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〜 朝陽女子中央高等学校 〜

1 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月20日(土)21時15分06秒
初めて小説を書きま〜す。
○○っていう男が主役でございます。(「やぐゆゆ」みたいなのはどうも浮かばなくて…)
内容は題名の通り「学園もの」でございます。
2 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年01月22日(月)07時56分22秒
期待!
3 名前:厚底をはいたヤマンバ 投稿日:2001年01月22日(月)10時53分14秒
ぐわんばって下され!!
4 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月22日(月)11時12分44秒
 朝陽女子中央高等学校、通称”朝高”は中高一貫教育の学校である。(中学は、高等→中等に変えただけ)
 ここの学校はいち早くパソコンを導入した学校でもあり、全国でも極めて稀なネットワークが
 整っている学校でもある。
 そのサーバ管理者として○○はこの学校に就職したのである。

○○「ここかぁ…」

 8部咲きの桜並木を通り抜けて○○は校内へ入っていった。

 ○○はサーバ管理者なんて実はやりたくはなかった、
 しかし、求人票を見たとき○○は

○○「高校のサーバ管理者か……ラクそうだな……」

 たったそれだけの理由で就職をしたのだ。
5 名前:河原裕也 投稿日:2001年01月22日(月)18時44分43秒
お互い頑張りましょうねっ!!!!!!期待してます。
6 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月22日(月)18時55分00秒
 ○○は”教師”でもなく、”講師”でもない。
 学校での地位はあくまでも「サーバ管理者」である、
  
 そのため、○○はたま―に情報処理の授業にアシストとして出てくるだけで
 後は管理と学校の雑務をしているだけである。
 
 よって生徒との交流は殆どない、稀に他の教師と接触はある程度である。
 
 よって、生徒からは

「誰あれ?」

 と言われている。(大半の生徒は存在すら知らない)
 もう桜並木が青々とした葉をつけているのに○○は学校ではまだそんな存在であった。
7 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月22日(月)20時34分23秒
―しかし、ある日突然、何の前触れもなく事件は訪れた…
8 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月22日(月)22時17分39秒
 ○○はいつものように帰宅準備をしていた。
 
○○「5時だから帰るか…」

 と、次の瞬間―


矢口「キャアァァァァァァァ!!!」

○○「?何だ?」

 ○○は管理室を出て、声のした方向を見た。
 そうしたら、50mぐらい向こうに矢口が座り込んでいたのだ。
○○「(何かあったのか?)」
 ○○は全速力で廊下を走り矢口のほうへ向かった。
 
○○「おい!どうした!」
矢口「あ、あれ…」
 矢口はガタガタ震えながら目の前を指差した。

○○「!!」

 目の前の図書館には石川梨華が大量の血を流して横たわっていた。

??「どうした!!」
 と独りの男がやってきた。
○○「あっ、和田先生……あれ…」

 和田とはこの学校の情報処理科の教師である。
 
和田「うっ!酷いな……」
 と和田は横たわっている石川に近づいた。

和田「ダメだ…死んでいる…」
矢口「うそ…」
○○「…」

和田「とりあえず下に連絡してくれ、警察もな」
○○「…」
和田「早くしろ!」
○○「は、はい!」
 ○○は一目散に1階にある教務室に向かった。
 
和田「おい矢口、大丈夫か?」
 と声をかけるが、矢口はガタガタ震え俯いたまま喋ろうとしない、
 かなりショックを受けている様である。


 石川は横に転がっていた血塗れのカッターナイフで刺されたらしく、ほぼ即死だった、

 桜並木が紅く色づき始めた矢先の出来事であった……
9 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月23日(火)23時58分42秒

 警察はこの事件を殺人事件と断定して捜査を開始した。
 凶器は現場に落ちていたカッターナイフで断定、
 死亡推定時刻は午後4〜5時と発表された。

10 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月24日(水)19時42分06秒
○○「はぁ〜あんなことが起こるなんて…」
和田「そうですね…」
 昼休み、管理室で2人は事件について話していた。

和田「なんか生徒たちは矢口が犯人じゃないかって噂していますけど…」 
○○「はぁ?それは言いすぎじゃないですか?」
和田「いや、何でもあの2人確執があったらしいですよ」
○○「よくありそうな噂ですね」
和田「いや、そうでもないんですよこれが」
○○「えぇ?」
 ○○の疑問をよそに和田は話を続けた。
和田「石川はダンス部に入っていたんですけど、同じ部の矢口と確執があったそうですよ。
   ほら矢口って誰にでも話し掛ける明るい娘じゃないですか、石川って対照的にあんまり喋らない娘じゃないですか?」
○○「はぁ、」
 普段生徒との交流がない○○はこう返すのが精一杯だった、そんなことは気づかずに和田は話を続けた。

和田「だから、何回かダンスのことで2人の意見が一致しないで大変だったことが
   あったらしいですよ」
○○「へー」
 まるで矢口を犯人と決め付けている様な和田の話に○○は少しウンザリしていたが、
 和田は追い討ちをかけるようにこう言った、
和田「まっ、他の先生方も矢口がやったんじゃないかって睨んでいますけどね」
○○「…ふーん、そうですか」
 ○○は少し呆れたように返事をした。

○○「(今の教師って所詮こんなものなのか……)」
11 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月24日(水)19時49分44秒
あっ、改行してなかった。
スマソ。
12 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月24日(水)23時42分07秒

―ではその矢口はいったいどうなっているのであろうか?

13 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月24日(水)23時43分29秒
 今まで矢口が朝、教室に入ると、
矢口「おっは〜」
クラスメイト「アッ、まりっぺおっは〜」 
 と挨拶してくれたのが、

矢口「おっは〜」
クラスメイト「……」
クラスメイト「ああ、おはよう…」
 と明らかに事件後では周りの態度が一変していたのだ、 
 意識的にか、無意識的にかは不明だが周りは明らかに矢口を避けるようにしていた。

 休み時間でも、
矢口「ねぇ、トイレ行かない?」
クラスメイト「…いや、さっき行ったから」
 と女子恒例の”つれしょん”も避けられていた。

 その被害は授業中でも見られた、

 ある授業では、矢口がほんの少しでも喋ろうものなら、
教師「矢口うるさいぞ!黙れ!!」
 とすぐに怒号が飛ぶようになった。

 周りのクラスメイトも偏見な目で矢口を見るようになっていった、
 いや、このあとの部活の出来事を含めれば”学校全体”が
 と言っても過言ではないだろう……
14 名前:厚底をはいたヤマンバ 投稿日:2001年01月25日(木)01時43分25秒
ああ・・・なんか
http://mdouga.hypermart.net/file/197.jpg
こんな気分だ・・・
15 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月25日(木)11時16分20秒

 それはOGである飯田がダンス部に来ていたときのことである。

16 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月25日(木)11時41分46秒
矢口「どうしたのみんな?最近元気がないけど?」
全員「……」

 みんなが元気ないのも無理はない、殺人の噂が立っている人間と一緒に
 部活のなんてしたくないという気持ちが、無意識のうちに態度に出てしまっている
 のが原因なのだから。
矢口「ねえ、なんか言ってよ、みんな」
しかし、誰一人何も言わない、
矢口「私に原因があるならはっきり言ってよ!」
全員「……」
 もちろん誰も言えるわけがない。


 しかし、その均衡を崩すかのように飯田が口を開いた。
飯田「アンタ、石川を殺したって本当かい?」
 みんなの気持ちを代返するかのように、飯田がこう訊ねた。
矢口「してません!そんなこと!」
 矢口は飯田の発言に強い不快を示した。
 だが、飯田は話を続けた。
17 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月25日(木)11時43分33秒
飯田「みんなはね、殺人の疑いがかかっているアンタと踊るのはいやなんだよ」
矢口「みんなが私を疑っているって言うの!?」
飯田「気づかなかったの?私はすぐ分かったけど」
 飯田の発言に部員誰1人として不快感を持つものはいなかった。
 みんながそう思っていたのだから……

矢口「みんな私がやったと思っているの?!」
 矢口は悲痛な叫びでみんなに尋ねたが、
全員「……」
 誰1人として異を唱えるものはいなかった。

矢口「………何でだよー!!」
 矢口はあまりの辛さに出て行ってしまった。
 無論、誰1人として矢口を追いかけるものはいなかった…

矢口「グスッ、何で…………」
 あまりの悔しさに矢口は涙を堪えきれなかった。


 その後、現場に落ちていた凶器のカッターナイフが矢口のものと判明、
 皮肉にも矢口は日に日に追い詰められていった。
18 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月25日(木)18時31分36秒
―ではここで、事情聴取から明らかになったこの事件を整理してみようと思う。
 ・被害者は朝高1年生の石川梨華
 ・被害者の死因は即死
 ・第一発見者は同校の3年生の矢口真理
 ・凶器は現場に落ちていた矢口が所有していたカッターナイフ
 ・死亡推定時刻は午後4〜5時

 第一発見者である矢口の証言(要約)
矢口「事件当日、話があるから5時に図書館に来てくれと石川から言われて行ったんです。
   事件当日は図書館が閉まっているって委員会で聞いたから、鍵を借りて行って…
   …それで鍵(図書館のドアの)を開けてみたら…石川が…」

 矢口は1人だったためアリバイもない、現場に落ちていた凶器も矢口のもの、
 図書委員であるため図書館の鍵も借りることが可能、動機も十分、
 これでは疑うなと言うほうが無理であろう。
 学校全体の矢口に対する疑いを裏付けるかのように、警察も矢口の線で操作を進めていた……
19 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月25日(木)23時01分41秒
○○「(やっぱり矢口がやったのかな…)」
 ○○はコピー室でコピーを取りながら事件のことを考えていた。
○○「(でもなぁ、なんか納得いかないんだよなぁ…)」
 と考え込んでいると、
中澤「○○君、コピー終わってるで。」
 コピー室に中澤がやってきた。
○○「アッ、どうもすいません」
 次のコピーを○○が取ろうとしたとき、中澤はこう尋ねた、

中澤「なぁ、さっき矢口のことを考えていたやろ?」
 ○○は一瞬ドキッとしたが、
○○「ええ、まぁ……」
 と○○は正直に答えた。
中澤「あんたも矢口が犯人と思っているんと違うか?」
○○「いや、そうは思っていませんけど……」
 間髪いれずに中澤が尋ねる、
中澤「けど…何や?」
○○「…あの現場の状況じゃあどうしても疑ってしまいますよね…矢口を」
中澤「何や!あんたも結局周りと同じやないかい!!」
○○「えっ…イヤ……そうじゃなくて……」
 中澤の突然の怒りに○○はあせった、
中澤「じゃあ何や!?」
 
○○「…なんていうか…その…周りが矢口と決め付けていることが気にくわないんです。
   僕ってヒネクレ者ですから、多数派の意見より少数派の意見のほうを尊重してしまうんです。
   ……あんま理由になっていませんけど、僕は矢口はやっていないと思います。」
 ○○は今思っている考えを中澤にぶつけた。

中澤「…何や、あんたはうちの仲間か」
○○「は、はぁ…?」
 ○○の疑問をよそに中澤は話を続けた、
中澤「うちもなそう思うねん」
○○「へっ?中澤先生もそう思っているのですか?」
中澤「当たり前や、矢口なんてそんなことするやつじゃない。」

 ○○は中澤が矢口をかばう姿に“感情”を感じたのであろう、
○○「でも、何でそう言い切れるのですか?」
 と訊ね、話を余計にこじらせてしまった。
20 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月25日(木)23時03分52秒
注:姐さんの関西弁についての突っ込みは勘弁してください、
  私、甲信越の人間ですので。
21 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月26日(金)11時14分02秒
中澤「……」
 中澤はしばらく黙り込んだあとポツリと呟いた、
中澤「あいつのことはうちが1番よく知っているからかな…」
○○「…?」
 ○○は中澤の言ったことがよく分からなかった、
中澤「あいつはな、いっつも気丈に振舞っていたけど、
あいつはあいつで悩み事を一杯抱えておってな、
溜め込んでいるねん。」
○○「ふんふん、」
中澤「あいつとは学校だけでなく、休みの日とか一緒に
買い物しに行ったりとか、うちの家に呼んだりとかして
遊んでいたからよく分かるねん…あいつのことは…」
 中澤は矢口をいとおしむように語った、
○○「つまり、生徒と教師だけでなく、友達だったと?」
中澤「まっ、そんなとこかな…」
○○「それなら矢口から何か聞いていないのですか?事件のこととか?」

中澤「それがな…」
○○「何か?」

中澤「聞くも何も、最近、矢口学校に来てないねん」
○○「じゃあ携帯とかでは?」
中澤「四六時中全くダメ、繋がんない」
○○「う〜ん、矢口の口から何か聞きたいですよね、
ひょっとしたら無実を証明できるかもしれないし…」
22 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月26日(金)22時54分24秒
中澤「えっ、ほんまに!」
 一瞬、中澤の顔に笑みが浮かんだ、
○○「ひょっとしたらですよ、あくまで。」
中澤「天使も悪魔もあるかい、○○君なんとかしてや」
○○「だって中澤先生でさえ矢口と接触ができないのだから
どうしようもないですよ。」
中澤「アンタなー、自分で何とかできるって言ってるんだから何とかせい!」
 少々興奮しているせいか、つじつまが合ってない中澤の話に○○は困惑の
 表情を浮かべた、
○○「じゃ…じゃあ矢口と接触できるように何とかしてくださいよ。」
 と○○が言うと、中澤は少し考え込んだあと、

中澤「よし!矢口のためや!何とかしてやる!」
 少しホッとした○○だったが、
中澤「その代わり絶対に何とかせいよ!矢口の無実が証明できなかったら
おもいっっっきりシバいたるからな!!」
○○「あ、はい…(恐」
今更ながら大変なことを受けてしまったと思う○○であった、

半袖でいるのがやや肌寒くなった時期のことだった。
23 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月30日(火)19時05分12秒

その後、中澤が何とか矢口と接触し、話が聞けるようにこじつけた。

24 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月30日(火)19時07分22秒
―そして、約束の日

中澤「ついたで」
○○「はい…」

 ○○は力のない声で返事をした、

中澤「何や元気ないなあ、しゃんとして―や、しゃんと」
○○「はい…」

 一番親しい中澤にも事件のことを喋ろうとしなかった矢口が、
 自分に喋ってくれるだろうか、
事件のことを聞けたとしてもそれを解決しなければならない、
そんなことを考えると不安で○○は元気がなかった。

中澤「まっ、矢口のことは私に任せとき、何とかしたるから」

○○の気持ちを察したかのように中澤が励ました、

○○「お願いします。」

 ○○は中澤の言葉に少し気が楽になり、表情に余裕が見られるようになっていた。
25 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月30日(火)19時09分25秒
 ピンポ〜ン♪

矢口の母「はーい」
中澤「中澤ですけど」
矢口の母「あっ、中澤先生ですかお待ちしていました、どうぞお入りください。」

 その言葉に2人は家に入った、

矢口の母「今日はわざわざ出向いてくださってありがとうございます、真理のために…」
中澤「いえ、ご丁寧にどうも」
矢口の母「どうぞお上がりください、真理は自分の部屋にいますので」

 と、2人が家に上がったとたん、

○○「すいませんがトイレ貸してください。」

 申し訳なさそうに○○は尋ねた、

中澤「あのな〜、そんなもん来る前にすましとけよ!」

 中澤は○○の緊張感の無さにかなり呆れていた、

○○「じゃあ、先に行っていて下さい。」
中澤「お前に言われなくても行くよ」

 中澤はさっさと矢口の部屋へ行ってしまった、

矢口の母「トイレはこちらです。」

 ○○は矢口の母の誘導でトイレへ行った。
26 名前:河原裕也 投稿日:2001年01月30日(火)19時22分29秒
矢口の母かぁ・・・・・・。実際はどんな人なんだろうか?
27 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月30日(火)21時30分59秒
>矢口の母かぁ・・・・・・。実際はどんな人なんだろうか?
私も良く分かりませんけど、矢口がああいう性格だと母親のほうは、
同じように明るい人か、対照的に物怖じするような人じゃないかと思って、
設定したのですが。
(最近、石川を殺してしまったことを後悔してるhyper suzukaでした。)
28 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月31日(水)19時24分42秒

コンコン

中澤「矢口、入るでー」
矢口「どうぞ」

 中澤は初めて矢口の部屋へ入った、いくら親しいといっても
 所詮は生徒と教師、生徒が教師の家へ行くというのは稀に聞くが、
 教師が生徒の家へ行くのはなかなか出来ない事であろう。

中澤「へーっ、けっこう片付いている部屋やなぁ、てっきり汚いとばかり思っていたわ、
   まあうちらがくるから片付けたと思うけど、図星やろ?」

 中澤はいきなり事件のことを聞くのはよくないと思ったのだろう、
 いつも通りの会話で矢口の気持ちをつかもうとしたが、

矢口「…で何から話せばいいの?裕ちゃん?」

 矢口は中澤の心を見透かしているかのようにこう返した、

中澤「まだ○○が来ていないからかまへんよ」

 中澤は慌てることなく切り替えした、これくらいのことは覚悟していたのであろう。

中澤「(何とかリラックスさせないと…)勉強のほうはどうしてんの?」
矢口「しているわけ無いじゃん。」
中澤「ちゃんとせーへんとついていけなくなるで、大学に行くんやろ?」
矢口「どうせ捕まるんだからしても意味無いじゃん。」
中澤「うちが真犯人を捕まえるから意味は無いと思うで?」

矢口「…いいよ、どうせ…」
中澤「(いつものように“助けて裕ちゃん”って言うと思ったんだけど…
   こんな矢口見るの初めてやわ…)」

 かなり弱気な矢口を見て、中澤は戸惑いを隠せなかった、

中澤「(○○君何してんの〜、早くこいっちゅうねん!)」

 矢口の心を開けず、内心かなり焦っていた中澤だった。
29 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月31日(水)20時07分18秒

―そのころ○○は何をしていたのか?

○○「ありがとうございました。」
矢口の母「いーえ。」

 ○○は足早に立ち去ろうとすると、

矢口の母「あのー、真理は大丈夫なのでしょうか?」
○○「えっ、まぁ多分…」

 まだ何も分かってない○○はこう答えるしかなかった、

矢口の母「最近、警察の方が頻繁に訪れてくるので心配で…」
○○「うそぉ…(警察も矢口の線で動いているって本当なのか…)」
矢口の母「真理は殺人なんてしてないと思っているですけど…」

○○「ダメですよ、母親が我が子を信じなくてどうするのですか?
   今、真理さんは情緒不安定で人間不信に陥っています、
   そんなときこそ我が子を支えなければならないのではないですか?」

 ○○がこんなことを言ったのは、矢口の母の弱気な言葉に苛立ちがあったのだろう、

○○「私は真理さんとは面識が殆どありませんが、彼女はやっていないと思っています。
   今までの彼女は誰にでも笑顔を振り撒いていた子じゃないですか?
   今はどうです?学校にも行かず、部屋に引きこもっているだなんておかしい
   と思いません?周りの人達からかなり迫害された証拠ですよ。」

 さらに話は続く、

○○「まだ、根拠も証拠もありませんが、必ず真理さんの無実を証明したいと思います。
   もし逮捕なんかしたら、誤認逮捕でマスコミに突き出してやりますよ。」

 家に入るまでの弱気はどこに行ったのやらというほどの強気な発言だった。

矢口の母「……」

 あまりにもの迫力に返す言葉が無く、矢口の母は黙り込んでしまった。

○○「…ナマイキ言ってすいませんでした。」

 と言って、○○はばつが悪そうに矢口の部屋へ向かった。
30 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月31日(水)20時10分15秒

 コンコン


○○「すいません、お待たせしました。」
中澤「おせ―よ、早くこいっツーの」

 しかし、言葉とは裏腹に中澤は安堵の色を見せた。

○○「で、どこまで話したのですか?」
中澤「お前こと待っていたから何も話なんかしてへんわ」
○○「そうですか、じゃあ早速始めましょうか。」

矢口「……やだ。」
○○「は?」
矢口「もういいよ、私がやったって言えばそれでいいじゃん…」
中澤「おい矢口!何を言うてんねん!」
矢口「裕ちゃんももう私にかかわらないで…」

 中澤はどうして言いか分からず○○に助けを求めた、

中澤「あーもう○○!アンタからなんか言いや!」


○○「……矢口の無実を証明する証拠があるんだけど、俺。」

○○の意外な言葉に2人は驚きを隠せなかった、


中澤「ウソ―!私聞いていないでそんなもん!」
○○「言ってないから知らないと思いますけど。」
矢口「……ホント、それ?」

 下ばかり向いて話していた矢口が初めて顔を上げて話した、

○○「おう。」
矢口「じゃあ私、捕まらなくていいの?」

○○「別に捕まっても良いんだろ?矢口は?」

 少し意地悪っぽく○○は矢口に話し掛けた、

矢口「そんなの良くないに決まってるじゃん!」
中澤「何言うてんの、さっきまで“もういいよ、私がやったって言えばそれでいいじゃん…”
   って言っていたくせに」
○○「あと、“裕ちゃんももう私にかかわらないで…”って言っていたね。」
中澤「分かった、矢口がそこまで言うなら、矢口がやったことにしてやるよ(笑)」

矢口「もー!裕ちゃんのイジワル!!」

 さっきまでの重い雰囲気がウソのように明るくなっており、
 和やかに話が進んでいた。
31 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年01月31日(水)21時31分21秒
最近思うのだが、私の小説って読まれているのかな?と思ってしまう。
よく作者さんが「何か感想をカキコしてください!」って言っているのを良く見かけるが、
書き手になってようやくその気持ちが分かったような気がする。
(感想のカキコなんて面倒だなぁ。と思っていたので……)

椎名林檎の入籍より、松尾伴内の入籍のほうが驚いたhyper suzukaでした。
32 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月01日(木)07時36分31秒
おもろいっすよ♪
33 名前:厚底 投稿日:2001年02月01日(木)10時12分36秒
読みまくりですぞ。毎日チェックしてますぞ!!
石川が死んだのはちょと悲しい。他のメンバーは出る予定があるんですか?
34 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月01日(木)20時49分34秒
>>厚底様
>石川が死んだのはちょと悲しい
 どうしようかな?復活させようかな?ダメですかね?死んだままのほうが良いのかな?
>他のメンバーは出る予定があるんですか
 お楽しみ。



35 名前:厚底 投稿日:2001年02月01日(木)21時28分40秒
石川が復活するのも不自然でしょうから死んだままでいいんじゃないでしょうか。
他メンでるのあつかましくも期待しております。では頑張ってください。

36 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月01日(木)21時30分13秒

○○「でさ、事件に遭遇するまでの経緯を詳しく教えて欲しいんだけど。」
矢口「警察から聞いているのではないんですか?」
○○「細かいところまで聞きたいんだ。
   …例えば、誰かとすれ違ったとか、鍵をどっかに置いたとか…」
矢口「あ、はい。じゃあ詳しく話しますね。」

矢口「5時になったから、事務室に行って鍵を借りてまっすぐ図書館に行きました。
   …あっ、途中で2階のトイレに行ったんだ。」
○○「そのとき荷物はどこに置いた?」
矢口「…鞄は邪魔だから廊下に置いていました、…鍵も鞄と一緒に置いていましたけど…」

○○「どのくらいトイレにいた?」
矢口「2〜3分ぐらいじゃないですかね?」

○○「その後は?」
矢口「まっすぐ図書館に行きましたけど…」

○○「石川に呼び出されたのはいつの話?」
矢口「朝、携帯のショートメールに入っていたんです。」
○○「本当に石川からだったの?」
矢口「はい、番号も確認しましたから。」

37 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月01日(木)21時32分24秒
○○「…確か、鍵を開けたら石川が居たんだよね?」
矢口「そうなんです、それが不思議なんです。」

○○「…誰かが矢口の前に図書館の鍵を借りたってことか?」
矢口「私もそのことを警察に言ったんですけど、私の前に鍵を借りた人って
   司書の先生だけなんです、しかも、4時20分には鍵を返していたそうです。」

○○「…う〜ん、ってなると、犯行は4時20分〜5時の間なんだよな…」
矢口「その間には鍵を借りた人はいないそうです。」

○○「……4時20分前に殺されていたのでは?」
矢口「司書の先生は死体なんて見ていないそうです。」
38 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月01日(木)21時33分07秒

 ○○は頭を抱え込んだ、

○○「……どうなってんの?」

 と○○が考え込んでいると、

中澤「なあ、さっき矢口の無実を証明する証拠があるって言ったやろ?
   そうだったら別にそんな話聞いてもしょーが無いとちゃう?」

○○「…あのですね、矢口が無実なんだから他に誰かがやったんですよ、
   真犯人を見つけなきゃまた矢口が犯人にされてしまうかもしれないですよ?
   今、警察は矢口がやったって決め付けているらしいですから、無実を証明したって
   また難癖つけられて矢口を犯人にしたがると思いますよ。」
中澤「いやでもさ…」

 と中澤が言いかけたとたん、

矢口「いや裕ちゃん、○○先生の言う通りだよ、
   真犯人を見つければ私が犯人じゃないって100%証明できるしね。」

 矢口の助け船に○○は安堵の表情を浮かべていた。

39 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月01日(木)21時35分19秒
 
 矢口の家を後にして中澤が開口一番、

中澤「矢口の無実を証明する証拠って何?」

 やはり証拠が何か気になったのであろう、

○○「それは言えないですね。」
中澤「何で?」
○○「超A級の証拠なので、僕意外に知られたくないんですよ。」
中澤「ケチやなぁ」

 自分も協力しているのに何で教えてもらえないのだろう、
 中澤は疎外感を感じずにはいられなかった。

○○「まぁ、今は教えられませんが、そのうちに教えますよ。」
中澤「何で今はダメ何や?」

○○「実を言うとまだ8割くらいの確率でしか無実を証明できないんですよ。」
中澤「無実を証明するのに確率なんてあんのかい?」
○○「ええ、もし何かしらのトリックを考えられたらおしまいですから、
   私達が真犯人を見つけないとダメなんですよ。」

中澤「…そっか、とんでもないトリックを思いつかれて矢口を犯人にされたら
   元もこうも無いもんな」
○○「まあ、そういうことです。」

 何と無くだが中澤は納得したようだ。
40 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月01日(木)21時36分58秒

中澤「でもさ、何で○○君って矢口が犯人じゃないって思ってんの?」
○○「……さあ、何と無くですかね。」

中澤「…矢口のこと好きやろ?」
○○「はぁ?」

 突拍子も無い中澤の問いに○○は驚きを通り越し、やや呆れていた、

中澤「隠さんてもええって、そうしか考えられへんもん、こんなことするなんてさ」

 確かに中澤の言っていることはある意味正論かもしれない
 がしかし、次の○○の返答に中澤は目を丸くすることになる。

○○「何を言っているんですか、僕は中澤先生のことが好きだからそんなわけ無いじゃないですか。」

中澤「うそぉ!!」

 中澤はかなり驚いていた、そりゃそうだ。

 しかし、

○○「ウソに決まってるじゃないですか。」

 と○○は冗談で言ったつもりらしいが、

中澤「あのなー!お前、言っていいことと悪いことがあるで!!」

 なぜか中澤はブチギレていた。
41 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月01日(木)21時38分16秒

○○「冗談ですよ、冗談(焦)」
中澤「冗談で済むかい!一瞬本気になったうちの気持ちはどうなるんじゃい!」

 確かに悪い冗談かもしれない。
 しかし、冗談とも思えなくは無い年下の男の発言をいちいち真に受ける中澤もどうかと思うが…

○○「(こ、これが2○歳にして結婚を焦っている女性なのか…)」

 そんなこと言えるはずは無かった、言ったらとんでもないことになるのは必至だから…
 (年齢はあえて伏せさせていただきました。)

○○「あ、僕こっちの方向なんでサヨナラ―。」

 ○○は逃げるように方向を変え、中澤の元から立ち去った。

中澤「くっそー逃げられた、いつの日か絶対しばいたる!」

 ……いやはや、結婚を意識している女性は恐いなぁ。
42 名前:河原裕也 投稿日:2001年02月01日(木)22時49分39秒
ブチギレするナカザーがかわいい(ハァト
43 名前:厚底 投稿日:2001年02月02日(金)07時52分09秒
「うそぉ!!」に萌えてしまた・・・
44 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月02日(金)09時16分53秒
>ブチギレするナカザーがかわいい
>「うそぉ!!」に萌えてしまた・・・
 そおですか?意外だな…
45 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月02日(金)12時51分14秒
○○「ここだったかな、石川が倒れていたのは。」

 ○○は放課後、現場でもある図書館に来ていた、とりあえず現場を見ておこうと思ったのであろう。

 現場はすぐにわかった、今でも床には血の後が残っているからだ。

○○「うーん、他に何か無いかな…」

 もう何日か経過していたので手がかりらしいものが残ってない、
 そのため○○は現場の周りを見渡した。


○○「ん?この本棚何にも本が無いなぁ?」

 入り口を入ってすぐの右側の本棚、つまり現場のすぐ右側の本棚には本が全く無く、
 スカスカの状態だった。

○○「すいません、何でこの本棚には本が無いのですか?」

 ○○は図書館にいた司書に訪ねた、
46 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月02日(金)16時34分47秒
司書「ああそれね、血しぶきで汚れていたから処分したんです。」
○○「へーそうですか…」

 納得した様子の○○だったが、

○○「左の辞書とかは大丈夫だったんですか?」

 ちなみに現場の左側の本棚は辞書などが置いてあった、

司書「全部ではなかったのですけど、それでも1・2冊ぐらいだったかな?処分したのは。」
○○「そうですか、ありがとうございました。」

 ○○は再び現場に戻り両側の本棚を見比べた、


○○「……あ、ホントだ、」

 どうやら司書の言っていたことは本当だったようだ、
47 名前:厚底 投稿日:2001年02月02日(金)18時48分41秒
>じゃあ私は早いんですかねぇ?毎日ってことは?@河原さんのスレ
あっちで雑談するのもなんなのでこっちに返事書かせてもらいます。
毎日更新されるのは当然嬉しいですよ。家に帰ってチェックするのが楽しみ。
楽しみにされるとプレッシャーになるかもしれませんが頑張ってください。
でも毎日更新しないと怒るなんてことは一切ありませんので自分のペースで
やってくださいね。
「うそぉ!!」に萌えたのは意外ですか?そんなもんですよ、男なんて。
48 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月02日(金)21時46分03秒
 
 ガチャ

??「失礼します。」

 とそこに1人の刑事らしき人物が入ってきた、

刑事「私は××警察の者です、現場を少し拝見してよろしいでしょうか?」

 警察手帳を見せながら司書にこう言った、

司書「ご苦労様です、どうぞ。」

 許可を取ると現場周辺を見渡し、何かを書いていた。
 ふと、○○と刑事が目が合った、

刑事「…確かあなたは石川の死体を発見した○○さんですよね?」

 ○○に見覚えがあったのであろう、○○にこう訊ねた、

○○「ああ、そうですけど…」
刑事「先日はどうも、捜査に協力していただいてありがとうございます。」

 なかなか礼儀正しい刑事のようだ、某県警とはえらい違いだ。

○○「…ちょっと聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」

 この刑事の礼儀正しさに好感が持てたのであろう、○○は刑事に質問をした、

刑事「どうぞ」

 嫌な顔をせず○○の質問に応じた。

○○「もしかして石川の顔かどこかに“\”のような傷ってありませんでした?」
49 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月02日(金)21時48分32秒

刑事「ええっ!」

 ○○の意外な質問に刑事は驚きを隠せなかった、なぜなら○○の言った通り石川には
 “\”という傷があったからだ、

○○「どうなんですか?」
刑事「ええ…ありましたけど…」
○○「そうですか、ありがとうございました。」

 ○○は納得し、図書館を立ち去ろうとした瞬間、

刑事「ちょ、ちょっと!」

 慌てて刑事が呼び止めた、

○○「何ですか?」
刑事「誰からその話を聞きました?」

 確かに、一部の人間しか知らないことを知っていたのだから不思議に思ったのであろう、

○○「誰にも聞いていませんよ、ここの現場を見てそう思ったのですが…」
刑事「えっ?うそぉ?」

 思わず刑事はあたりを見渡した、

刑事「何で分かったのですか?」

 ○○に訊ねようとしたが、

刑事「……あれ?もういない……。」

 刑事があたりを見渡している間に○○は図書館を出て行ってしまったのだ。

○○「(なるほど…矢口がやったっていう可能性は低くなったかな…?)」

 その頃すでに廊下に出ていた○○は既に何かを掴んでいた様子だった。
 そう、石川にあった“\”という傷が理由らしい……
50 名前:河原裕也 投稿日:2001年02月03日(土)01時11分34秒
超気になります。
期待期待・・・・・・・・・。
51 名前:厚底 投稿日:2001年02月03日(土)21時48分36秒
>刑事「えっ?うそぉ?」
さすがにこれには萌えません。でもワラテシマタ・・・
しかし気になりますねぇ。
52 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)01時08分17秒
 ―今日は日曜日、だが○○は学校にいた。

○○「うーん、どうしようかな…」

 ○○は教務室に入るのを躊躇していた。今日はダンス部の部員に石川の話を聞こうと
 中澤の元を訪れたのだが、先日の件を気にして○○はなかなか入れなかった。

○○「……明日にすっかぁ」

 と振り返った瞬間、

中澤「おっ、○○君何してんの?」
○○「うおっ!!」

 いきなり目の前に中澤が現れて心臓が飛び出しそうなくらい○○は驚いた。

中澤「そんなに驚かんてもええやん」
○○「あ・・・すいません。」
中澤「日曜日なのにご苦労やな、で、なんか用か?」

 どうやら中澤は先日の件は引きずっていないと見える、
 そのことを察知したのか○○は要件を告げた。

○○「今日中澤先生がいるって聞いてお願いがあってきたんですけど…」
中澤「何や?」
53 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)01時09分06秒

○○「今日ダンス部の部員に話を聞きたいと思ってきたんですけど、
   中澤先生の力で何とかなりませんかね?」

 本当はダンス部の顧問にそんなこと聞けばよいのだが、○○はそんなことは思いもせずただ、中澤に頼んで何とかしてもらおうと言う考えしかなかった。

中澤「ああ、ええよ。」
○○「何とかなりますか?」
中澤「何とかなるもなにもうち、ダンス部の顧問やもん」

○○「え!ホントですか!?」

 予想もしていなかった展開に○○は驚いていた、
 中澤の格好を良く見たらジャージを着ているではないか。

中澤「うちがこんなところでウソついてどうすんの?」

 そりゃそうだ。

○○「じゃ、じゃあお願いします。」
中澤「ほな行くでぇ」
54 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)01時10分51秒
 
 2人はダンスホールにやってきた、そこで中澤が入るなり、

中澤「ちょっと集まって!」

 一声掛けるなり20〜30人は居ようかという部員がいっせいに中澤の元へ集まった。

○○「(へぇ〜ホントに顧問なんだ。)」

 ○○は中澤がダンス部の顧問ということをやっと信用したようだ。

中澤「うちの横にいる先生は情報処理の授業で見たことあるやろ、
   ○○って言う名前の先生や。」
○○「(先生じゃないんだけどなぁ…)」

 そんな○○の気持ちは気づくはずも無く、中澤は話を続けた。

中澤「事件のことはみんなも知っているやろ?そのことについての話が聞きたいそうや。」

 部員の中には首をひねる者もいた、確かに事情を知らない部員は不思議に思うだろう。

中澤「真犯人を捕まえるためにも協力してな」

 そういうと渋々ながら部員は返事をした、
55 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)01時12分50秒
中澤「で、どうするの?1人1人に話を聞くの?」
○○「いや、4・5人でグループを組んでもらって聞きます。」

中澤「順番は?」
○○「じゃあ…中澤先生が指示してください。」
中澤「わかった、話は部室で聞いとくれ」
○○「はい。」

 ○○は部室へ向かった、

中澤「じゃあそこの組からいってくれ。」

 中澤はある1グループを指して移動を促した、
56 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)01時15分56秒

○○「っていうか、俺独りで話し聞くの?ヤダナー」

 ○○は中澤が一緒でないことに不安を覚えていた、
 部員は正直に喋ってくれるか……と言うよりただ単に心細かったのだ。

 コンコン

○○「(結局俺独りか…)どうぞー。」

 4人の女子が部室に入ってきた、

4人「失礼しまーす…」
○○「こっちに適当に座って。」
4人「はい」

 着席を促し、早速話を聞いた。

○○「じゃあ、左から順に学年・クラス・名前を言ってください。」
57 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)01時17分28秒

1番左の女子「はい、中等部3年A組、吉澤ひとみです。」

 ○○は一瞬耳を疑った、

○○「えっ!中等部?!」
吉澤「ええ、私たち全員中等部のものですけど…」
○○「な、な、なんでいるの?」

左から2番目の女子「あ、私も同じ3―Aの後藤真希です、今日は中等部と高等部の
          ダンス部の交流練習なんです。」

○○「あっ、そうなの、へー……」

 ○○はすぐに納得し、話を続けた、

○○「じゃあ次、」

右から2番目の女子「はい、わたし1―Bの辻希美れす。」
1番右の女子「うちは1―Eの加護亜依です。」

○○「……はい、分かりました。」

 ○○は全員の学年・クラス・名前を書き終えた。


○○「じゃあ、本題に入ります、
   石川梨華さんってどういう人でしたか?」
58 名前:厚底 投稿日:2001年02月04日(日)01時41分34秒
お!?他メンいっぱい出てきた!!嬉しいっす。
新メン+後藤は活躍するのかな?気になります。
59 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)22時39分20秒

吉澤「…う〜ん、真面目な人っていう印象ですね。」
後藤「そうそう、何とか打ち解けようとギャグを言ってたらしいけど、先輩たちが言うには寒くてやめて欲しかったって言ってたしねー。」
辻「まじめなひとれした。」
加護「うちは美少女って周りが言ってたから、綺麗な人っていうイメージがある。」

○○「……ふーん、
じゃあ、矢口真理さんについて何か聞いています?」
60 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)22時40分49秒

吉澤「先輩たちが犯人じゃないかって言っているのは聞きましたけど…」
後藤「ホントにまりっぺが犯人なのかな?私は信じられないけど。」
辻「ほんとにやぐちさんがはんにんなのれすか?」
加護「いくら利華ちゃんと仲が悪かっていっても殺人だなんて…うちは信じられへん。」

○○「……(やっぱりか)
   じゃあ、その2人(矢口と石川)の間について何か知っています?」

吉澤「1回、部活中に喧嘩があったけど、それ以来仲直りしたって聞いたことがあったんだけど…」
後藤「ああ喧嘩ね、あれは驚いた。あの2人って性格が対照的だから仕方なかったんじゃないの?」
辻「あれはびっくりしたのれす、そのごなにもなかったってきいたのれすけど・・・」
加護「矢口さんって突っかかることはあっても、暴力は振らない人じゃないかなぁ?
   だから殺人だなんて信じられへん。」
61 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)22時45分00秒

○○「……へーっ、2人ってずーっと仲が悪かったんじゃないんだ?」

吉澤「…って話は聞いたことありましたけど……」
後藤「でも梨華っちって誰とも仲は良くなかったけど、悪くも無かったよね。」
辻「それはよくわかりませんが、せんせいとなかがよかったってきいたことあるのれす。」
加護「悪くは無かったけど、そんなに会話はしてないんじゃないかな?」

○○「……先生と仲が良かった?
   詳しく教えてくれないかな?辻さん。」

辻「きいたはなしなのれすけど、おおくのせんせいとめーるのやりとりを
  していたってのをきいたことがあるのれす。」
吉澤「えっ、そうだったの?」
後藤「あっ、だからか、先生と付き合ってるんじゃないかって噂があったんだ。」
加護「うちも石川さんがいろんな先生と仲が良かったっての聞いたことあります。」
62 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月04日(日)22時45分31秒
○○「……先生と付き合っていた?
   それって本当?後藤さん?」

後藤「噂で聞いたから誰かともわかんないし、ホントかどうかもわかんない。」
吉澤「えーっ!そうなの?!」
辻「それってほんとうなのれすか?」
加護「でも、付き合っていたとしたら誰なんやろね?」

○○「……(ただの噂か)
   じゃあ逆に、私に聞きたいことってありますか?」

後藤「は〜い。」

 後藤が手を上げた、

○○「はい、後藤さん。」
63 名前:河原裕也 投稿日:2001年02月04日(日)23時52分27秒
を〜。ものすごいハイペースだ〜。
楽しみだな〜。
64 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月05日(月)21時55分10秒
後藤「○○先生って普段何しているんですか?先輩から聞けって言われてるんで。」

 的を射ていない質問に○○はガクッときた、

○○「………(まあいいか)
   私は普段はサーバ管理者をやっています。」
後藤「なんすかそれ?」

○○「……(やっぱ知らねぇか)
   高等部のコンピュータ管理をしています。」

後藤「へー。」

 後藤はあまりよく理解していないようなので○○は詳しく教えた。

○○「…例えば、後藤さんがメールを送れば、それが何年・何月・何日・何時・何分・何秒の単位で
   誰に送ったかが分かります、後メールの内容も。」
後藤「えっ!そんなこと分かるの?!」
○○「うん、授業中にメールなんか使っていたら、警告メールを送ったりするよ。」
後藤「ええ〜!」
吉澤「そういえば先輩が、情報処理の授業中にメールで遊んでいると、
   なんか変なメールが届くって言っていた!」
辻「そもそもじゅぎょうちゅう、あそんでいたらだめなのれす。」
加護「へぇ〜知らなかった、今ってそんなことが出来るんやなぁ。」

 4人ともミョ〜に感心していた、IT革命もまだまだだなぁ。
65 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月05日(月)21時57分08秒
○○「……(何でこんなに感心されてんだろ?)
   他には?」

辻「っていうか、なんで○○せんせいがこんなことやっているのれすか?」

 くるべき質問がきたという感じだった。

○○「…ん〜とそれはねぇ………」

 ○○は今までの経緯を話した、



吉澤「へぇ〜」
後藤「えら〜い!」
辻「それはすごいのれす」
加護「で、どうなんですか?犯人は誰?」

 4人は一様に歓心をしていた、そりゃそうだろう。

○○「犯人の目星はまだだけど、とりあえず矢口はやっていないと言っていいかな。」

 すると後藤が、

後藤「へーっ、ここまでするってことは○○先生ってまりっぺのこと好きなんでしょ?」

 どこかで聞いたことあるような質問が又来たようだ、
66 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月05日(月)21時58分19秒
○○「それ、中澤先生にも全く同じこと聞かれたよ、
   別にそうじゃないんだけどなぁ…」

辻「ふつう、だれもがそうおもうのれす。」
加護「だね。」
吉澤「まりっぺもそう思っているんじゃない?」
後藤「あはは、よっすぃーの言う通りだね、きっと。」


○○「聞きたい事は聞いたからもういいよ。」

 と話をそらすかのように退出を促すが、

吉澤「先生は私たちから聞きたいことを聞いたのかもしれないけど、
   私達はまだ先生に聞きたい事は山ほどあるよ。」

 この吉澤の鋭い突っ込みに○○はグゥの音も出なかった、

67 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月05日(月)22時01分40秒
辻「れも、○○せんせいはなかざわせんせいのほうがすきなのではないのれすか?」

 …あのときの恐怖が○○の頭を横切った、

○○「……冗談でそう言ったらムチャクチャ怒られたよ。」

辻「そういうじょうだんはなかざわせんせいにはつうじないのれす。」
吉澤「そうそう。」
加護「ダメだよー、そんなこと言ったら。」
後藤「男となると見境がつかないからね裕ちゃんは。」

 どうやらダンス部の部員は中澤の結婚に対する(必死な?)意識を知っているらしい。

○○「もう、出て行って…」
吉澤「まだ聞きたいこといっぱいあるー!」
後藤「○○先生、逃げちゃダメ〜。」
辻「にげてはだめなのれす。」
加護「○○先生、それは逃げてると思うがな。」

○○「っていうか俺、先生じゃないんだけど……」

加護「じゃあなんて呼べばいいんや?」


後藤「○○っち!ってどう?」
辻「さんせいなのれす。」
吉澤「異議な〜し!」
加護「以下同文。」
○○「どう呼んでもいいから、早く出て行って…」

 もう勘弁したのか4人はようやく出て行った。

○○「これだから女子生徒って嫌なんだよなぁ……」

 まだ1組目というのに○○はもうぐったりしていた。
68 名前:厚底 投稿日:2001年02月06日(火)01時07分58秒
確かに女子高は大変そうだ。2組目も誰か出てくるのかな?楽しみ。
ハイペースだから目が離せないですね。これからも期待大。
69 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月06日(火)09時16分58秒

○○「ふぅ…やっと終わったよ……」

 すべての組の話を聞きおえた○○の顔には疲労の色が見られていた。
 2組目以降の話は殆ど1組目が話したものと同じだった。

○○「さてと…戻るかな…」

 ○○はダンスホールへと戻った、

○○「中澤先生、ありがとうございました。」
中澤「どう?参考になったか?」
○○「ええ、かなり。」

 ○○は色々掴んだ様子だった。

中澤「よし、今日はこれでおしまいや。みんな帰ってええで」
部員「はい、お疲れ様でしたー。」

 部員はダンスホールを出て、帰宅の準備のため部室へ向かった。
70 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月06日(火)09時18分23秒

○○「中澤先生、」
中澤「なんや?」
○○「あのー、もう1つお願いがあるんですけど…」
中澤「今度はなんや?」

○○「鍵を管理している事務室に行きたいのですが……ダメですかね?」

 ○○がダメ元で聞くのも無理は無い、
 ダンス部はたまたま中澤が顧問だったから良かったものの、
 事務室はさすがにコネは無いだろうと思っていたからだ。

 しかし、

中澤「あっ、ええよ、なんとかしたる。」
○○「うえっ?ホントですか?」

 意外な中澤の言葉に○○は驚きを隠せなかった。

中澤「じゃあ、着替えてくるから教務室で待ってて」
○○「あ…はい…」

 ○○はまだ中澤の言葉が信じられない様子だった。
71 名前:厚底 投稿日:2001年02月06日(火)20時27分40秒
いや、ほんと更新早いですねぇ。中澤さん頼りになりますね。
72 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月06日(火)23時01分09秒
Meicosに登録されるように頑張ろう♪
(○板でないから難しいかな……)
73 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月06日(火)23時10分17秒
>いや、ほんと更新早いですねぇ。
 ネタが浮かべば、授業中であろうとテスト期間中であろうとバイトの休憩中で
 あろうとワードに打っているんで早いんです。
 あと、過去に書いた奴をうぷしているから早いのかも。(70は4・5日前に書いた)
 
74 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月07日(水)21時13分09秒
○○「(……ホントに事務室なんていけるのかな?鍵の管理なんて見れるのか?)」

 ○○は中澤の言葉の真意を探っていた。

○○「(わかんないなぁ、ここの学校は見せていとえば、“ハイソウデスカ”で見せてくれるのか?
   それとも事務室にもコネがあるのかなぁ…?)」

 当然というか、中澤の言葉の真意なんて分かるはずが無かった。

中澤「○○君、着替え終わったから行くで」
○○「あっ、はい。」

 2人は事務室へと向かった。と言っても教務室の隣なのだが。


 コンコン

中澤「ちょっと待っててな、話しつけくるから。」

 そう言って中澤はひとり事務室へ入っていった、

○○「(どうするつもりだ?中澤先生は?)」

 と考え込もうとした瞬間、


中澤「あ、○○君、ええみたいよ」
○○「えっ!(はやっ!)」

 説得するのに時間がかかるだろうと思っていた○○の考えを欺くかのような早さだった。

○○「(まぁ、いいか……)」

 ○○は疑問だらけのまま事務室へと入っていった。
75 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月07日(水)21時15分15秒
○○「失礼しまーす…。」

 あまりにもうまく行き過ぎている展開のためか、○○は恐る恐る中へ入っていった、

中澤「この○○君が鍵の管理について話を聞きたいそうや、頼むなヤッス―」
保田「裕ちゃん、分かった。」
○○「????」

 どうやらこの2人は親しいらしい、でも、同い年ではなさそうだ。

中澤「あ、うちらの関係のこと○○君は知らへんかも知れへんから説明しとくな。」

 もちろん、○○はこの2人の関係なんて知っているわけが無い。

中澤「この娘な保田圭っていって、今20歳でこの学校の卒業生でダンス部やったんや」

○○「……ってことは矢口が1年の時、保田さんは3年だったってことか。」
中澤「まっ、そういうことや」

 ○○は中澤が事務室にコネを持っている理由をようやく理解したらしい、

保田「で、何から話せばよろしいのでしょうか?」

○○「ん〜と、じゃあ鍵の管理について聞きたいと思います。」
保田「はい。」
76 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月07日(水)21時17分39秒
○○「鍵の管理って普段、どのようにしているのですか。」
保田「えっと、朝、その日の当番の人が一番に来て鍵のチェックをします。
   それで最後に帰る人が鍵のチェックをして帰ります。
   その後は警備会社の警備員の方がチェックします。」

○○「……はい、
   じゃあ、鍵を無くした場合ってどうなるのですか?」
保田「え〜っと、紛失したら警備会社に問い合わせて、紛失した鍵を処分してもらって
   紛失した所のドアの鍵を変えて、新しい鍵を作ってもらいます。」

○○「……ってことは、鍵自体を変えるから古い鍵はもう使えなくなるということですか?」
保田「まあ、そういうことですね。」
○○「(鍵のコピーは無理か?……いや…)」

○○は何かを思いついたようだ、

○○「予備の鍵って普段どこにあるのですか?」
保田「予備は警備会社に保管してあります、鍵が変形したとか、極端な話、
   鍵が折れたとか以外では予備は発行してもらえないです。」
○○「(予備を盗み出すのもほぼ不可能か……)」

○○「……それでは、鍵が保管してある保管庫を見せてくれませんか?」
保田「よろしいですよ。」

 そう言うと保田は○○を保管庫へと案内した。
77 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月08日(木)21時27分25秒

ガチャ

保田「これが普段保管している鍵です。」
○○「へぇ…」

 ○○は保管庫にある鍵を一通り見渡していた、
 見渡したからって何か見つかるわけでもないが―


○○「……あ、」

 ○○は1つだけ真新しい鍵を発見した、

○○「他の鍵って手垢とかでボロボロなのに、何でこの鍵だけ新しいんですか?」

 と言って○○はある所の鍵を手に取った、

保田「ああ図書館の鍵ですか?確か……事件の3日前くらいだったかにまりっぺが………
   いや、矢口さんが鍵を無くしたんですよ、それで新しくなっているんですよ。」

○○「うっそぉー!じゃあ事件当日は既に新しい鍵に変わっていたっていう事ですか?」
保田「んーと……確かにそういう事になりますね。」

 ○○はかなり驚いていた、事件3日前に図書館の鍵が変わっていただかららしいが…

○○「前の図書館の鍵って、キーホルダーって何色でしたか?」
保田「赤でしたけど……それが?」
○○「いや、なにも。」

 ちなみに今の図書館の鍵のキーホルダーは緑である。
78 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月08日(木)21時28分14秒

○○「あっ!重要なことを聞き忘れていました。」

 不意に○○は何かを思い出した、

○○「事件当日の図書館の鍵の貸し出しのログってありますか?」
保田「ログ?ああ、記録帳のことですか?どうぞ見てください。」

 保田は自分のワークデスクから記録帳を持ってきた、

○○「ありがとうございます。」

 軽く礼を言うと、ものすごい勢いで事件当日のページを探し出した、

○○「………これか!」

 発見すると、矢口の供述と照らし合わせ、一致しているか調べた、

○○「…………矢口の言った通りだな。」

 過去に矢口が言った通りになっていた。
79 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月08日(木)21時29分41秒


○月×日(△)
図書館の鍵

午前8:00 司書が借用
午後4:20 司書が返却
午後5:00 3―Cの矢口が借用



○○「この日は本当にこの2人だけしか借りていないのですか?」
保田「はい、警察の方が言っていましたけど、なんか裏付が取れたみたいでしたよ。」
○○「裏付が取れいるんだから本当かぁ……」

 これでは矢口が疑われるのはしょうがないなぁと思った○○であった。

 と同時に、犯人がどうやって図書館に鍵を掛けたのかまったくと言っていいほど分からなかった。
80 名前:厚底 投稿日:2001年02月08日(木)22時32分44秒
ああ・・・どうなるんだ・・・○○頑張れ!!
81 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月15日(木)21時36分11秒
お待たせしました、テストが終わりましたんでいつものペースで
あげていきたいと思います。
82 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月15日(木)21時37分48秒

○○「今日はどうもありがとうございました。」

 ○○は中澤に深々と頭を下げた、
 今日ほど中澤の存在が大きかったのは言うまでも無い、

中澤「ここまでしてやったんから、絶対に解決せいよ」
○○「分かってますよ。」

 ○○は正直言って分からないことだらけで苦しんでいた、
 しかし、こう言う中澤の手前で弱音を吐くわけにはいかなかった。


○○「中澤先生、また矢口に話を聞きたいんですけど、アポをとってくれませんか?」
中澤「ええよ、今度は何聞くんや?」
○○「矢口が図書館の鍵を紛失したことについてちょっと…」
中澤「なんか関係あんのか?事件とそんなこと?」

 中澤の言う通り、今のところ事件との直接的な結びつきは無い、

○○「…今回の密室トリックは盗まれた鍵が重要だと思うんです、何と無くですけど…」
中澤「ふ〜ん、じゃあ聞いてみるわ」

 中澤は携帯を取り出し、矢口のところへかけた。

○○「(確かに、何と無くってのが痛いけど…)」

 しかし、話を聞いても全くの無駄ではないだろうと思ったのだから、
 ○○は矢口に話を聞こうと思ったのだろう、
83 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月15日(木)21時39分56秒

 プルルルル……ガチャッ、

矢口「何?裕ちゃん?」
中澤「あのなー、○○君が矢口に又話を聞きたいって言うんや」
矢口「いつ?」
中澤「えーっと、今からでもいいか?」
○○「いっ、今ぁ!」
矢口「うん、別にいいよ。」
中澤「ええか、じゃあ○○君が今から行くからよろしくー」

 ピッ、

中澤「今からええってさ」
○○「別に今からじゃなくても……」

 確かに、別に今からじゃなくてもいいと思うのだが、
 この辺が関西人の“せっかち”なところというものであろうか?

中澤「じゃあ、うち帰るからちゃんと行けよー」
○○「うえっ!俺独りですか!?」
中澤「矢口の家もう分かっているから独りで行けるやろ?」
○○「いや、あのー、そうじゃなくて……」

 この二十数年間、独りで女性の家へ行くことなんて無かったから○○は
 嫌だったのだろう、

中澤「別にええやろ、じゃあな」

 そういい残して中澤は帰っていった、

○○「うあー!待ってぇー……」

 “そんなに独りで行くのが嫌なのか”と言うほど、○○は嫌がっていた。


84 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月15日(木)21時42分24秒

 ナンダカンダ言って、結局独りで矢口の家まで来ていた○○、

○○「(まあいいか…)」

 と自分に言い聞かせるかのように呟き、インターホンを鳴らした、

 ピンポ〜ン♪

矢口「○○先生?」
○○「ん?ああ、そうだけど…」
矢口「じゃあ入って、」

 矢口が玄関を開けると○○は家の中へ入っていった、


○○「事件の3日前に図書館の鍵が盗まれたんだって?」

 矢口の部屋に着くなり○○はこう質問した、

矢口「あー、そのことですか。」
○○「盗まれたのはホント?」
矢口「はい、図書館の当番だったから鍵を持っていたんですけど、
   カウンターの上に鍵を置いていたら無くなっていて……」
○○「カウンターの上に?そりゃ、盗まれるわなー。」
矢口「でもね、今まで盗まれなかったから別にいいかなーと思っていたんだけど…」
○○「今まで?ってことはいっつもカウンターの上に鍵を置いていたの?」
矢口「うん、別にこんなの盗んでもねぇ……と思っていたから…」
○○「まっ、確かに図書館に高価な備品なんて無いけどさぁ…」

 矢口の言っている事も分からなくも無いが、それはダメだろうと○○は思った。
85 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月15日(木)21時44分26秒
○○「……その盗まれた時って誰か来ていたか覚えてない?」
矢口「えーっ、そんなの覚えてなーい。」
○○「ほら、図書館って決まったやつしか来ないじゃない?
   俺も高校の時はそうだったからさ。」
矢口「いっつも喋っていたから矢口知らなーい。」
○○「(ったく、誰かの顔ぐらい覚えておけよな。)」

 矢口のいいかげんな仕事振りが見えてくる発言だった、
 しかしそんな手抜き振りを聞いても違和感が無いのは私だけだろうか?

矢口「っていうかさぁ、○○先生って高校の時、図書館なんかに行ってたの〜?」
○○「俺は教師じゃねぇ、先生って呼ぶな。」

 どうやら○○は“先生”と呼ばれることに不快感を感じているらしい、
 教師という職業を下等に見ているからであろうか?それとも?

矢口「みんなはなんて呼んでるの?」
○○「ごく1部の生徒が“○○っち”で呼んでる。」

矢口「キャハハハハハ!!いいね〜○○っち!矢口もそう呼ぼうかな?!」
○○「勝手にせいや。」

 正直言って○○は、生徒が自分のことをあだ名で呼んでくれることに
 嬉しさを噛み締めていた、
 表面には出さないがかなり浮かれポンチであることは否めない、


矢口「……でもさぁ、何で矢口のためにこんな事してくれるの?」

 またまたこの質問が来たようだ、今度は本人からだからどう○○は答えるのか?
86 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月16日(金)17時49分05秒
○○「結果的にはお前のためになっているけど、最初から周りの人間がお前のことを
   犯人扱いしていたのが気に食わなくてね、ちょっと調べたらお前が犯人じゃない
   っていう証拠とか色々出てきたからかな?冤罪は良くないでしょ。」

 と矢口、

矢口「……私のためなんだ。」

 どうやら矢口はこう捉えたらしい、まあ確かに○○の発言はそうとも取れる発言である、

○○「結果的にな。」

 微妙に矢口のためとも聞こえなくは無い発言である、ああ歯がゆい。

矢口「……ふ〜ん♪」

 すると矢口が、

矢口「………○○っちって矢口のこと、どう思っているの?」

 事情聴取からいつのまにか話の内容が一転しているようだ、
 何と無く甘い雰囲気が漂っているのは気のせいか?

○○「別に何とも思っちゃいねーよ。」

 今の雰囲気を読み取れない○○、

 だが、

矢口「ヤッダー照れてんの?カワイイ。」

 矢口は○○のこの態度を照れと捉えたようだ、もう矢口は止まらない。

矢口「ねえ、笑ったりしないからさぁ正直に言ってよ〜

 矢口、暴走気味に尋ねる、

○○「……正直に言えばいいんだな?」
矢口「うん

 矢口は“何か”を期待しているようだ、
87 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月16日(金)17時51分28秒

○○「…何を勘違いしているか分からんが、今のお前は嫌いだ。」
矢口「?」

 予想していなかった返答に矢口は理解できなかった、

○○「別に俺はお前が好きだとか嫌いとかっていう私情でこんなことをやっている訳
   じゃない、真実を突き止めるためにやっているんだ。」
矢口「え?」
○○「“え?”じゃねーよ、俺は損得抜きでやってんの。誰のためにもやっていねーよ。」

 てっきり自分のためにやっているとばかり思っていた矢口は、思いっきり虚を突かれた。

○○「どいつもこいつも勘違いしやがって…俺は帰る。」
矢口「え?ちょっと!」

 ○○はソサくさと矢口の家を出て行ってしまった、


矢口「(…誰のためにもやっていない?どうして……?)」

 ○○のやっていることは“矢口のためにやっている”と周り(矢口も含めて)の人間
 達は思うだろう。しかし、○○は誰のためでもなく純粋に真実を追い求めてこう
 いう事をやっているのだ。理解しにくいと思われるが○○はそういう人間なのだ。


○○「(やっぱそう思われるのかねぇ……)」

 どうやらこう思われることは覚悟していたらしいが、今回はいかんせん
 気に食わなかった見たいだ、さすがに本人にもそう思われるのは嫌だったのだろう。


○○「(よし、明日は司書の先生に話を聞くか。)」
88 名前:厚底 投稿日:2001年02月17日(土)02時09分22秒
テストお疲れ様です。出来ました?わたくしはできませんでした。
再開されて嬉しいです。
しかし○○かっこいいな、俺なら甘い雰囲気に流されるね。
全然浮かれポンチとちゃいますね。でもこういうのって女の子ドキッとしそう。
もう矢口は虜だね(俺妄想し過ぎ
89 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月17日(土)18時09分56秒
あっ、所々文章の改行がヘマってる…(^^ゞ
(〜^◇^〜) <ごめんなさーい
90 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月17日(土)19時29分10秒

 翌日の午前の授業中、○○は図書館に来ていた、

○○「すいません、事件当日のことを詳しく知りたいのですが…
   聞かせてもらえませんか?」
司書「え?ああ、別にいいですけど…」

 聞いてどうするんだろうと思いながらも、司書は話し始めた、

司書「当日4時30分に職員会議があったんで4時20分前ごろここを閉めたんです。」
○○「その時…死体なんて見てないですよね…?」
司書「警察の方もそう言われたのですが、見てはいないですね。」

○○「その間……つまり、事務室に鍵を返しに行く間に何かありましたか?」
司書「何かって言っても……あっ、和田先生とぶつかったことぐらいかな?」
○○「ぶつかった?」

司書「ええ、ここを出てすぐの階段のところでぶつかったんです。」
○○「へぇ…で、どうなりました?」
司書「う〜んと、2人とも持っていた荷もつをバラ撒いてしまいましたね。」
○○「…すいませんが、もうちょっと詳しく教えてください。」
司書「詳しくですか…」

司書「私もボーっと歩いていたもんで、和田先生が近くに来たことに気付かなかった
   んですよ、それでぶつかってしまって荷もつを階段の踊り場や2階の方まで
   落としてしまったんです。」
○○「その時、鍵はどうなりました?」

司書「私って鍵を持ち歩く時、持っている荷もつの上に乗っけているだけなんで
   よく落としてしまうんですよ、そのせいも合って2階の方まで落として
   しまったんですよ。」
○○「自ら鍵を取りに行きました?」

司書「いえ、和田先生が取りに行ってくれたんで行きませんでしたけど。」
○○「……はい、分かりました、ありがとうございました。」

 話を聞き終えると足早に○○は立ち去った、

司書「(何であんなこと聞いてきたんだろ……?)」

 あまりの疑問に司書はそのことを訊ねるのを忘れていた。
91 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月17日(土)19時31分33秒

 午後の授業中のこと、

○○「うーん、どうやって鍵をかけたのかな…」

 ○○は未だに図書館の密室の謎が解けず悩んでいた、

○○「これを使ったと思ったんだけどなぁ……」

 ○○は赤いキーホルダーの付いている“J”の字に曲がっている鍵を手にとった、

 そう、これは矢口が盗まれたと言っていた“前の図書館”の鍵である、
 何故○○が持っているのかというのは後々に分かると思われる。

○○「コピーを作ったわけでもなく、予備を盗んだとも考えられない……」

 ○○はこの鍵を見つけたとき、犯人は鍵をコピーしたのだろうと思っていたの
 だろう、しかし事務員の保田が言うにはそんなことは出来ないということが
 分かった、事件3日前に鍵が変わっていたのを知って驚いていたのは
 このためだった。

○○「くっそー、これじゃあ矢口の無実が証明できないな…どうする?」

 全く思いつかず悩んでいると、

○○「……ん?待てよ?」

 どうやら○○は何かを思いついたらしい、
92 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月17日(土)19時36分17秒
○○「仮に犯人がこの鍵を盗んだとしたら事件当日はこの鍵は使えないはずだ。
   どうやって鍵をかけたんだ?」

 確かに○○の言う通りであろう、事件当日この鍵は使えなかったのであるから、

○○「……鍵が変わることを知っていれば大丈夫かぁ。」

 しかし、

○○「ん……?それなら犯人は何で鍵を盗んだんだ?鍵を盗めば
   そこの鍵自体が変わるのに……?何のメリットがあるっていうんだ?」

 犯人が盗んだ鍵の使用目的がはっきりせず、○○は困惑していた、


 とコンピュータ室から和田が顔を出した、

和田「すいません、私のロッカーから本を取ってくれません?
   鍵は私の机の上にありますんで。」
○○「あー、はい分かりましたー。」

 鍵を取りに行こうと和田の机へ行った、

○○「…これかな?」

 ○○は4〜5個は在ろうかという鍵の束を手にとった、

○○「ったくどれだよ?めんどくせーなー。」

 ○○は自分のロッカーの鍵と見比べながら探していた、
 ロッカーのメーカーが同じだから、鍵は似ていると思ったのだろう。

○○「……これかな?」

 ガチャ


○○「あったあった、これか。」

 ○○は本を和田の元へ持っていった、

○○「これでいいですか?」
和田「うん、どうも。」

 ○○は管理室に戻り和田の鍵の束を見るなりこう言った、

○○「自分が持っている鍵の束って見分けが付くけど、他人の持っている鍵の束って
   見分けがつかねーなー、っていうか鍵自体見分けがつかないけどな。」

 ○○の言う通り鍵は見分けが付かないものである、特に見慣れていないものは。


○○「……え?鍵自体見分けが付かないってことは、
   どれも同じに見えるって事だよな?」

 さっき自分の言ったことに何か気付いたらしい、

○○「………まてよ!」

 ○○は少し考え込むと、紙とペンを取り出し何か思いついたかのように
 ペンを走らせた。


○○「……そうか!犯人はこの鍵を別な目的で使ったんだ!
   これで図書館の鍵が盗まれたことも、捨てられていたこの鍵も説明が付く!」

 どうやら密室のトリックが分かったみたいだ、
 図書館の鍵は捨てられていたものを拾ったらしい。

93 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月17日(土)19時41分15秒

 その日の放課後、○○は廊下を歩いていた、

○○「あとは犯人探しだな…」

 密室トリックが解けた○○はようやく真犯人を追い求めていた、

○○「…いるかなぁ?」

 ○○は教務室へ向かっていた、おそらく中澤を探しているのだろう、


○○「あ、いた。」

 ○○は遠めにいた中澤を呼び止めた。

中澤「なんや?」
○○「あのー、今度はこれをお願いしたいんですけど?」

 と言って、中澤に1枚の紙を手渡した、何か調べて欲しいのだろう。

中澤「………えっ、なんやこれ?」」

 紙に書いてある“ある事項”に目がいった、

中澤「最初のこれは分かるけど、次のこれって調べる意味あんの?」

 中澤は紙に書いてある2つの事項のうち、2つ目の事項の意味が分からなかった、

○○「理由は後で言います、とりあえず1・2週間以内で調べてください。」
中澤「何がわかんの?これで?」
○○「犯人が絞り込めそうなんです、それで。」

中澤「……ん、分かったわ、調べとく。」

 中澤の煮え切らない様子にやる気の無さを感じたのであろう、
 ○○はこう中澤に耳打ちをした、

○○「密室トリックの謎が解けたんです、お願いします。」
中澤「うそっ、マジで!?」

 ○○の意外な言葉に中澤は驚きを隠せなかった、

中澤「よっしゃあ、分かった!3日で片付けたる、こんなの!」

 こんなのとは○○の渡した紙のことであろう、
 中澤は意気揚々と立ち去っていった。


○○「(これでアリバイがどうなるかだな……)」

94 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月18日(日)20時36分19秒

 中澤と別れたあと、○○がダンスホールを横切ったその時、

後藤「あっ!○○っち!」
○○「おう、今日はこっちに来ているんだ。」
吉澤「オヒサ〜○○っち。」
○○「何日か前に会ったばっかだろ。」

 今まで生徒に声をかけられた事なんて無かったので、○○は嬉しかった。

吉澤「どうです?何かわかりました?」
○○「ああ、けっこうね、……あ、そうだ、」
後藤「どうしたの?○○っち?」

 ○○は何か思い出したようだ、

○○「矢口が持っていたカッターナイフってどんなやつだった?」
吉澤「すんごーい高そうなやつだった。」
後藤「そうそう、その辺に売っているカッターとは大違いのいいやつだったよ。」

○○「ふーん、それって普通の……刃が左についているやつ?」
後藤「……だったと思うけど。」
吉澤「と思うよ。」

 と吉澤が、

吉澤「ああ、そういえばそのカッターって盗まれたんだよね?」
後藤「そうそう、まさか殺人に使われるなんてねー。」
○○「…いつの話?それ?」

後藤「えーっ、いつだったっけ?」
吉澤「事件の1週間前ぐらいじゃなかったっけ?」
後藤「確かそうだったね。」

○○「…なーるほど、サンクス。」

 と言って管理室に向かおうとしたら、

後藤「○○っち、練習見ていけば?」
○○「邪魔しちゃ悪いから別にいいよ。」
吉澤「いいじゃん、見ていけば?」

 別に見ていってもいいのだが、20〜30人女子生徒がいようかという現場に
 独りいるのは恥ずかしいので嫌だったのである。

○○「仕事あるからじゃあな、いつか見にくるから頑張れよ。」

 そう言って○○は立ち去ろうとしたが、

○○「…ん?あれ誰?」

 ○○はダンスホールにいる1人の少女を指差した、
95 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月18日(日)20時37分38秒
吉澤「えっ?誰のこと?」
○○「ほら、あそこにいる丸くて可愛い娘のこと。」
後藤「ああ、なっちのことじゃない?」
吉澤「なっちのことね。」
○○「なっち?」
吉澤「去年卒業したOGなんです。」
後藤「本名は安部なつみ。」
○○「……彼女にも話を聞きたいんだが、無理かな?」
吉澤「ああ、いいんじゃないの?」
後藤「じゃあ言ってこようか?」
○○「頼むよ。」

 彼女達2人は触れなかったが、“丸くて可愛い娘”って誉め言葉なのか?

安部「はい、なんですか?」
○○「ごめんなさいね急に。」
安部「いいえ、まりっぺのことですか?」

 どうやら安部は部員から○○の存在のことを聞いているようだ、

○○「うん、矢口ってOGの眼から見てどうだった?」
安部「そうですね…取りたて困るような娘じゃないし、部活動も一生懸命だから、
   石川との衝突も仕方ないかなぁと思ったけど。」
○○「石川って自分の思っていることを口にするには
   下手な娘だったらしいからね。」
安部「うん、別に不真面目な娘じゃなかったんだけどね。」
○○「2人の仲ってその後どうだったの?」
安部「私ともう1人OGで飯田圭織って子がいるんですけど、
   私達2人で部の和を乱すんだったら2人とも辞めろって言ったんで、
   その後は別に何とも無かったんですけどね見た目は。」
○○「(他と一緒かぁ…)ありがとう、じゃ。」
安部「あっ、ちょっと!」
○○「えっ?何?」

 立ち去ろうとする○○を安部が呼び止めた、
96 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月18日(日)20時39分38秒
安部「あの〜まりっぺが学校に来なくなった原因って聞いてます?」
○○「殺人の疑いがかかっているからでしょ?」
安部「それなんだけど、なんか圭織が
   “みんなはね殺人の疑いがかかっているアンタと踊るのはいやなんだよ”
   って言ったらしいんですよ。」
○○「ハァ(まあ確かに嫌だろうな…)。」
安部「最初は“部の和を乱さないためだから仕方ない”って言ってたんだけど、
   その後酷いこと言ったって落ち込んじゃって…」
○○「ん…別に矢口はそんな事言っていなかったけどなぁ、仮に言ったとしても、
   もう気にしていないと思うけど。」
安部「そうだったらいいんだけど…」
○○「別に俺はその飯田さんが言ったことって正しいと思うよ、
   結果論で言えば間違いかもしれないけど、
   その場のことを考えれば勇気がある一言だと思うよ。」
安部「そうなのかな…?」
○○「そうでしょ。まあ飯田さんとやらにそう言っておいてよ。」
安部「分かりました、そう言っておきます。」

 2人は話し終えるとそれぞれ持ち場に帰っていった。
97 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月19日(月)22時43分00秒
―衣替えの移行期間が終わって冬服に変わった時のこと、

 コンコン

○○「はーい。」
中澤「○○君、おる?」

 昼休み、中澤が管理室に来た、

○○「何すか?」
中澤「あれ、調べてきたで。」

 あれとは、○○が渡した紙のことだろう、

○○「早いですね、ここの学校の全ての生徒と教師ですよ?」
中澤「おう、生徒とか使って何とかしたわ」

 どうやらあの紙の対照人物はこの学校の全員の人間らしい、

○○「で、どうでしたか?」
中澤「2つの条件を満たしていたのは2人だけやった」
○○「2人?意外と少ないですね?」
中澤「1つ目の“4時20分以降に学校にいたもの”ってのさあ、
  当日職員会議で短縮授業やったから、該当する生徒ってそんなにおらんねん」
○○「あっ、そっかぁ。」
中澤「でな、1つ目に該当する人間ってそれなりにおるんやけど、
   2つ目が絡んでくるとごっつい少なくなるねん、なわけで2人だけや」

 ということは2つ目の条件はかなり限定される条件なのだろう、

○○「なるほどねぇ…2人にまで絞れたか…」
中澤「えっ?ってことはこの2人のうちどっちかが犯人ってこと?」
○○「そうですよ。」
中澤「えーっ、この2人かぁ?」
○○「誰なんですか?その2人って?」
中澤「この2人や」

 中澤は該当した2人の名前を書いた紙を○○に渡した、

○○「……2人とも教師か。」
中澤「でもなんでこの学校の人間がやったって言い切れんの?」
○○「警察が事件当日、外部の人間は犯行が不可能だって
   言っていませんでしたっけ?」
中澤「ああそっか、そんなこと言っていたな」
○○「でも動機が分からないな…?2人とも…」
98 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月19日(月)22時45分54秒

 悩んでいる○○を尻目に中澤があっさりこう言った、

中澤「こっちの奴な石川をよく思ってないと思うで?」

 紙に書いてある2人のうち、ある1人を中澤は指して言った、

○○「どうつながりがあるんですか?」
中澤「こいつな自分の出世のためにな、うちの部ことやたら遠征させんねん」
○○「遠征?いいじゃないですか?」

 確かに、強い部ではないと遠征なんてさせてくれないからである、

中澤「ちゃうねん、うちに相談も無しに勝手に遠征を組むねん、
   交流練習とか言って行き先が名門の私立高校ばっかで大変やねん」

 さらに話を続ける中澤、

中澤「休み中なんてもうそれは大変、1週間に何回も遠征させんねん日帰りで。
   しかも、大会に勝手に登録したりとかするし」
○○「………」

 ○○はその人物の身勝手さに呆れ声も出なかった、

中澤「そのツケがたまってか、石川の友達がな靭帯を切ってな
   復帰が難しいからって辞めてしまったねん」
○○「うわ。」
中澤「それでな、石川がそいつに“酷使しすぎだから何とかしてくれ”
   って直訴したんや」
○○「ほう、」
中澤「でもなそいつは“部のレベルアップのためにしてやっているんだ、
   恩を仇で返すようなことを言うな!”って罵倒したんや」
○○「正攻法の言い訳ですね。」
中澤「…皮肉にもそれでレベルアップしていたから何とも言えなかったんねん、
   部員もそう言っていたからな」
○○「……ひょっとしてそれから石川と部員の間に溝が出来てきたのでは?」
中澤「あ〜そうかも知れんなぁ〜、でもな、」

 と石川をかばうかのようにこう言った、

中澤「どこかは忘れたけど、そのことが伝わってな交流練習が無くなった事が
   あったんねん、“生徒を壊してまで練習をさせるのか!”って」
○○「まあそうでしょうね、普通は。」
中澤「そのせいで幾つかの高校との仲が潰れたってえらい石川のことを
   恨んでいたからな、確か2〜3校くらいからそう言われたかな?」
○○「か〜っ。」
中澤「そいつえらい出世欲があるから石川のことを……やってもおかしくは
   無いかなって思うわ」
○○「それで他の高校から金とかコネとか貰っていたんじゃないですか?
   そうじゃなきゃ遠征なんて金のかかることなんてしないでしょ?」
中澤「ありえるなぁ〜それ!」
○○「動機としては十分かぁ…」

 どうやらこの人物は当てはまりそうだが、
99 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月19日(月)22時47分32秒
○○「でも…残るこの人はどうなんですかね?」
中澤「うちもわからんはこの人は」
○○・中澤「う〜ん・……」

 と2人とも悩んでいると、


 ピンポンパンポ〜ン♪

 …○○さん、○○さん、お客様がお見えです。
 至急、教務室まで来てください…

 ピンポンパンポ〜ン……

 と○○の呼び出しの放送が入った。

○○「ヘッ?誰だ?」
中澤「今日誰かと約束しとらんの?」
○○「いーえ、全く。」
中澤「…とりあえず行くしかないなぁ」
○○「そうですね。」

 そう言うと○○は管理室の鍵を閉め、教務室へ向かった。



 教務室に行く途中で事務員の保田から、

保田「あ、○○さん、応接室でお客様がお待ちしています。」
○○「ああどうも……って言うか誰ですか?」
保田「…警察の方なんですけど。」
○○「えっ、(俺なんかしたかな……?)」

 ○○は身に覚えは無いが恐る恐る応接間へ向かった、
100 名前:厚底 投稿日:2001年02月19日(月)23時07分56秒
おお!!出掛けてる間に確信に近づきつつありますね。
ほんとにその教師が犯人なのか気になるところですね。
う〜ん、期待大!!頑張って下さい!!
101 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月20日(火)11時22分58秒
>厚底様
 レスありがとうございます。
 (;゜〇゜)<あ、よく考えたら、100ジャン。
102 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月20日(火)11時26分15秒
訂正
×応接間
○応接室

101は私、hyper suzukaどえす。
103 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月20日(火)19時58分16秒

 コンコン

○○「…お待たせしました……あっ、」
刑事「どうも、急にすいません。」

 なんと、前に図書館であった刑事が○○の元を訪れてきた。

刑事「今日は大事なお話があって来たのですが…」
○○「何で私に?」
刑事「いや、前にあったとき石川に“\”って傷があるかって言ってた
   じゃないですか?」
○○「ハァ、それが?」
刑事「何でそのことを知っているのかちょっとお聞きしたいなと思いまして…」

 確かに気になるのであろう、関係者でない○○が知っていることを。

○○「あー、えっとですね、現場の右側の本棚に血しぶきがありましたよね?」
刑事「あ、はいそうですが?」
○○「でも、左側の本棚には右側の本棚ほど血しぶきが無かったじゃないですか?」
刑事「……あー、そうですねぇ……それが何か?」
○○「(まだわかんねーんかよ…)」

 ○○は少し苛立ちながらも理由を話しつづけた、

○○「ですから右側に血しぶきがあるってことは、犯人がカッターナイフで
   左上から右下に“\”こう斬らなきゃ右側に血しぶきなんて
   飛ばないんですよ。」
刑事「…は―っ!なるほどねぇ。」
○○「(おいおい)そうなってくると犯人の絞込みが容易になるんですよ。」
刑事「えっ?そうですか?」
○○「(アンタ、本当に刑事かよ…?)」

 ○○は呆れながらも話を続けた、

○○「そういう斬り付けかたをするってことは犯人は“ナイフを普段左利き”で
   扱っている者になるんですよ。」

刑事「あーっ!そうか!」
○○「(警察サイドは気付いてなかったのか…怠慢な捜査だな…)」

 ○○は話を続けた、

104 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月20日(火)20時00分59秒

○○「まぁ、右利きでも“\”っていう斬り付け方も出来ますけど、
   そんなに力が入らないから普通しないと思いますし…」
刑事「確かにそうですね…(すげ―な…)」
○○「そうなると普段“右利き”用のカッターナイフを使っている矢口が
   犯人ってのは考えにくいんですよ。」
刑事「そ、そうか!早速この学校から左利きの奴を…」
○○「もう探しましたよ、私達で。」


 どうやら○○が中澤に頼んだ紙には

1.4時20分以降学校にいたもの
2.ナイフを普段から左利き用のものを使っている者

 と書いてあったと推測できそうだ。


○○「で、なんなんですか?大事なお話って?」
刑事「ああそうだった、忘れていた。」

 ○○の推理が見事すぎて(この刑事はそう思っている)用件を忘れていたらしい

刑事「これを見てください。」

 と言って刑事は1枚のカップルの写真を取り出した、

○○「……石川と……誰ですかこの横の男?」
刑事「実は……」

 誰かに聞かれたくなかったのであろう、2人しかいないのに
 刑事は○○に耳打ちをした。

○○「うえっ!?…ホントだ!!」

 ○○は刑事の話を聞いてかなり驚いていた、たぶん初聞だったのであろう

刑事「このことを知ったとき、上司に矢口犯人説は疑わしいって言ったんです
  けどもう上のほうは矢口を犯人と最初から決め付けているらしくて…」
○○「まあ、仕方ないでしょう。」
刑事「仕方ないで済まされないんですよ、」
○○「何でですか?」
105 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月20日(火)20時02分08秒
刑事「上のほうが、矢口の逮捕状の請求を裁判所にするそうなんですよ。」
○○「……ほんとかよ…」
刑事「だからこの人を知ってるあなたに話を聞こうかなと思いまして…」
○○「別に私じゃなくてもいいのでは?」
刑事「いやあの、石川の“\”っていう傷の件もありましたし…」
○○「ああそうですか、で何を話せばいいのですか?」

刑事「この2人が付き合っていたという証拠が欲しいんですよ。」
○○「で?」
刑事「2人の携帯のショートメールの記録からはそういうやり取りは
   見当たらなかったんですよ、だから何かそういう会話を
   聞いていないかなと思いまして。」
○○「知らないなぁ……他の先生を当たった方が……」
刑事「そうですか…」

 と突然○○が、

○○「………あ、ひょっとしたら…」
刑事「なんですか?」
○○「学校のメールサーバにログが残っているかもしれないな……」
刑事「えっ?」
○○「いやねぇ、ある生徒が石川は多くの先生とメールのやり取りをしている
   って聞いたことがあるので、ひょっとしたら携帯だけでなく学校の
   メール機能も使っているかもしれないと…」
刑事「見られますか?それ?」
○○「ええ、私はサーバ管理者ですから。」

 というと2人は管理室へ向かった。
106 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月20日(火)20時04分58秒

○○「えっ…と、石川のログは……?」

 ○○は早速メールサーバのログをチェックしていた、

○○「あった、あった。」
刑事「ちょっと見せてください。」

 2人とも今までの石川のメールのログをすべてみた。

刑事「他の先生や付き合っていた奴とのメールにも不信なのは無かったですね。」
○○「う〜ん、待ち合わせの約束とかあってもいいのになぁ。」

 全く発見できず2人は苦しんでいた、

○○「これだけ見ても分かんないから何も無いのかな……?」
刑事「そうですね、電話や隠れて直接会って約束していたのかな?」」

 と2人とも諦めかけたその瞬間、

○○「…………ん?これは?」
刑事「えっ、何か?」
○○「ちょっと待ってください……」

 そう言うと○○は、石川とその付き合っていた男とのメールのログを
 再び見返していた。



○○「………はいはいはいはい、なるほどねぇ。そうやっていたか。」
刑事「えっ?何も無いじゃないですか?」
○○「ほらこのメール、よ〜く見てください。分かりませんか?」
刑事「ええ?何ですかぁ?」
○○「2人はこれで会う場所・日時を約束していたんですよ、
   他のメールもそうでしたから。」
刑事「そうなの?それなら証拠になるかな…………って分からんなぁ……」
 
107 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月20日(火)20時06分02秒

 これが○○が言っていたメールの文章である。


  どうも先生!\(^▽^)/ 先生が薦めていたあの
 洋楽、とっても良かったよ。私はA面の曲よりも
 B面の曲のほうが好きかな?
 (先生はどっち?)
 星空の下なんかで聞くととってもロマンチックだよ、私だったらもう
 悩殺ものだね。
 ちかいうちにまた何枚かCD借りたいな。
 (2枚ぐらい借りたいな、希望は。)
 じゃあまたメールするね。バイバ〜イ!

108 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月20日(火)20時07分12秒

○○「分かんないですか?」
刑事「分かりません。」
○○「こういう偽装をしているんですよ……」

 ○○は刑事にメールの偽装の謎を耳打ちした、

刑事「…………あっ!ホントだ!!」
○○「他のメールもそうですから、証拠になりますかね?」
刑事「なるなるなるなる、なります!」
○○「動機は十分かぁ……あとは証拠か…」
刑事「そうかぁ……証拠かぁ…」

○○「…そうだ、これを渡しておきます。」

 そう言うと○○は“前の図書館の鍵”を刑事に渡した。

刑事「これをどうしろと?」
○○「犯人はこの鍵を使って密室トリックを作ったんです。
   多分、その鍵に何かあるかもしれないんですが…」
刑事「密室の謎は解けたのですか?」
○○「ええ、分かったんですけど……証拠が無いから…」
刑事「そうなんですか……分かりました、この鍵から何か掴んで見せます。」
○○「お願いします。」

 そう言葉を交わすと○○から渡された鍵を持って刑事は去っていった。


○○「あっ、和田先生に話を聞くの忘れていた。」
109 名前:厚底 投稿日:2001年02月20日(火)23時10分03秒
俺100ゲットしてた・・・ごみレスばかりの私が失礼いたしました。
メール偽装ですか、う〜ん・・・分からん!!
面白そうなのでもうちょっと考えてみます。
っていうか早くしないと矢口が危ない!!がんばれ○○!!
110 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月21日(水)18時06分55秒

 その日の放課後のこと、

○○「和田先生ちょっといいですか?」
和田「はい?なんですか?」

 コンピュータ室にいた和田を呼び止めた、

○○「事件当日の4時20分ごろ、この階の図書館側の階段で司書の先生と
   ぶつかったそうですね?」
和田「ああ、そうですけど、それが何か?」
○○「その時2階にまで落ちた図書館の鍵を取りに行ったそうですね?」
和田「そうだけど、何か?」
○○「その時誰かが2階にいたとか、人の気配がしたとかありませんでしたか?」
和田「いや別に、その時は私だけだったが。」
○○「じゃあ、鍵を取ってすぐに3階に戻ったのですね?」
和田「そうだけど。」
○○「そうですか、どうも。」

 そう聞くと○○は管理室に戻っていった。

和田「…………?」

 和田は何故○○がこんなことを聞くか理解できなさそうな顔だった。
111 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月21日(水)18時08分30秒

―そして、桜並木の葉が散り始めようとしている晩秋のこと……


 ピンポンパンポ〜ン♪

 …○○さん、○○さん、お客様がお見えです。
 至急、応接室まで来てください…

 ピンポンパンポ〜ン……


○○「来たか…」

 今回はどうやら来客がくるのを分かっていたらしい、


 ガチャ

○○「お待たせしました。」
刑事「あ、どうも……」

 再び、刑事が来客としてきたらしい、

○○「で、何か分かりましたか?」
刑事「ええ、時間がかかってしまいましたがいろいろ分かりましたよ。」
○○「あの鍵は役に立ちましたか?」
刑事「ええ、かなり役に立ちましたよ。」

 と言うと刑事は今まで調べた資料を○○に渡して説明を始めた、



刑事「どうですか?証拠になりますかね?」
○○「ばっちりですよ、ありがとうございます。」

 どうやら○○はすべて分かったらしい、

○○「で、どうします?どうやって事件の真相を伝えますか?」
刑事「そのことなんですが………」

 刑事は何かたくらんでいるらしく、○○にその方法を伝えた、

○○「……別にそんなに派手にやらなくても…」
刑事「私の私情もありますが、あの腐れ上層部をギャフンと言わせてください、
   お願いします!」
○○「……はい、分かりました…そうします………」
刑事「じゃあ、明日。頑張りましょう!」
○○「は〜い。」

 刑事のやり方にいささか不満げな○○であった。

○○「(まあ、いろいろ教えてもらったし……まっいいか。)」


 しかし刑事の上層部をギャフンと言わせる派手なやり方とは
 何だろうか……?気になる。
112 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月21日(水)18時09分54秒

 そしてその日の帰り際のことであった、

中澤「あ、○○く〜ん。」
○○「何ですか?」

 職員玄関にいたところを中澤に呼び止められた。

中澤「あのな、さっき矢口から電話があったんだけどな、明日学校に来いって
   電話が会ったらしいで。」
○○「誰から?」
中澤「何か山崎教頭の方からじきじきに電話があったっていうんだけど…
   何か妙だと思わへん?」

 山崎とはこの学校の教頭を勤めている人物である。

○○「……何かあるんじゃないんですか、明日?」
中澤「う〜ん、明日って何かあったかな〜?何も無いと思うねんけど…」
○○「まっ、明日になってみれば分かるでしょ。」
中澤「そうだけど……っていうか、事件の方はどうなったんよ?」

○○「……それも明日になれば分かりますよ。」

中澤「えっ!?ちょ、ちょ、ちょっとそれどういう事?!」

 あまりにも突然の言葉に中澤は理解できなかった、

○○「金○一一みたいに言うと…“謎はすべて解けた!!”って感じですかね。
  ( ̄ー ̄)ニヤリッ」
中澤「あっ!ちょっとー…」

 ○○は再び中澤の元を逃げるように去っていった、

中澤「また逃げられた……」

 悔しがる中澤、

中澤「……でもほんまに解けたんか……?」 


 どうやら明日になったら全てが分かりそうだ、誰が犯人なのかが………
113 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月21日(水)23時46分44秒
無茶苦茶気になります!
114 名前:厚底 投稿日:2001年02月23日(金)01時43分48秒
ついに○○が謎を解きましたか。さあどんな風に犯人が明かされるのか楽しみですね。
どうなるんですかー!?ですか。
115 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月24日(土)22時16分48秒
月曜日追試なんでしばしお待ちをー。
116 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月26日(月)19時12分43秒
―そして翌日、

矢口「(結局来ちゃった……)」

 散々迷った末に矢口は学校に来ていた、昨日教頭自らが電話をかけてくる
 なんてまず無い事だから何かあると感じてきたのだろう。

 矢口が教室に入るなり、教室にいた生徒は皆一様に驚いていた、
 そりゃそうだろう、普段学校に来ていない奴が学校にくると誰もが
 驚きを隠せないはずだから。

 そして、SHR(ショートホームルーム)の時間、担任が出席を確認すると、

担任「今日は臨時の全校集会があるのでSHRが終わったらすぐに
  体育館に行ってください、警察の方から事件についてお話があるそうです。」

全員「ザワッ…」

 教室がざわめいたのも無理はない、矢口が久々に登校したのを
 見図ったかのようにこの様な全校集会が開かれるのだから……

矢口「(何で都合よく……何か嫌だなぁ……)」

 矢口はかなり不機嫌だった、と同時に自分の身に何か良くないことが
 起こりそうだと直感的に感じていた。



 そして全校集会、今日はサーバ管理者である○○も体育館に来ていた、
 別に教師ではないからこういう集まりに無理して出なくてもいいのだが。

○○「ホントにうまくいきますかね?」
刑事「お願いしますよ、○○さん。」

 ○○と刑事は何か話していた、

刑事「昨日言った通り、うちの上司が“あれ”をしたら動きますよ。」
○○「本当にするんですか?“あれ”って?」
刑事「ええ、今日来る時打ち合わせで“あれ”をするってみんなに
   言ってましたから。」
○○「こんな大人数のところで“あれ”をやるんですか?問題ありません?」
刑事「私もそう言ったのですが、言い訳なんて幾らでも何とかなるって言って…」
○○「“あれ”をやるためなら何してもいいんかい。」

 どうやら“あれ”とはこんな大人数のところでやると問題らしいが、さて。

山崎「えー、それでは警察の方からこの学校で起きた事件について
   お話があります。」

 そう山崎が話すと刑事の上司が壇上に上がり、軽く一礼をして話し始めた。
117 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月26日(月)19時14分28秒
上司「えーっと、この学校で起きました殺人事件について皆様に
   話さなければならないことがあります。」
○○「(話さなければならないこと?)」
上司「私達はあの事件はこの学校の内部の人間の犯行と断定しました、
   それで犯人が自首してくるまで今日まで待っていました。」
刑事「(ったくウソこけ、何言ってんだか。)」
上司「しかし、我慢の限界です。この学校の平和を取り戻すために今日、
   我々警察はやってきました。」

○○「(……まさか、やる気か?)」
刑事「(“あれ”を。)」

 そう言うと壇上にいた上司は壇上を降り、1人の生徒に近づいた。



上司「矢口真理、石川梨華殺人容疑で逮捕する。」
118 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年02月26日(月)22時24分54秒
変なところで切らないで下さい!!気になりすぎます(w
119 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月27日(火)18時04分52秒
 “あれ”とは矢口の逮捕の事のようだ、確かに未成年を人前で逮捕するのは
 かなり問題があるだろう。

一同「ザワザワ……」

 体育館内にざわめきと動揺が走る。

矢口「な、何で……」
上司「話は署で聞く、こっちは逮捕状があるんだ!」

 無理やり矢口を連行しようと警官達が矢口に集まったその瞬間、

刑事「待ってください、ちょっとお話があります。」
上司「ああ?」
刑事「私達で調べたのですが矢口真理がやったには不自然な点が多いです、
   別に今ここで逮捕しなくても良いのでは?」
上司「またそれか……いちいちうるさいんだよ、部下は上司の言うことを
   黙って聞いていれば良いんだよ!」
刑事「しかし…」
上司「うるさい!これは上司である俺の命令だ、素直に従わんか!」
○○「おい、ちょっと待てや。」

 上司のあまりの横暴さに○○が声を上げた、

○○「こっちは何も理由も無しに矢口はやっていないとは言ってないぜ。」
上司「何だと?」
○○「一般市民が警察の捜査に協力しようとしているんだ、
   素直に耳を傾けたらどうなんだ?」
上司「貴様も邪魔をする気か?!公務執行妨害で逮捕するぞ!」

 興奮気味の上司に○○はこう言葉を投げかけた、

○○「こっちは真犯人を突き止めたんだ、話を聞いて納得できなかったら
   逮捕しても良いぜ。」
上司「………ほう、じゃあ聞こうか、納得できなかったら即逮捕だからな!」

 どうやら2人が前日話していたのは、矢口の逮捕を止めて真犯人を
 あばくということをしたかったらしい、○○が派手と言ったのは
 全校生徒の前でこれをやることが派手じゃないかと言う事だったのだろう。
 

 しかし、今の○○にはそんな羞恥心なんぞ一片も見えていなかった。

120 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月27日(火)18時07分59秒

○○「まず、普通に矢口が石川を殺したと考えると、矢口に不利な点が
   あまりにも多い、何もかも自分に不利が多いのに、そんなリスクを
   背負ってまであんなやり方で殺すだろうか?」
上司「フン、突発的かもしれんだろ。」
○○「そういう考え方もあるだろうな、だがな犯人は左利きの人物だ、
   矢口は右利きだから絶対的に違うんだよ。」
上司「左利き?どういうわけだ?」

 ○○は前に刑事に説明したことを上司に話した、

上司「(……ちっ)矢口が左で斬りかかったのかもしれないだろ?」
○○「理由は何だ?」
上司「あ?」
○○「もしそうだとしたら、矢口がどうして利き手とは反対の手で
   斬らなければならないんだ?」
上司「突発的だからじゃないのか?」
○○「突発的ならなおさら左でやる可能性は低いぜ、無意識レベルだと人間は
   普段馴れている方で行動を起こすんだよ、確実に相手を殺すのに
   利き手を使わないなんてよっぽどの理由がない限りしないと思うけどな。」
上司「それは屁理屈だろ?」
○○「どうかな?」

 ○○がそう言うと刑事が話し始めた、

刑事「鑑識の方で調べてもらったのですが、石川の“\”という傷は、
   かなり深く斬られていたそうで、かなりの力で斬り付けないと
   ああはならないそうです。」
上司「だからどうした?」
○○「だから、力のある人間じゃない限りそんなに
   深くは斬れないと言いたいんだよ。」
上司「!?そういえば………」

 上司は石川の“\”という傷口の深さを思い出し、
 矢口犯人説の矛盾を思いついた。

○○「分かったか、これで矢口が犯人でない理由が。」

 騒がしかった体育館がいつのまにか水を打ったように静かになっていた。
121 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月27日(火)18時09分07秒

上司「じゃあ、事件時刻にこの学校に左利きの奴はいたのか?」
○○「ああ、2人いたぜ。」
上司「誰だ?」


○○「山崎教頭、確か左利きでしたよね。」

 その言葉に体育館は再びざわめき始めた、

山崎「そ、そうだが私に殺す動機などない!」
中澤「ウソ付けおっさん、アンタ石川のせいで他の高校からの
   資金援助がなくなってえらく恨んでいたらしいな」
上司「資金援助?」
中澤「そうや、他の高校の議員さんと仲よーなって金貰っていたらしいな?
   まっ、それより自分の懐に金が入んなくなって恨んでたんやろ!」
山崎「そ、それは……」

 山崎の顔に明らかに焦りの色が見えていた。


上司「おい、じゃあ後1人って誰だ?」
○○「それは……」

 ○○はある人物の名前を答えた。
122 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月28日(水)16時35分29秒

○○「それは和田先生です。」

 その言葉にまた体育館が騒がしくなった。

和田「確かに私はナイフは左利き用を使っている、だがなそんなことで
   犯人にされては溜まったものじゃないな。」
刑事「動機はハッキリしているんだ!お前は石川と交際していただろ!」

 と刑事は○○に見せた写真を突きつけた、

和田「これはたまたま会っただけですよ、そんなことで付き合っている
   だなんて言いがかりですね。」
○○「じゃあ、アンタはあくまで石川とは交際してなかったと言うのですね?」
和田「当たり前だ。」

 和田は自身たっぷりに言い切った。

○○「これでもまだ交際していなかったと言えるかな?」

 というと○○は石川のメールのログのプリントアウトした紙を取り出した。



和田「ただのメールじゃないか、石川は他の先生ともメールのやり取りを
   していたんだよ、サーバ管理者のあなたなら良く分かっているでしょ?」
○○「……確かにはたから見るとただのメールだが、ここに待ち合わせの
   時間や場所が含まれていたとしたら?」
和田「あなたは何を言っているんだ、そんなもんないじゃないか。」
○○「じゃあ、そんな約束なんて1度もしていないと言うんですね?」
和田「ああ、していないね。」

 和田がそう言うと○○は紙を見てこう読み上げた、


○○「土曜日先生の家2時。」
和田「適当なことを言うんじゃない!どこにそう書いてあるって言うんだ!」


  どうも先生!\(^▽^)/ 先生が薦めていたあの
 洋楽、とっても良かったよ。私はA面の曲よりも
 B面の曲のほうが好きかな?
 (先生はどっち?)
 星空の下なんかで聞くととってもロマンチックだよ、私だったらもう
 悩殺ものだね。
 ちかいうちにまた何枚かCD借りたいな。
 (2枚ぐらい借りたいな、希望は。)
 じゃあまたメールするね。バイバ〜イ!

123 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年02月28日(水)16時38分24秒

○○「このメールの行の頭文字こと呼んでいくとそう読めるんですよ。
   ど・洋・B・先・星・悩・ち・2・じ
  (ど・よう・び・せん・せい・のう・ち・2・じ)
   ってね、他のメールもそうでしたよ。」
和田「くっ…………しかし、実際に会っていたっていう証拠はあるのかね?」
刑事「ああ、裏付は済んでいるよ。」


和田「……確かに石川とは交際していたが殺したとは限らないだろ。」

 ザワッ……!

 和田の発言に生徒・教師たちはかなり驚いていた。


○○「確かに石川と交際していたというだけでは
   殺したことにはなりませんね。」
和田「当たり前だ。」
○○「ただ、」
和田「“ただ”なんだ?」

○○「あなたは4時20分頃、司書の先生とぶつかった時に
   落としてしまった図書館の鍵を2階まで取りに行きましたよね?」
和田「ああ、そうだ。だからどうした?」
○○「そのとき2階には誰もいなかったんですよね?」
和田「ああ、断言する、あの時誰も居なかったよ。」
○○「じゃあ山崎教頭、あなたはその4時20分頃どこで何をしていましたか?」
山崎「……確かその時は教務室に居たが。周りの先生方も見ていると思うが?」
○○「そうですか、分かりましたよ。」



○○「…今の言葉で分かったよ、
   石川梨華を殺した犯人がアンタだという事をね!」

 そう言うと○○はある人物を指差した、
124 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月01日(木)17時30分44秒

○○「犯人はアンタだよ!和田!」
上司「なにっ!」
中澤「えっ!?」
和田「!?」

 当たり前だが和田も含め一同はかなり驚いていた様子だった。

和田「はっ、いったいナゼ私が?」
○○「アンタは司書の先生が落とした図書館の鍵を使って犯行を行ったんだよ。」
上司「オイ何を言っているんだ、そんなことすれば司書に気付かれるだろ?」
和田「その通りだ、あのとき私は鍵をちゃんと渡しましたよね?」

 和田はこう司書に尋ねた、

司書「え、ええ……」
○○「…確かにアンタがそのとき渡した鍵が本当に図書館の鍵ならばな。」
和田「!?」
上司「何!いったいどういう事だ!?」
○○「あんたはあの時にこの鍵を渡したんだよ。」

 ○○はそう言うと刑事から赤いキーホルダーの付いた鍵を貰い周りに見せた、

司書「そ、それって前の図書館の鍵じゃないですか?!」
中澤「ええ!?」
矢口「…ホントだ、盗まれたやつだ。」
和田「ば、馬鹿な!前の鍵は折れ曲がっているはずじゃ……」

○○「何であなたがそんなことを知っているのですか?」

 確かに、前の図書館の鍵は○○が拾ったのだから和田が知っている訳が
 ないのである。

和田「……くっ、前にチラッと聞いたことがあるからさ。」
○○「誰にですか?」
和田「誰にでもなく噂で聞いたんだよ。」
○○「誰かこのことを知っていた人はいますか?」

 生徒・職員とも首をひねるものばかりである。

○○「誰も知らないようですが?」
和田「そもそもこの学校の人間だなんて一言も言っていないぞ、
   ……確か警察の方々が言っていたのを耳にしたのかな?」

○○「……アンタその一言で墓穴を彫ったぜ。」
125 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月01日(木)17時32分30秒
和田「何がだ!今さっきお前は警察の人から鍵を貰っただろ!だったら警察の
   人間がそのことを知っているだろ!」
○○「じゃあお尋ねしますが、あなたはそのことを知っていましたか?」

 と○○は上司にそのことを尋ねた、

上司「…いや初耳だが……」
和田「何を言っているんだ!」
○○「あんたは知らないだろうけど、前の図書館の鍵が折れ曲がっていることを
   知っているのは俺以外ではこの刑事さんしか知らないんだよ。」
和田「!?」
刑事「そのことは私も1週間くらい前に○○さんに現物を渡されて知った
   ことだよ、警察の人間で知っているのは私と鑑識の人ぐらいの者だ。」
和田「じゃあ…その鑑識の人が……」

 と和田が言いかけた瞬間、

刑事「この1週間に鑑識の人間がこの学校を訪れたことはないぞ。」
和田「うっ……」

 お気付きの方もいるだろうが、○○の持っている赤いキーホルダーの鍵は
 折れ曲がったものではない鍵を持っていたのである。


○○「俺と刑事さんとアンタ以外、前の図書館の鍵が折れ曲がっていることは
   誰も知らないんだよ。」
中澤「え?でもその鍵折れてないやん?」

○○「…いいところに気が付きましたね。」
中澤「そんなもん誰だって思うわ、いいところってどういうことや?」
○○「実はこの鍵は今の図書館の鍵をつけているんです。」

 つまり、前の赤いキーホルダーに今の図書館の鍵をつけているのである。
 (一応言っておくと、今の図書館のキーホルダーは緑)

○○「和田はこういう心理トリックを使って図書館の密室を作り上げたんです。」
中澤「え!?」
上司「何?」
和田「!?」
矢口「………どういう事?」

 ○○は説明をし始めた、
126 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月01日(木)17時35分05秒

○○「今回の事件の最大の謎は、和田が図書館の鍵をどうやってかけたのか…
   でした。」
中澤「で、どうなん?」
○○「私の持っているこの鍵を見るとどうしても“前の図書館の鍵”と
   思ってしまいますよね?和田はこの人間心理を利用して密室を
   作り出しました。」
司書「確かにそう思いますね………でもどうやって?」
○○「あなたが鍵を落とした時、和田が2階まで降りて取りに行きましたよね?」
司書「ええ、」
○○「その時に和田は前の図書館の鍵を今の図書館の鍵に付いている
   緑色のキーホルダーにつけ、今の図書館の鍵を外してあなたに
   渡したんですよ。」
和田「!!」

 和田に動揺が走る、

○○「そうするとあたかも和田が今の図書館の鍵をあなたに返したように
   見せかけたんですよ。」

司書「あ…ぜんぜん気付かなかった……」
○○「それであなたはそのまま事務室に返しましたよね?」
司書「はい…」

上司「オイちょっと待て、そうなるとその後に図書館の鍵を借りた矢口は
   どうやって鍵を開けたんだ?」

 上司の言う通りこのままでは矢口は前の図書館の鍵を借りていくことになる、
 そうなると図書館の鍵を矢口はどうやって開けたことになるのだろうか?

○○「その後和田はまた摩り替えたんですよ、鍵を。」
上司「どうやって?」
○○「矢口は鍵を借りて図書館に向かう途中にトイレに立ち寄ったんですよ、
   その時に矢口は荷もつを鍵と一緒にトイレの前の廊下に置いたんですよ、
   だったよな矢口?」
矢口「うん、そうだよ。」

上司「……そうか、トイレに入っている間に摩り替えたと言うのだな?」
○○「ご名答、そうすると鍵は今の図書館の鍵になって矢口が開ける……
   ということですよ。」



 つまり今の説明は、

最初は
 前の図書館の鍵…和田  今の図書館の鍵…司書
2人がぶつかった後
 前の図書館の鍵…司書  今の図書館の鍵…和田
その後事務室には
 前の図書館の鍵…事務室 今の図書館の鍵…和田
矢口が借りた時
 前の図書館の鍵…矢口  今の図書館の鍵…和田
矢口がトイレに入った時
 前の図書館の鍵…和田  今の図書館の鍵…矢口

 という風に鍵が入れ替わっていたのである。
127 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月01日(木)17時40分20秒

○○「和田はこのトリックを実行するために前の図書館の鍵を盗んだんだ、
   そうすれば図書館の鍵自体変わってしまう、一見不利なように見えるが
   和田にとって見れば好都合だったというわけだ。
   矢口が鍵を常にカウンターに置いておくというのが分かっていれば
   盗むのなんてたいしたことじゃないからな。」

 一同が感心している中、上司がこう反論した、

上司「しかしだな、そのトリックはリスクが大きくないか?司書が図書館の
   鍵をポケットに入れていたりしたら、いくらわざとぶつかっても鍵を
   落とさせることは不可能だろうが。」

○○「司書の先生は鍵をもっている荷物の上に載せておくという癖が
   合ったらしいからポケットに入れておくなんてないと思いますけど、
   そもそも学校から借りた鍵を自分のポケットに入れておく人って
   いますかね、普通?」
上司「そうなのか?」

 上司は司書に尋ねた、

司書「え、ええ…」

上司「じゃあ矢口の場合はどうするんだ?トイレに入ったというのは偶然だろ?
   トイレに入っていなかったらどうするんだ?」

 確かに、和田が矢口をトイレに意図的に入れさせたというのは考えにくい。

○○「ええ、偶然でしょうね。でも鍵を摩り替える手なんていくらでも
   あると思いますけど。」
上司「例えばなんだ?」


○○「…ん〜と、司書の先生のようにわざとぶつかって鍵を落とさせるとか、
   “君の使っているマシンの調子が悪い、何かしたか?”とか言って
    コンピュータ室に呼んで、置いている荷物のところから鍵を摩り替える
    とかいくらでもできるでしょ。」
上司「……」

 その通りなだけに上司は何も言い返せなかった。
128 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月01日(木)17時40分50秒
刑事「でも何で鍵を折り曲げたりしたのかな?」
○○「私はその鍵を事件の2日後にこの学校の燃えないごみの所に在ったのを
   偶然見つけたんですけど、たぶん折れ曲がっていないと業者に
   見つかった時に“鍵がごみにまぎれていた”といって見つかる可能性が
   あったからじゃないかな?」
刑事「そうか、折れ曲がっていれば使えないから処分してくれると思ったのか。」

○○「矢口の携帯にメールを入れるとか、カッターを盗むとかは石川を使えば
   いくらだって出来るしな。」


和田「………オイ、人が黙って聞いていればいい気になりやがって…
   そもそもそのトリックは私にしかできないというトリックではないはずだ
   私がやったという証拠もないしな。」

 和田の言う通りこのトリックは和田がやったという証拠はどこにもない。

○○「…そう言うと思っていたよ、証拠はちゃんと在るぜ。」
和田「!?」

 和田の顔色が悪くなった。

○○「じゃあ、刑事さんお願いします。」

 そう言うと刑事が話し始めた、
129 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月01日(木)17時42分35秒
刑事「まず、今の図書館の鍵に僅かながら石川の血痕が残っていました、
   あと図書館の鍵穴にも石川の血痕が残っていました、
   このことで犯行に図書館の鍵が使われたのは間違いなさそうです。」
上司「それは最初に調べた時に分かったことだろ。」

 刑事は上司にかまわず話を続けた、

刑事「あと…この折れ曲がった前の図書館の鍵ですが、鍵に付いていた錆びと
   和田の玄関先にあったペンチの錆びとほぼ一致しました。」
和田「しまっ…!」

刑事「あとその赤いキーホルダーにあなたの指紋が残っていました。」


和田「…ちょっと待てよ、指紋がついていたくらいで私が犯人とは言えない
   のではないか?」
○○「…それが“ただ”の指紋じゃないんだよ……」
和田「!?」


○○「その指紋はな、石川の血のついた指紋だったんだよ!」
刑事「あなたはキーホルダーが赤かったから気付かなかったんだろうと
   思いますが、このキーホルダーにはあなたの指紋の形をした石川の
   凝固した血痕が残っていました。」
○○「さあ、説明してもらおうか、どうして石川の血のついたアンタの指紋が
   このキーホルダーに残っているんだ?!」



和田「………フン、うまくいったと思ったのに…」
 
130 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月01日(木)17時44分22秒

○○「動機は何だ?別れ話のもつれか?」
和田「……そうだよ。軽い遊びだったのに…」
刑事「犯行を認めるのだな?」
和田「ああ、別れ話を持ち出したら石川利華が“私たちの関係を学校にばらす”
   って言ってきやがったから殺したのさ。馬鹿なやつだ。」

中澤「なにぃ、お前はそんな理由で石川を殺したんか!お前のせいでどれだけ
   矢口がえらい目にあったか分かってんのか!」
和田「分かってますよ、でも私が捕まるからもういいんじゃないですか?」

中澤「…テメェ!」

 中澤が和田につかみかかろうとしたが、

○○「今のこいつに何しても無駄ですよ、気持ちはわかりますが…」
中澤「うっさい!1発殴ったる!」

 中澤が怒るのも無理はない、自分の顧問の部員が1人殺されその部員の
 矢口に疑いがかかり、部の和が乱れていたのだから……

上司「…おい!早く和田を連行しろ!」

 その一言に複数の警官が和田の元に近づき、和田に連行を促した、


 連行される途中に和田がこう○○に話し掛けた、

和田「あなたはどうしてあのトリックに気がついたんだい?」

 自信を持っていたトリックなだけに不思議に思っていたのだろう。

○○「アンタがね“本を取ってくれ”って私に頼んだときに気が付いたんだよ、
   アンタの鍵を束を見てふとそう思ったのさ。」

和田「……皮肉だな、自らヒントを出していたなんて…」

○○「結果論だが、摩り替えた鍵を赤いキーホルダーにつけたのが
   間違いだったな、どっかにやらないためにそうしたんだろうと思うけど。
   残念だったな。」
和田「確かにそうだね…」

 再び和田は連行されそうになったが、

和田「最後に1つだけ聞きたいことがある。
   あなたは何故こんなことをしたんだい?」

 前とあわせると4回目の同じ質問である、さて○○今度は?

○○「あんたを捕まえるためだ、それ以上でもそれ以下でもない。」

和田「………そうか…」

 そう言い残すと和田は再び連行されていった。


 桜並木の葉が殆ど散ってしまった晩秋から初冬にかけてのことであった……
131 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月01日(木)17時52分28秒

 
 ある日、○○が登校途中、

矢口「○○っちおっは〜!」
○○「ああ、おはよう。」

 矢口が○○に声をかけてきた、

 
 事件後、矢口はいつも通り学校へ来ていた。
 マスコミにはただ単に犯人が捕まったと情報が流れ、○○の活躍は表ざたに
 はならなかった。
 矢口の誤認逮捕の件は刑事の上司ら上層部が矢口に謝罪をして片が付いた。
 PTAからの要求により、矢口の長期の欠席は公欠扱いになり、
 成績もそれなりの点がついて赤点にはならなかった。


 要するに事件前と何ら変わっていないのである。



○○「部活は出てんのか?」
矢口「うん、カオリンがなんか矢口に謝りに来ていた。あの件なら別に
   もう気にしていないけどさ。」

 どうやら部活にも出ているらしい、○○の言った通り飯田が矢口に
 言ったことはもう気にしていないようだ。

○○「おまえ大学に行くんだろ?遅れた分勉強頑張れよ。」
矢口「う〜んどうしようかな〜?」
○○「おいおいまだ何とかなるってば、それともどこに行くか決めてないとか?」
矢口「いや、そうじゃなくて…」

○○「そうじゃなくて?じゃあ何すんの?」

矢口「…矢口、お嫁さんになろうかな〜なんてね♪」

 ○○の顔をチラッと見て恥ずかしそうにこう答えた。


○○「あっそう、やっぱり彼氏が居たんだ。俺は結婚に興味はないから
   何も言えないけどさぁ、まあそれはそれで良いんじゃないか?」

矢口「………」
○○「なんだよ、急に黙り込んで?」

矢口「……○○っちのバカ!」

 そう言うと矢口は○○の元を去り、校内へ入っていった。

○○「(……何だアイツ、変なヤツ。)」

 矢口の気持ちを思いっきり踏みにじるような発言をしたということに
 まーったくと言って良いほど気付いていない○○であった。

 果たして矢口の気持ちはいつ、○○に届くのだろうか?


 〜とりあえず終〜
132 名前:84mo弐 投稿日:2001年03月02日(金)12時17分47秒
加護「いやーやっとおわったで」
ユウキ「犯人はこのなかにいる!」
加護「…」
ユウキ「…」
加護「おわったいうとるやろ」
ユウキ「いや一度言ってみたかったんですよ(笑)」
133 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年03月02日(金)12時21分02秒
加護「小説が多い板やね」
ユウキ「見習わなくては」
加護「…」
ユウキ「…」
加護「作者さんはどうやって時間つくっとるんやろか」
ユウキ「。。。僕達もかなり暇人ですよ」
134 名前:84mo弐 投稿日:2001年03月02日(金)12時42分29秒
加護「感想はどうでしょうユウキ君」
ユウキ「えーひじゅおーにですね、よく練られた話の流れ、トリック、そしてエンディング
ではないでしょうか。昨日今日思いついたものではありません。これからますますいいもの
作っていける方だと思います。できれば○○のかわりに名前を入れればもっと見やすかった
気もします(あえてしなかったのは分かってますが)。トリックについては、えー、一点目、
犯人は右利きでも左利きでもよかったはずです。なぜなら犯行時に、石川がドアの方を見て
いたか、あるいはドアに背を向けていたかによって血の飛ぶ方向も変わるはずです。二点目
は暗号です。Eメールのなかで暗号を使うひとはまずいません。ビルゲイツも真っ青です。
Eメール自体を暗号化するのが妥当じゃないでしょうか(しかも石川は女子高生ですし、暗
号考えるのも一苦労します)。
ですがとにかく、話の作り方は非常によかったです。次回にも期待しましょう!!!」

加護「以上、ミニモニでしたー。」
ユウキ「イージャン、イージャン」
135 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月03日(土)00時35分04秒
んまあこのバージョンは一応終りです。
この先のお話も一応考えているのですが…(石川がいないのがやや辛い)
まあ、皆様が望めば続きは書こうかと思います。
136 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年03月03日(土)00時54分24秒
梨華をDBで復活
137 名前:84mo弐 投稿日:2001年03月03日(土)05時16分38秒
じゃ今まで書いたことはすべて文化祭のための脚本だったということで石川復活
138 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月03日(土)17時54分55秒
>DB
なんすかそれ?
139 名前:厚底 投稿日:2001年03月03日(土)20時19分26秒
おお!?帰ってきたら終わってるじゃないですか!!
お疲れ様です。犯人の暴き方が痛快で良かったですね。
続き読みたいです。石川をどうするかはおまかせします。
DB?ドラゴンボールの事かな?
140 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月05日(月)21時44分03秒
ご要望にお答えして続編を書こうと思います。
(石川どうしようかな…)
141 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月05日(月)21時45分53秒
 全校生徒の前でこの学校の殺人事件を解決した○○、
 事件後はどうなったかと言うと、

生徒「○○先生おはよ〜」
○○「ん?ああ、おはよう。」

 このように挨拶をしてくる生徒は増えたものの話し掛けてくるような生徒は
 不思議と居なかった。普通あんなことをすれば人気が出ると思うのだが……

○○「(……まあ、挨拶してくれるだけでもよしとしよう。)」

 しかし、ただ一つ大きく変わったところがある、


 キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン♪……

○○「ん?もう飯の時間か…」

 それは昼休みになると決まって……

 タッタッタッタッ……

 ガラガラ、

矢口「○○っち、ご飯た〜べよ〜」
○○「(またか……)」

 と、矢口が決まって○○の元で昼食を取るようになったのである。
142 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月05日(月)21時49分31秒

○○「…別にさぁ、ここまで来て食うことはないんじゃない?」

 確かに、普通女子は(男子も叱り)団体となって昼食を食べるものである、
 特に女子はその傾向が強いものである。

矢口「エーッ、別にいいじゃん!ここで食べると何か悪いのー?」
○○「悪い。」
矢口「何でぇー?」
○○「って言うか、毎度毎度走ってまでここにくる必要性はあるのか?」
矢口「あるからいっつも来てるんじゃん♪」
○○「何で?」
矢口「……」

 ○○と一緒に食べたいから、
 などとはもちろん口には出せない。

○○「黙ってないでなんか言えよ。」
矢口「…いやー○○っちってさあ何かもてなさそうじゃん、
   だから私が事件解決のお礼としていつもここに来ているわけよ。」
○○「別に来なくてもいいよ、そんな気を使わなくてもいいのに。」
矢口「…人の親切心を踏みにじらないでよ〜。(○`ε´○)ぶーっ」

 矢口、ちょっぴりすねる。
143 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月05日(月)21時50分25秒

 とそこに、

 コンコン、

中澤「○○君おる〜?」
○○「何ですか?」
矢口「あっ、裕ちゃん。」

 中澤が管理室にやってきた。

中澤「って何で矢口がここにおるねん…………あっ、
   そういうことなの、へぇ〜。」
○○「?」
矢口「あっ、裕ちゃんダメ〜!」

 勘がいい中澤は何で矢口がここに居るか気づいたようだ。
 って言うか普通気づくよね……

中澤「へっへっへっへっ…どうしようかなぁ〜?」
矢口「あ〜ん、ダメ〜!」
○○「(何を言っているんだこの2人は…)で何のようですか中澤先生?」
中澤「ん?ああそうやったな。」

中澤「今度の土曜日さあ、部活にちょいと顔を出してくれへんか?」
○○「へっ?何でですか?」
中澤「君な、うちの部活でえらい人気あるってこと知っていた?」
○○「いや、」
中澤「そんでなウチによってたかってくるねん、“○○ってどんな人?”
   “彼女いるの?”とか言って練習にならんねん。」
○○「はあ、」
中澤「だからさ、土曜日さあちょっと顔を出して部員の相手してくれへん?」
○○「(まあ、事件のことでいろいろ協力してもらったし…)
   ああ、いいですよ。」

 “それなら本人に直接聞けよ!”というツッコミはさておき、

中澤「ウチの部員の中にえらい君のことを気に入っているヤツもいるからなー、
   なあ矢口?」
矢口「(んもう!裕ちゃんのイジワル!)うん……」
○○「ふーん…」

 中澤が矢口をからかっているのに全く気づかない○○、
 今○○はそんなことより、

○○「(2・30人もの女子高生を相手にするの?萎えるなぁ……)」

 そんなことで頭がいっぱいだった。
144 名前:厚底 投稿日:2001年03月06日(火)00時08分06秒
お!?やたぁ!続編だぁ!!しかし○○はほんと鈍感だな、頭は切れるのに。
145 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月06日(火)19時19分57秒
―そして土曜日の朝、

○○「で、今日はどうすればいいのですか?」
中澤「んー、任せる。」
○○「任せるって……何か考えていないのですか?」
中澤「えーっ、だってどうせ部員たちが質問攻めして今日は終りやろ。」
○○「……そんなんでいいんですか?」

 今日は中澤は何もしなくてもいいのでだからこんなに気楽なのかも知れない。


―そしてダンスホール、

中澤「おはよう。」
部員「おはようございまーす!」
中澤「今日はゲストを連れて来たで。」

 と中澤が言うと○○がダンスホールへ入ってきた。

部員「キャーッ!」
○○「(な、なぜそんなに驚く……?)」

 ○○が入ってくるなり部員が大騒ぎし始めた、中澤が“○○君は人気がある”
 と言ったのはまんざらでもないようだ。
 (o(^^o) (o^^o) (o^^)o キャアキャア♪
  ↑部員の状態を顔文字で分かりやすく表示)

中澤「じゃあ今日は好き勝手していいから、怪我すんなよー。」

 そう言うと中澤は出て行ってしまった。

○○「ちょ、ちょっと中澤先生…」

 ○○は中澤を追いかけようとしたが、

ある部員A「○○さんって普段何しているんですかー?」
ある部員B「○○さんって彼女いるんですかー?」

 という風に一気に○○の周りに部員が集まって質問攻めに合い
 それどころではなかった、

○○「あ…あのー落ち着いてくれー!」

 大変な一日になりそうだ(○○にとってはの話)
146 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月06日(火)19時22分03秒

 ようやく部員を落ち着けた○○は部員は一人一人に紙を配っていった、

○○「じゃあ俺に聞きたいことを紙に書いてー、10分後に集めるから。」
部員「は〜い。」

 そう言うと○○はトイレへ行った。

○○「学校の先生って大変だな……」

 おいおい、大変の意味合いがだいぶ異なるぞ。


一方、ダンスホールでは、

後藤「ねえねえ、みんなは何書くー?」
吉澤「エーッ、教えな〜い。」
辻「ききたいことがいっぱいあるからなにをかいていいかわからいのれす」
加護「確かになあ、聞きたいこといっぱいあるもんなぁ。」

 しかし4人とは対照的に矢口は、

矢口「そう?」
加護「矢口さんはいっつも○○っちの近くにいるから
   そう思っていないんですねぇー。」
矢口「べ、別にいつも一緒じゃないもん!」
吉澤「え?加護の言った事って、“学校が同じだから”
   って言う意味じゃないの?」
辻「べつにいつもいっしょだなんていってないとおもいます」
後藤「まりっぺもしかして………ふふふふふふふ。」

 矢口、慌てて切り返す、

矢口「べ、別に好きじゃないもん!」

 しかし、

後藤「誰もまりっぺが○○っちのことを好きだなんて
   一言もいってないよ?アハ。」
加護「やっぱりそうやったか…」
辻「へー、しらなかったのれす」
吉澤「ごっちんナイス!」

 見事に墓穴を掘ってしまった矢口であった。
147 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月06日(火)19時23分47秒

加護「よし、“矢口さんが○○っちのことを好きなんですが…”
   って書いておこう。」
矢口「コラーッ!」
辻「じゃあ、ののもそうかいておくのれす」
後藤「どうする〜?よっすぃ〜?」
吉澤「そう書いておこうっと。」
矢口「そこの4人!いいかげんにしろー!」

 矢口マジ切れ。

後藤「そんなにムキになるって事は……アハ。」
吉澤「ふふふふ…」
辻「しょうじきにいったほうがいいとおもうのれす」
加護「そうだよねー、そのほうがいいと思うで。」
矢口「……」
後藤「悪いようにはしないって。」
吉澤「別に言ったっていいじゃん。」
辻「そうなのれす、やぐちさんが○○っちをすきだからって
  だれもこまらないのれす」
加護「みんなで応援するからさぁ〜」

 どうする矢口?


矢口「ハイそうです!矢口は○○っちことが好きでたまりません!悪いか!?」

 結局言ってしまった。(半分開き直っているように見えるが……)

後藤「いや〜ん、言っちゃった
吉澤「好きでたまらない……か、いいねぇ〜」
辻「べつにわるくはないとおもうのれす」
加護「うちもそんな恋をした〜い

 とその時、

○○「おいもう10分たったから集めるぞー。」

 ○○が戻ってきたようだ(別に10分間もトイレにこもってはわけではないぞ)

 恥ずかしいのか分からないが○○の顔を見ようとしない矢口と、
 その矢口を見てニヤニヤしている4人を見て○○は不思議に思った。
148 名前:厚底 投稿日:2001年03月06日(火)22時30分47秒
やぐさんついに言ってまいました。恋をしちゃいました♪
149 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月07日(水)23時11分53秒

○○「よし、じゃあ最初の質問は…」

 ―彼女いるんですか?

○○「えーっと…います。」
吉澤「なに〜!」
矢口「ウソ……」

 部員達はかなり驚いていた、矢口だけ驚きの質が違うが。

○○「じゃあ次…」
後藤「ちょっと待った、彼女どんな人―?」
辻「ききたいのれす」
加護「うちも聞きた〜い!」
矢口「……」

 かなりショックを受けている様子だ、矢口は。


 だが、

○○「そんなのいませ〜ん、ウソです。」
後藤「なーんだ、つまんなーい。」
矢口「……(ホッ)」

 しかし、矢口は安心感と同時に怒りを覚えていた、
 人の心をもてあそぶような事をしたのだから。
 (かといって○○はそんな気はなかったのだが)

○○「じゃあ次…………」

 と、このようなやり取りをしていたら中澤の言っていた通り
 部活の時間が終わってしまった。
150 名前:厚底 投稿日:2001年03月07日(水)23時31分35秒
俺もびっくりしたよ。怒ったやぐさんの次の行動が気になるところです。
151 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月08日(木)21時57分24秒

部員たち「さようなら〜」
○○「さようなら。」

 部活(?)も終り部員らはそれぞれ家路についた。

中澤「オウ、終わったか」
○○「ハイ、先生の言った通り部活終わっちゃいましたね。」
中澤「そうやろ〜君、人気あるんやって」
○○「ハハハ………」

 今までそんなことは一度も無かった○○は少し照れていた。

矢口「あっ、裕ちゃん。」

 とそこに矢口が現れた、

中澤「オウ、矢口、まだ帰ってなかったんかい」

辻「あっ、やぐちさ〜ん」
加護「やっぱりや。」
吉澤「やっぱり」
後藤「いたか…」

 そこに辻・加護・吉澤・後藤の4人が現れた、どうやら矢口が現れることを
 察知していたようだが……

矢口「あれ〜なんで4人いるの〜?」
辻「なんでやぐちさんこそいるのれすか?」
加護「なんでぇ〜?」
吉澤「フフフフ………」
後藤「ニヤニヤ」
中澤「まあ、そういう事言うなや、矢口がかわいそうやろ」

 しかし、この6人とは対照的に、

○○「みんな何いってんの?」

 やはり○○はこの会話の内容が理解できていないようだ。
 矢口は幸なのか不幸なのか……
152 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月09日(金)21時01分01秒
矢口「(もう、何でみんな来るのよ!)」

 どうやら誰かに用が会ったみたいだ、誰とは言わないけど〜

中澤「悪いな、矢口」
矢口「なっ、なにがぁ?」

 中澤も矢口の行動を察知したようだ、
 中澤の言葉に4人もニヤニヤしていた。

○○「(……?)どうしたのみんな?帰らないの?」
加護「うん、だーってまだ聞きたいことあるモーン!」
○○「え?もう部活終わったし、早く帰らないと警備員さんに怒られるよ。」

 早く帰るように促すが、

後藤「ぶーっ!残念でした、学校は6時30分に閉めるのからまだ居て
   いいんだよー!」
吉澤「ここ(ダンスホール)もダンス部以外使わないしね。」
辻「たいかいまえは1にちじゅういることもあるのれるよ」
○○「あんたらはいいかも知れないけど、俺はもう帰るよ。」
4人「えっー!!」
○○「中澤先生ももう帰るでしょ?」

 と帰りを促すが、

中澤「別にええやん、ケチケチすんなや」
4人「やったー!」
中澤「っていうか、うちも聞きたいんだけどな」

 しかし○○は、

○○「あっそう、じゃあお先に。」
4人・中澤「(○`ε´○)ぶーっ!」

 5人を無視して帰ろうとするが、

中澤「捕まえろー!」

 中澤がそう言うと4人がいっせいに○○に飛び掛った。

○○「ぐあっ!……は、離せ…」
辻・加護「いやだぴょ〜ん!」
吉澤「帰っちゃダメフッ

 と吉澤は○○の耳に息を吹きかけた。

○○「わっ!な、何を……」

 ○○ひるむ、

後藤「ハイハイ、戻ろうねー」

 その隙に後藤は○○の体を押して中へ引き戻した。

○○「わかったよ!付き合ってやるから離せ。」

 観念した○○を見て4人は○○から離れた。
153 名前:厚底 投稿日:2001年03月09日(金)23時35分19秒
○○ええなぁ・・・そんなんされてみたいわ・・・
154 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月10日(土)00時16分15秒
>>153
えっ?
辻・加護の方?
よっすぃ〜の方?
(一般的にはよっすぃ〜のほうがハアハア)
155 名前:厚底 投稿日:2001年03月10日(土)01時19分58秒
当然よっすぃ〜の方です。れいこさんハァハァ・・・
156 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月10日(土)20時00分32秒
れいこって誰ですか?
157 名前:厚底 投稿日:2001年03月10日(土)22時02分53秒
よくプッチモニダイバーに登場するマダムです。
まぁ、よっすぃ〜のことなんですけどね。
158 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月11日(日)00時30分49秒
何かレスしてくれる人が厚底さんしか居ないようなのですが…
他に見てくれている人……いないのかなぁ、もしかして………
159 名前:あつし 投稿日:2001年03月11日(日)01時21分53秒
ちゃんと見てますよ
安心してください
160 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月11日(日)01時22分08秒
いや、見てますよ。
続きを急かすのもねって思って
161 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年03月11日(日)01時34分25秒
見てますよ〜
○○のキャラいいですね〜
矢口の「(○`ε´○)ぶーっ!」っほんとに矢口っぽいですね

 
162 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月11日(日)15時05分45秒

○○「…じゃあ、何か買って来ますわ。何がいい?」
後藤「えっ!昼飯おごってくれるの?やったぁー。」
○○「違うわ、飲み物だよ。」
中澤「別に何でもええやろ?なあみんな?」

 中澤の言葉に一同はうなずいた。

○○「そう、じゃあ行って来ますわ。」

 と○○が出ようした瞬間、

中澤「ちょい待ちぃ、また逃げると悪いから…矢口、お前ついて行け。」
矢口「えっ、う、うん…」
○○「(ん〜読まれたか…)」

 さすが中澤、亀の甲より年のこ(略

○○「おい、行くぞ。」
矢口「はぁ〜い。」

 そう言うと2人はダンスホールを出て行った。

吉澤「でもさぁ、何で嫌がったんだろうね。」
中澤「そうやなぁ、うちはともかくとして、あんたら若い4人に興味を
   示さないってのも不思議やなぁ。」
辻「ののたちのことがきらいなのかな?」
加護「むしろ中学生に興味ないんじゃない?」
中澤「いや、ある部員が言ってたんだけどな、“○○先生に話し掛けても
   冷たくあしらわれる”って言っていたから年齢は関係ないんとちゃう?」
後藤「特定の生徒と仲がいいとか?」
中澤「…それは〜無いな」
5人「……う〜ん………」

 一同考え込んでいると、

後藤「…やっぱさぁ、彼女がいるんじゃない?」
吉澤「そう考えた方がつじつまが合うもんねー」
辻「やぐちさんざんねんなのれす」
加護「そやなぁ〜」
中澤「聞くことは山ほどありそうやな〜」

 こうしてみると、女子高に居るのにもかかわらず生徒とはあんまり
 仲良くないらしい、むしろ仲良くしていないようにも見える。
 4人の言う通り○○は彼女が居るのか、それとも女嫌い?またはホ……
163 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月11日(日)15時06分40秒

一方、買出しの2人はというと

矢口「何買おうか?」
○○「ん〜、加護・辻用にきりりを買って、中澤先生用にコーヒーでも買って、
   残りの2人は………きりりでいいか、どうせまだガキなんだし。」
矢口「○○っちは?」
○○「俺?午後ティー(午後の紅茶こと)のストレート」
矢口「………私もそれにしよう。」
○○「よし決まり。」

 買うものも決まり、きりり4本・コーヒー1本・午後ティー2本を買った。
 すると、

○○「……待って、俺デカビタも買うわ。」

 と言い、なぜかデカビタも買った。

矢口「2本も飲むの?」
○○「いや、午後ティーは持って帰る。」
矢口「ここでは飲まないって事?」
○○「ああ。」
矢口「……」

 矢口は2人だけの連帯感(ジュースだけだが)が崩れたような感じがして
 少しがっかりしていた。

○○「何してんだ、行くぞ。」
矢口「あ、待ってよ〜。」
164 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月11日(日)15時08分42秒

○○「買ってきたぞ〜。」

 2人が戻ってきたようだ。
 ジュースを差し出すと○○が予想した通り、中澤はコーヒーを取り、
 4人はきりりを選んだ。

中澤「なあ○○君、女子高生って興味ないの?」
○○「???へぇっ?何ですか急に?」

 中澤が口火を切った。

中澤「だってさぁ、君若いしさぁ(22歳)事件解決したから
   話題性もあるやん?生徒がぎょうさん寄ってくるやろ?
   誰かと付き合おうとかとか思わへんの?」
○○「別に寄って来ませんし、生徒に手を出そうとか思いませんね。」
後藤「やっぱ誰かと付き合っているんだー」
○○「付き合ってねぇよ。」
吉澤「じゃあ何でそう思わないの?」
○○「…別に今は誰かと付き合おうという気が無い。」
辻「そんなにいっぱいのひととつきあったのれすか?」
○○「まだ誰とも付き合ったことありませーん。」
加護「えーっ、ほんまにー?」

 ○○は彼女いない暦22年のようだ。

中澤「えっ!じゃあエッチもしたこと無いんや?」
○○「…なんか悪いですか?」

 ○○の言葉に一同驚きの色を見せていた。

○○「(気ぃ悪いな…)童貞じゃあなんか悪いのかよ?」
中澤「いや、別にそういう事じゃなくてな…まだしてないんかなーって
   思ったりして…」
○○「あっそうですか。」

 ○○、やや不機嫌。

○○「そういう事は生徒の前では言わない方がいいんじゃないですか?」
中澤「性教育の一環として考えれば別にええんとのちゃう?」
後藤「っていうかさぁ女に興味が無いからエッチにも興味が無いんじゃない?」
○○「いや…あるよ。」

 何か話が下ネタに移っているような気が……いいのか?
165 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月11日(日)15時12分15秒

吉澤「へーっ、女に興味が無くてエッチに興味があるなんておかしいよねー」
○○「…なんか悪いの?」
辻「すきだからするのじゃないのれすか?」
○○「男は好きじゃなくてもできるの。」
加護「えーっ、そんなのおかしいやん。」
○○「いいかぁ、男ってのは…………
   まあいいや、そう思っとけや。」
矢口「男ってのは……ナニ?気になるぅ〜。」
○○「ったく、どうせ知ってんだろ?言わすなや。」
矢口「知らないから聞いてるんじゃん!もう!!」

 矢口、邪険に扱われたことにかなり腹を立てた。

吉澤「私もそれ知りたいな。」
後藤「ききた〜い!」
辻・加護「………(恥)」

 後藤・吉澤とは対称的に、辻・加護は恥ずかしがっているようだ。

中澤「何恥ずかしがってんねん、聞け聞け!」
○○「(コラコラ)保健体育の時間になるよ?いやでしょ、そんなの?」
中澤「うちが許す、話せ。みんなええな?」

 中澤は辻・加護を強引に納得させ、○○に話すように促させた。

○○「……ハイハイ、話せばいいんでしょ。」

 しぶしぶ○○は納得したようだ、

矢口「(何で私が言ったらあんな扱いなの?知らないから聞いているんじゃん!
   ムカツク〜!)」

 矢口はかなりご立腹のようだ、>>149>>163
 と言うのも重なっているからかもしれない。

166 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月11日(日)15時17分15秒
ナルホド、見てくれている人っているんだなぁー(涙)
がんばらねば……
167 名前:厚底 投稿日:2001年03月11日(日)21時58分43秒
良かったですね。これからも頑張っておくんなまし。
168 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月12日(月)20時43分16秒

○○「男には排出欲求があるから。」
後藤「えっ?」
吉澤「何それ?」
辻「はいしゅつよっきゅうってなんれすか?」
加護「ほえ?」

 この4人は理解していないようだが、

中澤「排出欲求…………ハイハイそういう事ね」

 さすが中澤、亀の甲より年(略

後藤「ねーねー、どういう意味?裕ちゃん。」
中澤「矢口に聞けば早いで」
矢口「ちょっと〜、人に押し付けないでよ〜!」
辻「れもやぐちさんはわかったのれすか?」
矢口「えー、んーまぁー何となくだけど…」
加護「じゃあ教えてくださいよ〜」
矢口「やーだー!!間違っているかもしれないから〜」
吉澤「じゃあ、裕ちゃん教えて〜」
中澤「……しょうがないなぁ、来い!」

 中澤の一声に5人がすばやく集まった。

中澤「あのな………………………」
169 名前:厚底 投稿日:2001年03月12日(月)21時32分42秒
男は出してしまえば満足してしまいますね。
女は違うようですがね。難しいねぇ・・・
170 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月12日(月)22時32分14秒
男はできるだけ多くの子孫を残そうとする、
女は1人の男を捕まえて子孫を残そうとする、
つまり、男は子孫を残す好意(つまりセク―スですな)に感情
(俗に言う愛)は不要。(極端な話)
女はこの人と決めた人とセクースをするから感情が必要であり、
男に感情(愛)を求める。
〜蛇足〜
その代わり男はセクースした後、外的から女を守らなければならないので
快感は一瞬しかない。
女はその男に守られているので快感は男より約10倍気持ちよく持続するとの事。
これらのことがかなり昔から人間に本能的に存在していたから
今もそうではないかと言われている。
(これらはすべて書籍からの身受売り)
しかし、辻・加護は説明しても理解できなさそうだ。
171 名前:厚底 投稿日:2001年03月13日(火)00時05分32秒
なるほど・・・
>その代わり男はセクースした後、外的から女を守らなければならないので
快感は一瞬しかない。
これは知らなかった。ためになりますな。
172 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月13日(火)14時30分24秒

後藤・吉澤「へぇ〜」
辻・加護「ふーん」
矢口「(やっぱり)」

 後藤・吉澤の2人は納得した模様、
 辻・加護は何となくだが納得したようだ。

後藤「でもさぁ、良くこんなこと知っているね○○っち。」
○○「まあね、詳しいことは>>170を見てね。」
矢口「ふーん、知らなかった。」
吉澤「何でこんなこと知っているの?」

 普通、こんな事情を知っている人なんてそう滅多にいないから
 吉澤は疑問を持ったのだろう、

○○「おれねぇ心理学が好きでね、今はあまり読んでないけど
   昔よくその手の本をよく読んでいたからかな。」
辻「しんりがくってむずかしそうなのれす」
加護「何でそういう勉強ってせーへんかったの?」

 心理学が好きならその手の職を選ぶはず、加護はそう思ったのだろう。

○○「大学に行く気が無かったからかな?職が有るか分かんないし。」
吉澤「でもさぁ、何か得したこととか有る?」
○○「あるよそりゃ、恋愛のテクニックとかいろいろ…」
矢口「(なにっ!)」
辻「しりたいのれす」

 でもさぁ矢口、○○に教えてもらったとしても、
 そのテクニックを○○に使うだなんてかなり皮肉だぞ。
173 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月13日(火)14時31分46秒

○○「んーそうだなぁ、ただで教えるのもなんだから…課題を一つ出そう。」
加護「なんやそれ?」
○○「“吊り橋の実験”がどういう実験か分かったら教えてあげる。」
後藤「何か関係有るの?その“吊り橋の実験”とテクニックって?」
○○「大有り、“吊り橋の実験”はある意味恋愛テクニックの基本かな?」
矢口「そんなのどうやって調べるのさぁ?」
○○「本屋に言って、心理テストの本を買えば3割くらいの確率で載っている
   と思うよ、っていうかホントに調べる気なんて無いだろ?」

 しかし、○○の思いとは裏腹に、

吉澤「私やるよ、知りたいし。」
後藤「よっすぃ〜がやるんならやろうかなー?」
辻「ののもしりたいのれす」
加護「ウチも知りたーい!」
矢口「裕ちゃんもやれば?」
中澤「矢口、それは嫌味か?」

 うん、それは嫌味だと思うよ、中澤。
174 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年03月13日(火)22時34分25秒
ナレーションと言うかつっこみ、いいですね。
やっぱりhyper suzukaさんの生の声なんでしょうか?
175 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月13日(火)23時04分20秒
>>174
( ^▽^)<そうでぇーす!

〜補足〜
”吊り橋の実験”は正式名称ではないと思います。
いわゆる”俗称”なのであしからず。
176 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月15日(木)14時13分02秒
―話は変わり、休みの日の話になった。

中澤「君さぁ、休日何してんの?」
○○「1人で暇な時は、ゲーセンに行ったり…競馬場に行ったり…
   俺あんまし、友達っていないから…」
辻「じゃあみんなしてあそびにいくのれす」
加護「家どこ〜?」
中澤「アッ、そういえばうちも知らん、どこ?」
後藤「やぐっちゃんなら知っているんじゃない?」
矢口「知らないよ〜」
吉澤「でもさぁ、行くとしたらいつにする?」
○○「くぉら勝手に決めんな!むしろくんな!」
中澤「なに?」

 中澤の鋭い眼光が○○に飛ぶ。

○○「いや、中澤先生は別ですよ、別……」

 中澤コワヒ。

加護「ずっるーい!ウチ行きたーい!」
中澤「生徒が来ると何かと厄介やからな。なぁ○○君?」

 さすが中澤、亀のこ(略
 (そろそろくどいか)

○○「そうですよね……………ってもう3時じゃん、
   ウイニング競馬見たいから帰る。」
中澤「そうやな、長々しゃべってもうたな。」
5人「えーっ!やだー!」
○○「お前らはいいともの観客か。」
177 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月15日(木)14時46分54秒

矢口「じゃあ明日の部活も来てくれるかなー?」
○○「やだ。」
矢口「せっかく人がのってあげたのにぃー!(○`ε´○)ぶーっ」

 確かに矢口からしてみればノリが悪いと感じてしまうだろう。

○○「んじゃあ、サイナラー。」
矢口「あっ、ねぇ待ってよぉ!」

 ○○はそのまま帰ってしまった。

中澤「残念やったな、矢口。」
4人「フフフフ……」
矢口「……(怒)」

 矢口、かなりご立腹。

中澤「まあ、一緒に帰ることっていつでもできるやん。」
矢口「部活あるから無理じゃん。」
中澤「っていうかさぁ、矢口は3年だからもう部活にでなくてもええんよ?」
矢口「……いや、そこまでして一緒に帰ろうとは思わない。」
辻「よかった、やぐちさんがいなくなるとさびしいのれす。」
加護「うんうん。」

 と後藤が、

後藤「じゃあさぁ、○○っちに部活出てもらうようにすれば?」
吉澤「何か名目をつけてね。」
中澤「…………うーん、まぁ考えてみようか」
矢口「ホント?!」
中澤「でも、みんなも考えてな、うち一人じゃいい考えが浮かばんと
   思うからさ。」
5人「は〜い。」

 さて5時には帰ってしまう○○をどうやって部活に引っ張り出す気であろうか?
178 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月15日(木)15時08分17秒

中澤「んじゃ、みんな気ぃつけてなー」
5人「さようなら―。」

 どうやらそれぞれ家路についたようだ。


 一方そのころ○○はというと、

○○「ここってORBのメディアってあったかなー?」

 なぜか電気店にいた。ウイニング競馬はどうした?

○○「ああ、それ?ビデオ予約しておいたから大丈夫。」

 ヾ(・・;)ォィォィ、あんまり嘘をつくんじゃないよ。

○○「ハイハイ分かってますよ。」
吉澤「誰と話しているの、○○っち?」
○○「うわぁ!」

 と突然背後から吉澤が話し掛けてきた。
 私と話していたんだよ、フフフ……………

○○「な、な、何でここにいるの?」
吉澤「私がここにいると何か悪いですかぁ?」
○○「いえ……」

 確かに悪くは無い。

吉澤「○○っちこそどうしてここにいるの?」
○○「ああ、買い物だよ、買い物。んで君は?」
吉澤「私?私はねぇ〜パソコンの下見。」
○○「買うんだ、へぇ〜。」
吉澤「でもさぁ、何を買っていいか分からないんだ。」
○○「ふーん、じゃあがんばって。」

 と足早に立ち去ろうとするが、

吉澤「ちょっとぉ〜、専門家なんだから教えてくれたっていいじゃん!」
○○「あ、教えて欲しいの?」
吉澤「鈍すぎ―!」
○○「分かったよ……コラ、服引っ張らないでよ…」

 どうやら○○は観念したようだ、
 しかし、この現場を矢口が見ていたら………どう思うのだろう?
179 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月15日(木)15時11分58秒
厚底さん………ホントにいなくなっちゃうんですか……
(/_<。)ビェェン
180 名前:厚底 投稿日:2001年03月15日(木)17時10分17秒
うう・・・ありがたいです。こんな私でも悲しんでいただけるなんて・・・
頑張ってまたインターネット出来る環境を整えたいと思います。

「吊り橋の実験」たぶん分かりました。
キーワードは「恐怖」ですか?
181 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月15日(木)17時47分59秒
>>180
五割d(゜ー゜)o アタリ!
182 名前:厚底 投稿日:2001年03月15日(木)19時10分51秒
よしゃ!!確信に近づいてきた!!さらに細かく言うと、私が見た資料には、
「1974年カナダの心理学者・ダットンとアロンズが研究した・・・」
と書いてありました。まあ、資料と呼べるほどのもんではないのですが,それですかね?
183 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月15日(木)19時34分22秒
カナダの心理学者の時点でOK(って言うか名前しらねぇ)(w
184 名前:河原裕也 投稿日:2001年03月15日(木)20時03分52秒
オレもこういう学園モノ書きたくなってきたな・・・・。

しかし○○がうらやましい・・・・・。
185 名前:厚底 投稿日:2001年03月15日(木)21時20分37秒
やった!気になってたからすっきりした。
>河原さん
同感。でも俺は河原さんのほうが羨ましい。
やぐさんの家にお泊りしたい・・・
186 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月15日(木)22時17分57秒
>>184
>しかし○○がうらやましい
 どのへんが?
187 名前:厚底 投稿日:2001年03月15日(木)23時29分23秒
俺は○○が女子高勤務というだけで羨ましい。
吉澤さんと一緒に買い物したい。
188 名前:河原裕也 投稿日:2001年03月15日(木)23時40分41秒
どの辺がっていうか全部(藁

矢口に好かれてるっつうだけでもう・・・・・・
189 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月16日(金)23時49分43秒

吉澤「わー綺麗な画面、これいいなぁ。」

 と関心有り気にあれこれ見て回る吉澤、

○○「(早く帰りテー)」

 対照的に全く関心が無い○○、

吉澤「ちょっとぉ、ちゃんと見てよぉ。」
○○「はいはい、」
吉澤「んもう、あのさーモニターって薄いのがいいの?」
○○「別にCRTでもいいよ、無理にTFTにすると金かかるだけだからね。」
吉澤「???分かりやすく言ってよー」
○○「あー、はいはい。別に薄くなくてもいいよ。」
吉澤「ふーん、(じゃあ始めからそう言ってよ!もう!)」

 イライラが募りっぱなしの吉澤、キレなきゃいいが……

吉澤「ノートもいいなぁ。」
○○「え?家でしか使わないんでしょ?」
吉澤「そうだけどさぁ、かっこいいじゃん。」
○○「(ファッション感覚でパソコンを買うのか?あほか……)」

 普段から実用的にパソコンを使っている○○にとって、こういう感覚で
 パソコンを買うヤツはどちらかというと嫌いな部類に入るのだ。

○○「(帰りてぇー)まあ最初は無難なやつを買った方がいいよ。」
吉澤「そう?」
○○「まあ騙されたと思ってそうした方がいいよ。」
吉澤「……ふーん。」

 あまり納得していない様子の吉澤、
 ○○の言う事は別に間違っては無いと思うけど。

○○「じゃあ俺帰るね。」

 と吉澤に言ってその場をたち去った。

吉澤「……(これいいなぁ〜)」

 んっ?展示品のパソコンをいじくったまま動こうとしない、
 どうやら○○が帰ったことに気づいていないらしい。

○○「(…気づいていないのかな?……まあいいや。)」

 (゜゜;)\(--;)オイオイ、ナニイッテンダヨ
 良くないってば、○○。
190 名前:厚底 投稿日:2001年03月17日(土)00時17分07秒
○○はほんまに女の子に興味ないんやねぇ〜。この罰当たりめ!!
代わってほしいわ。
191 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月17日(土)21時20分35秒

○○「まだ時間有るからどっか行くか…」

 そうつぶやき、外に出たその時―

吉澤「なーにしてんだ!」

 と叫んで○○の肩口にパンチをした。

○○「いて!何すんだよ!」
吉澤「何黙ってどっか行こうとしてんの!」
○○「“じゃあ俺帰るね”って言ったじゃん。」
吉澤「言ってない!」

 言ったのは事実です。

○○「ほら、聞いている人いるじゃん。」
吉澤「何ワケ分かんない事言ってるのよ!」

 それ反則(w

○○「聞こえてなかったと思うよ、俺言ったよ。」
吉澤「私は聞こえていないから言ってないの!」

 スゲェ言い訳(^-^;

吉澤「黙って立ち去るってチョー失礼!」
○○「立ち去ったのは事実だけど、黙っていません。」
吉澤「(ムカーッ!)もういい!勝手に帰れば、バイバイ!」

 こう吐き捨てて吉澤は○○の元を立ち去った。

○○「(チッ、だからガキって嫌なんだよな。)」

 う〜ん、どっちが悪いのか判断が難しいですね………
192 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月17日(土)21時38分50秒

○○「(くっそー気分悪いなー。ゲーセンにでも行こう。)」

 気を紛らわすためにゲームセンターに行く模様、これで気は紛れるか?


―そしてゲーセン到着、

○○「(やっぱ格ゲーかな?ここは。)」

 とビデオゲームコーナーに向かった、
 その時、

?「とうっ!」
○○「ぐあっ!」

 誰かが飛び掛ってきた、
 ○○にとって覚えがある飛び掛れ方のようだ。

辻「つかまえたのれす。」
加護「もう逃がさへんでー」
○○「何だお前らか……っていうか離せ…」

 最悪な2人に捕まってしまったようだ、
 この後○○が2人に散々引っ張りまわされたのはいうまでも無い……

 合掌(__)/’チーン
193 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月17日(土)22時47分18秒

○○「(ああ……もう嫌だ……)」

 2人に捕まった○○はそれは酷な位に…………
 いや、止めておこう、かなり”萎え”〜な内容だから……

○○「(もう今日は絶対に誰とも会わん、誰か着たら追い返してやる!)」

 そう心に決め、惰性で自転車をこいでいると、
 こっちに向かって手を振ってくる人物がいた。

○○「(俺か?……いや、後ろに誰か居るんだろう、
   ここはあえて無視をしよう。)」

 しかし、そのもくろみはすぐに砕け散ってしまう。

矢口「おーい、○○っちぃ〜!」
○○「(……なんでぇ〜)」

 矢口に気づいた○○は自転車を止めた。

矢口「あ、止まってくれた。おーい!」

 矢口からしてみれば“私を待っているんだ”と思ったんだろう、
 しかし、

○○「(悪い矢口、勘弁してくれ。)」

 そう心の中で矢口に謝罪をして、
 ○○は今来た道を折り返し自転車を漕ぎ始めた。

矢口「あっ、ちょっと!」

 走る矢口、相手は自転車間に合うわけが無い。


矢口「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……なんで…………」

 やはり逃げられてしまった矢口、
 ○○の心うちを知らないから仕方ないと思うのだが……

矢口「はぁ、はぁ……よーし、こうなったら直接……………」

 直接?いったい何をするのであろうか?
 何かたくらんでいるのは間違いなさそうだが……
194 名前:厚底 投稿日:2001年03月18日(日)20時29分29秒
くそ!○○この野郎!俺と代われ!!
195 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月18日(日)22時35分10秒
○○「厚底さんどこらへん?俺としては吉澤とからむところを代わってくれや。
   見てのとおり嫌なやつだからさっ。」


 (;゜〇゜)あっコラ、勝手に出るんじゃないよ!

○○「ヤベッ、見つかった!ニ-ゲチャオ-ット......(((^^;」
 
196 名前:厚底 投稿日:2001年03月19日(月)00時58分21秒
○○帰っちゃった?俺も吉澤と絡みたかっってん。代わって〜な。
○○にとっては嫌な奴かもしれんけど、かわいいからええねん。
っていうか俺も小説んなか連れてってくれぇ!!
197 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月19日(月)17時34分45秒

 矢口を軽く撒いた○○、家に帰って一息ついていた。

○○「ふーっ、久々に本気で漕いだな…疲れた……」

 午後の紅茶を一飲みし、横になった。

○○「(…しかし矢口は何で俺の家の近くにいたんだ?
   矢口の家は全く違う方向にあるのに?)」

 そう考え込んでいると、

 ピンポ〜ン♪

 誰かやって来たようだ。

○○「(一応出るか…)はーい。」

 ガチャ、

矢口「来ちゃった
○○「………」

 バタン、

矢口「ちょっとぉ、何で閉めるのよ〜!」
○○「その前になんで知っているんだよ?俺の家?」
矢口「フフフフ…教えな〜い♪」
○○「あっそう、二度とくんな。」
矢口「わかったよ、教えるからここ開けてよ〜」
○○「やだねったら、やだね♪」

 ………

矢口「つまんねーよ!早く開けろー!」
○○「今日俺は機嫌が悪いんだ、場合によっては殴るかもしれないから帰れ。」
矢口「なんでー!」
○○「……(ムシムシ。)」

 しばらく無視していると、ドア越しから声がしなくなった。
 どうやら矢口は帰ったようだ。
198 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月19日(月)17時37分55秒

○○「やっと帰ったか、あのバカ。」

 玄関のドアを開け確認をした、

矢口「へへ〜んだ、まだ帰ってないぴょ〜ん!」

 まだいたようだ、怒られるぞ…

○○「さっきも言ったはずだ、殴るぞ。」
矢口「やれるもんならやってみろ!」

 矢口は殴られない自信があったのであろう、
 今時女に手を上げる男などいないと思っていたからかもしれない。

○○「そうか、じゃあ殴る。」

 そう言うと○○は矢口の髪の毛をつかみ―

 ゴン!

矢口「いっっっっっったーい!」

 ○○は矢口にヘッドバットをかました。

○○「死ね。」

 そう吐き捨て、玄関のドアを閉めた。

矢口「……ふぇ〜ん!(〜T◇T〜)シクシク 」

 矢口は泣いてしまった、怒られたのと殴られたのが相当痛かったのだろう。
 その場にいる訳にもいかず、泣きながら矢口は帰っていった……
199 名前:河原裕也 投稿日:2001年03月19日(月)22時23分42秒
死ねって・・・・・・せめて氏ねにしてやってくださいな・・・・・・・・
200 名前:厚底 投稿日:2001年03月19日(月)23時24分26秒
おいおい!!なにしてんねん!!
くそぉ・・・○○殴りに行きたい・・・
201 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月19日(月)23時47分53秒
>>200
本家でも書いているっての良く分かりましたね?
HNもsuzukaしかあっていないのに…
202 名前:厚底 投稿日:2001年03月20日(火)00時07分28秒
分かりますよ!あの文体、××って名前の女にあまり興味のない男
ときてsuzukaといったらあなたしかいないでしょう。
ず〜っと小説読んでる読者をバカにしちゃいけませんよ。
っていうかこっちで返事をくれるところが粋ですね。
あっちもチェックすることにします。
203 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月20日(火)17時46分16秒

―そして月曜日

○○「すいませーん、保田さんはいらっしゃいますか?」
保田「はい、なんでしょうか?」

 ○○は事務室を訪れた、なぜ?

○○「ちょっといいですか?」

 こう言い保田を呼びつけた。

保田「なんか用ですか?」
○○「あのー先週の土曜日、ここにいましたか?」
保田「ええ、仕事で来ていましたけど?」
○○「……じゃあ矢口が来ませんでした、土曜日?」
保田「来ましたけど……それが?」

 何か話が見えてこないんですけど…○○。

○○「僕の家の住所教えたでしょ?」
保田「え?!」

 保田はものすごくビックリしていた、

保田「……さ、さぁ………」
○○「ウソ付いているっての分かるんですけど。」
保田「私の目を見てくださいよー、ウソ付いているように見えますー?」

 保田は○○の目をじっと見つめた。

○○「はい、そう見えます。(キッパリ)」
保田「…も、もうやだなー、そんなわけないでしょ。」
○○「…そうですか、じゃあ矢口を連れて来ます。
   殴ってでも口を割らせます、それでもいいですか?」
保田「…○○さん、あなたは女の子を殴れるの?」
○○「はい、土曜日矢口が家まで来たんですけど、
   “帰ってくれ、そうじゃないと殴るぞ”って言ったのに
   帰らなかったから殴りましたけど。」
保田「ひっどーい!矢口が可哀想だよ!」
○○「僕の住所を勝手にばらす人に言われたくは無いですね。」
保田「(うっ…)…犯人が私じゃなかったらどうするつもり?」
○○「そのときは潔く謝りますよ、僕が間違っていたんですから、
   そう言うのなら保田さん、あなたが間違っていたら
   どうするつもりですか?」

 両者一歩も譲らない展開、さあ両者これからどうする?
204 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月20日(火)17時47分14秒

保田「(く、くそぉ…)…あなたはどうしたいの?」
○○「そうですねーまずあなたの上司に報告して、職員会議にかけて、
   PTAに報告して、それなりの罰を受けてもらいますわ。」
保田「そんなことやって何がしたいの?」
○○「言っときますけど、僕PTAから絶大な信頼を受けていますし、
   校長・教頭からも信頼を受けています、だから何かしらの形であなたに
   罰が降りかかりますよ。」

 前の殺人事件の件で絶大な信頼を受けたのであろう、
 そうであれば○○が一声かければ強力な権力をもった者が動くと
 言うことになりそうだ。
 さぁどうする、保田?

○○「っていうか、職員のプライバシーを漏らした時点で事務としては
   失格と思いますよ。」
保田「……………(;`.∀´)ヤバイ…」

○○「じゃあもう一度聞きます、矢口に話したんですか?」


保田「ごめんなさい……話しました……」

 どうやら○○に軍配が上がったようだ、
 しかし○○はこれからどう保田を裁くのであろうか?
205 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月20日(火)17時52分02秒
補足:
ウソをつくときの男女の違い

男…普通に話しているときより目を合わせない。

女…普通に話しているときより”目を合わせる。”

 だからよく女の子が、
 「私がうそを付いているって言うの?
  私の目を見て!ウソを付いているように見える!?」
 って言うのは自分からウソを付いているというわけ。

 ウソの付き方にも男女の違いがあるので注意。
206 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月20日(火)20時59分19秒

○○「やっぱりなぁ〜」
保田「ご、ごめんなさい…」
○○「どうしてもらおうかな〜、すんげぇ迷惑したんだよなぁ〜」
保田「矢口にはもう行くなと言っておきますから……」
○○「それは当然、その前に土曜日迷惑したからその分を償って貰わないとな〜」

 ○○、何か物の言い方がいやらしいぞ。

保田「一体どうしたら…?」
○○「…………………じゃあねぇ〜」

 ○○は一体何を言うのだろうか…まさか保田の(略


○○「駅の近くのラーメン屋って知ってる?」
保田「??し、知っていますけど?」
○○「あそこの1500円のラーメンおごって。」
保田「???えっ???」
○○「ダメ?そうだよなー高いもんなー1500円って。」

 いや、そういう事じゃないと思うんだけど………

保田「………そんなんでいいんですか?」
○○「えっ!いいの、ヨッシャァ!」
保田「………ホントにそんなんでいいんですか?」
○○「もちろん、だってラーメン1500円って無茶苦茶高いじゃん。」
保田「……ええ、まあ。」
○○「よし、決まり!日にちはのちほど伝えます、じゃあ。」

 そう言うと○○は保田の元から立ち去った。

保田「(……フフッ、変な人。)」

 沈んだ顔から一転、保田の顔は笑顔になっていた。

○○「1500円のヤツですよ!」

 分かった、分かった。
207 名前:174 投稿日:2001年03月20日(火)22時35分11秒
本家の何処で書いてるんですか?気になります。
男と女のウソをつくときの違いとかって、hyper suzukaさんの経験なんでしょうか?
にしてもセリフ間の言葉いい感じですね
208 名前:厚底 投稿日:2001年03月20日(火)23時29分57秒
suzukaさんって心理学勉強してるんですか?詳しいですね。
しかし、こりゃ保田も惚れたかな?○○罪な男だ・・・
209 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月21日(水)09時47分38秒
>>207
一緒に暮らすなら〜ってタイトルのスレです。(羊)
>>208
いや、高校の時その手の本をよく読んでいたので…
家には心理ゲームのみの本もあわせると39冊あります。
(ホントに心理学って言う本は10冊ぐらいです。)
210 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月21日(水)17時23分16秒

―その日の放課後

後藤「ねー、どうやって○○っちに部活出てもらうか考えたー?」
辻「かんがえてないのれす。」
加護「って言うか思いつかへん」

 真剣に考えている3人に対して矢口と吉澤は、

矢口「…別にいいよ、やっぱり。」
吉澤「確かにねぇ、別にいいんじゃない?」

 後藤・辻・加護の3人は首をかしげた、

辻「やぐちさんいいのれすか?」
加護「なんでなんでなんでぇ〜?」
後藤「やぐっちゃんはともかく、何でよっすぃ〜もそう言うの?」
吉澤「本人が嫌がっているんだから止めとこうよ、止めとこ。」
矢口「(………よっすぃ〜?)うん、そうだね、無理やり来させるのも悪いし…」

 土曜日の一件(二件か?)で吉澤・矢口は○○に会いたくないという
 心理があったのだろう、吉澤はかなり毒を吐いているように聞こえる…

吉澤「部活に出して何させんのよ?なんかあんの?」
辻「それをみんなしてかんがえるっていったじゃないれすか」
矢口「よっすぃ〜の言う通りだね。もういいよみんな、忘れて。」
加護「矢口さんも吉澤さんもどうしたん?」
後藤「2人とも○○っちと何かあったんじゃ……」

 と後藤が言いかけた瞬間、

矢口「なんもね―よ!練習すっぞ!」
吉澤「あるわけ無いじゃん!練習、練習!」
後藤・辻・加護「……………(何かあったんだ。)」

 あまりにも分かりやすいリアクションに3人は呆れて顔だった。
211 名前:名無しさん@計 投稿日:2001年03月22日(木)23時12分34秒
これは吉澤も実は惚れかけてるってことなのかな?
212 名前:厚底 投稿日:2001年03月24日(土)23時30分41秒
ふぅ・・・卒業式を無事終えました。サークルの後輩に泣かれて俺も泣いちゃいました。
しかも昨日彼女と結婚の約束をしました。遠距離になってしまうもので・・・
っていっても口約束だけですが。なんか人生が急展開してきた・・・
213 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月25日(日)10時19分03秒
口約束でも婚約になってしまうので注意してくださいね。
214 名前:厚底 投稿日:2001年03月25日(日)22時47分46秒
ええ、お互いそのつもりですから。実際はまだ2年は結婚しませんけどね。
4月から仕事頑張らないと・・・
215 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月25日(日)23時31分31秒
俺もがんばらんとな……
明日から学校だし、MCPとらんといけねぇし……
(彼女なんてだいぶ後かな……まだ付き合ったことねぇしなぁ……)

とりあえず婚約おめでとうございます。♪ d(⌒o⌒)b♪
216 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月28日(水)23時38分14秒

 そしてある日の日曜、

保田「すいませ〜ん、遅くなって!」
○○「遅いですよ。」

 2人が駅の前で待ち合わせをしていたようだ、
 どうやら“あの”約束がきょうらしい。

○○「じゃあ、早速行きましょうか。」
保田「は〜い。」

 2人は例のラーメン屋に入っていった。

店員「いらっしゃいませ!」

 2人はカウンターに座った。

店員「ご注文のほうは?」
保田「う〜ん……じゃあ、チャーシューメン」
○○「私はこれを。」

 ○○は例の1500円のラーメンを指差した。

店員「……はい、分かりました。」

 と店員注文を取り終えるとは調理場へと消えていった。

○○「ホントに払ってくれるんですよね?」
保田「ハイハイ、ちゃんと払いますよ。安心してください。」

 保田は笑顔を見せながら○○にそう答えた。

保田「でも、何で12時前なんですか?昼飯には早いですよ、ちょっと。」
○○「今日は日曜ですし、無くならないうちにと思って……」
保田「そうですもんね、1日10杯限定なんですから。」

 12時前だからか、人もまだ少ないのでラーメンが早くあがった。

店員「はいどうぞ。」

 
保田「さすが1500円、すごいボリュームですね…」
○○「まぁ、食えないことも無いですけどね。」

 まぁどんなラーメンかは皆様の想像にお任せします。
217 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月29日(木)18時54分37秒

店員「ありがとうございましたー!」

 2人は食べ終えたらしく、店から出てきた。

○○「……きつかったな…ちょっとなめていたかな。」
保田「でもまぁ、よく全部食べましたね。」
○○「他人様のお金ですから、全部食べないと。」
保田「それはどーも。」

 と2人の足取りが止まり、ふと保田がこう言った。

保田「これからどうします?」
○○「どう……って言われても……」
保田「何も考えていないんですか?」
○○「え?ん……まぁ……約束を果たしてもらえればとしか…」
保田「ちょっとぉー、一応デートなんですからちゃんと
   リードしてくださいよー。」
○○「デート? (・_・ ) ( ・_・) ドコノヒトタチガ?」
保田「私達!しっかりしてくださいよー。」

 どうやら保田は一応デートという形なので○○のエスコートに
 期待していたらしいが…

○○「まぁ…はたから見ればそうですね…僕達は。」
保田「○○さんはデートってしたこと無いんですかーひょっとして?」

 保田はやや冗談交じりで○○をからかうようにこう言った、

○○「無いよ。」
保田「うそー!」
○○「ウソついてどうすんのよ。って言うか俺と一緒にいるの嫌でしょ?」

 ○○は一応謙譲の意をこめて言ったようだが、

保田「もう……女の子の気を損なわせるようなことを言わないでくださいよー。」

 しかし、保田には伝わらなかったらしい。

○○「女の子?………誰が?」
保田「私ですよ!σ(`.∀´ )ワ・タ・シ」

 今度は○○がからかうように保田にこう言った。

○○「じゃあ、保田さんはどこかに行きたいところがあるんですか?」
保田「ありますよー、行きません?」
○○「いいですよ、別に。」

 ○○がこう言うと、保田は○○を色んな所へ連れて行った。
218 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月29日(木)18時56分56秒

○○「………疲れた。」
保田「えっ?そうですか?」

 そりゃぁ自分の興味のあるところへ行っているのと、
 興味の無いところへ行っているのとでは疲労の感じ方が違うだろうなぁ。
 ただでさえ女性は買い物時間が長いって言うのに。

保田「○○さんは何も食べないんですか?」
○○「……紅茶で十分です。」

 今2人は喫茶店にいる、○○は昼のラーメンがかなり効いているようだから
 何も食べないと思うが。

○○「(あっ、あの制服うちの学校のヤツだ)」

 ○○はふと外を見た、そこには部活帰りと思われる4〜5人の団体がいた。


部員A「ねー、ここの喫茶に入る?」
矢口「さんせー………」

 とガラス越しに○○と保田のツーショットを矢口は目撃した。

矢口「(…………なんで……?)」

 あまりにもの意外な光景に矢口は驚きを隠せなかった。

部員A「ねー、入るよー。」
矢口「ダメー!違うとこ行こう、喫茶って高いジャン。」
部員B「…?どうしたの?」
矢口「そういえば矢口、金無いからさ。」
部員C「まぁ…別に私はいいけど……」

 3人は矢口の突然の行動に目を白黒させていた、
 という事は矢口以外、保田と○○の存在に気付いてないと思われる。

矢口「さぁいこ、いこ!」

 矢口は半ば強引にその場を離れた。
 早とちりなのは明白だが、普段女性とは付き合いが無い○○を知っているだけに
 矢口はどうしても2人を“付き合っている”と考える事しか出来なかった。



矢口「(何であの2人が………)」

 家に帰ってきても矢口はそのことで頭がいっぱいだった、

矢口「(それとも勘違いなのかな…
それにしては普段あまり面識の無い2人なのに何で……)」
矢口「(……どうしよう…○○っちに直接聞きにくいから圭ちゃんに
   聞いてみようかな…)」
矢口「(でもな……ホントに付き合ってたら…どうしよう……)」

 答えが出るはずも無いのに矢口は四苦八苦していた。

矢口「(……まあいいや、明日圭ちゃんに聞けばいいんだ………)」

 物思いにふけっているうち、矢口はいつの間にか眠りについていた…
219 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月29日(木)18時58分50秒

―そして翌日、

矢口「昨日、○○っちといるころを見たんだけど……」
保田「うん、いたよ。それが?」
矢口「……何でいたの…?」

 矢口は恐る恐る問いただした、 

保田「デートしていたから♪」

 矢口の顔色が一瞬にして青ざめた、

矢口「……………そう、あんがと。」

 矢口は酷く落ち込んでしまったようだ、
 保田からしてみれば軽い気持ちでこう言ったと思うのだが、
 矢口からしてみればかなりショックを受けた一言に違いない。

 このことが原因で矢口は○○と疎遠になってしまい、
 全く会わないまま3学期を迎えようとしていた…………
220 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月30日(金)21時35分34秒
厚底さん見たいなノリで
書き込んでもいいですよ。
って言うか書き込んでください、さみしいんで(w
221 名前:厚底 投稿日:2001年03月30日(金)23時34分47秒
suzukaさん、ありがとうございます!!
suzukaさんもいろいろ頑張ってくださいね。
しかし小説が急展開しそうな感じ・・・楽しみです。
みなさんもっとお話しましょう。
222 名前:CREA 投稿日:2001年03月31日(土)01時39分07秒
今日初めて読みました!
一気に全部読んじゃいましたよ♪
面白いですね!これからも読んでいきます!
いきなりだけど真里っぺFANとして○○が羨ましい。
そうそうhyper suzukaさん字が間違ってます。
× 矢口 真理
○ 矢口 真里
OKですか?
223 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年03月31日(土)16時46分30秒
>>222
\(__ )
224 名前:厚底 投稿日:2001年03月31日(土)23時17分42秒
さて・・・本格的にお別れの時間が迫ってきました。
suzukaさん・・・これからも頑張ってください!!
225 名前:厚底 投稿日:2001年04月01日(日)10時41分31秒
今から行ってきます。皆さんお元気で!!
226 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月02日(月)12時54分04秒
>厚底さん
(; _ ;)/~~バイバイ
227 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)11時04分06秒

矢口「(どうしよう……)」

 ある日の昼休み、矢口は管理室に向かっていた、

矢口「(何で管理室なんかに向かっているんだろう…自分でもわからない…)」

 しかし、結局管理室の前まで矢口は来てしまった。
 ドアに手をかけるもなかなか開けられずにいた。

矢口「(何て言って入ろう……?)」

 と悩んでいると、部屋の中から話し声が聞こえてきた、

矢口「(ん?誰かいるのかな………)」

 矢口は中に気付かれないようにそーっと聞き耳を立てた。

矢口「(…裕ちゃんの声がする……)」

 部屋の中には中澤がいるようだ、



中澤「○○君、最近部活に顔ださへんけどどうしたん?」
○○「ちょっとねぇ…」

 さすがに吉澤とやりあったから、矢口を殴ってしまったからとは
 言い出せなかった、

中澤「みんな噂してるでぇ、矢口と吉澤が○○君となんかあったらしいから
  じゃないかってね…」
○○「(何だ、もうばれたか)ん…まぁ…そうなんですけどね……」
中澤「へーっ、何があったん?」

 ○○はそれぞれの出来事を中澤に話した。

中澤「女の子殴ったらあかんやろ」
○○「一応警告はしたんですけどね……」

中澤「………○○君は矢口のこと嫌いなんか?」
矢口「……」

 今までの○○の矢口に対する言動や行動を照らし合わせると
 中澤がこう思うのも仕方ないだろう。
 これは外にいる矢口もかなり気になるところだ。

○○「別にそうじゃないんですけど…」
中澤「じゃあさぁ○○君は矢口と接していてなんか感じなかった?」
○○「……?いや、特に何も………」
中澤「うちが思うにな、矢口は○○君に“特別”な感情を抱いていると思うで」
矢口「(……………ゆ、裕ちゃんダメ〜!!)」

 今中澤が矢口の気持ちを話そうとしている、しかし矢口は今すぐにでも
 中澤の言葉を止めたい。だが、今矢口が中に入って否定するのもおかしいし、
 ましてや○○に会うことをためらっている今では何も出来ず
 ただ葛藤が起こるばかりだった。
228 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)12時03分50秒

○○「特別………ですか?」
中澤「そうや、だからもうちょっとだけでも矢口の気持ちを
   考えてやってくれへんかな…」
○○「…そうは言ってもねぇ…………」
中澤「なんや?なんか不都合なことでもあるんか?」
○○「別に無いですけど………」

中澤「さっきからなんやハッキリせえへんな!
   矢口は○○君のこと好きなんやで!」
矢口「(…………いや〜!やめてよ〜!)」

 ………とうとう言ってしまった。



○○「ふ〜ん、で?」
中澤「“ふ〜ん”って…○○君はそのことに対して何か思わんの?」

 一呼吸間を置いて○○は口を開いた、

○○「…………中澤先生は矢口から直接聞いたんですか?」
中澤「いや、普通気付くやろ」
○○「……どうでしょうかね、僕は矢口本人からそう言われるまで
  そうは思いませんけどね。」
中澤「じゃあ矢口本人にそう言われたらどうすんのよ?」
○○「…さぁ?それはその時に考えますよ。」
中澤「……………矢口を馬鹿にしてんのか?」

 ○○の何とも言えない態度に中澤は呆れ気味であり、怒り気味でもあった。
229 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)12時05分18秒

○○「馬鹿になんかしていませんよ、その時にもし矢口が好きだったら付き合う
   かもしれないし、そうじゃなかったら付き合わないってことですよ。」
中澤「そうか、じゃあ○○君は今誰とも付き合っていないって言うことやな?」
○○「くどいですよ。」
矢口「(え?圭ちゃんとは……?)」

 だから付き合ってなんか無いの。

○○「けど、今僕は恋愛に興味が無いから無駄と思いますよ。付き合うだなんて。」
中澤「何で?」
○○「さぁ……何ででしょうかね、自分でも良く分かりません。」
中澤「まだ人を好きになったことが無いとか?」
○○「ありますよ、それくらい。」
中澤「って言うことは振られたのをまだ引きずっているんか?」
○○「う〜ん……振られてはいませんよ、ただの一方的な片想いですよ。
  誰かと付き合っているのを目の当たりにしたから諦めましたけど…」

 ○○の話はまだ続く、

○○「…それ以後、女の子にあまり興味を持たなくなったと思います。」
中澤「何や、引きずっているんや。」
○○「まぁ……そうなのかもしれませんね。」
矢口「(ふーん……)」

 何とも意外な形で女に興味を持たない○○の原因が明らかになった。
 ○○も失恋を経験してるのか…………
230 名前:河原裕也 投稿日:2001年04月05日(木)12時45分35秒
あちらのほうではもう書かれないんですかね?

楽しみにしてます。
231 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)14時52分04秒
>あちらのほう
 本家って事ですか?
232 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)15時15分18秒

中澤「いくら興味が無いからって言っても、女の子を見て“あっ可愛い”
   とかって思ったりせえへんの?」
○○「思いますよ、でも僕の場合“可愛い”で終わるんですよ。」
中澤「話したいとか、付き合いたいとか無いって事?」
○○「そうです。どうせ誰かと付き合っているんでしょって思うんで。」
中澤「そんなんわからんやろ、もしもってのがあるやん」
○○「確率が低すぎます。」
中澤「そんな事言ったら何も出来へんで」
○○「失敗するよりはマシです。」
中澤「………」

 ○○のネガティブさに返す言葉がなくなった中澤であった。

○○「でも、僕だって時々彼女がいたらなぁ……って思う時もありますし、
   全く興味が無いってわけでもないと思いますし……」
中澤「うーん………………じゃあ今度からうちの部活手伝ってや」
○○「え?」
中澤「たぶん○○君はもっと女の子に慣れないとダメと思う、
  せやから慣れる為にもうちの部活を手伝って欲しいわ」
○○「……中澤先生がそう言うんなら仕方ないですね。」


 キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン……

中澤「もう時間か、じゃあ早速今日から頼むな」
矢口「(やばっ、引き上げよう。)」

 矢口は気配を殺しながらその場を立ち去った。

○○「ん?誰かそこにいませんでした?」
中澤「気のせいやろ?」

 どうやらさすがの○○も今回ばかりは矢口に気付かなかったらしい。
233 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)15時17分29秒

―そしてその日の放課後、

中澤「ちょっとみんなそのままでいいから聞いてや」

 中澤は部員の動きを止めて耳を傾けさした、

中澤「今度から○○君が部活のサポートをしてくれるようになったから、
  もし何かあったら○○君の方に要件を言いつけてな、以上」


後藤「へぇ、裕ちゃんやったね。」
辻「なかざわせんせいすごいのれす。」
加護「えらいなぁ」

 しかし、3人とは対照的に、

吉澤「別にいいのに…」

 まだ○○を嫌っているようだ。

矢口「そんな事言うなよ〜」

 今日の一件をどう思っているのか分からないが
 少なくともこれから○○が毎日来てくれる事に嬉しさを隠せない様子だ。

吉澤「(…まあ言いや、相手にしなきゃいいんだ)」

 嫌っているねぇ………(^-^;
234 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)15時19分28秒

○○「失礼しまーす…」
辻「こっちなのれす」

 ○○がダンスホールにやって来たようだ、○○の姿を見て辻が
 こっちへくるよう促した。

○○「練習しなくていいの?」
辻「いまはきゅうけいちゅうなのれす」
加護「そうそう」

 確かに周りを見るとジュースを飲んでいるものが多く見受けられる、

○○「ふーん…俺もなんか飲もう。」

 ○○はジュースを買いにダンスホールを出た。

後藤「いってらっしゃーい。」



○○「(…あっ吉澤だ。)」
吉澤「(…何でいるのよ……)」

 ○○は自販機で吉澤と遭遇した、

○○「……」
吉澤「……」

 お互い全く口を利かないようだ。
 と、

○○「話聞いたと思うけど今度からよろしくね。」

 以外にも○○の方から声をかけた。

吉澤「…何するんですか?」
○○「特にこれをやれって言うのは聞いてないけど…」
吉澤「ダンスの方はどうなんですか?」
○○「う〜ん、やったこと無い。」
吉澤「……遊びにくるんなら来ないでください。」
○○「別に遊ぶつもりは無いけど。」
吉澤「……素人が部活に出てどうするつもりですか?」

 相変わらず吉澤は○○に対して厳しいようだ。
235 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)15時33分27秒

吉澤「まぁ、男なんだから練習ぐらいはついていけると思うけど…」
○○「ワリィ、俺激しい運動できないんだ。」
吉澤「…あれくらいの練習量くらいこなせるでしょ?」
○○「いやぁ、ちょっと昔ケガしたんでね……」
吉澤「部員にもケガ持ちの人はいますよ、理由になってないですよ。」
○○「うーん………そうなんだけどさ……」
吉澤「じゃあなんですか?」

 吉澤のキツイ言動に○○はたまらずケガの理由をもらした、

○○「……交通事故にあってね…19の頃。」
吉澤「……本当ですか?証拠はあるんですか?」
○○「人の言うことは素直に聞くもんよ。」
吉澤「私は信じませんよ、そんなウソ。」
○○「………分かったよ、ホレ。」

 そう言うと○○はズボンのすそをめくった、
 ○○の両膝にはごついサポーターがしてあった。

○○「俺ね事故で膝を痛めちゃってね毎日これしてんのよ。」
吉澤「……」
○○「あとね、腰も痛めたからコルセットもしてんのよ。」
吉澤「……」
○○「納得したか?」
吉澤「う……うん……」
○○「あまり他の人に言うなよ、事故の事って言いたくないから。」

 ○○はそういい残して去っていった。

 残された吉澤は独り俯いたまま一歩も動こうとしなかった、
 聞いてはいけない事を聞いてしまったという後悔の念が顔に表れていた。

吉澤「(あたし…なんて事を……)」

 下唇を噛み締めたまま自分で自分を責めていた……
236 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)15時34分35秒

○○「よし、みんな帰ったか…」

 ○○はダンスホールの鍵を返し、職員玄関から外へ出た。

吉澤「……」
○○「吉澤じゃん、何してんの?」

 1月の寒空の中、吉澤が職員玄関前に立っていた、

吉澤「さっきはごめんなさい………」
○○「別にいいよ、知らなかったんだから。」
吉澤「でも……あの時も酷いことを………」

 酷いこととは>>189-191のことであろう。

吉澤「私ムチャクチャな事を………ごめんなさい………」
○○「って言うか納得したの?」
吉澤「“帰る”って言ったんですよね…」
○○「うん、言ったよ。」
吉澤「そうですよね、聞いてた人もいたって言うし……」

 それは俺だけどさぁ(^^ゞ

○○「もういいよ、分かったんなら。」
吉澤「でも………」
○○「…………あっ、パソコン買った?」
吉澤「まだ……」
○○「今度はちゃんとアドバイスしてやるからさぁ、今日は帰ろう。」
吉澤「ホントですか?」
○○「ああ、だから帰ろうな。」
吉澤「…じゃあ、さようなら!」
○○「じゃ。」

 これでようやく止まっていた2つの歯車が動き出したようだ。
 でもまたデートの約束をしちゃったなぁ。
237 名前:白い名無しビーム☆ 投稿日:2001年04月05日(木)20時45分00秒
ただのクールな○○ではなかったんですね〜
続き期待してます
238 名前:河原裕也 投稿日:2001年04月05日(木)21時08分32秒
そうです。本家です。

L型さんのもおもしろいですが、suzukaさんのも期待してます。
239 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月05日(木)22時48分53秒
そういえばここも見て、本家も見ている人ってどれくらいいるのだろうか?
240 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)12時54分34秒

―そしてある日の金曜日の放課後、

○○「おい吉澤、あれ明日な。」
吉澤「…うん……」

 どうやら2人は明日出かけるらしい、

後藤「なに“あれ”って?」
○○「お前らにはカンケー無い。」
加護・辻「ケチー!」

 今は矢口がいないが、もしいたら………

後藤「で、なにすんの?」
吉澤「………」
後藤「おーい、聞いてる?」
吉澤「え?ん、あ、なに?」
後藤「今日朝からおかしいよね、よっすぃ〜」
吉澤「そ、そお?なんでもないよ。」

 と○○が、

○○「お前なんか顔が紅潮しているぞ。」
吉澤「そ、そお…?」
○○「(……まさか)」

 と突然○○が吉澤の額に右手を当てた、

吉澤「ちょ……ちょっとなにすんの?」
○○「……酷い熱だな。」
吉澤「べ、別に何とも無いよ……気のせいじゃない…?」

 その場を立ち去ろうと吉澤は立ち上がったが、
 フラフラとその場に倒れこんでしまった。

○○「ほらぁ、保健室行くぞ。」
吉澤「……」

 しかし吉澤は動こうとしない、いやむしろ動けないようだ。

○○「……しょうがないな。」

 と○○は吉澤をおんぶした。

吉澤「いいよ………」
○○「立ち上がれないやつが動けるかっつーの。」
辻「だいじょうぶれすか?」
○○「ダメだな多分、中澤先生に言っといてね。」
後藤「は〜い」

 ○○は吉澤をおんぶしたまま、保健室へ向かった。
241 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)12時57分53秒

○○「失礼しまーす。」
養護「どうしました?」
○○「この子中等部の子なんですけど、かなり熱があるようなので
   見てくれませんか?」

 ○○はおんぶしていた吉澤を座らせた、

養護「じゃあまず熱を測りましょう。」
吉澤「……」

 吉澤は無言のまま体温計を受け取った、喋る余裕も無いのだろう。



―約3分後、

吉澤「……はい」

 体温計を○○に渡した。

○○「…こりゃひでえや。」
養護「39度ですか…ちょっと酷いですね。」
○○「今すぐ病院へ行ったほうがいいんじゃないですか?」
養護「そうですね、中等部と連絡を取って何とかしましょう。」

 そう言うと養護教諭は内線を使って連絡を取り始めた、

中澤「お、吉澤大丈夫か?」

 そこに中澤が来たようだ、

吉澤「……」
○○「あ、中澤先生。」
中澤「今どうしてんの?」
○○「今から病院に行けないかと何とかしているんですけど…」
中澤「保健証とかあるしな。」
○○「そうですね…」

 ちなみに学校から病院に連絡して診察を頼むと、
 そのときは保健証が免除されるのでこの場合別になくても良いのだ。

養護「……はい分かりました。」

 ガチャ

 どうやら電話を終えたようだ。

養護「吉澤さん、家に親御さんがいないようね?」
吉澤「…はい、金・土・日といないんです………」

○○「…どうしよう?」

中澤「……じゃあ病院までうちが連れて行こうか」

養護「…じゃあお願いしますね、病院の方には連絡しておきますから。」
○○「とりあえずそうしましょうか、部員には僕から伝えておきますから。」
中澤「よし決まり、ほな行くで。」

 中澤は準備のためいったん教務室へ戻った。
242 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)13時01分12秒
中澤「うちは準備できたで、そっちはどうや?」

 準備が出来たらしく保健室に戻ってきた、

○○「こっちもOKです。」

 と再び○○は吉澤をおんぶした。

吉澤「もういいよ……」
○○「車までだ、我慢しな。どうせまともに歩けないだろ?」
中澤「よし、行こか」

 3人は中澤の車へ向かった。

○○「じゃあよろしくお願いします。」
中澤「そっちも頼むな」

 そう言葉を交わすと中澤は車を走らせ、病院に向かった。



 ○○は今までのことを部員に伝えた。
 顧問でもある中澤が不在のため○○は早々に部員を帰らした。


○○「どうでした、中澤先生?」
中澤「風邪や、風邪。」

 今2人は電話で話をしている。

○○「じゃあ吉澤の家まで頼みますね。」
中澤「それなんやけど、ちょっとええか?」
○○「?なんすか?」
中澤「吉澤の家には両親が不在やん」
○○「そうですけど、誰かいるでしょ?」
中澤「いるけど、弟2人なんやて。それ考えると不安やん。」

○○「…どうするんですか?」
中澤「それで、吉澤を○○君に預けようと思ってな」
○○「はぁ!」
中澤「今の吉澤の状態だと、誰かつきっきりで看病せえへんとダメなんや。
   弟2人にそれを望むのは酷やん?」
○○「ええ……まぁ…」
中澤「うちは土・日に部活があるからそうもいかんから………頼むよ」
○○「ええ……はぁ…分かりました……」
中澤「よし、じゃあ帰って家で待っててや」

 ガチャ ツーツーツー……

○○「(何かうまく騙されたような気がする……)」

 まぁ、しょうがないでしょう(w
243 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)13時08分48秒

 ○○は中澤に言われた通り家路に付き、吉澤をすぐに迎えられるように
 布団を敷いて待っていた。

 ピンポ〜ン♪

○○「はい。」

 ガチャ

中澤「ごめんな急に」
○○「とりあえず吉澤を横にしましょう。」

 ○○は吉澤を布団に寝かしつけた。

中澤「これ薬な、着替えとかはうちが吉澤の家にまで行って取ってくるわ」
○○「一応電話はしておきましたから、
   中澤先生が行っても大丈夫だと思いますよ。」
中澤「分かった、じゃあ行ってくるわ」

 中澤は吉澤の家へ向かった。

○○「おい吉澤、具合が悪くなったらすぐ言えよ。」
吉澤「……(コクッ)」

 吉澤は力なくうなずいた。

吉澤「……ごめんなさい……………」
○○「まあとりあえず今日は寝ろ、わび何ていつでも出来るから。」
吉澤「……」

 吉澤はそのまま目を閉じた。
244 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)13時16分52秒

 その日の夜中、

○○「(ん…?)」

 ○○は横にいた吉澤に起こされた、

○○「…どうした?」

吉澤「…………気持ち悪い…」
○○「うえっ!ま、待て!」

 ○○の眠気は一気に飛び、急いで洗面器を用意した、

吉澤「……う……ん……………」
○○「おーい、大丈夫か…」

 ○○は吉澤の背中をさすりながらこう声をかけた、

吉澤「…う……うぇ………」
○○「(あ〜吐いちゃったよ…)」

 しかし、そのせいか吉澤はだいぶ落ち着いたようだ。

○○「おい、もういいか?」
吉澤「うん…………」

 ○○は濡れたタオルで吉澤の口を拭いてやり、寝かしつけた。

○○「(嘔吐って事はかなり酷いな……)」

 ○○は改めて吉澤の安否を気づかった。

○○「(……これって生ごみでいいのかな?)」

 ええっと………いいんじゃない?元は食べ物だし…(^-^;



 お食事中の方ごめんなさい。
245 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)13時20分06秒

 そして朝、

○○「おいどうだ?」
吉澤「昨日よりはいいけど……」

 体温計を見ると38.5度をさしていた。

○○「うーん…取り敢えずなんか食って薬飲まないとな。」
吉澤「…やだ、食べたくない………」
○○「ダメ、食え。」

 そう言うと○○はお粥を作り始めた。

○○「はい、出来たぞ。」
吉澤「……」

 吉澤は顔をそむけたまま食べようとしない、

○○「……じゃあこれくらい食べてみよう。」

 そう言うと○○はティースプーンを持ってきてそこにお粥をもった、

○○「これだけでも口の中に入れてみようよ。」
吉澤「……それだけなら…」

 ○○はティースプーンを吉澤の口へ運んだ、

○○「どうだ食えるか?」
吉澤「うん……」
○○「よしじゃあもう一口。」
吉澤「もういい………」
○○「これ食ったら薬飲もう、だからこれが最後。」
吉澤「ん……分かった………」

 ○○は再びお粥を食べさせ、約束通り薬を飲ませた。

○○「よーし、ゆっくりしてな。」
246 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)13時23分08秒

―ところ変わってダンスホール

辻「なかざわせんせい、よしざわさんはどうなのれすか?」
中澤「風邪、心配すんな」
加護「部活終わったらお見舞いに行かへんか?」
後藤「そうだね、心配だもんね」
矢口「何買って行こうか?」

 と中澤が、

中澤「吉澤は家にはおらへんで、○○君の家におる」
矢口「え、な、な、な、な、何で!?」
中澤「まあ落ち着けや、実はな……」 

 中澤はその理由をみんなに話した。

矢口「(矢口も風邪ひこうかな……)」
加護「矢口さん、風邪引きたいと思ったやろー?」
矢口「(ドキッ!)べ、べ、別に…」
中澤「それはあかんで、苦しんでいる吉澤に失礼やろ」
辻「なかざわせんせいのいうとおりなのれす。」
後藤「う〜ん…○○っちの家ならちょっと遠いね。」
中澤「吉澤の体調も考えると行かんほうがええかもな」
矢口「そうだね。」
247 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)13時28分15秒

 その日の夜

○○「うーん熱が引かないな……」

 体温計の数値と○○が実際に吉澤の額に触って感じた熱を比較して
 こう感じていた。

吉澤「………冷たくて気持ちいい。」
○○「ん?そうだな、俺洗い物した後だしな。」
吉澤「……もう少しこのままでいて……………」
○○「じゃあこの辺とかは?」

 ○○は額から首筋へ手を動かした、

吉澤「あ゛〜」
○○「………はい終わり。」
吉澤「あ〜気持ちよかった……」

 と○○が冷蔵庫から何か取り出してきた。

吉澤「なにそれ?」
○○「座薬、熱が引かないからこれ使うぞ。」
吉澤「ええ〜やだよ〜!恥ずかしい……」
○○「何言ってんだよ、しょうがないだろ。」

 吉澤はもじもじしていた、そりゃあ……ねぇ………


○○「じゃあ俺風呂はいるからその間に使っとけよ。」
吉澤「えっ?う…うん………」

 そう言うと○○は風呂場へ消えた。

吉澤「(そうだよね、自分で使うんだよね……)」

 お〜い、そりゃそうだろ……ってまさか(^^;; ヒヤアセ
248 名前:CREA 投稿日:2001年04月06日(金)15時51分16秒
よっすぃ〜自分で使わなきゃやばいぞ!
○○がやったら淫行じゃない?
249 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月06日(金)17時57分58秒
>>248
治療だから大丈夫………多分
250 名前:河原裕也 投稿日:2001年04月06日(金)18時09分09秒
うお〜。座薬〜。萌え〜。
251 名前:厚底 投稿日:2001年04月07日(土)02時20分44秒
お久しぶりです。今日は研修先からi-modeでアクセスしてます。皆さんお元気ですか?またゆっくりここに遊びにきます。
252 名前:hyper suzuka 投稿日:2001年04月07日(土)18時47分28秒
うおおおおおおおおおおおおお!!!
厚底さぁ〜ん!!
おおおぉっ 心の友よっ!! ( ^^)/\(^^ )
      ↑<(_ _)>
また会いましょう(^_^)/~~
253 名前:hyper suzuka 改め silentsuzuka 投稿日:2001年04月11日(水)13時49分09秒

○○「お〜い、使ったか?」
吉澤「う、うん……」

 恥ずかしいのか吉澤は俯きながらこう答えた。

○○「よし……もう寝るか。」
吉澤「え?まだ10時にもなっていないのに?」
○○「夜中に起こされたから眠いの。」
吉澤「ああ……ごめんなさい……」

 吉澤は申し訳なさそうな顔をしていた。

○○「電気消すぞー。」

 ○○は電気を消した。部屋の中はもちろん真っ暗だ。

○○「オヤスミー。」
吉澤「お休みなさい……」
254 名前:hyper suzuka 改め silent suzuka 投稿日:2001年04月11日(水)13時52分30秒



 それから数分後のことだった、



○○「……」
吉澤「………………ねぇ」
○○「……ん、どうした?」
吉澤「今更言うのもなんだけど…こんな事になってごめんなさい……」
○○「そう思っているんだったら早く治せよ。」
吉澤「うん………でも迷惑かけてばっかで……」
○○「確かにな、俺は迷惑をかけられっぱなしだよ。」
吉澤「……」

 ○○の言葉に吉澤はしゅんとしてしまった。

○○「でもさぁ体調がものすごく悪い時って誰かに頼りたいじゃん。」
吉澤「……うん。」
○○「俺さぁ交通事故に遭って2日後くらいに原因不明の頭痛で夜中に
   病院に運ばれたことがあったのよ。」
吉澤「へぇ……」
○○「そのときばっかりは誰かに励ましてもらいたかったよ。
  ホントに死ぬかもしれないって言うくらいの頭痛だったからさぁ……」
吉澤「入院はしなかったの?事故にあって。」
○○「うん、軽傷だったからすぐに帰ったのよ。
  それは日曜のことだったんだけど、次の週の
  月曜日にまた事故にあったからなぁ…」
吉澤「えっ、2回も!」
○○「そっ。そのときに膝を強打してね…」

吉澤「…………そんなこととは知らないで私は…」
○○「もういいよ、自分を責めるなよ。」

 >>235-236 でも自分を責めていた吉澤を見ていたからなのか、
 ○○はこう慰めた。

○○「治ったらパソコン見に行こうな。」
吉澤「うん…………」

○○「オヤスミ。」
吉澤「おやすみなさい……」


 再び約束を交わすと2人は眠りについた。
255 名前:hyper suzuka 改め silent suzuka 投稿日:2001年04月11日(水)13時54分07秒

―次の日の朝

○○「37度2分か……座薬パワー炸裂だな。」

 どうやら昨日の座薬のおかげでかなり熱が引いたみたいだ。

○○「昨日よりだいぶいいだろ?」
吉澤「うん、かなりいい。」

 吉澤の調子もだいぶよさそうだ。

○○「今日の夜に両親が帰ってくるんだよな?」
吉澤「うん。」
○○「そうか……熱も引いたし帰ってもいいぞ。」

 と帰りを促すが、

吉澤「…………もうちょっといてもいい?」

 まだ具合が良くないのかまだいたいらしい。

○○「……そうだな、今から帰ってもしょうがないしな。」
吉澤「やったぁ。」
○○「明日学校だし、今日もゆっくりしてろよ。」
吉澤「うん。」

 吉澤の熱が下がったとはいえ、まだ吉澤の体調を気にしている○○であった。
256 名前:hyper suzuka 改め silent suzuka 投稿日:2001年04月11日(水)13時55分42秒

 時計の針が5時を指そうとしていた時であった。

 ピンポ〜ン♪

○○「は〜い。」

 ガチャ、

中澤「おう、吉澤は?」

 中澤が来たようだ、

○○「あっ中澤先生、だいぶ熱が下がりましたよ。」
中澤「どう、もうええか?」
吉澤「うん、何とか。」

 中澤の問いに元気良くとまではいかないが、はっきりと受け答えをした。

○○「あ、そうだ。」
中澤「何や?」
○○「吉澤の家まで送っていってくれませんか?」
中澤「そうやな明日学校やしな、ええよ。」
○○「いいってさ、準備しな。」
吉澤「ん……分かった…」

 テレビを見ていた吉澤は準備に取り掛かった。



○○「帰っても無理すんなよ。」
吉澤「うん……分かった。」
中澤「おい吉澤、○○君に変なことされへんかった?」
○○「してねーよ。ムカ・・・(-_-メ)>」
吉澤「大丈夫でしたよ。」
中澤「せやな、○○君だから大丈夫やな。」
○○「(じゃあ言うなよ)」

 ややご立腹の○○、

中澤「よし、行こか」
○○「じゃあ。」
吉澤「……サヨナラ。」

 少し淋しげな表情を浮かべて吉澤は○○の家を後にした、
 たった2日間ではあるが、それなりにこの家に愛着がわいたのであろう。
257 名前:厚底 投稿日:2001年04月12日(木)01時54分42秒
また顔見せ。うりゃ!!早く全部読みたい・・・みなさんが恋しい・・・
258 名前:やぐじぇね 投稿日:2001年04月12日(木)02時33分28秒
はじめてレスします(わら
実はスレが立ったときから毎回チェックしてました。
第二部に入ってなんかラブストーリっぽくっていいですね。期待してます。

>>257 厚底さん
なんでも結婚なさるそうで(わら
今度厚底みたいな旦那で妊婦一本書こうかと思ってますんで…
スレ汚してすみません…
259 名前:hyper suzuka 改め silent suzuka 投稿日:2001年04月12日(木)10時24分08秒
ふーん……
いろんな人が見ているんだな…
頑張らねば………
260 名前:CREA 投稿日:2001年04月12日(木)17時45分14秒
>>259
頑張って下さいね!
一応毎日チェックしてますから。
261 名前:河原裕也 投稿日:2001年04月12日(木)19時36分54秒
ワタクシも毎日楽しみにしております。
頑張ってください。
262 名前:hyper suzuka 改め silent suzuka 投稿日:2001年04月14日(土)22時10分47秒

 吉澤の風邪も治り、吉澤がようやく部活に出てきたときのことであった、

吉澤「おひさ〜」
後藤「あ、よっすぃ〜」
辻「かぜはもういいのれすか?」
吉澤「うん、バッチシ。」
加護「無理せんといてやー」

 とそこに、

○○「おーい、いつものメニューで練習だそうだ。」
全員「はーい。」
○○「オウ吉澤、もういいのか?」
吉澤「えっ………うん…」
矢口「よっすぃ〜どうしたの?具合悪いのか?」
吉澤「べ、別に……」
○○「あ、そう。無理すんなよー、じゃあ。」
後藤「どこ行くの?」
○○「まだ仕事が残っているからちょっとな。」
加護「がんばってや〜」
辻「おわったらちゃんときてくらさい」
○○「くるくる。」

 ○○はダンスホールを後にした。

吉澤「………」
矢口「ほらよっすぃ〜、何ボーっとしてんの、練習。」
吉澤「えっ、う、うん…分かってる、分かってる……」

 まるで吉澤は自分に言い聞かせるように言葉を発した、
 久々だからだろうか?
263 名前:hyper suzuka 改め silent suzuka 投稿日:2001年04月14日(土)22時12分23秒

 その日の部活が終わり、ダンスホールの点検をしていた○○がいた。

部員達「さよならー」
○○「おう、気ぃつけてな。」

 ○○は次に更衣室へ行った

○○「おーい誰かいるかー?」
吉澤「……何…?」
○○「まだいたんか、鍵閉めるからはよ帰れや。」
吉澤「うん……分かった……」
○○「何か覇気が無いな、調子悪いのか?」
吉澤「いや……それはもう大丈夫………」

 と吉澤が更衣室を出ようとした時、

○○「あ、吉澤待って。」
吉澤「(ビクッ)……何?」
○○「パソコンさぁ、今週の土曜な。」
吉澤「あ……うん…分かった………」

 どうやらあの約束の日にちを伝えたらしい。

後藤「おーい、よっすぃ〜帰るぞー!」
○○「ほら、はよ行ってやれよ。」
吉澤「ん……まってぇー………」

 吉澤は後藤の元へ行った。

○○「元気無かったな……」

 確かに、今日の吉澤は元気が無かったように見えた。


○○「……まだ本調子じゃあないんだろうな。」

 そうだね、病み上がりだしね。
264 名前:CREA 投稿日:2001年04月15日(日)20時39分01秒
よっすぅ〜なんか惚れてますな〜
真里っぺに好敵手出現ですね〜
負けるな〜真里っぺ♪
265 名前:hyper suzuka 改め silent suzuka 投稿日:2001年04月16日(月)21時56分11秒

 そして次の日の放課後、

後藤「ねー○○っち、“吊り橋の実験”のことなんだけどさぁ…」
○○「??何の話?」

 吊り橋の実験に関しては >>173 を参照、
 自分で言ったのに○○はすっかり忘れていたようだ。

後藤「自分で言っといて忘れてるのー?」
○○「(言ったっけな…?)んで何よ?」
後藤「それさぁ本だと…」

 〜コンクリートの安定した橋で女性が男性に声をかけ電話番号を渡すのと、
  木で出来た揺れる不安定な橋で女性が男性に声をかけ電話番号を渡すのと
  では、のちに男性が女性に電話をしてくる率は木で出来た橋で渡した方が
  圧倒的に高かった。〜

後藤「って書いてあったんだけど……あってる?」
○○「んまああっているな。」
後藤「で、恋愛のテクニックとどう関係があるの?」
○○「この実験は吊り橋の恐怖感を男性が女性に対する魅力とはき違えることに
   大きな意味があるんだな。」
後藤「????」
○○「つまりな、木で出来た橋は揺れてとても怖い。
   おのずと心臓がどきどきしてくるよな?」
後藤「うん、そうだねー」
○○「それを男性が“私はこの女性の魅力にどきどきしているんだ”
   とはき違えると言うわけ。無意識レベルの話だけど。」
後藤「ホントにぃ〜?」
○○「そうだよ、カップルがお化け屋敷に入ったり、
   ジェットコースターに行きたがるのもそういうため。」
後藤「あ、そっか。その恐怖感を相手の魅力と勘違いするわけか。」
○○「そうそう、わかってるじゃん。」
後藤「んで、恋愛のテクニックって何?」

 そこまで分かっているんなら分かるでしょう……後藤よ。

○○「つまりどういう方法でもいいから、
   相手の心拍数を上げて近づけばいいの。」
後藤「そんなのどうするの〜?」
○○「そんな事ぐらい自分で考えな。」

 そう吐き捨てると、○○は部員達に練習をするように声をかけた。
266 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月16日(月)21時57分33秒

―休憩中のことであった、

後藤「ねー○○っち、よっすぃ〜が最近おかしい。」
○○「おかしい?」
後藤「うん、何かボーっとしていて。」
○○「言われてみればそうだな。練習中も精彩を欠いているからな。」
後藤「授業中や休み時間もそうなんだ。」
○○「ウーン、まだ体調が悪いのかな…」
後藤「それは無いと思う。ボーっとしているって言うより
   何か考え事をしているみたいだから。」
○○「考え事……お前、何か知らないか?」
後藤「ウーン………病気が治ってからなんだよね…」
○○「そうか……どうしたのかな…」

 と2人が考え込んでいると、

○○「よし、じゃあ俺から話し掛けてみようか。」
後藤「お願い、何か気になるから。」
○○「分かった、何か悩みでも抱え込んでいるかもしれないしな。」
後藤「そうだね。」

 ○○が立ち上がり、

○○「おい吉澤、」

 吉澤に声をかけ、吉澤の元へ歩み寄った。
267 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月16日(月)22時23分08秒

○○「何か最近動きが悪いがどうした?」
吉澤「別に……気のせいじゃない…」

 吉澤は○○と全く目を合わせようとしない。
 うつむいたまま○○と話している。

○○「ふーん、後藤とかもそう思っているんだけどさぁ、それも気のせいか。」
吉澤「……」

○○「(さてどうしようか……)あっそうだ、パソコンってホントに買うんか?」
吉澤「……買うよ。」
○○「こういうの欲しいっていうの……あるか?」
吉澤「それが良くわからないから………一緒に行くんじゃん…」
○○「そうだったな、わりぃわりぃ。」

 とここで○○はあることに気が付いた。

○○「おい吉澤、何か顔が赤いぞ。」
吉澤「そ、そお………?」

 真っ赤って訳ではないが、
 頬の辺りがほんのりと赤みが掛かっているような感じだ。

○○「熱あんのか?」

 と○○が吉澤のおでこを触った瞬間―

吉澤「いやっ!触らないで!」

 と○○の手を払いのけてそのままどこかへ消えてしまった。

○○「どう言う事……????」
後藤「ありゃぁ?よっすぃ〜どうしたんだろ?( ´ Д `)ホエ?」

 周りにいた部員達も何が起こったんだろうと言う雰囲気だった。
268 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月17日(火)12時57分19秒

 その日の帰り道、

後藤「今日はどうしたの?」

 あんなことがあったせいなのか、後藤は吉澤にこう問いただしていた。

吉澤「……」

 なぜか吉澤は答えない、まあそうかも知れない。

後藤「そういえばさぁ、風邪が治ってからよっすぃ〜おかしいよね。」
吉澤「そ、そお?」
後藤「○○っちとなんかあったの?」
吉澤「別になんも無いよ、何で?」

 後藤からしてみればこう考えてしまうのも不思議はないのだが、
 吉澤の言う通り特に何もなかったのが正直なところである。

後藤「ホントにー?」
吉澤「ホントだってば」
後藤「じゃあ○○っちのことが好きなったとか?」

吉澤「な、何でそうなるの〜?」
後藤「だってあと他にそうしか考えられないもん。」
吉澤「んな事無いってば。」
後藤「正直に言おうよ、別にいいじゃん。」
吉澤「だーかーらー……」

 どうやら後藤は吉澤が○○のことを好きになったのが原因と踏んだようである

吉澤「だって矢口さんが○○っち事好きなんだよ、私がそんなわけないじゃん。」
後藤「別に好きになってもいいんじゃない?」
吉澤「何でぇー?」
後藤「人間、人を好きになったら他はどうでもいいと思うもん、
   これはしょうがないよ。」
吉澤「でも……」
後藤「後藤はよっすぃ〜が○○っち事が好きでもいいと思うもん。」

吉澤「……って言うか私は○○っち事なんて好きじゃありません〜」

 そう言い残すと吉澤はその場を走って去っていった。

後藤「あっ待て………」

 不意を突かれたせいか後藤は追いかけることが出来なかった。

後藤「(でもやぐっつあんとよっすぃ〜が……あは)」

 もうすでに後藤は吉澤は○○が好きだと決め付けているようだ。
 もしそうだとかなり大変だと思うんですが……
269 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月18日(水)23時16分57秒
もう3ヶ月もたつのか……
いつ終わらせようかな……
270 名前:名無しさん@計 投稿日:2001年04月18日(水)23時37分19秒
モー娘。が解散するまでつづけて
271 名前:silet suzuka 投稿日:2001年04月19日(木)14時47分57秒

―約束の土曜日

後藤「よっすぃ〜これからどうする?」
吉澤「ん……これからちょっと用があるから。」
後藤「ふーん…じゃあ私帰るね。」
吉澤「じゃあね。」

 後藤はダンスホールを後にした。


○○「よし、みんな帰ったな。」

 ○○は全員帰ったのを確認し、ダンスホールに鍵をかけた。

○○「よし……じゃあ行こうか吉澤。」
吉澤「うん。」

 2人は玄関を出て電気店へ向かった。



 と、

矢口「(ん?何だあの2人……?)」

 全員帰ったと思われたが、まだ矢口が居たみたいだ、

矢口「(くそっ、せっかく待っていたのに……よっすぃ〜め…)」

 矢口はしばらく2人の後を追った、

矢口「(あれっ?|◇^〜)))))).........ドコイクンダロ?)」

 矢口は2人に気づかれないように尾行を続けた。
 別にコソコソしなくても……
272 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月19日(木)14時48分57秒

矢口「(えっ?電気屋?)」

 2人の約束など知る由もない矢口は訳も分からず2人の後を追った。

矢口「(パソコン……?何やってんだろ……?)」
安倍「まりっぺ何やってんの?」
矢口「うわぁ〜!!………………な、何だ…なっちか…」

 と矢口の元に偶然にも安倍が現れた、

安倍「何だとは何よ、何してんの?」
矢口「何もしてねーよ!」
安倍「あれっ、あれ○○さんとよっしーじゃん。おー……」
矢口「コラ!何してんじゃあ!」

 矢口は慌てて安倍の口を抑え、2人に気付かれないように身を潜めた。

矢口「余計なことすんなよ!」
安倍「ちょ、ちょっとなにすんの!?」

 矢口の事情を知らない安倍は何がなんだかという表情だった。

安倍「何で声かけちゃだめなの?」
矢口「いいの!しなくても!」

安倍「……今まであの2人の後をつけてたって言うの?」
矢口「そうだよ!だから変なことしないで!」


安倍「………………○○さんの事好きだな?」
矢口「ぶっ!な、な、な、なんでぇ?」

 あまりもの突拍子も無い問いに矢口は思わず吹き出した。

安倍「ああ…そうなんだ…悪かったね。」
矢口「まだなんも言ってね―だろ!」
安倍「分かるって……」

 あまりにも分かりやすいリアクションに安倍は少々呆れ気味だった。
 これが女の勘ってやつか……恐ろしい………
273 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月19日(木)14時50分07秒

安倍「へぇ……そうなんだ。」
矢口「な、なんだよぉ……」
安倍「でもなぁ……残念だなぁ…」
矢口「なにがぁ?」
安倍「だって○○さん、よっしーと付き合ってるじゃん。」
矢口「(ブチッ!)付き合ってね―よ!」
安倍「何でそう言いきれんの?」
矢口「…………いいから付き合ってないの!」

安倍「まあいいや。でも○○さんって矢口よりよっしーのほうを選びそう。」
矢口「何だよ!さっきから!」
安倍「何て言うんだろうね………色気というか……セクシーさというか……」
矢口「そんな事言ったらなっちもないじゃん。」
安倍「はあ?少なくともアンタよりあるわよ。」
矢口「残念、矢口のほうがよりセクシーだもーん。」
安倍「ガキがなに言ってんだか……」
矢口「たった1歳違いでしょ、なっちにガキ呼ばわれされたくねーよ!」
安倍「何だとぉー!」

 ………\(^^;)…オーイ



 その時○○と吉澤はというと、

○○「ん?あれ矢口と……誰だ?」
吉澤「え?………ホントだ、矢口さんとなっちだ。」
○○「ああそうか、安倍さんかあれ。……何してんだ?」

吉澤「別にいいじゃん………………邪魔されたくないし………」
○○「……そうだな、パソコンを見に来たんだしな。」

 “邪魔されたくないし………”
 意味深だなぁ……
274 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月19日(木)14時51分11秒
>>270
明日解散したらどうしよう?
275 名前:crea 投稿日:2001年04月21日(土)00時54分23秒
よっすぃ〜すごいこというな・・・
276 名前:厚底 投稿日:2001年04月21日(土)01時14分27秒
なんか凄い事になってますね。○○羨ましいなぁ・・・っていうか吉澤また太りました?
277 名前:厚底 投稿日:2001年04月21日(土)01時16分42秒
っていうかお久しぶりです。みなさんお元気ですか?GWは家にいるのでここに遊びにきます。
278 名前:名無しさん@計 投稿日:2001年04月21日(土)01時43分18秒
>>274それは言わないお約束でしょ、おとっつぁん
279 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月21日(土)20時34分55秒
>>276
よっすぃ〜の場合、タッパが女にしてはあるほうなので
かなりやばいところまで行かないと気付かれないと思われ。(-。-)y-~~~~
>>278
そうだね………って誰がおとっつぁんやねん!ヾ(^^ヘ)
280 名前:やぐぅ 投稿日:2001年04月23日(月)06時31分11秒
あぁ いいっス!! 矢口がんばれ!!
(〜^◇^〜)がたまに出るのがいいっス。
最高です

281 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月23日(月)21時08分22秒

吉澤「ねえ、サ店行かない?」
○○「え?俺そんなに金ないけど?」
吉澤「両親からお金貰って来てあるからいいよ。」
○○「え?おごり?」
吉澤「うん。」

 こうして今日吉澤が両親からお金を貰っているのは、
 不在中に風邪を引いた吉澤を面倒を見てもらったのがあるからかもしれない。

○○「社会人が中学生からおごってもらうなんてなぁー。」
吉澤「フフフフ……別にいいじゃん、行こ。」

 2人はその足で近くの喫茶店に入った。

店員「いらっしゃいませ。」
○○「あそこの席でいいか、吉澤?」

 ○○は4人のBOX席を指差したが…

吉澤「あ、あそこがいい。」

 吉澤は意外にもカウンターを指差した。

○○「えっ?ホントに?」
吉澤「うん、ダメ?」
○○「別にいいけど……」

 ○○は吉澤がカウンターの席を選んだことに結構驚きを見せていた。
 その詳しい理由はのちほど。
282 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月23日(月)21時09分45秒

 2人は互いに注文したものをたべながら雑談を交わしていた、
 話はいつしか恋愛の話になっていった。

○○「女子だけって結構辛くない?」
吉澤「ん〜別に先生に男の人がいるからあまりそうは思わないけど。」
○○「…そう思っているから生徒が先生に手を出すんだ。」
吉澤「逆もあるよ〜」
○○「まーね。」

吉澤「でもなんで○○っちは……手を出さないの?」
○○「え?前にも言ったじゃん。」
吉澤「そうだけど〜」
○○「手を出すのはしないけど、手を出されるのは構わないけど。」
吉澤「ホント?」
○○「まあいないけど、今のところ。」

 矢口は………?(^-^;

吉澤「フフフフ………」
○○「何だよ?」
吉澤「ごめん、何にも無い。」

 また意味深な……

○○「お前はそういう人いるの?」
吉澤「そういうって?」
○○「好きな人。」
吉澤「ぶっ!」

 突然の質問に吉澤は飲んでいたジュースを噴出してしまった。

○○「おいおい……で、どうなん?」

 飛び散ったジュースを吹きながらこう尋ねた。
283 名前:silent suzuka 投稿日:2001年04月23日(月)21時12分43秒

吉澤「ん…………秘密。」
○○「ケチくさ〜」
吉澤「ケチで結構。」

○○「……どうせいないんだろ?」
吉澤「………いるよ。」
○○「別にいいよ、無理しなくても。」
吉澤「いますぅ〜無理してませ〜ん。」
○○「じゃあどうなのよ?」

 ○○は再び話を戻してこう尋ねた。

吉澤「………○○っちがよ〜く知っている人だよ

○○「ってことは高等部の人って事?」
吉澤「……うん。」
○○「………だれだぁ?」
吉澤「それは言えないよ〜」

 腕を組んで悩んでいる○○とニコニコしながら○○の方を見ている吉澤、
 外から見ると何とも言えない不思議な光景だった。



○○「じゃあ俺はここで…」
吉澤「そう、じゃあね。」

 こう挨拶を交わし、○○が帰ろうとした瞬間、

吉澤「ねえ、今度○○っちの家に遊びに行ってもいい?」
○○「え?何で?」
吉澤「ん……看病してもらったお礼もあるし…それといっぱい他にも……」
○○「前来ただろ?つまんないよ?」
吉澤「いいの、私はつまらなくないの。いい?」
○○「えーっ………」

 ○○がどうしようか悩んでいると……

吉澤「じゃあ家に来てくれます?お礼をしたいから。」
○○「やだよ、家族みんなに気ぃ使うじゃん。」
吉澤「でしょ?だから行ってもいい?」
○○「お礼なんていいよ。」
吉澤「人の言うことは素直に聞くものよ、って○○っちも言ったじゃん。」
○○「そうだけどさぁ……」
吉澤「ねぇ〜いいでしょ?」
○○「……分かったよ、いつの日かな?」
吉澤「やったぁ、近いうちに行くから……」

 吉澤はこう言いながら○○と別れた。

○○「……なんか丸め込まれたような気が………」

 確かに、矢口と吉澤では手口が違いますな。
 吉澤の方が巧妙だね、なんか。
 でも”それといっぱい他にも……”ってなんだろう?
284 名前:crea 投稿日:2001年04月27日(金)21時33分49秒
矢口とよっすぃ〜は確かに手口が違う!
真里っぺはストレート
すぎるかな?
285 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月01日(火)21時22分54秒

―冬の厳しい寒さがようやく和らいだ3月の事、

 ピンポ〜ン♪

○○「(ん?誰だ?)」

 突然○○の家のインターホンが鳴った、

○○「は〜い。」

 と、そこには…

矢口「………」
○○「矢口か、どうした?」

 うつむいた矢口がそこにいた。

矢口「……ねえ、ちょっとあがってもいい…………?」
○○「ん、ああ……いいぞ。」

 いつもと違う様子の矢口に何かを感じたのだろう、
 ○○は矢口をスンナリ上がらした。

○○「ちょっと待ってろ今紅茶入れるから……」

 と、その瞬間―

矢口「……ウエーン!」

 突然矢口が○○の背中に抱きつき泣き出した、

○○「…おいおい、どうした……?」
矢口「エッ…エッ…エッ…………グスッ……」
○○「(うーん…)……しばらく泣いていてもいいから、
   後でちゃんと理由を話せよ。」
矢口「………(コクッ)」

 矢口がうなづくのを背中で感じ、矢口をしばらく背中で泣かしつづけた。
286 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月01日(火)21時24分20秒

 しばらくして矢口は泣き止み、○○は早速理由を尋ねていた、

○○「……どうしたのよ?」

 かなり困惑げな表情で○○は矢口に尋ねた、

矢口「…あのね、矢口ね大学受かったの……」
○○「ほう……それはおめでとう。」
矢口「でね、いろいろあったから受かるかどうか不安で……
   学校の事務の入社試験も受けたの…」
○○「へぇー……」
矢口「それで事務の方も受かって内定通知も貰ったの…」
○○「ふーん……で?」
矢口「……」

 ○○の言う通りまだ話が見えてこない。

矢口「………大学蹴って、事務のほうに就職をしたの。
   でも親に黙ってそうしちゃったから喧嘩になっちゃって…………」
○○「ふーん、でも…(………まてよ、今ここで選択理由を聞くのは野暮かな…)」

 ○○は出そうになった言葉を飲み込んだ。

○○「ん……まあ……ここに居ていいから………
   …………………ちょっと出かけてくるね。」
矢口「ん…分かった……」

 ○○はこう言い残して家を出かけた。
287 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月01日(火)21時26分04秒

 ○○はどこへ行くのだろうか……

 コンビニか…?

 いや……電話ボックスに入っていったようだ。どこかに電話するのか…?


 プルルルル……ガチャ、

○○「もしもし?矢口さんのお宅でしょうか?○○と申しますが…」
矢口の母「ああ○○さん、真里そっちへ行きませんでしたか?」

 矢口の家に電話をかけたようだ、落ち着いた口調の○○に対して、
 矢口の母は慌てた口調だった。

○○「いますよ、心配しないでください。」
矢口の母「そうですか、今からそちらへ向かいますんで……」
○○「いや、ちょっといいですか?」

 矢口の母の言葉をさえぎるかのように○○は言葉を吐いた。

矢口の母「はい?」
○○「今日のところは僕に任せてくれませんか?責任を持って真里さんの
   面倒を見ますんで………もちろん明日になったら必ずそちらへ帰るように
   真里さんに言っておきますんで……」
矢口の母「いや…でも………」
○○「理由は聞きました、今会うと話がこじれる可能性が高いです。
   そのためにも今日は僕に任せてくれませんか?」

 ○○は無理な願いと分かっているようだが引き下がろうとしない。

矢口の母「………」
○○「お願いします。」

 と1分くらい沈黙が続いた後……

矢口の母「分かりました、明日になったら必ず家に帰らせるんですね?」
○○「はい、もちろん。」
矢口の母「今日は真里の面倒を責任持ってみてくれるのですね?」
○○「はい、します。」

矢口の母「……分かりました、それでは真里をよろしくお願いします。
     明日いい返事が聞ける事を期待しています。」
○○「ありがとうございます!」

 感謝の言葉を述べるとそのまま電話を切った。
288 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月01日(火)21時28分39秒

 ガチャ、

○○「ただいまー。」
矢口「おかえりー、どこ行ってたの?」
○○「袋見りゃ分かるだろ?コンビニだよ。」

 ○○は電話の後コンビニに行ったようだ、
 カムフラージュの意味も持っているのかもしれない。

○○「今日泊まっていくか?」
矢口「エッ?!」

 矢口は予想に反したと思われる答えに驚きを色を見せていた、
 きっと“帰れ”と言われると思っていたのであろう。

○○「おい、どうすんだ?そのかばんの中身どうせ服とか入っているんだろ?」
矢口「(読まれてる……)……いいの泊まって……?」
○○「俺がいいって言ってるんだからいいんだよ。泊まらないのか?」
矢口「と、泊まります…」
○○「そうか、泊まるんだったら一つ条件があるが呑めるか?」
矢口「何…?」

○○「明日になったら家に帰れ。それだけだ。」
矢口「………」
○○「嫌だったら泊めないからな。」

矢口「……分かった……ちゃんと帰る………。」
○○「よし決まり。じゃあ今から飯作るから待ってな。」

 意外な形で泊まる事になった矢口、吉澤とは異なり矢口は至って健常、
 もしかしたら…(/。\)イヤン!ハズカシイ






289 名前:crea 投稿日:2001年05月01日(火)22時36分08秒
真里っぺ〜!!!!!!!!!
としかなんかいえない・・・(ToT)
290 名前:厚底 投稿日:2001年05月03日(木)00時29分17秒
やった!!ゴールデンウィークだ!!うちの会社は9連休だ!!
というわけでおひさしぶりです、みなさん。
今4月からの分を読み返しました。ついに矢口がお泊りですか・・・
吉澤にもせまられてるみたいだし、いいなぁ!!

ちなみに今は自宅から普通の電話回線でネットしてます。
前の高速通信はよかた・・・
291 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月05日(土)00時28分03秒

 夕食も終り、矢口が風呂に入っている頃―

矢口「(何で泊めてくれたんだろ……?)」

 矢口は○○の密かな行動に気付くはずもなく、こう悩んでいた。

矢口「(それはいいんだけど……どうしよう…)」

 どうしよう?何が?

矢口「(もし○○っちが……………え〜っ!キャー!)」

 妄想モード炸裂。

矢口「(どうしよ〜う!…………とりあえずよ〜く体洗っとこう)」

 妄想中、

矢口「(……○○っち初めてだよね……確か。リードした方が…)」

 お前したことあるのかよっ!(三村風)

矢口「(……できちゃった婚もいいなぁ〜)」

 ・・・ (゜O゜;)

○○「おい風呂のガス消すぞ!」
矢口「ん!?はぁ〜い、あがりま〜す。」

 妄想終了。



 お互い風呂から上がりしばらくTVを見ていた、
 さらにしばらくたって○○が見ていたTVの電源を消した。

○○「もう寝ようか?」
矢口「(きたっ!)う、うん。」
○○「お前そっちの布団な、俺こっち。」

 それぞれ床につき、○○は電気を消した。
292 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月05日(土)00時29分35秒

―数分後

矢口「……もう寝てる?」
○○「ん?どうした?」
矢口「…………………」
○○「なに?どうした?」
矢口「そっち……………行ってもいい?」

○○「えっ?…(……待てよ)……………いいぞ。」

 何か思いついたらしく、○○は自分の布団に矢口を招きいれた。

矢口「(ハァ……ドキドキしてきた………)………」

 矢口は何も言わず○○の布団に入った。
 つまり添い寝。

○○「……あのさ、」
矢口「(きたっ!)……何?」

○○「お前さぁ、何で大学じゃなくて就職にしたの?」
矢口「えっ?」

 さっき○○が思いついたのはこの事だったのだろう、
 理由を聞くチャンスがここであると踏んだのであろう。

 矢口……残念だったな。

矢口「(○○っちと離れたくない…とは言えないし……)…………」
○○「理由を話したのか?親には?」
矢口「(話せる訳無いじゃん!)…ううん。」
○○「話せない理由なのか?」
矢口「……………うん。」
○○「……そっか………じゃあ……どう言うつもりだ?」
矢口「……どうしよう?」
○○「…大学出ても就職先が無いぐらいだから、あるうちに決めた。
   とかでいいんじゃない?」
矢口「(おおっ!)…そう言ってみるわ。」
○○「大学はいつでもいけるしな。」

 ○○の言う事が言いか悪いかはさておき、
 矢口の母を説得するための材料はそろったみたいだ。
293 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月05日(土)00時30分57秒

 互いにしばらく雑談をしていた時の事であった、



 ゴロゴロ……

○○「雷か…」
矢口「えっ…ホント…?」

 ピカッ!

 ゴロゴロ………

矢口「(ヒーッ!)」

 矢口、素で雷を怖がっている模様。(実際はどうか知らんが)
 怖いのか○○に体を寄せてきた。

矢口「やだ……」
○○「雷苦手?」
矢口「苦手って訳じゃないけど……」

 ピカッ!

 ゴロゴロゴロゴロ……

矢口「$%&#$=〜><」

 意味不明な言葉を発しながら○○の左腕にしがみついてきた。

○○「(ム、胸が……)…そんなに怖がらなくても……」

 やはり少々気になるのか(いろいろ)離れるように促した。

矢口「(ガタガタ……)」
○○「(ダメだコリャ……)」

 矢口の怖がりぶりにあきらめた様子の○○であった。
294 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月05日(土)00時31分50秒

 しばらくたつと雷も止み、外は雨が降ってきた。

矢口「…トイレ。」
○○「行って来いば?」
矢口「一人じゃ怖い〜」
○○「………面倒だな〜」

 両者とも起き、2人ともトイレへ行った。
 行く時も帰るときも矢口は○○の腕を離そうとしなかった。

○○「もう大丈夫だってば。」

 ○○はなだめる意味をこめて、矢口の髪を撫でた。

矢口「(うへへへへ……)……キャー怖い
○○「ハイハイ……」

 矢口が怖がるそぶりを見せては○○は矢口の髪の毛を撫でていた。



○○「……雨も止んだ見たいたぞ矢口。」
矢口「……」
○○「矢口?」

矢口「スー……スー……………」
○○「(何だ寝てるのか……………俺も寝よ)」

 ○○も眠かったせいか隣に矢口がいることもそんなに気にせずに、
 眠りについた。
295 名前:crea 投稿日:2001年05月05日(土)01時41分44秒
今本気で○○になりたくなった・・・
296 名前:厚底 投稿日:2001年05月05日(土)23時32分01秒
あなたほんとに幸せものでございますわね(デヴィ風)
297 名前:厚底 投稿日:2001年05月07日(月)16時09分15秒
では仕事頑張ってきます!!
298 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月07日(月)19時46分12秒
16時から仕事?
一体何の仕事を……
299 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月10日(木)22時07分21秒

―そして次の日の朝、

○○「おい矢口、朝飯食ったら帰れよ。」
矢口「……うん。」

 家に帰ることにまだ躊躇しているのか、そっけない返事で返してきた。

○○「大丈夫だよ、俺もついていくからさ。」
矢口「……ありがとう、ごめん。」
○○「まぁ、部活に行くついでで悪いんだけどさ。」

 ちなみにもう卒業式を行ったため、矢口ら3年生は部活には来ていない。

○○「じゃあ今から30分後に行くから、準備しな。」
矢口「うん、わかった。」



―30分後、

○○「行くぞ、矢口。」
矢口「ちょっと待ってよぉ。」

 2人とも自分の自転車に乗り、矢口の家へ向かった。
 矢口は自転車で○○の家まで来たようだ。


 そして10分後、矢口の家に到着した。

○○「さ、ほら。」
矢口「……」

 まだ躊躇してるらしくなかなか前へ進もうとしない。

○○「しょうがないな……」

 ピンポ〜ン♪

 剛を煮やした○○は自らの手で矢口の家のインターホンを鳴らした。
300 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月10日(木)22時10分32秒
さんびゃくぅ〜!

ばんざ〜い!! \(^▽^)/\(^▽^)/\(^▽^)/

('_`)ウゥ……良かった、良かった………
301 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月10日(木)22時12分20秒

矢口の母「はい?」
○○「私です、○○です。」
矢口の母「あ、はい。今開けますね。」

 ガチャ、

矢口「…」
○○「約束どおり、連れて来ました。」
矢口の母「どうもありがとうございます。」

 互いに挨拶を交わすと○○は矢口の背中を強引に押し、
 矢口の母の元に近づけた。

○○「…真里さんは自分で考えがあって就職を決めたそうです。
   別に大学が嫌だからって言う理由じゃないそうです。」
矢口の母「……でもですね、突然辞めるんじゃないかって不安で…」
矢口「そんな事ないよ!」
○○「まあ本人もそう言っているんだし、決意は固いと思います。
   今度から同じ職場に就くんですから僕が何とか面倒見ますよ。
   同じ事務にも保田という真里さんの先輩がいますし
   心配しないでください。」
矢口の母「……」
○○「まぁ、細かい事は2人でじっくり話し合ってください、
   これから僕は部活があるんでこれで失礼します。」

 そう言い残し○○はその場を去った。

矢口の母「……またやられちゃったなぁ。」
矢口「え?」
矢口の母「何でもない。」

 >>29 のことかも知れない、矢口の母の“また”と言うのは。
302 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月10日(木)22時13分23秒

○○「ちょっと遅刻かな……」

 ○○は学校に到着したようだ、
 急いでダンスホールへ向かった。

○○「おはよー……ってあれ、中澤先生は?」
後藤「まだ来てなーい。」
○○「おかしいなぁ…この時間になればいつもいるのに……」
吉澤「どうしたんだろ?なんか知らない?」
○○「いや…………ちょっと探してみるわ。」

 ○○はダンスホールを出て、教務室へ向かった。

○○「あ、いた。何やっているんですか。」
中澤「……ああ、ごめんな。」
○○「どうしたんですか何か暗いですよ?」
中澤「いや……あのな………」

 中澤が○○に“あること”をポツリと呟いた。

○○「え!………そうですか…」
中澤「これはしゃーないことやけど……」
○○「でも言わなきゃダメですよ…」
中澤「分かってる。………でも………………辛いわ…」

 中澤、一体どうしたと言うのだ?



 ガラガラ…

後藤「あ、来た。」

 ダンスホールに○○と中澤の2人がやって来た。

○○「みんな、ちょっと集まってくれるか?」

 2人の神妙な顔つきに部員は当惑の表情だった。

○○「……中澤先生が………転勤する事になった。」
303 名前:crea 投稿日:2001年05月11日(金)17時54分43秒
裕ちゃんが・・・
転勤・・・
大変だ!!!!!
304 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月17日(木)20時46分22秒

部員「え……」

 あまりもの突然の事に皆は絶句していた。

中澤「みんなごめんな……だいぶ前から決まっていた事なんやけど、
   なかなか言い出せなくてな………」
○○「………」
部員「…………」

 ショックが大きいのか誰も言葉を発しようとしない、

○○「……」

 ○○が何も言わず突然ダンスホールを出て行った。
 と、扉の向こうから泣き叫ぶ声が聞こえてきた。

○○「(やれやれ、出てきて正解か。)」

 特にこれと言った理由はないが何となく自分がいるとまずい
 と言うのを感じたのであろう、
 皮肉にも中の泣き声から○○の思っていた事が的を射ていたことが
 証明されてしまったようだ。

○○「(さて……これからどうしようかな……)」

 特に目的も無くただぶらぶらする○○であった。
305 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月17日(木)20時47分31秒

矢口「○○っち何してんの?」

 とぶらぶらしていた○○に矢口が声をかけてきた。

○○「なんでお前がここにいるの?」
矢口「今日ね、事前説明会だったの。」
○○「へーっ…………………」
矢口「?どうしたの、なんか暗いね?」
○○「ああ…うん……実はな……」

 中澤の件を矢口に伝えた。

矢口「ああ……それ聞いた…」
○○「へ?誰から?」
矢口「圭ちゃんから聞いた。」
○○「何で知っていたんだ、保田さんは?」
矢口「なんか……人事異動の名簿の整理をしていたら見たって……」
○○「あぁぁ……なるほどねぇ…」

 2人はそれぞれため息をつきながら無言のままボーっとしていた。

○○「てか、お前こんなとこにいていいの?」
矢口「うん、もう終わったから別に。」
○○「……じゃあ顔出して来いば?」
矢口「え?」
○○「明日から部活は休みに入るから事実上今日がお別れなんだよね。
   行ってきなよ。」
矢口「………うん、分かった。」

 矢口はその足でダンスホールまで向かった。

○○「(ふーっ………今日は用無しか……)

 ちょっぴり仲間はずれな○○はややスネ気味だった。
306 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月17日(木)20時50分02秒

 そして数時間経過―

後藤「あーいたー!」
○○「あ?」
後藤「もー探したんだよー、行こ。」
○○「どこに?」
後藤「ダンスホールだよ!行こ!」
○○「ハイハイ……」

 後藤に引っ張られながら○○はダンスホールまで戻った。

吉澤「あー来た来た。」
○○「どうしたの?」

 数時間前と比べ、悲しみに暮れている部員は1人もいなく
 笑顔の部員達がそこにはいた。

矢口「あのねー、裕ちゃんの送別会をやろうって思うんだけどいい?」
○○「いいんじゃない。」
加護「やったぁ、○○っちからも了承得たでー」
辻「きまりなのれす」
中澤「ヨッシャア!計画に移るでー」

 とすぐさま矢口が中心となり話し合いが行われた。
 意外にももつれることなくスンナリ終了、すぐに解散となった。

中澤「そういえば○○君と飲むのって初めてやな?」
○○「そうですね。」
中澤「楽しみやなー、○○君と一緒に飲むの。」
○○「…………」
中澤「お前は楽しみじゃないんかい、从#~∀~#从 <ゴルァ!」

 ……その辺が楽しみを欠く原因だと思うよ、中澤。
307 名前:crea 投稿日:2001年05月18日(金)01時07分54秒
○○大変だ〜!!!
これは朝まで飲むこと決定だね
308 名前:やぐぅ 投稿日:2001年05月20日(日)04時07分33秒
そういや石川死んだままだ・・・藁
309 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月20日(日)22時45分08秒
>>308
どうしろって(w
310 名前:厚底 投稿日:2001年05月22日(火)08時21分00秒
出社!今日も一日頑張るぞ!みなさん、げんきですかー!!(`〇´)
311 名前:silent suzuka 投稿日:2001年05月22日(火)09時19分49秒
元気デース。
312 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月01日(金)11時16分45秒
―そして宴会(もとい)送別会当日、

矢口「裕ちゃんの次の学校の成功を願ってかんぱ〜い!」
全員「かんぱ〜い!」

 さすがに若い人間ばかり集まったせいか、
 乾杯の音頭は適当に済ませ飲み食いに入った。

保田「まさかこういう形で酒を交わすことになるとはね…」
○○「そーですね。」
中澤「教職員の宿命や、しゃあないしゃあない。」
○○「僕は教職員じゃないからなぁ……」
保田「明日は我が身ですね…」
中澤「コラッ!辛気臭いことぬかすな!飲まんかい!」
保田・○○「は〜い。」

 酒が飲めるのがこの3人だけのせいか(あとは生徒のため無理)
 中澤に突き合わされっぱなしの2人であった。

 とそこに、

矢口「ねーねー、矢口もいい?」
中澤「オウ、飲め!」
○○「あ〜…一応止めときましょうよ…」
中澤「硬いこと言うなや、飲め!」
矢口「いただき〜………ゴクッ…ゴクッ…ゴクッ…」
保田「あ〜あ…」
中澤「いけるやないかい矢口、もっといけや。」
矢口「オウ!」

 あ〜あ………飲んじゃった……

○○「……今のうちに逃げますか?」
保田「そうですね、矢口には悪いけど………」

 2人は蜘蛛の子を散らすように中澤の元から逃げた。
313 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月01日(金)11時20分36秒
<(_ _)>お待たせしました。

ちょいとアイデアが…………

(メール欄は2chみたいにはいかないんだな……)
314 名前:crea 投稿日:2001年06月03日(日)01時00分50秒
に、逃げた・・・
真里っぺ可哀想や・・・
315 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月08日(金)11時03分45秒
 
 中澤の元から逃げた○○は後藤たちがいるところへ向かった。

後藤「ダメだよー、やぐっつあんを犠牲にしたら。」
○○「その前に俺が死ぬ。」
加護「ひどーい」
辻「やぐちさんがかわいそうなのれす」

 口ではそう言っているが、誰一人として中澤の元に行こうとしないところが
 何とも言えない。

吉澤「じゃあ、行こうよ、ごっちん。」
後藤「えーっ………」

 と後藤がしばらく考え込んだあと、

後藤「……よし、じゃあ行こっか、辻・加護」

Σ(O^〜^O;)<エエ、ワタシハ!
( ´ Д `)<モウ、ヒトガキィツカッテンノニ


吉澤「………(ごっちん…)じゃあ行ってらっしゃい。」
後藤「じゃあ、(ニヤニヤ)」

 後藤・辻・加護は中澤の元へ向かった。

○○「お前行かないの?」
吉澤「うん、行かない。」
○○「そーだよな、嫌だよな。」

 吉澤が行かない理由を○○はまだ分かっていないようだ。
 (;O^〜^O)<デモ、ホントハチョットイヤカモ・・・
316 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月08日(金)20時03分27秒
 
 かくして後藤の粋な計らいにより2人きりになった○○と吉澤、

吉澤「かんぱーい!」
○○「乾杯。」

 どうやら飲み直しのようだ。

吉澤「ねーぇー、お願いがあるんだけどぉ〜」

 ここぞとばかりに甘えにかかる吉澤、

○○「何??」
吉澤「明後日さぁ、パソコン買いに行こうかと思うんだけどぉ…」
○○「何、俺について来いってか?」
吉澤「さっすがぁ〜話が早い!…いい?」
○○「ああ、別にいいよ。」
吉澤「やったぁ〜!」


 しかし、吉澤の喜びもつかの間…

矢口「コラーッ!2人で何やってんだぁー!」

 矢口が○○の首に手を回し背中越しに抱きついてきた。

矢口「矢口も混ぜてぇ〜」

 矢口は自分の左頬を○○の右頬に当て、頬擦りをしながらこう言った。

○○「お前酔いすぎ………」
矢口「酔ってませんよ―だ!(●^ε^●)ぶーっ」
 
 ……それが酔っているって言うんだけど… 

( OT〜TO)<ドウシタライイノ、ゴッチン?
( ´ Д `)<ウーン・・・・・・・・・シラナイ。
( OT〜TO)<ソンナァ・・・

 ウ〜ン…………どうしよう?(・_・?)
317 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月12日(火)10時48分08秒

 送別会という名の宴会も終わり、それぞれ2次会に向かおうとしていた。

中澤「おい、矢口大丈夫か?」
矢口「ゥ〜ン…………」
○○「(だから言ったのに……)」

 どうやら矢口は潰れてしまったらしく、一人では立てないようだ。

保田「だめだぁ、どうしよう?」
辻「やぐちさーん」
加護「やぐちはーん」

 みんなの問いかけにもあまり反応がないようだ、

 と、

○○「こっから矢口の家って近いですよね?」
中澤「ウ〜ン…………歩いて10分ぐらいやと思うけど?」
○○「そうですか、じゃあ俺が矢口をおぶって家まで連れて行きます。」
吉澤「ええっ!」
後藤「がんばってね〜」
○○「おう、じゃあな。」

 と言い残し、○○は矢口をおぶって歩き出そうとした。

○○「おい矢口、掴まれるか?」
矢口「…………ぅん?」
○○「(まぁ掴まってるみたいだし…いいか)」

 意識朦朧の矢口をおぶり○○は家に向かって歩き出した。
318 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月12日(火)10時49分48秒

 歩いてしばらくのことだった、

矢口「……ふにゃ?」
○○「どうした矢口?」 
矢口「(………おんぶされてんのか…)みんなは?」
○○「みんなは2次会に行ったぞ」
矢口「……矢口も行く…」
○○「まともに立てないやつが歩けるかって。」
矢口「……歩けるもん」
○○「じゃあ降りれよ。」

 矢口は○○の背中から降りようとするが、ただ○○の背中でモゾモゾ動くだけで
 降りられなかった。

○○「おい、どうした?歩けるんじゃなかったのか?」

 ややイジワル気味に○○が問い掛けた。

矢口「………歩けるやい」

 やっとのことで○○の背中から降りたが、フラフラするばかりで
 ちっとも歩けなかった。

○○「ハイハイ、頑張ったね。」

 そう言うと再び矢口をおんぶした。

矢口「………ぅーん…」
○○「もうすぐ家だからな。」



 そして到着、

○○「おい付いたぞ、降りろ。」
矢口「………やだ」
○○「何でだよ?」
矢口「………離れたくない」
○○「離れろ。」
矢口「やだ」



 しばらく沈黙が続いた後………



矢口「矢口、○○っちのことが好きだから離れたくない」
319 名前:黒い名無しビーム☆ 投稿日:2001年06月12日(火)19時35分08秒
( ^▽^)< ちゃんと見てるから頑張ってね
320 名前:厚底 投稿日:2001年06月13日(水)12時06分29秒
実は俺もiモードからこまめにチェックしてます。
321 名前:crea 投稿日:2001年06月14日(木)22時44分51秒
お〜!!!!!!!!!!
真里っぺが告った!!!!
322 名前:pleasule 投稿日:2001年06月17日(日)01時23分11秒
今日はじめて全部見ました。なんっかもう矢口最高!!
最高!!最高!!最高!!マジ可愛い!
更新期待しまくりボンバーです(w
323 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月17日(日)20時01分22秒
>>322
ボンバーですか(w
どうも。\(^^\)(/^^)/

ちょっと最近不信気味なので前みたいにガンガン更新できないと思います。
今週金曜日にMCPの資格試験を受けなければならないので
今週は……………………期待しないでください…

( T▽T)<ごめんなさーい…………
324 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月17日(日)22時18分35秒

○○「…………何だお前酔いすぎだぞ。」

 矢口の急な告白を少し間を置きながら返した○○、
 しかし○○の顔には少々動揺の色が見え隠れしていた。

矢口「酔っているけど嘘じゃないモン。」

 今度はハッキリした口調で矢口が返した、
 その声は少し涙声か。

○○「ホントかー?」
矢口「うん(コクリ)」

 矢口がうなずくのが背中で感じ取られた。

○○「またまた―。」

 まるではぐらかすかのように○○は茶化した。

矢口「ホントだもん………………ずっと……好きだった………」
○○「………………えーっ……」

 矢口の真剣な口調に○○はかなり動揺気味だった。

 と、○○は矢口を背中から降ろしこう言った。

○○「………………なあくどいようだけど、本当に好きなのか?」
矢口「(うん)」
○○「……………………じゃあ口じゃなく態度で示してくれよ。」
矢口「……………態度……」

 矢口は少し考え込み………

矢口「…………」
○○「………(えっ)」

 矢口は目を閉じ、唇を○○の唇に近づけてきた、
 ○○が虚を突かれた瞬間に矢口の唇は1Cm未満まで近づいてきていた…
325 名前:crea 投稿日:2001年06月20日(水)00時38分32秒
あ〜!!!!!!
真里っぺ!!!!
○○どうなってんだ〜!
326 名前:黒い名無しビーム☆ 投稿日:2001年06月25日(月)10時23分24秒
MCPイケそうか〜?
しかし、あれ、シールとかみんな有料なんだよね
ボッてんじゃね〜<げいつ
327 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月25日(月)19時02分17秒

矢口「ん………………」
○○「……………んん…」

 2人は唇を重ねていた、

 普通に唇を重ねているだけだが2人にとってこの意味は大きい。

矢口「…ふぅ…………」
○○「(…うっそだろぉ………)」

 ○○は一度にいろんな事が起こりすぎて頭の中が錯乱していた。
 
 突然の告白…………
 そして唐突な矢口からのキス…………
 
 これで冷静にいられる方がおかしかろう。



矢口「………じゃあね、バイバイ…」
○○「………」

 矢口はそのまま自分の家へ帰った、
 ○○は驚きのあまり声も出なかった。

○○「(………矢口……)」

 ○○はその場からしばらく離れられなかった、

 …いや、むしろ動くことができなかったと言った方が正しいのかもしれない。


 






 
328 名前:silent suzuka 投稿日:2001年06月25日(月)19時03分43秒
>>326

落ちました……( T▽T)

215難しい………
329 名前:黒い名無しビーム☆ 投稿日:2001年06月26日(火)16時04分48秒
>>328
そいつは残念。また頑張って下さい。
でも俺も今受けたら落ちるんだろうな..win2k触ってないし
330 名前:ゴビンダ28号 投稿日:2001年07月03日(火)04時57分52秒
羊から来てしまいました〜♪
いやーなんつーか、すっごく胸が震えました。
こんなにドキドキしたの、何年ぶりだろ…?

>suzukaさん
どうかお気を落とさずに…。
331 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月03日(火)23時50分14秒
>ゴビンダ28号さん

ドモドモ\(^_^ ) ( ^_^)/ドモドモ

明日には続きをアップしようと思いますんで待っててください。
332 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月04日(水)00時49分51秒
>>331
矢口板のときから好きでした。読みはじめたのは最近なんですが。
明日が楽しみです。
333 名前:代打名無し娘。(背番号88) 投稿日:2001年07月04日(水)07時38分57秒
ゴビンダさんにココ教えてもらいました。
本家もココも(・∀・)イイ! です。頑張ってください。
334 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月04日(水)09時27分09秒

 そして2日後、吉澤との約束によりパソコンを買いに行った。

 吉澤の家に行き接続・設定も終わり一息ついていた。

○○「……………」

 まだ矢口との一軒が緒を引いているのか、
 ○○はボーっとしていた。

吉澤「……………だよね、○○っち。」
○○「えっ?!…………う、うん…」

 そんなためか吉澤の話なんてちっとも耳に届いていなかったようだ。

吉澤「………今日の○○っちおかしい。」
○○「何が?」
吉澤「だって何かボーっとしていて……」
○○「ワリィワリィ…」

吉澤「何かあったんでしょ?」
○○「(ギク)い、いや…特に何も………」
吉澤「あーっ!ぜーったい何かあったでしょ!?」

 そんな事話せるかと言うのが○○の本音であろう。


○○「じゃ…もう遅いし帰るわ。」
吉澤「逃げるなー!」
○○「サヨナラー」

 ○○は逃げるように帰った。

吉澤「(………ホントに何があったんだろう?
  あんな○○っち見るの初めてだった…)」

 やはりと言うか吉澤もかなり気にしているみたいだ。
 原因が矢口とのキスとも知らず………
335 名前:crea 投稿日:2001年07月04日(水)17時24分30秒
○○も人間だったんだね〜
ここ見つけるの苦労しました(w
続きも頑張って下さいね〜
336 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月04日(水)18時27分58秒

―そして春休みも終わり、学校がまた始まった。


 そんなある日の昼休みのことだった。

後藤「ねーねー、○○っちのところ行こっか?」
吉澤「えーっ。」
後藤「よく考えたら高校に入ってまだ顔合わせてないよね?」
吉澤「………そうだね、行こうか。」
後藤「(フフフフ………)」

 2人は矢口から教えられていた通り○○がいる管理室へ向かった。


 コンコン、

後藤「しつれー……」

 と後藤が管理室のドアを開けようとしたときであった、


 ガツッ、

後藤「……あれ、開かない…?」
吉澤「えっ?ウソウソ?」

 と吉澤も開けようとするが
 鍵のかかった音がするばかりでちっとも開かなかった。

後藤「……今はどっかに行ってるのかな?」
吉澤「…そうかもしれないね。」

 と2人はあっさり諦めその場を後にした。



某教師「(ん?何だあの2人?誰もいない管理室で何してたんだ……?)」
337 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月04日(水)18時29分36秒

 その後、後藤と吉澤の2人は何度も管理室へ訪れたが全て鍵がかかっていた。

 そのことを異変に感じ、矢口に相談していた。

後藤「………という事なんだけど、何か知らない?」
矢口「…ウ〜ン、実は矢口も○○っちに連絡を取ろうと思ってるんだけど、
  電話繋がらないの。」
吉澤「……そういえばメール送ったけどぜんぜん返ってこないや。」
後藤「どうしたんだろ?」


 と、ふと矢口が何か思い出した。

矢口「……そういえば1学期始まってから1回も○○っちを
  学校で見ていない気がする…」
吉澤「えーっ!」
後藤「そういえば部活にも出てきてないよね?」

矢口・吉澤・後藤「うーん…」


 3人そろって悩んでいると……


後藤「そうだ、○○っちの家に行ってみようよ。」

 と後藤が言い出した。

吉澤「さんせー、行ってみよっか。」
矢口「あ、矢口も行くね。」
後藤「じゃあ、部活終わったら玄関に集合ね。」

 と口約束し、3人はそれぞれ別れた。



―そして部活も終わり3人は○○の家へ向かった。

後藤「へーっ、こんなところに住んでいるんだ―」
矢口「そうだよ。」
吉澤「私だけかな?ここに泊まった事あるの?」
矢口「(ふっふっふっふっ………)」

 と矢口が独りニヤニヤしていると、

後藤「何ニヤニヤしているの?」
矢口「べっ、別に〜」

吉澤「インターホン押すよ〜?」

 ピンポ〜ン♪

 …………………………

吉澤「あれ?いないのかな…」
後藤「寝てんじゃないの?」
矢口「じゃあ…もう1回…………」

 ピンポ〜ン♪

 ……………………………………

矢口「あれっ?」
後藤「いないのかなぁ?」

 と話し込んでいると、 

??「何やってんの、そこの人達ー!」

 下の方からこちらに向かって大きな声が聞こえてきた。
338 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月04日(水)18時31分09秒

??「あんた達何やってんの?」
後藤「え……何やってるって言われても……」

 ただ○○の家に訪れているだけなのに何をやっていると言われても……

 というのが後藤の正直な気持ちだろう。

矢口「○○っち………じゃなくて○○さんがいるかと思って……」
吉澤「と言うかどなたですか?」

大家「私はここの大家だよ。」

 3人に声をかけてきた50代のおばさんは何とこのアパートの大家だった。

矢口「○○さんがどこに行ったか知りませんか?」

大家「○○さんはもういないよ。」


吉澤「えっ!どういう事ですか?!」

大家「だから、もうこの部屋から出て行ったよ。」

後藤「え?え?もういない?」
矢口「もう……いない………どういう事………」

 大家の衝撃的な一言に3人はパニックを起こしていた。

大家「4月入る前に突然“訳あってここを直に出なければならないのですが…”
  何て言ってきたんだよ。まあ別に1年契約で4月ははどうするか
  まだ決めていなかったからこっちが断ることは出来なかったけど………」

吉澤「どこに行ったか知りませんか!?」
大家「さぁ………どこに行くとか聞く前に直に出て行っちゃったからなぁ……」

 あまりもの突然のことかつ衝撃的なことで3人はボー然としていた。
339 名前:代打名無し娘。(背番号88) 投稿日:2001年07月04日(水)20時40分52秒
おおっ!急展開ですな!!
340 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月05日(木)13時05分02秒

 3人は肩を落とし○○のアパートを後にしていた。

矢口「………」
後藤「………」
吉澤「………」

 あまりものショックのせいか3人は全く喋ろうとしなかった。


 そのまま3人は無言のままそれぞれ家路つこうとした瞬間、


矢口「…………仕事は?」
吉澤「………え?」

後藤「……そうか!仕事か!」

 矢口と後藤は何か思いついた様子だ。

矢口「○○っちがここからいなくなったという事は
  学校に辞表を提出しているはずだよ!」
後藤「その理由がわかれば……………」

吉澤「でもどうやって辞表の内容を知るの?」

矢口「そんなの私とか圭ちゃんで何とかなるよ!」
吉澤「……でも理由がわかったところでどうやって探すの………?」
後藤「そんなことより学校を辞めた理由が分かれば
  少しでも手がかりになるはずだよ!」
吉澤「でも……」
矢口「そんな事言ってる場合じゃないの!今の矢口達にはそれしかないの!」

 
 矢口と後藤は辞表の内容から手がかりを掴むという事しか出来ない
 現実を的確に捉え、○○の所在を探し出すために動こうとしている。


 一方吉澤は全く覇気がなく、終始うつむき加減だった。

 
 意外と吉澤の方がショックを受けてたんだね…………………
341 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月05日(木)13時06分39秒

―そしてそれから数日たったある日、

 3人は再び集まり、今後を話し合っていた。

後藤「で、分かったの?やぐっつあん?」
矢口「うんとねー……」


  体調を崩してしまったため退職を願い出ます。
  誠に勝手ではありますが、医師からの判断によりこれ以上仕事を続けるには
  あまりにも危険と言う宣告を受けました。

  医師の診断書をあわせて提出します。


矢口「……だってさ。」
後藤「その………診断書って手に入らなかったの?」
矢口「ああ、あるよ…………うんとねー」



吉澤「……………交通事故の後遺症じゃない?」

矢口「何で知ってるのー!その通りだよ!」
後藤「すっごーい!なんでぇ!」
吉澤「……いや過去に本人の口から聞いたことあるの…………」

矢口「何で矢口達には話さなかったのー!?」
吉澤「何か………○○っちあまり話すのが嫌だったみたい。
  私の場合は話の流れで向こうがポロッと話してくれたけど、
  その時“あまり他の人に言うなよ、事故の事って言いたくないから。”
  って言っていからじゃないからかな……」
後藤「なるほどねー」

 と矢口が、

矢口「…と言うことは○○っちはあそこにいるな?」



後藤「どこに?」
吉澤「いるの?」

 自信満々の矢口に対してこの2人は疑問だらけの顔だった。

矢口「つまり、○○っちの今の状態を考えると“お金がかからず生活できる場所”
  にいると思うんだけど、」
吉澤「フンフン、」
矢口「それを考えると○○っちは“実家”に帰っている可能性が高いと思うの。」
後藤「あー……………そうかぁ……」

吉澤「でもどうやって調べるの?○○っちの実家なんて?」

矢口「そんなの簡単じゃん、去年のリストから○○っちの履歴書とかを
  引っ張り出してこいば一発だよ。」
後藤「でもさぁ〜そんなのできるの〜?」
矢口「大丈夫だよ、いざとなったら圭ちゃんに協力してもらうから。」


 確かに保田に頼めば、

 ( `.∀´)<イイワヨ!ナントカシテミルワ!

 って言いそうな気がするのは俺だけかい?
342 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月05日(木)13時09分06秒

 そしてさらに数日後、

矢口「……じゃあかけるね。」
吉澤・後藤「(ゴクッ)」

 矢口は過去の職員のリストから○○の実家の電話番号を調べだし、
 今まさにかけようとしていた。
 
矢口「えーっと………(ピッ…ピッ…ピッ…………)」


 プルルルル……プルルルル…………………




―所変わって○○の実家、

○○の母「○○ー、電話よー!」

○○「誰?」
○○の母「辞めた学校から。」
○○「はぁ?」

 ○○は疑問だらけのまま電話を変わった、

○○「もしもし?変わりました。」

矢口「…………………久しぶりだね…」
○○「?」
矢口「矢口だよ………○○っち…」

○○「えっ…………!何で………?」
矢口「矢口は事務員だよ、○○っちの電話番号くらい分かるよ…」
○○「…………職権乱用すんなよ……」
矢口「ごめんなさい…………………でもどうしても……」

後藤「ねぇ、いつ復帰できるの?」

 後藤が矢口の受話器を強引に取り、○○に話し掛けた。

○○「後藤か?……そうだな…………1年後ぐらいかな……」
後藤「1年!………………長いね…」
○○「復帰できたとしてもどこに就職できるかわかんないし……」
後藤「学校には復帰できないの?」

 と、ここで○○が休職ではなく、退職を選んだ理由を話し始めた。
343 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月05日(木)13時10分27秒

○○「俺の体調不良が仕事中に起こったものなら休職出来たのかも知れんが、
  過去に起こったことだからダメみたいなんだ。」
後藤「えー………………ってことは…」

○○「もう俺が朝高に来ることは無いだろうな。」

後藤「もう……………ここにこれない……」
吉澤「ここに来れないってどういう事!?ごっちん?!」
矢口「ウソだよね!?ウソだよね!!」

 後藤の言葉を聞いて吉澤と矢口は叫ぶように言葉を発した。


○○「……そういう訳だ、じゃあな元気でな。(ガチャ)」
後藤「ちょ…ちょっともしもし!○○っち!(プーップーップーッ…)」

 もう既に電話は切れていた。


後藤「もう…………○○っちは学校には来ないんだね……」

吉澤「………(グスッ)………………」

矢口「…………そんなの嫌だよ……」

 後藤は落胆した声で、吉澤は黙って涙を流し、
 矢口は駄々をこねるかのように泣きじゃくっていた。
 
344 名前:ゴビンダ28号 投稿日:2001年07月05日(木)15時33分42秒
おお、ガンガン更新されて嬉しい限りです。
345 名前:crea 投稿日:2001年07月05日(木)21時35分06秒
めちゃくちゃえらいことになってますね〜
うーんどうなるんだろう・・・
>>341 
silent suzukaさん俺もそう思います(w
346 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月06日(金)00時05分36秒
>>345
同意者が一名。(w
yassoo
347 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月06日(金)09時20分56秒

 そして朝高から○○がいなくなり夏休みに入った時のことだった、


矢口「えーっと………(ピッ…ピッ…ピッ…………)」

 プルルルル……プルルルル…………………

 ガチャ、

矢口「もしもし、矢口と申しますけど○○さんいらっしゃいますか?」

 矢口自分の家から○○の家に電話をかけていた。


○○「何だ?矢口?」
矢口「あ、あのね………お願いがあって電話したんだけど…………」
○○「何だ、お願いって?」

矢口「もう学校夏休みに入ったの、」
○○「へー、」
矢口「それで…………………○○っちのところに行っていいかな………」

 矢口は遠慮気味に○○に尋ねた、
 今までの○○だとOKはでないと思っていたからダメもとで言ったのであろう。



○○「いいけどよー、知ってんのか俺の家?」

矢口「え?いいの……?」
○○「なんもネーけどいいのか?」
矢口「行く行く行く行く行く行く行く行く行く行くー!」

○○「分かったよ、でいつ来るんだ?」
矢口「うんとねー……」

 矢口は○○に日付を知らせた。


○○「いいぞー」
矢口「いいの、絶対に行くからね!」
○○「…絶対ですか…………」
矢口「おう!」

 やはり○○の中で矢口の存在が変わっていっているのは目に見えているようだ。

348 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月06日(金)09時26分37秒

 そしてその日がやってきた。


 ピンポ〜ン♪

○○「はーい。」
矢口「来たよー。」
○○「オウ、他は?」

矢口「他?」
○○「いや……他に誰かいないのか…?」
矢口「いないよー、矢口独りだけだよー」


○○「なにぃー!!!」

矢口「ちょっ……ちょっとなによー、独りだけだと嫌なのー?」
○○「いやそうじゃなくて………てっきり複数来ると思っていて…」

 どうやら○○は何人かのグループで来るとてっきり思っていたらしい。

 ……まあ、あっさりOKしたのもなんかおかしいと思ったけど………………



○○「………まぁいいや…あがれや。」
矢口「イェーイ、お邪魔しまーす。」



 でも、吉澤ってこのことを知っているのか?

 ……知ってるわけ無いか……………(0^〜^0 )ナニガ?
349 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月06日(金)12時06分25秒

 2人は○○の部屋でたわいも無い雑談を交わしていた、

矢口「体の方はいいの?」
○○「良いわけねぇだろ。」


 ………そういう意味で矢口は言ったんじゃないと思うけど…

矢口「キャハハハハハハハ!!」
○○「な、なにがおかしいんだよ!?」
矢口「だって、久々に○○節を聞いたから………おかしー」

 ほう……なかなか矢口も○○を知っていますな。

○○「おめーちゃんと仕事してんのかー?」
矢口「してるよー、バカにしてんのー?」


○○「おう。」
矢口「ひっどーい!(○`ε´○)ぶーっ」
○○「ハハハハ……」
矢口「なにがおかしいんだよー!?」
○○「だって、久々にその“(○`ε´○)ぶーっ”っての見たから………はーぁ。」

 あらあら、○○も矢口のことをちゃんと見ていたのですな。



 そして話は変わり………

矢口「ねぇ、学校に戻れないんだったらどうするつもりなの、仕事?」
○○「ああ…それなぁ、何とかなりそうだ。」
矢口「?どういう事?」

○○「ちょっと“コネ”でね、こんな俺でも職にありつけそうなんだ。」
矢口「体悪いのに?」
○○「ああ、俺の実績…資格…とか見て気に入ってくれたみたいでな、
  9月から仕事にありつけそうなんだ…」
矢口「ふーん……9月とは早いね……」

○○「ああ……また遠くてな……
  こっから電車で朝高の近くの駅まで行って、そっから寝台列車で行くんだ…」
矢口「寝台って……………新幹線じゃないの?」
○○「別に急ぐ必要もないし、安くすむから。」

 と言うことは○○はかなり遠いところに行ってしまう…と言うことになりそうだ。


矢口「………会えなくなるね……」
○○「そうだな、遠い上にあまり交通手段が無いからな。」
矢口「…………………」

 明るい表情だった矢口が一気に俯き加減の暗い表情になった。

矢口「………もうこれ以上矢口から離れないでよぉ……………………グスッ…」

 矢口はその場で泣き始めてしまった。

○○「………ごめんな矢口……………」

 泣き崩れそうだった矢口を○○は両手で矢口の肩を支えた。

 
 しばらくお互いはそのまま動こうとしなかった。
350 名前:crea 投稿日:2001年07月06日(金)22時14分34秒
○○やさしね〜
真里っぺも○○もたいへんだ〜
351 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月07日(土)21時01分53秒

 そして学校の夏休みもあっという間に無くなっていき、
 8月31日のことであった。

後藤「もーっ、何で夏休み最後の日に部活なんてしてんだろー」
吉澤「愚痴らない、愚痴らない…………みんなそう思ってるんだから……」

 朝高のダンスホールではいつものようにダンス部が練習をしていた、

 と、そこに、


○○「オー、やってんなー。」

 まるでフリーズしたかのように部員達の動きが一気に止まった。


 そして一気に○○の元へ部員が駆け寄ってきた、

後藤「元気だった―!?」
○○「ああ、まあな。よし休憩してくれい。」

 ○○は昔の調子で部員達に休憩を言いつけた。



○○「みんなは俺がどうしてここを辞めたかは知っているんだよな?」
後藤「うん、知っている。って言うか全校生徒が知っていると思う。」
○○「そんな大げさな…………」
吉澤「何いってんのよ、○○っちを学校に戻そうって
  署名運動が起きたぐらいなんだから。」
○○「うっそぉー!………ひょっとして俺って認知度高い?」
部員全員「あったり前じゃん!」

 今頃気付くなよ…………( ̄□ ̄;)

辻「で、なんできょうはここにきたのれすか?」
○○「…………うんとねー………」

 ○○は今日ここを離れることを部員達に言った。



加護「………………そうなんや…」
○○「11時ごろの寝台に乗ってここを離れようと思う、
  せっかく朝高の近くに来たんだから“サヨナラ”ぐらい
  みんなに言っておこうかと思ってな。」

 明るかったダンスホールが沈んだ空気になってしまうのか…………………


 が、

後藤「じゃあみんなして見送りに行こうよ。」

 後藤がこう発言した。

吉澤「…そうだね、落ち込んでいてもしょうがないしね。」

 後藤・吉澤の発言にダンスホールにまた明るい雰囲気がすぐに戻ってきた。

@ノハ@
( ‘д‘)<絶対に行くでー
∋oノハヽo∈
( ´D`)ノ<アーイ

○○「(俺ってそんなに好かれていたのか…………へぇ〜…)」

 だから今頃気付くなよ…………( ̄□ ̄;)
352 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月07日(土)21時03分49秒

○○「ここでいいのかな……」

 午後10時30分、○○は寝台列車が来るホームのベンチに座っていた。


 と、

後藤「オーイ」

 部員全員とまではいかないようだが、複数の部員が来たようだ。

○○「ワリィなぁ、入場券払わせちゃって。」
吉澤「いいよ、こんな金額くらい。」

後藤「やぐっつあん…来てないね。」
○○「言ってあるんだけどな、ちゃんと。」

 ○○と部員達は矢口が来ないことに不安を感じていたが、
 ○○と部員達は懐かしむかのように思い出話をしていた。

 部員達はもちろん、○○もずっとこのままでいられたら…………

 と思っているだろう。

 
 
 しかし時間はあっという間に過ぎ、発車10分前に列車が到着した。
 ○○は一応列車に乗り込み入り口付近で部員達と話しこんでいた。

 と、

後藤「ほら、今のうちに……」
吉澤「えっ…………でも………」
 
 後藤が吉澤を○○の近くに行くように強引に促した。

○○「何してんだ?2人とも?」

吉澤「………ごっちん…」
後藤「もう会えなくなっちゃうんだよ?!言おうよ!」


吉澤「……………う、うん…」

 改めて吉澤は○○に近づいた。

○○「何だ吉澤?」
吉澤「あのね……………………私……………」
○○「何だ?」
吉澤「…………………私…………○○っちのことが……………」
353 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月07日(土)21時05分17秒

 オーイ!待ってぇ〜!


○○「(ん?)」
吉澤「(えっ?)」
後藤「だれ?」

矢口「はあ……はあ……はあ……はあ……」

 もうこないと思われていた矢口がようやく来たようだ。

吉澤「……………」
○○「遅かったな、矢口。」
後藤「遅かったじゃ………………何その大きな荷物?」

 後藤の言う通り、矢口は大きなバックを持っていた。

矢口「ああ、これ…………………」
加護「矢口はんもどっか行くん?」


矢口「○○っち…………………矢口も連れて行って……」
辻「へっ!?」
○○「お前自分で何言っているか分かってるか?」

 確かに○○がそう言いたくなるのも無理は無い。
354 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月07日(土)21時08分45秒

○○「あのなーおまえなぁ…………………」
矢口「わかってる!すごいワガママなのは分かってる……………」
○○「じゃあ……………」
矢口「でもね!……一朝一夕で決めたわけじゃないの。
  言われた日からずーっと考えた、家族にも相談した。
  その結論がこうなの!決して軽い気持ちじゃないの!」
○○「いや…でもさぁ……………」
矢口「このために仕事も辞めたの!
  もう矢口にはこれしかないの…………お願い………………」

○○「……そこまで…………………」
後藤「やぐっつあん…………」
吉澤「……………」

矢口「お願い………」

 深夜のシンとしたホームに矢口の切ない声だけが響き渡っていた、

矢口「お母さんから手紙も預かってるの、嘘じゃないよ…………」

 矢口はバッグの中から1枚の白い封筒を取り出した。

○○「どれどれ……………」

 ○○はその封筒を取ろうとしたが、

矢口「ダメ……
  お母さんが“連れてってもらえたら渡せ”って言われたの……」

 矢口は手に持っていた封筒をまたバッグに入れた。



― まもなく、7番線の23時△△分発の寝台列車××号が発車いたします、
  ご乗車のお客様は7番線の列車にご乗車ください ―


○○「(どうしよう………………)」
矢口「お願い…………」

 発車の時間が否が応でも近づいてきていた、
 ○○は表情からもかなり焦っている様子がうかがえる。

 部員達は何もできず、ただ2人のやり取りをじっと見守っていた。


○○「……………もう一度聞く、お前の言った言葉には嘘偽りは無いのか?」
矢口「ない!絶対にない!100%無い!みんなに…そして○○っちに誓う!」

○○「そうか…………」

 そう言ったまま、○○は黙り込んでしまった。



 そして、発車の時刻2分前になった頃…………

○○「よし決めた、
  矢口………………………
355 名前:crea 投稿日:2001年07月07日(土)22時03分59秒
うお〜!!!!!
これからどうなるの?
めちゃくちゃ続き読みたい!
356 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月08日(日)20時22分03秒

○○「いいぞ、乗れ。」
矢口「…ホントに!!乗るよ!」

 矢口は今まで他の人には見せたことの無いような満面の笑みで列車に乗り込んだ。


後藤「………………やぐっつあん、よかったね……」
矢口「うん!絶対にみんな事は忘れないよ!」
辻「わすれちゃこまるのれす」
加護「元気でなー」

吉澤「……………」

 部員たちが矢口にエールを送る中、吉澤は独りだけうつむき黙り込んでいた。


 プシュー………ガタン。


 列車が発車しても、○○と矢口、吉澤を除く部員達は
 お互いが見えなくなるまで手を振っていた。



後藤「よっすぃ〜……………残念だったね……」

吉澤「……………………どうして………」

 微かな声でこう呟いたあと、吉澤の頬には涙が流れていた、

 部員達は“吉澤が○○のことを好きだった”という事を理解していたのか、
 涙が止まらない吉澤を慰めながらホームをあとにした………………


357 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月08日(日)20時23分23秒

○○「(……吉澤は何を言おうとしたんだろ…………?)」

 吉澤の気持ちを知る由も無く考え込んでいると、


矢口「何考えてんの?」
○○「いや………………
  って言うかお前乗車券持ってんの?」
矢口「ううん、持ってないからここで精算する。」
○○「ったくもう……………………………すいませーん。」
 
 ○○は車掌を呼び止め、矢口は乗車券と特急券を支払った。

○○「よし……積もる話はたくさんあるけど、それは明日にして寝ようか?」
矢口「……………そうだね。」

○○「あっ、手紙見せてくれよ。」
矢口「あー……どうぞ。」

 矢口から例の封筒を受け取り、中身の手紙を○○は読んだ。


〜 ○○さん、無理なお願いを聞いてくださってありがとうございました。
  実はこの案は私達家族が考えたものなんです。
  最初、真里は無理だといって嫌がっていましたが、
  日が近づくに連れて悩んでいました。
  そして3日前に決めました。
  真里はかなり不安でいましたが、“ここで行かなかったら一生後悔するぞ”
  と言う夫の言葉に勇気付けられ覚悟を決めた次第でした。
  最初は邪魔ばかりしているかもしれませんが、どうかよろしくお願いします。
  私はじめ、私達家族は○○さん事を全面的に信頼しています。
  お体に気をつけてがんばってください。

  P.S
  体の方がよくなったらぜひ真里と一緒に家に寄ってください、 
  “結婚”の報告を期待しています。 〜
358 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月08日(日)20時25分11秒

○○「…………はーっ、お前ら家族には参ったよ。」
矢口「何が書いてあったの?」
○○「お前をヨロシク……ってな。」
矢口「ふーん。」


 そして互いにベッドメーキングも済み、眠ろうとした瞬間、

○○「あ、そうだ。」
矢口「どうしたの?」

○○「お前………自分のこと“矢口”って言うの今すぐ辞めろ。」
矢口「何でぇー、いいじゃん別にぃ−」

 ふて腐れる矢口、


 が、

○○「お前……自分の苗字が“矢口”じゃ無くなったらどうするつもりだ?」
矢口「えっ……………………」

 ○○の言葉にボー然としていた矢口であった。

矢口「(うふふふふふふ……)…分かった。
  オヤスミ、○○っち。」
○○「(やけに素直だな………?)……ああ、オヤスミ。」

 どういうつもりで○○は矢口に言ったかは定かではないが、
 矢口にとって見れば“プロポーズ”の言葉にも聞こえなくは無いだろう。 

 
 この先2人に何が待ち受けているかはわからない、
 

 でも、ただ一つ言える事は、○○と矢口の2人の生活がたった今から
 始まったと言うことだ。



〜 おしまい 〜
359 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月08日(日)20時36分29秒

これでこの話は終了です。

1月20日〜7月8日までの約6ヶ月近く付き合っていただきありがとうございました。

今後は主に本家で活動していきたいと思いますので、

よろしくお願いします。( ^.^)( -.-)( _ _)
360 名前:河原 投稿日:2001年07月08日(日)21時42分03秒
わぁ、終わっちったよ。
ごくろうさまでした。本家のほうでも頑張ってください。
361 名前:代打名無し娘。(背番号88) 投稿日:2001年07月08日(日)21時50分18秒
読み始めたのは最近ですけど、感動しました!
この1週間は毎日ココばかり覗いてました。
これからも頑張ってください!
362 名前:ゴビンダ28号 投稿日:2001年07月09日(月)00時56分36秒
御苦労さまでございました。
ううっ、よっすぃ〜を抱きしめてあげたい…。

これからの羊での活躍を期待しております。
363 名前:読み始めて一週間ぐらいたった。 投稿日:2001年07月09日(月)03時36分22秒
初めて小説で涙がこぼれそうになったよ。
いいもの読ましていただきありがとうございます。
364 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月10日(火)09時34分34秒
>>360-363

皆様ありがとうございます。
今後も頑張っていきます。

>creaさん・厚底さん

どうでしたか?いつでも感想待っていますんで
よろしくお願いします。

365 名前:ななしちゃん 投稿日:2001年07月14日(土)20時07分54秒
こんばんわ!今日はじめて読みはじめました。
すごくおもしろかったです。suzukaさんが他に書いてるのもリンクはっておいてほしいです〜〜♪
今度は続編がみたいです・・・・(・∀・)イイ!!
366 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月14日(土)23時24分35秒
矢口板からやっと見つけました。顔文字やつっこみ等面白かったです。
もちろん、この後は矢口と○○の生活編に突入ですよねぇ?
367 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月16日(月)14時11分35秒
>>365

http://teri.2ch.net/test/read.cgi?bbs=mor2&key=993374187&ls=100

>>366
((((((^_^;)
368 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月17日(火)07時23分45秒
いいねぇ、生活編。そっちが終わったら是非書いて欲しい。
369 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月17日(火)08時28分09秒
>>367
(・_・ )―――――C<―_‐))))))ズリズリ

ダメ?
370 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月17日(火)20時04分39秒
>>368-369

ヒョ-ン°゜°。。ヘ(;^^)/ スタコラサッサ

>>365
そう言えばなんか、女の子みたいなレスだね。
371 名前:Luina 投稿日:2001年07月19日(木)23時24分02秒
初めまして、Luinaです。
suzukaさんの小説、初めて読ませていただきました。
個々のキャラクターの味?がよく出ていて、とても楽しませていただきました。
Luinaは今、国語の能力は無いのですが、頑張って小説を書いています。
まだ完成までほど遠いのですが、完成したらぜひ読んで下さいね。
またこの続編を楽しみにしています!!
それでは・・・、Luinaでした。
372 名前:ポルノ 投稿日:2001年07月21日(土)13時05分11秒
suzukaさんの小説はイイですねえ〜、まじで。
>>367んとこでも読ませてもらってます。
生活偏できれば書いてほしいです。
373 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月23日(月)22時24分35秒
>>372
生活編望む人多いなぁ………

>>371
^(・・ )( ・・)^ドコドコ??
374 名前:crea 投稿日:2001年07月25日(水)22時17分39秒
お久しぶりです!!!
全部読みました!うーんやっぱり面白い!のT言につきましね!
もちろんCREAも生活編望んでます!
375 名前:silent suzuka 投稿日:2001年07月25日(水)23時25分57秒
>>374
あードモドモ\(^_^ ) ( ^_^)/ドモドモ。
生活編かぁ……………

どうしよう……


そういえば厚底さんは見てくれているのだろうか……?

376 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月04日(土)05時56分48秒
期待しよう
377 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月23日(木)13時59分48秒
羊から来ましたがこれすごくよかったです!!
吉澤はかわいそうでしたが、矢口萌え〜
羊の方のスレ逝ってしまわれましたが誰かが新スレ立ててくれるでしょう
本家期待してます、これからもがむばってください!!
378 名前:silent suzuka 投稿日:2001年08月23日(木)22時22分02秒
>>377
わざわざど〜も。
羊のほうもよろしく〜(^^)/
379 名前:377 投稿日:2001年08月24日(金)18時10分59秒
>>378
まさかあのsuzukaさんからレスがあるとは!!感激です!!
生活編みんな期待してますよ〜
いつでもいいんでよろしくお願いします!!
380 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月27日(月)22時37分49秒
suzukaさんへ
田仲昌君のお話は、どこかで続いているのでしょうか・・・。
381 名前:silent suzuka 投稿日:2001年08月27日(月)22時48分14秒
>>380
どうしよう?
羊がダメになったらここを使おうかと思ってます。
382 名前:382 投稿日:2001年08月27日(月)22時58分48秒
ぜひここでお願いします。!!
383 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月27日(月)23時04分19秒
380です。
あのお話すごく楽しみにしてるんですー。再開楽しみにしていますネ。
実はあの設定というかシチュエーションをリクエストしたの、私なんですー。
お話にしてくれてありがとうございます。
感激しました。
384 名前:名有り 投稿日:2001年08月28日(火)01時50分54秒
あの、もしかしてこの作者さんはsuzukaさんですか?
会いたかった・・・
ここで「一緒に暮らすなら」シリーズの物語を再開していただけませんか?
なんなら新スレ立てさせてもらいますんで
385 名前:影裏@元・名有り 投稿日:2001年08月28日(火)04時11分39秒
>>384は僕です
せっかくだから僕も分かりやすいコテハンにしてみます

一気にここの小説読ませていただきました。
羊が潰れてsuzukaさんを探してここに来て
半分偶然なんですがこんないい作品に出会えて嬉しいです。
全体の感想としては
やぐっつあん幸せになってほしいです。
よっすぃ〜、僕が幸せにしたげるから元気出してよ!
なんか、ちょっとまぶたが厚くなったよ。

あと、ねえさん転勤とかなんかしんみりさせられましたよ
急に仕事やめた○○殿も驚かされたし・・・

個人的にはひとみの「フッ&hearts」が萌え萌えでしたけど!

これからも頑張ってください
386 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月28日(火)10時35分19秒
もしかしてココで書いてるsuzukaさんって2chで
昌君と吉澤さんの話書いてたsuzukaさんですか?

もし違うかったらごめんなさい・・・
あれもすごく面白かったんですが
どこかで続きとかかいてないんでしょうか?

あ、この話スゲー面白いっす!がんばってください
387 名前:386 投稿日:2001年08月28日(火)11時19分28秒
ごめんなさい、384さんと被ってましたね・・・
未熟者でした・・・
388 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月28日(火)19時40分08秒
一緒に〜 は羊が復活してからでいいけど
生活編を書いてくださいよ
389 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月28日(火)21時06分03秒
羊復活してたよ
390 名前:影裏@元・名有り 投稿日:2001年08月29日(水)01時08分57秒
>>389
復活してないよ
ぬか喜びさせるなよ
391 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月29日(水)01時22分02秒
いや復活してるって

http://2ch.coco.co.jp/bbs2/mor2/index2.html

392 名前:影裏@元・名有り 投稿日:2001年08月29日(水)01時59分32秒
>>391
スマソ
前と同じ場所かと思ってた
393 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月29日(水)14時41分33秒
>>391
そこは避難所。羊が復活したわけではないです。
394 名前:silent suzuka 投稿日:2001年09月01日(土)22時38分28秒
なんかもう2chだめみたいですね………

では、このスレッドを再利用していきたいと思います。
395 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月01日(土)22時56分29秒
待ってました!!!!
396 名前:ゴビンダ28号 投稿日:2001年09月02日(日)01時58分58秒
おお!
397 名前:影裏 投稿日:2001年09月02日(日)02時31分30秒
期待してます
でも・・・、2ちゃんがなくなるのは寂しいなあ・・・
398 名前:七資産 投稿日:2001年09月02日(日)18時24分35秒
suzukaまんせー
399 名前:silent suzuka 投稿日:2001年09月03日(月)23時43分08秒
ぬおおおおおおお!!
PC復活ぅ〜!

………2chやっぱだめかな…
400 名前:コカライト 投稿日:2001年09月04日(火)21時26分05秒
今日ココを見つけて、全部読みました。
「一緒に暮らすなら・・・」スレも見てました。
両方ともおもしろいです。主人公があんまり女に興味が無いって所が
共通してます。
吉澤が昌君の家にきて、(省略)で、サッカー対決の所でしたよね。
2chなくなっちゃったのでスレ見れないんで、あらすじみたいなの
書いてもらえないでしょうか。
わがままいってすみません。 できればでいいんでよろしくお願いします。

あっ400だ。
401 名前:コカライト 投稿日:2001年09月04日(火)21時29分01秒
ところで、suzukaさんって他に小説かいてますか?
書いてるんなら見てみたいんで。
402 名前:silent suzuka 投稿日:2001年09月04日(火)23時32分53秒
>>401
NO
403 名前:加藤鷲 投稿日:2001年09月05日(水)18時23分17秒
suzuka氏・・・・続き(2CH)の書くなら、何処何処で始めたと報告して
欲しいものなり
404 名前:silent suzuka 投稿日:2001年09月05日(水)20時27分38秒

 ピィーーーーーーーーー

 延長前半がスタートした、
 今までと違いゆっくりとした試合運びになっていた、

 しかし、後半の流れはまだ失っていなかった、
 試合運びはゆっくりしているが、徐々にうちらが押していった、

昌「おい吉澤!あと何分だ!?」

吉澤「え………………3分ぐらい!」

 3分か………

 ピーーーー、コーナーキック、

 お、コーナーか……

昌「おい立浪、時間が無いから上がれ。」
立浪「オウ、」

 立浪は相手のペナルティエリア内へ動いていった、

新田「立浪!」
立浪「(バッ!)フンッ!」
敵のキーパー「ワッ!」

 バサッ!

 長身立浪のヘディングが決まった、

 ピィーーーーーーーーー!

昌「よしっ!」

 時間もある、今度こそ決まっただろう!

405 名前:silent suzuka 投稿日:2001年09月05日(水)20時28分16秒

審判「ノーゴール、前半終了。」
立浪「なっ?!」
新田「おい、いい加減にしろよ!」

 時間も3分ほどだがある、
 新田の言うことはホントかもな…………

今井「(ワリィ)」
審判「(時間ごまかすのも大変なんだからな)」

 こんなやり取りがあると知らず、まだ新田達は抗議をしていた。

昌「おい、もう止めとけ。どうせ無駄だ。」
新田「くそっ……!」

 俺は怒り剥き出しの新田達をコートチェンジするために移動を促した。

昌「おい、みんなちょっといいか?」

 俺は10人を近くに集めた。

昌「後半はDFラインをギリギリまで押し上げて攻めてくれ、今の流れならいける。」
新田「初っ端からか?」
立浪「別に構わんぜ、俺らは。」
昌「時間ギリギリに決めたって今のようにチョンボされてしまうから
 早い時間帯に決めるんだ、いいな?」
新田「おし、任せとけ。」

 俺達11人は“今度こそ”と胸に秘め、フィールドに散った。
406 名前:silent suzuka 投稿日:2001年09月05日(水)20時29分16秒

 ピィーーーーーーーーー

 延長後半がスタートした、
 お互いに疲労の色が濃いがそれでもうちらが一方的に攻めていた。

新田「(くっ!シュートコースがない…)」

 向こうは前線に今井を残し、他は全部守りに回っていた。

立浪「詰めろ!詰めろ!」
敵のキーパー「シュートを打たすな!」

 ゴール前で激しい攻防が行われていた、

 
 
 と、

立浪「!?新田!」

 立浪が一瞬フリーになった新田に大きくパスを出した、

敵の3番「打たすな!潰せ!」

 向こうのDFが必死に潰しに行くが新田が先に早く抜け出し、

新田「これで決まりだ!」

 新田はジャンピングダイレクトボレーでシュートを打った、

 バシッ!

敵のキーパー「わっ!」

 バァーン!

新田「?!」

 新田の渾身のジャンピングボレーは無常にもバーに阻まれ
 ボールはペナルティエリア外のフリーの今井にそのまま渡ろうとしていた、

今井「カウンターだ!」
407 名前:JZA−70 投稿日:2001年09月06日(木)00時21分53秒
ヤッター!まさしくんドラマ復活、ありがとうございます。(涙)
続きも期待!生活編も期待。楽しみです〜♪
408 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月06日(木)01時51分44秒
そろそろ、新スレ移動がいいのでは?
409 名前:厚底 投稿日:2001年09月08日(土)21時36分22秒
やっと見つけた矢口板にないからどうしたんかと思ったやんか!!
そんなに心配かけたらあかん!!
でも見つかってよかったです。ずっと気になってたので。
今週は実家に帰ってるから家のパソコンからですが、
盆明けにわしも会社で自分のパソコンが与えられたからこれからはチェック出来る!
とりあえずsuzukaさんお疲れさまでした。学生時代から社会人に渡って読ませてもらったよ。
吉澤には可愛そうな結末だったけど、矢口っぽい感じがしましたね。
次のも読むよん♪頑張ってね〜

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