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とまどい

1 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)02時24分49秒
甘モノに挑戦しましたが・・どうなんでしょう?
根が暗いもので上手く書けませんですわ・・

というわけで、今まであまり無かった組み合わせでやってみました。
ご意見お聞かせ下さい。
2 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)02時25分38秒
それは、遠征先のホテルでのことだった。

「コンコン」

(誰や、こんな時間に・・)

「こんばんは、夜分遅くにスミマセン・・」
「はい?お、石川やないか。どないしたん?」

びっくりした。
今まであまり会話する機会が無かった石川が
まさか自分の部屋を訪ねてくるとは思わなかった。
3 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)02時26分39秒
私には天地がひっくり返っても着れないであろう
キティちゃんのプリントが入ってるパジャマを着て
今にも泣きそうな顔をして立っている。
困った事にかなり可愛い・・

「・・え・・と・・、あの・・」

石川はもじもじしてるばかりで何も言わない。

「なんや?用が無いんなら、はよ部屋に戻り。明日は早いで・・」

私は多少も疲れもあったし、なんか変な気持ちになりかけたので
わざとぶっきらぼうに言った。

「あの、怖いんです・・」
「はあ?・・」
「変な音が聞こえて怖くて眠れないんです」
「・・・」

キティちゃんプリントのパジャマ姿でこんなこと言われた日には
世の男性諸君は崩壊してしまうだろう。
それくらいその時の石川は可愛かった。
不覚にもクラクラ来てしまった私は一体・・・
4 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)02時27分29秒
「きょ・・、今日は矢口と一緒の部屋だったやろ?あいつはどないしたん?」
「それが、いくら起こしても起きてくれないんですぅ」

眼が涙目になっている。
た、たまんない・・
いかん、女の子相手に私は何を欲情してるのだ。

「ま、まあええわ・・入り。散らかってるけどな・・」
「スイマセン・・」

石川は部屋の椅子にちょこんと座って私をじっと眺めている。
その瞳は15歳のそれではなく妖艶の輝きすら放っていた。
私は動揺を石川に悟られない様に必死だった。

(なんや、この子。15歳にしてこの色っぽさは・・
 あかん、ますます変な気になってきた)
5 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)02時28分28秒
「中澤さん・・・」
「は、はい!?」

私はビックリして敬語で返事をしてしまった。

「ホントは・・怖くて眠れないって言うのは嘘なんです・・」
「へ・・・」
「わたし、最近中澤さんの事考えると眠れないの・・」
「はい?・・・」

最初は言ってる意味が理解できなかったが
石川の潤んだ瞳を見てようやく理解できた。
とたんに、私は年甲斐も無く顔が真っ赤になるのを感じた。

「い、いや、あかんで・・裕ちゃんは一応女やし・・」
「わたし、矢口さんが羨ましい・・」
「矢口が・・?」
「いつも中澤さんと仲良くて、私もああやって・・・
 抱き合ったりしてみたい・・」

なんて事を言うのだ、この子は。こんな可愛い顔して。
6 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)02時29分26秒
「中澤さん、わたしのこと嫌いですか?」
「いや、嫌いとか好きとか、そういうことは・・」
「嫌いなんですね・・」

ああ、泣いてしまいそう。どうしよう。

「き、嫌いなことあるかい!好きやで・・石川の事。大好きや・・」

そういって私は石川を抱きしめた。

「ほんとうに?・・」
「ああ、裕ちゃんは嘘は嫌いや」
「うれしい・・」
7 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)02時35分27秒
ああ、私は何をやっているんだろう・・
自分の中で押さえ様の無い欲望が理性をどこかへ消し去っていた。

「石川、チューするで・・」

(な、何を言ってるんだ〜!これじゃただのセクハラオヤジだ〜)

考えとは裏腹に私の中に自制心などは当の昔に消えていた

「はい・・」

石川は静かに目を瞑る

(ゴ・・ゴクッ・・)

唾の飲み込む音が部屋中に響いたような気がした

(ほんとにええのか〜、こんなことして〜)

『ガチャッ』

その時、部屋の扉が開いた音が聞こえた。
8 名前:名無し 投稿日:2000年09月01日(金)02時54分18秒
中澤ファンとしては、たまんないすね。
しかも、この組み合わせは初めて読むきがする。
9 名前:Unknown 投稿日:2000年09月01日(金)02時58分14秒
タイトルにつられて読みました(笑)
続き気になる〜!!
10 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月01日(金)03時02分22秒
誰が来たんだ!
くー、続きが気になる!!
11 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)03時08分44秒
「イエ〜〜イ」

な、何事・・

「モーニングどっきりマル秘報告でぇ〜す」

メンバーが一斉に私の部屋に入ってきた。
なぜか後藤はうれしそうにビデオカメラを持っている。
何がどうなってるのかさっぱりわからない。

「裕ちゃん、またいたいけな小娘を手篭めにしようとしたね〜」
「まったく、油断も隙もありゃしない・・」
「裕ちゃんは矢口だけじゃ物足りないの〜」
「いやー、リーダー、良い絵が撮れました!」

そういうと圭織がずかずかと部屋に入りテレビの裏をゴソゴソやってる。
すると、そこから出てきたのはCCDカメラだった。
12 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)03時09分50秒
「今日ね、スタッフの人に借りたんだ。面白いからなんかに使ってみようって
 ことになって、こういう企画になりました〜」
「まさか、こんなにうまくいくなんてね〜、プププ・・」

なっちと圭ちゃんが得意気に私に説明してる。
後ではチビッ子どもがケラケラ笑ってる。
私は一気に血の気がひいた。

「ま、まさか・・今の全部見とったんか?・・」
「うん、となりで部屋で一部始終!!」
「モニターまでスタッフの人に借りちゃったのよ〜ん」

みんな声を合わせて返事をした。
私はその場でへなへなと座り込んでしまった。

(ああ、終わりや・・中澤裕子が今まで27年間築いてきたものが・・)

「まったく、カオリの石川を許可無く寝取らないでよ〜」

圭織が続けざまにまくし立てる。
13 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)03時12分43秒
・・・完全にはめられた。よりによって最年長の私が・・
私は悔し紛れに石川を睨む。

「い、いしかわぁ〜〜」
「ご、ごめんなさい!私はいやだったんですけど・・
 みんなが無理やり・・」

石川は何度も私に頭を下げる。
部屋の中は大騒ぎだ。私は反撃する余力も無く
みんなにいいようにからかわれていた。
石川は小さくなって、まだ何回も私に謝っている。

(まったく、嘘でもあれだけの演技ができりゃ大したもんだわ)

メンバーはまだ笑っている。矢口なんかはひっくり返って笑い転げてる。

「こ、このクソガキども〜〜〜〜」」

私はせめてもの仕返しにと、メンバー全員に蹴りをお見舞いしたもの
もはや後の祭だった・・

結局、その夜はメンバーの大騒ぎのせいで一睡もできなかった。
14 名前:読んでる人 投稿日:2000年09月01日(金)12時01分40秒
面白いっす。必死に謝ってる石川が想像できるようです。
15 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時16分46秒
作者です。
短編なんで今日で完結しちゃいます。
関西弁がおかしいと思われる方、気にしてはだめです・・
16 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時17分55秒
次の日、コンサートリハでのこと。
ステージ上では、ちょうどタンポポのリハーサルになっていた。
私は客席に座りボーっとその様子を眺めていた。

(石川、そこのキレ、いまいちやで・・)
(なんや、ワンテンポ遅れとるやんか!)
(そこはもっと笑わんと・・)

私はふと気がついた。さっきから石川の動きばっかり見ている事に。

(あかん、昨日の後遺症がまだ残ってる・・)

結局、その日は本番中もずっと石川ばかり見ていた。

17 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時19分07秒
その夜、宿泊先のホテルでも石川ことが頭から離れない。

《わたし、最近中澤さんの事考えると眠れないの・・》

《中澤さん、わたしのこと嫌いですか?》

「・・昨日の石川のパジャマ姿、可愛かったなぁ・・」

ボソッと呟いてしまった。
私は全てを振り払うように首をブルンブルン振った。

(あかん、あかん!あれは全部冗談だったんや。何、本気になってるんや〜)

私は気分転換に自販コーナーへ行った。

(あいつらめ、年上を労わらんとどういう事になるか思い知らせたる・・)

私はひそかにメンバーに対する復讐を心に誓っていた。
そんな事を考えながら自販コーナーへ向かってると、廊下の隅に誰かがいる。
どうやらメンバーらしいが、私は眼鏡を外してたんでよく見えない。

(誰やろ、こんな遅くに・・)
18 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時20分23秒
近くに行ってみると石川が一心不乱に踊っている。
どうやらダンスの練習をしているらしい。
むこうはこっちの存在に全然気づいていない。

(そういえば、あの子、今日振りとちってしたな・・)

私はしばらく石川の様子を眺めていた。
石川は相変わらず練習に没頭している。
振り向きしなにこっちに顔を向けた石川は
ようやく私の存在に気がついた。

「あ、中澤さん・・」

石川は恥ずかしそうに縮こまってしまった。

「あー、ごめんな。練習中邪魔して。続けてええよ」
「いえ、すいません。こんな夜遅くに・・」
「こんなとこでやってないで部屋でやればええんちゃう?」
「でも、一緒の部屋のひとみちゃんを起こしちゃうと悪いし・・」
「そっか・・。そや、なんだったら私の部屋でやったらどうや?」
「え?」
「わたしでよければ、悪いところ一緒にチェックしたるわ」
「でも・・」
「遠慮せんでええよ。ちょうど寝つけないとこだったんや」
「・・はい」
19 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時21分56秒
私は自分の部屋で石川のダンスをアドバイスしてあげた。
一生懸命に私の話に耳を傾ける石川に不謹慎な妄想を抱いてた
自分が少し情けなかった。

「ようがんばったね。今日はもうこれくらいにしとき」
「はい!ありがとうございます」
「まあ、座りや」
「はい」

石川は私が腰掛けてたベッドの横にちょこんと座った。
息を切らして顔が上気している。
本当に一生懸命な子だ。

「あの・・」
「ん、なんや?」
「中澤さん、昨日の事怒ってないんですか?」
「だって、石川はみんなにそそのかされたんやろ?
 それにそんな事くらいじゃ姉さんは怒らへんよ」

(ホントはメチャ怒ってんやけどな・・)
20 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時23分06秒
「すいません・・」
「でもな、石川が私の事『好き』って言ってくれた時はちょっとうれしかったんよ。
 石川とはあんまり話した事なかったし、嫌われてると思ってたから」
「・・・」
「嘘だった、てのがちょっとショックかな・・」

私は本音を交えて石川をからかってみた。

「そんな!・・わたし、中澤さんの事を嫌いになんかなってません!」
「冗談よ、本気にしなさんな」

石川はそうまくしたてると、急に顔を赤くし始めた。

「わたし、昨日、ひとつだけ自分の本当の気持ちを言った事があるんです」
「なんや、どの事?」
「矢口さんが羨ましいって言った事です」
「へ?」
21 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時24分25秒
「私もあんな風に中澤さんと仲良くしたり、じゃれあったりしたいなあって・・」
「石川・・」
「中澤さん綺麗だし、わたし、ずっと憧れてたんです」
「・・・」
「だから、ずっと仲良くなりたいなって思ってました」
「なんや、そんならそう言えば良かったのに。
 やっぱ怖くて近寄りがたかったんか?」
「いえ、中澤さんに嫌がられたりしたらと思うと怖かったんです」
「あんた、バカやなあ・・裕ちゃんはそこまで性格悪うないよ」
「・・でも」
「そういう遠慮は無用やで、石川。な?」
「はい、今度からそうします」
「なんだったら、今、ここで『裕ちゃん』って呼んでみ?」
「え、そんなぁ、急には無理ですぅ・・」
「あはは、それもそうやな」

いちいち真っ赤になって照れるところがたまらなく愛らしい。
22 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時25分22秒
「あと・・ひとつ聞いても良いですか?」
「なんや?」
「・・・」
「なんやの、はっきり言い!」
「は、はい・・。あの・・昨日、中澤さん『石川の事好きやで』って
 言ってくれましたよね?」
「え・・ああ、そういえばな・・」

私はドキッとした。ちゃんと聞いていたんだ。

「あれは・・やっぱり嘘なんですか?」
「そ、それは・・」
「う・そ、なんですか?・・・」

この上なく悲しい瞳で私を見つめる石川。
言っても良いものなのか、さんざん迷ったが
この子には嘘はつきたくないと思い、正直に話した。
23 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月01日(金)20時26分18秒
作者さん。おもしろいっす。
石川はその気ありそうなんで、ゆう×りか ちょっとキタイ。
24 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時30分06秒
「ああ、ほんとや」
「ほんと?」
「ほんと!」
「ホントにホント?」
「ホントにホントや。言ったやろ、裕ちゃん『嘘は嫌い』って」
「そっか・・うれしい・・」

石川は突然、すっくと立ちあがり

「今夜はありがとうございました!!」

そう言ってぺこりと頭を下げた。

「ああ・・いえ、こちらこそ・・」

私が面食らってると、石川は私のほうに近づき
前かがみになったと思ったとたん、私の頬に突然キスをした。
25 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時32分31秒
「ひぁ!・・い、いしかわぁ??・・」
「おやすみなさい!ゆ・う・ちゃん!」

石川はそう言うと真っ赤な顔をして小走りにドアへ走っていった。
私は呆気に取られてると、石川はこっちを振り向き

「今度から、わたしの事も『りか』って呼んでくださいね!」

そう言って部屋を出ていった。

石川が部屋を出ていった後も、私はしばらくベッドから動けなかった。
だめだ、顔が完全に崩壊してるのがよくわかる。
今の私は世界一だらしない顔になってるに違いない・・

(は!こ、これはもしや・・)

私は昨日の事が頭をよぎり、ドタバタと部屋のあちこちを探し始めた。

(まさか、これも奴らの仕業じゃないやろな・・)

隅々までくまなく探したが、結局、CCDカメラは見つからなかった。
ホッとすると同時にさっきの事を思い出したら急に恥ずかしくなってベッドの中に潜った。
頭から布団をかぶると自分の鼓動がドクドク鳴ってるのがわかる。
顔がジンジンと火照っている・・

(いい歳して何をうろたえているんだ、わたしは・・)

結局、その夜も一睡もできなかった。
 
26 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時34分43秒
次の日、コンサート本番でのこと、
私はタンポポの次の出番の為、ステージ袖で彼女達を見ていた。

(おお、石川。昨日教えた事ちゃんとやっとるやんか)

石川は今まで見たことの無いはつらつとした笑顔で
ステージをこなしていた。

タンポポがステージ袖に戻ってきた時、石川は私の顔を見るなり

「ゆうちゃ〜ん!わたし、ちゃんとやれました〜」

そう言って私に抱きついてきた。
私も抱き返し、頭を撫でてやった。

「よしよし、よう、がんばったな〜。裕ちゃん、うれしいで・・」

他のメンバーは呆気に取られている。
特に圭織の口をポカンと開けた顔は最高だった。

「なんだよ〜、ゆうこ〜。いつから梨華ちゃんに乗り換えたのさぁ〜」

矢口が悔しそうに口を尖らせてすねている。

「へへへ、ナイショやな〜、な?りか」
「はい!ゆうちゃん!」



END
27 名前:負け犬 投稿日:2000年09月01日(金)20時37分40秒
以上です。

今度も変わった組み合わせに挑戦しようと思ってます。
またお会いしましょう。
28 名前:読んでる人 投稿日:2000年09月01日(金)21時01分49秒
この組み合わせはまりそう・・・激萌えしてしまいました。
次も楽しみにしてます。
29 名前: 投稿日:2000年09月01日(金)21時56分12秒
食べてみたらおいしかったっていう組み合わせですね。

次回もがんばってください。

変わった組み合わせ期待しています。
できたら、ありそうで、なさそうな、けい×やぐお願いします。
みたことない気がするんですけど、過去にあったのかな?
30 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月01日(金)22時31分34秒
市井と石川やってみそ?(寒)
31 名前:Unknown 投稿日:2000年09月02日(土)02時54分04秒
いや〜!いいすねコレ!(笑)
この組み合わせが良かった。
これからもがんばってください!
32 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月02日(土)22時58分56秒
作者氏のチャレンジ精神を評価します。
おんなじのばっかり書いている人達にも少しは見習って欲しいですね。
33 名前:名無し中 投稿日:2000年09月03日(日)00時56分40秒
>32
好きで書いてるんだから、いいんじゃないですか?
無理して新しいジャンルに挑戦しなきゃなんないわけでもなし。
34 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月03日(日)00時59分50秒

>32
さりげなく、いちごま批判をしているとお見受けするがいかに?
35 名前:負け犬 投稿日:2000年09月03日(日)02時59分31秒
作者です。
自分はいちごまに影響されて書き始めようなものなので
基本には常にいちごまがあると言っても良い位です。
ただ、根が天邪鬼なもので・・(笑)
結果的に楽しいものが出きれば何でもアリだと思ってます。

レス下さった方、本当にありがとうございました。
36 名前:負け犬 投稿日:2000年09月06日(水)02時03分33秒
作者です。
新作を投稿しようと思ったらスレッドがない・・
自分もなにも考えず立てまくってしまった・・
どうもすいません。

というわけで、今後はここから更新していきます。
ではどうぞ。
37 名前:負け犬 投稿日:2000年09月06日(水)02時04分49秒
Pieces


第1章 〜梨華〜


「今日はひさしぶりに休みだったんだ。よく寝たよ〜。
 昨日なんか帰ってきたら明るくなってんだもん」
「そうなんだ、仕事大変なんだね」
「まあね・・でも、好きでやってる事だからさ・・」
「がんばれ〜!遠くでしか応援できないけど・・」
「サンキュ!」

私がネットでこんなやり取りを彼と始めてからもう半年が経つ。
チャットで意気投合してそれからICQを始めた。
でも、私は彼とは一度も会った事が無い。

「ふう・・」
「どうしたの、元気無いね・・」

彼は帰りが遅いのでいつも夜遅くのやり取りになっていた
ここのところ、彼は元気が無い。
38 名前:負け犬 投稿日:2000年09月06日(水)02時05分44秒
「なんかさ・・最近、仕事に行き詰まっちゃってさ・・」
「大変なんだ・・」
「ちょっとね、自分的にもかなりテンパっちゃてる・・」
「元気出してね、力になれないけど」
「うん・・」
「あのさ・・やっぱり仕事何してるか教えてもらえないの?」
「・・ゴメン。これだけはどうしてもね」
「そっか・・」
「そういえば、この前オーディションを受けたって話
 あれ、どうだったの?」

私はモーニング娘。のオーディションを受けていた。
書類は無事通過。二次まで通り今度いよいよ事務所へ行く事になっていた。
もちろん、モーニングのオーディションだという事は伏せていた。

「うん!今度いよいよ事務所へ行って審査を受けるんだ」
「歌手のオーディションって言ってたよね。すごいな〜」
「なんか、未だに信じれられなくて・・
 モモくんが応援してくれたから勇気が持てた」
39 名前:負け犬 投稿日:2000年09月06日(水)02時06分22秒
彼のハンドルネームは『モモ』
飼ってる犬の名前らしい。
年齢知らなければ、住んでいる場所も全然知らない。
まさかこの時は『モモ』があの人だったなんて
夢にも思わなかった。
40 名前:負け犬 投稿日:2000年09月06日(水)02時07分12秒
「以上、最終選考はこちらの十名に決定しました」

私はとうとう最終の10人まで勝ち残った。
まるで夢を見てるかのようだった。

「モモくん!やったよ〜!最終審査まで残った!!」
「すごいね!おめでとう!なんか夢みたいだね」
「本当だよ、これもモモくんのおかげ」
「俺は何もしてないよ。リカちゃんが頑張った成果だって」

私は本名の「リカ」をハンドルネームにしていた。
正直言うと「ASAYAN」を見てる人なら私がどのオーディションを
受けたのか判ってしまうのではと心配していた。
でも、それならそれでいいと思った。
私は『モモ』にどうしても会いたかったから。
41 名前:負け犬 投稿日:2000年09月06日(水)02時08分56秒
「なんか、リカちゃんがますます遠い人になっちゃいそうだな」
「そんなことないよ、わたしはずっとこのままだから」
「そのうち会えると良いよね」
「うん、絶対会えるよ!」

私は『モモ』にメル友以上の感情を抱くようになっていた。
一度で良い、会いたかった・・

そのあと私は最終候補の10人でお寺での合宿を経て
いよいよ最終審査を迎える事になった。

「いよいよ、明日だね」
「うん、いよいよ・・」
「心配?」
「うん、だって、みんなすごい人ばかりなんだもん
 やっぱり私には無理かなって気がしてきちゃった・・」
「大丈夫だよ!自信もてって!」
「うん・・」
「俺もさ・・」
「え?」
「いや、何でもない。とにかくガンバだよ!」
「わかった!がんばるよ」

彼はあの時何を言いたかったんだろう。
後になってそれはおのずと知る事になるとは言え
その時はそんなことを考える余裕すらなかった。
42 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月06日(水)02時17分33秒
うわ〜、面白そうな予感。
モモの正体が誰がめちゃ気になる。
43 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月06日(水)04時27分05秒
モモってあの御方ですね・・・
でも、実際武道館でも、あの御方は石川に結構話し掛けてたね。
MCの合間とかに・・・
とにかく期待してます。
44 名前:負け犬 投稿日:2000年09月08日(金)00時03分23秒
作者です。
ちょっとだけ更新します。
45 名前:負け犬 投稿日:2000年09月08日(金)00時04分16秒
スタジオでの最終歌審査のあと部屋に集められた10人は
合格者の発表を待っていた

ブースの外からつんくさんの声が聞こえた。

「え〜、ではまず一人目は・・・石川梨華!」

心臓が止まるかと思った。
一番最初に私の名前が呼ばれてしまった。
私は「ありがとうございます」しか言葉にならなかった。
そのあとも他の合格者が淡々と呼ばれていく。

「え〜、以上の4名で決定です」

つんくさんの声がスタジオに響く。
私は天にも昇るような気持ちだった。

(合格しちゃった・・・)


家に帰り私はこの事をいち早く『モモ』に伝えたかった。
ICQにアクセスする。

〔OFFLINE・・〕

「今日はまだ帰ってきてないのかな・・」

私は興奮で眠れないのもあって明け方までネットを繋ぎっぱなしで
彼からの返答を待っていた。でも、その日、彼からの連絡はこなかった。

それから1週間、彼のICQはずっとOFFLINEのまま。
結局、合格の事も彼に伝えられないままになってしまった。
46 名前:負け犬 投稿日:2000年09月08日(金)00時05分21秒
それから1週間、彼のICQはずっとOFFLINEのまま。
結局、合格の事も彼に伝えられないままになってしまった。

今日はいよいよ、メンバーとの初対面だ。
私は心臓の鼓動が頂点に立っていた。
他の3人も緊張している。

私達はスタジオの一角で彼女達が来るのを待っていた。
ざわざわ、騒がしく話し声が聞こえてきた。
続々とメンバーが一室に入ってきた。
メンバーはなんともいえない顔で私達を品定めするように眺めていた。
やっぱり、トップアイドルと呼ばれてる人達だ。
オーラみたいなものを発している。

「はい、それじゃあ、新メンバーの4人。先輩メンバーに自己紹介して」

マネージャーさんに促されて、一番年上の私から自己紹介する事になった。

「石川梨華、15歳です!よろしくおねがいします!」

旧メンバーはみんな淡々と会釈をしている。
疲れているのか、それとも向うも緊張しているのか。
そんなことを考えていると、私はあの人とふと目が会った。
じーっと、わたしのほうを見ている。

(やばい、目をつけられたかな・・)
47 名前:負け犬 投稿日:2000年09月08日(金)00時07分16秒
彼女は他の三人が自己紹介している時もずっと私を見ていた。
緊張の瞬間が終わり、メンバーは控え室へ着替えに行った。

「ねえねえ!なんかあの人ずっと見てたよ、梨華ちゃんのこと」

加護がそう言って私に話しかけてきた。
やっぱり他の人も気づいていたんだ。

「気のせいだよ・・たまたま、そう見えたんじゃない?」

実際見られていた本人が一番わかっている。
でも、その時はそう誤魔化すしかなかった。

私は一息ついたのでトイレに行った。
顔合わせも終わり緊張の糸が解けたのか鏡の前でボーっとしていた。
そこに、彼女が偶然入ってきた。

「あれ・・」
「あ、おつかれさまです!!」

私は慌ててお辞儀をしながら挨拶をした。
48 名前:負け犬 投稿日:2000年09月08日(金)02時07分36秒
すると、彼女は笑いながら

「アハハ、そんな緊張しなくて良いよ。なんか怖い人が入ってきたみたいじゃん」
「あ・・え、と。そう・・ですか・・・」

やっぱり緊張で言葉が続かない。

「まあ、いいや。市井です、よろしくね。え〜と、石川梨華ちゃんだよね」
「はい、よろしくおねがいします!市井さん!」
「わ〜、さん付けで呼ばれんの変な気分〜」

市井さん。
どちらかというと怖いというイメージが強かった。
彼女に目をつけられていたかと思うと冷汗モノだったが
どうやら怒ってはいないらしい。それどころか全然気さくな人。
よかった、目をつけられていたわけじゃないんだ。

「リカ・・ちゃんっていうんだ?」
「はい。・・何か?」
「ううん、なんでもない。それじゃ、これからがんばろうね」
「はい!がんばります!」
「じゃあね〜」

そう言って、彼女は出ていった。
何か、前にも聞いた事があるような喋り方。
彼女とは今日が初めて話をしたような気がしなかった。
49 名前:負け犬 投稿日:2000年09月08日(金)02時12分23秒
第二章

〜嘘〜

私達、新メンバーは早速新曲のレコーディングに入った。
先輩メンバーは難なくこなしていく。
いよいよ、私たち4人が揃ってブースに入る。
私達はというと先輩達との差をまざまざと見せつけられる事となり
結果、散々な出来で翌日録り直しになった。

(あれ・・)

レコーディング中に私はどこからと無く視線を感じていた。
ブースの中から外を見ると、待機してる先輩メンバーの中で
一人だけこっちをずっと見ている人がいた。
市井さんだ。

(やっぱりチェックしてるのかな、私達のこと・・)

そんな事を考えていたら彼女とパッタリ目が合った。
慌てて目をそらす彼女。

(なんだろう・・)
50 名前:負け犬 投稿日:2000年09月08日(金)02時13分06秒
その後、私は教育係になった保田さんに指導を受けていた。
一息ついたその時、

「石川さん・・」
「はい?」
「紗耶香と何かあったの?」
「え!何でですか?」

思いもよらない言葉だった。
私はこの前の顔合わせで彼女とは初めて話したのだ。

「なんかね、紗耶香さ。石川さんのことばっか見てるんだよね
 今日なんかレコーディング中もずっと・・」
「・・・」

私の気のせいではなかった。
確かに市井さんは私の事を見ていた・・
その時はそれがなんでなのか知る由も無かった。
51 名前:Qoo 投稿日:2000年09月08日(金)03時21分16秒
ほぉ。いちいし?!(←でいいのか?)
なーんか楽しみ♪
52 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月08日(金)11時31分05秒
なんか、この二人って切なくていいね。
53 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月08日(金)19時33分18秒
切ない予感のさせる話だ。
期待してるっす!
54 名前:30 投稿日:2000年09月10日(日)12時46分43秒
願いがかなった。
ありがと→。
55 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月10日(日)21時33分51秒
つ・づ・き・は〜〜〜??
56 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時21分51秒
作者です。
いつものごとく行き詰まっています・・

とりあえず少しですが更新です。
57 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時22分56秒
その日の夜、私は何日ぶりかにパソコンの前に座った。

(モモくん、どうしてるのかな・・)

私は合格が決まってから喜びと同時に不安が自分の心の中に芽生えていた。
自分がモーニング娘。になってしまった以上
これからは自由な時間が無くなるし、色々な制約も出てくるだろう。
そうなったら、もう二度と『モモ』には会えないかもしれない。
それに、もしモーニング娘。のメンバーだということが知れたら
それでも『モモ』は今までのようにしてくれるだろうか。
会いたい気持ちが募れば募るほど『モモ』と連絡をとるのが怖かった。

(会いたい、会って本当の気持ちを伝えたい)

私はICQを繋いでみた。

〔ONLINE〕

繋がってる・・・
キーボードを叩く手が重い・・
58 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時23分54秒
「モモくん、ひさしぶり!」

すぐに返答が帰ってきた。

「ひさしぶりだね、元気だった?そうそう、メール読んだよ。
 合格したんだってね。おめでとう!」

合格したと言うメールは『モモ』にとりあえずは送ってあった。
ちゃんと見てくれたんだ。

「ありがとう、おかげでなんとか入れた」
「すごいよね〜、なんかえらい人、友達に持っちゃったよ」

あいかわらず『モモ』は変わっていなかった。
ひさしぶりだったので他愛もない話を続けていたのだが
突然、『モモ』は

「ところでさ、ひとつ聞いていい?」
「何?」
「リカちゃんの受けたオーディションって、もしかしてモーニング娘。?」

やっぱり、気がついちゃったんだ・・
59 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時24分45秒
「違ってたらごめん。でも、ひょっとしたら、なんて思ってさ。
 この前、ASAYANを見ていたら候補者に石川梨華って子が
 いたから、もしかしてって」

私は返答に困った。
本当の事を言うべきなのかどうか。

「モモくん、わたしが、本当にモーニング娘。に入っていたらどうする?」

私は『モモ』がどんな反応をするのか聞いてみたかった。

「う〜ん、やっぱりびっくりだな。でも、本当なら
 リカちゃんは遠くの人になっちゃうよね」
「なんで?」
「だってさ、リカちゃんがオーディションに合格した事すら
 ビックリしてるのにそれがモーニング娘。だって言ったらさー」
「そうだよね」
「本当にモーニング娘。なの?」
60 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時25分43秒
どうしよう・・
本当の事を言ったらこの関係は終わってしまうのか。
私は心の奥がむず痒い感覚に陥った。
もう、嘘をつくのはイヤだ。本当の事を言わなくちゃ。

「どうした?リカちゃん」

いつまでも返答しない私に『モモ』が再びメッセージを送ってくる。

「残念だけどハズレ!さすがにモームスのに応募するほど自惚れ屋じゃないよ〜」

嘘をついた・・
本当の事を言ってしまうと全てが終わってしまいそうな気がして・・・

「そっか!なんか嬉しいような、残念なような、変な感じだよ」

涙がこぼれてきた。

(『モモ』に会いたい・・)
61 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時33分23秒
第三章 〜紗耶香〜

「オーディションか〜」

私は2年前の事を思い出していた。
何も考えていなかったあの頃。
この世界に入れた事だけで心踊らせていたあの頃。
自分の将来なんて考える事も無かった。

パソコンを買ってから、私は夜中にネットをするのが唯一の楽しみになっていた。
色々なHPに男の名前でチャットに参加したりする。
ここでは、誰も私が市井紗耶香であることに気がつかない。
気兼ねなくいろんな話ができる。
いつしか、私は違う自分を演じる事で日常の自分を誤魔化していたのかもしれない。
そんな時に出会ったのがリカだった。

リカとはネットで知り合ってもうすぐ半年になる。
なぜだか、私は男を装う事にした。

男を装ったからかもしれないが、ネットだけの会話でも、
なにか彼女は自分と同じ物を持っているような、そんな気がした。
こうしてリカとのおかしな付き合いが始まっていった。
62 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時34分15秒
年明けの彩っぺの脱退をきっかけに私の中で燻っていてものが一気に噴き出した。
そんな中途半端な気持ちのまま、私は多忙を極めていた。
望んでいたはずのもの、それはこんなものだったのか・・
ソロユニット、映画、CM、去年までは全て夢だったもの。
現実に手に入れてしまうと私はどうしようもない虚無感に苛まれた。

私は映画のクランクインの時期には、既に社長には脱退の意向は伝えてあった。
どうしようもない。自分の気持ちを誤魔化しているのに限界を感じていた。
誰もが言う、

「今、一番輝いているね」

「最近良いよ!市井ちゃん」

そんなのは嘘だ。こんな小娘の嘘にやすやすと引っかかってる
大人達に軽蔑の念すら抱くようになっていた。
いつから私はこんなになってしまったんだろう。

唯一の救いは真夜中のネットだった。
リカとの繋がりで私はなんとか自分を見失わないでいられた。
同じ波長と言うのだろうかというのか、
彼女とはいろんなことで共感する事が多かった。
63 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時35分46秒
「最終選考に残ったんだよ」

リカはあるオーディションを受けたらしい。
聞くと、最終候補の10人に残ったと言うではないか。

(そういえば、モーニングの最終選考も10人だったような・・)

彼女は何のオーディションかは教えてくれない。
しょうがない、私も本当の自分は明かしていないのだから。
リカも私と同じ世界に足を踏み入れるのかな・・
できることなら、そうなっては欲しく無かった。

「大丈夫、リカちゃんならきっと合格だよ」

私は心にもない事を言って彼女を励ました。

「それでね、来週から、なんとお寺で合宿するんだよ。すごいでしょ〜
 そこでの審査で合格者が決まるみたい」

(寺合宿?)

「うまくできるかな〜!あ〜あ、今日は絶対眠れ無さそう・・)

(まんま、モーニングじゃん。まさか、本当にモーニングのオーディション?)

あまりにも現実味のない話に自分で笑ってしまった
64 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時43分41秒
「新メンバー、決まったらしいよ〜」

矢口が楽屋に騒がしく入ってきた。

「そうか〜、今回は3人だったよね」
「どんなのが来るんだろうね〜」
「今度はさ〜、ヤマンバみたいなのがいたりして・・」
「後藤より年下いるのかな・・」
「ちゅうか、後藤より年下って、うちはどうなるねん!」

メンバーが口々に新メンバーのことを話題にしている。
矢口の話だと3日後、早速顔合わせをするらしい。

(そういえば、リカは受かったのかな・・)

私は家を留守にしていたせいで、しばらくリカとの連絡も途絶えてしまっていた。
65 名前:負け犬 投稿日:2000年09月10日(日)22時44分32秒
それから3日後、いよいよ新メンバーとの顔合わせ。
後藤の時に比べるとそれほどの緊張は無かった。
というよりも、新メンバーの事にあんまり関心が無かったって言う方が
正しいのかもしれない。

とあるスタジオに到着した私達メンバーは一室に通された。後藤の時と同じだ。
そこにはなぜか、4人いる・・
メンバーがざわつく。

(えっ?3人じゃなかったんだ・・)

いまさら、ちょっとやそっとのことでは驚かなくなっていたもの
いかにも小学生っぽい子が2人もいたのにはビックリしていた。
メンバーは、みんな後藤の時よりリラックスしてるみたいだ。

(去年は私もドキドキだったのに・・)

まず、一番端の子から自己紹介が始まった。

(あ〜、この子がきっと最年長なんだろうな・・)

「石川梨華、15歳です!よろしくおねがいします!」

(り・か・・?ま、まさか・・)


私はその日、家に帰るとすぐさまメールをチェックしてみた。
ちょうど3日前にリカからの受信・・

「モモくん、とりあえず合格しました〜 いろいろ応援してくれてありがとう
 また、メール入れるね」

66 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月11日(月)16時03分12秒
なんか、絵になる二人でよいです。話に引き込まれました。
67 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月19日(火)05時34分39秒
続きに期待。
気長に待ってます。
68 名前:ぱな 投稿日:2000年09月21日(木)09時12分54秒
続きが気になるなるなる…。
69 名前:負け犬 投稿日:2000年09月21日(木)21時38分53秒
作者です。
諸々の事情による大幅に更新が遅れました。
もうすでにお気づきの方もいらっしゃるとは思いますが
やめときゃいいのに、並行してもうひとつ作品を書いておりまして
それがまた色々ありまして、非常に行き詰まっております。
せめて、こっちのほうは何とか完結したいので引き続き気長にお待ちください。

とりあえず、更新です。

70 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月21日(木)21時39分37秒
第4章

〜疑問〜

顔合わせから数日後、私達は早速次の新曲のレコーディングに入っていた。
今、新メンバーがブースの中で直立不動になっている。
どうやらつんくさんにダメだしをされているようだ。

私はその日、ずっと石川を目で追っていた。
まさか、とは思った。
いくらなんでも出来過ぎだ、こんな話。
でも、否定しようと思えば思うほど、つじつまが合うことが多すぎた。

ふっと、石川と目が合った。
わたしは思わず目をそらした。

(何やってんだ、わたしは・・)
71 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月21日(木)21時40分13秒
「・・ちゃん、市井ちゃん!」
「え?」
「私の話聞いてる!!」
「あ、ごめん。聞いてなかった・・」
「ぶ〜〜〜」
「わりい、わりい。で、何?」
「もういい!」

後藤は私にさっきから話しかけてたらしい。
全然聞いていなかった私に後藤はふてくされた顔で部屋の外へ行ってしまった。
後藤が怒るなんて珍しい。
でも、怒る理由は私には何となくわかってい
72 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月21日(木)21時41分40秒
でも、怒る理由は私には何となくわかっていた・・

どうにかレコーディングは終わったもののボロボロだった新メンバーに対して
初顔合わせの時に決めた教育係がこれからそれぞれの個人指導に入るらしい。
私は後藤担当だからということでその役は免れていた。
本当の理由は別にあるんだけど・・

「紗耶香、ちょっといい?」

圭ちゃんがふいに私を呼びとめた。

「何?」
「・・・ちょっと。ここじゃなんだからさ・・」

私は圭ちゃんの言いたい事に何となく気づいていたが
とりあえず黙ってついていった。

「どうしたの?話なら別にさっきのところでも・・」
「後藤がね・・」

私の問いを遮るように圭ちゃんは話し始めた。
やっぱりその話か・・

73 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月21日(木)21時42分25秒
「なんか心配してるみたいだよ」
「へ?なんでよ・・」
「今日さ・・紗耶香、石川さんの事ずっと見てたでしょ」
「そ、そうかな・・別にそんなことないと思うけど」
「嫉妬だね、一種の。あいつ、紗耶香が石川さんに
 取られちゃうと思っちゃったんじゃない?」
「なんだそりゃ〜。わたしは後藤の恋人じゃないんだから〜」
「紗耶香はそう思ってても、はたして後藤はどうかな、ってかんじじゃないの?」

(ホント、よく見てるわ、この人は・・)

新メンバーが加入してからというもの後藤の様子は確かにおかしかった。
それが私に対しての特別な感情からきてるものなのかもしれないと
思い始めていたのも確かだった。

「それにしても、さっきの石川さんに対しての紗耶香の目つきはおかしかったよ」
「なんで?」
「ただの新人の子を見守ってるっていう目じゃなかったもん。
 あれじゃ、後藤がやきもち焼くのも無理はないかなってかんじ」
「そんなことないってば・・大体、圭ちゃんは気にしすぎ!!」
「そうかな?」
「まあ、確かに石川さんってちょっと市井の好みなんだけどさ〜」
「まったく、紗耶香らしいよ・・」
74 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月21日(木)21時43分45秒
不自然な私の切り返しに、圭ちゃんは苦笑いをした。
だってしょうがない。
そうでも言わなければ、少なくともこの人には全てが判ってしまうと思ったから。

「本当はね、私が気になってるのは別の事なんだけどさ」
「え?」
「紗耶香、ひょっとして大事な事隠してない?」
「な、なんで・・」

やっぱり圭ちゃんには隠し事はできない。
私の事をお見通しだ。

「なんか、最近の紗耶香、考え事してる時が多いからさ
 なんとなく気になっちゃうんだよね。イヤな胸騒ぎってやつ?」
「・・・」
「何もないんなら良いけどね。ただ、紗耶香はそういうのすぐ顔に出るからさ」
「もう、本当に何でもないよ〜。圭ちゃんはホント考えすぎ!」
「ハハハ、ま、いいや!じゃあ、石川さんには紗耶香のことよろしくって
 言っとくわ!じゃあね!」
「ちょ、なんだよ〜、それ〜!」
75 名前:負け犬 投稿日:2000年09月21日(木)21時45分32秒
そう言って、石川が待っている部屋まで走っていった。

(は〜、そろそろみんなにも言わなくちゃ行けないんだよね・・)

もうすぐ、脱退の事をメンバーに話さなければならない。
自分で決断したにもかかわらず、私は腹をくくれずにいた。

(みんな、怒るだろうな・・圭ちゃんはヘタしたら引っ叩かれるかも・・)

そして、リカの事。
石川とリカは同一人物なんだろうか・・
確認する手立ては直接リカと会うしかない。
どちらにしても彼女を裏切る事にはなってしまう。
今までどおり、やり過ごす方が良いのかどうか、私は結論を出せなかった。
76 名前:負け犬 投稿日:2000年09月21日(木)21時50分29秒
もう、すでにメンバーとは別行動に入りつつあった私は
その日、待ち合わせのTV局に控え室で一人でいた。

「おはようございます!」

そこに石川が一人で入ってきた。
彼女はいつも来るのが早い。
私はドキッとしつつも平静を装った。

「あ、おはよ〜。石川さんはいつも早いね」
「おはようございます。・・あれ、市井さん、ひとりなんですか?」
「・・・今日はね、私だけ別の仕事があってさ・・」
「そうなんですか。珍しいですね」

まさか、脱退するから一人別スケジュールとはとても言えない。
石川をちらりと見るとそんなわたしの気持ちを察する様子もなく
わたしの手元にあった手帳を眺めていた。
表紙に家の犬のプリクラが貼ってあるものだ。
77 名前:負け犬 投稿日:2000年09月21日(木)21時51分28秒
「これ・・市井さんの家のワンちゃんですか?」
「あ、うん、これね。そうなんだ。かわいいでしょ?」
「かわいいですね〜、わたし、犬大好きなんですよ〜
 名前はなんて言うんですか?」
「え・・」

しまった、うかつだった。思わず『モモ』と言う言葉をグッとこらえた。
一瞬、部屋に沈黙が訪れたその時

「おはようございま〜す!!」

けたたましい声で加護と辻が楽屋が元気良く控え室に入ってきた。
助かった、天の恵みだ・・

「あ、おはよ〜」

都合良く、会話はそこで中断した。
その後、石川も加護達の会話に加わり始め、同時に他のメンバーも
続々とはいってきたのでその話は再開される事はなかった。
78 名前:ジタン 投稿日:2000年09月21日(木)23時32分17秒
いちいし?でいいのかな?でも後藤も絡んで欲しいですなー。
楽しみです〜。
79 名前:Hruso 投稿日:2000年09月21日(木)23時54分22秒
いちごまきぼん〜。
80 名前:名無しさん 投稿日:2000年09月22日(金)00時10分08秒
更新されてる、いちいし?さやりか?は
どちらのメンバーも好きなので楽しみです。
頑張ってください。
81 名前:デラックス 投稿日:2000年09月29日(金)20時20分31秒
続き待ってますー。
ごまも絡んでくるのかなぁ。
82 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月01日(日)01時09分05秒
この小説一番楽しみだったんで、作者さん頑張って!!
83 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月14日(土)20時16分49秒
更新お待ちしています。
是非是非続きを!!
84 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時50分49秒
作者です。
諸々の事情によりしばらく姿を消してました。(っていうか入院・・)
こんな拙い作文を待ってくれてた方がいらして正直うれしいです。
病み上がりなので更新はわずかですが、とりあえずどうぞ。
85 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時52分30秒
第5章

〜突然〜

「本当に後悔しないんだな・・」
「うん、もう決めたから・・」

とある高校の目の前。私は父と正門をくぐろうとしていた。
ここは本当だったら、この4月から私が通うはずだった高校。
もうすでに決めていたことだった、モーニング娘。には入れたら高校には行かない。
両親は夢見事だったと持っていたんだろう。その時は真剣に取り合ってくれなかった。

散々反対された挙句、ようやっと親からの了承を得られた。
そこまでして決めたことなのに、手続きをして校門を出るときは
なぜだか涙が止まらなかった。
86 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時53分12秒
自分で決めたこと、そう言い聞かせながらもこれで良かったのかという
自責の念が頭から離れなかった。
説得させてからは両親も私の決断に対して何一つ責めたりしなかったことが
余計にそうさせていたのかもしれない。

モーニング娘。に加入してから3週間、想像以上の忙しさに
私は自分を失いそうにすらなっていた。
「モモ」からのメールもしばらく途絶えたまま。
自分からもメールは出していない。
もちろん、忙しさの余りというのもあったけど、それ以上に今は
直接「モモ」に会いたいという気持ちが強すぎてメールだけでの会話が
堪らなく辛かった。
きっと、こんな気持ちになってしまったのは自分がこの先二度と
「モモ」に会うことができなくなるような気がしたからなのかもしれない。

本当はこんなときにこそ、今の自分の悩みを聞いてほしかった。
そう思えば思うほど「モモ」への思いは募るばかりだった。
87 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時53分54秒
「モモ」からの久しぶりのメールが届いたのは
私がその高校に入学辞退を申し込んだその日だった


「おひさしぶりです。元気でしたか。突然だけど、俺は今の仕事を辞めることになりました。
おそらく海外に行くことになると思います・・・

久しぶりのメールに胸を弾ませていた私は、思いもよらない「モモ」のメールに
目の前が真っ暗になった。メールはその後も続いている・・・

・・・このままではリカちゃんには二度と会えなくなるかもしれない。
その前に、一度直接リカちゃんに会いたい。
88 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時54分38秒
「モモ」からこんな言葉が聞かれるとは思わなかった。
私の心臓は破裂せんばかりに鼓動を止めない。

今度の金曜日、渋谷の「109」で待っています。
忙しいのに申し訳ないと思うけど、俺はその日何時まででも待ってるから
目印にリカちゃんがいつも被ってるピンクの帽子を被ってきてください」

メールはこれで終わっていた。
「モモ」とは思えないくらい一方的なメールにも、自分がモーニング娘。のメンバー
だというのを告げなければいけないことも、「モモ」会えるという事に我を忘れていた。

そしてもうひとつ、とても大事なことにも気づかないでいた・・
89 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時55分25秒
第6章

〜真実〜

別にとち狂ったわけではない。
このまま何もわからないままモーニングを辞めるのが嫌だった。
ただ、それだけだった。

リカは私にとって想像以上に大きな存在だった。
自分のこれからにどう答えを出せばいいかわからない私に
切り開かなければいけない道を案内してくれた人、大げさだけどそう感じていた。
このまま逃げていくのと本当のことを告げるのとがどちらがリカを傷つけずに済むのか。
結局両方傷つけしまう。
それなら、真実を伝えよう。そう決心して私はリカに会いたいというメールを出した。
そして、リカが石川梨香と同一人物かも確かめるためにも。

お互いにどこに住んでいるかだけは教えあっていた。
神奈川に住んでるはずのリカに「109」は来れない場所ではない。
ましてやリカが本当に梨香ならば、尚のことだった。
結果がどちらになろうとも私はこの時、真実を伝えることに少しの迷いもなかった。
とんでもないミスを犯していたことにも気づかずに・・
90 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時56分13秒
約束の金曜日、思ったよりも仕事が早く終わった私は石川の動きを見ていた。
案の定時計を見ながらそわそわしている。
私と目が合った石川は「おつかれさまでした〜」とあの甲高い声でぺこりと頭を下げると
挨拶も漫ろに小走りに事務所を後にした。

(やっぱり・・)

私の中である種の確信が芽生えたそのとき

「いっちいちゃ〜ん」

後ろから気の抜けた声。後藤だった。

「あ、後藤、おつかれ・・」
「市井ちゃん、あのさ・・」

もじもじしている後藤。口篭もって下を向いている。
91 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時56分59秒
「なんだよ、後藤。言いたいことははっきり言えって言ったろ」

焦りもあった私は少々きつい言い方で後藤に言った。

「あのね・・今日、いっしょに買い物行かない?」
「え・・」
「この頃さ、市井ちゃんと遊んでないからさ。せっかく早く終わったんだし、ね?」

よりによってこんなときに・・

「あのさ、私今日これから・・」

そう私が言いかけたとき、後藤の目は明らかに潤んでいた。
というより私に話し掛けたときから後藤はそんな顔をしていた。
92 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時57分29秒
(だめだ、断ったりしたら絶対泣く・・)

「い、いや・・いいよ。ひさしぶりだしね・・」
「ほんと!!やった〜〜」

そういって抱きついてくる後藤。
あの顔をされて断れる人間がいるならお目にかかりたい。
後藤の魅力ってひょっとしてこんなところなのかもしれない。

この前、後藤を怒らせたこと後ろめたさもあり、なんだかんだ理由をつけて
後藤も一緒に「109」に行くことにさせた。
何も知らない後藤はただ無邪気にはしゃいでいた。

(まあ、ちょっとだけ後藤にはその場をはずしてもらえばいいだろう)

私はそんな風に軽く考えていた。
93 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)08時58分25秒

「109」の前、相変わらずの人の数。
人が多いところは相変わらず苦手な私はいつもしているように
人目につかないようにこっそりと「109」の入り口が見渡せる場所にきていた。
横では後藤が相変わらずはしゃぎまくっている。
頼むから回りにばれないようにだけはしてほしい、そう願うだけだった。

横にいる後藤に悟られないように入り口周辺を見回す。
リカはやっぱり来ていた、約束どおりピンクの帽子を被って。
そして、それは予想通り石川梨香だった。

「後藤、悪いけどちょっとここで待ってて」
「え〜、どうしたのさ〜」
「いいから!すぐ戻るよ」
94 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)09時01分35秒
ごめんなさい、初歩的なミスをしてしまいました。
梨香ではなく梨華です。
あ〜、はずかしい・・
95 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)09時05分02秒
そういって腑に落ちてない後藤を置いて私はリカの元へと走った。
駆け出したものの何から話せばいいのか心の中はまったくまとまってなかった。
私はリカから5メートルも離れてないところまで近寄った。
彼女は私の存在にまだ気がついていない。
あたりまえだ。彼女が待っている人のイメージは私などでは当然なくて
きっと素敵な男の人を想像しているにちがいない。

目の前にいるリカは、今どんなことを考えて待っているんだろう。
現実には存在しない「モモ」という男の子を、いったいどんな思いで・・
裏切ってしまう、間違いなく。きっと今彼女はいろんな事で頭がいっぱいなはずだ。
慣れないモーニング娘。の活動に加えて進学のこともずっと悩んでいた彼女。
メール上でのリカ、モーニング娘。での石川梨華、どっちも一生懸命で直向な娘。
こんな娘を傷つけてしまう、私の身勝手な理由のせいで・・

(どうしたんだ、体が動かない。声をかけなきゃ、本当のことを言わなきゃ・・)
96 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)09時05分44秒
私は体が言うことを聞かなくなった、というより怖くてどうしようもなかった。
目の前にはたしかにあのリカがいる。そして、仕事仲間の石川梨華が・・
頭が混乱しておかしくなりそうだ、掌は汗でぐっしょり濡れていた。

「あれ、後藤さん?」

梨香の声だった。

「何やってんの、市井ちゃん・・」

(え、後藤・・?)

「い、市井さん?」

(なんで・・気づかれた。後藤、どうして・・?)
97 名前:負け犬 投稿日:2000年10月15日(日)09時06分22秒
「二人ともどうしたんですか、こんなところで」

私の正面には別の場所で待たせておいたはずの後藤がいた。
梨華は後藤の視線の先にいる私の存在にそのとき初めて気が付いた。
そして、そんな梨華の問いかけには答えもしないで私をじっと見ている。
結果二人に視線は私に注がれている。

その状況を把握するのに私はかなりの時間がかかった。
しばらくその空間だけ時間が止まったような気がした。
98 名前:ムーミン 投稿日:2000年10月15日(日)10時22分49秒
わ〜い!更新されてる〜!
作者さん、ありがと〜〜!!
99 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月15日(日)18時16分38秒
やった、待ってたよ更新。ところで、負け犬さん体は大丈夫なの?
無理せんといてな。
なんか、すごい展開だね。楽しみ。
100 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月08日(水)22時15分51秒
無理して。
101 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月09日(木)21時06分02秒
↑こらこら!
マターリでいいんです。
102 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月12日(日)20時15分45秒
続き期待してます。
103 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)23時39分46秒
お体大丈夫ですかぁ〜?
続き待ってますー。
104 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月05日(火)10時14分25秒
予想以上のマターリになってしまたねえ
105 名前:まちゃ。 投稿日:2001年01月09日(火)12時46分16秒
続-期待

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