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故郷をたたえる(矢口・吉澤編)

1 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月20日(土)13時15分18秒
今は米軍基地敷地内になっている故郷を想う作品です。
第一回目は沖縄市の仲原集落(現・嘉手納基地敷地内)で矢口・吉澤がメインです。

キイイイィィィィィン…
米軍機が騒音を出しつつ飛び立って行く。
嘉手納基地のフェンスを伝って矢口真里と吉澤ひとみは歩いていた。
真里はひとみにこう言ってみた。
真里「ねぇ、よっすぃ〜…」
ひとみ「何ですか矢口さん?」
真里「あたしねぇ、梨華の行動に耐えられなくてここに逃げて来たんだよね?」
ひとみ「……」
ひとみは少し頷いた。
真里「梨華をイジメていたのは悪かったと思ってる。でもあんなに仕返しされるとはね…」
ひとみ「うん…」
真里「集中的に攻めていた裕ちゃんも今は生死をさ迷うほど重体だもんね…」
ひとみ「で、矢口さんは梨華を跳ね除けて逃げて来たんだよね?」
真里「うん、でも…」
ひとみ「でも、何なの?」
ひとみは不思議そうに言った。
真里「梨華を裏切ったなっちも今は別のグループにいると聞いたの…」
ひとみ「そう?」
真里「けど、梨華はあれ以来どこにいるのかわかんないよ…」
真里はそう言うと立ち止まった。そして着けていたブラウスに手を掛けると力任せに引き裂いた
のである。
ひとみ「バカ!矢口、何すんだよ!」
ひとみはびっくりした声で真里に言ったが、その声は米軍機の轟音に遮られた。
そして真里はひとみにこう言ったのである。
真里「抱いて」
ひとみ「えっ?」
真里「あの日の傷跡を消したいの…だから、抱いてよ…」
ひとみ「出来ません、あたし矢口さんにそんな事出来ません!」
真里「よっすぃ〜もあの日の事忘れたいんでしょ?」
ひとみ「そりゃあ、忘れたいけど…」
真里「じゃあ、抱いてよ…後は何とかするから。」
ひとみは深く頷くと真里の体を抱いた。
まだ米軍機の爆音が遠くの方から聞こえている。
2 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月20日(土)13時25分44秒
おお!!のっけからスゴイ展開!
期待してるっす
3 名前:PM8:44 沖縄市南桃原のスナック「佐羽打地」 投稿日:2001年01月20日(土)16時50分31秒
その夜。
ひとみは市内南桃原(みなみとうばる)にあるスナック「佐羽打字」に来ていた。
スナックのママである小湊美和はひとみにこう言った。
美和「まだ娘。に戻る気はないの?」
ひとみ「ゴメン、もう少し考えさせて…」
ひとみは泡盛を飲み干してこう言った。
しばらくすると店の中に後藤真希と前田有紀が入って来た。
ひとみ「ごっちん。」
真希「よっすぃ〜。よっすぃ〜――――!超久しぶり――――!」
真希は喜んだ。あの事件以来なかなか会えないでいたメンバーに会えたからだ。
ひとみ「ごっちん、元気だった?」
真希「うん!」
ひとみ「今どこのグループにいるの?」
真希「今山下君の所にお世話になってる」
ひとみ「それって、ジャニーズとか何かかな?」
真希「まあね。」
二人が話していると有紀が話し掛けて来た。
有紀「吉澤はどうしてここにいるんです?」
ひとみ「矢口さんと傷心旅行中だよ」
そこへ美和が注文を取りに来た。
美和「ご注文は?」
有紀「とりあえずビールもらおう」
美和は返事をするとビールを取りに行った。
しばらくするとビールがテーブルに来た。
有紀がビールをグラスに注ぐとみんなに手渡した。
4 名前:babaa 投稿日:2001年01月20日(土)16時52分43秒
続き期待してます。
5 名前:PM9:06 那覇市国際通り 投稿日:2001年02月05日(月)16時22分11秒
 −あの人が、言っていた…
   もう娘。は修復不可能だって…−
圭織「あさみ、どうかしたの?」
飯田圭織は自分自身の運転する乗用車の助手席に乗っていたあさみに言った。
あさみ「えっ?ううん、何でもない…」
圭織「そう?あまりにも心配そうな顔してたから…」
あさみ「大丈夫、何にもないから…」
あさみは詰まった声で言った。
しばらくすると車はホテルの前に到着した。
圭織たちが車から降りるとホテルの中に入り、チェックインをした。
すると部屋の鍵が手渡された。501号室であった。
しばらくすると501号室に到着した。圭織がドアの鍵を開けようとしたその時…
 −君を咲き誇ろう 美しく花開いた
   その後はただ静かに 散って行くから…−
隣りの部屋から浜崎あゆみの「vogue」が聞こえてきた。
圭織はこの歌を聴くと、忘れもしない数ヶ月前の忌まわしい出来事が脳裏を過った。
6 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月07日(水)17時43分19秒
終わり?
7 名前:回想−テレビ東京の楽屋− 投稿日:2001年03月14日(水)12時55分07秒
安倍「はぁ? お前何逝ってんの?誰がお前に指輪なんかやるんだよ!
   勝手に犯人扱いすんなよ、この泥棒!!」
梨華「!!」
目の前が真っ暗になった。信じていた安倍にも裏切られていた。
中澤「オラアァ〜〜〜!!!!!、みんな!やっちまいな!!」
(ボコッ!・・バキッ・・グシャ・・・)
あまりのショックに気を失った梨華を娘。全員でボコにしている。
安倍も笑いながら腹を蹴ったりしていた。
だが次の瞬間、梨華がキレた。
起き上がると同時に娘。達に襲いかかったのだ。
(どうして?どうしてわかってくれないんですか…)
梨華はすでに理性がなくなっていた。
真里「やめろ!梨華、やめないか!」
真里がこう言って梨華をとめようとした。
だが真里の顔面に梨華の蹴りが飛んだ。
真里は倒れるとそのまま気を失った。
梨華「クソッ…ぶっ殺してやるよぉ…」
梨華がこう言った途端、つんくや和田マネージャーが楽屋に来た。
和田「もうよせ!」
つんく「もう気が済んだやろ!」
二人はそう言って梨華をとめた。
梨華「もうイヤ!こんなの…」
梨華はこう言うとつんくの手を振り払い、どこかへと逃げていった。
そして次の瞬間、つんくは倒れていた娘。達を起こした。
つんく「おい、大丈夫か?」
真里「わあぁ〜ん、つんくさ〜ん…怖かったよぉ――――!!」
真里はつんくに抱きついて泣いた。
つんく「そうか…もう大丈夫やからな…」
するとマネージャーはこう言い出した。
和田「収録は中止だ。今から梨華を探せ!」
真里「…行こう?よっすぃー」
真里はフラフラと歩きながら吉澤ひとみを呼ぶと二人一緒に楽屋を出ていった。
そして二人は気がつけば沖縄行きの飛行機に乗っていた。
8 名前:PM9:11 那覇市内ホテル 投稿日:2001年03月14日(水)13時09分12秒
その歌声は502号室から聞こえていた。
圭織がその部屋のドアをノックすると中からりんねが出てきた。
りんね「あれ?飯田さんどうしたんですか?」
圭織「実は…あたしも梨華を探しているの…ねぇ、りんねは見なかった?」
りんね「だめだったよ。色んな所を探したけど見つからなかった」
圭織「あっそうだ、明日一度東京に戻らない?」
りんね「どうして?」
圭織「もしかしたら東京から出てないかも…」
りんね「わかった、でも今はあさみと一緒でしょ?どこにいるの?」
圭織「隣の部屋にいるけどすでに寝てるのよ…」
りんね「じゃあ明日の朝あさみにこう言ってて?」
圭織「何て言うの?」
りんね「心配かけてごめんってね」
圭織「わかった、言ってみるよ」
圭織はこう言うと501号室に帰っていった。
こうして圭織達の夜は深けていった。
9 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)21時15分21秒
「娘。失格」の続きってわけですね
10 名前:AM3:33 沖縄市内ホテル 投稿日:2001年04月08日(日)14時55分53秒
真里「また相談にのってね」
真里はそう言うと受話器を静かに置いた。
電話の相手はひとみであり、あの事について相談をしていたのだ。
真里「あ〜あ、そろそろみんなに会いたいよ…」
真里がこう言ったその時である。
ジリリリーン…
電話のベルが鳴った。
真里「もしもし?」
真里はこう言って受話器を取ると聞き覚えのある声が聞こえて来た。
なつみ「真里ちゃん?」
安倍なつみである。
真里「なっち?今どこにいるの?」
なつみ「今相方と沖縄のホテルにいるの…」
真里「なっちもう沖縄に来てんの?じゃあ明日会わない?」
なつみ「いいよ」
真里「じゃあ明日プラザハウスに来ない?」
なつみ「わかった…」
真里「じゃあ、また明日ね」
真里はこう言うと受話器を置いた。
11 名前:作者。 投稿日:2001年04月08日(日)14時58分01秒
「故郷をたたえる」シリーズはやはり一つにまとめて書くことになりました。
青板にある第2弾はここ赤板に移しますのでよろしくございます。
12 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月08日(日)15時38分36秒
勇気ある決断支持します。
13 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月09日(月)03時23分30秒
>>12
同意
14 名前:AM11:30 那覇空港 投稿日:2001年04月09日(月)15時07分46秒
真里は那覇空港の前で圭織達と合流した。
真里「圭織…」
圭織「真里ちゃん?」
真里「どうしてここに…?」
圭織「もしかしたら梨華は東京にいるはず、と思って…」
真里「戻るの?」
圭織「そうよ…あっそうだ、真里達も一緒に戻らない?」
真里「そうするよ、なっちも一泊二日で沖縄に来てたんだから」
真里はそう言うと空港の中に入っていった。
修復不可能を可能にするために圭織達は東京行きの飛行機に乗った。

 −矢口・吉澤編 終了−
15 名前:作者。 投稿日:2001年04月09日(月)15時11分52秒
ひとまず矢口・吉澤編は終了です。
続いては石川・加護編であり、今度の舞台は西東京市(旧田無市・保谷市)です。
では、スタートします。
16 名前:PM3:30 西東京市内河川敷 投稿日:2001年04月09日(月)15時16分52秒
西東京市にある河川敷。
加護亜依はそこに座っていた。
緩やかな立冬の風が加護の心を優しく包んだ。
すると加護の頬に冷たさが走った。
石川梨華である。梨華は飲み物を二つ持っていた。
梨華「あいぼん、何考えてるの?」
梨華は言った。
亜依「ひっ!?り…梨華ちゃん?」
加護は驚いた。
梨華は加護に向かってこう言った。
梨華「久しぶりだね、元気してた?」
亜依「いやぁ!来ないでください!」
加護はヒステリーのような口調で梨華に言った。
梨華「何怖がってるの、もう何もしないよ…あっそうだ。」
亜依「何なんですか一体?」
梨華「飲む?」
梨華はそう言うとカルピス・ソーダを加護に差し出した。
亜依「飲むけど…」
加護はそれを取ると缶を開けて飲んだ。今までにないやわらかな味がした。
梨華は言った。
梨華「ねぇ、あいぼん…」
亜依「何?」
梨華「あの時はごめんね…」
亜依「もう遅いよ…あたしの心は深く傷ついたんだから…」
梨華「あの時以来あたしは色んな土地を転々として来たけどやっぱり…」
亜依「何なの?」
梨華「やっぱりみんなのいる土地がよくてここに来たの…それで…」
亜依「??」
梨華「あいぼんに謝りたくて、今ここにいるの…」
梨華がこう言うと加護は叫んで言った。
亜依「もう遅いって言ってるでしょ!あたしの娘。を返してよ!」
加護の目にはうっすらと涙が滲んでいた。
梨華「あれ?あいぼん、もしかして泣いてるの?」
亜依「違うよ!泣いてないよ…」
梨華「ウソツキ…涙が出てるじゃない…」
亜依「それは…」
梨華「もういいよ…あたしの心で泣いてよ…」
梨華はそう言った。すると…
亜依「いやああああっ!!」
加護はすべてを洗い流すように泣いた。
当然、梨華も泣いた。
梨華「あいぼん…本当にごめんね…」
二人は抱き合っていつまでも泣いていた。
17 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月09日(月)16時15分31秒
所変わってここは北海道札幌市の札幌東急ホテル。
ホテルの中には辻希美がいた。
昼間、スキーをいっぱいしたお陰で疲れはあるものの、徐々に元気を戻した。
希美は後藤真希にこう言った。
希美「急に呼び出してすまないね。」
真希「ううん、大丈夫だよ」
希美「どうだった?沖縄は」
真希「まあまあ良かった。向こうはよっすぃーもいたよ。」
希美「ひとみがいたの?」
真希「そうよ。」
真希は言った。
すると希美はこう言った。
希美「ちょっと待っててね、電話してくる」
真希「誰に?」
希美「他のみんなに」
真希「そう?」
希美「だから、真希ちゃんは先にあたしの部屋に行ってて」
真希「わかった」
真希はそう言うと希美の部屋に行った。
すると希美は公衆電話の受話器を取ると10円玉を入れて番号を押した。


同じ頃、西東京市にある梨華の自宅マンション。
梨華が加護と一緒に夕食を食べていると電話が掛かってきた。
すると梨華は受話器を取った。
梨華「はい、石川です」
希美「梨華ちゃん、あたし誰だかわかる?」
梨華「の…希美ちゃん?久しぶりね、今どこにいるの?」
希美「真希ちゃんと一緒に札幌のホテルにいるの」
実は希美はあの事件後、一人である旅行会社のパンフレットを見てこの旅行を申し込んだのだ。
梨華「どう、そっちは?」
希美「今雪が降ってるよ…よかったら梨香ちゃんも来ない?」
梨華「いいよ…後が怖いから…」
希美「そう、じゃあ時間がないから切るよ」
梨華「うん、じゃあね」
梨華はそう言うと受話器を置いた。
亜依「電話誰からだった?」
加護は曇った声で梨華に言った。
梨華「希美ちゃんからよ」
亜依「ふーん、ののちゃんは何て言ってたの?」
梨華「今札幌にいるって。」
亜依「あっそうだ、さっきの事なんだけどさ…」
加護は梨華に言った。
梨華「何?」
亜依「許す事にしたの。あたしも悪かったし…」
梨華「そう?」
亜依「ほら、中居君に色目を使ったとかで梨華ちゃんをいじめてた事よ」
梨華「ありがとう…でもあたし使ってなかったよ」
梨華は言った。
亜依「さあ、もう片付けようか?」
加護はそう言うと立ちあがった。
梨華「そうだね」
梨華もそう言って立ちあがり、台所へと向かって行った。
18 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月09日(月)17時47分19秒
その夜。ここは梨華の部屋。
そこには梨華がベッドに座っていた。
するとそこに加護がやってきた。
亜依「梨華ちゃん、一緒に寝ていいですか?」
加護は言った。
梨華「いいよ。」
亜依「眠れなくなっちゃってね…」
加護はそう言うと梨華の隣りに座った。
梨華は心配そうに加護に言った。
梨華「そうなの?」
亜依「うん。」
加護は頷いた。
すると梨華は加護にこう言った。
梨華「あいぼん…」
亜依「何?」
梨華「あたしの事好き?」
亜依「うん…」
加護は少し謙遜したが素直に頷いた。
と、その時である。
加護は突然、梨華の膝の上に手を置いた。
梨華「えっ、何?」
梨華は驚いて言うと加護の顔を見た。
亜依「可愛いよ、梨華ちゃん…」
加護はそう言うと梨華の口元にキスをした。
梨華「ちょ、ちょっとやめて…」
梨華は抵抗した。
亜依「だめよ、そんな事…」
加護はそう言うと梨華を押し倒した。
そして梨華のパジャマのズボンをゆっくり降ろした。
亜依「な、何だよそれ…趣味ワリーなお前…」
加護は可愛いハイビスカスの花が印刷された梨華の赤い下着を見てこう言った。
梨華「本当にこれでいいの?途中で止めたりしない?」
梨華はこう言った。
亜依「途中で止めたりはしないよ…」
梨華「じゃあ、おいで…」
亜依「わかった…」
加護はそう言うと再び梨華の口元にキスをした。
すると梨華は手を伸ばして加護を抱いた。
亜依「はあぁ…」
加護は思わず甘い吐息を漏らした。
19 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月02日(水)12時56分41秒
ジリリリリーン…
また電話が掛かってきた。
梨華「何だよ、今いい所なのに…」
梨華はこう言うと受話器を取った。
保田「もしもし、石川?」
梨華「保田さん…」
保田「裕ちゃん、気が付いたよ…」
梨華「ほんとですか?」
保田「うん、さっきから石川の事呼んでるみたい。」
梨華「わかった、すぐ来る」
梨華はそう言うと受話器を置いた。
亜依「電話誰からだった?」
加護は曇った声で梨華に言った。
梨華「保田さんからよ」
亜依「それで、保田さんは何て言ってたの?」
梨華「あたしの事呼んでるらしいって」
亜依「そう?じゃあ行ってきてよ」
梨華「いいんですか?」
亜依「あたしの事はいいの…」
梨華「わかった。じゃあ先に寝てていいよ」
梨華はそう言うと着替えを済ませて自宅マンションを出た。
そしてタクシーを拾い、病院へと向かっていった。
梨華「保田さん…」
梨華は病院に着くまでの間、何度もこう呟いていた。
20 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月02日(水)13時45分00秒
梨華がタクシーから降りる頃には午前0時を過ぎていた。
病院の中に入り、中澤裕子の部屋を探していると保田圭に会った。
梨華「保田さん…」
保田「石川、よく来たね…裕ちゃんの所に行ってあげて」
梨華「わかった」
保田「あたしが案内してあげるから」
梨華「うん」
梨華はそう言うと圭の後ろについていった。
しばらくすると二人は中澤裕子の部屋に到着した。
中に入ると元気な姿の裕子がいた。
梨華「中澤さん、ごめんなさい!!」
梨華は突然裕子に謝った。
裕子「梨華か…謝るのはウチや…」
梨華「ううん、あたしの為に娘。が散らばっていったんだから…」
保田「いつ退院できるの?」
圭は突然裕子に尋ねてみた。
裕子「あと2〜3日で退院出来る。」
保田「そうですか」
裕子「梨華…ウチの事はええから、はよ休み」
梨華「わかりました」
梨華はこう言うと圭と一緒に部屋を出た。
保田「正直に謝っちゃえよ…」
圭は梨華に言った。
梨華「えっ?」
保田「こんな事態になった事を素直に謝れば丸く収まるから」
梨華「わかった、ありがとう…」
梨華はこう言うと病院を後にして、自宅マンションへと帰っていった。
21 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月02日(水)14時03分55秒
翌日。
後藤、辻を除くモーニング娘。のメンバーが事務所に呼び出された。
つんく「今日は石川梨華の謝罪会見を行う」
つんくは言った。
娘。達は今や遅しと梨華を待っている。
するとそこに梨華が現れた。
静かに壇上に上がる梨華。それを見守る娘。達と和田マネージャー。
梨華の会見が始まった。
梨華「私は○月×日の午後×時頃、テレビ東京の楽屋でメンバー達に暴行を加えて逃走しました。よって私石川梨華はその責任を取り、モーニング娘。を脱退します。」
場内が異様なムードに包まれる中、マネージャーは梨華にこう言った。
和田「正直に謝ったのはいいとしよう。しかしあの件は立派な犯罪であるので梨華には向こう三ヶ月間の減給を命ずる。そしてモーニング娘。は一週間の活動休止だ。」
梨華「ありがとうございます。」
梨華は泣きながらマネージャーに感謝した。
他のメンバーもつられて涙を流していた。
修復不可能だと思った娘。が修復に成功したからである。
こうして、謝罪会見は終了してメンバー達はそれぞれの場所に帰っていった。
22 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月02日(水)14時08分49秒
石川・加護編終了であります。
次はカントリー娘。編行きます。
今度の舞台はこの程誕生したさいたま市(旧浦和市・大宮市・与野市)です。
23 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月02日(水)14時13分08秒
ピーポーピーポー…
救急車が事務所の前に到着した。
医師達が血まみれになった女性を担架に乗せる。
この女性の名は、村田めぐみ。
中澤が娘。を脱退して、悲しさの余り事務所ビルの屋上から飛び降りたのだろう。事務所周辺は大変な騒ぎである。
救急車はその女性を乗せると病院へと向かって走っていった。


同じ頃。
ここは花畑牧場。
りんねとあさみが牧場の仕事をしているとプロデューサーの田中義剛が来た。
田中「大変だよ!」
義剛は慌てた口調で2人に言った。
りんね「どうしたんですか?」
田中「君達の仲間が自殺したんだ!」
あさみ「えぇっ?」
田中「とにかく、今は病院へ行こう…」
義剛はこう言うと二人で病院へと向かった。
しばらくすると義剛達3人はとある病院に到着した。
りんねが緊急治療室に入った頃には手遅れだった。
亜弥「遅かったよ、戸田さん…遅かったよぉ〜」
松浦亜弥はこう言うとつんくの心で泣き始めた。
りんね「嘘よ…嘘に決まってる…またみんなしてあたしを騙そうとしてるんでしょ…」
りんねはこう言うとベッドに顔を埋めて泣き始めた。
24 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月02日(水)18時08分53秒
さて、ここは緊急治療室外。
希美「あなたのせいよ」
辻希美が突然中澤裕子にこう言った。
裕子「何が?」
希美「あなたがモー娘。を辞めるからこんな事になるのよ!」
裕子「仕方なかったんや」
希美「返して!あたしの青春を返してよぉ〜!」
希美はこう言うと裕子の心で小さくバカバカ、と暴れ出した。
裕子「ごめんな、希美。」
裕子は希美に言った。
希美「うぅ、ひっく、うぇぇ〜」
希美は裕子の心で泣きじゃくっている。
するとそこに柴田あゆみが来た。
あゆみ「あなたってホントに最低!」
あゆみはそう言うと裕子の頬を叩いた。
裕子は叩かれた頬を押さえた。
あゆみ「見損なったよ、中澤さんの事」
裕子「ごめんな」
あゆみ「謝って済む事じゃないのよ!」
あゆみは叫び声で言った。
りんね「ほんと最低ですっ!」
りんねは泣き声で言った。
義剛「みんな、落ち着いて」
義剛はあゆみ達をなだめた。
こうして、りんね達の長い夜は終った。
25 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月13日(水)13時40分43秒
翌朝。
とある新聞紙には次の記事があった。
「野猿、撤収を撤回!ハロプロ加入へ」
この記事を見たのは松浦亜弥であった。
亜弥「もしかして初めて男性グループが加入するのかな?」
亜弥はそう思った。
記事は次のように記されていた。
「今月15日に発生したアイドル飛び降り自殺事件でとんねるずの石橋貴明氏は、自身が在籍しているグループ「野猿」の撤収を白紙に戻すと語った。野猿側は再発防止を呼びかける為にハロプロへの加入も目指しているという。」
亜弥「大変だ…早くみんなに知らせなくては」
亜弥はそう言うと部屋を飛び出して、事務所へと向かっていった。
26 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月21日(木)11時54分15秒
そしてここは都内某所にある事務所内。
ここにはハロプロのメンバーが全員集合していた。
(この程カントリー娘。はしばらくの間「半農半芸」というスタイルを切り捨てて東京近郊で生活を始めたようだ…)
しばらくはこの話で持ちきりになっていた。
と、そこにつんくが現れた。
つんく「野猿のハロプロ加入が正式に決定しました」
つんくの言葉にメンバー達は驚いていた。
27 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月23日(土)13時16分57秒
同じ頃。
ここは宮城県内にある共同墓地。
りんねとあさみはそこに来ていた。
あさみ「あたし達はもう大丈夫だからね」
あさみは自殺した村田の墓の前でこう言った。
りんね「だから貴女もあたし達を見守ってね」
りんねも同じ墓の前で手を合わせて言った。
そこであさみはりんねにこう言った。
あさみ「もうそろそろ行かない?吉澤さんが待っているはずだから」
りんね「そうね…」
りんねはそう言うとあさみと共に墓地を後にした。
28 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月27日(水)16時44分54秒
しばらくすると二人はさいたま市に到着した。
りんね「確かここら辺にあるって言ってたけど…」
りんねは言った。
あさみ「あっ、もしかしてあれじゃないの?」
あさみはそう言うと大きいマンションを指差した。
りんね「そう、そこよ…よく見つけたね」
りんねはそう言うとそのマンションの中に入っていった。
あさみ「ちょっと待って…」
あさみはその後を追うように中に入っていった。


ひとみ「二人ともよく来たね」
ひとみはあさみ達にこう言った。
りんね「来る途中めぐみの所に行ってきたよ」
ひとみ「墓参りですか?」
りんね「そうよ」
ひとみ「ここで立ち話もなんだからそろそろあたしの部屋に行こうよ」
ひとみはそう言うとあさみ達を自身の部屋へと誘った。
29 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月10日(火)14時53分59秒
その夜。
ひとみはあさみに言った。
ひとみ「今日の堂本兄弟メロンが出演するみたいよ」
あさみ「ほんと?」
ひとみ「うん…でも全員ではなさそう」
あさみ「一人?」
ひとみ「そうそう」
するとあさみはTVの電源を入れた。
すでにその番組は始まっていた。
TV音声「(歌)勝手な言い分さ、通りすがりに聞いてくれ〜♪」
ひとみ「もう始まっているね。」
あさみ「誰が出演する?」
ひとみ「見ていればわかるよ」
ひとみは言った。すると…
堂本光一「今日のゲストはメロン記念日メンバーの大谷雅恵さんです」
堂本兄弟の一人、光一はTVを通じてこう伝えた。
あさみ「雅恵さん、もう元気になってるんだね」
あさみはこう呟いた。
30 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月11日(水)14時54分17秒
−TV視点−
堂本剛「今回は真矢さんがお休みですので代役として矢井田瞳さんが来てます」
堂本兄弟のもう一人、剛はこう言った。
矢井田瞳「よろしくお願いします」
瞳はこう言って挨拶をした。


しばらくしてトークのほうはいい盛り上がりを見せていた。
そこで剛は単刀直入に雅恵に聞いてみた。
堂本剛「2ヶ月前、不慮の事故でメンバーが一人抜けましたが…」
雅恵「はい」
堂本剛「あれ以来何かありましたか?」
すると雅恵はこう言ってみた。
雅恵「その悲しみを無事に乗り越えて頑張ってます」
堂本剛「つまり、積極的に…ですか」
雅恵「はい。」
雅恵はこう返事した。

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