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タイムマシン,再生
- 1 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月12日(金)04時24分12秒
- 「中澤さんは,私と矢口さんがといるとおこるんですよ。」
「矢口は吉澤のことが好きだから,裕ちゃんの片思いなのよ。」
ラジオでこう言ってるのを聞いた。
(別に裕ちゃんが嫌いなわけじゃないんだけど)
楽屋でそんなことを考えていた。不意に扉が開いた。
「やぐち〜」
中澤が抱きついてきた。いつものことだ。
「も〜,裕子やめろよ〜。」
そう,いつものように言う。
「ええやんか。へるもんでもないし。」
同じ事を繰り返す。嫌ではない。最初の頃は戸惑った、というか,恥ずかしかったのだろう。
『慣れ』とでもいうか。挨拶のようなものになった。多少はうんざりしている感も否めない。
矢口は、中澤越しに扉の方を見た。保田がやれやれと言った表情をしていた。吉澤は苦笑していた。
その日は連絡などで終わった。
「明日はオフやけど,来月のライブに向けての練習が始まるから,家にいるようにしときよ。
じゃあ解散,と言って皆家路についた。
矢口はなんだか疲れていた。頭の中がもやもやとしたかんじがしてすっきりしない。
街をとぼとぼと歩いていたら,占い師のような人がいた。こっちをみているようだ。気にせずいこうと思ったら,
「そこのお嬢さん。」
と,声を掛けられ,立ち止まり,念の為,私?と,自分を指差すと,向こうは頷いた。近づくと,
「何か悩みでもあるのではないですか。」
老婆であった。
「別にないですよ。」
こう答えると,
「すっきりしないことがあるのでしょう。顔に書いていますよ。」
矢口が答えずにいると,老婆は二つの錠剤のようなものを差し出した。
「これを飲めば何かしら解決しますよ。」
それは白と黒で,見るからに怪しく,普通なら笑って無視すべきものではあったが,今の矢口には不思議とそのようなものは感じられなかった。
「いくらですか。」
「どうぞ持って行ってください。」
老婆は不敵に微笑んだ。矢口はそれを持って家へと急いだ。
- 2 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月12日(金)04時25分35秒
- 基本はやぐよしゅうでいきます
- 3 名前:イオ 投稿日:2001年01月12日(金)04時28分06秒
- >1・2
名前はイオです。忘れました
- 4 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月12日(金)10時49分38秒
- タイムリーな話題ですね。
私もラジオ聞いてました。
なんか面白そうです♪期待してます。
- 5 名前:イオ 投稿日:2001年01月13日(土)03時14分18秒
- 矢口は家に着くと,荷物を投げ,ベッドに横になった。
そして,先ほど貰った薬?を手に取り,今一度,しげしげと眺めた。
(何だろう。何がどう解決するんだろう。)
そもそも頭の中のもやもやは悩みなのか、何なのか,良く分からなかった。
今日のことを思うと,やはり中澤のことだろうか。あの時吉澤は苦笑していた。
中澤のことは好きだし,吉澤も好きだ。それだけだ。メンバーのことは皆好きだし,
他にどうという事もない。それ以上うの感情はない,と思う。
しかし,中澤に抱きつかれた時,わずかだが,嫌な思いがあった。毎日されたら誰だって
そう思うだろう,と思う。すると,吉澤のことが又思い出された。
そんなことが頭の中をぐるぐる駆け回った。もやもやがこれだとすると,解決するとは,
この思いがなくなるのか。
(これを飲めば…)
迷いはあった。当然である。見るからに怪しい,見も知らない人に,妙なものをただで貰ったのだから。
それも二つ。白と黒。どちらを飲むのか,白か黒か,両方か,順番があるのか,一気に飲むのか,
この時点ですでに矢口の頭からは,このもの自体への疑念はなかった。
もはや,飲むかどうか,ではなく,どう飲むか,であった。
(とりあえず黒か…)
二つを一遍に,はヤバイと思った。
もしかしたら,白は,失敗した時の解毒剤かなにかかもしれない。
(寝る前が良いか)
明日はオフだし,何かあっても大丈夫だろう。食事をすませ,風呂に入り,寝る時間となった。
(なんだか緊張するな)
妙にかしこまり,ベッドの上に正座した。そして,黒の方を手に取り,
一気に,飲んだ。
何ともない。すぐに効果は出ないのであろうか。
(まあ、いきなりなるわけないか)
刹那,目眩が襲った。くらくらする。矢口はそのまま,深い眠りに落ちた。
(うーん)
体が熱い。目が覚めると,体中汗びっしょりだった。
時計を見ると,まだ数時間しか経っていない。
体を起こした。パジャマが引き裂かれたように破れていた。
(え,どういうこと)
横を見る。床に,もう一人の矢口がいた。
- 6 名前:イオ 投稿日:2001年01月13日(土)04時00分06秒
- (何なの。これは夢?それとも誰かのいたずら?)
床の上の矢口は,何も来ておらず,身体を丸めて,眠っているようであった。
『それ』は,髪の色といい,体の大きさと言い,何より顔かたちが,矢口にそっくり,
いや,まさに矢口そのものであった。
(気持ち悪い。人形なのかな。あ。)
それは,目を開けて,起きあがった。全裸でこちらを見ている。
「ちょっと,あんた何なの,何者なの。」
【私は矢口真里よ。まあ,あんたの分身みたいなものね。】
即答した。
「分身って…どういうこと。あの黒いの飲んだから,私から出て来たって言うの。」
【そうよ。分かっているじゃない。】
又も即答した。
矢口には理解できなかった。これは夢だ,そうに違いない,と思った。
【夢じゃないわよ。これは『現実』よ。黒は私って事。】
(そうだ白だ。白を飲めば良いんだ。)
矢口は,急いで白を取り,飲み込んだ。
【ちょっと,聞いてるの。ねえ、ねえったら。あんたそれも飲む気?ちょっと…】
又も目眩が来た。これで戻るんだ。矢口は深い眠りについた。
【ああ,まったく人の話も聞かないで。】
{まあ,良いじゃないのよ。仕方ないわよ。}
【良くないわよ。あんたまで出てきちゃったんだから。】
ぎゃあぎゃあとやかましい。矢口は目を覚ました。
(夢は…覚めないの)
二人に増えていた。
{あ,起きたみたい。}
【やっと起きたー。二人に増えたじゃん。話聞かないから。あ,これ,服は適当に借りたから。
まあ良いでしょ,ね。】
{ごめんね,勝手に着ちゃって。あの,私は矢口真里です,って見れば分かるか。}
「あ,あの…」
【ああ,分かるわよ。私たちが何かでしょ。さっきも言ったけど,分身よ。あんたから生まれたのよ。
こいつも同じ。】
ずいぶんとよく喋る『矢口』だ。黒を飲んで出てきたのは,これか。
{よろしくね。}
こちらは,反対に静かだ。矢口が,娘に入った頃の雰囲気を持っている。
「あの…」
【あれ一気に飲まなくて良かったわね。黒だけで良かったのに…白も飲んじゃうから…】
矢口(黒)が遮った。
{そういうこと言わないでよ。良かったのよ。白も飲んで。正解よ。}
矢口(白)も反論する。
こっちも静かではないようだ。
暫くは矢口は黙らざるを得ない状態だった。
- 7 名前:イオ 投稿日:2001年01月13日(土)04時27分36秒
- 「それで,あなたたちが,『解決』なの?」
二人がひとしきり喋ってから,漸く矢口は話し出すことが出来た。
【まあ,そんな所ね。まだまだだけど…】
「別にすっきりしたって事はないけど…」
解決と言うより,余計混乱が増えたような気がした。
【だから言ったでしょ。まだまだって。そんな簡単に行かないわよ。】
「じゃあ、どうすれば…」
【そんなの知らないわよ。】
あっさり返された。
「そんな、それって。」
【まあ,つまり私たちと一緒にいれば,答えが出るって事。】
{暫くお世話になります。}
こうして、矢口はとんでもない居候を二人も抱えることとなった。
長い一日が終わり,次の日となった。今日はオフである。昨日は,あの二人と話しても,
何の展開もなく,そのまま寝てしまった。朝もしかしたら,と期待したが,二人はいた。
しかも,一人は,朝から目覚まし替わりに歌を歌ったり,踊ったりしていた。
もう一人は,食事の準備をしている。恐らく,前者が黒で,後者は白だろう。
矢口と言えば,体がだるく,やる気もでない。やはり二人も生んだ?からであろうか。
今日が休みで良かったと矢口は思った。
「悪いね。」
{良いよ,気にしなくて,私たちは,一心同体じゃない。}
確かに文字どうり同体だったわけだが,心は違うと思った。
{大丈夫?調子悪そうだけど。}
悪いのである。矢口(黒)に心配している様子はなかった。
オフは寝てすごすこととなった。
- 8 名前:イオ 投稿日:2001年01月13日(土)05時03分14秒
- 次の日。まだ身体はだるい。しかし今日から練習である。休むわけにいかない。
「いい,絶対に外に出ないでよ。じっとしててね。私が帰るまで。」
{分かってるって。いってらっしゃい。}
【つまんないなあ。ちょっとぐらい良いでしょ】
案の定,矢口(黒)が文句を言ってきた。
「だめ。じゃあいってくんね。」
矢口は大儀そうに家を後にし,仕事場に向かった。
着いて,とを開けるなり,例によって例のごとく,中澤が抱きついてきた。
「矢口ー,久しぶりやなあ。裕ちゃん寂しかったわ。」
たった一日会ってないだけで,久しぶりはないだろう,と思う。
「もう、やめてよ。」
力なく言った。
「何や,元気ないなあ。どないしたん?」
「別に,なにも。」
「なら、ええけどな。」
中澤は特に変に思わなかったようだ。
「矢口さん,おはようございます。」
吉澤が,明るく声を掛けてきた。
「ああ,よっすぃーおはよう。」
「どうしたんです。元気ないですね。」
「そんなことないよ。元気だよ。」
と,軽くガッツポーズを取る。
「そうですか。ならいいですけど。最近風邪はやってますから,気をつけたほうが良いですよ。」
「ありがと。大丈夫だよ。今日から頑張ろう。来月のライブに向けて。」
「そうですね。行きましょう。」
「ちょっと,そこ,はなれんかい。」
矢口と吉澤の間に,中澤が割って入ってきた。
他の皆は,半ばあきれた顔で見ていた。
「はい。今日は終わり。又明日からあるから,しっかり体休めといてよ。特に矢口,
あんた今日全然ダメだったわよ。しっかりしてね。」
「すみません。」
だるさでろくに体が動かなかった。矢口は,ため息をついた。
大丈夫ですか,と吉澤が声をかけてくれてが,矢口は,うん,じゃあね,と
そっけなく返し,荷物をまとめ,足早にそこを去った。
「ほんま矢口今日おかしかったなあ。何かあったんかなあ。」
中澤が独り言のようにつぶやいた。
- 9 名前:イオ 投稿日:2001年01月13日(土)05時28分39秒
- 家に帰ると,部屋の中は服が散乱していた。
「ちょっと、なにやってるのよ。」
【どんなのか,見てただけよ。でも同じようなのしかないわね。】
{良いじゃない別に。おかえり。}
「ただいま。」
ややキレ気味に言うと,矢口はすぐにベッドに倒れこんだ。
【ずいぶん遅かったね。そんな練習きついの。】
{大丈夫?辛そうだけど。}
二人の問いに,ああとかうんとか答え,そのまま寝てしまった。
次の日。あいかわらず身体がだるい。
(どうしよう。いくのやだなあ。)
【おはよう。眠そうだね。】
矢口(黒)は又朝から歌っている。元気だ。
{だるいんでしょ。今日は休んだら。}
「そういうわけにはいかないよ。練習は休めないよ。それに今日は収録もあるし。」
【なら私が行くよ。】
矢口(黒)が突然申し出た。
【心配しなくても,姿形も声も同じだし,歌も踊りもわかるし。】
もともと一つだったからね,と彼女は言った。
{それはいいかも。ねえ,そうしたら?}
矢口(白)も賛成した。
「じゃあそうするか。」
このまま自分がいっても迷惑をかけるだけだと思い,矢口も同意した。
【んじゃあ行ってきまーす。】
矢口(黒)は喜び勇んで出ていった。
変なことしないといいが,とやはり心配であった。
- 10 名前:イオ 投稿日:2001年01月13日(土)05時41分32秒
- 初小説です。BOOTLEGさんのよっすぃーが小さくなるというはなしをみて、
こういうシチュエーションものもいいなあとおもいつきました。すみません。
>4さんわざわざレスどうもありがとうございます。
あと、ぱくりとおもったらおしえてください。
- 11 名前:名無し矢口君 投稿日:2001年01月13日(土)07時17分12秒
- 続きが楽しみ
- 12 名前:コロコロ 投稿日:2001年01月13日(土)13時33分56秒
- すごい楽しいです!!
矢口(黒)、いいキャラですね
がんばってくださいね〜
- 13 名前:あるみかん 投稿日:2001年01月13日(土)15時17分13秒
- 設定が面白い上に矢口っていうのがグッドですね。
楽しんで読ませていただきました。
がんばってください!!
- 14 名前:名無し読者 投稿日:2001年01月14日(日)02時53分32秒
- こういうシチュエーションものって好き。
どうなるの?って興味が涌くしね。
続きが楽しみ。
- 15 名前:イオ 投稿日:2001年01月14日(日)06時03分37秒
- 矢口(黒)は鼻歌まじりで仕事場への道を軽やかに進んでい。
なにせ、生まれてはじめて外に出たわけだから。
スキップしながら,目的地にたどり着いた。迷わず着いたという事は,
『身体』が覚えていたのだろう。
ドアを開けるが誰もいない。
【なんだ,つまんない。】
「なにがつまらないの。」
と,後ろの方で声がした。
保田だ。ハンカチを持っている。トイレにでもいってたのであろうか。
【け,圭ちゃん。】
いきなりでビックリしたせいか,声がうわずってしまった。
「何よ。その顔。」
【あ,いや。お、おはよう。】
矢口(黒)はなんとなくぎくしゃくしてしまう。一応初めて会うわけだから。
それも最初にあったのが保田である。
「おはよう。今日もなんか変ね。」
保田が矢口(黒)をじろじろ見る。何か感ずかれたか。
【そ,そうかな。そんなことないよ。】
「あっそ。」
不審に思った様子はない。
(ばれるわけがない)
と,思いつつ,矢口の手の平は,汗ばんでいた。
- 16 名前:イオ 投稿日:2001年01月14日(日)06時08分34秒
- >11〜14のみなさん、レスありがとうございます。
落ちはあるんですが,そこまでを埋めるやぐよし,やぐちゅーがうまくかけません
気長にお待ち下さい。
- 17 名前:イオ 投稿日:2001年01月15日(月)01時29分06秒
- 「「おはようございまーす」」
石川,吉澤が一緒に現れた。途中であったようだ。
「あら,今日は早いわね」
保田が挨拶代わりに皮肉を言う。
「もう,いつもちゃんと着てるじゃないですか。」
石川は朝から一人キーが高い。保田とは対照的だ。
「そうかしら。」
そんな石川を,保田は軽くあしらう。
(なるほどこの二人はいつもこうなのか。)
「矢口さん。調子はどうですか。昨日すぐ帰っちゃったから,
心配でしたよ。」
「吉澤。矢口は今日も変みたいよ。」
保田が口を出した。
【ちょっと,圭ちゃん。変じゃないって。】
「そうですか。」
(そうだ,この子が吉澤だ。かわいいな。いやかわいいというより
かっこいいかな。石川って子も良いけど,吉澤の方が好みね。)
【そうよ,元気元気】
空元気と言うわけではない。実際元気なのだ。
メンバーの顔名前がわかるのは,もとが一つだった所為だろう。
暫く四人で談笑していると,他のメンバーも続々と現れた。
当然,中澤も。
そしていつものように矢口(黒)に挨拶する。
やーぐち,と間延びした呼び方で矢口(黒)の方に近づく。
【おはよう。裕ちゃん。】
今度は,保田と違い,笑顔で返せた。
「お,今日は昨日とちゃうみたいやな。」
と,頬にキスしてきた。
【ちょっ…】
中澤にとって見れば,いつもの事であるが,
矢口(黒)にとっては初めてでびっくりした。
「そんな,怖い顔せんでもええやん。いつものことやろ。」
矢口(黒)は,思わず睨んでしまったようだ。中澤も少し引いた。
「まあええわ。ほな,早よ着替えて練習や。」
と,言いつつ,矢口(黒)の肩に置かれた中澤の腕が,
矢口(黒)には,うざったく感じた。
- 18 名前:イオ 投稿日:2001年01月15日(月)01時57分57秒
- 「はあ,大丈夫かな。」
携帯に何回か電話するように,矢口(黒)に言っておいた。
{大丈夫。クリアできるよ。}
矢口(白)はTVゲームに熱中している。話を聞いていない。
「いやゲームじゃなくてさ…」
そこで携帯がなった。矢口は電話は携帯しか持ってない。
こういう時,家付きの電話機を持っていればと思う。
着信を見る。公衆電話からだ。
「もしもし…」
【もしもし,私よ黒矢口よ。】
矢口(黒)は自分から黒と名乗った。確かに他に言いようはない。
「ねえ,ばれてない?練習やってる?怪しまれてない?」
【もう全然オッケー。バッチリよだよ。】
落ちついている。余裕だ。
「ホント?」
【ホントホント。まかしてよ。】
「よかった。」
【じゃあ,いい?もう休憩終わるみたい…】
「ああ,そう,うん。わかった。じゃあね。」
後ろから,吉澤たちの声が聞こえた。
ほんの少し,寂しかった。
「電話してたんですか?」
【うん,ちょっとね。】
「携帯どうしたんです?」
【壊れちゃってね。】
【もう後ちょっとだね。】
「ですね。矢口さん。今日御飯一緒に食べませんか?
終わったら。久しぶりに。みんなで。」
【うん,いいね。行こう。】
(この子私の事好きなのかな?良く話し掛けてくるし。まあいいか。)
ちょっと良いかも,と思った。
- 19 名前:イオ 投稿日:2001年01月15日(月)02時03分11秒
- これから、当分更新しません。
あしからず。
- 20 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月24日(水)02時18分59秒
- 続き期待してます。
- 21 名前:ただ〜の通りすがり 投稿日:2001年02月06日(火)17時34分44秒
- 期待age
- 22 名前:イオ 投稿日:2001年02月07日(水)02時28分39秒
- 「矢口さん。ここちょっと分からないんですけど…」
「矢口さん。腕はもっと挙げるべきですか?」
「矢口さん・・・」
自主練習のときも吉澤は事ある毎に矢口にはなしかけてきた。
矢口(黒)は絶対に私に気があるはずだとおもいはじめた。
(ちょっとからかってやろうかな…)
吉澤の子犬のような(恐らく矢口に対して中澤が感じているような)表情
を見ていると,
矢口(黒)の中に何かイケナイ感情が芽生え始めた。
【よっすいー。ちょっとこっちに来て…】
「何ですか…」
【や、南下周りうるさいから向こうでやろうよ…】
「そうですね…」
- 23 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月07日(水)03時00分12秒
- 待ってましたぁ〜!
- 24 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月07日(水)17時44分37秒
- 23さんにおなじくぅ
- 25 名前:イオ 投稿日:2001年02月09日(金)03時02分23秒
- 二人は壁越しの隣の部屋に向かった。
矢口(黒)は窓の方に歩き、それから,くるりと振り返った。
【じゃあ,やろっか…】
「…」
吉澤は俯き,急に黙り込んだ。
【どうしたの?練習やろうよ。】
「矢口さん…あの…」
吉澤が口を開く、しかし,それを遮るように,
【よっすぃー,矢口の事好き?】
「え…,も、もちろんすきですよ…」
【そうじゃなくて,私のことを好きなんでしょ?】
矢口(黒)は吉澤の目をじっと見つめて言った。
「それは…好きです。」
吉澤は顔を赤くしながら躊躇いがちに言う。
【私もね、よっすぃーのこと好きだよ。】
「矢口さん…」
【ねえ、キスしよっか。】
- 26 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月22日(木)12時58分11秒
- がんばってください
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