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モーニングガールズブラボー
- 1 名前:B2 投稿日:2000年10月17日(火)01時49分44秒
- 某コミックのパロディーです。
と、一応断っておきます。
- 2 名前:No.1 投稿日:2000年10月17日(火)01時50分37秒
- No.1 マキちゃんがモーニング娘。に入ったよ
90年代後期・夏
ハロー
ハロー
ハロー
ハロー皆さん
はじめましてよろしく
おめでとう
あたし
後藤マキ
フロム・トーキョー・シティ
突然ですが、あたし、モーニング娘。になっちゃいました。
- 3 名前:No.1 投稿日:2000年10月17日(火)01時51分36秒
- 「えー!!マキ、モーニング娘。のオーディション、受かったの!?」
東京は下町のあたしんち。いつもみたいに、気の合う友だちとの楽しいお喋り。そこであたしは、この夏に起こったウルトラスーパー大事件をみんなに発表したのであった。
モーニング娘。のオーディションを受けたこと。そして、モーニング娘。に選ばれたこと。
「すごーい!」
「やったじゃん」
友人たちは口々にたくさんのオメデトウ。
サンキューマイフレンド。
「子供の頃からの夢だった芸能界・・・憧れの安室奈美恵さんみたいな歌って踊れてチョーカッコいい歌手になるんだー!」
あたしは両手にピースで得意げに語った。
- 4 名前:No.1 投稿日:2000年10月17日(火)01時52分09秒
- 「いーな、いーな、いーな!!」
「しかも……音楽番組でキムタクなんかに逢えるかも……」
『キャー!!』
あたしがそう言うや否や、みんなの甲高い声が一斉に挙がった。
「マキ!!逢ったらサインお願い!!『ユキコちゃんへ』って」
「あたしも!」
「あとね……」
「O・K O・K」
なんでもこのマキちゃんに任せてちょーだい。
なんつったってあたしはゲーノージンですから。
- 5 名前:No.1 投稿日:2000年10月17日(火)01時53分00秒
- ……なんて軽々しく考えてたのも、今は昔。
デビューが決まってからは、歌やダンスのレッスンで毎日へっとへと。
あーん、こんなに大変だって知ってたら、入るんじゃなかった。
今日も日曜日だというのに、レッスンから帰ってきたのは9時近く。
そのままベッドに倒れこみ、最後の気力でテレビのスイッチをつける。
「……ASAYANだ」
テレビ画面にはモーニング娘。の7人が映っていた。
モーニング娘。って、実はあんまよくシラナイ。
でもサマーナイトタウンとかカラオケでたまに歌うし、
まあ有名な方だよね。とりあえずこんなとこでしょ。
- 6 名前:No.1 投稿日:2000年10月17日(火)01時53分38秒
- 明日はこのモーニング娘。のオネーサマ方とご対面かあ。
仲良くなれるかな。
ウケたいなー。
「うーん……」
そうよ!!
ゲーノーカイはナウなヤングがいる所!!
きっとカッチョイイ、超クールなボーイズ&ガールズがいるに
ちがいなーいじゃありませんか。
そうよ!!
明日はあたしのゲーノーカイデビュタントの日じゃありませんか?
こうしちゃいられないわ。
あたしはサッと飛び起きて、お姉ちゃんの部屋に行った。
「おねえちゃーん……」
- 7 名前:No.1 投稿日:2000年10月17日(火)01時54分55秒
- 次の日。
事務所のビルの1室で、あたしはモーニング娘。と対面した。
あたしは来たときから、昨日お姉ちゃんに借りた黒髪おかっぱの
カツラを被り、メンバーの前では終始おとなしくしてた。
「えー、新しく加入する後藤真希さんです」
マネージャーの和田さんがそう言ってあたしを紹介した。
「おー」
「ビジンじゃーん」
「ムネでけー」
「おとなしそー、昔のサヤカみたい」
メンバーのみなさんのヒソヒソ話が聞こえてくる。
しめしめ。まんまとダマされてるわ。
あたしは心の中でぺろっと舌を出す。
「では後藤、あいさつしてー」
- 8 名前:No.1 投稿日:2000年10月17日(火)01時55分36秒
- 「ハイ」
あたしは和田さんに返事すると同時に、カツラを放り投げた。
取ったカツラの下から、地毛のキンパツが露にされた。
「……」
メンバーの皆様は、清楚なイメージで黙っていたあたしの
突然の変身に驚いて、あんぐりと口を開けたままだ。
あたしは彼女たちに向かって中指を立て、一気にまくし立てた。
「後藤マキ!!13才。しゅみはおしゃれと音楽とかいもんです!しょーらいのユメはビッグになることです!モーニング……」
「後藤!!」
和田さんの顔が怒りに震えているのが、視界の端に確認できた。
- 9 名前:No.1 投稿日:2000年10月17日(火)01時56分25秒
- そしてあたしは
加入そーそー
オオメダマをくらったのであった
これはキメたのかハズしたのか
あたしには良くわからない
- 10 名前:B2 投稿日:2000年10月17日(火)01時57分18秒
- とりあえずこれだけ。
のんびりと更新していきます。
- 11 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月17日(火)03時45分41秒
- ああ、ここで…(謎
のんびりと待ってます。
- 12 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月17日(火)22時15分06秒
- 今の中学生ってキムタクって年代じゃないんですよ・・
でも楽しみっす
- 13 名前:B2 投稿日:2000年10月19日(木)01時00分16秒
- >11
はい、ここで。
>12
自分あんま詳しくないんで・・・
申し訳ない。
- 14 名前:B2 投稿日:2000年10月19日(木)01時01分29秒
- さて、今日の更新。
毎日先を考えないで書きなぐる。
ジェットコースターロマンス。
- 15 名前:No.2 投稿日:2000年10月19日(木)01時03分15秒
- No.2 「モーニング娘。」じゃなくて「モーニング狼。」だったあの頃
「きのー“パーフェクトラブ”みたあ?」
「みたみたあー。リップかしてリップ」
「あーん、前髪一ミリ切りすぎちゃった」
「えーそんな事ないよう」
「えーだって前髪は女の命よう」
楽屋の中からは、メンバーのかしましいおしゃべりが聞こえてくる。
ハア、今日もまた気が重いなあ。
あたしは意を決してドアノブに手をかけた。
カチャ。
「おはよーございます……」
- 16 名前:B2 投稿日:2000年10月19日(木)01時03分44秒
- 「ねー、この……」
あたしが入るなり、口に出かけていた言葉は止まり、
場は水を打ったようにシーンと静まり返ってしまう。
加入そーそーパツキンでタンカ切ってオオメダマくらった
あたしはモーニング娘。の中でカンペキ浮いてしまった。
「はぁ……」
とりあえず空いている席に座ったあたしは、
目の前の鏡に映る自分をボーっと眺めてみる。
(ウケルはずだったのににゃあ)
- 17 名前:No.2 投稿日:2000年10月19日(木)01時04分48秒
- しかし
つまんない
つまんない
つまんない
あたしの憧れてたゲーノーカイはどこにあるの?
あたしはまるで孤独なロンリーウルフ。
くやしいからピスタチオ食っちゃえ。
あたしはバッグからピスタチオを取り出し、
一人もぐもぐとピスタチオをほおばっていた。
- 18 名前:No.2 投稿日:2000年10月19日(木)01時05分48秒
- ―――――そんなマキちゃんを見つめる視線が一条。
カッコイイ……
最近コギャルファッションにイメチェン中の矢口ちゃんです。
(私が追加で加入したときなんか、いきなり裕ちゃんに怒られて
怯えたりしてたのに。それにひきかえ、後藤のなんてファンキー。
ああ、後藤!!後藤は私のアーバン・プリミティブ・エンジェルだ!!)
マキちゃんを見つめ、なにやら一人息巻く矢口ちゃん。
(ああでも……!!)
頭をプルプルと振って苦悩する、かわいい矢口ちゃん。
なんだか、とっても、危険な香り―――――
- 19 名前:No.2 投稿日:2000年10月19日(木)01時06分28秒
- 「ただいまー」
番組収録の後に控えていたダンスレッスンを終え、ようやく
家に帰って来た頃には、既にとっぷりと日が暮れておりました。
「ふう……」
この頃は家に帰ってきても、寝るだけしかしてない気がする。
なんて不毛な青春時代。
なんて事を考えておりますと
ピピピ!
と、ケータイから電子音が。
- 20 名前:No.2 投稿日:2000年10月19日(木)01時08分19秒
- あ、メールだ。
サッと液晶画面に目を通す。
……!!
ユキコからだ!!
ワーイ!!
アタシは急いでケータイを操作し、着信メールを呼び出す。
『マキ
元気イ?
わしら元気だ・よーん
モーニング娘。はどう?
慎吾クンに逢えたあ?
いーないーな
なんてね。じゃね』
- 21 名前:No.2 投稿日:2000年10月19日(木)01時09分06秒
- あれ?
なんであたし目が潤んでんだろ。
カッチョワルイ。
「……ぐすん」
頬を一筋の涙が伝う。
うっうっ。
ゲーノーカイはきびしくてつらいよう。
みんなに逢いたいよう。
- 22 名前:No.2 投稿日:2000年10月19日(木)01時10分08秒
- そう、あたしはゲーノーカイに入ってまだ
二週間目っつーにザセツしかかってた。
ロクなゲーノージンには会ってないし、毎日レッスンばっかだし、
メンバーの中では浮いてるし、寝る時間もあんまりないし。
ゲーノーカイってこんなもんなのかなあ。
と、考えているウチにどんどんクラくなってしまいそうので、
あたしはそれ以上深く考えずに明かりを消して寝てしまった。
どうせ明日も早いのだ。
ふんまんやるかたないながらも、そんなギクシャクとした
ゲーノー生活を送っているあたしの下に、つんくさんから
衝撃の決定がもたらされたのは、次の日のことだった。
- 23 名前:名無しさん 投稿日:2000年10月22日(日)20時52分47秒
- おもろいっす!
- 24 名前:B2 投稿日:2001年05月01日(火)20時07分37秒
- 半年以上も放置してしまってすいません。
一度始めた以上、最後まで書きます。
- 25 名前:No.3 投稿日:2001年05月01日(火)20時08分26秒
- No.3 それにしても日曜日の11時半のハロモニはいつまで続くのだろう?
今日はにちようび。
だけどあたしは今日もお仕事。
なんか、つんくさんからのトクベツショーシューだって。
(あ〜〜〜〜、メンドクサ・・・)
とかなんか思いながら、部屋でじたばたしてたら、
いつの間にやら遅刻スレスレの時間になってしまった。
「やばいやばいやばい!」
また遅刻なんかしたら、和田さんや
他のメンバーにも何を言われることやら。
- 26 名前:No.3 投稿日:2001年05月01日(火)20時09分51秒
- 焦って、電車を降りてからダッシュで事務所に駆け込むと、
メンバーはまだ市井さんと保田さんしか来ていなかった。
「なーんだ、走ってソンした」
と口にした途端、二人から刺すような視線が返ってきた。
「今日の集合は3人だけよ」
保田さんが冷たく言い放つ。
「後藤、この前も言ったでしょ。時間厳守と礼儀正しく。
これが芸能界の基本だって」
教育係の市井さんも、保田さんほどじゃないけど、きつい。
最初はとっても優しかったんだけど、あたしの行動がなかなか
直らないので、ちょっと疲れてるみたい。悪いな、とは思って
るんだけどね。でもこれがあたしの性格だからしょーがないじゃん。
- 27 名前:No.3 投稿日:2001年05月01日(火)20時12分50秒
- 「後藤、遅いぞ。集合には余裕持ってきとけ」
「はーい」
あたしの生返事に和田さんはチラっとこっちを睨んだけど、
軽い嘆息の後、すぐに手元の紙切れへと目線を戻した。
「ええと、秋からこの3人で新しくラジオ番組を
持ってもらうことになりました。局はFM東京。
番組名は『モームスダイバー』です」
ラジオかあ。結構楽しいかもね。
好きな曲かけたりとかさ。
でも、何でこの3人なんだろ?
- 28 名前:No.3 投稿日:2001年05月01日(火)20時13分28秒
- 「・・・で、それに関連して、つんくから重大な発表があります」
そこでタイミングよく、ガチャリとドアが開いてつんくさんが入ってきた。
『おはようございまーす』
とりあえず3人で一斉に挨拶する。
「おうおう、久しぶりやなー、後藤。
どうや?モーニングには慣れたか?
メンバーにはよくしてもらっとるか?」
相変わらずのつんくさんの人懐っこい喋りに、
あたしは少し心が解された気がした。
市井さんと保田さんとも挨拶程度の会話を交わした後、
つんくさんはとっても衝撃的な内容を話しはじめた。
- 29 名前:No.3 投稿日:2001年05月01日(火)20時14分14秒
- 「この3人でな、新しいユニット作ってみようかと思てるんや。
『プッチモニ』言うてな、ラジオもそのユニットのための番組で。
後藤はモーニングにも入ったばっかりで大変やと思うけど」
(プッチモニ?・・・新ユニット?)
どうやら、あたしたちはタンポポみたいな
新ユニットを結成することになったみたい。
(うーん・・・)
教育係の市井さんと、いろいろうるさい保田さんの
3人でユニットなんて、かなり気が詰まっちゃいそう。
まあ、中澤さんがいないだけマシかもだけどね。
- 30 名前:No.3 投稿日:2001年05月01日(火)20時15分40秒
- なんて思いながらふと隣を向くと、市井さんと保田さんが
ものすごく嬉しそうに顔を綻ばせて喜んでいるのが見えた。
二人はタンポポに入りたくて、でも矢口さんに負けて
入れなかったんだって聞いたことがある。だからかな。
二人はあたしが見てるのに気づくと、
ツカツカと歩み寄ってきた。そんでもって
「後藤!がんばろうね!」
なんて、市井さんに保田さんまで、あたしの手を取ってそう言った。
あたしは正直そんなに乗り気じゃなかったんだけど、
なんか、初めて自分がメンバーとして認めてもらえた
気がして、ちょっとだけど悪くない気がしてきた。
- 31 名前:No.3 投稿日:2001年05月01日(火)20時16分16秒
- 「えへへ・・・よろしくおねがいしまーす!」
これがあたしのゲーノーカイで最初のサイコオの瞬間だったんだけど、
でも、その後に待ち受けているあたしたちのシップウドトーな
半年間なんて、この時点では誰にも予測できなかったんだろうな。
つんくさんにも、もちろんあたしたち自身にもね。
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