
シゲさんの美貴の背中に回されてる腕にギュッっと力がこめられた。

「もー、よっちゃんさん、ホントかわいい子好きなんだから。
さゆ、こわがることないから。ただのエロオヤジなだけだから」
美貴がさゆの頭を撫でると、さゆはコクンと頷いた。

「逆に自分がカワイイって自信持っていいってことだからね。」
「うん、シゲさんかわいいよ、シゲさん」
よっちゃんさんが『シゲさん』って連呼するのが何かおかしかった。

「あはは、美貴も『シゲさん』って呼ぼうかなー」
「ええっ!?…かわいくない」
「このかわいい子だからこそ、『シゲさん』なんてあだ名だとさ、
ギャップがあって、それがまたカワイイと思うんだけど」
「…かわいいならいいです」
よくわからないけど、さゆが納得してくれたので、
『シゲさん』って呼ぶことにした。

さっき、よっちゃんさんに言われたように、
前に亜弥ちゃんと話してるときに、
『さゆが…』って言ったら、
『その呼び方、すごく親しいみたいでイヤ』って言われたくらいだったから。


「あ、そういえば、吉澤さんも、執事似合いそうですね」
って突然言い出したシゲさん。
「ナニ、シツジって?」
よっちゃんさんの質問に答えてあげて、美貴がバイトすることを伝えた。

「マジ!?超面白そう!しかも客が女の人しかいないなんて、天国…」
はいはい、もう天に召されて下さい。
天使みたいな安倍さんもいることだし。

「じゃ、よっちゃんさんも一緒にやろうよ。あ、コレ、お店のカード」
さっきもらったショップカードをよっちゃんさんに渡した。
「サンキュー!ちょうどウチもバイト探してたんだよねー。
じゃ、あとで連絡してみるねー」
って、よっちゃんさんは行ってしまった。

もし、よっちゃんさんと同じバイト先で働けたら楽しいだろうなあ。
あとで、電話かメールかでプッシュしておこうっと。
60 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:40
で、ウチにやってきたシゲさん。
リビングだとお母さんもいるし、何か落ち着かないから、
美貴の部屋に来てもらって。

ベッドに並んで腰掛けながら、
お母さんが持ってきてくれたお茶とお菓子を食べて、
話しをいろいろ聞いてあげた。
実は、昔から好きになるのはいつも女の子。
そのことについて少し悩んでいるらしい。

「コレってやっぱりヘンなんですかね…」
「うーん、一般的ではないけど、ヘンではないと思うよ。
実際、そういう人だっていっぱいいるんだし」
美貴だって、亜弥ちゃんだって、よっちゃんさんだってそう。

シゲさんは、かわいい子が側にいるだけでうれしいし、ドキドキする。
だから、美貴が勉強を教えるときに、
隣りにピッタリくっついて、顔が近づくたびにすごくドキドキしてたって。
「実は今も、ちょっとドキドキしてるんですよ、ほら」
って、美貴の手をとると、シゲさんの左胸に持っていった。

…って、ナニすんの!?
この状況ってどこかで覚えが…
しかも、胸大きい…亜弥ちゃんほどじゃないけど…
確かにドキドキしてる。
シゲさんを見ると、すごくうっとりした目で美貴のことを見てて。
…や、やばいでしょ、この状況!
ちょ、ちょっと冗談っぽくしないと、マジになられたら困る!

「…おー、今の口説き文句としていいんじゃない?」
って言ってさりげなく手をどけた。
「…え?」
シゲさんはキョトンとしてた。

「今度好きな人と2人でいるときとかに使ってみなよ。
で、今みたく、胸を触らせたら、絶対惚れちゃうと思うなあ。
シゲさん、かわいいし、胸大っきいし。あははは」
って笑い飛ばした。
こう言われちゃったら、今、美貴に何もできないだろう。
シゲさんはうつむいちゃって。

61 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:40
「藤本さん」
「ん?」
シゲさんの方を向いたら、抱きつかれた。
美貴が驚いて固まってると、
「大丈夫です。誰にも言いません、だから色々教えて欲しいんです…」
…ちょ、ちょっと待ったーっ!
…ナニ『色々』って!
でも、シゲさんの心臓は本当にかわいそうなくらいドキドキしてて。
…ココは露骨に拒否するより、大人の対応をした方がいい。

「…あー、本当にかわいいなあ」
髪を優しく優しく撫でてあげて。
「シゲさん、美貴と亜弥ちゃんの関係、気付いてるよね?」
「…ハイ、なんとなく」
「美貴、こう見えてかなり一途なんだよね。
だから浮気とかもできないの。
もし、亜弥ちゃんがいなかったら、美貴、シゲさんに惚れてたかもなあ」
「…ホントですか?」
「うん、何か、シゲさんと亜弥ちゃんって似てるとこあるんだよね。
自分が一番かわいいと思ってるとことか。あはは」
胸が大きいとことかも…さっき胸に手持ってかれたときは、
一瞬亜弥ちゃんとかぶっちゃったもんなあ。

「シゲさんは、きっとすぐにいい人見つかるよ。
かわいいもん、いい子だもん、自分でもわかってるでしょ」
「…ハイ」
シゲさん、泣き出しちゃってグズグズ言ってた。

「うん、ほら、もうすぐ高校生なんだし、新しい出会いもあるよ」
「ごめんなさい…藤本さん、ホント優しいです、ダイスキです」
ってもっとギュッっと抱きついてきて。
涙が落ち着くまでのつもりで、頭と背中を撫でてあげてた。

しかし、こんなとこ、亜弥ちゃんになんて見せられないよなあ…

62 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:41

って思ったら、いきなり部屋のドアが開いた。
そして勢いよく入ってきて、一瞬キョトンとしてからにらみつけてきたのは…
「…あ、亜弥ちゃんっ!?」
な、何でそんなイキナリ!?
よく考えたら、亜弥ちゃんが美貴の部屋に勝手に入ってくるなんていつものことだった。
慌ててシゲさんから離れたけど、もう遅い…。

「どーゆーこと!?説明してよ」
「や、や、コレには深いワケが…」
亜弥ちゃん、美貴の胸倉をつかんできた。
ヤバイ、やられる…!

「あ、あのっ!本当に違うんです!松浦さんごめんなさい」
シゲさんが亜弥ちゃんの腕をつかんで止めさせた。

「私、好きな人がいるんですけど、なかなかうまくいかなくて、
今、藤本さんに、相談乗ってもらって。
何か悲しくなってきちゃったから、藤本さんがなぐさめてくれてたんです。
だから、私と藤本さんはそういう関係じゃないんです」

さすがに、亜弥ちゃんもココまで言われた以上、手を離すしかなくて。
シゲさん、よくとっさにそんなウソ思いついたよなあ…
ゼッタイ小悪魔だ、コイツ。

「わかったよ…ごめん、あたしの方こそ、取り乱しちゃって」
「はい、じゃあ私は帰りますから、ちゃんと仲直りして下さいね」
「あ、駅まで送ろうか?」
「大丈夫です。わからなければ、誰かに聞きますから。
今日はいろいろとありがとうございました」
シゲさんが頭を下げると、亜弥ちゃんも頭を下げて。

「あ、玄関までは送るよ」
って亜弥ちゃんを部屋に置いて、シゲさんと2人で部屋を出た。


…あー、ヤバイ…どうしよ…
美貴、亜弥ちゃんにナニされるんだろ?

あっという間に玄関についてしまう。
「今度、お店の方、いつ入るか教えて下さいね。
遊びにいきますから」
「あ、うん。お母さんとお父さんによろしくね」
「はい、今日はありがとうございました」
「いやいや、たいしたことしてないし。じゃまたね」
「はい、失礼します」
シゲさんは頭を下げて出ていった。

…しかし、自分の部屋なのに、戻るのに足がスゴク重い…

63 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:41

なかなか足が進まなかったけど、何とか部屋の前に立って、
深呼吸をしてから、ドアを開けた。

亜弥ちゃんは、ベッドに横になってて、こっちに背中を向けていた。

「…亜弥ちゃん」
美貴が側によって、亜弥ちゃんの顔をのぞきこんだら、
慌てて目元を拭いてた。

「…泣いてるの?」
亜弥ちゃんは無言のまま布団をかぶって。

「…悲しませてごめん。でも、美貴、何にもやましいことなんか…」
「…なんで」
「え?」
亜弥ちゃんが、布団から顔を出して美貴のことをにらんできた。

「…この部屋にあの子のこと入れたの?」
「いや、遊びに来たいっていうから。
友達とかだって普通に部屋に入れるじゃん」
「だって、あの子、みきたんのこと好きっぽいもん!
普通の友達じゃないでしょ」
亜弥ちゃんが大きな声を出した。

「確かに普通の友達とはちょっと違うけど…」
「それに、友達だって、ココに座らせたらイヤ!」
亜弥ちゃんはベッドをポンポンって叩いて。

「…ココはアタシとみきたんの場所だもん」
……やばい、亜弥ちゃんかわいすぎ…
亜弥ちゃんは怒ってるけど、その言葉がうれしくって、
美貴は布団の中に入っていって、亜弥ちゃんのこと、ギュッと抱きしめた。

「そだよね、ココは亜弥ちゃんと美貴の場所だもんね」
亜弥ちゃんにチュッとしたら、亜弥ちゃんの怒ってた顔が、ちょっとだけゆるんで。

「あー、亜弥ちゃん、かわいすぎ」
もう1回チュッっとしてから、どんどん激しくしてって…
ヤバイ、ちょっとガマンできなくなってきた…胸を触ったら、
「…んんっ…」って亜弥ちゃんの気持ち良さそうな声が聞こえてきて。
あー、まだ明るいのに…お母さん、リビングにいるのに…
「…あんまり大きな声出しちゃダメだよ…」
美貴はそう言って、亜弥ちゃんの服を脱がしていった…

64 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:42

コトが終わってから、布団の中で、裸のまま抱き合ってて。
あー、バイトはじめること、まだ言ってなかった。
執事喫茶の話しをしたら、亜弥ちゃん、驚いて怒った。
「何でそんなとこで働くの?もっとフツーのとこでいいじゃん!」
「でも、お客さん、女の人だけなんだよ?
そっちの方が、亜弥ちゃん的にもいいじゃん」
「うー…でも、そんなお店に行く人なら、女の人が好きな女の人っぽいもん!
ヤダヤダ!」
亜弥ちゃんはプクッとほっぺをふくらまして。

「じゃー、亜弥ちゃん、美貴がバイトするならどんなとこならいいの?」
「…バイトしてほしくない…」
「でも、そしたら美貴、亜弥ちゃんとデートとかできないし、
プレゼントとかもしてあげられないし」
「デートは部屋でいいもん。プレゼントなんていらない。
たんがいてくれればそれだけでいいもん」
…やばい、かわいすぎる…
亜弥ちゃんを抱きしめてる手に力をこめた。

何となくシゲさんが言ってた言葉を思い出した。
「…亜弥ちゃん、美貴の執事姿見たくない?」
亜弥ちゃんはまだほっぺをふくらましたままで。
「もしかしたら、メイドもやるかもー」
「…イヤ」
「ん?」
「そんなカワイイたんのこと、他の人に見せたくない!
アタシだけが見てたい!」
…もー、かわいすぎるなあ!

「亜弥ちゃん、いつでも来てくれていいし。
ずっと美貴のこと見てられるよ」
亜弥ちゃんがピクッってした。
「バイトしてても、亜弥ちゃんと一緒にいられるなら、
美貴もうれしいなあ」
亜弥ちゃん、今度は唇をとがらせて。
「…それは、アタシだって、うれしいけどぉ…」
へへへ…亜弥ちゃんの頭を撫でてあげて、ギュッっとした。
「来週はメイドだからさ、亜弥ちゃんも学校終わったらおいで、ね?」
亜弥ちゃんは、美貴の耳たぶに噛み付いてきた。
「…ん!痛いって」
「たん、お客さんと仲良くとかなっちゃイヤだからね。
もし、そんなことしたら、もっと痛いことするから」
「大丈夫だって。美貴にとっては亜弥ちゃんが一番なんだから」
ホントにそうだもん、どんなかわいい子が来たって、
美貴にとっては亜弥ちゃんしか考えらんないんだからさ。

65 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:42

そんなこんなでメイドカフェ、執事喫茶で働き始めて。
ちなみによっちゃんさんも執事喫茶のオープンと同時に働き始めた。
さすがに、メイドはやりたくなかったみたいだから。
亜弥ちゃんは、美貴がメイドの初日の早い時間から1人でやってきて。
カウンターの端の席に座って、ずっと美貴のことを見てた。

「そんなに見られたら、仕事しにくいって」
こっそり言ったら、
「だって、たん、かわいすぎるんだもん。ずっと見てたいんだもん」
顔を赤くして、上目遣いでそんなことを言う亜弥ちゃんの方がずっとかわいいって。
誰も見てないスキを見て、ポンポンと頭を撫でた。



シゲさんは高校に入ってから、学校の制服を着たまま、一人でお店にやってきた。
本当は、美貴がメイドのときも見たかったみたいなんだけど、
予定が合わなかったから、もう美貴は執事だけにしか入ってなかった。

「お帰りなさい、お嬢様」
って言って向かえたら、すっごい笑顔になって、
「きゃーっ!藤本さん、かわいいっ!」って思いっきり抱きつかれた。
ってこんなとこ、亜弥ちゃんには絶対見せらんない。
シゲさんが早めに来てくれてよかったよ。

「シゲさんも制服、かわいいよ」
「ホントですかぁ!?
やっぱり、かわいい制服はかわいい人が着るべきですよね?」
シゲさんは美貴から離れると、クルッと一回転して、
スカートをチョコンとあげて、ポーズをとった。

「あーっ!朝比奈学園の制服だあっ!かわいいっ」
って後ろから、控えめながらも、亀井ちゃんの叫び声が聞こえてきた。

亀井ちゃんは、この店がメイドカフェになる前の開店当時から働いてる高校生。
執事の方のスタッフが新人ばかりだと不安というのもあって、
店長からお願いされてメイドも執事もやっている。

「ありがとう。あなたもかわいいです」
「うへへっ、ありがと♪」
なんて、シゲさんと亀井ちゃんは微笑み合ってた。
66 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:43

美貴はまだそれほど仕事に慣れてないから、あんまり余裕もなくって。
亀井ちゃんは仕事しながらも、カウンターに座ったシゲさんの話し相手になってあげてた。
2人は気があったみたいですっかり仲良くなって。

帰り際に、「藤本さん、相談があるんですけど…」
って、ココのメイドでバイトしてみたいこと、
それには親を説得しなきゃいけないことを、言われた。
そうだろうな、シゲさんの家じゃ、バイトなんてさせてくれそうもない。
しかも、こんな格好させられるバイトなんて。

「わかった、美貴からシゲさんのお母さんに話しをしてみるよ」
なんて、一肌脱ぐことになってしまった。

本当に社会人になる前に、アルバイトっていうのは必要だと思う、
人間関係の幅も広がるし。
しかも、ここのバイトは働いてる人もお客さんも女性だけだから、安心ですよ。
バイトしてる本人が言ってるんだから、本当にって。
そんなことを言って、シゲさんのお母さんを納得させて。
美貴はシゲさんのお母さんから信頼されてるしねえ、最初は戸惑ってたけど、
「遅くならない時間に帰ってこれるなら」って
条件付きだけど何とかOKをもらった。

それからは、シゲさんはメイドカフェで働き始めて。
そのことを亜弥ちゃんに話したら、
「アタシ、みきたんと一緒に働きたい」とか言い出して。
でも、いつも店に入ってきた途端に、美貴に抱きついて、
ずっと見つめてる亜弥ちゃんだから、店長の保田さんからNG。
「働いてるときもあんな調子じゃ、あの子もだし、
藤本も仕事になんないじゃない」って。確かにそう。
今はだいぶ慣れたけど、見つめられながら仕事するのは本当にやりにくい。
それが店員だったら、ホント仕事になんない。
つーか、亜弥ちゃんの場合、『バイトしたい』じゃなくて、
『美貴と一緒にいたい』ってことなんだもんね。
まあ、そんな亜弥ちゃんがかわいくて仕方ないんだけどぉ…
67 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:43
夏休みに入って、美貴も昼からバイトを入れることが多くなって。
そんなときは、亜弥ちゃんも美貴と一緒にバイト先に来て、
美貴がバイトが終わるまでずっと店にいたりする。
ホント、美貴のことを見てるだけなんだよね。
でも、そこまで美貴のこと好きなんだなって思うと、すげーうれしかったり。

その日は、お昼頃に梨華ちゃんがやってきた。
よっちゃんさんがシフトに入ってるってのもあるけど、
梨華ちゃんの大学の友達・柴田さんって子が、こういう店に興味あるとかで、
2人でやってきて、カウンターに座った。

よっちゃんさんは「さすが梨華ちゃんの友達!かわいいなあ」ってデレデレして、
梨華ちゃんににらまれてた。
柴田さんは、気さくでいろいろ話しをしてきてくれるから、
美貴もフツーに受け答えするし、面白いことも言ってくれるから、よく笑ってて。

他のお客さんも少なかったし、
しばらく、梨華ちゃん、柴田さん、よっちゃんさん、美貴の4人で盛り上がってた。

そしたら、ふと亜弥ちゃんが立ち上がって。
「帰る」って言って、飲み物代を置いてドアの方に向かった。

美貴が慌てて、亜弥ちゃんを追いかけて、ドアの前で腕をつかんだ。
「亜弥ちゃん?どうしたの?」
「…たんのバカ!」
ふくれっつらのまま、美貴の手を振り払うと、外に出ていってしまった。

…もー、どうせ他の女の子と仲良く話してたのが気に入らないんだろう。
ったく、ホントヤキモチ焼きなんだから。
ちょっと従業員室に行って、携帯で電話をするけど、もちろん亜弥ちゃんは出ない。
合間を見て何度か電話したけど、やっぱり出ない。
しょうがない。
『バイト終わったら、亜弥ちゃんち行くから』ってメールだけしておいた。

68 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:44

バイトの帰り道、よっちゃんさんと一緒で、その後、携帯を見るけれど、
亜弥ちゃんからのメールはもちろんないわけで。

そのまま、自分の家よりも先に亜弥ちゃんの家に向かった。
お母さんが出迎えてくれて、
「亜弥、何だか不機嫌で部屋に閉じこもったっきりなのよ。
美貴ちゃんが様子見てきてくれると助かるわ」
なんて言ってくれたけど、不機嫌になる原因を作ったのは他でもない美貴だから…

亜弥ちゃんの部屋、一応コンコンってノックをしてから
「美貴だけど、入るよー」ってドアを開けた。
亜弥ちゃんは、ベッドに横になってて、こちらに背を向けていた。

「亜弥ちゃん…」
グスッと鼻をすする音が聞こえてくる。
あー、亜弥ちゃん、泣いてたんだ。
しっかし、あんなくらいで泣くなんて…亜弥ちゃん、美貴のこと好きすぎるよ。

「亜弥ちゃん、ごめんね」
ベッドのすぐ側まで行って、亜弥ちゃんの頭を撫でた。
「…いつも言ってるけど、美貴が一番大切なのは亜弥ちゃんだよ。
だから、泣いたりしないでよ。美貴まで悲しくなっちゃうじゃん」
美貴だって、亜弥ちゃんのこと好きすぎるから。

「たんのバカ」
「…ん、バカだよ」
「かわいい子にデレデレしすぎ」
「…美貴的には、かわいい亜弥ちゃんにしかデレデレしてないんだけどなー」
「たんのスケベ」
「…それは、亜弥ちゃんしか知らないことだけどぉ」
美貴はベッドに上がり、亜弥ちゃんの背中に抱きついた。
「亜弥ちゃん、ホントにごめんなさい。
亜弥ちゃんが悲しんでたり怒ってたりすると、美貴が切なくなるんだよ…」
69 名前:さわって変わって 投稿日:2006/12/29(金) 00:44
亜弥ちゃんの体をこちらに向かせて、キスをした。
何度もチュッチュッってしたところで、服の上から胸を触った。
「…ぅん…」
「…亜弥ちゃん、ずっと美貴のそばにいてね…」
胸を触りながら耳たぶにキスをすると、亜弥ちゃん、コクンとうなずいた。
「…はぅ…」
「…これからも、美貴のことだけ見ててよ…」
亜弥ちゃんのスカートに手を入れて、
下着の上から軽くさわっただけでもわかるほどスゴイことになっていた。

「…んっ…たんっ…早く…」
「…あとで、亜弥ちゃんも美貴にしてね…」
そう言って、亜弥ちゃんの下着の横から指を滑り込ませた。
「…んんっ…はっ…ああん…たんっ…」
美貴の指が動くと、亜弥ちゃんの体も動いて、呼吸も荒くなっていって。
亜弥ちゃんの手が、美貴のジーンズのボタンを外してファスナーをおろした。
すぐに亜弥ちゃんの指が美貴の大事な部分に触れてきて。

「…あっ、亜弥ちゃん…んんっ…もっと…」
2人で指を動かしあいながら、激しいキスをした…。


あー、美貴って、何で亜弥ちゃんの前じゃこんなに甘えられるんだろ。
亜弥ちゃんも甘えてくるけど、亜弥ちゃんは普段からそういうタイプに見えるから。
美貴は、亜弥ちゃん以外の人にこんな風に甘えないよ。
親にだって、本当は甘えてても言葉では冷たいもん。
亜弥ちゃんにだって、外では甘えないでしょ?2人っきりのときだけだよ。

…ははっ、よっちゃんさんの言ってた通りじゃん、
美貴、確かに『ツンデレ』だよ。
でも、でも、亜弥ちゃんが好きだから、
亜弥ちゃんにだけは本当の美貴を見て欲しいっていうか、
他の人には見せられない姿を見せられるっていうか。
それでも、亜弥ちゃんは美貴のこと好きっていってくれてるから、
ツンデレだろうが、隠れMだろうが、なんだっていいんだもん。

fin
70 名前:サチ 投稿日:2006/12/29(金) 00:51
更新&終了しました。
>>48さん
私もあやみきダイスキです。
ディナーショーでさりげなく何度も手を握る2人に萌えました(笑)

>>49さん
ありがとうございます。
私の中では、亜弥ちゃんはかわいいキャラで。
最近の実際は違う気もしますが(笑)

>>50さん
お待たせしました!

>>51さん
ありがとうございます。
かわいいあやみきがダイスキです♪


本当はれいな誕くらいに更新したかったのですが、亀誕にすら間に合わず…
何とか年内には終わらせたかったので。

しかし、やっぱり、自分の作品にはイマイチ自信が持てません…
もっと勉強して出直してきます。

最後まで駄作にお付き合いいただき、ありがとうございました。
71 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/29(金) 08:53
更新!!
ありがとうございます。今年のうちに見れてよかったです。
72 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/29(金) 20:37
作者さんありがと〜!!!(≧▽≦)
来年もよろしくです!
73 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/30(土) 12:54
更新乙です!
あやみき!あやみき!!
74 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/28(日) 23:12
次回作はないんですかね?
ぜひ読みたいんですが
75 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/05(木) 06:03
I love your novel!!!
waiting the next novel !!
76 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/21(木) 23:52
待ってますよ〜
77 名前:名無し飼育さん 投稿日:2007/08/27(月) 21:51
サチさん元気ですかー?
ほんとの気持ちの時からずっと読んでます
サチさんの作品はどれも本当に好きです
他の作者さんの作品も読ませていただいてますが
サチさんの作品はなんだか本当にばっちり私の心を掴むみたいで
正直サチさんの作品が1番好きですw
まだまだサチさんの作品読みたいです!
待ってます!!!

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