好き・・・だからさ

1 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 16:31


はじめまして

正月になると言うのにのんきに小説を書く
ココア、と申します

クリスマスを題材にいしよし小説を書きたいと思ってます
温かく見守っていただければ幸いです
2 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 17:40
「どうしよう…」
街灯の明かりが競うようにして煌びやかな衣装を纏うクリスマスの夜
何故、あたしここにいるのかな・・・
午後9時も回るというのにクリスマスツリーの下でうろうろと

「何で無いのよぉー…」

出てきそうな涙を必死に堪えたあたしは、幸せそうなカップルの群れを掻き分け
地面を見つめて歩くのを繰り返していた。

事の始まりは一時間前

『あれぇー梨華ちゃんなにやってんの?』
(ビクッ)
『ひ、ひとみちゃん…こん、ばんわ…』
『会社終わったんでしょ?一緒に帰ろうよ』
『今日はちょっと…』
『誰かと待ち合わせ?そうだよねー今日クリスマスだもんねー彼氏いたりするよねぇ』
『べ、別にひとみちゃんには関係ないじゃない!じゃ・・じゃああたし帰るから!』
『うん。じゃーね♪』




3 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 17:44
はぁ…良かった今日はイジメられなかった。
クリスマスだから機嫌良かったのかな?
ダメダメ!今日はあの《ひとみ》の事は考えないって決めたじゃない!
ひとみを頭の中から消すためにブンブン頭を振ると早く家に帰りたくて
急ぎ足で朝来た会社への道のりを引き返していく

今の会社に入ったのは2年前
大手の会社に入れたあたしはすっごくすっごく嬉しかったの
・・・あの日までは・・・そう、吉澤ひとみに出会うまでは・・・

4 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 17:44
会社に入ってすぐ イジメ が始まった。
彼女はあたしより年下なのに頭が切れると評判で、入った当初は同僚だったのに
あっという間に部長クラスに昇進してしまった
その座を利用して事あるごとにあたしを不利な立場へと追いやってくる
それも姑息な手を使って…
それだけじゃない!小学生が使うような手口でイジメられるのっ
ゴキブリのおもちゃをヒールの中に入れてきたり、いつのまにかロッカーの中がからっぽだったり…
問いただすと
『わすれたんじゃないの?梨華ちゃんバカだから』
数日後、誰も使ってないロッカーからあたしの私物がどっさり出てきた。
驚いて呆然と立ってたら
『あはははっ!自分で無人のロッカー使っといて無い無い探しまくってたの?バッカだなぁー』

(ブチッ!)
これにはさすがのあたしも切れたよ!
5 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 18:11
『…いいかげんにしてっ!』
『なにが?』
『あたしの何が気に入らないの?!こんなことまでしてっ!』
『あるの?』
『え?』
『証拠あるの?私がやったっていうしょ・う・こ』
『そ、それは…』
『バカだからそんなことばっかり考えるんだって、大体上司である私にそんな口利いていいと思ってんの?身の程わきまえなよ』
『なっ!』
『顔洗って出直しておいで』

口の端だけを上げて彼女はロッカールームから出て行った
あの後姿、忘れろたって忘れられない
なにあれっ!人をバカ呼ばわりした上に見下すようなあの態度っ!!
いつか証拠掴んでやるんだからぁっ!
6 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 18:28

『はぁ…』
自分のマンションに着くとなんだかほっとする
あたしの憩いの場だから
唯一、彼女の魔の手から逃れられる休息地帯

バックをがさごそいわせながら三階にある自分の部屋へと階段を登る
『今日も一日ごくろうさま梨華』
そうやって自分を励ましながら扉を開けるのだけれど

『あれ…?』

それに気づいたのは三階の階に差し掛かった時だった。

『あれ?どうしてないの?いつもここに入れてるのにっ』
神様は酷い
あたしを休ませる暇さえ与えてはくれないの?
バックに入れていた部屋の鍵がどこをどう探しても見当たらない…

『落としたのかな…でもそんなはず…』

その時
【♪~~♪~~~♪】
けたたましく携帯の着信音が鳴り響いた。
7 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 18:51

この音はメール…?

バックの中の手は鍵じゃなくて携帯を探し出して取り出す
誰からだろう…
聴きなれない音楽
ピッ…と言う音とともにあたしの顔は一瞬にして青ざめた

『ひ…ひとみっ!』

携帯のディスプレイ画面にははっきり《ひとみ》と写し出している
あぶない…あまりの恐怖にこっから投げ捨てちゃうとこだった
今日は、今日ぐらいはひとみに関わらないんだから!
目を瞑って携帯を閉じるとまた・・・

【♪~~♪~~~♪】

同じ着信音・・・
…別に取って食われるわけじゃないんだから・・・
再び携帯画面を開く・・・やっぱり《ひとみ》
8 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 19:17
『ぅうー…なんなのよ一体…』

恐る恐るひとみから来たメールを開く
あたしがこんなにも怯えるのは、それだけひとみの《イジメ》に悩まされてきたから

ゆっくり瞼を開ける
『はぁー…なんだぁ』
でもあたしの思考とは反してあっけない内容だった


【梨華ちゃんへ
どう?彼氏とのクリスマス楽しんでる?
明日の会議のについてなんだけど、今日整理したコピー書類持ってるよね?
どうしても明日必要なんだ
後、二部程同じものを作って持ってきてもらえるかな?
                          ひとみ】

一気に気が抜けた
『ひとみちゃんここの所何もして来ないし、これからはビクビク怯えなくったっていい・・よね?』
よかったよかった♪
スキップしながら階段を一気に駆け上がる

フンフンフーン♪

・・・あっ、鍵無いんだった
9 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 19:46
すぐ鍵屋さんに電話したけどやっぱりクリスマスだからあたしみたいな人がいるみたいで
なかなか電話が繋がらない
どうしようか考えてたら、ふと・・ひとみから2通メールが届いていた事を思い出した。

『そうだった、1通目で緊張し過ぎて忘れてた』
もうビクビクする事無いもんねぇー♪
もしかしたら仲良しになれるかも
時間かかったけど、あたしひとみの事嫌いじゃないし明日からは・・・



(ピッ)
『・・・はぃ?』
携帯画面に問う、そして
固まった。
寒さのせいじゃない
冷や汗も出てきた。
それは大事な会議がある日、寝坊して大遅刻した時の様に…

『・・・ぃやっぱりっ!ひとみなんか、だいッッッッッッきらいぃぃぃッッッッッッッ!!!』

猛然とダッシュした
そして一時間後の今に至る



10 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 20:16
決してあたしがおっちょこちょいでももしくは神様のせいでもなかった。全てはあの《ひとみ》が悪い!
携帯画面に写し出された紛れも無いあたしの部屋の鍵
だってあたしお気に入りのピンクのクマさんがストラップとして一緒に写っていたから

【梨華ちゃんへ
あ、そうそう。一つ言い忘れてた。梨華ちゃんの部屋の鍵、ここに置いとくから後で取りおいでよ
メリークリスマース♪】

のんびりした文章からは想像もつかない位の酷い行為
クリスマスツリーの場所はすぐ分かったの…ケーキ屋さんの看板が画像端にチラリとあったの見つけたから
勝手にロッカーを開けて(どうやって開けたか分からないけれど)勝手にバックから鍵を取り出して
でも、それだけならここへは来なかったかもしれない
付けてあったの・・・キーホルダーと一緒にあたしの住所が・・・

「ひどいよ…こんなの…」
同じ所をウロウロさ迷っても結果は同じ、見当たらない
はぁー・・・もう疲れた・・・
人ごみの中、とうとうあたしは泣いちゃった。
「ぅー・・・・っ」
いい大人がみっともないよね
最低のクリスマス・・・
11 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 21:22
「あーぁ、泣いちゃった」
泣かせたのは私の責任なのに彼女の泣き顔に胸が高鳴る
「ヒドイ奴だね私も」
彼女の様子をビルの陰からずっと観察していた私は、乾いた唇をぺロリと舐めた。
さて、これからどうするかな
12 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 21:23
泣き顔だけじゃ満腹にならない、苛めたくて苛めたくて体中がうずうずして止まらない、
私にこんな感情があったとは会社に入った当初、考えもしなかった。
確かに惹かれたんだ・・・一目惚れと言ったほうが早いな、一つ年上の彼女・・石川梨華
同性に興味を持つ私はおかしいのかもしれない
それに高ぶったこの欲求を彼女にぶつけるのは利に反しているのかもしれない

「よっと!」
壁にもたれかけていた体を勢いつけて離すと、ビル一つ分彼女に近づいた。その距離約、20m。
(気づかないよな…)
近くで見ると肩が微かに震えている
華奢な腰に自らの片腕を巻いて、もう片方の腕は顔を覆っていた。ピンクのスカート、上半身は茶色のコート
後ろ姿しか確認出来ないけど、いつも彼女のことを観察している私には容易に正面から見る彼女を想像出来た。
「…泣かせてごめん」

彼女の肩がピクリと反応した。
(え…?)

辺りをキョロキョロしだした彼女が次の瞬間こちらに顔を・・・
13 名前:ココア 投稿日:2006/12/31(日) 21:28
取りあえずここまで。

石川梨華(21)
吉澤ひとみ(20)

の設定です
梨華視点、ひとみ視点両方書いていきます

14 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/31(日) 23:27
黒吉だw
かわいそうに梨華ちゃん
続き楽しみに読ませていただきます♪
15 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/01(月) 00:22
ぐわっいいとこでw
続き楽しみにしてます!
16 名前:ココア 投稿日:2007/01/01(月) 09:12


明けまして おめでとうございます
        本年もよろしくお願いいたします


さっそくご感想ありがとうございます
楽しんでいただけて良かったです。このような駄文を…

一月一日になりましたが正月と言う気分になれないのは私だけでしょうか?
17 名前:ココア 投稿日:2007/01/01(月) 10:09
咄嗟にビルの物陰に隠れる
口に出したかも分からないようなあの小さな声を聞き取れるはずがない
本人の前では《ごめん》なんて謝罪の言葉、口が避けたって言えないからね

それにしても今の自分の姿、笑えるな
何十人と部下がいる私がコソドロ・・いや、ストーカーまがいなんてね
(はは、ストーカーよりたち悪いかもなぁ)
ここにいてもつまらないし姿を現しますか

大きなグレーのコートを翻し黒いブーツを踏み鳴らしながら近づく
振り返った彼女は少々角度は違えど私の方向を向き考え込む姿勢でじっとしてる
どうしたんだ?
その瞳は未だ不安を抱えたままなのに疑問の色を隠せない様子・・
離れた所からでも分かる彼女の黒い瞳・・
見つめられると立ち眩みさえする
知りたい、今何を考え感じているのかを
心拍数が高まるこの瞬間が喜び

と・・・


私の足は歩くのを止めた

「ねぇ、彼女ーなして泣いてんの??」
「彼氏に振られたんだぁ?カワイソー」
18 名前:ココア 投稿日:2007/01/01(月) 12:34

「あ、あの…」
ナンパ・・・こんな時に

「ねぇねぇ、俺らとどっか行こーよ」
「ぜってー楽しいからさ、ね?奢るし」
ニヤニヤ笑いながら二人がかりであたしを引っ張る
「止めて、下さい!」
「大丈夫大丈夫」
なにが大丈夫なのよっ!ナンパする人なんてみんなエッチが目的なんでしょ!?
「放してっ・・!」
力じゃ敵わないっイヤッ・・・恐いっ・・・誰かぁ
助けを求めて辺りを見回してもこの人達が《見るんじゃねぇよ!!》
ってさっきから叫んでるせいで誰一人として手をさしのべてくれない

誰か・・・誰か・・・
と、そこに・・ううん。きっと目の錯覚よ幻よ
一度顔を下げ再び確認する

(よっ♪)

声には出さなかったけど確かにショーウィンドウにもたれかかって
満面の笑みで笑いかけてきたのは紛れもないあの《ひとみ》だった。
19 名前:ココア 投稿日:2007/01/01(月) 13:35
「ひ、ひと…」

「言うこと聞きなよ、悪いようにはしないからさぁ」
そっか慌てるあたしを見てたんだ、ずっと・・鍵だって自分で持ってたくせに探させて…バーカとか陰で笑ってたんでしょ…どーせ
……それに、今確かに《よっ♪》って言ったよね?口パクだったけど《よっ♪》って
ここにこうしているのも、こんな事になってるのも全部ひとみのせいだって言うのに・・・

「ほぉーらぁー」
ピンチになってるあたしを見て笑顔って・・・

「どぉぉおおおゆぅぅことよぉおおおおおうぅぅぅッッッ!!!」




20 名前:ココア 投稿日:2007/01/01(月) 13:35
「あら、奇遇☆」
白々しくわざとビックリした顔を作って手を組み合わせると首元へもっていきクネクネ腰を振る
「今日こそ許さないんだからッ!証拠だってねぇあんたが送った写メールがバッチリ証明してるわよ!謝って!今すぐここで謝って!!!」
「あー泣いてたんだ、バカなのに泣いたら水分足りなくなってもっとバカになるじゃん」
「バッ!?あんたが元凶なのよ!!どうせあの二人だってあたしをイジメる為に雇ったんでしょっ」
「それは無いよーどうせ雇うならもっと美形選ぶって」
「な、んだとぉお!!」
「ふざけんじゃねぇーぞ!女のくせに!!」
今まで狐につままれたような顔をして立っていた二人組が怒りを露わにしてひとみに飛び掛ってきた。
21 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/01(月) 21:10
面白いです。まるで、小学生の男の子のようなよっちゃん♪
ただ、お節介かもしれないですけど視点が変わる時に
*  *  *という風に入れていただくともっと読みやすくなると思います。
気を悪くされたらごめんなさい。
次回も楽しみにしてます。
22 名前:ココア 投稿日:2007/01/01(月) 22:57
21の名無飼育さん
貴重なご意見ありがとうございました
そうですね、改めて読み返してみると読みづらい部分が多々・・
おまけに誤字脱字も多々・・

次からは気をつけます

23 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/02(火) 08:39
おもしろいです。最高〜! 黒吉がんばれ!
24 名前:ココア 投稿日:2007/01/03(水) 02:33
23 :名無飼育さん
ありがとうございます。この駄文おもしろいのでしょうか?

今日小説書いたら少しの間お休みいたします
途中放棄はいたしません
もしかしたら別のところで短編小説を書いているかもしれないので
見かけたら手を振っていただけると嬉しいです
25 名前:ココア 投稿日:2007/01/03(水) 02:58
大勢の人込みの中で始まった男二人と女一人の睨み合い
といってもひとみの方は未だショーウインドウにもたれたまま相手に挑発的な笑みで余裕の表情

勝てるわけないじゃない・・なに考えてるの!
身長差は大して違わないけど体格、人数ともにひとみが不利
男たちは今にも飛びかからんとしてる
「卑怯よ!二人がかりなんてっ!」
「なら呼べよこんだけ人いるんだから…なぁ、誰かこの生意気女助けてやれよ」
人の数が疎らになった、行きかう人々はあたし達に好奇な目をよせる
「・・・残念だったな、こいつらみんな関わり合いになりたくないらしーぜ」
「いいよ、この方がやり易いし」
「ひとみちゃ・・・」
「梨華ちゃん、邪魔だからどいてて」
26 名前:ココア 投稿日:2007/01/03(水) 05:03
「…それにしてもあんたらよく恥ずかしくないね」
「ぁあ?!」
「クリスマスの夜に彼女もいない寂しい男が二人で、ナンパって…しかも周りカップルばっか…プッ、見てるこっちが恥ずかしくなる」
ひとみは笑いを堪えながら脱いだコートを手渡してきて手のひらでシッシッとあたしを追い払う
「んだとアマァ!!」
男の一人が彼女の胸元を掴む

その途端、ひとみの雰囲気が変わった
なに・・・?

彼女・・・ほんとにあたしと同じ女性なのかと思わせる程、神秘的な瞳は大人の色香を漂わせた
強さと冷たいなにか・・・
見たこともない彼女の一面
顔はどこも変わってはいないのに
・・・怖い・・・
視線はあたしに注がれているわけじゃない…だけどそれ以上ひとみを見ることが出来なくて
手に持ってるコートをギュッと抱きしめ俯いた。
27 名前:ココア 投稿日:2007/01/03(水) 06:01

「!、おまえ何やってんだよッ」

(?)
予想しなかった男性の驚きの声で顔を上げたあたしは声を失った

ひとみの服・・ボタンが千切れてブラが丸見えになってる
この二人がやったのかと視線を移すと目を丸くして口を開けてる姿から見て
やったのは・・・ひとみ・・?

「何のまねだよ・・これ」
「さぁ?何でしょう」

【おい!お前たちそこで何やってる!】
ここにいる全員が声のする方を振り向いた

「あー、意外と早かったな警察来るの」
ひとみは男性の手首を掴むと片手で自分の服の乱れを整え
「ちょっと計算違い」と鼻で笑った

「な・・んだよ」
「まだわからないの?寂しそうだから二人に居場所作ってあげたんだよ、これってどう見ても強制わいせつ行為・・婦女暴行かな?」
「!・・お、おい逃げ…」
【大人しくしろよわれわれと同行してもらうからな警察まで】

28 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/05(金) 01:02
更新お疲れ様です。

これから二人はどうするんだろう・・・き、気になる
29 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/06(土) 15:18
俺も気になるぅ-- .
30 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/07(日) 01:22
29さん、いい加減「sage」を覚えてください。
今まで私が見ただけでも、3度は注意されてますよね?

ココア様、スレ汚しすみません。
私も楽しみに待ってます。
31 名前:ココア 投稿日:2007/01/09(火) 23:38

みなさんこんばんわ
ちょっと時間が空いたので、少しですが小説書こうと思います

感想ありがとうございました。
《クリスマス小説》
で書き始めたのですが、もしかすると収まりきれないかもしれないので
先に謝ります。
勝手で本当にすみません・・・

書くときは行き当たりばったりなので今後の展開は私にも解らないのですが
地道に書いて行こうと思います
32 名前:ココア 投稿日:2007/01/09(火) 23:45

☆・・・石川sido

★・・・吉澤sido

33 名前:ココア 投稿日:2007/01/10(水) 00:15




「コート、返してくんない?寒いんだけど」
「あ…う、うん」
フフ・・・さっきの威勢はどうしたよ?
自分のコートを受け取ると、梨華ちゃんの香水なのか体臭なのか甘い匂いがほのかに香った。

流石にこの格好のままじゃ寒いもんな

黒のタートルネックから覗くブラジャーを見て、自分の中のもう一人の吉澤ひとみに
よくやるよ・・と眉を上げた。

耳元で囁く《アクマ》

アクマに逆らう?とんでもない!
こんなに甘美で刺激の強い日常を作ってくれた
感謝したい位だ
34 名前:ココア 投稿日:2007/01/10(水) 00:31

・・・かと言って、アクマを野放しにし過ぎるのも問題だね

彼女があいつらに捕まりそうになるって言うのに
私はすぐに助けようとしなかった。
見物を決め込んだんだ
おもちゃを弄ぶ子供のように、アクマはニヤニヤと・・・

彼女の嫌がる顔が正気に戻してくれた
あの顔を見ていいのは私だけ誰にも渡すもんか

気が付いたら警察に電話していた。
35 名前:ココア 投稿日:2007/01/10(水) 01:03

「ひとみちゃん」

「ん?」

「あ、りがと・・・助けてくれて」

「なぁーに、いいって事よ」

彼女の口を尖らせながら困った顔で笑う、この仕種も好きだ
私が微笑み返すと梨華ちゃんは一歩、後ずさりした。

ああ・・・そうか、まだ鍵の事があったんだっけ
ジーンズのポッケに無造作に手を突っ込むと梨華ちゃん家の鍵がこつんと指に当たる

「返して欲しい?鍵」

首を縦に振る彼女に先ほどの勢いは無い
助けてもらった手前、何も言えないんだろーな

はぁ・・・そんな泣きそうな顔でこっち見ないでよ・・

アクマ出てきちゃうって・・・
36 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/13(土) 23:12
梨華ちゃんキャワイイ。
37 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/05(月) 01:21
思いっきりSなよっちゃん、いいですねー
38 名前:ココア 投稿日:2007/02/06(火) 23:59







「じゃあ行こうか」

「え?」

「私の家。」
あたしの顔、さぞ、素っ頓狂だったに違いない。
クリスマスの夜に世界で一番大嫌いな人と・・・嫌だ、嫌過ぎる。
だからといってこのまま帰るわけにはいかない、ううん。帰れないんだった…

「どうする?来るの?来ないの?」

「行きます・・」
早く鍵を奪還して帰りたい。
とりあえず、落ち着きたい。
その一身でひとみに付いて行った。



それが間違いだった。

たった30分後に、その時とったあたしの行動を恨む事になるなんて・・・

39 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/07(水) 01:14
30分後よっすぃーに何をされたのかな、めっちゃ気になる
40 名前:ココア 投稿日:2007/02/11(日) 16:05
(ぅうー・・・)

なんか調子狂う。
助けてもらってなんだけど、あぁ・・・逃げ出したい・・・。

鼻歌歌って運転するひとみを一睨みする自分は、半面心の中、複雑。
さっきのひとみの顔が頭の中をグルグル、でも今、横にいる奇人変人からは想像もつかないあの姿。
ひとみが怒る事なんて滅多に無い事だから、貴重といえば貴重で(あたし以外)にはいつもへらへらしてるからあたし、思わず固まっちゃったよ

「ふはは」

「なに?」

「いや、可愛いなと思って」

「ふっ、ふざけないでよ!」
顔が赤くなってしまったあたしは、怒ってひとみに反発した。
こんなあたしを見て子供だなぁーとか言ってからかわれるの承知でキッとひとみを睨む

だけど、口元を上げて笑うだけであたしを見ることも、馬鹿にすることも無く静かに運転を続けてる。

なに?変だよひとみ・・・



41 名前:ココア 投稿日:2007/02/11(日) 16:25
(サー・・・)

雨が降り出した。
ひとみは依然として無言のままだし、あたしはこの空気を読めずに縮こまったままで、

(なんで、あたしドキドキしてんのよぉー…)

妙な緊張感が車内に立ち込めてた。
おろおろするあたしに対して、余裕の表情のひとみ。

バカみたい。あたしばっかり意識して振り回されて、堂々としてればいいのよ
そうよ、これじゃあたしが悪いことしたみたいじゃない!
あたしは被害者っ、堂々としてれば・・・

(・・・あっ!)

体をシートに倒した途端、ひとみと目が合った。
直接じゃない、ミラー越しに。
バックミラーはあたしの方に向けられてて、ひとみはそれでずっとあたしを観察してた。

「梨華ちゃん」

ミラー越しに呼びかけてくるひとみの目が、急に途切れる。

「家、着いたよ」
42 名前:ココア 投稿日:2007/02/11(日) 19:06
ひとみは一足先に車から降りると傘を持って助手席側のドアを開けてくれた。

「どうぞ」

笑って差し出した傘をあたしがしげしげ見てると
「早くしてよー」
ひとみが少し震えて再びグイッと傘を突き出してきたから、あたしは慌てて
「ごご、ごめん」
と、平謝りで傘の中に飛び込んだ。



ひとみが住むのは高層マンションの8階。
ほけぇ〜と口をあんぐり開けて見上げていたら
「プッ、あほ顔」

ムカッ

「なによぉ〜!」

腹はたったけど笑ってるあたし

「ププッ」

「ははっ」
あたしの住んでるマンションより遥かに階も値段も高いひとみん家。
けれど、二人笑いあって和んだ空気でいれたのってこれが初めてで、同僚って感じがして・・・
!、はっ、駄目だ!
気を許したらまた、地獄に突き落とされるっ




43 名前:ココア 投稿日:2007/02/12(月) 07:13
「ひとみちゃん…」

「なに?」

「それで…鍵は?」

「玄関に置いてある。とりあえず上がんなよ、寒いし」
あっけらかんと答えたひとみは、入り口まで来ると、手早く傘を折りたたみ、そそくさと寒そうにマンション内に入っていく。

むぅー・・・
ちっとも反省してないじゃない
まるで、当たり前みたいな顔してぇ〜っ
そうよっ、まだ一言もひとみから謝罪の言葉を聞いてないっ!

ムカムカムカァア〜〜…

いい感じに腹立ってきた。
今なら、あの悪魔にガツンッ!と、言ってやれそう

「ひとみちゃん!!」

チンッ♪

「梨華ちゃん、エレベーター来たよ〜」

むぅーーっっ!

無言でエレベーターに近づく
決着は後できっっっちり着けるんだからっ

44 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/20(火) 23:05
よっすぃ〜のペースに流される梨華ちゃんいいっすね〜。
45 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/21(水) 17:06
いしよし小説最近少ないんで
ここに来るの楽しみです。ココアさん頑張ってね!。

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