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−日常−

1 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月09日(水)14時40分30秒
遊ばせてください。
多分いろいろな組み合わせが、
出てくるでしょう・・・。
2 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月09日(水)14時43分53秒
−1−

この世界は危険に満ちている・・・(笑)。

「ごっちん、今日こそはいただくで。」
メンバーはすでに控え室向かっていた。このレッスン室に残っているのは、
後藤と中澤の二人だけであった・・・。
「やだな〜裕ちゃん、もういいかげんにしてよ。」
全身で後藤は、中澤から逃げようとする。
のだが、経験がものをいうのか、うまく壁に追い詰められてしまう。
「いいかげんも何も、これがウチの愛や。黙って受け取っとき。」
そう言って顔が近づいてくる。
「やっ、裕ちゃん気持ちだけで十分だから・・・」
腕を突っ張るが、
「まぁまぁ、遠慮せんといいんやで〜。」
中澤は、お構いなしである。
「遠慮なんてしてない―――!!」
ますます接近する中澤、・・・とその肩に、誰かの手が伸びてきた。
3 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月09日(水)14時46分50秒
裕ちゃんの関西弁がおかしいところなどは、
あんまり突っ込まないで下さい。
ではこれにて。
4 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月09日(水)15時52分13秒
紗耶香、紗耶香なんだろ?
5 名前:つづき 投稿日:2000年08月10日(木)13時40分33秒
「?」
「!」
「裕ちゃん。ナ〜ニしてるのかな?」
いつのまにいたのか、市井がそこにいた。
まぁ、よくよく見てみると、実は扉は開きっぱなしになっている。
ので、誰が入ってきてもすぐには気付かなかったのである。
「さ・・・沙耶香・・・。」
気まずそうに中澤が、顔だけで振り返る。
沙耶香の顔にはどこか、笑顔があるように見える・・・が、
目が確実に笑っていない。そのため冷やかな表情となっている。
「市井ちゃん。」
「あっ・・・。」
ぱっと中澤の力が緩くなったところで、うまく抜け出し市井の背中にと回る。
6 名前:上に同じ 投稿日:2000年08月10日(木)13時43分35秒
「後藤に、ナニしようとしたの?」
後藤をかばいつつ、中澤にきつく視線を送る。
「ナニって、ナニも(まだ)してへんでーウチ。」
中澤はうまく視線を逸らし、シラをきるつもりらしい。
「まだっでしょ。全く油断も隙もない。」
ふうと、息を吐く。
「なんや獣みたいにいうなや。」
「似たようなもんでしょ。」
「おぅ、そこまで言うかー。ちょっとしたジョークやないか。」
「そんな気持ちで、私のも裕ちゃん奪ったんだよね〜。」
「ウッ!」
クサッと、どこからか矢が飛んできたように胸を押さえる中澤。
彼女も多少ならずとも、市井のファーストキスを奪ってしまったことには、
罪悪感があるらしい。
「全く・・・。」
やれやれといったように、肩を落とす市井であった。
7 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月10日(木)13時47分59秒
>4さんの言うとおりです。

終わりは考えてませんが、とりあえずこんな形で、
いろいろな組み合わせを、出していきたいと思っております。
ではでは。
8 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月10日(木)13時59分03秒
小説は大変面白いのですが一つ気になった事が・・・
紗耶香が沙耶香になってる。
9 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月11日(金)19時13分54秒
あー!ごめんなさい。ボケておりました。
指摘有り難うございます。これからは気よつけますので、
どうぞ見逃してください。
ほんとすみませんでした。
10 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月17日(木)14時30分14秒
「市井ちゃ〜ん。怖かったー。」
後藤が、キューンと市井に擦り寄ってきた。
中澤のことなどお構いなしと言った雰囲気があった。
“あー、はいはい。”
といった感じで、市井は、後藤の髪をなでてやる。
そうすると、ふにゃ〜と子猫のように、もたれかかってくる。
「あー!紗耶香、ずるいでーそれぇ。」
そんな様子をすぐ傍で見せ付けられた中澤は、
“めっちゃ、おいしいやん。”といった感じで言う
その言葉に、キッと、強い視線を送る市井。
「う〜、前はあんなに可愛かったのに―――。」
イジイジといじける中澤。そんな後姿に、
「悪かったね、可愛くなくて・・・。」
後藤の肩をしっかりと抱いた、市井が言った。
後藤はというと、市井しか目に入っていないようである(笑)。
11 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月17日(木)14時32分45秒
待ってる人っているのかな・・・?
とりあえず久々の更新です。
12 名前:ちーと 投稿日:2000年08月17日(木)14時38分47秒
待ってますよ〜
13 名前:ミラクルン 投稿日:2000年08月17日(木)14時42分15秒
私は待ってますよ〜!
いちーがメッチャいい!!ツボはまりまくり!!
14 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月17日(木)15時31分03秒
同じく待ってます。
やっぱりいちごまはいいですな〜。
15 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月19日(土)22時24分03秒
有り難うございます。
明日一応更新予定です。
16 名前:つづき・・・なかやぐ? 投稿日:2000年08月20日(日)21時43分26秒
「ゆ・う・ちゃ・ん(ハート)。」
色っぽいささやくような声と共に、スススと回される小さな手と、
抱きついてくる小さな身体があった。
「あ・・・や・・・矢口・・・(汗)。」
それは市井同様、何時から入ってきたのか、矢口真里がそこにいた。
中澤の背中に、冷たい汗がつたっていく。
「楽屋になかなか来ないと思ったら、こんなとこにまだいたんだね。
もう、何やってたの?矢口淋しかったよ〜。」
そんな風に言われても、答えることのできない中澤。
「・・・・・・・・・・・・。」
とりあえず無言で振り向く。
17 名前:つづき・・・やぐちゅー? 投稿日:2000年08月20日(日)21時46分09秒
矢口は、そんな中澤にニコーとかわいらしい笑顔で、キュッと中澤に抱きついた。
その矢口の行動が、怖いと思う(女とは裏表があるものです)。
「矢口・・・。」
中澤も抱きしめようと、矢口の肩に腕を回す。
「・・・まさか、浮気なんてしてなかったよね?裕ちゃん。」
・・・するどい。最近、中澤は、矢口にしりに敷かれているという噂は本当らしい・・・、
しかし矢口もよくその地位まで行ったものだ・・・。
ピタッと、中澤の腕が一瞬止まる。が、すぐに抱きしめ返す。
「そんなことしてへんて。」
いややな〜。といった感じですましている中澤。がしかし、絵にすれば古典的表現の
汗のマークが、その頭に被さっていたのであった。
18 名前:いちごま書きたい・・・つづきです。 投稿日:2000年08月22日(火)22時15分20秒
「本当?」
「ほんまやて、何疑ってんねん。」
「だって・・・、ならなんで紗耶香とごっちんがいるの?」
ビシッと、矢口が指した先の二人は、いまだにじゃれ合っていた・・・。
というより、後藤がスキスキ光線を出しながら、市井にじゃれついていた。
「・・・・・・。」
市井が、矢口がこちらを見ていることに気付いた。
ふと、中澤のほうに視線ながす。その中澤の顔が、とてつもなく情けない顔を
していることは、言うまでもないであろう。

“頼むから黙っててくれ”と目で訴えてる感じだ。

それに市井は、ニヤリと笑う。
ひくっと中澤の眉が動いた。
19 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月22日(火)22時41分22秒
「後藤、そろそろ帰ろうか?」
にっこりと、先ほどでは考えられないような笑顔を後藤に向ける。
「え〜。まだ市井ちゃんと一緒にいたいよ〜。」
イヤイヤと甘えた声で、市井に言う後藤。
そんな後藤に、ポンポンと頭に軽く触れ、市井は髪で見え隠れする耳元に唇を寄せ、
「・・・・・・・・・・・・。」
何かを言ったらしい。後藤の顔が一気に真っ赤になり、またふにゃ〜と崩れる。

「いい?。」
「うん!。」

ここら辺は暗黙の了解といった感じで、お互い見つめ合い。
二人は仲良く歩き出した。
しっかりと後藤は、市井の腕に自分のそれを絡めている。
・・・なんともうらやましいことですね(笑)。

出口のところで、一瞬足を止めた。
そして顔だけで、中澤と矢口のほうを振り返る。
「・・・裕ちゃん。(わたしの)後藤に手を出そうとしたバツだよ。」
そしてまたニヤッと笑い。中澤にとって余計な一言を残し、
二人は部屋を出て行った。
20 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月22日(火)22時50分04秒
次で一応終了します。
さて、どれ位の人がついて来てくれてるのかな?
感想などありましたら、どうぞ聞かせてください。
では、失礼します。
21 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月23日(水)01時02分11秒
もっと続けて欲しいッス。矢口カワイイですなー。
22 名前:あつし 投稿日:2000年08月23日(水)01時03分30秒
紗耶香は後藤になにをいったのか
23 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月23日(水)02時13分47秒
いいですね〜。二組のカップルが出てくるのが面白い。
しかも、尻にひかれてる中澤がいいじゃないですかー。
この後、矢口にいろいろ問い詰められるんだろうな〜。
早く、続きたのんますー。
24 名前:つづきです・・・。 投稿日:2000年08月23日(水)16時58分28秒
窓が開いているわけでもないのに、
ヒョーと、冷たい空気が流れた。
ピシッと部屋が凍り付いた。

「紗耶香のやつ余計なことを〜(汗)。」
ソロ〜と、中澤は矢口と距離をとる。
そして忍び足で、市井らが出ていった扉とは違う、もう一方の扉へと向かった。
「裕ちゃん…。」
ビクッ!
「私ね、裕ちゃんが大好きなの。」
その声は穏やかだった…いや穏やかに聞こえるだけなのか。
「そ、それはありがとう。」
中澤は振り返らず、出口に向かっていた。
その背には無数の汗が被さっていた。
矢口が中澤の方を見る。
「裕ちゃん。ドコに行くの?」
「いや…そりゃもう遅いし…。」
「まだ話は終わってないんだよ。」
矢口が、中澤に歩み寄る。
次の瞬間中澤は駆けだしていた。
「あっ!こーらーまてー。」
それに、急いで矢口も追いかける。
「裕子――――(怒)」
「あ――許してーなー。出来心やったんや――(泣)。」
中澤の叫びと、矢口の怒声が、静かなスタジオに残ったという・・・。

まっそんなこんなで、一日は今日も平和に暮れていきました。

−おわり−
25 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月23日(水)17時48分04秒
これまで付き合ってくださった方々有り難うございました。
よかったらまた感想やできるか分かりませんが、
リクエストなどありましたら、どうぞ教えてください。

次の−日常−の予定は、よしいしです。
そして今考え中なのが、矢口VS辻で、中澤をめぐる話です(笑)。
あと、プッチの話のいちごまで圭ちゃんの苦悩とか・・・。
まっいろいろと考え中でございます。
よかったら次もお付き合いください。
では失礼します。
26 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月23日(水)18時00分05秒
よしいし大好きっす
かなり楽しみにしてます!
待ちきれん!!!!
27 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月23日(水)22時25分23秒
考え中のいちごまで圭ちゃんの苦悩のやつ楽しみにしてます。
28 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月24日(木)02時25分01秒
「日常」って感じが出てていいっすね。
次も楽しみです。
29 名前:名無し中 投稿日:2000年08月24日(木)04時28分35秒
なんか、かわいい話で好きっす。
よしいしに期待大!
30 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月24日(木)10時10分11秒
26さん,27さん,28さん,29さん。
そう言っていただけると励みになります。
期待に添えられるよう頑張りますので、
もうしばらくお待ちください。
早ければ明日か、明後日にでも、更新予定です。
もしかしたら、とにかくいちごまの方に、
出没してるかも・・・。
31 名前:斗織 投稿日:2000年08月24日(木)21時25分13秒
読んだよ。かなりよかったーーー!!
やぐちゅー最高。次回も期待してるからね。
32 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月25日(金)19時45分50秒
−2−

幸せって、身近なところにあるものですよね。・・・多分。

「・・・・・・・。」
缶ジュースを片手に2つ持ちながら、廊下を鼻歌まじりに歩いて行く一人の少女。
シャワーの後なのか、少し髪が湿っているようだ。

かちゃ・・・。

そしてその少女は、いくつかある部屋の一つをを開けた。
その扉の横に貼り紙がある。それには、
“モーニング娘。様”
とゴシック体の文字で書かれていた。
だが、入ったそこにはまた一人少女がいるのみである。
他のメンバーはすでに帰っているらしい。

「梨華ちゃーん。お待たせ〜。」
ゆっくりとした口調でそう言い、入っていった。
33 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月25日(金)19時49分44秒
はじまったーーー!!!!
34 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月25日(金)19時50分51秒
「・・・・・ん?」
返ってくるはずの、返事がなかった。
「あれ?・・・梨華・・・・あっ・・・。」
見ると石川が、楽屋に備え付けられてるソファーにもたれ、
寝ていた。瞳は閉ざされ、規則正しく呼吸が繰り返されていた。
「・・・・・・・・。」
吉澤は、それに気付き大きな音をたてないように近づく。
「疲れてるんだね・・・。」
コトッと、石川の分のジュースは、前にあるテーブルに置き、
もう一つの方は、開けて飲みはじめる。

「・・・まぁ、こういうのも悪くないな〜。」
と、吉澤は思うのであった。
35 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月25日(金)19時58分46秒
33さん素早いですね・・・。いやぁびっくりです。
今回は、あまあまで行きます。
期待に添えられるかは分かりませんが、
よかったらお付き合いください。
ではでは。
36 名前:33 投稿日:2000年08月25日(金)20時05分03秒
はい!!
あまあま大好きです!いしよしも大好きです!
かーっ超うれしいー  楽しみにしてます。
37 名前:読んでる人 投稿日:2000年08月25日(金)20時27分16秒
いしよし大好きです。Myブームです!!楽しみです。
38 名前:斗織 投稿日:2000年08月25日(金)21時53分54秒
来たっ!!!いしよし。あっまーいやつ期待してるよ。
39 名前:名無し中 投稿日:2000年08月26日(土)02時30分40秒
いしよしダァーーーー!
続き期待してます。
40 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月26日(土)10時18分55秒
はーい、頑張ります!
更新は今日か明日・・・。
時間があればやります。
ではでは。
41 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月26日(土)11時40分23秒
音をたてないように、椅子を持ってきて、そこに座る。
そしてじーっと石川の寝顔を見つめる。
「・・・かわいい。」
いつものようなクールな表情でなく、崩れた微笑みを浮かべる。
そう、まさにこの世の春といった感じである。
また一口、ジュースを飲む。
「・・・甘いな。」
とろとろと時間が過ぎていく。
この街は、眠ることを知らないけど、静かな夜。
・・・久しぶりにとても落ち着いた気がする。
大切な人がそばにいる。それだけですごく幸せなんだよね。
「・・・・・・。」
手の中で遊ばせていた缶を、テーブルに落ち着かせ、椅子から立ち上がる。
42 名前:そしてつづき・・・。 投稿日:2000年08月26日(土)11時45分29秒
「梨華ちゃん。」
そっと彼女を呼ぶ。返事の変わりに寝息が部屋をみたす。
ドキドキとうるさいくらいに、鼓動が大きく早くなっていく。
吉澤は、ソファーの前に膝をつき、片手を背もたれに掛け、
もう一方は石川の頭のほうに添えた。
そしてまじかで、石川を見つめる。

 【昔、小さい頃に聞いたお伽話。
  悪い魔女の呪いで、深い眠りについてしまったお姫さま。
  その呪いを解いた、白馬に乗った王子さま。
  二人はその後、お城で幸せに暮らしたという。】

「なーんつってな。」
吉澤はそう呟いて、軽く口元に微笑を浮かべた。
ゆっくりと、唇を寄せていく。
唇が触れる直前に目を閉じた。ただ触れるだけのキス。
とても柔らかくて甘い唇。さっき飲んでいたジュースよりも甘くて、
そして心がほわんと温かくなる。
心から幸せを感じる瞬間・・・そう吉澤は思うのであった。
43 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月26日(土)11時51分29秒
はい、今日はここまでです。
明日の更新は多分ないです。

しかし、どうなんでしょうか?こういうの・・・。
書いてるうちにこれでいいのか!?
と、思いだしてしまいました。
良かったら感想聞かせてください。
よろしくお願いします。
ではでは。
44 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月26日(土)15時24分39秒
甘党ばんざ〜〜いぃ!!
大歓迎っすよ。
45 名前:33 投稿日:2000年08月26日(土)16時25分20秒
わっしょーーい
46 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月26日(土)23時40分49秒
ピクリと、石川の眉が動いた。
「ん・・・・・・。」
ゆっくりと目蓋が開かれる。
「おはよう・・・ってまだ夜か。」
照れたように吉澤は笑った。
まだ夢見ごこちの石川は、トロンとした瞳で吉澤を見つめる。
「ひとみ・・ちゃん・・・。ごめん、私寝ちゃった・・・?。」
眠そうに小首を傾げながらいう石川に、
「いいよ別に、疲れてるんだから、しょうがないよ。」
優しく吉澤は言う。
「ごめん・・・。」
「あやまんなくていいって。」
そっと石川の前髪をかきあげるように撫でる。
「・・・ひとみちゃん。」
そして、あらわになった額に口付けた。
47 名前:上はつづきです。 投稿日:2000年08月26日(土)23時53分16秒
なぜか更新してしまいました・・・。
しかも、まだ日付変わってないし・・・(汗)。
33さんの書き込みたらなんとなく・・・(笑)。
45>まいのすけさん。有り難うございます。
甘いのはいいですよね〜。

次の更新で、今回のは最後になります。
次回、3作目はどうなることやら・・・。
よかったら、感想よろしくお願いします。
ではでは。
48 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)00時28分11秒
く〜、いい感じです。
いしよし、最近いろいろな所で影響されて好きです。
なにげない日常の一面を見てる感じがしていいっす!
49 名前:33 投稿日:2000年08月27日(日)00時37分56秒
わーっしょい わーっしょい
はやく続きが見たいーー
50 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月27日(日)15時11分50秒
「それに、かわいい寝顔がいっぱい見れた。」
そんな吉澤に、石川もただ柔らかく微笑み返すのであった。
「帰ろうか?梨華ちゃん。」
それに頷き身体を起こそうとする石川、それを吉澤は助けてあげる。
「立てる?」
「うん・・・。」
そうして吉澤は、石川をとりあえず、ソファーに座らせたまま、
立ち上がり、すでにまとめられている二人分の荷物を持つ。
「よっ・・・。」
ゆっくりとした動作で、石川もやっとソファーから立ち上がる。
しかし、まだ身体はだるそうである。
「大丈夫?もっと休んでからこうか?」
どことなくふらふらしている石川にそう言うが、彼女は首を振った。
「大丈夫、・・・行こう。帰るの遅くなっちゃう。」
「うん。」
そうして、お互い手を取り、楽屋をあとにした。
そこには、忘れられたジュースが、残されていた。
51 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月27日(日)15時39分54秒
で、駅までの帰り道。
二人はとくに何かを話すわけでもなく歩いていく。
「ねえ、梨華ちゃん・・・。」
ふと吉澤が、石川を呼ぶ。
石川は、吉澤のほうへと自然に視線を向けた。
そこには、まっすぐ前を見つめる吉澤の横顔があった。
「ずっとこのままで、いられたらいいね。」
カァーと、吉澤の耳が赤く染まっていく。
「なんて・・・。」
照れ隠しのようにそう付け加えた。
そして吉澤も石川のほうを見る。
「うん・・・そうだね。」
へへっと、うれしそうに吉澤が笑った。
52 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月27日(日)15時41分32秒
そうこうしているうちに、駅へと着いてしまった。
この瞬間が一番辛いと思う二人。
「じゃ・・・。」
「うん、じゃまた明日・・・。」
言葉では、別れを告げるが、
「離したくないなぁ〜。」
行動がついていかない。
吉澤が、おどけたようにいった。
「そう・・だね。」
石川もどこか恥ずかしそうに言う。
お互い正面から、見つめ合う。
そっと吉澤の手が、石川の頬に触れる。
「こんなことやってると、きり無いんだけど・・・。」
「ホントだね。」
そういって微笑む石川に、吉澤は触れた。

そんな二人を都会の喧騒が、隠していた。


−おわり−
53 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)16時05分30秒
−日常−いしよし編(仮)は、これで終わりです。
どうだったのでしょうか?
面白かった、つまんなかった、物足りない!!
と、まぁいろいろとあると思うので、
どうぞ感想お聞かせください。

>33さん。お世話になっております。
きっと貴方がいなければ、もっとのろのろとやっていたでしょう。
>48さん。書き込み有り難うございます。
日常のなんでもない一面というのは、
ファンとしてはみたいものですよね。
だから書いたので、そういって貰えるてすごくうれしかったです。

しかし今回のは、ちょい・・・いやかなり、
妄想が暴走しましたが(汗)、あり・・・ですかね?

次は、なかやぐプラス辻の話を予定です。
どこまで続くか分かりませんが、
良かったらお付き合いしてやってください。
ではでは。
54 名前:じんべいざめ 投稿日:2000年08月27日(日)17時21分46秒
読みにきたよー♪
いしよし、あまあまでいいねぇ・・・。
やっぱり君はとんでもない才能の持ち主だ!!
次の、ののチャンが出てくる日常。めっちゃ楽しみだよ。
裕ちゃん、ののちゃん、密かに好きなのだ。ふふふ
55 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月28日(月)16時15分06秒
−3−

恋って、ライバルがいると燃えるっていいますよね。

最近、裕ちゃんはよく辻と遊んでいる。
だからどうと言う訳でもないんだけど・・・。
やっぱ不安なんだよね。裕ちゃんて、アレだから・・・。

いろいろと、収録の関係などで、あとついでに人数の関係で、
なぜか今、辻と中澤の二人きりとなっている。
「・・・・かき氷、食べたくありませんか?」
「はっ?何をいきなりゆうてんねん。」
何を思ったのか。辻かいきなりそんなことを言い出した。
「お祭りで食べるかき氷っておいしいですよね〜。」
どっか遠くを見つめる辻。・・・まったくおもしろい子だ。
「ドコ見てんねん自分・・・。まぁでも祭りかぁ。暇があれば行きたいなぁ。」
「いきましょう!!」
元気一杯、力一杯に言う辻に、中澤は、頭を撫でてあげる。
「ホンマ辻は、かわええなぁ。」
56 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月29日(火)13時42分58秒
「みんなで行きましょうね。中澤さん。」
ニコニコと、笑いながらいう辻に、
「オフが取れればな・・・。無理やろうけど・・・。」
そんな夢の無いことを言ってみる。
「あと金魚すくいとか、ヨーヨー、ジャガバタとかもいいですよね。」
が、中澤の言葉などお構い無しに、思いを膨らませていく辻。
「・・・・・まいっか。」
あえてその後は、中澤は何も言わず、ただあいづちを打っていた。
途中、ニコーと辻が笑うと、また頭を撫でてあげる。
「えへへへ・・・。」
お子様やなぁと、中澤は思う。
まぁつい最近まで、小学生であったのだから、仕方ないだろう。
57 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月29日(火)14時14分02秒
ガチャ・・・。

そこに矢口が入ってきた。
「おう。矢口。」
「あっ矢口さん。撮影終わったんですかぁ?」
「うん。あー、疲れたぁ。」
そういって矢口は、中澤のすぐ隣に座る。
「?」
そして、中澤の腕を取り、キュッと自分のそれと絡める。
「どないしたん?矢口。」
「んー。何でもないよ。」
「わっからん奴やなぁ。」
どうということもない。いつもの光景である。
ごつっと中澤が、矢口に頭突きをする。
「いったーい。何すんだよー。」
「何となくや、気にすんな。」
「何だよそれ――!」
それを辻は、先ほどと何ら変わらぬ笑顔で見ていた。
・・・とその時。
58 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月29日(火)14時31分24秒
コンコン。
「辻さーん。そろそろお願いしまーす。」
スタッフが、辻を迎えにきた。
「はぁーい。」
元気な返事を返し辻は、とてとてと扉に向かった。
そして、ドアを開けたところで、いったん振り返る。
59 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月29日(火)14時34分25秒
「中澤さん、さっきの話約束ですよ。」
にこっと、かわいらしくいう。
「あー、はいはい。はよ行き、怒れるで。」
それに中澤は、ひらひらと手を振る。
「はぁーい、いってきまーす。」
そうやってやはり元気一杯に、返事をし走り出した。
「おーい、転ぶなや〜。」
もうその声は、辻には届いていなかった。

そして中澤は、今度は、矢口と二人っきりになったのであった。
60 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月29日(火)14時37分12秒
さくさくと更新中。
書いてるほうは楽しいけど、
読まれてる方々は、どうなのでしょう?
61 名前:つづきです。 投稿日:2000年08月29日(火)16時47分04秒
「・・・・・・。」
「ん?」
ふと、強い視線に気付き、矢口のほうを見る。
「なんやの、矢口。眉間にしわよってんで?」
そう言って、中澤は、矢口の額を小突く。
「・・・裕ちゃん。ずっと辻と一緒だったの?」
「?そうや。まぁ、たまたまやけどな。」
少々の疑問を持ちながらも、中澤は淡々と矢口の問い掛けに答る。
「どんな話してたの?どんなことしてたの?」
「はぁ?」
なんでそないな事、話さなあかんのや。と、ゆう風なトーンの中澤。
「どんな話して、どんな事してたのかって聞いてるの!!」
矢口は、マジな表情で問いただす。
「・・・・・・。」
あまりの勢いに中澤は、ポカン見つめる。
62 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月30日(水)06時38分18秒
いいね〜、いいね〜。辻に嫉妬か矢口?
これからどういった展開になるか、期待!!
しかし、辻は純粋でかわいいな〜。
63 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月31日(木)08時54分14秒
辻も矢口もカワイイな、何か。
64 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月01日(金)13時59分29秒
「う〜〜〜。」
「プッ・・・。」
「何で笑うんだよ――!!裕子の馬鹿――――!!!」
何故こんなことを聞くのか理解した中澤は、つい笑ってしまった。
それに、矢口は怒って、ポカポカと中澤を叩く。
「いった、痛いって矢口。」
「裕子の馬鹿ー、キス魔、たらし、浮気者――――!!」
「こらこら。たらしってやんや、たらしって・・・、
確かにキス魔かもしれんが・・・。それに、浮気なんてしてへんで〜?」
中澤は、矢口をなだめるように言うが、
「うそだ!さっきだって、辻と一緒だったんでしょ?
裕ちゃんが何もしないなんて思えないよ。」
聞く耳持ちませんといった感じである。
「そう人を、ケモノみたいにゆうな!」
ちょっと強めに出てみる。
「なんだよ、なんだよ!ホントのことじゃん。」
そんなことで、怯む矢口でもないのであった。
65 名前:誠螢 投稿日:2000年09月01日(金)14時07分49秒
名無しから、名前付けてみた作者・・・。
とりあえず更新です。
喧嘩するほど仲がいいって、言いますよね。
66 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月01日(金)21時25分06秒
自分に向かっておろされる手を掴む。
「なっ・・・。」
その手を外そうと、力を入れようとした矢口であったが、
「矢口だけやて・・・。」
ため息まじりな声。
「・・・・・・!!」
それにピタッと、矢口の手が止まった。
真っ直ぐお互いを見つめる。
「第一、辻はお子様過ぎて対象外や。」
ぐっと掴んだ手を引っ張り、中澤は矢口を抱き寄せる。
先ほどまでの勢いはどこに行ってしまったのか、
すっぽりとその腕の中に、収まってしまう矢口。
「好きやで、矢口。」
優しく耳元で囁かれる言葉に、トクンと心臓が高鳴る矢口。
『まただ・・・。』矢口は心の中でそう呟いた。
この言葉に、丸め込まれている自分がいる。
でも、それでもいいと思ってしまう矢口だった。
67 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月01日(金)21時35分39秒
「裕ちゃん・・・。」
少し離れ、中澤を見る。それに合わせ中澤が、優しく微笑む。
多分どんな人でも魅了してしまうそんな笑顔。
何時ものいかつい感じはなく・・・とてもとても優しい。
矢口はそんな中澤の一面に、惚れたのだと改めて思う。
コテッと肩に頭を預ける。中澤は、そんな矢口の肩を抱く。
「ごめんなさい・・・。」
「ん〜、別にええって。しかし、そんなにうち信用ないんか?」
「うん!」
コケッ。
「そうですか・・・。」
苦笑いをしながらも、どこかやっぱり幸せそうな中澤。
しばらくそのままで、二人はお互いの体温を分け合っていた。
68 名前:ゆうや 投稿日:2000年09月02日(土)21時56分13秒
更新、楽しみにしています。頑張ってください。
69 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月05日(火)22時42分07秒
「ねぇ、裕ちゃん。」
しばらくして矢口が、口を開いた。
「ん〜、なんや。」
「辻と何話してたの?」
「またその話かいな?」
「いいじゃん、別に聞いたっていいことでしょ?」
それとも、やっぱら何かやましいことがあるの?と、聞いてくる矢口に、
ないないと首を振ってから、話し始めた。
「祭りに行きたいって、言い出したんや。んで、みんなで行きましょうって・・・。」
「ふーん。」
で?という感じで、矢口は中澤の方を見た。
まだ少し疑ってるらしい。
「ただそれだけのことや。」
心配すんなって、中澤はこつっと矢口の額に自分のそれを当て、
真っ直ぐに見つめた。
70 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月05日(火)22時53分06秒
「・・・うん。」
その中澤の行動に少々赤面しながら、矢口は頷いた。
本当に先ほどとは打って変わって可愛らしい。
「やっと納得したか?」
「うん。」
そう言って矢口は、少し視線を落とした。
あまりに真っ直ぐ見つめられるため、少々恥ずかしくなってきたのであった。
かわええなぁ。中澤は心の中でくすりと笑った。
「よっしゃ。じゃせっかく二人きりなんやしな・・・。」
そう言って中澤は額を外し、矢口の顎に手を掛け上向かせる。
自然に視線は絡まり合う。
ニコッと中澤が笑う、それにつられて矢口も微笑んだ。
「矢口・・・。」
甘く囁かれる声に、目蓋を閉じる。
そしてすぐに唇に柔らかな感触・・・。
「裕ちゃん・・・。」
矢口が、真っ直ぐに中澤を見つめる。
「ん?」
そして中澤も。
「好き。」
そう言って、照れながらも、矢口は中澤の頬に口付けた。
「分かってる。」
矢口を包み込むように抱き寄せる。
「うちも好きや・・・。」
そう耳元で囁き、もう一度キスをした。

・・・と、いった感じで、スタッフが中澤を呼びにくるまで、
とにかくいちゃついてる二人なのであった。
71 名前:誠螢 投稿日:2000年09月05日(火)22時56分48秒
久しぶりの更新です。
一応次でこれはラストです。

>68・ゆうやさん
有り難うございます。頑張ります。
72 名前:ジタン 投稿日:2000年09月06日(水)00時07分54秒
く〜っ!いいっすね〜やぐちゅーは。
矢口かわいいっす。続き待ってマース。
73 名前:誠螢 投稿日:2000年09月07日(木)16時32分31秒
で、辻はというと・・・。

「飯田さーん(ハート)。」
「ん〜?」
クピクピと、スポーツ飲料を飲んでいる飯田。
その腕にへばりつく。
「どうしたの?」
怒ってるわけではないが、少し眉間にしわがよる。
「ただこうしたかっただけです。」
ぎゅーと抱きついたまま、高い位置にある飯田の顔を見上げ、
満面の笑顔でいう。
「・・・・・そっ。」
まぁいいかと、飯田も微笑んだ。
そしてもう一口飯田はそれを飲み、
「飲む?」
そう言って辻に手渡した。
74 名前:誠螢 投稿日:2000年09月07日(木)16時36分14秒
更新です。
今日は時間がないので、
次で今回のは、本当に最後になります。
75 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月07日(木)21時53分08秒
「はい、頂きます。」
辻は、それを受け取り、コクンと一口飲む。
そしてたま飯田の方を見て、ニコーと笑う。
「おしいしっしょ?」
あまりにも嬉しそうに笑うから、
自然にそれを見ているほうも、笑顔になる。
「はい・・・。」
そう言ったあと、どこか恥ずかしそうにしている。
「どうしたの?」
不思議に思う飯田。
その問いかけに辻は再び視線を戻す。
「間接キス・・・ですね。」
小さな声で、飯田は聞き取れなかった。
「はい?」
もう一度聞こうとしたが、またギュッと抱きついてくる辻。
「えへへへへ・・・。」
そして、幸せ一杯に笑う。
「何笑ってんだよー。」
そういいながらも、まぁいいかと、思ってしまう飯田なのであった。
76 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月07日(木)21時57分23秒
「あっ飯田さん。かき氷って好きですかぁ?」
パッとまた離れる。
「何?また突然だね辻は・・・。」
そういいながらも優しく辻を見る。
えへっとまた辻が笑った。
「かき氷ね・・・好きだよ。何、食べにでも行きたいの?」
そう聞くと、コクコクと頷く辻。
「じゃさ、かおり、美味しいかき氷屋さん知ってるから行く?」
「えっホントですかぁ?」
ニコーと満面の笑みを浮かべる。まるで子犬のようでかわいい。
「うん。」
「やった―――!!」
そうして、また抱きつく。
そんな辻の頭をポンポンと叩くように、撫でてあげる。
77 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月07日(木)21時59分53秒
「飯田さん。」
「ん、何?」
「だーい好きです。」
「・・・辻。」
「今度、夏祭りにも行きましょうね。」
そして、そこでもかき氷を食べましょう。と、辻は言った。
クスッと、飯田が笑う。
「・・・いいよ。行こう。でもその時は、みんなでね。」
そういう飯田の言葉に元気な返事。
「はい!」
辻の無邪気な笑顔と二人の笑い声がそこにはあった。
まぁそのあと、仕事帰りに二人は、かき氷を食べに行きました。

・・・ということで、矢口のやきもちは空回りに終わり、
結果的には、それぞれ幸せな一日なのでした。

−おわり−
78 名前:誠螢 投稿日:2000年09月07日(木)22時11分27秒
時間が無いと言いながら、時間が出来たので、
終わらせてしまいました。
良かったら感想聞かせてください。

次は、加護ちゃん絡みでいきます。
いちごまや、やぐちゅーとかも、ちまっと出てくる予定です。
>72・ジタンさん。有り難うございます。
良かったら次もお付き合いください。
ではでは。
79 名前: 投稿日:2000年09月07日(木)22時34分27秒
面白かったです、はい。あたしもこんな小説が書けたらなぁ・・・と思います。(笑)
辻ちゃんがめちゃめちゃに可愛かったです。
80 名前:まいのすけ 投稿日:2000年09月08日(金)01時33分40秒
辻かわいいなぁ・・・。
加護絡み!最近見てない気がするから、楽しみです。
81 名前:再開です。 投稿日:2000年09月15日(金)12時12分46秒
−4−

好きって気持ち・・・。まだ、よくわからない。

「なぁ、ののちゃん。映画見に行かへんか?」
加護は、2枚のチケットを辻にみせながら言った。
今日は、仕事が早く終わったため、これから遊びに行こうということなのである。
「ん〜。あっこれ、見たかった映画だぁ。」
「どや?行くか。」
ニコニコと、そう言う加護に、辻はすまなそうな顔をした。
「どないしたん?」
そんな辻に、加護は聞いた。別に怒っているわけではない。
「ごめん。今日はその・・・駄目なんだ。」
「え〜〜、なんでやの?ののちゃん。」
「飯田さんと、ご飯食べに行く約束しちゃったの・・・。」
その辻の言葉に、あぁ、と言った顔をする加護。
「・・・そうなんか。」
妙に納得してしまうのであった。
「また、別の日じゃ駄目かな?」
気を使って聞いてくる辻に、加護は首を振った。
「あかん。今日行かんと、このチケットの期限切れてしまうんや。」
そう言ってまた、チケットを見せた。
映画自体、結構前からのもので、そろそろ上映されなくなるのだった。
「そっか・・・ごめんね・・・。」
沈む辻に、
「まぁええて、他あたってみるわ。」
ポンと、その肩を叩く加護であった。
82 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月15日(金)17時07分54秒
あぁ。加護かわいそう・・・。
辻は飯田にゾッコンだもんなぁ。
どーなるんだ?
83 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月16日(土)16時15分41秒
「ほんと、ごめんね。」
「えぇ、えぇ、気にすんなや、次あったらまた誘うから、
その時は、一緒に行こうな。」
「うん。」
嬉しそうに笑う辻。
「飯田さんとの約束も、先にすんなや〜?」
そう言ってちゃかす加護に、
「え!?」
と、驚いた表情をする。
その様子に、加護は、ニヤリと笑い、辻に抱きつく。
「あっ、亜衣ちゃん?」
そして驚く辻の耳元に、囁くように言った。
「飯田さんとは、まだなんやろ?アタックあるのみやで、
飯田さんは鈍そうやからな。でも家に押し掛けたりすんなや〜。」
くすくすと笑いながら言う加護、辻は面白いくらい慌てる。
「な!ななな、なに言ってんだよ――。」
「アハハハ・・・、ほな、またな〜。」
そう言ってさっさといってしまう加護。
辻はいまだ、わたわたとしていた。
「もー、亜衣ちゃんのばかぁ。」
赤くなった顔が、とにかくかわいい辻なのでした。
84 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月16日(土)16時17分04秒
「ののちゃんは、ホンマ楽しいなぁ〜。しかし、どないしよ。」
パッと頭の中に浮かんできたのは、他の新メンバーである
石川と吉澤だった。
「二人のどっちかと、行こうかな・・・あっ。」
と、そう考えていると、少し行った所のレッスンスタジオから
丁度、石川と吉澤が、仲良く二人で出てきた。
「おーい、梨華ちゃん、よっすぃー。」
ぶんぶんと、小柄ながらも大きく手を振りながら、
二人に駆け寄る。
「・・・亜衣ちゃん。」
二人は一緒に振り返る。
最初に加護に気付き、声をかけたのは石川だった。
「どうしたんだよ?」
こんなところで・・・。と、吉澤が尋ねた。
まぁ、いろいろとなと、あまり答えになってない返事を加護は返した。
85 名前:誠螢 投稿日:2000年09月16日(土)17時39分18秒
加護の名前のほうの漢字の変換、間違えてますね。
すみません。次は気よつけます。
86 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月18日(月)22時39分39秒
「あんなぁ。どっちか、一緒に映画に行かへんか?」
速攻本題に入る。
辻にやったように、チケットを見せた。
「映画?」
「どうしたの?これ・・・。」
「お母さんにもろたんや。せっかく二枚あるし、一人で見るのもアレやから、
どうや?」
行かへん?と、言う目で二人を見上げる。
石川と吉澤は、顔を見合わせた。
「お?なんや二人とも何かあるん?」
「ごめん・・・。行きたいんだけどさ。」
「今日は二人で、買い物に行こうかと思ってて・・・。」
「そうなんか・・・。」
「ホントごめんよ。」
「ののちゃんは誘ったの?」
心配そうに聞いてくる石川。
「もうふられてしもたわ・・・。」
加護はそれに首を振り答えた。
87 名前:フーテンの寅さん 投稿日:2000年09月18日(月)22時44分57秒
うっうっう・・・かわいそうなあいぼん。
出来ることならオイラが一緒に行ってってあげたい。
88 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月19日(火)00時03分15秒
それは言わない約束でしょう・・・
89 名前:誠螢 投稿日:2000年09月19日(火)15時43分00秒
>87さま。
これから幸せにしてあげるつもりなので、
ご心配なさらずに・・・。

今回は長くなりますので、ゆったりと更新していきます。
では。夜更新予定です・・・。
90 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月19日(火)21時09分14秒
「ごめん・・・。」
石川がまた言った。
「まぁええて、二人で楽しんでき。他あたってみるわ。」
そんな、石川の様子を見て、にぱっと笑顔を作りそう答えた。
「誰を?」
今度は、吉澤が言った。腕組をして、考え始める。
「ん〜そうやなぁ〜。後藤さんあたりかな・・・。」
大丈夫やろか?と、二人に視線を向ける。
二人はまた顔を見合わせて、さっき出てきた扉を見る。
「?」
どうしたん?と、首を傾げる加護に、苦笑いの二人。
「ごっちんは、ちょっと・・・無理かな?」
吉澤が言った。石川のほうを見る、彼女はただ頷いた。
「なんでや?」
一人?マークの加護。
「見てみれば分かるよ。」
そう言って吉澤が、親指で扉を指した。
「真希ちゃんいるよ。」
石川が付け足した。
「???」
?マーク付きまくりの加護。そっと息をひそめながら、
中を覗いて見た。

そこには、確かに後藤真希がいた。
そして、視線をずらしてみると、そこにはもう一人誰かいる。
「ねぇ、いちーちゃん。」
さう、市井紗耶香がいた。
91 名前:誠螢 投稿日:2000年09月19日(火)21時10分58秒
バカップル登場です・・・。
少し、いちごまに入ります。
92 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月19日(火)22時22分29秒
バカップル登場ですか、これは楽しみ。
93 名前:フーテンの寅さん 投稿日:2000年09月20日(水)01時30分28秒
>89
頼りにしてまっせ!!
94 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月21日(木)21時24分40秒
自主練習の最中のようだ。
市井は、音楽に合わせて真っ直ぐ鏡を見ながら踊っている。
それを後藤は、少し離れたラジカセのそばのソファーで、
それを見ていた。
「何?後藤。」
市井は、後藤の問いかけに答えながらも、淡々と振りを確認していく。
「んと、あのね〜。」
視線を下に落とし、もじもじと、手の中にあるタオルを弄くる。
「・・・・・・・・・。」
特に何も言わず、市井は、耳だけを後藤に傾けている。
「今日、もう終わりでしょ?明日も早くないし・・・。」
「・・・・・・・。」
もじもじという字が、バックに背負っているような後藤。
それを鏡ごしに見つめる市井。
「だから・・・えっと、その・・・。」
歯切れが悪く、その後、言葉が続かない。
手に持っているタオルと、睨めっこが始まってしまった。
「・・・・・・。」
そこで丁度、一曲踊り終えた。
また次の曲が始まろうとしていた。
市井は鏡の前から離れ、後藤の近くにあるラジカセのスイッチを切った。
95 名前:誠螢 投稿日:2000年09月21日(木)21時26分49秒
>92さん・93さん
先は結構長いですが、頑張りますので、
よかったらお付き合いください。
96 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月24日(日)22時22分38秒
「後藤、タオルいい?」
ストンと市井が、後藤のとなりに座る。
「あっうん。」
下を向いたまま、市井にタオルを差し出す。
市井は、そのタオルを取るのではなく、後藤の手を掴んだ。
「え!?」
突然のことに驚いて、後藤は顔を上げる。
すると、真っ直ぐに自分を見つめる市井の瞳にぶつかる。
「あの・・・市井ちゃん?」
「さっきの続き・・・聞くよ。」
「続きって・・・・・・え〜とっ。」
口ごもり後藤は、また下を向いてしまう。
「これからの予定・・・どうするの?」
「・・・・・・・・。」
後藤は黙ったまま。
「何も言わなきゃ分からないよ。・・・どうするの?」
イラっだたような口調の市井に押され、
「どっか行きたいとかは無いの・・・。」
ぽつりぽつりと、後藤はしゃべりだした。
97 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月24日(日)22時24分24秒
「うん。」
「あのね、最近、特に忙しかったじゃん?」
「そうだね。」
「だから・・・ゆっくりしたいなって・・・。」
そこでまた黙ってしまう。
「うん・・・・・。」
で?と言うような雰囲気の市井。
後藤は、視線を外したままであるが、市井は真っ直ぐに後藤を見つめる。
「だから、だから・・・。」
かぁ――と、後藤の耳が赤く染まっていく。
「・・・市井ちゃんち・・・行っても・・・いい?」
本当に小さな声で、ボソボソと言う。
耳は真っ赤である・・・まぁ、なにを恥ずかしがっているのやら・・・。
「ん〜?なんて言ったの後藤。」
市井は、分かっていながらわざとそんなことを言う。
「だから!!」
後藤は、意地悪な市井に逆切れを起こし、バッと顔を上げる。
「!?」
その後藤に、市井はふいにキスをする。

ちょい、加護たちに戻って。
「「「あ!」」」
それを三人は、目撃してしまう。
すぐに閉めればいいのに、その場で固まってしまった。
98 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月25日(月)01時13分09秒
目撃された市井・後藤の反応はどうなるんだ?
続き期待してます。
99 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月26日(火)21時49分12秒
「んっ・・・・・。」
後藤の口から、甘い吐息が漏れる。
硬く目は瞑られ、市井の首にと手が回される。
市井もそれに合わせて、キスを深くしていく。
だんだんと、後藤の身体が後ろに倒れていく。
市井の手が、後藤の頭を支える。
「市井・・・ちゃん・・・。」
「ちょっとだけ・・・。」
ねっと、言ってまた口付ける。後藤の身体が完全にソファーに沈んだ。
色っぽい瞳で、市井を見つめる。
「目、つぶって・・・。」
微笑む市井。
後藤は、言われるままに目を閉じた。
それをみとめてから、市井は顔を上げた。
100 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月26日(火)21時50分46秒
「「「!」」」
固まったままの三人。
市井がこっちを見ている。
ニコッと笑ってから、バイバイと手を振る。
そうして、市井は後藤の首筋にキスをおとした。

パタン。扉が閉じられた。
「んっ?・・・市井ちゃん。何か音しなかった?」
後藤が、薄く目を開けた。
「気のせいじゃない?」
シャツを緩めながら、シレッといった。
「・・・そう?」
「まぁ、いいじゃん。」
そう言って深いキスで、後藤の思考を遮断する。
「いちーちゃん・・・。」
夜はまだまだこれからなのでした。
101 名前:誠螢 投稿日:2000年09月26日(火)21時58分19秒
更新でございます。
>98さま。期待には添えられたでしょうか・・・?
とりあえず、あんまり突っ込まないでやって下さい(笑)。
次は、加護たちに戻ります。
102 名前:つづきです。 投稿日:2000年09月28日(木)17時56分46秒
ダダダダダダ・・・・・。
その時、三人は走っていた。
「・・・・・っだぁ。あせった――。」
突き当たった。そこの壁に背をつき、吉澤が言った。
「はぁ、ホント・・・。」
石川も息を吐く。
ちょっと遅れて加護もきた。
「ホンマ、ビックリやわ〜。まさかあそこまで進んでるとは・・・。」
加護は、驚きを隠せないようだ。
「あっ、知らなかったんだ・・・。」
それに吉澤が、のんびりと返した。
「へ?よっすぃ〜知ってたんかいな。」
石川をはさんだ状態で、吉澤のほうを見る。
「・・・・・まぁ、見てれば何となくね〜。」
「そうか〜?」
加護は、壁から離れ二人の前に立つ形にとなった。
「加護はまだお子様だからね。知らなくてもいいこともあるよ。」
そうして、ポンと加護の頭を叩く吉澤。
ネッ。と石川に視線を送る。なぜかそれに彼女は、赤くなるのだった。
103 名前:久々に、つづきです。 投稿日:2000年10月02日(月)22時11分01秒
「なんや、なんや、なんやー?二人とも〜。」
子ども扱いされて、ふくれる加護。
「まぁまぁ。とにかく、ごっちんはダメっしょ。」
それに頷く加護。どうするの?と、吉澤が聞く。
「う〜ん。どないしようかな〜?」
腕を組み考え込む。
「まだ聞いてない人って、誰がいるの?」
今度は、石川が言った。
「えっ。うーと、矢口さんやろ、安倍さん、中澤さん・・・あと・・・。」
「あと?」
「・・・保田さん・・・やなぁ。」
なぜか加護は、最後の保田のところで、口ごもってしまう。
「どうした?加護。」
「う?な・・・何でもあらへんよ〜。」
慌ててぶんぶんと、首を振り歩き出す。
「どこ行くの?」
「とりあえず、矢口さんあたり誘ってみようかなと思うてな・・・。」
石川の呼びかけに、そう答えた加護。
それにすかさず、吉澤が。
「あー、矢口さんはいないよ。」
「えぇ!?」
そうなん?と、振り返る。
「うん。中澤さんとどっか行くって言ってたよ〜。」
どこかのんびりと、吉澤言ったのだった。
104 名前:脱線します。 投稿日:2000年10月03日(火)20時38分11秒
その頃の中澤&矢口は、中澤宅にと帰宅していた。

「ホンマに大丈夫なんか?矢口〜。」
「大丈夫だってば〜。」
「生は、嫌やで〜。」
「もう、ちゃんとするって、いいから座ってて裕ちゃん。」
そう言われ、中澤は、台所を追い出されてしまった。
今日は、矢口のお泊りで、そして、手料理を作ると来たのであった。
「ホンマ平気かなぁ?」
一人で落ち着かない中澤は、テレビを消したりつけたり、
立ったり座ったりと、そわそわとしている。
「・・・・・・・・・。」
すいっと、また台所を覗いて見る。
ちっちゃな身体に、フリル付きのエプロン姿・・・。
かわいいと、素直に感動の中澤なのであった(笑)。

せっせと動くその姿を、中澤は見つめる。
自分も頬が、緩くなるのがわかる。
中澤は、口元を押さえ、そこを後に寝室に入って行った。
そこで今度は、今回のダンスビデオを見始める。
それでも、やはりどこか落ち着かない中澤なのであった。
105 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月04日(水)13時49分12秒
kawaiina♪
106 名前:ジタン 投稿日:2000年10月04日(水)18時43分26秒
続き希望
107 名前:遅くなりました。 投稿日:2000年10月07日(土)20時19分00秒
 −一時間後・・・。

「ゆーちゃん。出来たよ。」
声と共に扉が開き、ひょこっと満面の笑みで、矢口が顔を出す。
「おぉ、出来たか。」
「うん。早く来て、温かいうちに食べよう。」
「おう、ちょぉ待ってて、すぐ行くから・・・。」
分かったと、矢口は扉を閉じた。
中澤は、テレビとビデオの電源を落とし、
部屋を出て行った。

「うまそうな、においやな・・・。」
部屋を出るとすぐ、美味しそうなにおいがした。
「・・・やっぱ、ええなぁ。」
そう呟きながら、矢口のもとへ向かった。
108 名前:つづきです。 投稿日:2000年10月07日(土)20時20分25秒
「・・・・おぉ!!!!」
「どう、美味しそうでしょ?」
感嘆の声を上げる中澤に、矢口は嬉しそうに言った。
「ホンマにこれ全部お前が、作ったんか?」
唖然としたまま中澤は、椅子に座った。
「うん、そうだよ。」
さっ、食べてと、矢口が言った。
「はい。いただきます。」
礼儀よく、子供がやるように手を合わせていった。
「どうぞ。」
パクンと、パスタを口に含む。
それをジーと見つめる矢口。目がきらきらとしている。
「うんまい。」
ニコッと、笑った。
そうして、パクパクと間髪入れずに食べ始める。
本当に美味しそうに。
「よかった〜。」
安堵の息を漏らす矢口。
そうして自分も食べ始める。
ゆっくりとした時間が、そこにながれていった。
109 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月08日(日)00時54分22秒
可愛い矢口〜!続きに期待
110 名前:つづきです。 投稿日:2000年10月09日(月)02時42分43秒
「矢口これ、お母さんに教えてもろうたんか?」
ぐびっとビールをあおる。
「うん。あと、本見たりして覚えたんだよ。」
えらいでしょ?といったふうに言う矢口が、かわいくてしょうがない中澤。
「うん、・・・ありがとう。」
「いや〜。そう言われると、なんか照れるなぁ。」
パタパタ腕を上下させ、頬を染める。
「矢口。」
中澤は、缶をテーブルの上に落ち着け、
少し湿ったその手を、矢口の頬に添える。
「裕・・・ちゃん?」
フォークを持っていた手が、ピクリと揺れ、カチッと皿に当たった。
愛しむように中澤は、矢口を頬を撫でる。
111 名前:つづきです。 投稿日:2000年10月09日(月)02時44分01秒
“子どもや子どもやと思っとったけど、この子がいないとダメなんや、うち・・・。”

「今度は、一緒に作ろ?裕ちゃん特製のロールレタス教えたるわ。」
ニカッと、中澤は笑った。
「う、うん!!」
矢口は、フォークを置き、両手で自分の頬を包む片手を包み返す。
そして、その手の方に首を傾げた。
「・・・・・裕ちゃん。」
甘えた声で、中澤を呼ぶ。
「ん?」
そんな矢口を柔らかく見つめ返す。
「ダイスキだよ。」
「あぁ、ウチも好きや。矢口。」
お互い見つめ合い、自然に唇が近づく。
112 名前:つづきです。 投稿日:2000年10月09日(月)02時45分19秒
「サラダ味・・・。」
チュッと、吸い付くように触れ、すぐに離れた。
そうして、照れ隠しにベッと舌を出し、おどけながら中澤は言った。
そんな中澤の様子に、矢口も綺麗に笑って、
「裕ちゃんは、ビールの味だよ・・・。」
そう言って、大人びた表情で、中澤を見る。
ドクンと、中澤の心臓がはねる。
コロコロといろいろな表情を見せる矢口。
かぁーと、頬が熱くなるのが分かる。
矢口の頬から手を離す。
その手を掴む手を、自分からもう一方の手と共に包み返す。
「なんか・・・恥ずかしいなぁ。」
そして、離れる。
ビールをぐい――と、飲み込み。カツカツと、また食べ始める。
下を向いてしまっているため、矢口からは中澤が、
どんな表情をしているか分からないが、耳が真っ赤に染まっている。
それに、矢口はただ、ニコーッと笑ってから、自分もまた食べ始めた。

夜はまだまだこれからです。
113 名前:とぉしゅん 投稿日:2000年10月09日(月)20時20分23秒
かわいすぎっ。やぐちゅぅ、さいこーっ!
いしよしもいちごまもののかおもぐー。
一言で、さいこーっす。うっす。
おいらもそろそろ書き始めるべよ・・・
114 名前:久々に・・・。 投稿日:2000年10月20日(金)17時33分42秒
「そうか、帰ってもうたのか・・・。」
頷く二人を、見上げる加護。
そこに。
「あれ〜?三人集まって、何やってるんですかぁ?」
中澤、加護と同じ、独特の関西のイントネーションの
人物が、話し掛けてきた。
「「「え?」」」
一斉に振り返る三人に、驚いた顔の人物。
「な・・・何?」
「平家さん?」
石川が言った。
「そうですよ。どないしたんですか?」
にっこり笑って言う平家。こんばんわと言った。
三人も、同じく返し吉澤が口を開いた。
「何で、平家さんがいるんですか?」
吉澤が驚いたように言った。
「いやー。早く仕事が終わるって聞きましてな、
良かったら遊びに行こうと誘われまして・・・。」
何故か、照れたように頭をかく。
「誰にですか?」
今度は、加護が聞いた。それによっては、誘う人物が、
決まってしまうのだ。安倍か、保田か・・・。
「安部さんですけど・・・。何かあるの?」
そう、反対に聞いてくる平家に、加護は、少し下を向きながら言った。
「あっそうですか・・・。いえ、別に・・・。」
「そう?あっ楽屋ってどこですかね。
よかったら、連れてってくれへんでしょうか。」
「あっはい、わかりました。」
加護は、そう答えた。少し、うかない感じがする。
実は加護、あまり保田とは、話をしたことがなかったのだ。
でも、この際仕方ないといった感じになってしまっている。
「ありがとう。お二人さんは、どないするんですか?」
平家は、吉澤と加護に、視線を向けた。
115 名前:つづきです。 投稿日:2000年10月22日(日)20時56分38秒
「あぁ、そうだ、買い物行くんだったよね。」
「うん。私たちは帰ります。」
石川は、少し視線を上げ、平家に伝えた。
ふと、加護が目に入った。
「亜依ちゃん。」
「ん?何、梨華ちゃん。」
「こんなこと言っちゃうと、失礼かもしれないんだけど、
多分、保田さん暇だと思うから、誘ってみたら?」
「うん。・・・そうする。一人で行くのは嫌やし・・・。」
ニコッと笑って加護は答えた。
それを見た石川は、ポンと加護の頭を撫でた。
「また、明日ね。」
「うん、バイバイ。」
「じゃね、加護。」
「じゃ。」
そう、言った二人、加護も軽く返した。
「平家さんも、さよなら。」
石川が言って、二人でペコッとお辞儀をした。
「はい、さよーなら。またね。」
「「はい。」」
二人は、自然に手を取り合って、帰っていった。
残された平家と加護。
「仲ええねぇ〜。」
ポツリと平家が言った。
加護は、平家を見上げて言った。
「平家さん。行きますか?」
「あぁ、お願いします。」
そうして二人は、安倍と保田が居るだろう楽屋に向かった。
向かっている途中、特に二人の間に会話は無かった。
116 名前:つづきです。 投稿日:2000年10月27日(金)21時08分57秒
『あぁ、どないしよ。なんか話さなあかんやろか〜?
しかし何を話せばええんやろ・・・。と、その前に、
どうやって保田さん誘えばええねん!?』
苦悩中の加護に対し、
『ホント久々やね〜。楽しみやわぁ、ナニして遊ぼうかなぁ〜。』
と、お気楽・極楽な、平家なのだった。
そうこうしているうちに、楽屋にと到着した。
117 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月28日(土)00時12分58秒
いい感じ。
118 名前:つづきです。 投稿日:2000年11月06日(月)21時02分46秒
“コンコン”

「は〜〜い。」
ノックの後ちょっとしてから、声と共にドアが開かれた。
出てきたのは、加護より少々背の高い程度の、安倍であった。
「あっ、加護ちゃん、それにみっちゃ〜ん。早かったんだね。」
「急いできましたよ〜。安倍さんのためですからね。」
加護の存在はどこえやら、いっき会話に入っていってしまった。
微妙な空気が、そこに流れていた。
「会いたかったよ〜。ね、どこ行こっか?」
「安倍さんの行きたいところなら、何処でもお連れしますよ。」
にっこり笑う平家。人懐っこい笑顔である。
歌ってるときの、クールな感じもない。
・・・こういうのって特権やなぁ・・・。と、思う加護であった。
「もぉ〜。みっちゃんてば、いつもそれなんだもん。
今日は、みっちゃんの行きたいところ行こうよ。どっかない?」
「え?うーん。安倍さんの行きたいところが、
私の行きたいところなんやけどな・・・。」
おぉ、なんか照れとるなぁ。加護は二人の観察を続けていた。
と、そこに。
「なっち〜。」
ちょっと不機嫌そうな声が、楽屋から聞こえてきた。
そうや。加護は自分の、やめべきことを思い出した。
「そーんなとこで、いちゃついてないで、中入りなよ。」
椅子に座ったまま、こっちを見ていた。
ドキッと、心臓が大きく波うった。
「ドアも早く閉めてよ。」
そうまた一言いい、手に持っていた雑誌に視線を移した。
「はーい。みっちゃん、それに加護ちゃんも入って、用意するから。」
「うん。」
「はい。」
安倍にほっされ、加護と平家は、楽屋にと入っていった。
119 名前:つづきなのです。 投稿日:2000年11月06日(月)21時05分14秒
楽屋は、特に変わった様子は無い。ただ、人が居ないだけ。
「適当に座てね。」
安倍はそう言って、荷物をまとめだした。
まぁ、そんなに散らかったてる訳ではない。
化粧道具の入ったポーチなどを、いれるだけであった。
時間は、そんなにかからないだろう。
「圭ちゃんも、おったんですねぇ。」
「うん。しっかしみっちゃんもよく来たねぇ〜。仕事は平気なの?」
「大丈夫、しっかり片付けてきましたよ。」
そう言ってにっこりする平家。
「まったく・・・よくやるよ。」
笑いを含んだ呆れた口調。
雑誌から視線を外すことなく笑っている。
「それは全て、安倍さんの為ですから・・・。」
「はいはい。」
保田は、そんな平家の言葉を軽く受け流した。
そのあたりは、すごく慣れてるなと、妙な納得をしてしまう。
「で、加護はどうしたの?」
!・・・・いきなりふられてビックリした。
「え、あ、えっと・・・。」
口篭もってしまった。
「?」
首を傾げて保田は、加護を見た。
「みっちゃん、帰ろ〜。」
そんな二人を遮るように、帰り支度を済ませた安倍は、
平家に抱きついた。
それに、保田の視線は、加護から外された。
120 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月06日(月)23時07分08秒
やった、久々の続きですね。待ってましたよ〜。
121 名前:Hruso 投稿日:2000年11月07日(火)00時58分12秒
ついに圭ちゃんとご対面。
期待しております。
122 名前:つづきなのです。 投稿日:2000年11月07日(火)20時52分11秒
「はい。じゃ行きましょかー。じゃ圭ちゃん、加護ちゃんさよーなら。」
「二人とも、バイバイ。」
「うん。バイバイ。」
「さよなら。」
二人は出て行った。二人きりにとなった。
「・・・加護は、帰らないの?」
保田が、先に口を開いた。
「はい・・・あの、保田さん。」
真っ直ぐ保田を見つめる。
「?なに、加護。」
「これから、何か予定ってありますか?」
「・・・別に無いけど・・・?」
「じ、じゃあ、一緒に映画見に行きませんか?」
トコトコと、保田のすぐ前まで歩いて行き、
ごそごそと、ポケットからチケットを取り出し、保田に差し出した。
その手は、かすかに震えている感じだ。
加護の視線は、下に落ちていて、目はギュッと瞑られている。
「・・・・・・・・・。」
保田は、無言でその顔とチケットとを、座った状態のまま見くらべた。
パタン。手に持っていた雑誌を閉じ、
加護の手から一枚、チケットを抜き取った。
「あっ・・・。」
「いいよ。どうせ暇だしさ。」
下から覗き込むように、加護と目を合わせ、ニッと笑った。
カッと顔が、熱くなるのを加護は感じた。
「あっ、ありがとうございます。」
うまく笑えただろうか・・・。加護は言った。
それに保田は、ポンと頭を撫で、椅子から立ち上がった。
「すぐ用意するから、待ってて。」
そう言って、保田は自分のバックのとこに行った。
123 名前:つづきなのです。 投稿日:2000年11月07日(火)22時10分24秒
“あんなふうに笑うんや・・・。”
保田の後姿を見ながら、そう思った。
市井さんとかと、笑っている時とは、また違ったような笑い方に見えた。
何となく、得した気分になるのであった。
“なんや・・・あったかいなぁ。何でやろか?”
加護は、手の中に残っている一枚になったチケットを見て、
ニッコリ笑った。
124 名前:つづきなのです。 投稿日:2000年11月07日(火)22時11分24秒
「・・・何笑ってんの?」
「あ、いえ別に・・・。ただ、嬉しくて・・・。」
えへへと、また笑った。
「・・・そう。じゃ行こうか?」
「はい。」
すでにドアの前に居る保田に、テテテと近づいた。
保田に続いて、加護が廊下に出た。
「そういえばさ。」
保田が、話し出した。
「はい。」
「他にはいなかったの?」
「みんなには、ふられちゃいました。」
ちょっと淋しそうに言う加護に、保田は言った。
「私は・・・残りだったとか?」
「えっ?いえ。そう言うわけじゃ・・・。」
慌てる加護に、くすっと笑う。
「まぁ、それでもいいよ。」
「・・・・・・・・・・。」
加護は、保田を見上げた。
「また、誘ってよ。」
ねっと、笑う。それに、加護はコクンと頷いた。
125 名前:つづきなのです。 投稿日:2000年11月07日(火)22時12分33秒
そうこうしている間に、スタジオの出入り口にときていた。
「お疲れ様。」
人の良さそうな、管理人のおじさんが、あいさつしてきた。
「お疲れ様です。」
「おつかれさまです。」
二人は、同じことを言って、そこを出た。
そんなに人通りは、多くない通りであるが、
駅に近づくに連れて、人が増えてくる。
小さな加護は、人波にさらわれそうである。
「・・・・・・・・。」
そんな加護の手を保田が掴んだ。
「!!」
パッと、保田を見上げる。
「はぐれないように。しっかり握ってるんだよ。」
「は、はい。」
コクコクと、加護は頷いた。
「・・・それにしても、手ぇちっちゃいねぇ。
まぁ、これから少しは、大きくなるかな?」
そう言って笑う。
「保田さんは・・・。」
「ん?」
「温かいです。すごく温かいです。」
加護も、恥かしそうに、にこりと笑い。
握られている手に、自分からも力を込めた。
そうしてお互いに笑いあった。
126 名前:つづきなのです。 投稿日:2000年11月07日(火)22時13分12秒
二人は、映画館を目指し、街を歩いて行く。
その間、メンバーのことや日常の他愛無い会話をした。
ほとんどが、加護の話を保田が聞いているという、形ではあったが・・・。
とにかく、柔らかな時間が、流れていた。
街のネオンが、点々と、ところせましに輝いていた。


好きとかって、よく分からない。
だけど、きっとこのドキドキが、好きの始まりなのかな・・・?
とにかく、今は、今を楽しみたい!!


「保田さん。」
「ん、何?」
「楽しいですね。」
「・・・・そうだね。」

−おわり−
127 名前:読んでる人 投稿日:2000年11月07日(火)22時15分00秒
なんかいいなぁ。優しい保田がグッド。
128 名前:誠螢 投稿日:2000年11月07日(火)22時19分22秒
やっと終わりました〜。
疲れた。こんなに集中したの久しぶりなんで、
ほんとに疲れました。
120さん、Hrusoさん書き込みありがとうございました。
他の方々も、ありがとうございます。
日常は、一応これで終わりにしておきます。
ネタが浮かべば、また書くかもしれませんが・・・。
とにあえず、他の小説に力入れたいと思います。
長々とありがとうございました。
では、失礼します。
129 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2000年11月09日(木)15時29分59秒
これもちょっとしたお遊びです。
付き合えると思った方だけ、お付き合いください。
主な登場人物は、吉澤、石川、加護でしょう。
中澤、市井、後藤あたりも、ちまちま出るであろうと、
思います。
では。
130 名前:t 投稿日:2000年11月09日(木)19時12分22秒
おっ!もしかして・・。待ってました。楽しみにしております!
131 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)14時03分10秒
待ってま〜す。
132 名前:出会いの場面 投稿日:2000年12月03日(日)11時13分56秒
今日は、週に二回のバイトの日です。
因みに、バーテンの仕事です。
バイトを探していたところ、隣に住んでいる中澤さんに、
紹介してもらったんです。
比較的、女性客が多く、マスターも女性です。
名前は、平家みちよさんです。
中澤さんとは、かなり古い付合いだとか・・・。
まぁ、あまり詮索はしませんが、
いろいろとあったらしいです(笑)。

とにかく、そんなバイト中のことでした。
133 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2000年12月03日(日)11時15分35秒
のろーいペースでやっていきます。
では、そゆことで。
134 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月29日(金)00時17分03秒
続きが読みたいです。この主人公は市井かな?
バーテンだし・・似合いそう。でも中澤さんと呼んでる
ところをみるとよっすぃ〜かもそうだといいなー。
135 名前:誠螢 投稿日:2000年12月29日(金)15時59分20秒
>134さん
すみません、ほとんどネタは出来ているのですが、
青板と赤板の方で、手がいっぱいなため、
こっちの更新は、かなり後になってしまうと思います。
が、絶対に書きますので、気長に待っていてください。
では、よろしくお願いします。
136 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月24日(土)01時06分26秒
期待あげ。
137 名前: 投稿日:2001年05月23日(水)20時25分06秒
最後の更新から、早半年くらい?(爆)
ということで、改めて書き始めてみます。
まぁ、暇つぶしに読んでみてください(笑)
138 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年05月23日(水)20時26分15秒

恋に落ちるって言うことは、交通事故みたいなもの。
・・・とは、よく言ったもので。
そうだなぁ〜そう考えると、ヒトとヒトが出会うことも一種の交通事故だよね。
いきなりこんなこと言うと、何言ってんだって思うかもだけど。
出会いという交通事故があって、
恋という二次被害(?)が、起こるって私は言いたいんだ。

とか何とか言って、一番自分がわかってないかも・・・(笑)。
はぁ、この胸の高鳴りはどこからやってくるのかな・・・。

139 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年05月23日(水)20時27分11秒

1・出会い


今日は、週に二回のバイトの日。
因みに、カクテルバーのバーテンの仕事をしています。
バイトを探していたところ、隣に住んでいる中澤さんに、紹介してもらったんです。
ひっそりとしていて、比較的、女性客が多く、マスターも女性の方がしています。
マスター名前は、平家みちよさんです。
中澤さんとは、かなり古い付合いだとか・・・。
まぁ、あまり詮索はしないけど、いろいろとあったらしいです(笑)。

そんなバイト先での出来事でした。
140 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年06月23日(土)00時10分27秒


今日、そこはいつもより少しばかり活気づいていた。
仕事帰りのOLのおねぇさま方。
ゆったりと時間を費やし、時に見つめ合うカップルが一組。
洋楽が、それぞれの会話などを壊さない程度の音量で流れている。
常連のお客さんも数人。
そして、大学生くらいの三人組の女の子たちが、カウンター席に座っていた。
それは、私の大学の先輩方でもあった。
「よっすぃ、カルアミルク作って〜。」
一見ギャルっぽいこの人は、矢口真里さん。
ここの常連さんで、私の高校時代からの先輩で、とても優しくて面白い人です。
「はい。」
にっこりと笑って、注文を受ける。
すばやく作りに入る。
「あ、よっすぃ〜かおりはー、ピーチヒィズね。」
と、そこで注文がきた。
141 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年06月23日(土)00時18分30秒

長身で、長い黒髪が自慢のこの人は、飯田圭織さん。
実はこの人も同じ高校に通ってて、矢口さんと仲がいいんです。
よく周りでは、でこぼこコンビと言われていたようです。
度々、矢口さんとこうやって飲みに来たりしてくれてます。
責任感が強くて、やはりいい先輩です。
「はい、飯田さんは、ピーチフィズですね。」
忘れないように繰り返した。
「うん、そう。とびっきりおいしく作ってね。」
そう言ってなにやら念を押されてしまった。
「任せてください。」
私は、クスリと軽く笑いながら言った。
「はい、矢口さんどうぞ。」
材料を全て入れたグラスを軽くステアして、ことりと矢口さんの前に。
「ありがとうよっすぃ。」
にこっと、笑った笑顔は、まるでお人形さんのようでした。

142 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年07月08日(日)00時28分01秒

そうして、すぐに飯田さんの注文の品を作りに入る。
そこで、もう一度注文が入る。
「吉澤、私は、ジンフィズお願い。」
「はい。」
この一見怖そうなこの人は、保田圭さん。
この人は、矢口さんや飯田さんよりも一つ年上で、やっぱり先輩です。
矢口さんの紹介で知り合いました。
とても勤勉で、尊敬する先輩です。
よくレポートなどで行き詰ると、相談にのってくれる本当に頼れる人です。
シャカシカシャカ・・・・。
心地よい音が響く。
「よっすぃー最近ますます様になってきたねぇ〜。」
かっこいいよと言う矢口に、吉澤は、ちょっと苦笑いをして、
「ありがとうございます。」
とお礼を言った。
143 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年07月08日(日)00時29分23秒

シュワーっと、炭酸のはじける音がして、
タンブラーにピンクの綺麗な液体が満たされた。
それを軽くステア。からりという氷と氷のぶつかり合う音がした。
「はい、どうぞ。とびっきりおいしいですよ。」
にこりとおどけた様にそう言って、飯田の手前にタンブラーを置いた。
「ありがとう、よっすぃー。」
飯田は、速攻手にとり、一口。
「うん、おいしい。」
そう言って、綺麗に笑った。
吉澤も、満足そうにまた笑い、そうして今度は、
保田のオーダーを作りに入った。
144 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年07月08日(日)00時29分55秒

「あ、そういえばさー。」
「ん、何?」
矢口の声に、保田が反応した。
飯田も、顔だけは矢口に向けている。
吉澤は、手際よくシェイカーにソーダ以外の材料を入れている。
シャカシャカと、また音が響きだした。
「梨華ちゃん遅くない?」
「そういえば、石川も来るんだったね。」
飯田が、言った。
「あの子ちょっと抜けてるから、迷ってんじゃないの?」
保田が、冗談半分で言った。
「今日は、他にも誰か来られるんですか?」
吉澤が、聞いた。
タンブラーに注ぎいれたものを、一回ステアして、どうぞと保田の前にと置く。
「ありがと。吉澤。」
保田は、それを手にとり、いったん炭酸のはじける様子を見てから、
こくりと喉にそれを流し込んだ。
145 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年07月08日(日)00時31分37秒

「あ、よっすぃーは、会うの初めてだよね。」
吉澤の問いに、矢口が口を開いた。
「石川梨華ちゃんて言うんだけど、同じ大学の子で、
全然知らなかった子なんだけどさ、ゼミで一緒になってね、仲良くなったんだ。」
最後に、きっと会ったらびっくりするよ。
と、そう矢口は、付け加えた。
「はー、そうっすか。」

どうびっくりするのか良くわからなっかった。
また、違う話によれば、飯田さんのかなりのお気に入りらしいとのこと。
保田さんからしてみたら、しっかりしているようでかなり抜けている、お嬢様タイプ・・・。
まぁ、何はともわれ、矢口さん、飯田さん、保田さんのお墨付きのようだ。
「んー、そろそろ着てもいい時間だよね。」
矢口さんが、携帯で時間を確かめながら、呟いた。

146 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年07月08日(日)00時33分50秒

カラン。

と、そこで狙ったように、扉が開いた。
「いらっしゃいませ。」
一応、バイト中。お決まりの台詞を言った後。
「あっ、梨華ちゃんだ。」
矢口は、その人を見るなり、こっちこっちと手招きをした。
あ、この人が。と、吉澤は思った。
「ごめんなさい、遅くなって。」
走ってきたのだろうか、息が少しあがっていた。
「よっ、石川。」
「あ、保田さんこんばんは。」
ペコリと頭を下げた。
飯田も、軽くよって、挨拶をかわした。
「梨華ちゃん、ここ座りなよ。」
矢口が、自分の隣を指していった。
「うん、ありがとう。」
座ったのを見届けてから、吉澤の方に向き直った。
「よっすぃーさっき、話してた石川梨華ちゃんだよ。
で、梨華ちゃんこのかっこいいバーテンが、よっすぃーね。
吉澤ひとみことよっすぃー。」
二人の間に入った感じで、ぱぱっと自己紹介が行われた。
「どうも、こんばんは。」
吉澤が言った。
「こんばんわ。わー、話通りほんとかっこいいねぇ。
よろしくね、ひとみちゃん。」
「あ、こちらこそ。」
可愛い声の人だなぁ〜っと、吉澤は、漠然と思っていた。


これが、吉澤ひとみと石川梨華の初めての出会いであった。


−続く−
147 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年07月08日(日)00時40分54秒
ということで、出会い終了です。
石川が出てくるまで、長かったなぁ・・・。
しかも、展開が地味ときた。(笑)
・・・どたばたコメディになる予定ですが。
まぁ、そんな感じで、何か感想あったら聞かせてください。
では、失礼します。
148 名前:紅餓唯 朧 投稿日:2001年07月08日(日)02時48分09秒
雰囲気がほのぼのしてていいですね。
吉澤さんがバーテンダーというのも個人的にツボなんですが(w
続き楽しみです。頑張って下さい。
149 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月11日(水)01時13分56秒
いやあ、久しぶりに白をのぞいたら更新されてた。ホント久しぶり…
まずは出会い編ですか。なんか吉澤の方はまだ漠然とした印象しか抱いてない
みたいだけど、こっからどう恋に落ちていくのか、期待してます。
情景が浮かびますね、>吉澤のバーテンダー
150 名前:hit me. 投稿日:2001年08月03日(金)18時40分43秒
続き待ち〜。作者さーん?
151 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年09月10日(月)23時55分39秒
2・吉澤家の人々。


「ねーちゃん。ご飯。ご飯。ご飯ーーー!!!」
昨夜の仕事終わりは、2時。
そして今は、7時。
ついでに、帰って来たは2時半くらい。
いろいろと、寝る準備などもあり、結局寝たのは、
3時を過ぎた辺りだろう・・・。
そう計算していって、少なくとも睡眠時間は、4時間あればいいだろう。
「ねーちゃん。うちお腹すいたぁ〜。」
「あー、もう、もう中ニになったんだから、自分で作りなさぁい。」
「いややー。自分で作ってもおいしくないねんもん。」
「・・・亜依。ねーちゃん眠いのよ。」
もぞっと、シーツから顔を出して、妹の亜依を開かない目で見る。
「なら、もっと早く寝ればええやん!!そんなことより、朝ごはんー!」
だから、バイトだったんだって・・・。
てゆーか、何でいつもそんな朝から元気なのさ。
ベッドの上で、シーツに包まり無視して寝ようとする私に、
「ねーちゃん!!ののとの待ち合わせに遅れてしまうがなー。」
高い声と、思いっきり私の身体にダイブ。
「あー、もう、うるさーい!!」
そうして、私の一日は、始まるのであった。
152 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年09月11日(火)00時44分51秒

「うぁ〜、眠い。」
重たーい目を擦りながら、キッチンに立つ。
「ねーちゃん、卵は、半熟でお願い。」
「はーい、はいはい。」
なんだかんだと言いつつ、妹の朝食を作る自分が、そこにいたのだった。

ここで、一つ説明を入れる。
このマンション(3LDK)には、私と妹だけが住んでいる。
両親はと言うと、二人で海外のほうに、仕事に行っている。
丁度、今年で二年目だと思う。
私達も、当初は連れて行く予定だったらしいが、私は、日本に残った。
友達と離れるのが嫌だったし、行きたい大学もあった。
それを申し出ると、妹の亜依も、ねぇちゃんと離れたくないとかどうとか言って、
二人は、日本に残ることになったのだった。

153 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年09月11日(火)00時45分58秒

あと、一つ、妹が何で関西弁かと言うと・・・、
ピンポーン・・・ピポピポピホピンポーン!!
おかしな、チャイムの鳴らし方。
・・・子供じゃないんだからといつも思う。
「あ、裕ちゃんや!!」
そう、チャイムの主は、隣の住人、中澤裕子さんだ。
そして、亜依が、関西弁を使うのも、彼女のせいである。
両親が、仕事が忙しいので、在宅勤務の仕事をしている中澤さんには、
いつも亜依を預かってもらっていたのだ。
そのために、亜依は普通に関西弁を使うようになったのであった。

時間を見ると、時刻は八時を今指そうといったところ。
・・・こんな早くに、どうしたものか?

と、思っているうちに。
「裕ちゃん、おはよう!!」
「おぉ、あいぼんおはようさん。今日も元気やなぁ。」
独特の声に関西弁の彼女が、上がってきた。
亜依の卵が、そろそろいい感じに焼けるとこだ。
「よっさん、おはよう。」
「あ、おはようございます。今日は珍しく早いですねぇ。」
よっと、それを皿に取りテーブルに置く。
「ほら亜依、出来たよ。」
「はーい。」
そう亜依に言い、中澤には、座るように欲した。

154 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年09月11日(火)00時47分43秒

「おぉ、ありがと。珈琲一杯たのむわ。」
「はいはい。」
全くずうずうしい人だけど、なんか憎めない。
「どうしたんですか?」
「ん?何が?」
「いつもなら寝てる時間じゃないですか?」
「あぁ、これからデートなんや。で、暇つぶしにな。」
へへへと笑った顔は、27歳には見えないほど、幼く見えた。
まぁ、ただ、そう見えただけなのだが・・・。
そんなことを腹の中だけで思いつつ・・・てか、言ったらしばかれるよね・・・(汗)。
まず中澤さんに珈琲を出してから、自分の分も入れ、
オーブントースターには、今朝の朝食になるベーグルを入れた。
「矢口さんとですか?」
「もっちろんや、他に誰が居るって言うのや?」
でれでれと顔を緩める中澤さん。

実は、先輩方が、店に遊びにきてくれていた時、たまたま中澤さんも来てて、
で、矢口さんに一目惚れしちゃった・・・て、ことがあったんだ。
でも、まぁ、それはまたの機会に。
155 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年09月11日(火)00時48分42秒

珈琲を啜りながら、矢口がな、矢口がなって連発する中澤さん。
はいはい。と、のろけを受け流し、私は、晴れ渡った空を見た。
・・・亜依が出かけて、中澤さんも行ったら、もう一眠りしよ。
などと、このまっさらの空には似つかわしくないことを思う吉澤なのだった。


−続く
156 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年09月11日(火)00時55分16秒
更新です。
ちと、サブタイトルの変更で。

『2・吉澤を取り巻く人々』に代えましょうかね。

何となくねこっちの方しっくりくる気がするので。
そのうち、ここに住む他のマンションの住人やら、登場予定です。
まぁ、その前に、よっすぃと石川をね・・・(謎)。

レスくれた方々、待ってくれていた方々、お待たせしました。
遅くなってすんませんですm(_ _)m
では、失礼します。
157 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月12日(水)22時31分35秒
>まぁ、その前に、よっすぃと石川をね・・・(謎)。

ムフムフフフフ…。楽しみです。密かにほくそ笑みながら期待しております。
158 名前:名無し者 投稿日:2001年09月22日(土)01時45分44秒
のろける中澤さん萌え〜(w
続き期待してます。
159 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年11月06日(火)00時30分49秒
3・続・吉澤を取り巻く人々。


がた、がたがた、がたん・・・。
「んー?」
上から、物音が聞こえてくる。
時計を見ると、午後の一時を過ぎたところである。
すっかり日も高くなり、朝の清々しさはどこかへ行ってしまい。
ちょっと汗ばむくらいだ。
吉澤は、シーツに真ん丸く包まり、ごしごしと重たい瞼を擦った。
「うーっ、ちょっと寝すぎたかも・・・。」
寝すぎたときに起こる独特の脱力感が、吉澤を襲っていた。
しばらく、ぼーっと、ベッドの上で、焦点の定まらない瞳をきょろきょろさせた。

160 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年11月06日(火)00時31分40秒


ピンポーン、ピンポーン・・・。

また、来客がきたようである。
「・・・はぁーい。」
吉澤は、だるーい身体にむちをうち、ベッドから転がり落ちるようにおり、
玄関にと向かった。

ピンポーン。

もう一度、チャイムが鳴った。
それと同時くらいに、ガチャリと扉を開いた。
そこには・・・。

161 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年11月06日(火)00時32分26秒


「よっすぃ〜、ひさぶりぃ。」
高校時代からの友人の後藤真希と。
「おっす。」
その後ろに旦那の、市井紗耶香がいた。
「ごっちん、それに、市井さん・・・。」
やっぱり重たい目を擦る吉澤。
「なんだ、よっすぃ〜寝てたの?」
もしかして起こしちゃったとか?と、後藤が心配そうに言った。
「あ、起き立てだけど、起きてたよ。」
だから平気と、言った。
良かったと、胸を撫で下ろし、後藤は、市井の方を見てニコリと笑った。
「はい、吉澤。これお土産。」
市井が、右手に持っていた紙袋を差し出してきた。
因みに、後藤の右手と市井の左手は、しっかりと握られています。
「あ、いつもすみません。」
それは、熱海のほうのお土産のようだ。
「温泉ですか?」
「うん、そうだよ。」
「気持ちよかったよぅ。今度よっすぃも一緒に行こうね。」
ニコニコ笑う、後藤と、穏やかな微笑をたたえたまま、後藤を見る市井に・・・。
「・・・うん、機会があったらね。」
二人の甘い雰囲気にどこと無く入っていけないものを感じた吉澤は、
曖昧に笑って見せた。

162 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年11月06日(火)00時33分15秒


ここでちょこっとだけ、説明を入れる。
先ほども言ったように、後藤は、吉澤と高校時代からの友人である。
そして、市井は、吉澤より5つ年上の同じマンションに住んでる人で、
親の転勤などの関係で、ここに来てからは何かと世話になっている。
で、市井と後藤の出逢いはというと、吉澤の家に遊びにきていた後藤が、
今日みたいに、お土産を持ってきてくれた市井に、たまたま鉢合わせて、
後藤のほうが、市井に一目惚れ。
それがきっかけとなり、付き合うようになり、そうして今では、
二人は、一緒に暮らしているのである。
まぁ、そのことも、また何かの機会に・・・。


163 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年11月06日(火)00時36分57秒


「じゃ、真希そろそろ行こうか?」
市井の言葉に、
「え?もう行っちゃうんですか?ちょっとお茶でも・・・。」
このまま返したのでは悪いと、吉澤が言った。
「いや、これからさ。」
そこまで言って、
「これから、いちーちゃんと、デートなのぉ。」
後藤が、勢いよく付け足した。
「・・・そゆことなんだ。」
腕にべったりとくっ付いてきた後藤に、少し照れながら、市井が言った。
「あ、そゆことですか。」
「今度さ、バイト先に行かせて貰うよ。」
「はい、是非。」
「じゃ、またな。」
「バイバイ、よっすぃ。」
そうして、二人は、ラブラブのまま、帰っていった。
「バイバイ。」
吉澤は、そんな二人を見て、あんなに、
お互いのことだけ思い続けていられるような関係が、
すごくいいなぁと思うのだった。


164 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年11月06日(火)00時38分29秒


とたとたと音を立てながら、リビングにと向かう。
途中、市井と後藤のお土産を、キッチンの茶箪笥にとしまった。
そして、ソファーに腰をおろし、キッチンからついでに持ってきた
ペットボトルの蓋を開け飲み始めた。
ピッとテレビに電源を入れる。
がやがやとした音が、響く中、またボーっとする。
ふと、時計を見ると、いつの間にか三時過ぎとなっていた。
「んー、そろそろ出かけるかなぁ〜。」
っと言っても、特に誰と待ち合わせがあるというわけではなかったが、
傾きかけてはいるが、せっかくいい天気なのだ。
ぶらりと散歩にいくのもいいかもしれないと、吉澤は動き出した。


−続く
165 名前:【幸せ!?家族計画】 投稿日:2001年11月06日(火)00時41分04秒
ひさぶりに更新。
そして、相変わらず、地味なストーリー展開(爆)。
とりあえず、市井復活記念にいちごまですね。
次こそは、石川と吉澤を・・・(クス(謎)
にしたいですね。
んでは、失礼します。
166 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月06日(火)06時57分26秒
待ってましたよ〜!!毎日覗いてました。更新うれしい。

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