Fight!!
- 1 名前:抹茶 投稿日:2007/03/31(土) 18:41
-
「いやぁぁぁああああああッッッッ」
「待ってよ〜りぃーかちゃぁあん♪」
「来ないでっ来ないでッ!近づかないでぇ!!」
「もぉ〜梨華ちゃん、そんなつぶらな瞳で顔紅くしちゃって、テ・レ・ヤ・さん♪なんだからぁ」
ぞわわわぁぁあ〜
紅くなってんのは、あんたがさっきから私のこと追っかけ回すからでしょー!
会社についたとたん、全力疾走する私。
石川梨華・・いやぁぁぁッッ!!(ダッシュ)
毎朝毎朝、私がどーしてこんな目にあわなくちゃならないの?
会社への通勤時に顔色が悪くて、たまたま電車で一緒に乗り合わせた人に
大丈夫ですか?
なんて声かけてきて、
私はなんとか大丈夫です・・・。
と返事をするのが日課。
会社にあの人がいると思うと・・あぁ゛ー
だいたい、この会社入ったときからおかしかったのよ
初日にヒールは欠ける、コピー機の故障を部長は私のせいにしてこっぴどく叱って
挙句に、書類を床にぶちまけて係長にまでお叱りを受ける始末
それもこれもあれも、ついでに最近太り気味なのもすべてぜーんぶっ
あの憎っくき悪霊、吉澤ひとみのせいなのよっ・・・
「梨華ちゃんみーっけ♪」
「きゃぁぁああああああああ!!」
腰をクネクネ・・おか、おかまにしか見えないっ
でれーっとした顔に信じられないくらいのスピードで近づいてくる吉澤さんは
まさに化け物の域だよ!
体力が・・誰か助けてっっ
「朝からうるさいなぁ…」
ごっちん!!!
「ごっちん助けて!!」
私は素早くごっちんの背中に身を隠す。
ごっちんはここの受付係をしてる。
賢くて凄く綺麗なんだけど、自分のネームプレートに黒ペンで"ごっつぁん"と書き足すようなおかしな人
「梨華ちゃんも朝から大変だねぇー」
「お願い助けて!!」
「いいけど、あんまりひっつかないでよー、よっすぃ嫉妬でメラメラって感じじゃん」
不安なんだってばぁーなにかにしがみついてないと
ぎゅぅ〜〜〜っ
「ごっちぃぃいいん!!」
「は?ごとー悪くないし、梨華ちゃん離れてって」
「やだぁ、吉澤さんこっち来るもん!ごっちん助けてくれるんじゃ…」
「ヤダヨ、ごとーまだ生きてたいし。」
ごっちんは私の肩を捕むと、ずいっと前に突き出して
「ほら、餌はこっちだよよっすぃー」
「やだやだやだッッ」
じたばたする私を押さえつけてる裏切り者のごっちんはとっても眠たそう。
「りっかちゅわぁああん♪」
会社に着いて約10分、私は御用となった。
- 2 名前:抹茶 投稿日:2007/03/31(土) 19:40
-
「やめて・・・っ吉澤さっ・・・あっ」
「ひとみって呼んで♪」
御用となって2分後、給湯室の中で私は吉澤さんの腕の中にすっぽり包まれてて
吉澤さんの手は当然のごとく、私の胸へ・・・
「えへへ♪私って服の上からでも梨華ちゃんの乳首をすぐに見つけれちゃう天才だなぁ」
「エロおやじぃ・・・つつ・・っ」
「ちゃうちゃう、私エロお姉さん」
「キァッ」
だめーッ、耳舐めないでよぉ・・ばかっ
「梨華ちゃん可愛過ぎるぅッッッ」
こんな事を毎回繰り返してる私達だけど(たまには勝つもん!!)
けっっして、恋人同士なんかじゃありません。
私は嫌なの!嫌がってるのっ!
けど、あの吉澤ひとみにはそんな私の態度を
恥かしがってるもの、としか受け取ってもらえず
逃げても逃げても逃げても逃げても追いかけてくる
神様のばかぁ
私より吉澤さんの力の方が断然強いじゃない
どうして、男でもないのに人一人、軽がるとだっこしたり、抱えあげたりする事が出来るのよぉ〜
あぁ!!もう仕方ないッッ
この手、使いたくないけど・・これ以上されたら身の危険が・・
「…ひとみちゃん…(振り向いて上目使い)」
「え・・?(照)」
「仕事しなくちゃいけないの、離して?(小首をかしげて)」
「梨華ちゃん…でもぉー(ドクドク…)」
「ああ・・んっはぁはぁ・・・ダメ・・ね?・・おねがぁい、ひとみちゃぁーん(潤んだ瞳で顔を近づけ)」
「はっ、はーいッッ(目がメロメロ)」
や、やった!女の色気が勝った!!
「じゃ、じゃあね吉澤さん」
私は慌てて自分の身なりを整えると、給湯室のドアから逃げるようにして立ち去った。
「死ぬかと思ったよ…はぁぁんカッワィー梨華ちゃん…後でごっちんに自慢を…は!(さっき梨華が後藤に抱きついていた事を思い出し中)」
「・・・ごっちんってどうやったら死ぬかな・・・」
「!!」
「どうしたの?後藤」
「圭ちゃん…」
「ん?」
「いきなし、ごとーの頭の中を21年間の記憶が凄い勢いで通りすぎてったぁ」
「はぁ??」
- 3 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/01(日) 00:26
- 梨華ちゃん大大好きよっすぃ〜最高!!面白い!!
- 4 名前:抹茶 投稿日:2007/04/01(日) 09:47
-
「ねぇ、ここをもっとアップにすると可愛くなるんじゃない?」
「んー…こう?」
「うん!柴ちゃんカワイーッ」
「梨華ちゃんカワイーッッッッッ!!」
昼休み、休憩時間になって梨華は同僚の柴田と髪の毛をいじりあっている。
それを遠くから見つめるストーカー吉澤。
「はぁぁぁ〜いいよぉー…あの、うなじ。おいしそー…」
柴田が梨華の後ろ髪を持ちあげくくりあげて
わーわーと柴田とはしゃぎながらポニーテールをなびかせてる梨華。
ひとみの鼻は最高潮に伸びきっている。
「はぁー…どうやったら梨華ちゃんは振り向いてくれるかなぁ〜?…好きなものあげるとか?…なんだろ?」
「ピンクでしょ」
「ミキティーもそう思う?」
「梨華ちゃん=ピンク。しか思いつかないし」
ミキティーは、ひとみより年上だが事実上、一年後に遅く入社した後輩。
とにかく仕事をこなすスピードが速く、山済みの書類も判子を押すみたいにポンポン片付けてしまう。
とにかく、一刻も早く自分の家に帰りたいのだ、新妻松浦の元へ…
「ピンクの物が多いね、服もずらーっとピンクだし・・制服だってここがピンクだから決めたとか言って・・」
「ちょっと待って。服もずらーってど言うこと?」
「この間行ったんだよ、梨華ちゃん家に。」
「えー!!いーなぁーーーーーーッッ」
「耳元でうっせぇよ!行ったことないの?」
「ない・・行きたいって言ったら殴られた…(恥ずかしがっちゃって(ポッ))で?どうだった?どうだった?梨華ちゃん家どうだった?」
(あー…話すんじゃなかった)
(梨華ちゃん家かぁー…いーなぁー)
『あなた、お帰りなさい♪』
『ただいま梨華♪(チュッ)』
『あっ、もぉ〜ひとみちゃんたらぁ〜』
『梨華〜(チュッチュッ)』
『ん・・ちょっと待ってひとみちゃん…お風呂とご飯どっち先がいい?』
「梨華ーーーーーーッ!!」
「!(ビクッ)」
「あれ?梨華ちゃん呼ぶ声聞こえなかった?」
「柴ちゃん、なんか私怖い…(ガタガタガタ)」
「なに?よっすぃ大声出して」
ひとみの妄想はまだ続く。
『あっ…手袋したまま触っちゃダメっ…毛糸の感触が…あぁ…』
『梨華はエッチだねぇー、こんなに乳首立っちゃって』
『ひ、ひとみちゃんだから・・ん・・エッチになっちゃうのぉ』
『そんなカワイイ子には、おしおきだぞぉーえいっえいっ』
『ぁあーんッ・・ダメだよぅ・・ごっちんに見つかっちゃうぅ』
『なんでここでごっちんの話が…』
『(にょっ)ごとーも交ぜてー』
「ごっちぃぃいいいいいん!!!」
(ぼとっ)
「だからダメっつったでしょ、いっぺんに持ったら落とすって・・あーあ、コピー資料バラバラじゃん」
「けけ、圭ちゃん…」
「なによ、後藤」
「今度は死んだおばーちゃんが手招き…ごごご、ごとー、死ぬのかなぁっ??」
「…(バシッ)」
「イテッ」
結論。
吉澤ひとみは石川梨華に関すること全てに置いてバカ丸出しである。
- 5 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/19(木) 17:24
- 気になるぅ〜。
お ね が い 最後まで書いてちょ!
- 6 名前:柚 投稿日:2007/04/19(木) 20:45
- 面白いです!
続きおねがいします>
- 7 名前:抹茶 投稿日:2007/04/29(日) 09:07
-
「あのぉ〜…」
「はい。今日はどういった…あ、誰かお探しですか?」
「は、はい。あのっ…」
「圭ちゃん酷いよぉー、叩くこと」
「後藤!」
「・・・あ、ごめん。」
「申し訳ありません。それで、お探しの方のお名前は?」
「お姉ちゃんなんです」
「もっと攻め方変えてみたらどぉ?」
「攻め方?」
「要はどうやったら梨華ちゃんと彼女になれるのか、が目的でしょ?」
「かかかかかか彼女ほ?そんな、彼女だなんて…まぁあわよくばデートしたり、抱きあったりなんかしちゃったりしてぇ最後にはちゅぅぅぅ〜なんてぇへへへッ」
「それを世間では付き合ってるって言うんだっつーの、…まずわ」
ずすいっと顔を近づけて睨んでくる藤本さん
冷や汗たらり・・・
- 8 名前:抹茶 投稿日:2007/04/29(日) 14:54
-
「その一、梨華ちゃんは王子様を求めてる」
王子様ってこの時代に・・・
「まぁ、それは言い過ぎとして 思いっきり梨華ちゃんって乙女じゃん?」
「うん!エプロン姿がよく似合う!」
「よぉーっちゃんさぁーん」
「は、はひ」
薄っすら暗い表情で笑みをこぼすミキティーの右手は、私の襟元をえぐる様にして持ち上げる。
ひぇー・・・
まさに、蛇ににらまれてる蛙状態
す、すんません…
とりあえず誤っとこう
「はぁー・・・」
ミキティーはただ分けもわからずその場しのぎで誤ったうちに対して呆れ顔
だって似合うじゃん!梨華ちゃんのエプロン姿
ピンクのエプロンなんか着けちゃってた日にゃぁ〜…
「はいはい。妄想はそこまで」
「だいだい、ミキティーはなにが言いたいのさ、うちにその王子様になれとでも?」
「ほー、よっちゃんにしては物分りがいい」
「…そしたら梨華ちゃんは振り向いてくれる?」
「か、どうかは分からないけどぉ」
「えー・・・」
「あ、梨華ちゃん」
「え!!うそうそっどこぉー!!りっかちゅぁあああん!!!(ダッシュ!!)」
「・・・このままじゃ、友達のとの字すら無理だよ よっちゃん」
「ですよねー」
「!?」
「あ、こんにちは藤本さんですよね?うち…やなくて、私、吉澤ひとみの妹でレイナっていいます。よろしくです!」
- 9 名前:抹茶 投稿日:2007/05/03(木) 09:41
- そこに立っていたのはひとみの妹、レイナだった。
外見上、ひとみとはあまり似ている部分は無いが、人懐っこさと瞳の力強さを妹ながら持ち合わせている。
「あぁ、聞いたことあったな で、今日はお姉ちゃんを迎えに来たとか?」
「それもあるけど…見たくなったんですよー」
「誰を?」
「石川梨華さん。」
「は?」
「恥ずかしいんですけど、ひとみ姉って家でもあんなふうなんですよ」
見ると、ひとみはまだ梨華を探してさ迷っている。
「あぁ…(汗)」
「毎日毎日、梨華ちゃん梨華ちゃんって 部屋中隠し撮り写真の山だし、夜になると梨華ちゃん探して外を徘徊しだす…」
「壮絶だね(汗)」
「だから確かめてみたくなったんです。ひとみ姉をそこまで本気にさせる人を」
「」
- 10 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/10(木) 00:41
- れいなの評価はいかに?
- 11 名前:抹茶 投稿日:2007/05/15(火) 22:42
- 一方、その頃の梨華は・・・
「そんな事気にしてるの??」
「そんな事って、、柴ちゃんは変だと思わないの?…その、女の子同士なんだよ…?」
「恋愛に男とか女とか関係ないでしょ、梨華ちゃん気にしない人だと思ってたのに」
「なんで?」
「だって、朝から吉澤さんといちゃいちゃしてるし・・」
「い、いちゃいちゃって、、あのねーぇ!!」
「石川、仕事中に何やってる!!」
「す、すみませんっ」
部長に怒られ社員全員が注目する中、シューっと縮こまる梨華。
そう。今は仕事中なのだ
パソコンを通して柴田と会話していた梨華は再び画面に目を向けキーを叩きだす。
「まーまー、そんなに興奮しなくても」
「するよぉ、付き合ってもいないのに…」
「じゃあ、付き合っちゃえば?」
「だから女の子同士は・・・」
「ん?」
柴ちゃんから画像・・・・なッッッ!
「カッコいいでしょ?スーツ姿の吉澤さん♪(●>A<ノシ」
「…な、なんでこんなもの」
「凄いよねー、普段会社の制服着ててなんだかカッコ可愛かったイメージだったけどこれ見ちゃうと印象変わっちゃうよねぇ?」
「柴ちゃんこの画像、どこで手に入れたのぉ??」
「そこらの男、圧倒してると思わない?」
確かに・・・・・・・カッコいいかな・・
スーツ似合ってる・・・男の子っぽいよね・・・
声だってアルトで耳元で囁かれるととってもドキドキす・・・・
じゃなくって!!
「柴ちゃ…」
「あ、電話かかってきた。また後でねぇ♪」
「あッ、、もぉー…」
柴ちゃんは誤解してる。
吉澤さんは、私の反応を見て面白がってるだけ。
いつもにやにや笑っちゃってさ、、年下なのに余裕ぶっちゃってて
真面目な顔…
こんな顔、私に見せたことないじゃない
パソコン画面に映ってる吉澤ひとみが二重人格に見えてきた。
- 12 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/16(水) 07:01
- 他で叩かれてる作者と一緒の方かな?
まぁそれはともかくあなたももう少し勉強された方がいいですよ。
- 13 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/16(水) 16:12
- 面白いですねー。
柴田さんは共犯??
- 14 名前:抹茶 投稿日:2007/05/27(日) 08:23
- こんにちわ、抹茶です。
12 名無飼育さん、不愉快な思いを与えてしまったのならすみません。
色々、他の作者様の小説を拝見して参考にさせてもらっているのですが、
いざ文として書いてみると、いまいち表現力が乏しく、うまくまとまらないですね
これも勉強の内として、大目に見ていただくと嬉しいです。
更新は、仕事との両立ですので不定期になってしまいますが、完結はします。
感想ありがとうございました。
- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/28(月) 02:27
- 好きですよ〜。待ち焦がれていますよ〜。
- 16 名前:抹茶 投稿日:2007/06/03(日) 21:00
- 梨華がパソコンの前で百面相を繰り広げている中、早くもひとみの妹れいなは
藤本の案内で、梨華がいる仕事場の入り口でじっと観察を続けていた。
「どう?姉の心臓をぶち抜いた意中の人は」
「………やっぱ似とぉー………」
「え?」
「あ、いや・・知り合いにちょっと似てるかなって…それよりいいんですか?部外者がここまで入っちゃって」
「いいのいいの、通路側から中を覗くには一向に構わないから、、それよりどうしたんだろう梨華ちゃん、、あんなに顔真っ赤にさせて」
「はぁー…」
「どうした?」
「藤本さん、、きっと無理ですよね、あんなにカワイイ人が相手になんかしてくれないです…。」
姉思いだなぁと感心する藤本さん
そして、その当の姉はどうしてああもバカなんだと頭を抱える藤本さん。
だが、脈はある。
梨華に対しては一直線なひとみ
バカ丸出しではあるが、外見的にはいい線いっている。社内にひとみのファンは多いのだ
そう、ネジがひとつ抜け落ちた状態のひとみをどうにか元どおりに直せばもしくは・・・
「れいなちゃん、私に良い考えがあるんだけど、、協力してくれない」
「??」
- 17 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/16(土) 06:03
- 期待してます。作者様のペースで頑張ってください。
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