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美女戦士 モーニングムーン
- 1 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)03時19分50秒
- はい、今回はファンタジー+ギャグ風味でいかせてもらいます。
シリーズ物にしようかなーと。中澤姉さんがいるので、「美少女戦士」に
出来なかったところが痛い(笑)。
見た通りです。パクりです。(笑)
シリアス系が多かったので。
それではいってみましょう。
- 2 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)03時20分27秒
- 美女戦士モーニングムーン!
「セクシービーム!!!」
「京都名物乱れ八ツ橋!!!」
「黒ごま降らし!!!」
夜のネオンも覚めやらぬ東京シティー。
都会は揺れ、乱れていた。
3人の戦士が自らの身体で、東京シティーを守る。
そんな光景が毎夜のように、輝くように繰り広げられていた。
マリムーン・リーダームーン・ゴマムーンと、
東京シティーの崩壊を進めているブラックカオリンの4人によって。
- 3 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)03時28分59秒
- 暗黒のカーテンを飾ったような地下の1室。
女の高笑いが毎日聞こえてきた。
「オーッホッホッホッホ!!!金銀財宝金銀財宝!
東京シティーは私の物よ!金銀財宝私の物よ!!!いずれ世界は私のものとなる・・・・
全ての生きものは私を崇拝し、全ての男は私に惚れ惚れする。女はひざまずく。クックック」
ブラックカオリン・その声だった。
怪しい手下を何人も捕まえ、家来にしてはこき使う。
「あの小娘達め・・いや、ひとりだけ違うのもいるようだが・・・
『モーニング・ムーン』なぜわたしに楯突くのだ・・ふんっ」
奇妙な長いツメ、不思議な力を持つ眼。それを含め、体中をギラギラ
させながら、『モーニング・ムーン』のコトを考えてはその鋭いツメで部屋中を
引っ掻きまわす、ブラックカオリン。
「キシャシャシャシャシャシャー!!!!」
時にこうしておぞましい寄生を発しては、高笑いをする。
「アッハッハッハッハ!!!」
- 4 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)03時49分45秒
- キーンコーンカーンコーン・・・
いつものチャイム。このチャイムがなったら、あの3人は集合する。
「ゆーうちゃんっ」
真里と真希が揃って保健室に来た。
裕子は保健室の先生をし、真希は1年生、真里は3年生と、
片時も離れないように行動していた。
裕子が冷たい麦茶を3つのコップに注ぎ、二人の前に置いて、自分も坐った。
「で・・あいつの動きはどうや?」
裕子がそういうと、真里は手に持っているノートパソコンを開いた。
「目立った動きはないわ。真希、何か感じる?」
真希は少ししかめっつらで眼をつむった。
「んん・・・西のほうに妖気を感じる・・・」
3人の役割だった。
真里はコンピューターの操作や、頭脳プレイ担当。
真希は霊感を持ち合わせた体質のため、『そっち方面』を担当。
裕子はその二人の情報から指示を出すリーダー。
もちろん「戦士をやっている」ことは誰もしらない。
戦士になってもバレバレのはずなのに、なぜかばれない。
- 5 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)03時50分24秒
- 「そーやなぁ・・・西の方には最近出来た大型デパートがある・・あっこは
開店したばっかりでよーけ人が集るんや。
あいつが狙っててもおかしないわな・・あいつは物を壊すよりまず人間に手ェ出しおるやろ、
せやから人が集るとこ調べなあかんな・・あいつが出る前になんとか先回りせんと・・。
少しでも被害を少なくせなあかん。なんとしてもや。」
裕子は右手のひじをデスクに付き、手の平を顔にあてて悩んでいた。
その時真里がカタカタっとキーボードを軽やかに打った。
「裕ちゃん!!!!」
「なんや?」
「今日は真希が示した方向でコンサートがあるわ!きっとここにあいつは・・」
真希もハっとした表情で喋り出した。
「うん、ここ!ここだよ!なんか感じる・・予感を・・・」
「よっしゃー決まりやな、後藤の予感は百発百中や!ほんで、何時頃に来るんやろか・・」
真里が困った顔で裕子に言った。
- 6 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)03時51分05秒
- 「それがね・・最近さぁ、ブラックカオリンの動きのせいで、早退が多くなっちゃったの。
それが真希とかぶってることもうすうす勘付かれてるみたいなのよね・・裕ちゃんのも当然。」
「そやなぁ〜・・・これ以上あいつのペースに合わせとったら、うちらの立場わるなるばっかりや。」
そう二人が悩んでいると。ピンっと閃いた顔で真希は言った。
「大丈夫・・・」
「おっ出た!後藤の『予感推理』タイム!」
「で、真希、どうなの?」
「夕方動くわ、あいつ、きっと。放課後はそっこーで集合よ、OK?」
「あらぁ、指示すんのうちの役目やのに、とられてもた」
クスクス笑いながら3人は手を重ねた。
「ほんならなぁ、放課後もいっぺんここに集合や。すぐにやで。」
「O,K.」
真希と真里は声を揃えて従った。
- 7 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)03時57分09秒
- 真希の予感はピッタシカンカン。
コンサート会場近くの下水で、ブラックカオリンは怪しいタマゴに声をかけた。
「出ておいで・・・出ておいで私のしもべ!!!!」
タマゴはピシピシっとひびを作り、煙りと共に中身を吐き出した。
そして何者かが喋り出す。
「お呼びですか、ブラックカオリン様。」
「クスクス・・可愛いわたしのしもべ プチブラック・ケイ」
「はい」
「今日・・あのホールに集った人間をす べ て!排除するのだ。いいな?」
「分かっています。お任せを。」
- 8 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)04時03分44秒
- 何時間か後、保健室に一旦集った3人は裏門近くの駐車場へと向かった。
「さ、はよのり!」
「うん!」
裕子が指示を出すと、二人は揃って返事をし、後部座席に乗った。
裕子の車にのって現地へ向かう時というわけだ。
ブルルルン!
まるで車も裕子の指示に勢い良く返事をするように、エンジンがかかった。
「ほな、いきましょか。ちゃんとつかまっとくんやで、二人とも!」
その時真里と真希は、後部座席でコソコソ話し合っていた。
すごく不安そうな顔で真里が小声で言った。
「ね・・ねぇえ・・まぁた裕ちゃんカーだよぉ・・・」
真希も同じ表情をして言った。
「しっ!!大丈夫、捕まってれば死にはしないからさ・・・はは・・」
お互い引きつった顔を無理に笑顔にかえた、その瞬間。
「とーばーすーでー!!!!!」
「きゃああああああああああああ」
ブーンブンブンブン
裕子は運転が荒かった。
- 9 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)04時04分42秒
- 取り合えず、ここまでぇ〜
朝ゴハン食べて来ます(早)
- 10 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月18日(金)04時46分50秒
- ♪見上げたら モーニングムーン
続き楽しみです。
- 11 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)04時56分17秒
- >>10
チャゲアスですわね(笑)
続きかいてまぁす
- 12 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)05時08分12秒
- 車内で、真希は突然異様な予感を感じた。
そして一言、呟くように吐き出した。
「遅い・・・っ」
キュルルルルッ!!!
裕子は思わず、急ブレーキをきった。
「な・・なんやぁ・・どしたんや・・?」
「っ・・早く!!!」
「なんとなくわかるわぁ・・・」
裕子は冷や汗をかきながらニヤっと笑った。
「もうアイツが動き出してるっちゅーこっちゃ・・・な!!!」
ギュルルルルル!!!
アクセルを思いっきり踏んだ裕子。
その先の道は、まるで3人にとって用意されていたもののように思える程、
ガランと空いていた。
車は猛スピードで夕焼けが熱い道を進んで行った。
- 13 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)05時08分42秒
- ホールでは、コンサートはすでに始まっていた。
及川光博氏のコンサート。
「やぁ 僕のベイビー達 待たせたね」
「キャー!!!」
場内は最高潮。ファンが「ミッチー」やら、「王子」やら書かれたウチワを振り回し発狂していた。
ブチッ・・・・・!!!
会場内の電気系統がダウンしてしまったらしい。マイクも通らない。
ザワザワ・・・・
ファンは心配そうな顔をしながらも、「何かの仕掛けでしょ」と言いながら興奮していた。
すると天井の方から会場に、霧がいきなり降りて来た。
「寒い・・・」「眠い・・・」
ファン達はいっせいにバタバタと倒れて行く。何も見えない会場内で。
ミッチー王子もバタっと倒れた。その姿は麗しかった。
- 14 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)05時09分43秒
- 「クスクスクスクス・・・・」
魔物のケイが笑いながら会場を上から見下ろしていた。
「お前らは全員ここで死ぬのだ。覚悟しろ!!!」
そういうと、爆発のボタンを押そうとした。
その瞬間だった。舞台のライトだけが光り、威勢のいい声が聞こえてきたのだ。
そして、舞台の上にはライトに照らされた3人がいた。
マリ「ぁ ファンの気持ちを利用してー」
ベベンッ
ゴマ「命うばっちゃぁ〜 ぁ、 いけませんー」
「誰だ!?」
リーダー「うちら3人 美女戦士」
3人「モーニングムーン!!!!!」
「出たな・・・!!!モーニングムーン!!」
じりじりっと体制を整えると、お互い一歩も譲らず見合った。
「あんたぁ・・ブラックカオリンの手下やなぁ・・・きたないマネしおってからに・・」
ゆっくりと歩み寄りながら裕子は威嚇した。
- 15 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)05時10分15秒
- 「うるさい!!お前らもくたばれ!!!」
霧の毒素を3人に向かって飛ばした。
「甘いわ!」
真里はそういうと、小柄で身軽な身体をひるがえして霧をよけた。
真希も裕子もなんとか切り抜けた。
「こっちもやらせてもらうんだから・・・ね!!!!」
そういって真希は構え、技を繰り出した。
「黒ゴマ降らし!!!!!!」
会場内が黒ゴマによって真っ暗になった。
- 16 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)05時10分48秒
- 「ぐぅあっ なんだこれは!!!」
ケイの視界を遮る事に成功した3人。
すかさず真里は爆破ボタンを奪った。
「・・っ!何をする!」
「あいつの好きにはさせてられないのよ!!!!!」
ズビシ
真里がケリをイッパツお見舞いしてやると、裕子も技を繰り出した。
「京都名物 乱れ八ツ橋〜〜〜〜〜!!!」
ピシピシピシ!勢いの付いた八ツ橋がケイの身体を弱らせていく。
「マリムーン、とどめさすんや!」
マリムーンは胸で手を構え、必殺技を繰り出す
「セクシービーム!!!!!!!」
「ギャーーーース!!!!!!!!!!!!!」
セクシービームが命中し、ケイはボロボロと砂になっていった。
- 17 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)05時11分26秒
- 「やったで・・・ようやったわ。」
「だね。」
「うん。」
裕子、真里、真希が、いつものように手と重ね合った。
その時だった。
「こーなーくーそー・・・・・」
場内に響き渡る怪しい声。
「!ブラックカオリンやな!!!!!」
ブラックカオリンは上に浮きながら、こちらを見ていた。
憎悪に蝕まれたような顔で。
「おのれ・・・またしても私の邪魔をするとは・・・許せん・・・」
裕子はムっとした表情で舞台からブラックカオリンと眼をあわせた。
「なぁにいうてくれてんねん!迷惑してんのはこっちや!はよ消えてんか???」
裕子がそういうと、無気味なぬるい風をたててブラックカオリンは消えた。
真里と真希が裕子の肩を叩いた。
「リーダー?裕ちゃん、裕ちゃん」
「ああ?なんや・・って、ええ?!」
会場内のファン達は起き、いっせいにこっちを見ていた。
注目の的。
- 18 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)05時12分01秒
- 「やばいよぉ・・・やばい・・うちらのこと、バレちゃう・・しかも舞台だよぉ・・」
真希は泣きそうな顔をしながら裕子をひっぱった。
裕子も困惑しながら言った。
「?!いや待て、あいつはどこいった、あいつ!王子や王子!」
呆れた顔をした真里が口を開いた。
「王子はデリケートだから、病気なんじゃないかってつれていかれたみたいよ。」
「はぁ?!わけわからんで!!!・・・いや、ちょー待ち・・ファンの子ー達はこれが仕掛けや
おもてるかもしれへんで!!ここでイッパツイベントやーおもわせてなんかやっとくのも
手ェやなぁ。」
真里と真希はギョッとした顔で裕子を見た。
「なななな 何いってんのよおお あたしも真里も恥ずかしいよぉお」
「取り合えず一曲うとーといたれ!」
裕子はミッチー王子が使うはずだったマイクを握り、真里と真希にも握らせ、
取り合えず「ちょこっとラブ」を歌って帰った。
場内はミッチー退場にもかかわらず、拍手喝采だったらしい・・・・。
=続くかも。=
- 19 名前:蝉女 投稿日:2000年08月18日(金)05時13分02秒
- とりあえずこれで1話目おわりー。
2話もかきたいな、このスレで。わくわく。
よんでもらえると、嬉しいです。
- 20 名前:読んでる人 投稿日:2000年08月18日(金)07時28分02秒
- お、おもしろい。ミッチーを出してくるあたり最高です。
しかもちゃんと最後にオチがついてるから素晴らしい。
また読みたいです。
- 21 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月18日(金)20時58分58秒
- マジ,面白いです。
他のメンバーとかって出てこないんですか?
続きが読みたいです。
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