インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板

うたうたい

1 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月08日(火)22時09分13秒
いちごまでいきます。

初めてなんで、更新遅れると思いますが、長い目で見てやって下さい。
2 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月08日(火)22時19分13秒
改めて、いきます!!
3 名前:うたうたい 0.5 投稿日:2000年08月08日(火)22時20分44秒
なにが違っちゃったのかなぁ・・・。

なにかが違っちゃったんだろうね・・・。
4 名前:ちーと 投稿日:2000年08月08日(火)22時54分18秒
いちごまファンです。頑張ってくださいね!!
5 名前:うたうたい 1 投稿日:2000年08月08日(火)23時12分56秒
ドン!
ドドン!!

頭の上で光が散った。

ワゴンに乗り込もうと、片足を上げたときだった。
「わぁ〜・・・わわわ!!」
見上げたつもりがバランスを崩して、後ろにいた紗耶香へと倒れこむ。
「お〜い!だいじょうぶかぁ?」
顔を覗き込まれると、恥かしさで一気に血が上るのを感じた。

ドン!

「ふぁ・・・ごめんなさいぃ!だいじょうぶでしたか?いちーさん!!」
あたふたとする年下の少女に紗耶香は初めて愛おしさを感じた。

ドドン!
ドン!!

「あたしはだいじょーぶだよ。それより早く乗って!後ろつかえてるよ!!」

「は、はいぃ・・・」
いそいそと乗り込むその姿に、その場がいっそうなごんだ。

突然の増員。
しかも、大人びた金髪の少女。
その存在感と歌唱力は、メンバーの誰もが「完璧」と圧倒されていた。
そんな彼女の、年相応の(?)仕草に、緊張の糸が緩み始めてた。
「大丈夫だよ。ホラ、この車天井に穴開いてっからさぁ」
先に乗っていた矢口が指を上に向ける。
「まりっぺぇ・・・これはサンルーフっていうんだよ」
背の高い飯田が助手席から顔を出して得意げだ。
「圭織よく知ってんねぇ」
「うちの車にも付いてたからね!!」
「これなら見れるね。花火」
横に座った紗耶香が優しく真希に笑いかける。
真希は初めてココロから笑えた。

さっきから響く打ち上げの音。
それにも勝る女の子たちの声。
ここ最近はこんな会話はなかった。
車の中でも、楽屋でもみんな示し合わせたかのように無口。
それが自分のせいであることくらいは真希自身も分かっていたし、
その負い目と反面、期待にプレッシャーに泣き出しそうな真希の辛さを紗耶香は
知っていた。

なんだかんだ自分で切り開いてるじゃん。
このコ、結構ヤレる。
これなら大丈夫だね。

安心できた。
仲間になれると。
そこにいた誰もが確信した日。
ぐるりと湾岸を抜け、サンルーフからは星しか見えなくなっても、笑い声は
絶えることがなかった。

みんないたあの夏。
6 名前:うたうたい 2 投稿日:2000年08月09日(水)00時12分23秒
「後藤はなぁ、もっと自分を出さなあかん!これはみんなにもゆえることやねんけどな、
いつまでも最初の印象?イメージ? 壊さな!すぅ〜ぐほされんねんで?今の時代!」
ビールを一口(いや、大口)飲み込んで続ける。
「ゆうちゃんいつもゆうてるやろ?ま・え・に出なアカン!!・・・って。ほんまっ!」

みんな毎度のことと半ば呆れ笑い。
初体験の後藤だけが眠たい目をこすりながらも、真剣に聞いている。
「せやねぇ〜、せや!そらごもっとも!!さっすがねぇさんはええこと言うわ」
「なぁ〜?せやろ?せやろぅ〜みっちゃ〜ん!!」
缶ビールを片手に平家にからみつく。
「でもな、その話腐るほど聞いたわ。今夜だけで4回目やで」
平家は「えい!」とばかりに、なつみに押し付ける。
中澤は素直に今度はなつみに白羽の矢をたてた。
「わ!ゆうちゃんやめてよー!!」
一瞬キッと平家を睨みつけた。
平家はすかさず石黒の影に隠れる。
「もー、しょうがないなぁ・・・ゆうちゃんそんぐらいにしときなよ?」
なだめる石黒に食って掛かる中澤。
収拾がつかない・・・。
「なんや、そんぐらいってどんくらいや?」
「からむなよ〜。ゆうちゃ〜ん?」
紗耶香も仕方なしに参戦した。

保田は笑いながら見てる。
飯田と矢口はいつの間にか隅のほうで寄り添って寝てた。
後藤は何度か睡魔に襲われながらも、へらへらと笑いを浮かべ、その光景を楽しんでいた。

修学旅行みたいだなぁ・・・。
先生に怒られる心配が無いから、もっと楽しいや。
眠いけど寝ちゃうのがもったいないよ。
あ、いちーさんからまれてる。
いいなぁ。
私も!私も・・・わたし・・・もぉ・・・

「ごとう・・・後藤!!」
完全に眠りに落ちようとしてる真希を紗耶香が受け止めた。
「ん・・・うぅん?いちーさん?」
「ごめんね。眠たかったね。ここじゃ疲れ取れないから、部屋に戻ろう?」
ふらつく真希の体を抱くように立たせる。
「んじゃ、私後藤を寝かせるから・・・ガンバレ!みんな!!」
「あ!!紗耶香、後藤を連れて逃げる気かぁ?」
中澤の声が響く。
平家と石黒が必死で中澤を押さえ込む。
「早く行きな!」
「サンキュ」
アイコンタクトを取ると、言葉通り逃げるように宴の部屋を後にする。
「おやしゅみなしゃぁ〜い」
後藤の声は届いただろうか?
7 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月09日(水)01時50分09秒
楽しそうな感じが伝わってきて凄くいいですね。
うたうたい0.5を読むと切なくなっていきそう・・・
8 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月09日(水)01時55分06秒
イイ感じ!!
9 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月09日(水)19時05分55秒
さて書くか…と思った瞬間「123」が流れた・・・。

ラストはもうほとんど決まってるんですケド
たどり着けるかな?私・・・
みなさん応援して下さい(ゴメン弱くって…)
10 名前:うたうたい 3 投稿日:2000年08月09日(水)20時27分07秒
9月9日を過ぎると同時に娘。達のスケジュールは激変した。
それまでも忙しかったが、比べ物にならない忙しさ。
日本中が踊り、その曲を聞かない日などない。
そして娘。達に休める日などなかった。
特に真希にとっては、覚える事、学ぶ事が山積で、家に帰っても寝る暇などなかった。
事務所がやっとの思いで取ったoffも紗耶香の一言で、新ユニット「プッチモニ」の合宿となる。
他のメンバーもそれぞれ自主練を申し出た。

「マジっすかぁ〜?」
マジで休もうよみんなぁ〜・・・。
でも言えないよなぁ、私が一番足引っ張ってるし。
あ〜もう・・・
「××××!!」

「あ、結構広いね」
「じゃ、こっちを寝室にして、こっちで練習しよう」
ウィークリーマンションに着くや否や、てきぱきと事を進める2人。
真希は少しワクワクしていた。
一通り片付けをすまし、カメラをセットすると保田がスイッチを入れる。
「いい?じゃあ今回の合宿、後藤のダンスとフォーメーションをメインに…」
「それと3人の絆を深める!」
「お〜!いいっスね!!」
気合充分な2人に、真希はつられる。
「がんばって・・・」
「いきまっしょい!!」

なんか、楽しくなりそう!!
こんな仕事なら大歓迎だよ。

「まぁ、ハラが減っては戦はできぬ!メシにしようぜ、圭ちゃ〜ん」
「はいはい。んじゃ、お決まりのカレー作りましょうか」
真希はオロオロとしてしまった。
料理は好きだけど、人様に食べさせるようなもの作ったためしがない。
「ほら、後藤はたまねぎむいて」
「圭ちゃん、にんじんって皮むくんだっけ?」
「あんたねぇ…、あたりまえでしょ!」

そうか、1人でやるんじゃないんだもんね。
よかった・・・。

カレーは凄くおいしかった。
「カレーっさ、絶対最後にどっちかが余らない?」
「ああ〜!わかる!!で、どっちかをたしてまた食べちゃうんだよね」
「そうそう!後藤なんてそれでお腹いっぱいになって動けなくなった事ある!!」
「ごっとうらしいなぁ〜!それ!!」
家族のだんらん以上に楽しい食卓。
真希は決して言えない気持ちを消化させた。
「今日はダメだぞ。この後ダンスするんだからな」
「お腹いっぱいにしたら、吐いちゃうよ〜」
「うぅ…、はぁ〜い」
11 名前:うたうたい 4 投稿日:2000年08月09日(水)22時05分19秒
吐きそう・・・

もう何回目だろ、このイントロ・・・

「後藤!また遅れた!!」
「は、は〜ぁい」
「じゃぁ、もう一度最初っからね」

〜♪でんでで、でんでで、でんでで、でん、でん・・・
うぅ〜ん、勘弁してくださいぃぃ〜〜〜!!
ごとー、もうダメっす・・・

10時を回った時、真希はまたへたり込んだ。
とはいえ、練習開始からまだ2時間しか経っていない。
風邪をひいている紗耶香は「ひえピタ」を取り替える。
真希がへたって休みを取るのは4回目。
集中力の無さに保田もいい加減うんざりしてきた。
時間が無いというのに。

「・・・紗耶香大丈夫?熱上がってんじゃないの?」
苛立ちを隠すように紗耶香を気遣ってみる。
「そりゃあこんだけ動いてりゃ、体温上がるよ。圭ちゃんもそうでしょ?」
「まぁ、そうだけど・・・訳が違うじゃん。辛いんでしょ、しばらく休んでなよ。
後藤のダンス見てやって」
見透かされてる言葉に、紗耶香は静かに頷いて笑うのをやめる。
「ホラ、後藤。始めるよ」
「ん〜ん・・・」
横になったままなかなか動こうとしない真希に怒りが込み上げる。
それでも冷静に、落ち着け!と心の中で唱えた。
「後藤・・・」
「あー!もう、ダメっす!!」
てこでも動こうとしない真希に、保田がキレた。
12 名前:うたうたい 5 投稿日:2000年08月09日(水)22時23分01秒
「あんときはさぁ、マジでキレたよ」
「うん、マジで怖かったっす」
「流石のいちーも何も言えなかったよ。まぁ、熱で浮かされてたのもあるんだけどさ」
「おかげでごとーも大人になれました」
「プロ意識ってヤツ?」
「はい…いちお・・・ね?」
「まぁなんだかんだうまくいったしね」
「ここまで売れるとは思わなかったケド」
「うんうん。こうなると2枚目が逆に不安だよね」
「大丈夫だよ〜!!この3人なら。ごとー、太鼓判押します!!!」
「そうだね、私もこの3人ならイケルと思う。2枚目も!」
「2枚目も!!」

「2枚目・・・ね」
13 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月10日(木)00時59分23秒
「うたうたい 6」がとんだ〜!!
ちくしょー!!なんで同じこと2回も書かなきゃなんないんだよ〜!!
このオンボロPC!!!!

ムカついたので徹夜決定。
今晩中に書き上げます。
勢いあまって次のヤツの頭まで書いちゃうかも・・・。
14 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月10日(木)01時13分05秒
落ち着いていきましょう。
15 名前:うたうたい 6 投稿日:2000年08月10日(木)02時04分06秒
忙しい事が逆に良かったのかもしれない。
一緒にいればイヤでもお互いの事を知ることができる。
「仲間だもん」
ことあるごとに発する、飯田の言葉をみんな気に入ってた。

みんなの事をニックネームで呼べる事だけでも幸せなんだ♪

月が遠くなった頃。
ハロープロジェクトのリハーサルの帰り道。
紗耶香は真希を誘って、ホテル近くの公園まで来ていた。
「・・・今日は星がキレーだね」
「冬は空気が澄んでるからなぁ〜」
今日は眠れそうにない。

一瞬か永遠か、夜は時を隠す。

どれくらいの沈黙だったんだろうか?
ピリリと寒さが頬を締め付け始めた頃、真希はたまらず口を開いた。
「なんで辞めちゃうんだろ?」
「うん・・・なんでだろうね」
触発されたように紗耶香も答えるが、それは「答え」ではなかった。
「娘。がイヤになっちゃったのかなぁ?」
「わかんないよ・・・」
またしても紗耶香は「答え」をくれなかった。
紗耶香が「答え」を知るはずがない事などわかってはいた。
それでも真希は問う。
「い、いちーちゃんは・・・辞めたりしないよね?」
恐る恐る。
「私は・・・やめない。やめたりしない!」
16 名前:うたうたい 7 投稿日:2000年08月10日(木)02時30分57秒
力強いその「答え」に改めて現実を思い知る。
去り行く彼女。

「わかんねーよ」
震えた声。
「マジ、わかんねーよ!!明日香もあやっぺも!」
押さえていた感情がこみ上げる。
カメラの前ではクールに見せた紗耶香。
今は微塵のカケラもない。
真希はその叫びに一瞬ビクッとした。
「なんだよ?どーしてだよ!!なんで捨てられる?夢じゃなかったのかよ!!」
自らを抱き、紗耶香は震える。
まるで何かに獲り憑かれたようにガタガタと、それは真希の目にも痛かった。
抑えるように、分かち合うように。
真希はそっと・・・いや、強く紗耶香を抱きしめた。

澄んだ空気がリンと鳴る。

荒く弾んだ肩が、真希のリズムと同化してゆく。
17 名前:うたうたい 7 投稿日:2000年08月10日(木)03時25分59秒
先輩として、教育係として前を行く紗耶香がひどく小さく見えた。
「なんで置いてくんだろ」
溜息のような言葉。

「ごめんな。ダメな教育係で」
「あ・・・私は、みんなとはあやっぺとの思い出の量が違うから。!だからって
愛がないワケじゃないからね!!」
必死で言葉を探す。
「いや、そうじゃなくて・・・違うんだ」
そう違うのだ。
もうそこに紗耶香の心は無かった。
いや、初めから無かったのだろう。

「後藤・・・」
「ん?」
「後藤には聞いて欲しいんだ」
「うん」
ゆっくりと顔を真希の方に向ける。
「私、歌が好きなんだ」
「知ってるよ、そんなの」
真希は笑った。
「私はうたうたいになりたいんだ」
「もうなってるじゃん」
真希は無邪気に笑った。
紗耶香もつられて微笑むが、その顔はどこか哀しげだ。
「違うんだ」
「?」
「きっと、後藤にも解かるときが来るよ。後藤なら」

スッと立ち上がる。
「いちーちゃん?」
「ほーんと!ごめんなぁ?こんな遅くまでさ」

紗耶香は月明かりのように笑った。
儚く淋しい笑顔。
それでも、笑顔。

「ごめん」の意味を真希が知るのは、半年も経たない頃だった。
18 名前:うたうたい 9 投稿日:2000年08月10日(木)04時12分59秒
歌について考えた事があるかい?
私は・・・結構良く考えるよ。
すんごい細かいトコまでさ(笑)
メロがあって、詞があって。
重なって歌になる。
それに絶妙なアレンジが重なると・・・もう!!
トリハダもんだよね!!
そんな歌を私は作りたい。
自分の曲、自分の詞!
私のアレンジで作った歌!!
それをさ、大好きな人達に聴いてもらって、盛り上がって、1つになれたら?
きっと・・・死んでもいいって思えるよ。
キミを置いて。
全てを捨てて。
見てほしいんだ!
そんな私のステージを。
大好きなみんなに、大好きなキミに。
そんな私を愛してほしいんだよ!!
大好きなキミに。
全身全霊うたうたいの市井紗耶香を・・・。
19 名前:うたうたい 0 投稿日:2000年08月10日(木)04時43分52秒
あやまんないでよね〜。
そんなこと、知ってたよ。
私だってそうなんだから!!
気付かないフリして、甘えただけだよ。
・・・いまでもそうか。
こないだのメールでのお怒りのコトバ、身にしみました。はい。
だぁってさ、納得いかないんだよねぇ〜?
なぁんで・・・あ、いや。ばむばります。
ガンバらせて頂きますよ!!
見ててよね、あなたと同じうたうたい後藤真希を!!
20 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月10日(木)04時46分25秒
っつーワケで、終わります。
あ〜あ、下手さ加減にもほどがあるよな。
21 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月10日(木)04時51分40秒
いちごまになりきれてない・・・。
ま、最初っから誰でもいい話だったんだけどさ。
私がいちごま好きなだけで(笑)
22 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月10日(木)04時53分54秒
感想をお待ちしています。
辛口大歓迎!!
その前に次書いちゃうけどね!!

Converted by dat2html.pl 1.0