犬を拾った

1 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 21:56
まったくの初心者ですが宜しくお願いします。
性別が多少変わっていたりしますのでご了承ください。
メインはガキさんにまこっちゃんです
2 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 21:56
 
3 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 21:57
 
犬を拾った。
 
4 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 21:58
「あー、重た」
 
季節は夏。
学校帰りにスーパーへ寄り、あれこれ買い物をした新垣里沙は重そうな買い物袋を下げ
額にうっすら汗をかきながら帰宅途中だった。
新垣には両親はおらず、といっても孤児とかではなく、海外に仕事で長期出張中なのだ。
普通母親くらい残ってくれてもいいだろうに、新垣の母親は父親を1人には出来ないと娘をおいて海外へ行ってしまった。
5 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 21:58
「これも1つの社会勉強よ」と捨て台詞を残して。
もちろん他に姉妹がいるはずもなく、無事高校2年にあがった新垣はあの家に1人残されてしまった。
人生に一度は1人暮らしをしてみたいと思っていた新垣は最初こそ楽しみながら生活していたが実際にそんな甘いものではなく、今では洗濯だの炊事だの花の女子高生だったはずの彼女はどこか所帯じみてしまった。
6 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 21:59
 
7 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 21:59
「はー。やっと着いた…って、えぇ!?」
 
ようやく着いた我が家。カギを出そうと目線を移動させたら、なんと人が座っていたのだ。
それも人の家の玄関前に。
その人物は新垣の声に気づき顔を上げた。どうやら寝ていたらしい。
 
「アハハッ。久しぶりー里沙ちゃん」
「えぇ!?アナタ何やってんですか!人ん家の前で!!」
8 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 22:00
「里沙ちゃん」などと軽々しく呼ぶ怪しい人物。初対面のはずなのに自分の名前を知っている…しかし新垣は最近は友達からもみな「ガキさん」と呼ばれている。

何故名前を…ハッ、まさかストーカー!
9 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 22:00
「ちょ、ちょっと!オレだよ!!小川麻琴!!忘れたのかよー」
「え?おが?おがわ…まこと?」
「そう。覚えてる?」
 
 
ちょっと待って。頭がついていかない。
誰よこの人。こんな人知らな…
 
 
「思い出した!!」
「イエーイ」
10 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 22:01
思い出したこの人。
小さい頃、家が近所で同い年でよく公園とかで遊んでたっけ。だけど小学生になる前に急に引越したんだ。さよならも言わないで。
そうだ、あのまこっちゃんだ。
 
 
「わー、久しぶりだねぇ。どうしたの?こんなところに寝て」
「それがさぁ。ちょっと訳アリなんだよね…」
「何か…あったの?」
「た、大したことじゃないよ!別になんでもないんだけど…お願いが…」
「お願い…?」
11 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 22:02
新垣の第六感が素早く察知した。こういう類の頼み事は大抵良い事ではない。
そしてその勘は当たってしまうのだ。
 
 
「オレを家に置いてくれ!!」
「ハァ!?何それ?ムリムリムリ!!ありえないからぁ!」
「いやでもオレ…家出しちゃって」
「帰りなさい!!」
「親…海外にいるんだ」
「ハッ?」
12 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 22:02
海外…なんということだ。新垣は頭が痛くなった。
小川は海外に引っ越していたのだ。そしてこの度どんな事情かなんて知りたくもないが家出をしてきたらしい。
しかし新垣はただ今1人暮らしだ。年頃の男女が2人で住むなんてとんでもない。
だがここで小川の頼みを断れば当然彼はホームレス行きだ。
もともと人がいい新垣は久しぶりにあった幼いころの友達をホームレスの世界に旅立たせるなど出来るはずもなく
 
 
「ハァ。…ほら入んなさいよ。訳を聞いたら考える」
「ほんとー?里沙ちゃんありがとーっ」
13 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 22:03
夏休みまであと少し。少々所帯じみてはいたが平凡だった彼女の日常が大きく変化しようとしていた。
ガサゴソと荷物をまとめている小川を背に新垣は大きく溜息を吐いた。
 
 
夕焼けのオレンジ色がやけに印象的だった。
14 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/08(水) 22:07
更新終了。
 
読みにくさ満載かと思いますがそこらへんは流してくださいorz
15 名前:マコッX 投稿日:2006/11/09(木) 20:38
はじめまして。ガキマコの小説珍しいですね。
でも、おもしろそう。次回更新をお待ちしております。
16 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/09(木) 22:15
 
17 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/09(木) 22:16
「んで?家出の理由は?」
「えー?聞くのぉ?」
「聞かなきゃダメでしょーがぁ!ほらぁ、言いなさい!!」
「…ケンカしたんだよ、親父と」
 
 
ハァ?ケンカ?
新垣は頭を抱えた。ついでに溜息も盛大に吐き出した。
 
 
わからない。なぜ親子ゲンカくらいでわざわざ海外から日本にまでくるのだろう。
最近の子達はそうなのだろうか。それじゃ飛行機がいくらあっても足りない。
違う、何か隠してる。ちゃんと理由があるはずだ。
 
 
「まこっちゃん…ちゃんと話して。何があったの?」
「いや、だから親子ゲンカを…」
「ちっがーう!そんな理由じゃないでしょ!!他に何かあるんじゃないの!?」
「わ、わかった。話すよ!だから落ち着いて…」
 
18 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/09(木) 22:17
すぅ、と息を吸い込んで小川は話し始めた。
 
 
「オレの母親がさ、2年前に病気で死んじゃったんだよ。小学生に入る前に引越ししたじゃん?あれは母さんの病気を治すために海外に引っ越したんだ。ずっと治療してたんだけど良くならなくてさー…
だけど親父のヤツ、まだ母さんが死んで2年しかたってないのに再婚するって言うんだ。そりゃいつまでも悲しんでいるのもどうかと思うけど…でもまだ早い気がして…寂しいのは分かるけど許せなくて、オレ日本に帰るって行って出てきちゃったー」
 
 
なるほど。それは第三者的立場の新垣からすればなんともリアクションし難い内容だった。
 
 
「どぉ?里沙ちゃん。オレこの家にいてもいい?」
 
 
むしろ一度家に上げているのにまた出て行けと言えるようなキツイ性格は新垣には持ち合わせておらず、ただのケンカじゃない以上、小川をホームレスにさせるわけにはいかない。
 
19 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/09(木) 22:18
「…もぉ、しょーがないなぁ…」
「ほんとー!?」
「落ち着いたらちゃんと帰りなよ?」
「ヘヘッ、里沙ちゃんありがとぉ」
「あのねぇ!」
「あ、気になってたんだけど里沙ちゃんのご両親は?」
 
 
ハッ。新垣は我に帰った。小川の話を聞いていたら大切なことを忘れていたのだ。
新垣は1人暮らしだ。年頃の女の子だ。小川も年頃の男の子だ。…と思う。
やはり危険だ!お母さんに怒られる!!
 
 
「あー、うちの両親も…今海外にいるんだー。長期出張で家にはあたししかいないの。だから、お母」
「えー!マジで?偉いなぁ!!でも1人って寂しくない?」
「ハ?いやそぉんな寂しくは…ま、でもたまーに話し相手欲しかったり…でも普段は全然平気だけ」
「じゃあさ、オレが話し相手になるよ。新垣家の番犬にもなりましょう」
 
20 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/09(木) 22:19
タレ目を細めてにっこりと笑うその顔は、まさにご主人様を見つけた犬そのものだった。
新垣自身、犬を飼ったことはないが笑顔の小川を見て、尻尾をブンブンと振っている犬にしか見えなかった。それは嬉しそうに。
 
 
「あの!一応お母さんに聞いとかないといけないから…」
「えー?そんなのいいじゃーん」
「ダーメェ!!」
「ケチー」
「な!?ケチって家出したアンタが悪いんでしょー!!」
 
 
ハァ。ダメだ。とりあえずお母さんに電話しないと。
電話を取りながら新垣は溜息をついた。もう今日何度目になるのだろうか。
一方小川はソファに座りキョロキョロとリビングを見ていた。
21 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/09(木) 22:20
「…あ、もしもし?お母さん?あの話が…」
『………里沙…今何時だと…』
「へっ?あ…そっか、寝てた…よね?」
『…そうね』
「ごめんなさい!あとで掛けなおします…失礼しましたぁ〜」
 
  
ガチャリと受話器を置き、小川を見た。
小川は笑顔で新垣を見ていた。
  
「時差って難しいね」
 
コノヤロウ。知っていたなら掛ける前に教えてくれてもいいじゃないか。
国際電話は高いんだぞ。新垣は素直に小川を睨んだ。
小川はそんな新垣を見ても笑顔のままだった。
22 名前:マコ犬 投稿日:2006/11/09(木) 22:24
更新終了。
 
>>15マコッX様
読んでいただきありがとうございます。
ガキマコ好きなんですよw
 
ぁ、HNちょいとカブってますねw
23 名前:ごん太 投稿日:2006/11/10(金) 23:44
更新おつかれさまです。マコっXです。

ぁ、HNちょいとカブってますねw >
言われてみれば似てますね。なので、作者様のお邪魔にならないよう
NHを変えますね。
私もこの二人好きです。次回更新をお待ちしています
24 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/26(日) 10:46
sageます。
25 名前:nananan 投稿日:2006/12/03(日) 15:36
わたしまーつぅっわ
何時までもまーつぅっわ

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