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ベストパートナー

1 名前:さやまり 投稿日:2000年07月13日(木)13時55分34秒
題名が無い小説読んで、自分も市井×矢口書きたくなった。
初書きなので、めちゃめちゃ変だと思いますけど、どーかお許し下さい。
では。
2 名前:さやまり 投稿日:2000年07月13日(木)14時30分44秒
市井家の紗耶香の部屋。
今日は、お隣の矢口真里が遊びに来ている。

「さやか〜」
「ん〜?」
机に向かって、勉強している紗耶香に声をかける。
「・・昨日、またコクられたんだってね。」
少々トゲのある言い方。
「な、なんで知ってんの・・?黙ってたのに・・・」
「ヤグチは、さやかのことなら何でもわかるの!」
寝っ転がっていたベッドから起き上がり、紗耶香の前に立つ。
「まあそー怒るなよぉ〜」
「別に怒ってない」
怒ってんじゃん・・・、とおもいながら。

「カワイイ子だったもんね。後籐さん?だったっけ・・・」
「な、なんで名前まで・・」
そんな紗耶香の問いはムシして、
「あ〜あ。こうなったら、ヤグチも浮気してやる!」
こんなことを口走る。当然、紗耶香は慌てる。
「ななな、なんでっ!!」
「今からよっすぃーにデンワしよ」
ケータイを取り出し、番号を呼び出す。
「・・あ、もしもしよっすぃー?」
「わぁっ!!」
真里の手からケータイを奪い、電源を切る。
「だめだっ!アイツは絶対にダメッ!!」
必死になって真里に怒鳴る。
そんな紗耶香を見て、なぜかクスクス笑う真里。
3 名前:さやまり 投稿日:2000年07月13日(木)15時29分28秒
「な、なに・・・?」
「・・あははっ。かけてないよ、よっすぃーに。かけたフリ、かけたフリ」
そして、ニッコリ微笑む。
「・・・・なんだよこのヤロ〜。・・怒った!それ!」
「きゃあっ」
ベッドに押し倒す。

「やめてよ〜」
「ヤダ」
笑いながら抗議の声をあげている真里の唇に、自分のそれを合わせる。

「・・・ん・・」
合わせていただけの唇も、その内に激しくなっていき、お互いの舌を味わうように
ディープキス。
紗耶香の手は、真里のスカートの中。

「はぁっ・・・」
唇を離す。今度は鎖骨に。
真里はもう、紗耶香にすべてを任せている。
紗耶香の手が、真里の秘部に触れようとしたとき、紗耶香のケータイがなった。
でもすぐに切れたので、どうやらワンコールらしい。
真里は紗耶香のケータイに手を伸ばし、メールを見る。そのメールを見て、
途端に顔色が変わる。

「・・・さやか?」
「へっ?」
顔をあげる。真里は満面の笑み。
しかし、瞳が笑っていないことに気付く。
「な、なにか・・?」
額からは、汗が滲みでている。
真里は、ニッコリと紗耶香の前にケータイを持ってくる。

「えっと・・・。“昨日は映画楽しかったね。またこんど、二人でどっか
行こうね。愛しの真希より”・・・・。あ、あはははははは・・・・」
渇いた笑いがやけに響く。

「二人で映画見に行ったんだぁ。ふーん」
「ち、ちがっ・・。そ、送信先間違ってんじゃない?」
「ちゃんと、“市井ちゃんへ”って入ってるじゃん」
「あ・・・」
言葉を失った紗耶香を、冷ややかな目でみる真里。

4 名前:さやまり 投稿日:2000年07月13日(木)15時48分47秒
「・・・もうさやか、ヤらしてやんない」
「えっ!?」
乱れた服を直す。
「ちょ、ちょっと待ってよ!そ、そりゃ遊んだりはしたけどさ、手は出して
ないって!!マジで!」
「・・・・・」
ムシ。完全に怒っているみたいだ。
「やぐちぃ〜・・・・」
非常に情けない声を出す。それもムシ。

「・・・・別れる」
「えっ?」
やっと口を開いたと思ったら、そんな言葉が聞こえてきた。
「別れるっつったの。浮気ばっかする奴なんかもう知んない!」
「・・・・・・・」
ボーゼンの紗耶香。
「明日からは、ただの幼馴染み!だから、どうぞ好き勝手に色んな女の子達に
 手ぇ出して下さい!じゃ!!」

バタン!と、思いっきりドアを閉め、帰って行った。

「・・・マ、マジっすか・・・・?」
5 名前:さやまり 投稿日:2000年07月13日(木)15時51分07秒
とりあえずここまで。
キビしい意見、お待ちしています。
6 名前:びんじょーのっとり 投稿日:2000年07月13日(木)19時02分42秒
「題名のない小説」にてコソコソ書いてる者です。

もう、萌え萌えっす。、、、続き楽しみなのでがんばってください。
自分のはどーでもよくなってきた(わら
因みに矢口リスペクツなので、幸せにしてやってくださいね(わら
7 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月13日(木)21時49分46秒
めっちゃいい感じッす!!
続きすっごい楽しみ!!
8 名前:さやまり 投稿日:2000年07月13日(木)22時28分57秒
>びんじょーさん
実は自分、69です。びんじょーさんにそー言ってもらえると、すごい
嬉しいです。
でも、自分のはどーでもよくなってきたとか言わないで下さいよ。
めちゃくちゃ楽しみにしてるんすから。毎回感想を書いて。

>7
ありがとうございます。でも、明日からそろばんの補習があるんですよ。
商業高校行ってるんで。
でも、応援してくれている人が一人でもいるとやる気が出るので、
頑張って書きます。
一応、明日の朝、学校行く前に更新予定です。
9 名前:さやまり 投稿日:2000年07月14日(金)07時10分33秒

次の日、学校の通学路で二人の姿が。

「真里さん、真里さん。もういーかげん許してくださいよぉ〜。昨日の
 別れる発言はウソでしょ?」
ヘコヘコ頭を下げながら、真里のまわりをチョロチョロとうろつく。
真里はそんな紗耶香を、シッシッと手で追い払う。

「あ、なっちオハヨー」
同じクラスの安倍なつみを見つけ、なつみに駆け寄る。
「ヤグチ〜」
慌てて紗耶香も後を追いかける。

「おはよ矢口。と、さやか」
「おはよ」
「おはよーございますなっちさん」
紗耶香の方が、二人より一つ年下なので、敬語である。幼馴染みの真里は
別だが。
「さあなっち。このバカはほっといて早く行コ!」
「え?なんで?いつも一緒に行ってんじゃないの?」
「い・い・か・ら」
なつみの腕をつかみ、早足で歩き出す。
「わ〜っ!待ってよヤグチ!」
10 名前:さやまり 投稿日:2000年07月14日(金)07時26分47秒
追いかけようとしたが、後ろから誰かに声をかけられ立ち止まる。
「ご、後籐・・・」
「市井ちゃんっ。おはよっ」
嬉しそうな顔をして、紗耶香に抱き着く。
「ぐえっ」
力一杯抱き締められているので、苦しそうな紗耶香。

「・・・・ふーん。仲いいねぇ・・・」
低音の、ドスのきいた声が聞こえる。
「ヤ、ヤグチッ」
急いで真希が腰に回していた手を引き剥がす。
「ま、まだ行ってなかったんだ!あ、も、もしかして自分待っててくれたの?
 いやぁ、嬉しいなぁ!」
「別に待ってないよ。・・・・行こう、なっち」
再びなつみの手をひき、ズカズカ歩いて行く。

「さやかのバカッ!!」
そう、捨てゼリフを吐いて。
11 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月14日(金)07時45分44秒
いちごま者だけど、さやまりもなかなかドキドキしますね!おもしろい!
12 名前:さやまり 投稿日:2000年07月14日(金)15時15分10秒
>11
自分もいちごまっす、本命は。
今はこのとーりさや×まりですけど。
なんか最近のごまは・・・。市井ちゃんカムバ〜ック!!
13 名前:さやまり 投稿日:2000年07月14日(金)15時31分58秒


昼休み。紗耶香は屋上で一人、たそがれてた。
「はあ・・。やっぱヤグチ来ないなぁ・・・。いつもならこの時間、ヤグチ
 とのスイートなひとときだったのに・・・。はあ・・」

一方真里は、
「う〜、どうしよう。さやかやっぱ来てないかなぁ・・・」
屋上の入り口で、入ろうかどうか迷っていた。
「あ〜ど〜しよ〜。来てないのはイヤだけど、来てるのもこまる。う〜
 ・・・ん?」
悩んでいた真里の目に、一番会いたくなかった顔が映る。
・・・・真希である。
14 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月15日(土)00時18分41秒
面白い。早く続きが見たいです。
15 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月15日(土)01時08分34秒
>12
 同感ですね。(涙)
 あの「いちいちゃ〜ん」が聞けないのは辛いです。
16 名前:さやまり 投稿日:2000年07月15日(土)07時07分25秒
「矢口先パイじゃないですか。どーしたんですか?こんなとこで。今日は市井
 ちゃんとお昼一緒に食べないんですか?」
「べ、べつにカンケーじゃんあんたには」
「あっそ。じゃあそこどいて下さい。アタシが市井ちゃんと食べますから」
真里が入り口の前に立っているため、どいてくれないと入れないのだ。

「・・・・ヤダ!」
「は?」
「さやかんトコには行かせない」
ライバルには、愛しの紗耶香に近付いて欲しくないようだ。
「・・・どいて下さい」
「ヤダ」
「どいて下さい」
「ヤダ」
「どいて」
「ヤダ」
「どいて!」
「ヤダ!」

言い合いが続く。
「はあはあはあはあ・・・・・」
休むヒマもなく言い続けていたので、息も絶え絶えな二人。
「い、いーかげんにしてよ・・・・」
「そ、そっちこそ・・・」
今度は睨み合いになる。一向に勝負はつかない。
いいかげん、バカらしくなってきた。

「・・・とりあえず、今日のところは帰りますよ。・・・・じゃ」
最後に、なにかウラがあるような笑い方をして、階段を降りていった。

「・・・なによ、あの笑いは・・・・」
何かをしでかしそうな予感。それは予感だけなのか、それとも・・・。
そんなことを思っていると、不意に、もたれていた屋上の扉が開き、後ろに
コケそうになる。

「うわっと!」
咄嗟に、扉を開けた本人が真里を支える。
「あ、ヤグチ!」
「さ、さやか・・・・」
17 名前:さやまり 投稿日:2000年07月15日(土)07時21分29秒
今日もそろばんの補習だぁ〜。いやだ〜。

あともうちょっとしたら、よっすぃー登場です。ごまとよっすぃーは、ちと
嫌な役をするかもしれないので、二人が好きな人は見るのを考えて下さい。
でもたぶん、嫌な役にはなりきれないと思う。
18 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月15日(土)14時11分43秒
頑張ってください続き楽しみにしてます、
ごまとよっすぃは悪女なのか・・・
19 名前:さやまり 投稿日:2000年07月15日(土)16時26分53秒
ネタつまってます・・・。やばい・・。
20 名前:サンジ 投稿日:2000年07月15日(土)23時21分14秒
今読んだけど・・・・
これめっちゃおもろいなぁ。
21 名前:びん 投稿日:2000年07月16日(日)02時36分22秒
がんばれ〜〜〜!!
楽しみっす。
22 名前:さやまり 投稿日:2000年07月16日(日)14時51分32秒

「いや〜よかった、来てくれたんだ。あまりにも来るの遅いから、帰ろうかと
 かとおもっちゃったよ」
嬉しそうに笑顔で話す紗耶香。
「・・・・・・」
そんな紗耶香に返事も頷きもせず、ただ黙って下を向いている真里。

「・・・あ〜もうっ!!」
なんだかムシャクシャして、髪の毛を乱暴にかきあげる。
「あのさぁ、ほんとに別れんの?この際、日頃不満に思ってること全部
 言ってよ。直すからさぁ・・・」
真里と別れたくない。
真里に嫌われたくない。
だから真里にとって、自分の嫌な所を直そうとする。

「・・・・・」
「・・・・・」
真里がしゃべるのを待つ。

「・・・・朝起きるのが遅い。すぐに調子に乗る。頭が悪い。かわいい子を
 見たらすぐに飛んでいく。手が早い。全然あたしの気持ちわかってくれない。
 それから・・・」
次々と出てくる真里の不満。
「・・・・・でも、そんなさやかがあたしは好きなんだけどね・・・」
「ヤグチ・・・」

「だってすっごい好きなんだもんさやかのこと。もう頭ん中おかしくなっちゃ
 うくらい。だから、やっぱ別れるなんてムリだよ・・・・」
真里の目から、涙が溢れる。
「な、泣くなよぉ〜。ほら、泣くなって!」
右手を背中にまわし、左手で頭をいーこいーこしてやる。

「う〜っ・・・」
余計に涙が出てくる。逆効果だ。
「あわわわわわ。た、頼むから泣き止んでよ〜」
なんだか紗耶香まで泣きそうになってる。そんな紗耶香を見て、真里が笑う。

「ははっ、なんでさやかまで泣きそうになるのよ。ヘンなヤツ〜」
「う、うっさいな。別れないって聞いて嬉しいんだよっ!」
そう言って、真里から背を向ける。
23 名前:さやまり 投稿日:2000年07月16日(日)15時19分26秒
「・・・ごめんね?別れるなんか言って、心配かけちゃって・・・」
コツンと、背中に頭をのせる。
「ホントだよ」
紗耶香の体が動いたので、頭を上げる。
そして、向かい合う形になる。

「もう、ヤグチ以外の人と遊んだりしない・・」
「・・絶対だよ?」
「うん。ぜったい・・・」
自然と唇が触れ合う。まわりには誰もいない。

「ん・・・ん、んんっ?!」
閉じていた目を見開き、紗耶香とのキスをやめようとする。
「ちょっ、さ、さやかっ・・」
紗耶香の手は、真里の制服のシャツの中。今は、ブラの取り外し作業に
はいっている。

「や、やめっ・・あっ・・・てってばぁ・・」
抵抗しているのに、やめようとしない紗耶香。
「さやかっ・・」
ブラのホックを外す。
「い・い・い・いーかげんしなさーーい!!」

バッチーーンッ!!

非常に気持ちのよい音が、屋上全体に鳴り響く。
「どーしてアンタはキスしたらそれ以上先に進もうとするのっ!!
 アンタそれ直すんじゃなかったの?!」
・・・ついでに、真里の声も。
24 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月16日(日)16時08分55秒
手の早い市井、、、かわいい
25 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月16日(日)23時41分07秒
さやまり最高!
26 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月17日(月)00時46分39秒
さりげにさやまり旬だね。
27 名前:びん 投稿日:2000年07月17日(月)11時49分19秒
いやぁ・・・紗耶香の気持ち分かるよ(わら
ゴウゴウ!さやか!

さやまりさん、いつもせんきゅーっすm(__)m
28 名前:さやまり 投稿日:2000年07月17日(月)14時01分41秒
ちとネタがつまっているので、ここで読み切りをひとつ。
もちろんさやまりで。
おもんないけど、もしよければどうぞ。
29 名前:Happy Night 投稿日:2000年07月17日(月)15時13分25秒
『逢いたい』
そう何度もメールを送った。
でも、返ってくるのはいつも同じ。

『あたしも逢いたいけどさ、ヤグチ仕事忙しいのに、逢ったりなんかして
 ジャマしたくないよ』

仕事が忙しくても、ヤグチは紗耶香に逢いたいのに。
逢って紗耶香の顔が見たいのに。紗耶香の声が聞きたいのに。
デンワじゃなくて、面と向かって話したいのに。
逢って抱きしめて欲しいのに。

「は〜あ。逢いたいよぉ・・・」
トボトボと、家までの帰り道を歩く。
ここ恐いんだよね〜、夜は暗くて。ストーカーとかいたらどーしよ〜。

そんなことを思っていたら、急に目の前に人が出て来た。
「キャアッ!!」
ビックリして声をあげる。でもそこには、見覚えのあるオトコマエ。
ヤグチの大好きなアイツの顔が。

「オッス!ビックリした?」
市井紗耶香。

「ば、ばかぁ〜。変質者かと思ったじゃんかぁ〜・・・」
「あははっ、ごめんごめん。急に現れて、ビックリさせてやろうと思って」
無邪気に笑う。ヤグチの好きな顔の一つ。

「・・・・ばか」
紗耶香の服のはしを持って、一言。
「うっわ、なにそれ。せっかく人が逢いに来たのに〜」
口調はこんなだけど、顔は笑ってる。
「逢いに来るんなら逢いに来るって言ってよ。マジビックリしたじゃんかぁ」
「いやぁ、なんか急に逢いたくなってさ。来ちゃったってワケ」
テレてるのか、ちょっと目線をそらす。

「・・・ごめん、やっぱメーワクだった?」
ヤグチが下向いたまま何も言わないから、紗耶香が顔を覗き込む。

「・・・・なに嬉しそーな顔してんの?」
・・・やっぱ顔に出るよね。だから下向いてたのに。
だって嬉しいんだもん、紗耶香に逢えて。

「・・・なんでもない」
でも、そんなこと、イジワルした紗耶香には教えてやんない。
「なんだよ言えよぉ〜」
「なんでもないって言ってんじゃ〜ん」

逃げるヤグチを、紗耶香が追いかける。
「こら、逃げるなって」
「やだよ、逃げるよ」
だって、今からヤグチが言うことは、紗耶香の目の前じゃハズかしくて
言えないから。

紗耶香と20mほど離れて、とびっきりの笑顔で。
「紗耶香っ!・・・愛してるよっ。」


 END
30 名前:さやまり 投稿日:2000年07月17日(月)15時15分56秒
ベストの方は、たぶん夜更新。
31 名前:さやまり 投稿日:2000年07月18日(火)00時38分31秒

ガラッ。

「よっすぃー」
放課後。誰も滅多に使わない科学室の扉を開ける。
そこには、真希に背を向けて座っているひとみがいた。

「ごっちん。どしたの〜?」
背を向けたまま、首だけまげ、顔を真希に向ける。
「なに?私の相手してくれるとか?そろそろ梨華も飽きたしね」
そう言って真希の傍に行き、頬に手を添える。

「やめて。あたしに触れていいのは市井ちゃんだけ」
手をどかす。
「・・・つれないなぁ、ごっちんは。ちょっとくらい相手してくれても
 いいのに」
「じゃああの人とすればいーでしょ。矢口真里」
その名前を聞き、さっきまで笑っていたひとみの顔が変わる。

「・・・・何しに来たの?アンタが私んトコ来るときは、どーせロクな
 ことじゃないんだよね」
近くにあった椅子に腰掛ける。
「でも、今度はよっすぃーにとってもいい事だよ」
冷笑を浮かべる真希。
「アタシ、イイコト思い付いたんだよね」

「協力してよ、よっすぃー。矢口先パイ、欲しいでしょ?」
「・・・・・・」
何も言わない。ただ黙って話を聞いているだけ。
「アタシは市井ちゃんが欲しい。でも、アイツが邪魔なの」
真希のその言葉を聞き、やっとひとみが口を開く。

「・・・私は、矢口さんが欲しい・・。でも、アイツが邪魔・・・」
両方とも、思っていることは同じらしい。ただ、想っている相手が違う
だけ。

「あはっ。じゃあ、アタシの言うことに従ってよ。絶対、矢口先パイとやらして
 あげるから」
妙に自信満々な顔。一体、何を企んでいるのだろうか。
「・・・絶対だよ?」
「うん。絶対。ちゃんと約束は守るよ」
「・・・・わかった・・。じゃあ、協力する・・」
「あはっ。アリガト」
32 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月18日(火)03時45分52秒
読み切りもいいですね、
ごまとよっすぃが共同戦線ですか、どうなるさやまり。
33 名前:サンジ 投稿日:2000年07月18日(火)05時14分17秒
こういう展開すげー好き。
34 名前:びん 投稿日:2000年07月18日(火)05時22分36秒
黒ごま&黒よし・・・
がんばってね。
35 名前:さやまり 投稿日:2000年07月18日(火)07時13分56秒
みなさんありがとうございます。もう最後は出来ているんですが、
だいぶ長くなりそうだ・・。

今日も補習なので、更新は帰ってから。
私にテスト休みはない(泣)
36 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月19日(水)02時07分48秒
さやまりってはじめてみた・・
どのへんから、さやまりの妄想がでてきたんですか?
ホテルとかで一緒にねてたから??
37 名前:さやまり 投稿日:2000年07月20日(木)12時03分05秒
今日の授業も終わり、下校の時間がやって来た。
部活をやっていない紗耶香は、真里の待っている下足室へと足を進める。
「ま〜りさ〜ん。愛しのさやかサマが来ましたよ〜」
自分で自分にサマをつける紗耶香。
しかし、そんな紗耶香に、ツッコミの声がない。
「?ヤグチ?」
まだきてないんだろうか、と思い、三年の下足室を覗く。
・・・・いた。もう後ろ姿でわかる。
ほぼ金パツに近いキレイな茶パツと、あの身長は一人だけしかいない。
「ヤグ・・・」
声をかけようとしたが、ある人物の顔が紗耶香の顔に飛び込んで来たので、
途中でやめた。真里が気付くのを待つ。

「きゃははっ。い〜ね〜それ」
全然紗耶香には気付かず、楽しくオシャベリ中の真里。
そのお相手は
「よっすぃー超サイコー」
吉澤ひとみ。
38 名前:さやまり 投稿日:2000年07月20日(木)12時09分05秒
>36
そうっすね〜、前からこの二人好きだったんだけど、さやまりで
見始めたのは真夏のプロモかな?
プールの所。めっちゃ萌えた。なんぼ見てもあれはいい。
あと、ピンチのメイキングビデオの最後ら辺も。
39 名前:びん 投稿日:2000年07月20日(木)14時02分15秒
どこでも悪者よっすぃ〜・・・(ワラ

なんかいいっすね。この辺のくだりが。

>全然紗耶香には気付かず、楽しくオシャベリ中の真里。
>そのお相手は
>「よっすぃー超サイコー」
>吉澤ひとみ。




40 名前:サンジ 投稿日:2000年07月21日(金)00時43分53秒
あーー俺めちゃこの小説ツボに来た。
41 名前:さやまり 投稿日:2000年07月21日(金)14時07分20秒
(あ、あのヤロウ・・・。人の彼女と仲良くしゃべってんじゃねえよ!
 ヤグチもヤグチだ!楽しそうに・・・)
顔をひきつらせながら、二人を睨む。
そんな紗耶香の視線に気付いたのか、真里が紗耶香の方を向く。
「あ、さやか」
ひとみとの話を中断して、紗耶香に駆け寄る。
「ごめん。帰んのもうちょっと待って?なんかよっすぃーがさ、これから
 ちょっと数学のわかんないとこ教えて欲しいんだって」
それを聞き、ふう、とため息をついて
「・・・待てない」
「えっ?」
「待てないっつったの。市井はすぐに帰りたいんだ」
腕を組んで、下駄箱にもたれる。
「すぐ終わるって。あ、じゃあさやかも一緒に見てあげてよ」
その真里のセリフに、紗耶香の眉がピクッと動く。
「な、なんであたしがアイツの勉強見なきゃいけないんだ!!アイツに
 義理も愛情もないぞ!あるのは憎しみだけだ〜〜っ!!」
「な、なにもそこまで・・・」
「とにかく!待つのもイヤだ、アイツの勉強一緒に見るのもイヤだ。
 ・・・ということで、帰ろう」
なにが、ということでなのか、全然わからない。
「わ、ちょっと待ってって。もう約束しちゃったから、今さら断れないよ」
「・・・あっそう。・・・じゃあ勝手にすれば?せいぜい楽しんで下さいよ。
 愛しのよっすぃーと家庭教師プレイを」
言ってから後悔する。

(・・・しまった・・・)

こうなったらもう取り返しはつかない。
「・・・あっそう、分かった。じゃあ楽しんでくるよ。家庭教師プレイ」
バイバイ!と足に蹴りを入れ、よっすぃーの背中を押し、去っていく。

(おお、計算通りじゃん。ごっちんすげえな)
真里に背中を押されながら、そんなことを思うひとみ。
でも、そんなことは顔には出さない。
「いいんですか?なんか私のせいでケンカさせちゃって・・」
「いいの!さやかがバカなだけなんだから!!」

(ほんとに、ほんとにバカですよ市井さん・・)
クスッと笑みがこぼれる。ひとみの顔に。
あまりの可笑しさに、つい出てしまったようだ。
なにを考えているんだろうか・・・。

「はあ・・・、ほんとにバカだよ市井さんは・・・」
紗耶香は自分で自己嫌悪。
そんな紗耶香の後ろで、笑い声が漏れる。

「あはっ」

という笑い声が。
42 名前:サンジ 投稿日:2000年07月21日(金)15時53分12秒
素晴らしい。
笑い声は・・・もちあの人ですよね。
43 名前:さやまり 投稿日:2000年07月21日(金)16時28分26秒
サンジさん、いつもありがとうっす。

そうです。もちあの人です。
44 名前:びん 投稿日:2000年07月21日(金)20時55分28秒
はぁぁぁ〜〜・・・イカス。
自分には出来ねぇ。こういう展開。
45 名前:さやまり 投稿日:2000年07月22日(土)10時38分35秒
「い〜ちいちゃんっ」
「ん?」
名前を呼ばれたので、後ろを振り向いてみるとそこに真希がいた。
「おう後籐ちゃん。どーした?」
「えへへ〜。いっしょに帰ろ?」

真里と一緒に帰る約束をしていたが、その約束がナシになったので、
紗耶香は真希と帰ることにした。

「なんかさ〜、機嫌悪いね」
「え?そ、そうか?」
「うん。あっ、先パイとケンカしたとか?なんかモメてたもんねー」
「うっ・・・」
態度にすぐでる紗耶香。
「図星だ」
「・・・・」
紗耶香が途中で黙ってしまい、会話が途切れる。

(・・・さ〜て。そろそろ作戦開始といこうかな)

「ねえ市井ちゃん」
「ん〜?」
「矢口先パイさあ、もしかして今吉澤さんと一緒にいるの?」
すごく心配したような顔をして、紗耶香に訪ねる。
「・・うん。なんかぁ、勉強教えてやるんだってよ・・・。そんなにアイツ
 がカワイイかねぇ」
皮肉っぽく言う紗耶香。

「・・・やばいよ」
「はあ?なにが」
「二人っきりはやばいって!吉澤さんは、一年の中で一番手が早いんだよ!
 しかも誰かから聞いたことあるけど、吉澤さん矢口先パイのこと好きなん
 でしょ?なおさらやばいよ!!」
ここまで芝居が上手いと、たいしたものだ。
まんまと紗耶香もダマされる。

「・・・わりーけど戻るわ。ごめん」
そう言って、校舎の方に戻って行った。

真希はというと、
「いーよー謝んなくてー。行ってくれた方がアタシも嬉しいから。
 あはっ、あははっ」
一人不気味に笑っていた。
「よっすぃー、頼んだよ」
そう、一言呟いて。
46 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月22日(土)15時56分12秒
おもしれ〜
続きがスゲエ気になる。
47 名前:サンジ 投稿日:2000年07月22日(土)17時55分39秒
まいど。サンジです。
つうかほんと最高におもしれえ。
48 名前:さやまり 投稿日:2000年07月22日(土)22時43分52秒
ひとみのお気に入りの教室、化学室で勉強会。
「矢口さん。ここどーするんですか?」
「・・・・」
ひとみの問い掛けが聞こえないのか、何やらボーッと考え事をしている。
「矢口さんってば!」
「へっ?!あ、ああごめん。なになに?」
天井を見ていた顔を、ひとみのノートに移す。
「・・・ここ・・」
なんですけどと、言いかけたひとみのケ−タイが鳴る。
メールをチェックすると、真希からだった。
(“市井ちゃんそっち行ったよ”か。りょ〜か〜い)

「あ、矢口さん。まつげにゴミが付いてますよ」
「え?ウソウソ。鏡どこだったっけ」
「あ〜!私が取ってあげますから!鏡出さなくていいです!」
ひとみの必死の言葉に、真里も承知する。
「じゃ、じゃあよっすぃーに取ってもらおうかな・・・」
「んじゃ、目ぇつぶってて下さい♪」

瞳を閉じる真里。
ひとみの顔が、徐々に真里の唇に近付いていく。
目をつぶっている真里は、ひとみの顔が迫っているのに気づかない。
「ねえよっすぃー、まだ〜?」
廊下から足音が聞こえる。その音を聞いて、ひとみが
「もう取ります」
こう言った。

そんな二人の前に、額に青筋を浮かべた一人の少女が。
「ちょっと待った〜〜っ!!!」
49 名前:さやまり 投稿日:2000年07月22日(土)22時50分15秒
やばい。文章マジ変。
・・・気づいてるんなら直せっつーの(反省)

どーでもいーけど、今もういっこ書いてるやつが、めちゃくちゃ楽しくて
しょーがない。
おもろいおもろくない別として。
50 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月24日(月)02時01分13秒
こっちも気になる、悪ごま悪よしやるね。
51 名前:さやまり 投稿日:2000年07月24日(月)07時45分39秒
「テメー吉澤ブッ殺す!!」
入って来た早々、ひとみに向かってそう叫ぶ。
その声に驚いて、真里も目を開ける。
「なんですか市井さん。私は、矢口さんのまつげのゴミを取ろうとした
 だけですよ?なに怒ってんですか」
興奮してる紗耶香とは反対に、冷静なひとみ。
「ウソつけ。絶対キスしようとしてた!見たんだよ!」
「言いがかりです」
「ウソつくなよ」
「ついてないですよ」
紗耶香の顔がマジになってきたところで、真里が止めにはいる。
「ちょっとやめなよ〜」
紗耶香のブレザーを掴む。
「・・・・くそっ!」
真里には逆らえない紗耶香。ひとみを睨むのをやめる。

「・・・まったく。失礼ですよ、いきなり現れて身に覚えの無いこと言われて」
「身に覚えが無い〜?しようとしてたじゃねーかキス!!」
「だから、言いがかりですって」
「・・・・・もういい。ヤグチ、帰ろ」
「え?」
真里の両脇に手を入れ、持ち上げて立たせる。
そして手を繋ぎ、真里を引っ張って帰って行く。
教室には、ひとみだけが残った。

「・・・くくっ。あはははは。いや〜、市井さんは計算通り動いてくれるから
 扱いやすいね〜。まさしく単純バカ。ごっちんがホレるのもわかるよ」
独り言なのに、異様に声がデカいひとみ。嬉しさを押さえきれないようだ。
なにやらケータイを取り出し、どこかに電話をかける。
「あ、もしもし。作戦成功したよ〜。・・・えっ?ああ、楽勝楽勝。
 あの人バカにも程があるよ。・・ああ、ごめんごめん。わかったって!
 もうバカって言わないから怒るなって!・・・・うん、うん、わかった。
 おう、じゃあねごっちん」
ピッと、電話を切る。そして、また笑い出す。
そんなひとみの様子を、ずっと陰から見ていた者がいた。
「ひとみちゃん・・・・」

「さやか!待ってよ、早いよ」
早歩きで歩いている紗耶香に、必死についていく。
歩幅が違うので、少々苦しそうな真里。でも一生懸命ついていく。
「・・・」
不意に紗耶香が立ち止まった。真里の方に振り向く。
「よかった。やっとこっち向いてくれた」
嬉しそうに紗耶香を見る。でも紗耶香は黙ったまま、真里の手を再び掴み
歩いて行く。

十分間位歩いて、紗耶香の家に着いた。
真里の手を握ったまま、家に入る。そして、自分の部屋に行き、カギを閉める。
「さやか・・?どした・・っ・・・」
真里の言葉が途中で終わる。紗耶香に唇を封じられたからだ。
52 名前:サンジ 投稿日:2000年07月24日(月)15時38分32秒
いいねいいねー。
53 名前:さやまり 投稿日:2000年07月24日(月)16時25分51秒
乱暴に真里の服を脱がす。
「さやかっ!やだっ・・・っ」
抵抗する真里の口をまた塞ぐ。下着をずりおろし、スカートの中に手をいれる。
「〜〜っ!」
両手で紗耶香の胸を叩くが、すぐに手をつかまれ、また押さえつけられる。

「・・・・いてっ!」
ずっと塞いでいた口を離す。真里に舌をかまれたのだ。
「なんでっ・・・なんでいきなりっ・・・」
目に涙を浮かべ、紗耶香を見つめる。
「・・・・・・」
紗耶香は黙って下を向いている。
「さやか!答えてよ」
「・・・・」
そんな真里の問いを無視して、また真里を求め始める。
「いやっ、さやかっ」
足を無理矢理広げさせられる。
「やっ、やだよさやか・・・。やめてよぉっ・・」
いつもの紗耶香じゃない紗耶香を見て、真里は恐くなって涙が出てきた。
その真里の涙を見て、紗耶香はおもむろに立ち上がり壁を殴る。

「・・・なんで嫌がるんだよ・・。そんなにあたしとするの嫌なの?
 吉澤の方がいいのかやっぱ。ははっ、まさか年下にとられるとはね・・・」
「待ってよさやか!嫌だったのは、ムリヤリだったからで、さやかとしたく
 ないってわけじゃないよ!
 それに、あたしよっすぃーのことなんとも思ってないよ。ほんとだよ。
 ねえさやか」
「・・・ごめん、もう帰って。自分で連れてきといてなんだけど」
「さやか・・・・」
涙を手でいくら拭っても、次から次へとこぼれ落ちる。
「しばらくさぁ、キョリ置こうよ・・。今は、ヤグチの顔見たくない・・・」
「い、いやだよっ!だって、こないだ仲直りしたばっかじゃん!
 あさって水族館行こうっつったじゃん!さやか・・・」
「お願い。帰って・・・」
もう何も聞きたくないと言わんばかりに、ヘッドホンをつけ、音楽を聞き始める。

「あたしは・・・、さやかを愛してるよ・・・」
そんな真里の言葉も、音楽を聞いている紗耶香の耳には届かなかった。
54 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月24日(月)17時23分23秒
黒ごまと黒よしの思うツボの展開。
55 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月24日(月)17時29分25秒
わ〜、黒ごま黒よしスゲェ。
ん?よっすぃを見てた子は誰?
56 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月24日(月)22時31分26秒
さやかちゃんかわいいねー。
どうしてもやぐちとしたいんだろうな・・
距離おいちゃっていいのか?
57 名前:びん 投稿日:2000年07月25日(火)02時13分15秒
やべぇ・・・マジおもしろい・・・。
なるべく早めに続きプリーズ。m(__)m
58 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月25日(火)02時35分27秒
同じくよっすぃ〜を見ていた子が気になる。
しかし、面白いな〜。
59 名前:さやまり 投稿日:2000年07月25日(火)06時39分30秒
「あ、ヤグチうぃーっす」
「圭ちゃん・・・」
珍しく、朝を一人で登校した真里。いつもの元気がない。
「どした〜?あのお調子者とケンカでもしたか?」
真里とは小学校からの付き合いの圭が声をかける。
「け、けいちゃあん・・・」

泣きながら、紗耶香に言われたことを話す。
「な〜るほど。お調子者の嫉妬か。いっちょ前に嫉妬なんかしちゃって。
 愛されてんじゃんヤグチ」
「もうっ、さやか、ヤグチのことなんか愛してないよっ。嫌われたもんヤグチ・・・」
「ちょ、ちょっとちょっと。あんま泣かないでよ、あたしが白い目で見られる・・」
「うっ・・・うわぁぁん!」


二ー五の教室で、一人不気味なオーラを放っている者が。
クラスメ−トの子は、恐すぎて声もかけられないらしい。
ただ一人を除いて。
「おっはー!みんな元気〜?元気者のかおりがやってきたよー!!」
飯田圭織。紗耶香の親友。
「ん?なんだ〜?さや。元気ないなあ。あっ、もしかしてヤグチさんに
 フラれちゃったとか?」
紗耶香を茶化す。しかし今は、茶化すタイミングを間違えたようだ。
「・・・うるさーい!!別にかおにはカンケーないだろ!?
 これ以上アイツの名前言った奴は往復ビンタだ!!」
怒り狂い、ドスドスと教室を出て行く。まだホームルームも始まっていないと
ゆうのに。

「・・・ありゃ、図星だったか・・・」
60 名前:さくしゃ 投稿日:2000年07月25日(火)07時57分15秒
>54
黒ごま黒よし・・・響きがいいっすね。なんか。

>55 58
さて、誰でしょうか?
あの人です。あの人。

>56
距離はねぇ・・・、失敗やったかも。
展開が難しくなった。

>57
びんじょーさんに言われちゃあしょーがない。
続きupしました。
そっちもがんばってください。ちゃんと見てます。
61 名前:びん 投稿日:2000年07月25日(火)12時07分27秒
さんきゅーです。m(__)m
こっちは、なんとなくモゾモゾしてきました(わら
さて。スパートかけねば。
62 名前:さくしゃ 投稿日:2000年07月25日(火)13時35分00秒
一時間目の授業をサボり、体育館裏のベンチで横になっている紗耶香。
頭の中は、昨日の真里の泣き顔でいっぱい。
「はあ・・・。どーしよ・・・」
謝るべきか、謝らんべきか。
紗耶香は悩む。

「あ、いた。」
上を向いて考え込んでる紗耶香の顔の前に、溢れんばかりの笑顔が飛び込んで来た。
「いちいちゃ〜ん。」
「ご、ごとおっ」
自分の胸に、紗耶香の顔をうずめさせる。
「なっ、なにすんだよ!離せよ」
両手で真希の体を引きはがす。
「カワイイな〜。テレなくてもいいのに」
「テレてなんかないっ!!」
真希のペースに流される。
「な、なんで市井がここにいるってわかったんだよ。誰にも言ってないのに」
「アタシはぁ、市井ちゃんのことならなんでもわかるんだよ。市井ちゃんに
 コクる前とか、めちゃくちゃ調べたし。何が好きとか何が嫌いとか。
 市井ちゃんがよく行く学校のスポットとか。たぶん、そういう面では
 矢口先パイより知ってると思うよ?」
えへへ、と笑う。紗耶香は苦笑い。

「あ、そうだ。昨日どーだった?よっす・・・吉澤さん、先パイに手出して
 なかった?アタシさあ、あれから心配でさあ」
そんな思ってもみないことを言う。
「・・・キスしようとしてた。アイツはゴミ取ろうとしただけって言ってたケド、
 絶対あれはキスしようとしてた。
 なのにヤグチのヤツ、吉澤に怒ってるあたしを止めやがって。自分の彼女が
 他のヤツにキスされそうになってたら、怒るの当たり前だっつーの!」
またしても怒りが込み上げてくる。
「・・・ふーん。じゃあ、矢口先パイが、怒るかどーか試してみようか」
「へっ?なにを・・・」
真希によって、紗耶香の言葉が遮られる。

「・・・自分の彼女が、他のヤツにキスされたら怒るかどーか」
「なっ・・・」
真希は笑って、自分の唇を舐める。その光景が、妙に色っぽい。
「ちょ、ちょっと待て!!ま、まさかヤグチに・・・」
「ん?そーだなー、どーしよーかなー。市井ちゃんは、どーして欲しい?」
「えっ・・・」
返答に困る紗耶香。
「言っていいのか、言って欲しくないのか」
「・・・・言って欲しくない・・・」
紗耶香のその言葉を聞き、満面の笑顔で
「じゃあ言わない!・・・そのかわりぃ・・・」
紗耶香に耳打ちする。

“アタシ抱いてよ”と・・・。
63 名前:さやまり 投稿日:2000年07月25日(火)13時37分42秒
ふう・・・。
火曜日はバイト休みだから、更新がいっぱいできる。
今のうちにどんどん書いておこう。
64 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月26日(水)00時56分37秒
黒ごま、魔性の女だな〜。
65 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月26日(水)01時14分33秒
黒ごまいちと黒よしまりもいいのではないかと
思い始めてきました(笑)
66 名前:サンジ 投稿日:2000年07月26日(水)04時55分42秒
俺もなんか思った・・。
67 名前:さくしゃ 投稿日:2000年07月26日(水)09時24分11秒
保健室。
「・・・どう?ちょっとは落ち着いた?」
「うん・・・」
目を真っ赤に腫らした真里と、圭がいた。
「まったく。世話が焼けるね〜あんたも」
「ごめん・・・」
下を向く真里。その真里の頭を、クシャクシャと撫でてやる。
「ほら!元気出しなさいって!泣いてばっかいたら、紗耶香に嫌われるよ?」
「うん・・・」
紗耶香に嫌われると聞き、一生懸命涙をこらえる。
「もう泣かないっ」
そう言って、笑う。

一時間目をそのまま保健室で過ごし、談笑していたのだが、窓を見ていた真里
が、急に立ちあがる。
「ど、どうしたの?急に・・・」
「さやか・・・」
「え?」
「さやかが・・、後籐と一緒にいる・・・」
窓の外には、紗耶香の腕を取り、必要以上にくっついている真希の姿。
紗耶香も、そんな真希を振りほどこうとはしない。
ただ下を向いて歩いている。
「な、なんで・・・。いやだ、いやだよ。行かないでよさやか・・・。
 待って!!」
二人の後を追いかけようとする。
その真里をひきとめる圭。
「ちょっと待ちなさい!冷静になりなさいよ。アンタ達、今距離置いてんでしょ?!
 だったら、今ヤグチが行っても意味ないでしょーが!どーせヤグチには
 関係ないって言われるに決まってる!」
「でもっ・・・」
涙がまた真里の目からでてくる。慌てて拭き取る。
泣いちゃダメ、そう自分に言い聞かせて。
「わかった・・・。さやかを信じるよ・・・」
68 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月26日(水)14時57分36秒
この際、黒ごまとさやかちゃんをいくとこまでいかしてやってください。
69 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月27日(木)00時11分21秒
いや、ここはあえてさやかが自分を抑えるべきだ。
70 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月27日(木)02時03分28秒
どうせならとことんまで、ドロドロしちゃうのもおもしろいね。
71 名前:まいのすけ 投稿日:2000年07月27日(木)13時41分13秒
やや、抑えてほしいな・・・
手の早いさやか・・・
72 名前:サンジ 投稿日:2000年07月27日(木)20時33分17秒
俺はドロドロ派(?)っぽいな。
73 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月27日(木)23時57分58秒
俺は黒よしまりに萌えてます。
74 名前:サンジ 投稿日:2000年07月29日(土)20時21分38秒
更新を待つ・・・・俺。
75 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月29日(土)21時43分57秒
これから黒ごまの本領発揮か。
76 名前:さくしゃ 投稿日:2000年07月29日(土)22時01分20秒
すいません・・・。
ちょっと、あるショックな出来事があり、とても更新する元気がありません。
明日になれば、少しはマシになってるかもしれないので、
楽しみにしてくれている数少ないみなさんは、覗いてやってください。
でも、更新しなかったらごめんなさい。
77 名前:サンジ 投稿日:2000年07月29日(土)23時37分13秒
それはそれは・・・・・・。
っていうか俺も含めて楽しみにしてる人はたくさんいますよ。
ってことで気長に待ちます。
78 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月30日(日)01時47分32秒
やる気になるまで待ってるぞ!
79 名前:さやまり 投稿日:2000年07月30日(日)14時37分20秒
四時間目の授業中、真里は、ずっと外を見ていた。
窓際の席で一番後ろなので、外がよく見える。
そのかわり、黒板は見えにくいが。

(さやか・・・。後籐とドコ行ったの・・・?)

授業に集中しようとしても、そればっかりが浮かんでとても勉強ができない。
ノートには、真里が書いたギャグ顔の紗耶香の絵が、ポツンとあった。


そんな紗耶香と真希は、今、真希の家にいた。
真希の部屋に案内される。
「どーぞ!掃除してないから、ちょっとキタナイかもしんないけど」
「・・・・・」
黙って、部屋に入る。
「さあ、んじゃあやろうか」
部屋に入って早速、行動に移そうとする真希。
紗耶香の首に腕をまわし、キスをせがむ。
しばらくじっと考えていた紗耶香だったが、決心したように顔をあげた。

「ごとう・・・・」
80 名前:さやまり 投稿日:2000年07月30日(日)15時22分15秒
「・・・・やめようよ、やっぱり」
あたしにはできないよ、と付け足し、首にまわされた腕を解く。
「・・・なんで?アタシとキスしたこと言って欲しくないんじゃないの?」
「言って欲しくないけど、でも、ここで後籐抱いたらもっとダメだよ」
「なんで」
「なんでって・・・。市井は・・やっぱ、ヤグチが好きだからさ、ヤグチしか
 抱きたくないよ。それに、もしヤグチがあたしが後籐抱いたって知ったら、
 たぶん悲しむから・・・。
 後籐とキスしたのは、もう正直に謝るよ。許してもらえないかもしんないけどさ」
一生懸命真希の目を見ながら話す紗耶香。
真希はうつむいて、紗耶香のシャツの裾を握り締めている。

「後籐はさぁ、カワイイから、市井なんかよりもっといい人見つかるよ。
 他に・・・」
「っ!アタシはぁ!アタシは市井ちゃんが好きなの!!市井ちゃんよりいい人
 なんかいない!!」
紗耶香の言葉を遮り、真希が叫ぶ。
「初めて優しくしてくれた!いっつも両親の帰りが遅くて、一人だったアタシに・・・。
 高校入っても、何も満たされなくてヌケガラだったアタシに、声をかけてくれたの
 市井ちゃんじゃん・・・。矢口先パイに怒られても、いっつも遊びに連れて行って
 くれて。
 市井ちゃんは、残酷なんだよ・・・。そーやって、どんどん好きにさせておいて
 結局フッちゃうんだ・・・!ズルイよ、そんなの・・・」
床に座り込む。
「・・うっ・・・っ・・っ」
「ごとう・・・」
泣いている真希を前に、どうしたらいいのかわからない。
ただ、真希を見つめていることしかできない。そんな自分に腹が立つ。

「ごめん・・・。市井が、市井が悪いんだよね・・・。後籐をそこまで追いつめ
 ちゃった市井が・・・。ごめんね」
真希の頬に紗耶香の手が添えられ、二人の顔が近付く。
「いちいちゃん・・・?」
戸惑いを隠せない真希。
「んっ?!・・・・」

そして、二人の顔が重なった・・・・。
81 名前:さやまり 投稿日:2000年07月30日(日)15時31分00秒
え〜、ちょっと回復したので更新。
楽しみにしてくれていた人、すいません!
めちゃドロドロになりそー。ほんとすいません。

黒ごまに期待してた人すいません。全然黒じゃないです。
最初は黒だったんだけどね。

なんか、謝ってばっかだな自分・・・。
82 名前:サンジ 投稿日:2000年07月30日(日)17時17分29秒
>80
黒ではないってことはこれは本心?
>さくしゃさん
ドロドロな展開も俺めっちゃすきっすよ。
83 名前:びん@お勤め中(わら) 投稿日:2000年07月31日(月)04時28分44秒
うわぁぁぁ〜〜!
ちょーーー気になる!
おいらも短編早くUPするから、さやまりさんもがんばれっ!
よし、今夜は寝ないで仕上げるぞ(わら)
84 名前:名無しさん 投稿日:2000年07月31日(月)09時25分19秒
やっぱり、いちごまっていいんだよなぁ。。
85 名前:びん@父ちゃんやったよ! 投稿日:2000年07月31日(月)12時38分28秒
UPしました。
また覗きに来ておくんなさい。

とりあえず、ヤグチしやわせ でよろしくれす。
86 名前:まいのすけ 投稿日:2000年07月31日(月)13時51分13秒
どろどろ・・・
このままいちごまとやぐよしで行くんかなぁ?
それはそれでアリなんだけど・・・
87 名前:さやまり 投稿日:2000年07月31日(月)22時50分57秒
ゆっくり、真希から顔を離す。
「・・・ごめん」
離れた瞬間、すぐにそう言う。本当にすまなさそうな顔で。
「あやまんないでよ・・・」
「ごめん・・・」
また言ってしまう。
「は〜。じゃあなんでキスするかな。まったく」
「ごめん・・・」
三回連続で同じ事を言っている紗耶香。
そんな紗耶香がおかしくて、ついクスッと笑ってしまう。
「あはっ。・・・別に市井ちゃんのせいじゃないよ。アタシが勝手に追いつめ
ちゃうほど好きになっただけ。市井ちゃんは悪くない」
「後籐・・・」
「ただ、あんまりにも矢口先パイと市井ちゃんが仲いいから、シットしてただけ・・・」
寂しそうに微笑う。
「アタシ、矢口先パイに生まれてきたかったよ・・・いちーちゃん・・」
「後籐・・・」

そのまましばらく、真希は紗耶香の胸で泣き続けた。


           −−−−−−−−−−
「はあ?なんて?もういいって?ちょっとふざけないでよ。ごっちんが
 私誘ったんじゃん!それなのになんでっ・・・・わかった。もういいよ。
 私一人でやるから。・・・じゃあね」
ブチッと通話ボタンを切り、そのまま壁にケータイを投げつける。
「・・・ごっちんが市井さんのことあきらめられても、私は矢口さんのこと
 あきらめられないんだ。
 ・・・私と矢口さんの障害は、市井さん。
 あなたが、邪魔なんです」
そういって笑うひとみの顔は、恐ろしいほど綺麗だった。
88 名前:サンジ 投稿日:2000年07月31日(月)22時56分31秒
じつは後藤よりよっすぃーの方が・・・・って感じっすか。
おおーすげえ。超おもしれー。マジおもしれーっす。
89 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月01日(火)02時55分55秒
おおっ!黒ごまは引退で、黒よしが現役バリバリか?
それにしても面白い!
作者殿、頑張ってくらはい!
90 名前:さやまり 投稿日:2000年08月01日(火)16時36分27秒
「ヤグチバイバーイ」
「あ、バイバイ」
何人か仲の良い友達に挨拶をし、真里は下足室に向かう。
まだ目のまわりは赤いままだけど。

下足室を見ても、やっぱり紗耶香の姿はない。
念のため紗耶香の靴箱も見てみるが、上靴だった。ということは、紗耶香は
今靴をはいている、そう思ったと同時にため息がでた。

(さやか先に帰っちゃったのかなぁ・・・。それともまだ後籐と・・・?)

ブルブルと首を横に振る。そんな考えを頭の中から追い出す。
「信じなきゃダメだよね・・・」
自分に言い聞かせる。そして、大きく頷く。
「もっかい電話してみよう」
今日で七回目のコール。
だが、いざかけようとした時、背後から声をかけられた。

「あ、・・・よっすぃー」
「やーぐちさんっ。途中まで一緒に帰りませんか?エスコートしますよ」
91 名前:サンジ 投稿日:2000年08月02日(水)00時07分42秒
はっ、なんか俺今よっすぃーを応援してしまった。
俺はどうやら黒キャラが好きらしい・・・。
92 名前:さやまり 投稿日:2000年08月02日(水)10時06分17秒
「あ、いいよ。一人で帰るから」
真里は靴をはき、足早に外へと急ぐ。
「待って下さいよ〜」
その後を追いかけるひとみ。

「はい、捕まえた」
学校からちょっと出たところで、ひとみに手を掴まれた。
「・・・・・」
「帰りましょうよ矢口さん」
「じゃあ、手離してよ」
「やです」
「え?」
いつもと違うひとみに、真里は戸惑う。
でも逃げられない。ひとみにすごい力で手を握られているから。
「い、痛いよよっすぃー・・。マ、マジで離してよ」
「ん〜、じゃあ、ちょっとこっち来て下さい」
手を引っ張り、細い路地へと誘導する。
「ちょ、ちょっとよっすぃー!」
「静かに。犯されたいっすか?」
耳元でそう囁く。
「ここあんまり人通らないよね。じゃあ、ゆっくり矢口さんを味わえるわけだ」
「よっすぃー・・・・?」
涙目の真里に微笑んで、両手を押さえ抵抗出来なくする。
「やぁっ!やっ・・んっ・・・」
口を塞ぐ。真里は必死に手を動かして、抵抗しようとするが、自分より大きい
ひとみに押さえつけられていたら、かなうはずがない。

ジャリッという音がした。
ひとみは真里から口を離す。ひとみの唇から、少し血が出ていた。
「はあっ・・はあ・・・」
ひとみを睨む。
「矢口さーん。いくらコ−フンしたからって、噛むことないじゃないですかぁ
 ま、いいけどね」
ペロッと唇を舐める。
「さあ、続き続き」
また真里に顔を近付けた時、足下を思いっきり蹴られた。
「って!!」
咄嗟に手を離す。
そのスキをついて、真里はそこから逃げ出した。


真里の家の前で、キョロキョロしてる不審人物が一名。
紗耶香だ。
「う〜・・・、ヤグチに後籐とキスしたこと謝んなくちゃ・・・。
 ついでに、昨日の事も・・・。あ〜〜っ!でもなんて言おう・・・」
ブツブツ一人でシュミレーション。
その紗耶香の目に、真里の姿が見えた。
「ヤグチッ!」

声がしたので、下を向いていた顔をあげる。
「・・・さやか」
93 名前:さやまり 投稿日:2000年08月02日(水)10時12分06秒
>サンジさん
毎度ありがとです。書くうえでの励みになります。
もちろん他の方達のもです。

是非さやまりも好きになってくだせえ〜。
94 名前:サンジ 投稿日:2000年08月02日(水)13時55分48秒
っていうか暇人なだけなんです。
あーーさやまりも超いいっすねぇー。
95 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月02日(水)22時20分08秒
やっと、ラブモードなふたりをみれる雰囲気!?かな。
96 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月05日(土)10時18分26秒
シミュレーション市井・・・イイ感じ。
97 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月06日(日)22時53分38秒
まさか、こっちも忘れてないだろうな?
続き書いてくれないと、気になっていちごまにもどれん!
98 名前:さやまり 投稿日:2000年08月07日(月)08時53分46秒
>97
忘れてませんよ〜。
ちょっとつまってるだけです。もう少しお待ちを。
99 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月07日(月)12時10分40秒
>98
気長に待つっす。
頑張って下さい。
100 名前:さやまり 投稿日:2000年08月08日(火)13時08分59秒
100ゲット!
よし、この調子で・・・。
101 名前:さやまり 投稿日:2000年08月08日(火)13時50分08秒
「・・さっ、さやかぁっ!」
「うわっ」
子供の様に泣きじゃくりながら、真里は紗耶香に飛びつく。
紗耶香もビックリしたものの、しっかりと真里と抱きしめる。

「・・っ・・・う・・」
「な、なんだよ〜。どーしたんだよ〜」
なぜ真里が泣いているのか紗耶香にはわからない。
「よっ、よっすぃーにっ、お、おそ・・・襲われそうになったっ・・」
その言葉を聞いた瞬間、紗耶香の目が変わる。
「っ!・・・ブッ殺してやる!あいつ・・・」
そう言って真里の頭を撫で、どこかに行こうとした紗耶香を、真里が引き止めた。
「そばにいてよぉっ・・・」


真里の部屋。
二人は真里がいれた紅茶を飲みながら、話をしていた。
「・・・そっか。 後籐、さやかのことあきらめたんだ・・・」
「うん。もう、矢口先パイにはイジワルしないからって言ってたよ」
「ははっ」
真里の顔から笑みがこぼれる。
「でも、キスは否めないよね」
でも、すぐに元通りの表情に。
「うっ。す、すいません・・・。反省してます」
怒られている犬みたいに、紗耶香もシュンとなる。
「いーよ。 さやか、正直に言ってくれたし」
わしわしと頭を撫でる。
やはりそういうのを見ると、真里がお姉さんというのがよく分かる。
「ヤグチー」
嬉しそうに真里の胸に顔を埋める。甘い匂いが鼻に届く。
「・・・吉澤に、どこ触られた? 全部、消してあげるよ」
「さやか・・・」
胸から顔を離し、真里を見つめる。

「もう、キョリ置くのやめた。ちゃんと真里のそばにいて、真里を守る」
「うん。 紗耶香・・・」

そして二人は、キスをした。
102 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月09日(水)15時00分51秒
甘えん坊(お調子者)バージョンの市井がみられるのってここだけなんですよね。
なんか今、そんな市井にはまってます!
103 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月11日(金)19時19分19秒
キスをした・・・。
104 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月11日(金)19時52分11秒
いちごまよりなのに、さやまりに流れそうになる・・・。
105 名前:とーしゅん 投稿日:2000年08月11日(金)21時12分35秒
何だかよさげ。(by オーナーゼフ)
これは・・・もー、かなりくるねっ!
いーっす!更新、かなり期待してるっす!!!
106 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月12日(土)10時58分25秒
よさげ!よさげ!
犬な市井・・・
黒よっすぃ〜はもう出ないですか?
107 名前:さやまり 投稿日:2000年08月13日(日)05時48分24秒
びんじょーさーん!!
ここ見てたら、もう一回びんじょーさんのホームぺージアドレス
教えてくれませんか?
パソコン壊れて、全部初期化しちゃったから、お気に入りにいれてたのに
消えちゃいました・・・。
どーかお願いします・・・。 他に知ってる人もいたら、教えて下さい・・・。

やっとパソコン直ったから、更新できる。
もう少しお待ちを。
108 名前:甘(笑) 投稿日:2000年08月13日(日)06時24分14秒
パソコン復活おめでとうございます。(笑
http://yaguchiouji.tripod.co.jp/
たぶん、あってます。
109 名前:108 投稿日:2000年08月13日(日)06時35分54秒
かってにはってしまって問題なかったですよね??
110 名前:さやまり 投稿日:2000年08月13日(日)10時22分51秒
>108 109
ありがとうでやんす!
マジでうれしいでやんす!
111 名前:さやまり 投稿日:2000年08月13日(日)10時54分56秒
「吉澤いる?」
次の日の休み時間、一年生の教室に紗耶香は足を運んでいた。
「え?ひとみですか? さっき、石川さんとどっか行きましたけど」
紗耶香はしばらく考えて、
「・・・ふーん。 じゃあ、いいや。ゴメンね」
と言って、二年の教室に戻って行った。


「なに? 話って」
「・・・・・」
人気のない科学室で、ひとみの声が響く。
「こっちもさー、忙しいんだよ。 わかる?」
「・・・・」
ひとみが何を言っても黙ったまま。
「・・・なにもないんなら、帰るよ」
我慢の限界が来て、ドアに手をかけたとき、梨華が口を開いた。

「・・・ひとみちゃん。 もう、やめようよ。あの人にこだわるのは・・・」
112 名前:びん 投稿日:2000年08月14日(月)17時56分18秒
ども、すまねぇっす。
只今寄生虫でしばらく繋げれなかったんで・・・。

リンクありがとうでした。n(_ _)n
113 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月15日(火)08時37分32秒
いしよしですか?
114 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月18日(金)01時25分33秒
続きは?
115 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月18日(金)17時04分53秒
終了したの?
116 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月24日(木)06時15分10秒
がんばれっす!
117 名前:名無しさんです 投稿日:2000年08月25日(金)01時23分25秒
つ、続きがきになる・・・・
118 名前:さやまり 投稿日:2000年08月25日(金)22時51分48秒
ほんとすいません。
またパソコンぶっ壊れて、新しいのに買い換えるのに、
こんな時間かかっちゃいました。
まだもうちょっと続きやす。
119 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月26日(土)14時38分05秒
よかった・・・。
さやまり!!
120 名前:サンジ 投稿日:2000年08月26日(土)18時10分13秒
>さやまり氏
それはそれは・・・大変でしたなぁ。
続き楽しみにしてます。
121 名前:さやまり 投稿日:2000年08月27日(日)02時16分15秒
「はあ? なんで梨華にそんなこと言われなきゃいけないのよ」
「ひとみちゃんのことが好きだからじゃん! だから私はっ・・・」
涙目になってる梨華を見て、ひとみは小さくため息をついた。
「遊びなんだよ、梨華とは。そんな、好きとか言われても困る」
「・・・・・・」

そのまま暫く黙っていたが、先にひとみの方が口を開いた。
「・・・もう遅いんだよ。とことん悪吉澤になってやる」
ニッと口の端をつりあげて、クールに微笑う。
「ひとみちゃんっ!!」
そんな梨華の叫びを無視して、ひとみは人気のない廊下へ消えて行った。

「誰か、ひとみちゃんを戻してよぉっ・・・」
梨華の、心からの願いだった。
それからしばらく、泣き止む事はなかった。

             **********

放課後の下足室。
真里は時計とにらめっこ。

「おっそいなぁ、さやか。自分から時間指定しといてさ」
グチグチ文句を言ってる真里の耳に、誰かの足音が聞こえてきた。
「さやか?」
瞬間、笑顔になり、顔をその方向に向ける。
「残念。ひとみで〜す」
「あ・・・」
122 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)03時51分59秒
く……黒い……吉澤が黒すぎる!
でも、そんな黒い吉澤がすごいいいキャラっす。
続き期待してます!
123 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)10時51分49秒
黒よっすぃ〜・・・・・・・・・。
いやぁ〜。
124 名前:サンジ 投稿日:2000年08月27日(日)11時56分00秒
うお、超黒ぉーーー。
でも好きだなぁ・・・。
125 名前:さやまり 投稿日:2000年08月28日(月)08時58分28秒

「まーりちゃんっ!・・・あれ?」
それから3分後。ノー天気に紗耶香が到着。
しかし、そこに愛しい人の姿はない。
「おっかしーなー。もしかして怒って帰ったとか?
 ・・・いや。それは絶対ありえない。なぜなら、ヤグチはオレにベタ惚れだから」
その自信はどこからくるのか。
真里が怒って帰ったことは、考えもしないらしい。

「ということは、考えられることは一つ。吉澤だ。
 ・・・でも、どこに行ったかわからん」
う〜ん、と唸る。
そんな紗耶香に、誰かが声をかけた。
「市井さん・・・」
「?」
振り返ったそこには、梨華がいた。

「何? 告白なら後にしてくんないかな。今ちょっと忙しいんだよね」
声を掛けられた理由を、既に告白と決めつけている。
そんなにしょっちゅう、告白されているのか。謎は深まるばかり。
「ち、違います! 告白なんかじゃないです!」
自分には他に好きな人いますから、と慌てて否定。
「じゃあなに。忙しいって言ったじゃん」
「あ、あの! 私、二人が何処行ったかたぶんわかります・・・」
「え!」
「たぶん、あそこです・・・」
ひとみお気に入りの、例の科学室。
梨華はそう答えた。
126 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月28日(月)10時17分11秒
爆笑)ここの市井ってほんと笑える。
127 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月31日(木)09時02分27秒
ガンバレ市井!
128 名前:さんちー 投稿日:2000年09月01日(金)00時56分48秒
さやまり...。むふふ。
いいなあ、この話し好きっす。
129 名前:さんちー 投稿日:2000年09月04日(月)02時00分38秒
さやまりさーん。続き気になるよ〜。
ってことでage
130 名前:さやまり 投稿日:2000年09月04日(月)05時51分15秒
もうちょっと待ってくだせえ。
今ラスト考え中。
131 名前:さやまり 投稿日:2000年09月04日(月)16時25分48秒
急いで科学室に向かう紗耶香。
その後を必死に追う梨華。
数分ほどして、目的の場所に着いた。

「くぉらぁ〜吉澤ぁ! ヤグチをかえせ〜!!」
扉が壊れるんじゃないかと思うくらい、力いっぱい扉を開ける。
しかし。

「・・・・あれ?」

そこに、ひとみと真里の姿はなかった。
「はぁはぁ、どうしたんですか市井さん・・・」
目を点にして突っ立ている紗耶香。
不思議に思い、息を整えながら梨華が尋ねる。

「・・・・ないんだ」
「え?」
よく聞こえなかった。
もう一回言って下さいとねだる。
「二人が、いないんだよ・・・」
「え・・・ウソ・・・」

 ********

その頃、その二人はというと。

「いたっ! 痛いよ、よっすぃ〜!」
真里の手を引いて、ズンズンとどこかに行くひとみ。
最初は、こんな所全然知らない、と思っていた真里だったが、
進んで行くにつれ、ひとみがどこに行こうとしているのかわかったようだ。
132 名前:さやまり 投稿日:2000年09月04日(月)16時30分52秒
やっとラストが見えてきた・・・。
もう少しで終われる! そしたらもういっこに力が入れれる!
とりあえず、早く終わらせたい今日この頃。
でも学校&バイトがなぁ・・・。

>さんちーさん
ごめんなさい。
更新めっさ遅くて。
しかも今回更新したのもかなり短いし(苦笑)
133 名前:さやまり 投稿日:2000年09月05日(火)15時00分15秒
「ねえよっすぃー・・・、ここって」
「はい。私と矢口さんが、初めて会ったところです」

学校を出て、20分程歩いた所にある大きな木。
小高い丘みたいになっている為、街がよく見える。
今から二年前、この場所で、ひとみと真里は出会ったのだ。

             ――――――――――

「やばい。もうカンペキ遅刻だ。
 ・・・・まっいいか。どーせ今から走ったって間に合わないし、サボッちゃえ!」
そう言って、くるっと踵をかえし、来た道を戻って行くひとみ、中学二年生。

帰り道の途中、べーグルを買ってニコニコしながら食べ歩いていると、
ひとみの家の近くの高校の制服を着ている少女とすれ違った。
(お〜、けっこうタイプ〜)
口元を緩めて、ぼーっとその少女を見ていると、
その少女のカバンのキーホルダーが取れて下に落ちた事に気づいた。

「あ、ちょっと・・・」
引き止めようとしたが、少女が角を曲がる方が早かった。
仕方がなしに、ひとみは後を追いかけることに。

「・・・それにしても、なんだ?このキーホルダーは。
 犬にしてはブッサイクな・・・。もうちょっといいのなかったのかな・・・」
キーホルダーをじいっと睨みながら。
べーグルを口に運んで。

134 名前:さやまり 投稿日:2000年09月07日(木)06時59分00秒
ひとみはずっと後をついていった。
それまでに声を掛ければよかったのだが、何故かそれは出来なかった。
しばらく歩いて、やっと少女は立ち止まった。
大きな、木の横に。

(声、かけなきゃ・・・)
ずっとその少女を見ていたいという気持ちを抑え、
ひとみは声を出した。
「あ、あの・・・」
そのひとみの声に驚いた少女は、慌てて振り向いた。

「なに?」
カワイイ声で、そう尋ねる。
光に照らされて、その少女の顔がいまいち見えない。
見えるのは、小柄なその子の身長と、ちょっとギャルっぽい
着こなしをした制服だけ。
ひとみは何かにとり憑かれたかのように、その少女をジッと見る。

雲が動いて、だんだん太陽をおおってゆく。
それと同時に、その少女の顔がだんだんと見えてくる。
「ねえ、なに?」
さっきからずっとそう言われているのだが、返事が出来ない。
声が出せない。
雲が太陽を全部おおった。
はっきりと、その少女の顔が見えた。
でもまだ眩しいのは、決して少女の髪が金髪に近かったからではない。
ひとみにとってその少女は、輝いていたからだった。

この日、ひとみは初めて『恋』というものを知った。
135 名前:名無し 投稿日:2000年09月08日(金)01時54分37秒
ここのよっすぃ〜、二年も片思いしてたんか……
ちょっとかわいそうになってきた。けど、石川は
「遊び」なんだよな。
純情なんか遊び人なんか……(ワラ
136 名前:サンジ 投稿日:2000年09月08日(金)17時16分00秒
よっすぃー・・・。

137 名前:誠螢 投稿日:2000年09月10日(日)10時44分57秒
おもしろいです。
マジで引き込まれました。
よっすぃーにも、幸せになってほしいです。
138 名前:まいのすけ 投稿日:2000年09月10日(日)15時33分19秒
ストーカーっぽいよっすぃ〜・・・。
よっすぃ〜の幸せも願うっす!
139 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月15日(金)16時24分23秒
「あ……」
慌てて、手に持っていたキーホルダーを見せる。
言葉が出ないから、動作で表すしかないんだ。

「あっ! それ!」
少女はそのキーホルダーを見て、自分のカバンを確認する。
そして、なぜひとみが自分に声を掛けてきたのか、ようやく合点がいったようだ。
「ありがと〜。拾ってくれたんだ〜。
 ごめんね? ちょっとキツイ口調で言っちゃって」
軽く頭を下げる。それを見たひとみは慌てて手を振った。
「い、いえいえ! 黙ってた私も悪いですし! 謝んなくて全然いいです!」
「あはは。マジでありがとう。あなたがこれ拾ってくれなかったら、
 ヤグチ街中探す所だったよ」
そんなに大切なものなのだろうか。えらく趣味の悪いキーホルダーなのに。
そうひとみが考えているのがわかったのか、ヤグチという少女はこう言った。

「あいつに…隣に住んでる市井紗耶香って子にもらったんだ。
 修学旅行行ったお土産に…。
 こんなブッサイクなキーホルダーは、あいつの嫌がらせ。ヤグチの趣味じゃないよ」

ちょっと照れながら、少し笑って彼女は言った。
ひとみは理解した。
(この人、その市井っていう人に片思いしてるんだ……)と。
140 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月15日(金)17時05分25秒
あぁ・・・。よっしぃ〜。
矢口かわいいなぁ。
141 名前:サンジ 投稿日:2000年09月17日(日)02時49分17秒
切ないねえよっすぃー・・・。
142 名前:まいのすけ 投稿日:2000年09月17日(日)16時19分18秒
よっすぃ〜・・・。
イイ様になって欲しい。
143 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月20日(水)00時57分07秒
矢口もかわいいけど……
黒くないよっすぃーが俺的にはツボ。
うーん、ホントに面白いなぁ……
144 名前:undefined 投稿日:2000年09月23日(土)01時55分29秒
ああ、さやまり。
楽しみだからあげときます。
145 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月23日(土)13時39分46秒
それからひとみは、ヒマがあればそこに通うようになった。
真里という名の少女は、大体放課後いつもそこにいるらしい。

「矢口さんっ!」
今日もそこに足を運ぶ。真里に早く逢いたくて逢いたくて仕方がない。
自然と歩調は早くなっている。
「あ、よっすぃー……」
そう言って振り向いた真里の顔は、なぜか少し半泣きだった。


「だって……だってさぁっ…っ……」
先程からずっと、このセリフの繰り返し。
ひとみはワケがわからない。
「ねえ矢口さん。だから、何があったんですか? 泣いてちゃわかんないっすよ」
小さくなってる真里の体を、包み込む様にして抱きしめてやる。
「うっ……んっ……」
子供をあやすかのように優しく。
そのおかげか、真里も少しは落ち着いたようだ。

「あのね……、ヤグチさあ、さやかっていう幼馴染がいるって言ったじゃん?
 そいつがさぁ……、そいつがっ……」
また真里の目から涙が零れ落ちてゆく。
「そいつがねっ、ヤグチ以外の人と一緒に帰ってるの見たのっ……!
 腕組んで、仲良く帰ってんの……」
「………」
ひとみは何も言えない。言いたくない。
だって真里が求めているのは、さやかって人だから。
だから、黙って真里の話を聞いてやることぐらいしかできないんだ。

「わかってるんだけどね。付き合ってるわけじゃないんだから、
 妬いたってどーしようもないってこと……。でも、妬いちゃうんだ…」
涙を拭いて、ひとみに向かって笑顔を作る。その笑顔が痛々しい。
自分だったら、この人にこんな顔はさせない。泣かせたりしない。
そう自分が思っても、どうしようもない。

だって、矢口真里が好きなのは、市井紗耶香なんだから。

悔しい。悔しくて悔しくてたまらない。
憎い。憎くて憎くてしょうがない。
こんなに矢口さんに想われてるのに、他の人と仲良くしている市井紗耶香って人が。
いつも、どんなときでも、矢口さんの心を占めている市井紗耶香って人が。
そんな市井紗耶香って人に勝てない、自分自身が。
146 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月23日(土)13時47分40秒
ほんと更新遅くてすいません。
これが終わって時間の流れが今に戻ったら終わりはもうちょっとなんだけど……。
予想より長い……。
よっすぃー、救いのある終わり方にできるかな……?
147 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月27日(水)00時21分51秒
救ってやってくださいっ! よっすぃーを!
黒よっすぃーもスキだけど、黒くないよっすぃーもいい!!
ヤグチがスキで見てたけど、最近はよっすぃーがスキ。
期待してますよ。
148 名前:サンジ 投稿日:2000年09月27日(水)07時53分46秒
おっす、更新お疲れさまっす。やぐよしーーーー。
そろそろコテハン捨てようかな。移転するみたいだし。
小説かいとるわけでもないし。最初はなんか書くつもりだったんだが・・・。
まー作者氏頑張ってください。ってことで安倍。
149 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月01日(日)23時39分15秒
更新お待ちしております。
150 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月06日(金)22時14分04秒
「告白したらいいじゃないですか……」
はっきりした方がいい。そう思って言った言葉。
しかしこの言葉を言ったおかげで、今まで築いてきたのが全部崩れたんだ。

          ――――――――――――――

「市井さんのことで泣く矢口さん見たくなかったから。
 いっそのことはっきりさせて、あとで自分が告白しようと思ってたのに……」
振られると思っていた。だから。
でもそれがすべて、ひとみのライバル市井紗耶香を応援したことになった。

「目に涙浮かべて、結果報告してくれた矢口さんの顔見て、あきらめようと思った。
 でもあきらめられなかったんです…。矢口さん好きな気持ち、絶対市井さんに
 負けないと思ったんですよ」
そこまで言って、後ろにいる矢口の方を向いた。
「あん時、私が告白しろって言ってなかったら、市井さんのことあきらめて
 私のこと好きになっていました?」
じっと真里の答えを待つ。

「……………うん」
やがて真里は、小さく頷いた。
それを見てひとみは空を仰ぐ。
「ははっ。そっかそっか。言わなきゃよかったっすよあんなこと〜」
涙を隠すように。ずっと空を。


「はぁ〜…負けっすよ、私の負け!」
しばらくするといきなり声をあげ、空を見るのをやめた。
「一時間の間に来なかったら、ここで無理やりにでも自分のものにしようと
 思ったのに来るんだもん。やんなっちゃいますよ」
何を言っているかわからない、という風な真里。
ひとみの指した指の方向に振り向く。

「てめ〜……人の彼女、連れまわしてんじゃねえよ……」
そこには息を切らした紗耶香がいた。
151 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月06日(金)22時43分09秒
「さやかっ!」
息を切らした紗耶香を無視して、真里は抱きつく。
安心したんだろう。
「かなり探した! なんでこんなトコいるんだよ! 偶然友達に教えてもらって
 助かった……。ヤグチ、この人さらいに何かされてない?」
顔や腕をチェックする。大丈夫みたいだ。
「心配しなくても、矢口さんに暴力ふるうわけないっすよ。
 ウチだって矢口さんのこと好きなんですから」
服についた砂や草を払って立ち上がる。
「ごっちんがなんで市井さん好きなのか、今やっとわかりましたよ。
 でも私は矢口さんの方が好きですけど」
ははは、と二人に笑顔を見せる。
最近そんな自然に笑う顔は見た事なかった。

「じゃあ私もう帰ります」
「えっ?! ちょっと!」
殴り合いを期待していたのか、市井は大きく拍子抜け。
「今まですいませんでした市井さん……それと矢口さん」
最後に一礼し、そこから去って行った。

「な、なんだよアイツ……。なんで礼なんか……」
「わかんないの?……もう、ヤグチ達の邪魔しないってことだよ」
なんだかまだ納得がいかない紗耶香を無視して、真里は思いっきり紗耶香を抱き締めた。

              **********

「ひとみちゃん……」
梨華はじっと木の陰で、ひとみがここを通るのを待っていた。
たぶん一人でここを通ることを想像して。

「……くっ……ぅ…ちっくしょー……」
押し殺した泣き声が聞こえる。
間違えるはずない。大好きなひとみの声。
「ひとみちゃん」
ポケットからハンカチを取り出す。
ひとみは梨華の姿を確認すると、ハンカチを取らず、手を取って自分の元に引っ張った。
「うっ、んっ……りっかちゃ……くっ…」
「泣いていいよ、好きなだけ泣いていいよ。
 私はずっとひとみちゃんのそばにいるから……」
子供をあやすかのように、梨華は優しく呟き、ひとみの頭をいつまでも撫でてやった。
152 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月06日(金)23時05分54秒

……それから1ヶ月が過ぎた。


「っていうかさやか! この間また一年のコとデートしてたでしょ!」
「ノーノー。一年じゃなくて中三でーす」
いつもの二人の声。毎度のことだ。
「あーもう頭きた! 今度こそわかれてやる!」
「ゲッ! それはマジで困るんすけど!」
学校の校門の所でもめ合い。人がジロジロ見てるのも、今の二人には関係ない。

「なんだなんだー? またケンカしてるんですか〜?」
そこにひとみ登場。そのひとみの右手には、しっかりと梨華の左手に繋がれている。
「よっすぃー梨華ちゃん聞いてよ! このバカがね……」
「バカとはなんだバカとは! 大体……うわあっ!」
紗耶香が前につんのめる。後ろから真希に抱きつかれたからだ。

「市井ちゃんっ! おはよっ!」
あはっ、と真希スマイル。
「おっ、後藤か〜。おはよ〜」
つられて紗耶香も微笑む。
「よっすぃーに梨華ちゃんもおはよ〜」
「「おはよ〜」」
二人声を揃えて。
これで全員に挨拶し終わったかのように思ったが……。

「ちょっと待て〜い! ヤグチに挨拶はなしかい!
 しかもいつまでさやかに抱きついてるんだよ〜!!」
ここから真里と真希の言い合いに変わる。
「えっ? あ、いたんですか。あたし身長高いから見えなかった」
「なに〜〜?」
険悪なムードに変わる。慌ててひとみと梨華が真希を押さえ、そのまま下足室まで連れていった。
残された紗耶香と真里。

「………うちらも行こっか?」
左手を差し出す。
「……うんっ♪」
真里は満面も笑顔を浮かべて、その手を取った。


なんだかんだ言いながら、二人、ベストパートナーなんだ。
153 名前:さやまり 投稿日:2000年10月06日(金)23時14分04秒
やっと終わりました……。
長かったです。ええ、かなり。

途中話に繋がりがないのは気にしないでやって下さい(涙)
にしても、完結できてほんとよかったです。
見てくれた人達のおかげです。ありがとうございました。
154 名前:さやまり 投稿日:2000年10月06日(金)23時17分11秒
>152訂正。
最後の、真里は「満面も」じゃなくて「満面の」です。
ああ〜、最後の一番気に入ってるところなのに〜!
確かめたハズなんだけどな〜。
155 名前:BOOTLEG 投稿日:2000年10月06日(金)23時24分53秒
う〜ん・・・サイコーでした。
ずっと見てましたが、さやまりもいいなぁ・・・とか思ってます。
後半はよっすぃーに萌えてましたけど(わら
最後にちゃんと救ってくれたんで、言うことありません!
ホントに面白かったです。
次回作も期待してます。
156 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月07日(土)03時08分27秒
お疲れ様でした。
また楽しいお話を期待しています。
157 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月28日(土)00時08分42秒
おおおう!めっさ(何処の言葉?)楽しいじゃないすか!!こんな下に埋もれちゃってダメじゃん!
すげ〜〜面白かったっす!!ここの市井ちゃんのキャラ他には無いですよね。ムッチャ好きです。
タラシ市井ちゃんバンザ〜イ!!作者さんお疲れした。またこーゆーの書いてね。
158 名前:まいのすけ 投稿日:2000年10月30日(月)22時14分42秒
お疲れ様でした。
楽しかったです、皆がハッピーエンドで良かったな、と。

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