タイトルなし

1 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:03
こんにちは。初めて書かせていただきます。
2 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:04
いま この瞬間 あなたは 何を 思うのだろう



  「----満足?」
  「うん すごく」
3 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:06
スッピンにジャージ姿。頭には深くかぶったニット帽。
ビルに入り、階段を駆け上がる。エレベーターなんて待ってらんないよ
8階まで続く階段を恨めしく思いながら走った。
7/6の数字が見える踊り場で一旦立ち止まり、心臓の高鳴りを手のひらを当てて確認する
よし、もうちょっとだ
4 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:07
――吉澤はそこにいた。
普段と変わらず、読んでいる本から顔をあげ美貴の顔を見て微笑んでくれる。

「よっちゃんおはよー」
「おう、おはようミキティ」

当たり前のように吉澤の隣に座り、ニット帽と携帯をテーブルの上に放り投げる。
5 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:07
頼まれてたやつ持ってきたよ。そう言いながら吉澤はバックを開けた。

「これがいいんじゃなかと思ってさ」吉澤が取り出したのは
シェリル・クロウのチューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブというアルバムだった。
「最近、この人にはまってて。さらばラス・ヴェガスって曲がなんつうかドロくさいんだけどカッケーの」

ふうん、美貴はアルバムを受け取り表と裏を交互に見てみる。
「よっちゃんこーいうの聞くんだ。なんか意外ー」

ほんの少し上目遣いで軽口をたたく
「まあミキティには少し早いかもな」笑いながらよっちゃんが頭をわしゃわしゃやってきた。

吉澤の細くて長い指、手の平を頭全体で感じる。
6 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:09
「ねえ、今日よっちゃんちに行ってもいい?」上目遣いのまま吉澤に問いかける。
返事はわかってる。でも

「あーごめん、きょうはダメなんだー」

きょうは じゃなくて きょうも じゃないのと言ってしまえば簡単なのに。
でも言ってしまうと、なんだか自分がみじめな感じがして。だからあたしも言わない。

「そっかそっか。わかった」こう答えればいいんでしょう?
7 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:09
「そーいえばさ、洋楽を聴くってことはさ、よっちゃん英語分かるの?」
おもむろに話題を変える。いつものこと。

「んにゃ、わっかんねー。」
「だめじゃん!」

おかしくもないのに笑う。おかしくもないのに笑うから涙が出るじゃん
8 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:11
********************


いつものように楽屋に一番乗り。

まだ誰もいない楽屋を見渡す。ここでこうするのももう少しか。
少しセンチな気分を感じながら、指定席になったあの場所へ。

隣に座るであろうあの子のことを思いながら――――――
どうしようもできない。はじまってないのだから、終わらせることもできない。

だから何も気づいてない振りをして。今日も何も気づかない振りをして。
9 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:12
読みかけの小説を開き、気持ちを小説へ切り替える。
殺人容疑をかけられた彼の行方を今日中に読み終えてしまおうか。

物語が進み、一段落つけようとしたその時
ドアの向こうから、リズム感のある足音が聞こえてきた。
次第に近づいてくる足音を聞きながら、再び本を開く。
だって、ドアの方を見てたら、待ってたように思われてしまうようで
 3・2・1――――――

本から顔をあげ、ドアを開けて入ってきたあの子に微笑みかける。
「よっちゃんおはよー」
「おう、おはようミキティ」
10 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:13
騒々しく椅子に座る美貴に、頼まれたCDを渡す。

「よっちゃんが普段聴いてるやつ美貴も聞いてみたい」
先週のいつもの朝、美貴が突然言った言葉。

なんの意図があってのことだか分からなかった。
美貴が聴くようなジャンルではなかったが、聴いてみたいというのなら。
11 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:13

「ふうん――よっちゃんこーいうの聞くんだ。なんか意外ー」

からかい気味に上目遣いで軽口をたたくこの子が、少しかわいく見えて。
子供にするように、頭をなでた。

そして美貴は何か言いたげで。上目遣いであたしに問いかけてくる。
12 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:14
「ねえ、今日よっちゃんちに行ってもいい?」
・・・「あーごめん、きょうはダメなんだー」

「そっかそっか。わかった」
と言った美貴から次の言葉がない。
当たり障りのない答えを言えただろうか?正面を向いてしまった美貴の顔を覗く。


「そーいえばさ、洋楽を聴くってことはさ、よっちゃん英語分かるの?」
突然で驚いた。しかし美貴のいたずらっ子のような表情に安堵する。

「んにゃ、わっかんねー。」
「だめじゃん!」そう言って、美貴はゲラゲラと笑った。笑いすぎたようで涙が出ていた。
13 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/23(月) 01:21
今日はここまでです。
14 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/24(火) 20:34
面白いです!
頑張って下さい!
15 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/26(木) 21:08

カーテンの隙間から、太陽の光が差し込み
至福な時の終わりを告げる。

そんなに辛そうな顔しないでよ 
すぐ終わるから
ちゃんと終わらせるから

もう少し待って?

――――――
16 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/26(木) 21:10

何かが違った
楽屋の中からは、吉澤の声と少し特徴のある あの声

ドアも開けられず、あたしの心は悔しさと憎しみで溢れ
ただ、ただドアの前で立ち尽くしていた。心が暗闇に飲まれそうになる。

「もっさん、何してんの?」


「いや、今さ・・・」
ほらー、怖い顔してないで入ろう?
17 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/26(木) 21:11

藤本が理由を言うまでもなく 楽屋から聞こえてくる声と声

・・・・たまには屋上でも行こっか?総括リーダー初めての出番かも
ガキさんは、ニッコリ笑ってあたしの腕をバシッと叩いた。





まだ大丈夫だ。まだあたしは現実に生きてられる
18 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/26(木) 21:13
********************


隙をみて携帯の時計を確認する。
そろそろ――


「ひとみちゃん聞いてる?」
聞いてる、聞いてるから。そろそろ戻りなよ?

「えー 久しぶりに一緒のお仕事なのにー」
19 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/26(木) 21:13
不満を言いながら、あたしの頭を両手で掴み 触れるだけのキスをした。
笑みのない顔で、あたしを縛りつける呪文を唱える。



  ダメだからね?




そう言い残した梨華ちゃんは楽屋を出て行った。
20 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/26(木) 21:16

光井、久住、道重、亀井、高橋、田中、新垣――――――



時間ギリギリまで、美貴は楽屋へ現れなかった
21 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/26(木) 21:35
今日はここまでです。
22 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/11(金) 21:16
これからどうなっていくのか非常に気になります

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