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ドクセンヨク
- 1 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)22時20分19秒
- 痛めでいかせて頂きます。
- 2 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)22時22分14秒
- -1-
―かまへんねん。
あんたが誰のもんでも、誰を想っていようと、
うちが、好きになってしもうたんやから・・・。かまへんのや。
ただあんたが、欲しいねん・・・矢口。
好きという純粋な感情は、無かった気がする。
矢口の好きなやつ知ってたからかな。
よう、分からんけど・・・。
よう、分からんけど・・・。
- 3 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)22時24分19秒
- 「あれ?裕ちゃん。みんなは〜?」
楽屋に入ってきた矢口の第一声は、それであった。
「んぁ?さぁーなー。」
ちろっと、中澤は見ていた雑誌から、目線を上げ答えた。
そしてすぐに、視線を戻した。
「ん〜。」
しかめっ面の矢口。
「さっきまでは、さやかとごっちんが、いたけどなぁ。」
ペラッとページをめくりながら、中澤は言った。
「え〜、そうなの〜?」
「あぁ、さやかが、ごっちんにせがまれてる感じやったなぁ〜。」
中澤は、いつもながらの関西地方のイントネーションで、話していく。
「どこ行くかまでは、聞けんかったけどな。」
パタン。雑誌を楽屋に備え付けられた、テーブルに落ち着け、眼鏡も外した。
「・・・・・・。」
矢口は、黙っている。
「それにしても、ごっちんは、ようさやかになついとるなぁ。」
中澤は、笑いを含んだような口調で言った。
そして目は、反応を伺うように、矢口を追っている。
「・・・そうだね。」
スッと目を細める。
- 4 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)22時27分45秒
- 「そやろ〜。そのうちさやかのやつ、
ごっちんのこといただいてまうんやないかと思てしまうわ〜。」
かかっと、笑う中澤。
ダン。テーブルに勢いよく手を付く。
「・・・なんや?矢口・・・。」
「さやかは、そんなことしないよ・・・。」
テーブルと向かいあったまま、呟いた。
「・・・・・・。」
静かに矢口を見つめる。
「冗談でも、そうゆうこと言わないでよ。裕ちゃん・・・。」
−関係あらへん
「・・・分かっているはずやで・・・。」
すっと椅子から立ち上がる。
「・・・・・・。」
矢口が、顔をあげた。まっすぐ彼女が見つめる。
「気付かない振りなんて、してんなや。苦しくなるだけやで?」
時間が、流れていく。
- 5 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)22時28分58秒
- 「裕ちゃんに何が分かるんだよ・・・。」
小さな声だ。
「・・・分かるよ。」
近付く中澤。
まっすぐに矢口を見つめる。
矢口は、唇を噛んで下を見ている。
「矢口が、さやかを好きだって・・・。」
ビクッと小さな体が揺れる。
「でも、さやかはちゃう。だけど、あんたはそれでええと、
思い込もうとしとる。」
ポタポタと、矢口の足下に滴が落ちた。
「健気やね。・・・つられて泣いてしまいそうや。」
矢口の頬に、言葉とは全く反対に優しく触れる。
「・・・嫌い。」
「・・・・・。」
「キライ・・・だよ・・・。」
中澤の手が、濡れていく。
「うちは、好きやで・・・。」
震える矢口。
流れる涙を、舌で拭う。
- 6 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)22時33分27秒
ゾクリと、なんとも言えない感覚が、全身を駆け抜けていく。
−関係あらへんのや、何も かも。
ただ、矢口が、欲しいん や。
多分・・・いや、確実に。
−うちは、歪んでる。
「・・・矢口が、好きや。」
近付く吐息、耳に掛けていた髪が、さらっと顔にかかった。
「私は・・・、」
また一筋流れ落ちる。
「裕ちゃん、なんて・・・・・・・・・・・・。」
こめかみに、吸い込まれていく滴と共に、瞼が閉じられた。
その後の、矢口の言葉はなかった。
ただ、時間だけが、そこで静かに響いていた。
- 7 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)22時36分55秒
- てことで終わり。
では、では。
- 8 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月05日(日)23時50分36秒
- てなとこで終わりって!!めちゃめちゃ気になりますよ!
さりげに、いちごまと市井&矢口とやぐちゅう?が入ってる!
続きありますよね??
- 9 名前:ムーミン 投稿日:2000年11月07日(火)00時11分42秒
- おぉっ、さっそく書いてくれたんですねっ!!
メッチャおもしろいっすよ!!
しかし、最初だけと言っていたが本当に最初だけとは・・。
続きがすごい気になるのです・・(涙)
- 10 名前:Hruso 投稿日:2000年11月07日(火)01時01分58秒
- 続きを考えると痛そう。
でもメチャ気になる・・・。
- 11 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)15時44分10秒
- -2-
−もう、後戻りはせ出来ひん。
たとえ、誰が何と言おうと、
動きだしたものは、もう止められへんのや・・・。
今もなお、時間は響き続けている。
「・・・・矢口。」
「・・・・・・。」
彼女は黙っている。
「髪、伸びてきたな・・・。」
そう言って、指にそれを絡める。
「・・・裕ちゃん。」
「ん?」
トンと、矢口が中澤を押した。
「さやか、探しに行く・・・。」
「・・・あぁ。」
自然に指から髪が、指から滑り落ちて行った。
- 12 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)15時45分15秒
- トボトボと、彼女はスタジオの廊下を歩いていた。
「さやか・・・どこ行ったのかな?」
『ごっちんに、何かせがまれてる感じやったで・・・。』
中澤の言葉が、思い出される。
『気付かない振りなんて、してんなや。』
次々に・・・。
『苦しくなるだけやで?。』
「・・・・・・。」
矢口は、黙ったまま歩いて行く。
ふと、歩みを止める。
横に一つ扉がある。そこから、何か物音が、聞こえた気がしたのだ。
「?さやか・・・。」
そっと、その扉を開けた。
「・・・・・!!」
また、中澤の言葉が、頭に響いた。
- 13 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)15時46分49秒
『矢口が、さやかを好きやってことも・・・だけど。』
『さやかはちゃう。』
「・・・いちーちゃん。」
後藤が、市井の首に腕を回す。
無邪気な笑顔で、市井を求める。
「ん〜?飲み物買いに行くんじゃなかったの?後藤。」
そう言いながらも、後藤の腰に手を回した。
「エヘッだって、二人っきりなりたかったんだもん。」
「なんだよ・・・それ。」
クスクスと笑いながら、お互いの唇が近付く。
後藤の瞼が、閉じられた。
「・・・・真希。」
二人の唇が重なった。
- 14 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)15時48分14秒
- 頭をガツンと殴られた感じがした。
「・・・・・・。」
矢口はその場から、いたたまれず走り出していた。
「さやか・・・。」
涙が、止まらなかった。
そして、まるで耳なりのように、中澤の言葉が、頭の中で繰り返されていた。
『苦しくなるだけやで・・・。』
「・・・ホントだよ。・・・苦しいよぉ・・・・さやかぁ。」
想いは、止められない。
たとえ分かっていても、この涙のように、今はまだ・・・。
「・・・さやか。」
『・・・矢口が、好きや。』
「・・・・ゆ・・・う・・ちゃ・・・ん。」
ひどいことを言う人。だけど、淋しい目で、私を見つめてた。
見ていてくれた・・・。
「ホントは、・・・・分かってるんだよぉ・・・。」
それでも涙は、まだ止まりそうにないのです。
- 15 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)15時49分41秒
- 終了です。
じゃっ!!
- 16 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月07日(火)18時34分45秒
- 終了って・・。これからじゃないの・・??
- 17 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月08日(水)01時57分52秒
- 矢口の片想いがいいですね、切ない気持ちになりました。
- 18 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)00時38分20秒
- 中澤は、一人となっていた。
窓際に向かい、都会の喧騒を見下ろしている。
その目は、空ろであった。
ガチャっと、扉の開く音。つられて振り返る。
「なんや・・・、けー坊か。」
ふっと、息を吐き中澤は、先程座っていた椅子に、また座り直した。
「・・・どうしたの?裕ちゃん。」
そんな、どこか元気のない中澤の様子に、
買ってきたペットボトルをテーブルに置き、保田も椅子に腰を落ち着けた。
「別に・・・。」
ちょうだいと、ボトルを指差した。
「そっ?疲れてるみたいだけど・・・。」
いいよと、それを中澤に渡した。
「まぁな・・・。でも、大丈夫や。」
ありがとう。そういうと、中澤は、また立ち上がった。
「どこか行くの?」
クッと、一口飲み、保田は聞いた。
「外の空気吸ってくる。何かあったら、携帯にかけてや。」
保田が、入ってきたところから、中澤は、そう言い残し出ていった。
「・・・なんだかな〜。」
ぽつりと呟き。保田は天井を仰いだ。
- 19 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)00時40分00秒
- そして、スタジオ屋上。
そこに中澤は、来ていた。真っ青な空が、そこにあった。
「・・・・・・。」
中澤は、それをただ見つめていた。
そして、おもむろに携帯を取り出し、とある人に電話をかけた。
トゥルルル・・・。
短めのコールで、その人は電話を受けた。
「あっ、みっちゃん?なぁ今夜付き合ってくれへん?」
遅くなるよ。という返答に、
「えぇよ。じゃ待っとるからな。」
かまへんよと言う中澤に、わかりました。
と言う声と共に、会話は終了し電話は切れた。
「・・・・・・。」
フーッと、前髪に息を吹き掛けた。
そうして中澤は、楽屋にと戻って行ったのだった。
その背中を、ただ青い空だけが、見つめていた。
- 20 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月11日(土)00時40分41秒
- 予定は未定。
では、失礼。
- 21 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月14日(火)16時38分01秒
- −3−
−欲しいものを、ただ欲しいと言って何が悪いんや?
なんであんたは、泣くんや?
なぁ・・・、なぁ・・・。
- 22 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月14日(火)16時41分07秒
- 「ねぇさん。ちょっと飲み過ぎとちゃいますか?」
そう平家が言ってる間に、中澤は、また新しい缶へと手がのびている。
すでに十本程の缶が、散らかっている。
「ごちゃごちゃ言っとらんと、みっちゃんももっと飲み。」
中澤は、平家にまだ空いてない缶ビールを投げ渡した。
「おっと・・・。もう、明日の仕事に障っても知りませんよ。」
グーっと、ビールをあおる中澤は、聞いてないようだ。
・・・否、というよりも、聞こうとしてないといった感じである。
仕方無いなと、平家は、中澤には分からないよう、溜め息を吐いた。
「・・・ねぇさん。何かあったのですか?」
「・・・別に、何もあらへんよ。」
微妙な中澤の変化があった。一瞬だけであるが、
どこか思いつめたよう、そんな雰囲気が、漂ったのである。
- 23 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月14日(火)16時42分53秒
- 「そう、ですか?・・・まぁ、あまり追及は、しませんがね。」
そう言って、平家も、ビールを喉に流し込む。
沈黙が二人の間に流れた。
「なぁ、みっちゃん。」
ポツリと、中澤が、口を開いた。
「なんですか?」
いかげそをつまみながら、耳を傾ける。
「すまんな・・・。」
中澤は、手の中にある汗のかいた缶を、見下ろしていた。
「・・・・・・。」
平家はそれにあえて何も言わず、中澤の額に、コツッと缶をあてた。
「・・・・・・。」
中澤は、それに前屈みのまま顔を上げる。
ニッと、歯を見せて笑う平家。
差し出されている缶。中澤は、もう一度手元を見た。
ぽたっと雫が、滑り落ちた。
それを見届けてから、髪をかき上げながら、ソファーにと深く座り直した。
そして、カツンと、平家の差し出している缶に、自分のそれをあてた。
「ありがとう。」
「いえ、いえ。」
二人は、同時にそれをあおった。
- 24 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)18時09分02秒
- ―数時間後・・・。
「う〜。」
くたぁと、ソファにしなだれ掛かっている中澤。
「ねぇさーん。そんなとこで寝たら、風邪ひいてしまいますよ〜。」
一方、平家はそんなに酔った様子もない。
いわゆるざるというものです。
「ねぇさんてば〜。聞こえてますか?」
肩を揺すってみる。嫌がって、腕を反対に押し退けられてしまう。
「も〜、飲めへ〜ん。」
「全く、仕方無いなぁ〜。」
ふうと息を吐き、中澤の腕を自分の肩に回させる。
そして、ズルズルと引きずるように、中澤をベットに運ぶ。
「おも・・・。」
- 25 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月15日(水)18時10分38秒
- 平家の呟きは、もちろん中澤には、聞こえておりません(笑)。
どさぁ。
なだれ込むように、ベットにと着いた。
「はぁ〜。」
やっと着いたという感じで、息を吐く平家。
「・・・・・・。」
「ん?」
中澤の口が、微かに動いた。
「や・・ぐ・・・ちぃ・・・。」
掠れた声で、それだけ言うと、すうと息を吐き、
そのあとは、規則正しい寝息が、部屋を満たした。
「・・・ホント、分かりやすい人ですね。」
しっかりと、布団を掛けながら呟く。
「ゆっくり眠って下さい。・・・良い夢を。」
そうして寝室を後にした平家は、ざっとリビングに散乱している缶などを片付け、
メモを残し、中澤のマンションをあとにした。
「しかし・・・、さすがに飲み過ぎたかな・・・。」
とぼやきながら、平家さんは、タクシーにて帰宅をした。
ひたひたと夜は、明けて行くのでした。
To Be Continued
- 26 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)00時27分19秒
- −4−
−笑っていてほしくて・・・何よりも、あんたが欲しい・・・。
あーだ、こーだ言う前に、あんたを抱き締めたいんや。
ギュッて、そのちっさな身体を、うちの腕の中に隠してしまいたい。
この気持ち・・・何て言うんやろか・・・?
- 27 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)00時28分52秒
- 遠くて近いところから、目覚時計の音が聞こえる・・・。
「う〜〜。」
ボーーッとした頭で、重い瞼を薄く開く。
“だるい・・・。”うつぶせに寝ている状態で、
背中に何か乗っているのではないかという程だ。
ぼやける視界の中で、棚の上に飾られてる写真が見えた。
メンバー全員で、写っているものである。
「・・・・・・。」
今だに鳴り続けている目覚ましを止める。
ずるっと、ベットから下りる。足下がふらふらする。
その足で、写真のところまで行く。
「・・・・・・。」
みんな笑っている・・・矢口も笑っている・・・。
「やっと、仲良くなった頃やったかな・・・。」
ポツリと呟いてから、リビングにと向かった。
- 28 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)00時30分12秒
- ちょっと失敗・・・。
まぁいいか。
とりあえずここまでで、おしまい。
- 29 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)00時45分51秒
- え・・・これでおしまい?もっと書いてください!この終わり方は、あんまりだ!
- 30 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月25日(土)03時42分53秒
- そこは、雑然としていた。
ビールの空き缶の入った袋が、テーブルの側に置いてある。
その上には、小さめな紙が、置いてあった。
- 31 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月25日(土)03時45分59秒
- 〈ごちそうさまでした。帰ります。仕事に遅れないようして下さいね。‐平家‐〉
「そういや、みっちゃん来てたんやっけ・・・。」
というか、うちが誘ったのか・・・。
ぼんやり考えながら、それをテーブルに戻し、
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した。
蓋を開け、飲み始める。ふと、自分の姿が、鏡に映る。
「・・・ひっどい顔やなぁ。」
髪をうっとおしそうに、かき上げながら、中澤は、薄く笑った。
- 32 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月25日(土)04時13分20秒
- よかったです!あそこで終了じゃなく更新されてて!出来たら、みちやぐちゅーで、長編なんてなりませんか?
- 33 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月03日(日)10時55分30秒
- 32さん、すみません。
みっちゃんは、これ以上絡まない予定なのですが・・・。
うーん。検討してみます。
では、続きです。
- 34 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月03日(日)10時56分43秒
- せわしない目覚時計の音で目が覚めた。
「・・・・・・・。」
瞼が重くて、腫れぼったい気がする。
けど、その割には、すっきりとした気分であった。
「あんなに泣いたの・・・、どれ位ぶりだったっけ・・・。」
いつもの自分の部屋の天井を見つめたまま、掠れた声で矢口は呟いた。
- 35 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月03日(日)10時57分44秒
- 昨日は、なんとか仕事を終え、家路に着いた矢口であった。
少しして、メンバーからおつかれという、メールが届いた。
その中の一つ、さやかのメール見た途端、
止まっていたはずの涙が、また流れ出していたのだ。
泣いて、泣いて、泣いて。
何時の間にか眠っていた。そのせいだろう。
やけにすっきりとしているのは・・・。
- 36 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月03日(日)10時59分06秒
- ベットの頭のところに置いてある携帯をとる。
着信をチェックする。そこにはやはり、中澤からのものは無かった。
初めてかもしれない。と、矢口は思った。
過去のメールを見てみる。欠かさずに、中澤からのおつかれの言葉。
「・・おつかれ・・・明日も頑張りましょ・・・。」
ベットの下に転がっている。ミニアルバムを手にとる。
パラパラッと、そこには前に、みんなでふざけて撮った写真が入っていた。
みんな笑っている。
・・・ただ、中澤のみ何故か、カメラに向かってガンを飛ばしていた。
これを現像したとき、すごく笑ったことを、覚えている。
- 37 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月06日(水)17時27分13秒
- 『裕ちゃん、なんだよこれ〜。』
『んあ?あぁ、この前のか。よう撮れてるやん。』
そう言ってカラカラ笑った。全部見せて。と、言う中澤に、矢口も笑った。
『うわっ、これまたすっごい顔だね。』
ひょいと市井も、それを覗き込んできた。
『おっ♪これいいなぁ〜。』
パラパラと、テンポよく進んでいた手が止まる。
『あ〜。ホントだ。みんなよく写ってる。』
そうやろと、中澤にのってきた市井に、ニッと笑ってから、
『やぐちぃ。これちょーだい。』
それを指差しながら言った。
『え〜〜?』
『えぇやん。焼き増しすればいいやろ。ということで、これは貰うで〜。』
そうして、それをすぐに引き抜いてしまう。
『もー。まだいいって言って無いでしょ〜。』
ぶーと、ふくれる矢口。まぁ、いいじゃんと、なだめる市井。
中澤は、悪びれた様子も無く、当然と言うように笑っていた。
そしてそこに、後藤が乱入して来た。
後藤が、市井にとじゃれ付いてるのを横に、
中澤はこのように、矢口に耳打ちした。
『ありがとな矢口。好っきやで。』
『好っきやで・・・。』
“パタン”それを閉じた。
そのまま、それを床に落とし、矢口自身もベットにと沈んだ。
- 38 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月06日(水)17時28分58秒
- 「目、冷やさないとな・・・。」
呟きと共に、行かなくちゃ。と思いながら、矢口は瞼を閉じた。
そうして、何時からだったのだろうかと、ぼんやりと考えるのだった。
二人のことを・・・。
自分のことを・・・。
あの人のことを・・・。
時間は、何も迷わずに、進んでいくのであった。
何かをどこかに、置き去りにして・・・。
To Be Continued
- 39 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月09日(土)09時16分26秒
- 面白いー。
- 40 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月22日(金)11時54分19秒
- >39さん。
ありがとうございます。
他にもいろいろと感想があったら、聞かせてください。
それでは、久々に続きです。
- 41 名前:-5- 投稿日:2000年12月22日(金)11時56分46秒
- −見えないものは、信じられへんのや。
だから、好きとか愛してるとか、そう言う言葉はいらへんねん。
欲しいのは、あんたという存在だけやねん。
- 42 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月22日(金)12時00分36秒
- 「おはようございまーす!!」
いつもながらの元気な声と共に、彼女としては少し早めに、
楽屋にと入ってきた。
「おはよ〜。」
だるそーな声が、返ってきた。
「おはよ、後藤。今日は、早いね。」
そのだるそうな声の後、後ろから話しかけられた。
パッと、表情が明るくなり、振り返る後藤。
「いちーちゃん。おはよー(ハート)。」
そして、抱き付く。・・・とするが、がしっと市井に頭を押さえられてしまい、
それはかなわなかった。
「水が零れるから止めなさい。」
そう言って、後藤をぬかし、部屋に入っていってしまう。
片手に持つ紙コップを、つぶれてる中澤のすぐそばに置いた。
「ほら、裕ちゃん。持ってきたよ。」
飲みなよ。という感じで言うと、その隣の椅子を一つ空け、市井は座った。
「ありがとう・・・。」
気怠そうにそれを手に取り、二口ほど飲み込んだ。
そしてまた、テーブルにと突っ伏してしまう。
- 43 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月22日(金)13時13分20秒
- もっとみたい
- 44 名前:21 投稿日:2000年12月22日(金)13時53分51秒
- もっと読みたい!
更新、頼みます!
みちやぐちゅー!僕も読んでみたいです!
絡みに、いちごまもいいですねー!
- 45 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)11時26分29秒
- >43さん。21さん。
ありがとうございます。
一日おいてしまいましたが、続きいきます。
また、感想などありましたら、よろしくお願いします。
>みちやぐちゅー
矢口をめぐって、裕ちゃんとみっちゃんで、対立するのですかね?
それとも、みっちゅーのやぐちゅーでしょうか。
どちらがいいのでしょう・・・。
聞かせてくださればと思います。
- 46 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)11時32分04秒
- 「裕ちゃんどうしたの?市井ちゃん。」
荷物を置いた後藤は、市井に後ろから抱き付きながら尋ねた。
「昨日、飲み過ぎて、気持ち悪いんだってさ。」
楽屋に置かれていたのだろう、雑誌をめくりながら応えた。
「他のみんなは〜?」
荷物だけが、そこにあった。
「コンビニ行った。・・・矢口だけ、まだ着てないなぁ。」
矢口と言う市井からの言葉に、二人には、分からなかったようだが、
ピクリと反応してしまう。
「・・・・・・。」
「そうなんだー。やぐっちぁん、どうかしたのかな?」
相変わらず、市井から離れようとしない後藤。
・・・知らんでいいことも、あるんや。
中澤は、二人の姿を薄目を開け、見ながらそう思った。
「ホント。いつもなら、絶対後藤よりは、早く着てるのにね?」
「う?それってどういう意味?」
「そのままの意味だよ。」
クククと、かみころした笑いが漏れた。
ブーっとふくれる後藤。ホントに仲がいい。
・・・まぁ、それ以上であることを、中澤は知っていた。
そして、彼女もきっと・・・。
泣かしてしまったのは、あまりにも彼女が、
・・・なんやろう?わからへんわ。
- 47 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)11時38分46秒
- 「ねぇ、市井ちゃん。私も何か飲み物買いに行きたい。」
甘えている。しかし、市井は知らん振りである。
「行けば?」
「なんでそんなに冷たいんだよ〜。市井ちゃんのバカー!!」
「・・・・・・。」
中澤は、無言で目を閉じた。
しょうがないなと、言う響きのこもった声とともに、
椅子から立ち上がる音がした。
そのあと軽いドアの閉まる音が、その部屋に残った。
「・・・ねむ・・・。」
今は、少しの睡眠でも、とっておこう。
「・・・・・・。」
遅いなと思う頭の中で、中澤は、浅い眠りにと就いた。
太陽が、高い位置から、見下ろしていた。
空は、青い。どこまでも、そう、どこまでも・・・。
- 48 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)12時35分08秒
- >45
おいらは、、やっぱり、基本は、やぐちゅ−で!
そして、裕ちゃんには、みっちゃんが絡む、みちゅー!も絡ませて!
過去的には、矢口には、さやかが絡むやぐいち!で現在は、いちごまに・・・
いろいろあって、最後は、やぐちゅー!が希望です!
希望言い過ぎですね!すいません!とにかく最後まで頑張って下さい!
- 49 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月27日(水)13時34分46秒
- 矢口をめぐって、裕ちゃんとみっちゃんで、対立がいい。
- 50 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月08日(月)12時53分03秒
- まだかな?ずっと待てます!
- 51 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月12日(金)23時11分12秒
- 続き期待あげ
- 52 名前:作者です。 投稿日:2001年01月14日(日)07時42分59秒
- お待たせしております。
只今一生懸命試行錯誤中です。
どうぞ気長にお待ちください。
>48さん、49さん
意見ありがとうございます。
この話が終わりましたら、前向きに取り入れていきたいと、
思っておりますので、どれくらいになるか分かりませんが、
お待ちください。
>50さん、51さん。
ありがとうございます。
期待に添えられるように、頑張ります。
- 53 名前:-6- 投稿日:2001年01月20日(土)04時08分06秒
―これは夢や。
うちの勝手な夢。
- 54 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月20日(土)04時09分18秒
-
『裕ちゃん・・・。』
『矢口・・・。』
とたとたと、矢口は中澤の前まできた。
『裕ちゃん。』
にっこりと、笑った。とても、幸せそうに・・・。
『なんや?・・・どないしたねん。』
震える声を、押さえながら言った。
『裕ちゃん。』
また、呟くように矢口が言った。
『だから、何やねん。』
上目遣いで、自分を見つめる。今度は、はにかむように微笑む。
- 55 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月20日(土)04時10分26秒
- 『好きだよ。』
『はっ・・・?』
『裕ちゃんが、好きだよ・・・。』
『・・・・・・。』
『好き・・・。』
『・・・・・・。』
黙ったままの中澤に、少し不安そうに。
『裕ちゃんは・・・?』
『決まってる、や、ないか・・・。』
震える手を押さえながら、矢口を抱き寄せる。
『裕ちゃん。』
『好きや・・・矢口・・・。』
愛しいそうに頭に頬を寄せる。矢口の腕も、中澤の背にと回っていた。
『もう、離さへん・・・。』
―あぁ、なんて残酷なんやろ?
- 56 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月21日(日)11時41分42秒
- ビクリと痙攣をおこし、中澤は起きた。
下になっていた方の、腕から肩にかけて、鈍い痛みがした。
「いっつ〜。」
誰も、まだ帰っていなかった。時計を見る。
「十分もたってないやん・・・。」
頭を回してみる。こきこきと乾いた音がした。
しかし、短い時間ではあったが、眠気は無くなっていた。
[・・・・・・。]
扉の向こうから、騒がしい。みんな帰ってきたのだろう。
- 57 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月21日(日)11時44分31秒
がちゃ。
がやがやと、保田、安倍、飯田が帰ってきた。
ぼ〜と、中澤は、それを見つめた。
「ただいま、裕ちゃん。」安倍が言った。
「お帰り。」
飯田が、中澤の前に進み出た。
「・・・なんや?圭織。」
「裕ちゃん・・・疲れてる?」
眉間に皺を寄せつつ言った。
「はぁ?」
「だって、鼻の穴膨らんでるんだもん。」
そう言って、ケラケラ笑った。ガクリと頭を落とす。
「あんたと喋っとる方が疲れるわ・・・。」
「え〜?なんで〜?」
「なんでもや。」
きゃーきゃーやっているところに、
- 58 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月21日(日)11時46分30秒
- かちゃ。
「おはよー。」
ちょっと、元気のない感じの声。矢口が、楽屋にと到着した。
「あっ、おはよ〜。」
最初に、中澤に絡んでいた飯田が、声を掛けた。
「遅かったね〜、矢口。何かあったの?」
少し離れたとこにいた、安倍が言った。
バックの中から、化粧道具でも入ってるのだろう、ポーチを取り出していた。
「ちょっと、寝過ごしちゃったんだ〜。」
深く帽子をかぶっている。そのため、表情は見えない。
「おはよう。」
矢口が、中澤のすぐ横を通り過ぎようとしていた。
その時、中澤は呟くように言った。
歩みが止まり、ちらりと矢口は、中澤に視線を上げた。
- 59 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月21日(日)11時47分29秒
- 「・・・おはよ。」
そして、笑った。そのまま矢口は通り過ぎた。
「・・・・・・・。」
中澤は、一瞬その場に立ち尽くした。それは、ほんとに一瞬のこと。
ストンと、中澤は椅子に座り直した。
「・・・・・・・。」
そんな様子を、ただ一人見ている人物がいた。
『難しいもんだね・・・。』
飲んでたお茶の、ペットボトルにキャップをして、保田は、窓の外を見た。
今だ、高い位置に、太陽はあった。
それに向かって、白い鳥が、飛んで行った。
それはとても・・・とても・・・。
To Be Continued
- 60 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月21日(日)12時57分16秒
- やったー更新されてる!
まってました!
頑張ってください!
ここの中澤ケナゲでいいな!
- 61 名前:-7- 投稿日:2001年02月09日(金)13時46分28秒
−考えるのは、苦手なんや。
たけど、考えずにはおられへん。
痛いなぁ・・・ホント痛いねん。
- 62 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月09日(金)13時48分03秒
- 矢口がきて、ちょっとあと、マネージャーが、今日の予定の確認に来た。
それは、長い一日の始まりであった。
今日は、新曲P.Vの撮影が主であった。
間合いにASAYANなどの、取材もされるらしい。
中澤たちは、メンバー内での打ち合わせも終え、メイクに取り掛かっていた。
今回のP.Vでも、数種類の衣装が用意されていた。
それぞれ、楽しそうである。
「真里ちゃん、ちょっと瞼のとこ腫れぼったいね。」
矢口にメイクを施している女性が言った。
「えっ?そうですか〜。」
矢口は、そんなことないですよ。と、笑いながら言った。
「そぉ?何か泣いた後見たいよ?」
心配そうに言う。少しだけだけどね。と付け足す。
「いや〜。実は昨日泣けることがありまして・・・。」
メイクさんが、道具を持ち替えてる間合いに、
矢口は、わざとらしく泣くふりをして見せる。
「え〜。なになに〜?」
メイクさんの声も、どこか笑いを含んでいる。
「名犬ラッシー見たら泣いちゃって、泣いちゃって(笑)。」
そう言ったあと、ケラケラと笑う。
「それはまた、懐かしいものだね〜。」
メイクさんも笑った。
そんな和気あいあいとしてるとき、中澤は、鏡越しにそれを見つめてた。
- 63 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月09日(金)13時49分24秒
- 「・・・・・・・。」
その目は、本当に矢口だけを見つめている。
「・・・・・・・。」
ふいに、矢口がこちらに視線を向けた。
「!?」
お互い鏡越しであるが、バチッと視線がぶつかりあう。
すっと、矢口の笑いがひいて、どこかかなしそうになる。
しかし、それはほんの一瞬のこと。
すぐに矢口は、女性との雑談を楽しんでいるようだ。
隣に座っている安倍や市井も混ざっていく。
メイクの終わった後藤も、それに混じろうとするが、
衣装さんに止められていた。
「(・・・矢口。)」
いつもと変わらない笑顔だけど・・・、何か違っていた。
「中澤さん。目つぶってください。」
「あっはい。」
目をつぶる。その瞼にマスカラが、ひかれる。
頭の中には、彼女の笑顔があった。
- 64 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月09日(金)13時51分16秒
- 夏先生の振り指導が、間合いに入りながらも、撮影は着々と進んでいった。
「矢口。」
そんな中、空きになった中澤が、矢口をつかまえた。
「・・・何?裕ちゃん。」
ニコリと笑う。
「・・・・・・。」
それに、一瞬たじろいでしまう。
「?」
首を傾げて自分を見上げる。
「どや?調子は・・・。」
何か、言葉を用意ていた訳ではなかった。
中澤は、とっさにそう言った。
「うん。いいよ〜。」
ばっちりだよ。矢口は言った。
まじかで見ると、やはりその瞼に重たいものを感じた。
「・・・・・・。」
中澤は、黙って矢口を見た。
首を傾げるしぐさに、自然に身体が動いていた。
- 65 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月09日(金)15時00分57秒
- 更新待ってました!
頑張って下さい!
とても楽しみにしております!
- 66 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)04時19分04秒
- まってるのだー!
頑張ってくれー!
- 67 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)20時36分47秒
- 「なっ!・・・裕ちゃん?」
「なんで、泣いたん?」
ギュッと抱き締め、耳元に囁くように言った。
「何言ってるの〜?もう放してよ裕ちゃん。」
「ごまかすなや。無理は、やめい・・・。」
「・・・裕ちゃん。」
だらりと垂れた腕。
『何でだよう?』
昨日はあんなに、意地悪だった・・・。
『なんで・・・?』
優しくしないで・・・。
何でこんなに温かいんだよう。
「やっ・・・」
矢口が、中澤から離れようとしたとき。
- 68 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)20時37分47秒
- 「あ〜!裕ちゃんが襲ってる〜。」
あははは。と、独特の笑い方で元気に後藤の声が響いた。
「矢口が、嫌がってるぞ〜。」
市井もいた。中澤は、顔をそちらに向けた。
「人聞きの悪いこと言うなや〜。」
何事もなかったように、中澤は矢口を解放した。
そうして、近付いてきた後藤の頭を小突いた。
「いた〜い。裕ちゃんにいじめられた〜。」
どさくさに紛れて、後藤は、市井に抱き付いた。
よしよしと、頭を撫でる市井。それに、飛び切りの笑顔を見せる後藤。
しょうがない奴だなぁ。と市井が顔をあげた。
「・・・・・・。」
パチッと、矢口と市井の視線がぶつかった。
ねっ。と、市井がその目で言った。
矢口は、笑う事しかできなかった。
中澤は、いまだ後藤に絡んでいる。
「いや〜ん。裕ちゃん、怖いー(笑)」
「なんやと〜。この、この、この・・・。」
「ほらほら、裕ちゃん大人気ないぞ〜。な、矢口?」
中澤は、矢口を見なかった。その背中が、あまりにも悲しかった。
「うん。そうだよ。裕ちゃんたら、ごっちんが可愛いからって・・・。」
明るく言った。そこまで言って、中澤は矢口のほうに振り向いた。
- 69 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)20時39分03秒
- 「・・・・・・・。」
言葉がなくなった。
「せやな・・・。」
笑った。中澤は、笑った。
「あっ、私戻らなくちゃ・・・。じゃ先行くね・・・。」
都合良く言葉を繕い、矢口は逃げ出した。
というより、いたたまれなかったのだ。
何だか分からないけど、けど何かが、
何かが、壊れていくようであった・・・。
「えっ?戻るなら一緒に・・・。」
市井の言葉は、すでに届かなかった。
「・・・・・・。」
それを中澤は黙って見送った。
そしてギュッと、手を握り締めた。
「・・・何か様子が、変じゃない?」
こそっと、後藤が市井に耳打ちした。
しかし、小さな声で言ったつもりだったが、中澤には丸聞こえだった。
「何かあったのかな?」 市井も言った。
「何もあらへんよ。」
“知らなくていいこともある・・・。”
中澤は、そう思い二人を残して、その場を後にした。
- 70 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月10日(土)20時40分55秒
- 残された二人は、ただ首を傾げるのであった。
「まぁ、あんまり詮索しない方が、良さそうだな。」
そう言う市井に、後藤はうなずいた。
そして、市井の手をキュッと握り、後藤は市井を見た。
「いちーちゃん。」
ニコリと笑い瞼を閉じる後藤。
市井は、誰もいないのを確認した後、求められるままキスをした。
「大好き・・・。」
後藤の声が、その静かな空間に響いた。
市井は、そんな後藤を抱き締めた。
その後まもなく、二人も撮影にと戻った。
そして、仕事は何事もなく進んでいった。
ただ、気付かないところで、何かが変わろうとしていた・・・。
To Be Continued
- 71 名前:名無し娘 投稿日:2001年02月11日(日)01時50分00秒
- やっと、ここにたどり着けた!
一時、板が飛んでたので。。。
ちょうど更新してみたいで!ラッキー!
頑張って更新して下さい!待ってます!
- 72 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月11日(日)02時02分50秒
- 続きに凄く期待してます、頑張れ作者さん。
- 73 名前:oo7 投稿日:2001年02月11日(日)14時06分36秒
- 最高!!
先が読みたい!!!
お願いします!
- 74 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月11日(日)23時57分03秒
- おおおいつの間にかいちごまが入ってる(w
- 75 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月12日(月)02時24分30秒
- まだかな?まだかな?更新まだかな?
楽しみに待ってます!!
- 76 名前:作者です。 投稿日:2001年02月14日(水)16時33分22秒
- こんにちはです。
たくさんのレス有り難うございます。
>名無し娘さん
お帰りなさいませなのでしょうか?
どうも、有り難うございます。
頑張って更新します!!
>72さん
凄くと言われますと、ちょっと不安になりますが・・・。
そうですね、期待に添えられれば幸いです。
頑張ります。
>oo7さん
有り難うございます。
本当に嬉しい言葉です。
>74さん
いちごまが、実はすっごく好きなのです(笑)。
脇役に使うことが多いのですけど・・・(笑)。
>75さん
今日か明日には、更新予定です。
少々お待ちください。
では、時間が来てしまったので、これで。
今日更新できればいいなぁ・・・。
- 77 名前:−8− 投稿日:2001年02月15日(木)11時09分11秒
「はい、OK。」
「OKです。お疲れ様でした。」
「ありがとうございます。お疲れ様でした。」
最後のシーンが、終了した。お疲れと言う言葉が、
飛び交う中、メンバーは楽屋にと向かっていた。
「矢口。どうしたの〜?」
ぼうっと矢口は座ったまま、みんなが出ていくのを見ていた。
そんな矢口に安倍が声を掛けた。
「えっ?、ううん・・・。何でもないよ。」
慌てて、笑顔を作り、椅子から立った。
「そう?ぼうっとしてたよ。疲れてる?」
「大丈夫、大丈夫。心配しないでよ。ねっ、行こうなっち。」
タタタと、矢口は出入り口まで行ってしまった。
「あっ、まってよ〜。」
置いていかれてしまった、安倍は、急いで矢口を追いかけた。
二人は、一緒に楽屋にと戻って行った。
パタン
- 78 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月15日(木)11時10分23秒
- ―うちは、決めたんよ。
急ぐのはやめるって・・・。
急いだって、何もかわらへんのやから・・・。
うちは待つって決めたねん。
・・・決めたねん。
- 79 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月15日(木)11時12分41秒
中澤は、一人家路にとついていた。
「・・・・・・・。」
ぼーっと、過ぎて行く景色を見送る。
「・・・・・ふぅ。」
一息つき、目を閉じる。
そのまま中澤は、眠ってしまっていた。
『裕ちゃん・・・。』
彼女の笑顔。
『裕ちゃん・・・。』
彼女の涙。
『・・・好きだよ。』
・・・彼女の声・・・。
「・・・・・・。」
ぱちんと、中澤は目覚めた。
外の景色は、明るいイルミネーションは消え失せ、住宅地にと、入っていった。
“キュ、キュキュッ。”
- 80 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月15日(木)11時13分45秒
乾いた音がして、車が停止した。
“あっもう着いたんか・・・。”
ぼやけた頭で、そう思い、運転手にお金を渡した。
「頑張ってね。」
お釣を貰うとき、人の良さそうな運転手が、言った。
一瞬キョトンとしてしまった中澤だが、すぐ笑顔を作り、
「はい。ありがとうございます。」
返事をした。
それを見て、運転手は、満足そうであった。
中澤をマンションに残し、車はさっそうと発進していった。
- 81 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月15日(木)11時16分05秒
- 「ただいま〜。」
誰もいないと知りながらも、中澤は言った。
テレビをつける。音のない空間が、動きを少し持った。
そのまま、冷蔵庫を開いて見る。
ビールと軽いおつまみが入ってた。
それを取り出し摘む。
ぷしゅっと、いい音がしてビールの蓋があいた。
それをクッとあおる。
「・・・苦い。」
半分まで飲み、もう一口つまみを口に入れた。
“がやがや・・・”
テレビから、くだらない笑い声。
中澤は、冷たい床に座り込んだ。
“がやがやがや・・・。”
- 82 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月15日(木)11時17分28秒
- そばに、居てほしい。
膝を抱いて、想うのはやっぱりあの子のことだけで・・・。
「・・・・・・。」
携帯がなった。メールが、来たようだ。
緑色の光が、中澤を微かに照らし出す。
〈お疲れ、裕ちゃん。 矢口〉
あんたが、好きや。
たとえあんたが、誰を思っていようと・・・。
〈お疲れさん。 中澤〉
メールを返したあと、ピッとテレビを消した。
そして、バスルームにと向かう。
脱衣所で、パッパと、服を脱ぎ洗濯機に、放り込んだ。
- 83 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月15日(木)11時18分21秒
- 《シャーー》
シャワーの流れ落ちる音と熱気が、そこを満たす。
顔を滑り落ちる雫。もう涙なのか、何なのか分からない。
「・・・矢口。」
手を延ばした先に、彼女はいない・・・。
To Be Continued
- 84 名前:作者です。 投稿日:2001年02月15日(木)11時20分58秒
- ということで、更新です。
昨日は、雪が降ったため、更新できなくてすみません。
感想など聞かせてもらえると、うれしいです。
ではでは。
- 85 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月16日(金)00時59分41秒
- やったぁ!更新されてる!
上手いですよね〜。中澤カッコいい…。
続きも頑張ってください!
- 86 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月17日(土)00時04分48秒
- ここの中澤せつなくて大好き!
軽い中澤もいいが!こういう中澤もたまりません!
作者さん更新頑張ってください!
- 87 名前:−9− 投稿日:2001年02月19日(月)06時23分59秒
―あんたを抱いてしまうのは、あまりにも簡単なことや。
でもそのことで、うちはあんたを永遠に、失ってしまうんやろな・・・。
それならいっそ、偽善者の仮面を被って、あんたの前で、笑っていよう。
そうして待つよ。あんたのこと、ずっと待ってるよ。
- 88 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)06時25分43秒
この日、明日に控えた音楽番組の歌収録のため、
某レッスンスタジオで、ダンスのレッスンが行われた。
そのレッスン終了後、市井と矢口は、楽屋で二人きりとなっていた。
「・・・さやかってさ、好きな人っているの?」
矢口がふいに、そんなことを聞いてきた。
「へ?な、なに。」
突然のことに、あたふたとする市井。
「好きな人だよ・・・いないの?」
「えっ、う・・・まぁ・・ね。」
照れたように、笑う市井に、少し顔が曇る。
しかし、矢口から視線を外しているため、市井は気付かない。
「いいね・・・。」
テーブルに両肘をつき、市井を見つめる。
「・・・矢口は?」
ぽりぽりと、頬をかきながら、同じ問いを矢口にした。
パチッと目があった。にっこりと、市井は笑った。
「私もいるよ・・・。」
“さやかが・・・。”
- 89 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)06時26分55秒
それは言わない。・・・言えない。
ふーんと、さっきとは違う、ニヤニヤ笑い。
そんな表情も好きだと思う。
・・・だけど。
「ねぇ、変なこと聞いていい?」
聞いておきたいことが、矢口にはあった。
「へっ、なに?」
矢口は、四つん這いで、市井のすぐ隣までいき、ペタンとそこに座った。
「私のこと・・・好き?」
「は?なんだよそれ〜?」
「いいから、いいから、答えてよ。さやか。」
わざと矢口は、明るく言った。
市井に悟られないために・・・。
何よりも、市井を困らせないために・・・。
何なんだよいったいといった感じの市井。
「好きに決まってるじゃん。大好きだぞ!矢口。」
そう言って、ふざけて抱き付く市井。
“・・・・泣いちゃいそうだよ。”
- 90 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)06時29分04秒
「アハハハ。ありがとう、さやか。私も大好きだよ!!」
そうして、パッと市井から離れた。
「・・・それが、さやかにとって、一番じゃなくても・・・。」
それは、市井には聞こえないくらい小さな声で呟いた。
「えっ?何て言ったの、矢口。」
市井は、顔をしかめながら、聞き返したが、
「うれしい。ありがとう、さやか。」
軽くながされてしまった。
「矢口?」
「じゃ、私帰るから、また明日、じゃね。」
そう言い残し、矢口は、荷物を持ち楽屋を飛び出した。
「やぐちーー?」
市井の声が、追いかけてきた。
矢口は、それを振りはらい、駆け抜けた。
こんなふうに走ったのは、久し振りだった・・・。
- 91 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)06時30分08秒
「・・・・矢口、どうしたんだ?」
市井は、わけが分からないまま、ポツンとそこに残されていた。
「???」
首を傾げる市井。次の瞬間、携帯がなった。
ディスプレイを見ると、[後藤真希]となっていた。
「ウイース。家着いたの?」
市井は、矢口を頭の片隅に置きつつ、
後藤と・・・一番大事な人との時間を楽しんだ。
- 92 名前:作者です。 投稿日:2001年02月19日(月)06時40分31秒
- とりあえず、ここまで更新。
>85さん
上手いですか?有り難うございます。
そう言って頂けると、やる気がおこります。
続きは、気長に待ってやってください。
>86さん
この小説の中では、中澤は、矢口に一途できています。
それはもう他には見向きもせず(笑)。
更新、頑張ります。気長に待ってください。
もうすぐ100ですね。
ゲットできたらいいことがあるかな・・・(ホントか?(笑)。
ではでは。
- 93 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)23時35分42秒
- ハマッテマス!
作者さん頑張って!
- 94 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)01時39分27秒
- なんか矢口がかわいそう…市井!きづいてやれよ!
- 95 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)02時54分17秒
- おぉ・・今度は切ないさやまりが入ってる・・
いいねぇ・・
- 96 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)15時20分42秒
「今夜、なに食べよ〜。」
中澤は、自動販売機の近くに備え付けられた椅子に座り、
そんなことを思いつつ、お茶を飲んでいた。
タッタッタッ・・・。
離れたところから、走っている足音に気付く。
「ん?」
ふいっとその方に、顔を向けた。
「矢口?」
自分でも意識しないうちに、中澤は、駆け出していた。
少し残っていたカップの中のお茶が、床を湿らせていた。
- 97 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)15時22分14秒
タタタタタ・・・。
「矢口!!」
中澤が、矢口の手首を掴まえ、立ち止まらせた。
「やっ、はなして!!」
矢口は、その手を振り払おうとする。
赤くなった目から、涙が、幾つも零れ落ちていた。
“ズキン”と、鋭い痛みがした。
自分に対する怒りだと、中澤は思った。
「離さへん。何があったんや?矢口。」
「裕ちゃんには、関係ない!!離してよー!!」
そして、あいつに対する嫉妬とあせり・・・。
「・・・関係なくない。」ぐいっと、力を込め、矢口を引き寄せる。
「関係なくない!!」
「・・・・・・!!」
ギュッと、矢口を抱き締める。
力まかせに・・・だけど、彼女を壊してしまわぬように・・・。
「うちは・・・・・。」
ギュウッと、また更に、腕に力を込める。
「ゆ・う・・・ちゃ・・ん。」
苦しそうな矢口の声・・・関係なかった。
ただ、知ってほしかった。
「あんたが、好きや。」
「・・・・・・。」
あんたに、知って欲しいのや。
「うちじゃ・・・駄目なんか?」
このまま、隠してしまいたい。中澤は、思った。
「・・・ごめん。裕ちゃん・・・。ごめん。」
「・・・・・・。」
震える彼女に、中澤の腕の力が、緩んだ。
が、すぐにまた強く抱き締めた。
- 98 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)15時23分25秒
- 「裕ちゃん?」
「もう、何も言わんでええよ。」
「・・・・・・。」
「待ってるよ・・・。うちは、待ってるから・・・。」
泣かんでいいと、優しく中澤は言った。
矢口の目から、また一筋涙が零れていった。
それ以降、言葉はなかった。
トクトクという、心臓の音が、矢口を包んでいた。
それに、矢口の涙は、いつの間にか止まっていた。
〈裕ちゃんの優しさが痛い。
穏やかな瞳で、裕ちゃんは待っている。
ごめんね・・・裕ちゃん。
もう少しだけ、時間をください。〉
そんな二人の様子を、見ている人物がいた。
「・・・・・。」
何事もないように、その人物は、そこを立ち去って行った。
「・・・なんだかな〜。」
見上げたさきには、青白い月が、輝いていた。
To Be Continued
- 99 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月23日(金)16時30分28秒
- だれだ〜〜〜〜(笑
- 100 名前:-10- 投稿日:2001年02月25日(日)03時50分18秒
―いつか見た夢を、思い出した。
なんや・・・、めっちゃ幸せやねん。
あんたの言葉が、嬉しくてな・・・。
泣いてしまいそうやった。
ほんま、泣いてしまいそうやったんや・・・。
- 101 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)03時51分16秒
忙しさは、余計なことを忘れさせてくれた。
さやかのことも、裕ちゃんのことも。
そばにいたとしても、自分のことで、精一杯になれた。
早く、時間が流れてしまえばいい。
流れる川のように、すべてを流してほしい。
からっぽになれれば、きっとあなたを愛せるから・・・。
- 102 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)03時53分14秒
・・・ぐち・・。
や・・ぐ・・・・。
やぐ・・・ち。
「やぐちってば!!」
「えっ?あ・・・かおり・・。」
「どうしたのよ、疲れてるの?」
心配そうに飯田は、矢口に目線を合わせながら言った。
「あっ・・・やだな〜。そんなことないよ。」
矢口は、笑ってみせた。
それに、飯田は怪訝そうに、もっと顔をよせた。
「なっなに?」
それに矢口は、少し引き気味である。
「矢口。」
飯田は、引く矢口の頭を抑えて、こつんと自分の額と矢口のそれを合わせた。
「・・・かおり?」
視線が、絡み合う。
「矢口・・・無理はしちゃだめだよ。」
そう言って、飯田は、きゅっと矢口を抱き締めた。
「かおり・・・?」
「疲れが、取れるように・・・おまじない。」
「・・・・・・・。」
矢口は、静かに瞼をとじた。
- 103 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)03時54分06秒
- 広い腕の中・・・もし、姉がいたら、こんなふうに、
抱き締めてくれたのだろうかと思った。
「(お姉ちゃんか・・・。)」
矢口は、少し笑ってしまった。
「どうしたの?」
「ん?かおりも、お姉ちゃんなんだなって・・・。」
矢口は、笑いながら、飯田から離れた。
飯田は、その表情につられてほほ笑んだ。
「疲れとれた?矢口。」
「うん、平気だよ。ありがとうおねーちゃん。」
二人は、声を出して笑った。
「やめろよ〜。」
飯田は、すっごく照れながら、矢口の頭を小突いた。
あはははっと、矢口は、笑う。
胸につっかえていたもが、それによって、外に押し出されて行くようだった。
- 104 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)03時55分04秒
- ―あぁ、そうだ。
このまま、からっぽになっちゃおう。
すーっと、胸のつっかえが消えていく。
「何があったか知らないけど・・・。」
飯田が、言った。
「矢口は、そうやって笑ってるのが、一番だよ。」
「・・・うん。」
ありがとう・・・。
飯田は、ほほ笑みをうかべ、矢口の頭を撫でた。
矢口は、まるで甘えるように、フニャッと笑った。
明日には、違う私がそこにいる。
ありがとう、かおり・・・、私ちゃんとするよ。
- 105 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)03時55分40秒
『矢口・・・。』
あなたの声が、私を包む。
私は、あなたを・・・。
- 106 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)03時56分50秒
「・・・なんや・・けー坊いたんかいな?」
「あっ、うん。・・・裕ちゃん。」
「ん?」
「・・・やっぱいいや。」
「はぁ〜?なんや気になるやん。」
「だから、なんでも無いってば。」
保田は、そう言って中澤の背中をバンバンと、叩いた。
「いった、いたいって、全くなんやねん。」
中澤の苦笑い、保田の笑い声。
知らなくていいこともある。
気付かなくていい想いもある。
そうだから、これはココにしまっておこう。
そうすればきっと誰も・・・。
誰も・・・。
To Be Continued
- 107 名前:作者です。 投稿日:2001年02月25日(日)04時02分19秒
- いっきに更新です。
もうすぐこれも終わります。
後もう一踏ん張りなのです。
ではでは。
- 108 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)04時22分23秒
- 今日は、更新一杯でうれしなー。
まだ終っちゃダーメダーメ。
この中澤のせつなさ大好き。
保田は、見守るみたいだが・・・絡んでほしいな!
- 109 名前:-11- 投稿日:2001年02月26日(月)13時00分33秒
―無理はせんでええよ。
あんたのペースで、うちを好きになってや。
待ってるよ。
うちはあんたが、好きやから・・・。
- 110 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)13時01分30秒
神様は、どうしてこんなに、
意地悪ばかりするんだろう?
- 111 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)13時02分35秒
「おっはよ〜ございまーす。」
今日、矢口は朝からテンションが高かった。
「・・・・・・・。」
久し振りやなぁって思った。
彼女の笑顔を見るだけで、それだけで、微笑みがもれる。
幸せだと思う。
ホント、ハマッてるな〜自分(笑)。
「矢口、おはよ。今日はやけに元気だね。」
そんな矢口に、市井が声を掛けた。
「えへへ、そう?いつもと同じだよ〜?」
そうして、矢口は、声を出しながら笑い、市井とじゃれ合う。
―ツキン。
鈍い痛みが、胸にはしった。
「・・・・・・・・。」
ふいっと中澤は、窓の方に視線をそらした。
「・・・いい天気やなぁ。」
青い空に、ポッカリと白い雲が一つだけ浮かんでいる。
- 112 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)13時03分13秒
―多くは望まんよ。
この胸の痛み以上に、どんどんあんたを好きになっていく。
- 113 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)13時04分44秒
- ぼーっとしていると。
「ゆーちゃん。」
市井とじゃれてた矢口が、いつの間にか、隣にきていた。
「んぁ?」
市井は、相変わらずという感じで、後藤がへばりついていた。
「今日は、暇?」
「・・・あっ、あぁ、なんや矢口。」
「よかったら、ごはん食べ行こうかな?って思ってね。」
そう言って、ニコッと矢口は笑った。
「・・・・・・・・。」
「あと、話したいこともあるし・・・。」
呆然と矢口を見つめる。
いい?と、矢口が聞いてきた。
「・・・うん、ええよ。」
その中澤の返事に、少し心配そうな顔だった矢口だったが、
パッとまた笑顔に変わった。
「じゃぁ、仕事終わったら行こうね。」
「あぁ、楽屋で待ってるよ。」
「うん。分かった。」
そう言うと、また矢口は、市井、後藤のところに戻った。
- 114 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)13時06分12秒
- 「・・・・・・・。」
中澤は、その後ろ姿を見送り、
また、窓の方に視線を戻し、ポリポリと頭をかいた。
「裕ちゃん、嬉しそうだね。」
そこで、隣に座っていた保田が、話しかけてきた。
「へ?そうか?」
「うん。」
パラリと、保田は、読んでいる雑誌をめくった。
「・・・そんなことないって。」
中澤は、なんとなく落ち着かなくなり、椅子から立ち上がった。
「どこか行くの?」
すかさず、保田が聞いた。
「トイレや、すぐ戻る。」
中澤は、そう言い残し、楽屋を出ていった。
「・・・・・・・。」
保田は、それを見送り、パタリと雑誌を閉じて、
中澤が見ていた、窓に視線を向けた。
ばさばさばさと、真っ白な鳥が、窓の外を横切っていった。
メンバーの話声や笑い声が、とても遠くに、保田は感じるのであった。
「・・・いい天気・・・。」
ぽつりと、中澤と同じことを呟き、しばらく保田はそのままでいた。
- 115 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)13時11分29秒
そうしているうちに、いつの間にか、中澤も帰ってきた。
そして、マネージャーが来て、今日のスケジュールの確認を行った。
相変わらず、忙しいスケジュールであったが、
それらをあたり前のようにこなしていった。
そうして、すべての収録が、終了した。
- 116 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)13時12分09秒
矢口は、スタジオの廊下をパタパタと走っている。
中澤が、楽屋で待っているはずなので、急いでいるのだった。
「はぁ、はぁ・・・。」
少し息を切らせながら、矢口は楽屋にと着いた。
「・・・裕ちゃん・・・。」
そこのドアが、ほんの少し開いている。
人影が見えた。矢口は中に入ろうと、手を掛けたその時、
信じられないような、光景を目の当たりにしてしまう。
- 117 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)13時12分44秒
「えっ・・・?」
なんで?
なんでこんなに、神様は、意地悪なの?
ねぇ?なんで・・・。
To Be Continued
- 118 名前:作者です。 投稿日:2001年02月26日(月)13時19分29秒
- 更新です。
かなり真面目にラストスパートといった感じです(笑)。
>108さん
終わるといっても、あと一ヶ月くらいは、終わらないでしょう(爆)。
しかし、このペースで行けば、・・・分からないですね(笑)。
よかったら、感想聞かせてください。
ではでは。
- 119 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)14時13分40秒
- めちゃくちゃいいところで・・・
先がきになるよー
ここ2日間の更新具合で、ラストスパート1ヶ月ぐらいなら
終わるのは、悲しいけどOKです(w
だってそうだと、かなりの長編になるでしょ(w
ここの中澤トリプルHITぐらい、自分の中でHITです
とにかく更新待ってます
- 120 名前:-12- 投稿日:2001年03月03日(土)11時24分33秒
―あんたの笑顔。
あんたの声。
あんたのすべて。
全部、うちの宝物なんや・・・。
- 121 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)11時25分48秒
- 「あー、疲れた〜。」
中澤は、大きく伸びをしながら、どさっとソファーに腰を沈めた。
「裕ちゃん、それおばちゃんくさいよ〜。」
けたけたと、市井は笑いながら言った。
「やかましい。」
それに中澤も、笑いながら答えた。
今日は、なんか気分がいいのだ。
市井は、また面白そうに笑い、お疲れ様と、楽屋を後藤と出ていった。
二人はこれから、ショッピングに行くらしい。
後藤は、嬉しそうに市井の腕に自分のそれを、絡ませていくのだった。
「あつあつやなぁ〜。」
ぽけっと、呟き。
中澤は、そんなに大きくないソファーに、ゴロリと横になった。
誰もいない楽屋、そこはとても物寂しく感じた。
化粧台の方に、開けっ放しのポーチが、一つ置いてあった。
「・・・圭坊のやな、まだ帰ってないのか。」
ぼんやりと、そう思った。
疲れが、たまっているのだろう、中澤は、うとうとし始めてた。
「矢口・・・早くこんかなぁ。」
そう思っているうちに、中澤は、浅い眠りにと、引き込まれていった。
- 122 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)11時26分54秒
カチャ。
そこに、保田が戻ってきた。
「あっれ〜、裕ちゃん寝てるよ。」
そう小声で言いながら、出したままのポーチをバックにと戻し、
それを持って、ソファーのとこにたった。
中澤は、規則正しい呼吸を繰り返している。
「・・・裕ちゃんはさ、頑張り過ぎなんだよ。」
保田は、膝を付き中澤の髪を指でそっととかした。
「・・・・・・・・。」
んっと、吐息が漏れたが、起きる気配はない。
「気安めになんて、ならないだろうけど・・・。」
静かに寝息を繰り返す中澤の口元。
保田は、中澤に言うのではなく、まるで自分に言うように・・・
「・・・・・・ぐ・・。」
中澤の寝言、・・・分かっている。
「これだけ・・・だから・・・。」
そう言って、触れ合うキスをした。
入り口のところから、人の気配がした。
そういえば、ちゃんと閉めてなかったかもっと、保田は思った。
「・・・・・ん・・・・。」
中澤から、吐息が漏れた。
保田は、唇を離し、さらっとした中澤の髪を、もう一度とかした。
「・・・・・・・・。」
中澤の寝顔は、どこか嬉しそうに見えた。
・・・ちょっと胸が痛んだ。
その夢の中に、自分がいないことは、百も承知なのだ。
「じゃね、裕ちゃん。」
見られちゃったみたいだけど、
私たちは、昔も今もこれからも、
単なる・・・否、大切な仲間だから・・・。
保田は、そうして、その場を後にした。
- 123 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)11時28分47秒
カチャ。
「・・・矢口。」
出て隣の壁に、矢口は、凭れ掛かっている。
「・・・・・・・・。」
黙って保田を見上げる。
あ、やっぱりね。保田はそう思った。
しかし、見られたからといって、どうというわけでもなかった。
「バイバイ、矢口。」
そう言って、自然に保田は、矢口の前を通り過ぎようとした。
「・・・・・。」
「!?」
矢口の手が、保田の腕を掴んだ。
「・・・ナニ?矢口。」
ジッと、なんで?と、問い掛ける様に、保田を見つめる。
それに、保田は、フッと笑ってその手を外した。
「圭ちゃん・・・。」
「矢口の心配するようなことはないよ・・・。たださ・・・。」
「・・・・・・・。」
「私は裕ちゃんが、好きだよ。」
「!!!!」
「だけどね・・・欲しいとは思わない。
矢口、もっと考えてあげてよ・・・。」
矢口は、何も言えずに俯いた。
その頭にポムッと、手を置いた。
「このまま、中途半端に期待させてたんじゃ、裕ちゃんが可愛そうだよ?」
スルリと手を滑らせ、じゃぁね・・・。と、残し、保田は、本当に帰っていった。
矢口は、それをまた、止めることも、問い詰めることも、
出来るわけがなかった。
- 124 名前:作者です。 投稿日:2001年03月03日(土)11時32分48秒
- 長いので、とりあえずここまでです。
予定に反して、どんどん長くなっていきます(笑)。
次の更新は、明後日です。
ではでは。
- 125 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月04日(日)06時12分22秒
- 長くなるのはいい事です(w
更新待ってます
- 126 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月05日(月)15時45分03秒
「私の気持ち・・・?」
『・・・考えてあげてよ。』
「・・・私は・・。」
『このままじゃ、可愛そうだよ。』
「私・・・裕ちゃん・・・。」
『裕ちゃんが・・・。』
薄暗い廊下に、楽屋の光が、幾つかの線を作りながら、洩れ出していた。
「わかんないよ・・・。」
矢口は、壁に凭れたまま、その場に座り込んでしまう。
疑問が、矢口を支配する。
自分は、本当は、中澤のことを、どう思っているのか?
あの優しさに、甘えているだけなのではないか・・・?
自分は・・・
ドッターン!
矢口の思考を吹っ切るように、派手な音を発てて、
何かが落ちたような、倒れたような音がした。
「!!」
- 127 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月05日(月)15時46分39秒
バタン。
その音に、矢口は急いで、そこに飛び込んだ。
「いったぁ〜。」
ソファーの下から、呻くような声。
「裕ちゃん!?大丈夫??」
急いで、中澤にと駆け寄る。
寝ていたソファーから、落ちてしまったようだ。
軽く肩を打ったらしく、そこを手で押さえる。
「んぉ、矢口・・・待ってたで。」
中澤は、ソファーに凭れ、床にそのまま座り、
矢口を見てニコリと笑った。
「・・・・・大丈夫?」
心配そうな矢口に、
「ん?あぁ、大丈夫やよ。」
中澤は、その肩をぐるぐる回してみせる。
「あっ、いっつ〜。」
その後すぐ痛がる。
“ちょい、痛い。”そう言って笑った。
「・・・・・・・。」
胸が、きゅーっと締め付けられるのを、矢口は感じた。
「・・・どうした?」
髪をかき上げて、神妙な顔つき。
「何、泣いてん?」
ソファーから背を離し、座り込んでいる矢口の頬に手をのばす。
「・・・え?」
矢口は、自分でも分からないうちに、涙を流していた。
理由は、全く分からなかった。ただ、ぐにゃりと視界が折り曲がった。
「矢口・・・?」
「あっ、あはははは・・・。な、なんでだろ・・・?」
声が、震えてしまう。
身体を引き、中澤の手が、矢口の頬から外れた。
その指先が、濡れている。
グシグシと、目もとをこする矢口。
しかし、涙は後から後から零れ落ち、まるで止まることを知らない。
- 128 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月05日(月)15時47分53秒
- 「・・・・・・!!」
中澤が、矢口を包み込んだ。
両腕で、ギュッと強く抱き締める。
「裕・・・ちゃ・・ん・・・肩、・・いたいん・・・でしょ?」
切れ切れの言葉で、矢口はやっとのことそれを言った。
「大丈夫や、あんたの泣いてる顔、
見てるほうが、つらいねん。」
ギュッと、心地好い圧迫感。
スッと、何かが溶け流れだした。
それはまた、涙となって、外に吐き出される。
「裕ちゃん・・・。」
なんでこんなに、涙が流れるのか分からない。
「ごめんね・・・。」
「なんで、あやまるん?」
「・・・だって・・。」
「ええんや。・・・矢口。」
また、ギュッと力を込めた。
「で、でも、私まだ、はっきり・・しないで、ゆうちゃんのこと・・・私・・。」
必死に言葉を紡ぎ出す矢口。
すっと中澤は、身体を引き、矢口の顔を覗き込んだ。
「・・・待ってるよ・・・。」
流れ落ちるその涙を、掌で受け止め拭う。
「・・・・・・!?」
矢口は、言葉をなくし、優しく光る中澤の瞳を見た。
「あんたが、うちを選んでくれるまで・・・。
誰を好きでもかまわんよ。束縛なんて、できひんからな。
ただ、好きでいさせてくれ。
・・・矢口、好きやで?」
そう、中澤は伝えると、またぽすんと、矢口を自信の腕の中にとおさめた。
「・・・・・・・・。」
もう、言葉なんて、出るはずがなかった。
涙のせいで、しゃっくりがでてきた。
それをなだめるように、トントンと、背中をたたく。
「矢口。・・・矢口。」
中澤は、腕の中の愛しい人の名前を、呼び続けた。
そうしている間に、矢口の涙も止まっていた。
- 129 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月05日(月)15時48分34秒
- がたんがたんがたん・・・。
一定のリズムで、電車が動いていく。
保田は、それに揺られつつ、蛍光灯の光を見つてめた。
「明日、何時からだっけ?」
ぽつりと呟き、マネージャーに確認のメールをいれだした。
都会の夜は、こうして更けていった。
時間は、動き出す。
ゆっくりと、彼女らを乗せて・・・。
To Be Continued
- 130 名前:作者です。 投稿日:2001年03月05日(月)15時50分25秒
- 更新しました。
感想お待ちしています。
次もできるだけ近いうちに、ではでは。
- 131 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月08日(木)00時29分47秒
- なんか余計に切ない・・・
- 132 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月08日(木)17時36分06秒
- 続きお願いします。
- 133 名前:-13- 投稿日:2001年03月09日(金)15時50分11秒
―あんたを追いかけるこの視線。
最近、よく目が合うのは、うちの気のせいやろか?
もう少し、夢見ていたい。
あんたの笑顔が見たいんや。
- 134 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月09日(金)15時50分51秒
やっぱり今日も、同じ私たちがいる。
遊ぶ時みんなで遊んで、仕事に集中して。
その中で気付くあなたの視線。
目が合うと、何故か気恥ずかしくなる。
これは私の変化・・・私は、あなたに惹かれだしている。
待っていると言ったあなた。
初めて唇を奪われたあの時、とても怖かった。
でも、今はそんなあなたの腕の中で、安らぎを感じる。
私は、はっきりさせないといけない。
そうじゃないと踏み出せない。
あなたのために・・・、
あなたを想う彼女のために・・・、
何よりも、自分の心に素直になるために・・・。
- 135 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月09日(金)15時51分27秒
「矢口、おはよう。」
あの日から、他ユニットの関係などで、
みんなが顔揃えることがあまりなかった。
久し振りに見るあなたの表情に、どこか顔が緩むのがわかった。
「おはよ、裕ちゃん。」
ニヤッと中澤は、笑って矢口の隣に座った。
「今日、御飯食べ行こか?」
テーブルに肘を付き、のぞき込むように、中澤は言った。
「今日?」
聞き返す矢口に頷く。
「この前は、なんだかんだで行けんかったしな。」
「あっ・・・うん。ごめんね。」
それに、ええんやと首を左右に振った。
「ま、話したいことって言うのも、ずっと気になってたし・・・。」
ええよな?と聞かれ、断れるはずもなく、頷いた。
「うっし、楽しみやなぁ〜。」
本当に嬉しそうに、中澤は笑った。
- 136 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月09日(金)15時52分04秒
- かちゃり。
そこで保田が、入ってきた。
「おはよ〜。」
「お、けー坊おはよう。」
中澤は、ぐっと後ろに身体を残したまま、振り返った。
矢口は、少し間をおいてから、
「おはよう、圭ちゃん。」
そう何事もないようにあいさつをした。
保田は、少し眉を上げた。
そうしてすぐ、同じようにおはようと返して、椅子に腰を落ち着けた。
「・・・裕ちゃん、今日はまたやけにご機嫌だね?」
ちらりと横目で、中澤を見て保田は言った。
「ん?そんなことあらへんよ。」
否定しながらも、顔の笑みが消えない。
保田はそれを見て、目を細めて微笑んだ。
「・・・・・・・。」
それを、矢口は黙って見ていた。
胸にモヤモヤしたものを感じた。
「どうした矢口?」
気がつくと、中澤が矢口を心配そうに、覗き込んでいた。
「うぅん、なんでもない。」
「・・・・・・・。」
保田が、立ち上がった。
中澤の視線がそちらに移り、矢口も保田を見上げた。
「圭ちゃん・・・。」
「私、トイレ行ってくる。」
保田はそういい、入ってきた扉から、また出ていった。
「おう、いってらっしゃい。」
中澤が、声を掛けた。すでにその扉は、しまっていた。
「・・・あっ、私もトイレ。」
「へっ、あぁ、いってらっしゃい。」
中澤は、軽く手をあげた。矢口は、すぐに出ていった。
「・・・そんなに急いで・・・我慢してたんやろか?」
などと、あっけらかんに的の外れたことを中澤は思うのであった。
- 137 名前:作者です。 投稿日:2001年03月09日(金)15時53分15秒
- 更新です。
- 138 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月11日(日)00時37分53秒
- 「矢口。」
手を洗い、トイレから出てくるとそこには、
壁にもたれて待っている矢口がいた。
「圭ちゃん、あの・・・。」
矢口は、保田を見て、壁から背中を離した。
「どうしたのよ?」
「・・・私ね、考えたよ。」
「・・・・・・・。」
「圭ちゃんに言われて、・・・で、分かったんだ・・・私・・。」
下を向いていた矢口だったが、パッと頭を上げた。
そこには、優しく微笑んでいる保田がいた。
「・・・圭ちゃん?」
「矢口・・・。」
保田は、ポンと矢口の頭に手をのせ、額をくっ付けた。
「その言葉の続き・・・、まず裕ちゃんに聞かせてあげなよ。
きっと裕ちゃん、泣いて喜ぶよ?」
保田は、くすくすと笑った。
矢口にも笑みがこぼれる。
「・・・あんたは、そうやって笑っているのが、一番だよ。」
以前飯田にも、同じことを言われた。
「裕ちゃんに、とびっきりの笑顔見せてあげな。」
保田は、額を離し、ぽんと矢口の方を叩いて、その横を通り過ぎた。
「あり・・がとう・・・。圭ちゃん、ありがとう。」
矢口は、振り返りざまにそう言った。
圭ちゃんはすたすたと歩きながら、軽く手をあげた。
気にするなと、その背中は言っているようだった。
- 139 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月11日(日)00時38分31秒
しばらく立ち尽くしていると、
「あれ、矢口どうしたの?こんなところで。」
「あっ、やぐっちゃんおはよ〜。」
相変わらずのバカップルに声をかけられた。
「ん、あっおはよう。さやか、ごっちん。」
その後、何でもないんだ。と、付け加えた。
「そう?まぁ、いっか。それより行こうか。」
こんなところじゃあれだし。と、市井は歩き出した。
その腕に後藤は掴まろうとする。
「いちーちゃん、待って〜。」
「あぁ、歩きづらい、掴まるなよ後藤。」
「えー、いいじゃん。いちーちゃんのケチ。」
「あのなぁ〜。」
振り払おうとする市井に、食い下がらない後藤・・・。
「・・・・・・・。」
矢口は、その様子を黙って見ていた。
胸に手を当ててみる。
「・・・・・・・。」
あはははと、笑いが洩れた。この間まであんなに苦しかったのに・・・。
なんかもう、全然平気だった。
「矢口、早くおいでよ。」
後藤にくっつかれながらも、市井は、動こうとしない矢口を呼んだ。
「うん、すぐ行く。」
矢口は、二人を追って歩き出した。
二人の姿がやけに微笑ましく感じたのだった。
- 140 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月11日(日)00時39分06秒
- 楽屋に着くと、すでに飯田と安倍もいた。
「やけに遅かったな。矢口。」
中澤が、声をかけた。
「うん、ちょっとね・・・。」
「・・・まぁ、ええけど。」
中澤が笑った。それに矢口も笑い返した。
「・・・・・・・。」
んっ、という感じで中澤の顔が変わった。
そして、
「矢口・・・あんた久しぶりにええ顔しとるなぁ。」
そうホントに嬉しそうに言った。
「裕ちゃんのおかげだよ・・・。」
その矢口の返答に、そうなん?と返した中澤。
「今夜、ゆっくり話すよ。裕ちゃん。」
「・・・うん、分かった。」
その後は、安倍も加わり、他愛ない雑談が続けられた。
- 141 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月11日(日)00時39分39秒
- 「・・・・・・・。」
まぁ、一件落着になるのかなぁ・・・。
保田は、横目で二人の様子を見ながら、そう思っていた。
私にも、運命の人・・・いないかな?なんてね・・・。
保田は、ふっと窓の外を見つめた後、市井らと雑談をはじめた。
間もなくマネージャーがやって来て、
目まぐるしい一日が、過ぎていこうとしていた。
裕ちゃん・・・私ね・・・。
To Be Continued
- 142 名前:作者です。 投稿日:2001年03月11日(日)00時42分51秒
- 書き始めて、かれこれ4ヶ月くらい・・・。
後・・・少し・・・。
- 143 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月11日(日)12時25分59秒
- 更新されているみたいで、とてもうれしいです!
中澤のせつなさが、救われそうな感じですね
でも、本物の中澤が脱退で・・・
作者さん中澤を幸せにしてあげてください
- 144 名前:‐14‐ 投稿日:2001年03月12日(月)14時17分26秒
−何や?これは夢か、幻か?
夢なら、どうか覚めないでくれ。
幻なら、どうか消えないでくれ。
うちの傍にずっといてぇな・・・。
- 145 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月12日(月)14時18分44秒
- 「お疲れ様でした!」
今日の仕事が終わった。
矢口は、一通り荷物をまとめ終わり、椅子に座ってぼうっとしていた。
中澤はというと、明日の打ち合わせとか言うので、
マネージャーに呼び出されている。
まぁ、20分もあれば終わるらしいので、
もうすぐやってくる頃であろうと、矢口は思った。
矢口は、特にやることもなく、お気に入りのMDを聞きながら、待つことにした。
ウィーンという微かな機会音の後、メロディーが流れ出した。
そのまま三曲目に入ろうとしたその時、
かちゃ。
扉が開かれ、中澤が帰ってきた。
「すまん、待たせてしもうて。」
ばたばたと中に入ってきた彼女に、
矢口は、ヘッドホンを耳から外しながら首を左右に振った。
「大丈夫だよ。裕ちゃん。」
「ありがとう、すぐ用意するさかい、ちょい待っとってな。」
「うん。」
にこっと笑った矢口。
「・・・・・・。」
中澤は、なんとなく照れくさいのか、ちょっと笑ってすぐに後ろを向いて、
自分の荷物の整理をはじめた。
矢口は、それをテーブルに頬を当てながら見ていた。
「あっ、そや。」
まるで独り言のように、中澤が呟いた。
「なに?」
矢口の耳には、しっかりと聞こえていたので、聞いてみる。
「どこ、食べに行こうか、おもうてな。」
矢口は、テーブルから頭を上げ、背凭れにもたれた。
どうする?と、荷物の整理の終わった中澤は、荷物を持って振り向いた。
「どこでも・・・ファミレスでいいんじゃない?」
矢口も椅子から立ち、荷物を持った。
「それもそうやな。」
決定と、中澤が扉に向かった。矢口もそれに続く。
パタン・・・。
その扉の閉まる様を、暗い部屋にたたずむ鏡が、映していた。
- 146 名前:作者です。 投稿日:2001年03月12日(月)14時20分18秒
- 更新です。
やぐちゅ〜は、永遠です・・・。
- 147 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月13日(火)01時39分23秒
- >>やぐちゅ〜は、永遠です・・・。
頼もしい一言ですな。
- 148 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)00時58分28秒
- そうです。永遠です。
- 149 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)03時38分16秒
二人は、駅に近いファミレスにと入っていった。
その間、とくにこれといった会話はなかった。
だけど、それでもいいと、中澤は思うのであった。
「いらっしゃいませ。」
大体、大学生くらいだろう。バイトのウェイトレスが、言った。
「タバコは、お吸いになりますか?」
「いえ。あの、あそこの奥のほうでいいですか?」
中澤は、人目につかないような席を指していった。
「はい。どうぞ。」
彼女はにっこりと笑いながら答えた。
そして二人は、そこに相向かいに座った。
「いや〜。この時間は、流石に空いてるなぁ。」
「うん。そうだね。」
「失礼します。」
さっきのウェイトレスが、水とお絞りを持ってきた。
そして、ご注文が決まりましたら、お呼びください。と、戻っていった。
「なんにする?」
「う〜ん。そうだな〜。」
メニューに見入る矢口。それを見て、中澤は何気なく笑みが漏れた。
しかし、それに気付かれないように、自分もメニューを見る。
「よし、これでいいや。裕ちゃん、決まったよ。」
「ん、うちも決まった。じゃ店員さん呼ぼうか。」
中澤は、ひょこっと、顔を出して軽く手をあげた。
すぐに気付き、こちらにやってきた。
「お決まりですか?」
「はい、これお願いします。」
「はい。」
「あっ、私はこれを・・・。」
それぞれ、しなものを頼み、ウェイトレスは、少々お待ちください。
と、また戻っていった。
- 150 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)03時42分18秒
- 氷の入ったコップが、水滴で濡れている。
それが、指先を濡らしていた。
「・・・で、話って何?」
「えっ?」
「言いたいことがあるって、言ってたやん。」
何なん?と、率直に聞いてくる中澤に、矢口は、
コップの中の氷をころころと転がしながら、ちらりと中澤を見た。
中澤は、首をかしげながら、にっこり笑った。
「・・・うん、あのね、裕ちゃん・・・。」
ポツリポツリと、話し出した矢口。
「・・・・・・・。」
それを相変わらずの笑顔で見つめる。
「あの時・・・どうして、キスしたの・・・?」
「・・・へ?」
中澤の表情が変わった。
一口、水を口にする・・・少しの沈黙。
「あんたのこと・・・好きやからや・・・。」
「・・・・・・・。」
「あと、かわいそうやって思ったんや・・・。」
「なんで?」
中澤は、そらしていた視線を戻した。
そしてまた、背凭れに深く座り、ぼうっと溶ける氷を見つめる。
「何でって、言われてもな・・・。うち、紗耶香と仲いいやろ?
んで、矢口も、紗耶香と仲良かったやん?
うちらが話すようになったのも、紗耶香がおったからやったよな。」
「そうだね。」
「・・・で、すぐわかったんや。あぁ、紗耶香が好きなんやなって・・・。」
「・・・・・・・。」
「うちも、紗耶香のこと好きやよ?」
からんと、矢口のコップの中の氷が、崩れた。
「だけど、あんたの紗耶香を見る目は、恋する目って感じやったんや。
でも、紗耶香のやつ全然気付かん。にぶいやっちゃな〜って、思っとったんや。」
くすくすと笑う中澤。その表情は見えない・・・。
- 151 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)03時44分05秒
- 「だけど、変わらないあんたの目がな、気になってしもうて・・・
“なんかかわいいなぁ”・・・そう思ってたんや。」
「・・・裕ちゃん。」
「でも、うちそん時わかってたから・・・、ある意味二人を応援してたんやで。
だけどその後、彩っぺが抜けて、後藤が入ってきたやんか。
それからや、あんたの事かわいそうやって思いだしたのは・・・。」
中澤は、自分の首を手の平でさすりながら、淡々と話していく。
「市井の後藤を見る目は、それはよいお姉さんって感じやった。
だけど、日増しにその目がいとおしむような・・・
ん〜、なんつうか大事なものを見るようなそんな目に変わっていってたんや。」
「市井が、後藤と過ごす時間が多くなるだけ、うちら何気にいつも一緒になってたやん?
だけど、あんたはいつも気がつけば紗耶香を目でおっていた・・・。
それを隣で見てて・・・なんや、あんたの事“欲しい”・・・そう思いだしたんや。」
「・・・・そう、だったの?」
ずっと黙って中澤の話を聞いていた矢口が口を開いた。
「うん。」
「だからしたの?」
「・・・まぁ、それは否定せんよ。・・・だけどそれは、単なるきっかけやったんや。」
「?」
首を傾げた矢口に、中澤に笑顔が戻った。
- 152 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)03時45分50秒
- 「矢口は、知らんかもしれんが・・・、あれからいろいろ考えたんや。
何であんな事したのやろ?何でこんなに胸が痛いんやろ?
何でいつもあんたのことばっかり考えてるんやろ?
何でこんなに・・・好きなんやろか?ってな・・・。」
中澤は、真っ直ぐに矢口を見つめた。
矢口も中澤を見る・・・胸が、ギュッてギュッてきつくなる。
「裕ちゃん・・・。」
「だから、だから、待つって決めたんや。んまぁ、
そのかいあってか今こうやって一緒にいられる。」
マジ嬉しいねん。と、中澤は、にっこり微笑んだ。
「って、何やうちが話してるばっかりやん。」
はっと気が付いて、中澤はまた、かかっと笑った。
「・・・嬉しいな・・・。」
矢口がぽつりと言った。
「えっ?」
中澤は聞きとれなくて、ちょっと身体を前に出した。
と、そこに。
「お待たせいたしました。」
注文の品が、ウェイトレスの手により運ばれてきた。
「あっ、ありがとうございます。」
そこで、その話は中断された。
「ごゆっくりどうぞ。」
伝票を置いて、ウェイトレスは戻っていった。
「まぁ、話はまた後でや。ほな食べよ。」
「うん、そうだね。いただきまーす。」
「いただきます。」
その後、今日の仕事のことなどを少し話しながら、楽しく食事をしていった。
- 153 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)03時47分02秒
- そうして、矢口はウーロン茶を、中澤はコーヒーをそれぞれ頼み、
今それを飲んでいる。
「ビール飲まないの?裕ちゃん。」
どことなくからかうように、矢口は言った。
それに首を振りながら、帰ったら飲むからいい。と、言った。
かちゃりとカップが、皿に下ろされる音が、静かに聞こえ、会話が途切れた。
こくりと、矢口の喉が動いた。
穏やかな表情のまま、自分を見つめる中澤に、
鼓動が早くなるのが矢口には分かった。
「・・・裕ちゃん、あの・・・。」
「お代わりはいかがですか?」
っと、いきなり割り込みが入った。
中澤は、いらないと手を振った。一礼して、彼女は戻っていった。
矢口は、どうしていいか分からず、ストローで氷を転がした。
頬が熱かった。
カサッと紙の擦れる音がして、顔をあげる。
中澤の手には伝票がもたれていた。
「そろそろ出ようか?」
尋ねる中澤に、矢口は頷いた。
- 154 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)03時47分47秒
胸にある思いをあなたに伝えよう。
そうすれば、この時の流れが、二人を包んで、
もう二度と、擦れ違わないから・・・。
もう誰も、傷付かずにすむから・・・。
To Be Continued
- 155 名前:作者です。 投稿日:2001年03月14日(水)03時49分57秒
- 長い長い、14話目終了です。
とにかく多い中澤語り・・・。
だって、裕ちゃんは、矢口のこと愛してるからね・・・(笑)。
- 156 名前:黒猫 投稿日:2001年03月15日(木)00時50分52秒
- すごい、いっきに更新されてる!
なんかすごく矢口がかわいい!
その矢口をいとおしむ中澤がまた微笑ましい!
やぐちゅーは、永遠だ!!!
- 157 名前:‐15‐ 投稿日:2001年03月16日(金)11時41分07秒
−あんたを傷つけた分だけ、大切にしたい。
・・・なんて、どっかのドラマみたいな台詞やね?
- 158 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)11時43分16秒
「ありがとうございました。」
はきはきした声に見送られ、二人は店を後にした。
「もう遅いし、駅まで送るよ。」
「うん・・・。」
二人は、並んで歩き出した。
「・・・・・・・・。」
中澤は、ぽりぽりと頬を軽く掻いてから、矢口の手をとった。
「・・・裕ちゃん?」
「いやか?」
「・・・うぅん。」
「よかった。」
無邪気に笑った、今までで一番の笑顔だと思った。
何でこの人は、こんなにあたたかいのだろう?矢口は思った。
「裕ちゃん・・・。」
「ん?」
何度目かになるか、呼びかけに中澤は答えた。
「私も考えたんだよ・・・。裕ちゃんのこと、
仕事で会えない間とか・・・ずっと・・・。」
「・・・ずっと?」
ちょっと驚いたように、中澤は聞き返した。
「うん・・・、でね、私のどこが好きなんだろ?とか、いろいろ・・・
私ね分からなかったんだ。」
歩調が、ゆっくりとなる。この時間がいつまでも続けばいいと、願っている。
「私の気持ちが・・・、だけどねこの前ずっとずっとずっと、
裕ちゃん私のこと抱きしめてくれたよね?泣いてる私をずっと・・・。」
だからね。
矢口は、中澤を見上げた。
- 159 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)11時44分20秒
- 「矢口。」
陸橋の下。いくつもの電車が通り過ぎていく。
街灯が二人を照らす。
「裕ちゃん・・・。あはは。」
矢口は、繋いでいる手を解き、一つ先の、街灯まで走った。
中澤は、そこで立ち止まる。
「・・・あっ・・・。」
自転車に乗ったおじさんが、それを追い越していった。
矢口はそこで立ち止まり、中澤の方に振り返った。
「矢口?」
「裕ちゃん、私・・・私ね!!」
矢口は、胸元をぎゅっと抑えた。
泣き出しそうに、直向に自分を見る彼女に、中澤の身体が動いた。
「・・・・・・。」
「何時の間にか・・・。」
「・・・・・・。」
「裕ちゃんのこと・・・。」
中澤の顔が、薄暗く見えなくなる。
だけど、その優しい視線を感じる。
「矢口・・・。」
矢口のもとに追いつく、両手がのびる。
「・・・好きだよ。」
彼女の言葉、じーんと、中澤の目に熱いものが走った。
「矢口!!」
ぎゅっとこれでもかというほどに抱きしめた。
「大好き・・・。」
- 160 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)11時46分19秒
−望んだものは、あんたという存在。
欲しかったものは、この温もり。
- 161 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)11時47分05秒
「泣かないでよ。裕ちゃん!」
きゅっと矢口の小さな手が、腕が、中澤の背中を包み込んだ。
「だってなぁ。」
めっちゃうれしい。
中澤は言った。
「・・・ゆーちゃん。」
二人の間に、少しの隙間が出来た。
矢口が、自分の頭よりも、少し高い位置にある中澤の顔を見上げた。
ぽろぽろと、涙が零れる。
中澤はその中で笑った。
矢口のかかとが上がり、涙の流れる頬にキスをした。
中澤は、片目を瞑りそれを受け止めた。
「・・・好きや・・・矢口。」
またきゅっと抱きしめた。
「うん。」
矢口の腕も、ぎゅっと中澤背中に回され、抱きしめた。
「大好きや。」
そして、離れ矢口の頬を、中澤の細い指が手の平が包んだ。
「うん。」
肩に手を置き、矢口は真っ直ぐに中澤を見つめる。
「ずっと・・・。」
すっと唇を寄せる。
「・・・ずっと。」
それにあわせ矢口は瞼を閉じた。
- 162 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)11時47分37秒
『大好き』と、そのキスでお互いの気持ちは、溶け合った。
もう、これで擦れ違うことはない・・・。
- 163 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)11時48分27秒
パッパーという、電車の放つ独特の音と、
ガーッと通りすぐて行く音と共に、二人は離れた。
「・・・へへっ。」
まるで照れ隠しのように、中澤は、ぐっと自分の目元を拭った。
ぎゅっと、矢口は、中澤の腕に自分のそれを絡ませ、頭を預けた。
そうして、はちきれんばからの笑顔を中澤に向けた。
それに、赤くした目で中澤も微笑み返した。
「・・・いこか?」
「うん。」
歩き出す二人の影が、仲良く寄り添い。
それを作り出す街頭は、まるで二人を祝福するように輝いていた。
- 164 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)11時49分31秒
- ♪♪♪
メールが来たことを、伝える着信音がなった。
「あっ、矢口からだ・・・。」
保田は、どうしたのかと速攻でそれを見た。
それには、『ありがとう、圭ちゃん。』と、それだけ示されていた。
「・・・おめでとう。」
笑みが洩れる。
保田は、そう呟き、天井を見上げた。
一つ流れた涙は、もう、流すことはない。
幾つもの、想いが交差して、
一つの愛へと繋がって。
「矢口。」
捕まえたあんたをもう絶対はなさへんよ?
To Be Continued
- 165 名前:作者です。 投稿日:2001年03月16日(金)11時56分39秒
- こんにちは、更新です。
こういったシーンは、下手に切らない方がいいと思ったので、一気に上げました。
次の次くらいには、sageの方針に、切り替えないとな・・・(遠い目)。
やっぱりやぐちゅーは、いいですね・・・。
ということで、ではでは。
- 166 名前:黒猫 投稿日:2001年03月17日(土)00時20分30秒
- 幸せでお腹一杯になりました!でもまだ、ご馳走様は、言いません(w
やぐちゅー最高!
作者さんも最高!!
付き合ってからの事も書いて下さいね!
長編で頑張って下さい(w
- 167 名前:‐16‐ 投稿日:2001年03月26日(月)13時59分39秒
「矢口〜(ハート)」
「わぁ、なんだよ、ばか裕子!」
「なんや?ばかとは失敬な。」
「だって本当のことでしょう?」
「ん〜、かわいいねぇやぐちぃ〜。」
何時の間にか、当たり前になったこの風景。
中澤は、矢口にべた惚れで、矢口もそんな中澤を恥ずかしさに
顔を赤くしながら受け止める。
中澤の頬が、矢口の髪に擦り寄る。
回る腕を矢口はふざけて叩く。
みんなの前でする遊びのキス、たとえ遊びでも、
それは矢口の心を大きな波を立てて、かき乱す。
二人きりの時に交わす、情熱的なキス。
ドキドキと、この胸は相変わらずうるさくて。
キスの後、俯く矢口を中澤は優しく抱きしめる。
何回も、そう何回も繰り返すそんな甘ったるい日々。
- 168 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月26日(月)14時00分58秒
−もう、幸せ過ぎて、幸せ過ぎて怖くなるくらいや。
あんたをこの腕に抱きしめて、キスをして、また抱きしめて・・・。
あぁ、柄やないけど、ごっつドキドキするよ。
笑っちゃうくらい、この指が震えてるの・・・。
あんたはきっと気付いてるんやろな?
- 169 名前:久々に更新。 投稿日:2001年04月03日(火)17時46分20秒
- 初めてお互いの想いが、伝わりあって、数ヶ月の時が流れた。
その間、何回もの・・・何十回もの、キスを交わしてきた。
何度も、飽きるくらいに好きと言ってきた。
同じベットで、じゃれ合いながら眠りにつく夜もあった。
『矢口・・・。』
終始笑顔のあなたの目が、すっと細く細められる。
私はぴくりと身体を微かに強張らせ、あなたとの距離を作る。
パッと背を向けると、あなたは後ろから抱きしめ。
『・・・おやすみ。』
これでもかってほど色っぽく、囁きを落として眠りに着く。
私は、そんなことされてすぐ眠りにつけるはずもなく、また方向を変えて、
あなたの寝顔を見ながら、幸せというものを感じる。
『裕ちゃん。』
あなたの暖かな手の平を自分の頬に当て、瞼を閉じる。
そうして、ちょっと思い出してみる。
私が、恋したあいつのこと。
あなたに恋した、彼女のこと。
あいつは、今も私の想いには気付かずに、あの子とラブラブ(笑)。
彼女は、何事も無かったように、私たちを見守っている。
ホントに、彼女には感謝している。
彼女がいなければ、きっと私はこの人の腕の中には、いなかったと思う。
だから、彼女のためにも、私は一生懸命あなたを愛すよ・・・。
『おやすみ。』
だけど、また私は、あなたを待たせているよね?
ごめんね。
だけど、大好きだよ・・・裕ちゃん。
- 170 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月03日(火)17時54分59秒
- 幸せすぎるって言うのは怖いもんやな。
つくづくそう思うわ。
好きで好きで好きで好きで好きで好きで・・・。
気が狂うほど想った夜があった。
なんかそんなのも、懐かしく感じる・・・。
もうまさに平和ボケ。
この前も平家に、顔緩みっぱなしやて、言われてしもうた(笑)。
あと、圭坊にも言われてしもうたなぁ〜。
何や・・・分かっていても、どうしようもないことってあるんやね?ホンマに。
『矢口・・・。』
あんたの反応が楽しくて、わざと落とす囁きに、ピクリと揺れる。
もう、なんつーかな・・ほんっとに可愛いねん。
のろけやって、呆れてるか?
ははは、うらやましいやろ?
誰にも渡さへんで、矢口はうちのもんや。
『・・・裕ちゃん・・・。』
大丈夫・・・そんな顔すんなや、待つのには慣れてるって。
今はこうやって、この腕の中にあんたの存在を、確かめられていればそれでいい。
好きやよ?矢口・・・。
大っ好きや・・・。
- 171 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月03日(火)17時56分14秒
そんな感じの二人に、一つのきっかけが出来ることになる。
- 172 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月03日(火)21時22分29秒
- おお!続いてたんですね!!
すげー期待してます!!
- 173 名前:作者です。 投稿日:2001年04月05日(木)04時31分55秒
「ねぇ、いちーちゃん。」
相変わらず、後藤は、市井に甘えていた。
まぁ、ほんとに仲のいい恋人同士である。
矢口と中澤も、流石にこの二人のラブラブぶりには、いまだ敵わずにいた(笑)。
「ん?何?」
仲良く腕を組み、市井と後藤は、楽屋に向かっていた。
その後ろを普通に並んで歩く、矢口と中澤がいた。
「明日ね、私のうち誰もいないんだ・・・。
ねぇ、市井ちゃん・・・良かったら、遊びに来てくれない?」
くりっと首を傾げながら、後藤は市井を覗き込むように、言った。
小さめな声だったが、後ろを歩く二人には、しっかりと聞こえた。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
無意識に、顔を見合わせてしまった。
しかし、ぱっとお互い顔をそらした。
- 174 名前:作者です。 投稿日:2001年04月05日(木)04時33分28秒
「・・・どうしようかな〜。」
「ねぇ、いいでしょう?」
「うー、確か、その次の日って、早いんじゃなかったっけ?」
「大丈夫だよ〜、若いんだから!」
「あのなぁ〜。」
そういう問題じゃないだろ?
と、困ったように苦笑いの市井に、相変わらずの後藤の笑顔。
「いちーちゃ〜ん。お・ね・が・い♪」
そんなことを、人がいるのに関わらず後藤は、市井の耳元でそう言った。
「あー、もうわかったわかった、行きますよ。」
「やったぁ!市井ちゃん大好き!」
「もー、後藤重い〜。」
「えへへへ・・・。」
と、している間に楽屋前にと到着した。
これでもかという二人の様子に、矢口は何故か、頬の赤く染めるのであった。
ぎゃーぎゃーやっている二人が先に、楽屋にと入っていった。
- 175 名前:作者です。 投稿日:2001年04月05日(木)04時34分15秒
「・・・矢口?どないした?」
扉に手をかける中澤だが、その手を矢口に押さえられていた。
「・・・あの・・裕ちゃん・・・。」
「ん?」
「あの今度、・・・裕ちゃんち泊まりに行っていいかな?」
真っ赤な顔で、そういう矢口に、中澤は、目を大きく広げた。
「あっ?えっと・・・。」
「だめ?」
それに、誰が駄目と答えることがあるのか?
「いいに決まってるやん。」
「・・・・・・。」
矢口は、その答えに嬉しさをかみしめ、
かかとを上げて中澤頬に、触れるだけのキスをした。
「だけど・・・眠れなくても知らんで?」
「バカ。」
おどけて言う中澤に、矢口は精一杯の強がりを見せた。
くすくすとお互い笑って、二人も楽屋にと入っていった。
パタン。
To Be Continued
- 176 名前:作者です。 投稿日:2001年04月05日(木)04時36分41秒
- ども、まだ続いてますよ〜。
まぁ、sageてるので、気付かない人もいるのかな・・・。
ひっそりこっそり、最後まで書上げられたら、いいなぁ・・・(笑)。
ということで、ではでは。
- 177 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月06日(金)10時23分35秒
- コソーリ読んでますよ。最後までつき合うッス
- 178 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月06日(金)19時41分10秒
- なるほど本番ですか・・・(ゴクッ
- 179 名前:更新。 投稿日:2001年04月16日(月)21時32分11秒
- ‐17‐
−二人で、同じ空を見よか?
今、この時・・・。
永遠は、ないとしても・・・。
それに似たものは、きっとあるから・・・。
絶対あるから・・・二人で見つけよ?
- 180 名前:更新。 投稿日:2001年04月16日(月)21時33分04秒
そうして、また数日が過ぎた。
「「「「おつかれさまでしたー!!」」」」
今日、ツアーが一段落した。
そして今はその打ち上げである。
「おねーさーん、も一本ビールちょうだーい。」
そのなか、すいすいと中澤は大好きなビールを喉に流し込んでいた。
「ゆーちゃん、ちょっと飲みすぎじゃない?」
「んー、大丈夫やって、かたいことゆうなや矢口〜。」
「でも〜。」
やっぱり飲みすぎだよ。という矢口に。
「まぁまぁ、いいじゃない?」
マネージャーのキャッシーさんが、横から口をはさんだ。
「ツアー中は飲んでなかったわけだしさ、ちょっとの間休みも入るんだしね。」
そしてもう一人、スタッフの人が言った。
「・・・・・・・・。」
それに、矢口は黙り込み。
コクン。と、ジュースを飲み込んだ。
ニコニコと笑う中澤。
チラッとそれを覗き見て、矢口も笑った。
- 181 名前:作者です。 投稿日:2001年04月16日(月)21時36分44秒
- てなことで更新です。
コソーリと、見守っててください。
学校が始まってしまいましたが、
こつこつと執筆は、続けているので・・・。
ではでは。
- 182 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月19日(木)00時27分17秒
- コソーリ・・・ガムバッテネ
- 183 名前:更新。 投稿日:2001年04月19日(木)18時26分23秒
そして・・・。
「じゃ、私は戻るから。」
後は、よろしく。と、保田。
「あ、ありがとう圭ちゃん。」
矢口の言葉に、にこっと笑い保田は、部屋を後にした。
結局中澤は、酔って居眠りをはじめてしまったので、部屋に戻すことにしたのだ。
それと同時に、メンバーも全員部屋に戻ることにした。
「・・・Zzzz。」
まさにこの世の春といわんばかりに、
幸せそうに中澤は、くてっとベットで眠っている。
矢口は、そのベットの脇に膝を付き、その寝顔を見てみた。
「・・・かわいい。」
酔って寝ているわけだが、どことなくその顔は、幼く感じる矢口なのであった。
「さ〜て、私も寝よ。」
少しして、矢口は立ち上がり、中澤にちゃんと布団を掛けてあげてから、
自分も寝ようと決めた。
- 184 名前:更新。 投稿日:2001年04月19日(木)18時27分46秒
- 「・・・わぁ!」
と、眠っていたはずの中澤に布団を持っていた手を掴まれ、
ベットにと引きずり込まれてしまった。
「え?あ・・・。」
「矢口・・・。」
わけがわからず、唖然とする矢口。
それを中澤が見下ろす。
・・・目が据わっている。
「ゆ・・・裕ちゃん?」
「・・・・・・。」
何も言わず、にっと中澤は笑った。そして、矢口に口付けた。
「んっ・・・。」
矢口の瞳が、大きく見開かれた。
中澤の髪の毛が、ルームランプの淡い光に照らされ、きらきらと輝いて見えた。
矢口は、静かに目蓋を閉じた。
「ふぅ・・・っ・・!」
中澤の舌が、矢口のぷにっとした唇を舐め、口内に侵入する。
矢口の小さな手が、中澤の肩先にすがるように、ギュッと握り締められた。
中澤の舌の動きが、矢口を翻弄する。
身体全身の力が抜け、思考は真っ白になる。
ドキドキと、自分の心臓の音がやけに大きく聞こえる。
ビールの独特の香りと、中澤が愛用する香水の香り。
それらが入り混じり、矢口を包む。
- 185 名前:作者です。 投稿日:2001年04月19日(木)18時30分18秒
- まったり、まったりイかせて頂きます(笑)。
- 186 名前:更新。 投稿日:2001年04月19日(木)22時00分17秒
- 「・・ン、っ・・・はぁ!」
深く、今までにしたこと無いキス・・・、
頬は真っ赤になりトロンと中澤をみあった。
「矢口・・・。」
「あっ・・・ゆー・・ちゃん・・・。」
中澤の唇が、今度は首筋に沈んだ。
びくりと、肩が震え一気に恥かしさが矢口を襲う。
それと同時に、すっと中澤の手が、矢口の胸に触れた。
「ぁ・・だ、だめ!裕ちゃん!!」
矢口は、中澤の下から抜け出そうとしたが、
しっかりと押さえ込まれ、びくともしない。
「・・・裕ちゃん?」
そこで、矢口は中澤の様子がおかしいことに気付く。
そして少しすると。
「・・・可愛い・・・やぐ・・むにゃむにゃ・・・。」
「・・・寝てる・・・?」
やっとの思いで、中澤を自分の上からどかした。
そして、顔を覗き込んでみると、しっかりと寝ている。
その口元には、かすかに笑みがこぼれている気がした。
ほっと、矢口は息を吐いた。
- 187 名前:作者。 投稿日:2001年04月19日(木)22時02分41秒
- あっ、あまりにショックなことがあったため、
下げるの忘れてしまった(汗)。
気分が変わったから、更新全部しちゃおうとしたのが、
間違えだったかも・・・。
てことで、更新です。
- 188 名前:作者。 投稿日:2001年04月19日(木)22時03分16秒
- 「まったく・・・バーカ。ドキドキしちゃったじゃんか・・・。」
矢口は何となく悔しくて、ぎゅっと中澤の鼻を摘んでやった。
ふがっと、変な声を出したが、起きる気配は無かった。
「・・・・・・・・・。」
矢口は、そっと中澤の髪に触れた。
「・・・裕ちゃん・・・・。」
こんなに好きになるなんて思わなかった・・・。
矢口は、規則的な呼吸を繰り返すその唇に、触れるだけのキスをした。
「ん・・・やぐ、ち・・す・・zzzz。」
中澤から、また寝言が漏れた。
矢口は、一人赤い顔で、中澤に寄り添うように横になった。
そして、瞼を閉じ中澤の指に自分のそれを絡ませぎゅっと握った。
「大好き・・・。」
淡いルームランプの光が、寄り添い眠る二人を照らしていた。
To Be Continued
- 189 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月19日(木)22時14分07秒
- ここにもまた一人「オウンゴール」
みずから上げしてしまった。作者さんが(笑
今日は赤板は、祟られているのかも…。
同じセリフですけど、ドンマイ。
下げとくのもったいない作品だもの。上げちゃってください。。。
- 190 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月20日(金)01時12分20秒
- 今回あがってなかったら俺気付かなかったもん(w
今までの分いっきに読ませてもらいました。
続き期待してます!!
- 191 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月20日(金)19時35分43秒
- やぐちゅ〜いいっすねぇ
ちょこちょこ入ってくるいちごまも・・サイコーっす
- 192 名前:更新。 投稿日:2001年04月28日(土)10時31分35秒
- ‐18‐
−温かいな・・・矢口。
あんたホント温かい。
あんたが隣にいてくれるだけで、むっちゃ幸せや。
なのに・・・、ハハッうちって贅沢やね?
- 193 名前:更新。 投稿日:2001年04月28日(土)10時32分40秒
「んっ、あっ?」
太陽の光が眩しくて、中澤は、顔をしかめながらぱちりと瞼を開けた。
「Zzzzz・・・。」
隣をパッと見ると、矢口が自分の腕を枕に、穏やかな寝息を繰り返し眠っていた。
「・・・矢口・・・?」
ぐるりと部屋を見回した。
「あー、ホテルか・・・。」
思い出した。昨日は打ち上げでお酒飲ましてもらったんや。
何で一緒に寝てるのかわからへんけど・・・まぁいっか。
「んー・・・zzz。」
まだちょい早いし、もう少し寝よ。
と、中澤は思い直し、矢口を包み込む形に腕を回し、瞼を閉じた。
そして、すぐに眠りに引き込まれていった。
- 194 名前:作者です。 投稿日:2001年04月28日(土)10時41分06秒
- もう終わる宣言してから、どれくらい経ったのか・・・(汗)。
今更ながら全面撤回です(爆)。
いや、もうそろそろ終わるのですが、
それが何時になるか、書いてる私ですらわからない。
う〜ん、裕ちゃんの最後の最後に言う台詞も、
もう考えてあるというのに・・・。
まぁ、そんなこんなで、マターリと見守ってください。
二人を・・・(笑)。
今更上げるのもあれなので、sageのままいかしていただきます。
ではでは、失礼します。
- 195 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月29日(日)04時27分50秒
- sati7さんもしここを読んだなら、感想は書かないで、
名作集・案内にある★★小説板自治スレ(初心者案内)★★
http://www.ah.wakwak.com/~yosk/cgi/hilight.cgi?dir=imp&thp=986141452&ls=50
をまず読んでね。
- 196 名前:更新。 投稿日:2001年04月30日(月)12時17分21秒
プルルルルル、プルルルルル・・・・
何か、ん・・・、部屋に備え付けられている電話が鳴っている。
「んっ・・・?」
それは一向に鳴り止む気配が無い。
ちょっと重苦しい・・・けれど温かい。
そんな中、矢口は薄く目を開いた。
ぼや〜っとする視界。
そこには、愛しい人がいた。
自分を包み込むようにして寝ている。
- 197 名前:更新。 投稿日:2001年04月30日(月)12時18分09秒
- プルルルル、プルルルル・・・・
いまだに鳴り止まないその音。
矢口はぐっと手を伸ばしてそれをとった。
「はい?」
「(おはようございます。朝食もあるのでそろそろ起きてください。)」
「あ、はい。分かりました。」
「(はい、では、失礼します。)」
そして、それは切れた。
矢口は受話器をもとに戻し、ぱふんと身体を、またベッドのスプリングにと沈め、
中澤の寝顔を覗き込んだ。
そして、にこっと笑いその唇に触れるキスをした。
「ん?」
ぐっと抱き寄せられ、びっくりした。
ぱっと目開けてみると、中澤が柔らかな表情で、矢口を見ていた。
「んん・・・っ・・・。」
ぐいっと、中澤は矢口を自分の下に組み敷き、矢口の唇を軽く吸い上げ、
そして、解放した。
「ばか・・・。」
矢口のその言葉に、
「へへ、おはよう。」
眠そうに中澤は言った。
「・・・おはよ。裕ちゃん。」
矢口は、寝起きで重たい腕を中澤の首に絡ませた。
そして、もう一度だけ二人は、おはようのキスをした。
- 198 名前:作者です。 投稿日:2001年04月30日(月)12時25分36秒
- どうも、こんにちはです。
更新いたしました。ちょっとくさすぎっすね・・・。(笑)
>195さん
あの〜、これは親切で貼っていただいたのでしょうか?
自分そんなに初心者ではないつもりなのですが・・・。
私の勝手な思い込みなのかもしれませんが、
とっとと終わらせてくれということなのでしょうか?
・・・と考えてしまいました。
あ、すみませんなんか偉そうなこと言って、
ホントすみません。
あとちょっとなのでお付合いください。
ではでは、失礼します。
- 199 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月30日(月)14時49分51秒
- >>198
多分195さんのスレ間違いじゃないかな?
確かどっかの終了してたスレがどんどんあげられててさ、
そん時にsati7って人がまたageちゃったみたいでちょっと
批判(てゆーほどのもんでもないけど)くらってたから。
そこの流れだと思うよ。
作者さんが気にする事はないはずです。
っつーわけで続き期待してますよ〜(^^
- 200 名前:195 投稿日:2001年04月30日(月)18時06分00秒
- 申し訳ありません。
>>199 さんの言うように赤板で、初心者みたいな人が連続で上げていたもので、
sageスレで楽しみにしているところに、上げられる前にはって置いたと言うわけでして……
気を悪くなされたなら、ごめんなさい。
いつも、更新楽しみにしています。
- 201 名前:更新。 投稿日:2001年05月01日(火)07時15分33秒
- プルルルル・・・・
とそこに、また電話がかかってきた。
それに今度は中澤が出た。
「裕ちゃん、おはよう。ねぇ、一緒に朝ごはん食べに行こうよ。」
声の主は、安倍なつみであった。
「あぁ、おはよう。分かった十分位したら、迎え来て。うん、じゃ。」
そうして、短い会話の後、それは切られた。
中澤は、矢口から身体を離して、ベッドから足を下ろし、
腰掛けた状態で大きく伸びをした。
「んーー!やぐちぃ、なっち迎え来るさかい、はよ準備しぃ。」
「うん・・・裕ちゃん・・・。」
ごろんと矢口は、ベッドの上で、うつ伏せにとなった。
「ん?なんや?」
中澤は、自分のバックから、シャツを取り出し、それを着ながら矢口を振り返った。
「・・・やっぱなんでもない。」
そう言って、ベッドから身を起こした矢口。
ベッドの上にちょこんと座り、柔らかく笑った。
それに、中澤は一体なんやねんと怪訝そうだが、しかし、矢口の笑顔を見ていると、
自然に笑みがこぼれるのであった。
- 202 名前:更新。 投稿日:2001年05月01日(火)07時17分30秒
ぼちぼちと着替え始めた矢口。
中澤は、顔を洗っている。
「ふぅーーー。」
さっぱりしたといった感じで、洗面所から戻ってきた。
そうして、今度は矢口がそこに立った。
バシャバシャという、水の音が静かな部屋にこだました。
中澤は、何気なくテレビをつけた。
丁度、天気予報士が、一週間の天気を伝えていた。
「あー、さっぱりしたぁ。」
と、そこで矢口も戻って来た。
矢口も中澤のすぐ隣に座り、それを見た。
- 203 名前:更新。 投稿日:2001年05月01日(火)07時18分48秒
「・・・明日っから、当分晴れやって。」
ちょっとして中澤が言った。
「うん、そうだね。」
矢口が答える。
中澤の視線が、矢口にと向いた。
「・・・泊まり来るゆうてたよな?」
にっと笑いながら言う中澤に、矢口は少し頬を染めて頷いた。
「何処か行くか?」
「え?」
驚き顔の矢口に、中澤は言った。
「デートしよ。」
それに矢口は、ただ頷いた・・・。
- 204 名前:更新。 投稿日:2001年05月01日(火)07時19分34秒
そうして、少しして安倍が二人を迎えに来た。
三人そろって食事の用意されている部屋にと向かった。
食事の後すぐに、東京に帰る。
その後、三日ほど休みが入っていた。
「でさ〜。」
「うんうん。」
隣で、中澤と安倍が、何か話をしている。
「・・・・・・・・。」
矢口もそれを聞いていたが、ふと窓の向こうを見た。
・・・そこは、青空が広がっていた。
To Be Continued
- 205 名前:作者です。 投稿日:2001年05月01日(火)07時26分51秒
- はい、更新できました。
目標到達まで後少しなのです・・・。
そしてそして、なにやら色々と起こっているようで。
何も知らないやつですみません(爆)。
sageを上げてしまう人は確かに、増えてますが、
まぁ、仕方ないのかなと私は思っています。
未熟な私が書いてる者ですが、ぼちぼち楽しんでいってください。
スレありがとうございました。
まったりまったりですが、頑張ります。
- 206 名前:ちょっと一休憩。 投稿日:2001年05月02日(水)13時11分11秒
- も、いいかなと言うことで、みちやぐちゅ〜?
見たいなモノでも書こうかなと・・・。
短編の中でも短編で。
- 207 名前:彼女の恋人。 投稿日:2001年05月02日(水)13時44分48秒
- −分かっている。
そういい聞かせて、月日は流れる。
「あんな、矢口がな・・・。」
ほんとに嬉しそうに彼女はその名前を口にする。
「ホンマかわいいんや。」
写真にとって、見せてやりたいよ。
彼女自身に・・・その恋人に・・・。
−何時からでしたかな?
私も、彼女と同じで、そう細かいことは覚えてられない。
でも、かすかな記憶の中、思い出される事柄があった。
『やった!やったんや!聞いてやみっちゃん。』
彼女はとても興奮気味に私に言いました。
『矢口が、矢口もうちのこと好きやって!言ってくれた。
・・・うちらはれて恋人同士になれたんや!!!』
あっ・・・。
『そうなん・・・。よかったですねぇ。・・・ねぇさん。』
『うん!いや〜、でも信じられへんわ〜。』
そう言って、照れたように頭をかく。
その笑顔に、
私は嫉妬した。
『おめでとう。』
この一言は、どうしても言ってあげられなかった・・・。
- 208 名前:彼女の恋人。 投稿日:2001年05月02日(水)17時37分37秒
−もうどれくらい経った?
まだ胸がイタイのは、なんでやろ?
「あ、みっちゃん久しぶり〜。」
恋は女の子を綺麗にさせる。
どっかでそんなようなことを聞いたことがあった。
まさにその通り。
私は、彼女を見てそう強く感じた。
「やぐっちゃん、久しぶり。元気やった?」
「うん、もう元気元気!いや〜、みっちゃんとこうやって
会うのどれくらい振りだろね?」
真っ直ぐに笑顔。
真っ直ぐ過ぎて・・・壊したくなる、傷つけてしまいそうになる。
「ん〜、こま前のハロプロ以来かな?」
「そっか、そうだね〜。」
すっごく楽しかったよね!そう言った彼女を、私は見下ろし、
『そうだね。』
と、返事した。
- 209 名前:彼女の恋人。 投稿日:2001年05月02日(水)17時55分22秒
−彼女の視線が、愛しい人をとらえる。
またその愛しい人も、彼女に視線を送る。
絡み合い溶け合う・・・そこに私の居場所はない。
彼女の恋人は、私の好きな人。
その彼女は、私の親友。
どっちも大切なもの。
大切な・・・大切な宝物。
どっちも、失うことは出来ない宝物・・・。
だから、宝箱に隠してしまおう。
この心の奥にある、宝箱に。
「あ、おはよう。」
矢口との雑談を続けていると、そこに中澤がやってきた。
久しぶり。そう言って笑った。
「おはよ。ねぇさん。」
「おっはよ。裕ちゃん。」
矢口が言った。
私には見せない笑顔を浮かべ・・・。
「矢口、今日も可愛いねぇ(笑)。」
「も〜何言ってんだよ〜。」
「相変わらずやねぇ。」
そして、私も笑った。
良き友人として・・・。
そこが、私の居場所だから。
- 210 名前:彼女の恋人。 投稿日:2001年05月02日(水)17時56分23秒
彼女の恋人。
私は、あなたたちを愛しています。
−END−
- 211 名前:作者です。 投稿日:2001年05月02日(水)18時01分20秒
- あー、甘々を書いてる反動が・・・(爆)。
みっちゃんも、ちゃんと幸せにならないとだめっすかね(笑)。
そんなこんなで、ではでは、失礼します。
- 212 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月03日(木)07時34分06秒
- 平家さんかわいそ…
いい人なんだけどね。(w
- 213 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月05日(土)03時40分31秒
- なぜか悲しい話が似合ってしまう平家さん・・・
ま、作者さんの腕がイイからでしょうね。
- 214 名前:本文の更新。 投稿日:2001年05月11日(金)19時58分22秒
‐19‐
−幸せってつーものに、定義ってあるんかな?
なんや、ごちゃごちゃと言葉並べても、
こうピンとくるものが、見つからへん・・・。
なんかな・・・ホント好きやねん。あんたが・・・。
- 215 名前:更新。 投稿日:2001年05月11日(金)19時59分33秒
「あ、裕ちゃん!!」
あれ?何時からやったっけかな?
ふと思い出してみる。
- 216 名前:更新。 投稿日:2001年05月11日(金)20時00分31秒
「おはよ。待ったか?」
「うぅん、今来たとこだよ。」
にこっと矢口は笑った。
それに、中澤も笑い返した。
「行こか、矢口。」
「うん。」
自然に二人は手を取り合って歩き出す。
「えへへ・・・、なんか照れるね。」
「ん?・・せやな。」
くすくすと笑う矢口、こつっと中澤は、頭を矢口のそれにぶつけた。
きゅっと握られた手がもっと強くなる。
−そばにいる。
ただこれだけでも、幸せ。
何時からだったやろ?
こんなにも愛してしまったのは・・・。
- 217 名前:作者です。 投稿日:2001年05月11日(金)20時07分14秒
- 学校忙しすぎるぞこんちくしょう!!
ってなぐらい忙しく、更新できなくてすみませんです(汗)。
ここ一週間ばかり、執筆の時間が取れない・・・。
まぁ、ぼちぼち更新していきたいです。
>212さん
いやいや、ホントに平家さんは、いい人ですよね。
何気に私は、平家さんも大好きなので、またなんかあったら、
今度は幸せにさせてあげたいです。
>213さん
私の腕がよいなんて、滅相も無いです!
まだまだ未熟者で・・・。
でも、そう言っていただけるとすごく嬉しいです。
ありがとうございます!!
ではでは、出来るだけ早い更新を願って、
この辺で失礼します。
- 218 名前:更新。 投稿日:2001年05月23日(水)19時13分23秒
- 「あ、これかわい〜。」
可愛らしい小物が並ぶ店内。
彼女の少し高めな声。
はっきり言って目立っている。
「ねえねぇ、あれもしかして・・・。」
ひそひそと、他の客から声が聞こえてきた。
まぁそんなものは、特に気にならない。
「どう?裕ちゃん?」
矢口は、ピアスをその手に取り、耳に近づけながら中澤に問うた。
「似合ってる、かわいいで。」
そういうと、ぱっとまた花咲くように笑う。
・・・その笑顔が、とにかく好きだ。
「よ〜し、じゃ買っちゃおうっと!」
ほとんど即決状態で、矢口は、レジへと向かった。
中澤はそれに穏やかな微笑を浮かべた。
「かわいいなぁ・・・ホント。」
そう自分にしか聞こえない声でぼやき、矢口を追って、ゆっくり歩き出す。
「・・・・・・ん〜。」
ふと矢口から視線が外れ、ある物に目がとまった。
「・・・・・・・。」
と、そこで立ち尽くしていると、
「裕ちゃん!矢口お腹空いた〜。」
がっと、レジで会計を済ませた矢口が、自分の腕にとくっついてきた。
「おぁ!あ、あぁ、じゃ何か食べ行こか。」
「うん!」
そうして、二人はその店を出ようと、出入り口に足を進める。
「・・・・・・。」
ふいっと、中澤は、さっき自分が立ち止まったところを、目の端で少しだけ見た。
「ありがとうございました。」
元気のよい店員の声に押され、二人は店を出た。
- 219 名前:更新。 投稿日:2001年05月23日(水)19時14分41秒
- 「裕ちゃん、何食べよっか?」
引っ付いたまま歩くのは、歩きづらいので、
離れないようにしっかりと手を繋いで歩く。
「・・・矢口。」
「ん?」
ぴたっと、いきなり中澤は立ち止まった。
一二歩先を歩いて、矢口も止まり、中澤を見上げた。
「ごめんちょっと、ここでまっとって。」
「え?裕ちゃん。」
「すぐ戻るさかい。」
そう言って、中澤は、今歩いてきた道を急いで引き返していった。
「・・・なんだぁ?」
ぽつりと一人残されてしまった矢口。
まぁ、ここは待つしかなかった。
通行人の邪魔にならないように、端により人の流れを見つめる。
都会の空気は、決していいとは言えないけど、今日はなぜか清々しさを感じた。
「も〜、何やってんだ裕ちゃんは!」
ぼやく独り言。
それは、風に乗り青い空に消えていった。
- 220 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月24日(木)05時43分26秒
- やぐちゅーよいですね〜。きもちがホットになります。
おもしろいです。がんばって下さい。
- 221 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月25日(金)04時00分29秒
- 姐さんは、何しに・・・
気になる!
やぐちゅ-最高!!!
- 222 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月25日(金)07時23分42秒
- sageスレあげたらあかんよ
- 223 名前:更新。 投稿日:2001年06月10日(日)02時22分41秒
少しして、中澤が戻ってきた。
すまんと謝る中澤に、仏頂面の矢口。
それにまた心底慌てたように、中澤の顔が曇るのだが、
矢口が笑顔を見せると、ほっとしたように中澤は、胸をなでおろすのであった。
そうして、二人はまた歩き出した。
初めてになるデートは、とにかく楽しいものであった。
二人目が合うと笑い合い、繋いだ手は離れることは無かった。
- 224 名前:作者です。 投稿日:2001年06月10日(日)02時24分59秒
そうして、日は傾き夕暮も過ぎようとしていた。
「・・・そろそろ出よか?」
中澤が言った。
少しはやめの夕食を二人は取り、会話も途切れたところであった。
「うん。」
矢口は頷いた。
それに中澤は伝票を取った、立ち上がり会計へ向かう。
一歩遅れて、矢口もそれに続いた。
「ありがとうございました。」
店員の声が後ろからした。
中澤が、矢口の手を取り歩き出した。
「・・・・・・。」
見上げる。
「・・・・・・。」
中澤は、真っ直ぐに前を見ていた。
横顔が少し強張ってる気がした。
「・・・裕ちゃん。」
呼んでみる。ゆっくりと首を動かして、中澤は矢口を見た。
「ん?」
眉を少し上に上げて、なんや?って目で聞いてきた。
「裕ちゃんち、行くの初めてだね。」
「・・・そやな・・・。」
ぽりっと、中澤は空いてる指で、頬を掻いた。
そして、何処か落ち着かない感じで、視線を外してしまう。
矢口はそれにくすりと笑った。
その後、特に会話は無かったが、
繋いだ手が、とにかく温かかった・・・。
To Be Continued
- 225 名前:作者です。 投稿日:2001年06月10日(日)02時30分24秒
- どうも、駄目作者です(苦笑)。
久しぶりの更新です。
とりあえず、区切りのいい頃まで・・・。
次回の更新は、未定ですが・・・、
まぁ、近いうちにできたらと思います。
>220、221さん
レス有難うございます。
とても励みになります。
ただ、次からはsageでお願いしますね。
ではでは、この辺で失礼はます。
- 226 名前:no name 投稿日:2001年06月13日(水)22時16分34秒
- 上手い作者さん発見!
タイトルがコワそうだっだので、後廻しにしていたのだが…
うーん、油断がならない。
もしよろしかったら、「かお→けい」書いてください。
圭ちゃんの救済をして欲しいです。
そして、ロボでも電波でもなく、飯田圭織のキャラを
ちゃんと立てられる人が少なそうなので。
成立しなくてもいいですから、気が向いたらお願いします。
- 227 名前:迷子です。 投稿日:2001年06月14日(木)02時29分19秒
- 更新されてる〜
う〜ん、王道の ゆうやぐ良いですね。
さて、裕ちゃんはやぐっさんえを置いて何処に行ったのでしょう?
続きに期待。
作者さん頑張ってちょ!(毎日実は更新チェキしてます。(笑 )
- 228 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月18日(月)11時47分11秒
- やぐちゅーは永遠だ!!!
更新待ってます!
- 229 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月18日(月)20時12分42秒
- ひさびさに見たら更新されてた。
やっぱり、やぐちゅー最高!!!
続き期待してます。
- 230 名前:作者です。 投稿日:2001年06月28日(木)23時58分10秒
- 自分自身、待ちに待った新作です(笑)。
もうすぐ、きっともうすぐ終わるであろう・・・。
今日は時間が有るので、レスを下さった方々に、お礼の言葉を。
226・no nameさん
レス有難うございます。
タイトルが怖そう・・・言われて気付きました(苦笑)。
まぁ、最初はもっとダークになる予定でしたもので・・・(笑)。
そして、かお→けいですか。
うーん、考えておきます。
かおりの新しいキャラを見つけられるように・・・。
227・迷子です。さん
はい、がんばります。
毎日チェックして下さっているのですか・・・。
いやいや、感動です。まじで。
続きは、微妙に期待しててください(謎)。
228・名無しさん
やぐちゃーは永遠ですよ!!
ということで、お待たせいたしました。
お楽しみいただければと思います。
229・名無し読者さん
やぐちゅーは、ほんとマジでいいですよね!
続き、期待に添えられるか分かりませんが、
どうぞ見てやってください。
では、続きをどうぞ。
- 231 名前:更新。 投稿日:2001年06月28日(木)23時59分04秒
‐20‐
‐そういえば、『愛してる』って、言ったこと無かったっけ?
まぁ、うちはそんな柄ちゃうからなぁ・・・(笑)
好きっつーのは、何回も言えるけど。
言葉にも、やっぱ特別ってあるよなぁ・・・。
- 232 名前:更新。 投稿日:2001年06月29日(金)00時00分07秒
- がちゃ。
玄関の扉が開かれた。
「ここや、入り。」
短く中澤が言った。
「おじゃましま〜す。」
と、矢口が入った。
がちゃりと鍵をかけ、チェーンもかけた。
靴を脱いでスリッパに履き替えて、二人でリビングにと向かった。
向かうといっても、すぐそこの扉を開けば、すぐにLDKにと繋がっているのだが・・
・。
まぁ、それはいいとして。
「あ、これ前に言ってたソファーだねぇ。」
「あぁ、そうや。まぁ、座り飲み物入れるのに、コップ持ってくるさかい。」
そう言いながら、中澤は上着を脱いで、キッチンに向かった。
「うん、分かった。」
その言葉を受け、矢口はそこにすとんと座った。
「わー、柔らかいや〜。」
ぱふぱふと、子供のようにはしゃぐ矢口。
「あったり前や、高かったんやでそれ。」
と、すぐに中澤は、氷の入ったコップ持って戻ってきた。
かわいらしい矢口に自然と笑顔が漏れる。
コトコトと、コップがテーブルに置かれる音がして、
中澤は矢口の隣に腰を下ろした。
帰る途中のコンビニで、買ってきたジュースを、それに並々と注ぎいれた。
シュワーっと、炭酸のはじける音がして、からりと氷が音を立てた。
「ほい、矢口。」
「あ、ありがとう。」
矢口にそれを渡した後、中澤は、自分用にもう一つのコップに注ぎいれた。
- 233 名前:更新。 投稿日:2001年06月29日(金)00時01分53秒
コクンと、とりあえず一口。
ちょっと沈黙が流れた後。
「お菓子食べるか?」
中澤は、コンビニの袋をごそごそと探りながら、矢口に聞いた。
「うん。」
そう矢口が答えると、いくつか袋からお菓子を取り出し、テーブルに広げた。
「よっと、これくらいで十分やろ。」
「うん。」
「自分、さっきから返事そればっかやなぁ。」
「へっ?」
炭酸がはじけていくのを見つめていた矢口。
ぱっと、顔を上げてみると、そこには中澤のアップ。
「そ、そんなこと無いよ〜。いただきまーす。」
慌てて視線をそらして、ポッキーを一本とった。
ぽきっと乾いた音がした。
右手に持ったコップは汗をかき、矢口の手を湿らせていた。
「矢口。あんたほんま可愛いわ・・・。」
中澤は、クスクスと笑いながら、コップの中の物をあおった。
ひどく頬が熱くなるのを、矢口は感じていた。
「・・・バカ。」
そうして真っ赤な顔で、中澤を睨んだ。
中澤は、それににっこりと微笑み返して、コトリとコップをテーブルに落ち着けた。
- 234 名前:更新。 投稿日:2001年07月01日(日)01時38分28秒
- 矢口もいったんコップを置き、今度はポテチを口に運んだ。
「矢口、それ裕ちゃんにも頂戴。」
「ん?」
と、また中澤の方を、それを咥えたまま向く。
視線がぼやけて、唇を微かに掠っていく感覚がした。
「・・・・・・。」
こくりと飲み込んだ。
「ありがとう。」
中澤のやけに嬉しそうな笑顔が、そこにあった。
「矢口、顔真っ赤や。」
そう言って、やっぱり嬉しそうに、頬を突付いた。
「ば、ばか!」
あまりの恥ずかしさに、そっぷを向く矢口。
だけど、次の瞬間引き寄せられて、
「あっ・・ンッ・・・。」
柔らかな感触が、唇を塞いだ。
- 235 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月01日(日)16時35分50秒
- うおぉおおお!!
気付かない間に衝撃展開!!(w
- 236 名前:更新。 投稿日:2001年07月02日(月)22時38分30秒
中澤は、目を閉じていなかった。
矢口はその瞳を、間近で見つめた・・・見つめ合った。
そうして、引き込まれるように、矢口は瞼を閉じた。
「んっ・・ふぅ・・・・。」
漏れる吐息。
いつもよりちょっと長めのキス。
抱き締められた肩。
愛しい人の体温が、矢口を包んでいた。
「はぁ・・・。」
離れた瞬間、息を大きく吸い込んで、少し苦しくなった。
「・・・矢口。」
そのまま、中澤は、矢口を抱き締めて、長く伸びてきた髪に頬を寄せた。
「裕ちゃん・・・。」
矢口は、中澤の首筋に額を当て、中澤の服の裾にしがみ付くようにきゅっと掴んた。
「好きやで?」
耳元に唇を寄せ、囁きを落とす。
「うん。」
矢口は、くすぐったそうに肩を揺らして頷いた。
「私も・・・。」
すっと自然に離れて見つめ合いながら、
「大好き。」
矢口は伝えた。
中澤の手が、矢口の真っ赤に染まった頬を包み込んだ。
- 237 名前:更新。 投稿日:2001年07月02日(月)22時42分12秒
「・・・あいしてる。」
- 238 名前:更新。 投稿日:2001年07月02日(月)22時43分21秒
そうして、今度はただ触れるだけのキス。
離れた時、中澤は、自分で言って照れたのか、
頬を掻いてソファーに、座りなおした。
矢口は、その横顔を見つめ続けた。
「・・・そんな見んといてや。」
照れる。そう言って、中澤は、矢口を見て微笑んだ。
「裕ちゃん、その台詞くっさーい。」
矢口は、笑ってしまった。
嬉しすぎて笑ってしまった。
「な、なんやとー!」
かっと、顔赤くして、叫ぶ中澤。
その隙を突いて、矢口は中澤の頬に自ら口付けた。
「・・・・・あっ・・。」
驚きに、目を見開く中澤。
「ありがとう。裕ちゃん。」
中澤の首に腕を回すようにして抱きつく。
「矢口も、愛してる。・・・愛してるよ!」
- 239 名前:更新。 投稿日:2001年07月02日(月)22時43分52秒
そのまま二人は、しばらく抱き締め合った。
ふうっと、中澤は、大きく息を吸い込み矢口の香りで肺を一杯にする。
「幸せすぎる・・・。」
息を吐き出すのと一緒に、ポツリと呟いた。
とろとろと、過ぎていく甘い時間。
都会の暗闇が、二人を優しく包み込んでいった・・・。
To Be Continued
- 240 名前:作者です。 投稿日:2001年07月02日(月)22時54分35秒
- くはぁっ!(吐血)
ってな感じで、甘々で(笑)。
書いてる自分が胸焼け起こしてるのは、
ちょっとばかり問題なような気もしますが・・・(笑)。
まぁ、何はともわれ楽しんでいただいたでしょうか?
さりげなくて、これの更新気付いてない人も、多いのだろうなと思いつつ。
何気なく更新していきたいっす。(笑)
では、次の更新は、多分2週間以上先になると思いますが、
どうぞ待っていてやってください。
>235さん。
イェイ!衝撃展開!ということで。(笑)
レス有難うございました。
もうちょっとなので、いま少しお付き合いください。
ではでは、失礼します。
- 241 名前:mo-na 投稿日:2001年07月07日(土)00時02分14秒
- 更新してますね!ラッキー
二週間後の更新楽しみに待っております。
気が変わって更新してくれたら、それはそれで嬉しいっす!
作者さんは、やぐちゅうのラブラブに胸焼けと有りますが。
胸焼け歓迎っす!(笑)
- 242 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月23日(月)22時08分57秒
- 待ち長いです。
この話大好きで何度も何度も最初から読み返してますよ。
頑張って下さい。
- 243 名前:更新。 投稿日:2001年07月25日(水)22時35分55秒
‐21‐
「お待たせ、裕ちゃん。」
「おぉ、上がったか。」
風呂上り、上気した頬に生乾きの髪の毛が、柔らかく揺れる。
「ちょっと大きかったなぁ。」
読んでいた本をたたんで、ベッドサイドテーブルに落ち着けた。
おいでと、右手を差し出す。
「裕ちゃんの匂いがするよ・・・。」
矢口は、その手を取りながら、にっこり笑って言った。
中澤は、そのまま引き寄せ抱き締めた。
「・・・・・・・。」
激しくなる、心臓の音を感じた。
矢口の小さな手が、中澤の背中で、ぎゅっと握られた。
中澤の細く長い指が、矢口の髪を梳かすように、撫でた。
矢口の顔が、中澤に向けられる。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
沈黙と同時に、自然に近づく二つの影が、ルームライトの光りで浮かび上がる。
- 244 名前:更新。 投稿日:2001年07月25日(水)22時36分42秒
チュッと軽く口付けて、いったん離れる。
そうして、今度は深く口付けて、中澤は矢口をこれもまた自然に、
ベッドにと横たえた。
「あっ・・・。」
びくっと揺れる小さな身体。
「・・・矢口。」
もう一度、怖がらせないように軽くキスをした。
「ンッ・・。」
潤んだ瞳で、矢口が中澤を見あげた。
「・・・ええか?やなら・・ええねんで?」
目を合わせたまま、中澤は伝えた。
甘い匂いのする髪の毛を一房とり、それにもまたキスをした。
「裕ちゃん・・・。」
中澤の首筋に、矢口の腕が絡みついた。
そうしてぎゅっと、抱く。
「好き・・・。ダイスキ・・・。」
それは、矢口からのサイン。
「・・・うちもや・・・。」
- 245 名前:作者です。 投稿日:2001年07月25日(水)22時47分22秒
- どうも、相変わらずの駄目作者です。(爆)
まず、ごめんなさいっす。
本当に申し訳ない。
まぁ、これに懲りずに、どうか気長に待ってやってください。
>241・mo-naさん
今も、ちょっと胸焼け気味です(笑)
しかし、楽しんでいただけるなら、砂を吐きつつ書きますよ!!(笑)
ということで、レス有難うございました。
>242さん
お待たせいたしました。
自分の作品を好きだといってくれることが、とにかく嬉しいです。
有難うございます!!
頑張りますので、見捨てないでやってください。
では、この辺で失礼します。
- 246 名前:更新。 投稿日:2001年07月29日(日)01時54分27秒
−なぁ、矢口。
うちの心臓の音聞こえるか?
ドキドキドキってうるさいやろ。
矢口もすごい音やで。
・・・矢口・・・矢口・・・大好きやで・・・。
・・・・・・―――――。
永遠を見つけよう。
- 247 名前:更新。 投稿日:2001年07月29日(日)01時56分26秒
ランプに近いほうの手で、中澤は、明かりを手元が見えるくらいにしぼった。
そうしながらも、目は矢口をただ一途に見つめていた。
潤んだ瞳が、強張る小さな肩が・・・。
彼女の全てが、
「・・・・・・・・。」
言葉を失うほどに、いとおしい・・・。
「ゆーちゃん・・・。」
ふいに、矢口が中澤を呼んだ。
「なんや?」
「手・・・繋いで・・・。」
「・・・うん。」
指と指とが、絡み合いかたく握り締めあった。
「温かい・・・。」
矢口が、ポツリと呟いた。
「あ・・・・っ。」
中澤は、一回口を開き、また閉じた。
それに矢口は、不思議そうに首を傾げた。
「裕ちゃん?・・・んっ。」
中澤は、矢口の声を遮るように、口付けていた。
- 248 名前:更新。 投稿日:2001年07月29日(日)01時57分07秒
もう、言葉は、要らないんや・・・。
To Be Continued
- 249 名前:作者です。@続き執筆中。 投稿日:2001年07月29日(日)02時00分16秒
- ということで、更新です。
いよいよと感じで、執筆中の私に、どうか応援メッセージを!!(謎(笑)
といっても、ひっそりやってるから、そんなレスも付かないと思いますが(苦笑)
ま、そんな感じですが、頑張ります。
ではでは。
- 250 名前:no name 投稿日:2001年07月29日(日)05時31分57秒
- sageスレなので、コソーリ応援。
そしてマターリ待ち(w
- 251 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月29日(日)09時52分50秒
- 毎日、チェック入れてます。
頑張って下さい。
- 252 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月29日(日)12時21分33秒
- 俺も密かに毎日見てます。(w
続きに期待!!
- 253 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月01日(水)03時37分59秒
- これからも、自分のペースで書き続けてください
応援してます
- 254 名前:229 投稿日:2001年08月01日(水)20時48分11秒
- ひそかに毎日、チェックしてます。
続き待ってます。頑張って下さい。
- 255 名前:作者です。 投稿日:2001年08月02日(木)07時32分43秒
- どーも、こんなsageレスにも関わらず、たくさんのレス有難うございます。
>no nameさん
コソーリ応援ありがとうございます。
そして、マターリしていってください(笑)。
>251・名無しさん
毎日チェックですか。
嬉しい言葉です。有難うございます。
頑張ります。
>252・名無し読者さん
密かに[物蔭]・*)チラッって感じで?(謎(笑)
続きは、適度に期待しててください(笑)
>253・名無し読者さん
有難うございます。
マイペースに頑張っていきます。
>229さん
続きお待たせしています。
レス有難うございました。
ということで、応援メッセージどうもでした。
かなりやる気が出ました!!
いや、いつもあるのですが・・・(爆)
そんな感じで、更新です。
中途半端ですが、そこら辺はお許しを・・・(汗)。
- 256 名前:‐22‐ 投稿日:2001年08月02日(木)07時39分22秒
身体。
熱い身体。
融けてしまえばいい。
とけちゃえば、いいんや・・・。
- 257 名前:更新。 投稿日:2001年08月02日(木)07時40分57秒
「裕ちゃん・・・。」
あんたがうちを呼ぶ。
それに、うちは、言葉で答えるのではなく、その唇に軽く口付けた。
ゆっくり・・・確実に、取り去られていく夜着。
露になる白い肌。
細い肩。ちょっと小さめだけど、柔らかそうな胸。お腹。そして・・・。
「あっ、や・・・。」
恥ずかしそうに、その胸を隠し、顔を横にそらす。
「矢口。」
名前を呼んでみる。
「・・・・・・・。」
答えない。
「手、どかして・・・。」
「やだぁ・・・。」
甘い声。真っ赤な頬。
「なんでやなん?」
「だって・・・恥ずかしいよぅ。」
「こんなに綺麗なのにか?」
「あっ。」
交差された手に、そっと唇を落とした。
そうして、ぐっと、開かせる。
- 258 名前:作者です。 投稿日:2001年08月02日(木)07時42分44秒
- 最近、板の調子が悪いみたいですね・・・
ちょい憂鬱・・・(泣)
- 259 名前:作者です。 投稿日:2001年08月04日(土)10時53分24秒
- 上げちゃったから、更新できず・・・。
すみませんねぇ(-″-;)・・・・・・
- 260 名前:作者です。 投稿日:2001年08月04日(土)10時55分23秒
- 早く下がらないかな。
うろうろ( ̄д ̄*)))(((* ̄д ̄)
- 261 名前:作者です。 投稿日:2001年08月04日(土)11時00分16秒
- なんか、荒らしちっく・・・(爆)
中途半端に小説があるのが嫌なもので(笑)。
妄想 。・:*:・( ̄∀ ̄ )。・:*:・ポワァァァン・・・
と、こんな感じで、(謎)待ってて下さい、読者様(笑)
ではでは、この辺で失礼します。
- 262 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月04日(土)14時22分42秒
- くぅ…ずっと待ってます。(涙
- 263 名前:作者です。 投稿日:2001年08月05日(日)12時33分51秒
- コソーリと覗いてみて下さい。
小説とは言えないですが、私が書いたものです。
感想もらえると、作者泣いて喜んで、いろんな意味で頑張ります(謎(笑)
- 264 名前:作者です。 投稿日:2001年08月07日(火)11時51分33秒
- >no nameさん。
どうぞ、あなたに捧げます。
覗いてみて下さい。
では、失礼します。
早く下がらないかな・・・
うろうろ( ̄∀ ̄*)))(((* ̄∀ ̄)うろうろ(笑)
- 265 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月07日(火)15時02分56秒
- 早く、下がれーー!!
もうひとつのほうも、独特の雰囲気でいいですね
- 266 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月07日(火)17時57分09秒
- 待ちきれなくて揚げ荒らししたい気分…
- 267 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月07日(火)21時00分53秒
- >>266
いかんいかん!!気持ちはわかるがとりあえず落ち着け!!(w
- 268 名前:作者です。 投稿日:2001年08月10日(金)22時19分21秒
- あとちょっとが長い・・・。
某スレ更新。
感想よろしくお願いします。
あと少し・・・
うろうろ( ̄∀ ̄*)))(((* ̄∀ ̄)うろうろ
- 269 名前:改めて、更新。 投稿日:2001年08月12日(日)09時25分00秒
‐22‐
身体。
熱い身体。
融けてしまえばいい。
とけちゃえば、いいんや・・・。
- 270 名前:改めて、更新。 投稿日:2001年08月12日(日)09時26分21秒
「裕ちゃん・・・。」
あんたがうちを呼ぶ。
それに、うちは、言葉で答えるのではなく、その唇に軽く口付けた。
ゆっくり・・・確実に、取り去られていく夜着。
露になる白い肌。
細い肩。ちょっと小さめだけど、柔らかそうな胸。お腹。そして・・・。
「あっ、や・・・。」
恥ずかしそうに、その胸を隠し、顔を横にそらす。
「矢口。」
名前を呼んでみる。
「・・・・・・・。」
答えない。
「手、どかして・・・。」
「やだぁ・・・。」
甘い声。真っ赤な頬。
「なんでやなん?」
「だって・・・恥ずかしいよぅ。」
「こんなに綺麗なのにか?」
「あっ。」
交差された手に、そっと唇を落とした。
そうして、ぐっと、開かせる。
- 271 名前:そして、一歩前進の更新。 投稿日:2001年08月12日(日)09時28分33秒
ぱっと、反射的に、矢口がこっちを向いた。
バチッと、目線があった。
にっこりと中澤は笑って見せた。
「裕ちゃん・・・。」
「綺麗やで、・・・矢口。」
じっと、その身体に、視線を落とす。
「このまま、部屋に飾っときたいくらいや・・・。」
「・・・ずるいよ。」
「え?」
矢口の言葉に、中澤は、矢口の方にまた視線を戻した。
矢口はまた、顔を横に向けてしまっていた。
「矢口?」
「裕ちゃんも・・・脱いでよ。私だけじゃ・・・嫌・・・。」
「分かった。」
- 272 名前:作者です。 投稿日:2001年08月12日(日)09時30分29秒
- 今日はココまで。
また明日。(多分(爆)
- 273 名前:更新。 投稿日:2001年08月13日(月)22時43分30秒
一旦、中澤は、矢口身を離し、Tシャツを脱ぎ捨てた。
矢口は、その様子を潤んだ瞳で、見ていた。
「・・・これでいいか?」
「うん。」
矢口は、中澤の首に腕を回し、ぐっと抱きついた。
ダイレクトに伝わるお互いの肌の感触。
心臓の音が、もうどっちの音なのかもわからないほどに、一つにとけていく。
- 274 名前:更新。 投稿日:2001年08月13日(月)22時44分33秒
「矢口・・・。」
「んっ・・はぁ・・・。」
ちゅっと、軽く首筋にキスをする。
反り返る、喉元から顎、顎から鎖骨にと、下を這わせていく。
「ゆうちゃ・・・っはぁ・・・。」
右手を、矢口の左の胸にと添えた。
左手では、矢口のわき腹あたりをくすぐるようにさする。
そうしながらも、唇を自分のそれで、塞いだ。
「ンッ・・んん・・・ん!」
ゆるゆると、その手を動かし始めると、くぐもった声が漏れた。
「はっあふ・・・ッ・・・」
今までにないほどの濃厚なディープキス。
中澤は、目を閉じるのが惜しくて、目を開けたままキスをしている。
彼女の一つ一つの表情が、中澤の心を揺さぶり続ける。
「ぷはぅ・・はぁ、ハァ・・・。」
唇を離すと、大きく息を吸い込んだ。
そうして、トロンとした目で、中澤を見やった。
「気持ちい?矢口。」
意地悪く聞いて見る。
「そんな・・・はんっ、わから・・・な・・いよぅ・・・。・・・ンッ!」
「かわいいなぁ・・・。こんなになるのはうちのせいか?」
頬を柔らかく包み込む。
「アホ、アホ裕子ぉ。」
強がったってダメ。
矢口自身も分かってるに違いなかった。
- 275 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月15日(水)00時59分32秒
- むはー! 幸せな二人でいいっすね!
いつにもまして続きが待ち遠しい…。
- 276 名前:マイセン 投稿日:2001年08月20日(月)11時15分39秒
- 続きが早く見たすぎる。
- 277 名前:更新。 投稿日:2001年08月31日(金)17時30分53秒
- 「気持ちいいんやろ?素直になっていいんやで?」
そうすれば、もっと気持ちよくなれる・・・。
「はっ・・・あぁ!!」
ふいに、硬くなった乳首をくりっと摘み上げる。
「どや?」
「アッ・・や・・・へんになっちゃう・・・。」
反り返る身体。集中的に、敏感な部分を攻めていく。
「まだまだやで・・・矢口。」
ちゅっと、わざと音を立てながら、耳朶にキスをする。
くすぐったいのか、身をすぼめる矢口。
そうして、中澤の舌が、胸のふくらみにと下っていく。
「・・ゆう・・・ちゃん・・。」
息も絶え絶えに、中澤を呼ぶ。
中澤は、軽く弾ませるように揉みほぐしていき、
摘み上げ、軽く押しつぶすというような動作を繰り返していった。
そうしながらも、唇が、胸のふくらみにと到達した。
どんなに露出度の高い服だろうと、絶対に見えない位置に、
強めに吸ってアトを残した。
「あっ・・・。」
「へへ・・・、うちだけのもんや。」
中澤が、嬉しそうに言った。
- 278 名前:更新。 投稿日:2001年08月31日(金)17時33分04秒
「・・・バカ。」
ますます、顔が赤くなるのを、矢口は感じた。
胸に感じる、中澤の息使いに、心臓はこれでもかというほど、激しく高鳴る。
「んっ・・んあっはぁ・・・。」
中澤の両手が、軽やかに下にと滑って行く。
そうして、乳房のとこで遊んでいた舌が、左の乳房の頂にと到達し、
中澤は、子供が飴を舐めるように、それを口に含んだ。
「・・・っあん!・・ンッ・・・。」
自分でも驚くほどに大きな声が出てしまい、とっさに矢口は、手で口を塞いだ。
「んーっ、ンン・・・ぅっ!」
ちろちろと、舌を使い上下左右に、それを転がす。
その度に、矢口のくぐもった声と湿った音が、静かな部屋に響くのだった。
「・・・ッン・・・・はぁ・・。」
中澤は、ちゃーと、強めに吸ってから、一旦そこを開放した。
- 279 名前:更新。 投稿日:2001年08月31日(金)17時34分01秒
「矢口。声、我慢するなや。」
「あ、やだぁ。・・・アッ・・。」
くっと、唇に押し付けられている手をとって、
歯形がついてしまってる甲に、癒すように舌を這わせる。
「矢口の可愛い声・・・聞いてたいんよ。
どこが感じるのか、その声で、裕ちゃんに教えてや?」
中澤は、手をしっかり握り、先ほどとは違う右胸の果実を口に含む。
「あっ、ゆうちゃん・・。はぁ・・はんっ!」
「こっちの方が、感度いいみたいやな。
どや、気持ちいいか?」
ぎゅっと、握った手に爪が食い込んでくる。
それは、矢口の性感が高まっていってる証拠のように、中澤は思ったのだった。
- 280 名前:作者です。 投稿日:2001年08月31日(金)17時37分54秒
- ここまでで、一段落です。
この続きは、ここには書き込まずいこうとおもいます。
多分、容量もオーバーしていると思うので。
自分のHPを作って、そこで小説を書きつづけたいと思います。
開設できたら、お知らせします。
ではでは、失礼します。
- 281 名前:mo-na 投稿日:2001年09月01日(土)06時16分54秒
- 更新だ!
HP開設したら是非、教えて下さいね!
超〜待ってます。
- 282 名前:読んでる人 投稿日:2001年09月07日(金)22時20分13秒
- オレもHP開設待ってます♪
- 283 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年09月13日(木)23時15分55秒
- こちらの小説を「小説紹介スレ@赤板」↓に紹介します。
http://mseek.obi.ne.jp/cgi/hilight.cgi?dir=red&thp=1000364237&ls=25
- 284 名前:ここの作者。 投稿日:2001年09月15日(土)22時28分14秒
- パクさん、お疲れ様です。
よろしくお願いしますです。
ふと思うと、この小説を書き出して、
もう一年が経とうとしています。
なんかそれってヤバイですよね・・・。
つうことで、お休みは止めようかと(爆)。
もちろん、HP製作もしておりますが。
ではでは。
- 285 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月16日(日)01時22分39秒
- ずーと待ってますが・・・
首が長くなりすぎました。(w
他スレ 雨・・・でお見かけしました。
はやく・・・お願いします。
- 286 名前:引越しです。 投稿日:2001年09月16日(日)02時39分30秒
- 制限もそろそろで、全て上げられるか分からないので、
引越しすることにしました。
と言っても改めて、スレッドは立てません。
ここの他に、白や青など様々な所で、書いてるので、
これ以上増やしても仕方ないと思うので。
で、放置というか、気ままに短編を置いていたところに、
ドクセンヨクの続きを上げようと考えております。
http://mseek.obi.ne.jp/cgi/hilight.cgi?dir=sky&page_num=30#962780775
↑アドレスです。
私は、せかされないと、どーもサボってしまうので、
どうぞ速く読みたいコールしてください(笑)。
今月中には、上げますので、チェックしてみてください。
では、失礼します。
- 287 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月22日(土)03時37分22秒
- >>285
おれもその他スレから誘導されてきたけど、
あんたがageてたからどれだかわかんなかったじゃんかよ(w
urlは http://mseek.obi.ne.jp/cgi/hilight.cgi?dir=sky&thp=962780775&st=50
の形式のほうがいいかも。ページ指定より。
ではこれから読みますー。わくわく。
- 288 名前:お知らせ。 投稿日:2001年10月02日(火)21時22分41秒
- ttp://members.tripod.co.jp/ru_ku_83/sougoutop.html
HP一応出来ましたので、お知らせ。
とりあえず、掲示板もあるんで、カキコでもしてみてください。
小説は、暇が出来た時にぼちぼちアップの予定。
今は忙しすぎるので・・・。
まぁ、そんな感じで。
Converted by dat2html.pl 1.0