The Music Sound

1 名前:リキュール 投稿日:2007/08/28(火) 15:03
学園モノで行きたいと思います
主演はたぶんごとーさん
2 名前:First single 投稿日:2007/08/28(火) 15:07
アタシがそれに始めて触れたのは小学生の時
小さな身体でアタシと同じくらいの背のそれを抱えるのは大変だった
指先で弾くと、なんとも言えない古めかしい音がした

弦が古くなってるからな、変えてやろう

おじいちゃんの一言でアタシは次の日から学校に通うようになった
それをプレゼントしてくれたおじいちゃんはもういない
先天性の心臓病を持ってて、去年星になっちゃったんだ


ボローン


その音を聞く度、あたしは悲しくなる
おじいちゃんが弦を変えてくれたこと
おじいちゃんが死んじゃったこと

あんまり思い出したくないから
3 名前:First single 投稿日:2007/08/28(火) 15:29



あたしは今もギターを続けてる
小学1年生にして不登校、ネクラだったアタシに手を差し伸べた相棒
全部おじいちゃんのおかげだった




「真希早く御飯食べないと遅れるよ」
「ん」
「朝っぱらからそれ?お父さんまだ寝てるから、静かにしてね」


お母さんは呆れたように微笑んでエプロンを畳んだ
あーそうだ今日は学校だった
お母さんが指した「それ」とはもちろんあたしのアコースティックギターのことだ
耳を澄ますと、お父さんのいびきが聞こえる



「お前はうるさくないよなぁー?」



キモチイ音色
あたしの、相棒


4 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/08/29(水) 06:29
音楽ものかな?
音楽もの好きなんで期待!
5 名前:First single 投稿日:2007/09/01(土) 15:22





「あっ、今月Makiが表紙なんだ!買っちゃおうかなー」
「誰それ。インディーズ?」
「うん、最近出て来た子だよ。あたし路上で見たことあるけど、ギターも歌も上手いし、イイ感じの子だよ」
「へぇー」



一組のカップルが手にとったのは、一冊のインディーズ音楽誌。
アコースティックギターを片手にカメラに鋭い眼差しを向けた女子高生が表紙を飾っていた。


『期待の新星特集号!』


「これ買おっと。レジ行ってくるね」
「あ、うん」



店員が音楽雑誌コーナーを回り、カップルが購入した雑誌の在庫を陳列している。
カップルが購入した雑誌は今月の売れ筋も上々のようで、ランキングの上位にも入る音楽誌のようだ。




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