First Kiss
- 1 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/13(土) 22:24
- 柴田さんと村田さんで書いてみようかと思います。
見切り発車気味ですが、よろしくお願いします。
- 2 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/13(土) 22:26
- ……好きになるなら、ちゃんと好きになりたい。
その人のことを知って、その人と会話を交わして。
その人のことを思うだけで嬉しくなるような、そんな恋がいい。
- 3 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/13(土) 22:28
- なんとなく眠れなくて、ホテルの部屋を出た。
自動販売機があったはずだと思って、エレベーターホールへ向かう。
そこに先客がいた。
見慣れた後ろ姿。
「あ、めぐちゃん」
私の呟きにめぐちゃんが振り返る。
「どしたの?」
「めぐちゃんこそ」
取り出し口から缶を取りながら、
「喉乾いちゃったから」
と言った。
「あゆみは?」
「似たようなモノ」
お財布から1000円札を自動販売機に入れようとして、釣り銭切れのランプが光っていることに気付く。
「あ」
「何?」
小銭が40円ちょっとしかない。しかも5円玉と1円玉含む、だ。
- 4 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/13(土) 22:28
- 「めぐちゃん、100円持ってる?」
さっさとプルタブを引いてお茶を飲んでいためぐちゃんは、缶から口を離し、一息つくと首を振った。
「1円も持ってない。120円しか持ってこなかったから」
「そっか」
下のロビーかコンビニに行ってこようかなと思ったけれど、そこまででもないような気がする。
どうしようかなと思っていたら、めぐちゃんがお茶の缶を私に差し出した。
「半分コ」
「あ、ありがと」
ラッキーと思って素直に受け取る。
一口飲んで、缶をめぐちゃんに返した。
「もういいの?」
「うん。喉が乾いたっていうより、寝つけなかった方が強かったから」
「そっか」
お茶にまた口を付けながら、めぐちゃんは備え付けのソファに腰を下ろした。
「ま、欲しくなったら言いなさい」
「うん」
めぐちゃんの隣に腰を下ろす。ソファと言っても、背もたれのない長椅子だ。壁にそのままもたれると、すこしひやりとして心地良かった。
- 5 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/13(土) 22:30
- 「マサオくんは?」
「ぐーぐー寝てる。ひとみんは?」
「すやすや寝てる。私達が同じ部屋にすればよかったかな」
「かもにぇ。ウチもさっさと寝るつもりだったんだけど」
「私もだよ」
そう言って2人で笑った。
みんなが寝静まった後のホテルの廊下は静かで薄暗くて、互いに話す声は自然に小さくなった。
仕事のこととか移動中の笑い話とか学校のこととか、そんな些細なことを話しながら、また少し喉が乾いてくる。
「一口頂戴」
と言ったら、めぐちゃんは快く缶を渡してくれた。
お茶を一口飲んで、私を見ているめぐちゃんに気付く。
その視線が少しだけいつもと違う雰囲気な気がして、ほんの少しきょとんとする。
あれ? と思う前に、めぐちゃんの顔が近づくのがわかった。
ゆっくりとした動きだと思うのに、体が動かなかった。
静かな呼吸が触れる程の至近距離でようやく事態が飲み込めた気がした。
── キス、するのかな。
どこか他人事みたいにそう思った。
目を伏せたのと同時に、唇に柔らかいものが触れた。
- 6 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/13(土) 22:32
- 唇がゆっくり離れていくのに合わせて目を開ける。
離れていくめぐちゃんをぼんやり見つめていた。
めぐちゃんは小さく微笑むと、
「……おやすみ」
そう言って、ポンと軽く私の肩を叩きながら立ち上がって、そのまま廊下を歩いていった。
めぐちゃんの姿が見えなくなって、何かのスイッチが入ったように思考が動き出した。それと同時に口を押さえる。
……キスしたんだ。
頭の中で言葉にすると、かぁっと顔が熱くなった。
唇に柔らかい感触が残っている。
キスした前と後の、めぐちゃんの顔が脳裏をよぎる。
真剣なのかぼんやりしているのか、よくわからない。
リハーサルやダンスレッスンの休憩時間に、考え事をしながら遠くを見ているときの表情に一番似ている気がする。
……でも、なんか。……すごく。
- 7 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/13(土) 22:32
- 心臓がドキドキして喉から飛び出そうだった。思わずそのまま上体を曲げて突っ伏した。
どうしよう、どうしたらいいんだろう。
めぐちゃん、私のこと好きだったのかな。
もしそうだとしたら、いつから?
別に何も考えずにじゃれてたりしたけど、めぐちゃんはどう思っていたんだろう。
「……私、他に好きな人、いるんだけどなぁ……」
……どうしよう。
なのに、めぐちゃんとのキスは嫌じゃなかった。
初めての、キスだったのに。
- 8 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/13(土) 22:39
- つづく。
- 9 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/14(日) 03:11
- つづくんかい!!
期待しちゃうぞ!!(・∀・)
- 10 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/14(日) 15:02
- ですな。
私なんて極上メロンコンにて村柴がこの曲を歌ったと聞いた時から
期待していましたから!他力本願上等!!(爆
- 11 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/14(日) 21:11
- 朝、ロビーに集合したとき、不意にぽんと肩を叩かれた。
「おはよ」
「……お、おはよーございます……」
振り返ったそこにいたのは、飯田さんだった。
正直びっくりした。
飯田さんに嫌われてはいないだろうけれど、わざわざ肩を叩かれて挨拶をするような間柄じゃない。
「手ぇ出して」
「え?」
よくわからないまま素直に出した手の上に飯田さんの手がぽんと一瞬重なる。
「あげる」
「え?」
手品みたいに、私の手の中に小さなキャンディがひとつ乗っかっていた。
「……ありがとうございます」
「どした?」
「え?」
「なんか元気ない」
「え、そんなことないですよ」
「そう? ならいいね」
にっこり笑って飯田さんはモーニング娘。のみんなのところへ歩いて行った。
- 12 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/14(日) 21:12
- 私、元気なかったかな。
そういうふうに見えたのかな。
飯田さんの背中と手の中のキャンディを見比べる。
……やっぱり優しいなぁ。
えへへとにやけてしまう。
「……」
貰ったキャンディに軽くキスしてみる。
あたりまえだけど、めぐちゃんの唇の感触とは全然違う。
飯田さんとキスしたいかって言われても、なんだか想像出来ない。
もしされても抵抗しないだろうけど、したいわけでもない。だからってまためぐちゃんとならしたいわけじゃないけど、さ。
- 13 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/14(日) 21:12
- 「あゆみ、おまたせ」
声をかけられて振り返ると、瞳ちゃんがいた。
そのすぐ後ろにはマサオくんと、……めぐちゃん。
目が合って、一瞬ドキリとする。
けれど、めぐちゃんはいつも通りの顔で、
「おはよ」
と言った。
「……あ、うん。おはよ」
「眠れた?」
「……うん、なんとか」
それは、嘘。
私は昨日、あの後ベットに入ったけれど上手く眠れなかった。
少し前を歩くマサオくんと瞳ちゃんの後を2人並んで歩く。
めぐちゃんはいつもと変わらなかった。自然に話しかけてきて、自然に笑っていた。
昨日の夜のことなんて、まるで最初からなかったかのように。
朝食の間、私の斜め向かいに座っためぐちゃんの唇が気になって仕方なかった。
朝食の間だけじゃない、その前もその後も。
めぐちゃんの唇が、何かに触れるたび動くたび、あのキスを思い出した。
- 14 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/14(日) 21:13
- やっぱり私より大人なんだな、って思った。
同性へのキスのひとつやふたつ、どうってことないのかもしれない。
気にしていない振りをしているとしても、動揺を隠しきれない私よりずっと大人だ。
……参ったなぁ。
私、めぐちゃんのことばかり考えてる。
でもキスされたからって簡単に好きになっちゃうなんてのはイヤだった。
好きになるなら、ちゃんと好きになりたい。
その人のことを知って、その人と会話を交わして。
その人のことを思うだけで嬉しくなるような、そんな恋がいい。
- 15 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/14(日) 21:14
- つづけ。
- 16 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/14(日) 21:17
- >9 :名無飼育さん
ここで終わらせるわけにも(苦笑
期待にお答えできるか定かではありませんが頑張ります。
>10 :名無飼育さん
極上メロンコンにて村柴がこの曲を歌ったのを聞いた瞬間から書きたかったんです、実は。
- 17 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/15(月) 20:43
- 出会って、一年。
私は、それなりにめぐちゃんのことを知っているつもりだった。
年上なのにどこか抜けてて可愛い。
言動とかこだわりが人とは変わっていて、よくわかんないところばっかりだけどおもしろい。
すごく気遣いの多い人で、さりげなくいつも優しい。
でも、私の知っているめぐちゃんはキス魔じゃない。
私の知らないめぐちゃんは確実に存在するということだ。
私の知っているめぐちゃんの時間は、めぐちゃんが生きてきた20分の1にも満たないんだから、あたりまえと言ったらあたりまえなんだけど。
- 18 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/15(月) 20:44
- ── じゃあどういう人なんだろう。
そう思うと、めぐちゃんがやけに遠い人に思えてきた。
こんなふうに笑う人だったかな、とか。
こんな声で話す人だったかな、とか。
私はめぐちゃんのことを、こんなに知らなかったかな。
- 19 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/15(月) 20:44
- ……もしも。
もしもだけれど、私がめぐちゃんを好きになって、付き合うことになったりしたらどうなるんだろう。
どんな感じなんだろう。
いつでもそばにいてくれるのかな。
電話したり、2人で遊びに行ったり、手を繋いで歩いたり、時々キスしたり。
少し想像して恥ずかしくなって俯いてしまった。
結局、私がめぐちゃんを好きになるのに、そう時間はかからなかった。
- 20 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/15(月) 20:47
- めぐちゃんと2人きりになることはそうそうなかった。
私達はいつも4人が基本で、3人になることは多くても2人になることは殆ど無い。時折メンバーで2人になっても傍らにマネージャーさんやスタッフさんがいた。
私はそんなことに、めぐちゃんと2人で話したいと思って初めて気が付いた。
3人で同じ部屋に住んでいるみんなは、2人きりになることも普通にあるんだろうけど。
いいな、マサオくんと瞳ちゃん。
……そんなことも、初めて思った。
- 21 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/15(月) 20:47
- 「……めぐちゃん」
楽屋に戻る廊下でわざと一番後ろになって、他の2人に気付かれないように、前を歩くめぐちゃんの腕を軽く引っ張った。
「ん?」
めぐちゃんが足を止めて振り返る。
「ちょっと、いいかな」
「何?」
「後で、ちょっと話、聞いて欲しいんだけど」
少し不思議そうな顔をしながらも、めぐちゃんは柔らかく笑って「いいよ」と小さく呟いた。
悩み相談か何かだと思ってるような、そんな表情だった。
「ゴハンでも食べに行く?」
折角の提案だったけれど、首を振った。
とてもじゃないけど、人のいる場所で好きだなんて言えない。
「2人きりになれるところだったら、どこでもいいから」
「……じゃあ、楽屋でいいかな?」
瞳ちゃんとマサオくんが先に帰れば、楽屋は2人きりになる。そんなに難しいことじゃない。
私は小さく頷いて、手を離した。
- 22 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/15(月) 20:48
- つづけ。
- 23 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/18(木) 21:50
- 鏡に映る自分の顔を見つめる。
なんとなく前髪が気になって、指先でいじった。
変な顔してないかな。
自分で、変な顔してるのか、いつもと同じなのか、よくわからない。いつもより可愛いって思えるほど自信家でもない。
『恋をする女の子は可愛い』なんて誰が言い出したんだろう。
瞳ちゃんはよく「あゆみは可愛いねぇ〜」って言ってくれるけど、あれはどう考えても末っ子とか子供に対する『可愛い』だし。
── めぐちゃんから見た私はちゃんと可愛く見えてるだろうか?
トイレから戻ってきたら、楽屋にはもうめぐちゃんしかいなかった。
「おかえり」
広げていた雑誌から視線をあげて、めぐちゃんが微笑む。
「……瞳ちゃんとマサオくんは?」
「先帰った。『あゆみによろしく』って」
「……あ、うん……」
ゆっくりめぐちゃんの隣まで歩いていって、椅子に座った。
- 24 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/18(木) 21:51
- 体が強張る。
「……あのね」
震えているのがバレないよう、膝を抱える手に力を込めたけれど、あまり意味はなさない気がした。
「うん」
私の言葉を促すように、めぐちゃんが相槌を打つ。
「……私ね」
めぐちゃんは驚くだろうか。
それとも、もう予想ついていたりするんだろうか。
多分、驚くだろうな。その後、嬉しそうに笑ってくれるかもしれない。
……だと、いいけど。
心臓がばくばく言っている。俯いてしまった顔が上げられない。
小さく息を吸って、言葉と一緒に吐き出した。
「……私ね、めぐちゃんが好きなの……」
自分の声を耳で聞いて、かぁっと顔が熱くなった。
怖くて恥ずかしかったけれど、めぐちゃんの反応を知りたくて、視線を上に上げる。
めぐちゃんはたしかに驚いたように目をきょとんとさせて、それから静かに微笑んだ。
その笑顔は私が思っていたものとは違って、困ったような苦笑だった。
ぽんぽんと子供をあやすみたいに2回軽く私の頭を叩いて、
「何言ってんの」
と言った。
- 25 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/18(木) 21:52
- 頭が真っ白になった。
言葉どころか身動きが取れなかった。
「……めぐちゃんは、私のこと、別になんとも思ってないの?」
言葉は返ってこない。
「……じゃあどうして私にキスしたの?」
「……」
「好きでもないのにキスしたりしたの!?」
めぐちゃんは何も答えてくれなかった。
「めぐちゃん!」
苛立ちや憤りに似た感情が沸き上がって、めぐちゃんの襟首を掴む。
── こんなに近くにいるのに。手を伸ばせばこんなにすぐ掴める距離にいるのに。
めぐちゃんが、誰よりも、遠い。
「……あゆみ」
私の手にそっとめぐちゃんの手が重なる。
「……もう、2人きりにはならないほうがいいかもしれないね」
小さく苦笑して、めぐちゃんは私の手をゆっくり振り解いた。
- 26 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/18(木) 21:53
- 「……めぐ、ちゃん……」
不意にノックの音がして、扉が開く。
2人きりだった空間に他の人の声がした。先に帰ったはずの瞳ちゃんだった。
「やっぱまだココにいたー」
「うん。あ、もしかしてココもう閉まる?」
「まだ平気でしょ。差し入れでエクレア貰ったの。食べるでしょ?」
「食べる食べる」
トンと跳ねるようにめぐちゃんが立ち上がる。
一歩進んでから振り返って、めぐちゃんが私を見る。
「あゆみも食べるでしょ?」
やっぱり私は何も言えなくて、小さく頷いてから立ち上がった。
「マサオくんは?」
「もー帰っちゃったみたい。ざんねーん。おみやげに持って帰ってあげようか」
「そうしよう。きっと喜ぶよ」
いつもと何も変わらない笑顔だった。
会話する声も、その横顔も、いつもと何も変わっていなかった。
変わったのは、私だった。
……あの夜から、変わったのは私だけだった。
- 27 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/18(木) 21:53
- つづけ。
- 28 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/18(木) 22:10
- ものすごつづきが気になります。
おもしろす
- 29 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/19(金) 01:37
- つづけー―――――――――
- 30 名前:名無し飼育さん 投稿日:2007/01/19(金) 18:55
- あの二人の歌い方を重ねながら一気に読みました。
続き!続き!!
- 31 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/20(土) 18:19
- お母さんに「ゴハンは?」と言われて「いらない」と答えた。
時間が割と遅かったせいで、どこかで食べてきたと思われたのか「そう」とだけ帰ってきた。
リビングに鞄だけ置いて、顔を合わせずに「お風呂入ってくる」と呟く。
普通の顔をしている自信がなかった。
お母さんに「どうしたの?」と聞かれて、うまくごまかせる自信もなかった。
せめて、お風呂に入って、少し落ち着いてからにしたかった。
洗面所兼脱衣所でシャツのボタンを外しながら、私は前もそうだったなとぼんやり思った。
落ち込むことがあると、お風呂に直行する。
── 前は、……なんだったっけ。どうしても上手く歌えなくて、すごく怒られたときだったっけ。
あのときは、めぐちゃんに励ましてもらったんだ。
「ホントに見込みがないときは怒られないもんだよ」って、そうやって笑うめぐちゃんがすごく大人に見えた。
- 32 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/20(土) 18:25
- 涙がすぅっと頬を流れて落ちる。
ぽたぽたと手の甲に滴が円を描いた。
どうして私がめぐちゃんのことで泣かなきゃいけなくなったんだろう。
どうして、めぐちゃんは私にキスしたりしたんだろう。
どうして、私のことを好きじゃないなら、どうして。
……単なる遊びや気まぐれだったんだ。
答えはそれしか思いつかなかった。
── くやしい。くやしい、くやしい。
でも、それ認めても、あのキスを遊びに出来ない自分が一番くやしかった。
- 33 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/20(土) 18:26
- 「あゆみ?」
「え?」
私が顔を向けると、めぐちゃんの顔がきょとんとしたものから苦笑に変わった。
「さっきから何回も呼んでるのに」
「……あ、ごめんなさい……」
「別にいいけど。目ぇあけたまま寝ちゃってたのかと思った」
めぐちゃんの言葉に瞳ちゃんが笑う。
「ちょっと疲れてるんじゃないの?」
「……そーかも」
少し照れくさくなって、頭をかいた。
「はい。飲むでしょ? お茶とカフェオレ、どっちがいい?」
めぐちゃんの手にはお茶とカフェオレの紙パックが4つ握られていた。
- 34 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/20(土) 18:27
- 「……お茶」
「ん」
すっとお茶が差し出される。
「ありがと」
受け取るときに一瞬指が触れた。落とすほどじゃなかったけれど、その感触は私の体を硬直させた。
「……」
私の様子に気付いたのか気付いてないのかよくわからなかったけれど、めぐちゃんは瞳ちゃんにも紙パックを渡して、マサオくんとは「カフェオレの方がいい」とか会話を交わしている。
紙パックにストローを指しながら、横目でめぐちゃんを見た。
私の前に座っても、別にいつもと変わったところはない。
屈託のない笑顔がそこにあった。
めぐちゃんの顔が上手く見れなくて、眠る振りをして机にうつ伏せる。
「あゆみ、寝るならソファに行っておいで。ちゃんと起こすから」
めぐちゃんの声に、体をあげてそのまま立ち上がる。
「……うん」
眠い振りをして目を擦って、俯いたまま足元だけをみてソファへ向かった。
- 35 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/20(土) 18:27
- パーテンションの向こうの3人掛けのソファに横になる。
目を閉じて、うずくまるようにソファの背もたれに顔を近づけた。
楽屋は少し静かになったけれど、またすぐみんなの話声が始まった。
私を気遣ってか、声はいつもより小さい気がした。それとも、パーテンションの区切りの分だけ、音が聞こえづらいのか。
……めぐちゃんの声が、聞こえない。
背後に、人の気配を感じた。
気のせいかと思ったけれど、毛布か上着か、何かを掛けられたのがわかって、気のせいじゃないことを知る。
そのまま眠ったふりをしていると、その手が私の頭を撫でた。
軽く、意識を集中していないと分からないくらいに、優しく。
キュとスニーカーが立てる音が微かにして、人の気配が消える。
「……」
パーテンションの向こうから聞こえる声に、めぐちゃんの声が混じった。
- 36 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/20(土) 18:28
- ゆっくり目を開けて、肩に掛けられた物を見る。
めぐちゃんのジャケットだった。
「……っ……」
襟首を引き寄せて、ぎゅっと目を閉じた。
そうしないと泣いてしまいそうだった。
……恋人になれないなら、こんなふうに優しくしないで欲しいのに。
私のこと、好きじゃないなら、どうして。
わかんないよ、めぐちゃん。
……わかんないよ。
- 37 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/20(土) 18:28
- つづけ。
- 38 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/20(土) 18:36
- >28 :名無飼育さん
おもしろす?
ホントですか?よかった、嬉しいです。
>29 :名無飼育さん
もうちょっとつづきますよー(笑)。
>30 :名無し飼育さん
BGMはやっぱり極上メロンコンです。時期としてはかなり話の方が昔ですけど。
一気読みしていただけて嬉しいです。
- 39 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/21(日) 02:53
- ほとんどがあなたです
- 40 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/22(月) 21:42
- 私を起こしてくれたのは瞳ちゃんだった。
いつのまにか本当に眠っていたらしい。窓の外が薄暗い。収録はどうなったんだろう。
「はい、あゆみの分」
瞳ちゃんから渡されたのは台本だった。
「……あれ?」
「前の収録が押しちゃってね、私達の番まで回ってこないだろうからって明日に延びた。これ、読んででおいてって」
「あ、うん。ありがと……」
「いつかそんなことされたらスケジュールが狂うって言ってみたいねー」
なんて言って笑う瞳ちゃんにつられて笑った。……ホントはそんなに笑える話でもないけれど。明日の予定は、午前に収録してからボイストレーニングに変更だ。
楽屋はしんとしていた。めぐちゃんとマサオくんは先に帰ったのかもしれない。
けれど、私の体の上にはまだめぐちゃんのジャケットがある。もしかして、着ないで帰ったんだろうか。
「何かあった?」
「え」
反射的に顔を上げる。
そこには、いつもと変わらない瞳ちゃんの顔があった。
- 41 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/22(月) 22:14
- 何もないと言ったら嘘になる。
何もないって言えるほど、自然に振る舞えていない自分も分かっている。
けれど、私には黙り込むことしかできなかった。
「あのね、私、結構おせっかいやきだと思うんだ」
前髪をかき上げながら、瞳ちゃんが笑う。
「自分から言う人もいると思うけど、訊かれないと言わない人っているでしょ? あゆみは後者のタイプじゃないかな、って思ってる」
「……」
「どうかな?」
……確かにそうかもしれない。元々人見知りも激しいし、自分の思ってることをうまく伝えられるタイプじゃない。
「言いたくないなら言わなくてもいいけど、言いにくいだけなら言ってみてよ?」
どう言えばいいんだろう、なんて言えばいいんだろう。
「……あの……」
喉元が熱い。
押さえ込んでいた重い何かがせり上がってくる。
けれど、それを言葉に変換するのは、きっかけを見つけることすら難しすぎて。
- 42 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/22(月) 22:14
- 「ん?」
少し首を傾げて、瞳ちゃんが私の目を見る。
ちゃんと待っていてくれるのがわかる。
「……私……」
これを言ったら、瞳ちゃんは驚くだろうか。困った顔をするだろうか。
困らせてしまう気がする。
これからも4人でいなきゃいけない。
『仲間』の枠を壊してしまうことになるんじゃないんだろうか。
瞳ちゃんを、私とめぐちゃんの板挟みにさせてしまうんじゃないだろうか。
「……私っ……」
目頭が熱くなって、涙が溢れてきた。
ぼろぼろ溢れていく涙が止められなかった。
いつのまに私は、こんなに泣き虫になっちゃったんだろう。
「……っ……」
呼吸が上手く出来なくてしゃくり上げる。
「……ごめんなさい……っ……」
── やっぱり、言えない。
- 43 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/22(月) 22:15
- 瞳ちゃんの顔を見る前に、頭を撫でられたのが分かった。
ゆっくり抱き寄せられて、ぽんぽんと背中を軽く叩かれる。
「いいんだよ」
いつも通りの優しい声で、瞳ちゃんは何度も頭を撫でてくれた。
どうして、私はめぐちゃんのこと、好きになっちゃったんだろう。
どうして、私はめぐちゃんを好きにならなきゃいけなかったんだろう。
あの夜に戻りたかった。
キスをする前に戻りたかった。
4人で『仲間』でいることが自然だったあの時間が、眩しいくらい愛しかった。
……なのにどうして、こんなに好きな気持ちが止まらないんだろう。
- 44 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/22(月) 22:17
- つづけ。
- 45 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/22(月) 22:21
- >39 :名無飼育さん
思わず納得です。残りの13%はなんなんだろう……。
- 46 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/24(水) 21:30
- ようやく泣きやんだ私に、瞳ちゃんはミネラルウォーターとティッシュを差し出してくれた。
「私に出来ることってなにもないかもしれないけど、泣きたくなったらいつでもおいで?」
ティッシュで顔を拭きながら、なんとなく笑ってしまった。
「……ありがと、瞳ちゃん」
何があったのかは言えなくても、訊いてくれたことが嬉しかった。
「もう帰る?」
小さく頷く。
「先、帰って。着替えてから帰る」
「ん」
ぽんぽんと2回、頭を軽く手がとても優しくて、私は笑う事が出来た。
……優しい手。
私は優しい人に囲まれてる、と思った。
そしてそのことが、ちょっと切なかった。
どんなに、どんなに優しくても、誰もめぐちゃんの代わりにはなれない。
そのことが、瞳ちゃんが優しければ優しいほど、切なかった。
- 47 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/24(水) 21:32
- 「うぉっ!?」
パーテンションの向こうから、いきなり瞳ちゃんの声が響いた。
なにがあったのかと思って顔を覗かせると、そこにめぐちゃんがいた。
「立ち聞きはいい趣味とは言えないよ、めぐちゃん」
「……ごめん。ちょっと忘れものをして戻ってきたんですが、声を掛けられる雰囲気じゃなくて」
「これからは気をつけてよね、もー」
「うん」
「ごめん」ともう一度言って、めぐちゃんは苦笑いした。
「じゃ、お先」
瞳ちゃんがそう言って楽屋を出ていく。
もうならないほうがいいかもしれない、と、めぐちゃんが言った2人きりの時間がそこに生まれた。
- 48 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/24(水) 21:33
- 「……忘れ物って、これ?」
出来るだけ自然を装って、掛けて貰ったジャケットを軽く掲げる。
「……あ、うん。ありがと」
受け取ろうとしためぐちゃんの手をよけて、ジャケットを背中に隠した。
「……あゆみ?」
めぐちゃんが困惑したように苦笑いする。
あれから、めぐちゃんのこの表情を何回見ただろう。
「ちゃんと返すけど……」
その後の言葉が上手く出てこなかった。
めぐちゃんにちゃんと答えて欲しかったけれど、私の欲しい答えをめぐちゃんが持っているわけじゃない。
……私はいったいどうしたいんだろう。
- 49 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/24(水) 21:33
- 「……あゆみ」
不安そうに眉をひそめて、めぐちゃんが私の顔を覗き込む。
迷ったように手が伸びて、目の下に微かに触れる。
「ちゃんと冷やさないと、目、腫れちゃうよ?」
「……わかってるよ」
「うん……」
ゆっくりめぐちゃんの手が降りる。
泣いたばかりの顔を見逃すような人じゃない。
けれど、もうめぐちゃんは私に「何かあった?」とは訊かないだろう。
「……ごめんね」
「え?」
めぐちゃんの口から出た言葉に素直に驚いた。
「……どうして、謝るの?」
「多分、あゆみが泣いてた原因、私だと思うから」
「……いいよ、謝らなくて。謝って欲しいわけじゃないし」
ふいと目を逸らす。
酷い憎まれ口だ、と自分で思った。
「……ごめん、キスなんかしたりして」
キスという言葉に怒りだしそうだった。それ以上訊きたくなくて、腕を伸ばしてジャケットをめぐちゃんに押しつける。
- 50 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/24(水) 21:34
- めぐちゃんだけが悪いんじゃない。
……めぐちゃんが悪いんじゃない。
ただ一度の軽く触れただけのキスをなんでもないことだと思えたのなら、こんな想いはしなくてすんだ。
「返す」
── もう、最後にする。
めぐちゃんのことで泣くのは、もうこれで最後にする。ジャケットと一緒に、あの夜からの私の時間、全部めぐちゃんに返す。
きゅっと唇を噤んで、めぐちゃんをまっすぐに見た。
「……でも、あゆみには他に好きな人がいるって知ってたのに」
「……え?」
誰のことを言っているのかはすぐにわかった。けれど、めぐちゃんにその話をしたことはなかった。めぐちゃんどころか誰にも話したことはなかったのに。
「……どうして?」
「分かるよ。……あゆみのこと見てたから分かる。誰のことを目で追っているか。誰と話して喜んでいるか」
どこか悲しそうにめぐちゃんが微笑む。
それは、初めて見る表情だった。
- 51 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/24(水) 21:34
- つづけ。
- 52 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/24(水) 21:36
- ぐぉわあーっ
い、いいところで…、作者さん、テクニシャン…(蹴)
つづき、正座してお待ちしてます
- 53 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/25(木) 00:47
- こんな気持ちのままでどうすればいいんですか!W
- 54 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/25(木) 03:03
- 生殺しにされたー!
- 55 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/26(金) 21:41
- 今にも泣き出しそうな微笑み。
めぐちゃんは、こんな風に微笑む人だったんだろうか。
「……私、めぐちゃんに好きって言ったよね……?」
軽く目を伏せて、めぐちゃんは小さく首を振った。
「……きっと、あゆみはキスしたことで混乱して、私のことを好きだって勘違いしてるんだよ」
目の奥が頼りなさ気に揺れている。
……めぐちゃんは、こんなに弱い目をする人だったろうか。
まだまだ私の知らないめぐちゃんが存在するんだ。
……あたりまえだ。
でも、それは私にだって言えること。
そう思うと、怒りに似た感情がこみ上げてきた。
「……めぐちゃんが、私の何を知ってるっていうの?」
「え……?」
「一年やそこら一緒にいたくらいで勝手に私を決めつけないでよ!」
ジャケットを手放して、めぐちゃんの襟首を掴む。
- 56 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/26(金) 21:47
- 「もっとちゃんと見ててよ! ずっと私のこと見ててよ!!」
ぐいと引き寄せて、まっすぐにめぐちゃんと視線を合わせる。
「私はめぐちゃんのこと、まだまだ知らないけど。全然わかんないときだってあるけど!」
明らかに困惑した色がめぐちゃんの目に映っている。
「でも、めぐちゃんのこと好きになるくらいには、ちゃんと知ってるつもりだよ!?」
たしかにあのキスがきっかけだった。
あの夜、もしもキスされなかったら好きになっていなかったかもしれない。少なくとも、好きになるのにもっと時間がかかっていた。
でも、あの夜、私達はキスをした。
それから、めぐちゃんのことを考えて、めぐちゃんを見つめて、めぐちゃんを好きになった。
この気持ちに文句なんて言わせない。……少なくとも、めぐちゃんにだけは。
- 57 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/26(金) 21:47
- 「めぐちゃんの方に顔を向かせておいて、今更見るななんて言わないでよ……!」
めぐちゃんの手が私の手の甲に触れる。今度は手を添えられたくらいで離したりしない。振り解かれたりしない。
「……ごめん……」
「謝るな!」
「……あゆみ」
「……私のこと、好きでしょ?」
めぐちゃんが息を詰まらせる。
引く気はなかった。たとえめぐちゃんが泣こうがわめこうが、許すつもりもなかった。
だってわかる。めぐちゃんが、私のことを好きだってちゃんとわかる。それなら私が引く理由なんてどこにもない。
めぐちゃんがきゅっと唇を噤んで俯く。
「……うん」
嗚咽にも似た声が、聞こえた。
- 58 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/26(金) 21:51
- 肩を掴まれて、抱き寄せられて、咄嗟に襟首を掴んでいた手を離す。
きつく抱きしめられて、おそるおそる背中に手を回した。
「……あゆみが好き」
耳元で囁かれた言葉に満足して微笑む。
「うん」
嬉しくて、抱きしめ返す。
「私も、めぐちゃんが好きだよ」
「……う、ん……」
めぐちゃんってやっぱり華奢な体してるんだなって思った。
やっぱり、私より、少し体温が低い。
もしかしてめぐちゃんが泣いてるのかなって思って、頭を何度か撫でたら少し照れくさそうな笑い声が返ってきた。
ずっと大人に見えていためぐちゃんを、初めて子供みたいだって思った。
抱きしめられたら、私の目線がめぐちゃんの首の位置だってことを初めて知った。
- 59 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/26(金) 21:52
- つづけ。
- 60 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/26(金) 21:56
- >52 :名無飼育さん
きゃ。テクニシャンって嬉しいですね(笑)。足、しびれてませんか?
>53 :名無飼育さん
……どうすればってw
たまにはそんな気持ちもアリってことで見逃してください(苦笑)。
>54 :名無飼育さん
多分、一番生殺しにされてたの、ここの柴田くんです(苦笑)。
- 61 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/29(月) 21:46
- 2人で並んで建物を出てひとつ角を曲がったところで、めぐちゃんが少し足を止めた。
「あの、ね」
「ん?」
「手、繋がない?」
どこか照れくさそうにそう言って手の平を広げて見せためぐちゃんに、微笑み返して手を掴む。
めぐちゃんと手を繋ぐことは初めてじゃない。
でもなんとなく照れくさいのは、私達の関係が少し変わったからだ。
- 62 名前:First kiss 投稿日:2007/01/29(月) 21:46
- 「強気で負けず嫌い」
「それはそうかも」
「素直でいい子」
「……そうかなぁ……」
「に、見えるけど」
「『けど』ぉ!?」
「どうかな?」
笑って肩をすくめためぐちゃんに思わず吹き出す。
「どうだろ」
「少なくとも私にとってはすごくいい子」
「なにそれ?」
「まっすぐで、優しくて、可愛い」
「……誉め過ぎ」
そこまで言われるとさすがに恥ずかしい。
- 63 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/29(月) 21:46
- 繋いだ手をきゅっと握りしめる。
もうすぐ駅だ。私達の帰り道は反対方向になる。
今まで、あたりまえのことだったのに。
恋人になる前より後の方が寂しくなってるのはどうしてなんだろう。でも、帰らないわけにも行かないし。
「……やだな」
不意にぽつりと独り言のようにめぐちゃんの声が聞こえた。
「もぉ少しこうやって歩いてたい」
「でも、帰らないわけにも行かないし、ね」
「うん」
めぐちゃんが少し寂しそうに笑う。
- 64 名前:First Kiss 投稿日:2007/01/29(月) 21:47
- めぐちゃんが同じように考えていてくれたことが嬉しかった。そして、それを口にしてくれたことも。
そのことが私を支えてくれる。
ずっとずっと、私達はこれからも一緒にいられるんだからって、自然に思える。
地下鉄の階段の入口を降りる。そんなに広くない階段には私達以外誰もいなくて、足を止めてからめぐちゃんの腕を軽く引いた。
「あゆみ?」
ちらりと背後にも誰もいないのを確認して、少し体を近づける。
「……あの夜みたいに、キスして?」
- 65 名前:名無飼育 投稿日:2007/01/29(月) 21:48
- 完。
- 66 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/30(火) 21:20
- ハッピーエンドで嬉しいです
最後は歌詞と同じで綺麗な終わり方ですね
- 67 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/01(木) 01:56
- 最後にすごくいい気分で笑えました。
よかったねぇ柴ちゃん。
- 68 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/04(日) 17:22
- むらしばっていいね(*´Д`)
- 69 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/04(日) 17:25
- ごちそうさまでした。
思わず極上見返しちゃいました。
- 70 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/23(月) 20:27
- また読みたいです。
待ってます
Converted by dat2html.pl v0.2