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出逢ってしまった2人
- 1 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)18時26分57秒
- 懲りずに新作です。
長めのにチャレンジしてみました。
- 2 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)18時27分46秒
- いつもこのバス停で逢う女の子
見るからに普通の子とは違うオーラを出している。
いくつくらいの子なんだろう。
背は私よりもかなり小さいけど、何となく年上っぽい。
あ、今日もこの駅で降りる。
どこの学校だろうな・・・
今日もあの子をずっと追っていた。
ここのところ私はちょっとおかしい。
男の子を追っかけるならわかるんだけど
なぜ女の子を・・・
私はそういうケはなかったはずだ。
でも気になってしょうがない。
ふと時計に目をやった。
(あちゃ、またやってしまった。始業5分前だ)
- 3 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)18時29分56秒
- 「よっすい〜、おっはよ〜」
「あ、ごっちん。おはよ」
「最近、来るの遅いね〜。今まではあたしと同じ時間に来るなんてなかったのに」
最近、妙に気の合う真希。
どちらかというと派手な印象の彼女は自分とは違う人種だと思い
今まであまり機会もなかったけど、こうやって登校の時間が同じになってからは
よく話すようになった。
「いや〜、最近バスのダイヤが変わっちゃってさ」
もちろん、嘘だ。
私は名前も知らない女の子を追っかける為に時間をずらしているだけ。
「そっか〜、わたしなんてバスの時刻表すら持ってないよ。
来たバスに乗るだけ〜、へへへへ」
派手なルックスとときおり起こすとんでもない言動が災いして
クラスでも異端児扱いの真希はどちらかというと地味で目立たない私とは
どう見てもアンバランスだ
周りの人達も見た目、性格と明らかに違う私達が仲良く喋ってる姿を
不思議そうに眺めている。
- 4 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)18時32分27秒
- 「ねえ、よっすいさ」
「なあに?」
「よっすいって、なんか見た目と全然違うよね」
「え?」
「どちらかというとキリッとしてて、それでいてツンとしてるイメージがあってさ
わたしなんか近づけるふいんきじゃなかったもん」
「そうかな・・でもよくいわれる」
「ホント、わたしなんかお呼びじゃないってかんじだった」
「ひっどいな〜そんなに性格悪く見えた?」
「うん、へへへ」
真希と最近はいつも一緒。
休み時間も昼食いつも同じ。
最初は何気ない会話が多かったけどこの頃はいろんなことを話すようになった。
「今でも思うよ。よっすいはわたしと居ていいのかな、なんてね」
「そんなことないよ。ごっちんといると楽しいし」
「へへへ、お世辞でもうれしいや」
「やめてよ、ごっちん。私、お世辞なんて・・」
「わたしね、転校ばっかでちゃんと友達作れなかったんだ。
いつのまにか友達作るの避けるようになっちゃって・・
そのうち気の合う友達ってのも居なくなっちゃってさ」
「・・・」
「よっすいが初めてなんだよね、こんなに喋れるの」
「・・・」
「わたし、またいつ転校するかわかんないけど、それまで仲良くしてね」
「ううん、こっちこそよろしくね」
真希は良い友達。それ以上でもそれ以下でもなかった。
彼女とはずっとこんな関係が続くと思っていた。
- 5 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)18時53分16秒
- 「失礼します。今日面接をお願いしていた吉澤です」
「ああ、昨日電話くれた吉澤さんだね。どうぞ」
今日は近所のコンビニでバイトの面接。
店長さんらしい人に奥に通された。
「え〜と、ああ住所はうちのすぐ近くか、
じゃあ時間はギリギリまでできそうだね」
奥の部屋で面接が進んでいく中、ふと扉が開いた。
「店長、おはようございます!」
部屋を覗く女の子の顔を見て私は心臓が止まるかと思った。
「おう!真里ちゃん、おはよう! 今日もヨロシクな」
「は〜い!じゃ店入りま〜す!」
あの子だ。まさか、こんなところで逢うなんて。
止まるかと思った心臓はバクバク音を立ている。
周りの人に聞こえるくらいの音で・・
「さ、え〜と、どこまでいったっけか。吉澤さんは何曜日休みが希望?
・・・・吉澤さん?」
「・・・・」
「吉澤さん?・・・お〜い、吉澤ひとみさ〜ん」
「え、あ、はい! 吉澤ひとみ!15歳です!!」
「・・・・僕の話、聞いてた?」
「・・・いえ、すいません」
- 6 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)22時53分00秒
- 「よっすい〜〜」
「あ、ごっちんも帰り?」
「うん! あのさ、よっすい、今度の土曜日、暇?」
「え?」
「いや〜、もし空いてるんだったら買い物でも行かないかなと思ってさ」
「ごめん。その日、バイトなんだ・・」
「よっすい、バイト始めたの?」
「うん、近所のコンビニでね」
「そっか〜、じゃあ、今度なんか買いに行くね」
「ごめん、来てくれたらなんかおごるよ」
「わ〜い」
「じゃあ、早速今度の土曜日から来てもらいますね」
「はい、よろしくお願いします。それと、あの・・」
「ん、何か?」
「今の人は・・」
「あー、バイトの真里ちゃん。歳は君よりたしか2コ上だったかな
高校三年生だよ。良い娘だから仲良くしてくれるよ」
「そうですか」
バイトは結局採用となり、ひょんなことからあの子と同じ所で
働ける事になった。
こんな事ってあるのかとちょっと怖くなったけど
でも、あの子とすぐそばで接する事ができる。
わたしは正直舞い上がっていた。
- 7 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)22時53分51秒
- 「・・・すい、よっすい」
「え?」
「聞いてた?私の話」
「あ、ゴメン、何」
「ぶ〜〜、やっぱり心ここにあらずだな〜」
「ゴメン、ゴメン。なあに、ごっちん」
「バイトはいつ入れてるの?」
「え〜と、とりあえず、土日はフルで入れてるかな」
「そっか〜・・じゃあ、しばらく遊びに行けないね・・」
「え〜、でも大丈夫だよ。休みも交代で取れるとか言ってたし」
「・・・・」
「どしたの?ごっちん」
「ううん、何でもない。あ、じゃあ、あたしはここで」
「ごっちん・・・」
その時、初めて見た。あんなに寂しそうな真希の顔を。
そして、真希の心の中も知らずにいた。
- 8 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)22時56分50秒
- 「おつかれさまでした」
バイトをはじめてちょうど10日が過ぎていた。
真里とは彼女の明るい性格のおかげで、すぐ打ち解ける事ができた。
ただ、自分からは恥ずかしさのあまりろくに話しかけられなかった。
「ひとみちゃ〜ん」
「あ、矢口さん」
「たしか家そっちの方角だったよね。一緒に帰ろ」
「あ、はい・・」
二人きりになると相変わらず胸がドキドキする。
ろくに顔も見られない。
「ひとみちゃんさあ、朝、私と同じにバスに乗ってたよね」
「え?」
「どっかで見たことあるな〜って、思っていたんだよね」
「・・・」
気づかれたんだ。そう思ったら顔から火が出るほどだった。
「あのさ、ひとみちゃん」
「はい」
「今度バイトあいてる日いつ?」
「え、来週の日曜日ですけど」
「二人で遊びに行かない?」
「へ?」
「空いてればの話なんだけど・・」
「はい!行きます!ってゆうかお願いします」
「よかった〜、断られるかと思った。私嫌われてるかと思ったから」
「そんな、嫌いだなんて・・」
「じゃあ、決定ね!詳しくはTELする、って番号知らないんだ、わたし」
「は、はい。え〜と090・・・」
「OK!じゃあ、必ずTELするね!」
「はい!!」
天にも昇るような気持ちとはこの事だ。わたしは柄にもなく
ガッツポーズをしてしまった。
- 9 名前:名無しさん@1周年 投稿日:2000年08月16日(水)23時02分41秒
- おぉぉぉ!!やぐよしだ!やぐよし!期待大!!
- 10 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)23時42分15秒
- バイトを始めてから、自分はあのバスに合わせるのをやめた。
意識してるっていうのを悟られたくないという気持ちもあったし
敢えてそんなことをしなくても、いくらでも会う事ができるように
なったからかもしれない。
「よっすい!」
「あ、ごっちん。おはよ。今日は早いね」
「うん、まあね・・・」
「どうしたの?」
「最近、また来るの早くなったんだね」
「え、うん。やっぱりあんまり遅いのはまずいかなって」
「そっか・・」
なんだか、真希と話すのは久しぶりな気がする。
というか、他の事で頭がいっぱいだったから。
でも、なんだか元気がない。
- 11 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)23時43分22秒
- 「どうしたの、ごっちん。なんか元気無いみたい・・」
「うん・・ あ、そうだ!よっすい、今度の日曜日の件だけど」
「え?日曜日?」
「ほら、いつかキャンセルになった買い物行くって話」
「あ〜、あれね」
すっかり忘れてた。おまけにその日は真里と約束までしてしまった。
「ごめん、ごっちん・・その日はね、急遽バイトになっちゃって」
「えー? なんで、またあ?」
「ごめん、ほんとにごめん!!」
「・・・・しょうがないよね、バイトじゃ・・」
「ご、ごっちん・・」
泣きそうな顔で先に行ってしまった真希。
私は罪悪感でいっぱいだった。嘘をついた上に約束まで破って。
- 12 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)23時44分15秒
- 日曜日、私は罪悪感にかられながらも結局、真里と遊びに行く事になった。
「おまたせ〜、ひとみちゃん。待った?」
「いえ、今来たばかりです」
「なんか、いつもはGパンにTシャツだったからわかんなかったけど・・
可愛いねえ〜、ひとみちゃん」
確かに今日は普段着ない花柄ののワンピースを来ていた。
そんな風にストレートに言われてしまうと返答に困ってしまう。
「羨ましいな〜、矢口はそういうの着るとちっちゃいから小学生になっちゃうんだよ」
「そんなことないですよ〜、わたしはそういう矢口さんが羨ましいです」
「まったく、うまいね〜。ひとみちゃんは」
あいかわらずドキドキして上手く喋れない。
傍目から見れば女の子同士が待ち合わせをしてるだけなのに
私はとてもそんな風には思えなかった。
憧れだった人と遊びに行ける、それだけでまるで自分が自分で無いような
不思議な錯覚に襲われていた。
真希が何をしてるかも知らずに。
- 13 名前:負け犬 投稿日:2000年08月16日(水)23時44分56秒
- 「ふー、つかれた」
「あー、後藤ちゃんおつかれ!休憩かい?」
「どうも、おつかれさまです」
「しかしアンタも頑張るね、こんなおばちゃん達に混じって」
「えへへ、ここは時給もいいですし、それに若い人が多いところ苦手なんです」
「ホントは今日も休みだったんだろう、ホント偉いね」
「実は来月までにお金が要るんで・・それでちょっと」
「そっか、まあ、頑張るんだよ」
「はい!!」
(来月はよっすいの誕生日だもんね、がんばんなきゃ)
- 14 名前:名無しさん@1周年 投稿日:2000年08月16日(水)23時58分07秒
- ああ・・・後藤・・・頑張れ・・・
っていったい俺はだれのファンなんだ!?
訳わかんなくなってきた。
- 15 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月17日(木)02時26分54秒
- うわっ!後藤は健気だな〜。
それなのに吉澤は・・・。早く、気付いてやれ!
- 16 名前:負け犬 投稿日:2000年08月18日(金)00時09分32秒
- 私達は渋谷の有名なパスタ屋でご飯を食べながら
午後の予定を話し合っていた。
「ところで、ひとみちゃん、遊園地とか好き?」
(げ!乗り物系はだめだ〜)
「あ、あの激しいものでなければ」
「オッケ〜、じゃあ行こう!」
遊園地は少し苦手だったけど、勢いに任せて半ば強引に連れて行かれた。
入園するなり、案の定真里は絶叫系の乗り物へと向かっていった。
(どうしよう、吐いちゃったら・・やっぱり苦手だってはっきり言えば良かった・・)
後悔しても、もう遅かった
「矢口さん、これに乗るんですか?」
「だいじょうぶ、これはそんなに怖くないから」
(うわ〜、みんな逆さまになってる・・これのどこが怖くないんだよ〜)
「あの・・やぐ・・」
「ほら!行くよ〜〜」
「は、はい・・」
「キャ〜、たのし〜〜〜」
「・・・・・」(うえ〜、やっぱだめだ〜、最悪だ〜)
結局、私は断りきれず、絶叫系の乗り物に3つも付き合ってしまい
ベンチで完全にのびてしまっていた。
- 17 名前:負け犬 投稿日:2000年08月18日(金)00時10分18秒
- 「ごめんね、ひとみちゃん。イヤなら断れば良かったのに」
「いえ、こっちこそ。なんか、みっともないとこみせちゃって」
「ほんとに、ごめんね。」
「もう、大丈夫です!ホラ!・・あれれ」
(やっぱりだめみたい・・)
「無理しないで、今度はゲーセン行こうよ」
そう言って優しく髪の毛をなでてくれた。
私は「ふにゅ・・」と今まで出したことも無い声を発していた。
「ほんと、ひとみちゃん、かわいい!」
- 18 名前:負け犬 投稿日:2000年08月18日(金)00時11分50秒
- その後は真里が気を使ってくれて、ゲーセンやミニ機関車など
比較的激しくないアトラクションを楽しんだ。
気がつくと真里は私の手をずっと握っていて
私はその事ばかりに気を取られ会話も上の空だった。
気がつくと日も翳り始め、カップルばかりが目立つようになっていた。
二人はベンチに座りしばらく佇んでいた。
すると、急に真里が
「ひとみちゃん、好きな人とかいるの?」
「え?」
「それだけ可愛いんだもん、彼氏くらいいるよね?」
「そんな!いないです!!」
「ホント?好きな人も?」
「そ、それは・・」
言い出しそうになった言葉をぐっと飲みこんだ。
本当の事なんか言ったらこの関係は終わってしまう。
- 19 名前:負け犬 投稿日:2000年08月18日(金)00時13分46秒
- 「やっぱいるよね〜、そっか、そっか」
「ちがうんです!!あの実は・・・」
そう切り出すと真里は私の言葉を遮るように私を抱きしめた。
心臓が飛び出すほど、びっくりして私は動けなくなってしまった。
「きゅ、きゅう・・」
「あ、ごめん、突然。何やってんだ、私ってば」
「いや、大丈夫れふ・・」
「・・・・なんか、こんな気持ち初めてなんだけど・・
わたしね、ひとみちゃんのこと好きになっちゃったみたい」
(えーーーーーーー!?)
「女の子同士でおかしいよね、そんなこと・・・
でも、ひとみちゃん初めて見た時からなんか変な気持ちだったんだ」
「矢口さん・・」
「こんな女の子いやだよね」
「そ、そんなことないです!私も前から矢口さんの事・・」
「よ、よっすい・・」
「え?」
- 20 名前:負け犬 投稿日:2000年08月18日(金)00時22分44秒
- 私はその時耳を疑った。真希の声だ。なんでこんなところに真希が。
真希は遊園地内の掃除係の服を着てそこに立ち尽くしていた。
「ごっちん、どうしてここに・・」
「・・・よっすいこそ、なんでこんなとこにいるの・・」
「誰、ひとみちゃん?友達?」
真希はそれまで私に見せた事の無い形相に変わっている
「今日はバイトじゃなかったの!?」
そして、真希の目からは大粒の涙がこぼれおちていた。
真里は何がなんだか状況がつかめないらしい。
「いや、その・・・」
「ひどいよ、よっすい。なんで、そんなウソつくの」
「ちがうの!これは・・・」
「わたし・・よっすいにだけは嘘つかれたくなかったのに・・」
「ごっちん・・・」
「よっすいなんてだいっきらい!!」
「待って!ごっちん!!」
口では言ったもの、わたしは走り出す真希を追いかける事ができなかった。
追いかけたって何も彼女に言えない。全部私が悪いのだ。
- 21 名前:負け犬 投稿日:2000年08月18日(金)00時24分58秒
- ・・・行き詰まってしまいました。
やっぱり、難しいなあ・・・。
- 22 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月18日(金)00時55分44秒
- 何をやってるんだ、よっすぃ・・・・・
頑張れ作者殿!
- 23 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月18日(金)01時18分14秒
- か〜、後藤が可哀相だ・・・
よっすぃ〜、自分の事だけじゃなくて周りも見よう!
頑張れ作者さん。期待してるぞ!
- 24 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月18日(金)01時28分35秒
- 作者さんかなり上手いですぞ!
でもごっちん可哀相…。
- 25 名前:負け犬 投稿日:2000年08月18日(金)02時28分02秒
- >22,23,24さん
ご声援感謝です。
なんとか頑張って進めてますので、期待せずお待ちください。
- 26 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月18日(金)04時11分56秒
- すごくおもしろい。
みんなええ奴や〜。これからどうなるんや〜
- 27 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)04時34分15秒
- おもしろいですぅうう〜
矢口の動きに期待。
- 28 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月19日(土)03時08分28秒
- すっげえ面白い。
作者さんがんばって。
ファイトじゃ!
- 29 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)03時12分38秒
- なんとか少しだけ更新できました
応援レス、マジうれしいです。
お叱りのレスもどんどんください。
それではどうぞ
- 30 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)03時13分13秒
- 「ひとみちゃん・・」
「・・・」
「なんで?友達の用事があったなら、そう言ってくれれば良かったのに」
「・・・矢口さんに誘われたのがうれしくて、つい」
「追っかけなくていいの?」
「・・・いいんです、悪いのは私なんだし」
わたしは真希に対しての罪悪感と
真里が私を想っていてくれた悦びの狭間で揺れていた。
いや、むしろ悦びの方が大きい
そんな、自分の冷徹さに自己嫌悪に陥っていた。
- 31 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)03時14分26秒
- その後、真里とは気まずいふいんきのまま会話も弾まなかった。
結局、夕食も食べずに帰るはめになってしまった。
「ごめんなさい、今日は私のせいで・・」
「こっちこそ、ごめんね。なんかさんざん連れ回しちゃって」
「・・・ホント、ごめんなさい」
「ひとみちゃん、さっき私の言った事・・」
「え?・・」
「あれ、冗談なんかじゃないから・・・」
「矢口さん・・・私・・」
「私はひとみちゃんが好き・・・」
そういうと真里は背伸びをしながら私を抱きしめた。
「矢口さん・・」
真里の唇が自分の唇に近づいてくる。
私はそれを拒めない。
重なる唇
初めてのキス・・・
「わたしも、矢口さんが好きです・・」
そう言うと私も真里を抱きしめていた。
真希に対する罪悪感に苛まれながら・・
- 32 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)03時18分09秒
「あ、ごっちん、おはよう・・」
「・・・・」
「あの、昨日はごめんね・・ あれは・・」
「・・・・」
「ご、ごっちん」
次の日、私はとりあえず謝ろうと真希に話しかけたが
何も言わず真希は行ってしまった。
それからというもの、真希は私に近づこうともしない。
話しかけようとしても目すら合わさず離れていく。
あんなことまでして真希と仲良くするなんて虫が良すぎる。
そんなことは百も承知なのに、それを受け入れる事のできない私がいた。
(最低だ、わたしは)
- 33 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)03時19分05秒
- 「ちょっと、お姉ちゃん。おつり少ないよ!!」
「え? はい、すいません!!」
「はあ・・・」
これで今日は三回目だ。さすがに店長が心配そうな目で私を見てる。
「ひとみちゃん、あんまり顔色良くないよ。今日はもう帰ったら?」
「いえ、すいません。大丈夫です・・」
「そう・・無理しないでよ」
結局、私はさらに2回、おつりを間違え、強制的に帰らされた。
(ふう、いよいよクビかなあ・・)
落ちこみながら着替えをして店を出ると
今日はバイトに入っていない真里が待っていてくれた。
- 34 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)03時20分32秒
- 「あれ、ちょっと早くない?あがりの時間」
「あはは、ミス連発して帰らされました・・」
それだけ言うと悔しさと情けなさで涙があふれてきた。
「ひとみちゃん・・」
「矢口さん・・わたし・・」
泣くなんておかしい、全部私がいけないのに
そう思えば思うほど涙が止まらなかった。
真里は何も言わず私を抱きしめてくれた。そんな優しさがすごく痛かった。
真里は手を繋いで私を家まで送ってくれた。
そんな事されたらますます甘えてしまいそうになる。
「ひとみちゃん、今度の日曜バイト早番だよね」
「はい・・」
「私、この前ついに免許取れたんだ。バイト終わったらドライブ行こうよ」
「え・・」
「ね!いいでしょ。最近ひとみちゃん元気無いんだもん
わたしの運転に乗ったら落ちこんでられなくなるよ〜」
「ねえ、矢口さん」
「ん、なあに?」
「わたし、本気でやぐ・・真里さんの事好きになっていいですか?」
「・・・大丈夫、私、ひとみちゃん悲しませたりしないから」
真里はそう言うと優しくキスをしてくれた。
わたしは自分がわからないまま、真里の優しさに溺れていくのを感じた。
真希という存在を胸に抱えながら・・
- 35 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)03時25分32秒
- 気がつくと三学期も終業式をむかえ、新しい学期を迎え入れる時になっていた。
あれから、相変わらず真希との会話もなく日々が過ぎていた。
その日、担任から信じられない言葉が飛び出した。
「え〜、急な話だが、実は後藤が今月いっぱいで引越しする事になり
この学校からも離れる事になった」
(え!?)
「みんなとは短い付き合いになってしまったけど温かく送り出してあげてくれ
それじゃ、後藤、みんなに挨拶して」
「はい、え〜と。ホントに短い付き合いだったけれど楽しかったです。
みんなありがとうね」
にぎわう教室の中、私は目の前が真っ暗になった。
(そんな、なんでそんな急に・・)
- 36 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月19日(土)03時34分10秒
- いや〜いいっすねー。上手いな〜作者さん。
応援してます。頑張って!
- 37 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月19日(土)04時03分12秒
- うわ〜続きどうなるんだ〜
矢口もよっしーもごまも応援してえ
複雑な気分だ。
作者さんガンバですぞ!
- 38 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)04時04分14秒
- ホームルームが終わっても真希の周りに人が集まっている。
私は真希をずっと見つめてると、一瞬、真希と目が合った。
すると、真希は私に微笑みかけたのである。
私はいたたまれずに、そこから逃げ出してしまった。
涙が止まらない。
(なんで、あんな優しい目で微笑むの。私は最低な女だよ、なのになぜ・・)
「よっすい・・」
真希が私を追いかけてきてくれた。
私は目が合わせられない。
「よっすい、こっちむいてよ」
「ご、ごっちん・・」
「なんか、思ったよりはやくお別れになっちゃったね」
「なんで、そんな急に」
「はい、これ」
真希は小さな箱を私に手渡した。
- 39 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)04時07分16秒
- 「ほんとはね、よっすいの誕生日に渡そうと思ったんだ。4月12日にね
でも、わたしそれまでこの街にいられないから・・」
「・・・」
「ちょっと、余計なものも入ってるかけど、いらなければ捨てちゃっていいよ」
真希の瞳がいっそう優しくなる
「無視し続けてゴメンね。私、性格悪いよね
あんな事、友達同士良くある事、怒る事なんて無かったんだよ」
「・・・」
「わたしね、よっすいを他の人に取られちゃうのが悔しかったの
いつまでも、そばにいて欲しかったんだ」
「・・・」
「恋人でもないのにそんなのおかしいよね・・なんか、わたし勘違いしてみたい」
「ごっちん・・」
「でも、だいじょうぶ。わたしとよっすいはずっと友達だし、絶対忘れないよ」
「じゃあ・・」
「待って、ごっちん・・」
「・・・ん?」
「いつ・・ここを離れるの・・」
「今度の日曜日!!」
「・・・」
「バイバイ!!よっすい!!」
「ごっちん!」
廊下を駆けていく真希。
「待って、ごっちん!」
もう声は届かない、真希はもう見えなくなってしまった
- 40 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)04時08分41秒
- 自分の手の中にある箱の封を開けてみた。
有名なジュエリー店の名前のついた箱が出てきた。
こんな高いもの・・どうして・・
中のケースを空けるとそこにはプラチナのラブリングがふたつはいってる。
ひとつには〜HITOMI〜
もうひとつには〜MAKI〜の刻印
[今でも思うよ。よっすいはわたしと居ていいのかな、なんてね]
[よっすいが初めてなんだよね、こんなに喋れるの]
[わたし、またいつ転校するかわかんないけど、それまで仲良くしてね]
[・・よっすいにだけは嘘つかれたくなかったのに・・]
わたしは真希に何もしてあげられなかった。
真希の気持ちはうすうす感じてたのに何も答えてあげられなかった。
そんな私を真希はずっと見つめていてくれたんだ。
- 41 名前:負け犬 投稿日:2000年08月19日(土)04時11分22秒
- ふう、この先どうなるのやら・・
作者もわからなくなってきてしまいました。
とりあえず完結はさせますので今後もよろしくお願いします。
- 42 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月19日(土)04時30分25秒
- はまってしまった〜。真希も可哀相だけど矢口も〜。
悩む。おもしろいです。
- 43 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月19日(土)11時30分10秒
- よしごま〜〜!!
- 44 名前:名無しさん@1周年 投稿日:2000年08月19日(土)12時56分36秒
- すでに涙が出そうだ・・・
- 45 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月20日(日)01時49分04秒
- 久々の名作誕生の予感。
- 46 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月20日(日)01時49分53秒
- 後藤を救ってあげて下さい…。
- 47 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)15時59分11秒
- 途中行き詰まり少しずつの更新になりましたが
ようやく自分なりに整理ができました。
応援下さった方々、ありがとうございます。
一気に完結させますので長くなりますが・・・。
では、どうぞ。
- 48 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時01分53秒
- 次の日曜日、いつもの待ち合わせ場所で真里を待っていた。
最近は毎週ほとんど真里と会っている。
親密な関係になればなるほど自分の心の中に釈然としないものが
こびりついて離れない。
今日はその気持ちがピークに達していた。
そんなことを考えてると、真里の乗った車が現れた
「おっす〜、ひとみちゃん!」
「・・・こんにちは、真里さん」
「ごめんね、遅くなっちゃって。車洗ってたらこんな時間になっちゃった」
「ほんとだ、ぴかぴか・・」
「ひとみちゃんと乗る時くらいはきれいにしたいじゃん
わたし、ふだんはものぐさだから掃除するの大変」
あいかわらず、底抜けに明るい真里。
いつもはこの笑顔に自分の不甲斐ない気持ちを誤魔化していたけど
今日はそれすらできない。
頭の中は昨日から真希のことでいっぱいだった。
本当は、今すぐでも真希の元へ行きたい。
こんな気持ちのままじゃ真里といられない。
- 49 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時02分52秒
- 「なんと!矢口は本日、自分でお弁当まで作ってきちゃいました〜
美味しいかどうかは食べてのお楽しみね」
「・・・」
「初めてよ〜、他人の為にお弁当なんか作るの、えへへ」
だめだ、今日は真里の笑顔を見るのすら辛い。
「あとね、今日は思いきって遠出をしようと思ってるんだ」
「・・・」
「だいじょうだよ、そんな不安な顔しなくても
場所も昨日地図とにらめっこして頭に叩き込んだしね」
「真里さん・・」
「さ!はやくいこっ」
「ちがうの・・・真里さん、わたし・・」
「え?・・・」
「わたし、やっぱり・・・真里さんといっしょにいられない!」
「・・・ひとみちゃん?」
「ごめんなさい、全部わたしが悪いんです」
真里はうつむいたまま黙っている。
言葉に表せない空気が私を締め付ける。
- 50 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時04分04秒
- 「言ってる事がよくわかんないよ・・・」
「わたし、こんな気持ちのままじゃ・・」
「ひとみちゃんの言ってる事全然わかんない!」」
「・・・真里さん」
「あの子なんでしょ?遊園地で会った・・」
「え?」
「あの子の事が好きだったんでしょ?」
真里は大粒の涙をこぼしながら、私に詰め寄る。
「だったら、なんであの時、わたしの気持ちを受け入れたの!!」
「わたしが悪いの、全部、わたしが悪いんです!」
「わたし、気がついてた。遊園地の時から、ひとみちゃんの気持ち。
わかっててそれでも、ひとみちゃんが欲しかった」
「・・・」
「わたしは、あの子よりもずっとひとみちゃんの事想っている」
「・・・ごめんなさい、わたし・・」
「わたし、ひとみちゃんは誰にもわたさない!」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
それだけいうと私は駆け出していた、その場から逃げるように。
「ちょっと、待ってよ!どうしてー!!」
- 51 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時06分17秒
- 振り向かなかった、いや、振り向けなかった。
ただ、闇雲に走りつづけた、何もかも振り切って真希の家へ。
走っていないと、何もかもに押しつぶされそうだったから。
今、真希の家に行っても真希本人がいるなんて保証はどこにも無い。
でも、どうしても伝えなければいけないことがあった。
真希の家には引越しのトラックが停まっていた。
真希の家族らしい人達が家の前で話をしている。
「あの、すいません。同じクラスの吉澤と言います。
真希さんはいらっしゃいますか?」
「ああ、真希はなんだかひとりで行きたいところがあるから
先に電車で行くと言って、今さっきここを出ましたよ」
「え?」
「真希のお友達よね、ごめんなさいね、何か伝える事があれば言っておくけど」
「いえ、すみません、お忙しいところ・・」
それだけ言うと、今度は駅に向かってわたしは走り出した。
おそらく一生分の力を使い全速力で。
(このままじゃ終われない、このままじゃ・・)
心の中でそう叫びながら。
- 52 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時07分51秒
- 足はもう震えが来てちぎれてしまいそうだったが
それでも走り続けている自分が不思議ですらあった。
ようやく見えてきた駅、わたしは最後の力を振り絞り改札まで駆け込んだ。
その時、ホームから出発のベルが鳴りひびいた。
急いでホームに駆け込み周りを見まわす。
見つけた!
ちょうど電車に乗りこむ真希の姿を。
私は真希に向かってを声を振り絞って叫んだ。
「ごっち〜〜ん!!」
「よっ・・すい?」」
真希が気がついたと同時に電車のドアが無情に閉まってしまった。
真希は急いで近くの窓を開ける。電車はゆっくり進み出す。
「よっすい、どうしてここへ?」
「これ・・ごっちんに・・渡し・・たくて・・」
- 53 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時08分55秒
- 私はホームを走りながらようやく追いついた真希の手に
〜HITOMI〜の刻印が入ったリングを手渡す。
「これは・・」
「ごっちん!もう・・遅いかも・・しれないけど・・
わたし・・ごっちんの・・こと・・」
「よっすい・・」
もう電車には追いつけない、足が動かない。
真希が行ってしまう・・・
真希の顔が見えなくなりかけた、その時、
真希は窓から体を突き出し、私に向かって大声で叫んだ。
「よっすいー!!」
「わたしー、よっすいがー、だーいすき!!」
「ごっちん・・」
「バイバ〜〜〜イ!!」
手を振る真希がどんどん小さくなっていく。
結局、わたしはなにも伝える事ができなかった・・・
「ごっ・・ちん・・・」
わたしはホームにしゃがみこんで声をあげて泣いた。
遠くに去っていく電車の音を聞きながら・・
- 54 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時10分22秒
- 私は抜け殻のようになって重い足取りのまま自分の家に着いた。
大事なものを同時にふたつも失ってしまった。
全部、わたしのせい。わたしは誰かから愛される資格なんて無い。
さっき、もう出し尽くしたと思っていた涙が止めど無くあふれてくる。
家の者に涙を見られないよう、あふれる涙をタオルで必死でぬぐった。
「・・・ただいま」
「お帰り、そう言えばさっきお友達が見えてね。
え〜と・・名前はなんて方だったかしら」
「ふ〜ん・・」
「今出かけてるって言ったら、これを渡して欲しいって」
「それだけ?名前は言わなかったの?」
「聞いたんだけど忘れちゃったのよ。とりあえず、上がって待って行けばって
言ったんだけど急いでるっていうから」
そう言って母親は私に手紙を渡した。
宛名はたしかに[吉澤ひとみ]となっている。
どこかで見覚えのある丸文字、真希の字だ。
- 55 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時11分57秒
- 私は急いで部屋に入り、手紙の封を開けると。
中からは便箋が一枚だけ出てきた。
〜Dear よっすい〜
手紙なんてがらじゃないわたしがこんなものわたすなんて
きっと、よっすいはびっくりしてるね。
こんなのちゃんと書くのはじめてだから
あたまのいいよっすいはなにを書いてるかわかんないだろうな。
とりあえず、がんばってよんでください。
このまえは「よっすいはともだち」っていっちゃたけど
あれは、たぶんうそです。ていうよりただのつよがり。
わたしはせかいじゅうのだれよりよっすいがだいすきです。
愛なんてものはよくわかんなかったけど
きっとこういうことをいうのかな?
今、こころのこりなのはよっすいのことをシカトしてしまったこと。
だいすきなよっすいにそんなことをしてしまったわたしは
つくづくバカだなとおもいます。
ごめんなさい。
よっすいにわたしたリングはわたしのきもち全部です。
さいごにそれをわたせただけでもわたしはまんぞく。
よっすいはめいわくだったかもしれないけど・・・
さいごに、よっすいはいつまでも、よっすいらしさをうしなわないで。
また、どこかであえたら、わらってはなせるといいな。
それでは、元気でね。
バイバイ。
from maki
「ごっちん・・・」
わたしは真希からのリングをいつまでも握りしめていた。
真希のぬくもりが消えてしまわぬように・・・
- 56 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時16分01秒
- 〜二年後〜
いつものバス停。
大学に通い始めた私は相変わらずこのバス停を使っている。
真里と初めて会ったこの場所。
あの一件の後、真里とはひとり暮しを始めたという手紙をもらって以来
一度も会っていない。
知り合いの話だと恋人もできたらしい。
あの時の真里への気持ちは、今になってもわからない。
あの時感じた胸の高鳴りは嘘ではなかった。
でも、それが何だったのか。
二年たっても答えを出す事ができない。
いつか、わたしが本気で恋をする事があれば
きっと解るのかもしれない。
真希は引っ越し先の住所も聞くことができなかったので音信は途絶えたまま。
彼女からの手紙が来るのだけを待っていたけれど
結局、手紙が届く事は一度も無かった。
- 57 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時16分53秒
- いつもよりかなり遅れているバス。
(このままだと遅刻だ。どうしよう、サボっちゃおうかな・・)
(でも、今日の一限の教授は出欠席にうるさいって言ってたし・・)
そんなことを考えていると、反対側の停留所にバスが到着した。
私はぼんやり、降りてくる人を眺めていた。
「!?」
私は思わず目を疑った。
「そんな・・どうして・・」
ずっと、頭から離れる事が無かった、一日たりとも忘れる事の無かった。
何度、夢に出てきただろう、何回、街で見間違えた事だろう。
大きなバックを抱えバスを降りた彼女は周りを見渡している。
「ごっちん・・」
服装こそ大人びてはいたけど、二年前と少しも変わらない。
私は目をこすってもう一度確かめた。
(間違い無い、真希だ!)
- 58 名前:負け犬 投稿日:2000年08月20日(日)16時31分42秒
- 「ごっちん!!」
私は大声で叫んだ。
こっちを振り返る真希。
一瞬、驚いた表情をしたあと、真希は私に向かって微笑んだ。
あの時とすこしも変わらない笑顔で・・・
「ただいま、よっすい!!」
END
以上です。お付合い下さった方ありがとうございました。
どっかで見たことある話だな、と感じた方。
気のせいです(笑)
吉澤がかなり悪者になってしまった感がありますが、
この役柄があうのは吉澤しかないと勝手に思いこみで
話を進めました。
矢口が可哀相と思った方、ごめんなさい。
どろどろさせすぎて後味を悪くするのもいやだし
かといって良い子ちゃんにするのも不自然だと思い
ああいうフェードアウトになってしまいました。
また気が向いたら新作に挑戦します。
そのときはまたお付き合いください。
- 59 名前:読んでる人 投稿日:2000年08月20日(日)16時37分14秒
- この2人に結ばれてほしいとおもっていたのでよかったです。
>>52-53の部分で涙が出そうになりました。また気が向くときを心待ちにしています。
お疲れ様でした。
- 60 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月20日(日)19時48分19秒
- ・・・・・次は矢口を幸せにしてあげてください…。
- 61 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月20日(日)22時28分52秒
- 構成を壊してでも書かれるべきエンディングというものがある。
後藤が救済されてほんとに良かった。
作者氏に感謝。
- 62 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月20日(日)22時31分54秒
- 後藤の手紙の文体がいい!作者さんめちゃ上手いです。次回作にも期待。
- 63 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月21日(月)04時41分31秒
- く〜、よかった。後藤の手紙で終わりかと思ったんで、
後日談があって救われました。
ただ一つ言わせていただくと、後藤の手紙はもうちょっと漢字を使っても
よかったんでは?辻の手紙にみたいに見えてしかたなかったです。
- 64 名前:負け犬 投稿日:2000年08月21日(月)08時20分47秒
- 小説を書き上げて感じた事は皆さんのレスが楽しみな事です。
いろいろご意見感謝してます。
また未熟な作品が今後も出てくるかもしれませんがヨロシクです
>61さん
後藤を救ってと言う意見が多いのに驚きました。
書き上げた時は悩んだんですけどこれでよかったんだなと思いました。
>62さん
何を隠そうこの手紙が一番苦労しました(笑)
>63さん
そうなんです。ごまきになりきって書いてみたんですが
いくらなんでも、もうちょっと漢字を知ってますよね・・
うたばんを見なければもうちょっと違ったのかな?
- 65 名前:ティモ 投稿日:2000年08月21日(月)10時13分43秒
- すごく感動しました。
久々に泣けた作品です。次も期待してますので、頑張ってください。
- 66 名前:I&G 投稿日:2000年08月21日(月)16時16分39秒
- 矢口押しの自分としてはちょっと結末にショック。
矢口がカワイソウすぎる。
でも話しの内容はおもしろかったです。
次回も新作頑張ってください。(矢口を幸せに)
- 67 名前:まいのすけ 投稿日:2000年08月24日(木)16時35分28秒
- 自分も、矢口の幸せを願ってたっす。
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