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いしかわさん

1 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時05分07秒
石川のお話しを書きます。

まずはいしよしです。
2 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時07分02秒
中3 いよいよ今年は受験だ。
学校の成績は決して自慢できるような状態ではない。
そんなわたしを心配してか、普段あまり勉強にうるさく言わない母が

「もう行きたい高校は決めたの?」
「ん?うーん なんとなく・・・ はね」
「行けそうなの?」

「・・・・」

「塾行く?」

基本的に習い事教室といった類のものは昔から嫌いだった。
母もそれを分かっていた。
「実はね、母さんの友達に、今年高校に入ったあんたの一つ上の女の子がいるの、
 で家庭教師をお願いしてみたら、やってもいいって言ってくれてるんだけど どうする?」

「かていきょうし?!」

「すごくしっかりしたいい子よ。あんたと違ってすごく女の子らしいし」

もちろん今の成績ではやばい事は分かっていた。しかし家庭教師って・・・

「ね 早速明日から来てもらうから」
「へ? あしたー?!」
「じゃ かあさんもう寝るから」
「ちょ ちょっとまってよ」

聞いてないし・・・   強引だなあ・・・
その夜はどんな人が明日来るのかが気になってなかなか寝付けなかった。
3 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時10分42秒
学校でも今日やってくる家庭教師の事が頭から離れずゆううつな一日だった。

「はあーー  ただいまー」

重い足どりで家に帰ると、玄関にみなれないくつが・・・   まさかもう?!
ドアをあけてリビングに入ると

「遅いじゃない もう来てくれてるわよ」

むこう向きに座っていた女の子がこっちを振り返った。
その子は淡いピンクのワンピースを着ていた。 わっ  ほんとに女の子らしい・・・ 

「石川りかです。よろしくね。ひとみちゃん」
そういって微笑んだ彼女の笑顔にどきっとしてしまった。
一つしか違わないのにめっちゃ大人っぽい・・・
ひとみは恥ずかしそうに 頭をちょこっとさげた
「もう ひとみも何か言いなさいよー りかちゃんごめんね ほんとこの子愛想がなくって」
「いえ」
そういってにっこり微笑む彼女の顔を見てなぜか慌てて目を反らしてしまった。
な 何やってんだろ わたし
4 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時18分05秒
「じゃ ちょ ちょっと着替えてくるから」
そう行って自分の部屋にかけあがった。
なんか変だ なんでだ?!でもかわいい人だなー
着替えて制服をかけるとベッドに座ってボーっとしていた。

いつまでも降りてこないわたしに
「ほんとあの子は何してるんだろ りかちゃん ちょっといってみてくれる?もうびしびしやっていいからね」
「あ はい」
クスっと笑うと、りかはリビングを出て階段を上っていった。
 ひとみのへや  そうかいてあるドアをノックした
「ひとみちゃん?」
「あ!  ど どうぞ」
「おじゃましまーす」
ひとみはあわてて立ち上がった。
無意識に体に力が入って、きをつけの姿勢になっていた。
そんなひとみを見て りかはクスっと笑った
「そんなに緊張しなくても」
「え?ああ すいません・・・ って何謝ってるんだろ」
ひとみはなんだか照れくさそうに笑った
そんなひとみを見てりかはまたクスっと笑った。
「早速べんきょう 始めよっか」
「あ はい」
5 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)00時19分43秒
う〜ん、この先めちゃ期待!
6 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時21分01秒
そういってひとみは机につき、りかはその横にいすをおいて座った。
なんか ドキドキするなあ  なんだか近いし・・・
 ひとみはりかの方をむけず机の上を見ていた
「どうしよっか 苦手な教科からしたほうがいいのかな」
そう言ってりかは少し首を傾けてひとみをのぞきこんだ
     
っどきっ

「ほえ?あ  ああ 数学お願いします。一番苦手で」
そう言って赤くなった顔を見られないようにひとみはカバンをごそごそした。
やぁばい こんなんじゃ勉強になんないよ・・・   落ち着け落ち着け
7 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時24分51秒
平静を装い、なんとか勉強は順調に進んだ。
時々ヒントをもらいながら、問題を解くのを見ててもらい、間違った所を教えてもらった。
少しずつ緊張はほぐれていった。
彼女の教え方はとてもやさしく、分かりやすかった。

やっぱり一人でやるより、はかどり方が違うなあ 
あっという間に時間がたち、あたりは暗くなってきた
「りかちゃーん あんまり遅くなるといけないからー」
下から母の声がする
「あ もうこんな時間 じゃ今日はここまでね」
「はい あの すごく分かり易かったです。今まで解けなかった問題もできるようになったし」
「ほんと?そう言ってくれるとうれしい」
そう言ってほんとにうれしそうに微笑む彼女に 自分までうれしくなった。
8 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時39分55秒
どうでしょう・・・
前半はあっさりなんですが
これっていっぺんにあげてしまわない方がいいんでしょうか?
9 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)00時52分20秒
前半はあっさりって事は後半はこってり?
あ〜、やっぱいしよしはいいな。
書けるならざざっと書いて欲しい。
続きが読みたいっす!
10 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時57分25秒
おおっ
では いきます(笑)
11 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)00時58分27秒
身支度をすませ、二人は階段を下りながら
「ここまでどうやってきたんですか?おうち遠いんですか?」
「あ ううん 結構近くだから歩いて来たの 15分くらい」
「そうなんですか でも15分もかかるなら自転車とか」
すると彼女は恥ずかしそうにうつむきながら
「わたし 自転車乗れなくて・・・」
「あ ああ そうなんですか え あ いやごめんなさい」
「ううん いいの 気にしないで」
そう恥ずかしそうに笑う彼女がとてもかわいかった。
「じゃあ わたし送ります 女の子が夜道を一人でなんて危ないですから」
「え うん大丈夫だから」
「勉強教えてもらってるんですから、その位させて下さい。」
「ほんとにこんなに遅くまでごめんねー ひとみーちゃんと家まで送っていってあげなさいよ」
「いえ ほんとに大丈夫ですから」
「遠慮しないで下さい ほんとに さ 行きましょう」
「りかちゃん今日はほんとにありがとね できの悪い娘ですけどこれからよろしくね」
「いえ そんな こちらこそよろしくお願いします。」
できの悪いって・・・もう恥ずかしいなあ
「さ 行きましょう」
「じゃあ おじゃましました」
12 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時01分22秒
りかのかばんを自転車のかごに入れ、ひとみは自転車をおしながら二人は歩き出した。
勉強中は結構スムーズに話していたのだが、いざ 歩き出すと何を話せばいいのか戸惑ってしまった。しばらく 二人は無言で歩いていた。
すると突然
「ひとみちゃんは彼氏いるの?」
「へ?い いえ いませんけど なんでですか?」
「ひとみちゃんかわいいからいるのかなって思って」
・・・!?
ひとみはりかにも同じ質問をしてみようと思ったが
ん? ・・・なんて呼べばいいんだろう 聞きたいのに・・・
「・・・はいるんですか?」
「え?なに?」
どうしよ・・・なんて呼ぼ・・・  
「先生は彼氏いるんですか?」
「え?先生?先生ってわたしの事?」
りかは恥ずかしそうに笑った
「先生なんて、りかでいいよ」
「え?そんな 呼べませんよ」
「どうして?」
りかは首をかしげた
うわっ か かわいい
「だって、先生だし、先輩だから・・・ あ じゃあ 先輩って呼びます」
「もう りかでいいのにー」

と そうこうしているうちに
「あ ここ」
「あ それじゃ 先輩また」
「うん また明日 気を付けてね」
「はい それじゃ」

 かわいいーなあ
なんだか体がうきうきして自転車をガンガンこぎながら家へ帰った。

はっ!  結局彼氏がいるのか聞きそびれた
でも いるだろうなー あんなにかわいくてやさしいんだもんなー 
13 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時02分31秒
「恋をするーってステキじゃなーーい♪」
「どうしたの?ひとみ 今日変よ 朝からにやけっぱなしだし」
「へ?そう?それじゃ わたし帰りまっすー まったねー」
「やっぱ 変よ」

昨日とはうって変わって足取りは軽かった。
とにかく早く家に帰りたかった。
どうしちゃったんだろ くうーーー

毎日先輩と過ごす時間が楽しみで仕方なかった。

ひとみは完全にりかの事がすきになっていた。
先輩はどうなんだろ・・・
最初の日 聞いてみた事
先輩に彼氏がいるのかどうか
実はその答えはまだ聞けないでいた。
14 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時05分31秒
一週間が過ぎた。
もうだいぶお互いに打ち解けていた。
「おじゃましましたー」
いつもなら自転車を押しながら一緒に歩くのだが、今日はちょっと冒険
「さ 先輩行きましょう」
「うん」
りかは歩き出した
「そうじゃなくて」
「え?なに?」
「乗ってください。後ろに。今日は乗っけていきますよ」
「二人乗りって事?」
「はい」
「でも わたし した事なくて・・・」
「あ そうなんですか?」
ひとみは自転車からおりてスタンドを立てた。
「こことここに立って、わたしの肩につかまって下さい。」
再びひとみは自転車に乗った。
15 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時08分33秒
「はい いいですよ」
「でも・・・」
「大丈夫ですって」
「うん」
りかはひとみの肩に両手をおき、片方づつ足を自転車にかけた。
「ひとみちゃん ちょっとこわいよ・・・」
「大丈夫ですって」
「お願い ゆっくりね 」
「行きますよー  ほっ」
自転車が動き出すと
「キャツ」
と同時にりかはひとみにしがみついた
「ダメっ ダメっ」
そう言ってひとみの首にしがみついている
 うわっ どうしよ 抱きしめられてる!? 先輩の胸が・・・    ちょ 超おっきー
暗くて分からないがひとみは耳まで真っ赤になっていた。
「ダメっ ひとみちゃん おろして」
頭が真っ白になったひとみは、ぼーっと自転車を止めた。
16 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時11分57秒
「やっぱりダメだよー」
「・・・・」
「? ひとみちゃん?」
相変わらずりかはひとみにつかまっていた。
ひとみのたましいはどっかにいってしまっていた。
りかがぐっとひとみの顔をのぞきこむと、ひとみははっと我に返った
「!!! あっ え??」
「どうしたの?」
かなり至近距離にりかの顔が

うあっ 

鼻と鼻が当りそうな距離にりかの顔があった。
ひとみは動けず、二人はしばらく見つめあっていた。
少し不思議そうな顔をしているりかと・・・
17 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時15分03秒
っと なにかを感じ取ったりかは突然

    ちゅっ

いきなり、りかはひとみの頬にキスをした。
「ひとみちゃんてほんとかわいいね」
!!!!!!!!!!!!!!?
ひとみはあまりの恥ずかしさに下をむいた。
「照れてるの?もーかわいいー」
そう言ってりかはひとみをぎゅうーと抱きしめた。

ものすごいどきどきがはやくなって心臓が止まりそうだった
かおはぶわーとあつくなった。

りかはひとみの顔をのぞきこもうとしたが、下をむいているひとみの顔は髪の毛で見えなかった。
りかは自転車からおり
「やっぱりダメ ごめんね」
「行こ」
りかは歩き出した
ひとみは無言で下をむいたまま歩き出した。
りかはちょっといたずらっぽく笑ってひとみを見ていた。
が、ひとみは気づくどころか 相変わらず下を向いたままだった。

ひとみの頭の中は真っ白だった

ひとみははっと気がつくと
りかの家の少し手前で自転車を止め座り込んでいた。
????
りかと分かれた時の記憶は無かった。
おそらく りかと別れたあと 腰が抜けて座り込んでしまったのだろう。

まだ体に感触が残っていた
りかのぬくもりが  そして頬にも

もうまともに顔見れないかもしれない・・・
しばらく 座って 空を見上げていた
ひとみは何も考えられなくなっていた。

その晩ひとみは相変わらずどきどきしたまま、結局一睡もできなかった。

18 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時17分34秒
翌日、学校でもぼーっと昨夜の事を考えていた。
先輩 軽い感じだったよなあ
軽くキスできるって事は、わたしの事別になんとも思ってないんだろうな・・・
妹みたいな存在・・・かな

家に帰っても部屋でぼーっとしていた。
「こんにちはー」
りかが来た。ひとみは気づいていなかった。
りかが部屋をノックしているのも気づかなかった。
「ひとみちゃん??」
りかがそーっと部屋のドアを空けると、ひとみは窓から空をぼーと見上げていた。
??? どうしたんだろ?
「ひっとみちゃん?」
りかは後ろからひとみに抱きついた。

19 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時21分33秒
突然りかに気づいたひとみは、あまりにびっくりして泣き出してしまった。
あまりの気持ちの高ぶりを自分で整理できなくなり混乱したのだ。
「え?ひとみちゃん?どうしたの?」
ひとみは何も答えない
「どうしたの??何かわたし悪い事でもしたかな?」
ひとみは何も言わずうつむいたまま首を振った。
どうすればいいのか分からない
ひとみは途方に暮れていた。
涙はとめどなく流れた。
りかはひとみの前にひざをついて座った
「一体どうしたの?ひとみちゃん」
りかの声は絶えずやさしく、ひとみの胸はちくちくした。

りかはひとみの横に膝立ちし、
何も答えず泣きつづけるひとみをりかは自分の胸に抱き寄せた。

ひとみが泣き止むまで髪をやさしくなでていた。
20 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時23分41秒
ひとしきり泣いた後ひとみはぽつりぽつり話し始めた。
「わたし・・・どう・・・したら・・いい・のか・・」
「どうしたの??なにがあったの??」
「・・・・」
りかはしゃがみ、ひとみの頬を両手でやさしく包んだ
「見て ひとみちゃん」
ひとみは顔が上げれなかった・・・

「・・・わたしの事なのね」
ひとみは固まった
「わたしひとみちゃんを泣かせちゃうほど傷つけちゃった?」
ひとみは首をぶんぶん振った。

りかはひとみから少し離れた。
21 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)01時28分40秒
しばらく二人ともそのまま無言だった。

少し落ち着きを取り戻したひとみはりかの方を見た
りかは悲しげな表情で床を見つめていた。
どうしたらいいんだろう
このままでは先輩を傷つけてしまう・・・

「先輩・・・
しゃべりだしたと同時にひとみの体はふるえ始めた。
「わたし・・・先輩の事が・・好きなんです。」
「まじで好きになっちゃったんです。」
ひとみは目に涙を一杯浮かべていた。

その時りかはいろいろな事がひとつにつながった

そうだったの・・・ それなのにわたしはひとみちゃんの気持ちをからかうような事を・・・

「ごめんね・・・」

りかを見つめていたひとみに絶望の色があらわれた・・・
やっぱり女同士じゃ・・・

すーっとひとみの頬を涙がつたった。
呆然としているひとみに

「わたしはひとみちゃんの事、そういう対象としてみてなかったな・・・」
「ごめんね それでひとみちゃんをこんなに傷つけてたんだね。」
りかは本当に悲しそうな顔をしていた。

そんな顔しないで・・・
ひとみはぎゅうと目をつぶってうつむいた。


22 名前:名無しいしよし 投稿日:2000年08月27日(日)01時28分49秒
うあっ!めちゃ甘々な予感〜。
梨華乳に感動しているよっすぃ〜がかわいい(笑)
「吉澤 梨華乳に感動」
23 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)02時19分03秒

「・・・・・ちゃん!・・!」
ひとみの混乱は限界に達し、気を失ってしまった。

どれくらい時間がたったのだろう
ひとみが目を覚ますと、りかの腕の中で抱きかかえられる様に横になっていた。
!!!!
「え?!あ ごめんなさい」
慌ててひとみが起き上がろうとすると
「いいの このままで」
「へ?」
「このまま・・・ お願い」
「・・・・・」
ひとみはそのまま横になった。
りかの顔を見上げると、とても穏やかな表情でひとみにほほえみかけた
「ほんとにごめんね・・・」
「・・・・」
「全然ひとみちゃんの気持ちに気付いてあげられなくて・・・。
こんなになるまでひとみちゃんはわたしの事想ってくれてたんだね。」
24 名前:読んでる人 投稿日:2000年08月27日(日)02時23分21秒
いいっすね〜。シチュエーションがいい。あんな家庭教師やったら勉強できまへん!!
25 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)02時23分23秒
ひとみはなみだでりかの顔が見えなくなっていた
「とってもうれしいよ。わたしもひとみちゃん大好きだから。」
「へ?」
ひとみは驚いた。もう終わりだと思っていた。
「自分では分かってなかったの。
こんなにもわたしを想ってくれてるひとみちゃん見て気付いた。
わたしもひとみちゃんが好きなんだって。」
「だから もう泣かないで   ね」
りかはひとみにやさしくほほえみかけた。

ひとみの目にはぶわーと涙がうかんできた。
今度はうれしなみだだ
「もー 泣いちゃだめー」
りかがちょっといたずらっぽくひとみに言うと
「うん」
涙をこらえながらひとみはうなずいた。
そんなひとみがたまらなくいとおしかった。

そっと、りかはひとみの唇に唇を合わせた。

二人は向かい合って座った。
「胸・・・ きゅうって痛いね」
「うん」
「ふふふ」
「やっと笑った」
・・・・・・・・・・・・・
そう言って二人は照れくさそうに視線をはずした。

二人はベッドにもたれ、並んで手をつないで座っていた。
静かに空を見上げて。
沈もうとしてる日に照らされた空はオレンジ色で、ゆっくりと雲が流れていた。
26 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)02時24分46秒
いよいよあさって進路を決定する試験だ。
わたしはいままでのテストとは比べ物にならないほど 燃えていた。

それは・・・

「あー   もうやばい 今度のテスト範囲広すぎだよー・・・」
「大丈夫 がんばらないと 進路決定のテストなんだよ」
「うーーん もう日にちないのにーー・・・」
「もー   じゃあね・・・・・ 今度のテスト5教科全部点数上がったら ごほうび あげる☆」
「へ?! ごほうび!? なに???ごほうび」
「ひみつ☆」

ひみつ?なんだ?ごほうび何だろ? 
キスから先全然進んでないからなあ・・・ ま まさか!?

「よくがんばったね ひとみちゃん。  ごほうびは・・・わ・た・し(照れ)」(想像・・・)
なんて事に!?!?

くおーーー がんばるぞおーー!!!

というわけで

もちろん志望校は、りかと(り・か・と)同じ高校なんだけどね むふふふふ・・・
27 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)02時27分43秒
で おわりです。(笑)
どうでしたでしょうか?初めてかいたんですけども・・・
良かったら感想お願いします。
それ見て 次書くか考えますので(笑)
28 名前:読んでる人 投稿日:2000年08月27日(日)02時30分22秒
読みたい読みたい読みたい読みたい続き読みた〜い。
29 名前:読んでる人 投稿日:2000年08月27日(日)02時31分29秒
続きじゃないですね。次でした。取り乱しました。
また書いてほしいです。
30 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)02時51分13秒
続き読みたい!!!!!書いてほしイいっス!!!
かなり期待っす!!!マジよみたいっす!!!
やっぱ甘甘最高!!初めていしよしがいいことに気がつきました。
そのことを教えてくれた008さんに感謝!!
31 名前:龍岩寺 投稿日:2000年08月27日(日)09時18分00秒
もうめっちゃいいっす!!
次というか、続きの学園生活なんてものを、
読みたいです。
いしよし最高ーーー!
次も頑張ってください。
32 名前:Hruso(超甘党) 投稿日:2000年08月27日(日)12時49分36秒
いしよしっていいですねぇ。
このままりかの高校によっすぃが行って、その続き読みたいです。
他の娘とかも登場させたら面白そう。
33 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)18時50分31秒
みなさんありがとうございます。
これ自分で書き込むのと、書き込んでもらうのだと感動が違いますね(笑)
かなり 書き込みいただくと興奮します(笑)
今日一日外出れなかったので、続編書いてみました。
良かったら また感想お願いします。

上記の話 ラストで先輩をりかって呼んでる風に終わったんですが、また先輩
に戻してます。

それでは いきます
34 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)18時52分00秒
キーんコーンカーンコーン
「よし、やめ」
「ふうー とりあえず全部終わった・・・」
どうかなあ・・・5科目全部はきついなあ・・・
やっぱ数学がなあー心配なんだよねー・・・

りかとはごほうび発言のあった、試験の2日前から会っていなかった。
ほんとは前日も勉強の約束をしていたのだが、ごほうび獲得に必死の姿は
見せられなかったからだ。

あれから5日 こんなにりかに会わないのは初めてだった。
「くうー やっと先輩に会えるよー 早く会いたいなー。」
はやる気持ちを抑えつつ 家へと急いだ。

家に帰ると
「ちょっとひとみー おつかい行って来てくれない?」
「えっー!?今?」
「うん おしょうゆ無くなってたの忘れてたのよー。」
「えーー たかしに言えばいいじゃーん」
「たかしまだ帰ってきてないのよー、いいじゃない ちょっと行ってきてよ。」
「うーーーーん・・・」
「何?あんた晩御飯まずくてもいいの?」
「分かったよ 行って来ます。」
もーもうすぐ先輩来るかもしんないのにーー
35 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)18時53分44秒
ぶつぶつ言いながら急いで買い物を済ませ、家に向かっていると
公園から見慣れた姿が出てくるのが見えた。 

「あ!先輩だ!」

りかを驚かせようと声を掛けず ゆっくりと走り出した。

「きゃーひとみちゃーん 久しぶりー 会いたかったよー」
ぎゅう なーんて・・・
と想像をふくらませながら ゆるむ口元をぐっとこらえ りかとの距離を縮めた。

その時、りかは公園の方に振り返りなにやら話していた。
ん?誰かと一緒かな?

なっ!?

りかに駆け寄ってきた一人のかっこいい

お 男!?

ひとみはその場に固まった。
二人は並んで楽しそうに歩いている。
少し遠いので相手の顔はしっかり見えなかったが、遠目でみても分かる位
その顔は整っていて、スタイルがよく 服装もおしゃれで目を奪われるほどだった。

ひとみはぼーぜんとその場に立ち尽くしていた。
え? 彼氏?  え? そんな・・・ 
36 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)18時55分16秒
はっと我に返り、急いで家に向かって走り出した。
!!! 彼氏なのかな・・・ 私の事好きって・・・
そういや彼氏いるのか聞かなかったもんな・・・ いや で でも 彼氏が?・・・
パニック状態だった。

家に戻ると まだりかは来ていなかった。
ひとみは部屋に駆け込み、頭を抱えた。
ど どうしよ・・・ 一人で空回りしてたのかな・・・

37 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)18時56分35秒
いつもより30分程遅れて、りかが家に来た。
コンコン
はっ き きた
「は はーい」
ひとみはできる限り平静を装って返事を返した。

ガチャ
「ひとみちゃん?」
りかは満面の笑みで扉を開けた。
ひとみはなんともいえない変てこな表情をしていた
りかはひとみと目が合うと、駆け寄り 抱きついてきた。
ひとみをぎゅーと抱きしめ
「会いたかったよー ひとみちゃん」
何日もこの時を待ちわびていたのに。
ひとみは素直に喜べなかった。
「・・・ う うん」
その物足りないひとみの反応に、りかは体を離し不思議そうにひとみを見た。
ひとみは普段どおりに振舞おうと思っていたが、様子が変なのは一目瞭然だった。
38 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)18時57分46秒
「どうしたの?ひとみちゃん」
「え な なにが?」
「だって・・・」
りかは雰囲気を変えようと 話をかえた。
「試験どうだった?」
「あ う うん まあまあかな」
なんとも煮え切らない返事だった。

一気に気まずい雰囲気になってしまった。
ひとみ   あーなんで こうなっちゃうんだろ・・・ 
りか    楽しみじゃなかったのかなー ひとみちゃんは・・・ 

今日は試験も終わり、ゆっくり色んな話をしようと話していたのに
二人は少し離れてベッドに座り黙り込んでいた。
39 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)18時59分09秒
思い切って りかがしゃべりだした。
「どうしたの?ひとみちゃん うれしく・・・ないの?」
りかは不安げに聞いた。
「うれしい   けど・・・」
「けど?」
「・・・・・・・・・」
「わたしはすっごく会いたかったんだよ ひとみちゃんに」
ひとみはうつむいていた顔を上げ、りかの方を見た。
りかは真剣な表情でまっすぐひとみを見ていた。
うそじゃないんだな・・・

ひとみは思い切って聞いてみた。
「今日見たんだ・・・先輩の事」

りかはじっと次の言葉を待っている。
しかしひとみはその次なかなか話せないでいた。
40 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)19時00分47秒
痺れを切らしたりかは聞いてみた。
「いつ?」
「さっき」
「さっき?」
「うん 公園の所で・・・」
「公園?   ああ いたいた 声掛けてくれれば良かったのにー」

「掛けられないよ」
突然 ひとみは少し怒った口調で返した
りかはびっくりして
「どうして?」
「・・・だって ・・・」
「???」
りかは不思議そうな顔でひとみの顔を見つめている。
「い  一緒にいたじゃん・・・」
「え?    ・・・・     ああいっちゃん?」

いっちゃんって言うのか・・・ いっちゃんって呼んでるんだ・・・
「学校の友達だよ?かっこよかったでしょ?」
なっ!? 

「友達?ほんとに」
「友達だよー」
「・・・・・・・・・」
ひとみは下を向いて考え込んでいる
41 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)19時02分06秒
そんなひとみを見てりかは
「? もしかしてひとみちゃん なんか変な事想像してない?」
「だって・・・」
「だって?」
「だって若い男女が公園から楽しそうにでてきたら・・・」

―――沈黙―――

何も答えないりかの方を ひとみはおそるおそる見ると
りかは目を丸くしてひとみを見ていた。

りかはひとみと目が合うと 突然笑い出した。
あははははははは

「なに? なんで笑うの?」
ちょっと怒ってひとみは聞いた。

りかは答えず 大笑いしている。
ひとみはぷーと頬をふくらませて そっぽを向いた。
42 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)19時03分50秒
・・・ははは はあ はあ ふーー
「お腹痛い・・・」
そう言ってりかは起き上がった。

りかはぐっとひとみに近寄り
「それでひとみちゃんは その男の子にやきもち焼いてたんだ」
ひとみは相変わらず 頬をふくらませたままそっぽを向いている。
「ねえ? そのいっちゃんにやきもち焼いたんでしょ?」

「・・・・・・」
そりゃ 焼くさー 大好きな人が知らない奴と楽しそうに二人で歩いてたら
しかも こんなにかわいくてやさしくてスタイル抜群でもう男はほっとかないだろ
と思うと心配で夜もおちおち眠れないのに・・・・
りかはそれをさえぎるかのように
「女の子のいっちゃんに」


・・・・・・・・・
!?
ビックリしてりかの顔を見ると にっこり笑ってうんうんとりかはうなずいた。
「    今   なんと?」
「女の子」
「いっちゃんは?」
「女の子(笑)」
一気にひとみの顔が真っ赤になった。ひとみは恥ずかしくて死にそうだった。
女の子? 女の子・・・   なんだー  よかっ  たーーー
43 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)19時04分45秒
りかはそんなひとみがたまらなくかわいく思えて ぎゅうと抱きしめた。

そして 耳元で
「ばかだなあひとみちゃんは    

私がすきなのはひとみちゃんだけだよー」
とやさしくつぶやいた。

かーーーーーーー  再び赤くなるひとみの頬

「  幸せです・・・」
そう ひとみは精一杯答えた。

しばらく二人は抱きしめあっていた。
44 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)19時06分38秒
急に元気を取り戻したひとみは
ばっと体を離し
「先輩 ごほうびは?ごほうび」
「え? 今日終わったばっかりでしょ? テスト」
「もう 点数 分かったの?」
「ううん まだ」
「じゃー まだ おあずけー」
「いーじゃーん  心配かけたんだから ね?ね」
「えー 」
「ひとみちゃん 頑張りましたよ 頑張ってましたよ。」
そんなひとみに

ちゅーーー

前回よりも随分長いちゅう
あまりの急な出来事にひとみはびっくりして目をあけたままだった。
その瞳にうつったのは すぐ目の前にあるりかの顔
やさしく瞳を閉じているりかの顔はとってもきれいで色っぽくて・・・
45 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)19時08分12秒
そっとりかがくちびるを離すと

くぅらー とひとみは後にぶっ倒れた。
「え?! ひとみちゃん?!」
慌ててりかがひとみの顔を覗き込むと 
ひとみはデレーっと幸せそうな顔で天井を見つめている。

「もー かわいいんだから」
そう言って りかはにっこり微笑んだ
46 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)19時11分36秒
です(笑)
もちろん いっちゃんは市井のいっちゃんです(笑)
あまあまが好きなので からみはないんですが・・・
47 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)19時21分48秒
くー、いい関係の二人だな〜。これは萌えるね〜。
嫉妬する吉澤がかわいい!
これはどんどん話を続けて下さいなっ。
同じ高校に入って、吉澤にライバル出現とか面白いと思うんですが、
どうでしょう?
48 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)19時34分28秒
いーなぁーこれ…。
あーでも47さんに反対しちゃうみたいだけど、
今度は石川にライバル出現とかは?
たまには、わたわたする石川も見てみたいんすよねー。
49 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)19時44分07秒
>>48
いや、それも有りだと思います。
っていうか二人ともライバルが現れるってのも面白いかも!?
石川のライバルは後藤で決まりでしょう!
わたわた石川萌え〜。
50 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月27日(日)22時14分11秒
市井のいっちゃんに彼女はいないのか?
市井のいっちゃんファンなので、ちょこっとでもだして欲しいっす。
51 名前:008 投稿日:2000年08月27日(日)23時32分52秒
ああ ありがとうございます みなさん。
ライバルですか 年齢的に 後藤矢口市井あたりですよねー
あとは中澤を職員で ですかな?
ついつい自分が書く吉澤はクールから離れてしまうんですが・・・
今度は少し石川を困らせたいと思います。
52 名前:読んでる人 投稿日:2000年08月28日(月)00時50分53秒
二人の馬鹿っぷりがたまりません。萌え萌えです。
焼きもちを妬く石川は私も見たいです。
53 名前:読んでいる人 2号 投稿日:2000年08月28日(月)03時26分33秒
008さん、すげえな。2日でこんなに。尊敬する。
今日ちょうどハロモニ見て、サマーナイトタウンの衣装で石川にはまってしまったので
めっちゃ、楽しんで読めた。
でも一番好きなのは中澤姐さんだけど
54 名前:名無しさん 投稿日:2000年08月28日(月)12時06分10秒
やっぱよすぎっす!こっちまでほわほわ〜ってなります。
あまあま最高!
55 名前:龍岩寺 投稿日:2000年08月28日(月)15時10分20秒
いいです。面白いです。
つづきも期待してます。
56 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月12日(木)15時00分20秒
続きないのかなぁ…
57 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月15日(日)04時29分49秒
続ききぼーん
58 名前:008 投稿日:2000年10月25日(水)20時37分49秒
スイマセン イマ パソコン ストップ シテテ
キョウハ オジサンノイエカラデス
ローマジニュウリョクノシカタガ ワカリマセンデシタ.....
59 名前:ティモ 投稿日:2000年11月25日(土)14時23分29秒
ほしほし
60 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月02日(金)00時25分09秒
某所の某羊板に転載されていましたよ。
続き読みたいな。
61 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月02日(金)23時59分16秒
ということであげてみる。
62 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月07日(水)16時35分30秒
続き どこですか?
63 名前:名無しヒ素 投稿日:2001年07月19日(木)01時46分44秒
これって続きないのかな?
64 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時04分00秒
↓てな感じで続き書いてもいいかな?
もう1年くらい更新ないみたいだし
65 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時04分41秒

「あっ、先輩!」

ほほに触れるあたたかい感触にハッとした
そっと見上げるとそこにはとても楽しそうに微笑む梨華の顔があった

「クスッ、ひとみちゃんあのあと、抜け殻みたいに倒れちゃうんだもん、びっくりしたよ」

そういうと梨華は自分のひざの上でまだ状況が飲み込めていないひとみの髪を優しくなでた
ひとみは心地よい感触を味わいながらも、自分が気絶するに至った経緯を思い出すと
優しく見下ろす梨華の目をまともに見ることができなかった
66 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時05分52秒

キスぐらいで気絶してしまい、そのうえ、
介抱してくれていたのがキスの相手だったこと居心地の悪さから
ひとみは何か言わなくてはととっさに

「先輩、わたしどれくらい倒れてたんですか」

とたずねてまたすぐに後悔した
(全然話題それてないよぉ〜)

しかし、そんなひとみの気持ちなど知るはずもなく
「う〜ん10分(ホントは1年弱ですよねぇby作者)くらいだよ」
と、梨華はのんびりと、今度はひとみのほほをいじりながら応えた
67 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時06分31秒

キスぐらいで気絶してしまい、そのうえ、
介抱してくれていたのがキスの相手だったこと居心地の悪さから
ひとみは何か言わなくてはととっさに

「先輩、わたしどれくらい倒れてたんですか」

とたずねてまたすぐに後悔した
(全然話題それてないよぉ〜)

しかし、そんなひとみの気持ちなど知るはずもなく
「う〜ん10分(ホントは1年弱ですよねぇby作者)くらいだよ」
と、梨華はのんびりと、今度はひとみのほほをいじりながら応えた
68 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時07分09秒

「最初はすぐにおばさん呼びに行こうかと思ったんだけどね、
何でそうなったの?って訊かれたらわたしも困るなぁって思って」

梨華はいたずらの共犯者の微笑を浮かべながら、ゆっくりと続けた

「とりあえず、横にしようと思って、ベットまで連れて行こうとしたのよ。
そしたら、ひとみちゃんすごい力で抱きついてきて、そのまま私押し倒されて
結局、この体勢に落ち着いたの」

(・・・抱きついて・・・押し倒した・・・
なんで、こんなす大変なことをこの人は淡々と説明できるんだろう、
これが年上の余裕ってやつなのか・・・
イヤ!それよりも、何でわたしはそれを覚えてないんだぁ!)

恥ずかしいよりも勿体ないが先立ってしまう年頃のひとみでした
69 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時07分58秒

「最初はすぐにおばさん呼びに行こうかと思ったんだけどね、
何でそうなったの?って訊かれたらわたしも困るなぁって思って」

梨華はいたずらの共犯者の微笑を浮かべながら、ゆっくりと続けた

「とりあえず、横にしようと思って、ベットまで連れて行こうとしたのよ。
そしたら、ひとみちゃんすごい力で抱きついてきて、そのまま私押し倒されて
結局、この体勢に落ち着いたの」

(・・・抱きついて・・・押し倒した・・・
なんで、こんなす大変なことをこの人は淡々と説明できるんだろう、
これが年上の余裕ってやつなのか・・・
イヤ!それよりも、何でわたしはそれを覚えてないんだぁ!)

恥ずかしいよりも勿体ないが先立ってしまう年頃のひとみでした
70 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時08分30秒

「最初はすぐにおばさん呼びに行こうかと思ったんだけどね、
何でそうなったの?って訊かれたらわたしも困るなぁって思って」

梨華はいたずらの共犯者の微笑を浮かべながら、ゆっくりと続けた

「とりあえず、横にしようと思って、ベットまで連れて行こうとしたのよ。
そしたら、ひとみちゃんすごい力で抱きついてきて、そのまま私押し倒されて
結局、この体勢に落ち着いたの」

(・・・抱きついて・・・押し倒した・・・
なんで、こんなす大変なことをこの人は淡々と説明できるんだろう、
これが年上の余裕ってやつなのか・・・
イヤ!それよりも、何でわたしはそれを覚えてないんだぁ!)

恥ずかしいよりも勿体ないが先立ってしまう年頃のひとみでした
71 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時09分34秒
う〜んなんか書きこうもとしたら、前のが出てきて2重カキコになって
かけません、スレ汚してスイマセン
72 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時11分19秒

「そっか、迷惑かけちゃったんですね」

と、まだほんのり赤い顔しながらも、ひとみが起き上がろうとすると

「えっ、迷惑なんかじゃないよ、寝てるひとみちゃんすっごくかわいい顔してたよ
ほら、よだれまでたらして、とっても幸せそうな顔してたよ」

そういいながら、梨華は自分のジーンズのポツンと色の違う部分を指差した
みるとそこは確かにさっきまでひとみの顔、特に口の部分があったところだ

その言動がひとみの羞恥心に拍車をかけたことは言うまでもない
73 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時11分54秒

「そっか、迷惑かけちゃったんですね」

と、まだほんのり赤い顔しながらも、ひとみが起き上がろうとすると

「えっ、迷惑なんかじゃないよ、寝てるひとみちゃんすっごくかわいい顔してたよ
ほら、よだれまでたらして、とっても幸せそうな顔してたよ」

そういいながら、梨華は自分のジーンズのポツンと色の違う部分を指差した
みるとそこは確かにさっきまでひとみの顔、特に口の部分があったところだ

その言動がひとみの羞恥心に拍車をかけたことは言うまでもない
74 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時13分15秒

「それにしても、まさかキスでキスで気絶しちゃうなんてびっくりしたよ」

梨華にとっては何気ない一言だったが、ひとみにとっては完全にとどめとなった
ひとみはなんと応えていいのか分からず、ただ顔を真っ赤に染め、目を白黒させていた
それをみて、梨華はひとみの心を見抜くように

「でもそれだけ、愛されてるってことかな、ちょっと嬉しかったよ」

と、今度は年上らしい笑顔でつけたした
その予想外の一言で、今までの恥ずかさや申し訳ない気持ちに押しつぶされそうだった
ひとみの心はああ、この人と今お互いに愛し合っているんだとという充実感で
いっぱいになってしまった・・・
梨華が次の一言を発するまでは
75 名前:なつめ 投稿日:2001年08月06日(月)05時14分54秒

ややして、ひとみが落ち着いたのをみると、梨華は今度はいたずらっぽく笑いながら

「でも、これからワタシのテストもあって、それが終わったらワタシもご褒美もらおうと思ってたけど
ちょっと難しそうね、それに、高校合格のご褒美なんて、ひとみちゃん死んじゃうかもしれないから
これも無理ね」

それを聞いたひとみはそれまでとは違った意味で顔を真っ赤にして

「ええっ!それはないよぉ、それに死んじゃうくらいのご褒美って何さ
死んじゃってもいいから、ちょうだいよ、ていうか、今ちょっとだけちょうだい!」

とさっきまでのしおらしさはどこにやら、一気にまくし立てた、
(それでもまだ今夜は梨華に触れることはできないようだったが)

「今、気絶したトコでしょ!」

と、半ばあきれながらもひとみが自分が思っていたよりも自分を愛していることを確信して
上機嫌の梨華と、進路よりも梨華が行ったご褒美が気になるひとみでした

76 名前:なつめ 投稿日:2001年08月07日(火)02時40分53秒
7
しかし、次の日からは梨華自身が自分のテストに集中するため家庭教師はしばらく休みとなった
これは、家庭教師をはじめるときからの約束で、梨華の学業を優先させることは
ひとみにも充分理解できた、頭では

(う〜 たいくつ〜 せっかくテストも終わって時間は有り余ってるのに
今度は先輩がテストなんて・・・それにしても、部屋汚いなぁ)

梨華が来なくなって3日、ひとみの部屋は年頃の娘にあるまじき惨状をていしていた

(暑くなってきたから、食べ物類だけでもカタしといたほうがいいかな
でもどうせ先輩こないし別にいっかな)

なんてことを考えていると、突然部屋のどこから眠気を削ぎ落とす電子音が響いた
間違いなくひとみの携帯だが、すぐには見つからない
食べかけのスナックを踏み潰し、脱ぎ散らかした服をかき分け、
教科書の山のふもとでひとみは携帯を見つけると、ディスプレイを確認するのも忘れ
通話ボタンを押した

「もしもし、先輩?」

77 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月07日(火)18時30分37秒

ここのいしよし最高ですねぇ〜♪早く続き読みたいです☆
ご褒美が…気になります。作者さん!頑張って♪
78 名前:なつめ 投稿日:2001年08月07日(火)21時41分07秒

「あはっ、もしもし、アタシだよ、先輩って誰?」

携帯から聞こえたのはひとみの想像していたそれとは違い非常にかるいものだった
期待を裏切られたひとみは電話の相手に向かって2オクターブほど下げた声で応える

「じゃあ、切るね」
「えっ、ちょっと待ってよ!」
「何?なんか用?」
「なんかよっすぃ不機嫌、こわ〜い」
「その呼び方恥ずかしいから嫌い」
「いや〜ん、ほんと不機嫌どうしたの?もしかして今って、アレッ?
でも、確かよっすぃってあたしと同じくらい・・・」
「それ以上なんかしゃべったらほんとに切る」
「あ〜ん、そんなこと言わないでぇ、ところで、今なにしてる?」
「いや、別に何も」

と、応えてから後悔した

「じゃあ、今から家行ってもいい?」
(やっぱり・・・)
「いや、今部屋散らかってるから」
「大丈夫、大丈夫、アタシの部屋も汚いから、あはっ
と、言うわけでOKだね」

とだけ言うと一方的に電話は切られていた
79 名前:なつめ 投稿日:2001年08月07日(火)21時45分23秒

「あはっ、もしもし、アタシだよ、先輩って誰?」

携帯から聞こえたのはひとみの想像していたそれとは違い非常にかるいものだった
期待を裏切られたひとみは電話の相手に向かって2オクターブほど下げた声で応える

「じゃあ、切るね」
「えっ、ちょっと待ってよ!」
「何?なんか用?」
「なんかよっすぃ不機嫌、こわ〜い」
「その呼び方恥ずかしいから嫌い」
「いや〜ん、ほんと不機嫌どうしたの?もしかして今って、アレッ?
でも、確かよっすぃってあたしと同じくらい・・・」
「それ以上なんかしゃべったらほんとに切る」
「あ〜ん、そんなこと言わないでぇ、ところで、今なにしてる?」
「いや、別に何も」

と、応えてから後悔した

「じゃあ、今から家行ってもいい?」
(やっぱり・・・)
「いや、今部屋散らかってるから」
「大丈夫、大丈夫、アタシの部屋も汚いから、あはっ
と、言うわけでOKだね」

とだけ言うと一方的に電話は切られていた
80 名前:なつめ 投稿日:2001年08月07日(火)21時46分24秒

(まぁ、いっか、実際暇だし)

半ば諦めたようにひとみは思い直すと、せめて2人分の座るスペースだけでも確保しようと
のそのそと部屋を片付け始めた

(それにしてもひどい・・・とてもじゃないが先輩は呼べないなぁ
そういえば、先輩のテストっていつまでだっけ?ちゃんと聞いとけばよかったなぁ)

そうこうしているうちに、階下で母親が誰かを迎え入れている声が聞こえてきた
あぁ、来たな、と思うまもなくその訪問者は当然のようにノックもせずにひとみの部屋にやってきた

「あはっ、ほんとに汚いね、でも、まだあたしの部屋には負けてるね」
「これより散らかってる部屋って・・・あんたが記憶力ないのは知ってたけど、整頓能力も皆無なのね」

ひとみはベッドに腰掛けたまま冗談とも本気ともとれるトーンでそう言った、
しかし、言われた相手はそれを聞くとドアの側に立ったまま両手をグーにして口元に当て、
ひとみを潤ませながら

「酷い・・・アタシ・・・だって、いっしょうけんめい・・・」

と、搾り出すように泣き声でつぶやく
81 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)06時42分42秒
10
が、しかし、ひとみはまったく動じない、嘘だと分かっているからだ

「ハイハイ、分かったから、こっちきて座んな」
「ほーい」
「ところで、今日は何しに来たの?」
「えっ?用って?」

やっぱりこいつには記憶力がないのかな、と思いつつも辛抱強く返事を待っていると

「ああ、部屋でマンガ読んでたの、よっすぃに借りたやつ」
「あぁ、試験前に貸したやつね」
「そう、でさっき読み終わったの」
「んで、それを返しに来てくれたと、なかなか殊勝なトコあるじゃん」

そこまで言うとひとみはニコリと笑いながらすっと手をさし出した、本を受け取るためだ
しかし、それを見た訪問者は不思議そうにその手を見つめるとその上に自分のあごを置いた

「何のマネ?」

さっきまでの笑顔はどこへやら、ひとみは絶対零度の微笑を浮かべながら”一応”訊いてみた

「イヤ、ほかに置くものが思い当たらなくて、違うの?ハズレ?」
(あぁ、こいつに常識的な行動を一瞬でも期待したわたしが間違っていた、そうとも
悪いのはわたしで・・・)
82 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)07時04分34秒
11
などと、ひとみがやり場のない怒りを、自責の念に置き換えようと必死になっていると
今度はひとみの眼前にすっと手が差し伸べられた

「・・・なに?」

いまだ安定しない情緒を引きずりながらひとみは尋ねた

「えっ!だからさっきから言ってるじゃない、借りたマンが読み終えたって、1巻読んだら
次2巻でしょ、常識じゃない、もう、よっすぃったらホントぼんやりさん
あっ、あの本棚のやつだね、勝手に見るよ」

言いながら、訪問者はすでに本棚をあさっている

(そっか、これが人を殴りたいって気持ちか、思ったよりも冷静なんだな、う〜ん殴りたい、思いっきり)

生まれて初めて本気で他人を殴ってみたいと思った15の夏であった
83 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)07時43分57秒
11
などと、ひとみがやり場のない怒りを、自責の念に置き換えようと必死になっていると
今度はひとみの眼前にすっと手が差し伸べられた

「・・・なに?」

いまだ安定しない情緒を引きずりながらひとみは尋ねた

「えっ!だからさっきから言ってるじゃない、借りたマンが読み終えたって、1巻読んだら
次2巻でしょ、常識じゃない、もう、よっすぃったらホントぼんやりさん
あっ、あの本棚のやつだね、勝手に見るよ」

言いながら、訪問者はすでに本棚をあさっている

(そっか、これが人を殴りたいって気持ちか、思ったよりも冷静なんだな、う〜ん殴りたい、思いっきり)

生まれて初めて本気で他人を殴ってみたいと思った15の夏であった
84 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時24分29秒
11
などと、ひとみがやり場のない怒りを、自責の念に置き換えようと必死になっていると
今度はひとみの眼前にすっと手が差し伸べられた

「・・・なに?」

いまだ安定しない情緒を引きずりながらひとみは尋ねた

「えっ!だからさっきから言ってるじゃない、借りたマンが読み終えたって、1巻読んだら
次2巻でしょ、常識じゃない、もう、よっすぃったらホントぼんやりさん
あっ、あの本棚のやつだね、勝手に見るよ」

言いながら、訪問者はすでに本棚をあさっている

(そっか、これが人を殴りたいって気持ちか、思ったよりも冷静なんだな、う〜ん殴りたい、思いっきり)

生まれて初めて本気で他人を殴ってみたいと思った15の夏であった
85 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時31分01秒
12
「あ〜、無くなった」

人のベッドを我が物顔で占領し、マンガと菓子をむさぼっていた少女は突然つぶやくように言った

「ねぇ、よっすぃ」
「暑いからイヤ」
「まだ何も言ってないよぉ」
「じゃあ、言ってみぃ」
「コンビに行かない?」

予想通りの誘いにひとみは無言で答える

「うっうっ、よっすぃがいぢわるだよぉ」
「ところで、あんたほんとにマンガ読んで、ピスタチオ食べに来たの」
「う〜ん、よっすぃの顔に見にきた。よっすぃ最近変わったよね、なんか楽しそうだし、
あと前より賢くなったみたい、この前のテストも楽勝ムード漂ってたし、なんかあった?」

突然の質問にひとみは動揺した、まさか家庭教師の先輩(女子高生)に一目ぼれして、
その先輩に誉めてもらいたくて一生懸命勉強しているとは恥ずかしくて言えない
そのうえ、その先輩と最近は結構いいムードで毎日楽しくて仕方ないなんて
口が裂けてもいえない。

「イ、イヤ、別に何も無いよ。アッ!でも、この前から家庭教師の先生は来てるかな、
ほらやっぱ受験生だし、それに、最近夏って感じでこう体からエネルギーが溢れてくるのよね」
(わざとらしくなかったかな、大丈夫だよね)
86 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時32分42秒
13
しかし、少女は一番触れて欲しくないポイントにしっかり食いついてきた

「えっ!初耳、カテキョなんか来てるの?ふ〜ん、なるほどなるほど、そっかそっか」

言いながら少女はひとみの肩をバンバンと叩いた

「なんか、むかつくんですけど」
「つまりアレでしょ、そのカテキョの大学生が思いのほかカッコよくて、かわいいひとみちゃんとしては
先生に気に入ってもらいたくて必死、その結果成績アップ、毎日ゴキゲンさんてとこかな」

なんて嫌な笑顔をするんだろうと思いながらもひとみはつとめて冷静な口調で応える

「先生女だよ、しかも、高校生、1コ上」
「・・・えっ・・・そうなんだ・・・」

ひとみの部屋の時間が完全に止まった一瞬だった

87 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時34分32秒
14
冷たい空気に耐え切れなくったのは少女の方だった

「でもでも、その先生がすっごい綺麗な人だったら、クラクラってきちゃうよね?」
(なにを言い出すんだこいつは)
「バ、バッカなこと言いわないでよ、わたしは女だよ、女同士でクラクラとかドキドキとか、
気絶とかあるはず無いじゃん」
「いや、別に気絶は男女間でもないと思うけど、そういう可能性もあるって話で・・・」
「ないない、大体わたしのタイプはなんていうか、男らしくて、こうグイグイ引っ張ってくれて
とにかく、女同士なんてもってのほか、あ〜気持ち悪い」

そこまで言うと、最初ひとみの迫力にキョトンとしていた少女も「なるほど」という感じで
納得した顔をしていた

(ヨシッ!何とかごまかした)

とっさにアレだけの嘘が出てきた事に我ながら驚きつつもほっと胸をなでおろすひとみだった

しかし、平和は長く続かないもの
88 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時38分02秒
15
「ふ〜ん、そうなんだ」

ドキリとしてドアの方を見るとそこには満面の笑顔で仁王立ちする梨華がいた、
しかし、当然梨華の目はまったく笑っていなかった

「そうなんだ、ひとみチャンわたしにはそういう話全然してくれないから知らなかったなぁ
そっかぁ、男らしい人がすきなんだ、ふ〜ん」

部屋の中に入ろうともせず、梨華は続けた

(嫌だぁ!!神様、一生のお願いです、時間を、時間をほんの少しでいいんで戻してください!
それにしても、先輩の制服姿はじめてみた、やっぱ朝高の制服かわいいなぁ、
いやいや先輩が着てるからだよね、うん)

と、後半いらぬ事を考えたせいかひとみの願いは当然のように聞き入れられず、
時間は粛々と進むのだった
89 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時42分17秒
16
「今日はね、テストが山を越えたから、明日からまたお邪魔します、って挨拶に着たんだけど
気が変わっちゃった、やっぱり山を越えたとはいえテストの最中はお休みさせてもらうね
じゃあ、お友達も来てるみたいだから、今日はこれで帰るね、それじゃ、吉澤さんまた今度」
「アッ、いや、先輩・・・そうだ、今ごっちん、アッ、このこクラスメイトで後藤真希、
今日はマンガを、いや、そんなこといいんだけど、でね、コンビに行こうって言ってんだけど
先輩もそこまで一緒にどうかな?ほら、日ごろのお礼にアイスでも・・・」

このまま帰られては最悪だと思い、とにかく突破口を探そうとするひとみだが
今の梨華がそんな言葉に耳を貸すはずもなく

「わたしはいいよ、吉澤さんはわたしになんかことわらずに、ソビエトでもどこへでも行っていいのよ」

そう言うと梨華は最後まで目が笑っていない笑顔を浮かべたまま部屋を出て行った
90 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時45分14秒
17
「ねぇ、よっすぃ、あの人がさっき言ってたカテキョ?なんか怒ってたみたいだけど」

しかし、その質問にひとみが答えることは無かった、魂が抜けていたからである

しばらくして、魂の戻ってきたひとみにまきが話しかける

「要するにこういうことね、理由はいえないけど、カテキョの先輩は怒って帰ってしまって
よっすぃはそのことに対して海よりも深く反省してるから、何とかして謝りたいと」
「ハイ・・・」
「じゃあ、アタシに考えがあるからとりあえずよっすぃは部屋を片付けといて、
あたしは1回家帰ってもってきたい物あるから、だいじょ〜ぶ、アタシに任せなさいって」

梨華が部屋を出て行って数分後、こうした会話のあと今度は真希も部屋を出て行き、
とりあえず一人で部屋を片付けるひとみの姿があった
91 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時47分21秒
18
その頃いまだ不機嫌な顔で家に向かう梨華はその容姿に似つかわしくない悪態をついていた

「あ〜、むかつく!!」
(えぇ、分かっていますとも、あれがひとみちゃんの本心じゃないってことは、でもね、でもよ
あんなに熱い愛を感じあった彼女がいるのに、言うに事欠いて「女同士は気持ち悪い」
って、別にそこまで言う必要ってある?
わたしだって今の世の中でこうした関係が世界中の人から祝福されるものじゃないってことは
わかってるよ、けどね、わたしが許せないのは愛よりも世間体を取るひとみちゃんの態度なの)

人生最大とも思えるイライラを撒き散らしながら梨華は家路を急いでいた
92 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時49分00秒
19
「う〜んまぁまぁかな、でもまだなんが小汚いなぁ」

再び吉澤邸に戻ってきた真希は言いながら手早くひとみの部屋を掃除し始めた
その腕前は先ほどの「整頓能力皆無」発言を撤回せざる得ないほどのものだった

「よしっ、こんなもんかな」

そうこうしているうちにひとみの部屋は半時間前の惨状が嘘のように乙女の部屋よろしく
きちんと整頓され、申し分なく清潔になっていた。

(う〜ん、ごっちんとは付き合い長いつもりだけど、こうやってたまに意外な一面を発見するのよね)

「さて、それじゃ、さっきの先輩に電話してみよう」
「えぇ!でも絶対怒ってるよ、今さっきのことだよ。ごっちん並みの記憶力ならともかく」
「部分的に引っかかるけど、まぁ、電話してみてよ、やばくなったら代わるから、大丈夫」

正直、すぐには電話なんかしたくなかった、真希の自身ありげな態度に気圧され
ひとみはしぶしぶ自分の携帯を手にした
93 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時51分54秒
20
(ちょ〜っとだけ大人気なかったかな、年上なんだからもうちょっと余裕ある態度ってやつが
必要かな)

家に着いた梨華が自分の部屋で読みかけの雑誌を見ながらそんなことを考えていると
かばんの中から携帯の着信音が流れた。ディスプレイには「ひとみちゃん」と表示されていたので
出ようか出まいか一瞬悩んだがとりあえず出ることにした

「もしもし、どちらさまですか?」
「・・・あの、ひとみです・・・」
「どういったご用件でしょうか?」
「・・・・・・」


「(ごっちんむりだよぉ、そ〜と〜怒ってるよ)」

相手に聞こえないように横にいる真希にそうささやくと、藁にもすがる思いで
ひとみは携帯を真希に渡した
94 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時53分55秒
21
「あのぉ、石川先輩ですか?」
「えっ、誰?」

聞きなれない声に梨華が戸惑っている間に電話のむこうで真希は続けた

「あの、さっき少しだけ吉澤さんの部屋でお会いした後藤真希です。
実は先輩が私の憧れの朝高に通ってらっしゃるって聞いて、お話を聞かせてもらいたいなぁ
って思って、あと、なんか勉強教えるのがすごくうまいって聞いて、あつかましいかなと
思ったんですけど、実は私も少し教えていただきたいところがあって・・・」
95 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時54分35秒
22
突然の申し出に何がなんだか分からない梨華だが、正直今日はひとみと会うのはいやだったので
冷静を装って

「ええ、それじゃあ、今度・・・」

と言いかけると、今度はかなり早口で返事が返ってきた

「あぁ、やっぱり今日あったばかりで私ったら・・・
すいません、無理なお願いして、吉澤さんからいい人だって聞いて、つい・・・
でも、何とか今から吉澤さん家で会ってもらえませんか、なんかさっきか吉澤さんも元気なくて」
(そっかぁ、やっぱりひとみちゃんだいぶ反省してるみたいね、まぁ、いっか)
「分かったわ、でも、ちょっと着替えたり準備があるから30分くらいかかるけどいい?」
「ええ、もちろんです、お待ちしてます」
96 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)09時55分39秒
23
会話が終わったとみると、ひとみは期待を込めたまなざしで真希の顔を覗き込んだ、
すると、その目の前にVサインが差し出される

「30分くらいできてくれるって」

それだけ聞くとひとみは真希に飛びついた

「あぁ、あんた、いや、ごっちんと友達してて今日はじめてよかったと思ったよ」
「なんか、さっきから部分的に引っかかるのよね、でもまぁいっか(わたしのためでもあるし)」

真希にしっかりと抱きついているひとみからは真希が最後に心の中でつぶやいた時に
浮かべた笑みは見えなかった
97 名前:なつめ 投稿日:2001年08月08日(水)22時35分31秒
24
(それにしても・・・ごっちんのやついつの間にこんなにたわわに実ったんだ・・・)

感謝の言葉を並べながらも、自分の胸にあたる真希の明らかに自分のそれとは違う感触に
驚きを隠せないひとみは、離れ際につい真希のTシャツの中をチラッと覗き込んでしまった。
そこにはひとみが予想していたよりも立派は双丘の片鱗と、ひとみにはありえない谷間があった。

(おぉっ!中学に入った頃はあたしと同じくらいだったのに、何食ってこうなったんだ、
やっぱ牛乳か?ピスタチオや乾燥昆布が良いなんて聞いたことないし)

ひとみが胸の中で素朴な疑問と賞賛を並べていると、
ひとみの考えを悟ったのか真希はとんでもないことを言い出した。

「触ってみたいんでしょ?さっきからチラチラ見てるよねぇ」
98 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)00時35分09秒
25
ゴクリという唾を飲みこむ音が真希に聞こえたのではないかとひとみは緊張した。
いや、実際緊張の原因はこのシチュエーションだろう。少し前までならこんな申し出に対しては
相手の頭を軽くはたいて、一笑に付していたひとみだが、最近は少し状況が違う。
今ひとみが思いを寄せているのは目の前の真希と同じ、同性の梨華である。
それに、真希の胸元を見たことで、前に背中越しに感じた梨華の感触を思い出したことも否めない。

真希はというと、いつもの冗談めかした笑顔ではなくその年齢には不釣合いともいえるほどの
艶やかな笑みを口元に浮かべながら、Tシャツの首元を少しひとみのほうに引っ張りながら言った

「よっすぃならいいよ」
99 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)00時37分03秒
26
その一言で完全にパニック状態になってしまった頭でひとみは必死に考えをめぐらせた

(これはいつもの冗談じゃない!だって、その・・・目がマジ色っぽいもん。
でも、やっぱりわたしには先輩がいるし、ここは、そう、いかに傷つけずに断るかだ)

必死に考えをまとめ上げ、ひとみは真希に何かを告げようとした、が、
その言葉が真希に届くことは無かった、真希がツツッとひとみ擦り寄ってきたのである

(・・・い〜におい、あ〜、やばい・・・そうだ!これは練習だ、将来先輩とこういうシチュエーションに
なった時、どぎまぎして何もできないなんてことは避けたい、それに胸を触るくらいスキンシップ
スキンシップ、そうそう、決してやらしい気持ちなんかじゃなくて、純粋な好奇心なんだ)

決心するとひとみは自分の方に寄りかかっている真希の胸にそっと手を伸ばした
100 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月09日(木)06時59分41秒
更新早いし、面白いです。
この調子で頑張って下さいね!
続き楽しみにしています。
101 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)07時16分30秒
27
パシッ!
が、ひとみの手が真希の胸に届く寸前に真希はその手を叩きつけた

「やっぱやーめた。」
「ええ、なんでぇ」
「だって、目がマジでなんか怖いんだもん。すっごいやらしい顔してた。」

そこまで言うと真希は戻ってくる途中で買った菓子を手に、ひとみのベッドへ行ってしまった
残されたひとみは釈然としないものを抱えながら、そばにあった手鏡で自分の顔を覗き込む

「ねぇ、ホントよっすぃどうしたの?前なら『何言ってんだぁ!』とか言いながら
こう、パーンってやってたのに。」

ベッドに寝っ転がりながら、真希は頭をはたく真似をする。
突然そんなことを言われたひとみは、まさか本当のことを言うわけにもいかず、
自分も冗談だよなどと苦しいいい訳をしてその場は事なきを得た、と本人だけは思っていた。

(そっかぁ、やっぱりね、今ので確信がもてたよ、よっすぃ。
と、言うことは相手はやっぱり・・・フッフッフッ、どうやら風はアタシに吹いてるね。)
102 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時16分00秒
28
「そうなの、それはわざわざありがとうね、梨華ちゃんもテストの最中だっていうのに」
「いえ、いいんですよ、それに今回はひとみちゃんのお友達が用があるらしくて」

母親が下で先ほどの電話の相手を招き入れる声が聞こえる。

コンコン、と乾いたノックの音と同時に梨華がやってきた。

「こんにちは、今日は2回目だね、後藤さん、それと、吉澤さん。」

梨華の挨拶は、さっきよりはましだが、やはりまだ少し怒っている事を
ひとみに分からせるのに充分なものだった。

しかし、それよりもひとみを驚かせたのは梨華の服装だった。
ピンクの少し丈の長いキャミソールにジーンズという、夏ならどこででも見かけるその組み合わせは
数日前、ひとみの部屋で熱い口付けを交わしたときと同じ物だった。
それに気づいたひとみが梨華をまともに見れないことを確認すると、梨華はほくそ笑んだ。

(クスッ、気づいてる、動揺してる)
103 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時20分00秒
29
ひとみの反応を一通り楽しんだ梨華は、ひとみにではなく真希に話しかける。

「えーっと、後藤さんだったよね、はじめまして、さっきはろくに話もできなくて。」
「あっ、突然のわがままなのに本当に着ていただけるなんて、ありがとうございます。」
「そんな堅くならなくていいのに」
「えっ、でもやっぱり吉澤さんの先輩ですし、あっ、私のことは真希って呼んでください。」
(オイオイ、ごっちんよぉ、あんたまともな会話できるんじゃんか、付き合ってこのかた、
あんたが敬語使ってるところや、わたしのこと『吉澤さん』なんて読んでるトコ見たこと無いぞ
大体、いつもの『あはっ』や『きゅーん』はどうしたんだよ)

二人が初対面にもかかわらず、なかなか打ち解けているのが面白くないひとみは
心の中でこんな悪態をついていた。

「それにしても先輩ってあの朝高に通ってるんですよねぇ、すごいなぁ。」
「ううん、朝高っていってもわたしは、附属中学からだから簡単な英語と論文の試験とあと
面接だけしか受けてないのよ、ほんとにすごいのは高校から入ってきた人たちなの。」
104 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時21分05秒
30
梨華と真希の会話は梨華が通う朝高、朝比奈高校の話になっていた。
朝比奈学院は小・中・高・短大・総合大学を1つの敷地に持つ、日本でも最大規模の教育機関だが
もともとの始まりが女子高であるため、今でも中学と高校は女子高である。
そんな朝比奈高校は近隣の女子中学生にとってはその制服かわいらしさもあいまって
憧れの進学先の1つである。

「ところで、さっき電話で勉強で分からないところがあるとか・・・
急いで出てきたもんだから、科目聞いてなくて筆記用具しか持ってきてないから
うまく教えてあげられないかもしれないけど。」
「あぁ、大丈夫です、英語なんですけど教科書と辞書持ってますから。」
(そっか、ごっちんそれをとりに帰ってたんだな。それにしても英語って、確かにあんたの英語は
壊滅的だけど、先輩呼び出す口実ならもうちょっと会話が成立する科目選べばいいのに・・・)

真希の勉強を教えてほしいという誘いは、単なる口実だと思っていたひとみはそんなことを
考えていたが、小1時間もするとその考えが間違いであったことを知る。
105 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時24分11秒
31
(・・・ごっちん、あんた、なに本気で勉強はじめてるんだよ。それに先輩もいつもより
一生懸命じゃない?ってそれもそうか、loveってスペルすら中3になってもまともに書けない
生徒相手じゃ、そりゃ一生懸命になるわな)

「いやぁ、先輩ってほんとに教え方うまいですね、テスト明けの課題ほとんど終わっちゃいましたよ。」
「そんなこと無いよ、真希ちゃんののみこみが早いだけよ。でも、
単語はもうちょっと知っておいたほうがいいかな。」
「えっ、ごっちん課題もう終わったの、わたしまだ手つかずだよ。ちょっと見せてよ。」

自分がぼんやりしてる間に、真希が課題を終了させてしまったことがよほどショックだったのか
ひとみは真希のノートを奪い取ろうとした。
106 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時25分24秒
32
「ダメよ、ひとみちゃん、課題は自分でやらないと力にならないよ。」

しかし、梨華の一言で制されてしまった。

「そうだよ、吉澤さん、課題は自分でやらないと、
分からないところあったらわたしが教えてあげるから。」
「クッ、あんた、中学入ってからの、夏・冬休みの宿題今まで誰が・・・」

ひとみはそう言いかけたが、残念ながら後半は言葉にならなかった、真希が梨華の死角から
強烈な肘鉄を入れたからだ。

「あらっ、どうしたのひとみちゃん?」

うずくまるひとみを不思議そうに梨華が覗き込むが、ひとみはただ首を振るだけだった。
107 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時28分08秒
33
「じゃあ、そろそろわたしは帰るね。」

その後、しばらく3人で雑談したあと、梨華は席を立ち、帰ろうとしていた。
どうやら梨華の機嫌はまだ少ししこりを残しているがおおむね良い、程度まで回復していた。
その事に関してはひとみも真希に感謝していたが、今日1日の真希の行動には納得できない
点も多々あった。特に、真希の梨華に対する振る舞いは、異常とも思えた。

「あっ、じゃあ、わたしも帰ります、先輩家どっちですか?途中まで一緒に帰りません?」

そう言うと真希も教科書や自分の持ちも物を片付け始めた。

(う〜ん、やっぱりおかしい、うちに来ると帰れって言っても晩御飯まで食べて、風呂入って、
挙句、次の日学校があっても泊まっていこうとするのに。)
108 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時29分03秒
34
ひとみがそんなことを考えてる向こうでは、真希と梨華がまたなんだか楽しそうに話をしている。

「そうなんですか、あのおっきな本屋さんの近所なんですか、じゃあ、さっき言ってた単語の教科書
選ぶの手伝ってくれません?私先輩に言われて新しい参考書が欲しいなぁって思ってた
ところなんです。」
(いやいや、ごっちん、枕ならもっと柔らかくて良いのが寝具屋に売ってるよ)

思っても口に出さない、先ほどの教訓が生かされているひとみだった。

「そうねぇ、わたしもまだ明日テストがあるからそんなには付き合えないけど、ちょっとなら。」
109 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時29分59秒
35
結局梨華は真希の頼みを了承して、二人で帰っていった。
一人部屋に残されたひとみは今日あったことを思い返していた。

(そう、最初に先輩が怒って帰ったのはわたしが悪いから仕方ないとして
納得いかないのはごっちんなんだよね。なんか2人のときに誘惑してきたのは
いつもの冗談としても、そのあとの先輩が来てからの態度、っていうか、よく考えたら
その前の電話からおかしかったよね、な〜に考えてるんだか・・・
・・・まぁ、考えても仕方ないか、どうせいつもの気まぐれだろう。)

いろいろ考えてはみたものの、分からないことはわからないという結論に達する
探偵には不向きなひとみであった。

(あっ、明日からまた来てくださいって言うの忘れてた)

ついでに記憶力も今日は不調のひとみだった。
110 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)09時31分04秒
36
「今日は本当にありがとうございました。」

本屋から出てきて、梨華にお礼を言う真希は本当に嬉しそうだった。

「いえいえ、こちらこそ、いろいろお話できて楽しかったよ。ひとみちゃん学校での話とか
あんまりしてくれないから、これからもいろいろ聞かせてね。」
「ええ、もちろんです、その代わりと言うわけじゃないですが、先輩もまたわたしに
勉強とか教えてくれますか。」
「もちろん、今日みたいな感じでよければいつでもいいよ。」
「よかったぁ、実は私恥ずかしくて誰にも言ってなかったんですけど、朝高行きたいんですよ
今の私の成績じゃ、朝高なんて口に出すのも・・・」
「そんなこと無いよ、今からなら頑張れば充分間に合うよ、真希ちゃん覚えるの早いし。」
「・・・先輩、ありがとうございます。」

そう言うと真希はペコリとお辞儀をして、梨華と別れた。

(あぁ、朝高なんてとんでもないこと言っちゃったけど、どうしよう・・・
でも、まぁ、これでまた先輩と会う口実できたし、ウフッ、がんばるゾっと)

駅近くのショッピングモール、夏の夕日に向かってガッツポーズをする真希であった。
111 名前:なつめ 投稿日:2001年08月09日(木)21時20分20秒
37
「あ〜、終わったぁ!」
「ほ〜んと、でもこれでやっと夏休みだね。」
「ねぇ明日休みだし、ひさしぶりにお昼食べて帰らない?話したいこともあるしさ。」
「う〜ん、ゴメン、今日もたぶん用事あると思うから・・・」
「何それ?たぶんある用事って?」
「話すと長くなるんだけど、今度ちゃんと言うから、ほんとゴメンね。」
「まぁ、いとしい梨華ちゃんが嘘つくとも思えないし、いいよ。」
「ほんとゴメンね、いっちゃん、じゃあ私帰るね、また電話するから。」

それだけ言うと梨華は、テスト最終日で独特の熱気を放つ教室を飛び出した。

(今日は特別暑かったから、早く帰ってあげないと・・・)

梨華が急いで自分のマンションに帰ってくると、梨華の予想通り
その”用事”は建物の入り口で待っていた。

「あっ、梨華ちゃ〜ん、お帰り。」
112 名前:なつめ 投稿日:2001年08月10日(金)20時01分40秒
38
植え込みの柵に腰をかけた真希が、嬉しそうに手を振りながら梨華を出迎える。

「もう、暑いんだからわざわざ日なたで待たなくていいって言ったのに、
すぐそこにコンビニあるから中で待ってればいいのに。」
「え〜、だって、そんなことしてたら梨華ちゃん気づかずに帰っちゃうかもしれないじゃん。
それに、帰って来るの遠くから見るの好きなんだよ。」 
「もう、それじゃ部屋行きましょうか。」

いたずらをした犬か子どもに対して、もうしょうがないなぁ、と言う時のような顔で
そう言うと梨華は真希を連れ、自分の部屋に向かった。
113 名前:なつめ 投稿日:2001年08月10日(金)20時02分15秒
38
植え込みの柵に腰をかけた真希が、嬉しそうに手を振りながら梨華を出迎える。

「もう、暑いんだからわざわざ日なたで待たなくていいって言ったのに、
すぐそこにコンビニあるから中で待ってればいいのに。」
「え〜、だって、そんなことしてたら梨華ちゃん気づかずに帰っちゃうかもしれないじゃん。
それに、帰って来るの遠くから見るの好きなんだよ。」 
「もう、それじゃ部屋行きましょうか。」

いたずらをした犬か子どもに対して、もうしょうがないなぁ、と言う時のような顔で
そう言うと梨華は真希を連れ、自分の部屋に向かった。
114 名前:なつめ 投稿日:2001年08月10日(金)20時03分28秒
39
「で、今日はどれかな?」
「今日はね、昨日宿題出してもらった数学の答え合わせをしてもらおうと思って。」

言いながら真希はまだ真新しいノートを取り出した。ノートは梨華との勉強用に買った物だ。
他にも科目別に1冊ずつのノート、単語帳、参考書、この数日で真希が勉強に投資した額は、
今までの中学生活を通したそれよりも多かった。

「それにしても梨華ちゃんほんと良い所に住んでるなぁ。」

この数日間通いつめているワンルームを見渡しながら、真希が感嘆の声をあげる。

「どうしたの急に?」
「いやぁ、やっぱ1人暮らしっていいなって、今日も出てくるとき弟とちょっとね・・・」
「まったく、姉弟なんだから仲良くしなきゃ、それに1人暮らしなんか寂しいだけよ。」

そうつぶやく梨華の声にはまったくの冗談ではない響きがあった。
115 名前:なつめ 投稿日:2001年08月10日(金)20時04分41秒
40
梨華の言葉を聞いて、少し無神経だったかなと真希は一瞬反省したが、

「梨華ちゃん寂しいの?だったらアタシが慰めたげる!」

言うが早いか、真希は梨華の背中に飛びついた。

「もう、暑い!バカなことやってないでさっさと数学終わらそうよ。」
「えぇ、何でそんなに急いでるの。」
「今日でテストも終わったから、今日は2時からひとみちゃんの家に行くの。
家庭教師再開、真希ちゃんも一緒に行くでしょ?」

そう言う梨華の声はどことなく楽しそうだった。
が、対照的に真希は面白くなさそうな顔しながら応えた。

「・・・うん、行くよ。」
116 名前:なつめ 投稿日:2001年08月10日(金)23時32分05秒
41
(なんか面白くない。)

淡いブルーのグラスに入った麦茶を飲みながらひとみはふて腐れていた。

思えば今日はひさしぶりに梨華がやってくる日、嬉しくてたまらないはずなのにどうも最初から
おかしかった。まず、梨華が1人ではなく真希とやって来たこと、しかも聞けば2人は梨華の家から
一緒にやって来た。

そして、一通り勉強が終わり、3人で何気ないおしゃべりをしている今も、真希は梨華のことを
『梨華ちゃん』と呼び、梨華もそれに対して、数日前初めて会った時とは違う親しみをもって
応えていた。

「でね、梨華ちゃんちの冷蔵庫ん中、野菜とかほとんど無いのに、アイスばっかりあるんだよ。
・・・って、聞いてる、よっすぃ?」

ひとみが梨華と真希の変化を訝んでる間に、話はひとみに振られていた。

「あっ、ゴメン、なんだっけ?」
「もう、よっすぃったら、ちゃんと話に参加してよね。」
「ゴメン、ゴメン、ところで、2人いつの間にそんなに仲良くなったの?」

先ほどから考えていた疑問をひとみはとても自然に切り出すことができた。
しかし、返ってきた答えはひとみの予想を越えてショッキングなものだった。
117 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)01時11分39秒
42
「あぁ、実はね、この前ここで初めて会った次の日から、
アタシ梨華ちゃんちで勉強見てもらってるんだ。」

真希がそう言うと、梨華は一瞬驚いたような顔をした。
梨華がテストの間は家庭教師は休業、これはもともとの約束とはいえ、その休んでいる最中に
真希の勉強に付き合っていたことは、少なからず罪悪感があった。
実際、本来の梨華の性格ならばそんなことはしなかっただろう、しかし、今回はひとみの
『女同士なんて・・・』発言もあり、こうしてばれたらばれたでひとみにあてこすってやろうという
気持ちが無かった、とは言い切れない。

「でね、梨華ちゃんてば、高校生なのに今1人で住んでるんだよ。」

気が付くと、真希はまだひとみ相手に自分の話をしていた。

「ねぇ、先輩、なんでわたしにはテストだからってカテキョ休んでたのに、ごっちん・・・
真希と、しかも先輩の部屋で勉強してたの?」

真希の話をさえぎって、ひとみは明らかに非難の色をこめて梨華に訊いてきた。

「それは・・・その成り行きっていうか・・・」

そうまっすぐに訊かれては梨華には何も言えることはなかった。
118 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)01時15分05秒
43
一度は愛を確認しあった人を裏切ったことへの罪悪感、軽はずみな言動への後悔、そして、
芽生えてしまった思い人への懐疑の念。
部屋の空気は、そうした負の思いで息もできないほど、鉛のように重く冷たくなっていた。

「じゃあ、今日はもうこれで・・・」

言いながら梨華は立ち上がったが、誰もそれを止めようとはしなかった。
かろうじて真希だけがそれに対して「うん、またね」とつぶやいた。

残された2人の間には、同じ部屋に居ながらにしてずいぶんと大きな距離があった。

「どういうつもり。」

先に口を開いたのはひとみだった。しかし、真希は意味が解らないといった顔で一瞥すると
また教科書に目を落とした。

「とぼけないで!なんで突然勉強してんのよ、それも先輩と。」

先ほどの静かな口調とは打って変わり、ひとみは自然と声を荒げていた。
真希はそんなひとみに臆することなく、じっと目を見据えて応える。

「アタシ、本気だよ。朝高行く。」
「なんで!」
「先輩、梨華ちゃんが好きだから。」
119 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)01時17分22秒
44
絶句。
ひとみは生まれて初めて、意識せずに何も言えなくなる状態を体感した。それは、悲しみや憎悪
といった、単体の感情ではなく、まさに混沌が生み出したものだった。

「最初はかわいい、綺麗な人だなって思って好きになった、それだけ・・・
でも話してるうちにいい人だな、この人の言うことなら何で素直に聞けるんだろう、
って不思議になって・・・そして、本気だって気づいた。あの人は、梨華ちゃんは
決してアタシのこと笑わない!
アタシが朝高行きたいって言ったときも本気で『行けるよ』って言ってくれた、だから、
アタシは朝高に行く。そのために今は勉強もする、それだけだよ。」

そこまで言うと真希は見ていた教科書を閉じ、グッとコップの中の液体を飲み干した。

「好きって・・・」

ひとみは信じられないといった面持ちでかろうじてそれだけを口にした。

「愛してるってことだよ。」

その時の真希の声はひとみが聞いたどの声よりもはっきりと、そして、力強かった。
120 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月11日(土)01時40分27秒
なんでだろ。。。よっすぃ〜〜気分。
つらいやねぇ、よすぃこ。でも、ごっちんもねぇ。。。
くぅこの先どうなるかとてもドキドキ。頑張ってねん。
121 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)02時36分29秒
45
こんなとき1人暮らしは便利だ、声をあげて泣いても家族に心配されることもない。

ひとみの家庭教師を休んで、真希に勉強を教えていたことはひとみに対するあてつけだけではなく、
真希の熱意を感じたからでもある。
だから、もし今日のようにその事がひとみばれてもたいした問題ではなく、またこの前のように
ひとみが困った顔をして、あとで訳を話せば、多少は気まずくなっても、それでおしまい、
また元の関係だと思っていた。

ただ一つ、梨華の予想と違っていたのは、その事実を知った時のひとみの表情だった。
それは梨華が予想していたものよりも暗く、絶望感さえ漂わせていた。
そんなひとみの横顔に梨華はかける言葉を知らなかった。

(あぁ、なんて迂闊だったんだろ、ひとみちゃんの気持ちは知っていたのに)

梨華はひとみに対して申し訳ないと思うよりも、自分の軽はずみな行動、
思慮の浅さへの慙愧(ざんき)の涙を流しつづけた。

(なんで、わたしは、もっとひとみちゃんを思いやれなかったんだろう・・・)
122 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)02時39分29秒
46
遠くでインターホンの音がする・・・

(アレッ、ほんとに鳴ってる?)

昨日は泣きながら寝てしまったらしい、気が付くと時計はすでに11時を回っている。
のっそりとベッドから起き上がると、まだはっきりしない頭で梨華は玄関に向かった。

「どうしたの、今日は早いね。」
「うん、梨華ちゃんどうしてるかなって思って。」

言いながら梨華は真希を招きいれた。

「梨華ちゃん、目ぇ、赤いよ。」
「うん・・・」
「泣いてた?」

それに対して梨華は何も応えない。

「昨日はゴメンね、あたしのせいで。」
「そんな、真希ちゃんのせいじゃ・・・」
「違うの!」

真希は梨華の言葉をさえぎって叫んだ。
123 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月11日(土)02時49分55秒
気になるなぁ…
124 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)02時52分25秒
47
「知ってたんだ・・・ひとみちゃんが梨華ちゃんのこと好きだって、それにたぶん梨華ちゃんも・・・
でもね、アタシも梨華ちゃんが好き、きっと、いや絶対ひとみちゃんよりも」
「・・・真希ちゃん」

突然の告白に梨華は戸惑った。
真希はかわいいと思う、目標に向かって一生懸命になれる健気なところ、そして、自分の感情を
自然にあらわすことができる素直さ。
そうした真希の性質に惹かれたからこそ、梨華もこの短期間で真希と急速に親密になった。

それらはひとみには無い部分だった。明るさという面ではひとみも真希も変わらないが、
ひとみにはどこか真希にはない壁を感じることがあった。
それはひとみがいまだに自分のことを『先輩』と呼ぶ事、そんな些細な事から感じてしまう。

(・・・正直、ひとみちゃんと付き合っていると苦しい時がある、いつもひとみちゃんの立場や心の中を
気にしないといけない・・・それに比べて・・・)

梨華は目の前で泣きそうになりながらも、真剣なまなざしで自分の顔を覗き込む少女を見つめた。

(もしかしたら、わたしが本当に幸せになれる道はこっちなのかも・・・)

梨華は導かれるように真希の肩に手を伸ばした。
125 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月11日(土)03時00分28秒
先輩っ?!
126 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)03時05分19秒
47
「知ってたんだ・・・ひとみちゃんが梨華ちゃんのこと好きだって、それにたぶん梨華ちゃんも・・・
でもね、アタシも梨華ちゃんが好き、きっと、いや絶対ひとみちゃんよりも」
「・・・真希ちゃん」

突然の告白に梨華は戸惑った。
真希はかわいいと思う、目標に向かって一生懸命になれる健気なところ、そして、自分の感情を
自然にあらわすことができる素直さ。
そうした真希の性質に惹かれたからこそ、梨華もこの短期間で真希と急速に親密になった。

それらはひとみには無い部分だった。明るさという面ではひとみも真希も変わらないが、
ひとみにはどこか真希にはない壁を感じることがあった。
それはひとみがいまだに自分のことを『先輩』と呼ぶ事、そんな些細な事から感じてしまう。

(・・・正直、ひとみちゃんと付き合っていると苦しい時がある、いつもひとみちゃんの立場や心の中を
気にしないといけない・・・それに比べて・・・)

梨華は目の前で泣きそうになりながらも、真剣なまなざしで自分の顔を覗き込む少女を見つめた。

(もしかしたら、わたしが本当に幸せになれる道はこっちなのかも・・・)

梨華は導かれるように真希の肩に手を伸ばした。
127 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)04時22分42秒
48
ガチャン

乱暴に玄関のドアが開く音が聞こえた。
真希が来たときに鍵をかけ忘れたのだ、女の一人暮らし、普段なら絶対にしないミスだ、しかし、
今日は昨日の事もあり、また、起きたばかりでぼんやりしていた。

突然の侵入者の気配に2人は身を寄せ合って構える。
しかし、部屋に駆け込んできたのは2人がよく知る少女だった。

「あ〜!何してるの、離れてよ!」

大声で叫びながら、ひとみは真希を突き飛ばした。

「痛ったぁ、何すんのよ、大体なんでよっすぃがここに居るのよ。」
「それはこっちの台詞だよ、先輩の家に行こうとしたら、マンションに入るあんたが見えて、
急いで追っかけたけどこっちは部屋番号知らないから探し回って、やっと見つけたと思ったら、
部屋ん中で何しようとしてたのよ、こっちはどんな顔して会おうかと・・・」

マンション中を歩き回ったらしく、ひとみは額に汗を浮かべながら真希に詰め寄ったが、
息切れして後半は言葉にならなかった。
128 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)04時25分27秒
49
面白くないのは真希だ、せっかくのところをひとみに邪魔されたばかりか、思いっきり
突き飛ばされて踏んだり蹴ったりである。

「フフン、そんなのよっすぃには関係ないでしょ、ねぇ、それより梨華ちゃんさっきの続き。」
「いや、ちょっと真希ちゃん。」

梨華の肩を抑え、ズイッと迫る真希を梨華は懸命に押し返そうとする。

「さっきの続きって何?」
「梨華ちゃんはね、アタシの告白を受け止めてくれて、こう優しく肩を抱いてくれたんだよ。」

真希が梨華の肩から右腕を離し、横に広げ肩を抱く真似する。

「ちょっと、真希ちゃん、わたしそんなことしてないでしょ。」
「いいから、いいから。」

真希はそう言うと今度は梨華に抱きつこうとした。
刹那、真希の横っ腹に鈍い痛みが走る。ひとみのタックルである。
129 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)04時32分04秒
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「ダメェー、先輩はぁ、わたしが先に・・・」

そのまま真希に抱きつく格好になったひとみは、一言一言を搾り出すようにしてしゃべっている。
見ると、ひとみの顔は涙と鼻水で、グシュグシュになっていた。

ひとみは真希の服で顔を拭きながら続ける。

「せんぱい〜、わたし何でもします、勉強も今よりがんばります、朝高にだって合格してみせます。
それに、毎日来てくれとかわがまま言いません、あと、ごっちんと遊んでもわたし気にしません、
それと前わたしが言った『女同士なんて〜』がむかついてるんなら、あれは嘘です、
ほんとは先輩大好きです、だから、だから、わたしの彼女でいてください。」

言いながらひとみはすでに真希から離れ、梨華の足にすがるようにしがみついていた。
その後はひとみのワンマンショーだった。梨華の足にしがみついたまま、子どものように
アンアン泣きながら「せんぱい〜」と「すきなんですぅ」を呆れ顔の2人の前で延々と繰り返した。

(ふぅ〜、一瞬でも心が揺れた罰なのかしら)

すでにひとみによって元の色よりずいぶん濃くなってしまった部屋着のズボンを見ながら、
梨華はそんなことを考えていた。
130 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)04時33分16秒
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「反則ぅ〜」
「なにが?」
「あんなに泣くなんてズルだズル。」
「違うね、あれはわたしの愛が伝わったんだよ。」

昨日の嵐のような出来事から一夜明け、今日もうだるような暑さの中、梨華の家に向かう2人。

「それより、何でよっすぃが一緒に梨華ちゃんち行くのよ。よっすぃのカテキョ午後からでしょ。」
「ふふ〜ん、それはね、昨日ごっちんが帰った後、今日からわたしもごっちんと一緒に梨華ちゃんちで
勉強する事に決めたんだよ、そのほうが梨華ちゃんも1回で済むから助かるって。」
「エッー、嘘だ、せっかくの2人きりの時間を・・・どうせまた泣き落としたんだろ『ごっちんと2人きりに
ならないでぇ』とか言って。だいたい、あたしが帰った後だってあの『すきですぅ』の返事どうせ
もらってないんでしょ、頭なでてもらって満足して帰ったってトコじゃないの?」
「うっ、そんなこと無いよ・・・
あっ、そうだ、それよりもアイス買っていこうよ、ね、昨日帰るとき梨華ちゃんが
ソーダ味の買って来てって言ってた。」
131 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)04時34分18秒
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都合が悪い話題はあからさまであっても、切り替えようとするひとみ、しかし、それよりも
真希はさっきから嬉しそうに『梨華ちゃん』と呼ぶひとみが気に入らない。

「ふ〜ん、まぁ、いっか、じゃあ、そこのコンビニ寄って行こう。」

言いながら真希に誘われたひとみがコンビニに入ろうとしたその時、真希はひとみの背中を
思いっきり押しながら、梨華のマンション向かって駆け出した。

「じゃあねぇ、よっすぃはちゃんとアイス買ってから来るよう、あっ、アタシは『ガチンとみかん』ね、
それじゃ、一足先に梨華ちゃんとあま〜い時間を過ごしてきま〜す。」
「ちょとぉ、何考えてるのよ、大体あんた昨日振られたんでしょ。」
「振られてなんかいませんよ〜だ、それに昨日の感じならアタシにもチャンスはまだまだあるもんね、
梨華ちゃん上目遣いと、泣き落としに弱いの分かったし。」
「もう、絶対そんなの許さないんだからね。」

夏休みは始まったばかり、真っ白な日差しの中を2人の少女が走っていく。
行き先はもちろん、愛しい”いしかわさん”の部屋。
132 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)04時34分57秒
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『やさしい風景 〜夏の初めに〜 』

 おしまい。
133 名前:_ 投稿日:2001年08月11日(土)05時09分49秒
 
134 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)05時11分27秒
〜謝罪〜
まず最初にたびたびの2重(時には3重)カキコ、本当にすいませんでした。
もしかしたら、史上最も重複書き込みが多い小説スレになってしまったかも知れません
一番の原因は、次数制限を越えてエラー、「戻る」を押す。というものです。
(もしくは「更新」を押す。)
今後また何か書くことがあれば、このことはには充分気をつけますので、本当にすいませんでした。

次に、008さんの設定や雰囲気をなるべく壊さないように気をつけましたが、それでも至らない
部分が多く、008さんの部分ではいなかった「後藤」を登場させてしまったことは、話の展開上
どうか、ご容赦ください。
その他、口調が違う等々、違和感を感じて、不愉快なおもいをした方には申し訳ありません
でした。
135 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)05時12分38秒
〜多謝〜
至らない文章にもかかわらず、レスを下さった方ありがとうございました、書いていく上で、
ずいぶん励みになりました。

>>77さん
人の続きを書いているので、レスが無いというのはやはり皆さんに気に入られていないのか、
やはり書くのを辞めてしまおうか、と思っていたときにいただいた最初のレス。とても嬉しかったです。

>>100さん
更新のスピードは正直自分でも気になっていました。
早すぎると読み手が辛いという意見も聞いたことがあったので。
でも、100さんのおかげで、書きたいことを書きたいスピードで思い切り書くことができました。
ありがとうございました。

>>120、123、125さん
後半は書いているわたしも生みの苦しみを存分に味わっていたので、皆さんのレスがあって、
読んでくれている方がいると、励みになりました。
特に先の展開を気にしてくれている方がいることは、書き手冥利につきました。

その他、最後までお付き合いくださった皆様ありがとうございました。

そして、なにより、すばらしい設定を残して下さった008さんありがとうございました。
136 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)05時22分17秒
〜独白〜
2重カキコのミス等からお気づきの方はいらっしゃるかと思いますが、実は初小説です。
初、にもかかわらず、人の設定を引き継いで書くなんて、書き終えた今なら絶対に止めていたと
思います。

しかし、書き始めた頃は「初で〜す」とか書くのがなんか「下手だけど許してくださ〜い」って
書くようで嫌だったので、ちょっと横柄な書きはじめをしてしまいました。「書いてもいいかな?」
とか言って。ほんと、井の中のってやつでした。

あと、レスをつけてくださった方にも実はすぐに「ありがとう〜」ってやりたかったんですが、その前の
008さんがそういうタイプの方ではないみたいなので、わたしも控えました、それにわたしの性格上、
1回そういうことをすると、きっと書き物のほうの品質が今よりも落ちると思いますので・・・
137 名前:なつめ 投稿日:2001年08月11日(土)05時24分23秒
それと、スレタイトルの「いしかわさん」最後に出せてよかったと思ってます。
このスレタイトルが気になって(言い訳ですが)吉澤視点になりそうな展開を何度もその他の
登場人物もしくは、客観にして、ザッピング状態になってしまいました・・・力不足です。

今回のことで人の続きは難しいが面白い、と感じてしまったので、また、機会があればやって
みたいなぁ、などと懲りずに考えています。でも、この石吉後、というか、この設定自体かなり
好きになってしまったのでの続きも書いてみたいです(伏線も何箇所か張っておいたし(藁 )

なんにしても、実は初小説どころか、まったくの初心者で何色板に書けるかもよく知らないので
その辺を勉強してからなんですが・・・
書き始めて、白板が赤・青とならんで伝統ある板らしいと知って慌てました。

それでは、ほんとに読んでくださった方々ありがとうでした。
138 名前:100 投稿日:2001年08月11日(土)07時18分22秒
>でも、100さんのおかげで、書きたいことを書きたいスピードで思い切り書くことができました。

ちょっとでもこの作品を進める手助けになったようで、うれしいです。
レスを全くされていないようだったので、もしかしたらお邪魔になったの
かなと心配していました。

それにしても初小説だとは驚きました。更新も早いし、内容もとても面白かった
ので当然かなり書き慣れた方だとばかり思っていたので。
面白い小説を書いてくださってありがとうございました。
139 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月11日(土)09時21分19秒
おもしろかったよ!続きものんびり待ってます
140 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月11日(土)12時04分31秒
なつめさん>
すんげーおもしろかったっす!
今度はなつめさんのオリジナル作品が見てみたいかも・・・
141 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月11日(土)22時51分02秒
毎日チェックしてましたー。
すっごいおもしろかったです。
いしかわさんは、どちらを選ぶのか次の作品も楽しみです。
142 名前:なつめ 投稿日:2001年08月12日(日)00時21分33秒
書き終えた後にレス下さった皆さん、読んでくださって本当にありがとうございます。
幸い面白いと言ってくださる方が多くて胸をなでおろしています。
こうした誉めてくださるレスまた、批判・批評レスもわたしにとっては励みになりますので、
今後ともよろしくお願いします。

なお、今は〜夏の初めに〜の設定を使って2本ほど書きながら、他のプロット作ったりしてます。
ただ、この『いしかわさん』スレッド自体他の方の立てたものなので、金・銀・空・海に新しく
立てたほうがいいだろうなと思っています。
海が長編用というのは分かったのですが、他の板については調べたのですがまだよく分かりません
そのあたりに詳しい方がいらっしゃいましたら、字数制限等含めて教えていただければ幸いです。

これからも良いといわれる物を書けるよう、精進致します。
143 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月12日(日)05時30分24秒
>>142 案内板に書いてありますよ。
わからなければそちらでお聞きになるとよろしいかと……
次回作を期待しています。
144 名前:なつめ 投稿日:2001年08月12日(日)10時37分31秒
>>143さん
アドバイスありがとうございます。また、期待してくださる方がいて嬉しいです。

結局、銀板で書く事にしました。
理由はやはりこちらのスレタイトル「いしかわさん」に内容がそぐわないと
感じたことと、自分の立てたスレッドでシリーズとして書いていきたいと思ったからです。

あちらでも頑張って書いていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
また、こちらの書き物に対するご意見も引き続きいただけましたら、幸いです。
145 名前:なつめ 投稿日:2001年08月12日(日)10時38分39秒
本当にすいません!!
以後気をつけます。
146 名前:七誌の毒者 投稿日:2001年08月12日(日)13時34分11秒
いや面白く拝見させていただいてましたよ
今年になってから見てました

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