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37.2℃
- 1 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月10日(木)06時20分47秒
- 会おうと思えば会えるケド、会いたい時に会えないね。
会いたいよ。
会いたいよ。
会いたいよ。
メールを送れど、返事は1日遅れ。
留守電の声じゃちっとも満足なんてできやしない。
会いたいなぁ。
会いたいなぁ。
会いたいなぁ。
「会えばいいじゃん」
「そっか!」
「会いに行ってやる!!」
- 2 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月10日(木)06時53分53秒
- コンコン
「開いてるよ」
予想外にドアはゆっくりと開いた。
しかし入ってきたのは紛れもなく待ち人。
「どうして私だってわかったの?」
「わからいでか!1分ごとにメール送ってきてさ」
「へへ〜」
来る。
とっさに腰を落として「それ」に備える。
同時にお約束の「それ」が来た。
「いっちーちゃぁ〜〜〜〜ん!!!!!」
「ごとぉぉぉーーーーーー!!!!」
飛びつく真希。
紗耶香は少しよろけた。
いけねぇ、いけねぇ体がなまってやがる。
「きゅ〜ん!会いたかったよ〜〜〜〜ん!!!」
「はは、オレもだぜ?ハニー!!!」
2人はぎゅーっと抱き合ってその喜びを伝える。
限られた時間を無視するように、しばらくそうしてた。
「いちーちゃん髪伸びたね」
「ああ、あっちーから切りたいんだけどさ、なかなかヒマがなくってなー」
「忙しいの?」
「娘。ほどじゃないけどね。後藤も髪伸びたよな」
くるくる、くるくるとお互いの髪を弄ぶ。
ホントは髪の毛なんてどうでもよかった。
ただ触れる理由がほしかっただけ。
ま、ホントのホントは理由すらいらないんだけど。
2人は照れながらも、もったいないから見つめあった。
- 3 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月10日(木)21時33分25秒
- 赤坂の少し名の知れたホテルは流石に眺めがいい。
「アレって、TBSじゃん?」
目を細めて顎で指す。
その手は真希でふさがっているからだ。
「あ、ホントだ!なんだっけ?あの上のヤツ」
「?ヘリコプターが降りるとこだろ」
「そーじゃなくって!!」
「あ?ああ・・・ビックハット?」
「そうそう!!」
「そういや、後藤。あそこに登りたい!とか言ってたよな?」
「うぅ・・・昔の話しじゃぁ〜ん!!」
無邪気さは何も変わってはいない。
「まだ1年も経ってないぜ?」
ぷくっと頬をふくらますもんだから、可愛くって仕方がない。
「お?フグになったぞ!?」
「もぉ〜〜!!」
ふしゅ〜っと口の中の空気を抜いて、じたばたとする真希。
それを待っていたかのように紗耶香はぎゅっと腕に力を込めた。
「いちーちゃんも相変わらずだね」
突然キッと睨みをきかせる。
紗耶香にとってはそれすらお約束。
確信犯なのだから。
恐くもなんともない。むしろ可愛く思えるのだ。
真希の行動とは裏腹に紗耶香は笑みを浮かべる。
「なにがさ?」
「相変わらずごとーをいじめるのが好きだねって言ったの!!」
だって可愛いんだもん。
好きなコほどいじめたくなるってヤツ?
うん、確かに私も変われてないね。
真希の言う通り、中学生のやんちゃ坊主ってトコだ。
まぁ許してよ。
中学生みたいに恐る恐る恋を育ててきた2人じゃん?
- 4 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月10日(木)21時37分05秒
- 甘ったるくだらだらと行かせてもらいます。
ま、真希の時間の許す限りなんですケドね。
- 5 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月11日(金)01時48分57秒
- 甘々路線楽しみにしてます
- 6 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月13日(日)23時27分18秒
- 想いを伝えた帰り道。
ためらいがちに2人手をつないだね。
あの時先に触れたのはどっちだっけ?
先に目をつぶったのは真希だったよね。
長いまつげが震えてたのが印象的だったから覚えてるよ。
ぎこちなくってごめんね。
なんせ、2回目だからさ(笑)
イヤ、気持ち的には初めてなんだけど・・・。
嬉しかったっス。はい。
- 7 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月13日(日)23時33分35秒
- いちーちゃんで1日が始まって、いちーちゃんで1日が終わる。
そんなあの頃が楽しかったなぁ。
今でもそうなんだケドね(笑)
やっぱ・・・2人の時間が少ないのはかなしーっス。
こんなに愛してるのにさ!!
はぅ・・・。
- 8 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月14日(月)00時20分48秒
- 「そういやさぁ、アレはマズイんじゃない?」
「ん?なぁに?」
窓に映る紗耶香の不可解な顔に、真希はいたずらに必要以上顔を寄せた。
「アサヤンの本音トーク」
紗耶香も負けじと、コツンと頭突きを軽くした。
「ってー!」
「んなに強くしてないでしょ、それより!アノ発言はマジヤバイって」
「?・・・あの頃に戻りたい?」
唇まではちょっと遠かったから、顎にキス。
その行動に紗耶香はまた頭突きを食らわす。
「ふざけんなって!!」
「いった〜い!!今のマジでしょ?」
「お前がわりーんだろ?あんなこと言うから・・・」
「だってさ、言っちゃってくださいって言うから、言っちゃった」
えへ。っと真希は屈託のない笑顔をみせる。
まったく悪気はないのだろう。
「吉澤のこと、ちゃんと考えてる?同じユニットでこれからやってくってのにかわいそうじゃん」
「よっすぃー?」
「今のプッチを否定してるみたいじゃん?」
「それは違うよ〜!いまのも私は大事だよ〜」
真希は子供のように言い返す。
「ただ・・・いちーちゃんがいないのがヤなだけ!!」
イタイ。
それ、マジ、イタイっす。
紗耶香の苦しそうな表情に真希はハッとする。
「ごめん・・・ごめん!今のナシ!!忘れて!!」
「ん・・・あ、ああ。そうだね。こっちこそごめん。折角久しぶりに会えたのに」
紗耶香の夢を応援するって、ちゃんと言ったのに・・・。
真希はアサヤンでの発言と、今の言葉をひどく後悔した。
紗耶香もまた、やりきれないのに送り出してくれた真希を哀しませないと誓ったのに・・・。
またやっちゃったよ・・・。
なんでだろう。
ついつい口を出してしまう・・・。
でも、アレだけは行って欲しくなかったんだ。
2人の心だけに留めておきたかった。
2人だけで浄化していきたかったんだ。
今日みたいに、2人だけの時間で。
次の言葉が見つからないまま、時間だけは確かに、残酷に過ぎてゆく。
- 9 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月14日(月)01時16分24秒
- 午前0時。
灯りが幾つか消えた。
「いちーちゃん・・・」
沈黙を破ったのは真希だった。
「ん?」
「おなか減った・・・」
抱きしめる紗耶香の腕の緊張がほどけた。
「な、なーんだよ!もう、ムードぶち壊しじゃん!?」
そう言っても紗耶香はホッとしていた。
この嫌なムードを断ち切ってくれた真希に感謝した。
「だぁってー」
「わぁかったよ、後藤。そういうトコ変わってなくてかーさん嬉しいよ」
くるりと背を向けてベットの横にあるサイドテーブルに歩いた。
よかった。
ホントよかった。
やり直そう。
今日会えたときの気持ちに戻そう。
ルームサービスのメニューを取ると真希に渡す。
「なにがいい?」
「んーっと・・・あんまりないなぁ・・・ポテチとチョコレートでいいよ」
「ダァメ!!ホント相変わらずだな。こんなの寝る前に食べるとニキビできるよ」
「えぇ〜!?変わってなくて嬉しいって言ったくせにぃ〜」
「そこは変わんなさい。ホラ、このフルーツ盛り合わせにしときな」
「う〜〜〜」
ぶーたれてベットに倒れ込む真希に有無を言わさず、紗耶香は受話器を取って
フルーツ盛り合わせを注文した。
よかった。
いつものいちーちゃんに戻ってくれて。
真希のコト気遣ってくれるいちーちゃんに。
ちゃんとしなきゃ。
これからは心配かけないようにしなきゃ。
これからもスキでいてもらえるように・・・。
小さな誓いを胸に、顔を上げると紗耶香と目が合った。
紗耶香は優しい笑顔を見せる。
「ん?どした?」
ふにゃ〜っと真希の顔もゆるむ。
「へへ〜〜〜。ダイスキ!!」
「な、なんだよ!?いきなり」
突然なんていつものコトだ。
分かっていながらも紗耶香は真希に襲いかかる。
「なんだよこいつぅ〜〜〜!」
「へへへ〜〜ん!ダイスキだよ〜〜〜ん!!」
じゃれあいながらお互いの存在、今ここに2人でいることを実感する。
「んなの知ってるもんね!!」
しばらく笑い転げて、全開の笑顔のまま唇を近づけた時・・・
コンコン!!
・・・ルームサービスだ。
紗耶香は少しだけ真希の食欲を呪った。
- 10 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月14日(月)01時32分26秒
- 更新しました。
一瞬雲行き怪しくなったなぁ。
ホントごまの食欲に感謝だよ。
>5 甘々路線爆走します(笑)
- 11 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月14日(月)01時46分33秒
- こういう甘々なの大好きです。面白いです。
どんどん爆走して下さい。
- 12 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月14日(月)12時48分00秒
- いえ〜〜い!!
甘党にはたまらんですな!!
- 13 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月14日(月)15時03分42秒
- こんな時間にバイトサボってなぁ〜にやってんだか、オレは(笑)
っつーワケで、更新。
>11さん、>まいのすけさん
サンキュ。
甘党バンザイ!!
- 14 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月14日(月)15時48分59秒
- フルーツ盛り合わせは予想以上に豪華だった。
イチゴ、バナナ、メロン、アメリカンチェリー、アイスまでのってる。
中でも真希の目を引いた(イヤでも目に入るんだケド)のは、
器がスイカで出来ていたことだろう。
「きゃ〜〜〜!!いちーちゃん!すっごいよ、コレ!!!!」
紗耶香にはハロウインのアレと同じに見えるのだが・・・。
後藤は興奮の坩堝にあった。
「うんうん、すごいね〜。よかったねぇ〜、後藤」
「いいの?いいの?コレ全部食べちゃっていいの?」
もはや、「太るから」「起きた時顔がむくむから」なんて口をはさむことはできない・・・。
ま、いいさ。今日は特別。トクベツ・・・。
「ほらぁ、後藤。ほっぺにアイスクリーム付けてるよ。アイドルなんだからさぁ〜、
もっとキレイに食えよ〜」
その顔は決して怒ってなんかいない。
可愛い仕草に顔は緩みっぱなし。
「今はアイドル後藤じゃないもん!いちーちゃんだけの後藤だもん!!」
っくぅぅぅ〜〜〜〜!!
どうしてくれよう!?コイツ!!
バカだなぁ、バカだなぁ、ホント無防備!
カワイイって100万回言っても言い足りないぜ!?
ぐいっとアイスを拭うその手をとり、舐めてみた。
甘い真希の手。
「い、いちーちゃん!?」
溶けてしまうアイスを食べ終えたのを見計らって、そのまま真希を引き寄せた。
「ガマンならねぇ・・・」
「ふぇ?」
「オレにも食わせろ〜〜〜!!」
「にゃ〜〜〜!!いちーちゃんがオオカミになったぁ!!」
イヤがってみせる真希に、半ば強引にキスをする。
もちろん真希の演技はすぐに終わってしまうのだが、それでも紗耶香は貪るように続ける。
その激しさがたまらなかった。
なによりも深い愛を感じる瞬間。
真希も必死で、全力でそれに応える。
ダイスキ!
ダイスキ!!
ダイスキ!!!
私はあなたのモノ。
あなたはわたしのモノ。
誰にもあげない。
他の誰もいらない!!
愛してる!!!!!!
- 15 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月14日(月)16時40分44秒
- シャワーに入るのも、メイクを落とすのもわずらわしく、2人は愛に満ちていた。
「今何時だろう?」
紗耶香の頭をかすめたがすぐにかき消した。
どうでもよかった。
自分勝手なことだが、明日の真希の仕事なんてどうでもよかった。
この一瞬だけを強く生きる。
愛を叫ぶことだけを選んだ。
「あっちーー!!!」
ガバッと布団から顔を出して、真希の横に倒れこむ。
「いちーちゃんすごい汗だよ」
「・・・ん、ちょっとガンバリすぎた」
ばふばふと布団をあおぐ紗耶香とは対照的に、真希は潜り込む。
「あぁ?なんだよ、いまさら」
「むーー、なんかその汗がえっちぃなぁと思ったらさぁ、恥ずかしくなってみたり・・・」
「おめーのせいだろーが!」
笑った唇が寄ってくる。
きゅっとつぶった目にキス。
手は再び真希の体に触れる。
「んん・・・」
「・・・後藤、体温高いよね」
「そ、そりゃあ燃えておりますもの」
「はぁ?」
「いちーちゃんへの愛情!情熱!!」
ふと、頭の中でメロディが流れた。
「〜〜〜情熱もただの微熱さ、あなたがいなければ・・・」
「?ダレの曲?」
「わかんないケド。昔見たドラマで聴いた・・・」
「ふーん・・・良い歌詞だね」
「・・・うん」
「私たちにピッタリじゃん?」
「うん」
それは・・・いいのかな?
私でいいってことなのかな?
私はバカで、単純だから勘違いしちゃうよ。
でも・・・勘違いなんかじゃないよね?
ねぇ、ねぇ・・・。
このキスが答えだよね!!
甘い甘いバニラ味のキス。
心地よい脱力感と充実感。
いつのまにか眠りについてしまった・・・。
もっと、もっと・・・!!
そう・・・思うのに。
- 16 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月14日(月)16時51分31秒
- 寝かしてしまった・・・。
次回更新でラストになります(あんまり考えてないんだケド。どうなるんだ?)。
でも、甘党だからなぁ〜〜(笑)
すぐに次のシチュエーションで書いちゃうかも。
- 17 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月14日(月)22時53分33秒
- 甘党ゴー!ゴー!
- 18 名前:とーしゅん 投稿日:2000年08月14日(月)23時18分00秒
- かぁいい・・・
- 19 名前:Hruso 投稿日:2000年08月14日(月)23時33分55秒
- えっ!もうすぐ終わっちゃうんですか!?
残念です。超甘々でもっと読みたいんですけど。
- 20 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月14日(月)23時44分30秒
- 夢を見ていた。
ユメ・・・なのかな?
やけにリアルだな・・・。
紗耶香はステージの上、愛の歌をうたってる。
3千人位はいるだろうか、両手を広げてスタンドを仰ぐ。
ふと目を落とした先、18列目ほどのど真ん中。
PA席の前に全開の笑顔を見せる真希がいた。
心をこめて叫びにも似た歌声は、真希を引き寄せる。
紗耶香は抱きしめうたう。
世界で誰よりスキな真希を抱きしめ、愛の歌を。
2人の歌を。
ライトが熱い。
あぁ・・・このまま、死んでもいい!!
このまま!このまま・・・。
- 21 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)00時14分09秒
- 目が覚めると日差しがもろに顔を照らしていた。
熱いはずだ・・・。
そっか、カーテン閉めんの忘れてたな。
・・・に、してもリアルだったよなぁ。
メロディ・・・ちょっと覚えてるよ。
・・・に、しても熱いなぁ。
陽が高くなってんだな・・・。
陽が・・・高く?
「後藤!!チコクだ!!!」
ガバッ起き上がり隣の真希をゆすり起こす・・・が、その手は布団を叩いただけだった。
「・・・?」
そこに真希の姿は無い。
紗耶香はワケがわからないまま、きょろきょろと部屋を見渡した。
「ご・・・とう?」
部屋はがらんとしている。
ソファーにバスタオルがきちんとたたんであった。
「ちゃんと・・・行ったのか?」
目が覚めたような、まだ夢を見ているような不思議な感覚。
紗耶香は深いため息をつく。
頭がからっぽになった。
しばらくすると意を決して「うぅ〜〜ん!!」と今度は大きく伸びをした。
「ふぅ・・・行ったか。ふむ」
1人であることをさとると、バスルームに向かうためベットを降りる。
「ん〜?」
サイドテーブルに手紙と1万円札が2枚あった。
- 22 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)00時34分47秒
- Dear my sweet いちーちゃん(はぁと)
ちゃんと起きれたよ!!エライでしょ!!!
へへん!!
これでも私はプロですからね!!
昨日は久しぶりに会えてうれしかったです。。。。。
久しぶりにいちーちゃんにギュッてしてもらって
ごっちんは、超、超Happyなのです!!
だから、今日の仕事もがんばるね(はぁと)
いちーちゃんも夢にむかってがんばるんだぞー?
またこうやって会おうね(はぁと)
でもその前に、今日の夜Telするからまっててね(はぁと)
それじゃ、いってきま〜〜〜す!!
いちーちゃんのごま(おっきいはぁと)
- 23 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時01分01秒
- 「はは・・・ハートだらけだな」
「P.S ホテル代はちゃんとワリカンだからね!!
いちーちゃん自分ではらおうとしてたでしょ?
ダメだよ!!会いたいキモチはおなじなんだからね!!」
会いたい気持ちは同じ。
そうだね。
気持ちが大事だよね。
コレがあるかぎり大丈夫!!
会いたいって強く思ったなら会いに行くし。
会えなくても大丈夫。
ダイスキだよ。
コレもきっと一緒だね。
ずっと、ずっと、ずっと一緒だね。
2人たたずんだ窓辺に紗耶香は1人で立つ。
「いつか・・・アノ歌をうたってやりたいな」
その顔は晴れやかだった。
「うぅ〜〜〜ん!!」
紗耶香はまたひとつ伸びをした。
「ふぅ〜、うん!きょ〜うも、いー天気だぁ〜〜〜!!」
「37.2℃」 〜Fin〜
- 24 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時07分12秒
- 「37.2℃」終わりです。
いかがでしたか?
- 25 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時10分32秒
- 私的には前回の「うたうたい」よりまともに書けて満足。
っつーか「うたうたい」がヤバ過ぎなんだケド。
アレもそのうち書き直したいなぁ・・・。
- 26 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月15日(火)01時11分26秒
- 甘いなぁ、甘すぎやで。
でも、いちごまは別腹。
- 27 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時16分11秒
- >17さん、>とーしゅんさん、>Hrusoさん、>26さん
甘すぎて胸焼けしませんでしたか?(笑)
「いちごまは別腹」ですね!!うまいなぁ〜<26さん
- 28 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時19分41秒
- ほかのカップリング(死語?)でも甘いの書こうかなぁ〜と思ってるんですケド。
なにがいいかな?
意外なのを狙いたいんだけど・・・。
- 29 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時29分53秒
- とりあえず候補としては・・・
1.中澤x平家
2.平家x石川
- 30 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時34分07秒
- わっ!!
みっちゃん大活躍だな!!
いちーはねぇ、他(ごま以外)にホンキにさせたくないのよ。
やんちゃはさせるケド(笑)
- 31 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時36分18秒
- ごま(ウチの)は、ほっといてもいちーしか見えないだろうし。
- 32 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)01時40分06秒
- 読んでくれた方々ありがとうございます!!
- 33 名前:Hruso 投稿日:2000年08月15日(火)01時51分50秒
- お疲れさまでした。
甘々最高です。
次回作はよしorりかがらみ希望です。
やっぱいちい、ごとうは出てきても脇役って感じにして・・・。
いや、勝手な希望ですけど。
とにかくありがとうございました。
- 34 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月15日(火)02時01分43秒
- 「想いを伝えた」あたりの話しも読んでみたいっすけどね。
- 35 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月15日(火)02時29分45秒
- 矢口がらみを希望します。
- 36 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月15日(火)04時46分22秒
- 娘。の中では攻な中澤ねーさんだが、
平家さんに対しては受になるってゆーの希望。
今月は平家強化月刊ですから(笑)。
- 37 名前:まこと 投稿日:2000年08月15日(火)14時10分18秒
- 読ませていただきました!
もう甘すぎでいいですね。
いちごまはやはりいい!幸せな気分です〜。
次回作も頑張ってください。
希望は、よしいし・・・。
- 38 名前:十六夜の月 投稿日:2000年08月15日(火)15時10分03秒
- >Hrusoさん、まことさん
よしいしですか・・・。
ちょっと後回しになっちゃうけどチャレンジします!!
>34さん
それね、在るんだけどまとまりきってないんだよ〜。
でも、絶対書くので待ってて下さい!
やっぱ、いちごまからは離れられないカラダだし〜〜(笑)
>35さん
矢口話もちょっと浮かんでおります。
相手は・・・やっぱアノ人かなぁ?
>36さん
え!?平家強化月間?そなの?
実は今「愛の力」が有線で流れたりします。
んじゃ、みっちゃんにがんばってもらおうかね。
- 39 名前:「十六夜の月」改め「ミラクルン」 投稿日:2000年08月15日(火)16時04分42秒
- 平家「ちょ〜っ・・・待って下さいな。月間て、アト半月しかあらへんやん!!」
中澤「ま、頑張りやみっちゃん。アト半月もあるやん。なんとかなるって」
平家「そんな、ねーさんまで・・・」
立ち去ろうとする中澤。
平家が腕を掴んで引き止める。
平家「ちょ〜っ待ちや」
中澤「な〜んやの!!往生際の悪いやっちゃなぁ」
平家「へへ、離さへんで〜。36さんのリクエストはねーさんを攻る平家やで!!」
中澤「だから?」
平家「へ?」
中澤「みっちゃんな・・・あんた甘いで?甘すぎや!!」
平家の手はあっさりと振り解かれる。
中澤「この裕ちゃんを攻る?そ〜んなん・・・100万年早いわ!!」
平家「そ!そんなぁ〜〜〜〜!!!」
中澤「ほなな」
崩れ落ちる平家を尻目に中澤は去る。
平家「いやや〜〜〜〜!!独りにせんといて〜〜〜〜〜〜!!!!!」
「しつこいわ!!裕ちゃんはちびっこの世話でいっぱいいっぱいなんじゃ〜!!!」
遠くから中澤の罵声が響いた。
- 40 名前:34 投稿日:2000年08月15日(火)16時48分41秒
- >「十六夜の月」改め「ミラクルン」 さん
気長にまってるよ。
- 41 名前:とーしゅん 投稿日:2000年08月15日(火)18時08分13秒
- いやいや、胸やけなんて、しませんとも。
胸が潤いましたさ。
俺もこーゆー、あま〜いの書きたいんすけど・・・
何でか俺が書くとイタくなるのは、何故・・・?
みっちゃんとゆぅちゃん、いー味出してますねぇ。
関西コンビ(?)、いーなぁ。
- 42 名前:ミラクルン 投稿日:2000年08月17日(木)13時44分24秒
- 違うもの書いてるんだケド、やっぱいちごまに戻りたくなる。
息抜き程度に、短いヤツいきます。
- 43 名前:ミラクルン 投稿日:2000年08月17日(木)14時19分28秒
- 〜Steppin' Now〜
「いちーちゃん」
そう呼ぶと決まって彼女は優しく微笑む。
「後藤」
そう呼ぶと決まって彼女は満面の笑みを浮かべる。
暑くもなく、寒くもない昼下がり。
2人まどろむ時間をこよなく愛した。
彼女は包み込み、彼女は包まれ目配せする。
そうすると、決まって口付けを交わすのだ。
チクリと不安が胸を刺し、小さな傷を残す。
だけど2人は忘れてしまう。
まどろみ、愛し合った時間の中で。
だけど2人は忘れはしない。
その傷があるかぎり、愛し合ったということを。
こんな気持ちは、はじめてのこと。
「穏やかな嵐なんてあるものなんだね・・・」
〜Fin〜
- 44 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月17日(木)15時40分02秒
- 別スレで「ミラクルンさんと音楽嗜好似てる」と書いた者です。
いや〜、これまた懐かしい(しかも知る人ぞ知る)歌が登場して嬉しいです。
自分はネタ派で文才無いので、これからも期待してます。イタリアンアンでナポリタン。
- 45 名前:ミラクルン 投稿日:2000年08月17日(木)19時22分35秒
- >44さん
ありがとうございます。
こういう短編はこれから幾つか書いてくと思います。
なんせ、あっちが行き詰まってるからなぁ(笑)フレンチカンカンでカフェモカン。
「Love GoGo!!」が一段落ついたら、いちごま「想いを伝えた編」を書こうかな・・・と。
- 46 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月25日(月)05時39分07秒
- 続編期待あげ
「Love GoGo!!」も一段落ついたようですし
- 47 名前:ミラクルン 投稿日:2000年09月27日(水)05時20分11秒
- >46さん
あがっててビックリした(笑)
短編(?)いきます。
なるべく後藤視点で、いちーちゃんがカッコイイやつを目指し…たい。
- 48 名前:ミラクルン 投稿日:2000年09月27日(水)06時41分22秒
- 〜みつめていたい(Restin' In Your Room)〜
「〜〜〜! いちーちゃんのバカァ!!」
スタジオ内に響いた真希の声は、マイクを通してヘッドフォンへ、そしてその場にいた
7人の鼓膜を引き裂かんとばかりに爆発した。
フグが自分の毒では死なないように、真希1人だけがケロリとして、ヘッドフォンを外し駆け出す。
「った〜〜、ごっちん。なんつー声や」
たまらず皆ヘッドフォンを外す。
「さ〜や〜かぁ〜? ごとーに何したんだよう!?」
「べ、別に何も・・・?」
「・・・・」
そう、紗耶香は特に何かをした訳ではなかった。
真希に対しては・・・。
「ったぁく。せっかく、最後の録りだってのに…えーから、追っかけてき」
「なんでだよぅ! オイラ何もしてないぜ!?」
まったくの無実を主張する紗耶香に、リーダーである中澤の「命令」が飛ぶ。
「『いちーちゃんのバカ』まで言われてんねん! アンタに覚えが無くても、原因はアンタなんや!
えーから早よ行って、連れ戻してき!!」
レコーディングは一時中断となった。
「ったく! 何なんだよぅ」
訳が分からぬまま、紗耶香はスタジオを後にする。
その背中を見つめる者が1人・・・。
- 49 名前:ミラクルン 投稿日:2000年09月27日(水)07時30分48秒
- 正面玄関を抜け、アテもなく歩く。
「いちーちゃんのバカ! いちーちゃんのバカ! いちーちゃんのバカ! いちーちゃんの…うう」
怒りも頂点に達すると、涙が込み上げてくるもんだ。
「う〜〜〜っく、うぇ、っく・・・ひぃっく、うううう〜〜〜〜〜」
飛び出したはいいが、財布も無い。
姿を隠す帽子も、サングラスも無い。
夕暮れ時。
駅へと向かう人の波に逆らうように、真希はうつむき、涙をボタボタと落としながら歩いた。
たどり着いたのは小さな、ホントに小さな公園。
ブランコに座り、息を整えると、先ほどの光景が思い出された。
ことの始まりは紗耶香の隣に並べなかったことにある。
- 50 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月28日(木)01時40分31秒
- おっ!!再開。楽しみっス
- 51 名前:ミラクルン 投稿日:2000年09月28日(木)06時06分01秒
- >50さん
がんばります!!
またまた、あっま〜〜いヤツですので、胃薬用意しといた方がいいかも(笑)
時期的には「恋ダン」あたりのレコーディングです。
ちなみに告白済み。
つまり、ラブラブ度最高潮の時期です。
- 52 名前:ミラクルン 投稿日:2000年09月28日(木)07時31分07秒
- -20分程前-
ラストは7人でのレコーディングを残すのみ。
中央にマイクを据えて、7人がそれを輪になって囲む。
娘。達にとっては既にお馴染みのレコーディング方法だ。
いつものように娘。達はお喋りをしながらブースへと入る。
真希は矢口とじゃれながら、紗耶香は中沢と飯田と共に笑いながら。
瞳の先にはいつも紗耶香がいる。
紗耶香の隣りにはいつも自分がいる。
それが当たり前と思っていたし、周知のことだった。
しかし気付いてみると、紗耶香は正面にいる。
左には保田、安倍、飯田、その向こうに紗耶香。
右には矢口、中澤、その向こうに紗耶香。
間違いに気付いたように、慌てて紗耶香の方へ向かおうとするが、こんな時に限って矢口が話かけてくる。
「や〜、やっと最後だねぇ。ハジケようぜぇ!!」
「う・・・うん」
チラリと紗耶香の方へ目をやるが、本人は飯田とのお喋りに夢中で気付きもしない。
む〜〜〜〜!
いちーちゃんと離れちゃったよぅ!!
そうこうしてるうちにヘッドフォンが配られ、移動することすら阻まれてしまった。
プロデューサーであるつんくから指示が飛ぶと、カウントが流れる。
こうして2人は離れたまま、レコーディングは始まってしまった。
あぁ〜〜〜ん! いちーちゃぁ〜〜〜〜〜ん!!
- 53 名前:ミラクルン 投稿日:2000年09月28日(木)07時32分08秒
- 更新遅くてゴメン。
- 54 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月28日(木)16時22分14秒
- おもしろいです。
頑張ってください。
- 55 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月30日(土)15時05分56秒
- ここの後藤かわいいなぁ〜。
続き期待!
- 56 名前:ムーミン 投稿日:2000年10月01日(日)00時54分18秒
- こんなに後藤に思われる市井が
うらやますいーーー!!
- 57 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月04日(水)07時04分06秒
- 「お〜〜〜〜〜〜〜、ウッ、ハーーーー!!」
プツリと音が止まる。
「なんや、元気ないなぁ。もっ、ちょい飛ばしていこーや」
それぞれ士気を高めようと声をかけあう。
しかし一番聞きたい声が、今は遠い。
マイクを挟んだ向こう側、真希は何度となくチラチラと覗く。
紗耶香はその視線に気付きもせず、飯田と変な踊りに興じてる。
なんだよ〜。
気付けよ〜〜〜!!
ちょっとくらいこっち見てくれてもいーじゃん!
仕方なく唄い続けるも、そのうわついた気持ちはつんくに見透かされ、激が飛んだ。
「コラ! 後藤!! 真面目にやれや」
「は〜い・・・ごめんなさい」
笑い飛ばしてくれるメンバー達。
その中に紗耶香もいたが、目が合うとすぐにそらされてしまう。
呆れられてしまったのかと、真希はしょんぼりとしてしまった。
クスクスと笑いながら、矢口が耳元で囁く。
「ごっちん、まぁ〜た紗耶香のこと考えてたんでしょ?」
「う・・・うん」
同じような立場であり、良き理解者の矢口はしっかりと「その」位置をキープしている。
真希は自分のツメの甘さを反省した。
- 58 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月04日(水)07時30分57秒
- レコーディングはそれでも続く。
真希もやっぱり紗耶香の方を見ずにはいられない。
今の納得いかなかったのかなぁ?
あ、笑った!!
う〜ん。やっぱりカッコイイ!
お!? 今の、ちゅ〜をおねだりするときの顔に似てるぞ!?
・・・なんでごとー以外の人にそんな顔見せるんだ?
始めはただ見ているだけでまだ我慢ができていた。
いつもの横顔じゃなく、唄ってる姿を正面から見るのもいいかなぁ〜? と。
しかし音が止まるたびに左を向くことに気付く。
そう、左にいる飯田の方を・・・
ほら、また。
・・・・!!!
その時に、事は起きた。
- 59 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月04日(水)08時24分31秒
- 紗耶香にとってみればいつものノリだったのかもしれない。
皆にとっても取り留めないいつもの光景。
目がいってもすぐにそらして自分の作業に入る、その程度のものだった。
しかし常に紗耶香のことを見つめている真希は、運悪く(?)その後を見てしまったのだ。
- 公園 -
「うう〜〜〜」
再び込み上げてくるモノを押し殺した。
あんなヤツのことで泣いてなんかやるもんか!!
そんな思いで押し殺した。
「・・・紗耶香のバーカ」
いちーちゃんなんて、女たらしだし。
いちーちゃんなんて、ねぐせつけたまま街中歩いちゃうし。
いちーちゃんなんて、人の事言えないくらい大食いだし。
いちーちゃんなんて、おばさんくさいし。
いちーちゃんなんて、ごとーのこと見てくれないし。
いちーちゃんなんて、誰にでも優しくしちゃうし。
いちーちゃんなんて、1人じゃ怖くて寝れないくせに…まぁ、そこがまたカワイイんだけど。
いちーちゃんなんて、男の子みたい・・・でカッコイイんだよね。
いちーちゃんなんて・・・ごとーにメロメロなくせに。
いちーちゃんなんて・・・ごとーにはあまえてくれないくせに・・・たまにしか。
いや、それであまえてくれた時がまた、サイッコー! にカワイイのですよ!!
いちーちゃん・・・細い肩が骨張ってて、以外に筋肉が付いてて男の子みたいなんだケド、やぁらかくて。
抱きしめられると、すっごい安心しちゃうんだよね。
いちーちゃんのキス・・・メチャクチャ優しくて私は溶けちゃいそーになる。
いちーちゃんの声・・・私の耳をくすぐって、体の底から震えちゃう。
いちーちゃんの目・・・あの熱い目から離せない。
いちーちゃん・・・
いちーちゃん・・・
いちーちゃん・・・!!!
- 60 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月04日(水)08時45分49秒
- 頭に浮かぶのは、真希が大好きなあのカッコイイ笑顔。
嫌いになんてなれない。
大好きだからこそ不安になるのだ。
決して信じていないワケではないのに。
確かに紗耶香には危険な魅力がある。
自由だから惹かれるのだろうが、その自由さこそが愛する者を不安にさせる。
紙一重の危険な魅力。
なんて人を好きになってしまったんだろうか。
「ちっくしょうぅ・・・いちーちゃんのバカ〜〜〜!!!」
「誰がバカだって?」
真希は驚き声の主を探す。
夕日を背に逆光。
少年のようなシルエット。
その影はあの日のように長く、長く伸びて真希の足元にとどく。
- 61 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月04日(水)09時01分11秒
- >54さん
のんびりな更新ですが、見てやってくださいな。
>55さん
ごとーは可愛く。いちーはカッコ良くがモットーなんですが、難しいね。
是非あなたが可愛がってください。
>ムーミンさん
オイラはごとーがうらやますぃ〜!!
週末は鬼のように忙しいので、平日の更新がメインになります。
別スレでも始めちゃおうかなぁ〜と思ってるので、更に遅く・・・
- 62 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月05日(木)01時44分44秒
- んんん〜ん!!
市井ちゃん、後藤にちゅ〜をおねだりしちゃったりするのですか!
いいな〜後藤。
- 63 名前:Hruso 投稿日:2000年10月05日(木)02時25分40秒
- >>59
ここの市井ちゃん連呼すばらしいです。
「ごとーは可愛く。いちーはカッコ良く」その通りで頑張って下さい。
- 64 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月05日(木)08時04分35秒
- 顔はよく見えないが、その声で誰だかわかる。
額に汗をにじませた紗耶香がそこにいた。
ゆっくりと、真希の方へと歩み寄る。
怒られる!!
真希は直感して身をすくませた。
大きな溜息をつくと穏やかな口調で真希に話しかける。
「・・・怒ってないよ」
そっと目を向けると、笑顔の紗耶香が見える。
「やぁっと、見つけた」
「いちーちゃん・・・」
真希が飛び出し、この公園にたどり着いてから1時間以上は経っているだろう。
すぐさま追いかけた紗耶香はその間走りっぱなし。
あてもなく、どこを探したらいいものか、やみくもに走り回っていた。
見つけられたのはまさに偶然。
いや、もしかすると必然なのかもしれないが・・・。
「ゴメン。なんか・・・よく分かんないけどさ、私が悪いんなら謝るよ」
最初は釈然としない部分も確かにあった。
しかし、紗耶香の行動が真希を苛立たせたのは事実。
走りながらずっと考えていた。
真希を取り戻すこと。
ちゃんと見つけ出して、分かり合うこと。
- 65 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月05日(木)08時50分32秒
- 2人を照らした陽が落ちていった。
代って街灯が薄暗く紗耶香を映し出す。
瞳は切なげに真希を見下ろす。
「・・・ごめんなさい」
ペコリと頭を下げて真希も謝った。
夜風が通り抜けて紗耶香の汗を冷やすと、真希は手を差し出した。
紗耶香はそれに答えるように、目の高さを合わせて真希の前にしゃがみ込む。
「いちーちゃん、アリガト」
袖を伸ばして額の汗をふき取ってやる。
紗耶香はその手を掴むと自分の方へと引き寄せ、口付けた。
熱い舌が真希の中を溶かす。
きっと、こんなキスを味わえるのは自分だけなのだと思うと、全てが溶ける。
そして先ほどの光景に激怒したじぶんが、妙におかしくも思えた。
キスを迫る紗耶香に飯田が応戦。
一瞬2人の唇が触れた。
驚きつつもまんざらでもない表情の紗耶香に、真希はキレたのだ。
しかし所詮それはただのじゃれ合いで、いま交わしているモノとは明らかに違う。
その確認が出来ただけで真希は十分だった。
紗耶香を熱くさせるのは自分だけなのだと。
- 66 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月05日(木)08時59分41秒
- >62さん
よくしてます。おねだり(笑)でも結局溶けてるのはごとーなんだろな。
恐るべし! いちーちゃん!!
>Hrusoさん
イッェ〜イ! 誉めてもらっちゃった!!
でも、いちーバカのオイラには良いトコばっか浮かんできてさ、難しかったよ。
- 67 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月06日(金)00時09分19秒
- ディープキス……いいなぁ。
- 68 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月11日(水)07時04分41秒
- 「行こうか」
手を取ったまま立ち上がる。
「・・・うん!」
ブランコが「キィ…」っと、枯れた音を立てた。
小さく揺れるそれは、まるで2人を見送って手を振ってる様にも見える。
「さっき思ったんだけどさ、後藤が怒ったのって、かおとちゅーしちゃったのが原因?」
真希の手にキュッと力がこもった。
それは無言の肯定。
「ま、言い訳にしか聞こえないだろうケド、アレは事故だから。私自身ビビッたしさ」
真希は無言のまま、紗耶香の話を聞いていた。
「かおが踏み込みすぎたんだよね。まぁ、避けきれなかった私も悪いんだけど・・・」
「もう…いいよ。分ってるから」
いつもの笑顔は街灯に照らされて、不思議と大人びて見えた。
「しっかし、あんな一瞬よく見てたな?」
「見てるよぅ! いちーちゃんの事はいつだって、一つ残らず!!」
大きな声に思わず紗耶香は周囲を見渡した。
幸い、人影は無い。
ポケットにつっこんだサングラスを軽く拭いて、真希に渡す。
「夜なのにサングラス?」
「昼でも夜でも後藤真希だろ」
「? 今はいちーちゃんのごとーだよ?」
夜の闇が言わせる。
「…その言葉、仕事が終わってから言おうな」
「あ!! レコーディング途中だったんだ!!」
「これだよ・・・行くぞ!」
呆れ顔がなんだか嬉しくって、サングラスはかけずに紗耶香の腕に絡まった。
「うん! 行こう!!」
「コラァ、サングラスかけろよ! バレんだろ〜が」
「いいの、いいの!」
「ったく・・・」
ようやくスタジオへと歩き出す2人。
なんだかんだと許してしまう紗耶香。
その優しさは皆のモノだけど、真希は確信していた。
「いちーちゃん、よくごとーがここにいるって分ったねぇ?」
「まぁな、メチャクチャ探したケド・・・」
「愛だね?」
さぁ、どう来るか?
クールなあなたは、こんなストレートな言葉に弱いはず。
きっと照れてそっぽを向くはず。
そして赤い耳を見せてくれるはず。
「そう、愛だよ」
ニッコリと微笑み返されてしまった。
赤くなるのは真希の方で、照れ隠しにサングラスをかける。
紗耶香の勝ち誇った顔をまたもや見ることになってしまった。
その顔が一番好きだなんて、絶対言ってあげない!!
〜みつめていたい(Restin' In Your Room)〜 -Fin-
- 69 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月11日(水)07時11分14秒
- 短いわりに時間かかっちゃったな・・・。
>67さん
いちーちゃんとごとー。それだけでディープ。
- 70 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月11日(水)07時22分00秒
- このハナシ自分的にイマイチ・・・。
どれもそうだけど。
- 71 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月11日(水)07時24分01秒
- たれきりんさんトコ行って脳みそとろけさせなきゃ。だな。
- 72 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月11日(水)07時28分52秒
- 次は「Love GoGo!!」で、いしよし。
いちごまは、しばしおあずけー。
- 73 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月11日(水)07時31分17秒
- 今後のレベルアップの為に、感想を熱望します!!
- 74 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月11日(水)07時35分37秒
- マジ、厳しいご意見を。。。。。
- 75 名前:ミラクルン 投稿日:2000年10月11日(水)07時38分56秒
- 読んでいただいた皆さんありがとうございました!!
- 76 名前:ムーミン 投稿日:2000年10月11日(水)09時11分22秒
- オイラは好きっす。
十分、脳みそドロドロっす。
やっぱり、いちごまは最高だーー!!
- 77 名前:67 投稿日:2000年10月11日(水)15時23分20秒
- そうか。いちーちゃんとごとー、それだけディープなのか。
納得納得。
やっぱりいちーちゃんの方が一枚上手なんすね。
次はよしいしですか。いちごまおあずけっすか。
う〜・・・・ツライ。
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