私と私と私と私

1 名前:サツキ 投稿日:2006/11/25(土) 00:37
これから駄文書かせてもらいます。
サツキと名乗ります。
この小説は案内板のボツネタUPスレから
ネタをお借りして書かせていただく物になります。
このネタを素に小説を書きたいと申告した者が数名いた為、
そのまま同じネタを複数名が書く、という結果になりました。
後から申し出たのに、更にもう数年前に
遡るお話にも関わらず誠に勝手ながらスレを
今更立てさせていただきました。すいません。

因みに同じテーマを書くにあたり、他の作者さんが
書いた作品の内容と類似してしまう事があると思います。
もしこれに関して何が問題が起きた場合、あるいは
作者自身がこのままだと問題が起こりかねないと
感じた場合速やかに削除依頼を申し込む事にします。
こんな作品ですがもし読んであげるという方がいましたら
嬉しく思います。
では次から本編始めます。
2 名前:友情 〜上カルビ〜 ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:39
メイデーメイデー。応答願います。
針路を誤ってどうやら見知らぬ都市へ迷い込んだ模様。

ここの住民の様子をお伝えします。
目の前に見える男性二人が仲睦まじく手を握り合っています。
羨ましいね、微笑ましいね。
その少し横で女性二人が街中で恥ずかしげもなく接吻しています。
憎いねこの。妬けちゃうね、なんて。

なーんーてー。

こんな事言ってる場合じゃねーんだよ。
私は何所?ここは誰?
頭がパニックでパンク状態。
いつ?何時から私はここに住んでたの?
まさか生まれた時からだとかふざけた事は言わないでよね。
ドッキリにしても派手で地味な企画じゃないの?
だって、行くとこ行くとここんな感じよ?
エキストラさんをそんなに美貴の為に集めてくれる程、
日本のテレビ局っていうのは暇じゃないよね。
自分で言ってて悲しくなるけど。
っていうかこの異常事態に気づくのちょっと遅すぎだろ美貴。
というかここって本当に地球?
美貴の知ってる地球じゃなくね?
じゃあ、やっぱり聞くべきこたぁ一つっきゃない。

メイデーメイデー。応答願います。

ココハイッタイドコナンデスカ?
3 名前:友情 〜上カルビ〜 ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:40
落ち着いて、まずはよーく確実に怪しい所から探ってみよう。
思い返せば、怪しい日なんてあそこらへんしかない。
そうに決まってる。そうじゃなきゃ困る。
だったらこんなとこに何で来ちゃったかっていうのも見当がつく。
信じられないけど、今はそんな事言ってらんない。
もっと詳しく、細かく思いだしてみよう。

そう、間違いなくあの日に全てが始まっている筈……

――――――――――――――

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4 名前:友情 〜上カルビ〜 ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:43
「ふっじもっとさーーーーん!!」
「でかい」

声が。急にシゲさんこと道重さゆみちゃんに呼ばれて
思わず反射的にイラついてしまいそっけなく応える。
「もー、冷たいんだからぁ」
と右手の人差し指と左手の人差し指を合わせて頬を少し膨らませる。
この子のカメラ回ってないところでもぶりっこキャラなところっていうのは
呆れつつも時折本気で感心したりする。
私には絶対真似なんてできっこない。
5 名前:友情 〜上カルビ〜 ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:44
今日はいつもの定期的なお仕事、ハロモニの録りの日だ。
本番までの空いてる時間をメンバーはいつも自由に過ごしている。
もうすっかりお馴染みの番組だ。
メンバーも伸び伸びとこの番組をやらせてもらってる。
実に有り難いお仕事だ。けれどメンバー以外にスタッフももちろん
伸び伸びと自由に仕事をしている為にその仕事内容は時により
他の仕事を遙かに超える『エグさ』を発揮する事がある。
娘。のメンバー兼私の友人ヒトミ・ヨシザワは何時だったか
ハロモニについて私にこう教えてくれた事がある。
『ここは戦場、斬るか斬られるかの正にサバイバルだ』と。
6 名前:友情 〜上カルビ〜 ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:45
私はこの番組の仕事が好きだ。
けれど眠るのはもっと好きだ。
昨日は遅くまでラジオの録音と他局での撮影で忙しかった。
なので昨日はあまり寝てない。非常に美貴ちゃんは辛い状況にあるのだ。
戦いの前に睡眠をしっかりとるのはとても大切な事なんです。
だから、少しでも余裕がある時間を今は睡眠にあてたいところ。
そんな重要な時間をシゲさんにあっさり崩壊された。
無意識にシゲさんの事を睨んでしまう。
7 名前:友情 〜上カルビ〜 ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:46
「いやぁ〜ん藤本さんこわぁ〜い」
自然に、いや必然的にたまにこの子の事を拳で殴りたくなる時がある。
今正にそれに最も適している時だろう。

「もう、とっとと喋って。」

「うんあのね、さゆこないだ原宿にお買いものしに行ったの。
 でね、すっごく可愛いファンシーなお店を偶然見つけたの!
 すっごい可愛いから中に入ったらなんか雑貨屋さんみたいで、
 そこに超〜可愛い鏡があったの!それですっごいその鏡が
 欲しくなっちゃってね、お店の人に下さいって言ったら、
 それはダメ、売れないよって言われちゃったのぉ。
 でもそう言われると欲しくなるに決まってるでしょ?
 なんでダメなんですか?って聞いたら、この鏡は
 見てはイケないもう一人の自分を映す鏡だっていうのね、
 そんなの絶対欲しくなっちゃうに決まってるじゃない?
 だからお札数枚その場にポンっておいて鏡を持って
 ダッシュでお店を出てっちゃったんだぁ〜。」
8 名前:友情 〜上カルビ〜 ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:48
「ながい。」

長い。うざい。つまんない。見事に三拍子揃った美貴にとって
全くもって「どーでもいい」部類に入る話だった。
しかも話の中に突っ込みたいとこ幾つかあったけど、
超面倒くさいのでそれはもう放っておく事にした。
美貴は今忙しいのだ。

「まさかそれだけを聞かせる為に私の事呼んだんじゃないよね?」

長い話を聞いてまた少し眠くなった私はイライラ度が上がり
声のトーンも若干低めになった。
でも私悪くないしね。

「うん、それでね。その鏡、家に持って帰ったんだけど、 
 ちょっと困った事になっちゃって。相談があるの」
9 名前:友情 〜上カルビ〜 ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:49
困った事?相談?はて?
今の話を聞く限りこれっぽっちも私力になってあげられそうなところは
なかったんだけど、とりあえず仕方なく聞いてあげる事にする。
美貴はあまり知られてないけど非常に優しい女の子だ。
「なに?」
「その鏡、なんか紙がい〜っぱい貼ってあってね、
 それがなんて書いてあるかわかんないの」

そう言ってシゲさんの鞄から例の鏡を取り出す。
少しだけ大きめの手鏡だ。周りのふちは白く、ハンドル部分には
ハートの形をした鏡が彫られている。
けど……この鏡、明らかにおかしい。

「ねぇ、なんでミラーのところにお札がびっしり張られてるワケ?」
10 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:52
そう、この鏡、肝心のミラーの部分に一切の隙間なく
お札らしき紙が張り巡らされている。
周りの華やかな造りとは裏腹に、
ただならぬ何とも重たい空気を放っている。

「あ〜やっぱりこれおふだなんだぁ〜。
 てっきり誰かのイタズラ描きだと思ってた〜」

テヘっと?気にシゲさんが答える。
どこの世界に筆で達筆に
「厄除消除」とか描くイタズラ坊主がいるというのか。
どう考えてもこれは危険な代物のようだ。
何よりもお札貼られてる鏡を怖いと感じないシゲさんが
一番危険極まりない。
そういえば元娘。メンバー兼友人のアサミ・コンノがいつか言っていた。
「さゆの世間知らずは時に凶器になり得る事がある。」って。
11 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:54
「なんでこんなもんを可愛いと思ったワケ?」
「え〜可愛いじゃん、このミラーの裏側の
 色がプリンスピンクなところがすっごく」

そう言って満面の笑みで私に背面側をこれでもかと
近づけてご丁寧にピンクを見せてくれた。
ピンクに王子とか姫とかあるなんて知らねーよ!
こんなどうでも良い事に私が巻き込まれるぐらいなら、
いっその事この世からピンクというピンク全て
一斉に消えてしまっても今の私にとっては問題ない。

「あのさ、ハッキリ言ってこの鏡相当ヤバイと思うんだけど。」

思ったよりも中々簡単に片づけられない話に私はもう眠る事を諦めた。
けれど、とにかくこの面倒な話からは今すぐにでも
サヨナラしたいところだ。
「あ〜、やっぱりそう思う?絵里にもそう言われたんだよね。」
渋々、といったような表情でさゆが鏡を私に渡す。
……は?っていうか、渡す?なんで私今こんな物騒な鏡持たされてんの?
「いやいや意味わかんないから」
そう言ってつき返そうとすると
「いやいやいや」
と更につき返された。何がしたいんだよお前は。
12 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:55
「絵里にまず相談したの。そしたら絵里がこう言ってくれたの」
「なに?」
「目には目を。厄には厄をって。」
今日絵里がガキさんと違うロケに行ってる事が最高に頭にくる。
今この場にいたら間違いなくグーで二回は本気で殴っているところだ。
今日は命拾いしたな絵里。けれど確実に寿命が縮まったな絵里。

「私にこれをどうしろっていうの?」
もう本当は鏡を重さんの顔面に思いきり叩きつけて
『あ〜あ、鏡割れちゃったね、この話はこれでおしまいね』
とやってあげたいとこなんだけど、私は優しい美貴ちゃんなので
ギリギリのところでそれを我慢してあげる。
というかもう今の私にしてあげられる事といったら
それぐらいなものだと思うけど。
13 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:57
「うん、藤本さんにもいるでしょう?鏡好きのお友達。」
そう言われて考える隙もなくある一人の人物が脳裏に浮かぶ。
いる。いますいますねそんな子が。

「それに藤本さんがおふだベリベリ〜って剥がしちゃって、
 そうすればきっと下手な妖怪よりも怖い藤本さんの
 威圧で鏡に潜むおばけさんも……!」

喋っていた途中でもう内容をとても良く理解できた賢い私は
さゆの頭目がけて馬場さんも驚く程の華麗なチョップをくれてやった。
仏の顔も三度までとはよくいったもので。

「いった!!痛ぁ〜い!藤本さん本当に痛い〜〜!」
頭を押さえてジタバタと蠢き全く可愛くないシゲさん。
「わぁ〜シゲさんって泣きそうな顔も可愛いね」
と本当はロクに顔を見ていないのに言ってあげた。
泣かれると後々マネージャーがうざいほど叱ってくるので。
14 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 00:59
「も〜!藤本さん棒読みぃ!でも嬉しい☆」
とか言ってるシゲさんなんかよりも私は鏡が気になっていた。
確かにこの鏡大分怖いけど、何故だろう。
さきほどから異様になんらかの魅力を感じて仕方がない。
シゲさんに持たされてからずっと、
ハンドル部分が自分の手によく馴染んでいる。
背面に薄く塗られているピンク色。
そしてその可愛らしさとは全く似つかわしくないこのお札。
一体どんな理由があって張られたのだろう。
そして、何故、さっきまであんなに面倒臭い、関わりたくないと
感じていたこの鏡の事をもっとよく知りたいと思うのだろう。
さきほどからずっと気になって仕方がない。
私は今強く、心から感じている。
シゲさんが言っていた、お店の人が言ったというあの台詞。
15 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:01

「見てはいけないもう一人の自分が映し出される鏡」

覗いてみたい。今隠されてしまっているミラーの中を。
思い返してみれば別にこの鏡が気になっても私にとっては不思議じゃない。
私ってバカ正直な生き物なんで、「すりこみ」という物に滅法弱い。
催眠術師にとってみれば格好のカモと言える。
そんな前フリを嫌でも聞かされちゃあ、
興味が湧いてくるのが美貴にとっちゃ当然のことだ。
16 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:02
それに、運が良いのか悪いのか。今日はなんと
例のあの子が仕事あがりに家に来てくれる約束だ。
丁度良いじゃないか。ええ、是非見てやろうじゃないの。
私だけじゃ絶対こんな鏡なんか怖くて見れない。
私は乙女組の人間だ。つまり意外とか弱い女だ。
一人で果敢に悪と戦える程勇敢じゃあない。
けど、今日は誰よりも信頼しているあの子がいるし。

「まぁ、とりあえず亜弥ちゃんに見せてみるか。」

シゲさんに言って、とりあえずこの鏡は持って帰る事にした。
だって私は優しい優しい藤本美貴様ですから。
17 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:04
その日の夜。

チャイムの音が聞こえてすぐに玄関に向かう。
丁度テレビがどのチャンネルもつまらないと感じていた時だった。
なので自然と「待ってました」と言わんばかりに
急ぎ足になってしまった。
覗き穴から見ると相手はその小さな覗き穴でわざとらしく
髪を整える仕草をしている。
私が覗いてると知っててやっているんだ。
思わず笑いながらゆっくり扉を開けた。

「ねぇ〜超キモイ。」

乱暴な言葉を投げかけてもこの子になら大丈夫。
だってこの子だって

「うっせ。本当は超可愛いって思ってるくせに。」

抜群に、言葉が汚い。
18 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:05
お邪魔しまぁすと小声で言いながらどこかで買ってきたのか、
食材が入ってて少し重そうなビニール袋を抱えて家に上がる。

居間へと繋がる短い廊下を歩きながら
「ホント、未だにテレビでアイドルやってられるのが
 不思議なぐらい亜弥ちゃんて言葉使い悪いよね。」
と問いかける。
「いやいやあんたが言うなって話でしょ。」
すぐに噛み付くような鋭い返事が返される。
他の人から見れば何がそんなに楽しいのか、
こんな会話だけでも思わず笑みが零れる。

亜弥ちゃんとの時間っていうのは、私にとってみれば一言で表すと
大切な時間。誰にも譲れない大好きな時間。
19 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:06
亜弥ちゃんが仕事で疲れている上に誰かさんの為に
重い荷物を持って汗を掻いてしまったと訴えたので
まずご飯の前にお風呂に入る事になった。

「タンが先に帰ってるとコレがあるからな〜」

湯船に浸かりながら亜弥ちゃんがうっとりと呟いた。
私が先に家に帰って亜弥ちゃんを待っている時は、
すぐに仕事の疲れをとれるようにとお風呂を沸かしてあげておくのが
すっかり定着しつつあった。
20 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:07
友達になりたての頃は先に
我慢しきれず私だけシャワーを浴びたりした時もあったんだけど、
そうすると亜弥ちゃんは口を尖がらせて

「今日はミキスケと遊ぶ為にストロベリーの香りがする入浴剤を
 買ってきたのにそういう事するんだね……」

と言って拗ねて体育座りして部屋の隅っこから出てこなくなったり、
またある時は
「美貴疲れてるからお風呂は明日の朝入るわ。」
とアイドルらしからぬ事を言うと

「今日はミキタンと遊ぶ為にモコモコの泡が出来上がる入浴剤を
 買ってきたのにそういうことするんだね……」

と拗ねてベットに潜って中々出てきてくれなくなったりといった、
非常にメンドクセー事にしばしばなった為、
「一緒にいれる時は同じ湯を一緒に浴びる」
というのが既にお決まりになっている。
21 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:09
湯船の中で後ろから亜弥ちゃんに抱き抱えられる体制でお風呂に入る。
その方がリラックスできるし、何だか亜弥ちゃんを
独占できている気持ちになれるから。
認めたくないけど、私は結構亜弥ちゃんには甘えたがる傾向にある。

「こういう可愛い妻を持って幸せじゃない?」
後ろにいる亜弥ちゃんに言った。
「う〜ん、でも笑いながらDVしてくる妻だしなぁ。」
気難しそうな声が後ろから聞こえた。
ドメスティックバイオレンスですと?
22 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:10
「はぁ〜?いつ私が暴力振るったっていうの?」
今日はまだ「亜弥ちゃんには」暴力振るってないハズですが。

「私が髪を洗っている時に目が見えない事を良い事に
 誰かさんが私の無防備な脇をくすぐって、うっかりさっき驚いて
 転びそうになりましたけどこの件に関して藤本さんどう思います?」
「良かったね。ケガしなくて。」

わざわざ振り向いて笑顔で答えてあげたら遠慮なく
お湯を思いきり掛けられた。
「ちょっと!鼻に入ったらどうすんのさ!」
「普通そういう時って目に入るのを気遣うもんじゃないの?」

どうでも良い事から湯船の中は戦争に発展。
くすぐる。お湯をかける。そこからまたエスカレートして
足をひっぱって湯船に沈める。等等、とても二十歳を超えた
大人の女性が行う遊びではない。
23 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:11
「はいはい、もうのぼせちゃうからおーしーまーい。」
そう言って亜弥ちゃんが私の手を押さえて自分の胸に引き寄せる。
今度は真正面から抱きしめられる形で亜弥ちゃんに収まる。

「ちょっと遊びすぎたね。もう少し浸かって落ち着いたらあがろうね。」
お姉さんぶった口調で私の頭を撫でる亜弥ちゃん。
私はまだ少し興奮が冷めやらぬ状態で
亜弥ちゃんに抱きつきながらクスクス笑ってしまう。
こういう時、自分もまだまだ幼いのかなと感じる。
24 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:12
けど、冷静な気持ちを取り戻すにつれそんな想いはどこかに消えてしまう。
こんな時、そう、自然とこの居心地の良い空間に
誘われ、時に自ら誘ってなんとも言い難い、いや、
言葉でこの気持ちを表現するとマズイ気がする、
そんな世界に迷い込んでしまう事が多々ある。
気にしない、気にするなと自分で念じても勝手に意識が
ある一点に集中してしまう。
25 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:15
うちらって、ちょっとおかしくない?

どんなにお互いが忙しくても無理にでも時間を作って一緒に過ごす。
これはおかしくない。
一緒に仲良くお風呂に入って疲れを取る。
これもまだおかしくない。
けど、お互い裸で、しかも密室で無言で抱き合う二人。
これってちょっとおかしくね?
仲が良すぎにも程がない?
下心、そんなのないよ。
うん……ないと、思う。思います。
けれどこの妙に心地よくて柔らかい、良い匂いのする物は何?

よく、テレビでうちらのお風呂の話を喋ると
『お互いの体が気になったりしないの?』
とか言われる。
当たり前だろ。するに決まってる。
勿論、テレビで言ってるただシャワーを浴びたり
お風呂を入ったりするだけならこうやって
変なモヤモヤ感を味わったりなんてしない。
でもこんなにお互い裸でくっつき度合が
半端ない時っていうのはちょっと……
26 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:16
それにお風呂に限った事だけじゃない。
たまに交わす会話の節々にも
よくよく考えると小首を傾げてしまう時がある。
例えば、私が娘。入る事が決まった時も亜弥ちゃんは
「あたしだけの美貴たんじゃなくなるんだね……」
と言って半べそをかいた事がある。
それをあの時の私は素直に「可愛い奴め」と思い
一生親友同士である事を堅く決意しあったりしたものの、
今思えば、半べそかくってどうよ?って思ったり。

それに私が亜弥ちゃんにあげた沢山のプレゼントの数々。
鞄だったり時計だったり色々あるけれど、それ等を
身につけてくれてないんじゃないかと私が亜弥ちゃん自身に
訴えた時も亜弥ちゃんが
「身につけてて失くしちゃったり傷ついたりしたらどうすんの?
 私は大切にしているだけ。美貴たんがくれた物だから。」
と真っ向から言われその時は思わず嬉し恥ずかしで
声も出ずに頬を赤く染める可愛らしい美貴ちゃんとなったりしつつ、
今思えば、頬を赤く染めるってどうよ?って思ったり。
27 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:17
けれどまぁプレゼントの件に関しては
亜弥ちゃんが苦し紛れに吐いた言い訳だってわかるけど、
でも、今だってあの時の亜弥ちゃんの台詞を反芻すると
少し照れてしまう自分がいる。
バカじゃん私、って思ったりもするけど。

私達以外の世の親友さん同士が一体どうやって
親友という仲を深めているか私は知らない。
まぁうちはうち、余所は余所ってことなんだろう。
でも……なんか、ねぇ?

やっぱり、気にする方がどうかしてるのかな……
28 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:19
「よし、あがるべ!」

と元気よく亜弥ちゃんが急に声をあげた。
うわの空だった私は少し驚いて肩が跳ねた。
「うっわ、タン顔真っ赤」
ヘラヘラ笑って私の頬を摩る。
なんだかくすぐったくなってその手を振りほどく。
「うん、ちょっとのぼせ気味っぽい…あがろ!」
そう言って先にお風呂場を出た。
恥ずかしい。本当に自分だけが変に気にしているようだ。
29 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:20
亜弥ちゃんが買ってきてくれた材料でご飯を簡単に作って食べた。
少しお酒も飲んだからお腹いっぱいだしちょっと酔ってるし、
更には仕事で疲れてるしで大分眠たい。
ソファの上でうっかり横になってしまったのがそもそもの間違いだった。
この状態で身体を起こしてベットに行くまでの道のりは
相当長く険しいものと思われる。
30 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:21
「た〜ん。ベットで寝なさ〜い。」
すっかり閉じていた瞼を薄ら開けると、
隣に座っていた亜弥ちゃんの顔が見えた。

「起きないとチュウしちゃうぞ。」

少し顔が近づく。それを遠くにいきそうなギリギリの意識で確認する。
ちゅうですかぁ。そうですね、いっそそれも悪くないかもだよね。
「じゃあよろしく……」
そう言ってもう何キロあるかわからないぐらい重たくなった瞼を閉じた。
もう眠くて思考も儘ならない状態だ。
考える力なんてもうとっくのとうに無くなってしまっていた。
だから、一瞬口に当たった感触が何なのかなんてすぐにはわからなかった。
だから思わず驚いて声を小さくあげて目を開けた。
そしたら。
31 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:22
「白目むいてる子にはキスしませーん。」
と満面の笑みで私の口をつねってるアイドルが一人。
あぁ、指ね……

「もう歯磨いてベットに行っちゃいなよ」
そう言いながら食器を片づけ始めた亜弥ちゃん。
「昔はしてくれたくせに」
呟きながら私は洗面所に向かった。
「えー?何か言ったぁ?」
とキッチンから声がしたけど返事は返してあげなかった。
そうだよ。昔はプリクラだったりふざけあったりして
キスなんて別に自然としていた。
あの頃は若かったからね、なんて、ちょっと自嘲してみたり。
だけど今だって私は充分若いっつーの。
亜弥ちゃんは若くないだろうけど。
32 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:24
歯を磨き終えて颯爽とベットのフワフワの毛布に潜り込む。
眠い時に歯を磨くとミントの爽快さからか途端に
一瞬目が冴える時がある。
でも、暖かくして横になっていればまた睡眠さんは御出でなさるもので。
また私はいつでも眠れる状況に陥った。
居間の電気も消されて寝室の豆電球だけが点いている。
亜弥ちゃんが後片付けを終えてやってきた。
既に寝っ転がってる私の横に来る。
33 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:26
「ごめんね。」
後片づけさせちゃって。
そう続けて言いたくても眠すぎて今はごめんねだけが精一杯だ。
「はいはい良いですよー。」
亜弥ちゃんはそう言って私の頭をゆっくり撫でてくれた。
あぁ、他の人がやったらうざすぎる事を亜弥ちゃんがやるとなんで
こんなに気持ちが良くなっちゃうんだろう。
その事を伝えてあげられる力が今の私にはもう残っていないけど。
というか実際元気な時でもそんな事絶対言ったりしないけど。

最後の余力を全部使いきって亜弥ちゃんの腕にしがみつく。
更に足まで亜弥ちゃんの足に絡めたりする。
寒がりの私にとって秋から春にかけて肌寒い時期に
亜弥ちゃんと寝るということは最高に幸せな事なんだ。
人肌って、すっごくいい。
34 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:28
「タンは、やっぱり可愛いね。」
そう遠くで聞こえた気がした。

「ミキタンだったら、私本当に結婚してあげてもいいぐらいなんだよ。」

今度はもっともっと遠くの方で微かにそう聞こえた気がした。
「ミキも」と短く応えたつもりだけど、
正しく発音ができていたかわからない。
ましてや本当にその台詞が聞こえたのかどうかもわからない。
もう夢の世界は大分近い。
35 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:29
「あぁーーーーーーーーー。」

寝起き、という事もあって唸り声に近い低ぅい声を出してしまった。
それぐらい、完全に自分でも驚くほど、
正に睫毛一本分の長さもないぐらいに記憶から消えていたことを、
朝鞄を漁っていて思い出した。
いや、この夥しい数のお札さんが鞄からひょっこり顔を
覗かせているのを見て思い出させてくれた。
そうでした。こいつの事をすっかり忘れていた。
「どうしたの?」と二人分のココアを持って
亜弥ちゃんが近寄ってきた。
うっかりしていた。どうして忘れる事ができたのだろう。
昨日のメインイベントになるハズだったのに。
36 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:30
「いやぁ、実はコレなんだけど。」
鞄から鏡を出すと
「うっわぁ、なーにそれ?」
と普段のあややからは想像しにくい実に可愛くない顔をしてくれた。
「うん、この鏡さぁ…」
私は亜弥ちゃんに説明した。
あんなことからこんなことまで手短に淡々と。
37 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:32
「もう一人の自分とかいって胡散臭くない?」

話を聞き終えた亜弥ちゃんが直球的に言ってくれた。
いやはやごもっとも。
「そうなんだけど、なんか気になって。」
ついつい持って帰ってきちゃいました。胡散臭いこの鏡。
でもね、昨日はほんのちょこっとなんだけど
この鏡の魔力?みたいなもの感じたりしたんだよ。
美貴、嘘吐かない。これ本当。
だけど、なんか恥ずかしいからそれは言わない事にする。

「まぁデザインは可愛いとは思うけど。」

そう言って鏡を私からとってマジマジと観察する亜弥ちゃん。
やっぱりあんたも可愛いって思うんだね……
前から思ってたけどシゲさんと亜弥ちゃんて同じ香りがする。
簡単に言えば、同じ『世界』に住む住民なのだろう。
アイドルに適した素晴らしい人間。
38 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:33
「じゃぁ、せっかくの後輩の頼みなんだからさっさと
 そのお札ひん剥いちゃえば?」
鏡を私に返しながら軽々しく亜弥ちゃんが言った。
「シゲさんは後輩じゃありません同期です。」
「娘。ではでしょ?もうどうでも良いからさぁどうぞ。」
「でもさ、ちょっと怖くない?」
「ぜーんぜん。タンなら大丈夫だよ、ファイト。」
涼しげな顔してココアを飲んでる。
他人事だねこりゃ完全に。

「もう、もしお札を取った瞬間お化けが出てきたりしても
 ミキ知らないからね!」
「そうしたら大好きな亜弥ちゃんを、タンはすぐ助けてくれるんでしょ。」
聞いてるこっちが苛立つ程の御立派な自信ですこと。
39 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:34
もうここまできたら、やるっきゃない。
こうなりゃ気合だ。覚悟はいいな。
おいテメー鏡。美貴を誰だと思ってんだ?
滝川の狂犬舐めんなよ!

「おりゃあ!!」

目一杯気合を入れて、お札を一気に引き剥がした。
軽快に紙が破れる音がする。
神様、どうかお願いします。もし天罰を下すにしても
美貴だけじゃなくてシゲさんと絵里にもお願いします。
亜弥ちゃんは……まぁいいや。
40 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:35
「おお〜。」
と亜弥ちゃんが嬉々とした表情でそれを見守った。
まるで見世物になった気分。
お札を剥がしてまず目に入ったのは、
肝心のミラー、ではなく、ミラーに貼られていたお札とは違う、
小さな文字が書かれた紙。
「なんだこれ?」
紙を剥がして文字を解読しようと試みる。
亜弥ちゃんも覗きこんできた。
41 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:38
『厳守――口唇――転――滑――間違――』

ギリギリ読めるのはこれ位だった。
後は、文字が何らかの染みで滲んでしまっていて読めない。
もう深く考えるのが面倒臭くなったのでその紙も剥がしてしまった。
どうせ深く考えたって意味なんてわからなさそうだったし。
紙を剥がしたらそこにはもう只のミラーが残った。
別に、何の変哲もない『鏡』だ。
おばけのQ太郎も妖怪人間ベムも出そうにない。
そこに映っているのは鏡を持ってミラーを見つめる
可愛い可愛い美貴だけだ。

「やっぱなんも起こらないじゃん。」

亜弥ちゃんがつまらなそうに飲み終えたカップを持って
キッチンに入っていった。
確かに何もない。
どこにも「もう一人の自分」なんて見当たらない。
只の「鏡」だ。
何もなかったという肩透かし感と安堵感、両方が
沸き起こってきて変な気分だ。
42 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:40
「何もなかったんだし、その鏡道重ちゃんに返しちゃえば?」
キッチンから声が聞こえた。
「亜弥ちゃん、この鏡いらないの?」
「そんな、良いよ。面白いお話聞かせてくれてありがとって伝えて。」
そう言って食器を洗い始めた様子。

まぁ確かに、結局ただの鏡だったワケだし。
私はその鏡をシゲさんに返そうと思い鞄にしまおうとした。
その時、私の携帯が遠くで慌しく鳴っているのが聞こえた。
寝室に置きっ放しだった。いけない。取りに行かなくては。
そう考えて立ち上がって数歩歩いた時、
ズン、と鏡を持っている左手に違和感を感じた。
震えた、というよりも、急に持っていた鏡が
重たくなったように感じたんだ。
感じた……いや、違う。

確実に、絶対的に重くなった。
43 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:43
私は恐る恐る鏡のミラー部分を覗こうとした。
でも、携帯が鳴り続けていたので歩きながら覗こうと思った。
すると鏡に奇妙な光景が映っていた。

なんだ、コレ?

そう思った途端、一瞬にして周りの背景が素早く動いたと感じた。
そしてすぐに気付いた。

違う、背景が動いたんじゃない。自分が動いたんだ。

一気に視界が暗くなる。
暗くなったと同時に激痛が顔面を襲った。
火事と雷と台風が一気に押し寄せてきた、そんな衝撃だった。
集中的な熱さが唇に伝わり、電撃が体全体を一斉に駆け巡り、
凄まじい程の風を切って私は床に倒れ込んだ。

そしてそこでやっと完全に気付いた。

あ〜、私転んだのね、と。
44 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:45
――――――――――――

鏡を覗こうとして転んだせいで鏡を顔面の下敷きにして倒れてしまった。
つまり強く顔を打った。そのままだ。
音は一切聞こえなかった。
頭を打ったと同じなので痛さで脳にそれ以上の刺激が
伝わらなかったのだと思われる。
けれど、これは伝わった。

「いったあああああああああい!!」

断末魔のような自分の叫び声。
45 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:46
「どうしたの!?」

亜弥ちゃんが血相を変えてキッチンから出てきた。
「転んだぁ。」
口元を押さえて痛みに堪える。
どうやら鏡に口をぶつけた際に噛んでしまったらしい。
「え〜?バッカじゃないの大丈夫?」
不可解そうな顔で亜弥ちゃんが言った。
心配してんのか馬鹿にしたいのかわかんねーよ。

「どら、見せてみ。」
しゃがんで私に姿勢を合わせてくれた。
怪我をしたところがないか念入りにチェックしてくれる。
46 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:48
「あんたもしかして、掛けろって言ったコートまたその辺に
 脱ぎっ放しだったんじゃないの?」

亜弥ちゃんに言われてドキっとする。
そして恐る恐る後ろを振り返る。
そこには、無造作に脱がれたワタクシのコートが……
はい、ミキ馬鹿しちゃいました。
どうやらコートを踏んで滑った模様。
47 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:49
「もう、何やってんの。」
呆れたような声で亜弥ちゃんが呟いた。
確かにそうね何故ミキはこんなにアホなんでしょうね。
自己嫌悪に陥りそうだ。朝から幸先非常に悪い。

「あー。」
俯いていた顔を亜弥ちゃんの両手に挟まれて無理やり上に向かされた。
「何?」
「口、下唇切れちゃってんじゃん。」
この痛みは、やはり切れていたらしい。
「でもこんなの舐めてりゃ治るよ。」
口なんて冬になったら乾燥していくらでも切れる。
別に気になんてしていなかった。

けれど、
顔を両手に挟まれたまま、その顔はゆっくりと引き寄せられた。
何所に引き寄せられたか、そんなの、最初の数秒は気付けなかった。
でもこの暖かさ。艶めかさ。ほろ苦い甘さ。
48 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:50
うちらって、ちょっとおかしくない?

どんなにお互いが忙しくても無理にでも時間を作って一緒に過ごす。
これは絶対おかしくない。
一緒に仲良くお風呂に入って疲れを取る。
これもまだ全然おかしくない。
けど、お互い裸で、しかも密室で無言で抱き合う二人。
これってちょっとおかしくね?
それに付け加えてもう一つ、

友人の血が滲む下唇を甘く優しく舐めとる仲って、
これって絶対どう考えてもおかしくない?
49 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:53
ねぇ亜弥ちゃん、聞いてる?亜弥ちゃん。
聞こえる訳ないよね、今の私は驚いて声も出ない。

でもさ、これは友情を超えた友情、って事で理解すれば大丈夫なのかな?
友情を超えた友情なんて、美貴生まれて初めて体験したよ。
親友レベルがまた一つ上がったね。万歳三唱続いて乾杯。
最後にファンファーレも付いて親友の絆度が3ポイント上がった、なんて。
50 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:56

ところでこれ……本当に友情っていえるかな?

ほら、不安に思うなら亜弥ちゃんの事突き飛ばしちゃえば良いじゃん。
「はい、友情タイム終了でーす」っていつも通りのテンションで。
え?でも美貴いつもこんなテンションだったっけ?
ダメだ。完全に混乱状態だ。どうすんの私どうしたら良いの?
わかんない。どうしたら良いか全然わっかんない!

けどたった一つこれだけはわかる。

あぁ、他の人がやったらうざすぎる事を亜弥ちゃんがやるとなんで
こんなに気持ちが良くなっちゃうんだろう。

……。

……。

……。

って、ダメダメじゃん美貴!!
51 名前:友情 〜上カルビ〜ってどんな味? 投稿日:2006/11/25(土) 01:56
つつぐ。
52 名前:サツキ 投稿日:2006/11/25(土) 02:02
久しぶりにここで小説かかせていただいて、
本当に緊張しました。緊張しすぎて
最後の最後「つづく」が「つつぐ」になってます。
素晴らしく恥ずかしいです。すいません。
更に早速訂正があるんですが、
10レスのとこの
>テヘっと?気にシゲさんが答える。

>テヘっと?気にシゲさんが答える。
です。もう中々立派な出だしっぷりに私も
動揺を隠しきれnあkしd@:
53 名前:サツキ 投稿日:2006/11/25(土) 02:06
あぁ!上のレスで訂正しきってない!
もうお家帰る……

すいません。
>テヘっと?気にシゲさんが答える。
です。
私書くの遅いんで更新頻度は最悪なものと思われます。
こんなボロボロな私ですが、今後も読んでくださると
嬉しいです。
54 名前:サツキ 投稿日:2006/11/25(土) 02:06
のん気、が漢字で変換されないのか…
55 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/25(土) 08:21
>>53は何が訂正されたんだょ?
>>52と一緒じゃん…w
56 名前:サツキ 投稿日:2006/11/25(土) 09:22
>>55
何故か、「のん気」の「のん」の部分が漢字にすると
私のパソコンからは「?」と見えるので、
何度訂正していても訂正できていない、と勘違いして
焦って同じようなカキコをしてしまったんです…
他のパソコンからはちゃんと見えてるんでしょうか?
大変紛らわしく、本当に恥ずかしい失敗してしまい申し訳ありませんでした。

こんな状態から始まった為、まともに読者の方に
小説を読んでもらえるか心配です……
小説といえる文ではありませんが、もし読んで下さる方が
少しでもいたらと思い今後も頑張ります。
57 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/25(土) 17:37
ぁーこれ携帯からだけど『?』だね
呑←これが変換出来なぃのかなぁ
58 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/26(日) 00:11
最近のネタが織り込まれてて非常にに面白いです
つづき期待してます
59 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/26(日) 11:26
お気になさらず。失敗を吹き飛ばすくらいおもしろかったです
あやみきはもちろんのこと、さゆが雰囲気出てていいですね
60 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/11/27(月) 16:01
イイヨイイヨ〜凄い面白い!w 続き楽しみに待ってますw
61 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/13(水) 20:40
面白いですね!更新期待して待ってますよ。
62 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/24(日) 04:17
もう・・・終わりなのかな
63 名前:サツキ 投稿日:2006/12/25(月) 09:19
本当に予想以上に遅くなってしまってすいません。
今言える事は近い内に必ず更新しますという事だけです。
放棄するつもりは一切ないです。
想像していたよりもコメントいただけてとても嬉しく思っています。
ありがとうございます。このことを糧として頑張ります。
待っていただいてる方には本当に申し訳なく思っています。ごめんなさい……
64 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/25(月) 11:05
マターリでも全然大丈夫ですよ。
作者さんのペースで頑張ってくださいね。
65 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/06(土) 13:42
放棄はしないということでありがたく思っています。
待ってます!!
66 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/06(金) 17:16
あやみきいいね!
続き待ってます
67 名前:ことミック 投稿日:2007/08/13(月) 14:37

サツキさん、出来うる事なら続けてもらいたいのですが。
私としても完結させる事の困難さは十二分に承知していますが、
それを乗り越えて頑張ってもらいたいのですが、
いかがでしょうか。

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