そんなにイジメないでょ(いしよし)

1 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/02(土) 07:18
中学生なんてまだ子供ねってママは笑うけど

子供のあたしでも『恋』するんだよ

中学一年の夏

小学六年生のあなたに恋をした

まっさらな空の下で

溶けていきそうな時間の狭間で

あたしとあなたの目があったの




でも

何故、恋の全てが平等じゃないの?

透明なあなたを想えば想うほど
この恋の無力さを思い知らされるの
2 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/02(土) 07:22
小学生の頃、作文で10点をとってしまった私が小説を書きます(汗)
文才力は無いですがちらっとでも見ていただければ本望ですので
みなさんよろしくお願いします。



3 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/02(土) 07:34
「先輩」
「なに?」
「これ、どこの棚ですか?」
「…知らない」

ごめん・・・

「あー!その本は一番下で…」
無愛想なあたしの代わりに部長であたしの親友真希が答える
4 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/03(日) 13:40
完結できるように頑張ってね。
ただ、もう少しまとめて更新した方がいいかな。
5 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/03(日) 14:49
ですね
ご忠告ありがとうございます
小説の世界は難しいですね(汗)
6 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/03(日) 18:56
心地よい日差しの中で読書を趣味とするあたしとしては
ガヤガヤと騒がしい教室より、本と向き合って自分自身を登場人物に感情移入させる事が
もっとも落ち着くことが出来る時間・・
高校生になってこの図書室に通いつめるようになった。


『図書委員やってみない?』

声をかけられたのは一学期の初め、同じクラスの後藤真希からだった。
人と接点を持つのを嫌うあたしなのに『いいよ』の一言で簡単に
承諾してしまったのは、多分、変わった何かを欲していたから
奇妙な小説の世界を退屈な日常に付け加えてみたかった。
何故、あたしだったのかは分からないけど
この誘いに甘んじる事にしたんだ。

ほんの少しでもいい 自分を変えたかった



「梨華ちゃん、もー帰ろうかぁ」
真希の言葉にふと外を見ると夕焼けの日はすっかり消え、街頭の灯りが目立つ暗闇へと変わっていた。
「ちょっと待って、鞄取ってくる」
集中して仕事してたから気づかなかった…
早く帰らないとお父さんに怒られちゃう

後輩達の姿がない
真希が先に帰したんだろう
かけていたメガネを人差し指で整えると教室に向かうべく図書室を後にした。



7 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/03(日) 19:33
 

「石川先輩」

自分の教室を目前、前方からの声に
あたしは立ち止まって目を丸くして驚いた。

それは
校内に私たち以外に残っている生徒がいたから
静まり返った校内に突如人の声が響いたから
だけじゃない

「今、帰りですか?」


ここ一週間あたしをつけまとうストーカーで
一昨日、校舎裏に呼び出して告白してきた人で
そして、あたしの初恋の人・・・

「そうだけど…」
「うちも今からなんですよー一緒に帰りません?つか、好きです先輩」
「そ、そういうの止めてって言ってるでしょ 好きとか嫌いとか…」
「嫌いなんて誰も言ってないですよ」
口元だけを上げて笑う彼女になんだか不安を感じて視線をそらす
苦手なのよ…この顔が

「そこ、どいてよ」
「どうしてです?」
「教室入りたいの」
一睨みするあたしを見てクスクスと笑うと「どうぞ」と体を横に傾けた。


馬鹿にしてっ!
苛立ちながらも教室に向かって歩き出すあたしを
横目でじっと見てくる
近づく度に大きくなる教室の時計の音
そして視線…

8 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/03(日) 20:56
見ないでよいつもいつも…

気づいて振り向くと彼女の視線
日によって違うの
ちょっとした笑顔だったり子供みたいにまん丸な瞳、優しい眼差し
貫かれる程の鋭い顔
それら全てに怯えるあたしは敗者

勝つなんてとんでもない
求めてない、今まで以上の刺激なんか

「先輩は…」
彼女の真横に来た時、あたしは固まった。


「梨華ちゃ〜ん、まだー?」
遠くから真希の声


「なんだ、先客がいたんだ残念。」
彼女の瞳はあたしから図書室に向けられた。

ほっとしたのもつかの間、彼女は突然しゃがみ込んで下からあたしの顔を覗き込んでくる
子供の様な少年のイタズラな眼差し
すぐに唇をかんで視線を逸らせるあたし。
「こっち、見てくださいよ」
「・・・」
「恐い?」
「・・・別に」
「見れないんだ見え過ぎて」
「え・・?」

彼女は立ち上がるとそのまま歩いて行ってしまった。
「…なんなのよ年下のくせに…もう…」
くやしい・・・やっぱりあたしは敗者


9 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/04(月) 01:12
「はぁー…」
次の日
家から出ると雨が降っていた。
濡れてるアスファルト
振り出してそんなに時間は経ってないようだ

「いってきます…」
おきにのピンク色の傘をさし、重い足取りで学校までの道のりをテクテク歩く

『恐い?』

ええ、十分に。
昨日の彼女の発言を思い出し無意識に頷いてしまった。
誰だってストーカーは恐い
それがプチがつく位の小さなモノでも、こう毎日見られては緊張してあたしの求める
安らぎの日々が安心して送れないじゃない。

大体、あたしのどこがいいのか
クラスで地味と言えばみんなあたしを思い浮かばせるだろう
勉学と読書だけが主
決まった時間に学校に来て決まった事をし、決まった時間に帰る

(やっぱりからかってるんだ、勉強しか能がないあたしをからかって取り乱すの見て楽しんでるんだ…)

仕掛けられた攻撃は受けない。
交わすのみだけど
でも・・・それだけじゃ悔しい
負けっぱなしではどうも納得がいかない

どうやったら彼女に『ぎゃふん』って言わせられるかな・・・?
10 名前:モノノケ 投稿日:2006/12/04(月) 01:44
「おっしゃーぁああ!やりぃ!」
普段の彼女はどうもあたしに対する態度とは違う
不適な笑みではなく全開で満開の笑顔
「…なんで?」
「どうしたの梨華ちゃん?」
「あれ…」
お昼休み、あたしはめずらしく体育館に来ていた。
教室で真希とご飯を食べたらすぐに図書室に向かうあたし
体育館なんて授業の時と学校行事以外に来たことがない。
彼女と同じ学年の子に聞いたら大抵はここにいるらしいとの事
「ああ、よっすぃ?なに?興味持ったの??」
さすがの真希も驚いたみたいだ
でも勘違いしないで欲しい、興味ではないリサーチなんだ
敵を倒すには情報が少なすぎる

「名前教えて・・」
「へぇー梨華ちゃんがねー…吉澤ひとみ。バスケ部のエースでクラスは…1−Bだったかな?」
「ふーん…行こう真希。」
「え?もういいの??」



「パスパス!回せ!!…どったのよっすぃ?急に立ち止まって」
「・・・別に」

11 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/05(火) 22:48
なんだか面白そうな展開ですね。
続き待ってます。
12 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/06(水) 23:25
これからの展開に期待。
13 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/07(木) 21:17
面白そうです
14 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/18(日) 21:08
待っとうよ
15 名前:モノノケ 投稿日:2007/03/04(日) 11:51
足早に体育館から立ち去った。
あたしにとってこの空間は、吉澤さんの存在とともにあたしを居心地悪くさせる。
まるで、火と水のよう
あたしが水の体を持つのであれば、火のように燃える吉澤さんが近づいて来る度
あたしの体は蒸発して消えてなくなってしまう。

冷静にならなきゃ…こんなの、いつもの私らしくないから…

不機嫌な顔したあたしの横で、真希が嬉しそうに鏡を掲げてる。
廊下を二人で歩いていると、気づく
真希って結構人気があって人とすれ違う度に振り返られる程、端整な顔立ち。
クールだとか、近寄りがたいとか言われてるらしいけど
真希はその言葉達を否定するかのごとく、あたしの中にすんなり入ってきた。

「嬉しそうだね」

「えへへ。今日は久々にデート出来るからねー」

「へぇ、じゃぁ・・」

「うん。仕事休んでくれるって、早く会いたいなぁ」

あふれ出てくる笑顔を口をぎゅっと結んで抑える真希をちょっと羨ましく思ったりした。
付き合って一年経つという、自慢の恋人には何度か会ったことあって
最初は驚いたなぁ、想像とはかけ離れすぎてた。

16 名前:モノノケ 投稿日:2007/03/04(日) 15:39
「…それにさぁー」

ぽつんとつん出た言葉
「楽しくなってきたし」

その言葉はあたしに向けられた事だってわかった。
だって、大きな瞳を三日月に細めてあたしに笑いかけてきたから

なにが?

とぼけてはみたけど、あたしだってその意味が判らないほど鈍感ではないし
だから、判らない振りして態度に出てたと思う。
真希はなにか勘違いしてる。
怒ったあたしに、まあいっけどーといつもの調子に戻って、あたしから、窓の外に向けられた視線は再び鏡の中に納まった。


恋とか愛とか好きとか嫌いとか、とかとか。
そんな言葉、当の昔に置いてきた。
あの人を好きだった自分に後悔さえ覚える。
小学生だったあの人を思い出してはこめかみに皺を寄せる。

どうして今頃…告白なんてしてきたのよ…

あんな、酷い事言っといて

どうして今頃、あたしの前に現れたのよ

生意気な後輩


17 名前:モノノケ 投稿日:2007/03/04(日) 17:22


『ごめんなさいっ』


真っ白なボードに体を預ける真希の表情は落胆していた。
図書室では、もうじきテスト期間に突入するとあっていつもよりざわざわ騒がしい
窓の外から参考書をパタパタ捲る涼しい風があたし達のとこまでやって来て、心地よい夕暮れの日が差す。

「はぁー…また?」

どうやら真希はお預けを喰らったらしい。
まぁ、仕事じゃ仕方ないよね
そぉ言う真希の顔はやっぱり納得してないみたいで、ボードに赤ペンで【バカ】、【アホ】をうんざりした顔つきで書き続けている。

「分かった。じゃぁまた暇になったらメールして」

『ごとーさ』

真希は返事も聞かずに電話を切った。
真希自慢のストレートな髪も今日は酷く寂しそうに風になびいてる。

「前から、ずっと前から楽しみにしてたんになァ…」

恋人の前じゃ強がって見せているけど、そこはやっぱり自分が年上だから弱いとこ見せるの嫌だっていう真希なりの強がりであって弱さでもある。
別れたら?って言ったら真希なんて言ったと思う?

死んだほうがマシッ!

だって。
賢そうに見えてつくづくバカだよね
それからかったるそうにパイプ椅子に腰掛ける真希をじっと見てたあたしも自分の仕事に取り掛かる
まぁ、真希もそれなりに高校生してるんだよね
恋は盲目とはよく言ったもの
今の真希には相応しい。
怒って机にほおった携帯を睨みつけてたと思ったら、もう、側に寄せて画面をじっと見てる。

「好きだよぉー…」

真希の遠吠えは虚しくも別の生徒の声にかき消された。
18 名前:モノノケ 投稿日:2007/03/04(日) 17:31

こんばんにちわ
更新遅れてしまってすみません
仕事が一段落ついた時にしか書けないもので、不定期ですが
まったり待ってやってください。

感想ありがとうございます。
とっても励みになりますね
駄文ですが、どうぞよろしくです
19 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/18(水) 15:18
naina
20 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/19(木) 18:13
モノノケ様 
マタ−梨まってます。
でも とろけちゃいそうなので、そろそろお願いしてもいいですか?

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