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処女作になります
- 1 名前:舞 投稿日:2000年10月01日(日)21時08分29秒
- これからモー娘。の冒険が始まるよ
速めに書いて更新していきます
よかったらいいよと悪いならダメだよと言ってくださいね
悪い点は直していい点は伸ばしていきます
よろしくね
あと題名も募集します
私が書いた物を見て書きこんでくださいね
- 2 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月02日(月)03時35分42秒
- 良いよ!
- 3 名前:Fetters 投稿日:2000年12月24日(日)01時34分27秒
- 繋がらない どんなに尽くしても
伝わらない どんな言葉を並べても
昔はこんなじゃなかったのにね
どこですれ違ったのかな?
今じゃ何にもわからないね
戻れないね 昔みたいには
戻りたいね あの頃に
後悔だけが残ってる
卑怯な私が受ける罰
逃げることは赦されない
ココロとカラダ
引き離されて泣いている
あの瞬間からずっと
時間が止まったように
過去のあやまち今もなお
私の存在 縛りつけてる
ずっと縛り続ける...
- 4 名前:Fetters 投稿日:2000年12月24日(日)01時48分59秒
- 「もう半年も経つんだ・・・・」
仕事からの帰り、電車に揺られながらそう思った。
自分が傷つけた最愛の人の傷はもう癒えたのだろうか・・・・?
よみがえった記憶からの問い掛け。
・・でも何にも言えないよね・・・・・
言う権利もないよね・・・・・・
全部アタシが悪いんだから・・・・
- 5 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)02時16分29秒
- まだ、誰が主役か、分かりませんが?楽しみにしています!
- 6 名前:デラックス 投稿日:2000年12月24日(日)02時16分56秒
- いちごま!!!
期待してますー。
- 7 名前:駄文作者 投稿日:2000年12月24日(日)12時37分29秒
- >名無しさん
応援ありがとうございますm(__)m
下手な文章ですが、頑張りますので宜しくお願いします。
>デラックスさん
つまらんものを応援して頂きありがとうございます。
主役はいちごまではないです。
申し訳ありません。。
ちなみにカップリングは次の更新で明らかになります。
- 8 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)15時53分42秒
- 作者さんコテハン変えたの?
続き待ってるっす。
- 9 名前:Fetters 投稿日:2000年12月24日(日)16時33分26秒
- 「疲れた〜」
バックを投げ出してソファーに倒れこむ。
ケータイを見ると「おつかれ〜なっち♪ 矢口」とメールが入っていた。
ズキッっと胸が痛むのが自分でもわかった。
なっちはあんなヒドイことしたのに・・・
矢口はもう許してくれてるの?
それともホントは許してないけど、顔には出さないだけなのかな・・・・?
頭の中をそういった思考が巡っていく。
考えているうちと苛ついてきた。
「・・・もうっ!!わけわかんないべ!寝るべさ!!」
勢いよくドアを開けようとして、足の親指をぶつけてしまった。
「うっ!・・・・・」
ドジである。
それでもなつみはベットへ向かった。
「あ〜ぁ今日はなんかついてないべ・・・・」
こてっと寝返りとうつ。
「ゴメンね・・・・矢口・・・・」
夜の闇が深くなっていく・・・・
- 10 名前:駄文作者 投稿日:2000年12月24日(日)16時36分56秒
- 更新です。
文章メチャクチャや・・・・・
>名無しさん
いえ、ハンドル変えてませんよ。
Fettersは今書いている小説の題名です(^^;
コテハンは駄文作者です。
- 11 名前:駄文作者 投稿日:2000年12月24日(日)16時39分17秒
- っちゅーか私、このスレ立てた者じゃないんですよ・・・・・・。
スレ立てた人が放置してるみたいだったから、使わせて貰おうかな?
って思ったんです・・・・。
すみません・・・・。
- 12 名前:駄文作者 投稿日:2000年12月24日(日)16時40分43秒
- 訂正 考えているうちと×
考えていると
です
- 13 名前:8 投稿日:2000年12月24日(日)17時22分41秒
- 作者さん期待してます。
甘いなちやぐ希望♪
- 14 名前:Fetters 投稿日:2000年12月25日(月)12時06分36秒
- (ねぇなっち・・なっちは矢口のこと嫌い・・・・?)
・・え・・・・・?
(だから矢口にあんなことしたの・・・・?)
ちがうよ・・・なっちは・・・なっちは・・・・!
(酷いんだね・・・・・なっちって・・・・・)
・・・・・矢口ッ!
「・・・・・夢か・・・・」
枕元の写真立てには、じゃれて写っているなつみと真里。
「もう戻れないのかな・・・」
- 15 名前:Fetters 投稿日:2000年12月25日(月)12時25分19秒
- その日の仕事は午後からだった。
ダルイ体をなんとか起こし、なつみは仕事場へと向かった。
楽屋にはすでに圭と梨華の師弟コンビが居た。
「あれ?なっち今日は早いんじゃない?」
「あ、安倍さん、おはようございます」
二人が口を開いた。
「おはよ。んもうっ圭ちゃん!『今日は』ってひどいべ!!」
なつみヒートアップ。
「ゴメン、ゴメン。いつもは遅刻ギリギリだからさ」
笑いながら圭がかえす。
「べ、別になんもないべ・・・・」
そうですよね、今日は仕事午後からですしと梨華も笑う。
二人に聞こえないような小さな声でなつみが呟いた。
「・・・なんもないよ・・・・」
- 16 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月25日(月)14時10分07秒
- どうも8っす
いったい二人の間に何があったんだ?
めっちゃ気になるよー!
とにかく続き期待してます♪
- 17 名前:Fetters 投稿日:2000年12月26日(火)21時36分40秒
- 「おっはよ〜!!」
楽屋に入ってきたのは真里だった。
「あ、矢口おはよー」
「おはようございます。矢口さん」
「おはよ〜。あれ?なっち今日は早いね」
真里の言葉になつみは顔を引き攣らせた。
「なっち?どうしたの??」
「・・・・矢口・・ちょっといい・・・?」
そう言ってなつみは真里を連れ出した。
「ねーなっちぃーどこ行くんだよぉ〜」
「・・・・ねぇ矢口、矢口はアタシのこと怒ってないの?」
「へ?」
真里がそう言うと、なつみは人気のない非常階段へ入っていった。
「・・な、なっち?」
「・・・矢口は半年前、アタシが矢口にしたこと怒ってないの?」
「あ・・・・」
真里は言葉をつまらせた。
・・・半年前。
「なっち〜!!」
真里がなつみにタックルをかます。
「ぅわ!!なんだべ〜やぐちぃ〜、ビックリしたべさ〜」
「ごめ〜ん☆あ、なっち今夜暇?」
「暇だよ、どうかした?」
「じゃあオイラん家来ない?今日から家族旅行で家に誰もいないんだ。
だからなっち遊びに来ないかなぁ〜って」
満面の笑みでそう言う真里。
「さては矢口、寂しいんだべ?」
ニヤリと笑いながらなつみ。
「ちがうやいっ!!もぉいいよ、なっち来なくても!」
ぷぅ〜っとふくれてそっぽを向く。
なんだか、ちっちゃい子供が欲しいものを買ってもらえず拗ねてるようで
おもわずなつみは顔が緩む。
「ゴメン矢口〜行くよ、泊まってく」
パッと振り返るカワイイ笑みは、いかにも満足げだった。
- 18 名前:Fetters 投稿日:2000年12月28日(木)15時06分40秒
- 「おじゃましま〜す」
「はいってはいって〜」
「矢口。なんでそんなに喜んでるんだべ?」
よくわからないといった表情でなつみがいう。
「ん〜?今夜は愛するなっちと一緒にいられるんだなぁって」
悪戯な瞳で少し誘っているようだ。
「な、なにを言ってるんだべか!!」
その言葉になつみは赤面。
「またまたぁ、うれしいくせに!」
「うっ・・・」
カンのいい人なら最初からおわかりだろうが、
実はこの二人はラヴラヴ()である。
カバンをソファーに投げた真里が「つかれた〜」と言いながら冷蔵庫を開けている。
「ご飯は食べちゃったしなぁ〜・・・なっちなんか食べる?」
「なっちはなんもいらないべ」
「そっか〜じゃあお風呂にしよう!」
そう言って真里は浴場へと歩いていった。
- 19 名前:駄文作者 投稿日:2000年12月28日(木)15時09分59秒
- 更新です。
>名無しさん
いつもいつも足を運んで頂いて、ワタクシ大変うれしゅうございます。
ダメダ〜メな文章ですが、今後とも応援宜しくお願いしますm(_ _)m
- 20 名前:Fetters 投稿日:2001年01月03日(水)15時00分11秒
- 「お風呂沸かしたよ〜、なっち先に入ってー!!」
真里が浴場から叫んでいるようだ。
「わかったー、今行く〜」
着替えをタオルを持ってなつみは浴場へと向かった。
「熱かったら水で埋めてね」
「うん、ありがとー矢口」
早速なつみは風呂に入った。
思わず鼻歌を歌ってしまいたくなるようないい湯だった。
「お先ー」
「あ、なっち早いねー。じゃあ矢口も行ってくるよ」
「ほ〜い」
髪を乾かし終えたなつみがテレビを見てくつろいでいると、
浴場から「なっち〜」と言う声が聞こえてきた。
「なんだべ?どしたの〜やぐちぃ?」
なつみが風呂場の扉を開けると、真里が腕から血を流してうずくまっていた。
「や、矢口どうしたべさ!?」
「いや〜、湯船に入ろうと思ったら足滑らしちゃって金具に引っ掻けちゃった」
苦笑いで言う真里の目には涙が浮かんでいる。
たちこめる蒸気、震える唇、濡れたカラダ。
なつみの中で何かが切れた。
- 21 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月03日(水)15時03分40秒
- 更新です。
新年明けましてよろしくお願いします。
読んでる方々へ。
今年もよろしくお願いします。
皆様の幸せをお祈りつつ、フェードアウト!
- 22 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月04日(木)00時15分10秒
- 8っす
作者さん明けましておめでとう♪今年もよ%
- 23 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月04日(木)00時32分46秒
- 8っす
下の文字化けしてる(悲
作者さん明けまa釘
- 24 名前:Fetters 投稿日:2001年01月05日(金)17時56分57秒
- 「ちょっ!なっち!!」
抵抗する真里の唇をムリヤリ奪った。
そのまま舌を差し入れる。
「んっ!」
なんとか逃れようとする真里の身体を抱きしめて押さえつけ、
えぐるように舌を絡める。
唇を離すと真里は大きく息を吸いこんだ。
次の瞬間、なつみの舌が首筋を襲っていた。
真里の身体がビクッと動く。
ゆっくりとした舌の動きに抗議の声が聞こえてきた。
「・・・やっ・・・なっちおねがい!やめてっ!」
目尻に涙を浮かべた真里の断末魔のような悲鳴も
なつみにはとどかなかった。
真里の腕からは血が流れつづけている。
それでもなつみは首筋への愛撫をやめない。
「・・・なっち・・・やめてよぉ・・・・・」
真里の声となつみの愛撫の音だけが虚しく響く。
浴場をお湯と共に流れる真里の血がやけに綺麗だった。
- 25 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月05日(金)17時59分44秒
- 更新です。
>8さん
ありゃ、下も文字欠けしちゃってますね。
でも言いたいことはわかりますんで(^^
応援ありがとうございます。
- 26 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月05日(金)18時39分50秒
- なんかこの展開すごい。これから二人はどうなるんですか?続きプリーズ。
- 27 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月05日(金)21時15分50秒
- >26さん
↓こうなっちゃいます
では続きをGO!!
- 28 名前:Fetters 投稿日:2001年01月05日(金)22時11分48秒
- なつみの手が真里の胸へとのびた。
初めは指先で、辿る毎に今度は掌も使って。
「っ!・・・や・・・なっ・・ちぃ・・・」
感じてないハズはない。
しかし真里は「いやいや」をするように首を振る。
その仕草になつみは少し怒りを覚えた。
胸の色付いた蕾を口に含み、吸い上げる。
「やっ!・・・ぁん」
さらにそれを舌で転がし、ジワジワと攻める。
「っひゃ・・・なっ・・・ち・・・・や・・めて」
その言葉になつみは頭を上げた。
なつみが見たものは、裸のままで目に涙をためて自分を見上げる真里と
その腕にある血の跡だった。
「っ!!」
見た瞬間、なつみは自分のしたことの残酷さにやっと気づいた。
自分は嫌がる矢口をムリヤリ抱こうとした。
必死で抵抗する矢口を押さえ付けて、無視して。
怪我をして自分を頼ってくれた矢口を・・・
(なんてことしたんだろう・・・・)
なつみは我にかえりそう思った。
「・・・やぐ――」
手を触れようとしたなつみに真里はビクッと肩をすくめた。
ぎゅっと瞳を閉じてカタカタと震える、目の前の大切な人。
(酷いことした・・・・)
触れようとした手を引っ込め、脱衣所にあったタオルを
まだ裸で居る真里にかけてやる。
ちょっと顔を上げたが、まだ怯えた目でなつみを見ている。
「ゴメンね矢口・・・・」
そう言ってなつみは風呂場を出て、ソファーに置いてあった自分のバックを持って
真里の部屋を後にした。
- 29 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月06日(土)14時41分19秒
- ななななっちーーーーーー。
- 30 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月07日(日)02時55分48秒
- なっつぁーーーーーーーん!!あわわわわわわ〜
でもこういうの好きだ。。。(笑)
- 31 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月08日(月)19時05分53秒
- 8っす
2回も文字化けしてる(自爆
今年も宜しくです。
続き期待してます
- 32 名前:Fetters 投稿日:2001年01月08日(月)21時44分22秒
- 時間は現在へと巻き戻る。
非常階段では真里に背を向けたなつみと、その背中を見つめる真里がいる。
「・・・矢口は半年前のこと、怒ってないの?」
再度なつみが問いかける。
「・・・なっちは矢口のこと好きだったんでしょ?」
その問いかけになつみは黙って頷く。
「なっちは矢口のことが好きだったから、あの時抱こうとしたんでしょ?」
「そうだけど・・・・」
不意に背中が暖かくなった。
原因は、ちっちゃい自分より更にちっちゃい身体が抱きついたから。
「ならそれでいいじゃん、矢口もう怒ってないよ?」
そう、真里は言う。
「でもっ・・・なっちは嫌がる矢口をムリヤリ抱こうとしたんだよ!?」
「うん」
「それなのに・・・矢口は前みたいに笑ってくれるから・・・」
「・・・・・」
「ホントはね、ずっとあやまりたかった・・・・」
真里はなにも言わない。
「ゴメン・・・ゴメンね矢口・・・・」
なつみの瞳からは涙が溢れている。
まるで今まで流せなかった分を流すかのように。
そして、その背中から温もりが消えた。
「なっち、こっち向いて?」
優しい声。なつみが大好きな真里の声。
導かれるように振り返る。
そこにあったのは至極優しい微笑で。
―その顔やっぱ好きだな―
そう思った次の瞬間、その唇が自分のそれに重ねられていた。
触れるだけのキス。それなのにすごく重い気がした。
唇を離すと真里が口を開いた。
「好きだよ」
しっかりと視線を合わせ。
突然のことでなつみは戸惑っている。
その様子をみて、ちょっと笑って真里が抱きつく。
「ひゃあ!」
「きゃははは」
なつみは少し膨れる。でもすぐに真剣な表情で
「なっちでいいの?」
小さな、小さな声。
「なっちがいいんだよ」
にっこりと笑ってそう答える。
「ありがとう矢口・・・・」
なつみが微笑む。
「どういたしまして。・・・でも」
「でも?」
グイっとなつみの頭が引き寄せられる。
耳元に唇をよせて---
「今度はもっと優しくしてね」
「!!!!!!」
いつまでたっても、なっちさんは矢口さんには勝てないようです。
おしまい
- 33 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月08日(月)21時49分01秒
- 更新です。
っつーか終了です。
応援してくださった方々、レス付けて下さった方々、ROMってた方々、
荒らさずに放置してくださった方々(爆
本当にありがとうございましたm(_ _)m
ちなみに予定は未定です。
ではさようなら〜
- 34 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月08日(月)22時20分24秒
- 8っす
終了っすか…本当にご苦労様でした
今度さやまりとか
書いてくれたら嬉いっス
ってゆーか駄作作者さんが書いた
さやまり見てみたいです(ワガママ言ってすいません)
- 35 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月08日(月)22時26分46秒
- 8っす
駄文作者さんすいません打ち間違えました(爆
なんだよ駄作作者って……本当にごめんなさい。
- 36 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月08日(月)23時00分03秒
- to 8
Don't mind!!
It's all right!!
hahahahaha
- 37 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月09日(火)21時10分51秒
- >>36
この人ニセモノです。
8さん
>なんだよ駄作作者って……
いっすよ〜、気にせんといてください(^^
さやまり!!おおっ!わかりました。
ちょいと時間下さい。
- 38 名前:FANTASISTA 投稿日:2001年01月10日(水)01時44分37秒
- ここのやぐなち…スキでした。久しぶりにやぐなち読めてホクホクです(w
俺もさやまり希望です。
- 39 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月10日(水)08時44分46秒
- 8っす
36の人ニセモノだったんですか
すっかりだまされました。さやまり楽しみにしてます。
- 40 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月10日(水)13時16分39秒
- >FANTASISTAさん
ってああ!!「痛めも甘めも〜」書いてる方ですね!!
いつも読んでます。名無しでレスをつけてみたり(爆
ありがとうございます。
さやまりっすね。わかりました。
>8さん
36のニセモノはどちらさんなんでしょ?
今はさやまりの方を推敲中なので、もう少々お待ち下さいm(_ _)m
- 41 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月10日(水)17時45分16秒
- でもこの頃、まきまりも見てみたいと思う。
- 42 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月11日(木)22時31分29秒
- >41さん
まきまり・・・・むずかしいっすね・・・
とりあえず『さやまり』どうぞ!
- 43 名前:ソンザイリユウ 投稿日:2001年01月11日(木)23時09分59秒
- 『ちぃーっす。イチーです』
フラッシュバック。
このごろ、紗耶香のことばっか考えてる。
どうかしちゃったのかなぁ?ヤグチは。
前はこんなことなかったのに。
ホント不思議・・・・
「いちーちゃ〜ん(泣)」
「おっ後藤どうした?」
あっ、またやってる。
いくら教育係だからってさぁ、カワイイ彼女がいる前で
そんな抱き合って(正確には抱きつかれて)レッスンだなんて
それはないんでないかい、紗耶香クン?
「あのねぇ〜、ここのダンスできないの・・・・」
オイオイごっちん、そのセリフは瞳ぇに涙ためて上目遣いで言うセリフかい?
「あ〜ここか。んじゃ市井見てるから、とりあえずやってみて」
頭まで撫でちゃって・・・・
ヤグチの頭は滅多に撫でてくれないくせに・・・・・
少しの間「むぅ」っとむくれてフテ寝する。
「うんっ、できたね!えらいぞごとぉ〜」
スゴイ優しい顔で笑ってるよ、カワイイカワイイ教え子だもんねェ〜。
「ありがとっいちーちゃん チュッ!」
そうよね、キスの一つや二つ――・・・・
キス・・・・?
えーーーーーー!??
- 44 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月11日(木)23時12分55秒
- 更新です。
っちゅーかさやまりムズカシイッッ!!!!!!!
早くも混乱してます(爆
とにかく終われるようがんばりますので宜しくお願いします。
- 45 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月12日(金)07時25分53秒
- 8っす
駄文作者さんサイコーっす
続きが、かなり気になります。
頑張って下さい。応援してます!
- 46 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月12日(金)16時09分11秒
- ヤキモチ矢口かわええ!
さやまりって難しいんですか?
- 47 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月14日(日)23時32分10秒
- 続き見てえっす…
- 48 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月15日(月)00時24分36秒
- やっぱさやまりがいちばんだね。
もちろんごとうがらみはもっといいっす。
- 49 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月15日(月)05時04分52秒
- >8さん
お世話様です。こんな変な文章に付き合って頂いてうれしいです!
ちょっと放置しちゃいましたけど、今日中にアップしますんで。
>46さん
僕の見て来た所は“いちごま”“やぐちゅー”がほとんどだったんで
さやまりってどんなカンジかよくわかんないんですよ。
>47さん
すんません。ちょっと冬休みの宿題ためてたもんで・・・・。
今日中にはアップします。
>名無し読者さん
さやまり人気あるんですねぇ。知らんかったです。
これからも宜しくお願いします。
- 50 名前:ソンザイリユウ 投稿日:2001年01月15日(月)12時22分56秒
- 今、読書の真っ最中。
圭ちゃんから借りたんだよね、この小説。
「いちーちゃ〜ん(泣)」
ありゃ、カワイイ教え子が市井のこと呼んでるみたいです♪
本を閉じ、テーブルにおいて返答をする。
「おっ後藤どうした?」
わっと。いきなり抱きつくなよ〜。
体は大人並なのに中身はてんで甘えっ子だな、コイツ。
っつーか、背中に痛い視線を感じるのは市井の気のせいでしょうか・・・?
「あのねぇ〜、ここのダンスできないの・・・・」
潤んだ上目遣いなんてどこで覚えたんだ?
それはそうと、背中の痛い視線・・・・
もうやめてくれよ〜〜〜(泣)
・・・でも、ちょっくらからかってみるのもいいかな?
ねぇ?ヤキモチ妬きのやぐっちゃん
「あ〜ここか。んじゃ市井見てるから、とりあえずやってみて」
とりあえず後藤の頭を撫でてみる。
案の定、睨みを効かせていたカワイイ恋人は「むぅ」とふくれている。
かっわいいなぁ〜
なんで拗ねててもあんなにカワイイのかねぇ♪
思わず顔が緩んでいくのがわかる。
そうしてるうちに後藤はダンスを踊り終えたようだ。
おわったよ?って視線をこっちに向けている。
あまり見てなかったけど、とりあえず誉める。
「うんっ、できたね!えらいぞごとぉ〜」
普段は余り見せない笑顔全開で、誉めて誉めて誉めまくる!
一方睨んでいるほうは・・・・?
お〜拗ねてる拗ねてる。
っか〜!!!!やぐっちゃん可愛すぎッ!
市井 is go go heaven・・・・
「ありがとっいちーちゃん チュッ!」
・・・・・ん・・・?
なんか柔らかい感触がするんですけど・・・・・。
・・・・はぁ!!??
- 51 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月15日(月)12時25分03秒
- 更新です。
市井ちゃん視点です。
今後も後藤を絡ませるべきかどうか、少し迷っています。
- 52 名前:8っす 投稿日:2001年01月15日(月)15時36分02秒
- 待ってましたよ更新!
後藤を絡ませても良いんじゃないですか?
続き期待してます。
- 53 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月15日(月)16時40分45秒
- 年下の市井にも可愛い可愛い連発される矢口って(w
でもあんまり後藤を絡めたりするとドロドロになるかもしんないしな〜。
- 54 名前:ソンザイリユウ 投稿日:2001年01月17日(水)21時16分43秒
- 「ありがとっいちーちゃん チュッ!」
チュッって!!ちょっとごっちん!?
慌てて例の二人の方を振り返って見る。
「――――」
茫然としか言い様がない。
・・・・してるよ、キス。
ほっぺに・・・・。
「なにすんだよ!こらっごとぉ〜!!」
「あはっ!いちーちゃんコワ〜イ」
今度はおっかけっこしてるわ。
なんかもう脱力。
紗耶香ぁ〜?そんなことばっかしてるとヤグチも浮気しちゃうぞぉ?
いいのか〜??
とりあえず、罰として今日は無視してやる。
もう怒る気にもならないよ。はぁ・・・。
ほっぺに柔らかい感触・・・・。
ごとぉ〜!!!!
逃げる教え子を必死に追いまわす。
やぐっちゃんがこっち見てるっていうのにそりゃないよぉ〜。
走りながらそう思う。
ちらっと矢口の方を見ると、もうこちらに背中を向けていて表情が見えない。
今日は市井口きいてもらえないかも・・・・。
わ〜んやぐっちゃ〜ん(泣)
こっちも落ち込んでいる。
そんな中でノーテンキなのが一人。
「あはっ!いちーちゃんなに落ち込んでんの〜?」
御愁傷様です。
- 55 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月17日(水)21時20分25秒
- 更新です。
後藤を絡ませるかどうかはまだ迷ってます。
泥沼にならない程度なら絡ませてもいいですかね?
- 56 名前:ソンザイリユウ 投稿日:2001年01月17日(水)21時41分49秒
- 今日の仕事が終わった。
他のみんなは足早に帰ってしまった。
楽屋に残っているのはヤグチと紗耶香だけ。
帰り支度をしていると、アイツが声をかけてきた。
「やぐっちゃ〜ん」
いつもはすぐ返事をするんだけど、今日は無視するって決めたんだ。
聞こえないふりをして作業を続ける。
あれ?って顔をしてちょっと首を傾げている。
そしてまたヤグチの名前を呼ぶ。
「やぐっちゃ〜ん?」
無視、無視。ヤグチには何も聞こえません。
う〜・・・。
紗耶香の唸る声が聞こえる。ちょっと堪えてるみたい。
結構楽しいね、人をからかうのって。
ニヤケる口元を抑えてバックに物を詰めていく。
不意にガタッっと後ろで音がした。
なんだろ?
- 57 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月17日(水)21時45分35秒
- さらに更新(笑)
あのこのまま行くと、後藤は表面上でしか絡んでこなくなります。
それでもよろしいでしょうか??
- 58 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月17日(水)21時55分18秒
- いいですよ。
むしろ、そっちの方がいいかも>絡み
しかし、いい所できられたな〜。
続き気になるっす。
- 59 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月17日(水)22時43分04秒
- どうも8っす
後藤は、表面上でもいいっす。
矢口がメチャかわいいです(爆
続きが、かなり気になります
- 60 名前:ソンザイリユウ 投稿日:2001年01月19日(金)22時45分52秒
- 不意にガタッって音がした。
なんだろ?
「うわっ!」
「やぐっちゃん・・・」
紗耶香がいきなり抱きしめてきた。
「な、なにするんだよぉ〜!!」
ヤグチは、アイツの腕からすり抜けようと必死にもがく。
「だってやぐっちゃん、市井が呼んでも向いてくんないだもん」
瞳が据わってる・・・ヤバイ。ヤグチは慌てて答えようとする。
「そ、それはぁ〜・・・」
言ってはみたものの後が続かない・・・。
はっ!そういえばヤグチ紗耶香を無視するって決めてたんだ!
でも今更無視できないしなぁ〜。どうしよぉ〜!!!
「それは?」
声が低くなってきてるよぉ〜。こっちはもう半泣き状態。
「それはぁ、紗耶香がぁあんまり後藤のこと可愛がるもんだからぁ・・・」
最後の方は声が小さくなった。聞き取れなかったのかな?
ヤグチは思わず俯いた。紗耶香は何も反応を示さない。
ちょっと顔をあげてみた。
どうしたの?って聞こうと思った唇は、言葉を発する前に塞がれた。
- 61 名前:ソンザイリユウ 投稿日:2001年01月19日(金)22時46分17秒
- 「んっ・・・」
唇を離すと真剣な眼差しがヤグチを見ていた。
「やぐっちゃん・・・・」
もう一度キス。さっきよりずっと深く優しく・・・。
キスの後、ヤグチはぎゅぅって抱きしめられた。
紗耶香の胸の中は気持ち良かった。
「・・・やぐっちゃん」
抱きしめられたまま名前を呼ばれた。
顔をあげたいけど、ヤグチの頭は紗耶香の頭でがっちりホールドされている。
「なにぃ?」
仕方なくそのまま返事をする。
「ゴメン・・・」
「・・・え?」
次に聞こえたのは、掠れた小さな謝罪の声。
「なんで謝るの?」
疑問に思ったことをそのまま口にする。
少し紗耶香の体が反応した。
そしてためらいがちに口が開く。
「実はやぐっちゃんがこっち見てたこと、市井知ってた。
知ってて後藤に優しくした」
「そっか・・・」
あまりショックじゃなかった。自分でも良くわからないけど。
「ホントゴメン・・・」
えらい弱気だよ。ちょっとは懲りたのかなぁ?
まさかこんなにも落ち込むとは思ってなかったよ。
今回は、ヤグチも面白がって紗耶香の反応ためしちゃったし。
まぁこれで許してあげましょう!
思わず上機嫌になってしまう。
「紗耶香・・・ヤグチもう怒ってないよ?」
胸に顔を埋めたまま言ってみる。
すると急に体の拘束がとけた。
「ホントに?」
不安そうな顔。いつもの自信満々な表情じゃなくて。
この顔って他の人も見てんのかな?
そう思ってちょっと嬉しくなる。
「ホントだよ」
「・・アリガト・・・・」
また抱きしめられる。心地よい腕の中へと。
いつもこうしてたいな・・・・・
「忘れ物ーー!!!」
楽屋のドアが突然開いた。
現れたのは――
「あはっ!いちーちゃん達まだ残ってたの〜?」
楽屋の雰囲気が一気に変わったのは言うまでもない。
ヤグチ達が唖然としているうちに、後藤は紗耶香に抱き付いていた。
「いちーちゃ〜ん」
「ちょっ!ごとぉ!!」
ヤグチの体は、後藤のバカ力によって紗耶香から引き剥がされてしまった。
例の2人(正確には後藤だけ)は楽しそうに抱き合っている。
あぁ、どうしてこうなっちゃうの?(泣)
- 62 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月19日(金)22時49分52秒
- 更新っす。
後藤さん間が悪いです(苦笑
でも本人はなんも考えてるわけじゃないっす。
市井に絡むのも、ただ教育係の市井が好きだからってだけです。
- 63 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月20日(土)08時29分54秒
- 8っす
落ち込む市井がカワイイっす
続き期待♪
- 64 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月20日(土)15時12分32秒
- さやまりは、ほのぼのバカップルが似合うよね。
- 65 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月20日(土)15時41分28秒
- ごとうはいちいのことどう思ってる設定なのかな?
- 66 名前:ソンザイリユウ 投稿日:2001年01月28日(日)14時10分23秒
- 「じゃあね、いちーちゃ〜ん」
げんなり。やっと帰ったよ。
アイツは自分がバカ力ってことを、わかっていないのかね?
手加減なしに抱きしめるから、こっちは体が痛くってしょうがないよ。
市井の教育は間違っているのだろうか?
てんで見当違いなことを考える市井。
まぁいいや、そりゃそうと。
振り返って矢口の方を見てみる。
すると――
やっぱり(泣)
拗ねてるっていうより、もうダーク入ってるしι
あ〜ぁ、せっかく謝ったのによぉ〜。
後藤のヤツ。償いとして今度なんかおごってもらおう。
とりあえず今はやぐっちゃんに声掛けなきゃ。
後ろからそーっと近づいていく。
「あのぉ〜?や、やぐっちゃん?」
矢口の表情は見えない。
再度声を掛ける。
「ねぇやぐっちゃ――」
矢口の表情を窺おうとして市井は固まった。
――涙。
いつもは、元気で泣くことなんか滅多にないやぐっちゃんの涙が
市井を動けなくさせた。
俯いて、おっきな瞳にいっぱい涙をためて
下唇を噛み締めて泣いているやぐっちゃんが痛々しかった。
そして愛しい恋人をこんな顔にさせているのは、他でもない市井なんだ。
黙って涙をを流すやぐっちゃん。
市井は、掛ける言葉が見つからなくてただ彼女を見ているだけ。
情けない。市井ってほんとダメなヤツだ・・・・。
自分の不甲斐なさに腹が立つ。
もっと市井がちゃんとしてたら、こんなに悲しませないのに。
ふと、やぐっちゃんが顔を上げた。
目が合う。
やぐっちゃんは目が合うなり、市井に抱き付いてきた。
最初は戸惑ったけど、抱きしめて背中をポンポンと叩いてあげた。
市井には掛ける言葉が見つけられない。
せめて今できることをしてあげたい。
そんな気持ちから出た行動だった。
一方、不意に抱きしめられた矢口は、気持ちが抑えられなくなったのか
ふえ〜んと声を上げて泣き出した。
市井は上手く慰めてあげられないから、
どんな言葉を言ったらいいかわからないから。
腕の中で泣いている、小さな小さな彼女を
ただ抱きしめているしかなかった。
- 67 名前:駄文作者 投稿日:2001年01月28日(日)14時17分31秒
- 久々の更新です。
>8さん
いや〜お久しぶりです。
ちょっとネット断ちしてたもんで、更新が遅れてしまいました。
お待たせしてすみません。
>64名無しさん
ありがとうございます。
さやまりってどこかぼけ〜っとしてる雰囲気がありますよね(^^
>65名無しさん
後藤は市井のことを教育係としてしか見ていません。
彼女が市井にじゃれるのは、恋愛感情じゃなくて
捨て犬が拾い主になつくようなもんです(笑
- 68 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月28日(日)15時14分38秒
- 8っす
ホント待ってました
イイところで切りますね(ワラ
すっげー続きが気になります。
- 69 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月28日(日)16時33分01秒
- つーか後藤は、矢口のこと完璧シカトなのね(w
帰る時も市井にだけしか言ってないし。
矢口も泣きたくなるわな(w
- 70 名前:ソンザイリユウ 投稿日:2001年02月01日(木)15時28分52秒
- どれくらいだろう?
後藤が楽屋を出て行ってからずっと、ヤグチは紗耶香の腕の中に居る。
不覚にも泣いてしまった・・・・。
ってゆーかタイミング悪すぎ。
まぁ後藤も、悪気があってやってるワケじゃないんだけどね。
だからこそ本気で怒らないんだけど。
・・でも――・・・・・
ヤグチは不安なんだ。
『紗耶香がヤグチより後藤のほうを選んじゃうんじゃないか』って。
後藤はカワイイ。ヤグチに比べて素直で、スタイル良くて、
年下なのに大人っぽくて。・・なにより紗耶香の教え子で・・・・。
きっと、後藤が本気で紗耶香を好きになったら
ヤグチは負けちゃうんだ。
今、紗耶香の一番近くに居るのは後藤だから・・・。
アイツの腕の中で黙って考えていた。
暗い思考がグルグルと廻り続けている。
――抱きしめてくれる腕が温かい。
いつもそう、抱きしめられると幸せになる。
ヤグチを捉えて離さない優しい温もり。
やすらぎを与えてくれる一番の魔法――。
胸に額を押しつけて目を閉じた。
離さないでね、ヤグチのこと。
ずっと紗耶香のそばにいるから・・・・
FIN
- 71 名前:駄文作者 投稿日:2001年02月01日(木)15時37分21秒
- 『ソンザイリユウ』終了致しました。
なんか急な終わり方になってしまいました(汗
>8さん
終わりましたよ〜。
最後まで御覧頂きありがとうございました(^^
>69名無しさん
やぐっちゃん完璧にシカトでしたね(笑
後藤に矢口にも声掛けさせようかと思ったんですけどね。
後藤の頭の中に矢口は居ないと言うことで市井だけにしました(^^;
ちなみに“その後のお話”もあったりするかもしれません・・・。
- 72 名前:鞘鞠 投稿日:2001年02月01日(木)16時00分52秒
- その後のお話、是非お願いします!!
- 73 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月01日(木)17時18分08秒
- 8っす
更新お疲れ様です♪
めっちゃ、おもろかったです。
”その後のお話”も書いて下さい。
期待してます
- 74 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月01日(木)20時36分06秒
- 辻と加護が矢口を取り合うという話をやって欲しいです。
- 75 名前:ただ〜の通りすがり 投稿日:2001年02月02日(金)19時51分44秒
- >>74
それいいなぁ
- 76 名前:「ソンザイリユウ」のその後 投稿日:2001年02月03日(土)19時11分54秒
- 「かえろっか?」
ヤグチの体をちょっと離し、紗耶香が言った。
顔を上げるとアイツの優しい笑顔。
じっと見つめていたら「なんだよぉ」とかえされてしまった。
なんかすごく、胸がきゅぅってする。
でもイヤじゃない・・・この痛み・・・・
心が満たされていくカンジって言うのかな?
今まで、本とかで読んだことはあったけど
実際はどんなものなのか、わからなかった。
でも今ならわかるよ。
大切な人を想う気持ち。
一緒に居られることがすごく嬉しいから。
そして、それを感じさせてくれるのが
今 目の前にいるあなたなんだよね・・・
「さっきから無言ですが帰らないんですか?」
覗きこんで紳士のように振る舞う紗耶香。
思わず固まってしまった。
それカッコ良すぎだよぉ。
ヤグチが紗耶香のこと好きだって知ってるでしょ?
そんな態度とられたら、ヤグチとろけちゃうよ?
思わず見惚れちゃったけど、無言だといけないから答える。
「・・・帰る」
ちゃんと目を見て。
『ヤグチはこんなに紗耶香が好きだよ』
って気持ちをいっぱいこめて。
あなたと居たいから。
いつも私を想っていて欲しいから。
そんな気持ちが、届いたのかどうかはわからないが
紳士はまた微笑み
「ではお手をお取りしましょう」
そう言ってカワイイ恋人の手を取り、引き寄せた。
恋人の耳元に唇を近づけて
「―――――」
「愛してる・・・」
FIN
- 77 名前:駄文作者 投稿日:2001年02月03日(土)19時22分44秒
- “「ソンザイリユウ」のその後”
書きました!
改行にちょっと失敗してショッキー(TT)
>鞘鞠さん
その後のお話書きましたよ〜。
こんなんでよかったら、どうぞ読んでって下さい☆
>8さん
いつもありがとうございます♪
続編書きましたよ。
どうぞ〜
>74名無しさん
「辻と加護が矢口を取り合うという話をやって欲しいです。」
↑いいっすね〜それ。
俺で良かったら、是非書かせてもらいますよ(笑)
>ただ〜の通りすがりさん
いいですよね。俺もそう思います。
では、次回のお話は辻と加護の矢口争奪戦と言うことで。
- 78 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月03日(土)20時20分13秒
- いいですね。それは。できれば長編のほうがいいですね。矢口に吉澤が絡んじゃっ
たり。
- 79 名前:すなふきん 投稿日:2001年02月03日(土)21時52分41秒
- いいですね〜^^
面白くなりそう!
期待して待ってます
- 80 名前:駄文作者 投稿日:2001年02月03日(土)22時10分10秒
- >78名無しさん
ああ、やっぱ矢口によっすぃーは定番ですよね(笑)
たぶん長編でしょうね。1対1じゃないんで。
>すなふきんさん
ありがとうございますー。
更新遅いですが宜しくお願いします。
辻・加護・吉澤で取り愛(取り合い)ですか・・・・
――せっかくだから
娘。全員でやぐっちゃんを取り合ってもらいましょうか!(爽やか〜に)
ってゆーか、自分そんな難しいもの書けるのか?
- 81 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月03日(土)23時17分46秒
- 8です。
ソンザイリユウの続編、甘い感じで良かったっす♪
次回作も期待してます。
- 82 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月04日(日)11時13分24秒
- 娘。全員ですか?でも基本は、辻加護矢口がいいな。
- 83 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月04日(日)21時32分22秒
- どこの世代にでも『アイドル』というものは存在するものだ。
しかし、私がこれから書き綴るモーニング娘。というグループは、
とても異色なものである。
可笑しいのは年齢差だけではない。
その変わりっぷりをこれから少しだけ御覧頂こう。
矢口真里。
今年の1月20日で、晴れて18歳になった
ごく普通の明るい娘である。
ただ一つ、彼女が『モーニング娘。のメンバーである』
ということを除けば・・・・
- 84 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月04日(日)22時13分21秒
- 生きていれば、悩みは付物である。
時に悩み、小さな事でもバカのように気にしたりする。
それは華やかに見える芸能人でも同じで。
ここの主人公・矢口真里も幾つかの悩みを抱えていた。
+
「「やぐちさぁ〜ん♪」」
静かだった楽屋にドタドタと言う物音がたつ。
こんなことをするのはアイツ等しかいない・・・・
「こらぁ!!辻ぃ!加護ぉ!」
矢口と一緒にミニモニ。を結成した年少組、辻希美と加護亜依である。
若干まだ13歳と12歳。騒ぐのが一番楽しい時期であろう。
仕事だって、まだ体力的にも精神的にも辛いだろうに・・・
芸能界に入ったのが少し不憫にも思える。
しかしそんなことは言っていられない。
自分はミニモニ。のリーダーなのだ。
この二人をきちんと教育する義務がある。
心を鬼にして注意をする。
「辻!加護!スタジオの廊下走っちゃダメって言ったでしょ!!」
一瞬二人が黙り込む。
しかしすぐに笑顔で矢口に迫ってくる。
「すんません矢口さん。でもうちらヒマなんです。いっしょに遊んでください」
娘。の最年少メンバーして歌唱力バツグンの加護が言う。
「そうれす。やぐちさん、ののといっしょにあそんれくらさい」
少々呂律のまわらない辻が笑顔で言う。
「ちょおまち!「ののと」ってうちは入ってないんか!?」
すばやく加護が突っ込む。さすがは関西人だ。聞き逃しはしない。
しかし、負けずに辻も応戦する。
「らって、つじはやぐちさんとあそびたいのれす」
「うちかて矢口さんと遊びたいんや!」
「やぐちさんはつじとあそぶのれす!」
「うちとや!!」
「つじとれす!!」
プツッ。
「やめなさぁああああああい!!!!」
その声にピタッと二人はおさまった。
視線の先には肩で息をしている矢口がいる。
「矢口はどっちとも遊ばない!!二人で遊びなさい!!!!!」
そう言ってドスドス歩いて楽屋を出て行ってしまった。
「・・・・おこらせちゃったのれす」
「あ〜ん、矢口さ〜ん・・・」
- 85 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月04日(日)22時45分10秒
- 「なんだよ、もう!」
楽屋を飛び出して来た矢口は、そう吐き散らす。
気分が晴れない。ジュースでも買いに行こう。
そう思い、矢口は進行方向を変えた。
目的の販売機の前には保田がいた。すかさず声を掛ける。
「やっほー圭ちゃん」
「お、矢口じゃん」
保田は振り向いて笑顔を見せた。
さっさと立ち去るのもなんだから
飲み物を買ってしばしの間、雑談をする。
そこで矢口は楽屋でのことを話した。
「そいでさー、言い争いになるもんだから、もうアタマきちゃって」
「はははは、いいねぇ矢口愛されてんじゃん」
保田が苦笑しながら言う。
「子供に愛されたってうれしくないよ!」
そう言って矢口はそっぽを向いてしまう。
そんな矢口の頭を優しく撫でながら保田が続ける。
「いいじゃない、好意を持ってもらえるってのはいいことだよ」
「う〜・・・そうりゃぁそうだけど・・・・」
イマイチ納得がいかないようだ。そんな矢口に保田は更に続ける。
「じゃあ、あたしだったらいいわけ?」
不意に投げられた言葉に矢口が顔を上げる。
保田はただただ微笑んでいるだけ。
何も返せない。
保田は更に微笑み、固まってしまっている矢口を抱き寄せた。
「あたしは矢口のこと好きだけどな〜」
聞いて思わず顔が赤くなる。
「・・・・」
「おっそろそろ時間だわ。あたし戻るよ、じゃあね矢口」
別に困らせたいわけじゃないからね、そう付け加え
保田は仕事へと戻って行った。
矢口は顔を真っ赤にさせたままだった。
まさか保田に告白されるとは・・・・
がっくりとうなだれ、矢口は楽屋へと戻って行った。
- 86 名前:駄文作者 投稿日:2001年02月04日(日)22時51分05秒
- え〜っと新しく「爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記」が始まりました。
最初に告白したのは保田さんです。
ですが辻・加護×矢口を中心にしていきたいと思います。
>8さん
新連載始まりました〜。
今回は、矢口さんがかなり悲惨(?)な目に会うでしょう。
>82名無しさん
はい、基本は辻・加護の対決でいきたいと思います。
- 87 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月05日(月)14時03分11秒
- 8っす
良い感じですね〜。
続き期待してますよ♪
- 88 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月05日(月)16時30分50秒
- 良い感じですねぃ期待
- 89 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月05日(月)18時27分10秒
- 早く続きが読みたい作品です。大好きです。
- 90 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月05日(月)19時05分47秒
- ガチャ
「「やぐちさぁ〜ん!!!」」
楽屋のドアを開けた途端、大声が聞こえた。
自分が出て行く原因になった、例の二人である。
注意したのにも関わらず、意味不明な声をあげて近づいてきた。
しかしその声は注意の対象ではなくて。
近づいてきた二人の目元を濡らしているのは涙だった。
矢口が出て行った後、二人して泣いたらしい。
二人がどうでるのかと矢口は黙っていた。
先に辻が口を開いた。
「け、けんかしてすみませんれした。やぐちさんごめんらさい・・・・」
しゃくりあげるのを必死にこらえながら。
続けて加護も言う。
「ほんま、えらいすんませんでした。次からは気ぃつけますんで・・・」
本当にすまなそうに言う。
自分より背が高いのに、自分を慕うかわいい妹たち。
矢口の胸に愛しさが込み上げてきた。
「辻!加護!」
「「へいっ!!」」
不意に名前を呼ばれ、慌てて返事をした二人は優しい温もりを感じた。
自分たちを抱きしめる小さな手。
紛れもなく、大好きなあの人の手であった。
「や、矢口さん・・・?」
「・・・・・」
矢口は何も言わない。
「やぐちさん・・どうしたのれすか・・・?」
「・・・ありがとうね、二人とも・・・」
優しくて、あったかくてうれしくなった。
「矢口さん!」
抱きしめたままの加護が言った。
「なに?」
「加護は矢口さんのこと、むっちゃ好きですからね!!」
「!」
いきなり何を言うかと思えば・・・・
「あー!ずるいれす!あいちゃんらけ!!」
「へ?」
「やぐちさん。つじもやぐちさんのこと、らいすきれすからね!!」
「・・・・・・」
もう何も言うことが見つからない。
思わずガックリきてしまう。
――でも・・・
『ヤグチも二人のこと大好きだからね・・・・』
そんな良い気分に浸っていた矢口に轟音が届く。
「なんや!のんちゃんも矢口さん狙ってたんか!」
「いままできづかなかったんれすか?じゃあやぐちさんはいただきれすね」
「あぁ!?そんなんゆるさんわ!!勝負じゃ!!!のんちゃんウチと勝負せい!!」
「ふふん、のぞむところなのれす」
プツッ!
「二人ともいい加減にしなさぁあああああい!!!!!!」
その日はスタジオ中に矢口の怒声が響いたという。
- 91 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月05日(月)19時05分55秒
矢口吉澤がいま甘くてそこにミニモニ2人が割り込んでくるんですか?
自分は個人的にはやぐののがいいっす。
- 92 名前:駄文作者 投稿日:2001年02月05日(月)19時23分34秒
- 更新、更新♪
>8さん
いつもありがとうございます。。
今回の話は、以前の二つの小説とちがって脚本ありません。
よって、話がメチャクチャになるでしょうが宜しくお願いします。
>88名無しさん
ありがとうございます。
これからどんどん絡んできますので。
期待をするほどのものではないでしょうが、
暇でしたら御覧下さい。
>89名無しさん
「大好き」なんて・・・
そう言ってもらえるとスゴク嬉しいです!
のろのろ更新ですが、待ってて下さる人がいるのなら頑張りましょう!
( `.∀´)<キリキリ更新するわよ!
>91名無しさん
矢口はフリーで、今は誰にも恋愛感情を持ってない状態です。
(ただし、娘。メンバーは全員矢口にベタ惚れになるという設定)
一人一人の絡みも書きたいと思っているので、
やぐののはそこで期待してもらえると嬉しいです。
先に謝りたいことがあります。
実は今週の金曜日に受験があるので、なかなか更新できません。
期待して下さる方々には御迷惑をお掛けしますが
そこの所は御了承下さい。
- 93 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月06日(火)17時46分29秒
- >全員矢口にべた惚れ・・・最高です
- 94 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月07日(水)01時07分01秒
- 忙しいと思いますが更新楽しみにまってます。応援してます。頑張れ!
- 95 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月09日(金)13時30分15秒
- 今日はハロモニの撮影だ。
ミニモニの撮りが終わってジュースを飲んでいると、
どこからか視線を感じた。
周囲を見渡し、その人物を見つけた。
矢口が教育係を務めている、よっすぃーこと吉澤ひとみだった。
不思議に思い、声を掛けてみる。
「どしたの、よっすぃー?ヤグチの顔になんかついてる?」
その問いに吉澤は
「いえ、矢口さんってカワイイな〜って思って見てただけです」
とニッコリ笑って答えた。吉澤の近くには後藤もいて、
「そうだよね〜、やぐっつぁんってちっちゃくてカワイイよね〜」
とふにゃふにゃと相槌を打つ。
そっち行っていいですか?吉澤が瞳で言う。
いいよ〜と矢口は笑顔で答えた。
後藤と吉澤は娘。の中でも、比較的大きい方である。
矢口とは15cm以上も身長差がある。
吉澤と共にやって来た後藤は、矢口の頭を撫でて抱っこをした。
矢口はちょっと抗議をする。
「ごっち〜ん。ヤグチは小動物なんかじゃないゾ〜」
ぷーっとふくれて上目遣いな矢口。
後藤はというと
「えー??でもカワイイのは一緒だからイイじゃん」
などと、ふにゃふにゃと答えて、また矢口の頭を撫でる。
釈然としないが一応は納得する。
後藤の身体はやーらかくて、抱かれていても気持ちがイイ。
ぽふっと後藤の胸に顔を埋めてぐりぐりと甘えた。
その行動には優しい手が髪を撫でて答えてくれる。
矢口真里。ちょっとシアワセ
吉澤はというと、その光景を微笑ましそうに見つめていた。
母親が我が子を見守るような、そんな瞳で。
これではどちらが教育係なのかわからない(笑)
そうしているとスタッフから呼び出しがあった。
コーナーの打ち合わせのようだ。後藤が呼ばれた。
後藤は、じゃあねと言って矢口たちを後にした。
- 96 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月09日(金)13時31分29秒
- 手を振っていた矢口が振りかえると、そこにはニコニコ顔の吉澤がいた。
「もうよっすぃ〜、そんなに見つめられるとオイラ照れるじゃんかぁ〜」
おどけながら照れ照れとする矢口を微笑みながらみつめ、
いきなり高い高いする吉澤。
「ぅわっ!よっすぃー、なんだよぉ〜!!」
いきなり抱え上げられて矢口は驚いている。
「矢口さんってホンットカワイイですね」
眩しいほどの笑顔で言われておもいっきり赤面する。
そんな矢口をぎゅぅっと抱きしめて、吉澤が
「このまま持って帰りたくなっちゃうくらいです・・・」
と囁く。細いけどしっかりしている身体に腕を回す矢口。
「あー!!!!!!」
いいよ。と答えようとした矢口を、何者かの叫び声が遮った。
- 97 名前:駄文作者 投稿日:2001年02月09日(金)13時42分44秒
- 受験が終わったぞ―――――!!
でも結果がわからない・・・・( ̄Δ ̄;)
っていうわけで久々の更新(笑)
>93名無しさん
いやー「最高です」という言葉だけでも嬉しいのに
さらにハートマークが付いてます・・・。
ありがたい限りです。
>94名無しさん
応援ありがとうございます・・・(感涙)
よぉし、がんばって更新しましょう!
待っていて下さる方たちのためにも!!
(とかなんとか言って、のろのろ更新でゴメンナサイ・・・)
え〜っと。
前にまきまりを希望した方。
大変申し上げにくいのですが、もしよろしければ
この小説でまきまり編を書きますので、
それでご勘弁頂けないでしょうか?(ビクビク)
どうも私にゃ難しい分野なんで、それでゆるしてくらさい。
本当すみません。
- 98 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月09日(金)23時01分14秒
- 8っす
受験&更新お疲れ様です♪
まきまり編も頑張ってください。
- 99 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月10日(土)19時24分18秒
- 突然の叫び声に驚いた矢口は
その声のした方向に振りかえった。
そこにいたのは、自称「矢口はアタシのもん」
と、テレビだろうがラジオだろうが
お構いなしに言いまくる中澤裕子であった。
面倒なのヤツの登場だ・・・・
そう心の中で呟く矢口。思わずげんなり・・・・
共に振りかえった吉澤が、一瞬ビクッと震える。
震えは矢口にも伝わった。
そして、なぜ彼女が震えているのかも知っていた。
中澤は矢口が自分ではなく吉澤になつく
ということを逆恨みし幾度となく彼女をシメてきた。
傍迷惑な話である。さすがの矢口も呆れてしまって、
もう言うことが見つからないようである。
吉澤は中澤のその怖さを知っていてなのか、ずっと震えていた。
ズンズンと二人の方へと歩いてくる中澤。
吉澤は完全にビビッてしまっている。
中澤は二人の前でピタッと止まると
吉澤の腕の中にいる矢口を強奪した。
盗られた吉澤は突然のことでパニックになり
慌てふためいている。
当の矢口は「もう好きにしてください」と諦め顔である。
そして盗った本人は・・・・
「矢口はうちのもんや!!」
とお約束のセリフ。
吉澤から奪ったカワイイのを抱えて、
スタジオを出ようと出口へ向かった。
しかし出口のある人物が立ちふさがった。
- 100 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)20時00分07秒
- だれ?出てきたメンバーかな?
- 101 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月10日(土)20時08分14秒
- 出口に立ちふさがったのは
スッタフとの打ち合わせが終わったらしい、後藤真希であった。
「おーごっちん、ごくろーさん」
すかさず声を掛ける中澤。
「・・・・・」
後藤は無視である。
「今日はこれで終わりやから、もう帰ってええで」
にこぉと笑って出て行こうとする。
後藤はバン!と両手で出口を塞いだ。
それから中澤のことを軽く睨んで口を開く。
「裕ちゃん、やぐっちゃんと一緒に帰るの?」
「そぉやぁ、なあ矢口」
「・・・・・」
満面の笑みで言う中澤。
矢口はノーコメント。
「・・・後藤もやぐっちゃんと帰りたいなぁ〜」
「なんやて?」
後藤の発言を中澤が聞き返す。
「だから、後藤もやぐっちゃんと一緒に帰りたいなぁ〜って」
「・・・・アカン・・」
中澤の答えに今度は後藤が聞き返す。
「なんで?」
「矢口はうちと帰るから」
「でもやぐっちゃんは『うん』って言ってないよ?」
「・・・矢口、うちと帰るんよね〜」
「・・・・・」
矢口再び無視。
「ほら」
後藤が指摘する。
「うっ・・・ほ、ほなら矢口に選んでもらおうや!!」
苦し紛れに中澤が言う。
「いいね〜、じゃあそうしますか」
後藤もそれに賛成する。
そんなこんなで矢口争奪戦が始まった。
「それじゃ、やぐっちゃんは一緒に帰りたいほうを選んでね」
矢口の頭を撫でて後藤が言う。
矢口の2メートルほど前には後藤と中澤が
少し間を開けて立っている。
「・・・・」
妙なことになった。
そう思いながら、自分が今立たされている状況を確認する矢口。
「じゃあやぐっちゃん、どうぞ〜!!」
後藤の声で矢口は動いた。
ぽふっという音と共に、矢口はその人物の胸に顔を埋めた。
――――――後藤勝利。
「なんでやぁ!!なんでなんやぁあああ、矢口ぃいいい!!!」
中澤が泣き叫んでいる。近くで叫ばれるとさすがにウルサイ。
「あはっ、アリガトやぐっちゃん」
視線を上げると自分が選んだ後藤が
矢口を抱いて頭を撫でている。
それを見て思わず微笑んだ矢口だった。
「なんでや!?なんでなんやぁあああああああ!!!!」
中澤はその後2時間近く叫んでいたという(笑)
- 102 名前:駄文作者 投稿日:2001年02月10日(土)20時11分56秒
- 更新です。
>8さん
まきまり編の導入部(?)更新しました。
予想以上に長くなっちまいました。
>100名無しさん
出てきたのは後藤さんです(笑)
打ち合わせ終わったみたいですね。
- 103 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)20時19分00秒
- 8っす
裕ちゃんおもろいっすね。
続き楽しみにしてます。
- 104 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)20時30分45秒
- まきまりだー。更新がはやくて好きです。早く読めて嬉しいです。これからも
がんばってください。
- 105 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)22時50分56秒
- おお!まきまりだ。やった!
- 106 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月11日(日)02時27分29秒
- やぐよしは!?もっとやぐよしを!
でもまきまりって結構珍しいと(俺は)思う。
- 107 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月11日(日)05時41分22秒
- まきまりって新鮮でいい感じ。
- 108 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年02月12日(月)09時33分35秒
- ヤグチは今、電車に乗っている。
隣にはごっちんがいる。
ひょんな事から一緒に帰ることになった。
なんとなく横のごっちんを見てみる。
ガタンガタンと揺れる車内で、そっと瞳を閉じているごっちんの横顔は
はっきり言ってムチャクチャカッコイイ。
――寝てるのかな?
ちょっと覗きこんでみる。
スースーと言う寝息が聞こえる。
・・・寝ちゃったか。
大人っぽく見えてもこういうとこは子供なんだよね、ごっちんって。
クスクス笑いながらしばらくの間、観察する。
あ、手落ちゃった。
だらんと膝から手が落ちてしまった。
その手を掴んで元に戻そうとする。
・・・ヤグチとちがって指が長くっておっきいごっちんの手。
急にその手が愛しくなった。
――繋いでてもイイかな?
不意にそんなことを思う。
自分が掴んだその手を離したくなくて、
ずっと繋いでて欲しくて・・・・
切なくなってごっちんを見る。
あいかわらず気持ち良さそうに寝ている。
ちょっとだけならイイよね・・・・
そう思って、自分より少し体温の低いその手を掴んで目を閉じる。
電車の揺れがヤグチを眠りの世界へといざなってくれた。
- 109 名前:駄文作者 投稿日:2001年02月12日(月)09時44分37秒
- 更新っす。
>8さん
ありがとうございます(^^)
うちの裕ちゃんは壊れキャラで行きたいと思います。
>103名無しさん
いやーそう言ってもらえると嬉しいです。
でもうち、のろのろ更新です・・・すみません・・・
続き頑張りますんで、よろしければまたレスしてくださいね。
>105名無しさん
はい、まきまり編です。
あともうちょっと続きます。
>106名無しさん
確かにまきまりって珍しいほうですよね(笑)
やぐよしですか?
“よしやぐ”じゃなくて“やぐよし”なんでしょうか?
ん〜、設定上やぐよしはちょっとできないので、
よしやぐだったら書けるのですが、それでもよろしいでしょうか?
>107名無しさん
まきまり大人気ですね。
だいだい“いちごま”“やぐちゅー”でくっつきますからね。
マイナーカップリング、バンザーイ!!
- 110 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月12日(月)17時28分29秒
- まきまりだー。ありそうでないですよね。実際、話題とか合いそうですよね。
- 111 名前:FANTASISTA 投稿日:2001年02月13日(火)02時49分07秒
- すごい久しぶりにレスつけたりしたくなった(わら
ごまのやわらかさがすごいスキだな。ふにゃ〜ってカンジがよく出ててスキだ。
しかも矢口が媚薬つけたみたいにモテまくってるからツボです。
続きが見たいです♪
- 112 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月13日(火)17時32分18秒
- まきまり大評判ですね(w
実はみんな望んでたんだな。
私も好きです。
- 113 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月17日(土)01時25分51秒
- 次は誰が参戦?
- 114 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)19時18分36秒
- 更新待ってますよ。
- 115 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月24日(土)02時03分47秒
- まきまり、更新期待。
- 116 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月24日(土)19時15分31秒
- 8っす
更新待ってます。
大変でしょうが、頑張って下さい
- 117 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月01日(木)21時49分24秒
- ――私はいつのまにか眠ってしまったようだ。
目に入ってきたそこはスタジオでも楽屋でも家でもなかった。
ガタンガタンと音がする。
寝ぼけ眼をこすりながら周りを見渡し
自分が今、電車に乗っているということがわかった。
そこまで確認して、左手にある感触に気づく。
手が繋がれている。
それもかなりしっかりと。
神経を集中させて考える。
小さいけど暖かい手・・・・
やぐっちゃんの手だ。
見ると、隣で微かな寝息を立てて寝ている。
――やぐっちゃんお仕事忙しいもんね・・・
娘。はもちろん、タンポポにミニモニ。にと走り回っているのである。
超多忙スケジュール。疲れていないはずがない。
左肩に感じる重さが、やぐっちゃんの苦労を無言で語っている気がした。
やぐっちゃん。
後藤は確かにバカだけど、やぐっちゃんが疲れてるってことくらいわかるよ?
ホントはクタクタなのに一生懸命がんばってるの知ってるよ?
―後藤じゃダメですか?
やぐっちゃんを安心させてあげられるの、後藤にはムリですか?
目の前の人が愛しくて、守ってあげたくて。
返事は返ってこない。
それでも後藤は心の中で問い続けた。
- 118 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月01日(木)22時31分24秒
- あれ?寝ちゃったんだ・・・・
半覚醒状態で思考を進ませる。
ん?ごっちん?
右隣に居るごっちんは今にも泣きそうな顔でヤグチを見ていた。
見た途端、言葉よりも先に行動が出た。
繋いでいた右手をそっとほどき、ごっちんの頬を両手で包んだ。
そういえば、手繋いでたんだっけ。
ええい、今はそんなことどうでもいい。
今はごっちんのほうが重要。
「どうしたの?」
見つめ返される瞳からの答えは悲しみだけ。
泣きそうな顔で首を横に振り「なんでもない」と言うごっちん。
「そんなこと言ったってヤグチ心配だよ?」
ごっちんはその言葉でヤグチに抱き付いてきた。
ヤグチは優しくそれを受けとめる。
よしよしと頭を撫でながら子供に言い聞かせるように
「ツライことがあるんなら言ってもいいよ?」
そう語りかける。しばらく間を置いてごっちんは口を開いた。
「やぐっちゃん、ムリしないで・・・」
「え?」
ちょっと聞き返して見る。
「やぐっちゃん、疲れててもがんばってお仕事してるでしょ?」
「そ、そりゃあプロだからさ・・・」
「でもね、たまには休んでよ。じゃないと後藤心配だよ・・・・」
「う〜ん、次のオフがいつかまだわからないんだよね〜」
「そうじゃなくてもっとセイシンテキな・・・」
「ん?リラックスしろってこと?」
「ん・・・」
「そっか〜、でもしょうがないんだよね〜」
「後藤じゃダメ?」
「へ?」
「後藤じゃやぐっちゃんのことリラックスさせてあげられない?」
「・・・・」
「後藤はやぐっちゃんのこと大好きだから、
いつでもやぐっちゃんには笑ってて欲しい」
「・・・・」
「でもね、それじゃやぐっちゃん疲れちゃう。
だから泣きたい時とか、後藤はやぐっちゃんのこと守ってあげたい・・・・」
泣き出したごっちんをヤグチはなぐさめる。
「アリガトね、後藤・・・」
一生懸命言ったんだろうね。
いつもはあんまり感情出さないほうだから。
うれしかったよ。アリガトね、後藤。
- 119 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月01日(木)22時45分35秒
- 電車が揺れる。
ヤグチの隣にはごっちんが居る。
泣き疲れたのかまた眠ってしまった。
「守ってあげたい・・・か」
手を伸ばして優しく髪に触れる。
「いい子だねごっちんは。さすが紗耶香の教え子だよ・・・」
自分のことを守りたいと言ってくれる大切な人。
そんな大切な人と過ごせる今がとても尊い物に思えた。
- 120 名前:駄文作者 投稿日:2001年03月01日(木)23時02分22秒
- 遅くなりまして申し訳ありません。
実はPCブッ壊れて修理に出してました。
ということで更新。
今回でまきまり編は終了です。
>110名無しさん
そうですよね。一緒にお風呂入ったりしてますしねぇ。
きっと仲良しさんなんでしょう(笑)
>FANTASISTAさん
ごまちゃんをお褒め頂き光栄です(喜)
矢口さんはモテまくってますね。
これからまだまだモテまくります(笑)
まだ出て来てないメンバーも出す予定です。
>112名無しさん
全くもってまきまり大人気ですよね。
俺も書いてて驚きました。
こんなにもまきまりファンがいたのかと。
>113名無しさん
えーっと予定は未定です(←すみませんι)
でも、まだ出てないメンバーを出したいな〜と思ってます。
>114名無しさん
お待たせしてすみません。
これからものろのろ更新ですがよろしくです。
>115名無しさん
遅れましたけど、まきまり編書きました。
予想以上に長くなりましたけど、
けっこう評判良かったのでうれしいです。
>8さん
いつも応援ありがとうございます。
無事まきまり編も終了致しました。
次は誰が矢口に惚れるのでしょうか(笑)
と、いうことでお待たせしてすみませんでした。
待ってくださった方々、どうもありがとうございます。
- 121 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月02日(金)21時07分19秒
- むっちゃ待ってましたよ。更新されてて嬉しい限りです。まきまりよかったです。
まきまり、かなり好きなのにほとんどないので。
結局矢口は今誰も特定の人がすきってワケじゃないんですよね?
誰なのかな?あと辻加護の再登場も期待してます。これからも頑張ってください。
- 122 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)08時03分03秒
- 8っす。
更新待ってました〜
まきまり編おもろかったです。
後藤がすごい、かわいくて(爆
次は誰が矢口に惚れるのか、とても気になります。
- 123 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月04日(日)22時07分31秒
- 今日は気分がイイ。
それもこれも、昨日のごっちんのあの言葉のおかげかな?
「守ってあげたい・・・・」だなんて・・・・
キャ---------!!!!
嬉しいな。楽しいな。
ヤグチ!今日という日に感謝よ!
なんて爽やか!なんて美しい!!
ガチャ。
――そして・・なんて光景・・・・・
「あっ!ののちゃん!それうちのや!返せ、ゴルァ!!!」
楽屋に入ったきりこれである。っつーかうるせぇぞ、コラ。
「そういわれてかえすバカはいねぇーのれす(嘲笑)」
おい、朝っぱらからなんだよぉ〜。
「なんやと〜!!(激怒)」
あ〜ぁ、上手く乗せられてるよ君。
「はぁ〜、ハゲのあいてはつかれるのれす」
辻・・・それは言うな・・・・
「っ!!!」
ほら。加護がキレた。
ついでにヤグチもキレた。
ブチッ!
「いい加減にしなさ〜〜〜〜〜い!!!!!!!」
シ〜ン・・・・・・
一旦は喧騒がおさまった。しかし。
「「あ〜!ヤグチさぁ〜ん」」
これである。
ヤグチの存在を確認した途端、辻と加護はヤグチに抱き付いてきた。
もはや身動きが取れない状態。
ちょっ・・苦しいんですけど・・・・
どうやってこの状況を抜け出そうかと考えていると、突然ヌッと影が現れた。
そぉーっと顔を上げるとそこには恐ろしい形相が・・・・
そしてその表情を変えることなく口が開かれた。
「こらっ!加護!辻!矢口困ってるでしょ!?離しなさい!」
「「・・はぁい・・・・」」
表情にビビったのかはわからないが、
二人はヤグチを解放してどこかへ行ってしまった。
「いやぁ〜助かったよぉ〜、ありがとね」
その言葉に、その人物は最近染めた茶色の髪を耳にかけながら笑顔で答えた。
- 124 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月04日(日)22時08分11秒
- そう、ヤグチを救った人物はモー娘。最大の身長を誇る
飯田ジョンソン圭織その人である。
メディアでの突拍子もない発言とは裏腹に、普段の彼女は
建設的思考で優しさが溢れている。
と、思ったのだが・・・・・
「だってカオリ矢口のこと好きだから」
はぃ?思わずカオリの方を見てしまう。
「好きな人が困ってたら助けてあげなきゃね」
ヤグチの答えを聞かずに彼女はそう続けた。
とても嬉しそうに言ってますけど、どうしてそんな話になったのですか?
ヤグチの頭はクエスチョンマークでいっぱい。
・・やっぱりカオリってスゴイよね・・・・
感心しているうちにカオリはヤグチの側へ来ていた。
そして「よいしょ」とヤグチを抱っこするとソファーに座り
自分の膝にヤグチを座らせた。
ふわぁっとした感触がヤグチを包み込む。
そのまま優しく頭を撫でられて、トロンとした気持ちになる。
抱きしめられて思う。
なんていうか、カオリって包容力があるよねぇ。
人を安心させちゃうって言うか。
そういえばなっちとかあやっぺもそんな感じだよなぁ。
北海道の人って包容力あるのかな?
そんなことを考えているうちに、なんか眠くなってきた・・・
閉じかけた瞼と格闘してると「起こしたげるよ」と言うカオリの声が聞こえた。
それじゃ、お言葉に甘えさせて頂きます。
未だにヤグチの頭を撫で続けているカオリの肩に
こつんと頭を預け、ヤグチは瞳を閉じた。
- 125 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月04日(日)22時11分51秒
- 更新です。
いちいち入力するのが面倒なので、
HNはタイトルの後ろに“作者”ってつけてやることにしました。
>121名無しさん
確かにまきまりって少ないですよね。
まりごまなら白板の「モー板名作集 出張所」の101にありますけどね。
矢口は今のところ誰にも恋愛感情はありません。
ただ前回一緒に帰ったことで、後藤がちょっと他のメンバーより
高い位置にいる設定です。
>8さん
お久しぶりです(^^)
次に惚れたのはカオリさんでした(笑)
まきまり編、ものすごく好評でうれしいです。
後藤さんは健気な感じになりましたから、それもあるのでしょう。
自分の書いたものにこんなにレスがつくと、さすがにうれしいです。
- 126 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月05日(月)18時32分18秒
- ほんとにまきまりよかったです。このまま後藤にいってもらいたい。
後藤、辻、加護、梨華ちゃんに期待。
- 127 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月05日(月)22時21分17秒
- 目が覚めるとヤグチはまだ、カオリの腕の中にいた。
ガヤガヤと騒がしい。
もう楽屋にはメンバーが集まっているらしい。
ちょっと視線を移すと案の定、みんなそれぞれ好きなことをしていた。
まず、辻加護がよっすぃーに何かねだっていた。
それを苦笑しながら見ているごっちんと石川。
圭ちゃんは読書。裕ちゃんはなっちと雑談している。
そしてソファーを陣取っているヤグチとカオリ。
抱きしめている存在の動いた気配にカオリも気づいたらしい。
「あれ〜?矢口起きた〜?あと五分したら起こそうと思ってたんだよ」
そう言ってヤグチの方に顔を向けた。
膝抱っこしててもなお、ヤグチより目線が高い彼女。
寝起きのヤグチに笑い掛けながら、また頭を撫でてくれた。
相当好きなんだろうな、頭撫でるの。
それともヤグチがちっちゃいからなのかな?
ムムッ!ちょっとそれは許せん!
半覚醒状態だったから考えていることが表情に出たらしい。
カオリがこっちをジーっと見ている。
気持ち悪くはないけど「なんかしたっけ?」と不安になる。
まぁそれはいいとして。
近くで見るとカオリってほんとキレイだよなぁ〜。
特に目!「吸い込まれそうな瞳」って言うの?あんな感じ。
圭ちゃんと並んでモー娘。の瞳のキレイなメンバーNo.1だよ。
圭ちゃんの瞳もスゴイキレイなんだよね〜。
ヤグチはウラヤマシイです。
そうこうしてると
「矢口ー自分メイクまだやろぉ〜」
と言う裕ちゃんの声が聞こえてきた。
「はーい!今行くー!」
ヤグチは即座に答えてカオリの方を振りかえった。
「じゃあねカオリ」
ヤグチはカオリの膝から下りて言う。
「じゃあね、矢口」
ちょっと珍しいカオリのニッコリ笑顔。
なんか得した気分。
やっぱりメンバーっていいな・・・・
矢口真里、再確認。
- 128 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月05日(月)22時24分24秒
- 更新です。
カオリン編終了。
>126名無しさん
ありがとうございます。
このまま後藤でいくかはまだ未定です。
でもご期待にそえられるよう努力します。
- 129 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月06日(火)21時08分37秒
- カオリでしたか。じゃあ次は誰かな。想像つきませんが待ってます。
- 130 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月11日(日)19時56分07秒
- 以前も書いた通り、モーニング娘。というグループは極めて異色である。
年齢差はもちろん身長差・それぞれの性格など様々である。
娘。の低い声の代表が吉澤ひとみであるなら、
高い声の代表はこの娘であろう・・・
「やめてくださぁぁい!」
楽屋中に響くアニメ声。
第三次追加メンバー、石川梨華である。
どうやら裕ちゃんやカオリに、からかわれているようだ。
裕ちゃんとカオリは遊んでいるつもりでも、
梨華ちゃんにとっては大きな迷惑だ。
とうとう悲鳴をあげながらヤグチの方へと逃げてきた。
「矢口さぁん、助けてくださいぃ」
涙声で懇願されるヤグチ。
濡れた瞳に見つめられ、ちょっと困る。
でもこれ以上遊ばれるのも可哀想だから助けてあげましょ。
ニッコリ笑って梨華ちゃんに応える。
それから二人の方を見て一言。
「おーい、裕子ぉカオリぃ梨華ちゃん困ってんだからさぁ
それぐらいにしといてあげたら〜?」
二人は顔を見合わせて相談し始めた。
「どうする、カオリ?矢口はああ言ってるけど・・・」
「カオリ矢口に嫌われたくないから、いちぬ〜けたっ!」
「じゃ、にぃぬ〜けたっ!」
どうやらやめる気になったようだ。
世話のやける大人達である。
「梨華ちゃん。もう大丈夫だよ」
背中に隠れていた梨華ちゃんにそう告げる。
冬眠から醒めたウサギが周りを警戒するような仕草で
ようやくヤグチの背中から離れた。
なんか顔を赤らめて俯いているんですけど・・・・
「梨華ちゃん?大丈夫?」
その瞬間、梨華ちゃんがバッと顔をあげた。
「いっ、いえっ!大丈夫です!!」
そう言い残してどっか行ってしまった。
流石のヤグチもビックリした〜。
もうおどかさないでくれよぉ〜。
でも、あの反応はなんだったんだろう?
+
あ〜恥ずかしかった〜!!
いっぱい走ったから疲れちゃったよぉ。
・・・でも、さっきの矢口さん優しかったなぁ〜
私の事好きなのかな?
って、キャーーーーー!!
でも絶対ってワケじゃないし・・・・
コラッ!ダメよ梨華!!ポジティブになるって言ったでしょ!?
なんでも前向きに考えなきゃダメ!
一生懸命伝えれば、きっと
矢口さんも梨華の気持ちに応えてくれるはずだもの。
そうだよ!がんばらなくちゃ!!
ファイト梨華!!!
『梨華の矢口さんと仲良くなっちゃお作戦』はこうして作られた。
- 131 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月11日(日)20時09分21秒
- サボっててすみません(汗
更新です。
>129名無しさん
カオリさんの次は石川さんでした(笑
これでまだ出てないメンバーは
なっちだけになってしまいました。
今のところ要望が出てるのは、
・やぐよし
・まきまり
・辻&加護×矢口
ですね。
ということで、これらのカップリングは
また再登場させる予定(っていうかさせたい)です。
たぶん次の更新ではなっちさんが登場するでしょう(100%だとは保証できません)
では〜
- 132 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月12日(月)01時55分17秒
- 次はなっちかー。楽しみにして更新を待ちます。
- 133 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月16日(金)10時57分37秒
- 「ごめ〜ん!!また遅刻したぁ〜!」
またですか〜??
今年は遅刻しないって言ったじゃん?
ヤグチは心の中で呟きながら少し苦笑した。
みんなも「しょうがないなぁ」って顔で笑っている。
文句を言われながらも許されてしまうのは
きっと彼女だからこそなせる技なのだろう。
ヤグチもその人望をうらやましく思うときがある。
それほど人を惹き付ける人物なのだ。
楽屋に駆け込んできた彼女は
娘。一の遅刻魔で知られる安倍なつみ。
『なっち』の愛称で親しまれ、
人気もトップクラスである。
「なぁ〜に、ニヤニヤしてるんだべ?」
随分長いこと見つめてしまったらしい。
いつものキラキラ笑顔で覗き込まれてしまった。
「なんでもないよ」
わざとそっけなく返す。
なっちなら絶対かかってくるはずだ。
「なんだべ?矢口なんか隠してるでしょ!?」
やっぱりなっちは引っ掛かった。
そっぽを向いた矢口を捕まえてホールドにかかる。
なっちは矢口より力が強い。
だから力を入れられるとそれなりに苦しい。
「ゲッ!苦しい!!ギブギブッ!」
ホントに苦しいわけじゃないけど一応言ってみる。
もちろんあっちだって本気で苦しがってないって知ってる。
だからなっちはこう言う。
「まだダメ」
そう言った後決まって、フフンと笑って目を細める。
チクショウ、悔しいくらいカワイイ・・・
なっちとヤグチの攻防戦が続く中、ある人物が乱入してきた。
- 134 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月16日(金)10時58分48秒
- 「面白いことやっとるやないの、裕ちゃんも混ぜてぇな」
セクハラリーダーの御登場だ。
爽やかな笑顔で言ってはいるが、目がやらしい。
どうせ「二人まとめていただきやぁ」とか考えてるんだろう。
ヤグチが黙っているとなっちが口を開いた。
「ダ〜メ!どうせ裕ちゃんこーゆーことするつもりなんでしょ!」
そう言ってなっちはヤグチの顔をおさえた。
なんだろ?
顔をおさえて・・・・?
こーゆーこと・・・・
まさかっ!?
遅かった・・・・
ヤグチの唇はみごとに奪われていた。
「「「・・・・」」」
楽屋はシーンと静まりかえった。
・・・っていうかオイッ!!どういうことだよッッ!!(激怒)
「なっちね、ずっと矢口のコト好きだったんだよ・・・?」
裕子は無視かよ・・・・
ヤグチが見たセクハラリーダーは、放心状態で
何も認識できないようになっていた。
裕子は圭ちゃんが何とかしてくれるだろう。
しかし、目の前の人物を止める術はない。
しょうがないからそのまま聞くことにした。
「矢口はなっちのことどう思う?」
「・・・・・」
ヤグチはもう答える気力がございません。
もう勝手にやって・・・
- 135 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月16日(金)10時59分58秒
- タイトル間違えちった。
更新しました。
なっちさんムチャクチャです。
- 136 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)14時04分59秒
- 8っす。
ムチャクチャな、なっちも良いっすね。
次は誰かな?続き期待してます
- 137 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月20日(火)12時13分51秒
- 圭ちゃんの再登場希望です!やぐっつぁんが好きなんでしたっけ?
相手はやぐっつぁんにこだわりませんが…。お願いします!
- 138 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月20日(火)19時31分34秒
- 今日の入りは午後である。
楽屋へ行くと、プッチの3人が
ミーティングと思わしき物をしていた。
「あ、やぐっちゃんおはよ〜」
「おはようございます、矢口さん」
「矢口早いじゃん( `.∀´)」
ヤグチに気づいた3人はめいめい挨拶をした。
あ、おはよ〜。とヤグチもなんとなく挨拶を返し、
鏡の前においてある椅子に座った。
近頃みんなの様子がオカシイ。
自意識過剰なわけじゃないけど、なんか、
みんなのヤグチに対しての態度が変なのだ。
明確には指摘できないのだが、
感覚がそう告げる。
『何か違う』と。
なんなんだろう?
とりあえず視線を向けたプッチの3人・・・いや正確には1人は
ヤグチに向かってウィンクをした。
大きな瞳が魅力的な・・・・
ヤグチと同期の圭ちゃんが・・・
暫く考え事をしているうちにミーティングは終わったらしい。
遠くに座っていたごっちんが駆け寄って抱き付いてきた。
「わぁ〜い、やぐっちゃ〜〜ん」
天下の後藤真希に猫のように擦り寄られ、
カワイイと思わないヤツなどいないだろう。
それはヤグチも例外じゃない。
ゴロゴロ(きゅ〜ん?)となつくごっちんを思わず抱きしめた。
その反応がよほど予想外だったらしく、腕の中のごっちんは
一瞬ビクッと身体を震わせた後、また『ふにゃ〜ん』と擦り寄ってきた。
後ろではごっちんと一緒に来たと思われるよっすぃーが
ちょっと笑って立っていた。
- 139 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月20日(火)19時33分07秒
- 一旦ここまで。
また更新します。
- 140 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月20日(火)19時43分47秒
- まきまりー。大好きです。後藤がんばって矢口をものにしてください。
- 141 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月20日(火)22時28分25秒
- プッチのミーティング後、速攻で抱き着いてきたごっちん。
抱き着かれたヤグチは、ごっちんの温もりに
ちょっとした安らぎを感じていた。
それなのに・・・・
またしてもアイツ等はこの幸せな空気をぶち壊しやがった。
数分前。
抱き合っていたヤグチとごっちん。
そしてよっすぃーと圭ちゃん。
楽屋にいたのはこの4人だった。
もうすぐ集合時間。
きっと他のメンバーも来るだろうと思っていた。
その直後に現れたのが例のチビ二人だった。
- 142 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月20日(火)22時29分13秒
- 「おはよーございま――ああ!!矢口さん!?」
「てへて――・・・・・・・
ごとうさん。のののやぐちさんになにをしてるのれすか?(超怒」
楽屋に現れた辻加護は
ヤグチとごっちんが抱き合っているのに衝撃を受けたらしい。
いつもは終始笑顔な辻が、この時だけは額に
青筋を浮かび上がらせていて、正直かなり恐かった。
「後藤はやぐっちゃんと抱き合ってまぁ〜す!」
そんなこと御構い無しなのか、全然気にする様子もなく
ごっちんは笑顔(ピース付き)で答えた。
その解答に対し、
加護は「もうダメや・・・相手が後藤さんじゃ・・・」と繰り返し、
辻は微笑みながら額の青筋を更に浮き立たせていた。
よっすぃーは、辻とごっちんの只ならぬ雰囲気にただおろおろし、
圭ちゃんは遠くで面白そうに見ているだけだった。
ヤグチはと言うと――
ごっちんと辻にはさまれてもろに火花を食らってしまった。
裕ちゃんの凄みなんかの比じゃない・・・・
ごっちんは笑顔だけど「邪魔すんじゃねぇ!」
みたいなオーラ出してるし、辻からはすごい殺気感じるし・・・・
恐すぎます・・・
「ごとうさん・・・やぐちさんをはなしてくらさい・・・・」
辻がマジな顔をしてごっちんに言った。
いや、脅しかけたと言った方がいいかもしれない。
「やだよ〜後藤のやぐっちゃんだも〜ん」
全く御構い無しのごっちん。
「・・・そうれすかぁ・・・・ブチッ!」
遂にキレた辻はごっちんにしがみつきヤグチを離しにかかった。
たまらずごっちんは矢口を解放した。
「後藤さん!いい加減矢口さんを離してください!!」
「――っていうかもう離してるよ・・・・」
「嘘です!早く矢口さんを離して下さい!」
「だからぁ・・・」
喧嘩の輪から脱出したヤグチはただ呆然と
その様子を見ていた。
近くにいたよっすぃーは二人を止めようと必死になっている。
加護は「もうアカン・・・後藤さんが・・・」と繰り返している。
圭ちゃんは――
・・圭ちゃんは辻とごっちんの喧嘩が始まった後、
ヤグチの側に来て
「ちょっと頭冷やさなきゃダメだね、あの二人は」
と、喧嘩している二人の方を指した。
「さっ、行こ」
「行くってドコに?」
「さぁ?とりあえずあの二人のいないとこかな」
そう言って、圭ちゃんはヤグチの手を引っ張り
楽屋から連れ出した。
- 143 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月20日(火)22時42分14秒
- 更新です。
辻ちゃんがキレると漢字を喋ると言うのがポイントです(笑
(↑どーでもいい
>8さん
更新サボっててスミマセンでした。
もうこのスレ誰も見てないだろうな〜って思ってたもんで・・・
今回はプッチ3人+辻加護です。
絡んでくるのは2・3人ですが・・・
>137名無し読者さん
圭ちゃん登場させましたよ(笑
あ、この小説は「みんなやぐっちゃんが好き」という設定なのです。
相手はやぐっつぁん以外でもイイのれすね?
実は私、ヤッスーファンなのれす。
いつの機会かにヤッスー小説を書きましょう(邪笑
>140名無しさん
まきまり人気は計り知れぬものです(笑
矢口さんをモノにするのは一体誰なのでしょうか?
作者にもわかりません(爆
もともとこの小説は筋書きなんかないですからね。
作者の気分でストーリー展開が大きく変わってしまうのれす。
スミマセン・・・・
- 144 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月21日(水)00時13分18秒
- このスレいつも楽しみにして更新待ってるんでこれからも頑張ってください。
それにしてもごっちんも辻も加護もかわいいですね。ああこの三人なら誰でも
矢口と幸せになって欲しいけど一人選ぶなら辻ですね。
- 145 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月21日(水)03時07分13秒
- やぐやすって見たことなかったからご馳走様です。
さりげなーく圭ちゃんがお持ち帰り?しようとしてるのかな?
ヤッスー小説お待ちしております(w
- 146 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月21日(水)05時28分20秒
- おお、保田参戦?
しかし、さすがにさりげないやり口が大人だ。
- 147 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月21日(水)15時00分28秒
- 「よいしょっと」
圭ちゃんが連れて来てくれたのは屋上だった。
風が吹いていて気持ちがイイ。
「どうしたの?そんなとこ突っ立ってないで座れば?」
先に座っていた圭ちゃんが笑顔ですすめた。
断る理由もないので、とりあえず圭ちゃんの隣に座る。
今気づいたんだけど、圭ちゃんが笑うって
本当は珍しいことだ。
圭ちゃんはいつも冷静沈着で、楽屋にいても大概本を読んでるから
会話に加わると言うことはまずない。
たまにこっちの会話が聞こえるのか、
少し口元に笑みを浮かべてることはあるけど・・・
そういえば、ヤグチって圭ちゃんが
本気で笑ってる顔、見たことないかも・・・
――なんか、寂しいな・・・・
「どうしたの矢口?」
暗い思考の所為なのだろうか?
ヤグチの頬をつたっていたのは涙だった。
「・・・・」
圭ちゃんは無言でヤグチの頬に手を添えた。
顔をあげたヤグチの瞳に映ったのは、
圭ちゃんの優しいけど少し悲しそうな微笑み。
いつもそう、圭ちゃんはヤグチが泣きそうな時
今みたいに少しだけ、ホントに少しだけ微笑んで慰めてくれた。
いつだって気づかない所でヤグチのこと支えてくれてた――
「ふぇ・・・圭ちゃぁん・・・・」
いきなり抱き着いた矢口を、圭ちゃんは抱きしめてくれた。
何も言わずにただ黙って・・・・
- 148 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月21日(水)15時36分35秒
- その後、ヤグチは圭ちゃんにいろいろ話した。
メンバーのこと、告白されたこと、自分が迷っていること・・・
全てを洗いざらいにぶちまけた。
圭ちゃんは「うんうん」と相槌を打ちながら聞いてくれた。
「ねぇ圭ちゃん。ヤグチはどうしたらイイのかなぁ?」
全てを話し終え、顔をあげて聞いてみる。
彼女はちょっと考え込むような表情の後、こう言った。
「・・矢口の好きなようにすればいいんじゃない?」
ゆっくりと言葉を一つ一つ確かめながら。
「え・・・?」
「みんな矢口のこと好きって言ったんでしょ?
だったら矢口の好きにすればいいよ」
「でも・・・ヤグチは・・・・」
「矢口のこと好きなら納得してくれハズじゃない?」
「・・・・」
思わず黙ってしまった。
圭ちゃんの言うことは最もである。
けれど本当にそれでいいものか、と思ってしまう。
「矢口に告白した人って矢口の意見無視するような人?」
その言葉にハッとした。
「そんなんじゃないッ!」
思わず叫んだヤグチに、圭ちゃんはまた語りかける。
「じゃあ答えはもう出てるじゃない」
優しい声。きっとずっと見守っててくれた。
その声で身体を拘束していた緊張がほどけた。
同時に止まった涙がまた溢れ出した。
「ありがと・・ありがとう圭ちゃん・・・・」
答えに導いてくれた彼女にまた抱き着きながら、
ヤグチは泣いた。
「いいよ、そんなこと」
ちょっと照れながら言う圭ちゃんは可愛かった。
そんな彼女の腕の中、ヤグチは安心しきっていた。
「でもね、矢口忘れてない?」
「ほぇ?」
突然、圭ちゃんが口を開いた。
「アタシも矢口のこと好きなんだよ?」
なんだろ?一体。
「知ってるよ??」
そんなことか、とヤグチはキョトンとしていた。
正確に言うと、この時は何も気づいていなかった。
暫くの沈黙の後、圭ちゃんが口を開いた。
「好きな人に泣きながら抱き着かれたりしたら、
アタシだって何するかわかんないよ?」
その時、ヤグチは初めて圭ちゃんの瞳の強さを見せられた気がした。
- 149 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月21日(水)15時54分32秒
- 調子に乗って更新です(笑
>144名無しさん
お褒めの言葉をありがとうございます(^^
ノロノロ気まぐれ更新ですが、
なんとか終われるよう頑張りたいと思います。
144さんはつじやぐに一票ですね。
承知しました。
>145名無し読者さん
ご馳走様だなんてとんでもないです。
でも確かにやすやぐって珍しいですよね。
私は好きなんですけど・・・・
今回ヤッスー頑張ってます(笑
彼女が矢口をお持ちかえりするかは未定です(爆
>146名無し読者さん
ヤッスー参戦です。
彼女はさすがに大人ですね。
抜け目ないとも言えますが(笑
しかしそれが彼女の寸法なのです。
( `.∀´)<逝くわよッ!
- 150 名前:作者から 投稿日:2001年03月21日(水)16時01分31秒
- え〜っとこの物語も後半に差し掛かって来た所で、
読者の皆様にお願いがあります。
この小説を書いてるのがダメ作者なだけに
矢口を誰とくっつけたら良いものかわかりません。
そこで読者の皆様に誰が良いか投票してもらいたいのです。
期間はこのレスを投稿した直後から3月23日一杯までとします。
なお、前に希望されたものは無効となりますので
以前投票された方は、お手数ですが再度投票して下さい。
では。
- 151 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月21日(水)16時33分25秒
- 8っす。
えーっと後藤が好きなんで…(爆
まきまりに一票。
作者さんファイト!後藤も頑張れ(笑
- 152 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月21日(水)18時00分47秒
- まきまりー。絶対後藤ですね。
- 153 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月21日(水)18時06分03秒
- 137でございます。圭ちゃんファンの自分としましては…。
やはし圭ちゃんに1票を。でも!別にヤッスー小説を書いて頂けるのなら…。
他の少数意見なメンバーに票は流れても良いかな?と…。(w
- 154 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月21日(水)20時33分05秒
- 意表をついて辻ちゃんで(w
- 155 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月21日(水)21時03分34秒
- さりげなく後藤さんで
- 156 名前:まちゃ。 投稿日:2001年03月21日(水)23時21分17秒
- おもいっきり後藤さんで。
- 157 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月22日(木)00時45分49秒
- 後藤さんに一票。
- 158 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月22日(木)02時30分30秒
- ここまで後藤人気みたいなので、
「もうダメや・・・相手が後藤さんじゃ・・・」と弱気発言のあいぼむに一票。
- 159 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月22日(木)12時19分05秒
- いっそのこと皆の物。はどうでしょ?駄目?(w
- 160 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月22日(木)15時29分24秒
- 輪姦される矢口萌え〜(w
- 161 名前:ティモ 投稿日:2001年03月22日(木)18時57分44秒
- 後藤ファンなので、まきまりに1票。
- 162 名前:作者 投稿日:2001年03月24日(土)00時29分38秒
- えーこれにて打ち切りです。
投票してくれた方々、大変ありがとうございました。
集計結果はと言いますと
まきまり 6票
やすやぐ 1票
つじやぐ 1票
かごやぐ 1票
皆(笑 1票
でした。
ちなみに160名無し読者さんは
推薦を匂わす言葉がないので無効票とします。
ゴメンナサイ。
では矢口をモノにするのは後藤さんということで!
上にも記しておりますが、
投票してくれた皆様、本当にありがとうございます。
では。
- 163 名前:: 爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月24日(土)10時53分38秒
「好きな人に泣きながら抱き着かれたりしたら、
アタシだって何するかわかんないよ?」
言われた時、正直スゴク恐かった。
目の前にいる圭ちゃんは、きっとヤグチの知らない圭ちゃんだったから。
少なくともヤグチの知ってる圭ちゃんではなかったから・・・
「矢口・・・」
じっと圭ちゃんを見つめるだけのヤグチを
圭ちゃんはキツク抱きしめた。
今までふざけて抱き合ったりはしたけど、
こんなに真剣なのは初めてだ。
力強い、なのに優しい腕がヤグチに
対する愛しさを語っているかのようだった。
耳の傍で聞こえる声は
だんだんと脳を痺れさせ、一種の麻酔状態に陥らせた。
そしてその麻酔状態の中で
ヤグチが全身で感じている圭ちゃんの存在・・・・
もう抱きしめているだけでは足りないのか、
髪の毛やこめかみにキスを降らせている。
時折聞こえる少し低めの声は
確実にヤグチの理性を壊していった。
「矢口・・・」
何度目かの囁きで圭ちゃんは少し身体を離した。
絡んだ視線。
当然キスが来ると思い、ヤグチは瞳を閉じた。
待っていたヤグチの耳に聞こえたのはクスッと笑う圭ちゃんの声。
何事かぁ!!と目を開けたヤグチ。
そんなヤグチを圭ちゃんは軽く抱きしめ、
ポンポンと頭を叩いた後、こう言った。
「残〜念。やっと矢口をモノにできると思ったんだけどなぁ」
“モノにする。”と言う言葉に恥ずかしくなって
「ちょっ、圭ちゃん!」
と反論をする。
そんなヤグチを見た圭ちゃんは「ゴメンゴメン」と謝り
「かなりチャンスだったんだけど、ゲームオーバーみたいだわ」
と苦笑した。
- 164 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月24日(土)11時33分37秒
- ゲームオーバー?何のこと?
ヤグチにはさっぱり意味がわからない。
しかしその直後、ようやく意味がわかった。
ヤグチと圭ちゃんが今いるのは屋上。
当然出入り口はその真ん中にある階段だけ。
その階段からドカドカドカと音がし、
金属製のドアが勢いよく開いた。
立っていたのは肩で息をしている辻。
全力で走ってきたらしくゼェゼェと息遣いが聞こえてきた。
そして辻はヤグチ達―――正確には圭ちゃんを
思いっきり睨んだ。
「保田さん、そこで何やってるんですか?」
気づけばヤグチと圭ちゃんは抱き合ったままだ。
キレた時の辻の声は低く、はっきりいって迫力がありすぎる。
そんなこと気にする様子もなく圭ちゃんが口を開く。
「何って――見りゃわかるでしょ?抱き合ってんの。」
そう言って、圭ちゃんは再度ヤグチをキツク抱きしめた。
どうやら辻を挑発しているようだ。
抱き寄せられたため、ヤグチからは辻の表情が見えない。
しかし身体を突き刺す異様な殺気。
これは辻の物であろう。
ヤグチは全身凍りつきそうなほどビビってんのに、
圭ちゃんは全然恐れていないようだ。
それどころかヤグチの髪を梳かしながら口付けたりして、
さらに辻を挑発している。
そして極めつけはこのセリフ。
「で、そういう辻は何やってんの?」
13歳の子供相手に圭ちゃん大人気ないよぉ〜〜(泣
当事者ヤグチも泣きが入るほどの緊張感の中で
こんなセリフとさらりと言ってしまう圭ちゃんはやはり大物だ。
暫く辻は無言だったが、やがて口を開いた。
「辻は・・・辻は矢口さんを奪いに来ました!」
おいおい・・・奪うって?
中学生はそんな言葉憶えなくていいのよ?
およよ・・と嘆いているヤグチをよそに辻は続けた。
「保田さん!矢口さんを返してください!!」
フッ・・・
辻の言葉を黙って聞いていた圭ちゃんが笑った。
何するかわからないよ?と言ったさっきの圭ちゃんも恐かったけど、
イキナリ笑い出す圭ちゃんも別な意味で恐かった。
- 165 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月24日(土)12時07分57秒
- 「・・・辻はいい子だね・・・」
圭ちゃんはそう言ってヤグチの身体を解放し立ち上がった。
そしてヤグチを見て
「神様はアタシの味方じゃないみたいだね」
と少し悲しそうに笑った。
「圭ちゃん・・・」
思わず名前を呼んでいた。
「ちょっとそんな泣きそうな顔しないでよ。
アタシが泣かせたみたいじゃん」
いつも厳しい彼女が見せる小さな優しさ。
また涙腺が緩む。
「ふぇ・・・」
「矢口が決めることなんだからね?頑張りなさいよ」
ぼやける視界でヤグチは必死に頷いた。
じゃあね。とまた頭を二、三度撫で、
圭ちゃんは出口へと向かった。
辻は未だに圭ちゃんを睨みつけている。
圭ちゃんはそんな辻の前に立つと
「そんなに怒らないでよ、もう邪魔しないから」
と笑って通り過ぎようとした。
辻からの殺気はその言葉で無くなった。
「圭ちゃん!!」
圭ちゃんは背中を向けたまま、少しだけ顔をこちらに寄せた。
「ありがとう・・・」
それしか思い当たる言葉が無かったけど、
それでも、その一言にありったけの感謝の気持ちをこめて
ヤグチは言った。
圭ちゃんはちょっと微笑み静かに屋上を後にした。
- 166 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月24日(土)12時15分00秒
- 更新です。
- 167 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月24日(土)12時31分41秒
- 8っす
やった〜まきまりだぁ〜(嬉
なんか、ここの辻ちゃんしっかりしてますね(笑
続き期待してます
- 168 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月24日(土)22時44分10秒
- 圭ちゃんが立ち去っても
ヤグチと辻は1歩も動かなかった。
いや、動かなかったのではなく動けなかった。
圭ちゃんの言葉に圧倒されている辻と
圭ちゃんの優しさを見たヤグチ。
この二人を静止させているのは
紛れも無く今、この場に居ない圭ちゃんだった。
「あ、あの矢口さ――」
無言の空気に耐えきれなくなった辻が
口を開こうとした瞬間、割って入ってきた人物がいた。
肩で息はしていないが
いくらか呼吸が苦しいらしく荒い息を吐いている。
整った無表情な顔は特別凄んでいるわけでもないのに、
さっきの辻の数十倍上を行く殺気が漂っていた。
しかし特筆すべきなのはその眼力だろう。
少し気だるそうな目から出る眼光は、
見た者を金縛りさせるほどの物だった。
青い炎のように、静かな・・・しかし熱い物だった。
その眼光はまず辻に向けられた。
途端に辻は動けなくなった。
蛇に睨まれた蛙のように・・・・
カタカタと震える辻の横を通りすぎ、
その鋭い眼光の持ち主はヤグチの方へゆっくりを近寄ってきた。
突き刺さるような視線、殺気・・・・
あんなに圧倒された辻のそれを上回る重力のような
威圧感がヤグチ一点に集中している。
逃げ出したい・・・
押し潰されそうなほど強大な力に必死で耐え、
ヤツが来るのをヤグチはじっと待っていた。
- 169 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月24日(土)22時50分01秒
- 更新です。
>8さん
まきまり当選おめでとうございます。
>なんか、ここの辻ちゃんしっかりしてますね(笑
そんなことないんですよ。
いつもは「てへてへ。ののは〜なのれす」口調ですから(笑
しかしキレると漢字を喋り、
あんなに悪かったカツゼツが良くなり、
ロレツがまわるようになるんです(ナゾ
- 170 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月24日(土)23時16分36秒
- 奴って誰ですか?もう他のメンバーは登場しないのですか?
- 171 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月24日(土)23時28分53秒
- 8っす。
キレると漢字を喋りだす辻が新鮮で
かなりツボです(笑
ついに、ヤツの登場っすね
- 172 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月30日(金)00時28分36秒
「ごっちん・・・」
そう。今ヤグチに近づいて来ている人物。
彼女はヤグチの前に立つと歩みを止めた。
ヒシッ!
「も〜う、心配した〜〜〜」
さっきまでの威圧感はどこへ行ったのか?
目の前の彼女はヤグチを思いっきり抱きしめた。
まるで飼い主に久しぶりに逢えた犬のように
パタパタと目には見えない尻尾をめいいっぱい振って
ヤグチに甘えるごっちんがそこにいた。
――なんか紗耶香になった気分。
ごっちんの教育係でヤグチと同期の市井紗耶香。
おそらく、当時の後藤が一番慕っていた人物。
そういえば、ごっちんが「いちーちゃん!」と言って
駆け寄るその姿がとても可愛かったのを憶えている。
紗耶香が卒業した後、あまりメンバーに
甘えなくなったごっちん。
紗耶香がいなくなって相当寂しかったハズなのに・・・
周りからは「やる気がない」だの「無愛想」などと言われるけど、
ホントは一生懸命頑張ってるんだよね。
ヤグチはそんなごっちんが大好きだよ
それに頑張ってるごっちんを見るとね、
ヤグチも頑張らなくちゃ!って思うんだ。
どんなに仕事がツラくても、
またごっちんと同じ瞬間(とき)を刻めるから。
だから、ごっちんも忘れないでね。
悩んだって1人じゃないから。
ヤグチはいつでもごっちんのそばに居るから・・・・
- 173 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月30日(金)00時40分43秒
- その一方でごっちんに睨まれた辻はというと
信じられない・・・という顔でこっちを見ていた。
ごっちんの豹変ぶりに開いた口が塞がらない様子。
今は何を言ってもダメそうだからとりあえずほっとこう・・・
「ホント心配したんだよ〜?やぐっちゃんたら
辻ちゃんに言い訳してるうちにいなくなっちゃうんだもん。
誘拐でもされたんじゃないかって後藤焦ったんだから!」
かなり珍しいごっちんのマシンガントーク。
よっぽど切羽詰ってたんだろうね。
心配かけてゴメンね、ごっちん。
ヤグチはこれからラブラブモードに突入します!
ヤグチのセクシービームで
ごっちんをメロメロにしちゃうからねっ
覚悟してろよ〜〜
- 174 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月30日(金)00時44分43秒
- 更新です。
どうやって繋げようか悩んでたら
遅くなってしまいました(汗
>170名無しさん
ヤツは後藤さんでした。
他のメンバーは出ては来ても
絡んでは来ないでしょうね(笑
>8さん
出ましたよ〜。
大人気後藤さんです。
そして矢口さんはラブラブモード突入です(爆
- 175 名前:マルボロライト 投稿日:2001年03月30日(金)01時51分24秒
- 面白いです♪
自分はいちごま推しの者なんですが
ここの読んでまきまり萌え〜になりそう(w
自分の板で書いてみよっかな…
- 176 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月30日(金)12時20分22秒
- 8っす。
矢口さんはラブラブモード突入ですか(喜
かなり、続き楽しみにしてます(笑
- 177 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年03月31日(土)21時46分40秒
「そりゃそうとやぐっちゃん」
抱きしめ返そうとしたヤグチに向かって
ごっちんが言う。
なんでしょうか?愛しのマイハニーごっちん
何なりと言って
「早く戻らないと収録始まっちゃうよ?」
・・・・・・・・・・・。
なんですとぉおお!!!!!???
そういやそうだった。
いろいろありすぎてすっかり忘れてたよ!
収録があるから楽屋で待機してたんだった!
あああああ!!!!!
ヤバイ!!
でも落ち着けっ!落ち着けぇ〜矢口真里!!
えーっと考えろ?
圭ちゃんと一緒に出てきた時は
もう集合の15分前だったから・・・・
タラ〜とイヤな汗が背中を伝った。
「走るよっっ!!ごっちん!!!」
大慌てのヤグチに
「は〜い」
と笑顔で答えるごっちん。
「辻ちゃんも行くよ!」
「え!?へ、へいっ!!」
固まっていた辻にも声をかけ、
先刻の表情とは同一人物と思えないような
そんな笑顔でごっちんは言った。
その後、猛ダッシュで階段を駆け下り
収録にはギリギリで間に合った。
けどここだけの秘密。
収録が終わった後、ヤグチとごっちんと辻の3人は
心配しまくって泣きが入ってたらしい裕ちゃんに
すっごく怒られちゃいました☆
- 178 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年03月31日(土)21時58分12秒
- 更新です。
>マルボロライトさん
こんな駄小説誉めて頂き、どうもありがとうございます(感涙
なぜだかわからないのですが、まきまりってすごい好評なんです。
もう本当に書いてる私が驚くくらい(笑
この小説で『まきまり萌え〜』になって頂けたら
それ以上の幸せって私にはありませんよ?
ダメな私ですがこれからも宜しくお願いします。
>8さん
いつもお世話になってます。
今回は“まきまり+辻、遅刻寸前猛ダッシュ編”と言うことで(笑
ラブラブモードにはならなかったわけですが!
次回、オフ編では・・・・・?
と言うことで期待してて下さい(邪笑
- 179 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月31日(土)22時17分21秒
- 8っす。
オフ編、期待して良いのですね?(笑
更新、大期待して待ってますよ〜♪
- 180 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月02日(月)21時17分38秒
- 今日はオフ〜♪
ごっちんがヤグチの家に来ま〜す♪
そうなんです。
今日はごっちんとデートなのです!
チョー気合入ってるせいか
まだ6時過ぎなのにヤグチは起きちゃった☆
フンフフンフーン〜♪
なんて歌いながらお部屋を片付けるヤグチ。
だって部屋汚かったら、ヤグチごっちんに
嫌われちゃうかも知れないじゃん?
やっぱ好きな人にはイイ印象持ってもらいたいでしょ
というわけで、お部屋とキレイに片付けよう〜♪
2時間後・・・・
疲れた・・・・
さすがのヤグチも朝っぱらから騒いでたら
そら疲れるっちゅーねん。
時計の針はちょうど8時を回ったところだ。
ごっちんが来るのは10時だからぁ――寝よ。
そうと決まれば早い方がイイ。
さぁ寝るべ寝るべ。
いつのまにかなっちの口調が移ってしまった。
危ない危ない・・・
目覚まし君、あと1時間半たったら起こしてね。
枕元に目覚ましをセットしてヤグチはベットに身を任せた。
- 181 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月02日(月)21時24分43秒
- ―――ンポーン
ピンポーン
・・・・ん・・・・?
・・・なんだぁ??
音がするぞ???
次に起きた時、ヤグチは呼び鈴によって起こされた。
枕元の時計はまだ9時を過ぎたばかり。
おかしいなぁ・・・
ごっちんが1時間も早く来るワケないし・・・・
不審に思いながらもヤグチは
玄関まで行きドアを開けた。
- 182 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年04月02日(月)21時25分22秒
- 後ほど、またアップします。
- 183 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月02日(月)23時06分06秒
「おはよ」
その人物を見てヤグチは一瞬固まった。
「圭ちゃん・・・・」
「その顔を見るとどうやら寝起きみたいだね」
少し微笑み圭ちゃんはそう言った。
ってゆーか、え?
なんで圭ちゃんがここに居るの??
「おじゃましまーす」
混乱しているヤグチをよそに
彼女はもう家の中に入ってしまった。
まぁ入れないワケにもいかなかっただろうし
別にいいんだけど・・・・
「どうぞ」
「ありがと」
何も出さないのは失礼なので紅茶を出した。
時計を見ると9時20分だった。
圭ちゃんは黙って飲んでいる。
一体何しに来たんだろう・・・・
ヤグチの思考は圭ちゃんによって遮られた。
「ねぇ、矢口これやっていい?」
そう言って、圭ちゃんは
テレビのわきにあったPSを指した。
「あ、いいよ」
圭ちゃんには悪いけど10時前には帰ってもらわなきゃ。
そう考えながらメモリーカードをさした。
それから圭ちゃんは20分ほどゲームをやっていた。
あまり上手くなかった(笑)
4回目のゲームオーバーで「もうやめる!」と
コントローラー投げ出した。
時計の針は9時40分をちょっと過ぎていた。
そろそろ帰ってもらわなくちゃ・・・
ヤグチは投げ出されたコントローラーなどを片付け、
圭ちゃんにウチに来た理由を訊こうと思った。
「ねえ、圭ちゃ――」
振り向いたヤグチは不意に抱きしめられた。
「『なんでヤグチの家に来たの?』でしょ?」
「!!」
読まれてた・・・
更に圭ちゃんは続けた。
「ああは言ったけど、好きな人諦めるなんてそう簡単にできないもんよ」
そう言って圭ちゃんは少し微笑んだ。
「屋上の続き、しよっか?」
- 184 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年04月02日(月)23時07分52秒
- 更新ですがコメントは
次回の更新ということで。
- 185 名前:KEI 投稿日:2001年04月03日(火)01時08分27秒
- 昨日から、読み始めて、やっと追いつきました。
一番気に入っているのはやっぱり、怒ったときのののちゃんですね。
いつもの「ひらがなバブちゃんtalk」から、あそこまで変わるなんて・・・。
続きを待ってます。
- 186 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月03日(火)08時17分44秒
- 8っす
急展開っすね。
矢口どうなるんだろう?
- 187 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)13時31分37秒
- もうすぐ後藤来るぞ。どうする矢口!
- 188 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月05日(木)16時19分14秒
「えっ!?圭ちゃん!?」
抵抗する暇なんかなく、ヤグチはソファーに押し倒されていた。
「ちょっ、圭ちゃん冗談キツイよ!!」
――動揺。
今のヤグチにはそれしかなかった。
これまで圭ちゃんは『仲間』としか思ってなかった。
いきなりこんなことされても、ヤグチには
ワケがわかんない。
そのために出た言葉だった。
でもそれ以外にも「冗談であって欲しい」って言う
願望であったのかも知れない。
ヤグチの発言を「バレた?」って
否定して欲しかったんだ・・・
しかし希望は無残に打ち砕かれる。
「冗談でこんなことすると思う?」
圭ちゃんの言葉。
この一言でヤグチは奈落の底に突き落とされた。
否定して欲しくて必死で放った言葉は
あっけなく肯定されてしまったのである。
逃げよう。
そう思った。
しかし抵抗しようにも、両手首は圭ちゃんの手に
両足は圭ちゃんの足によってしっかりと抑え付けられている。
もう絶体絶命だ――そう思ったとき圭ちゃんの声が聞こえた。
「アタシだってホントはこんな真似したくないよ・・・」
ヤグチから視線を逸らし、圭ちゃんはボソッと呟いた。
その言葉をヤグチは聞き逃さなかった。
「だったら放してよ!こんなのヤだよ!!」
圭ちゃんの隙を突くには、今拒否するしかなかった。
それに身体で抵抗できないなら言葉で抵抗するしかない。
必死で言い放った言葉。
ヤグチはこの言葉に全てを賭けた。
圭ちゃん・・お願いだから諦めて・・・・
「・・ゴメン矢口・・・でもねこのチャンス逃したら、
アタシはもう一生矢口のこと抱けない・・・だから・・ゴメン」
「っ!!」
謝罪の後、首筋に受けた感触。
それは紛れもなく圭ちゃんの唇だった。
できることなら抵抗したかった。
しかしそれが赦されるはずもなく
ヤグチはただ圭ちゃんのされるがままになっていた。
何度も何度も首筋に圭ちゃんの唇が触れた。
「圭ちゃん、お願いだからやめてよぉ・・・」
絞り出すように言ったけど、後は声にならなかった。
悔しくて涙が溢れた。
こんなのイヤだよ・・・
誰か・・・誰か助けて・・・・
助けて・・ごっちん・・・
- 189 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月05日(木)17時18分19秒
バァンッ!!
突然、玄関のドアが開いた。
驚いた圭ちゃんが一瞬力を緩める。
今だっ!
「ゴメン圭ちゃん!!」
渾身の力を振り絞ってヤグチは圭ちゃんを突き飛ばした。
襲われかけた恐怖からか、身体の震えが止まらない。
涙も今だに流れ続けている。
一方、突き飛ばされた圭ちゃんはというと。
少し痛がってはいたけど
それよりも突然の訪問者のほうに驚いているらしい。
呆然としたままドアのほうを眺めている。
そして訪問者は・・・・
肩で息をしながらゆっくりこっちに歩いてくる。
以前と同じようにその体から凍り付くような殺気を発して。
まずは圭ちゃんを見て、次にヤグチを見た。
途端に逆上したらしい訪問者は圭ちゃんの胸倉を掴み、
強制的に立ち上がらせた。
「圭ちゃん・・・やぐっちゃんになにしたの・・・?」
立ち上がらせた圭ちゃんに向かってそう吠える。
低く言い放ったその声は圭ちゃんの胆を
冷やすのには十分過ぎるモノだったらしい。
圭ちゃんは何も言えず、ただその目を見つめている。
師匠譲りの睨みはそれだけ力のあるモノだったのだ。
そして――その師匠が圭ちゃんの永遠のライバル
市井紗耶香なら怯むのはなおさらのことである。
答えられない圭ちゃんを見た訪問者――後藤真希は
掴んでいた胸倉を更に引き寄せ、顔をギリギリまで近付けてこう言った。
「やぐっちゃんを泣かせるヤツは、圭ちゃんだろうと
市井ちゃんだろうと絶対許さない・・・!」
――戦慄。
今この部屋にあるのはそれだけだった。
- 190 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年04月05日(木)17時19分25秒
- 後ほど、また更新します。
- 191 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月05日(木)19時35分23秒
- 「後藤・・なんで・・・」
圭ちゃんが独り言のように呟く。
ごっちんは顔を少し離して語り始めた。
「さっきねやぐっちゃんにメールしたの。
でも返事来ないから“おかしいなぁ”って思ったんだよね。
で、みんなに電話していったんだけど圭ちゃんのは電源が切られてた」
圭ちゃんの顔は見る見る蒼白になっていった。
どうやらごっちんに動揺しているらしい。
「おかしいでしょ?圭ちゃんが電源切るのめったにないのにさ」
皮肉めいた顔でごっちんは笑った。
「だから走ってきたの。これでいい?圭ちゃん」
そう言われた圭ちゃんの顔はもはや生気がなかった。
蒼ざめた顔でガタガタと震えている。
全て言い終わったごっちんは掴んでいた圭ちゃんを放し
「今なら見逃したげるよ・・・」
と不機嫌そうな顔で言った。
仲間だから争いはなるべく避けたいのだろう。
ごっちんらしい選択だった。
解放された圭ちゃんはストンと床に座りこんで
暫く呆然としていた。
しかし「ゴメン・・・」と小さく呟くと
フラフラと部屋を出て行ってしまった。
残ったのはヤグチとごっちん。
目の前で起きた出来事にただ呆然とするヤグチと
不機嫌極まりない顔で圭ちゃんの背中を見つめるごっちん。
両極端な二人。
ドアが完全に閉まったのを見届け、
ごっちんはヤグチの方へ近付いて来た。
一瞬恐怖で身体が竦む。
しかし恐がる必要なんかなかった。
次の瞬間ヤグチは抱きしめられていた。
ただ黙ってヤグチを痛いくらい強く抱きしめるごっちん。
とまりかけていた涙がまた溢れ出した。
「こ・わ・・た・・・恐かったよぉ・・・」
今まで感じていたことが言葉となって現れる。
大好きな人の腕の中、ヤグチは大泣きした。
- 192 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月05日(木)20時43分14秒
「ゴメンね・・・」
少し落ち着いてきたヤグチにこんな呟きが聞こえた。
弱気な、入ってきたばかりの時のようなごっちんの声。
「・・どうして・・・?」
疑問を持ったヤグチがごっちんに訊く。
ヤグチには『ゴメン』の意味がわからない。
「あたし口先ばっかで・・・『やぐっちゃんを守る』って
言ったのに実際はこう。守るどころか泣かせてる・・・・」
自虐的な笑みを浮かべたその顔はとても痛々しくて。
ヤグチは瞳を逸らさなかったけど、
本当は逸らせなかっただけかも知れない。
「・・どうして・・・?」
ヤグチがそう言った途端にごっちんが吹き出す。
「な、なんだよごっちん!笑うなよ〜!!」
ワケがわからないまま文句を一つ。
「あはっ!だってやぐっちゃん、
さっきと言ってること同じなんだもん。あはっあはははは!」
さっきまでの緊張感はどこへやら。
おかしくて2人で大笑いした。
しかし、再びごっちんがシリアスな顔になり口を開いた。
「ゴメン・・手首痣になっちゃったね・・・」
圭ちゃんに握られたヤグチの両手首には
くっきりと手の痕がついていた。
「別に大丈夫だよ。痛くないし、第一・・んっ!」
喋り出したヤグチの手首にごっちんは唇を当てていた。
柔らかい感触が肌を刺激して少しくすぐったい。
「ちょっ、ごっちん?!」
「じっとしてて」
ごっちんはただ黙って手首の痣に口付けを繰り返してる。
謝罪の意味なのだろうか?
だったら辞めさせなければ。
「ねえ、ごっちん?」
「んー?」
話し掛けても、手首への口付けを
やめようとはしないごっちん。
手首ばっかりじゃなくて、ちゃんと口にして欲しいこの気持ちを
彼女はわかっているのだろうか?
ってゆーか、そんなことより今は説得だ!
「あのね、ごっちん。ごっちんは謝る必要なんかないんだよ?」
「んー」
と生返事を返すごっちん。
とりあえず聞いているみたいだから先へ進めよう。
「ごっちんが来てくれたお陰で・・・
その・・未遂で終わったわけだし・・・」
恥ずかしくなってちょっと俯いてしまう。
「ヤグチはすごい感謝してるわけですよ。だからぁ――」
「ああああああああああああ!!!!!!!!!」
耳を劈くような絶叫。
かなり驚いたよ、おい・・・
失いかけた意識をなんとか取り戻して問う。
「ど、どうしたのよ?ごっちん・・・」
「キスマーク・・・」
愕然とした様子でごっちんはそう言った。
- 193 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年04月05日(木)21時14分40秒
- 更新です。
ホントはもう少しアップするつもりでしたが
春休みの宿題やってないんで(汗
読んでくれてる皆さん、申し訳ない・・・
>8さん
矢口さんなんとか危機を脱出しました。
オフ編が予想以上に長くなりそうです。
ですが、必ずやまきまりラブラブにさせて見せます!
どうか今しばらくお待ち下さい。
>KEIさん
なんと!2日がかりで読まれたのですか!?
こんな駄小説を・・・恐れ入ります。
辻ちゃん気に入って頂けましたか。
実は私も辻ちゃんがこの小説の中で一番気に入ってるんです。
続き上げましたのでお読み下さい。
>187名無しさん
矢口さんなんとか危機を脱出できました。
結果的には後藤さんが来たお陰ですけどね。
とりあえず助けましたよ。
- 194 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月06日(金)14時03分50秒
- やっぱりまきまりはいいですね。矢口はこれからどうなるのでしょうか?
更新楽しみに待ってます。
- 195 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月08日(日)00時35分37秒
- まきまり最高!
- 196 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月08日(日)21時28分52秒
- ごっちんの言葉で反射的に首を押さえた。
しかし、もはや後の祭り。
最初に説明しとくんだった・・・
キスマーク。
たぶん、いや100%圭ちゃんがつけたものだろう。
ど、どうしよう・・・
とりあえず、説明しなきゃ!
「ご、ごっちん、これはね――」
言いかけたヤグチの言葉を遮るようにごっちんは喋り出した。
「後藤のいない隙に誰かがやぐっちゃんにムリヤリ
あんなことや、こんなことや、そんなことを・・・・
いやーーー!!そんなのいやだよ!!
誰だべっ!?後藤の存在を無視してなまらムカツクっしょ!!」
あぁ〜、ごっちんが壊れてる〜〜〜。
ってゆーか、何気になっち入ってるし・・・
蒼ざめた顔をしてあたふたするごっちん。
再度説明しようと口を開くヤグチ。しかし・・・
「ごっちん、これはね――」
「強引に迫られて断りきれなくてそのまま・・・・
あ〜ん、後藤のやぐっちゃんが〜〜」
聞いちゃいねぇ・・・・
身振り手振りを交えて一人で何か言っている。
ヤグチがいるのを忘れて勝手な妄想を続けるごっちん。
もういい。こうなったら最後の手段だ。
「ごっちん。」
聞いてないだろうが言わないよりマシだ。
案の定聞いてないみたいだけど、カンケーない。
ごっちんの首に腕をまわしてこちらを向かせる。
そしてなおも喋り続けている唇に口付けた。
- 197 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月08日(日)22時04分54秒
- 突然のキスに相手は驚いたようだけど、
すぐに応えてくれた。
あ、もしかして・・・
これってごっちんとの初めてのキスだ・・・
裕子やなっちに先に奪われちゃったけど、
でも、キスって順番じゃなくて気持ちだよね?
そうでしょ?ごっちん・・・
柔らかな感触を味わいながら
そっと、腰にまわされた腕に温もりを感じ唇を離した。
ちょっと見詰め合って顔を赤くする彼女がカワイイ。
「どう?落ち着いた?」
問い掛けるヤグチにコクコクと頷くごっちん。
「ゴメン、取り乱しちゃいました・・・」
テレテレと頬をかく仕草がまたカワイイ。
なんかもう、どうしようもないくらいハマっちゃったなぁ〜。
胸に込み上げてくる想い。
ごっちんへの気持ちが、ココロがどんどん加速していく。
ホントに、こんなに惚れさせてどうするの?
心の中で問い掛ける。
聞こえなくたってかまわない。
きっと届いているから。
緩んだ顔が元に戻らない。
そりゃ、そうでしょ?
だって目の前にこんなにカワイイヤグチの恋人がいるんだから。
こんなにカワイイごっちんがヤグチのコト愛してくれるんだから。
――神様。ヤグチは世界一の幸せ者です。
- 198 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 “作者” 投稿日:2001年04月08日(日)22時13分27秒
- 更新です。
>194名無しさん
まきまり人気は未知数ですね。
矢口さんはパニクる後藤さんを唇でおさめました。
やりますねーなかなか(←自分で言うな・・・)
これからの予定は未定ですが、
なんとか最後までお付き合い願います。
>195名無し読者さん
まきまり最高!
おそるべしまきまり人気。
こんなにも誉めて頂けると
書いてる自分が驚きます。
これからもどうぞ宜しくお願いします。
- 199 名前:マルボロライト 投稿日:2001年04月09日(月)02時52分39秒
- や…やばい…まきまりに萌えまくり大のいちごま好きなのに(w
暴走するごっちんカワイイです♪何気になっち入ってるのもカワイイ!
矢口もごっちんも幸せ者だ!!
- 200 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月10日(火)13時55分58秒
- 8っす
かなりラブラブですね〜。
なんか、まきまりにハマりそうです(壊
- 201 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月15日(日)21時04分11秒
- 「あ、あのね、やぐっちゃん」
「ん?どしたの?ごっちん」
さっきまで黙っていたごっちんが口を開いた。
イイ気分に浸っていたヤグチはなんともなしに応える。
そう、なにも考えることなく。
「・・そのキスマークって誰がつけたの・・・・?」
・・・訊かれてしまいました・・・・・
そんな質問されるとは思ってませんでしたよ。
正直に答えるべき・・・ですよね・・・・
「・・たぶん圭ちゃんだと思う・・・・」
嘘はつきたくないからそう答えた。
気まずくてごっちんの顔が見れないヤグチ。
きっとすっごく悲しそ〜な顔してるんだろうな〜〜。。
ヤグチはなんもしてないのに、悪いコトした気分になる。
俯いた顔をあげらんないのはそのせい。
ごっちんはなにも言わずただ黙ったまま。
なんかイヤだな〜この空気。
重い雰囲気が苦手なヤグチ。
さっきから続いている沈黙がイヤになって、
俯いてた顔をそぉっとあげた。
目に入ってきたのは、瞳いっぱいに涙をためるごっちんの顔。
不謹慎にもなんだかカワイイと思ってしまった。
同時に襲ったのは後悔の念。
ハラハラと頬をつたう涙を拭いもせず、
ごっちんは唇を噛んで必死に堪えていた。
「ゴメン・・・」
ヤグチの謝罪にごっちんは首をフルフルと振って応える。
「やぐっちゃんはっ・・悪く・・ぃよ・・・
でもっ、圭ちゃ・・が悪い訳でもない・・・」
しゃくりあげるのを堪えながら、ごっちんはそう言った。
すまない気持ちでいっぱいになるこの胸。
ヤグチは一つの決心をした。
ヤグチはごっちんの笑顔が好きだから。
大好きなその笑顔が曇らぬよう、喜ばせてあげたい。
これからだって、いっぱい
泣かせたり悲しませたりするだろうけど、
ごっちんを大切に思う気持ちは嘘じゃないから。
だから、神様。
これからもごっちんとヤグチのこと
見守っていて下さい。
- 202 名前:爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記 投稿日:2001年04月15日(日)21時07分42秒
――その日は、泣き止まぬごっちんを抱いて二人で眠った。
朝、目が醒めた時。
二人の絆が夢で終わらないことを信じて。
FIN
- 203 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月15日(日)21時44分46秒
- 8っす
更新お疲れ様でした。<(_ _)>
爽やかな終わり方が良かったです
- 204 名前:〜After〜 投稿日:2001年04月15日(日)21時53分58秒
・・朝だ・・・・
目が醒めた時、私はいつもと違う所にいた。
窓から入ってくる朝日が眩しい。
自分の部屋とは明らかに違うその場所がどこであるのかは
隣に寝ている人物ですぐにわかった。
「やぐっちゃん・・・」
私はやぐっちゃんの腕の中にいた。
昨日、なかなか泣き止まない私をやぐっちゃんは
私が眠るまでずっと、抱きしめてくれていた。
夢なんか見ないほど深い眠りについたが、
酷く安心したのだけは憶えている。
きっと彼女が私を抱いていてくれた御陰だ。
自分より年上だとはとても思えないような
あどけない顔で眠るやぐっちゃん。
口付けた柔らかな唇はお日様の匂いがした。
ねぇ、やぐっちゃん?
今度は後藤がやぐっちゃんのこと抱いててあげるから。
目が醒めたら「おはよう」って言って笑ってね?
そしたら後藤も「おはよう」って笑うから。
これから後藤のこと好きでいて下さい。
ね?大好きな大好きなやぐっちゃん・・・・
FIN
- 205 名前:作者 投稿日:2001年04月15日(日)22時03分38秒
- 204で訂正。
これから後藤 ×
これからも後藤 ○
最後の最後でミスった・・・
鬱だ・・・・
読者の皆様、暴走につきあって頂き
本当にありがとうございました。
>マルボロライトさん
まきまりにはまって頂きありがとうございます(^^
やっぱりハッピーエンドがいいので
二人とも幸せにしました(笑
まきまり最高!
>8さん
はまってください、はまってください(笑
〜After〜のほうは後藤さん視点ですので
そちらもお楽しみ下さい。
応援ありがとうございましたm(_ _)m
- 206 名前:マルボロライト 投稿日:2001年04月18日(水)00時21分38秒
- もぉ、やぐっつぁんもごっちんもカワイイな〜
作者さんお疲れ様でした!それとまきまり萌えに
目覚めさせて頂いてありがとうです(w
ラスト読んでると幸せな気持ちになりました。
- 207 名前:書いてた人 投稿日:2001年04月29日(日)16時18分49秒
- >マルボロライト様
最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました。
これを読んで、幸せになってもらえたのでしたら嬉しいです
只今新作推敲中です。
また皆様に読んで頂けたらと思っています。
出来上がり次第アップしますんで
よろしくおねがいします。
- 208 名前:ache 投稿日:2001年05月01日(火)23時16分04秒
最近、私を抱く彼女の態度が
なんだか冷たいように思える。
行為自体は、
そう、今まで通りなんだけど
それに見合った気持ちが込められてないっていうか。
抱いてもらってんのに
こんなこといっちゃイケナイかな?
でも。
好きなんだよ・・・?
- 209 名前:ache 投稿日:2001年05月04日(金)20時38分31秒
怪我した時って、そこばっか気になっちゃうでしょう?
普段は意識しないのにバカみたいに傷を見ちゃうの。
私があなたの傷になったら・・・・
そしたら・・・・気にしてくれる・・・・?
どんな残酷な真似をしてもイイ。
それであなたが私を見てくれるのなら・・・・
- 210 名前:ache 投稿日:2001年05月04日(金)20時47分40秒
- 「圭ちゃん・・・」
「・・何?」
「・・・なんでもない・・・」
行為の最中、
声に反応した彼女は動きを止めて私をみた。
面と向かって言おうとした言葉は、
いざ言うとなると声にならなかった。
『最近ちょっと冷たいね』って。
それだけの言葉なのに
彼女の目をみたら言えなかった。
- 211 名前:ache 投稿日:2001年05月04日(金)21時13分10秒
- 行為が終わると彼女はさっさと寝てしまう。
相変わらずの冷たい態度。
そんな彼女に惚れてしまった自分に
思わず嫌気がさすけど、
それでも離れられないからまた嫌になる。
自己嫌悪ばかりが消化されず心に巣食う。
彼女はきっとそんなことなど
夢にも思っていないだろう。
実際、すやすやと眠っている。
顔にかかった前髪をそっと梳く。
少し身じろいでまた寝息をたてる。
――寝てねばこんなにカワイイのにね
穏やかなその表情は
普段の厳しさを感じさせないくらい優しい。
起きてる時も優しかったイイのに。
勝手な考えが浮かんだ。
あくまでも私の希望でしかない。
そんなこと言っても
素直に聞く人じゃないってわかってるし。
ずっと彼女に寝顔を見ていた私だが
そろそろ眠くなった。
「おやすみ、圭ちゃん・・・」
先に眠りについた彼女にそう呟いて
唇を一つ落とし、私も眠りについた。
- 212 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月04日(金)21時14分47秒
- 新作です。
登場人物の一人は保田です。
しかし視点は違う人・・・
- 213 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)00時11分19秒
- おぉう!!新作っすね!しかもヤスだぁ♪マジ嬉しいす!
「 爆笑(?)矢口の壮絶娘。日記」も読ませて貰ってて、
作者さんの作風とか大好きなんです。なのでホント楽しみです!
相手も……誰なんすかねぇ?(ワクワク
頑張って下さい!応援してます!
- 214 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)16時18分50秒
- 8っす
お久しぶりっす。今回はシリアス系っすか?
期待してます。ちゃんとROMってるんで
頑張って下さい(爆
- 215 名前:ache 投稿日:2001年05月11日(金)20時17分49秒
彼女と会ったのは、ちょうど半年くらい前。
その頃の私は天涯孤独の身だった。
顔見知りの友達ぐらいはいたけど、それでも
本当に信頼できる人なんていなかった。
金無しだった私には、当然帰る家なんかはなく
顔見知りの家を点々としていた。
彼女と出会ったのは本当に偶然だった。
その日は朝から雨が降っていて。
避けることも出来ない私はなけなしの金で
いつもの知り合いに電話をしたのだ。
しかしその日に限って、
何回かけても友人は出てくれなかった。
受話器から聞こえてくるのは虚しいコール音だけだった。
- 216 名前:ache 投稿日:2001年05月11日(金)20時53分36秒
- 随分と歩き回った私だが、
静かに眠れるいい場所は見つからなかった。
仕方なしに逃げ込んだそこは、
雨を避けるのには十分とは言えない、公園のジャングルジムの中。
確かに雨は多少入ってくるけど、ずぶ濡れになるよりはマシだ。
濡れた身体の体温が雨によって少しずつ奪われて行くのを感じながら、
私は膝を抱えて目を閉じた。
「―――っと、ちょっと」
いつのまにか眠っていた私を起こしたのは、
見知らぬ女だった。
起きたての私は何が起こったのか良く理解できなかったが、
ジャングルジムの中に頭を突っ込んで私を覗き込む
女の大きな瞳が印象的だった。
「ちょっと、アンタこんな所で何してんの?」
女が口を開いた。
改めて聴いたその声は、少し低めで聴いていて心地よい。
頭に巡らせたそんな思考を少しとめて
「雨宿り。」
と私も簡潔に応えた。
今の私の行動は、雨宿り以外の何物でもない。
それ以下でもそれ以上でもないのだ。
私のあまりにストレートな答えに女は少し怪訝な顔し
しかし数秒考え込んだ後に「ウチ来る?」とそう言った。
見知らぬ人の家に行くのは気が退ける為、初めは断ろうと思った。
しかしさすがに濡れた身体ままで一番過ごすのは辛い。
少し厄介になろう。
そう思い、私は女の家について行くことにした。
- 217 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月11日(金)21時08分23秒
- 久々更新。
訂正が1箇所あります。
216の一番が一晩になります。
どうもすみません。
>213名無し読者様
御声援ありがとうございます。
“爆笑〜”の方、愉しんで頂けましたか?
なにせ私モロ初心者なもんで、文章変だったりしますが
最後までお付き合い頂けると嬉しいです。
ヤスは私の特押しなので頑張りたいと思います。
これからもどうぞよろしくです。
>8様
お久しぶりです。
いろいろ忙しくてちょっと放置しちゃいましたが
8様のレスの御陰でやる気が沸きました(嬉泣
今回はシリアス圭(系)ということで
暗い話になってしまいそうですが・・・・
しかしながらレスがないと頑張れないダメな私です。
これからもどうぞ宜しくお願いします(微笑泣
- 218 名前:弦崎あるい 投稿日:2001年05月11日(金)22時08分31秒
- 前から見てたんですけど、レスしてませんでした。
作品の雰囲気がすごく好きです。
新作も始まったようですし、楽しみしてます。
がんばって下さい!
- 219 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月11日(金)22時29分51秒
- 8っす
実は結構レスするのが苦手だったり(自爆
作者様のやる気が沸いてヨカッタです。
あーでもイキナリ8"様"ってなってて
ビックリしました(笑
- 220 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月13日(日)10時04分22秒
- >ヤスは私の特押しなので
うれしい〜
どんな、保田様がみられるのかな?
次の更新期待!!
- 221 名前:ache 投稿日:2001年05月13日(日)16時43分03秒
- 女の名前は「保田圭」と言うらしい。
帰り道を歩きながら教えてくれた。
実は違う名前になるはずだったのだが、なんかの手違いで
この名前になったそうだ。
それ以外にもいろいろと話してくれたが、よく憶えていない。
女は私についてあまり聞こうとはしなかった。
私に気を使ってくれたらしい。
まぁ好都合なことにはかわりなかった。
暫く歩くと「ここだよ」と言い、女は私の手を引いた。
良くも悪くもない、普通のマンション。
しかし今の私から言わせれば最高の宿だった。
女の部屋はこのマンションの5階にあると言う。
入ってすぐの所にあるエレベーターに私達は乗った。
511号室。
女の部屋はそこだった。
「居心地良くないかも知れないけど、まぁあがってよ」
そうして女は私を中へ通した。
割ときれいな部屋だった。
ただカップラーメンの殻が
大量にあったのには驚いたが。
ボーっとしている私をよそに女は着替えてきて
「いつまでもそんな格好じゃ風邪ひくから。」
はい、と着替えを私に持たせ
「お風呂はそのドアのとこだから」
と指差した。
その後、私は女の家の風呂を借り、
女の作った料理(カップラーメンだったが・・・)を食べ
テレビを見ながら女の話を聞いていた。
「――なんだけどね・・そういやアンタの名前まだ聞いてなかったわ」
ふと考え込むような表情をした後、女は私の顔を見つめた。
「アンタ名前は?」
出来れば言いたくはなかった。
しかし泊めてもらっておいてそれはないだろう。
仕方なしに私は口を開いた。
「飯田圭織・・・」
- 222 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月13日(日)17時06分09秒
- 更新。
>弦崎あるい様
励ましのお言葉どうもありがとうございます。
あるい様の小説はこの板と、あと空想娘。小説の方で
読ませてもらっております。
PCの前でグフグフ笑いながら見ている
人物の一人は間違いなく私でしょう(爆
とにかくレスありがとうございました。
>8様
様をつけたのは読んでくださった
皆様への敬意を表したくてこうしたんですよ。
レスは苦手なのですか?
ではお好きな時にレスしてください♪
8様が読んでるという事がわかればそれで幸せなのですから。
>220名無し読者様
更新しましたよ。
今回も、というか私の小説でのヤスは
結構ストーリーを進めるkey personだったりするので。
やっぱり状況をよく見てるってイメージが強いです。
なのでちょっとクールなヤスを想像していただけると嬉しいです。
- 223 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月13日(日)18時09分24秒
- そういえば、相手の名前ってでてなかったんですね(汗
自分のイメージの保田様って完全に男なんですよね。
あくまでも、発言、考え方がですけど。
後藤ちゃんの後頭部に躊躇なく突っ込めるの、保田様だけだし。
ここの「クールなヤス」楽しんでます。
- 224 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月14日(月)19時40分57秒
- 8っす
作者様の寛大な言葉に感動(涙
ここの保田氏はクールで素敵です。(惚
- 225 名前:ache 投稿日:2001年05月14日(月)21時36分07秒
- 「イイダカオリか・・・じゃあカオリでいい?」
「う、ん。」
「アタシのことも好きに呼んでイイからさ」
「・・・・」
「ところで・・・アンタなんであんな雨のなか外にいたの?」
突然の質問。
女の目は真剣だった。
その視線から目を逸らすことの出来ない私の口は
意思に反して勝手に動いていた。
「なるほどね・・・」
女は私の話を聴きおわるとそう呟き、一つ息を吐いた。
同情とも嘲笑ともとれるような曖昧な表情を浮かべて。
「もし・・もしアンタが良いんだったらさ、アタシんちに住まない?」
言葉を確かめるようにしてゆっくりと言ったその言葉には
どんな思いが込められていたのだろう?
今になっても私にはわからない。
女の気まぐれだったのかも知れない。
それでも私はこの女の誘いを断らなかった。
もしかすれば、もうこの時には彼女に惚れていたのかも知れない。
それから私と彼女は急速に親しくなっていった。
お互いを「カオリ」「圭ちゃん」と呼ぶのにも違和感がなくなった。
しかし私が彼女に家に居候させてもらって1ヶ月程たった頃。
その日も雨が降っていた。
暇を持て余した私は、
よく世話になっていた友人に会いに行ったのだ。
そして彼女に長いこと訪ねなかった理由、
つまり私を置いてくれる人が見つかったことを話した。
彼女は少し意外な顔をしたが「良かったね」と素直に喜んでくれた。
暫く雑談をして夕方近くになった頃、私は帰路についた。
雨は夜になっても止まず、私は雨に濡れながら帰った。
- 226 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月14日(月)21時52分24秒
- ちょこっと更新。
>223名無し読者様
>自分のイメージの保田様って完全に男なんですよね。
確かにヤスは“男”ってイメージ強いですよね。
そう考えるとプッチモニは男前ユニット!?
カッケー吉澤・貴公子後藤・冷静沈着保田・初代男前市井ちゃん・・・
ステキだ・・・☆
>8様
保田氏チョコと人気。
なんとかこのままクールな保田を保って行きたいものです。
一番最初に書いた“Fetters”も
ホントはシリアスな路線狙ってたのにですね・・・
思いっきりギャグなっちゃいましたし。
なんとか最後までシリアスに逝きたいと思います。
- 227 名前:ache 投稿日:2001年05月16日(水)23時50分50秒
- マンションの前まで来たとき、見覚えのある人影を目にした。
「圭ちゃんっ!?」
思わず叫んだ私の方に彼女は振り向き、
そして助走をつけて思いっきり抱き着いてきた。
ずぶ濡れの私。
ずぶ濡れな圭ちゃん。
二人して雨に濡れながら、暫くそのままでいた。
身体を離した私が見たのは圭ちゃんの心配そうな表情。
1ヶ月、一緒に暮らしていたけど
今までこんな顔は見たことなかった。
たぶん後にも先にもこれ1回限りだろう。
「カオリ・・・」
絞り出すような、そんな声で私を呼ぶ。
「うん・・・」
返事をして瞳を合わせる。
「黙ってどっか行っちゃわないで・・・
ビックリしちゃったじゃん」
彼女らしからぬ言葉だった。
その時の私はきっと「これでもか!!」ってくらい
間抜けな顔をしていただろう。
とりあえず10秒ほど宇宙と交信をして
落ち着いてから「ゴメンね。」と口を開いた。
途端に安心したような表情を浮かべた彼女は
「帰ろ!」
と私の手を引いてマンションの中へと入った。
- 228 名前:ache 投稿日:2001年05月17日(木)00時09分58秒
- シャワーを浴びて一通り温まった私は
寝室へと向かった。
そこには先にシャワーを浴びていた圭ちゃんがいた。
彼女はまだ寝ておらず、
ベットに腰掛けて何か考え事をしているように見えた。
部屋に入った私の姿を確認すると、
彼女は少し笑って私に近付きそっと私を抱きしめた。
――ね、カオリ。1つお願いしていいかな?
小声での会話。
なんだか少しくすぐったい。
――なぁに?
――アタシカオリが欲しい・・・
心のどこかでこうなって欲しいと望んでいた。
きっと彼女に初めて逢ったその日から。
これって運命なのかな?
そう思ってもいい?圭ちゃん。
無意識のうちに頷いていた私。
重ねられた身体を感じながらそっと瞳を閉じた。
この日、私は初めて彼女と関係を持った。
窓の外はやみそうにない雨が、
つもりつもった激情を吐き出すかのように
ただひたすらに降っていた。
- 229 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月17日(木)00時11分32秒
- 更新。
sageレスでスマソ
- 230 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月17日(木)03時25分01秒
- 萌えた〜〜!!
- 231 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月19日(土)02時06分11秒
- いいっす!!!
- 232 名前:ache 投稿日:2001年05月20日(日)02時21分42秒
- 夢・・・・・?
私と圭ちゃんがはじめてあった頃の・・・
*
随分と昔のように思えるその夢。
実のところ、まだ半年しか経っていない。
朦朧とする意識を眼に集中させる。
隣を見ると相変わらず圭ちゃんがスヤスヤと眠っている。
喉が渇いた。
寝ている圭ちゃんを起こさぬよう、
私はそっとベットを抜け出した。
そのまま台所へと足を運び、
冷蔵庫にあったミネラルウォーターを4分の1ほど飲み干した。
喉の渇きが癒えても眠気が訪れることはなく、
ぼんやりとベランダへと出てみた。
外は薄着の私には少し肌寒く感じた。
しかしどうせ眠れぬのだから、それもまたいいだろう。
空ではあと数時間で太陽に
隠されてしまう幾千の星が最後の光を放っていた。
もしかしたら私は昔の彼女を見ているのかも知れない。
彼女の優しさが忘れられなくて、
過去に放たれた星の光を今ここで見ているように。
――馬鹿馬鹿しい
変わらないモノなんてない筈なのに。
私はそれを知っていながら溺れているのだ。
彼女の幻に。
閉ざしたココロに聞こえてくる
「こっちおいで」と幽かな声
応えて向かうそのときは
ダマされる? 潰される?
どんな優しい言葉でも
裏じゃ何を見ているか
信じちゃダメだよ その言葉
傷つけられて終わりだよ
声に呼ばれてフラフラと
歩いて行こうとするカラダ
一体 何を望んでいるの?
優しさなんて 期待しなければ
愛情なんて 求めなければ
こんなことには
ならなかったのにね・・・・
もう戻れないよ・・・。
私は彼女を愛してしまった。
- 233 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月20日(日)02時31分38秒
- ちょこっと更新。
>230名無し読者様
( `.∀´)<もっと萌えなさいッ!
(;゚皿゚) <エ−ット・・・・コレカラモガンバリマス・・・・
>231名無し読者様
( `.∀´)<21世紀はアタシの時代よッ!
( ;゚皿゚) <ケイチャン、モウヤメテ・・・・
- 234 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月20日(日)10時56分42秒
- >233 圭様、もっと突っ走ってください。お。ね。が。い。。。
- 235 名前:ache 投稿日:2001年05月21日(月)17時40分23秒
- 「じゃ、いってくるね」
「うん・・いってらっしゃい・・・」
バタンという音と共に消えるあなた。
いつも通りの朝。
いつも通りの言葉。
それなのに―
こんなにも
玄関に残るあなたの香りが私の心を絞めつける。
胸が痛いのは
冷たいあなたの態度のせい?
それとも
そうさせている自分への嫌悪?
わからない・・・・
今の私には・・・・
不安になるのは、
信じられないからではなくて
疑ってしまいそうだから。
それでも好きなのは、
あなたの存在が
あまりにも大き過ぎるから。
知っている、そんなことなど。
あなたに抱かれたあの日から。
- 236 名前:ache 投稿日:2001年05月21日(月)18時48分13秒
- ・・・少し頭を冷やそう。
難しいことを考え過ぎると頭がショートしてしまう。
そう思って私はベランダに出た。
見上げた空には当然、星など光っていなかった。
きゃっきゃきゃっきゃと子供達の騒ぐ声が聞こえる。
平和だなぁ・・・・
少し場違いなことを考えながら
私は暫くの間、風の音に耳を傾けた。
夜。
夕食を作るのは私の仕事だ。
いつも8時前には帰宅する圭ちゃん。
夕食はその圭ちゃんと一緒に食べる。
しかし今日は私一人だった。
彼女の帰りが遅いので先に食べてしまったのだ。
時計を見ると時刻はもう10時をまわっている。
遅いなぁ圭ちゃん。
なにやってんだろ?
テーブルに突っ伏し足をブラブラと揺らして
不貞腐れる私に「ただいま」という声が聞こえた。
すぐに飛び起きて玄関へ駆け出す。
私の待つ愛しい人がそこに立っていた。
彼女は靴を脱ぎ、そこでやっと私に気づいた。
ふっと合った視線に少し照れながらも
「ただいま、カオリ・・」
と言ってくれた。
少し疲れた感じの笑顔。
それでも「ただいま」と、
そう言ってくれたのが嬉しくて。
私は彼女に抱き着いていた。
久しぶりに抱き着いた彼女は、
いつもとちょっと違う香りがした。
「・・っ、圭ちゃぁん〜〜」
「ちょっと、カオリそんな大げさな・・ちゃんと帰ってきたでしょ?ホラ」
泣きじゃくる私の頭をそっと撫でる彼女。
抱き止めてくれるその腕に
私を宥めるその手に
彼女の優しさを久しぶりに感じながら。
その日は彼女が眠りに就くまで
ずっと二人で抱き合っていた。
- 237 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月21日(月)18時59分08秒
- 更新れす。
>234名無し読者様
>圭様、もっと突っ走ってください。お。ね。が。い。。。
( ゚皿゚) <↑ダッテ、ケイチャン
(*`.∀´) <・・・・。
( ゚皿゚) <??…ケイチャン?
(*`.∀´) <・・ハッ!何よッ!誰も照れてなんかないわよッッ!!
( ゚皿゚) <(ケイチャン…♪)
- 238 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月21日(月)22時42分22秒
- 今回は、けなげなカオリに萌え〜〜
- 239 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月23日(水)02時10分12秒
- タイトルがいや〜ん。でもこういう雰囲気も好き!
えっと、えっと227と237の二人のけなげーなトコが萌えた!!
- 240 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月24日(木)15時23分40秒
- 圭坊にぞっこんな圭織が良いですね。可愛いです。
アンニュイな感じの空気がまたよろし。続き期待してます。
- 241 名前:ache 投稿日:2001年05月26日(土)07時15分16秒
- =保田視点=
カオリ待ってるだろうだろうな。
帰り道を決して得意とは言えないダッシュで走るアタシ。
時計を見ると、もう10時だった。
いつもは8時前には家に戻るのだから、
2時間も遅いのだ。
あぁもうッ!ヤバイよー!
だいぶ息があがってしまっている体を
それでも必死に走らせる。
アタシが心配してるのは、帰ったときに
家へ入れてもらえないことではない。
むしろその逆。
生真面目なカオリのことだから
きっとアタシの帰りをご飯も食べずに待っていることだろう。
・・・・いや、それはないか・・・
少し自意識過剰気味な考えを否定する。
こんなに冷たいアタシをカオリは待っていないだろう。
今夜はそのほうが気がラクだし・・・
- 242 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月26日(土)07時30分43秒
- ちょこっと更新。
>238名無し読者様
(*゚皿゚)<ガガガガ・・・チョットウレシイ・・・
飯田さん、書いた自分でも恐ろしいくらい
乙女チックになってしまいました(汗
まぁそれもこれからの展開に必要な
ワンステップなのです(ナゾ
>239名無し読者様
( `.∀´)<健気に儚く、甘く切なくよッ!
(;゚皿゚) <(ムリダヨ、ケイチャン・・・)
タイトル本編で使えるといいんですけどねぇ・・・
でもなんとか使えるよう頑張ります(てへてへ
>240名無し読者様
(;`.∀´)<カオリ大人気ね・・・・
(*゚皿゚) <(ウレシイ・・・・)
シリアス系は2度目の挑戦なのでなんとか
シリアスなまま終わらせたい・・・
でもたぶんムリ・・・
ダメダメ小説ですがよろしくです。
- 243 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月26日(土)11時09分33秒
- 圭様カオリのために走ってくれましたか…
- 244 名前:ache 投稿日:2001年05月27日(日)19時18分39秒
- 走りすぎて疲れたアタシは
ようやく歩くことを決意した。
これだけ遅れたら、10時に帰ろうが
11時に帰ろうが同じようなものだ。
そう思わせたのは疲れだけではなく
自分にやましいことがあったからかも知れない。
今日帰りが遅れてしまった理由。
それはアタシの課に入ってきた新入社員のせいだ。
〜朝〜
「おはようございます」
同僚・上司にいつものように朝の挨拶を交わしながら
アタシはデスクに向かっていた。
しかしある人物に途中で呼び止められた。
見るとこの会社の『セクハラ女社長』中澤裕子がそこにいた。
外見こそ、クールで知的なキャリアウーマンと言った感じだが
その実態はただのスケベ親父に他ならない。
実際、秘書兼愛人の安倍なつみはおろか、
自分がカワイイと思う、社内の女の子全てに
手を出しまくるという少々厄介な人物。
同期の矢口真里も飲み会の度にキスをされて
ほとほと困っている様子だ。
不思議なことにあたしは1度もキスをされたことがない。
はて?いったいなぜなのだろう??
「おう、圭坊イイところに来たやないの。
こいつ今日からアンタの課に就くことになった子なんやけど・・・
ほらっキチッと挨拶せい!」
珍しくオフィスにいたスケベ社長に背中を叩かれて
その背後から女の子が怯えるように出て来た。
- 245 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月27日(日)19時19分43秒
- その子はアタシの方を見て
何やらビクッと体を強張らせた後、おずおずと口を開いた。
「し、新入社員の石川梨香です・・・よろしくおねがいします」
借りてきた猫。
そんな表現がピッタリあっている。
オロオロと周囲を見まわし、
些細な音にビクッと反応するその姿は
まさしく草食動物。
どうも少し神経質な子のようだ。
この先上手くやっていけるのだろうか・・・・?
「新入社員やから何分わからんことが多い思うねん。
せやからアンタが面倒見たってな」
「はい・・・」
先行き不安なアタシにそう告げる彼女。
社長に言われては仕方がない。
いくらスケベだろうがセクハラ親父だろうが
社長は社長だ。
実態を知っているアタシには逆らえないのが悲しい。
「んじゃ、よろしく頼むわ」
そう言い残し、颯爽と立ち去る。
いつもこんな顔してりゃ少しはマシ――なはずなのに・・・
「やぁぐちぃ〜〜今日もカワエエなぁ〜」
・・・・。
っのセクハラ親父がッッ!
とっとと愛人のとこに戻りやがれッ!
呆れはてた数秒の後に、密かにブチギレている
アタシに気づいたのか新入社員はビクビクとしている。
視線を向けるとビクッと身動ぎをして固まってしまった。
教えるにも目が合った度にこれじゃあね・・・
その子の反応を見てかなり不安になるアタシだった。
- 246 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月27日(日)19時26分33秒
- いったんageます。
>243名無し読者様
(;`.∀´)<カオリ・・・ハァハァ
(*゚皿゚) <カオリノタメニハシッテクレルナンテ・・・ケイチャン・・・
走らせちゃいました。
これから圭様をもっともっとステキに
表現して逝きたいです。
- 247 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月27日(日)21時14分36秒
- 必死に走るOL圭様萌え〜。
- 248 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月27日(日)21時19分53秒
- 石川さん、どうからんでくるんでしょう。楽しみ〜
- 249 名前:ache 投稿日:2001年05月27日(日)22時34分27秒
- やっと終わった・・・・
今日は長い1日だった。
新人・石川に仕事を教えたのはいいが、失敗ばかりだった。
お陰であたしはそのフォローに追われていたのだ。
気分が悪い。
こんな日はまっすぐ帰ろう。
そう思いアタシは早々と周りを片付けた。
「お先に失礼します」
そう言ってフロアから出る。
「保田さん!」
ふと、あたしを呼ぶアニメ声。
石川だ。
応えるのが面倒臭い。
それは彼女の失敗に対する苛立ちでもあるし
なぜコイツの面倒を見なければいけないのか?
という不満でもある。
しかしそれを外面に出すわけにはいかない。
スタスタとそのまま歩き去ろうとする。
しかしそれは突然あたしの腕を掴んだ石川によって阻止された。
「なに?」
我ながらそっけない返事だと思う。
しかし意外にもその相手は仕事をしている時のような
怯えた表情を少しも見せずに
「一緒にお食事にでも行きませんか?」
と、そうアタシに誘いかけたのだ。
正直アタシの方が驚いた。
ただ気が弱いだけの奴だと思ってたのに・・・
気がついた時には「ありがとうございます」と
嬉しそうにアタシの腕に自身のそれを絡める石川がそこにいた。
アタシは無意識のうちに彼女の言葉に頷いていたらしい。
その時アタシは冷ややかに微笑む彼女の表情を見逃していた。
――仕方ない。
今日は少し帰るのが遅れそうだ。
そう。
このときは少し遅れるだけだと思っていた・・・
- 250 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月27日(日)22時41分49秒
- ちょこっと更新。
>247名無し読者様
( `.∀´)<コラッ!石川!!
(T▽T) <ゴメンナサイぃ〜
( `.∀´)<どう?もっと萌えるかしら?
>248名無し読者様
すんません!すんません!
登場人物の関係上シリアスには出来ませんでした!!
(特にコレとか→ 从#~∀~#从 )
基本的にはシリアスで逝きますんで
どうか見離さずにお願いします!!
- 251 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月27日(日)23時12分28秒
- いやいやシリアスと 从#~∀~#从 のギャップがたまらんです。
- 252 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月27日(日)23時29分05秒
- ん〜何か波乱の予感が…
- 253 名前:ache 投稿日:2001年05月29日(火)23時22分59秒
- 歩くこと10分。
あっという間に近くのファミレスまで連行されてしまった。
アタシの腕を掴む石川はズンズンと店の奥へと入っていく。
昼間とは裏腹なその様子はなんだか楽しそうにも見える。
席についたアタシと石川は、ちょうど向かい合うような形で座っている。
「保田さん、何にしますか?」
にこやかにそう聞いてくる石川。
早く帰りたいとは思ったが、何か頼むしかなさそうだ。
「じ、じゃあカルボナーラで・・・」
「あ、それじゃ私も同じの頼みます。すみません」
彼女はそう言ってウェイトレスを呼んだ。
明らかに作り笑いなウェイトレスが注文をとりに来る。
はっきり言って吐き気がする。
仕事のため。
そう、仕事のためにやっていると言うのはわかっているのだが、
どうもこれだけは慣れることが出来ない。
諂うような、そんな笑い。
顔は笑っていても、頭の中では何を考えているか知れたもんじゃない。
だからこそ、ソイツの笑い方が鼻についた。
無意識のうちに睨みつけていたアタシから逃げるように
女は注文をとると、そそくさと立ち去った。
「どうかしたんですか?」
アタシの変化に気づいたのか石川がそう問う。
「別に・・・何でもないよ・・・・」
苛立ちを十分隠すことなく応えるアタシに、
彼女は少し不安そうな表情を浮かべた。
窓から見えるテールランプが
さっきから降り始めた細かい雨によってぼやけて見える。
その様子をただ見つめて、
とりとめもない事を考え続けるアタシに
カオリの心配そうな顔が、ふと見えた気がした。
- 254 名前:ache 作者 投稿日:2001年05月29日(火)23時28分41秒
- ちょこっと更新。
>251名無し読者様
( `.∀´) <アタシってばモテモテ?
(;゚皿゚) <(コノショウセツダケダケドネ・・・)
>252名無し読者様
\(^▽^)/<あたしって、黒いですか〜?保田さん
( `.∀´)<肌は間違いなく黒いわね。
\(T▽T)/<ヒドイです・・・保田さん・・・・
- 255 名前:ache 投稿日:2001年06月01日(金)18時48分12秒
- 「キレイですね・・・」
向かいに座る石川が、不意にそう呟く。
「・・そうだね・・・」
アタシは彼女に顔を向けることなくそう言った。
「・・・私、小学生の頃いじめられっ子だったんです」
誰に言うでもなく、石川はそう話し始めた。
「放課後になるといっつも呼び出されてボコボコにされたんですよ」
聞いているアタシでさえも痛々しい話。
そんな話を、さほどに気にしている様子もなく
淡々と語っていく石川。
なんとなく顔を向けたアタシにちょっと微笑みかけ、
「保田さんは私を助けてくれたんです」
と彼女は言った。
「!?」
あたしが石川を助けた・・・・?
憶えてない・・・
明らかに動揺しているアタシに気づいたのか、
途端に石川の表情が曇る。
「・・憶えて・・・ませんか・・?」
不安げに揺れる瞳。
なぜだか罪悪感をおぼえる。
「・・ごめん・・・」
「いえっ!いいんです・・そんな昔のこと、保田さんに
憶えててもらえるはず、ありませんもんね・・・」
「・・・・」
「・・それに・・・たとえ保田さんが私のこと憶えてなくても、
私は忘れません・・・あの時助けてくれた保田さんのこと、
ずっと憶えてますから・・・・」
「・・石川・・・」
見詰め合った視線に苦痛を感じなくなったのは
彼女の気持ちを聞いたせいだろうか・・・?
アタシと一緒に食事をしたいと、そう言った理由が少しわかった気がする。
- 256 名前:ache 投稿日:2001年06月01日(金)19時05分51秒
- 「さっ食べましょう?」
先程の話を思い出すアタシとは裏腹に
石川は明るく振る舞っている。
折角だからあたしも楽しまなくちゃね・・・
「ってちょっと!石川ぁ!?」
見ると彼女に手にはいかにも高級そうな赤ワイン。
アタシには頼んだ覚えがない。
そして、それは既にグラスへと注がれていた。
「保田さ〜ん、いきなり大きい声出さないで下さいよ〜」
溢しそうになった石川の抗議。
今のアタシには反論あるのみである。
「だって!それ――」
「いいじゃないですか。ちょっとだけ、ね?」
「うっ・・・」
片目を瞑って可愛くお願いされてはなす術がない。
・・ま、いっか。
たまにはこういうのもアリでしょ。
彼女の言葉に少しだけ甘えよう。
「ったく・・ちょっとだけだからねっ・・・」
こんなことは微塵にも思っていないけど。
はにかんでいるであろう顔を隠すように
照れ隠しのポーズでアタシはグラスをとった。
- 257 名前:ache 作者 投稿日:2001年06月01日(金)19時08分00秒
- ちょこっと更新。
ストックを確保したいが為、
授業中にアヤシイ小説を書き続ける毎日(汗
- 258 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月01日(金)21時53分28秒
- ん〜、たしかにかわゆい…
困った。
- 259 名前:ache 投稿日:2001年06月02日(土)00時05分00秒
- =石川視点=
「zzz・・・」
――上手くいったわ。
酔いつぶれて眠りかけている保田を
冷めた瞳で見下ろす石川。
保田さんが下戸でよかった。
お陰でコレを使う必要が無かったもの。
カサリ。
右手に握られている白い粉を見て石川は思った。
――さてと、そろそろいきましょうか・・・・
立ち上がった石川は、向かいに座っている保田の横へと移動し
眠りかけている彼女の身体を揺すった。
「保田さん、保田さん?そろそろ出ましょう」
「・・ん・・・」
完全に泥酔状態ね・・・
自分よりも少し背が高い保田の肩を持ち、
立ち上がらせる石川。
その一見優しそうな瞳の奥が冷たく光っている。
酔っている保田は気づくハズがない。
おぼつかない足取りで店を出る保田とそれを支える石川。
これまでは全て彼女の作戦通りであった。
暫く歩いて、人通りの少ない路地へと
入り込んで石川は保田にこう言った。
「保田さん、このまま帰るの大変でしょう?
どこかで少し休みましょうか?」
「・・ぅん・・・・」
応える保田にもはや意識はない。
石川に付き添われるまま近くのホテルへと入っていった。
――保田さん・・・私、ずっと待ってたんですよ・・・・?
シャワーを浴び終えてベットに凭れて座っている保田に
そっと近付いていく石川。
静かにその隣に腰掛けて保田を見つめる。
石川の手にはさっきと違う薬が同じように握られていた。
ただ1つ違うのが、その中身が既に使われていることだった。
「い・・し・か・・・わ・・・」
保田の目は焦点が合っていない。
ただうわごとのように、石川の名前を呼ぶ。
「そう・・それでいいんです・・私だけを見てください・・・・」
ベットに沈んでゆく2つの影。
見上げる石川の瞳に映ったのは、ずっと想い続けた愛しい人。
――やっと・・やっと・・あなたのものに・・・・・保田さん・・・・
- 260 名前:ache 作者 投稿日:2001年06月02日(土)00時09分05秒
- ちょこっと更新。
>258名無し読者様
\(^▽^)/<保田さん、私ってカワイイですか〜?
( `.∀´)<・・・・・
\(T▽T)/<なんか言って下さい・・・
- 261 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月02日(土)00時36分33秒
- せっかく、かわゆいと思ったのに…
違った意味で萌える自分が情けない(トホホ
- 262 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月02日(土)00時49分55秒
- く、黒い。久し振りに黒梨華みたよ。んでもってやっすーピンチ?
でも自分も萌えてしまった・・・
- 263 名前:ache番外編 〜こんな雨の日だから〜 投稿日:2001年06月03日(日)15時05分31秒
- テレビでやっている天気予報。
今日はどこも傘のマーク。
せっかくの休みなのに、どこへも出かけられないのがちょっと悲しい。
「暇だなぁ・・・」
一人呟くが返事は返ってこない。
同居人・飯田圭織はさっきから一言も喋らない。
たぶん原因はこの雨だろう。
彼女とはひょんな事から一緒に住むことになった。
天涯孤独だったらしい彼女の強さは、
同世代の女の子とは比べ物にならない。
そんな彼女が沈黙を続けるのは、きっと独りだったからなのだろう。
いくら天涯孤独の身とは言え、所詮は子供だ。
土砂降りの日に独りぼっちで外に放り出されたら、
大人でさえも不安を覚えるだろう。
しかし彼女は幼い頃からそうしてきたのだ。
雨が降っても、帰る家も頼る人もいない。
言い知れぬ孤独を小さなその身体に背負って
たった一人で堪えていたのだろう。
――トラウマ
とでもいうのだろうか?
その傷は、きっとアタシが想像もつかないほど深いモノだろう。
もうほとんど大人と言ってもいいほど成長した彼女は
今もなお、部屋の隅で膝を抱えてうずくまっている。
アタシは彼女の側へ行き、その綺麗な長い髪を指で梳いた。
サラサラと滑るように落ちて行く。
アタシの存在に気づいてもたげられたその視線は、酷く不安げだった。
「大丈夫だよ・・・側にいるから・・・・・」
気休めだと、そんなことはわかっている。
それでも言わずにはいられなかった。
もたげた視線を、また床へと落として
彼女は今だ髪を撫で続けるアタシの肩にそっと凭れてきた。
わかっている。こんなことでは傷は消えないと言うことも。
でも・・・・
こんな雨の日だから、一緒に居よう
今はまだ、少しだけ心細いけど
眠れなかったら二人で抱き合って
繋いだこの手を離さぬように
ずっと、二人で・・・・
- 264 名前:作者 投稿日:2001年06月03日(日)15時21分23秒
- 番外編アップれす。
即興だったので無理矢理ラストに繋げてしまった感がある。
やはり未熟者な私・・・・鬱だ・・氏のう・・
本編はも、ちょっと待って下さい(スミマセン・・・
>261名無し読者様
\(^▽^)/<飯田さん、私にも負けない放置キャラですね!
川 #`∧´ )||<〜〜〜!!(激怒
>262名無し読者様
[*゜皿゜*]<カオリッテ、イロイロシュルイガアルンダ・・・・(感動
(;`.∀´)<アタシがピンチなのよッ!?アンタ助けなさいよッ!!
- 265 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月03日(日)19時35分44秒
- 8っす
本編もイイけど。
番外編もイイっすね〜♪
- 266 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月03日(日)22時49分41秒
- 「雨」これがポイントですね。
- 267 名前:ache 投稿日:2001年06月04日(月)21時40分12秒
- 石川の身体を抱く保田の手は、
至極頼りないものだった。
抱きしめてはいるけれど力が入っていない。
―まるで全身に麻酔をかけられているような
そんな感じだった。
それもそのはず。
石川が保田に与えた薬は
幻覚を引き起こす作用のあるものだった。
彼女は今、夢と現の狭間をさまよっているだろう。
彼女が見ているのは石川ではなく、
おそらく飯田の方だ。
現に先程から、ひたすら「カオリ・・・カオリ・・・・」と
独り言のように呟いている。
抱いている身体は石川でも、抱いている意識は飯田のものなのだ。
「っ!・・やす・・だ・・さんっ・・・」
石川は気づいていた。
保田が今誰を抱いているつもりなのかを。
そして、それでも構わないと思っている自分がいることも・・・
でも、今は
心の中の暗い感情は少しだけ押し殺して、
今は自身が求める欲望だけに
保田を求める本能だけに
従順に従いながら。
「カ・・オリ・・・・」
「っ・・はぁっ・・・ぁん・・やす・・だ・・さ・ん・・・」
開いた瞳は溢れ続ける涙によって
ほとんど働かないけれど。
「・・き・・です・・・だい・・す・き・・・で・・す・・・」
「・・い・・・し・・か・わ・・・?」
「そ・・う・で・・す・・・や・・すだ・さ・・ん・・・・」
「・・いし・・・か・・わ・・・・」
「・・・・・っ!!」
はらりと沈んだ華奢なその身体は、優しい腕によって抱きとめられた。
石川が一番求めた保田の腕によって・・・・
- 268 名前:ache 作者 投稿日:2001年06月04日(月)21時47分20秒
- ちょこっと更新。
>8様
番外編、お褒め頂き光栄です♪
ぢつは即興の適当ものだったり・・(ゲフ!
>266名無し読者様
雨は今回の番外編の最大のポイントですね。
( ^▽^) <保田さん、私にもやさしくしてください!!
( `.∀´)<・・・・・わかったわよ・・・
( *^▽^*)<ぁ・・ん・・・保田さん・・・
( ゚皿゚)<↑スベテイシカワノ、カッテナモウソウデシタ。
- 269 名前:N@読む人 投稿日:2001年06月04日(月)22時35分38秒
- はじめまして。 一気読みしちゃいました。
圭ちゃん最高です。 でも、ピンーチ!
更新楽しみにしてます。
- 270 名前:ache 投稿日:2001年06月09日(土)12時41分12秒
- =保田視点=
・・・・・?
どこだ・・・・?
アタシの目に映ったのは、見たことのない天井の模様。
・・・・?・・・!
った〜・・・
なんでこんな頭痛いんだろ?
起き上がろうとすると、激しい頭痛がアタシを襲った。
っていうか、はぁ!?
なんでアタシ裸なの!?
起き上がってから気づいた。
なぜかアタシは全裸。
・・・・・??
・・・・?????
ダメだ。
わからない。
とりあえず周りを見まわす。
自分が今いるこの部屋。
物の配置や雰囲気から、どうやらホテルであるらしいことがわかった。
しかし、この二日酔いのような頭痛と今の状況。
どうしてこうなったのか、記憶を繋げてみてもわからなかった。
・・・さて、これからどうしよう。
ふと、ベットサイトにあるテーブルが目に入った。
書き置きがある。
―― 保田さんへ
酔いは褪めましたか?
チェックアウトは明日の朝9時までに
すればいいようにしておきました。
明日は遅れずに出勤してくださいね。
梨華――
・・・・石川か・・・・
彼女が酔ったアタシを介抱してくれたらしい。
でも、どうしてあたしは裸なのだろう?
酔った勢いで脱いでしまったのだろうか?
だとしたら彼女には悪いことをしてしまった。
明日会社に行ったら謝ろう。
- 271 名前:ache 投稿日:2001年06月09日(土)13時01分26秒
- いつものように顎を掻きながら時計を見た。
夜の10時。
眠らない街は、昼間とは少し違う喧騒と
その独特な光を放っていて。
ホテル上層階から見えるその様子は、
忙しい日常を忘れさせてくれる。
そんな気がした。
――このままどっか遠くへ行きたい・・・
叶う筈のない非現実的な夢。
街の光に霞みながら、それでも柔らかな光で
その存在を主張するかのような下弦の月。
消え入りそうなその月を見ながら保田はそう思った。
いけねっ!カオリ!!
しばらく月を見ていた保田は飛び上がった。
月光浴に夢中ですっかり忘れていた。
カオリが待ってるんだった。
裸のまま月を見ていたものだから、
服を着るのが大変だった。
散らかった衣類を集めて急いで着替えていく。
忘れ物がないかを確認して、
一気にエレベーターへと駆け込む――ハズだったのだが・・・・
「って、アレ?」
保田は自分が方向音痴であることをすっかり忘れていた。
――15分後。
ようやくエレベーターまで辿り着き、ホテルから
チェックアウトを済ませた。
迷ったのを教訓に、駅の行き方は丁寧に教えてもらった。
「逝くわよッ!!」
ドタバタと保田の走る音だけが響いていた。
- 272 名前:ache 作者 投稿日:2001年06月09日(土)13時25分25秒
- 更新。
>N@読む人様
応援ありがとうございます。
この小説で、ヤッスーを素敵に
表現できたらなぁと思っています。
- 273 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月09日(土)14時17分05秒
- 方向音痴だし、酔った勢いで脱いでしまうこともあるみたいだし
走る音はドタバタだし…
最初のクールなイメージが…
- 274 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月10日(日)01時49分47秒
- ああやっすーのクールなイメージが(w
>「逝くわよッ!!」 ウケタ
二人の持つトラウマ?を保田は癒していけるのでしょうか?
はたまた保田自身にもトラウマが?
それにしてもここのカヲリはめちゃかわいい。自分やすヲタだけど。
- 275 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月10日(日)02時24分49秒
- > ――このままどっか遠くへ行きたい・・・
ああ気になる。どうした保田!!
- 276 名前:ache 投稿日:2001年06月14日(木)20時57分18秒
- 電車を乗り継ぎ、最寄の駅で下りて更に走る。
道ゆく人が白い目でアタシを見る。
正直、かなり恥ずかしい。
しかし走らなければいけない。
待ってくれているであろう彼女の為に。
カオリは本当に純粋な子だから、
きっとアタシの帰りを待っているんだろう。
自惚れかも知れないけれど、
アタシがそう思ってしまうほど彼女は純粋なのだ。
初めて出会った日。
避けることはしていても、雨の中
ただ黙ってうずくまっている彼女がいた。
無関心にアタシの目を見た彼女だけど、
その瞳が、寂しさの色を浮かべていたように見えたのは
アタシの気のせいじゃない。
一緒に暮らすようになって
初めのうちはアタシを警戒していたけど、
だんだんと笑顔を見せる彼女がとても嬉しかった。
本当に純真で、不器用で、
――でもスゴクひたむきで・・・・
そのせいでどれだけ
傷つき、泣いて、堪えてきたのか?
・・でもそんな彼女だからこそ、
傷を持って怯えている彼女だからこそ、
―アタシだけは彼女を大切にしたいと思ったんだ―
思ってはいるけど
気持ちと裏腹、アタシは冷たい態度ばかり。
面と向き合えば、思うように行動できなくて。
年端もいかないガキじゃあるまいし、
ホントダメな奴だよ。
―冷静を装うのは
無関心なんじゃなくて
激情家な自分の気持ちを隠すため
―それでも
アタシだって人間だから
我慢できなくなる時だってある
・・・その時は
あなたに歯止めになって欲しい・・・・
- 277 名前:ache 投稿日:2001年06月14日(木)21時37分03秒
- 走り走ってマンションの近くまで来た。
「っ―」
立ち止まるとゲホゲホとむせた。
心を落ち着けて呼吸を整える。
そのままエントランスのドアをくぐった。
エレベーターを降りて部屋へと向かう。
511号室。
アタシの部屋。
パタン。
カオリは寝ているかも知れないので、
なるべく音を立てぬよう静かに玄関へと入り込む。
気を使ってくれたのか電気はついたままだった。
靴を脱ぐ。
「・・・・・」
顔をあげるとカオリが立っていた。
その姿を見てちょっと驚いた反面、ほっとした。
「ただいま、カオリ・・」
なるべく笑顔で言ったつもりだけど
ちゃんと笑えていたかどうかわからない。
カオリは無表情に立っていたけど、
その顔を一気崩して抱き着いてきた。
「・・っ、圭ちゃぁん〜〜」
そのモデル並にスタイルのいい体を小さくさせて
泣きじゃくる、アタシの一番守りたい人。
腕は自然と彼女を抱きしめていた。
「ちょっと、カオリそんな大げさな・・ちゃんと帰ってきたでしょ?ホラ」
素直な言葉だった。
いつもなら適当なウソですり抜けるけど、
今日はできなかった。
抱き着いたカオリは一向に離れようとしない。
普段は絶対に言わない我侭。
ちょっと待たせすぎちゃったな。
いいよ、そのままでも。
普段冷たい分、今日は甘えさせてあげるからさ。
離れる様子のない彼女の髪をそっと撫でる。
たまにはこんな夜もいいと思った。
- 278 名前:ache 作者 投稿日:2001年06月14日(木)21時47分19秒
- ちょこっと更新。
>273名無し読者様
( `.∀´)<アタシは常にクール&ビューティーよッ!
(;゚皿゚) <カオリ、ナンデ、スキニナッチャッタンダロウ・・・?
>274名無し読者様
( `.∀´)<答えはノーコメントよ。
(*゚皿゚) <カワイイッテイッテモラエテ、カオリウレシイ・・・
>275名無し読者様
( ゚皿゚) <マツリイッショダネ、ケイチャン
( `.∀´)<・・・・
( T皿T) <ナンカイッテヨ・・・
- 279 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月15日(金)01時55分23秒
- 態度とは裏腹にカヲリのことちゃんと思っていてよかった
でも石川が・・・
お圭さんみんなを救ってください。
- 280 名前:ache 投稿日:2001年06月15日(金)19時17分48秒
- =飯田視点=
カーテンからもれる朝日で目が褪めた。
昨日は圭ちゃんとじゃれ合ったまま眠ってしまった。
愛する人の腕の中、上がり過ぎた太陽が
少し遅い朝を告げる。
最高のシチュエーションだと自分でも思う。
甘い恋人同士なら「おはよう」の一言を交わした後
キスの一つでもするんだろうけど。
はっきり言って、そういうことは今まで一度もなかった。
確かに愛してるし、プラトニックな恋でもないんだけれど
そんな甘い時間なんて感じさせてくれない人だから。
本人は気づいてないだろうけど、
実はそんな姿勢が、かなりカッコ良かったりする。
普段はほとんど吸わないんだけど、
イライラしてる時にタバコを吸ったりしてるとさ
見惚れちゃって、もうダメ。
アレは私じゃなくても惚れるね。
だから、少しだけ不安。
どっかで圭ちゃんが、
私にも見せないような表情してないかな?とか。
胸がチクリと痛む。
圭ちゃん、カオリは大きいけど寂しがり屋なんだから。
独りにしないでね。
ずっと一緒に居てなんて我侭は言わないから。
他に好きな人が出来たら、私は笑ってサヨナラするから。
その日までは
せめて今だけは
一緒に居させてね?
- 281 名前:ache 作者 投稿日:2001年06月15日(金)19時27分58秒
- 一端age。
>279名無し読者様
\(^▽^)/<石川一筋になってくださ〜い!!
( `.∀´)<イヤよ。
\(T▽T)/<なんでですか〜・・・?
( `.∀´)<・・・・・それは・・・・
\(T▽T)/<・・それは・・・?
( `.∀´)<実はアタシ、村田ちゃん一筋なのよ。
( :゚: __;_:゚:)<愛してるよ、圭・・・・
( *`.∀´*)<ちょっ・・・恥ずかしいじゃない・・・
\(T▽T)/<ショッキー!!
長レススマソ。
- 282 名前:ache 投稿日:2001年06月18日(月)20時45分29秒
- =保田視点=
「おはようございます!」
今朝はかなりドタバタとしているアタシ。
今だって遅刻5分前の出勤。
その原因は昨夜からの事がキッカケ。
ことの時間経過とその時点でのアタシは下の通り。
1. 石川とファミレスに行き、酔い潰れた後帰宅。
2. 家に帰ればカオリの抱き着き攻撃。
3. 起きた時、彼女が隣に居たのは
正直、嬉しいような照れくさいような
複雑な心境。
そして今この現場にいるというわけだ。
「おはようございます」
と、隣のデスクの石川がアタシを見ていた。
「あ、あぁ・・おはよう・・・」
気まずい・・・
「保田さん遅刻しませんでしたね」
悪戯っぽくあたしの顔を覗く石川。
「まぁね・・・ってか悪かったね、昨日アタシ酔っ払って・・・」
「いいんですよ、気にしないで下さい」
そういって首を振る。
サラサラとその髪の毛が揺れる。
「それに、飲もうって言ったの私の方ですし」
にこっと笑って彼女はそう続けた。
「ごめんな・・・酔っ払った上に脱いじゃって・・・・」
途端に彼女はきょとんとした顔をし、
そしてクスクスと笑い出した。
「な、なによ?」
アタシには彼女が笑っている理由がわからない。
だからただおろおろするだけ。
笑い続ける彼女は、急にアタシの袖を引っ張ると耳に口を寄せ
「昨日の保田さん、すっごい素敵でしたよ――」
囁いた。
「!?」
一気に身を引くアタシ。
彼女はいつものように笑っているだけだった。
動揺するアタシは何も言えずに、ただ体を強張らせていた。
- 283 名前:ache 作者 投稿日:2001年06月18日(月)20時47分36秒
- テスト期間中なんで、あんまり更新できません。
読んでる方がいらっしゃるんでしたら
もうちょっと待っておくんなまし。
- 284 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月18日(月)21時35分41秒
- 8っす
待ちます(笑)テストもガンバってください♪
- 285 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月18日(月)23時21分09秒
- テスト期間中に更新しすぎて、更新出来ない状態に追い込まれぬように、
テストに集中してね(w
- 286 名前:N@書く人 投稿日:2001年06月22日(金)04時11分44秒
- しっかり読んでますっ!
熱いものを秘めつつクールな圭ちゃんと黒い梨華ちゃん!
もぅ、ドッキドキです。
テスト頑張ってください。
- 287 名前:ache 投稿日:2001年06月23日(土)15時28分11秒
- クスッ
「やぁだな〜〜。保田さん、冗談ですよ♪」
張り詰めた空気を破ったのは石川だった。
さも楽しそうにケラケラと笑っている。
「そ、そうよね・・・」
アタシはホッと胸をなでおろした。
本当だったら心臓に悪すぎる。
石川は、と言うと。
さっきほどではないが、まだ笑いをこらえている様子だ。
ちょっと悔しくて頭を小突く。
「こら、いつまで笑ってんの?」
「あ、すみません」
謝ってはいるがまだ笑っている。
うらめしそうに石川を見つめると彼女も
同じような顔でアタシを見つめた。
二人して同じ顔で見詰め合うのがおかしくて
二人で笑った。
- 288 名前:ache 投稿日:2001年06月23日(土)15時44分50秒
- ホントにちょこっと更新。
>8様
お久しぶりです。
声援ありがとうございます。
赤点取らないよう頑張ります!
>285名無し読者様
>更新出来ない状態に追い込まれぬように
うっ・・・が、がんばります・・・
>N@書く人様
やすいし人気・・・・
やはりカヲリさんは影が薄いのだろうか・・・?
テスト・・・・鬱だ・・・・
- 289 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月23日(土)21時21分28秒
- やすいし好きだけどここのかおりはめちゃかわいいからなぁ。
でも黒梨華もいいし・・・
- 290 名前:ache 投稿日:2001年06月30日(土)21時50分14秒
- 〜昼〜
午前の仕事を一端切り上げて、休む。
アタシは、疲れた肩や腕をうん、と伸ばしてほぐした。
と。
「保田さ〜ん」
「おー、石川。どした?」
伸ばした背筋をそのままに、
逆さまになっている石川の顔を見る。
「よかったら、一緒にお昼食べませんか?」
「いいけどアタシ屋上行くわよ?」
体を戻し、デスクを片付けながら返答した。
「行きます!私も行っていいですか?」
必死に頼み込む石川を見るのも悪くない。
「いいよ、おいで。一緒に食べようか?」
―ホントですか?
再度そう問う石川に首を縦に振る。
無論、嘘などではない。
「・・・うれしい〜〜〜〜!!!!!」
「っ!!」
・・・・収まった・・・・
ってか、テメェの声は超音波か!!
アタシの思いを知ってか知らずか、石川はかなり喜んでいる。
まるで生まれたての子ヤギが、走れるようになってはしゃぐように
あまり頑丈とは言えないその足で、ピョンピョンと跳ねまわっていた。
「はいはい。わかったからちょっと落ち着きな」
跳ねまわる子ヤギの頭に手を添える。
「あ、すみません・・・」
言ってはいるものの、顔は緩んだまま。
まぁそんな所がコイツらしいとも思うけど。
「ほらっ、行くよ」
「はいっ!」
頭を軽くはたいて歩き出す。
まるで恋人同士のように腕を組み、
アタシ達は屋上へと向かった。
- 291 名前:ache 投稿日:2001年06月30日(土)21時52分17秒
〜屋上〜
途中昼食を買いながら屋上に着いた。
「保田さん・・・・」
「何よ」
「いつもこんなのばっかり食べてるんですか・・・?」
「・・・・・・」
そう言った石川の視線。
それはアタシの手元に注がれていた。
「そうだけど・・・・」
アタシの手には、ヤキソバパンと烏龍茶の入った袋が握られていた。
「いつもこんなのだと栄養偏っちゃいますよ?」
石川の手作りだろうか。
彼女の膝の上には可愛らしい弁当があった。
「ん〜〜〜・・・」
「カオリさんにお弁当作ってもらえば良いじゃないですか」
「!?」
「どうかしましたか・・・・・?」
コトリとペットボトルが落ちる。
「あんた・・なんでカオリのこと知ってんの・・・?」
「あっ・・・・」
石川は、明らかに「しまった!」という顔で目を逸らした。
何かあるな。
アタシはそう直感した。
「あんた・・・アタシになんか隠してない?」
「えっ・・と・・」
しどろもどろになる石川。
仕方ない。とどめを刺してやろう。
「アタシ、普段は絶対にカオリの名前、口にしないのよね」
みるみると蒼くなっていく石川の顔。
可哀想だとは思うけど続ける。
「するとしたら――」
「・・・・」
「抱いてるときぐらいよ」
「!!」
じりじりとアタシは石川に迫っていく。
「教えてくれないかな?・・・・ホントは昨日何があったの?」
顔を逸らしたままの石川を、アタシはジッと睨みつけていた。
- 292 名前:ache 作者 投稿日:2001年06月30日(土)21時56分21秒
- 久々の更新です。
>289名無し読者様
やすいし好きですか?
私もです(w
しかしカオリさん影薄過ぎですよね・・・
黒梨華は何気にピンチだし・・・
- 293 名前:no name 投稿日:2001年07月03日(火)20時46分56秒
- か、圭織ちゃんに幸せを・・・ (T_T)
圭織ファンもちゃんと見てますから。(って言うよりいますから?)
他のスレでも、エロ以外では出番の少ない圭織さんに・・・ (祈)
- 294 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月04日(水)23時46分53秒
- >>293
激しく同意ですです。。。
- 295 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月05日(木)02時13分43秒
- 圭織ヲタの自分としては、この一途な圭織が可愛くてしかたないです
>>293,294
2人に激しく同意です!!!
- 296 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月06日(金)01時12分25秒
- ( `.∀´)<コラッ、石川!!黒いのは肌だけにしときなさい。
カオリさんが圭ちゃんの処に落ち着くまでに、どんな半生を送って来たのかが大変、気になるのですが……。
書かれるご予定はあるのでしょうか?
- 297 名前:ache 投稿日:2001年07月11日(水)17時32分16秒
- 引っ掛かるのは昨日アタシが泥酔したことだけ。
もし、アタシからカオリの名前を口にしたとしたら
昨夜以外には考えられない。
「・・・てください・・・・」
「え?」
「キスしてください・・・」
――なるほど、教える代わりにキスしろってことか・・・・・
「・・・・わかったよ」
仕方がない。
アタシは迷うことなくその震える唇に触れた。
少し長めの口付け。
背中に回された石川の腕を感じながらも
アタシはその唇を離した。
「教えて、昨日何があったの」
顔を話すとほぼ同時に石川に問いかけた。
「・・・保田さんは昨日、私のこと抱いてくれました・・・・
カオリさんの名前、うわごとで言いながら・・・・」
ああ、やっぱり・・・
予想はしていたけどかなり情けなかった。
「・・・そっか・・・」
- 298 名前:ache 投稿日:2001年07月11日(水)17時35分45秒
- =石川視点=
そう言ったきり、保田さんは私に背を向けて
入り口へと歩き出してしまった。
「保田さんっ!」
遠ざかって行く背中に抱き着いたのは、
ほとんど反射と言っても良い。
「ごめん・・・・今はアンタの顔見れない・・・・」
ぼそりと呟かれたその声に不安になった。
今繋ぎ止めておかなきゃ、きっともう二度とチャンスはない。
「保田さんが私にカオリさんを重ねて抱いていたとしても、
私嬉しかったです!」
私は必死の思いでそう言った。
「・・・・・」
自ら体を離して、保田さんの瞳を見つめる。
哀しいくらいに奇麗なその瞳に、今映っているのは私じゃない。
「今は私、カオリさんの代わりにもなれないけど、私待ってます!
保田さんが私を必要としてくれるまで、待ってますから!」
投げ掛けた視線をするりとかわして、保田さんは屋上から去ってしまった。
「っ・・・」
私はその背中を追いかけることも、抱きしめることもできず
遠ざかる背中をただ見てることしかできなかった。
- 299 名前:ache 投稿日:2001年07月11日(水)17時36分34秒
ダンッ!ダンッ!
非常階段の踊り場、そこで一人壁に拳を打ち付ける保田。
「・・・んで・・・なんでっ・・・・!」
吐き出せない思いをぶつけるかのように、
その音は何度も響いていた。
- 300 名前:ache 作者 投稿日:2001年07月11日(水)17時48分28秒
- 間が開いちゃってすみません・・・
久しぶりの更新です。
>no name様
カオリさん・・・
確かに他の小説を見ても、主要な登場人物にカオリさんが
入ってるってことはあまり無いことですよね。
・・・なんとか幸せにしたいです・・・・
(痛系で終わらせようと思っていますが・・・)
>294名無し読者様
上にも書きました通り、今回は痛系小説なんで
痛く終わりたいのですが・・・(すみません・・・
長く続かない束の間の幸せでもよろしかったら・・・
・・なるべく頑張りたいと思います。
>295名無し読者様
カオリさんをお褒め頂き、嬉しく思います。
現実世界でも健気そうなカオリさん。
上にも書きました通り、束の間の幸せでしたら・・・・
頑張らせて頂きますが・・・・(汗
>296名無し読者様
カオリさんの過去についてですか。
一応書く予定はあります。
ひどく在りがちな設定でつまらないかも知れませんが・・・・
- 301 名前:no name 投稿日:2001年07月11日(水)19時59分16秒
- 炒め物ですか。
では束の間の幸せと、つらい皆さんに期待♪(なんでもイイのか?私は・・・^^;)
- 302 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月14日(土)22時58分28秒
- >>296
圭ちゃんナイスツッコミ!(w
- 303 名前:ache 投稿日:2001年07月15日(日)19時51分21秒
- =飯田視点=
キィ、パタン。
「ただいま・・・」
「あ、おかえり」
浮かない顔。こんな様子だってことは、
今日はきっとなんかあったからだ。
「・・・どうしたの?カオリ」
ジッと見つめ過ぎたらしい。
慌てて返事をする。
「・・・・なんでもない」
取り繕った笑顔。
痛々しく見えるのは気のせいじゃない。
――でも・・・・
「あ〜お腹減った。カオリ今日のごはん何?」
――私は恐くて訊くことができない
向かい合ってご飯を食べる圭ちゃんを見つめながら、
さっきのことを考えていた。
考えては見たものの、答えが見つかるわけも無く、
ただもやもやとした感情だけが
グルグルと胸の中を低回するだけだった。
- 304 名前:ache 投稿日:2001年07月15日(日)19時52分18秒
ご飯を食べた後も、なんとなくそのもやもやが晴れなくて、
ソファーに座ったまま、圭ちゃんの事を考えていた。
テレビの中の笑い声がとても不愉快に聞こえる。
作っているのがバレバレのバラエティー番組。
なんとなくつけていただけで、内容まではわからなかった。
「どうしたの?」
不意に後ろから抱きしめられた。
圭ちゃんの匂いがした。
「・・・・・」
「ほんとにどうしたのさ?今日のカオリなんか変だよ?」
「・・・・」
――変なのは圭ちゃんの方だよ・・・・
――暗い顔で帰ってきても、何も言ってくれないじゃない。
黙ったままの私を優しく抱きしめ
「今日は一緒に寝よっか?」
と圭ちゃんは言った。
断る理由が無いから・・・いや、本当は断る勇気が無いから
私は私を包み込むその腕に、自分のそれを絡めることで同意した。
ベットに入って。
相変わらず、私は圭ちゃんの腕の中。
いつもならすごく安心する体制なんだけど、
今日はそうじゃなかった。
大好きな彼女の腕の中にいて、なおも不安になる私。
「カオリ・・・・」
「・・・・」
視線を上げると、そこには優しく微笑む最愛の女(ひと)。
ゆっくりと近付いてくるその顔に、迷うことなく瞼を閉じて。
一寸の間を置いて触れたその感触に神経を集中した。
キスなんてもう何度もしてるけど、
こんなに不安で悲しいキスは初めてだった。
――それでも
あなたのキスは私にとって不可抗力と言う物で。
私はあなたに身を任せたまま眠りに落ちた。
- 305 名前:ache 投稿日:2001年07月15日(日)19時53分31秒
- 〜朝〜
目が褪めた時、既に圭ちゃんの姿は無かった。
ダルイ身体を起こす。
頭が痛い。
鏡の中の私に涙の跡。
昨夜、あのままの状態で泣きながら眠ってしまったらしい。
頭痛とダルさで脳の命令を聞こうとしない身体を、
必死にリビングへと向かわせる。
「おはよう」
トーストを齧っている圭ちゃんがそこにいた。
「おはよう・・・」
私がそう言うと、圭ちゃんは嬉しそうに笑った。
「良かった。カオリ、アタシの事嫌いなったんじゃないかって
実はビクビクしてたからさ」
そんなことありえないよ・・・・
「どうしたの?って、昨日からこれしか言ってないね」
そう言って彼女は苦笑する。
――あなたが好きです
「さてと、じゃあ行きますか」
――行かないで・・・
「行ってくるね」
――傍に居て・・・・
と。
ふわりと身体が包まれる感触。
「け・・い・ちゃん・・・?」
「そんな泣きそうな顔しないで。仕事行けないじゃん」
――じゃあ行かないで
言おうとして口を閉じた。
こんなの言ったら、ただのワガママな子供だよ。
「・・大丈夫だよ・・・いってらっしゃい・・・」
自ら身体を離し、やっと言った。
「・・・・」
え?
突然の口付け。
立ったままだから、下からされる格好になる。
「・・じゃあ、いってきます」
唇を離した後、そう言って彼女は家を出た。
今までこんな事したこと無かった。
そっと唇に手をあてる。
かすかについた圭ちゃんの口紅。
どうか・・・今だけは
あなたの傍に居させて下さい・・・
- 306 名前:ache 作者 投稿日:2001年07月15日(日)19時57分23秒
- 更新。
>no name様
束の間の幸せにもならないかも知れませんが、
もう少しで終わりなのでよろしくです。
>302名無し読者様
( `.∀´)<そんなにアタシが好き?
- 307 名前:302 投稿日:2001年07月15日(日)23時43分02秒
- 圭ちゃんが全体的に大好きです!(w
- 308 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月16日(月)15時13分43秒
- 切ないですね・・・。もう少しで終りというのが残念ですが・・頑張って下さい!
- 309 名前:ache 投稿日:2001年07月25日(水)19時34分27秒
- その夜も、圭ちゃんは優しかった。
後片付けしてくれたり、もちろん寝る時は腕枕もしてくれた。
相変わらず、私は不安でいたけど、1週間近くも
優しくされて私の不安も徐々に消えていった。
――ずっとこんな日が続けばいいな・・・
そう思ってたのに・・・・
突然、それは叶わぬ夢となってしまった。
- 310 名前:ache 投稿日:2001年07月25日(水)19時35分04秒
- =保田視点=
その日はちょうど休日で、カオリと「どっか行こう」って
デートの計画を立てていたんだ。
行く所も決まり、早速出かけようとしたその時。
来客を知らせるインターホンの音がなった。
「あれー?誰だろ?」
言ってアタシは玄関へと歩いて行きドアを開けた。
「こんにちは」
そういって来客は頭を下げる。
「石川・・・・」
できれば会いたくない奴が、そこに立っていた。
「どちらさん?」
そこにひょこっとカオリが顔を出す。
しかし訪問者の顔を見て、カオリは絶句した。
「お久しぶりです。お姉さん」
「!?」
お姉さん?!誰のこと!?
石川は確かに「お姉さん」と言った。
「・・・・・」
「まぁ立ち話もなんだから、上がってよ」
睨み合うカオリと石川の空気、正直アタシには耐えられなかった。
「お邪魔します」
そういう石川に対し、カオリはさっさと中に入ってしまった。
――この二人なんかおかしい・・・
アタシは直感的にそう思った。
さっきの石川の「お姉さん」という発言が、
カオリに向けられたのであれば
両者のこの態度はあまりに余所余所し過ぎる。
「どうぞ・・・」
とりあえずお茶を出したものの、重い空気がなくならない。
「石川・・・今日は何しに来たの?」
恐る恐るアタシは聞いてみた。
ゾッとするほど綺麗な笑みを浮かべた後、石川は口を開いた。
「保田さんを、譲って頂く為です」
「っ!!」
がたんとカオリが立ち上がる。
「あんた冗談もいい加減にしなさいよ!!お父さんの次は圭ちゃんを奪うって言うの!?」
「!?」
「いやですね〜お父様は私が奪ったんじゃありませんよ?」
「じゃあなに!?」
なおも興奮しているカオリ。
アタシにはまだ話が読めない。
「お父様は呆れたんですよ、あなたに」
突き放すようなそんな声で石川は言った。
見たことのないくらい冷たい瞳だった。
- 311 名前:ache 投稿日:2001年07月25日(水)19時35分40秒
- 「ちょっと待ってよ、アタシ何がなんだか・・・説明して」
どうやらただの姉妹喧嘩じゃないなと思った。
とりあえず、状況を説明してもらおうとあたしは口を開いた。
先に顔を上げたのはカオリだった。
「私と石川は異母姉妹なの・・・・」
「!」
「お父さんが離婚して、再婚した女性との間にできた子供がコイツなのよ!」
キッとカオリは石川を睨みつけた。
余裕綽々といった感じで、石川は薄笑みを浮かべている。
「あんたが生まれてから、お父さん変わったわ!私のことは見向きもしなくなった!いつもあんたばかり構って・・・あんたさえいなければ・・・・!」
カオリの目には涙が浮かんでいた。
それを見てやれやれと言った顔をして
「まだ説明は終わってないんじゃないですか?」
と、そう石川は言った。
「そのあと、私は施設に預けられた。『お金がないから』って言ってたけど本当は私が邪魔だったんだ!!」
言い終わりカオリは泣き崩れた。
「そのあと、施設を抜け出してふらふらしてた所で保田さんに会ったってとこですか?」
呆れた、というような顔で石川は言う。
そうか・・・カオリはそんな過去を・・・・
アタシはその時初めて、カオリの本当の過去を知った。
- 312 名前:ache 作者 投稿日:2001年07月25日(水)19時38分19秒
- 更新です。
そろそろ終わりが・・・・
>302様
保田さんマンセーですか?(笑
>308名無し読者様
放置したくなったんですが、ちゃんと終わらせようと思います(すみません
- 313 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月25日(水)20時28分31秒
- うーん、意外な展開。おもしろい!!
そろそろ終わりですか・・・さみしいっす。だってカヲリかわいいんだもん。
- 314 名前:302 投稿日:2001年07月26日(木)18時50分28秒
- 保田さんマンセーです(w
石川黒っ!
- 315 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月20日(月)02時08分02秒
- そろそろ続きを…。
- 316 名前:ache 投稿日:2001年08月24日(金)15時28分49秒
- =飯田視点=
「なんで・・・なんで、私の大切な人ばかり奪うの・・・・?」
泣きながら言った声。
そんな私の言葉にアイツは嘲笑を返す。
「そんなの、決まってるじゃないですか」
言い方にイラついてアイツを睨む。
火花が散っているような感覚。
怒りが爆発しそうになったとき、アイツは口を開いた。
「私は、あなたが嫌いなんです」
「っ!」
動揺する私に軽蔑するような眼差しを向け、
アイツはバックから包丁を取り出してこう言った。
「死んで頂けますか?」
「やめなっ!!」
「キャッ!」
――・・・・・え・・・・・?
・・・・・・・・グヂャ・・・・
「け・・い・ちゃん・・・?・・・・・・・・・・圭ちゃん!!!」
ピーポーピーポー・・・・
- 317 名前:ache 投稿日:2001年08月24日(金)15時32分09秒
- 縺れ合って二人はベランダから転落。
近所の人の話によれば、パニックになっていた私はどうしていいかわからず、
ただ圭ちゃんの名前を叫んでいたらしい。
結局、石川は全身打撲で死亡。
そして圭ちゃんは・・・・
- 318 名前:ache 投稿日:2001年08月24日(金)16時19分16秒
- 十年後・・・
コンコン。
ドアの前でノックをする。
・・・・・
いつも返事は無い。
「今日はお花買ってきたんだよ」
花瓶に買ってきた花を挿す。
相変わらず返事は無い。
圭ちゃんは、落ちたときに頭を強く打っていた。
なんとか命だけは取り留めたものの、所謂植物人間状態になってしまった。
・・・初めて会ったあの雨の日のように
あなたが笑いかけてくれることは
もう、二度とないけれど。
それでもあなたがここにいるから・・・・
「今日は天気がいいね、圭ちゃん」
――そうだね・・・・
私はこうして、あなたの側にいたいのです。
Fin
- 319 名前:ache 作者 投稿日:2001年08月24日(金)16時29分43秒
- 長らく更新しないですみません!!(滝汗
ache、ようやく終了です(あ、あの!石投げないで下さい!!
ラストは最初から決めていましたので割とはやく更新できるはずが・・・・
待ってくださった皆様、本当に申し訳ありません。
>313名無し読者様
カヲリさん結果的にはハッピーエンドにしたつもりです(汗
これからも新リーダー、頑張って欲しいですね。
>302様
やっすーまんせー(笑
石川さん肌も腹も黒いです(爆
最後には死んじゃいましたけど・・・・
>315名無し読者様
大変長らくお待たせ致しました(汗
ache終了です。
呼んで下さった皆様、本当にありがとうございました。
今作をもちまして
娘。小説から、暫く、足を洗うことにしました。
今まで本当にありがとうございます。
それでは、いつかまたどこかで・・・・
- 320 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月24日(金)23時37分48秒
- 題名の通り痛い最後になってしまいましたね。死人が出たのはちょと残念。
カヲリさんの幸せは圭ちゃんの傍に居られる事だったみたいですが、
せめて記憶喪失辺りに留めて、笑顔だけは見せているところが読みたかったかな…
でもこんなラストも有りだと思いますけどね。
凄く面白かったです。また気が向いたら帰ってきた下さい。
- 321 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月25日(土)17時50分12秒
- 凄い展開。てのが、正直な感想。317辺りが特に。
個人的に石川が保田に昔助けられた、て話が気になってたんで、それが詳しく明かされる
のを期待してたが…。
でも、今まで楽しませてもらって、ありがとうございました。
- 322 名前:のぉねぃむ 投稿日:2001年09月09日(日)18時22分22秒
- おもしろかったのです!!!
感動したのです!!
ありがとうございました!!
- 323 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年09月26日(水)14時34分55秒
- こちらの小説を「小説紹介スレ@青板」に紹介します。
http://mseek.obi.ne.jp/cgi/hilight.cgi?dir=blue&thp=1001477095&ls=25
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