インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板
さっ、地味に書いて行くで♪
- 1 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月01日(水)06時35分11秒
- 関西弁やからて加護・中澤メインやないねんな、これが。
地味〜に進めて行くと思うからな、温かく見守ってたってーな。
そんで、内容も多分地味、、、っちゅうかどうやろう、明るくは
ならんやろうな…。
とにかく、書くゆうたからには頑張らさせて貰います!
- 2 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月01日(水)06時44分34秒
- う〜ん、と、とりあえずいっとこか!
〜1〜
空が高い…。
もう秋空とは言わないのかもしれない、
空とわたしの間には枯れた木の葉が錐揉みおちている。
昨日の夜に学校指定の重苦しいコートを引っぱりだしたけど、
けさは着て来る気にならなかった。
秋とも冬ともないこの時期がなんとなくわたしは嫌いだ。
文化祭や体育祭などのイベントもひととおり終わってしまい、
学内は気の抜けたダルい雰囲気に包まれている。
本当ならわたし達3年生は受験という一大イベントを控え
ピリピリしていそうなものだが、
如何せん、ここは中高一貫を売り物にした私立女子校。
どんなおバカさんでも、コースに贅沢いわず、問題さえ起こさなければ
100%上にはあげてくれる。だからわたしも安心してダレていられるわけだ。
- 3 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月01日(水)06時51分57秒
- 〜2〜
ルイは友を呼ぶ、だっけ?こんなわたしの周りには、やはり
ヤル気の感じられない奴らばっかりだ。
みんなJr.の○○君がどーしたとか、後輩の誰々がエンコウしてるらしいとか、
そんな話題でやりきれない空虚な日常を埋めていた。
なんとなく集まったトモダチグループの中で
わたし的に唯一友人と呼べるコがいる。
ぼーっとしててちょっと天然入っているけど
純粋で相手を「のほほん」とした気持ちにさせる不思議なチカラがある。
そして、はっきり言ってものすごくカワイイ。
それをひけらかさないのは却って勿体ないのではとさえ思うほどに。
だから、このコはきっといいお嫁さんになれると思ったし
そういう幸せが相応しいのだと何とは無しに決めつけていた。
本人もやたら結婚願望が強くて、10代で結婚するんだ、なんて公言している。
このコはぜひ穏やかで暖かい家庭をもって欲しい…。
って、まるでわたしが悲惨な家庭で育っているみたいだが
世間の平均よりは裕福だろうし両親兄弟たちのこともそれなりに愛している。
要は、同い年相手に不思議だが、親心に似た心情を抱いているのだと思う。
- 4 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月01日(水)06時59分15秒
- 〜3〜
「ねえ〜、じーっと見てないでよー。なんか付いてる、顔に?」
おっと、そんな事を考えていたら真ん前にいる本人を凝視していたようだ。
「なんか〜今のん圭織センパイみたいだったよ〜こう、ジィ――って!」
「え、マジ−!?そぅとぅヤバかったんじゃないの、それって」
圭織センパイに聴かれたらそれこそヤバいような気がするが、
そんな返ししかできなかった。
「あはは、超シツレ−だよ〜。…あはっ、でもおもしろい。
確かに交信しちゃってるもんね、あの人。
こないだもさ〜高等部と合同で集会あったじゃん?
そん時なんか知らないけどこっちじーっと見て来てさー…」
「う〜ん、狙われてるんじゃないの?アヤシイ噂聞いたことあるしね、
気ぃ付けた方がいいかもよ〜?」
本当にわたしは圭織センパイの噂を聞いた事があった。
そんな詳しくは知らないが、まあ、男女交際にうるさくもない学校で、あの
外見で彼氏いた事ないってのはかなり変だとは思う。
- 5 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月01日(水)07時08分17秒
- 今日はここまでですわ。
誰と誰がでてるか、わかります?あえて出さんようにはしててんけど、
あまりにもワケ解からんゆーようなことやったら、アカンしな…。ムズイですわ。
- 6 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月01日(水)09時50分11秒
- ひょっとしてあの子とあの子かな?
だったら嬉しいな。
- 7 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月02日(木)05時34分49秒
- >6さん
レスありがとうございます〜。エエ、きっとあの子とあの子やと思いますよ。
しかし、この2人がくっつくお話かどうかは別やねんけどな〜…。
ほんでは、今朝も地味にかつまたーりと進めますわ。
- 8 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月02日(木)05時51分20秒
- 〜4〜
「…ん?どーしたの、珍しく真面目な顔しちゃって」
ふと相手を見たら真面目と言うよりは何か深刻そうだった。
このコのこんな表情を見るのは初めてかもしれない。
…なんだろう、もしや圭織センパイにセクハラされたとかっ!?
「あの、さ。この事はホントに信用できる人にしか言わない、って
決めてるんだけど」
突然ぽそっと喋り出した。表情はさっきのまま。
「…だから、多分他の友達には言わないと思うんだけどね…」
こっちまで深刻な気分になってきた。相手の普段が普段だけに、余計に。
一方で、わたしを信用してくれているのだという嬉しさも感じていた。
そう、わたしは安心して信用してくれていい。
このコの幸せな未来を阻害するような要因はぜんぶやっつけてあげるんだ、
と心に誓うと、やけに気合が湧いてきた。
わたしは力強く頷いて続きを促した。
「……えっと、実は〜、その〜アタシさぁ〜」
- 9 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月02日(木)05時57分29秒
- はぁ?これで終わりかい!とゆうツッコミ覚悟の極短UP。
イヤ、引っ張っていこかな思いまして…まあまあ、またーりまたーり。
- 10 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月03日(金)01時11分36秒
- これだけかい!(W
好きなようにUPして下さい。
引っ張られたら、こっちも喰いついていきますから!?
- 11 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月03日(金)23時54分12秒
- なんか悲しい話の予感…。
- 12 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月04日(土)18時50分25秒
- 〜5〜
…随分言いにくいことのようだ。
大丈夫、わたしはこう見えても気が長い。
“急いては事を仕損じる”
これがわたしのモットー。じっと言い出すのをまっていた。
…すると深刻だった表情から一転、普段のふにゃっとした顔になって……
ヘラッと、とんでもないことを言ってのけた。
「アタシ、彼女いるんだ」
- 13 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月04日(土)19時09分38秒
- 〜6〜
――アタシ カノジョイルンダ――
この日本語をわたしの脳が理解するのには少し時間を要した。
…エ―ット、ド―イウ意味ダ?
それはつまり、彼女がいる、って事なワケで…。
ん、そうかそうか、彼女がいるのね、ふむ…………
はあっ!!?
「ちょっ、ちょっと待て!いったいどーゆうことなんだ?彼女ォ?」
いつもより言葉遣いが荒くなってしまったが、そんなの気にしていられないくらい衝撃的だったのだ。思わず両肩を掴んで揺さぶってしまいそうになったが、
「し――――――っ!!! 声が大きいよ!!!」
そっちのほうが大きな声と、口に覆われた手によってはばまれてしまった。
「はぅわっ、んぐっ、はああっ!
わ、わたしを殺す気かっ!?息ができんでしょうが!!」
…コイツは自分の腕力を自覚すべきだ。
キャラに似合わないそのバカ力はバレー部のわたしをゆうに超えている。
帰宅部のくせに。
「だってぇ〜、声が大きいんだもんっ!!!」
悪びれる事なく言いやがる。だから、そっちの声のほうが大きいよ…。
クラス中の視線がわたし達に向けられている。
こういう時はただ意味なく笑っているのが得策だ、数秒後にはホラ、
さざなみの様にめいめいのグループの会話が再開されていく。
ひと呼吸おいて、今度は慎重に声を低くして訊いた。
「で、どーいうこと?そっちのケなんか全然なかったじゃん?」
「そっちってどっちのケ?」
まったく、拍子抜けしてしまう。わかるだろうに、話の筋を読めば…。
「だからぁ、男の子にキョーミが無い人なのか、って訊いてんの。
今までJr.の会話で盛り上がってたのとかって偽装してたワケ!?
じゃあアレは、去年つきあってたナントカ君は?
それもやっぱ嫌々だったってコト!?」
一気にまくし立てて言ったので、息が切れて肩が上下する。
今までわたしの中で作り上げてきた虚像が
ガラガラ音を立てて崩れさっていく気がした…。
- 14 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月04日(土)19時24分55秒
- 〜7〜
「ん〜ギソウって嘘ついてる、っていう意味?だったら違うよ、
来月のジャニコンも行くし。だから、それとこれとは別かな。」
どう別なんだ…わたしにはもうわからない。
唖然としているわたしにむかって、なおものんびりした口調で続けた。
「去年のも嫌々じゃなかったし。うん、あの頃はラブラブでした♪
あはっ、もう〜いいじゃん昔のコトはさ、ハズカシ〜」
がすっ、とわたしの左腕に掌手を食らわせた後もまだ照れているようだ。
…とりあえず、右腕じゃなくてよかった…。
てゆーか、ホントに自覚してくれ…。
「うぅ…。そうだ、昔のコトはどうでもいいんだ。
今なんでそうなったのかが訊きたいんだよ」
「なんでって…ス〜〜ッゴイきれーなんだもん。しかもなんかカッコいいんだ〜。
ひと目惚れって奴?思いきって話しかけて、そしたら仲良くなって、
この間コクったらいいよって言ってくれて、
そして現在に至る、マル」
随分はしょった経緯だが、その相手が女の子じゃなけりゃよくある話で
多分心から祝福できただろう。
しかし、現実は違う。
わたしは古い人間なのだろうか、暖かい気持ちにはどうしてもなれなかった…。
- 15 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月04日(土)19時42分36秒
- へい、今回は旅行から戻って早速の更新やねんけど、
連休は道が混んでてめちゃしんどかったわ…。
>10さん
すんませんでした〜(W
今回はその分サクサクッと載せてみたんやけど。
これからも食いついて放さんで下さい(W
<11さん
ウチもちゃんとは決めてヘんのですが、不幸なのんは苦手やからなぁ。
でも石川さんは好き…。
- 16 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月04日(土)19時46分09秒
- うお、あげちまったわ…。地味に行く予定が…。
- 17 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)03時35分09秒
- まだ、2人の名前を出さないとは・・・
どんなに沈んでいても追いかけるよ!
- 18 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)23時46分16秒
- タイトルはつけないんですか?
- 19 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月06日(月)03時32分47秒
- お晩どす、今夜もキリキリと(W 更新したい思うてます。
>18さん
う〜ん、タイトルつける程立派なもんが出来るかどうか自身なかってねぇ…。
今んトコは 小説その一 とゆうことで。
全部読んだあと題つけたるわゆう人、おらんかな…。
- 20 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月06日(月)03時35分38秒
- ↑自身て…自信な、すんません。
ほんで言い忘れましたが、上までのんと語ってる人物がちゃいますんで。
では。
- 21 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月06日(月)03時40分30秒
- 〜8〜
赤茶けた屋根、黒ずんだ青テント、人気の無い公園…
もう見飽きた風景が、いつものように流れ去って行く。
この街はつまらない
ずっと、何年も大した変化はなく、多分これからも変わりはしない。
こんな所にいては私もきっとつまらない人間になってしまう。
そう思って家から東京まで片道1時間半かけて通う事にしたのだ。
通うといっても、まわりの同い年とは違って高校に行っているわけでない。
私をつまらない人生から救い出してくれた、唯一ひとに言える特技、ダンス。
つまらない人生から変化に満ちた人生にするべく
毎日のレッスン通いも厭わなかった。
ただ踊っているのが好きな他の生徒達とは違う。
くそ真面目だの優等生ぶってるだの、何とでも言われて構わなかった。
私にとってダンスは「蜘蛛の糸」だった。
切れてしまえば元の恐ろしく退屈な生活が待っている…。
天に辿り着くには誠実に、努力を惜しまず続けて行くしかなかった。
そして、その努力は最近になってようやく報われた。
とある大会で特別賞を受けたことから、奨学金付きの
留学の話が舞い込んできたのだ。
自分が伸ばせるチャンスを逃すわけもなく、二つ返事で快諾した。
この街に、いや日本にさえも未練なんてなかった。
つい2週間前までは…。
- 22 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月06日(月)03時46分30秒
- 〜9〜
ああ、また考え事していたんだ…。
電車は乗り換えの駅に着いていた。サラリーマンを掻きわけ急いで降りる。
最近ひとりの時、つい自分の世界に入ってしまう。
誰かみたいだ、気をつけなきゃ…。
私は悩んでいた。
今の自分には、かつてあんなに嬉しかった留学が素直に喜べない。
未練が出来てしまったのだ。
離れたくない、ずっと一緒にいたいひとが現れたから。
私とは正反対で、イマドキのちょっと不真面目そうな子。
いきなり電車の中で話しかけられ
しかも中3と聞いたときは本当にびっくりした。
中学生に見えないその子は、レッスン中の私を何度か
外から見かけたことがあると言った。
ダンススクールの傍にある学校の制服だったから
ふうんそうなんだ、と納得した。
それから朝に会うと話すようになって
そのうち7時55分の6両目2番目のドア、
と毎日会う約束をするようになった。
第一印象とは微妙に違い、甘えたで素直で
ちょっと不思議な感じのするこの子がとても気に入っていた。
ほんの20分ほどだけど、一緒に過ごす時間はとても優しい気分になれた。
- 23 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月06日(月)03時49分44秒
- 〜10〜
そして2週間前の朝、いつものように私達はお喋りをしていた。
話の中で今日学校帰りに会ってくれないかと言われ、
その日の夕方に会うことになった。
- 24 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月06日(月)03時53分34秒
- 〜11〜
夕方、待ち合わせた公園で私は告白された。
おかしいかもしれないけれど好きなんです
アタシと付き合ってくれませんか…
こんな可愛い子がどうして?
きっと思春期にありがちのやつだろう、私は告白をそう受けとめた。
熱にうかされている状態なら、冷ましてあげるのが本当の優しさなのだ。
向こうの方のベンチでいちゃついてるカップルにイライラしながら、
だから、私は傷つけないよう細心の注意を払って断りの文句を口にだした
…はずが、出なかった。こちらをじっと見つめる瞳に揺らいでしまった。
困った。そんな顔されると言えない…ほんとに可愛いなぁ。
って何考えてるんだろう、私。
ああ、なんだかペースが狂ってきた、早く断らないと…。
私がこんなふうに心の内で焦っていたら、ふっと俯いて
やっぱ、ダメですよね…
まるで虫の羽音のような、小さく震える声で呟いたのが聞こえた。
限界だった…。
聞こえた次の瞬間、抱きしめていた。
ダメじゃないよ、付き合おう?
そう言ったのは本心からだった。同情から出たものでは決してなかった。
この時、実は私も彼女が好きだったという事に気付いたのだ。
信じられないというような顔をして見ているから、信じさせてあげる事にした。
好きだよ…
そう囁いてから、私はそっと……
- 25 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月06日(月)03時58分31秒
- 〜12〜
私は回想を中断した。乗り換える電車がきたから。
6両目2番目のドアの前に並ぶ。
人がどっと降りてきて、そのあと少しすいた車内に入る。
入ってすぐ右のスペースに、彼女はいた。
あの時の唇が私の名前を呼んだ。
「梨華ちゃん、おはよう」
- 26 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)00時54分38秒
- あ、そっちか
- 27 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)03時22分34秒
- 更新や〜。
>26さん
はい、すんまへん。そっちでしたんや。あっち思いましたやろ?
ウチもかいてて紛らわしいかな思ててんケドな…。
よー見たらやっぱそっちやって分かる…かも。
おぉ、えらいさがっとるやん…地味にとは言え2P目は嫌や〜(泣)
というわけで、いっちょあげ。
- 28 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)03時36分07秒
- 〜13〜
本鈴まであと10、9、8、7……もう1階のぼって最初の教室がわたしの教室。
こういう時は運動部に入ってて本当にヨカッタと思う、最後のスパートがきく。
女子校なんだし人の目なんか気にしない。
自慢の長い足とジャンプ力で3段ずつ飛び越してひたすら上がる。
間に合いそうな日は頑張っておかないと。
途中には、既に観念してのらりくらりしている生徒たちがいたが、
そいつらをかわしてやっと教室の階に到着した。
でもここで安心していてはならない、腕時計の秒針はもう57を指していて、
ひと休みしていたら今までの苦労が水の泡になってしまう。
ひたいにじんわり汗を感じながらも一気にドアへ駆け込む。
よっしゃ!今日は間に合ったよ…。ハァ、疲れた〜。
教室の中はいつものように呆れた顔した担任と歓声をあげてくれる数人の友人と
気に留めずしゃべってるその他大勢がいた。
あれ、なんかが足りない…
「おはよ〜」
「オハヨ。っちゅうかもうちょいゆとりを持って来れないものかねぇ。
あれぇ、今日ごっちんと一緒じゃなかったの?」
そうだ、ごっちんがいない…。
「間に合やーいいの!あれ、ごっちんきてないんだ?
無遅刻記録がついにとぎれましたか…」
「来る時さ〜駅で見かけたんだけど…結構早い時間だったし、
どこ寄り道してるんだろーねー?」
1学期までの約2年3ヶ月間、ごっちんは中等部の遅刻王としての名を
欲しいままにしてきた。
ちなみにわたしは最後のスパートのおかげでかなり助かっている。
わたしが猛烈な勢いで駆けあがっているとたまにごっちんと会ったりしたのだが、
「ガンバレ〜」なんて手をひらひら振りながら呑気に見届けられたりして。
それが夏休みがあけて人がかわったみたいにちゃんと来るようになった。
予鈴前に来るなんて以前では信じられない事だったのに、毎日毎日
えらい真面目になってしまった。
以前どうして遅刻しなくなったのか聞いたら、
「愛のチカラですわ♪」なんて返ってきてなんだかはぐらかされた。
もっとも、全くの嘘ではなかったようだ。というよりも、きっとそうなんだろう。
駅で見かけたということは…例の電車には乗って来れたんだろうに。
どうしたんだろう…。
なんだか、イヤな予感がした。
わたしはごっちんがきちんと来ていた理由を知っているだけに心配だった。
- 29 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)03時42分52秒
- 〜14〜
彼女がいるなんて打ち明けられて、正直面食らってしまったが
それでも相変わらずわたしの一番の親友だと思っている。
その後もよくノロケ話を聞かされたりして心境は複雑だった。
しかし話している時のあまりに幸せそうな顔にもう何も言うまいと決めたのだった。
でも…もしごっちんを傷つけるような事をしたら、わたしは
友達としてその彼女を絶対許せない、一発殴るかしなければ落ち着かないだろう。
どうやら彼女は年上みたいだし、ごっちんの想いを受け入れるなら
しっかり覚悟して受け入れないと無責任だ。
ごっちんは…1時間目の終わった休み時間にようやく現れた…先生に
衿の後ろ掴まれ引きずられながら。
普段のんびりしているとはいえ、こんな仕打ちをうけては流石にちょっと
ご立腹のようだ。
「あ〜〜〜もうっ!チョームカツクよっ、服のびちゃうっつーの!中澤氏ねっ!!!」
何も言わず引き返して行く先生の背中に向かって中指を付きたてている。
「はいはい、落ち着け落ち着け。おはようさん」
「きーてよ、アタシさぁ、前のローソンでポッキー欲しくってレジに並んでたのね。
そしたらあと一人の所であの中澤に見つかってさぁ〜
『おまえこんな時間になにしとんねん!』って引っ張りやがるの!
ポッキーは買えないしハズいし、ほんとサイアクだよ」
「う〜ん、それはアンラッキーでしたな」
「なーに、それだけ〜?」
そもそも、中澤の言うとおりなんでこんな時間に…?
「てゆーか、今日は随分ゆっくりのご到着で。
駅まではいつも通りに来てたんでしょ?」
「え…」
「見かけたって言ってたよ」
「そっか…」
ごっちんはさっきまでの威勢のよさが嘘のようにしゅんとなってしまった。
- 30 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)07時56分54秒
- あげてもいいのかな?
- 31 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月08日(水)04時09分19秒
- 〜15〜
始業のベルが鳴ってしまい、それ以上話を聞けなかった。
数学なんてただでさえ時間が流れなくってやたら長く感じるのに
今日はいつもの倍長い。
授業の内容は全然頭に入らなかった。シャーペンを意味なくノックしたり、
窓際の特権で運動場のバスケの模様を眺めていたりして、なんとかやり過ごした。
ごっちんからちゃんと話を聞いたのは昼休みになってからだった。
その話を聞き、わたしはいくつかの事を後悔しなければならなかった。
ひとつはこのあとの授業もどうやらまともに聞けなさそうだという後悔。
ふたつめは心の底からではないにしろこの恋を認めてしまったこと。
そしてもうひとつ、いつだったかごっちんに圭織先輩の話をしたことだった。
- 32 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月08日(水)04時19分08秒
- 本日も微妙に更新〜
ほんまは昨日ここまであげとくべきやったのになんか中途半端な切れかた
になってもうた…。このあとからまた石川さん視点になりますんで。
や、ややこしいな、自分でも思う…。
>30さん
はい、親切上げでも晒し上げでも結構ですんで(W
ウチが書くときはさげで行ってるだけなんで。
- 33 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月08日(水)05時34分10秒
- 〜16〜
今年は台風が少ないせいだろうか、青空がきれいじゃない気がする。
もっと雨が降って汚れた空気を洗い流してくれればいいのに…。
そんな事を考えながら、私は駅のホームにつっ立って空を見ていた。
電車が着く度、乗ろうとしない私を学生等が訝しげに見遣っていた。
別に気にならない、私はただ空を見ていた…。待ち人が、真希が現れるまで
ここでずっとそうしているつもりだった。
ふと、視線に気付く。ゆっくりこちらへ向かって歩み寄る人物。
すらっとした長身、ショートカットに端正な顔立ち…。
多分、私は彼女を知っている。
「吉澤、ひとみさん、だよね?よく話に出てくるからわかったよ」
彼女…吉澤さんは「ええ、どうも」と会釈した。その顔はこわばっていた。
おそらく私達に何があったか大体聞いているのだろう。
「ちょっと、いいですか?」
少し低めのアルトか。その響きは相手を落ち着かせるもので、
私は自分の高くピリピリした声があまり好きじゃないからちょっと羨ましかった。
吉澤さんは私が頷いたのを見て続けた。
「ごっちんが、泣いてました…わたしは、付き合ってるって
最初聞いたとき反対してたんです…でも、ごっちんはあなたのおかげで
ちゃんと学校に来るようになったし、一層明るくなったから…いいんだって
思うことにしてました」
「単刀直入に訊きます、飯田さんとはどういう仲なんですか?」
- 34 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月09日(木)02時05分40秒
- 読み返してみたら、飯田のこと匂わせてたようですね。
続きが気になるぞぉ〜!
- 35 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月09日(木)09時45分27秒
- 切なげな雰囲気が好き。
あげ。
- 36 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月10日(金)03時39分11秒
- まいど、更新ですぜ。
>34さん
続き続き〜行きまっせ〜。
飯田さん、ウチ的に2オシなんですわ。ええがなええがな〜
>35さん
いやあ、マジ嬉しいっすわ。がんばります!
うーん、レスって素晴らしい…
- 37 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月10日(金)03時43分37秒
- 〜17〜
敵意の混じったきつい目は、親友を泣かせた私への怒りを感じさせた。
真希から聞いていた通り、しっかりしていて優しい子なんだろう。
「…いきなり失礼なのはわかってます。でも、答えてくれませんか?」
お茶を濁して切り抜けるというのはどうやら無理そうだ。
私はひとつ息をついて、望み通り話してあげる事にした。
「真希はね、多分誤解してる。というより、混乱させてしまったのかもね」
「飯田さんは私の先輩。あの人、私と違って高校と両立してスクールに来てるの。
あんなふうだけど、ほんとは色々きちんと考えてる人なんだよ?
尊敬してるし、よく相談にものって貰っているわ」
ともすれば孤立しがちだった私に、さりげなく声を掛け続けてくれた飯田さん…
仲間なんて馴れ合うくらいなら要らない、と思っていたけれど、
唯一心を開くようになっていった。
だから飯田さんは、真希とは違う意味で、私の大切な人だ。
まあ、純粋に単なる先輩後輩の関係なのか、と問われると少々返答に困るが…。
吉澤さんは話を聞きながら、ずっと私の右手を見ていた。
身長差があるため、見下ろされる格好になっていてちょっと怖い。
彼女が次に何をいいたいのかはおおよそ見当がつく。
「……だから、真希に言われても、コレは外さない」
右手の薬指にある細いリングをさすりながら、先に言い放った。
すると、さっきから険しかった表情が、その一言でよけいに険しくなって…
「ごっちんが…付き合ってる相手が悲しがってるのに、平気なんすか!?
一体、ごっちんを何だと思ってんです!?」
怒りが最高潮に達してしまったようだ。
- 38 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月10日(金)03時50分37秒
- 〜18〜
「……だから、真希に言われても、コレは外さない」
この一言で、わたしはキレた。ふざけている。
確かに綺麗だし、儚そうな見た目に反して芯の通ったカッコいい人かもしれない。
でも、この人からはごっちんに対する愛情とかそういうもんが感じられない。
普通、嫌だろう。自分の恋人が他の奴から貰った指輪を後生大事にはめていたら。
そういう、相手の気持ち、わかってあげるべきじゃないの?
「あなたはごっちんのこと、好きなんですか?わたしには
到底そうみえないんですけど」
さすがに殴りかかりはしなかったけれど、腹の中は煮えたぎっていた。
それに…わたしが何も知らないとでも思っているのだろうか?
「以前学校でね、飯田さんの噂が出回ってた事があって…相手がどんなだとかも
色々噂になっていてね、思い出したんですけど。
…あれって、あなたのことですよね?」
突然、貼りつけたような薄い微笑がとれて、すうっと無表情になった。
それ以上突っ込めなくさせる、氷のような冷たい目。
普段ならわたしは怖じ気ついてもうなにも出来なかっただろう。でも、今は違う。
さっきのセリフは、賭けだった。
あの噂の相手がこの人だなんて言う確証はひとつもなかった。
要するに、カマをかけてやったのだ。
それが、この態度で確信を持った、やっぱりね。
なんだか、嬉しくってゾクゾクしてきた。
- 39 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)02時47分18秒
- どっこいせっ、一回あげるで。
あげれたところで、続きいきます。
- 40 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)02時50分45秒
- 〜19〜
「………」
沈黙の時間が続いた。向こうが口を割るまでずっと黙っていてやる。
話をしている間、電車はもう何本行っただろう。
スカートだから足が寒風にさらされて辛い。
この人はいつからここにいたのか…背筋を伸ばして、
さっきから全く同じ姿勢のままだった。
少しして、ようやく向こうが切りだした。
「……真希は、そのことを知っていたのかしら?」
やけに冷静な口調だった。もっと焦ると思っていたのだが。
「さあ。それはわかりません。噂くらいは話題にでてましたけど。
それより、ごっちんは、あなたとしゃべってて何か感じたんじゃないですか?
意外と勘が鋭いから」
わたしは、もう言葉の刺を抑えようとしなかった。いや、抑えられなかった。
- 41 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)03時01分13秒
- 〜20〜
そんなわたしとは対極にあるあくまで穏やかの口調。
「…飯田さんは今は私の大切な先輩、それ以上でも以下でもないわ。
吉澤さん、あなたに嫌われても軽蔑されても仕方がないと思う。
でも、真希には私のこと、ちゃんと話し合ってわかってもらうつもりだよ」
そして、その後に
「私が愛してるのは真希。
それだけではダメなのかな…」
ぽつりと、しかしはっきりと呟いたのが聞こえ、
そしてほんの一瞬とても切なそうな表情を見せた。
- 42 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)03時05分31秒
- 〜21〜
さっきまでわたしにあった、攻撃的な感情は一気に冷めていった。
ああ、勝てないや…単なる人でなしだと思っていたけど、違う。
この人正直すぎるんだよ。
自分の気持ちにも相手に対しても、不器用な程まっすぐで。
その分傷つくことも多いだろう…でもそういう自分、貫こうとしてるんだ。
ほんとうは、ごっちんとおんなじくらい純粋なのかもしれない。
もう、わたしがとやかく言う事じゃないんだ…。
また電車がホームに入ってくる。
「…真希はもう帰っちゃったのかな。待ってたんだけど」
空へ遠い目を向けてそう言った相手は、多分わたしのはずだけど。
わたしはやっと心が落ち着いてきたところなのに、
この人は終始こんな調子だった。あの一瞬を除いて。
なんだか、シャクだった。だから、言ってやった。
「ええ、とっくに帰りました」
「そっか。じゃあ、私もこれで帰るね」
元の薄い微笑を浮かべながら、そう言ってホームの前の方に歩いて行こうとした。
わたしはその腕をとっさに掴んだ。
「……嘘です。わたしが帰る時まだ教室でグズグズしてたから…帰ってません。
わたしがこれに乗ります。あなたは待っててやって下さい」
状況をよく呑みこめていないようだが、構わずひとり前の方に進んで行った。
- 43 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)03時08分48秒
- 〜22〜
「さっき、言いそびれたんだけど…コレ、餞別に貰ったものなの。だから、ね」
「えっ!?」
銀色の指輪をちらちらさせながら、そのまま「じゃあね」と
手を振られたところでドアが閉まった。
わたしはやっとさっぱりした気分になっていたのに、
また悩まなければならなかった。
餞別って、どういうことだよ…!?
- 44 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)20時27分46秒
- 散文詩みたいな独特の文体が好き。
あげ。
- 45 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)22時53分30秒
- 餞別・・・ああ、そっか。
どうにしろ後藤には辛いな
- 46 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月13日(月)05時12分41秒
- 更新やねん
>44さん
どうもありがとうございます。散文詩…ステキな響きやな がんばろ。
>45さん
後藤さん、お別れするとか以前に
実はもうちょい辛い目に遭っていただくかも。
ちゅうわけで、なんかごっつ重苦しいことになりそうやけど、GO!
- 47 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月13日(月)05時16分37秒
- 〜23〜
カーブを曲がりきり、電車の姿が完全に消えてしまう。
私はひとつ溜息をついて、依然そちらを眺め立っていた。
まるで嵐みたいなひとだったな…。
すっと現れ、一通り怒りをぶちまけて、なんだかわからないけど帰ってしまった。
彼女が羨ましかった。
あんなふうに誰か他の人間の為、本気で心配し、怒り、
きっと共に喜ぶ事もできるだろう彼女がとても羨ましかった。
嵐に遭った後の私の心は、寂寥とした、しかし穏やかな晩秋の空と似ていた。
――台風一過、といったところかな…。
現実の空は、陽がだいぶ傾いて青みが深くなっている。かなり冷え込んできた。
手に息をかけ真希を待った。
階段から足音がひとつ聞こえ、私は真希が来たと直感した。
- 48 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月13日(月)05時25分09秒
- 〜24〜
階段とさほど離れていない場所にいる私にすぐ気付いたようだ。
降りてきた足を一瞬とめてこちらを見つめていた。
その瞳からはほんの僅かな驚き以外に何も感じられない。
朝の電車での、胸が締付けられるような悲しい瞳とは違った。
しかし、それが私をかえって不安にした。
「ビックリした…」
真希も声が低いのだが、今のはいつもより更に低かった。抑揚のない話し方。
「なんで、こんな時間にいるの?」
「…真希を待ってた」
「そうなんだ」
「……」
会話が続かない。というよりも真希は話をする気がなさそうだった。
わたしは愛想を尽かされてしまった…。
そう思ってしまうくらい、真希は無表情だった。
これなら、叩かれるなり詰られるなりした方がまだマシだ。
「今朝はごめんなさい。でもね…」
「アタシはもう話すことない。朝に言ったことだけ。
梨華ちゃんがアタシと圭織先輩のどっちをとるか決めてくれなきゃ、イヤ」
「どっちをとるって…恋人と先輩なんて比べられない、どっちもすごい大事」
朝と同じ会話。この言葉で真希は怒って行っちゃったんだっけ…。
「ねえ、吉澤さんと私どっちが大事かって聞かれたら答えられないでしょう?
同じだよ」
真希は俯き加減だった顔をあげて、こちらを睨んだ。
「ヨッスィとアタシは付き合ったことなんかないもん。梨華ちゃんたちとは違う!
大体、留学するからってフツー指輪なんてプレゼントする!?」
なるほどね、吉澤さんの言う通り意外と勘は鋭いらしい。
「飯田さんとはもう何もないよ。指輪だって、
あの人そんな意味でくれたんじゃない」
真希はそっぽを向いて黙ったまま。
私の言った言葉に嘘はなかった。信じてくれなくて、悲しかった。
- 49 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月13日(月)05時25分49秒
- 〜24〜
階段とさほど離れていない場所にいる私にすぐ気付いたようだ。
降りてきた足を一瞬とめてこちらを見つめていた。
その瞳からはほんの僅かな驚き以外に何も感じられない。
朝の電車での、胸が締付けられるような悲しい瞳とは違った。
しかし、それが私をかえって不安にした。
「ビックリした…」
真希も声が低いのだが、今のはいつもより更に低かった。抑揚のない話し方。
「なんで、こんな時間にいるの?」
「…真希を待ってた」
「そうなんだ」
「……」
会話が続かない。というよりも真希は話をする気がなさそうだった。
わたしは愛想を尽かされてしまった…。
そう思ってしまうくらい、真希は無表情だった。
これなら、叩かれるなり詰られるなりした方がまだマシだ。
「今朝はごめんなさい。でもね…」
「アタシはもう話すことない。朝に言ったことだけ。
梨華ちゃんがアタシと圭織先輩のどっちをとるか決めてくれなきゃ、イヤ」
「どっちをとるって…恋人と先輩なんて比べられない、どっちもすごい大事」
朝と同じ会話。この言葉で真希は怒って行っちゃったんだっけ…。
「ねえ、吉澤さんと私どっちが大事かって聞かれたら答えられないでしょう?
同じだよ」
真希は俯き加減だった顔をあげて、こちらを睨んだ。
「ヨッスィとアタシは付き合ったことなんかないもん。梨華ちゃんたちとは違う!
大体、留学するからってフツー指輪なんてプレゼントする!?」
なるほどね、吉澤さんの言う通り意外と勘は鋭いらしい。
「飯田さんとはもう何もないよ。指輪だって、
あの人そんな意味でくれたんじゃない」
真希はそっぽを向いて黙りこんでしまった。
私の言った言葉に嘘はなかった。信じてくれなくて、悲しかった。
- 50 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月13日(月)05時35分03秒
- 〜25〜
どうしたらいい、ねえ、真希…
私が今好きなの、真希だけなのに。寂しいよ。
「…どうして昔に拘るの?指輪のせい?じゃあ外したら信じてくれるの?
真希の気は済むんだね、わかった、外す……ハイ、これでいいでしょ」
さっき外さないって宣言していたけど、もういいや。
指輪をジャケットのポケットにしまう。
「あ…」
「これで気が済んだ?ふふ、でも私ってすごい信用ないんだね、
こんなコトしなきゃ信じてもらえないんだから」
私は自分に腹がたった。真希にちゃんとわかって貰えるように、
落ち着いて話そうと思ってたのに。感情に流されてきつく当たるだけになってる。
でも、もうとめられない。
「梨華ちゃん…そんなんじゃ…」
「私が真希に好きだって言うのも、キスするのも、みんな疑われてたんだね…」
「!…ちがぅ…ょ……ア、アタシ言い過ぎた、ごめん…」
「なんかそう思うとすっごい悲しいよね…」
「…ゴメン…ナサイ」
自分にばかり気を取られていて、真希の変化に気付くのが遅れた。
少し前まで私を睨んでいた瞳は、涙をいっぱい溜めていた。
真希は…声を出さずに泣いていた。涙は次々と零れ落ちて行くけれど、
何も言わずただ私を怯えた表情で見つめていた。
私、サイテーだ。
自分が腹立たしいどころじゃない…もう死んでしまえばいいとさえ思った
- 51 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月13日(月)05時39分36秒
- 二重になっとる、ショッキ−!
なんや、読みにくいなあ〜ほんますんません。
- 52 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月13日(月)21時25分11秒
- 泣きそうです・・・
- 53 名前:ばね 投稿日:2000年11月13日(月)23時42分15秒
- ごまいしだったんですね、コレ。しばらく気が付かなかった。ちくしょう、ごまいし推しなのに…。
修羅場ですね。うあ〜。何とかシアワセになって欲しいものですが。
- 54 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月14日(火)03時25分42秒
- ちょこっと更新
>52さん
えらい辛い展開になってもうて…どうしよう、なんとかなるんかな、この先…
>ばねさん
ハイ、地味な上にわかりにくくしてましたからねぇ、最初の方は。
なんかごまいし小説増えつつありません?もしやアナタの陰謀でっか?(w
修羅場、続きますわ、もうちょい。こんなガラやないのに(泣)
- 55 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月14日(火)03時32分17秒
- 〜26〜
胸の内から噴き出た黒い感情、その後は空っぽの虚しいこころ…。
傷つけたかったんじゃない。
ほんとは、笑顔が見たいのに、もがけばもがく程苦しめてしまうなんて。
私ははたから思われているよりずっとコドモなんだ、と改めて思い知った。
− あなたはごっちんのこと、好きなんですか?
わたしには到底そうみえないんですけど −
吉澤さん、ごめんね。そう言われても仕方ないね。
私、あなたの親友を傷つけてばっかりだよ。
ただ好きだってだけじゃダメなんだ、全部上手くはいかないんだよね、きっと。
私達が付き合うのは普通より大変だと、初めからわかっていた。
だからこそ、しっかりしなきゃいけないって思ってたのに…。
私不器用だから、自分を抑え過ぎて不安にさせちゃうし、と思ったらこんなふうに
制御がきかなくなるんだ。
- 56 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月14日(火)03時40分01秒
- 〜27〜
真希…この子はもっと楽しい恋ができるはず。私なんかとではなければね。
自分に言い聞かせる。
…この痛みは一時のもの、いずれ癒えるだろう。
ズルズルと繰り返す方が真希には可哀相なんだ…
微かに震えている真希と目が合った。
いつのまにか私のジャケットの袖をきゅっと掴んでいる。
こんなかわいいコトされると、やっぱり別れたくないかも、なんて思ってしまう。
「酷いコト…言っちゃったね。謝るのは私の方だよ、ごめんね」
まだ怯えているのを安心させようとして、私は口の端を上げた。
「真希は悪くないもの。ひとりでカッとしちゃってさ、私。しょうがない奴だね」
「…っく…はぁっ……ごめんなざい…」
さっきより怯えた表情。どうして?
私ちゃんと笑って言えなかったのかな…
袖を掴む手もさっきより力が入れられていて、白くなっていた。
「あやまんなくていいから、ね?」
できるだけ優しい口調で話しかける。
ちょっとでも傷は浅い方がいいと思ったから。
「私が…悪い。真希の気持ち、もっとわかってあげないといけなかったね。
自分の気持ちも、もっと上手に言えたはずなのに…」
「こんなの、辛いよね。私と付き合ってたらさ、多分ずっとこういうカンジだよ」
「だから…」
私だって…言いたくないよ…
「だから、もう別れた方がいいと思う」
- 57 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)04時40分58秒
- 今朝もつらつら更新
ささっ、こういう展開のときはちゃっちゃと行かな。ウチが耐えれんわ。
- 58 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)04時48分10秒
- 〜28〜
泣きたかった。
でも、ここで泣いちゃいけない。視界が滲みかけているのを耐えた。
真希みたいないい子に告白されて、付き合えた自分はすごいラッキーだったんだ。
罰だってなんだって、甘んじて受ける。
各停しか止まらない小さな駅には、もうあまり人影も無く、
ほの暗い電灯が私達ふたりを頼りなく照らしていた。
寒さは感じない。色々な感覚がマヒしてしまっていた。
長い静寂を破ったのはずっと泣いていた真希の方だった。
「梨華ちゃんはぁ…アタシのこと、嫌いになっちゃったの?」
まだ泣いてはいたけど、やけにはっきりした喋りだった。
しかしその絶望した表情に、真希が何に怯えていたか気付かされた。
私がキレたのが怖かったんじゃなくて、別れを切りだされるのが怖かったんだ。
ああ、また、真希の事わかってなかったんだ。全然ダメだよね…
「ねぇ、アタシ一度も梨華ちゃんを疑ったりしてない、ほんとに」
「うん…」
「…でも…梨華ちゃんの全部…独り占めしたかった…アタシ我が侭に…なってた」
「……」
「…謝るよ…ヒック…いっぱい反省もする、これからはもう我が侭なコト、
言わない…困らせたり…しない…から」
「だ…から…別れるってさぁ…別れるなんか言わないでよぉ!!」
感情を爆発させるように叫んで、真希がとびついて来た。
身長は向こうが高いから、私の顔は真希の首あたりにある。
息が詰まる程きつく抱きつかれた。
私の力じゃ引っぺがす訳にもいかないし…
そもそも私は今、本気で引っぺがしたいなどと思っているの?
- 59 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)04時58分12秒
- 〜29〜
ゴメンナサイ、ゴメンナサイ…
頭越しに、何度も何度も言っているのが聞こえる。
声をだして激しく泣きながら。
「梨華ちゃ…っく……許してよぅ…アタシのこと嫌いにならないで!」
「許すも何も、真希が悪いなんて思わないわ」
「じゃあっ…別れなくたっていいじゃんか!」
嗚咽で苦しそうにしながらも必死で口に出す真希に、心がキシキシと鳴る。
気持ちが揺れる。いけない、もう別れるって決めたはずだから。
辛いのは今だけ、今だけだ。
でも…どうしよう…わかんなくなってきちゃったよ…
真希が腕を緩めて、私の顔を覗きこむように見た。
「梨華ちゃんは、アタシに冷めちゃったの?」
今の心境にはキツい問い。
「ねぇ…答えて」
否定して、仲直りしたい
いや、いっそ冷めたと言って突き放すべきなのか
結局私はコドモにもオトナにもなりきれない半端な人間なんだ。
ウジウジ答えあぐねていると、真希が顔を近づけながら呟いた。
「…答えてくれないと…キス、するよ?」
少しずつ距離が縮まっていく。
私は、情けないけれど、硬直して微動だにできずにいた。
「いいの?」
あと数センチのところで訊かれる。真希の吐息がかかる距離。
こんな時に不謹慎だが、間近の真希に見惚れていた。
私の思考は完全に停止してしまった。
真希が目を閉じた。
その二秒後、涙で濡れた唇の感触。
それは、とても、とても、冷たい唇だった…
- 60 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)07時01分21秒
- 〜30〜
電車の中はガラガラで、この車両には私達と向こうの方で
舟を漕いでいるおじさんしか乗っていなかった。
「アタシはね…」
乗ってからほとんど会話がなかったのだが、不意に真希が話し出す。
「辛いとか、悲しいとか、そういうのもアリだと思うんだよね。
付き合っててさ、楽しいばっかなんて、却っておかしいよ」
「そう…なのかな…」
アタシにとってはね、と前置きして真希は続けた。
「そういうさ、なんてゆうか…壁みたいなんを一緒に乗り越えてくのが
付き合うってことだと思うんだ。
お互いに好き合ってる限り、だけどね…
でも、その限りは辛くても悲しくても前に行けるはずだよ」
私は言葉が無かった。こんなちゃんとした考え持ってたなんて…真希には
失礼だけど、全然思わなかった。
「少なくてもアタシは、この関係を勉強みたいに投げ出さないつもりだよ」
強い子だな。かなり真希の見方が変わりそう。
「真希って…意外と大人なんだね」
「意外とぉ!?ちゃんと色々考えて生きてるんですっ!」
「あはは…」
今日初めて笑った気がする。笑ったら、なんだか心の靄がとれていく感じがした。
「むぅ〜、笑い事じゃないの!まぁ、梨華ちゃんは色々考え過ぎて
生きてるみたいだよね」
なかなか穿ったことを言ってくる。思わず笑いを止めた。
「梨華ちゃんの考えてる事、アタシには難しくてわかんなさそうだケド
とりあえず、好きでいてくれるのがわかったら、それだけでアタシはいいや」
「それだけで…いいの?」
「うん。それだけ、って結構大変なんじゃないかな、ずっと好きでいるって」
今なら、自分の気持ちを素直に出せる。
「でも、私は真希のことずっと好きでいるわ」
- 61 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)07時08分18秒
- 〜31〜
「あ…ありがとう」
赤くなって俯いてしまった真希は、なにやらゴソゴソしだした。
ん?それは私のジャケットだってば、何するの!?
真希が私のジャケットのポケットに手を突っ込んできた。
そして、さっきポケットにしまった指輪を取り出した。
じっと見てる…
窓の外に投げられそう…
飯田さん、失くしたなんて言ったら怒るだろうな…すごく怖い。
「ハイ、右手かして」
「え?」
「右手!」
「あっ、はい、どうぞ…」
おずおずと自分の右手を真希の方にやる。
真希は私の右手に指輪を戻した。
「さっきはゴメンナサイ。大事なものなんだし、はめててよ。
でもさ…薬指はさすがにヤだから〜、人差し指にしてね」
「え…だって右手じゃん」
「も、もしや知らずにしてたとか?右手の薬指の指輪は、
コイビトがいるって意味なの!」
うそ…?そんなの知らないよ。丁度いいから薬指にしてただけなのに。
はぁ〜。そりゃ怒るよね、真希も、吉澤さんも…。
「ゴメン…知らなかった…です」
「なんか、そんな気はしてたケド〜。梨華ちゃん
もっと女心っちゅうのを理解しなきゃダメですぞ」
「ハイ…」
なんだかんだで、今日も幸せに終えられそうだ。
…そう思ったんだけど、寝てしまった真希が右手を握ったまま離してくれなくて。
ああ、ここで私は乗り換えなのに…起きてくれない。
私の力じゃ引っぺがす訳にもいかないし…
しょうがない、真希の駅まで乗っておこう。寝顔が可愛いからいいや。
- 62 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)07時13分14秒
- ウチにしたらエラい進みっぷりや…。
終わりがやっと見えてきたわ…次くらいで終われるかどうか。
見てくれてるみなさん、もうちょっとの間お付き合いしたって下さい。
- 63 名前:ばね 投稿日:2000年11月15日(水)23時37分20秒
- …更新早いすねぇ。
いや〜、修羅場が早く終わってくれてよかったです。痛いったら、もう。オチの石川さん、鈍くてステキ。(w
>>54
私の陰謀だったのか。(w
や、でもほんと増えてますね、ごまいし。嬉しいな。
- 64 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月16日(木)08時39分12秒
- 今日初めて読ませて貰いました、とてもいい雰囲気で続き気になります。
自分もいしごまかなり好きなんで特に応援してます。
頑張ってください、作者さん。
- 65 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月19日(日)07時42分48秒
- ひと山こえて再びまたーり更新
ラストまでもうちょいやのにまたーり…
>63ばねさん
更新早かったでしょう、ほんまに(w
だってかわいそうやってんもん、でてる二人が。
最後の石川さんは、多分こんなカンジの人かなと。
それにしても、ごまいしおもろい話ばっかりや…やばいんちゃうん
>64さん
読んでくれてありがとうです。いしごまよろし♪
非力ながら頑張ってやらせて頂きますんで、どうぞ引き続き応援したって下さい。
- 66 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月19日(日)08時03分32秒
- 〜32〜
いや〜、やっぱ窓際は良いわ♪
ヨッスィは廊下側にいっちゃってかわいそーだけど。
日があたってぽかぽかするしボーっとしててもそんなバレないしね〜。
今日は終業式兼X’mas二日前。HR長過ぎ、早く終われってば…。
気の緩みきったアタシは、いろんな事思い出していた。
梨華ちゃんと初めて会った時の事、告白した事、けんかした事、
別れようって言われた事、んでその後…
「もしもし、ゴト−さん!?」
「…んぁ?」
誰だよっ、これからがいいトコなのに!ムシムシ、っと。
あれから電車で爆睡しちゃったアタシに、梨華ちゃんは
ずっとついていてくれたんだ。
梨華ちゃんホントはかなり前の駅で乗り換えなのにさ、超優しいよね。
でも、なにげに苦笑いしてたのはどうしてだろ?ま、いっか。
で、そのまま帰ってもらうのも悪いし、って思ったから家に呼んで…。
丁度いいことに、弟は出かけたみたいで誰もいなかった。
お母さんは夜いつもいないしね。
この前梨華ちゃんが遊びに来た時はあいつがいて
「そっくりだね、カワイイ〜」なんて気に入られちゃってさ、
なーんかあんま会わせたくないんだよね。
二人っきりなのをいい事に、アタシ達
(アタシが一方的に?そ、そんなことないってば!)はリビングで
イチャイチャしまくってた。
だってさ、結婚式とかでよく言ってるじゃん、
雨降って地固まるってやつ?
やっぱ仲直りできたあとはそうとうラブラブになるでしょ。
それから初めて一緒にお風呂入ったんだけどさ、これがまた…
梨華ちゃんのないすばでぃっぷり、ヒツゼツに尽くしがたいとはこの事だね。
さすが四六時中ダンスやってるだけあるわ。
ほっそいんだけどさ〜ガリガリじゃなくてしまってるってカンジで、
しかもついてるトコにはついてるんだな。
いやぁ、さすがの後藤さんも見てるだけじゃ耐えれなかったっす…。
- 67 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月19日(日)08時10分11秒
- 〜33〜
「うはっ…んふふ……えはっえはは…」
「こわ…そんな低い声で笑わんといて…もしもーし?」
だからぁっ、なんなのよ!?
きっ、と声のする頭上を睨み上げると、引きまくったカオの担任がいた。
むこうからヨッスィもほぼおんなじ表情してこっちを見てた。
「…なに?」
アタシの機嫌は一気にサイアクになった。アタシは関西人嫌いなのっ。
しかも中澤の飲み仲間じゃん、こいつ。よけいムカツク…。
「なんや、ひとりでわろてた思たら今度はキレよったで…。
アンタ、日直やねんからしっかり最後戸締りしといてや?まったく大丈…」
「よぉっすぃこ〜〜〜〜♪」
「ハイハイ…あの、先生、今日はわたしが
ごっちんのかわりに戸締りの確認しますんで」
「なんでやねん、アカンで後藤が役やねんからちゃんとやりなさい!」
なんなのよ、いいじゃんヨッスィがいいって言ってんだから、はよ帰らせろって!!
「お言葉ですけど…今のごっちんに戸締りなんて任せたらどうなるか…
先生、確か3日前に職員会議で吊るし上げられたばっかりでしょう?
避けられるヘマは避けておいたほうがいいと思うんですが」
「うぐっ吉澤、なんでお前がその事を…
ちゃうんや、あれは裕ちゃんが前の晩にウチの部屋きよって
無理やり飲まされて……ど〜でもええねん、そんなことはっ!!」
「というわけで、わたしがやりますんで、じゃ」
「それとこれとは…ん!?後藤はどこ行ってん?
帰ったやとぉ?なんちゅう奴や、明日こってり絞ったるからな
…って明日から冬休みやん、ハァ…」
- 68 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月20日(月)02時35分33秒
- 吊るし上げられたって、何したんだ平家(w
次はX'masですか、楽しみ!
- 69 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月21日(火)04時08分28秒
- ちょいageつつ更新
>68さん
平家先生、酒は飲んでも呑まれたらアカンで。ま、酒より裕ちゃんに
呑まれてるんかもな。生徒にも軽くあしらわれて…けっこう可哀相なキャラ…
今回、浮かれまくる後藤さんにまたもや試練が…平家の怨念か!?(w
- 70 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月21日(火)04時15分36秒
- 〜34〜
ヨッスィの協力でウザい担任から逃れられたアタシはひたすら階段を降りていた。
もう、無駄な足止め食らったおかげでギリギリになったじゃん〜!!
これからあさってまで、ナント!梨華ちゃんの家に
連泊するのです、後藤さんはっ♪
西門の傍ではもう梨華ちゃんが待ってるはず。
いくらアタシが遅刻しなくなったとはいえ、梨華ちゃんはその遥か上をいってて
約束の30分前に来てたりする。
そこまでしなくても…と思うんだけど、気の済まない性格
みたいだからしょうがないか。
二階の踊り場にさしかかった時、前方から見たくなかった顔があらわれた。
ま、まじっすか〜幻覚…なわけないよね…
ここじゃ今更引き返せないよ〜。
そもそも、逃げたりしたら地の果てまで追って来そうな相手だし。
「おうおう、後藤やないかー、ちょうどよかったわ」
何がちょうどよ、何が!あんたに一番会いたくなかったんだよ、中澤センセイ…
- 71 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月21日(火)04時27分16秒
- 〜35〜
そんなアタシの漂わす黒いオーラにも気づかず
へらへら関西弁で話しかけて来る。
「あんたに会ったらこれをな…ありゃ?ん?ないわ…ちょお待って」
もぅ〜〜〜!!雑用きく暇はないんだからね!
ヨッスィはもう助けてくれないし…
なんか今日ツイてなさすぎだよー。
「あ〜あったあった、これな。前んとき、要ったんやろ?」
中澤はそう言ってカバンから取りだしたものを放ってきた。
かさって音を立てて手元にやってきたのは…ポッキーの8本入った袋だった。
「ふぇ?ど、どーして??」
「いやぁ、ホンマは箱のままやろう思ててんケドな〜、おなか空いたから
開けてもうてな…」
「…アノ、そうじゃなくって」
「ん?せやから、前に買おうとしとったやろ、遅刻しとるのに堂々と。
そん時の分や」
予想しなかった展開にアタシは完璧パニくってて、ただポッキーを
じーっと見てるだけだった。
「もし、しんどい事あるんやったら、ウチでよければいつでも聞いたるからな」
その言葉で、目がちょっとじーんってなってしまった。なんだ…いい奴じゃん…
「うん…アリガトウ、でも大丈夫…になった、から」
声が震えたらカッコ悪いから、できるだけしっかり言った。
センセイは「そら、良かったな」って笑って階段を上がっていこうとした。
アタシはその背中を見上げ、
「中澤センセイ、今度はぁ〜、ムースポッキーの白がいいでーす」
そう言ったら、こっちに戻って来てデコピンされた。
「アホ、急いどったんやろ、はよ行き〜」
ついさっきまで神経を逆なでしてた関西弁を今のアタシは優しい響きに感じてた。
はっ、そうだった、早く行かなきゃ!梨華ちゃん、あとちょっと待っててね。
- 72 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)01時33分05秒
- ふぅ〜、何とか試練を乗り越えたな後藤(w
- 73 名前:ばね 投稿日:2000年11月22日(水)03時30分13秒
- えー、32の最後の一文がとてもとても気になりました。(w
とりあえず、連泊の内容に期待。あは。
正月の日テレ特番でごまいしが見れそう(ガセじゃなければ)。
- 74 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)05時16分27秒
- おはスタまでの間に目覚まし更新
>72さん
裕ちゃんは気もきくし悪い奴やなかったって事で。平家センセと違って要領も
きっといいんでしょう。しかし、後藤さん、油断大敵なり。
>73さん
まいどです〜。あ、32のね…いずれ明かになる…ハズ。というか、
個人的にはしたいっすわ(w
日テレ特番といいますと、アノ、
飯田さんが青森へイタコ修業しに行くというやつでっか!?(勿論ガセ)
いやあ、ごまいし見れるんか〜♪ 出世したな、石川さん…
- 75 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)05時23分59秒
- 〜36〜
しっかし、中等部から西門までってかなりあるんだよね。
急ごうとは思うんだけどテカッた顔で会うのはいやじゃん?困ったな。
そういえば、梨華ちゃんはなんで西門がいいって言ったんだろ?いいケドさ。
そうこうしてるうちに待ち合わせの場所が見えるとこまで来たんだけど…
あの、なんつーか…梨華ちゃんって、普段アタシを待ってる時は
姿勢よく立って空とか見上げてたりするのね。
なかなか凛としててカッコいいな〜なんて思うんだけどさ、う〜ん……
ねぇ梨華ちゃん、今日のアナタは少し、様子がおかしいような…
どーしてそんなに同じとこ行ったり来たりしてキョロキョロしてるんでしょう?
目深にかぶったニットキャップといい、ピンク好きにも関わらず
黒で揃えたコート、タートル、パンツといい…
ねぇ梨華ちゃん、アタシ的にはさ、ちょっぴり3枚目なトコも
気に入ってたりするしね、構わないですけど…
はたから見たら、不審者そのものじゃないでしょうか…
- 76 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)05時29分00秒
- 〜37〜
と、とりあえず、近くまで行って声を掛けることにした。
「…なんかあったの、梨華ちゃん?」
「えっ!?あっ、来てたんだ。もうっ!ビックリしたじゃなーい。
なんかって何?なんもないよ?ささっ、早く行こ、早く!」
やたらテンション高めでアタシの質問をかわし、手を握ってきて
そそくさと移動しようとする。なんかあります、って言ってるようなものじゃん。
あれ?でも、例のリング今日はしてないじゃん。
やっぱX'masだし、気をきかせてくれたのかな。ふむ、感心感心♪
「ちょ、ちょっと待って、そっち逆方向だよ〜」
「い、いや、たまには通学路をかえてみたいなーなんて」
たまにはって…通学路って…梨華ちゃん、ウチの学校の生徒じゃないでしょ!?
「ねぇ梨華ちゃん……」
…やめた。この人、頑張れば頑張るほど空回りする時あるんだよね。
そういうトコもアタシ的にはカワイクってOKだけど。
まったく、何企んでるのか知らないけどとりあえずは言う通りにしたげるよ。
アタシ達はそのまま手を繋ぎながら人通りの少ない狭い道で駅まで戻った。
- 77 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)05時37分25秒
- 〜38〜
駅に着くと、梨華ちゃんがまたキョロキョロしだした。今度は控えめに。
でも、そんなのアタシにはバレバレだよ。
そして早足で改札に向かおうとする。
手を繋いでたから、引っ張られる形になって、思わず引っ張り返してしまった。
ヨッスィ曰く「怪力の持ち主」なアタシに引っ張り返された梨華ちゃんは、
2,3歩後退して見事にアタシの胸へ飛び込んできた。後ろ向きだけどね。
「なんでそんなに急ぐの?」
梨華ちゃんの細い二の腕を掴んで問いただした。
「え?っとぉ〜、やっぱ早く家に帰ってゆっくりしたいじゃない、
二人きりでさ?だからだよっ」
なんか…なんかムカツクよね。嘘つく上に、言い訳でそういうの言うんだ!?
「なによ…」
「へっ?」
梨華ちゃんがこっちを振り返った。アタシの表情を見てヤバイと思ったようだ。
「あ、あの〜、真希…ちゃん?」
「そりゃアタシ、バカだけどさ、そんな嘘はつかないでよ!バレバレだって!
一体何隠してんの!?」
「それは…隠してないんだけど……ちょっと…」
言えない事…なんだ?アタシが梨華ちゃんといられるの楽しみにしてても、
梨華ちゃんは他の事に心を奪られてるんだね。
ああ、そう、わかりました!
「…もう、いい」
「いいって、な、なにが?」
「アタシ、帰る。今日は一緒にいる気分じゃないから!」
そう言い残してひとりで改札に向かった。
「ええっ!?嘘でしょ?ずっと一緒にいてくれるって言ったじゃない」
後ろから手を掴まれたけど、振り払ってやった。
そうだよ、一緒にいる気満々でしたとも!梨華ちゃんが悪いんでしょ!!
「ねぇ、言う!言うから、怒らないで、ね?」
梨華ちゃんかなり焦ってる。でも、そんな無理に言って貰わなくて結構です!
そう思って再び歩き出したアタシだけど、また立ち止まることになった。
−−確か中澤に遭った時、一番会いたくない奴だって思ってたんだけど…
違ったね、二番目だったよ。
「人目に付くトコでなっさけないね〜イシカワぁ」
アタシが一番会いたくなかったのは、
今目前でクスクス笑ってるこのヒト…飯田圭織だった。
- 78 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)20時05分21秒
- おおっカヲリさん
さりげに初登場では
- 79 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月23日(木)01時03分39秒
- とうとう絡んできましたね〜
波乱の予感…
- 80 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月23日(木)13時03分39秒
- 波乱だな。
生徒会長の保田さんの登場に期待。
- 81 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)03時53分06秒
- ラストと申して早幾日…い、いや、地味に向かってはいるねんケド
>78さん
実際に登場する機会は少ないくせにやたらトリックスター…
オイシイ役どころかもですな、この飯田さん。
>79さん
やっぱ飯田さんほってたらアカンでしょう思いまして。さあ、波乱やで〜!(w
>80さん
保田さん、じ、実は次書くとしたら短編で主役に…等と考えてたもんやから…
次じゃ…ダメ?
ところで、懲りもせんと次ゆうてるウチって…ええい、アホは打たれ強いんや!(w
- 82 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)03時57分41秒
- 〜39〜
出たな、万事の元凶、諸悪の根源…!!すべては飯田が原因です、ってカンジ!?
なんだよっ、余裕っぽく構えちゃってさ!
圭織センパイと目合わしたくなくって、ちらっと梨華ちゃんの方をうかがったら
肺の中の空気がなくなっちゃう位ふか〜いタメイキをついてうなだれてた。
ほほぅ、これがアタシを急かしてた理由なワケね…。
「ちょっとぉ!何なのぉ、アンタ達のそのリアクションは!
カオリがまるで疫病神みたいじゃん!」
疫病神ね…一字一句違わずその通りだよ!
訳わかんないケドご機嫌斜めになった圭織センパイ
さっきから引き続きムカツいてるアタシ
なんだか途方にくれた表情してる梨華ちゃん
…この先はきっと修羅場ってやつよね。どーすんの、梨華ちゃん??
- 83 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)04時18分07秒
- 〜40〜
この時のアタシにはまだ梨華ちゃんの反応を楽しめるぐらいの余裕があった。
でも、圭織センパイが梨華ちゃんに向けたつぎの問いかけで、
アタシは一気に不安に取り込まれた。
「そういやイシカワはぁ、もう言っちゃったの?この子…
中3のゴトウ、だっけ?そうだよね、カオリ見たことあるもん。
で、このゴトウさんは知ってるワケ?」
何をもう言ったの、アタシが何を知ってるっていうのよ…?
内容が抜かれすぎてて、圭織センパイが何を言ってるのか意味がわからなかった。
「まだです…けど」
梨華ちゃんのトーンの落ちた声がやけに耳に響いた。
嫌な予感が頭を駆け回る。
ヤダ……聞きたくなんかない…
でも…圭織センパイが知っててアタシだけ蚊帳の外なんて…もっとヤダ!
「ふーん、言ってないんだ。じゃ、昨日のことは考えなおしてさ、
そんで、ちゃんと言っちゃえば?あのこと知ってるの、
まだカオリだけみたいだし」
見下ろすような視線と相まって、そのセリフで堪忍袋の緒が切れた。
「どういうことか、説明してくれませんか」
できるだけ冷静に、感情を表さず…ここでキレたら多分アタシの負け。
「聞く権利はあるでしょう?ね、梨華ちゃん?」
困惑してる梨華ちゃん。なんか、今日は会った時かららしくないよ。
いつもはさ、ちょっとキツい話題でもはっきり自分の意見を伝えてくれるのに。
圭織センパイは散々思わせぶりな事を言っておいて、
この先は口を出す気がないらしく呑気に辺りを眺めていた。
「どういうことか、説明してってば」
「アタシ達付き合ってるんじゃん…隠し事なんてしないでよ」
「ねえ…聞かせてよ…」
「真希…」
〜∵〜∴〜∵〜∴〜∵〜∴〜∵〜∴〜∵〜∴〜∵〜∴〜∵〜∴〜∵〜
あの、眉尻を下げて哀しそうに笑うクセはいつからついたんだろう?
梨華ちゃんを思い出す時、頭に浮かんでくる表情のひとつ。
そして、アタシが見た梨華ちゃんの最後の表情。
- 84 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)04時27分55秒
- 更新中〜
朝までに最後まで行けるかな…勢いでがんばるで〜
- 85 名前:80 投稿日:2000年11月24日(金)07時56分25秒
- 次の主役で良いです。
頑張って下さい
- 86 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)09時23分48秒
- わ〜い、早朝レスついてるやん♪
保田さんには悲惨なほのぼの系(?)で頑張ってもらう予定です
ところで保田さんファンの方…ですよね?どないしよ、あはっ、あはは。。。
そして、一挙に行きまっせ、ラストまで!
- 87 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)09時26分10秒
- 〜41〜
最初から話すと、私ね、留学を辞退したいって昨日飯田さんに相談してたの
えっ…!?
私は別に留学がしたくてダンスの勉強してるんじゃないから…
でもっ、自分を伸ばすチャンスなんでしょ?なんで…
ダンスはね、私にとって生きてるって実感のできる唯一の事だった…
でもね、怪我したり、才能がこれ以上伸びなければそこで終わり、
いつ切れるかわからない糸みたいなものね…
梨華ちゃん…
それが真希と出会って付き合うようになって、
以前ほどギリギリな感じではなくなったの
きっと、真希っていうもう一本の糸ができたから…
アタシは梨華ちゃんが留学したって待てるんだよ?何処にいたって想ってる
私が、きっと耐えられない……知ってる?糸ってね、
一本一本別にするより撚った方が切れないの…
留学はそれをまた解くことになるんだよ
よくわかんないよ…
そうだね…わからないかもね…飯田さんにも馬鹿げてるって言われた
それで昨日は大喧嘩になったわ…行かないんだし、指輪も返しちゃった
- 88 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)09時31分25秒
- 〜42〜
ねぇ…いいよ、もう、梨華ちゃんの選択がいちばん正しいんだよ、
それでいいじゃん!
…喧嘩中に飯田さんに言われたの、真希に依存しすぎだって、
身を滅ぼす恋愛はするなって
な、にそれ……そんなの圭織センパイにカンケーないじゃんか!
梨華ちゃん、まさかそんな言葉鵜呑みにしてないよね?
私、例えダンスがダメになっても真希がそばにいればいいって思ってる…
でも、もし真希と離れても私にはダンスがある、とは思えなくなってた
…それに気付いて…すごく怖くなった
怖くなんかないよ!ずっと一緒にいればいい話じゃない!
今日もさ、さっき帰るなんて言ったケド一緒にいようよ、ね?
私…弱くてダメな人間なんだ…すごい怖くて…耐えられなかったの…
ねえ、もう行こうよ!買い物できなくなるじゃん、ねえってば!!
耐えられなかった…ごめんね、真希…裏切ったの…私…
…私、昨日飯田さんと寝た…
- 89 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)09時40分48秒
- 〜43〜
う…そだ…
飯田さんは怒るケド優しいから…その優しさに甘えちゃったんだ
………
ごめんね…しかも、今日飯田さんに会わなければ、黙って真希と
クリスマスまで過ごすつもり…だったんだ…
冗談はもういいよ!!…そんなの信じない、全部信じない!!
私は卑怯者だよ…今晩真希がその気になれば…そ知らぬ顔して抱くつもりだった
…もうっ、やめて!!……ひどい…ひどすぎるよぉっ!!
………許してなんて言わない、何回叩いたとしても気が済まないだろうから…
こんなの、真希の受けた痛みに比べたら、全然痛くないよね…
- 90 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)09時45分52秒
- 〜44〜
――あ、雪だ…
ひとつひとつの言葉、まだはっきりと覚えてる。
遠い昔の事のようだけど、実際はたった二日しか経っていなくて。
あれから家に帰って何もできなかった。昨日も何もしなかった。
本来なら楽しかったはずの二日間。
そして、今日はイヴ…家にはもういたくなかった。電車にのって、
渋谷まで行ってぶらぶらした。この日にひとりでこんな所へ行くもんじゃない。
だから早々に引き揚げて…気が付いたら、梨華ちゃんのマンションの前にいた。
…なんてね、確信犯だよ、アタシ…だって、渡すはずだったプレゼント、
バッグに入れて出たんだから。
ちょっと前に引っ越して、ここで一人暮ししてるんだよね。中入った事ないけど。
梨華ちゃんがいないのはわかってた。誰と一緒に過ごしているのかも。
それでもいい、何時になってもいいから…逢いたかった。
だからこうしてアタシはドアの前に座って待ってるんだ。
床が冷たいな。夜の雪は綺麗だけど、心の中まで凍えてきそうだよ。
ひらひら舞う粉雪に、アタシの意識は連れ去られそう…
今何時なんだろう…イヴのうちには逢えなさそうだね。
ねぇ、神様?現実で逢えないなら、せめて…どうか、
夢ででも逢わせてくれませんか…
ふぁ、眠い…いい夢、みたいなぁ…
- 91 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)09時50分27秒
- 〜45〜
ココハ?リカチャンノ イエカナ?
『真希…ちょっと待ってね、はい、これあったかいから』
リカチャンノ コエガ スル…
『ほら、紅茶冷めちゃうよ?寒かったでしょ、飲みなよ』
『まさか来てくれるなんて思わなかった…嬉しい…ほん…と嬉しい…よ…』
アレ、ナイテルノ?ヤッパリ ユメナンダ…
ホントノ リカチャンハ ナイタコト ナイモン
『もう離さない。真希、傍にいてね。ずっとずっと一緒だよ』
ダキシメテ クレル アハッ アッタカイヤ…
ありがとう神様、後藤はもう、これでじゅうぶん満足です。
天国でも地獄でも、連れて行ってください…
- 92 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)09時52分44秒
- 〜46〜
まぶたが重くて開かない、ってゆーか猛烈に眠い。
…という事は、アタシはまだ生きてるんだな。
うぅ〜〜ん、なかなかいい夢だった気がする。
とりあえず起きなきゃ…マジで凍死するよ。
アタシは床に手をついて起き上がろうと…
ありゃ、床がめり込んだ気がする…アタシの怪力もここまできたか!?
- 93 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)09時56分25秒
- 〜47〜
あ、違うよ…ベッドの中にいるんじゃん…
周りを見たら飲みかけの紅茶がテーブルに置いてあって。
さっきの夢そのままの景色が広がっていた。
横では、梨華ちゃんが気持ちよさそうに寝息をたてている。
夢になかったものといえば…
アタシの右手の薬指に少し大きめのリングがはめてあった。
あはっ、もうちょっと指は細いんだよ…でもありがと、梨華ちゃん。
アタシはバッグをごそごそして、持ってきたプレゼントを出した。
…よし、アタシの買ったのはピッタリ!
実はヨッスィが教えてくれたんだけどさ。なんで一回会っただけでわかるかな…
ってゆうか、なにげにお揃いだねぇ。なんだかめっちゃシアワセだよ…
でも眠い…限界だ。
アタシは、今度は安心して深い眠りにはいった。
梨華ちゃんにしっかりくっつきながら。
それじゃ、オヤスミナサイ…
〜おわり〜
- 94 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月24日(金)10時00分58秒
- とりあえず、終わりやした。
えらい長うなってもうたけど、初めてで一作書き切れた事はヨカッタ思うてます。
読んでくれたみなさん、ほんまありがとう。
- 95 名前:80 投稿日:2000年11月24日(金)19時29分43秒
- お疲れ様です。
次回もこのスレで行うんですよね?
期待してます。
僕は圭ちゃんとりかっちが好きです。
- 96 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月25日(土)01時29分46秒
- 一応ハッピーエンドみたいですね。
どんなことがあっても梨華ちゃん一直線のごっちん。
よかったです。
作者さんお疲れさん。
- 97 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月25日(土)01時43分28秒
- お疲れさまでした。
僕は、作者さんの表現のしかたが好きですね。
次も期待してます。(出来れば登場人物は伏せてほしっかた・・・)
- 98 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月26日(日)04時48分42秒
- ボチボチ起床、おはようさんです
>95さん
最後まで読んで頂けてウレシイっす。そう、次は…圭ちゃんがほのぼの暴れます!
>96さん
ありがとうございます〜。一直線な人にはある意味尊敬しますわ。
この石川さん、改めて読み返すとしょうがない奴やな(w
>97さん
書きはじめの頃からレス頂いてましたよね?ほんまね、レスには感謝ですわ。
次作も一部名前が伏せられる予定です。半端にならんようにせななぁ〜。
いやぁ〜終わって一息つけないのがセワシナイ関西人の悲しい性…
しかも、終わりゆうといて番外編めいたものが存在したりするんですな。
ウチの密かな野望をばねさんが後押しして下さった、アレですわ、アレ(w
しかし!その前に、保田さんホンマすんまへん物語(仮称)始めます。
ファンの人にもすんまへん…ウチも好きやねんで、いやマジで。
- 99 名前:ここから始まりやねん 投稿日:2000年11月26日(日)04時52分00秒
「X’masも後少しでおしまいね…20世紀最後の、なのにね
こんな一日でよかったのかしら」
- 100 名前:―1― 投稿日:2000年11月26日(日)05時04分29秒
- 『保田さんのミレニアムでハタチなHappy X'mas』
都内の喧騒からほど遠いここは、今回の主人公…圭ちゃん家の前。
疲れた顔をして、足早に家へ入っていきました。
無理もありません、なぜなら圭ちゃんはいまを時めくモーニング娘。の
一員なんですから。毎日毎日、テレビや雑誌のお仕事にその合間をぬって
新曲のレッスンをこなしているのです。道を歩けば、ファンからの容赦ない握手・
サイン攻めにあってしまう…はず。おちおち電車にもゆっくり
乗れないのです…きっと。これでは、疲れてしまって当然ですね。
圭ちゃんはほんとうに頑張り屋さんです。娘。の誰よりも一生懸命練習を
こなすだけでなく、後輩の面倒もよく見てあげています。ちょっときつい人に
思われがちですが、実は気をつかい過ぎなぐらい優しい人なのです。
- 101 名前:つづき 投稿日:2000年11月26日(日)05時07分59秒
- ――さて、今から遡ること数時間前
リーダーの中澤さんの、三宅さんと噛み合わない寒いトークに我慢できなく
なったのでしょうか、事務所の回線を無断借用して聞いていたネット放送を閉じ、
帰り支度を始めた圭ちゃん。その他のメンバーはというと…それぞれ約束が
あるからと言って早々に帰ってしまっていました。
背中がちょっと寂しそう…。
- 102 名前:ひきつづきつづき 投稿日:2000年11月26日(日)05時18分26秒
- それから事務所のビルを出て、なんと向かった先は東京ディズニーランド!
それは自爆行為ではないでしょうか…。後列の常連とはいえ、アナタはいまを
時めくモーニング娘。の一員なんですよ!?もし待ち合わせている相手が
男だったりしたら、写真週間誌にスクープされてしまうかも!どうしましょう…
ところで、X’masのディズニーランドは入場制限がかかっていて、いまから
入場券を買って入れる状態ではありません。
そんな中、人混みをザックザックと面かぶりクロールで掻きわけ進んで行く
迷惑なのが約1名…ゲート前まで無理矢理やってきました。案の定係員のお兄さんに
制止されています。しかし、被っていたテンガロンハット(あご紐付き)をとり、
ひと睨み効かせて
「ワタシはいまを時めくモーニング娘。の保田よ、ムカツク!」と一喝すると、
お兄さんは数秒固まったあと中へ誘導してくれたようです。
でもね、そういうのは自分で言うと価値がない気がするんです、圭ちゃん…。
テンガロンハットを貰った模様のかのお兄さんは超ホクホク顔。一部に熱狂的な
ファンが棲息する、という噂は真実のようです。
あまりの人の多さで、中に入ってすぐ圭ちゃんを見失ってしまいました。誰と
会っているのでしょうか…気がかりです。
仕方がないので、ゲート先で出てくるのを待っておきましょう。
- 103 名前:ばね 投稿日:2000年11月27日(月)02時01分49秒
- お疲れさまでした。
終わっちゃったのがもったいないというか何というか…。
やー、でも、二人ともシアワセそうでよかった。
私のごまいし好きに拍車をかけてくれちゃって、どうしてくれるんですか、もう。(w
保田さんには早速笑わせてもらいました。
圭ちゃんて言うより、ヤッスーな感じですかね。
こっそり読みたいんで、sageて待ってますわ、アレ。(w
- 104 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月27日(月)03時19分45秒
- おっはー! こりゃもうハズくなったやねぇ…
>ばねさん
いやはや、最後の方はせっかちにUpしちゃいまして。。。
拍車をかけられたならこれ幸い。更に突き進んで下さいよ、ついて行きます〜!
12月中には番外編(?)地味に始めますんで。
そして、ヤッスーもどうぞご贔屓に
- 105 名前:つづきですねん 投稿日:2000年11月27日(月)03時32分02秒
…2時間くらい経った頃でしょうか、中央の大花壇のふちを
バランス歩行(両腕は水平)しながら渡って来る圭ちゃんを発見しました。
横でミッキーたちと記念撮影しようとしていた親子連れは顔を引き攣らせ眺めて
います。グーフィーが心なしか硬直しているようです。
そんなことには気に留めず悠然と降り立った圭ちゃん、さっさと出口へ
歩を進めています。
依然周囲の目を引いているのはきっと、彼女がいまを時めくモーニング娘。の
保田圭であること以前にその歳ではレッドゾーンな
『ミニーちゃんの耳付カチューシャ』を頭に装着し闊歩しているからでしょう。
それはさておき、ゲートで再入場スタンプを押してもらっていましたが…また
来る気なんでしょうか?
ん?おもむろに胸元からペン状のものを取り出して、手の甲に当てています。
あ、絵が光ってる…。
そうか、それがしたかったんですね、圭ちゃん…ニタニタして舞浜駅へ
戻って行きます。
そんなもの常に持ち歩いているなんて、ほんとうに几帳面なひとです。
それにしても、結局ディズニーランド来襲の目的がつかめませんでしたね。
これでは、追跡を続けない訳にいきません。
圭ちゃんの妖しくディープなX’mas、まだまだ密着取材!長い一日は続く…
- 106 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月28日(火)01時58分17秒
- ちょっと笑った!
今回は単純に楽しめそうで期待してますです。
- 107 名前:ごーごーれっつごー保田圭 投稿日:2000年11月29日(水)07時38分54秒
…只今、都内へ向かう電車の中です。約10メートル離れた所では
ミュージカルもこなす人気絶頂グループ「モーニング娘。」のヤッスー…もとい
保田圭がつり革を持ちつつ立ち寝なんかしちゃってます。さっきまで
ウォークマンに聞き入り微妙なヘッドバンディングをかましてたはずが…いまでは
首の据わらない赤ちゃんみたいにカクカクしています。あっ、膝までカックンって
なっちゃった。さすがに恥ずかしかったのでしょう、即行寝たフリで誤魔化し
ました。まあ、お疲れも溜まっているでしょうからそれは仕方ないと思います、
ええ。
あのね…
ンなこった大きな問題じゃないんだよっ!
取れ!その頭に乗ってる『ミニーちゃんの耳付カチューシャ』を即刻取り除けっ!
電車の振動でミニーちゃんの耳が微妙に揺れてんだよっ、誰が見たって
ヤバイじゃないかよぉ〜!!
ハッ、す、すみません、取り乱しました…。
再び、気合入れて実況を続けていき…たくなくなってきたっす…
- 108 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月29日(水)07時49分12秒
- >106さん
悲しい要素ゼロでございます、ご安心を。
ちゃう意味で痛めな話ですけどね(w
ときに…「ヘッドバンディング」なんて言葉は無かった気がしてきた
ほんとは何て言うんでしたっけ?どなたか、教えて…
- 109 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月01日(金)02時43分37秒
- まだ頭に付けてたのか、保田。
言いたいことは解るから「ヘッドバンディング」で良し!
まぁ、ageたら誰か教えてくれるか・・・
- 110 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月01日(金)04時29分58秒
- ヘッドバンキングじゃよ
- 111 名前:ばね 投稿日:2000年12月03日(日)01時58分10秒
- 見たいような見たくないような光景…どっちみち避けて通るでしょうけどね、実際は。(w
ちなみに私はヘッドバンギングと記憶してますが…真実やいかに??(役に立たない
Dream NetのCMでごまいしが手を繋いでるっぽい…。ビデオだと不鮮明で実際どうだか解らんのですが、おそらく。まぁ、並びが隣同士で楽しく談笑してるので、それだけでご馳走サマって感じです。(w 昨日の『おねモ』もいい感じでした。あは。
- 112 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月03日(日)14時26分09秒
- 日曜の昼下がり、暇を持て余すこの身の辛さ…。
ちょっと間があきましたが更新ですわ。6日に完結予定、保田さん話だけに。
>109さん
『ミニーちゃんの耳付カチューシャ』って実際に保田さん付けたら
カワイイ気がしますねん。電車ではやめて頂きたいっすケドね。
>110
おおきに、ありがとう〜げんじい(違う?)
>111
まいどっ!さりげにゾロ目ですな。ヤッスーはこの後もバク進して来ますんで
早めの避難をお薦めします(w
Dream NetのCMまだ見てへんのですわ…く、悔しい…
そおっとチェックする事にします。おねモは特に始めの方がよっしゃ!ってカンジ
でしたな。 ところで、ばねさんて何か小説書いてはるんですか?
- 113 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月03日(日)14時31分07秒
- をあっ!?↑の110さんと111のばねさんに「さん」付いてへんかったんや…
すんまへん…2度目のショッキー!
- 114 名前:なんとなくここらで ―2― 投稿日:2000年12月03日(日)14時35分45秒
ハイ、こちら、新メン追加の方針に最もおののいているであろう
「モーニング娘。」のリストラ隊長こと……あ、そりゃ裕ちゃんか、失敬失敬♪
イテッ!イタタッ…!!
じょ、じょ〜だんじゃないっすか〜。んなマジにならんでも…。
コホン、エー改めまして、娘。のセクスィ隊長こと、保田け…
お〜いこれもなんか違うぞ〜なーんてねっ、あっはははっはっは…。
ぅ…すんません、真面目にしまーす…。
と、とにかくっ、保田圭はついにアノ格好のまま
都内某所に出没してしまったりするんですっ!
- 115 名前:―2―その2 投稿日:2000年12月03日(日)14時42分28秒
某所もなにも…ここはどうみたって109でしょう。圭ちゃんってこういう
ファッションの系統じゃないと思うんですが。
ヤグチとかごっちんならまだしもねぇ…。
ところで、さっきからどうしてこうも人でごった返す所へ行ってるんでしょう?
ここまで行動の読めない人とは思いませんでした。
当然、また見失ってしまいました。
また待たなきゃいけないんですかぁ…。いつ戻ってくるんでしょう?
ありゃ、もう出てきちゃった。はっや〜!しかも、ちゃっかりなんか買ってるし。
え!?その袋は…もしや、エゴイストですか?な、なんか超ショック…
いや、なんとなく、ね。
っちゅうか…ほんっと〜〜〜に、そろそろ外そうよ、アタマにのってるソレ…
みぃんな見てみないフリしてるじゃない。でも、すれ違ったあとで
ちらちら見られてるよ?109で買ったんだろうけどさ、せっかく浜崎まがいの
でっかいサングラスかけて誰かわからなくなってるのに…ソレのせいで
ほぼ無駄になってる気がするんです。
あ〜もうっ、こっちに近づいて来ないでください…
…!!
ち、違う!!『ミニーちゃんの耳付きカチューシャ』じゃなくなってるっ!!!
あ、あれは…トナカイ…しかもいい事かどうかはともかくとっても似合ってる…
圭ちゃん…もしやそれが欲しくてここまでやってきたんじゃ、ないよね?ね?
- 116 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月04日(月)04時34分25秒
- 本当に保田の爆進が止まらなくなってる・・・。
ここまでやってどうおちるのか最早全くわからん(笑)。
それにレポートしてんのは誰だ。
それにしても作者さん作風が広いというか、両極端やね(笑)。
- 117 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月05日(火)01時00分06秒
- レポートしてんのは多分あの人だと思ってる…。
ところで前作はタイトルなかったけど今作にはある。
ってことは自信あり!?
- 118 名前:ばね 投稿日:2000年12月05日(火)01時51分20秒
- トナカイな圭ちゃん。ちょっと、っていうか、すごく見たい。
レポートしてるのは誰ですかね〜?エゴイストが好きで、「圭ちゃん」って呼ぶのは…あの子かなぁ?
>>112
小説?
書いてるっちゃ〜書いてますけど、ココとか2ちゃんとかの人前に出したことはないです。自分のために、ひっそりこっそり。
ネタはやたらと浮かぶんですけど、最後まで書き切れることはほとんどないです。スレ立てられるほど、ストックもないし。
でも、いつか公開してみたいとは思ってはいるんですけどね。いつになることやら…。
- 119 名前:あと1日ですな 投稿日:2000年12月05日(火)04時24分27秒
- 保田さんも明日で立派な成人やねんなあ。アイドルにとっては
嬉しいような悲しいような、ってもんかも知れんケド…。
>116さん
ヤッスー爆進中です。オチはつけます、ウチなりに…。そしてこっちがウチの
本性、おちゃらけてても許したって下さい。
レポートしてるのは、わかっちゃいますよきっと。
>117さん
「あの人」誰や〜。実は二人でやってたりして…。今回のお話はクリスマスって
いうきっちりしたテーマがあったもんやから、タイトルぽーんと出せたんです。
前作も、番外編でこっそりタイトル出します。自信は…ぼちぼちっす…。
全然無かったらそれはそれで失礼やろうから、ま、そんなもんということで…。
>ばねさん
トナカイヤッスーはかわいいに違いない!それでTVに出てくれ、お願いや〜!
んで、レポートしてるのはきっとその人っすわ。しかし、相方がいます。
次くらいで何者かおわかりになるでしょう。
小説書いてはるんですねっ!?いーじゃんいーじゃん出しちゃえ〜(w
- 120 名前:―2―その3 投稿日:2000年12月05日(火)04時32分07秒
えー、今度こそ理性を保ってリポートさせていただきますっ。
次はないぞ!なんて脅されましたんで。
自分もトナカイにびびっちゃってたクセに…
イデッ!わぁかったよ!やりゃあいいんでしょっ!
ではスッタ〜トォ〜
- 121 名前:―2―その4 投稿日:2000年12月05日(火)04時37分39秒
- いやはや、すでに日もとっぷりと暮れ、街ではいよいよイヴのムードが
盛り上がって参りました!溢れんばかりのカップル達がこの世の春を
謳歌している中、一体圭ちゃんはどうしちゃったんでしょうか、あの後も様々な
繁華街を来襲しては買い物しまくっています。いわゆるヤケ買いという奴
でしょう…。
まあね、寂しい身の上ならやけをおこすのも分かります。一時はオトコ関係の
噂たってたんですけど、今日を見る限り、どうやらガセのようですぞ。
ファンの方々はひと安心ですね。
う〜ん、しかし、それにしては買ってるものが…。
109のあとで圭ちゃんが購入していたものを説明しますと…
デパートの地下にてベーグルを買い占める。その1つを頬張りながら
鮮魚コーナーへ向かいルイベの値引きを迫る。
口のはじにパン屑つけてても、彼女は「モーニング娘。」で1、2の人気を
誇っているひと……の教育係、保田圭。
この時左手の袖口から何か店員に渡したのですが、どうやら石川さんの
生写真(保田撮)だったようです。
最近カメラに凝ってるって…こーいうのに利用していいんかいっ!?
上手くいったのか、ゴキゲンな店員にうんとプライスダウンしてもらっていました。
肝心のルイベを持って帰らなかったんですけどね。ま、天罰でしょ。
- 122 名前:―2―その5 このレポーターダメダメ 投稿日:2000年12月05日(火)04時52分48秒
- そういや、去り際に居並ぶサカナを見てやけにセンチメンタルな面持ちで
呟いてましたが…何て言ってたんでしょうね。
ヒラメを見てたって?マジっすか?
あ〜そうか、季節だからねぇ……え、「そう、後藤…」って言ってた?
………
離せっ!離せぇ〜〜〜!!いくら圭ちゃんでも許さんっ!
こんなレポートやめてやるぅ〜〜〜〜!!!
- 123 名前:―2―その6 相方ガンバレ 投稿日:2000年12月05日(火)05時51分31秒
まぁ〜ったく、なーにが「理性を保って」だよっ!
そんなんだから後藤とゴカイされるんじゃん。
え、誤解じゃない…はぁ…これビデオまわってるんだけど、いいのかなぁ…?
何にせよ今日の圭ちゃんよりヤバいものはないしね。気にしない気にしない、っと。
さて、このダメレポーターは放っといて、その後の圭ちゃんの動向の続きを
ざっと説明致しますと…ティファニー、キディランド、
と来て最後に…金物屋。
この節度のない買い物の数々。もはや理解の域を超えています。
それにもうあんまり口に出したくないんですけど、頭上には未だ当たり前の様に
トナカイさんが装着されてます。まさに109出てきた時の格好のまま、と
言いたい所なんですが…現在の出で立ちは更なる進化を遂げていて…
あれだけ色んな店で買い込んで袋を何個も持つと嵩張って
うっとうしかったんでしょう。
でも、でも…圭ちゃん、そんなおっきくて真っ白な風呂敷にまとめないで欲しい…
あーあー背中に担いじゃってさぁ…アヤしいグラサンかけたトナカイが
サンタクロースの真似してんのかっ!?っつーの!
…もう帰ってください…「モーニング娘。」の未来のために…
出来るだけ早く家に帰れ…
- 124 名前:―2―その7 投稿日:2000年12月06日(水)00時08分23秒
- よぅっやく、圭ちゃんが帰路につき始めました、やれやれ…。再び電車で
千葉方面へ向かっているのですが、周囲のリアクションはもうお分かりでしょう。
わりと人が乗ってるというのに圭ちゃんの付近はひとっこ一人いやしません。
気にせず泰然と座っている圭ちゃん。以前とは違う意味で凄いなって感じます。
あちゃ〜、また寝てるぞ…。
オイオイオイオイ、そろそろ降りなきゃいけないんでないかい?
起きろっ圭ちゃ〜ん!
…ダメだな。
ちょっと、そこのダメダメリポーター!これでなんとかしなさい!
ほら、グズグズしない!せ〜のっ!
ズゴンッ…
でかしたっ♪後頭部にクリーンヒット!まさか飲茶楼(中身満タン入り)が
こんな役の立ち方するとはねっ。よし、起きた起きた。
寝ボケつつ飛来してきたものを一気に飲み干した圭ちゃんはネコ科の素早さで
降りて行きました。
ヤバッ、ウチらも急がなきゃ間に合わんでぃっ!
ふうっなんとか間に合いました。もうちょっとの辛抱です、ついて行きましょう。
おっと、寝起きで少々機嫌が悪いのでしょうか、飲茶楼(中身なし)を無造作に
放り投げました。そんなことしてるのバレたらクビになるよ、ねぇ?あ……
パッコーン
…あらまぁ、ダイジョーブ?おでこにクリーンヒットだね。
ほーんとこの二人って永遠のライバルなんだね〜、キャハハッ。
- 125 名前:―2―その8 お疲れ様でした 投稿日:2000年12月06日(水)00時16分16秒
- 夜も更け冷え込みの厳しい中、白い風呂敷を背負ったトナカイが
沈痛な面持ちで呟きましたとさ。
「X’masも後少しでおしまいね…20世紀最後の、なのにね
こんな一日でよかったのかしら」
都内の喧騒からほど遠いここは、今回の主人公…圭ちゃん家の前。
疲れた顔をして、足早に家へ入っていきました。
その格好にそのセリフは合わなさ過ぎる…
ってゆーか、そりゃこっちが言いたいよ!
ハァ、でもこれでやっとオイラ達も御役御免だね。予想外に疲れちゃった…。
あと引き継ぎヨロシク…。
- 126 名前:ハッピーバースデイ記念あげ 投稿日:2000年12月06日(水)07時00分24秒
- 保田さんハタチおめでとう〜
というわけで、一挙に終わりまでいきまっせ。
短編なんてウソ、長くなってしまいました…。
ゆっくりぼちぼち読んでくださればうれしいです。
- 127 名前:―3―その1 うちに任せとき 投稿日:2000年12月06日(水)07時03分47秒
も〜何時間待機してたと思ってるんですかっ!?
ようやく戻って来たみたいですね。無言で玄関に入ってきたんですけど、
やっぱり疲れてい……これは…や、保田さん、なんですか??
どうしよう、どうしよう…誰か…ののちゃんでもええから…助けて…
あーもう関西弁でええやろっ。なんやねんさっきの保田さんみたいなんはっ!?
兄弟、とか?ちゃうよな…ホンマは分かってるねん。
残念ながらアレは紛うことなき「モーニング娘。」の保田圭その人やったわ。
ちょいっ、そうこうしとる間にどっか行ってしもたやん、みんなに怒られるわ。
おーい保田さーん。
あ、居間に寄ってんな。と、いうことは…
- 128 名前:―3―その2 投稿日:2000年12月06日(水)07時08分29秒
「「あ、おかえりぃ〜」」
声をユニゾンさせて迎えたんは、仲良くおこたに入ってミカンを食い尽くし中の
安倍さんと後藤さん。あんたら何個食ってん、机の上、皮で埋まってるやん…。
「遅かっ…ぶはっ!げほっ!」
「うえぇっ、ごほごほ…」
うわっ、安倍さん食べかけのミカン噴き出さんといて下さい!
後藤さんもっ、茶を鼻から出すな!!津々浦々におるファンには絶対見せれん光景
やな…。保田さん、あんたも含めてやで、わかってます?
「ちょっと!汚いね〜ちゃんと掃除しとくのよ、いいわね!」
その格好で怒っても説得力ないで…
その前にな、ちょっとはうちらが居る事に驚いてんかっ!
どんだけスタンバってた思てんねん!なんでこっちが逆にビックリさせられな
あかんねーん!?
「アラそうそう、後藤。丁度よかったわ」
とうとう驚いてくれんかったな、保田さん…。もう、ええわ…うちらの完敗や。
「…でもその前に着替えて来るから待ってなさい。もし、ワタシのいない間に
この風呂敷を開けたら…どうなるか、わかっているわね?」
ただただ首を縦に振るのみの後藤さんとつられて安倍さんも。
「何がナンダか…」
「わっかんないっしょ…」
そらうちもやで。
外回りの2人はあんな人にここまで無事着いて来れたんか?心配や。
- 129 名前:―3―その3 投稿日:2000年12月06日(水)07時15分11秒
- 自室に入った保田さん、うちもなにげに潜入に成功。
「………」
あれ、どうしたん?立ったまま動かんくなってもうた。
「あと5秒以内に出てこなければ…消す」
…なっ!?う、うちの事か?
…ガタ……バンッ!!!
えらいでっかい音がしたと思ったらクローゼットから飯田さんとよっしーが
飛び出てきた。
「ああっ!すみません、すみません保田さん!私はやめようって言ったんです〜」
「こらッ吉澤!なに裏切ってるんだよ!大体アンタ大きすぎて、カオリ超窮屈
だったんだからね!」
「そんなぁ〜…」
それはよっしーが可哀相やで。その点ではアンタも同罪や、飯田さん。
で、2人とも早よ気付きや、フツーやない保田さんに…。
「……!!!」
「ひぃぃっ…!」
あかん、見た途端に石化してもうた…
「後藤となっちがむこうにいるから、そっちで待ってなさい。もし、ワタシの
いない間にあっちの風呂敷を開けたら…どうなるか、わかっているわね?」
ただただ首を縦に振るのみの飯田さん。
「はいぃ。居間にいまーす、な〜んて…ね」
…アンタまでそんな寒いこと口走ったら娘。はおしまいやで、よっしー…。
そしてロボットみたいな動きで退場していく2人。
うちも身の危険を感じる…そおっと退場しようっと。
「お待ちなさい、加護」
ひいいいいいいいっ!!消されるっ、絶対消されるぅ〜…
「な、なんでっしゃろ…?」
「他でもないわ…和室の仏壇に潜んでいる罰当たりな奴がひとりいるはずだから、
早めに行って居間に連れ出しておいて。ああ見えて放置は辛いみたいだから…」
なんや?わからんけどここからは解放してくれるみたいや。
とにかく、ダッシュで仏壇へGO!
- 130 名前:―3―その4 ののちゃん代わって… 投稿日:2000年12月06日(水)07時20分34秒
- おっ、途中でののちゃん発見。トイレの帰りか…。
「そういやののちゃんはどこにおったんや?」
「えっと、居間かな…後藤さんと安倍さんもいるよ」
「さっきおらんかったやん?長いトイレやな…」
「ちっがうもん!コタツの中で寝てたからあいちゃんがわからなかった
だけだもん!」
おまえはネコか…。
ということはあの惨劇を知らんねんな。幸せなやっちゃ。
んで、あと残ってる奴ゆうたら…アレか…。
情けは無用、仏壇を開いて引きずり出す。
「あいちゃん痛いよ〜」
問答無用。さっさと居間に連行せな。
「ねえ保田さんは?せっかく3時間もあのポーズで待ってたのに…」
あのな、その融通のきかん性格なんとかしいや…
保田さん以外はみんな居間に集まってて、暗〜いムードが漂ってる。
誰かなんか喋ろうな…。なんでこんな事になったんやろ。あ、保田さんが来る…。
- 131 名前:―3―その5 おや? 投稿日:2000年12月06日(水)07時25分09秒
- 「はい、お待たせしたわね」
もう…もう、ビックリせーへんでっ!例えサンタクロースの衣装に白ヒゲつけて
登場したとしてもっ!
ぅぅ…でもな、アタマのトナカイとサングラスはこの際外そうや、保田さん。
「アンタ達なにシケた顔してるのよ!ノリが悪いわね〜」
…ひとりテンション高めな保田さん。
「ほらっまず吉澤から、はい!」
よっしーに手渡されたのは風呂敷の中から現れた大量のベーグル。
「これで年内は買う必要なしね。はい、じゃあ次、加護、辻!」
おおっ、うちかいっ!?な、なんやろ…
おお〜〜!!!PS2のソフトやん♪うっ、安部さんの視線を感じる…なんでや?
ののちゃんはディズニーランドの紙袋持っとる。中はなんやろうな。
「あ〜、なっち!物欲しそうな目で加護を見ない!なっちには後日
クール宅急便にてステキな物が行く予定よ」
クール…宅急便?うちは深入りせんとこ…。
「えーっと、はい、圭織はこれ」
工具セット!?ああ、もうノーコメントや…
「次、後藤ね。エゴイストのはふたつあるから相談して決めて…って
そういえば来てないのね?」
「「「「「「「あっ!!!」」」」」」」
飯田さんが慌てて庭に面するカーテンを開いた。
庭先には…しんしんと降り続く雪の中、
ちっちゃいのと中くらいの雪だるま2つが仲良く並んでた…。
すんません、すっかり忘れてました、全員…。
- 132 名前:―3―その6 保田さんって。。。 投稿日:2000年12月06日(水)07時34分24秒
- 「「「「「「「ほんと〜にすみませんでしたっ」」」」」」」
「「ふんっ!!」」
やっとこさ救出されたけどやっぱり怒り心頭な2人。一番しんどい役引きうけて
くれたのにこの扱いは不味かったわなぁ〜。
でも、保田さんからのプレゼントを手にしたら2人ともやっと笑顔に
なってくれたんや。やっぱ同期の絆って強いんやなー。
ええなぁ、うちらもあんなふうになれるんかな…
「ところで、どうしてサンタクロースになろうって思ったの?
一日中歩き回ってまで…」
飯田さんの言ってる事は確かにそうや。うちらにここまでやったらなアカン
理由なんてないのに…。
「本当は明日みんなに配ろうと思ってたのに、手間が省けちゃったわ」
「暇だったからね。それだけよ」
なんか…保田さん凄いカッコええやんか…。
いつの間にかサンタ帽にかぶり換えていた保田さんは、本物のサンタクロースでも
きっと敵わない優しい笑みを浮かべてそう答えた。
- 133 名前:―3―その7 投稿日:2000年12月06日(水)07時38分49秒
- 「……ふうん、じゃあ、ワタシがハタチのX’masをどう過ごすか
尾行してビデオに撮っていた、というわけね?」
「しかも、何もない事を見込んで実家に待機してるなんて…
いい根性してるじゃない」
およよ…優しい保田さんは幻やったんか?
ヤバイ方に話が行ってるで〜…。
「まあったくっ!アンタ達はっ」
ひえええ〜〜〜保田さんの雷が落ちるぅ!
- 134 名前:―3―その8 ん? 投稿日:2000年12月06日(水)07時49分44秒
「…あんた達はぁ…ワタシみたいに暇なX’masじゃないでしょうが…!」
「なんなのよ……裕ちゃん以外みんな、しかも辞めた奴まで
きてくれちゃってさぁ…バッカじゃ…ない…の…」
「ほんと…しょーがない事思い…つくんだ…から…」
「…アリガトウ…」
うちは保田さんが泣いてる所なんか市井さんが卒業したときに
一回見たきりやったから、これが二度目になるんやな。
今回のんは、悲しくって泣いてるんやないと思っても…やっぱりつられて
ジーンときてしまう。他のメンバー見たってそうや、さっきまでのドタバタが
ウソみたいにみんな目赤くして保田さんの話をきいとった。
- 135 名前:ラストやで〜 やるときゃやるねんな 投稿日:2000年12月06日(水)07時57分14秒
- 素直やないし、たまにおっかないけどほんまはエエ人なんやって
最近わかってきてん。きっとみんなそういうトコを理解して、
今日もあつまったんやと思う。
ほんでな、保田さん、このしょーがない事を思いついてみんなに呼びかけて、
色々段取りしてくれたんはな…
すぐ横でトナカイつけてボロボロ貰い泣きしとる、保田さんのカワイイ
お弟子さんやねんで。
なんや悔しいケド、そういうのってちょっと羨ましいやんか…。
『保田さんのミレニアムでハタチなHappy X'mas』おわり
- 136 名前:おまけ(イメージぶち壊し) 投稿日:2000年12月06日(水)08時35分43秒
- もうとっくに12時は過ぎていて、25日になっている。
辻加護はまだ起きている。最近宵っ張りになりすぎだと思う。
きっとヤグチのせいだよ、教育に良くないね、あいつは。
そういえば梨華ちゃんと吉澤はもう寝たのカナ?さすがに寝室覗く勇気はないね。
なっちと後藤、いい加減にしないと圭ちゃんちの食糧がなくなっちゃうよ!?
ま、いっか。後藤が食べ物に浮気してる隙にサヤカとお話ししちゃおっと♪
いぇ〜いサヤカ〜何処いったの?ぁ…圭ちゃんになんかこき使われてる!
「ダメっ、もっと丁寧に編集するのよ!」
「できないよぉ〜市井はもう眠いっす…なんで圭ちゃんそんな元気なのさ」
「いい?紗耶香。このテープは超スーパーミラクルレアな逸品なの。しかも、
編集によって美しい友情物語にすればなおヨシ!ヤフオクでウン十万、馬鹿が
いれば百万だって夢じゃないのよっ!?わかる、この凄さ!」
「zzz…」
「うおりゃあっ起きろ!!アンタ今フリーなんだからちょっとは働きなさいよ!」
………
やふおくって何、圭ちゃん…
とにかく、さっきまでのイメージは偽りだったんだね…
カオリ的には聞かないほうがよかったかも…
紗耶香、また今度の機会にお話しようね。がんばってね…
- 137 名前:トーア 投稿日:2000年12月06日(水)22時23分10秒
- どーも、圭ちゃんの短編かなりよかったっす。
そして圭ちゃん、誕生日おめでとう。ハッピーバースデイ
- 138 名前:名無し@都合により 投稿日:2000年12月06日(水)22時29分08秒
- さりげにいちごまも入ってたんですね。
市井かわええ……
- 139 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月07日(木)00時16分49秒
- ちゃんと「Happy」なクリスマスになってよかったよかった。一時はどうなることかと・・・(笑)。
ちっちゃいのと中くらいの雪だるまって、かわええな〜。
- 140 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月07日(木)05時22分29秒
- 計算だったのか、保田(w
いやぁ〜、面白かったです。やっぱり作者さんの文の雰囲気が好きだ!!
また、気が向いたら何かよろしく。
- 141 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月07日(木)21時12分55秒
- おお、なんて面白いんだ〜〜
裕ちゃんは仕事なのね
市井ちゃんも出てくれた事だし完璧です
- 142 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月08日(金)02時55分27秒
- 保田>ヤッスー>ダーヤス ってな感じでしたね。
まあとりあえず「Happy」でしたね。おもしろかったす。
また書いてください。
- 143 名前:皆さんありがとうございます 投稿日:2000年12月09日(土)08時44分12秒
- おはようございます〜。今日は昼に特番?観れるんかいな。。。
>トーアさん
読んでいただきありがとうです。保田さん、リーダープレゼンツの
急須は嬉しかったのでしょうか…?そしてその他からは??(w
>名無し@都合により さん ←謎めいてますな
日ごろイメージしてたクールな市井さんは何処へやら。。。
ま、こんな市井さんもかわええ…ですよね。実はこういう奴、大好きなんです。
>139さん
ええ、何がなんでもHappyな保田さんを書くつもりでしたからね。
なのに途中、自らの首をしめていた感は否めませんが(w
雪だるま、可愛かったでしょうな、動き出すまでは。。。
>140さん
そう、こうやってみんな汚れた大人になってくんやで〜(w
いやいや、いつまでも真っ直ぐであってほしいっす、保田さんには。
もう少し経ったらまた始めますんで、宜しくおねがいします!
>141さん
最後までお付き合い下さりありがとうです。裕ちゃん、24時間ラジオて…
市井さんは出し方簡単なようで難しいんですな。お粗末さまで御座いました。
また読みに来て下さい。
>142さん
「ダーヤス」は「ダーイシ」からきてるんかな?ひとりで気になってたんですが。
密かに業界人からそう呼ばれてるんやろか?やめれ〜…
んでもってHappyの後のお話はえてして…いやっ、暗いのはいややぁ〜〜〜
―自演の抵抗虚しくイタくなる予定。不幸とまでは行きませんが、なにせ
石川さん主役ですから。それでは、また。
- 144 名前:ばね 投稿日:2000年12月10日(日)07時17分48秒
- お疲れさまですぅ。
ヤッスーの真の幸せは、盗撮ビデオがヤフオクで高額取引きされることなんだろうなぁ、とか勝手に思ってみたり。(w
昼の特番は見れましたか? わずか2カットですが(それも一瞬)、ごまいしなシーンがありました(そればっかりだな、自分)。
>>143
ダーイシって…えらい懐かしいなぁ。(w
- 145 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月12日(火)09時10分28秒
- 大江戸線 以外とナイスな ネーミング いや、なんとなくな…
>ばねさん
どうもありがとうございます。ダーイシの幸せはヤフオクに懸ってて、ヤッスーは
あの行動自体がきっと幸せで、保田さんの幸せは他メンとの絆を感じれた事、
ってところでしょうかね。どれが好きかでHappyX'masの形も変わってきますな。
因みにヤッスー好きです。2Chに洗脳されまくりや
さて、つぎは一作目の番外編というか続編です。X'masのお話っす。
そぅとぅキてます、でもせめてばねさんだけは見てくれ〜
共犯じゃないっすかっ(w
- 146 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月13日(水)02時18分24秒
- さて、一作目でも読み返しますか。
- 147 名前:シーマ・ノブナガ 投稿日:2000年12月13日(水)03時54分42秒
- いやぁ〜、圭ちゃんいいっすね。
こういうのもアリですね。
最後の圭ちゃんが市井をこきつかってるシーンがウケました。
それにしても裕ちゃん24時間ラジオ大丈夫ですかねぇ・・・かなり心配。
- 148 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月13日(水)09時14分36秒
- こんな時間に更新
>146さん
うちも実は何回か読み返しました。ヤッスーに記憶を奪われかけてたからなぁ…
>シーマ・ノブナガさん
こーいうんもアリっちゅうことで、はい。最後のオマケも書こうかどーしよか
思ってたんですけど、ウケてくれたから万事オーライッ!
そして裕ちゃん、人類の愛と平和のために頑張って!少々寒くても応援するで!
さ、地味に書いて行くで♪
- 149 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月13日(水)10時37分55秒
- 『贖罪』
海底でたゆたうみたいに、青い闇の中をゆらゆら堕ちていく…
二度と帰れなくても、いや帰りたくない、現実には。
私の心のままにいかないのだから。
これは…前に経験した感覚。それもそう遠くない過去で。
いやに冷たい腕に抱かれ、私は自ら進んで深みへ溺れていった。
虚実の安らぎだとしても快楽に変わりは無かった。
私、頑張ってたはず…人の数倍努力もしているのに…
やっと得たと思ったものはみな最期に砂となって掌から零れてく。
こんなこと繰り返してばかりいる現実にはもううんざり。
その度どんどん擦り減っていくのがわかる。
私にはずっと続く幸せは与えられない。
ここならきっと誰も傷つけなくて済むし、
私はあなたの笑ってる姿だけを思い出して過ごせればいいのだから。
どうか、呼び戻さないで…
- 150 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月13日(水)10時40分02秒
- 「……かちゃ…きて、おきてよぉ」
遠くから声がする。首筋に滑る細い指の感触。
それらは随分心地よくて、意識が声と反対の方へ向かう。
その直後背後から光が射して青い世界がなくなった。
- 151 名前:ばね 投稿日:2000年12月14日(木)00時12分49秒
- うあ、痛そうだ…っていうか、痛いんでしょう。
心して読みます。押忍。
- 152 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月14日(木)00時43分13秒
- うむ、しかしまたいきなり雰囲気変わるなあ。
一作目を読み返して頭を切り替えねば。
・・・よし、痛いの期待してます。
- 153 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月14日(木)02時19分54秒
- 更新ですねん。さて、一時の石川さんって、向かうとこ敵ナシの
ネガティブさんやったな。心配ではあったけど、なんかそれが妙にサマになってた
気がするんはナゼ?
>ばねさん
押忍。しっかり進めるっす!!
>152さん
期待を超えるイタさになるよう(エエ事なんか?)頑張るです。
- 154 名前: 『贖罪』 投稿日:2000年12月14日(木)02時25分34秒
かなり自虐的でナルシスティックな世界は
例の怪力で揺さぶられた時に終わりを迎えた。
「だぁ〜〜〜〜〜〜〜」
もう、わかったから情けない声ださない。
仕方なく目を開けて私を揺り起こそうとしている手をとり、
「…ン〜、どうしたのぉ?」
寝起きの悪い私にしては優しめな感じで言えたと思う。
「ひゃあっ!悪気は無かったんです、マジでっ!」
…全っ然そうじゃ無かったみたい。そんなにビビらなくたっていいじゃない…。
「いいよ…で、どーしたの?」
「やっぱ怒ってるじゃんか…。あ、なんも言ってないよ〜♪
えっとねー…あっ!!!」
今ので完全に目がさめた。
寒空の下で凍えかけていたくせにどうしてこんなに元気なのだろう?
ひとつしか歳がかわらないのに、激しく差を痛感した。
- 155 名前: 『贖罪』 投稿日:2000年12月14日(木)02時33分05秒
- 「ああっ!あ〜あ……」
だからどうしたのよ?ガックリしちゃって。
「梨華ちゃんのバカッ!」
はい?なんで怒られるの?いや、そりゃ怒られる事してきてるけど…。
「早く起きてくれないから25日になっちゃったじゃんよ〜」
恨めしそうに壁の時計を見ている。ふうん、そういうことだったんだ。
あまりにも一生懸命な姿が微笑ましくて、つい吹き出してしまった。
「なにがおかしーのっ!イヴに…イヴの間に…いっぱい喋ったり、ふたりで
色んなコトしたかったのに〜…」
「大丈夫、大丈夫。来年もクリスマスはあるから♪1年待ちましょうね〜」
あ、怒りのオーラがでてきた…。これ以上はマズイっていうライン、
少しは学習している。
「や、やだ、冗談だってば。あのさ、知らなかったっけ?私ってさー」
「持ってる時計、全部30分早く合わせてるんだけど」
私は時間厳守。そこまで行くとビョーキだね、とよく言われるが。
だから、実はまだ24日だったりする。
「んなっ、なんですとぉ!??」
- 156 名前: 『贖罪』 投稿日:2000年12月14日(木)02時41分35秒
- びっくりしてるはずなのに何故かのんびりした口調がらしくって、
衝動的にこちらに引き寄せ耳のすぐ下に軽くキスする。
びくっと震えたのが服越しに伝わってきた。
唇を少し離して耳もとで囁く。
「あんまりムキになってたのが可愛かったから、言いそびれちゃ……きゃあっ」
終わらないうちに組み敷かれてしまった。実にあっさりと。
一応年上なんですけど…
私は不満をこぼそうと顔を見上げた。さっきまでの間延びした雰囲気が一転、
鋭い視線が突き刺さる。
すうっと視界の端に入ってくる手。反射的に目をつぶる。
直前に指輪が乱反射してきつい光を放った。ただ美しい光景だと感じた。
- 157 名前:ばね 投稿日:2000年12月14日(木)03時04分26秒
- あれ?
なんだ、痛いのを多少引きずったまま甘々に展開していくのかと思ってたら、違うんですね。勘違いしてた。
もちろん、甘々全開の方が嬉しいですけどね、うん。
- 158 名前: 『贖罪』 投稿日:2000年12月14日(木)07時51分56秒
指はさっきと同じようにゆっくりと首筋を辿っていた。
予想と異なる反応に躊躇いつつ、再び目を開ける。
目と鼻の先には昏く澄んだ瞳を細めた冷ややかな微笑があった。
戦慄という言葉が脳裏をかすめる。
「……梨華ちゃんって…なんもわかってないんだねぇ…」
私の首の上をゆっくり動いていた手が止まり、
やがてゆっくりと力が加わっていくのがわかった。
- 159 名前: 『贖罪』 投稿日:2000年12月14日(木)07時56分46秒
ドクッ ドグクン ドグン ドグン …
自分の脈の音だけが頭の中でくぐもって響いている。
こういう状況になって逆に生というものを実感できた。
これといった抵抗もしないまま時間が流れていく。
すうーっと意識が消えていくのはなんだか気持ち良かった。
この先は望み通り二度と戻れない自分だけの世界なんだろう。
こんどは何色の景色が見えるのか、なんて事が気になっていた。
「ねぇこのまま死んじゃうの?あはっ、カッコいいね〜」
「止めて欲しくないんだ?……つまんないの」
別に止めて欲しくもない、好きにすればいい。
「…アタシに殺されるなら本望だとか思ってんじゃないよね?
梨華ちゃんはそれで満足だろうけどさ、自分が良ければそれでいいワケ?」
言っている意味がわからない。というより行動も何もかもおかしい。
私などの比ではない純真さと素直さを宿していたこころは、遂に壊れてしまった。
きっと私が…壊した。
- 160 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月15日(金)02時24分57秒
- ご、後藤〜!?
- 161 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月15日(金)08時32分55秒
- ほいっ! 更新です
>ばねさん
そろそろ荒らしが、おっと嵐がやってきますよ。後藤さんが…
>160さん
一体どうしちゃったんでしょうねぇ。さてしかし、壊れとるんはどっちなんだか…
ところで、救いのあるラストか逝っちゃってるラストかどっちがええもんかいな?
と悩む今日この頃。
- 162 名前:贖罪 投稿日:2000年12月15日(金)08時45分00秒
- ふと…昔教科書に載っていた智恵子抄が頭に浮かぶ。
国語、そんな好きじゃなかったのに…。
彼女は壊れてしまったけれど終焉の直前に一時だけ
戻ってきたかもしれない瞬間を見せる。
確か、夫が与えた檸檬を齧って。
私は何を差し出せばいい?
私の命では自己満足になるの?
レモンでよければ多分冷蔵庫にあったんだけどな…
あ、それでよくったってこの状況じゃもう取りに行けないか…
- 163 名前:贖罪 投稿日:2000年12月15日(金)08時48分47秒
「ちょっとは抵抗しなよ…」
呆れたように言い、首にかけていた手が緩められた。
朦朧としつつも途端に襲った咳と吐き気で苦しくなる。
激しく咳こむ私に、続けて昏く狂気のまじった瞳で語りかけてくる。
「どうせさぁ、なんでこーゆうコトされるかわかってないんでしょ?」
わからなかった。これまでだって散々けんかもしたし怒らせた事もあった。
思えば大体が、いや、全部が私に非のある諍いだった。
でも今日は展開があまりに急すぎる…。謝る暇さえ与えられない。
私に苦痛をもたらした手は首から移り、鎖骨の上をやけに優しく撫でていた。
「安心して。知らないまま終わらせたりしないから」
安心など出来るはずがない。私が知ってしまった後はどうするつもりなの?
「アタシ前に言ったよねぇ。
もっと女心っちゅうもんを理解しなきゃダメだよ、って」
耳もとで訊かれる問いに返答できないのは、むせて喉が痛かったから
だけじゃない。舌が痺れたようになって動かせないのだ。
きっと、このあと相手が何を云わんかがカラダには察知できてるんだろう。
「……覚えてる?言ったでしょ?」
ただ頷くしかなかった。
- 164 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月15日(金)13時41分24秒
- 救いのないラスト希望。
読者からの罵声覚悟(笑)、ってくらいの逝っちゃってるラストを。
- 165 名前:名無し 投稿日:2000年12月15日(金)23時16分48秒
- どうせなら両方みたいっ!
というのは贅沢すぎか……
- 166 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月16日(土)02時33分57秒
- 逝っちゃてるのは読んでいてヘコむので救いのある方をお願いします。
- 167 名前:ばね 投稿日:2000年12月16日(土)03時43分55秒
- 165の方と一緒で、出来れば両方読みたいです。二段オチとか。
無理なら救いのあるラストを。すでに十分過ぎるほどイタイ。これ以上はキツイっすよ…。
逝っちゃってるのは、最後まで読めないかもしれないです。つーか、読んだ後に浮上できるかどうか…。
- 168 名前:いずのすけ 投稿日:2000年12月16日(土)14時35分06秒
- 後藤さん!?(←ごま好きなのです)
私も両方がいいです。
やはり贅沢ですかね・・・。
- 169 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月17日(日)02時23分44秒
- 今の雰囲気を楽しみつつ、ラストは・・・(作者さん期待してるよ!
- 170 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月17日(日)02時25分46秒
- うぃ〜忘年会帰りの更新っす
ラストの持って行き方、悩む所なんですが、164さんのレスを拝見すると罵声を
浴びたくなり(w 救いのある方とレス頂いた日にゃやっぱそうやんなと意見が流れ
両方と言って下さるレスを沢山頂いてやっちゃるでぇと無謀なチャレンジ心を
起こしたり…という欲張りな自分。こういう時は読者さんの主観で違ってくる
終わり方が一番なのかな、と。それも無謀な気がするねんケドな…。
とりあえず、話を進めますわ。
- 171 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月17日(日)02時38分40秒
- おー直前にレス頂いてる 期待に添えるかどうかやってみます。
あ、あと両方ゆうてくれた165さん、ばねさん、いずのすけさん、全然贅沢じゃ
ないっすよ。励みになっとります。
- 172 名前:贖罪 投稿日:2000年12月17日(日)02時44分29秒
「アタシだって…我が侭言って困らせないようにとか、色々気をつけてんのに…
なんでもっと気を遣ってくれないかなぁ……」
「梨華ちゃんさー…なんであいつの移り香プンプンさせて
抱き着いてきたりすんの?せめてアタシが爆睡してた間にシャワーくらい
浴びときなよ」
こうなったら最早どうでもいい事かも知れないが…
打ち明けてしまうと、私は数時間前向こうの家でお風呂に入ってから帰ってきた。
移り香なんて残ってないと思ってたんだけど…
そんなのほんとにどうでもいい事だけど、今の私は多分そんな事を考えて
逃避しようとしているんだろう。
私の愚行と愚鈍さが大事な人をここまで追いやったという事実。
この覆しようのない重い事実に、私もいっその事おかしくなってしまいたくなった。
- 173 名前:贖罪 投稿日:2000年12月17日(日)03時02分32秒
「…まぁ、今日は勝手に押し掛けたんだしさっきまで何処で何してたか
文句言えないケドさ…」
「…言えない……じゃなくて…言わない…んだよ?…そんなのあっさり認められる
ほどオトナじゃない…でもしょうがないって…
これから梨華ちゃんと一緒に過ごしていっぱい甘えてたら薄れていくって…そう
言い聞かせてた…のに!」
胸の中で暴れ狂っているだろう想いが聞こえた気がした。
――イヤなんだよ、ホントはイヤでたまらない…我慢してんのに……
考え出したら止まらなくなるんだ…
いっつも不安で不安で不安で不安で不安で不安で不安で不安で――
もうダメ。本当は私の方が精神的に脆くて鬱鬱としやすい気質なのだから。
「…好きに…していいよ」
- 174 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月17日(日)04時22分01秒
- りかちゃん、ごまちゃん 痛めで甘甘なふたりにもどってーー(叫)
- 175 名前:贖罪 投稿日:2000年12月17日(日)04時31分38秒
「飽きたなら早めに切ってくれれば良かったんだ。もう…アタシ戻れなく
なっちゃったよ?アタシ、きっとおかしくなってる。
何するか、自分でもわかんないの」
「好きにしていいから」
私の返事にふっと笑みをこぼす。
弱虫な私への嘲笑?じゃあなぜそんなに寂しげなんだろう…
「そっか。そんじゃ、そうするね」
鎖骨を行ったり来たりしていた手に力がこもる。
今度こそ、終わり。目を閉じようとした刹那、パジャマのボタンが弾け飛んだ。
露わになる自分の胸。
ヤメテ ミナイデ…!!
私が死よりも怖れていたことだった。
- 176 名前:名無し 投稿日:2000年12月18日(月)02時08分05秒
- 贅沢言い出した165です。
全部の期待に応えたいと前向きに考える作者さんすごいっす。
しまいまでしっかり見届けさせてもらいます。
- 177 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月20日(水)02時19分23秒
- OH YESアイディア勝負…それができへんっちゅーねん(泣)
これはガイシュツなんかな、後藤さんと吉澤さんと石川さんて、ほぼ
同じトコにほくろあるんやけど…。シングルの写真で。
>174さん
「もどってーー(叫)」と言われてそのすぐ下に後藤さんのセリフの
「戻れなくなっちゃった」がきて一人でビックリ。どうやら戻れないそうですよ。
>176さん
ノリだけで生きてますからな…それもまた人生や♪
最高のベストを尽くしますんで(実は巨人ファン)、エンディングまで
どうか見届けたって下さい。
- 178 名前:贖罪 投稿日:2000年12月20日(水)02時25分03秒
私は今日はじめて抵抗した。
これだけは絶対に嫌だと思った。
抗うほど相手の力が増して、肩口に爪が食い込むくらいきつく抑えつけられる。
息を荒げている私とは逆に平然と見下ろしている。薄ら笑いさえ浮かべながら。
そして胸の辺りをしばらく舐めるように眺めていた。
そこには朱いインクで点描したような幾つもの情事の痕。
数時間前の虚実の快楽が残した烙印。
アハッ アハハハ……
抑揚のない乾ききった笑いを止めた後
私に触れるでもなくただ無表情に痕を凝視していた。
- 179 名前:贖罪 投稿日:2000年12月20日(水)02時34分03秒
流れを忘れた時間の中、私達はベッドで上下に向かい合ったまま
言葉を交わさずいる。視線は一度も合わない。胸の痕だけをぼんやり見ている。
確かに、好きなようにしてくれればいいと言った。
そうすれば何にせよ楽になれると思ったから。
しかし、私に最大の苦痛を与える拷問のやり方をちゃんと知っていたのだ。
それは暴力でも責める言葉でも涙でもない。しかしながら無論赦しでもなく。
直視させる事。これが私への最大の刑罰。
もう戻れないなんてそんな不安、私はとうの昔から抱いていた。
それでもはまり続け、その苦しさに耐えきれなくなって…
私は既にずっと以前から壊れていたんだ。
- 180 名前:贖罪 投稿日:2000年12月20日(水)02時40分33秒
…気付かなかったよ、あんなに居心地のよかった二人の時間が
こっそりと私の心を蝕ばんでいたなんて。
気付かないまま相手をも狂気に引きずり込んだというのか…
そして私はどこかで今現在のこの状況を待ち望んでいたんだ。
相手にはなんとむごい仕打ちだろう。
しかし私は愛する者をボロボロに狂わせその手にかかる事で、
自分の負いきれない罪を贖わせて貰うつもりだった。
なんてかわいそうな真希。
かわいいかわいい、私の真希なのに……
- 181 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月21日(木)02時59分00秒
- 「かわいいかわいい、私の真希なのに……」
ゾクッときた、この先どうなるか楽しみ!
- 182 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月21日(木)16時54分21秒
- 作者さん、どこ出身なん?
ちなみにうちは大坂やけどな。偽関西人は嫌いやで。
- 183 名前:182 投稿日:2000年12月21日(木)16時55分46秒
- 大阪の阪間違えた!すいません!
- 184 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月22日(金)03時32分24秒
- 進むのがこわーなってきた今日この頃
>181さん
これからも鳥肌もののアブない展開が続いてしまいそうです。
本当に壊れてるんはどっちか、最後にはわかるようにしたいねんけどな、
筆力が追いつくかが問題ですなぁ。
>182−183さん
大坂て…キミは天守閣にでも住んどるんかいっ!
とりあえず突っ込んどきました。
うちは生まれも育ちも大阪市内ですねんけど。なんや巨人ファンはアカンのか!?
…大阪じゃむっちゃ肩身狭いっちゅうねん、シクシク、、、
- 185 名前:贖罪 投稿日:2000年12月22日(金)03時38分14秒
真希は自分自身を我が侭だと言う。私を束縛してしまうのだと嘆き、心変わり
されるのを過剰に恐がっている。
私は狡いからそれを逆手にとってじわじわと真希の身動きを取れずにした。
だって自由にさせたらいつか私を置いて飛んで行ってしまうから。
無邪気な笑顔を残したまま、ある日突然ふらっと姿を消してしまいそうで。
…そんなの許さない。
気まぐれで愛を告げてきた天使を、もしただの人間が手元に引き留め続けたいと
願うのなら…
手錠と足枷をつけて、その翼をひきちぎっちゃえばいいんだよ……
- 186 名前:贖罪 投稿日:2000年12月22日(金)03時47分07秒
「寒い…」
素肌のさらされた上半身が冷え切っていた。両腕は微かに痺れている。
すぐそばの大きな道路を昼夜ひっきりなしに横行しているクルマ達の音も、
不思議と今は聞こえない。気味悪いほどの静寂だけが支配している空間。
「寒い」
もう一度呟いたらやっと顔をちらりと見てきた。
狂気さえも失せた何も映さない瞳。
…もっと傷ついて…私のことしか考えないで…誰から蔑まれ罵られたって、
こうやってしか真希を愛せない。
でも、これで真希は私だけのものになったんだから。
今から、試して、みせたげる。
- 187 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月22日(金)06時35分41秒
- 相変わらずゾクッとくるひきですな。
鳥肌もののアブナイ展開に引き続き期待。
筆力については、何の文句もありゃしません。
- 188 名前:182,183 投稿日:2000年12月22日(金)11時10分56秒
- >作者さん
すんません。素で間違えてもうた・・・。
一応自分は守口市に住んでます。多分知らんと思うけど。
まだ13やのにこんなきついの見てええんかい。まあええわ。
おもろいからどんどん続けてな。途中で止めたら怒るで。
- 189 名前:ばね 投稿日:2000年12月23日(土)05時36分17秒
- だいぶ色々見えてきた感じですね。
私もどうにか落ち着いて読めるようになってきました。
ちょっと前まで、赤板に飛ぼうと思うだけで血流に変化が起きていたくらいなんですけど。(w
もうね、行き着く先がどこであろうとついて行きますんで、痛かろうが辛かろうが。好きにしたってください。
>>188
13って…ひー。若いっすなぁ…。
- 190 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)00時14分55秒
- >>188
守口って…同じとこ住んでるやん!
- 191 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)03時45分25秒
- 》188
ていうかそこで生まれた。
- 192 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)14時18分21秒
- 作者さん続き見たいよー
- 193 名前:188 投稿日:2000年12月24日(日)18時01分02秒
- 守口の人っていっぱいおるんやな。ちょっとびっくりしたわ。
>>ばねさん
13です。辻と同い年です。学年はちゃうけど。
- 194 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月26日(火)01時36分05秒
- 13歳、7年前か、
そのころはモー娘。にハマッてる自分は想像出来無っかたな、鬱だ・・・
でも、続きは気になるぞ作者さん。
- 195 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月26日(火)02時14分08秒
- おお、守口トークがアツいな…かくいうウチもそのへん通学しとったからな。
>188さん
守口ピープルやったんか。やめんと続けるからな、見ててください。
>ばねさん
さて、ウチの稼ぎ時やったX'masも終わった事やし、これからは快速で
イタい世界へお連れしまっせ(笑)
>190さん,191さん
住人やないケドよう知ってるで。ウチの青春は京阪と共にありましてん(謎)
>192さん
ありがとうです。続きサクサクッ♪と行き難いこの展開…しかし進みまっせ!
>193さん
13歳なぁ…ウチなんか(略) そういや冬休みやねぇ。エエねぇ〜。
>194さん
え、ヤッスーと同い年?まあ、鬱になりなさんな、上には上がおるもんでっせ。
- 196 名前:大学生 投稿日:2000年12月26日(火)02時16分39秒
- 13かよ!
当然2chにも行ってるんだろうな…
ここに居る人達って何歳ぐらいなんだろ?
- 197 名前:贖罪 投稿日:2000年12月26日(火)02時22分24秒
まだ肩口は抑えられたままだったけれど、肘からむこうは
自由に動かす事ができる。
真希の髪の先に指を通して梳く。サラサラ、心地いい。
愛撫にとられるだろうその行為。
甘い時は来ないのに、却って残酷かもしれないね。
私は不自然なぐらいにっこり微笑みかけた。
そんなに苦しみたいと思ってくれてるんなら、お望み通り苦しませるよ?
「…ずっと見てて楽しい?」
「いくら見たって消えるわけないし。すごいきつくつけられてるからね、それ」
あの人の事だから絶対ワザとだと思う。
「まあ、ちょっとどうかなとは思ってたんだけど…
そのうちどーでもよくなっちゃって」
隠し事、して欲しくないんだったよね?なら全部白状する。
私が、真希の好きになった人間が、どれだけ人でなしなのかを。
「まあ、とりあえずしてる間は真希の事忘れられるし
私も激しいほうが有難かったんだけどね」
私はあなたが思ってるほどきれいな人間じゃないんだよ。
それでも、まだ愛していると言える?
- 198 名前:贖罪 投稿日:2000年12月26日(火)02時26分21秒
- 「ごめんね、思ってたのと全然違うでしょ?こういう奴なんだよ、私って」
小刻みに震え、ぎゅっと唇を噛んで俯いている真希。
私を責めるためにした行為は、実は真希自身だけをさらに追い詰めていく。
だって、これは私がしかけた罠だもの。
さっきみたく手を首にかければいいのに。今度はちゃんとやり遂げて。
そうすれば楽になるよ?私も絡み付くような罪悪感から解放される。
そして、そこまでやってくれたなら、多分真希のココロは永遠に…
- 199 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月26日(火)04時04分24秒
- この手の話めちゃ好きなんだけど・・・
前作とはまったく別の話として読んでます。そうしないと痛い
>196
おいら大学生です
- 200 名前:贖罪 投稿日:2000年12月26日(火)07時09分29秒
胸に灼けるような熱さを感じる。
それは一箇所、二箇所と増えていった。
俯いていてよくわからないけれど、さっきから押し黙ったままの真希が
とうとう泣きだしてしまったのだろう。
泣き虫の真希が今まで泣かなかった方が不思議だ。
でも、どうしてこんな私の為に涙を流すのか。
髪に触れていた手を頬に伸ばす。涙を拭おうとして、気付いた。
真希の頬は相変わらずすべすべしていて濡れてなんかいなかった。
じゃあ、私の胸に増えていくこの熱は一体…。
月明かりの照らす部屋で、少ししてようやくそれが血であることに気付いた。
「え…」
……血って!?
私は動揺した。咄嗟に真希の顎を上げてこちらを向かせる。
すると固く結んだ唇の端から、一本の糸みたいに血が滑り落ちていった。
すぅっと体温が奪われる感覚に見舞われた。
依然真希の口もとからは細く筋になって赤いものが流れている。
止めなきゃいけないよね…早く…早く…
「梨華ちゃん…」
- 201 名前:贖罪 投稿日:2000年12月26日(火)07時24分52秒
- そんな事には無頓着であるかのように話かけてくる。
「ダメ、喋ったらダメだよ!」
「ねぇ、梨華ちゃん…」
私の言葉を無視してなおも続ける。
「アタシのこと忘れたかったの?」
否定はできない。でもそれは私が弱かったから。
「ホントは家まで来られてメーワクだった?」
「真希、ちょっと黙って」
強い口調で言っても耳には届かない。
「…教えてくれなきゃイヤだもん」
軽く溜息をついた。当の本人の無邪気さというか呑気さに苛立つ。
そうこうしている内にも血が伝っているというのに。
「別に…来てくれたのはほんとに嬉しかったし…迷惑じゃなかったよ。
ただ、真希は二度と顔を合わせてくれないと思ってたから…
やりきれなくて、忘れようとしてた」
「……離れてくと?アタシの方から、そう思ってたの?」
――じゃあ、アタシから翼を奪ってあなただけのモノにしたのはどぉして?
しかも、アタシは悦んでそれを受け入れたじゃない…
- 202 名前:188 投稿日:2000年12月27日(水)18時36分54秒
- >>作者さん
ええなあ。なんでそんなに小説書くのうまいん?
2chで小説やってんねんけど、めっちゃ下手やねん。
どうすればそんなにうまくかけるん?
- 203 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月28日(木)04時42分34秒
- 今日も下げでヒタヒタ進めるっす
>187さん
亀レスですが…鳥肌もんは最後まで続くはずです。救いの有る無しに関わらず。
拙文やけど、そう言って頂いたら勇気が出ますわ、頑張らせて貰います。
>196さん
年齢層のことはウチもたまーに思うねんケドな。広い方がええな、その方が
おもろいですやん。
>199さん
いやぁ、続きとして読んで貰ってイタいんじゃアホぉ!と思って
頂いてもOKっすよ(w ま、大学も休みに入ってる事やろうしまた見にきてな〜。
>202さん
そんな、勿体無い言葉やで。ヨソの小説見てよう打ちひしがれてるねん…
13にして2Ch小説デビューとは…やるな、お主(w
どれ書いてはるんやろ、今度こそっと教えてな。
- 204 名前:贖罪 投稿日:2000年12月28日(木)04時46分36秒
…ううん、微塵も思っちゃいないよ。
私が離れられなくしたんだって、それは十分承知してる。
「ホントに、ホントに好きなのに…」
真希はいい子だもの、裏切ったりしないよね、ごめんね。
ただ、試して見せてあげてただけなんだよ。
誰にって?
堕落しきった私からあなたを救い出して取り戻そう、なんてカミサマが
謀ってたら鬱陶しいでしょ。だから例え自由を与えて飛べるようにしたって
真希はずっとここに留まるんだよって思い知らせてあげたの。
ね、真希は私だけのものなんだって、もうわかったでしょう?
- 205 名前:贖罪 投稿日:2000年12月28日(木)04時51分42秒
「これ以上噛んじゃダメだって!」
ギリギリと音が聞こえそうなほどだった。多分下唇のもっと中の方を噛んでいる。
やめさせようと無理に起き上がるつもりが、再び押し返されてしまう。
そして今まで肩の上にあった真希の手がはじめて胸に触れた。
正確には、私の胸に残っている痕に触れていた。
「こんなのでアタシのこと忘れないでよ…」
「こんなのすぐに消しちゃうからさ、だから…」
ゆっくりと顔を近づけて、唇を重ねてきた。
舌を入れられた時、血の匂いでむせかえりそうになって反射的に頭をひいた。
しかしそれを許さないというようにより深くさし入れてくる。
徐々に血の匂いに慣れて違和感を無くしていく自分に却って違和感を覚える。
――真希の血も私のとおんなじ味がするんだぁ…なんか、それって嬉しいな…
コンナ私ハ、気ガフレテシマッテマスカ?
- 206 名前:187 投稿日:2000年12月29日(金)00時47分39秒
- ああ、わざわざ前回の感想に、レスをどうも。
更新があるだけでも十分ですよ。毎回律儀な作者さんに感謝です。
内容もそうですが、唇を噛みしめるくだりなんかは、物理的な痛さを感じますな。
でもその一方で、きれいな情景だな〜、などと思ってる俺は危ないんかな(笑)。
- 207 名前:歳末更新やねん 投稿日:2000年12月31日(日)12時44分22秒
- とうとうあの方の生誕日ですな、めでたいめでたい。
ウチも先日生誕日やったんやけどな、あと数日遅う生まれてたら
同じ日になれたのに…って年全然ちゃうねんけどな。
>187さん
いやはや、来年にまたがってしまいますが、どうぞこれからもよろしゅう。
綺麗な情景と言ってくださるととても嬉しいです。全然危ないことない…ことも
ないかも(w
みなさま、良いお年を。。。
- 208 名前:贖罪 投稿日:2000年12月31日(日)12時49分14秒
恍惚としながら真希の頭に腕をまわし、髪を撫でる。侵入してきた舌に
なるだけ優しく自分の舌を絡ませ、目を閉じた。
傷が痛まないように用心深く、しかし貪るようなキス。
そして私の胸の上にある手のひらが冷え切ったこの体に温度を与えてくれる。
もう一方の手では私の耳を弄んでいる。
もう、弱いの知っててやるんだから…。
ああ、やっぱり真希だけだよ、私が愛してるのは。
勿論真希が愛してるのは、私だけだよね…。
唇が離されてもちょっとの間はぼおっとしていたというか、朦朧としていた。
突然のキスは、真希の顔を見るにも焦点がおぼつかないほどよかった。
記憶を遡れば最近したのは丁度1週間前か。私達にすれば長い間が空いたものだ。
できれば毎日だってこうしていたい。
いつも傍に置いて、片時も離したくないと思う。
「ほら…」
柔らかい声音と裏腹に、爪を立てて胸を引っ掻かれた。
いきなり感じた痛みに顔をしかめると、
「あっ、ゴメン痛かった?」
ぱっと手を除け相変わらずの優しい声が降ってきた。
「そういえば付け爪してたんだっけ…あはっ、自分でも忘れてた」
今度は爪があたらないようぎこちなく指を這わせている。
「ね、見て見てっ」
場違いな明るさでそう言われ、真希の視線の先を辿った。
そこにあるべき痕が…電気のついていない中ではっきりとは言えないが…
見えなくなっていた。
- 209 名前:贖罪 投稿日:2000年12月31日(日)12時53分30秒
- 消えるはずはない。でも、私には痕が見えない。
なぜなら、乾きかけた血が…真希の血が、それの上へ塗りつけられていたから。
「ここも、ここも、全部だよ…」
指が擦りつけられた後には次々と薄い血の華が咲いていった。
それは赤い華のはず……普段は。
普段私達の体中を巡ってるこの生ぬるい液体は赤い。
そんな当たり前過ぎることが、この部屋では月明かりで捻じ曲げられていた。
「…ふ…あははっ、みーんな消しちゃった」
満足げな笑みを浮かべる真希の頬、壁、天井、テーブルの上のティーカップ…
そして胸に咲いた幾つかの華。全てが青かった。
濃淡、陰影だけで構築された青い風景。私の待ち焦がれた、青い青い世界。
ここは辛い事ばかりの現実だけれど、きっと……
私の居場所はここでいいんだと思った。
- 210 名前:名無し 投稿日:2001年01月04日(木)00時07分04秒
- うあっ!
更新されていたぁ。
なんか、ねじれにねじれてきましたなぁ。
- 211 名前:ばね 投稿日:2001年01月06日(土)07時16分40秒
- あけおめ。ここにレスつけるの、えらい久しぶりな気が…作者さんお元気でしょおか?
圭ちゃん倒れたり、2chにいしごまスレが立ったりと、色々あった正月。個人的に。
元旦娘。特番で次々イカに噛まれるごまいしサンたちと、ここの流血ごまとキスする石川サンが妙にオーバーラップしたのは私だけでしょうか?(w
さて、と。今年もついて逝きますよん、作者サマ。
- 212 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月08日(月)01時34分07秒
- 遅れましたが、明けましてオメです。
今年一発目の更新、ココロよりお待ちもうしてます。
- 213 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月09日(火)17時58分53秒
- 作者サン頑張って!
- 214 名前:贖罪 投稿日:2001年01月11日(木)04時17分14秒
- 今更あけおめ。他人様が休んでるときに、なんでウチは働いててんや〜(泣)
などと新年早々愚痴ってみたり。でも、やっと更新できる♪
>210さん
ねじれにねじれて、ウチにも話が見えんくなってきたやん、はっはっは…
でもまたねじれるねん。
>ばねさん
ことよろっす!保田さんの咽頭炎はカゼのことか!?そして平家よ…
特番は二人の負けず嫌い根性が剥き出しで微笑ましかったっすね。しかし後藤さん
ゲ…(以下略)。ここのそのキスは、後々…いやぁ、いいとこついてきますな〜
>212さん
どうも、遅れ馳せながら今年1発目行かせて頂きます。
今年もどうぞよろしくっす!
>213さん
ほい、頑張ります!
- 215 名前:贖罪 投稿日:2001年01月11日(木)04時21分12秒
「全部消したよ、だからもうアタシだけのものなんだ、梨華ちゃんは」
これだけ酷い目に遭ってるのにそんなに幸せそうにしないで…。
「何回でも消すよ?梨華ちゃんがわかってくれるまで」
「……」
「…ねぇ、アタシといると苦しい?」
「かも知れないね…」
…胸の奥がね、いつも痛くて、疼いてて、苦しいんだ…
「ごめん…梨華ちゃんも辛かったんだよね。重荷になってるのに全然
気付けなかった…でも…でもね、アタシは梨華ちゃんしか…」
私しか、何?って今更問うほどバカでもない。
真希は私しか愛せない。
真希は私しか憎めない。
私がそれを切望した。
私が引きずり堕とした。
だから…
「苦しいんだけど、傍にいたいの…」
「私、真希には相応しくない、体も心も汚れ過ぎてる人間なんだろうけど…」
- 216 名前:贖罪 投稿日:2001年01月11日(木)04時33分43秒
「……いいよ」
青い月影のせいか、静かに答えた表情はとても大人びていた。
ゆっくり私の上から離れ、壊れものを扱うかのごとく私を起こした。
そして何個かボタンのなくなった上着を肩にかけてくれ、そっと後ろから
抱き締められた。
「…いいに決まってる…もう、カンケーないじゃん、ずっと傍にいてよ……」
項にかかる真希の吐息。ふり返ることもできず、ただその温かさを感じるだけ…
私を絡めとるように抱き締めていた両腕が動き、右手の上に右手を重ね
握ってきた。固いもの同士が当たる感触。耳元でもないのにカツッて音が
やけにはっきり聞こえた気がした。
真希は握ったまま手を目線の高さに持ち上げ、言った。
「知ってる?アタシ達さ、おんなじの買ってたんだよね」
…グーゼンなんかじゃない、カミサマが、二人でいなさい、って
言ってくれてるんだよ…
言葉を区切って噛み締めるように。そして「愛してる」とも言った。
何度も、何度も…壊れたレコードの針がおんなじ所を辿ってるみたいに、
繰り返した。
- 217 名前:贖罪 投稿日:2001年01月11日(木)04時37分31秒
- 私は泣いた。というより涙が勝手に出て行く感じだった。
だって、なんにも悲しくなんかないもの。
真希は私を愛してるって言ってる、望んだ通りに真希は私だけのものになって…
泣くという行為は間違ってる。でも、どうしてなんだろう…
…やっぱり胸の奥がね、とても痛くて、疼いてて、苦しいんだ…
- 218 名前:贖罪 投稿日:2001年01月11日(木)05時00分06秒
たまらなくなって、覆っている右手に口づけた。
指輪を舐めたら少しだけさっきのキスの味がした。それが真希の血なのか
自分の涙なのかはわからない。
「神様なんか、信じない…二人でいたいけど…神様は要らないんだよ」
一瞬後ろで息を殺した気配がしたあと、目の横にキスされた。そして、そのまま
辛うじて聞き取れる声で話しかけて来たが、とてもぼやけて聞こえる…
…でも、祈るものでもなきゃ、梨華ちゃんなんか信じきれないじゃん?
今日は二回も泣いているせいだろうか、急に強烈な疲労感が襲う。
のぼせているみたいに頭が痺れて、だんだん平衡感覚がなくなっていった。
真希の話している意味は、おぼろげながら理解できるけれど…
きっといつかアタシを置いてきぼりにするもんね…
そんなこと……な…い
眠い、のとは違うかもしれない。なんなんだろう、体がくずおれていく。
…ねぇなんか言ってよ〜。って喋れなさげだね、あはは…
…ほんと…に…喋れ…な……
後ろの真希にもたれかかり、抱き締められながら私は意識を手放していった。
…梨華ちゃんの居場所はずっとアタシの腕の中でなきゃイヤなの。
こんなふうにね…
…真希の体って…あったかい…
…おやすみ、梨華ちゃん。愛してる…
…私も…大好きだ…よ…
「アタシもさ、カミサマなんかいない方が…都合よかったりするんだけどね…」
…大好き…だよ…真希…真希…
- 219 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月11日(木)05時18分08秒
- 一旦終わらせてみたりして。
なんちゅう長いクリスマスや、ええっ!?ホンマにねぇ…
ここで終わった方がもうええで、と言う方はここまでということで。
続きあるねんけど、物好きなアナタ(誰やねん)には以降も是非ご覧頂きたいっす
では、また。
- 220 名前:名無し 投稿日:2001年01月12日(金)00時10分59秒
- あわわわわ?
石川さぁ〜ん??
- 221 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月12日(金)02時02分25秒
- あれ・・・後藤〜!?
個人的には、これで満足な気もしますが
続きが在るなら読みたいのが人のサガ、この後が楽しみだ!
- 222 名前:先は続くよどこまでも〜 投稿日:2001年01月12日(金)03時23分07秒
- すっかり元の暇人生活。いやぁ、捗るねぇ〜
>220さん
石川さんこの先どうしたらええんかな…どうなっても怒らんといて下さいね(w
>221さん
すんません、なんとも後味の悪いラストでしょう?こういうのでは
違う意味で罵倒されそうなんで、さらにトドメを刺されるべく(愚)続きも
書いて居ります。
- 223 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月12日(金)03時34分20秒
今日も来ないんだろうな…
休み明けの学校でも、3年も通っていれば新鮮味がなく相変わらずつまらない。
わたしは進学のコースもトントン拍子で内定し、消化試合のような3学期を
過ごすだけだった。ごっちんも遅刻王などと呼ばれていたわりには
要領良くやっていたので、一応内定済みのはずだ。
そして高校では3年間同じクラスというのも確定。このコースは1つしか
クラスがないから。
しかし、体育・芸術コースって…あの子になんか特技ってあったっけ?
そもそもずっと帰宅部だったじゃん…。
とにかく勉強が嫌でたまらないらしいけど…先生にはどんな理由を作って
納得してもらえたんだろう、疑問だ。
そうやってせっかく決まった進路も、あんまり欠席が続くと
やばいんじゃないかな…。
- 224 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月12日(金)03時44分06秒
その前に、ごっちんがいなきゃわたしが暇を持て余してしまう。
つまんないんだよね、他の子達の話に相槌うってばっかりいるのって。
どうも話題が肌に合わないし。外面のよさでおくびにもそんなの出さないけれど。
教室の常にざわついて浮ついた空気が煩わしくって外へ出た。
別にひきとめる者もいなかった。どうせ自習だし。
とりあえずトイレでもいって、後は…教室に戻るのいやだし、空き教室さがそう。
そんな考えをめぐらせる内にトイレの前まで着いていた。話声が聞こえる…
わたしとおんなじ事を考えている奴らがいるという訳か。
どこも自習ばっかりだもんね。
中に入ると多分1年生だろう二人組が鏡と睨めっこしながら喋っていた。
別に話の内容に興味も湧かず彼女らの後ろを通って個室に入った。
入ってすぐ、不意にボリューム大きめのその会話が耳に入った。
「……でさ…ゴトウって1年前と同じパターンだって言ってたの、先輩が」
「ああ〜、知ってるよ。ゴトウさんって結構遊んでるんでしょ?」
「それで彼氏に自殺されたって噂があったらしいよ。年末にそんなんがあって
3学期の始めは来なかったんだって」
無理に標準語に直したような口調のほうが得意げに答える。
…ゴトウって、ごっちんの事なの!?
知らないよ、そんなの…2年はクラスは違ったけど、
その頃にはもう友達だったじゃん?
ごっちんは遊んでなんかいない、彼氏いたけど、そいつと別れちゃったけど、
自殺なんてなかった…!!
「今年も全然来てないらしくってさ、もしかしたらまたオトコに
死なれちゃったのかもよ…」
あんまりだ、なんで憶測とか聴いた話だけでそんな酷い事言えるんだよ!!
我慢できなくて乱暴に扉をあけ二人の方に向かう。
扉が跳ね返る大きな音と…耳が切れるような金属音が同時にした。
- 225 名前:ばね 投稿日:2001年01月12日(金)04時07分02秒
- 読みずらいなぁ、気持ち的に。欝だ(w
いや〜な前フリが…タイトルも何かヤな感じ…。
吉澤さんて、不幸を呼ぶオンナだったりして。<笑えない
- 226 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月12日(金)04時21分54秒
- ここで視点が変わるかあ。こういうところが、なんとも、ねえ。
それにしても、この展開でワクワクしてくる自分はやっぱり危ないのか(笑)。
まあ「罵倒覚悟で」などと煽ったこともあるし、もちろん最後までついて行きますぜ。
- 227 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月13日(土)02時23分21秒
- え〜と、X'masが終わり新学期で後藤は来てない・・・どうなる続き!?
やっぱり、この雰囲気が好きですぜ作者さん!
>>226さんが危ないならオレも危ないな(w
- 228 名前:まちゃ。 投稿日:2001年01月13日(土)19時58分17秒
- eineってなんて読むの?
あとどーゆー意味?
- 229 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月15日(月)05時45分34秒
- おぅっ!?下のボタンが「ほいっ♪」になってるやん、知らんかった。
石川さん、やったね!とうとう時代がやってきたよ!←何のや?
>ばねさん
いやん、そない言わんと…鬱も底まで行けば楽しいかも、ね?
題名は、そうですな。暗示してるんかも…ふっ、ふはははは!(狂)
>226さん
アブない方が一杯いてくれた方が嬉しいねんけどな、ウチは(w
視点が変わっても暗いっすね。抜けだせんのやろか?多分無駄に足掻かずこのまま
行くと思うんで、お付き合い下さい。
>227さん
後藤さんはね、ボチボチ…、はい。一人でも好きと言って下さる限りこの調子で
書いて行きまっせ!アブないケド(wこれからも読んでって下さい
>まちゃ。さん
「あいね」ですわ。全部やと「あいね かたすとろーふぇ」ですな。
意味は申し訳ないねんケドこっそり調べて下さい。ウチからは終わるまであえて
言わへん気やったもんで。。。すんまへん、どいちゅ語なんで。
- 230 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月15日(月)05時52分50秒
甲高い音に、勢い良く進みかけていたわたしはつんのめった姿のまま身を竦めた。
例の二人は青ざめた顔で呆然と入り口を見つめている。
彼女らの視線を追うとその先にはダッフルコートに身を包んだごっちんが、
いつもの無関心そうな表情ととろんとした目をして立っていた。
話題の張本人の予想外な出現に、二人はさっきまでの饒舌さをなくしてしまった。
ついでにわたしまでなんだか気まずいような、
この場にいるのを悔いるような気持ちに駆られていた。
「あのー、気分悪いんだけど」
優しげな瞳の奥に拒絶し難い圧力を宿しているごっちんの一言で、二人組は
金縛りが解けたみたいに小走りで出て行った。
すれ違うときに申し訳ばかりの会釈を残して。
わたしはこの展開に頭がついてこれず突っ立ったままごっちんを見つめていた。
- 231 名前: eine Katastrophe 投稿日:2001年01月15日(月)06時00分20秒
そんなわたしの存在には気がついていないのだろうか。2、3歩ふらふらっと進んで
さっきまで奴らがいた洗面台にへばりついた。
「うぅ〜〜〜マジ気分わるいっす…」
小さく呟くと顔がつきそうなくらいがくっと項垂れた。
おいおい…
話を聞いて気分悪くしてたんじゃないのね…。
まあ、その方がいいよ、あんなデマ知らないに越した事ない。
噂なんかすぐ消えるから、知らないままでいて…。
しかし、あまりの辛そうな様子に声を掛けずにいられなかった。
「あらら…しっかりしなよ〜。ごっちーん?」
「ん〜〜?よしこぉ?」
わたしの声にちょっとだけ顔を上げて反応する。かなりダルそうだ。
喋らせるべきではなかったんだろう、直後、なにかが詰まったように激しい咳を
続けた。カゼの末期の、けんけんと聞こえる枯れきった咳だった。
そんなひどいとは思わなかったから、慌ててごっちんに駆け寄って背中をさする。
ずっとさすっていたら少しは収まってきて、ただ、ひゅうっという呼吸の音は
ずっと聞こえていた。
「…ごめん、アリガトね…もうだいじょーぶだからさ…」
全然大丈夫じゃなさそうな涙目で言った。
「あのさ…それ、取ってくんない?」
「えっ?なに?」
「そこに落ちてる…」
周りを見回すと足元にカギが落ちていた。
隣の鏡の右端には線状の傷。
わたしはさっきの音の正体を知った。
「ごっちん…」
「…だって、ムカツクじゃん?」
ごっちんはまだ赤い目でへらっと微笑んだ。
カギを拾いつつ、わたしのささやかな望みは絶たれている事を悟った。
- 232 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月15日(月)06時07分33秒
聞いてしまっているのなら、本当の事を訊きたい。こんな病人にさっきの噂の
真偽を問い質すのは酷だろうけれど。
でも、わたしの心はその事でいっぱいで、触れるべきかどうか考え倦ねていた。
「よしこは知ってたの?あの子達が言ってたコト…」
「ううん、さっきが初めてだね」
「そうなんだ」
「うん…」
ここからは、深入りしていいのだろうか。
わたしは一応ごっちんと一番仲がいいと思っている。もしあの噂が本当だったら、
今まで親友に隠したかった事なんだから訊いちゃいけないかもしれない。
「うーん、信じる?」
疲れてはいるが深刻さの微塵もない顔で問われる。
信じるって、噂を?ごっちんを?そんなの…
「わたしはごっちんを信じるよ!あんな噂、サイテーだよっ…元彼が…んなの
ある訳ないじゃん、ねえっ!?」
やっとごっちんが来たってのにいつまでもこんな晴れない気分でいたくないんだ。
もう、さっさと笑い飛ばしておしまいにしよう。
だから早く…。
ごっちんはすぐに返事をしてくれなかった。
やめてよ、不安にさせないでって!!
- 233 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月15日(月)06時13分48秒
ちょっと間が空いた後、ごっちんが上を指差した。何なんだ上って?
…天?……天…国とか?まさか…
「ちょっと、ごっちん!?」
イライラした。弱ってるごっちんについ大きな声をだしてしまう。
なのに、人の話を聞いてるのか疑問に感じるほどごっちんはヘーゼンとしている。
そして、かすれた声でやっと喋ったのは…
「ね、上行こうよ、空き教室あるしさ。ここ寒い…」
…やっと意味がわかったよ。
でもこのやり場のない怒りをどこにぶつけりゃいいんだ、わたしは!
ごっちんをトイレに置いて向かいの階段をずんずん登った。
「こら〜病人を放って行くな〜」
なんて後ろから小さく聞こえたケド、知らん!吉澤ひとみ、そぅとぅ怒ってます!
まだぶつぶつ言ってるみたい。早く来いっちゅーの。
「もぅ〜だって寒いじゃん…」
「ちょっと話が長くなりそうだしさ…」
- 234 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月17日(水)21時44分46秒
- ”eine Katastrophe”か・・・。
どんな展開になるのか期待。
- 235 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月18日(木)03時18分14秒
- なんでオレの家に辞書が有るんだよ!?
題名の意味が・・・更なる期待感。
- 236 名前:ばね 投稿日:2001年01月18日(木)04時30分14秒
- 何かネタバレっぽくなっちゃって申し訳ないです、作者サマ。
でも、相変わらず先は読めないまんまなんですけど…(w;
- 237 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月21日(日)04時04分36秒
- 本日も地味に更新ですねん。3P目に突入やな、まさにスレの題名通りや〜。
石川さんは16で、矢口さんは18になってんな。同じ星座と血液型で
こうもちゃうとは…。うちも一緒やけど、なんや複雑な気持ちやわ(w
>234さん
一応、先は決めてるんですけどねー、いかにそこへ持っていくか、思案のしどころ
ですな。ってゆうか、ほんま悪戦苦闘中やねん(w
>235さん
辞書が…あったんですよね?んじゃ、そういうワケなんですわ、ハイ。でもね、
直でそういう展開にはならないんやないでしょうかね。
>ばねさん
いや、全然ええっす〜。先はきっとのんびりのほほん鬱世界ですね。
なんのこっちゃ…。と、とりあえず読んでください。
ほんまにまったりムードやわ。
- 238 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月21日(日)04時11分49秒
前の時間に授業があったらしく、わたし達が入った教室は暖房がつけっぱなしに
なっていた。さっすが高い授業料とってるだけあるよね、学校も生徒もこういう
とこには全然無頓着だ。こういう細かい所にも無性に毒づきたい気分だった。
まあ、ちょっと遅れて入って来るだろうごっちんにしてみれば、
最初からあったかくってツイてるわ〜、ってなもんだろうが。
ガラッ…
「お、いいねいいね♪こりゃ眠くなっちゃいそうだ、はは」
やっぱり…そういう子だよ、キミは。
いいから座んなさい、訊きたい事は山ほどあるんだから。
しかし、椅子に座るなりごっちんの手は机の上に広げたお菓子の中のポッキーに
伸び、今まさに食べんとしていた。
「…あのー、病みあがりでその食欲ですか!?」
「えーやんえーやん。栄養取らなきゃ治んないんだからさ」
「その調子じゃまた太るね、確、実、に!」
「また、って言うなー!」
いつものノリ、他愛のない会話。この先もずっと続くはずの、こんな風景。
…こうやってさ、ごっちんとバカトークしてさ、でもたまには真剣な相談なんか
して、一緒に泣いたり笑ったりできる友達でいたいんだよ…。
なのにどうしてだか、わたし達を包むこの時がひどく懐かしくて、そしてもう
二度と過ごせないもののような感覚に襲われた。
- 239 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月21日(日)04時25分50秒
「ふん、痩せてても胸のないヒトに言われたくないね」
「くっ…!! わ、わたしはまだ15なんだ、胸はこれから成長するんだよっ!」
罵り合いながら、しかし無論心から腹が立っているのではなく、
結構楽しんでいた。
これでいい、と思った。もう、今まで通りじゃんか…わざわざ蒸し返すことない。
さっきのいやな感覚を取り払いたい、だからこのまま普段と同じ調子のままで…。
「うんうん、ま、あきらめずに頑張りたまえ、よしこくん」
「どうやって頑張るんだよ…ごっちんこそ、ちゃんとセーブしなよ〜」
「わ〜かってるよん。
……よしこは、優しいね」
いきなり来た。それなりに当たる直感。
「そりゃあ、ワタクシはみんなの人気者よっすいーですものっ」
わかってる、でもわたしはおどけて見せた。ちょっとでも後回しに出来るなら、
と思って。ごっちんはただ噂による誤解を解きたいだけかもしれないのに。
でも、ホントにね、悪い胸騒ぎがするんだよ…。
こんなにわたしがいっぱい考えて、心配して、足掻いてるって言うのにさ…
「さ、アタシが寝ちゃわないうちに、何から話そうか?」
ごっちんの奴め、机の上の手に顎のせて、眠そうに切り出したんだよ…。
- 240 名前:274 投稿日:2001年01月21日(日)18時41分15秒
- >>作者さん
後藤が「えーやんえーやん」言うてるで。
なんで後藤が関西弁しゃべっとんねん!
- 241 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月23日(火)14時02分42秒
- >>240
それはきっと中澤センセの口癖か何かなんだよ。
生徒たちもけっこう面白がって使てんで〜みたいな。
ってテキトーなこと言うてんなぁ。すんまへーん(w
ここはホンマに好きなんで。これからも楽しみにしてますぅ〜♪
- 242 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月27日(土)03時17分20秒
- ちびちび更新
とりあえず書き置きしてた分だけでも。。。ああ、キリキリいきたいわぁ(泣)
>240さん
さあ、なんでやろ?もしかしたら憐れな担任の物真似か
或いはそのツレの落とし文句をパチったんかもしれませんな(w
>241さん
いやー、ナイスフォロ−ですやん?おおきにありがとうです。
ちょっと更新遅いけど最後まで必ず続けますんで。
- 243 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月27日(土)03時19分59秒
「何から話そうか?」って、わたしからリクエストするワケ?
苦手なんだって、そういうの。さては、知っててやってるな、ごっちん!?
わたしはちょっと不機嫌そうな表情を作って真正面を見据えた。
相手はこちらの反応を愉快そうに覗っていた。
「へへ、ゴメンゴメン。でもさ、ホント何から話したらいいかな〜と思って」
途中にはやはりまだ、けん、という咳が混ざっていた。
「…そ、だね。えっ、と、じゃ…さっきの子達が言ってたのは
ガセなんだよ…ね?」
なんだか改まっちゃってる自分に吹き出しそうだった。
もぉ〜、勢いでじゃないと聞きにくいんだって…。
「ああ、アレね〜」
大きい瞳をくるっと右上の方にやってそう言うと、暫く間をおいた。
- 244 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月27日(土)03時35分43秒
「う〜ん、どうでしょう…いわゆる火のたたないトコロに…って、
ありゃ、なんだっけ?」
きっと火のない所に煙はたたない、って言いたいんだね。慣れない言葉使おうと
するとボロが出るぞ。
で、と言う事は…?固唾をのんで続きを待つ。
「あの話通りじゃないケド。言われる程遊んでないしさ。アタシが浮気
しまくったからカレが自殺した、ってのはウソだよね」
それを聞いてちょっとだけ胸を撫で下ろした。
しかし、ごっちんのセリフの中の「から」って部分が妙に引っ掛かった。
「じゃあ…」
「そうだね〜、自殺したってトコはホント」
……そんな…ウソだろ
「浮気じゃないケド原因がアタシにあったのも、多分、ホント」
「……」
「遺書があったんだけど、もう錯乱してたんだろうね、訳わからない文だったよ」
「実はアタシもよく原因わかんないんだ。でも、付き合っててだんだん
おかしくなってるのは気付いてた」
冷静に、というか他人事なのではと思えるくらい淡々と続ける。
わたしは絶句したままただ聞いているしかなかった。
「ごめんね〜暗い話しちゃって、超ヤなカンジ、ってカンジでしょ?」
話しながらくるくるまわっていた黒目が、今はしっかり真ん前の私の姿を
映していた。
- 245 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月28日(日)03時31分08秒
- なんか黒い、黒いぞ後藤ーーー!?
やっぱり、こうでなくちゃ(興味津々
- 246 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月28日(日)03時56分16秒
- ん〜?一年前のカレ。どう話がつながるんだろう。
吉澤とともに、固唾を飲んで待ってます。
- 247 名前:ばね 投稿日:2001年01月29日(月)06時30分39秒
- 待ってましたっ。
引き続き後藤の過去も気になるし、石川さんの現状も気になりますねぇ。んー。
- 248 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月31日(水)08時06分42秒
- 今日もちょこちょこ更新。展開がゆっくりな上に更新も遅い…
>245さん
黒い?マジっすか!?いやぁ〜、はっはっは…
>246さん
話の共通点はピアノ線ぐらいの細さで一応繋がってます。た、たぶん(汗)
>ばねさん
はい〜、のろいながらも進めます〜。なかなか石川さんが出て来ませんね、
困ったぞ、ウチも(w
- 249 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月31日(水)08時21分28秒
やけにさばさばしているごっちんを前に、わたしはせつない気分に襲われる。
どうしてだろう…もしかしたら、ごっちんの中のほんとの心が
わたしの心に流れ出して来たから?と思った。
ごっちんは穏かに笑っている。
我関せずみたいなカオして平然とおかしをほお張っている。
めちゃくちゃ眠そうに大きなあくびをしている。
でも…もしかしたら心の中じゃ、辛くて、悲しくって、どうしようもないんだって
悲鳴を上げてるのかもしれない。だから、わたしもこんな気持ちに
なったのかもしれない。
それじゃあ、これ以上は訊けない。
これ以上古傷をえぐるような真似はしたくないんだ。思い出すのも嫌な出来事
なのなら…もう詮索しないよ。
ただ…
- 250 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月31日(水)08時24分54秒
「久しぶりに晴れたね」
窓の外に目を移し、なかば強引に話題を変えた。
不器用なわたしの、精一杯の気遣いのつもりだった。
「そぉだね。晴れなきゃ今日も休む気だったんだケドさ、あんまり天気いいし
来ちゃった」
「まさにお天気屋だよね、ごっちんって」
軽くツボに入ったらしく、あはは、と笑う。
「うん、アタシってさ、けっこうその時に思いついたまま
行動しちゃうんだよねー」
「…だよね」
確かに、そうだよね。羨ましくもあるんだけど。
「…でもさ、どうしてなんだろう、結局はいつも結果が同じだったりするんだ」
「何度も似たような事しちゃってさ、あ〜バカだなーって思うんだけど、
やっぱり次もだめだったりして…」
「まだ15年しか生きてないのに、カタチ変えても実は同じような失敗たくさん
繰り返してさ、ちょっとユーウツだったり…」
「よしこは、そーゆうのない?」
- 251 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年01月31日(水)08時29分24秒
突然振られても、わたしはアドリブってもんができない。ある程度予想して
考えておかなきゃしゃべれないタイプなんだけど、ごっちんといると終始
こんな感じであたふたする。
「わ、わたし?ある、と思うよ。え〜っと、ホラ、なんだろ…テスト前で
一夜漬けして、でもダメダメで今度は計画たててやるぞ〜ってしたら
結局余裕かましてダメダメでさ、あ〜何やってんだろーってなったり…」
ああ、今のわたしこそダメダメじゃないか…。
ごっちんはそういうのを言ってるんじゃないはずなのに…混乱してうまく
例えが浮かばないよ。
けれど、ごっちんはわたしのまぬけな話に微笑んでうんうん、と相槌を打って
くれている。
「うわ〜アタシにも耳の痛い例えだなぁ。うーん、まあ、ブルーになった
後でもさ、少し経てばケロっとしちゃうじゃん?」
「まあね〜。そんで、次のテストでまたやっちゃうんだけどね…」
「うははは、そうそう〜。
…なんかさ〜…どんなに自分が嫌だったり悲しいとか思ってても、
そのうちお腹は空くワケよ」
頭の上に?をのせているだろうわたしを尻目に、カバンから新たなお菓子を
引っ張り出しつつごっちんは続けた。
「アタシは、だから自殺とかしないんじゃないかなぁ…わかんないけど。
こうやってなんとなく乗り越えちゃってさ、きっとアタシもオトナになっていく
のかなぁ、って」
わたしがさりげなく(?)逸らした話題をこうやって戻すか、ごっちん。
いや、話して平気なら全然構わないんだけどさ。
実はごっちんってもう充分強くてオトナなのかもしれない。
- 252 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月01日(木)04時55分52秒
- 久しぶりに最初から読み返してみたけど、最初のほのぼのした女の子二人の描写からここまで
一気に読むと、ちょっとした感慨がありますね。思えば遠くへ・・・。
それに最初のうちは作者さん、不幸なのは苦手とか、ガラじゃないとか言ってるのに・・・、
どっぷり浸ってますな。まだどうなるかわかんないけど。
あと、最初のうちは、地味っつっても2ページめはいや、なんてことも言ってたけど・・・、
とっぷり沈んでますな。もったいない気もするけど。でもけっこうみんな読んでるのかな。
- 253 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月02日(金)03時21分31秒
- なんだか鬱に入りそうな、でも引き付けられる。やめられないとまらないってな感じ。
最初の方ののほほん、ほのぼの、ちょっと甘イタめがまた読みたいッス。
題名の意味、まだわかんないッス。
- 254 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月06日(火)03時29分12秒
- なんか悟ってるな〜、後藤。
期待してますよ、作者さん・・・イタイ方を。
- 255 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月06日(火)06時44分54秒
- 雨?今日は雨なんか?外に出たないわ〜。
>252さん
仰せのとおり、随分遠くに参りましたなぁ。不幸なのはやっぱ苦手です。
自縄自縛ってカンジの近頃。それでも書きたいのはナゼやろう…?
今では赤板の深海魚状態ですが、しっかり生き長らえられるよう頑張るっす!
>253さん
鬱でも止まらない、それがこのお話の要なんですぜ。…ウソです、そんな意図は
なかったです。だから予想外で嬉しいってのが本音です。
今のシーンもわりとのほほんでしょ?後藤さんが爆弾抱えてるみたいやけど(w
最初に戻れるかどうか…題名…。
>254さん
イタめの方がやはりよろしい、と。大丈夫、最近書くと自然にイタくなる様なので。
それ、ある意味問題やんか(w
- 256 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月06日(火)06時59分55秒
素直に感じたことを口に出した。
「…ごっちんって…意外とオトナなんだねぇ」
途端、微妙にごっちんの表情が歪んだ。
何かに怯えてる?…いや、堪えているように、唇を固く結んで眉をよせていた。
はっきりしてるのは、先ほどの言葉がこの変化をもたらしたって事だ。
何がいけなかったんだろう。
でも、への字に曲げていた口元はすぐに無理矢理(わたしにはそう見えた)上げられ
再びのんびりした表情に戻った。
ただその表情は、今までに見ない自嘲めいたものを帯びていた。
…そう、目だ。
こんな目、何処かで出会わなかったっけ…。
- 257 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月06日(火)07時06分16秒
「それって…誉めことばだったのかな」
声もドスがきいてるような…返す返すも、何がいけなかったんだ?
「あ、あっと。そのつもりだったんだけど」
「んはは、よしこは、そうね…」
咳払いか本物の咳かわからないけれど、けほん、ってひとつした後に
「ただ、あの人はどうだったかねぇ…誉めてくれたんだと勝手に解釈して
有頂天になってたけど」
窓の方へ遠い視線を向け、呟いた。
あのひと…勿論わたしじゃないことは確定。
じゃあ、わたしの知らない誰かさん、或いは自殺したらしい元カレ、
はたまた…ごっちんの現在の相手、石川梨華のことなのか。
その名前で、先ほどからの胸のつっかえがとれた気がする。
さっきの目も、今してる遠い視線も。
ごっちんの表情の端々が石川さんと重なっていた。
恋人のしぐさやクセがうつるのはよく聞く話だけれど、ごっちんの場合は
余りにもその姿を儚げにしていて、わたしにはまるで別人のように感じられた。
- 258 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月09日(金)03時01分05秒
石川さんか…
一度しか会った事がないけど、ごっちんとは正反対のタイプだとすぐわかった。
ごっちんと別れさせようとして、でもあの二人には通ずるものを感じた。
それが見えてしまえば、もう何も口出しする権利がなかった。
その時以来、実はもう一度だけ姿を見かけたことがあった。
駅近くの喫茶店でごっちんと何やら楽しげに会話しているところに
丁度通りすがったんだっけ。
一応、中等部は寄り道禁止ってことになっている。そこに中澤先生が通って、
わたしがナゼか焦っていた。二人が先生から死角になるように歩いたりして…
持つべきものは友だよね、まったく!
- 259 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月09日(金)03時05分53秒
結局挨拶も出来ずじまいだったけれど、あの石川さんが
あんなに楽しげに笑っていたのが今も強く記憶に残っている。
二人とも、とても幸せそうだった。
あの時の二人はなんだか雪の彫刻みたいなイメージだった。
繊細さと純白さ…
期限付きの、しかしだからこそ引き立つ美しさ。
恋愛にのめり込むことのないわたしには、眩暈がしそうなほどの輝き。
そして、何にも染められない強さ。
…でも、真っ白ほど目に痛い色はない。
- 260 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月10日(土)03時28分29秒
- >>…でも、真っ白ほど目に痛い色はない。
雰囲気ただようこのセリフ、待ってました作者さん。
またアッチの世界に引き込まれる自分が・・・
- 261 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月11日(日)06時49分02秒
- 雪の彫刻で、仲よく並んでた雪だるまを思い出してしまった(笑)。
いや、このお話とはぜんぜん関係無いですけどね、すいません。
しかし相変わらず情景描写がきれいですね。
- 262 名前:まちゃ。 投稿日:2001年02月13日(火)18時03分12秒
- 読み返してみた。やっぱいいねー。
んでさー。いちばん最初のお話の題名ってなに?
- 263 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月17日(土)04時19分24秒
- おひさしぶりっす。そろそろ終わりが見えてきましたで。
今日中に終われるかどうか。しかし、別編は元々3部構成のつもりやったから…
ど、どないするねん…
>260さん
その辺りのセリフ、取り上げてもらえてうれしーっす。
ラストに向かってもっと引き込まなきゃ!(w がんばります。
>261さん
なんて懐かしい…。あのテンションは次作で復活の予定やねんケド
その前にウチはこれから沈みきっちゃいます、きっと。
>まちゃ。さん
いいっすか…照れますがな(w 最初のお題…忘れてたわ、マジで。
終わるまでに考えとかなあきませんね。
- 264 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月17日(土)04時25分11秒
「…ごっちん?」
「やっぱ…オトナになんかなりたくないよ。悲しいことはずっと
悲しいままでいたい…いつか堪えられなくなって壊れちゃったとしても、
その方が…」
窓の外を見つめたままそう言うと、涙が頬にはらはらと零れ落ちた。
昔からよく泣く子だった。体育のマラソンで半べそかいたり、弁当忘れた時
おなか減った…って泣いてたり。
大人びているし気の強い所もあるのに、時々そうやって
いきなり泣き出すんだよね。
ただ、こんな穏かに泣いているのは記憶にない。
ごっちん以外にもなかった気がする。
なんだか奇妙な光景だ。
普通、人が涙を見せるのは感情が自分の内に抑え切れなくなるからだろうけど、
目の前のごっちんからは全然感情を読み取れないのだ。
こちらからは微笑さえ浮かべているように見える横顔は、涙と不釣合いで。
しかし、その横顔がとても綺麗だと思った。
- 265 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月17日(土)04時30分36秒
「ごっちんに…どんな過去があっても、それを忘れろなんて言わないけど
元気でいて欲しいんだ、わたしは」
それをオトナになると言うのなら、なってもいいんじゃないかな。
それも悪くないと思うんだ。
「これからを無駄にするんじゃなくって…上手く言えないけど…」
「うん…」
「…ごめん。ホント役立たずだ」
「そんなことないよ、アタシの方こそ謝んなきゃだねぇ…
あはは、久しぶりに泣いちゃったよ」
制服の袖で目元を拭い泣きながらわたしに笑いかけた。
その顔は不思議だけどやっぱり弱さなんて一片も感じさせない。
「あぁ〜アタシ、いっぱい謝んないといけない人がいるよ…元カレもね、
今度お墓参りして謝ってくるよ」
実は一回も行ってないんだ、ってばつの悪そうに苦笑いした。
きっと、ごっちんに落ち度があったわけじゃない。
たぶんどっちが悪いとかじゃない問題。
なんか危険だね、それは…ごっちんはそりゃ原因がわからないだろう。
とても危険だと思う。過去はどうしようもないけれど。
ただ…
「……あと、梨華ちゃんにも、か」
ごっちんの白い光は、いつか石川さんの両目をも
焼き潰してしまうんじゃないかって…。
- 266 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月18日(日)04時57分38秒
「何か、あったの?」
「まあね…」
「ふぅん…解決できそう?」
「できないな…」
「でもまだ好きなんだったら…」
「アタシには、そんな権利ないから」
ごっちんにしては随分と強情な。
しかし、このままこうして別れてしまうなら
実はその方がいいのではないだろうか。
だから「そんなこと言わず頑張れ」とか「大丈夫だよ」
という類の言葉を続けなかった。友達甲斐のない奴だと思われようが構わない。
いつかまた、悲劇が繰り返されるかもしれないなら、むしろ…。
- 267 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月18日(日)05時01分04秒
どちらからともなく溜息を漏らした。
ごっちんは感情が昂ぶった後のせいか一層ダルそうで、
でも机の上のお菓子には手を伸ばしていた。
悲しいことがあってもおなかは空く、か…。
「! っつ!かぁ〜〜っ」
いきなり立ち上がって、なんか悶えだした。
…もしや、わたしだけが感傷的になってたのだろうか。
わたしはボーゼンと座ったまま見上げていた。
「ったいよ、あ〜イタイ…染みまくりだよ」
わたしにくれた筈の午後ティーストレートを飲み干す。
「いやぁ〜口ん中に傷あってさ、塩系のもの食べたら染みるのよ、めちゃ」
悪びれず言うから文句も出なくなった。元々貰ったものだからいいケドね。
なるほど、プリングルスは無謀だったわけね。
「おいおい…食べる前に気付きなよ…」
「だって〜治ったかなって思ったから、つい。
治りかけの時また傷を噛んじゃうから、全然戻らないんだ。
ま、バチが当たってるのかもね」
「え?」
- 268 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月18日(日)05時11分09秒
聞き返すより先にごっちんが動き出した。
「…あービックリした〜。さて、立ちあがったついでにアタシそろそろ帰るわ」
「は!? 帰るって、ごっちん、何しに来たんだよ…」
「よしこに会いに来たんだよ。授業なんかどうせないじゃん」
会いに来てくれるのは嬉しいけれどね、なんつーか…。
「ホントに帰るの?」
「う〜ん家には帰らない。梨華ちゃんトコ寄ってくよ」
な…ケンカしてたんじゃないのか、キミ達は??
「んー? よしこったら、そんなカオしないでよ〜」
普段のふにゃ、っとした笑顔でコートを着始める。
マフラーして手袋着けて、出発準備はOK!ってカンジのごっちんを
慌てて引きとめた。
「ちょっ、ごっちん!さっきの話となんか違うんじゃないかい!?」
そうかなぁ、って言いたげに首をかしげてこっちを見ている。
「だってだって…解決できないって、どうする権利もないって…!
なのに今から石川さんトコに行くワケ?」
「言ったじゃん、謝んなきゃって。たとえ取り返しがつかないとしても、
やっぱ一言かけたいんだ」
どうしようもなく頼りなさげなクセに。オトナになりたくないって泣いたクセに。
どうしようもなくさっぱりした表情でそんなふうに言う。
そうやって知らないうちに自分自身も傷つけてるのに。
どうしようもなくごっちんはバカだ。
- 269 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月19日(月)05時15分17秒
外、寒いんだろーな。って一人ごちてドアの方へ歩いて、
ふいにこっちを振り返った。
「よしこにも…ゴメンね。いつか、もっとちゃんと話せるようにするから」
わたしの事なんていいよ、全然。話したくなったら話せばいいしさ。
ずっと言わないままでもいいよ、べつに義務じゃないからね。
とりあえず、学校には来なよ。心配しちゃうじゃん。
だから、ちょっと強引っぽいけれどこう言ったんだ。
「あ〜ごっちん!わたしに悪いと思ってるんなら、明日からきっちり
学校に来ること!石川さんトコ行って、帰ったら早く寝る!
んでもってカゼ治して買い物行こ。ね、約束!」
ごっちんは途中から肩をすくめて聞いていた。
「はいはい、わかりましたよん。なんか梨華ちゃんが言いそうなセリフだ。
ビビっちゃった」
「声、聞きたいな……って何言ってんだろアタシ、あははっ」
- 270 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月19日(月)05時19分23秒
じゃあね、と言い残して出て行ってしまった。
わたしはこの時限が終わるまでここにいるつもりだ。
ごっちんは気持ちよさげにしてたけど、人工的な生暖かい空気、わたしは苦手だ。
容赦なく窓を開ける。ごっちんが置いていったゴミの数々を片付け、
窓から顔を出してみる。ピリピリするけれどかなり爽快だ。
見上げればいつのまにか雪雲が空を占領しかけている。もうすぐ振りだしそう。
遠くの空には、雲の切れ間からもれた光が、白いカーテンみたいに
ゆっくりと揺らめいている。
ごっちんの遠い視線の先はこれだったのかな、とふと思う。
- 271 名前:eine Katastrophe 投稿日:2001年02月19日(月)05時44分20秒
わたしはごっちんの友達。
だから、この先二人がどうなるのかそっと見守ってる。
そして、これ以上悲しい話が増えないよう、出来る限りの事はやるから…。
地上に目を移したら、ごっちんが校門に向かう並木道をだらだら歩いていた。
『eine Katastrophe』 das Ende
- 272 名前:終わりましてん 投稿日:2001年02月19日(月)06時07分15秒
- はい、終わりましたです。後がきなんて立派なもんはできへんから
ちょい長めに自分なりの感想でも。sageやし、書いてもいいやん、ね?
はじめからラストの流れは決めてました。でもエライしんどかった。。。
結局吉澤さんはちゃんと聞き出せずじまいやったな。この登場人物の中では
一番の善人やからな、無理やったみたいです。あとは、所々のセリフから
想像せなしゃーないかも。
『悲劇』とは何なんか、その定義によっては救いのある結末でもありえるはず。
あるいは…続き、読みます?(w
こんな海底にまで足を運んで下さったアナタ、ほんまに感謝してます。
おーきに、ありがとうございました!
- 273 名前:まちゃ。 投稿日:2001年02月19日(月)19時31分50秒
- 読みます!!…なんてね。
いやーよかったよ!!
もし、次書くとしてもまた読むよ。
- 274 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)23時09分04秒
- ちょっとなんだかぼーっ、としてます。
自分の中ではいまだに石川が宙ぶらりん……
- 275 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月20日(火)04時16分12秒
- うーん、吉澤は結局置いてかれたままになっちゃったのかなあ。
その吉澤の視点で話を締めくくるところが、作者さんのうまいところだけど。
でも最後に後藤が吉澤に会いにきたのと、吉澤の、出来る限りのことはやる
という決意がよかったな。
お疲れ様でした。またこっちでもやるんですか?この話の続き?
それとも保田さんの話のテンションが復活?
まさかこの話の続きであのテンション、な訳はないですよね。(笑)
- 276 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月22日(木)03時23分07秒
- うーん まだ頭の中整理つかない。なんだろうね・・・うーん
タイトルの意味できれば教えて下さい。
次回作はワンクッションおいて軽めな奴かな?
- 277 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月23日(金)02時52分22秒
- 頭の中が真っ白です、いろいろ想像して。
素晴らしきかな鬱な世界、ってことにしときますかね(w
本当にお疲れ様でした。出来ましたら続きキボウで・・・
「eine Katastrophe」→「彼女(達)の破局」あってます?
- 278 名前:まちゃ。 投稿日:2001年02月23日(金)20時38分56秒
- 調べた。eine Katastropheは一つの破局とかそうゆう意味。
eineは英語で冠詞みたいなもんでa+名詞のようなもん。
だから訳すと「破局」とか『悲劇』って意味。
あとは作者の考える意味しだい。…です。
- 279 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月24日(土)05時45分37秒
- 独語でっか?「破局」「悲劇」・・ 自分の感想としては彼女達にはまだ修復の
余地は残っているように思えるんですけどねぇ。まあ悲劇といってもいろいろあるかぁ・・・
- 280 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月24日(土)08時19分15秒
- まいどです。sageやのにいっぱいレス頂けてウチは幸せもんです。
>まちゃ。さん
いつもありがとさんです。続き、よかったらぜひ読みに来て下さい!
>274さん
まさに宙ぶらりん。以前ね、読む人によって救いの有無がわかれる
終わりにします、ゆうてたもたもんやから…余りにもスッキリしないようなら
続編をご覧になってみて下さい。
>275さん
吉澤さんはこの話で一番の善人やったんで、とうとう訊き出せんかってんな。
はたして吉澤さんの決意は報われるのかどうか…。
>まさかこの話の続きであのテンション、な訳はないですよね。(笑)
それは良い考えだ…(w これからも来て貰えたらうれしいっす。
- 281 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月24日(土)08時25分00秒
- >276さん
色々なカタチが考え得る終わり方、それが今回のテーマやったり。
お題の意味は 「破局」「悲劇」 っすね〜。
>277さん
想像によっては鬱も脱出でき、また反対に底へ引きずり込まれる
やもしれませんな。ずっとレス頂きありがとうです。多謝。
次のが最終編です。お付き合い下さい。
「eine Katastrophe」→「破局」ととるか「悲劇」ととるか、さて…。
>278のまちゃ。さん
その解説の通りっす。
悲劇に『』しはるとは…よう見てらっしゃる。マイッタで!(w
>279さん
そうですねん、どいちゅ語ですわ。
確かに色々有りますなあ…そのひとつのカタチとして続きも書いてます。
ただの一例ですが、ウチ的には、という事でやっていきたい思てます。
想像を壊したくない、またはエロ氏ねや!という方、新作まで暫く許して下さい…。
あ、それもちょこっとエロなんやった…(汗)
- 282 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年02月26日(月)05時16分15秒
ったく、今何時なんだよ…まだ暗いみたいだ、外。
どうして起きちゃったんだろ。損した気分…。
も〜、寝なおし寝なおしっと。
………
寝れない。
マジっすか!? 信じらんない…いつもソッコーで熟睡なのに。
こんな時間から起きてなきゃいけないなんて。
やることない、ヒマ〜。
あぁ、ますます目が冴えてくるし、一体…
「ドウナルデスカァ〜〜!?」
…はっ、いけない、声に出ちゃった!
よっこいしょ、とりあえず起きよ。
ん。今よっこいしょって言った?…アタシも年かね。
さむーい、服どこ?
床の上でぐちゃぐちゃになってるのがそうかな。サイアク。
- 283 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年02月26日(月)05時20分27秒
- …やっぱり皺くちゃだ。無いよりマシか。
あ、ちょっとだけ空が明るくなってきたねぇ。
いいカンジじゃん、日の出までしばらく見とこっかな。
――――――――――――――
「外に何かあるの〜?」
「あ、ゴメンね起こしちゃっ…きゃあぁっ真希、服、服!」
「ン?あ〜ずるーい、自分だけ服きてる〜」
「えっと、ずるいとかじゃなくて…早く着てくれない…かな」
「なんで照れてんの?さっきお互い散々見たじゃん。その上あんなコトとか
こんなコトとかやってたくせに〜。そういえば梨華ちゃんって意外と…」
「スト〜〜〜ップ! も、もぅ…理解してよ」
「…わかった」
「そ、それならいいけど。じゃ、その間に飲みものでもいれ…ひゃあぁぁっ!!」
「恥ずかしいのは梨華ちゃんだけ服着てるからだよ。脱いじゃえ脱いじゃえ♪」
「いや〜〜!ぜんぜんわかってなーい…」
――――――――――――――
あの頃がアタシ達のイチバン幸せだった時期だったのかな。
梨華ちゃんとアタシが初めて結ばれた日。アタシの部屋で。
- 284 名前:まちゃ。 投稿日:2001年02月26日(月)09時38分08秒
- 「Silent Luv prologue」か、またまた痛くなりそうな
雰囲気の題だねー。
- 285 名前:ばね 投稿日:2001年03月03日(土)00時13分15秒
- ようやく来れたと思ったら、すでに続編始まってるし(汗
最近名作集離れしててちょくちょくは来れないですが、ひそひそ覗きに来ますんで頑張ってくださひ。
しっかしこんな地底で痛いハナシって、粋と言うより欝な感じですな(藁
- 286 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月03日(土)00時21分47秒
- うぉう、始まりましたね。
このお話は質量が大きい。その引力で読者のみならず作者も引きずり込みながら、
自重でそれ自体も深く沈んでいく、といった感じで。
いや、わけ分かんない事言ってすいません。スレの沈みっぷりとお話の内容から、
ふとそんなことをイメージしてしまいました。
続き、期待してます。
- 287 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月04日(日)08時40分01秒
- >まちゃ。さん
そうやな・・・今更イタいの抜けれへんですよね〜(w
題はそれなりの意味があるんですわ、自分のなかでやケド。
>ばねさん
うわ〜ごっつお久しぶりですね。
いつの間にやら始めちゃってますねん。欝小説(w の最終編っす。
また見にいらしてくださいよ。
なんでって、これは大昔にウチがばねさんに大見得きったアレやからですよ。
>286さん
質量、大きいな…いつから続いとんね〜んって位に…。
いつか浮上(age)はあるんか否か。やっぱ、沈んでる方がウチらしいのかも。
どっちにしろ書ける内容はおなじなんやけど(w
さて、ぽそっと一つだけ進めますが、そのあとの更新は、最後まで完成して
一気に載せたいんですわ。そんなに今回のは長ならんハズなんで…。
- 288 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月04日(日)08時44分04秒
一度堰を切ったら、止まる術をアタシは知らない。
初めての日以来、拙いながらもアタシから度々求めるようになった。
誘えば絶対と言っていいほど拒まれなかった。
取り囲む日常は彼女を中心に回るようになり、
自分自身さえ中心から外れていた。
みんなが驚くぐらいお利口になったアタシの所作は、
ぜんぶ彼女に起因した。
―――すぐに心配するから門限は必ず守るようになった。
―――誉めてくれるからテストでいい点取ろうなんて思い始めた。
―――セッカクだから痩せてみようかとも思った。これは実現してないケドさ。
彼女は生真面目な性格だから、案の定アタシの変化を喜んでた。
そんな嬉しそうな顔をも一回見たいし、さらに頑張ってみる。
思惑通り彼女は喜んでくれる。
その繰り返し。
気付けばそーとーイイコになっていた。
ガラにもない、って思ったけどこうゆうのもいいカナなんて。
感謝したよ、心から。
全てが上手く回りだしたってカンジだったもんね。
- 289 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月13日(火)02時02分44秒
- 遅らばせながら新しいの始まってますね。
もう既にチクチク責められてるんですが・・・やっぱり巧いよ作者さん!?
- 290 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月25日(日)06時33分28秒
- 忘れられた頃にひっそりちびちびと進む、この通称「鬱小説」 (w
更新が遅すぎるけどな、最後やし今まで以上にしたい思てますねん。
>289さん
この先チクチクがズキズキになって貰えれば「してやったり!」なんですがねー。
でも救いの余地は残したい、なんてな…身の程知らずに企んでたりして。
- 291 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月25日(日)07時20分51秒
――――――――――――――
『私たちの微妙な関係は
その時々に本当に何か頼れる言い訳がない限り
素直にほほえみあうこともできない
おちつかない
いっそ失ってしまった方がいいとさえ思うくらい
あなたへも私へも
わかりにくい恋です』
- 292 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月25日(日)07時23分35秒
どんより曇った空の下、ダラダラとアタシは歩く。
駅まで、ダラダラ、ダラダラと。
寒いのは死ぬほどキライ。
でも雪は好き。なんとなく、好きになった。
途中で雪がちらつきだす。
…雪はきっとまたアタシを救ってくれる…
だから、今日は逢えると思い込むことにした。
- 293 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月25日(日)07時26分21秒
あるいは…
目を閉じてみる。
今までのは長い長い夢で再び目を開ければ
あったかい紅茶の入ったティーカップを持った梨華ちゃんがいるんじゃないカナ?
…それなら、いいのにな〜。
「……バカかも」
アタシは駅に向かって歩き出す。
- 294 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月25日(日)07時29分56秒
学校に来る時降りたのと同じホームで待つ。
あ〜サム…待合室くらい作ってよね!
やっと来た電車のなかはやけにガラガラ。
そっか、こんな時間に乗らないもんね、普段は。
あ〜あったかい…もうどんどん暖房しちゃって下さい、ってカンジ。
眠いのを我慢してあまり見慣れない景色をぼぉーっと眺めてた。
はぁ…遂に到着しちゃったよ。
今から逢うん…だよね…。
…また今度にしよーか、なんて思っちゃったり。
でもさ、いつも今度今度って、そんなんじゃ一体いつになるんだろう?
アタシはこれまで何回も来た道を引き返してるんだ…
(会ったところでどうにもなんないじゃん)
(いまさら…)
…心のどこかから囁かれる声に負けて。
「……せーの」
アタシは目の前の白い扉をゆっくり開けた。
見たコトのない部屋。
清潔で殺風景な部屋の中に、花瓶のガーベラだけが浮いて存在を示していた。
その鮮やかな朱色に惑わされるように、ふらふらと室内に歩を進めた。
「……あはっ、ゴメンね来ちゃった!」
- 295 名前:ばね 投稿日:2001年03月27日(火)22時05分59秒
- とうとう始まってしまいましたね。
今すぐ逃げ出したい気持ちにムチ打って、最後を見届けたいと思います…。
- 296 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月29日(木)07時03分09秒
- 白い扉? 殺風景な部屋にガーベラ? うう。
ズキズキっすか。あっちではバカップル扱いなこの二人なのに。
掛け持ちでたいへんでしょうが、今まで以上(に痛い?)のもの、期待してます。
- 297 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月29日(木)10時39分58秒
- 296>「掛け持ちでたいへんでしょうが」
どーゆー意味?
- 298 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月30日(金)01時16分49秒
- 水上では賑やかになんかやってはるなぁ。ここは無縁の世界やケドな。
マターリといきまっしょい♪
>ばねさん
ここまできて脱走は認めへんで〜(w
もうちょい見たって下さい。最大級の鬱を目指してがんばりまっす!
>296さん
ほんまやな。。。向こうとはエライ扱いの違いやわ。
ここも最初はちょい甘やったのにねぇ…。今じゃアイタタタ、って感じっすかね。
>297さん
…てへてへ(ゴマカシ)
…キモッ!自分でやっててさむなってもうた!実は青にもスレたててますねん。
- 299 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月30日(金)01時25分28秒
「よっこいしょ。ここ、座っていい?」
返事を待たずにガラガラと椅子を引き寄せる。
背もたれがないから壁の際まで移動して寄りかかった。
「……あー。ちょっと聞いてて欲しいんだ」
「カオも見たくないと思うケドさ。だからそのままで聞いててよね」
- 300 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月30日(金)01時28分23秒
「…アタシさぁ、梨華ちゃんのおかーさんに会ったよ。どっか似てるよ、
美人なヒトだね。でさ、何回もアタシにお礼言うの。
『ありがとうございます、どんなに感謝してもし足りません』って。
そん時ってむちゃ動揺してたからさ、何も返せなかったんだ」
「でもやっぱ、おかーさんはカン違いしてるわけだし。
先週だったかな、バッタリこの部屋の前で会っちゃってさー、そん時もまた
アタシに言うのよ。で、今度はきっちしホントのコト言わなきゃって思ったの」
「…思ってさ、次に出たアタシの言葉が、
『いえ当然の事しただけですから』
信じらんないでしょ? アタシ、そん時またひとつ汚れちゃったんだね。
自己嫌悪で吐きそうだった。とてもじゃないケドこの部屋に入れなかった…」
- 301 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月30日(金)01時34分42秒
「梨華ちゃんは知ってるもんねぇ。…不眠症だったのはアタシだ、って。
梨華ちゃんあんなクスリ飲まないもんねー。なのにいきなり
あの量はヤバかったかな…アタシだったら全然へーきなんだけど」
「……ちょっとだけさ、アタシだけのものになって欲しかったの。
梨華ちゃんって起きてたらヒドイコトしか言わないんだもん。
アタシの望んでるような言葉、めったに言ってくれなかったよね…
ホントに付き合ってるのか不安になっちゃう。それに、眠ってれば
他のヒトの所にも行けないしね」
「あれから一晩中、ずーっと後ろから抱いたままだったんだぞ。
てゆうか、梨華ちゃん軽いから別に辛くなかったケドね。
むしろシアワセってカンジ。このまま朝が来なけりゃいいのにって思ったもん」
- 302 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年03月30日(金)01時40分11秒
「…当たり前だけど、朝は来たよ。
だからね、アタシ冷蔵庫から勝手にハムと卵2個づつ出してハムエッグ作って、
食パン焼いて、待ってたの。アタシが料理出来ないと思ってたでしょ?
実は得意なんだからねっ。起きたら絶対アタシを見直させてやるー!って
張りきっちゃった」
「……なのにさー、全然起きてくれないんだもん…ゴハンも冷めちゃって…
それでもいーやって…梨華ちゃんの横にいたケド……ずーっと傍にいたケド…」
「…ねぇ…もぅ……いーかげん…起きてよ、梨華ちゃん…」
- 303 名前:ばね 投稿日:2001年03月30日(金)13時49分28秒
- “朱色”のガーベラが出てきた辺りそれとなく予感はありましたが、むぅぅ〜…。
青板の別スレちゅうのは全然知りませんでした。気付いてないだけかもしれませんが…、よかったらヒントだけでもください。私も最近黄板にスレ立てました。
- 304 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月05日(木)17時28分06秒
- 4月でんな。中澤さんのXデーまであと幾日…。
>ばねさん
なんかもう、書いててウチの気分も沈みまくりですねん。
人でなし!etc.の罵倒が…きっと来る…見てる人がいればやけど。
そして、実は黄板にこっそりレスしてますねん。既にチェックしてますで〜。
ウチの青のんは…なんか恥ずかしいな…やぐちゅうのスレですわ。地味な(w
- 305 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月05日(木)17時31分33秒
返答は、なかった。
椅子から立ってベッドの側まで近づいた。
「ねぇってばー…」
なんて穏やかで、キレーな横顔してるんだろ。
やだ、惚れなおしちゃうじゃん。
梨華ちゃんの寝顔ってめちゃ好きなんだよね。
すっとした鼻筋、薄く開いた唇、息をする度うごく咽元…
アタシはいつも、その寝顔をずーっと眺めてるのが好きだった。
「おい、りーかちゃ〜ん、起きろ〜!」
でもさ、今は目を開けて欲しいよ。
憎しみのこもった瞳でもいいから、アタシを見て。
赦してくれなくていいよ。
だからそれを態度で示してよ。
「………」
…声が…ききたいよ…
- 306 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月05日(木)17時36分46秒
なんだかんだ言って優しい梨華ちゃんだから、
「しょうがないわね」ってこぼしつつも
目を覚ましてくれるんじゃないかな。
アタシはそんな考えにすがって待つしかなかった。
………
「…あはっ、梨華ちゃんって寝てても残酷なヒトだね。
あーあ、こんなことならあんなイタズラしなきゃよかったよ」
…しなきゃ…よかっ…た……よ…
窓の外は、雪が降りやんでいた。
「ってゆうかっ…! そういうヒトだよね、梨華ちゃんって。
言いたいコトあるのにいっつも口に出さないでさぁ!
今だって…アタシに腹立ってるんでしょ!? ムカついてるでしょ!?
文句言えばいいじゃん。
あんたなんかサイテーだって、もう来るな、って言えばいいじゃんかっ…!!」
アタシの涙は、当分降りやみそうもないケド。
「……お願い…っく…アタシを責めてよぉ…
そんなシアワセそうなカオ…されたら…アタシ…
…耐えられない…」
ねー、起きないんなら抱き着いてもいい?
イヤなら言ってね。
言ってくれないとわかんないよ?
屈みこんで、そっと抱き締めた。
多分まえよりさらに痩せてしまっている。
か細く骨ばった肩の上で、アタシは泣きつづけた。
- 307 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月06日(金)00時18分50秒
いつの間にかアタシは泣き疲れて眠ってしまっていた。
浅い眠りの中で夢を見た。悪夢だったと思う。
夢でもアタシは泣いていた。
ただし、ここではない、物一つないがらんとした場所で。
ここの部屋も白っぽいけれど、そこはホントに白一色だった。
アタシはそれがすごくイヤで、とても不安になった。
逃げたい、出たい、必死に出口を探した。
穴があった。
その先がなんでもイイ、とにかく駆け込んだ。
するとそこはさっきの場所より一層白かった。
光が強すぎて目が痛くなるくらいに。アタシは心底後悔した。
戻ろうと思って振り向いたらただのカベだった。
前に向きなおると、正面に穴があった。
行くべきか迷ったケド、どうせここにずっと居たくないし行くことにした。
予想通りもっと白い光が強い所だった。
そしてまた穴が…。
バカみたいにアタシはおんなじコトの繰り返しを続けた。
気が付けば自分の体さえ光に飛ばされて見えなかった。
いっそホントに消えちゃえばいいのに、って思いながら穴を通り続けた。
- 308 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月06日(金)00時27分18秒
そしてまた穴をくぐると、そこは今までと様子が違っていた。
床に大きなひび割れ。
失うものがないアタシは底を覗き込んだ。
それでアタシは納得した、ああそうかここは空の上なんだ、と。
このひびは雲の切れ間か何かだろう。
梨華ちゃんが前に教えてくれたっけ、雲の切れ間から漏れてる光は
梯子で、天使はそれを伝って下界に降りてくるんだって。
アタシは天使なんかじゃないから、ここから降りたら
間違いなく地上に激突死だろーな…。
……ま、いっか。
死ぬコトを確信してたケド、アタシは飛び降りた。
怖いどころか徐々に近づいてくる地上の風景にひどく安堵した。
でも、夢のくせに奇跡なんか起こらなくて、やっぱり最後は
地上にぶつかってぺしゃんこになった。
ただ、ぺしゃんこになった後もアタシの意識は途切れなかった。
おいおいアタシ死んじゃったじゃんか!? って思ってた。
ただ、空の上で生きてた時よりよっぽど幸せだった。
- 309 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月06日(金)17時04分13秒
- 今初めてよんだ。すばらしいの一言に尽きます。
ところではじめのお話のタイトルは?
- 310 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月07日(土)02時09分02秒
- 後藤の夢の世界の画がウカブ・・・鬱だ、でもヤメラレない!?
- 311 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月21日(土)23時23分30秒
- こっちはまだかな?
- 312 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月26日(木)02時17分22秒
- ご無沙汰してました〜。半月振りの更新やねん。
>309さん
初めて来てくれはったんですか、よう見つけましたな〜
誉めて貰ったら、嬉しがりやしホイ♪ホイ♪調子乗ってしまいますよ?(w
タイトルは、最後の最後で。その方がキリもよさそうやし、ってコトで。
>310さん
こんな夢、見たないわー。でも、よう似たのはしょっちゅう見るねん…。
鬱やわ。後藤さん、起きたらどうなるんだか…。
>311さん
た、只今、ぅp致します…。あっちも終わりかけ、こっちも終わりかけ、
ああ、計画性のなさで…因果応報やぁ〜(涙)
- 313 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月26日(木)02時27分20秒
…変な夢。
「梨華ちゃんのせいだぞ…」
穏やかな寝顔をしたままの梨華ちゃんの頬をつっついた。
――――――――――――――
「…で、さっきは何見てたの?」
「ああ、ホラ…空。…綺麗でしょう?
あそこから天使が降りてくるんだって。光の梯子を伝ってね」
「へぇ〜〜。んじゃ、降りてくるのアタシも待っとこうかな〜」
「………見えた?」
「全然…」
「だろうね、ふふっ」
「なっ!? か、からかったの、ひっどーい梨華ちゃん」
「違うよぉ、もう降りちゃった後だから見えない、って言いたかったの」
「え、いつ? さっき?」
「ずーっと前だよ…今は…私の横にいるかも」
「…!? なっ、なっ!? ……そんな超ハズい事、サラッと…」
「そうかな〜? 私からしたら、今の真希の格好ほどはハズくないと思うけど」
「……あはっ」
「いい加減なにか着てよ…」
――――――――――――――
- 314 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月26日(木)02時29分56秒
「…結局さ、飛べなくて死んじゃったんだ。
梨華ちゃんはああ言ってくれてたのにね〜」
そう…
いつもアタシをお釣りがくるほど肯定してくれてた。
認めてくれてた。
優しかった。とにかく甘かった。
自分にはやたら厳しかったくせにさ。
…ごめん、ヒドイコトいっぱい言ってたの、アタシの方だったね…。
感情的になって不満をぶちまけるのは、いつもアタシだった。
けっこうキツい事も言った。もちろん本心からではなかったけれど。
それでも、決して怒り返さず聞き入れてくれた。
…きっと、いや、絶対に。
梨華ちゃんは、アタシの人生で出遭う最高のヒトに違いなかったよ。
- 315 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月26日(木)02時33分23秒
でも…
疑念で曇ってる目で、それを受け取ってしまったら…
傷つけまいとする思い遣りは、アタシにはギマンに映ってた。
不満を口に出さないのは、愛情の薄さの表れだと思い込んでいた。
…ごめん、こんなんじゃ、誰かを好きになる資格なんてないよね…。
「……梨華ちゃん…どうしても、起きてくれないんだね…」
密着させていた上半身を離した。なんだかとても気だるい。
残念だけど、いつまでも抱き締めてはいられないから。
だから…
- 316 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月26日(木)02時39分55秒
「じゃ…そろそろサヨナラだよ。アタシ、帰るね。
……あと…二度とここには現れない。
もうアタシからは、梨華ちゃんに逢いに来ないよ…」
「…だけど、待ってるから。そりゃ、たまーに浮気しちゃうだろうケド…
お婆さんになっても、そん時もずーっと待ってるからね」
アタシは右手の薬指の指輪を外して、梨華ちゃんの右手の中指にはめた。
そうしたら、なんだか自分の右手がやけに軽くて空虚な感じになった。
「…もしイヤだったら、返しに来てよね。
さすがに捨てられちゃうとツライなぁ…投げつけてくれていいからさー
…来て欲しいな」
話しかけながら、のっそり立ち上がる。
あらためて梨華ちゃんのカオを眺めた。
かなりの確率で、今日が梨華ちゃんと逢える最後のチャンスだろうからね。
…ホントは、ちゃんとそんな現実もわかってるんだ。
「…最後に…」
少しほっそりした頬に手のひらを添える。
「…好きになって……ごめんね…」
ラストキッス。
けど、こんなアタシじゃとうてい唇には出来ない…
- 317 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月27日(金)00時41分18秒
- ぐほっ!
イタイの覚悟で読んでもやはりダメージが……
- 318 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月27日(金)01時38分12秒
- 待ってました〜。というところでラストキッスか。
お婆さんになってもってのが泣かせますね。
終始けだるい感じで話す後藤(こっちの勝手なイメージ?)と
その内容の凄さとの対照が痛い。
- 319 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月27日(金)02時48分16秒
- 勢いのある時にイケるだけ逝っときまっせ〜。
>317さん
(^▽^ / <えいっ、ヒャダルコー♪(ダメージ1000)
…イタさは更に…いや、むしろ…
>318さん
〜^◇^〜 <くちびるぅ〜にだけ〜…
そう、後藤さんが気だるいのは生ま…(略)
この先…のせるのん、怖いねん、実は。
ま、まあひっそりやってることやし…どうか荒らされませんように…
- 320 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月27日(金)02時51分24秒
去りぎわ、後ろでなにかが動く気配に思わず振り向く。
名残惜しくなっちゃうからホントはすっと出て行くつもりだった。
それでも実は部屋の中に全神経がいってたから、敏感に察知した。
アタシが切に求めていた…奇跡。
それは…
「……とことんバカかも」
ガーベラの花びらが1枚、花瓶のへりに寂しげに落ちていた。
アタシはそっと扉を閉じる。
- 321 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月27日(金)02時53分50秒
――――――――――――――
「外に何かあんの?」
んぁ?
アタシ、そーとー長い間考えごとしてたみたい。
早く起きて退屈でさ、ちょっ…うああっ!!
「おいおい…そんなビックリしなくても…」
だって、ハダカでいきなり抱きついてくるんだもん!
だいいち、いつから背後にいたのさっ!?
「ほ〜ぅ、案外こーゆうのはずかしがるんだ」
そういやアタシ、そんな恥じらいあったっけ?
…わかんないケド、いいから服着てってば。
ま、言って聞くひとじゃないか…。
- 322 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月27日(金)02時56分26秒
「珍しく難しいカオしてたけど、どうかした?」
…まぁね。でも、なんでもない。
「何、何? 例の彼女、思い出しちゃったとか?」
…ぴんぽーん。
まさにその通り、大正解でーす。
「え、ホントにマジっすか!?
ってか、そういうコトを正直に答えるなっつーの」
しょうがないじゃん、そうなんだから!
…あの景色見るとさ、ダメなの。絶対思い出しちゃう。
もう条件反射みたいに。
「どれ? ん、あ〜あれ? うん、きれーだよな…
『天使の梯子』ってゆーんだろ?」
ウソッ!? どーしてそんなコト知ってるの??
学校もいかずに年中バイトとギターしかしてないアナタが!?
「…おいコラ…少なくともアンタよりは物しってるつもりだぞ、後藤…」
まーね、確かにアタシより大分しっかりしてるよね。
けっこう真面目だし。意外と神経質だし。
…なんか、そういうトコ似てる。
- 323 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月27日(金)03時01分43秒
「んで、アレに後藤さんはトラウマがある、ってわけ?」
……虎馬??
「バカ…あゆの曲にもあったでしょうが!
…ココロの古傷が痛みだしたりすんの?ってこと」
古傷ってゆーか…まだ過去形にしたくないんだ。
だってまだ先がある、って信じたいじゃん?
いつかまた戻ってくるかも、って。
「ふーん…ま、とにかくその彼女が会いにきて
手ヒドく後藤を振ってくれない限り、自分は永遠に2番目なんだよな。
…くっそ〜、一緒に願っててやるよ、後藤がはやく会えますように、って!」
イヤ、そんな邪念に満ちたお祈りはいりませんって…。
…でもね、ホント優しいよ。
アタシが今までの色んな事、洗いざらい白状したら
「その子のコト忘れなくていいから、近くに居なよ」そう言ってくれた。
不思議だね。
こんなバカに次々とイイ人が巡ってくるんだもん。
- 324 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月27日(金)03時07分25秒
そういや、かなりの恩人…だよね。
「ん、どーしたよ、急にかしこまってなんか気色わりーぞ?」
だってさ…
もう何もかも面倒くさいと感じてた頃。
声かけてきた奴にテキトーに抱かれて、その小遣いでフラフラ遊んでた。
いつだったか、その日の相手にヤバめのクスリを無理矢理やらされて。
恐ろしくバッドになっちゃったアタシは、
制服のまま小汚い路地で震えながらうずくまってた。
そこへグーゼン通りがかったんだよね。
ぐにゃぐにゃの視界でその時のアタシにはワケわかんなかったケド、
自分の家までひきずって匿ってくれたらしい。
ただでさえ気持ち悪かったのに、しこたま水飲まされてすぐ口に指突っ込まれた。
胃がぎりりと絞られてく…生涯サイアクの気分だった。
そして、一通り吐き尽くしまだえづいてたアタシを、容赦なく張り飛ばした。
部屋の隅までぶっ飛ぶくらい。
直後は何が起きたのか理解できずにいたケド、
ほんの少ししてから涙が溢れてきた。
それはきっと叩かれた頬の痛さのせいじゃなかった。
病室で泣いて以来、アタシの感情はどんどん殺ぎ落ちていった。
何があったって悲しくも無いし、心から笑う事も無くなっていたのに。
そんなアタシを、救い出してくれたんだよ…
- 325 名前:ばね 投稿日:2001年04月27日(金)03時24分56秒
- (泣
- 326 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月28日(土)00時28分41秒
- (号泣
- 327 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月28日(土)02時32分48秒
- ハァ〜、感想も思いつかない・・・
もう一度、読み直して出直してきます。
- 328 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月28日(土)03時11分37秒
- ととっ、素早い更新。
んん〜、そうきたか〜。これは…ブリッジ? それとも…。
こっからどうもってくのか分かんなくなってきたな〜。
続き、期待してます。
- 329 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月29日(日)01時08分58秒
- 後藤はどうなっちゃうんだろ。救われる? 救われた?
次に何が起こるにしても(起こらないにしても)。
続き、次の展開を、固唾を飲んで待ってます。
- 330 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月29日(日)06時16分51秒
- GW遊ぶ前に更新
>ばねさん
えーっと…なんてゆうたらええのか…
長い人生波乱もないとねっ、なーんて。なんのこっちゃ…。
>326さん
や、やっぱイタすぎなんやろうか、こんな展開は…。 (゚皿゚) ネェ ワラッテ!
>327さん
へい…。気の向いたとき感想聞かせて下さい。
お待ちしております。
>328さん
ほんま、覚悟で…ですわ。暖かい言葉ありがとうです。
でも、ここ読んでくれてる皆さんは人が出来てはる、ホッとしましたわ。
ブリッジかどーかは…秘密。
>329さん (;´D`) かなりびびったのれす…
救われた…かな。それとも、まだ何かが足りてないのかな?
後藤さんの幸せって、一体…。
- 331 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月29日(日)06時20分36秒
「おーい。帰ってこ〜い、ごとー!」
おっとと、ついカンガイにふけっちゃったよ。
あ、いつの間にかちゃんと服着てるし。
ちょっぴりザンネンだったりして…。
「…もうこんな時間か。っつーか、今日こそは学校行きなよ?
ほら、制服持って来てるんでしょ? とっとと用意しな! 一緒に出るからな」
むうぅ〜…わかってるよ。変なトコきっちりしてるんだから…。
いいじゃん少しくらい遅刻したって。
「高校は留年ってもんがあるんだぞ〜?
なんか作ってやるからその間に準備しとけ」
言い残してキッチンへ向かった。
…心配性め。そーゆうトコもそっくりだね。
- 332 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月29日(日)06時27分06秒
あんまり立ち入ったコト聞いてないんだけど…
一人暮し、ずっとやってるのかな? とにかく手際がいい。
ぐずぐず髪の毛なんかをいじっているうちに、
朝ご飯がのったトレーを持って帰って来た。
ベッドに座ってるアタシへトレーを渡すと、横に腰を下ろす。
「…あはは、ホンット朝からよく食えるよな〜
見てるだけでお腹いっぱいになるよ」
あのね〜、ちゃんと食べないから貧血とかになるんだってば。
スグ風邪ひいちゃうし。そっちの食が細すぎなんだよ〜。
「でもねぇー…なかなか後藤みたくはなれないって。
だからさ、嬉しそうに食ってくれてる後藤を見てんのがいいワケ」
ふぅーん…お腹空かないんだ。変わってる。
ってか、料理上手すぎ! 外見と合わなさすぎ!
こんなおいし〜のだったら、そりゃーいくらでも入っちゃうよ。
アタシ太らせてどーするつもり!?
「誉めるかけなすかハッキリしろ!
…ま、どんどん食え。んで、どんどん太っちまえ。
したら悪い虫が減って安心だ♪」
この…
「いいじゃん。元気そうにしてる方が、絶対後藤らしいよ。
だから変に気にして無茶なダイエットとかすんなよ。
…あっちにまだあるけど、入れてこようか?」
ん〜、もう十分いただきました。
ごちそーさま。
……なんとなく思ったんだけど、おかーさんみたい、だよね…。
「っえ〜!? そんなトシ離れてないじゃない! ショックだな、も〜…」
あ〜あ、怒っちゃった。
アタシの膝に乗ってたトレーを取り上げて、再びキッチンへ行ってしまった。
…さーてと。
あっちにいる「かーさん」のお小言がまた始まる前に、そろそろ支度しようっと。
- 333 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年04月29日(日)06時36分12秒
忘れ物は、ナシね。ふぁ〜ねむ…
……じゃ〜、行きましょ〜。
あっそうだ、んと、今日は帰るの遅いんだったっけ?
「そうだなー、夜中までバイトだわ。
後藤来るんだったらカギ預けとこっか?」
どーしようかな…ううん、やっぱいい。
なくしたら大変だもん。持っとくのコワイよ。
「……構わないから、持ってな。ハイ」
えっ、ちょっ…!? ホントになくしちゃっても知らないよ!?
「…それしかカギないからね。
後藤がそれで開けてくれないと、家に入れなくなるっす」
脅すんじゃないっ!
そんなコト言うなら自分が持ってればいいじゃんか〜。
おやおやっ!?
な、なによ、いきなり真剣な目しちゃって。
あ、ちょっと…
…そんなコトされたら、学校行きたくなくなっちゃう…じゃん…。
ってゆうか元々たいして行く気はなかったケド…んっ…
……も、どーでもよく…なって…きた…。
「……ふぅ…なあ後藤…今から言う事、ちゃんと聞いてね…」
- 334 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月29日(日)06時43分04秒
- もう少し、もう少しや〜。
しかし、ここらへんは甘くすればする程痛く感じてしまうわ…。
次の更新は、GW明ける前に一度…出来ればいいねんケド。
- 335 名前:ミカゲ 投稿日:2001年04月29日(日)11時40分10秒
- う〜ん、俺頭悪いから、話の流れとか
どの科白を誰が言ってるのかとか
よくわからない。
でも、な〜んかイイね、この話。
雰囲気・・・というのかな?
どこがイイのかわかんないけど
とにかく惚れた(笑)
お話が終わってからでも、作者さんの
考えていた流れというか、登場人物の
思っていたこととかを聞かせてほしいな。
あ、あとsageでいいんだよね?
- 336 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月29日(日)19時26分27秒
- そーきたか・・・!!
この先更に痛そう・・・
- 337 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月30日(月)01時11分28秒
- そういや初っぱなで、まだ名前が出てないとき間違えてたんだよなあ。
めぐりめぐって…。最近は更新の度に読んでて何らかの感慨に浸ってる気がする。
それだけ、ストーリーを感じさせる力が、このお話にあるんでしょうね。
- 338 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月03日(木)23時12分46秒
- 俺も間違えてたんだよ・・・
どうなんだよこの先・・・(泣)
- 339 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月06日(日)05時26分50秒
- 連休明ける前に更新! 有言実行、エライで自分!暇人バレバレや!
>ミカゲさん
流れが掴みにくいのは、偏にウチの表現力の至らなさのせいですわ。
雰囲気だけでも伝わってるなら、ちょっぴり安心、かな。
ご希望とあらば、後々感想文(?)でも書かせてもらいます。
で、sageは…任せます。ウチ自身はsageでいくつもりですケド。
>336さん ヽ^∀^ノ年月の流れは早いね!
イタいのイタいの、とんで行けー!
なんてこともできず、突き進んでいくのみ…っす。
いやぁ、需要は無視してどんどん行くっす(w
>337さん ( `.∀´)ちゃんと覚えてるわよ!
なんと、ではもう半年も見に来てくれてはるんです?
ほんま有難うございます。
どんな些細でもなにか感じて頂ける、これが書いてて嬉しいんですわ。
もうちょいお付き合い下さい。
>338さん
二人目発見!(w
間違えるのがフツーなんですよ、今思えば。
その分間違えられたお方を幸せに…しようかどーしよ…。
- 340 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月06日(日)05時34分30秒
「後藤がどうかはともかく…
こんなに誰かを好きになったコト、今までなかった…
悔しいけど、後藤にハマッちゃってる」
やっだなぁ、後藤に惚れまくりなのは前からわかってますぞ?
「なんかやっぱムカツク。
…でも好きなもんは好きなんだから、しょーがねーか。
アンタのそんなトコも、かわいいで許せちゃうんだよね。
なんでだろ、そんな寛大な人間じゃなかったのに」
…あのぉ、本格的に照れてきたんですケド…
ってか、うぅ〜…とってもうれしい…んだケド…いやぁ〜
「あれぇ、カオまっ赤だぞ? ははっ、かわいいよな〜。
…でさ、さっきの…彼女のコトなんだけど…」
……。
なに…よ?
「もぅ、ふてくされた顔しないの。ちゃんと聞いてってば。
…昔さ、言ったじゃん?
スキだって感情を無理に消そうとしなくていい、ってさ。
でも、後藤の傍にいて少しでも後藤が楽になるんだったら
一緒にいよう…って」
そうだね…
アタシ、それ聞いた時すごく感激した。
もう生きてちゃダメだって思ってたから。
「…初めて会った頃と比べたら、かなり明るくなったよな。
ちょっとは自惚れていいのかな? ま、それはいいとして…
今でもその気持ちは変わらない。だから、極端な話…
その彼女と後藤が復活したとしても、きっと祝福してやれると思うよ」
…理解できない。
アタシだったら絶対ヤだ!
自分の好きなヒトが他人のものになったりしたら、
祝福どころかその相手呪っちゃうね!
ね、それマジで言ってるの??
- 341 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月06日(日)05時39分45秒
「…うん、マジで。だって後藤がそーなるのを望んでるから。
後藤の描いてる幸せの中に居るのは、彼女だろ。
後藤が心の底から笑える場所は、彼女の隣り…違うかい?」
そう…なのかなぁ…なんか違う気もするし…
どーしよう、自分の気持ち、よく分かんなくなってきた〜。
あはっ…
アタシって…やっぱバカなのかなぁ…?
「よしよし、そんな涙ぐまなくてもいいって。
心配しなくても、いつか見えてくるさ。自分のホントに望んでる事ってのが…
…あーもぅ、だから泣くな!」
…っぐず……
泣がぜるよぉなごど…ぐじゅ…言ったの誰よぉ…
アタシ…今でもめちゃ幸せだよぉ? このままでいーのっ!
…もうこれ以上は何も望んでないの…ホントだよ。
「…そっか。ありがとな、後藤。
なんか別れ話みたくなっちゃったね。
どっちかっつーと逆の事を言いたかったんだけど…あ、そのカギさ、あげる。
プレゼンフォ〜ユゥーごとぉ、ってか」
…あははっ、変な発音。
- 342 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月06日(日)05時44分54秒
「……だから、絶対ここに来いよ。
今日だけじゃなくて、ずっと…
例え何があっても、とりあえずこの家には戻って来い」
うん…絶対、絶対に来るよ!
「よ〜し、約束だぞー。
…ふふっ、後藤は一つの事に目がいくとホント
それだけしか見えなくなるからね…でもそれじゃダメなんだよ。
だから、ここにはずっと来てて欲しい。わっかるかな〜?」
……ごめんなさい、イマイチわかりません。
一応質問するケド、どうダメなの?
「う〜〜ん…今までの事、振り返ってごらん。
この先、同じ過ちを犯さないためにもね」
- 343 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月06日(日)05時49分14秒
えっ!? 余計こんがらかっちゃいました〜!
ねー、もっとわかりやすく教えてよぉ…
「うお!? やっべ、二人とも遅刻じゃないかっ!
ホラ、とっとと出るぞ!」
あ〜誤魔化したな〜! ちゃんと説明してくれるまで動かないんだから!
「マジやばい、やばいって!
バイト3日目でクビにさせるつもりか!? とりゃっ」
イタッ!
…いきなりタックルしてこなくてもいいじゃん。
一人で奇声を上げながら走ってっちゃった…。
まったくもう、戸締りは!?…そっか、アタシがカギ貰ってるんだった。
…学校行くの面倒くさいな、やっぱここで寝とこうカナ。
でもよしこに怒られそうだし…
……行くか。
走り去る直前にしてくれたキスはとても優しいキスだった。
でもちらっと目を開けて見たら、泣きだしそうな表情してた。
- 344 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月07日(月)01時26分49秒
- へたに感想書けない・・・
なんで、泣きだしそうな表情だったんだろう・・
見守るだけなのです・・
- 345 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月10日(木)11時41分20秒
どれだけ急いだところで本鈴に間に合わないのは決定的。
全然かまわないんだけど。
ジャラ…
ちょっと悪趣味なキーホルダーがくっついたカギ。
余りにもらしくって吹き出しちゃう。
それを指で回して弄びながら、のたのた学校へ向かっている。
途中、ブルーになる。
1時間目は中澤の英語だ、って思い出したせいで。
しかし、あんな関西弁英語でよく教師になれたものだね…
さっきの「プレゼンフォ〜ユゥー」といい勝負だもん。
まぁ悪い人じゃないけど、授業を聞きたいかどうかとは別。
ブルーになってる最中のアタシの頭に、ぽっと浮かんだ言葉…
サボタージュ。
…社会の先生、いいコトバを教えてくれてありがと。
- 346 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月10日(木)11時48分01秒
せっかくのうららかな朝だもん、教室にいたら勿体ない!
…という結論に達し、学校近くの公園でまったりしている。
ここを選んだのは、中澤の名前で思い出したから。
アタシはまだ中3だった。
その日は、今日より少し肌寒かった気がする。
朝っぱらから勃発したケンカのあと
アタシはこの公園でしばらく拗ねていた。
わからずやな彼女に腹をたて、独りで詰って気をまぎらわせていた。
でもあれは多分、アタシが彼女の優しさに溺れて
彼女の領域に踏み入りすぎた、それだけの事だったんだろう。
今はそう思う。
で、お菓子を調達しようとコンビニへ行ったところで中澤に御用、
ってオチだったんだけど。
あーなんか懐かしいねぇ…。
…あの時、あともう少しここに留まっていたら…
彼女と会えたのに。
アタシが行った直後に入れ違いでここへやって来たらしいから。
でも自分のレッスンほっぽりだして、一日中ここにいたなんて…。
夕方、駅のホームではすましたカオして待ってたから…
考えだにしなかった。
- 347 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月10日(木)11時52分44秒
彼女が後にその事を語った時の
はにかんだ笑顔を想い返す。
…声音、ブレス、目線、小ぶりなピアス、ホットミルクティー、
揺れる髪、傍の桟に薄く積もった埃、モヘアのセーター、ピンクの口紅…
アタシはまだこんなにも鮮明に彼女を記憶してる。
忘れられるわけがない。
アタシが今どれほど幸せになろうと、満ち足りていようと…
一瞬にして過去へと連れ戻されてしまうのだから。
懐かしく、温かく、とても苦い過去。
そして何よりも大切な思い出。
アタシ達は多分これからを望めないのだろうから。
だから、せめて過去を大事に大事に抱いて生きて行こうと思う。
…クラクラするよ。
日頃あんまり使わない頭、
そろそろオーバーヒート気味かな?
- 348 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月10日(木)12時01分03秒
そんなアタシにもこの季節の風は寄せてくる。
乾いてサッパリした風は、クールダウンどころか何だかヒリヒリする。
上の抜けるような青空もアタシを責めたててる様にしか感じられない。
朝イチに緩んだ涙腺がまたじわじわ緩む。
…どうしろってゆうのさ!
――このまま生きていきたいなら過去を捨てろと?
――それともアタシが幸せと感じてる今現在は偽りだと?
誰か教えて。
あたしはどちらの道を進めばいいの…?
抜け殻になったような気がして、ベンチに転がった。
あ〜あ。
まったりしに来たってのに随分疲れちゃったよ…。
考え過ぎた反動で、寝転んだままぼぉーっとした。
もしかして…
さっきの問い掛けの答えはもう貰ってるのかな、アタシ。
よくわかんなかったんだけど、言ってたのはこのコトだったのカナ?
ぼんやりだけど、わかったかもしれない。
数時間前に真剣な表情でかけられた台詞の意味。
少しだけわかったかもしれない…。
- 349 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月10日(木)12時04分39秒
…とかいってアタシはバカだから、
まだまだ霧の中、ってカンジなんだけど。
でもスッとした。ブルーがマシになった。
真正面にある青空は、もうアタシを責めたてたりしない。
風もただ眠気を誘うだけだ。
うとうと…。
う〜ん、いいねぇ…
こーやってまどろんでる時間って。
ほんといい天気だねぇ〜。
…あぁ、このままじゃ2時間目が…ヘイケの音楽か?
……パスでよし、でしょ。
半分休止した脳で良からぬことを考えてたアタシの目前に
突然なにかが飛びこんできた。
「あ!? なんだ…?」
- 350 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月10日(木)12時08分24秒
青空に逆らうみたいに鮮やかなピンク色が舞っている。
(……さ……く…ら…?)
そんなバカな。
桜のシーズンはとっくに終わっている。
謎の物体はひらひらと2枚、上空で踊っている。
するといい度胸をした1枚が、見惚れていた
アタシの前髪に舞い降りた。
もう1枚はどこかへ飛んで行ってしまったらしい。
- 351 名前:Silent Luv prologue 投稿日:2001年05月10日(木)12時17分05秒
眠くて邪魔くさかったけれど、手にとってみることにする。
桜よりもっと細く、赤に近いピンク色の花びら…
眠気は一気に吹っ飛ぶ。
…アタシあんまり花は詳しくないケドね。
「……ガーベラ…?」
これはきっと知ってる花に違いない。
ゆっくりと。
でも躊躇うことなく…
アタシは体を起こして、花びらのやって来た方を振り向いた。
Silent Luv prologue 終わり
- 352 名前:終わった… 投稿日:2001年05月10日(木)12時21分44秒
- ラストは見えんようにするべし?
- 353 名前:終わった… 投稿日:2001年05月10日(木)12時23分45秒
- 何書けばええのかな…。
- 354 名前:終わった… 投稿日:2001年05月10日(木)12時28分49秒
- え〜…読んでる方、こんな長いのにお付き合い下さり
本当にありがとうございました。
こんな底でも読みに来てくれる皆さんに感謝!
- 355 名前:終わった… 投稿日:2001年05月10日(木)12時32分25秒
- 滞りまくる更新にも関わらず、ずっとレスを頂けたから
とりあえず完結までこぎつけられたんやと思ってます。
- 356 名前:終わった… 投稿日:2001年05月10日(木)12時37分29秒
- 奇跡的に(w ageもなく、無事終了できましたな。
コソーリと、鬱な世界を展開して来ましたが
どうでしょう、やっぱり鬱なんでしょうかね…。
- 357 名前:終わった… 投稿日:2001年05月10日(木)12時43分09秒
- ウケる内容やないのは承知の上で突っ走りました。
暗いしな(w だからなんとなくsageにしたんやけど。
意外と落ち着きますな。このスレの位置って。
- 358 名前:終わった… 投稿日:2001年05月10日(木)12時47分35秒
- 後程、また内容についての独り感想文でも書こう、と思てます。
説明とかはきっと上手くできんやろうケド。
ってなわけで、失礼します。
- 359 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月10日(木)12時56分12秒
- お! 完結? はっぴぃーエンドだと思って良いのかなぁ?
- 360 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)12時59分11秒
- すいません 下げ忘れました
- 361 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)15時06分54秒
- 作者さん、ちょっと僕、鬱のままなんだけど気のせい?・・(笑)
11月の時点ではあっちだと思っていてすっかり騙されていました。
だから途中で見る事やめていたんです、正直な話し。(笑)
偶然また見る機会があってそれからずっと読み耽ってました。
あの人がでてきてのこの結末。どう解釈してよいかわからい空気の流れを、
最後まで保ち続けた作者さんには感服です。お疲れ様でした。
といいつつ、この鬱な気分をどこに持っていけばよいのやら。
作者さんの感想文で、なんとかしてくれるんだろうか。(笑)
- 362 名前:361 投稿日:2001年05月10日(木)15時08分41秒
- ちょっと長過ぎる文ですね。ごめんなさいです。
- 363 名前:かんかん 投稿日:2001年05月10日(木)15時59分37秒
- 今日、初めて読みました。
何度、泣きそうになったことか・・・・・
これからも頑張ってくださいね。
一応、関西人っすよ。
- 364 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)19時42分24秒
- びっくりした……一番上にこのスレがあるんだもの。まいっか、完結したことだし。
すいません、内容についての感想はちょっとまだ出てきません。
ただ、この話にふさわしく、綺麗な情景で終わったなあと。
読後感は(不思議と?)すがすがしいものがありました。
感想は、もうちょっと読後感に浸ってからまた書かせて下さい。
まずは、作者さんお疲れさまでした。11月から保田さん挟んで半年以上かあ。
- 365 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月11日(金)00時20分22秒
- なんとも、この気怠い浮遊感が後藤らしいっす。
最後の「青空」と「ピンクのガーベラ」って表現、巧いなー、なんて。
とにかくお疲れ様でした。
途中のヤッスーもスキだったわよッ!
- 366 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月11日(金)04時16分45秒
- 誠に御疲れ様でした。
感想はいろいろありすぎて、今は巧く表現できませんね。
ま、それは作者さんの感想文の後でも…
終わってしまったか・・・鬱だ
- 367 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月12日(土)08時02分21秒
- おうっ?? こっ、ここはドコや!? いつもの場所じゃないで!?
こんな上にいるのはいつ振りやろ、ハズカシっ。
ま、これで初心にもどれる気がするので、359さんも気にせんでな〜。
>359、360さん
結末はアナタの想像次第です。(なんと読者さんまかせな(w )
ウチはどういう結末もアリやと思てます。
>361、362さん
そうですなー、最初はあっちかと思ってはった人が多くて。
う〜わどないしよ、と焦ったもんですわ。
長期間にわたって読みに来てくれたあなたには、
むしろウチの方からお疲れ様と言わせて下さい。ホンマおおきにです。
このあと感想書かせてもらうんやけど、鬱は晴らせないかも…(w
>かんかん さん
初めて読んで頂いたんスね。エライ長かったでしょう?
かんかんさんのも読んでますぜ。他人様のスレに
レスするの苦手やから、ロム専やねんけど。
そしてまたひとり関西人発見っ!(嬉
>364さん
見に来た時、モニターに向かって「ないっ、ウチのスレがないやんけぇぇ!!」
ゆうて真っ青になったわ。上の方にあってかなり安心したっす。
半年か…よく続いたもんや、このウチが…(w
- 368 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月12日(土)08時20分12秒
>365さん
前回の後藤さん視点とは違いごっつケダル〜くなってもうた。
こっちのほうが後藤さんらしいかもな(w
ラストら辺の表現は色々とり方があるようにはしました。
最後に…( `.∀´)<アナタ見る目あるじゃないの
>366さん
ずっと親切なレスを下さってほんまありがとうございます。
いつも励みにしてました。
また、なにか思うところがありましたら感想下さい。
- 369 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月12日(土)08時45分06秒
- 何はともあれ…終わりましたな。
本編よりそれぞれ長いであろう続編3作。全部読んでなくても
それなりに分かるよう気を付けましたが、やはり通して見て頂いた方が
いいかもしれません。リンクしてる場面が多いので。
Silent Luv prologue の始めに後藤さんがいたのはあの方の部屋です。
それからあの方が起きて来るまで、なが〜い回想してたワケです。
あの方を登場させるのには(しかもこんな形で)勇気がいりましたが
どうしても必要でした。同い年の吉澤さんでは後藤さんを救うまでには
至らなかったんで。
- 370 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月12日(土)09時03分33秒
とは言え、あの方もただ救う為だけに後藤さんの傍にいたわけでは
ないはず。ハッキリ言ってここの中で一番可哀相なのはあの方でしょう。
分別がつくあまり、好きな人を我が物にしきれないんですから。
まあ、それと対極なのは後藤さんですな。
その後藤さんはかつて石川さんがずっと待ってた公園にいるんですが、
果たして振り向いた先になにを見たんでしょうな…
皆さんは前髪に降りた花びらと、どこかへ飛んで行った花びら、どちらを
信じますか?
今回は完結記念と言う事で、どうか長文ご容赦下さい。
それでは。
- 371 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月13日(日)00時19分09秒
>>370
前髪に降りた花びらを信じたい……。
ああ、でも鬱だ。なんとなく。
- 372 名前:あっちゃん 投稿日:2001年05月14日(月)16時14分43秒
- お疲れ様でした。
いつもはロム専門なんですが、ラストの花びらの赤が、鮮烈なイメージとして
残っているので、ついついレスしてしまいました。
前髪に降りた花びらを信じたい、ですなぁ。
- 373 名前:ジョン 投稿日:2001年05月15日(火)00時34分59秒
- 最初からずっとよんでたよ。
おつかれさん。
それと、最初の題おしえて。
ファイルに保存するとき
あれだけ浮いちゃうから。
それに本編に題あったほうが
なんかいいじゃん。
- 374 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月16日(水)01時13分56秒
- で、間をおいたので感想をば。
本筋から少しはずれるかもしれないけど、吉澤のキャラクターというか役回りが、読み終わってから後に残りました。
前に作者さんも言ってたけど、いい人すぎて踏み込めなかったというか。
真摯な姿勢で話を聞いて、大層な決心もしたけど、結局後藤には置いて行かれた印象があります。
そこを難なく踏み越えていく、あの人とは非常に対照的で。
どちらが幸せなのか、どちらが辛かったか、ということを考えると…最終的には、どうなんでしょうね。
とりあえず…って言うかもちろん本筋の二人についてもいろいろあるけど、あまり長くなっても何なので
このへんで。あと最初の題名は完結してからって言ってませんでしたっけか。
- 375 名前:そうやった。。。 投稿日:2001年05月17日(木)09時10分31秒
- 題な、最初の頃決めて貰おうとか書いててんけど、
もう付けてまいます。
『わかりにくい恋』 そのまんまやん、とかのツッコミ不可(w
ほいっ、大決定
>371さん
どちらにしても、Bad END ではない、これだけは言えますねん。
今まで散々鬱にさせてしもーたから。
でもやっぱり鬱は残るんかな?(w
>あっちゃんさん
せめてラストシーンは爽やかに…と思って書いてました。
レスおーきにです。少しでも読者さん方にインパクトがあれば、
ウチも書いてる甲斐があるというものですわ。
>ジョンさん
長々とお付き合い頂き多謝です。しかも保存してくれるなんて…
題は上に書いた通り、『わかりにくい恋』です。
出来ればこれからも覗いてやって下さい。
>374さん
感想おーきに。色々参考になります。
吉澤さんは置いてかれてもーたケド、実は役に立ってはいたんですな。言わば
聞き役に徹するのが仕事、のカウンセラーのような役回りです。それはそれで
難しいんかもな、ウチにはできひん(w 一方あの方はポンと後藤さんの背中を
押してあげられる人なんでしょうな。この2人が後藤さんのそばにいる限り、
最後がどちらであれBad END はないでしょう。…何となく。
- 376 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月18日(金)23時42分24秒
- 読み返したので感想を、と言いたいのですがスミマセン…
いや読んでる途中ではセリフに込められた思いなどを考えて
いるのですが、巧く・思わせぶりなラストに毎作、引き込まれて引き込まれて、うぅ。
ま、今作では二枚のガーベラより
振り返った先に見たモノを信じたいですね。
過去・未来、はたまた何も無いのか、それは彼女のみぞ知るところでしょうが。
だぁ〜、オレは何が言いたいんだ、鬱だ…
全ての原因は作者さんです(w
Converted by dat2html.pl 1.0